#声/怖るべき親たち
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声/怖るべき親たち ベスト・オブ・コクトー ジャン・コクトー 岩瀬孝・鈴木力衛・大久保輝臣 ほか=訳 白水社 装幀=司修
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Will you date me?
Breathe if yes.
Recite the Bible in Japanese if no.
1:1]神が天と地を創造された当初、
[1:2]地は無形の空虚であり、暗闇が深層の顔を覆っていたのに対し、神からの風が水面に吹き荒れた。
[1:3]それから神は「光あれ」と言われました。そして光がありました。
[1:4]そして神は光が良かったのを見ました。そして神は光と闇を分けました。
[1:5]神は光の日と呼ばれ、闇は夜と呼ばれました。そして、夕方があり、朝、最初の日がありました。
[1:6]そして神は言われた、「水の中にドームを作り、水と水を分けさせなさい」。
[1:7]それで神はドームを作り、ドームの下にある水とドームの上にある水を分けました。そして、そうでした。
[1:8]神はドームスカイと呼ばれました。そして夕方があり、二日目は朝でした。
[1:9]そして神は言われた、「空の下の水が一つの場所に集められ、乾いた地が現われるように」。そして、そうでした。
[1:10]神は乾燥した土地を地球と呼び、集められた水を海と呼びました。そして、神はそれが良いことを見ました。
[1:11]神は言われた、「地は草を生みなさい。種を産む植物、種を含む実を結ぶ地上のあらゆる種類の果樹」。そして、そうでした。
[1:12]地球は植物を生み出しました。植物はあらゆる種類の種を生み出し、あらゆる種類の木は種を含む実を結んでいます。そして、神はそれが良いことを見ました。
[1:13]そして夕方があり、三日目は朝でした。
[1:14]そして神は言った、「空のドームに昼と夜を分ける明かりを置いて、しるしと季節と日と年とにさせなさい。
[1:15]そして、それらを空のドームの光にして、地球に光を放ちましょう。」
[1:16]神は二つの大きな光を造りました。昼を支配する大きな光と夜を支配する小さな光、そして星です。
[1:17]神は彼らを空のドームに置き、地球に光を与えた。
[1:18]昼と夜を支配し、暗闇から光を分離します。そして、神はそれが良いことを見ました。
[1:19]そして夕方があり、四日目の朝があった。
[1:20]そして神は言った、「水が生き物の群れを生みだし、鳥が空のドームを越えて地球上を飛ぶようにしましょう」。
[1:21]それで神は偉大な海の��物と、水が群がるあらゆる種類のあらゆる生き物、そしてあらゆる種類の翼のある鳥を創造されました。そして、神はそれが良いことを見ました。
[1:22]神は彼らに祝福を与えて、「実り豊かになり、海の水を増やし、水を満たし、鳥を地上で育てなさい」と言われた。
[1:23]そして夕方があり、五日目に朝があった。
[1:24]そして神は言った、「地はあらゆる種類の生き物を生むようにしよう。牛と忍び寄る物、あらゆる種類の地の野生動物。」そして、そうでした。
[1:25]神はあらゆる種類の地球の野生動物、あらゆる種類の牛、あらゆる種類の地面に忍び寄るすべてのものを造られました。そして、神はそれが良いことを見ました。
[1:26]それから神は言った、「私たちの似姿に従って、私たちの姿に人類を作りましょう。海の魚、空の鳥、牛、そしてその上に彼らを支配させましょう。地球のすべての野生動物、そして地球に忍び寄るあらゆる忍び寄るものの上に。」
[1:27]それで神は人類を彼のイメージで、神のイメージで創造した。男性と女性が作成しました。
[1:28]神は彼らを祝福され、神は彼らに言われた、「実り豊かになり、地を満たし、地を征服し、海の魚と、空の鳥と、すべての生き物とを支配する。地球上を移動します。」
[1:29]神は言われた、「見よ、わたしはあなたに、すべての地の表面にある種を産むすべての植物、およびその実に種を含むすべての木をあなたに与えた。
[1:30]そして、地球のすべての獣、空のすべての鳥、そして地球上にcreepうすべてのもの、生命の息吹を持つすべてのものに、私はすべての緑の植物を食物に与えました。」そうだった。
[1:31]神は自分が作ったものすべてを見ました。実際、それはとても良かったです。そして夕方があり、6日目の朝がありました。
[2:1]こうして天と地は完成し、すべての群衆は完成した。
[2:2]そして、七日目に神は彼がした仕事を終え、七日目に彼がしたすべての仕事を休んだ。
[2:3]それで、神は七日目を祝福され、神を祝福しました。
[2:4]これらは、天と地が創造された時の世代です。主なる神が大地と天を造られた日に、
[2:5]畑の植物がまだ地上になく、畑の草がまだ芽を出していないとき-主なる神がそれを地上に降らせず、地上まで耕す者がいなかったから;
[2:6]しかし、小川が地球から上昇し、地面の表面全体に水をまく-
[2:7]それから主なる神は、地のちりから人を形成し、命の息を鼻孔に吸い込んだ。その男は生き物になりました。
[2:8]主なる神は東のエデンに庭を植えられた。そしてそこに彼は彼が形成した男を置きました。
[2:9]主なる神は、地上から、目にやさしく、食物に良いすべての木、庭の中にある命の木、善悪の知識の木を育てられた。
[2:10]エデンから川が流れ出て庭に水が行き、そこから川が分かれて4つの枝になります。
[2:11]最初の名前はピションです。それは金があるハビラの全地の周りを流れるものです。
[2:12]その土地の金は良い。 bdelliumとオニキスの石があります。
[2:13]第二の川の名前はギホンです。それはクッシュの全地を流れるものです。
[2:14]第三の川の名前は、アッシリアの東を流れるチグリスです。そして4番目の川はユーフラテス川です。
[2:15]主なる神はその人を取り、エデンの園に入れてそれを耕し、それを守った。
[2:16]そして神は主に命じられた、「あなたは庭のあらゆる木を自由に食べてもよい。
[2:17]しかし、善悪の知識の木からはあなたは���べてはならない。あなたがそれを食べる日には、あなたは死ぬであろう」。
[2:18]主なる神は言われた、「その人がひとりでいるのは良くない。わたしは彼を彼のパートナーとして助手とする」。
[編集] 2:19それで、主なる神は、地上から野のすべての動物と、空のすべての鳥とを形成し、それらを人のところに連れて行って、彼らが何と呼ぶかを見させた。そして、その男があらゆる生き物と呼ぶものは何でも、それはその名前でした。
[2:20]男はすべての牛、空中の鳥、野のすべての動物に名前をつけた。しかし、男性にとって、彼のパートナーとしてのヘルパーは見つかりませんでした。
[編集] 2:21それで、神、主は深い眠りを人に降らせ、彼は眠った。それから彼はrib骨の一つを取り、肉でその場所を閉じました。
[2:22]そして、神、主がその男から取ったrib骨は、彼が女にして、その男に連れて来た。
[2:23]それから男は言った。「これはついに私の骨の骨であり、私の肉の肉です。これは女性と呼ばれるでしょう。
[2:24]それで男は父と母を離れて妻にしがみつき、彼らは一つの肉になります。
[2:25]その男とその妻は両方とも裸で、恥ずかしくない。
[3:1]さて、蛇は、主なる神が造られた他のどんな野生動物よりもcraftであった。彼は女性に言った、「神は「庭のどの木からも食べてはならない」と言ったのですか?」
[3:2]女は蛇に言った、「庭の木々の実を食べてもいい。
[3:3]しかし、神は言われた、「あなたは庭の真ん中にある木の実を食べてはならない。また、それに触れてはならない。さもないと死ぬ。 '"
[3:4]しかし、蛇は女性に言った、「あなたは死なない。
[3:5]神はあなたがそれを食べると目が開かれ、善と悪を知って神のようになることを知っています。」
[3:6]それで、女性は木が食物に良いこと、そしてそれが目に喜ばしいこと、そして木が一人の賢者を作ることを望んでいることを見たとき、その実を取って食べました。彼女はまた、夫と一緒にいた夫にいくつかを与え、彼は食べました。
[3:7]それから、両方の目が開かれ、彼らは自分たちが裸であることを知った。そして彼らはいちじくの葉を縫い合わせ、自分用にふんどしを作りました。
[3:8]彼らは夕風の時に庭で神の主が歩いている音を聞き、男とその妻は庭の木の間に神の主の臨在から身を隠した。
[3:9]しかし、神、主は人に呼ばわって、「どこにいるのか」と言われた。
[3:10]彼は言った、「庭であなたの音が聞こえた。私は裸だったので、怖かった。自分を隠した」。
[3:11]彼は言った、「だれがあなたが裸だとあなたに言ったのですか。あなたは私に食べないように命じた木から食べましたか」。
[3:12]男性は言った、「あなたが私と一緒にいた女性は、木から実をくれたので、食べました」。
[3:13]それから、神、主は女に言われた、「あなたはこれをどうしたのか」。女性は「蛇が私をだまして、食べました」と言いました。
[3:14]主なる神は蛇に言われた、「あなたはこれをしたので、あなたはすべての動物とすべての野生の生き物との間でのろわれている。あなたの腹の上に行き、あなたはあなたの人生のすべての日を食べなければならない」 。
[3:15]私はあなたと女性の間、そしてあなたの子孫と彼女の間に敵意を置きます。彼はあなたの頭を打ち、あなたは彼のかかとを打ちます。」
[3:16]彼は女性に言った、「私は出産時にあなたの苦痛を大きく増します。痛みであなたは子供を産みますが、あなたの欲望はあなたの夫のためであり、彼はあなたを支配します。」
[3:17]彼は言った、「あなたはあなたの妻の声に耳を傾け、わたしがあなたに命じた木を食べたので、 『あなたはそれを食べてはならない』と呪われた。あなたの;あなたは苦労してあなたの人生のすべての日それを食べるものとします;
[3:18]いばらとあざみはあなたのために生むでしょう。あなたは畑の植物を食べなければならない。
[3:19]顔の汗で、地面に戻るまでパンを食べる。あなたは塵であり、塵に帰らなければならない。」
[3:20]その男は妻イブと名付けた。なぜなら彼女はすべての生きている母親だったからだ。
[3:21]主なる神は人とその妻のために皮の衣を作り、それを着た。
[3:22]主なる神は言われた、「見よ、人は善と悪とを知って、わたしたちのようになった。そして今、彼は手を伸ばして、命の木から取って食べ、永遠に生きる" -
[3:23]それで、主なる神は、彼をエデンの園から、彼が連れ出された地まで送られた。
[3:24]彼は男を追い出した。エデンの園の東に彼はケルビムと、命の木への道を守るために燃え上がり回る剣を置いた。
[4:1]今、その男は妻のイブを知っていたので、彼女はカインを考え出して、「主の助けを借りて男を産んだ」と言った。
[4:2]次に彼女は彼の兄弟アベルを産んだ。アベルは羊の番人であり、カインは地の耕うん機でした。
[4:3]カインは時間の経過とともに、地の実のささげ物を主にささげた。
[4:4]そしてアベルは、その群れの初子である脂肪分を持ち込んだ。そして、主はアベルと彼の捧げ物を尊敬していた、
[4:5]しかし、カインと彼の捧げ物については、彼には何の配慮もありませんでした。それでカインは非常に怒っていて、彼の表情は落ちました。
[4:6]主はカインに言われた、「どうしてあなたは怒っているのか。なぜあなたの表情が落ちたのか。
[4:7]うまくいけば、受け入れられませんか?そして、あなたがうまくいかなければ、罪はドアに潜んでいます。その欲望はあなたのためですが、あなたはそれをマスターしなければなりません���」
[4:8]カインは弟アベルに言った、「野原に出よう」。そして、彼らが野原にいたとき、カインは彼の兄弟アベルに対して立ち上がって、彼を殺しました。
[4:9]主はカインに言った、「あなたの兄弟アベルはどこにいるのか」。彼は言った、「私は知らない。私は私の弟の番人か?」
[4:10]主は言われた、「あなたは何をしたのですか。聞いてください。あなたの兄弟の血が地からわたしに叫びます
[4:11]そして今、あなたはあなたの手から兄弟の血を受け取るために口を開いた地面からのろわれています。
[4:12]あなたが地面に着くと、それはもはやあなたにその力を譲りません。あなたは地上で逃亡者であり、放浪者になります。」
[4:13]カインは主に言った、「私の罰は耐えることができないほど大きい!
[4:14]今日、あなたは私を土から追い出しました。そして、私はあなたの顔から隠されます。私は逃亡者であり、地球上の放浪者になります。
[4:15]それから主は彼に言われた、「そうではない!カインを殺す者は七度の復venに苦しむだろう」。そして、主はカインに印をつけられたので、彼の上に来た者はだれも彼を殺さない。
[4:16]カインは主の前を離れ、エデンの東のノドの地に定住した。
[4:17]カインは妻を知っていたので、彼女は妊娠してエノクを産んだ。彼は都市を建設し、息子エノクにちなんでエノクと名付けました。
[4:18]エノクに生まれたのはイラド。イラドはメフヤエルの父、メフヤエルはメトサエルの父、メトシャエルはラメクの父でした。
[4:19]ラメクは2人の妻を連れて行った。一人の名前はアダで、もう一人の名前はジラでした。
[4:20]アダはジャバルを産んだ。彼はテントに住んで家畜を飼っている人々の祖先でした。
[4:21]彼の兄弟の名前はジュバル。彼はly琴とパイプを演奏するすべての人々の祖先でした。
[4:22]ジラは、あらゆる種類の青銅と鉄の道具を作ったツバルカインを産んだ。トゥバルカインの妹はナアマでした。
[4:23]ラメクは妻に言った:「アダとジラ、私の声を聞いてください。あなたはラメクの妻たち、私の言うことを聞いてください。
[4:24]カインが7倍に復すれば、本当にラメクは77倍になります。」
[4:25]アダムは再び彼の妻を知り、彼女は息子を産んで彼にセスと名付けた。彼女は言った。
[4:26]セスにも息子が生まれ、エノシュと名付けました。その時、人々は主の名を呼び始めました。
#[3:4]しかし、蛇は女性に言った、「あなたは死なない。#[3:5]神はあなたがそれを食べると目が開かれ、善と悪を知って神のようになることを知っています。」#[3:6]それで、女性は木が食物に良いこと、そしてそれが目に喜ばしいこと、そして木が一人の賢者を作ることを望んでいることを見たとき、その実を取って食べました。彼女はまた、#[3:7]それから、両方の目が開かれ、彼らは自分たちが裸であることを知った。そして彼らはいちじくの���を縫い合わせ、自分用にふんどしを作りました。#[3:8]彼らは夕風の時に庭で神の主が歩いている音を聞き、男とその妻は庭の木の間に神の主の臨在から身を隠した。#[3:9]しかし、神、主は人に呼ばわって、「どこにいるのか」と言われた。#[3:10]彼は言った、「庭であなたの音が聞こえた。私は裸だったので、怖かった。自分を隠した」。#[3:11]彼は言った、「だれがあなたが裸だとあなたに言ったのですか。あなたは私に食べないように命じた木から食べましたか」。#[3:12]男性は言った、「あなたが私と一緒にいた女性は、木から実をくれたので、食べました」。#[3:13]それから、神、主は女に言われた、「あなたはこれをどうしたのか」。女性は「蛇が私をだまして、食べました」と言いました。#[3:14]主なる神は蛇に言われた、「あなたはこれをしたので、あなたはすべての動物とすべての野生の生き物との間でのろわれている。あなたの腹の上に行き、あなたはあなたの人生のす#[3:15]私はあなたと女性の間、そしてあなたの子孫と彼女の間に敵意を置きます。彼はあなたの頭を打ち、あなたは彼のかかとを打ちます。」#[3:16]彼は女性に言った、「私は出産時にあなたの苦痛を大きく増します。痛みであなたは子供を産みますが、あなたの欲望はあなたの夫のためであり、彼はあなたを支配します。」#[3:17]彼は言った、「あなたはあなたの妻の声に耳を傾け、わたしがあなたに命じた木を食べたので、 『あなたはそれを食べてはならない』と呪われた。あなたの;あなたは苦労してあな#[3:18]いばらとあざみはあなたのために生むでしょう。あなたは畑の植物を食べなければならない。#[3:19]顔の汗で、地面に戻るまでパンを食べる。あなたは塵であり、塵に帰らなければならない。」#[3:20]その男は妻イブと名付けた。なぜなら彼女はすべての生きている母親だったからだ。#[3:21]主なる神は人とその妻のために皮の衣を作り、それを着た。#[3:22]主なる神は言われた、「見よ、人は善と悪とを知って、わたしたちのようになった。そして今、彼は手を伸ばして、命の木から取って食べ、永遠に生きる#[1:2]地は無形の空虚であり、暗闇が深層の顔を覆っていたのに対し、神からの風が水面に吹き荒れた。#[1:3]それから神は「光あれ」と言われました。そして光がありました。#[1:4]そして神は光が良かったのを見ました。そして神は光と闇を分けました。#[1:5]神は光の日と呼ばれ、闇は夜と呼ばれました。そして、夕方があり、朝、最初の日がありました。#[1:6]そして神は言われた、「水の中にドームを作り、水と水を分けさせなさい」。#[1:7]それで神はドームを作り、ドームの下にある水とドームの上にある水を分けました。そして、そうでした。#[1:8]神はドームスカイと呼ばれました。そして夕方があり、二日目は朝でした。#[1:9]そして神は言われた、「空の下の水が一つの場所に集められ、乾いた地が現われるように」。そして、そうでした。#[1:10]神は乾燥した土地を地球と呼び、集められた水を海と呼びました。そして、神はそれが良いこと���見ました。#[1:11]神は言われた、「地は草を生みなさい。種を産む植物、種を含む実を��ぶ地上のあらゆる種類の果樹」。そして、そうでした。#[1:12]地球は植物を生み出しました。植物はあらゆる種類の種を生み出し、あらゆる種類の木は種を含む実を結んでいます。そして、神はそれが良いことを見ました。
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年収っていうか年商だけど。原価もそんなにかからないから年収って書いた。 こんなこと匿名でしか書けないけど何年も頑張ってきたからマジで嬉しくて誰かに言いたくて書いた。 特定回避のために用語は全部一般的なワードに置換えて書く。 どんなことしてるか概要 一言で言うと新興宗教の教祖。 信者は400人くらい。 会費はないのでお布施とグッズ販売のみ。 あと信者に健康食品とかを売ってて(合法だぞ)、 それで全部合わせた金額から経費を除いてだいたい3000万。 宗教法人じゃないから半分くらい持っていかれるけどな…… どうやって始めたか 元々宗教とかには全く無縁だった。そりゃ墓参りとクリスマスくらいはやるけど。 街中で新興宗教の勧誘を見るとうわぁ……って思ってた。たぶん普通の感覚だと思う。 やろうと思ったきっかけは、某首相暗殺事件後ニュースでフォーカスされた3000万円の本とか壺とかを見て、これめっちゃ儲かるなって思って興味を持ったこと。 ノウハウを見ようと思ってそこそこ有名な新興宗教に入って、3か月でさっと脱退。 引き抜きはバレたら怖いからしなかった。 街中で地道に声かけて人集めて、初めて信者になってくれたのが勧誘始めてから1ヶ月くらいだった。 SNSも使ったけどあれはダメだな。 やり方が良くなかったのかもしれないけど、SNS経由で定着した人は一人もいない。 その後は信者に勧誘させて、増えて、勧誘させて……で倍々ゲーム。 軌道に乗ったら俺は勧誘とかしないで教祖としてふるまうのに集中した。 集金方法 お布施 基本はこれ。うちは会費がないので、『サービスに対する対価』として払ってもらってる。 オ○ムのイニシエーションってあったけど、あんな感じ。 悩みを聞いてそれっぽいこと言ったり、修行させたり。 金額によってサービスに差がついていて、 安い料金を払うと5人同時のお悩み相談で、高い金払えばサシで相談できる、とか。 ちなみに料金表もある。高いメニューは『時価』(実際は別のワード)って書いてた。 お布施の金額に応じて賞状みたいな紙を配っている。 あとは集会やイベントのたびにその月の布施の額の上位ランカーを発表して皆さん見習いましょう!って言って煽る。 イベント 布施を誘発するために定期的に行う。 うちは仏教オマージュなので、盆と彼岸と正月にイベントを行う。 イベントと言っても大したことはできない。 ホール借りて、ゲスト(呼べる範囲で有名な歌手とかタレント。まあそんなすごい人は呼べない)呼んで楽しませて、 説法してみんなで歌って終わり。上に書いた布施の金額の表彰式もここでやる。 物販 布施の次に稼いでる。 ありがたいグッズを販売する。お守りが多い。大きいのだと仏壇(といっても小さめのやつだけど) 俺はアニメとか好きだからその手のグッズを結構参考にしてて、ランダムで出てくるキーホルダー型お守り(全20種)とか用意したら結構評判良い。 外部のデザイナー(全然宗教関係ない人)に企画をお願いして、 市販のカスタマイズできるグッズ制作サービスを使ってる。 中には俺の写真入りアクリルスタンドとかあって自分でも笑っちゃうんだけど、それを握りしめて祈ってる信者を見ると少し嬉しい。 本もやっと1冊出した。自費出版。ちゃんと俺が書いたよ。調べたけどゴーストライターって結構高いんだな。 健康食品 信者は老人が多いので、売れるかなと思って始めたら結構売れる。 これもパッケージをカスタマイズできるサービスがあるので適当なお茶とかを売ってる。 薬って言っちゃうと捕まるからあくまで健康食品。 宗教っぽいこと言ってごまかすしかない。 気を付けていることは、同じ食品でいかにも宗教なパッケージと穏当なパッケージの2種類を用意すること。 一見宗教っぽくないパッケージは信者が非信者の身内(親戚、知り合い)に配る用にちょうどいい。勧誘にもなる。 大変なこと メンタルへの負担がデカい。信者って基本情緒不安定だからその人達と話してると辛くなる時がたまにある。 ただ超然とした態度を貫いた方が教祖っぽいかなって思ってるから、同調しないことを心がけてる。 教義を考えるのも結構大変。 修行熱心な信者がいて、ある日教義について「ここって矛盾してませんか?」というようなことを言われた時はかなり焦った。 (その場は上手く誤魔化して、その人には教義を考えるチームに入ってもらった) 組織運営も気を遣う。 信者にメンヘラが多いからすぐ喧嘩する。 一応教義で仲良くしなさいって言ってるから露骨な喧嘩はしないけど、仲間外れにしたりする。 多くの場合仲間外れにされた人に原因があるんだけど、そいつが離脱するのも困る。 かといって学校の先生よろしくコラー!って言うのもカッコ悪いから、階級(うちには布施や歴によって決まる階級がある)が一つ上の人間に解決させる。 この辺かな。でもこういう悩みって普通の会社でも同じだよな? 金もらえてるから余裕で頑張れる。 当面の目標は宗教法人になること。税金が重すぎる。 読んでくれてありがとう。あなたの今世と来世に幸せがありますように!
ビジネス宗教作ったら2年で年収3000万いった
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【2話】 はじめてLSDをやったときのレポ 【さいばーひっぴーができるまで】
僕と友人の“しのはる”は、LSDがどういう効果をもたらすのか特に分かっていなかったが、お気に入りのプッシャーからLSDを引いてみて、早速試してみることにした。
僕らは馴染みの公園に行き、緊張の中LSDを摂取したのだが、初めてのLSDは量が少なかったのか、高揚感や感情の増大などの効果はあったものの、幻覚を見るまでには至らなかった。
ただそれでも、ファミレスで2時間ほど互いに絵を描くことに没頭して奇妙な絵を描いたり、途中で雨が降ってきたのに雨を浴びるのが気持ちいいからと傘もささずに笑顔でびしょ濡れになったりしていて、初めてのLSDは十分愉快で興味深い思い出ではあった。
―――僕らはそれからもLSDを引いて、数回ほど、1ヒット分(100μg分)のLSDの体験をしていたのだが、LSDトリップの醍醐味を味わ���ことができた体験は、初めてのLSD体験から約1年後のことであった。
このときは、しのはると大学時代の友人でLSD初体験の“イシカワ”を呼び、3人で公園に行って、LSDを摂取した。またこのときは、Twitter上で“地下薬局”と名乗るプッシャーから引いてきた、角砂糖に垂らされたLSDを摂ったのだが、今までのLSDの2倍ほどの効果を感じられるものだった。
摂取してから1時間ほど待つと、視界はシラフのときより俄然明るく、輝かしく見えていて、芝生の緑や空の青々しさ、駆け回る少年の頬の赤らみなどが強調されていたし、なんの変哲もないただの公園なのに、あらゆる対象物に新奇性を覚えるほど、童心に帰ったような感覚で物事を見られるようになっていた。
僕は長らく、地べたにあぐらをかいて座り、公園の池の水面に浮かんだ油膜(それは鮮やかな虹色に発光するマーブル模様に見えている)を恍惚と眺めていた。すると、飛んできた鴨がその池の上に着水したのだが、不思議なことに、その様子はスローモーションがかかったように見え、翼の動きの一つ一つを鮮明に捉えることができた。
鴨は池の上を優雅に遊泳し始め、その油膜の上を通る。鴨の後方に次々と生まれる水面に広がる波紋の一つ一つが、極彩色に煌めくマーブル模様を帯びて、ゆっくりと広がっていく……。
そしてふと、「このサイケデリックな感覚のまま大麻を吸えば、もっと高みにイけるのではないか」と思い立たった。僕は2人に声をかけると、景気良く極太ブラントを作って、3人でそれをまわすことにした。
手始めにひと吸いすると、それだけで視界の奥行き感がなくなり、平坦な2次元動画のように見えてきた。さらに、外界の全ての動きがスローになり、鳥のさえずりや車の走行音などの環境音にはエコーがかかっているように聞こえ始めた。
この時点で、すでに現実の現実感がなくなったように感じていて、「今回こそ戻れないほどやりすぎてしまった」とかなり切迫していたのだが、もうどうにでもなれという気持ちで、それからも二巡三巡とまわってくるブラントを吸い続けた。
公園に生えている木の幹は、呼吸をしているように内側に収縮したり外側に拡張したりしていて、木々が呼吸しているように思えた。さらに深く吸うと、規則性を持って複雑に変化する半透明の幾何学模様が視界全体に現れ、その半透明の幾何学模様越しに、呼吸をしている木々が見えていた。地面は海のように波打って動いているように見え、その波打ちの残像まで見えていて、波打つ地面は遠くなるに連れて微妙に反り返っている。
視覚だけではない。思考は次から次へと矢継ぎ早に連想されながら流れていて、その矢継ぎ早に流れている思考とは別に、バックグラウンド再生のように同時に矢継ぎ早に流れる思考があった。そのため、思考を一つに絞って処理するのが難しく、思考を口に出そうとしても、思考の速さに口の動きが追いつかなくなっていた。
しかも短期記憶がほとんどなくなっていて、ついさっき浮かんだ思考が思い出せなくなっていたので、なんとか紡いだ言葉を口に出しても、言葉を口にした時点で何を���ろうとしていたか思い出せなくなっていた。
そんなこんなで、やっとのことで極太ブラントを吸い切ると、ついには“目の前の光景を細部まではっきりと見ることができているのに、見ているものがなんなのか認識できない”という状態になった。
その刹那、「もう戻れないのではないか?」という考えがよぎってしまい、その考えを元に高速で恐怖の連想ゲームが始まった。絶望感で声が出せなくなった。
しのはるも僕と同様に、声を出せないか、声を出せても支離滅裂なことしか発せられていなかったので、僕はパニック状態になりつつも、“彼も同じように狂人になっている”と悟って、少し安心した。
ところが、イシカワは平然とした口調で、「お腹すいた。寿司でも食う?」などと呑気なことを言っていた。僕としのはるは、当然まともに言語を話せる状態ではなかったので、顔を見合わせ、テレパシーを使って「こいつとは次元が違う」などと会話をした(LSDの統合失調症様の効果で、相手の思考が読み取れて自分の思考が伝わっていると思い込んでいただけではあるが)。
僕はイシカワに対して、「こんなキチガイが公園の外に出ていいわけがないし、食事するにしてもナマものは気持ち悪いから論外」などと伝えたかったのだが、イシカワも僕としのはるの異常な様子に少し脅えた表情をしているように見えたので、「一旦…それぞれ一人になって…みない?」などと必死に言葉を紡いで喋ると、しのはるはよくぞ言ってくれたという表情で「そうしよう」とだけ言って、そそくさと離れて行った。
イシカワはわけがわからないようで困惑していたが、僕も最後の力を振り絞って、「ごめん、もう…幻覚が凄くて…」などと言って、イシカワから離れた場所に歩いて行き、平たい地面の上に座り込んだ。
地面に座り込むと、現実の瑣末な事象から解放され、一気に幻覚ワールドに引き込まれる感覚があった。僕はどういうわけか、その感覚に集中できることに安心感を覚えていた。
座り込んだまま上空を見上げると、網目の中一つ一つに目玉があるドーム状の蜘蛛の巣が空の全体を覆っているように見えていた。
僕はその幻覚に圧倒されて、後ろにぶっ倒れるようにして仰向けに横たわった。仰向けになると、その幻覚は次第に色濃く迫力を増し、完全に周囲を覆っていった。
次第に、その幻覚は、視界に映っているだけという認識ではなくなっていって、“むしろ実際の現実の光景より現実っぽく思える”という、摩訶不思議な感覚になっていった。
どう考えても“まともでない側の人間”に、僕がその“当事者”になってしまったという事実に、僕は極度のスリルを感じたが、その感情と同時に、目を瞑ったらより深い幻覚ワールドに没入できるという期待もあったので、僕はゆっくりと目を瞑り、LSDに身を預けることにした。
―――僕は奇妙なフラクタル構造の幾何学模様に360度覆われた空間にいた。その幾何学模様は僕の脳に保存されている記憶とは全く関連がないような、まるで見たこともなく、この世のものとは思えないパターン・構造・配色に次々と変化をしていき、それは無限に変化していく……。
僕はいつの間にか身体感覚を認識できなくなっていて、現実世界とは切り離された、魂の空間とでもいうような世界に入っていき、現実の事象―ここがどこで、僕は誰で、今は何時で、何を摂取してこんなことになっているのか―などが、まるでわからなくなっていた。
ここから記憶は曖昧だが、気づくと、先の見えない遥か上空まで続いている高い塔に沿って、魂だけの自分が上空に向かって凄いスピードで進んでいた。上空に進めば進むほど、現実世界がどんどん遠のいていくような感じがして、これはとても言葉では言い表せないほどに爽快だった。
すると、スピードは次第に弱まり、フリーフォールのように猛スピードで落下していった。面白いことに、落下するごとに徐々に現実の事象が思い出されてきて、地面に直撃する寸前で身体感覚や現実の記憶を取り戻した。
と、思ったら、自分の過去をプレイバックするように高速で時間の巻き戻しが始まり、一人称視点で、学生時代から少年期、さらに覚えているはずのない幼少期から乳児期まで遡り、母親の胎内へ入っていった。
すると途中で、逆再生は止まり、今度は未来方向に向かって、高速で早送りされる映像が始まった。再び一人称視点で、誕生から今生きている時間まで進んでいったが、さらに現在を通過して、数分後の未来から自分が老いて死ぬまでの主観映像を見た。不思議なことに、これらの各瞬間は主観的に現実感があり、“今”の事象として認識されていた。
それから自分が死んだ後も、映像の早送りは続き、さらにその先の自分の死後の世界の映像を少し見させられ、また逆再生が始まった。そして未来の死の状態から生の状態に、さらに巻き戻って、現在の時間に戻った瞬間、急に意識がはっきりし、僕はその勢いで目を開けて上体を起こした。辺りを確認すると、少し離れた場所にいたしのはるも、ちょうど上体を起こしてこちらを見ていた。
今でこそサイケデリック体験についてある程度理解はできているけど、当時はこの体験がなんのことかまるでわからず、SFやファンタジーのような摩訶不思議な世界に放り込まれたような気持ちだった。
しのはるも僕と同じように神秘体験をしていたようで、僕らは興奮しながら、ただ顔を合わせ、互いに言葉にできない想像を絶する体験をしたことを感覚的に共有した。
その後、僕らはとりあえず作戦会議をしようという話になり、ガスト���行くことにした。言葉にするのはとても難しかったけど、どうにかお互い自分の体験を言葉にした上で、「LSDによる神秘体験を幼馴染と共有できていることの奇跡」などについて、恥ずかしげもなく語り合った。
また、僕たちはこの体験を通して、「死とは自分にも訪れるものなのだ」という本来当然の事実を、自分の肉体をもって理解することができたと感じていた。漠然と抽象的に、他人事としてイメージしていた“死”という概念の実態を掴めた気になって、死に対する恐怖心が薄れている感覚があった。
それと同時に、「今までいかに自分の人生に当事者としての自覚を持たずに、世間に合わせて流されるままに生きてしまったのだろう」とか、「どうせ死ぬのになぜお行儀よくしていたのだろう」というような後悔の念を強く抱いた。
そうして一通り話を終えた頃には、LSDの効果が下がっていて、サイケデリックな感覚は失われていってきていた。ただしかし、シラフに戻れば大丈夫という話ではなかった。臨死体験と括るだけでは物足りない神秘体験をしたということは、今後の一生を大きく変えるターニングポイントであり、一生忘れることのない体験なのだと思った。
そういえばよく覚えていないけど、トリップ中に体験していた“自分が死ぬまでのヴィジョン”は、このままの人格や生活環境であると、面白みのない人生を送って寂しく死んでいくという印象の体験だった。
ところで、イシカワはというと、そもそも僕としのはるほど大麻を吸っていなかったらしく、それによってトリップの深度の差ができていたようだった。とはいえ、イシカワも十分トランス状態ではあったので、僕としのはるが仰向けになってブッとび出したあたりで、その状況が猛烈に恐ろしくなったらしく、ひとりで電車に乗って、人混みに怯えながらどうにか帰ったらしい。
後日、イシカワにはちゃんとワケを話して、「ブッとびすぎててごめん」などと言って謝った。ただでさえイシカワは初体験なのだから、さぞかし怖かったんだろうなあと思う。
・
つづく(この物語は雑誌「さいばーひっぴー」の「さいばーひっぴーができるまで」に載っている内容とほぼ同じものです)
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この物語はフィクションです。また、あらゆる薬物犯罪の防止・軽減を目的としています( ΦωΦ )
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汚辱の日々 さぶ
1.無残
日夕点呼を告げるラッパが、夜のしじまを破って営庭に鳴り響いた。
「点呼! 点呼! 点呼!」
週番下士官の張りのある声が静まりかえった廊下に流れると、各内務班から次々に点呼番号を称える力に満ちた男達の声が騒然と漠き起こった。
「敬礼ッ」
私の内務班にも週番士官が週番下士官を従えて廻って来て、いつもの点呼が型通りに無事に終った。辻村班長は、これも毎夜の通り
「点呼終り。古兵以上解散。初年兵はそのまま、班付上等兵の教育をうけよ。」
きまりきった台詞を、そそくさと言い棄てて、さっさと出ていってしまった。
班付上等兵の教育とは、言い換えれば「初年兵のビンタ教育」その日の初年兵の立居振舞いのすべてが先輩達によって棚卸しされ、採点・評価されて、その総決算がまとめて行われるのである。私的制裁をやると暴行罪が成立し、禁止はされていたものの、それはあくまで表面上でのこと、古兵達は全員残って、これから始まる凄惨で、滑稽で、見るも無残なショーの開幕を、今や遅しと待ち構えているのであった。
初年兵にとつては、一日のうちで最も嫌な時間がこれから始まる。昼間の訓練・演習の方が、まだしもつかの間の息抜きが出来た。
戦闘教練で散開し、隣の戦友ともかなりの距離をへだてて、叢に身を伏せた時、その草いきれは、かつて、学び舎の裏の林で、青春を謳歌して共に逍遙歌を歌い、或る時は「愛」について、或る時は「人生」について、共に語り共に論じあったあの友、この友の面影を一瞬想い出させたし、また、土の温もりは、これで母なる大地、戎衣を通じて肌身にほのぼのと人間的な情感をしみ渡らせるのであった。
だが、夜の初年兵教育の場合は、寸刻の息を抜く間も許されなかった。皓々(こうこう)とした電灯の下、前後左右、何かに飢えた野獣の狂気を想わせる古兵達の鋭い視線が十重二十重にはりめぐらされている。それだけでも、恐怖と緊張感に身も心も硬直し、小刻みにぶるぶる震えがくるのだったが、やがて、裂帛(れっぱく)の気合
怒声、罵声がいり乱れるうちに、初年兵達は立ち竦み、動転し、真ッ赤に逆上し、正常な神経が次第々に侵され擦り切れていった。
その過程を眺めている古兵達は誰しも、婆婆のどの映画館でも劇場でも観ることの出来ない、スリルとサスペンスに満ち溢れ、怪しい雰囲気につつまれた素晴しい幻想的なドラマでも見ているような錯覚に陥るのであった。幻想ではない。ここでは現実なのだ。現実に男達の熱気が火花となって飛び交い炸裂したのである。
なんともやりきれなかった。でも耐え難い恥辱と死につながるかもしれない肉体的苦痛を覚悟しない限り抜け出せないのである。ここを、この軍隊と云う名の檻を。それがあの頃の心身共に育った若者達に課せられた共通の宿命であった。
この日は軍人勅諭の奉唱から始まった。
「我ガ国ノ軍隊ハ代々天皇ノ統率シ賜ウトコロニゾアル……」
私は勅諭の奉唱を仏教の読経、丁度そんなものだと思っていた。精神が忘れ去られ、形骸だけが空しく機械的に称えられている。又虐げられた人々の怨念がこもった暗く重く澱んだ呻き、それが地鳴りのように聞こえてくるそんな風にも感じていた。
勅諭の奉唱が一区切りついたところで、一人の古兵が教育係の上等兵に何か耳うちした。頷いた上等兵は、
「岩崎、班長殿がお呼びだ。すぐ行けッ」
全員の目が私に集中している。少くとも私は痛い程そう感じた。身上調査のあったあの日以来、私は度々辻村机長から呼び出しをうけた。あいつ、どうなってんだろ。あいつ班長殿にうまく、ゴマすってるんじゃないか。あいつ、俺達のことを、あることないこと、班長殿の気に入るように密告してるんじゃないか。同年兵も古兵達も、皆がそんな風に思っているに違いない。私は頑なにそう思い込んでいた。
つらかった。肩身が狭かった。
もともと私は、同年兵達とも古兵達とも、うまくいっていなかった。自分では余り意識しないのだが、私はいつも育ちや学歴を鼻にかけているように周囲から見られていたようである。運動神経が鈍く、腕力や持久力がからっきし駄目、することなすことがヘマばかり、ドジの連続の弱兵のくせに、その態度がデカく気障(きざ)っぽく嫌味で鼻持ちがならない。そう思われているようだった。
夏目漱石の「坊ちゃん���は親譲りの無鉄砲で子供の時から損ばかりしていたと云うが、私は生まれつき人みしりのする損なたちだった。何かの拍子にいったん好きになると、その人が善人であれ悪人であれ、とことん惚れ込んでしまうのに、イケ好かない奴と思うともう鼻も引つかけない。気軽に他人に話しかけることが出来ないし、話しかけられても、つい木で鼻をくくったような返事しかしない。こんなことではいけないと、いつも自分で自分を戒めているのだが、こうなってしまうのが常である。こんなことでは、同年兵にも古兵にも、白い眼で見られるのは至極当然内務班でも孤独の影がいつも私について廻っていた。
あいつ、これから始まる雨霰(あめあられ)のビンタを、うまく免れよって――同年兵達は羨望のまなざしを、あいつ、班長室から戻って来たら、ただではおかないぞ、あの高慢ちきで可愛いげのないツラが変形するまで、徹底的にぶちのめしてやるから――古兵達は憎々しげなまなざしを、私の背に向って浴せかけているような気がして、私は逃げるようにその場を去り辻村班長の個室に急いだ。
2.玩弄
部屋の前で私は軽くノックした。普通なら「岩崎二等兵、入りますッ」と怒鳴らねばならないところだが、この前、呼び出しをうけた時に、特にノックでいいと辻村班長から申し渡されていたのである。
「おう、入れ」
低いドスのきいた返事があった。
扉を閉めると私はいったん直立不動の姿勢をとり、脊筋をぴんとのばしたまま、上体を前に傾け、しゃちこばった敬礼をした。
辻村班長は寝台の上に、右手で頭を支えて寝そべりながら、じっと私を、上から下まで射すくめるように見据えていたが、立ち上がって、毛布の上に、どっかとあぐらをかき襦袢を脱ぎすてると、
「肩がこる、肩を揉め」
傲然と私に命じた。
私も寝台に上がり、班長の後に廻って慣れぬ手つきで揉み始めた。
程よく日焼けして艶やかで力が漲っている肩��腕の筋肉、それに黒々とした腋の下の毛のあたりから、男の匂いがむっと噴き出てくるようだ。同じ男でありながら、私の身体では、これ程官能的で強烈な匂いは生まれてこないだろう。私のは、まだまだ乳臭く、淡く、弱く、男の匂いと云うには程遠いものであろう。肩や腕を、ぎこちない手つきで揉みながら、私はふっと鼻を彼の短い頭髪やうなじや腋に近づけ、深々とこの男の乾いた体臭を吸い込むのだった。
「おい、もう大分、慣れて来たか、軍隊に」
「……」
「つらいか?」
「いエ……はァ」
「どっちだ、言ってみろ」
「……」
「つらいと言え、つらいと。はっきり、男らしく。」
「……」
「貴様みたいな、娑婆で、ぬくぬくと育った女のくさったようなやつ、俺は徹底的に鍛えてやるからな……何だ、その手つき……もっと、力を入れて……マジメにやれ、マジメに……」
辻村班長は、岩崎家のぼんぼんであり、最高学府を出た青白きインテリである私に、マッサージをやらせながら、ありったけの悪態雑言を浴びせることを心から楽しんでいる様子であった。
ごろりと横になり、私に軍袴を脱がさせ、今度は毛深い足や太股を揉みほぐし、足の裏を指圧するように命じた。
乱れた越中褌のはしから、密生した剛毛と徐々に充血し始めた雄々しい男の肉茎が覗き生臭い股間の匂いが、一段と激しく私の性感をゆさぶり高ぶらせるのであった。
コツコツ、扉を叩く音がした。
「おお、入れ」
私の時と同じように辻村班長は横柄に応えた。今時分、誰が。私は思わず揉む手を止めて、その方に目を向けた。
入って来たのは――上等兵に姿かたちは変ってはいるが――あっ、辰ちゃんではないか。まぎれもなく、それは一丁目の自転車屋の辰ちゃんなのだ。
私の家は榎町二丁目の豪邸。二丁目の南、一丁目の小さな水落自転車店、そこの息子の辰三は、私が小学校の頃、同じ学年、同じクラスだった。一丁目と二丁目の境、その四つ角に「つじむら」と云ううどん・そば・丼ぶり物の店があり、そこの息子が今の辻村班長なのである。
私は大学に進学した関係で、徴兵検査は卒業まで猶予されたのであるが、彼―― 水落辰三は法律通り満二十才で徴兵検査をうけ、その年か翌年に入隊したのだろう。既に襟章の星の数は私より多く、軍隊の垢も、すっかり身についてしまっている様子である。
辰ちゃんは幼い時から、私に言わせれば、のっぺりした顔だちで、私の好みではなかったが、人によっては或いは好男子と言う者もあるかもしれない。どちらかと言えば小柄で小太り、小学校の頃から既にませていて小賢しく、「小利口」と云う言葉が、そのままぴったりの感じであった。当時のガキ大将・辻村に巧みにとり入って、そのお気に入りとして幅をきかしていた。私が中学に入って、漢文で「巧言令色スクナシ仁」と云う言葉を教わった時に「最っ先に頭に想い浮かべたのはこの辰ちゃんのことだった。ずる賢い奴と云う辰ちゃんに対する最初の印象で、私は殆んどこの辰ちゃんと遊んだ記憶も、口をきいた記憶もなかったが、顔だけは、まだ頭の一隅に鮮明に残っていた。
辻村班長は私の方に向って、顎をしゃくり上げ、辰ちゃん、いや、水落上等兵に、「誰か分かるか。」
意味あり気に、にやっと笑いながら尋ねた
「うん」
水落上等兵は卑しい笑みを歪めた口もとに浮かべて頷いた。
「岩崎、裸になれ。裸になって、貴様のチンポ、水落に見てもらえ。」
頭に血が昇った。顔の赤らむのが自分でも分った。でも抵��してみたところで、それが何になろう。それに恥ずかしさに対して私は入隊以来もうかなり不感症になっていた。部屋の片隅で、私は手早く身につけていた一切合切の衣類を脱いで、生まれたままの姿にかえった。
他人の眼の前に裸身を晒す、そう思うだけで、私の意志に反して、私の陰茎はもう「休メ」の姿勢から「気ヲ付ケ」の姿勢に変り始めていた。
今日は辻村班長の他に、もう一人水落上等兵が居る。最初から突っ張ったものを披露するのは、やはり如何にもきまりが悪かった。しかも水落上等兵は、私が小学校で級長をしていた時の同級生なのである。
私の心の中の切なる願いも空しく、私のその部分は既に独白の行動を開始していた。私はどうしても私の言うことを聞かないヤンチャ坊主にほとほと手を焼いた。
堅い木製の長椅子に、辻村班長は越中褌だけの姿で、水落上等兵は襦袢・軍袴の姿で、並んで腰をおろし、旨そうに煙草をくゆらしていた。班長の手招きで二人の前に行くまでは、私は両手で股間の突起を隠していたが、二人の真正面に立った時は、早速、隠し続ける訳にもいかず、両手を足の両側につけ、各個教練で教わった通りの直立不動の姿勢をとった。
「股を開け。両手を上げろ」
命ぜられるままに、無様な格好にならざるを得なかった。二人の視線を避けて、私は天井の一角を空ろに眺めていたが、私の胸の中はすっかり上気して、不安と、それとは全く正反対の甘い期待とで渦巻いていた。
二人は代る代る私の陰茎を手にとって、きつく握りしめたり、感じ易い部分を、ざらざらした掌で撫で廻したりしはじめた。
「痛ッ」
思わず腰を後にひくと、
「動くな、じっとしとれ」
低い威圧的な声が飛ぶ。私はその部分を前につき出し気味にして、二人の玩弄に任せると同時に、高まる快感に次第に酔いしれていった。
「廻れ右して、四つん這いになれ。ケツを高くするんだ。」
私の双丘は水落上等兵の手で押し拡げられた。二人のぎらぎらした眼が、あの谷間に注がれていることだろう。板張りの床についた私の両手両足は、時々けいれんをおこしたように、ぴくッぴくッと引き吊った。
「顔に似合わず、案外、毛深いなアこいつ」
水落上等兵の声だった。突然、睾丸と肛門の間や、肛門の周囲に鈍い熱気を感じた。と同時に、じりッじりッと毛が焼けて縮れるかすかな音が。そして毛の焦げる匂いが。二人は煙草の火で、私の菊花を覆っている黒い茂みを焼き払い出したに違いないのである。
「熱ッ!」
「動くな、動くとやけどするぞ」
辻村班長の威嚇するような声であった。ああ、目に見えないあのところ、今、どうなってるんだろう。どうなってしまうのだろう。冷汗が、脂汗が、いっぱいだらだら――私の神経はくたくたになってしまった。
3.烈情
��おい岩崎、今日はな、貴様にほんとの男ってものを見せてやっからな。よーく見とれ」
四つん這いから起きあがった私に、辻村班長は、ぶっきらぼうにそう言った。辻村班長が水落上等兵に目くばせすると、以心伝心、水落上等兵はさっさと着ているものを脱ぎ棄てた。裸で寝台の上に横になった水落上等兵は、恥ずかしげもなく足を上げてから、腹の上にあぐらを組むように折り曲げ、辻村班長のものを受入れ易い体位になって、じっと眼を閉じた。
彼白身のものは、指や口舌で何の刺戟も与えていないのに、既に驚くまでに凝固し若さと精力と漲る力をまぶしく輝かせていた。
「いくぞ」
今は褌もはずし、男一匹、裸一貫となった辻村班長は、猛りに猛り、水落上等兵を押し分けていった。
「ううッ」
顔をしかめ、引き吊らせて、水落上等兵は呻き、
「痛ッ……痛ッ……」と二言三言、小さな悲鳴をあげたが、大きく口をあけて息を吐き、全身の力を抜いた。彼の表情が平静になるのを待って、辻村班長はおもむろに動いた。大洋の巨大な波のうねりのように、大きく盛り上がっては沈み、沈んでは又大きく盛り上がる。永落上等兵の額には粒の汗が浮かんでいた。
凄まじい光景であった。凝視する私の視線を避けるように、流石の永落上等兵も眼を閉じて、烈しい苦痛と屈辱感から逃れようとしていた。
「岩崎、ここへ来て、ここをよーく見ろ」
言われるがままに、私はしゃがみこんで、局部に目を近づけた。
一心同体の男達がかもし出す熱気と、激しい息づかいの迫力に圧倒されて、私はただ茫然と、その場に崩れるようにすわりこんでしまった。
戦いは終った。戦いが烈しければ烈しい程それが終った後の空間と時間は、虚しく静かで空ろであった。
三人の肉体も心も燃え尽き、今は荒涼として、生臭い空気だけが、生きとし生ける男達の存在を証明していた。
男のいのちの噴火による恍惚感と、その陶酔から醒めると、私を除く二人は、急速にもとの辻村班長と水落上等兵に戻っていった。先程までのあの逞しい情欲と激動が、まるで嘘のようだった。汲(く)めども尽きぬ男のエネルギーの泉、そこでは早くも新しい精力が滾々(こんこん)と湧き出しているに達いなかった。
「見たか、岩崎。貴様も出来るように鍛えてやる。寝台に寝ろ。」
有無を言わせぬ強引さであった。
あの身上調査のあった日以来、私はちょくちょく、今夜のように、辻村班長の呼び出しをうけていたが、その度に、今日、彼が水落上等兵に対して行ったような交合を私に迫ったのである。しかし、これだけは、私は何としても耐えきれなかった。頭脳に響く激痛もさることながら、襲いくる排便感に我慢出来ず私は場所柄も、初年兵と云う階級上の立場も忘れて、暴れ、喚き、絶叫してしまうので、辻村班長は、ついぞ目的を遂げ得ないままであった。
その時のいまいましげな辻村班長の表情���何かのはずみでそれを想い出すと、それだけで、私は恐怖にわなないたのであるが、辻村班長は一向に諦めようとはせず、執念の劫火を燃やしては、その都度、無残な挫折を繰り返していたのである。
その夜、水落上等兵の肛門を責める様を私に見せたのは、所詮、責められる者の一つの手本を私に示す為であったかもしれない。
「ぐずぐずするな。早くしろ、早く」
ああ、今夜も。私は観念して寝台に上がり、あおむけに寝た。敷布や毛布には、先程のあの激突の余儘(よじん)が生温かく、水落上等兵の身体から滴り落ちた汗でじっとりと湿っていた。
私の腰の下に、枕が差し込まれ、両足を高々とあげさせられた。
「水落。こいつが暴れんように、しっかり押さえつけろ。」
合点と云わんばかりに、水落上等兵は私の顔の上に、肉づきのいい尻をおろし、足をV字形に私の胴体を挟むようにして伸ばした。股の割れ目は、まだ、水落上等兵の体内から分泌された粘液でぬめり、私の鼻の先や口許を、ねばつかせると同時に、異様に生臭い匂いが、強烈に私の嗅覚を刺戟した。
「むむッ」
息苦しさに顔をそむけようとしたが、水落上等兵の体重で思うにまかせない。彼は更に私の両足首を手荒く掴んで、私の奥まった洞窟がはっきり姿を見せるよう、折り曲げ、組み合わせ、私の臍の上で堅く握りしめた。
奥深く秘められている私の窪みが、突然、眩しい裸電球の下に露呈され、その差恥感と予期される虐待に対する恐怖感で、時々びくっびくっと、その部分だけが別の生き物であるかのように動いていた。
堅い棒状の異物が、その部分に近づいた。
思わず息をのんだ。
徐々に、深く、そして静かに、漠然とした不安を感じさせながら、それは潜行してくる。ああッ〃‥ああッ〃‥‥痛みはなかった。次第に力が加えられた。どうしよう……痛いような、それかと云って痛くも何ともないような、排泄を促しているような、そうでもないような、不思議な感覚が、そのあたりにいっぱい。それが、私の性感を妖しくぐすぐり、燃えたたせ、私を夢幻の境地にさそうのであった。
突然、激痛が火となって私の背筋を突っ走った。それは、ほんのちょっとした何かのはずみであった。
「ぎゃあッ!!」
断末魔の叫びにも似た悲鳴も、水落、上等兵の��に押さえつけられた口からでは、単なる呻きとしか聞きとれなかったかもしれない。
心をとろけさせるような快感を与えていた、洞窟内の異物が、突如、憤怒の形相に変わり、強烈な排便感を伴って、私を苦しめ出したのである。
「お許し下さいッ――班長殿――お許しッ ――お許しッ――ハ、ハ、班長殿ッ」 言葉にはならなくても、私は喚き叫び続けた。必死に、満身の力を振り絞って。
「あッ、汚しますッ――止めて、止めて下さいッ――班長殿ッ――ああ――お願いッ――お許しッ――おおッ――おおッ―― 」
「何だ、これくらいで。それでも、貴様、男か。馬鹿野郎ッ」
「ああッ、……痛ッ……毛布……毛布……痛ッ――汚れ――汚れますッ――班長殿ッ」
毛布を両手でしっかりと握りしめ、焼け爛れるような痛さと、排便感の猛威と、半狂乱の状態で戦う私をしげしげと眺めて、流石の辻村班長も、呆れ果てで諦めたのか、
「よしッ……大人しくしろ。いいか、動くなッ」
「うおおおー!!!」
最後の一瞬が、とりわけ私の骨身に壊滅的な打撃を与えた。
「馬鹿野郎。ただで抜いてくれるなんて、甘い考えおこすな。糞ったれ」
毒づく辻村班長の声が、どこか遠くでしているようだった。
終った、と云う安堵感も手伝って、私は、へたへたとうつ伏せになり、股間の疼きの収まるのを待った。身体じゅうの関節はばらばら全身の力が抜けてしまったように、私はいつまでも、いつまでも、起き上がろうとはしなかった。
班長の最後の一撃で俺も漏らしてしまったのだ。腑抜けさながら。私はここまで堕ちに堕ちてしまったのである。 瞼から涙が溢れ、男のすえた体臭がこびりついた敷布を自分の汁と血で汚していた。
どれだけの時間が、そこで停止していたことか。
気怠(けだる)く重い身体を、もぞもぞ動かし始めた私。
「なんだ、良かったんじゃねぇか、手間取らせやがって」
おれの漏らした汁を舐めながら辻村班長が言った。
そして汚れたモノを口に突っ込んできた。
水落上等兵は、おいうちをかけるように、俺に覆い被さり、聞こえよがしに口ずさむのであった。
新兵サンハ可哀ソウダネ――マタ寝テカクノカヨ――
(了)
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良いお年を
1月、なんだか連れ合い夫婦の親類に疲れてしまった。当たり前って当たり前ができない人にとっては毒なんだよな。
年末(12月30日)から1月2日まで泊まってげんなり。家族間の違いってやっかいだし人生観の違いもやっかいだ。
後半は札幌出張へ。友人の家業のお手伝い。雪がなんだか愛おしく感じた。夜は友人と飲み歩いていたわけだけど、札幌すすきのあたりにいけば誰かに会うというコミュニティのキュッとしたまとまりが新鮮だった。東京には人が集まれるような街がたくさんある。選択肢が多いのは良いことだけど寂しい侘しい気持ちにもなる。
2月 東京にも雪が降った。義父がなくなった2年前のことを思い出した。その度に相続で揉めている実子を思い出して腹が立つ。本格的に人に振り回されるようになったのはそのあたりからな気がする。プロジェクトの後輩に飲みにつれてかれて締めに入ったらーめん屋であった女の子としばらく連絡をとっていた気がする。名前ももう忘れた。
新しい生成AIの仕事が入り準備にも忙しかった。「夜明けのすべて」を映画館で見て、人が持つ障害や病について考えさせられた。受け入れて生きていく難しさ。ただ、日常を過ごす難儀さよ。
3月 霊視?ができる人のところに���った。人生の答え合わせのような時間だった。もう日記には書いたので詳しくは書かない。とにかく人と自然を敬って生きていこうと思えた。なかなか人にはできていない気がする。接待で連れてかれた料亭に、金を持った経営者にくっついてくる「女性がいたほうがなんとなく見栄えがよい」みたいな思惑で連れてこられた女の子がいて妙に気に入られた。薬をやってるんだかずっと酔ってるんだか、へらへら笑う子だった。帰りに袖をつかまれたときに合った目が急に正気で「どっかいこ」と言われたのが「逃げよう」という意味に聞こえてしまって急に怖くなった。「こんどね」と言って手を振りほどいてゆっくりと離れた。
末には母がようやく病院に行き、大きな病院での受診を勧められている。
4月 母の余命宣告を4月の1日に医師から受ける。ステージ4の肺がん。残された時間を良いものにと思っていたが、何度も躓いている。きっと自分は良い子供ではない。母が人生で一番大切にしている宗教を大切にできないからだ。脳への転移も中旬には見つかり、治療を選択する。今思えば、母が人間らしく生きることができる分かれ道はここだったのかもしれない。奥さんの友人夫婦と飲みに行った際にパートナーシップについて考えさせられた。どうしたって男女に力の差はあるのだから恫喝や暴力で支配しようとしてはいけない。要求を通そうとしてはいけない。と話しても無駄だった。人への説得や説教は無駄に終わることが多い。人は人生で何度かしか学べない。ちいさこべえ。沖縄出張のついでにひめゆりの塔にもいった。献花した。嘉手納町の光と闇を知る。
5月 母の入院に伴い実家で過ごすことが多くなった。抗がん剤は良く利くものほど副作用が大きい。あっという間に母はボロボロになっていった。もともと食が細く、身体も瘦せていて、体力もない母がさらに骨と皮になっていくのは見てられないものがある。きつかった。5月はTumblr民とひとりあった。人生で一度も交錯することのなかった人の話は面白い。筋が通った人生で羨ましいと少し思った。5月は冨山出張もあった。そして三峰神社にもいった。
家を建てるためのプランニングが本格的になったのもこの頃だ。決められたところに自分のサイズを合わせて住んできた自分には注文住宅という選択は意味がわからなかった。結婚は人の価値観に片足を突っ込みながら生きることだ。
6月 誕生日。東京ドームホテルのブッフェでごはんを食べた。あと下北沢で「辰巳」を観た。今年見たドラマや映画の中で5本の指に入る作品。連れ合いは中旬に韓国旅行へいった。女性は好きですね。韓国。プロジェクトチームの女の子のことを女の娘と書いたことで変な絡まれ方したのもこの頃だ。辞書を引けと言いたい。母と冥土の土産的なプレゼントとして宮古島旅行をプレゼントしいったのも6月か。身体の自由がきかない母はあまり楽しめなかったかもしれない。たまに思い出すことがあれば良いが。母はそういうタイプでもない。
7月 新しい仕事が舞い込んで研修つくりをたくさんした月だった。母の闘病は相変わらず続き。夏の暑さからかあまり記憶がない。
8月 妊活が始まった。これはけっこうつらかった。なんだか閉塞感がとてもある時期だった。予定調和の上を歩いているようで気持ち悪かった。「ラストマイル」を観た。エンタメとして最高。自分のために働くっていつの間にかにできなくなるよね。選んで人のために働くならいいけど、人に搾取され続けるのはしんどい。
9月 相続がようやくまとまりかける。弁護士さんが入ると話が早くて助かる。家の工事も始まった。幸福な家庭の風景が相変わらず自分の中にはなくて、いつかどこかへ行きそうで怖い。それは実の父と同じで嫌だし、あこがれるし。父も金さえあればそんな生き方で良かったのかもしれない。実家の売却も現実味を帯びてきて、家を見ては無駄なものの多さに頭が重くなる日々。結局はしりぬぐいはこちらだから。いつも。もう一人Tumblr民と会った。自由で羨ましいが、その自由さを羨ましがられることがこの人の業だなと思った。人は手に入らないものを欲しがるから。相変わらず母は通院。一度、治療するを選択するとこちらから声をかけるまでストップしないのが病院で。そんなことも知らなかったな。
10月 母の二度目の癌の脳転移が見つかり、喪服を買う。母から急にもう犬の散歩ができないと連絡がきたのも10月。それは良いけど、事前に相談するということができないのに腹立たしさを覚えた。いつもそうで、限界になってからパスされる。久々にバイクを買った。去年買ったお気に入りのコートも今年は着ていない。そういう機会が減った。
11月 福島出張。気晴らしになった。母の治療方法は試してはダメを繰り返してもう残り少ない。分の悪い賭けはやはり奇跡は起こらず終わる。閉塞感は孤独感に変わってきた。孤独なら良い。親しい。
12月 大阪出張。介護系のセミナーの撮影。「認知症と癌が一番幸せな死に方っていうよ」と励まされた。認知症はすべてを忘れていくから。癌は死ぬ時期がわかるからお別れがしやすい。10年会っていなかった兄家族と母を合わせる。意外と何事もなかったかのように話しているそうだ。その場に自分はいたくない。白けてしまう。
人の一生について考える。経験したことが身体や心に沁みついて、時にそれが毒��なる。小説家などの自殺者について調べた人が大抵は小さい頃に愛されなかった記憶を抱えていると言っていた。老いるということは、無力だった小さい頃に戻ってしまうという怖さと戦うことになる。人に迷惑をかけて生きるということがどうしても許せなかったのだろう。生きるということは迷惑なことだ。きっと誰もそう。そうなんだけど開き直ったら終わり。
年末年始は犬の世話があるのでひとりで実家にいる。連れ合いの実家にいかなくてよいのはなんとも楽だ。スーパーで少しだけ良いものを買って食べる。そして年越しそばの準備をしている。もうすぐ2025年だ。全部片づけていこう。
なんとか今年中に書き終わった。良いお年を。
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ZOIDS fanart log.5
ゾイドシリーズ色々。ゾイドワイルド視聴完走しました!
Zoids fanart log. I watched all the Zoids Wild anime. Thank you for watching this page.
ZOIDS fanart log.1
ZOIDS fanart log.2
ZOIDS fanart log.3
ZOIDS fanart log.4
トークショーで明らかになった25年越の新��報!…を理解するために図を描いてみたり、地球が舞台のワイルドシリーズを見て見たり…。
考察が難しくなったら、「なんかすごいかがくりょく!」で乗り越えたいと思います。
※駐車場を探しているとき、こんな動きをしがち…な気がします。
上空の鳶に狙われた!▼
以下、ゾイドワイルド 視聴実況▼
[ゾワ見てる]デスメタル団あまりにもブラックなのにユーモラスすぎて涙ちょちょぎれる…スイカ割りするから今すぐ帰ってこいとか遠い目になる。アラシとニギリがだいたい空腹で可愛い… [ゾワ見てる]ベーーーーーーーーーコーーーーーンッ……続きを見るわよ。ギャラガー様が自然な演技だからより一層怖くてすごいなと思う。 [ゾワ見てる]フォアグラのとこ生首埋まってるんだけどwwwほんとなんでそんなブラックユーモアなのwwwペンネちゃん…いい子…涙 [ゾワ見てる]これギャラガー様がベーコン捕獲してて仮面つけて闇堕ちして出てきたりしないんですか…ハッピーバースデーの歌めちゃ上手いし怖いし怖いが!?!?!? [ゾワ見てる]待って待ってギャラガー様の若い頃なんで??なんでこれがこうなるの???ネァンデ⁉︎めっちゃ筋トレしたってコト⁉︎ [ゾワ見てる]子供向けだから直接的な死の描写も避けてるなぁと感心してたら仙人にえっちな本要求されてめっちゃ笑ってる。探せばあるかも⁉︎あるんかい⁉︎ニギリお手製の薄い本かと思ったらファッション誌だったしwwwもう www [ゾワ見てる]ようやっとクール系ライバルが出てきたと思ったらコイツ…ポンコツだぞ!?!?でも、もののけ姫だ!?ソルト君、ゾイドの言葉がわかるのね…面白い子ね… [ゾワ見てる] ソルト君「…ワクワクしたか?」 我「…???…?ん“?」Ciao!/ [ゾワ見てる] ソルト君「強い奴!強い奴!つよryズダダダダダダ」 令和語我「すごい個性的な子なんだね!」 平成語我「なんか変だぞコイツ⁉︎」 [ゾワ見てる] ソルト君は古ゾ人の系譜っぽい…?だから名前が塩なの?野生児だけどちゃんとパンツ履いてて安心したよ。文明を教えてくれてありがとうウルフ。ニギリが世界を救うのではないかってくらい救済レベルが高い。 [ゾワ見てる]ホビアニ毛の難所2名※図参照 [ゾワ見てる] ハンターウルフ「俺の歌を聞けェェェッ‼︎‼︎」 クソデカスピーカー搭載ゾイドはいいよね。 タイガーが助けに来てくれたけどベーコンが乗ってなかったからやっぱり仮面で闇落ちして出てきて欲しい…チャーシューみたいな名前で… [ゾワ見てる] 待って待って!ギャラガー様が薔薇風呂入ってるんですが!?!?!?!?何??? [ゾワ見てる] 敵役の風呂シーンで余裕を見せる演出技法ってあったっけ…あったかな…ありそうだな…あるんだよ(?) [ゾワ見てる] アラシの想像の中のフリーダム団、アラシ吹き替えかな…?ニギリの声がwww なんかwww フフフッ [ゾワ見てる] ゾイドを傷つけたくないからって拳で殴りあってるアラシとソルトのところにスパナ振り回して殴り込んでくるニギリ好きすぎる。仲間っていいね。 [ゾワ見てる] ペンネちゃん指でニギリのメガネ割ったwww ほんとギャグがフリーダムwww [ゾワ見てる] ソルちゃん、お父さん似。それにしても、あまりにも方向音痴…恐ろしいほどに… [ゾワ見てる] 人の心とかないんか!?!?!?!?何でここだけこんなに闇深いの⁉︎⁉︎どうして…どうしてェェェッ [ゾワ見てる] 研究者の息子で知識豊富だから生かしてたってコト…?ギルラプターどっちかなら助けてあげるとか…あんまりだよ。デスメタルお前ら人間じゃねぇ!!!!ギャラギルもなんで自爆すんの…なんなん…どうしてェェェッ [ゾワ見てる] アンキロの件、あまりにも過酷すぎて泣いた。デスメタルは人ではない。吐気を催す邪悪だよ…。やつれたベーコンはかわいい。 [ゾワ見てる] ジェネシスのディガルド(ジーン)も過酷だったけど冷徹、無慈悲、といった印象がある一方で、おちゃらけて気分屋の側面がありながらやることがぶっ壊れてるデスメタル、かすかな希望を見せといてどん底に落とす恐怖を感じる。視聴者が泣いた。 [ゾワ見てる] オニギリと親父が癒し ※図参照 [ゾワ見てる] ファンデの上に乗せてたキュウリパック食べちゃってるだけで怖い(逆ハの字)。ギルラプターが仲間思いで泣いた。とってくれ、白ギルちゃんの仇を…!最後は拳で語り合おうぜの展開はワイルドで好き(みんな相棒が好きだから傷つけたくないというBIG LOVE…) [ゾワ見てる] お絵描き下手っぴ枠がドレイク君だなんて…瞬撃ぃ〜かわいいね。ところで食べ物に何を入れたんだい?「アラシーッ!」って戻って来てくれるところとても好き。ワイルドブラストすると前髪?がボッてなるのね!ソルちゃんの勘は外れないけど道は間違えるんだな…何故。 [ゾワ見てる] ピエロに逆ハの字の感情を持つ方なので、メタルだよ四天王がわりと怖く感じる。見た目が怖いのにユーモラスだったり親近感湧く発言するから怯えながら見てる。でもこのギャグの塩梅は好き。 [ゾワ見てる] たけのこを丸焼きにして食べている⁉︎(たけのこ⁉︎) [ゾワ見てる] は⁉︎吐きそう‼︎‼︎ドレイピばっかり何でこんなこんな⁉︎なんで‼︎ヌァァーーーッ [ゾワ見てる]「俺1人で十分だッ‼︎」キターーッ(゚∀゚)‼︎‼︎ [ゾワ見てる]カブターーーーーーーンッ‼︎‼︎ [ゾワ見てる]タイガーにベーコンの魂の欠片混ざってたりしないコレ⁉︎⁉︎ [ゾワ見てる]最終回をずっと絶叫しながら見てた件について [ゾワ見てる] デスレックスの「私たち分かり合えてたよね」のとこにさ!もうほとんど分かり合えてると思ったのにさ!キーをさ!押し込むんじゃねぇぇぇぇぇ‼︎‼︎人の心とかないんか⁉︎ないな⁉︎ [ゾワ見てる] 痛みを伴うシーンをドレイピとギルちゃんが引き受けるもんだからちょっと心臓が持たなくてですね、己の咆哮で正気を保つなどしました 【完走!▼】
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2024
自然界に存在する4つの力と忘れ去られた1つの結末
あっという間に自分の番になった。前日が終わる頃になってようやく焦り始め、22時くらいからなんだかわからないものをずっと書いていた。日記を書くようになったのは小学生の頃で、世の中や周囲に対する不満だったり、子どもであるが故に受けた些細な理不尽、くだらない遊びや諍いを、たった3行程度書いて先生に提出していた。今となってはその文献は失われてしまった。書いているうちに自分の肉体や思考はどんどん変化していったから、なぜそんなことを書いたのか今となってはわからないし、もちろん再現することもできない。その最後尾が、今書かれている文章になる。今では自分の頭の中にある花瓶のこと、月の裏側は想像することしかできないこと、撃ち尽くされた実弾と薬莢のこと、互いに引かれ合う最も弱い力、忘れ去られた1つの結末、クリスマスを前にしてそんなことを書いている。
自然界には4つの基本的な力が存在しているらしい。自然界で働く力を作用ごとに整理し、素粒子(基本粒子)に働く力として最終的にまとめられた、強い相互作用、弱い相互作用、電磁気力および重力の4つの力がこの世には存在しているという。このうち、電磁気力の大きさを1とすると、強い相互作用は100、弱い相互作用は1/1000ほどである。そして重力は「10の−38乗」という桁違いに弱い力である。この身体をこの地球の表面に繋ぎ止めている重力が、最も弱い力だということが意外に感じられる。重力が斥力を持たず互いに引かれ合う力だから、地球の質量が膨大で結果として強い力となっているから、などと理由はつけられるかもしれないが、詳しいことはわからない。とにかく私は地球に強く引き留められている。
遠くにいる友人や、もう二度と会えない人のことを考えるときには重力のようなものを感じることがある。あるいは、それよりももっと弱い力を感じることがある。10のマイナス何乗かわからないが、量子的な結びつきよりも、自身に差し迫った有限性をもとにして肉体に作用する力が存在している。
納屋を建てる
男は大学を卒業すると、学生時代から付き合っていた女と早くに結婚した。なぜこんなにぼんやりした男に、呆れ返るほど美しい妻がいるのか周囲は不思議思うかもしれない。しかし男にはなんというか優しいところがあり、無駄な行動力があり、時折見せる誠実さのようなものがあり、長い付き合いがある私とすれば自然なことに思われた。
あるとき、夫婦のうちに身を引き裂かれるような悲しい出来事があり、妻は実家に一時的に帰省することになった。時間を持て余し、あまりに多くのものを失った男が考えたのは納屋を建てることだった。DIYが流行っていた時期で、便利な納屋を庭に建てれば妻も喜ぶだろうという優しさもあって、基礎から打つ徹底ぶり(彼の中では近年稀に見るほどの)を発揮し、目標に向かって前進する無駄な行動力をもって遂に納屋は完成した。
しばらくして、自宅に戻った妻が完成した納屋を目の当たりにすると、その納屋が触れてはいけない部分に触れてしまったのか、彼女はその場で崩れ落ちて号泣した。元来��納屋が持ち得ない記念碑的な要素がそこにはあったのかもしれない。女性特有の癇癪は止まらず、ほとんど聞く耳も持たず、「なんでなんの相談もなく納屋を建てたのか?」とクリティカルな質問が投げかけられた。「なぜ納屋を建てたのか?」ということはいくつかの要素の積み重なった複合的なものであり、時間が経てば経つほど「なぜ納屋を建てたのか?」ということは本人にもわからなくなっていった。加えて、男は駆けつけた妻の両親にひどく叱責された。「A君、納屋は立てちゃあ、いけないよ。誰にも相談せずに、納屋を、立てちゃあ、いけないよ。」大事なことだから2回いました。妻に隠れて納屋を建ててはいけません。しかし、「なぜ納屋を建ててはいけないか?」ということもおそらく複合的なもので、問いかけるたびに姿を変え、はっきりとした答えは出なかった。夫婦関係は大きく冷え込んだ。納屋のことは「な」の字も話題に上がらなかった。ピンク色の像を想像しないでください、と言われてなかなかできるものではないが、夫婦はそれを実行した。そして男は無駄な行動力で、そこに納屋があったことも悟られないくらい徹底的に納屋を破壊した。基礎は解体され、地面は均された。最終的には男が時折見せる誠実さによって、夫婦関係は修復されていった。
それから数年が経過し、相談したいことがあって久しぶりに友人へ電話した。妻との諍いが続いており、気のおけない友人の助言を頼りにしたかったのである。ひとしきり事情を説明すると、
「それってつまりさ、納屋を立てちゃあいけなかったってことだよなあ」と彼は警句のように言った。
村上春樹の短編に「納屋を焼く」というものがある。アフリカ帰りのある男が、主人公に対し、納屋を焼いて廻っていることを告白する話である。
つまり僕がここにいて、僕があそこにいる。僕は東京にいて、僕は同時にチェニスにいる。責めるのが僕であり、ゆるすのが僕です。それ以外に何がありますか?
と男は言う。終始不穏な手触りのある小説である。
うろ覚えだが、パントマイムをする女が出てきて「蜜柑剥き」のパントマイムをする。「蜜柑向き」のパントマイムをするコツは
そこに蜜柑があると思いこむんじゃなくて、そこに蜜柑がないことを忘れればいいのよ
と女が言う。最終的にはモラテリティーとは同時存在のことです、ということらしい。今日も世界中で建てられる納屋と焼かれる納屋のことを考えては仕事が手につかなくなった。
電話をした次の日には、たまたま出張で来ていた父と数ヶ月ぶりに会った。合流すると自宅周辺にあるバーにいった。行きつけとまではいかないが、落ち着いて話をしたいときにはよく来ている場所かもしれない。壁一面に大量のウイスキーの瓶が並べられており壮観である。メニューには一杯十万円のウイスキーなんてものもあり、それを見た父は店内に響き渡るほどの感嘆の声をあげていた。酒もまわり、納屋を建てたり、焼いたりする男たちが話題となった。
「俺にはよくわからないけれど、納屋ってもんは何かのメタファーを持ちうるものかね」と私は聞いた。
すると父は「そういえばキリストも納屋で生まれた」とだけ言った。
酒が回っていたことや、自分の予想を超えた解答のくだらなさも相まって久しぶりに心の底から笑った。そうか、そんな時代から納屋なんてものはあったのか、と思って抱えていた複雑な事象や色々なことがどうでも良くなってきた。2024年前に納屋で生まれた男のことを考えた。納屋を建てもせず、焼きもせず、そこで生まれた男の存在を想って、今日はよく寝られると思った。
成長
息子の爪を切っているときに、指がとても太くなったなあと思った。一方で自分の爪に縦の線が増えてきて、何かの病気かと思って調べたら「老化」と書かれていたときには悲しくなった。
最近は「ティッシュってなにでできているの?」とか、「リモコンってなにでできているの?」と手当たり次第に原材料を尋ねるようになり、いわゆる「なぜなぜ期」というものが始まった。日経新聞で読んだ記事(2024年12月10日 なぜなぜ期は思考力向上の好機)では、「なぜなぜ期」子どもの発達面での大きな節目と考えられているらしい。
4歳ごろは、子どもの発達面での大きな節目と考えられており、思考レベルがぐんと上がる時期。特徴的な例として、2つの物事を混同せずに比べたり、結び付けたりして考えるようになる。物事の因果関係にも興味を持つようになる。 この時期になると、自分の考えと他人の考えは同じではないと分かり、他人の気持ちを理解しようとする姿勢が見られる。さらに過去と現在、未来の時間軸を認識できるようになるので、体験していない「未来」があると分かり、自分の未来にも関心が出てくる。 こうした成長は喜ばしい半面、新たな認識が生まれ不安や恐怖を抱くようになる。特に大きいのが「未知への不安」だ。3〜5歳の時期は死に対する理解が進み、死への不安や恐怖を覚え「自分もいつか死ぬのかな。お父さんお母さんも死んでしまうのかな」と思い巡らす子どもも出てくる。
ある日寝る前に、「お父さんのおじいちゃんはいるの?」と聞かれた。おじいちゃんは今から8年前に亡くしており、この世にもういないことを伝える。
「死んじゃうと会えないの?どうなるの?」
「死ぬとそうだなあ、俺にもわからないけれど、死んだ人に会うことはできないよ。死ぬと全く動けなくなる、大切なものが失われる、話したり、食べたり、遊んだりと言うこともできない。石のようなものになるんだよ」
「お父さんは死なないの?」
「お父さんもいつかはきっと死ぬよ」
「そうなんだあ」と言って黙っていたので死の概念はまだ理解できず、息子は寝たものと私は思っていた。ところが次第に鼻水を啜る声が聞こえ、うっすらと涙を浮かべていることに気がつく。やはり怖くなったのだと言う。そうして今この瞬間に、息子は死の恐怖とそのざらりとした手触りを実感したのだ。私はその事実に想いを巡らせることになった。
気を付けたいのが、終始理屈で説明してしまうことだ。子どもが不安や恐怖に根ざした質問をするときは、親に「不安な気持ちを分かってほしい」と思っている。そんなときは「心配しなくても、大丈夫だよ」と、まずは安心させる言葉をかけてあげよう。
とその記事に書いていたことを思い出した。初めて新聞を読んでいて良かったと思った。
「心配しなくても大丈夫だよ。怖くなったら、お寿司とか、好きな人のことを考えるといいよ」
「そうすると多分寝られると思うよ」と言うとしばらく泣いてはいたけれど、いつの間にか寝ていた。なんだか途方もなく大きくなったものだと思った。そして自分自身も忘れ去られた一つの結末を思い出したことで少しばかりの恐怖を感じたのだが、子どもの成長を目の当たりにすると些細なことのように思われた。
終わりに
この文章を書いているうちに、そういえば自宅の納屋の扉が老朽化して、風で飛ばされる事態が発生したことを思い出した。部品を注文しているが年明けになるとのことで、修復には時間がかかるものと見ている。私は納屋を直す男である。
この記事は2024 Advent Calendar 2024の23日目として書かれました。22日目は nagayamaさん、24日目はtomoyayazakiさんです。
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8時55分
遅刻です。縦縞です。普通にビアゲを紹介します。
東愛莉
ちゃうかで1番唯一無二の声を持っていると勝手に思ってます。なんかうまく言語化できないけど、あず特有の何かがあるんですよね。演じ分けすごかった。オムニといい外公といい癖の強い役が続いてますね、新人も楽しみにしてます。
大良ルナ
ジャイアンになりながらお菓子配るのツボすぎた。こんなにふざける子なんだなって思った秋でした。ついついこっちもふざけちゃいますよね、いつも返してくれてありがとうございます。90分尺でらいらのつよつよ演技見られたの最高でした。どうやら外部にも出るらしいですね、楽しみにしてます!
児
こたちさんのこういうテイストの役は初めて見た気がします。静かながらも芯のある役ってめちゃくちゃ難しいと思うんですよ。それをばっちりこなすこたちさん、最高の役者すぎます。3年間お疲れ様でした!
うみつき
ずっと野球の話してた気がする。ここら辺やとカープファン珍しいんや.. お前にいつか甲子園を教えてやろう。柳、結構ハマり役だったなーと個人的には思っています。独特な雰囲気が出てましたよね。新人がんばれよ!!!!!
統括のフォーニャー
ちゃうかで1番最初に舞台上で絡んだ人です。実は。衣装で持ち前のギャルセンスに頼り切りでした。普段の割に落ち着いた役がめちゃくちゃハマってて、安心感パなかったです。めっちゃはっちゃけた役も見てみたかったです... 3年間おつかれ様でした!
緒田舞里
頭上がらん人No. 1です。何度面倒見てもらったことか。どこにでもいたまりおさんがピタっ...ていなくなるの信じられなさすぎる。どんな役でも誰よりも悩んで練習してて、それなのに他の人のために駆けずり回ったりもするまりおさん、めちゃくちゃかっこよかったです!3年間お疲れ様でした!
白
最初の方全然稽古行けなくて、久しぶりに見に行ったら堂々と稽古場を回しているぶらんがいました。まじですごい。仕込みの頃には心配もとっくに消え失せてました。役者姿ももっと見てみたいな!新人期待してます!
埖麦
いつも眠そうにしてる気がする。栞やけど毎回どんな雑談してるか楽しみでした。サイゼリヤ輸入したのが1番好き。色んなゲームやっててむぎと同期だったらめちゃくちゃ楽しいだろうなーって思ってます。麻雀もしような^^キャパには気をつけるんやでー
岡崎仁美
外部に出て思ったのですが、色んなところに参加しまくっているカヌレさんすごいなと実感しました。舞監としての視野の広さも、こういう経験があるのからかなと思ったりしています。最後まで頼りになる人でした!3年間お疲れ様でした!
雨々単元気
大切な我が子です。新歓の体験稽古のときに怪盗ランマやってたと思うんですが、そのときはめちゃくちゃ恥ずかしがってた記憶があります。まさかこんなに舞台上で暴れられる役者になるとは...
めちゃくちゃ誇らしいです。楽しそうなてにがみんなは見たいんや!これからもよろしく!新人頑張ってね!!
舞原の絞り滓
外公からの温度差で風邪ひきそうでした。それでもあんな繊細な役をこなせるのはまほろさんしかいないなと思ってます。だけど慟哭してるときもめっちゃ好きです。せぶぬでいず鬼リピしてます。3年間お疲れ様でした!
じゃがりーた3世
怪盗の作者様!カヌレさんが親ならこの人は祖父的な感じでしょうか...?今回に本当に話の通じない人感がすごく出てて良かったです!安定の本番で真の力を発揮するレプトンさんでした。3年間お疲れ様でした!
オーム
初役者おつかれ様!最初と比べると見違えてよくなっててびっくりしました!ちゃんと舞台上で"役者"の立ち振る舞いが出来てて、すごく成長を実感しました。演劇楽しい!って思えてもらえてたら嬉しいです!新人も頑張れ!!
テキストを入力
すいたまといいちゃう90000といいフレンチシェフといい、ああいった役が1番似合うよね。自分はその人にしかできない役がある役者が最強だと思っていますが、これはエピにしかできないです。なんだよ...足長すぎだろ... 変な動きもっと見せてください。ツボなんで
アリリ・オルタネイト
子供特有のクソデカ甲高声まじで好きです。多分ビアゲで1番声出てました。英語喋るだけで爆笑かっさらえるのは後にも先にもイルルさんしかいないのではと思います!3年間お疲れ様でした!
大福子餅
ナレーションが板についてきましたね。Eテレデビューも近いかもしれん。最近こふくにインターネット語を喋らせようとする悪い輩が多発してますが、言っちゃあかんからな!絶対言うなよ!!!!!
叶イブ
イルルさんに負けず劣らず、ガキでした。それも違うタイプの。コントのときの煽りめっちゃ腹立って好きやった!個人的に主役見てみたいランキング1位!待ってます!!!新人も頑張れー!!!
はぜちかきつ
遅くなりましたが、ほんっっっっまにお疲れ様!!!1人楽屋にこもってパソコンと睨めっこしていたはぜは忘れられません。一回のこの時期にこんな色んなものを背負う経験をしたら、この先怖いものはないのでは?と思います。2年後が楽しみ!同期にはめちゃくちゃいじられてるけど、それははぜに対する信頼があるからやと思うし、自分もめっちゃ信頼してました。それをひしひしと感じた秋公でした。改めて、お疲れ様!新人も頑張ってね!!!!
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その事件は私が1歳の時に起きました。覚えていることはありません。 中国人の父と母は、大きくなってからも私に語ろうとはしませんでした。 中国政府は事件の死者数を319人としていますが、それよりもはるかに多いという指摘もあります。 あれから35年。真相は今も、明らかにされていません。 あの時、私のもう1つの祖国で、何が起きたのか。 (中国総局 高島浩) 日本人の祖母と中国人の両親 私の祖母は日本人です。満蒙開拓団として旧満州に渡りました。 戦後、帰国できずに大陸に残った「中国残���婦人」で、養子に出されていた中国人の男の子を引き取り、育てました。のちの私の父です。 父は中国人の母と結婚。1988年に中国東北部・黒竜江省で私が生まれました。そして6歳の時、国の援護事業のもと家族4人で帰国し、私と両親は日本国籍を取得しました。 私が生まれた翌年に起きた「天安門事件」 1989年6月4日。中国の首都・北京で、あの事件は起きました。 天安門広場に集まった民主化を求める学生や市民たちを、当時の共産党指導部が軍を出動させて武力で鎮圧した「天安門事件」です。 軍による発砲などで多くの犠牲者が出ました。中国政府は死者数を319人としています。 しかし当時、北京に駐在していた各国の外交官の報告などから、犠牲者の数はそれよりもはるかに多いという指摘が根強くあります。 中国政府はこの事件を、政治的な「騒ぎ」で「すでに結論が出ている」という説明を繰り返しています。 「知る必要はない」父のひと言 戦車の前に立ちふさがった市民の姿。民主化の動きを武力で制圧した事件。 天安門事件の前の年に生まれた私は、日本の教育で学ぶまで、こうした事件の表面的な情報でさえ、知りませんでした。真相を公表せず、事件を人々の記憶から消し去ろうと腐心してきた中国政府からみれば、もくろみどおりに育った、ある意味で“優秀な中国国民”だったでしょう。 中学生の時、一度だけ父に事件について尋ねたことがあります。そのときの父のことばが記憶に残っています。 「よく知らないし、知る必要はないよ」 記者になって、父と私のもう1つの祖国でもある中国のことを話すことが増えました。父は自分が共産党員だったことを明かしてくれました。共産党の実態を知っているからこそ、私に忠告したのです。 「天安門事件に関心を持つことで、いつか中国に赴任した時、どのような理不尽な目に遭うかわからない」 遺族取材の担当に もう逃げない 4年前の2020年、希望がかなって中国南部の広州駐在の記者となりました。 当局の厳しい監視下に置かれた人権派弁護士の家族などを取材。私自身も当局者に連行され、警察署に留め置かれる経験をしました。 国家の安全を最優先する習近平指導部は言論統制を一段と強め、外国メディアの取材環境はますます厳しくなっていることを身をもって感じてきました。 天安門事件は、そうした中国社会の中でも最もタブー視されていて、深く取材すればどんな目に遭うのか。恐怖すら感じていました。 私と同じように中国の若い世代は事件を知りません。私がおおまかな概要を話すと、「うそを創作するのが上手ですね」と、まるで信じようともしません。今の中国社会の現実です。 事件がまた1つの節目を迎えたことし、北京に赴任、遺族取材の担当となりました。 そして、誓いました。事件を深く知ろうともしてこなかった過去から逃げず、まっさらな気持ちで取材しようと。 集会を断念した遺族グループ 6月4日に向けて取材を始めたところ、ある情報が入ってきました。 これまで5年ごとの節目に、遺族グループが開いていた追悼集会が断念に追い込まれ��というのです。原因は当局による厳しい監視のためでした。政府が例年以上に神経をとがらせていることが感じられました。 遺族グループの名は「天安門の母」。グループは集会の代わりに先月(5月)、海外の動画投稿サイトに声明を公開しました。 「私たちには軍隊が銃撃に及んだ真相を知る権利がある」 「政府は社会に謝罪し、私たちに公正と正義を返しなさい」 事実を隠ぺいし、遺族の日常生活への干渉を続ける政府を強く非難する内容でした。 そして、いまなお分からない犠牲者の正確な数や名前の公表、犠牲者と遺族への賠償、責任者への法的な追及を求めました。 厳しい監視、通信遮断の面会 声明が公開される少し前、グループの中心メンバーの遺族を訪ねました。今の気持ちを伝えたいと、当局の監視をかいくぐって取材に応じてくれた張先玲さん(86)。 遺族に直接、話を聞くのはこれが初めてです。心臓がバクバクと打つ胸を必死でおさえました。 張先玲さん 呼び鈴を鳴らすと、張さんがやや固い表情で出迎えてくれました。周囲をうかがうように招き入れてくれたあと、すぐに携帯などの電源を切るよう伝えてきました。当局の盗聴を警戒していたのです。 自身も自宅の通信設備の電源をすべて切っていて、奥の部屋に移るまで、会話もしないよう身振り手振りで伝えてきました。 記者を志した息子の死 張さんは、事件で当時19歳だった息子の王楠さんを亡くしました。 記者を志していた王楠さん。天安門広場で起きている歴史的なできごとを記録に残したいと、事件前日の3日深夜、カメラを持って自転車で現場に向かったそうです。 張さんの息子 王楠さん そして4日午前1時すぎ、人民大会堂の北門の向かいで軍の銃撃を頭部に受けました。地面に倒れた王楠さんを現場にいた人たちが助けようとしましたが、軍の部隊が近づくことさえ許さなかったといいます。兵士たちはひざまずいて助けさせてくれという人たちの懇願に対し、「あいつは暴徒だ」と聞き入れなかったそうです。 のちに現場で目撃した人から聞くなどしてわかった当時の状況です。張さんは、中国政府がひた隠しにする、あの事件の真相の1つだと信じています。 なぜあの時… 消えぬ後悔 張さんの自宅のリビングの壁には笑顔の王楠さんの遺影がかけられていました。毎日のようにその写真に手をあわせながら、張さんは胸にある後悔を拭いきれずにいます。 なぜ、あの時、息子を送り出してしまったのか… 張先玲さん 「天安門広場に向かう前、息子が私に聞いてきました。『まさか軍が発砲することはないよね』と。私は『まさか、ありえないよ』と答えてしまったのです。今もずっとあの言葉を後悔しています。生きていれば、今ごろは父親になって家庭を持っていたでしょう。私の脳裏にある息子は、永遠にあの日の、あの晩の、19歳の時でとどまったままです」 黙り続けることは許されない 王楠さんの遺体はほかの犠牲者とともに天安門の西側にあった中学校前の草むらに埋められていました。雨で遺体は地表から露出し、3日後、衛生当局などによって発見されたそうです。変わり果てた姿の息子。 張さんの脳裏から焼きついて離れず、毎年6月4日が近づくにつれて、張さんは体調を崩しています。 息子はなぜ死ななければならなかったのか。この日も体の調子が悪く、取材に応じてくれた時間は10分余り。それでも張さんは気力を振り絞るように、遺族の声を広く伝えてほしいと、1人の母親としての怒りを伝えてきました。 張さん 「国家が進歩していく上で、この事件が解決されないのは正常なことではない。『人民のために奉仕する』という中国政府が、人民の尊い命を奪っておきながら、なんの説明もなく、30年以上も知らないふりをして黙り続けるのは到底許されない」 「ごめん、生きてくれ…」最後のことば 今、遺族グループの活動の中心は犠牲者の親たちから、そのパートナーや兄弟に移っています。その中の1人に会うことができました。 尤維潔さん 尤(ゆう)維潔さん(70)。事件で当時42歳だった夫の楊明湖さんを奪われました。 政府系の経済団体の職員だった楊さんは、当日の深夜、銃声を聞き、広場に集まった学生たちを心配して現場に向かったといいます。そこで、下腹部に銃弾を受けました。倒れた楊さんをその場にいた人たちがリアカーで病院に運びました。撃たれた骨盤は粉々に砕けていたといいます。 病院に駆けつけた尤さんに、手術室から出てきた楊さんはこう漏らしたそうです。 尤さんの夫 楊明湖さん 「ごめん、しっかりと生きてくれ」 2人が交わした最後の会話となりました。2日後、楊さんは息を引き取りました。わずか6年の結婚生活。国によって突然、終止符を打たれました。 尤さん 「35年がたっても、あのときの記憶は少しも消えていません。一瞬一瞬が頭の中に残っています。夫を見守った2日間で涙は流し尽くしてしまい、今はもう出ません。遺族は皆、この世を去らないかぎり、暗い記憶の中を生き続けるのです」 若者たちはなぜ立ち上がったのか 天安門事件とは結局、何だったのか。その疑問を持ちづけていた私に、尤さんは「若者たちが立ち上がったのは、社会に対する責任感だった」そう説明してくれました。 天安門事件は、1980年代に共産党トップの総書記を務め、言論の自由化など政治改革にも前向きだった胡耀邦氏が4月15日に突然、死去したことに端を発しているとされています。 胡氏は、学生の民主化運動に理解を示したなどと保守派に批判され、失脚していました。 学生や市民による胡氏の追悼集会は、民主化を求めるデモに変わり、各地に拡大。5月には10万人が参加する大規模な集会に発展していきました。訴えは汚職の撲滅や言論の自由などを求める社会的なうねりとなっていったのです。 天安門広場に集まった市民や学生たち 尤維潔さん 「当時、北京の市民は皆、天安門広場にいた学生たちをと��も心配していました。特に印象深いのは、戒厳令が最初に出された日です。市民たちが天安門広場に軍隊を行かせてはいけないと、路上にバスを止めて道路をふさぎました。多くの人たちが、ハンガーストライキを続ける学生たちに食料や水を届けていました。すべてが自発的な行動だったのです。その光景に私はとても感動しました。政府はなぜこうした状況を理解できなかったのか、思い出すと、今でもとても腹立たしい」 “隠ぺい”と“沈黙”の35年… さらに大事なことを話してくれました。 当時、軍によって制圧された天安門広場やそれに続く大通りなどあちらこちらには死体の山があったそうです。連絡が取れない人も多く、尤さんの夫とともに病院に運ばれ、その後死亡した男性も身元が分かっていなかったといいます。 しかし、中国政府は事件発生から犠牲者や行方不明者についてほとんど説明を行ってきませんでした。それどころか、事件から1年余りの間、政府は「天安門広場に行ったのか」や「デモに参加したのか」など多くの人に聞き取りを行うなど徹底的に調査していました。 尤さんはこうした政府の心理的な圧力が、今の中国社会につながっていると語気を強めて訴えました。 尤さん 「政府の圧力によって、市民は自分たちの家庭で何が起きたのか、言い出すことを恐れていきました。時間の経過とともに真相を語る人を探し出すことはいっそう難しくなっています。今では多くの人が事件についてよく知りません。35年がたち、若い世代は天安門事件に関心すらない状況です。これはこの間、政府が隠ぺいと沈黙を続けてきたからだと思います」 メッセージアプリに突然、使用制限 今、中国政府は、事件を国民の記憶から消し去ろうとする動きをさらに強めています。 遺族グループの今の活動の中心メンバーとなっている尤さんに対する監視は、6月4日が近づくにつれて厳しさを増していました。 尤さんのメッセージアプリ「ウィーチャット」は、4月ごろから機能が突然、制限され、ほかの遺族とのグループでのやりとりが一切できなくなりました。 ウィーチャットは中国国内では、使っていない人はいないほど、最もポピュラーなSNSです。“遺族どうしがつながることを阻みたい”、35年という節目に当局が神経をとがらせている様子がうかがえました。 尤さんが所在不明に 警告、そして尾行 尤さんに話を聞いてから、およそ1か月半たった先月(5月)31日。私は再び彼女の自宅を訪れました。もう一度話を聞きたい、そう思ったからです。 しかし、不在でした。連絡すらつかず、所在がわからなくなっていました。 自宅から立ち去ろうとした時、突然、警備員に呼び止められ、「何をしに来た。2度と来るな」そう警告されました。さらに、私服警察官とみられる2、3人の男たちが、私のあとを追うようについてきました。尾行は、私たちが車に乗り込むまで続きました。 尤さんとようやく連絡がついたのはその4日後、6月4日の午後でした。電話口の声は重く、監視役としてそばにいるとみられる当局者らしき女性の声が聞こえました。 「しばらく自宅にいることができない。近況も話しづらい。ごめんなさい」 短く状況を伝えてくれました。身に危険はないか心配する私に、彼女は「大丈夫」そう返し、電話は切れました。 男たちに囲まれて警告、墓地に近づけず あの日が近づくにつれて、天安門を東西に突き抜ける大通り「長安街」は異様な雰囲気に包まれていきました。前日3日午後、同僚のカメラマンが、多くの犠牲者が見つかった木※せい地という場所に向かいました。(※木へんに「犀」) 今は地下鉄の駅があり、隣には警察の派出所が設けられています。撮影機器が入ったリュックサックを開けようとした瞬間、十数人の男たちに取り囲まれ、立ち去るよう警告されました。 厳しい警備の共同墓地 6月4日の様子 そして4日当日。犠牲者が埋葬されている北京郊外の共同墓地には、多くの警察官が配置され、厳戒態勢が敷かれていました。近づくことすら許されず、命日の墓参りに訪れる遺族への取材はできませんでした。 天安門の叫び、今も 「天安門事件は、中国共産党による『国民の虐殺』にほかならない」 遺族たちのこうした訴えは「人民のために奉仕する」という共産党の正当性を、根幹から揺るがすことになりかねない、そう政府は考えているのかもしれません。だからこそ、政府は沈黙を貫き、時がたち人々が事件を忘れ去るのをじっと待っているように感じます。 かつて、私に「知る必要はないよ」と語った父と同じように、多くの国民が知らされずにきた35年。 それでも中国国民のなかには、天安門広場で民主化を叫んだ若者たちと同じように、一党支配への不満や、社会への責任感を持つ人がいます。 北京での白紙運動(2022年11月) おととし、中国政府のゼロコロナ政策への不満を背景に起きた抗議活動「白紙運動」。 そして去年、李克強前首相の急死後に各地で広がった追悼の動きと現指導部を暗に批判する追悼のことば。 私は、もう1つの祖国で今、事件とどう向き合うのか。 取材に応じてくれた張さんと尤さんの2人のことばを反芻しています。 「生きている間に事件の解決は見ないかもしれないが、それでもかまわない。 息絶えるその瞬間まで、生きているかぎり、訴え続ける。あなたも、この声を多くの人に届けてほしい」 (6月4日 ニュース7などで放送)
中国の習近平政権下で強まる抑圧と監視 天安門事件35年 記者にも尾行が?遺族が訴え続ける意味とは? | NHK | WEB特集 | 中国
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Time Outの記事の翻訳
この記事、結構基礎的情報が詰まってたな〜と思ったので翻訳してみました。()や[]内は原文中ですが【】は私の補足です。※翻訳の品質は保証しません!
2024.10.17 アダム・フェルドマン
「ウォリアーズ」は今夜現れるープレイするために。リン=マニュエル・ミランダの「ハミルトン」以来初めての長編ミュージカルはブロードウェイには存在しないーー少なくとも今は。代わりに、ミランダと共作者のイーサ・デイビスは1970年代風に作品を発表することにしたーーコンセプトアルバムとして。スリリングなナンバーと、ヒップホップのスターたちも含めたキラー・パフォーマーを沢山詰め込んで、ディストピアのニューヨークをワイルドに駆け抜け、ミュージカルとレコードの未来の立ち位置を高らかに主張する。
「ウォリアーズ」は1979年のカルト映画であり、ヒップホップ文化にも愛される「ウォリアーズ」を原作にしている。題名にもなっているストリート・ギャングたちが、ブロンクスのカリスマリーダー・サイラスーー主要なギャングたちを集め、停戦を呼びかけるーーを殺したという濡れ衣を着せられ、自分たちの縄張りまで帰ろうとする話だ。今回のバージョンは、ウォリアーズたちはみんな女性。それはサイラスも同じで、サイラスの声は映画とも負けず劣らないカリスマのローリン・ヒルがつとめている。映画でウォリアーズを誘惑する女性ギャングのリジーズは、今回は男性ギャング、ビジーズとなり、他の役はマーク・アンソニー、コールマン・ドミンゴやビリー・ポーター、などなど。オープニング・ソングでニューヨークの5地区を表すのは、バスタ・ライムス、ゴーストフェイス・キラ、クリス・リバース、カムロンやナズである(映画で不気味な悪役を演じたデイヴィッド・パトリック・ケリーもカメオ出演している)。
ミランダと、共作の俳優・作家のデイビスは2007年以来の友人同士だ。この年、彼らはオフブロードウェイで、それぞれブロードウェイに行くことになるミュージカル(In the HightsとPassing Strange)に出演していた。彼がいうに、「ウォリアーズ」を原案に作品を作ると決めた時、すぐにデイビスのことを考えたという(デイビスの作品には、伝記劇Angela’s Mixtapteとピュリッツアー賞最終候補作Bulrusherがある)。「僕よりクールで賢い人と言ったら、と考えてすぐにイーサのことを思いました」。2020年1月、二人はドラマブックショップの地下でプロジェクトのことを話し合い始め、2年後、アルバムのレコーディングを始めた。
私たちは発売前の視聴パーティが行われたパブリック・シアターにて、ミランダとデイビスに、翻案についての選択や、なぜ「ウォリアーズ」の旅物語が「ヒップホップの誕生物語」と捉えることができるか、ということについて、話を聞いた。
「ウォリアーズ」に興味を持つようになったのはどうやって?
ミランダ:4歳の頃映画を見たんです。親友が階下のご近所さんで、そのお兄さんがVHSを持っていて。ビンをカチャカチャ鳴らすデイビッド・パトリック・ケリーは自分の人生最初のブギーマンでしたね。もうとにかく何回も、何回も見たので、映画自体が僕の頭の中のニューヨーク地図になってるんです。(ギャングメンバーの)レンブラントが地下鉄の路線図を指で辿りますよね。同じルートを、当時の、80年代中盤なので少し変わっていたんですけど、路線図にそって指でたどったことを覚えています。2009年に、ハイツを1年公演した頃ですが、大学時代の同級生のPhil Westgrenがメールをくれました。「プロデューサーのラリー・ゴードンと仕事しているんだけど、彼が、というか彼の妻が、まあ元妻が『ウォリアーズ』のミュージカルにするってアイディアを持ってるんだ。どう思う?」といったものでした。で僕の返信は、「これこれこういう理由でできるわけない」(全員笑)。「僕は『ウォリアーズ』が大好きで多分他の映画よりもずっと沢山見てるんだけど、だからこそこれこれの理由でこのアクション映画をミュージカルに翻訳することができない」と返したんです。とはいえ無意識下では「挑戦しかと受けたぞ!」という感じだったんですね。ざっくり2016年だか2017年だか、「ハミルトン」を公演してた時に飛ぶんですが、僕は考えてたんです。「次の作家人生、何をしたらいいんだろう?」って。その時に脳の全部が「『ウォリアーズ』だ!ウォリアーズ!やってみようじゃないか」って感じになって。ちょうどその頃、インターネット界隈はゲーマーゲートの時代で。2010年代って僕はめっちゃオンラインだったんで。今はそうでもないんですけど(悲しそうに笑う)。ゲーマーゲートのこと覚えているかわからないんですけど、ビデオゲーム界で働いてる女性たちが晒されて人生を台無しにされてました。大した理由もなく、カオスとウケを狙っただけの男たちに。
デイビス:ただのミソジニーですよ。
ミランダ:ミソジニーはもちろん。ただそれよりも根源的な悪意というか。「これが彼女の住所だ。それで何が起こるだろうね?」と言ったような。その残酷さは「ウォリアーズ」のルーサーを思い起こさせました。奴らとルーサーを結びつけたんです。それで、そうか、もしウォリアーズが女性だったら?ルーサーがサイラスを撃って、あのふざけた口調で、撃ったのは彼女たちだと言ったら?それで、イーサと一緒にやっていく中で、もし女性ギャングだったらと考えると、ストーリーがもっと興味深いものになると発見したんです。僕は映画が大好きで、頭の中ではもう二枚の石板【モーセが授かった、「十戒」が書かれた石板で二枚からなる】みたいになってます。でも物語を描いていく中で、どう歌わせるか、そういう意味では、女性たちがホームに帰るために戦う話を描く方がずっと興味深いものになると思いました。ということであなたを引き込んだんです。あなたが話す番ですよ。
デイビス:リンは175cmの、ミュージカルシアターだけじゃなくて音楽の、時代の、私たちの文化の、巨人です。私はいつも文化としてのヒップホップと、文化としての劇場を組み合わせることを提唱してきましたけど、リンはそういったアーティストたちの末裔なんです。それが【このプロジェクトの?】芸術的魅力の大きな部分です。それに、リンは友達ですから。だからリンが、「どう?やってみたい?」ってなったら、断れませんって!もちろん、「やりましょう」って。でもまず映画を通しで見なきゃいけませんでした。ヒップホップを通じてしか知らなかったので。リンが言ったように、【十戒の】石板なんです。で、ヒップホップのサンプリングされ、彫刻になってる。
ミランダ:ウータン・クランの曲や、コモンの曲や、ミュージックビデオなどですね…
デイビス:どこにでも引用されてます。いまだにね。LL Cool Jが新しいレコードを出しましたけど、そのうちの一曲がSpirit of Cyrusですから。
ミランダ:映画の中のサイラスの聴衆の「いけ!サイラス!俺らは兄弟だ!」がサンプリングされてます。
デイビス:そう。血脈に、DNAに深く根付いている。ヒップホップの、ニューヨークのあり方にね。この映画がそう言った基盤になってるってわかっていて見ることができました。ただ、その影響から無関係だったから、新鮮な立場で見れたとも思っています。だから、いらないな、って部分がわかりますから。ちょうど[TVミニシリーズの]Justified: City Primevalに関わっていたんですけど。それもエルモア・レナードの本を原作にしたものです。彼が言っていたことはこうです。原文を吊るして骨まで削り落とせと。これでも同じことだと思いました。そして新しいバージョンは女性が動かしているということが肝だと。またアイデンティティや表象に関しても同じように逐一切り分けていって、大事にしなきゃいけないと思った点は、2024年からの視点で行う必要があるということでした。【映画の】1979年でもなく、原作小説の1965年でもなく。
ミランダ:原作の元になっている話【小説のWarriorsはクセノポンの「アバナシス」を下敷きにしている。ギリシャ傭兵隊に参加したが敵地ペルシャで敗走し故郷に向かうこととになる顛末を元にしたもの】の時代(紀元前4世紀)でもなく!
デイビス:そう。でもこの作品は神話的でもありますからね。根源的な恐怖についてのことでもあるし、仲間や家族や生き残ることに対することの本能的な渇望の話でもある。
ミランダ:僕はいつも「ウォリアーズ」はニューヨークで恐るべきことのビジュアル・ガイドだと思ってきました。誰かが地下鉄の線路に落ちたり、車両で火事が起きたり、警察に追われたり、間違った界隈にいて間違ったギャングに追われたりだとかの、恐れることが全て起こるし、それが素晴らしく鮮明なイメージとして映画の中に描かれています。ニューヨークの恐怖スターターキットという感じ。
70年代は特にそうですよね。ニューヨークを舞台にした映画に描かれる地下鉄の様子って恐ろしげでした。「殺しのドレス」や「狼よさらば」、「サブウェイ・パニック」など、アメリカや世界は、恐ろしくて危険な地獄だと語っているようでした。「ウォーリアーズ」はその恐怖の文化の一つであると思いますが。
デイビス:興味深いのはその視点です。だって、例えば、恐れているのは誰か?列車に乗ったプロム帰りのカップル。ただ私��思うに、どうしてヒップホップ界がウォリアーズを愛しているかというと、ギャングについての、それもその後ミュージシャンとなったギャングについての映画だからだと思うのです。ズールー・ネイション、今はズールー・ユニオンのような。またはゲットー・ブラザーズのような。アルバムに繰り返される一節は「これはなにかが生まれる音(This is the sound of something being born)」です。ある意味ではこれはヒップホップのオリジン・ストーリーなんです。まあ今現在我々がヒップホップの始まりだと決めた、1973年にセジウィック・アベニューでCool Hercがブロックパーティをしたときよりずっと後の話ですけど。
ヒップホップのストーンウォールライオットということですか。
デイビス:まさにそう。その頃(70年代終盤)といえば、シュガーヒル・ギャングやグランドマスター・フラッシュがいました。これらの若い世代のコミュニティは、「もう抗争はしたくない」と言った世代でした。映画の中で起こった停戦は、実際のブロンクスで起こったことなんです。ゲットー・ブラザーズのベンジー・メレンデスが主導したことです。もう争いたくない。縄張りやコミュニティを代表した組織としてわかり合おうじゃないかと言ったんです。変化が文化の成熟を生み出した美しい瞬間でした。
ミランダ:イーサが注目した視点というのは、「平和の約束」が実を言うと映画のモチベーションなのだということです。彼らは平和の約束をもとに、自分たちの縄張りを離れた。僕がこの映画を愛しているまた別の部分というのはーーヒップホップや、我々のカルチャー一般がこの映画を愛する理由でもあると思いますがーー登場人物たちを全く値踏みしない、または彼らのいる条件の中で値踏みをしているという部分です。実際、ある登場人物が彼らを値踏みするときは、ウォリアーズの側についていたくなるんです。大変な状況に放り込まれて、なんてこった、家に帰らなきゃ、という気持ちにさせられる。それって世界中で一番普遍的な話ですよね。
なるほど。ウォリアーズは映画の中でギャングに脅かされますが、でも彼らもギャングですよね。外部の側からのギャングを見る目じゃない。
ミランダ:勿論。だからそのような立場に置かれますし、またそれだからこそ美しくシンプルな話を伝えられます。
映画で、サイラスはギャング間の停戦のみ提案するのでなく、停戦して力を合わせれば街を支配できる、と説きますよね。お日様とお花の世界でなくって、これは組織犯罪の大計画です。アルバムの方では、もっと協力といった部分が強調されたものにシフトしているようですが。
デイビス:ええ、何が言いたいかわかりますよ。映画でサイラスが言うことはこうです。「モブや警察よりデカくなって街を乗っ取ろう。」私たちはそれを、「街の平和のために団結しよう」、というふうに精製し直しました。街を乗っ取るためではないんです。
ミランダ:平和への約束っていうのが面白いなと思ったんです。自分たちの界隈ーー自分たちの界隈ですから、物事は守備よく進みますーーを離れることができるということは、恐れる必要もなく自由に街中を出歩ける機会だということですから。
そしてサイラスは暗殺されます。ピースメーカーの暗殺はーガンディーやキングやラビンの暗殺のようにー興味深い現象ですよね。世界中にその興味深くも恐ろしい要素があります。ここでの要素はルーサーで、彼の激しいメタルサウンドは彼の二ヒリスティックな態度とよく対応しています。
デイビス:彼は混沌の悪意ですね。
ミランダ:混沌の悪意。それが彼のD&Dタイプですね【ダンジョンズ&ドラゴンズ由来のキャラクタータイプ分けのやつ(lawful good,neutral goodとかああいうの)を言っているかと】。イーサが参加する前、ルーサーのラップを作ろうとしたんです。でもどうも理路整然としすぎてて。もっとちゃんとした計画があるやつみたいになったんです。「ハミルトン」の時みたいに、登場人物の考えのパターンにマッチしたフローを作ろうとしてたんです。そこでイーサがAlekhine’s Gunって聞いたことある?って。それがまた[とても大きなしわがれた雄叫びを挙げる]って感じで。聴いてる間、うちの天国のカトリック信者のおばあちゃんたちが十字を切るのを感じましたよ。僕はメタルの大ファンなんですが、ああそうだな、これはショーの音楽で聞くとは思わないよね、と思いました。
地底が開くような音ですね。
ミランダ:一番意外なものですよね。でも結局意外なのが一番面白いし勝つんです。本当に混沌としたエネルギーがあるのは楽しい。実際は熟練の、コントロールされたものなんですが、混沌としています。
このボーカリストも素晴らしいですね。
デイビス:ええ、キム・ドラキュラは素晴らしい。勿論、ロックミュージカルの多くはラブレターですーー
ミランダ:70年代のジーザス・クライスト・スーパースターみたいなコンセプトアルバムへのねーー
デイビス:だからロックサウンドは重要なんです。でもメタルの方向に行くと言うのは、違いかなと思います。
ミランダ:11まで音量を上げて!【映画spinal tapの台詞。音量のリミットは10までだよ…という返事になる】
デイビス:サウンドはキャラクターに命を吹き込むためにも本当に大きな役割を果たしますから。
ミランダ:僕らはまずそれぞれ好きな70年代の音楽ミックスを作ることから始めました。または今のものでも70年代の断片を残すものですね、ストロークスのように。それぞれギャングが違った音を奏でるのは、それぞれのネイバーフッドはそれぞれ違ったサウンドになるからです。
デイビス:違った音を作ってニューヨークのパッチワークキルトを作ろうとしたんです。
ヒップホップのスコアがあるのは勿論ですが、ポップの要素が全体を強く貫いてますよね、特定の文化やエスニシティを想起させるような。どうやってそれらのサウンドを選んだのですか?
ミランダ:本当に一つ一つこなしていきましたよ。まず、もしイーサが音楽の思いつきがあったら、まず鍋に入れていくんです。オープニングナンバーを聴くと彼女のボイスメモからとった声が聞こえますよ。その時は彼女は「こんな音楽がオープニングに聞こえた」みたいな感じで[フレーズを歌う]。オープニングナンバーのクラクション・ラインになりました。なんだったらボイスメモを一番上の方におきました。ビートが始まる前にイーサの声が聞こえます。
デイビス:確か最初は私が脚本を書く、という提案でしたよね。
ミランダ:そうでしたが、その考えはすぐに捨てました。持ってるものを全て頂戴、それをガンボ【鍋料理】に放り込もう!ということになりました。イーサの提案はオープニングナンバーとウォリアーズのサウンドのベースラインに沢山活かされています。”Roll Call””Woodlawn Ceremony”なんかに特に。それから、ターンブル・A.C.ですが、ちなみに僕のお気に入りのギャングなんですがーーだって改造スクールバスに乗ってるんですよ、まるで「マッドマックス・怒りのデスロード」じゃないですか。
このアルバム全体が怒りのデスロードのようですよ。
デイビス:そうですね!
ミランダ:僕の頭の中では、1979年のサウスブロンクスのスキンヘッズじゃないんです。プエルトリコ人たちなんですよ!だからファニアのことを考えたんです。ファニアは世界的なサルサのムーブメントですが、実はサウスブロンクスから始まりました。ウィリー・コロンはブロンクス出身です。70年代にサルサを改良復興した人々はみんなサウスブロンクス出身で、しかもギャングスターでした。ってことで、よし、彼らをファニアギャングにしようと。マーク(アンソニー)はファニアの偉人エクトル・ラボーを演じたこともある【「エル・カンタンテ」(2006)】ので、彼に話を持ちかけました。頭の中ではフューリーロードのギター男みたいになってる彼を想像してます。ウォリアーズを捜索する中で、文字通りバスのフロントに括りつけられて歌うバラード歌手。それから、【映画では】ユニオンスクエア駅で襲ってくるスケートに乗ったギャングを、96番街駅のハリケーンズのハウスに送って再構成しました。これは僕らなりのボールルームサウンド、「パリ、夜は眠らない。」【Paris is Burning、1980年代の有色人種のクィアの人々が関わったボールルームカルチャーを記録したドキュメンタリー映画】などのサブカルチャーへの賛歌なんです。あとはどんなギャングがいましたっけ?
デイビス:オーファンズですね。沢山ある中で、感情的に必要な、彼らにふさわしいバイブのあるものはなんだろう?と。
ミランダ:そうやって、オーファンズにはポップパンクとポリスの中間点を取りました。ポリスっぽいスカが、ブリンク182っぽいものに変化します。ニューヨークらしい言い方をすると彼らはハーブス【負け犬、キモいナード、ぐらいのスラング?】なんでね。
デイビス:西海岸でもハーブスって言いますね!そう、彼らはハーブス。カモ、道化です。
それで、勿論ビジーズがいますね。
デイビス:ボーイバンド!みんな私たちがあれをレコーディングしてる時怒ってましたよ。彼らが言うに、みんなこんな感じの曲を作ろうと長年頑張ってるのに、リンは、おはようー!じゃやるか!って感じでやっちゃうんだからって。確か(息子の)フランキーのために書いた歌がベースになってるんですっけ?
ミランダ:そう。うちの子のために書いたメロディです。チャーミングなメロディが必要だったので、その歌から拝借しました。実際は子守唄だったのですがボーイバンドのテーマに作り直しました。僕らは「ザ」・ボーイバンドが必要だったんで。これもまた2024年の視点からのボーイバンドです。ジョシュ・ヘンリーが最善のボーイズ・Ⅱ・メンソウルを持ち込んでくれてますし、スティーブン・サンチェスも美しく歌い上げてくれてます。最後にダニエル・ジャカルがK-POPのフレーバーを持ち込んでくれてます。
ポップの要素のおかげで、70年代ロックオペラコンセプトアルバムのスピリットをまた思い出させてくれますね。ポップはアンドルー・ロイド・ウェバーとティム・ライスのミュージカルには大きな役割を果たしていました。あれらの曲は、ラジオで流行ってる曲と同じぐらいモダンでしたから。
ミランダ:アンドルーとティムが成し遂げたことは本当にすごいことでした。彼らは「ジーザス・クライスト・スーパースター」を完成させる前にすでに「スーパースター」をリリースしました。だってどこのレコード会社もフルアルバムを制作させてくれなかったから。冒涜的だとか罰当たりだとか呼ばれつつも、反響がすごくて、レコード会社もしょうがない、アルバムを作れ、となったんです。本当に好きなアルバムです。でも、聞いてくださいよ。貧乏な時は、どんなキャスト・アルバムもコンセプトアルバムです。聞いているものからショーを頭に描いて、点と点をつなげるんですからね。僕が子供の頃に両親が持っていたキャスト・アルバムを聴きながらやっていたことです。劇を見る手立てのない人たちが「イン・ザ・ハイツ」や「ハミルトン」のキャストアルバムを聴きながらやっていたことなんです。面白いんですが、アンドルー・ロイド・ウェバーと朝食をともにしたんですけど。彼が街にやってくると聞いて誘ったんです。そこで尋ねたんです。「あなたの手順書から盗んでる途中なんですけど、イーサと僕はコンセプトアルバムを作っているんです。何かアドバイスはあります?」と。「あるよ。ライブバンドと一緒に作りなさい」ということでした。彼は熟練のミュージシャンたちに自分の音楽を演奏してもらい、さらに探索する喜びを教えてくれました。確かにそれは今までと違った体験でした。「これが楽譜です。演奏してみてください」っていうのとは全く違いました。
デイビス:でも、アンドルー・ロイド・ウェバーが言う前から、その方向性だったと思います。初めの頃のミーティングで、バンドとやってみて、曲が完成するのに任せてみたらどうだろうか、と話していたので。やってみると、本当に素晴らしかったですね。
ミランダ:僕らのプロデューサーのマイク・エリゾンドはナッシュビルを拠点にしています。素晴らしい人々と親しい友人を呼んでくれて、2週間曲を探索できました。一つ歌を持ってきて、セッションしてその中から生まれるものがーーまるで映画を撮る時みたいに、計画して、でもたとえばそこで照明がいい仕事をしてるな、となったらそのひらめきについていく。それがとても楽しいところでした。座ってミュージカルを書いているのとは違う体験でしたから。
今年の初め頃にレコーディングをしたんですっけ?
デイビス:まずはデモから始めました。私たちのウォリアーズがウォリアーズとなった過程はまた全く別の話です(ウォリアーズはブロードウェイ俳優のジャスミン・シーファス・ジョーンズ、フィリッパ・スー、アンバー・グレイなどが演じている)。最初にデモを取ったのですが、いやいや、これより上手くできる人がいる?って。
ミランダ:無意識にキャスティングしてたんですねきっと。デモができて、僕ら目を見合わせて、もうバッチリじゃん。ポップスターにやってもらうこともできたけど、でもーー
デイビス:これより上手くできないって。こんなケミストリーができる?そもそも演技ができる?彼女たちも多忙で、素早くやらなきゃ行けなかったけど、それでも素晴らしいものができた。
ミランダ:実際、トラックを録るよりまずウォリアーズのパートを先に録ったんです。で、ナッシュビルに2週間行ってーー
デイビス:そこでトラックを録りました。
ミランダ:そのあとギャングたちと、スターたちを追いかけました。オープニングナンバーだけでも大仕事です。ゴーストのレコーディングをするためにスタテンアイランドへ。ビッグパンの息子の、クリス・リバースがアリゾナに住んでいるので、そこへ。彼らがいるところ追いかけて行きました。
デイビス:そしてミス・ローリン・ヒルを、マネージャーを通して追いかけました。世界中を旅してますから。
ミランダ:そしてある日、Dropboxにボーカルが。バックグラウンドボーカルまで足してくれました。あちらで全部やってくれたんですよ。びっくりしました。
デイビス:とろけましたね。
ヒルの声は本当に権威的ですね。また、若い頃よりもラフな声です。
デイビス:人生が積み重なった声ですね。いぶしが効いています。
ミランダ:Apple Musicによると、「ミスエデュケーション・オブ・ローリン・ヒル」はオールタイム・ナンバーワンのアルバムです。なのでミス・ヒルがサイラスを演じて、男社会の中でトップに立ち支配している、という想像はちっとも的外れなものではありません。イーサが参加する前に別バージョンの曲を書いていましたが、イーサとの会話でこの役割に立つ女性としての姿を深く考えることができました。「私がこの立場に立ち続けるためにしたことを想像してみろ」と言う詩があります。この男社会の業界の中で。
ブロードウェイ・ミュージカルは他のジャンルよりも、女性をセンターにしてきたと思います。私が面白いと思ったのは、この作品はあなたが今までやってきたことからの大きな変化ではないかという点なのですが。
ミランダ:僕としてはやってることはずっとおんなじなんですよ。僕は劇場で劇場に恋に落ちたわけじゃないんです。学校劇に出たことで劇場に恋したんです。気づいたのですが、僕はいつだって最高の学校劇を作ろうとしてきてたんです。そりゃあ罵り語に満ちてるしギャングについての話だったりしますが、大人数の登場人物で、素晴らしい女性たちの役も沢山必要なんです。男の子の割合は1/8ぐらいですから、女の子の数の方が圧倒的です。少なくとも僕の高校はそうでした。
ゲイボーイのためのギャングもありますしね!
ミランダ:そうそう。(笑)甥がシアター・キャンプに行ったんです。シアター・キャンプの人口分布もそうじゃないですかね。
デイビス:今回【ウォリアーズを女性にすることで?】持ち上がった大きな課題はこうです。彼女たちは深夜に道を出歩かなきゃならないってこと。勿論、彼女たちはギャングですが、普段は自分のシマにいますからね。私たちは、彼女らはコニーアイランドのボードウォークを安全に保とうとしている、というふうに考えました。でも彼らは今は知らない違うテリトリーにいる。しかも丸腰だと。
彼女たちはギャングとガーディアン・エンジェルの中間にあたるような感じですね。
デイビス:そうなんです!で、ビジーズの部分になって持ち上がった問題はこうです。どうして彼女らはよく知らない男たちの家についていけるか?ということです。どうやったらついていくだろう?ニューヨークを歩くということはーー女性はみんなわかると思いますがーーどう警戒して逃げる準備をする必要があるかということなんです。夜遅くに出歩く時は鍵をこう(拳から鍵を突き出した状態で持ってみせる)持っておかなきゃならない。誰かに襲われるかもしれないから。どれぐらい付き纏われたことがあるだろうか?彼女たちは明らかに自分たちの安全のために仲間と共にいただろうし、お互いの面倒をよく見たでしょう。私はサイラスが「和平を結ぼうじゃないか」と提案した、というアイディアをすごく気に入っているんです。なぜなら暴力というのは、女性の方に余計影響を与えるものだからです。映画では、マーシーはギャングレイプの脅しを受けます。
ウエスト・サイド・ストーリーのアニタみたいに。
ミランダ:性暴力の脅威は常にすぐ表面下にあります。
デイビス:原作では実際に起きます。だから彼女たちは映画【の男のウォリアーズ】よりずっと危うい立場なんです。彼女たちのお互いへの忠誠心の理由になるところだと思います。仲間のためなら死ぬことだって厭わない。
ミランダ:それを考えるとビジーズの歌の制作はより興味深いものになりましたね。だって、映画みたいな「イケてる女たちだ、ついていこうぜ」じゃだめなんですよ。僕らはビジーズがどんな感じならついていくだろうか、ということについて沢山話し合いました。それで、そう、セーター・・・
デイビス:セーター。ふわふわのセーター。
ミランダ:セーターの約束。食事の約束。休息の約束。イーサは特にフレンチトーストのことを言ってたんで、歌詞に入れました。(二人笑)つまりはこういう会話です。「何をきっかけに警戒を解くだろうか?」
マーシーを女性のままにして、(ウォーリアーズのリーダーの)スワンとのロマンスもそのままにしましたよね。僕はすごい腑に落ちましたよ。だってもしウォリアーズがコニーアイランドで幅を利かせている女性ギャングなら、少なくともひとりはダイクがいるだろうって。
デイビス:少なくとも!そうですね。(笑)
ミランダ:それに関しては話題にすら上がらなかったですね。マーシーは【映画の】マーシーのまま。マーシーはマーシーなりの力を持っています。彼女の登場シーンで明白です。オーファンズは、うわ!マーシーだ!って感じですよね。マーシーが怖いんです。彼女はそれだけの強みがある。
デイビス:そして自分に合う相手を見つけるんです。スワンをね。スワンもかなり警戒心の強い人です。
ミランダ:マーシーもスワンが自分のことをよく知らないのに、追い払わないことに驚きを感じるんです。
アルバムを聴いていると、すごく映像が思い浮かぶんですよね。勿論映画を見たからなんですけど、それだけじゃなくて、見せ場などは舞台で表現するのが難しそうに感じます。バスや地下鉄やファイトシーンなどの部分です。「ウォリアーズ」の舞台化を考えていますか?そうだったら、何か変わる部分がありますか?
ミランダ:映画にする気はありませんが、舞台化はすごくやりたいですね。でもこれ(アルバム)が一番の形かと思いました。望んだ声たちを得られましたし、その中の大体の人たちは週に8回公演することはないでしょう。ミュージシャンシップに乗っ取ってアルバムを作る時間を十分に取れました。正直に言ったら、映像化や舞台化の制約から自由に作れたんです。もしファイトシーンがあったら、「曲が終わり、彼女らは勝った」で言うだけで済みますから。誰であれ、将来の制作チームに大きな課題を設定できたら嬉しいなと思います。とはいえまずはこのストーリーがどう歌われるかを見たかったのです。その探索の衝動��、まずアルバムという形で残したかった理由なんです。頭の中で壁にかけて、最初から最後までストーリーを組み立てるーー「トミー」や「ジーザス・クライスト・スーパースター」みたいに、「ハデスタウン」のようにーーその後に、次に進む。
先ほどお互いにミックステープを作ったという話を聴いて、閃いたのですが。「ハミルトン」は最初は「ハミルトン・ミックステープ」でしたよね。で、イーサ、あなたは「Angela’s Mixtape」を書きました。(有名な黒人のラディカルな政治活動家で大学教授の)アンジェラ・デイビスの姪として育った自分の経験を題材にした作品です。サイラスはアンジェラ・デイビスのようなタイプではないですか。あなたの家族や彼女の周りの関係性はキャラクターのヒントになりましたか?
デイビス:そうですね、そのことについて考えないことはできなかったですね。自由と正義と社会変革の価値については、生まれる前から深く叩き込まれてきましたから。アンジェラが投獄された時、母は私を身ごもっていました。
ミランダ:伝記のその部分を丸つけてますよ。釈放された時にイーサを手渡されたんですよね。(二人笑)
デイビス:そうです!とはいえその政治に囚われていたわけではないです。彼女も私の母も、この場合は私の父も、私の芸術家としての活動をよく支えてくれますし、芸術は人々が未来を夢見て前に進むために大きな役割があるということを理解してくれています。でも彼女のことは当然私の頭にありました。当然ね。
ピースメーカーでありギャングリーダーでもあるという組み合わせは、アンジェラ・デイビスの文脈で考えると特に示唆的ですよね。このユートピア的な理想はまたブラックラディカリズムの暴力的でモラル的にも危うい側面にも基づいているという・・・念の為、彼女が裁判の件で有罪だったと考えているわけではないですよ!ただ彼女もその世界にいましたね。
デイビス:そうですね。マーティン・ルーサー・キングやケネディやマルコムX、フレッド・ハンプトンの暗殺の話になると思うのですがーーほんとうにおばが生き残ることができてよかった、と思います。本当に沢山の、本当に沢山・・・私が子供の頃、おばは死の脅迫を受けていました。家を締め切って、ボディーガードをつけて。電話も盗聴されてました。
その時は一緒に住まれていたんですか?
デイビス:いいえ、でもとても近くに住んでいたんで、親のひとりみたいなものでした。私を育ててくれたんです、母と継父と一緒に。彼女の家で一緒に過ごしましたし、彼女の持っている音楽も聞きました。母と同じように、彼女も文化を愛していますから。私が芸術の道に行き着いたのもー彼女たちが芸術を愛していたからなんです。ところで【それと関連して?】映画でもあった曖昧な要素ですがーールーサーと電話で話をしていたのは誰か?誰かがサイラスを殺すためにルーサーに依頼したのか?
ミランダ:ウォリアーズのレディットにいくと陰謀論について議論されてますよ。誰かのためにやったのか?誰と話していたのか?
デイビス:そう。コインテルプロの世界を実際に経験した身として、ルーサーが誰と話していたのか仮説を立てることができます。仮説ですよ!知らないですけど。でも私たちはそれについては曖昧にしておくことにしました。あの時代は本当に沢山の組織が関わっていましたから。誰もどこと関わっているかわからなかったのです。オリバー・ストーンの「JFK」にいいセリフがあって。殺し屋でさえ誰が殺し屋かわからないっていうセリフでした。不明瞭にするのが実際の戦略だったんです。もちろんそのことも考えました。そのほかにリンと話したことは、ーー”Quiet Girls”の時に話したことですがーーハリケーンズがウォリアーズに言ったことです。「無実であることを人々に知らしめなければいけない」。逃げていれば、有罪に見える。もちろん、それはおばに起こったことです。彼女は地下に二ヶ月潜りました。彼女は無実でしたが、人々は彼女は有罪に違いないと考えました、逃げていたので。【おばのことが?】反映されていると気づいたのはまたワイルドな瞬間でしたねーーハリケーンズが言っていることは、「みんなに知ってもらえ。ただ逃げるだけじゃなくて外に出ていけ。自分たちは誰か、何をしていないかを知らせろ」ということです。それをストリートの、自分たちのアイデンティティを隠すことはできない、というクィアの人々が伝えるというのが重要でした。我々のアイデンティティを何倍にも広げて輝かなければいけない。それは生存の方法なんです。
生存といえば。ウォリアーズのリーダー、クリオンは、映画では最初に死にますがーー少なくとも死んだように見えますが。
ミランダ:死ぬまでゆっくりエルボーされたみたいな。(二人笑)
でもあなたたちのバージョンでは、クリオンは生き残って、サイラスの右腕マサイと同盟を組みますね。
ミランダ:マサイは映画では3分ぐらいしか出てこなくて、セリフも「ウォリアーズとは誰だ!」ぐらいですが、彼の話をもっと聞きたいなというのと。それでコールマン・ドミンゴを得て、本当にすごいですよ。そうすることで、和平の実行者を得たと思っています。クリオンはウォリアーズをそこ【ブロンクス】に連れて行った張本人です。クリオンは「サイラスは唯一無二だ」って感じですから、クリオンを生かせば、サイラスの夢は生きる、それが僕らのプロジェクトの大事な理論でした。彼女はウォリアーズに、僕たちに、旅をする理由、サイラスが死んだからその理由が消えるわけではないということを��い起こさせる存在なのです。これはイーサの作り出した構造でした。僕は恐怖の側から、イーサは希望の側から始まって、ちょうど真ん中で折衷することができました。(二人笑)
デイビス:本当にそうですね。
「ウォーリアーズ」は10月18日、金曜公開。
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2024.10.13
映画『HAPPYEND』を見る。父の時代の学生運動のような雰囲気と、街の風景のクールな切り取り、存在感があり重厚な音楽の使い方から愛しいものとしてのテクノの使い方まで大変気に入り、今度会う人に渡そうと映画のパンフレットを2冊買う。その人と行った歌舞伎町時代のLIQUIDROOM、どんどん登らされた階段。小中学生の時に自分がした差別、あの分かっていなさ、別れた友人、まだ近くにいる人たち。
2024.10.14
銀座エルメスで内藤礼『生まれておいで 生きておいで』、ガラスの建築に細いテグスや色のついた毛糸が映える。日が落ちて小さなビーズが空間に溶けていくような時間に見るのも素敵だと思う。檜の「座」で鏡の前にいる小さな人を眺める。「世界に秘密を送り返す」を見つけるのは楽しい。黒目と同じだけの鏡、私の秘密と世界の秘密。今年の展示は上野・銀座ともに少し賑やかな雰囲気、外にいる小さい人たちや色とりどりの光の色を網膜に写してきたような展示。でも相変わらず目が慣れるまで何も見えてこない。銀座にはBillie Eilishもあったので嬉しくなる。
GINZA SIXのヤノベケンジ・スペースキャットと、ポーラアネックスでマティスを見てから歩行者天国で夜になっていく空を眺めた。小さい頃は銀座の初売りに家族で来ていたので、郷愁がある。地元に帰るよりも少しあたたかい気持ち、昔の銀座は磯部焼きのお餅を売っていたりしました。東京の楽しいところ。
2024.10.18
荷造り、指のネイル塗り。足は昨日塗り済み。年始の青森旅行時、2泊3日の持ち物リストを作成し、機内持ち込み可サイズのキャリーに入れ参照可能にしたところ、旅行のめんどくさい気持ちが軽減された。コンタクトや基礎化粧品・メイク用品のリスト、常備薬、安心できる着替えの量。持ち物が少ない人間にはなれそうにない。日常から多い。部屋に「読んでいない本」が多いと落ち着くような人間は持ち物少ない人になれない。
2024.10.19
早起きして羽田空港。8:30くらいに着いたらまだ眺めのいいカフェが開いておらず、とりあえず飛行機が見える屋上に行く。このあと雨が降るはずの曇り空からいきなり太陽が照り出して暑くなり、自販機でマカダミアのセブンティーンアイスを買い、食べる。突然の早朝外アイス。飛行機が整列し、飛び立つところをぼんやりと眺める。飛行機は綺麗。昨夜寝る前にKindleで『マイ・シスター、シリアルキラー』を買って「空港ではミステリー小説だろう」と浮かれて眠ったのに、100分de名著のサルトルを読み進める。実存主義を何も分かっていないことをこっそりとカバーしたい。すみませんでした。
10:15飛行機離陸。サンドイッチをぱくぱく食べたあとKindleを手に持ったまま眠ってしまい、11:55宇部空港着。
宇部空港、国内線のロビーは小さく、友人にすぐ会う。トンネルを抜ける時、窓が曇り、薄緑色の空間に虹色の天井のライトと車のライトがたくさん向かって来て流れる。動画を撮影しながら「綺麗くない?」と言うと「綺麗だけど本当は危ない」と言われる。かけるべきワイパーをしないで待っていてくれたんだと思う。
友人のソウルフードであるうどんの「どんどん」で天ぷら肉うどん、わかめのおにぎりを食べる。うどんは柔らかく、つゆが甘い。ネギが盛り放題。東京でパッと食べるうどんははなまる系になるので四国的であり、うどんのコシにもつゆにも違いがある。美味しい。
私は山口市のYCAMのことしか調べずに行ったので連れて行ってもらう。三宅唱監督の『ワイルドツアー』で見た場所だ。『ワイルドツアー』のポスターで見た正面玄関を見に芝生を横切ったが、芝生は雨でぐずぐずだった。でも全部楽しい。
広くて静かで素敵な図書館があり、心の底から羨ましい。小さな映画館もあり、途中入場できるか聞いたおじいちゃんが、「途中からだからタダにならない?」と言っていたがタダにはなっていなかった。一応言ってみた感が可愛らしい範囲。
YCAM内にあるのかと思っていたら違う倉庫にスペースのあった大友良英さんらの「without records」を見に行く。レコードの外された古いポータブルレコードプレーヤーのスピーカーから何がしかのノイズ音が鳴る。可愛い音のもの、大きく響く音のもの。木製や黄ばんだプラスチックの、もう存在しない電機メーカーの、それぞれのプレーヤーの回転を眺めて耳を澄ませてしばらくいると、たくさんのプレーヤーが大きな音で共鳴を始める。ずっと大きい音だと聞いていられないけれど、じっと待ってから大きな音が始まると嬉しくなる。プログラムの偶然でも、「盛り上がりだ」と思う。
山口県の道路はとても綺麗で(政治力)、道路の横は森がずっと続く。もとは農地だっただろう場所にも緑がどんどん増えている。私が映画で見るロードムービーはアメリカのものが多く、あちらで人の手が入っていない土地は平らな荒野で、日本の(少なくとも山口県の)土は放っておくとすぐに「森」になるのだ、ということを初めて実感する。本当の森の中にひらけた視界は無く、車でどんどん行けるような場所には絶対にならない。私がよく散歩をする所ですら、有料のグラウンドやイベント用の芝生でない場所には細い道を覆い隠す雑草がモコモコと飛び出して道がなくなってゆく。そして唐突に刈られて草の匂いだけを残す。私が「刈られたな」と思っているところも、誰かが何らかのスケジュールで刈ってくれているのだ。
山口県の日本海側の街では中原昌也と金子みすゞがそこかしこにドンとある。
災害から直っていないために路線が短くなっているローカルの汽車(電車じゃない、電車じゃないのか!)に乗って夜ご飯へ。終電が18:04。霧雨、暴風。一瞬傘をさすも無意味。
焼き鳥に挟まっているネギはタマネギで、つきだしは「けんちょう」という煮物だった。美味しい。砂肝、普段全然好きじゃないのに美味しかった。少し街の端っこへ行くとたまに道に鹿がいるらしく、夜見ると突然道路に木が生えているのかと思ったら鹿の角、ということになり怖いらしい。『悪は存在しない』のことを思う。
2024.10.20
雨は止んでいてよかった。海と山。暴風。人が入れるように少しだけ整えられた森に入り、キノコを眺める。
元乃隅神社、123基の鳥居をくぐり階段を降りて海の近くへ。暴風でiPhoneを構えてもぶれて、波は岩場を越え海の水を浴びる。鳥居の上にある賽銭箱に小銭を投げたけれど届くわけもない。車に戻ると唇がしょっぱかった。
山と海を眺めてとても素敵なギャラリー&カフェに。古い建物の改装で残された立派な梁、屋根の上部から太陽光が取り込まれるようになっていて素晴らしい建築。葉っぱに乗せられたおにぎりと金木犀のゼリーを食べる。美味しい。
更に山と海を眺めて角島へ。長い長い橋を通って島。古い灯台、暴風の神社。曇天の荒れた海も美しいと思う、恐ろしい風や崖を体感としてしっかりと知らない。構えたカメラも風でぶれるし、油断すると足元もふらつく風、窓につく塩の結晶。
山と海を眺めて香月泰男美術館へ。友人が見て良い展示だったからもう一度来て見せてくれたのだ。
全然知らなかったけれど、本当に素晴らしい絵だった。油彩なのだけど、質感が岩絵具のようで、フレームの内側に茶色のあやふやな四角が残っているのがとても良い。
フレーミングする、バチッと切り取ってしまう乱暴さから離れて、両手の人差し指と親指で四角を作って取り出したようなまなざしになる。
山口県の日本海側の山と畑と空の景色、荒い波、夜の静けさや月と雲、霧の色を見てから美術館へ連れて来てもらえたから色と色の境目の奥行きを知る。柿はずっしりと重く、花は鮮やかだ。香月泰男やシベリア抑留から帰ってきた画家で、この前読んだ『夜と霧』の暗さと冷たさを思い返した。絵の具箱を枕にして日本へ帰る画家が抱えていた希望、そのあとの色彩。
夕飯は友人の知り合いのハンバーガー屋さんへ。衝撃のうまさ。高校生の時に初めて食べたバーガーキングの玉ねぎの旨さ以来の衝撃、20年ぶりだ。そんなことがあるのか。
2024.10.21
晴天。海は穏やかで、深い青、テート美術館展で見たあの大きな横長の絵みたい。初めて見た海の光。
海と山を眺めて秋吉台へ。洞窟は時間がかかるので丘を散策、最高。
風光明媚な場所にしっかりとした情熱が無かったけれど、「好きな場所だから」と連れていってもらえる美しい場所は、友人が何度も見るたびに「好きだなぁ」と思っただろう何かが分かり、それは私が毎日毎日夕陽を眺めて「まだ飽きない」と思っている気持ちととても近く、感激する。
今までの観光旅行で一番素敵だった。
道々で「このあと窓を見て」と教えてもらい、味わう。
ススキが風に揺れて、黄色い花がずっとある。山が光で色を変え、岩に質感がある。
山口市、常栄寺、坂本龍一さんのインスタレーション。お寺の庭園が見られる場所の天井にスピーカーが吊るされ、シンセサイザーの音を演奏しているのは色々な都市の木の生体信号だ。鳥の声や風の音と展示の音は区別されない。砂利を踏む音、遠くから聞こえる今日の予定。豊かなグラデーションの苔に赤い葉っぱが落ちる。
宇部空港はエヴァの激推しだった。庵野さん、私も劇場で見届けましたよ���
行きの飛行機は揺れたけれど、帰りは穏やかに到着、家までの交通路がギリギリだったため爆走、滑り込む。
東京の車の1時間と山��の1時間は違う。
何人かの山口出身の友人が通った空と道と海と山の色を知ることができてとても嬉しい。
「好きな場所」「好きな風景」ってどういうものなんだろう。
私が通う場所、好きな建築、好きな季節と夕陽。あの人が大切にしている場所に吹く風、日が落ちる時刻が少し違う、友人のいる場所。
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ハロー(´ー∀ー`)2024.10.25
【SAW X】を観に行きました。
映画「SAW」シリーズは1作目からずっと映画館へ足を運び追いかけてきたファンです。
(1〜8までDVDも購入済)
現実世界ではSAWが好きと公言すると
「えー?グロテスクなの好きなの?」
と引き気味に言われたり
「!?うわーあの映画好きって実際人殺したいとか思ってるんじゃないの?」
とか訴えていいレベルの発言された事もあるので、普段の生活では絶対に他人には公言しないと決めています←
趣味を語る事で不快になる世界って何だよって腹立たしくなるんですよね。
聞いたのお前だろ!ってなる←
で、そんな事はどうでもいいのですが。今回の新作を観るにあたり、もう一度1〜9を1週間ほどで見返して準備万端で挑みました。
1作目は2004年。20年も経ちましたが俳優さんは続投されております。感謝しかありません。
トビンベルさん、本当素敵なのよ。特に声が唯一無二だと私は思っているくらい好きなのです。
映画がスタートして30分くらい経った時に、突然気分が悪くなって(あ、これやばいやつだ)とトイレへ駆け込んで吐きました←
グロテスクとか映画の内容は全く関係がなく、突然謎の体調不良←
前日も当日朝もいつも通りの体調だったのに、何故吐気がきたのかはわからないまま。
帰ろうかともよぎりましたが、あんなに楽しみにしてたしお金勿体ない!!と気合いで座席に戻りました。
席を外した20分くらいで既に内容が分からなくなっていた←
そしてもう始まっていた惨いゲーム←
でもね、今回はそこまでハラハラドキドキ感はなかったんですよね。
時系列的には1と2の間の話で、アマンダも出てくるんだけどドラマ要素の方がやや強め。
シリーズ中1番退屈で、なんなら寝そうな…ジグソウのおじいちゃんが自分の腫瘍を治してもらう為にたどり着いた非認可の医療施設で治療を受けるんだけど結局は詐欺だったのね。
それでその詐欺グループに鉄槌を下す為にゲームをする話なんだけど、そこに至るまでも結構長いしゲーム自体も今までよりは迫力が下がってたと思うし詐欺グループのリーダーの女の人がそこまで罰が下ってない感じがしてモヤモヤして終わったんだよね。
何か違和感があったんだけど、多分それはゲームしてるすぐそばの部屋にジョンとアマンダが居て、ゲームの合間にやって来ては喋って…みたいなシーンが多々あって緊迫感が肝のゲームに水を差された感が否めなかったのですよね。
私としては目玉を吸引する装置に繋がれたやつが1番ワクワクしたんだけど(ワクワクすな)それはまさかのジグソウの妄想ゲームだったみたいな←
ガックシしちゃったよね。
あとはエンドロール後にホフマンも出てきて続編ありそうな雰囲気はありましたが、正当なシリーズとして続くのなら1作目の生存者ゴードン先生がジグソウの後継者になってるし(ファイナルで明かされた)、ホフマン刑事も早い段階で弟子になってたけど結局ジグソウとは方針が異なるただの人殺しで追われてはいるけど生存したままその後は行方知れずだもんね。
ゴードンvsホフマンになっていくのか?ようわからん映画になりそうですよね😂
スパイラルソウオールリセットは別物って感じだったけど、ストーリー繋げるとしたらスパイラルの犯人ウィリアムはジグソウの意志を継ぐ者なのかどうか?
(ジグソウと接点ないもんね
そして8作目のジグソウソウレガシーの犯人ローガンはおそらく1番始めの弟子なのか?初期の弟子なのは間違いないですよね。時系列が難しいのですが、ローガンも生存してるしジョンの意志を継ぐ最も近い存在な感じです。
となるとローガン&ゴードンvsホフマンになるのか🧐
ホフマンが逮捕されたとして、その後もゲームは続いていく訳だから世間的なジグソウのイメージとかその辺も予想しづらい。
(ホフマンの生き残れないゲームの全てもジグソウの仕業ってなるしただの連続殺人鬼だもんな
でも正直これで終わりでもいいかなとは思います。これだけシリーズが続いただけでも本当にすごいと思います。
あとは…5でホフマンが抱っこしてた女の子(3のジェフの娘)が成長してジグソウの後継者になる可能性もあるな、とかね。(アマンダに自分を助ける人を信用するなと言われていたし➡︎女の子の母親を殺したのはアマンダだしジェフも死んでるから天涯孤独な部分を考えると心が痛いよね
どんな続編だろうとファンはついていきます←
そして最近みた邦画・洋画の感想🔻
「陰陽師0」
友情と切ない恋愛物語でした。映像がすごくて美しい情景がたくさんありました。それ以外は特に感想がありません←
「キャドー湖の失踪」
シャマラン製作の映画。これは情報調べてなくて存在自体知りませんでした。
ジョシュハートネットが好きだし新作の「TRAP」が面白そうで観たいな…とは思っておりましたが、一つ前の作品「ザ・ウォッチャーズ」も観たい観たいと思いながら忘れ去っておりました←
主人公が2人いて、男の人の方は途中で「あれ…?メイズランナーの人だよね…大人になってるー」とか思ったよね←
キャドー湖の森で干ばつの時だけ過去と未来が繋がる場所があって、そこで繰り広げられるタイムリープスリラーというジャンルらしい←
湿地帯をずっと船で移動して生活するのは、最近みた「ザリガニの鳴くところ」にとても似てましたね。同じ場所では?ってなった。
時系列がかなり難しくて、2人の主人公がそれぞれの視点で同時進行しているんだけどこの2人の関係性は…?って考えながら見てて終盤で「え????待って…どゆこと?」って途中で一時停止して簡単に相関図を描いたんだよね←
私の頭の中では大混乱が繰り広げられていましたよぉー🤣
久々に自分の考察とあまりにもズレてて大パニックになりました←
そういう意味では観入ってしまいましたよね。結末は少し悲しかったですが、報われた部分もあってよかったな…ともなりました。
最後に。
今日はハロウィンジャンボの抽選日だぁぁぁぁ当たってるかなぁーーーーってワクワクしながらアプリ開いたら、宝くじ購入してなかった事が判明して膝から崩れ落ちたんだよね←
そんな事ある?ってなりました
まじで自分のポンコツさに震えました🫨
発売日に買った気でいたのですよね。
全く記憶がなくて、おそらく旅行の事で頭がいっぱいだったかもしくは認知症の始まりかもしれません。
人生で1番怖い瞬間でした←
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2024/7/1 楽器屋に行って、ギターの弦を張り替えてもらった(skzファンミから帰った4/8、その店でやや衝動的にギターを買っていた)。この数ヶ月で、弦の一部は日焼け止めと汗まみれになっていた。帰ってから新しい弦を弾いてみて、音の違いに感動した。その日はいつもなら休みだけど、午前中に仕事があって、昼は知り合いに教えられたラーメン屋に初めて行って味噌ラーメンを食べた。合計1万4千歩。来週も休日出勤。
車のない生活。でも普通の人なら、自宅から楽器屋までの片道4kmで、友人にドライブを頼むことができたのかもしれない。私は鉄道に乗り、風雨の中、最寄駅から楽器屋までの片道2kmを歩いていた。ギターを背負い、傘を固く握りしめながらふと、思い浮かんでくる顔があった。近くの映画館が千円で観れる日だったから、ついでに映画に誘う妄想もしたけど、実行するはずもなかった。『ルックバック』観てみたかったな。もう10分程歩けば目的地だった、というのはたいした理由ではない。車の中に2人きりなんて、緊張しすぎて何も話せなくなるから、相手に申し訳なさすぎる。
人が怖い。声を掛けることが本当に難しい。大学生の時、同い年の従姉妹とその結婚相手からhuman designを知った時、私のチャートでは喉のセンターが定義されていないと言われ、2人と両親を前にして思わず泣いてしまった。私の「話せない」という悩みにはじめて気づいてくれた第三者が、こんな占いだったとは。当時の私は、恋人と何を話したらいいかわからないことがとても苦しくて、どう思われているのか不安だった。誰かを前にして、自分の意見がなくなる、主体性がなくなってしまう私の状態を言い当てられた気がして、私だけじゃないのかもと、ほっとした気持ちになったことも覚えている。
職場の人たちは、本当に良い人たちだ。口下手で素直になれず、焦って適当な反応をしてしまう私に気づきながらも、ある程度の興味をもってくれる。とにかく優しい。だから、「私が話したいから話す」ことができるようになれば、相手の興味にそこまで負担をかけずに済むのに。情報共有もスムーズになるし、信頼関係にも貢献するだろう。どうしたらいいの?正直になりたいのに。とにかく誠意をもって笑顔で。できてないけど
言葉にせずに生きていけたらどんなに楽だろう
私が憧れている彼は本当に正反対なんだな。あくまでお遊びだけど
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Nijisanji ENのセレン龍月さん契約解除のお知らせから今日までに感じたこと
初めに
これは私の言葉であり感情です。私以外の誰かが別の誰かに対して武器として扱わないでください。また、これは一連の話題について誰かの証拠として述べ、情報を提示・精査しているものではありません。
ここで明確に怒りをむけている相手は主に誹謗中傷を行なっている人達と行き過ぎたサポーター達に対してです。にじさんじEN、所属しているライバー、セレンさん(以降Dokiさん)に対してはそれぞれを心配していますし一刻も早く安寧が訪れることを願っています。しかし衝撃が大きかったのがDokiさんのポストなので当たりが強いと捉えられたら申し訳ありません。
私は普段物静かなリスナーです。リスナーの声を望むライバーには申し訳ないですが静かに楽しむのが好きなのであまり公の場でコメント等をしていません。ですが見聞きしています。偽のリスナーにしないでください。
長いです。誤解を招きたくないので主言語である日本語で書きます。
沈黙は金という言葉がありますが、死人と同じとされる場合もありますね。 であれば私は今墓場から声を上げている亡者です。それほどまでに現在の状況が悲しいです。あまりにも長い呻き声です。ごめんなさい。 今苦しい気持ちでいる方々にまずハグを。
今回の件で運営は手段やタイミングを尽く間違えたかもしれません。少なくとも良くはないと感じます。事情があるにせよ、これまでの立ち回りを思えば全てを是とすることは出来ませんし、不満は当然出るでしょう。とはいえ、何をぶつけてもいいわけではありません。
あの時ショックを受けたのは運営側のお知らせだけが原因ではありませんでした。熱心なサポーターがDokiさんのアカウントを早々に広めて回っていましたからその時から見ています。
【Notice: Termination of Selen Tatsuki’s Contract with ANYCOLOR】
運営お知らせポスト後のDokiさんポスト
ハラスメントを受け続けた末に未遂に至ったというエピソードは権利関係の違反云々とは別に重要なポイントです。しかし感情的になる以前にどうにも両者の間には不明瞭な部分が多くありました。
私はこの段階で、「彼女に弁護士がついていて法的に責任を追及するつもりであれば、いずれ裁判で明らかになるのだろう」と考え、一先ず静観しました。が、別のところでは瞬く間に炎は大きくなっていき衝撃と困惑を携えた人々はぶつけ合い始めていました。
所属ライバー達のメッセージ(動画)
日本語訳つきはこちら
メッセージ配信を受けたDokiさんのポスト
↑のポストから2時間後のスレッド
文書共有の懸念について説明
田角社長の声明
ライバー達はDokiさんの知らないうちに情報に触れる機会を得て自らの感情や状況を話しました。おそらくハラスメントとされたものに対して認識に誤りがあると伝えたかったのだろうと汲んでいます。そこでは追撃の示唆も、早急に公の場での回答を求む声はなく、聞いた人達には弁護士が関わる話だからこれ以上は言えない、攻撃はやめてほしいと願うのみでした。
ここに関してはDokiさんも同じように主張されていますね。
どちらが正しい振る舞いかどうか?正直今の段階ではどちらも言い分は分かるが手段は最善でないと考えます。沈黙を愛せる状況にさせなかったのは私達リスナーや乗じて騒ぐ人達の声でしょう。しかしリスナーが応援したい人の傷ついた姿を見れば忽ち感傷的になるのも想像に容易いです。更に文書の存在・閲覧を仄めかす程度に出したことでより事態を複雑にしました。
彼らは同僚として活動し、友人としても関係を築いていたのですから、何かしら誤解やすれ違いがあったのかもしれません。運営、彼女のマネージャーも各々尽力したが彼女の期待には及ばなかったのかもしれない…想像しか出来ません。もし誰かが嘘をついているなら、それは法の下で暴かれ、裁かれるものです。文書公開・共有範囲についてもどちらの国にそってどう考えるべきかも複雑で、最早部外者が判断出来るラインを越えているでしょう。少なくとも運営が出したポストでは違法性はないと言い、どんなに立ち回りが悪かろうとそれなりに大きい企業ですからこの点は一旦信じています。こういったケースを経験した当事者と専門家がそれほど多く存在するとも思えません。
2/15 Dokiさんのポスト
これは私にとって本当に衝撃的でした。
先に言っておくと話題になった文書や録音についてはここでは触れていません。今は情報の精査は部外者に判断出来るものではないからです。
私が衝撃を受け、人々の反応に戸惑ったのはその後の部分です。
打ち明けられた情報に対してリアクションをしたのは理解できます。結果的に一部の混乱を抑えてくれたことにも感謝しています。改めて彼女は今後サポートされるべきだと思います。しかし、たとえ人々に聞いてほしい一心からだったとしても、優しさ故だったとしても、これが良い手段・内容だとは思えません。
どうしてまた秘めていたエピソードを追加で公開したのでしょう。 1度目の告白で既に多くの人がその痛みに寄り添い毛布をかけていたと記憶しています。ライバー側のメッセージ内容を考えても、胸に秘めておきたかったのならそれを今深く掘り下げずともよかったはずです。一部の情熱的なサポーター達の他にも、興味津々で“次の材料”を常に待ち伏せしている人達もいる。弁護士や専門医と相談の上での発言だと信じたいですが、その場合、その人達へ攻撃しないよう願う為に更に傷を抉って伝える必要があると判断されたのですか?今のDokiさんの状態を慮った上で? 人々は彼女に寄り添うでしょうが、反応を見て分かるはずです。この開示の影響力がどれほどか。これからのことを考えるなら言う側も聞く側ももっと慎重に扱っていい話題のはずです。
自らの命を絶つ。その選択に至るまでの環境や心身の状態はたとえ同じように試みた人間であっても容易に計り知れません。「生きてさえいれば」とは簡単に言えない。死が包み込んでいった現実は余程救いであったと思えない限り、後の他者にとってもただただやるせないです。 Dokiさんには十分なケアを受けてほしいし、今後その意見を尊重してもらえる環境下で生きてほしい。既に前に進もうとしている決意の背中には拍手を送りたいです。 しかし、未遂を打ち開けることは、状況次第で他者にとっては“自分自身の命を盾にした強力な脅迫”に成り得ます。中には苦しみや痛み、自分の欲求を訴える手段として自ら命にナイフを突きつけてみせることを選択してしまう人がいるのも事実です。慎重になる人が出るのは仕方がないと考えます。(Dokiさんをそういう人だと断定する為に言うのではありません。決して。)
私は日本で主に仏教に基づく生活を送り、自死に対しては身に近い話題ですが肯定的ではありません。宗教によってはより痛ましく捉えられるのでしょう。何にせよそこに至った、それだけで重みは十分にあります。
当人がつらい境遇にあった事は責めることでないですし今後報われるべきです。しかし、たとえ本人に悪意や支配の欲求はなくても、『その手段に一度でも行き着いた人間である』と意識されることで、忽ち他者に強く働きかける力を否応なく持ってしまう。どうとも思っていない外野ならともかく、誠実に向き合おうとする相手や好意を抱いてくれる相手にはとても強力に働きます。実際、近くに居る人の中にはその気配をひどく怖れるようになってしまう人、必要以上に自らを責め苛んだり深く傷つく人、当人に代わり周囲への警戒心が強まり攻撃的になる人もいます。これは私の経験にも基づく話ですし、Dokiさんもポスト内でご両親のことを記載されているので想像出来得るかと。
自他ともに心身への負荷や影響・リスクが伴う可能性が高い。今後、追い詰められる前に人に頼ったり助けを求めるハードルを低くしていくのに厄介ではありますが、自覚しておかなければ望まない傷を負い、負わせかねません。
運営の対応や公開されている内容に憤る方も多いですが、私はDokiさんを担当されている弁護士や専門医の方にも、彼女から相談されているならば、より気をつけてほしいと切に願います。
強く意見している人達もどうか注意してください。自己犠牲や起こった悲劇を悲しみ、生き延びたことを喜び励まし合うことはあっても、聖なる灯のように、英雄のように掲げるのは違います。ましてやその名の下に義憤し、周囲へ矛を突き立てるのは行き過ぎています。
過去には自らの願いや訴えを社会に痛烈に伝える手段として自決を選んだ人もいますが彼女の場合はそうではなかったはずです。
起こってしまった以上は先を臨むしかない。完璧ではない企業や運営に改革を求めるのはご尤もです。ですが何人をも裁く権利を司法以外は未だ誰も持っていません。今はそれぞれ信じたいライバーに目を向け、愛情と優しさを持って根気強くサポートしてほしいと願うばかりです。心を深く痛めている人はどうか休んでください。全てがあなたの痛み、責任ではありません。自分に余裕が持てたなら一緒に前を向いてください。
少々話は逸れますが、今回の件では日本人リスナーの反応について過去のにじさんじライバーの件がよく話題に挙げられています。が、私はその件については深く知りませんでした。私は最近起こった、ある悲しい一件に似ていると捉えていました。
2024年1月末、日本では自らの作品の映像化脚本について声明を出した漫画家が急遽亡くなってしまい、現在も話題になっています。彼女は当初脚本について説明する為に声を上げました。彼女の声明内容は瞬く間に波及し、彼女の作品の映像化にあたった関係者や企業、脚本家においてはその知り合いまで巻き込み、SNSで発言を暴き晒し始めたり誹謗中傷が飛び交い、他の創作者達も意見を出し、各所で混乱が起こりました。死に至った明確な理由はわかりません。ただ非常に戸惑っていただろうととれる当人のポストは今も残っています。 他にも浮かぶエピソードはあります。そういったものを通して“必要以上に騒ぎ立てる内に渦中の人物が突然命を絶ってしまい、公の場で必要な裁きや真相究明が困難なままに葬りさられたり、取り返しのつかない展開を迎える怖さ”を知っている人は少なくないでしょう。
最後に、今回の件でヘイトを発信し、国間ヘイトまで煽られている方々。国内外問わず多くいらっしゃいますね。
おかげで私は墓場から声を上げる亡者になりました。きっとお読みにならないでしょうけれど書いておきます。
どうか愚かな壁を先んじて建てないでください。 言語を始め、様々なフィルターは確かにあり、言い出したらキリがないです。しかしそんな中でも各々翻訳したり、ライバーを支えたい一心で必死に配信やポストを聞き応えようとしたり、リスナーたちと交流を試みている人々も国を問わずいらっしゃいます。その末に疲弊し、心を痛めている人も。 時に他言語話者が翻訳機を通しその思いを伝えてくれるように、伝えたい思いや分かち合いたいものがあります。各言語を堪能に扱えなくても心を砕こうとしている人がいることも知っていてほしいです。
国、人種、性差別と取れる表現を軽々と交える人に何かを嘲る資格はありません。
“くろさんじ”が俗に言うブラック企業という言葉の意味を被せているのは知っています。だからといって、そこには黒しかないだろうと笑ったり、誰かを必要以上に蔑むその口が、本当の意味で“anycolor”(どんな色、どんな個性も)を尊重するべきと、守りたいものの美しさをどうして訴えられますか?
どんな色でも、少なからず歴史を知る上で、未だ色色に忌み物のラベルをして、平気で石を投げ楽しんでいる姿を見ると落胆します。結局は自分の飾りたい、認めたい色を都合よく掲げていると気づいていますか?
不満や怒りを抱き、反する意思を見せるのは構いません。ですが理性のラインまで見失わないでください。もしあなたが今信念を持って、誰かや何かを想って立ち上がっているなら、一度落ち着いてまずは我が身と筆先を整えることをおすすめします。
人は日々様々なものを経験しつつ進んでいる道の上で物事を目の当たりにしています。こうした難所に対峙した時の対処法や姿勢は人によります。 ここから先のお願いはあなたにとって心地よければ是非やってみてください。 あなたがサポートしたい誰かが励んでいるなら傍で支えましょう。やがて物事が明るみに出るであろうことを願いながら過ごしましょう。 その間、愉快なドラマをみたがって囃し立てる人達もいるでしょうが拳を振るうよりブロックや通報をして、出来得る範囲で自分と大切に思うその人を温かく包んで。 もし息苦しいなら一旦離れてみましょう。美味しいものを食べたり飲んだり、違う場所へ行ったり、休息をとってください。 綺麗事ではありますが各々大切な人と穏やかに日々を過ごせるよう心から願っています。
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かはくの昆虫MANIACに行ってきた。
昆虫展に行くのは初めてだったし、私は虫の生態を面白がるけど昆虫って正直小さな世界だし(私は巨大なものが好き。)少し不安はあった。だけど実際に行ってみたらめちゃくちゃ楽しくて本当に行ってよかったと思う。
今回の展示は大きく5つに分類されていて、その中で特に記憶に残ったものを書いておきます。
・トンボの扉
ここで見られたのは主にトンボ、バッタ、セミなど。
私はトンボが好き。特に胴の部分が細ければ細いほど良く、翅が綺麗なものに惹かれる。トンボのデザインはかなりカッコよく、なんなら素晴らしいとまで思う。お気に入りのトンボはハグロトンボです。
あと面白かったのは今年素数ゼミが大量発生しているという話ですが、私は素数ゼミについて全く知らなかったのでとても興味深かった。今年は13年ゼミと17年ゼミがぶつかりアメリカでは一兆匹誕生しているらしい。展示を見た限りではわからなくて素朴な疑問だけどこの13年ゼミと17年ゼミは全く同じセミなんでしょうか。見た目はかなり同じに見えて、そうすると13年ゼミと17年ゼミが交尾しそうなものだけど、そうするとその子どもたちはどっちの周期で生きていくのか?それともちゃんと13年ゼミは13年ゼミが分かるし17年ゼミは17年ゼミがわかるのかしら。
セミに関して言えば鳴き声もたくさん聞くこ��が出来て、やっぱりヒグラシの音はきれいだと思った。
・チョウの扉
ここにいたのはチョウとガとイモムシたち。
チョウの標本はやはり相当美しくて感動した。
お気に入りはミイロシジミタテハってやつ。
あとここで面白かったのはミノガ類のミノたちで、いろんなのがあって関心した。
それからリンゴコブガのイモムシは「脱皮する際に頭の殻を頭上に残し、積み上げる」と解説があったけど意味がわからなすぎたのであとで調べようと思う。
・ハチの扉
一番面白かったのがハチコーナーでした。なんと言っても寄生の数々、例えばアオムシに寄生したハチが繭を作って最終的にはアオムシを食べちゃったり(この映像も見れた、残酷だった)、なんの虫か忘れてしまったけど、寄生主をコントロールして他の虫から守るようにロボットみたいに動かしたりしていて、寄生って凄いなと改めて思った。
あとハチって刺さないハチの方が多いらしいです。メスには毒があるけどオスには毒がないらしいです。
ハエもいた。パンダアリもいた。
そういえば小学生の頃自分の部屋に巨大なハチが入ってきて非常に怖かったもののキンチョールでやっつけてしまったのですが、その死んだハチがあまりに美しかったのでティッシュの上に乗せて数日眺めていたところ母親に捨てられたというのを、ふと思い出した。
・クモの扉
ここはクモの他にもムカデやらヤスデやらがいました。
クモもかなり面白くて、変な形のものがいっぱいいた。クモに見えないクモも多かった。特にトゲグモというのは私は初めて知ったけど、めちゃくちゃ変な形だと思った。
・カブトムシの扉
ここには甲虫がたくさんいました。私は基本的に綺麗なものが好きなので、甲虫は本当に綺麗だなと思ってずっと見ていられる。なんといっても色が綺麗ですね。タマムシなんて本当に美しいし、あとゾウムシも本当に綺麗だった。ゾウムシの標本が沢山並んでいて、その模様がひとつひとつ違ってすごく魅力的だった。カミキリムシ、コガネムシ、タマムシの標本がたくさん見られたのも良かった。
あとここでギナンドロモルフというメスとオスが半々で生まれた個体の展示もあったのだけど、本当に半々なことが目に見えて分かってこれも興味深かったです。
小さい頃はカブトムシこそ1番だ!と思っていたけど、大人になってからクワガタの方がカッコよく見える現象ってあるよなと思った。クワガタの方が少し渋いですよね。デザインが。
最後にフンコロガシを見て終了です。
上野動物園のエゾシカのうんちで育ててるみたいでかわいかった。
とても楽しかった。
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