#伊波そろばん教室
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ari0921 · 11 months ago
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和五年(2023)12月27日(水曜日)参
    通巻第8070号
 AIは喜怒哀楽を表現できない。人間の霊的な精神の営為を超えることはない
  文学の名作は豊かな情感と創造性の霊感がつくりだしたのだ
*************************
 わずか五七五の十七文字で、すべてを印象的に表現できる芸術が俳句である。三十一文字に表すのが和歌である。文学の極地といってよい。
どんな新聞や雑誌にも俳句と和歌の欄があり、多くの読者を引きつけている。その魅力の源泉に、私たちはAI時代の創作のあり方を見いだせるのではないか。
 「荒海や佐渡によこたう天の川」、「夏草や強者どもが夢の跡」、「無残やな甲の下の蟋蟀」、「旅に病で夢は枯野をかけ巡る」。。。。。
 このような芭蕉の俳句を、AIは真似事は出来るだろうが、人の心を打つ名句をひねり出すとは考えにくい。和歌もそうだろう。
 『春過ぎて 夏来にけらし 白妙の 衣干すてふ 天香具山』(持統天皇)
 皇族から庶民に至るまで日本人は深い味わいが籠もる歌を詠んだ。歌の伝統はすでにスサノオの出雲八重垣にはじまり、ヤマトタケルの「まほろば」へとうたいつがれた。
 しかし人工知能(AI)の開発を米国と凌ぎを削る中国で、ついにAIが書いたSF小説が文学賞を受賞した。衝撃に近いニュースである。
 生成AIで対話を繰り返し、たったの3時間で作品が完成したと『武漢晩報』(12月26日)が報じた。この作品は『機憶(機械の記憶)の地』と題され、実験の失敗で家族の記憶を失った神経工学の専門家が、AIとともに仮想空間「メタバース」を旅して自らの記憶を取り戻そうとする短編。作者は清華大でAIを研究する沈陽教授である。生成AIと66回の対話を重ね、沈教授はこの作品を「江蘇省青年SF作品大賞」に応募した。AIが生成した作品である���とを予め知らされていたのは選考委員6人のうち1人だけで、委員3人がこの作品を推薦し
「2等賞」受賞となったとか。
 きっと近年中に芥川賞、直木賞、谷崎賞、川端賞のほかに文学界新人賞、群像賞など新人が応募できる文学賞は中止することになるのでは? 考えようによっては、それは恐るべき時代ではないのか。
 文学の名作は最初の一行が作家の精神の凝縮として呻吟から産まれるのである。
 紫式部『源氏物語』の有名な書き出しはこうである。
「いづれの御時にか、女御、更衣あまたさぶらひたまひける中に、いとやむごとなき際にはあらぬが、すぐれて時めきたまふありけり」
 ライバルは清少納言だった。「春は曙、やうやう白く成り行く山際すこし明かりて、紫立ちたる雲の細くたなびきたる」(清少納言『『枕草子』』
 「かくありし時すぎて、世の中にいとものはかなく、とにもかくにもつかで、世に経るひとありけり」(道綱母『蜻蛉日記』)
 額田女王の和歌の代表作とされるのは、愛媛の港で白村江へ向かおうとする船団の情景を齊明天王の心情に託して詠んだ。
「熟田津に 船乗りせむと月待てば 潮もかなひぬ今は漕こぎ出いでな」(『万葉集』)。
 「昔、男初冠して、平城の京春日の郷に、しるよしして、狩りにいにけり。その里に、いとなまめいたる女はらから住みけり。」(『伊勢物語』)
 ▼中世の日本人はかくも情緒にみちていた
 「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。淀みに浮かぶ泡沫(うたかた)はかつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし」(『方丈記』)
 『平家物語』の書き出しは誰もが知っている。
「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。 沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。 奢れる人も久からず、ただ春の夜の夢のごとし。 猛き者も遂にはほろびぬ、 偏(ひとへ)に風の前の塵におなじ」。
 『太平記』の書き出しは「蒙(もう)竊(ひそ)かに古今の変化を探つて、安危の所由を察(み)るに、覆つて外(ほか)なきは天の徳なり」(『太平記』兵藤祐己校注、岩波文庫版)
「つれづれなるままに、日くらし硯にむかひて、心にうつりゆくよしなし事を、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ」(『徒然草』)
 古代から平安時代まで日本の文学は無常観を基盤としている。
 江戸時代になると、文章が多彩に変わる。
 井原西鶴の『好色一代男』の書き出しは「「本朝遊女のはじまり、江州の朝妻、播州の室津より事起こりて、いま国々になりぬ」
 上田秋成の『雨月物語』の書き出しはこうだ。
「あふ坂の関守にゆるされてより、秋こし山の黄葉(もみぢ)見過しがたく、浜千鳥の跡ふみつくる鳴海がた、不尽(ふじ)の高嶺の煙、浮島がはら、清見が関、大磯小いその浦々」。
 近代文学は文体がかわって合理性を帯びてくる。
「木曽路はすべて山の中である」(島崎藤村『夜明け前』)
「親譲りの無鉄砲で小供の時から損ばかりしている。小学校に居る時分学校の二階から飛び降りて一週間ほど腰を抜ぬかした事がある」(夏目漱石『坊っちゃん』)
「石炭をば早はや積み果てつ。中等室の卓つくゑのほとりはいと静にて、熾熱燈の光の晴れがましきも徒らなり。今宵は夜毎にこゝに集ひ来る骨牌カルタ仲間もホテルに宿りて、舟に残れるは余一人ひとりのみなれば」(森鴎外『舞姫』)。
 描写は絵画的になり実生活の情緒が溢れる。
「国境の長いトンネルをぬけると雪国だった」(川端康成『雪国』)
 谷崎潤一郎『細雪』の書き出しは写実的になる。
「『こいさん、頼むわ』。鏡の中で、廊下からうしろへ這入はいって来た妙子を見ると、自分で襟えりを塗りかけていた刷毛はけを渡して、其方は見ずに、眼の前に映っている長襦袢姿の、抜き衣紋の顔を他人の顔のように見据みすえながら、『雪子ちゃん下で何してる』と、幸子はきいた」。
 「或春の日暮れです。唐の都洛陽の西の門の下に、ばんやり空を仰いでいる、一人の若者がありました」(芥川龍之介『杜子春』)
 ▼戦後文学はかなり変質を遂げたが。。。
戦後文学はそれぞれが独自の文体を発揮し始めた。
 「朝、食堂でスウプをひとさじ吸って、お母様が『あ』と幽(かす)かな声をお挙げになった」(太宰治『斜陽』)
 「その頃も旅をしていた。あ��国を出て、別の国に入り、そこの首府の学生町の安い旅館で寝たり起きたりして私はその日その日をすごしていた」(開高健『夏の闇』)
 「雪後庵は起伏の多い小石川の高台にあって、幸いに戦災を免れた」(三島由紀夫『宴のあと』)
和歌もかなりの変質を遂げた。
正統派の辞世は
「益荒男が 手挟む太刀の鞘鳴りに 幾とせ耐えて今日の初霜」(三島由紀夫)
「散るをいとふ 世にも人にも さきがけて 散るこそ花と 吹く小夜嵐」(同)
 サラダ記念日などのような前衛は例外としても、たとえば寺山修司の和歌は
「マッチ擦る つかのま海に霧ふかし 身捨つるほどの 祖国はありや。」
 わずか三十一文字のなかで総てが凝縮されている。そこから想像が拡がっていく。
 こうした絶望、空虚、無常を表す人間の微細な感情は、喜怒哀楽のない機械が想像出来るとはとうてい考えられないのである。
AIは人間の霊感、霊的な精神の営みをこえることはない。
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moonrobe · 4 months ago
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単巻作品
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『風花雪月』
喫煙の補導で停学になった高校生の知幌。両親が激怒する家に帰りづらく、従兄の束の部屋に転がりこむ。その町で佳鈴という女性に出逢い、ひと目で惹かれるが、彼女には夫も娘もいて……男子高生×人妻のラブストーリー。
『IN BLOSSOM』
愛してるのは二次元の彼!重度の夢女子・季羽は進級したクラスで早瀬という女子生徒に目が留まる。近づきたい、でも触れたくない。そんな季羽は、“ノンセクシュアル”という恋はしてもセックスは求めない性を知る。
『月の堤』
精神安定剤を飲み、工場で働く毎日をやりすごす心を病んだ青年。ある日、職場で古株のおばさんになじられる新人の女性に目が留まる。何となく気になるものの、彼女には娘がいて──哀しいほどの純愛を綴る恋愛小説。
『ミメシスの夜』
昼は「普通」に紛れて過ごす彼らは、夜、いつものバーでありのままのすがたになる──ビアンの未桜、トランスセクシュアルの透羽、ゲイの七音とバイの伊緒。いつも四人で過ごす夜に、柳という中年男性が現れ……?
『僕の爪痕』
クラスメイトの女子��ある里菜に、暴力的なイジメを行なう少年・早原。スクールカースト上位の彼が、底辺の里菜を容赦なくいびる背景には、幼い頃からトラウマが関係していた。彼は里菜に「恐怖」を覚えていた──。
『PASTEL ZONE』
死後に待っていたのは異世界転生──じゃなく、現世に遺した人々に対して“無力”になったことを思い知らされる、気のふれそうな時間だった!家族、友人、恋人の中で過去になる自分に、あなたなら耐えられますか?
『砂糖づけの人形』
容姿のことでイジメられて以来、髪をほどくこともなくなった結菜。そんな結菜の前に現れたのは、家の都合で引き取られてきた佳月というはとこの美少年。次第に結菜に心を開いた佳月が語った、彼の過去とは──?
『Baby,RAG BABY』
僕は好きになった人と幸せになれない。同性を好きになった日から、そう思ってきた希雪。そんな悩みを知ってか知らずか、ふたごの妹の希咲は希雪の書いた詞をたどってギターを弾く。そんなふたりが出逢ったのは──
『ミチカケループ』
DV彼氏の束縛を愛だと言い張る彼女、そんな彼女に片想いする彼、ふたりの力になろうとする彼女、そして彼女が片想いする彼は……さまざまな男女の負の感情が絡みあい、吐き気がするような連作短編集。
『360°』
「僕、女の子が好きなんだよね」ある日、親友の雪月がそう打ち明けてきた。男ならそうだろうと思った千晶に、雪月は自分の心は女の子なのだと訴えてくる。さて、軆は男、心は女、それなら恋する相手は──?
『Blue hour』
クリスマスの朝、闘病していた僕の恋人が死んだ。彼女がいなくなったこの世で、それでも生きていかないといけない。それは気の遠くなる長い夜を過ごすようで──愛する存在を喪っても、前を向いて生きるための物語。
『死花』
僕には命など邪魔物でしかない──誰も自分など愛さない、そんな想いに囚われ、“心”や“意思”のない物体を愛し、やがて死体性愛に目覚めていく少年。殺さないと人を愛せない彼は、ついに一線を超えてしまうが……?
『まちばり』
幼い頃に捨てられた少年は、残飯の中から赤ん坊を拾い、その子を妹として守り育てることを心の支えに成長する。ずっと盗みで生きてきたふたりは、ある日、男娼宿のオーナーである男に目をつけられて──?
『ロリポップ』
遊びほうける高三の夏休み。大して本気でもない彼女、校則違反だらけの親友、俺も将来を考えることから逃げている。そんな現実逃避の毎日の中、自傷癖を持った女の子と出逢い、次第に惹かれていくけれど──?
『中2ヒーロー』
知名度と話題性で作家になる芸能人。俺のクラスメイトの神凪瑠斗みたいな奴。音楽、モデル、文学、何をしても認められて、何だよもう!俺の取り柄は書くことだけど、そのたったひとつにも光は当たらないのに。
『男の娘でした。』
駄菓子屋で店番をする癒は、子供たちに「姫」と揶揄われている。青春は華やかな男の娘として暮らした癒。しかし今はイケメン女子の恋人・伊鞠に首ったけ。彼女のためなら何も厭わぬ、ハイテンションラブコメ!
『僕らの恋はうまくいかない』
書くしか取り柄がない青年・希音の周りの人々は、みんな恋をこじらせている。女装男子に恋するゲイ、塀の中の初恋の人を想う少女、実の弟との関係に溺れる女性、好きな人のペットに過ぎない少年──
『彼女の恋は凪いでいる』
恋をする。私にはその感覚が分からない──自分はどこかおかしいのかと悩む舞凪が知ったのは、自分が無性愛者(アセクシュアル)だということ。そんな彼女と、高校で知り合った三人組の男女は……?
『それでも君に恋をする』
この気持ちは報われないかもしれない。どんなに想っても届かないかもしれない。距離を取る親友、兄の婚約者、勘違いする彼女、振られた相手、長年の友達、失恋を引きずる男女。それでも、君が好き。
『雪の十字架』
彼女は俺を怨みながら死んだ。高校時代の同級生の死に取り憑かれ、精神を病んだ瑞栞。しかし恋人である陽葵に寄り添われ、やっと未来に光が芽生えたはじめて──そのとき、少女の怨念としか思えない惨劇が始まった。
『恋にならない』
三十歳。焦って婚活もしない私は、誰とも結婚なんてしない気がしてきた。そのほうが気楽でいいとさえ思っていた。なのに、あるきっかけで夫のいる女性と親しくなって──ねえ、私たち、友達のままならよかったの?
『白濁の血』
俺のなめらかで蒼白い肌は、まるで白濁を浴びたときのままのようで。幼い頃、さらわれて犯人と倒錯的な時間を過ごした美しい少年。忌まわしい記憶をなぞりながら、カミソリで自分を傷つける。彼の傷ついた魂の在処は?
『深紅の盃』
血を飲みたい。僕はその異様な欲求をこらえきれない。でも、君が僕のそんな欲望を理解してくれた。だから、ただ君のそばにいられたらよかったのに──ある日突然現れた美しい彼が、僕から理性を掠奪する。
『雪薬』
枕営業も厭わないホステスの凪子。そんな彼女を支えるのは処方される大量の薬。今日も口説き落とそうとしてくる客である作家が飲みに来る。薬さえ飲めば、まともでいられるんだから、それでいいじゃない──
『MIDNIGHT』
お互いを犯すように、一線を超えて禁忌に耽る姉弟。そこに愛はなく、ただいらだちを吐き出して夜の行為を重ねていたが、ある日、姉弟の幼なじみが隣の家に帰ってくる。そこから、姉弟の関係は揺らぎはじめて……
『START OVER』
夢の中でくらい、幸せな恋ができたらいいのに。そんなことを思うアラサー女子・真幸は、今日も職場後輩の恋バナマウントをかわす。このままひとりなのかな。そんな不安も一抹感じる日々、彼女の前に現れたのは──?
『アイオライトの夜』
あの残暑の夜を、私はきっとずっと忘れない。祖母を亡くし、乾燥したような退屈な日々を送っていた少女。ある日、彼女はクラスメイトの少年の飼い猫探しにつきあうことになり、さらに「帰らずの森」に踏み込むことになるが……?
『アスタリスク』
ずっと死ねばいいのにと思いながら生きてきた。機能不全の家庭、登校拒否の教室、そんな環境に身を置き、繰り返すのは自殺にも至らない自傷行為。それでも、こんな僕でもまだ──。言ってはいけない願いをこめて。
『指先に触れる君が』
周りにはゲイであることを隠し、ひっそりだけど、穏やかにつきあう映乃と真冬。しかし思いがけない運命に引き裂かれ、かけはなれたふたりに起きる、切なすぎる奇跡──ファンタジー風味のボーイズラブ。
『万華鏡の雫』
秘かに想いを寄せていた恵波とつきあうことになった水澪。幸せな交際が始まったが、恵波をつけ狙う不気味な影と、謎めいた水澪のルームメイト・早凪によって、徐々に歯車が狂いはじめる──血塗られたグロテスクBL。
『揺籃に花』
俺の家族はみんな狂っている。そんな俺も家族を避けて引きこもって暮らし、夜にだけ街を出歩く。いつものバーで引っかける男娼のキキのことは気に入ってる。ただし恋愛感情ではない、そう思っていたけれど──
『さいれんと・さいれん』
「ほかに好きな子ができた」いつもそう言われて彼氏に振られる桃寧。俺なら心変わりなんかしないのに。そう思っていた水��は、ついに桃寧とつきあうことに!そして現れた桃寧の弟は男の娘!?NTR系BL。
『ローズケージ』
雪理と雪瑠、そして颯乃。幼い頃はいつも三人一緒だった。しかし雪瑠が失踪したことで、三人はばらばらになってしまう。数年が経ち、中学生になった颯乃の前に現れた雪瑠が語った、雪理と共に受けていた虐待は──
『Noise From Knife』
担任教師の水波と秘かにつきあい、心も軆も愛されている優織。このままずっと先生のそばにいたい。そんな甘い願いは、優織がナイフを持った何者かに襲われたことで壊れはじめる──恋心と友情が錯綜するBL。
『樹海の影』
静かに暮らす姉弟の藍と燐。ふたりは夜ごと軆を重ねる、ゆがんだ男女でもあった。このままではいけない──分かっていても、呪われた記憶を共有するふたりは、互いに狂おしく執着する。これは愛情か、あるいは呪縛か。
『黒血の枷』
幼い頃、おぞましい出来事に見舞われたこまゆ。しかしその記憶も薄れた頃、その出来事が起きた町へと帰ってくる。懐かしい友達、幼なじみとの甘やかな再会──しかしこまゆを襲った悪夢は、まだ終わっていなかった。
『茜さす月』
幼い頃の忌まわしい記憶を共有し、互いを求めあってきた姉弟、萌香と有栖。ある日を境にふたりは離れることを選ぶが、それでも秘めた心では相手への狂気じみた執着が絶えることはなくて──禁断の愛の果ては?
『紅染めの糸で』
幼い頃から���想いしていた年上の幼なじみに大失恋した香凪。友達には早く次を見つけろと言われるが、簡単に心は切り替えられない。そんなとき遭遇したのは「男なら誰でもやれる女」こと深月毬実の情事現場だった。
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joemotofuji · 1 year ago
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Recently enjoyed (2023/01~03)
Been a while since my last update: life has been shifted to somehow an interesting direction😎 Just crossing all of my fingers (including toes) for lucks of myself and my favs🤞
驚くほど放置してしまいました。この期間は中村倫也さん作品に浸りつつ地上波ドラマを追っていました。このクール最高すぎて毎週テレビの前で爆泣きしていたのはきっと私だけではないはず。。。4〜7月と7月以降も手書きのノートにはまとめてるのでまたちまちまメモしにきます。
ハリー・ポッターと呪いの子(劇場鑑賞)
湯道(イオンシネマ)
ケンジトシ(舞台配信)
Lie To Me (Amazon Videoレンタル)
リバース(Hulu)
ビリギャル(Hulu)
春なれや(Hulu)
THE FIRST SLAM DUNK (横浜ブルク13 / IMAX)
貞子vs伽耶子(実家のJCOMでやってたの見てました)
シン・仮面ライダー(TJOY横浜)
シンゴジラ(Amazon Prime)
シンウルトラマン(Amazon Prime)
僕等がいた(Amazon Prime)
2023年1月期に追ってたドラマは下記。
Get Ready!(TBS)
ブラッシュアップライフ(日テレ)
女神の教室(フジテレビ)
星降る夜に(テレ朝)
夕暮れに、手をつなぐ(TBS)
大奥(NHK)
リバーサルオーケストラ(日テレ)
警視庁アウトサイダー(テレ朝)
100万回言えばよかった(TBS)
今夜すき焼きだよ(テレ東)
三千円の使い方(フジテレビ)
ハリー・ポッターと呪いの子(劇場鑑賞) 年明け初日、向井理��んハリー回見てきました。顔ちっっっさ……足なっっっが……舞台作品って主役級のキャラクターは5分くらい焦らしてから登場する感じのイメージが謎にあったため、本作で体感開始30秒くらいで向井ハリーが普通にど真ん中出てきた際にはヒエ〜〜言うてました。劇伴CDと配信版聞いた感じ曲と曲の繋ぎ目がほとんど分からない感じだったので結構厳密に時間が決まってたのかな?第一幕みなさんかなり早口だな〜と思っていましたがすぐに慣れました。マチネだったのですが見終わって時計見たらぴったりの時刻をさしてたので驚きました… とにかく魔法がすごい、ディメンターが怖い、という噂だけ聞いていたためとりあえず本筋だけ把握していこ〜と思ってシナリオブック(?)を事前に読んでいって正解だったかもしれません。「この場面のセリフじっくり聞きたい!」と狙いを定めて臨まなかったら脳の処理が追いつかなかったかも…と思うほど魔法が魔法でした。魔法だ…(?) マルフォイ父子の好きなシーン(闇の世界のあのシーン)が今回の上演ではカットされていたのですが、宮尾ドラコと門田スコがセリフのない場面で互いにとても大切にしあっているお芝居をされていて大号泣しました… ホラン千秋さんの「ミルベキ」で見て以来エハラマサヒロさんのロンを見たくて見たくてそわそわしていたので本当に最高でした…🤣他のキャストさんでも見たいなあ…
湯道(イオンシネマ) コメディとジーンとするシーンとの切り替えや塩梅が絶妙で、「良い映画見た」というより「良い時間だったな〜」と思いながら映画館を出ました😚♨️ 円盤で手元に置きたい……初日に見に行ったのに夕方だったからかグッズがほとんど売り切れていてまるきんのアクリルキーホルダーだけお迎えして帰りました。手拭いほしいなあ。 スーパー銭湯はよく行くものの純粋なピュア銭湯そういえば行ったことないな〜と思って近所の銭湯を検索したところ素敵な場所がまだまだたくさんあることもわかったので地道に開拓してみたいです。お風呂大好き…日本に生まれて良かった…
ケンジトシ(舞台配信) 中村倫也さんと黒木華さんという凪のお暇コンビが宮沢賢治とトシの物語をされるなんて‼️と張り切ってチケット先行やら抽選やらに星の数ほど(正確には両手の指の数ほど)参加して���て落選し血涙を流していた昨年末の私へ……シスカンパニーさんが配信してくださいましたよ!!!やったーー!!!きっと同じく落選続きで悲しんでいた仲間の中に前世で世界を救った方がいらしたんでしょう。その”徳”に便乗させていただいてしまいました。 小説悲劇喜劇 (2020年7月号) に掲載されていた脚本だけ読んだら脳内にハテナしか浮かなかったのですが配信でも舞台を実際に見たら………ハテナが三倍になりました。笑 舞台演劇については昨年10月に鑑賞した「夏の砂の上」のティーチインで脚本家の松田正隆さんがお話ししていた、「劇場というのは不思議な場所」というくだりのことを思い出しつつ、理性で理解するストーリーではないんだなあということだけ考えていました。(こっちの感想の方でちょっとメモしてました) 宮沢賢治に限らず詩作に思いを馳せて言葉に浸る・ということを、とんと行っていないここ数年だったのでとても良い時間を過ごしました。この作品こそ劇場で見たかったな〜
Lie To Me (Amazon Videoレンタル) 1話だけ見ました。The Mentalist やら Suits やらが好き、という話をしていたらお薦めしていただきました。英語の勉強も兼ねようと思ったんですがお仕事ドラマの英語まじではええ〜🤣 息をするように下ネタが出てくるのは、日本のオフィスラブ系ドラマで未婚や年齢・見た目いじりがスルッと出てくるのと似たようなノリなのかな〜と悶々としていたら終わっていました。同僚がセックスライフに口出ししてくるのと見た目のコンプレックスを笑ってくるのと、どっちの方が嫌と優劣をつけるものでもないんですが、これは慣れというか文化というか、「見慣れている」か否かの感覚の違いなのかなとも思いました。(有名な比較で言うと、アメリカのコメディアンがエスニック関連のジョークを言うのと日本のお笑い芸人が相方を叩くのとで反応が違うような) 閑話休題、サスペンス面とマイクロジェスチャー関連の出し方のバランスがきっとシーズン重ねるごとに面白さを増すんだろうなと期待したところで見終わりました。うーん、The Mentalist はメインキャラの中で積極的に性の話をする人がいなかったので見やすかったのかなと思いました。リグズビーが初っ端からグレースを狙ってたくらいしかしばらく言及がないので… 議員さんが若気の至りでできた子とはいえ、身を挺して娘を守ろうとする未来への解決(過去を無為に責めない)展開すごい好きでした。
リバース(Hulu) 藤原竜也主演、湊かなえ原作ドラマ。おすすめされていた作品をようやく見ました。面白かった〜〜!原作小説は二億年ほど前に読んで結末も忘れていたのでああこんな終わり方だったっけと思ったらちょっとハピエンになっていたようです。藤原竜也の将棋ドラマとハリポタ舞台をこのあと 2023 年 6 月に見たのでお芝居の振り幅すごすぎて頭抱えてました。俳優さんてすごい…… あと市原隼人の顔が良すぎてどこかのシーンでビール飲んでるところで一時停止して飲み物を取りに行き、戻ってきてテレビに目を戻したらCMのような良い飲みっぷりの静止画だったので笑いました。顎から鎖骨にかけての首筋が綺麗!
ビリギャル(Hulu) 有村架純さんが主演と知らず、石子さーん!と思いながら見ました。可愛かった……聡明さと天真爛漫さのマリアージュが絶品でした。 私自身個別指導の塾講師として勤務していたことがあり(というか今でも副業で続けており)、伊藤淳史さん演じる先生が褒めて伸ばすスタンスなことに共感しながら見ていました。宿題をやってこなかったり、できて当然の(むしろ年齢に対しできていないとまずい)問題を間違えたり、呆れたり怒ったりすることはいくらでもできるのですが、塾に来る生徒さんは何かしら課題や目標を抱えている状態が多く、もう既に散々呆れられたり怒られたりしてきている方もいます。そんな嫌な思い出しかない勉強をしに、本当ならのんびりしたい夜の時間に塾にきてくれた生徒さんに少しでもポジティブな気持ちになってもらいたくて私もとにかく褒める指導をしている派です。 もちろん、そういう講師に対してはハナから知らん顔をする生徒さんもおり、そうなると私の力量ではどうもできないので別の指導アプローチをする先生に相談したり、最終的にはチェンジになったりしています。 個別指導の良いところというか面白みは、生徒さんのスタンスと講師側のアプローチのスタイルが合致した場合に天井知らずの爆発的な伸びを見せることがある、という点にあると思っています。違う世代の若い考え方に触れる機会もありがたく、これからも続けられたらなあ…などなど、めちゃめちゃ自分語りなことを考えながら見ていました。父と弟の変化についてはフィクションだからこその綺麗なまとまり方で良かったです。ここまでくれば名大を受けていた同級生男子も合格してハピエン全振りでも…と思ったりもしていました。
春なれや(Hulu) 何みようかな〜と適当に Hulu のトップページをスクロールダウンしていた時に春を感じるドラマ特集の一覧に村上虹郎さんの顔を見つけて再生しました。17分くらいしかないのですが、じんわり心があたたかくなる作品で素敵でした。 全体的にセリフも少なくぽつぽつ会話するのが印象的で、宿命も春には及ばず。来年もまた咲くわね、という穏やかなセリフが記憶に残っています。
THE FIRST SLAM DUNK (横浜ブルク13 / IMAX) 漫画でリョーちんに憧れて PG 志願した小学生が私でした。アニメは見ていなかったので声優さんについても特に何も感じず、ただ3Dってどんなんだろうな〜と思いながら見に行き、良い試合を見た後のような高揚感で帰ってきました。めちゃめちゃ集中している試合の時ってコートで中腰になってる間の記憶が飛ぶんですが、変なタイミングでふと昔のこと思い出したりしてたのでリョーちんの回想が入ってくるのも「ああ〜」と思いながら見ていました。てか沖縄!?兄!?!知らなかった……
Get Ready!(TBS) 今でもあのマスク型キーホルダーとかスイーツの食玩グッズ販売待ってます(2023年8月現在) このドラマ見てお医者さん憧れるお子さんも多いんじゃないかなと思いました。ゲーミング手術室はともかく AI アシストと最低限の人数での施術ってもう導入されてたりするんでしょうか……現代世界線に SF 要素とヒューマンドラマが混ざり合って面白かったです。
ブラッシュアップライフ(日テレ) バカリズムさん原作のウェディング・ハイ!を見て以来楽しみにしており、この3ヶ月本当に楽しく過ごさせていただきました。面白かった…! 当初、悪口や噂話ベースでナレーションが入るので主人公のことが苦手だったのですがそこについても二周目の人生で早々に回収されていて笑いました。友人を大切に思う気持ちがものすごく共感できて泣いたり笑ったり心地よく情緒を揺さぶっていただきました。また長い休みにまとめて見るか、毎日1話ずつ見るような感じでもっかい見たいな…
女神の教室(フジテレビ) 北川景子様の圧倒的”美”とオレンジ色の優しい画面に毎週癒されていました。法律にいろんな解釈があるのは相棒やら99.9やらでなんとなく知っていたものの完全に法曹界側(しかも学生側)から垣間見ることができたので面白かった…!フィクションであることは念頭に置きつつ、全然知らない職業についてちょっぴり知ることができるのもドラマの良いところ…
星降る夜に(テレ朝) びびるほど毎週泣いてました。ディーンフジオカをこんな癒し要素の配役にしてくださってありがとうござ��ました……可愛かった……と思ったら後半胸が苦しすぎて一周回って大盛り上がりでした。 間の取り方と BGM が天才すぎて主題歌聞いただけで胸が熱くなります。JIN だ……
夕暮れに、手をつなぐ(TBS) ヨルシカと n-buna さん大好きの民、ティザーの時から楽しみにしていたので何もかもに大喜びでした。春泥棒のアレンジ音源ほしい… 主題歌のアルジャーノンが良すぎて、小���生の時に読もうとして冒頭のプラトン「国家」引用部分でくじけたままだった「アルジャーノンに花束を」をようやく読み、放心していました。もっと早くに読みたかった…10代の頃に読めていれば、もっと優しい人間になれたかもしれなかった…
大奥(NHK) 冨永愛様目当てで見て毎週口開けっ放しでした。全員、かっこいい…… 原作漫画を確か有功が亡くなるか僧になったんだかするところまで読んだような気がするのですが全然覚えてない…くらいの状態で見たので毎週の展開にハラハラしながら大盛り上がりでした。面白かった……10月から第二期ということで楽しみすぎます。三浦透子さんが一瞬わからないほどだったので今後もさらに楽しみです。半分怖いくらい…
リバーサルオーケストラ(日テレ) 門脇麦さんの魅力に完全にやられました。可愛かった…!!! 箱推しドラマとはまさにこのこと…と思いつつ、実は1話が録画できていなかったので最終回間近になってからやっと Hulu で全話追い、最後数話をリアタイした形でした。のだめ大好き勢なのでオーケストラものが嫌いなはずがなかったのですが、そもそも学生オケと社会人オケなので当たり前に全然違う、全く違う方向性で最高に面白いドラマでした。楽しかった… のだめは千秋やのだめといった天才が音楽と当たり前に生きる中での葛藤や戦いの物語だったのに対し、リバーサルオーケストラの方は主人公の二人以外にもしっかり焦点が当たっていて、天才というより秀才寄りのキャラクターたちが大好きな音楽にしがみついてもがいて生きる様子も描かれていて泣きました。芸術にしがみついて生きるのって辛いけど、幸せ… あと門脇麦さん演じる主人公が周囲の期待や圧と戦う描写も繊細で好きでした。面白かった〜〜😭円盤買いたい…
警視庁アウトサイダー(テレ朝) 特撮大好きな友人が大盛り上がりで見ていたので元ネタを教えてもらったり出演者さんのネタを教えてもらったりでキャッキャしながら視聴しました。楽しかった!私は唯一 BLACK SUN ネタだけわかったので大喜びでした。歌川親子が切なかった……🥲
100万回言えばよかった(TBS) ビターエンド最高すぎました。井上真央さんには個人的に、あの笑顔や花男のイメージでどうしてもめちゃめちゃ太陽のようなポジティブパワーがある方だと思っていたので、この方をしてバッドエンド(というか死別しっぱなし)になるはずがないと思い込んでいました。そのため中盤で佐藤���の死亡が確定した時点でだいぶ動揺し、そのままラストまで見てしましました。泣いた……最後海辺を一人歩く井上真央さんのシルエットの美しさよ……
今夜すき焼きだよ(テレ東) エンディング曲が最近友人が推しているリルリーグさんだと最後の方にやっと気づきました。ダンス可愛かった…
三千円の使い方(フジテレビ) 浪費家なので倹約のコツとかあるかな…と思って見始め、録画設定のミスで途中から撮れなくなってしまっていました。無念…
貞子vs伽耶子(JCOMの何かの局での放送) 実家に帰って深夜にチャンネル回してた時に流れてて見ました。お手本のような邦ホラーで、これは高校生の時に友人と見て盛り上がりたかったな…と思いました。最終絶叫計画の系譜を感じつつも本格的なホラーっぽく、ドンと驚かすところはびっくり効果が最大だったのですごかったなあと思って後で調べたら真剣なホラー映画だったっぽいことが分かり文字通り瞠目しました。
シン・仮面ライダー(TJOY横浜 / Dolby) エヴァンゲリヲン含めシンシリーズというか庵野監督作品をちゃんと見るのが初めてで色々度肝を抜かれました。森山未來がマ〜〜美しい……そしてハチオーグのるりるりへのもはや暴力的な執着にも似た友愛は多分女子なら誰でも小中学校くらいの頃に経験があるんじゃないだろうか……
シンゴジラ(Amazon Prime) 無駄に足を引っ張ったりごねたりする人間がおらず、各々がそれぞれの仕事をバキッとこなしていてかっこよすぎました。最高のお仕事映画…! 未曾有の事態に決して諦めず仕事し続ける官公庁側の人間たちが最高すぎました。怪物の生き物感というか造形が全体的にめちゃめちゃエヴァでウフフ言うてました。
シンウルトラマン(Amazon Prime) シンシリーズすごいのは元の作品を全然知らない状態で見ても血湧き肉踊り大盛り上がりで見終われる点でした。米津玄師のエンディングがつええ〜
僕等がいた(Amazon Prime) アマプラ配信終了間近だったので前後編一気に見ました。生田斗真と吉高由里子の平成恋愛映画最高すぎました。BGM良かった〜映像が美しかった〜あと生田斗真に辛いエピ背負わせてくれてありがとう……
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helloharuo-diary-2023 · 3 months ago
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helloharuo tour 2014 Summer 1
Thursday 14 August 2014
真観は、車を走らせる。目的地は愛知県の実家。今年3度目の帰省となる。高速道路は使わず"下"を使って進む。天候はまあまあ。曇天。茶畑庵を出発してまずはR246に入りその後R1に合流する道へ進んだ。R1に入ればそのまま愛知県まで西に向かってひた走る。そのR1に合流する交差点に車が差し掛かろうとすると結構な渋滞に見舞われた。今日はお盆真っ只中の14日。無理もないと、真観は思った。前の車がその渋滞を避けたのか左の道に折れた。真観も同じ様にその車を追うことにした。すると意外や抜け道に繋がり渋滞は免れR1に早々と合流出来た。幸先がいいスタートとなった。今後又この道で渋滞があればこの道を使おう。愛知県の実家までは通常6時間を要した。この時間が長いとは真観は思っていない。コンビニに一度立ち寄っただけでほぼノンストップで車を走らせた。愛車アーティ21スペシャルはよく走ってくれる。車のラジオのアンテナが壊れているのでラジオが聴けない。音楽はCDで。真観は、「Deep Green」を掛けた。このCDには思い出があった。1997年、岐阜の思い出だ。掛川辺りでR1のバイパスが事故の���に通行止めになり迂回を余儀なくされた。昨年訪れた掛川城の近くの旧R1に流れる。
ところどころで渋滞があったが5時には実家に着くことが出来た。やはり6時間だった。実家の駐車場に車を停めると母と兄が出迎えてくれた。母とは5月末以来の再会。兄とはゴールデンウィーク以来だ。真観は6時に従姉妹のKちゃんと食事をする約束をしていた。実家についてからの約1時間は真観がこの度制作したお上人の(仏像彫刻)作品集の話を母の部屋で母と兄に作品を見せながら話した。お上人の作品集は始めはお上人の奥さんであるYおばさんへ1冊進呈、真観保存用に1冊と計2冊Appleに注文をしたのだがテキストミスを2回してしまい計6冊になった。その内4冊は今回の帰省の関係上実家の住所に送る手続きをしておいたので昨日今日と予定通り実家に届いていた。真観は母と兄にどの箇所に?何故テキストミスをしたのか?を説明をした。そして余った作品集を誰に進呈するかも相談した。母に1冊、従姉妹のKちゃんに1冊、お寺に1冊、もう1冊は母の提案でHさんに進呈することがいいということになった。Hさんは元M鉄工の社員の方で真観も子どもの時にお世話になっている。そしてHさんは、生前のお上人と仲が良く仏像彫刻にも興味を持っていたと母からこの度初めて聞かされた。
真観は、従姉妹のKちゃんと食事の約束をしたお店に1人出掛けた。イタリアンレストランで実家からさほど遠くない場所にあった。お店のドアを開けると Kちゃんはすでにいた。仕事帰りだとは分っていた。彼女が着ていた服は仕事の制服ではないらしいが制服にも見える白いフェミニンでエレガントなシャツとスカートといういでたちだった。後ろ姿は足首からふくらはぎにかけてすーと引き締まっていた。マラソンをしているからかな?いやいやそれだけではない。真観はいつもとは違うKちゃんの側面を見た。前回、ゴールデンウィークにもこの店に来たのだが、その時と同じコースにして2人でピザとスパゲティを一つずつ選んだ。他にはサラダバー、ドリンクバー、デザートも付いているので十分お腹は満たされる。Kちゃんは従姉妹だが長く会っていなかった恋人の様に感じたのは今回が初めてだった。真観は、Kちゃんにいくつかプレゼントを用意していた。一つは、先ほどのお上人の作品集。お菓子のマカロン。それにマンガ本「美は乱調にあり」だった。このマンガ本は伊藤野枝と大杉栄の話をその昔60年代に瀬戸内寂聴が小説「美は乱調にあり」として発表し、最近柴門ふみがマンガ化してものだった。真観自身がこのマンガ本を購入した時に一緒にKちゃん用にも購入しておいた。Kちゃんにアナーキストの大杉栄と彼と伊藤野枝の恋愛の話を知ってもらいたかったからだった。Kちゃんは、大杉栄、伊藤野枝、2人共知らなかった。(真観も大して知っている訳でもないが・・・)Kちゃんは真観のプレゼントを快く受け取ってくれた。そして彼女とのおしゃべりはあっと言う間に4時間が過ぎてしまった。『話足りないね』2人共口を揃えてそう言った。
真観は10時に実家に帰った。居間で兄と電磁波の話になった。電磁波は体に良くないと真観は得意げに2つのiPhoneを使い分けていると兄にiPhoneを見せながら話したが大きな誤解と間違えをしていた。それを兄が教えてくれた。このブログにも前に書いたが真観は、UさんにiPhone4Sを譲り受けそれまで使っていた自身のiPhone4のSIMカードを外してWi-Fiもオフにして枕元に置き、目覚まし時計代わりに使っていた。真観はこれで電磁波は受けていないと思っていた。しかしそのiPhone4自体が電磁波を出していると兄から教わることになった。兄はラジオを使ってそれを証明してくれた。ラジオの電源をONにして適当な周波数に合わせてからiPhoneを近づけるとブーンという音が鳴る。鳴るということは電磁波が出ているということになる。そうか、そういうことか。では目覚まし時計ともう一つ真観が子守唄代わりに聴いていた「正法眼蔵随聞記」の朗読も聴けないことになる。キャイ〜ン!だった。改善策としてはiPhoneを枕元に置かず遠くに、例えば足もとに置いて大きい音で聴くかイヤホンのコードを長くして聴くかどちらかが考えられる。兄と家庭内で考えられる電磁波の影響を考えているとホットカーペットも電磁波を出している。気にするとあちこちで電磁波は出ている。この電磁波についての考え方は何がどう正しいのか分らないが真観の考え方はより自然に近い環境の方が良いのではないかということになる。だからせめて寝る時の寝室に携帯電話は要らないし、ホットカーペットも要らないのである。蛍光灯のペンダントはすでに真観の寝室から外されている。ホットカーペット。母の部屋にも常時ホットカーペットが敷かれている。明日この電磁波のことを母に伝えようと兄と話した。さすが真観の兄、電気のことは詳しい。そして兄弟の会話は盛り上がって楽しかった。
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kachoushi · 4 months ago
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虚子自選揮毫『虚子百句』を読む Ⅷ
花鳥誌2024年8月号より転載
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日本文学研究者
井上 泰至
14 道のべに阿波の遍路の墓あはれ
 初出は『ホトトギス』昭和十一年四月号「句日記(昭和十年四月)」。「四月二十二日。風早西ノ下に句碑を見、鹿島に遊ぶ。伊豫松山、黙禅邸。ホトトギス会」と前書き。『五百句』にほぼ同文の注記あり。
 この句の詠まれた事情については、『ホトトギス』昭和十三年十二月号巻頭に虚子自身が書いた「阿波のへんろの墓」の一文がある。虚子が新田宵子夫妻・池内友次郎夫妻・高濱(当時)章子と故郷西ノ下を訪ねた消息を書いたものである。まずは決まって訪れる大師堂の大きな松に佇み、裏手にある「阿波のへんろの墓」を確認したが、なかったのであった。虚子の証言によれば、江戸時代の標準的な書体である御家流で書かれた古いものであったという。
 虚子は碑が無くなっているのを嘆きつつ、恐らく行き倒れの曰くなどがあろうことを想起し、子供時代に目撃した遍路の一行を回想している。二、三歳の頃、遍路の女に抱き上げられ、大師堂まで連れていかれた想い出を語り、おそらくその女は、自分と同じくらいの子供を無くしていたのだろう、と語っている。このエピソードは、その後自分の人生を振り返った『虚子自伝』(昭和二三年刊)でも書き記されており、虚子のふるさとの記憶として刻印されていたことがうかがえる。
 「遍路」は『ホトトギス』雑詠欄によって季題になった。一見古そうに見えて新しい季題である。西村睦子『「正月」のない歳時記』(本阿弥書店)によれば、大正十三年に三句登場して以来、昭和九年までに二六〇句も載る人気の季題となったと指摘されている。虚子が季題を選んだ改造社版『俳諧歳時記』春の巻(昭和八年刊)に、虚子の詳しい解説と例句の二七が確認でき、出典はすべて『ホトトギス』からである。虚子編『新歳時記』(昭和九年刊)にも同様に詳しい解説付きで立項され、例句二二を数える。つまり、伊予出身の虚子によって「遍路」は季題になったのであり、この句はその例句として加えられ、そのトドメを打ったのである。
 『俳諧歳時記』の解説につけば、春の、しかも女性の景物としてのこの季題のイメージが確認できる。弘法大師の巡礼にあやかって、四国に散在する八十八か所を順拝する全道程一二〇〇キロ、日数四〇日余りを要する。宗旨・老若男女を問わず、服装は軽いが、三月から四月の季節がよくなる時期に、菜の花・青麦・紫雲英の鮮やかに彩られた道をぞろぞろと通る。この風景との一体化が単なる「巡礼」でなく、季語としての「遍路」の拠って立つところであると特記する。
 特に若い娘たちは華やかなセルの着物に、白木の納札挟みを胸高にかけ、鬱金や浅黄色の手甲脚絆をつけ、同じ色の姉さま冠りの上に真っ白な菅笠をかぶり、緋の腰回しもあらはに裾を端折り、白木の杖をついた姿を虚子は詳細に活写している。高濱年尾の次の句などは、この虚子が特記した美しさの方に拠ったものであろう。
  お遍路の美しければあはれなり
 虚子の句にもどれば、山本健吉『現代俳句』に的確な評がある。まず「遍路の墓」とだけあって無名であることがかえって叙情を増すこと、「阿波」の地名から、浄瑠璃でよく知られた、長年別れた母と出会うもそれと気づかない巡礼お鶴(「傾城阿波之鳴門」)の連想で、子別れの哀話が想像されることを指摘する。
 さらに健吉は重要なことを言っている。「遍路の墓」そのものに、春の季感はない。むしろ春の季語「遍路」が置かれることで、子供時代の春遍路の記憶と現在の春とが結び合わされるのであって、新興俳句の中でも有季定型を守った水原秋櫻子の流れの季感主義を批判している。季語は言葉そのものに意味があるのか、言葉の背後にある季感に意味があるのか? これは有季定型俳句の一大論点である。
 過剰な、「今」「此処」にこだわる季感主義では、この虚子の句などは取り落とされてしまう。言葉が残ることによって、過去の季感を学び、それを想起し、対話する。下手をすると昨今頻出する「昭和の日」俳句の甘い回想句の氾濫のような惰性に堕ちてしまうのだが、言葉の由来や歴史性を無視しては、多くの俳句の財産を無くすことも自覚しておくべきだろう。掲句はその文脈において、今日重要な意義を持っていると言えよう。
15 白酒の紐の如くにつがれけり
 この句の成立は若干の問題を含む。『ホトトギス』昭和二十年六月号の「句日記(昭和十九年三月)」には、「三月四日句謡会。鎌倉要山、香風園」の前書に「白酒の餅の如くに濃かりけり」「瓶のまま白酒供へ雛は粗画」と併記される。
 しかし、『六百句』には、前日の「(昭和十九年)三月三日 家庭俳句会。日比谷公園。丸之内倶楽部別室」と注記され、〈洋服の襟をつかみて春寒し〉と共に掲載される。
 「句日記」では、「洋服の」の句の他、「春草を踏まえて鳩の足あかし」「斯く行けば春風寒し斯くは行く」「その中に大樹芽ぐは物々し」といった吟行句が並び、「白酒」句はない。
 すなわちこの句は当初、雛祭を題詠的に詠んで四日の鎌倉の句会に出したものだったが、後に三日の家庭俳句会での作、ということにしてしまったものなのである。
 虚子の句集における注記は、必ずしも実際に忠実なわけではなかったことが知れるが、これは掲句を三日の発表ということにした方が、効果があると考えたからであろう。なお、家庭俳句会は、婦人俳句会などとともに『ホトトギス』に立ち上げられた、女性中心の句会で名句が多く生まれている(『俳壇』二〇二四年七月号「座談会」(西村和子・井上・堀切克洋)。そのこともこの発表時期の変更という「操作」の理由ではなかったかと思う。
 掲句は、端的にして的確な比喩によって、「白酒」の様態を鷲つかみにした写生句で、間然とするところがなく、名句としてはよく引かれるものの、解説は意外に少ない。
 ポイントは「白酒の」の「の」である。これが「や」では、なぜいけないか?「や」「けり」と切れ字が重なることを嫌ったのは、すぐわかる。
  降る雪や明治は遠くなりにけり 中村 草田男
 この句のように上五とそれ以下の間に「飛躍」があるなら、切れ字が重なっても問題はないが、「白酒」の句は典型的一物仕立てで、「や」では煩い。
 「の」の効果はそれだけではない。「紐の」と「の」を畳みかけることで、「白酒」の様態に焦点を当てることができる。
  鴨の中の一つの鴨を見てゐたり   この庭の遅日の石のいつまでも   蛍火の今宵の闇の美しき   立秋の雲の動きのなつかしき
 以上のような虚子の作例につけば、上五の下に「の」を軽くつけて、以下で「の」を繰り返して、リズムを作り、対象にフォーカスを当てていったことに気づかされる(井上『俳句のマナー、俳句のスタイル』)。
 「白酒」の句の主題は、液体の動きにあるので、「つがれけり」と用言でまとめた。虚子は「眼」の詩人ではあるが、これをことさらに強調せず、さりげなく、品よく提示してみせる。鷲づかみの「写生」にありがちな生々しさを包むデコレートの感覚(井上「品格ある写生」『俳句』二〇一九年四月号)こそ、作家虚子の「写生」を代表するものとして、ここに指摘しておきたい。
*先月号記事に脱落がありました。「紅梅の苔は固し不言」の句は『ホトトギス』九年二月号で『五百句』同様「二月二十二日。臨時句会。発行所。」と前書きされています。記してお詫び申し上げます。(筆者)
『虚子百句』より虚子揮毫
15 白酒の紐の如くにつがれけり
16 紅梅や旅人我になつかしき
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国立国会図書館デジタルコレクションより
___________________________
井上 泰至(いのうえ・やすし)   1961年京都市生まれ 日本伝統俳句協会常務理事・防衛大学校教授。 専攻、江戸文学・近代俳句
著書に 『子規の内なる江戸』(角川学芸出版) 『近代俳句の誕生』 (日本伝統俳句協会) 『改訂雨月物語』 (角川ソフィア文庫) 『恋愛小説の誕生』 (笠間書院)など 多数
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disolucion · 1 year ago
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21 東京暮らし
ロビーには既に、ハヤセさんが待っていた。 彼の運転で東京大学理学部に向かう。 ハヤセさんは事情を概ね知っているので気楽だ。 車を停め、理学部1号館へ向かい、目的の教室へ着いた。
教室の中には研究者が数人いた。フジワラ教授やサトウくんもいる。 その中から伊藤博文っぽい高齢の人が挨拶してきた。 どうやらこの研究会の座長がこの人のようだった。 一通り、挨拶というか簡単な自己紹介が終わると、 早く早くとせがまれるように、浜松からウルグアイへ落ちた話をした。 おれが話せたのは「黒い穴が出て落ちたら海」ぐらいの短い話だった。 フジワラ教授やサトウくんあたりから補足があった後、 皆から順番に質問があった。 多くの研究者が、通過している時のことを知りたがっていた。
だいたい1時間半ほど話をして教室を出て、東大附属病院へ移動した。
検査はMIRも含めていろいろやった。 脳波については弱まっているそうだ。やや活発、ぐらいに。 ��食を挟んで検査は続いた。 CTで確認したところ、肋骨のヒビはほぼ治っているということで、 不確定だった身体測定を実施することが決まった。 スポーツ選手がやるように、 電極を身体につけてランニングマシーンで走るやつもやった。 知っていたけど、特に身体能力が向上した感覚はなかった。 運動して汗まみれでくったくたになった。
検査着から元の服に着替えて病院から出ると、ハヤセさんが待っていた。 車でホテルまで送ってもらう。 予定では明日の夜から東大近くのマンションに住むそうだ。 ホテルの部屋に戻ったら疲れすぎてすぐに眠ってしまった。
―――――
東京生活二日目。 ハヤセさんの車に乗って東大へ行く。
昨日と同じように理学部へ行き教室に入る。 昨日、病院で見た先生が数人いる。なかなかの大所帯。 きょうはオブザーバーのような感じだ。 議論をしている研究者からたまに質問が来て受け答える感じ。 話している内容はぜんぜんわからないが、 ホワイトホールで、とか、スリットがどうとか話しているようだった。
話が一息ついたところでフジワラ教授から呼ばれる。 教室の隅でギャラの話をされた。 一千万円というのはあの場での話だから、ちゃんと話をしようと言われた。 無理のない範囲でと、最終的に六百万円で決まった。 東京での諸費用は、家賃と水道光熱費は用意してもらい、 他はこっちで払うと決めた。
検査の日程は、日曜休みで間違いないか確認すると、 異常が見られなくなれば、もっと緩くなるだろうと教えられた。 ただし、例の物質が���見されたら今より忙しくなるとのこと。 それは教授のハッタリでしょと笑ったが、 教授はまんざらでもない顔をしていた。あるの?ほんとに
しばらく議論の続きを傍聴して、病院へ移動した。 脳波は昨日よりだいぶ治まってるようだ。普通より少しだけ活発、ぐらい。 となると、いよいよ骨髄液検査が実施されそうで嫌だ。 細胞に見たことがない働きをする物質なんかもあるわけないようだ。 なんだか昨日より、検査員のモチベーションが下がっている気がする。 その後、昨日と同じく身体測定。まじでキツい。 これ測定じゃなくてトレーニングだ。毎日やる必要ある?
着替えてハヤセさんと合流する。荷物を持ってくれている。
歩いて本郷三丁目駅方面に向かう。 254号を1本入った路地に面したマンションに到着。
チャイムを鳴らすと中からエプロンを着けた女性が出てきた。 20代後半か。ショートカットのキリっとした人。どこか憂いがある。 掃除、洗濯、夕食の用意はこの女性がしてくれるそうだ。 そんな必要ないと言ったが、ハヤセさんから、 雑事でスケジュールに穴を開けられるのが困ると説得される。 そう言われると何も言い返せなかった。
だったらもっと、おばちゃんみたいな人を用意してよ、と思った。
女性は、家事代行業から派遣で来ましたノダです、と名乗った。 佇まいからして絶対そういう人じゃないだろうと思ったけれど お世話になります、ハナダです、とだけ挨拶した。
ハヤセさんが順番に部屋を回り、設備の説明をしてくれた。 終わってダイニングに戻ると、もう食事が用意してあった。 家事代行業から来た割に、初日がカレーと豚汁だった。 そういう人ってもっと、栄養バランスが!ってメニューのような気が… 彼女も仕事だから仕方ないのかもしれないけど、気の毒に思う。
で、カレーも豚汁もおいしくて、 二人前ぐらいペロっと食べてしまった。これ、太るかも。
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sokotsumono-desu-ga · 2 years ago
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社中クアンタムのDVD来た!!!
去年8月から待ち続けた、少年社中第39回公演『クアンタムーTIMESLIP黄金丸ー』のDVD発売日〜ッ!ありがとうこの舞台作った全ての方、ありがとう発売日に届けてくれる佐川急便。
観ながら感想書きたいけどふせったーくん入院してるから一人で観ながら一人で実況します(それは実況とは言わない)。
ちなみに舞台は8/13(土)のソワレ?と14(日)ソワレの大千秋楽で2回観ました。あと台本とパンフも読んだのでそのネタバレも以下ありますかもしれません。あと、収録日はTwitter当時の感想検索すると8/9(木)にカメラ入ってたと書いてる方がいて、公演6日めとかの収録ぽいです。
オープニング。あの開演直後に流れる音楽。染谷さんの配信で鳥越くんが「袖で染ちゃんが口でM0やってくる」て言うてたやつ笑!
染谷さん「ピッチポーチクピッチポーチク」
鳥越くん「だんだんそう聞こえてくんのよな笑」
この上手袖でそんなことが…と思うと既に嬉しい(?)。
オープニングのダンスかっこいい、全員セリフユニゾン(?)かっこいい、紀伊國屋で生声で、最高だった。
そのあとの殺陣、鳥ちゃんカッコいい。ここで二日目とかに鳥ちゃんがこけた話も染谷さんと鳥越くんしてましたね笑。てかそういえばテレビでもしてたな(くちまる)笑。
レトロの皆様が出てきて馬鹿でかい声出すとこ、DVDではワープロのことユウが殴りに行っててウケた。あんな殴ってたかな〜笑。耳キーン笑。
黄金丸のタイムスリップ説明この日もめちゃくちゃ長い。じゃあここもう最初からこんな自由だったってこと??全通したかったな…笑。流れ知ってんのに井俣さんの無言芝居おもろすぎて爆笑した。ここは井俣さんの必死さとぜんぜん芝居進める気ない(ように遊んでる)鳥越くんの爆笑コント。なお、ここが配信で染谷さんが言ってた千秋楽で鳥ちゃんがはけようとしたシーン。いや、めちゃおもろかった。マジではけようとする気配があり、染谷さん追っかけてって鳥越くんの腕つかんで、そのあとしばらく鳥越くんの腕つかんだまま芝居しててウケた覚えがある。円盤に収録されてる、黄金丸にぶつかられて「痛ってえな!」て突然キレるユウもおもろすぎ。井俣さん汗だくやん…おもろすぎる…。「どうしたんお前一瞬阿波踊り入れたやん」笑。
博士の「キマったねオレ」は毎回キマってた。
ファミコン、キャラ濃すぎる笑。レトロの紹介パートかわいすぎる。「おん・がく👆」。タオちゃんかわいすぎゆ。どないする関西弁指導て入ってたっけ〜笑。
あ〜ユウとタオかわいすぎゆ…。かわいいから説明聞いてしまうユウヘタレ💯。「彼女はいません。いたこともありません」笑。多分現地で見た時は「新婚旅行は月でいいですか?」と「僕のはじめてをもらってください」だった。毎日ちがうかったらしいウケる。
白目計算!「答えられなかったらお前の妹を抱く」。ここも毎日ちがうかった、「教室で飼ってるハムスター食う」あと「プールの授業中にパンツ隠す」(うーん、染谷さんのコメディセンスカミシモを思い出さざるを得ない笑)。
教団のみなさまも自由だな〜。は〜楽しいねえ。鳥越くんお芝居すてきだねえ(スズナリ行ったなあ〜)。
「死ぬのか…やべ(ベシャ)」笑。ここの間、千秋楽めちゃ完成されてたな。
井俣さんめちゃ男前でいらっしゃるな…。黄金丸インパクト強すぎて…現地でその感情にたどり着かんかったな…。
「切って大丈夫だって👁👁」どこもかしこもおもろい。学くんと鳥ちゃんの殺陣〜。メイリアちゃん歌うま〜。
仲直りしようとするシーン…。ユウ、「あっしら」言うてる、江戸っ子???笑
ここの台座降り意味わからんくて大好き。いや、ヘタレがわかって意味はめちゃわかる、でもやっぱり意味わからんくて大好き。千秋楽とかこの3倍ぐらい時間かけてセリフ言いながら降りてた。ユウの「押した今!?」のタオ→ユウ→ヒロのドミノめちゃくちゃなめらかでウケる。ケンが仲直りするなら今!のとこでタオの真似してかわいそう…するユウ初めて見た!笑、千秋楽はヤンキー座りし��ぱなしでタバコ吸ってた。
てか染谷さん情緒ジェットコースターえぐすぎる、いや、これはサイコパスって言う権利あるよな、鳥越くんには権利あるよ(?)。でもめちゃくちゃおもろい。は〜。円盤嬉しすぎる。
ユウがタオ励ますシーンかわいすぎる。ヤバ。千秋楽だけヘタレ脱却してた(でもはけるときに壁に激突してた)。
てか一時停止巻き戻しを繰り返しすぎて一周するのに時間めちゃかかる🎶
は〜。最後やっぱ引き込まれてメモせず観てしもうた。楽しい〜カッコいい〜魅力つまりまくり舞台や…。嬉しい〜。
そして、わかってるのにカーテンコールでメロった。
や〜。DVD手に入れて超嬉しい!何回も観れるね!社中の次の三人どころじゃない吉三も観に行けたらいいなあ〜に改めてなった。は〜。嬉しい日。
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oumikado · 2 years ago
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【エッセイ】バニー好き作家の奮闘記「第1回 小説を書き始めた頃の私」
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 このエッセイは、2013年にプロデビュー依頼、奮闘し続けているバニー好きの作家・逢巳花堂のありのままの姿を綴ったものである。(各サイトで『へっぽこ作家が今日もゆく!』のタイトルで掲載しているものの再掲です。また、電書版のみ掲載のエピソードもあります)
 ☆ ☆ ☆
 遡ること18年前。
 社会人になりたての私は、理不尽な出来事が次から次へと襲いかかってくる中で、すっかり心が参ってしまっていた。
「このままサラリーマン人生を送るのか?」
 そう考えるとゾッとするものがあった。
 何かしないといけない。何をすべきか。
 悩み苦しんだ末に出した結論は、「よし、小説家を目指そう!」だった。
 小説家になる夢は中学生の頃から抱いていた。けれども、真似事のように文章を書いては放り出し、書いては放り出し、を繰り返していて、実際に作品として形になったものは一つも無かった。今度こそ何か一つ書き上げて、どこかの文学賞に応募してみよう、と考えたのである。
 だけど、当時の私は考えが幼かった。プロの小説家になる、ということがどういうことなのか、そのための登竜門はどこにあるのか、何もわかっていなかったし、調べようともしなかった。
 そうして選んだのが、「伊豆文学賞」という地方の文学賞だった。
 伊豆には縁があって、幼い頃から何度も行っている。これまで何十回行ったのか、数えることが不可能な��らいだ。そんな自分だから、伊豆にまつわる物語を書くことには自信があり、応募してみようと思った。
 四百字詰原稿用紙で56枚ほどの物語。今でこそ、集中して取り組めばその日の内に仕上がる程度の分量ではあるけど、書き慣れていない私は、ウンウンと苦しみながら、少しずつ文章を紡いでいった。
 そんなある日、信じがたい報せが飛び込んできた。
「おばあちゃんの余命が、あと数ヶ月だって……」
 祖母は、ガンを抱えていた。だけど発見が遅れてしまったため、見つかった時にはもう手遅れな状態だったのだ。
 母からそう教えられた時、焦りを感じた。
 末っ子で誕生した長男、ということもあるのだろう、祖母にはかなり可愛がってもらっていた。祖母は頭のいい人だったので、よく祖母の家に行っては英語を教えてもらい、勉強が終わった後は温かい紅茶を飲みながら、色々なことを語り合ったりした。私の他愛もない空想話に、祖母はニコニコしながら付き合ってくれていた。
 そんな祖母のことを、私はとても慕っていた。
 自分がプロの小説家としてデビューしたという報告を、何としても、祖母が生きているうちに届けたかった。
 一気に筆が進み始めた。
 時には「今回は諦めようか……」と弱気になりそうなのを、「まずは作品を仕上げないことには何も始まらない!」と奮い立たせて、会社から帰った後、寝る時間も惜しんで、書いては消して、書き直して、を繰り返していった。
 そして、文学賞の締切日当日ギリギリになって、ついに、人生で初めての小説作品が完成した。
 タイトルは『蛇の姫』。社会の荒波に揉まれて心を病んだ青年が、伊豆へと療養にやって来て、そこで不思議な体験をする、という物語だ。
「出来た! 出来た! これが僕の処女作だ!」
 何度読み返しても、この作品は面白いと感じた。よく出来ている、と思った。伊豆文学賞で大賞をとることは間違い無しだと信じていた。
 24時間やっている郵便局まで、自転車を勢いよく走らせた。10月の夜風が心地良かった。夜の闇を掻き消すほどに、世界が輝いて見えた。
 郵便局で原稿を出した後、家に戻った私は、ベッドに横たわりながら興奮で鼻息を荒くしていた。
 だけど、次第に気持ちが落ち着いてくる中で、残酷な現実を見つめ直さざるを得なかった。
 伊豆文学賞の結果が出るのは、年が明けてからになる。しかし、祖母の命は、年を越すまではもたない、という見込みだった。
 受賞したことを知ってから、祖母には最期を迎えてほしかった。でも、自分にはどうすることも出来ない。
 仕方がないので、完成稿をあらためてプリントアウトして、祖母のもとへと持っていった。
 末期を迎えるために我が家の中にあてがわれた、祖母の部屋へと入ると、祖母は窓際の椅子に座って、木の枝に止まっている小鳥のことをジッと見つめているところだった。
 ��国の老婦人のような佇まいの祖母は、私が入ってきたことに気が付くと、振り返りながら優しくほほ笑んだ。
「小鳥がああやって元気に動いているのが、たまらなく愛しく感じるの」
 私はこみ上げてくる感情をこらえつつ、祖母に『蛇の姫』の完成稿を手渡した。
「ありがとう。読むのが楽しみだわ」
 祖母はそう言って、大事そうに、原稿を抱き寄せた。
 しばらく時間が経ってから、また祖母の部屋を訪ねてみた。祖母はベッドに横たわり、静かに休んでいるところだった。
「読んだわよ」
 優しい笑みを浮かべる祖母。
 自分の作品に絶対の自信を持っていた私は、きっと祖母は大絶賛してくれるだろう、と思いながら、感想を語り出すのをウズウズと待っていた。
 ところが、祖母の口から出たのは、意外な言葉だった。
「あなたらしい優しい作品ね。でも、毒が足りない」
「へ!?」
 余命わずかの祖母の口から、まさか「毒」という単語が出てくるとは思ってもいなかった私は、思わず問い返した。
「賞を狙うのだったら、毒が必要。審査する人達に訴えかける強さの毒が無いと、印象に残らない。優しい作品だけど、そこが足りないわね」
 呆気に取られていた。
 そして、自分の頭を殴りたい気分だった。
 よく考えたら、今回の作品は初めて書き上げた第一作目だ。出来がいいはずがない。それなのに、高い評価をつけてくれるだろう、と甘えた根性で原稿を渡した自分の情けなさが、とても恥ずかしかった。
 ここで満足しているようだったら、とてもプロになんてなれるわけがない。自分がやりたいのは、ただ作品を作り上げることではなく、人がお金を払ってでも読みたいと思えるような面白い小説を書き上げることなのだ。
 まだまだ、スタート地点に立ったばかりではないか。
「ありがとう。”次”はもうちょっと毒を入れてみるよ」
 アドバイスを受け止めた私の返事に対して、祖母は楽しげに笑みを浮かべていた。まるで”次”の原稿を心待ちにしているかのような笑顔だった。
 ☆ ☆ ☆
 結局、伊豆文学賞は落選した。
 その結果を祖母は知ることなく、あの世へと旅立っていった。
 ただ、おそらく祖母には見えていたのだと思う。私が落選する未来が。だからこそ甘やかすことなく、厳しく、そして的確に、当時の自分に足りていなかったものを指摘してくれたのだろう。
 『蛇の姫』に対するアドバイスは、祖母からの最後の贈り物だった。
 祖母から突きつけられた「毒」という課題を常に意識し続けることで、書く度に作品のクオリティは上がっていった。
 こうして、『蛇の姫』から8年の歳月を要したけれども、第19回電撃小説大賞の3次選考通過、4次選考落ちとなったところで、電撃文庫編集部より「うちで書いてみませんか?」と電話を受け、ついに商業デビューを果たしたのである。
 もし、あの世にいる祖母の声が聞こえるのなら、今はなんと言ってるのだろうか。何が自分には足りないと言っているのだろうか。
 それとも、二度や三度失敗したくらいで心折れてしまった自分に対して、喝を入れているのだろうか。
 とにかく、これからも書いてい���しかない。書いて、書いて、成長する。そうやって出来上がった会心の一作を祖母の墓前に置いて、今度こそ祖母に、感嘆のため息とともにこう言わせてみたい。
「とても面白かったわ」
 と。
 ☆ ☆ ☆
 さて、小説を書くということは、プロの場合は特に、他人に読んでもらうことが前提となる。読者、は必ず存在する。誰にも読ませないのなら、それはただの日記か、空想や妄想の個人的なメモでしかない。
 その他人に読んでもらうことが前提の小説作りにおいて、「面白い小説を書いてやる!」と意気込むことは、とても危険な行為だ。少なくとも私に関してはヤバい。このモードに入ると、本当にヤバい。本当に面白くない作品を書いてしまう。
 記憶に残っているので一番古い例は、なんと言っても『室奈屋の娘』だ。
 『室奈屋の娘』は、『蛇の姫』を出して落選した翌年に、再び伊豆文学賞にチャレンジした時に書いた短編である。生涯二作目の小説だ。
 内容は、ある男の独白から始まる。時代は60年代。東京からやって来た青年が、伊豆の山奥にある村に迷い込み、そこで陰のある女性佐那と出会う。佐那のことが気になる青年は、村に滞在し始める。やがて彼は、村の暗く凄惨な過去と向き合うことになる・・・・・・という物語。
 あらすじだけなら、この手の物語の王道パターンであり、展開次第ではものすごく面白くなるプロットだと思う。
 ところが、ここで私はやらかしてしまったのである。
 「超面白い作品に仕上げてみせる!」「文章力を最大限発揮してみせる!」とやたら鼻息荒く、気合いを入れてしまったのだ。
 まあ、気合いを入れること自体は悪くない。問題は、読み手のことをあまり意識していなかったところにある。どこか漠然とした「読者」というイメージしかなく、誰に読んでもらうか、どういう人に受け止めてもらうか、そのことは一切考えていなかった。
 気が付けば、歪な作品を作り上げてしまっていた。
 ある人に『室奈屋の娘』を読んで���らった時に言われた感想を、今でも憶えている。
「面白かったら私の知っている編集さんに紹介しようと思ったけど、このレベルじゃ全然ダメね」
 出直しておいで、と言わんばかりの酷評だった。
 もちろん伊豆文学賞は落選した。
 逢巳花堂、24歳の冬。こんな体たらくであったので、当然、作家デビューするまで長い年月を要したわけであるが、それはまたこれから少しずつ語るとしよう。
 ☆ ☆ ☆
 ちなみに、電撃小説大賞への応募作『バニィ×ナックル』は、賞こそ逃したけれど、拾い上げで作家デビューするきっかけとなった作品であるが、なぜ編集の目に止まることが出来たか、その理由については明確に説明することが出来る。
 『バニィ×ナックル』に関しては、ハッキリと読者層の顔が見えていた。
 電撃文庫はどういう年代の、どういう趣味嗜好の人達が愛読しているのか、その特色は何であるか、歴代の大賞を取った小説は他の作品群と何が違ったのか。
 そういったことを一所懸命頭をひねって考えて、こういう物語であれば楽しんでもらえるのではないか、と試行錯誤した末に出来上がったのが、『バニィ×ナックル』だった。
 あの時のマインドが『ファイティング☆ウィッチ』や『天破夢幻のヴァルキュリア』を執筆した時にも発揮されていたら、今ごろ結果は違っていたかもしれない。『ファイティング☆ウィッチ』では、せっかく掴んだ商業出版のチャンスを逃したくないという気負いが悪い方向に働いたし、『天破夢幻のヴァルキュリア』ではそれこそ読者層の顔がまったく見えなくなっていた。なんというへっぽこ作家であろうか。
 ま、そんなことを考えたところで後の祭りではあるが。
 成功も失敗も、それぞれ必ず理由があって訪れるものだ。運を天に任せるのではなく、しっかりと頭をフル回転させて、小さくても着実な成功を掴み続けていきたい。そんな風に考える日々である。
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ihasoroban-blog · 5 years ago
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2019年9月度 第393回 検定試験の合格発表を更新しました。詳細はオフィシャルサイトにてご覧下さい✨ オフィシャルwebサイト https://www.ihasoroban.com #そろばん #あんざん #フラッシュ暗算 #沖縄 #伊波そろばん教室 #脳開発 #脳活性 #珠算 #暗算 #そろばん式暗算 #珠算式暗算 (伊波そろばん教室) https://www.instagram.com/p/B3QtMrijAQn/?igshid=1o0am8zmx2def
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ari0921 · 2 years ago
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我が国の未来を見通す(63)
「気候変動・エネルギー問題」(28)
「気候変動・エネルギー問題」(総括)〔後段〕
宗像久男(元陸将)
───────────────────────
□はじめに
先週、連休を利用して島根県を訪問し、出雲大社を
特別参拝させていただきました。私などが詳しく解
説する必要はないと考えますが、ご案内いただいた
禰宜(ねぎ)が神話に基づき解説してくれた大社の
歴史は、地上界を支配すべきは天照大神(とその子
孫)とし、地上を治めていた大国主命から話し合い
によって(戦争することなく)国を譲り受けました。
天照大神は、感謝の気持ちを込めて大国主命を祭神
とする出雲大社を建設されたとのことでした。
私自身は、『逆説の日本史』(井沢元彦著)などで
語られているような出雲大社の“いわれ”を知らな
いわけではありませんが、江戸時代の中ごろに再建
されたとされる国宝の現本殿や神話時代から語り継
がれている、東大寺の大仏殿を超える日本一の高さ
48m、階段の長さが109mに及んだとされる初
代本殿の威容などを知ると、禰宜の解説の方により
納得がいきました。
大国主命は、今では広く「えんむすび」の神として
人々に慕われていますが、この“縁”は男女の縁だ
けではなく、生きとし生けるもの��共に豊かに栄え
ていくための貴い結びつきを指すそうで、我が国の
悠久の歴史の中で、代々の祖先の歩みを常に見守ら
れ、目に見えないご縁を結んでおられるのだそうで
す。
このように、(正確にはわからないそうですが)3
000年に近い歴史が有する出雲大社の歩みをお聞
きすると、その歴史はけっして“神話の世界”では
なく、我が国の「国づくり」の歴史、そしてこの間
に出来あがった「国柄」、特に神話の時代から「和」
を重んじる国であることなどが改めて理解できまし
た。この精神がやがて聖徳太子の「十七条憲法」第
1条「和を持って貴しとなす」として具現化される
のでした。
私自身はこれまで全国各地、数多くの神社仏閣を参
拝させて頂く機会がありましたが、特に、淡路島の
伊弉諾(いざなぎ)神宮、高千穂神社、伊勢神宮、
宗像大社などにはそれぞれの神話があり、そのつど
納得し、このような歴史を持つ日本に生まれたこと
に誇りと感じ、言いようもない幸せ感を味わった経
験がありますが、今回はこれまでの経験に勝るもの
がありました。
終戦後、GHQの占領政策によって、我が国は、神
話を教育することを含めて戦前の歴史を全否定され
ました。しかし、世界を見渡せば、神話を含めて国
の生い立ちを教えない国はありません。ポツダム宣
言には「日本が世界征服を企てた」となっており、
我が国はこのような“汚名”を受け入れることを余
儀なくされましたが、500年の長きにわたり、世
界征服を企てたのは欧米列国であり、この流れに
「待った」をかけた国こそが我が国でした。
その上、本来、「和」を尊ぶ我が国の国柄が語り継
がれていた神話の中にも存在することをGHQのス
タッフは身抜けなかったのでしょう。もしこのよう
な我が国の本性を熟知していたら、あるいは日米開
戦などは起こらなかったのでは、と想像してしまい
ます。
島根県には、国宝・松江城や日本一の庭園美術館
「足立美術館」などもあって、あらためてこの地域
の歴史や豊かさを堪能しましたが、島根県のみなら
ず全国各地にその地域ならではの歴史や文化があり
ます。天変地異など様々な混乱を経験しても、それ
らを残していただいた先人たちにあらためて感謝申
し上げますと共に、今に生きる私たち世代もまた後
世に残し、伝える責任があることに思いが至りまし
た。
▼我が国のエネルギー政策の“落とし穴”
 
さて、最近の我が国は、気候変動・エネルギー問題
のみならず、「国益」を一顧だにせず、というか
「国益」という言葉自体も忘れ、国際社会、特に西
欧列国に追随するとか、周辺諸国と謝罪することな
どをもって“国是”としているような風潮があるよ
うな気がしてなりません。かつてのグローバル・ス
タンダードなどもその部類だったと考えます。
もちろん、戦前のように、「国際秩序への挑戦者」
となることは許されないですが、戦前の“贖罪意
識”が強過ぎるのか、様々な状況を冷静・沈着に判
断して我が国が歩む道として最適の選択肢は何か、
というプロセスそのものをスキップしているように
思えてならないのです。そのようなことを何度も繰
り返すと、「進むべき進路を誤った」とされる戦前
と同じ結果になり、後々に禍根を残す可能性がある
ことを危惧します。
これまでも「木を見て森を見ず」という言葉を使用
しましたが、現在の我が国は、あらゆる分野で「専
門家」と称される人たちが発言力を持ち、それゆえ
に、専門とする極めて狭い世界の事象に拘泥し、結
果としてその考えに翻弄されているような気がして
なりません。各界に“森が見えない人たちがなんと
多いことか“とつい思ってしまいます。
特に、気候変動問題においては、菅義偉内閣になっ
て、突然「脱炭素」を宣言し、まさに「国益」やそ
の実行の可能性より、国際社会追随の政策に転換し
たことはすでに紹介しました。当時から「エネルギ
ーは安全保障最優先にすべき」との声もありました
が、様々な事情もあったのでしょうが、“見切り発
車”しました。いったん舵を切ると、トランプ前大
統領のような強いリーダーが出現しにくい我が国に
あっては、軌道修正がますます困難になることは明
白なのです。
また、「ブレーキをかけることを忘れた高齢者の運
転のように」と表現しましたが、アクセルばかりを
踏み込み、ついには「一石三鳥」のような勇ましい
キャッチコピーまで飛び出しました。国を挙げた勇
ましい政策には必ずその“副作用”があることを我
が国は長い歴史の中で何度も経験しましたが、その
ような歴史を学び、あるいは各方面からの警鐘を鳴
らす発言に耳をそばだてるような感性は、首相をは
じめ、政治家や官僚の皆様にはなさそうです。
政府が唱える政策に協力するのは当然としても、様
々な思惑をもって「脱炭素」政策に便乗する人たち
は、いったい全体、地球にとってCO2とは何なの
か、本当に異常気象なのか、地球温暖化は進んでい
るのか、それらの原因が人為的CO2の排出にある
のか、さらには、「脱炭素」は可能なのか、そのコ
ストはどれほどかかるのか、CO2を削減すること
が地球にとって本当によいことなのか、その上で、
自分たちのやろうとしていることは本当に日本のた
め、地球のためになるのか・・・などを考えたこと
があるのでしょうか。
おそらくそのような思考は停止したまま、「政府が
奨励しているから」「国連(あるいはIPCC)が
言っていることだから」「皆、やっているから(や
らないと取り残されるから)」と自らを納得させ���
・・・私の周りにもそのような人がたくさんおりま
す。なかでも、金儲けの絶好の機会と野心的な思惑
を持つ企業関係者にあっては、その真実の解明より
「お金になるならなんでもよい」くらいの感覚なで
しょう。
民主主義とは、誤解を顧みず話せば、主権者たる国
民の大多数の支持があれば何でもできるし、何をや
ってもよい政治形態です。バラマキと言われようが
刹那的と言われようが、支持率さえ確保できればよ
いと考える政治家が政策を断行し、その結果、主権
者が喜べば、世の中は丸くおさまり、波風は立たな
いのです。
地球温暖化とは裏腹に、「100万年にわたる地球
の気温推移の歴史をみると、人間の出すCO2など
とは全く無関係に一定のリズムを刻んでいる」とし
て、「実際の地球は寒冷化に向かっている」との考
えを持つ人たちも少なくないですが、その寒冷化を
防止するためは、温室効果ガスが必要不可欠であり、
その主体はCO2になることでしょう。
何も考えずに「脱炭素」に協力していている人は、
かつての氷河期のように地球上の生命体そのものを
脅かすことに加担しているという考え方もできるの
です。
▼実行の可能性とコスト意識
さて我が国は、中国などの発展途上国と比較して、
先進国としてエネルギーを消費した歴史が古いこと
は間違いないですが、それでも1970年代に2度
体験した石油ショックから立ち直るために、並々な
らぬ“省エネ”努力を積み重ねてきました。その結
果、実質GDP当たりのエネルギー消費は世界平均
を大きく下回る水準を維持しており、インドや中国
の5分の1から4分の1程度の少なさであり、最近、
省エネが進んでいる欧州の主要国と比較しても遜色
ない水準となっていることも紹介しました。
つまり、すでに省エネに取り組み、それをもって過
度にCO2排出を排出しないという長い歴史があり
ます。そして、生活空間からしても“ウサギ小屋”
と揶揄されるようなつつましやかさも現存し、今と
なっては他国に誇るべきことですが、だからこそ、
これから先、さらに省エネを推進し、CO2排出を
削減することは至難の業だということもいえるでし
ょう。
これもすでに紹介したように、環境省の発表では、
これまで国と地方自治体合わせて30兆円の経費を
投入し、今後は税金で20兆円を投入して150兆
円の投資を呼び込むと皮算用していますが、すでに
省エネを推進し、CO2排出は地球全体の3%ほど
に留まっている我が国にあっては、仮に2050年
に「脱炭素」を実現したとしても、その効果は測定
できないレベル(試算では0.0008℃度程度)
にしかなりません。
最近、このような日本にあって、依然として現実的
な“良心”を有している機関を発見しました。経済
産業省系の研究機関といわれる「公益社団法人地球
環境産業技術研究機構」(RITE)です。RIT
Eはまず、「2030年にCO2を46%削減する
ためにGDP損失が30兆円発生する」として、2
0兆円の実質増税を含み、政府が考えるカーボンプ
ライシングは「経済への足かせになる」と警鐘を鳴
らします。
RITEはまた、「2050年に『脱炭素』を実現
するためには、技術面やコスト、自然制約・社会的
制約などの様々な面で課題や制約を乗り越えること
が必要であるが、技術革新などの進展には大きな不
確実性が存在するため、30年後の姿を具体的に見
通すことは困難である」とし、さらに、電力分野の
みならず非電力分野の技術を実装しない限り、「2
050年の『脱炭素』は極めて困難である」と結論
づけています。
この結言を導くために、RITEは電力構成につい
て5つのシナリオを取り上げて検証していますが、
なかでも再エネ100%のケースでは、電気料金が
2倍になることも試算しています。
東京都は、情緒的な判断だけでその効果もろくに検
証しないまま、都内の新築戸建住宅に太陽光パネル
の設置を義務化し、そのための支援制度を新設する
ということが話題になりました。この支援のための
経費は都民税から流用されることは間違いないでし
ょう。気候変動対策とか「脱炭素」を目的にすると、
コスト意識が頭から離れてしまいがちですが、その
コストは最近話題の電気料金の値上げだけではなく、
石油やガソリンなどの燃料代、そして所得税や地方
税などにも含まれることも再認識する必要があるの
です。
▼「脱炭素」と安全保障
さて、太陽光発電は国内の広大な土地を中国など外
国資本が買いあさる格好の材料になっていることも
指摘しました。最近、中国がアメリカ国内の農地を
購入し、アメリカが警戒していることが話題になっ
ていることも付け加えておきましょう。その面積は、
現時点では1554haほどで、1位のカナダや2
位のオランダなどには及ばず第18位、農地全体の
0.9%に留まっているようですが、高い伸び率で
農地が増えていることに加え、日本を含め、世界規
模で農地を買いあさっていることもあって、アメリ
カ国内では余計に警戒感を増大させているようです。
再エネを推進しようとするとコストがかかる。コス
トを削減しようとすると中国製の太陽パネルを使用
する必要がある、あるいは、太陽光発電のために中
国資本を招へいする必要がある、招へいすればする
ほど、中国資本の森林や農地が増える、増えれば増
えるほど安全保障上の問題に懸念が残る・・・。
上記のサイクルで何を優先すべきかは明らかなので
すが、「脱炭素」以外に盲目になっている人たちに
は、国内の森林や農地が外国資本に買収されること
に危機意識を持たないことが問題なのだと考えます。
前回、地球温暖化の提唱者たちの当初のシナリオが
狂っているのではないか、と指摘しましたが、我が
国にあっては、補助金付きで、中国資本を招き入れ、
国内はおろか、中国の世界戦略に加担するようなこ
とになるのだけは何としても避けたいものです。政
府の早急な英断が求められると考えます。
私は、「脱炭素」などのような“絵空事”(あえて
こう表現します)を根本から見直し、エネルギーの
安定確保(しかもなるべく安価で)を最優先するこ
とを提言したいと考えますが、読者の皆様はどう考
えるでしょうか。
▼まとめ
 
さて、本メルマガで取り上げました我が国の「少子
高齢化問題」「農業・食料問題」「気候変動・エネ
ルギー問題」には共通の要因があり、これらの問題
を抜本的に解決するためには、それぞれ小手先では
なく、国家レベルの根本からの「改造」が必要と考
えます。それらは、国防とか防災なども共通してい
ることでしょう。
本メルマガ「我が国の未来を見通す」は、「我が国
の歴史を振り返る」の後継として発信しているもの
ですが、この後、本メルマガの総括として、我が国
の歴史から学ぶ「知恵」を活かしながら、我が国の
将来に立ちはだかるであろう“暗雲”にいかに立ち
向かうか、について読者の皆様と一緒に考えていき
たいと思います。
しばらく整理と充電の時間を頂いたのち、第4編
「『強靭な国家』をつくる」(仮称)を題して、日
本を守り抜き、日本の未来を創造するための様々な
「知恵」について発信していきたいと計画していま
す。請うご期待!
(つづく)
(むなかた・ひさお)
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anatanikikasetai · 3 years ago
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豪華主要キャスト解禁!配信日決定!
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伊藤沙莉、藤原季節、上杉柊平、前田敦子/田中麗奈 高校時代の同級生と臨時教師、それぞれの27歳を演じる! 小説家・燃え殻による書き下ろし、成田凌主演による完全オリジナルストーリーの新作ドラマ「あなたに聴かせたい歌があるんだ」が、2022年5月20日(金)に全8話一挙配信することが決定いたしました。
そして、本作の主要キャストとして、伊藤沙莉、藤原季節、上杉柊平、前田敦子、田中麗奈という日本映像業界をけん引する実力派俳優たちが一堂に集結いたします。
本作は、デビュー作「ボクたちはみんな大人になれなかった」(新潮社)が幅広い層から熱烈に支持されベストセラーとなり、昨年映画化された小説家・燃え殻による映像化のための書き下ろし新作となります。本作では、17歳と27歳という年に人生の分岐点を迎えた者たちが抱く夢と葛藤、そして後悔を描き、正解が出づらい現代社会を痛々しくも瑞々しく映し出しつつ、何者でもない6人にスポットライトをあてた群像劇です。
 主人公・荻野智史は、映画『愛がなんだ』『カツベン!』『ニワトリ☆フェニックス』、1月期NTVドラマ「逃亡医F」など主演作が相次ぎ、今最も勢いに乗る俳優・成田凌。役者の夢を諦めた平凡な27歳のサラリーマンを演じます。
そして、この度解禁となりました物語を彩る主要キャストは、成田演じる荻野と高校時代を同じ教室で過ごした5人です。
アイドルになる夢を持ちオーディションを受け続ける前田ゆかを演じるのは、ドラマ「ミステリと言う勿れ」映画『ちょっと思い出しただけ』など幅広い役どころを演じ分け出演作が続々ヒットを重ねる伊藤沙莉。小説家を志す片桐晃は、大河ドラマ「青天を衝け」映画『空白』など個性豊かなキャラクターと演技力で注目���集める藤原季節。武道館ライブを目指すバンドマン・中澤悠斗は、大河ドラマ「麒麟が来る」「グランメゾン東京」など話題作への出演が続く上杉柊平。人気アイドルのモノマネ芸人としてステージに立つ島田まさみは、ドラマ「逃亡医F」映画『旅の終わり世界のはじまり』など今や映像界に欠かせない存在となった前田敦子が演じます。この世代を代表する俳優陣が揃い、17歳と10年を経た27歳のそれぞれの登場人物の、内面から滲み出るリアリティある演技にも注目していただきたいです。そして、27歳の時に高校の英語の臨時教師として教壇に立つも、過去にエロ本に出ていたことを生徒たちに暴露され学校を去る元・女教師というセンセーショナルな役どころの望月かおりを、映画『幼な子われらに生まれ』など着実なキャリアを重ねる田中麗奈が演じます。
この物語について、伊藤は「男女関係なく好きに生きればいい」、藤原は「薄っぺらい青春は素敵」、上杉は「この物語はハッピーエンドではないと思う」、前田は「人生の波に乗るとはこういうことか」、田中は「この人生を想像すると結構キツイ…」と、登場人物それぞれの生きる様が垣間見られるコメントを寄せています。
多様な生き方や価値観が広がる現代で、観る人に改めて人生観を問う群像劇からなるオリジナルドラマ「あなたに聴かせたい歌があるんだ」、2022年5月20日(金)よりHuluにて全話一挙独占配信いたします。ぜひご注目ください。
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kachoushi · 9 months ago
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各地句会報
花鳥誌 令和6年3月号
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坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
………………………………………………………………
令和5年12月2日 零の会 坊城俊樹選 特選句
氷川丸の円窓いくつ北塞ぐ 昌文 十字架のかたちに燃る蔦紅葉 美紀 倫敦を遠く大使の冬薔薇 佑天 望郷の眠りの中に木の実降る きみよ 女学院に尖塔のかげ冬紅葉 久 冬木立の向かうをつくりものの海 緋路 昏き灯のランプシェードとポインセチア 和子 十字架を解かざる蔦の冬紅葉 光子 凍空や十字架赤き鉄であり 和子 誰も振り返らぬ早過ぎた聖樹 佑天
岡田順子選 特選句
みなと町古物を売りに行く師走 荘吉 窓は冷たく望郷のピアノの音 俊樹 氷川丸の円窓いつく北塞ぐ 昌文 冬館キラキラ星のもれ聞こゆ 美紀 冬日和トーストに染むバタと蜜 季凜 ガンダムを磔にする師走かな 緋路 革命は起こすものかも冬薔薇 緋路 誰も振り返らぬ早過ぎた聖樹 佑天 胼の手の婆キューピーを路地に売る 俊樹 古硝子歪めし冬の空はあを 久
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年12月2日 色鳥句会 坊城俊樹選 特選句
神鏡の底まで蒼く冬の月 かおり 右手上げ思索のポーズ漱石忌 修二 綿虫のうすき影負ふ百度石 かおり 戯れにペアのセーターそれは無理 美穂 冬帝の裾に鉄橋灯されて かおり 赴任地は裏鬼門なり漱石忌 美穂 後戻りできぬ吊橋冬枯るる 愛 大枯野則天去私のここに居る 美穂 綿虫のことづてありと君に来る 愛 牝狐の頭に木の葉町娘 成子 憑き物を落とす霰に打たれをり 愛 落葉踏む音を楽しむ童かな 修二
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年12月3日 うづら三日の月花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
亡き父よもう雪囲ひ始めしか 喜代子 百二才冬空へ帰られし 同 眠る山内で動めく獣達 都 年忘れ新入り下戸でじよう舌なり 同 門松の早や立ち初め禅の寺 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年12月7日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
冬菊を挿して祈りの夙夜かな 宇太郎 布教師の顎鬚白し報恩講 すみ子 投薬のまた一つ増え落葉蹴る 悦子 入隅に猫の目青し冬館 宇太郎 三途から戻りし者の年忘 同 闇一枚まとひてよりの浮寝鳥 都 露座仏の思惟の指さす空は冬 美智子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年12月9日 枡形句会 栗林圭魚選 特選句
冬の朝遠くに今日の始む音 恭子 空青く舞ふ白鳥の透きとほり 幸子 塀の猫すとんと消えて師走かな 三無 冬の雲切れて見下ろす日本海 白陶 枯菊のかをり残して括られる 多美女 路地裏に声の弾みし焼芋屋 美枝子 カリオンの音の明るさや十二月 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年12月11日 なかみち句会 栗林圭魚選 特選句
寄せ鍋を囲みし人のまた逝きて 秋尚 まろまろと伊豆の山やま冬景色 怜 乾きたる足音空へ冬山路 三無 子離れの小さき寄鍋溢れをり のりこ 床の間に父の碁盤や白障子 三無 ご奉仕の障子新し寺の庭 和魚 信楽のたぬきと見合ふ障子越し 貴薫 煌めきをところどころに冬の山 聰
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年12月11日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
茶の花やエプロンで無く割烹着 昭子 風花にして降るとも降らぬとも 世詩明 ポインセチア抱けば幸せさうに見ゆ 昭子 武生花鳥必死に守る年の暮 みす枝 彩りも音も無く山眠りけり 英美子 雪まろげ仕上げは母の手の加へ 時江 糶終へて皮ジャンパーの急ぎ足 昭子 着膨れて女は手より立ち上がる 世詩明 古暦パリの街角にて終はる 昭子 街師走吹かるる如く人行き来 みす枝
令和5年12月12日 萩花鳥会
冬の月句友ともども偲ばれて ���子 五羽が風邪萬羽が処分魔の鶏��� 健雄 冬の空めげず生きると決心す ゆかり 一年の抱負も薄れ年の暮 吉之 首かけし手袋母の匂して 美惠子
………………………………………………………………
令和5年12月13日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
この先は冬雲傾れ込む山路 あけみ 白菜を抱きかかへつつ持つ女 令子 こんなにも長年参じ近松忌 同 オリオンの名残惜しみて冬の朝 あけみ 晩秋や娘の云ふを聞き入れる 令子 さきたま花鳥句会(十二月十五日) 初霜や狭山の畑を曳く煙 月惑 頑なに一花残して冬薔薇 八草 終焉の一ト日のたぎり冬紅葉 紀花 枝折り戸の軋む庵や枇杷の花 孝江 今年酒老舗の店や菰飾 ふゆ子 くちやくちやの枯葉纏ひて大欅 ふじ穂 廃校を渋柿たわわ守りをり 康子 三年間無事に埋めよと日記買ふ 恵美子 何をするわけでも無しに師走かな みのり 落葉積む赤き帽子の六地蔵 彩香 嫁ぎ来て冬至南瓜を五十年 良江
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年12月16日 伊藤柏翠記念館句会 坊城俊樹選 特選句
口重き男に隣り近松忌 雪 九頭竜の黙が寒さを増すばかり かづを 散る紅葉散りゆく黄葉なる古刹 同 枯菊や香りと共に燃え上がる 英美子 手焙に触れれば遠き父の事 同 賀状かく龍天空へ飛躍せり 玲子 父母の眠る故郷恵方道 やす香 山眠るひもじき獣抱き抱へ みす枝 鼻水をすすれば妻もすすりけり 世詩明 熟し柿つつく鴉は夫婦らし 同 人にやや離れて生きて帰り花 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年12月17日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
黒門の枡形山に裘 幸風 冬蝶を労はるやうに母の塔 同 眠る山起こさぬやうに歩き出す 白陶 隠れんぼ使ひ切れざる紅葉山 経彦 冬帝と対峙の富士や猛々し 三無 笹鳴や少し傾く城主墓 芙佐子 山門へ黄落の磴細く掃く 斉 黄落の野仏は皆西へ向き 炳子
栗林圭魚選 特選句
蒼天に山脈低く雪の富士 芙佐子 空を抱くメタセコイアの冬支度 三無 SLに群がる揃ひの冬帽子 経彦 かなしことうすれゆきたり冬霞 幸子 笹鳴の過ぐ内室の小さき墓 慶月 法鼓聴く銀杏落葉の女坂 亜栄子 古寺の法鼓の渡る師走かな 久子 冬帝や明るき供花を陽子墓碑 文英 笹鳴や少し傾く城主墓 芙佐子 枯芝の広場の狭鬼ごつこ 経彦
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年12月19日 福井花鳥会
赤き玉転がしながら毛糸編む 啓子 住み古りて遺木の数多なる落葉 清女 着膨れてストレス無しと云ふは嘘 同 雲たれて空塞ぎをり十二月 笑子 ささやきを交はす綿虫寄り来たり 同 神殿に大絵馬掲げ年用意 同 毒舌も競り合ふ友や年忘 泰俊 それぞれの色を尽して末枯るる 雪 小説を地で生く男近松忌 同 墨をもて仏描きし古扇 同
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令和5年12月21日 鯖江花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
母と娘の悲喜こもごもや古暦 雪 大いなる一つの鳥居や神の留守 同 近松忌日有り気の一文箱 同 筆に生れ筆に死す恋近松忌 同 初雪や瓦は白く波打てり みす枝 初雪や誰彼となく首縮め 同 さんざめく市井を抜けて見る聖樹 一涓 神々の眠れる山や風の音 ただし 捨て猫のすがる眼や雪催 清女
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年12月24日 月例会 全選句を掲載いたします。◎が特選句です。 当日の席題は「青」でした。
坊城俊樹選 特選句
 二百万余の英霊よ竜の玉 昌文  暦売る神となりし日遠くして 慶月  極月や足踏みかすか男衛士 音呼 ◎聖マリア棘やはらかき冬薔薇 和子  楽団の喧騒を待つポインセチア 順子  幔幕のうちは見せざり年用意 千種  聖夜待つランプの中の空青し 和子  悴んで十字架を小学生仰ぐ 順子 ◎十字架に鳩の休息クリスマス 要  朱き鯉悴みもせず行者めき 軽象  一枚の青空に垂れ冬薔薇 和子  著ぶくれのままカフェオレを飲むつもり 光子  著ぶくれの犬にユニオンジャックかな 佑天  冬帝のふくらませゆく日章旗 和子 ◎冬深む宿痾なる瘤持つ鯉へ 光子 ◎身じろがぬ寒鯉威してはならぬ 慶月  寒禽の寄り添うてゐる像の肩 政江 ◎擬態して聖夜の街に紛るるか 炳子  旧華族らしき猫背を外套に 順子  二の鳥居辺り冬帝在し険し 慶月  寒鯉の鐚一文も動かざる 千種  凍雲に閂かけよ大鳥居 月惑 ◎大鳥居いくつも潜りクリスマス はるか ◎きらめける虚構を踏みぬ霜柱 妙子  オルガンを踏み込むクリスマスの朝 光子 ◎くちびるの端で笑つて懐手 和子  数へ日の水あをいろに神の池 要  外套のポケットに怒りを握る 和子  冬ざれの鯉の影なき池の底 炳子  上野は勝つてゐるか像の極月 慶月  歳晩や動きさうなるさざれ石 眞理子  聖樹の灯巻き込んでゆくボロネーゼ はるか  冬眠の蛇を諾ふ斎庭なる 光子
岡田順子選 特選句
◎神の鳥冷たき影を像に置く はるか ◎極月や足踏みかすか男衛士 音呼  初対面黄色のマフラーして彼女 政江  花柊零るる坂の神父館 要  未知の先あるかのごとく日記買ふ 妙子  聖マリアと棘やはらかき冬薔薇 和子 ◎枯蓮のいのちの水に眠る朝 佑天  裳裾冷たき暁星のマリア像 俊樹  なかなかに僧には会へぬ師走かな 眞理子  十字架に鳩の休息クリスマス 要  鷗外の全集売れぬ隙間風 俊樹  窓越しに著ぶくれの手が師を招く はるか  朱き鯉悴みもせず行者めき 軽象  一枚の青空に垂れ冬薔薇 和子  著ぶくれの犬にユニオンジャックかな 佑天  霜晴や空ラのリヤカー巡回す 千種 ◎英霊の言の葉の外年詰まる 軽象  寒禽の寄り添うてゐる像の肩 政江  年逝くや素木の鳥居乾くまま 要  擬態して聖夜の街に紛るるか 炳子  数へ日の嵌つてしまふ小津映画 炳子  大鳥居いくつも潜りクリスマス はるか  きらめける虚構を踏みぬ霜柱 妙子  オルガンを踏み込むクリスマスの朝 光子 ◎くちびるの端で笑つて懐手 和子 ◎手つかずの落葉を散らす神の鳥 はるか  数へ日の水あをいろに神の池 要 ◎外套のポケットに怒りを握る 和子  サグラダファミリアみたいな銀杏枯れ 俊樹  風冷た悲しくなけれども涙 政江  二百万余の英霊よ竜の玉 昌文 ◎微動だにせぬ零戦と年忘れ 俊樹
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hachikenyakaiwai · 3 years ago
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【かいわいの時】天正四年(1576)七月十三日:毛利水軍、紀伊国雑賀衆と共に織田方の兵船を木津川河口で破り、石山本願寺*内に兵糧を運ぶ(大阪市史編纂所「今日は何の日」)。
本願寺の危機を知った毛利氏は、水軍を率いる村上元吉や家臣の粟屋元如・児玉就秀ら十五の将に兵船数百隻を率いさせて、七月十二日に淡路島の岩屋を出発した。京都にいた信長は、七月九日、和泉国内の信長方将兵沼間任世・寺田左衛門尉・松浦安大夫(宗清)や佐野在城衆に、近々大坂に出陣するが、それに先立って、近辺の作麦を刈り取ることを命じている(『古文書纂』)。この信長の命令が現地に届いたころには、すでに毛利水軍は和泉の貝塚に着き、紀伊雑賀衆と合流して、十三日には堺から住吉沖を経て、木津川河口に殺到し���いた。織田軍は真鍋七五三兵衛・沼野伊賀・沼野大隅・宮崎鎌太夫らが約二百艘を操って河口で防戦を試みた。本願寺勢は大坂楼の岸や木津の城から競って打って出、住吉浜など陸上で合戦を展開しただけでなく、摂河泉の門徒勢が毛利水軍の兵船に乗り組んで、織田方の兵船に「ほうらく火矢」を投げ入れて次々と焼き討ちをかけた。ほうらく火矢とは、丸い容器に火薬を詰め、それに点火して投げ入れ爆発させるものであったらしい。十三日から十四日早朝にかけての激戦で、織田方の兵船はほとんど焼け崩れ、数百人が打ち取られて大敗し、毛利水軍は無事に兵糧を本願寺に送り込むことができた(『萩藩閲録』『信長公記』)。『大阪新修市史2』より。*ママ。近年は「大坂本願寺」と呼称されています。
(写真)「木製軍船ひな形 関船」(信松院蔵) 信松院は、戦国大名武田信玄の娘松姫(1560-1616)を開基とする曹洞宗の寺院です。この寺院に伝わる軍船ひな形は、檜材と竹材で作られた精巧な縮尺1/25の2艘の軍船模型です。大きい方は安宅船で、長さ100cmです。安宅船は室町末期から江戸初期に水軍で使用された軍船で、攻撃力、防御力、耐波性に優れ、近代の戦艦に相当します。2人漕ぎの櫓が40挺つき(大櫓40挺立て)、大筒と鉄砲を装備するため、船首の平らな箱造りの伊勢船型になっています。重装備で安定性を第一とした幅広い船型のため、速力にやや劣り、敏詳さに欠けます。もう一つの関船は、1人漕ぎの櫓が42挺ついた(小櫓42挺立て)長さ80cmの中型船です。安宅船に対していわゆる巡洋艦の役割を持つ船のため、速力を出すための波切りのよい鋭角的な船首を持ち、細長い船型をしています。附の正徳4年(1714)の仁科資真寄付状と寄付目録によれば、仁科家の祖先が小早川隆景に謁して船戦の法を教授された際、文禄・慶長の役(1592-98)に使われた軍船を模して制作されたものと伝えられています(東京都文化財情報データベース=写真も)。
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keredomo · 4 years ago
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彼女の死をちょっと羨ましいと言うあいつのほうがよっぽどマシ
2018/1/24
友達が死んだ。 「友達が死んだ」と言っていいのかわからない。 大学のころ仲が良かったのは間違いない。大学のころ仲の良かった女の子が死んだ。 大学のころ仲が良くて、卒業してからは疎遠になっていた女の子が死んだということを、彼女が死んでひと月もたってから知った。 それも人づてに知った。彼女との共通の友人だとも思っていなかった人から知らされた。
伊織とは三年生から学部が同じで、毎日のように授業に一緒に出ていた。 私の進んだ学部は妙な募集制度をしていて、すごく優秀な生徒か微妙な落ちこぼれかしか入れないところだった。 彼女は優秀だから来たほう、私は落ちこぼれて来たほうだったけれど、私のほうがいつもなぜかえらそうだった。 点数が取れない人間というのは点数が取れなくても平気でいられるふてぶてしさを備えているものだ。
通っていた大学では、三年次から進学する専門学部を一二年次のテストの総合得点によって決める仕組みになっていた。 上位得点者の彼女はつまり、求められる努力をきちんとこなすことのできる優秀な学生だった。
定員が少ないので、みんな学科の垣根を越えて仲良くしていた。 なかでも寂しがりの人間は、確実に顔見知りがつかまるからと喫煙所に足を運んだ。 私もそれを機に喫煙を始めた。 待てば誰かに会える場所で、堂々と誰かを待っていたかった。 理由なく人に会うための理由が欲しかった。
私と伊織は喫煙所でふたりきりの女だった。 みっちりと厳しい授業を受けた放課後、暗くなった���っぱでよく顔を合わせた。
禁煙化の波に押されて隅に追いやられて、暗い原っぱに灰皿が突っ立っているだけの寂しい喫煙所だった。 今日のあの授業がおもしろかったとか、今度こんな舞踏の公演があるとか、最近読んだ本がどうとか、卒論がどうとか、就活がどうとか、彼氏とどこに行ったとか、こんなひどいことを言われたとか。 煙を白く燻らせながら、毎日、とりとめもない話をした。
同じく寂しがり屋の同級生たちからは、喫煙所の女はエロいとか、喫煙所の女はやれるとか、そんなからかわれかたをしていた。 でも本気で言ってるわけじゃない。誰かをわざわざ傷つけたいとか踏みにじりたいとか思っている人は誰もいなかった。私も伊織も、ねーよ、と言って笑っていた。 喫煙所に来るような人間は、みんな心が優しくて繊細で、ひねくれていても根底のところでは他人のことが好きだったと思う。そこでは傷つくことすら優しい出来事だった。
でも、確かに伊織は色っぽかった。 美人で、背が高くて、肉感的で、明るい髪をショートカットにして、外国語を堪能に操った。 いつも笑顔で、心が優しくて、笑うと目じりがとろんとした。友達が多くて、誰とでも明るく接して、ダンスが上手で、お酒が好きで、隙だらけで、しょっちゅうお酒で失敗していた。 優しすぎるくらい優しくて、いつだって人を気遣って、いつだって自分のことより人のことを心配して、いつも少し困ったような泣きだしそうな顔をしていた。
伊織は弱かった。 伊織はいつも頑張っていて、いつもよくできた。なんでも真面目によく頑張っていた。 伊織は決して手を抜かなかった。そうしてきちんと成果を出した。 いつも失敗に怯えていた。間違って、失望されることを恐れていた。
見た目の派手さに反してすごく繊細な子だった。
好きな人ができれば、好かれるかどうか不安で不安で仕方なく、いつもの泣きそうな顔がさらに涙ぐんで、常に半泣きみたいに声がふるえた。 学食でトマトをつまみながら「そいつにさあ、私たち付き合ってるの?ってちゃんとききなよ」と語気を強める私に、「そんなことをして駄目になるのが怖い、むり、きけない」と体に似合わぬか細い声で返す。そういう子だった。「伊織がいい加減にされてるのムカつくよ」と舌打ちすれば、彼女は泣きそうな顔で笑って「ありがとう」と言った。 幼稚な私は伊織の気の弱さに時々苛立っていて、棘のある言葉を投げつけたことだって少なくなかった。 それでも伊織はその棘のある言葉をきちんと飲み込もうとして喉を傷めてくれた。 伊織はいつも真面目だった。 私の適当な叱咤なんか、「なにも知らないくせに」と怒って棄ててしまっていいのに。 自分が傷を引き受けることに、あまりにも鈍感な人だった。
毎日一緒に過ごしていた。 私にとって伊織は日常だった。 そのせいか、伊織と話したことをほとんど覚えていない。 授業前の教室で、放課後の学食で、図書館のラウンジで、喫煙所で、延々おしゃべりしていただけだ。写真も残っていない。 けれど、彼女の表情を鮮明に覚えている。 水色のまぶた、赤い髪、綺麗な形の眉の下がる様。 ばかだな。不器用に傷つくばかりで。 本当にばかな子。
伊織も私も、就活はあまりうまくいかなかった。 結局ふたりとも不器用なところはそっくりだった。 へとへとになるまで就活して、早く勉強に戻りたいね、疲れたね、とお互いを慰め合って、なんとかやり終えたときには二人とも疲れ果てていた。
卒業後は疎遠になってしまったが、時々、共通の友人から伊織のことを聞くことがあった。 鬱になって休職したと聞いて大丈夫かなと心配したり、そこからまた復職したという話を聞いて安堵したりした。 彼女が鬱らしいと聞いたとき、私は鬱の人間に適切な言葉をかける自信がなくて、というか鬱の人間にかけるべき適切な言葉を考えるのが億劫で、飲みに行こうと声をかけなかった。伊織を思い出していられないくらい、私もいっぱいいっぱいだった。 なので復職したと聞いたときは安心した。自分の罪が水に流れたような気がした。
死んだ人間に対して、なんで死んじゃったの、と責め立てるのは正しいふるまいの一つなのだろう。すごく感情的な反応で、それを見た周りの人間も腑に落としやすい。共感しやすい。 わたしも、なんで、と責めようと思った。でもやめた。 彼女が生きていたときに彼女が死なずにいることを放任して、彼女が生きていることに無責任だった人間に、死んでほしくなかったなんて言う権利があるんだろうか。無責任な「生きていてほしかった」をわざわざ死者に投げる必要があるんだろうか。
彼女が死んだと聞いたとき、涙は出なかった。
伊織は私の中でずっと、「死にうる人」だった。 ああ、死んだか、と思った。感情が動かず、悲しくならなかった。 もう4年も伊織とは会っていない。連絡もほとんどとっていなかった。これから先、もう伊織に会うことはない。死んでしまったから会えない。だけど、もし伊織が生きていて、どこかで偶然出くわしたとしても、伊織と私がまた密に連絡を取り合ってしょっちゅう飲みに行くような関係になったとは考え難い。その場で懐かしみあって、またねと言って再び疎遠になるだろう。伊織は丁寧な人間だから、まめに連絡をくれるかもしれない。けれど私がそれを蔑ろにして終わるだろう。 だから、私に伊織の死を悲しむ権利はない。大学時代の私にはその権利があったかもしれないけれど、今、手放してしまった関係を惜しんで嘆くなどという浅慮で無礼なことはしたくないと思った。
彼女が亡くなったと知って、伊織のFacebookを見に行った。彼女の身内が代理で彼女の死について投稿していた。伊織は荼毘に付されました。近日、偲ぶ会を催します。 生前、彼女の優しさを享受した人が追悼コメントを投稿している。彼女には外国人の友人も多かったし、歳の離れた人間ともニコニコとなかよくしていたので、そういう人々が「伊織はとてもいい子だった」「伊織を忘れない」「とても悲しい、涙が止まらない」と長文の投稿をおこなっている。
別に悪いことではない。彼らの文化における彼らなりの方法で伊織の死を悼んでいるのだろう。でも、私は辟易した。気持ち悪くてうんざりして腹が立った。伊織を軽く扱うな、こんなところで浅はかな悲しみなんか表明するな、と激しい怒りを覚えた。頭に血が上った。 ばか。伊織のばか、友達くらい選べ。ばか。
伊織は優しくて、優しすぎて、誰にでも好意を向けられる人で、誰のことも軽んじたり蔑ろにしたりしない人で、だからこそ私は彼女と一線を越えて仲良くはなれなかった。彼女が彼女らしい天使の好意をもって私と親しくしてくれる、その方法は私にとって素直に親しむことのできる好意の在り方ではなかった。私は本当に子どもだった。いくらだって後悔できる。 でも。確かに私はこの幼稚さゆえに彼女に寄り添ってはあげられなかったけれど。それでも、彼女がその天使の好意で分け隔てなく接した人々が、どうせ忘れるくせに「忘れない」なんて言うような人間であることが腹立たしい。どうせすぐに笑顔に戻るくせに、「悲しい」なんて人の目に触れるところに平然と書きこめてしまう人間であることが本当に腹立たしい。
伊織のばか。自分で生きられないくらい弱っていたのに、どうせ人前では大丈夫といって笑っていたんだろう。本当にばか。 生きるのに疲れ果ててしまうほど、真面目にくよくよ考え込んだんだろう。適当にやればいいのに。適当にやるやり方を私は伊織に教えられなかった。点数がとれなくても、褒められなくても、ばかにされても、ふてぶてしく開きなおるやり方を私は伊織に全然見習ってもらえなかった。あんなにずっと隣にいたのに。 ニコニコ笑って優しくしてくれた伊織がなぜ死んでしまったのか、ちゃんと考えもせずにあんなコメントを書いてしまえる友達ばっかりつくって。どうせそいつらは伊織のいいところしか目に入れなかったんでしょう。ばか。ニコニコしてなくても優しくしてなくても綺麗じゃなくても伊織は伊織だったのに。点数が取れなくても業績を上げられなくても人の期待に応えられなくても辛い恋なんかしなくても、伊織は伊織だったのに。誰もそれを教えてあげなかったんだろうか。誰も。私も。伊織が死ぬまで伊織の苦しみを考えることのなかった私も。
悲しいなんて綺麗な感情で簡単に楽にならないでくれ。他人事として悲しんで、それでおしまいにしないでくれ。どうせ忘れるくせに、忘れて笑って生きていくくせに、忘れないなんて簡単に書かないでくれ。
偲ぶ会には出席しない。Facebookももう見ない。私は伊織のことを悲しまない。自分の非力を死者に謝ることもしないし、伊織と疎遠になったことを自責もしない。そのかわり、この無力感も後悔も無視しない。 それが何になるのかわからないけれど、無視しない。冥福を祈って終わらせたくない。私は伊織の死をおしまいにしたくない。
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※一年前、彼女の訃報を受けて率直に書いたものを微調整して、このたび記事としたものです。その後新たに判明したことや思い直したことなどがさまざまにあり、現在の意見を示すものではありません。先日、ご家族のもとへ弔問に伺ったことで考えが変化した感触があり、その変化にじっくり向き合うための土台としても、当時の思いを残しておきたくて掲載しました。この文章を公開することが正しいのか間違っているのかについてはまだ結論が出ていません。
(2019/02/04 15:06)
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hotelroyal-news · 4 years ago
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10/26  完成報告会を開催! 波瑠さん、安田顕さん、夏川結衣さん、岡山天音さんが登壇!
この度、東京のスペースFS汐留にて完成報告会を実施。
波瑠さん、安田顕さん、夏川結衣さん、岡山天音さん、武正晴監督が登壇し、松山ケンイチさんからはビデオメッセージが届きました。
日時:10月26日(月) 場所:スペースFS汐留 登壇ゲスト:波瑠さん、安田顕さん、夏川結衣さん、岡山天音さん、武正晴監督 ビデオメッセージ:松山ケンイチさん
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ホテルローヤル経営者の一人娘・雅代役の波瑠は、直木賞受賞直後に原作を偶然にも読んでおり「自分の知っている作品の台本をいただけて光栄でした」と運命的に感じるも「台本を読んだら雅代のセリフに『……』が多くて。これは下手したら立っているだけの人になるぞと焦り、しっかり役の内面と向き合う作業をしました。緊張感ある撮影になりました」と難役挑戦を口にしていた。舞台となるラブホテルのセットは、原作者である桜木氏の実家のラブホテルを忠実に再現。波瑠は「ラブホテルをよく知らないのに、見た瞬間、『うわ!ラブホテルだ!』と。大げさで煌びやかでなんだかちぐはぐで凄く不思議。リアルだと思わせる説得力がありました」と驚き。武監督は「桜木先生からホテルの部屋の配置を聞いたりして作っていきました。また、そこでどんな苦労をされたのかなど働いていた当時の様子を聞いてシナリオにも反映させていきました」とこだわりを明かした。
雅代の父・大吉役の安田は実年齢よりも上の年齢を演じたが、「僕の親父は室蘭市で溶接工だったので、演じる上では自分の親父を思い浮かべながらやっていました。実際に映画を観たら違和感なく親父でしたね」と照れていた。雅代の母・るり子役の夏川は「るり子は少し身勝手でもある母親だったのですが、最後に雅代に告げる『幸せになんなさいよ』という言葉は本当に彼女の心の底からの言葉だったんだなと思います」と印象的なセリフを振り返った。ラブホテルの客で教師・野島亮介役の岡山は「生徒役の伊藤沙莉さんとは同い年ですが、今回は教師と生徒。その関係性を作るのは面白いものになりそうだと思いました」と演技の上で刺激を受けたよう。
一方、アダルトグッズ製造会社の営業マン・宮川役の松山はビデオレーターで参加。「北海道でのロケは東京での撮影とは違います。場所によって見方も考え方も変わりますし、それが地方ロケのいいところです」と話した。また、台本にはなかった方言で演じたことについて「これは内緒なんですけど、僕は青森出身なんですが、地元の言葉でやっちゃったんですよね。でも誰にもツッコまれなかったので、そのまま最後までやりきりました(笑)」と裏話を語った。また、波瑠は印象深いシーンについて、ラブホテルの従業員のたまり場になっているボイラー室を挙げ、「冬は暖かくて夏は暑くて、従業員のお茶会の場所でもあります。雅代にとっては安心感を持てる空間。温もりもありました」と懐かしそう。安田は「見晴らしのいい部屋で雅代が描く釧路湿原の絵を親父が見ている。そのシーンがあるのとないのとでは、作品のイメージが違ってくると思います」と見どころに挙げていた。
映画の内容にちなんで「心が満たされる瞬間」について聞かれた波瑠は「お腹が満たされると心も満たされる。私はお腹が空くとわかりやすく機嫌が悪くなるタイプ。北海道の撮影ではあれもこれも食べたいと思ったけれど、時間がなくて」と照れ笑い。安田は「自粛期間明けにスーパー銭湯に行って、ザバッと風呂に入って、サウナに入って、垢すりもした。最高でした!」とデトックスに歓喜していた。夏川は「自粛後に久しぶりに友達と食事をした時に、人と直接話すことがこんなに自分に幸せをもたらしてくれるのかと驚いた」とコミュニケーションの大切さを実感。岡山は「僕は匂いフェチで、コインランドリーの前を通ると一気に幸せな気分になる。夜の9時くらいに歩いていると下水道からシャンプーの匂いがする。それが好き」と変わった嗜好をカミングアウトしていた。
最後に武監督は「出演者が素晴らしい仕事をしてくれて、その結果いい作品になった。観る人それぞれが幸せを見つけるようなきっかけになってくれれば嬉しい」と思いを込めた。主演の波瑠は「この映画のラストが好きで、一人の人間が自分の人生を初めて自分で受け入れて、そして家族からも愛されていたと気付く。そんな尊い瞬間が描かれています。雅代の再スタートがとても胸に響きました。キャンペーンで原作者の桜木先生と話していたとき『なにかから積極的に逃げることは、変換するとものすごく前向きなんだ』と仰っていました。その言葉って目から鱗だったのですが、そんなメッセージが込められている映画です」と熱い気持ちを吐露していた。
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