#成人向けボイス
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6章終わった、ヒースクリフ~~~…の感想まとめ続きから 自分メモに近い
【上】 ・0章?で、ヒースクリフにシンクレアが撲殺されてるのがめちゃくちゃ好きで、そのあともずっと若干根に持ってたら良いなって思ってて… だから、何かあったら力づくで自分を止めてくれとヒースが言ったときのシーンで、シンクレアが「頭を強く突く位はいいんじゃないですか?」て言ったの嬉しすぎた しかもあの笑い方で… 撲殺されたの踏まえての発言…だよね?! ・シンクレアを掃除屋の真似して怖がらせるロージャ可愛すぎるし、その光景があまりにも和み 5章の無人船でホンルにも脅されてたし、根本的にホラーが苦手なんだろうな…ロージャとホンルに定期的に怖い話大会されててほしい ・キャシーより、の手紙を読み上げさせられて照れ気味のヒース、そしてそれをからかうロージャとグレゴールのやり取り本当にかわいい 思春期DKが親戚の年上2人にからかわれる奴じゃん! ・あとラブレターの下りまじでまじでまじで良すぎ 本と黒板だけを見ながら必死に勉強だけやってきたんです!的にキッてなってるの良すぎ お付���合い経験はなしの可能性高ということでいいですか ・ドンキはあんま図星言うてやるな!でも段々ドンキにもギャンッて言い返せるようになってるシンクレアもまた良し ・おめかしヒースクリフかわいすぎる スタイリスト担当ろじゃほんるありがとうありがとうありがとう 【中】 ・デッドラビッツボスの正体が…良すぎたよ~~~! バトル開始時気付いてなくて、ただ立ち姿?とか攻撃スキル名とかであれ…?てなりはじめて…からのあの流れ、本当に良すぎた ・でもめちゃくちゃ苦戦した 中指ドンキムルソーのお陰でなんとか突破しました ・憤怒の象徴的なヒースクリフが、自分の過去と向き合う中で見せるのが…そりゃ激しい憤怒でもあるんだけど、まっすぐな怒りではなくて…それこそ袋に死体がぐちゃぐちゃに詰め込まれるように、怒り以外の卑屈、嫉妬、悲しさ、愛着、色んな感情が入り混じったものなんだろうなって感じがすごく…よかった ・あとヒンドリーに対し、多分今までの旅路がなかったら結構直情的に怒りをぶつけていたんだろうが、今までの旅路で変わったからこそ若干哀れみの方が強い感じで見られるようになってるんだろうなって感じが…怒りが高まって、ある段階でスッ…と怒りの波が引くような反応をするのが印象的だった ・でもゴミカスホームレス呼びがあまりにも直球悪口ホームランすぎて若干笑ってしまった そんなこと…言うな! ・イサンマジでかわいそうだ 4章で自分の生み出した技術、九人会に向き合い、全てに向き合い、自分で決断していく(流され受け入れることをやめる)決意をしたんだろうな、て思ってるけど…マジで…過去の幸せな思い出を構成する要素のほとんどが…再会するたびに心を刺してくるの…辛かろう がんばれ…がんばれ… ・ヒンドリー、生家に対する絶望と傷つけられたという記憶が彼の根底に流れているからこそ、地獄に果てがなかったんだろうな 地獄はその人の心が画角を決めるから、その人の心の一番柔らかく温かい所に成りえた家がそれに絡みついてると心底地獄だ ・過去のヒースクリフがヒンドリーの心を決定的に壊したあの一言、あの舞台を作り上げてしまった全てにおいて…もはや両方が加害者で被害者だったんだろうけど それでも…決定的に誰かの心を壊してしまうと、両者とももう取り返しがつかなくなる、それは傷つけられた側も勿論だけど傷つけた側も同様で… 人に嫌われる、を通り越して恨まれる、そこまで行ってしまうともう…
【下】 ・別の世界のヒースクリフ~~~!!!泣 囚人ヒースクリフも何度も言ってたけど、変わりたいと思う事、その難しさ、しんどさ…本当…悲痛で… 何度も歯を食いしばって、こういう風にあれたらいい、という形にしがみついて、でも事あるごとに今までの苦労を全部自分で台無しにしてしまうような綻びが露呈して、自分に心底がっかりして、惨めに思って、もしかしたら変われたかもしれない、善くなれたのかもしれない、なんて気持ちを抱いた自分があまりにも馬鹿らしく思えて… 人が自分を変えたいと思うときって、その繰り返ししかないもんな… 繰り返ししかないんだけど、繰り返すしかない ・そしてネリー!!!泣 ネリーなんとなく不穏だな…と思ってたんだけど、彼女があの行動に至った理由が語られた後、めちゃくちゃ好きになってしまった~… ・自分の幸せの為に、消したくないと言い切れる大事な思い出を共にした人たちを切り捨てる決断ができる人だ でも自分の幸せを追求すること、それも大事なことだ… キャサリンとの思い出は大事、キャサリンやヒースクリフの事を憎み切ってしまっているわけではない…というような意図にとったけど 多分、自分の幸せを追いたいけど、キャサリンやヒースを裏切ることはできない…であのまま苦悶し続けるといつかはその二人の事も憎み切ってしまっていたのではないかと思うから、そうなるまえに…憎み切る前に、切り捨てたのは優しさでもあるなあと感じた ・鏡技術が、それまでのすべての価値基準を切り捨てさせる恐ろしさ…てことでもあるんだろうけど ・やはりリンバスのキャサリンも、ヒースクリフの幸せを一番に願っての行動だった…そしてそれがヒースクリフに届いた、ていうのが本当に嬉しかった… ・最後の色んな世界の二人、おそらく対応する世界が表示されるタイミングが微妙にずれてるのも悲しくて良かったな ・ヒースクリフの発言の「学がねえ上に性格まで汚ぇから罵ることも多い」とか、すごく卑屈な発言が多いんだけど…卑屈、妬みを感じている事をあんま隠す気なさそうなのがすごく好きだけどな 他の囚人ってあんまり卑屈な発言はしない気がする ありそうだとしたらシンクレアだけど、卑屈というか気弱な発言が多い気がするし 自信がないからこそ妬み僻み嫉妬する、手に入れたくて足掻く、自信がないから向き合えない、負のループだね… ・clear…章タイトルに即したギミックも面白かったけど、やっぱラストのパッシブがあまりにも良い ヒースクリフの意地を見せてもらった…仲間が残っている限り、決して倒れないって…さ~~!! ・ヴェルのあの演出も本当によかった、ルイナラスト周辺のあの演出が大好きだったからさ…あまりにも格好良い…赤い視線~~!!そりゃドンキもああなるよな…てなった でも全然そのギミックに気付いてなかったから、大罪たちとマジで無限バトル繰り広げすげー疲��した でも湧き出続ける百鬼夜行の絶望感を味わうためには必要だったのかも ・ムルソーのあの鎖のシーンも…自分で考えてその時やるべきことをやるために動いてくれて、ホンルも思ったことをそのまんまいうんじゃなくて大分言葉を選んでた感じが…担当章経てない囚人達も変わっていってる感じが…ぐっとくるな…ヒースが今回屋上に至れたのも、これまでの旅路あっての事なんだろうな ・六章クリア後、他の鏡世界のストーリーの「キャシー」の部分の表記やボイスが黒塗り、ノイズ、で徹底的に消し去られているのを見返すとつくづく…六章~… ・でも本当、指輪が残っていてよかったなあ 死体袋の台詞変化嬉しく悲しい どんなバラバラ死体になっても指輪無くしませんように…みんな回収手伝って!!!! ーーーーーー シンクレア、イシュメ章が結構明確に過去の仇との決別!!感が強かったので、六章の荒涼とした読後感がなんだかすごく新鮮だった でもとってもよかった ヒースクリフが六章開始時点でワザリング・ハイツと向き合う勇気を得ていたこと、そしてそれはきっと今までの旅路によって得たものであるという事 様々な悪意や利己的な欲望に絡み取られながらも、自分がどうすればよかったのか、という事にも気付けたこと 人生でただ一つ、それだけ手にはいればもう他に何もいらない、というものに出会えていたのに、それがどうやっても手に入らないという事が分かってしまった後…それでも生き続けるしかないこと、どうやって生きていくかという事、それが見られて…なんかすごくよかったなあ… 「強い怒り」に支配されている、という点でイシュメールと似ていると思ったけど、やはり全然違ったのが面白かったな~… イシュメは結局誰かに自分のコンパスをゆだねてしまった自分との決着が一番にあって(あとクィークエグは死んでしまった、と何年かかけて受け入れていたのもでかそう)、 ヒースクリフはキャサリンがいるからこそ成し得る幸せが一番にあったから…一人だけでは成し得ない(と本人が思っている)人生の幸せ、てのが大分違ったのかなあ キャサリンを生き返らせるていうのはもうほぼ確実に無理なんだろう、というのは本人もわかったうえで、世界から消されたキャサリンを取り戻すことを人生の新しい目標にしつつ、「こうでなければ幸せになれない」ていう鎖から解かれた状態で、新しいドアを開けて、そこから見る人生を…歩いて行ってほし~… 心が縛られていなければ、きっと新しい幸せも、苦しさも、出会うものだと思うし(それは絶対に「それまで求めていたもの」とは違うけども…) そういう意味でも、やっぱり1・2章(グレゴロージャ)とちょっと似た終わり方だったなと思う。 個人的にはグレゴールとロージャは絶対に今後まだ色々あると思ってる���あの二人は自分の感情も隠せるし、諦めを手段として使える大人だから、担当章を経て自分の人生を歩む気持ちを強く持ち直しはしたけども、まだ果たしたいことが残っているのではないかな、と思うから… 1・2章組は明確に仇といえる存在を~というより、自分の人生を歩む決意を新たにし、3・4・5章は仇敵を倒して…というか自分の罪を見出し乗り越える決意をし、6章は罪と向き合ったことによって新しい目標を得た、て感じなのかなあ ーーーー なにはともあれ6章完結おめでとうございました! メイドバトラー人格実装楽しみ!!!!! バトラーファウファウに出てた詰めの甘い新人バトラーシンクレア人格もお見せいただけるんですよね!?楽しみ���!
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【CHAINSAW MAN Collaborative Event Report】
チェンソーマン×リアル脱出ゲーム遊んできたよー!
ネタバレや撮影禁止のため、話自体の内容を詳しく書けないけれど、東京新宿では6月いっぱいまで開催されているので、気になる人はぜひ!全国では9月までやっている地域もあるよ。とても楽しかったので、ぜひ行ってみてほしいです!(写真は参加記念の販売グッズ)
【リアル脱出ゲーム初参加・ソロ】
ずっと気になっていたリアル脱出ゲーム。
遊園地にあるような、迷路を謎解きしながら脱出する感じかと思っていたけれど、実際は違いました。
大きな地下ホールにチームごとのテーブルが割り当てられ、まずシアターを視聴します。(今回のために特別に書き下ろされたストーリーで、フルボイスです)
ストーリーを見た後は、卓上ゲーム(今回用に制作された紙系のグッズ)をチームのみんなで協力して進めていきます。照明や音響、スタッフの演劇もあり、謎解きごとに指定された場所へ時折移動しながら、(基本は常にテーブル上で謎を解く)
70分のタイムリミット内に全ての謎を解かないと…ゲームオーバー!
そんなゲームでした。
タイムリミット後には謎の回答編のシアターと締めのストーリーを観て終了です。失敗してもエンディングまで見れるのでスッキリ!
結論として、あまりに面白かったので二回も行ってしまいました。
めっっちゃ楽しかった…!!!チェンソーマン的にも楽しかったし、(デビルハンター時代のこのメンバーの新ストーリーって貴重)
初めて会う人たちとチームで協力し合うのも楽しかったし、謎解きの内容・目に見える驚きのギミック・没入体験型演出も最高に面白かった!全員この謎が初見のチームって本当に楽しい。
話がとにかく良くて、ボリュームもたっぷりで、謎レベルも高いんだけど求めればヒントで助けてくれる。
最後の謎は解答見た時にその仕込みに本当に感動した!
キャラ好きな人はボイス撮りおろしだからそれだけでも価値あると思う。だって自分がデビルハンターになってデンジ・パワーちゃん・アキ君たちの後輩になって絡めるんだよ?
没入体験型ってこういうことか…。どうも、私が今日から配属された新人デビルハンターです。
――――(以下個人的な参加体験の長い感想。イベントのさわりだけ知りたい人は��記までの内容で充分です)―――
【一回目:全員ソロ参加・謎初見で4人チーム】
初回は勇気を出しての一人参戦。予約時に「初めて・一人」で申し込むと、スタッフさんがちょうどいいチームに振り分けてくれました。私のチームは全員謎初見・ソロ参加の4人チームでした。
開始時間までチーム内で挨拶をして話す中で、謎解きゲーム自体のファンがたくさんいるんだな~と感じました。
ゲームが開始するととにかく時間に追われるのでみんなでやる事を分担して、謎の究明に話し合ったりアイデアを出します。解けるとオオ~ってみんなで一緒に感動するのが新鮮で楽しかった!
良い意味でびっくりする仕掛けもあって、思わずみんなで声を出してリアクション。拍手も自然と出る👏
【謎解きのサポート】
IQが低くてお力になれない…と心配していましたが、大丈夫!手を動かすことなど、謎解き以外にもやることがあります。人手が多い方が助かります。とにかくやることが多い!みんなで手分けしないと。
謎がわからないときはヒントブックを見たり、スタッフが親切なヒントを出してくれます。
どれだけ謎に苦戦しても、最後の謎に全チームができるだけ到達できるようにスタッフが進捗を見守ってくれている印象でした。
【一回目、脱出失敗…】
みんなの力で最終謎まで到達…!すっかり我こそは出来るデビルハンターな気分でしたが、最後の謎で一気に難しくなります。ここでは一番みんなでアイデアを出しあって話します。
アイデアを試したり試行錯誤しながらも正解が見つからずに…
無情にもここでタイムアップ…!
回答編の答えを見ても、うーん無理!全く思いつかなかった!と爽快感すらありました。これを作った人は本当にすごい!
後でこの話を作ったのは誰だろう~と調べたくらいです。
でも失敗しても満足度が高く、思いっきり遊んだ感がありました。
回答編ストーリーは失敗者も一緒に見れるので、損だと感じることは無いと思う。納得のお値段。
みんなでいっぱい頑張った~ナイスチーム!チームのみなさんに大感謝です。おかげさまでめちゃくちゃ楽しかったです。
【リベンジいいか?】
最後の謎の答えを見た後も、じゃああれをこうしてこうすればよかったのか…?と、理解するために内容を反芻する日々が続き…。
正直に言うと、回答編のストーリー上映の時
(=゚ω゚)。o○(…アキくん良い声だなぁ…)
って事に途中から気が行ってしまい、ごめん内容に集中できていなかった。
世の中のアキ君ファンの人は行った方がいいよ、こっちに向かって話しかけてくれるよアキ君が。後輩になれるよ。
---
それで数日後、新宿で友達と遊んでいた時に、謎解きゲームの話をしたら友達が興味津々で、今から行ってみる?!ってことで当日予約して行ってきました!空いてたら当日飛び込みで行けます!
【二回目・友達と二人きりの���ディチーム編】
今回は友達と一緒のチームにするか、友達を全員初見のチームに入れてチーム別行動か迷いましたが、友達の希望で「友達と一緒のチーム」に決定。
申し込み時に「グループ」「リピート」を選択でき、「グループ」は申し込んだ友達同士で一緒のチームに入れてくれます。「リピート」は初見だけのチームを作る時にネタバレを避けるために自己申告が必要です。
追加で知らない人が入るかもしれなかったんだけど、最終的に締め切り時間が来て二人だけのチームに決定。土曜で大盛況、参加チームでホールはほぼ埋まっていました。
開始までの待ち時間に、チェンソーマンを知らない友達に設定だけ簡単に解説。知らなくても楽しめる内容ですが、知っていたら謎解きのアイデアになる…かもしれない。上映ストーリーで設定説明もあるので、それだけでも充分です。
私は答えを知っているので友達にチャレンジさせてから無理だったら助けるね、と先輩風を吹かせ、
「デビルハンターは二人一組でバディを組んで任務を共にするんだけど、今日は二人きりのチームだから君と私はバディだよ。ポンコツな先輩だけどよろしくね!」
「うん!」
――こうしてポンコツデビルハンターのバディチームが誕生した――
【二回目も脱出失敗…】
ポンコツ先輩があたふたしているとスタッフが何度も助け船を出してくれました。あれ?答えを知っているはずなのに…。
チーム二人だけで最後まで間に合うか心配でしたが、スタッフさんのヒントもあって無事、今回も最終謎までたどり着けました。
しかし残された時間がもう…!
「残り〇分」のカウントダウンが気を焦らせます。
二回目バディチームも脱出失敗…!
よくやった!我々はよくやったよ!最後に友達と握手しあって終了。
ナイスバディ!
チェンソーマンと脱出ゲーム両方初見の友達もだいぶ楽しんで喜んでくれました。
【リピートしたくなる理由】
二回目以降も楽しめる謎要素があり、リピートしたくなる気持ちもわかります。私もリピートしてしまいました。
二回目の回答編シアターでは、今回はまじめに聞いたので、どうすればよかったのか、ストーリーの全体像がちゃんと理解できました。それでも家に帰ってから文章にして頭の中を整理しましたが。
全体のストーリーもとても良くて、物語的なグッズ(ドラマCDなど)を売ってくれたらいいのにと思いました。ここでしか味わえないのはもったいない…
でも確かに、あの卓上ゲームをチームでワイワイ、場所移動する流れ、大掛かりな演出、シアター上映で完成される体験型ゲームなんだな!
ラストの謎解きの未クリアの無念、この回答で本当にあっているのかまた行って試したい~!
そうか…こうやって沼るのだな。
楽しかったーー!おすすめです!
行ける人はぜひ行ってみてね!
読んでいただいてありがとうございました。
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Transcription of Persona3 The Movie #1 Fanbook's Producer interview
INTERVIEW
プロデューサー
足立和紀
Profile
株式会社アニプレックスのプロデューサー。『ペルソナ ~トリニティ・ソウル~』、TVアニメ『ペルソナ4』、TVアニメ『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』のプロデューサーを歴任。『ペルソナ』アニメシリーズ以外では、『ガンスリンガー ストラトス』 『閃光のナイトレイド』等の作品をプロデュースしている。
「“生と死” を彼が最初どう思っていて、何がきっかけとなってどのように変わっていくのかを 考えました」
01
PERSONA3 THE MOVIE
Creators Interview 1
Producer
Kazuki Adachi
『ペルソナ』シリーズとはかなり長いお付き合いになっていると思いますが、どのような思い入れがありますか?
足立 そもそも原作ゲームがとても好きなんです。学生時代に『女神異聞録ペルソナ』をいちゲーマーとしてプレイして以来ですね。1作目はもう本当に難しくて(笑)。ダンジョン内でのセーブポイントの少なさに泣かされたことを今でも鮮明に覚えています。PSP版では助かりました(笑)。あと、当時から非常に印象的だったのがべルベットルームの曲ですね。『全ての人の魂の詩』の、あの曲、あのフレーズとボイス。当時、歌声がBGMに含まれていること自体、ゲーム音楽で相当珍しかったんじゃないかと思います。仕事��しての関わりですと最初に『真・女神転生Ⅲ-NOCTURNE-』のサントラCDを担当したのですが、その際に目黒さんとお会いした最初のご挨拶で、ベルベットルームの曲が好きなんですって話したことを今でもよく覚えています。『真・女神転生Ⅲ』の後、『ぺルソナ3』のサントラもやらせていただいて、それがおかげさまでゲームサントラ史上稀に見る大ヒットとな��まして、そこから『ペルソナ 〜トリニティ・ソウル~』をはじめとするアニメ化という話にプロジェクトとして加速していったんです。いちゲームファンとしてぺルソナに出会い、それがこういう風にお仕事として続いてきているのは本当に幸せなことだと思います。
『ペルソナ3』が改めて劇場版という形でアニメ化されるまでには、どのような経緯があったのでしょう。
足立 『トリニティ・ソウル』は『ペルソナ3』というゲームを原案とはしつつも、オリジナルの世界観を描かせていただきました。当時はいろいろな経緯があってそういう形になったのですが、それでも、いつか原作のストーリーをそのまま描く形でもアニメ化したいという気持ちを持っていました。ただ、テレビアニメとしては難しい部分もあるなと思っていて、これはできれば複数章立ての劇場作品にしたいという気持ちを胸に抱いていたんです。でもいきなりそんな何部作もの映画化というのも非常に大きなプロジェクトになってしまうため、先にテレビアニメとして非常に相性が良いと思った『ペルソナ4』のほうを原作のストーリーに忠実に制作しました。結果、そのヒットがあってようやく下準備が整って、念願の形でこの企画を動かすことができるようになりました。
テレビアニメでは難しい部分というのは、 どういったところですか?
足立 ストーリーや演出、表現的な部分だけでなくいろいろなところを総合してということにはなるのですが、例えば召喚シーンで銃口を自分に向けて引き金を引くというのも放送上の倫理面でも気を使うところです。ストーリー構成も『ペルソナ4』はテレビ尺(1話30分×何本)の放送ペースに上手くハマる波になっていると思うのですが、『ペルソナ3』はもう少し大きな波でドラマ展開があって、1話30分の掛け算ではまとめづらいなと思っていました。
原作ゲームのシナリオは膨大ですが、劇場版の内容はどのように決めていったのですか。
足立 どこを残してどこを切るかということは、もちろん脚本会議上のスタッフみんなで考えています。それでも『ペルソナ4』のアニメから一緒にやってきた人達だったのと、あれだけ人気のある原作ですので、ユーザーにとって好きなシーンや、ここを描いたらファンが喜んでくれるよねっていうところは言わずもがなという感じで、感覚を共有できていました。
ストーリーの主軸として理の物語が続き、それとは別に第1章では風花のエピソード、第2章では荒垣と天田のエピソードに焦点が当てられています。そういったバランスも会議で決まっていったのでしょうか。
足立 劇場版で特に決めていったということでもないのですが、アニメでは結城 理という主人公が、例えば荒垣たちのエピソードにも絡��でくるという点が違ってくるところですね。原作だと、実は主人公のドラマとあのふたりのドラマってまったく切り離された状態なんですけど、それでは映画として結城 理の物語にならないので、うまく繋がるように構成しています。第1章の風花と夏紀のドラマについても同じことが言えます。どの章もそうなのですが、オリジナル要素を盛り込んでいるところは、ゲームだとプレイヤーと主人公がイコールであるため、主人公のドラマと他のキャラクターのドラマに距離感があるものなんです。アニメでは主人公のドラマにも他のキャラクターがいますし、その逆もあります。そこを調整していくチューニングの部分を、アニメのシナリオ打ち合わせでまず考えないといけないところでした。
理の心情描写ができるところも、アニメならではのポイントですね。
足立 企画としてまず、理の成長物語にしたいということがありました。『ペルソナ4』もそうだったのですが、主人公は最初 “空っ ぼ” な状態で、物語が経過するに従い、仲間との絆で満たされていく、成長していくという形です。これは原作にも共通したテーマだと思いますから、そこは大切にしなければいけない。加えて『ペルソナ3』ならではの設定として、主人公・結城 理は最初とある理由から死に対しても無頓着なんです。そんな彼が、仲間との絆を紡いでいくことによって変わっていくというのが、全体の大きなテーマとなります。
理の性格についてはどのように決まっていったのでしょうか。
足立 原作ではプレイヤーによる部分でもありますから、劇場版のシナリオ打ち合わせでは最初に考えるところですね。アニメでの主人公がどういったキャラクターで、どういうことをしていく物語にするのか。原作の持っているテーマとちゃんと関連付けていかなければいけないところで、“生と死” を彼が最初どう思っていて、何がきっかけとなってどのように変わっていくのかを 考えました。
原作ユーザーの意識を想定しながら?
足立 ゲームユーザーにとってみれば、主人公ってひとりひとり持っているイメージが違うと思うんです、それこそ、『ぺルンナ3』のどういうところが好きなのかというのも人それぞれ違ってくるところだと思いますし、戦いの要素もあれば、仲間たちとの日常やコミュニティキャラクターたちとの関わりに重点を置いている方もいると思います。それらも主人公が成長していく要因になってくるわけですから、できるだけ多くの方にとって外れてはいないという形になるよう意識しています。それからゲームをプレイしていない方にはわからないと思うのですが、ゲームの主人公は喋らないんですよね。なので、理のセリフは基本的にほぼアニメオリジナルのものです。ゲームの中は『ぺルソナ!』とぺルソナ名くらいしか声聞くことはできないですし、あとは選択肢を選んだときにどう言ったのかがわかるくらいです。アニメでは、その選択肢をひとつひとつ拾っていって、肉付けしていってドラマに組み込んでいます。『ぺルソナ4』のときもそんな感じだったのですが、『ペルソナ3』の場合、ゲーム内の「どうでもいい」という選択肢がある種この作品の主人公らしくも見えたので、そう言う主人公がどういうキャラクターなのかを想像しながら理の性格が作られていったと言うこともできます。「死ぬことなんてどうでもいい」、「生きるなんてどうでもいい」、「友達なんてどうでもいい」出発点の “空っぽ” なキャラクターなんです。そんな彼が、「どうでもいい」と思えなくなっていくことが描かれていくわけですね。
第1章と第2章で、ここを見てほしいというところを挙げていただけますか
足立 映画ということを意識した作りになっていますから、アクションシーンもひとつひとつ派手になっています。テレビでは時間や予算の制約もあってなかなか難しい表現も積極的にやっているので、そういったところを是非見ていただきたいですね。あとは、テレビとはまた違った間の取り方もポイントになると思います。僕が一番印象に残っているのは、第2章で天田が墓参りをするシーンなんですけど、ああいうシーンとかも非常に映画的で、テレビではなかなか取れないような間で表現をしています。あとは、劇場作品ということで(第1&2章キャラクターデザイン兼アニメーションディレクターの)渡部さんをはじめとするスタッフの皆さんの力のこもったシーンの数々も見所になると思います。例えば第1章での理の召喚シーンとか、第2章冒頭のホテルでのバトルとか、渡部さんに存分に力を発揮していただいたシーンです。これらのテレビでは難しい部分の表現が、劇場アニメで『ペルソナ3』を再現したいという企画における一番の成功例と言えると思いますし、こういうシーンを見たくて劇場版の企画を立ち上げたと言っても過言ではありません。第2章で言えば、最後の荒垣と天田のシーンもそういった例として挙げられると思います。
最後のシーンのために、前半と後半で大きな心情の落差を作ったと聞きました。
足立 複数章立ての作品にする上で、第2章のラストシーンをあそこにするというのは割と最初から決めていた事ではあります。第2章の終わりがあのシーンというのは、非常に映画的な終わり方というか、ある種すごくショッキングな終わらせ方にもなっていると思いますが『ペルソナ3』のお話全体として、非常に重大なテーマを秘めたシーンなので、そこを印象的に見せる上で前半をなるべく相反するような明るい日常であるとか青春、仲間との絆を描いています。
第2章までの段階では言いにくいところもあるかもしれませんが、ご覧になった方々にどんなことを感じて欲しいと思いますか?
足立 そうですね。感じて欲しいというと上から目線になってしまいますし、劇場版自体をというよりも、原作ゲームが面白いんだ、ということを伝えたいですね(笑)。こんなに面白いゲームがあるということが、少しでもこのアニメから伝わればと思っています。自分もやはりゲームの『ペルソナ3』をやって面白いと思い、アニメでその魅力を伝えたかったんです。もちろん、この劇場版で原作『ペルソナ3』の持つ魅力を全て描ききっているというつもりはありませんので、興味を持ってもらって、ゲームをまだやっていないなら是非原作ゲームの方を遊んでいただきたいなと思います。まだゲームを遊んでいない方は、こんなに面白いストーリーをゼロから体験出来るんですから、なんて羨ましいんだろうなって思いますよ(笑)。
他スタッフの方々からお話を伺っていても、原作への思い入れを強く感じました。
足立 この現場は、1日でできるものではないと思っています。そういう意味では、テレビの『ペルソナ4』の存在は大きかったと思うんです。クリエイターひとりひとりだけでなく、スタジオと周辺の人たち全体の意識があって、作り上げてこられたものです。とにかく自分がみんなに言い続けたのが、原作『ペルソナ4』をまんま描きたいんだ���いうことで、それを口酸っぱく言い続けた結果の『ペルソナ4』のテレビアニメがあって、その成功体験をみんなで共有できた。そのムードのまま『ペルソナ3』を作ろうと一致団結してやってくることができたんだと思います。
それでは、ゲームをすでにプレイされている方には、どんなところを楽しみにしてほしいですか?
足立 ゲームをプレイされていない方はもちろん、プレイ済みの方でも先の展開を楽しみにしてくださっていると思いますので、この先どうなるのかはお話しできませんが、それでも自分自身がゲームをプレイした人間として言わせていただくと、原作ファンにとって物語最大のクライマックスは、やはり最後のシーンだと思うんです。それを描きたくて企画を立ち上げたといっても過言ではないので、そこを楽しみにしてもらいたいですし、自分自身も楽しみです。
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今年もいろいろやりました、という事で、Switchで遊んだゲームの記録。Games played on Switch in 2023.
…
▲Aka
ほんわか絵本タッチが可愛いほんわかスローライフ‥と思いきや、メインストーリーが見た目より案外重い。そして気ままなスローライフ、ではなく必要に応じて行動するほぼ一本道なのは少し思ったんと違かった。RPGとかの重めゲー後の箸休めに丁度いいボリューム感。
▲BATTLE CHASERS NIGHTWAR
アメコミスピンオフゲーム、原作を知らなくても何とかなる。日本ならではの媚がないのがとても良い。バトルはスタンダードかつ硬派でハード、遊び応えはかなりある。移動速度がもっっっさりしているのが玉に瑕。日本語ボイスがあるのは凄いがかなり���手で盛り下がる。エンディングは「続く」で終わる、続編が出るなら遊びたいかも
▲Bear and Breakfast
森のクマさんがモーテルを運営する。手書き風な絵が可愛い。素材集めや内装コーディネートが楽しい。部屋割りも決められるので、結構好きにチマチマ・こねこね出来て時間が溶ける。メインストーリーはよく分からないが話はオマケ。UIがちょっと不親切、止まりバグは勘弁して。
▲Coffee Talk 2(コーヒートーク エピソード2)
ドリンクを提供しながらなんてことない雑談を楽しむゲームの2作目。前作のその後の話で顔馴染みも続投。新キャラは少なかったが各々が濃かった。やる事は大体同じだがそれで良い。前作より的を絞ったストーリー展開だったが、他愛無い話を楽しむ良き読み物ゲームなのは変わらずでした。コンプリートまでは行かずとも結構やり込んでしまった。
▲ASTRIA ASCENDING(アストリア アセンディング)
常にサイドビューの2Dアニメーションで構成されており絵が綺麗で音楽も良いRPG。海外製だが翻訳がちゃんとしている。主人公が8人居り、細い文字で情報過多なのでとっつきにくさはある。難易度は易しくはない、というか敵が強い。ジョブとスキルツリーが奥深い。完全な勧善懲悪ではない雰囲気が個人的には面白いが、少し引っかかる所もある。強敵に立ち塞がれてお休み中。オチが気になるのでクリアはしたい。
▲【体験版】 NICHE 遺伝子サバイバルゲーム
生物の遺伝子に関与しながらより強い個体を模索しつつ、サバイバルで生き抜いていく。タイル状のフィールドで、タイルごとに移動や行動を行うボードゲームのようなシステム。予期せぬ外見の子が産まれたりして面白い。「生死の管理」が個人的にしんどそうで体験版止まり。もくもくとやるスルメゲーになりそうな気はしてる。
▲スーパーマリオRPG
個人的今年の目玉。マリオのRPGシリーズの根源がまさかのリメイク復活!画質の向上はさておき、デザインや台詞、操作感などがほぼそのままで驚いた。今となってはかなりクサい芝居もそのまま。まさかキノピオが平たいままとは。新要素もあり、懐古は懐かしくも新鮮に楽しく遊んでいる所です。あのシーンがムービーに、は感動しちゃう。たぶんエンディングは泣く。
…
今年は少し少な目ですが色々やりました。でも目をつけているゲーム全ては出来なかったなー。‥というのも今年後半、ブログでプレイ記を始めたのでより鈍足になった、というのがあります。ゲームを進めたいけど書くのが追いついてなくて進められないというセルフ悪循環。向いてないのでは?(もし見かけたらそっと見守ってください笑)
ともあれ今年もゲームは面白かった。来年は今年触れなかったものもやりたいし、また新しい出会いがあると良いですね。
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episode 2 - CASIO CZ-101
史上初の民生機デジタル・シンセとして一人勝ちしていたYAMAHA DXシリーズ。勝ち誇るその牙城への最初の 挑戦者として立ちはだかったのは、だが意外なことに既存のシンセ・メーカーではなかった。
♬ ♬ ♬
創業者たち、その名も“樫尾さん”という苗字の四兄弟に由来するメーカー“CASIO”。1970年代からハイテクな電 子計算機やコンピューターを開発製造販売し、そしてG-SHOCKなど腕時計関連で名機を輩出させたことで有名。
1979年あたり、既にYAMAHAは小型でプリセット音色のみを搭載した電子楽器“ポータブル・キーボード”を発 売予定であることをNAMM Showでアナウンスしていた。ご家庭向けにエレクトーンを小型化したような文脈で考 えていたらしく、むろん販路は正しく楽器屋さん。その予告通り初代ポータサウンドことPS-1(鍵盤Fスケール2 オクターブ半)、PS-2(同3オクターブ)、PS-3(同3オクターブ半)の三羽ガラスが発売��れたのが 1980年。 だがその出鼻をくじくかのように、CASIOは初代カシオトーン“CT-201 Casiotone”を、同年1月に発売したの である。しかも販路は電気屋さん! はなから楽器を相手にしていないエンタメ志向。
世の中アナログ・シンセしかなく、ましてや翌年にその王者ROLAND Jupiter-8が出るなんて誰も知らなかった 1980年1月、なんとCT-201は既にデジタル音源を搭載。計算機メーカーが楽器を作るだなんて無謀なことをと誰もが笑ったというが、なにしろ“デジタルはカシオ”(というCMが当時ありました)。デジタル・テクノロジーが可 能にせしなんぴとたりとも追いつけない価格破壊と優れた仕様と楽しい性能で、あっというまに低価格のご家庭用 お楽しみ電子楽器ファミリー向けプリセット型キーボードという世界を築き上げ、ゲーム・チェンジャーとなった ことは周知の通り。
1980年にして既にデジタル・シンセシスを搭載したCT-201。8音ポリ4オクターブ49鍵、ベロシティには対応 せず音色エディットも不可。その代わりプリセット29音色(YAMAHA初代ポータサウンドは4音色のみ)。スピー カーを内蔵しているので音も出る自己完結型の電子鍵盤楽器。9万7千円は高いと思われるであろうが、当時のシ ンセはアナログ・シンセばっかでポリシンセと言えば何十万円、モノシンセでも10万円前後というときに、ホー ム・マーケットへ向けて電子ピアノでもオルガンでもシンセサイザーでもない8ボイス・キーボードが、しかも飛 びきりの安価で殴り込んでくるとは誰も予想だにしなかったのである。
「電卓屋」とバカにされたCASIOには、だからこそ大きな武器があった。デジタル技術と生産技術である。
当時CASIOのデジタル技術は、YAMAHAよりも5年は先をゆくものであったという。そして絶対に売れるものを徹底的に量産する。それも安定してクオリティをキープしつつ、ありえない低価格で桁外れな数で大量生産。ここで忘れていけないのは、“数撃ちゃ当たる”とよく言われるが、“数撃ちゃハズレはもっと増える”のである。ハズレ撲滅! 花形の設計開発エンジニアたちがヒーロー・インタビューに応える影で、撃って撃って撃ちまくれの檄 (ゲキ) が飛ぶ中、ハズレ撲滅のためいかに製造/資材調達/品質管理の現場の皆さんが頑張っておられるか、それは美しきにっぽんのものづくり。不良率低減の5文字こそが工業立国メイド・イン・ジャパンの生命線。卓越したプロダクション・テクノロジー、イギリス英語ではインダストリアル・テクノロジー。廉価版デジ タル音源キーボードをしかも圧倒的な台数で作るというのは、実は電卓屋CASIOが電子楽器をして量産品にまで押 し上げし歴史的メルクマールですらあった。
庶民の味方カシオトーンはあっという間に新しい市場を開き、すぐさま自動伴奏機能が付いてファミリー向けの 定番となり、光ナビゲーションはもちろん、バーコードを楽譜の代わりに読み込むバーコード・リーダー搭載モデ ルまで出現、この痛快なる常識破りっぷりが大ウケ。音色やリズム・パターンのバリエーション急拡大。YAMAHA ポータサウンドと一騎打ち。
そして“子音母音方式”とも呼ばれたカシオトーンの音源方式は、その名の通り子音と母音、つまりアタック・ト ランジェントと持続音部分という2つの音色をまさに部分音合成するものであった。カシオトーンはその後のデジ タル・シンセのあり方すらをも予見させる迫力に満ちた先駆者でもあったのである。ROMに言わばエンジニア様直 筆の手描き波形まで仕込��だらしいから、すごいねぇ。
そのCASIOが家庭用キーボードからさらに一歩踏み出し、プロ用シンセを手掛ける初めとなった、いわばパイロ ット・モデルのような機種がようやくここで紹介するCZ-101。ときに1984年11月。
♬ ♬ ♬
MIDIが誕生すると同時にYAMAHA DX7が発売され、あっという間にアナログ・シンセが過去の遺物として片付 けられてしまってから1年。カシオが突如として発売した同社初のシンセCZ-101。それはDXへの最初のチャレン ジャー、デジタル・シンセ対抗馬、YAMAHAにしてみれば“またお前か!”と言いたかったやも。ミニ鍵49鍵とい うかわいいフォーマット。エンド・ピンも付いてダサかっこいい肩掛けもできる。そのポップで直線的な80'sデザ インは立花ハジメによるもの。のちのポップなカラーリングになった上位機種たちに比べれば、CZ-101のそれはま だまだ地味。だが既にDXとは全くテイストの異なる外観に、CASIOがYAMAHAの対抗馬となる片鱗が見えてい た。
だがいくらカシオトーンで成功していたとはいえ、さらにそこからいきなりヲタでニッチなデジタル・シンセへ と跳躍するには、持ち前の大量生産技術だけにとどまらないCASIOなりの勝算があったはずである。
まず計算機メーカーだったカシオは、その中枢となるデジタル演算を行うICチップなんぞいくらでもNECや日立 などから買うことができる大口の大得意様であった。というのも電子楽器のために特化したICを作るとなると、仕 様が特殊であるだけでなく計算機などと比べても圧倒的に販売台数が少なく採算割れするため、作ってすらもらえ ない。だが電卓屋カシオは既にチップ・メーカーからすれば御大尽さまご贔屓さま、むしろどんどんチップ・メー カーの方からさまざまな売り込みがあったはず。事実CZ-101には他社に作ってもらったICがたくさん搭載され、�� れでもって音源回路となした。電卓屋カシオ面目躍如!
また徹底してコスト・ダウンすべく鍵盤におもりやスプリングなど付けることもなく、鍵盤下に敷いたゴム・ス イッチそのものにいきなり鍵盤を載っけて直接支えさせ、ぷにゅぷにゅ言わすことで鍵盤の反発力を生じさせてい る! すなわちYAMAHAのように楽器屋さんとしてのプライドと歴史からタッチ・センスにこだわるのではなく、 逆転の発想でタッチ・センスを省くことでしがらみから解放され、画期的にコスト・ダウンして斬り込んできたの である。しかも打鍵の強弱に左右されないおかげで、誰が��いても一定のクオリティとなるを担保。旧態依然とし た楽器にとらわれない、計算機メーカーならではの自由な発想であろう。
さらにカシオトーンに欠かせない自動伴奏機能からヒントを得たのであろう、マルチ音源化。そしてお得意のミニ鍵でもって設計リスクの小さなパイロット機種となし、かくしてCZ-101はCASIO初の量産型シンセとして、しかもアナログ・シンセではなくいきなりのデジタル・シンセとして飛び出した。
「Xの次はZだ!」
デジタルYAMAHAへの挑戦状を最初にたたきつけた思わぬ伏兵、CASIO CZシリーズ。ラインナップ急拡大。しかもヤマハDX9の失敗を見て、19万8千円がタッチ・センスなし機種として許される上限価格と見極めたのであろう、フラッグシップ・モデルCZ-5000とCZ-1とが、共に19万8千円で誕生。楽曲制作かプレイヤー志向かの二者 択一。史上2番目の民生機デジタルは、だがタッチ・センス無きビンテージ・アナログの戦略を踏襲しつつ、それ を画期的にデジタルで換骨奪胎して提示してみせた知恵者であった。
同じことは、カシオ独自のPD音源(Phase Distortion Synthesis)にも言える。FM音源と同じく位相変調方式 であり、サイン波の代わりにコサイン波を使うことでYAMAHAにシバかれた音源方式。だが、傍目にはただのデジ タル化された減算方式にしか見えぬ。DCO→DCW→DCAというフローに隠されたモジュレーターとキャリア。 DCWに至ってはDigital Controlled Waveという名の謎のモジュール。計33種類に達する音源波形なるものがもた らす音の多彩さは、とてもアナログ・シンセの比でない。レゾナント波形もあるばかりか、パルス波1波/サイン 波1波/ノコギリ波1波の3つが交互に出現するという、キテレツな波形もある。
そればかりでない。CASIOの鋭さは、アナログであればカットオフとEGデプスに分化しているパラメーターを一 つにまとめた合理化センスにもある。前例主義や様式美なお作法に対し、ちゃんと注意を払って革新しているので ある。トドメはYAMAHAですら採用しなかった8ステップのエンベロープ・ジェネレーターを、しかも音程、音色、音量の3ブロック個別に持つことで、アタック・トランジェントすらをもEGで自作できるというぜいたくさと 柔軟さを誇ったこと。すなわちトランペットを吹くときに唇が震えるリップ・ノイズ、撥弦楽器の弦のビビリなど など、のちのサンプルのような鏡写しでは無いにしても、キッチュながらリアルな独自のキャラを持つに至った。 アナログな音も、デジタルな音も、サンプラーのような音までもが出る万能シンセ! それがこんなちっちゃいボ ディで乾電池で駆動までできる! シンセ界のスイス・アーミー・ナイフのような機種、それが驚きの隠し玉CZ- 101。
かくして音創りしやすい減算方式にしか見えないのに、新しい音がするところにデジタルが切り拓く未来があっ た。しかもサンプラーではなくシンセであり、PCMでもないが故、かえって自由に音創りできたところはシンセの 本分をよくとらえている。リング変調やノイズ変調まであり、CZシリーズ上位機種に至ってはぜいたくな三相コー ラスを備えるなど、画期的コスパも発揮。
なお、DCOという言葉が使われているが、本来DCOとはピッチのみをデジタル制御させたアナログ・オシレータ ーを意味する。だがCASIOが言うDCOとは実はDCOではなく、フル・デジタル・オシレーターであり、すなわち DOとも言うべきもの。この混同が、他のDCOシンセをしてVCO原理主義者アナログ・シンセ警察から“音が薄 い”などと因縁を付けられる要因になったやも。よもやクラブ・ミュージックにおいてCZの音が“デジタルなのにあ ったかい”などと重宝されることになろうとは、一体誰が思い描けたことであろう。
♬ ♬ ♬
一連のCZシリーズを展開する傍ら、CASIOは史上初の16ビット・サンプリング・シンセFZ-1、高橋幸宏のタイ コの音を搭載した言わばシグネチャー・モデルみたいなサンプリング・リズムマシンRZ-1、同じく幸宏が開発にか かわったデジタル・ドラム・セットDZ、音符マークが付いたボタンまで搭載し分かりやすい単体シーケンサーSZ- 1、なんとMIDIスルー・ボックスTB-1に至るまで、一気に電子楽器ラインナップを広げた。CZ-101から4年後には 次世代モデル、それもフルモジュラーなiPD音源(interactive Phase Distortion Synthesis)搭載デジタル・シ ンセVZ-1や、同音源を搭載したギター・シンセPGシリーズまで投入。
さらにはアドバイザーだった冨田勲のために和製Synclavier的な巨大ワークステーション・システム“Cosmo Synthesizer”も制作している。これはCZ-101に先行する極めて大規模な実験機種であり、MS-DOSマシンを中核 とし、PD音源モジュール8基、サンプラー音源モジュール2基が組み込まれたラック・タワーがそびえ、波形も音 色もシーケンスも専用PCエディターで編集し制御するのであった。それを冨田勲さんはメディアアート・イベン ト“アルス・エレクトロニカ”の一環としてオーストリアはリンツのドナウ河畔で開かれた超巨大立体音響野外コン サートに使った。CZシリーズが別名“コスモ・シンセサイザー”と称されるのは、これに由来する。
最初にMIDI規格を立ち上げたときにはかんでいなかったCASIOが、さりげなくCZを4パート・マルチティンバ ー仕様にしてきたことも先を見越した鋭さであろう。MIDI制定にカシオは関与してこなかったのに、それでいてそ の本質を見抜いた慧眼(けいがん)はやはり初めからデジタルに強いメーカーならでは。先述のCZ-5000はマルチ 音源であることを利用し、KORG M1に先駆けたワークステーション・シンセとなった。このマルチティンバーを生 かした進化形には SD音源(Spectrum Dynamics Synthesis)を搭載したシンセHZシリーズからHTシリーズへ と進化した“自動伴奏シンセ”まであった。
♬ ♬ ♬
史上初のデジタル・シンセとして一人勝ちしていたYAMAHA DXシリーズ。勝ち誇るその牙城への最初の挑戦者 として立ちはだかったのは、だが意外なことに既存のシンセ・メーカーではなかった。YAMAHAに挑み、その好敵 手となったのは実は門外漢だったはずのCASIOであった。
得意のデジタル・テクノロジーでもってシンセ界に殴り込んできたカシオ。他社がデジタル化に乗り遅れうろた えているときに、逆にしょっぱなからデジタルで斬り込んできたCASIO。楽しく音楽するためには、必ずしもシン セは楽器でなくてもいいと見抜いていたCASIO。楽器たるしがらみにこだわったYAMAHAとは真逆に、楽器メーカ ーでは無いからこそお気楽に楽しめる別な楽器の世界があると知っていたCASIO。優れたプロダクション・テクノ ロジーでもって親しみやすさ分かりやすさを命題としたCASIO。お高くとまった楽器にきっついブローをかました CASIOは、その実フ��ンドリーな庶民の味方であった。
外様だったはずのCASIOが暗に掲げたのは、楽器の民主化であった。いや、外様だったからこそ楽器の民主化を 掲げたのであろう。CASIOが実現したのは既存メーカーがなし得なかった価格破壊だけでない。CZを踏まえて登場 した自動伴奏シンセを、だっさいなどと思うことなかれ。弾くのがややこしい伴奏もノー・プロブレム、マルチテ ィンバー音源とマルチトラック・シーケンサーとの組み合わせでもって、そうとは感じさせることなく機械が人間 を自然にアシスト。
人と機械との親密でフレンドリーで幸せな関係、それを理屈抜きで分かりやすく提示する。アトムやドラえもん がいる日本ならではの、機械が人間と共存する理想的な関係。いずれたどりつくであろうその未来はAI vs 人間で はない。AI が勝つのでも人間が勝つのでも無い。ポジティブな“ウィズ AI”。そんな未来に至ることになろう一歩 二歩を、エンタメ楽器ならではの切り口で分かりやすく平べったく描いたのが、市民感覚CASIOの楽器であった。 つまりそれは、楽器であることを棄ててもまだ楽器、おつむのおカタい楽器に一石を投じる新しい楽器の産声であ った。
CASIOは、えらい!
(2021年9月21日Sound&Recording公式サイト初出)
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新人審神者の体験記
気になっていた刀剣乱舞、8周年記念を機に始めましたが45日も経過していました。
画面に集中したりゲーム的に難しいことがないため、DQXの職人作業をやりながら・実況動画を見ながら・お昼を食べながら…ぽちぽち…経験値2倍の期間、戦力拡充イベントなどを経て結構やりこんでしまっているのかな…w
もともと東方project出身だったこともあり、キャラの設定や背景はインゲームではあまり出ないで能動的に調べたり好きになれる要素を探して二次創作的に勝手に盛り上がるのは得意ですし、結構好きです。
そして近侍曲がとにかく良い。
ゲーム内では楽器アイテムが全然手に入らないので近々サントラを手に入れようかなと思ってしまうほど…
大神よりもより世界観的という感じのイメージが湧きます。
博多藤四郎の曲とかは、特徴的な楽器隊やメロディラインによって比較的ゲーム音楽っぽさがあったり燭台切さんの曲も、現代のホストがそのまま刀剣になったみたいな感じでジャジーで踊りたくなるような曲だったり、そういった違いはありますが、ほかはよく口ずさ��るような曲ではないけど、ずっと心地がいいというか。”ゲーム音楽”ほど特徴的ではなく、和楽器メロディ特有の自然と耳に落ち着く感じが素敵だと思いました。
そして出陣エリアも7-4まで踏破でき、イベント刀剣以外はあらかた揃ってきたと思うので、お気に入りの刀剣のコメントをしてみようかなと。
書こうと思ったらいくらでも書いてしまいそうなので、今回は特に思い入れの強いトップ5あたりを対象に。
自分自身がそのキャラとどういう絡みをするかなというイメージをしがちで、割と夢寄りなのかな という自覚があるので 一応そのあたりご���意くださいませ…
↓
●加州清光(🌸極 済)
自分の呼び方:清光(きよみつ)
汲田さんの画風が好き…切れ長目の猫顔・キツネ顔大好きなので他のビジュアル担当されている刀剣も全体的に好み。
綺麗にしたい、かわいくありたいモチベーションがコンプレックスから来てることが綺麗で応援したくなった。
一番最初に極修行をさせた刀剣だけど、↑のコンプレックス部分と向き合いきれてない状態で”極め”てしまったので、もう少し 頭の中の憑き物がとれてない清光を理解しておきたかった欲あり。
極後のつつきボイスで汗について言及してくるのえっちなのでだめです。それはまだ許可してません。
●大和守安定
自分の呼び方:安定(やすさだ)
汲田さん刀剣その2。
戦闘時のボイス(おらおらおら)を初めて聞いたとき衝撃を受け、「この子は嫌った相手はちくちく言葉で攻撃してくる���イプでは…?」「隠れて動物とかいじめてるのでは?」「私は焼きそばパン買ってくればいいですか?」などと謂れのない勝手な妄想でびくびくしてました。
ですが、命の取り合いが発生する危険な世界なので、「気持ちを切り替えて、敵と味方を明確に区別して接している」ことを理解してからは、「私は味方だよね!?」と脳内では仲良くしてます。
なんだかんだで、内番服も含めて近侍にしてしっくりくるのが安定です。一番長く近侍でいてもらっています。ほうきめっちゃ似合う。
極にすると髪はほどかれ、服も沖田総司の死装束のようになるみたいなので、戦いに関して命を賭す心境が強くなるのかなと思い、どんな心境でその姿になろうとするのか気になりはしますが、いまのところは私の近くで他の刀剣を見守る立場でいてほしいです。
●五虎退(🌸極 済)
自分の呼び方:五虎ちゃん
数少ない「こういうキャラがいるってことだけは把握していた」のが五虎ちゃん。
絵がすさまじく繊細で綺麗なのでずっと覚えてました。
ちっちゃい虎もキャラの一部で、極修行に出すともののけ姫みたいに虎も成長して、しかも懐いてるのがまたすごくいいですね。本質的な臆病なところはそのままだけど、「一緒に育った虎を倒せるくらいに」という気持ちの持ち方が、なんというかMother3のクラウスやリュカとドラゴの関係みたいで、ほほえましくも頼もしくてとても良いです。
そしてこれは完全に趣味なんですけど、髪や体が真っ白なので 正直 傷や血がめちゃくちゃ似合うと思ってしまいます。 でも勇ましいキャラではないので、戦闘で出す血より、慌てて転んで顔面から倒れて鼻血が出るみたいな、そんなイメージが強いです。
『可愛そうにね、元気くん』でもないですが、少し危険な感情を抱いてしまいそうになる。んー、いや抱いているな。と。
●鯰尾藤四郎(🌸極 済)
自分の呼び方:ズオくん
さわやかイケメン!
高校2年生って感じですよね。サッカー上手そう。写真写りよさそう。
連結の統率+2が強く乱舞レベルは連結に吸われがち…
記憶がないのに元気で明るく、今を楽しんでる感じがとても気楽でいいです。骨喰(こっちはバミくんと呼んでます)と180°違っておきまがら、凸凹のようにお互いいいコンビになってそうな感じがいいですね。
(ちなみにズオくんを先に育ててしまったんですが、バミくんの愛着もわいてきたのでズオくんと離れさせないように育成し始めてます。)
本丸でつついたときも、「やりかえしちゃいますよ」的な感じなので、気軽にスキンシップを楽しんでこっちが勝手にドキドキしてしまいますよね。
でも、こういう子ほど表にはマイナスな感情を出さないように努力してたりすることもあるので、そんなときに私は無神経な扱いを反省してしまうんだろうな…
それも察して「気にしないで!」と声をかけてくれそうなところにつけこんでしまいそう。
そんな二律背反が。
ちなみに修行前のポニテの方が女子み少なくて好き。
●亀甲貞宗
自分の呼び方:亀甲さん
最初は「ドMキャラを自称しつつ、それにノってきた人のハシゴを外してのらりくらりとかわしていく」みたいなのかと思っていましたが、本当にドMキャラだとはね…
そんな衝撃がありましたが、個人的にかなり大好きです。
真剣解放をしたときのスチルが中二病に刺さるかっこよさ!そしてそのときに首元を見ると、強さの秘訣の縄が見えるという…
個人的にはその縄は見なかったことにして、単純にかっこよくて強いメガネお兄さんとしてみてます。
色合いもかっこいいし、亀甲紋様って少しサイバーな印象もあってミステリアスですよね。ピンクが似合う。
そして���面的な話だと、遠征から帰ってきたとき「なるべく急いで帰ってきたよ!」と息を切らしながら言ってくるので、(無理やり走ることで自分に負荷をかけているという意味がありそうだけど)その素朴なふるまいがすごくかっこ良いと思いました。
本丸から見下ろしていると、あのいで立ちながら小走りで帰ってくる亀甲さんのイメージがとても愛おしい。
豆まきのボイスも、(本当は豆をぶつけられるというマゾ的な感覚を表しているんだろうけど)「僕は鬼でも大丈夫だよ」と、本来 人が嫌がるような役を進んでやろうとする姿勢がすごく素敵で、リアルにいたらすごく懐いてしまいそうなキャラだなあと。
セオリー通りではないのですが、亀甲さんがこのトップの中に食い込むのはそんなところが好きな所以です。
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っと、こんな感じでしょうか。
私も記事を書いてる途中でクラッシュしたんですが、自動保存の下書きが残ってて助かりました…
まだゲームプレイのみで花丸も見れていないので、まだまだ知見も思い入れも浅い若輩者ですが、少しずつこの世界に浸かれている心地よさというものに触れている気がします。
ではではまた。
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10月の月報
一カ月が終わるの早すぎる
10月の目標(やりたいこと)
①Webイベントに出ます ②今度こそは通話作業を… ③資格の勉強再開視野にいれたい ④Pythonの勉強がしたい
上記の振り返り
①Webイベントに出ます
出ました。ただ個人的に滅茶苦茶反省が多かった。ゲーム未完だし、当日ほとんど不在だったし、とりあえず見せられる範囲のテキスト(昔のゲームイメージして打っててクッソ読みづらい)を展示するなどして茶を濁してたような感じでした…
そんなかんじだったのに暖かい言葉を残してくださった方々には脚向けて眠れません。それもあって、未完でイベント迎えたのが申し訳なく…
フルスクラッチに拘ったのが主な敗因っすね。ついでに言うと「ゲームなんだからシステム拘りたい」とかいう思想を抑えられなくてどんどんエターなる道が舗装されてった...もっと早くに紙芝居ゲーにしよう!ってなっていれば…
こんな感じで思うところありまくりなので、ちゃんと完成まで持っていきたいです。今年まではいけないかな…来年3月までには…
②今度こそは通話作業を…
しました。それどころか相方と久々に顔合わせました。一緒にお出かけするの何年ぶりだったかなあ。
創作系列でいっぱい喋れるし、私が習作で使ってるアタリの描き方とかこれどうかなもっといい描き方ないかなって詰めたりできて本当楽しくて有益な時間すぎた。
11月にも合う約束取り付けたので、滅茶苦茶楽しみ。
③資格の勉強再開視野にいれたい
コツコツやってる。インプットは、なんぼでもやっていいなの気持ちで勉強してます。とても意識が低い
Scrapboxで読書メモ取ったりリンク作ってその先で掘り下げて~みたいにすることを覚えたので、以前よりはだいぶ勉強する環境整ってます。
④Pythonの勉強がしたい
全然やってない
HSP3でこういうプログラムできないかな~ってやることに夢中になってる。
なんか最近新しくプログラミング言語覚えようとしても「確かHSP3だったらこうしなかったっけ」とか「HSP3だったら大���なのにこっちの言語だともっと短くて済むの助かるな」とか、大体HSP3のこと考えてやってますね。これが…恋…?
すっごい楽しいんですよねHSP3。これまで触ってきた中で一番手になじんで、わからないところあっても調べようって気になって、「頑張れば出来るかもしれない」って多少苦しみつつ勉強するのが楽しい。やっぱりHSP3で複数、作りたいですね、ゲーム…
他に起きたこと
作曲やろうとあがいてます
cakewalkに手を出しました。必死こいて音出ない原因探しました。DLした後で「有料になるかもって話あるみたい」的なサイト引っかかって「やめてくれや」ってなりましたね…
ちょっとDOMINOに慣れすぎたので、打ち込みはずっとDOMINOだろうなって。ピアノ曲作るの楽しすぎる
らんま1/2読みました
九能先輩絶対好きになると思って警戒してたら、がら空きのボディを良牙に突かれました。良牙があんなに可愛いなんて聞いてない。
あまりに可愛すぎて我慢できず、電子書籍で全巻買って完走した始末。九能先輩も案の定好きなんだけど、良牙がぶっちぎりで好きですね。自分の飼ってる犬が可愛い馬鹿犬だったらこんな気持ちなんだろうなって(言い方
ライバルがヒロインに横恋慕なりクソデカ感情持つなりしてる��式大好きなんですよね。ボトムズのイプシロンといい…
良牙の純情が弄ばれるシーンがある回、大体面白いので今後アニメで見られると思うともうね、ニヤニヤとワクワクが止まりませんね。この前初登場回をリアタイしたんですが、声と動きがつくとこんなにもニヤニヤ出来るんですね。山ちゃんの声、良すぎる。Last of Usのジョエルの印象が私の中で印象強かったので、こんなお若い声出るんだ…ってびっくりした…
逆シャアのギュネイも割と好きなので、私は山ちゃんボイスした可愛い若造が好きなんでし���うね。
悪役令嬢の中の人読みました
トレンドで見て、画力でぶん殴られて、無料分読んでからの我慢できなくなって電子書籍買ってその後なろうへ飛んでった。
この手のもの普段読まないんですが、漫画の画力にぶん殴られるの気持ち良すぎて…きれいな絵柄なんだけど、最新話でからサーとかで見たことある気がするタイプの表情とか見て一気に引き込まれましたね
レミリア様とエミ、双方が互いの推しなの強すぎませんか。女同士の関係、こういうのがいいんだよすぎる。レミリア様自体は悪役メンタルなのに、「エミならこうするわ」で善行を積めちゃうのよすぎる。
続きが気になってなろうで読んできたんですが、これ漫画で読めちゃうのかと思うとワクワク止まりませんね。番外編も漫画で読みたいの多すぎる。
番外編でウィルたち視点のやつも読んだけど、質の高いクソ野郎どもで終始ニッコニコしてました。こいつら終わってらあ!
ピナみたいなクソ女が根っこからクソなのも個人的にすごく嬉しい。この手の敵には下手に改心するよりも悪役を貫いて欲しい勢なので…
11月の目標(やりたいこと)
①ゲーム制作(ノンフィールドゲーム、二次創作ゲーム) ②勉強する。第一課題目前だぞ!
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TEDにて
ポール・ブルーム:先入観は良いことになり得るか?
(詳しくご覧になりたい場合は上記リンクからどうぞ)
私たちは、偏見や先入観は無知の産物だ!と考えます。しかし、心理学者であるポール・ブルームが示そうとしているように、先入観は、しばしば、自然で理性的で、道徳的ですらあります。
重要なのは、私たちの偏見が、どのように機能しているかを知り、間���った方向に働いたときは、制御できるようにすることだ!と、ブルームは述べます。プロトコル ?
こうした偏見は、とても早い段階で現れました。こうしたグループ内外に関する心理はあらゆる所で見られます。
異なるイデオロギーを持つ政治的対立でも見られます(今では、このような政治的な偏見は社会システム全体に悪影響を及ぼすことが実験で証明されています)
戦争といった極限の状況では、グループ外の者には与えるものを減らすどころか、人間扱いすら、しません。
また、ステレオタイプと偏見は、実社会に影響しており、いずれも小さいことながらとても重要です。
では、これを知った私たちはどうしたら良いのでしょう?
いくつかの道があります。一つの道としては、人々の感情に人々の共感に働きかけることで、これには、よく物語が使われます。ただ、感情が全てではないと思いますし、最後に理性の力をアピールして終わりたいと思います。
スティーブン・ピンカーの素晴らしい著書。「人の中の良き天使」の中でこう書かれています。
旧約聖書は、隣人を愛しなさいと説き、新約聖書は、汝の敵を愛しなさいと説いているが、私は、あまりどちらも愛していません。でも、殺したくもありません。
彼らに対して、義務があることは分かっているが、彼らに向ける道徳的感情やどういった姿勢で振る舞うべきかは、愛が基準ではありません。
その基準は、人権に関する理解にあり、私の人生が私にとって貴重であるのと同じように、彼らの人生もそうだという信念に基づいています。
著者は、これを支持する背景として、偉大な哲学者。アダム・スミスの物語を紹介していますが、私もそうさせてもらいます。
私のは、現代向けに少し変えて話しますが、さて、アダム・スミスは、まず皆さんに数千人の人々の死を想像してくださいと言います。そして、それらの人々は、皆さんがよく知らない国の人です。
中国でもインドでもアフリカの一国でも構いません。どう反応するか?とスミスは尋ねてきます。皆さんは、それは酷いことだねと言って、引き続き、自分の人生を歩んでいくでしょう。
例えば、ニューヨークタイムズオンラインを開いて、こういったニュースを知るのは、日常的にあるかと思いますが、私たちは、再び自分の人生に専念します。
そうではなく、こういう場合はどうでしょう。例えば、明日、皆さんの小指が切り落とされることを想像してください!と。
そして、それは皆さんにとって大事でしょう。とスミスは言います。さらに、明日のことを考えるとその夜は眠れないでしょう。そして、ここで質問です。
皆さんは、数千の命と引き換えに自分の小指を守りますか?
答えは、頭の中に留めておいてください。スミスは、決してそんなことはしないと答えますが、なんてイヤな答えでしょう。そして、これがある問題を提示します。
スミスによればこうです「受け身で考えるとこんなにいつも浅ましく自分勝手であるならば、一体、どうして、我々の行動原理は、常にこんなに寛大で高貴なのか?」
これに対するスミスの答えは「理性、行動原理、意識。それらが命じるのです。我々の情熱の最も傲慢な部分を動かす声で我々は皆、他と変わりないのだと」
この最後の部分は、よく公平の原則として紹介されるものです。
「公正」の定義は、「公平」の「判断や言動などがかたよっていないこと」「ハンデをつけて上限を公平に!」に加えて、「正義」の方向に現在進行形で進んでいる事象のこと。
「正義」の定義は、この場合、マイケルサンデルによると、ジョンロールズの格差原理から最下層の便益に合わせて社会を動かすことが正義である!と言っています。
知ってるつもりで思い違いしてること!
公平概念は「ハンデをつけて上限を公平に!」
平等概念をわかりやすく言葉にすると「上限の公平ではなく底上げの平等!」みたいな感じで、これ以上でも以下でも概念が変わるから拡大解釈しないこと。
法人の平等な競争はあまり聞いたことない。公平な競争がしっくりくる。
この公平の原則は、世界中の宗教でも語られています。
あらゆる黄金律、世界中の道徳哲学でです。様々な違いはあるものの公平な視点から良識を判断するべきという前提を共有しています。私たちの理性は、情熱を抑え込むことができます。私たちの理性は、共感を強めることもできます。
また、私たちの理性は、習慣やタブー、法律を作り、また、衝動で行動すべきでないときには、理性的な人間として、そうしないよう自分たちを律します。
これが憲法というものです。これも先入観、偏見かも��れません。国内では、日本国憲法のこと。
憲法とは、簡単にいうと権力者を縛る最高レベルの法律です。
庶民(権力者も含まれる国民ではありません)の権利・自由を守るために、暴力機関を保持する頂点である国家がやってはいけないこと(または、弱者を守るためにやるべきこと)について庶民(権力者も含まれる国民ではありません)が定めた決まり(最高法規)です。
三権分立の関係者である政治家、裁判官、警察、行政などや中央値で600万円以上の年収を得ているような裕福層の個人、法人であるテレビ局、大企業、中企業なども権力者に該当します。
根本は、カントの「永遠平和のために」やジャンジャックルソーと知られています。
過去の歴史では、ポピュリズムという、モデルのオンリーは失敗している現実があります。ハンナアーレントの書籍「全体主義の起源(The Origins of Totalitarianism)」「イエルサレムのアイヒマン- 悪の陳腐さについての報告」にもあります。
ヨーロッパでの一般データ保護規則(GDPR)でも言うように・・・
年収の低い個人(中央値で600万円以下)から集めたデータほど金銭同様に経済的に高い価値を持ち、独占禁止法の適用対象にしていくことで、高価格にし抑止力を持たせるアイデア。
自分自身のデータを渡す個人も各社の取引先に当たりデータに関しては優越的地位の乱用を年収の低い個人(中央値で600万円以下)に行う場合は厳しく適用していく。
最後に、マクロ経済学の大目標には、「長期的に生活水準を高め、今日のこども達がおじいさん達よりも良い暮らしを送れるようにする!!」という目標があります。
経済成長を「パーセント」という指数関数的な指標で数値化します。経験則的に毎年、経済成長2%くらいで巡航速度にて上昇すれば良いことがわかっています。
たった、経済成長2%のように見えますが、毎年、積み重ねるとムーアの法則みたいに膨大な量になって行きます。
また、経済学は、大前提としてある個人、法人モデルを扱う。それは、身勝手で自己中心的な欲望を満たしていく人間の部類としては最低クズというハードルの高い個人、法人。
たとえば、生産性、利益という欲だけを追求する人間。地球を救うという欲だけを追求する人間。利益と真逆なぐうたらしたい時間を最大化したいという欲を追求する人間。などの最低生活を保護、向上しつつお金の循環を通じて個人同士の相互作用も考えていく(また、憎しみの連鎖も解消する)
多様性はあるが、欲という側面では皆平等。つまり、利益以外からも解決策を見出しお金儲けだけの話だけではないのが経済学(カントの「永遠平和のために」思想も含めて国家や権力者は透明性を究極にして個人のプライバシーも考慮)
(個人的なアイデア)
勝手に警察が拡大解釈してしまうと・・・
こんな恐ろしいことが・・・
日本の警察は、2020年3月から防犯カメラやSNSの画像を顔認証システムで本人の許可なく照合していた!
憲法に完全違反!即刻停止措置をみんなで要求せよ。
日本の警察の悪用が酷いので、EUに合わせてストーカーアルゴリズムを規制しろ!
2021年に、EU、警察への初のAI規制案!公共空間の顔認証「原則禁止」
EUのAI規制は、リスクを四段階に分類制限!
前提として、公人、有名人、俳優、著名人は知名度と言う概念での優越的地位の乱用を防止するため徹底追跡可能にしておくこと。
禁止項目は、行動や人格的特性に基づき警察や政府が弱者個人の信頼性をスコア化や法執行を目的とする公共空間での顔認識を含む生体認証。
人間の行動、意思決定、または意見を有害な方向へ操るために設計されたAIシステム(ダークパターン設計のUIなど)も禁止対象にしている。
禁止対象��根拠は「人工知能が、特別に有害な新たな操作的、中毒的、社会統制的、および、無差別な監視プラクティスを生みかねないことは、一般に認知されるべきことである」
「これらのプラクティスは、人間の尊厳、自由、民主主義、法の支配、そして、基本的人権の尊重を重視する基準と矛盾しており、禁止されるべきである」
具体的には、人とやり取りをする目的で使用されるAIシステム(ボイスAI、チャットボットなど)
さらには、画像、オーディオ、または動画コンテンツを生成または操作する目的で使用されるAIシステム(ディープフェイク)について「透明性確保のための調和的な規定」を提案している。
高リスク項目は、法人の採用活動での利用など違反は刑事罰の罰金を売上高にかける。
など。他、多数で警察の規制を強化しています。
人間自体を、追跡すると基本的人権からプライバシーの侵害やセキュリティ上の問題から絶対に不可能です!!
これは、基本的人権がないと権力者が悪逆非道の限りを尽くしてしまうことは、先の第二次大戦で白日の元にさらされたのは、記憶に新しいことです。
マンハッタン計画、ヒットラーのテクノロジー、拷問、奴隷や人体実験など、権力者の思うままに任せるとこうなるという真の男女平等弱肉強食の究極が白日の元にさらされ、戦争の負の遺産に。
基本的人権がないがしろにされたことを教訓に、人権に対して厳しく権力者を監視したり、カントの思想などを源流にした国際連合を創設します。他にもあります。
参考として、フランスの哲学者であり啓蒙思想家のモンテスキュー。
法の原理として、三権分立論を提唱。フランス革命(立憲君主制とは異なり王様は処刑されました)の理念やアメリカ独立の思想に大きな影響を与え、現代においても、言葉の定義を決めつつも、再解釈されながら議論されています。
また、ジョン・ロックの「統治二論」を基礎において修正を加え、権力分立、法の規範、奴隷制度の廃止や市民的自由の保持などの提案もしています。現代では権力分立のアイデアは「トリレンマ」「ゲーム理論の均衡状態」に似ています。概念を数値化できるかもしれません。
権限が分離されていても、各権力を実行する人間が、同一人物であれば権力分立は意味をなさない。
そのため、権力の分離の一つの要素として兼職の禁止が挙げられるが、その他、法律上、日本ではどうなのか?権力者を縛るための日本国憲法側には書いてない。
モンテスキューの「法の精神」からのバランス上、法律側なのか不明。
立法と行政の関係においては、アメリカ型の限定的な独裁である大統領制において、相互の抑制均衡を重視し、厳格な分立をとるのに対し、イギリス、日本などの議院内閣制は、相互の協働関係を重んじるため、ゆるい権力分立にとどまる。
アメリカ型の限定的な独裁である大統領制は、立法権と行政権を厳格に独立させるもので、行政権をつかさどる大統領選挙と立法権をつかさどる議員選挙を、別々に選出する政治制度となっている。
通常の「プロトコル」の定義は、独占禁止法の優越的地位の乱用、基本的人権の尊重に深く関わってきます。
通信に特化した通信プロトコルとは違います。言葉に特化した言葉プロトコル。またの名を、言論の自由ともいわれますがこれとも異なります。
基本的人権がないと科学者やエンジニア(ここでは、サイエンスプロトコルと定義します)はどうなるかは、歴史が証明している!独占独裁君主に口封じに形を変えつつ処刑される!確実に!これでも人権に無関係といえますか?だから、マスメディアも含めた権力者を厳しくファクトチェックし説明責任、透明性を高めて監視しないといけない。
今回、未知のウイルス。新型コロナウイルス2020では、様々な概念が重なり合うため、均衡点を決断できるのは、人間の倫理観が最も重要!人間の概念を数値化できないストーカー人工知能では、不可能!と判明した。
複数概念をざっくりと瞬時に数値化できるのは、人間の倫理観だ。
そして、サンデルやマルクスガブリエルも言うように、哲学の善悪を判別し、格差原理、功利主義も考慮した善性側に相対的にでかい影響力を持たせるため、弱者側の視点で、XAI(説明可能なAI)、インターネット、マスメディアができるだけ透明な議論をしてコンピューターのアルゴリズムをファクトチェックする必要があります。
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絶対的センター、無敵のアイドル。
とある番組のちょっとしたコーナーで今話題の地下アイドルが紹介されていた。
絶世の美少女…という訳では無かったが、何故か惹きつけられる。そんな魅力を持っていたセンターの彼女。
特に夢中になれるものもなく、ただつまらない毎日を過ごしていた僕は軽い気持ちで釣られてみたんだ。
ライブ当日。やはり彼女は他の子とは違うオーラを放ち、その場にいた大勢のファンを魅了していた。
しかし、僕の目に止まったのは彼女ではなかった。一番後ろの隅っこでもキラキラしていた女の子。一度視 界に入ってからというもの、僕はずっと彼女だけを見てしまっていた。
地下アイドルというものに詳しくなかった僕がライブ後の握手会というものを知ったのもつい先程。へぇ、直接話せるのか。
そんなものどうでもいい、と思ってはいたが...どうしてもあの子のことが気になってしまい、気付いた時には彼女の名前を確認し、CDを購入して握手券というものを手に持っていた。
「あれ?君、初めて?」
列に並んでいると、前に並んでいた男性が僕に声を掛けてきた。
「え?はい…」
「やっぱりそうかぁ。いや、この子の列っていつも同じ奴らしか並んでないからもしかしたらって思ったんだよね」
話を聞くとこの男性はかなりの古参らしく、彼女が加入した当初から追っているとのこと。
順番を待つ列はお世辞にも長いとは言えなかった。センターの子の半分にも満たない。古参の男性と話しているとあっという間に僕の番が来てしまった。
「こんにちは、えっと…初めまして、ですよね?」
彼女は僕の手を握り、黒めがちの大きな瞳で見つめながら話し掛けてきた。
「はい、今日初めて来ました」
「そうなの?嬉しいっ!ライブ楽しかったですか?」
「はい、気付いたらずっと君のことを目で追っちゃってて…」
「本当?有難う。また見に来てくれたら嬉しいな…」
少し照れながら笑う彼女が可愛くて、僕は思わず頷い てしまった。
あっという間に時間になってしまい手を振ってその場を離れた。
「わかってくれる人が増えて嬉しいよ。あの子、可愛いしファンサも良いのに運営に干されてるんだよなぁ…」
帰り際に先程の古参の男性からそんな話を聞いた。
彼曰く、彼女はあまり歌は得意ではないにしろ、前列でもいい程にダンスのスキルが高い。アイドルとしてのポテンシャルも十分だ。なのに何故か立ち位置はいつも一番後ろの一番端だという。ファンの中には早く卒業して別の場所で活動した方が良いのでは?と言う人も少なくはないと。
僕はそんな彼女がますます気になってしまい、次のライブにも足を運んだ。
「わぁっ!本当にまた会いに来てくれたんだね。嬉しい。有難う!」
ライブ後の握手会。僕のことを覚えていてくれたらしい。古参さんが言っていた通り、彼女はファンを大切にしていてすぐに顔も覚えてくれるというのは確かなようだ。
今回は複数枚握手券を所持していたので、この前より少しだけ長く話すことが出来る。1枚につき5秒…5枚で25秒ではあるが僕には十分過ぎる時間だった。
「ねぇ、君はもっと広い場所で歌ってみたいとか思ったりするの?」
思わずそんな質問をしてしまった。
「うーんでそれもあるかなぁ。でもね、私はファンのみんなが会いに来てくれるこの場所が大好きなの。こうやって沢山のアイドルの中から私を見つけてくれたあなたと話すのが楽しい。だから今のままで十分幸せなんだよ」
彼女は満面の笑みでそう答えた。彼女の目は輝いていて、それが本心なのは明らかだった。
僕もそんな彼女を応援するのが楽しくなり、いつの間 にかライブに足を運び握手会に参加するのが日課になっていた。
そんなある日、発表された…彼女の卒業。
卒業ライブ、人気メンバーともなれば盛大に開催されるのだが、彼女の場合はさほどメインに置かれることもなく、軽く発表があり挨拶をした程度で終わってしまった。
これが最後の握手会になるのか…。
そう思いながら重い足で彼女に会いに行く。
「こんにちは、いつも本当に有難う」
いつも通り笑顔を見せる彼女ではあったが、どことなく表情が寂しそうだった。この場所が誰よりも大好きな彼女のことだ。きっと自らの決断ではなく運営側からの指示なのだろう。
「卒業しちゃうんだよね…もうこうやって話せなくなっちゃうのかぁ」
笑顔で見送りたかったのに、僕は泣いてしまったんだ。
「泣かないで?また会えるから。ううん、絶対にまた 会おうよ」
そう言って小指を差し出してきた。
「指切り!約束だよ」
それが彼女と話した最後の日。
それから数年が経った。
彼女以上に夢中になれるアイドルも現れず、僕は次第 に現場に行かなくなっていた。そして以前のように変化のない毎日を過ごしていた。
今日はオフだけど何もすることがない。適当にゲームでもしようかな…なんて、面白そうなゲームを探していた時だ。
あれ…?
とあるアイドル育成ゲームで彼女の名前を目にした。 キャラクターの声優だ。
ゲームをダウンロードしてサンプルのボイスを聞いてみる。間違いない、彼女の声だった。
地下アイドルとして活動していたがパッとせず、そんな時にこのストーリーの舞台となる事務所にスカウト された、という設定のキャラクター…まさに彼女の為の役だ。しかもメインキャラクターの一人ではない か。
詳細を確認したところ、アイドルのゲームということもあり、本人達がキャラクターとして出演するライブが定期的に開催されているらしい。しかしそのゲームは人気が高くチケットも入手困難だった。僕がチケットを手に入れたのはそれから一年後の公演である。
会場はドーム…信じられない。地下の狭いステージの端っこにいた子が、こんなにも広いドーム会場で見れるだなんて。
PM5:00開演。
出演者が全員ステージに立つ。そこには彼女の姿があった。昔よりも煌びやかな衣装を着て、最前列に立っていたんだ。
それだけでも嬉しかったのに…中盤、彼女のメンバーカラーである青のペンライト一色の中、センターステージに一人で現れた。メインキャラということもあり、ソロステージが設けられていたのだ。
青いペンライトの海の中、気持ち良さそうに踊り歌う彼女はまるで人魚姫のようだった。立ち位置が変わっただけでこんなにも輝きが増すなんて。やはり彼女は天性のアイドルだったんだ。
「私を見つけてくれて有難う。そして…昔から私を応援してくれてる皆さん、今私が見ている景色は昔とは比べ物にならないくらいに広いです。だから前みたいには沢山会えないかもしれない。でも出来る限り私から会いに行きたい!私は今、すごく幸せだよってみんなに伝えたい」
キャラクターの台詞なのだが現実の彼女と重なってしまう。
終盤、彼女が僕の近くの花道を通り掛かった時だった。ふと視線が合うと大きな目をさらに見開いて満面の笑みを向けてくれたんだ。そして小指を立てた手を僕に向けた。
約束、覚えていてくれたんだね。本当に有難う。
僕は君を好きになって良かった。そしてこれからも広い世界で活躍する君を応援していたい。
だからまた、会いに来てね。
地下に潜む人魚姫は広い海を見て世界が広いことを知る。そして誰よりもキラキラと輝いて永遠に歌い踊り続ける。
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(伝説的成人向け現代伝奇RPG『夜が来る!』リマスター版発表。どこでもセーブ機能搭載やボイスの新規収録のほか、好感度表示など遊びやすいモードも収録から)
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2023年遊んだゲーム振り返り
2023年お疲れさまでした。 別記事にてアンソロジー参加のお知らせを書いています、よければそちらチェックをお願いします。
この記事は今年遊んだゲームの振り返りです。量が多かったので早めに書きました。途中で遊ばなくなった作品も少なくないので、EDまで到達した・一区切りつくところまでは遊んでいて、ある程度まとまった感想が書けそうなもののみ抜粋しています。
・PowerWash Simulator(2月)steam
一本めがこれか……。 たしかゲーム配信かなにかで遊んでいるのを見て、楽しそうだなあと買ったのがきっかけだったと思います。このころ仕事で荒んでいたのもあって、「とりあえず今日成し遂げたと思えるなにかが欲しい」という気持ちに沿ってくれたゲームでした。最後にクリアしたステージが公園か家、総プレイ時間は長くないはず。 ゲームへの集中は不要で、動画を見ながら~とか、音楽を聴きながら~とかで遊べるのがよかったです。エリアが広くなるほど洗い残しは許容されるようになるので、一箇所洗い終えた時の効果音がどんどん響いて気持ちがよかったのを覚えています。
・違う冬のぼくら(3月)steam
複数人プレイの作品、付き合ってくれる人を募集するところからなのでかなり敷居が高いんですが、ありがたいことに遊ぶことができました。2プレイヤーの視点で見えるもの・できることが違うパズルゲーム。生まれも育ちも違うふたりの子供が、自分たちを取り巻く環境に鬱屈し、市長像を爆破してやろう!と意気込んで山の中へ分けいっていくものの……。 二人で遊ぶ、話す・相談する、考える、ということに重きを置いていて、見えるものや触れるものが違うから伝えなくてはならなくて、というゲーム性。作者さんらしい世界観の謎や匂わせがあって、なんとなく推察できるようにもなっているのですが、私自身はそういった部分よりも、山の上に待ち受ける目標に対しての結末のあっけなさがよかったなあと思います。
・パラノマサイト(4月)steam
おもしろかったなあ!という思い出が強くて、私にとってそのおもしろさはプレイ体験の驚きに端を発するものだったので、遊ぶ予定のある方にはなるべくネタバレがないように触れて欲しいなあと思います。少しでも気になる方はこの項を読み飛ばしてください。 お願いします。 いいですか。 続けますね。 和ホラー的なADVということだけ前情報で知って挑んだのですが、「胃能力バトルもの!?」と驚いたのが印象に残っています。まだ発売したばかりで、紹介記事もあまり芯を食った話をしていなかったころに触れられたのがよかったかもしれません。 最初の案内人のドッキリで笑ってしまったあとに、並垣くんとの対峙で「こういうゲームだよ」というのがわかるつくり(「CVがないのにどうしてボイス音量設定があるんだ?」という、思えば当たり前の気付き)。わざとらしくなく、けれどプレイヤーから理解できるように明かされたのが導線としてよかったな~と思いました。謎解きをおこなう作品において重要な、どこまでが許されるラインなのかの明示。これをきちんとやらないと作者の脳内当てゲームになるので……。作品におけるメタ要素を、物語を損ねない形でシステムと絡めて開示するのは製作者の腕だな〜と思いました。 一部の人物描写には思うところこそあるものの、全体きれいにまとまった、よいADVでした。こういう作品がどんどん出てきてほしいなあ。シリーズ作を作る土壌があるようなので期待しています。
・ファイアーエムブレム エンゲージ(4月)switch
今年の総プレイ時間はこれが最長だと思います。プレイ済み作品はifと風花雪月だけ、ほかの過去キャラクターはスマブラ等で名前を知っている程度、だったのですが十分楽しめました。過去作要素には個別ステージでちょっと触れたり、ステージの構造で匂わせたり、キャラクターの待遇を重ねたり、程度だったのがちょうどよい塩梅。それでいて、知っているシリーズだとステージの音楽アレンジがめちゃくちゃ良くて1ループまるまる聴き入ってしまいました。 色物だなあと思っていたエンゲージシステムにもすぐに慣れて、オーバーパワー気味のそれを使うこと前提で設計されていた難易度がよかったです。そう、戦闘がとにかくおもしろかった!連携システムが割合ダメージなのが肝だなあと思いました。これを「絆」と関連づけて、ラスボスがそれを断ち切ってくるパッシブを持っているのがシステムとしてきれいだったな~とも。 育成においても、指輪や職やスキルによる重みが強いので、キャラクターにある程度自由なビルドが許されているのがよかったです。魔術師向けキャラを肉弾戦系に育て上げるのもいいし、その逆もできる。手をかけてあげたぶんだけ目に見えて強くなるので、贔屓のしがいがあるのも嬉しいところ。推しのエーティエさんがアーマーを貫くアーチャーに育っていくのをにこにこ見つめていました。
・ファミレスを享受せよ(5月)ブラウザ
switch版発売おめでとうございます! 夜遅くに時間を用意して遊ぶのにぴったりのADVです。永遠のファミレスに閉じ込められてしまった主人公と、同じようにファミレスに暮らしてきた、境遇も様々な人々との語らい。操作は簡単で、話題を選んで人に話を振るだけ。それだけです。でもこの「他人に関わろうとする」「知ろうとする、時には嫌がられるだろう部分にすら踏み込んでいく」働きをする人だったから、主人公は主人公たり得たし、物語を動かしたのだなあ……。 ファミレスに留まる人々は、飽きることに飽きるほどに長い時間をそこで暮らしています。それぞれに通り過ぎてきた過去さえ、他人事のように語るものになってしまっている彼ら。ファミレスという空間にありながら、ひとりひとりが別の場所に腰を下ろして、隣人として過ごしている(だからこそ最終局面で同じテーブルを囲むあのシーンがかけがえのないものになる)。 調べられるところを調べる限り、裏側に設定はありそうで、けれど本質はそこにはないし、それを解決する作品でもない。あくまでも主軸を人々の語らいの中に置いている誠実さがよかったなあと思いました。言葉を尽くしても伝えられる気がしない。遊んでほしいです。よい作品でした。
・Pentiment(6月)steam
ヨーロッパの片田舎の街と修道院を舞台にしたサスペンスADVです。主人公はその地を訪れていた画家で、修道院で絵の仕事を任されていたところ。世話になっていた老人にかけられた殺人の疑いを晴らすため奔走します。 自分の生い立ちや大学での専攻を選ぶことで知識や能力の設定が可能で、人々への聞き込みや調査においてもこれらが大きく関わってきます。必要な情報が集まっていれば各所でのチェックが成功し、新たな情報につながっていく流れ。時間が限られているためすべてを明らかにすることはできず、それでも物語は進んでいく。きれいごとばかりでは嫌われるし、恩人への疑いを晴らせたとしても、それが本当に正しかったのかわからない。けれど不安のなか歩いていった先、遠い未来で、「あのときああしてよかった」という手応えが返ってくる充足感。贅沢なものを遊んだなあと満足した作品でした。 翻訳がちょっと不安なところこそありますが、音楽とアートワークがものすごくよかったです。BGMがふいに止まる礼拝堂を歩いていくと修道士の讃美歌が遠くから聴こえてくるだとか。印刷機が家にある一家だと、活版印刷のそれを模したモーションで台詞が表示されたりだとか。写本のようなUIも素敵でした。
・ゴーストトリック(7月)steam
リマスター版です。switchでも出ていたのですが、steamの方が直感的に遊びやすそうだったのでこちらで。タイトルだけは昔から聞いていて、遊ぶ人がみな絶賛していたので、遊びたいものの3DSかスマホかかあ……と渋っていて。リマスターが本当に嬉しかった!ですし、評判に違わぬ素晴らしい作品でした。 幽霊として目覚めた主人公は、自身が記憶を失っていることと、目の前でひとりの女性が命を奪われようとしていることに気づきます。刹那の時間に出会った謎の喋るランプに導かれるまま、自身に宿った力を用いて人々の死の運命を変えていく。すべては記憶を取り戻すために。 パラノマサイトの項でも書いたのですが、謎解きというのは設定の先出し、つまりプレイヤーとの間にルールを置くことが肝要で、ゴーストトリックはそれを物語でしっかりこなしている作品でした。本筋が進むにつれてとんでもない真相が明らかになっていくのですが、そのための前振りはきちんとされていて、「それってアリ!?」がないんです。思い返せば同じ例がすでに起こっている。それでいて伏線回収だけに終始せず、しっかり感情の起伏が作られている……。 こういう作品作りってしてもいいんだなあ、と元気をもらえる作品でした。おもしろかったです。
・The Cosmic Wheel Sisterhood(8月)steam
一昨年かな?に遊んだThe Red Strings Clubのデベロッパーの新作です。カヴン(共同体)から追放された占いの魔女フォルトゥーナが、復讐のために魔神を呼び出すものの、彼女の運命はその目論みとは異なるほうへ大きく変化し……。初めに打ち立てる「大切なもの」「代償」といった要素が、物語の進行とともに形を為していく、その瞬間瞬間に息を飲みました。 多くの魔女との関わりには手製のカードによる占いを行います。それは未来のものごとを的中させるだけのものではなく、出来事そのものを捻じ曲げてしまう、まさに魔法と呼ぶべきもの。矛先は未来だけでなく、過去にまで及びます。フォルトゥーナが導いたカードが、本当にあったことになる。 どんな要素をもたらすカードを作るかも、どのカードを答えとするかも自分で選べるけれど、なにより大事なひとつ、デッキからそれを選び取ることにだけは自分の意思が及びません。ランダムで選ばれた複数枚のカードから選択することだけ。このままならさがよかったですし、The Red Strings Clubと同じものを受け取るようで感じ入ってしまいました。たどり着くところが同じだとしても、そこにどう関わるのか、どんな選択をするのか、は自分で選ぶことになる。よかったなあ。
・バベル号ガイドブック(8月)steam
多くの登場人物の視点で物語を追う群像劇ADVです。バベル号と呼ばれる大規模な飛行船に乗って、人々はどこへゆこうとしているのか。 バタフライエフェクトを主軸としたゲーム性で、そのままでは達成されない目的のために、その場や過去の道具に少しだけ干渉して、人々の行動を変えていくことになります。ヒントの取得システムがパズル気味で、「ヒントを手に入れる」こと自体が楽しいつくりになっているのがよいアイデアでした。ADVでヒントを頼るの、場合によってはちょっと気が引けてしまうので……。 まったく違うところからスタートした人々の道が絡み合っていく。誰かが知らないうちにほかの誰かを助けている。群像劇の醍醐味をいっぱいに楽しむことのできる作品でした。グラフィックやUIの質感にゲームブックのような、シールをたくさん貼り付けるようなワクワク感があって、それも満足感が大きかったです。
・TUNIC(8月)switch
ゲームが好きな人は好きなんじゃないかな~という作品です。 主語が大きすぎました。RPGで家の裏やら滝の裏やらを調べたり、壺を全部割って歩いたり、ボスに続く道を引き当てる前に全部の横道を見て回らずに入られない人向け。この探索の楽しさは最後まで一貫していて、ちょっと進んだところから「ショトカ開通かな~?」と思って道を辿っていくものの、気付いてさえいれば最初から行けたじゃん!が明らかになる、そんなことばかり。してやられた感が悔しくて笑っていました。 物語には独自言語が用いられていて、それが説明書(ゲーム内で見られる)にも徹底されているのが特徴的なつくりの作品です。説明書のページを集めていくことが物語の目標。そのため、ゲームを進めることで触れられる新しいシステムについても「実は最初から使えるのだけれど、プレイヤーがやり方を知らなかっただけ」という形になっているのがおもしろいところ。初めから見えているのにゲーム終盤まで開かない宝箱、みたいな概念が大量にあります。だからこそ、まず触ってみて欲しい!作品です。 戦闘はソウルライクと称されるほどの難しさのため、私は早々に諦めて無敵モードで遊びました。普通に遊ぶとしんどそうだなあ……。
・Chants of Sennaar(9月)steam
これよかったです、本当に。本当によかった。 人々が喋る異言語の単語の意味を特定することで進めていくゲームで、それらを用いた謎解きがあったり、時にはその言葉を組み合わせて意図を伝えたり。喋る必要があるということはもちろん文法を把握する必要もあって、それも民族によって異なっています。たとえば複数形を表現したいとき、それそのものをひとつの単語としている民族がいたり、同じ単語を二つ並べる民族がいたり。なんとなくモデルになっていそうな言語こそあるものの、基本読み取れないので、どこで使われているのかを見て推測する必要が出てきます。 言葉を理解すべき複数の民族は、階層の分けられた塔の中に、交わることなく暮らしています。「同じ語意」であることを用いて単語を特定するシーンもあるのですが、ある民族が自分の民族を指して「兵士」と示すとき、別の民族は同じ相手を「蛮族」という意味のことばで示す、というような違いがものすごくよかったな~と思いました。翻訳はその意味までもをイコールで繋いでくれるわけではない。 こういったシステムが物語の目的にきちんとリンクして、ああ私はこのために言葉を覚えてきたのだ、と気付くラストシーンの美しさといったら! 本当によい体験でした。 音楽も画面もやっぱり良くて……墓地へと向かう道の途中、どこからか聞こえてくる楽の音にため息をつきました。OSTも買いましたが、これはゲームの中で聞いて��そだなあと思います。 リンクを貼っておきます。動画を見てください。音を、音楽を聴いてください。
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・スイカゲーム(9月)switch
買いました………………。 流行りにはさっさと乗らないと自分の逆張り精神が顔を出すので、熱いうちにということで。遊んでみれば流行るのはわかるなあというか、配信映えするだろうなあという気付きがいくつもありました。実は適当にやっても(なんなら連打するだけでも)それなりのところまで行けるので、「もしかして私センスあるんじゃない?」と感じられるつくりが巧いし、いやらしい。かつ定石となる戦略がプレイヤーによって生まれやすいので、配信でコメントが盛り上がりやすい。そのくせ引きによる運要素がかなり大きいのでふとした拍子にうまくいく。 私自身はスイカ作ったり3000点取ったりのところで満足してやめました。安いのでちょっと遊んだだけで元取った感がある。とか言いつつプレイ時間を見たらきっちり十時間遊んでいたのでちょっと引きました。
・Scene Investigators(10月)steam
犯行現場を調査して事件の真相を探る調査・推理ADV。証拠だけでは全貌は完全には見えなくて、ある程度の推理が必要となってくるつくりです。とはいえ、チュートリアルこそその推理部分が多かったものの、本編はそこまでではなかった印象でした。 私はチャプター1までクリアして止まっているのですが、そのチャプター1の出来がよくて……。ひとつのチャプターが三つの調査に分かれていて、ひとつめでは見えてこなかった真相がふたつめ・三つめで見えるようになるため、最初に「こういう人物かな」と思っていた相手の見え方がどんどん変わっていくことになります。プレイヤーはその相手と直接話すわけではなくて、現場に残った痕跡だとか、別の人物が書いたメッセージから人間性を推し量るしかない。それで「知った気になっていた」プレイヤーを、最後の最後で本人の色濃い痕跡が裏切ってくる。チャプター1、三つめの現場を少し見て回った段階で、口を覆って動けなくなる経験をしました。 別のチャプターも早く遊びたい!よいゲームです。
・A Dance of Fire and Ice(12月)steam
年末はこれを遊んで過ごすだろう予感がしています。リズムを刻むだけのシンプルな音ゲー。よくあるレーンに流れてくるノーツを押すの形式ではなくて、レールを自動で進んでいく自機を追いかけてタイミングよくキーを押すシステムです。キーはいつどこを押しても反応するので、最初は右人差し指でエンターを叩いていたのですが、次第に押すときの負担が少ない矢印キーとなり、やがて両人差し指で文字部分を叩くようになりました。今後二本だけでやっていけるんだろうか……。 一度リズムを外すと(中間セーブがない限り)最初からのリトライなので、否が応にもリズムを覚える必要があります。とはいえたどり着いたところ+ちょっと部分までは好きな場所から練習できますし、そもそもリトライが早くて楽なのでストレスは無 無 くはないですが それは自分に対する怒りなので……楽しく遊んでいます。 この記事を書いているタイミングで12章終えて、北の島の二曲を終えたところ。三曲目で延々目隠し四分音符を叩かされる地獄にいます。やっていくぞ。
以上です。よく遊んだ!年々字数が増えていると噂です。 毎年ここだけ書く人間になっていますが、ご覧の方がいらっしゃれば、よいお年をお迎えください。一年間お疲れさまでした。
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【ESO(ps版)少人数ギルド Crimson’Cats のメモ】
※ここはESOギルド「クリムゾンキャッツ」の概要を説明した場所です。すでにフレンドである完全身内向けで、一般加入者様は募集しておりません。
●参加方法
ゆきしろのX(旧ツイッター)に、PS IDをお知らせください(DMかリポストか何かで)
現在、または以前交流がある方のみです。まずはご相談ください\\٩( 'ω' )و //
※ギルドは「PS ID」での参加になるため、メイン、サブ関係なく加入となります
●ギルド概要
・少人数のため、機能は「ギルドチャット(文字/ボイス)」のみかと思います
・主に情報交換やパーティお誘い等にご活用ください
○参加する上での留意点
・インアウトの挨拶、チャットへの反応はお互いご自由に。
・PTに誘われても必ず乗らなくていいです。断っていいし断られるものだと思ってお互いの自由を尊重してください��。
・ネタバレについて① 進行が自由なゲームであるため、ストーリーの重要なネタバレは極力気をつけてもらえると嬉しいです。
・ネタバレについて② とはいえそんなに厳密に禁止はしませんので、逆に些細なネタバレでも絶対無理だと思ったら参加しないが吉です。
・オンライン状態について① 自身のオンライン状態を隠すことができますが、そういうのは気分で自由に活用してください。
・オンライン状態について② ただし、オフラインにしていてもギルドチャットは閲覧、発言が可能です。必要に応じてUI非表示やギルドチャットはメンバーに見えているかもしれないものとしてご活用ください。
・私自身は初心者なので、分からないこと勘違いすることなどあると思いますが、色々教えてくれると嬉しいです。
・メンバー同士についても初心者の方がほとんどかと思うので、システム等について思い違い等あるかもしれないと思って寛容な気持ちでいてもらえると嬉しいです。
○脱退、解散について
・特に理由や説明なしに、すぅぅぅとやめて大丈夫です。
・やめた後、他のメンバーと他のギルドを作成するなど、自由ーーーにどうぞ。
・私自身もどこまでやるか不明なので急な解散もあるかと思いますが、ご了承ください。それまではどうぞよろしくお願いします(*' v '*)
現時点では以上です。やりながら変更することはあるかもしれませんが、何かあればわかるように追記いたします。
ESO楽しいです。ゆっくりやっていけたらなぁと私自身楽しんでいますので、
もしよかったら気楽にお声掛けください\\٩( 'ω' )و //
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『Call call call』作った感想
O2A2という立ち絵1枚背景1枚スチル1枚1000words以内の縛りで作成するゲームジャムがあるというのを聞いて面白そうなのでそれっぽい縛りを自分に勝手に課して『Call call call』を作りました。
以下振り返り。
■動機
・現在作っている『恋する男』の作業がなかなか終わらないので短編が作りたかった
・縛りありで作るのが好きだからやりたかった
■目標
・とりあえず完成させる
・ボイスを実装する
・アニメーションを追加する
・UIで遊ぶ
・1000words以内
■環境
制作ツール:VSCode
使用言語:Ren’Py
サブツール: SourceTree
■期間
多分2023年9月25日(月)~2023年10月24日(火)
開始日は自信ないけどたぶんこれくらいだったはず。
平日の作業時間は21時~2時の5時間くらいだったので割と作業はできていた気がします。
土日の作業時間も5時間くらいだった気がする。
■結果
・ゲームを完成させた
・ボイスの実装をした
・アニメーション追加した
・いろんなUIを実装したりUI得意な人に修正してもらったりして勉強になった
・3000wordsになった
■良かった点
・ゲームを完成させた
何物にも代えがたいね!
開発当初は1週間で実装する予定だったらしいですが、途中からテキストを増やしたり表情を増やしたりしたおかげで1か月に伸びました!見通しが甘い
今回はコードやUI周りを滅茶苦茶教わったおかげで1か月で完成できました。本来ならもっと雑なUIで公開されているか2か月はかかっていたことでしょう。ありがとうございます!!!!!!!!!!!1みなさんのおかげでいきております!!!!!!!!!
・ボイスの実装をした
前からフルボイスのゲームに興味があったのでCOEIROINKさんのボイスを借りて実装できました。
声の自然な調整ができる気がしなかったので、話者をアンドロイド(最初から機械的に喋る)にすることで作業量を減らしました。私は作業を回避するための作中設定はいくらでも考えられます。
お気に入りは「あ」です。
音声だから出来る「旧型」と「9型」のずらしも出来て楽しかったです。本当は「表示されるテキストと流れる音声の内容が別」や「テキストは冷静だけど音声は裏返っている」などもやりたかったけど、今回は内容的にそぐわないのでやめました。いつか別のゲームでやりたいです。
あと音声で読み上げられると私の文章が冗長だというのがよくわかってテキストの修正が捗って良かったです。今度からぜんぶ1回音声読み上げはさもうかなと思いました。
・アニメーション追加した
口パクと目パチと電気パチと水滴落ちを実装しました。
参考にしたコードの時点でアニメーションの順番はランダムになっていたのですが、電気パチに関してはランダムのパターンが別のアニメーションを2つ用意して重ねて遊びました。
目パチを流用して目を閉じるアニメーションを採用したり、目パチのあるなしで差別化をしたりできて楽しかったです。
また口パクの動きが難しくて絵を完成させるのに3日程度かかって勉強になりました。アニメ作ってる人すごいな……。
入れたかったけど似合わないので入れなかったアニメーションは目線をずらす・赤面する・汗をかくなどでした。入れても良かったけど、今回のキャラはそういうことはしないなと思ったので不採用。またの機会に挑戦したいです。
■前回から改善した点
・いろんなUIを実装したりUI得意な人に修正してもらったりして勉強になった
今回は画面をスマホ風にしたかったのでUIに力を入れたかったのですが如何せん私の蓄積と技術力がなかったので得意な人にレビューしたり修正してもらったりしました。
Before After
劇的!!!!!!!!!!!!!
こんな感じで設定画面やプリロード画面など直してもらいました。修正ないのは電話切る画面くらいですかね!
レビューしてもらって分かったこととしては、私は技術不足である以前に完成像がぼんやりしているため、雑に実装してそのままなぁなぁに終わらせる傾向にあることでした。
頭の中でちゃんと完成度の高い設計ができる人はそれでいいのかもしれないが、私はUIに対する意識が低い上にデザインへの興味が低いため設計ができない!
毎回UIに対しての反省はしているけど、完成図はないまま突っ切っていることが原因なのかもしれない。というか正しい完成図がない上に妥協が早いのでそれを再現するための技術も身につかず成長率が悪い可能性がある。
1度技術関係なく画像だけでUI設計した方が勉強になるのだろうな~と思うので一回UIだけ作るゲーム作成もしてみようかな……。それか他の人のゲームのUIの再現をしてみるとか。
あとレビューを受けたおかげでコードの書き方やファイルの分��方などとても勉強になったので、一度ひな形だけでも作っておこうと思いました。
■改善した方が良い点
・3000wordsになった
1000wordsが目標でしたが超過しました。途中で名前入力分岐を追加した時点で1000wordsに収める気はなかったと思う。
一応1000wordsに収めるために以下の考慮はしていた。
・選択肢を複数回設置するが、ボタンを押したら即電話切断エンドに分岐する方式にすることで選択肢の回数に対して電話を切らないメインと電話を切る短いテキストの2種類だけ生成すればいい形式にする
・攻略対象が一方的に語る形式にすることで主人公のテキストをスキップする
・主人公が何か喋っている無音の間を持たせてクリック回数を増やすことでプレイヤーに思考する時間や物語を読んでいる感を増やしてテキスト量を誤認させる
・選択画面を単一ボタン式かつ使いまわすことで選択肢用のテキストを不要にする
博士のメモと最後の会話文を削除し(て適当に実装した重複分岐の部分をちゃんと実装し直し)たら1000wordsに収まる想定でしたが、そこらへんがないと意味が薄くなる構造になったのでヨシ。実装の部分は許してください。
私に文字数制限の縛りは意味がないか、それを第一目標にしないとぶっちぎるということがわかりました。次からは文字数制限を撤廃するか文字数制限をかける意味があるゲームを意識したいと思います。
・開発環境
今回は滅茶苦茶親身にコードのレビューやデプロイ手順など見てもらったのですが、そのおかげで私の開発環境が割と劣悪であることがわかりました。
Ren’Pyってプロジェクトの起動をするたびに毎回変数削除されるんじゃないんですか!?という感じのおま環が頻発したので、今年のうちにPCの買い替えを行いたいと思います。
■改善した方が良い点
・妥協が早い
わかんないとすぐ諦めるのと雑になる傾向があるのでなんとかしたいです!でもこれに関しては私の人生が大体そんな感じなので、今まで通り諦めそうな箇所雑になりそうな箇所を自分に面白い箇所だと認識させる方向に持っていけたらいいな~。とりあえずRen’Pyの演出に関する動画などを見て、憧れを育てるところから始めようと思う……。それか面倒くさいと考える前に動くよう習慣づけるか……。
最終的なゲームの完成度は面倒くさいところをいかに面倒くさがらないかだと感じたので、こう…………頑張ろうね……………。
■次回の目標
・UI設計をちゃんとする
次は中編なのでUIがちゃんとしていないと気になってしゃーないはずだからちゃんと調べる+実装したいと思います。
そのために一度画面設計書を作ろうと思う……。私が途中でなぁなぁにしないように……。
感想は以上!
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Text
Season 2, episode 3 - ensoniq
「エンソニックは、良きライバルとして共に大きくなる会社や。」 〜伝・梯郁太郎氏
♬ ♬ ♬
「幻のジャイアント・インパクト」
1980 年代初頭アメリカ合衆国。当時世界で最も進んでいた黎明期のパソコン業界。
そこにSound Interface Device、略してSID(シド)なる音源チップが誕生。そのSIDは最初パソコン用音源ICとして開発。なるも、ちょっと歪んだその音が凶悪な個性を帯びているという評判から、やがて後世にてチップチューンの名ICとしてレトロフューチャー的に再発見。2000 年前後にはスウェーデンはelektron社きってのイカれた卓上シンセSID Stationの音源コアとなり、その希少な在庫が枯渇して入手不可能となった後はその音をモデリングしたエミュすら登場、今や伝説のチップとして名を轟かせる。
そこまでして時空を超えてひっぱる人気の名石SID。デビュー当時「ぴー」とか「ぶー」とかしか言わんブザーみたいなPC用の音源回路ばかりの中、すでにSIDは1台のシンセサイザーをまるっと内蔵、すなわち:
・3基のデジタルオシレーター:鋸歯状波、矩形波、三角波、擬似乱数ノイズ、この3基のオシレーターを円環状にカスケードさせたハードシンクすら可能 ・1基のステートバリアブルVCF ・3基のアンプ ・3基のEG ・3基のリングモジュレーター:3基のオシレーターを円環状にカスケードさせたリング変調も可能
...をすべて内包して3音ポリを実現。リングモジュレーター3基とかハードシンク3系統とかどっちも円環状に変調できるとか何気に凄いですね。さしずめ「リング状リング変調」「リング・リングモジュレーション」「リンリンモジュ♬」てとこでしょうかね。SID Stationではウェーヴシーケンスすらできたよね!すぐバグってメモリーがぱぁぷりんに吹っ飛んだけどね!
それもそのはず、SIDを設計した開発エンジニア・チームはパソコン業界を超えて、ゆくゆくはプロ仕様シンセサイザーに採用されることすら夢見てこれを作った。彼らに言わせれば当時のパソコン向け音源ICなんて、音楽のことなどまるで分かってないやつらがでっちあげた代物。そこにミュージシャンマインドでもって音楽的新風を巻き起こさんと取り組んだ意欲作 SID。唯一彼らが心残りなのは、イラチなクライアントのせいで開発期間が短すぎて音質を充分によくできなかったこと。
いや、もうひとつ。さらにもうちょっとだけ時間があれば3音ポリどころか空前絶後の32音ポリにすらできたこと。ただでさえ当時ありえない32音ポリしかも前代未聞3オシでリンリンモジュ。 聴こえますか、このぎゅるぎゅる言うエンドレスなリンリンモジュの音が。まさにタキオン粒子加速器、エネルギー充填120%!反物質砲ファイア!!!
いやぁ、もし当時そんな怪物チップが出来上がっていたら6音ポリしかなかったJUNOはおろかPolysixやJX-3Pはひとたまりもなく吹っ飛び、最大でも8音ポリだったJupiterやTRIDENTはもちろん名機prophetもOBもSynthexも大打撃、挙句DX7をもってしても16音ポリとあっては戦略やり直しとなったのであろうか。
大陸を一撃で殲滅しえた恐るべきオーパーツの如き破局、そのコアたりえた一個の種、秘石SID。
このICを誕生せしめた若きエンジニア・チームは、彼らの偉業にちゃんちゃら無理解なパソコン業界に嫌気がさして見切りをつけ、いっそ電子楽器メーカーにならんと進路変更。 その社名を新規に考えるべく、まずは出発点として「音に関するもの」を意味するsonic(ソニック)、おふらんせ〜ふうに洒落てみるべく最後1文字「c」を「q」に変更してsoniq、さらに「包み込む」というような意味の接頭語 in- をくっつけて insoniq としたいところを敢えてそうせず、その接頭語 in- を古語 en- へとひねることで洒落てみて ensoniq。英語で「エンソニック」と発音するときは「ソ」にアクセント。なんならついでに「エンソニック」と「インサニック」の中間みたいな発音で。その名のとおり理想の音でくるむように、包み込むようなイメージでどうぞ。
やがて目からウロコの次世代シンセメーカーとしてめきめきと頭角を現すばかりか、海外シンセメーカーたちが安価で高性能なメイド・イン・ジャパン・シンセたちとの競争に敗北し軒並みばたばたと倒産する中、唯一、並みいる日本企業たちを相手にその好敵手として大立ち回り、デジタル・エイジにて大活躍、創造性の国アメリカならではのとらわれない発想と国産機の痛いところを突いた名機の数々でもって全地球のシンセヲタどもをぐぬぬと唸らせることになるこの会社。 これまでこの連載で紹介した電子楽器メーカーはすべて 70 年代前半までに設立され、ヴィンテアナログシンセ時代から続いてきた古参企業ばかり。YAMAHA や KAWAI に至っては戦前から存在する老舗。だが、ここについに新しい生粋のデジタル世代が登場。黄金の80sにふさわしくちゃきちゃきのとんがったデジタル野郎たちが大暴れするそんな彼らが旗揚げしたのは、時に1983年、MIDIが公式に誕生しDX7が電子楽器の金字塔として堰を切ったように怒涛の快進撃で世界へあふれだしていたころであった。
♬ ♬ ♬
「ファーストインパクト:Mirage」
ensoniq社が最初に出したのは実はパーカッションパッドであったが、ほとんど無名。いい音がするらしい。そして創業2年後の1985年、急速に成熟しつつある電子楽器マーケットにおいて全くの無名だった彼らはMirage(ミラージュ)という名の価格破壊サンプリングキーボードをだしぬけに投入。 お歴々はご存じであろう、当時サンプラーといえば最高1億円したシンクラヴィアか、1,200 万円もしたフェアライトCMI、はたまたイーミュレーターやカーツウェルK250 といった300万円はくだらない電子楽器のロールスロイスみたいなやつばかり。そんなところへやにわに1,599米ドルというアゴ外れんばかりにありえない破格でガチ道場破りしてきたのがMirageであった。
SIDチップをベースに自社開発した音源IC「DOC(ドック: Digital Oscillator Chip)」、コードネーム「Q-Chip」。これはSIDで開発期間が短すぎて具現化できず無念の涙を飲んだ32ボイス仕様を実現した夢のチップ。だがすでにDX7が出てきた今、Mirageではこれをあえて戦略的に8ボイスに制限し、その代わり1ボイスあたり2オシレーター最大4波形を重ねてトリガーできる仕様とした。8ボイス✕4波形で32音、うまいっ! しかも強力な自社開発デジタルオシレーターチップに加えてカーティス社のVCFでもってデジアナハイブリッドな音の加工も可能という、自力でIC設計できるensoniq面目躍如。
その一方で7セグ2桁LEDが唯一の表示、しかもテンキーだけでパラメーターを打ち込むという、しかもそれは16進数という、無慈悲なカスタマーエクスペリエンス。そもそもあまりの音質のひどさにMirageはサンプラーではなく原音をとどめないシンセであるとまでジョークにされて叩かれるも、そんな噂どこ吹く風。フェアライトが登場して6年、みんなアート・オヴ・ノイズの真似したくてしたくて「んもぉぅ辛抱たまらん」うずうずしてたところへ欧米ではDX7よりも安いサンプラーが放り込まれたのだから猛獣の檻に生肉を放り込むようなもの。
しかもシンセまるっと入った音源チップを自社開発できることがensoniqのコア・コンピタンスだったわけだが、彼らの強みはそれだけではない。 記憶メディアだって業界初の3.5インチ・フロッピーディスク。当時、他のサンプラーが採用していたストレージはほんとうに「フロッピィ」だったぺらっぺらの5インチ。耐久性ヤワすぎて折れ曲がる上に薄いプラが劣化するやつ。なので硬質な樹脂カートリッジに守られていた3.5インチはハンドリングも楽でガシガシとスタジオでもライヴでも現場でミュージシャンがタフに使える頼もしい相棒。一層お安い価格破壊MIDI音源モジュール版までちゃんと用意。上級者にはオプションでMASOS(メイゾス:Mirage Advanced Sampler Operation System)という黎明期のエディターソフトすら完備する全方位っぷり。PC業界からスピンナウトしただけあって、なおかつミュージシャン・マインドなだけあって「分かってらっしゃる!」
一方、Mirageには妙なところもあった。ビット深度が8bitだったのは時代だとしても、量子化の目が粗すぎてループ時に波形ゼロクロス・ポイント同士が出会わないことがあり、そのときはサンプルをディチューンさせることで波長を無理くり変えてゼロクロス・ポイント同士をつなげてループさせたのだという!!! 野蛮!!!
Mirageの雄叫びを純正ライブラリーサウンドで聴いていただきたい:
Ensoniq Mirage Sound Demo
youtube
いいねぇ、粗さがインダストリアル♬ っていうか粗いくせに不思議にリアルというか、音楽的ですらある、圧倒的じゃないか...!
これですよこれ! 音楽的であればそれでいい。だってみんなこれがしたかったんでしょ? それにPC業界出身だからチップ設計はもちろん、ストレージメディア選択とかも時流を読んでばっちし的確。 デジタルに熟知した彼らはサンプラー市場にぽっかり空いたブルーオーシャンな窓を目ざとく見つけ、そこにピンポイントでMirageをぶちこんだのであった。そこまで狙い済ませたモデルが人気炸裂しないはずがない。それまでやれ音のクォリティだトータルな楽曲制作環境だとくそまじめに気にしていたやつらを尻目にMirageはパンクなまでに軽快なスペックでもってバカ売れ。この痛快さは、だがむしろ歴史の必然ですらあった。まさしく製造業界のパンク野郎ensoniqは、だがミュージシャンにとって大切なものが何かをよく分かっており、しかもそれをパソコンという外様の発想で具現化するヒーロー、旧弊であり様式美であった楽器業界を打破する新進気鋭の疾風怒濤であった。かっこいい!
同じ1985年、AKAI初代サンプラーしかもすでに12bitのS612やSequential Prophet-2000といったサンプラーが続出、CASIOからは庶民の味方SK-1 Sampletoneを見た。翌1986年には業界標準機となるAKAI S900、KORG DSS-1、Roland S-50/S-10などと個性派サンプラーが続々登場、世界はアナログとFMとサンプラーというサウンドが支配。それはまだPCMシンセが台頭する前のことであり、よってKORGもRolandもシンセメーカーでありながらフラッグシップはサンプラーというちょっとだけ不思議な時代でもあった。
え? 当時PCMシンセってまだだっけか? 当時のPCMシンセって400万円したKurzweil K250だけ?
じつはMirageローンチの翌年、PCMワークステーションシンセの草分けensoniq ESQ-1リリース。Roland D-50の前年、KORG M1に先立つこと2年、ensoniqはすでに次の一手を打っていた。
♬ ♬ ♬
「セカンドインパクト:ESQ-1」
ESQ-1は実はMirageのアーキテクチャーを概ね引き継いでいる。同じ音源チップをあえて8音ポリに制限するところまで同じ。ただそれを3オシレーターとして見せており、
・3基のPCMオシレーター ・1基のVCF ・1基のVCA ・ハードシンクならびにリングモジュレーション可能
って、ちょっとSIDみたいな先祖返り的な構成。
とはいえ32の音源波形はPCMではあったがサンプルまるごとではなく1波のみ切り出してループさせたもの。それでも流石ミュージシャン・マインドを持った彼らだけのことあり、サンプル1波ループとはいえ切り出し方が天才的にうまくてリアルに聴こえ、それをフィルターやEGで加工すれば表情ゆたかなPCMシンセサウンドになった。すなわちKORG DW-8000やKAWAI K3にも近いがサイン波倍音加算合成でもなく一応はPCMだったのであり、音のリアルさや音色バリエーションの豊富さにおいてもこれらを凌駕するものであった。なによりも音が音楽的。これまたスペックや数値ばっか気にする当時の真面目人間からは出てこない「使えるサウンド」であった。
加えて最大2万4千ノートの8トラックシーケンサーも搭載。これは2年後のKORG M1が最大でも7千ノートでベースライン2��3曲分でしかなかったことを思えばその3倍以上、楽曲制作に充分であった。電源をオフってもバックアップ・バッテリーでシーケンスデータは保持。8ボイス8パートマルチティンバー音源はそのまま8トラックに対応し、じつはKORG M1よりも前に史上初の本格的こんにち的ワークステーションシンセとしてデビューしていたのであった。この質実剛健なつくりを見るといかにM1がマーケティングの勝利だったかって分かるよね。
パソコン業界ゆずりは音源やシーケンサーだけではない。初めてファンクションキーを導入した操作性も流石PC。アバウトだがLCDよりも視野角が広いFL管を採用、今ならそのエモい表示がレトロフューチャー・コンピューター感。そしてensoniqはファンクションキーのことを「ソフト・キー」と呼び、画面によって機能が変わるから、すなわちソフトウェアに依存して規定されるからだと説明。このクールなネーミングセンスもPCならでは。なのだが、どういうわけかその説明が欠落したまま日本に伝わり「押した感じが柔らかい」と紹介されてしまう。 この操作性を活用し、1画面内に10音色を一気にならべて表示、ファンクションキーでよりどりみどり思いつきで音色選択できるすぐれた操作性もお初。40年くらいたってからKORG KRONOSにてSetlistという名前でふたたび採用。
そしてトドメのプライス1,395米ドル。日本価格はDX7や後のD-50、M1を上回る29万8千円であり事実上無名であったが、海外ではぐっと親しみやすい価格設定。おかげで5万台も売れたらしく、特に北米ではESQ-1と一緒にATARI STやCommodore AMIGA など黎明期のパソコンが綺羅星の如くならび、ESQ-1は海外コンピューターミュージック用キーボードとしても市民権を得た。そして日本のミュージ郎よりも先にゆくその普及率に、じつはその航跡を追うかの如くもうひとつの知られざるビジネスが勃興していたのであった。サードパーティ音色ライブラリーである。
ESQ-1が売れるところ、雨後のたけのこの如くあまたの音色ライブラリーメーカーが登場。中には不幸にして自宅を失って友人の土地に長さ6mのトレーラーハウスを停めて暮らし、膝の上にESQ-1のっけてそのローンに苦しみながら夜な夜な午前3時まで一心不乱に音創りするあぶね〜野郎まで登場。その彼が作ったESQ-1音色カートリッジは半透明のエポキシ樹脂にくるまれて生産され、それゆえにVoice Crystalシリーズと名付けられた。そう、Eye & I社Voice Crystalシリーズ。のちに大ヒットし、特にRoland D-50用のライプラリーはK社エンドースを受けていたキースさんまでを虜にしてクリスマス・アルバムまるまる一枚を制作せしめロゴをバミって隠したD-50とともににやけて雑誌宣伝広告写真にまで映ってしまったあのシリーズである。
同じ1986年、Apple社から初期のパソコンApple II GSが発売。GS とは Graphic and Soundの略であり当時盛んに言われていたマルチメディアへの対応を謳ったモデル。そしてここにも搭載されたのがまさにensoniqのDOC音源チップであった。Apple II GSは、これをそのまんま32ボイスのシンセ音源チップとしてフル活用、さらに15ボイスに達するステレオ波形再生も実現、Macintoshが登場するまで古典的時代の牽引役として輝ける看板機種となった。
一方、本業においてシンセとサンプラー、すなわちESQ-1とMirageというペアでもって時代を先取りしたensoniq。だが北米では絶好調でも日本では販売価格がむやみに高かったせいかあんまし認知されていない。そうこうしているうちにDX、CZ、FZ、S900、D-50、そして最後の大物KORG M1が「ワークステーションシンセ」というキャッチーなタームを繰り出してESQ-1のお株をさらってしまった。 そんなデジタル群雄割拠の中、ensoniqは音源チップDOCを進化させた DOC IIを開発。これをコアとしてESQ-1の後継機種SQ-80 と、Mirageの後継機種EPSことEnsoniq Performance Sanplerとを開発。中でもEPSはのちの電子楽器業界を大きく変えるコンセプトをはらんだ胎動となったのである。
♬ ♬ ♬
「サードインパクト:EPS, SQ-80」
EPSは、パンキッシュだったMirageから一転、ただまじめに音が良いサンプラーになっただけではない。
確かにシンセと違ってサンプラーには写実主義という出自があった。勝手気ままに理想の音を追究してもゆるされる自由奔放天真爛漫なシンセとは違い、当時のサンプラーに几帳面でくそまじめなイメージがつきまとうのは、その命題が写実主義だったからに他ならない。原音忠実、ハイファイ再生、だからビット数もサンプリング周波数も内蔵メモリー容量もどんどん数値はうなぎのぼり。高音質それだけのために恐竜のように肥大化してゆく一途。 でもなんかそれって袋小路。
だからこそ、そこに異を唱えたのがEPSであった。不毛な量的拡大ではなく質的転換、鍵はアーティキュレーションにあった。
生楽器にはアーティキュレーションがある。具体的に言うとさまざまな奏法がある。例えばヴァイオリンであれば、 ・弓を押し引きするアルコ ・弦をはじくピッツィカート ・短く跳ねるように弓で弦をこするスタッカート ...などなどあるわけで、既存の日本製サンプラーでは各奏法を別々のプログラムに収録してライブラリーが作成されていた。つまりプログラムごとに高度に専門化された内���でライブラリーが制作されており、現場では奏法ごとに異なるプログラムを逐一サンプラーにロードして演奏する。すなわち...
・アルコ用プログラム ・ピッツィカート用プログラム ・スタッカート用プログラム ...などなどなど。
だがEPSでは必要な奏法をすべて収録したプログラムを1つ作成し、それをロードしさえすれば主要なアーティキュレーションすべてが自在に演奏できるようにした。プログラムの中にレイヤーを設け、そこに各奏法を収録したのである。
・ヴァイオリン用プログラム - アルコ用レイヤー - ピッツィカート用レイヤー - スタッカート用レイヤー ...などなどなど。
各レイヤーは単一奏法をサンプリングしたマルチサンプルで構成され、最大8レイヤーで1プログラムを構成する。 しかも奏法=レイヤーの切替は鍵盤左横の2連パッチセレクトボタンで行う。このパッチセレクトボタンがじつはensoniqならではの秀逸な発明であり、鈍重なプログラムチェンジを行うことなく、すばやく音色を切替えられる。プログラムを構成するレイヤーのみを切替えているからだ。だからタイミングよく反射神経で、それこそ演奏中その場の思いつきだけでぱっぱとアーティキュレーションを切替えられる。
なんならアーティキュレーションにとらわれず、まったく異なる音色を各レイヤーにもたせて切替えてもいいね。 なおこのパッチセレクトボタンは基本アンラッチ(モーメンタリー)だがラッチ設定にもできる上に、フットスイッチでも可能。
アーティキュレーションごとに個別プログラムを用意するのではなく、必要なアーティキュレーションをすべて網羅したプログラムをつくる。つまり楽器まるっと1つ、あるいは楽曲まるっと1つ収録したプログラムを制作する。そしてそれを最大限にぶん回せる構造にサンプラーを設計する。
ひょっとしたらライブラリーを先に規定し、あとからそれに合わせ込むようにしてハードを設計したのかもしれないサンプラー。それがEPSであった。 これは実に理にかなっていて、つまりコンテンツを最重要視した設計ということである。サンプラーたるものコンテンツありきなわけで、それが見抜けなかった当時の日本メーカーはやっぱハードしか念頭にない古典的ものづくり企業だったのであり、そもそもハードをなんのために使うのかがイマイチ分かっていなかったと言わざるを得ない。いや、それはE-muやKurzweil、Fairlightといった海外企業でも同じか。いかにensoniqがうがったものの見方をしていたかが分かろうというもの。
サンプリングはもう当たり前。次につくるべきは肥大化するあまりただのレコーダーへ堕ちようとしていたサンプリングマシンではなく、役立つ楽器としてのサンプラーであった。
もっと正せば、なぜサンプラーを使うのか?シンセがあるのになぜサンプラーなのか?サンプラーにしかできない事はなにか?と考えたとき、写実、というテーマがあるのであり、それを単に原音忠実としか捉えなかった既存メーカーと、アーティキュレーションという次元まで踏み込んで「写実」というテーマを考え抜いたensoniqとの違いであった。
そういやEPSではプログラムチェンジで切替えられる音色単位を「プログラム」とか「パッチ」とかって言わずに「インストゥルメント(楽器)」って呼んでたね。 歴史の浅いサンプラーがゆえに名称が固定化していない、そんな時代ならではの自由度の高さとはいえ、やっぱ示唆に富んでます。
もちろん当時これは目からウロコであった。今どきの大容量ソフトウェア音源には奏法の違いを切り替えるべく、最下1オクターヴをスイッチ代わりに打鍵させる機種があるよね。言わばその発想をすでに1988年に先取りしていたのがエンソ、偉い! 史上初めてアーティキュレーションに着目しアーティキュレーションを切り替えながらリアルタイム演奏できたサンプラーだからEnsoniq PERFORMANCE SamplerイコールEPSだったわけ。
13bitといういささか中途半端な解像度だったEPSは、12bitの2倍も音が良いというだけでなく、サンプラーのパラダイムシフトを宣言するものであった。
他にもEPSには自動ループ作成機能があり、いろんなアルゴリズムが選べたばかりかSynthesized Loopという究極���ルゴリズムに至っては波形そのものを書き換えてしまうことで若干音が変わろうがおかまいなし、無理くりでもループをとる。え、サンプラーって原音忠実が至上命題と違ごたっけ? でも結果が音楽的でありさえすればそれでいいでしょ? 持続音がほしかったんじゃないの? やろうと思えばオケヒからでもループとってじゃ〜〜〜〜〜ってサスティン効かせて流せるのよ。おかげでensoniqはループがとれない音はない!と断言しきっていた。もはや蛮勇。
演奏中に別の音色フロッピーを読み込ませることができるLoad while playもまた目からウロコ。ロード中は他になにもできないのが当たり前と思っていた私たちは、マルチタスクというものを知らん原始人だったわけだ。 おまけにポリフォニック・アフタータッチも装備。世が世ならばMPEとともに大注目されていたはず! オプションでFlash Memory Bank、今で言うSSDも先駆的に搭載され、特にディスクベースだったOSをストアしておくと起動が早くて便利。なんて80年代には早すぎて誰も知らなかったよ。
最初は、単に安くておもしろいサンプラーでありさえすれば良かったMirage。 その次に、すぐれたサンプリング「楽器」たらんとしたEPS。
この成長は、E-muですら成し得なかったものであった。E-mu社がEmulator IIの開発に難儀したのは「単なるサンプラーを超えてサンプリング楽器とはなんぞや?」という問いに対し有効解を見つけるのに苦心したからにほかならない。それをensoniqはやってのけたのであり、無から有を、ゼロから1を、理想解を具現化しえた唯一のメーカーであった。ぐぬぬと唸らされたのは全世界。
他メーカーにはない自由な発想の数々、そしてそれを惜しみなくつぎ込んだ豊かな果実EPS。当時メイド・イン・ジャパンを始めとする安価で高性能で高音質の機種が台頭していたときに、まったく違う発想のサンプラーが登場。それはそもそも何故サンプラーなのよ?サンプラーって何よ?という本質から考え直してゼロから起こした自由の国アメリカならではの機種のはずだった。
はずだった?
SQ-80とEPSはユニークな発想が光り他社の弱点を突いた問題作でありプロからの評判も上々だったが、銀行屋がもっと売上をと言い出した。欧米の銀行は日本以上に短期的成果を要求してくる。それゆえensoniqはすみやかに次世代機種を出す必要があった。そんなアクロバットを実現するためには今までと同じことを繰り返すわけにいかない。 果たしてensoniqはSQ-80にとってかわる次世代シンセを開発。そのために下した英断とは:
・音源チップDOC、DOC IIを廃番とし、さらなる新音源チップDOC IIIコードネームOTISを開発、かつ、これを初めて投入 ・ESQ-1、SQ-80と続けてきたシンセのアーキテクチャーも敢えて棄てる ・サンプラーEPSをベースに、なおかつそれにひねりを加えた次世代シンセ音源をつくる ・次世代シンセは初めてCDと同じくサンプリング深度16bitを実現 ・更にエフェクト用に優秀なDSPを新規開発。これによる新型24bitマルチエフェクトを内蔵させる ・すべてをかつてなく短期間で商品化する
時に西暦1989年、名機VFXが誕生する。
♬ ♬ ♬
「フォースインパクト:VFX」
世の中ワークステーションシンセだらけ、もうすっかりワーステ・ブーム。かつてESQ-1がその草分け的存在だったのに、マーケティングの勝利M1にお株を奪われたわけで。 しかしその流行に乗って百花繚乱に咲き乱れるワークステーションシンセたちの真っ只中にあって、VFXは真逆にワーステを捨て、ただただ音のキャラと表現力のみにこだわった素のシンセとしてまさかの逆張りデビュー。内蔵シーケンサーはおろか、フロッピーディスクドライヴがあったはずのところには意味不明の穴ぼこがぼこっと口を開けている始末。こんな後始末もろくにしないとは、よっぽど開発を急いでいたのであろうか。とにかく、ただただ個性的な新音源と強力エフェクトあるのみ。 その一方でCPUには名門モトローラM68000! これ当時Macやフェアライトに採用されていたガチなやつですよ。ちなみにAKAI S900のCPUはNEC PC-98と同じV30。prophet-5はZ80だったよね。そしてVFXの音源ICには前述のとおり第三世代チップensoniq謹製OTISを、内蔵エフェクトには最新DSPを投入。音源チップのほうは90年代に入ると通信カラオケやアーケードゲームの数々にも搭載されることになる。
驚愕したのは音、音、音、壮大な音。映画館のような重低音が出る出る満ちる、エピックなサントラなど朝飯前。低域にコンプかかってんじゃね〜か?って思うくらい。しかもとにかく太い、押しが強い、いやそんなもんじゃない、もう我が強い、腕っぷしが強い、サウンドの力こぶ筋骨隆々、そこのけそこのけ強強すぎてミックスの中でいくら音量を下げても俺が俺がと出てくる出てくる。ごりごりのシンベ。のしあがるオーケストラ。つんざくリード。自己主張はげしすぎてそこんじょらのシンセはもちろんメタルのディストーションギターの音の壁ですらもろともせず抜けて聴こえるシンセブラス。どやかましいロックなアンサンブル全体をたった1音で深々とせき止め、がっぷり四つに組んでガッツリ支える、ヘラクレス級に腕力を誇るストリングス。重低音重低音。もはやVFXは音世界を支える巨人アトラス。あんなランボーなやつ、ちょっといない。他機種の音色は皆さん荷物まとめて帰って行きよりましたわ。
プリセット音色がまた秀逸、単体で聴くと「え?」と思う音色でもアンサンブルに混ぜると絶妙に良い音色になる。なんというミュージシャンだましいな耳でもって開発されたのか。 単に推しが強いメリケン・サウンドだけではなく、自分で音をつくるとそれはそれはもう深い深い幽玄なるたましいの深淵をのぞきこむ底なし沼にディープな音もつくれる。なんだか日本ではコムテツが多用したSYMPHONYというプリセット音色でばっか知られているようだが、なんともったいない! あんなもんオケヒ・ループにペットのサンプルをレイヤーしただけで自作できる。さらに工夫して作り込めばほんとうに深い味わいある音が、プリセットとはまるで違う音のパノラマが展開する名機。
・なんせPCM波形が実物以上に壮大な音がする ・その上に、PPGウェーヴテーブル音源の発想を取り入れた新開発TransWave波形もいろいろ搭載。楽しい! ・Oberheimにしかなかったモジュレーション・マトリクスも初めて採用 ・6系統の減算方式レイヤーによる重層的音創り ・強力エフェクトのおかげで何をやってもバ��ビエリ御用達どよよんサウンド ・そしてEPSゆずりのパッチセレクトボタンのおかげで、どぎまぎしながら音色選択ボタンを押すタイミングを狙いすます苦行さいなら
VFXはすぐれて他社の弱点や欠点をうまく突いた名機であり、ensoniqが他社シンセをよく研究していることの現れであった。というよりそれ以前に、そもそもシンセとは何か?どうあるべきか?と鋭く問うシンセ史上たぐいまれな名作であった。ひとことで言えば思いつきに即答え��くれる、難しい仕込み不要、そんな直感的デジタルシンセであった。
そしてこの広大かつフレキシブルに音が変化するアーキテクチャーを、ensoniq はDynamic Component Synthesis(各ブロックが動的に他ブロックに働きかける音源)と呼んだが、さすが英語が母語だけあってうまくその売りとなる特徴をとらえている。
にもかかわらずVFXは不運なシンセとなった。 銀行屋が圧力をかけるゆえensoniqはVFXを手っ取り早くつくるはめに陥ってしまい、いい加減なつくりのまま量産してしまい基板や機構に不備が続出、バグも多くてクレーム続出。ついにアメリカにて「No more Ensoniq!」と言い出す楽器店まで現れた。それも最大手チェーンGuitar Center。 それでもなお音がいいのはなんでか?というと、これもやはりいい加減なつくりだったから! すなわちデジタルに強すぎてアナログ回路にむとんちゃくだった彼らがテキトーな最終段アンプをでっちあげてしまい、それが逆に奏功して良い音になったのだという!!!
度重なる蛮勇にクレーム殺到、それでもなおその音にこの上もなく恋い焦がれたユーザーたちアーティストたち。まさに「蛮勇引力の法則」ここに極まれりensoniq。
これゆえ不良撲滅すべく改良を重ねたあげく、半年後にワークステーションシンセVFX-SD投入。VFX「-SD」は機能追加されたSequencer + Disk driveの略。それでもまだ故障が多々あり、VFX-SDのFL管ディスプレイの直下をぐいっと押すとてきめんにエラーが出る笑 のちにアコピ波形に重点を置いたVFX-SD II、さらにはSD1、そしてついにSD1 32 Voiceと世代交代を重ねるにいたりようやく不具合沈静化。VFX-SDをSD1仕様にまでアップグレードしてもらえる基板交換サーヴィスもあったが、ただでさえ十万円もした上にエンソニック・ジャパン社まで送り返さねばならず諦めてしまったは一生の不覚。いやそもそも最初からVFX-SDをじっくり開発して出すつもりが焦って先にVFXというカタチで半年くらい先にフライイングで出しちまったんじゃねーの?とすら勘ぐってしまうね笑
そのVFX-SDというワークステーションシンセが誇るは音源だけではない。
こちらもすぐれた最大24トラック内蔵シーケンサー。いにしえのOpcode 社 VISIONと同じく長大なパターンシーケンサーで構造的に作品が作れる。思いつきで断片的なシーケンスを12トラックでたくさん作り上げ、それがたまってきたら適当につないでソングにしてみたり順列組合せを変えてみたりと試し放題、思いつくままに発散しまくるアイディアを作品へと収斂させ昇華させてくれるクリエイティヴ・ツールとして最高! しかも12トラックのシーケンスをつなげてソングをつくると、ソング全体にわたりさらに12トラックのリニアトラックが追加。個々のシーケンスをまたぐオブリとか録音できる。
Undo / Redoも「オーディション機能」と変名された上で初搭載、シーケンストラックを再生しながらこれまた思いつきでbefore / afterを切り替えつつ比較試聴できるミュージシャンマインドな便利機能。当たり前ですがイベントエディットも充実しているばかりか、最後にオーディション機能で締めくくられるからホンマにエディットして良かったのかどうかbefore / afterで比較検証させてくれて気に入らなければもとに戻れるって、いかれぽんちな思いつきだけのクリエイターにとって至れり尽くせりじゃないですか。
デモ演奏も音楽的でセンスあふれる、もう立派な「いい曲」。 日本のワークステーションシンセのデモ曲といえば、マルチティンバー能力の限界に挑戦すべくアクロバティックなまでに各パートをぶん回した非現実的な曲芸「こんなことまでできます!ドヤ顔」みたいなもんばっかで聴いてるだけで目ぇ回ったが、ensoniqのデモ曲はちゃんと楽曲として成立しうるばかりか、落ち着きあってセンス良くてまとめ方もうまくて大人でかっこよくてデモだけでアルバム出来そう♬
ついでに機種名もロゴもアーティステイックでかっこいいね!
ミュージシャンマインドで設計された機械がミュージシャンを支援してくれる、理想のensoniqシンセ。 EPS 16 Plusという16bit化された新型サンプラーも発売、これにはVFXゆずりのグレイトなマルチエフェクトも搭載され、楽器としてだけでなくサンプル加工にも抜群に使えるようになった。EPS 16 PlusはVFX-SDとともに双璧をなし、その下にSQ-1(61鍵)、SQ-2(76鍵)、という廉価版ワークステーションシンセを配し、SQ-Rという1Uのコンパクトながらに実力派の音源モジュールも誕生、2Uの強力エフェクトアウトボードDP/4もスピンオフ、ensoniqは黄金時代を迎える。そればかりか音楽のたのしみを広げようと、補聴器まで試作していたというSDGsアクセシビリティ先取り!
その音は世界中で玄人ウケし、安いコモディティと化しつつあった日本製の機種とは一線を画す。そしてその高いプロファイルでもってensoniqは並みいる既存メーカーに対する異議申し立てとなり、それらの好敵手となった。
そしてついにensoniqは、EPS系の最終進化形ASRことAdvanced Sampling Recorderシリーズを経て、VFX以来5年かけて開発を重ねてきた夢のシンセを世に送り出すことになる。 同社最後の大輪、音源コアDOC IVコードネームOTTO、それを心臓として建造された双頭のフラッグシップシンセTS10とTS12。1994年のことである。
♬ ♬ ♬
「ファイナルインパクト:TS12」
Ensoniq TSシリーズ、それはそれは空前絶後に壮大な音がするシンセであった。構造はSD1をさらに発展させた完成形であり、音源波形も新規であるために既存機種との互換性は無い。比較して聴けばSD1もまだまだ粗削りだったのだと分かる。ド太い重低音はもちろん、澄みきった濁りのない深い音色もする。映画館「みたいな」ではなく今度こそまんま映画館そのものな音がした。
TS10は61鍵シンセタッチ鍵盤、お家芸ポリフォニックアフタータッチ完備。TS12は76鍵ハンマーアクション鍵盤搭載。このタッチはかなり独特なものでアコピとは似て非なるもの。Flying Action Weighted Mechanismという大仰な名前がついた。88鍵ではなく76鍵でハンマーアクションを採用したのはステージピアノとしてクルマに載せられるサイズを考えてのこと、つまり車社会アメリカならではの機動力を考えてのことであろう。
16波形を数珠つなぎにしてウェーヴシーケンスをつくれたので、KORGよりも波形ステップ数は少ないものの音色ごとに個別設定できる点では実はKORGを凌駕する長所があった。デイヴ・スミス対ensoniq、ここでもアメリカ人同士の対決! KORGも気にしたのか最近のwavestateではウェーヴシーケンスを1,000もメモリーできるという、とてつもない上限値でもって事実上問題ないレベルにまで回避している。
ASRシリーズのサンプルライブラリを読み込めたのもポイント、読み込むデータによって自動的にTSになったりASRになったりと二つの顔をもつ双頭シンセとなった。両者はアーキテクチャーが違うため、つまりこれはソフトを自動的に入替えることで機能が変わるパソコンのようなキャラをシンセでも具現化したことになる。
なによりも、とかく日本のデジタルシンセが冷たく痩せた音がするのに対し、あたたかく骨太で豊かでスケールの大きな音がする。これは4年後の1998年にあたかも打倒ProToolsと言わんばかりに出てきた同社DAWシステムPARISことProfessional Audio Recording Integrated Systemにも言えた。事実PARISは「あたたかい音がするDAW」としてハリウッド映画音楽業界でも話題であった。お得意の高性能DSPを6基も搭載したPCIカードを開発、これにより非力なパソコンでも高度な処理が可能となって文字通りレコーディング業界への福音のごときシステムだったPARIS。 そして巨大な体躯というか威容を誇る重厚長大なフラッグシップTSシリーズは、説得力あふれるビッグな音はもちろん、広大な仕様・性能を満載しているがゆえにensoniq最高傑作との呼び声も未だに高い。
だが、ensoniqは自分たちの理想郷を追い求めすぎた。
TSシリーズは業界最強な独自アーキテクチャーを貫きすぎたのか、SMFやGM、wavファイルといった互換性に欠ける孤高の存在であった。90年代ともなるとDTMが進展しユーザーが増大して市場の裾野が広がり、さほどパワーユーザーではないライトユーザーも参加した結果、今まで以上に簡単に音色やシーケンスデータをシェアできるよう互換性が求められるようになった。だからこそMIDI規格にもSMFやGMといったより細かいルールが制定されたのであり、MIDIと対をなすオーディオにおいてもwav/AIFF互換が必須となった。すべてはデータの再現性を担保するため。流通しやすく、誰でも同じような結果になるよう再現できるため。個性よりも普遍。普遍による流通とシェア文化。シェアラブルであること。
かつてPCからスピンナウトして誕生したensoniq、だが今ふたたびPCの軍門に下るときがきた。
このあとTSシリーズの中核を成していたVLSI音源チップDOC IVことOTTOはensoniq社製オーディオボードSoundscapeにも搭載され、そのままensoniqはPC系へと軸足をシフト。そして巨艦TSシリーズ亡き後、ensoniqから出てきたシンセは音はわるくないものの限定的なフィーチャーを帯びたモデルばかりとなった。
薄暮の迷路にさまよいこんだかにも見えたensoniq。 その中、唯一例外的に輝いていた変態シンセは第二世代TransWave音源を搭載したシンセFIZMO(フィズモ)。これはensoniqが物理モデリング音源を開発するも実現できず、「物理モデリング=physical modeling」略して「phys mo」そのつづりをストリート文化っぽく変えて「FIZMO」という機種名だけが残ってしまった機種である。今ならヴィジュアル系な外観はもちろん、ウェーヴテーブル音源として光る個性が注目されたやも。 さらには北米でいち早く台頭してきたhiphopサンプラー文化に着目、AKAI MPC対抗機種としてASR X を投入、卓越したサンプラーに強力無比なエフェクトを組合せた力作。音も太くてよかったよね、でもちょっとむずかしかったか。
やがてensoniqはSoundBlasterをつくっていたシンガポールのメーカー Creative 社の傘下に入り、そこでE-muと合併してEmu-Ensoniqとなり、そのままフェードアウト。
ちなみにKORG 01/Wは相当にVFX/SD1を参考にしたようで、VFXのモジュレーションマトリクスはKORGのAMS(Alternative Modulation Source)機能となり、アコピの音に重点的にPCM容量をあてがう戦術、内蔵マルチエフェクトのつくりや効き具合などなど、エンジニアをヘッドハントしたフシもある。ワーステ本舗のプライドとしては、ensoniqを無視できなかったのであろう。
そもそもなにがミュージシャンにとって一番うれしいのか、アーティストがやりたいことは何なのか?その本質「why?」をなによりも第一に見抜いてソリューションを提供していたensoniqの自由な着想と回答、それらはソフトウェアとコンテンツの天国アメリカならではのパラダイムに基づくものであったことを、お歴々はもうお気づきのことであろう。彼らが世に送り出した名機たちは、つねに物事の本質はどこかを探し、本質を問うところからはじまる斜め上をゆく自由さがあり、その外様ならではのすぐれた問題意識にはじまる思考と思索の旅路、その帰結であり果実であったに過ぎない。そして冒頭にかかげた都市伝説に語られるとおり彼らは日本メーカーと共に成長すべき良きライバルであったのだが、それだけに歴史の波に消えてしまったのはつくづく惜しいと言わざるを得ない。天才E-muですら思いつかなかった自由な発想、斬新な解、そして楽器業界の多様性、ロスト。
楽器進化論、その樹形図におけるミッシングリンクとなったensoniq。楽器というビジネスは、PCの前に消え去るしかないのであろうか? 当時SteinbergがVST規格を提唱し、初のプラグインシンセneonがぽよよんと出るに至り、さとい先取の精神の持ち主たちは異口同音にハードウェア退場論を盛んにぶちあげていたものである。そのあとも度々、特にpropellerheads社Reasonの宣伝などは「いつまでハードウェアを使ってるんだ? さっさと棄てて僕たちソフトの世界で完結しちまいなよ」という主旨の、ややもすると苛立ちすらこもったものであった。
だが、苛立つということはそれだけ彼らの足元がヤワであることの証左でもある。
次はPC時代になろうがネット時代になろうが、それどころかなんべん倒産しようが不死鳥の如く奇跡の復活を繰り返してきた未来志向メーカー、その輪廻転生を見ていきたい。舞台はアメリカから大西洋を渡ってドイツへと移る。
(2022年8月13日同人誌にて初出)
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9月25日 南ハロウィンだ~!!!✨✨✨
ホーム画面ハロウィンverです。ブラッドさんのいい服が浮かばなくてスーツにしていました。ここに執事系従者衣装がくるのか~❤️ 楽しみ!🎃✨
ハロウィンは12期かな南ファラオかなって思っていたらちゃんとゴシックな衣装が!!!アクティビティ南卒業?!(アキラがパチンコ持ってたからちょっとアクティビティ要素あり?!?!)どうしてブラッドさん従者なのか…あんな美人を従わせるなんてえっちすぎる!!!死神キースのお膝に座らせたい!!!!!(すーぐ膝に乗せるんだから!)(2周年もロスナイも祈願絵はお膝に乗せてたな)(今回も乗せるしかない?!笑)
ぶっちゃけ10連で来て欲しい!!!(素直)ドキドキ待ってます!
マフィアイベ復刻でまさかのダブルトレイベ! 手軽な10連チケありがたいです🙏✨ ☆4ジェイさん特攻フレーム重ねることができました🙏 他10連チケは4日後まで交換できないけども、もうボーナスボスを倒していくだけで交換できるんじゃないかしら。初イベ時にボイス交換できなかったので今回はボイスもらってみました😊
あとガス&ニコストも読みました~😌✨
ニコくんかわいいしノースはほんといいチームになったよねえ✨✨ レンレンの姿を見て、やっぱ好き!かわいい!!よかった!!!って思いました😊 ノース幸せに暮らして✨✨
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そして改めてオンオフ問わずイベント等発表の場があることのありがたみを噛みしめています。
ぴゅあぴゅあキブまんがは描いていて『こんな時期までノータッチなことあるか…?』って自分で迷って進みが遅いです😂 10期ルーキー時代にかえようかとも思ったけど、色々な可能性があっていい!!と思ってそのまま。ロスゼロ期にじわっと好意に気が付いていく2人だってアリアリ!ものすごくDT臭してますがホントは私だってお互い以外触って欲しくないSJ厨だから😂😂😂 解釈と萌えで萌えを優先するようになってきた気がします。
+ブラッドさんのお顔がいつまでも描けなくて辛いです。違うんだ!ブラッドさんはもっとこう…あああ!!!😂←
自分だけが楽しむならあああ~ってなったときに諦めたって自分が悔しいだけだけど、イベントがあることであああだけど出すしかない!!みたいな変な覚悟が決まるといいますか(それでもイベント当日までモダモダ悩む方ではあるけれど笑)らくがきは描き終わるまですぐだから悩む時間もなくアップできるけどマンガはそうもいかず。ずっと深淵を見ていると心が暗くなるかんじ??
とはいえせっかく描き始めたし完成まで持っていくつもりですが(今の私だけでなく過去の私の萌えも入っている訳だし)なんて厳しい趣味なんでしょう…!😂 ブラッドさんはいつまでも描けないけど、もだもだわたわたしているキースは自萌えできているのでキースの顔見て暮らします🍺 ドラマCDだと結構テンション高いし大丈夫だよね??と思いつつ🙇♀️🙇♀️🙇♀️ 私向けだからいいか!と思ってます。私のためにがんばれ私!!!💪🚩✨←
おまけ
肌の透明感の出し方を知って、試してみたのが上段・お誕生日ママのが下段です。
あんまり変わらないかな~? 新規の絵を描く時間が取れなかったので既存絵で試しました。並べると比べやすいこちらに失礼します。あとでipadからも確認してみます🙆♀️
クリスタでみてるとよくわからなくなっちゃう😵💫(ブラッドさんはツヤツヤお肌だけどキースが輝いてるとちょっと解釈違いだなあ)(キースファンの方申し訳ないです)(ブラッドさんとの結婚式嬉しくてお肌のテンションも上がったならワンチャンありかな!!!笑)(今夜は楽しい××××だもんね!)色々はっちゃけ失礼しました🙇♀️
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その声があれば幸福絶頂一直線――おりがみちよこ『若王子主任は後輩ボイスにあらがえない!』
『イケボ』イケてるボイスやイケメンボイス。性別を問わずに人を恍惚とさせる声のことです。このイケボは一つのジャンルを形成していて、多数の愛好家がいます。
今回取り上げる作品の主人公はこのイケボを愛する声フェチです。
『若王子主任は後輩ボイスに抗えない!』
若王子主任は後輩ボイスに抗えない! 1巻 (まんがタイムコミックス)
posted with AmaQuick at 2023.07.25
おりがみちよこ(著) 芳文社 (2022-11-07)
Amazon.co.jpで詳細を見る
若王子凛は女性向け雑貨ブランドの営業マンです。営業成績はトップで、同僚からも慕われて会社の顔と言える地位を築き上げています。
仕事で無双をする彼女には秘密がありました。それが声フェチであることです。
始業前と休憩時間に癒しボイス集を聞くのが彼女のルーティーン。どんなに忙しくハードな仕事を抱えても、イケボを聴くことで疲れやストレスを解消できるのです。そんなある日彼女が一本の電話を取ると、バリトンボイスの超美声が耳に入ってきました。声の主は若手社員の岸川くん。彼の教育係になった若王子さんはその美声に翻弄されます。
彼女の心を千々に乱れさせた岸川くんも努めて平静さを見せていましたが、実のところ有能でクールビューティーな若王子さんに強いあこがれを抱いているのでした。
お互いに気になる感情を持っていますが、なかなか踏み込んでいくことがありません。及び腰でもあるのですが、それ以上に理性的であるために大胆に感情を伝えられないというのが大きいです。だがこの恋愛要素のもどかしさが良い味を出してます。イケボともどかしさのある恋愛を組み合わせたラブコメがこの作品の肝です。
岸川くんはバリトンボイスのイケボの持ち主です。作中でも若王子さんがイケボにときめくときには、吹き出しを二重にしたりトーン処理をして記号的にイケボであることを表現しています。下記のように二重線��加えキラキラエフェクト付きでイケボであることを表現しているのです。
漫画とは視覚を用いたコンテンツなので実際に岸川くんの声が聞こえることはありませんが、リアリティのある想像をすることはできると思います。イケボの声優、俳優の声を聴いたことがないという人の方が少数派でしょう。記憶のアーカイブからイケボのバリトンボイスを岸川くんに当てることで、岸川くんのキャラのリアリティーのみならず若王子さんのトキメキにもリアリティーを感じられると思います。
若王子さんが聴いている癒しボイス集のように、イケボを聴かせるコンテンツは一つのジャンルとして成立しています。さらにイケボという文化を事細かに説明しなくても、読者に『教養』が備わっているだろうというという信頼を感じることができます。読者の想像力への信頼と想像力を狭めないことを両立しているのです。自分は岸川君の声は声優の武内駿輔さんみたいな美声なのかなと想像しました。
若王子さんと岸川君は双方が理性的で誠実性があり、ついでに早とちりなところがあります。この早とちりが物語を産むのです。
会社のメンツでキャンプに行った際に岸川くんは参加メンバーの真壁くんと若王子さんが仲良くする姿に不安感を抱きます。
さらに二人でどこかへ行ったことを目撃して後日そのことを真壁くんに問いただしても秘密にされてしまい、一気に失恋モードに入ってしまいます。
これは岸川くんの早とちりで若王子さんと真鍋くんが付き合っているという結論に達してしまったわけですが、もう一つ最後の踏み込みができない及び腰な部分が拍車をかけています。直接若王子さん��問いただすことがしづらくて真壁くんの方に行ったのですが、その真壁くんにも「付き合っているのか?」と聞けない消極さが失恋したという思い込みにつながります。結果から言うとこれは誤解だったのですが、一連の千々に乱れる岸川くんの心情がラブコメの面白さにつながるのです。
もう一つ二人の恋模様に大きな影響を与えるのは対外的な人間関係です。先の真壁くんの存在もそうなのですが、若王子さんに大きな衝撃を与えたのが岸川くんの叔父さんです。この叔父さんが若王子さんを声フェチの沼に引き込んだDJのカワヤンなのです。
若王子さんが岸川くんの声にはまったのはカワヤンと似た声質を持っていたのが大きかったわけです。カワヤンは岸川くんのことを可愛がっているので、若王子さんへの恋心を後押ししようと応援するのですが、これが岸川くんの気持ちを乱れさせるのです。当の若王子さんはカワヤンとの会話で赤面しますが、これは恋心ではなく推しの声を間近で聴けることによる恍惚感です。声フェチ、声オタクの幸せにはまっている状態です。若王子さんのオタクの歓喜表現が作品の外せない肝になっています。
カワヤンの気遣いが裏目にでる形になりラブコメとして面白く展開しています。
若王子さんと岸川くんはお互い好感度が高いのになぜか恋愛関係に発展しないもどかしさが面白く描かれています。人間関係でも結果的に恋路を邪魔しているわけですが、悪意とは真逆の善意からくるものなので、気持ちよくラブコメを楽しめるのです。
大人の恋模様にオタク要素を巧みに取り入れていてストーリー4コマとしての完成度も高い作品となっています。
(量産型砂ネズミ)
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画像出典 芳文社 『若王子主任は後輩ボイスに抗えない!』1巻 P3,P6,P8,P32,P91,P93,P50,P52
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