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あいまい
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sdeet · 6 days ago
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AppleTVでドラマ『エセックスの蛇』を見た。
もともとは小説で、19世紀イギリスで夫を亡くした主人公が自由になり、エセックスで謎の生物が現れたというニュースを知って博物学の興味から首長竜が現代に生きながらえているんじゃ!?と現場へ行くとそこは迷信深い漁村で、そこの牧師��知り合い……、みたいな感じの紹介をされていて、ちょっとオカルトサスペンスみを感じて小説を買ったのだが、読まずに積んでいた。そうこうしているうちにAppleTVでドラマ化して、「ああーあれドラマ化したのかー」と思いつつも結局見ずに過ごしてきたのだけど、AppleTVが安く入れる期間だったので入ってやっと見ました。
すごいオカルト的な不穏な空気がずっとあるがロマンスドラマだった。えっ ロマンスドラマだった。主要登場人物らから矢印が主人公に集中しているロマンスドラマだったわ……無自覚で人間関係クラッシュしていくタイプの主人公ですごかった。見てて胃が痛い。
前半3話ぐらいは明らかにオカルトサスペンスノリで謎のサーペントが村を襲う、それは迷信だ! 思い込みだ、いや信仰が必要で……とか集団ヒステリー起こしたり魔女狩りの雰囲気が出たりなんだけど、後半は主人公をめぐる地獄の人間関係ごたごた劇を美しく陰鬱な映像美で描いていた。
博物学サスペンス的なものかなと思っていたが、そういう方向ではなく、19世紀もの時代小説って煮え切らねえ人間関係ものというかそういやこんな感じだな……そうか……と見終わって変な納得をした。
映像めっちゃ美しいし、俳優たちもめちゃめちゃ魅力的。でも始終すごい不穏なオカルトホラーサスペンス感のままロマンスやってて、ジャンル何??? となった。
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sdeet · 9 days ago
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ロバート・ウィルソンが亡くなったそうだ。ロバート・ウィルソンは演劇やオペラなどのめちゃ有名な演出家・美術作家です。
83歳だったのでご年齢的にそうかーと思うが、好きな演出家だったので寂しいな。お疲れさまでした。今年ディオールのショーの演出したり中国で中国語版『ハムレット・マシーン』を上演していて、活動的だな~と思っていたんだが、急なご病気だったっぽい。
ロバート・ウィルソンの舞台はごりごりに様式美があって、単色のホリゾント幕の光の前で白塗りの登場人物たちがスタチューみたいに佇みながら歌ったり喋ったりする作風。
背景がどシンプルな色面で登場人物たちの不思議な衣装やシルエットがくっきり際立ってヴィジュアルの印象が強くて、様式の型崩れが起こらないので初見でのインパクトがすごい。ヴィジュアル的なものの価値観で結構影響を受けたと思う。舞台写真とか見てもらうとわかるけど、作風がほんとにずっと「ロバート・ウィルソンだなーー」ってなる。強い。
ベルリナーアンサンブルの『シェイクスピア・ソネット』が好きでした。
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あとスカラ座の『オルフェオ』も。
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sdeet · 1 month ago
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ピーピング・トム
『トリプティック』
2025/09/27(土) -  2025/09/30(火) 世田谷パブリックシアター
★大津公演 会場: 滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール 中ホール 日時:10/4(土) お問合せ:びわ湖ホールチケットセンター 077-523-7136
★豊橋公演 会場:穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール 日程:10/11(土) お問合せ:プラットチケットセンター 0532-39-3090(休館日を除く10:00〜19:00)
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sdeet · 1 month ago
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現代にフィルムカメラの新商品が発売されてたとは思わず夜中にちょっと笑った
去年リコーからPentax17 ハーフカメラが発売されてたとさっき知り、フィルムカメラ!? しかもハーフカメラで!??? とびっくりして作例とかめっちゃ検索しまくってしまった。
フィルムカメラの新製品発売するの20年ぐらいぶりらしい。
私はフィルムカメラ末期の時代の富士フイルムのnatura classicaをいまだに使っている(これも買ったの20年ぐらい前だわ)コンパクトフィルムカメラ勢で、フィルムカメラ界隈は中古&整備品で生き延びてるみたいな感じで、定期的に中古カメラを検索している。今使ってるやつ壊れたらどうしようという気持ちで。
若い人を中心にフィルムカメラが流行ってるとはなんとなくは知っていたが新商品が出るまでになるとは。しかもハーフカメラですって。
ハーフカメラは35ミリフィルムの半分サイズで撮影するものなので、枚数は通常サイズの倍撮れるが仕上がり写真が小さく、写真を拡大すると結構な粒状感が出てしまう。が、現代だと写真はほぼスマホで見る前提だから小さくてよく、ばっちりきれいなデジタル写真がデフォになった世界では粒状感がアナログの味として完全に「よいもの」扱いになっててわ〜〜時代〜〜!!ってなりました。ノイズが味、ゆらぎが味、ここでもか、写真もそうなったのか。デジタル写真がひたすら高解像度を目指して何にそんな高解像度使う必要があるんだぐらいになった今、フィルムの価値は画の精細さではなく雑味のほうになったのだ。
あと、現代はフィルムで撮っても全部紙焼きするわけではなく、ネガからそのままデジタルデータ化するので、プリントしないのが普通。フィルムで撮ってデータで見る。だからかつてはハーフカメラで撮ると現像+プリント代がめちゃめちゃかかってたのが現像+データ化代だけでよくなってて、ハーフカメラのアドバンテージが爆上がりしてるのね。
いやー ハーフカメラの新製品出てたとは思わないじゃん。びっくりした。びっくりした。
最近オリンパスの昔のハーフサイズカメラの再生リメイク品で良さげなのあって心がゆらいでた折だったので余計に動揺した。
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sdeet · 2 months ago
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結局パレスチナへの攻撃も止まっておらんし、イランへの攻撃も始めたしイスラエル政府というかネタニヤフはどういう着地を考えて戦闘をしているんだろうか。パレスチナに関しては入植した土地の問題であるが、イランに関しては、イスラエルから見て国二つまたいで向こう側にある完全によその国を攻撃している。イランが色々な問題を抱えている国であることはそうなのだが、それはそうとして、なんで物理攻撃で解決(恐らくただの名目だろうが)するとか、何が起こると思っているのか。
イスラエル・イランの仲介可能性のある人物がトランプorプーチンていうのもまじでなんなんだ。
2025.jun.17
イスラエルとパレスチナの問題で状況が悪化しており、個人でできることは「知ること」、非人道的な行いには安全な場所にいる人間がよくないことであると批判し声を上げ続けること、という基礎的な当然のことしか言えないのを毎度毎度毎度繰り返しており無力感がある。現地で様々な支援をしている人たちへ募金をするとかはそれはそれでやるべきなのだが、これは起こってしまっている諸々のことへ の対処であって、国という枠組みが人から生活や土地を奪い殺しているという根本的な部分は解決できない。知って批判する個人でいるぐらいしかやれることがない。イスラエルという国家が成立した歪な背景とパレスチナを収奪し続けているイスラエルという国の政治のやばさをアメリカなんかは露骨に支援してるしイギリスもヨーロッパもたいがいで中東の混乱はそもそもお前らのせいでは? て感じなので、国家の枠組みで安全に解決できる期待ができない。遠く離れた国に住んでいるからといって無関係ではない。自分が住んでる国の政治が間接的によその国の人間を殺すことはいくらでもある。
これは災害ではない。人間が人間同士で殺し合いをしない、奪うことをしない、という取り決めをしなければならない話なのだ。そのような場、条件を設けることがいまだに達成されない。過去何度かそのような動きがあるにはあったが要人が殺されたり話し合いの場を拒否したりままならない。国際的に批判があるにはあるのだが、もちろん声が届いてないなんてことはなくて、国という枠組みのしかるべきポストについている人によってはそれが視界に入っても無視していく。様々な仕組みの中で生きていかざるをえない人々はそれに従う。そして人が死ぬ。
個人でできること多くはないが、知って、批判をする、のを止めないでいる、ぐらいのことはやっていかねばならない。私は今、安全な場所にいるので。
現代演劇、舞台芸術作品では客を楽しませるためのエンタメではなく、ドキュメンタリー的性質を持ったものがかなりあり、芸術祭の類で各国に自国の現状を訴えるために演劇をやる、パフォーマンスをやる、という場合がある。本国に帰ったら上演できないタイプの作品というのもある。自国でもやるが国内の言論統制に引っかからない程度にあいまいにぼかして表現している、などもある。パレスチナで生きていかに生活・人生が制限されるか、いかに故郷がなくなっていくかについて語る演劇もある。日本では「紛争地域から生まれた演劇」という企画のシリーズがあり、様々な紛争地域で生まれた演劇・戯曲が紹介されたり講演やリーディング公演などもある。
私の興味範囲の大半が舞台芸術なのでそこを通して世界の状況に触れることがある。ニュースを聞くだけだと情報の断片でしかないものが、舞台では災禍に遭っている本人によって語られる。私の場合はその話を聞く、目の前で再現されるという経験をしているため、意識に留められる量が増えている、というだけである。
私がイスラエルという国家の独特さに興味を持ったのは舞台芸術鑑賞趣味以前からではあるが(宗教への興味でなので)、イスラエルのダンスカンパニーを追っているせいで、興味のない人に比べれば視界に入って来る頻度が高い。諸々の状況が悪ければ公演がなくなるし、パレスチナへの侵略を批判する意見が盛り上がり、イスラエル政府の助成を受けているツアー公演のボイコットが起こることもまあまあある。私はイスラエルで活動するダンスカンパニーや振付家のファンではあるが、現代のイスラエルという国家が好きなわけではない。男女ともに徴兵制があり、その銃口は隣人へ向いている国である。ダヴィデの星が掲げられている国ではあるが、イスラエルに住んでいるイスラエル国籍を持つアラブ人もかなりいるしキリスト教徒もいる、様々な歴史文化背景がある土地であり、人種・民族差別も普通にある。ユダヤ教超正統派、戒律に厳格な人たちの中では現代の「イスラエル」という国があることに批判的であったりする。超正統派はイスラエルはユダヤ人の国ではなくシオニストの国であるとずっと批判しており、国の行いに対してデモもたびたびしている。国内でもそこに住まう人の意識は様々で統一された一枚岩ではないのだが、国という枠組みで見ざるを得ない時、確実に、隣人を殺し続けている国なのだ。
ハマス=パレスチナの人々の総意ではないがハマスがパレスチナに存在することは確かで、イスラム過激派だという説明があるがじゃあイスラエルがやってることはシオニズムの過激派ではないのか。土地を奪い続けて地域を封鎖して人もモノも流動を、生活を制限し続けている。最近の話ではない。ずっとだ。
なぜイスラエル側は非難されず(されてはいるが無視していいものとされ)、イスラエルのパレスチナへの侵略を援助する大国が多いのか? もともとヨーロッパやロシアに住んでいたユダヤ人がなんで中東に国を作って、そこに住まう人々を排除してまで移住しなきゃいけなかったのか? なんでそれを後押ししている強国があるのか? パレスチナが奪われ続け、人が死ぬのは、パレスチナではないよその国での政治の問題からきている。
自分の住まう国での人種・民族差別や政治の不具合が影響して世紀をまたいで遠い土地の人々を殺すことはありうる。今ニュースでやっているのがそれだよ。
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sdeet · 2 months ago
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舞台メモ2 名古屋
ヒューストン・バレエがくるよ!! ここのハーパー・ウォッターズさんが観たいんですよ!! 今回来日する~~! ガラ公演の方に出るっぽいかな~ジゼルには配役されてないっぽい。
アクラム・カーンの公演も久々に観たい気がする。
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sdeet · 2 months ago
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舞台メモ 京都
幻灯劇場、ピナ・バウシュ、クラウド・ゲイト、未練と幽霊の怪物は絶対行くやつ。
田中泯|名和晃平『彼岸より』上映会はチケットとった。楽しみ。
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sdeet · 4 months ago
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オペラ薔薇の名前のビジュアル来た!いいな~観たい。
RaiRadio3で現地時間20時から放送されるけど日本時間だと明け方だな。ラジオなので音声だけだが。 https://www.raiplaysound.it/radio3
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sdeet · 4 months ago
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岩波からレッシング『賢者ナータン』の新訳が出た!! 岩波のめっちゃ古いやつのほう、篠田英雄訳『賢人ナータン』は古書で、2020年発行の光文社古典新訳文庫 丘沢静也訳『賢者ナータン』は持っているんだけど、岩波から新訳出るとは思ってなかった。やった~ありがとうございます。
複数の訳が読めるの恵まれている。
レッシングの『エミーリア・ガロッティ』も再版してくれ~新訳じゃなくてもいいから紙の本を新しく出してくれ~
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sdeet · 4 months ago
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Astor Piazzolla's Maria de Buenos Aires - Grand Théâtre de Genève - ARTE Concert
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ピアソラのオペラ「ブエノスアイレスのマリア」!!!
観る機会めちゃめちゃ少ない作品じゃんやったーー配信ありがとうございます!
この作品はいわゆるオペラよりミュージカルに近い感じの現代作品なんだけど、とにかくスペイン語オペラ自体を観る機会が稀なので本当に嬉しい。アルゼンチンタンゴ、バンドネオンの巨匠であるピアソラの作品で、もちろん曲もアルゼンチンタンゴが軸になっている。
オペラは概ねイタリア語・ドイツ語・フランス語だもんな。もちろん各国でご当地の言語でもオペラは作られているんだが。スペイン、オペラで連想する「カルメン」はフランス語オペラだからね。
オペラっていうと19世紀あたりの古いイメージがあると思うけど現代で新作も作られているし、ごりごり現代音楽寄りだったりもするし色々あるんだ。
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sdeet · 5 months ago
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The Snow QueenBased on Hans Christian Andersen's Tale
Zahia Ziouani and Mourad MerzoukiLes Nouveaux Mondes
Elements Sidi Larbi Cherkaoui with Damien Jalet and Marina Abramovic
ここ数年全然チェックできてなかったけど、シディ・ラルビ・シェルカウイ、ダミアン・ジャレ、マリーナ・アブラモヴィッチの作品なんてやってたんだな。
EUGENE ONEGIN Tchaikovsky – Finnish National Opera
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sdeet · 5 months ago
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今年クラウドゲートの公演がある! やった~~ありがとう~~
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sdeet · 5 months ago
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筑摩から出る
ルクレティウス 事物の本性について——宇宙論
DRACULA Wojciech Kilar / Krzysztof Pastor
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sdeet · 6 months ago
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アレクサンダー・エクマンのPLAY日本公演が7月にある。
パリ・オペラ座初演のを映像で観ていてめちゃ好きなんだが、好きと同時に「金があってパリオペにこれを観に来ている層のための現実逃避とあそびの世界観だな」としみじみ思ってしまってこう、わりとつらい。その……「子供の頃の遊び心」的なもののスタイルとか「労働の灰色さ」に裕福感があるんだよな。
いや、とても好きなので多くの人には見てもらいたいんだけども。
特にボールがびゃーっと降ってくるところとか、球体に足が生えた謎のスタイルとか、鹿っぽい何かとかこう……ファンタジーを現実でやる腕力すごいので。音楽も好き。
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sdeet · 6 months ago
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筑摩書房発行、北村紗衣さんの『お砂糖とスパイスと爆発的な何か』文庫版をいただきました。ありがとうございます。私は書肆侃侃房発行の単行本版で装画を提供していたのでそのご縁です。発行が2019年だったのでもう6、7年も前かと感慨深いです。
『お砂糖とスパイスと爆発的な何か』はフェミニストの視点から映画や演劇、小説などなどを鑑賞すると、今まで漠然と見ていたものにも違う風景や考え方、意味が見える、というカジュアルに読める作品批評の本です。
文庫版は書き下ろしなど内容が増えた増補版です。『お砂糖とスパイスと爆発的な何か』発行後の様々な状況の変化、著者の北村さんご自身の体験なども語られていて、読んでいてこの何年かの間のインターネット上のコミュニティというものの意味や世相や価値観の変容と、それでも変わらないことなど、個人的にでもやってかなならんこといっぱいあるなという気持ちです。
文庫化で、より多くの人の手に届くといいなと思っております。
2025年 筑摩書房 文庫版の情報はこちら
2019年 書肆侃侃房 単行本の情報はこちら
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sdeet · 6 months ago
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Orphée & Eurydice
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sdeet · 6 months ago
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トランプがガザ地区をアメリカが所有するとネタニヤフとの会談で言っているので記録。
やっぱガザ地区の略奪じゃねーか。何が停戦と平和だよ。こんな予想外れてくれよ。結局前からアメリカもイスラエルでガザへの入植(土地の略奪)をやっているのでそれを堂々と言い始めよっただけじゃんか。特定の民族・人種の人々の土地を奪ってそこに生活していた人々を殺す、離散させる、他の場所に移して管理するっていう、20世紀までに起こって今まで死ぬほど反省したはずのことをまだやるのか? 人類が悪とみなしてるものはそのような行いじゃなかったのか。過去を省みて何か思うのはただのファッションだったのか?
2025.feb.5
イスラエルとパレスチナの問題で状況が悪化しており、個人でできることは「知ること」、非人道的な行いには安全な場所にいる人間がよくないことであると批判し声を上げ続けること、という基礎的な当然のことしか言えないのを毎度毎度毎度繰り返しており無力感がある。現地で様々な支援をしている人たちへ募金をするとかはそれはそれでやるべきなのだが、これは起こってしまっている諸々のことへ の対処であって、国という枠組みが人から生活や土地を奪い殺しているという根本的な部分は解決できない。知って批判する個人でいるぐらいしかやれることがない。イスラエルという国家が成立した歪な背景とパレスチナを収奪し続けているイスラエルという国の政治のやばさをアメリカなんかは露骨に支援してるしイギリスもヨーロッパもたいがいで中東の混乱はそもそもお前らのせいでは? て感じなので、国家の枠組みで安全に解決できる期待ができない。遠く離れた国に住んでいるからといって無関係ではない。自分が住んでる国の政治が間接的によその国の人間を殺すことはいくらでもある。
これは災害ではない。人間が人間同士で殺し合いをしない、奪うことをしない、という取り決めをしなければならない話なのだ。そのような場、条件を設けることがいまだに達成されない。過去何度かそのような動きがあるにはあったが要人が殺されたり話し合いの場を拒否したりままならない。国際的に批判があるにはあるのだが、もちろん声が届いてないなんてことはなくて、国という枠組みのしかるべきポストについている人によってはそれが視界に入っても無視していく。様々な仕組みの中で生きていかざるをえない人々はそれに従う。そして人が死ぬ。
個人でできること多くはないが、知って、批判をする、のを止めないでいる、ぐらいのことはやっていかねばならない。私は今、安全な場所にいるので。
現代演劇、舞台芸術作品では客を楽しませるためのエンタメではなく、ドキュメンタリー的性質を持ったものがかなりあり、芸術祭の類で各国に自国の現状を訴えるために演劇をやる、パフォーマンスをやる、という場合がある。本国に帰ったら上演できないタイプの作品というのもある。自国でもやるが国内の言論統制に引っかからない程度にあいまいにぼかして表現している、などもある。パレスチナで生きていかに生活・人生が制限されるか、いかに故郷がなくなっていくかについて語る演劇もある。日本では「紛争地域から生まれた演劇」という企画のシリーズがあり、様々な紛争地域で生まれた演劇・戯曲が紹介されたり講演やリーディング公演などもある。
私の興味範囲の大半が舞台芸術なのでそこを通して世界の状況に触れることがある。ニュースを聞くだけだと情報の断片でしかないものが、舞台では災禍に遭っている本人によって語られる。私の場合はその話を聞く、目の前で再現されるという経験をしているため、意識に留められる量が増えている、というだけである。
私がイスラエルという国家の独特さに興味を持ったのは舞台芸術鑑賞趣味以前からではあるが(宗教への興味でなので)、イスラエルのダンスカンパニーを追っているせいで、興味のない人に比べれば視界に入って来る頻度が高い。諸々の状況が悪ければ公演がなくなるし、パレスチナへの侵略を批判する意見が盛り上がり、イスラエル政府の助成を受けているツアー公演のボイコットが起こることもまあまあある。私はイスラエルで活動するダンスカンパニーや振付家のファンではあるが、現代のイスラエルという国家が好きなわけではない。男女ともに徴兵制があり、その銃口は隣人へ向いている国である。ダヴィデの星が掲げられている国ではあるが、イスラエルに住んでいるイスラエル国籍を持つアラブ人もかなりいるしキリスト教徒もいる、様々な歴史文化背景がある土地であり、人種・民族差別も普通にある。ユダヤ教超正統派、戒律に厳格な人たちの中では現代の「イスラエル」という国があることに批判的であったりする。超正統派はイスラエルはユダヤ人の国ではなくシオニストの国であるとずっと批判しており、国の行いに対してデモもたびたびしている。国内でもそこに住まう人の意識は様々で統一された一枚岩ではないのだが、国という枠組みで見ざるを得ない時、確実に、隣人を殺し続けている国なのだ。
ハマス=パレスチナの人々の総意ではないがハマスがパレスチナに存在することは確かで、イスラム過激派だという説明があるがじゃあイスラエルがやってることはシオニズムの過激派ではないのか。土地を奪い続けて地域を封鎖して人もモノも流動を、生活を制限し続けている。最近の話ではない。ずっとだ。
なぜイスラエル側は非難されず(されてはいるが無視していいものとされ)、イスラエルのパレスチナへの侵略を援助する大国が多いのか? もともとヨーロッパやロシアに住んでいたユダヤ人がなんで中東に国を作って、そこに住まう人々を排除してまで移住しなきゃいけなかったのか? なんでそれを後押ししている強国があるのか? パレスチナが奪われ続け、人が死ぬのは、パレスチナではないよその国での政治の問題からきている。
自分の住まう国での人種・民族差別や政治の不具合が影響して世紀をまたいで遠い土地の人々を殺すことはありうる。今ニュースでやっているのがそれだよ。
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