#レオノラ・ヴァレラ
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roomofsdc · 3 years ago
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SDC映画の部屋「ブレイド2(2002)」
宿敵のヴァンパイア、フロストとの死闘を制したブレイド(ウェズリー・スナイプス)だったが、その後も吸血鬼たちとの戦いに終わりはない。ある日プラハで探索をしていたブレイドはかつての相棒で、前作の闘いの中で死んだと思っていたウィスラー(クリス・クリストファーソン)が吸血鬼一族に囚われていることを知り、彼の救助に向かう。しかしそれは吸血鬼一族の策略で、長老派と新種族「リーパーズ」との争いに否応なく巻き込まれることになるブレイド。長老の娘ニッサ(レオノラ・ヴァレラ)とともにリーパーズの本拠地へと向かうことになる… ウェズリー・スナイプス主演の1998年スマッシュヒットSFホラーアクション「ブレイド(1998)」の続編。人間とヴァンパイアのハーフで、日光や銀の銃弾、ニンニクや聖水にも免疫があり、「血に対する渇望」以外に弱点を持たない「デイ・ウォーカー」ことブレイド“ザ・ヴァンパイア・ハンター”の新たな物語だ。ヴァンパイアの古き一族の要請で、人為的なウイルス感染により生まれた新種族「リーパーズ」と死闘を繰り広げるという展開。一作目同様にマーベルコミックの映画化で、ドめくるめく特撮やアクション、血飛沫やスプラッタの連続を楽しむための映画なのだが、二作目を引き受けたギレルモ・デル・トロ監督の趣味が色濃く反映されたオタク映画へと変貌した。 マーベルを辞めたマイク・ミニョーラ(「ヘル・ボーイ」の原作者)をコンセプト・アーティストとして採用し、プラハの闇の世界とそこに蠢く異形のものたちが産み出されているが、個人的にもっとも気に入ったのは「リーパーズ」のクリーチャー設定。遺伝子操作によって生み出された新しい種族の生物学的な特徴が、登場人物によって、もっともらしく語られる解剖シーンは、口腔外科医ならずともドキドキせずにはいられないだろう。またエンドロ��ルの最後の方に「この映画では、いかなる本物のリーパーズも傷つけられていません」という動物愛護でおなじみの一文も加えられていたりして、オタク映画の本質を感じさせる。前作にも増して、コミックの1シーンのような決めポーズや決めセリフ、超センチメンタルな展開、ご都合主義の大爆走などが繰り広げられるが、前作のスタイリッシュなイメージから舞台であるプラハの雰囲気にあわせてゴシックな趣きが備わっている。 キャストは前作に引き続いてのご老体クリス・クリストファーソン(前作で死んだはずなのを無理矢理の展開で復活笑)に加えて、デル・トロ組の怪優ロン・パールマン、「テーラー・オブ・パナマ」の女闘士レオノラ・ヴァレラなど渋いところを揃えている。 ところが全体的な造りがオタクに走りすぎてしまいホラー・アクションとしては薄味になったせいか?それともウェズリー・スナイプスが心なしかふっくらとしているせいか?いずれにせよ、本作品では主役のアクションは前作ほどにはキレが感じられず、それを期待して観に行った私は肩透かしを喰らう形となった(一応アクションコリオグラファーにドニー・イェンが入っているんだけどね)。そんな中でもラストシーンの夜明けの切なさと美しさは、デル・トロ節が全開で奏でられており、異形の者たちの哀しみが画面から伝わってくる。第一作を超える観客動員を上げて「三部作」となったのもデル・トロの功績といえば功績だろうが、彼が当時創りたがっていた「ヘル・ボーイ」の予行演習だったという見方もあるのでは。
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roomofsdc · 3 years ago
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SDC映画の部屋「テイラー・オブ・パナマ(2001)」
20世紀末の中米パナマ。英国情報部員のアンディ・オズナード(ピアーズ・ブロスナン)が現地大使館の職員として赴任する。表向きは国際運河返還後のパナマ国内情勢の調査、実は本国で不祥事を起こして左遷されたアンディだったが、諜報員としての自己保身と起死回生を狙って反体制組織への接近を図る。アンディが目を付けたのは、パナマ政府御用達の仕立屋ハリー・ペンデル(ジェフリー・ラッシュ)。ハリーの弱みを握って、彼が若い頃に所属していた反政府組織の伝説的な幹部との接触を試みるのだが… ジョン・ル・カレ原作(「パナマの仕立屋」)��一部脚本を担当、ジョン・ブアマンが監督、ジェフリー・ラッシュとピアーズ・ブロスナン共演のスパイサスペンス。ブアマン監督といえば、「脱出(1972)」「未来惑星ザルドス(1974)」「エクスカリバー(1981)」などでその実力を高く評価され、「エメラルド・フォレスト(1984)」では南米のジャングルの濃密な空気を描き出した巨匠だ。一方ル・カレといえば「寒い国から帰ってきたスパイ」「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」などスパイ小説の大御所(本人もMI6の下級職員だった)ということもあり、大きな期待を持って観に行ったのだけれど…原作・監督・キャストの誰かのファンもしくはパナマという国に興味でなければ、ちょっと最後まで観るのは正直つらいものがある。とりわけジョン・ブアマンが大好きな私はとりあえず最後まで席を立たずに観たのだけれど、何事も過大な期待というのは良くない。 製作時点で現役「ジェームズ・ボンド」だったピアーズ・ブロスナンをカネと女で身を持ち崩した自堕落なイギリス情報部員にしてみたり、「トウルー・ライズ(1994)」でシュワルツネッガー扮するスパイの女房役をやっていたジェイミー・リー・カーティスを再び工作員の奥さん役にしてみたり、キャスティングが洒落なのか皮肉なのか判断がつかない。特にブロスナンの狡猾な小悪役ぶりは観ていていじましいくらいで、次の「007」に悪影響がないか心配になるくらいだ。一方で不良スパイの片棒をかつがされ、旧友を窮地に追い込む羽目になる可哀想な仕立屋を演じたジェブリー・ラッシュは、何をやっても裏目に出てしまう中年男の哀しさを全身で表現、パナマの暑苦しい空気感も相まって、(同じ中年男性ならずとも)見ているうちに息苦しい気持ちになってくる。ちなみに彼の息子役で、この後伝説の魔法使いとして世界中で名を知られることになるダニエル・ラドクリフがスクリーンデビューしているが、残念ながら出番はそれほど多くはない。 これが本格的なスパイものを目指しているのか、一般市民が巻き込まれるポリティカルサスペンスを目指しているのか、それともセルフパロディのブラックコメディを目指しているのかがよく分からないことが最大の障壁だ。身勝手な外国人の振る舞いに翻弄される旧植民地の構造的な問題を描いた映画、と考えると、ジェフリー・ラッシュと元ゲリラたちの交流にウェイトが置かれる演出にも納得できるが、如何せん中途半端な印象は拭えない。 収穫は現地大使館職員として登場しアンディと絡むキャサリン・マコーマック。ジョディ・フォスター似の端��な面持ちは、個人的にストライクゾーンど真ん中だ。もっと活躍してくれていても良いのにといつも思っている。
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