#恐怖!破綻!暴力性!
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basilzilik · 4 months ago
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恐怖!破綻!暴力性!
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woodwood6000 · 5 months ago
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cool and awesome vsynth songs(that i might have found recently):
恐怖!破綻!暴力性!(incredibly silly visuals and sounds)
楽しいことにしよーね♪(another silly sounding song by the same producer above)
Want to Meal(i rlly like how this utau sounds.. they also made a miku cover of this one -> Want to Meal miku ver.)
Grotesque Love Song(loud !! i need to listen to more of this producer...)
犬と猫(pls its so so silly sounding)
たのしいマグロの館(random loud bit around 1:30, picture of a diagram of fish bones/meat btwz..)
猫耳ビンタしろ!!(literally just silly videos of dainoubups cats)
Miasma Theory(screamo rin !! i also listened to their album The Perverted World and that was good too!! ^_^)
Don't need cure? and バナナのうた r both rlly silly kagamine songs i found recently..
探偵むしめか゛ね ~ さらば怪人256面相(silly len song with both gumi and gakupo too!! ^^ )
謎解き少女ふしぎ譚 (rin being a silly detective i think...)
I think thats all the cool and awesome songs i can think of rn ....
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cloevr · 5 months ago
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USAHARA KYOMUKO - 恐怖!破綻!暴力性!
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ashi-yuri · 1 year ago
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FAITHにおける「神はな���エイミーを助けなかったのか」という神学的問題に対する回答試案
以下は��キリスト教徒でもなければ、神学をちゃんとかじったこともない素人が本問題を考えるための材料を記した覚書である。
※この覚書はどのような事実も保証しない
※全Note、全endingネタバレ注意
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結論
エイミーの救済は、弱く罪を抱える人の子がそれでも人を救えるのかという神の試練である。
事件の概要
(ゲーム開始前)
マーティン夫人が双子を流産により失う
マーティン夫人が双子が生存しているように振る舞うなど、精神不安定状態となる
夫人は治療で一時回復に向かうが再度悪化。
マーティン氏が送った怪しげな人形に触発されて(?)マーティン夫人が双子の依代を作り始める
Chapter3 Note44 ボブへ 君が昔からの友人でなければ、こんな風に患者の秘密を破るようなことはしない。私はこの状況を本当に憂いているんだ。 ナンシーの妄想は、初めの頃よりもずっとひどくなっている。私は彼女に徐々に現実を示すよう注意深く接してきた。君は、彼女がまだあの二人のことを話したり偽のお誕生日会を開いたり、その他諸々についてもとても忍耐強く対応していた。彼女が流産したこと、そして双子が亡くなったことを受け入れたとき、私たちは��進しているのだと思った。 けれ��彼女は今、双子が自分とコンタクトを取ろうとし、双子の魂が宿る "代用品 "を見つけられると確信しているようなんだ。 聞き覚えはないか?ニカラグアの村で見つけた家を覚えているか?君が彼女に話したのか?なぜ君がそんなことをするのかわからないが、そうでなければなぜそんな話が出るのか、他に理由が思い当たらない。 できるだけ早く私のオフィスに来てくれ。次にどうすべきか、話し合う必要がある。
エイミーが婦人科クリニック(ゲイリー率いる教団が運営)でボランティアを始める。教団がエイミーと接触を図る
エイミーに悪魔が憑く
1986年9月21日
エクソシスト2名(オルレッド神父とジョン)がエイミーの悪魔祓いを試みる
悪魔に敗北し、オルレッド神父が死亡
エイミーが両親2名を殺害
ジョンはエイミーに対して単独で悪魔祓いを行おうとするが失敗。悪魔に圧倒され、恐怖に負けて逃走しようとする
ジョンに対して、白い謎の存在がエイミーはどうするのか問う
ジョンは逃走を希望する
白い謎の存在は、エイミーの運命をジョンの記憶に封印することを条件に、ジョンをマーティン家から逃がす
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ジョン:これは、私の身には余ります。私は怖ろしいのです。どうかこの場所から逃してください。 ??:少女はどうする? ジョン:私はただ帰りたいのです。 ??:汝を安全な場所まで導けば…彼女の運命は汝の頭に封されるだろう。 ジョン:お望みならなんでもします。どうか、ここから連れ出してください。 ??:誓いなさい。 ジョン:誓います。
事件後、ジョン及びエイミーは精神病院に収容される
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1986年10月23日
ジョンは悪魔祓いを間違いだったと認め、信仰を捨てることで退院を認められる
この時点で、正式な聖職者としての地位は辞しているかも?
(神父を辞したのち、ジョンはモリーと暮らしはじめる)
Chapter1 Note20 1986年10月23日 マクグラーシャン先生へ ここエール精神医学研究所で私の治療が始まってから、30日が経とうとしています。スピネル先生は私に辛抱強く寄り添い、私の苦悩を理解し、私が真実を受け入れて前に進む方法を見つけるのを助けてくださいました。 スピネル先生の助けを借り、私は実際にマーティン家で起こった9月の出来事について受け入れられるようになりました。これは超自然現象の結果ではなく、独断的な両親と前時代的な教会による悪魔祓いといわれる儀式によって、暴力的にならざるをえなかった少女の必死な抵抗であったと受け止めています。 嬉しいことに、真実を受け入れてから、悪夢は止み、事件以来感じたことのない心の平穏を享受しています。こちらに来てからの私の経過を考慮いただいたうえ、今後のスピネル先生の経過観察を条件に、エール精神医学研究所からの退院を謹んでお願いいたします。
1987年9月
エイミーが精神病院から脱走?
カルト教団が儀式を行い、エイミーの顔を削り、器とする
ジョンが悪夢を見る
Chapter1 Note18(抜粋) モリーへ 私はあの家へ戻らなければならない。私の見ている悪夢は現実だ。エイミーはまだあそこにいて、私を待っている。まだ彼女を助けられる。
Chapter1
1987年9月21日
ジョンはマーティン家へと戻り、器となったエイミーと邂逅
ジョンは悪魔を祓いきれず、エイミーは脱走
ジョンは銃を手に取るが、エイミーに手をくださないまま、家へ帰る
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chapter2
ジョンが悪夢を見る
悪夢から目覚めると、ガルシア神父の手紙が届いている
(モリーは家を去っている)
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chapter3
1987年10月28-30日
ガルシア神父の手紙に従って、カルト教団の目論見を阻止するためクリニック・アパート・保育園を探索する
1987年10月31日(冒涜の安息日)
(Neutral ED)
ジョンはカルト教団の本拠地で、白い謎の存在に誓ったことを思い出す
ゲイリーを退け、カルト教団の目論む冒涜の安息日を阻止する
エイミーの悪夢を見続ける
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ジョン:神父さま、去年初めてエイミーと会った時に……悪魔を見たのです。悪魔は私を惑わしました。これからずっと、私はエイミーから解放されることはないでしょう。
(Good ED)
ジョンはカルト教団の本拠地で、白い謎の存在に誓ったことを思い出す
封印を解き、カルト教団の最奥「坩堝」の中でミリアムとゲイリーとマルファスの穢れた三位一体と対戦
撃破後、エイミーに出会い、悪魔祓いを終える
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(Bad ED)
ジョンはなにもしない
自宅にいたエイミーに取り憑く悪魔に呑み込まれ、天罰「Damnatio Memoriae」(記憶の抹消)が下される
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前提 
人間には善を為すor悪を為すことを決める自由意志がある。これを尊重し、原則、人の子の問題は人の手により解決すべきである。
ただし、神の恩寵を実現させるため、自由意志を助ける形で神は介入を行う場合がある。(傾かせるが強いない)
この項における「救い」とは魂が悪魔から解放されることを指す。
(白い謎の存在の補足)
白い謎の存在をジョンの空想上のイメージと見なした場合でも、ジョン自身がイメージとの対話により意志を持つに至った結果を重視し、以下の推論を妨げないとする。
白い謎の存在が天使か悪魔かは、作中で明言されないのでここでは問わない。開発者のAirdorf氏は「コリント信徒への手紙二11章14節」を引き、あの存在は悪魔が天使を装ったものと示している。
コリントの信徒への手紙二/ 11章 14節 しかし、驚くには及びません。サタンでさえ光の天使を装うのです。 「旧約聖書」日本聖書教会 聖書教会共同訳より
推論の過程
マーティン家の状況は、オルレッド神父とジョンが来た時点ですでに破綻状態にある。神父たちがエクソシストとしてできることは、エイミーに憑いた悪魔を祓うことだけだ。けれど、悪魔祓いは失敗する。
オルレッド神父が死亡したのち、エイミーが救われるか否かはジョンの手に委ねられる。ジョンにとってははじめての悪魔祓いであり、ジョンは悪魔にたやすく圧倒され、恐怖にのまれてしまい、人智を超えた存在となってしまったエイミーから逃がれたい一心で助けを求める。
ここから、なぞの白い存在との対話が始まる。
白い存在にこのまま逃げたらエイミーはどうなるのか、暗に見殺しにするのかと問われたとき、ジョンはそれでも恐怖から逃げることを選択する。
この選択により、エイミーが現世で救われないこと、悪魔の器となる運命は確定する。人間だけでは悪魔の目論見を防ぐことができなかったことも。悪魔から逃げることを選択し、エイミーが悪魔の器となる運命を最終的に決定した人間はジョンである。
救うべき者を見捨てた罪の代償は「エイミーの運命をジョンの頭に封じる」ことだ。それはジョンにとって誓いであり、呪いでもある。
白い謎の存在:汝を安全な場所まで導けば…彼女の運命は汝の頭に封されるだろう。
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頭に封印された記憶は悪夢となり、1年後にジョンは再びマーティン家へと赴く。信仰を捨ててあたたかなはずの愛を得たにも関わらず、ジョンはそれらを捨てて、あの家へ戻らなければならない。
誓いを果たすため、または呪いを解くために。自らが犯した罪、助けなければならなかった無垢な子どもを見捨てた罪へと向き合い、今度こそ悪魔を祓うために。悪魔の器となってしまったエイミーから悪魔を祓い救うことができるのは、そうなる道を選択してしまったジョンしかいない。
エイミーを救うことは彼個人の願いであるとともに、神の意思でもある。悪魔を祓う力を持つ十字架は、ジョンの願いを助け、神の意思を示す。エイミーを救うという神の意思を達成するか否かは、良き神の子たるジョンの行いにかかっている。
それは、救うべき者を救わなかった罪深き者が、なお人を救えるのかという神の試練である。
悪魔の器となったとしても、誰の手にも及ばない存在になったとしても、エイミーはまだ救われる可能性がある。ジョンが歩み続ける限りは。
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(おまけ)神に頼らない世俗的な救済について
ついでに、神の助けを借りずとももっと早く助けられなかったのかなあと考えてみる。
世俗的な救済は一般人が対応するため、家庭が破綻に至る前の早期対応が重要だと思われる。
具体的には、親戚・近隣・公的団体等による早期のエイミー母への共感的なメンタルケアやグリーフケア、エイミーの状況把握及び学校への登校支援、適切なコミュニティ(信頼できるボランティア団体や普通のバイトなど)への参加誘導などが必要だったんだろう。
だけど、1980年代という時代背景や孤立化しやすい森の一軒家という環境を考慮すると、救済難易度高めでいろんな難しさを感じる……そしてエイミーが器となり死亡が確定した時点で、世俗的にできることはもうない……
器となったエイミーを救うことができるのは、結局ジョンだけなんだろう。
あとがきと感想
神の存在を前提とする場合、残酷なこの事件をどう神学的に解釈するんだろうという個人的興味により書いてみました。
理論的に導くならこんな感じかなと思ったけど、神学者の方の解釈を聞いてみたいなあ。ちゃんと書くなら、アウグスティヌスとかの著作やそれに続く自由意志論争を読みとかなきゃいけないんで無理。結局ただの感想文に近いけれど、ふしぎ論理学っぽく色々考えられたのは楽しかったです。
もし、白い謎の存在が天使を装った悪魔なのだとしたら、作中いちども神の意思は直接示されることはなく、ほんとに十字架だけが頼りであまりに信仰ハードモード……
ヴァチカン非公認でも、神との一対一の信仰を果たすためとにかくやるんだ!という感じはアメリカのプロテスタントっぽいかもね。本作はテキサス在住のキリスト教徒(notカトリック)の方が開発してるので。
神を信じるならここまで考えてきた問いに意味があるけれど、そうでなければ、ジョンの所業は罪悪感や後悔による偏執的な思い込みにしか見えないし、半分おかしくなってるんだと思う。エイミーのことは手遅れなので、ふつうに考えたら贖罪にもならないし。そうせざるをえない心理状況に追い込まれてしまったのだとしても。
でも、本当の結論はあなたの心のなかの信仰次第です。
そして、ゲイリーはなんだったのとかそもそもなんでエイミーに悪魔が憑いたの?という話はまた次回。
※ゲーム画面、日本語翻訳は非公式日本語modを使用しました。
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eternitycomenevermore · 8 months ago
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https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309418629/
遠野遥『改良』  572円(本体520円) 河出書房新社
”納得”することの他者性
平野啓一郎
 遠野遥氏は、デビュー作『改良』に於いて、既に確乎たる個性的な文体を獲得しており、読者はその着実な発展を、芥川賞を受賞した『破局』に見ることが出来る。
 一見、特に技巧を凝らした風にも見えない、平易と言って良い文体だが、絶えず、ユーモアのかたちを採った、何とも知れない落ち着かなさが感じられ、それが巧みな構成力と相俟って、物語の進展と共に増���されてゆく。
 この文体は、確かに新鮮だが、しかしどこかで心当たりもあり、人によっては、カミュの『異邦人』を思い出すかも知れず、また私は、横光利一の『機械』を連想した。
 時間芸術である小説では、基本的に起点があり、終点があり、その間で、事象の連なりが描かれるのであるが、まさにその事象が連なっているように見えるためには、物語の禍中の主人公が、自ら経験するところに〝納得〟していること/していないことを、読者が納得することが肝要である。
 遠野氏は、この〝納得〟の構造に着目し、それをテコにして、言語的に形成されている社会秩序そのものを問おうとしている。
 物語は、主人公が小学生の頃にスイミングスクールに通っていた記憶から語り起こされている。それは、親の勧めであり、彼自身は通うことに憂鬱を感じていた。
 水泳自体は「好きでも嫌いでもな」かったが、「人前で下着同然の格好」になるところ、また、「プールの中でこっそりとおしっこをする子がいる」ことが、その憂鬱の理由だった。
 この冒頭から、プロットとしてはそれ故に、親に反発して通うのをやめた、という方向にも進み得るのだが、主人公は「喘息持ち」であり、水泳が、心肺機能の向上に役立つという親の考えに従ってスイミングスクールに通い続ける。これは、医学的にも認められている、一種の常識である。
 つまり、彼は自らに課された不快な「強制」を、そのように〝納得〟して受け容れるのである。読者もまた、この成行には〝納得〟するはずだが、著者が問うているのは、こうした読書の了解的な関係である。
 水泳をやめる頃になると、実際に彼は、喘息がよくなっているが、しかし振り返って、それは、「水泳をやっていたからではなく、成長とともに自然と治った」のだと解釈さ れている。つまり結局は、〝納得〟したはずのことを、〝納得〟していないのであり、強 制は強制のままということになる。そうすると、主人公が〝納得〟したはずの理屈と、 読者の〝納得〟とは乖離してしまうのだが、作者はそれを、物語のこの後の展開に委ねて放置するのである。
 スイミングスクール通いを巡る、このありきたりな経験の記述は、小説全体を通して執拗に反復される抵抗と〝納得〟の構造の原型である。
 主人公は、スイミングスクールの友人で、「バヤシコ」という渾名の少年に、屋外セックスの覗き見に誘われるのだが、この時も、「別にカップルを見たいとは思っていなかった」が、「ゲームのようで楽しかった」と、その強制を〝納得〟し、受け容れる。──しかし、この〝納得〟も、後に撤回されるのかもしれない。
 やがて、覗き見をしながら、バヤシコに性器を触られ始めた時も、主人公は、激しい怒り��覚えつつ、やめてほしいなら、逆に彼の性器を触るように命じられ、「そんなことはしたくなかったが、私に拒否権はなかった」と、その条件に従う。更に、手で上手く出来なかったことの「罰」として、オーラル・セックスまで強いられ、これもまた受け容れるのである。
 彼の〝納得〟は、言語的に形成された秩序観に基づいており、その理屈は、常識や通念といった他者的なものである場合(水泳は喘息に良い効果がある)もあれば、自身の判断(覗き見もゲームのようで楽しい)ということもある。
 私は嘗て、「『機械』には、ただ心理だけがあり、感情がない。」(「独白の不穏」『モノローグ』収録)と書いたことがあるが、『改良』に読者が感じる違和感も、これと似ている。主人公の〝納得〟する理屈は、その一文だけ取り出してみれば、瑕疵なく意味をなしているが、しかし、普通なら、状況に対してそれを適用しようとした時、何かもっと感情的な抵抗があるはずなのではないか、と感じられる。この小説に、どことなく人間の思考を学習したAIが書いたかのような雰囲気があるのは、そのためである。
 主人公の強制に対する態度は、しばしば過剰適応的に見える。一概にヘンだとも言えないが、全体として共感出来るというわけでもない。しかし、本作が最終的に突こうとしているのは、まさにその微妙な一点なのである。
 主人公は、この秩序観故に、企業のクレーム対応のバイトを黙々とこなし、面倒な相手でも、上司に回すことなく「自分で頑張る」。感情的になりそうな現実に対しては、乖離的に「別の世界の人間」、「別の世界の出来事」と感じ取り、結果、残されるのは、仕事である以上、役割を務めるべきだ、という一種の職業倫理だけである。
 この当為は、他方で、自己のみならず、他者にも適用される。本作のみならず、作者は『破局』でも、トイレの便座が上がっている、という状態をしきりに問題とし、便座とは、「下がった状態が便器本来の姿」だと主人公に立腹させている。このネットの世間話のような逸話が、主人公の人物造型に効果を発揮している。
 主人公が従属するのは、常に、他者というよりも、この内面化された規範群の方である。従って、他者がそれから逸脱していると感じられている時もまた、強い反発が芽生える。バヤシコへの怒りがそうで、但し、彼から「やめてほしいなら」という条件を与えられ、「罰」を科されると、忽ち、それが新たな規範として状況に上書きされ、〝納得〟してしまうのである。彼が好意を寄せていたのは、デリヘル嬢のカオリだったが、彼女が肝心な時に職業的に的確に対応出来ず、「不安定」さを露呈すると、「絶対に許せない。あってはならないことだ」と激怒し、その関係を破綻させてしまうのである。
 そして、こうした強制の象徴として、自己と他者との双方に跨がり、作品全体を支配���ているのが、ルッキズムである。
 女装は、主人公の情熱であるが、それは彼の性自認とも性的指向とも無関係の性表現であり、その根底にあるのは、「どうして、私は美しくないのだろう。」というコンプレックスである。美しくなりたいというのは、まさに彼自身の願望だが、しかし、その願望を強制しているのは、その実、今日では大いに批判されている、この差別的な価値観である。主人公は、人間の価値は多様だと知っているものの、それらは「どれも美しさの前では霞む」と感じ、ルッキズムに〝納得〟している。彼が「美しくない」が故に劣等感を抱かずに済み、蔑みつつも好感を抱いているのが「つくね」という幼馴染みであり、その関係は、読者に、主人公としては例外的に人間的なものを感じさせる描き方となっている。
 主人公は、カオリに激怒し、女装のままつくねの家を訪ねる途中、男に声をかけられ、公衆トイレに連れ込まれて、性的暴行を受ける。その描写は生々しく凄惨であり、主人公が冒頭で、人前で裸体になりたくなく、また排泄の不潔さに嫌悪感を抱いていると語っていた素朴な呟きが、痛ましく谺している。
 しかし、その暴力の禍中でも、彼は、自分で無理だと判断して逃げることをしない。また、汚い手で性器に触ることを咎められると、トイレの床に触れ、男の靴でも踏まれていたので、「確かに汚かった」と〝納得〟してしまう。
 主人公の服従に対する読者の違和感が、最も批評的に検討されるのは、この場面であり、何故なら、性暴力被害者に対して向けられる世間の「普通なら」という二次加害的な偏見は、常に、なぜ抵抗しなかったのか、なぜ言われるがままに従ったのか、……といった懐疑の言説を採るからである。
 言うまでもなく、無抵抗であるのは、多くの場合、殺されるかもしれない、という恐怖心の故である。決して心から相手を受け容れているわけではない。つまり、ここに至って批評されているのは、主人公の〝納得〟というより、寧ろそれに何となく違和感を抱いてきた読者の方なのである。
 主人公は、性行為を強いられながら、この暴力を招いたのは、自分の女装なのだと内省する。しかしそれは、ただ、「自分をきれいに見せることができるようになっていくのが嬉しかった」からであり、決して「男の気を惹く」ためではなかった。この思考の場面は、「わからない時にはなってみる」という、美術作品に対する森村泰昌氏の試みを想起させる。性暴力を誘発するのは、女性の挑発的な格好なのだというのもまた、被害者を傷つける二次加害の典型だが、それに対して、作者は主人公を通じ、女性になってみることで、身を以てその不当さを告発しているようにも見える。その自らの服従を「私を守るための一時的な反応でしかない」と考える件は、バヤシコからの性的暴力以降続く、彼の抵抗と〝納得〟とのメカニズムに対する総括的な自己批評と言えよう。それは、彼の乖離的な現実の受け容れからも看て取れる。
 この状況に至った主人公を、自業自得だと突き放す読者は、多くはないだろう。彼はただ、美しくなりたかっただけなのである。ところが、彼がそもそも捕らわれていたルッキズム自体は、社会的に否定されていた考えのはずである。つまり、読者に突きつけられているのは、結末から遡行されたはずの原因追及を、決して結末に短絡させてはならないという苦い倫理的教訓なのである。
 ここから主人公は、自らの被った暴力を拒絶するために、相手の性器を嚙みちぎろうとし、ヒールで足を踏みつけて、その場から逃走する。その「ひどい格好」のまま、向かう先は、つくねの家である。
 この結末は、主人公が遂に、自らの好悪に正直な主体性を恢復して、その受け止め先として「つくね」への愛を確認するという未来を予感させる。しかし、暴行現場から逃げ出した主人公がしきりに憤っているのが、相手には、自分の鼻を「どうこうしていい権利などないはずだ」という点であることに注目したい。つまりは、彼が許せないのは、相手が規範に背いていることであり、その意味では、便座が上がったままのトイレへの 怒りと、本質的には変わらないのである。
 作者は、この『改良』の主題を、次作『破局』では一層先鋭化させている。ルッキズムに相当するものとして焦点化されるのは、スポーツとセックスという肉体的欲望であり、それ以外は、「正気」、「常識」、「礼儀」、「マナー」、父の言いつけ、……といった、片々たる正しさの規範──それはシニカルに笑われつつ、決して全否定することも出来ない──に、徹底して”自律的に他律的”な主人公を造型している。しかも、そのような規範群と同化した彼に対し、最も他者的に振る舞うのは、実のところ、その自らの欲望であり、やがてスポーツが、規範群と結託しながら他者をも吞み込んでゆき、また、同時にセックスが他者と結託して彼を吞み込み、双方向から「破局」をもたらす様は鮮烈である。
 重要なのは、作者が、社会の全般に張り巡らされている権力構造を、個人が何気なく胸に思い浮かべ、”納得”する通念に言語的にアプローチしようとしている点である。
 作者、登場人物、読者を巻き込んだこの大掛かりな実験の行方を、私たちは今後も、 試みられつつ、見守ってゆくこととなるだろう。(小説家)
*遠野遥『改良』について、単行本発売時の過去記事はこちら!
https://web.kawade.co.jp/bungei/3055/
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nanimodeki71 · 1 year ago
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vol.1
 なぜかずっと欲しいものが欲しいと思い続ける人生だった。苦しいことは苦しいままで、悲しいことは悲しいまま。そのことに特異性も特別な感情も持っていなかったのだけれど、なぜか今は苦しいと思う。どうすることもできない自分の感情。制御できない暴走。そして後悔。全部が全部面倒だった。面倒なことはいつの間にか自分を追い詰める材料になってしまう。だから放り投げる。投げ捨ててしまう。意味のない言葉たち、意味のない愛情たち、意味のない遊び、意味のない後悔、意味のない懺悔、意味のない開き直り。この世は幾つの意味のないもので成り立っているのだろう?どうして人間は罪を犯すのだろう。その必要性はいつ感じる?どこで実行しようと脳が考える?誰が決行の合図を出す?自分?それとも他人?それともそれを超えた何か?いつだって自分が正しいのだという判断が人間を生かしてきたのかもしれない。だから誰もわかっていないと思い込む。その場にいない天空の感覚。天上の感覚。不思議な浮遊感。ここにいるような、いないような。実体を伴わない思考空間。手に入らないからこそ執着する?手に入ったらもう興味は無くなってしまうの��な。まだわからないけれど。想像を現実が越えられないよ。いつだって想像だけが私に現実をくれたんだね。夢と同じかも。夢が一番リアルだった。どんな現実よりも夢だけが感情を与えてくれた。そんな瞬間はもう来ない?優しさはいつか破綻する。だから破綻ギリギリまで飲み込む。いくらでもどれだけあっても満たされることはないのだから。溢れそうなぐらいそれらが存在しても決して溢れることはないのだから。どこまでも貪欲な意識。人は死ぬのだと、永遠の命はどこにもなくて、いつか話すことは叶わなくなるのだと、治療をしても戻ってこない瞬間は訪れるのだと理解した時のこと。壊れそうな関係性はなぜか壊れない。なのにどうして壊れて欲しくないと願った二人は散り散りになってしまうのだろう?変な感じ。壊れそうになったら戻そうという努力を行うからだろうか。繋がりに執着しない二人はいつでも他人に戻ってしまえる。相手を知らなかった頃に。出会う前に。全てゼロからやり直してしまえる。とてつもない恐怖。戻ることに価値を感じる人間と感じない人間。その差はどこで生まれる?どこからそれらはやってくる?執着することの異常性と、平常性。奇跡みたいだ。でもこれは奇跡じゃない。きっと組み込まれたプログラム。いつだって夢想する。機械のように動く日々のことを。誰かの意思でのみ動く自分のことを。そんな未来はいつかやってくる?どんな夢が叶えられるだろう。それでもただ足を動かし続けるのみ。そんな気がいつだってしている。壊れる直前の怠惰な空気。何も言えない濁り。どうしてこうなってしまったの?誰も救えないとあの時知った。救いというものは人間が考え出した免罪符なのかもしれない。
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shukiiflog · 1 year ago
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ある画家の手記if.?-3 雪村絢視点 告白
この部屋から帰ってきて、リビングに一人でいた光さんをぎゅって飛びつくみたいに抱きしめる。 嬉しい気持ちのまま、まことのこと報告しようとして、そういえば光さんてまこにキレてなかったっけ…て思い出して言いかけた口が止まる。 あれってきっと俺がないがしろにされてたから…だよな…。まこにも俺にもそういう意識はなくても、ないからこそもっと悪いのか、俺がちゃんと…自分を守れなかったから。…ん?でもそれなら怒られるべきなのはまこじゃなくて俺じゃね?
「…光さん…まこのこと嫌い…?」 少し体を離して聞いたら、真剣にオブジェを作ってた光さんが手元をとめて俺に向き直った。 「わたしは誰のことでもすきだよ」 いつもと変わらない、キラキラ��る瞳にかわいい笑顔。ーーーぞくっとして、俺のほうが表情をなくした。 俺の微細な変化に気付きながら、朗らかに光さんは続けた。 「絢がきずつけられたから。きずつけられて絢はいっしょうけんめい考えてたから、直結したすなおな感情がたとえばどう表出するのか、わたしがやって見せてみた」 ぺろって小さく舌出して笑う、…あれって怒ってる、ジェスチャーだったの…俺に傷つくための感情を戻すために。…はぁ。 「……真澄さんにも光さんにも勝てない…」 抱きしめたまま光さんの頭の上に顎を置いたら光さんは妖精がくすくす声をあげるみたいに笑った。 「だから絢はここにいるのがすきなんでしょ」
そのあと光さんに話してみた、今夜真澄さんを誘いたいから、俺のベッドで寝てほしいって。 …奥さんに対して、ここまでむちゃくちゃな暴言もないなってのは俺にもわかるけど、光さんはいたずらが成功するのを待つみたいな楽しそうな、嬉しそうな様子で、俺の言うこときいてくれた。 簡単にきいただけでも、光さんも正常な倫理観を壊しながらじゃないと生きてこれない人生だったかもしれないと思った、それでも今俺に協力してくれることは、単純に壊れた人生の中で破綻しちゃっただけの人だからじゃないのはわかる。…だめだ、うちの親どっちも計り知れない。 おまけに「潤滑油がわりのもの用意した?」ってこのちっちゃい容姿で当然のことみたいに言われてなんか俺が赤面する…いや俺は今夜一晩でそこまで事態が進むとは思ってないから、ってちょっとあたふたしながらも、結局持たされた。 …流石にそれはないでしょ。…。…いや、ないでしょ。
夜。 俺のベッドで本を読みながら横になってる光さんのほっぺにキスして、部屋を出る。 いつも一緒に寝てる光さんがいないから真澄さんにはもう色々バレてるだろうけど、あれからとっくに俺からされたことなんて真澄さんは忘れてる可能性だってあるんだし、俺が聞きたい返事がもらえるように、事前に心構えもしててほしかったから。 真澄さん一人が寝てる寝室に静かに入ってって、寝てる真澄さんの体の上に飛び乗った。 俺がこんなことされたら内臓のダメージやばそうだけど、真澄さんの体なら全然平気そうだし。
「真澄さん、」 呼びかけたらやっぱり寝てなかった。 「あのね、相談乗ってくれたことでね、今日まこと話してきて、たくさん話したんだけど、まこも俺のこと好きだって。相談乗ってくれてありがとう」 最初にこのこと伝えなきゃ。話したら光さんは褒めてくれた。真澄さんは? そんな恋人とうまくいったことなんて嬉しそうに話しながらこんなことしてるのは頭おかしいって引かれるかな… 「…そうかい。お疲れさん」 穏やかな声が返ってきた。 寝た姿勢から寝返り打たれて、真澄さんの体の上から転げ落ちた。隣に転がされる。 ���のほう向いて肘をついて「よかったね」って頭撫でてくれる。 撫でられるのがくすぐったくて目を細めてにこにこする。 俺も隣で真澄さんのほうに横向きの姿勢になって二人で向き合うようになりながら、続ける。 「それでさ、まこから返事はもらえたけど、俺まだ真澄さんからなにも返事聞いてないよね?…なんのことか、もう忘れちゃった…?」 片方の口端だけあげて、いたずらを仕掛けるような表情で笑って言う。…じゃなきゃ言えないって、もしすげなく断られてベッドから追い出されたときの俺のダメージが絶対もう修復不可能じゃん。 「返事とは?」 冷たい言い方じゃないけどやっぱり当然のように忘れられてた…。 仕方ないか…真澄さんにとって二十歳そこそこの子どもなんて、俺からしたら3歳くらいの子にキスされたような感覚かもだし…。 でもここで引き下がらない、俺は3歳じゃなくて自分の行動にもう責任持たなきゃいけない歳だし、そういう気持ちを貫きたくて一度したことは相手に流されたって俺は流さない。 「こういうこと、どこまでしていいか俺ちゃんと…訊いたよ…」 そっと首を伸ばして目を閉じて真澄さんの唇にキスする。嫌だったらなかったことにできるくらいの、軽く触れるだけのキス。 唇を離して目を開けようとした瞬間、真澄さんに強く抱き締められた。まだ離れてなかった唇を割って真澄さんの舌が俺の口内を舐める。 状況もよくわかんないままに、必死でキスに応える、こんなことしていいのって思う気持ちがさらに体を火照らせる 離れてってほしくなくて真澄さんの首に腕を回したらさらにキスが深くなった なんども息継ぎしては繰り返すたびに滴りそうな俺の唾液を真澄さんの舌が舐めとっていく そんな簡単な動作ひとつも優しくて泣きそうになる これを冗談と���、俺のことちょっとからかってるだけとか、流石にそんなふうには、とらない …とれない 真澄さんの手が俺の体を撫であげてきた「…っ、ぅ…、んん…」キスされたまま、熱くて、一旦やめてってなんとか首を横にいやいやって振る そしたら唇はすんなり離れていった 荒くなった息を整えようとしながら、それでも顔の距離近くてまともに真澄さんの顔見れない… 俯いて、戸惑いと嬉しいのとで複雑に気持ちが織り混ざって眉が下がってく 「…まって………ほ、ほんとに俺でいいの、」 小さくしか出なかった声が息と一緒に震える 体も 震えてる… こうなるなんて思ってなかった… ほんとは俺 真澄さんのこと最初は 誰のことも好きにならない そんな必要ない人だと思って 俺がたくさんの人のこと好きなのはきっと弱いからだ 守ってほしい 助けてほしい 一人じゃ生きられない 真澄さんは強いから 俺とずっと死ぬまで一緒に暮らしたって 俺がいくら懐いて いくら仲良くなれたって 真澄さんに俺が必要になる日はこない ひどいことだから口に出したことなんてないけど 俺はそう思ってた 泣きそうな目で真澄さんを見上げたら口元が綺麗な弧を描い��俺に笑った 「返事がほしいんだろ」ってまた口付けられる 体をベッドに沈み込まされて、俺の体を真澄さんの大きな手が包み込むようにして撫でていく 惜しみなく与えてもらえるキスにいつまでもぽうっとしてひたすら溺れてたら、「絢は?」って、訊かれた 急に少し離れた体温が寂しくて腕を伸ばして真澄さんに抱きつく 大きな体に覆い被さられて 俺のこと、怖いもの全部から隠して守ってもらってるような気持ちになって 体から力が抜ける 真澄さんの顔が俺の横顔に触れる、唇が俺の耳にキスして触れたその状態で耳の中に声を吹き込まれた 「どこまでされたい?どうしてほしい」 「……っ、」 低い声が体の芯まで通って痺れて 頭おかしくなりそう 堪えるようにぎゅっと目を閉じたまま、答える 「……やれるとこまで、ぜんぶ。」 わかんないよ、この一回きり?それともこれからずっとこういうことできるの?わかんなくて、いちばん欲張りなこと言ってみる そのあとにちょっと怖くなって、「…でもすごく痛いのはやだ」って、小さくつけ加えた 俺ちゃんと声出せてない…さっきから…ふわふわしてて 恥ずかしい?嬉しい 叶うと思ってなかった…くらくらする…真澄さん… 「なら やめさせるときはすごく痛いって言うんだな」
蕩けた頭と体に飽和しそうな快感と一緒に大好きな声が響く 大好き… あなたを愛してる 怖い人だと思った どこがどう怖いとかじゃない 会った瞬間にそう思った いつ殺されてもおかしくないって 自制心も抑制心もあって正しい倫理観もある歪んだ願望を抱えてたり殺人衝動があるわけでもない、ひどいほど意識で統制されたあなたは、 ただ必要だと感じたその瞬間に迷いなく自分が誰より先に手を汚して誰のことでも手にかけるだろうって 人じゃない何かに抱くような恐怖心を そんなこと態度に一切出してないあなたに失礼だって 自分に言い聞かせて
ーーーー殺すって なんで…?
俺が恐れてたことはそのままだった あのとき真澄さんの話を聞いて きっとあれは情香さんにだけじゃない 俺にも話し聞かせてた 本当は許してしまいたい あなたが正しかったんだって 無邪気にただそう信じて甘えられたら あなたのしたことを全肯定して 何もかもすべて大好きだって言えたなら 出会った頃の俺たちは全然今みたいな関係じゃなかった こうなるとも思ってなかった
ーーーーゆるさないよ…
あなたのことを許さない 本当は許してしまいたい あなたの何もかもを愛せたら それが何より楽で ただ俺が幸せで でもうまく立ち回れるあなたにも責められる日が訪れてほしかった 俺が 許したいあなたを許さないことで少しでも 孤独から解放されてほしかった……
「 真澄…さ……」 繋がった体、優しい行為の中で、真澄さんの背中に両腕を回して大きな体を抱き締める 肩に涙で濡れた顔を押しつけて 聴こえないことを 願いながら 小さく空気に息だけ乗せるように 囁いた 「 ごめんなさい 」 本心��どうだって 俺のこと、ここまで大事にしてくれる あなたより 俺のほうがいつか先に居なくなって ごめんなさい…
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lolowv0 · 4 years ago
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V3キャラ評と感想
ニューダンガンロンパV3のキャラクター評と本編の感想追加
以下ネタバレあり
印象はほぼ本編で感じたことのみ 正直記憶が曖昧なので覚えている部分だけ そのうち追記するかも
‣赤松楓
最原終一の想い人、赤松ちゃん
1章で退場って聞くと短いけど確実に最原の記憶にもプレイヤーの記憶にも深く刻まれたであろうヒロイン 探偵の相棒として首謀者を暴くための罠を仕掛けたのが最初で最後の共同作業だった 教室のシーンはたまげたなぁ…
首謀者を殺せばゲームも終わるという思考は中々常識離れしていると思うが、その考えにいち早くたどり着いたという点では、あの常識が通じない世界に適応する能力はかなり高かったのではないかと思う いや、高すぎたのである
実際、あの瞬間まで殺人は起きておらず、首謀者も彼女の運任せの犯行を利用したということは、彼女以外には殺害の計画を企てた人すらいなかったということだ
ただあの場面で首謀者を殺して無事外に出られたとして、赤松ちゃんはその先人殺しの罪悪を背負って生きねばならないのはそれはそれで苦しいのでは?
最原終一を形成した人物
‣天海蘭太郎
私服登校も生存者特典なんすか?
‣東条斬美
東条斬美は私の母になってくれるかもしれなかった女性だ
キャラとしても好きだったし犯人としても動機とトリックがちゃんとしてて好感度が高い トロッコ問題のような動機は彼女の責任感の強さと実行力を考えると防ぎようがなかった 手袋さえ使わなければクロと確証づけるものは無かったと思う
2章と言う早い段階での計画的犯行だが それだけ彼女の動機が重く、生への執着が強く、そして周りとの信頼を築くには時間が短すぎたのである
‣星竜馬
動機もなければ生きる希望もない、殺されるためだけに用意されたかのような悲しい人生 だからこそ斬美の動機と噛みあってしまい命を捨てることになった
最原たちと触れ合って少しでも生きることに意味を見出していたようだが、その矢先に犠牲者に 秘密子や春川のように、才囚学園の中で生きることに希望を持てるくらいの友人ができていればあるいは被害者とはならなかったかもしれないが、それにもやはり時間と行動力が足りなかった
‣夢野秘密子
可愛い 初期のダウナーな感じも良いが終盤の健気でひたむきなのも好き
最初は周りと馴染めなかったり、変な宗教にハマったり、何度も容疑者として挙げられたり、友達を失ったりとたくさん苦い思いをしてきたが最後は立派に成長を遂げた
転子とずっと仲良く…とはいかなかったが、死を乗り越えた先でしか得られなかったものもあるだろう 最後まで前向きに生きた姿を見れば、転子や最原たちと過ごした時間が秘密子の人生の糧になっていることは確かだ
6章では自ら春川に身を寄せ、場を和ませようとする場面も見られる ”���高校級のマジシャン”だけあって、他者を楽しませることに一生懸命なのである
かわいいね
‣春川魔姫
第一印象は悪かった 話しかけてみればちゃんと会話してくれるが明らかに他者との壁を作っていた 強い口調とは裏腹に人を信じることができない弱さもある 口では子供が好きではないと言いつつ、プレゼントで喜ぶものが絵本やつみきなど子供向けのおもちゃだったりする 虚勢を張っているのである
百田は持ち前の勘で彼女のことも悪い奴じゃないと思い気にかけていたが、それ以外の人物からは近寄りがたく思われ、終盤まで信頼を築けなかった 結果、王馬と敵対し5章の事件に繋がる 結局愛の力はすべてに勝るのだ
王馬だけでなく、秘密子やキーボとも完全な信頼を築けていなかったから、彼女は一人で格納庫に侵入した(彼女の”暗殺者”の才能も後押ししたのだろうが)
5章での彼女の行動理念は「自分を救ってくれた百田を守りたい」の一点にあり、その想いは他の仲間を犠牲にしても良いと思うほど 百田が与える無償の信頼は相手にとっては成長の糧となるが、同時に自分すら顧みずコロシアイの犠牲になる可能性を高めるリスクもある (転子の秘密子に対する強い加護欲も同様)
他人の色恋にも鋭いし自覚もあるのは可愛くて好き 大胆は告白は女の子の特権だけど時と場合は考えてほしい
‣茶柱転子
全体的にクールなキャラが多い中で唯一まっとうに明るいムードメーカーだった まともだったし 死はあまりにも理不尽だった
秘密子を成長させるという重要な役目を全うしてサイコパスに殺された 秘密子を救うために本当は信仰していないアンジーの生徒会に入る等、時に”嘘”を使いこなせる人物であり、”超高校級の合気道家”らしくフィジカルも十分 コロシアイゲームを生き残れるだけのポテンシャルは本来あっただろう
男死と呼ぶほどの男嫌いではあるが、自ら危害を加えるようなことは無く必要ならコミュニケーションも取れるため春川や入間ほど他者との壁は作っていなかった
夢を与えてくれる秘密子の才能に惚れこみ、最後まで”秘密子を守る”という行動理念のもと自分の正義を貫いた 義理堅く、強い信念を持って生きた転子は最期の瞬間まで人との約束を破ることはなかった
‣夜長アンジー
見た目と声が好きすぎて入信しかけた イベント会話も可愛くて好きだった アンジーはアンジーらしいまま神様のところへ行った 王馬よりも素性が分からなかったような気がする
でもアンジーのやろうとしてたことは確かに”皆と一緒に生きるため”にやっていた事だし、皆の信頼を集める���けのカリスマも持ち合わせていたのだと思う ただ運悪くサイコパスに鉢会っただけだったんだ
‣真宮寺是清
ちゃんとしたサイコパス
‣百田解斗
勘だけで生きている男
‣入間美兎
プリパラ見てそう
ある意味では一番人間臭いというか現実的な思考の持ち主だと思う 彼女の動機としては「オレ様の発明なら世界をより良くできるはず」という台詞があったことから、”超高校級の発明家”としての使命感から犯行に及んだと思われる
彼女が友達と呼べる程の関係に至ったのは王馬とキーボくらいだったと思う キーボに関しては入間からすれば機械に過ぎないと思うが… 頼られるのは嫌いじゃないっぽいし、色々と発明品を渡していた王馬の事は他より信頼していただろう でなければプログラム世界の事も説明しないし「裏切られるかもしれない事に恐怖を感じてる」と独白したりもしない
彼女にとって自分の計画を成功させるにあたり信頼できる人(自分を信じて屋上に来てくれる人)が王馬だったのだ つまり二人は互いに信頼関係があったといえる だからこそ4章の後には引けない殺人が起きたわけだ
彼女が周りとの信頼を築けなかった理由は虚勢にある 入間が発言のたびに下品な冗談を言うのは本人曰く「場を和ませるため」だが、あまりにも品がないため引かれる事になってしまっていた 端的に言うとコミュ障である
そんな彼女の発言に唯一対抗できたのが王馬であった 言うなれば彼女の冗談に乗ってあげていたのである 王馬に罵られた時の反応を見るに嫌な気持ちを抱いてるようには見えないし素直に喜んでいるのだろう
最原と赤松ちゃんは土下座で発明を頼み込んでいたが、王馬がそんなことをするとは思えないし 彼女と正しく向き合うにはもっと”対等”であるべきだったのかもしれない
‣獄原ゴン太
ここが才囚学園じゃなかったら良い紳士になれていたと思う
ずっと「みんなを守りたい」という信念だけで体を張ってきたが、”外の世界の真実”を見て絶望してしまい、そこで王馬とコロシアイバスターズを結成することとなる
4章のゴン太は記憶を失っていたため百田の勘も通用せず、王馬の自白がなければ真相の道へも行けなかっただろう そのため裁判中での百田の勘は間違っておらず、王馬の自白に乗る最原を遠ざけるのは当然のことである
(この辺は以前の感想から考えが改まった部分)
ゴン太が王馬の計画に乗った理由は彼の計画がコロシアイを終わらせる事にあったからである 王馬の目的が首謀者を暴き、自分の信条に背くコロシアイゲームを終わらせることにあるのならば ゴン太も協力するだろう
計画の内容は、まず前提として”首謀者は監視カメラで全ての状況を把握していて、ゲームを続かせるために議論中クロに疑いを向けるよう誘導するような発言があるはず”と想定して、その人物を特定することにある 監視カメラについてはモノクマが状況を把握してる事とゴン太の「学園内に虫さんがいる気がする」と言う発言から、いち早く推測できたとする またコロシアイゲーム自体が「誰かに見られている」こと自体、王馬は早い段階で気づいていた
学級裁判は ゴン太は何も知らない→王馬が偽証により犯人に仕立て上げられる→王馬自白→ゴン太は変わらず何も言わない→王馬が反論を求め捲し立てる→最原が記憶喪失の推理をする
という流れだったと思う ここで王馬の計算外が二つあり、一つは最原の偽証 もう一つがゴン太の記憶喪失である
最原の偽証で王馬がクロとされてしまっては計画が破綻してしまうため王馬は自白をはじめる そしてゴン太があまりにもシロを演じているように見えたため、王馬は”裏切られた”と感じたのではないだろうか そのためゴン太に対して激しく糾弾したが、記憶喪失の可能性が浮上したため計画の破綻に気づく
そしてゴン太アルターエゴが言っていた「みんなを楽にしてあげたい」と言う発言と、自分もおしおきしてくれと頼む王馬に対する「ゴン太は大丈夫だからそんな事言わないで」という趣旨の発言は明らかに矛盾している 死を救済と捉えているなら(おしおきはつらいからと言う理由は抜きにして)王馬に死なないで欲しいという趣旨の言葉は残さないと思う
みんなを楽にするためではなくコロシアイを終わらせるための犯行だとしたら、ゴン太アルターエゴの言葉は王馬の”嘘”に乗っていたのである 後の事を王馬に託して彼は最期までみんなの為に体を張ったのだ
‣王馬小吉
端的に言えば彼もコミュ障である
王馬の嘘は虚勢とは言い切れないが、百田が指摘した「本音を隠すために嘘をついている臆病者」というのも否定はできない 彼の素性を考えるならあくまでエンターテイメントとしての嘘とコロシアイを生ききる中で身を守るための嘘が混在していたとみる
そして彼の嘘は最原たちを”誘導”するために使われることが多かったが、やり方が迂遠すぎたためヘイトを貯めこみ、それが作戦の失敗へと繋がる
王馬が明確に怪しんでいたのは5章の時点で春川のみ(個室のホワイトボード参照) 逆にそれまでに信頼していた(信頼を得たかった)であろう人物はゴン太・入間・最原、他に注目していたのはキーボ
キーボに対しては単純に面白がっていた部分もあるだろうが、ホワイトボードによると”変”だと思っていたらしい 実際、キーボには「視聴者代表」という役割が設けられており、その他のキャラクターとは乖離しているため王馬の予想は当たっていたともとれる
入間については王馬の計画に使うための道具を多数提案し、作って貰っていた事から確実に信用していたとみられる
ゴン太に関しても、早期から”昆虫でなごもう会”を画策したり、ゴン太の見た”中庭の文字”を学園に関係するヒントと受け取ったり、「虫を見た」という発言を受けて入間に”吸い取りマシーン”を作らせたりと、かなりの信頼を置いている
また、彼の動機ビデオの内容を踏まえると 王馬がコロシアイゲームを許せないと思っていたことは事実で、春川と敵対した理由は「暗殺者」だから(理由がどうあれ殺しの前科を許容できなかったし、春川の出自を知る術もない) 
最原は5章の計画を成功させるための重要なファクターであり、計画を成功させるにあたっての脅威でもある 彼を共犯者にして”推理をさせない”ために友達や相棒と言って引き込もうとするが、4章にて最原から嘘の証言で反論される それを受けて王馬は最原の信用を得るのを諦めることになるが、同時に最原に信頼をおく事にも繋がった
4章での計画が失敗してしまった状況で王馬が次に考えることは、5章での「首謀者を名乗り皆を絶望させ行動不能にする」作戦、そして「死体を偽装して首謀者を欺く」作戦である これらの作戦概要は4章以前から準備していたものである (”外の世界の真実”に伴う推理や 百田に渡していた”裁判中の王馬”の台本、生前入間に頼んで作って貰っていたエレクトハンマー等)
まず前者の作戦に引き継ぐため王馬は”ゴン太を利用した”事を強調し、コロシアイゲームの主催者らしく威勢を張って最原たちを煽るのだった
しかしゴン太がおしおきされる直前の問答は本心だと思う 仲間のために涙を流せないやつは組織の信条も守れないよ
5章 まず最原たちを行動不能にした際、百田を連れ去った理由は 彼を”首謀者”と踏んでいたためであると考える 百田はこれまで勘で皆の議論を扇動したり最原のサポートをする場面があり、これが「ゲームを続けるためにクロへ誘導する」という首謀者の条件に当てはまるため また、2章・3章・4章と百田にはアリバイが無いことが多く、これが「監視カメラで情報を得ている」と取れるため
「人を信じる」百田は、常に「人を疑う」王馬とは真逆の行動理念で対立しており、根拠はないけど正解に辿りつき人を惹きつけるという、まるっきり王馬とは対の位置にいた人物である
更には4章でゴン太をクロに誘導する人物が居なかったのもあり、それ以上首謀者を絞れなかったものとみられる
王馬の嘘によってコロシアイ参加者たちが動けなくなり膠着状態に陥れば、当然”見ている人たち”にとっては退屈になり首謀者もアクションを起こさなければならない そして王馬視点では首謀者(百田)を最原たちから引き離して軟禁しているため、膠着状態が続くものと考えているだろう つまりこの時点では王馬が”死体偽装トリック”を実行する予定はなかったのである
しかし王馬のついた嘘は真の首謀者によって利用されてしまう
首謀者の思惑により”絶望の残党”である王馬に立ち向かう事を決めた最原たち、もとい春川は単身で格納庫へ乗り込み、コロシアイを続ける引き金を引いてしまう これが想定外だった王馬は、用意していた事実上最後の手段を使うことになる 共犯者に百田を選んだのは、百田を軟禁していた際に膠着状態が解かれた以上百田は”首謀者”ではないと確信したことと、春川から自分を庇ったことを見て信用しても良いと踏んだのだろう
結果的に最原に推理をさせてしまったことで王馬の偽装トリックは暴かれてしまうが、自分が今までに得たヒントの情報を個室に残すことで更に”その先”で最原たちに勝たせる事を計画していた 正しくコロシアイゲームを終わらせることに命を懸けたのである
ただ天海の蝋人形吊るした部屋で眠れる精神状態はまずいと思う
‣キーボ
6章のことはまだ考え中
‣白銀つむぎ
生き残った三人は皆コロシアイゲームを経て親密になった人を失っている、言い換えると死を超えて成長を遂げられた人物であることが分かった 百田とか天海についてはもっとちゃんとした感想があるのでそのうち追記したい
以上が個人的なキャラ評と改めてストーリーの感想です
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totonoi-2002 · 4 years ago
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2020/06/28
表象と誠実、消費の雑記
4年前、マ〜ジで好きなオタクと出会った。当時そのオタクの作品を毎晩舐めるように眺めたし読んだし、とりわけ気に入ってる小説作品の冒頭数十節はいまだに暗唱できる。fundoshipartyはマジで気持ち悪いと思う。
私が差別について詳しく調べ始めたのはその頃で、言うまでもなくそのオタクがきっかけだった。氏は普段から社会における差別問題や政治について積極的に意見するタイプのオタクで、当時の私には氏から発信される情報のすべてが新鮮だったし刺激的だった。とくに歴史的な背景が多く関わる問題については懇切丁寧に扱った上で意見していた。
氏の作品にナチスのユダヤ人大量虐殺に関するタイトルがついたことがあったけれど、彼女はそのタイトルを自作に用いることについて丁寧かつ誠実に説明し、歴史的背景を重んじつつリスペクトしたのだということを示した。作品は言わずもがな素晴らしかったし冒頭をそらんじられるのもこの作品だけれど、わたしは何よりデリケートな歴史的モチーフを扱うことに対する氏の姿勢に感銘を受けた。当時は漠然とはあ〜すげえなあ と思ったわけだけれど今思うと一層誠実さが染み入るような感じがする。素人の創作者ですらこの意識の高さである。そう、そう、ここまではプロメアについて話すまでの悠長な導入だったってわけ!
ツイートで定期的にこぼしている通りだけれど、fundoshipartyは最終的に“プロメアのことを超好きでいながらその一部についてはかなり批判的”というポジションに至った。
初見で差別描写のキツさに泣きつつもリオくんのことが好きすぎてたぶん20回 (4dx含む) は通った熱心なトリガーのオタク、高校生の財力にしては尋常ではないレベルでプロメアにお金を落としてきた。熱心に通った夏-秋頃は145円税込12個入りの蒟蒻ゼリーのみで1週間の昼食をまかない、浮いた野口英世を握りしめながら放課後ダッシュでプロメアを浴びに行くという生活だった。正直めちゃくちゃ楽しかったな 飯を減らせばたちまちリオくんを浴びられるので... てか高校生映画1000円なん最高すぎや 一生高校生でいたいぜ
プロメアのクッソ好きな要素やいい思い出もろもろはここでは割愛するとして、批判的要素についてのみ書いていこうと思う。
プロメア製作陣の差別への認識の甘さは本編だけにとどまらず、前日譚やイベント、情報雑誌のインタビュー回答など幅広いポイントで露呈されている。本編公開直後に散見された本編の差別描写に関する批判ツイートや長文ふせったーのことをしっかりと思い出せる。割と早い段階で批判的な意見が出ていたにもかかわらず、公式がその後の露出でそれらに関する誠実な回答や意見を述べなかったことはかなり悲しいなと思っている。これはマジ。ピザはチームの食べ物!とかそれどころじゃねえからな それどころじゃないのですわ (お嬢様口調がブーム しつこいぜ)
ピンクの三角形はピンクトライアングルだし、クレイ・フォーサイトはきっとヒトラーで、彼によって行われたバーニッシュへの残虐な行為はナチスのホロコーストと簡単に重ねることができてしまう。極めつけのプロメテックポッドは誰がどう見てもガス室だよね。プロメアの世界ではマイノリティ差別、人種差別に関するデリケートな歴史的モチーフが数々登場するし、その上で強烈な差別が描かれている。本当にそれらはデリケートなのだ、デリケートだしそれぞれにはかりしれないほど命の重みがある。それらを作品に用いるということは、製作陣には作中の差別問題を正しい方向へと着地させ、観客を啓蒙する義務 とまではいかなくてもそれ相応の意識やアップデートされた認識、誠実さが強く求められるだろうと思う。プロメアにはそういった姿勢が著しく欠けていたし、観客の批判をもってその欠陥を顧みることもなかった。ああ〜 つらいね
僕たちは誇り高いバーニッシュだ、それがバーニッシュの誇りだ、炎は僕らの一部だ、というリオくんのセリフからわかるように (描き方の問題だとは思うけど シーマのような人もいるしバーニッシュの総意ではなくとも、リオくんに導かれていた) バーニッシュ達にとってバーニッシュの炎や自身がバーニッシュであるということは誇りかつアイデンティティだったのだ。炎の本能的な衝動が聞こえて、それを叶えて燃やし尽くすことに使命感と誇りを持っている。これが彼らのアイデンティティでなくて、バーニッシュ・プライドでなくてなんというのか、という感じの描き方だ。(というか途中から思い出したようにバーニッシュをマイノリティとして扱うような文脈になっている気がしてならん マジでその辺���当だしいい加減なんだろうな....)
ここまでマイノリティ差別文脈のお膳立てをしておいて、結局プロメアは宇宙人だのバーニッシュ差別の首謀者であるクレイも実はバーニッシュだっただの (これはきっとホモフォビアを内面化する同性愛者のメタファーだと思う ここまでそういった文脈や要素が散りばめられているのだからこれは過ぎた思い込みなどではない) (てか被差別側マイノリティの属性を差別側にも与えて結局マイノリティ同士で踏んだり蹴ったりしてただけみたいな構図になってるのが最悪なんじゃ) 、挙げ句の果てにはプロメアという宇宙人は元の宇宙に帰ったのでバーニッシュという人種は消えました!というオチ、本編後のインタビューでバーニッシュはマイノリティの象徴ではないだのあれは感染症だの、やばいでしょ やばいんですよ どこがやばいかわかんない人はこれはやばいんだという認識からスタートして歴史を辿って照らし合わせて欲しい。やばいんや。
本編前日譚にあたるリオ編については、作中マイノリティが作中マイノリティに自身らが差別されるのには理由があるのだという旨の説教をするシーンがある。私はこれが本当にプロメア屈指の最悪なシーンだと思っている。差別というのは加害側の都合によって行われるものなので、被差別側に原因も理由もあるわけがないのだ。被差別側に差別が起こる理由を見出そうとしている時点でこのシーンは完全にマジョリティ視点、マジョリティ本位でしか描かれていない。(というかマイノリティに加害性のある属性を持たせ差別を正当化しようとする時点でもう設定が破綻している そもそも差別を描く前に設定が破綻しているんですよ) マイノリティ差別を描くにあたって、脚本家がマイノリティに一切寄り添わずあくまでマジョリティの立場で作中マイノリティの彼の台詞を書いた、しかも内容は見当違いという、本当に....本当に......これが割とまじで一番許せん.................
同性愛を病気扱いすることはいまやようやくタブーとなっている。現実のセクシュアルマイノリティ差別とからめたプロメア批判意見へのカウンターとしてバーニッシュという属性と同性愛を一緒くたにするのは違うでしょ、という声もかなり散見されたと思う。そうだよ 序盤で示された要素のままであれば違うはずなんですよ、でも脚本は途中からバーニッシュのことを、あらゆるモチーフやキーワードを用いてれっきとしたマイノリティなのだという文脈で扱ったのだから同列に語るしかなくなる。となるとラストのバーニッシュ消滅はマジョリティによる同化肯定以外の何ものでもないし、感染症呼ばわりなんざもってのほかというわけである。不誠実の一言に尽きる、と思う。あまりにもいい加減で中途半端で、現実のあらゆる差別をあまりに軽んじすぎているし、それらを都合よく作品のアクセサリーにしたのは本当によくないのだ。誰がなんと言おうと擁護のしようがないことをしでかしている。
他にもハァ?!みたいなセリフや描写は細々とあるけれど、何よりも危険なのはここまで述べた、本編に一貫した製作陣のマイノリティ差別への意識の低さだ。プロメアのようにハイセンスな���像と音楽が矢継ぎ早に脳に流れこむような中毒性のある作品において、上記のような描写がなんでもない顔でのさばっているのはマジで危ない。差別の再生産を促しているも同然だし、繰り返し消費するうちこういった描写に対する観客たちの危機意識もきっと麻痺していくのだろう。それが本当に恐ろしいと思う。
わたしたちはいかなる差別も決して許してはならないはずなのに、表現の自由だとか多様性だとか、そういった言葉を都合よく盾にしている人達によって社会全体が差別的な声に寛容になっていく気がする。本当に怖いよ〜
拙い差別描写も熱心な批評によって次の学びに繋いでゆけるのならそれだけで十分に価値があるだろうと思うのに、オタクの多くは作品の批判をするくらいなら見るのやめれば?みたいなのばかりで話にならないし、本当につまんねーなと思う。作品を愛しながら許せない部分を批判する、というのは何の矛盾もなく両立するのだ。プロメアだってファンや製作陣が批評を正面から受け止めて意識を変えてゆけたらもっともっと意味のあるものになったんじゃないのかなと思うけれど、でもそんな高度な消費のしかたを、作品や製作陣を手放しに神格化しがちな日本のオタク界隈に求めることは厳しいんだろうなという諦念じみた感情にもなる。というか自分たちオタクには基本的に“消費”することしかできないので、その消費に内包される自身の暴力性、差別意識や搾取について常に向き合い内省し続けなければならないのだ。
プロメアの話はここで終わろうと思う、なんだかんだ言って
私はプロメアが好きだし二次創作も時々見るし、自分で漫画を描くこともある。ただ作中マイノリティのキャラクターの表象を借りるにあたって、作品への評価をうやむやにはしたくないという気持ちがものすごく有り、こうして自分で指差し確認をするように、定期的に意見をまとめているのだろうな。てかリオくんまじでかわいいよね。
トリガー作品はキルラキルとインフェルノコップ、ガイナはパンストとフリクリが好き 見てね
(追記8/2
プロメアのオチが「バーニッシュ消えたから差別もなくなるね!やったー!」だとは別に思ってないし、ガロの「俺が消してやる、お前らに降りかかる火の粉も全部」てセリフからプロメポリスではこの先も差別が続いていくだろうことは普通に 十分に読み取れるけれど、プロメアの差別に関する批判は別にそこを無視してるわけじゃないしそれも込みというか もっと根本的なところから指摘されているということをわかってない人がとても多くてあーそうですかあ...となる。『その人をその人であると認める』ことを作中通して描きたかったのはとてもわかるしそういう意図を示唆するセリフが本編にいくつもあることもちゃんと読み取ってる。個人を尊重するという視点において、プロメアにジェンダーバイアスのかかった描写が少ないことはかなり好感が持てるし、そういった配慮をしようとした痕跡はある。私はこういう部分についてはかなり好きだな〜て思ってる!
でもプロメアの問題点って製作陣のそういうポジティブな意図から結構遠いところにあるので、差別に関する批判とこういったポジティブな要素を引き合いに出した擁護の内容っていつも噛み合ってないよなあとおもってます。
“差別”はあくまで主題でなくプロメ���を構成する一側面でしかないと言うのなら、なおさら深刻な問題だと思う。というのは、再三言うけどプロメアには差別に関する史実モチーフが数々登場するし、差別を取り扱う作品に似通った要素も多く見受けられる。しまいには中島さんがX-MENについて言及しているというのもあり、差別というテーマについては制作段階からかなり積極的だったのだろうなということはなんとなくわかります。インタビューでも差別というテーマを出したのは僕です、という発言があったし、彼の他作品にもそういうテーマを積極的に扱ったものって多い。
映像に用いられるデリケートな史実モチーフと脚本の意識レベルとの相性が最悪だった、というのが批判が起こったことについての簡潔な状況説明です。映像にあるモチーフについて中島さんは関わってないのに脚本が叩かれてかわいそう、みたいな意見を見たことがあるのだけど、でも熱心なファンでもない一観客が、わざわざ映像の要素と脚本の要素を切り離して作品を解釈しようなんて思わないでしょう。両方かけ合わさって初めてその作品の意図や表現が成り立つわけだし、それは当たり前のことだよね。“プロメア”の話をしているので。
だからリンカーン記念堂やピンクトライアングル、ナチスのガス室やゲシュタポを彷彿とさせるプロメテックエンジンやフリーズフォース、バーニングレスキューのシンボルとして用いられる拳 (バーニッシュを弾圧する側の組織にこのモチーフが使われるの、最悪..... 公式設定でバーニングレスキューは“中立”とかふざけたことを言うのほんとやめてとおもう 差別社会に中立とかいう舐めたポジションは存在しないから) 等々、差別に関するデリケートなモチーフを積極的に登場させたにも関わらず作中マイノリティ (マジョリティ・マイノリティというのはあえて区別されるものではなく、不均衡な社会構造の産物として自然と発生するものです) から「誇りだ」とまで言わせたアイデンティティ要素を剥奪したことが本当に本当に本当によくないよ、という話です。そういうモチーフを使って差別をやっていく気だったのなら、作中の差別問題を正しい方向に着地させることはほとんど義務のようなものだ。そうじゃないと歴史に対してあまりに不誠実だし、クリエイターとしてモチーフのバックグラウンドを尊重できないのはどうなの?という話になってくる (実際なっているわけですが....) 。
先述したモチーフには過去の凄惨な人種差別によって奪われた多くの命の重みが刻まれているわけで、そういう重要なモチーフを登場させたくせに作中の差別問題を丁寧に扱えなかったこと、あるいは社会派エンタメの顔をしたいがためにそういった要素をファッション扱い (それこそ作品の一側面としてしか扱ってない) しかできなかった製作陣全体の差別への意識の低さ・不誠実さに対して批判が起こってるんですよね。さらに言えばフェブリでの「バーニッシュは感染症のようなもの」という���及もそうで、ここまで読んだ上で普通に文章を読解できる人ならこの発言の問題点がわかると思うけど、わからない国語残念人は....ごめん.......この機会に人種差別の歴史について勉強して1000000000%無駄にならない知識だから......
だからこういった製作陣の差別に対する意識レベルについてと、『その人がその人であると認める』という作品のポジティブなメッセージについては全然別の話です。わかる!?別の話なのにプロメアの差別批判のカウンターとしてプロメア・ポジティブ・メッセージの方が顔を出すことが多いなあとおもうの.... 普通に噛み合ってないです。それはそれ、これはこれて感じ。
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774 · 5 years ago
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新型コロナウイルスの問題は、第1段階では、中国の需要の後退とサプライチェーンへの悪影響の問題だと限定的に捉えられており、世界経済に悪影響をあたえるものの(3月初旬にOECD:経済協力開発機構は2020年の世界経済の成長率を0.5%程度下方修正した)、特に米国の経済は成長を保つのではないかと考えられていて、株価への影響は軽微だった。 しかし、第2の段階として、ウイルス感染が欧米に広がったことで、欧州と米国の人の往来が制約されたり、各国内で人の行動に制限が加わったり、こうした制約がどのくらいの期間に及び、経済にどのくらいの悪影響を及ぼすのかが見通せない「恐怖」に近い心理が広がって株式等のパニック的な売りにつながった。 今回の状況は、リーマン・ショックが金融機関の資産の毀損(きそん)から発生して実物経済に悪影響を及ぼす過程をたどったのと異なり、主として企業の業績悪化と資金繰りへの懸念から問題が発生している点が異なる。 ただし、今後社債による資金調達ができなくなった企業が、「コロナ不況」による手元資金の枯渇で破綻するケースが続出すると、金融機関のバランスシートにも毀損が生じて、金融システムも流動性の危機に陥り、リーマン・ショック時と同様のプロセスに突入し、金融システムに起因するいわば二次被害が発生する可能性がある。 本稿の執筆時点(2020年3月22日)では、手元の「現金」、特に「米ドルの現金」を確保することへの需要が高まって、株式だけでなく、安全資産とされる金も、あるいは米国債も含む債券も売られることがあるような状況で、FRBの緊急利下げで米国の金利が低下しているにも関わらずドル/円の為替レートは円安になっている。暴落時の特にパニック売りの局面でよく使われる相場用語で言うと「キャッシュ・イズ・キング」の状況だ。
コロナ・ショック発のバブル崩壊、いま何合目?長期投資家はどうすれば? | トウシル 楽天証券の投資情報メディア
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cuttercourier · 4 years ago
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[翻訳] ブラック・ライヴズ・マター運動から考えるインドのマイノリティ問題(1)
ブラック・ライヴズ・マター運動から見たインド
――インドも構造的差別や警察の暴力という深刻な問題に早急に対処する必要があることは明らか
2020年6月9日
ディヴヤ・チェリヤン(プリンストン大学歴史学部助教)
アメリカが揺れている。
建国の理想「生命、自由及び幸福追求」の選択的適用がまたぞろ前面に現れた。警察による非武装の黒人市民の殺害と、コロナウイルスが黒人コミュニティに与えた不釣り合いなインパクトは、アメリカが黒人の命を軽視し、そのくせ黒人の身体からは労働力を搾取していることを浮き彫りにしている。
インドとの共通点がある。それは、既に抑圧されている人々とその支援者を悪意をもって叩きのめす警察、憲法と法律に基づく権利を尊重しない警察、そして、少数派や反対勢力に敵対的な国家指導者である。
どちらの社会においても、これらの不正義は歴史に深く根づいている。アメリカの建国の理想はアフリカ人奴隷やその子孫には及ばなかった。彼らは1861年の南北戦争勃発までに約400万人を数え、無給労働でアメリカの繁栄に貢献したにもかかわらずである。
公的な差別は数十年前に終わったが、黒人のアメリカ人は他の人々よりも大きな経済的・社会的障壁に直面しつづけている。ダリット〔旧不可触民〕、アーディヴァーシー〔先住部族民〕、ムスリムに対するインドの構造的差別、極度の経済的不平等、そして、既にカースト・階級秩序の被害者である人々に対する警察の暴力的でしばしば違法な弾圧を考えると、アメリカでの抗議行動はインドを悩ませている多くの問題にも通じる。
アメリカの抗議活動という鏡の中のインドを見れば、インドも構造的差別と警察の暴力という深刻な問題に早急に取り組む必要があることが明らかになる。また、インドがそのような変化のための戦いからはほど遠いことも明らかになる。
背景
ジョージ・フロイド殺害は最後の引き金を引いた。
近年、携帯電話カメラの普及により、警察による黒人男女殺人事件を記録することが可能になった。これらの記録により、非武装の黒人男女がジョギングや運転、自宅にいたなどの「犯罪」のために、どのように銃で撃たれたり、首を絞められたりしていたかが明らかになっている。それらは警察が事件についての公式見解でいかに露骨な嘘をつくことができるかも明らかにした。
黒人コミュニティでは数十年前から警察の手によるこの不当で違法な黒人の死のパターンが認識されていたが、これらの携帯電話記録によってアメリカの他の人々も見て見ぬ振りをすることが難しくなっていった。2014年に黒人少年マイケル・ブラウンが警察に殺害されて以来、怒りは繰り返し街頭での抗議行動に発展し、時には暴力を伴った。まさにその怒りこそが、警察官のボディカメラ義務化から人種偏見トレーニングの導入まで、全米の当局に改革への努力を促してきたのである。
一方、コロナウイルスは有色人種コミュニティに非常に大きな被害を与えている。黒人はコロナウイルスに感染し、またそれによって死亡する率が不釣り合いに高い。また、黒人は低賃金ではあるが必要不可欠な仕事に就いている割合がはるかに高く、裕福な人々が自宅で仕事ができるようにするため毎日命を危険に晒している。
コロナウイルスはまた、給料ぎりぎりで生活している何百万人もの人々の失業により、大規模な経済的苦痛をもたらした。多くの人が家族を養ったり、��賃や住宅ローンの支払いをしたりするのに苦労している。政府の緊急財政支援プログラムが助けになっているが、何百万人もの人々が依然として極度の財政難と不確実性に直面している。
しかし、最近の事件は、警察が黒人をどう扱うかについて重要な点ではほとんど変わっていないことを浮き立たせた。
2月には、ジョージア州の小さな町にある白人が多い地区をジョギングしていた黒人男性アーモード・アーバリーが白人父子2人組に追い回されて射殺された。
3月には、ケンタッキー州ルイヴィルの警察が、自宅にいた黒人女性ブレオナ・テイラーを別人の捜索中に殺害した。
5月のフロイド殺害事件の数日前には、白人女性エイミー・クーパーが黒人男性について警察に虚偽の告訴をしている様子を伝えるニューヨーク市発の動画が表に出た。この女性は公園の一角の管理規則に従って犬をつなぐように言った男性に仕返ししようとしたのである。クーパーが自分の個人的な復讐の道具として手軽に警察の暴力を呼び込もうとしたことは、広範な怒りと非難を呼び起こした。
「警察予算を打ち切れ」
しかし、今アメリカは岐路にあるように思われる。
黒人コミュニティと、より公正な社会を求める人々は、法執行機関の手で黒人の男女が殺害されつづけることにうんざりしている。今まさに抗議活動から生じている最も緊急の要求は警察予算の打ち切りである。
現下の定式化においては、これは警察予算と警察活動を大幅に削減せよという要求である。それは、犯罪の根本的な原因に対処し、また、可能なかぎり多くの状況について、信頼関係によって状況を鎮めることができるコミュニティ組織を通じて対応せよという叫びである。
それは、これらのより全体的なアプローチを支える方向に可能な限り大きな額を振り向けよという要求である。
改革に向けた努力にもかかわらず警察の手による黒人の死が続いていることに鑑みて、活動家たちは警官隊の監視や再訓練のような措置が黒人に対する警察の差別と暴力を防ぐのに役立っていないと主張している。抗議者の一部は今、アメリカと警察との関係を再考するよう要求している。
彼らの指摘によれば、過去数十年の間にアメリカでは社会問題が治安問題として捉えられるようになった。ホームレスのような問題を処理するために警察が派遣されている。社会経済的な根をもつさまざまな問題が犯罪としてのみ扱われ、その犯罪の背景にあるかもしれない貧困、薬物乱用、精神衛生上の問題を緩和するために注意が払われたり投資がなされたりすることはほとんど、あるいはまったくない。
このような警察への過度の依存と、警察の権限と業務の範囲の拡大が事態をここまで悪化させた大きな要因である。
それに加え、アメリカが海外で戦っている戦争が本国に持ち帰られてきている。アメリカの都市警察は装甲車やさまざまな重火器に投資し、ますます軍事化している。SWAT(特殊武装・戦術)チームはますます軍の強襲部隊のようになっている。アメリカは今、自国社会の一部に対して、戦線の向こうの「敵」にするのと同じように接している。
以上は、その多くが人種的マイノリティである都市部貧困層が「他者化」されていることを示唆している。
最後に、評論家らが指摘しているように、ますます不平等になる社会の中で、アメリカの政治指導者のアプローチは緊縮財政に傾いている。民主・共和両党いずれのエスタブリッシュメントも、アメリカには福祉的な解決策をとる余裕がないと主張している。それにもかかわらず、警察予算は富裕層の銀行口座や企業の利益率と同じく膨張しているのだ。
抗議活動自体は平和的ながら活気のある集会から、公共や私有の財産を標的にした暴力的なものまで多岐にわたっている。大都市だけでなく、小さな町でも抗議集会が行われてきた。
暴力に発展した一部がニュースの見出しを飾ったとはいえ、ほとんどの抗議行動は平和的であった。アメリカ全土の抗議集会に共通しているのは参加者の多様性である。人種や年齢を超えた人々が、パンデミックの真っ只中で、黒人に対する非常に不平等で人種差別的な暴力に立ち向かうため、大きな個人的リスクを冒して外に出てきたのだ。
コンセンサスが形成されたことで、数日のうちに警察予算の打ち切り要求が主流となった。ロサンゼルス市当局は、警察予算を最大1億5000万ドル削減することを検討している。フロイドが殺害され、抗議行動が始まったミネアポリスの市議会は、市警を解体し、コミュニティ主導の安全という代替モデルを模索することを決議した。
南アジア系(Desi)の少年少女
この激動の中で、インド系アメリカ人はさまざまな役割を果たしてきた。多くの人が自ら人種差別に苦しんできた経験を持ち、反人種主義的な動機に共感を示している。
ワシントンDCのラーフル・ドゥベーのように、抗議者を支援するために、それ以上のことをしてきた人もいる。より広く南アジア系アメリカ人コミュニティの中には、個人的に大きな犠牲を払ってでもブラック・ライヴズ・マター運動を支持している人もいる。バングラデシュ系アメリカ人のある家族は、経営するミネアポリスのレストランが抗議活動中に全焼したにもかかわらず、運動を断固として支持したことでニュースになった。多くのインド系アメリカ人、特に若い人たちが抗議行動に参加し、行進し、プラカードを持ち、コールを唱和している。
そのほかに、ドナルド・トランプの忠実な支持者であり、アメリカの右派とイスラム恐怖症で手を結んでいるインド系アメリカ人の少数派もいる。
南アジア系アメリカ人の多くは、トランプ支持者であろうとなかろうと反黒人的であり、その世界観は彼らが米国に一緒に持ち込んだカーストや肌色差別に一部由来するものである。このコミュニティの多くの人は、たとえドナルド・トランプを軽蔑し、人種的正義を擁護していたとしても、自分の子供が黒人と結婚するとなったら大いに動揺するだろう。
多くの南アジア系リベラル派の人々は、本国インドでのムスリムやダリットに対する迫害の高まりに目をつぶっており、家族やコミュニティの中で横行しているイスラム恐怖症やカースト主義的な態度にもあえて異議を唱えない。このグループは、アメリカにおける平等と正義を熱烈に支持する一方で、インドおよびインド人ディアスポラ内部における差別に無関心、あるいは差別を支持さえしているということに皮肉を感じていない。
悲しむべきことに、ほとんどの南アジア人は、彼らが19世紀後半に初めてアメリカに移住したとき、彼らを庇護し、友情や結婚による結びつきの中に入れてくれたのは黒人やヒスパニック系の隣人たちであったことを忘れてしまっている。黒人の公民権闘争の成功は、1965年まで南アジア人も排除していた人種差別政策を打ち倒す役割を果たしたのである。
それ以降、インド系アメリカ人がアメリカで生活や事業の基盤を築いていく中で、アジア人はアメリカで成功するために必要な「正しい」労働倫理と家族の絆を授けられているとする「模範的マイノリティ」神話を多くの人が信じ込んでしまった。
多くのインド人は、このようなステレオタイプと結びつけられていることに何の問題もないと考えている。しかし、すべてのステレオタイプと同様に、アジア人=模範的マイノリティという考え方は、アメリカにおけるインド人の歴史的経験の多様性を消し去ってしまう。また、もしも黒人が十分勤勉に働き、「正しい」価値観をもっていれば、自分たちが置かれている社会経済的条件に苦しむことはないだろうと示唆することで、反黒人的立場を正当化する働きもしている。
模範的マイノリティという枠組みを受け入れることで、アメリカにおける黒人の苦しみの根本原因である構造的・人種的な非対称性を却下することができる。南アジア系アメリカ人コミュニティの進歩的な人々は、模範的マイノリティ・パラダイムを拒否し、インド人ディアスポラに対して黒人の兄弟姉妹とともに立ち上がって意味のある変化を要求するよう訴えている。
インドと黒人の命
マイノリティに対する警察の暴力の問題は、インドの状況と共鳴している。インド警察は「交戦殺害(encounter killing)」〔被疑者の抵抗を受けた警察側の正当防衛を建前とする超法規的殺害〕などの手法を用いており、その標的は主にムスリムや低カーストの男性である。インドでは警察拘禁下の死亡や拷問がはびこっている。
コロナウイルスは警察の暴力を激化させたとしか思えない。インドの警察官が、自分たちの村まで徒歩で困難な旅をしている貧しい、しばしば飢えた出稼ぎ労働者たちを容赦なく殴りつけたという報告が多数ある。
警察は多様性の欠如が顕著で、留保枠があるにもかかわらず、指定カースト・指定部族からの採用は立ち遅れている。これは、留保された職位の多くが空席のままで許されているためである。インドの警察ではムスリムも十分代表されていない。
したがって、インドの警察官の間に反ムスリムの偏見やカースト主義的な態度がはびこっていることが研究で明らかになっているのは驚くべきことではないだろう。現場の警察はムスリムやダリット、あるいはより公正な社会を求めて抗議する人々を鎮圧すべきものと認識し、党派的な態度をとることがある。
アメリカにおける抗議運動は、インドが自国の警察問題について真剣に話し合うときが来たことを痛感させる。
アメリカに住むインド人として私が��い印象を受けたのは、今この瞬間との共通点だけでなく相違点にでもある。インドでは、米国と同様に、携帯電話の普及により不当な死や暴力を記録することが可能になった。
しかし、インドでは通常、関係者や無力な傍観者はこうした記録をしない。むしろ動画は一般的に、血塗られたスポーツのトロフィーとして記念し、回覧しようとする楽しげな参加者によって記録されている。
牛を傷つけたとされたためであったり、あるいは「ジャイ・シュリー・ラーム〔ラーマ様万歳〕」と唱えるように迫られながら行われたりするダリットやムスリムのリンチはありふれたことになっている。しかし、その種の事件の最初、2015年にダードリー〔ウッタル・プラデーシュ州〕でムハンマド・アクラークが群衆にリンチされたときでさえ、広範な怒りを呼び起こすことはなかった。
カシミール地方や北東部でのインド軍による人権侵害については、たとえ記録があったとしても、一般的にインドの主流派の評論家たちは非難しない。インドのほとんどの人々にとって、ショックを受けたり恥じたりして自分たちの命令による残忍な不正義に対して立ち上がるに値することは何もないようだ。
インド人やインド系アメリカ人の中にはジョージ・フロイド殺害に激怒している人もいるが、彼らはそう、ペヘルー・カーンが殴り殺されたときにはまったく動じなかった〔2017年のリンチ殺人事件〕。最近のアメリカにおけるブラック・ライヴズ・マター運動への多くの公的な支持表明と同じように、インドの機関や公人、産業界のトップがムスリムやダリットのリンチ事件に対して悲嘆と連帯の声明を出すことは想像しがたい。参考までに、米国の大企業、有名人、そして共和党の指導者(ミット・ロムニー)までもが抗���者への支持を公然と表明している。インドではエスタブリッシュメントによって抑圧されている人々を支持するこのような立場は想像しがたい。
アメリカとインドのもう一つの相違点は、少なくともこれまでのところ、抗議活動の性質である。
アメリカでの最近の抗議活動はコロナウイルスがもたらした苦難によって増幅されているように見える。インドでは対照的に、コロナウイルス対応における州の不手際によって被害を受けた何百万もの人々から抗議の声が上がっていないことが目立っている。
飢えて都市部に足止めされている、村からの出稼ぎ労働者たちがいる。別の出稼ぎ労働者たちは実家に帰ってほんの少しでもましな状況に戻ろうと何百キロも歩いていった。失業した都市生活者もいる。破綻寸前の零細事業者もある。
これらは既にデマネタイゼーション〔2016年の高額紙幣廃止〕と物品サービス税の導入〔2017年〕によって引き起こされた大規模なショックと経済減速に苦しんできたのと同じグループである。
インドの歴史には、飢饉や過酷な税制が引き金となった、農民が苦境に陥ったときの反乱の例が数多くある。インド国内の経済格差が拡大し、少数のエリートがドル価表示のコーヒーやルイ・ヴィトンの店舗、広大なバンガローにアクセスするなかで残る問い、それはインドの貧困層はどれだけ我慢すればいいのか? である。
インドのエリートが貧困層をいかに追い詰めているかを考えれば、これは全国民が知りたがっていることだろう。
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xf-2 · 5 years ago
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<リベラルなキャンパスで現政権支持は裏切り者? トランプたたきに物申す若者たちの本音>
あの日まで、ストルミ・ロドリゲス(21)は人種差別的な言葉をぶつけられたことは一度もなかった。
生まれ育ったテキサス州ミッションは、メキシコとの国境から110キロほどの場所。アメリカでも特にヒスパニック系住民が多い地域で、メキシコ系アメリカ人でシングルマザーの母親と「平凡で平穏な日々」を過ごしていた。
2016年のある日、テキサス州立大学に通うロドリゲスは、「アメリカを再び偉大に」というロゴ入りの赤い野球帽をかぶった写真をフェイスブックに投稿した。すると即座に、米大統領選に出馬していた共和党候補ドナルド・トランプを嫌う左派から暴言を浴びせられた。移民差別の言葉も飛び交い、大学では同級生に「人種の裏切り者と呼ばれた」。
今も若い有権者にとってトランプ大統領支持を公言することは容易ではない。今年8月にはテキサス州エルパソとオハイオ州デイトンで銃乱射事件が相次いだ。一部で移民問題との関係が示唆され、逆風はさらに強まっている。
ポップカルチャーやマスメディアの大半が、毎日のようにトランプを嘲笑する。大学の教員はほぼ例外なく、同級生も大多数がトランプに敵意を抱いていると、トランプを支持する大学生たちは語る。テキサス州のような共和党の牙城でさえ、若い人々がトランプ支持を貫くにはかなりの気骨が必要だ。
しかし、今回、話を聞いた十数人の若いトランプ支持者は、自分なりの理由を明確に語ってくれた。
彼らはトランプを差別主義者とは思っておらず、自分たちがそのようなレッテルを貼られることも拒否する。さらに、何か不快な言動があるたびにSNSでボイコットを呼び掛ける「キャンセル・カルチャー」や、ポリティカル・コレクトネス(政治的正しさ)にうんざりしている。
若いトランプ支持者に言わせれば、自分たちこそ、昔から若い世代が政治で担うべき役割を果たしている。反抗心を持ち、体制に従わず、エスタブリッシュメントに対抗して、自分が信じるもののために立ち上がるのだ。
彼らにとってのエスタブリッシュメントは、「極左の考え」に足並みをそろえて従うことを要求する文化だと、今年コロラド州立大学を卒業したイザベル・ブラウン(22)は指摘する。
自分たちが信じる もののために 勇敢に 戦わなければ 文化も国も大きく 変わってしまう ことが分かった ──イザベル・ブラウン(22)
COURTESY OF ISABEL BROWN
自分と同年代の大半は「反抗心がなく、特に思慮深いわけでもない。彼らは政治的に正しい『進歩的な政策』を、忠実に支持しなければならないと思っている」と、ブラウンは語る。このような環境で「真の反抗とは、『私は賛成しない』と声を上げること。自分が信じるもののために勇敢に戦わなければ、文化も国も大きく変わってしまうこと���、私たちは学んできた」。
「保守派」学生団体の組織戦
若いトランプ支持者は、政治的に希少な存在というだけではない。2020年の米大統領選に向けてトランプ陣営の選対本部長を務めるブラッド・パースケールによると、再選のカギを握る有権者グループは、18〜29歳の若者と、中道寄りの無党派の女性および共和党支持の女性だ。
2012年の大統領選でバラク・オバマは若年層の60%の支持を得て再選を果たしたが、2016年の民主党候補ヒラリー・クリントンは55%だった。多くの若者が彼女を「ワクワクする」候補者と見なさなかったのだ。「今回も接戦になりそうだから、トランプが前回よりうまく若者に対応できれば決定的な要因になり得る」と、米クィニピアク大学の世論調査アナリスト、メアリー・スノーは言う。
2016年の大統領選でトランプは若者票の37%を獲得したが、選挙戦は無秩序で、資金も十分ではなかった。しかし、今回は違う。トランプ陣営は既に1億2500万ドル以上を集めており、激戦州では若い有権者にターゲットを絞った選挙戦を展開している。
2016年に陣営のメディア戦略を取り仕切ったパースケールは、「従来の地上戦での組織づくり」でも若い有権者を獲得していくと語る。
さらに、バーチャルとリアルな世界の双方で、2016年にはなかった大きな援軍を得られそうだ。
その1つである「ターニングポイントUSA」は、7年前に当時18歳のチャーリー・カークが立ち上げた保守派──ここでは「トランプ支持」という意味でもある──の学生団体だ。全米の大学に1500以上の支部があり、公称4万人以上の会員を擁する。
カークは来年から、2012年のオバマ陣営を手本に活動を本格化させる。全米のキャンパスでソーシャルメディア戦略と同じくらい、地道な草の根の組織づくりにも力を入れる。
「若い有権者を狙ったこれほど大規模な共和党支持の活動は、かつてなかった。僕たちは変化を起こす」
保守派の学生団体の歴史は古い。1960年にウィリアム・F・バックリーが設立した「ヤング・アメリカンズ・フォー・フリーダム(YAF)」も、全米の大学に支部がある。
YAFは標準的な保守主義の「教義」を述べ伝えることを目的として設立された。守るべきは自由市場と自由貿易、小さい政府、国際問題へのアメリカの積極的関与への支持。つまりYAFはロナルド・レーガン元大統領流の「真の保守主義」を広めようとしており、それ故にYAFの出身者の中には、2016年の大統領選におけるトランプの主張を受け入れ難いと思った者もいた。
トランプは「筋金入りの保守主義者」ではない。共和党内に絶対にトランプを認めない人々が常に少数いるのはそのためだ。だが多くの若い有権者たちは、正しい保守的政策かどうかなど気にしない。YAFの会員数は2016年以降、5%増加した。
かつてレーガン支持を盛り上げたのは、自由市場経済を信じる気持ちとソ連への対抗心だった。だがカークも認めるとおり、今の若いトランプ支持者を駆り立てる特定のテーマはない。トランプの魅力は何より、自分が言いたいことを言ってしまう点だ。
ポリティカル・コレクトネスばかりが叫ばれて息苦しい(特に大学においては)この時代、「政治的に正しくない」トランプに留飲を下げ、解放感を感じる人は多い。「トランプは愛国的でアメリカ重視で、アメリカ人精神を取り戻そうとしており、それを隠そうとしない。そこがいい」と、ターニングポイントUSAの元メンバーであるブラウンは言う。
古いやり方にとらわれないトランプ流も若い支持者を引き付ける。ブラウンはコロラド州の保守的な家庭に育った。両親は「小さい時から自分自身の意見を形成すること」を重視していたという。トランプがツイッターを多用している点についてブラウンは、「支持者と直接、コミュニケーションを取るための手段だ」と評価する。「みんなすごくいいと思っている」
左派は「正気を失っている」
この記事のために話を聞いた若いトランプ支持者のほとんど全員が、そのむき出しの愛国主義を高く評価していた。「トランプはアメリカを愛している。そこがいい」と言うのはテキサス州立大学の学生、キーリン・ボリン(20)だ。ボリンには2つの人種の血が流れていて、シングルマザーである母親に育てられた。先にトランプに関心を持ったのは母だった。「母はいつも、アメリカは1つの企業みたいなものだからビジネスマンに運営を任せたほうがいいはずだと言っていた」
トランプは アメリカを愛してる 私はそれが好き 彼は常に本音を言う 大統領たる者は いつも本音で 話さなきゃ ──キーリン・ボリン(20)
COURTESY OF TPUSA
2017年にボリンはターニングポイントUSAの会合に参加。そこでの話は、大学のキャンパスで耳にする反トランプ論よりもボリンの気に入った。「トランプは約束を守る。彼は自分で本気で思ったことを口にする。それこそがあるべき大統領の姿だと思う」
トランプ支持者の多くは過去に嫌がらせを受けた経験があり、政治的考えが異なる人々との対話には懐疑的だ。冒頭のロドリゲスも、テキサス州立大学にターニングポイントUSAの支部を開設したときは身の危険を感じたと言う。「会合(の開催場所)の外には抗議のために何人かの人々が集まっていた。私のところに来て、ケンカを始めようと言わんばかりに自分の胸をこぶしでたたいた男もいた。すごく怖かった。その男の政治的イデオロギーが何であれ、絶対に関わり合いになりたくない」
「何が左派の人々をあんなにかたくなにしたのだろう」とブラウンは言う。「相手が政策課題の細かい点すべてにつ��て賛成しないと、悪魔だの人種差別主義の外国人恐怖症だのと批判して対話の扉を閉ざしてしまう」。トランプ支持者だからという理由で疎遠になった友人や親族もいるという。
友人をなくしたという話はほかでもよく聞かれた。アラスカ大学アンカレジ校のアリソン・アクルズ(21)は、2年前にダラスで行われたターニングポイントUSAのイベントに参加するまで、10人くらいの仲のいい友人グループに囲まれていた。友人はみな大学生にありがちな左派だった。イベントはアクルズにとって「自分が変わるきっかけ」となる出来事で、「前より保守的な考え方をするようになったと話したら、全員が私と話さなくなった」。
カークの言葉を借りれば、多くのトランプ支持の若者の目には、左派はありとあらゆる問題において「正気を失っている」ようにしか映っていない。
経済を例に取ろう。「こんなに経済が好調な時に、あれほど多くの民主党支持者が社会主義を信奉しているようなのは実に奇妙だ」とアクルズは言う。「(トランプは)素晴らしい業績を残している。失業率は人種を問わず低い。アフリカ系でもヒスパニックでも誰でもだ。雇用も潤沢。何が不満なのか」
大学を今年卒業したばかりのスペンサー・ロス(23)に言わせれば、民主党の大統領候補らを支持するなんて、「経済学の授業中に寝ていたか、単なる無知に違いない」「不法移民の医療の無償化(を支持する)だって? 揺すったら欲しいだけ資金を落としてくれる魔法の金のなる木があると信じているみたいだ。そんなのはおかしい」。
そうは言っても、民主党の大盤振る舞いの経済政策、とりわけ公立大学の授業料の無償化と学生ローンの返済免除が多くの若者を引き付けていることは、カークも認める。これに対しては、「賢い選択をしようと訴えている」と、彼は言う。「学費を借りない選択をした学生たちもいる。彼らや彼らの家族がほかの学生の借金のために税金を負担するのは不公平じゃないか、と」
ローン地獄にあえぐ若年層に、この訴えが届くかどうかは微妙なところだ。最近の世論調査では、大学を卒業したばかりの若者の70%が学生ローンに関する民主党の政策を支持していた。
トランプ派の若者がそれ以上に苦戦している争点は人種と移民だ。反トランプ派はトランプのツイートや発言が白人至上主義やヒスパニック排斥をあおっていると主張する。トランプの「犬笛」、つまり人種差別主義者にだけ分かる攻撃の呼び掛けが銃乱射事件の引き金になっている、というのだ。
一部の主流派メディアは今では日常的にトランプの「差別的」なツイートを批判している。いい例が、7月に民主党の4人の非白人女性の新人議員たちに対し、トランプが「完全に破綻し、犯罪の巣窟となった」出身国に帰れ、とツイートしたことを取り上げたワシントン・ポスト紙の記事だ。
本誌が取材したトランプ派の若者は例外なしに、トランプは人種差別主義者ではない、と考えていた。それでもトランプの物言いや政策の一部には抵抗を感じると言う若者もいた。
カリフォルニア州のサドルバック大学3年生、ジェーソン・リーバス(22)もそんな1人。「6割5分くらい」トランプ支持に傾いているという彼は、「トランプのツイートや口調には違和感を覚えることもある」と打ち明けた。「だけど、国境管理の強化や人工妊娠中絶反対の姿勢、それに資本家優遇で、大幅減税を実施し、経済が回るようにしたことは大いに評価できる」
ツイートや口調に 違和感を覚える こともあるが 大幅減税を実施し 経済が回るように したことは 大いに評価できる ──ジェーソン・リーバス(22)
COURTESY OF TPUSA
リーバスのような学生はほかにもいる。法科大学院進学を目指すテキサス大学エルパソ校のディエゴ・モラレス(20)は民主党支持の家庭で育った。合法移民の受け入れに関してはトランプの政策に不満を持っていると、彼は話す。「口では合法移民は歓迎だと言うが、政策が伴っていない」
それでも「アメリカ人魂を復活させた」点は手放しで評価できると言う。トランプが最高裁判所の判事に保守派2人を指名したことも、中絶反対派のモラレスは大いに歓迎している。「彼の実績の中には評価できるものもある。だから2020年の大統領選ではトランプに入れようかと考えている」
トランプ再選に絶対的な自信
常識的に見れば、トランプは支持者を熱狂させるために人種攻撃や移民たたきを利用しているようだが、一部のトランプ派はその逆だと主張する。反トランプ派がトランプたたきのためにこの問題を利用している、というのだ。
4年間の陸軍勤務後、復学したジョージア州立大学の27歳のアフリカ系アメリカ人学生ベン・オケレケは、トランプが人種差別主義者だと言うリベラル派の主張をあざ笑う。「そう主張する連中は中身のある議論ができない。彼らには守るべき理念も立場もない。まともな議論ができず、(政策)議論から逃げている」
とはいえ、トランプ派の若者の中には、反トランプ派と対話を試みようとする人たちもいる。
カリフォルニア大学ロサンゼルス校の2年生、セルジオ・ベラスケス(19)は幼少期に親と共に不法入国したいわゆる「ドリーマー」で、オバマ前政権に強制送還を猶予された若者だ。2歳の時に母親と共にグアテマラから入国した。市民権がないため次期大統領選では投票はできないが、トランプ支持の活動には積極的だ。
「トランプの正直さ、本物さ」が好きだと言う。「思ったことを言い、貫く。そこがすごくいい」
彼は仲間と共に9月11日にキャンパスの真ん中にメッセージ入りのバナーをつり下げ、「トランプはそんなにひどくない。異論があるなら話し合おう」と掲げた。これが「本音の対話、本音の討論のきっかけになれば」と、ベラスケスは話す。
冒頭で紹介したロドリゲスも、トランプ批判に冷静に「反論する」よう心掛けていると言う。トランプ支持者の中に白人至上主義者がいるからといって、トランプは白人至上主義だと決め付けるような主張には、いくらでも反論できると、コロラド州立大学卒のブラウンも言う。
トランプ派の若者に共通することがもう1つある。トランプ再選を確信していることだ。メディアは民主党有力候補のジョー・バイデン前副大統領やエリザベス・ウォーレン上院議員がトランプと一騎打ちになった場合、いずれも勝ち目があるか、ほぼ互角といった調査結果を伝えているが、彼らの確信は揺るがない。
「集会の規模を見れば分かる」と、ロドリゲスは言う。「トランプほど聴衆を熱狂させる候補者は、民主党には1人もいないでしょ」
<本誌2019年11月12日号掲載>
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technocat1026 · 5 years ago
Text
イスラエル軍事協力企業レイセオン社から技術を奪いソニーエリクソン、サムスン電子が協力し5G回線を使用し各ターゲットの端末の回線に攻撃使用が可能な場合、日本は巨大な生体実験場となる。
https://ameblo.jp/indianlegend/entry-12342927613.html
指向性エネルギー兵器
(DEW、directed-energy weaponの略称)は、
砲弾、ロケット弾、ミサイルなどの飛翔体によらず、
兵器操作者が意図した目標に対し
指向性のエネルギーを直接に照射攻撃を行い、
目標物を破壊したり機能を停止させる兵器である。
目標物は対物用も対人用もある。
DEWのうち、実戦に投入された兵器は非致死性の治安兵器で
一部ある程度で大部分は未だ研究開発段階である。
アクティブ防護システムの一環としても開発が進められる。
~電波~
高エネルギー電波兵器(HERF)は
電子レンジと同様の原理で作動し、類似の機能を示す。
2007年1月25日、
アメリカ陸軍は小型装甲車(ハンヴィー)に搭載可能な装置を公開した。
この装置は平面状に配列されるものと似ている。
装置は、460m離れた人間の体感温度を約54度に感じさせることができた。
こうした兵器の実物大での製造は2010年まで予期されていなかった。
この装置はアクティブ・ディナイアル・システムの一つとして、
おそらく最も有用に配備されたものである。
アクティブ・フェーズドアレイ・アンテナによって
高出力の電磁波を特定の部位に収束させる事で
電子機器を焼損させて無力化する方法の開発も進められる。
[マイクロ波]
マイクロ波兵器は、人体に損傷を与えるには充分強力である。
アクティブ・ディナイアル・システムは
ミリ波を供給源として目標の皮膚の水分を加熱し、無力化するほどの痛みを引き起こす。
この装置はアメリカ空軍研究所とレイセオン社により暴徒鎮圧の用途で使用されている。
激しい痛みをもたらすが永続的な損傷を与えないよう企図しているものの、
このシステムが眼球に対して回復できない損傷を引き起こすという、
若干の懸念が示された。
マイクロ波に暴露することでの長期間の副作用に関して
いまだに試験中である。
この装置はまた、保護されていない電子機器を破壊する。
関連技術にはテンペストが挙げられる。
これは予期しない電子情報の漏洩に関する研究である。
これらの装置には様々なサイズがあり、ハンヴィーに搭載されるほどのものも含まれる。
ヴィジラント・イーグルは空港防御システムである。
これは航空機へと発射される投射体に、高周波数のマイクロ波を指向するものである。
この兵装システムは、
ミサイル探知および追尾サブシステム(MDT)、指令および制御システム、
そして走査アレイから構成される。
MDTは多数のパッシブ式の赤外線カメ���を固定装備している。
指令および制御システムはミサイルの射点を特定する。
走査アレイは地対空ミサイルの誘導装置を妨害するマイクロ波を照射し、
これを航空機から逸らす。
ボフォースHPMブラックアウトは高出力マイクロ波兵器システムで、
商用オフザシェルフ(COTS)電子機器を、距離を置いて破壊可能であるとされている。
この装置は人体に影響はないと述べられている。
[使用と効果]
人体に対して電磁波兵器を使用するとき、劇的な効果を作り出せる。
レイセオン社のアクティブ・ディナイアル・システムでは
急激な灼熱感が引き起こされ、または距離にもよるが、
個人や複数の人々に、
不安、恐怖、強い倦怠感や混乱などのより巧妙な影響を生み出す。
こうした兵器の軍用としての3つの長所は以下の通りである。
個人または集団が、彼らがこうした装置で照準されていても、
必ずしもそれを理解するわけではない。
マイクロ波の波長���他の無線周波数のいくつかに似ており、
容易に建築物などの素材を透過する。
この波長には特別なアンテナを用い、その効果により、
個人または市や国といった広範囲の双方を照射できる。
こうした兵器の軍用や強制執行としての使用可能性には以下のものが含まれる。
敵兵力または民衆に激しい不安感や急迫の危機感を与え、
闘争よりも逃走するように影響を及ぼす可能性。
反抗や非協力的態度に伴う激しい不安感や恐怖よりも、
わずかな協力的態度でも肉体的に大きな幸福感を伴う方が非常に望ましいということを、
捕虜とした敵兵員に理解させる能力。
耐え難い倦怠感を、すでに疲労した敵兵力に与える能力。
長期間にわたり、敵兵力から正常で連続した睡眠を奪う能力。
敵の親しい兵員達の間に、間接的に思い込みを与える可能性。
これはある兵士の言動を
(その兵士が聞きつける奇妙な声や音は、しかし他の誰にも聞こえない)
精神的に不安定として真剣に取り上げないというものである。
こうした感覚、声、奇妙な音や夢は、
特別なマイクロ波型式の波長のアンテナにより、ある程度の精密さで敵に強要できる。
〔マイクロ波で脳内に音を発生させる兵器『MEDUSA』:「サブリミナルメッセージも」〕
(2008年7月8日 WIRED)
米軍が初期開発に資金を拠出していた、
マイクロ波を使って脳内に音を作り出す非殺傷型兵器。
しかしその完成品は、筆者が『New Scientist』誌で報じたとおり、
戦場での活躍が想定される一方で、
ショッピングモールで利用される可能性も秘めている。
このプロジェクトは、
「耳に聞こえない音を使った暴徒の抑止」
(Mob Excess Deterrent Using Silent Audio)の頭文字を取って『MEDUSA』と呼ばれる。
少々取って付けたような名前のMEDUSAは、
長距離音響装置(LRAD)やその類似装置など、
単に音を投射するだけのものとは異なる
[LRADは、約270メートルの効果範囲にある対象に向けて大音量・高周波数の音声ビームを発射し、攻撃の意欲を無くさせることができるという]。
ソニーとサムスン電子
日本との関係
「東芝#DRAM」も参照
1986年、東芝半導体事業本部長川西剛[注 4]は国際担当専務の仲介で李秉喆会長や幹部総出のVIP歓迎を受けて建設途中の半導体工場を視察し、見返りに当時世界最大容量1メガビットDRAMを開発中の最新鋭大分工場を見学[17]させている。1986年、三星電子も1メガビットDRAMを開発し、東芝大分工場生産ラインを統括担当する製造部長をスカウトして大分工場と同等設備を有する製造工場を建設している[15]。
1987年5月にアメリカと日本へ研究所を設立し、1988年に半導体事業売上高9億5百万ドルで半導体メーカー売上高ランキング18位になる。
1988年、日本の半導体企業は半導体企業トップ10社中6社を占めるが、1991年バブル崩壊による資金繰悪化でメモリー事業撤退や工場閉鎖など大掛かりにリストラすると、三星電子は韓国政府のバックアップを受けて東芝、松下電器、三洋電機、シャープ、NECなどからリストラされた日本人技術者を高給でヘッドハンティングし、日本人技術顧問が外国人技術者中77名と大半を占めた結果、最新技術を得る[15]。
1992年、東芝とサムスン電子はフラッシュメモリの共同開発と技術仕様・製品情報の供与契約を締結する。1993年、サムスン電子は韓国初の6メガバイトフラッシュメモリを開発する。1995年、東芝とサムスン電子は64メガビットフラッシュメモリ技術の共同開発で提携する[15]。
半導体メーカー売上高ランキングでは1991年は14億7千3百万ドルで12位、1995年は83億2千9百万ドルで6位、2002年から2011年まで米国インテルに次ぎ2位である。
2000年代から現在まで
Samsung Galaxy
1990年代までの韓国国内におけるサムスン電子の位置づけは、主要企業の中の一社に過ぎなかったが、上述の半導体事業での躍進などもあって2000年代以降は韓国国内の事業規模や韓国経済に与える影響面などは圧倒的なものを持つようになり、また、世界の電機メーカーの中でも有数の大企業に成長した。
特に1997年のアジア通貨危機は、国家経済の危機とは裏腹にサムスン電子を強力な企業に成長させるきっかけとなった。通貨危機で韓国の大企業30社のうち16社が破綻し、サムスン電子も韓国政府から公的資金が注入される事態となり、倒産寸前にまで追い込まれたが、破綻を避けるために広範な構造改革の断行や効率的な経営計画の実行などにより、サムスン電子は半官半民の韓国の将来をかけた企業として、グローバル企業への成長を加速させた[18]。インターネット・バブル崩壊後の2000 - 2003年にもサムスン電子は純益伸び率5%を記録した。
また、サムスン電子は、1990年代から半導体で得た莫大な利益を、2000年代前半当時としては次世代産業であったLCD事業や携帯電話事業に大規模に投資を行い、さまざまな製品の世界市場でシェアを伸ばした。またマーケティング活動とコマーシャル活動を大規模に行っている。例としては、1996年には「TOPスポンサー計画」を通じてオリンピックの公式パートナーになり、1998年には長野冬季五輪の公式スポンサーとなり、2000年代以降は継続してオリンピックのスポンサーを務めている[19]。
2009年に、サムスン電子は売上高基準でドイツのシーメンスと米国のヒューレット・パッカードを超え、世界最大のIT・家電メーカーとなった[20][21]。2009年のサムスンのシェアは、薄型テレビと半導体メモリで世界第1位[22][23]、携帯電話が世界第2位[24]、白物家電でも上位を占めている。また、同年には、2020年の目標として売上高4,000億ドル達成を目指すビジョン2020を掲げた[25]。これを実現するために、既存のセット・部品中心の情報、通信、AV事業(Infotainment)に、ソフトウェアとソリューションを中心とした医療/バイオ、環境/エネルギー、利便性/癒しなど暮らしの質を向上させるライフケア(Lifecare)を新たな事業領域に盛り込み、「21世紀型のビジネス構造」への変身を図っている。
2010年、自社で生産したExynosマイクロプロセッサをスマートフォンに搭載。さらに新規CPUコア(マングース)の独自開発に着手。テキサス州オースチンやカリフォルニア州サンノゼを拠点に研究開発が進められていたが、2019年に開発中止が発表された[26]。
ソニーとサムスン電子は、合弁で液晶パネルを製造するS-LCDを韓国の忠清南道に設立していたが、2011年、ソニー側が、合弁会社の株式を全てをサムスンに売却する形で合弁を解消した[27]。
2018年8月、2020年までの3年間に設備投資と研究開発費の合算で180兆ウォンを投資することを発表。既存のメモリー、有機ELパネルのほか、次世代通信規格(5G)に対応した通信インフラ設備やバイオテクノロジー、人工知能、自動車部品といった新規事業の育成にも乗り出すことを示唆した[28]。
2018年10月24日、NECと5G向け基地局の技術開発と営業で提携すると正式に発表した[29]。
2018年5月、韓国検察当局はサムスンバイオロジクスの粉飾決算疑惑の捜査を開始。2019年6月6日までに、証拠隠滅を指示した容疑でサムスン電子の副社長3人を相次いで逮捕した[30]。
2019年9月30日、中国のスマートフォン製造拠点である恵州工場を閉鎖。中国国内でのシェアの低下や製造コストの増加が問題となっていた。スマートフォンの製造は、閉鎖までにインドやベトナムなどの製造コストの低い国の工場に振り分け進められていた[31]。
沿革
1969年1月 - 三星電子工業(株)設立。
1969年12月 - 三洋電機の韓国でのジョイントベンチャーとして三星三洋電機を設立(1977年三星電子に合併)。
1970年1月 - NECの韓国でのジョイントベンチャーとして三星NECの設立。
1970年11月 - 白黒テレビ「P-3202」を試生産。
1973年 - 三星三洋電子設立(現・サムスン電機)。
1973年12月 - 三星家電工場を竣工。
1974年 - 三星電子東京事務所が開設
1975年 - 三星ジャパン株式会社 設立
1977年 - 三星電気(株)を吸収合併。
1978年7月 - アメリカに現地販売法人「SEA」を設立。
1980年3月 - 韓国電子通信株式会社を買収。
1980年9月 - ポルトガルの最初の現地生産法人「SEP」竣工。
1982年6月 - ドイツに現地販売法人「SEG」設立。
1982年9月 - ポルトガルの最初の現地生産法人「SEP」竣工。
1982年12月 - 韓國電子通信、三星半導体通信株式會社に商号変更。
1983年 - 三星電子株式会社 東京支店 開設
1984年2月 - 三星電子(株)と改称。
1984年 - 光州電子(株)を合併。
1984年 - 11月にイギリスに現地販売法人「SEUK」設立。
1984年12月 - アメリカに現地生産法人「SII」設立。
1987年5月 - 海外の研究所(アメリカ・サンタクララ、日本・東京)を設立。
1987年9月 - オーストラリアに現地販売法人「SEAU」設立、カナダに現地販売法人「SECA」設立。
1987年10月 - イギリスに現地生産法人を竣工、生産開始。
1987年 - 李健熙(イ・ゴンヒ)が2代目会長に就任。
1988年 - 三星半導体通信(株)を吸収合併、第二創業宣言「21世紀に超一流企業に」。
1988年10月 - フランスで販売会社「SEF」設立、タイに現地生産法人「TSE」設立、メキシコに現地生産法人「SAMEX」竣工、生産開始。
1988年11月 - にサムスン半導体通信を吸収合併。
1989年8月 - マレーシアに現地法人を設立。
1992年2月 - チェコスロバキア(当時)に現地生産法人を設立。
1992年7月 - 中国・天津にVTR生産法人を設立。
1993年 - 李会長がフランクフルトで「新経営」宣言 量より質の経営へ。
1994年11月 - 障害者のための工場、無窮花(ムグンファ)電子設立。
1996年3月 - アメリカ・テキサス州オースティンに半導体工場を着工。
1997年1月 - 第2創業を宣言。
1997年 - アジア通貨危機で従業員の30%を削減。
1998年 - 日本サムスン設立。
2000年10月 - 中国に通信技術研究所を設立。
2004年4月 - ソニーと合弁で液晶パネル製造会社S-LCD設立。
2004年4月 - 東芝と光ディスク装置の合弁会社 東芝サムスンストレージテクノロジーを設立。
2004年12月 - サムスン電子とソニー、相互特許使用契約の締結。
2007年11月 - 家電販売で日本市場から撤退。ソフトバンクモバイル向け携帯電話の製造・販売は継続される。
2008年4月 - 複数の違法行為の責任をとって李健熙会長兼CEOが辞任。
2008年11月 - 本社をソウ��特別市中区太平路から同市瑞草区瑞草洞へ移転
2010年3月 - 李明博の恩赦により李健熙が会長に復帰
2016年11月 - オーディオ機器・車載インフォテイメント関連企業のハーマン・インターナショナルを約80億米ドルで買収。
2017年2月 - 全国経済人連合会(全経連)に脱退届けを提出。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%A0%E3%82%B9%E3%83%B3%E9%9B%BB%E5%AD%90
ソニーとサムスン電子はレイセオンから告訴されていた。
積層半導体の製造に関するレイセオン社の特許請求は、自明性のために適切に無効にされた、と連邦控訴裁判所は裁定した。
行政上の有効性の課題を決定する特許庁である特許審判委員会は、特許が先行技術に先行するというレイセオンの主張を正しく拒否しました。米国連邦巡回区控訴裁判所は4月2日を裁定しました。
先例のない決定は、レイセオンが特許侵害で訴えたソニー株式会社とサムスン電子株式会社の勝利です。レイセオンは、デジタルカメラやスマートフォンで使用されているソニーとサムスンの光検知モジュールが侵害されていると主張しています。
グーグル直訳すみません。
https://www.docketbird.com/court-documents/Raytheon-Company-v-Samsung-Electronics-Co-Ltd-et-al/Text-of-Proposed-Order-Proposed-Order-to-Terminate-Stay/txed-2:2015-cv-00341-00126-001
COME NOW, Plaintiff Raytheon Company (“Raytheon”), and Defendants Sony Corporation, Sony Corporation of America, Sony Electronics Inc., Sony Mobile Communications (USA) Inc., Sony Semiconductor Corporation, Sony EMCS Corporation, Sony Mobile Communications Inc., and Sony Mobile Communications AB, (collectively, “Sony defendants”), OmniVision Technologies, Inc. (“OmniVision”), and Apple Inc. (“Apple”), Samsung Electronics Co., Ltd., Samsung Electronics America, Inc., and Samsung Semiconductor Inc. (collectively, “Samsung”) (Sony defendants, OmniVision, Apple, and Samsung collectively, “Defendants”) (collectively, “Parties”) hereby jointly file this Joint Report and Joint Motion to Terminate Stay and Dismiss. The Court, having considered this request, is of the opinion that the Parties’ motionto terminate stay and dismiss Plaintiff’s claims against Defendants with prejudice and Defendants’ counterclaims against Plaintiff as moot should be GRANTED.IT IS THEREFORE ORDERED that Plaintiff’s claims for relief against Defendants are dismissed with prejudice and Defendants’ counterclaims against Plaintiff as moot. IT IS FURTHER ORDERED that all fees and costs shall be borne by each party incurring the same.Case 2:15-cv-00341-JRG-RSP Document 126-1 Filed 06/08/18 Page 1 of 2 PageID #: 3094
〈原告レイセオン会社(「レイセオン」)、および被告ソニー企業〉今すぐ来なさい アメリカ、ソニーエレクトロニクスInc.、ソニーモバイル通信(米国)Inc.、ソニー半導体企業、ソニーイーエムシーエス企業、ソニーモバイル通信Inc.、およびソニーモバイル通信AB ,(集合的に「ソニー被告」) OmniVision のソニー企業 従って、テクノロジー,Inc.(「OmniVision」)、およびアップルInc.(「アップル」)、サムスン電子Co.,Ltd.、サムスン電子アメリカ,Inc.、およびサムスン半導体Inc.(集合的に「サムスン」)(集合的のソニー被告、OmniVision、アップル、およびサムスン、「被告」)(集合的に「パーティー」)は、このジョイントリポートとジョイント動作をターミネート滞在と解雇に一緒にファイルする。 法廷は、この要求を考慮し、パーティーのmotiontoが終わるという意見をもっている 人民集会がGRANTEDであるはずであるので、原告に対する先入観および被告の反訴を持つ被告に対して原告の主張を延期し、解雇する 。被告に対するリリーフについての原告の主張が先入観および被告の反訴によって原告 として 未解決 に対して退けられるそれであるTHEREFORE ORDERED。すべての料金とコストが2 PageID#の個々のパーティーを招くthe same.Case2時15分-cv-00341-JRG-RSP文書126-1ファイリング06/08/18ページ1により負担されることとするそれであるFURTHER ORDERED:
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2ttf · 13 years ago
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outburntashes · 5 years ago
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(DRAFT)【鬼滅之刃/獪善♀】一閃六連
(DRAFT) KIMETSU NO YAIBA - ISSEN ROKUREN “Agatsuma Zenko of the Kaminari Dojo Cannot Get Married!?”
0627 (p/ndr74r):   我妻善子想要結婚戀愛、啊啊啊!   努力告白卻總是失敗,主動與她交往的男生都是人渣……   「嗚嗚嗚、爺爺,怎麼辦?我會變成剩女啦!只能夠下腰拜託炭治郎或者豬頭娶我了……」善子抱著爺爺,醜陋地哭泣、流鼻涕。   「唉!怎麼自暴自棄!就算炭治郎和伊之助的確都會是好女婿、」覺得善子必須改掉軟弱卑怯的個性,可是也不好否認她的決定……不過,話說、竈門家的長男和嘴平家的獨生子那麼優秀,絕對相當地搶手;慈悟郎考慮如何安慰,其實孫女嫁不嫁都無所謂,況且現在也才十六歲……   「天還亮著,就在做夢了。」獪岳旁觀,表面不在乎、內心不滿(莫名憤怒):「想得也太美?妳個醜女,鬼才會娶。」   「爺爺!您看獪岳、他又罵我!」哭得更加難過。 0627 (p/ndrpj8):   跟隨、陪同、與麻雀抵達警局、將醜女保釋回去……   才稍微不留意,這個花痴就再次讓她自己面臨危機!   差點被騙財劫色,然後、八成又在嚇昏的時候,把歹徒都擊倒了——果斷從受害人變成加害者。   「蠢貨。」他冷眼旁觀著麻雀朝她啾啾啾地怒吼、對她叩叩叩地猛啄。   「對不起啦、對不起啦——可是被搭話的學妹聽起來感覺很害怕、我不可以不顧她們啊!」閃閃躲躲、哭哭啼啼:「而且我怎麼知道飲料裡面加了迷藥……」她的強項是聽力;味覺優異的傢伙則是那個長得凶神惡煞的不死川玄彌。   「……。」豈不是幸好、沉睡的她武藝更為高超,要不然情況恐怕相對糟糕?!獪岳指使笨鳥:「直接咬爛。」世界還能夠從此減少一個奮不顧身的腦殘。   「不是有意讓你們擔心我的!」她察覺到獪岳的心所傳來的不是往常的流沙聲音,而是飛礫暴塵……嗚、好恐怖!?   「誰擔心妳了?」邁步就走、絲毫不逗留。   「獪岳哥哥、」一把抓住他的衣擺,希望名義兄長停下來。   「哈?」膽子當真養肥了是吧?   「謝謝你過來接我,還有、還有、」顫抖、顫抖:「可不可以不要把這件事情告訴爺爺……拜託!」重大的請求。   獪岳轉身、反握善子的手臂,逼近,他的舌尖欺往她的耳邊:「妳把簡訊發到了家族群組裡面,大、笨、蛋。」只會道歉卻從未承諾將來不會涉險?他認為她理應見識師父的憤怒,然後道場也要開始實施特定門禁和限制個人外出。   「呀!」真的嗎?爺爺鐵定已經大發雷霆!她必須逃難才行——卻發現他的指掌牢固地扣持著她的手腕!?   「怎麼了醜女?不是麻煩我過來接送妳回去?」微笑。感覺突然相當美好。 0629 (p/nduw97):   正一認為我妻學姊真是相當麻煩的人類(超級愛哭鬼)。校園內偶遇,就被緊抱著不放、被迫傾聽報怨(校園日常之不想當風紀委員、雷門道場之不要再逼迫練劍、名義兄長之為什麼不准頭髮剪短、髮型改變……??)。   「夏季了!天氣這麼熱!不可以剪掉又不可以束起來?獪岳說什麼醜女不可以綁馬尾啦?正一也覺得醜女不可以綁馬尾嗎?!」嗚嗚嗚、說著說著又開始大哭特哭。   「學姊這樣子吵鬧……」讓人有點困擾。   「正一也覺得我是醜女嗎?你也不願意娶嗎?要嫁不出去啦!不要變剩女啦!」啊啊啊——尖叫。哀號。   「……。」應該進行安慰,可是面對爆發的眼淚,當真好奇學姊難道不會脫水?   PLUS.   課後,善子抓著與正一去吃冰淇淋,結果回家的時候,發現獪岳莫名奇妙又提前了道場的門禁!? 0630 (p/ndvuce):   獪岳提及某次於午休時間偶然撞見豬頭少年對醜女勾肩搭背暴力相向的行為(拍打、衝撞、踩踏、搶食手做便當?);疑問那個就是她決定下腰拜託結婚的對象?諷刺她的眼光太差卻被回嘴──   「就算視力沒有香奈乎同學那麼良好,伊之助是美男子的事實只要有眼睛都看得到!」蠢貨一本理直氣壯:「況且豬只是比較粗魯、習慣動手動腳地與人相處──雖然總是很直接,但是其實很體貼、」   「……。」不好否認只要長得美就可以為所欲為(太郎的妹妹就相當囂張),可是看著花癡竟然展現一付少女情懷的模樣──整個人頓時身心不舒爽!出手就是一個巴頭。   「喔、為什麼又打我?」愛哭鬼泛淚:「絕對要跟爺爺說!」 0701 (p/ndxg7k):   代替爺爺過去探訪春季開始離家就讀大學卻從未返回道場也不主動保持聯絡的獪岳。   在大都會的車站內迷路,後來還是透過警察聯繫,獪岳才過來迎接(妳個笨蛋到底打算進去警局幾遍?)。   哭哭啼啼、委屈地在前往公寓的路上也順道經過生鮮超市、採買食材和日用品。   被迫幫忙打掃了房間、料理了晚餐,質疑「為什麼是我在做家務事!」卻被反問「妳不是來做家務事?」──打打鬧鬧就錯過了回程的車次。氣噗噗淚汪汪地拜託獪岳准許她留宿!她願意洗碗、準備明天早餐和午飯便當,於是又使用勞力換取溫飽、洗澡、衣物和睡覺的地方(──床?醜女只能夠睡地板!)。   身心疲累。躺下就幾乎入睡。穿著獪岳的舊T-shirt、蓋著他的薄被,即使自己的嗅覺沒有炭治郎那麼敏銳,也知道自己被獪岳的氣息所包圍;聆聽著獪岳特有的類似沙漏的聲音,稍微不甘願承認自己其實也會想念幾個月之前還是共同居住在道場內的日常生活……   意識到規律的心音?還有和暖的體溫?肌膚直接碰觸的感覺──從獪岳的床上、身邊、懷裡嚇醒!?   「啊啊啊啊————為什麼我沒有穿衣服?!為什麼你也沒有穿衣服?!」尖叫、哀號!   「不是妳脫掉的嗎?」覺得吵。還想要繼續睡覺。   「是我脫掉的嗎?!」連同獪岳的衣服嗎?不是吧!「完蛋了啦——現在絕對沒有人會願意拿著戒指、請求地說出『嫁給我』……」抱頭痛哭。   「妳的狀況向來應該只有拜託他人表示『我娶妳』這種說法選項。」獪岳不敢相信她這個到處向人求婚的蠢貨竟然還會奢想被求婚。   「哈?你要娶我嗎?你是我的哥哥啊?」過於驚訝,整個人犯傻。   「……算了。反正妳本來也是嫁不出去的。」繼續睡覺。   「等一下!醒醒啦!先回答我的問題啊!」不顧赤裸,也不知道打從哪裡來的勇氣?接著質疑。   結果慈悟郎爺爺還是不明白寶貝乖孫女兒善子為什麼又快快樂樂地出門卻哭哭啼啼地回家?還有���脖子上配戴的是獪岳從來不離身的其中一枚勾玉吧?   PLUS.   恍惚之際,猛然感到壓力──   驚醒!發現夢遊的醜女已經爬到床上、正趴臥在他的胸膛?WHAT THE 、   「搞什麼鬼?給我滾!」不同於極致愚蠢,他是個難以入睡又相當淺眠的人。可惡!偏偏睡著的笨蛋特別強又非常頑固!   「不要。」對於獪岳更加緊抱:「地板硬梆梆的。房間又好熱。」   「會熱就放開!把衣服脫了、去一邊涼快!」才要慶幸沉睡的白癡竟然還聽得懂人話──確實是鬆手,不過也開始裸露!?──並非未曾見過她的身體,不覺得驚奇,倒是這個蠢貨從什麼時候開始穿著充滿蕾絲的內衣?他才離家多久,花癡就、「毛手毛腳的想要做什麼!?要脫就自己脫!」不對!應該住手!不是要脫就妳自己脫也不是要脫就我自己脫!他當真沒有打算建議任何人主動或者被動變得光溜溜、赤裸裸!   「你也給我脫!」動手、抓住他的褲頭,完全就是強行掠奪!   「FUCK!」與變本加厲的難纏傢伙經過一番脫與被脫、未果、落敗收場、被壓制著仰躺……到底為什麼非得要伏貼著他的胸口?   「獪岳的內心是沙漏的聲音。破洞要補起來才行、」說著、說著、就又返回夢境?!   「……。」莫名其妙。預感自己徹夜都不可能睡覺。後來果真迎接破曉、尖叫與哀號。 0702 (p/ndz48h):   課後在校門前面相會,發現蠢貨竟然腫著半張嘴——哈啊?!最好能夠向他說明那是因為挨揍,不是什麼合理或者情不自禁的口對口!?——猛然就是手掌掐捏花癡的臉蛋、拇指揉按裂傷的唇瓣。   「痛痛痛、」與他的手臂推推拉拉、拍打、掙扎;不明白為何突然又要動粗、發生衝突?   「既然怕痛,還敢隨便衝動?」抹開血滴和唾沫,凝視她的唇面皮開肉綻、她的嘴角濕黏紅染,還是惱火:「未成年接吻?活該毀容。」   「才沒有!我這是在阻止豬和小葵同學吵架的時候,不小心跌倒、叩到炭治郎的額頭!你也知道他不只鼻子很靈,腦門更硬、」經歷一次重力加乘速度的接觸……回想起來還是會感覺疼得就要大哭、嗚嗚嗚:「而且就算我很笨,也還是曉得接吻的對象必須是喜歡的人!」   「是嗎?」抓拎她的金髮、握提她的下巴,迫使醜女抬頭,然後──   「呀、你為什麼要撞我的鼻子啊!?」湧現一股濕熱甜鹹的感覺──哇、流血啦!? ashes × 《鬼滅之刃》衍生文字創作。原著漫畫參照。平行宇宙設定。角色出格留意。單方性別轉換。 心血來潮速寫的「雷門道場的我妻善子嫁不出去」草稿。 〈一閃六連〉並非正式標題而是文字遊戲。 片段合集一次閃現、六則連發。 覺得有趣,就之後再繼續?
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ari0921 · 6 years ago
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追いつめられた中国経済、2019年の動向を占う 習近平重要講話と中央経済工作会議から読み解く 福島 香織
新華社が21日に報じたところによれば、19-21日に中央経済工作会議が開催された。中央委員会総会(四中全会、政治政策の決定を中央委員会によって可決する)を開かずに経済政策を決める中央経済工作会議を先に開くのはやはり異例だ。しかも、その直前に行われた改革開放40周年記念の習近平重要講話を仔細に読めば、経済の習近平路線は大きく変わりそうにない。中国の来年の経済動向を、習近平重要講話と中央経済工作会議の中身から占ってみたい。
倒産500万件、失業200万人か
 簡単に2018年の中国経済を概観すると、今年の経済鈍化は、庶民が肌身で切実に感じるレベルである。党大会後から始まった債務圧縮政策は中国の雇用を支えてきた民営中小零細企業を直撃、報道ベースでざっくり500万件が倒産し200万人が路頭に迷い、740万人の出稼ぎ者が都市部から農村に戻った。その原因を習近平路線にあるとする声は党内でも大きい。習近平の政策の一番強烈なところは「習近平を核心とする党中央」が一切を指導する独裁路線であり、株式市場も為替市場も民営企業も債務も、党(習近平の意向)が完璧にコントロールしてやろう、という点だ。そんなものを完璧にコントロールできる天才的指導者などいるか、という話だ。
 これは鄧小平の改革開放路線(資本主義を経済���手段として容認し、経済活動については政治的制約を極限まで減らし、結果的に豊かになった企業家および中間層を党に取り込むことで共産党の権力を強くする)とは真逆。だから、習近平路線の呼び名は「逆走路線」あるいは「改毛超鄧」(毛沢東のやり方を改良して鄧小平を超越する)と表現される。
胡錦濤政権末期を振り返ると、鄧小平路線を長年継続してきた結果、(資本家を受け入れた)共産党の腐敗と風紀の乱れが激化し、貧富の差の拡大によって大衆の不満が膨らみ、経済が資本主義(自由主義)、政治が社会主義(全体主義)という不均衡によって、共産党は経済の資本主義化にブレーキをかけるか、政治の社会主義体制の看板を下ろすかの選択の岐路に立たされていた。この選択をできずにいた胡錦濤政権から、矛盾が極限まで膨らんだ状態の中国を受けついだ習近平政権は、高度経済成長の持続を諦め、成長減速を「新常態」(ニューノーマル)と受け入れて、経済構造の大改革を行うとした。だが、文革時代に思春期を過ごし、大した経験や知識をもたない習近平には参考となる政治家手本は毛沢東しかおらず、毛沢東のやり方を模倣する以外なかった。
 結果として起きた現象を上げれば、安邦保険や海南航空集団といったメガ民営企業の事実上の国有化などによる民営企業のパニック、2015年上海“株災”から始まった中国株式市場の信用失墜、意見の対立する政治家、官僚排除による党内組織機能の硬直化やサボタージュ、中国製造2025(製造業の高度化)や一帯一路(国内余剰生産などの矛盾を国外に移転、拡大することによる問題解消を狙った中華式経済圏の拡大)といった戦略を中国の覇権主義台頭と警戒した米国との貿易戦争などが重なって、中国経済は急減速した。外資引き上げが加速し、キャピタルフライトはとどまらず、人民元は急落を続け、不動産バブル、地方債務ははじける寸前であり、社会消費の鈍化が目立つようになった。
「鄧小平路線に戻すべき」との声も
 2017年暮れごろから中国政府内の金融官僚たちは「ミンスキーモーメント」という言葉を口にし始めた。これを警戒し、習近平政権は金融バブル崩壊圧力を緩めるために2018年6月、P2P金融業者(ネットなどをプラットフォームに使った個人間融資)を選んで破綻させたのだが、大量の自殺者、失踪者が出て数百万単位の金融難民を出した苛酷なものだった。ネット上で怨嗟の声が渦巻き、習近平政権に対する大衆、特に中間層の敵意を形成することになった。しかも、P2Pを破綻させたところで、中国の巨大な金融破たんリスクが解消されるわけもなく、むしろ次はより大きなショックがくると国内外のアナリストたちは恐怖を感じるようになった。ここに、米国との貿易戦争が重なり、中国経済は改革開放以来、例をみないほどに追いつめられている。
 党内では現状を改善するためには路線を旧鄧小平路線に戻すべきだと主張する声が強くなっていた。だが、習近平にとって旧鄧小平路線に戻ることは自身の敗北を認め、下手をすれば引退という形で責任を取らされる可能性があり、簡単には認められない。習近平は最終的にどうするのか、その答えが改革開放40周年記念日に行われた演説であった。
 演説の内容を簡単にいえば、旧鄧小平路線には戻らない、という習近平の決意が打ち出されている。見出し的には「改革開放路線の継続宣言」と報じてるメディアもあるが、中身はあくまで習近平路線維持を押し通したものだった。鄧小平の言葉よりも毛沢東の言葉を多く引用しているし、なにより胡錦濤政権時代の2008年に行われた改革開放30周年記念行事には江沢民ら長老が勢ぞろいしたが、今回、長老連は軒並み欠席。現役指導部と習近平の取り巻きだけが参加した習近平独演ショーのようになっていた。
まず「党が一切を指導する」(経済、市場を含めた国家占有至上主義路線)の維持を繰り返した。
 また中国を国際秩序の擁護者としながら、「中国人民にあごで偉そうに指図できる教師様はいない」と毛沢東風に語り、中国が目指すのは米国はじめ西洋社会が示す民主主義モデルではなく、中国が独自の道をいくのだと主張している。これは既存の国際秩序への挑戦姿勢と受け取れよう。米国を暗にさして「覇権主義と強権主義に旗幟鮮明に反対する」と牽制している。また国有経済優先姿勢も明確にし、「公有経済制はみじんもゆるがさない」としている。改革開放路線継続といいながら、実は逆走路線である。党内改革派からは鄧小平路線に回帰し、国際社会との融和・妥協点を探るべきだという意見が出ているが、それにも習近平はノーだということだ。
 「改革すべきところ、改革できるところは必ず改革する、改革すべきでないところ、改革できないところは絶対改革しない」とのべているが、これは事実上の「これ以上改革開放しない」宣言といえるだろう。習近平の本音はもとのまま毛沢東時代逆走路線ということだ。とりあえず、鄧小平を少し持ち上げてみせるが、「できないものはできない」と、開き直ったようにもみえる。さらに一流の軍隊を作って中華民族の復興路線の後ろ盾とする社会主義現代強国化路線の堅持を訴えた。
  また「党の集中統一指導により、我々は歴史の偉大なる転換を実現し、改革開放新時代と中華民族の偉大なる復興の新たな道のりを切り開くことができる。一連の重大なリスクの挑戦を受けて立つことができる。無限の艱難辛苦を克服し、変局、風波、洪水、パンデミック、地震、危機もろもろに対応でき防止できる能力がある。古臭くなった過去のやり方でもなく、旗印を安易に挿げ替えただけの邪道でもなく、ゆるぎない中国社会主義路線を堅持するのだ」と語っている。
「旗印を安易に挿げ替えた邪道」とは
 「旗印を安易に挿げ替えた邪道」とは、経済の資本主義化を社会主義初級段階に言い換えて自由主義路線を推し進めた鄧小平を念頭に置いているとすれば、習近平の本音がどこにあるかは明らかだ。しかも、習近平が考えうるリスクの羅列の筆頭に「変局」「風波」が挙がっている。変局を直訳すれば非常事態だが、これには政治的意味が含まれており、革命や政変、戦争などを連想させる言葉である。風波は動乱、天安門事件のような社会や政治の動乱を差す言葉だ。習近平が自分の路線を押し通す先に、政変や動乱のリスクも想定しているともとれる。この重要講話を読む限り、習近平は妥協しないつもりであり、いざとなったら政変も動乱も受けてたつ、といわんばかりのやけっぱちで暴走気味であるとも受け取れるのではないか。
 さて、この重要講話発表の翌日に中央経済工作会議が開催された。新華社によれば会議では「世界は百年に一度の大変局に直面している。変局中には危機と同時にチャンスが併存しており、これは中華民族の偉大なる復興に重大なチャンスをもたらす」と指摘されたという。ここでも、「変局」が意識されている。とにかく来年は、世界も中国も政治体制、経済や秩序のフレームワークが激変するような非常事態がおきうる危険な一年という意識がにじみでている。だから、経済工作会議の前に開かれた政治局会議で2019年、2020年経済成長目標は6.1%に設定すべしと提言された。今年の経済成長は6.6%前後の見込みで、それでも肌身に厳しい状況を感じるのだから、来年の厳しさは想像以上だろう。ちなみに国家統計局内の特別チームが内部報告用に取りまとめた統計によれば今年の本当の成長率は1.67%という(向松祚・人民大学貨幣研究所副所長、NYT)。
 会議ではマクロ政策方針は積極財政、穏健通貨政策をとり、よりカウンターシクリカル(逆周期調節)な対応を強化する、とした。さらに積極財政を効果的にするために、大幅減税を実施し、地方政府の専項債権(インフラプロジェクトなどの資金調達のための特別債)規模を大幅に拡大させる、とした。同時に地方債務リスクを穏健に妥当にコントロールする。貨幣政策は適度に緩め、流動性を確保し貨幣政策メカニズムの改善を図りつつ、直接融資比重を上げて民営の中小零細企業の融資困難問題を解決するとした。穏当をキーワードにした慎重な政策で痛みを最小限にとどめるつもりなのか。
構造改革については、国有企業改革が首位におかれた。珍しく踏み込んできたと思える発言は「政企分開、政資分開と公平競争原則を堅持する。国有資本を強く優位に大きくし、企業を管理することから資本を管理することへの転換実現を加速する」とした点だ。国有企業の競争力を強化することを政策の基礎として、党と国有企業の関係を、あくまで国有資本の管理者として、企業自体の管理は政治と切り離す、という意味だとしたら、これは習近平路線の逆をいく話だ。しかも、「民営企業の発展を支持し、制度環境を法治化し、民営企業家人身の安全と財産の安全を保護する」としている。民営企業家の不審死、自殺が相次ぎ、不自然なやり方で民営企業の国有化を進めた、習近平のこれまでのやり方を改める、という意味にもとれる。
米中貿易戦争が再燃したら…
 こうして見てみると、経済政策に関していえば、習近平路線と離れて独自に動きだしているように見える。だが改革開放記念演説に見た習近平の自分のやり方への執着をみれば、本当に経済工作会議のもとに打ち出された方針で運営されるのかも定かではない。そもそも、中央委員会総会によって次の5年の政策の大枠の方向性が可決されていないのだ。
 ちなみに会議に国家副主席の王岐山が欠席したのは、党内で意見分裂があったからだ、という見方もあった。すでに中央委員でもない王岐山の欠席に意味があるかどうか別として、党内で習近平派とアンチ習近平派に分かれて、政策の方向性が紛糾しているという話は私も各方面から仄聞(そくぶん)している。習近平の権力への執念が経済政策の方向性の定まりがたさの原因とすると、今後の見通しは不確定きわまりない。しかも90日停戦を経て3月1日には、米国との貿易戦争が再燃するかもしれない。そうなれば、中国経済のハードランディング回避は難しくなろう。今年のP2P破綻のような選択的破綻でしのぐにしても、規模はリーマンショック級以上、という予想をいうアナリストたちは少なくない。
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