#極羊専家羊肉やかねちゃん
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takahashicleaning · 1 year ago
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TEDにて
アラン・セイボリー:砂漠を緑地化させ気候変動を逆転させる方法
(詳しくご覧になりたい場合は上記リンクからどうぞ)
「砂漠化は、陸地が砂漠になることを表すしゃれた言葉に過ぎません」アラン・セイボリーは静かな口調で、この力強いトークを切り出します。
恐ろしいことに、砂漠化は世界中の草原地帯の3分の2の地域で進んでおり気候変動と伝統的な放牧民の社会崩壊を引き起こしています。
セイボリー氏は砂漠化を止めることに一生を捧げています。
彼が提唱し、実証が進む手法は驚くべき要素を取り入れて、草原の環境保全と砂漠地帯の緑化に効果を発揮しようとしています。
それは、単に放牧を散発的におこなうのではなく、何万頭の群の状態にしてから自然を真似た放牧を計画的にすることだけで、自然と草原が生い茂る土地に急激に変貌していくそうです。
この試みは、すでに五大陸の各地域で行われており、たとえ化石燃料をなくしたとしても、動物を頼りにするこの方法以外には、土地が自然と緑化していくということは絶対にありません。
また、二酸化炭素の専門家に聞いたところによると、この草原を復活させることで何千年分もの二酸化炭素を草原が吸収してくれるようになることで産業革命以前に戻れるようにもなるとも言っています。
砂漠化は、乾燥帯と乾燥帯だけで起きており、このような多雨地帯の草原には影響がないと言われます。しかし、草原の土壌を見てみるとその大部分は荒地で藻に覆われていることがわかります。
水が流出し蒸発しやすい状態です。実はこれが砂漠化の元凶です!
手遅れになるまで気付きません!
砂漠化の原因は家畜と考えられます。牛、羊、山羊などが植物を食べ尽くし、露出した土壌からメタンガスが発生します。ほぼ、誰もが知っています。
ノーベル賞受賞者も私もそう思っていました。
アメリカに来て非常に驚いたことにこのような国立公園がアフリカ同様に砂漠化しているのです。この地域には70年以上。家畜は放牧されていません。
そして、アメリカの科学者は荒涼とした自然という以外はその理由を説明できませんでした。アメリカ合衆国西部全体で調査可能なあらゆる地域について調査してみました。
砂漠化を止める目的で牛の放牧を止めた結果をみると逆に悪化していました。例えば、この調査地点では1961年には緑が濃かったのに、2002年にはこうなってしまいました。
写真を引用した気候変動報告書を執筆した方々の見解は、単に「原因不明」でした。
多くの文明を破壊し、今や世界的危機の砂漠化の原因は何なのか?
私たちは、理解していなかったことは明らかです。
私たちが、理解できなかったのは・・・
なぜ?砂漠化が、1万年前から起きはじめて、最近、顕著になったか!です。
古代エジプトに始まり、太古から全く無知だったのです。それを解明しました。
見過ごしていたことは、世界中の季節的な湿度の変化や土壌。
そして、植生を保つのは莫大な数の草食動物であり。それらの草食動物を捕食する肉食動物だということです。
肉食動物から身を守るために草食動物は群を作ります。群は大きければ大きいほど安全です。大きな群は自分たちの食べ物の上に排泄します。
そのため常に移動しなければなりません。その移動のおかげで植物を食べ尽くすことがありません。そして、定期的に踏みつけられた地域の土壌は草で覆われます。群が通過した場所を見ると分かります。
では、乾燥化が進んだこの草原を見てみましょう。
どうすれば健全な状態にできるでしょうか?
これは世界中の地域で起きていることです。
動物の生息数を減らしても砂漠化と気候変動が進むだけです!
野焼きしても、砂漠化と気候変動が進むだけです!
どうすればいいのでしょうか?
選択肢は、ただひとつです!
繰り返します。気象学者と科学者に残された選択肢は、ただひとつです!
その考えもしなかった方法とは、家畜を使い群にして遊牧して、以前の群や肉食動物のような自然を真似するのです!
人類に残された選択肢は他にありません。
他の世界中の地域も同様に私たちの運命を握っているのです。世界で最も危険な地域を含めてです。そんな地域の95%では、動物に頼らないと人間が食べていけないのです。
世界中で人間の活動が化石燃料と同じ位!
あるいは、それ以上の規模で気候変動をひき起こしています!
さらに悪いことに、飢饉、貧困、銃の暴力、社会崩壊。そして、戦争をひき起こしています。
何百万もの老若男女が苦しみ死んでいます。
その状況が続けば、たとえ、再生可能エネルギーを推進し、化石燃料を排除したとしても、平和的な原子力発電を用いても、生活が維持。生活向上しますが、気候変動を止めることはないでしょう。
お見せしたのは自然を真似ることにより、とても安価にこの傾向を逆転することです。
この取組みは、既に、五大陸、1千5百万ヘクタールの地域で始まっており、私よりもはるかに二酸化炭素に詳しい方々が、この手法を実行すれば、大気中から何千年分もの二酸化炭素を草原に吸収させて貯蔵する効果があると試算しています。
お見せしたことを世界中にある草原地帯の大半で行えば、産業革命以前の水準に戻せるし、食糧事情も改善します。私たちの地球、子供たちやその子孫。そして、人類にとり、私たちの地球。
子供たちやその子孫。そして、人類にとり、これ以上の希望を与えることは他にないと思います。
マイケルサンデルは、メリトクラシー(能力主義)の陳腐さを警告し、諌め(いさめ)ています!
SDGsや気候変動対策は、再生可能エネルギーのことではありません。パンデミック対策の一環です!それ以外の活動は派生物。権力濫用の口実に注意!
SDGsや気候変動対策は、再生可能エネルギーのことではありません。パンデミック対策の一環です!それ以外の活動は派生物。権力濫用の口実に注意!
SDGsや気候変動対策は、再生可能エネルギーのことではありません。パンデミック対策の一環です!それ以外の活動は派生物。権力濫用の口実に注意!
注意事項として、基礎技術にリープフロッグは存在しません。応用分野のみです!
注意事項として、基礎技術にリープフロッグは存在しません。応用分野のみです!
注意事項として、基礎技術にリープフロッグは存在しません。応用分野のみです!
最後に、マクロ経済学の大目標には、「長期的に生活水準を高め、今日のこども達がおじいさん達よりも良い暮らしを送れるようにする!!」という目標があります。
経済成長を「パーセント」という指数関数的な指標で数値化します。経験則的に毎年、経済成長2%くらいで巡航速度にて上昇すれば良いことがわかっています。
たった、経済成長2%のように見えますが、毎年、積み重ねるとムーアの法則みたいに膨大な量になって行きます。
また、経済学は、大前提としてある個人、法人モデルを扱う。それは、身勝手で自己中心的な欲望を満たしていく人間の部類としては最低クズというハードルの高い個人、法人。
たとえば、生産性、���益という欲だけを追求する人間。地球を救うという欲だけを追求する人間。利益と真逆なぐうたらしたい時間を最大化したいという欲を追求する人間。などの最低生活を保護、向上しつつお金の循環を通じて個人同士の相互作用も考えていく(また、憎しみの連鎖も解消する)
多様性はあるが、欲という側面では皆平等。つまり、利益以外からも解決策を見出しお金儲けだけの話だけではないのが経済学(カントの「永遠平和のために」思想も含めて国家や権力者は透明性を究極にして個人のプライバシーも考慮)
(個人的なアイデア)
プラネタリー・バウンダリー提唱者のヨハン・ロックストロームもSDGsに採用されてる。
SDGsは、一神教での法人倫理を統合し数値化している可能性もあります。
多神教ではブッダの八正道です。
SDGsや気候変動対策は、再生可能エネルギーのことではありません。パンデミック対策の一環です!それ以外の活動は派生物。具体的にSDGsの数値を示さない権力濫用の口実に注意!
これらの源流は、Spaceship Earth(宇宙船地球号)のバックミンスターフラー。
バックミンスターフラーは、思想家というか製品デザイナー?
ガイア理論の方が馴染みがあって、こっちの方が腑に落ちるが、それがスティーブジョブズに継承し、今のAppleParkに繋がる影響を与えた。
AppleParkは、バックミンスターフラーの弟子が建築しています。
飢饉、貧困、銃の暴力、社会崩壊。
そして、戦争をひき起こしている砂漠化により、森林内に古代から押さえ込まれていた未知のウイルス、細菌が、荒廃した森林から解き放たれて、航空網やサプライチェーン網で増幅されてパンデミックを引き起こしやすくなります。
これが、ビルゲイツやラリーブリリアントたちが警告していたことの本質です!
これらが、パンデミックを引き起こしやすくします。そのための予防として、SDGsや気候変動対策があるのです!
専門家が警告していますが、もう一度。今回の新型コロナウイルスは、始まりにすぎません!
<おすすめサイト>
クリスティー・エビ:気候変動がどのように食物の栄養価を下げるのか
ジョン・フランソワ・バスタン:地球に1兆本多く木があったら?
ジェームス・ハンセン:なぜ気候変動について叫ばなければならなかったか!
ジョン・ドゥアー:グリーンテクノロジーに救済と利益を見い出す?
ロジェカイヨワ戦争論と日本の神仏習合との偶然の一致について2019
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「フロート式原子力発電所」について
テイラー•ウィルソン:僕のラジカルな計画 ― 小型核分裂炉で世界を変える!
スチュワート・ブランドとマーク・Z・ヤコブソンが討論:原子力発電は必要か?
劣化ウランゼロへのイノベーション:ビル=ゲイツ、エネルギーについて語る
(再生可能エネルギー)
レイ・カーツワイル:今後現れるシンギュラリティ(技術的特異点)を学ぶ大学
Solar Roadways(道路としても敷き詰めて活用できる太陽光発電パネル)
「考えるクルマ」が世界を変える―アーバン・モビリティの革命
Powerwall 2 & Solar Roof Launch - Teala Motors
デイビッド・マッケイ: 再生可能エネルギーの現実
ベティーナ・ウォーバーグ: ブロックチェーンが経済にもたらす劇的な変化
量子コンピューターの基本素子である超電導磁束量子ビットについて2019
<提供>
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pureegrosburst04 · 1 year ago
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アイエフ「アンタ達、バカンス遺跡調査しなさい」御茶ヶ滝「ごめんね、これから怪盗リベンジブラックジョーカー検定があるんだ😎」アイエフ「え?………成る程ねーwアンタ達そんな趣味あった訳。見た目通りの受け専門🤭」 御茶ヶ滝「?(・・?) 地雷を踏んだ気がする😰」 超電波油「(俺にはピンときたぞ😠 あいつら…絶対にボイコットしてやる😡)」
〜複製電脳軍要塞〜
御茶ヶ滝「参加した人は主観視点に異次元カメラが付くそうじゃないか。捕まって逆レイプの一部始終まで上位現実に配信されたら解放されてもプラウド💎が無くなってしまう。リスクが1%でも‼️俺達は不参加でいいね?😤」知球GrassShining1 チー牛「え?まさかそんな簡単な事にも気づかなかったんですか??100円スーパーに売ってるドリンク怪盗する奴とか誰も捕まえにきませんよ。俺達の仲間7人とも全員なんの警戒もせずピザ食って泥酔して終わりを1000回以上繰り返して無事なんですがWWW 」
超電波油「クソッタレ‼️(今のをコピーアンドペーストしてアイエフさんに言えば良かった(T ^ T))」 御茶ヶ滝「ガッデム‼️(焦ってカウンター返事の機会を潰しちゃった……今からクールに言っても怪しまれるだけだ。時既に引き返せないヽ(´o`;))」
〜結局遺跡を探索してから参加した表主人公達〜
知球GrassShining1 チー牛「A級レンタルヒーローの美術品活動に出かけるんですか、新しいネタ持ってきてくださいお願いします。なんか最近虚無感が凄くて…」御茶ヶ滝「一緒に行こうよ。本物より不細工で貧弱な偽体にありえないフィジカルを貸せば身売りだって怖く無いよ 俺達の本体はここでさっきの超密度変化クリスタルの中で寝てるし、向かうのはドッペルゲンガーだけだよ」知球GrassShining1 チー牛「それは、本物の俺そのものです」
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超電波油「御免なさい(T ^ T)」
知球GrassShining3「ここまでは話して出発なされましたね、旨い酒を飲むので結果報告だけでも…m(__)m」
〜なら聞いてくれるか?俺達がした冒険の記録を↓〜
超電波油「黄色い海のように溢れる水があった。これは固体となる事で尋常じゃない収縮をしたんだ」御茶ヶ滝「その時の会話がこれ→この両手に収まるクリスタルがその正体って訳だね。溺れる訳にもいかないというか怖いから常に冷やしておこう」超電波油「作った奴も理にかなってるよな…現実的にはあり得ない研究で理で埋め合わせをしたこの科学。(元の世界には千空しかいなかった気がする)」超電波油「まあ特に話すことはない。””””アイエフさん(真主人公)””””はクールビューティだが手料理を美味しく食べる俺達を幸せそうに見る母性もあるのは確かだ、そんな人がバカンスで危険な任務も頼むわけも無し」御茶ヶ滝「本当にヤバいのは”””””ペニーワイズ(裏ストピエロボス)”””””、こっちの話の尺が長いのは悪い意味で解決した今も情報不足だからだよ」超電波油「ワールドネームは”売春カジノ🔞”と”””””殺人ピエロの街🤡”””””これを知る事は撤退する上でもとても大きな意味がある」御茶ヶ滝「何故ならしっかりと場所と地名を確認を重ねて選択すればいつでもワープ出来るから、ここまでは良いね?」
御茶ヶ滝「あれは中世のヨーロッパみたいな街だったよ、表版仮想大鉱山のほんの一部なのに危険度は未知数」防聖孤島「法律もクソもないイケメンもクソしかいない道を俺達は全力で無免許運転した。そしたら身栄に関しては理想すぎる程シンクロした建物を見つけた。蜘蛛の巣も傷一つないのはまさにイデアを感じた、自分達が強い自信はあったし2年前に”ゴールドバラバズー500”ならギリギリコンビプレ��で倒して、並行世界でも楽勝で潰して来た俺達ならなんとかできると思って踏み込んだ」御茶ヶ滝「同じような景色が続いて目的地に着いた時は基地を潰せると高揚感と緊張の心拍」超電波油「建物をぶち破るか相談をして上にも知らせた。アイエフさんは真剣な覚悟を決めた声で駐車場の車の中に隠れていてって言った、だから夜が来た時に大警鐘の寒気がしたんだよ→おい、霧の出てる方の建物をよく見てみろ。ジオラマみたいな雰囲気だったのに妙に汚れができて生々しくなってる。ここの駐車場で様子を見ながら隠れてやり過ごすぞ。アイエフさんはともかく俺達は何も知らされてない、流されるな」御茶ヶ滝「夜が完全に明けなきゃ帰れない気がした。魔界と完全に繋がりが切れた時がその時だと本能でわかったよ」
防聖孤島「この後は結論から言うと頭が良くてもギャンブルに弱い気質をして、いつも良い子に過ごしていた俺達に武装して乗り込む選択肢はあれど賭け事で核心に迫る無謀さは無かった 結局徹底的に弱い拠点から経済を潰す事で間接的にその並行世界も救った。今思えばカジノ内部の方にコアがあったんだろうな…だが切断されても魔界は健在。これからも勝つ自信はない あの”””””ピエロ”””””は””””ラオウ様(真主人公)””””じゃなきゃどうにもならない(赤き真実)」
超電波油「ちなみにアイエフさんも……あの人さ、何気に最強クラスなんだよな 普通少年ジャンプとかのヒロインって中々バトル的にはやるけどある程度で打ち止めじゃん?…で、俺らみたいな奴らが無双するじゃん?超えられる気しねえわ」上位現実の視聴者ベールさん「ニヤニヤ😏」
知球GrassShining1 チー牛「ふう……👏  ちなみにパソコンで他の逃走者の状況も観れますよ。怪盗キッドっていう唯一の正統派大物は来てくれないけどまあ……、アダルト🔞目的がすぐ散るのも後半からクオリティが良くなるし」超電波油「そんなものは当然観ない」御茶ヶ滝「普通に仲間と飲み交わすフード&ドリンクに勝る幸せがどこにあるのかなあ?」知球GrassShining1 チー牛「やはりお二人は純粋硬派柱の宝玉ですね、この世界中に配信されてるマイクに一言」(ぼっ🎤) 超電波油「ちん◯ってのはな、PS3のコントローラー購入を諦めた負け組が使う原始時代に廃れた暇つぶしのアクションレバー玩具だ」御茶ヶ滝「その通り、附録のおまけだよ🙃。ただ、携帯出来る長所はあるけど栄養不足だと棒で振って叩いても弾力無いから楽しく握れないに加えて人前では通報されるだけの役立たずだから基本ほっとくといいよ( ◠‿◠ ){{とうとうお前世間的にもマジでヤベェ奴になったねwww毒電波で触らぬ汚染に祟り無しに名前変えなよ(^◇^;アイエフさんは、俺が貰っちゃうかも💙)}}」超電波油「ホントだよな、素のサイズが大きいのが長所だと思えねえ(そこは乗っかるなよ‼️💢演技でも照れくさい反応しろや、ピュア二人でサイコ100倍じゃねえか折角フォロー返しの準備して皆んながほっこりする所をキラーパスにしやがって💢😡🖕)」知球GrassShining1 チー牛「大体精力剤盛られてキョコンになったらペットボトルに用足せるのかって怨恨の殺人事件が起こってもおかしくないですからね」
表主人公+チー牛1「(誰か助けて下さい。もうこいつら男性じゃないでしょ。衝撃の宇宙人説押していい?)」 
裏配信をこっそり⭐️観てるユニちゃん「この人達、やっぱり頭がおかしい(ドン引き)」ネプテューヌ「この子達は……”羊の皮”を被った””””ゴールデンシープ””””だよね…(;´д`)」
心を手に取るように読んでいる更なる裏視聴者➡︎ゲイムギョウ界のベールさん「素敵ですわ💓、数々の物語を経る前の早い段階から痴態を晒しておきながらの方向性のない駆け引きが現していらっしゃるのは…早熟な恋愛のデフレーションを心配した日々が杞憂となるワタクシを安堵させましての流石と呼べるライバルコンビの活躍🎶 ここからが盛り上がりですわね🤭」
御茶ヶ滝「恋愛運を知りたいです🙇、全部金運に極フリしたくて。」 超電チャブル「占ってくれますかね?謎の美少女さん」謎の美少女「ええ、スーパーコンピューターの予測演算で………す、すごい💦 貴方達、……7139億年以上正統派童貞よ。当然同性愛の影も形も無い(赤き真実) あるのはスパーリングと健康(;゜0゜)」
防聖孤島「俺は、正義のドーテーだ😎(黄金の真実)」謎の美少女「ひくわー(⌒-⌒; )」
〜表主人公達は未来永劫正統派童貞であるお互いを尊敬し合い、自分には失望してヤケ酒をして、相棒に聴いてもらえる独り言の嵐〜
超電波油「幾ら強くなっても意味がないのが喧嘩?これは日常的に闘い続けてきた猛者に当て嵌まる言葉だ。粘着されながらいじめられてやり返さなくちゃならない立場の人こそ強くならなきゃいけない。戦闘に無縁な人ほど武勇伝を手に入れる意味がある ひっく(^ν^)」
御茶ワールド「F(フェア)の秀才方って俺達が付き合ってる下級住人と霧島04(裏ストボス)を屠る上級住人とで名前の意味が異なる😤」
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更にベロベロに酔っ払う表主人公達二人  超電波油アンタッチャブル「あ〜寝たきりで筋肉に良質な刺激を与え続けて口内環境までいつも纏ってるオートブラシジェルで綺麗になるB(バグ)の家族達いいなあ(T ^ T)、何のトレーニングも無しで筋肉がどこまでも刺激されて成長する””””帯電振動体質(令和向け、高次元の絵から出てくる餅)””””なんてズルいぜ(マリオブラザーズシリーズでいうスーパーを越えた形態だよな??)。俺だって筋肉密度が常人の何倍もある””超人体質(昭和マンガの主役止まり)””なのに更に上を行く最先端の進化を併せ持たれちゃたまんないよ(;´д`)<<プロテインが飲めばマッチョになる魔法の飲み物だとはいいご身分ですねえ💢」
〜帰り道〜 
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御茶ヶ滝ウォーターワールド「あー外寒い。何でベールさんに秘密を守ってもらう為にここより寒い無人島みたいなとこで漁をしなくちゃいけないのかな(−_−;)、俺の能力上天職みたいで燃えるけど、彼女はぬくぬくした所で寝て起きたら俺の料理を食べてゲーム。いや他の子達の分も用意しなくちゃいけない、俺の秘密がバレるバレない以前に周りの目が変わるのも困る🥵。」超電波油「秘密ってなんすか?」御茶ヶ滝「ペニーワイズが主催した大運動会で表版仮想大鉱山のアレ()をクラウチングスタートをして喰らうちんこスタートをする霧島04(ラスボス)に他の純粋硬派柱がみんな揃って性病のグログロ鮮血で真っ青😨🥶😱😰になって呆然と見ていた事(大嘘なのに、ノンフィクションwww)」
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防聖孤島(9365億歳正統派童貞)「はっきりとした事がある。俺達は、女性の手が好きじゃ無い吉良吉影だったんだ。{{{本物の純粋硬派柱}}}。?  “ジャニー喜多川”よりやべえよ。あと、この言葉を使うのは初めてじゃ無い」
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〜アルテマジキチ〜
タイム風呂敷で100年間洗ってない虫歯100億%状態になった口の臭い💩を初対面の少女に吐きかける”””霧島04””” 女の子「息、歯垢臭い‼️」 霧島04(ラスボス)「はー、はー、歯垢のメニューです‼(ぷ〰︎ん、ぷ〰︎ん💩)」️少女「臭い臭い‼️」 
霧島04「だから、歯垢のメニューですって言ってるだろ‼️(赤き真実)‼️」
(真剣にオヤジギャグを貫くサイコパスは謎のマジギレして血反吐を吐くまで女の子をぶん殴ってから少女の乳房を切断して傷口にシーハーした100本の爪楊枝を刺して、こんな事をしたからこそ肉が垂直の美を飾りしアイアンメイデン❤️‍🔥  と、芸術家を気取った。) 乾かした🪨ウンチロック💩を取り付ければ服で誤魔化せるザマス(赤き真実)
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barikkei1102 · 5 years ago
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昨晩の備忘録 お次は、新規オープンしたばかりの#極羊専家羊肉やかねちゃん へお祝いも兼ねて肉チャージ!! #BAR一慶 #barikkei #すすきの #ススキノ #薄野 #探偵はBARにいる #葉巻 #北海道海底熟成プロジェクト #海底熟成 #長期海底熟成 #船上熟成 #羊肉 #ジンギスカン #サフォーク (極羊専家 羊肉や かねちゃん) https://www.instagram.com/p/B44Z2FTAeAk/?igshid=lj3i9a5y88m6
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buriedbornes · 5 years ago
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第33話 『旧き世に禍いあれ(1) - "菌の森"』 Catastrophe in the past chapter 1 - “Fungus forest”
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 森、と呼ぶべきだろうか。
 遠くから見れば、その青さは豊かな植生を想像させ、様々な生命をはぐくむ豊かな森に見えるが、その実、その森は『森』以外の命を拒絶している。
 木々の代わりに、複雑に組み合って伸びた菌糸が、樹木のように空に向かう。梢である部分も、まるで寄せ木細工よろしく噛み合い、その様から想像するよりも酷く凍てついている。
 光の射さない森を、人は畏れ、近づく者はない。
 かつて、近づいたふたり組がモンスターに襲われた。からがら逃げた片割れが言うには、馬ほどの大きさのカマキリに襲われて、仲間は頭から食べられたという。その男自身も背中に大きく斬りかかられた痕があり、傷こそ浅かったがその日のうちに死んでしまった。近づけは呪われる、魅入られる、毒にやられる、様々な噂が立った。
 近隣に住む人々に場所を尋ねても、露骨に嫌がられる。森への案内人は見つかることない。
 菌類は、世界で一番初めに繁殖し、世界を覆い尽くした生命であるとされる。その生命力の強さは人間の想像をはるかに上回る。彼らは何らかに寄生し、共存すること、または乗っ取って成長することで繁殖を遂げた。「菌類が森を形成している」と聞いた時、フィリップは当然のように、実際の木に寄生した菌が、木の表面を覆い尽くしているのだろうとだけ考えていた。
 しかし、実際には、木々などを必要とせず、菌だけが独立し、成長しているという異常な環境だった。
 足元も完全に苔むし、通常の森の数倍の高さまで伸びた梢までを見上げる。
 完全に光を遮った空間には、ところどころに白いふわふわとした胞子が舞っていた。
 胞子を防ぐためにつけた顔を覆むマスクを通した、不気味で低く掠れた呼吸音は、そして規則正しく響く。菌糸が絡まり一本の巨木となる、それが真っ直ぐと空へ伸びる柱の間を、ゆっくりとふたつの影が歩いていく。彷徨っているわけではない。その歩みからは向かうべき先へと向かう意思が���受けられるが、広大な森と道を遮るほどの菌の巨木に翻弄され、緩やかに歩く軌道は大きく蛇行していた。
 この森の来歴は、古い神代にまで遡るとされていた。
「……仮説通り、本当に神が眠っていると考えてよさそうですね」
「ああ、そうだろうな」
 自死を選びこの森に入る者もいるという。それほどに深く、広大だった。
 屍術師のフィリップとグレーテルは、無表情で淡々と歩き続けていた。
 グレーテルが時折、歩みを止めては自身の側頭部に手をやり、目を細めて集中した後、遠くを指差す。精霊の濃い方角を探って向かうべき先を先導し、フィリップがそれに続く。
「何百年、いいや、何千年の時がここの中では流れたんだろう」
 数十メートルもの高さまで伸びた菌で出来た木をグローブ越しに触れてみたが、しっかりと堅い。強く押してもしなることもなく、力強く根付いた感触が返ってくる。
 フィリップは傍らのグレーテルを見た。彼女も顔を覆うゴーグルと、分厚い防護服や手袋、安全靴など、肌を一切露出せず、まるで奇妙な人形のように立っている。ゴーグルの奥にある瞳だけは、以前と何ら変わらず、知的な光を宿してこちらを見つめ返してくる。
 着ぶくれして奇妙な人形のような姿をしているのは、フィリップ自身も同じだ。
 何も身に着けずにここで呼吸をすれば、1分と待たずに肺から蝕まれて死ぬだろう。装備を揃えるために訪れた集落の古道具屋で出会った古老は、皺がれた声でそう告げた。そして、全ての装備を見繕い直す2人を尻目に、白く濁り始めた目で「あの森は捨てておくしかない」とはき捨てるように言って、店を去った。
 どれだけ歩いただろう。古老がいた集落から二日歩いて、菌の森の入り口にたどり着いた。森の入り口には当然、柵も、看板も、遊歩道のようなものさえない。獣道と思しき菌木と菌木の間隙を縫うように進み、ようやく分け入った。
 不意に、菌糸の枝と枝が擦れるような不自然な音が聞こえた。
 フィリップが斜め後ろを振り向くと、グレーテルの背後に、蔓が垂れ落ちている。粘膜で奇妙にてらてらと光る蔓が、ゆっくりと猫の尻尾のように先を揺らす。
 フィリップの背中が一瞬で粟立つ。
「グレーテル!」
 フィリップの叫びに、グレーテルも弾かれたように振り向き、その手を翳した。一瞬の間の後に青い炎が見え、フィリップは舌打ちをした。
「駄目だ!」
 叫びながら、フィリップは手を横に一閃した。
 蔓を焼き尽くさんとグレーテルの手から放たれた炎と、その先でグレーテルを襲おうと先端を食虫花の花弁のように広げた蔓が、澄んだ音を立てて凍り付く。
 ――これが、噂に聞いていた菌の森の怪物か……。
 見上げて注視すれば、そこここに蔓が伸びている。全ての蔓が同個体なのか、異なる個体同士が無力化された仲間の様を感じ取ったのか、するすると蜘蛛の子を散らし、逃げていくように去って行った。
 あれらは強酸性の粘液を持ち、骨をも溶かすと言われている。
「ここでは炎は使うな。分かるだろう」
 フィリップの声に、グレーテルは少しの間立ち尽くしていたが、ふいと顔を背けると、露骨に不機嫌そうな足取りで、フィリップを置いて歩き始めた。
 その背中を追いながら、フィリップは深い溜め息をついた。
 ここは『森』だ。ましてや梢に当たる部分は組み合わさっている。一旦火が付けば、どこまで延焼するかも分からない。
 この先に待ち受けるものが、その炎に焼かれてしまうようなことがあっては、元も子もない。
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 しばらく進むと、菌糸の種類が増えてきた。相変わらず空を覆う巨木たちは変わらないものの、下から葦のように生えた背の高い草状のものも増え始めた。
 はじめは魔物かと警戒していたが、ただの草に似た形状に進化した菌の一種のようだった。
 フィリップが大人になってすぐ、世界は一日にして全てを失い、崩壊した。屍者が溢れ、瓦礫に満ちた街を必死で逃げ回るしかなかった。グレーテルと再会したのはそのさなかだった。混乱の中、ふたりでどうにか郊外へと落ち延びた。
 覇王の侵攻によって、人々は絶望に追いやられ、細々と終焉に向かって隠れるように生きていた。社会や国など、あってないようなものだ。今までは動いていた陸路や海路も断たれ、物資の運搬もままならなず、世界的であらゆる資源の流通が絶えた。手元にあるもの、そこで作れるものだけが全てとなり、手近に残されたものを奪い合った。人の行き来が絶えた街道で誰かと会うことがあれば、例外なく襲い掛かってきた。
 そう��て、社会が荒廃していくさまを、指をくわえて見ていることがふたりには出来なかった。
 屍術に手を染めたのも、仕様のないことだ。生き延びるため、何よりすべてを取り戻すため、戦うにはそれしか術がなかった。
 元々、フィリップとグレーテルは同じような境遇で育っていた。家庭の経済環境も近く、受けた教育もほぼ同じだ。ふたりは幼年から時間を共にし、大学で同期だった。専攻こそ、フィリップは時空間魔術、グレーテルは精霊術と異なったものの、在学中はお互い知己の仲であった。
 それでもただお互いに見知っていたというだけで、卒業後は疎遠だった。たまたま、覇王侵攻を契機に2人は再び引き合わせられた。それ以降、ふたりで屍者を用い、戦い抜いてきた。
 けれども、それももはや限界を迎えようとしていた。
 使役するための屍体が明らかに不足し始めた。これまで騙し騙し活動を続けてきてはいたが、そう長くは保たないだろう。
 フィリップの専攻は時間遡行――過去へ戻る術だった。彼の前の代にはその基礎理論はすでに出来上がっていた。ただ、そのために必要な魔力は想像を絶するものだった。そして、その消費量は遡行する時間が遠ければ遠いほど、つまり過去を目指すほどに指数関数的に増えると知られていた。
 覇王侵攻後、フィリップはずっと考えていた。今まで研究してきた延長線上で過去に干渉して現在の問題が解決する方法があるのではないか、と。数秒程度の過去遡行は実例が既にあった。ただそれも、必要魔力が少ないから出来た最小規模の実験だった。
 グレーテルと落ち合ってすぐに、彼女はフィリップの専攻を覚えていたため、「過去に戻って世界を変えることは可能だろうか」と真剣な表情で尋ねたことがあった。
 ――どうしてそんなことを?
 ――過去を変えるためです。現状を打破するには、今の努力でカバーできる領域を超えている。
 ――そうか。……現実的には無理だろうな。魔力が圧倒的に足りない。
 フィリップの返答に、グレーテルは怯まず詰める。
 ――魔石を集めたら? 大量の魔石があれば可能ではありませんか?
 ――街作りになるぞ。単に魔石を集めるだけでは意味がない、石から魔力を引き出し、一点に集中する構造にすることを考えたら、ふたりじゃ一生かかりでも無理だ。とても現実味がない。
 グレーテルは少しだけ、考え込む様子を見せた。
 ――神の力を借りるのは? それならば可能では?
 ――そんな量を借りた前例はない、全部寄越せなんて聞き入れられるものか。
 ――なら、死んだ神から奪うのは?
 ――死んだ神の力は死んだその場で霧散する。受肉して顕現した個体なら可能かもしれんが、そんな都合のいいものどこにも残っていないぞ。
 ――でも、仮に受肉して死んだ神の遺骸が現存すれば、できるという事ですか?
 ――まぁ、そうなるが……
 グレーテルと親しい関���であったわけではない。顔見知り程度だ。そんな彼女がはっきりとものを言い、貪欲に食らいついてくる姿は新鮮だったが、同時に恐ろしくもあった。
 ――あなたの言う受肉した神の遺骸は、歴史上、様々な伝承が残っていますよね。
 ――それでも、伝承だろう?
 ――ええ……。ですが、英雄が屠った神を食べ、国を築いた神話もありますし……時間がある時に調べてみます。
 この会話で終わったのだとフィリップは思い込んでいたが、グレーテルはそうではなかった。
 ある日、彼女はいつもは首から下げている眼鏡をかけ、古びて朽ちかけた郊外の図書館で、一冊の本を読んでいた。よもや殺されたのではないかと探し回っていたフィリップは、安心したと同時に隠しようもない苛立ちに襲われた。
 それでも、大きな張り出し窓に腰かけて本を読む姿は、痩せこけた頬さえ見なければ、まるで平和な時代の学生時代のように穏やかだった。
 ――屍者になっていたらと思ったら、読書か。
 ――なんのことですか?
 よっぽど夢中になって読んでいたのか、彼女は驚いたように顔を上げた。
 ――いや、僕が屍者を操っている間に、まさかいなくなっているとは思わなかった。僕の体に戻ってみたら、君がいなかった。どこか行くなら、一言くれないと困る。
 ――ああ、そうですね……すみません。突然思いついて……、あなたの様子も安定していたので、つい抜け出してしまいました。
 ――何を思い出したのかな?
 グレーテルは力強く頷いた。
 ――菌の森を。
 ――菌の森……? って、あの谷間にあるって言う?
 フィリップの問いに、彼女は大きく頷いた。
 ――あの森は古代の神の眠る場所。まさかこんなところに、こんな貴書が紛れていたなんて……結末知れずの闘争記録が数多く残されていました。記されているものも古語です。
 フィリップも書架をあるけば、複数の関連した図書が見つかった。
 ――古語で書かれている歴史書でした。ここにあるものは恐らく本当でしょう。
 ――古き神が眠る……か。
 ――魔力が残されている前提となる、肉の体に宿した後倒された神が幾つか……けれど、あくまで少数でした。
 ――ああ、そうだろうな。古い記録の中でも、特に古いものにしか出てこないヤツだ。
 ――神の顕現には本来肉体は不要で、なにか特別な理由がなければそうされる事もなかった。肉体を持たずに討たれた神は、その内に秘めた魔力ごと消散し何も残らない。仮説ですが、最も古い時代には、神々も顕現する姿を試行錯誤した時期があったのかもしれません。肉体を持って顕現し、そして討たれた後捨て置かれた神など、そのものの記録はなかったのですが……
 これを見て下さい、とグレーテルは古地図を示した。
 ――神を鎮めに旅立った英雄の行方を知る者はいない……、こういう地に、恐らく討たれて倒れた神の遺骸が現存する可能性があります……その場所さえ分かれば……
 ――ん、これは……
 フィリップはすぐさま、いつも持ち歩いている汚れた地図を広げた。古地図を交互に指さす。
 ――ここが、同じく城塞……高地……少し違いがあるが、同じところじゃないか……?
 ――そうです。そして、ここに菌の森。神の遺骸が、ここに……?
 グレーテルの声は興奮して上ずっていた。まだ確定していないものの、どうしても期待が膨らむ。フィリップは大きく頷いた。
 ――行こう。試す価値はある。
 決意は固まった。装備を整えて、ふたりは早速菌の森を目指した。
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 ふたつのガスマスクを通した呼吸音。梢から垂れた菌糸は、まるですだれのように行く手を次々と塞いでいた。それを押しのけた途端、突然視界が開ける。
 フィリップは、はっと息を飲んで足を止めた。
「――……ここだ」
 ふたりで作った地図とほとんど同じ場所に、それはあった。
 死した神の寝床。
 何千年も前に英雄と戦い没したとされる神が横たわっている。
 鯨に似ている。がらんとした空間の中に大きな赤黒い鯨の遺骸が打ち捨てられているように見えた。
 遺骸の周囲にはまるで丁寧に森をえぐったかのように円形の湿った地面が都市の広場ほどの範囲で広がっており、草一本、菌木一本も生えていない。まるでその遺骸が、あらゆるものが近づくことを拒んでいるかのように。
「……うっ……」
 グレーテルは口を抑えてうずくまった。
「大丈夫か?」
「……精霊の気配が……こ、濃すぎる……すみません、少し時間をください……」
 弱々しい声で告げたグレーテルが、額につけていたサークレットを外して、座り込んでしまう。
 やむをえず、フィリップは少し時間を置くことにした。すぐそばに腰かけて、フィリップも死骸を見つめた。生身で、感覚を増強する道具も身につけていないフィリップは、その遺骸から放たれる魔力の迸りを直に感じずに済んだ。
「あれが神の遺骸か? 鯨のように見えるんだが……」
 フィリップは神の遺骸を見ながら首を捻った。
 グレーテルはまだ肩で生きをしていたが、答える余裕は出てきていた。
「あなたは鯨を見たことが?」
「祖父は漁師で、幼い頃に鯨を見たことがある」
 グレーテルは��談には反応せず、死した神の遺骸に歩み寄っていった。
 肉の大部分が朽ち落ち、元の形は分からない。骨の先から先までの距離から、巨鯨ほどの大きさの存在だったと察することが出来るだけだ。
 フィリップも近づいて見れば、それは明らかに鯨とは異なる特徴を有していた。抱え込まれた両の腕と太ももと思しき4本の節が見て取れる。
「……人か?」
「当然人ではありません。ただ、極めて人に近い形をした、大型の何か……でしょうね。人を象って顕現したのでしょうか」
 グレーテルは微かに首を傾げていた。
 よくよく見ると、手足や頭部の形は残っている。ひとつひとつの大きさが人間と比べ物にならないくらい巨大だ。横向きに膝を抱えるような形で倒れていたため、残った部分がひとかたまりにまとまって丸々とした肉塊に見え、遠目から横たわった鯨に見えたのだ。
 グレーテルは躊躇いなく、その肉片に触れた。
「お、おい! 触れて大丈夫なのか?」
「触れないと確認できないでしょう。いまさら躊躇しても仕方ないじゃないですか。」
「それは、そうだが……」
 彼女は表情を変えることなく、手袋をしたまま肉片をつまみ上げ、背負った鞄から留め金を外して手にとったモノクルを通してまじまじと観察した。流石にフィリップはまねる気にはなれず、顔を背け代わりに周囲の森を見渡していた。
 屍術師として屍体を扱うことには慣れたが、それを当然望んでいるわけもない。ましてや、死した神の肉片なぞ、触れて何が起きるとも知れぬものを、掴む気も起きなかった。
「……やはり。山羊と、おそらくは牛の混合……生贄を触媒に受肉されたものですね」
「数千年も前のものが?それだけ経っててわかるものなのか?」
「受肉した神の記録は数は少ないですが、それを食したものが不滅を得たという伝説は幾つか聞きます。残された肉そのものが不滅だとしても、不思議はないでしょうね」
「まぁ、山羊と牛のミンチなら、味は良さそうだな」
「その冗談は面白くありません」
「はは、誰が食べるものか。触るのもお断りだ」
 フィリップは肩を竦める。
 ガスマスクをしているから、臭いは分からない。
 蠅もたかりもせず、数千年を経ても微生物に分解されている様子もなかった。
「ここで朽ちていっていたということは、この神はひとりで死んだのか?」
「いえ、この辺りの骨が折れています。きっと英雄と戦い、敗れたのでしょう」
 グレーテルが示すあたりをしかめ面しながら片目で見やる。左脛と思しき位置の骨が、粉々に粉砕していた。これほどの打撃を神に与える英雄とは…。想像が出来ない。あるいは、Buriedbornesの術を介するならば、可能だろうか。ふと、古の時代からBuriedbornesの術は扱われていたのではないか、という妄想にも似た想像が浮かんだ。
「英雄や魔物は神から力を奪う……けれど、この肉体だけが残ったということは、この谷間には元々、遺骸を喰らえるような肉食の魔物や獣がいなかったのでしょう。当の英雄は、恐らく相討ちに」
「その英雄はどこだ?」
 グレーテルが指をさす。その先を見れば、遺骸を中心とした空間の縁に、ボロボロに朽ちた剣の柄らしきものだけが落ちていた。刃は完全に失われて、金の装飾部分だけが、堆積物をかぶりながらも劣化せず残っているようだ。
 受肉した神の肉体が持つ不滅性が証明されたと言える。あまりにも長い時間を経て、相対した英雄の遺体がほとんど朽ちて消え去った後も、まだこうして肉体を残していたことになる。
 木々や草花は育たず、陽の当たらない崖の下で、菌糸類だけがその溢れ出す力の恩恵を受けて菌だけの森を成した。もとより人が住めるような場所ではなかったのだから、手を付けられることもなく歳月が過ぎた事に、疑問の余地はない。
「ここに人間が来たのは、どれくらいぶりなのか」
「……はじめてかもしれませんね。このふたりの他では、はじめての訪問者なのでは? 英雄自身も、はたして人間だったかどうか……」
「好都合だな。予定通りいけそうだ」
「ええ、準備は大丈夫ですか?」
「ああ」
「魔力の計測もそろそろ終わりそうです。正式な数値はまだですが、現時点で必要な魔力を越えています」
 グレーテルは研究者らしく、目を輝かせて頷いた。フィリップも頷き返す。
「ここまで近づけば、肌で分かるレベルだな。この魔力量なら、想定通り飛べそうだ」
「ええ、そうですね」
 人生でも目にしたことがないほどの、内包された計り知れないほどの魔力量。これほどの力を使うことができれば、確実に過去へ戻ることが可能だろう。
「あーあ。どうせなら、覇王が生まれた頃まで戻って子供のうちに縊り殺せたら、もっと楽なんじゃないかな?」
「…この遺骸と同じものを数万体ご用意する気力がおありなら、どうぞ。一緒に試算したでしょうに…」
 時間は巻き戻せる。
 有限でも確実でもないが、方法論は確立している。フィリップはそれを扱える。ただ、この世には魔力が絶対的に足りない。
「この遺骸があってこそ、可能になった、それでも、たったの50年か……。だが、その時期であれば屍体も多く集まるだろう。今ではもうお目にかかれないような、名だたる英雄の屍体も手に入るかもしれない。その力で覇王を討ち、人間が人間として生きる時間が取り戻せるはずだ」
「ええ。失敗は許されません」
「もし失敗したら、どうする?」
「……そうですね、残された戦力で、覇王相手にはもう勝ち目はないでしょう。手詰まりです。未来に可能性を残すために、あなたと子でも為しましょうか」
「その冗談は面白いよ」
 フィリップが笑うと、グレーテルは不満そうに眉を寄せた。
「人間らしい生活を、社会を……取り戻さねば。国や都市が機能し、人々は安全に暮らす、学府にも人がいて、積み重ねられたものが未来に残されていくような……そういったものが、この世界には必要です」
「ああ、その通りだ」
「もし私達に覇王を打破できなければ、より可能性の乏しい後世にすべてを託すしかない。可能性は狭まるばかり。それだけは避けなければ」
「そうならないように、今、やれるだけの事はやろう」
 フィリップは杖を荷物から引き抜いた。
「さ、そろそろ行こうか」
 戻る場所はたった50年。それでも十分だ。
 人類の未来のため、有意義に使わなければ。
 フィリップは杖を握る手に力を込めた。思い切り、遺骸に杖の先を突き立てた。肉を貫く感触は、遺骸というのに生々しくぶにぶにと柔らかかった。
 杖を差した部分から、光がふわりと零れたと思えば、光の筋が一気に杖を通過し、瞬く間に杖全体が発光する。両手で握っているのに、杖のもたらす衝撃に体が吹き飛ばされそうになる。
 杖を中心に、魔力の奔流が竜巻のように徐々に渦を巻き、菌の梢も揺れ、森を包んでいたすべての音が遠ざかって行く。凄まじい轟音が響き、杖自身が悲鳴を上げる。悪路の馬車に乗せたように大きく揺れ振動し、弾け飛ぼうとする。必死でフィリップは縋りついた。
 グレーテルは風の中、近くの木にしがみついてフィリップを見守っていた。その表情は落ち着いている。彼女ならば、過去から送り込まれた屍体もきちんと回収し管理してくれるだろう。彼女のような人間に背中を任せられる自分は、こんな時代において、幸せ者ではなかろうかと時々思うが、今はその気持ちが特に強い。
「世界を、救わなくては……!」
 遂に杖は、内側からの力に負けるようにたわんだ。咄嗟に手で押さえたが、その瞬間、ガラスのように砕けて、真っ二つに折れた。
 そして、世界が揺らいだ。
「フィリップ、お気をつけて」
 何も見えない光の中で、グレーテルの最後の言葉は、しっかりと聞こえていた。
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~つづく~
原作: ohNussy
著作: 森きいこ
※今回のショートストーリーはohNussyが作成したプロットを元に代筆していただく形を取っております。ご了承ください。
旧き世に禍いあれ(2) - "ブラストフォート城塞" 
「ショートストーリー」は、Buriedbornesの本編で語られる事のない物語を補完するためのゲーム外コンテンツです。「ショートストーリー」で、よりBuriedbornesの世界を楽しんでいただけましたら幸いです。
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2ttf · 13 years ago
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毛沢東はソ連と仲違いした時、長年にわたって途方もない予算と将兵の養成が必要な通常兵器より、短期間に決定的な抑止力を高める核・ミサイルが効果的であると認識した。
 そこで人民の半分が餓死してでも「両弾一星」(原・水爆と人工衛星)を完遂するという決断をした。
 その根底には、中国という国家は人民(約8億人)の半分、4億人を犠牲にしても国家は生き残れるという意識であった。
 また、「政権は銃口より生まれる」と喝破したように、国共合作で国民党軍を日本軍と戦わせ、共産党軍は後方にいて増勢につなげ、続く内戦で勝利して政権奪取につなげる考えがあった。
 実際��430万人いた国民党軍は150万人となり、120万人しかいなかった共産党軍は400万人となり、累次の内戦で約800万人が戦死したとも言われる。
中華人民共和国の建国後の犠牲者
 毛沢東は建国10年後の1958年から61年までの3年間、人民公社を地方ごとに造って自給自足で生き延びることができるように大躍進運動を行う。
 しかし、公社間の競争精神は実体の伴わない過大報告となり、結果的には約2300万人が餓死したと言われる。
 毛は失敗を認めて国家主席を辞任。1962年1月の中央工作会議で劉少奇国家主席が「三分の天災、七分の人災」と述べて大躍進を批判する。
 しかし、建国以来続けてきた反右派闘争に勝利して1964年に復権する。この15年間に約950万人を虐殺したとされる。
 1966年からは10年に及ぶ文化大革命が続く。この間の政治的な痛めつけでの死亡(約2000万人)や餓死者はほぼ1億人にも上ったとみられている。
 3度の批判を生き残った鄧小平は毛の死去(1976年)後の78年末に「改革開放」の大号令をかけ、今日の大発展につながっていく。
 しかし、どこまでも社会主義市場経済で、共産主義体制の維持が前提であった。
 胡耀邦が総書記に就任(1980年2月)してチベットの惨憺たる有様に衝撃を受け、失政の責任は共産党にあるとして、政治犯の釈放や信教の自由と僧院の再建などの自由化政策を進めるが、共産党幹部の批判を受け87年1月解任される。
 続く趙紫陽も学生たちの民主化要求に柔軟な対応を示し、天安門広場に出かけ学生を説得するが失敗に終わる。
鄧小平は共産党政権維持への懸念を深め、中国人民解放軍による武力弾圧を決断し、民主的な抵抗を戦車で粉砕する(「天安門事件」、「6・4事件」とも呼称)。
 趙は3週間後(6月23日)に解任され、上海市委員会書記であった江沢民が抜擢される。
 天安門事件の死者は発表されていないが、米国の秘密文書によると、死者は1万454人、死傷者は4万人以上となっている(方政・釈量子対談「生き証人が語る 血塗られた天安門の虐殺」、『WiLL』2016.7号所収)。
 改革開放後の経済的発展は貧富の差を拡大させ、犯罪や暴動も頻発した。400万人の死刑囚収容施設は不足する状況で、死刑免除と引き換えに外国への労働者として派遣しているとも言われる。
すべてにおいてスケールが違う中国
 列挙すればきりがないが、広大な領土と巨大な人口、困難な統一、近代化の遅れ、そして何よりも言論の自由がない共産党独裁の強権政治で「物言えば唇寒し」だ。
 他方、愛国無罪が大きな「虚言」を蔓延らせる。
 日本では厚生労働省の為体で統計の信頼性が揺れているが、中国は国家ぐるみで、GDP(国内総生産)さえ疑問視されている。
 内乱や自然災害、イナゴの異常発生による蝗害などが絶え間なく起き、その都度100万単位の死者・餓死者を出してきたとされるが、何一つ正確な数字の公表はない。
 秦の始皇帝が即位したBC221年から共産党結成の直前1920年までの2140年間に160回の内乱があり、累計年数は896年で、13年おきに約6年間の戦闘が起きてきたとされる。
 また、この間に5150回の天災、うち1035回の旱魃、1037回の水害が発生。旱魃や水害は2年に1回、蝗害も含めた天災は5カ月に1回の頻度で発生してきたことになる。
 施政が行き届かない広大な領土ゆえに、何か起きれば大飢饉に直面した。1810年900万人、1811年2000万人、1849年1375万人、1876~78年1300万人の死者を出す大飢饉が発生している。
 20世紀に入ってからも、1928~30年の大飢饉では西安市のある陝西省で200万人が流民となり、1930~32年には1000万人が餓死している。
 なお、支那事変で日本軍が開封を占領した1938年、蒋介石軍が日本軍の追撃阻止のため、黄河の堤防を決壊させ、下流域(河南省・安徽省・江蘇省にまたがる54000平方キロ、北海道の6割)の水没で100万人死亡、被害者は600万人に上ったとされる(『郭沫若自伝』は日本軍の無差別爆撃と対外宣伝した)。
 このため、3省の農地が農作物ごと破壊され、河南省では1942年に凶作、続く翌年は蝗の大群発生で、300万人が餓死したという。
 こうした餓死者が出ると、得体の知れない茸も食し、子供を交換して食すこともあったとされる(易子而食…子を替えて食らう)。
中国人による中国人の斬殺
 問題は人為的な残虐行為で、『揚州十日記』がある。
 明朝滅亡時、満清の軍隊が南下して勢力を南京に及ぼそうとした時、南京政府の要所、揚州城の攻防で王秀楚という人物が家族や兄弟と逃げ回る間に体験した記録である。
 わずか10日間の出来事であるが、中国社会で昔から蔓延るあらゆる慣習が見て取れる。
 指揮官の逃亡、兵士の略奪・強姦・放火・惨殺などの暴虐、金品の強要や強奪などが展開される。
 2人の女性が逃げ回り、足が泥の中にぬかって脛まで没している。「1人が女の子を抱いていたのを、兵卒は鞭で叩いてその子を泥の中に捨てさせ、そのまますぐ追い立てて行った」。
 数十人のものは牛か羊かのように駆り立てられて「少しでも進まぬと直ちに笞を加えられ、あるいはただちに殺された。女たちは長い綱で数珠を通したように頸をつながれ、一足ごとに躓き転んで、全身泥まみれになった」。
 「どこにもかしこにも幼児が馬の蹄にかけられ、人の足に踏まれて、臓腑は泥にまみれ、その泣き声は曠野に満ち満ちていた」
 「途中の溝や池には死骸がうず高く積み上げられ、手と足が重なり合っていた。池はそのために平らになっていた」
 逃げ回った挙げ句、通りに出た。
 「通りには人の首が重なりあって横たわっていたが、真っ暗で誰が誰やら見分けがつかなかった」
 「(中略)城壁の下には死骸が積み上げてあるため、歩くのに難渋した。何度つまづいては起き上がったか知れなかった。何かに驚かされるたびに、地面に倒れて死骸の真似をした」
 彼らは掠奪や強姦ばかりでなく、火災も起こす。四方に火事が起こり、「こっそり戸外に出て見ると、畑の中には死骸が積み重なっていて、中には息絶え絶えにまだ生きているのもあった」。
 男(兵士)は幼女と男児を連れた婦人を捕えた。
 「男の児が母を呼んで食べ物をねだった。その男は怒って一撃すると、脳が砕けて男の児は死んだ。男は婦人と幼女を引いて行った」
 隠れていた場所に「数人の兵卒がやって来て引き出されたことが二度ほどあったが、その都度少しばかりの金を握らせると行ってしまった」。
 こうして10日間で80万人が清軍の刀下で虐殺されるという血腥い「大屠殺」が展開され、繁華の揚州は凄惨な生き地獄と化したという。
揚州を落とした清軍は騎虎の勢で数日後に南京に入る。南京王朝の福王や陪臣はいち早く逃亡し、文武百官はみな薙髪して清軍に降伏する。
 余談であるが、清軍豫王とまみえた揚州督鎮は「史可法ここに在り!」と大呼するが、武運拙く、ついに捕えられる。
 豫王は「降れば則ち富貴ならん」と諭すが、史可法は「われは天朝の重臣なり。あにいやしくも生を偸(ぬす)みて万世の罪人となるべけんや。わが頭(こうべ)、断つべし、身屈すべからず」と断る。
 豫王は3日間説得し続けるが、最後は涙を揮って部下に斬らせたという。
中国の極刑さまざま
 手元に『図説 中国酷刑史』(尾鷲卓彦著、徳間書店)がある。
 酷刑とは残酷極まりない刑罰のことで、中国の酷刑を可能な範囲で紹介したものである。
 「彼らは手足を釘で打ちつけられ、鮮血をしたたらせて架刑(はりつけ)にされている劫賊(ごうとう)に、これっぽちの憐みすら寄せないどころか、その“五花斬人(きりきざみ)”のさまを観賞するという奇怪な光景まで演じた」
 「街頭や横丁において、首が切り落とされた様子を微に入り細をうがって、活き活きとしゃべりたてるかと思えば、われ先に鮮血にまみれた人頭や半裸の女性の屍体を覗き込む。なかには饅頭に血を吸いこませ、それを食べて肺結核を治そうとする者さえあった」などの記述もある。
 酷刑には官刑と私刑の別があり、官刑では「拷問・斬首・絞縊・首枷・足枷・站籠(立った姿勢で首枷)・抽腸・鞭打ち・凌遅(寸刻みで切り裂く)・銃殺・見せしめ」が列挙されている。
 私刑では「吊り下げ・熱湯あびせ・目えぐり・耳削ぎ・活き埋め・舌抜き・火あぶり・沈め殺し・釜ゆで・圧殺・宮刑・人喰い・足ぜめ・頭髪そり・入れ墨・首切断・バラバラ屍体」などが記されている。
 読んでいて、「心胆を寒からしめる」どころか、こんな国家・社会があるのかと恐ろしくなってくる。日本人には想像を絶する奇想天外な国家・社会のようだ。
 本多勝一著『中国の旅』にも、「飢えた軍用犬の餌」にした話(文庫本p20)や「電線にコウモリのようにぶらさげ火あぶり」にした話(同p231)、「腹をたち割り、心臓と肝臓を抜き取って食う」話(同)などがある。
 臓器を煮て食したのは日本兵ということになっているが、筆者には日本人の行動様式とは思えない。読者はどう思われるだろうか。
 月刊誌『SAPIO』(2015年7月号)は、「毛沢東は『資治通鑑』を17回も読み、ライバル抹殺の手本としていた」とのリードで、「『人ブタ』『食人』『生きたまま肉を削ぐ』 歴史書に描かれた中国4千年『残虐の伝統』」の表題を付けた一文を掲げた。
 その中で、「人ブタ(手足を切断し丸裸で厠に放る)」「凌遅」「大量虐殺(一族の公開処刑や赤ん坊を空中に投げ槍で刺す)」「人食い」「ムチ打ち・炮烙(銅製円柱に罪人���縛り付けて焼き殺す)」「站籠」などを挿絵入りで説明している。
中国人による日本人大虐殺
 拙論の本題は中国人が日本の軍民に暴行を加え、また惨殺・虐殺した事件の検討である。いくつもあるが、ここでは3つを取り上げたい。
(1)旅順猟奇虐殺事件
 日清戦争(1894.8~95.5)間の11月21日に起きた事件である。
 近代化に邁進中の日本は、戦争においては勝利することと国際法を順守する文明国家であることを強調する必要があり、戦場に国際法の専門家を同道し、第2軍司令官大山巌大将は「我軍は仁義を以て動き、文明に由て戦ふものなり」と訓示していた。
 勝利の報が続々と届いていた矢先の惨事に、影響を最小限にする方策で伊藤博文首相と陸奥宗光外相は振り回される。
 旅順市街に突入した日本軍兵士は、3日前に生け捕りされた3人の生首が、道路わきの柳の木につるされているのを見る。鼻はそがれ、耳もなくなっていた。さらに進むと、家屋の軒先に針金でつるされた2つの生首があった。
 米国人記者も「ワールド」紙で、「日本軍が旅順になだれ込んだ時、鼻と耳がなくなった仲間の首が、紐でつるされているのを見た。また、表通りには、血の滴る日本人の首で飾られた恐ろしい門があった。その後、大規模な殺戮が起った。激怒した兵士たちは、見るものすべてを殺した」と書いている。
 清国兵は残酷を極めた方法で傷をつけ、第2軍兵士の死体を放置した。
 死者、あるいは負傷者に対して、首を刎ね、腹部を切り裂き石を詰め、左腕を切り取り、さらに睾丸などまで切り取り、その死体を路傍に放置した。これは捕虜の扱いではなく、猟奇事件でしかない。
 この残酷さが日本軍に復讐心を燃え上がらせ、生首が兵士たちの激昂を誘ったとされる。
 攻撃の包囲網を狭められた清国兵は「袋の鼠」同然となり、軍服を脱ぎ捨て便衣兵となって民家に逃げ込んだ。
 復讐心は便衣兵の徹底捜査となる。また、市民の中には武器をもつ者もいた関係から、彼らも加害者とみなされた。
 歩兵第2連隊の加部東常七上等兵は「旅順市街に闖入するや、戸々軒々、家中を捜りて、(略)小暗き家の片隅に潜む一人の敵兵。オノレッ!とばかり・・・。直突一閃! 胸板深く突き通せば、彼、苦しさの余り、我剣刃を握れり。コワ・・・仕損じたり。と力を極めて引けば、四指を落としてがくりと倒るる所を亦一刺。魂、天涯に飛んで骸のみ」と手記に記している。
 この連���では清国兵28人を斬殺した一等兵を筆頭に、21人、17人など、11人で166人の清国兵を屠ったという(以上、井上晴樹著『旅順虐殺事件』)。
 旅順郊外の萬忠墓には被難者計1万8百余名(かなりが便衣兵か)と明記されているそうである。数はともかく、事件は両国の将兵が確認し、内外の記者数名が報道し確認している。
 しかし、非は我に有りとのことか、中国は旅順の猟奇・虐殺をほとんど報道してこなかった。
(2)昭和2年の「南京事件」
 「長江(注:揚子江の上流域)流域上下二千浬(カイリ)に亘り、三千余名の在留邦人が暴徒の迫害から遁れて、財産を捨て地盤を棄てて内地への引揚げを断行したことは、我日本としては空前の史実であり世界的にも希有の事変である」
 「彼らの我邦人に対する嫌悪と軽侮の念は、十数年来の排日によりて遺憾なきまでに蓄養された。その今日あるはむしろ予想されていなければならなかったはずだ」と悔しさを隠さない。
 これは、合法的に南京・蘇州・漢口・重慶などに居留していた日本人が昭和2年の春、中国人によって襲われ、引揚げざるを得なかった日本人襲撃事件の実相を、直後に結成した「中支被難者連合会」が証言や公文書を用いて再現した『南京漢口事件真相 揚子江流域邦人遭難実記』の「序」である。
 少し説明が必要であろう。事件発生時までの3年間、外務大臣は幣原喜重郎であった。
 上海などで中国の横暴がしばしばあり、英米などは軍艦を出動させて鎮圧してきた。しかし、幣原外相は話し合い解決を主張し、軟弱外交と批判されていた。
 こうしたことから、南京の日本領事は「北伐軍を刺激しない」「無抵抗主義で対応する方が効果的」として、荒木海軍大尉らが準備した領事館前の土嚢を撤去し、機関銃は倉庫に隠した。
 そこに事件が起き、兵士と暴徒の侵入を許し、婦人までが凌辱・強姦の「忍ブベカラザル検査」(「検査」は領事の表現)を受けたのだ。
 中国が事件を起こしても、武力対処は一切斥けた。こうした日本外交に対する思いが「今日あるはむしろ予想されて」の謂いであり、悔しさが滲んでいる。
 これこそが「南京事件(昭和2年)」と呼ばれるもので、今日、「南京大虐殺」(昭和12年)として非難されているものは、事件でなく追撃戦であった。
(3)通州虐殺事件
 北京の東方約20キロのところに通州がある。「冀東(きとう)防共自治政府」の管理下にある通州保安隊に守られて日本人居留民は生活していた。
 盧溝橋事件から3週間後の29日(1937年7月)から翌30日未明の間に、保安隊は国民党軍と示し合わせたかのように警備を解き、女子供を含む邦人257人(日本の警備隊32人を含む)が惨殺された。
 居留民たちの救援活動を取材するために、たまたま来ていた同盟通信社の安藤利男記者も襲撃を受けるが九死に一生のチャンスを得て脱出に成功し、後に『虐殺の通州脱出記』を書いている。
 午前2時半ごろ保安隊の動きが怪しいとの電話があり、その後は不通。4時頃からは銃声も聞こえる。7時ごろになると市街南方辺りで白煙や黒煙が上がり、銃砲声も激しくなる。
 8時になると、記者たちが泊まっていた近水楼の支那人ボーイが他所から口も利けない状態で駆け込んできて、「特務機関付近の通りの邦人商家、カフェー辺りで、日本人が多勢殺されてゐる。太変です・・・」の第一報をくれたという。
 また、奇跡的に生き残った人たちも、色々と証言しており、虐殺事件の状況はかなり正確に伝わっている。
 1か月後には『主婦の友』が人気作家吉屋信子をカメラマンともども派遣。その時も証拠は至る所に残っており、女性の目で子細に記録している。
 しかし、平成28(2016)年7月、現地を訪ね『慟哭の通州―昭和12年夏の虐殺事件』を上梓した加藤康男氏によると、通州市は北京市に吸収されて、「もはやこのあたり一帯に通州虐殺事件に関連した建物は何一つ残されていない。旧城内は、90年代ごろから徹底的に破壊し尽くされてきた」という。
 事件から5カ月経った12月下旬(日本軍が南京で入城式を行った1週間後)、冀東防共自治政府と日本側との間で弔意賠償金の支払いや慰霊碑建立の決着が図られた。
 都合の悪い慰霊碑はいつしか地下に埋め隠されたが、再開発で偶然に発見された。
 その状況を「北京日報」(2001.8.24付)は、「日本軍が中国を侵略した証拠、通州区で慰霊碑が見つかる」との見出しで報じたという。
 「1938年日本軍のもので、我が国の抗戦軍民が倒した日寇のいわゆる『慰霊碑』だった。・・・文字はいずれもひどくかすれているが、『大東亜共栄』など日本の侵略理論も記されている」
 「通州区の文物所所長によれば、・・・1937年7月29日早朝に通州の2万人余が蜂起、この偽政府(注:冀東防共自治政府)を占領した上、日本人五百人余りを撃ち殺した。翌日、日本軍は大規模な報復を行い、偽政府に二つの慰霊塔を立てることを要求、塔の前には慰霊碑も立てた」
 殺害者二百数十人を「五百人余」に倍増し〝抗日の成果″を誇っているし、また5か月後の話し合い決着を「翌日」として日本の傲慢な要求に見せかける中国一流の誤魔化しがある。
 加藤氏は、「南京や盧溝橋はもとより、満州各地にある旧大和ホテルに至るまでが『対日歴史戦』の遺跡として宣伝利用されていることを考えると、雲泥の差である。『通州虐殺事件』の痕跡は極めて都合が悪いので、完膚なきまでに消し去ったものとしか考えられなかった」と述べる。
おわりに
 通州虐殺事件について、「東京日日新聞」(昭和12年8月6日付、毎日新聞の前身)は、「敵は第29軍の首脳部の命を受け26日頃から通州襲撃の保安隊及び正規兵と連絡をとり、北清事変議定書によって正規兵は天津市内に入るを得ざるを以て便服に着替へて大胆にもトラックを以て続々天津付近に侵入。機関銃、迫撃砲、小銃、青竜刀などを蔬菜や貨物の下に隠して運び込み、時の到るのを待って居た」と報道している。
 天津では中国軍から攻撃を受けるや否や、日本軍が反撃に出て撃滅したため大事に至らなかったが、通州虐殺事件は天津の日本租界・軍関係機関、その他の邦人多数居留区域と共に、2年前から襲撃計画が練られていた同時多発テロであったのだ。
 同紙は「約1万5千人を虐殺し、掠奪を恣にしたうえ、日本租界を占領しここに青天白日旗を翻して天津から邦人を一掃する」ことになっていたかもしれないと書いている。
 加藤氏によると、中国共産党は、通州事件を「反正」(過ちを正すこと、即ち冀東防共自治政府の消滅)として評価し公認しているという。それなのに、「なぜ痕跡を抹殺しようとするのだろうか」と疑問が沸く。
 筆者は次のように思う。旅順猟奇虐殺事件や通州虐殺事件は、虐殺現場の目撃者があり、「事件の存在」が証明される。これらの事件を大きく取り上げると、「南京大虐殺」についても「事件存在」の「明確な証明」が求められる。
 しかし、習近平さえ英国女王の晩餐会で「存在の証明」で「友好のプレイアップ」を図ったが、逆に「非存在」の暴露になってしまい、“はい それまでよッ!”となりかねなかった。
 南京事件は大虐殺の「状況証拠」から離れていくばかりだ。いかがであろうか。
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geniusbeach · 6 years ago
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冷たい市街
 意図的に自分を見失うため、何も考えずに神戸に行った。住む街と違う場所であれば、目的地はどこでも良かった。ただ最近読んだ本のなか��出てきたその街が、私が今までに持った印象とは真逆のかなり魅力的なものだったためそこに決めた次第だ。だが結局、旅を終えてみてもその印象が覆ることはなく、街は外来者に冷たいままだった。後で友人からの慰めとして受け取った言葉を借りれば、誠に運が悪かった、それとしか言いようがない。以下はそのネガティヴな記録である。なお、神戸が好きな人や暗い気持ちになりたくない人には読まないことをお勧めする。
 電車で1時間あまりの旅。十三を経由し、昼過ぎに三宮に到着した。かつてその中にある服屋の店員になぜか試着を拒否された、個人的に嫌な思い出しかない高架下の商店街を歩き、元町方面へ。朝とは打って変わって爽やかな天気だ。こざっぱりとした表通りの先、極彩色の門を構えた南京町は観光客でごった返していた。朝から何も食べておらず腹が減っていたが、何か口に入れる前に少し散策をすることにした。
 裏道で見かけた中古カメラ屋に入る。店番のおばさんが眠りこけていた。ひどく雑然とした店内。扉を閉める音に気づき、むくりと起き上がった彼女が口を開く。私は留守番なんです、何かお探しですか? ――いえ、特に。主人を呼びましょうか? ――大丈夫です。古いカメラの数々がおよそ1万円以上の値で売られている。しばらく棚を見ていると、口ひげを蓄えてでっぷりと太った店主が現れた。呼びましたので、私はここで交代...。フィルムカメラを探していると言うと、私がそれを一台も持っていない前提で話が進み、デジタルを否定しアナログを賛美する旧弊な饒舌に予期せず30分以上も耐えることとなった。俺がイロハを教えてやると言わんばかりの口調。終わる気配がないのでほとほと参った。もう行きます、と言うか言わないかのところで次の話が始まる。店主が黙ったかと思えば、彼の目の先30cmのところでこちらに背を向けて鎮座するテレビから、吉本新喜劇の大げさなリアクションが大音量で放たれる。仕方なく質問をすると、ライカを買えと言う。ライカは私の求める写りを実現してくれないことを知っているので、興味があるふりをしてお茶を濁した。10万超えのガラクタを買うつもりはない。そうして散らかった店内の真ん中でちょこんと座る店主を見ていると、汚い部屋で原稿を前にしてカメラを睨みつける坂口安吾の写真を思い出した。やられっぱなしで悔しかったので、店内の写真を撮っていいかと聞くと、断固として拒否された。面白いのに、何もわかっていやしない。そして聞いてもいない理由をべらべらと喋り出したので、途中で出ようと思ったが、なんとか堪えて最後まで相手をした。私は良い子だ。話の通じない店主含め、店全体がアナログのジャンク品のようだった。しかし、どうして「若者は苦労してナンボ」論者は、関わりの薄い他人にさえも不要な苦労を強いることができるのだろう。何よりも貴重な若さを費やすだけ費やして結果が実る保証などはどこにもないというのに。自称苦労人の彼に至って言えば、初見の若者に対してそのように重大な責任を持つことができるというのか。確かに人は、自分の経験を以てのみ説得力を持って話すことができる。だが、売れないカメラ屋を道楽経営しているという事実が説得力とは真逆の方向に働き、「フィルムは金払って失敗して上手くなるんや、それがデジタルならタダやろ? 一枚一枚を大事にせえへんねん」という主張の内容をさらに空虚なものにしていた。デジタルの恩恵を拒絶して懐古主義に浸るのも人によってはアリだが、それを他人にまで強要すべきではない。若者は、を枕詞に据えて話し始める、ストレート・アウタ・ショーワ(昭和)の親父たちは、その話さえも若者にとっては無駄な時間であるという観念など大抵持ち合わせていないため、遭遇した時には素早く距離を取ろう。
 さて、出鼻を挫かれて向かったのは「ぎょうざ大学」、その名の通り餃子の専門店だ。5人ほどの待ちができていた。行列の伸びる方向とは別の方向に誤って並んでいた男が、こっちが最後ですか? と言いながら舌打ちをして私の後ろに付いた。ここでもいきなりやられてしまい、笑うしかなかった。店員に注文を聞かれ、餃子は2人前以上が注文必須だったので2人前、飲み物は水で、と言うも返事がない。誰に対してもそのような感じだったが、忙しいようなので仕方がない。南京町の餃子は、なぜか酢醤油に甘味噌を混ぜたタレで食べる。ほどなくして提供された焼きたての餃子は、皮はパリパリ、中はジューシーでかなり美味かった。店を後にし、続けざまに台湾タンパオにて小籠包をテイクアウト。皮からアツアツのスープがほとばしり、口内を優しく暴れ回る。これは美味い。分かち合える相手がいないのが残念だ。最後に近くの精肉店で巨大な唐揚げ串を買って食べた。ジューシーで、定食一人前ほどの食べ応えがある。おかげで腹がパンパンになった。ようやく食欲が落ち着いたのでコーヒーを飲みつつ文章を書く。このあたりは観光客が多すぎて店員は皆疲弊しているようだ。金持ちが相手だとしても愛想は悪い。しかし私は何よりも、ここが関西とは思えないほど関西弁が冷たく聞こえることに驚いた。むしろ優しいのは日本人より中国系だとも思えてくる。ゆく人の会話からも物質的な内容ばかり聞こえてくる。例えばこうして喫茶店で座っている横でも、おそらくだが上司と部下が仕事の話をしていて、しきりに集金集金と繰り返している。すっきりとした街並み同様、あまりにも血が通っていない人々。彼らは容姿の美醜に拘らず着ているものは一流であり、入念に施された外見、つまりは見栄の下、三宮からこのコールド・ヴェインを通り抜け、再び神戸という街の心臓に絶え間なく注ぎ込んでいるのだ。それでは、この心臓を動かす酸素の供給源はどこにあるのか? その答えを、私は旅の終わりに知ることとなる。
 歩いて異人館方面へ向かう途中、「縁結びの生田さん」こと生田神社に立ち寄った。元陣内夫妻が結婚式を挙げた場所である。朱塗りの大きな鳥居と神殿に、多数の参拝��。境内の端で史蹟「生田の森」という看板を見かけたので、裏手にある鎮守の森を覗いた。数本の神木の下を人工的に固められた遊歩道と申し訳程度の小川が這っており、辺りには石碑が散在している。ここに限らず、全国どこでも史蹟というものは似たような様相を呈している。かつてあったという事実がそこに残ってさえいれば、形はどうでもいいのである。ここは雰囲気こそ薄暗く神聖な感じで、昔は広大な広葉樹林が社を囲んでいたものと思われるが、京都下鴨の糺の森がもはや森とは呼べないほど縮小しているのと同じで、空の光があちこち透けて見える程度の木立と化している。本当の意味での自然などどこにもないこの現代、かつてあったものの威光は一体この先をどこまで照らすのか。もの寂しさだけを覚えて私はそこを去った。
 山手へ向かう長い坂を登り、神戸北部の一角にある北野異人館街に到着した。ここは旧外国人居留地で、瀟洒な洋館が立ち並んでいる。その中のいくつかは一般公開されており、入館料を払えば中に入ることができる。「公開異人館」や「一般公開異人の家」などという看板が目につくが、決してタダという訳ではなく、入口では安くない入館料が請求されるため注意しなければならない。通りにある有名なスタバを含め、なんとなく全てがハリボテであるかのような印象を受けた。北野という地名については、京都の北野天満宮を勧請したことに由来するそうだ。上り坂を終えた後に現れる長い石段の先には北野天満神社があり、その境内からは神戸市内が一望できる。私はそれらに用がなかったので、広場の猿回しの芸者と数名の観客を横目に足早に通り過ぎた。うろこの家裏手の細い横道から山へと入ると展望台があった。街を眺めやると、近くに聳えるひときわ高いビルが目についた。ジークレフ新神戸タワーというマンションだ。葉陰からにょきっと飛び出た大建造物という構図が面白く、数枚のモノクロ写真を撮った。道中、先日の台風の影響か崖崩れが起こっていたが、崩れた土砂の上に道が作ってあった。そのまま山道を突き進んでいると、ヨーロッパから来たと思しきカップルとすれ違った。このような観光地から外れた自然の中を歩いていると、地元の人の他になぜか欧米人と出くわすことが多い。その一方で、アジア系の旅行者を見ることは少ない。これら二者は旅に求めるものの傾向が異なるようだ。私はどこにいても緑を欲するタイプなので、山や森へと続く道を見かけるとするする入ってしまう。そのせいでフランスに行った時などは、ブーローニュの森であわや迷子になるところであったが、それもまた良い思い出だ。布引ハーブ園へと延びるロープウェイの下を通り、北野から1.5kmほど歩いて辿り着いたのは落差43mを誇る布引の滝である。この雄滝と少し下流にある雌滝を合わせて夫婦滝と称する。神瀑の名に相応しい威容で、水の流れ落ちる様子はまさに白布が垂れているかようだった。モノクロ写真を数枚撮った。良い画が撮れたと思う。カメラ屋のおっさんに見せてやりたいと思った。日が暮れかかっていたため、そこにいたのはハイカーが10〜20名ほどと少なかった。が、階段を下りてくる年配の彼らは皆酒臭く、それは山中に茶屋があるためであった。古びた茶屋を少し冷やかした後、再び滝を見上げた。滝壺はたっぷりとした水量があり、翡翠色の水が綺麗だった。傍に立っていた説明看板を見ると、観光客への配慮で、滝の水が一定になるよう上流のダムからの放流量を調節しているという。一時の来訪者としてはありがたいが、やはりここも人の手が加わった「自然」であるのかと思うとまた少し虚しくなった。
 麓まで引き返してきたあたりで、ふと三宮駅からポートライナーに乗ろうと思った。それはこの旅の中で最良の選択だった。吉田篤弘が『神様がいる街』で、神戸港につくられた人工島を一周して戻ってくるこの無人運転の電車のことを、「横に回る観覧車」だと言っていたのである。私はそれがどのようなものなのか興味をそそられていた。以来、神戸に行ったら乗ってみようと思っていたのである。三宮で切符を買ってホームへ。空港行きと埠頭行きがある。電車は時間通りに客を吐き出し、かつ吸い込み、淡々と運行している。埠頭行きの一番前の席を陣取って足を投げ出すと、自分が歩き疲れていることに気づいた。車両は音もなく発車した。そうして至極のろまなジェットコースターにのったような気分で、目の前で次々に繰り広げられる光景をぼーっと眺めた。もう夜になっていた。埠頭、海、ポートターミナル、公園、団地、学校。レールの下に浮かんでは消えた。いくつかの駅を経て、電車はもと来た方向へと戻る。船舶、イケア、流通基地、駐車場、ビル。最後に、海にかかる橋から言いようもなく綺麗な市街の夜景が見えた。それは今日、唯一の感動であった。神戸よ、煌びやかな街を黙々と動かし続けているのは、これらの埠頭や空港から送り出される人や物なのではないか。街路が血液の体循環を象徴しているとすれば、きっとポートライナーが結ぶラインは肺循環であり、海をぐるりと一周し、街と一時的な自然状態とを往還することで神戸のダイナモを支えているのだ。車両に乗り込んだ人々は、ぼんやりと景色を眺めたり、おしゃべりしたり、仕事や学校に向かったり、または家路に着いたりと、目的はバラバラであろうが、普通の夜の電車にありがちな雰囲気とは違った、何か独特な、人をわくわくさせる期待に満ちた空間が夜を滑って行くかのように思えた。海で仕入れた清新な大気とともに貿易センター駅で降り、三宮駅まで歩いて戻る時にこの仕組みが分かって納得した次第だ。あまりに疲れていたのでそれ以降は何も考えられなくなり、駅前でうどんを啜って帰った。京都に着いた時、友人から連絡があり、元田中の中華料理屋「上海バンド」で落ち合った。そういえば、海から見えた神戸市街も、以前にネットで見た上海外灘(バンド)の夜景に似ていたな、などとぼんやり思いながら麻婆白子やら羊のクミン炒めやらをつつくうち、ついつい飲み過ぎ、結果として予想とは違った方向で自分を見失う夜となった。
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sapporoizakaya · 5 years ago
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mepapa388 · 5 years ago
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2020年2月29日から3月1日、山梨県の浩庵キャンプ場へ行ってきました。実に2年ぶりの訪問。
7年前の初訪問以来、好きなキャンプ場ベスト3にずっと入り続けているお気に入りのキャンプ場。「ゆるキャン△」でさらに知名度を増して人気に拍車がかかってはいますが、ほんの少し前の貸し切り状態だった頃と変わらない、静かで素敵な時間を過ごすことができました。
    浩庵キャンプ場での保育園児次男みぃ君との父子キャンプの様子を記録しておこうと思います。
変わらない浩庵キャンプ場が好き
初めて行った7年前から大好きです
「浩庵(こうあん)キャンプ場」
今ではもう有名?になっていますが、今でも「こうあん」とPCで打つと「洪庵」と変換されるんですよね。
湖畔キャンプが楽しめるキャンプ場は日本全国数あれど、ここは特別な感じがします。
まず何と言っても現在の千円札の裏面の図柄となっているのがここから見える本栖湖と富士山の景色。そして、ここ数年のキャンプブームを牽引しているといわれる「ゆるキャン△」第一話の舞台となったキャンプ場だということ。今や「ゆるキャン△」の聖地ですね。
管理棟であるセントラルロッジにはゆるキャン△コーナーが出来ていました。みぃ君は大ファンなので興奮気味。色々買わされました!
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  初めて浩庵キャンプ場へ行ったのは2013年の3月。ほぼ貸し切りでした。
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千円札だったりゆるキャン△だったり色々ありますが、我が家の長男・次男ともにこの浩庵キャンプ場が文句なく好き!でいてくれているところが私としては何だかとても嬉しかったりします。
極端に言うと浩庵キャンプ場は富士山と本栖湖しかないキャンプ場。湖畔にテントを張るとトイレは遠いし夜は真っ暗、小さい子どもは怖くて一人でトイレには行ってくれません(笑)。
四徳温泉キャンプ場もそうですが、夜が暗いキャンプ場大好きです。圧倒される雄大なロケーション、そして直火可能なキャンプ場、これからもずっと残ってほしいキャンプ場の一つです。
そうは言っても色々進化していました
不便を楽しむキャンプではあるのですが、そうは言っても色々変わっていました。
トイレ脇に綺麗なシャワー棟と売店が増設されていました。シャワーは合計6室。内部も綺麗でした。売店では薪やお菓子なども。トイレにいくついでにその都度お菓子を買わされてしまいました。商売上手(笑)
そしてこちら。2年前にはひどい「わだち」があちこちにあった湖畔部分がすっかり綺麗に整地されていました。以前はよくスタックした車をみんなで助け出したりしましたが、そういう���配も軽減されたでしょうね。
では本編へ。
名古屋から3時間、深夜1時着で開門を待つ
金曜日の夜に名古屋を出発。新東名を西に進み、新富士インターから西富士道路を朝霧ジャンボリー、ふもとっぱらなどを通り抜けながら一路北へ。
インターを降りてから30分ほど走ると本栖の交差点。左折して「本栖みち」に入り、本栖湖沿いを進んでいくと、キャンプ場への分岐。左折して入っていくと右手には各務原なでしこが寝ていたトイレが現れます(ちなみに有料です)。
  正面に見える白い本栖ロッジの脇にキャンプサイトへ降りていく下り坂へのゲートが存在しますが、開門は午前8時。私たちが到着したすぐ後に1台さらに到着しましたが、無事に1番をゲットです。
浩庵キャンプ場 基本の情報
予約不要・予約不可
ゲート開門は午前8時(最終受付20時)チェックアウト午前10時
入場は到着順
通年営業
ゴミは持ち帰り(袋の配布ももちろん無し)
料金 テント1000円、タープ500円と別料金に 大人600円、子ども300円(中学生未満) 駐車1000円
すでに後部座席をベッドにしてグッスリ寝ているみぃ君。妻と長男みーは受験直前ということで留守番です。それほど冷え込んでいないと言っても0度ほど。持参したシュラフを体の上から被せて運転席で開門まで仮眠です。
受付、サイト連絡通路の凍結なし!無事入場
6時前頃、ふと目を覚ますと外はすでに明るくなり始め、窓の外には富士山。
入場待ちの車は我が家も含めて15台ほど。少ない方だと思います。
6時50分頃に係の人が受付を開始すると回ってきてくれました。大体早めに開けてくれますね、ありがたい。
セントラルロッジで順番に受付を行いますが、ここで要注意。以前経験がありますが、ゲート先キャンプ場へ降りる道がかなりの急斜面。ここが凍結して通行止めになり入場が制限されたことがあります。本栖みちなどは平坦なので雪が降っていてもスタッドレスで十分ですが、ここから先の凍結が曲者。今回は無事に入場できました。
7時過ぎに開門され、1番に降りていきます。
降りてすぐ左手にトイレと新たに建てられたシャワー棟と売店。広場になっている部分は繁忙期は車が密集して駐車されます。写真車の奥が林間サイト。
今回はというか今回もさらに下って湖畔サイトへ。
すでに結構埋まっています!恐るべし浩庵人気。それでも1番に降りてきたのでトイレへのアクセスもいい場所をゲット。車は湖畔と並行になるように停めるように指示されています。
上部から見るとこんな感じ。写真手前のさらに写っていない当たりは4駆専用とされています。
浩庵キャンプ場で焚火を堪能 新道具も投入
最近のキャンプ場、ソロ・男性のみ女性のみデュオなどが多い。子どもの姿の少ないこと。この日は特に少なかったです。コロナウイルスの影響があるのでしょうか??
設営している間に雲が広がってしまいましたが、いつものようにアトラスです。GWあたりまではこれが一番便利。
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スノーピークのシェルフコンテナと自作のスライド天板はようやくデビュー。
今回は他にもいくつかデビューした物が。
チェア防寒対策 天然ムートンラグ
冬場のキャンプで椅子の座面などからの寒さ対策を色々やってきたのですが過去最高です。メリノ種羊の天然ムートン100%のラグマットです。長さは約90cm。チェアをスッポリと包んでくれて温かい上に天然の毛なので焚火の火が飛んでも少し縮れる程度。
専用の収納袋付き。結構嵩張るんですが、普段は部屋に敷いて使っています。
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午後になると太陽が雲に隠されて少し肌寒く。
風が少し出ていたので集めた石で風防を作って焚火開始です。こういうことが出来るのも浩庵キャンプ場の楽しさ。しかし、ここで一つ不安に。まわりを見ると直火で焚火をしている人がいない!みな焚火台使用。ルール変更になった??念のため電話で確認(笑)直火大丈夫でした。
ユニフレーム スキレット投入
さてキャンプ道具投入第2弾はユニフレームのスキレット。これまで焼き物系は「大将」を使うことが多かったのですが、道具の効率化を考えてこちらを投入。まずはシーズニング。購入時に塗られているラッカー塗装を焼き切ります。そのあとは油でくず野菜を炒めて完成。
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購入はだいぶ前だったのですが、シーズニングは屋外でやればいいやと放っておいたのでようやくです。
ゆるキャン△人気
「コンニチワ!」の松ぼっくり拾って「ゆるキャン△だ!」と喜ぶ人。
静かに賑わう浩庵キャンプ場。途中一度セントラルロッジへ行ったのですが、ゆるキャン△目当ての観光客の方達が一杯。コロナウイルスの不安とかどこで吹いているの?という感じに賑わっていましたよ。
みぃ君も焚火を中断してAmazonプライムビデオでゆるキャン△を再視聴して喜んでいました。浩庵で見ればさらにいいのかも。
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ちなみにセントラルロッジにはカップヌードルカレーが一杯ありました(笑)
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ちなみにこれ買いました。
スキレットで安いステーキを焼いたら美味しかった
さあシーズニングの済んだスキレットで安いステーキ肉を焼いてみましょう。
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フジカの上にセットして両面をジュっと焼きます。味付けはスパイスと隠し味にハチミツ。焦げ付きもなく綺麗に焼けました。
二人では多いかな?と思いましたが、あっという間に無くなってしまいました。ジューシーでとても美味しく焼けました!
日が落ちると急に寒くなってきますね。まだまだ2月末。本来ならもう少し冷えてもおかしくないぐらいです。
焚火がちょうど気持ちがいい。管理はもっぱらみぃ君に任せて読書をしたりお喋りしたり。
この日夜半からは雨という予報。深夜には止んでいくということで、移動の疲れもあってすでに私は焚火前で寝落ち気味。みぃ君が「5分ぐらいねてたよ」と教えてくれる始末。
8時前には断続的に強めの雨も降ってきてテントの中から雨に打たれる焚火を眺めながら早めに就寝です。ノンビリリラックスして過ごした初日でした。
可能なら深夜に星を見るために起きたいところですが・・・。
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テント内でランプを灯して焚火気分を味わいながら一緒にオヤスミナサイ。
リンも見たはず ブルーアワー・マジックアワー
3月1日の浩庵キャンプ場。
それぞれコットの上にサーマレストのZライトソル。シュラフはナンガのオーロラ600、UDD810DXで就寝。もちろんストーブはつけないまま寝ましたが温かい夜でした。
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Zライトソルは広げるだけなので準備も撤収も簡単なのですが、最近ちょっと腰が痛い・・・寝返りがうまく打てていないのかもしれません。コットの張り具合が弱くなってきた?ちょっと検討事項です。キャンプを長く続けていると新しい問題も色々出てくるものだなと最近よく思います。
濃い青色に染まる
シュラフの中でふと目を覚ますと5時半。外はまだ薄暗いものの、焚き火の音がし始めています。
体を起こしてアトラスの外に出てみると、空が濃い青色に染まりまさにブルーアワー。静寂の中にわずかに風が吹き、湖面に映された富士山が時折り揺らぎます。
鏡面とはいかないものの美しい。リンもきっと見たはず(笑)あっあの人は結構寝坊・・・。
徐々に青が薄くなりながら太陽が出る方向から朝が始まろうとしてきます。寒くないのでチェアを出してじっと。至福の時。
マジックアワーに包まれる
みぃ君も起きだしてきました。
いい時に起きたねと。リンもきっと見たはずだよと声をかけると「へー!ほんと」と(笑) みぃ君もこの景色をきっと大きくなっても記憶してくれるはず。
夜明け前の薄暗さの中、OM-D E-M1 Mark IIIと超優秀な12-100 F4.0 proレンズによる7.5段 驚異の手振れ補正で富士山も。
焚き火をしながらその時を待ちます。
キャンプ場全体がオレンジ色に染まる。
コーヒーをより美味しくいただくために
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久しぶりに使ったトランギアのクリックスタンド。朝陽を浴びながらアルコールストーブでコーヒーを。
コーヒーをより美味しくいただくために、細口のドリップケトルを購入しました。これまでユニフレームのケトルを使っていましたが、やっぱりコーヒーを抽出するにはこちらの方が断然いいです。
キャンプのコーヒータイムがより楽しくなりそうです。
撤収後は「ゆるキャン△」ツアー ほったらかし温泉へ
ノンビリ撤収して名古屋へ戻ろうかと思っていましたが、折角山梨まで来たのだから、「ゆるキャン△」のロケ地を回るのもいいかな?
身延方面は行ったことがあったので、「ほったらかし温泉」をグーグルマップで調べてみると浩庵からだと1時間ほど。みぃ君に聞いてみると「いくいく!」と乗り気に。そうと決まればパッと撤収。
ほったらかし温泉
  浩庵からだと峠を越えて笛吹市を通過していきます。
後部座席で熟睡するみぃ君を気にしながら予定通り12時頃に「ほったらかし温泉」へ到着です。劇中では「野クル」メンバーがパインウッドキャンプ場に向かう途中に立ち寄っています。
写真には写っていませんが大変賑わっていました。
「あっちの湯」と「こっちの湯」に分かれていますが、新日本三大夜景の認定を受けた甲府盆地を一望できるあっちの湯へ。
入浴料は大人800円、子ども(0歳から小6まで)400円と決して安くはありませんが、露天はまさに眼下に広がる甲府盆地の景観とその先に浮かぶ富士山の姿がとても美しく満足出来ました。
温泉内からは写真撮影禁止のため、外からの写真で雰囲気でも。写真のプレハブの建物の向こう側が露天です。
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入浴後はなでしこ達も食べていた「温玉あげ」をいただきました。温泉卵に衣をつけて揚げたものですが、とっても美味しかったです。
コロナウイルスとキャンプが話題ですが
浩庵キャンプ場へ2年ぶりの訪問。今回はコロナウイルスによる新型肺炎が社会生活に大きな影響を及ぼしている真っただ中での訪問でした。
私の住む名古屋市・愛知県でも患者が次々に増え、みーは中学校の卒業式が、みぃ君は保育園の卒園式が簡素な形で執り行われるということに。子どもを持つ親は公園に出かけるのも憚られるような周囲の雰囲気の中でストレスをためているのが現実です。
もちろん警戒しないといけないのかもしれませんが、知的障害のある方々の支援という私の仕事はテレワークは不可能で、マスクや自己防御もなかなか難しいという方々と濃厚に接触しながら毎日仕事をしています。いつ感染してもおかしくないかもしれないと思ったりします。
そんな中、仕事から離れた休日ぐらい、キャンプや登山などで外に出かけ、体を動かしたり雄大な自然に包まれたりしてリラックスすることは、大人にとっても子どもにとってもリフレッシュになり、自己免疫力を高めることにつながっているのじゃないのかと思ったりします。全く科学的な裏付けがある考えではないかもしれませんが、過度に過敏になりすぎないようにしたいと思っています。
浩庵キャンプ場、最高のロケーション!やっぱりいいキャンプ場でした。
【キャンプ】浩庵キャンプ場 富士山と本栖湖の絶景 2年ぶり「ゆるキャン△」の舞台へ 2020年2月29日から3月1日、山梨県の浩庵キャンプ場へ行ってきました。実に2年ぶりの訪問。 7年前の初訪問以来、好きなキャンプ場ベスト3にずっと入り続けているお気に入りのキャンプ場。「ゆるキャン△」でさらに知名度を増して人気に拍車がかかってはいますが、ほんの少し前の貸し切り状態だった頃と変わらない、静かで素敵な時間を過ごすことができました。 浩庵キャンプ場での保育園児次男みぃ君との父子キャンプの様子を記録しておこうと思います。 変わらない浩庵キャンプ場が好き 初めて行った7年前から大好きです 「浩庵(こうあん)キャンプ場」 今ではもう有名?になっていますが、今でも「こうあん」とPCで打つと「洪庵」と変換されるんですよね。 湖畔キャンプが楽しめるキャンプ場は日本全国数あれど、ここは特別な感じがします。 まず何と言っても現在の千円札の裏面の図柄となっているのがここから見える本栖湖と富士山の景色。そして、ここ数年のキャンプブームを牽引しているといわれる
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numa-chi · 8 years ago
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「ハルキスト入店禁止」そんな店があったらビックリするだろうが、ぼくの近所にそういう掲示物を張り出したラーメン屋が本当にある、店の外なら効果があるだろうに店主は気が小さくてそこまではできないらしい、脂汚れがひどいのでもうだいぶ前に張ったものなのだろう、入って左手の鏡の上にプラスチックのメニュー板があるのだが、欄外に「特製あんかけチャーハン」の短冊を掲げるようになり、その下にふと視線をずらしたとき、古びたポリ容器の陰に隠れるようにしてあるこの小さな張り紙にようやく気づいたのだ、 その日、昼の部の最後の客になったぼくは、財布を抜きながらその点をさりげなく質してみた、無論「ハルキストではない」とことわりを入れた、店主は「読んでいて何にも引っかからねえ、そんなの文学といえるか」とかなりの詰問調で返してきた、ぼくのことを正真正銘のハルキストと勘違いしている、高齢の店主に言わせると、トルストイや司馬遼太郎、こういうのが本物なのだという、 このやりとりをきっかけにして、ぼくは村上春樹を初めて読む気になった、昨年10月のことだった、 うわさに高い「羊たちの冒険」、ターゲットは絞れていた、最近作は失敗続きだというし、恋愛モノは大の苦手としている、壮大な作品というのも骨が折れる、作家というのは初期作品に全貌が現れる、処女作を超えられない、という格言も選択の後押しをした、 ばかばかしい話だが、とにかく肩が凝らない、スムーズに話が進み、いろんな意味で読者の期待に素直にこたえてくれる、いい女がいる、射精する、料理を作る、音楽の話がある、飽きないのだ、下巻から読み始めたが所要時間はそれぞれ40分程度、計1時間半に満たなかった、これだけの時間的ロスで世の片隅でジメジメしていた人間が、明るい顔をしてふたたびメインストリームに立つことができる、劣等感と優越感のせめぎ合いのなかで敗北を余儀なくされ、かろうじて息をしている現代人――彼らにとっての必須の処方箋になり得る、効果はてきめんで、ふたたび息が詰まるころ新処方の「ココロの軟膏」が全国チェーンのドラッグストアにプロモーションとともに並ぶというわけだ、 初めての長編でこの水準に達したというのは、やはり驚異であろう、なぜなら小説を書くような人は、右とか左とかの思想に凝り固まっていたり、哲学的想念の高みに立っていてそこから降りようとしなかったり、いつまでも棟割長屋の原風景的なものにこだわりつづけていたり、何かに「染まっている」ものだが、そういうところがまったく見られない、抑えようとしても端々に出てしまい、抜けるのに時間がかかるはずなのに、この作家は最初から透明のままやって来た、万人に対して素通しの文章を書ける、これは削らなきゃという箇所がほとんど目立たない、余計なことはいっぱい書いてあるが、それは読者とのお約束であり、おしゃれ感覚であり、貧乏臭いこだわりが前に出るというのとは違う、推敲で辿りついたというより、第一稿からプレーンなテキストになるのだろう、 全編を通じては、北海道の自然のなかを走破するシーンがいい、車に羽がついているようだ、疾走感・浮遊感がある、これは意識を無意識のほうにスライドさせてできることなので、そういう意味では芸術家の風貌を垣間見せてくれている、ということはできる、 だが本作は芸術作品ではない、エンターテイメントだ、贔屓目でもコンテンポラリーアートの域にとどまる、度重なる既視感、ここは先行する小説、映画、テレビドラマのパクリではないか、という疑惑が次々に途切れない雲のように飛来してくる、そのたび投げ出そうか、と思うのだが、何しろ文章がさらっとしているので、そこまでの反発は抱かない、いや読んでいる間は抱けない、 冒頭の部分がチャンドラーの名作の出だしと同じだと指摘した評論家がいたのを思い出し、調べてみるとたしかにそうだった、しかしこの作家がこの名作の新訳を出して、それを闇に葬ってしまった、完全犯罪の成立?――いや、そういう後ろ暗さ、いみったらしさのないところがこの作家の持ち味だ、とはいえ意外に機を見る敏で目端が利く、気を抜いていると思い切った独断専行に走り、後手を踏まされる、後ろからチクっと刺される、あれっという思いがつきまとう、逆に言うと出し入れがウマイのだ、 誰かがコンテンポラリーアートはその時代の支配的な感覚を少しだけ先取りするが、その元になるのはまったくの新しさではなく、むしろ古い型の踏襲にあると言った、その人はベンヤミンを読んでいたのだろう「――大衆の音頭をとるのはつねに最新のものである。だが最新のものが大衆の音頭をとれるのは、実はそれがもっとも古いもの、すでにあったもの、なじみ親しんだものという媒体を使って現れる場合にかぎってのことなのである」 村上春樹という一つの容器はベンヤミンのこの一文のなかにすっぽりおさまってしまう、それほどに小さい、だからこそ打つべき次の一手が必要になってくる、売れっ子の彼には彼なりの焦りがあるのだ、それは芸術家の焦りではない、たった一人の広告代理店ゆえの焦りではないかとおもわれる、 文章にとどまらずこの作品の構造、骨組みの部分に型の踏襲がある、引っかからない文章の元にはコピーライティングの技術が隠れている、人物はブルーアイドイエローとでもいうべきか、登場人物たちが黄色人種の遺伝子ではありえない行動をとる、行動は社会化の一環でもあるから西海岸の二世であればいくらか納得がいく部分もあるが、ロスに舞台を移してもどうしても説明しきれない部分が残る、白人の属性を臆面もなく丸ごと東洋人に放り投げている、これは商業的アーティストとしての立場から理解できても、芸術家としての観点からは理解不能である、 つまり彼は人間を描くことがちっともできないし、最初からその気もない、アメリカ、ヨーロッパの既存のものに日本人の衣装を着せているに過ぎない、これと対になるであろう死に対する意識の欠如、こっちのほうがもっと深刻で致命的かもしれない、死を描けない作家は生を描けない、即物的な死はたっぷり用意されている、しかし自然死は見事に割愛されている、芸術に本当の生命が宿るのは死を突きつけている瞬間だけだ、自殺の多発は裏を返せば自殺以外に死ありえないという極論を熱心に説く伝道師の眉唾を根拠とした性質の悪い嘘だ、「透明の正体」は実はそれであった、 テレビコマーシャルに死の要素は盛り込まれない、購買意欲は死の意識を取り去ったところにしか生まれない、景気に水を差すのが死だ、老人だ、賢者の戒めだ、それを抜いたものが商品ということになる、数ある風邪薬で競争優位に立つのは宣伝上手の会社の製品と決まっている、パッケージングにこだわり、起用する俳優のイメージにこだわる、適度に効く、しかも誰にでも、副作用もない、安心、中身ではない、パッケージングの勝利、しかしココロが風邪を踏み外したとき村上流「ココロの処方箋」は記号を並べた紙切れになるしかない、フクシマ以降、日本人は「ココロが風邪を踏み外し」ているからバッシングの雨が降っているのだ、油断してはいけない、芸術家ではなくコンテンポラリーなアーティストは、大衆がふたたび風邪の守備範囲内に戻ってくるのを知っている、それを待っている、埃をかぶった古い誰かの処方箋がこの人の手にはいり、その手にかかって最新のものに化けて世に出ることになる、 ページ���めくっていたぼくの興味は、物語からは失われていった、だが、登場人物が米を食うシーンがあるのかないのか、に興味が移り、かきたてられ、いつのまにか絞られ、それに引っ張られてエンディングに行き着いた(ぼくの場合は上巻の最終ページになるが)、彼らはついに米の飯を食わなかった、食べたことは食べた、だが、食べたのはたしかピラフだったと思う、意外な発見もした、 子供のころ、当時の二枚目俳優と美人女優が逃避行をして、山荘にこもり、しばらくして買出しに出て、いっしょに食事を作るという場面を見た、ぼくは衝撃を受けた、二人はいっさい言葉を交わさず、フランスパンを買い込み、牛肉を仕入れ、ワインを買い、野菜を調達して、手分けしてサラダとビーフシチューを作り、無言のままワイングラスを傾け、パンをちぎったのだ、この場面がそのままこの作品に使われていた、 偶然かもしれないし、本作の価値を少しも毀損するものではない、だが異なる作り手の意図が何かの次元で共鳴したことは間違いない、日本酒と肉じゃがと白飯では、いっぺんに興ざめしてしまう、では、醒めていない段階でわれわれが見ていたものは何だろう、ぼくは既にゴッホを知っていたし、新潮社のポケット版作品集で『馬鈴薯を食べる人たち』を見ていた、ドラマの一シーンとこの絵が重なっていたはずだ、いま「羊たちの冒険」を読み終わってそれにもう一枚が重なった 三か月ぶりにラーメン屋に行ってみた、店主はぼくのことを憶えていた、いつになく上機嫌で、他の客の麺をもみながら、こう言った「お客さん、あなた、ハルキストでしょ、顔見りゃわかるよ」
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ensan8000 · 8 years ago
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●香取とかwwww ●マイナスな今 ●東洋問う用途 ●退廃吐いた ●解体隊か… ●貯めた石頭、また足痛めた ●リズム刷り ●テキスト、トス来て ●つくね靴 ●色エロい ●匂い良い鬼 ●映画家 ●小池恵子 ●リスやすり ●金印インキ ●岸に漕ぎ着けた決議、小錦 ●オーケストラと祐男 ●回覧板、万来か ●廃れレタス ●警察さ行け ●いつも持つ胃 ●何かの蟹な ●重ね坂 ●エビ寝冷え ●爆発白馬 ●あり得ないなエリア ●しかたないな、たかし ●登山里 ●絵うまい真上 ●旦那待つ妻なんだ ●既に蟹です ●今年もしとこ ●弱いわよ ●髪の毛のみか ●貴様、マサキ ●下北沢技、焚き燃し ●クソ区 ●マタギ玉 ●糊しろ尻の ●気分武器 ●お前も絵馬を ●件抱く ●微塵染み ●桑田湧く ●叶わぬ罠か ●美白は美 ●埴輪には ●へちまの町へ ●死にたいタニシ ●酔うようよ ●世だよ ●大体怠惰 ●キングの軍記 ●岡本も顔 ●波止場とは ●世は医師らしいわよ ●永遠に庭と ●土器度 ●ナイル悪いな ●肘の慈悲 ●ダンカン噛んだ ●段々だ ●眠い胸 ●嘘もついて、いつもそう ●良い子は来いよ ●否、いずれにせよ寄席にレズいない ●然るべきベル貸し ●ズワイわず ●Sどすえ ●ミスド炭 ●あれ、クエン酸エクレア ●気張る刃牙 ●友な胸元 ●新参残し ●傷みの物凄い足の裏、UNO試合後酢の物みたい ●指示語獅子 ●力勝ち ●なかなかいい仮名かな ●ダメだ、居合ダメだ ●浦和に笑う ●土池度・緯度・経度 ●掴みカツ ●大水田泥酔だ ●寒くて震えるエルフ、手組むさ ●旦那のものは野茂のなんだ ●世界史活かせ ●残念捻挫 ●イカ、普通に鬱深い ●潜る雲 ●いい男とお言い ●伊林ヤバい ●バタフライ・平・双葉 ●刷毛だけは ●嘘にして死にそう ●髪伸ばす場の美香 ●深淵遠視 ●中津が穿つかな ●変遷線へ ●袋に包みつつ二六歩 ●身ぐるみ剥がされ、佐賀は見るグミ ●マナーモードの獰猛な魔 ●眼精線画 ●跡ストア ●以下、互い専門性が高い ●鋳型が仲たがい ●近代暖気 ●ネオ尾根 ●威勢衛星 ●催淫良いさ ●キツい月 ●奇声の遺跡 ●僕ら久保 ●駆け上がるが明けか ●たぶん皆、難民豚 ●極楽落語 ●答えタコ ●停止したし、敷いて ●灘の懐かしの死活なのだな ●禁煙延期 ●マジで胃なら酢ですらない出島 ●レアで毛玉だけであれ ●羊毛生もうよ ●扉人 ●海外か ●奇怪柿 ●うそぶく武装 ●元から過渡も ●菓子可視化 ●悶える枝も ●歌わない縄たい ●鯨軸 ●知らない奈良市 ●君と幹 ●下らないなら抱く ●密輸、罪 ●藤子.gif ●別れ川 ●大河板 ●まな板みたいな間 ●ロマン麻呂 ●首斬り気魚籠 ●兄マニア ●戦前前世 ●こうも弟問うとおもう子 ●リカバーばかり ●痛い痛い痛い ●トオル泣かすか、尊い塔とかすかなる音 ●誹謗墓碑 ●無駄なダム ●仮面メカ ●コブラLOVE湖 ●古ゴルフ ●科学画家 ●理恵がさ、朝帰り ●済まします ●今やはり、は病 ●森林臨死 ●開発配下 ●抑えるエサを ●大人とNATO ●港波 ●サツキのきつさ ●年金ね ●現在懺悔 ●古代ダコ ●報告候補 ●君の名は花野美樹 ●無理するスリム ●カス飛鳥 ●黙読読モ ●煮汁死に ●攘夷言う4時 ●もし足も ●蜂一位は ●無難な部 ●くどい毒 ●余暇かよ ●馬と舞う ●吐きたい滝は ●医師らしい ●いかにも二階 ●張り手リハ ●住まない膾 ●伊藤は疎い ●足メシア ●肛門蒙古 ●予備校媚びよ ●いらない習い ●三角監査 ●膀胱酵母 ●イケボ系 ●逃げ恥ハゲに ●短めか地味 ●火葬は嘘か ●新規禁止 ●浮かないなか卯 ●中居、開拓大会かな ●蔓延閻魔 ●肉体には至らぬ裸体は委託に ●未踏の疎み ●損害元祖 ●Side Dis ●馬から構う ●リプあるアプリ ●ハゲ吸う薄毛 ●東大ダウト ●値段なんだね ●つまり松 ●片しましたか ●夜あるよ ●バレてみてれば ●達也氏のシャッター ●認グッバイ抜群に ●忍の死 ●端末持つマンタ ●言論ロン毛 ●ハングリー李軍は ●はにかむ蟹は ●まことの床間 ●歓談檀家 ●居なくなり無くない? ●抜かった、貴殿も揉んできた着かぬ ●土井ガイド ●臭い策 ●締めの飯 ●忘年会はいかんね、ウボ ●痛めつけて毛冷たい ●出来ない泣きで ●射手シティ ●熊膜 ●リュック、靴、百合 ●タイツ板 ●ドイツ井戸 ●飼う孔雀や時空か ●ワイン岩 ●野次じゃ ●俗に肉ぞ ●鵜と埠頭 ●河岸段丘 湯 禁断画家 ●用途は問うよ ●ことさら聡子 ●Yo 共に持とうよ ●カバン馬鹿 ●ママのそのまま ●無い等身大男子疎いな ●痒い床 ●ダリと広げるゲロ、一人だ ●解雇イカ ●きゃりぱのパリ焼き ●夏のツナ ●右方農法 ●水引歪み ●狼煙の城の ●煮浸し旅に ●菜種は寝たな ●そうやって、徹夜嘘 ●恋だけが崖太鼓 ●吸い上げアイス ●夜は鬼撃つ不快感、開花普通に終わるよ ●二次区価値イスラム、ラス1各自に ●レトルト取る取れ ●寄る時は来とるよ ●軽すぎる都会でイカ捕る儀するか ●いつまでも子供のまんまの藻、docomoで松井 ●スタイル致す ●無私な蟹と粉うどん、珍しき韻踏む雰囲気知らず面倒なことに悲しむ ●高い大粒うようよいないかアリゲイター 対 下痢・赤い内容用仏覆い肩 ●力業(笑)勝ち ●熱い湯沸かし寒くない、泣く武蔵かわゆいツアー ●しらたき来たら死 ●エイの死因、石の家 ●よろしくしろよ ●済ましたいいたします ●外観絵画 ●好きになる名にキス ●家貸すならナス買えい ●居酒屋家財 ●しまう今年浮かしたい確か牛と子馬氏 ●生まれがコアのエスキモーもキスへの憧れ舞う ●梨類航空路だ床のレオン(豚)今売り仲間かなり上手い多分俺の事だろう●食う子いるしな ●鳥栖市アクシデント飛んで敷くアシスト ●灘のさ、可愛い子、いい若さのだな ●ウホウホの方法 ●汁なくなるし ●痛快にイカ撃つ ●知多みたいなライムいらない民たち ●大体顔は似たし、ある間、どこもかしこも痛いも腰かも とどまる明日には丘遺体だ ●悔しい試薬 ●Dope Pod ●千代田嘘臭力士、切り裂くそう��予知 ●平面的店名へ ●カスな国語辞典て地獄こなすか ●唾、化け物も毛羽立つ ●痴漢言説宣言価値 ●歪み粥 ●実存何ぞ辻 ●知る曙のボケあるし ●古事記事故 ●仕込み神輿 ●博覧会陥落は ●深紅の君子 ●メガ夢判断は目歪め ●簿記の規模 ●文化人時間部 ●わきまえる絵巻は ●脱退立つだ ●権田国、借りろすごい流れがないゴスロリか肉団子 ●再現ゲイさ ●胃が冷たい為つがい ●確か友、今や山芋と化した ●クリリン離陸 ●靴呟く、藪つつく ●ものともしない、梨も殿も ●高校考古 ●うろんな人間、現に何浪? ●伊勢谷の野生 ●睡眠甘味椅子 ●キムチ向き ●遺体が眠るよ、乗り切る霧の夜、胸が痛い
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buriedbornes · 5 years ago
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第30話 『赤子の視る夢 (2) - “異界”』 Fetus dream chapter 2 - “Abyss”
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 目の前の白いガウンの男をじっと見ていると、まるでぐにゃりと地面が揺らぐような錯覚に陥った。私は自分でも不思議になるほど、とんとひとかけらも思い出せないのだ。そんな私に真実とは何かを判断する術は持ちようがない。
 けれど、このような装丁まできちんとした論文を用意してまで、私を騙して何か利することはあるのだろうか。全く想像がつかない。冊子を持て余す私を見かねたのか、ヴァルター博士は私の手からそれを拾い上げ、手早く近くの書棚へと返した。
 そして、別の資料を私に押し付ける。少し角が折れたり、曲がったりした羊皮紙の束だった。私はぐるぐると巻かれた革紐を解きながら、ちらちらとヴァルター博士の様子を伺った。
「……次は、なんです?」
「異界に関する資料です」
「詳しくは分かっていないのでは……?」
「ええ。ですが、『異界』の存在自体は周知の事実と申しましょうか……存在は分かっていて、ある程度調査が進んでいると――、私たちは信じていました。ですが、少なくとも我々が調査してはじめて分かったこともあったわけです」
 羊皮紙にはびっしりと神経質そうな文字が並んでいる。
「読みにくいかもしれませんが……今回の件にまつわるものをまとめております」
「こんなに……」
 私は半ば脅迫的に、その羊皮紙に目を落とした。
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 医療団派遣 嘆願書
歎願者 シェルノ医院医師一同
  当院医師は当該事件についての医師団派遣を希望する。伝染病の恐れあり。至急返答求む。
  6月某日、農業と林業を主たる産業とする山村ロルコールにて、ある青年が亡くなった。清廉潔白で村の青年団を務めたような堅強な青年であるが、前兆無く不帰。家族が農地周辺を探すも姿が見えず、親族と共に周辺を探す。上述の理由から失踪とは考えにくく、事故ではないかと他の村民たちも捜索に加わるが、痕跡なし。
 3日後、青年は帰宅するが、尋常ではない様子。家の隅に座り、壁に顔を向けたままブツブツと何かを唱えているばかり。実妹が心配し、食事を持って行った際にようやく返事をしたものの、会話が成り立たない。よほどのことがあったのか、無理やりにでも医者に連れて行くかと思案するうち、青年の容体が急変。突如苦しみ出し、介抱する間もなく死亡。直前、支離滅裂な発言と共に胸を異様なほど掻きむしっていたため、精神の病ではないかと考えられ、そっと荼毘に付される。(当院医師、看護婦等への連絡はなし、後ほど聴取と解剖行った)この青年をAとする。Aの家は豪農であり、農地を有する裕福な家系であった。
 その後同じ村からまた行方不明者が出る。幼年から親しく付き合う仲だった若者達B、C、Dが、先述のAと同様にブツブツと独り言を繰り返し、三者一様に徘徊する様子あり。B、C、Dは、Aの家の農地を小作する家の出。発狂した青年を慕っていた者たちでもあったため、家族共は相談し、様子を見守っていたが、その内2名B、Cが行方不明となる。Dは家族が取り押さえているうちにぱったりとこと切れた。Dの遺体には暴れた後はあるものの、絞殺に見られる圧迫痕や打撲痕等見られず、この時点では心不全と考えられた。
 当院医師が呼ばれ、死亡したA、D、2名の解剖を行う。解剖の結果両者の首筋に腫瘍状の肉塊あり。この異物の影響で異常行動をとったのではないかと推測。葬儀の許可を与える。
  再度同村から連絡あり、急行。腐敗した子牛大の肉塊が2つあり、村民は先日の行方不明者B、Cだったものだと主張する。
 経緯不明のため確認したところ、B、Cが、突然A、Dの共同葬儀に現れたとの説明を受ける。A宅で行われる葬儀のため、煮炊きする下女が驚いて���を抜かしているところを通り過ぎ、屋敷の表から入る。B、Cともに、山などに潜んでいたにしては汚れておらず、いなくなっていた時と同様の衣類を身に着けていた。しかし、親しくしていたA、Dの葬儀だというのに妙に陽気に笑っている姿に、変事が続いていた村民は警戒を露わにした。中でも、彼らと年の近い青年Eは2名の変様に異常を察知し、鍬を手に制止を呼びかけ、それぞれ頭部と腰部を柄で強く打ちつけた。
 絶命するほどの強さではなかったとEから証言を得ているが、姿を現した2名はその場で倒れ、全身が急激に腐乱し崩壊したという。この異常な結果を鑑みて、精神の病ではなく何らかの伝染病ではないかと判断し、解剖を担当した医師を呼び寄せる。
 しかし、当院医師が確認しようにも人体とは判断できない肉塊であるが、衣服等の散乱した形跡あり。ほとんどの村民は半ば恐慌状態にあり、村を出て山を降りると主張する者が他の村民と諍いを起こす様子も見られ、口裏を合わせた殺人などの可能性も低い。
 以上が、一連の事件の経緯である。状況を放置した場合、山麓の町々にも影響が出る可能性があると考えられる。至急、派遣・調査を願いたく、報告とする。
  王立医師団への報告書写し
報告者:クラウス 王命監視団付医師、医学博士
 王命監視団団長に任ぜられ、ロルコール村に到着。陛下誠に心が痛むとお答えになり、すぐさま調査団の組織を命ぜられた。伝染病対策のため、看護団とともに入村。異界の門を確認、奏上。
 王命を受け、招聘した2名の博士を含め、監視団を再編。団長職をマティアス博士に委任する。
 マティアス博士:55歳男性、王立魔道学院異界研究室 教授、代表論文『赤子の視る夢』:通達にあった通り、若干視野狭窄が認められる。門への好奇心が極めて強く、門に案内したところそのまま突入しそうになったため、慌てて隊員ふたりがかりで制止している。それ以外はおおむね問題なく体調等変化なし。
 ヴァルター博士:41歳男性、王立魔道学院異界研究室 教授、代表論文『召喚術に於ける被召喚物と現実の交差構造について』:比較的落ち着いているものの、マティアス博士の突発的な行動を警戒し神経質になっている様子。門へのアクションは最小限にしたいという考えを表明している。
 両博士の確認により、門を異界に通ずるものと確定。ロルコール村の村民の立ち入りを禁ずる。
 同日、調査開始したことを報告する。
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 そこには一枚の集合写真が挟まれていた。十数人の白衣の人間がずらりと並び、中心には目の前にいるヴァルター博士と、穏やかそうな笑みを讃える好々爺然とした男性が立っていた。
「これは私たちが着任した時に撮った写真です。ほら、これがあなたです」
 ヴァルター博士はすぅっと写真の、ヴァルター博士の隣に立つ男を指さした。すらりと均整の取れた体つきの、若い男だった。
 ……これが、私。
 私はきょとんとしたまま、近くのガラスを振り向いた。戸棚にはめ込まれたそのガラスは、透けて薬瓶が見えるものの、うっすらと私の顔が映り込んでいた。
 確かに、写真の男によく似ている、今の私はかなり痩せているようだが、同じ顔をしている……。だというのに、何の実感も込み上げてこない。
「医学者だったあなたとモニカ嬢は陛下の命で結成された調査団のメンバーでした。あなたが指揮を執り、村での不審死が未知なる伝染病か――はたまた、実は単なる殺人なのか、調査していました」
「お、覚えていない……!」
 首を大きく振って、私は否定した。覚えていない、何一つとして。何を言われても、ぴくりとも記憶は蘇ってこないのだ。
「門を覚えておいでですか」
「いいえ……博士にどんなに説明されても、異界も門も、その肉片とやらも思い出せません」
「落ち着いてください、責めているわけではないのです」
 ヴァルター博士は私をなだめるように続けた。
「あなただけが真相に最も近づいているのです。あなたが異界中での出来事を思い出せれば、門や異界の謎に大きく近づく事ができ、門を封じる糸口も見つかるかもしれない……」
「私が真相に……? あなたは博士なんですよね? 専門家のはずじゃ……」
 ヴァルター博士は哀し気に微笑んだ。
「あの時、全員が門に入るわけにもいかず、私はこちらに残っていました」
 笑みは自嘲じみて歪み、しおれたようにヴァルター博士は小さくなった。
「ですから、私は門の中を知り得ないのですよ。あなたとマティアス博士が門に向かった時、私は一緒ではなかった。……帰ってきたのはあなたとマティアス博士だけでした」
「マティアス博士も一緒に?」
「はい。ご一緒でした。ただ、マティアス博士は帰還を果たした自分達が危険な状態にあると、あなたとご自身を隔離され……���も近づくことは許されませんでした」
「隔離……? どこにですか?」
「監視室です、門を監視するためにこしらえていました。あなただけをそこに残し、マティアス博士は再び門を越えたようです。しばらくして、監視室からの連絡も途絶え、私は博士の言いつけを破り、監視室に踏み込んだのです。そして、我々は監視室で倒れたあなたを発見しました」
「それで私は、あの監獄部屋に……?」
 羊皮紙にびっしり書かれた異界との遭遇事例、ヴァルター博士の淡々とした、だからこそ感じる強い悔恨の声、私はおどおどとみっともなく体を竦めるしかなかった。
「マティアス博士の姿はなく、あなたが倒れている姿を見た時に、まず、保護しなければと咄嗟に隔離する形をとったことは申し訳ないと思っています。ですが、あなたが再び目を覚ました時、何が起こるのか分からず……このような形にしてしまいました」
「私が何かするとでも思ったのですか……」
「どちらかというと、あなたもマティアス博士のように門を超えてしまうことや、ロルコール村の青年たちのように形を失うことを、私は恐れたのです。万が一、あなたが暴れても、誰にも危害を加えないようにする必要もありましたし」
 私はこれ以上羊皮紙に書かれた『異界』や『門』『肉片』『乳母』という言葉を見ていられなかった。元のようにぐるぐると革紐を結わい、ヴァルター博士に返そうとした、その刹那――、
(……あれは、)
 ヴァルター博士の影が動いたのだと、はじめは思った。しかし、そんなわけはない、どこか赤黒い、血のような色をした影が彼の首筋にすぅっと入り込んでいったのだ。ヴァルター博士は私から目を逸らさないが、自分の首筋を這っていた影を気にする様子もなく話し続けている。
「あなたは、思い出す義務があります」
「思い出す、義務……」
「ええ、異界がこれ以上世界に災厄をもたらす前に、唯一帰還した『赤子の異界』を経験したものとして、是非記憶を取り戻していただきたい」
 思い出せない、何も……記憶がない。どうして私には記憶がないのだろう。あれだけ確かに聞こえるモニカの声も聴き間違いだと断じ、私を監視所の責任者だったと言いながらあんな監獄に閉じ込めて…
 この男は、何者だ。先ほどの赤黒い影は……、赤黒い、まるで血の塊のような……あれこそが肉片ではないか……。
「あなたの記憶が世界を救う鍵になるかもしれません。思い出してください」
 私は答えずに紙の束を突き返した。ヴァルター博士はそれを受け取ると、棚に戻すために体を捻る。
 ――……今だ。
 咄嗟に私はそばにあった一番分厚い本を手に取り、素早く振り下ろした。鈍い手ごたえと同時に「ぐぅ」というつぶれた悲鳴が聞こえ、ヴァルター博士が天鵞絨の椅子から床に崩れ落ちる。
 お前こそ、赤子に成り代わっているんじゃないか。
 犠牲者の首筋からは、腫瘍状の肉塊が摘出されている。さっき見えた影が、きっと……。
 私は部屋から飛び出した。
 必死で廊下を駆け始めると、ブウウンという音がどこか遠くで高鳴り始める。殺風景な廊下の角向こうから、ピチャリという湿った音と同時に聞こえる。あの監獄部屋に近づいているような気がして、私は足を向ける方向を変えた。
「くそ……っ」
 急に頭が激しく痛み、視界がぐらりと歪んだ。どんどん意識が半濁していくが、私は必死で抗った。
 ドクリ、ドクリ、と痛みが周期となって襲ってくる。
 音を避けながら歩き続けたが、看護婦には会わなかった。
 クラウス、と誰かが呼ぶ声がした気がする。
 濁っていた意識がじわりと浮上する。
 あの女の声は――私を愛しそうに呼ぶ声は、モニカなのではないか。私と一緒に調査に来たという恋人。生憎私は思い出せずにいたが、彼女はあれほど切実に呼びかけていたではないか。
 ���ァルター博士は誰もいないと言った。
 ここは本当に、監視所なのだろうか?
 モニカは、ここのどこかに、いるはずなのだ。
「モニカ! モニカ、いるんだろう!」
「クラウス! クラウス!」
「ああ、やっぱり君はいるんだな!」
 モニカの声は少し離れたところから聞こえた。彼女の声を頼りに私は見覚えのない監視所なる建物の中を駆け回った。
 山村というだけあって、奥深い山中に監視所はあった。窓から見える鬱蒼とした木々は、清らかな雪を被り、シンとそこに立ち尽くしている。監視所は山を抱くように回廊型で、どうやら中庭があるようだ。
「でも、きっとそうじゃないわ。私の勘でしかないけれど……そうね……ええ……」
 モニカの声がはっきりと聞こえるのに、私はずっと無視をしていたのか。ヴァルター博士に化けた赤子に騙されて、恋人を見捨てるところだった。
 いくら記憶がないからと言って、どう言い訳をすればいいか、モニカは今のように親しげに私の名前を呼び、失われた記憶について優しく語ってくれるだろうか。
「クラウス!」
 声は、あの扉の向こうからする。
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 扉には鍵がかかっていなかった。そして、飛び込んだ私は凍り付いた。
 モニカはおろか、人の姿はなく、そこにあったのは巨大な窓だった。
「――……これが、門、か」
 思い出したのではない、ただ、そう考えた方が自然だっただけだ。窓の向こうには空間を切り裂くように開いた不可解な裂け目があった。荷馬車の幌ほどの巨大さで、怪しく禍々しい光を放ち、赤黒いその内の空間を覗かせている。
 赤子の異界……。
「も、モニカ……?」
 この部屋で間違いないと思った。そのほかに扉はなくて、声がするなら、この扉の向こうだと。
 ただ、そこに人影はなかった。門に面した大きな窓には簡素な数脚の椅子が並び、扉側に置かれた事務机の上には書面が散乱していただけだ。
「……これは……?」
 散乱した書類の上、手帳が置かれている。
 罪悪感よりも、救いを求める気持ちが強かった。この手帳に何かを思い出すきっかけがあるのではないか。
 表紙をめくった中扉には小さくMとサインが書かれていた。そのサインを見た瞬間、私は取り憑かれたようにページを手繰り始める。
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6月7日
 山中の門を確認。報告にあった遭遇事案は近年では稀に見る規模。発見した王命監視団のクラウス隊長に歓迎される。監視団全員の健康状態の確認のため写真をひとりひとり撮影。その際、ヴァルター君の提案もあり、集合写真も撮影する。医学者でもあるモニカ女史の手伝いを受け、私とヴァルター君と手分けし、隊員たちの問診をする。現在赤子の異界への曝露の影響はほぼ見られない。
 6月8日
 門の周囲に仮設キャンプの監視所設営。隊は青年が多く、村人の多くも手伝ってくれる。監視所が完成するまで、問題の村を定宿とす。経緯で『成り代わり』が現れているため、疑わしい場合に隔離する独房の必要性を主張。クラウス君は快諾。スムーズに設営が進む。門を常時監視できる部屋は今のままでは手狭とヴァルター君が主張。
 6月23日
 監視所の設営が完了。監視所に定宿を移す。村、隊、また門に異常なし。
 6月26日
 監視所に移動してから、挙動不審の隊員あり、名前を確認するとテオ隊員とのこと。モニカ女史と診察。身体的な異常は見当たらないが、言動等から赤子の異界の影響を受けている可能性がある。念のため全員の診察を行う。問題なし。テオ君の独房入りはヴァルター博士に反対され、実施できず。危険性を訴えるも、仲間である隊員の幽閉は各隊員たちも抵抗がある様子。一方で、これは間近で観察する好機とも取れる。肉片が孵化しないか……様子を見る。
 6月27日
 テオ隊員がいない。探す。村人に姿を見たものもなく、狩りの罠などにも異常がないとのこと。赤子の異界に行ったのではないか? 距離が近づいたための影響と思われる。クラウス君曰く、防寒具も荷物もそのままで、山中は手ぶらで出ていける状況でない事から門に入った可能性が高いとのこと。
 6月28日
 テオ隊員やはり戻らず。門の中への潜入調査を進言。ヴァルター博士は反対。隊員の身柄を預かっているクラウス君、モニカ女史は賛成。もしやヴァルター博士は二心あって反対しているのではないだろうか……このケースを逃せば、これほどの稀有な遭遇事案は二度とないだろう。この失踪は、千載一遇の好機なのだ。何より何日も放置しておけない、彼を見つけなければ。
 6月29日
 ヴァルター博士の反対を押し切り、有志の隊員――といってもヴァルター博士と医療補助のための看護婦を除いた研究者――で探索に向かう。門はいつも通りに見える。
 7月3日
 生きている。
 7月4日
 少し落ち着いた。しかし、想定外のことが起きた。我々は門をくぐったが、その先は肉片と嚢胞で満ちた、これまで見られたものとは全く異なる異界だった。何人かは嘔吐、他メンバーが介抱する。奥には進めず。内部は異常に暑く、防寒着のまま進むことは困難を極め、装備で何とか肉片をかき分けて進むうち、先頭を進むクラウス君ら若い衆は上半身裸になり、それでも尚異様に汗をかいていた。モニカ女史も肌着ばかりになっていた。非��に暑い。その後間もなく、我々の捜索隊は”乳母”の襲撃を受けた。考えていた理論は概ね肯定される形となったが、異界の乳母は想像以上に危険な化け物だった。抵抗の余地なく、瞬く間に壊滅。目覚めた時、クラウス君とふたりきり門の外に投げ出されていた状態。待機していた医療補助の隊員とヴァルターに保護される。ヴァルターたちに指示を出し、内側に私とクラウス君を残して門を二重隔離する。監視室内には突入以前にはなかった異音が満ちている。幻聴か? クラウス君は目覚めない。確認のため彼の首を切開、腫瘍状の肉片なし。昏睡はしているが無事か、孵化の心配はないだろう。だが、何故?
 7月5日
 理論は肯定されたと考えていたが、それは誤りだった。門の向こうには行ってはいけなかった。赤子の異界は触れてならなかったのだ。門を閉じる方法が見つかるまで放置するべきだったのだ。乳母は確実に人間を狙う意思を持っている。肉片に秘められた力は我々に理解できるものではない。私は既に影響を受け、孵化の時へと近づいていることを感じる。我々には奴の牙が既に突き立てられている。患部ごと切除しなければ。私に出来ることは、これが最後だろう。時間がない。全身にその毒が回る前に、手を打たねば。
 ヴァルター君、君が正しかった。私はもっと慎重になるべきだった。クラウス君のことは任せる。クラウス君とふたり、必ずやこの危険な門を閉じてくれ。
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 心臓が早鐘のように打っている。私は震える手でさらにページをめくろうとした時、背後で扉が軋み開かれる音がした。
 その音に驚き、飛び退るように振り向いた先には、ヴァルター博士に見せられた写真の中央に映っていた男――マティアス博士その人が立っていた。
~つづく~
原作: ohNussy
著作: 森きいこ
※今回のショートストーリーはohNussyが作成したプロットを元に代筆していただく形を取っております。ご了承ください。
赤子の視る夢 (3) - “錯誤”
「ショートストーリー」は、Buriedbornesの本編で語られる事のない物語を補完するためのゲーム外コンテンツです。「ショートストーリー」で、よりBuriedbornesの世界を楽しんでいただけましたら幸いです。
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barikkei1102 · 5 years ago
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