#きみが死ぬまで恋をしたい
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My Wish is to Fall In Love Until You Die by Aono Nachi
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やあ! みなさんこんにちは。 クソバイス男こと増田です。 何を隠そうこのワイ、母親の介護歴17年(糖尿→脳卒中→骨折→認知症で要介護4。この間祖母の介護も4年被ってる)、父親の介護歴11年(骨折→肺がん→認知症予備軍で要介護3)を自宅みている 大馬鹿者 大ベテランなんですね。もちろん独身KKOです。 と言うワケで、アドバイス欲を満たすための生贄を見つけたので、クソバイスするよ。 さあLet'sクソバイス ストレス解消方法について ストレス解消はルーチンにして日常に入れ込むことが大切。 水分補給と同じで、ストレスがたまったら解消するのでは間に合わないことが多いので、ルーチンにれる。 例えば俺の場合、毎週木曜日が仕事完全休暇という仕事なのだが、この休みに合わせて、木曜日は両親ともにデイサービスに送り出している。 そして、木曜日はストレス解消の日、自分を甘やかす日と決めて、何もしなかったり、だらっとアニメを見たり、本を読んだりしてる。 また、3ヶ月に一度ぐらいショートステイに夫婦揃って出てもらったら、泊まりのエンタメにも行く事にしている。 自分の場合は、だいたいは夜行バスで大都市圏まで出て、大きなシネコンで一日映画三昧したりって感じですが、こう言う日を確実に大切にすること。 そしてこれは「開いたらやる」じゃなくて「何があってもやる」と決めてスケジュールに入れること。有給休暇と同じね。 そうじゃないと自分が持ちません。 なお、ショートステイは定期的に利用しておかないと、緊急時に対応してもらえないので、その訓練も兼ねています。 緊急時ってのは、俺に何かあった時が最大。そのほか、どうしても外せない義理のときとか、高校生の���に心を救ってくれた声優さんがx年ぶりにコンサートするとか、そういう��きね。 災害のときとか、色々なときに泊まりで預けられるようにしておかないと詰む。 増田で愚痴れ それでも愚痴を言いたいときあるよね。そういうときは増田で愚痴りましょう。 𝕏?とかああいうアカウントがあるのはオススメしない。 増田なら💩💩🎠🦌とか書いても誰も何も言わないし、きゃっきゃしてりゃいいので。 そのための増田。まぁ、実践しているのだと思いってそこは安心しました。 技術的な話 まぁこれはやってんだろうと思いますけど一応通り一辺倒だけ。 まさにクソバイス 地域包括支援センターに言って、ケアマネを付けてもらってみっちり話をしよう(まぁ付けてると思っていますが) 他に相談出来る窓口をざっと揚げておくと 地元の社会福祉協議会 病院の患者相談窓口(ソーシャルワーカー・ただ忙しすぎて駄目な事も多い) 都道府県の国民保険連合会(電話・法的な窓口) 市区町村の福祉関係窓口 大会社の場合、会社が介護離職予防のために相談窓口を持っている場合があるとか。 どこの窓口がよいとかは当たり外れが大きすぎて厳しいことも。数を打とう。 病院などで介護向けの家族会みたいな組織がありますが、ワイは入ってません。参加者の年齢が上すぎて流石に合わなかった。 介護は親の金でやれ。自分の金は使うな(入れるなら生活費だな) 介護離職だめ、絶対。 介護者の都合>本人の希望>行政・施設の都合 と言う優先度でプランを組み上げろ まぁ実際には逆になるんだけど、最初はこうするつもりで挑まないとつらい。 介護は情報戦。繰り返す。介護は情報戦。 要介護者のことを一番良く知ってるのは自分だ、というスタンスを決してぶらさないこと。プロのアドバイスはプロのアドバイスで客観視できて貴重でちゃんと耳を貸すべきだけど、丸呑みはしないこと。プロはずっと介護しているワイらほど長く過ごしていないから。 さらに細かい話 状況がハマったら活用してね 長期になりそうなら、介護保険の点数はできる限りサービスに振るべし。ものは借りた後に買取するつもりで 介護保険は物品の貸与と、サービスが同等になっているが、貸与は長期になるとコスパが悪い。できるだけその分をサービスに割り振る方向で。 確かに介護期間が2年以内とかならレンタルの方がコスパがいい。短期間で症状が変わっていく場合にはどんどん変えられるメリットもあるので、最初の1年ぐらいはレンタルするのがよい。しかし、その後、状況が安定して、なおかつ必需品で、メンテがいらないものは買い取って介護保険から外し、その分をサービスに回すべし。中古の購入は簿価になっているので十万円とかする器具が数千円で買えたりします。 置き手すりやトイレ用の肘掛けなど ベッドの本体(マットレスは汚れると交換なので) スロープ 以下のものは貸与のほうがいい 車椅子や介護ロボットなど 定期メンテナンスが必要で消耗品 マットレス 使っているとへたってくるのと、完全に粗相して汚したといった理由でも交換出来る デイサービスに必要なものはとにかくクリアメッシュ袋(ファスナーがついているやつ)に入れて準備して整理。 便で汚染された衣服はドラム式ではなくて、操作してたっぷりの水を入れた縦型洗濯機でやれば手洗いをせずに落ちる コインランドリーは恋人。雨の日や寒い日でも暖めてくれる(乾燥機) テプラ君は頼れるひと。 3Dプリンタとレーザーカッターは神器。フルオーダーの本人に合わせた道具が2千円とかで出せちゃう。レーザーカッター+ポリエチレンフォームの可能性も無限台。 しまむらは神。 介護ショップで購入すると凄い高い介護用の下着が、なんとしまむら価格で売ってる。やばい。 それに比べて靴屋の渋いことよ…。足下見すぎ(靴だけに) 車椅子を乗せられる自動車は、諦めて新車で買うべし。中古で4年探し続けたが毎日送り迎えに使われて30万kmとかとんでもなく走ったようなものしか回ってこないので貯金をはたいて買った。今では欠かせない相棒。 親の金で解決できる範囲のことは金で解決する。 だるいとき用に冷凍弁当を用意しておく。そのために冷凍庫を追加で買っとく とろみがついた状態で売っているペットボトル飲料とかあるんやで 柔らかレトルトご飯とかもあるんやで 親はテレビっ子世代なので、異様に安い中華テレビを買って放置、後はテレビがお守りをしてくれる。 報連相大事。 通っているデイの連絡ノートとか大事や。 最後に頼るべき所には必ず報連相 自分の兄弟、叔父伯母など、遠くに住んでいていつもは介護に参画してもらえない人でも、とにかく報連相はしておく。今どんな状態だとか、入院したとか退院したとか。 ワイの場合、介護��ると言う共通の目的が出来たことで、前よりも親類と仲良くなった気がする。 万が一親を残して自分が死んだ場合のことを考えておく。親がワイがいないときに死ぬより、ワイが先に死ぬほうが悲惨なことになるので。 デイサービスにしておくことのメリットはこれ。自然と毎日来てくれるので、最大でも48時間以内には発見される 通院2回方式どうよ。検査と診察を2回にわける 検査科が独立しているような病院だと、検査科は診療時間関係なく稼働していて検査OKになっていることが多い。そこで、検査は診察日の一週間前以内の診察がある日のどこかで行く。 検査の攻略法 採尿は自宅で採尿して持ち込みたいと相談すると採尿キットをくれるので、それで当日朝とって冷蔵庫に入れておき、持ち込む。 すると、スムーズに進むと、採血だけで到着してから最短10��で終わったりする。通常診察があると結果が出るまで待つことになるが、待つ必要は無いので速効で帰れる 診察は、朝一番の一番最初の予約に入れてもらう 朝一番は開いていることが多い。通常採血から検査結果が出るまで1時間かかるため、この時間帯の予約は検査が不要な患者しか入れられないのだ。 しかし、事前検査をしておくと検査の待ち時間がないため、入れてもらえる。すると待ち時間がほとんどなく診察を終えることができる。 ワイの場合は、検査はデイサービスに迎えに行って車に乗せ、その足で病院に行って検査する。また診察日は、診察を終えたら、その足でデイサービスに送り届けて預けてしまう。こうすることでデイサービスを休む日も最短に出来る。 そのほか よくある質問と回答 仕事はどうしたらいいですか? 介護離職だめ、絶対。ソースはワイ まず今の職場で働く事を考える。無理なら今の会社で働けることを考える。 プライバシーとかかなぐり捨てて、上司や同僚には状況をいつも話しておくことが大事。 ワイの場合、結果論だが、2ヶ月介護休暇取って環境を整えてやれば離職しなくても時短勤務でいけたと思われるんで、マジ早まらない方がいい。一度離職すると介護持ちが新たな就職口探すのは困難。 どうしても介護離職に追い込まれたら、介護者向けの求職なども存在はするので、労基の窓口に相談してみる。 介護施設とトラブルになったんですが 介護保険での事業の場合は、介護保険の保険者、つまり都道府県の健保連が窓口になった苦情申し立て相談窓口があるので、ここに相談するのが正規ルート。他に相談してもぬるっとしか対応してくれない。 行政の相談窓口はクソ せやな。ワイもそう思うわ。行政は相談するところと言うより情報を引き出すところと、手続きの窓口だと思って対応した方が上手いこと動いてくれる。 てか、なんで施設に預けずにお前見てんの? 金がないから。 人間そんなに簡単に割り切れる生き物ではありません。 なんでそんなにがんばってるの? しょうがねえだろうっせえよ 老人は生産性がないから若者のためにうんぬんかんぬん 安楽死うんぬんかんぬん うるせえ黙れ かわいそう だから黙ってろって 俺は見捨てるわ ワイにもそうやってイキってる時期がありました。ちゃんと現実を見つめて備えとけよマジで。 真面目な話、医療費とか使い過ぎていて気が引けるんですが 親が払った社会保険料や税金をざっくり計算してみるといいよ。生涯で家が建つぐらいの金は平気で払っている。ほとんどの人は、払った分を使ってるだけ。 統計学の心得があるなら年金・社会保障の構造を計算してみると実によく出来ていて、惚れ惚れするから。 特に公的保険てのはミクロではなくてマクロで社会的コスト(≠費用)を最小化し経済効果(≠金銭的利益)を最大化する仕組みなので、個人であの人は多くもらいすぎているなんてのは間違った議論です。理解できずに言う輩には「うるせえ黙れ」でよい。 終わったら俺も介護される側じゃん 先輩を見てると、介護をしっかりやってた人はあんまり要介護者にはならずにぽっくりいってる感じがする(終末期は別) 介護をやってると自然と介護予防の知識も付くから、地道にやっていこう 介護に巻き込まれた時点で人生終わりでは? まぁ、終わったということを受け入れるとそれなりに楽になるよ。
介護に関するクソバイス (増田編)
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結婚すると家族になるの、すごいわかります。私も夫をお父さんみたいに慕っていて、まあ、異性として好きなんですけど、恋愛感情とは違うかなと思っています。でも好きは好きなんで、一緒にいて居心地いいし、ずっと一緒にいると思います。(質問じゃなくて恐縮です)
共感ありがとうございます。これって結構な人間(というか社会の)バグですね。全然誰かと浮気する気はないのですが、0.1%くらいはあり得るというかそこに色気をもっとかないと何かが死ぬ感じがしてしまいます。よほど、価値観の合う素敵な人(遭遇率が 0.0001
くらいの)がいたら惹かれてしまうこともあるかもなみたいな。そんな感じです。
まぁ、ないとは思うんですけどね。ちゃんと。
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結構しんどい親の下で育ってきて唯一姉が頼れる存在でした。もう自立していて心身共にバキバキに健康ですがいまだに姉に対しては絶対的信頼、死なば諸共みたいな気持ちでいます。
そんな姉がまじで人間的にダサい彼氏と付き合っていて、この前姉が彼氏にまぁまぁの怪我させられて帰ってき��した。確かに、私自身と反りが合わないだけで彼氏に良いところはあるんだと思います。姉から話を聞く分には仲良さそうだし。でもいくらいいところがあっても致命的な短所には勝てないと思っちゃって。場所を選ばず衝動的にカッとなるし口も手癖も最悪です。姉と結婚したい結婚したいと言う割に姉の家族(私や母)への態度があぁナメてるんだなと感じるような気怠げで会話も姉任せで...みたいな。そして彼氏はカッとなった後異常に腰を低くして謝ってきます。それも発言の内容に対する反省というより、ごめんねなんでもするから許してだいすき泣泣みたいな。本当に幼いというかなんというか。典型的なDVとかのやつじゃんと思いこの前怪我して帰ってきたとき姉と腹割って(私は割ったつもり)話し合いました。姉に「頭では分かったけどどうしても時間はかかると思う」と言われ、まぁそれは仕方ないと思うしとりあえず一旦物理的な距離を置いてみようよという結論に至りました。
その後、姉はめちゃくちゃ私に隠れて彼氏に会ってます。彼氏が姉は閲覧できず私は閲覧できるような設定でSNSに載せてて、その行動にもムカつきます。姉妹で話し合った一連の流れを彼氏も知っていて煽ってきてるのかなとか思ってしまうし、なんというか私は姉を傷つけてるような彼氏に負けるんだなと思い死ぬほど悲しいです。
だし、姉に妹は信頼に値しない、これは妹には言ってはいけないと思われるくらいなら最初から何も言わなければよかったのかなとも思ってしまいます。とにかく姉の思考的に妹が今好きな人との仲を邪魔してくる敵側にいるのが結構きます。しんどいです。
私が唯一の大好きな姉を取られたみたいでただ姉の彼氏を妬んで僻んでしているような気もするし、姉と彼氏のお互いが良いと言ってるのだから喧嘩があるたびに怒って泣いて仲直りすればそれでいいじゃんという意見に納得する日もあります。
でもなんかモヤモヤするしこの先結婚したら、毎年正月とか会うんだなとか思うし、姉には会いたいのにセットで来るならどうしたらいいんだみたいな気持ちになりそうです。
このモヤモヤどうしたらいいですか。
話しかけてくれてありがとう。だいぶパーソナルな内容だけど大丈夫ですか、もし気が変わったら非公開にするので言ってくださいね。
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DVだ! と反射的に思いました。怪我て。障害じゃん。暴力じゃん。
もうひとつ気になるのが、お姉さんが彼氏と会うことをあなたに隠している、という点です。依存症の診断基準のひとつに、そのことを周囲に隠そうとする、という観点があるそうです。隠れて飲酒したり、ギャンブルしたり。隠すということはいけないことだとわかっている、わかっているけどやめられない状態を依存症と呼ぶわけですね。だから、お姉さんは恋人に依存しているきらいがある、と、素人目ながら思いました。
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僕の妻は心理職です。上記の僕の戯言もふまえて、それとなく助言を求めてみました(勝手に話してごめんなさい)。失礼も承知で、2人で話したことを以下にまとめてみます。
お姉さんは、そのダメな彼氏を支えることに自分の価値や役割を見出しているんじゃないか、というのがまず彼女のアセスメントです。あなたのいう「しんどい親」がどんな方かはわからないのでこれは邪推ですが、たとえば、自分が家族を支えなくてはならない、みたいな生育環境に置かれてきたがゆえに、自己肯定感のよりどころを他者に依存しているんじゃないかしら、とか。
また、あなたはお姉さんを信頼する見返りとして、お姉さんにとっても自分が一番信頼できる存在でありたい、という思いを抱いているようにお見受けします。
別れたくないお姉さんと、別れてほしいあなたの思いが敵対するのは当然です。ただ、仮にお姉さんが本当に依存状態なら、彼氏がダメな奴だということを、頭ではわかっているはずではありませんか。別れたいけど、別れられない。そういうお姉さんの状態を肯定して、寄り添っていくという方法はどうでしょうか。
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「あなたは殴られていい存在じゃない」ということを、妻はよく同じような相談を受けたとき、クライアントにまず話すそうです。
これもまじで余計なお世話かもしれないけれど、本当にお姉さんの身の危険を感じるなら、あなたから然るべき機関に相談してあげてください、こんな僕みたいな酔っ払いじゃなくて笑 いざとなれば、警察に通報するという手段も持っていていいと僕は思います。
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久しぶりにサンダルを履いてマメができたけどとても楽しい1日だった。
午前中に掃除してご飯もしっかり食べて休めた。
自分で作ったフォーめっちゃうんまい。
痴女い格好で出た!メイクも上手くできた気するからハッピーな午後だった
クラッチバッグを編みたくてユザワヤで毛糸を買った。黒だけだとなんだかと思っていたらインド刺繍リボンが鈴蘭の雰囲気に似ていて上品があるかなと思って一緒に購入した。どこかで施したい。
毎月本を1冊は読むようにしている。そのため本屋に買い出し。今回手に取った本がエッセイだったり詩集が多いなと思って日本史を手に取った。小さい頃に祖母から小学館の学習マンガをプレゼントされて読んでいたけど、大人になっても学び直したいなって思った。これ以外にも旅行本とsuchmosMVが表紙になっていた今月号のミュージックマガジンを購入した。とても内容も嬉しくて、忘れられていないことが幸せだった。
コメダはよく前部署の暇つぶしで通っていた(最低)暑さで参ってしまうと思い、炭酸と甘いものの両方摂取ができるようにとクリームソーダを頼んだ。名古屋が故郷の恋人の実家そばにもコメダがあって前に1人でご飯食べることになった時にエビカツサンドとシロノワールを一度に頼んで死ぬ思いをしたことを思い出す。隣に座った女がここいらで聞かないイントネーションで話す人だった。ボブで良く耳に髪をかけていた。いちご抜きのいちご練乳かき氷を頼んでいた。なぜこんなに覚えていたのかというと、勉強を始めたかと思えば、正座を始めたから。それも裸足で。行政の勉強をしていたので公務員を目指しているのではと思った。私も昔勉強していたから。水の泡だったけれど。偏見かもしれないけど。店の外と打って変わってとても寒くて手に持ち続けたジャージが役に立った。
↑暫く飽きるまで続けたい写真日記
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無題
平穏よりも胸のときめきをいちばんにしたら世界のぶあつい皮膚が一枚めくれたかのようになにもかもが歌い踊りかがやきはじめたのをいまでも覚えている。わたしは親が厳しくて外泊できないけれど、そのあいだに同級生の子たちはうつくしい島の海に反射する満月をみて、だれかと夜通しぴたりとからだをあわせて内緒話をするような、今にもぷつりと切れそうな糸のように細くて鋭い若さを世界の夢に浸らせている。感性を野放しにして、こどものころの感動をひとつずつ取り戻す時間がわたしにも必要だった。けれど思いどおりにいかないこともある、それも定めとおもって歯をぎゅっとくいしばる。わたしには必要だった。路上、白い廊下みたいに澄んだ朝霧をかんじる時間。薄いトップス。ズレた口紅。酔った勢いで入れ墨を彫ってしまう危うさ、煙ったクラブでなにもかんがえずに踊って、好きな男と寝て一限目をサボるとか、夜の街頭を走り抜け、くだらないことに時間とお金を費やすこと。「それだけじゃない、夜に遊ばなくても昼に釣りをしたりサッカーしたりそういう遊び方だってあるだろう。そっちのほうが幾分もまともだ」 おとうさんは夜遅くに帰ってきたわたしを叱りつけ、そう言った。わたしはけしてワルにあこがれているのではなくて、ただただ綺麗なものに飽きただけだった。わたしにとって祈りや信仰はさいしょから型があってそれに当て嵌めてハイ完成みたいなかわいいお菓子作りのようなものじゃなかった。自らを成り立たせるピースを集めた上でそれを食い尽くすくらいの覚悟や貪欲さがあなたにはある?わたしにはそれが足りなかった。昔も今も自分でうつくしい歌をつくれない。うつくしいものがたりをかけない。うつくしい絵を描けない。世の中にはフォロワーが万桁いる女子高生がいて、今、何千もの美術展が開催されていて���明日、いつかオリンピックに出るであろう少年がはじめてスケボーに乗るかもしれない。わたしには何もできないかもしれないけれど、彼らの生き様はわたしをわたしたらしめる微かなエッセンスとしてわたしに溶け込む。それを祈りという言葉で表象してはだめ?これからのことをかんがえると、ずっとどきどきする。目の前の光景が、訪れたことのない地の光が、風が、わたしを、わたしのからだを必要としてる気がする。世界中に張り巡らされた血管がわたしの心臓部にも繋がっているような心地。死ぬ5秒前ってどんな感覚なのかしらないけど、築き上げた塔が崩れてゆく感じなのかな、雪景色のような。
無題
朝起きたら腕に友達の噛み跡と身に覚えのない痣が3つくらいあった。耐え難い疲労がからだのあちこちにひっついて、入れ墨と化している。活字の海を、本をその背に背負えたらよかったのに、今のわたしを崖っぷちに引き止めているのはうつくしい言葉でもなくて、泥に塗れた重いカルマ。イヤホンの先から垂れ流れる音楽すらも風のように軽やかで自由なものではなくて、ねばねばした気持ちわるくてかなしいものに聴こえた。夏と、そのあつさと、その底知れぬ闇に街ゆくものすべてがこころのずっと奥の方で平伏している。昼過ぎにスクランブル交差点前の巨大スクリーンが薄青い空を泳いでいるようにみえたこと、街ゆく人の肌色が、シャボン玉のようにその熱を吸収して発光していたこと、ぜんぶなんか夢みたいにふわふわしているかんじがした。もうすぐでなつやすみなのに、大学入ってからそれまでもずーっと夏休みのような感じだったからあまりどきどきしない。みずみずしくずっと光っていたい。わたしもいつかデカい人間になりたい、いつかいつかいつかという文句ばかりが増えてゆくのを横目でみて、ぜんぶカサブタを剥がすように振り解いて拭ってくれる奇跡みたいな命、日々、音をどうしても期待してしまう。どうすればいいんだろーしにてーと思いながらまたあしたも友人と夜ご飯をたべにいく約束した。それでまた家に帰って、朝起きて虚無感に苛まされて、の繰り返しを大量の課題で中和する。薄暗い中でたべるごはんとか朝早起きして化粧をすることじゃない、今はなにもない海とか草原でなにも繕わずにその自然のデカさとか愛を仰向けになって享受するのがいちばんただしいきがする。たすけてと呼ぶには大袈裟すぎるし。わたしはわたしのことをぜったい見放さない、それだけで充分いっぱいすてきでしあわせで救いだということを今じゃなくてもいい何年もかけて真実にしていく、揺るがない愛に変えていきたい。
end
泣き出しそうに張り詰めた空気に鼻を啜る。世界の彩度が落ちて、ぶあつい服を着た街ゆく人たちが皆んなちっちゃな怪獣みたいにみえる。肌寒い。外はずっと灰色、モスグリーン、レモンみたいな匂い。大きな木が揺れて、木の葉の上に横たわっていた雨の滴が霧のように3秒間くらい降った。最近は毎日毎日やることが多くて、それをこなしているあいだに1日が終わる。3日連続で化粧を落とさずに寝てしまった。多くの人が電車にのっているときに外の景色に目をやらないのと同じ感覚で、わたしも生活の外側にひろがる微かな動きに鈍くなった。ずっと特別でありたかった、1番愛されたかった、そういった思春期的な熱望とどんどん疎遠になっていく自分に日々焦ったり安堵したりしている。だけど同時に、わたしの中をまだ生きている17歳のわたしがその面影をときどき覗かせる。期待させる。突拍子もなく走ったり、ゲラゲラ笑ったりする。些細なことで泣いたり、理不尽な世界に怒っている。良くも悪くも変わっていくのなら、これからの自分に期待をしたい。アルバイト先では後輩が6人くらいできて、みんなわたしよりも仕事ができる。わたしはもともと注意をされると衝動的に泣いてしまうところがあったし、シンプルに忘れっぽかった。あまりにも器用に仕事ができないので、ある日店長とそのことについて話し合ったら意識の問題と言われた。その1、人からのアドバイスに劣っている自分を見出してはだめ。その2、素直に人からの意見を受けとる。その3、自分のためでなくだれかのために働く。この3つを約束した。夜の繁華街で50歳の男性に飲みにいきませんかと声をかけられたり、あした授業にどんな服でいくかを考えながら化粧品を見に薬局に寄り道したり、腕に点々とのこる虫刺され痕をみて、それを残した蚊のことを考える。あした、図書館で借りた本の返却期限。わたしもちっちゃな怪獣になって寒さをまるごと食べてしまいたい、寒い日の、霞んだ光やクリアな淋しさ、���実のようにぎゅうぎゅうに酸っぱい気持ちを。
slow burning
大学一年生というよりも、高校四年生というような振る舞いをしているなあ、と自分のことを客観視する。新宿の横断歩道橋から行き交う人々を眺める。つい最近まで、委員会の同期の仲の良さにムラができていて、グループとかカーストとかそういう言葉が浮上してきてしまうほど揉めそうになっていた。それでも、それぞれが居心地の良い場所にしようと歩み寄っている。こういう、諦めによる愛想ではなくて心からの気持ちに胸を打たれる。明大前の飲み屋で酔っ払って「俺みんなのこと愛してるよ」と照れ笑いする先輩に、わたしたちみんな、キモいねーなんて言って茶化した。そのあと夜の大学で騒いでいたら警備員に注意された。机の下に10円玉を落としたのを拾わないで帰る。いつまでも赦されていたい、わたし、山猫のような女の子でいたかった。すぐ隣、肌すれすれにだれかの温もりを感じて弱さを誤魔化すのではなくて弱さを共鳴しあっていたい。「東京の人は生き急いでいる」なんて言葉があるけれど、わたしは美しい光景がそこに広がっていれば必ず立ち止まる人でありたい。仕事に遅れそう、とか、終電が、とかじゃない、好きな人たちのためだけに忙しくありたい。恋人は待ち合わせをするとき、「どこでおちあう?」と聞くのだけど、高2の頃、初めて会う日、それを「(恋に)落ち合う」と勝手に解釈して死ぬほどどきどきしたのを思い出した。それからわたしも「どこで落ちあう?」と聞くようにしている。ドア窓の形に切り取られた青い影が電車のフロアに映って、がたんごとんという音に沿ってフィルム映画みたいに小刻みにうごいていた。池袋で新疆料理をたべて、お腹を下す。スペイン語の中間試験。木曜日、ほんとうは1限に英語の授業があったんだけど、財布を忘れたいせいで交通費が若干足りなくて新宿駅から乗り換え先の電車に乗れなかった。その旨をインスタのストーリーに載せたら、一度しか喋った事ない同じクラスの男の子から「抜け出していくわ、」とだけ連絡が来て、本当にきてくれた。クラスで唯一金髪で、派手で、いつも高そうな服を着ている。ピーナッツをぼりぼり食べながら、ダーツをする。わたしが2回勝って、可哀想だったからあとの1回は負けてあげた。それからは何も無かったかのように授業では一言も喋らない。お互い、目を合わせないふりをしているような、ふしぎな距離感を保つ。渋谷で5分1000円の手相占いをしたら、鎖みたいにいくつもの線が絡まっていますね、と言われた。意外と気にしいなんじゃないですか?「そうですね」と答える。駄菓子屋で1000円使い切ったほうが幸せになれそうだとおもった。電車の隣の線路にカラスが一羽いた。こんなに近くでみるのははじめてだ、と思って、じーっとみつめた。黒なのに黒じゃなくて、光を受けて渋いグリーンや紫っぽくみえる羽毛に目を見張る。なんか、空はどこまでも真っ青なのに光の細部だけ色があたたかい夕方前みたい。ふわっとなにかに気付いて、じーっとそれを見つめて、そこになにかが“視える”とぜんぶ途端にスローモーションになって、焦燥感や虚しさがたちあがってくる瞬間がある。からっぽなのにぎゅうぎゅうな感じ。AirPodsをケースにしまう音が体感的に5秒間くらい耳に残ったり、自分の息遣いにどきどきしたり、すれ違う男子高校生の会話声や、鳥が羽をはためかせる様子がクリアに輪郭が保ったまま空中を転がる。ガムを買って噛みながら、心のもやもやしたなにかを同時に小さく噛み砕いてゆく。光の洪水。家に帰ってパスタをたべたあと、お風呂で下の毛をつるつるにする。夕方終わりにお風呂に入るの、とても好きだなあと思う。コンタクトレンズを外さないまま、化粧も落とさずベッドへダイブする。瞼の裏に東京タワーの赤がたましいの塊みたいにまあるく光っている、はやく何もかも諦められる年齢になりたいと思う。
無題
なんかまじでわたしが疲弊していて悲観しているのか、世界が残酷なのかわからなくなってきた。脳科学の講義を受講したあと、テキトーに混雑した休日の街をあるいていたら皆んなの脳みそが透けて浮きでてきそうで気持ち悪くなった。地球4周分の神経線維。そう、どでかい爆弾が街ゆく人々の頭蓋骨に葬られている。ニューロンが軸索を介してつながってゆく、放出と受容を繰り返してみんな手を繋ぎあってゆく。セール中でバイトの雰囲気がぴりぴりしていて、みんな資本主義の豚みたいに働いていた。うつくしくないとおもったし、私も美しくなかった。結いた髪に、ぴたっとあげられた前髪。なにを思っているのかを書くのがずっと怖かった。もしかしたら私の感じているこの欲望はとても汚らわしいもので、それゆえにだれかを傷つけてしまうかもしれない。でも、言葉にしなければすぐにわすれてしまう感情に名前をあげなくなって、水をあげなくなって、そうしたら、じぶんの脳みその溝をうめていたみずみずしい苔までもがすっかり枯れきってしまって虚構を連ねるようになった。空洞に哀しみの音だけが響き渡る。友達はいるけど、私はその友達の1番になれない。恋人みたいな人はいるけど、私はその恋人の1番にはなれない。1番っていうのはほんとうの意味での1番、2番とか3番とかがいない1番。圧倒的な2人の世界の中でのフェアで高貴な1番。有名になりたかった。文章でも外見でも写真でもなんでもいい、だれにも敵わない羽根で世界を羽ばたいてみたかった。わたし���選ばないで、そこらへんのそれっぽくかわいい女の子を選ぶかっこいい男の子たちを信じられないでいる。外国に行ったらモテるよ^_^と投げかけられた言葉について何回も考えるけど、考えるたびにかなしくなる。でもね、神様はいるとおもうの。木漏れ日の首筋に、砂丘のしずけさに、広大な空の一枚下に、その温もりと永遠が芽吹いているのをしっている。そのたびに、わたしはこの世界に愛されていて、まだ19歳で、まだ何にでもなれて、そして世界を(気持ちがあふれてしまいそうなくらい)等身大で愛しているドラゴンみたいにかわいい女の子だとまじないを唱えるようにして心を強く保つ。アスファルトに散った桜が朽ちて、吐瀉物のようにグロテスクにぬるい光を浴びている。走り抜ける!だれかの憎悪の中に、疑念の中に、見下しの中に憧憬の眼差しを覚えながら。東京で灯される光の数だけ、アフリカの広原でつややかな花が咲けばいいのに。光の重さの分だけ、銃弾が軽くなればいいのに。帰り道、ひさしぶりにパンを買って帰った。
日記
弟がiPadのタッチペンを無くしたらしくて、それを聞いた母がすぐにAmazonで検索して新しいのを買った。こういうとき、ほんとうになんか小さなことだけれど、すごく心が愛にみちる。
大学の新校舎の建物のにおいが400人もの人が集まった大教室の縁をすべっていく。扉を開けた瞬間、目と目と目がわたしの顔を捉える。湿気漂うフロアにだれかがペンを落とす音、先生のマイクが吐息までもを拾って湿った熱を加速させる。「儚いって聞いて何を思い浮かべますか?蝶?蛍?蝉?トンボ?」 教授がそう聞くと、みんなのえらぶ選択肢がちょうど均等に分かれる。講義が終わるといつもすぐに帰るイケてる男の子が蛍を選んでいて、なおさらかっこよく見えた。わたし、インスタのフォロワーが490人いるんだけど、その人数って今見てるこの人たちよりももっともっと多いのかと思うとなんか心強いような息苦しいような、不思議な気持ちになるなーとぼんやり思った。君たちはぶっちゃけ勝ち組です、という先生がキモかった。海外の大学院に行きたい。わたしはもっともっと色々な人を知るべきだし、美しい景色にであうべきだし、貪欲に学ぶべきだとおもうから。聡明になって、お金を稼いで、将来だいすきなひとたちにたらふくご飯をたべさせてあげたい。お母さんとお父さんが育ててくれた、守ってくれたこの心の真ん中にそびえる愛情のかたまりを誰かに分け与えていきたい。でも、そうとも思うけど、逆に��れをこなごなにさせてくれる危険性や若さゆえの解放にも目が眩んでしまうの。「今しかできない」ってとてもずるい言葉だなあ。
19さい
19歳とかいちばん呪われていた1年だった。まだハタチじゃないけど、もうそうさせて、と思うくらいに、1年のあいだに10年分くらいの幸せと不幸せがぎゅうぎゅう詰めに、どっちがどっちかわからなくなるくらいに入り乱れててくるしくてさみしくて悲しかった。くるしかった。わたしと同じ純度で、等しく、あいしてほしい。あいされたい。
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日記にしなかった20
シュリーレン現象。ウイスキーのグラスの中で、
お��落だねって感想は、お洒落じゃないので使わない
このまま明かないかもと思った夜に、ちゃんと眠気が訪れたことに安心して目を閉じる
相手のために嘘はつけるけれど、自分のためにはつけない
しゃらくせー。
説明を写真に委ねない。しっかり対象をみて、ひとつひとつ言葉にする。写真がなくても言葉だけで相手が想像できるように。でないと、頭が言葉が鈍っていく。
「楽しかったら払うし、気分良かったら奢ります」
地下鉄の暗い車窓を鏡にして、口紅を引く。
地下鉄で隣に座る女の人の手の甲に「ゲームかえす」とボールペンで書かれている
「人には人の乳酸菌、人には人の孤独」
順風満帆だと見えるその海面は酷く波立っている。
「みんな死にたくなるから4月は死月」
春の風は美味しいと誰かが呟いてて、なんとなくわかる気がする。
毎日、疾患のある人たちと接している。告知、余命、転移、進行。治療とは裏腹に、嫌な言葉を聞く。その人を知れば知るほど、がんなんかこの世からなくなっちまえと思う。「明日死ぬかも知れないし」って言葉よりも、今すぐに事故や急性心不全や脳血管障害で死んでしまうかも知れないと常に思っている。職場から離れても、ずっと死を身近に感じている。家族と恋人との過ごしていても、不意に死を予感して暗闇に引っ張られそうになる。その時が来るまで謳歌しようと割り切ることがいつまでもできない。きっと一生できない。
やっと声が出るようになった患者に「お前にはわからないだろう」と言われた。当たり前だ。背負っているものが違いすぎる。わからないよ。でも辛さの輪郭を想像することはできる。でも想像でしかない。毎日、これを行き来している。
「でも治療のために頑張ってきたじゃないですか」「でも急に全部辛くなる。頑張ることすら嫌になる」「患者さんが頑張りたくなった時は、一緒にまた歩けるように待つことしか、わたしたちはできないんですよね」と言ったら泣いていた患者。
令和6年6月6日、と書くたび仄かに気持ちがキラキラした。ぜんぶろく。
27歳ですと自己紹介している。本当は26歳。なんとなく自分がもう27歳な気がしている。
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CFferdinant in SS
"I know your determination. I know your feelings. That's why I'm here. There's nothing we can't overcome together."
I have a fanciful imagination about Ferdinand recalling memories of CF up until March 5 years later, around the branching point of the SS route. The reason 18-year-old Ferdinand has a gentle expression is because within him exists the 23-year-old CF Ferdinand.
以下、日本語(Japanese) くだらない妄想
「君たちの覚悟を知っている 君の思いも知っている だから私はここにきた 我々に乗り越えられないことはないと」
SSルートの分岐点あたりで、5年後3月までのCFの記憶まで思い出したフェのヒュフェ妄想 18歳フェが優しい表情なのは、中に23歳の紅花のフェがいるからです
SSでただ1人、突如CFの1185年3月までの記憶を思い出してしまったフェル。フェルはは先生を帝国につくよう説得しようとしましたが、先生は全てを聞きながら神の方に味方し、他の生徒も先生についていき、ただ1人フェルだけが部下たちを連れて単身帝国に向かってしまいます。
ここで注意していただきたいのが、フェル君あくまでもCFの5年間のの記憶を思い出しただけということです(SSを思い出したわけではない)フェルが全ルート記憶を思い出した場合、先生に逆らってまで帝国につくかは分かりません。
主従は本来の若い18歳のフェからの、あまりの精神面の変化とあまりの冷静さに、エデ様はフェルがすでに自分の力量を正確に測っていることで怪しみますが(CFにてエデ様の支援Bのだる絡みを経験してるため、ここでは発生しない)落ち着いた人柄と的確さでフェルは逆に信頼を勝ち得ます
エデ様には主君として絶対の信頼を、ヒュには信頼と慈愛の目を向けます。精神的には23歳という年上のフェは、まだ年若い2人を全力で支えるわけです。ヒュはそれに不可思議な感覚になり、フェをさらに怪しむ(2回目)
ヒュはフェを当然怪しみ危険人物とみなし一度殺そうとしますが、フェはヒュを絶対的に信頼してる為何をしても動じず、逆にヒュは動揺し殺せなくなるわけです。ヒュは少しずつ、フェを信じてみることにし、原作より早いスピードで仲良くなるわけです。
ヒュフェ視点では、CFのヒュフェは恋人同士でしたがフェは何も告げないわけです。フェが帝国に来たのはあくまで「帝国の方が正しく、帝国の正義のため」であって「ヒュの恋人である」という個人的な理由ではない為、秘めたままにするわけです。
さらにCFフェは5年間3月の、一兵卒から一将にのし上がった苦労の記憶がある為、部下の立場ながらも皇帝に助言もある程度でき(流石に先生とまではいかないが)、兵の使い方を知り尽くしているため、通常のSSより教会がやばいことになります。
劇的な変化には見えなくても、フェが連れている兵だけはかなり生還し、圧倒的に生存確率が底上げされる感じです。故に帝国の軍力のHP、守備、回避率が徐々に上がりなかなか削れず教会は苦労するという感じです。
5年後より早い時点で、ヒュフェは前世のように恋人同士になりますが、フェは前世の経験があります。ヒュはフェが��験者であることに驚きを隠せない様子でしたが、そこでようやく前世で恋人同士であることを告げます。
なぜ早く言わなかったんだと責めるヒュですが、国についたのは個人的な理由ではなく大義であることを証明したかったということを告げるフェ......そこでヒュもまた.....前世でのフェとの記憶を思い出すわけです.....
5年後の先生が目覚めた日から、帝国の戦局は一気に悪化します。ヒュはフェを個人的な感情の上でも理性的に考えても戦力として失いたくないですが、フェは君の遺言など聞きたくないのと、軍師としてヒュは失うわけにはいかないと、当たり前のようにヒュよりも先に死ぬ覚悟をしています
そして3月、フェと他キャラ、ミル大橋で戦うわけです。先生がいた為教会が勝ちますが、フェも前世で戦いを知り尽くしていた為、黒鷹学級の全員orそれ以外の名のついたキャラ全員(教会他スカウト組)という、大量の犠牲者が出ました。
最終的にはやはり先生がいるため教会が勝ち、帝国はかなわず滅びるわけでしたが、先生にもフェを失った主従にも、どちらにも大きな傷を残したのでした。
フェがヒュに遺した言葉、「君たちについて本当に良かった」END
くだらない妄想に付き合っていただき、ありがとうございました!
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���途な想いを捨てきれないで、私は深い淵に身を投じる気持ちで、水辺にへたり込んでいる。あの人ではなくてはならない。一緒になれないなら、刺し違えてもいいとさえ思った。あの人を殺めて、自分も死のうとすら考えた。それぐらい恋焦がれていた。しかし、私は実際のところ、あの人を深く愛していた。私の想い一つで、あの人の優しい眼差し���口から発する優しい言葉、紡ぎ出す詩や散文を、失いたくなかった。これから先の人の財産であり、癒しになる。
私は死ぬ前にあの人の作品を朗読していた。どの作品も、美しく繊細で、魂そのものの囁きだった。苦しいことも乗り越えた人だから、繰り出せる作品だった。
ひっそりと沼に身を沈めていく。まだ春になり切らない水温はまだ低く、すぐ死ねると思った。萌黄色のフレアスカートが水面に花のように広がり、中心にいる私は妖精だった。愛している想いもろとも死んでいく、優しい死だった。涙が溢れてきて、萌黄色のスカートも、へどろにまみれて、沈んだ色になっていく。
これで良かったんだよね?そう自問自答しながら沼の中に身を沈めて、呼吸が続かなくなって、ヘドロを思いっきり吸い込んだところで、誰かが私を沼から引き揚げてくれた。
それは愛する人だった。私は夢を見ているのか、もうこれは天国に来ちゃったのか、それとも死んでも報われない想いにさいなまれる地獄だろうか・・・そう考えているうちに、意識を失った。
薄っすらと意識が戻ると、見慣れた天井が飛び込んできた。ここ知っている。私は裸のまま、誰かに抱かれている。それはどこまでも優しく温かだった。知っている肌の香り。全てが知っている感覚に満たされていて、幸せの絶頂にいると思った。彼は私の身体を洗って、ヘドロをぬぐい取ってくれて、ずっと自分の身体で温めてくれていたのだ。
一途な片思いに身を焦がしていると思い込んでいたのは私一人で、あの人はあの人で、私に片思いをしていたのだった。
汚れた萌黄色のスカートは、洗濯されて、干されて風に揺れていた。陽光がキラキラとスカートの生地越しに乱反射して美しく、私は虚ろに抱かれながら、ぼんやりと見つめていた。
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My Wish is to Fall In Love Until You Die by Aono Nachi
#My Wish is to Fall In Love Until You Die#きみが死ぬまで恋をしたい#aono nachi#あおのなち#pink manga#manga#pinkcore#yuri#yuri manga#manga cap#gl#gl manga
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たまごやき
大好きなあなたのことを考えながら、卵焼きを焼いている。
そんな詩めいた言葉を口に含みながら、よく溶いた卵をフライパンへ注いだら、弱火に熱した鉄のうえで薄い黄色がふくふく泡立った。洋食屋のシェフだった祖父直伝の卵焼きのレシピの内容は、たまごと醤油と砂糖、あと塩だけ。あせったらすぐ焦げてしまうので、深呼吸しながら巻いてゆく。出来上がった卵焼きの完成度で自分の気分が分かるのはまた別の話。
そうやって、わたしは今、もうこの世にいない大好きなあなたのことを考えながら、卵焼きを焼いている。
だって、卵焼きを焼くと、あなたの耳のうしろへ鼻を寄せたときと同じ匂いがするから。
あなたはわたしのお誕生日の次の日におうちへ来てくれた。茶色くて、骨が太くて、レッドアンドホワイト、オス、と札がついていた。お店で抱っこしたときはあんなに大人しかったのに、うちにくると暴れん坊になった。ラッキーって名前をつけようとしたら、父親が「こいつはそんな感じじゃない」と言って、すぐに〈チャチャ〉という名前になった。本当に声が大きかったよね。すっごいうるさかったよ。横に住んでるビーグルの男の子と、窓越しによく会話してたよね。散歩がすっごく好きだったよね。行けない日は網戸越しに外を見てたよね。バイクもトラックも本気で追いかけたよね。獣医さんの処方した薬は嫌いだったよね。そうそう、話は戻るけど、あなたをお会計(ペット���ョップ)してるとき、この子は心臓が弱いから生きられても12年ですって言われたんだよ。わたしは10歳だったから、説明を受ける両親の後ろで指を折って22歳まで数えてみたな。実感湧かなかったな。小さくてかわいいリボンを首につけて、ケーキを持ち帰るときとそっくりの段ボールに入って、空気穴から鼻を出してるあなたを見ながら、約12年のカウントダウンが始まりました。懐かしいね。
大好きだよって何度抱きしめただろうね。
私が悲しかった夜。外の空気を吸いたくて、でも門限が厳しかったからひとりでは出られなくて、「散歩連れて行ってくる」って口実で抱っこしたら、眠そうだったのに一緒に歩いてくれたよね。絶対前を歩いてくれたよね。でもそれはただ、自動販売機のひかりに吸い寄せられていたからだって知ってるよ。歩くたびに背中の毛が羽根みたいにふわふわゆれて、あれ、今思えば癖っ毛だったのかな。いろんなところでいたずらしてたし、オムライスのたまごをつまみ食いしたこともあったよね。勝手にテーブルに登ってティッシュを散らかしてたよね。私がリコーダーの練習をしてたら、エーデルワイスに合わせて遠吠えし出したのにはびっくりしたな。あれ今ネットに流せば話題になるんじゃないかな。いろんな携帯を経由してるからもう画質がびがびだけどね。
梨が好きだったよね。おじいちゃんの焼いたパンが好きだったよね。大きい毛布が好きだったよね。こたつも好きだったよね。ひとりっ子でわがまま放題だったあなたに、弟ができたのはその頃でしたね。黒いチワワのちくわ。妹命名です。手の先だけが茶色くて、ちくわをはめているみたいだったかららしいよ。最初は喧嘩してたけど、ちくわがあまりにもどこ吹く風だから、あなたは早々に諦めていましたね。いいコンビだったよ。お留守番も悲しくなくなったよね。いきなり部屋の電気をつけたら、ふたりでまぶし、って顔してたよね。血は繋がってないのに面白いくらい似てたよ。そしてそのまた次の年、コーギーのまめが来て。まめとは……相性あまり良くなかったよね。おんなじ毛の色してるくせにね。たまに、未知の生命体と交信するみたいに見つめ合ってたね。かわいかったよ。なんだかんだ一緒に寝たりしてたよね。リビングに毛玉がみっつ落ちてる光景、好きだったな。
あだ名たぶん10個くらいあるよ。思い出せないけど。チャチャはチャっくんになって、テレビでもののけ姫が流れた次の日、ヤックルにちなんで、チャックルになったよね。どうせなんて呼んでも振り向くんでしょあなたはね。
変なところ鋭かったよね。動物的勘っていうやつなのかな。
家出しようとしたら、静かに目で行くなって言ってくれたよね。
部活の大会で負けて、頭に顔を押しつけて泣いて、あたまびっしょびしょにしちゃってごめんね。
受験勉強で夜更か���してじゅうぶんに寝かせてあげられなくてごめんね。
うるさいって言ってごめんね。でもそれはほんとにうるさかったからこれでおあいこです。
私が大学生になって、あなたの心臓がいよいよ悪くなって。大好きなおじいちゃんの食パンに包まれた薬を飲んでたよね。たまにぺって吐き出して怒られてたよね。たまに発作を起こしてたよね。つらかったよね。何もできなくてごめんね。
夜寝る前に、こっそりあなたの頭に鼻を寄せて、おやすみ、大好きだよ、って言うようになったのはその頃です。そして、卵焼きの匂いがすると知ったのもそれがきっかけです。ごめんね。でもね、朝起きて、あなたが死んでいたら後悔すると思って。自分勝手でごめんね。嫌だったよね。いや生きてるわ、って思ってたよねきっと。でもさ、そんなことでわたしのこと嫌いになったりしないよね。警戒心の強いあなたがわたしのお腹でぐーすか寝るくらいだもん。家族だもんね。
わたしがあなたを最後に見たのは、冷蔵庫の前に伏せをしている姿でした。いつも通りでした。この夜が山場だって両親から言われて、覚悟はしてたの。でもどこかで、大丈夫だろうって思ってたのも本当だよ。だってあなた信じられないくらい骨が太いんだもん。叩いたら太鼓みたいな音するんだもん。チワワのくせに8kgもあったんだもん。あっ、体重測るのはわたしの役目だったよね。わたしがあなたを抱いて体重計に乗って、表示された数字から48を引いたら、あなたの命の重さが分かりました。……そんな重くなかったって? ちゃんと重かったよ。そしてね、すっごいあったかかったよ。
朝。ベッドで寝ていたら、父親が入ってきて。目が覚めたのが先か、父が口を開いたのが先か覚えていないけど、そこで全部を悟りました。父親がわたしに声をかけるときは、決まって大事な話があるときだから。
チャっくんが死んだわ。
一言一句たがわず覚えています。
ベッドから出て、階段を降りて、リビングの柵を跨いで。この柵はね、あなたが脱走するから苦肉の策で設置したやつね。それを跨いで。
頭の横に母、足元に父、おなかのよこに妹。そして心臓の前にわたし。ちくわとまめはどこにいたかな。ごめん二人とも、その瞬間だけは見えてなかったかも。許してね。
死んでたね。
涙が出なくて。だって悲しくなくて。強がりとか薄情じゃなくて、分かってたから。半分だけあなたが死ぬって分かってたから。そっか、死んじゃったかって、あなたの目の前にいるくせにそんなことを思ったわたしのこと怒ってる? ……怒ってなさそうだね。この世の終わりのように泣く母に相槌を打って。初めて見る父親の泣き顔にびっくりして。妹は泣いてなかったったかな。
あまりにも悲しくなくて、普通にお化粧をして、遊ぶ約束をしていた友だちとそのまま遊びに行って、パスタを割り勘して、電車に乗って帰って、恋人に迎えにきてもらって。こうやって文字にしてみたらすごく最低なやつだね。実際そうだよ。母親は不満そうでした。��の反応が普通だよ。
だって、悲しくなかったの。当たり前だったから。あなたが生きていようが死んでいようが、わたしがあなたを好きなことに変わりはないし、今まで生きてきた時間は消えないし、思い出もなくならないから。そしてね、あなたが死んでからいまこの瞬間まで、あなたが死んだことを悲しんで涙を流したことはありません。懐かしくて泣いたことはあるけどね。
それは、あなたがぜんぶを連れ去ってしまったからです。
ビルでも建てられそうな隆々とした骨の中で、弱かった心臓を守っていたあなたは、いつだって気丈で跳ねっ返りが強くて。わたしが煌々と電気をつけて勉強するから寝不足だっただろうに、ごはんももりもり食べて。発作のときもどこか豪快で、心配になるような弱りかたはしなくて。ああ思い出した、肉球を怪我してるのに海に入って、血が出てるのに何にも言わなかったよね。気づかなくてごめんね。染みたよね。そんなふうにあなたはずっとまっすぐで。散歩のときはリードを引っ張って。あげく、もうすぐ死にます、なんて診断されて帰ってきて。
好きだったよ。
大好きだったよ。
いや、大好きだよ、今も。
火葬場に行くあなたを、最後にちくわと触りました。まめは連れて行かないでって吠えていました。うまくできた話だよね。泣かせるね。
遺骨になったあなたは、わたしが部活のカメラで撮ったぶさいくな写真を遺影に採用されて、いつもお仏壇はものでいっぱいです。最初はみんなさめざめとお菓子を備えてたけど、今では半分投げやりです。チャっくんにあげとくか〜って軽い感じです。
たまに夢で会いますね。
最初は良かったんだけど、いつしか、夢の中でさえ、なんであなたが生きてるんだろうって思うようになりました。たぶん、わたしにとって、あなたがこの世にいないことが普通になったから。
わたしは、あなたがいないことを悲観的に捉えたことはありません。会いたいなとは思うけど、悲しんで泣いたりはしません。たぶん、これからも。
一月生まれなのに桜が似合うあなたに。
みんなに撫でられすぎてあたまだけ癖っ毛が落ち着いていたあなたに。
悪知恵ばっかり働くあなたに。
ちょっとしゃくれてるあなたに。
しっぽが長いあなたに。
お風呂が大好きなあなたに。
10歳で亡くなったあなたに。
わたしの誕生日プレゼントとしておうちに来てくれたあなたと、その運命に。
耳の後ろが卵焼きなあなたに。
会いたいなと思いながら、さっき、卵焼きをお弁当に入れました。
気が向いたら会いに来てね。今日でもいいよ。そろそろのぼせそうだからお風呂あがるね。明日もお仕事だから早く寝るね。
おやすみ、大好きだよ!
……あれ、なんか伏線回収みたいになった? 職業病かな。うふふ。そうだといいな。
でも本当におやすみ。大好きだよ。
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※この記事は性的なものに触れるので、そういうのが苦手な方は戻ってください。 今年の春前に私の身に起きた話を書こうと思う。 恥ずかしい話として墓場まで持ってくつもりだったんだけど、最近またいろいろ思い出して愚痴りたくなったので書かせてほしい。 長い話になると思うし、文章が下手なので読みにくいかもしれない。 ただ皆さんには笑い話として、そして教訓として読めると思う。 そして、もしかしたら消すかもしれない。 私は30代後半の女だ。 恋愛ももう10年してなくて、��後もすることは恐らくないだろう。 それは別に良いのだが、昔から人並み以上に性欲だけは強くて、それを持て余していた。 ただ男性恐怖症なところがあるので、マッチングアプリで誰かと会ったり、女性用風俗なんかには行くつもりもなくて、自分だけでひっそりと性欲を解消している。 誰にも迷惑もかけてないし、それでいいと思っていた。 事の始まりはAmazonで新しく玩具を買おうとしたことがきっかけだ。 今まで愛用していた玩具が壊れたのでAmazonで新しく所謂”吸うやつ"ってのを買うことにした。そのときに一緒にオススメされた張型や他の日用品や本なんかもカートに入れて注文した。 そして後日、メールに宅配ボックスに配達完了という通知が来て取りに行ったのだが、宅配ボックスに自分の部屋の表記がなかった。 ただ、うちの宅配ボックスは以前もこういうことがあって、部屋名が反映されるまでに少しタイムラグがあるのかも? とか考えてそのままにしてしまっていた。 だが翌日、会社に行く前に見ても表記がなかった。おかしいとは思ったんだけど、管理会社に連絡するまでもないかな、と思ってそのまま会社に行ってしまった。 そして帰宅後、ドア前に紙袋が置かれていた。 嫌な予感がした。 近付くと紙袋の中にAmazonの段ボールが入れられていた。開封されて。 紙袋には綺麗に折りたたまれたA4のコピー用紙が入っており、開くと「間違えてうちに届いてました。開封してしまい申し訳ありません」と書かれていた。 Amazonの段ボールの中身を祈るように確認すると日用品や本なんかではない、いかにもなデザインの箱が2つ入っていた。 シンプルなデザインだが、見る人によってはそれにしか使わないってわかるだろうパッケージと、エグいパッケージの玩具が二箱が入っていた。 その日は余りのショックと混乱でお風呂に入ることも食事を摂ることも出来ず、そのままソファに腰掛けたまま「何で……?」「どうして……?」とグルグル考え続けてしまった。 手紙なんか入れずにそのまま廃棄してくれていたら、紛失したのかな? くらいの軽い気持ちで、Amazonのカスタマーサービスに連絡して済んだのに。 何で手紙なんて入れてくれたんだ……! さすがにどこの部屋に誤配されたのかは手紙に記載されていなかったのだが、私は(あくまで恐らくだが)誰がこの手紙を入れたのか何となく察しがついている。 誤配送されたのは恐らく隣の部屋だ。 確認に行ったときに宅配ボックスに表示されていた部屋番号が隣だったから程度の理由しかないのだが。でも宅配ボックスのボタンの小ささを考えると、押し間違えなど考えても隣が一番可能性としては高い。 隣は夫婦で住んでるのだが、朝や夜にたまに出くわす。 それ以降、朝や夜も出くわさないようにビクビクしながら部屋を出ている。 にも関わらず、誤配送のあと2回ほど玄関で会ってしまった。 挨拶はしたが、その日も最悪な気持ちになったのは言うまでもない。 引っ越しが出来��ら楽なのだが、薄給でロクに貯金もない私には、そんなお金はポンと出せない。 それにこんなことで引っ越すのか、という気持ちもある。 だから我慢して暮らすしかないのだ。 そしてその玩具たちもこれで楽しもうなんて気持ちには到底ならなくなった。見たら嫌なことを思い出すので、結構な値段がしたにも関わらずそのままゴミ箱に捨ててしまった。 あれ以降、性欲も恥ずかしさと紐付けられてしまって、解消しようなんて気持ちにならなくなってしまった。 話は変わるが、私は過去の後悔や恥をいつまでも忘れられないでいる。 30代後半にも関わらず、未だに小中学校時代の恥や後悔でワーッ! となったり、何であのときこうしなかったんだろうとか、あんなこと言わなきゃ良かったとか、考えてもしょうがないことを考えてしまう癖がある。 さすがに小中学校時代のものはたまにで済んでるが、今年起きた新鮮な恥は数ヶ月経つのに未だに忘れさせてくれなくて、結構な頻度で現れてくれる。 それが原因で、この数ヶ月趣味もロクに楽しめなくなってしまった。 私は映画や本、漫画などが好きで休みになるとよく映画館に出かけていた。 だがこのしょうもない誤配送事件が、思っていた以上に私の精神に影響をもたらしていた。 映画を観ていると、ふとした瞬間にこの恥ずかしさが頭に浮かぶのだ。 そうするとずっと言い訳するように頭の中で反芻してしまう。 そのせいで『オッペンハイマー』も『DUNE2』も全然楽しめなかった。 どちらも楽しみにしていて、長い原作まで読んで備えていたのに、いざ当日になったら全然頭に入らなかった。 目の前のスクリーンで起きている壮大で悲劇的な英雄譚よりも、歴史に残る人物の壮絶な人生よりも、このしょうもない自分のクソみみっちい恥ずかしさのほうが勝ってしまったのだ。 読書もそうだ。 暇さえあればしてたのに、本を読んでいても、いつの間にか恥ずかしさの反芻に頭が切り替わってしまう。すると目が字の上を滑るだけで文章の意味が全然頭に入らない。 なのにページだけはめくってたりするので、気がつくとページを戻って読み直して、また戻って読み直してを繰り返してしまうようになった。 忘れられたり、気にしないように出来たら良いのだが、そう上手くもいかない。 なのに、YouTubeショートみたいな瞬間的な面白さのある動画だけは頭に入ってきて、『花束みたいな恋をした』の麦くんってこういう気持ちだったのかな? ってオナバレしたことで、自分事として考えられるようになったりした。 なぜオナバレすると本は読めなくなり、映画は観れなくなるのか? とかくだらないことを考えてしまう。 本当にこんなくだらないことで何でこんな思い詰めてるんだろう……。 それと私は昔から入眠に時間がかかる性分で、何か悩みがあるとずっと悶々と考えてしまって寝れなくなることがよくある。 誤配送事件以降、私は考えてもしょうがないことをずーっと考えてしまって、更に眠れなくなってしまった。 そのせいでイライラも増えるし、舌打ちも増えた。 人前で思い出して舌打ちすることもあって、ギョッとした顔で見られたこともある。 驚かせて本当にすみません……。 いろいろ書いてきたが、数ヶ月も経って���故自ら蒸し返すような文章を書いているかと言うと、先月イーサン・コーエン監督の新作『ドライブアウェイ・ドールズ』という映画を観たせいだ。 劇中にいかにもな玩具が出てきて、私はそれを見て劇場で叫びたくなるほどにワーッ! って気持ちになってしまったのだ。 少しマシになってきたかもって思ったら、またほじくり返されたような気持ちになり、もうこれは書いて笑い話にしでもしてもらうしかないと思って、こうして書いたわけである。 別に誰かが悪かったわけでもない。 配送業の方々は毎日忙しいだろうし、ヒューマンエラーはどんな仕事にもある。 誤配送された側も可哀想だ。恐らく届けてくれた人は良い人だろう。律儀に手紙を入れたりして謝ってくるのだから。 それにもし私が誤配送された側だったら、ロクに住所も確認せずに開けてしまっただろう。 そんなの責められるわけがない。 それにいきなり他人の性が目の前に現れるなんて不快だし、気持ち悪い。 むしろ私のほうが申し訳ない気持ちだ。 結局自分が悪いんだと思う。 交通事故のようなものだ。 道路を渡るときに信号を守って安全確認していたら事故に遭う確率も減る。 私はその安全確認を怠ってしまったのだ。 人が死ぬかもしれない交通事故と、恥ずかしいだけ��笑い話にしかならない私の話を、交通事故に例えるのは不適切かもしれない。 だが、そんな突発的に起きた出来事に感じる。 これを読んでいる皆さんは、私という愚かな先達の教えに従って同じ轍を踏まないようにしてほしい。 絶対に見られたくないものはコンビニ受け取りだったり、他の方法を取るように! って皆、こんな初歩的なミスしないよね……。 そして最後に悪態をつかせてください。 別に本当にそう思っているわけではないし、全ては私のせいだ。 そのうえで言わせてもらう。 配送ミスなんてしてんじゃねえよ!!! クソ!!!!! 他人の荷物勝手に開けてんじゃねえよ!!! ゴミが!!!!! そして自分もロクに注意することもないままネットであんなもん買ってんじゃねえよ!!!! 死ね!!!!!! あー……本当最悪。
◯◯バレして趣味が楽しめなくなった。
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あなたを呼ぶと月にいるんだ月面を踏めれば抱きしめられるだろうか
誰もいない松屋の光に照らされるオオモミジの葉と手を繋げそう
たこ焼きにまずたこ買わない 五月雨の高級住宅街駆けていく
あなたのアパートにいると、この街に、人がいない妄想してしまう
寒空の大通り置いていかないであたし一人でインターコース
コンタクトを外すあなたを見ているとなぜか官能的に息した
海が見えるのに感じない本心の子供を棄てて風がつめたい
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上は学園祭で出した短歌連作7首、題名は「Sirius」です。
恋人のこと、恋人は星みたいで、冷たいのにあたたかい。近づくと凍えるくらい眩しくて、痛いのに、もっと近づけば、あったかくて抱きしめてしまうんだ。この人の光に埋もれて散り散りになってしまいたいって思うよ。わたしも、あなたの奇跡になりたいんだよ。
上の連作作る時に思い出とかメモしてて、その時の余り��す。以下。
初めてコンクリートに座ったのが君の家の前でよかった
酔って彼氏の家の鍵開けられなくてコンクリに体育座りした、縦に長いアパートの三階。ミント色のタイル。寝落ちみたいに死ぬみたいに記憶が遠のいたけど、君が来てくれるってもう決まってるみたいにわかってたから、安心していた。
恋人、彼氏とずっとぶつかっていたけど、温い関係になった。3ヶ月必要だった。デキ婚みたいな始まりだったから、わかることなんかなくて、わかることなんかないのに全部わかってわかられてるつもりでいた。ふざけるなよと何回も思ったしもういいって何回も思ったし言われた。
この前ほとんど初めて彼氏が煙草吸ってるところを見て、煙草を優しく咥えてるのがキスしてるみたいだった。お風呂場の段差に腰掛けて、RedBullの青い空き缶を灰皿にして、君は軽く目を閉じたみたいにしていた。自分もこんな風にキスされてるのかもしれないって想像した。こわれそうな君がほんとうに、ほんとうに美しい。
常に抱きしめられたらと思う。常に抱きしめていたいし彼の心臓に網みたいにまとわりついていたい。もっと私の汚いところを見てほしい。もっと絶望して、もっと私しか見えなくなってほしい。(2024-11-12 19:15)
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無題
死ぬ夢を見た。宇宙空間で安楽死する夢。宇宙船は全長50メートルくらいあるL字型の座椅子みたいな形だった。志願者たちはその座面に乗り込んで、背もたれの部分に備えつけられた把手をめいめいつかみ、出発の時を待っていた。効率がいいな、と思った。床と背景しかない部屋。舞台装置のようでもあった。出発前にインスタグラマーみたいな男が、手すりに寄りかかって写真を撮り、何か辞世の句めいたことをブツブツ口走っていた。馬鹿かと思った。身投げとか銃で撃たれる夢も見たことがあるけれど、今までで一番臨終する瞬間の感覚が生々しかった。これが死か! と思った。観念的な死ではなくて、実感としての死を体験した。視界は真っ暗で、一点に強い力で意識ごと吸い込まれていく感覚。『すべて上昇するものは一点に集まる』っていうフラナリー・オコナーの短編があった。全身麻酔に抵抗するみたいに、ちょっと堪えようとしたけれど、ほどなく意識が飛んだ。その瞬間目が覚めた。入口が出口だった。寝る前に着けた蒸気でホットアイマスクが視界を覆っていて、一瞬パニックになった。心臓がバクバク鳴っていた。
*
母方の祖母が死んだ。認知症を患って久しく、年明けに��設で胸の痛みを訴えてそのままだった。前後のことはあんまり憶えていないし詳しく書く気力ももうないんだけど、長らく献身的に面倒を見続けていた母の苦労と悲しみと喪失感が果たして幾許のものか、おつかれさまでしたって心から母にいった。あとは安心して自分の人生を生きていってほしい。祖父が死んだ時はコロナ禍只中で火葬にも立ち会えなかったけれど、今回はちゃんと収骨にも立ち会えた。骨上げってマジで常軌を逸した風習だと思うんだけど、でも、あれがあるから遺族は死を実感として受容していけるんだな、と骨になった祖母を見て思った。萎縮した脳を覆っていた頭蓋骨は、卵の殻みたいだった。昔父方の祖父が死んだ時、焼き場で祖母ちゃんが「これで本当にいなくなっちゃった」といって泣いていた。
*
寝しなに神の訪問を受けた彼女が、2024という数字は2で割り続けられるような感じするけど253で割れなくなる、そして253は素数である、という天啓を授けてくれた。俺はお返しに、「猫の恋」って春の季語なんだよ、と教えてあげた。
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茹だる
うだるような暑さが続いていた。うだる、を漢字で書くと茹だるらしい。茹でられながら家と会社の往復をしている毎日だった。仕事量も徐々にだけど増えていて、前部署にはなかったような残業時間。あっという間に周りが帰っていたころとは違い、さすが本社だな、と思う。出退勤をお知らせしている社内チャットツールには、「お疲れ様でした」と22時に近い投稿時間に慄いた。起床時間は実家に居た頃と変わらない。身だしなみのほかに、弁当作りと朝ご飯、皿洗いが追加された。2日に1回は洗濯物を干している。実家に居る弟曰く「お姉ちゃんがいなくなってから洗濯物の量が減った。」と言われた。そんな弟から珍しく「電話してもいい?」と連絡があった。ただ事じゃないなと思い、返事をし、電話をかけると、『仕事をやめていたのがバレた』とのことだった。いや、そもそも辞めていたなんて私も知らないし。昨年末に辞めてたなんて、あんた詐欺師になれるよ、なんて言ったりもした。そんな弟とは月末に、気晴らしにでもなるかなと、都内で開催されるCLAMP展にお誘いしていた。なんやかんやで、弟は両親には怒られず(もう立派な大人だし)、無事共に行くことができた。美術館までの移動中に、仕事について聞くと、「自分の自由時間がしっかりとれるところに行きたい」と役所系を目指すと言っていた。私も過去に役所に行けと言われ、結局最終面接で落ちて今に至るんだけど、私は弟に「向いていないんじゃないか」とも伝えた。元々勤めていたところも準お役所系な場所で、上司からひどく扱われ、見合わない給料に嘆いていたから。それでもって、休職をしていたのだから、もう同じような場所で働いて疲弊している姿を見ていたくない。とそれとなく伝えたが、囚われている気がした。LINEでほぼ毎日連絡はしているけれど、弟がどうしたら幸せになるのか考えているばかりで。私の考えすぎで、それでもって迷惑かもしれないけどね。ただ幸せになることはこれからも祈っていくよ。
お弁当を1人暮らしになっても持って行っている。実家の時は母��詰めてもらっていたが、大学時代とかでも、きちんと自分で作っていたよ!なんだか、私にとって、コンビニの弁当とか、はじめのうちはいいんだけど、どんどん好きじゃなくなって、しんどくなる。(個人的な意見です)なので、修論書いているときは、自分で作る時間もなく、他で買った弁当も食べたくなくて、みるみる痩せていった。不正出血もした。私の弁当道にはこだわりがあって冷食をいれないこと。いや、便利なんだけど、母も入れるし嫌いでもないんだけど、なんだか自分の作る弁当には嫌で、ずっと手作り。きっと人生のステージが変わる時が来ればそんなことないんだろうけど。恋人のお弁当も手作りで、毎日ゆで卵2つと肉を要求される。肉というよりタンパク質かな。ゆで卵は味付けを変えるだけだけど、毎日同じの作るのも嫌なので肉はアレンジしている。月々5,000円。高いというけど、材料費と愛情と手間暇にケチるな。ゆで卵を作るのが嫌になってきて、とうとうゆで卵メーカーを月末に導入した。もっと早く導入すれば良かったと思うくらいのぷりんぷりんのゆで卵。おすすめ。私は2段のものを買ってブロッコリーだったり、温野菜もした。
恋人がパーマをかけたらブロッコリーになった🥦私はそれを気に入ってイラストにしてロック画面にしている。2周年に、とブロッコリーの恋人イラストTシャツを送り付けることにした。3XLって聞いたことないけど。
実はゆで卵の殻を剥くのがしんどかった時がある。それこそ恐怖のアンパンマンスライサー事件。恋人と話していて悩む部分がありながら新品のスライサーで胡瓜をスッスッとしていたら親指もスパッといってしまった。ものすごく血が出てパニックで涙が出たけど、今はもう元通り。生命力ってすごいね。それこそ暫くはアンパンマンの食べかけの顔状態になっていた。
弟との話に戻るが母が食べたいと昔ねだったおはぎを買いに行った。茹だるような暑さの中、噴き出す汗に弟から「お姉ちゃん汗やばいよ」と言われながらも手に入れた。カラフルで美味しい『タケノとおはぎ』サボリーマン甘太郎から私も虜だった。私の分と家族の分2つ予約して買った。
私は和菓子にはどことなく目がなくておはぎもそうだけど、あんみつだって、おしるこだって、羊羹だって大好き。昔から祖母が手作りで餡を作っていたが故に大好きなんだと思う。ういろうも大好き。昔恋人の故郷で、虎屋のういろを一本食べた。死ぬ思いだった。恋人にホワイトデーのお返しの品が返ってきていない!と言い続けたら靴と虎屋のういろコラボバッグをもらった。「○○はいつも不思議なバッグを持ちますね」と言われるけれど、好きに包まれてるんだからいいでしょう?
この前投稿した大雨事件は、とても近くで止まってしまった。結局遠回りしてついたけど、翌日に荷物を頼んだ。頼んだら宅配ボックスに詰められて???となったけど、受け取れて良かった。実家の米。私は米を買ったことがない。米を入れる準備をしていると母親からFacetimeで電話がかかってきた。早く開けて!と言われるので何かと思ったら桃が入っていた。1日置かれた桃は熟していたけど丁度レタスとモッツァレラと生ハムがいたのでサラダに入れた。甘い桃だった。
髪をバッサリ切った。いつものように赤を入れてもらって。今度からは、半年とかじゃなくて定期的に来ますね、と言うと「お待ちしております半年後」と笑ってくれた。
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Independently blue
感受性が豊かだとかいつも考えすぎだよの一言で自分のすべてを見透かしたかの���うにわたしのことをとくべつ綺麗に表現してほしくなかった。というか、絶望や不安感や絶えない悲しみに美しさなんて微塵たりと存在しないと思っているのに、それを爽やかな笑顔を浮かべながら素敵だと言われてしまうと、わたしも捻くれた人間なのでより一層自分に対して惨めな想いばかりが募ってしまう。こんな調子だからいつになっても満たされないのだ。ずっと。自分で自分を縛り付けているような感覚に頭が痛くなる。何一つとして誇れるものを持ち合わせていないことに。家族や友人はたいせつだけれど彼らだってやっぱり一番大切なのは自分自身で、そういった意味では彼らもある種の寂しさを抱えているのかもしれないけど、それでも、と、ぐるぐる考えれば考えるほど自分だけが異様に変わっているように思えてきて耐えきれず泣いてしまう。
無題
世界はドラマによってうごかされていて、そのドラマによってわたしたちはうごかされている。と、高校演劇大会の審査員の演出家の方が言っていた。
ドラマの定義というのは最初に保たれていたバランスが何かをきっかけに崩壊して、そしてまたあたらしいバランスが構築される、というその繰り返しのことらしい。ここで大事なのはバランスが崩れたときに自分自身がいちばん衝撃を受けるであろう強くて鋭い一瞬のエネルギーの動きをしっかりと捉えて明確にするということ。そうすることではじめてハッ、となる瞬間がうまれる。ここでいうハッというのは新しい気付きのことで、これは今までは流れに流されていたものが急に堰き止めらたときに止むを得ず立ち止まり、改めて周りを観察し分析することで自分自身の置かれている立場を客観視できる、ということだと思う。バランスが崩れるということは何かが劇的に変わることを表していて、人間はそれに適応することに大体は切磋琢磨して多くの場合くるしくなったり悲しくなったりとネガティブな感情に追い込まれてしまうと思う。けれど演劇において、また人生においても同じことが言えるけれど、そこでは自らの感情に思うがまま身を委ねるのではなくてロジカルに思考をすることが大事になってくる。というのも、大きな衝動は複数の感情をより複雑に絡ませてしまい、そうするとまた今度はそれを解くことに必死になって小さなパニックが起きてしまうから。そうしてそのように自らを疲れさせないために情報量を極限まで少なくすると、はじめて人間はそこで現在進行形で起きている意外性というものに気がつく。そして大概この意外性、つまり思いがけない驚きや予想外の仕掛けというものは自分だけでなく他者にも影響を及ぼし、それがその審査員のいうハッ、という気付きに繋がるのかもしれない。
同情の有無にかかわらず人間への関心を失ったら演劇など出来ない、と審査員の方々が話すのを聞きながら、人生と演劇って似ているなあと改めて思った。自然であることと自然でないことはまったくもって違うけれど、実は紙一重なのかもしれない。
辛いことはたしかに尽きないけれど、そこでその辛い気持ちから自己防衛をするために自分自身を正当化し誰かを傷つけることは全くもってちがうし、それでは自分のかなしみはより加速する一方で、一向に幸せにはなれない。自信を持つ方法だとか辛い気持ちから脱却する方法だとかそういうことをつらつらと語る動画をたくさん見たら、元気が出た。今までにないほど散々汚い言葉を投げかけられて、ついこの間までもう自分には幸せになる価値なんてないのかもしれないとマイナス思考だったけれど、そんなことはない。幸せになりたい、という思いだけで充分だと思う。どんな運命もそれをよいものにしようと欲するならば、よい運命となる。ただ誰かを傷つけることで自分を正当化する人や人の心に深い爪痕を残そうとする人、自分自身を責めてしまう人や優しさや愛を素直に受け止められずに疑ってしまう人、いろいろな人がいるけれど、その人たちを責めることもまた全くちがうことなのかもしれないと思った。わたしは今までは悪いことをした人は絶対的に悪い、と一方的に思っていたけれど、そのうしろにはその人にしか分からない苦しみがあるのだろうし、それはその人自身によるものだけではなく環境によるものだという可能性だってある。冒頭で述べた、「バランスが崩れたときに自分自身がいちばん衝撃を受けるであろう強くて鋭い一瞬のうちのエネルギーの動き」というものを自分の根本にある愛やだれかから受け取る愛の不十分さゆえに消化できず、他のものでそれを補い上書きしつつ誤魔化すことで、彼らも彼らなりに自分と向き合うとしているのかもしれない。これはあくまで仮定だけれど、そう思うことでわたしも心が軽くなる。辛いとか、幸せとか、気にしなくなるほど愛に満ち足りた生活をしたい。ゆるしたい。自分が侵してしまった失敗や罪も、自分を傷つける人たちの言葉も、上手く物事をこなせない自分自身のことも、幸せでない過去のことも、ぜんぶゆるしてあげたい。号泣しながら鏡を見たら予想以上に顔がぐちゃぐちゃだったので綺麗だった、なんて微塵たりとも思わず、むしろそれを汚いと思ってしまったけれど、それをいつかあの頃の美しさに生かされていると言えるほどの愛を自分のために抱えて離したくない。
無題
丁寧に髪をとかすともう0時だった。ピピピというメロディとともにコンビニのドアは開かれて、わたしはそこで煙草を買おうかと思うけれどもやめる。憧れている女の子が新宿区の高校に通っていることを知って、落ち込んで舞い上がって、そうしてまた落ち込んだ。こんなにも近くで同じ景色を見ているのにわたしはどうしても彼女と同じ世界を生きることができない。等しい恐怖心ともどかしさを感じながら寂しさを分かち合いたかった。彼女がきれいだと思うものをわたしもきれいだと思いたいし、彼女が眠れない夜にはわたしも眠れずにいたい。となりで同じ蝉の鳴き声を聴いて、電車が過ぎ去ってゆくのをみて、風が、��はらを駆け抜けてゆくのをみた。けれどその一瞬のうちですら、たぶんわたしと彼女はきっとそれぞれ異なるひとのことを想って、それぞれ異なる色と匂いと温度と光をかんじている。わたしは彼女がかなしいと思うときにおなじようにかなしいと思えないのだ。それほどもどかしいことはないし、それほど愛おしいものもない。わたしの孤独はわたし一人だけで成立しているものではなくて、わたしの大切なひとたちがいてこそのものだと思うと、それだけで眠れなかった夜が嘘みたいに今度は眠りたくない夜になる。満たされていないからわたしは海をきれいだと思うのだろうし、なんの迷いも戸惑いもなく未来に眩さや希望やあたたかな愛を見出すことができるのだと思う。満足することを知らず、いつまでも世界のありとあらゆるところまでつねに感じていたい。うしなわれた光と温度と音が知らない地でまたあたらしくうまれるところを、ずっととおい国のちいさな街で暮らす少年の報われなかった恋を、インターネットの隅で未だに煌めきを失わず残ることばの数々を、千年前に生きていた十七歳の少女が今を生きるわたしのそれと同じ眼差しで、同じ場所で、同じ海を眺めている様子をみたかった。恐竜の鱗が光にてらされてかがやいているのもみたかった。この風は、まだ人間が人間じゃなかった頃に吹いていた風かもしれない。同級生のこととかたとえば自分の数年後のこととか明日の試験のこととか考えているうちに、きっとたぶんあっとういうまにわたしは歳を重ねて死んでしまうから。あなたも。死は永遠に続く停止ではなくて、またあたらしい有限への始まりにしか過ぎないのかもしれない。昔の文章、はずかしすぎてマトモに読めなかった。一年前のわたしだったら全部削除していたかもしれない。だいたい、あなたにはなれないと分かっていながらあなたになりたいなんて思ってしまったわたしがわるかった。わたしは全然自分が思っているより幸せだし、あなただってきっとあなたが思っているより幸せなのだと思う。それにそうだねと言えないのなら、わたしが幸せにしにいくから泣かないで。
Fresh Flesh
苛々してばかりいる。排気ガスを吸い込んだ朝の光。どこまでもぬるい夏の風。孤独を拒絶する友人。数値化された感性。立ち並ぶビル群。声のでかい女。ぜ〜んぶ、ほんとにぜんぶ、まるで雷光のようにわたしの心の奥の奥の奥のほうをカッと照らすので、まぶしくてひたすらに鬱陶しい。だけど舌打ちも暴力も歯軋りも性に合うはずがないので、ただ血液だけが巡るその速度を速め、ああ、もうさ、どうしてこんなに世界って鮮やかなわけ?って、思った、昼。あらゆる音がさっきまで飲んでいたシュワシュワサイダーの泡みたいに空気中を弾ける。ぽつ、ぽつ。びゅうびゅう。ざあざあ。びたびた。ぱらぱら。すぐそこで揺れている深緑(ふかみどり)が泣いているみたい。小鳥や野良猫は雨の日どこで雨宿りをしているんだろうか。ショッキングイエローも、スモーキーピンクも、オーシャンブルーも、わたしたちはすべて黒い色の文字で表現できてしまうのに、心がぎゅうってなるあの感覚って、どんな言葉を選んでもなにかが違う。途中でこうじゃないって投げ出してしまう。どれだけ小説のページを繰っても、黒、黒、黒、そうして少し、余白。けれどそこにはそこにしかない風があって、匂いがあって、音があって、熱があって。先生の合図とともに重たい教科書を開いて、ハイライターで色をつける。まだあと二十分もある、って思うとき途方も無い気持ちなる。(おねがいだから一人にしてほしい、)と、一人なのに、そう思う。これからどうすればいいんだろう。どうなるんだろう。何をすればいいんだろう。何を守るべきで、何を捨てるべきなのか、わかったら、なんの迷いもなしに会いたい人たちの元へと駆けて行けるのに、わたしがいなくても彼らの生活は成立してしまう。その事実が毎日のようにわたしの胸をきつく締め付けるので、勉強さえ手につかない。夏の夜の闇に、重ねに重ねた不安を押しつぶされそうになって、怖くなって、ママが深く眠っているのを確認したあと、あたかも人が眠っているかのように部屋の布団を整えて、玄関のドアをゆっくり、すごくゆっくり開けた。レッドのマットリップと、ドット柄の上下パジャマのズボンと、上はダボダボのブルーのパーカー。午前零時。自転車のギアをいちばん重いのにして、全速力でペダルを漕ぐ。まだたくさんいる人々の話し声や車のエンジン音が瞬く間に遠のいていく中、車輪の回転する音だけが一定の大きさで響きわたる。往復およそ三百円の通学路と、京浜東北線。光が差し込むと肌が透けてみえる白いブラウスと、微かに香る柔軟剤のにおい。テスト前、教科書がパンパンに入ったリュックサックの重さと、かかとの磨り減ったローファーの鈍い光沢。小さな教室と、先生のつまらない冗談。どっと響きわたる笑い声の中に掻き消された不安定な思考。すべて、いつか、終わってしまうことがちっともさみしくないと思ってしまった。ゆるしてほしい。だって、いつだって死ぬことは生きることの一部。怖いモノなど無いと信じたいでしょ。
無題
上野で車に轢かれた鳩の死骸をみた。車窓に映る風の如く過ぎ去ってゆく光景はあらゆるモノの死の産物なのだと、いつか君が話していたのを思い出した。それに感化され涙を目に浮かべるわたしもまた、いずれ消えてしまう。雲ひとつない晴れた日に駅の出口で名前も顔も知らない人を待ちながら、点滅する青信号に早まる人々の足取りを目で追う。断ち切れた水道管の真横でカラスがゴミを漁っていた。彼も彼女もこの街ですらいつか朽ちてゆくのに、世界はなぜこうも美しく出来すぎているのだろうかとよく考える。降ってくる雨粒の鋭さに刺され出血することもなければ、太陽の光によって皮膚が火傷することもない。風の強さで眼球が吹き飛ぶこともなければ、鳥の鳴き声で鼓膜が破れることもない。そのやさしさがたまに鬱陶しくて鬱陶しくて、真夜中に布団に包まってひっきりなしに泣く。ああ、やってらんないなあと思いながら、チョコレートパフェを注文する。向かい席に座った顔見知りになって間もない女性が煙草を嗜む、その姿に恋心にも似たときめきを覚えた。文豪たちが綴ったうつくしい言葉が無数に散らばる図書館で、わたしと彼女は自分たちで編み出したくだらない戯れ言に花まるをつけた。いつか、という言葉が好きだ。いつか大丈夫になる。いつか幸せになる。いつか報われる。いつかわたしにも大切な人が出来る。いつか大人になる。いつか死ぬ。その果てに見える景色があらゆるモノの死の産物だとしたら、わたしは毎日それらを瞼の裏に葬り、目を閉じて祈る。人生にリタイヤもバッドエンドもエンドロールもない。それよりも踊ってばかりの国のサイクリングロードを聴きながら、���ライブしよう?
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