#冬休みの宿題
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金曜日 2024/2/2 #2
皆、こんにちは~
久しぶり!皆はどう?私は元気。私たちが最後に話してから、��くさんのことが起こった。
先学期はとても難しかったんだ。Cさんと私は話しを止めた。I won't get into too many details but my mental health was absolute dog water. とても落ち込んでいた。。。I still somehow managed to get on the dean's list (i have no idea) (it was my 4 credit chinese class that i got an A in that helped me do it)
With all that said, I'm doing a lot better now. I just hope it stays like that…
この冬休みにたくさん原神をしたww
ナビアがほしかったから、朝から夜まで原神をして、プリモジェムを得(え)た。バナーの最初から最後まで、毎日働いた。
ついに、最後の日にナビアを手に入れた!!ナビアはとても強くて、きれいだ
I'm currently building her and shes only lvl 5 (all talents 0) and she already does more damage than my lvl 80 beidou lol
Actually, 先日は、I finally got my yanfei to friendship lvl 10! Even though I'm mainly farming for Navia right now, I want Yanfei to be my first triple crown cutie. She was my first lvl 90 character and first friendship lvl 10 character. It's only fitting that shes my first triple crown cutie (my acc is just turning into a yanfei fan acc lmao)
I also managed to get Chevreuse before Raidens banner ended so I'm gonna build her and now I have a good team! Yanfei as my DPS, Beidou as sub dps, and Fischl and Chevreuse as support. I also noticed that Chevreuse was healing me? That's awesome and super helpful.
But i digress
It's been a few weeks since classes have started so let me tell you what's been going on in my japanese classes!
We had to briefly introduce ourselves on the first day but she wanted us to use たり たりする for talking about things we like and i forgot TT i wasnt the only one who messed up lmao
A lot of kids in that class that I'm surprised made it this far…. Who said that
Theres actually a chinese professor in my class lmao he just wants to learn some japanese
We did a dialogue last week let's see if i still remember it
あのう、先生、宿題を明日まで待っていただけませんか。宿題を入れたファイルがないんです。
困りましたね。見つかるといいですね
Ok i did remember it
Also what the heck is the difference between ~はいいです and ~がいいです
Cause we were doing drills in my class and everyone was saying ~~がいいです。but i thought it was は
Anyways,
In my intermediate 2 class weve started by doing てすみませんでした、といいです、てあげる/くれる/もらう/いただく
In my practical reading and speaking class we started off by learning and talking about 体験教室 (たいけんきょうしつ) trial lessons
We did a dialogue of sorts, for example:
あなた:すみません、~~~の教室に参加したいんですが。
受付の人:次はX月X日のX曜日です。
あなた:いつですか。
受付の人:朝/昼のX時からX時と昼/夜のX時からX時です。
あなた:いくらですか。
受付の人:お金はいりません。/ただです。
あなた:何を持ってきたらいいですか。
受付の人:大丈夫です。全部こちらで用意しますから。
ーーー
あなた:すみません、~~~の教室に参加したいんですが。まだ、あいていますか。
受付の人:~~~教室ですね。X曜日のクラスはもう一杯ですね。X曜日のクラスでもいいですか。
あなた:はい、いいです。コースは一回でいくらですか。
受付の人:一回、X円です。
あなた:何時ですか。
受付の人:朝/昼のX時からX時と昼/夜のX時からX時です。
あなた:そうですか。何か必要ですか。/何か持ってきましょうか。
受付の人:~~~の道具を持ってきてください。
So it was basically things like that where we practiced different situations and then switched to listening practice. Then we moved on to foods. Conversation like:
このピザを買って持ってきましょうか。
この料理に卵を使っていますか。トマトを食べられません。トマトのアレルギーがあるんです。
A:いつまでこのサラダを持ちましょうか。
B:三日まで持ちます。
よかったら、お菓子を食べませんか。
I dont quite remember (昨日だった) but it was something like that
Now, in my intermediate 1 class, we've been doing all sorts of things.
First we started with apologies
Ex. im sorry for talking in class - 授業中に話してすみませんでした。(formal)
So its just the verb in て form plus すみませんでした or ごめん depending on formalness
Im sorry for sleeping in class - 授業中に寝てすみませんでした。
Im sorry for not bringing my textbook - 教科書を持ってこなくて済みませんでした。
Im sorry for the late reply - 返事が遅くなってごめん。
Sorry for not keeping the promise - 約束を守らなくてごめん。
Pretty self explanatory. We then added どうしたんですか to expand on it.
A:ルームメートを起こしてごめん。
B:どうしたの?。
A:歌を歌ったんだ。
B:そうですか。静かになってください
A:友達の誕生日を忘れてごめん。
B:どうしたの?
A:最近、とても忙しくなったの。
B:そうか。じゃあ、忙しくならないでください。
A:原稿用紙を出さなくてすみませんでした。
B:どうしたんですか。
A:犬は原稿用紙を食べたんです。
B:そうですか。だめですよね。
Simple. 次!
Next we started learning about といいですね which is basically used for saying you hope something will happen.
Like, i hope you find a good part time job =いいアルバイトが見つかるといいですね。
Or, I hope it doesnt rain =雨が降らないといいですね。
So it's just the short form. (the casual version is just といいね)
But if you want to talk about something you hope for yourself, you have to make it more modest by adding a んですが。 or んだけど。 (casual)
I hope i get a good grade = いい成績をとるといいんだけど。
Note: all these といい examples means that you are hoping that something nice happens. This means that these patterns cannot be used in cases where you hope to do something nice, which is under your control. In that case, you use the potential form.
I hope i can go to japan this summer = この夏、日本に行けるといいんですが。
It's actually really simple. Let's try some more sentences.
I hope yamashita sensei buys a car = 山下先生は車を買うといいですね。
I hope Tanaka and Yamada dont break up = 田中さんと山田さんと別れないといいですね。
I hope I can write tonight = 今晩、書けるといいんだけど。
I hope the plane doesn't crash into the building = 飛行機が建物にぶつけないといいですね。
I hope i dont eat humans = 私は人間を食べないといいんですが。
I hope someone tells me they love me on february 14th = 二月十四日に誰かが私に「愛している」と言ってくれるといいんだけど。
Because i was bad in class today, i hope the teacher doesnt kill me = 今日の授業中に私は悪かったので、先生が私を殺さないといいですね。
I hope i can fill my bathtub with baked beans and cinnamon toast crunch and take a bath in it = 浴槽(よくそう)にベイクドビーンズとシナモントーストクランチを入れて、お風呂に入れるといいんだけど。
The possibilities are endless!!
Next, are the new ways to make a request.
いただけませんか= the polie version. Used for bosses, professors, or strangers.
Would you lend me a hand? = 手伝っていただけませんか。
くれませんか= about the equivalent to てください most appropriate in the host-family context will you wait for a second? = ちょっと待ってくれませんか。
くれない= or the て form by itself is very casual.
Pick that thing up (and pass it to me), will you? = それ取ってくれない? or それ取って。
It's pretty self explanatory.
Could you write this report? レポートを書いていただけませんか
Could you translate this book? = この本を訳してくれませんか
Could you drive me to the fish store? = 魚屋まで運転してくれない?
This concept just feels a little strange only because we don't really have an equivalent in english. At least, not that I know of.
And finally its the てあげる/くれる/もらう nonsense but i already covered it in a different post from today.
Wow that took forever. Like, 4 hours LMAO i need to get caught up anyways or else i would have pulled a last semester (pls forgive me)
最近たくさんコーヒーを飲んだけど、まだ眠い..。なんで???i am literally the definition of built different
じゃあ、またね~
今日の歌はKep1er - tOgether fOreverです。
Notice any errors? Lmk!! I always want to fix my mistakes so I can learn better. ありがとう!
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単巻作品
『風花雪月』
喫煙の補導で停学になった高校生の知幌。両親が激怒する家に帰りづらく、従兄の束の部屋に転がりこむ。その町で佳鈴という女性に出逢い、ひと目で惹かれるが、彼女には夫も娘もいて……男子高生×人妻のラブストーリー。
『IN BLOSSOM』
愛してるのは二次元の彼!重度の夢女子・季羽は進級したクラスで早瀬という女子生徒に目が留まる。近づきたい、でも触れたくない。そんな季羽は、“ノンセクシュアル”という恋はしてもセックスは求めない性を知る。
『月の堤』
精神安定剤を飲み、工場で働く毎日をやりすごす心を病んだ青年。ある日、職場で古株のおばさんになじられる新人の女性に目が留まる。何となく気になるものの、彼女には娘がいて──哀しいほどの純愛を綴る恋愛小説。
『ミメシスの夜』
昼は「普通」に紛れて過ごす彼らは、夜、いつものバーでありのままのすがたになる──ビアンの未桜、トランスセクシュアルの透羽、ゲイの七音とバイの伊緒。いつも四人で過ごす夜に、柳という中年男性が現れ……?
『僕の爪痕』
クラスメイトの女子である里菜に、暴力的なイジメを行なう少年・早原。スクールカースト上位の彼が、底辺の里菜を容赦なくいびる背景には、幼い頃からトラウマが関係していた。彼は里菜に「恐怖」を覚えていた──。
『PASTEL ZONE』
死後に待っていたのは異世界転生──じゃなく、現世に遺した人々に対して“無力”になったことを思い知らされる、気のふれそうな時間だった!家族、友人、恋人の中で過去になる自分に、あなたなら耐えられますか?
『砂糖づけの人形』
容姿のことでイジメられて以来、髪をほどくこともなくなった結菜。そんな結菜の前に現れたのは、家の都合で引き取られてきた佳月というはとこの美少年。次第に結菜に心を開いた佳月が語った、彼の過去とは──?
『Baby,RAG BABY』
僕は好きになった人と幸せになれない。同性を好きになった日から、そう思ってきた希雪。そんな悩みを知ってか知らずか、ふたごの妹の希咲は希雪の書いた詞をたどってギターを弾く。そんなふたりが出逢ったのは──
『ミチカケループ』
DV彼氏の束縛を愛だと言い張る彼女、そんな彼女に片想いする彼、ふたりの力になろうとする彼女、そして彼女が片想いする彼は……さまざまな男女の負の感情が絡みあい、吐き気がするような連作短編集。
『360°』
「僕、女の子が好きなんだよね」ある日、親友の雪月がそう打ち明けてきた。男ならそうだろうと思った千晶に、雪月は自分の心は女の子なのだと訴えてくる。さて、軆は男、心は女、それなら恋する相手は──?
『Blue hour』
クリスマスの朝、闘病していた僕の恋人が死んだ。彼女がいなくなったこの世で、それでも生きていかないといけない。それは気の遠くなる長い夜を過ごすようで──愛する存在を喪っても、前を向いて生きるための物語。
『死花』
僕には命など邪魔物でしかない──誰も自分など愛さない、そんな想いに囚われ、“心”や“意思”のない物体を愛し、やがて死体性愛に目覚めていく少年。殺さないと人を愛せない彼は、ついに一線を超えてしまうが……?
『まちばり』
幼い頃に捨てられた少年は、残飯の中から赤ん坊を拾い、その子を妹として守り育てることを心の支えに成長する。ずっと盗みで生きてきたふたりは、ある日、男娼宿のオーナーである男に目をつけられて──?
『ロリポップ』
遊びほうける高三の夏休み。大して本気でもない彼女、校則違反だらけの親友、俺も将来を考えることから逃げている。そんな現実逃避の毎日の中、自傷癖を持った女の子と出逢い、次第に惹かれていくけれど──?
『中2ヒーロー』
知名度と話題性で作家になる芸能人。俺のクラスメイトの神凪瑠斗みたいな奴。音楽、モデル、文学、何をしても認められて、何だよもう!俺の取り柄は書くことだけど、そのたったひとつにも光は当たらないのに。
『男の娘でした。』
駄菓子屋で店番をする癒は、子供たちに「姫」と揶揄われている。青春は華やかな男の娘として暮らし��癒。しかし今はイケメン女子の恋人・伊鞠に首ったけ。彼女のためなら何も厭わぬ、ハイテンションラブコメ!
『僕らの恋はうまくいかない』
書くしか取り柄がない青年・希音の周りの人々は、みんな恋をこじらせている。女装男子に恋するゲイ、塀の中の初恋の人を想う少女、実の弟との関係に溺れる女性、好きな人のペットに過ぎない少年──
『彼女の恋は凪いでいる』
恋をする。私にはその感覚が分からない──自分はどこかおかしいのかと悩む舞凪が知ったのは、自分が無性愛者(アセクシュアル)だということ。そんな彼女と、高校で知り合った三人組の男女は……?
『それでも君に恋をする』
この気持ちは報われないかもしれない。どんなに想っても届かないかもしれない。距離を取る親友、兄の婚約者、勘違いする彼女、振られた相手、長年の友達、失恋を引きずる男女。それでも、君が好き。
『雪の十字架』
彼女は俺を怨みながら死んだ。高校時代の同級生の死に取り憑かれ、精神を病んだ瑞栞。しかし恋人である陽葵に寄り添われ、やっと未来に光が芽生えたはじめて──そのとき、少女の怨念としか思えない惨劇が始まった。
『恋にならない』
三十歳。焦って婚活もしない私は、誰とも結婚なんてしない気がしてきた。そのほうが気楽でいいとさえ思っていた。なのに、あるきっかけで夫のいる女性と親しくなって──ねえ、私たち、友達のままならよかったの?
『白濁の血』
俺のなめらかで蒼白い肌は、まるで白濁を浴びたときのままのようで。幼い頃、さらわれて犯人と倒錯的な時間を過ごした美しい少年。忌まわしい記憶をなぞりながら、カミソリで自分を傷つける。彼の傷ついた魂の在処は?
『深紅の盃』
血を飲みたい。僕はその異様な欲求をこらえきれない。でも、君が僕のそんな欲望を理解してくれた。だから、ただ君のそばにいられたらよかったのに──ある日突然現れた美しい彼が、僕から理性を掠奪する。
『雪薬』
枕営業も厭わないホステスの凪子。そんな彼女を支えるのは処方される大量の薬。今日も口説き落とそうとしてくる客である作家が飲みに来る。薬さえ飲めば、まともでいられるんだから、それでいいじゃない──
『MIDNIGHT』
お互いを犯すように、一線を超えて禁忌に耽る姉弟。そこに愛はなく、ただいらだちを吐き出して夜の行為を重ねていたが、ある日、姉弟の幼なじみが隣の家に帰ってくる。そこから、姉弟の関係は揺らぎはじめて……
『START OVER』
夢の中でくらい、幸せな恋ができたらいいのに。そんなことを思うアラサー女子・真幸は、今日も職場後輩の恋バナマウントをかわす。このままひとりなのかな。そんな不安も一抹感じる日々、彼女の前に現れたのは──?
『アイオライトの夜』
あの残暑の夜を、私はきっとずっと忘れない。祖母を亡くし、乾燥したような退屈な日々を送っていた少女。ある日、彼女はクラスメイトの少年���飼い猫探しにつきあうことになり、さらに「帰らずの森」に踏み込むことになるが……?
『アスタリスク』
ずっと死ねばいいのにと思いながら生きてきた。機能不全の家庭、登校拒否の教室、そんな環境に身を置き、繰り返すのは自殺にも至らない自傷行為。それでも、こんな僕でもまだ──。言ってはいけない願いをこめて。
『指先に触れる君が』
周りにはゲイであることを隠し、ひっそりだけど、穏やかにつきあう映乃と真冬。しかし思いがけない運命に引き裂かれ、かけはなれたふたりに起きる、切なすぎる奇跡──ファンタジー風味のボーイズラブ。
『万華鏡の雫』
秘かに想いを寄せていた恵波とつきあうことになった水澪。幸せな交際が始まったが、恵波をつけ狙う不気味な影と、謎めいた水澪のルームメイト・早凪によって、徐々に歯車が狂いはじめる──血塗られたグロテスクBL。
『揺籃に花』
俺の家族はみんな狂っている。そんな俺も家族を避けて引きこもって暮らし、夜にだけ街を出歩く。いつものバーで引っかける男娼のキキのことは気に入ってる。ただし恋愛感情ではない、そう思っていたけれど──
『さいれんと・さいれん』
「ほかに好きな子ができた」いつもそう言われて彼氏に振られる桃寧。俺なら心変わりなんかしないのに。そう思っていた水雫は、ついに桃寧とつきあうことに!そして現れた桃寧の弟は男の娘!?NTR系BL。
『ローズケージ』
雪理と雪瑠、そして颯乃。幼い頃はいつも三人一緒だった。しかし雪瑠が失踪したことで、三人はばらばらになってしまう。数年が経ち、中学生になった颯乃の前に現れた雪瑠が語った、雪理と共に受けていた虐待は──
『Noise From Knife』
担任教師の水波と秘かにつきあい、心も軆も愛されている優織。このままずっと先生のそばにいたい。そんな甘い願いは、優織がナイフを持った何者かに襲われたことで壊れはじめる──恋心と友情が錯綜するBL。
『樹海の影』
静かに暮らす姉弟の藍と燐。ふたりは夜ごと軆を重ねる、ゆがんだ男女でもあった。このままではいけない──分かっていても、呪われた記憶を共有するふたりは、互いに狂おしく執着する。これは愛情か、あるいは呪縛か。
『黒血の枷』
幼い頃、おぞましい出来事に見舞われたこまゆ。しかしその記憶も薄れた頃、その出来事が起きた町へと帰ってくる。懐かしい友達、幼なじみとの甘やかな再会──しかしこまゆを襲った悪夢は、まだ終わっていなかった。
『茜さす月』
幼い頃の忌まわしい記憶を共有し、互いを求めあってきた姉弟、萌香と有栖。ある日を境にふたりは離れることを選ぶが、それでも秘めた心では相手への狂気じみた執着が絶えることはなくて──禁断の愛の果ては?
『紅染めの糸で』
幼い頃から片想いしていた年上の幼なじみに大失恋した香凪。友達には早く次を見つけろと言われるが、簡単に心��切り替えられない。そんなとき遭遇したのは「男なら誰でもやれる女」こと深月毬実の情事現場だった。
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昨日のこころごすぺるも、
祝福されました^ ^
親戚の87歳の方もわざわざ足を運んでくださり
お会いできて感謝^ ^
家が近くなったので、是非遊びに来てと言ってくださり、遊びに行こうと思います❣️❣️
当日の朝、ルーさんのクラス発表会があり
本人は楽しそうにクラスメイトと一緒に劇をやり
聖書のルカの福音書のみことばの賛美をイキイキと踊りながら歌っていました^ ^
その後、3人で電車で会場まで移動して、
たくさんの祈りと助けがありまして
最後まで守られました🙏✨
今回アユちゃんの
コーラスに加えさせていただきまして🙏
本番はたくさんの祈りがあったので、
今までの練習よりもはるかに神様の力を感じて、
賛美すること、礼拝に集中できて、すごい恵みを受けました✨
姉も体調がわるかったなか、奇跡的に参加できて、まさに今回のコンサートのテーマ、ミラクルを体験したのでした^_^
.
帰ってきたのは11時近く😅
ルーさんも次の日は普通に学校だったのですが、
お祈りしたら、宿題も終わり🙏
14:00からの学校のコンサートも
楽しそうに歌っていました^ ^
そして、今日で最終日なので、明日から冬休みに突入のルークさん。笑🤣
神様の助けの中、最善の時となりますように!
歌い手mさんと、ノアさん😊✨🙏
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濡れた鼓動
「みんな」の中で染まれないのに染められて
倒れこんだ地面は、朝から降っている小雨で湿っていた。
べちゃっと、頬や服に泥が飛び散って染みこみ、思わずついた手のひらのせいで、爪の中まで黒くなる。でも、そんな地面から立ち上がる前に、スニーカーの靴底が僕の肩を踏みつけ、じっとりした落ち葉の中に顔を抑えつけられる。
冷たい泥の匂いが、味に感じるほど鼻腔に雪崩れこんでくる。
「泥に顔突っこんで、土下座しろよ」
雨が沁みる目だけでも上げようとすると、がっと後頭部を硬い靴底で蹴られる。その衝撃に小さくうめいて、頭の痛みを抑えたい手をこらえて、落ち葉に額をこすりつける。
「ご、ごめ……ん、なさ……」
「はあ? こんな雨の中、お前なんかといてやってるんだぜ。『ありがとうございます』だろ」
「あー、担任マジムカつく。何でこいつの世話を、俺らにさせんだよ。ぼっちのまま、ほっとけばいいのに」
「まあまあ、こいつを助けてやったら、内申書良くしてくれるらしいからいいじゃん」
そう笑った声が、「ぼっちじゃなくなって嬉しいだろ?」と続けて、爪先で僕の顔を上げさせる。
「うわ、顔きったねえ」
「ったく、何で転ぶんだよ。担任には、自分でつまずいたって言えよ」
「妙な言い方したら、お前のこと不登校にして、人生終わらせるからな」
傘の下から唾が飛んできて、ぬるい粘液が首筋を流れた。
一月の雨は静かだけど、冷えきっていて、服を透けて肌を凍てつかせる。視界も灰��がかっているけど、手元の朽ちた枯葉は生々しく茶色だ。
「なあ、言わねえのかよ。塾もあるのにさあ、お前なんかの相手してやってんだぜ」
「あ……ありが、と──」
「聞こえねえんだよっ」
背骨にぎしっとかかとが刺さって、声がもれた。僕はやけに熱い涙をこぼしはじめながら、それに気づかれないようにうなだれて、自分を辱める言葉を口にする。
「ありがとう、ございます。……僕、なんかを、助けてくれて」
三人の傘が、ぱたぱたと雨粒をはじく音が響く。ひとりが噴き出すと、残りのふたりもげらげらと笑い出した。
「ヒくわ。泣きながら礼言ってるぜ」
「頭おかしいよなー」
「こいつは、こういうのが嬉しいってことじゃん? これからもよろしくなっ」
地面に伏せた頭を躙られ、顔面に泥と落ち葉が広がる。
やがて三人は、塾がうざいとか女子とつきあいたいとか言いながら、裏庭から立ち去っていった。僕はぼやける視界の中で、校舎沿いの椿が落ち、毒々しく赤く崩れているのを見つめていた。
雨が、軆の温柔を奪っていく。震えた息が白い。脳もこわばって痛い。
ゆっくり、科された攻撃に障らないように、身動ぎして起き上がった。ぐちゃ、ぐちゃ、と不潔な音が所作に絡みつく。
地面には、剥き出しの土より落ち葉が多かったせいか、思ったより服は黒くなかった。それでも、顔はひどく汚れていると、臭いで分かる。雨に打たれてびしょびしょだし、体操服に着替��て帰ったほうがいいかもしれない。
がくがくする膝を、時間をかけて整えると、僕はよろめきながらその場をあとにした。
手洗い場で手や顔を洗って、三階に向かう。
五年一組が、僕の教室だ。あの三人も同じクラスだから、びくつきながらドアをゆっくりすべらせた。
教室には誰もいなくて鍵は締まっているかと思ったけど、ドアは開いた。誰かいるのかと、おそるおそる隙間から教室を覗くと、後方のロッカーの前に黒髪の後ろすがたがあった。
女子だ。誰だろ、と一瞬思ったけど、その日本人形のように綺麗に長さが揃った髪で、クラスメイトの羽森さんだと分かった。
どうしよう。こんなすがたで入れない。やっぱこのまま帰ろうかな、とランドセルを持ち直した拍子に、残したパンの入った給食ぶくろが、重みでごそっと垂れ下がった。
その音に羽森さんが振り返って、澄んだ声で僕の名前をつぶやいた。僕はなぜか恥ずかしくて、頬をほてらせて、後退ろうとした。すると、「待って」と羽森さんは僕を呼び止めた。
「何かあったんでしょ、それ」
僕は、濡れて泥があちこち染みた自分の服を見下ろした。��ゅっと、ランドセルの肩ベルトを握る。
「……着替え、ようって。体操服と」
「いいよ。私、リズを見てるだけだから」
「り、リズ?」
「エリザベスのこと。女子はリズって呼んでる子が多いんだよ」
羽森さんの前には、そういえば、ロッカーの上の置かれた飼育ケースがある。
このクラスは、その中で「エリザベス」という謎の名前をつけられた蜥蜴を飼っていた。この学校は校庭に面した野原があって、そこで簡単に蜥蜴が捕獲できる。
でも、今は冬眠していた気がするけれど。冬眠前に野原に逃がしたほうがいいと先生は言ったものの、絶対死なないように世話をするとか一部生徒が主張して、人工冬眠させているらしい。
「羽森さん……も、エリザベスの世話、してるの?」
「うん。わりと」
「冬眠中も、見れるんだね」
「すがたは見れないよ。ただ、この土が乾いてたら、霧吹きとかしてあげて、水分に気をつけなきゃいけないの」
「……はあ」
僕は、エリザベスに触らせてもらったこともないから、よく分からない。ただ意外に思いながら、そろそろと教室に踏みこみ、自分の席にランドセルを置く。
紺色のランドセルには、何枚か枯葉が貼りついていた。弱いため息をつきながら、それを剥がす。
羽森さんが、また飼育ケースを眺めているのを確認してから、湿った服を体操服に着替えた。タオルで軆についた汚れも拭くと、ランドセルを背負って、羽森さんを振り返った。
羽森さんは、腰をかがめて、腐葉土がつまった飼育ケースを眺めている。
「いつ、起きるの?」
何となくそう問いかけると、羽森さんは振り向いてくる。
「あったかくなってからだから、三月頃かなあ」
「……そっか。詳しいね」
「爬虫類とか好きだから」
「す、好きなんだ」
臆面のあまり、どもってしまう。僕は子供の頃、ロープと思ってつかんだものが蛇だったことがあって、正直、爬虫類はあんまり得意ではない。
僕の反応に羽森さんは笑い、「変わってると思っていいよ」と言った。そして、かがめていた背筋を正し、こちらに歩み寄ってくる。
「ついてる」
僕はまだ身長があんまりないから、羽森さんと目線が変わらない。もしかしたら、羽森さんのほうが高いかもしれない。羽森さんは、僕の髪から、かたちの崩れた枯葉をはらいおとしてくれた。
「あ、……ごめん」
「ううん。こういうの、先生には言わないの?」
「先生が、みんなと仲良くしなさいって、あのグループに僕を入れたから」
「そういうの、違うと思うけど。離れていいんじゃない?」
「そしたら、先生が親に言うって言ってて。その、協調性がないとか、僕のせいでクラスがまとまらないとか」
羽森さんの綺麗な二重まぶたの瞳が、僕を映す。
僕はうつむいて、「帰らないと」と言った。「分かった」と羽森さんも引き止めず、「私が鍵預かってるから、帰っていいよ」と言った。僕はこくんとすると、何となく「ありがとう」とかぼそくだけど言って、背中を丸めて教室をあとにした。
それからも、相変わらず、イジメは続いた。
気をつけてみると、羽森さんは、確かによく飼育ケース���前に立っていた。ほんとに好きなんだな、と思った。女の子は、爬虫類とかは嫌いだと思っていた。
変わってると思っていいよ。
羽森さんの言葉がよみがえって、そうじゃない、と思った。「みんな」と違う。それは変わっているのではなく、自由だということだ。
みんなと仲良くしなさい。先生にそう言われて、こんなグループの中にいて、僕はぜんぜん自由じゃない。縛られて、捕らわれて、「みんな」の中で染まれないの染められて、僕は羽森さんみたいに強くなれない。
どんな状況におちいっても、周りに流されない自分を持てなかった。殴られても蹴られても、やり返せない。取られる程度のお金を持っておいてしまう。体育倉庫に閉じこめられても声が出なくて、見つけた先生には、なぜ早く叫ばなかったのかと怒られる。
こんな自分が嫌いだ。こんな自分でいることが苦痛だ。みんなに抗えない自分が憎い。イジメてくるみんなを、抑えつけてくる先生を、怨んだり殺したりする勇気はない。代わりにどんどん自分を憎む。
僕が悪いから。僕が弱いから。僕が情けないから。
全部僕のせいだ。すべては僕が引き起こしているのだ。誰も悪くない。僕のせいだ。僕のせいだ。僕のせいだ。
だったら、僕は自分を殺してしまえばいいのだろうか。そしたら、すべて解決するのではないか。誰も僕の存在で不快な思いをせず、わざわざ痛めつける手間も省ける。僕が死ねば、世界はうまくいくのではないか。
『死ねばいい僕に
生まれてきて
本当にごめんなさい
死ねばいいと
教えてくれた人
ありがとうございます』
五年生が終わった春休み、六年生もこのクラスで一年間過ごすのかと考えて、脳が粉砕されるように途方に暮れてしまった。
宿題がない代わりに、ノートに何度も文章を書き殴って、遺書を考えた。先生が切っかけだと書こうか。あの三人の名前を書こうか。された仕打ちについて書こうか。
いろいろ考えたけど、もし自殺が失敗したとき、余計なことを書いていたら、いっせいに世界を敵にまわすことになるのを案じてしまう。絶対に、確実に、死ねばいいのだけど。その覚悟さえあるなら、せめて告発できるのだけど。僕の手は、本当に死ぬと思うとがたがた震えてしまう。
ほんとに死ぬわけない。簡単に死ねるわけがない。そんな気休めをどこかで握りしめて、遺書でさえ、みんなに怒られないような、そんな内容しか残せなかった。
おとうさんはいつも通り会社で、おかあさんは買い物に行っていた。
僕は片づけたつくえに遺書を置いて、リュックを背負って、一階に降りた。玄関で、いつもの黒いスニーカーを履く。
外に出ると、少し曇っていたけど、四月にも入ったから風は温かかった。おかあさんの趣味のガーデニングから花の香りもする。
これから僕は、住宅街の裏手の未開発の森に行く。僕のこの家がある住宅街も、以前は森だったらしい。伐採をくりかえしているけれど、森はまだ鬱蒼としている。
奥のほうで、手首をしっかり切って、風邪をひくと飲まされる眠気が強烈な薬を飲む。そして眠ってしまえば、寝ているうちに出血多量になれるかもしれない。
いや、かもしれないでなく、そうならなくてはならない。何でこんなことをしたんだと訊かれたくない。訊かれたら全部、話さなくてはならない。先生やみんなが悪いみたいに、僕が被害者であるみたいに、おとうさんとおかあさんに知られてしまう。
薄い雲が太陽をさえぎる下で、アスファルトを歩きながら、不思議とさわやかな気分だった。学校に行くときの、どろどろした感じがまったくない。
これから死ぬ。僕が終わる。やっとみんな僕を認めてくれるかもしれない。僕なんか死ねばいいと言った人、思った人、そんな人たちに褒めてもらえる。本当にやってみせたら僕に気づいてくれる。死ぬしか能がないのだから、全力で僕は僕を殺しにいく。
家並みが途切れて、野菜畑の中を進むと、道がなくなってきて木が生い茂ってくる。ぱき、ぽき、とスニーカーが枝を踏んで、乾いた音が響く。
冬の枯葉が残っているけど、地面に土は覗いている。空気が澄んでいて、木の匂いや鳥の鳴き声が立ちこめている。人影がないのを確認しながら、どんどん進んでいった。
そのうち、突き出した枝が頭に当たったり、蜘蛛の巣が大きく張ったりしてくる。茂る木の葉も頭の上を覆って、雲がたなびく空が小さく遠くなる。木陰が増えてきて、ちょっとだけ風が冷めていても、寒いほどではなかった。いつのまにか、地面は冬の枯葉がまだこんもり重なっているようになって、足音もざくざくという音に変わった。
そのへんに来て、ようやく立ち止まった。靴底が少し地面にめりこむ。
このあたりで、木の陰に隠れてやればいいだろう。今何時なのか分からないけど、翠蓋もあって薄暗い。
木と木のあいだに軆をひねりこんで、低木をがさがさとかきわけて、枯葉が降り積もった小さな空間を見つけた。そこに木のあいだから軆を通して踏みこむと、息をついて座りこんでみる。茶色に朽ちた枯葉と小さな枝がクッションになって、柔らかかった。深く息を吸いこんで、よし、とリュックからカッターと風邪薬とペットボトルのお茶を取り出す。
先に手首を切ろうとしたけど、薬でうとうとしてから切ったほうが、加減が分からなくなって深く切れるかもしれない。風邪のときに一回一カプセルの薬を、とりあえず一シート、お茶でちょっとずつ飲んでいった。
ちゃんと眠くなるかな、とそわそわして、横たわったほうがいいかと思って、落ち葉の中にそっと倒れこむ。
土の匂いが優しかった。蹴り倒されて、頭を踏まれて、いつもはあんなに、鼻の面膜を痛めつけるのに。
ゆっくり頭を地面に埋めると、まだ生きている鼓動が、耳元まで響いてきた。血の流れている音まではっきり聴こえる。首筋や胸元が、どくん、どくん、と脈打って、その音を聴いていると、それ��こもりうたになって意識も視界もぼんやりしてくる。
意外と効いてきた、と思い、頭のそばに置いていたカッターに手を伸ばそうとしたときだ。
突然、何かの感触が手の甲の上を走った。大袈裟にびくっとして、つい身も起こしてしまった。一瞬、何だったのか分からなかったけど、僕が寝転がっていたあたりの枯葉がかさこそ動いたので、やっとそれが何なのか分かった。
小さな蜥蜴だった。黒い目と短い脚を動かし、ささっと走っていく。僕は目をこすって、それを見つめた。蜥蜴は転がるカッターの上も乗り越えていき、枯葉と同じ色なので、すぐ見分けがつかなくなってしまった。
羽森さんを、思い出した。たいていの女の子は好まないと思っていた爬虫類を、好きだと言っていた女の子を。
でも、変わっているのではないと僕は思った。そう、彼女は自由で、自信があって、自分を大切にしているのだ。僕は自分が窮屈で、嫌いで、殺そうとしている。
視線を落として、小さく息を吐いた。
だけれど、こんな僕でも、たいていの人が好きにならない僕でも、愛してくれる人がいたら……僕が死んだら、たとえば、おとうさんとおかあさんは──
ぽっかりした胸の穴が、突然、息を絞めつけてきた。僕が死んだあとの、僕が遺すことになるかもしれない人を想うと、涙があふれてきた。
薬でぐらぐらする頭で、わけ��分からないほど泣いていた。痛々しい嗚咽が、深い葉擦れの中を彷徨う。顔を地面に伏せると、やっぱり土の匂いが優しい。枯葉が僕の涙を含んで、少し黒ずんでいく。そこに顔をこすりつけ、鼻をすすって僕は泣きじゃくった。
やがて、ひた、ひた、と冷たい感触がふと触れてきたかと思うと、曇っていた空が雨を落としはじめた。僕の涙だけでなく、春雨も枯葉を濡らしていく。
すっかり周りが湿った匂いに囲まれ、枯葉もべちゃりと僕の軆に絡みつく。僕はごろんと、その濡れた地面に仰向けになると、正面から雨を受けた。
切断しようとした血管が、軆に張り巡っているのを感じた。泣いたせいで、心臓が早く打って脈を刻んでいる。僕は、まだ傷つけていない左手首を目の前に持ってきて、蒼い血管を見つめた。
ここを切ったら、自分を逃げられる?
違う。それは、自分を捨ててしまうということだ。
魂が能面のようになって、みんなと同じになる。あんな奴らと同じ、正体のない奴らになる。
それは、嫌だ。僕はもっと、「僕」を生きていいのだ。そう、僕を愛して、僕を信じて、僕を生きる。
冷たく濡れていく枯葉の中に沈みこみ、その朽ちた匂いに目を閉じた。
深呼吸して、鼓動を聴く。血にまみれた、僕の生きている音。本当に、あの日落ちていた椿のように、毒々しいほど傷ついている。
それでも生きている。
血を通わし、赤く濡れて、僕はまだこんなに鮮明に生きている。
FIN
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日頃から公私ともにお世話になっているmole musicの店主、中村光貴にインタビューを試みた。メディアに露出する機会のほとんどない孤高の音楽生活者の「生活」についての一問一答、お楽しみください。
【2023年10月17日12時43分インタビュー開始】
〔土井〕 かつてタラウマラで発行していた季刊ZINE『FACE TIME』の記念すべき創刊号に素晴らしいテキストを寄稿してくれた光貴くん。そのなかで「それぞれが人生を続けるように、風景は変化し続ける。そして忘れ去られる。ユートピアは存在しない。悲しくもディープハウスは状況に対して意味を持つ」という極めて辛辣な言葉で論考に幕を下ろしていたけど、mole musicは大阪〜古市、古市〜新大宮と移転を繰り返してきた訳で、その都度、心境や生活に変化はあるの?
〔光貴〕 土井さん、こんにちは。相変わらず突然ですね。今日はよろしくお願いします。変化はあります。どちらかというと心境や生活の変化に合わせて、移動している感じですね。『FACE TIME』創刊号に提出した「無題」は2019年に自身のパーティーや物質の制作に向けて、普段は公開することのないステートメントや論考のテキスト断片と影響を受けたテキストのサンプリングをミックスして展開してます。昔から変わらないんですが、僕は動く前に書いてます。動いてから書くことは稀で。「無題」はカットアップというより自身のDJの方法に近いです。テマティック批評で編集したと思います。うまくできたかはわかりませんが。「無題」をタイトルとしたのはテマティックの逆説です。逆説の逆説かよってなるかもですが。僕の性質をよくご存じの方はまたやっとるわぁぐらいで思ってもらえれば。結果、活字の世界では違法な戯言みたいなものになりました。結果、土井さんが楽しんでくれていたので良かったと思っていますよ。
(中村光貴の「無題」は『FACE TIME vol.1』に収録)
-skit-リズムを取る二人。土井返答無し。恐らく仕事。中村は定休日、湯に入る。
〔土井〕 ごめん、ごめん、パンク修理してた!なるほど。まさに「状況に対して意味を持つ」というか「はじめに言葉ありき」という感じやね。僕は古市時代からのお付き合いで、初めて家族でmole musicに合宿させてもらったとき、何か具体的なきっかけ��あった訳でもなく、早朝から光貴くんとうちの息子が突然の音楽セッションをはじめたときのことがいまも鮮烈に脳裏に焼き付いてる。そもそも建物の佇まい自体が店というか、家。いや、家というか、掘っ建て小屋。街中によくある「古民家を改造して良い感じに仕上げました」という数多の量産型とは一線を画す、マジの荒屋やん。あそこを住居兼店舗として利用するのはそれなりの覚悟が必要やと思うし、「不便」と添い寝する気概がないと成立しないよね。ガスは通ってないし、水道管に地下茎が蔓延ってどえらいことになっていたし、夏は死ぬほど暑いし、冬は寒すぎて凍え死にそうになるし、秋は猛烈な花粉の飛散でこれまた死にそうになる。僕はmole musicに宿泊するたびに死にかけてる(笑)。それでもまた行きたいと思わせてくれる魅力があそこにはあった。一転、新天地は閑静な住宅街の一角という極端な振れ幅!それこそ光貴くんに教えてもらった西井一夫の『写真編集者』という本のなかに「写真をやろうと思う人は、人から何であなたは写真を撮っているの?というか何であなたは写真家になったの?と聞かれたときに、自分が写真というものを選んだ理由を言えるようにしていなければならない」というようなことが書かれていて、ほな光貴くんがレコード屋をはじめた理由を聞き出したら何日も夜を跨ぐことになりそうやけど、簡潔に言うとどういう理由でmole musicを立ち上げたの?
〔光貴〕 今日もパンクしてますね (笑)。古市は僕にとっては「不便」じゃなかったですよ。家が無い路上のハウスDJだった時代もありますし (笑)。奈良古市は住み込みながら、友人と4カ月かけてレコード家と呼べるような場所にしました。移転前、がらんどうになった家を見ながら、良いハウスになったなぁと勝手に納得していましたね (笑)。
レコード屋をはじめた理由を簡潔にいうと、制約のある時間、あるいは一生をかけて、語るには最高の方法だからじゃないでしょうか。それを続けられるかは別として (笑) 、今もそう思っています。肩書をレコード屋とDJのハイブリッド。これは僕の造語なのですが「音楽生活者」と名乗っています。因みに最高の方法っていうのは僕にとっての最高ですね。方法なので、目的はその先にあります。目的の先があってほしいとも思っています。続けられていることはラッキーです。
〔土井〕 「音楽生活者」という肩書きはめちゃくちゃ納得。mole musicの特異点は店舗そのものが完全自立型の語り部として機能していることやな。同じレコードを買うにしても、意味合いが変わってくるというか、そのレコードを手にした人間に、歴史的な背景や文脈を突き付けてくるというか、ほんま恐ろしい店やで(笑)。
〔光貴〕 その反応は純粋に���しいです。答えはなくて色んな方法で楽しんでもらえていると糧になります。僕自身が駄菓子屋からレコード屋に育てられてきた世代の人間なので。現代では何か目新しいことをしているように見えちゃうかもしれませんが、実は時代遅れの混成型。過去にあった、忘れられた当たり前の風景だと思いながら続けています。
〔土井〕 みんなええかっこして「お客さんのために」とか「文化を絶やさないために」とか言うけど、何よりも自分にとっての最善を模索し、追求し続けるのが自営業やと思う。
〔光貴〕 「お金のために?」「利権を絶やさないために?」(笑) 嗚呼、幻?気のせいです。
〔土井〕 自分にとっての最高の方策でないんやったら、店なんかやらん方がええもんね、しんどいだけやし……。
〔光貴〕 あっ、土井さん、しんどいのはお互いさまですよ。だって未だに好きなこと続けさせてもろてるから、しょうがないですよね (笑)。
〔土井〕 光貴くんがある種の目的を見据えて走り続けるmole musicを端的に表明するキーワードを挙げるとすれば何やろう?
〔光貴〕 キーワードかぁ。鍵の言葉ですよね。いつもなら反対とか逆説って言うような気がするんですが……。走っているつもりは無いのですが、うまく歩めていないかもしれません。歩むこともテーマなのですが、活動で脱落者が出てくるのは事実ですよね。ここは土井さんも思い当たる節はありそう (笑)。今日は定休日なのですが、実はさっきもお客さんが来てました。今は次の制作のミックスダウン作業をしながら返信しています。土井さんはパンク修理しながら質問を投げてるでしょう?休み方だけは忘れてしまったかもしれませんね (笑)。
〔土井〕 それはほんまにそうかも。僕も昨年に片足がもげたわ (笑)。好きなことを続けるのは絶対にしんどい!そう言えば、1年の半分以上を全国津々浦々の現場でライブをして生活しているブルースシンガーの方に「しんどくないですか?」ってアホみたいな質問を投げかけたことがあって、その方は「土井���ん、子どもは好きなことやってるときは何時間でも何日でも同じことを苦もなくやってるやろ?わてはあれと同じや。好きなことしかしてへんねやからしんどいことなんてあれへんで」って言うてはって、やっぱりレベルが違うなって思うたんやけど、その数日後に体調を崩されてライブの途中にまったく声が出なくなったらしく、後日タラウマラに来てくれたときには「土井くん、やっぱり好きなことでもしんどいときあるわ」って苦笑してはって、逆に「好き!」ってなってん。
〔光貴〕 土井さんの生活はシーケンスがあるから。しっかりと家族と向き合ってるのが凄いなと。この間、ブログで売り上げのサンプルを提供してたじゃないですか。売り上げをデータベースにアーカイヴする時点でえらいパフォーマンスやなぁって思ってみてたんですけど。目的が明確だなと。もう素直過ぎるやんって感心してました。土井さんは家族と過ごしている時間は絶対譲りませんもんね (笑)。比べて僕は即興の要素が多いかもしれません。今やっていることが正にそうですし。あとで辻褄あわすかもやけど (笑)。
〔土井〕 いつも僕のわがままに付き合ってくれてありがとう (笑)。僕は光貴くんの即興性に底知れぬものを感じているから、ついつい無茶振りしたくなるねん。そのくせ自分は家族との時間を断固として死守するという超わがまま (笑)。あと光貴くんが挙げてくれた「歩むこと」「駄菓子屋」は確実に鍵となる概念やね。それこそうちの店名になってるメキシコのタラウマラ族の人たちも速く走ることを得意としている訳ではなくて、ゆっくりと永くいつまでも走り続けることに長けてるみたい。それってつまり「歩むこと」やと思うねん。周りの情勢や速度を気にせずに歩みを止めないというのは意外と大変なことで、誰しもついつい周囲と歩調を合わせてしまうもんやからね。それと2000年代前半くらいまでの過剰なマニュアル至上主義の横行によって、個人経営の店でさえも当たり前にシステマチックな対応を求められるようになったやん。店は客に対してこうでなければならない、というのを無意識に植え付けられている人が多い。でも僕らが子どもの頃に通ってた駄菓子屋のおっさんらは客である僕らに平気で怒鳴ってきたし、ひどいときには殴られたやろ(笑)。せやけど結局それが自然というか、店員と客である前に人間と人間やから、双方で怒りたいときに怒れば良いし、笑いたいときに笑えばいいと思うねん。そういや光貴くんとの電話をしている最中に「工具貸してくれや」って言うてきた客のおっさんにキレたこともあったな(笑)。
〔光貴〕 幼少期、駄菓子屋がはじめて触れた「社会」や小さな「世界」だったと思いますね。決して学校では無かったです。「社会」の教科書を見ても、殺した人間の数が多い人が太文字で書かれているだけだったので。あの書物は時間軸が遠くなればなるほど、太文字が神格化され、現代に近づくほど不明瞭な二元論で語られる不思議な読み物ですね。実際、今は「社会」と呼ばれる教科書を趣味で読んでます。特に意味はありませんよ (笑) 。子どもながらに駄菓子屋で思考するか否かで大きく人生が変わったと思います。田舎育ちだったことも影響しているかもですが、僕の好きな駄菓子屋の風景は無くなりましたね。まだフィールドワークは終えてないのですが、地元の駄菓子屋が潰された時期、各地で駄菓子屋が消えていってるんですよね。その後、街のたまり場はコンビニエンスストアになって、駄菓子屋の無い町の夜は大荒れ。
〔土井〕 いや、ほんまに。教科書ってやっぱり権力側の呪具みたいなもんやから、駄菓子屋のおっさんみたいに「俺が教科書」という人間との折衝はそのまま「社会」に出会う行為と等しいやんな。一時期、うちの長男が家の近所の「ひさご」っていう駄菓子屋で万引きを繰り返すということがあって大変やってんけど、あれも息子がはじめて「社会」というものに触れた瞬間やったと思う。さっき言うたみたいにうちの子��が打楽器で光貴くんとセッションしたり、共通の知人の息子が遊びに来ていたり、mole musicは駄菓子屋の原風景をいまも確実に描き続けてるよね。原風景という言葉で思い出したんやけど、光貴くんと友人との共同制作 Zip Up Parker 「帰り道」について聞きたくて、あの印象的なバックプリントの風景は何をモチーフにしてるの?
-skit-土井:因みに自分も「帰り道」パーカーを愛用している。マジで毎日着てる。
【インタビュー開始から6時間が経過】
-skit-中村:気絶 自称巨匠からのメールで起きる。理由もなく日々えらくなっていく巨匠に恐怖。
〔光貴〕 気絶してました。そうそう駄菓子屋はそういうイメージですね。子供にとっては実は軽く超えられる境界なんです。モールは敷居が高いイメージかもしれませんが、それは現代の風景から切り取ればそう見えるように作っています。住宅地の一角の何故か開かれた場所なので。一駅隣に住んでいる、鉄道マニアの中学生がたまに友達と自転車漕いでレコード買いにきたり。「書くのはやめた」って言ってたのですが、その子は仮想国家のSFも書いていて。まぁ、おもしろいですね。彼らのクルーには昭和アニメのマニアもいるので、この場所がきちんと店に見えてるんですよ。「帰り道」については去年奈良古市に店を置いていた時代に友人と製作したかったもので、タイトルそのままですね。完成して現物が届いてからタイトルを付けたので、特に深く考えずに出てきた言葉ですね。「深く考えず」にということは、日頃からある共通認識だと言うことで「帰り道」としました。モチーフはタッチ、タイトル、カタログ番号等から察して頂ければ幸いです。
〔土井〕 鉄道マニアの中学生クルーに是非とも会いたい!自画自賛になって気持ち悪いけど、ほんまに僕らの店に来る人たちって、良くも悪くも個性的で最高に笑えるよね。光貴くんの言うようにmole musicやタラウマラが「店に見えない」人たちにとっては、一向に可視化されないのに。それでも彼らは自然と集まってくる。そこに何があって、何が見えて、何が果たされたのかというのは各自が自分の胸に手を置いて考えたら良いし、それが通過点なのか終着点なのかは誰にもわからへんもん。光貴くんの製作物には常に何かしらの意図があって、それをこちらの解釈で勝手に紐解くのが面白い。さっきは無粋な質問を投げかけたなって、いまちょっと反省してる(笑)。レコード屋としての光貴くんの考えはほんの少し掴めたような気がするので、次はDJとしての活動について聞かせてください。キャリアはどれくらい?
〔光貴〕 いえいえ、大丈夫です (笑) 。楽しんでもらえればありがたいんです。(ここはインターネットメディアの露出が無ければ話しているかも知れません。でっち上げの可能性もありますが)。DJをはじめたと感じたのはギターからターンテーブルに持ち替えた18歳、地元でDIYパーティーをはじめた頃ですね。レコードプレイヤーを買ったのは16歳、この頃からレコードコレクターだったと思います。DJ���キャリアは22年ですね。
《2022.11.26 Hopkins Creek at Northcote Theatre》
〔土井〕 キャリア22年!龍ちゃん a.k.a VNZ(東淀川区出身のラッパー)がオギャーと生まれてから現在までの人生をまるごと飲み込む期間やん!その22年間のDJ活動に於いての変化や矜持みたいなものがあれば教えてほしいな。
〔光貴〕 じぶんアーカイヴが下手くそなので、仮に22年としておきます (笑) 。実際はもう少し前かもしれないです。DIYパーティーと並行してDAWN(現NOON)でレギュラーパーティーをはじめたのは恐らく19歳でした。僕は行為においては物質より現場のみに重きを置いてきたので、制作物があまりにも少ないんです。変化について簡潔に書くと、僕にとって良いとされていた時代は去っていった、ということに尽きると思います。これは時代の話なので、個と音楽との関係性はもっと複雑かつ多元的です。僕の場合、レコードのような多元的な物質でなければ、ここまでDJを続けることができなかったと思います。戦後日本の時代の変革と世界の変革はおよそ10年と20年、ふたつのタームで考えることができるのではと過程していました。音楽においてもこのタームというのは有効で音楽史を振り返れば自然と見えてくるように思います。未成年(当時)の頃から20年ターム、この姿勢は続けてみようと思っていました。少し欲張って40歳までこの景色を見ようと。既に40歳を迎えたので、矜持としての行為者として続けるという役目はひとつ果たしました。その過程の中で行為として他人と同じことはしないという制約も徹底できたのかな?と。しかし求道的に今尚続けているのは、レコードという物質の魅力に尽きると思います。僕の場合レコード屋とDJのハイブリッドなので、ここを肯定できないと終わりなんです。かと言ってデジタルを否定している訳ではありません。じゃないと、このインタビューも厳密には成立しないので。いま現在もCD-Rで実験しています。この歴史はなかなかおもしろいんですよね。そろそろCD-R史のフィールドワークをはじめようかなと思っていたところです。
〔土井〕 めちゃくちゃ具体的な回答かつ、これが今日のハイライトかもしれない。「現場のみに重きを置いてきた」というのはここ数年の付き合いの自分からしても納得できる話で、mole musicという思想の実体化としての店舗、DJの現場ひとつひとつが光貴くんにとっての作品なんやと思う。レコードを多元的共有物と見据えて向き合う姿勢、CD-R史の探求など深掘りしたい話題がてんこ盛りで、興味が尽きない。ほんまに稀有なまなざしでレコード屋とDJを両立させてる人やと驚くわ。これも答えにくい質問かもしれないけど、光貴くんにとって特に思い入れのある作品(レコードorパーティー)は何ですか?
〔光貴〕 アナログとしてのCD-R史ですね。僕の青年後期は友人と何か作品を交換したり、プレゼントするメディアがカセットテープからCD-Rへと転換する時期でした。僕自身もこの転換は驚くほど簡単に移行できたんですよ。今は歴史と物質自体の持つ情報(ここでの情報はデータ情報で音楽の内容では無いです)その理由に近づいていってる感覚ですね。90年代にはポスト・テクノロジーミュージックの時代は既にはじまっていて、様々な試みが成されていました。実際そういった作品に触れることはありましたし、所有していますが、物質そのものを解釈するという段階まで、青年後期 (90年代後期~ゼロ前代初頭) では思考が追いつかなかったような気がします。まだまだ趣味として楽しめることはたくさんありそうです。そういえば、特別という事を意識したことが無いかもしれません。幸いなことに僕は身近に特別に感じられる人が多いので。ラッキーなのか、どうなのか (笑) 。作品は……ヒミツですね (笑)。
-skit-中村:音楽家の先輩来店、ひたすらレゾナンスについて語る、癒やしの時間。
-skit-土井:龍ちゃん超久々の来店、新曲を持参。
【インタビュー開始からすでに40時間が経過】
もしもし 土井さん、おはようございます。今日タラウマラに何時に入りますか?光貴くん、おはよう。今日からタラウマラは臨時休業で家族でおでかけするねん。えっ、マジで?せやねん、ごめんな。いやいや、頭の中どういう切り替えしてるんですか?こっちにはインタビュー投げっぱなしで (笑)。ごめんな、旅行中は電話でえへんけど、いまはまだ大丈夫やで。いつも思うけど、仕事の向き合い方が全然ちゃいますわ。光貴くんはひとつの案件があったら48時間とか平気で手綱を離さへんもんな。そうですよ、ずっと長時間向き合ってますよ、短時間での仕事の強度が土井さんとは全然ちゃうんかな。自分は究極のメリハリやからね(笑)。僕はこのインタビューに応じながら、店の営業して、次の制作のミックスダウン作業をして、今週末にはパーティーを控えてますからね。ほんまようやるわ、悪いけど僕は家族で温泉につかって来るよ。マジでむちゃくちゃやな、この人(笑)。そうそう、それはそうと昨日タラウマラに龍ちゃん来たわ。だいぶ久々ですか?うんうん、彼はサイクルショップすずめの頃から足繁く通ってくれてたけど、この2年での来店回数は1回か2回やからね、だいぶ久々やな、しかもインタビューで名前が出てきたタイミングで本人登場っていうね(笑)。それは素晴らしいことですよ、何やかんや言うて結局は僕ら、寂しいんですよ(笑)、ずっと続けていることは精神的にも負荷がかかるんで。ほんまそうやわ、ほなそろそろ赤穂に向かう準備するわ、一旦LINEでのメッセ��ジのやりとりに切り替えてええかな?あと週末のパーティーは光貴くん何時の出番なん?��んまこの人……(笑)
そういや今後の展望を聞かれていた気がするな。このインタビューを土井さんにデジタルアーカイブさせないことですね。
【2023年10月19日8時46分インタビュー終了】
……ということで、いつも通りに互いに仕事をしながらLINEとメールと電話とGoogleドライブを行ったり来たりしながら2週間かけてようやく終わりを迎えたインタビュー……いや、どう考えても僕が喋りすぎてるな、ほんま、すんません(笑)。最後に光貴くんが選んでくれたPARLIAMENT - GLORYHALLASTOOPIDをどうぞ。最高にイカれた週末をお過ごし下さい。
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私の母上はこれのゲームver.やらせてくれた! 小学生の夏休みだか冬休みにどうぶつの森が発売されて、1日中遊んでたけど全然時間足りなくて「ゲームだけしてたい〜」て嘆いたら「いいよ〜ただしゲーム"だけ"するのよ」て言ってもらえて当時舞い上がった! のですが→
生きる上で不可欠なこと(食事/入浴/排泄/睡眠etc)以外ずっとゲーム"だけ"しなければならないので、3日経過した辺りで段々苦痛の方が優位になってきたのよね 辛くなったら好きなタイミングで辞めていいよって言われてたから、次の日はピアノ弾いたり思いきりお外走ったり宿題やったの懐かしい
幼い頃の教育って、本当に親御さんの関わり方で違うんだなあ…と思わされます。
さかなクンの子供の時ずーっと水族館にいた話を思い出しました。
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何もない日
2024.1.3
今日は何も予定がありませんでした。だから前から気になっていたららぽーと堺に朝から妻と二人で行って来ました。
いつもなら次男が付いて来るのですが、今日は冬休みの宿題が全然終わっていないので居残りです。
そこで迷惑が掛かるのが長男です。一人でいたいタイプなので嫌な顔をします。いかんせん次男は寂しがり屋なので絶えずしゃべりかけてきます。よくしゃべります。疲れます。
はじめてららぽーと堺に行ってんですけど、普段はめっちゃ混んでいるのでどんな所なんだろうと興味を持っていました。でも、混んでる所が嫌いなので今まで避けていたんですけど行って来ました。
フツーにモールでした。フツーの商業施設ですよね。特に映画館がある訳でもないし銭湯がある訳でもない。まぁ屋内スポーツ施設はありましたけどね。特に値段が安い訳でもない。
何でみんなそんなに並んでまでららぽーとに行くんでしょうか?謎が残ってしまいます。
私にとっては近くの大泉緑地でのんびり写真を撮っている方が有意義な時間だと再認識させられました。
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#89 報告書&学会論文制作
日時:1月11日(水) 場所:223教室 出席:全員
冬休みの宿題として、報告書の内容を書いてきたわけですが、なんと学内報告書よりも学会発表用論文の方が期限が近いことが発覚!!
学会発表論文を優先して完成させたいですが、学内報告書も忘れずに進めないと出せない��んてことになっちゃうかもです。まあ、大方内容は決まっているので後は、誤字脱字や共同認識などを修正して削るだけではありますね。
動画班 残っている作業はB-LOGだけで、完成の目安としては1/19。 完成が待ち遠しいですね。 MCじゃないから専門的に習ってないはずなのに頑張って作ってくれてます。 ありがとうございます。
担当から一言 新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。 あと二週間くらい授業乗り切れば、春休みに入るということでもう少し頑張りましょー。
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冬休みが終わり、今日から学校の子供たち。
書き初めという大物の宿題を最終日まで取っておいてしまった次男&三男は
昨日は夏休み最終日のような一日でした(笑)
無事終わって、ひと安心の母です^^;
それから昨日は主人の妹のIちゃんが
2月に長野県の白馬で行われる映像祭に向けて
映像の撮影を行なっていて、
わが家も少し撮影場所として使われることになり
撮影隊の皆さんが来られました。
撮影の様子、どんな感じか今まで知らなかったので新鮮でした^_^
撮影は無事終わり、これから編集作業に入るそうなので、神さまの最善のものができるよう、ともに祈りたいと思います。
2023.1.10
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2023年3月20日(月)
ツレアイ(訪問看護師)は有給休暇を取ったため、今朝は一人で出勤、こんな時は東寺前を通過するルートだ。この画像ではわかりにくいが、塀越しの桜が開花し始めたことが確認できる。職場(私立女子大学)には学生たちの姿はなく、工事関係もほぼ終了したようでとても静かだ。来週半ばからオリエンテー���ョン開始、春休みもそろそろ終わり、自分の宿題を早く片付けねば。
5時30分起床。
日誌書く。
洗濯2回、冬用のパジャマを洗う。
ツレアイは、息子たちの朝食と2男のおにぎりを用意する。
朝食前の血圧測定、先週はだいぶ落ち着いた数字に戻ってきた。
3人分の弁当を用意、しばらくは<イカナゴの釘煮>が楽しめる。
一人で出勤、いつものMK石油で給油、2月はほとんど出勤していないので2ヶ月ぶりの作業だ
順調に到着、窓を開けて換気するが、やはり少し暖房を入れなければ寒い。
メールボックスから、新年度授業の資料を受け取る。
令和5年度の授業は、 引き続き、全面的に対面授業を継続いたします。 ��本的感染防止対策 (マスクの着用、 手指消毒・手洗い、 換気等) は継続しつつ、教室については、収容定員抑制を解除し、 通常の座席利用とします
マスク着用継続のことでホッとする。
同梱されていたのは<授業アンケート>の結果を受けての<授業改善報告書>の作成、これをつくって提出するのが今日のミッションである。2科目5クラス分のレポートを作成、メールで提出する。
ランチ済ませて、早めに退出する。
熊野のH兄に電話、明日は京都とのことで夕飯の約束をする。
テレビで選抜高校野球を流しながら、片付けや夕飯準備。
夕飯前に、軽く町内ウォーキング。
昨日から仕込んでおいた無水地鶏カレー、スパイスを加えて味を調整し、バターと醤油で仕上げる。彼女が休日ゆえ、日本酒を用意しておいてくれた。
片付け、入浴、体重は300g減、もう少し頑張らねば。
歩数は少し届かず、水分は1,980ml。
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直前合宿1日目! ついに演奏会の直前合宿が始まりました!
前日に楽器の積み込みをするところからスタート。
福島民報ホールに保管させて頂いている楽器を福島在住の団員有志がトラックに積み込みます。
そして当日、合宿場所の岩手県まで各地から集まります。 しかし、今年も出てしまいました。
遅刻者です。
東京組の集合時間に現れなかった団員に電話をしたところ「今起きました」との返答。
…仕方がないので自力で岩手の合宿会場まで来てもらうことにしま��た。
ちなみに昨年、同様の寝坊大遅刻事件を起こした某団員は、今年は集合時間に一番乗りだったそうです。成長!
(※ 昨年の直前合宿レポートはこちら)
↓東京集合組。
↓搬入手伝いのために早めに集合した組。
気合が入っています…! 搬入組お揃いで着用!
丸山周くんデザインの、マーラーとマーライオンをかけたオリジナルTシャツ。
イラストはiPadで描いたそうです。芸が細かい…
↓福島集合組。
福島~宮城間では冬に逆戻りしたかのように大雪が降っていました。
↓宮城集合組。
バスが会場に近づくと、長閑な田園風景が…。
直前合宿の会場は岩手県盛岡市の南に位置する紫波郡矢巾町にある、その名も「田園ホール」。
団員が集合し、13時からオリエンテーションを行いました。
事務局からは、8泊9日の長いツアーをスタートするにあたって注意事項の連絡、スタッフの紹介などを行いました。
そして「くれぐれも時間は厳守するように…!」と一括。
キャプテンの菊地彩花さんから守ってほしい約束事の話がありました。
(楽屋を綺麗に使う、忘れ物をしない、楽譜には名前を書く…)
団員の皆さん、是非ご協力お願いします…!
オリエンテーション後、ホールでの練習がスタート。 最後の追い込み、マーラーの交響曲5番を中心にがっつり練習します。
休憩時間にはうれしい差し入れがたくさん…!
森永エンゼル財団様より、お菓子の差し入れをいただきました。ありがとうございました。
たくさん食べて、元気回復…!
そして、公演に参加できなかった団員や、保護者の方からの差し入れも頂きました。
ありがとうございます!
フルートの団員、野口さんからお手紙とお菓子。
ヴァイオリン三浦さんのお母様とパーカッション塘君のお母様よりお菓子。
三浦瑞穂さんのご家族から立派なイチゴ…!とても甘くてみずみずしいんです。
夕方からは坂本龍一監督作曲の楽曲の練習を行い、18:30に本日の練習は終了。その後、夕飯を頂きました。
休み時間を利用して、ロビコンやファンファーレの練習をする団員も。
↓こちらはファンファーレのメンバー。
いつもの金管編成ではなく、ヴァイオリン、コントラバス、クラリネット、ホルン、パーカッション…。
「ファンファーレをやりたい人を自由に募り、希望者の楽器編成に合わせて作曲する」という、ちょっと変わった試みを取り入れてファンファーレ作曲してくれたのは、団員の塘英純君。
どんな演奏になるのかが楽しみです。
夕飯の後は、レクリエーションの時間。
がっつり練習が続く直前合宿ですが、この機会に団員同士の交流を深める企画を…!ということで、レク係の2人が進行してくれました。
まずは数人数のグループに分かれて客席に座り…
グループごとに軽く自己紹介タイム。
アイスブレイクが済んだところで、続いて「ジェスチャー伝言ゲーム」を行います。
まずはレク係から「お題」を発表。
1つめのお題は「ハト」でした。
各グループごとに1列に並び、ジェスチャーで「ハト」を表現し、伝言していきます。
グループの最後の人まで伝わったら、レク係に「〇」サインをして、答え合わせ。という流れです。
ちなみに、1つ目の「ハト」を正解できたグループは1つもありませんでした。
続いて、2つ目のお題はなんと…
団員たちは、思い思いの”柳澤さん”をジェスチャーで表現。
指揮台を指さしたり、指揮をしている人が多いですね。
伝わりやすかったのか、1つのグループを除いて全グループが正解でした。
(間違ったグループの答えは「TikToker」でした)
ゲームを終えようとしたとき、ジェスチャーの様子を遠目から眺めていた事務局の宮川さんの熱いリクエストが。
Tubaパート茨島君の”柳澤さん”のジェスチャーが特徴をとらえておりすばらしいのでステージの上で披露して欲しい!と。
サービス精神旺盛な茨島君、ちゃんと再現してくれました。
拍手喝采👏!!! 伝言ジェスチャーゲームで、団員たちの仲も深まったのではないでしょうか!
そして最後に、開演前のミニコンサートの団内向け発表を行いました。
時間の都合で初日は3組だけ実施しました。
↓福島大学のメンバーで結成した「おんかのゆかいななかまたち」 ♪情熱��陸
↓不思議なグループ名の5人組「わかめ」♪パイレーツ・オブ・カリビアン
↓「ここから追い込むので今日はご容赦ください!」と言って始まった「クラリネットアンサンブル」♪Crusell: Clarint Duo No.2
開場から開演までの時間で、ステージ上でミニコンサートを行う予定です。
各都市の公演によって、発表する組は変わります。
公演に来て下さる皆様、是非少し早めに会場にお越しいただき、ミニコンサートも含めて楽しんでいただければと思います。
1日目はこれにて終了。
21時にバスがホールを出発し、毎年岩手公演の際にはお世話になっている宿泊施設「オガールイン」へ移動。
団員の皆さん、今回は長丁場なので、夜はゆっくり休んでくださいね(切実です)!
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Bleu
記憶というのはポインタとデータで出来ている。いつからか、そのように僕は信じている。忘却とはデータの在り処を指し示すポインタを失った状態であり、データそのものは確かに残っているのだと。何らかの切っ掛けでポインタが復元された時、記憶は鮮やかに蘇る。たった今まで自分が忘れていたことにすら驚くほどに。紅茶に浸したマドレーヌは暮らしに満ちている。長く生きれば生きるほど、過去が未来よりも重くなるから。
記憶のポインタは厳密な一対一対応ではなく、大なり小なり誤差が生じる。本来想起されるべき思い出の一部が欠落したり、少しずれた思い出が蘇ったりする。あるいは、なかった記憶が新たに生成されたりもする。これは僕が2022年11月20日の午後、「Solarfault, 空は晴れて」という本を読んだ時に生じた反応を元に生まれたテキストである。記憶というのは揮発性であるだけでなく発泡性でもあるから、1週間という時間は記憶を発酵させるに十分な時間だ。読んだ小説の感想文が新たな小説であっていけない理由はない。
青い、作用の定かでない、おそらくはあまりよろしくない液体。小瓶。『ロスマリン』だと思った。図書館で借りたハードカバーの本だった。少年たちが夏休みに高層ビルディングを抜け出して旅立つ先は暖かい海だった。映像の中で少年と犬が白い浜辺を走っていた。オゾンホールが話題になっていた世紀末。姉はフロンが使われているという理由で旧型のエアブラシをゴミの日に捨てた。その頃、一度塗った色をCtrl+Zすることはできなかった。読み終えた本の感想をTwitterで検索することはできなかった。Amazonは夜中に切らしたPPC用紙を翌日の夕方に届けて��くれなかった。
大学進学を機に上京し、僕は私鉄の駅から坂道を登って、サンドイッチ屋のT字路を左に曲がってどこかの企業の借り上げ社宅の側を抜けた先にある青いアパートで暮らした。とても青い家だった。九州から上京した人間には東京の日暮れは地球が丸いことを実感させるほどに早く、うどん屋のつゆはありえないほど黒かった。レンタカーで意味もなく夜の新宿を走り回って、ラーメンを食べた。殺人事件が起きそうな間取りの海辺の一軒家でペペロンチーノを作った。サークルに入って本を書いた。酔い潰れた関西人の介抱をしながら、寝言も関西弁なんだと妙に納得した。
敷地の外れの外れに、今はないその建物はあった。自治の名の下にビラがばら撒かれ、インクの匂いが漂い、アニメソングが館内放送で流れるような建物だ。そういえばビラを配っていたあの団体も青という字を冠していた。季節を問わず週に一度僕たちは集まって、ただひたすらに話をした。それが僕たちの活動だった。生協の缶ジュースは少しだけ安かった。年齢も専門もバラバラな学生たちが、教養を無駄遣いしていた。時々真面目に小説を書いて本を作り、批評会で真剣に意見を交わしたりした。僕たちの掟はただ一つ、描き始めた物語を必ず完結させること。開いた物語は閉ざされなければならない。それさえ守れば何をやろうと自由だった。その頃茨城県でバケツで流し込まれた液体が青い光を放った。
学園祭で小遣い稼ぎをするために部員総出で占い師の真似事をした。タロットカードから客が望む物語を紡ぎ出すのは即興小説の訓練だ、というのが建前だった。原価がただ同然の占い屋はなぜだかいつも大繁盛で、僕たちのサークルは本の印刷代には困ることがなかった。
「久しぶり」
堤が話しかけてきたのは、夫の不倫を見て見ぬふりをしつつ、別れる決心ができないと悩んでいる女性の背中を押してしまった直後だった。
「俺のことも占ってよ」
「顔見知りのことは占わないようにしてるんだ」
本当に占いがお望みなら、と後輩のテーブルを指差す。堤は肩を竦めて、三百円を支払った。後片付けを終えた後、二人でステーキを食べに行った。安くて硬い牛肉にニンニクと醤油でえげつなく味をつけた代物だが、その頃の僕らにはそれでよかった。紙エプロンに跳ねたステーキソースが抽象画のようだった。
「なんだ、その。元気そうだな」
「どういう意味だよ」
「別に」
「ああ、聞いたのか」
「聞いたとも。なんで教えてくれなかった」
「教えたからといって、何が変わるわけでもないだろう」
「そりゃあ、そうだけどよ」
「じゃあ、いいだろ」
堤は煙草をくるくると回して言葉を探した。最後まで、出てこなかった。
小さなゲーム会社でアルバイトをした。携帯電話で話をしながら深夜の住宅街を歩いた。千駄ヶ谷のモスバーガーが秘密基地だった。自分たちが作っていたゲームのことは欠片も好きになれなかったけれども、スタッフ同士で話しているのが好きだった。六本木のライブハウスには月一で通っていた。お目当てのバンドの対バン相手のファンが自分の周りで激しく踊り出して、つられて踊っていた。強い人が集まる、という噂のファミリーレストランに自転車で乗り込んでカードゲームの対戦を挑んだりした。初めて中央特快に乗って八王子まで行った。
「で、いつ?」
帰りの電車は適度に混んでいた。冷蔵庫にマグネットで貼り付けたメモのことを思い出した。換気扇の調子が悪いから業者に連絡すること。そうメモしてから何ヶ月が経っただろう。その頃僕はもう自炊することを止めていて、冷蔵庫には赤ワインとチーズしかなかった。黒い服ばかり選んで着るようになっていた。たまたま見つけた美容院の美容師と気があって、好きなように自分の頭を作品にしてもらうことしていた。この時は確か、虎をイメージした金のメッシュの入った黒髪だったと思う。ギターなんて一度も弾いたことがないのに、スタジオを借りてエアバンドのアー写を撮った。悪ノリしてロゴも作った。
「まだ決まってない。決まっていたとしても、お前には教えない」
「そう」
エアバンドのベースは、本当のベーシストだった。本当はギターが弾きたかったらしいが、手が小さくてコードがうまく押さえられなかったんだと笑っていた。雷と餃子で有名な街から、時々都内に遊びに来ていた。常軌を逸した方向音痴の彼にとって、乗り換えはいつだって至難の技だった。コンピュータグラフィックスを専攻していた彼を、八王子の某大学の教授のところまで無事に送り届けるのが今日の僕のアルバイトだった。この頃のインターネット回線はZoomで面談するほど力強くもなく、クラウド環境はGitHubで自分のポートフォリオを公開できるほどではなかったから、修士論文の指導をしてもらうために直接会いに行く必要があったのだ。
「お前がいなくなるのは嫌だなあ」
そんなことを面と向かって言われたのは当たり前だが初めてだった。正直少しだけ心が揺らいだ。努めて僕は平静を装い、東へとひた走る列車の窓から外へと視線を移した。刻一刻と時は迫っていた。冬が始まっていた。セーターの袖を鼻に押し当てた。
「バンドはエアなんだ。ギタリストがいなくたって、やっていけるさ」
「エアじゃなかったら、よかったのにな」
「そうしたら、ツアーには必ず宇都宮を入れてやるよ」
「絶対MCでいじられるやつじゃないか」
東武線の駅の側、一階が物販になっているライブハウスを幻視する。もちろんバンドはエアなので、歌詞も曲もない。それでもステージの上で僕たちは青いライトに照らされていた。ライブの後半で必ずやる定番のバラード曲を歌えば、正確にハモってくれるという信頼があった。電車が新宿駅について、ベーシストと一緒に湘南新宿ラインのホームまで歩いた。
「それじゃあ、またな」
「ああ。今日はありがとう」
手を振って僕らは別れる。僕には、これが最後だと分かっていた。携帯電話が鳴る。新宿駅は人が多すぎて、誰も僕のことを気にも止めない。運命が僕を迎えに来る。もうすぐだ。こうして世界は分かたれる。
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『戦禍のアフガニスタンを犬と歩く』ローリー・スチュワート 高月園子 訳
「二〇〇〇年のある日、ローリー・スチュワートは故郷のスコットランドを散歩していて、ふと、このまま歩き続けたらどうだろう、と考えた。それがすべての始まりだった。その年、彼はイランを出発し、アフガニスタン、インド、パキスタンを経由しネパールまで、アジア大陸を横切る全長九六〇〇キロを踏破する旅に出た(「訳者あとがき」より)」。だが、タリバンに入国を拒否され、アフガニスタンは後回しにするしかなかった。翌年にタリバン政権が倒れると、彼は大急ぎでネパールから引き返してきたのだ。
通常アフガニスタンの西の都市ヘラートから東のカブールに行くには、ヒッピーたちが旅したように南のカンダハールを経由する。それなのに、あえて最短距離のルートを選択し、積雪三メートルに及ぶ冬の山岳地帯を抜けて歩き通した苛酷な旅の記録だ。誰からも冬季に山岳地帯を行くのは無謀だと説得されるが、南はまだタリバンの勢力下にあり、そこを通るのは危険だ。彼は一刻も早く踏破したかった。歴史学者でもある男はムガール帝国初代皇帝バーブルの日記を通して、彼が同じルートを冬に踏破したことを知っていた。
邦題には「犬と歩く」とあるが、はじめは犬は登場しない。その代わりに武器を携行した男三人が旅のお伴だ。なにしろ、タリバン政権が崩壊してたったの二週間だ。外務官僚のユズフィは言う。「きみはアフガニスタンの観光客第一号だよ。(略)護衛を連れて行きなさい。これは譲れない」。彼は市場で手ごろな木の棒を買い、鍛冶屋に行って両端に補強用の鉄を取り付けてもらう。この杖は「ダング」と呼ばれ、山道を歩くとき重宝するが、いざというときは武器にもなる。
この本のことは、ロバを連れてモロッコを旅している邦人のツイッターで知った。本の影響を受けてのロバ旅らしい。モロッコではマカダム(村長)が行く先々についてきて、次の村まで同行し、そこのマカダムに引き継ぐ。イスラム教の喜捨の精神で、旅人は大事にされるのだ。この本のなかでも、日が暮れて村に着いた旅人は一夜の宿と食事を提供され、翌日次の宿を紹介してもらって旅を続けている。一日の旅程が終わる頃には次の村で休めるようになっている。今は荒れ寂れているが、かつては通商のために人が通った道なのだ。
もっとも、当時のアフガニスタンは、まだ各地でタリバンが戦っており、宗派間、部族間の抗争も続いていた。武器を携行した男たちが同行していては、村人も投宿を拒否できまい。喜捨といえるのかどうか。食事といってもパンとお茶がやっとで、時にはパンさえ出ないときもある。どの村も貧しく自分たちが食べるのもやっとなのだ。旅はおろか、女たちは村から離れることができず隣村のあることさえ知らない。
そんななか、泊まった一軒の家で、犬を連れていけと勧められる。大型のマスティフ犬の一種で、オオカミ対策に飼われているという。ただ、餌代にも事欠く有様で、彼が貰ってくれれば餌にもありつけるだろうという。彼はためらったすえ、その犬を引き受ける。皇帝にあやかって「バーブル」と名づけられた、この犬がいい。イスラム教の国では、犬は不浄な動物とされ、ペット扱いされない。ただ使役されるだけだ。当然、犬の方も飼い主に愛着も示さなければ、遊びにつきあうこともない。だが、スコットランド人はち���う。
はじめは居場所を離れることを嫌がり、歩き出してもすぐに地べたに座り込んで動こうとしない。パンで釣ったり、紐を引っ張ったりしてやっと動き出す始末。ところが、そんなバーブルが少しずつ彼に心を開き出す。雨や雪の中を苦労して歩き、村にたどりつくと、彼は嫌がる村人に頼み込んで、犬をどこか屋根の下で寝させてくれるように頼む。それをすませるまで自分も家の中に入ろうとしない。食事に肉が出ると、犬にも分けてやる。旅が終わったら、スコットランドに連れ帰るつもりでいる。
どこを向いても厳しい自然と貧しい人々の暮らしがあるばかり。そんなある日、険しい山の中で尖塔を発見する。伝説の「ジャムのミナレット」だ。「細かい複雑な彫りの施されたテラコッタにターコイズブルーのタイルが線状にはめ込まれた細長い柱が、六〇メートルの高さにそびえている」。塔の首のあたりにはペルシアンブルーのタイルでこう綴られている。「ギヤースウッディーンはヘラートにモスクを、チスティシャリフに修道僧のドームを建て、失われた都ターコイズ・マウンテンをつくったゴール帝国のスルタンだ」
彼はその辺り一帯の司令官の家に誘われ、塔についての話を聞き、地中から掘り出したものを見せてもらう。何人もの考古学者が訪れながら、遂に発見することのできなかった、失われた都ターコイズ・マウンテンの遺跡は、盗掘者の手で掘り出され、二束三文の値で売り飛ばされていた。かつて、チンギス・ハーンに焼き尽くされた伝説の都は、ずっとイスラムの遺跡として守られてきた。しかし、タリバンが追いやられた今、僻遠の地ということもあり、新政府の目も及ばず、せっかくの文化遺産は荒らされ放題になっている。
地下に貴重な文化遺産を蔵しながら、ヤギが食べる草も生えない高地に暮らす人々は、掘り出した遺物を売って暮らすしかない。皮肉なことだ。遺跡を見る目は歴史学者のそれで、この部分は明らかに他とは筆致が異なる。だが、その後、旅は苛酷になる。赤痢に罹り、下痢で体力を奪われながら雪の山道に踏み迷う難行が待っていた。さすがの彼も凍った湖を行く途中で力尽き、もうここで旅を終えてもいい、と雪の中に倒れ込んでしまう。彼を救ったのはバーブルだった。首に吐息をかけて起きるよう促すのだが、それでも動かないでいると、歩いて行って振り返り越しに一声吠える。その姿に彼は自分を恥じ、再び立ち上がる。
バーミヤンの石仏が象徴するように、過去に偉大な文化を擁しながら、行路にはかつてを偲ぶよすがとてない。荒れ寂れて人も通わぬ道も、かつては隊商が駱駝に乗って通った道である。歴史家として彼はそこに何を見ていたのだろう。果たして人類は成長したといえるのだろうか。著者は声高に語ることはないが、書かれたものを読めば、その思いは読者の胸に迫る。淡々とした筆致で綴られた手記には、最後に物語のような思いもかけない幕切れが待っている。この旅に出ることで、彼はバーブルと出会うことができた。これを縁といわず何といえよう。原題“The Places in Between ”を『戦時のアフガニスタンを犬と歩く』とした訳者の思いがわかる気がした。
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"Kill them with kindness" Wrong. CURSE OF MINATOMO NO YORITOMO
アイウエオカキクケコガギグゲゴサシスセソザジズゼゾタチツテトダ ヂ ヅ デ ドナニヌネノハヒフヘホバ ビ ブ ベ ボパ ピ プ ペ ポマミムメモヤユヨrラリルレロワヰヱヲあいうえおかきくけこさしすせそたちつてとなにぬねのはひふへほまみむめもやゆよらりるれろわゐゑを日一国会人年大十二本中長出三同時政事自行社見月分議後前民生連五発間対上部東者党地合市業内相方四定今回新場金員九入選立開手米力学問高代明実円関決子動京全目表戦経通外最言氏現理調体化田当八六約主題下首意法不来作性的要用制治度務強気小七成期公持野協取都和統以機平総加山思家話世受区領多県続進正安設保改数記院女初北午指権心界支第産結百派点教報済書府活原先共得解名交資予川向際査勝面委告軍文反元重近千考判認画海参売利組知案道信策集在件団別物側任引使求所次水半品昨論計死官増係感特情投示変打男基私各始島直両朝革価式確村提運終挙果西勢減台広容必応演電歳住争談能無再位置企真流格有疑口過局少放税検藤町常校料沢裁状工建語球営空職証土与急止送援供可役構木割聞身費付施切由説転食比難防補車優夫研収断井何南石足違消境神番規術護展態導鮮備宅害配副算視条幹独警宮究育席輸訪楽起万着乗店述残想線率病農州武声質念待試族象銀域助労例衛然早張映限親額監環験追審商葉義伝働形景落欧担好退準賞訴辺造英被株頭技低毎医復仕去姿味負閣韓渡失移差衆個門写評課末守若脳極種美岡影命含福蔵量望松非撃佐核観察整段横融型白深字答夜製票況音申様財港識注呼渉達良響阪帰針専推谷古候史天階程満敗管値歌買突兵接請器士光討路悪科攻崎督授催細効図週積丸他及湾録処省旧室憲太橋歩離岸客風紙激否周師摘材登系批郎母易健黒火戸速存花春飛殺央券赤号単盟座青破編捜竹除完降超責並療従右修捕隊危採織森競拡故館振給屋介読弁根色友苦就迎走販園具左異歴辞将秋因献厳馬愛幅休維富浜父遺彼般未塁貿講邦舞林装諸夏素亡劇河遣航抗冷模雄適婦鉄寄益込顔緊類児余禁印逆王返標換久短油妻暴輪占宣背昭廃植熱宿薬伊江清習険頼僚覚吉盛船倍均億途圧芸許皇臨踏駅署抜壊債便伸留罪停興爆陸玉源儀波創障継筋狙帯延羽努固闘精則葬乱避普散司康測豊洋静善逮婚厚喜齢囲卒迫略承浮惑崩順紀聴脱旅絶級幸岩練押軽倒了庁博城患締等救執層版老令角絡損房募曲撤裏払削密庭徒措仏績築貨志混載昇池陣我勤為血遅抑幕居染温雑招奈季困星傷永択秀著徴誌庫弾償刊像功拠香欠更秘拒刑坂刻底賛塚致抱繰服犯尾描布恐寺鈴盤息宇項喪伴遠養懸戻街巨震願絵希越契掲躍棄欲痛触邸依籍汚縮還枚属笑互複慮郵束仲栄札枠似夕恵板列露沖探逃借緩節需骨射傾届曜遊迷夢巻購揮君燃充雨閉緒跡包駐貢鹿弱却端賃折紹獲郡併草徹飲貴埼衝焦奪雇災浦暮替析預焼簡譲称肉納樹挑章臓律誘紛貸至宗促慎控贈智握照宙酒俊銭薄堂渋群銃悲秒操携奥診詰託晴撮誕侵括掛謝双孝刺到駆寝透津壁稲仮暗裂敏鳥純是飯排裕堅訳盗芝綱吸典賀扱顧弘看訟戒祉誉歓勉奏勧騒翌陽閥甲快縄片郷敬揺免既薦隣悩華泉御範隠冬徳皮哲漁杉里釈己荒貯硬妥威豪熊歯滞微隆埋症暫忠倉昼茶彦肝柱喚沿妙唱祭袋阿索誠忘襲雪筆吹訓懇浴俳童宝柄驚麻封胸娘砂李塩浩誤剤瀬趣陥斎貫仙慰賢序弟旬腕兼聖旨即洗柳舎偽較覇兆床畑慣詳毛緑尊抵脅祝礼窓柔茂犠旗距雅飾網竜詩昔繁殿濃翼牛茨潟敵魅嫌魚斉液貧敷擁衣肩圏零酸兄罰怒滅泳礎腐祖幼脚菱荷潮梅泊尽杯僕桜滑孤黄煕炎賠句寿鋼頑甘臣鎖彩摩浅励掃雲掘縦輝蓄軸巡疲稼瞬捨皆砲軟噴沈誇祥牲秩帝宏唆鳴阻泰賄撲凍堀腹菊絞乳煙縁唯膨矢耐恋塾漏紅慶猛芳懲郊剣腰炭踊幌彰棋丁冊恒眠揚冒之勇曽械倫��憶怖犬菜耳潜珍
“kill them with kindness” Wrong. CURSE OF RA 𓀀 𓀁 𓀂 𓀃 𓀄 𓀅 𓀆 𓀇 𓀈 𓀉 𓀊 𓀋 𓀌 𓀍 𓀎 𓀏 𓀐 𓀑 𓀒 𓀓 𓀔 𓀕 𓀖 𓀗 𓀘 𓀙 𓀚 𓀛 𓀜 𓀝 𓀞 𓀟 𓀠 𓀡 𓀢 𓀣 𓀤 𓀥 𓀦 𓀧 𓀨 𓀩 𓀪 𓀫 𓀬 𓀭 𓀮 𓀯 𓀰 𓀱 𓀲 𓀳 𓀴 𓀵 𓀶 𓀷 𓀸 𓀹 𓀺 𓀻 𓀼 𓀽 𓀾 𓀿 𓁀 𓁁 𓁂 𓁃 𓁄 𓁅 𓁆 𓁇 𓁈 𓁉 𓁊 𓁋 𓁌 𓁍 𓁎 𓁏 𓁐 𓁑 𓀄 𓀅 𓀆
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教室で小さく咲いていた君のこと
君の心が砕け散る音が聞こえる
中学を卒業して十五年が過ぎた三十歳の早春、同窓会の席で、俺は小南がすでに亡くなっていることを知った。
俺は焦って思わず死因を訊いてしまったけど、「さあ……病気?」「事故じゃない?」とみんな詳しく知らないようだった。担任だった先生にも尋ねてみたけど、逆に「あいつはもう亡くなったのか」と驚かれてしまった。
俺は伊原と御橋のすがたをとっさに探したけど、幹事によると、ふたりは来ていないとのことだった。
小南が、伊原と御橋にされたこと。そんなの、誰も憶えていないみたいだった。確かに、憶えていたって気分が悪いだけなのかもしれない。
けれど、俺は忘れていない。忘れられず、こんな歳にもなってしまった。
「ありがとう、舞島くん」
一番最後に小南に会った日、彼女はそう言って咲っていた。相変わらず、咲えるはずもないのに咲っていた。手当てもされない手首の傷が、震えていた。
「私の味方になってくれて、ありがとう──」
中学三年生になって、高校受験がストレスになってくる二学期の残暑、小南希子はそのはけ口のようにイジメを受けていた。クラスの人間はみんな抵抗しない小南を蔑んで、特に女子連中はイジメのリーダーの伊原姫奈に従っていた。
俺は正直イジメを苦々しく思っていたものの、割りこんで小南をかばう勇気も持てずにいた。
俺でもできること。先生に言えばいいのかな。でも、あの担任ってそもそも気づいてないのか? 普通気づくだろ。教室で殴る蹴るされてんだぞ。
じゃあ、ほかのクラスの先生に言うか? いや、そうしても結局担任の耳に入って、無視を決めこむかもしれない。先生なんて、役に立たない。
昼休み、弁当を食っていると、小南の弁当を取り上げた伊原が中身をゴミ箱に引っくり返した。教室では失笑が起こる。
笑いたくない。「やめろよ」って言いたい。
なのに、小南がそんなことをされても弱々しく咲っているから、俺も自己嫌悪にさいなまれながら、一緒に弁当を食う奴に混ざって笑う。
笑いたくないときに笑ってしまう。両親が離婚してから、俺はずっとそうだ。平気なふりで笑ってしまう。泣きたくても笑ってしまう。父親が家を出ていく別れ際、やっぱり俺が笑っていると、「お前は、かあさんみたいに人の機嫌に取ってばかりだな」と吐き捨てていった。
十月になって、受け持つ委員の後期を決めることになった。じゃんけんに勝って、どれも特にやりたくないなあ、と悩んだけど、早く決めないと後ろが並び始めたので、適当に図書委員に名前のマグネットを貼った。
図書委員はクラスからふたり出る。もうひとり誰だろ、と見守っていると、うつむきがちに俺の名前の隣にマグネットを貼った女子生徒の名前は、『小南』だった。
後日、学活が委員会に当てられて、俺は小南と並んで図書室に向かった。「何か、小南とは初めて話すな」と俺が緊張しながら言うと、「舞島くんだよね」と小南はやっぱり小さく咲った。名前を把握されていたのかと思うと、ますます小南へのイジメに何もできないでいるのが恥ずかしくなった。
図書委員は、同じクラスのペアで、昼休みと放課後に受付につくのが主な仕事だ。そこで貸し出しや返却の手続きをする。小南はてっきり、ひとりで仕事をさせられると思っていたらしい。初日の放課後、俺が少し遅れて図書室に来て、「遅くなってごめん」と隣の椅子に座ると、小南はぱちぱちとまばたきをした。
「何?」と俺が首をかしげると、「私と一緒なんて、サボるかと思った」と小南が言うので、「何でだよ」と俺は苦笑した。「一緒に頑張ろ」と笑みを作ると、小南はめずらしく嬉しそうに咲った。
図書室は静かに、が決まりだけど、俺と小南は抑えた声でいろんな話をした。イジメのことも話題に出た。「私が嫌だって言えないから」と小南は言った。
「嫌なのに、もう、嫌だって言うのも怖くなっちゃ��た」
俺はそんな話をする小南に、咲わなくていいよ、とせめて言いたかった。泣きたいなら泣けばいい。俺はそれを疎んだりしないし──
よく見つめてみると、小南は委員の仕事も教室での勉強も、まじめに頑張っている。伊原に宿題のページを破られたりしても、嫌な顔ひとつせず、宿題をやり直している。あんなにまじめに生きている子なのに、どうして彼女にいいことがないのか、俺には理不尽だった。
秋が深まって、冬服になった制服もなじんできた頃、放課後、小南が図書室の当番に顔を出さなかった。初めてのことではなくて、こういうとき、たいてい小南は伊原につかまっているのだ。
俺は小南が心配でそわそわしていたけど、ひとりなので当番を離れるわけにもいかない。結局十七時まで働いて、荷物が置きっぱなしの教室に向かった。
ドアを開けようをして、がたっとつくえがぶつかる音が教室から聞こえた。誰か残っているのか。もしかして小南──と、伊原たち? 明かりはついていないけど。
俺はおそるおそるドアに隙間を作って、月明かりが射す教室の光景に、目を開いた。
学ランの背中が見えた。紺のスカートをたくし上げられ、女子が白い脚を開かせられている。男子の乱暴な腰遣いで、それが無理やりの行為だと分かった。
「御橋ー、もっとレイプ感出して」
そんな声がして、教室のロッカーに伊原が座っているのに気づく。「こいつ、狭すぎんだけど」と御橋の声がして、伊原はけたけた笑うと「こんなイケメンに処女もらってもらえて幸せだねえ」とロッカーを降りてつくえに顔を伏せる女子の髪を引っ張って顔を上げさせた。
それは、間違いなく、小南で──
俺は息を飲みこんで後退った。
いや、違う。ドアを開けて。声を上げて。やめさせないと。手後れかもしれないけど。それでもせめて、助けないと。
そう思うのに、はっきりそう思っているのに、俺は身を返して階段を駆けおり、上履きのまま学校を飛び出した。
家には誰もいなくて、俺は部屋にこもると、膝を抱えて嗚咽と吐き気をこらえた。ひと晩じゅう、眠ることができなかった。
月光に映った小南は、ついに咲っていなくて、涙を流していた。男の俺には、どれだけの痛みなのか想像もつかない。でも、それはきっと、大切なものを引き裂くような──
翌日、俺は早めに登校して、置きっぱなしのつくえの中身と持ってきた教科書を入れ替えて、宿題をやった。小南は何もなかったように教室に来た。「あいつ、まだ学校来るんだね」という聞こえよがしの陰口に、やっぱり彼女は咲っていた。
しばらく、誰にも言えなかった。でも、あの光景は脳裏から消えるどころか、まざまざと焼きついている。誰も小南があんなことまでされているとは思っていない。ばれるのを待ってみたけど、誰も気づかない。図書委員で一緒に仕事をしていても、小南は相談してこない。
でも俺は知っている。知っているなら、俺がどうにかすべきなんじゃないか?
出口が欲しい。この鬱血する思考の出口が知りたい。
「あ……あの、……小南希子のことなんですけど」
俺がそう話しかけると、初老の男の担任は、眉を寄せて振り返ってきた。その顔で迷惑がっているのは察したが、俺はあの月明かりの元で行なわれていたことを担任に話した。担任は仏頂面のまま、「本人たちに確認してどうすべきか決めよう」と言った。
確認、って。「俺、ほんとに見たんです」と継ぎ足したけど、担任はまともに聞こうとせず教室を出ていった。
俺が突っ立っていると、「今の話ほんと?」という声がかかった。クラスメイトの女子だった。聞かれてた、と焦ったものの、ふと、ここで肯定してみんなに知れ渡ったら、担任も事なかれにできないかもしれないと思った。
俺はうなずき、「伊原が御橋に命令してやらせてた」と言った。するとさすがに彼女は「ひどい」と声を上げ、「何?」「どうしたの?」と彼女の友達が駆け寄ってくる。
そして、あっという間にクラスには、伊原の指示で小南が御橋に犯されていたという話が広がった。
「違うよ。伊原関係ねえし、小南が誘ってきたんだ」
しかし、御橋がそう言って伊原をかばうと、もともと伊原の言いなりで、ルックスのいい御橋のことも悪く思わない女子連中は、俺がひがんだ物言いをしたのだと、すぐに手のひらを返した。御橋と関係したということで、小南への風当たりはさらに強くなった。
レイプされたのに、それをひがまれて、責められて、ついに小南は学校に来なくなった。そして、俺もクラスのみんなが見ている前で、伊原と御橋に謝るよう担任に命じられた。
俺が謝りたいのはこんな奴らじゃない。
俺は、小南に謝らなきゃいけないのに──
冬が近づいてきて、受験がいよいよ騒々しくなる中で、俺はぼんやりしていた。三年生の委員活動は二学期で終了だ。それがなくなれば、本当に小南とつながりがなくなる。
そう思っていたら、図書室の先生が小南が借りたまま返却していない本があるので、手続きはいいから引き取りにいってくれないかと頼んできた。俺はもちろん請け合って、知る由もなかった小南の住所を手に入れることができた。
放課後、雨か雪でも降りそうなほど寒い中、小南の家を訪ねた。マンションのインターホンに出た小南の母親は、希子は誰にも会いたくないと言っていると面会を断ったが、俺の名前を伝えてみると小南が玄関から顔を覗かせた。
「……舞島くん」
「よ、よう」
小南は俺を見つめて、咲う。壊れそうだけど、咲ってしまっている。
「あ、あの──」
「私の家、知ってたの?」
「いや、えと、図書室で借りてた本あるだろ。それ、俺が返しとくからさ。持ってこいって先生に言われた、というか」
「……ああ。あの本。そうだね、返さないとって気になってた」
「持ってこれる?」
「うん。あ、中入って。寒いでしょ」
小南は俺を玄関先に通し、家の中に入っていった。俺は鼻水をすすって、風がないだけであったかいな、とか思う。
小南の家の匂いがして、それは彼女が隣に座ったときに感じた匂いに通じていた。小南の母親がちらりと顔を出して会釈して、俺も頭を下げる。
小南はすぐ戻ってきて、「はい」と本を俺にさしだした。その拍子に左手首の内側が見えたけど、気づかないふりをした。
「この本、おもしろかった?」
「うん」
「俺も読んでみようかな」
「舞島くん、いつもラノベしか読んでなかったけど」
「たまには文学っぽいのも読むよ」
「そっか。うん、おもしろいから読んでみて」
「おう」
俺は本をかばんに入れて、玄関の段差のせいで目線が変わらない小南を見た。小南は微笑んで、「あのね」と穏やかな声で言った。
「ん?」
「ありがとう」
「えっ」
「ありがとう、舞島くん」
「……何、」
「私の味方になってくれて、ありがとう」
小南を見つめた。その瞳を見つめているうちに、俺は泣きそうになってくる。
「そん、な……俺が、黙ってれば、」
「ううん。教室に行かない切っかけになったから、もういいの」
「でも、小南は悪くないのに、みんな」
「私がつらいのに咲ってたのが、悪かったから」
「悪くないよ」
「つらいって言えばいいのに、言えなかったから。舞島くんのおかげで、やっと言えたの。だから、ありがとう」
何で。傷つけたのに。俺は小南を傷つけたのに。なのに、どうして許してくれるんだよ。ありがとうなんて、そんな言葉──
俺には、言ってもらう資格はないのに。
その帰り道、俺はひとり、耐えきれずに泣き出してしまった。冷たい風が当たると、濡れた頬が引き裂かれるように痛かった。
俺は正しくあろうとした。でも、周りがぜんぜん正常じゃなかった。伊原も。御橋も。担任もクラスメイトも学校そのものが。おかしかった。
だから、俺も間違えてよかったのかもしれない。「俺は小南が好きだから、そばにいるよ」って……そんな、ひとりよがりかもしれない言葉を伝えていたら、もしかしたら──
同窓会から数日後、俺はどうしても小南の死の原因が気になり、十五年ぶりにあのマンションを訪ねた。引っ越してるかなあとも思ったが、そこには変わらず『小南』の表札があり、子供のはしゃぐ声がしていた。小南の母親は俺の名前を憶えていて、あのときのように小さく会釈すると、小南の死の経緯を話してくれた。
小南は結婚して妊娠したが、子宮がもろくて母体か子供かどちらかだと言われ、子供を生んで亡くなったのだそうだ。居間に通された俺は、泣きそうになりながら咲って、「小南は俺の初恋なんですよ」と言った。すると、小南の母親も、「あの子も舞島さんの話をよくしてくれたから、そうだったんでしょうね」と涙ぐみながら微笑んだ。
今は旦那も一緒にここに暮らしていて、幼い娘の面倒は祖父母で見ているという。仕事だという旦那が帰ってくる前に、俺はその家をあとにした。
小南。最後は幸せだったんだよな。咲えたんだよな。
ああ、そうだといいな。
俺は弱くて何もできなかったけど、お前が心から咲った顔を見たいって、あの頃いつも、そう思ってたんだ。
薄暗い冬が終わり、空には春めいた柔らかい青さが広がり、桜もつぼみをつけはじめている。
FIN
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丸山宗利 Maruyama @dantyutei - 午前7:58 ・ 2024年10月4日 : https://x.com/dantyutei/status/1841976267601739890 : https://archive.md/j0DNG 身近な生き物の減少が加速している。昆虫の減少がそれを餌とする小鳥の減少に影響しているのは間違いないだろう。そして昆虫の減少は、減っている種の生息環境を考えると、酷暑の夏を乗り越えられなかった例が多そうな気がする。今年の夏も酷かったので、拍車がかかりそう。 ―― スズメやセグロセキレイなど、身近だった鳥の15%が「絶滅危惧種」並に減少…環境省が警鐘(読売新聞オンライン) {{ https://news.yahoo.co.jp/articles/9755098b920e963c2caa10889f941e1c05a0aa49 : https://archive.is/y67xU : https://www.yomiuri.co.jp/science/20241001-OYT1T50084/ : https://archive.is/3OKsB : https://www.tumblr.com/benediktine/766505352097382400/ }} ≫――――――≪
丸山宗利 Maruyama @dantyutei - 午前9:26 ・ 2024年10月4日 : https://x.com/dantyutei/status/1841998214624641027 : https://archive.md/xzeWH 保全に際しては単純に従来の良好な生息地を残すだけではなくて、草丈の高い草むらを残すとか、雑木林の下草刈りを半分残しておくとか、避暑ができる環境を残すのが大切だと思う。 ≫――――――≪
MASAMI @cardamon222 - 午前8:23 ・ 2024年10月4日 : https://x.com/cardamon222/status/1841982484147560653 : https://archive.md/tjiuD ヘイケボタルも。里山の麓のもう何年もの休耕田の片隅ですが、猛暑と渇水で去年ガクンと個体数が減り今年は1匹も出現しませんでした… ≫――――――≪
冷やし中華丼 @hiyashitubo - 午後6:02 ・ 2024年10月4日 : https://x.com/hiyashitubo/status/1842128079013208464 : https://archive.md/rXUpA 私は種の比率からみても昆虫類が地球環境を支えていると勝手に思ってます。 それなのに、他の生物はよくメディアに取り上げられるけれど、昆虫に関しては減少していたとしても話題に上がりづらい。
やはり世間の関心が薄いのか、それとも昆虫類は調査等で把握するのが困難だからでしょうか。 ≫――――――≪
奥山雄大(茨城県在住関西人) @yokuyama - 午前9:31 ・ 2024年10月4日 : https://x.com/yokuyama/status/1841999600863084870 : https://archive.md/Wo6tw 街中の公園等で落ち葉かきをしない場所を残すのが越冬環境を守る上でも大事だと思うんですよねー。付近に落ち葉が飛ばされるのを嫌ってかなり徹底的にやられてるんやと思うんですが。 ≫――――――≪
丸山宗利 Maruyama @dantyutei - 午前9:35 ・ 2024年10月4日 : https://x.com/dantyutei/status/1842000570124795956 : https://archive.md/T03nM それも思います。綺麗にしすぎなんですよね。もはや落ち葉の積もった場所も重要なビオトープですね。 ≫――――――≪
村山茂樹 @Clunio - 午前9:37 ・ 2024年10月4日 : https://x.com/Clunio/status/1842001094404407560 : https://archive.md/8U2BQ スズメに関しては、イネ科雑草の種実を採餌できる草地が消失したことも大きいと思います。 ≫――――――≪
銀銅老太 @doujirou - 午前9:43 ・ 2024年10月4日 : https://x.com/doujirou/status/1842002447109357789 : https://archive.md/c5GEC 環境省が本来の機能をはたしていれば自然も守られるのであろうが、政府が企業とべったりの関係がある以上、益々生物にとっては厳しい冬の時代になるのかもしれない。人間を含めすべての生物は地球という宿主に寄生していることを忘れてはいけない。地球の代替物はないということを知るべきである。 ≫――――――≪
anicca @anicca092540138 - 午後1:42 ・ 2024年10月5日 : https://x.com/anicca092540138/status/1842425143374893257 : https://archive.md/FQZ53 身近な生物の減少については気候含め複合的要因があるのでしょうが、昨今の成分が持続する家庭用洗剤(日用品)の影響も大きいのではないでしょうか。
東京大学 山室真澄教授の研究では、河川域ヤマトシジミから柔軟剤由来の人工香料が検出され、とても気になっています。
{{ 合成香料を内包したマイクロカプセルが水界生態系に与える影響の検証 : https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-17K20041/ : https://archive.md/ZYinA }} ≫――――――≪
nicca @anicca092540138 - 午後1:51 ・ 2024年10月5日 : https://x.com/anicca092540138/status/1842427446647505370 : https://archive.md/wajVs またナショジオに、森の木の葉にマイクロプラスチックが蓄積という研究も掲載されていました。 https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/24/060600307/
身近な家庭用品に用いられるマイクロカプセルの壁材がプラスチックであると報道もありましたが、水質土壌空気環境、そして生態系への影響は、想像より遥かに大きいと思います。
{{ 森の木の葉にマイクロプラスチックが蓄積、「まるで空気清浄機」 : https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/24/060600307/ : https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/24/060600307/?P=2 : https://archive.is/z79W6 : https://archive.is/YRi9o }} ≫――――――≪
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