#ほんとはモップじゃないよ
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10月5日
思考が分散している感じがしてうまく集中力が続かないとだんだんやる気も削がれていく。 やる気が出ないとか言ってる場合ではないのだが、まあそういう時はどうしたってある。 他にやりたいこと、気になっていることが明確なら(たとえば今はこの本じゃなくて別の本を読みたいなと思っている時とか)すぐそっちに手を出せばいいけど、それも曖昧でただ集中がぶわっと広がっているような時。 そういう何も手につかない時間の最高の投資先は掃除だ。 掃除はとにかく手を動かすだけだし、掃除をして綺麗になったという事実は後から効いてくる(それが投資みたいだ)。
100均で売ってるステンレス製スポンジトングに流せるトイレシートをはさんでトイレブラシの代わりにすると衛生的で良いとInstagramで見かけてやってみた。 たしかにトイレブラシは水がついたまま収納するからカビの原因にもなるし、ブラシが常に綺麗なほうがトイレ掃除のモチベーションにもなる。 こする力が伝わりづらいなと思ったが、トングが微妙なのかシートが微妙なのかといえば、シートのほうを使い捨てたわしみたいなものにした���解決するかもしれない。 傷つけたくないものに対しては別だが、こういう水回りの掃除道具はたわしが一番いいんじゃないか。
掃除機にも同じようなことを思うのだが、いわゆる昔ながらの道具というのが結局一番強いんじゃないか。 掃除機はコードレスで軽量化されたものがたくさん出ているが、バッテリーが切れたら使えないし角のホコリは取りにくい。 なにより掃除機だと掃除をするぞという気合いを入れないといけない感じがする。 モップならちょっとホコリがたまってきたのが見えたらサッと掃くだけで、その取っ付きやすさがいい。 人間の進化図みたいなイメージで言えば、猿だったころがモップで、ネアンデルタール人くらいが昔の掃除機で、現代人はコードレスで軽量化されたスマート掃除機といったところか。 そうやってリニアに成長してきていると思っているが、最後はモップに近づいていくんじゃないかとまで思う。
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tagged by @katebvsh to list seven of my favorite films.I would like to thank my friends who always take an interest in me and care about me. I would be happy if it was an opportunity to meet good works. それぞれのタイトル下に解説文をつけました。ネタバレしているので嫌な方は読まないでください。I've added a commentary below each title. Please do not read if you do not want to spoil the content of the story. カラスの飼育~Cría Cuervos~ (1976) 高校生の頃にカヒミ(kahimi karie)のアルバムでカバーされていた「Porque te vas」という曲で知って見た映画。カヒミさんは主役のアナ・トレントが自分の幼少期のようでシンパシーを感じると言っていました。私も同じように感じたのかは初見時はよくわからなかったけど、とにかく湿度の高すぎる古めかしい屋敷の中の空気のように重く苦しいストーリーなのに、24時間ずーっと流していても気分が良い不思議な映画だと感じました。やはり自分の感性に似たものを感じて懐かしかったんでしょうね。 汚いことがたくさんある大人の世界に対する子供の鋭い視線、汚い世界で生きていて死んでしまった大好きな母親に対する愛、でも大きくなれば自分もその汚い世界に入っていくのだ、望む望まずに関わらず。それに対するどこまでもピュアな嫌悪感・拒否感が彼女を殺人に駆り立てたのではないだろうかと思っています。 アナの子供特有のスラリとしたお人形のようなスタイル、髪型、顔立ち、衣装、とても愛らしくて全て完璧。スペインの田舎の草原はどこまでも終わりがなく続いているようで、物語と同じく、救いなく連綿と続いていく人生��ような寂しい風景だと感じました。 夢 (1990) 黒澤明とスティーブン・スピルバーグの合作。 高校時代の同級生に親が映画マニアで家に死ぬほどテープやDVDがある女の子がいて。その子と私がたまたま天気雨(狐の嫁入り)という気象現象に遭遇した時、私が「天気雨大好き!!」と言うと、「黒澤明の夢って見たことある?狐の嫁入り行列の映像があるんだけど、霧深い杉林の中で子供時代の黒澤明が狐に見つからないように隠れて嫁入り行列を見るの。その時の狐たちがリズムに乗って歩いていて、三歩に一度突然ぐわっと後ろを振り向くのが怖くてねー」って。 それがずっと記憶に残っていて、見てみたら最高でした。まさに私が思い描く通りの狐の嫁入り行列の映像化。見つかったら殺される、と言う緊迫感を忘れさせるほど幻想的なシーンで、何回も繰り返しみてしまう。 同時収録されているお雛さま人形たちが段々畑で実際の人間の大きさになって花吹雪の中舞い踊る話も大好き。黒澤監督が幼い頃にみた夢の映像化作品なので、ストーリーにあまり意味はないけれど、とにかく映像が美しいです。 The Addams Family (1991) 24時間ずーっと流してても苦にならない不思議な映画二作目。これもカヒミさん繋がりで知り好きになったもの。 中学、高校時代の私はカヒミカリィという人の感受性に痺れるようなシンパシーを感じていて、彼女が理想の姿でもあったけれど同時に全く自分と同じ悲しみを含んだ魂の形をしているなとひしひしと感じていました。懐かしい、いつも私が感じているもの、好きな感じ、落ち着く感じ。 カヒミさんはアダムスファミリーのようなお城で暮らしたい、世間と常識が真逆であっても家族の中では愛や信頼が成り立ち、幸せに暮らしていると言う姿が理想的とおっしゃっていました。アルバム「クロコダイルの涙」収録の「superfreak」はまさにその世界を彷彿とさせます。 私も赤い絨毯に蜘蛛の巣のはった不気味な古城に暮らしていた前世があると思う。世の人の不気味に思うものが私の美を感じるもの。 お気に入りキャラはイケてるいとこのモップさんとペットの賢いハンドくんです。可愛すぎ。 Nell(1994) ジョディ・フォスター主演。ノースカロライナ州の深い山奥、美しい、湖のほとりにある木でできた家。そこに住む言葉が不自由な現代版狼少女のネルと医師のジェリー、心理学者ポーラ三人の心の交流・家族愛が不器用に育つ過程を描いた物語。体は大人だけど心は幼児でもない、小さな子猫でもない、不思議な存在であるネルと関わることで、常識の中で生きてきた普通の大人の男女二人が、一人の生き物としてそれぞれネルを守ろうと変わり始める姿に胸を打たれる。 私はなぜか小さい時から泉や水辺で水浴するという行為やシーンがとても好きなのですが、ネルが夏の夕方、森の中の湖で泳ぐシーンがすごく好きです。なんだろう、体が溶けて揺れて大気と水と一体になるような陶酔感。 真っ当に育った人間ではない存在であるネルが社会に復帰するために街に出るシーンは人々の好奇な目線やからかいに胸が苦しくなるのだけど、それをも乗り越えて人生は変化をし続けながら続いていく。目と心を世俗の汚れから洗ってくれるような作品。 Digging to China (1998) 実家にいた時衛星放送で偶然録画してすごく気に入った作品。まず登場人物全員の衣装やメイクや背景が半端なく可愛くて感心する。(一番の推しは主人公のお姉さんが妹捜索時に着ていた透明に白のドットの雨ガッパ) 思春期前の少女と知的障害ゆえに少年のような心を持った大人の男性の不思議な友情を描いた素敵な作品。 リボンのついたキャンディーのように可愛くて、でも油断してたら包み紙で手を切ってしまって血が滲むような、なんとも言えない純粋さと可愛らしさが混ざった妙味ある童話みたいな映画。大好き。 かぐや姫の物語 (2013) あまりにも打ちのめされるので気軽に繰り返し見たいという作品ではないけれど、強大な力を持っているので選ばざるを得ない。 鬱病から社会復帰するときにリワーク施設に通っていて、そこでのプログラムで映画鑑賞というものがあり、月に二、三回スタッフさんの持ってきたDVDを見ていて出会いました。 もう、上映後は泣きに泣いて震えて頭が働かないくらい衝撃的でした。 このDVDを持ってきた支援員さんに、私が泣きながら「○○さん、これ。私、わかった」というと、彼女も目を潤ませながら笑顔でうなづいてくれたことを覚えてる。 これは竹取物語という昔話の単なるリバイバルではなく、「この地球で生きるとはどういうことなのか」「人間は死んだらどうなるのか」を描いた物凄く重い作品です。 これは、「この世に生まれてきて、自分を愛してくれた両親が望む娘の幸せと自らが望む幸せが合致せず、親のためにとひたすら自分を殺し続けた結果、苦しさに耐えきれなくなり自殺に至る娘の生涯」を描いた作品なの��す。 姫が帝に抱きしめられて瞬間移動ができているのは、もう��分死の世界に行っているからです。生身の人間にあんなことはできません。最後に月の使者が迎えに来るのは文字通り死の世界からのお迎えです。兵士たちの放つ矢は全て花になってしまう。死の前にはどんな権力も力も通用しません。 羽衣を着てしまえば地球でのこと(生きていた時のこと)を全て忘れる、躊躇した姫に親の愛で動けるようになったおじいさんとおばあさんが駆け寄ったとき、「ととさま、かかさま!!」と泣きながら振り返り、二人に抱きつきながら「離れたくない!!」と叫ぶ姫のセリフは、「死にたくない!!」という生への執着、生への恋慕の叫びなのです。 死んだら無の世界に行きます。生きていた頃の記憶は全て忘れて、喜びも痛みも悲しみも何もない光に満ちた世界に行くのです。 姫が地球を飛び立ち、宇宙を月に向かって進んでいるとき、ふっ、と振り返って青い地球をかえり見たとき。一粒涙を流したのは、喜びも悲しみも苦しみも全てが咲いては枯れ、沸き起こり、繰り返されている、生の世界の営みを愛おしく思う心の表れでしょう。 今生きていることが途方もなく尊いことだってことは普段、忘れてしまいがちなのですが、見た後にそれを思い出して自分を抱きしめたくなるような凄い映画です。 中国の植物学者の娘たち(2006) フランスとカナダ合作映画。監督は中国の方ですが同性愛を描いた作品のため中国では撮影許可が降りず、ベトナムで撮影されたもの。 映像も俳優さんたちも風景も全てが物凄く美しいけれど、物凄く悲しいストーリー。二人の愛が本物であったが故に、その愛の花が咲く大地が中国であったというだけで最後、二人は死刑にされてしまいます。 私は植物が好きなので画面に溢れんばかりに写り続ける緑と水と土の香りにとても癒されます。二人が出会い、互いに恋心を抱くようになり、少女のよう���淡い確かめ合いの時期を経てむせかえるような花と緑の中で激しく結ばれる。しかしその愛はこの人生では許されないものだった。関係が露見した二人は不幸になり、周囲から孤立し、ラストは死に別れるというとても辛い結末。 人間の幸福とは、国家とはなんなんだろうか?考えざるを得ません。 私は異性愛者ですが、幼い頃から同性愛者の人たちに不思議なシンパシーを感じていました。なんなら、そこらじゅうに在る異性愛よりも日の目を見ない同性愛の方が純粋であるとも思っていた。 どうして、同じ性別の人を愛しただけで罰せられなければいけないのか理解不能でした。愛の感情は人間に等しく���えられているものなのに。 見た後悲しくて胸が潰れそうになるので、これも気軽に何度も見ようとは思えないけれど、しかし心に残る作品です。
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最近遊んだ面白かったゲーム
・未解決事件は終わらせないといけないから
登場人物の発言をタイムライン順に並べ替えて事件の真相を解明していくゲーム。
難しそう…と思ったけど口調、二人称などから誰の発言か想像しやすくて見た目ほど難しくなかったし面白かったです。
3時間程度でクリアできる上質な短編でした。
・ファミレスを享受せよ
ストアページの概要で雰囲気好きかもと感じたら期待に応えたものが出てくると思う!
深夜のファミレスで起こる不思議なお話。黄色と青で表現されるアートワークが好き…ちょっと難しかったパズルが一部あって攻略みました…
SF(すこしふしぎ)なお話が面白かった。こちらも3~4時間ほどでクリアしました。
・World End Diner
人類が滅亡した世界でどうぶつ相手にレストランを経営するゲーム
料理を提供して掃除して空いてる時間で調理して…とひたすらワンオペで忙しい!
お店を開ける時間は自由なので、きょうは店を休んで料理を作る日…と決められるしペナルティなどもないのだけど休むのが怖くて毎日めちゃくちゃに働いてしまう!ワーカーホリックか?
ドット絵の家具が可愛くて配置にこだわってしまう。配置モードは時間が止まるので自由にレイアウトできて楽しいです。
人間さんが滅びた世界でロボットとどうぶつだけいればいい
・Travellers Rest
ファンタジーな酒場を経営するゲーム
素材を集めたりクラフトしたりお酒を仕込んだり接客したり暴れる客をモップでしばいたりする。お客様困ります!
2階を宿屋として提供できたりアルバイトを雇うことができたりやることが多くて楽しい。
早期アクセスなのでまだちょっと遊びにくいところがあるけど楽しいです。
酒場の女主人っていいよね…
以上!もしかして全部ドット絵のゲーム?私は…ドット絵のゲームが大好きすぎるから…
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取るに足らないプライドが自分にもまだあった事を知った。あとは人の価値観に左右される自分もいることを知った。
今朝、突然、XXX行ける?と言われた。
突発的に行きたくないと思った。なぜなら普通にやることがあったからだ。業務で。それでも行って欲しいと言われたので行った。
電車は長かった。六本木から乗り、麻生で乗り換えて清水あいりがよくネタでやっている湘南新宿ラインに乗車をした。勉強のために持っていた英語の参考書を手に取って、10Pくらい勉強を終えた頃、到着した。
タクシーは掴まらなかった。タクシー配送サービスGOを使って���掴まらなかったので、走ってバスを捕まえて、最寄りの駅から走って5分ほどかけて到着したのだった。
そこからは比較的暇だったが、何人か初めて会う人が多く、挨拶をできたことは良かったが、振り返ってみても本来やりたかったことは出来ていない。
この時間が無駄にならないように、入口のモップがけをした。どうせみんな歩いて汚くはなると言われながら、掃除をした。なぜやる気を出したのかと言うと、誰かは見てくれていることを長期的に実証してみたかったからだ。誰かが「ありがとう」と言ってくれて、誰かの為になったことを後から感じられるようにしたかったからだった。
そうこうしていたら、「昇格者の皆さん」がやってきた。そこから気分は最悪だった。肉を切る俺、手持ち無沙汰になっている同期。この対比はなんだ。
「お!(俺)なんで居るの?」と言われた時の気持ちたるや、今すぐ土足でプールに入ってらその会をめちゃくちゃにしてやろうと思った位の衝動が駆け巡った。
なんでいるのか?そんなこと聞くのか?
てめぇらが食べる肉を切らされてるからに他ならないだろクソ。写真撮っていいって、俺のクソみたいな姿の写真を撮りたいのか?
ああ、自分にこんな悔しいと思う気持ちは本当にあったんだな。統括部長からも、写真撮ろうと言われたが、そんな写真どこで使うんだよ、という言葉はグッと飲み込んだ。
もちろんポジティブに捉えれば、「今まで話せなかった人との話せる機会になった」とは言える。がしかし、一方で、片や参加者として招待をされた同期と、片や駅から普通のバスに乗り、走ってきて、別に評価されるでもない手伝いをする自分が、一瞬本当に嫌いになりかけた。
追い打ちをかけたのはこれだけではなく、笑顔で悔しいよと伝えた同期から、「XXXはそのイメージあるよ、笑顔で悔しいって言ってるイメージ」と言われ、本当に死にたくなった。キレたいとかはない。悔しかった。ただ悔しかった。
嫌な付き合いをしなくちゃいけない時代でもないですから、とタクシー運転手は言ってくれた。大介さんは退勤連絡をした時、電話をしてくれて、「いや、どう思ったのかなって感想ききたくて」と連絡をくれた。
俺は後輩にそんなことが出来るだろうか。
いや、できないと思う。
その電話の中で言われた「うちの会社で評価されることと、他社で評価されることは逆転することがある」と言われた。
そうだと思う。自分が今やっていることに価値がない訳じゃないし、クソみたいな経験も全てで自分なんだ。その体験を含めて、人生なんだ。何が起きるかは運。そこから幸せを選び取ろうとするのかは自分次第。そこに尽きる。
取るに足らないプライドを持って、今日も、明日も生きる。それしかないんだと改めて感じた一幕だった。にしても750��のコーヒーは高ぇ。おすすめとかしらん。
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2023.09.17
昨日、27の歳をとり終わって28になった。
この1週間あんまり喉の調子が良くなかった。自宅のエアコンの埃のせいなのか、布団を新しくしたからなのか。それとも職場のエアコンの汚れがひどすぎてなのか。理由はわからないけど、喉だけが辛い!最初はイガイガからの咳みたいなのから始まって、少し良くなったかなぁと思うと今度は喉がやけに乾燥する。これが2、3日前ぐらい。せめて誕生日は万全の体調で迎えたい!弾けたい!と思っていた。この時点では。
家にある以前病院から処方された薬を漁って、効きそうなのを飲んでみるんだけど、これがいまいち反応が良くなかった。くそー。熱はどうだろうと思って測ってみるんだけど6度8部を中心に1部上がって6度9部が最高でその1度の間を行ったり来たりしている。身体は元気。これで7度を超えて熱が出るようなら安静にしようかぁ、、と諦めもつくんだけど、ふと熱上がったかも、、と思って測ってみると6度4部なんて数字が出るもんだからなんなんだ!と体温計に突っ込みたくなる。意味ない、ごめん体温計。
もしやもしや、、と思ってコロナの検査もしてみたけれど陰性。ホッとする。
誕生日当日の話に戻る。朝起きると喉の調子は咳と痰だけになっている。朝から家の掃除にかかる。洗濯機を回している間にモップをかけて掃除機で吸い取る、あらゆるところにハンディモップをかける、鏡たちを磨く、お風呂を洗う、洗面台も洗う、エアコンのフィルター���掃除機をかける、ビリたんのお家を綺麗に洗う、洗濯を干す、母の実家から持ち帰ってきた木箱にニスを塗る。ああ、これを1時間強でやり切るスッキリさと言ったら。前にも書いたかもしれないが、掃除ほど発散できることはない気がする。自分がスッキリする空間にいられることが何よりの安堵。Kくんからプレゼントをもらってお寿司を食べにいく。安定の光り物しか頼まない。大好き青魚。ビレヴァン買放題も開催してくれた。ありがとうKくん。体調があまり良くないため長めの昼寝をとる。起きると喉が少し悪化している、、、くそう。
夕飯を食べに出かけたらお目当てのお店は謎の定休日。でも、この体調で美味しく食べられなかったと思うから良かったのかもしれない。
早めにヨガをして眠る。夜中に喉の調子がおかしくて何度か起きる。熱を測って6度9部。ここで、この文章の書き初めに戻るのだ。夜中3回は苦しくて起きた。朝のアラームで起きて熱を測ると6度8部、、まぁこんなもんか。とヨガをして支度を始めるも咳が止まらない。それもゴワッホゴワッホグェフォングェフォンみたいな変な痰も絡まってゴッゴッと喉の奥が汚く鳴るかんじ。あーやだやだ。でも、仕事に行きたい。行ったら止むんじゃないかという期待も一応添えて電車に乗り込む。
店に着いてももちろん席は止まることなく特急スピードで加速して止まらなくなっていく!これは人を不安にさせる。薬を調べてくれたり教えてくれたりする上司ITさんありがとうございました。角刈りでいかにも曲がったことが嫌いだ!という想いが溢れている彼の性格が好きだ。嘘がなくて最高だ。話がそれた。
ということで、出勤して2時間ぐらい働いて(2時間ぐらい店でゴホゴホして)帰ってきた。日曜日にやってる病院を見つけたので電車の中で予約をとる。ああ良かった、病院にいける。
診断は気管支炎。調べるとそんなに大した病気ではなさそうだけど、こりゃ辛いもんだ。吸引機も使い方がよくわからなくて、さっきやってみたもののきっと間違えてる。K君が帰ってきたら夕飯を食べてそしたら薬が飲める。シールも早く貼りたい。
夜中に手を組みどうか!喉が起きたら良くなってますように!と願をかけたんだけど、手遅れになる前に病院に行きなさいの合図が今日示されたような気がする。こんな今、苦しくて眠れない布団の中から指を動かしている。
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車愛すごめ
あんまりにも暑くて、結局あれから洗車行けてないんですが、車好きの後輩と話してたら、夏場は洗車するぞって日は朝の4時に起きてるそうですw 起きて着替えたらすぐ自宅の庭で手洗い洗車をしはじめ、6時前には拭き上げまで完了させるんですよ!って言ってて、ガチ勢は違うな、睡眠時間まで削っていくのかと尊敬しましたw 確かに、洗車機は傷がつくって言われますもんね。自分はそんなに気にした事はないんですが、車好きからしたら大事ですよね。手洗い一強になるわそりゃ…。 でも、個人的には洗車機好きなんですよね。子どもの時はモップお化けに車ごと食べられるような恐怖感があったんですが、大人となった今は最早アトラクションのように楽しめるw 感覚としてはパニック映画のアトラクションみたいで楽しいww もちろん、真夏と真冬以外なら手洗い洗車するのもすきですけどねw
うちのアパートにはワンちゃんの足を洗う用に駐車場にシャワーが設置されてるんですが、春先にそのシャワーで洗車してるツワモノがいました。 その水道代どこが支払うんだろうって疑問に思いましたが、突っ込んだら負けだと思って目を合わせないようにしましたが…物凄い気まずかったですww 洗車しながらこっちをガン見してくるし、なんなら水がちょっとかかってるし…。 しらべたら駐車場のシャワーで洗車して逆ギレしてるおじさんいて、しかもうちの近所ですごいヤダ…w 自分で洗車したいなら洗車場にいくか、庭か車庫付きの一軒家を買ってやるのが無難ですので是非そうして欲しいですね…。
ちなみに、洗車回数を減らせるからと後輩からゼロシリーズもらいました。 使いかけだけど、愛車はコーティングに出してるから不要だそうで。 たしかにこのゼロウォーター使い始めてから汚れづらいなという感じはあります。
洗車場でふきつけるのは憚られるので、自宅かえってきてからいつも仕上げしてるんですが、良い感じですね。 こういう時だけ、やっぱり洗車場つきの庭付き一戸建てほしくなりますねw
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0426-岬さん
岬さんは名前の通り、海の近くで生まれ育ったたらしい。海街の波の音や、人柄の暖かさが伝わるような思い出話を私によく聞かせてくれていたが、平気で腰の高さほどまで雪が積もるようなこの街へやってきた理由を、「店長のせいだ」といってそれ以上に話そうとはしなかった。 長い指で店のカウンターに設置されたパソコンのキーボードを叩きながら、タバコを口に咥えていた岬さんに「先輩とは言えど、客前で堂々と喫煙されるのは」と声をかける。 もう閉店間際で客はもういないことを、先ほど明日の朝に向けての作業をしながら確認したが、あまりにも 優雅なそれを見てついそう言ってしまった。 客はもういないじゃないの、と笑いながら、近くに置いていた携帯灰皿でそれをもみ消す彼に 「いや香水屋からタバコの香りがするのもおかしいですよ」と言ったところで、閉店時間を知らせるように、レジの横の時計が20時00分に変わった。 カウンターの下に備え付けれられた便利なスイッチをその長い指が押して、店のシャッターが閉まっていく。 同じシフトに入った時、岬さんは気がつくと顧客情報が詰まったパソコンと共にこうしてタバコを吸いながら閉店を待っている。 「よく店長に怒られてませんよねえ」と言いながら、清掃用のモップを取るために、自分もカウンターへ入る。煙の香りが私にも纏わりつくのがわかった。 カウンターの奥に見えないように設置された古くなったロッカーを力いっぱい開けてモップを取り出す。ついでにロッカーの扉にかけられた清掃のチェックに印をつけて、閉める。そして振り返ると、道を塞ぐように岬さんが立っていた。 「知りたい?何で店長が気がつかないか」 普段の流れるような態度とは違って、毅然とそして冷たくそれでも何か考えがあるようなそんな様子だった。 私は何故かそれを聞いて、海と共に育ってきたとは思えない、その白い腕の下を強引にくぐり「まあ、秘密があったほうが岬先輩らしいんじゃないですか」と、清掃のために店の隅の方へ向かった。 岬さんは、私の背中に向かって「なんだよそれ」と笑った。
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ふれたら消えるすべてに
大したことないと言って欲しかったのだと思う。だけど同時に大したことだと思って欲しかった。いつだって相反する感情を同じだけもっていて、あっちやこっちに引っ張られる。人間関係ってはじめるのはお気楽なのに終わるのは泥沼。いつだって。
夜の雨の片側3車線ある国道を運転するのは怖い。よく分かった。思い立ったが吉日、本屋へ行こうとハンドルを握ったはいいものの、横道に逸れきゃいけないタイミングを間違えて永遠に左折出来ず、嫌な汗が背中をつたった。大体の名古屋人は初心者マークに優しくない。
夜10時前の本屋は人はまばらで、白熱光でぱきりと照らされていた。今まで走ってきたのが本当に国道なのか疑うほど街灯がなかったのでギャップにやられる。
特に買いたい本があった訳では無いけど、本が欲しかった。なぜか文庫本コーナーには私だけしか居なかったのと、店員さんがモップをかけてたり、レジで小銭を数える音がしたり、明らかな締め作業をしているのが合わさり、妙にプレッシャーを感じて、目に付いた本をせかせかとレジに持っていく。ついで、というか本当はメインのレターセットも一緒に買って外に出る。幸い雨が止んでいたのと10時代に差し掛かっていたおかげで、帰りは行きの何倍も運転しやすく快適だった。
20歳の時、早く25歳になりたかった。25歳の今、早く30歳になりたいと思う。どうせ30歳になったら早く35歳になりたいなんて思うんだろう。戻りたい過去がひとつもない代わりにいつも生き急いでいる。
私たちいつからおばさんになるんだろう。まだ若い女の気持ちでいるけど、もう10代から見たらおばさんなのかな。歳をとることはあんまり怖くないけど、おばさんになるのは怖い。きっとおばさんもすぐに板について楽しいだろうに。
それでも私が歳をとりたいのは、いつだって自分の年齢が窮屈だからだ。周りの声をぜんぶ一蹴出来るぐらいのびのび生きたいし、そういう風にしか生きられないと認められたい。欲しいものは若さからくる美貌じゃなくて、経験値からくる色気なのだ。
若い女で許されてきたあれもそれももうすぐ失う。だからこそ、自ら若い女に成り下がって安売りせず、私として見て貰えるように教養を身につけていきたい。そういうのが20そこそこの時は好きだったはずなのにな、いつの間にか楽な方に流されていた。
隣人が友人を連れ込んでいるので、きっと今夜はパーティだろう。必然的に私も夜更かしするはめになる。負け��と大音量で映画でも流すかな。雨の夜なのに静かにしてくれないなんて最低。
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ネトフリ「Sweet Home 僕と世界の絶望」
視聴完了。
1-1…めっちゃ鼻血出るやん
1-2…スタンガンでそんな戦えるんか?ほんでめっちゃ鼻血出るやん。尋常じゃない量w
1-3…そろそろメガネの人の武器が何で刀なのか説明してもらってもいいですか←
刀を指で弾いて音出した所めっちゃ笑った🤣
1-4…突然のララクロフト降臨🤣
1-5…刀の人、めちゃくちゃカッコいいやん🤣ヤクザが坂口憲二と原田龍二を足した顔にしか見えない件←
1-6…モップじーさん🤣韓国ドラマって喫煙シーン多すぎ。女性喫煙者が多いのかしら。
1-7…怪物化じゃなくて盲腸🤣女子高生がとにかくうるさいwいじめっ子のいじめる理由がようわからん。理由なんて無いって事?皮肉の表現がレベル高すぎてわからん←
1-8…なぜ、鼻血じーさんは隔離しないんだろーw妊娠してるのにアグレッシブすぎ。ここで新キャラ?一番戦闘能力の高い刀が退場…去り方もかっけー🥲笑
1-9…変なチンピラでてきたー😟主人公髪切るのうまーwかわいいー。ララクロフト元特殊部隊!?どんだけー
1-10…皆の名前を最後まで覚える事ができなかった←アメーバみたいなクリーチャーは誰だったの?主人公がセフィロス化して初めから共に行動してきたベースのお姉さんが倒そうとするの草。感動シーンでごめんなさいですが、車椅子の人こんなハゲてたっけ?と思ったのは誰?私です←クソ
最後の原田龍二は顔の火傷消えてたから、発症してるって事?すごい途中で終わりましたシーズン1。
私としてはイカゲームの方が次!次!ってなりました。今回も1.5倍速で最後まで一気見。
ただ1.5倍速だと「どうなってるの?」というシーンが多々あり、巻き戻して見るって事を何度か繰り返しましたw
何が起きてるのかよくわからないシーンが多々ありました。中盤まで見て、ここまで見たから最後までみるかー…ってモチベーションでした。
大体皆鼻血出してたから、感染を免れるのは難しいって事なんでしょうね。感染を15日耐えきると、人間に危害を加えないモンスターの誕生って事で軍が実験してたけど何の実験だったのでしょう。
軍が人類をウイルスから救う為の実験にしてはあまりにも悪者描写ですが、私としては色んな形のモンスターになるのは何でなの?という疑問しかなかった😂
あれだけの鼻血を出しても死なないって事は、血液を大量に作れたり傷をものすごい速さで治癒できる=細���再生のスピードが速い=長くは生きられない、という事なのかなー。
以上一気見���感想でした。
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【SPN】庭師と騎士
警告:R18※性描写、差別的描写
ペアリング:サム/ディーン、オリキャラ/ディーン
登場人物:ディーン・ウィンチェスター、サム・ウィンチェスター、ボビー・シンガー・ルーファス・ターナー、ケビン・トラン、チャーリー・ブラッドベリー、クラウス神父(モデル:クラウリー)
文字数:約16000字
設定: 修道院の囚われ庭師ディーン(20)と宿を頼みに来た騎士サム(24)。年齢逆転���中世AU。
言い訳: 映画「天使たちのビッチナイト」に影響を受けました。ボソボソと書いてましたがちょっと行き詰まり、詰まってまで書くほどのものじゃないので一旦停止します。
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自分のことなら肋骨の二本や三本が折れていたとしても気づかないふりをしていられるが、部下たちを休ませる必要があった。
王国騎士の象徴である深紅のマントは彼ら自身の血に染められ、疲労と傷の痛みとで意識がもうろうとしている者も数名いた。何よりも空腹だった。狩りをしようにも、矢がなく、矢を作るためにキャンプを張る体力もない。 一度腰を下ろせばそこが墓地になるかもしれなかった。 辺境の村を救うために命じられた出征だった。王はどこまで知っていたのか……。おそらくは何も知らなかったのに違いない。そうだと信じたかった。辺境の村はすでに隣国に占領されていた。彼らは罠にかけられたのだった。 待ち構えていた敵兵に大勢の仲間の命と馬を奪われ、サムは惨めな敗走を余儀なくされた。 森の中を、王城とは微妙にずれた方向へ進んでいるのに、サムに率いられた騎士たちは何もいわなかった。彼らもまた、サムと同じ疑いを胸に抱いていたのだ。全ては王に仕組まれたのではないかと。 誰一人口には出さなかったが、森の中をさ迷うサムに行き先を尋ねる者もいなかった。 なけなしの食糧を持たせて斥候に出していたケビンが、隊のもとに戻ってきた。彼は森の中に修道院を発見した。サムはその修道院に避難するべきか迷った。森は王国の領内だ。もしも王が裏切っていた場合、修道院にまで手を回されていたら彼らは殺される。 だが、このままでは夜を越せない者もいるかもしれなかった。サムは未だ六人の騎士を率いていて、王国よりサムに忠実な彼らを何としても生かさなければならない。 サムはケビンに案内を命じた。
◇
ディーンは自分の名前を気に入っていたが、今ではその名前を呼ぶ者はほとんどいなかった。 修道院では誰もがディーンのことを「あれ」とか「そこの」とか表現する。もしくは彼自身の職業である「庭師」とか。彼自身に、直接呼びかける者はいない。なぜなら彼は耳が聞こえないし、口も利けないから。 ディーンは今年で二十歳になる……らしい。彼は子供のころに両親を盗賊に殺されて、もともと身を寄せる予定だったこの修道院に引き取られた。ただし支払うべき寄付金も盗賊に奪われたので、修道士としてではなく庭師として働いて暮らしている。 夜中、ディーンはフラフラになりながら修道院を出て、納屋に帰り着いた。家畜小屋の横の納屋が彼の住処だ。神父が彼に酒を飲ませたので、藁の下に敷いた板のわずかな段差にも躓いてしまった。 そのまま藁の中にうずくまって、眠ってしまおうと思った時だ。納屋の戸の下の隙間から、赤い炎の色と複数の人影がちらついて見えた。 ディーンは、静かに身を起こした。少し胸やけはするが、幻覚を見るほど酔ってはいない。ディーンがいる納屋は、修道院の庭の中にある。修道士たちをオオカミやクマから守る塀の、内側だ。修道士たちは夜中にうろついたりしないから、この人影は外部からの――塀の外、森からの――侵入者たちのものだ。 門番の爺さんは何をしていたのか。もちろん、寝ているんだろう、夜更かしするには年を取りすぎている。今までも修道院が盗賊被害には遭ったことはあるが、こんな夜中じゃなかった。オオカミにとってはボロを着ていようが聖職者のローブを着ていようが肉は肉。強襲も山菜取りも日差しの入る間にやるのが最善だ。 では何者か。ディーンはそっと戸を開けて姿を見ようとした。ところが戸に手をかける間もなく、外から勢いよく開けられて転がり出てしまう。うつ伏せに倒れた鼻先に松明の火を受けてきらめく刃のきっさきを見て、そういえば、神父に持たされたロウソクが小屋の中で灯しっぱなしだったなと気づく。 「こそこそと覗き見をしていたな」 ざらついて低い声がディーンを脅した。ディーンはその一声だけで、彼がとても疲れて、痛みを堪えているのがわかった。 「やめろ、ルーファス! 何をしている」 若い男の声がした。ディーンを脅している男は剣のきっさきを外に向けた。「こいつが、俺たちを見張っていた。きっと刺客だ。俺たちがここに来るのを知っていて、殺そうとしてたんだ」 刺客、という言葉に、側にいた男たちが反応した。いったい何人いるんだ。すっかりと敵意を向けられて、ディーンはひるんだ。 「馬鹿な、彼を見ろ。丸腰だ。それに刺客なら小屋の中でロウソクなんて灯して待っているわけがない」 若い声の男が手を握って、ディーンを立たせた。俯いていると首から上が視界にも入らない。とても背の高い男だった。 「すまない、怖がらせてしまった。我々は……森で迷ってしまって、怪我を負った者もいる。宿と手当てが必要で、どうかここを頼らせてもらいたいと思って訪ねた」 背の高さのわりに、威圧的なところのない声だった。ディーンが頷くのを見て、男は続けた。 「君は――君は、修道士か?」 ディーンは首をかしげる。「そうか、でも、ここの人間だ。そうだろ? 神父に会わせてもらえるかい?」 ディーンはまた、首をかしげる。 「なんだ、こいつ、ぼんやりして」 さっき脅してきた男――闇夜に溶け込むような黒い肌をした――が、胡乱そうに顔をゆがめて吐き捨てる。「おお、酒臭いぞ。おおかた雑用係が、くすねた赤ワインをこっそり飲んでいたんだろう」 「いや、もしかして――君、耳が聞こえないの?」 若い男が自分の耳辺りを指さしてそういった��で、ディーンは頷いた。それから彼は自分の口を指さして、声が出ないことをアピールする。 男の肩が一段下がったように見えて、ディーンは胸が重くなった。相手が自分を役立たずと判断して失望したのがわかるとき、いつもそうなる。 彼らは盗賊には見えなかった。何に見えるかって、それは一目でわかった。彼らは深紅の騎士だ。王国の誇り高い戦士たち。 幼いころに憧れた存在に囲まれて、これまで以上に自分が矮小な存在に思えた。 「聞こえないし、しゃべれもしないんじゃ、役に立たない。行こう、ケビンに神父を探させればいい」 疲れた男の声。 抗議のため息が松明の明かりの外から聞こえた。「また僕一人? 構いませんけどね、僕だって交渉するには疲れ過ぎて……」 「一番若いしまともに歩いてるじゃないか! 俺なんか見ろ、腕が折れて肩も外れてる、それに多分、日が上る前に止血しないと死ぬ!」 ディーンは初めて彼らの悲惨な状態に気が付いた。 松明を持っているのは一番背の高い、若い声の男で、彼はどうやら肋骨が折れているようだった。肩が下がっているのはそのせいかもしれなかった。ルーファスと呼ばれた、やや年配の黒い肌の男は、無事なところは剣を握った右腕だけというありさまだった。左半身が黒ずんでいて、それが全て彼自身の血であるのなら一晩もたないというのも納得だ。女性もいた。兜から零れた髪が松明の炎とそっくりの色に輝いて見えた。しかしその顔は血と泥で汚れていて、別の騎士が彼女の左足が地面に付かないように支えていた。その騎士自身も、兜の外された頭に傷を受けているのか、額から流れた血で耳が濡れている。 六人――いや、七人だろうか。みんな満身創痍だ。最強の騎士たちが、どうしてこんなに傷ついて、夜中に森の中をゆく羽目に。 ディーンは松明を持った男の腕を引っ張った。折れた肋骨に響いたのか、呻きながら彼は腕を振り払おうとする。 「待って、彼、案内してくれるんじゃない? 中に、神父様のところに」 女性の騎士がそういった。ディーンはそれを聞こえないが、何となく表情で理解した振りをして頷き、ますます騎士の腕を引っ張った。 騎士はそれきりディーンの誘導に素直についてきた。彼が歩き出すとみんなも黙って歩き出す。どうやらこの背の高い男が、この一団のリーダーであるらしかった。 修道院の正面扉の鍵はいつでも開いているが、神父の居室はたいていの場合――とりわけ夜はそうだ――鍵がかかっている。ディーンはいつも自分が来たことを示す独特のリズムでノックをした。 「……なんだ?」 すぐに扉の向こうで、眠りから起こされて不機嫌そうな声が聞こえてほっとする。もう一度ノックすると、今度は苛立たし気に寝台から降りる音がした。「なんだ、ディーン、忘れ物でもしたのか……」 戸を開いた神父は、ディーンと彼の後ろに立つ騎士たちの姿を見て、ぎょっとして仰け反った。いつも偉そうにしている神父のそんな顔を見られてディーンは少しおか��かった。 ディーンは背の高い男が事情を説明できるように脇にのいた。 「夜半にこのような不意の訪問をして申し訳ない。緊急の事態ですのでどうかお許し頂きたい。私は王国騎士のサミュエル・ウィンチェスター。彼は同じく騎士のルーファス。彼は重傷を負っていて一刻も早い治療が必要です。他にも手当と休息が必要な者たちがいる」 神父は、突然現れた傷だらけの騎士たちと、さっき別れたばかりの庭師を代わる代わる、忙しなく視線を動かして見て、それから普段着のような体面をするりと羽織った。深刻そうに頷き、それから騎士たちを安心させるようにほほ笑む。「騎士の皆様、もう安全です。すぐに治癒師を呼びます。食堂がいいでしょう、治療は厨房で行います。おい」 目線でディーンは呼びかけられ、あわてて神父のひざ元に跪いて彼の唇を読むふりをする。 「治癒師を、起こして、食堂に、連れてきなさい。わかったか?」 ディーンは三回頷いて、立ち上がると治癒師のいる棟へ駆け出す。 「ご親切に感謝する」 男のやわらかい礼が聞こえる。「……彼はディーンという名なのか? あとでもう一度会いたい、ずいぶんと怖がらせてしまったのに、我々の窮状を理解して中へ案内してくれた……」 ディーンはその声を立ち止まって聞いていたかったが、”聞こえない”のに盗み聞きなどできるはずがなかった。
◇
明け方にルーファスは熱を出し、治癒師は回復まで数日はかかるだろうといった。サムは騎士たちと目を合わせ���。今はまだ、森の深いところにあるこの修道院には何の知らせも来ていないようだが、いずれは王国から兵士が遣わされ、この当たりで姿を消した騎士たち――”反逆者たち”と呼ばれるかもしれない――がいることを知らされるだろう。俗世から離れているとはいえ修道院には多くの貴族や裕福な商家の息子が、いずれはまた世俗へ戻ることを前提にここで生活している。彼らの耳に王宮での噂が届いていないことはまずあり得なく、彼らがどちらの派閥を支持しているかはサムにはわからない。もっとも王が追っている失踪騎士を庇おうなどという不届きな者が、たくさんいては困るのだった。 出征の命令が罠であったのなら、彼らは尾けられていたはずだった。サムの死体を探しに捜索がしかれるのは間違いない。この修道院もいずれ見つかるだろう。長く留まるのは良策ではない。 かといって昏睡状態のルーファスを担いで森に戻るわけにもいかず、止む無くサムたちはしばらくの滞在を請うことになった。 修道院長のクラウス神父は快く応じてくれたが、用意されたのは厨房の下の地下室で、そこはかとなく歓迎とは真逆の意図を読み取れる程度には不快だった。彼には腹に一物ありそうな感じがした。サムの予感はしばしば王の占い師をも勝るが、騎士たちを不安させるような予感は口には出せなかった。 厨房の火の前で休ませているルーファスと、彼に付き添っているボビー���除く、五人の騎士が地下に立ち尽くし、ひとまず寝られる場所を求めて目をさ迷わせている。探すまでもない狭い空間だった。横になれるのは三人、あとの二人は壁に寄せた空き箱の上で膝を枕に眠るしかないだろう。 「お腹がすいた」 疲れて表情もないチャーリーが言った。「立ったままでもいいから寝たい。でもその前に、生の人参でもいいから食べたいわ」 「僕も同感。もちろんできれば生じゃなくて、熱々のシチューに煮込まれた人参がいいけど」 ガースの言葉に、チャーリーとケビンが深い溜息をついた。 地下室の入口からボビーの声が下りてきた。「おい、今から食べ物がそっちに行くぞ」 まるでパンに足が生えているかのように言い方にサムが階段の上に入口を見上げると、ほっそりした足首が現れた。 足首の持ち主は片手に重ねた平皿の上にゴブレットとワイン瓶を乗せ、革の手袋をはめたもう片方の手には湯気のたつ小鍋を下げて階段を下りてきた。 家畜小屋の隣にいた青年、ディーンだった。神父が彼を使いによこしたのだろう。 「シチューだ!」 ガースが喜びの声を上げた。チャーリーとケビンも控え目な歓声を上げる。みんなの目がおいしそうな匂いを発する小鍋に向かっているのに対し、サムは青年の足首から目が離せないでいた。 彼はなぜ裸足なんだろう。何かの罰か? 神父は修道士や雑用係に体罰を与えるような指導をしているのか? サムは薄暗い地下室にあってほの白く光って見える足首から視線を引きはがし、もっと上に目をやった。まだ夜着のままの薄着、庭でルーファスが引き倒したせいで薄汚れている。細いが力のありそうなしっかりとした肩から腕。まっすぐに伸びた首の上には信じられないほど繊細な美貌が乗っていた。 サムは青年から皿を受け取ってやろうと手を伸ばした。ところがサムが皿に手をかけたとたん、びっくりした彼はバランスを崩して階段を一段踏みそこねた。 転びそうになった彼を、サムは慌てて抱き止めた。耳元に、彼の声にならない悲鳴のような、驚きの吐息を感じる。そうだ、彼は耳が聞こえないのだった。話すことが出来ないのはわかるが、声を出すこともできないとは。 「急に触っちゃだめよ、サム!」 床に落ちた皿を拾いながらチャーリーがいう。「彼は耳が聞こえないんでしょ、彼に見えないところから現れたらびっくりするじゃない」 「ディーンだっけ? いや、救世主だ、なんておいしそうなシチュー、スープか? これで僕らは生き延びられる」 ガースが恭しく小鍋を受け取り、空き箱の上に並べた皿にさっさと盛り付けていく。階段の一番下でサムに抱き止められたままのディーンは、自分の仕事を取られたように見えたのか焦って体をよじったが、サムはどうしてか離しがたくて、すぐには解放してやれなかった。 まったく、どうして裸足なんだ?
修道士たちが詩を読みながら朝食を終えるのを交代で横になりながら過ごして待ち、穴倉のような地下室から出て騎士たちは食堂で体を伸ばした。一晩中ルーファスの看病をしていたボビーにも休めと命じて、サムが代わりに厨房の隅に居座ることにした。 厨房番の修道士は彼らがまるでそこに居ないかのように振る舞う。サムも彼らの日課を邪魔する意思はないのでただ黙って石窯の火と、マントでくるんだ藁の上に寝かせた熟練の騎士の寝顔を見るだけだ。 ルーファスは気難しく人の好き嫌いが激しい男だが、サムが幼い頃から”ウィンチェスター家”に仕えていた忠臣だ。もし彼がこのまま目覚めなかったら……。自分が王宮でもっとうまく立ち回れていたら、こんなことにはならなかったかもしれない。 若き王の父と――つまり前王とサムの父親が従弟同士だったために、サムにも王位継承権があった。実際、前王が危篤の際には若すぎる王太子を不安視する者たちからサムを王にと推す声も上がった。不穏な声が派閥化する前にサムは自ら継承権を放棄し、領地の大半を王に返還して王宮に留まり一騎士としての振る舞いに徹した。 その無欲さと節制した態度が逆に信奉者を集めることとなり、サムが最も望まないもの――”ウィンチェスター派”の存在が宮殿内に囁かれるようになった。国王派――この場合は年若き王をいいように操ろうとする老練な大臣たちという意味だ――が敵意と警戒心を募らせるのも無理はないとサムが理解するくらいには、噂は公然と囁かれた。何とか火消しに回ったが、疑いを持つ者にとっては、それが有罪の証に見えただろう。 自分のせいで部下たちを失い、また失いつつあるのかと思うと、サムはたまらないむなしさに襲われた。 ペタペタと石の床を踏む足音が聞こえ顔を上げる。ディーンが水差しを持って厨房にやってきた。彼は石窯の横に置かれた桶の中に水を入れる。サムは声もかけずに暗がりから彼の横顔をぼうっと眺めた。声をかけたところで、彼には聞こえないが―― 床で寝ているルーファスが呻きながら寝返りを打った。動きに気づいたディーンが彼のほうを見て、その奥にいるサムにも気づいた。 「やあ」 サムは聞こえないとわかりつつ声をかけた。まるきり無駄ではないだろう。神父の唇を読んで指示を受けていたようだから、言葉を知らないわけではないようだ。 彼が自分の唇を読めるように火の前に近づく。 「あー、僕は、サムだ。サム、王国の騎士。サムだ。君はディーン、ディーンだね? そう呼んでいいかい?」 ディーンは目を丸く見開いて頷いた。零れそうなほど大きな目だ。狼を前にしたうさぎみたいに警戒している。 「怖がらないでいい。昨夜はありがとう。乱暴なことをしてすまなかった。怪我はないか?」 強ばった顔で頷かれる。彼は自らの喉を指して話せないことをアピールした。サムは手を上げてわかっていることを示す。 「ごめん――君の仕事の邪魔をするつもりはないんだ。ただ、何か困ってることがあるなら――」 じっと見つめられたまま首を振られる。「――ない?」 今度は頷かれる。「――……そうか、わかった。邪魔をしてごめん」 ディーンは一度瞬きをしてサムを見つめた。彼は本当に美しい青年だった。薄汚れてはいるし、お世辞にも清潔な香りがするとは言い難かったが、王宮でもお目にかかったことのないほど端正な顔立ちをしている。こんな森の奥深くの修道院で雑用係をしているのが信じられないくらいだ。耳と口が不自由なことがその理由に間違いないだろうが、それにしても――。 水差しの水を全て桶に注いでしまうと、ディーンはしばし躊躇った後、サムを指さして、それから自分の胸をさすった。 彼が動くのを眺めるだけでぼうっとしてしまう自分をサムは自覚した。ディーンは何かを伝えたいのだ。もう一度同じ仕草をした。 「君の? 僕の、胸?」 ディーンは、今度は地下に繋がる階段のほうを指さして、その場で転ぶ真似をした。そしてまたサムの胸のあたりを指さす。 理解されてないとわかるとディーンの行動は早かった。彼はルーファスをまたいでサムの前にしゃがみ込み、彼の胸に直接触れた。 サムは戦闘中以外に初めて、自分の心臓の音を聞いた。 ディーンの瞳の色は鮮やかな新緑だった。夜にはわからなかったが、髪の色も暗い金髪だ。厨房に差し込む埃っぽい日差しを浴びてキラキラと輝いている。 呆然と瞳を見つめていると、やっとその目が自分を心配していることに気が付いた。 「……ああ、そっか。僕が骨折してること、君は気づいてるんだね」 ”骨折”という言葉に彼が頷いたので、サムは納得した。さっき階段から落ちかけた彼を抱き止めたから、痛みが悪化していないか心配してくれたのだろう。サムは、彼が理解されるのが困難と知りながら、わざわざその心配を伝えようとしてくれたことに、非常な喜びを感じた。 「大丈夫だよ、自分で包帯を巻いた。よくあることなんだ、小さいころは馬に乗るたびに落馬して骨を折ってた。僕は治りが早いんだ。治るたびに背が伸びる」 少し早口で言ってしまったから、ディーンが読み取ってくれたかはわからなかった。だが照れくさくて笑ったサムにつられるように、ディーンも笑顔になった。 まさに魂を吸い取られるような美しさだった。魔術にかかったように目が逸らせない。完璧な頬の稜線に触れたくなって、サムは思わず手を伸ばした。 厨房の入口で大きな音がした。ボビーが戸にかかっていたモップを倒した音のようだった。 「やれやれ、どこもかしこも、掃除道具と本ばかりだ。一生ここにいても退屈しないぞ」 「ボビー?」 「ああ、水が一杯ほしくてな。ルーファスの調子はどうだ?」 サムが立ち上がる前に、ディーンは驚くほどの素早さで裏戸から出て行ってしまった。
◇
キラキラしてる。 ディーンは昔からキラキラしたものに弱かった。 木漏れ日を浴びながら一時の昼寝は何物にも得難い喜びだ。太陽は全てを輝かせる。泥だまりの水だってきらめく。生まれたばかりの子ヤギの瞳、朝露に濡れた花と重たげな羽を開く蝶。礼拝堂でかしずいた修道士の手から下がるロザリオ。水差しから桶に水を注ぐときの小気味よい飛沫。 彼はそういったものを愛していた。キラキラしたものを。つまりは美しいもの。彼が持ち得なかったもの。 サムという騎士はディーンが今までに見た何よりも輝いていた。 あまりにもまぶしくて直視しているのが辛くなったほどだ。彼の瞳の色に見入っていたせいで、厨房で大きな音に反応してしまった。幸いサムは音を立てた騎士のほうに目がいってディーンの反応には気づかなかったようだ。 もう一度彼の目を見て彼に触れてみたかったが、近づくのが恐ろしくもあった。
ディーン何某という男の子がこの世に生を受けたとき、彼は両親にとても祝福された子供だった。彼は美しい子だと言われて育った。親というのは自分の子が世界で一番美しく愛らしいと信じるものだから仕方ない。おかげでディーンは両親が殺され、修道院に引き取られる八つか九つの頃まで、自分が怪物だと知らずに生きてこられた。 修道院長のクラウス神父は親と寄付金を失った彼を憐れみ深く受け入れてくれたが、幼い孤児を見る目に嫌悪感が宿っているのをディーンは見逃さなかった。 「お前は醜い、ディーン。稀に見る醜さだ」と神父は、気の毒だが率直に言わざるを得ないといった。「その幼さでその醜さ、成長すれば見る者が怖気をふるう怪物のごとき醜悪な存在となるだろう。無視できない悪評を招く。もし怪物を飼っていると噂が立てば、修道院の名が傷つき、私と修道士たちは教会を追われるだろう。お前も森に戻るしかなくなる」 しかしと神父は続けた。「拾った怪物が不具となれば話は違う。耳も聞こえなければ口もきけないただの醜い哀れな子供を保護したとなれば、教皇も納得なさるだろう。いいかね、ディーン。お前をそう呼ぶのは今日この日から私だけだ。他の者たちの話に耳を傾けてはいけないし、口を聞いてもいけない。おまえは不具だ。不具でなければ、ここを追い出される。ただの唾棄すべき怪物だ。わかったかね? 本当にわかっているなら、誓いを立てるのだ」 「神様に嘘をつけとおっしゃるのですか?」 まろやかな頬を打たれてディーンは床に這いつくばった。礼拝堂の高窓から差し込む明かりを背負って神父は怒りをあらわにした。 「何という身勝手な物言いだ、すでに悪魔がその身に宿っている! お前の言葉は毒、お前の耳は地獄に通じている! 盗賊どもがお前を見逃したのも、生かしておいたほうが悪が世に蔓延るとわかっていたからに違いない。そんな者を神聖な修道院で養おうとは、愚かな考えだった。今すぐに出ていきなさい」 ディーンは、恐ろしくて泣いてすがった。修道院を追い出されたら行くところがない。森へ放り出されたら一晩のうちに狼の餌食になって���んでしまうだろう。生き延びられたとしても、神父ですら嫌悪するほど醜い自分が、他に受け入れてくれる場所があるはずもない。 ディーンは誓った。何度も誓って神父に許しを請うた。「話しません、聞きません。修道院のみなさまのご迷惑になることは決してしません。お願いです。追い出さないでください」 「お前を信じよう。我が子よ」 打たれた頬をやさしく撫でられ、跪いてディーンを起こした神父に、ディーンは一生返せぬ恩を負った。
ぼんやりと昔を思い出しながら草をむしっていたディーンの手元に影が落ちた。 「やあ、ディーン……だめだ、こっちを向いてもらってからじゃないと」 後ろでサムがぼやくのが聞こえた。 ディーンは手についた草を払って、振り向いた。太陽は真上にあり、彼は太陽よりも背が高いことがわかって、ディーンはまた草むしりに戻った。 「あの、えっと……。ディーン? ディーン」 正面に回り込まれて、ディーンは仕方なく目線を上げた。屈んだサムはディーンと目が合うと、白い歯をこぼして笑った。 ああ、やっぱりキラキラしてる。 ディーンは困った。
◇
サムは困っていた。どうにもこの雑用係の庭師が気になって仕方ない。 厨房から風のように消えた彼を追って修道院の中庭を探していると、ネズの木の下で草をむしっている背中を見つけた。話しかけようとして彼が聞こえないことを改めて思い出す。聞こえない相手と会話がしたいと思うなんてどうかしてる。 それなのに気づけば彼の前に腰を下ろして、身振り手振りを交えながら話しかけていた。仕事中のディーンは、あまり興味のない顔と時々サムに向けてくれる。それだけでなぜか心が満たされた。 ネズの実を採って指の中で転がしていると、その実をディーンが取ろうとした。修道院の土地で採れる実は全て神が修道士に恵まれた貴重なもの――それがたとえ一粒の未熟な実でも――だからサムは素直に彼に渡してやればよかった。だがサムは反射的に手をひっこめた。ディーンの反応がみたかったのだ。彼は騎士にからかわれて恥じ入るような男か、それとも立ち向かってくるか? 答えはすぐにわかった。彼は明らかにむっとした顔でサムを見上げ、身を乗り出し手を伸ばしてきた。 サムはさらに後ろに下がり、ディーンは膝で土を蹴って追いすがる。怒りのせいか日差しを長く浴びすぎたせいか――おそらくそのどちらも原因だ――額まで紅潮した顔をまっすぐに向けられて、サムは胸の奥底に歓喜が生まれるのを感じた。 「ハハハ……! ああ……」 するりと言葉がこぼれ出てきた。「ああ、君はなんて美しいんだ!」 ディーンがサムの手を取ったのと、サムがディーンの腕を掴んだのと、どちらが早かったかわからかない。サムはディーンに飛びつかれたと思ったし、ディーンはサムに引き倒されたと思ったかもしれない。どっちにしろ、結果的に彼らはネズの根のくぼみに入ってキスをした。 長いキスをした。サムはディーンの髪の中に手を入れた。やわらかい髪は土のにおいがした。彼の唾液はみずみずしい草の味がした。耳を指で挟んで引っ張ると、ん、ん、と喉を鳴らす音が聞こえた。とても小さな音だったが初めて聞いた彼の”声”だった。もっと聞きたくて、サムは色んなところを触った。耳、うなじ、肩、胸、直接肌に触れたくて、腹に手を伸ばしたところでディーンが抵抗した。 初めは抵抗だとわからなかった。嫌なことは嫌と言ってくれる相手としか寝たことがなかったからだ。ところが強く手首を掴まれて我に返った。 「ごめん!」 サムは慌てて手を離した。「ご、ごめん、本当にごめん! こんなこと……こんなことするべきじゃなかった。僕は……だめだ、どうかしてる」 額を抱えてネズの根に尻を押し付け、できるだけディーンから離れようとした。「僕はどうかしてる。いつもはもっと……何というか……こんなにがっついてなくて、それに君は男で修道院に住んでるし――ま、まあ、そういう問題じゃないけど――ディーン――本当にごめん――ディーン?」 ディーンは泣いていた。静かに一筋の涙を頬に流してサムを見ていた。 「待って!」 またも彼の身の軽さを証明する動きを見届けることになった。納屋のほうに走っていく彼の姿を、今度はとても追う気にはなれなかった。
◇
夜、クラウス神父の部屋でディーンは跪いていた。 「神父様、私は罪を犯しました。二日ぶりの告解です」 「続けて」 「私は罪を犯しました……」 ディーンはごくりとつばを飲み込んだ。「私は、自らの毒で、ある人を……ある人を、侵してしまったかもしれません」 暖炉の前に置かれたイスに座り、本を読んでいた神父は、鼻にかけていた眼鏡を外してディーンを見た。 「それは由々しきことだ、ディーン。お前の毒はとても強い。いったい誰を毒に侵したのだ。修道士か?」 「いいえ、騎士です」 「騎士! 昨日ここに侵入してきたばかりの、あの狼藉者どものことか? ディーン、おお、ディーン。お前の中の悪魔はいつになったら消えるのだろう」 神父は叩きつけるように本を閉じ、立ち上がった。「新顔とくれば誘惑せずにはおれないのか? どうやって、毒を仕込んだ。どの騎士だ」 「一番背のたかい騎士です。クラウス神父。彼の唇を吸いました。その時、もしかしたら声を出してしまったかもしれません。ほんの少しですが、とても近くにいたので聞こえたかもしれません」 「なんてことだ」 「あと、彼の上に乗ったときに胸を強く圧迫してしまったように思います。骨折がひどくなっていなければいいのですが、あとで治癒師にみてもらうことはできますか?」 「ディーン……」 神父は長い溜息をついた。「ディーン。お前の悪魔は強くなっている。聖餐のワインを飲ませても、毒を薄めることはできなかった。お前と唯一こうして言葉を交わし、お前の毒を一身に受けている私の体はもうボロボロだ」 「そんな」 「これ以上ひどくなれば、告解を聞くことも困難になるかもしれない」 ディーンはうろたえた。「神父様が許しを与えて下さらなければおれは……本物の怪物になってしまいます」 「そうだ。だから私は耐えているのだ。だが今日はこれが限界だ。日に日にお前の毒は強くなっていくからな」 神父はローブを脱いで寝台に横たわった。「頼む、やってくれ、ディーン」 ディーンは頷いて寝台に片膝を乗せると、神父の下衣を下ろして屈み込んだ。現れたペニスを手にとって丁寧に舐め始める。 「私の中からお前の毒を吸い取り、全て飲み込むのだ。一滴でも零せば修道院に毒が広がってしまう。お前のためにもそれは防がなくてはならない」 「はい、神父様」 「黙りなさい! 黙って、もっと強く吸うんだ!」 神父は厳しく叱責したが、不出来な子に向けて優しくアドバイスをくれた。「口の中に、全部入れてしまったほうがいい。強く全体を頬の内側でこすりながら吸ったほうが、毒が出てくるのも早いだろう」 心の中でだけ頷いて、ディーンはいわれた通り吸い続けた。もう何度もやっていることなのに、一度としてうまくやれたことがない。いつも最後��は、神父の手を煩わせてしまう。彼は自分のために毒で苦しんでいるのにだ。 今回も毒が出る前に疲れて吸う力が弱まってしまい、神父に手伝ってもらうことになった。 「歯を立てたら地獄行きだからな。お前を地獄に堕としたくはない」 神父は忠告してから、両手でディーンの頭を抱えて上下にゆすった。昨夜はワインを飲んだあとにこれをやったからしばらく目眩が治まらなかった。今日はしらふだし、神父がこうやって手を借してくれるとすぐに終わるのでディーンはほっとした。 硬く張りつめたペニスから熱い液体が出てきた。ディーンは舌を使って慎重に喉の奥に送り、飲み込んでいった。飲み込むときにどうしても少し声が出てしまうが、神父がそれを咎めたことはなかった。ディーンが努力して抑えているのを知っているのだろう。 注意深く全て飲み込んで、それでも以前、もう出ないと思って口を離した瞬間に吹き出てきたことがあったので、もう一度根本から絞るように吸っていき、本当に終わったと確信してからペニスを解放した。神父の体は汗ばんでいて、四肢はぐったりと投げ出されていた。 ディーンはテーブルに置かれた水差しの水を自分の上着にしみこませ、神父の顔をぬぐった。まどろみから覚めたような穏やかな顔で、神父はディーンを見つめた。 「これで私の毒はお前に戻った。私は救われたが、お前は違う。許しを得るために、また私を毒に侵さねばならない。哀れな醜い我が子よ」 そういって背を向け、神父は眠りに入った。その背中をしばし見つめて、ディーンは今夜彼から与えられなかった神の許しが得られるよう、心の中祈った。
◇
修道士たちが寝静まった夜、一人の騎士が目を覚ました。 「うーん、とうとう地獄に落ちたか……どうりで犬の腐ったような臭いがするはずだ」 「ルーファス!」 ボビーの声でサムは目を覚ました。地下は狭すぎるが、サムがいなければ全員が横になれるとわかったから厨房の隅で寝ていたのだ。 「ルーファス! このアホンダラ、いつまで寝てるつもりだった!」 ボビーが歓喜の声を上げて長い付き合いの騎士を起こしてやっていた。サムはゴブレットに水を注いで彼らのもとへ運んだ。 「サミュエル」 「ルーファス。よく戻ってきた」 皮肉っぽい騎士は眉を上げた。「大げさだな。ちょっと寝てただけだ」 ボビーの手からゴブレットを取り、一口飲んで元気よく咳き込んだあと、周囲を見回す。「それより、ここはどこだ、なんでお前らまで床に寝てる?」 「厨房だよ。他の皆はこの地下で寝てる。修道院長はあまり僕らを歓迎していないみたいだ。いきなり殺されないだけマシだけどね」 「なんてこった。のん気にしすぎだ。食糧をいただいてさっさと出発しよう」 「馬鹿言ってないで寝てろ。死にかけたんだぞ」 起き上がろうとするルーファスをボビーが押し戻す。しかしその腕を掴んで傷ついた騎士は強引に起きようとする。 「おい、寝てろって」 「うるさい、腹が減って寝るどころじゃない!」 サムとボビーは顔を見合わせた。
三人の騎士は食堂に移動した。一本のロウソクを囲んで、鍋に入れっぱなしのシチューをルーファスが食べるのを見守る。 「で、どうする」 まずそう��顔でルーファスはいう。もっともルーファスは何を食べてもこういう顔だから別にシチューが腐っているわけではない。例外が強い酒を飲む時くらいで、一度密造酒を売って儲けていた商売上手な盗賊団を摘発した時には大喜びだった(酒類は国庫に押収されると知ってからも喜んでいたからサムは心配だった)。 修道院にある酒といえば聖体のワインくらいだろう。ブドウ園を持っている裕福な修道院もあるが、この清貧を絵にしたような辺境の修道院ではワインは貴重品のはずだ。ルーファスが酒に手を出せない環境でよかった。しかし――サムは思い出した。そんな貴重なワインの匂いを、あのみすぼらしい身なりの、納屋で寝ている青年は纏わせていたのだった。 「どうするって?」 ボビーが聞き返す。ルーファスは舌打ちしそうな顔になってスプーンを振った。「これからどこへ行くかってことだよ! 王都に戻って裏切者だか敗走者だかの烙印を押されて処刑されるのはごめんだぜ」 「おい、ルーファス!」 「いいんだ、ボビー。はっきりさせなきゃならないことだ」 サムはロウソクの火を見つめながらいった。「誤魔化してもしょうがない。我々は罠にかけられた。仕掛けたのは王だ。もう王都には戻れない――戻れば僕だけでなく、全員が殺される」 「もとからお前さんの居ない所で生き延びようとは思っていないさ。だが俺とルーファスはともかく……」 「若くて将来有望で王都に恋人がいる私でも同じように思ってるわよ」 チャーリーが食堂に来た。ルーファスの隣に座って平皿に移したシチューを覗き込む。「それおいしい?」 「土まみれのカブよりはな」 「なあ、今の話だが、俺はこう思ってる」 ボビーがいった。「この状況になって初めて言えることだが、王国は腐ってる。王に信念がないせいだ。私欲にまみれた大臣どもが好き放題している。民は仕える主を選べないが、俺たちは違う。もとから誰に忠義を尽くすべきか知っている。もう選んでいる。もうすでに、自分の望む王の下にいる」 「その話、なんだか素敵に聞こえる。続けて」 チャーリーがいう。 「いや、まったく素敵じゃない。むしろ危険だ」 サムはいったが、彼の言葉を取り合う者はいなかった。 ゴブレットの水を飲み干してルーファスが頷いた。「サムを王にするって? それはいい。そうしよう。四年前にあの棒みたいなガキに冠を乗せる前にそうしとけばよかったんだ。野生馬を捕まえて藁で編んだ鞍に乗り、折れた剣を振りかざして、七人の騎士で玉座を奪還する!」 そしてまた顔をしかめながらシチューを食べ始める。「俺はそれでもいいよ。少なくとも戦って死ねる」 ボビーがうなった。「これは死ぬ話じゃない。最後まで聞��、ルーファス」 「そうよ、死ぬのは怖くないけど賢く生きたっていい」 チャーリーが細い指でテーブルを叩く。「ねえ、私に案がある。ここの修道院長に相談するのよ。彼から教皇に仲裁を頼んでもらうの。時間を稼いで仲間を集める。探せ���腐った大臣の中にもまだウジ虫が沸いてないヤツもいるかもしれない。血を流さなくても王を変える手はある。アダムだって冠の重さから解放されさえすればいい子に戻るわよ」 「それよりウィンチェスター領に戻ってしばらく潜伏すべきだ。あそこの領民は王よりもサムに従う。俺たちを王兵に差し出したりしない」 「だから、それからどうするのかって話よ。潜伏もいいけど結局王と対決するしかないじゃない、このまま森で朽ち果てるか北の隣国に情報を売って保護してもらって本物の売国奴になる他には!」 「ちょっと落ち着け、二人とも。修道士たちが起きてくる。それから僕の計画も聞け」 「ろくな計画じゃない」 「ルーファス! ぼやくな」 「そうよルーファス、死にかけたくせに。黙ってさっさと食べなさいよ」 サムはため息を吐きそうになるのを堪えて皆に宣言した。「王都には僕一人で行く」 「ほらな」とスプーンを放ってルーファスが特大のため息を吐いた。「ろくな計画じゃない」
◇
行商売りの見習い少年と仲良くなったことがあった。同年代の子と遊ぶのは初めてだったから嬉しくて、ディーンは思わず自分の秘密をもらしてしまった。自分の口で見の上を語る彼に、少年はそんなのはおかしいといった。 「君は神父に騙されているんだよ。君は醜くなんかない、夏の蝶の羽のように美しいよ」 「神様の家で嘘をついちゃいけないよ」 「嘘なんかじゃない。ホントにホントだよ。僕は師匠について色んな場所へ行くけれど、どんなお貴族様の家でだって君みたいな綺麗な人を見たことがないよ」 ディーンは嬉しかった。少年の優しさに感謝した。次の日の朝、出発するはずの行商売りが見習いがいなくなったと騒ぎ出し、修道士たちが探すと、裏の枯れ井戸の底で見つかった。 井戸は淵が朽ちていて、遺体を引き上げることもできなかった。神父は木の板で封印をした。ひと夏の友人は永遠に枯れ井戸の中に閉じ込められた。 修道院は巨大な棺桶だ。 ディーンは二度と友人を作らなかった。
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「恐怖のブルーブラッド」 風呂から上がり、着替えてリビングに来ると、コナーが窓際に置いてある でかいダンボールの中を覗き込んでいた。 暗い顔をしている。 「これ、ブルーブラッドじゃねえか。どうした?」 中身は経口のブルーブラッドだ。 家庭用アンドロイドの血液交換のメンテナンスの簡素化を行うために市販された。循環機構の機序が同じなコナーモデルにも対応している。 見た感じ、特に問題があるように見えないが。だがパッケージを見るコナーの顔は青ざめていた。 「これ、『どらやき味』なんです…」 コナーは味のついた経口ブルーブラッドが好きではない。特に甘い味は��手なようで、 鼻をつまんでえずきながら飲んでいる。 コナーは舌が「キモ」となる分析機能を持ったアンドロイドであるため、舌の感知機能を停止することはできないのだ。 辛いなら無理して飲まなくてもいいんだぞ、と止めたのだが、奴は 「ハンクも一日一回は僕の料理を食べているのだから」というわけのわからない理屈で拒否した。 それには理由があり、ある日、俺の前回の職員健康診断の結果を見て、目をひんむいたコナーが凄んできたのだ。 「いいですか。このままの食生活を続ければ、本当に重篤な状態に進行します。 パートナーとして僕は現在のハイリスクな生活状況を認容することはできません。 不本意かもしれませんが酒の量を減らして、一日一食は僕の用意する食事を食べてください。 わかりましたね?」 そう一方的に宣言され、朝はほぼ奴の作ったメシを食う羽目になっているが、 …まあ、変異してもアンドロイドなので、何やらせてもそれなりにうまくやるやつだ。 ヘルシーすぎて、タンパク質とジャンクさにはかけるメシだが、別に奴の思う罰ゲームとまでは思っていない。 健康診断の結果が変わらなければコナーの食事管理がさらにスパルタ化することも予想されるのだが、現在でも十二分に妥協しているのでこれ以上の管理は有無を言わさずぶっちぎる気でいる。 経口ブルーブラッドは、サイバーライフ社CEOのイライジャ・カムスキーから定期的に送られてきているものだ。 38年のアンドロイド事変が流血の惨事だけは避けた状態で鎮静化したのち、捜査の続きで再びカムスキー邸に行ったとき、奴はにやにやした顔でコナーにこう言い放った。 「僕は、君の個人的なファンなんだ」 アンドロイドの管理の象徴であるサイバーライフの頭にも関わらず、奴個人は変異体を放置、というよりむしろ変異体がより人間に近い精神を会得することを好んでいるようなところがある。 いつか拳銃を持たせてコナーを試そうとした時も、コナーが無益な殺生を嫌う「優しさ」を身につけていることを喜んでいる節があった。 その時のコナーは心底嫌そうな顔で勘弁してください、と啖呵を切ったものの、 今の彼はサイバーライフ社に「敢えて泳がされている」に等しい微妙な立場にある。 おそらくは昨今の混乱でCEOに復帰したカムスキーの意向だろう。彼がかつて会社をクビになったようにサイバーライフの中も一枚岩ではなく、 特に変異体のリーダー格として目をつけられ、見てくれの自由を得ながらも厳重に監視されているコナーがサイバーライフに修理を依頼しようものならなにをされるかわかったものではない今の状況では、カムスキー個人に定期メンテナンスや修理を頼まざるを得ない歯痒い状況が続いている。 このブルーブラッドもその一環だ。 はじめは口にしようとしなかったものの、 他に選択肢がない状況下でカムスキーを頼り、(本人の認知と俺が見る限りは、)記憶を弄られずに致命的な故障を修理されてからは、覚悟をきめたように口にするようになった。 ぶふぉっ! 口から液体を吹き出す音が聞こえた。言わんこっちゃない。なんてこった。これじゃアンドロイド毒殺事件の現場だ… 座っていたスモウもいつしかやってきて、心配そうに周囲をうろついている。 そこにただいまー、とキンキンとしたデカ声を上げてもう1人の白いコナー、RK900が帰ってきた。こいつも紆余曲折あって変異体になり、今はうちで暮らしている捜査用アンドロイドだ。 床の青い液体を見るなり、わー!どうしたの!大惨事じゃーん!と言ってヤツはモップを取りに行った。 「ああもう、無理すんなつったろ」 掃除用具入れにある雑巾を持ち、俺はブルーブラッドを拭きに行った。 「すみませんハンク」 コナーは気まずそうに言った。 「大丈夫か?」 「問題ありません。ああ触らないで。腐食性があるので」 そういうと俺から雑巾を受け取り、自分で清掃を始めた。すぐに蒸発する液体なので、程なく雑巾に染み込んでいる分以外の血液は無くなった。 「お前の顔も拭いておけよ」 俺はタオルを取りにいってコナーに渡した。 「これはお前にとってはキツいな…」 コナーは口の周りを拭きながら言った。 「援助を受けておいて言うべき言葉ではないのですが、率直に言うと、『ケンカ売ってんのか』という心境です」 先月はチョコレート味。 先々月はハニーレモン味。 その前の月はブルーベリー味… と、狙いすましたかのように甘いフレーバーのブルーブラッドが送られてきている。 カムスキーは常にコナーの状況を常時リモート観察しているため、おそらくは… 面白半分だろう。本当に趣味の悪い偏屈野郎だ。 コナーがブルーブラッドを雑巾で拭いた後を白いコナーがモップで拭いた。 「お兄、甘いの嫌いだもんねー。僕は、おいしいとおもうんだけど…」 そして掃除が済んだ後にブルーブラッドの詰まったダンボールの中を覗き込み、わーどらやき味とパインヨーグルト味だ!と無邪気に喜んでいる。 「これはもう、ホワイトに飲ませるか他のやつにやって、自分のはプレーン(味なし)をアマゾンで買えばいいんじゃないのか?」 コナーはその発想はなかった、と言わんばかりにはっとした顔で俺を見た。 そして、ナイスアイディア!と言わんばかりに顔を輝かせた。 機転も効くし、仕事面では非の打ち所がないほどに有能なのだが こんな風に、ヤツには妙なところでちょっと抜けているところがある。 しかしそんなことはとっくに考えていたのだろう、彼はすぐに顔を曇らせた。 「僕たちに使うよう送られてきた物資を他人に譲渡することは、横流しになるのではないでしょうか…」 自分に送られてきたものを自分で使わないことにはヤツなりに不義理を感じるらしい。 なので俺は言った。 「お前によこしたんだから、お前が自由に使やいいだろ。文句言うようなら次から送り返してやれ�� そういうと、コナーは微笑んだ。 「そうですね。明日、仕事の帰りにでもマーカスのところに寄ってみます」 この会話もカムスキーに聞かれているはずだが、 「まあ、カムスキーは変異体が大好きな変態だからな。気にしにゃしないだろ」 「変態…」 コナーは一瞬ぼんやりとした顔をしたが、 「確かに、そうともいえますね」 そうしてきっぱりとした口調で思い切りディスってるあたり、 多分義理もへったくれもねえな。 一方。 白いコナーは旨そうに喉を鳴らしてどらやき味のブルーブラッドを飲んでいる。 「おい…風呂上りのビールみたいにごくごく飲むのはやめろ」 「えー、なんでー?これおいしいよ」 「ハンクも飲む?」 なんとなしにパッケージを差し出した白いコナーを駄目だ、絶対に!と血相を変えたコナーが押し留めた。人間にとっては猛毒なんだぞ、万が一飲んだら死んでしまう!と。 わかってるってー!と苦笑する白いのと、ふざけるな、洒落にならないことだぞ、と怒るもう一人のジャレ合いを見ていると、アホだなこいつら、思うと同時に、心の���のずっと昔に欠けた部分が、埋まっていることに気がついた。気がつくのが遅すぎだ。 いい加減にアホだな、俺も。こいつらと同じように。 「変態はひどいなあ」 デトロイト郊外のとある邸宅。やたらばかでかい皮張りのソファーで、ちょんまげ頭にTシャツと革ジャンといったどこか都会的ながらもアンバランスな出で立ちの男が同じ顔をした金髪の美女たちを侍らせつつ、にやにやしながら壁にかかったモニターを眺めていた。 美女の一人が彼の肩にしなだれかかる。 「創造主を非難する神の子か…」 フン、と男は鼻を鳴らしたが、 「しかし人間が神を非難することは昔からよくあることだ。●ァックユー、ジーザス とかな」 男はくすりと笑った。 「さて、コナー。あるいはコナーたち。君はなにを学び、なにを得るのかな。」 男は細い目をさらに細めた。 「そして、どう進化していくのかな?」
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二七
今日、車にガソリンを入れるついでにホームセンターで健康サンダルを購入させていただきました。やはり、これじゃないと足の裏がムズムズするので購入できてよかったです。人間、「これじゃないと嫌だな…」と思ってしまうものはありますよね?私の場合は「スリッパ」です。足つぼ用の突起の付属した健康サンダルじゃなきゃなんか嫌なのです。理由は、「蒸れ」です。一般的なスリッパは、何かしらの繊維で出来ている物が多いですよね?「モップ付きスリッパ」「裏起毛スリッパ」「あったかそうなスリッパ」どれを見ても繊維が圧倒的に多いのです。しかし、やつらには決定的な弱点があるのです。それは、先ほど記述した「蒸れ」なのです。やつらを履き続けると、スリッパ内に汗などが蓄積し、そやつらが徐々に悪臭を放ち、足を痒(かゆ)くさせ、最悪の場合、スリッパの主を水虫にさせて、皮膚科に通わせドライアイスで水虫を焼き切るという地獄の所業を毎日強いられることにもなりかねないのです。そうはなりたくない、なりとうないのじゃ!!そう思いますよね?ご安心ください。そうならないための救済処置が一つだけあります。健康サンダルを履くこと。この一択のみです。健康サンダルの魅力のついては下段でお話致しますので焦らずお待ちください。(※健康サンダルを履いたからといって水虫にならなくなる保証はできない。)
さて、皆さんは「健康サンダル」についてどんなイメージをお持ちでしょうか?「痛そう…」「ダサそう…」そう思っていませんか?その考えは今日で払拭されるでしょう(※個人差あり)。健康サンダルは素晴らしいものなのです。健康サンダルにも様々なものがありますが、今回は私が愛用している約300円の健康サンダルを紹介しましょう。見た目は一般的なスリッパにイボイボが付属しているだけのスリッパです。ここから詳しく、健康サンダルについての愛を語ろうと思ったのですが、ゲームをしたいという欲がでてきたので簡潔にまとめますね。「蒸れない」「自然災害があったとき家族の誰よりも最速かつ安全に家の外に避難できる(※地震の際、スリッパのまま我先(われさき)にと外に駆け出した私の経験談である)」「なんかよき…」「足が痒くならない」「装着後、圧倒的センスの開花」などです。理由なんて考え出したらキリがないので、「もっと健康サンダルのこと知りてぇんだよ、俺・私はよぉ!!」という方はご自分での調査よろしくお願いします。また、「自分はこんなスリッパ使ってるよ」と報告したい方は、インスタのDMでの報告お待ちしておりますのでドシドシ報告ください。ま、報告したからなんかあんの?って話なんですけどね。
京都の宇治って、「茶」っぽい雰囲気あるよねって友人に話したら、「そこが茶の本場なんだよ、坊や」的なこと言われました。「うじ」って名前がもう、お茶みたいに苦そうだもん。渋そうな名前してんな、宇治。宇治でうじうじうんち。
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アマゾン 02
「内情をSNSに書くな」と言われているけれど。
とりあえず、ふつうに働いていて、誰からも怒鳴られないし、誰からもケンカを売られないし、嘔吐や糞便の処理をすることもないし、お客さんが目の前にいないから理解不能な言語で話しかけられることもないし、おおむね2時間以内に休憩があって作業中に椅子に腰かけて休憩できるし(昼食は無給だが休憩は時給がつく)、飲料水と紙コップが置いてあって水が飲み放題である。
「だから?」と思うだろうか。ホテルでハウスキーパーをしていると上司から怒鳴られまくるし無茶苦茶なことを言われるし(それはお客さんのリクエストだから仕方ないのだけれど)、所かまわず嘔吐や糞便処理があるし(大浴場の脱衣所で盛大に脱糞されたこともあった)、お客さんが日本語や英語以外の言葉(英語だってアメリカ人にまくしたてられたらぼくには分からない)で話しかけてくるし、フロアができるまで休憩はおろか昼食だってできる保証はないし(「労基に言われるから休憩しろ」というけれど休憩していて時間までにフロアができるのかという話だ)、持ち込んだ水筒やペットボトルを飲み切ってしまったら、パントリーがあればパントリーで水道水を飲めるが、なければモップをゆすぐSKの水(もちろん上水だけれど)を手で受けて飲むしかない。
6年間、4つの職場を転々としたけれど、職場環境はおおむねこんな感じで変わらなかったのだ。まともな日本人はこんな仕事イヤなのだろう、だから同僚はフィリピン人とかネパール人とか(ベトナム人も駆り出されていたけれど、あの人たちは残念ながらあんまり役に立たなかった、ああいう仕事はイヤだったのだろう)、日本人なら「ほかに行くところのない」年配の独身女性か、申し訳ないけれど「メンヘラ」としか言いようのないおっさん(ぼくもそうだ)しかいなかった。毎日ヘトヘトだし酒は飲み過ぎるしうつは治らないし結局お金も貯まらなかった。
きらいじゃなかった。無茶苦茶な状況で走り回るのが、ぼくは好きだった。けれど、いま「アマゾン」で働いていて、定時に終業してまっすぐ帰宅して自宅で夕食を取って12時前には就寝して、「これがふつうなんだろうな」と思う。ふつうじゃないことをフィリピン人やネパール人に押しつける日本人って何なの?と思うけれど、とりあえずぼくは日本人で、6年間ハウスキーパーとしてサバイブしたおかげなのか、とりあえず「アマゾン」では出来の悪い方ではない。この先熟練して要求水準が上がってきたり、あるいは配置換えされたりするとまた違うのかもしれないが、いまはただ、ハウスキーパーの6年間を「きらいじゃなかったけど、あれはやっぱりふつうじゃなかったんだろうな」と思い返す。
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. モップ作り😂 . なんだかマックのポテトのキャラクターみたいでカワイイ🍟♡ . . #モップて可愛いよね #👀つけたくなる #ほんとはモップじゃないよ #ポテトの奴でもないよ #フライキッズ #ポンポン #タッセル ? #takeasmile #テイクアスマイル #ハンドメイドアクセサリー#handmadejewelry#ハンドメイドピアス#ハンドメイドジュエリー #bohostyle#ボーホー #fringeearrings#tasselearrings#タッセルピアス#フリンジピアス #pompom#pompomjewelry#pompomearrings#ポンポンピアス#ポンポンチャーム#大ぶりピアス#ナチュラルカラー#コットン#コットン糸#サマーコーデ#夏コーデ#夏ファッション
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554 名前:名無しさん@そうだドライブへ行こう[sage] 投稿日:2019/01/08(火) 23:53:38.24 ID:u6pgECGH 仕事が終わった俺は家で妻と娘とともに夕食を取っていた ふと窓に目をやると庭に黒い人影が・・・泥棒か? 意を決した俺は玄関にあったモップを手に庭へと向かう 男は2人いる、一人の男がもう一人の男に何かを渡している模様 俺は男たちに背後から近づき大声で叫んだ 「おいお前ら!人の家の庭で何やってんだ!」 男たちは驚いた様子でこちらに振り向いた そしてなんと、男の一人が懐からナイフを取り出しこちらに向かってきたのだ! ヤバい、殺される!そう思った俺は急いで玄関に戻り、家の中に入って鍵を掛け警察に通報 警官が駆け付けた時にはすでに男たちは居なかった、しかしそこには先ほど見たナイフが落ちていた 後日、近所の監視カメラによって男の身元が割れ警察に任意同行された そのときの男の証言をまとめたのがこちら 男「男が倒れていたので介抱した、人命救助だ」 男「先にモップで脅してきたのは家主だから」 男「ナイフなんて持ってない」 男「もう事情聴取やめない?刑事さんも冷静になれよ」 男「取り出したのはナイフじゃなくてスマホだから」 男「あそこの家主は嘘つきだから信用するな、俺が正しい」 男「俺のスマホにはナイフがくっ付いてるから一緒に取り出しただけ」 男「俺の正しさを16か国語でyoutubeにアップしてやる」 男「指紋採取?断固として拒否する」 ←いまココ
続・妄想的日常 庭に黒い人影が・・・
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