#モーリス・シュバリエ
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SDC映画の部屋「昼下がりの情事(1957)」
のちに「お熱いのがお好き」「アパートの鍵貸します」などに至る監督ビリー・ワイルダーと脚本I.A.L.ダイアモンドの黄金コンビはこの作品から始まる。主演は「ローマの休日」「麗しのサブリナ」で一躍スターダムに躍り出たヘプバーン。共演は、希代のプレイボーイ大富豪を演じるハリウッドを代表する名優ゲーリー・クーパー、かたや一人娘をこよなく愛するパリの探偵にフランスを代表するエンターテイナーであるモーリス・シュバリエという「おじさま」(というよりはおじいちゃんに近いが)を振り当てた。「ローマの休日」でのグレゴリー・ペック、「麗しのサブリナ」でのハンフリー・ボガートと、ヘプバーンが「おじさまキラー」の才能を遺憾なく発揮する作品である。
華の都、恋の都、パリ。ホテルリッツの一室ではアメリカの大富豪フラナガン氏がパリに住む人妻と逢瀬を楽しんでいる。その模様を写真にとり依頼人に渡す探偵。依頼人は思い詰めて「今夜ホテルリッツのスイートに乗り込んで、フラナガンを撃ち殺す」と探偵に話している。探偵の一人娘はその話を盗み聞きして、何とかフラナガン氏を助けようとリッツのスイートに忍び込む。あわやというところで、機転を利かせて人妻を逃がす娘とフラナガン氏だが、探偵の娘はプレイボーイに惹かれていく。はたして二人の恋路やいかに…
主要な登場人物は3人だが、背伸びしたくて見え透いた嘘をつく年頃の娘、彼女を気軽な恋のお相手と思いながら少しずつ調子を狂わされるプレイボーイ、頭脳明晰で思慮深いが娘のことを常に気にかけている探偵と、それぞれのキャラクターが完全ではなくちょっとした弱さを持っていることから、おとぎ話のようでありながら、地に足の着いた人間的なドラマになっている���加えて、単純なのか確信犯なのかわからない依頼人の男性や、フラナガン氏御用達のジプシーカルテットなど無名の傍役たちが主人公たちの騒動に絡んでくることで、映画全体が賑やかな明るさを放っている。
「アパートの鍵貸します」でもそうだが、このワイルダー作品でも登場人物たちが真実がわからずに右往左往するのを、事情を知っている観客がハラハラして見守るという、シチュエーションコメディの原則がきちんと守られている。さりげなく張られた伏線がクライマックスでいっきに拾われていく脚本の巧みさ。その上で、最後の駅のシーンでゲーリー・クーパーがどんな行動をとるのかに観客の関心を集約させるテクニックは、「アパート」のラストでも使われていることに注目。黄金コンビの原点がここにある。
この作品、誰に感情移入するかで見方が違ってくると思うが、今回はモーリス・シュバリエに完全にはまってしまった。最後にチェロケースを抱えている彼の姿は切なくもあり喜ばしくもあり、父親の複雑な感情を見事に表現していた。まあ「恋人」にせよ、「夫」にせよ、「父親」にせよ、男ってものは哀しいいきものなんだよな、と大方の男性観客は共感してくれると思うのだが…
ちなみに2010年午前十時の映画祭での上映はスコープサイズ。スクリーンサイズについては諸説あり、DVDなどではビスタサイズで販売されている。タイトル画面で、一番下に表示される「Afternoon」が観づらいことから考えると、やはりビスタサイズの上下をカットしてスコープサイズにトリミングしたフィルムなのだろう。
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@La leçon d'italien イタリア語のレッスン
https://www.youtube.com/watch?v=fP7tae1iDX0
フランスの俳優モーリス・シュバリエ(1888-1972)がイタリアのジリオラ・チンクエッティにイタリア語を習うと言う設定の歌。多分ジリオラが10代の頃だから「お嬢さん」と呼び掛けている。シュバリエは名前は良く知られているが、改めて年譜を見てもこれといった主演作が見当たらない。「昼下がりの情事」では準主役を演じた。
This is a song that a French actor, Maurice Chevalier is learning Italian from Gigliola Cinquetti, who might have been a teenager.
I’m sorry I can’t find his famous film. He acted semi-hero of “Love in the afternoon”.
シュバリエは歌の方はうまいとは言えないが、独特の雰囲気を醸し出している。何よりこの歌は二人のかけあいが絶妙。フランス語とイタリア語はラテン系の言葉どうしで、文法的にはよく似ていて、日本人ならどちらかを知っていると、もう一方はスムーズに学べる。ただ発音はあまり似ておらず、その点でシュバリエは苦労しているかもしれない。
Chevalier is not so good at singing, but he has a unique atmosphere.
Above all, their conversation is excellent.
French and Italian are both Latin, so their grammar is close, but their pronunciation is a little far, so Maurice might have suffered.
歌詞と意味
Pour apprendre l'italiano
Quel boulot, piccolina !
Votre langue me désarme
Je ne m'en sors pas
イタリア語を学ぶのは
とてもむつかしい お嬢さん
君の言葉はぼくを困らせる
うまくできない
Un momento, piano, piano
Caro signor Chevalier
Je suis venue de Milano
Pour vous l'enseigner
ちょっと待って ゆっくりと
シュバリエさん
私はミラノから来た
あなたに教えるために
L'italiano, l'italiano
Ça ne parle que d'amour et de soleil
L'italiano, l'italiano
C'est un cri de joie qui monte dans le ciel
イタリア語
それは恋と太陽しか言わない
イタリア語
それは天に昇る喜びの叫び
- No, non è difficile parlare l'italiano
- Cara bambina, je veux bien
- Non vi tormentate, ma ditemi buongiorno
- Alors là, j'y perds mon latin !
イタリア語を話すのはむつかしくない
お嬢さん そうしたいよ
苦労しなくていいから 私に「こんにちは」と言って
そう ぼくにはラテン語のよう(にむつかしい)
Si vous croyez que c'est facile
De prononcer buongiorno
Avec l'accent de Belleville
C'est pas du gâteau
もし君が簡単だと思うなら
「こんにちは」と発音するのが
私のベルヴィルのアクセントでは
簡単じゃない
Avec un peu de routine
Vous verrez qu'un beau matin
Vous chanterez "Valentine"
En napolitain
少し練習すれば
すてきな朝を迎えられる
「ヴァレンティーヌ」を歌える
ナポリ語で
- No, non è difficile parlare l'italiano
- Bambina, je crois que ça vient
- No, non è difficile parlare l'italiano
- Cette fois, ça y est, je le tiens !
イタリア語を話すのはむつかしくない
お嬢さん ぼくはできそうだ
イタリア語を話すのはむつかしくない
今度はできる うまくいく
La la la...
Ça va, ça va,
Je parle italien, ça y est !
ラララ
そうそう
ぼくはイタリア語を話している やった
La la la ...
Oh ! Che bella cara bambina
Che bella pichounette !
Ah non, c'est du marseillais ça !
Ah, mince !
La la la ...
ラララ
なんてきれいなお嬢さん
なんてきれいなピチネット
あ、ごめん これはマルセイユの方言だ
ワオ
ラララ
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AndréPrevin and His Pals "Gigi" 7枚の高音質「予感」楽しみアルバムを一気に紹介したいと思います。 始めは定番、当然のContemporaryレーベルです。 本作、あのオードリー・ヘプバーンに関係しているのですが、数あるContemporaryレコードのプレヴィンの中ではとても地味な存在です。 録音評から... 低音域が強調されレッド・ミッチェルのベースが響きます。ところが、控え目ないつものプレヴィンのピアノの音質は硬質で余韻や抜けの良さが足りない印象... 。西海岸の乾いた軽さではなく、迫力のあるウォームなContemporaryです。録音は1958年4月7,8日、Contemporary's studio, LA ですが、本作は1989年Fantasy Studios, Berkeley でのお得意の #PhilDeLancie によるリマスター盤。もしかしたら時代に合わせた若干ドンシャリ系のリマスタリング?を行い、オリジナルとは、かなり違う?若干割れ気味だし。だったら少し残念... 。 大変好評だった"My Fair Lady"に比べれば、もっと華やかさが欲しいですね。 盤イチは、テーマ曲Side 2-3 "Gigi"、美しいプレヴィン独奏から控えめなベースとドラムス。最後の"She Is Not Thinking Of Me"はミュージカルらしく賑やかで音質も比較的いいのでオススメ。 #AndréPrevin (p) #RedMitchell (b) #ShellyManne (ds) Producer - #LesterKoenig Sound Engineer - #RoyDuNann Liner Notes - #FrederickLoewe , Lester Koenig Lyrics By #AlanJayLerner Music By #FrederickLoewe Cover Photography - #WilliamClaxton 不朽の名盤Shelly Mann & His Friends "My Fair Lady"(1956年8月17日録音)の大ヒットに続くミュージカル・シリーズで、人気の楽曲をジャズ・アレンジし、Stereoオーディオ・セットで楽しんでもらおうと言う意図、ハリウッドを中心とした西海岸の文化にジャズが浸透していた証拠だと聞けば、聴く気がそそられませんか。 アルバムと離れますが、ミュージカル映画、邦題「恋の手ほどき(Gigi)」について... 。 1944年に小説として、1951年にはストレートプレイ(芝居)として戯曲化されブロードウェイで初演、その時タイトル・ロールの"Gigi"=ジジの適役を捜していた原作小説著者のコレットが、オードリー・ヘップバーンを見そめて、その主人公役に抜擢。実はこの"Gigi"が、オードリー・ヘプバーンの出世のきっかけを作った作品!なんですって、驚き! オードリーがまだ「ローマの休日」でデビューする前、モナコで「モンテカルロベイビー」という映画の脇役の撮影をしていた時、「Gigi=ジジ」のブロードウェイで上演の主役を捜していた原作者コレット女史の目にとまったと。1950年舞台初演の「マイ・フェア・レディ」とよく似た内容で、祖母に育てられた少女ジジが社交界にデビューし、恋に目覚めていく、そのヒロインに眼前の少女、オードリーが最適だとコレットは直感。早速"私の"ジジ"がいる」とニューヨークへ打電、オードリーの出演が決定。オードリーは最初「私には無理です。演技力がありませんから」と辞退したそうですが、熱心なコレットの説得を受け入れ、ブロードウェイ・デビューに。これと並行してウィリア���・ワイラー監督がオードリーを「ローマの休日」のヒロインに起用、世紀の大スターの誕生となったそうです。 7年後の1958年、この作品はミュージカル映画となり、アカデミー賞で最優秀作品賞を含む、監督・脚色・撮影・美術監督装置・編集・ミュージカル映画音楽・歌曲・衣装デザイン賞9部門を受賞。主演のモーリス・シュバリエは名誉賞を受賞。MGMミュージカル黄金期最後の作品で、プレヴィンは音楽を担当。そして1973年にやっとブロードウェイのミュージカルとして初演、トニー賞のオリジナル楽曲賞を受賞。 ジャズで、まさかオードリー・ヘプバーンに出会えるとは。またしてもジャズの底知れない力を感じてしまった次第です。 #jazz #fuzey #vinyl #jazzvinyl #vinylcollection #jazzrecords #recordcollection #ジャズ #スイングジャーナル #レコード ※作品を知り、ジャズの素晴らしさを伝えたい。様々なソースをアレンジ、先輩諸氏に感謝。 https://www.instagram.com/p/Bx3eGlZpXgm/?igshid=eyivnm8pnspr
#phildelancie#andréprevin#redmitchell#shellymanne#lesterkoenig#roydunann#frederickloewe#alanjaylerner#williamclaxton#jazz#fuzey#vinyl#jazzvinyl#vinylcollection#jazzrecords#recordcollection#ジャズ#スイングジャーナル#レコード
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Paris sera toujours Paris!
On peut limiter ses dépenses, Sa distinction son élégance N´en ont alors que plus de prix
Paris sera toujours Paris! パリは、いつだってパリ! みんなが出費を切りつめても この街の優雅さはお金なんかよりずっと価値がある
パリは、いつだってパリ!
「Paris sera toujours Paris(パリはいつだってパリ)」作詞:Albert Willemetz/作曲:Casimir Oberfeld(1939)
3月のうた
私が昨年、ふと思い出した曲を紹介します。 いろいろな歌手によって歌われているシャンソンで、私はこの歌をZAZのアルバムCD「Paris」を聴いて初めて知りました。ZAZはエディット・ピアフの再来と評され、現在ヒットを飛ばしているフランスの女性シンガーです。 歌詞を一読すると、パリを愛する鼻高々な歌なのかな?と思うのですが、いえいえ。1939年にフランス人俳優のモーリス・シュバリエが歌って代表的なシャンソンの仲間入りを果たした曲なのですが、実は、ドイツとフランス・イギリスが戦時状態でありながら地上戦がほとんど行われなかった重い時代の時期に、占領時を予測したパリの人々の心境を歌った曲だったんです。調べてみるまで私も知りませんでした。
私は「感動せい!」と、向こうからけしかけてくるような感じの音楽がどうも苦手です。昨年から子どもさん主体のミュージカルの曲を作ってきたのですが、はじめに依頼を受けた時、何故かふと思い出したのがこの曲でした。もしも楽曲に自分の好みを盛り込めそうなら、ZAZが歌うアレンジの、こんな感じの曲を書いてみたいな…と。 送られてきた台本や歌詞を見ながら書き進み、結局あらかた出来上がってみると、結局似ている曲って書かなかったなぁ^^;
ZAZの歌うアレンジは楽しく軽快なアレンジです。聴いてみてね!
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