#ボクを包む月の光
Explore tagged Tumblr posts
Text
Series: Boku o Tsutsumu Tsuki no Hikari Artist: Hiwatari Saki Publication: Bessatsu Hana to Yume (01/2009) Details: Betsuhana All Star Calendar (July) Source: Scanned from my personal collection
#boku wo tsutsumu tsuki no hikari#boku o tsutsumu tsuki no hikari#the moonlight that surrounds me#embraced by the moonlight#the moonlight that embraces me#ボクを包む月の光#hiwatari saki#saki hiwatari#scan: hotwaterandmilk#furoku#betsuhana#bessatsu hana to yume#shoujo manga#shoujo#shojo manga#shojo#sci fi manga#00s manga#manga art
11 notes
·
View notes
Text
香氣04「2024年11月13日、クマゴロウはお土産のうおべい様の寿司を食べた。俺がシャリを四巻食った」
冷血硬派のPsychoGhost05 氷矢「代々受け継いできた身障の血統が下等生物に受け継がれるぜ💙って、笑ってやったのによ…
…何で俺が童貞に負けてんだ⁉️」超電波油「兎に角尊重して接しろとか上だけを見て駆け上がれとか言う気は無いけど、」御茶ヶ滝「見るべきなのは友達の良い面っていうか全部だ。相手を傷付けない自分の複雑な黒い部分なら包み隠さず向き合うのが理想なんじゃないのか?」冷血硬派PG05「クソがーーー!綺麗事ほざきやがって!!ブリザード喰らえよ‼️」
防聖孤島「ギア⚙️スーパーノヴァセカンド•ゴムゴムの、インファイト」
ドドドドドドドド‼️‼️❗️
youtube
{{{冷血PG05…LOSE……}}}
純粋硬派柱SuperPureEgrosburst04 防聖孤島(ラストアルカナム)「漫画とかアニメの悪役をイジメるのってやっちゃいけないことか?無意味な訳ねえだろ。これ以前に現実の悪をイジメたら犯罪者なんだよ。自分達を不幸にするのが許せないなら加害者も理不尽な形で不幸にしちゃいけねえんだ、それぐらい分かれ 愛を持った大人の役割はキャラ哲学に気づいてねえ子供達に幸せな食用株を作ること(黄金の真実) でもDEADじゃなくてLOSEな私刑だったらセーフだよな」
傍観しているもう一つのコンビも頷く
メンチース09「””””のび太君(新主人公)””””は教養が無いだけや、大人になってからな全て克服しとる 人の取り柄って優しさやろ」富豪05「学生時代に優しさで動けない人が大人になってから苛めっ子の上位互換になる(黄金の真実)」超鬼難ドンガッチャ00���人は変わらないから成長すんだよ 愛情で世の中が花開くんだぜ💐」
アルバート•ウェスカー「貴様のせいだぞシックス&獅童正義。精神面でのみ長けた奴を完璧にする制約と誓約の条件をサーファーのように乗りこなす全戦力✖️6000の”””霧島04”””だけは失ってはいけなかった こいつは単独でも”””スーパーサイヤ人ロゼ”””を一分で殺せる(赤き真実)」ゴールドヒュカーン「俺様はバーサク状態を獅童正義様(裏ストチートボス)から与えられましたぜ。まだ十年は戦えるぜえ‼️」
アドラー様(裏主人公)「現実を見ろ。俺達に遺されたのは負けが確定している最悪のゲームだぞ 考えてみなきゃわからないか?、絶対神狼は最初から正体が村人全員に割れている」高級ゴールドバラバズー500F「我々が部下を務めればいいと考えております。表版仮想大鉱山500万人は、”サイバイマン1体”に匹敵する 究極の手駒なのだよ」シックス様(裏ストニューボス)「ダメだ。その通りだが、君達はリア狂なのだよ」ゴールドケチャチャ「私達は、紳士なのです。美少女は何を隠そうとシロ、老婆はどれだけ有益な発言��ようとクロ」
ペニーワイズ様「バカは放っといて。兎に角、ボク達は負けたんだよ‼️ぜーんぶ””””アイエフちゃん(真主人公)””””のせいでーー💢‼️」魔王ザラーム様「箱庭はどこまでも豊かになるが、漠然とした虚無の地平線に追いやられたこちら側には完全にデメリットしかないだろうな。””””ラオウ(真主人公)””””に気を取られ過ぎていたのだ、B(バグ)の家族達を甘く見すぎていたが故に」織田信長(幻魔王)「エーテルの海は移動しながら見ると七色に光る、ここのどの水面に落ちても無限のパラレルワールドのどこに行くのかわからぬ。我等は過去の存在となったから飛び込み強く進むとしよう 全てがゲイムギョウ界に塗り潰された結果だからだ」獅童正義さん(裏ストチートボス)「私も身の振り方を考えなくてはな、もう貴様らと��う事もない。私の潜在にある良心は、陰性として終わるどころか始まりの赤に食って貰えたのだ」
クシャガラ。クシャガラ。クシャガラ。クシャガラ………
1 note
·
View note
Text
小学館的漫畫雜誌04(女性向)
接着来说女性向的漫画杂志。
月刊フラワーズ(月刊Flower)
プチコミック(Petit Comic)
プチコミック増刊(Petit Comic增刊)
姉系プチコミック
妻プチ
プチプチコミック
Judy
月刊フラワーズ(月刊Flower)
发行时间:2002年4月27日(2002年6月号) -
人群向:30岁以上的少女漫画爱好者
发行日:毎月28日
增刊:『凛花』、『増刊フラワーズ』
代表作:勿言推理 (ミステリと言う勿れ)、7SEEDS 幻海奇情 (7 Seeds)、龍鳳逆轉 (とりかえ・ばや)、青の花 器の森、光之風 (風光る)等。
2002年4月27日创刊,接管了一部分来自于『別冊少女コミック』(就是后来的『ベツコミ』)的作品。电子版从2018年4月号开始出版,后来从6月号开始,与纸质版一样,每月28日发行。
虽然是少女漫画杂志,但面向的是成年女性,所以归类到女性向中。
プチコミック(Petit Comic)
发行时间:1977年 -
人群向:女性漫画、20岁~29岁女性
发行日:毎月8日
增刊:『プチコミック増刊』、『姉系プチコミッ』
代表作:P.A.、青い鳥症候群、蔷薇之恋(薔薇のために)、快乐婚礼 (はぴまり〜Happy Marriage!?〜)、せいせいするほど、愛してる、不好意思,我們明天要結婚(突然ですが、明日結婚します)、深夜的糟糕戀愛圖鑑(深夜のダメ恋図鑑)等。
口号『像漫画一样的爱情』(「ま��がみたいな恋はある。」)。2017年左右,数字版发行,发售日与本杂志相同。2019年数字版限定的『妻プチ』创刊。
プチコミック増刊(Petit Comic增刊)
发行时间:1978年 -
人群向:女性漫画
发行日:季刊(4月、7月、10月、1月号)
电子版:「デジプチ」
代表作:愛をちょーだい!、世界はボクらのために!等。
2019年冬季号增刊开始推出数字版「デジプチ」,2019年6月号数字版成为月刊,将季刊内容拆分成三期出版。「デジプチ」每月8号出版。
姉系プチコミック
发行时间:2010年 -
人群向:女性漫画,30岁前后的アラサー的女性
发行日:双月刊
简称:「姉プチ♥」
电子版:「姉系プチコミック」→「姉プチデジタル」
代表作:真綿の檻、谎言、偶尔微热(嘘、ときどき微熱)等。
(アラサー: 和制英语「around thirty」(アラウンド・サーティー)的缩写,28-32岁的人,或者27,28到30岁之间的人)
口号是『只有漫画才能提供的奢华』(「まんがだけがくれる贅沢を」)。2020年9月号开始发行数字版,截止到2019年3月号之前发行在「姉系プチコミック」数字版上。2019年5月号发行月刊「姉プチデジタル」,将双月刊『姉系プチコミック』一期的内容拆分成2号。「姉プチデジタル」每月8号发行。
妻プチ
发行时间:2019年12月 -
人群向:女性漫画,30岁前后的アラサー的女性
发行日:双月刊
代表作:終わらない吐息、さようなら、エデン等。
主题是『妻たちの物語』(「妻たちの物語」),相比『プチコミック』连载更加『追求刺激』的作品。
プチプチコミック
发行时间:2022年10月 -
人群向:女性漫画,30岁前后的アラサー的女性
发行日:每月8日
简称:プチプチ
『プチコミック』附录小册子的数字版,这本杂志的理念是“忙碌的成年人可以在空闲时间以“低廉”的价格享受一本书。除了发布『单篇爱情故事』的作品外,也会刊登『プチコミック』和『姉系プチコミック』的连载作品的番外篇和特别篇。
Judy
发行时间:1985年 - 2008年8月23日(10月号)
人群向:女性向
发行日:毎月8日
关联刊:『Nighty Judy』→『Judy Original』
代表作:ケイリン野郎、愛在末路之境 (窮鼠はチーズの夢を見る)、適齢期の歩き方、夫婦探偵奮戦記等。
标语是『享受女人的快乐的漫画杂志!』(「ヲンナを楽しむ!コミック誌」)。主要读者为20岁以上女性,发表的作品以一次性作品为主。出版作品由『小学館のJUDYコミックス』出版。为了发掘新人,举办漫画新人赏『Judyコミック杯』。
1988年『Judy』的增刊第一期发布,92年独立创刊,改名叫『Nighty Judy』,99年改名叫『Judy Original』,于2001年休刊。2004年,包含大量色情内容的『JUDY』的增刊而复活。
ビッグコミックフォアレディ(Big Comic For Lady)
发行时间:1981年 - 1990年
人群向:女性向
简称:PF
代表作:私を月まで連れてって!等。
1981年创刊,顾名思义,是一部针对女性的『ビッグコミック』(Big Comic),创刊时的文案是『第四次大辉煌的诞生』(「第4のビッグ華麗に誕生!」)。这是女性漫画的开端。 1990年停刊。
(女性向篇完)
0 notes
Text
ヌクモリティ
小さい頃、コインランドリーというものに憧れがあった。割と今でも憧れているかもしれない。何がどう琴線に触れていたのか定かではないけれど心当たりはいくつかある。
例えば乾燥機の存在。ボクの家には乾燥機がなかったから、それを使ってみたくてたまらなかった。熱風で洗濯物を乾かすという行為が繊維にダメージを与えるであろうことはこども心ながら予想できていたから、そうであるが故に禁忌の果実的な魅力があった。
例えばベンチと雑誌。これは別にコインランドリーに限った話じゃないけれど。ベンチに座って雑誌を読んで時間をつぶすのがすごく大人に思えた。ファッション誌や週刊誌だけでなくジャンプやマガジンなんかが置いてある――少なくとも幼少期のボクはそう信じて疑わなかった。真実は未だに不明――のもポイントが高かった。ボクには漫画を買う習慣がなく。専ら立ち読みを駆使して「今週のジャンプ読んだ?」トークについていっていた。ボクはクソガキだったのだ。今でもあまり変わっていない。
例えば清潔感。 ボクがよく見るコインランドリーは空き地の横にあった。サッカーコート2つ分くらいの空き地。というかボクらはそこで玉蹴り遊びに勤しんでいた。毎日のように。そしてそこから道路をまたいだ向かいにコインランドリーはあった。四角形の空き地の周囲3方向にあった。土地余りすぎだろ。 空き地はとても水はけが悪かった。雨の後しばらくは田んぼのようになった。それでも僕らはお構いないしにボールを追いかけた。 空き地はフェンスで半分に仕切られていた。半分は謎の雑草地帯で、2mを優に超える――あくまで小学生主観なので実際はもっと低かったのかもしれない――ような緑が生い茂っていた。結構な頻度でボールがそちら側に入ってしまうから、ボクらはその小さなジャングルへと挑戦せざるを得なかった。ボールを蹴っ飛ばしてしまった愚か者は草まけしないようソックスを膝上まで上げてからフェンスをよじ登った。茂った草に包まれるのは都心の満員電車に近い感覚だった。ちなみに東京に行���たことはない。とにかくそれだけ植物が生えている=���壌保水力が高い、だった。一帯は輪をかけて水はけが悪かった。ちょっとした湿地だった。ボクたちは突然沈みこむ足元に泣きながらボールを探した。やっとの思いでボールを見つけ再度フェンスを乗り越え凱旋し、ふと体を見るとバカだらけだった。あれオナモミとか比じゃないくらいの数と粘着力だからね。
そんな場所のすぐ横にコインランドリーはあった。店内の白い床と壁が眩しかった。夜になると店内照明と看板の明かりが点いた。ボクたちは夕闇の中その光を横目にチャリを漕いだ。自転車のライトは前輪についた物理スイッチを右足のつま先で切り替えるタイプだった。家に帰れば何より先に「部屋を汚す前にさっさと風呂に入れ」と言われた。泥まみれのユニフォームは風呂場――汚れがひどいときには家の外の蛇口で――で前洗いしてから洗濯機に移した。
ボクにとってコインランドリーは敬遠を感じる存在だった。ボクらが汗と泥にまみれるのをコインランドリーは静かに見守っていた。手を伸ばせば届く距離にあった。ガラス張りの外壁越しに見えるぴかぴかの店内とそこから漂う(ように感じられた)柔軟剤のいい香り。自分の姿とのギャップと物理的な距離感とは「なんだか気になっちゃう」を催すための2大要素だった。学年一のマドンナを通学路で毎日のように見かけるようなものだった。もはや恋だった。だけどそれに触れるのが赦されない行為であるとボクは知っていた。目一杯運動した後の自分がどうなっているか分かっていた。スパイクの裏に嵌った土が一歩ごとに崩れ落ちていくのを理解していた。アンダーシャツやスネ当てがとんでもない悪臭を放つのを理解していた。清潔感あふれる場所にそんな汚れや臭いを持ち込むことは憚られた。神聖なものに対する忌避の感性はしっかりと持っていた。
いつの日かちゃんとまみえるのを夢見て、ボクはコインランドリーを遠巻きに眺め続けていた。
そしてその代わりとばかりにボクは精米所によく行った。 先のコインランドリーから数本道を跨いだところに行きつけの精米所があった。もうその辺りは田んぼが広がっていて、そこから数分歩けば別の精米所もあった。田��にはコインランドリーと同じくらいの人口密度で精米所が生息している。 月1くらいの頻度でボクはそこへ行った。正確には親と一緒に車で行った。手伝いのようなものだ。流石に10kgの米袋を担いでのお遣いは荷が重かった。 精米所はコインランドリーとは全く違った。小さなプレハブ建てだったし、照明は自分でスイッチを入れなければ点かなかった。床は籾殻だらけでハムスターのケージみたいだった。籾の匂いもいい香りかどうか諸説あるところだった。精米の待ち時間はせいぜい数分なのでベンチはないし当然雑誌もなかった。 ただ精米し終わった後米袋を抱きかかえたときの仄かな暖かさは、精米所がコインランドリーに優っている点だと思った。
それから何年か経ってコインランドリーを初めて使った。乾燥機から出したての洗濯物の暖かさの方が数倍心地よかった。
3 notes
·
View notes
Photo
8.You can't catch me [2011]
illustration & notes by 葉月 紗
1.eternal return
コーラスのオープニング感とリズムがライブ向き!20周年ライブで真綾さんの姿と言葉を通して、初めてこの歌をちゃんと聞けた気がする。いっそ諦めてしまえたら楽なのに、それでも何度も手を伸ばすーー夢への焦がれるような気持ち。真っ直ぐ前を見つめた横顔はとても美しかった。
2.秘密
自分の中に眠る、まだ自分でも気付いていない感情。ふとした時に現れるその衝動にハッとして、隠そうとするのに溢れ出した音が止まらなくなる。叫び出したくなるような激しさは誰にも知られなくて良い。それでもこのくすぶる熱は、ガソリンの様に燃え上がって、走り出すための力になる。
3.DOWNTOWN
待ちに待ったお休みの日の夜、何も気にせず華やかな街に繰り出して、イルミネーションやネオンで飾られた道を行く時の、あのすべてが輝く高揚感!色とりどりのグラスを手に持ち、すべてを忘れて楽しむこの場を仕切るのはジャズのテンポで。いつの時代もこんな音楽が大人には必要なんです。
4.美しい人
大海に漕ぎ出してゆく船の先頭に、この旅路の行く末を祈願するように天女が舞う。その羽衣が風に靡く姿、伏せられた瞳の美しいまばたき、空を行く鳥達の群れ。海を渡ってきた彼らの気高き志に思いを馳せる。
5.キミノセイ
マイソウル、なんてとても安っぽくなってしまいそうな歌詞だけど、真綾さんの声で歌われるとすんなり受けいられるから不思議。Aメロのもどかしい低音が、Bメロで韻を踏むことで段々と上へと登ってゆき、サビで突き抜けるこの輝かしさ。僕の中のいい感情も、悪い感情も、全ては君のせい。
6.ゼロとイチ
もうそらでも打ててしまうほど、頭の中で繰り返した番号を躊躇いがちに押しては消して、意を決して次に進むようなメロディラインがたまらなく愛おしい。距離や時間を超えて声が聞けるようになり、姿が見えるようになって、それでも触れることができないって、現代が一番切ないのかも。
7.みずうみ
か細い灯を捉えた水面が、ゆっくりも伝わっていくような始まり。星のように見えていた光はやがて点滅して、ゆるやかな軌跡を描いていく。こうして二人、眺めている距離はこんなに近いのにきっとあの飛行機が行ける果て程に、お互いの気持ちは遠くにあって、どうしようもなく悲しい。
8.stand up,girls!
泣いたって凹んだって明日は来る。自分の機嫌のとり方は色々あるけど、私の特効薬は友達と結論の出ない話を延々とすること。みんなで肩を組んで笑い飛ばすパワーを持って、女の子達は強く生きている。そんならしさが詰まった歌が私達のためだけにあるなんて、凄く得した気分!
9.ミライ地図
少し俯きがちに口を尖らせて、地面に並べられた○を一つずつ踏むような始まり。それでもキミが前を見て!と無理やりにでも立ち上がらせようとする強引さに、どこか安心して、そういうとこが好きなんだよね、とほころぶような。歌詞のせいか自然とキミノセイと対に聞いてしまう。
10.ムーンライト(または"君が眠るための物語")
まるでミュージカルのように、柔らかいスポットライトが眠る君の顔を照らしている。いい夢が見れるように暖かなココアを、雲のような布団に包まれて。どんな事があってもあの光はあなたの味方。もし私に子供が生まれたら子守唄として歌いたいなんて。
11.手紙
素朴なギターの音色、「ボクとキミ」と発する声の優しさに心がポカポカになる。弦を滑る音がカサカサした紙に触れている感覚に近い気がして、歌声と共に言葉をなぞれば会いたい人が浮かんでくる。最後に書き留められた名前の文字だけで、こんなにも愛しさが溢れてくるなんて不思議ね。
12.トピア
もう終電も間近、ふと高いビルの隙間にあのシルエットが浮かび上がるのを見つけて立ち止まる。並んだ窓の一つ一つにそれぞれの生活があり、その中には私達のための明かりもあって。あなたとの幸せの形をした、この街が好き。だからこそ、東京タワーは恋人たちにとっての、永遠の浪漫。
特設サイトトップに戻る
#fancollection_to_maaya#maaya sakamoto#sakamoto maaya#fanart#please do not reprint without my oermission#Only tumbler reblog allowed#maaya#fancollection_to_maaya_project
12 notes
·
View notes
Photo
2022/07/13 【マンガもあるよ📚】 手づくり cafe mani mani (*^^*)💕 \ルイです/ カフェにはマンガもあるよ~📚🎶 写真以外にも「漂流教室」「ボクを包む月の光」もあります😆❤ タカトシランド割引キャンペーンを使ってお得にノンビリしにきてね✨🎉 #タカトシランド #コミックス #マンガ #手づくり #cafe #カフェ #manimani #handmaid #マニマニ #カバ #hippo #hippopotamus #coffee #手づくりcafemanimani #珈琲 #コーヒー #hokkaido #北海道 #手稲 #teine https://www.instagram.com/p/Cf71phDp8Js/?igshid=NGJjMDIxMWI=
#タカトシランド#コミックス#マンガ#手づくり#cafe#カフェ#manimani#handmaid#マニマニ#カバ#hippo#hippopotamus#coffee#手づくりcafemanimani#珈琲#コーヒー#hokkaido#北海道#手稲#teine
0 notes
Text
刀剣の漫画セリフうち(23話の2)
(※書き直したのはお寺の歴史の部分ですが、正直能とか狂言もまだまだ勉強中の分野なので、間違いに気づいたり、新たに学んだりした時は、順次直していきます…)
※境内に入った
この寺、とんでもなく広かったはずだぞ。どこにいるんだ
お待ちください、通信をして確認します
こ、この狐様は…
こんのすけくんだ���。よく本丸に来てイベント情報教えてくれる子
出陣先にも来てくれるんだね
はい、過去でのサポートもやっています。ではこちらへ…
「この相国寺というお寺は、もともと三代目の足利将軍、足利義満が一〇年かけて建立したものでした。彼は師と仰いでいた禅僧と協力し、自らも参禅弁道に励めるような寺をと、熱を込めて作り上げていきました。
創建した当時、境内は面積にしておよそ四百七十五万平方メートルはあったそうです。
しかし、義満が在命のうちから火災が起きて、この寺は焼け落ちました。義満は、また十年ほどかけて、この寺を再建しました。
それからまた時がたち、応永三十二年(1425)年八月、この寺はまた火炎に包まれました。
六代目の将軍足利義教もまた、懸命に仏殿などを再建してきました。
さらにまた時が立ち、この時代の将軍、八代目の義政の時に法界門を再建。禅寺としての姿が戻ってきました。
歴代将軍の執念というか……情熱によって、何度でも再建されたのがこのお寺でした。そして今は文生元(1466)年…」
※移動しまして
……あれは…
※時間遡行軍の太刀が綺麗な服を着た1.2歳の子を抱えている
※周りには時間遡行軍の槍や脇差も見える
ま、まさかあの子を殺す気では…!?
ひょっとして山姥切くんの予想が当たった?
ああ、だがどうやって連れてきたんだ…!?「春王君」の傅役は、そんな無能な人物ではなかったと思ったんだが…
一ヶ月後に事件が起きるっていうお屋敷にいたんだよね?今もうすでに、内部ではゴタゴタがあったのかも…
もしくは、時間遡行軍もなにか人知を超えた力が…
それよりまずはあの子どもを助けようぞ
では、先ほどお返しした扇で…
(※説明された後、別の扇も持ってたので、それをかまえてヒョイっと投げた。結構飛んだ)
(※敵の視界にスーと通ったので、ビクッとしたところを…)
(※物吉がかけて来て、子どもを持つ腕に斬りかかり、それで子どもを落としそうになる前にとって行った)
もう、大丈夫です!助けに来ました!
(※子どもは突然すぎて泣いていた)
わわわ!よしよし!
かかるぞ者共!(全員一気に出て来た)
一期さんは初陣です。戦われるより、このお方をお屋敷に返す役目をお願いします!
(※赤ちゃんを受け取って)しかし…どうやって…
(※こんのすけ)私が案内します!
…………
※一期一振が見ると、化け物と、それを顔色を変えずに切り��てようとする仲間の姿があった。赤ちゃんをしっかり抱きしめて、風景を自分の背で隠すようにして
(※穏やかに)参りましょう
(一期一振達がいなくなるのを視界の端で捉えたところで)…さあ!狩られたいのは、どいつからかなあ!
※それぞれ敵と戦ってる
※燭台切の脳裏に…
「きゃー」「弁慶さん!」
「伊達政宗ー⁉︎」
(今日の子ども達といい、初対面の時の主くんといい…僕達って結構前の主に似てるのかな?)
(格好は似てても、顔も性格もそこまでではないと思うんだけどな…)
(…それとも、前の主のフリをしようと思えばできるくらい…オーラでもある…?)
(…もし、時間遡行軍もそうだったら…?)
(ダメダメ、僕達のことすら根拠もないのに、飛躍しちゃあいけない)
※しかし、敵の方にニヤッと笑ってみせ
…ねえ、君の前の主って誰だい?
今の主が歴史修正主義者なのはわかってる。前の主は…
………!
※敵の太刀がうろたえた
※むしろさっきよりも殺気だって向かってきた
(…僕がこうやって問いかけても、やっぱり答えない)
※しばらく切りあった末に燭台切が勝った
※時間遡行軍を全て倒した後、一期一振が戻ってくるのを待っていた
…お待たせしました(※こんのすけを抱えている)
思ったより早かったな
みなさんこそ
敵は少なかったしね
※岩融が、扇が落ちていることに気づいて拾った。誰かが踏んだらしく、ぐちゃぐちゃになっているが、ひとまず泥をはらった
はは、これならば帰る前に先ほどの猿楽を見物する時間もありそうだ!
そういえば、今は何を演じているでしょうか?
ふむ。この時代にはまだまだ出来ておらん演目も多いだろうが…「安宅」はもうあったと思うから…
(※なんでも「親元日記寛正六年三月九日の條に觀世太夫演能のこと」と安宅の能が上演された記録が残ってるそう。寛正六年って1465年なので、このお話のちょうど1年前で…ちょっと嬉しい)
やってくれんものかな?主を守りたい一心の弁慶や、正体を悟りながら最後には逃してくれる富樫や…
義経一行の正体を知ってるのに逃してくれるのは、能の「安宅」を元にした歌舞伎の「勧進帳」のお話では?
……む…
あっそれとも、岩融さんが実際に弁慶さんと通った安宅の関はそんな感じだったんですかー?
……確か…
ふうん、歌舞伎の方が後にできた物語なのに、そっちの方が正しいなんてことあるんだな
……………(※ぐちゃぐちゃになった扇を持ったまま立ち尽くした)
※一方でみっちゃんが「みんな、ちょっと」と呼びかけていた
(……前も、こんなことがあった)
(主が俺に、五条の橋に建��という弁慶と牛若丸の像を見せてくれた時…)
(俺は、この二人が出会ったのは、ここだっただろうかと思ったのだ)
(…義経記では…)
(…待て、きちんと俺の記憶を辿ればいい。それこそが正しい。俺は…)
(…弁慶とともに、九百九十九の刀を狩った薙刀…。見ているはずだ、実際の光景を…)
……それで僕とか岩融くんって、前の主に似てるのかなって?見た目じゃなくオーラというか…
今度は「オーラ」とか使いだした…
わ、私は豊臣秀吉に似ていますか?
ボ、ボクはどうでしょう?
※岩融の脳裏では、また「今剣」が浮かんだ。場所は五条大橋。岩融が持っているはずの扇をなぜか手に持っていた。それを投げて欄干に飛び乗った
…聞いてる?ちょっといいかな?…岩融くん!
……あ…
大丈夫かい?急に元気がなくなったね
今、僕達刀剣男士って持ち主になりきることはできるのかなって話をしていたんだけど
なりきる?
いや。燭台切の話によると、あくまで演技ということだが、それで周りの人間を完璧に騙せるものかどうか、ということらしい。どう思う?
…さあ。やってみようと思ったことがないしな。それが出来たらどうだと言うのだ?
時間遡行軍もまた、出来るのかなって?
……なるほど、先程の子どもをどうやって誘拐したのか推測しておるのだな
うん。そもそも時間遡行軍って…
たぶん正体は僕達と同じようなものだよね。雰囲気が…
それはボクも思ってましたが…でも確証はありませんし…
それにどうして、刀剣男士にならないんですか?
歴史修正主義者が体を与えると、あんな感じになるのかもしれない…
あと刀剣男士は基本的に、名前や逸話が残ってる名刀が人の体を得たものだからな。俺みたいな写しもいたりするが…
…己を例外みたいに言うのは止めろ
あ、ああ…
では時間遡行軍って…
……まず、俺達の方が持ち主のフリが出来るものかどうかなど考えてから、その論は進めたらどうだ…?
うーん、確かに。でもどうやって確かめようね
燭台切殿でしたら、伊達政宗公のご友人がいる時代に行って、そのご友人に話しかけてみる、くらいしか思いつきませんが…
だ、伊達政宗公の友人…ね……(※少し怖いのか、苦笑いしていた)
(3に続く)
0 notes
Link
亡き親父の母校東北大会おめでとう!
ボクが現役の頃親父の母校と争っていた八戸の湊中学校は今どうなっているんやろう…。高校も八戸工大一高もめっきり影潜めたし…。
有料記事ということなので該当部分より転載。
青森県おいらせ町立木ノ下中学校の演奏で、指揮台には内沢幸教諭(22)があがった。大学卒業後、今年4月に赴任した同校が初任地の「1年生教師」。初の県大会��舞台を終えた。
小中高大学の間、吹奏楽やオーケストラに打ち込んできた音楽人。教師を志したのは恩師に恵まれた自身の学生時代の経験が大きく影響している。今度は自分が教師として、音楽を続けながら生徒と一緒に歩いていきたい――。熱い思いを胸に抱き、教師となった。
だが、いざ赴任すると多くの不安に包まれた。部の前任者はベテラン教師だったといい、自分が引き継げるのか心配だった。熟考の末、最終的には「自分でチームを作っていこう」と顧問に手を上げた。
吹奏楽に精通しているとはいえ、指揮者経験も本格的な指導歴もない。外部講師の指導を見よう見まねで吸収することなどから始めた。磯沼莉瑚部長(3年)は「私たちも不安な気持ちがあった」と笑いながら当時を振り返る。だが、教師として若手だからこその利点もある。「友達のように何でも話せる」(磯沼部長)。年の近い部員たちとの距離はすぐに縮まった。
この日演奏した「Jalan―jalan~神々の島の幻影~(小編成版)」は主役となる楽器がめまぐるしく入れ替わるため、演奏のメリハリが重要だ。完璧な演奏とはいかず、演奏後は涙する部員もいたが、磯沼部長は「ここまでやりきれた。満足です」と笑顔を見せた。
教師になって約4カ月。初めて受け持った3年生を部から送り出す。「不安な気持ちもあっただろうけど、ついてきてくれた生徒には感謝です。生徒からたくさんのことを教えてもらいました」。教師人生は始まったばかりだ。(河野光汰)
結果は次の通り。(○は東北大会出場)
【中学校】金賞=○三本木(十和田)、○第三(弘前)、○筒井(青森)、○田名部(むつ)、黒石、五所川原第一、新城(青森)、第三(八戸)、三本木高付(十和田)▽銀賞=大館(八戸)、藤崎、佃(青森)、中郷(黒石)、第一(八戸)、下長(八戸)、平賀東(平川)、第一(弘前)、明徳(藤崎)、長者(八戸)▽銅賞=根城(八戸���、第五(三沢)、木ノ下(おいらせ)、野辺地、江陽(八戸)、階上、尾上(平川)
0 notes
Text
2016年読んだ本まとめ:漫画
年間まとめ、ゲームに限る必要ないのでは。と思い立ったので、なんとなくやってみます。まずは漫画。13作46冊を読みました。数にしてみると結構多いな。
■かわいいひと(2、3巻) - 斎藤けん
強面ならぬ怖面の花屋の息子が絶世の美女子大生と清く正しくじれったい交際をするラブコメ漫画。
じれったもだもだかわいすぎて浄化される。この作者さん、これまでの作品はすべて全4巻でまとめてらっしゃるんですが、次でどうまとめる気なのか、それとも初の5巻突破するのか、気になってます。
■天堂家物語(1、2巻) - 斎藤けん
死にたが���の陽気な貧乏少女が生きたがりの陰気な名家子息と“契約”を結ぶ近代浪漫。
2人の対照的な泥沼環境と精神的危うさ、恋というより執着に両足突っ込んでそろそろ腰までつかるかという関係性が花丸。素晴らしい。素晴らしい。
■PとJK(6、7巻) - 三次マキ
P(ポリス)とJK(女子高生)の夫婦が清く正しい異性交遊をするラブコメ漫画。
学友と繰り広げるギャグとシリアスが大変かわいく優しい。ギャグは有名少年漫画ネタが散りばめられてるし、わりと物理感ある辺りも好感度高い。
■お伽もよう綾にしき ふたたび(6巻) - ひかわきょうこ
初期戦国時代の疑似父娘→年齢差ちぢまって夫婦がもののけを退治したり共存したりする修験道バトル伝奇少女漫画。の続編で番外編的な内容が多い。
古典文学の雰囲気モリモリで大好きな漫画。年齢差はー縮まらなくても良かったけどーいつでもお若く凛々しい新九郎殿に不満はない。ポニテ武士!(※鳴き声)
■ぼくの地球を守って(文庫版) - 日渡早紀
不慮の死を遂げた月の男女が地球に転生して泥沼を再開しつつ前世の未練を解消する長編作品。
人のなんと身勝手で醜く弱く、けれどだからこそ美しいことよ!みたいな。な。私の弱点だった。すごかった。ありがとうございます。大事に読んでいきたい。
■ボクを包む月の光 - 日渡早紀
『ぼく地球』16年後の子世代編、というより子世代への引き継ぎ編。
補完と蛇足のボーダーラインを行ったり来たりする、いらないと言えばいらなかった、でも楽しいと言えば楽しかった悩ましい存在。紫苑の笑顔がいっぱい見れたのは感謝しかないからまあ良かったのだろう……。
■ぼくは地球と歌う(1巻) - 日渡早紀
『ボク月』続編、というより本格的に始まった子世代編。
『ボク月』に対する自分の中での評価を(一応)決められたのはこれを読んでからでした。そういう意味では楽しみなんだけど、漫画……あっ、そういえば2巻が出て、あっ。
■応天の門(5、6巻)- 灰原薬
プレイボーイ政治家おっさん・在原業平と、生真面目ガリ勉少年・菅原道真が難事件を解決する(させられる)傍ら政争にどんどん巻き込まれてく平安バディ(?)漫画。
萌えるし燃えるし色んな意味でハラハラする。好き。宣来子様がとても愛らしい。好き。
■ドラゴンクエスト 蒼天のソウラ(7、8巻) - 中島諭宇樹
オンラインゲーム『ドラゴンクエスト10』のコミカライズ。ゲーム未プレイなので何ともですが、たぶん原作要素を踏まえつつオリジナルの話を突っ走ってる。
作者買い。各職、各部族の生き様とか戦闘描写とかをすごく雄弁に語ってくれる作者さんで大好きなのだ。90年代ぽいのも好感。
■ドリフターズ(5巻) - 平野耕太
古今東西の英雄たちがファンタジー世界で合戦を繰り広げるクレイジー歴史ファンタジー戦争漫画。
何がクレイジーって英雄たちだし特に日本勢だしその中でも群を抜いて頭がおかしいのお前だよ主人公SHIMADZU。みんなクレイジーで見てて怖くなる、けど英雄って本来こういうもんなんだろうなあ。好きです。
■賭博堕天録カイジ ワン・ポーカー編(10、11巻) - 福本伸行
博打で地獄を何度も見てきた僕らのカイジが、ラスボスの息子といよいよ本気で勝負始めたぞ!←イマココ
ノリにノッたカイジさんが踏んで来た場数の圧倒的差を思い知らせてますが、ビギナーズラックというか場数の差が裏目に出なきゃいいけど、とハラハラしてしまうのが憎い。
■中間管理録トネガワ(2-4巻)
カイジシリーズのスピンオフ。初期編で世界の厳しさを教えてくれた僕らの利根川先生がその辺の中間管理職と同じ苦悩にあえぐビジネスマンあるあるギャグ漫画。
あるあるすぎて時々真顔になってしまう問題作。しかし原作者描き下ろしの漫画見ると、やっぱり兵藤も利根川も恐ろしい人だよなー普通じゃないよなー。
以上! さあ2017年はどれくらい読むか……と言いたいところですが。
おそらく初の漫画読みたくない病にかかってて、あまり読まなさそうな。読めば楽しいのはわかってるんだけど、手が伸びないんですよね……。
1 note
·
View note
Text
『部分的にそう』
あなたのことは前からそんなに好きじゃなかったし、と、呆気ないほど素っ気なく恋の幕は閉じられた。情けない姿を晒すまいと閉じ込めていた気持ちはいつのまにか溢れだしていて、ただ黙って、告白の舞台として僕が指定した中庭をとぼとぼと歩いて帰るしかなかった自分が、本当は一番情けなかった。 忘れなければいけないのだろう。本当は、忘れなければ大変なことになると、自分でもそう分かっているはずなのに、高嶺の花相手に挑んだ無謀な恋愛の後遺症は、僕が思ったよりも強く深く抉れた傷を僕に与えてきた。まるで誰も足を踏み入れることができない山岳地帯に咲いている白いサザンカを自らのものにするために、命懸けでそこに分け入っていったら、何か逆らえない神の逆鱗に触れたような重力で全身を強打したみたいな、そんな痛々しい気分だった。 じゃあ、なんであんなに気のあるフリをしたんだよ! ああいうことをするから、僕みたいに勘違いして傷つく奴が出るんだろ、って。そうは思わないかい、──。 僕は路傍にあった石ころ、その全てを転がして、晴れない気持ちを全て���こに籠めるかのように、制服が汚れるかもしれないという懸念も頭に浮かぶことなく水溜りの方へシュートしてみせた。瞬間、汚い水しぶきが上がるのを見たが、もちろんそんなものでは何の気休めにもなりやしなかった。 家に帰って来てから、晩御飯を食べる気力もなかった。休んだ部活の同級生から来たメッセージを横目で消していくだけで、なんとなく精一杯だったから。きょうのことがなかったことに出来たなら、ちょっとは楽なのにな。告白した相手に僕の感情が漏れていたなら、正直、女々しいんじゃないの? って言われてしまいそうだった。 晩夏の夕空にかかった飛行機雲を見ながら、明日は雨なら学校に行かない、と憂鬱な気持ちを飛ばしていった。コップに注いだ強めの炭酸水の泡が抜けていく音が、魂の抜けていくような気持ちと重なって哀しい。名前のない感情が、声のない声に漏れ出ている。 力の抜けた片手で、さっき落としたスマホを拾い上げる。相変わらずメッセージを読む気力はない。 しかし、メッセージアプリの上のほうにいつも表示されている広告に、今日はなぜか目がいった。その広告は、どこか気味が悪くて自分の知らない異国の言葉で飾り立てられていたけれど、イメージを示す絵だけで、すぐにそれが意味するところが分かってしまった。 そのバナーを押したときに、自分は何をしているんだ、と内なる理性が僕を押しとどめようとした。なんの未練もないはずなのに、そんなに不確実なことをしてまで知りたいなんて、どうかしている、と。 内なる衝動もそれに答える。別に、自分にはどうでもいいことに成り果てたが、恋もつい先ほどまで生きていたんだから、供養をしてあげなければいけない。それに少し時間を割くことまで否定されるのは、なんとも耐え難い、と。 自分の中で延々とループし続ける善悪の秩序に、流れる無音の精神は鎮まらないままに、耳にはサイトから流れるエキゾチックな音楽、もう発狂しそうだった。情報が整理できない。こんなところで情報を受け取ってしまったら、もう二度と自分の消し去りたい過去から逃れることが出来ないんじゃないか、と散々悩んだ挙句、結局、そのサイトに描かれている珍妙で勝ち誇ったような顔をしたランプの魔神の導きに僕は従っていった。 サイトにある「人やキャラクターを思い浮かべて」というメッセージに従って、まさにきょう振られたばかりの女子を思い浮かべる。なんて甘えた妄想をしてしまうのだろう、と少し頭を振る。そして「スタート」の文字をタップすると、その魔神が、誰にでも簡単に答えられるような質問をしてくる。僕はそれに答えていれば、それでいいようだった。 『男性ですか?』 いいえ。 『30代ですか?』 いいえ。 『名前に漢字が入っている?』 はい。 『眼��をかけていますか?』 うーん、たぶん、いや絶対かけていたはず。 『セクシーなビデオに出たことがある?』 そんなの、いいえ、に決まってる。 『その人は個人的にあなたを知っている?』 これはどうだろう。僕は間違いなくあの子のことを知っていたけど、彼女が僕のことを知っていたかどうかは全く分からない。 『学生ですか?』 はい、間違いなく。 『その人は人気者ですか?』 ……たぶんそう、部分的にそう。 『その人の部活動は、体育会系?』 残念、ガチガチに文化系なんだよね。 『背は高いですか?』 はい。身長の低い僕がコンプレックスを抱くくらいには。 『さっぱりした性格?』 これも間違いなくそう。表向きに振る舞う顔は明るく利発そうな優等生だし、僕の告白を断った時だって、まるで僕の気持ちを慮ったからねと言いたげに、さらりと流れるように済ませたけれど、きっとひとりでいるときの彼女はもっとずっと暗くて深い。僕がそうなんだから、彼女もきっとそうなんだ。 『その子は、白いシュシュをしている?』 即座に自分の指は「はい」を押していた。核心をついた問いを突然ぶつけられて、処理能力を越えてしまったのだ。どぎまぎするのは、なんでこんな個人的なことを知っているんだろう、という疑念。狂気。僅かな恐怖。 誰も目にかけないほど小さなシュシュのことを思い浮かべるのは、彼女に執着しているから、どれほど細かなことでも見えてしまうくらいに見つめていたってこと。そんなことを、なんで初対面のはずの魔神が? 僕はスマホに映っている魔神の目を見ている間、ずっと密かに困惑した。だけど、偶然に当たってしまっただけのことかもしれない、と思いたい気持ちもどこか端々にはあったのも事実だった。 生唾を飲み込んだ。少し手汗をかいていた。緊張が顔以外の場所に出るのは、自覚している限りでは初めての経験だった。 『その子は、──ですか?』 やはり、か。僕は自分がしたことの重大さと軽率さに呆れかえるほど悲しんだ。しかし、同時に奇妙な達成感も味わってしまった。見つけてしまったと思うことで、失恋相手をコンピューターに学習させ、これからの彼女の人生をほんの少し変化させるくらいの、いや、バタフライエフェクトを起こすくらいのことが起こるのではないかという期待すら感じた。 だが、それだけなら僕は自己満足の自慰行為に勤しんだ虚しさで寝転んでしまってもおかしくなかったはずなのだ。無為なことだと斬り捨ててしまえば、それまでだったんだから。 僕がそれでもスマホの画面から目を離すことが出来なかったのは、彼女の顔写真を誤操作でタップしたときに表示された、彼女を象る個人情報の暴走のせいだった。 そこに出ていたデータは、名前や生年月日から、住所や電話番号、家族構成、自室の写真まで、有象無象森羅万象が全て記載されていた。 僕は、最初、それを全く信じなかった。名前や誕生日だったらまだ知れないこと��ないけれど、どう見ても本人しか知り得ない質問にも回答されてしまっている以上、こいつは嘘デタラメを書き記しているんじゃないかと思ったのだ。それでも何度か見返すうちに、その記述内容がどんどん彼女の本来持っている気性である根暗な性格にぴったりと当てはまるようにして見えてきてしまった。 ベンチウォーマーだった自分のことなんか見ているはずもないのに、彼女は彼女なりに「誰にでも分け隔てなく笑いかける華凛な少女」を演じようとしていたのだろう。しかし、運の悪いことに、それが僕を不機嫌にさせてしまったのだから、仕方ない。 窓の外は、スマホにくぎ付けになっている間にもう闇の中へと溶けていた。全てを凍り付かせる月の光は、ぴきり、ぴきりと心の壁まで冷気で覆う。もう、目の前のサイトがいかにして個人情報を手に入れているとか、人智を越えたものに対する畏怖とか、そういうものをすっとばして心は既に歪なほうへとねじれていた。
人を騙すつもりはない純粋な少女の姿を目で追ってしまう、そんな歪んだ独占欲のせいで、あのサイトを使った次の日から、僕は世間一般でいうところのストーカーになってしまった。そうでもしなければ、一人で満足に承認欲求も満たせやしないのだ。 いつかの歌に『怖がらないでね、好きなだけ。近づきたいだけ、気づいて』なんて歌詞があって、初めて聴いたときはまったく共感できなかったけど、今なら分かる。全て知ってしまった今だからこそ、僕には彼女にいまさら何度もアタックする勇気も根気もない代わりに、彼女のことをずっと見ていたいという気持ちだけがふつふつと湧き上がっていた。怖いくらいに、そんなことがとても純粋だと自分の中で思いあがっていたのだ。 現実にリンクしない世界の話じゃないのに、ゲームを操作している感覚を持って浮遊している。いま、自分はあの魔神が操作するアバターで、彼女は間違いなく最終ターゲットのヒロインに違いなかった。そう、視野狭窄だから、この眼にはボクとキミの二つしか映っていないのだ。 角を曲がって商店街の花屋が見えるあたりに、彼女が足繁く通う古めかしい喫茶店が見える。きっと、午後五時きっかりに彼女はこの店を出て、家に帰っていくのだ、とあのサイトに書いてあった。であれば、いつものようにここからつけていけば、彼女の一人きりの姿を独占できるに違いない、今日だってそう思っていたのだ。 そう「思っていた」と過去形になったのは、彼女が店を出たときに感じたただひとつの違和感によってだった。彼女はいつもジャムトーストとミルクティーのセットを頼んでいると書いてあったが、今日はいつもと違って口の端にストロベリージャムをつけたまま、どこか落ち着かないような気持ちでもって辺りをきょろきょろと見渡す(そのしぐさは相変わらず可愛かった)。しかしその後に、思いもかけないような光景を目にしてしまって、僕は思わず眩暈を感じた。くらくら��たのだ。 彼女は、店の中の方へ誰かを手招きしたと思ったら、財布を鞄の中に仕舞いながらドアを開けた男の手を握った。とてもその姿が仄かに輝いていて、僕は暗闇の中の宝石を見つけた気分だった。しかし、その輝きも、横にいるよく知りもしないような男のせいで一気にくすんでしまう。こ、こ、こいつは誰だ。一体、誰なんだ。俺の知らない人間を招き入れるのだけでも何か純粋なものを汚された気分になるのに、そんなに近しい距離で彼女と男が歩いているということで、もう、世の中に不条理しか感じなくなる一歩手前まで自分の心が乱されてしまう。 彼女たちに与えられた風はそのまま僕の方まで平等に吹き抜けた。そのおかげか、雨の匂いを敏感な感覚器官で感じ取るが、生憎、僕には傘がない。知り得た情報だけでは何にもならないように、いまここで降りそうな雨を防ぐには鞄を屋根代わりにしただけじゃ不十分に違いないのだった。 「僕の知らないところで……何で告白を……受けたんだ……」 僕の私怨を飲み込むほど彼女も子供じゃないことは分かっていた、つまり僕の方があまりに幼い精神のもとで行動していたことは相手にもバレているんじゃないか、と恐れながら生きていた。しかし、ここまで来てしまった今、もう止まることはできない。 僕はすぐさまスマートフォンのシャッター音が鳴らない改造カメラアプリを起動し、彼女と一緒に歩いている男の写真を撮った。もちろん、名前も、素性も、いやもしかすると僕と同じ高校であるという確証すらないのかもしれない。それでももしかしたら、彼女を『解体』したときと同じように、名前すら分からなくとも何者かが分かるはずだ、と僕は察知したのだ──本当にできるかどうかはともかく。 興奮のあまり、通信料を気にしてしまうなんてこともなく、その場で例のサイトにアクセスした。僕は、そこで先に撮ったイメージを想起し、彼女を思い浮かべたときと同じような要領で、魔神が出してくる質問にただただ淡々と答えていった。 『男性ですか?』 はい。 『背は高いですか?』 はい。 『その人は百八〇センチ以上ありましたか?』 こればかりは、平均より背が低い僕がいくら相対的にといえども評価することはできないだろう。だから、分からないとだけ言っておいた。 『人気者ですか?』 これも全く分からない。この男のことを一度も見たこともないから、判断しようがないのだ。 『眼鏡をかけていますか?』 魔神は眼鏡フェチなんだろうか? (問いに対して、)いいえ。 『あなたの近くに住んでいる人ですか?』 正直、『近く』という言葉の定義次第だろうとは思うが、まあ、あの喫茶店から出て来たのだから、近所に住んでいるという解釈でだいたい間違いはないだろう。 『その人は目つきが悪いですか?』 その質問を見たとき、少し思い当たる節があって、さっき撮った写真を拡大してみた。男の目のあたりを比べてみると、たしかに鋭くて吊り上がった狐目が特徴的だった。 『どちらかというと暗い雰囲気ですか?』 彼女といたときの彼からは、──無表情気味ではあったけれど──どこか人格に欠損のあるような後ろ暗さを持っている感じはなかった。そして彼女もそんな奴を選ぶほど落ちぶれてはいないはずなんだろうって、そう信じたいだけだった。 『その人は、あなたの大切な人の横にいますか?』 魔神はなぜこんなにも意地悪で、絶望を促すようなことで僕を揺さぶるのだろう。好きになったのに、好きになれなかったという屈辱的な現実に死にたくなるけれど、しかしそれは厳然たる事実を示しているに過ぎなかった。彼女は好きになりたかった大切な人で、その傍にあの憎き男がいたのだ。それは僕の目が捉えた紛れもない、正しいことなんだと、再び絶望の淵に突き落とされた気分だった。 そして、それが最後の質問だったようだ。僕は、魔神の考える姿を見て、この魔神は電子空間上の存在だから感情の正負もないし誰かの悪意も感じないはずなのにどうしてこんなに「悪意」の姿が見え隠れするのだろう、と訝しんだ。 数分の後、やはり僕の知らない男の名が画面に表示される。彼女と同じように顔の画像はタップすることが可能となっていて、やはりこれも彼の個人情報を確認することが出来る。 男の名を知り、その住所や電話番号、学年やクラス(僕が知らないだけで、彼は同じ高校の同級生だった)、好きなものや嫌いなもの、所属する部活動、家族構成、果てには性的嗜好やバイタルデータ、その全てを知った時に覚える慄然とした気持ちを、僕は否定しようとした。 ──イマ、ボクハナニヲシヨウトシテル? 否定しようとした気持ちは間違いなく理性だった。しかし衝動はもはやあのサイトに出て来た魔神のコントロール下にあって、彼を罰せよ、彼を憎めよ、と原始的な生存本能でもって敵対する雄を蹴散らそうとする。なぜ魔神の制御を受けていると言えるのかというと、もはや今この場所に立っている自分は、あのサイトを見て行動を起こす前の失恋したときの自分とは、まるきり行動規範が違うからだ。いくら誰を否定しようとも、それを傷つけることを選ばなかった自分が、「復讐」の二文字さえ頭によぎるくらい、それくらい海より深く山より高い嫉妬に狂わされていた。 ──オイ、オマエノテキッテノハ、アイツラダロ? 内なる声のナビゲーションは、��を路地裏への暗がりへと誘って、そのまま潜む。 ぐらぐらと実存が脅かされる音がする。魔神が把握していた位置情報によれば、彼女と男は、喫茶店から商店街を突き抜けるかと思いきや、そこから脇道に外れて、地元でも有名な治安の悪い通りへと進んでいった。 通りの悪評は、ネットで調べなくたって、この町では暗黙のうちに知れ渡っているところだ。路には吐き捨てられたガムと鳥の糞が交互に撒き散らされていて、使い捨てられたコンドームの箱であるとか、あるいは良く知らない外国産の薬のゴミ、タバコの吸い殻、そういったものがあちらこちらにあった。何度綺麗にしたってそうなるのだから、周囲の人々もほとんど諦めているに違いない、と僕は思っている。 ──大丈夫だ、僕にやましいことなど何一つない。 そんなステートメントとは裏腹に、やましいことだらけの僕が足を進めた。 辺りは灯も少なくて、闇の青さがすぅっと浮かび上がっているのだ。その青さが、心霊現象すら思わせるくらい非人間的な冷たさを含んでいて、僕はまだ秋にもなっていないのになぜか背筋が凍るように寒かった。 慎重に、痰とかガムとか糞を踏まないように気を付けながら、彼女らの後ろをつける。もはや気づかれることが怖い、なんて地平はいつのまにか超えていた。もう、死ねない僕は幽霊になって足跡を残さずにどこにでも付いていければいいんじゃないかって、そのくらいのことはずっと考えていたのだから。 暗い路地の隙間から、一軒、また一軒と光が漏れ出しているのを僕は見た。藍色の中から浮かび上がるそれを神々しいと表現するのは、とても浅はかなことだ。なぜなら、その光は林立するラブホテルからラブホテルへとつながっていたのだから。 光を追えば、必ず彼女たちへと繋がった。それは、到底避けられないような類の天災に似ていた。月並みな表現だが、雷が落ちたときって、こんなにビリビリするものなのか、と雲一つない空に思うのだった。 そして、こんなときに限って、あの告白を断られたときに言われた台詞が思い浮かぶのだ。 「──……君って、なんで私のことが好きなの? だって、私は……君のこと、まったく知らないし、興味もないのに」 知らないわけないだろう、と思っていた。彼女のことなら何でも知っていると勘違いして告白して、そして彼女のことを全て知ることが出来たと錯覚した今もまだ、勘違いしている。きっと僕がストーカーだと彼女が知ったなら、それはそれで彼女はゾッとするだろうが、何よりそのときに僕に向けられるであろう視線で僕は瞬間冷凍されるだろうと思った。一方通行の愛でもない、まがいものを見るような顔をするだろう……、ふたりとも。 しかし、歩き出した足は止まろうともしなかった。もう、これは魔神のせいなんかではない。自らの本能が、それでも自らの愛を受け入れなかった彼女らに罰を与えんとしているのだ。 汚れっちまった悲しみに、なすところもなく日は暮れるのだ。何も生まないことは知っている。 彼の背中を目がけて、一気に距離を詰め、家から持ち出した果物ナイフを何度も突き刺す、何度も突き刺すのだ。一度じゃ、人は死なないから、念入りに、何度も刺すのを忘れずに。ついでに、目撃者となる彼女にも、そうした鋭い苦痛を分け与えてやる。誰かに返り血でバレたって構わないのだ。もはや復讐は目的であって手段でもあった。 『あなたが復讐したい相手はいますか?』 魔神に問いかけられる声がして、ふとナイフを取り出す手が止まる。……そりゃあ、もちろん、殺してやりたいほどなんだ。それをなんだ、今更どうしたんだ、と僕は少し愚痴るような表情で心の中のランプに問いかけ���。 『あなたは、相手があなたのことを知っていると思いますか?』 どうだろう。彼女が僕のことを知らないはずはない──覚えていないかもしれないが──、だから彼女から男へと「こんな情けない男がいたんだよ」くらいのことは伝わっているのかもしれない。答えは『部分的にそう』ってところだろうか。 『あなたは、相手があなたのしようとしていることを知っていると思いますか?』 そんなことはない! 僕は叫びたくなるのを抑えた。 死にたくなるほど惨めで飢えた獣が何をしたって構わないと思われているのかもしれないが、相手は僕のことを「覚えていない」とか言った奴なんだから、知らないに決まってるだろうよ! 『あなたは、相手のやろうとしていることを知っていますか?』 全く、ひとつとして知らない。それが答えで、特にそれ以上のこともない。大体、相手は間抜けにも復讐されて殺される側なんだから、これ以上彼女のことを考えるのは時間の無駄だ。 もう、さっさとめった刺しにしてやりたい。だが、魔神の声は質問が終わるまで僕を離してはくれないのだ。 魔神は、突然すっとぼけたような声でこんなことを問うた。 『あなたは、いま、幸せですか?』 幸せの定義にもよるだろうな、と僕は思った。そもそも、僕の周りにある大体のことは僕が不幸になるように出来ている。それを前提にして彼女や傍にいるクソ男を恨むという今の状況は、一面的に見れば幸せとは程遠い。しかし、反対から見てみれば、彼ら彼女らさえ消してしまったなら、恨まざるを得ない対象から解放されるのだから、それを幸福と呼ぶことだって僕は厭わない。 僕はそんなことでもって、結局『部分的にそう』としか答えられないのだった。 そして、それきり魔神の声は聞こえなくなった。 僕は、魔神が何をしたかったのかさっぱり分からなかったが、それを聞いたことによって、復讐をすることの意義であるとか正統な理由を獲得することに成功したのは確かだった。 まるで霧に包まれたかのように謎深き彼女のことも、あるいは隣で見せつけるように笑って彼女の手を繋いでいる男のことも、今では僕のスマホの中にある情報によって、地獄まで追いかけてやることすら可能だって、いったい誰が想像したんだろうね? 僕は人の悪い笑みを浮かべて、鞄から想像通りに果物ナイフを取り出す。そこから何十歩か歩めば、彼の背中に、満願叶って二度と消えない傷を刻めるのだ。その瞬間に僕はこの世で受けて来た耐え難い苦悩から逃れることができるし、くだらない集団から一抜けすることもできる。ああ、ようやくこの時が来たのだ! 晴れがましい気持ちで、すっかり夜になったこの町の空気を、一度だけ大きく肺に取り入れる。……少しだけ、煙草臭かった。 恐ろしい計画は、血飛沫で清々しく終わりたかった。だから、勢いをつけて、彼の背中へと突進する構えでもって飛び込んでいった。 ぐさり。 その擬音が生じたのは、彼の背中ではなく僕のお腹であった。瞬間、内臓の中を抉られるような深く鋭い痛みと、今にも沸騰しそうな血の熱さが僕の中を駆け巡る。 イタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイ──イタイ──イタイ…… 「お前がやろうとしてたことなんか、全部バレてんだよ。 知ってるだろ、このアプリ?」 男は、息絶えかけている僕にとても不快な微笑みを向け、スマホの画面を見せた。朦朧とする意識と、刺された衝撃でかけていたメガネが吹っ飛んだせいで弱まった視力でも、それは確かに分かった。『部分的にそう』なんて玉虫色の回答をするつもりもない。 「ああ、知っているよ」 魔神の顔は、俺を嗤うように口角が吊り上がっていた。思い返してみれば、さっきの声は警告だったのか? ……なんにせよ、全ては、あの魔神の掌の上で出来上がっていたことであって、きっと世界のシステムの中に仕組まれていたことだったのだ。 イタイイタイイタイ……イタイイタイ……タスケテ……イタイイタイイタイイタイイタイイタイ! きっとこんな腐った路地じゃ、助けを呼んでも誰も来ない。おまけに僕は果物ナイフを持っていたから、仮に彼が罪に問われるとしても正当防衛として弁護されてしまうのだろう。 僕は意識を手放す前に、僕の中に現れた魔神に問いかけた。 『これは、僕が死ぬために仕組まれたことだったのか?』 答えは、なかった。答えるはずもなかった。これは憶測でしかないが、僕の中に魔神はいなかったのだ。あくまで、純粋な狂気が詰め合わされただけの自分を、あのサイトが後押ししただけだったのだ。 ああ、ああ、思考する能力がだんだんと弱まっていく……。 とある恋を葬るための赤い噴水が、僕の身体から吹きあがるときに──、白いサザンカが彼岸に揺れているのを見た。 その花言葉は、『あなたは私の愛を退ける』。
1 note
·
View note
Text
魔導観光特急タデウス号
常朝の墓所ヘザー、ソロ
―街外れ。 あなたは金色に輝く紙切れを目にする。
それは、道に落ちていたのかもしれない。 空から降って来たのかもしれない。 あなたは紙切れを手にした。
それは何かのチケットのように見える。 [チケット] を手に入れた。 ―一瞬、あなたの目の前の茂みの陰から 奇妙な音が聞こえたような気がする。 あなたは普段なら気にも留めない、薄暗い陰の道を進んだ。 常朝の墓所 ヘザー
埋まって いる 人の 死因 が 見える メガネ あります。 お貸し しましょう か。 どうぞ。 ルーバンは[眼鏡]になった メリザンド・アリエル・オリアンヌ・アンジェル・レオタール 【肺癌】 レニタ・リーア・ヤルヴィレフト 【感染症】 ジャンピエトロ・ベリザリオ・ベニーニョ・アウティエリ 【死刑】 パイヴァ・キーア・ハウッカ 【肝硬変】 アンジェラ・レスリー・ウォーレン 【オーガに襲われる】 ヘマ・ガリンド・フェレイロ 【大腸癌】 アントニーナ・ルドルフォヴナ・ドゥビニナ 【溺死】 ルーチョ・エフィジオ・リッコ 【野犬に襲われる】 アンヌンツィアータ・エウジェニア・ニコリーニ 【結核】 パスクヮーレ・セルジョ・アリブランディ 【脳卒中】 ユーリウス・イロウシュ 【心疾患】 ステン・ステファン・ファン・デン・フーヴェル 【馬車に轢かれる】 ティアナ・ミリヤム・マルガレーテ・ツェツィーリア・エーゲル 【転倒死】 マルタ・ヴェリーシュコヴァー 【リクガメを頭部に落とされる】 ミスカ・キュヨスティ・ケシオ 【腎臓病】 ミレッラ・セコンダ・フィオリーノ 【毒殺】 マルク・カール・ニークヴィスト 【糖尿病】 カスペル・コルネリス・デ・ブラウン 【肝臓癌】 フリーダ・ウッラ・ベックマン 【他殺】 オーケ・イーサク・ノルドストレーム 【餓死】 エミリア・アイラ・アスンマー 【肺疾患】 ヒエロニムス・パウル・メトセラール 【決闘し刺し違える】 クロリンダ・アデーレ・カルダー�� 【胃癌】 ローペ・イーサッキ・ヴァンスカ 【笑い死に】 �� おかしいか?笑うなよ ルーバン : 笑ってないぞ。まだ。うん。 シーグフリード・トール・ストールバリ 【火山に落下】 █▓繧峨◆縺リ ∴縺ン?▂▒▓▓▒░縺シ縺 …………? ルーバン : はい?
何故か身体が軽くなったような気がする。 [チケット] を失った。
メリザンド・アリエル・オリアンヌ・アンジェル・レオタール 【肺癌】 ローペ・イーサッキ・ヴァンスカ 【笑い死に】 おかしいか?笑うなよ シーグフリード・トール・ストールバリ 【火山に落下】 クロリンダ・アデーレ・カルダーノ 【胃癌】 カスペル・コルネリス・デ・ブラウン 【肝臓癌】 ティアナ・ミリヤム・マルガレーテ・ツェツィーリア・エーゲル 【転倒死】 ルーバン : 何だったんだ?
列車に戻ろう。 よき旅を。
【水蒸気による全身火傷】 ルーバン : …… 自動スクロールを解除しました。 ご乗車いただきまして誠にありがとうございます。
当列車は現在『 臨死 』区間を運行しております。 引き続き快適な鉄道旅をお楽しみください。 ルーバン : 何だと……!! ルーバン : まさか、さっきのは……! よき旅を。
【水蒸気による全身火傷】 ご乗車いただきまして誠にありがとうございます。
当列車は現在『 道 』区間を運行しております。 引き続き快適な鉄道旅をお楽しみください。 葬儀の途中突然体調が悪くなったんだ。 で、気が付いたらここにいた。ここはどこだ?
【毒ガスによる中毒死】 悲しいかな、ここに来る人たちは 自分に何が起こったのか気付いていないことが多いんだ。 だから皆、死者というには案外普通の顔をしているだろう?
さっきまで生きていたまんまみたいにさ。 パパがね、出来立ての飛行機に一番に乗せてくれたの! すっごく高く上がって、気持ち良かった!
【墜落死】 ルーバン : 俺はまだ死んではいない……はずだよな ごめんよ、ごめんよ。 ああ、ミザリー……。
【親子心中】 ご乗車いただきまして誠にありがとうございます。
当列車は現在『 根 』区間を運行しております。 引き続き快適な鉄道旅をお楽しみください。 あの判決は不当よあの判決は不当よあの判決は不当よあの判決は不当よあの判決は不当よあの判決は不当よあの判決は不当よあの判決はあの判決は不当よあの判決は不当よあの判決は不当よあの判決は 【絞首刑】 痛い、痛い、痛い、 あんまりだ、俺はぬいぐるみかっつーの!
【失血死】 わあ、ここはとってもトロピカルだぞ。
【脳縮小手術の失敗】 ここで働き始めてから随分経ったけれどね。 ひとつだけ面白いと言えることがあるとすれば、 死んだ人というのは皆個性的だ。 ルーバン : …… こんな場所で例えば「ああ、君の手はなんて綺麗だろう」などと言うのはとてもありふれていると思わないかい?この景色も陳腐さ。麻薬中毒の幻覚より退屈だね。いいかい、君がもしもう一度生きるならば君にとって最上の娯楽を見付けたまえよ。異世界旅行とかね。【死刑】 ご乗車いただきまして誠にありがとうございます。
当列車は現在『 花 』区間を運行しております。 引き続き快適な鉄道旅をお楽しみください。 ルーバン : 俺は……死んだのか……? あたし、幸せだったわ。
【海難事故】 ヒトはどうして死者に花を手向けるのかな。 花には生死の境を超えて情を伝える力があると 誰もが信じているんだろう。
手折られた花が、死というものに近いからだろうか。 …………
【生まれることができなかった】 はは、銀河鉄道なんて物語があったなぁ。 僕はね、人類で初めて月に行ったんだ。
【大気圏にて焼死】 ご乗車いただきまして誠にありがとうございます。
当列車は現在『 👀 』区間を運行しております。 引き続き快適な鉄道旅をお楽しみください。 うわあっ!! いるんだよ、そこら中に!! ルーバン : 見られてるのか?本当に? ご乗車いただきまして誠にありがとうございます。
当列車は現在『 途 』区間を運行しております。 引き続き快適な鉄道旅をお楽しみください。 あんたも飲みなさるかね。
【凍死】 いくらでも飲みなされ。 トンネルに入ると冷えるでね。 [エール] を手に入れた。 うおおおおおお飲む飲む飲む飲む飲む飲む飲む飲む ゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴク
【アルコール中毒】 やあ、僕はトゥインクル☆ムースだよ。 とってもご機嫌なヘラジカさ。
【アルコール中毒】 えーい!みんな消えちゃえ!
【溺死】 はーあ、お酒くさいったらないよ。 死んでるのに陽気なんだから。 この人たちを乗せたとき、 窓の外で見送る悲しげな影が見えた。
みんな、虚脱感の中で僕を睨んでいたんだ。 健康なんか気にして生きるには人生は短すぎる! さあ、飲むわよー!!
【膵臓がん】 ボクは子供で、お酒というのは飲んだことがなかったので 飲んでみています。
【交通事故】 おろおろれぇ
【バナナの皮で転倒】 ルーバン : ハハ…… ルーバンは、エールを使った。 ルーバンは2回復した。 ([2]) ご乗車いただきまして誠にありがとうございます。
まもなく『 終点 』でございます。 お手荷物を確認し、お忘れ物のないようにご注意ください。 ルーバン : 不味い……うん。不味いな……死んで飲む酒なんて美味いわけ無いなそりゃあな…… もうすぐ終点だ。 僕たちが共に走馬灯を紡ぐならどんなものだろうね。 走馬灯を見るのは生き残れる人だけだ。
君はかならず帰れる。 いいかい、振り向かずに行くんだよ。
ルーバン : ……信じていいのか? ルーバン : これは……なんだ……、映画のエンドロールか? ルーバン : しかし、この景色どれも見たことがあるような ルーバン : リーン…… ルーバン : ハハ……いつの間にあの街にそんなに親しんだんだか。 ルーバン : どの食事も美味かったなあ……うん…… [チケット] を手に入れた。 ルーバン : …………
ルーバン : !! ジュディや。
列車を見て回っておいで。 ほら、お小遣いをあげよう。 ジュディや。
いいこにしてるんだよ。 500ルド手に入れた。 ようこそタデウス号へ。 ごゆるりとお寛ぎ下さい。
ルーバン : ……戻って来た、のか? いらっしゃいませ。 お弁当や各駅のお土産はいかがですか。 取引をしました。 30ルド失った。 [書きかけの手記] を手に入れた。 ルーバン : あ。 ルーバン : 眼鏡……返し損ねたな。しまった。
ご乗車いただきまして誠にありがとうございます。
当列車は現在『 大図書館イーデン 』区間を運行しております。 引き続き快適な鉄道旅をお楽しみください。 何かご用デスカ? 休もう……。 あなたはベッドに横になった。 ルーバン は全回復しました。 ルーバン : (眼鏡を外し、少し悩んだ後に畳んで布で包んだ。鞄の中に放り込んだがそのうち傷が入ってしまいそうだ……)
0 notes
Text
手紙2018/1/14
お元気ですか? 寒い日が続いています。でも温暖化に馴れたせいか忘れられがちですが、昔の仙台の冬景色といえば窓の外にはたっぷりと雪が積もっていたもの。しかしこの頃は違いますね。雪は降ってもほんの一瞬で姿を消し、あとは広がる蒼空を舞台に、雲の流れが目まぐるしく暴れ動くあり様。寺山修司がかつて詠んだ「マッチ擦る束の間海に霧深し__」といった具合にでしょうか。 昨年はトランプが大活躍でしたが、この傾向は残念ながら今年も続くでしょう。だが注目の北朝鮮をめぐっては、'72年にニクソン政権が「ピンポン外交」といった奇策でもって中国と和解したように、激変もあり得ます。歴史を振り返ると、レーガン政権がソ連のゴルバチョフ政権との友好関係をもって、冷戦構造崩壊の地ならしをしたように、社会主義政権と手をつないだアメリカの政権は、どちらも右派の共和党だった事実を思い出す必要があるでしょう。 トランプは先日���平昌冬期オリンピック開催を契機に始まった南北会談を歓迎するだけでなく、次は米朝会談の可能性を匂わす発言をしてました。変わり身の早い彼は支持率上昇の好機と捕えて、北朝鮮がアメリカ本土に達する核ミサイルの配備を止めるなら会談に応じるかもしれません。その一方で、勤勉で優秀な労働力を容易に得ることができる、北朝鮮の市場をも狙っているのでありましょう。 それによって日本に向けた北朝鮮のミサイルは野放しになりかねません。困った安倍に、満面の笑みを浮かべたトランプは言うでしょうね。それならアメリカからミサイル迎撃装置を購入すればいい、と。すでにいろいろ買わされてますが。 アメリカの退潮と中国の進出といった狭間にあって、「中国包囲網」というマンガチックな外交方針は破綻し、とうとう安倍も「一帯一路」に参加を表明しました。14億の民が紡ぎ出す経済力には、やはり抵抗できないのでありましょう。 いつか触れたカズオ・イシグロの文学に関して、5日の日経新聞に村上春樹はイシグロがチャンドラーのファンだと明かした上で、その気持ちはよく理解できると書いてました。なぜなら彼は、様々なタイプの物語スタイルを精緻に換骨堕胎していくことをひとつのテーマにして、小説を書き続けている作家だからというのですが、どうでしょうか。 実は、村上春樹はチャンドラーの長編7作を翻訳したのです。それでチャンドラーとカズオ・イシグロを並べたのかもしれません。だけどデビュー作の『風の歌を聴け』がそうだったように、村上春樹の文体はハードボイルドであると称されてきたし、チャンドラーに親近感を抱いてきたのはむしろ彼の方だと思います。それに評とは、結局は自身を語ることだとも言いますからね。 村上春樹同様に、カズオ・イシグロの友人である福岡伸一は、彼の作品のテーマは「子ども時代の幸福な“記憶”」なのだというのです。だから代表作の『わたしを離さないで』にしても、逃げることのできない過酷な将来を義務づけられた若者たちの物語で、その未来の秘密が解き明かされることが主題のように思えるが、そうではなく身寄りのない少年少女は寄宿舎に暮らしながら、それぞれ自分のささやかな宝物を入れた箱をベッドの下に大切に隠していたように、むしろ彼ら彼女らが何を心の支えとして運命を受け入れていくかが最大のテーマであり、そして人間、誰もが、自分を支え、励ますような「記憶」というものを持っているはずである__ここにイシグロ文学の普遍性や世界性、あるいはメッセージ性というものがあり、それがノーベル賞につながったというのです。 ご存知かもしれませんが福岡伸一さんは生科学者。こうした文章を目にすると、文学作品のすぐれた読み手は、必ずしも作家とは限らない__と思えてなりません。 ちなみに何年も前の話になりますが、彼の『生物と無生物の間』と題した本を読んでいるとAちゃんに教えたところ、ついでに話したのでしょうね。Rさんも読んでいるところだと__で、彼は年齢が近いと読む本も似ているのかなとつぶやいていたそうです。 本の話題をもう一冊。文藝春秋から、経済産業省の前の事務次官と30人の中堅若手官僚が1年の議論をへてまとめたという話題のレポートが『不安な個人・立ちすくむ国家』と題して刊行されました。これをスタジオジブリのパンフ(?)である『熱風』が「『不安な個人・立ちすくむ国家』をめぐって」というタイトルで特集したのです。この座談会には中堅・若手官僚3人のほかに小熊英二と雨宮処凛、そして上野千鶴子さんが参加。上野先生の発言が面白いとAちゃんがコピーしてくれました。 初めての試みなのか13日の日経新聞にも、 「高齢者を一律弱者とみなす社会保障をやめ、働ける限り貢献する社会へ」といった歯切れのよい提言が持ち味。もちろん「政策当局者が解決策を提示、実行していないのは無責任」との批判も強い。有識者との対談での発言がやや幼稚なのも気になる。今どきの霞ヶ関官僚の光と影を図らずも示している。 といった短評が載ってましたが、あまり高い評価とは言えそうにないあたりは『熱風』誌上でのやり取りでも明らか。学生時代に社会学を全く知らなかったという者がいたりして、小熊センセが日本の現在の社会構造を板書きして教えたりしてました。 例えばアメリカにおける白人下層労働者の問題は、ボクが本当に若かったら50年も前に「ホワイトプア」問題として、社会学者の間では論議されていたのです。しかし何ら解決されずに、レーガン政権のレーガンミックスによる公教育予算の削減によって現象化した貧困層の学力不足の問題が、新たに白人下層労働者の大量出現としてトランプを大統領へと押し上げるほどになりました。 こうした事態は今話題のAIによって弾き出される労働者や、バブル崩壊でリストラされる人たちは下層労働者予備軍でもあるため、更に数を増やしていくのは明らかです。もう少しはっきりさせると、現在における経済成長とはバブルに他なりません。だから必ず弾けるし、そのたびに多くの労働者はリストラされ下層化していきます。 アメリカにおいてもそうだけど、日本の若手「革新」官僚諸君にしても、こうした認識に欠けているのが致命的だし、彼らの思惑とは関係なく社会は不安定化するしかないでしょう。 霞ヶ関の官僚を話題にしたら、塀の中のそれにも言及しなければなりません。ご存知のように彼らの殆どは1~2年で移動します。大半は「あとを濁さず」ですが、なかにはとんでもない人たちが__いたのもやはりご存知でありましょう。 今回もそんなタイプで、メニューが気がつくと少しづつ改悪され、秋頃から全面的に劣悪化といった状態。例えばカレーライスはどこの刑務所でも名物としてあって、実際美味しいのです。それが肉や具がなくなり、あっても汁(・)の中に生煮えのようなニンジンがごろんと2、3個入っているような代物に。以前の面影すらない不気味な汁物となってしまっています。他のメニューも似たようなもので、とにかく肉料理に肉が見当たらなかったり、あっても数片といった体たらく。 だから正月の特別食の類も、配食についた古い職員が、こんなひどいのは初めてと呆れていたそうですからね。つまりお菓子は駄菓子そのものだし、折詰は肉料理なしのスカスカ。よくまあやってくれたと逆に感心してますが、でも問題はあります。 監獄法当時に主要なカロリーをデンプン質から摂取するあり方を改め、タンパク質から摂るように改善するといった通達のようなものが出たのです。それでご飯も2度に渡って減らしたのでした。これを再度もとに戻すのなら、きちんと告知しなければならないはずなのに、全くシカトしたまま。タンパク質の代わりに油脂を使っているから、カロリーは大丈夫だと言うのかもしれませんが、暮れ近くにまた自殺者が出たのもうなづけるでしょう。原因はともかく状況は、であります。 和光さんのコピーに配食夫にオカズ等を多くするように迫る懲役の話があったけど、弱肉強食が塀の中の「ルール」。食事が不十分だと、弱い者が苦労するし、周囲でもそんな噂が流れ始めています。つまりそれを彼ら小官僚たちは唆(そそのか)しているのですよ。懲役の行進を見詰める彼らの目つきは、蛇のようだとも言われているし。 で、笑い話をひとつ。食事のようなものを作っている炊場には栄養師がいます。そこで懲役が出来上がったのを前に言ったそうです。「検食しないのですか」と。するとひと言返ってきたのが「不味いから」。きっと正直な栄養師なのでありましょう。 Kちゃんの年賀状は楽しかったですね。正月一番のご馳走でした。絵もそうだけど、字もしっかりしてきました。見違えるほどです。そのうち手紙を書きましょう。 とにかく今の幹部は全員どこかに行ってほしいと、懲役たちは思っているでしょうね。 それでは又、お元気で!! (2018.1.14)
0 notes
Text
月明かりとボク
ぼんやりと差し込む光に
ボクはいつも 心和まさせれながら
1日の疲れを休める
帰ってきて バタンと疲れて倒れ込む体
優しく包み込まれ
飯くって、風呂入ろ!!っと……
トコトコとキッチンへ
冷蔵庫を覗き込み 今日の夕飯を悩む所からだ!
これといって材料がないと
決まってチャーハンになる!笑
飯を食いながら 風呂を沸かし
風呂で友人達と おしゃべり🎶
今のボクの楽しみの1つ……
ぽかぽかの体のまま
ベランダへドンッ!( ˶ˆ꒳ˆ˵ )!
気持ちええ~♬
えっ?裸族かって……
はい!その通り!!めっちゃいい🎶
少し冷えた体を
また温めに 風呂へダァイブ🎶
あぁ~♬めっちゃ幸せ!
今日はこれくらいにして
温まって あがって寝よ!
ぽかぽか布団に、優しい月明かり🎶
すぐ眠りに落ちるわ………………
0 notes
Text
ジェネレイト・ライク・でぃす
グラビティ・ダンス・ディスタンス
※この物語はスターシステムを採用しています。他作品の名称および団体とは一切関係ありません。
§
指を振る。
視界の右隅から左へとスワイプの動作に反応して、フラットデザインで統一された薄緑のシステムバーが表示される。
少女はシステムバーから『フレンド』を選択する。
「やっぱり居ない」
VRMMO『ハルセンヌ』が登場したのはつい一ヶ月前。
すでにVRMMOというジャンルは一般的になっていたし、ハルセンヌの世界観というのは西洋風のファンタジーものだから、これといって新鮮だという訳ではないけれど、それが好きだという人間はやはり居るわけで、だからこそベタになるわけで、サービス開始一ヶ月目ともなると、同時接続者数は多い。
VR。
ヴァーチャルリアリティ。
一〇年代に普及した物というと、ゴーグル型の、重力センサーのような物が付いた、リアリティーというにはまだまだお粗末な物だったらしいけれど、現在普及しているそれは、意識すべてを預けるような物で、視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚といった五感すべてで仮想現実にダイブできる。かつてのゴーグルのようなVR機器に比べるとやや大きくなったけれど、その没入感は比べものにならないという。
明晰夢――というのが感覚的には近いらしい。
夢の中で夢だと自覚すること。
夢だと自覚した上で夢を操ること。
そんな感覚に近い。
VRの技術がそこまで整うと、様々なゲームやシミュレータが登場したが、やはりその中でも最も人気なのが――異世界で別の生活を歩むことのできるVRMMOだった。
この手の未来は〇〇年代、VRが一般に普及していない時代からアニメやライトノベルで夢想されていたし、消費されていたことだった。
だからそれが思っていた形で登場すれば、消費者は飛びついた。
そして、『ハルセンヌ』もそんな時代に登場したゲームの一つである。
かつて。
〇〇年代に流行したアニメやライトノベルのように、ログアウト不可のデスゲームになることはないけれど。
あの時代、誰もが夢見た異世界を旅し、戦うゲームの一つである。
そんな『ハルセンヌ』のエユパロム王国という国。その王都に少女はいた。
どうやら待ち合わせをしているようだった。
システムメニューのフレンド欄には、相手のログイン状態が表示される。少女が確認したところ、やはり友人の名前はなかった。
「確か今日の八時にインしようって言ってたよね……」
現在八時半。
三十分も遅れている。
「イベント申し込み、間に合うのかな……。今日の九時までに申し込まないと」
あと三十分。
サービス開始一ヶ月にきて、『ハルセンヌ』に新イベントが導入された。
そもそも『ハルセンヌ』は剣や魔法を扱うRPG的ゲームだったが、戦闘システムの自由度が高い。武器種も、複雑な開発システムによってサービス開始後は毎日のように新武器情報がネットに流れているし、発見したからといってうまく真似ることができないような、個々人の進行で戦闘システムも大きく変わっていく。RPGとは言うけれど、レベリング以上にシステムへの順応と研究、応用が試されるゲームだった。
その『ハルセンヌ』で主に敵対するのはモンスター。ゲーム内にあるいろいろなクエストを受注して、モンスター討伐や、素材集めに繰り出される。
しかし、それ以外にも大きなイベントがあって、今は毎週土曜日の大型クエストとして楽しまれているけれど、一〇〇対一〇〇の軍隊戦というのがある。
『ハルセンヌ』はアカウントを作成するときに、『エユパロム王国』か『神聖カルツ帝国』か所属国を選ぶことができる。この選択でも戦闘スタイルに大きな影響を及ぼすらしい。
そして、ゲーム内では戦争中であるらしい、この二国の傭兵としてプレイヤーが戦う――という一大イベントに参加することができる。
そして、サービス開始一ヶ月というこの時期に、さらに新イベントが仮導入されることが通知された。
『コロッ���オ』
シンプルなそのタイトルは、ルールもまたシンプルで、要はバトルロワイヤルをしてもらうというものである。
プレイヤーは一組二人までのチームを組み、最後の一チームになるまで戦い合う。プレイヤー対プレイヤーというコンセプトが強い、このゲームらしいルールだった。
そのイベント申し込み締め切りが間近に迫る。
ソロ参加者も多いという今イベントだが、少女にはソロで参加するほどの度胸も、ゲーミングセンスもない。
そもそもいま遅れている友人が誘ったのだ。
一人で参加する必要もない。
と、少し安心していたときだった。
「悪い悪い、遅れた遅れたー」
と友人の少女が現れた。
現代のVRゲームでは、脳の制御感覚上、リアルの性別や体型などの情報から離れたものを制御するのは難しい。だから顔情報やテクスチャはともかく、基本骨子――特に身長や性別は現実と同じになる。
この手のゲームでは女性アバターというのは珍しいのだ。
「うわ、女だぜ」「ホントだ。まあ、でもファンタジーは女にも人気だろ」「ていうか、デブかもしれないし」「デブって反映されないの?」「お前、デブじゃないのな」
少女二人の周囲にはそんな囁きが飛び交う。
ただ、普段であればここまで珍しがられることもない。
『ハルセンヌ』の男女プレイヤー比率は七対三程度と言われている。VRゲームへの同調能力の高さは女性の方が高いと言われているのだが、女性は育成系やシミュレータの方に流れている。
「遅れた、じゃないよー」
「だってー」
友人の少女はどうやら、家庭の事情で遅れたらしい。リアルでは中学生だから、どうやらゲームばかりしていることについて親と一悶着あったらしい。
「今度の模試次第ではユキ、ゲーム没収じゃないの?」
「そうかもー」
友人――ユキに忠告する少女。二人はリアルでも知り合いだった。
「ていうか、次の模試っていつだった、テン?」
少女――テンは大きく嘆息を吐いた。
「あのね……一〇日後」
「テンだけに」
「バカ」
「だー! どうしよ、テンちゃん!」
「ゲーム終わったら勉強ね。明日のイベント終わったらゲーム断ち」
「無理だ無理だ無理だぁぁぁぁ! ゲーム断ちなんて無理だぁぁぁぁ!」
「でも、模試落としたら、たぶん嫌でもゲーム断ちだよ?」
「……そうだよねぇ。うん。頑張る」
と、思い出したようにテンはシステムメニューを表示して慌てる。
「ちょっと、ユキ。ホントに時間ないよ」
「いま何時ー?」
「八時五十分。あと十分しかない」
「急ごっ」
と、二人は『コロッセオ』の申し込みに向かった。
新イベント『コロッセオ』。
それはバトルロワイヤル。
通知されたのは過去四回行われた軍隊戦イベントの上位五〇名。
そして今回、彼女たち二人が最後の参加者として二十七名の参加が決定した。
イベント開始まで二十四時間。
§
エユパロム王国で最も美しいとされる海港都市オールギムント。
王国の南東に位置する温暖な海港都市には海峡特有の暖かな日差しと、からっと乾燥した空気に柑橘のにおいがよく似合う。
海に面した市場を紫紺の瞳の少女と黒い長髪の小柄な少年が歩いていた。
「いよいよ今日ですね」
少年の溌剌とした声に少女は涼しげに「そうね」と頷いた。
「何がそんなに楽しみなのかは私には解らないけれど」
「それはですね。なんと言っても、参加するだけでも面白そうなんです。今回の『コロッセオ』のイベントは噂だと、現在のプレイヤーランキング――ってまぁ、これは非公開なので僕たちが何位なのかはわからないんですけど、そのプレイヤーランキングで五〇位以内の人に参加通知が着たそうなんです。だから参加者は全員、精鋭揃い。あくまで王国所属側上位五〇人で、帝国側は帝国側でやるらしいんですけどね。というか、バトルロワイヤルの会場がどこになるのかも楽しみですし、それからルールの通知もまだバトルロワイヤルとしか通知されてないですよね。それだけだと、ゲーム進行に無理があると思うんですよね。だから、他にも何かルール設定がされると思いますしー。あっ、あと、上位プレイヤーの戦闘スタイルも気になりますよね。このゲームのシステム上、上位五〇人ともなれば固有スキルもちでしょうし」
「うるさい」
少年の興奮した早口に、少女は堪らず漏らした。
「あっ……す、すみません、ルーナさん」
「別に良いけど……。ルドラはいつもそんな感じだから」
いや、いつも以上に興奮していたかもしれないか――とルーナは苦笑する。
しかし、ルドラの興奮も自然なものなのかもしれない。ルーナはこのゲームがリアルの剣術への何らかのトレーニングになるかもしれないと思って始めた。
リアルではフェンシングをしているルーナは、実力がなんというか頭打ちしているような気分だった。どんな練習をしても、これじゃない――という感じだった。
そんなとき、友人に勧められて『ハルセンヌ』を始めた。その友人は今では別のゲームに没頭しているが、ルーナにはこのゲームが嵌まった。
剣や魔法。そういう世界には別に大した憧れはなかった。それにそんなゲームは他にいくらでもあった。
ただ、このゲームの醍醐味は対人戦だった。
剣と剣。剣と魔法。魔法と魔法。
そういう異種格闘技。
通信速度の限界と反応速度の限界。
純粋な剣技を超えた何かを感じることができた。
「ふっ」
ルーナは笑う。
『そうか。私も興奮しているのですね』
イベント開始まで十二時間。
§
「タビトさん、タビトさん」
そう呼ばれた全身をローブに包んだ青年は、そう呼んだ少女の方を見た。
「どうかしたかい、シズクちゃん?」
シズクは右の方を指さす。
タビトはシズクの指さした方を見た。
ここはメルキース人と呼ばれる種族が住んでいる森だ。エユパロム王国の東に位置し、神聖カルツ帝国との国境にある。
二人はその森のけもの道を歩いていたときに、シズクが何かを見つけたのだ。
「あれは……」
遠くに帝国軍のNPCがいた。
タビトはとあるイベントクエストを受注していた。
『逃亡者』というクエスト名で、先ほどメルキース人の村で、狩人をしているNPCが森で帝国軍の姿を見て、慌てて逃げてきたから様子を見てきてほしい――というクエストだった。
中級難度のクエストで『コロッセオ』開始までに十分クリアできそうだと思い、戦闘スキルを少しでも安定して使う訓練のためシズクと一緒に挑んだ。
シズクは姪っ子だ。
年の離れた兄の娘で、タビトに良くなついていた。
タビトは在宅で翻訳の仕事をしていて、普段から外に出ることは少ない。タビトの仕事場に着た兄夫婦は、そんなタビトに見かねてVRを提案した。
家に居ながら、外に出れる。
それは余計に引きこもりを加速させることかもしれないが、提案した兄夫婦はそれに気づかなかった。
兄夫婦は、十歳の娘が『今日はあそこに行った』『こんな景色だった』『こんな動物を見た』と語る姿に、VRはどこでもドアのような物なのかもしれない――と勘違いしていたのかもしれない。
タビトはそんなことを思いながらも、可愛い姪っ子の相手をしてあげる機会も増えるだろうと思い、シズクと一緒にゲームをしていた。
十歳にしてVRを遊ばせるような親は希有で、そもそも十歳なら現実世界にも面白い物がいっぱいあって良いはずなのだけれど、何しろシズクは普通の十歳とは違った。
彼女は、ほとんど外に出ることができない。
人生の大半を病院で過ごしていて、いまは回復傾向らしいけれど、それでも自宅のベッドから出てくることは滅多にできない。
そんなシズクだから、VRというものはうってつけだった。
シズクに付き合っているとタビトのプレイ時間も自然に長くなる。
タビトだって仕事があるのだが、自宅に居てできるゲームの時間を作ることはそんなに難し���なかった。そもそも、レトロゲームは好きで良くやっていたのだ。その時間をVRに充てればプレイ時間は捻出できた。
捻出できたし、気がついたら『コロッセオ』なんて新イベントのテストプレイヤー通知が送られて来る程度に強くなっていた。
「んー。あれですね」
帝国の軍人が何かを探しているような様子で森を周回している。森を抜けると峡谷が広がり、そこからは帝国領であることはタビトも知っていた。
しかし、いかに帝国と言えど迂闊に国境を越えることはないはずだった。
『まぁ、このクラスのイベントクエストは受注限度数もないし、ゲームシナリオに影響するようなクエストでもないか……』
ハルセンヌ内でのクエストには様々な条件がある。そのことがスキルなどの成長過程にも影響を及ぼすというが、例えばクエスト達成者数に限度があるクエストや、そもそも受注人数に限度があることなどがある。そういうクエストでは、達成の状況によって――たいていの場合、共和国と帝国の戦況を左右することになり、ゲームのシナリオを進行させる。このシナリオ進行はハルセンヌをプレイするすべてのプレイヤーに影響を及ぼすことになる。こうしたクエストを世界クエストと呼んでいたりする。
世界クエストには大型イベントである『軍隊戦』も含まれているし、今回の『コロッセオ』も世界クエストなのではないかとタビトは考えている。
レトロゲームを好んでいたタビトは、このゲームとは言えない異世界のような体験を、かえってゲームとして冷静に見ていた。VRが反映しはじめたころ、ゲームと現実の判断が付かなくなるという問題が出ていたし、事実として、そういう部分はある。なんと言っても、シズクは現実の代わりをゲームで補っているのだ。作り物と自然の境界が曖昧になる。しかし、とはいえ『ハルセンヌ』というゲームに限って言えば、過去、これまで消費されてきた沢山のレトロゲームや歴史を元にAIが演算し、人が演出した世界なのだから、VRからは切り離されたゲーム体験が豊富なタビトからすれば、作り物として、ゲームの演出として考えること��できた。
仮想の世界を生きる。
このゲームのコンセプトはそんなところがある。主要なシナリオは戦争を終わらせ、世界に平和が訪れること。
その世界平和に向けた、あるいは戦争に直結したイベントは世界クエストと考えている。そして、このゲームはRPGのように思えるが、実際はシューティングゲームのような対人戦闘ゲームだとタビトは考えている。一つの殺人が与える影響は大したものではなく、大規模イベントにおける勝敗こそがエンディングへの結果に関わるのだろう。そう考えると、イベントの結果が与える影響が大きいと予想できるものが、世界クエストだとタビトは考えていた。
逆に、今タビトが暇つぶしに参加しているクエストはそんな規模はないだろう。
――あくまで予想だが。
まぁ、これはゲームだ。失敗しても悔しい程度で済む。タビトはその大きな武器を構えた。
そう。ゲームなのだ。
こんな不気味な武器を背負った傭兵を見ても、身じろぎ一つしない村人たちしか存在しない。
シズクに新しい景色さえ見せることができれば、タビトにとって勝敗は大した問題ではない。
「行こうか」
タビトがそう言うとシズクは嬉しそうに頷いた。
イベント開始まで二時間。
§
イベント開始まで一〇分。
集合場所はベンゼルという菱形状の町だ。この街の中央には大きな広場があり、そこにこの度立てられた白竜像が集合場所と記載されている。
その広場に向かい走る人影が二つ。
一応、今回の『コロッセオ』のイベントについての詳細は参加者しか知らないはずだが、どこからか漏れたのだろう。すでに広場へ向かう大通りには沢山の人が集まっていた。これでは誰が参加者かもわからない。
息を切らさずに走る二人。その一方――露出の多い格好をした褐色肌の少女――アルナは眼をきらめかせていた。
「おいおいおいおいおいおい。なんだよなんだよなんなんだよ……! 誰なんだよ。誰と誰と誰と誰が参加者なんだよ! あの武器なんだよ。あの装備何なんだよ! このうちの選りすぐりとバトルロワイヤルできるんだろ? サイコーじゃん! サイコー過ぎんじゃん! なぁ! そうだろ、シレット!」
「そ、そうだね……」
少女に話しかけられたシレットは、疲労を隠さずに相づちを返した。
「でもアルナちゃん。このまんまだと、参加できないから。今見えてる人たちも絶対参加者じゃないから。ボクら間に合ってないから。集合場所は広場の白竜像前で、ボクらまだ広場に着いてないからね? ちょっとあと一〇分で間に合うか怪しいから」
街を南北に縦断する大通りの南端。そこから広場までは歩いて三〇分は掛かる。そしてこの人通りの多さでは走って一〇分で間に合うかは微妙な所だった。
とはいえ、アルナだけだったら間に合うかもしれない。シレットの俊敏性に対し、シレットのそれは遙かに高い。それに装備面でもシレットの方が重装備だ。
だから申し訳ない、と思いつつ、そもそも遅刻の原因がアルナであることを振り返り、自分に責はないとシレットは思い直した。
「早くしろよ、シレット!」
「元はといえば、アルナちゃんが絡んできたプレーヤーを相手したせいじゃん。ボクが遅いのは悪くないからね!」
「だってアイツらが【はちみつ】置いてけとか寝ぼけたこと言うからだろ? ああいう奴らが今後同じ過ちを犯さないように、教育をしてあげないと」
「その人たちだけを相手取るのならボクも文句はないけど、それからそいつら締め上げて親玉のところまで案内させて、ギルド壊滅する必要はなかったでしょ」
「なんだよ。シレットだって結構はしゃいでたじゃんよー」
この光景を偶然見ていた吟遊詩人は二人を見て血みどろバトルエンジェルと呟いたという。
「ち、違うよ。ボクは早く終わらせようと努力していただけだよ! て、ていうか、こんな話してる場合じゃないよ!」
シレットはシステム画面の時刻を見た。
広場はまだ視界には入ってこない。視界にはこのイベントを少しでも見ようとしている観衆ばかり。
イベント開始まで五分。
0 notes
Text
刀剣の漫画セリフうち(22話の1)
「グリーンスリーブス」※よく電話の保留音にも使われてる曲。ぶっちゃけ前回のタイトルからのダジャレである
新しい刀、ワクワクしますね!
いや、主は槍か大太刀の奴がいいんじゃなかったか?資材は多めに入れているか?
うん
(また機械が勝手についた)今回の仲間は、僕の助言で加わることをお忘れなく
うん、忘れてないよ。南海先生
もはや、誰も僕の登場に驚いてくれないね…
(南海先生の後ろから別の人の声)そりゃそうだろ。ったくまた通信しやがって…お茶とお菓子、おれが食べちまうぞ
いいよ。それよりよかったら君も…出て行っちゃったね
たまに一緒にいらっしゃるあの方はどちら様ですか?
あの子は、それぞれの前の持ち主との縁があって…
そういえば、この本丸にもそういう縁のある刀が来るかもしれないのだね
あっはい…(主くんの脳裏には小烏丸が浮かんだ)
“いや、水に入れれば刀は反れるのだ”
南海先生、刀って…水に入れたら反れるんですか?
焼入れのことを言っているのかな?
ただ水に入れているから反りが起きるのではなくてね、土起の仕方とか熱した刀身の温度とかが、いろいろ作用して反りが…
そういえば前、硬い皮鉄と柔らかい心鉄の話をしたけど、この焼入れでも刀身に硬くて脆いところと、柔らかくて粘りがあるところができてね
土起とは刃を焼く前に、刃先に薄く棟側には厚く土を塗ることなのだけど、土をつけたまま焼き、そして水に入れる…焼入れをすると土の厚さで冷える速度が変わって
それにより、あんまり土をつけなかったところがマルテンサイトという鋼組織になって、土を厚くつけたところがパーライトとフェライトという…
うわーうわー、呪文みたいなの出てきた!
……なぜ、焼入れの話になったのかな?
えっと…俺には、次の刀剣男士この人が来るかもっていうのがちょっとあるんです。その人が夢で、そんな話してたような気が…今ふっと思い出して…
夢…
南海先生は、夢の話なんか信じないですよね?ファンタジーっぽいし
おやおや、僕は自分の存在が一番ファンタジーだと思っているのに。信じるか信じないかは、何事も話を一通り聞いてからだ。なのでもっと詳しく
夢の中に出てきたのは、「小烏丸」って刀で…
※画面の向こうで、南海先生がガタッ!とした
※一方
そうか、小烏丸が出てくるのかもしれんのだな
岩融くん、仲良くなる準備はオッケー?
喋ってみて気が合うかどうか判断するのは、皆同じだろうが
それに、全く別の奴…俺達にとって気まずい奴が出る可能性だってある
物吉殿は…例えば、秀吉公が使われていた刀が現れると驚かれるのだろうか?
えっ…秀吉公ですか?いいえ
そもそも、家康公と秀吉公は…一言では言い表せないご関係だったと思います。まず秀吉公にとって、家康公は妹君を娶った義弟ですし…
恐れていた面も、仲良くされていた面も、頼りにされていた面も…きっとあった…
本人同士でし��、わからない部分もきっと…
(ガタッ)
来たみたい、迎えに行こうか!
あっうん!南海先生また後で!機械切るよ!
い、いや待っ……(プチン)
(鍛冶場に着くと、派手だが全体としては上品な印象の服を着た人がいた)
あなたがこの本丸の主でしょうか
あ…はい、そう���す…
(穏やかに)初めまして。私は一期一振。粟田口吉光の手による太刀です
粟田口…さんの…イチゴ…
一期一振。よろしくお願い申し上げる
す、すごい…王子様みたいな人が来た…
も、物吉。ちょっと一期さんと並んでみて
えっ?はい
うん、王子様が二人になった…
ここでさらに…光忠も並んでみてくれない?
こんな感じかな?
な、何事でしょうか?
うん。光忠も加わったら、途端に王子様じゃなくてアイドルになった…
主くん、それ褒めてる?
(改めまして自己紹介)
俺がこの本丸の主をしています。初期刀はそこの山姥切です
山姥切国広。堀川国広が打った刀だ
拙僧も堀川国広による太刀で、山伏国広と申す
ボクは物吉貞宗と言います。徳川家康公がかつて持っていた脇差です…って知ってますよね
だって一期さんは…
はい
主、私にも様々な主がおりました。みな立派で尊い方…
しかしおそらく最も有名な私の前主は、豊臣秀吉でしょう
豊臣秀吉かー!
…皆様のご紹介を遮り、申し訳ありません。どうにも気になることがあって…
私には弟がたくさんいるのですが、この本丸には…いないのですか?
例えば、藤四郎と名乗る短刀は…
あっはい、いないです。包丁くんなら知ってるんですけど、別の本丸の子だし
なんと…!私が一番に顕現する本丸が存在するだなんて…!
そ、そんなに珍しいかな?
…あっ…申し訳ありません。大変失礼を…
いやでも弟さんに会いたいよね。わかるよ。あっ、僕は燭台切光忠
この本丸の短刀はおれだけだね、おれは北谷菜切
刀だった時に弟の噂でも聞いておったのか?
はい。大概の本丸に「藤四郎」は一人は顕現しているものと聞いて…(※作者の本丸も、初鍛刀は薬研だしな。初めて極にしたのも薬研です)
ご、ごめんね…なんだか…
いいえ、私が待ってあげられることは良いことでしょう
うむ。さて最後は俺か、岩融だ。武蔵坊弁慶の薙刀よ
あの刀を九百九十九狩ったという…
そうだ
(それを思うと、一期一振とは…随分、最後の刀にしっくりきそうな名前の奴が来たものだ)
(さすがに失礼にあたるので、口にはできんがなあ)
※とかなんとか考えているうちに、一期一振は他の刀達や主と楽しそうに談笑をし始めていた
(おお、出遅れてしまったか。では、後日改めて話す機会を作ってみるか)
「それで翌日」
これは、岩融殿
散歩か?探したのだが
はい、随分とこの本丸は穏やかですね。戦中とは思えないことです
まあ、戦地は常に過去に渡った先だからな
ところで(開いた扇を一期一振に渡した。上には月草がのっている)
もう主が使う暦で10月に入った。だからそろそろ咲かなくなる時期だが、まだあったので差し上げよう。こんな小さな野の花だがな
わざわざ扇に乗せていただいて…
※扇には「月草の青は衣に染めようと思ってもすぐ落ちるものだが、俺達は、あなたの髪色のように変わらず、仲良くやっていこう」と書かれていた。(できれば和歌にしたいのだが…作者には詠めない…)
これはこれは…ふふ、ありがとうございます
昨日の名乗りの時、刀を狩って回っていた人物の武器だからと、勝手に気の荒い方かと警戒した気がします。申し訳ありません
言わなければわからなかったものを
よく考えれば弁慶は「勧進帳」のお話からして、賢い人物のはずですね
がっはっはっ!弁慶は賢くとも、俺はどうだかわからんぞ!
月草…今はツユクサと言われますね…露…
どうした?
私は前の主について、このような歌をよく思い出すのです
“露と落ち露と消えにしわが身かな なにはのことも夢のまた夢”
随分と物悲しい歌だな、それにどこか変わっている
辞世の句ですので
なるほど。しかし本当に「夢のまた夢」などという表現が、よく思いついたものだ。一期殿の前の主は、独創的な発想の持ち主だったのだな
どう…なのでしょう。私は前の主について、これ以上をなかなか思い出せません
刀剣男士は…刀身が燃えてしまうと、燃える直前の記憶が抜け落ちてしまうようなのです…
そうなのか…?
(光忠は、そんな話をしていなかったが…)
……私は、戦地にはいつ赴くことになりますか?
……?行きたいのか?
顕現した以上は
まあ、すぐだろうよ。政府から、新たな出陣場所について知らせが入っていたと思う
(2に続く)
0 notes