#温熱環境
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「まず一番お手軽な方法は、前腕と上腕二頭筋を3~5分間バケツの氷水に浸してから、腕を頭の上にあげること。 こうすることで、冷やされた血液が体内を循環し、体温を下げることにつながるという。」
「 胴体と頭や腕が接する部分、つまり股間や脇の下、首、頭といった部分にアイスシートをおきます 」
「熱中症になった場合、やはり初動で大切なのは身体を冷やすこと、その場合腕を冷やす、そして水分、塩分をとることだ。
自宅で応用する際には、バケツや洗面器、あるいはキッチンシンクやクーラーボックスに氷水を入れて試すことをおすすめする。氷がない場合は保冷剤で代用しよう。」
「そしてこれは軍隊ならではの方法なので、我々がまねできるものではないのだが、氷で満たされた遺体袋に熱中症患者を収納する方法があるという。 現場ではそれが常に遺体袋があるとは限らないが、アイスシートと同様に、命を救うためには効果的な方法なのだそうだ。」
米軍流・緊急時に急いで体を冷やす方法
本当はエアコンが快適に効いた空間で過ごすのが一番いい。だが野外で活動する軍隊の場合、そういうわけにはいかない。
兵士たちは過酷な環境の中でも任務を遂行し、結果を出さなければならない。だがそうは言っても、やはり暑さはつらいわけで熱中症対策もしなければならない。
そこで米軍では「あっという間に体温を下げる方法」をいくつか開発し、日々の訓練や実戦の中で実行しているのだそうだ。
フォート・ムーアの陸軍ヒートセンターを運営するデイブ・デグルート中佐は、この方法について次のように説明する。
極めてローテクな方法ではありますが、費用もかからず、導入も簡単です。つまり、バケツに水を入れるだけなんです
用意するものはバケツか洗面器、大き目のボウル。そこに氷で冷やした水を入れるだけ。我が家でも実践できそうだ。早速その秘策とやらを見せてもらおう。
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腕を氷水に数分浸したら腕を頭の上にあげる
まず一番お手軽な方法は、前腕と上腕二頭筋を3~5分間バケツの氷水に浸してから、腕を頭の上にあげること。
こうすることで、冷やされた血液が体内を循環し、体温を下げることにつながるという。以下の動画でやり方を見てみよう。
氷を入れた水に5分間浸かると、体温は0.5~1度下がるのだそうだ。人間の平熱は36.5〜37度くらいなので、0.5度下がるだけでも効果は大きいのだとか。
あなたの車には、ラジエーターがついていますよね? 私たちの身体にもついてます。それは私たちの皮膚です。 私たちの血液は冷えて体幹に戻り、最終的には数分で深部体温を下げるのです
深部体温とは、脳や心臓といった人間の生命機能を維持するために一定に保たれている内臓の体温のことだ。
体温計でわかる平熱よりも高くなっており、だいたい37~37.5度の間で維持されているのが通常である。
気温が高い環境では、この深部体温も上がりやすくなり、身体にダメージを与える恐れがある。そのため熱中症の予防には、この深部体温の上昇を抑えることが大切なのだそうだ。
この腕を氷水に浸すやり方の場合、身体の約13%が冷やされることになるという。これは身体の熱を水に移すのに十分な表面積になるという。
米陸軍ではこの処置のための氷水を入れる容器を全国で1,000台用意しているほか、ライセンス契約により消防士の訓練センターや建設会社、NASA、大学の運動部などにも提供しているんだそうだ。
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熱中症の疑いがある場合は、氷水に浸したシーツを体に巻き付ける
だが既に熱中症寸前で、体温の上昇が著しく、危険な状態と判断された場合は、全身を冷やす必要があるという。
氷水の入ったクーラーボックスにシーツを浸してアイスシーツを作り、熱中症の疑いのある人、あるいは熱中症患者にそのシーツを巻きつける。
これは病院に搬送する前に現場で急速に患者の身体を冷却し、重度になることを防ぐための処置である。
胴体と頭や腕が接する部分、つまり股間や脇の下、首、頭といった部分にアイスシートをおきます
エリザベス・メサ・ヘルナンデス上級訓練教官は、救急車が到着するまでの間、3分ごとに新しいアイスシートと交換するという。
ヘルナンデス教官はこの方法で、少なくとも10人の患者を救ったのだという。
デグルート中佐も、アイスシートは緊急時に非常に効果的な方法だと語っている。
2019年にアイスシートが導入される前は、熱中症の症例が95件だったが、2022年にはその数が35件にまで減ったという。
軍隊ならでは。氷の入った遺体袋に入るという方法も
そしてこれは軍隊ならではの方法なので、我々がまねできるものではないのだが、氷で満たされた遺体袋に熱中症患者を収納する方法があるという。
現場ではそれが常に遺体袋があるとは限らないが、アイスシートと同様に、命を救うためには効果的な方法なのだそうだ。
水の熱伝導率は空気の約25倍だという。つまり人間の体を冷やすには、扇風機の前に立たせるよりも水風呂に放り込む方がはるかに効果的なのだという。
もしも熱中症になったら?熱中症の疑いがあるときは?
熱中症になった場合、やはり初動で大切なのは身体を冷やすこと、その場合腕を冷やす、そして水分、塩分をとることだ。
自宅で応用する際には、バケツや洗面器、あるいはキッチンシンクやクーラーボックスに氷水を入れて試すことをおすすめする。氷がない場合は保冷剤で代用しよう。
熱中症の疑いがある場合、全身を冷やすアイスシートも保冷剤で代用できる。とにかく冷凍庫には保冷剤と氷をある程度確保しておくことが望ましいだろう。
日常生活での熱中症の予防方法は、かなり浸透してきてはいると思うが、いくら気をつけていても「あれ、おかしいな?」と思う事態は起こり得る。
自分じゃなくても、周りの誰かが熱中症で倒れる事態もありうるかもしれない。緊急時の身体の冷やし方として、今回紹介した方法も覚えていて損はないと思うんだ。
References: Here’s a military trick that can help you cool down in minutes, even in scorching heat
(冷やす場所はそこか!米陸軍式、数分で体を簡単に冷やす方法で熱中症対策 – カラパイアから)
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「標準治療」ができなくなった患者さんに忍び寄るのが、保険診療外の自由診療を行なっているクリニックです。医師には特権が与えられています。保険診療外であれば、医師が「治療」と言い張ることで、なんでも自由にお金を請求できてしまうのです。それこそ、がんに効く水を飲ませると言って数百万円で買わされた・・・みたいな話もありました。 自由診療で行われているものには、免疫療法、ビタミン剤、標準治療以外の抗がん剤、温熱療法など、さまざまな種類があるようです。ただ、いずれにも共通しているのは「標準治療」と違って効果が実証されておらず、保険診療にはなれなかった(研究で標準治療に負けた)治療たちであり、治療に高額の費用がかかるというものです。 しかもこういった自由診療のクリニックの医師たちは、基本的に優しいのです。「標準治療」ができなくなって、ある意味病院から見放された患者さんたちに「よく来てくれました。ここでは治療できますからね」と励ますのです。治療効果についても、たとえ病気が大きくなって、身体が痩せていったとしても、検査結果でよく見えるところだけ強調して「このままできるだけ続けましょう」と自由診療を続けさせます。そして、いよいよ悪化して、自由診療のクリニックに通院できなくなったとき、最期に見放すのです。なぜならそういうクリニックは入院できる環境がないので、「救急車を呼んでどこかへ連れて行ってもらいなさい」というのです。そういう患者さん、いったいどれだけ私は診療してきたか・・・。
Xユーザーの廣橋猛@二刀流の緩和ケア医さん
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<正論>「気候変動問題」はもう終わりだ
キヤノングローバル戦略研究所研究主幹・杉山大志
和党が上下院を制しトランプ大統領が誕生する。バイデン政権が進めたグリーンディール(脱炭素政策)は廃され、エネルギードミナンス(優勢)の確立を目指すことになる。
すなわち米国が豊富に有する石油、天然ガス、石炭の採掘を進め、豊富で安価なエネルギー供給を実現して経済を発展させ、軍事力も強化して敵を圧倒する。
これはトランプ氏の独断ではなく共和党の総意だ。「愚かな脱炭素をやめるべきだ」とは次期国務長官に指名されたルビオ上院議員の発言だ。気候変動問題に関するパリ協定については大統領就任初日の1月20日にも離脱を表明することが確実だ。
国際協調は妄想に過ぎぬ
だがそれ以前にパリ協定は既に行き詰まっている。G7諸国はできるはずのない2050年CO2ゼロという宣言をして、グローバルサウス諸国にもそれを押し付けようと躍起だ。だが同諸国はお説教に従うつもりは毛頭ない。
このことはロシアで10月に開催されたBRICS会合のカザン宣言を読めば明らかだ。BRICSはイスラエルの侵攻を非難してG7との対決を強めているが、自前の決済システムを構想し、脱炭素も重要な対立軸となった。世界情勢の緊迫で気候変動問題は、もはや国際的な議題ではなくなる。
ロシアは石油と天然ガスを採掘し輸出することで経済を維持し軍事費を賄っている。中国もインドもそのロシアから大量に石油を買い、また石炭火力発電所を建設し続けている。CO2を減らせとG7が説教してもやめるはずがない。全ての国が協調してCO2をゼロにするなど、元来妄想に過ぎなかったが、地政学的緊張でこれがいよいよ明白になった。
CO2を本気でゼロにしようとする国などごく僅かだ。
その一つのドイツは、風力発電の大量導入など不合理なエネルギー政策の挙げ句、光熱費は世界で最も高くなり、化学、自動車などの産業が崩壊している。更なる脱炭素のための財政拡大に反発した自由民主党が離脱して遂に連立政権は崩壊し、2月に総選挙が行われる。既に支持率が地に落ちた緑の党は消滅の危機を迎える。
CO2目標を設定するな
日本はどうか。石破茂首相は、菅義偉・岸田文雄政権の路線を継承し、10月末のグリーントランスフォーメーション(GX)実行会議で年内に第7次エネルギー基本計画を策定するよう指示した。これだけ世界情勢が大変動しているのに相変わらず脱炭素に邁進(まいしん)している。政府はCO2削減目標を「野心的に」設定し、パリ協定に提出する構えだ。
3年前の第6次エネルギー基本計画では2030年度までに13年度比で46%削減というCO2目標が書きこまれた。この数字を当時の小泉進次郎環境相は「おぼろげに浮かんだ」と説明し失笑を買った。実態は50年にCO2をゼロとして13年度から直線を引いて30年度の数字を読んだだけだ。同じ論法なら35年度は59%削減、40年度は73%削減となるが、またこんな出鱈目(でたらめ)をするのだろうか。
再エネ賦課金などにより、光熱費は高騰している。政府はCO2が順調に減っていると自慢するが最大の理由が産業空洞化だとご存じか。このまま突き進めば製造業は消滅し日本経済は崩壊する。
パリ協定を離脱せよ
政府は愚かなCO2目標の設定をやめ、来年2月が期限となっているCO2目標のパリ協定への提出は延期すべきだ。そのまま提出しなければ、事実上のパリ協定からの離脱となる。米国に続いて日本も離脱すれば、パリ協定は事実上消滅する。これには前例もある。2010年に日本が数値目標を提出しなかったことで、京都議定書は空文化した。
その後は、安全保障と経済を重視する本来のエネルギー政策に戻ればよい。即ち化石燃料の安定・安価な供給を実現し、コストのかかる再エネ推進をやめる。
米国もパリ協定離脱後には新しい枠組みを求めるだろう。それはエネルギードミナンスの国際版であり、友好国が協調してエネルギー供給を強靱(きょうじん)化するものになる。日本はもちろん、脱炭素お説教に飽き、経済成長のために化石燃料利用を渇望するグローバルサウスの諸国も喜んで参加するだろう。
その枠組みの下、日本と台湾は米国から石油、ガス、石炭を長期契約で買うとよい。中東有事の際のエネルギー安全保障となる。のみならず、米国の利益が関わることは重要で、台湾有事等の不測の事態において、中国といえども海上封鎖を躊躇(ためら)うだろう。またエネルギーの購入は、来たるトランプ政権との貿易交渉で、ディールにおけるカードとしても使える。
統計を見れば自然災害の激甚化など起きていない。気候危機説の事実無根を米国共和党もよく知っている。日本が50年にCO2をゼロにしても気温は0・006度しか下がらない。現在の国際情勢に鑑みれば、エネルギー政策は、かつてそうであったように、安全保障と経済を優先すべきだ。(すぎやま たいし)
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2024.10.01
何度か来たことのある部屋で目を覚まし、そのまま仕事へ向かう家主と別れ、適当なバスに乗った。終点で降車して地図を開き、現在地点の少し先に“植物園”の字を見つけて、そこまで歩くことにする。
赤塚植物園は散歩に向いた園で、行ったことのある中では目黒の自然教育園の雰囲気に近かった。石に支えられたベンチやテーブルが好きだった。
彼岸花や睡蓮も咲いていたのだけれど、見返すと看板ばかり撮っている。先日、「かわいい看板を見かけると__さんを思い出します」と言って、自分では生涯辿り着かないかも知れない街の看板を、Uさんが写真に撮って送ってくれた。それが嬉しかった。好きなものを好きだと口にしていると、私の優しい友人たちは、折にふれてそれらを見せてくれる。街灯やソフトクリームライト、看板や室外機の群れ。
植物園を出ると、ちょうど雨が降り始める。傘を差していても、風にあおられた雨粒が少しずつ服を重たくする。このあと誰かに会う予定があるわけでもないから、構わずに散歩を続けた。
途中、公園を見つける。“ゆうぐのなまえ”と太文字で書かれた看板に、“ふくごうゆうぐ:あそぼ〜”や“ノリノリ:ポニー”などと図示されている。その看板には子馬とパンダと虎とがいたのだけれど、実際にはラッコとイルカの遊具もあった。君たちは新入りなのかな、と思う。
高島平団地に着くころ、今日が祖母の誕生日であることを思い出して連絡する。祖父の喉に穴が空いてから、彼女は時折死への欲求を滲ませるようになった。もう年は取りたくないと溜息を吐いていた。いつもならば真っ先に「__は元気かい?」と訊くのに、今回はそれがなかったので、おや、と思う。公園で誰かの落とした青いトラックを見ながら数分話し、電話を終えた。
高島平駅からさらに北へ歩くと、見知った煙突に似たものが見えてくる。そういえば、数日前に投稿した池袋の塔が「高島平にもある」と引用されていた。その頃には雨が上がっていて、青い空に煙突が映えていた。
板橋区立熱帯環境植物館に着く。チケット販売機の前に立っている時点で既に子供のはしゃいだ声が聞こえる。どこかの小学校が遠足中のようだった。Eに「黄色い帽子を被った子供と私としかいない」と報告すると「植物のふりしな」とアドバイスをもらう。
温室の外側には、劇場の貴賓席のような、大きな窓とソファのある空間があり、そこから中を見られるようになっていた。居心地よく、また黄色い子供たちのいなくなってからは人も少なかったので、そこにしばらく座っていた。
これまでは翌日の仕事のために眠れるまで薬を飲んでいたけれど、休職している今は、たとえ寝付けなくても規定通りの量に戻すことを優先している。それで、ここ数日はあまり眠れていない。その場所にいるあいだ、自分が休まっているのを感じられて快かった。
自室に戻ろうと植物館を出て、ガスタンクの3つ並んでいるのを見つける。それが何のために必要で、どう動いているのかを知らないからか、自分にはまったく理解の及ばない宇宙船か何かのように見える。光の反射が綺麗だった。
ガスタンクのそばで母親と電話をする。もともと連休の間だけ地元へ行く予定だったのだけれど、普段滅多に帰省しないことや、今回の休職で随分心配をかけたことを機に、滞在期間を延ばしたのだった。祖母との通話について話すと、「余計なこと言われなかった?」と心配そうに言われる。どうやら、祖母から「__は子供作んねのか」と何度も訊かれており、私の体調がずっと悪いことや、自分を生かすのに精一杯で子供を作る気はないことを説明してくれたらしい。母の理解の深さが嬉しかった。帰省中に何をしようかなと言うと「あんたは私にレザークラフトを教えなんないよ」と返される。私がもう使う予定のない道具を実家に送ると、母は「勿体ないから」と言って、それを使って新しくものを作り始める。彼女が手芸を教えてくれたおかげで、私は一人遊びの上手な子供だった。今でも手慰みでレースを編む。
浮間舟渡駅へ移動すると、駅のすぐそばに広い公園があったので、その池の周りを歩いた。陽光に晒されたくなって日傘を閉じた数分後、右目から涙が止まらなくなる。感情由来の涙は両目から、それ以外の涙は右目から出る。普段あんな眩しさの中にいることがないから、光をうまく調節できずに疲れたのだろうか。ぼろぼろと出てくる涙に困ってしまう。
17時ごろ部屋に戻る。今日から10月が始まっていた。
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Independently blue
感受性が豊かだとかいつも考えすぎだよの一言で自分のすべてを見透かしたかのようにわたしのことをとくべつ綺麗に表現してほしくなかった。というか、絶望や不安感や絶えない悲しみに美しさなんて微塵たりと存��しないと思っているのに、それを爽やかな笑顔を浮かべながら素敵だと言われてしまうと、わたしも捻くれた人間なのでより一層自分に対して惨めな想いばかりが募ってしまう。こんな調子だからいつになっても満たされないのだ。ずっと。自分で自分を縛り付けているような感覚に頭が痛くなる。何一つとして誇れるものを持ち合わせていないことに。家族や友人はたいせつだけれど彼らだってやっぱり一番大切なのは自分自身で、そういった意味では彼らもある種の寂しさを抱えているのかもしれないけど、それでも、と、ぐるぐる考え���ば考えるほど自分だけが異様に変わっているように思えてきて耐えきれず泣いてしまう。
無題
世界はドラマによってうごかされていて、そのドラマによってわたしたちはうごかされている。と、高校演劇大会の審査員の演出家の方が言っていた。
ドラマの定義というのは最初に保たれていたバランスが何かをきっかけに崩壊して、そしてまたあたらしいバランスが構築される、というその繰り返しのことらしい。ここで大事なのはバランスが崩れたときに自分自身がいちばん衝撃を受けるであろう強くて鋭い一瞬のエネルギーの動きをしっかりと捉えて明確にするということ。そうすることではじめてハッ、となる瞬間がうまれる。ここでいうハッというのは新しい気付きのことで、これは今までは流れに流されていたものが急に堰き止めらたときに止むを得ず立ち止まり、改めて周りを観察し分析することで自分自身の置かれている立場を客観視できる、ということだと思う。バランスが崩れるということは何かが劇的に変わることを表していて、人間はそれに適応することに大体は切磋琢磨して多くの場合くるしくなったり悲しくなったりとネガティブな感情に追い込まれてしまうと思う。けれど演劇において、また人生においても同じことが言えるけれど、そこでは自らの感情に思うがまま身を委ねるのではなくてロジカルに思考をすることが大事になってくる。というのも、大きな衝動は複数の感情をより複雑に絡ませてしまい、そうするとまた今度はそれを解くことに必死になって小さなパニックが起きてしまうから。そうしてそのように自らを疲れさせないために情報量を極限まで少なくすると、はじめて人間はそこで現在進行形で起きている意外性というものに気がつく。そして大概この意外性、つまり思いがけない驚きや予想外の仕掛けというものは自分だけでなく他者にも影響を及ぼし、それがその審査員のいうハッ、という気付きに繋がるのかもしれない。
同情の有無にかかわらず人間への関心を失ったら演劇など出来ない、と審査員の方々が話すのを聞きながら、人生と演劇って似ているなあと改めて思った。自然であることと自然でないことはまったくもって違うけれど、実は紙一重なのかもしれない。
辛いことはたしかに尽きないけれど、そこでその辛い気持ちから自己防衛をするために自分自身を正当化し誰かを傷つけることは全くもってちがうし、それでは自分のかなしみはより加速する一方で、一向に幸せにはなれない。自信を持つ方法だとか辛い気持ちから脱却する方法だとかそういうことをつらつらと語る動画をたくさん見たら、元気が出た。今までにないほど散々汚い��葉を投げかけられて、ついこの間までもう自分には幸せになる価値なんてないのかもしれないとマイナス思考だったけれど、そんなことはない。幸せになりたい、という思いだけで充分だと思う。どんな運命もそれをよいものにしようと欲するならば、よい運命となる。ただ誰かを傷つけることで自分を正当化する人や人の心に深い爪痕を残そうとする人、自分自身を責めてしまう人や優しさや愛を素直に受け止められずに疑ってしまう人、いろいろな人がいるけれど、その人たちを責めることもまた全くちがうことなのかもしれないと思った。わたしは今までは悪いことをした人は絶対的に悪い、と一方的に思っていたけれど、そのうしろにはその人にしか分からない苦しみがあるのだろうし、それはその人自身によるものだけではなく環境によるものだという可能性だってある。冒頭で述べた、「バランスが崩れたときに自分自身がいちばん衝撃を受けるであろう強くて鋭い一瞬のうちのエネルギーの動き」というものを自分の根本にある愛やだれかから受け取る愛の不十分さゆえに消化できず、他のものでそれを補い上書きしつつ誤魔化すことで、彼らも彼らなりに自分と向き合うとしているのかもしれない。これはあくまで仮定だけれど、そう思うことでわたしも心が軽くなる。辛いとか、幸せとか、気にしなくなるほど愛に満ち足りた生活をしたい。ゆるしたい。自分が侵してしまった失敗や罪も、自分を傷つける人たちの言葉も、上手く物事をこなせない自分自身のことも、幸せでない過去のことも、ぜんぶゆるしてあげたい。号泣しながら鏡を見たら予想以上に顔がぐちゃぐちゃだったので綺麗だった、なんて微塵たりとも思わず、むしろそれを汚いと思ってしまったけれど、それをいつかあの頃の美しさに生かされていると言えるほどの愛を自分のために抱えて離したくない。
無題
丁寧に髪をとかすともう0時だった。ピピピというメロディとともにコンビニのドアは開かれて、わたしはそこで煙草を買おうかと思うけれどもやめる。憧れている女の子が新宿区の高校に通っていることを知って、落ち込んで舞い上がって、そうしてまた落ち込んだ。こんなにも近くで同じ景色を見ているのにわたしはどうしても彼女と同じ世界を生きることができない。等しい恐怖心ともどかしさを感じながら寂しさを分かち合いたかった。彼女がきれいだと思うものをわたしもきれいだと思いたいし、彼女が眠れない夜にはわたしも眠れずにいたい。となりで同じ蝉の鳴き声を聴いて、電車が過ぎ去ってゆくのをみて、風が、草はらを駆け抜けてゆくのをみた。けれどその一瞬のうちですら、たぶんわたしと彼女はきっとそれぞれ異なるひとのことを想って、それぞれ異なる色と匂いと温度と光をかんじている。わたしは彼女がかなしいと思うときにおなじようにかなしいと思えないのだ。それほどもどかしいことはないし、それほど愛��しいものもない。わたしの孤独はわたし一人だけで成立しているものではなくて���わたしの大切なひとたちがいてこそのものだと思うと、それだけで眠れなかった夜が嘘みたいに今度は眠りたくない夜になる。満たされていないからわたしは海をきれいだと思うのだろうし、なんの迷いも戸惑いもなく未来に眩さや希望やあたたかな愛を見出すことができるのだと思う。満足することを知らず、いつまでも世界のありとあらゆるところまでつねに感じていたい。うしなわれた光と温度と音が知らない地でまたあたらしくうまれるところを、ずっととおい国のちいさな街で暮らす少年の報われなかった恋を、インターネットの隅で未だに煌めきを失わず残ることばの数々を、千年前に生きていた十七歳の少女が今を生きるわたしのそれと同じ眼差しで、同じ場所で、同じ海を眺めている様子をみたかった。恐竜の鱗が光にてらされてかがやいているのもみたかった。この風は、まだ人間が人間じゃなかった頃に吹いていた風かもしれない。同級生のこととかたとえば自分の数年後のこととか明日の試験のこととか考えているうちに、きっとたぶんあっとういうまにわたしは歳を重ねて死んでしまうから。あなたも。死は永遠に続く停止ではなくて、またあたらしい有限への始まりにしか過ぎないのかもしれない。昔の文章、はずかしすぎてマトモに読めなかった。一年前のわたしだったら全部削除していたかもしれない。だいたい、あなたにはなれないと分かっていながらあなたになりたいなんて思ってしまったわたしがわるかった。わたしは全然自分が思っているより幸せだし、あなただってきっとあなたが思っているより幸せなのだと思う。それにそうだねと言えないのなら、わたしが幸せにしにいくから泣かないで。
Fresh Flesh
苛々してばかりいる。排気ガスを吸い込んだ朝の光。どこまでもぬるい夏の風。孤独を拒絶する友人。数値化された感性。立ち並ぶビル群。声のでかい女。ぜ〜んぶ、ほんとにぜんぶ、まるで雷光のようにわたしの心の奥の奥の奥のほうをカッと照らすので、まぶしくてひたすらに鬱陶しい。だけど舌打ちも暴力も歯軋りも性に合うはずがないので、ただ血液だけが巡るその速度を速め、ああ、もうさ、どうしてこんなに世界って鮮やかなわけ?って、思った、昼。あらゆる音がさっきまで飲んでいたシュワシュワサイダーの泡みたいに空気中を弾ける。ぽつ、ぽつ。びゅうびゅう。ざあざあ。びたびた。ぱらぱら。すぐそこで揺れている深緑(ふかみどり)が泣いているみたい。小鳥や野良猫は雨の日どこで雨宿りをしているんだろうか。ショッキングイエローも、スモーキーピンクも、オーシャンブルーも、わたしたちはすべて黒い色の文字で表現できてしまうのに、心がぎゅうってなる��の感覚って、どんな言葉を選んでもなにかが違う。途中でこうじゃないって投げ出してしまう。どれだけ小説のページを繰っても、黒、黒、黒、そうして少し、余白。けれどそこにはそこにしかない風があって、匂いがあって、音があって、熱があって。先生の合図とともに重たい教科書を開いて、ハイライターで色をつける。まだあと二十分もある、って思うとき途方も無い気持ちなる。(おねがいだから一人にしてほしい、)と、一人なのに、そう思う。これからどうすればいいんだろう。どうなるんだろう。何をすればいいんだろう。何を守るべきで、何を捨てるべきなのか、わかったら、なんの迷いもなしに会いたい人たちの元へと駆けて行けるのに、わたしがいなくても彼らの生活は成立してしまう。その事実が毎日のようにわたしの胸をきつく締め付けるので、勉強さえ手につかない。夏の夜の闇に、重ねに重ねた不安を押しつぶされそうになって、怖くなって、ママが深く眠っているのを確認したあと、あたかも人が眠っているかのように部屋の布団を整えて、玄関のドアをゆっくり、すごくゆっくり開けた。レッドのマットリップと、ドット柄の上下パジャマのズボンと、上はダボダボのブルーのパーカー。午前零時。自転車のギアをいちばん重いのにして、全速力でペダルを漕ぐ。まだたくさんいる人々の話し声や車のエンジン音が瞬く間に遠のいていく中、車輪の回転する音だけが一定の大きさで響きわたる。往復およそ三百円の通学路と、京浜東北線。光が差し込むと肌が透けてみえる白いブラウスと、微かに香る柔軟剤のにおい。テスト前、教科書がパンパンに入ったリュックサックの重さと、かかとの磨り減ったローファーの鈍い光沢。小さな教室と、先生のつまらない冗談。どっと響きわたる笑い声の中に掻き消された不安定な思考。すべて、いつか、終わってしまうことがちっともさみしくないと思ってしまった。ゆるしてほしい。だって、いつだって死ぬことは生きることの一部。怖いモノなど無いと信じたいでしょ。
無題
上野で車に轢かれた鳩の死骸をみた。車窓に映る風の如く過ぎ去ってゆく光景はあらゆるモノの死の産物なのだと、いつか君が話していたのを思い出した。それに感化され涙を目に浮かべるわたしもまた、いずれ消えてしまう。雲ひとつない晴れた日に駅の出口で名前も顔も知らない人を待ちながら、点滅する青信号に早まる人々の足取りを目で追う。断ち切れた水道管の真横でカラスがゴミを漁っていた。彼も彼女��この街ですらいつか朽ちてゆくのに、世界はなぜこうも美しく出来すぎているのだろうかとよく考える。降ってくる雨粒の鋭さに刺され出血することもなければ、太陽の光によって皮膚が火傷することもない。風の強さで眼球が吹き飛ぶこともなければ、鳥の鳴き声で鼓膜が破れることもない。そのやさしさがたまに鬱陶しくて鬱陶しくて、真夜中に布団に包まってひっきりなしに泣く。ああ、やってらんないなあと思いながら、チョコレートパフェを注文する。向かい席に座った顔見知りになって間もない女性が煙草を嗜む、その姿に恋心にも似たときめきを覚えた。文豪たちが綴ったうつくしい言葉が無数に散らばる図書館で、わたしと彼女は自分たちで編み出したくだらない戯れ言に花まるをつけた。いつか、という言葉が好きだ。いつか大丈夫になる。いつか幸せになる。いつか報われる。いつかわたしにも大切な人が出来る。いつか大人になる。いつか死ぬ。その果てに見える景色があらゆるモノの死の産物だとしたら、わたしは毎日それらを瞼の裏に葬り、目を閉じて祈る。人生にリタイヤもバッドエンドもエンドロールもない。それよりも踊ってばかりの国のサイクリングロードを聴きながら、ドライブしよう?
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宅配便業界最大手である「ヤマト運輸」の倉庫で働く正社員の男性(55歳)が、会社に対し熱中症対策が不十分だとして改善を求め、8月19日に1人でストライキを決行。同日、東京都内で記者会見を行った。 男性が働く兵庫県内の倉庫は、18台の車が停車できる大きな営業所だというが、建物の構造上、風通しが悪く、外壁が金属パネルで熱を持ち、さらに窓がさびていて半分程度しか開かない状態だという。 男性によれば、最大40度まで計測できる気温計が40度に振り切れ、熱中症指数が「危険」を指している日もあったという。しかし、当時実施されていた熱中症対策は、塩あめの配布と、業務用扇風機1台、スポットクーラー2台、ウォーターサーバーの設置のみだった。 団体交渉で“改善”も…ストライキに踏み切った理由 すでに行われた男性側とヤマト運輸側の団体交渉により、業務用扇風機とスポットクーラー2台の追加導入およびさびついた窓の修繕などは約束されたが、男性は十分ではないとして、さらに以下の対策を求めストライキに踏み切った。 ①倉庫内でつけっぱなしにすることで温度上昇をもたらしている配達車のエンジンを可能な限り切ること。 ②倉庫内の温度・熱中症指数を記録、管理すること。 ③空調服、首に巻く扇風機、スポーツドリンクなどの支給および、通風または冷房設備の充実。 ④労働者の健康状態の確認、安全衛生教育の実施、応急処置の流れの共有をすること。 ⑤全社的な熱中症対策の実態調査。 男性を支援する労働組合「総合サポートユニオン」の佐藤学氏は会見で、「物流で社会を支えるエッセンシャルワーカーが、命を危険にさらされながら働いている実態がある」として、ヤマト運輸に対し全社的な改善を求めた。 吐き気や立ちくらみ「通り越している」 配送ドライバーとしてヤマト運輸に25年以上勤務していた男性は、昨年8月中旬から倉庫勤務に異動。倉庫内を回り荷物の仕分けなどを行う業務をしているが、今年の6月末頃から倉庫内の暑さを感じ、7月には倉庫内の気温計も40度を示すようになっていた。男性が慢性的な頭痛などを抱えて8月に病院を受診した際には、医師から熱中症と診断されたという。 「とにかく暑さがひどく、ヘルメットをかぶっているのであせもも治りません。吐き気や立ちくらみはもうとっくに通り越していて、慢性的に頭が痛い状態を薬で散らしながらなんとかやっています。倉庫内の労働環境がいかにひどいかを会社にも知っていただきたく団体交渉を求めました」 しかし、7月23日に男性側が団体交渉を求めると、営業所から気温計が撤去されたという。 8月9日に行われた団体交渉では、ヤマト側は気温計について「壊れていて、最大でも36度だった」等と主張。しかし、実際の倉庫内が何度だったのかについて、ヤマト側は記録を残していなかった。 また、倉庫内の温度上昇は、配達車のエンジンをかけっぱなしにしていることが原因のひとつだとして、男性はエンジンを切ることを求めた。ところが、ヤマト運輸のサービスである「クール宅急便」のためには一部の配達車のエンジンを切ることができないため「クール宅急便がある以上は仕方がない」との回答だったという。 しかし、倉庫の管理者によっては、作業する労働者がいるときは「できる限り」エンジンを切るよう呼びかける人もいるといい、同じヤマト運輸の倉庫であっても管理者によって労働環境が異なる実態もあるという。
「ヤマト運輸」倉庫で働く社員が“熱中症対策”求め一人ストライキ決行 佐川は空調服「支給」、ヤマトは「自腹」の環境差も(弁護士JPニュース) - Yahoo!ニュース
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House in Shukugawa 夙川の家 (共同設計|arbol)
ミニマルな空間と美しい曲線が生む 優しく包容力のある住まい The minimalist space and beautiful curves create a tender and inclusive home
夙川の家は兵庫県西宮市に位置し、四方を2階建ての隣家に囲まれたコンパクトな旗竿地にある。 プライバシーの観点から外に開くことが難しい敷地条件に対し、内部を周囲から切り離して住み手のための”独立した世界”をつくることを目指した。 ”中庭”と”大きな気積をもったドーム空間”により、閉じた箱の中でも窮屈さを感じることなく、美しい緑や光を愛でながら居心地良く過ごすことができる。包み込むような空間が家族の団欒を生み、暮らしを受け止める包容力のある住まいとなっています。
“House in Shukugawa” is located in Nishinomiya City, Hyogo Prefecture, on a compact flagpole-shaped lot surrounded on all sides by two-story neighboring houses. The site conditions made it difficult to open the house to the outside for privacy reasons, so we aimed to create an independent world for the client on the inside. The “courtyard” and “domed space with a large volume” allow the residents to spend a cozy time while enjoying beautiful greenery and light, without feeling cramped in a closed box. The enveloping space creates a family gathering, and the house has the tolerance to accept the people’s life.
- ⚪︎ロケーション 夙川の家は、兵庫県西宮市の豊かな自然と古くからの邸宅街が広がる夙川沿岸の閑静なエリアに位置している。この場所のように地価が比較的高いエリアでは、邸宅街と対照に土地が細分化され住宅が密集している部分も多くみられる。本邸も、四方を2階建ての隣家に囲まれたコンパクトな旗竿敷地での計画だった。 ⚪︎ご要望 クライアントから伺った理想の住環境や要望は、次の5つに整理できる。
自然とのつながり(緑、光、風、四季を感じれること)
プライバシーを確保しつつhyggeを大切にできること(hygge:デンマーク語で「居心地がいい空間」や「楽しい時間」をさす言葉)
陰翳礼讃の精神で光や陰翳を繊細に感じられること、照明計画も同様に均一な明かりではなく変化や緩急があること
全体に繋がりがあり、用途に合わせて空間ボリュームが多様に調整されていること
インテリアから建築まで飽きのこない普遍性のあるデザインであること
これらのテーマと敷地条件をもとに、建築形態を検討していった。 ⚪︎デザインコンセプト プライバシーの観点から外に開くことが難しい敷地条件に対する解決策として、あえて周囲を隔絶し「中庭」と「ドーム空間」によって建物内部にクライアントのための“独立した世界”を構築する住まいを提案した。また共有していただいた好みのインテリアイメージには、ヨーロッパの空気感を感じるものが多く意匠にもそれらの要素を取り入れることにした。
まずコンパクトな敷地の中で可能な限り大きく建物のフットプリントを設定し、周囲に対して閉じた箱型の木造2階建てとした。次に内部でも自然や四季を感じ取れるよう、安定した採光が確保しやすい北側の角に中庭を配置。その周りを囲むようにホールやダイニングスペース、キッチンなどのアクティブなスペースを設けた。寝室や浴室といった個人の休息スペースは、必要最小限の大きさにして2階に配置した。(1ルームの寝室は、可動式収納家具によって部屋割りを調整可能) この住まいの最大の特徴はドーム型のホールであり、それは人々の暮らしを受け止める包容力のある空間となっている。適度な求心的プランが家族の団らんを生み、中庭の抜けとドームの大きなヴォイドが人が集まった際も居心地の良さを保証する。閉じた箱でありながら窮屈さを感じることなく、親密なスケールで家族や友人達と心地良く過ごすことができる。 またタイル張りの床、路地テラスのようなダイニングスペース、バルコニーのような踊り場、ドームとシンボリックなトップライトなどにより、1階は住宅でありながらセミパブリックな空気感を醸し出している。これがプライベートな空間である2階とのコントラストを生み、小さな家の中に多様さと奥行きをつくり出している。 採光については、単に明るいことだけではなく相対的に明るさを感じられることも重要である。ホールの開口部は最小限として基準となる照度を下げつつ、中庭に落ちる光が最も美しく感じられるよう明るさの序列を整理した。また壁天井全体を淡い赤褐色の漆喰仕上げとすることで、明るさを増幅させるとともに���になった部分からも暖かみを感じられるよう設計している。 空間操作としては、中庭外壁隅部のR加工、シームレスな左官仕上げとしたドーム天井、ドームと対照的に低く抑えた1階天井高などが距離感の錯覚を起こし、コンパクトな空間に視覚的な広がりをもたらしている。 ⚪︎構造計画 木造軸組構法の構造材には、強度が高いことで知られる高知県産の土佐材を使用。上部躯体には土佐杉、土台にはより強度や耐久性の高い土佐桧を用いた。工務店が高知県から直接仕入れるこだわりの材であり、安定した品質の確保とコスト削減につながっている。 ⚪︎造園計画 この住まいにおける重要な要素である中庭は、光や風を映し出す雑木による設え。苔やシダなどの下草から景石や中高木まで、複数のレイヤーを重ね、コンパクトでありながらも奥行きのある風景をつくり出している。またコンパクトな分植物と人との距離が近く、天候や四季の移ろいを生活の中で身近に感じ取ることができる。石畳となっているため、気候の良い時期は気軽に外へ出て軽食を取るなど、テラスのような使い方も可能。草木を愛でる豊かさを生活に取り入れてもらえることを目指した。 敷地のアプローチ部分には錆御影石を乱張りし、大胆にも室内の玄関土間まで引き込んで連続させている。隣地に挟まれた狭い通路であるため、訪れる人に奥への期待感を抱かせるような手の込んだ仕上げとした。また石敷きを採用することにより来訪者の意識が足元に向かい、ホール吹抜けの開放感を演出する一助となっている。 ⚪︎照明計画 ベース照明は、明るすぎず器具自体の存在感を極力感じさせない配置を心掛けた。特に中庭の植栽を引き立てる照明は、月明かりのように高い位置から照射することで、ガラスへの映り込みを防止しつつ、植物の自然な美しさを表現できるよう配慮している。ホールについても、空間の抽象度を損なわないために、エアコンのニッチ内にアッパーライトを仕込み、天井面に器具が露出することを避けた。 対して、人を迎え入れたり留まらせる場(玄関、ダイニング、リビング、トイレ)には、質感のある存在感をもった照明を配置し、インテリアに寄与するとともに空間のアクセントとしている。 ⚪︎室内環境 居心地のよい空間をつくるためには快適な温熱環境も不可欠である。建物全体がコンパクト且つ緩やかに繋がっているため、冬季は1階ホールとキッチンに設置した床暖房によって、効率よく建物全体を温めることができる。壁天井には全体を通して漆喰(マーブルフィール)による左官仕上げを採用し、建物自体の調湿性能を高めている。 換気設備は「第1種換気※1」を採用。温度交換効率92%の全熱交換型換気ファン(オンダレス)により、給排気の際に室内の温度と湿度を損なうことなく換気を行うことができるため、快適で冷暖房負荷の削減に繋がる。CO2濃度や湿度をセンサーにより検知し、自動で換気量を増やす仕組みも取り入れている。 また断熱材は、一般的なボードタイプよりも気密性が高く、透湿性に優れた木造用の吹き付けタイプを使用。サッシはLow-E複層ガラス+アルゴンガス充填で断熱性を高めた。 ※1「第1種換気」..給気、排気ともに機械換気装置によって行う換気方法 ⚪︎まとめ 近隣住宅が密集する環境の中で、周囲を隔てて内部空間を切り離すことで、住み手のための世界を築くことができた。仕事で毎日を忙しく過ごすクライアントだが、ここでの時間は、仕事を忘れ、好きなものに囲まれ、家族や友人たちと心から安らげる時を過ごしてほしい。心身共に癒やされるような家での日常が、日々の活力となるように。この住まいがそんな生活を支える器になることを願っている。 ⚪︎建物概要 家族構成 |夫婦 延床面積 |70.10㎡ 建築面積 |42.56㎡ 1階床面積|39.59㎡ 2階床面積|30.51㎡ 敷地面積 |89.35㎡ 所在地 |兵庫県西宮市 用途地域 |22条区域 構造規模 |木造2階建て 外部仕上 |外壁:小波ガルバリウム鋼板貼り、ジョリパッド吹付 内部仕上 |床:タイル貼、複合フローリング貼 壁:マーブルフィール塗装仕上 天井:マーブルフィール塗装仕上 設計期間|2022年11月~2023年7月 工事期間|2023年8月~2024年3月 基本設計・実施設計・現場監理| arbol 堤 庸策 + アシタカ建築設計室 加藤 鷹 施工 |株式会社稔工務店 造園 |荻野景観設計株式会社 照明 |大光電機株式会社 花井 架津彦 空調 |ジェイベック株式会社 高田 英克 家具制作|ダイニングテーブル、ソファ:wood work olior. ダイニングチェア:tenon インテリアスタイリング|raum 撮影 |下村写真事務所 下村 康典 、加藤 鷹 資金計画・土地探し・住宅ローン選び|株式会社ハウス・ブリッジ テキスト|加藤 鷹
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House in Shukugawa ⚪︎Positioning the land as the background Located in Nishinomiya City, Hyogo Prefecture, the surroundings along the Shukugawa River are quiet, with abundant nature and a long-established residential area. Due to the high value of land and the relatively high unit price per tsubo, there are many areas where land is densely subdivided into smaller lots. The site was a compact, flagpole-shaped lot surrounded on all sides by two-story neighboring houses. These conditions were by no means good. However, the client purchased the lot because of its good surrounding environment and the fact that it was in an area that he had grown familiar with since childhood. ⚪︎Requests The ideal living conditions and requests we recieved from the client can be organized into the following five categories.
To be able to feel nature (greenery, light, wind) even inside the house
To be able to value "hygge" (Danish word meaning "comfortable space" or "enjoyable time") while ensuring privacy
To be able to feel light and shade sensitively in the spirit of " In Praise of Shadows(Yin-Ei Raisan)" and the same goes for the lighting design
The entire space is connected and the spatial volume is adjusted in a variety of uses
Timeless design that can be cherished for a long time
Based on these themes and the site conditions, the architectural form was studied. ⚪︎Design concept The site conditions made it difficult to open the house to the outside for privacy reasons, so we aimed to create an independent world within the house in line with the client's preferences. Many of the interior images they shared with us had a European feel, and we decided to incorporate these elements into the design.
First, the footprint of the building was set as large as possible in relation to the site, and it was designed to be boxy and closed to the outside. To allow the interior to experience nature and the four seasons, a courtyard was placed in the north corner, where it is relatively easy to secure lighting. The hall (living and dining room), kitchen, and other active spaces are located around the courtyard. Rooms for individual rest, such as bedrooms and bathrooms, were kept to the minimum necessary size and placed on the second floor. (The storage furniture in the bedroom is movable in order to accommodate changes in usage.) The most distinctive feature of this project is the domed hall. It is a tolerant space that accepts people's lives. The moderate centripetal plan creates family gatherings, the courtyard and the large volume of the dome guarantee a cozy feeling even when people gather. Here, one can spend comfortable, quality time with family and close friends without feeling cramped. In addition, the tiled floor, the alley terrace-like dining space, the balcony-like stairs, and the dome and symbolic top light give the first floor a semi-public atmosphere even though it is a house. This contrasts with the private second floor, creating variety and depth within the small house. In terms of lighting, it is important not only to be bright, but also to have a sense of relative brightness. While minimizing the openings in the hall to lower the overall illumination level, we organized the sequence of brightness so that the light falling on the courtyard would be perceived as beautiful as possible. The walls and ceiling are finished in a uniform light reddish-brown plaster, which allows the warmth of the light to be felt while amplifying the brightness of the space. In terms of spatial manipulation, the soft curvature of the outer courtyard wall corners, the seamless plastered dome ceiling, and the low ceiling height of the first floor in contrast to the dome create the illusion of distance and visual expansion in a compact space. ⚪︎Interior Environment A comfortable thermal environment is also essential for creating a cozy space. As the entire building is compact and gently connected, the volume can be efficiently heated in winter by floor heating installed in the ground-floor hall and kitchen. The walls and ceilings are plastered (with a Marble Feel) throughout to enhance the building's own humidity control. The ventilation system is "Class 1 Ventilation*1. The ventilation system uses a total heat exchange type ventilation fan (ondaless) with a temperature exchange efficiency of 92%, which allows ventilation without compromising indoor temperature and humidity during air supply and exhaust, resulting in comfort and reduced heating and cooling loads. The insulation is of the sprayed wooden type, which is more airtight and has better moisture permeability than ordinary board-type insulation. Low-E double-glazing glass with an argon gas filling are used to enhance thermal insulation.
*1 "Type 1 Ventilation". A ventilation method in which both air supply and exhaust are done by a mechanical ventilator. ��︎Structural Planning Tosa wood from Kochi Prefecture known for its high strength, were used for the structural members of the wooden frame. Tosa cedar was used for the upper frame, and Tosa cypress was used for the foundation because of its higher strength and durability. The construction company purchased these materials directly from Kochi Prefecture, ensuring stable quality and reducing costs. ⚪︎Landscaping plan The courtyard, an important element of the house, is designed with a mix of trees that reflect the light and wind. Multiple layers, from undergrowth such as moss and ferns to landscape stones and medium height trees, create a compact yet deep landscape. The compactness of the space also means that the plants are close to people, allowing the users to feel the weather and the changing seasons in their daily lives. The cobblestone pavement enables the use of a terrace-like space, where one can casually step outside for a light meal when the weather is nice. We aimed to bring the richness of loving plants and trees into people's lives. The approach to the site is made up of tan-brown granite, which is boldly pulled into the entrance floor of the house to create a continuous line. Since it is a narrow passageway between neighboring properties, we created an elaborate finish to give visitors a sense of anticipation of what lies ahead. The use of stone paving also directs visitors' attention to their feet, helping to create a sense of openness in the hall atrium. ⚪︎Lighting Plan The base lighting is not too bright, and the presence of the fixtures themselves is minimized as much as possible. In particular, the lighting that enhances the plants in the courtyard illuminates from a high position, like moonlight, to prevent reflections on the glass and to express the natural beauty of the plants. In the hall, lights were installed in the air conditioner niche avoiding the exposure of fixtures on the ceiling surface, so as not to spoil the abstractness of the space. On the other hand, at the place where people are welcomed in or stay (entrance, dining room, living room, and restroom), lighting with a textured presence is placed to contribute to the interior design and accentuate the space. ⚪︎Summary In an environment where neighboring houses are densely packed, we were able to build a world for the residents by separating the interior spaces from their surroundings. The client spends his busy days at work, but during his time here, he wants to forget his work, surround himself with his favorite things, and spend truly restful moments with his family and friends. We hope that daily life in a house that heals both body and soul will be a source of daily vitality. We hope that this home will be a vessel to support such a lifestyle. ⚪︎Property Information Client|Couple Total floor area|70.10m2 Building area|42.56m2 1floor area|39.59m2 2floor area|30.51m2 Site area|89.35㎡ Location|Nishinomiya-shi, Hyogo, Japan Zoning|Article 22 zone Structure|Wooden 2 stories Exterior|Galvalume steel sheet, sprayed with Jolipad Interior|Floor: Tile flooring, composite flooring Walls: Marble Feel paint finish Ceiling: Marble Feel paint finish Design Period|November 2022 - July 2023 Construction Period|August 2023 - March 2024 Basic Design/Execution Design/Site Supervision| Yosaku Tsutsumi, arbol + O Kato, Ashitaka Architect Atelier Construction| Minoru Construction Company Landscaping|Ogino Landscape Design Co. Lighting|Kazuhiko Hanai, Daiko Electric Co. Air Conditioning|Hidekatsu Takada, Jbeck Co. Dining table and sofa|wood work olior. Dining chairs|tenon Interior styling|raum Photography|Yasunori Shimomura, Shimomura Photo Office (partly by O Kato) Financial planning, land search, mortgage selection|House-Bridge Co. Text | O Kato
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9/4
久しぶりに毎日日記を書いてみようか。質が下がることは承知で、しかしそれを恐れずに、3週間くらいやるか。1週間くらい溜めてから投稿するのがよいか。
ここ数日、仕事終わりに3駅分歩いて帰ってみている。だいたい50分くらいだが仕事のクールダウンにちょうどいい長さだ。ただし家に着くと本就寝前に一眠りせずにはいられず、結果的に夜寝つきづらくなるのが難点。
むかし飲み会で、酒を飲んでいないのに飲んでいるようなノリでいると言われたことが何度かあるが、もしかして自分はうっすら酩酊状態で生きているのではないかと疑うことがある。
9/5
ふと、何年も溜め込んでいた決して作ることのないレシピのスクショやブックマークを全部消した。一時期料理にハマっていたが、今はカレーと麻婆茄子と魯肉飯の3つで回している。手順を覚えてしまって楽というのもあるが、同じものを食べ続けるのがスキなのだ。
食べるものに一切気を遣っていないが、よく噛んで食べることをたまに心がけている。
9/6
先週の日曜日はまだ案外暑かったが、月曜日から夏が終わった感じがある。それでも意外と長い夏だった。日本の夏の終わりはようやく涼しくなる嬉しさと、なんか切なさの混ざった感慨があるが、こちらではただの天候の変化としか感じない。これは季節全般に言える。それぞれの季節に積み重なった思い出があってこそなのか?でもやはり日本では季節とその移り変わりに意味を持たせる文化が強いと思う。
9/7
有給が20日付与されているが、せいぜい10日分くらいしか使いきれる見込みがない。取ろうと思えば断られることはないが、結局休んだ分あとが大変だし、休んでやりたいこともあまりないので別に消化しなくてもいっかと思っている。情で働くよ。
仕事が楽しくなくてはいけないとも思わないし、忌み嫌う対象であって当然とも思わない。楽しくも嫌いでもない生活の自然な一部だ。もともとあまり世間に左右されるほうではないが、この何年かで私は私の世界で生きるので、、というマインドが完成に近づいている。不要に人に干渉されない環境に生きているのも大きい。
9/8
最近はシングルスカルを漕ぐ機会がたくさんあって楽しい。シングルスカルはボートの全てを教えてくれる。うまくいくのもいかないのも全て自分次第。オールをスッと水に入れてパシッと出す一連のシークエンスが綺麗に決まると禅(Zen)っぽい感じすらある。良い漕ぎは水に乗る感覚と音に出る。日常のなかで我を捨てて目の前のことに最も没入できるのはボートを漕いでいるときだ。
9/9
こんなのはロンドンにいても初めてだが、10人くらいのピンクに身を包んだ20代半ばくらいのクソ女集団が電車に乗り込んできて大熱唱を始めた。しかも足踏みのおまけつきである。
周りの乗客はというと、ちょっと苦笑いをしたりおいおいやばいのが来ちゃったよ?と困惑の表情をするも干渉しない。ロンドンの電車の乗客は全体的にジェントルでありがたいが、こういうときに日本だったら誰か一人くらいジジイが対抗してキレて冷めさせてくれたんじゃないかと、変な形で日本のキレジジイを懐かしく思った。おれもどこかの駅で一人づつ抱えて車外に追い出そうかとくらいまでは思ったので、いずれはキレジジイの役を担うことになるかもしれない。
9/10
また風邪をひいて仕事を休んだ。気温の変化のせいだと思うが、1ヶ月前にも風邪をひいたばかりなのでえーッという気持ちだ。人生のうちで1ヶ月で2回も風邪をひいたのははじめてだと思う。
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2024.8.4
お腹が減ったまま自転車に乗ってお弁当を買いに行こうとするのも決死の覚悟みたいな気温と日差し。太陽と地球の距離や角度は20年前と変わらなそうなのにものすごく暑いというのがよく分からない。気候変動なんだろうけど、二酸化炭素だけでこのような事態になるというのがしっくり来ず、二酸化炭素やマイクロプラスチックと言っても私は車の免許すら持っていないし、車も持っていなければプールも芝生もプライベートジェットも持っていない細々とした生活なのでこれが地球に大きな影響を与えるかというとそうでもないんじゃね?というのが実感ベースになってしまう。牛肉やアボカドの環境負荷が高いらしいから固執しなくてもいいかなとか、種の保存を脅かしてまで鰻や秋刀魚を食べたいかというと私はそこまでの情熱がないので数年〜10数年捕らなくてもいいのではないかと思うが、人間は10年後のための決断ができない生き物でもある。個人でならできても、100人くらいで集まって10年後の決断なんてできなそうな感じが最近より増している。
決死の覚悟で頑張ってまで見に行きたい映画がなかったため、家で『窓辺にて』を見た。この前primeで『1122』を見てそちらは楽しく見た。『1122』は脚本が今泉力哉監督ではなく今泉かおるさん(女性)で、私は『街の上で』で男性が話す風俗のところがなければもっと好きだったのにな〜と思っていたので、『1122』の方が安心して見ていられた。私は不倫よりも男性が利用する風俗の公言の方に嫌悪感がある。お仕事をしているかたが嫌なわけではない。(コロナの時給付を出さないのは差別だったと思う)不倫をしていたら「軽蔑されるかも・非難されるかも」というのがうっすらあるのに、テレビ・ラジオで男性が風俗の話を延々としているのが気持ち悪いのだ。
『窓辺にて』の茂巳さんはそれにしても全然仕事をしていない。ものすごく良い家に住んでいる・照明や家具各種も値段が高いものなので世帯年収が高そうだけれど、妻一人でなんとかなる範囲なのだろうか。茂巳さんが久保さんとは距離を縮めないところが良かったけれども、あの呼び出した場所は本当にあそこじゃなきゃいけなかったんだろうか、久保さんの試し行動のようなものだけれども少し気持ちが悪い。
映画の中の茂巳の手が綺麗すぎないところや、全員の顔がペカッとしていないところがとてもいい。眉間や頬に凹凸があり、毛穴がある。質感はニュアンスであり質量であり世界の奥行きなので、人物の顔をペカペカにすればいいというものではない。広告というのはペカペカなものだけれども、生きている人間や人生は広告ではない。毛穴や眉間の皺を悪いものだと思う必要はない。いい画面の中で堂々と映せばいいのだ。
『1122』も『窓辺にて』も撮影が『きみの鳥はうたえる』や『ドライブ・マイ・カー』の四宮秀俊さんで、奇をてらった画面ではないのに豊かで、しっとりと見てしまう。『さよならくちびる』も私は好きだ。
『窓辺にて』の茂巳は他者から見える時の感情表現の薄さを後ろめたく思っている。個人的には浮気に対して「怒れない」ことなんて気にしなければ良いし、一緒にいたければあのまま一緒にいたら良いのにと思う。あの居心地の良さそうな家を引き払うのは大変そうだ。『1122』では「やっぱり別に暮らす」ことへの葛藤があり良かった(原作があるのでそちらの展開なのだろうけど)
『窓辺にて』の、別荘のシーンとタクシー運転手さんとの会話の部分は全体に生きているのかちょっとよく分からなかった。無駄が大事・贅沢周りは少し途切れ途切れな感じがした。感情の証明を規定されない方が、無駄・贅沢周りとも繋がったかもしれない。
「浮気を怒れない」ことはなんの感情の証明でもなく、怒れないだけで、人が人を大事に思う形は人間と人間の組み合わせと時間の流れのバリエーションだけあり、特定の形式に収まらないと愛や恋や好意ではないなんて言えないのに。この映画の白眉は紗衣さんと茂己のリビングでの対話だろう。12分ほどもある長回しがきまっていて素晴らしかった。(でもあの繊細そうな真っ白なブラウスをお話ししながらくっちゃくちゃにするので、美しい大理石のテーブルの向こうへ置いてくれよと思った。綺麗に洗ってアイロンをかけるんだろうな)『1122』でも長回し会話シーンが素晴らしかったな。
でも怒れないことなんて気にしなければ良いのにね。
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朝まだ来、ソワレ
久しぶりに体調をくずしてしまいました。母が来てくれた。昨年の12月にほとんど動けなくなってなんとか年を越えてから体を動かし始め、そこからは、希死念慮も月に1回あるかないか、で仕事もほとんど休まずに(私にしてはこれは奇跡的なこと)これたのですが、夏、鬼門。昨年は熱中症でなにもかもが駄目になったが、今年は熱中症はいまはまだ大丈夫。かなりエアコンに頼った生活をしているから、そもそも茹だることがない。ただこの猛暑続きに引っ張られて微熱が出、そこから気温が下がって数日、もうだめか、と、心から死を希む(これは字面どおりでもあるのだが、すべてを捨てて実家に引きこもるかという選択肢がちらついたことも意味する)ターンが来てしまい、数年ぶりではないか?というくらい久々に、過去のことを鮮明に思い出した。過去は怪物。過去は人間が大好き。過去は意外としつこく追いかけてくる。なるほどな、と思うような過去の記憶と現在との連関のしくみも一応なんとなく知ってはいるが、ここまで来てもまだ逃げきれないのか、とややびっくりしてしまうのであった。基本的に、私はふだん何もかも平気という気分でいるしそういう顔をして生きているが、内実別に何もかも平気ではない。平気でいられる時もあれば平気でいられない時もある。ずっと平均台の上を全速力で走っている(これは後輩が言ってくれたかなり的を射たたとえ)。隣を高速で併走していたと思ったら、ふと横を見たらもう居ないのではないか、と心配なのだという。ありがたいが、たしかに過去の私にはそういうイメージがあったと思う。最近はすこしは成長して、また加齢による衰えのため、現実や実際というものに寄りかかって怠惰を極め、向上心を失うことによって寿命を伸ばしている。少しだらけすぎだよな、と思っていたところに「あと10年」の鶴の一声がかかったので、これもタイミングよく有難いことだと思う。やりたいこと一つだけに絞る。日常のレベルでは私にとってまだ難しいが、未来設計のレベルでは、前回も書いたが1つに絞れた。ただもうそれをやればよくて、それ以外はがんばらなくていい、と思うと気楽だ。あと10年で死ねると思うと輪をかけて気楽だ。やりたかったこと、できなかったこと、そういったものはまあ最後までどうせ私は足掻くのだろうが、優先順位は決まった。あとはホモ・ルーデンスとしてたのしく遊んでいくだけだと思う。(『ホモ・ルーデンス』を読破してから言えよと思いますが、とりあえず言ってみたかったんだよ)読むべき本がたくさんある。あと早急に痩せたい。書くべき話がたくさんある。また��勢をただし、体を柔らかくし、筋力をつけ、美しくなりたい。ぽんぽこぽんの白豚という感じの今だが、せっかく令和を生きているのだから、私も令和を楽しみたい。具体的に言うと痩せていれば着られるような衣服を着たい。ただしもう40kgレベルの痩せは目指さない。あくまで48kgの自分の適正体重でいい。ここまで(68kg)太ってしまったからには、これは大工事なのだが、生活全般を見直す。とは言っても私のことなので、不眠だし、基礎体力はないし、規則正しい生活などできたことがない(高校時代に親友に言われた名言「リズムがないのが、まんがんのリズムだよ」)ため、他人と比べたり無駄な規範意識は持たない。自分の指標を信じて動け。それでいいと思う。やれるときにやれることをやって生きていく。それでしか生きられない。ただ、カウンセリングの先生とも相談して、浪費と過食の病的な面への対策を焦らず進めたい。私のアディクション(固着)の軸はどこにあるのか。それはなんとなく「働く」というところにあるのではないかと思うのだが、わかったところで対策がすぐできるわけではない。4月にカウンセラーの先生が変わってから今まで通っていたカウンセリングに行けておらず、思い切って、通っているクリニックに来ている外部の先生とこれからはやっていくことにした。初回は8月下旬なので、今までのカウンセリングルームでももう一度くらい受けた方がいいのかな、と迷っている。カウンセリングを受けていれば今回のうつ状態(かなりの希死念慮)は抑えられたかもしれないため。また、偏頭痛が劇的に改善し、ほとんど薬も飲んでいないため、脳神経外科に注射をもらいに行っていない。偏頭痛薬が切れそうになったら薬だけ貰いに行くということでいいか、と判断した(判断するまでは、症状がなくても診察に早く行かなくてはと思っていた)。
本当にあと10年で死ぬのかは知らないが、10年の先、まだ生きていたら、じゃあ改めて次の「1つ」に取り掛かろう、というふうになるだろうと思う。今は、しばらく休んでいた小説に集中する。それ以外は何も頑張らなくていい。極論、仕事も頑張らなくていい。というか、現時点では勤務時間を増やすことにはドクターストップがかかっているため、頑張ることを禁じられている。小説のほかにやりたいことといえば、家庭に勉強できる環境がない児童生徒に自習室を提供するNPOを設立すること、本屋の店主になること、だが、このふたつはどちらにしろ今の自分には過ぎた夢である。それでも夢がはっきりしてきただけでもいいかもしれないと思う。NPOに関しては、前回も書いたが���存のNPOに関わることができれば嬉しいし、本屋も、今まで通りアルバイトで構わない。本屋はますます斜陽産業のおもむきを濃くし、社員登用など基本的にはありえない。書店自体が正規雇用をする体力をもう持たないのである。正社員として書店で働くよりも、土地やテナントを借りて自営業で書店を開店することのほうが、まだ現実味がある。とはいえ、私の今の体力ではそれは甚だ難しい。よくて、アルバイトとしてジャンル担当を持つ、くらいだと思う。それでも週5フルタイムが条件になってくるので、かなり難しい。
なににしろ、今後の体力の付き方如何だと思う。ガタガタと落ちた体力は、じわじわと取り戻していくしかない。たとえこの世界の全員に「これから体力を取り戻そうなんて無理だよ」と言われても、いや、私の体力はまだ増強できる、と言い切れる。せっかく頭がこれだけ軽くなったのだから、重い体を引きずっている場合ではない!まったくもって。体が軽くなれば、もう少し動ける時間も増えるだろう。筋力がつけば、体が重くてももう少しは動けるだろう。なにせ今、人生史上最高に体調がいいのだから、この期をのがす訳にはいかない。といって、これから大病をする予感もない。私としては自分は結構長生きするんじゃないかと思っている。歳を取ればとるほど、元気になっていく、というのが、今のところの実感なので。
2024.7.17
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#Repost @takuya.takuchimama
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朝一番に飲むのは「煎茶」がオススメ
煎茶は日本茶のなかでも多くのカフェインを含んでおり、脳が刺激され頭や身体をシャキッとさせる効果があります。湯の温度が高いほど、カフェインが多く抽出されるため調整してみてね。
こってり食事には「烏龍茶」がオススメ、痩せたい時には「プーアル茶」
ウーロン茶は、ポリフェノールを豊富に含んでいるので脂肪の吸収を防ぐほか胃腸を整える作用もあります。食べ過ぎた時や脂っこい食事と一緒に摂ると胃もたれを防いでくれます。それでも追いつかないくらいで太ってしまった時にはプーアル茶。「重合型カテキン」が含まれており、脂肪や糖の吸収を抑えて体外に排出する作用があります。また「リパーゼ酵素」を活発に分泌させることから、体内に溜まってしまった中性脂肪の燃焼を促進させる効果もあります。ダイエットにはオススメですね。
リラックスタイムには「紅茶」がオススメ
紅茶に含まれる「カフェイン」や「タンニン」は疲労回復やストレス解消、眠気を覚ます作用があるのでリラックスタイムに最適です。「紅茶ポリフェノール」という成分のもつ抗酸化作用には、生活習慣病の予防や老化防止、シミの原因になるメラニン色素を防ぐというお肌に嬉しい効果も。
睡眠前には「カモミールティー」がオススメ
カモミールには神経や気持ちを落ち着かせるリラックス作用があり安眠効果が期待できます。意外に知られていませんが抗炎症作用のある「アズレン」が含まれているので、口内炎や胃腸炎なども予防してくれます。
腸内環境を整えるには「ルイボスティー」がオススメ
「不老長寿のお茶」と称されるルイボスティーはミネラルを豊富に含みます。ミネラルには腸内に水分を溜める作用があり、腸に溜まった便を柔らかくし便秘を解消してくれる効果が見込めます。悪玉菌や毒素が体外に排出されることで腸が健康な状態になり、美肌にも繋がります。便秘の方にオススメです。
むくみ予防には「麦茶」がオススメ
麦茶の原料である「大麦」には、ほてった身体を冷やす清熱作用があります。身体の体温を下げるので、熱中症対策の一つとしても効果的です。ノンカフェインなので安心して飲めるやさしいお茶です。麦茶に豊富に含まれるミネラルには利尿作用があるので体内の老廃物を排出し、むくみ防止にも繋がります。
シーンに応じたお茶の飲みわけで健康な毎日の一助にしてくださいね。
お薬ではないしカフェインやカリウムを多く含むお茶(玉露など)もあるので過剰な服用には注意してね。
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暑いですね。熱中症だけは気を付けたいです。
全くそんなつもりはなかったのですが、ホセさんと無常さんの漫画もどきは描いているうちにいかがわしくなってきました(いやあの、熱中症だから顔が真っ赤・汗びっしょり・途中から震えと吐き気で胸を押さえて息が荒い、無常さんの顔が遥かに上にあるから上目遣いになっているってだけで決してやましい気持ちがあったわけでは――と言い訳はするけれど、マリーママの「疚しさを感じる時点で罪である」という教えを思い出してお手上げです。ホセさんごめんなさい……実際私は劣情を抱いています……)。
一か月に一回は無常さんとホセさんの話を読まないと私の飢餓感が凄い。供給はごく僅かなので自分で描くのです。でもやっぱりだめだ、見たいところに重点を置きすぎて話が支離滅裂すぎる。今思えばもっと全体をオレンジ色にして柔らかいよりも暑そうな雰囲気を表現できたらよかったのになぁと思う。説得力のあるイラストや漫画を描ける人すごいや。
それはそうと、SIZMAさんのサイトで無常さんとホセさんの話がうpされていて嬉しさのあまりhappy catが頭の中で小一時間踊っていました。本当に嬉しい。傘に意識があるという仮説が正と見た時には謝必安が主体だと思っている、かつホセさんに無常さんが能動的に催眠を掛けていたらすごくおいしいなぁと思っているのでSIZMAさんの二人(三人?)の関係性が本当に好きだし嬉しい。こんなに表現力があってキャラの関係性が私の願望を具現化してもらったような作品を見られるなんてこんな幸せあっていいのか……?
ホセさんのスーツ姿の絵はこの画像を参考にした。
描いている途中から彩度を高くして見たいなぁと思って挑戦してみたらいい感じになったけど力尽きた。
前回のさよ教の白と黒のアレコレの続き。先生=御幸ちゃんなら、たとえ先生が御幸ちゃんを救えたとしても裏切られた気持ちになってスッキリしなさそうだなぁとか思ったりした。
これは磁場、無常さんの吸魂、「雷のように飛び跳ねた」の関連性を追った考察のメモ。全文は以下に書きます。
(1)の記述と写真から「無常の緑の光はこれ?鬼火の正体もこれと聞いたことあるな」と思ったけど、体の大部分を占めるリンは骨Ca3(PO4)2らしく、化石が残るように非常に安定。そのためリンによる発光とは考えにくいとのこと。また、鬼火は別の説だとプラズマらしい。「雷のように飛び跳ねた」が関連してる?
現在ではプラズマによる発光だという説が有力らしく、その正体は球電(雷の一種で雷雨の日に見られることがある)とされている模様。物を透過するけど燃やさない。時には爆発して(しないこともある?)ダイナマイト10kg分のエネルギーを放つとか。
プラズマ化とは、気体の原子にエネルギーが加えられることで原子核と電子がバラバラになって電荷を帯びた、磁場の影響を受けるようになった状態のことらしい。
磁気力とは、磁石や電流に働きかける力。しかし目視できないので分かりにくい。そのため、「空間にその力が働く場がある」と見なして磁場と名付けたらしい。これが磁場。磁場の様子は見られないので、磁力線を引くことで可視化する。磁力線は近いほど力が強い。
磁場は地磁気よりも強いと地磁気異常を引き起こし、コンパスが大きく乱れる。コンパスの乱れといえば謝必安の持つ指南が逆向きなことを思い出す。つまり磁場の乱れがあるのか?現に実験ファイルで磁場についての言及がある。
強磁性の物質は自ら持続的な磁場を生み出し続ける。電流でも磁場が生��れることがある。
物質の磁性は温度、圧力、周辺の磁場に依存するので条件が変われば異なる磁性を示す。
磁力とは電荷の運動によって引き起こされる力(今更か)
磁場と湿度の関係は実験ファイルにもあるように不明(もしくは私が知らないだけ)
湿度を変えると傘を置いた環境の磁場が変化する→傘が磁場を生んでいるとしたら強磁性。
Q.なぜ強磁性?見る限り柄は木製、傘の表面も紙に見える。磁性を持つか?(持ち手の赤い石が怪しくは思う)
「長期的に特殊な生態環境にいた」磁場を生態環境というものなのか?と違和感はあるものの、環境と場に意味の違いはないかも。
どういうことか。長期的に特殊な磁場のある環境にいたということ?でもそれだと生物エネルギーが関わってこない。ピースが足りない。情報公開を待つか新しい視点が必要。
結局何が言いたいのまとめ 吸魂の緑色は鬼火の色かも?(原因はプラズマ) →磁場変化つまり電荷の変化が起こったワケ。その理由が雷だったとしたら、磁場の変化も鬼火が起こったことも説明できそう。更に、パトリシアの携帯品やホセの説明の雷のように飛び跳ねたも説明できる →ゲーム時雷雨?
もうひとつ。
湿度変化によって磁場が変化した、これは傘の影響なのかそれとも天気や温度など実験で測定していない環境の要因によるものなのかは不明。ただし、もし仮に傘の影響だとしたら磁場変化を起こすに必要な磁場を発すると言える。でも磁性を持つような物質が傘にはないように思える。木の柄と紙だし。強いて言うなら持ち手の赤い石が要因になっているかも。
でも、「特殊な生態環境にいたことで微弱な生物エネルギーを発するのかも」という情報が浮いている。つながりがない。
というわけで、磁場変異を起こしたのは雷(もしくは湿度以外の測定していない何らかの要因)と傘(特に赤い石)のどっちかという問題になるかな?ただし、特殊な生態環境や生物エネルギーの事が分からないまま。そういう環境にいた傘が自制を持ったとも言えるのかもという可能性は残る。
とにかく、湿度を変化させると磁場変化が起こった(ただし湿度と磁場の相関は不明) 記録者は、微量な生物エネルギーは長期的にいた特殊な生態環境と関係があるかもしれないと考えてる・傘が磁場変化を起こしたと考えている。 磁場変化が起こったのは傘によるものだとしたら指南が不定なのではなく逆向きに「一貫している」ことを説明できる。じゃあそうかも。
あ!! 傘が磁場変化を起こす→空気中の気体の電荷が変化し、プラズマ発生→雷(球電)が起こり、吸魂の緑色の発光が見られた これじゃない? だから雷は元じゃなくて磁場変化の結果起こったもの。で携帯品と説明書きも説明できる。 事の発端は傘だったのかも。
じゃあ結局、なぜ傘が磁場変化を起こしたのか、なぜ傘が磁気性を持つのかが論点になってくる。 その原因が傘の石(どんな経緯で石がはめられてたのかが知りたい)なのか、それとも特殊な生態環境(とはなんぞ)のせいなのかも。
そういえば、傘の骨や柄の先端に金属あるや。んじゃ磁場を作るのもあり得るか。
#イラスト#第五人格#さよならを教えて#謝必安#ホセ・バーデン#イソップ・カール#ビクター・グランツ#人見広介#identity v#sayonara wo oshiete#xie bi'an#jose baden#aesop carl#victor grantz
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【サントリー社×ウェザーマップ共同検証】判明!真夏日、地面に近い子どもの高さの気温は大人より7℃高い! 小さな子ども特有の暑熱環境「こども気温」に注目した熱中症啓発活動に協力|ウェザーマップ
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【 鍋料理とコンロ 】
冬真っただ中、心も体も温まる鍋料理が人気ですね。 寄せ鍋、水炊き、しゃぶしゃぶ、土手鍋、もつ鍋、ちゃんこにおでん・・・ 種類も豊富でキリがありませんが、意外と普及の歴史は浅さかった?・・・
囲炉裏があった家屋では当たり前だった鍋料理ですが、 囲炉裏のない住環境では火鉢などを使って料理屋等で提供され出したのが江戸後期。 明治以降になっても加熱しながら食べる方式は飲食店中心で、 一般家庭には1969年のカセットコンロ発明によって爆発的に普及したのだそう。
また、今でこそカセッ��コンロとボンベの規格は統一されていますが、 そのきっかけは阪神・淡路大震災のときに被災者間で融通できなかった事。 苦い経験が今の便利につながっているのですね。
ちなみにこのコンロというのは「焜炉」と書いて実は漢語由来の日本語。 本来は持ち運び可能なものをさしていたのが、据え付け型も含めるようになったとのことですので、 カセットコンロが「本来型」、ということになるのでしょうか。
白菜を さつく~と 鍋用意 高木晴子
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study abroad diaries 〜北京編〜
大家好~!!早稲田大学文化構想学部3年の下田葉月です!
9月からの1年間、中国の清華大学に交換留学しています🐼
アジア圏、特に中学へ留学する人はかなり少数派なのではないでしょうか、、(私が知る中でもWICでは私しかいないような、、)
私自身準備を進める段階からなかなか中国留学の情報は出回っていないなという風に感じているので、特に中国に興味のある人、留学を考えている人の参考になればと思います🌼
↑故宮博物館(明と清の時代の宮殿、紫禁城)
① 北京と清華大学について
清華大学は中国の首都北京の海淀区というところにあり、北京首都国際空港から車でおよそ50分の場所に位置しています。北京大学と並んで中国で最も有名な大学であり、中国各地から優秀な学生たちが集まる場所です。北京にはこれ以外にもたくさんの大学がありますが、清華大学のキャンパスは北京内で最も大きい面積を誇り、なんと早稲田大学の約15~20倍ほどです、、
このような環境の中で生活するうえで欠かせないのが、自転車です!!私は小学生の頃に自転車で転んで以来トラウマで一切乗っていなかったのですが、大学内での移動で徒歩ではなかなか限界があったために、大学で自分の自転車を買いました✨(9000円くらいでした)
今では自転車技術も向上し、大学の中でも外でもどこへでも自転車に乗っていきます!!
でも北京には交通ルールや秩序がほぼないので、たとえ信号が青��もしっかり確認して車の合間を縫って走らないと本当の本当にひかれます、毎日がスリル満点です。
中国ではレンタルの自転車も充実していますが、殆どの人が自分の自転車か小型のバイクを持っています。日本と比べ物にならないほど自転車とバイクが多いですが、道が平坦で広いため比較的走りやすいです。(でも日本よりはるかに危険です)
↑ピーク時の大学内、誰も譲らないのでよくぶつかります
② 学習面
私は交換留学の言語プログラムなので、とっている授業はすべて中国語の授業で固定です。授業は毎朝8時からはじまり(毎日6時半起きです、、)午前中には終わります。私のクラスには日本、韓国、タイ、ベトナム、フィリピン、ドイツ、オーストリア、オランダ、カナダ、アメリカ、ロシア、キルギスからの学生が集まっていて、その年齢も様々です。私はクラスで最年少ということもあり、中国に留学に来る人は院生をはじめとした年上の人が多いなあという印象を受けます。
中国に留学してみて驚いたのが、中国にルーツを持つ日本の留学生の多さです。私の周りでも体感9割ほどが両親のどちらかが中国人だったり、もともと国籍が中国であったり、または昔中国に住んでいた、など何らかの形で中国につながりを持っています。ここが他の国への留学とはちょっと違うところなのではないかなあ、と個人的に感じています。
ルーツを持たない留学生のうちでもほとんどが日本の大学で中国語を専攻している学生なので、そのどちらでもない私はかなりレアなケースだと思います、、。上のような事情から中国語がもともとできる子が多いのでコンプレックスを感じることもありますが、今はそんな自分に誇りを持てるようになり、元々中国語が好きなので楽しんで勉強できています✨
毎日顔を合わせることもあり韓国のクラスメイト2人と日本のクラスメイトの4人ですごく仲がいいのですが、全休の日や週末にみんなで北京の色々な場所へ遊びに行っています!!実は北京にはユニバーサルスタジオもあるんですよ❤️
(上から天坛公园、万里の長城、ユニバーサルスタジオ北京)
③ 生活面
渡航前からなんとなくこんなところかな、、というイメージはありましたが、予想以上に北京は何もないところです、、。広大な中国の首都ですが、政治の中心という要素が大きいのか、不思議なことに都市の雰囲気がなく、日本に北京と似た都市はないとも言われます。
私は留学する大学を決める時に首都だから北京かな、と思って実際多くの大学が集まる北京を選びましたが、特に上海に住んでいた人や言ったことのある人はみんな上海がいいと言います(東京に似ているみたいです!)😭
そんな北京は、最近は気温が日に日に下がり、今12月の今日は最高気温がマイナス5度、最低気温がマイナス13度です、、。4日後にはマイナス20度になるそうです😥
とにかく体験したことのないような寒さで、露出しているところがあると痛いのでおしゃれもできません泣
ここで、皆さん気になっているであろう、中国の食事についても紹介したいと思います🌸「美食の砂漠」と揶揄されることもある北京ですが、首都であるという特徴ゆえ様々な地方の中国料理を食べることができます!!私はほとんどの食事を大学の食堂ですませていますが、一食100~200円ほどで食べられて、種類も豊富でとても美味しいので飽きることがありません。私は特に辛いものが大好きなので、中国の暮らしや食に適応できています!
外で食べる火鍋や羊肉串などの中国料理は絶品なので、一度食べたら病みつきになること間違いなしです!ほかにも北京にはたくさんの韓国料理屋さんや日本料理屋さん(居酒屋)があり、様々な料理にありつけます!洋食もあることはあるのですが、中国料理で完結している感が強く、日本よりは期待できないと思います、、。
美味しくて種類豊富な飲み物が安く飲めます💕
④ 最後に
最初は中国の食や環境に適応するのが大変で中国に来て何度もおなかを壊し(急性腸炎にもなりました)、肺炎にもなりました。公共のお手洗いなどは、清潔な日本に比べるとやっぱり少し難易度が高いので、中国に住むことは色々な面から忍耐力を要します、、。
さらに中国はビザをはじめとしたすべての手続きがすごく複雑で厳しいので、それを1つ1つこなすのにも体力と精神力が必要です。また、ライン、インスタグラム、ツイッター、Google、ユーチューブなどの普段頻繁に使うSNSが中国では政府の規制により使えないので、VPNを使用する必要があるなど中国留学には独自の厳しさがあるようにも思います😭
しかし、皆さんにお伝えしたいのは、中国はすごく素敵な国であるということです。観光地に行けば何千年もの長い歴史をその美しい景色から感じることができ、食べ物の種類も豊富で飽きることがなく、さらに中国の方は情熱的で優しい方がすごく多いです。
もともと中国語と中国に興味があり留学を決めましたが、やっぱり素敵な国だなあ、と毎日のように思いながら生活しています✨
中国はビザの手続きの煩雑さやなんとなくのイメージからなかなか行きにくい国ではあるかもしれません。しかしながら、旅行に行くにも留学するにも素晴らしい国なので、みなさんぜひ目を向けてみてください!!
少しでも中国留学の実態と中国の魅力をお伝え出来たなら嬉しく思います!最後までお読みいただきありがとうございました💐再见~!!
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魚介類に寄生するアニサキスによる食中毒が増加傾向にある。博多の郷土料理「ゴマサバ」など、サバを生で食べる食文化が根付く福岡県では昨年、全国の食中毒発生件数の1割を占めた。冷蔵で長時間輸送が可能になったことや海洋環境の変化による影響も考えられ、自治体や専門家は注意を呼びかけている。(手嶋由梨) アニサキス由来の食中毒が厚生労働省の統計に加わったのは2013年。この年の88件から増加傾向が続き、昨年は432件となった。原因別では最多で、全体(1021件)の4割を占めた。 福岡県も同様で、昨年は51件の報告があり、都道府県別で北海道、東京に続き3番目に多かった。原因施設は飲食店や販売店が35件、家庭が5件だった。 原因食品で多いのがサバだ。福岡県では、特定できたもので「ゴマサバ」が昨年は11件、「サバの刺し身」は7件。アニサキスは酢では死なないため、全国的には「シメサバ」も多かった。アジやイワシ、サンマ、カツオの刺し身も目立った。 厚労省によると、アニサキスには70度以上か60度で1分間の加熱調理が有効で、24時間以上の冷凍でも死ぬが、冷蔵では生存するという。県生活衛生課の担当者は「輸送技術の向上で長時間冷蔵で運べるようになった分、アニサキスが死なずに食中毒が起きやすくなっている可能性もある」と注視する。 生息海域で異なる種類 魚介類に寄生するアニサキスは幼虫で、クジラやイルカなど哺乳類の体内で成虫になる。卵が便と一緒に海中に排出され、オキアミ、魚介類と食物連鎖の中で成長するが、海域によって種類が異なる。 国立感染症研究所の杉山広・客員研究員によると、太平洋側は「シンプレックス(S型)」、日本海側は「ペグレフィ��(P型)」が多いとされている。S型は魚の身に入り込む性質をもつ。一方、P型は内臓の表面にとどまりやすく、内臓を取り除けば食中毒になるリスクが低いため、日本海側でサバを刺し身で食べる文化が定着した一因とも考えられている。 杉山さんらのグループはここ数年、太平洋と日本海、東シナ海に面する全国数か所の漁港で水揚げされたマサバの寄生状況を調査した。九州に近い日本海のマサバでも、身の部分からアニサキスが検出され、多くがS型だった。 杉山さんは「海水温や海流の変化によって寄生状況が短期間で変動することはあるだろう。日本海だから安全というわけではない」と指摘する。 胃や腸の壁を刺され激痛、アレルギー症状も アニサキスが寄生した魚を食べても無症状の人は多いが、胃や腸の壁を刺されて激痛に見舞われることがあるほか、じんましんなどのアレルギー症状も報告されている。大分大の小林隆志教授(寄生虫学)によると、アニサキスそのものが過剰な免疫反応を誘発するとみられる。 小林教授は「加熱して死滅させても抗原性が残り、アレルギーが出る可能性はゼロではない」と指摘。▽刺し身は鮮度に気をつけ、調理の際は目視で確認する▽まな板や包丁は使う度に洗い流す――といった注意点を挙げ、「行政も、原因魚種や漁獲水域、流通経路などの調査や情報提供を行っていく必要がある」としている。 冷凍せず死滅させる殺虫装置の開発進む 水産業界でアニサキスは長年の悩みの種だ。冷凍やブラックライトを使った除去が一般的だが、味が落ちないように冷凍せずに死滅させる殺虫装置の開発も進む。 天然物のアジやサバを1日計約13トン出荷する福岡市の水産加工会社「ジャパンシーフーズ」は2017年に芸能人のアニサキス感染が相次ぎ、売り上げが約2割減少した。危機感を強め、熊本大の研究者と連携し、装置の研究に乗り出した。 3年前に巨大電力「パルスパワー」を使った方法にたどり着いた。塩水につけた魚に、蓄積した1億ワットの電力を1秒間に2・4発の頻度で約200秒間あてる。電力放出は一瞬で身の温度は上がらず、アニサキスを死滅できるという。 まだ試作段階だが、工場の加工ライン向けのコンベヤー式装置や、飲食店用の小型機の実用化を目指している。井上陽一社長は「よりおいしく安全な食品を届けられるよう努力を続けたい」としている。 ◆アニサキス= 寄生虫の一種。魚介類に寄生する幼虫は体長2~3センチほどの白っぽい糸くず状で、人間の体内では成長せずに数日で死滅する。
アニサキスによる食中毒増加、長時間輸送・海洋環境変化が影響か…「生サバ」の食文化ある福岡が最多に | ヨミドクター(読売新聞)
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