#ほぼ五年手帳
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孕むのは傷
学校にも行かず、同級生の家で、その母親と
身を起こしてベッドを降りた香乃が、カーテンを引いた窓の前に立ち、白昼の日射しに軆の線を浮かび上がらせる。 睫毛。乳房。尻から脚。 まくらに肘をついて頭を支え、俺は香乃がベッドスタンドの灰皿に残した煙草を、少し吸ってみる。まずい。思わず咳きこんでしまうと、香乃は緩やかな長い髪を揺らしてこちらを振り向き、笑った。
「浩平くんは、そんなの吸わなくていいのよ」 「香乃さんは、これうまいの?」 「旦那が吸うから、うつっただけよ」
俺は舌打ちしてうつぶせると、煙草なんかより、甘い香乃の匂いが残るシーツの匂いを吸った。その匂いだけで、脳がほてって腰が焦れったくなる。
「もうお昼ね。何か食べていく?」 「うん」 「オムライス作ってあげる」 「ケチャップで俺の名前書いて」
香乃は笑うと、床に落ちていた服を拾い、身にまとっていく。 俺は高校二年の十七歳で、二十歳のときに俺のクラスメイトを生んだ香乃は、今年三十七歳だ。軆の線は完璧とは言えないけど、白い肉づきがあってむしろ俺はそそられる。 浅葱色のチュニックとインディゴのパンツになった香乃は、こちらに来て、ベッドスタンドに投げたヘアゴムで髪をひとつに縛る。
「香乃さん」 「なあに」 「キスしたい」
薄化粧の香乃は、俺を見て、ベッドサイドに腰かけるとシーツに手をついた。俺も上体を起こし、香乃の首に腕をまわして、彼女の顔を引き寄せる。 息遣いがほてっている。唇が触れあって、互いに舌をさしこんで絡めて、水音が跳ねる。息を止め、熱く柔らかい舌で相手をむさぼり、俺はもっと香乃を抱き寄せて乳房をつかんだ。 すると香乃は唇をちぎり、「キスだけ」と俺のまだ剥き出しの肩を押して、軆を離した。
「けっこう勃ったんですけど」
香乃は俺の陰毛から頭をもたげるそれを見て、「仕方ないなあ」と指を絡みつけ、手で刺激してくる。香乃の指は白くて、それが繊細に動いて、股間にミルクがしたたっているみたいだ。 俺はシーツの上を座りなおして、取り留めのないため息をこぼす。集中する血に堅くなって血管が走りはじめる。俺は香乃にキスをして、息遣いがかかる距離でささやく。
「口でしてよ」
香乃は肩をすくめると、ベッドに乗って、俺の脚のあいだに膝をついて股間に顔を埋めた。ぬるり、と熱っぽい濡れた感触が性器を包んで、それがうごめいて吸ったり締めつけたり、俺の喉からは声が垂れる。 すする音が耳を淫靡に撫で、俺は香乃の茶色の髪をまさぐって、舌の動きに連動して腰を動かす。ただ気持ちよかったのが、一気に屋上への階段をのぼるように、快感が駆け上がりはじめる。息遣いが深くなって、声が虚空を引っかく。
「やば、出る、……っ」
言った瞬間、香乃の口の中にたっぷり吐き出していた。びくん、びくん、と名残る反応で長く射精が続く。香乃はそれを全部飲みこんで顔を上げ、少し口元に垂れた精液も、指をすくって口に含んだ。
「おいしいの?」 「浩平くんは、味がなくて飲みやすい」 「旦那は?」 「あの人のは煙草の味がするわ」
そんなもんなのか、と俺も床の下着と紺のスラックスを拾った。 学校にも行かず、同級生の家で、その母親と情事にふけって。もともと親にはあきらめられているけれど、知られたら勘当でもされるのだろうか。 あの人たちは姉貴しか見てないからなあ、と俺はスラックスに脚を通して、ベッドを立ち上がる。「ごはん作ってくる」と香乃は煙草をつぶしてからダブルベッドの寝室を出ていき、俺は制服を着ると、さっき香乃がいた窓��に立ってみた。 カーテンはぶあつく、くしゃくしゃと適当にまとめられて、レースカーテン��模様が壁に映っている。 腕時計を見ると、時刻は十三時前だった。残暑の日射しはまばゆく、目を細めてしまう。 俺はカーテンに手をかけ、それに包まってみる。確かに、あの煙草の匂いがした。しょせん、香乃が大切に想っているのはその男なのだ。なのに、何で俺は、香乃に恋をしてしまっているのだろう。 寝室を出て、ダイニングに向かうと、たまごとバターの柔らかな匂いがただよっていた。 白い壁には、絵画のような額縁で家族写真が飾られ、オブジェにも見える時計が秒針を刻んでいる。広いテーブルクロスは真っ白で、裾に同じ白糸の目立たない花の刺繍がある。 俺は椅子を引いて座ると、テーブルの真ん中のピンクのガーベラに触れた。ここに生けられる花は、毎朝香乃が変えているらしい。 俺の家は、親父が医者の格式ばった金持ちだが、ここの旦那も、駅前の調剤薬局を経営する稼ぎのいい男なのだそうだ。俺の親父が勤める病院と、その薬局が提携しているのが分かって、佑輔──香乃の息子と俺は、何となく話すようになっていた。 香乃に出逢ったのは、梅雨がまだ開けない七月だった。期末考査の勉強のため、佑輔に誘われてこの家に来て、ひと目惚れした。 佑輔は部屋にいた。俺は廊下でつかまえた香乃に、無理やりキスをして、あの煙草の味を感じながら、服越しに勃起を押しつけた。抵抗していた香乃の乳房の突起を指でこすると、香乃は俺を洗面所に連れこんで口でした。そのときも全部飲んでいた気がする。 荒っぽい息を噛んでいると、不意に「浩平ー?」と佑輔の声がして、俺は慌てて答えながらファスナーを正した。生徒手帳のページを破って、香乃に連絡先の走り書きを握らせた。それから、俺と香乃は、この家が空っぽになると軆を結びつけている。 テーブルに頬杖をつき、スマホを取り出して画面を起こす。何の着信もない。別にこちらから連絡する相手もいない。 平日の午前九時、香乃にメールをして、香乃以外留守だと返ってくると、俺はこの家に来る。このスマホは、ほとんどそれだけに使う。そして、帰り道にメールは全部削除する。 何も残らないのにな、と思う。そんなふうに、削除してしまうメールみたいに。 どんなに軆を重ねても、俺と香乃には何も残らない。埋まらない穴が深くなっていくだけだ。 俺は「もうやめる」のひと言が言えないし、香乃も「もうやめて」のひと言を言わない。俺は香乃をつらぬいて、奥まで突いて、でもそうすることで、俺は香乃の愛情に包まれたりなんかしていない。単に、自分の心に、空洞���空けている。 こんなに香乃を愛しているのに、愛おしくてたまらないのに、何も生まれない。香乃を抱くほど、俺は腫れ上がる気持ちを押し殺している。誰にも届かない膿んだ心を持て余し、結局それは、床に踏みつけるしかない。 そして、感情が流出する。感覚を喪失していく。 香乃が作ったオムライスを食べると、リビングのカウチでもたれあって、キスをしたり服の上から触れ合ったりする。引いたカーテンの向こうからの日射しが、指先や衣擦れに陰影を作る。 触って。舐めて。入れて。 そんな言葉は交わすのに、「好き」とは言わない。それが、俺と香乃の距離なのだろうか。 俺にまたがった香乃が、腰を沈めて俺の首にしがみつく。どろどろに濡れた熱が吸いついてくる。俺は香乃の太腿をつかんでもっと奥まで突き刺して、お互いうわずった声を出して、腰の動きを縺れあわせて快感をいたぶる。 香乃の顔を見た。濃くない化粧。しっとり上気する肌、睫毛が縁取る瞳、薄く色づく唇。 長い髪をほどくと、さらさらと乱れた服の上を流れる。その軆を腕に抱くと、感触は柔らかくふっくらとしている。うなじに舌を這わせると、香乃も俺の軆に抱きついた。 つながった性器が、熟れた果実みたいな潤んだ音を立てている。腰が蕩けてふわりとあふれそうになるのに、それをぎゅっとこらえて我慢する。 いつも俺は、十五時にこの家をあとにする。それまでぎりぎりまでつながって、絶頂を焦らして、息や声を崩している。 俺たちは、軆の相性はいいのだと思う。「もういく?」と訊くと、香乃はうなずき、俺は香乃を前倒しにして後ろから攻める。攻めながら核を撫でると、それで香乃はきゅうっと俺を締めつけてきて、まもなく俺たちは、ほぼ同時に達する。 香乃は床に崩れ落ちて、それでも、俺の股間を舐めて片づけてくれる。ティッシュとか、証拠を残せないのもあるのだが。 俺は制服を正し、香乃も身なりをきちんと戻し、「じゃあまた」と玄関先で別れる。 香乃とセックスをしていると、そのあともっと虚しくなるのも忘れて、ちょっとだけ息が楽になるのだ。俺は、子供の頃から生きている実感がなかった。自分は必要のない存在だと感じていた。 俺は、跡取りとして男が欲しかったから作られただけの子供だ。でも、昔から医者になる気はなかった。そんな脳みそもなかった。だから結局、優等生の姉が両親の期待を背負って、両親には俺は作らなければよかった存在になった。 姉は今、二十歳で、医大に通って、浮いたうわさもなく、卒業後に備えた見合いまでしたりしている。そんな姉を俺は軽蔑しているが、姉もこんな俺を軽蔑している。 両親は、俺が学校をサボっているのを知っているはずなのに、何も訊いてこない。 誰も俺のことなんて見てくれない。 香乃だってそうだと、終わると気づいて一番傷つくのだけど、交わっているあいだは香乃は確かに俺を求めてくれて、自分が認められているように感じる。だから、俺は香乃に会いにいってしまう。 どんどん、奪われていく。埋まらない心を満たそうとしているのに、何だよこの関係? 不倫。人妻。友達の母親。 むしろ正気とか倫理とかを失くしていっている。
『お前、二学期から出席日数ほとんどないだろ。 今度の中間落としたら留年らしいぞ。』
十月になって、中間考査が近づいてくると、佑輔がそんなメールをよこした。『もうこのまま退学でもいい。』と返すと、電話がかかってきて説教された。『明日、俺の家に来い』と佑輔は言った。
『付け焼き刃だけど、平均点取れるポイントを詰めこんでやる』
お前んちにはほぼ毎日邪魔してんだけどな、と思いつつ、『分かった』と返した。 俺が留年しようが退学しようが、進級しようが卒業しようが、親が関心を持たないのは同じだと思うが。 ああ、何だかもう、香乃を連れて駆け落ちでもしたい。そう思って、白昼夢のようなバカげた未来に、自分で嗤ってしまった。 青空からの風が涼しくなってきた翌日、久々に学校に顔を出して、いろんな教師にちくちく言われた。ここでも俺は、いらない存在だ。俺みたいな劣等生は、在籍しているだけで学校の不名誉なのだろう。 やる気もなくつくえに伏せっていると、女の子が話しかけてくることはある。ダイエットに命を懸ける同い年の女の子の脚は細く、腰も華奢で、腕もすらりと長い。俺はそれに魅力を感じない。 指先が食いこむ弾力、噛みちぎりたい厚み、ふくよかな腰まわり。香乃のあの官能的な曲線が好きだ。俺はまたつくえに顔を伏せ、彼女たちが何か言っても、何も聞かなかった。 放課後になると、佑輔に引っ張られて家に連れていかれた。今日は佑輔に連れていかれると香乃にメールしていたから、香乃は驚いた顔を微塵も見せず、対応した。 完全に俺を「息子の友達」として見て、笑顔で接して、関係があるなんてまったく見せない。何だかそれが悔しかったけど、香乃にちょっかいをかける前に、佑輔が勉強会を始めたので仕方なくつきあった。でも、集中力もやる気も出ないし、そんなことより香乃に少しでも触りたかった。
「佑輔」 「ん? 解けたか」 「やっぱ俺、学校辞める」 「あのなあ──」 「どうせ、平均点取ったって意味ないし。全国トップでも取らないと、親は俺を見ないよ」 「学校辞めてどうすんだよ」 「好きな人と遠くに行きたい」 「その前に彼女いんのか」 「………、好きな人はいる」 「マジか。校外か」 「すげえ好きなんだ」 「ほう」 「もう……好きなのに、何で、本気だって分かってもらえないんだよ」
佑輔は肩をすくめて、「高卒ないと、好きな女にプレゼントもできないぜ」とノートをペンでたたいた。俺はうめいて、シャーペンを持ち直して白紙のノートを見つめた。��、一分も持たずにペンを投げて結局立ち上がり、「おい」と佑輔に言われると、「便所借りる」と返して俺は部屋を出た。 キッチンから甘い匂いがしていたから、そちらに向かった。香乃が電子レンジを覗きこんでいた。 「何作ってるの」と歩み寄ると、香乃はこちらを見て、「焼きプリンができるから、少し待っててね」と“友達の母親”の顔と口調で微笑んだ。
「男子高校生に焼きプリンって」 「佑輔は好きなんだよね」 「ふうん」
香乃の髪に触れようとした。が、それはうまくかわされて、にっこりと微笑まれる。
「もう少しで持っていくから、佑輔にも言っておいてちょうだいね」
頭の中に、鋭い静電気が走る。俺は強引に香乃の腕をつかんで、引っ張って、深くキスをした。煙草の味。が、すぐに遠慮なく舌を噛まれたから、びっくりして顔を離す。 香乃は少し怖い顔をしていて、「私との関係がどうでもいいの?」と言った。俺は、その言葉の意味をとっさに測りかねた。けど、だけど、それはずるいだろ、とは思った。 どうでもよくないよ。香乃を連れて逃げたいよ。でも叶わないんだろ? どうせ香乃は、旦那と佑輔が大事なんだろ? だったら俺は、それをぶっ壊したいのに── ぶっ壊さなければ、あんたは俺のそばにいるっていうのか? 何だよ、それ。そんな矛盾、あんたには都合がいいだろうけど、俺にはひたすら傷がつくじゃないか。 俺は佑輔の部屋から荷物を取って、カラメルの甘い香りがただようその家を立ち去った。胸に空いた穴で、息が苦しかった。 俺は愛されていない。香乃にも愛されちゃいないのだ。香乃に愛してもらえるなら、誰に突き飛ばされても平気だと思えたのに、やっぱり香乃だって俺のことなんて見てくれない。そもそも手に入れていなかったけど、それでも、香乃への片想いすら否定されて心が吹き抜けて、その空洞が俺をつらぬいて意識を彷徨わせる。 やがて、中間考査が終わった。俺はもちろん及第点を取れず、オール赤点だった。だが、それに触れることもしない家族と夕食を取り、夜中、リビングのPCで学校のホームページにアクセスして、退学届のPDFをダウンロードして印刷した。 もうやめよう。ぜんぶやめよう。学校も家もいらない。待ってくれと止めてもくれない。これからどうしていくのかは考えていないけど、とりあえず、今をすべてやめたい。 退学届を提出する前の日、香乃を訪ねた。その日も、影を映すカーテンがかかる寝室でつながった。事が終わると、高校を退学することを話した。ついでに家のことも話した。香乃はあんまり興味もなさそうに、煙草を吸っていた。 「もう全部やめる」と言ったところで、香乃は灰皿で火種を消して、ベッドを降り、カーテンにもぐって少し窓を開けた。カーテンがふわりとふくらんで、香乃のシルエットが透ける。 あのカーテンにも、この旦那の煙草の匂いがしたっけ。それに包まれる香乃は、やっぱり俺には手が届かない人なのだ。「た��ん」と俺はこの言葉をつけくわえた。
「香乃さんとも、今日でおしまいだ」
日射しに浮かぶ香乃のシルエットは、微動もしない。 笑っているか。泣いているか。それも分からない。 そんなふうに、俺には香乃の心は分からないままなのだろう。捕まえられないのだ。どんなに手を伸ばしても、結婚して息子もいる香乃には、あのカーテンのようなぶあつい膜があって、俺には触れられない。 香乃だけじゃない。今まで俺がかかわった人すべてが、俺を満たしてくれなかった。みんな、俺を通り過ぎていった。今までと同じじゃないか。なのに、香乃を失うと思うと、なぜこんなに痛いのだろう。 日射しを受けるカーテンが秋風に揺れて、壁の影がひらひら動く。カーテンに染みついた煙草の匂いも、舞いこんでくる。それに包まる香乃は、やっぱり何も言わずにシルエットしか見せない。
「もう来ないよ」
最後だと思って、小さくつぶやいた。沈黙が流れた。風の音だけが低くすりぬけた。 ふと窓を閉めた香乃は、こつん、とガラスに額を当てた。
「そうしたほうがいいわ」 「……うん」 「私も、堕ろすつもりだから」
俺は目を見開いた。 香乃のシルエットは動かない。俺は段々と目を落とし、心がぱっくり裂けるのを感じた。 そう、こうしてまた失う。やっぱり、失うのだ。 そして、空っぽの心は、傷口だけ孕む。
FIN
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2024年6月27日木曜日
病院の待合室にて21
くちずさむ歌はなんだい?思い出すことはなんだい?(3)
私が道を盛大に間違えたおかげで(せいで、じゃないです)、ビジネスホテルに着いた頃にはもう午後四時過ぎになっていた。中がどうなっているか未だによくわからないエレベーターみたいな立駐に車を突っ込んでチェックインし、荷物を部屋に放り込んで街へと繰り出した。駅の近くにホテルを取ったと思っていたのが、間違えて歓楽街の近くにホテルを取っていたおかげで(せいで、じゃないです)、すぐに良さそうな飲み屋があった。準備中とある。「何時からですか!」「五時!」まだ五時にもなってなかった。何軒か見て回ったが、最初のところが良さそうだったので、歓楽街をぶらぶらしたり、ソープランドのキャッチのおじさまに「どうですか?」と聞かれたのに対して「お疲れ様です!」と返したり(私が)、全ての成人した徳島県民が一度は待ち合わせしたことがあるであろう「アクティ前」の植え込みの階段になっている部分に腰を下ろしたりして時間を潰した。五時になった。「いいですか!」「七時までな!(七時からは予約でいっぱいでよ)」ということで無事に居酒屋に入店した。ビールだー!やったー!私がアルコールを口にするのは去年の忘年会/送別会以来のことなのだ。Tくんも私と同じように盛り上がっていたが、この人お昼もラーメン屋で瓶ビール飲んでました。私は忘れていません。ともかく乾杯だ。
あなたの人生には後悔がありますか?私にはあります。ここのお店で私たちが注文したメニューは、鯖の棒鮨、阿波尾鶏の唐揚げ、馬刺し、そして多量の生ビールだった。ねえ…お料理少ないって。どれもめちゃくちゃおいしかったのに、話に夢中で全然追加注文しないでやんの!ビールばっか飲んで!もっとお料理注文しないと!本当に後悔!いや、私が悪いよ、Tくんは全然悪くない。私がどんどん食べてどんどん注文すべきだったよね。そうしないとTくんも食べづらいよね。徳島の美味しいものをこれでもかと持ってきてもらうべきだった。何のために徳島に来てもらったのか。あのお店また行こう。今度は予約していこう。それは別の誰かと行くか、一人で行くということになるような気がする。ごめんねTくん。Tくんがまた来るって言うんなら止めないけどさ。(お料理の写真も当然撮ってません)
私たちが夢中になって話していたこと、そんなのはもちろん昔話だった。今年で四十歳になる中学の同級生ふたりが居酒屋で夢中になって話すことなんて絶対に昔話だった。例えば。
「あのさ、僕ら主催ライブをやったよね?あれってさ…高校生になってたっけ?」
「いや、あれは中三の時だよ。あの時ね、なんかみんな煙草吸ってたでしょ?ガイアの前の道でもみんな普通に吸ってたから、近所の人なのか分からないけど、知らないおばさんに『あんたたち中学生でしょ?みんな煙草吸ってるけど、いいと思ってんの?』って言われて、『ああー、私高校行けない可能性出てきたなあ』ってぼんやり不安になったもん」
「あれ中三の時だったんだね。信じられないなあ。今でも夢だったんじゃないかと思うよ」
そう、私とT君で組んでいたバンドは主催ライブを行った事がある。あれは中三の…あれ?なんとなく春休みにやった記憶があるから、まだ中三になってないのかな?それとも中学卒業と高校入学の間の春休み?まあともかく、バンドメンバーである私とT君ともう一人のドラムを叩いてた子は、まだ全員十四歳か十五歳だった、と思う。会場はclub gaiaというクラブだった。JR沼津駅から徒歩六分(今調べました)、現在はもう閉店してしまったようだが、当時はもちろん営業中で、おそらく昼から夜にかけてはバンドのライブなどをやっていて、深夜帯はパーティーを中心としたクラブ営業をやっていたのではないかと思う。今ですらこんなあやふやな想像しかできないが、当時はそんなことは何ひ���つ知らず、ありきたりな憶測すら出来ていなかったはずなのに、よくやったもんである。そもそも我々はこのclub gaia を電話帳で発見した。我々は電話帳を本当によく活用していたバンドだった。練習スタジオ(いわゆるリハスタ)が実はもっと近所にあるのではないか、と思って電話帳で探し、「スタジオなにがし」みたいなのを見つけて「あった!」と思いチャリで行ってみると、「バレエ・スタジオだった!がっかり」ということはザラだった(電話してから行きなよ。電話帳でしょ)。レコ屋を探してみたり、ライブハウスを探してみたり、同級生の自宅の電話番号を探してみたり(本当の話である。当時の我々は電話帳から同級生の家電(いえでん)を探し当てるくらいの能力は備えてしまっていた。携帯なかったしね。いきなり自宅に直電し、「君!ドラムに興味ないか!あるなら我々とバンド活動をしようではないか!」と勧誘したりしていた。今考えると完全にどうかしている)電話帳は情報の宝庫だった。そして電話帳の「ライブハウス/クラブ」の欄に載っていたお店のひとつがclub gaiaだった、と思う。我々捜索隊はそれを電話帳に発見するやいなや、ただちに現場に急行した(電話しなよ。まあ今考えるとビビってたんだと思われる。あと電話する用件がない。建物を見たいだけだから)。gaiaは割と住宅街の中にあり、我々の持つ手がかりは住所しかないため(実際は電話番号も知っているけども)捜索は難航したのだが、日没前に見つけることができた。「おおー、あるんだ」と言ってその日は帰った。中学生は本当に暇である。本日の我々くらい時間が有り余っていた。
我々のバンドは「パンジー」と言って、もちろん花の名前からとったのであるが、「パンクでノイジー」というとても中学生的な意味もあった。パンジーは後に「ルーラ」という名前になったり、「べとべとさん」という名前になったり、「べとべとさんとぶるぶるちゃん」という名前になったりしたが、ここではパンジーという名義で統一する。パンジーはgaiaで主催ライブをする前に、国道一号線のとある交差点の北東にあったすみや(同じ交差点に「すみや」というグループのお店は三店舗あり、北東にあるのが楽器屋とスタジオ、南東がパソコン館、南西がCD屋だった。ちなみに北西はファミマ)の二階のスペースで開催されていた”Get in Live”(「入れライブ」て)で2回演奏した事があった。その二回のライブを経て、我々はライブハウスなどでも演奏したい!と思ったのだ。普通はブッキングライブに出よう、となりそうなもんなんだが、そういう仕組みは知らなかったのかな。あと沼津にはそういうライブハウスが多分なかった。三島にはゴリラハウス、富士にはアニマルハウスというライブハウスがあって(動物ばっかり。かわいい)、多分ブッキングライブなどもやっていたと思うが、我々は沼津市民だから沼津でライブしよう、レペゼン沼津!…と思ったのかな?忘れました。
中学生で主催ライブを行うなんてもの凄いことのような気がするが、細かいことは全然覚えていない。ここから先は(何ならここまでも)すべてうろ覚えですので、そこんとこよろしくお願いします。我々も含めて多分バンドは四つ出た。パンジーと���波波波(ヤンパパパと読みます。金岡中のバンド)とあと二つのバンド(名前は失念)。もちろん昼の時間帯。私たちはなぜか最初に出たような気がする。演奏は多分めちゃくちゃ。コピーがメインだけど、オリジナルも演奏したような気がする。演奏が終わって誰かに「お疲れ様です」って言われて、「わあ、ミュージシャンみたい!」って嬉しかった記憶がある(そこ?)。クラブを借りるお金を捻出するために前売りチケットを売ったと思う。チケットはgaiaの人がデフォルトみたいなやつを作ってくれたのか、我々で作ったのか覚えていない。当日券で来る人もいた気がするが、いずれにせよライブの途中から適当になり、最終的にはフリーライブみたいになった。めちゃくちゃお客さん入ってた。そしてほとんどの人が煙草を吸っていた(みんな中坊。高坊もいたのかな?)。ライブはかなり盛り上がっていたと思う。gaia使用料の精算時、あんなに人が入っていたのに、お金が少し足りなかったので、「どうしよう…」となっていたら、対バンの誰かが「なに?足りないの?じゃあちょっと金作ってくるわ」と言って街へ消えていき、金を作って戻ってきた。お金って作れるんですね。全て終わって最後にみんなでフロアを掃除した。めっちゃ吸い殻落ちてた。あんなに大量の吸い殻を見たのは、四十年近く生きてきたがあの時だけである。
確かに今でもこんな主催ライブをしたのはあんまり信じられない。というか飲んでる時はこんなに細かく話していない。細かく話せば良かった。絶対盛り上がったのに。あとこの文章を書くに当たっても、あの時話しておけば、視点がもうひとつ増える事で正確性を増す事ができたのに。またしても後悔。後悔ばっかり増えている。酒の席の反省なんてしてはいけないのかもしれない。
つづく
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Buone Notizie
これは過去および現在の多くの作家たちの合成物である(ノ)
「おおーい、おおーい、裏切者」
「ちょっと診てもらいたいのじゃが、家にあった銃じゃ、見えぬところに隠してあったのじゃ」
「まさか、自分の盗んだ品物を警察へ届けるやつがあろうとは」
「ヒヒ人間��、やつらは槍を持っていたのか?」
「いいや、小さな石を持っていた」
「あなたの奴隷どもの流す血におきをつけください」
「お!そんなことは願い下げだ、私は蛆虫どもとともに、やつらの大地の上を、やつらの生まれた空間のなかを前進するつもりだ」
「嘘ツイタラ神様ノ罰アタルデ」
「容疑者でない者などいませんよ」
「えっ金送れ、いいトシをして少しは考えろ」
「同志爬虫類諸君」
「純粋に、恥知らずに、完全に盗め」
「馬を盗め」
「あなたはよくも図々しく...図々しく!」
超越的存在は(何)幻想のトリガー、発端にすぎないわけ(何)楽園の目録とみなし(敗)惜しげもなく時間と金を注ぎこんだ(H)どこかに何かを常に見逃している人(I)ミリ秒単位の(正)言葉にされない(正)さまざまなタイプの(正)場の空気(正)ボイコットを呼びかけた(H)亡骸(H)切りつなぎ手法(ノ)足場でくまれた(H)空中庭園(H)構築する(何)時代的容認によって認識形態を異にする(何)空を飛ぶ(何)龍神さん(何)
世界のサンプル(L)ウィルスは時間に穴をあける(ブ���市場、河川港、フランクフルタ・アルゲマイネ紙の印刷所、矛盾をすり替えるために始める戦争(A監)「サイバー・パールハーバーに警戒せよ」(A監)ラジオ局の廊下、社員食堂(L)デジタル上の監視(A監)ねたみ、そねみ、恥じらい(特)かわいそうな(特)怪獣(特)闇の中の魔(特)あらゆる動物園の動物も放たれ(ブ)人喰いヒョウ(ブ)ハイエナは数多い野犬の群れと交尾している(ブ)発病(ブ)は芸術となる(ブ)手術をして掌に腹の皮を植え(特)植えた腹の皮が破れて血がじわーっと(特)モンタージュされ(L)つぶやきが消える(ノ)ゆっくりと消える(ノ)散歩する耳であり、音を盗む耳(L)ぼうぜんと(緑)雑音の(L)他者を眺めたい(リュ)いくつかの記録が未完成で終わろうとした(L)未来都市は私には迫り来る必要に答えている(L)見本のショット(ブ)過去に消え去ってしまった(L)
空はあいかわらず曇ってソヨとの風もなく妙にあたりがかすんで見えた(百)ミニアチュアセットは(ウ)あなたの隣に宇宙人がいる(ウ)空に輝く天体はまだ存在せず(食)魚を獲るために川のほとりに居を定める(食)四時の馬鹿っ晴れ(ウ)歩いて当時をふり返ると(ウ)氾濫したりしても基本的に川そのものの流れは変わらない(ウ)残光と夜の帳が降りる幕間こそ(ウ)夕暮れの方がふさわしい(ウ)さもなければ夜だ(ウ)
五月の陽炎の中(天)灼けつくような眼で(天)当時の言葉でいう変態心理への関心(江)鉄砲の(忍)一寸法師は(江)惑乱していた(天)地獄の釜の蓋を開け(H)刺激の業火に踏みこみすぎた(H)残酷さよりも無理解さの結果(死す)足音をたてない(緑)災厄(ゴ)目にもとまらぬすばやさで忍ぶ(H)完全なカオス(ゴ)不意を襲い(L)まったく身動きしなかった(ゴ)いきなり口の中へてぬぐいを押しこんで、声をたてさせぬようにし、もう一本の手ぬぐいで目かくし(緑)やむなく(H)吊るし首に(H)息の根を止めた(H)単なる夢の国ではなくなった(H)
悪魔の盟約(冷)を裏切って(ノ)名もない(イェ)インヴェーダー(ノ)世界をうろついている(イェ)密告と臆病には度合がある(ノ)警察は(イェ)捕え(ノ)ブタ箱入り(ハ)取調をテープで録音(イェ)随所で極まり文句もしくはスローガンという意味で翼ある言葉(イェ)���の法則を(イェ)権力も(ノ)無視して極まり文句に極まり文句を重ね(イェ)「誰が不滅を独占してきた」(ノ)「誰が(ノ)宇宙を独占してきた」(ノ)「誰が諸君の」(ノ)誰にも理解できない(イェ)彼を悩ましていた(イェ)欠陥軽い失語症(イェ)彼の述べることは常に同じ(イェ)言葉で表現した(イェ)誰か他の人の立場に立って考える能力の不足(イェ)従って現実そのものに対する最も確実な防衛機構すなわち想像力の完全な欠如という防衛機構で身を鎧っている(イェ)陰惨なユーモア(イェ)虚言者の自己欺瞞?(イェ)あるいは(イェ)自分の犯した罪が現実の一部となってしまっているために(イェ)直視することのできない永遠に悔いあらためることのない犯罪者の一つの例であろうか?(イェ)パターンから落ちる鉄くず(ノ)気分の変化というだけのこと(イェ)紋切り型の文句で(イェ)異なった圧力からも(ノ)徹底的に抵抗する(ノ)恐ろしい長所は死の寸前にあっても彼から去らなかった(イェ)「誰が(ノ)ドアを開いたのだ」(ノ)
レンズの丸い視野の中(緑)何かがおかしいと気づく(科)新奇な何か(科)物理学者(科)レントゲン(聖)陰極線管で放電がおこっているとき(科)遮蔽された装置真空管から離れた場所に置かれたシアン化白金バリウムのスクリーンがぼんやりと光っている(科)偶然による(科)X線発見(聖)陰極線管からまっすぐ飛んでくる放射(科)放射は影をつくる(科)ウラン塩は(X)黒い紙を透過する線を出す(X)光とのあいだに(科)類似性を持つエージェントによって引き起こされた(科)内的な電気(聖)電気の眼(聖)見て取れる(科)死後の霊的存在を形成(聖)発見が偶然に行なわれる場合(X)聡明さと暗示を受けて立つ(X)一八九五年(科)SFは文字通り明日の現実(I)
脳髄が(数迷)全身を支配しているのか(数迷)それとも(数迷)全身が(数迷)脳を支配しているのか(数迷)合せ鏡の迷宮(数迷)ついには(数迷)思考は細胞によって行われている(数迷)さらにこの論究は胎児の夢へと接続される(数迷)
あらゆる(聖)愚かさが(歴)覆っている(歴)老いぼれた世界の悪臭(懺)情報爆発(歴)混乱を起こした(I)憤怒の音頭取り(懺)糞づまりの陰気面(懺)小さな部族の(I)性根はのらくら者(懺)神(I)宗教上の確実性という道具(聖)残虐趣味(懺)ネオンへたかる(懺)蝿(懺)悪徳、罪悪、汚物の詰まった(聖)ゴミの山(I)パンドラの箱(聖)ご機嫌取りの(懺)完全な奴隷(懺)人間(懺)詐欺師の肩をもつ(懺)コラ���ラシオンの罪(懺)世間のつまはじき者(懺)生き残るために(I)たたき伏せねばならない(懺)無謬性(聖)美辞麗句(懺)人間の盲目的信仰(懺)畜生の分際で(木)死の本能が(懺)生の本能を支配(懺)
戦争の話を聞く(Y)その話をつなぎ合わせ(Y)舞台の前に立ちつくす(ア)すべてはこの日(ア)胚胎していた死と同一視された(I)生物兵器としてのセックス(I)出生時に(I)脳に無線アンテナを設置する(I)それに気づけなかった(ア)天国の花壇に入れない(懺)散り遅れた花(ア)
バカ騒ぎを演じる(湖)暴動のニュースが高速で伝わる(爆)途中不慮の死にあった(湖)ひとりの姿を二つに見せている(黒)原子はそれらを傍観すべき位置にあった(永劫)無作為を生みだすコンピュータ・プログラムはどこにも存在しない(べ)システムが回路である(A)機械により作られたイメージと自動筆記のイメージは視覚的に同義である(ヌ)記憶はない(湖)何時間も過ぎ(器)写真は生きた有機体を光と化学で固定したもの(ヌ)機械はその行動が私たちの目的を達成すると見込める限りにおいて、有益である(A)
時間に封じ込める(バ)サナトリウム(ダ)夜が訪れ、夜が明ける(ダ)地に住まう邪霊(聖)天使(聖)人間の女と交わり(聖)大足の(ダ)スペクタクル・プロブォカシオン(ダ)神の似姿に造られた(聖)人間界(何)機械のサファード(I)黄色に輝く炎(何)肥大化(黙)すべて独断(I)超音波は(I)物体を直接通過(I)音で(I)暴動制御(I)化学者は(I)アイデアを(I)植え付ける(I)冷戦(I)「お前は私たちの敵か味方か」(冷)邪悪で不名誉な隣人を持つ(冷)思考制御(I)運動中枢を乗っ取って(バ)出来事は中立(バ)良くも悪くも無く(バ)部分的で不完全(バ)デモ参加者(I)反抗がなくなる(バ)コントロール技術(バ)無意味な計画となる(バ)
下を向いている(匂)蒼白くみえないようにと部厚く化粧した(アル)やせた体(危)白い腕(クラ)妙齢の(危)婦人(性)過剰な性欲(危)淫蕩な気分(永)恐るべき競争者(恐)目を意識して空腹に耐える(危)やわらかさと繊細さ(危)栄養失調が日常化(危)金のあるあいだは何を考えても無駄なことだと(籠)停戦の夢(ウォ)何か(バ)代償(ウォ)がなくてはならない(バ)書き換えられていた(ウォ)過去に目を向ける、歴史のけたたましい(性)スキャンダルのためのスキャンダル(アル)好色な司祭のような表情で報告(ウォ)実在する(悪し)もっとも不吉な日付けの一つ一九四五年八月六日(バ)精神的な流行病も(時)戦争の呪詛(数)呪いはウイルス(ア)廃墟の郊外の上(ア)空へ向かって飛び立つ(ア)空とは否定的な性質を失った虚無(悪し)未来を計算していない(ア)抽象的補完物(悪し)ゴーストが(爆)銀色の(ア)レーザーグラフィックス(ウ)描いている(爆)入れ代り立ち代り(戦中)死のキャンプに送られ(ユ)液体空気のように冷たく青いドクター(爆)嘲るような金切り声(ミ)虚脱の(戦中)生半尺な弱足(赤)実演という言葉を使うのは(裸)トロイの木馬であり(数)手術が演技であるからだ(裸)ポスター(ウォ)盗賊がふたり(ア)脳震盪に次ぐ脳震盪(バ)血潮が赤黒く固まって(赤)蘇生の見込みは(赤)死は心の中に(ア)自己破壊メカニズムとして現れた(ア)死の微笑を浮かべ(器)感受性はまったくもって豊かだ(危)方向喪失(時)
何千もの人人(電)広がり続ける(ソ)協調行動の結果(ソ)偶然ではない(魔)ネットワークに深入りするにつれ俯瞰的な視点を失い(ソ)いまいましい部屋の中は風通しがよくない(イ)路上の(電)出来事をみつけ(多)サウンドを録音(電)雑多な物が浮かんでいた(解)醜く歪められ手足を切り取られたプラスティックの女性(ヌ)溺れ死んだ牛が見える(解)フェンス(ワ)にしがみついた水死体(解)カメラを構えた別働隊(わが)スポーツクラブのマネジャー(コ)ひげ面で過激思想の持主(冷)ハゲタカの目(ワ)老衰してコルセットをつけたテナー歌手(裸)第三の(学)擬似撮影(わが)悲しげに(爆)路上をさすらう門付芸人(赤)つかの間の休息場所....見知らぬ公園の臭い(爆)陽光の中(ク)鎌みたいな口(う)奇形の精巧な模型(性)ぶらぶら(刺)でっかい糞がはりきって(イ)玉虫(フ)汚物のなかに横たわって(イ)コウモリ耳(ハ)唇は紫色(裸)片目の商人(荒)帽子をかぶった頭が(い)消え去り(い)マーマレイドを舐め(J)笑い声を残して(刺)死のまぎわまで近づいた人間(蝶)手に数珠を携えた一人の老女(イ)黒いウーズテッドのアブリル・ハリソンのスーツ(視)歩き方があやふや(解)ショッピン��モールの前を横切��(コ)震える金属の若者(爆)澄んだ水底のような眼が開く(大)ハエの眼(匂)立派な建物(イ)ひび割れたコンクリート(爆)鎧戸の向こうから微笑みかける(イ)複雑な(イ)裸形(大)夫婦(イ)種々のちがった背景のもとであれ体系の硬直性(魔)人は問題の規模にすぐに圧倒されてしまう(貧)地表のうえに疑問符として垂直に立てられている(人間)人間の群(イ)恋の霊感が舗道から立ち昇る(イ)我が心は愚かなる白痴(爆)エコーチェンバーは時間とともに(ソ)クモの巣を作りだした(魔)システマティックに(電)メタノイアに(内)何百万何千万という(ソ)
注意深いまなざし(コ)放火犯を特定するものは何もない(コ)サスペンスを超えている(バ)アナウンサーの絶叫が頭上を谺して消えてゆく(ク)ルールや因襲をなに一つ守らない(バ)悲劇的な結末はともかくとして(コ)ざっくばらんに(コ)つくりあげることに非常に関心がある(バ)この見捨てられた領域の全体に(コ)幾つかの足跡が残されていた(コ)つねに死刑を利用してきたことを忘れてはならない(処)
目を開けて扉をけんめいにさがす(リ)熱の本質が運動(魔)足音と共に(幽)ピストンの圧撃音や電動機の交替破裂音(リ)赤ん坊を鉄条網からはずして生きる者(五)死せる者たちの上に投げ出す(五)太陽光線は光るうえに熱いが他の天体は光るだけ(魔)星は果てしない自由落下の状態で永久に存在し続ける(多)夜明けに包まれて眠っている(五)王は権力に毒されて暴君となり(魔)騒音が鉄のドアから湧き出る(五)寓話の曖昧さは(魔)手を伸ばして通り過ぎる(リ)その二重の機能から生じる(魔)精神のない自然には模倣も反復もない(リ)
徘徊者どもは夜起きて(葬)気づく(葬)幻の刻み音(蝶)不気味な異常とあの恐怖の一瞬(永劫)計画は渦のように正確に廻り(黒)夢を脅かし(人)生とは意志動機でありその労働者たち(バ)恐怖も忘れて(黒)機械仕掛けの手つき(荒)もはや生きているとは言えまい(バ)永久に(葬)祝聖(五)これが最後の一行(バ)
月明かりで鉛色に(改)丸い斑点や血の筋の(改)モザイク(改)聴衆は(解)うずくまって(五)声もなく(解)静まっていた(解)想像力は視覚が衰えるにつれて(改)衰えていったが(改)少し怯えて(改)ザワザワと不思議などよめきが起こって(解)しかし(時)何等異常と認められるところがない(日本)実際には(時)彼らは集団のなかへ紛れ込むのではなく(時)巨大海獣に飲み込まれ(カ)冷酷非情(葬)未熟な(改)太陽が顔をみせず(改)そこは落ち込んでいる(時)灰燼にすぎない(カ)歯車に切り刻まれた労働(カ)特に軍隊において(時)共通の関係が(薔)抗争的関係のなかで翻弄されてしまう(カ)卑しむ(薔)隷属組織(カ)
またカノンの(カ)鋸屑(カ)常識という観点からみれば(改)聖歌隊の歌をもう少し聞きたい(処)下僕(カ)半盲の老人(改)罪人に石を投げて命を奪った(処)おぼろげに物が見える(改)悪と(五)無実を示す新証拠(処)勃起と(五)電流との接触(処)腐敗の(五)努力(五)騒々しい夜の夢は(五)惨めなものに(ア)ヒステリカルな色合い(ア)はるかに複雑(処)不眠の夜の天職(カ)風と殺人(五)分離と分析(S)モードの問題ではない(カ)サイエンス・フィクションそれは(S)知らずに終わった(S)最後の例(数)人間に関するものだ(S)
階段の途中のあの曲がり角が近づくと(薔)ありもしないものの(薔)凹面鏡の映像(ア)雨靄露湿気(ア)風で波がたつように(現)水はさまざな形を変えて(ア)解釈は無限(現)真理の方から鍵を開けることを知る(現)波の稍高い夜(秋)
始まりをもたず(美徳)造化の(食)何千年(怪人)渡り鳥の群(解)浮浪児(日本)遠い日々(ビ)数発の銃声(解)目に見えない音の戦士(解)すべてのものの終わりに(四)抑圧された残虐への郷愁(怪人)人間社会がその膨大な富によって押しつぶされ(解)多くの人が死んだように立ちつくした(サ)権力が過剰になるとその限界のゆえに対立する権力が生まれてくる(孤)狼狽した(解)神は(食)虚空に宙吊りに(食)相手は答えない(食)嘘と腕を組(薔)忍び足でその場を立ち去った(サ)
陽に焼けた肌(コ)鏡をはめ込んだドア(コ)飛沫の音に耳を傾けた(コ)焰とガスの竜巻(コ)
うっかりと天の円天井に穴を開けてしまう(食)蒸気とチリで出来た大きな雲の下(解)巨人ら人間の造るすべて(薔)沈黙が有力な手(ス)
野心を囁きかけては(ゲ)幻聴ネットワーク(バ)カテゴリーを(バ)全くの偽名(ア)欺き(ゲ)そこにいる人全員を(バ)ゲロンチョンは(エ)向こうが(バ)見る前に見る(バ)忍耐強さと落胆に耐える能力(バ)望まない者(エ)いまなお(S)目下の急務は食料を手に入れ(解)
永遠なる物体の質量(パ)ひらひらと(食)魔術師と悪霊によって創りだされた(食)モルフォ属のチョウ(食)だれでもないものの墓(い)壺の周り(食)光の渦巻き(電)夢だと思ったあのときの文字(永)消え去るよう(い)静かになりたい(赤)眠りたい(赤)ノスタルジーを抱いてきた(2)枯れ葉のようにあちこちに吹き飛ばされ(Y)人は銘々(戦)かろうじて(サ)自分だけ生きてゆくだけの話(戦)未来完了(S)
小刻みだが(ス)飢えたような呼吸(ス)新しい男(ビ)奇怪な仮面を着けさせて猥雑なアングルから女性の体を狙った(ヌ)もう一人の(ビ)太陽の踊り(食)陰毛のタブー(ヌ)太股を白日のもとにさらけ出した(美徳)失笑以外のなにものをもさそわない(美徳)善良な野蛮人(食)ヒキガ��ルに嘲笑を浴びせかけた(食)酩酊犯罪(日本)
ラストショット(ワ)上空にだれも気づかない小さな空飛ぶ円盤が静止していた(怪)全宇宙においてエントロピーは常に増大する(数)夢に見られるうちはいい(い)ひとはねごとに(食)小便を垂れていた(食)
第三の頂点(食)罪に染まる可能性は(ス)もしそれが(ヴ)霊域に踏み込んで(数)電気をながし(ワ)観測した瞬間にそこに現れる(数)閉門を告げる鐘(四)感電死の主たる特徴は血液の黒変(処)
暗黒があたりを支配し(食)視力は非常にゆっくりと衰えていった(改)黒ずんだよだれが垂れる(食)風雪の中で(改)不安な調子(ヴ)
霧雨けむり夜はしょうしょうたる雨となる(戦)コンマのように描きこまれた(ヴ)植物の領域( )虫から人間へと道をたどってきた(ニ)毎夜森の中の空き地で眠った(食)
知覚にはつねに体位の平衡を保とうとする努力が伴っている(眼)何よりも私のものであるもののなか(敗)レプラの限りなく前兆に富んだ液体が滲み込む(敗)
一生ほど数奇なものはなく(日精)書ける以上の意味がある(Y)超人とは大地の意味である(ニ)小さな子供のようにアルファベットの各文字を扱うことをふたたび学ぼうとしなければならない(魔)もし一枚の紙に描いたら(Y)ウンでもスンでもない(赤)不即不離(両)暗黙の前提(ジ)微に入り細に入り(処)ラッシュの中に消えていった(ク)白い嘘(おぼ)くしゃくしゃに丸めて握りしまいにはどこへやったか忘れ(ビ)大地に穴をうがってゆく(悪し)
町に俺の顔写真が出ているのを見たか(日本)苦悩の根があり(時)特別な盲点を持つ(ジ)香り(爆)無数のけだもの(赤)バスタオルを棍棒代りにして(ユリ)全ての言語に数があるわけではない(数の)
暗闇の奥(千)世界の創造という作業を放棄してしまうことは(ニ)失った(アル)一個の人格(ユ)みじめな暴落(アル)死が速やかに訪れ(言)敗北だけでなく絶滅あるのみ(ユ)太陽が見えない(食)完成された概念(ヌ)
覗き魔の(ワ)ロールシャッハテスト(暗)黒い風(東)視覚の謎(眼)除去しようと思わなかったとすれば(眼)黒い鏡に(裸)映像への関心(怪人)黒い翼(ヴ)かっ古い顔は消え去りその代わりに(Y)月の化身(食)別の顔が見える(Y)残忍(内)まっこうから(裸)誤解の余地なく(パ)世界中の(内)脈略の毒性(赤)隠密裡に(濁)苦い永い悪食の卓に(赤)魂を知る(悪)日常的な能天気な貪欲さ(ビ)鏡の中の父親の像に笑いかけ(眼)よく考えれば別の顔を思い浮かべる(Y)
細いサイレン(ヴ)混沌たる渦のまっただ中(お)陰謀のイタダキ(ダ)農耕技術と狩猟の手管によって万物を支配するにいたった(悪)
家庭の晩餐用の器一式をとりそろえてほしい(時)小規模な(静)キッチン(静)乳と塩味のパン(改)野菜スープ(死)肉の塊(ビ)氷に詰めた魚(ビ)デリカテッセンの調理済み食品(ビ)赤葡萄酒(死)料理の輪郭(食)一日の終わり(ビ)懐古談(ビ)全部現在として現れる(大)テーブル(ビ)壁一面が画面(静)団欒(ビ)必ず負ける(大)笑劇(アル)
はるか遠い風景のなか(ヴ)デニムのズボンに汚染した(赤)いくつもの縺れ(イ)こどもだまし(アル)
近視矯正用の(日精)特徴づけるメガネ(内)虫の好かない未来(イ)歯の抜けた魔女の息の(バ)混ざり合う(イ)冷淡さ(ク)声のトーンはわかる(電)不愉快だった(イ)ろくでなし(イ)Xの母親には勝てない(Y)ただ文字に書かれただけではない(イ)
或る夜(ヴ)過去のあらゆる過ちが旅人を不利に導く(ア)悪訳に対するアンチテーゼ(学)嫌悪が恐怖に変わって(怪人)高みからデカダンスの本能が秘かに作動している(ニ)自然によって設定されている(眼)視覚(シ)ジグザグ線に似ている(Y)歩きのクセ(わが)悪には悪を( )横っ面を引っぱたく(半)シンバルを鳴らし(シ)心耳にとどろく(お)
一切の空間の母胎(眼)黒い水の蜃気楼(イ)脂肪のテラテラ浮いたひたい(暗)膏汗がにじみ(半)胴震いがとまらなかった(赤)まったく不明のまま(日精)泥のように眠る(戦)空白期間のあいだ(ス)
独りでとり乱し(蝶)片手に猛毒(ハ)鉄砲玉(赤)単純な図式(学)それが好きでなければならない(歴)白羽の矢(処)自身がニュースになって(電)病勢は(日精)忍ばせた密かな野心の重みで(ビ)どんどん進行していった(日精)
唸り声におびやかされ(箕)ごみごみした(ビ)罹災(わ)泥濘(改)の都(ハ)幾万の衝突(ク)何かの科によって(小)かつての「現在」を甦る不気味な既視感(プ)方向を記述する(シ)記号がその記号をくり返し(見)続き番号が登録され(ビ)目印の役割(数)前へか後ろへか(ニ)エゴからセルフへの(経)見返りの(わ)欲望に制限を課す(裸)多くの家畜(裸)四つの市門がある(パ)さまざまな民族が混合し(ユ)都市が存在し始める(見)
空���的な(ユ)自分達の顔を(蝶)観察をはじめたときは(サ)目にしたものを写す(電)はずんだ眼の色(濁)囁き合い(濁)破片と化して到着するかもしれない(ア)陰険な肉欲の鉄則以外には常に笑い続けてきた(ノ)眠りまで(フ)究竟(刺)をともなった機敏さ警戒心(ア)無口(日精)静穏(裸)に叮嚀に(刺)精神修行の核心(ア)息を吸うこと(内)いよいよおもしろくなってきた(サ)原始的な観照力(パ)死ねずに(蝶)眠っていた言葉(I)言うことはない(い)
うそ寒い寂しい日(戦)この阿魔(刺)かの眼(う)さまざまな角度から(学)愛情の監視(殺)そっけない(歴)間に合わせの丸太小屋(爆)血の悪酔い(大)コンビニエンスな発想が( )ひどく痛む(半)奇態な自覚にいきなり打たれ(蝶)鬼子母神(戦)手たちが群がる(爆)クエバ・デ・ラス・マノス(数の)
なぜそんな(小)却を経た(赤)古い都(赤)泥棒(大)十夜の夢(大)少し舌のもつれる歌声(裸)変化をズバリ誰によって(バ)拡まったのかその由来は勿論分からない(小)密雲を吹き払った(濁)定めて大向こうを騒がす(刺)毒素遺伝子が絡む(A)九尾の狐(小)
直径数キロの(ク)悪い空気(ノ)墨や朱をだんだんに注し(刺)どんな機械でも(I)退引きならない(半)愛情を帳消し(半)すべての(い)亀裂が(学)地獄(い)吸収する(フ)機械の形をとった化石化(マ)どこか現実離れしない(赤)未来の避けられない変化(解)
合理的な価値(孤)リトル・アジア(フ)男と女の脳(内)不意に思った(永)人間たちはなんとなく不満を持っている(孤)弱者が不正と見なすものも強者にとってはつねに正しいものでしかない(ソ)物語の陰の物語をあばく(処)都合よく操られ(処)うなだれた(い)ある種の心理的な(孤)劣等感を(孤)欲求のセットを育てあげてきた(孤)人間という生物は幾世紀にもわたって自分をコントロールする能力のどうしようもない欠如を示してきた(バ)
「想像」という語の解釈(魔)冷静に物事を見詰め(バ)欲望のまま(シ)聴く(シ)超越した見識(バ)多くの出来事は中立良くも悪くも無く特別に不吉なものでもない(バ)怠慢な安逸との間に(魔)微妙な媒質(X)感覚の映像(魔)
独裁的な(楽)見知らぬミクロコスモス(パ)死は変幻自在な生命体(ア)軽々しく信じたり無批判に受け入れたりすることも危険(ア)腐敗し汚物に変身(パ)亀ふたたび(パ)絵文字は(言)無限にヴァリエーションが作���出せる(言)午に近い(箕)某月某日(戦)同日同刻(���)原典の複製(学)独創的な暗号(わ)目が吸いつけられ(ク)どのようにでも(言)ある観測者と(数)別の観測者(数)同じ時間に偶然立ち止まっている(サ)
「もうどうにも(い)インチキだ明らかにインチキだ」(裸)歯をガチガチ鳴らしながら(ビ)サイオ
マラチオンの(内)ぬるぬる(裸)登場人物の(裸)二三本横にはみ出した乱杭歯に(美)ひきゆがんだ顔(東)整形手術(裸)工夫と情熱(孤)一種の密室殺人(わ)動機を(歴)追剝ぎ(半)ひょっとすると(歴)排除する(I)仔細が(半)巣を食っている(半)少女の手ほどの雲が一つ(ハ)うす気味の悪い(箕)蛇の皮をゆすって幽霊のように笑う(永劫)時の手(ア)坐って微笑んでいる奇怪な像(フ)熾烈な戦い(処)意志をくじく(オ)
最も醜い容貌を持つ(濁)小人の肖像画の意図(フ)筋金入りの糞(視)大長老の威厳などどこへやら(わ)ピカレスクの要素(I)裏銘(永)概念を付与し(数の)登場人物や名前や舞台に関心がある(バ)金歯を吐き出して(裸)制度化された低い暴力(内)全面的に疎外され(視)恥辱のために(裸)不屈で戦闘的な(殺)奇妙な豊かさ(い)最悪の方式(ソ)社会と正気(言)不安に対する不安(時)現代の集団的神経症(時)時代診断のうち(時)有している特徴としては(日本)思考阻害(日本)自閉性(日本)無情性(日本)情性欠如性(日本)嗜虐性(日本)自己顕示欲性(日本)スピードは人間にとって意味への意志(時)によって深く支配され(時)フラストレーション不満不充足を麻痺させる(時)現代病(時)世迷いごと(バ)心への反映(時)迷惑(半)迷信(パ)迷蒙(パ)ミアスマ(パ)被害者カレンダー(バ)孤独な群衆(孤)針と墨と図柄(見)
理想のメディア(ヌ)アメリカ人を政治へ招待している(孤)政治的な支配は上層部が永続的に存在するのに不可欠なのだ(資)新奇な(性)車は(I)軍政(悪)
右脳にインプットし左脳にトランスすることで暗号化する(数)どの局にも同調しないチューニング(ア)マルコーニ無線電報(ハ)連結ラインに電気のけいれん(爆)かすかなきしみ音(蝶)脳内に録音された言葉エングラム(視)死刑執行人の不手際(処)叛乱と解放が行われた(ユ)主体が(バ)身代わりになって体験(バ)死んだ山羊の屍体を夢中になって(C)検屍しようというのではない(C)一様に匂う空気の流れは高度に人工的(匂)頭上の暗雲(マフ)
豪雨(戦)第一の布告(ハ)喉が渇い��いる(悪)コカ・コーラの成分を(悪)事実ファクトと虚構フィクションをアッセイ分析と(歴)すべての政治組織の(I)悪人の欲望を伸張し倍加する正しい方法はシンジケートのマネー・ロンダリングに(殺)
都市規制計画という墓場に埋葬される(建)白き路上に影をおとし(戦)整備コスト削減(悪)ファシズムの都市(建)市場から駆逐されてしまった(悪)街の音(ダ)電気の欲求(爆)テロリズム的な工業化(西)本道から言えば邪道である(戦)今それは機械的制御の危険性について私たちに警告する目的を果す(I)実験において(匂)意思決定をしているのは機械ではなくその機械を設計して権限を与えた人間(A)生活水準が著しく低下し貧困問題の悪化(悪)格差には常に根本的に主観的で心理的な側面が存在することになりこれは当然ながら政治的な対立を引き起こす(2)予測不可能な(ノ)愛情の要因を排除する(ノ)この面をさげて(イ)あたかも都会人は歯をみがく(戦)
はじめに言葉ありき(言)言葉とは何であるか?(言)「私」という言葉について混乱している(I)言葉を移しかえるだけでは成り立たない(学)怖ろしい硬直から(い)苦痛の蓄積にキーワードをつなぐ(視)黒豹のオペラケイプが床に広がり(ハ)真のユートピアとは(シ)青空を背に(大)最後の生命(ノ)二人の亡骸と(半)末裔で結ばれていた(ユ)バランス(シ)守るべき何の節度をも持たない人々をかきわけ(ノ)たどった道をとらえ(日)失われた文字のアルファべットに従い(見)泥の壁(裸)沈潜し(日)太陽そのものが大地に降りて来ないように(パ)はなしことばを言語を説明する(日)あいだに虚空の広大無辺(い)言語とメタ言語(日)避けがたい(シ)影は長く(グ)不自然に這い進み(大)種をまくことだけを( )言葉だけがただひとり虚無に挑戦する(オ)
曇天の暗い湿ったような日(戦)指導者のインスピレーションの下に(ユ)わが国旗なお健在なりし(裸)小世界にはただゆっくりと四季のめぐりがある(時)人間は成長がとまるとともに衰えはじめる(ジ)このように快いものだとは知らなかった(戦)
夢とは正確に何ですか?(I)習癖ノート(裸)初耳のすじのとおった話(C)手紙の一行一行(C)くちばしをさしはさまない(視)心の内部(電)環境の中にある(電)汚水溜(時)ゴミ棄場(時)非衛生的な場所(時)うらぶれたもの哀しさすべて吸収し熟知している(電)無縁な考察(食)大量の思い込み(2)全てが主要な要素になる(シ)灰(パ)中心点の中心(パ)一つの針穴(い)零のために(い)破壊されたものが積み重なった世界(解)���郷からすすんで身をかくし(時)遠く離れていた(Y)互いに関与し合う対極として存在するのは遺伝子と環境であり(生)生まれと育ち(生)現実的根拠のない無内容なおしゃべり(2)仏も不在にする無心(赤)住所を残さなかった(爆)孤立し酒を飲まずあまり外出しない(視)不在の(爆)克明さ(戦)別の「現実」(コ)狩り集められ(ユ)定義することが不可能(アル)死体(ハ)はだれだ?(爆)一事が()万事この調子(解)
夢の国の住人(残)ロイドメガネ(猟)こじき娘(猟)人を支配せず人にも支配されない人間(陰)狡猾な抜け道(ゲ)最後の場面で(五)共同便所(猟)駆けつける(五)蚋に刺されながら(ゲ)糞(ゲ)惨事の規模(コ)鈍い唸り(薔)定尺(ウ)二十三分(ウ)排便の発見(自)蝿が飛び回る(ク)便器は大陸を汚染するに足る(裸)みずから進んで(猟)足や腕(自)といった具合に身体のあらゆる部分に便をぬった(自)やりすぎで子供じみて見える(演)怪奇千万の事実(猟)四方を林で囲まれた(猟)ファイトトロン(静)屋外便所(裸)完成した(猟)四角四面の日課を形成した(自)太陽の残光(猟)不変にして不動の均整(ク)神経のほうでマヒ(猟)一笑に付し(猟)行き先は定めず(猟)率直でありたい(合)叫び(ミ)強烈な獣性の創造力(貸)非常な自信を得た(猟)夢の(四)完成などというものではない(四)太古への憬れ(残)向かって一歩を進める(四)
未来派(ミ)夫人(マフ)肉親間以外(歴史)害獣以外の(歴史)宣戦布告(歴史)魂のサディズム(歴史)剥奪してやるために(歴史)険悪さと雅量との中間地点(歴史)耳をつんざくような(ミ)高性能プラスチック爆弾(ミ)燃え上がる(歴史)人影(歴史)心おきなく(歴史)空想の富を失った(ス)裏の裏(心)肉親間の(歴史)思いがけない共鳴を生じ(ミ)深怨の瞳を交わした(永劫)火の玉は不規則に混乱(貸)血走ってぴくぴく脈打(お)片づけておかねばならない急用(ハ)九階から急いで玄関にかけ下りた(マフ)乱暴な死にものぐるいの態度(ユ)零落した(ク)青い血管(ク)急激に溶暗(ダ)埋火(戦)巨大な身体(ユ)検屍官は会釈したが(妖)中和しあう(歴史)ウイルスの味を(歴史)数千人の(歴史)住民の中からだれ一人(マフ)劣等者たる(歴史)他人ども(歴史)情報を寄せるものはなかった(マフ)下落した通貨のような(歴史)うそ寒い空気がただよいだしていた(ニ廃)
低く細きは白蛇(秋)跳るが如く(秋)妖々と(忍)半酔半醒の��界(忍)かげひなた(二)先天的の悪人だったのかもしれない(心)一道の稲妻が(秋)すべてを粉砕し(悪し)不倶戴天の敵(悪し)同情を無視(悪し)単なる知り合いであろうが残らず召喚(心)私の過去はすべて私のものではないものです(I)書置きをのこしてみな自決(関)悪は(悪し)変化するもの(悪し)形を視た者は無い(二)蛙鳴と云い蛙吠と云う(二)平仄の都合ばかりでなく(ニ)虫の声寂しく(秋)理屈無しに(雨)雨に泣く(雨)これで午前中の報告は終矣と(雨)
眼球の動き方を確かめる方法(心)浮かびあがった(ア)地球から三千光年(ノ)孤独も友情もみんな同じだ(ノ)塵と憂鬱(イ)人物が(戦)ちぐはぐに(ア)コンスタントに直接、間接に人間を通して表われて(ノ)響いて(ア)一つの面影へ引き返す(イ)ある種の(永)有限の未来(永劫)散髪はいまでも1世紀前でも所用時間は変わらない(2)人間の顔はそれがその時代の様式を形成する(人間)古い物がみんな消え(解)禁欲が長びくともう我慢できない(イ)身動きが苦しいような(イ)一日があきれるほど長く(イ)暗がりにうごめく(大)妙にフィエゾルのホタルの火を思い出した(解)悉く謎を持ち(戦)乱れて飛ぶ白泡のさながら(秋)妨害音のように喋りまくって(ノ)言葉のチリが堕ちてくるとともに(爆)目は左から右にたまらなく動き(I)顔と顔(電)全ての預言者(ノ)実に九人なり(運)虚無は保管されている
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231029
朝、どしゃりと雨が降っている。 行きたくないなと思いながら、アルバイト。 開店の頃に雨は上がった。 日記を読む。 『若き日の日記』神谷美恵子。四月、五月の春の空気の描写にうっとりとし、次の春にはもうここにはいない、ということに心がしんとした。 店の横のイヌエンジュの、ゆたかな芽吹きを、来年はきっとみない。
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231030
朝、憂鬱な膜に��われていた。 食パンにはちみつをかけて、甘える。 透明な四角になっていた。 そこを季節が通り過ぎていく。 いつだって、わたしは置いていかれる。 仕事。 どうにも落ち込んだままで。 ほんのりお腹が痛いと思っていたら、他の人も同じ感じで、気圧のせいということにする。適当。
夜、本を読みながらねてしまっていた。 ページにはさんだままの指が痛い。
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231031
朝、起きられない。 今はそういう時期らしい。 日記をつけている手帳が最後の1ページになってしまった。 どうしよう、11月と12月。 仕事。 手元が覚束なくて、試薬をこぼす。 ぼんやりしていて、まだ何も入れていないのにバイアル瓶のふたをしめる。 頭がかすんで、よくわからなかった。 体調をくずす予感がする。 風邪薬をのんで、はやめにねた。
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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和五年(2023)5月24日(水曜日)
通巻第7763号
学生ローン返済免除になぜバイデン政権は拘泥しているか
一生懸命働いて返済した人たちの汗と涙を踏みにじるのでは?
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米国連邦議会下院は5月24日にジョー・バイデン大統領が進める「学生ローン免除計画」を無効にする決議案を採決する 。
下院共同決議第45号は、年収12万5000ドル未満の学生ローン債務を最大2万ドルまで帳消しにするというバイデン政権の政策撤回を意図している。
決議案推進のグッド議員は「バイデン大統領の学生ローン移転計画は、学生ローン借り手から数千億ドルの支払いを、ローンを利用しなかったアメリカ国民の肩に移している」と述べた。つまり「返済のために一生懸命働いた人、または最初からローンを借りなかった人を不平等に扱う一方的な措置だ」と主張する。
下院教育・労働委員会のバージニア・フォックス委員長(共和党、ノースカロライナ州)は、学生ローン取り消し「計画」で納税者に少なくとも3150億ドルの負担がかかると計算する。
議会予算局は「大統領の融資免除計画により 今後10年間で 納税者に約4000億ドルの負担が生じる」と試算しているが、ペンシルベニア大学ウォートンスクールの調査では 5000億ドルを超える可能性があるとした。
ホワイトハウスは既に声明のなかで、決議案が下院と上院を通過した場合には大統領が拒否権を発動することを確認した。
学生ローンを返済中のアメリカ人はおよそ4000万人。これがバイデンに投票するわけで、明らかに選挙対策である。
「教育省が提供する救済金のほぼ90%は、年収7万5000ドル未満のアメリカ人に与えられる。収入上位5%の個人や世帯には救済金は渡されない」とバイデン政権は貧富��差を訴え、論理をすり替えている。
これが早ければ、6月1日にも予想されている米国のデフォルト予測の基盤であろう。
日本の大學授業料ローンもいずれアメリカ並みの大問題となるだろう。
私立大学の平均年間授業料は120万円以上である。ハーバード大学のように年間7・5万ドル(1012万円)ほどではないといえ、奨学金受給は少数派。所得の少ない家庭ではローンを借りることになる。
アメリカの平均が5万ドルとして、四年間で20万ドル(2740万円)の授業料。これを20年かけて金利も支払いながら返済してゆくと、年収が5万ドルほどないと、とても暮らしは成り立たないだろう。
▲日本でも学生ローン返済は大問題になりつつある
日本政策金融公庫の場合、学生一人の上限が350万円で固定金利1・95%である。
返済は最長18年。たとえば100万円かりると、毎月の返済が9300円で、119回分割となる。
また審査、条件が厳しいが大学教育費用無償化制度も2022年度から取り入れられた。これは中国人など外国人留学生に対して授業料免除、生活手当支給などという不平等是正の声が高くなったため文科省などが付け焼き刃で制定した。
いずれにしても大学四年間は日本の若者にはモラトリアムで、社会へ出てからやり直し教育(研修)を経なければ役に立たない。アメリカではローン返済で生活苦に陥り、結婚を諦め、マイホームは夢となる。日本もそれに近い。
中国では「大學はでたけれど」。出前か、ゴミ収集。コネがなければ国有企業には就職できないから絶望が拡がる。中国人の意識変化は日本より急速で、結婚しない、子供はつくらないという人生観が主流となった。
こうした大学制度そのものを再構築する必要があり、率直に言って大學への神話と幻想をすてる時期を迎えているように思える。
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三輪隊の小説(二次創作)
四畳半にいらっしゃい
狭い。
狭いですよね、四畳半。
すみません。
ここにお客様を通したおれ、間違ってたと古寺章平は思う。特に、背の高い彼の場合は。
「奥寺を頼むな」
B級部隊隊長、東春秋はにこりと微笑んだ。
ここは、三輪隊作戦室の奥にある四畳半ほどのスペースである。部隊に与えられた部屋は自由にやりくりしてよいのだが、三輪隊の場合、その狭いスペースに畳を敷いて使っている。用途は主にお茶をすること、靴を脱いでリラックスすることである。
おそらく間取りの帳尻を合わせるように作った狭小空間は本来使いづらく、いわば『浮いた』スペースなのだが、三輪隊においては、これが意外と役に立っていた。睡眠時間の不規則な三輪秀次がタオルケットをかぶって寝ている時もあれば、米屋陽介がタブレットを片手にゴロゴロしている時もある。奈良坂透がぼんやりと考え事をしている時もあるし、月見蓮が楽しそうに部屋に飾る絵画や花瓶を見立てている時もあった。古寺は古寺で、ふとした瞬間に彼らのそんな姿を垣間見るのが好きだった。
この空間になぜ東隊長を通したのか。
月見蓮がメインになって整えた部屋は小綺麗で品があり、賓客をもてなすのにふさわしいと思えたからだが、古寺にとって心地のよい空間であることも大きな理由である。
今日は、三月十四日で、先日、長期遠征選抜試験の内容が発表されたばかりだ。古寺は試験のために臨時に編成された部隊の隊長を務める。その際、部隊メンバーのひとりに東隊所属の奥寺常幸を選んだのだ。
東の来訪はアポイントのみで、用件には触れられていなかったが、内容は間違いなく奥寺のことであろう。立ち入った話になるかもしれないと大部屋を遠慮したのも理由のひとつだ。
作戦室には三輪と奈良坂が在室していた。米屋は個人ランク戦に出かけている。
「みんな、元気そうだな」
ところが、当然のように三輪、奈良坂も古寺と共に小さな座卓を囲んでいる。正面には東がいる。結果、部屋が狭い。
(先輩方、東さんのこと、好きすぎでしょ)
キリッとしているが、嬉しさの滲み出ている三輪を横目に見ながら思う。奈良坂も妙にウキウキしている。
二人にとって、東は、かたや元隊長、かたや師匠にあたる。
微妙に張り合っている気がしないでもない。もちろん、自分を心配してもくれてるとは思う。思いたい。
「古寺のことは心配していません」
(えー?!)
奈良坂はきっぱりと言う。
「俺もです」
三輪も負けずに宣言する。
(えーえー)
意図はわかる。いや、意図はわかるんですが。もうちょっと。
「そうだな」
東もうなずく。
「俺も奥寺のことは心配していないが、挨拶だけはと思ってな」
「こちらこそよろしくお願いします」
古寺は頭を下げた。用件は本当にそれだけだったらしい。
「しかし、この部屋はのんびりしていいな」
東は窮屈そうなのに、三人を順に見渡してそう言った。
「木虎が世話になるが、よろしく頼むな」
A級部隊隊長、嵐山准が爽やかに微笑んだ。三輪が台所で淹れてきたお茶を座卓に並べている。彼の表情筋が全く動いていない。怖い。スンが過ぎると古寺はハラハラしている。そのまま、一礼して席を外そうとした三輪を奈良坂が目で座れと言っている。
「せっかくだから、三輪も座ってくれ」
気をきかせたのか、嵐山はそう言った。メンタル強者です、嵐山さん。三輪は黙りこくったまま、座った。
今更ながらに、四畳半に通したのはまずかったかと古寺は後悔する。しかし、東さんを通した流れでそうなっちゃったんです、三輪先輩。
三輪が嵐山のことが苦手、苦手と言うより相性が良くない、相性が良くないと言うよりは三輪が一方的に避けているのは知っている。なぜかは知らない。
「こちらこそよろしくお願いします。嵐山隊からは木虎だけが遠征に参加希望なんですね」
遠征に際してのアンケートの内容を思い出しながら聞く。
「ああ、広報部隊の仕事があるにはあるんだが、本人の希望もあるし、経験を積ませてやりたいと思ってな」
ざっくばらんに嵐山が答える。
「そうなんですね···」
そこで話は途切れる。先輩二人の沈黙が重い。しかし、嵐山は平気そうだ。気まず��の、おれだけ?
そう思った時、
「お、嵐山さん、来てたんだ?」
陽介の名に恥じない明るい声が響いた。
「米屋先輩」
「米屋か」
彼は三輪と嵐山の間にどかっと座る。四畳半に十代後半男子が五人。月見が今日は席を外すわねと言った理由がわかった気がした。ぎゅうぎゅうと言っていい。
急に嵐山がクスリと笑った。は?何か文句があるのか?と言った表情で三輪が鋭く目線をあげる。やはり、嵐山はこたえなかった。
「この部屋、忍者屋敷の隠し部屋みたいでいいな」
「三浦のこと、よろしくな」
本日は三月十六日、隊長面接が終わった直後である。
若村麓郎はB級香取隊の攻撃手だ。同じく香取隊の三浦雄太が古寺のチームの一員となる。彼の機動力を買っての選出だった。
香取隊は戦闘員が十七歳と十六歳で構成されている点で三輪隊と似ているチームだ。違うのは、年長者がいないという点とエースである香取葉子がいるという点だ。三輪隊は連携を重視するチーム構成なので、エースはいない。
香取隊の隊長は香取であるはずだが、年上だからか若村麓郎は香取に替わるように古寺に頭を下げた。
「いえ、こちらこそよろしくお願いします」
若村も今回の試験で臨時隊長を務める。突然の抜擢に戸惑っているようだったが、上層部の見解として香取隊のようなエースが隊長を兼任している隊は、その役割を分けた方が望ましいとされる。嵐山隊が良い例だ。そのため若村に隊長職を担ってもらいたいのであろうと古寺は推察している。
それじゃあと別れようとした、そのときである。
ピコンと若村のタブレットに通知が入り、画面を見つめた若村の表情がみるみる険しくなった。
「···あいつ」
「どうしました?」
「あ、う、いや」
話を聞けば、香取隊の作戦室に内側からロックがかかったらしい。かけたのは、香取だと言う。若村は入れない。なるほどと古寺は思う。女子が多いチームはこういう苦労があるのか。
「あ、じゃあウチに来ます?」
東さんも嵐山さんも来てくれたことだし、若村先輩もいいだろう。
「あれ? 若村? 章平、休みじゃねえの?」
米屋が的確にツッコミを入れた。三輪隊作戦室である。
「隊長面接の帰りです。若村先輩は挨拶ですかね?」
締め出されたというのは言わなくてもいい気がする。
若村は、米屋、三輪と同じ学年で同じ高校だ。
「三浦のことは俺がわかる範囲で教えたから、大丈夫だろう」
三輪が珍しく気安い。三浦雄太は三輪と同じクラスだった。
「まあ、そうなんだけど」
若村も気安い。
「お茶はペットボトルでいいよな?」
「あ? ああ」
若村はなんでもないように返事をするが、古寺はそれはどうかと慌てた。お客様なのだ。
「いや、おれが淹れますよ」
若村は初めて入る三輪隊作戦室に興味津々だった。台所��もついてくる。
「悪いな」
「せっかくですから」
台所の横には四畳半の部屋がある。
「こんなとこに畳の部屋があるんだ。お、奈良坂いた」
くつろいでいた奈良坂が黙ってうなずく。
「女の子のいないチームっていいな」
「月見さんいるけど」
「あ、そうか。いや、違うよ。こういうとき、挨拶とかしなくていいし」
「しろよ。挨拶しにきたんだろ?」
奈良坂が呆れたような声を出した。
月見ももうすぐ出勤してくる。三輪隊の防衛任務はこれからなのだ。古寺がお茶を出してきたので、畳の部屋に上がり込む。男子三人が入って、もう狭かった。
「三輪先輩、米屋先輩、お茶が入りました」
男子二人がさらに詰め込まれる。
若村はため息をついた。
「のびのびできていいな」
「いや、狭いだろ」
奈良坂の発言に、古寺はそういう意味ではないのでは?と心のなかでツッコミをいれた。
終わり
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2022年12月13日
暗闇 見つめている二重らせん 週刊誌の最後のページ 孵化する 孵化させる 目が覚める からっぽのまま 赤ん坊の手を握る 哲学ニュース 強度 占星術師 と打ったら変換される 性占術師 学生時代 最も力を入れたこと 死は幻想である 愛、あ、あ、あ、名前を教えて なりたいもの わたしが 明るい世界 明るい未来 クビになったドラッグストア 礼拝 お好み焼き チューニングの狂った 歌 聴こえなくなるまで 聴こえなくなるまで featuring あなたのこと 声 死について って誰も知らない経験していない から 駆け込み乗車 禁止 お兄ちゃん お兄ちゃん 扉を開けて 機内モードで延命する アジテーション はやくしたい 遅く 結婚 まん防 イデア的には ずっと一緒がいい よね 今だけ無料 アジテーション テナント募集 の 看板 らすとくりすます とぽろじー 言葉で考えるのをやめる あ、あ、あ、 図式化 ズキズキする 監視されていた 白い部屋 女衒 パッチワーク フランケンシュタイン みたいに 愛と幻想と 愛と幻想と 糸 ほどけていく ことを想像する ジャスミンを銃口に 営業系総合職 死んだ瞬間の聴覚について 死んだ瞬間の聴覚について のように のように さようなら 魔法少女 ハートフィールド 歌う メヌエット ピーチ姫の テトラポット アストラル界 あなたの 吸い込まれる ダム 死体画像 すぐ会いたい女子が急増中 アカツクシガモ 京都市植物園 振り回す キャリアチェンジ された アルバイト する このサイトにアクセスできません と 声が して振り向く 昨日 のことを覚えていない 迷宮 のようだと うわさのベーコン クルトン コーラ・パール ゾラ ほら、と 初音ミクの額から垂れる汗 花園神社で 迷い込む 見世物小屋よ 一生バイト ポケットモンスター 正解を引き当てるまで やる気が出ないな 英単語帳 ランボーを読んでしまったなら ロックンロールはそう ホテル暮らし 空調の音 Jアラート 星座を結ぶ ロックマンエグゼ lain rain ruin ビスク・ドール 野良犬 奈良へ向かう列車 アーレント 現実感 人生攻略サイト 灰と は 意図 思考 回路の中を むさぼり食う 吸う 空気 止まった ままの 子宮的な エリア���嘘をついたまま死ぬ のね ルビンの壺 12ポイント stray sheep と 動詞動詞動詞動詞 同時的に 田中角栄 ��人ブウ 犯す 壊す 作る 波打つ わたしは 殺す 生かす 咲く 咲かす ライフハック 死 冷蔵庫 咲かす 飛び立つ やわらかく もやもやと ばたばたと 解毒する 夏休み 向日葵 消滅した 蝉が鳴く なく 無く 咲く さ さ さ 教育する アナイス・ニン 逃げ出す 逃走する 闘争? 領域を広げていく 閉じる 閉じこめる 閉じ込められた 布団の中 宇宙のように 宇宙そのもの 高橋まつり 滅びた 100年後のことを考えて 文章を書く 脳みそから溢れ出した 白い水着 黒いタイツ 道化のように 大天使のように 借りる 回帰する アカツクシガモ 成長すること 天秤のことを考える by this river ラブ&ポップ 脳破壊 快楽 シャドウ・ワーク 子宮口から この世界の果てまで 共同体 忙しい 忙しさ exclusive みんなのレビュー 連帯 証明するために ランキング もっと欲しい あなたらしい 瞬間に 祈る手 summer 上映する ロングヘアー 偏差値 ピアス 18個 生き延びる ラリる 刺さった 反射した 発射した 家畜人 ホワイトノイズ 空間 依存症 白い 微分不可能な やわらかい その曲線 エゴサーチ バーモント・カレー 姦淫する 階段 聖書 夢の中に出てくる 中島らも 他人の日記 読む 話す 歌う ような気がする そんな感覚が 一時間天気予報 ペヨーテ ぐるぐる回る 永久に 永久的に 結びつけた 途端に壊れる ぱりん、と ふらっと 消えちゃいそうな気がする 意識が高い 高低差 風圧 やさしい言葉 インターネットのグロサイト 巡る 再度 巡る 繰り返していた クリスマス サンタさん 産道 乱視のまま 今日も生きている 息をする あらゆる 虹色の 永久に理解されることのない強度 氷点 貯金やダイエット レポ漫画 面白くなる 国語辞典 解剖する やまい、だれ 芽殖孤虫 ひらひらと 眠る ゴミ出し 擬音一覧 シーシュポス 間違った注文 集める 女性が一生で排卵する卵子の数は400個~500個と推定され 細胞膜 ずきずきと 痛む手 うつらうつらと その指で 欺瞞 マッサージ されたまま死ぬ アイライナー いつかは終わる 旅 続いていく 気持ち悪い、 と少女 折りたたみ傘 出会う 解剖学の教科書 ホーリー・マウンテン もやし 食物繊維 的な ひらく 伸びる 匂いがする 恥丘 裏切る 一本の木 待ち続けている 市民会館 明かしえぬ共同体 ムーミンたち ムーミン谷へ 向かっている ヤツメウナギ もし仮にそれが ハ��とする 気がつく 失う 海のそばで グランドメニュー 幽霊 ピアスの穴 カッターナイフで切る 舌を 下へと 血が出る 地が出る前に ここからいなくなる 踊る 大雨の中 浴びる 天高く 土砂降り もっと 濡れてしまいたい 溶ける あらゆる種類の動詞 固着した エディプス・コンプレックス 身体を売る 眠りにつく べたべたした くすぐる 太もものうぶ毛 のように 行こうね ずっと一緒に 逆にする 黒板に描かれた 天使と怪物 流れとよどみと 恋と革命 そのままの 君でいてね イデオロギー それとも 触れる 手に 手のひらに その温度を そっと撫でる ように見える 青ざめた 顔 目で 浮き上がる 物流倉庫会社 キスをする どこにも行けない どこにも行けない 憂鬱な夫婦 中絶用の 願いを書く 七夕 永遠に落ち続ける夢 人生ゲーム 青いピン そのように 性行為のやり方 鍵付き完全個室 運動会 発熱 保健室 はつなつ 人生経験 終わりゆく 肉の厚さ 海馬 言語野の 衰退 ダウンロード数 数えていた 新しい生活様式 リズム 物語ること 豊かな 再生回数 氷 覆われる 世界すべて 素数のように 感じる 解体 怒らない? 起こらない、何も 可能性が失われていく 研ぎ澄まされていく 失われていくことで 何者かになった その平らな牧場 忘れてきた お持ち帰り する 立派な 飛び降りて 刻まれた 胎児のように さえぎられる 海岸には小屋があって 喧嘩をする 白鳥 食べられる 汚い 穢れてしまった 純粋なもの 銃を撃つ 一発 チェーホフ、どこへ行ったの? と母親が階段を上がってくる 切符をなくしてしまったままで 生き続けている気がする 少女には 晴れ 絵日記は かすれてしまった とうに 音楽にはならない 寒天培地の上で 有性生殖する していた した方がいい 人生経験 ペットボトル HPVウイルス 頭のない 風邪総合 目をさます 神経系 ポーチの中で 白い粉になった 睡眠薬 遠くの方へ、遠くの方へ 並べられている 全校集会 鳴らされて 走る 望遠鏡を 覗き込む もうすっかり 子宮頸がん 夢中になって 標本にする どうやって? 悟りについて 五億年ボタン 走馬灯 一週間くらい考えてもいい? 愛妻弁当 ぷっちょ の容器でオナニーする カンブリア紀の 海中生物やわらかく モニターの奥 夏の光 ぴったりと 豊かに 遅延しながら 本間ひまわり いま、を指差す指の先 爪の長さ 変わって 一括見積もり ふざけているのではなく 頭痛 左側 ありがとう こんにちは おはようございます それは愛ではなく の ような 夜行バス 棺 出生外傷 の あなたは ロビンソン トリップした 虹色の女 devenir ひだ 開く 一枚一枚 めくっていく 匂いがする 工場の赤ん坊が コンクリート 嘘だった あてのない 意味のない 海 潜り続ける 潜水艦の中で 夢を見ている 象徴的に もっと速く 飛び立つ 自壊したい 鯛 平らな 館内における密を避けるため 破れた 四つん這いになって するだろう 想像 するだろう 未完のままの もはや戦後ではない 未亡人 ぷろ、ぱかんだ 重量と恩寵 根を 肉体が壊れていくのは かもめ 肉塊 台風が来る前の夜 アオカビ もっとたくさんの地獄 天国は通り 過ぎては消えていく スーツの人が通り過ぎていったあとの 匂い 大人の匂い 食器返却口 この席の使用はお控えください アルコール消毒 セーブポイント 豚 のような女 と 猿の ような 男が出会う 死体ごっこ バラバラに 組み合わせる 英単語帳の例文みたいに 死に近い コンクリート 裂け目 洗浄液 メリークリスマスの Yahoo知恵袋 真理があると言われている そこにある 死んだあと魂はどうなるの? と子どもが尋ねる 何グラムの 前世の記憶 当たり前の事 トンネル 潜り抜ける音 夢の中の休憩所 自動販売機 光 光 夜の闇に飲み込まれないように コンビニエンスストアは灯台として 鳴りやまない 崩れていく 昨日 来ない 来ている すでに いま 冬の ま、ふゆ ま 電気ストーブ あたたかく すりつぶす 通勤・通学 するための列車 眠る 折りたたまれたヒダ 予言する 1999年 産まれ た 朝 ねむる ねむる もっとよくなる 地方都市
夢の中では 現実的な 現実的なもの 親ガチャ 100年後の 2000万年後の 想像していてね 空っぽの脳 おばさんが入ってくる大量に 魚 飛び跳ねる 誰も見ていないところで 老人の声はデカい 無が無限に膨らんで 恒星たちは爆発し きっと届かないまま ゲーム実況見ていた 二年間 だった気がする だった気がする この区域で路上喫煙をすると 一千円の過料が科されます と どこかに書いてあった 教科書に落書きをしている間に 終わっていた もっと濡れたい 雨に 幼形成熟 恋と革命のために 太郎 花子 由香 香織 紗耶 話題のツイート 温泉むすめ 逃れてゆけ 逃れてゆけ 自撮りしているふたりを 見つめる 目 目玉 浜辺で 白く 白く 白く 白く 境界線はほどけた もう一度 あまい 糖衣錠 統一的な 像 増殖する お支払い方法 まとめサイト この世界の秘密 ねじれたソーセージ 青い 白い 脆い イオン・モール 迷子になる 歌を歌う 歌っていた 冗談でした あらゆる 情報商材のために すべて ひとつの 自己啓発 は はいいろの ノイズで
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初雪の頃【2】
面接まで
福岡で生まれた私が、言葉も感覚も違う大阪に来たのは、十歳のときだ。 父の転勤だった。初めからなじめない感じはしていた。別にイジメられたわけじゃない。ただなじめなくて、楽しくなくて、全部嘘咲いで、教室が苦痛になっていた。高学年になると、もえとの出逢いもあったけど、担任との関係が最悪で、福岡にいた頃には信じられなかった“登校拒否”をやるようになっていた。 もえは本名“萌野さやか”といって、五年生のクラスで二回続けて席が隣になって仲良くなった。全体的に色素が薄くてかわいいのだけど、二次元にしか興味がない、ちょっと変わった子だ。 担任と、そしてクラス一の秀才と関係がこじれて、私と仲良くしていたって何の得もないのに、もえは親しくしてくれた。学校に行かなくなってからは、彼女が毎週土曜日にまとめてプリントなどを持ってきてくれた。 小学校のあいだはもえ以外の友達とも浅いつながりがあったけど、中学生になって、いったん登校復帰したもののまた行かなくなってからは、友達と言えるのはもえひとりになった。 中学はちゃんと行くつもりだった。そのために、勉強だってしていた。でも、一度身についた拒絶反応を治すのは、むずかしかった。 毎朝七時に起きること。つくえに縛られて勉強すること。重い教科書をかかえて帰宅したと思ったら、大量の宿題が待っていること。 いろんな習慣がつらくて、いつのまにか遅刻や早退が増えて、クラスメイトの反感を買って、別室登校も試したけど、結局は部屋に引きこもるようになった。 高校なんて行く気はなかった。でも親が手続きした通信制高校に受験もすっぽかしたのに受かって、入学式に連れていかれた。途中からはよく憶えていない。ただこのときの狂態で、心療内科に通うことになり、面倒が増えた。 三年間、完全に光を遮絶した部屋をほぼ出ずに過ごした。外界を知覚したくなくて、常に洋楽の激しいロックで耳をふさいでいた。進学校に進んだもえも、頻繁に私の家に来れなくなった。生まれたときから一緒の、スヌーピーの毛布とふとんを抱きしめて、ベッドに横たわっていた。 人として一番新鮮な時期を、浪費するでもなく、貯金するでもなく、何にも残さずに垂れ流した。そうして、家庭も学校も壊れた十八歳の夏、私はやっと動き出して、イルミネーションのきらめく夜の街にいる。 大阪の歓楽街は、キタとミナミに別れている。 ミナミの難波から心斎橋につながる歩行者天国には、あらゆる店があふれていて、層も若者が多い。逆に、オフィス街である淀屋橋に面したキタは、高級クラブからラウンジ、バーにキャバクラといった店が密集し、客層も圧倒的に会社帰りのおじさまたちが多い。
「ここか……」
昔からある歓楽街は北新地で、そこで働く人たちは、けっこうプライドが高い。けれど、素人の私はそんなことなど何も知らず、一階から最上階までの店名が並ぶ看板を見上げて、そうつぶやいていた。 住所だけで場所を探り当てなくてはならず、似たようなけばけばしい景色をぐるぐるしてきた。パレットのように、ネオンはさまざまな色を飛びちらせている。背広、キャミソール、着物、笑い声や叫び声、煙草や香水の匂い──いろんなものが、残暑の熱気と混ざりあっている。 普段の引きこもり生活との落差にめまいがして、泣きそうになっていたところで、紫色に黒の毛筆体で『ラウンジ 綾子』という看板のあるビルを発見した。 ここの五階だっけ、と求人誌の切り抜きを確認し、看板にも確かに『F5』とあるのを認める。 おにいちゃんのおさがりのような、ボーイッシュな服装しかしない私だけど、今日はさすがに化粧をして、スカートを穿いてきた。トップスは、手首の傷を隠すために、白と黒の細いボーダーの長袖だ。服装自由とあったけど、長袖はいいのだろうか。そんなことを考えながら、ビルに踏みこんだ。 エレベーターホールに行き着くと、それらしい女の人が、エレベーターを待っていた。綺麗に巻き髪をして、水色のキャミソールに共切れのマーメイドスカート、シースルーのストールをまとっている。 やっぱ長袖はダメかも、と思っていたら、エレベーターがやってきて、その人に続いてエレベーターに乗りこむ。 その人は三階で降りていった。五階にひとりでたどりつくと、いよいよ心臓が緊張でこわばってきた。 怖い。私みたいな子供が場違いなのは、分かりきっている。でも、お金欲しいでしょ? 家を出たいでしょ? そのためには── 大きく息を吐くと、顔を上げた。行こう。面接に落ちるのは承知の上だ。動かないと始まらない。勇気を振り絞って歩き出し、エレベーターのすぐ隣にあった『ラウンジ 綾子』の扉を押した。 低くジャズがかかっていた。クーラーのきいた絨毯に踏みこむと、右手にカウンターがあって、左手に店内が広がっていた。狭くはないけど、そう広くもない。 全部で、六席だ。中央にある棚の上の花瓶に、大きなブーケがささっている。 カウンターを見た。同じように、こちらに注目している人が数人いた。 男の人がふたり、女の人がひとりだ。女の人はカウンターに一番近い席に座り、スパンコールのついたミニワンピースを着ていて、ケータイを開いている。男の人ふたりは黒服で、ひとりはカウンター内に立ち、ひとりはカウンターの席に腰かけている。
「……えー、と。おはようございます」
カウンターに腰かける男の人に言われて、きょとんとしかけたものの、慌てて「おはようございます」と消え入りそうに返す。 どうしよう。ぜんぜん知らない雰囲気だ。
「あの、面接に来たんですけど……」 「面接? ああ、今日やったっけ。──ジュン、茶淹れて」 「はい」
カウンター内の男の人が動いて、腰かけている人は立ち上がって手招きしてくる。
「こっちおいでや。ママはまだ来てへんから」 「あ、は、はい」
オフにしたケータイとかが入っているリュックを抱きしめて、そろそろとカウンターに近寄る。花の香りがただよった。 女の人はケータイに向き直り、腰かけていた男の人は自分が座っていた椅子をしまい、その隣の椅子を引く。私は、緊張で誰の顔も直視できないまま、その椅子に腰かけた。
「今日、ママ同伴やったっけ」 「ちゃうと思うけど」
ケータイをいじりながら訊いてきた女の人に、椅子を引いてくれた男の人は返す。 カウンター内の、ジュンと呼ばれた男の人は、私の前にすっとコースターを引いて、その上にお茶と氷がそそがれたグラスを置いてくれた。喉がからからで、できれば飛びつきたかったけど、そんな度胸もなく、恐る恐るグラスを手に取ってひと口舐めた。きんと冷えていて、苦味も少ない、おいしい烏龍茶だった。
「何歳?」
椅子を引いた男の人がいきなり振ってきて、「えっ」とまごつきながらも、「十八です」とどうにか答える。
「十八⁉ うわー」 「智月、もう二十四やわー」 「おばはんやな」 「うっさいわ。ショウくんに言われたくないねんけど」
何か、めちゃくちゃ大阪弁だ。大阪に来て引きこもりになった私は、この地に来て五年も経つのに、標準語だ。会話そのものをしなくて、博多弁は忘れてしまった。
「ママ、もうすぐ来ると思うから」
カウンターの中にまわる、ショウくんと呼ばれた男の人に言われ、電話の人か、と思いつつ、こくんとしておく。膝の上のリュックを置きなおし、もう一度、店内を見まわす。 左側がフロアになって四席あり、右側に二席ある。その境に花瓶の乗った棚があり、何か収納できるようだ。カウンターは四席で、奥にはボトルが無数に並んでいる。カウンターの右隣にドアがあって、『化粧室』と書いてあった。そして、化粧室の向かいにクローゼットがある。 ママかあ、と小さく肩をすくめた。どんな人だろう。雑誌には『気さくで明るい』と書いてあったものの──。 烏龍茶をちろちろと飲んでいると、女の人たちが出勤してきた。ワインレッドのドレスを着ていたり、クリームイエローのスーツを着ていたり、みんな“夜の女”という感じで格好いい。 あんなふうになれるのかな、と不安になっていると、「おはよう!」と鮮やかなピンクのスーツを着た女の人が、颯爽と入ってきた。
「おはようございます」
ショウさんとジュンさんが声を揃えて返し、女の人たちも同様に返した。砕けた感じがない。もしや、と思っていると、女の人も私を見た。
「今日、面接の子?」 「あ、は、はい」 「あはは、そんな緊張せんでええから。あたしがママの綾子な」 「あ、えと、佐々木ゆりです。よろしくお願いします」 「うん。ちょっと待ってな。ショウ、そこのメモ帳取って」
ママはカウンターの中を指さし、ショウさんはしめされたメモ帳とボールペンをママに渡した。受け取ったママは、テーブルにそれを置く。
「ここに、名前と住所と電話番号書いて。電話番号はケータイのな」 「あ、は、はい」 「書けたら言ってな」
ママはテーブルにマスコットのついたケータイも置くと、私の後ろを通りすぎ、カウンターの奥に行ってしまった。 私はボールペンを取ると、震えないよう気をつけながら、言われた通りの事項を記していく。書き終わると顔を上げた。正面にいるのは、ショウさんとジュンさんだけだ。
「書けた?」
ショウさんに言われてうなずくと、「ママ」と���ョウさんはカーテンをめくって奥に呼びかける。何やら声が返ってきて、すぐママはこちらに戻ってきた。 脚長いな、なんて思っていると、ママは私の隣の席に腰かけてメモ帳に目を通す。いくつか質問され、たどたどしく答えていると、「いつから出れる?」と問われて、ぽかんとする。
「あ、いつからでも。明日でも大丈夫です」 「明日から。ほな、さっそく入ってもらおか」 「あ、あの、いいんですか」 「ん、何が」 「雇ってもらえるんですか」 「うん。当たり前やん」
唐突すぎて、まばたきをしてしまう。受かった、のか。こんなに簡単に、受かるものなのか。何しろ、面接というものをしたのが生まれて初めてなので、比較できないけれど。
「あ、そうや。名前、何にする?」 「名前、ですか」 「源氏名。うちにゆりちゃんいう子はおらんけど」 「あ──……、えと、考えてきます」 「そう。じゃあ、あとの細かいことは、彼に訊けばいいから」
ママはそう言って、ショウさんをしめす。
「この子、ここのチーフやから。──ほら、名刺出して」 「あ、はい」
ショウさんはカウンターを探り、私に名刺をさしだしてくる。 藤林章悟。 私は名刺を受け取り、その名前を眺めた。顔を上げると、ショウさんと目が合ったので、引き攣らないように笑みをしておいた。「よろしく」と言われて、同様に返す。 ショウさんとジュンさんを見較べる。ショウさんは人懐っこい感じで、ジュンさんはクールな感じだ。どっちかというとショウさんのほうが好きかなと思った。ふたりとも、二十台半ばといったところだろうか。
「じゃああたし、用事あるから」
そう言ったママは、さっさと店をあとにしてしまった。えっ、ととまどってしまう。帰っていいのだろうか。まだいたほうがいいのだろうか。 おろおろしていると、「まあ」と声がかかる。
「まだ、客おらんし。茶飲んでから帰りや」
私はショウさんを見て、そうするほかなく、こくんとしてグラスを手に取った。
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大下宇陀児探偵小説選(1)
昆虫男爵ー使用ルビ集
序曲・銀座の昆虫
(C)埒(らち) (A)尾形良成(おがたよしなり) 人名:昆虫男爵です。 (C)渾名(あだな) (C)甲虫(かぶとむし) (C)卵生(らんせい) 卵の形で子を生み出す型式の事ですね。 (D)蚜虫(ありまき) アブラムシのことですが、てんとう虫に食べられる方のやつです。 (D)蛹(さなぎ) (B)面妖(おか)しい 本来ならあやしいと読むのでしょうが、話し言葉として表現したのでしょう。 (C)五十米(ごじゅうメートル) (C)冠(かぶ)る (D)跼(かが)む (C)呻(うな)る (B)飾窓(ショーウィンドー) (A)桃奴(ももやっこ) 人名:胎生昆虫だといわれた新橋の芸者。 (B)芸妓(げいしゃ) 京都で活動しているのが「芸妓」、それ以外で活動しているのが「芸者」。 (C)斜(はす)っかい (C)羽交(はが)い締め (B)哮(いき)る 荒々しくほえさけぶという意味です。たけり立つ よりもわかりやすかったのでしょうか? (B)浅間(あさま)しい 古い言い回しにはこういう表現があるみたいです。卑しいってことですね。 (B)��齢(とし) これは、文学的な表現の工夫でしょうね。 (B)婦人(ひと) これは、婦人ではなく、人として見たいということなんでしょう。 (C)良人(おっと) (B)他人(ひと) 「他人事」あたりからきたよみなんでしょう。 (A)根村幸雄(ねむらゆきお) 人名:男爵の青年時代からの親友で、医学博士。 (C)他家(たけ)
寄席の昆虫
(A)玉虫蛍子(たまむしほたるこ) 人名:本名稲岡由子、虫の鳴き声を真似して近頃評判の寄席芸人。 (D)山窩(さんか) 村里に定住せず山中や河原などで野営しながら漂泊の生活をおくっていた人々らしいです。 (D)蚯蚓(みみず) (D)蟋蟀(きりぎりす) きりぎりすという表現は、コオロギの古名としてみたいです。 (D)河鹿(かじか) カジカガエルの別名。 (D)破落戸(ごろつき) (B)吃驚(びっくり) 当て字のようです。突然のことや意外なことに一瞬おどろくことですね。 (B)お銭(おあし) ぜにですね。まるで足が生えているかのように行ったり来たりすることから、「足」にたとえた。 (D)強請(ねだ)る (D)孤児(みなしご) (B)真実(ほんとう) うそでないことですから、ほんとうですね。 (D)一廉(ひとかど) ひときわ優れていることです。 (B)紙幣束(さつたば) 明治に発行された政府紙幣から「おさつ」とい割れたみたいです。 (C)忌々(いまいま)しい
湖畔の晩餐
(A)李(すもも) (C)容物(いれもの) (C)二粁(にきろ) (D)已(や)むを得ず 止まるとか終わるではなく、ここでは、しかたなくという意味で使われています。 (D)灼(や)ける (C)蘊蓄(うんちく) (D)剽悍(ひょうかん) すばやい上に、荒々しく強いことですが、ここではトンボのことを指してます。 (D)水蠆(やご) トンボの幼虫ですね。 (D)鰓(えら) (D)怺(こら)える (C)怪(け)しからん (B)匕首(あいくち) 当て字らしいです。正しくは「合口」です。 (B)破落漢(ごろつき) ならずものとか読むみたいいです。 (B)懐中(ふところ) 懐だけで“ふところ”と読みますね。 (B)踉(つ)ける ふらついたり、よろめいたりするという意味ですね。蛍子の兄が訪ねてきた様子を現しています。
地獄絵巻き
(D)鎖(とざ)されて (C)厠(かわや) (C)緞帳(どんちょう) (B)階下(した) まあ、ここでは下の階ことでしょう。 (C)箪笥(たんす) (B)吩咐(いいつ)ける 意味は、まさしくいいつけるです。 (B)消魂(けたた)ましい 魂が消えるほど驚くという意味の当て字でしょう。 (B)鳩尾(みぞおち) 胸の中央のへこんだ所ですね。なんでこれでみぞおちって読むんでしょうね?
老耄親爺と蝶々
(B)老耄(もうろく) 当て字のようです。耄碌(もうろく)と同じような意味ですね。 (B)狼狽(あわ)てて 不意の出来事などにあわててうろたえる漢字が出てますね。 (C)昨夜(ゆうべ) (C)硝子(がらす) (B)毒瓶(どくつぼ) 普通なら、毒壺でしょうけど、この小説の特異性からわざと昆虫採集に用いられる容器をイメージする毒瓶と表記したのかも。ただし、大型の毒瓶は毒壺ともよばれるみたいです。 (C)青酸加里(せいさんかり) 古い言い回しです。今なら、青酸カリですかね。 (D)縊(くく)る (C)鼈甲(べっこう) (B)老耄(おいぼれ) 古い言い方のようです。年を取ってぼけることですね。 (B)総義歯(そういれば) そうぎしと読みますが、意味は総入れ歯ということです。 (B)歯齦(はぐき) しぎんと読みますが、まさにはぐきの事です。歯肉炎のことを歯齦炎ともいいます。 (C)儂(わし) (A)杉山兵六(すぎやまひょうろく) 人名:探偵の助手で書生です。 (C)花骨牌(はながるた) (D)翅(はね) (B)読者諸君(みなさま) まあ、そういうことです。 (B)頒(わか)つ あかつと読むみたいです。意味は、分かち配ることですから、そのあたりからわかつになったのかも。 (C)頁(ぺーじ)
根村博士の説明
(C)繚乱(りょうらん) (C)長閑(のどか) (C)遑(いとま) (C)朴訥(ぼくとつ) (D)擡(もた)げる (B)跫音(あしおと) 古い表現です。『跫』一字であしおとと読みます。
自殺説と他殺説
(D)凭(よ)りかかる (B)呀(あ)っと 感嘆したり驚いて発する声のことですが、今は使わないですね。 (D)蹣跚(よろ)めく
二人の嫌疑者
(C)鳩首(きゅうしゅ) 人々が寄り集まって、額をつきあわせて相談すること。まさに鳩が群れる感じですか。 (C)長(た)けた (C)杳(よう)として (D)仄聞(そくぶん) (D)昵懇(じっこん) 親しく付き合うさまという意味です。
断末魔の訴え
(D)嵌(は)める ある形に合うように中に入れておさめることで、革手袋をはめてます。 (C)遮二無二(しゃにむに) (C)朦朧(もうろう) (D)嚥(の)む 「飲む」や「呑む」と同じなんですが、のみ下すと言う意味で、ここでは、毒を飲んでます。 (D)刳(えぐ)る (B)縡(こと) 「息が絶える」の意の事切れるの事の当て字ですね。 (C)譫言(うわごと) (B)阿母(おっか)あ 母を親しんでいう語ですね。口語風に当てたんでしょう。
悪魔の恋
(B)背後(うしろ) まさに、後ろですね。 (D)邪(よこし)ま 道にはずれていることですが、恋に関する意味で使うイメージですね。 (B)応報(むくい) 【因果応報】のおうほうですね。むくいがあるからこの字なんでしょう。 (D)犇々(ひしひし) 強く身に迫るさまで、今も使いますが、こんな字なんですね。 (D)服(の)む 飲食物を口から体内に送りこむこと。「内服薬」なんかを思い浮かべるとイメージが湧くかも。
了
分類の凡例(適当です) (A)漢字の読み方が一意に定まらない場合 (B)当て字や外来語の表記 (C)子供や初学者向けの読み方の指示 (D)読みにくい漢字の補助
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入門山っっ
ぼんじゅーる。
ぴっかぴかの一年生、大澤がお送りいたします。はじめまして。
覚えづらいと思うのでかいざーと呼んでください。異論は認めません。
(※ちなみにカイザーとは「皇帝」の意のドイツ語です。Kaiserの綴りは古代ローマの独裁官,ユリウス・カエサルに由来します。カエサルはローマ共和性末期の軍人で,次々と政治上のライバル��反対勢力を駆逐し,終身の独裁体制を成立させました。これがのちのヨーロッパの皇帝体制に影響したと言われています。まあ何も関係ないんですけどね☆)
探検部にはソロキャンができるようになるために来ました。でも他に過酷なことやりすぎて多分もうできると思います。二外はフランス語です。よろしくおねがいします。
さてやってきたのは金峯・瑞牆山。標高はだいたい2600mくらいの山です。一年メンバーは初めてのガチ山活動になります。買ったばかりのくっそ重いザックを身につけて,いざレンタにて出発!
…のはずが新宿駅にて早速みっちゃんが行方不明に。迷子らしい。
→しゅうさんが確保
まあ何とかなりまして,いざレンタにて出発です。
(↑途中によったサービスエリアにいたマスコット。かわいい。)
(↑これはぶれっぶれのしゅうさん。焼きそば食ってんのかな。)
だいたい翌00:00くらいに金峰山荘に到着。明日に備えて,今日は早く寝ます。
と言いたいところでしたが,星空綺麗すぎるのと寒すぎるのとでぜんっぜん眠れませんでした。
(↑星空ハイライト。携帯のカメラってすごい。天の川も見えそう(見えたのかな,)でした。)
まあシュラポン強行した人も何人かいたみたいですけどね。
(↑これは翌朝。テントの手前にいるミノムシみたいなのがシュラポン強行組です。狂気すら感じますね。)
てことで準備万端,いざ出発!
初日は金峯山に登ります。この時はみんなうっきうきです。私はパーカーと下のレインを着て山頂を目指します。いやいや寒いからとかじゃなくって,ほら,人類最大の敵は腹痛でしょう?だから敢えてこの格好して行ったんです。敢えて。
最初はゆるゆるハイキングコース。こんなん楽勝じゃんとか思いつつ?どんどん山頂に向けて歩いていきます。横を流れる川の水がめっちゃ綺麗でした。飛び込みたいくらいですね(伏線)。
(↑これはテントを持たされて虚無顔のタミーさんと満面の笑みのこうちゃん。タミーさんはどんなに長い活動でもこの装備らしい。すごい…のか?)
さて,やっと登山道らしき登山道へ。一年組の疲労も一気にエスカレートしていきます。もう写真の顔からその疲れ具合がわかりますよね。で今気づいたけど何でるーさんヘッドライト付けてんの?
ちょくちょく休憩も挟みつついざ山頂へ!だんだん山頂が見えてきました。だいたい行動時間が五時間…くらいです。多分。
(↑しゅうさんハイライト。被るタイプの蚊帳らしいです。効果はあるんでしょうけど…見た目が……だめだこれ以上言わんとこう。)
そしてついに山頂到着!
いやぁ長かった。みんなヘトヘトになりながらてっぺんで写真を撮ります。インスタのプロフィールみたくかっこいい写真撮れるかな。
曇ってんだけど。誰だよ曇らせたの。
曇りですがせっかく登ったので各々いろいろなポージングで写真を撮ります。
すごい良い写真!みんな笑顔!天気えっぐい悪い!!なんかスタジオで撮りましたみたいになってる。
これは新一年ズ。アー写みたいですね。いや,もはやこういうアーティストなんです。
たくさん写真撮って満足したところで,最後にみんなで一枚パシャリ。キャンプ場に向かって山を降りていきます。
(↑これはえぐいスピードで先陣を切っていくtummyさん。その速さは衰えることをSiriません。)
ここを少し降りたところで,2パーティに分隊します。体力残存組が目指すのは地蔵さんおすすめの大日岩。絶景らしいので,早速行ってみたいと思います。
これは大日岩のまでの途中にあった大きな岩山。
好奇心を頼りに一番上まで行った人も。タミーさん,降りる時も大ジャンプかまして降りてました。ひやっとしますねほんと(私は他の登山客の方に降りるのを手伝ってもらいました)。
(↑これは力持ちなガールズ。重い岩を軽々と持ち上げるつわもの達です。)
そしてお目当ての大日岩へ。私はここら辺で体力がピンチに。
天気も良くなってきて絶景!この景色を眺めながら少し休憩します。にしてもすごい綺麗だな。
(↑これははしゃぐゆうかさん。この後岩の上で爆睡してました。ちなみに後ろで他の登山客が料理してていいなぁって思ってました。お腹すいてたし。)
そして富士見平小屋へ。めっちゃ疲れましたが,何とかついてよかったあ,とみんな安堵してこの笑顔。
山登った後に食う飯は美味い。飯盒で炊いてみたけど硬さはともあれ美味かった!あったかい飯最高!
と悶えるげんげん。
ようやく1日目は終わりです。明日に備えて今日は早く寝ます。
(↑言及は控えますね。)
と言いたいところでしたが,私は終わらせねばならぬ課題があったのでみんなの就寝後,一人テントから出てそれに着手。しかし疲れすぎて全く進まないし,しかも寝落ち。
くっそ寒い中,予期せぬシュラポンを挙行。
この時ひいた風邪は2週間治りませんでした。
二日目は瑞牆山へアタック。朝,未だ太陽が出て間もないころに出発します。分岐でしゅうさんとこうちゃんを残し,皆荷物を置いていざ出発。
(↑体力有り余ってて元気なちほ。水分補給は大事ですね。)
身体も軽いし,そこまで苦戦することなく瑞牆制覇!
金峯と違って天気もめっちゃよかったです!
(↑これは富士を眺めるタミーさん。いい写真じゃないですか?)
いい調子で瑞牆を後にします。
しかしここでトラブル発生。なんと今のペースで行くとレンタ返却の時間に間に合わない様子。
2パーティに分かれ,今度は運転する人たち(と体力有り余ってた私)が急いで車を取りに行きます。後続組は瑞牆山荘にて車を待つことに。
ここでtummyさんが本領を発揮します。
瑞牆へ行く分岐から駐車場へはだいたい3時間くらいかかる様子。しかし車を急いで取って来なばなりません。
走ります。
ものすっごい勢いで走ります。それに涼しい顔でついて行くしゅうさんとゆうかさん。へっとへとになりながら頑張ってついていく私。
ゆうかさん,小休止の度に息切らして汗かきながら
「やっぱ山登りってこうだよねニコッ」
と。ぜったい違うはず。
それについていくこと約1時間,なんと駐車場に到着してしまったのです。はやっ。なんちゅうスピードで行ってたんだ。時間があるし,ということで,少しばかり川遊びを楽しみます。
(↑伏線回収)
(↑ようやく髪を洗えたタミーさん。よかったですね。)
この後もいろいろまぁ…なんというか,トラブルはありましたが無事下山。瑞牆山荘にいる後続パーティも無事回収し,急いで東京へ。帰りに寄ったバーミヤンはタミーさんの奢りでした(ありがてぇ!)。
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2024年4月1日
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原爆資料館入館者数が過去最多を記録 G7広島サミットが追い風 「核兵器の非人道性を理解してほしい」(RCCニュース)2024年4月1日
原爆資料館(広島市)は、昨年度の入館者数が開館以来、過去最多を記録したと発表しました。
原爆資料館の昨年度の入館者数は198万1617人でした。これまで最も多かった2019年度の175万8000人あまりを上回り、過去最多を記録しました。去年5月に開催されたG7広島サミットが来館者増の追い風になったということです。
原爆資料館 石田芳文 館長 「来年は被爆80年になりますけど、核兵器の非人道性を理解していただけるよう展示の充実観覧や整備を図りながら取り組みたい」
入館者の増加に伴い資料館ではインターネットでも事前にチケット販売を始め、きのうは半数を超える入館者が利用したということです。
また、朝と夕方の開館時間を延長する(午前7時半~午後8時半まで)など混雑緩和の対策を実施しているということです。
夫婦同姓が続くと…2531年には「全員が佐藤さん」 東北大試算(毎日新聞)2024年4月1日
佐藤姓は2023年時点で日本人の人口の1・529%を占め、全国で第1位という
2531年、日本人は全員「佐藤さん」になります――。
東北大学高齢経済社会研究センターの吉田浩教授が、国内で最も多い「佐藤」姓の増加率と人口動態を分析し、そんなシミュレーション結果を公表した。ただし、選択的夫婦別姓が認められず、夫婦同姓制度が続いた場合の結論だ。
「2531年に日本人は全員が『佐藤姓』になる」というシミュレーションを発表する東北大学高齢経済社会研究センターの吉田浩教授=東京都千代田区で2024年3月22日、菅野蘭撮影
東北大 2パターンで試算
吉田教授によると、佐藤姓は2023年時点で日本人の人口の1・529%を占め、全国で第1位。吉田教授は①夫婦同姓制度を維持②選択的夫婦別姓を導入――の2パターンを試算した。
試算は、政府発表の統計や電話帳を基に人口の多い名字ランキングなどを紹介する情報サイト「名字由来net」が提供するデータを用いた。佐藤姓の人数の推移を使って日本人の人口に占める比率を求め、伸び率を推計した。
「佐藤」姓の割合が増えていく様子をイメージした動画から=「Think Name Project」の動画より
吉田教授によると、結婚したら夫か妻のどちらかの姓に統一する現行制度で、佐藤姓が人口に占める割合は22~23年の1年間で、1・0083倍の伸び率だった。
この伸び率のまま年々「佐藤さん」が増加していくと仮定すると、2446年に人口の半分以上が佐藤姓になり、2531年に全員が佐藤姓になった。
選択的夫婦別姓導入なら…
一方、日本労働組合総連合会(連合)が22年に20~59歳の働く男女1000人に調査したところ、選択的夫婦別姓が導入された場合、夫婦で同じ姓が良いと回答した独身者は39・3%だった。
そこで今回、この数字を選択的夫婦別姓が導入された場合に、結婚したら夫婦同姓を選ぶ割合として計算した。すると、現制度では全員が「佐藤さん」になる2531年の時点で、佐藤姓は人口の7・96%にとどまった。全員が「佐藤さん」になるのは、3310年だった。
「佐藤」姓の割合が増えていく様子をイメージした動画から=「Think Name Project」の動画より
ただ、少子化が進む日本で、現在のペースで人口が減り続けると仮定すると、3310年の日本人の人口は、たった22人。吉田教授は「選択制が導入された場合、少子化による日本人滅亡まで名字の多様性はほぼ保たれる」と結論付けた。
今回のシミュレーションは、選択的夫婦別姓の法制化などに向けて活動する一般社団法人「あすには」や賛同する企業らでつくる「Think Name Project」が企画し、吉田教授に協力を求めた。
協力した吉田教授は「選択的夫婦別姓の問題を、数字で見せようとしたところに共感しました」と説明。推計は「仮定のシナリオで機械的に計算したもの」とした上で、「全員が佐藤さんになると、識別のために下の名前や、番号で呼ぶことになってしまいかねない。それはあまり素晴らしい世界ではありませんね」と指摘した。【菅野蘭】
500年後の日本人、全員「佐藤さん」に? 研究者が推定 結婚率激減なら別の結果も(CNN 4月5日)2024年4月5日
東京(CNN) 日本が結婚にかかわる法律を改正しなければ、日本人はいずれ全員が「佐藤さん」になってしまうかもしれない――。そんな試算がこのほど発表された。ただし結婚率の低下や少子化の影響で、その予測自体が無意味になる可能性が高いとしている。
この慣習を廃止した世界の主要国と違って、日本は今も、結婚後は全ての夫婦が同じ姓を名乗ることを民法の規定で義務付けている。大抵は妻が夫の姓を名乗る。同性婚は依然として合法化されていない。
今回の試算は東北大学の吉田浩教授が1日に発表した。もしこの規定が改正されなければ、約500年後の2531年までに日本人全員が「佐藤さん」になる可能性があるとしている。
日本で30万以上の姓について調査している「名字由来」によると、日本で現在、最も多い姓は佐藤で、鈴木が2位、高橋が3位。日本の人口1億2500万人のうち、佐藤さんは約180万人を占める。
今回の研究は、選択的夫婦別姓の実現を求める団体「Think Name Project」の委託で実施された。
吉田教授によると、今回の予測が成り立つのは、日本が結婚率の低下という差し迫った危機を克服できた場合に限られる。吉田教授はCNNの取材に対し、結婚する人が予想以上に減った場合、計算は違ってくるだろうと語った。
吉田教授はさらに、出生率の低下に伴って日本の人口は次の1000年の間に激減する可能性があると推定し、「少子化により日本人自体が滅亡してしまう可能性が高い」と予想している。
【陸上】エディオンにユニバ代表樫原沙紀、長距離の名和夏乃子、片山乙葉が入社 「成長していく姿を見届けていただけると嬉しい」(月刊陸上競技)2024年4月1日
4月1日、エディオンは新入部員として女子中距離の樫原沙紀、同長距離の名和夏乃子と片山乙葉が入社したことを発表した。
筑波大卒の樫原は広島県出身。中学時代から全中1500mで優勝するなど早くから活躍し、呉三津田高でも800mや1500mで全国大会に出場した。大学1年目には日本選手権1500mで決勝に進んだほか、3年で関東インカレ優勝。昨年は日本学生個人選手権1500mを制し、夏のワールドユニバーシティゲームズにも出場を果たしている。
樫原は入社にあたり、「応援される選手を目指して精進してまいります。世界で戦うアスリートへと成長していく姿を見届けていただけると嬉しいです。応援よろしくお願いいたします」と挨拶した。
名和は長野東高出身。高校では1年生の時から3年連続でインターハイに進出(3年時は欠場)。2年生のときには1500mで8位に入ったほか、全国高校駅伝では1区を務めてチーム初の全国制覇の原動力となった。3000mのベストは2年で出した9分15秒73だが、昨年末の全国高校駅伝は1区区間4位とロードで強さを見せ、「とても良い環境で陸上に打ち込めることにわくわくしています」と抱負を語っている。
宮崎・小林高から入社する片山は3000m9分37秒89のベストを持ち、昨年はインターハイにも出場を果たしている。全国高校駅伝でも2年で3区区間15位、3年で5区区間17位と力走を見せた。「自分らしく、楽しみ、何事にも積極的に挑戦していきます」と意気込む。
また、同社の一般種目ブロックの監督を務めていた川越学氏が3月末で退任した。後任は未定という。
エディオンは西日本を中心に展開する大手家電量販店チェーン。1989年に創部し(当時はダイイチ)、女子100mハードルロンドン五輪代表の木村文子(現・一般種目ブロックアドバイザー)を輩出したほか、現在はブダペスト世界選手権女子20km競歩代表の藤井菜々子や、パリ五輪女子マラソンで補欠に選ばれている細田あいが在籍。昨年のクイーンズ駅伝では10位に入っている。
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各地句会報
花鳥誌 令和6年2月号
坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
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令和5年11月1日 立待花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
星の出るいつも見る山鳥渡る 世詩明 人の世や女に生まれて木の葉髪 同 九頭竜の風のひらめき秋桜 ただし 太陽をのせて冬木の眠りけり 同 生死また十一月の風の音 同 朝湯して菊の香に上ぐ正信偈 清女 懸崖の赤き菊花の流れ落つ 誠
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年11月2日 うづら三日の月花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
秋空の深き水色限りなし 喜代子 故里は豊作とやら草紅葉 由季子 菊花展我等夫婦は無口なり 同 しぐれ来る老舗ののれん擦り切れて 都 狛犬の阿吽語らず冬に入る 同 謎々のすつきり解けた小春の日 同 杣山の織火となりぬ紅葉山 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年11月4日 零の会 坊城俊樹選 特選句
綿虫と彼女が指せばそれらしく 瑠璃 梵鐘のはらわたに闇暮の秋 緋路 逝く秋をくづれゝば積み古書店主 順子 綿虫や浄土の風が抜けるとき はるか 太き棘許してをりぬ秋薔薇 和子 弥陀仏の慈顔半眼草の花 昌文 綿虫のうすむらさきや九品仏 小鳥 参道で拾ふ木の実を投げ捨てる 久 綿虫は仏の日溜りにいつも 順子 香煙はとほく菩提樹の実は土に 小鳥
岡田順子選 特選句
腰かける丸太と秋を惜しみけり 光子 九品の印契結ぶや冬近し 眞理子 古に大根洗ひし九品仏 風頭 綿虫や浄土の風が抜けるとき はるか 奪衣婆の知る猿酒の在り処 光子 神無月ならば阿弥陀も金ぴかに 俊樹 蚤の市に売る秋風と鳥籠と 和子 下品仏とて金秋の色溢れ 俊樹 綿虫と彼女が指せばそれらしく 瑠璃 梵鐘のはらわたに闇暮の秋 緋路
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年11月4日 色鳥句会 坊城俊樹選 特選句
ありきたりの秋思の襞を畳みをり かおり 秋日入む落剝しるき四郎像 たかし 返り花ままよと棄つる文の束 美穂 凩や客のまばらな湖西線 久美子 凩のやうな漢とすれ違ふ 睦子 小鳥来る小さなことには目をつむり 光子 流れ星キトラの星は朽ちてゆき 修二 凩に雲や斜めにほどかれて かおり 人肌を知らぬ男のぬくめ酒 たかし 老人が老人負うて秋の暮 朝子 冬の日や吾が影長く汝に触れて 同 身に入むや妣の財布の一セント 久美子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年11月10日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
秋思消ゆ「亀山蠟燭」点せば 悦子 この町へ一途に滾り冬夕焼 都 新蕎麦を打つ店主にも代替はり 佐代子 添ふ風に方位はあらず狂ひ花 悦子 HCU記号音満つ夜の長し 宇太郎
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年11月11日 枡形句会 栗林圭魚選 特選句
トランペット響く多摩川冬に入る 美枝子 竹林の風音乾き神の留守 秋尚 公園の隣りに棲みて落葉掃く 亜栄子 句碑の辺の風弄ぶ式部の実 同 新のりの茶漬に香る酒の締め 同 歩を伸ばす小春日和や夫の癒え 百合子 朔風や見下ろす街の鈍色に 秋尚 ぽつぽつと咲き茶の花の垣低き 同 リハビリの靴新調し落葉ふむ 多美女 濡れそぼつ桜落葉の華やぎぬ 文英 露凝りて句碑に雫の朝かな 幸風 大寺の庭きりもなや木の葉散る 美枝子 山寺の風の落葉を坐して聞き 三無
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年11月13日 なかみち句会 栗林圭魚選 特選句
風除の日だまりちよっと立ち話 和魚 風除の分厚き樹林影高き 秋尚 揚げと煮し切り干やさし里の味 あき子 薄日さす暗闇坂に帰り花 史空 渦状の切干甘き桜島 貴薫 切干や日の甘さ溜め縮みたる 三無 風除けをせねばと今日も一日過ぎ 怜 切干や少し甘めに味継がれ 秋尚
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年11月13日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
確かむる一点一画秋灯下 昭子 幽玄な美女の小面紅葉映ゆ 時江 釣り糸の浮きは沈みし日向ぼこ 三四郎 六地蔵一体づつにある秋思 英美子 赤い靴なかに団栗二つ三つ 三四郎 着飾りて姉妹三人千歳飴 ただし 正装で背中に眠る七五三 みす枝 雪吊の神の恐れぬ高さまで 世詩明 七五三五人姉妹の薄化粧 ただし トランペッ���音を休めば息白し 世詩明
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年11月14日 萩花鳥会
夜鴨鳴く門川住居六十年 祐子 捨てられて案山子初めて天を知る 健雄 ゴルフ玉直ぐも曲るも秋日向 俊文 山茶花や現役もまた楽しかり ゆかり 舟一艘ただぼんやりと霧の中 恒雄 献茶式津和野城下や朝時雨 美惠子
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令和5年11月14日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
秋の暮百均で買ふ髪飾 令子 虫食ひの跡そのままに紅葉かな 紀子 背の丸き鏡の我やうそ寒し 同 小春日や杖つく母を見んとする 令子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年11月15日 福井花鳥会 坊城俊樹選 特選句
小春日や日々好日と思ひたり 世詩明 禅林を通り来る風秋深し 啓子 何事も無き一日や神の旅 同 炉開きの一花一輪定位置に 泰俊 一本の池に煌めく櫨紅葉 同 三猿を掲ぐ日光冬日濃し 同 立冬こそ自己を晒せと橋の上 数幸 小六月笏谷石は饒舌に 同 如何にせん蟷螂は枯れ僧恙 雪 猫じやらしもて驚かしてみたき人 同 一匹の枯蟷螂に法の庭 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年11月17日 鯖江花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
小鳥来る赤き実に又白き実に 雪 幽霊の出るトンネルを抜け花野 同 おばあちやん子で育ちしと生身魂 同 見に入みぬ八卦見くれし一瞥に やす香 時雨るるやのつぺらぼうの石仏 同 近松忌逝きし句友の幾人ぞ 同 季は移り美しき言葉白秋忌 一涓 菅公の一首の如く山紅葉 同 落葉踏み歩幅小さくなる二人 同 冬ざれや真紅の句帳持ちて立つ 昭子 今日の朝寒む寒む小僧来たりけり やすえ
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年11月17日 さきたま花鳥句会
からつぽの空に熟柿は朱を灯し 月惑 白壁の色変へてゆく初時雨 八草 六切の白菜余すひとり鍋 裕章 一切の雲を掃き出し冬立ちぬ 紀花 小春日や草履寄せある躙口 孝江 柿を剥く母似の叔母のうしろ影 ふゆ子 いわし雲よせ来る波の鹿島灘 ふじ穂 鵙たける庵に細き煙たつ 康子 雲切れて稜線きりり冬日和 恵美子 水鳥の羽音に湖の明けにけり 良江
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令和5年11月18日 伊藤柏翠記念館句会 坊城俊樹選 特選句
紫のさしも衰へ実紫 雪 蟷螂の静かに枯るる法の庭 同 二人居て又一人言時雨の夜 清女 母と子の唄の聞こゆる柚子湯かな みす枝 還りゆく地をねんごろに冬耕す 真栄 帰省子を見送る兄は窓叩く 世詩明 人に無く芒にありし帰り花 同 香水の口よりとどめさす言葉 かづを 時雨をり故山の景を暗めつつ 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年11月19日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
浮寝鳥日陰に夢の深からむ 久子 呪術にも使へさうなる冬木かな 久 無敵なる尻振り進む鴨の陣 軽象 冬日和弥生も今も児ら走る 同 冬蝶の古代植物へと消えぬ 慶月 谿の日を薄く集める花八手 斉 冬天へ白樫動かざる晴れ間 慶月 青空へ枝先細き大枯木 秋尚 旋回す鳶の瞳に冬の海 久 冬の蜂おのが影這ふばかりなり 千種 水かげろうふ木陰に遊ぶ小春かな 斉
栗林圭魚選 特選句
竹藪の一画伐られ烏瓜 千種 遠富士をくっきり嵌めて冬の晴 秋尚 白樫の落葉急かせる風のこゑ 幸風 切り株に鋸の香遺る冬日和 久子 四阿にそそぐ光りや枯れ芙蓉 幸風 白樫の木洩れ日吸ひて石蕗咲けり 三無 小春の日熊鈴つけしリュック負ひ 同 青空へ枝先細き大枯木 秋尚 寒禽の忙しく鳴ける雑木林 貴薫 草の葉を休み休みの冬の蝶 秋尚 逞しく子等のサッカー石蕗咲けり 亜栄子 甘やかな香放ち桂紅葉散る 貴薫 あづまやの天井揺らぐ池の秋 れい
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年11月26日 月例会 坊城俊樹選 特選句
薄き日を余さず纏ふ花八手 昌文 耳たぶに冬の真珠のあたたかく 和子 黒松の肌の亀甲冬ざるる 要 雪吊をおくるみとして老松は 緋路 冬空を縫ふジェットコースターの弧 月惑 ペチカ燃ゆフランス人形ほほそめる て津子 上手に嘘つかれてしまふ裘 政江 嘘つつむやうに小さく手に咳を 和子 手袋に言葉のかたち作りけり 順子
岡田順子選 特選句
池一枚裁ち切つてゆく鴨の水尾 緋路 黒松の肌の亀甲冬ざるる 要 自惚の冬の紅葉は水境へ 光子 玄冬の塒を巻きぬジェットコースター 同 光圀の松は過保護に菰巻きぬ 同 ペチカ燃ゆフランス人形ほほそめる て津子 雪吊を一の松より仕上げをり 佑天 不老水涸れをり茶屋に売る団子 要 遊園地もの食ふ匂ひある時雨 俊樹
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12月締め括り
この締め括りを書いているときの心境として最も近いのは資源ごみをまとめているときのそれである。
回収の日は決まっている。合わせて締め括るだけである。
管釣りにはまりかけて、それっきり。
面白いのは間違いない。が、海釣りもやりたい中でどれくらい装備を整えるべきかという葛藤がある。流石にエリアトラウト用の竿は流用できまいて。
竿のピンキリはリールのピンキリに比べて分かりにくいなんていいますが、確かにトラウトXもプレッソも正直何が変わるのかよく分かんなかったわ。差を感じるほどプレッソでヒットしてないということもありけり。
じゃあ、海でも淡水でも使えるステラに投資すべきだよね……
ふ~ど氏はおいしそうな店の写真をあげるときは店の情報を併記して欲しい、ラーメンストーカーになってしまうので。
「怖い話を聞き出すだすときはこちらから一つ怖い話をする」というテクニックがありますが、美味いラーメンの情報を聞き出したければまずはこちらから美味いラーメンの話をする、というのがあると思います。
別に多くのラーメンを食べ歩いた訳ではないが、おススメを聞かれたらここって感じの店、いずれお話しできたらいいね。
気づけば結構な種類を飲んでいた。夏のビールは外気とそれにあてられた体温との、冬のビールは暖房の効いた室温とのギャップが楽しい。というか、寒さを感じながらの飲酒は普通に命に関わります。15度くらいで凍死したりするらしい、そんなに人肌が恋しいか、ウルトラマン。あったかくして寝なよ。
みんな手帳使ってる?このデジタル優勢の時代に「手で書く」というルーティンを生活に組み込むのはなかなか気概がいることかと思う。非効率的と言っていい、手帳的な役割のスマホアプリなんか探せばいくらでもあるだろうし。
やっぱりこれは格好の問題なの。胸ポケットにボールペンではなく万年筆を差すような、タバコにライターではなくマッチで火をつけるような、ゲーセンでの覚えもないのにアケコン使ってみたりするような。伊達の問題と言ってもいい、ハードボイルドとはやせ我慢のこと、とはつまりはこういうことである。不便かと言われれば不便、合理的かと言えば非合理、でもとにかく私はこうしたいの。
「手帳に書いて忘れたい」というのは、冒頭で申し上げた「資源ごみをまとめる感覚」に近いものがあると思う。つまり、締めくくってとっとと忘れて次に行きたいのだ。見返しもしないまとめを作って振り返りに備えている。だが、それでいい。振り向くな、立ち止まるな、しかし常にそれでいいのかを己に問い続けろ、とビニールテープで括った雑誌が偉そうに嘯くから木曜日の資源ごみの日が今から待ち遠しいよ。
大みそかなんて大したことない月末の区切りの一つ、というならば、人生は大したことない月末の区切りの一つの950の集合に過ぎません。縛って纏めた資源ごみは軽すぎるよりは多少煩わしいくらいが少なくとも自己満足は満たせるものよ。ってことで来年もどうかひとつ。
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[研]東洋大学 2023年秋期公開講座「ハザードマップとマイタイムラインで災害から身を守ろう」@東洋大学白山キャンパス (Web講座)+2(行け鱈)+1 [具]ほぼ日五年手帳+2(行け鱈)+1 [体]休肝日3日-1
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ある画家の手記if.76 名廊誠人視点 告白
眠たいなぁ…
正面玄関 石畳 黒い門扉 …うちの人間は妙に背だけ伸びるからサイズ感としては…間違いでもないのかもね 僕は大仰なのは好きじゃない いくら由緒正しかろうとね…不必要に広い庭だとか、屋敷だとか、高級車だとか、あんまり馬鹿が露呈するようでかえって下品だろうに 世の中というのはそんな僕の趣味では回っていない いつも広い庭をみて整えてもらっている庭師さんはあちらも家を辿れば伝統芸に関してくるから、技を継承するためには突然仕事がなくなってはいけないしね… あちこちに忖度しているほうだ… 多分ね
本当に由緒正しいのなら粛々と時代に合わせて変わりなさい…一目でわかるような見目のこだわりなんてもう必要ないでしょう…そういう主張や威圧感がいまだに必要なら名廊はもうその辺のやくざと変わりない… …ってふうなことをご長老がたに進言申し上げたところ、反応は大激怒 …だからやくざだというんですよ… いい機会だから病院におしこんだ まあそれもかなり強引に進めたから…品格ある判断とはいえないのだろうけど、僕が個人的に、そろそろあの人たちを視界に入れ続けることの不快さに耐えがたくなって 勝手に決めた…
家の前で待機した車、の後部座席に乗り込む 直人さんの家まで四十五分程度かな 腕を組んで目を閉じた 眠たいなぁ… 寝よう
僕は予定を確認しないから…今日が約束した正確な日にちなのかは知らない でもなんとなく、今日だった気がする スケジュール帳の一冊も持たない 執事のような役割の人も持たない そもそも今日が何日かも数字ではよく覚えていないし… これで医者と多忙な当主の真似事がつとまるのか…昔から、こうな気がするな…と思ったことは外れない 時間とかね…日付とか なんとなくこうじゃないかなと 思って行動すれば確実に正確なのだからそれでいい だからまあ、約束した日も、今日なんでしょう そして絢人は、いないだろう 分かってい��すよ…
ゆっくり眠っていた瞼をあげて覚醒した瞬間に、車が止まって、直人さんのご自宅の前に到着した 体内時計通り 四十五分間、しっかり熟睡した
付き人が僕の代わりに車のドアを開ける 「ここからは 僕一人で大丈夫です…」 そう一言告げて、車内で待機してもらった 黒に近い濃紺のスーツの上からシンプルな白いコートだけ羽織って 手土産は用意しなかったから、手ぶらでインターホンを押す 『誠人くん、時間ぴったりだね。どうぞ』 直人さんが鍵を開けてくれた エレベーターに乗る 正面に鏡
部屋へくると直人さんがもうドアを開けて腕を組んで、ドアに寄りかかって待っていた 「…誠人です。ずいぶんご無沙汰しております、直人さん」 「誠人くんも、大きくなったね。とにかく上がって。大したものは出せないけど」 「お気遣いなく…。では、お邪魔しましょうか…」 外観のイメージとブレのない、広い室内空間、大きな窓に、日のさす明るい部屋 リビングの応接用らしい暗色のソファに座るよう言われたので、座る 僕の前のソファに、向かい合って直人さんが座る 斜め前には、明るい髪の色の青年が座っていた 「申し訳ありません…脚を組まなければ落ち着かない性分で… そう畏まる仲でもありませんし、よろしいですか…?」 直人さんは穏やかに笑って許諾してくださった 「好きなように過ごすといいよ。本家ではなかなかそうもいかないだろうから」 足を組んで、ソファの肘掛けに腕をおいて、頭をもたせかけて、目を閉じる いつもの体勢 「…そうでもありませんよ… おっしゃるとおり、過ごしにくかったので、…色々変えました」 「変えた? 名廊本家を?」 「ええ… 模様替え程度に」 うっすら目を開けると直人さんは少しびっくりされているようだったけれど、すぐにまた元の顔に戻った 「髪を、伸ばしておいでなんですね…。よくお似合いです…」 「そう? 本家ではこういうのさんざんに言われるでしょう。君の感性にも合わないかと思った」 ーーー”名廊家の幽霊” 僕の、あだ名 というか、古い友人が勝手にそう呼ぶのだけど 僕は名廊本家の柱から産み落とされでもしたように見えるらしい 家と癒着している、そのさまがそう感じさせるのだ、とも言われたけれど… 実態は、そうでもありませんよ… 視線を斜め前の青年に向ける 「ご挨拶が遅れましたね…失礼しました。僕は、名廊誠人といいます。あの家を、預かる者の一人です。あなたのことは不躾ながらほうぼうから伺っていましたよ、香澄さん…。艶やかな髪と目の色をしておいでだ。あなたを名廊家の一員としてお迎えできたことを、大変うれしく思っていますよ…」 彼が、綾瀬香澄さん 「初めまして…。ご足労いただいて…すみません…」 少し恥じらわれたような笑みを浮かべていらっしゃる そのまま席を立ってどこかに行ってしまった 「ごめんね、あの子は少し人見知りするから。多分お茶を淹れに行ってくれたんだと思うよ」 直人さんが軽いフォローを入れる 養子縁組の話が耳に入っても、僕は特に綾瀬香澄について身辺調査などはさせなかった したがる馬鹿者が本家にいたのをなだめて控えさせた どういう人間か 会って見れば一目瞭然なのだから、手間を惜しまずこうすればいいんです… こそこそと嗅ぎ回るような品のない行動は許さない 名廊はいつからそんなに何もかもに怯えるようになったのか だから僕は絢人とも定期的に顔を合わせ、話しをした あの子はどこへもいかず、家の名を貶めることもなく、静かに約束をまっとうする そう思っていたけれど…… 言及せずに泳がせたほうが分かりやすい あの子は本心をまあまあうまくごまかすほうだから でも人間の内面の変化というのは、ごまかしのきかないものだ 直人さんと会うのも 病院を受診するのも 好きにすればいいよ… 他の者の意見は知らないけれど、僕はそんなことで気を揉むほど狭量ではない ただ… ああ、このままではおとなしく本家に生涯じっとさせることは 無理だなと なんとなくそう感じた日にガソリンをかけた だってかわいそうでしょう… あの子の体は、極度の緊張状態の持続で本来の痛みや苦しみから守られていた、のだろうから …そうでもなければ、あのように不自由なく動けるはずなど、ない体だ 発狂していておかしくないけれど、あの子は正気を保っている なら どこでどう暮らしても 待っているのは地獄だからね… 「お口に合うか分かりませんが… どうぞ…」 遠慮がちにテーブルの上に三つの日本茶が出された 「…見たことのない焼きですね…。釜本はどちらですか?」 「そんな日用品にまでこだわらないよ。僕の友人が手びねりで作って焼いてくれた貰い物。高級品じゃなくてもかわいくて僕は気に入ってるよ」 「そうでしたか…失礼しました。良い品です。窯元を教えていただければ、ご支援しますが…」 「まぁ本人はそこまで自分の名を大きくしたいわけじゃないし、困窮してもいないと思うから。申し出は嬉しいけど、名廊はこれまで通り伝統芸能を存続させる方に財を費やすべきなんじゃないかな。誰にでもできることではないしね」 「……ごもっともです…」 また斜め前に静かに座った香澄さんは、少し緊張しておられる 僕となかなか目が合わないな… 身のこなしも、態度も、風貌も、粗野ではない、見たところ髪や目も染めたりしているのではない、なら良しとしておきましょう… 名廊を知る者なら、姓がどうであろうと血を継いでいないことはすぐ理解するだろうから
さて どうしたものか…
「……これから僕の言うことは、まあ窓の外で鳥が囀っている程度のつもりで、てきとうに流してください…」
そう言って僕は、ひとりごとのようなかたちで話しはじめた
「辟易しています…。ここに絢人がいないことなど分かりきっているのに、疑わしい場所へは足を運ばなければ納得しない人間がいる… ほとんどは僕が片付けましたが、家の錆はどこからでも出てくる… ここへ僕が直接足を運ぶことにも顔を顰める人間がいるものだから…煩わしくて少々内密にここへもきました。それで手土産のひとつも包めませんでした…。まぁ、家の車を使ったので帰れば露見するでしょうが…出がけに邪魔が入らなかっただけでもいいほうでしょうかね… 絢人はかわいそうな子でした…狂った父親の隔離された部屋へ一緒に閉じ込められて、あの子はいい慰み者だった…。理人さんは絢人のことを、ぬいぐるみだとも、雅人さんだとも、直人さん、あなたのことだとも、思っていた。記憶は後退しては戻るのを繰り返していた…気が触れているというより、認知症に近い症状だと思って見ていましたが…絢人の献身はただただ痛々しい結末に終わった あの子の背があんなに低いのは、おそらく幼児期からの理人さんとの性交渉の結果でしょう… 顔つきも年齢にそぐわず幼げでしょう…? 体が未成熟なうちからそういう経験を積みすぎると、あのような歪な外見にとどまってしまう症例は多いんです… 醜く愚かな子だけれど、僕は嫌ってなどいませんでしたよ… …困ったものです 絢人にあの名前で醜聞を撒かれては困る というのは僕の言い分ではありませんが…本家全体の方針としては、つまりそういうことです …直人さんは長く画家をしてらっしゃいましたが、僕もよく作品を拝見していましたよ あなたの描く絵を見て、深く納得したものです… やはりあなたは生粋の名廊の人間だ …あなたのご両親について、ご長老がたはあなたの出自を大層嫌っていましたが、裏を返せば誰よりも濃く名廊の血を継いでいるということでもあるわけですし… 一昔前は家の中での婚姻も多かったのですから、繰り返しすぎなければそう忌み嫌うものでもないのですけれどね… 僕はあなたでいくつかの確信を得ました、あなたの絵で… 感謝していますよ、僕もずっと、気になっていましたから… 香澄さんの処遇については、僕から本家全体に口添えしておきましょう。…香澄さん」
ほとんど眠りかけて閉じていた瞼をあげて、香澄さんのほうを向いて呼びかける 「…はい。」 「今後も本家には関わらないことです… 勝手に調査したがる者を僕がおさえていますが、あなたが積極的にこちらに出向かれるとなると、それも難しい…。僕は大した権限を持ちませんからね… お支えできることはしますが、その場合は僕個人にご相談ください… 僕の番号です。仕事中は切っていますが、直通で繋がります」 懐から名刺の裏に僕の携帯電話の番号を手書きした紙切れを、一枚とりだして、テーブルの上に置いた。 直人さんではなく香澄さんのほうへさし向けると、香澄さんは「ありがとうございます」と言って、裏の名刺にも目を通された 「…お医者さん…」 小さく呟かれた言葉に、応える 「ええ…医者です。大昔には名廊にも家の中で怠ける目的の手医者なんてものもいましたが、僕はそういう時代錯誤なものを好みませんし… 家に財産があろうと自分の生活費は自分で持ちますから …そうでない者も、いますけれど、僕はそうだ というだけです…」 家の財だけで遊び暮らせるとしても、普通に働いているほうが 僕の品格を落とさない と、僕は思う これにも反対者はいまだに多い 賎民にまじってせわしなく外を駆け回るなど許せないとね… ここまでくると、失笑にしたってあまり笑えない…
くあ、と出てきたあくびを手のひらで覆い隠して言う 「…そろそろ お暇します。…横柄な態度が身にしみついたところがあり、ご不快な思いをされたかと存じますが… ご容赦ください」 ソファから立ち上がった僕の顔を、直人さんが眉を下げて伺ってきた 「君がよければ僕のベッドを貸すけど。来客用の寝室がなくて。」 「……と、いうと?」 「様子を見ていて思い出したけど、誠人くん、幼い頃から過眠症の傾向があったから。少し眠っていったら?」 思い出した、か… 直人さんは随分変わられた… ということは、やはり不治の病や逃れられない性質などというものでもない、と 「………いえ、帰りの車で充分です。お気遣いいただき、ありがとうございます。…では直人さん、香澄さんも、また機会があれば…お会いしましょう。御用の際には、…いつでもご連絡を」
二人して玄関先まで見送ってくださった
エントランスに出たあたりで僕のケータイが鳴った 発信者ーーー”冷泉慧清” 「ーーーはい」 『よぉ~誠人。声を聞くのも久方ぶりだが、元気かね?』 「元気ですよ… 久方ぶりのお電話の真意をお伺いしましょうか…」 『お前さんなら見当くらい付くだろう。まぁそれだと思ったもので間違いないさね』 「……正直、心当たりが多すぎて閉口しますが…」 『どれだっていいのさ、お家騒動も結構だが、女と子供は大事にしな。俺からはそれだけだ』 「女と子供……ですか」 『今度そっちに顔ォ出すぜ。隠居爺いの世間話に付き合うのがテメェみてぇな若者の義務ってもんだ』 「…幽霊相手ならなにを話しても支障ない、と…」 『そういうこった』
また連絡するとだけ告げられて電話は切れた 相変わらず食えないご老人だ 直人さんのご学友に冷泉家の人がいらっしゃいましたね…そういえば 何を言われることやら まあ どうとでもなるでしょう
香澄視点 続き
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現代日本クトゥルフもの、最新話更新しました。
発狂して長期入院中の親友を救うため、武闘派刑事・岩淵光紀は、邪神娘・相馬星美を伴って、親友が入院している病院へ向かう。
そこで彼らが目の当たりにしたものは?
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