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菩提酛清酒祭
2018年の菩提酛清酒祭(ぼだいもとせいしゅまつり)で、作品展示と酒米アクセサリーの販売をさせてもらえる事になりました!
展示する作品はsilsilと共に制作し、2017年のASIA AND RICEに出品した「米は日本酒となり、日本酒はミューズとなる」(作品に関する解説は記事の最後に書いてあります)。
この作品の元となった日本酒は菩提酛という製法のお酒です。今日はこの「菩提酛」と、清酒祭の会場である正暦寺のお話をさせてもらいます。
◆僧坊酒
平安〜室町時代、酒造りを担っていたのはお寺でした。
僧侶が造るお酒なので僧坊酒(そうぼうしゅ)と呼ばれます。
大阪は観心寺の観心寺酒、金剛寺の天野酒、福井は豊原寺の豊原酒、
そして私が復活プロジェクトに参加している滋賀県百済寺の百済寺樽など、日本全国になを轟かす人気の銘柄が各寺院で造られていました。
当時これらの寺院は国内外からの修行僧が集まる一大宗教都市と化しており、外国との交流も盛んでグローバルな知識や技術が蓄積され、酒造りの為の技術研究や生産労働力には事欠かなかったのです。
中でも日本酒造りの技術をドカンと推し進めたのが正暦寺を始めとする奈良の寺院でした。
◆清酒発祥の地 正暦寺
それまでの日本酒は玄米を使用したドブロクが主流でしたが、この時代奈良の寺院では使用するお米を全て精白(精米)する「諸白(もろはく)」という方法で醸造を行い、濾過を施して澄んだお酒にする技術を確立しました。
これは現代の清酒造りの原型であり、その草分け的存在となったのが正暦寺です。
正暦寺では「菩提酛」という独特の醸造技術を確立し、出来上がったお酒は「菩提泉(ぼだいせん)」という名で奈良を代表する日本酒として世に知られました。
菩提泉は日本最初の清酒という説があり、正暦寺には「清酒発祥之地」の石碑が建っています。
ちなみに「菩提」とは悟りの境地を意味する仏教用語です。ブッダがその袂で悟りを開いたと言われるのが菩提樹、正暦寺がある山も菩提山(ぼだいせん)と言います。
◆菩提酛の復活
その後「菩提酛」は明治政府の規制により消失してしまいましたが、30年前に正暦寺と奈良県、奈良の酒蔵の協力により復活。
今では正暦寺で毎年1月に菩提酛の仕込みを行い、菩提酛で酒造りを行う��酒蔵へ頒布する儀式が行われています。
これが「菩提酛清酒祭」です。
この歴史的な日本酒イベントに作品を展示させて頂けるなんて、日本酒を愛する者として非常に光栄です。
ワタクシ非常に舞い上がっております。
当日は菩提酛清酒の仕込みと醸造安全祈願の横で、清酒の試飲即売会やお餅つき大会なども行われます。
私も作品展示に加えて、こちらで酒米アクセサリーの販売もさせてもらえる事になりました。
日本酒を愛する皆様、今年は正暦寺で酒の歴史に想いを馳せながら新年をスタートさせてみませんか?
きっとこの一年に呑む酒が味わい深いものになりますよ。
◆菩提酛清酒祭
●日時
2018年1月8日(月祝)
10:00-14:00
●内容
菩提酛清酒二度仕込み(※この近くで作品展示)
菩提酛清酒試飲即売会(※この横で酒米アクセサリーの販売)
菩提酛汁の接待
餅つき大会
奈良漬・地元野菜即売会
清酒醸造安全祈願
●場所
正暦寺清流庵 駐車場
最寄りバス停からの送迎シャトルバスもあります
お問合せは正暦寺( 0742-62-9569 )まで
http://shoryakuji.jp/event/event2.html
◆作品「米は日本酒となり、日本酒はミューズとなる」コンセプト
日韓交流展「ASIA AND RICE 2017」出品作品。歴史的日本酒である「菩提酛」の味わいから得たインスピレーションを、ほっぺふき子が彫刻をし、silsilが彩色を施す事で作品にした。
日本酒が持つ歴史、味わいの複雑さは、人にクリエイディビティを与えるに充分な存在である。
本作品では菩提酛が持つ神秘性、滑らかさ、穀物の豊穣さを表現した。
(ASIA ANA RICE 2017 展示の様子)
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愛のだんじり(2)
どうして名越町の人々はこんなにも地車を大切にできるのでしょう。 だんじり祭りが行われる他の地域も皆こうなのでしょうか?
【だんじりは名越の魂】
世話人会(だんじり祭り実行組織のご年配組)のお一人がこうおっしゃってました。 「地車は神様の乗り物であってお住まいではない。ここには神様は居られないんです。 けれど、この地車には常に名越の魂が宿っている。これは名越の魂、名越の象徴なんですわ。」
文化や伝統の発生とはこういう事だと思います。 そして私はこの状態の「仕組み」が大好きです。 個人的な幸福の追求と公共の福祉が反発することなく融合している状態。 「健全な仕組み」です。
残念なことに、仕組みは往々にして時代とともに一人歩きし、目的が変わってしまいます。 元は仕組みの中の人間を幸福にする為にあったはずなのに、いつの間にか仕組み自体を守る事が重要視されてしまうのです。 そうなるとその仕組みは「伝統」の皮を被った因習となり、様々な弊害を生みます。 「形骸化された仕組み」です。
私が名越町のだんじり愛に圧倒されたのは、仕組みの中にいる人々が仕組みを形骸化させてしまわないように努力を続けておられ、それがだんじり愛となって現れているからです。
そもそも仕組みというのは放っておけば形骸化します。 仕組みがあることが当然になってしまい、その中の個人が自分の利を得ることしか考えられなくなると、仕組みは健全に機能できません。 仕組みは集団のためにあるのですから、その中にいる個人が集団の為に動けなくなると当然成り立たなくなります。
形骸化され、なくなってしまった地域の祭りが全国にどれだけあるでしょう。 だんじり祭りも、メッカの岸和田でさえ存続が危ぶまれていたり、ネガティブな意見が強くなったり、悲しい事件が起きてしまった地域もあります。 その中にあって、名越のだんじり祭りは今なお求められ、町内が一丸となって祭りを盛り上げます。
なぜこの仕組みが存在しているのか?この仕組みの中にいる人間全員が仕組みの恩恵を受けられるにはどうしたらいいのか?自分が死んだあともこの仕組みが人々を幸せにするにはどうすればいいのか?
そういったことを内側にいる人間が考えなければ…個人が個人を超えた幸福を考えなければ、仕組みはあっという間に形骸化するでしょう。 名越町では祭りを実行する組織の育成方法から町民の参加の形まで、実に細やかな気配りがなされています。だからこそ先に挙げた地車への熱量が成り立つのか、と感心しました。
健全な仕組みが続いている、というのは、これまでの先人たちが個人を超えた幸福を考えてくれていたからです。
自分が生まれる前の人々が、自分の事を思いやってくれていたからです。
それって凄いことだと思いませんか? 個の枠も時間の枠も超えて人々が人々の為に努力できる、それが本来の文化であり、伝統であり、 名越町のだんじりなんです。
5/3の新調披露式典で私の知る「木彫片山の地車」は「名越地車」となりました。 新調後、初めての祭りを越えて、今では見事に「名越の魂」となっています。
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愛のだんじり
5月に新調お披露目された木彫片山制作の地車。とうとう10/7,8の貝塚市のだんじり祭りで曳回しデビューするとのことで、その勇姿を目撃するべく再び名越町へ行ってまいりました。
そこで実感したのはやっぱり名越町のだんじり愛です。 5月のお披露目会の際にも 「こんなに多くの人に喜ばれ、愛されて迎えられる造形物が他にある?!」 と感じましたが、それを踏まえた上でさらに想定以上の深い愛情が名越地車には注がれていました。
【名越のだんじり愛が分かるポイント】
●だんじり通行路の電柱を撤去
今回の名越地車は先代のものよりBIGなので、お祭りの際に今まで通っていたルートだと道路上の電柱に当たってしまって通れません。だからルートを変えよう…とはならず。なんと邪魔になる電柱を隣接した私有地に移動させたんです。庭に電柱が立っているお宅をいくつも拝見しました。 だんじり祭りのために電柱を私有地内に立て直す、ということに対して名越町内で反対意見は無かったそうです。 「道に地車を合わせるんじゃなく、地車に道を合わせるんです。」 という言葉にものすごい説得力がありました。
●地車を守りたい
BIGになった地車は、保管場所も元の蔵では収まりません。当然ながら保管庫も新調されました。その保管庫も見事に片山地車に合わせた設計がなされていました。 ・壁は防音、耐火使用 ・地車の木材が呼吸できるよう、地車に近接する壁には吸湿剤として杉板を貼ってある。 ・布の装飾品は京都産の一級品。桐のタンスと空調が完備された別室を併設。 そのほか地車の出し入れ、装飾の取り替え時に便利な仕掛けがいっぱいでした。
●地車に傷をつけたくない
だんじり祭りの夜の曳行では、地車に提灯をつけて町内を練り歩きます。提灯を付ける際には、通常ビスを使うなど地車自体に穴を開けて器具を取り付けるのが一般的です。しかし 「片山親方が魂込めた地車に穴なんて開けられない。」 として、刺し込むのではなく挟み込むタイプの金具を鉄工所に特注。さらに金具が木に食い込まないように、地車に触れる部分には全てゴムの板を張る徹底ぶりでした。
●1億以上の造形物をやり回し
今回の名越地車は木彫部分や基礎、装飾など含めて「1億5千万円じゃきかない」お値段だそうです。道路工事や保管庫の新調など、その他関連費用を含めると更に金額は上がります。だからこそ皆さんの地車に対する扱いはまるで赤子に触れるかのようなデリケートさ。器具を当てたり体がぶつかったりしないよう常に注意して扱っておられます。 しかし、お祭りの際にはそんな大事な地車をこちらが驚く勢いで引っ張り回すのです。「やりまわし」と呼ばれる、道の角をダッシュで駆け抜けるパフォーマンスは一歩間違えば横転、衝突、破損につながります。壊さないようゆっくり引き回せばいいのに…と思うのですが、 「若いモンには『やりまわしは思いっきり行け。責任はワシら(世話人会。町内の年長組織)がとる』言うとるんです。」 とのこと。 これだけ手塩にかけた芸術作品を破壊覚悟で引っ張り回す、というのはいかにも泉州らしい、粋な心意気です。
他にも紹介しきれないくらいあるんです。愛情感じるポイント。圧倒されました。愛に圧倒されることってあります? もう私事のように嬉しくて、誰かに伝えたくなりました。もっと聞きたい!という方は…来年、一緒に名越町のだんじり祭りに行きましょう!
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イベント情報2017秋冬
この秋ほっぺふき子が出演するイベント一覧です(2017/9/21更新)
●10/15(日) 農村♡(ラバーズ)フェス2017(風人の祭り)~大地と縁の感謝祭~
●10/16(月) ほっぺふき子の感性を磨く日本酒講座〜小説家と学ぶ声に出して読みたい唎酒体験〜
●10/22(日) 昭和スナック基地 in 小戸一丁目二番地 (仮)
●11/17(金) ほっぺふき子の感性を磨く日本酒講座〜画家と学ぶ心を自由にする方法〜 (仮)
●9/30(土)12月予定 日本酒フェスティバル〜ITADAKI 2017〜 ←日程変更!
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【告知】ほっぺふき子の感性を磨く日本酒講座 〜小説家と学ぶ声に出して読みたい唎酒体験〜
イベントのご案内です
ほっぺふき子の感性を磨く日本酒講座〜小説家と学ぶ声に出して読みたい唎酒体験〜
10/16(月)19:00-21:00 定員12名 OBPアカデミア 〒541-6109 大阪府大阪市中央区城見2-1-61 ツイン21 MIDタワー9階 各線京橋駅 徒歩7分 【講座内容】 日本酒は感性を刺激する!をコンセプトに日本酒の可能性を追求する実験的講座です。 今回は小説家の寒竹泉美さんをお招きして、日本酒と言葉の美味しい関係を探っていきます。三百種類以上の成分で構成される日本酒の複雑な味わいを小説家が表現する���、そこにはどんな世界が現れるのでしょう。読み手は描写から元の日本酒へ辿り着く事はできるのでしょうか。表現描写のコツも教わります。
申し込み・詳細はコチラをクリック
【ゲスト情報】
寒竹泉美(かんちくいずみ)
小説家、医学博士(京都大学)。 「小説」を武器に荒野を開拓しまくる可憐な文学ファイター(?)。 官能小説、理系ライター、エッセイレクチャー、朗読会や映画の脚本、自身での文学イベント主催などなど、活躍の場がとにかく多彩。 とくに理系出身の論理力を活かした文章表現の指導は「わかりやすい」と好評。
HP http://www.sakkanotamago.com/ twitter @kanchiku
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驚異のだんじり(2)
木彫片山制作の名越町地車が如何に奇跡的か。 その各要素は一先ず置いておいて…
大切なのは、私がどのようにその情報を知ったか、という事です。
地車新調披露式典に誘ってくださったのは片山さんなのですが、この地車のすごさを教えて下さったのは片山さんではありません。 新調式典におられた名越町の方々です。
式典には町の方、所縁の方が大勢来ておられました。 その中で私が地車を観ていると、法被を着た青年団/組/若頭の方が私の視線の先の部位について逐一解説して下さるのです。 地車を興味深く見物する人と、得意気に解説する人。 ふと周りを見渡せば、その様なやり取りが至るところで起こっていました。 聞けば何��も答えてくれますし、見過ごしていた名技や隠れたポイントも案内してくれ、各モチーフと名越町の繋がりや制作秘話まで教えてくれます。 完成お披露目の場なのに、そこに居る町内の方が既に学芸員かの如く解説してくださるという不思議。 そしてこの解説をしている人が皆んな嬉しそうなんです。 我がごとのように木彫片山の仕事を語り、この地車がどれだけ素晴らしいかを語る名越の人々を見て、目の前の造形物がこの町の人々に強く愛されている事を実感させられました。
世界中に優れた造形作品は数あれど、こんなにも喜ばれて迎えられる造形が他にあるでしょうか。
(↑この写真は5/28名越町地車撮影時)
「これから100年、この地車がうちの地車ですわ。」
そう言って笑う若頭の方は誇らしそうでした。
補足:「青年団」とは厳密には地車や綱を引く高校生~20代前半の方々。20代後半~30代前半になると地車の後ろでかじ取りを行う後ろ挺子を担当する「組」となり、その上の年齢になると「若頭」となり、地車の管理や祭りを取り仕切る役割を担います。 さらに上は祭りの運営を行う「世話人」、青年団より年下には「少年団、子供会」があり、それら全てをひっくるめて「町会」と言うのだそうです。 生涯だんじりなんですね。
さて。木彫片山作 名越町地車の何処がそんなに素晴らしいのか、何が唯一無二たらしめているのか?気になりませんか? 気になる方は…そうです、そこは是非とも名越町に行って聞いてみて下さい。 法被姿のいなせなお兄さん達が喜んで教えてくれますよ!
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驚異のだんじり(1)
大阪で造形作家として作品を作ったり、フィギュアのペイントマスターを手伝ってみたりする私ですが、地車というのは立体造形の中でも非常に特殊で奇跡的な存在だと感じる今日この頃です。
5/3大阪府貝塚市名越町の 地車(山車)新調披露式典がありました。 今回の地車制作における彫刻部分を全面的に受け持ったのが岸和田にある木彫片山の親方、片山晃さん
岸和田といえば地車、という程ですから、地車彫刻をお仕事にする木彫工房は多数存在します。 しかし普段は既存の地車の修理や、他の工房が受け持った地車彫刻の外注などを行なっており、木彫師が一から自分の手で地車を作り上げる機会は殆どありません。
なぜなら地車は約100年に一度しか新調されないそうで、それでさえ他の地域が手放した状態の良い中古の地車を購入することで新調に代えるところもあるとか。 木彫師は普段から地道な営業を重ね、ご縁のある市町村を増やし、自分が現役の間に地車の新調を決めた市町村が彫刻を依頼して来て、ようやく自分の地車が作れるのです。 ですから木彫師にとって自分が陣頭指揮をとる地車彫刻は一世一代の大仕事。 タイミングが合わなければ新しい地車彫刻を手がけることなく一生を終える木彫師もいるそうです。
片山さんにとっても自身の名を冠する彫刻は今回の名越町の地車が初めて。 木材工務店や名越町の顔役と話し合いながら2年をかけて彫り上げた地車は、木材、各部位の主題、意匠、木目のバランスなど、全体のフォルムから細部に至るまでこだわり抜いて制作されました。
対峙した名越町地車には片山さんの気合いと技と遊び心が詰まっていて、見るほどに驚嘆。 しかも聞けば聞くほど、今回の名越町地車は唯一無二なんです。
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改めまして。 私ほっぺふき子は「日本酒がうまい!」推進委員会の今年度イメージモデルを務めることとなりました。
皆さま見て!見てほしい!
「日本酒がうまい!」推進委員会 http://nihonshugaumai.jp/
嬉しい。 かなり嬉しいのです。 「日本酒のマドンナになりたい」などと言い出して2年。 日本酒業界にモデルとして役立てる日が来るとは… 私の日本酒愛が通じた気分です。 これからもっと日本酒の素晴らしさを伝えていきます。 できるだけほっぺならではの視点で、日本酒の色んな面をお見せしていきたいな。
そして今回、何より嬉しかったのは、この仕事を見た家族が褒めてくれた事です。
家族は私のやっている事をあまり良く思っていません。 私が造形の道に進んだ時も、モデルの事務所に入った時も、家族の誰も良しとはしませんでした。 堅実な道を歩んで欲しかったんでしょうね。 その後もこんなお仕事をしたよ、賞をもらったよ、と言っても喜んではくれず。
電話をすればお説教。 実家に帰ればお説教。 顔を合わせればお説教。
心配してくれてるのは分かるんです。 でも、「よく頑張ったね」の一言がなぜ言えない? 一人になってよく泣いてました。
なんでわかってくれないのー。ひーん。 自分に一番近いDNAを持つ人間にすら応援してもらえないなんて私はダメな子なんじゃろか… いいや、そんなことない!間違っとるのは家族の方じゃ!
家族にひとりの人間として認めてもらいたくて仕方なかったんですね。 とんがっていじけてあせって生き急いでました。 そうしたら足元をすくわれて、自分で受け止めきれないほど悲しい事態になってしまった時、 もうどうしようもなくて、親に、姉に泣きつきました。
そうしたらびっくりするほど優しくしてくれたんです、家族みんなが。 こんな甘えが許されるものなのかと疑うほど。 その時ようやく気づいたのですが、私は両親の子供で、姉の妹なんですね。 家族にとっての私はひとりの人間である前に娘であり、妹であり。 だから家族の役目として、問答無用でお説教もするし、無条件に愛してくれる。 私はそれを全部受け止めていればいいのだなと思いました。
以来、家族に認められようと肩肘張るのはやめて、前よりもちょっと甘えんぼになりました。 (そういえば何も考えずに幸せだった幼少期の私はめちゃくちゃ我儘で甘ったれだった…)
しかし不思議なもので「認められたい」気持ちを諦めた途端に、この度、家族から一番欲しかった言葉がもらえました。 親からの慣れないメール、訥々とした文面の中にあった「嬉しくなった頑張ってるね」。 しばらくスマホ画面を眺めたまま動けませんでした。
これからも家族は私のやってる事を理解もしないし応援もしてくれないのでしょうけど、 私自身の事は初めからずっと応援してくれているのだと分かっているので、まぁ良しとします。
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ゲリラ判子職人(?)判子道さんから、ほっぺふき子判子いただきました。 今年の春にいただいてたのですが、私がヨーロッパ旅などなど挟んでわちゃわちゃしているうちに、あらすっかり季節は初夏。 今日はお天気も快晴、絶好の判子日和ということで、判子遊びに興じました。 判子を押すのって楽しいんですよ。 押す時の緊張感、複雑な絵柄が数秒で量産されて行く高揚感! 調子に乗って押したほっぺ印に延々ほっぺを描き足していこうと試みたところ、16バリエーションで力尽きました。 許して。 ところでこのほっぺふき子判子。 実は2個目でして、4年前にも別図案のほっぺ判子をいただいております。 当時ほっぺは個展開催中でして、来場しておられたお客様の判子も制作なさったようです。 4年前のほっぺ判子 http://blog.goo.ne.jp/hankomichi/e/89138b6d7eb7b5b5c1ef44de2193d527 私の個展に来ておられたお客様の判子 http://blog.goo.ne.jp/hankomichi/e/4c243b05d1e9a53ce3adeb8d924767b7 頼んで作ってもらったんではないんですよ。 というか、頼んだからといって作っていただけるわけではないようです。 判子道さんの気が向いたら(?)作っていただける…のかなぁ… 判子道さんがどういう方なのか、実はよく存じ上げないままに判子を頂戴し、遊び倒しております。ハイ。 ただ一つだけ言える事は、 判子道さんはきっと山田孝之さんが大好きです。 なぜそう思うかって? 判子道さんの作品一覧ブログを見ていただければわかっていただけるかと。 作り甲斐のあるお顔なさっとるもんねぇ、山田さん。 判子道-Hankomich- ブログ http://blog.goo.ne.jp/hankomichi Twitter http://twitter.com/hankomichi
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「菊」を軸にしたお花と日本酒のギフト。 日本人の美なる精神性が凝縮したような企画じゃないですか。 ほっぺは、ほっぺはこういうのが大好物です。 日本には重陽の節句(9/9)、通称「菊の節句」と呼ばれる節日があります。 重陽の節句は 1/7七草の節句 3/3桃の節句 5/5菖蒲の節句 7/7笹の節句 と並ぶ五節句のひとつ。今はほかの節句に比べて影が薄くなってますが、 日本ではもともと他の節句と同じように、9/9はお酒を飲んで無病息災や長寿を祈っていたようです。 もちろん、お酒は日本酒、そこに菊の花を浮かべた菊酒をね! 菊には薬効のある種類もありますから、理に叶っているわけです。 とくに旧暦だと9/9は秋の収穫の時期。 農村では田畑の神様に感謝を捧げる日でもあったそう。 巡る季節を感じ、共に過ごす人達の健康を祈り合い、自分が生かされている縁に感謝する。 日本人��長い時間をかけて自ずと育んできた生き方、 それが菊であり、日本酒なのですね。 うとぅくしいぃぃぃ
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2/21(火)放送のラジオ「アフタヌーンレーダー」でご紹介したアーティスト&楽曲情報をお知らせいたします。
◆バンド:Orient-Vesper(オリエント ベスパー)
R&B,SOULを経たPOPSを提案する。
2008年結成。
2011年 1st ミニアルバム「the continuing “EXODUS”…」
2013年 2nd ミニアルバム「Lost & Found」をリリース。
不定期でイベント“EXODUS(エクソダス)”を主催。
音楽のみならず、芸術ファンを飽きさせないグルーヴィな展開を見せている。
2017年現在、今夏リリース予定の 3年半ぶりとなる 3rd EP を制作中。
◆ほっぺとの出会い
仲良しの(絵を描く方の)アーティストsilsilが行う定期イベントmoodoorに訪れた際、ライブを行なっていたのがオリエントベスパー! ボーカルの矢野さんとは初対面にもかかわらず、なぜかお互いご縁を感じ、ほっぺはCD購入を申し出る。 しかしその時ほっぺのお財布にはお金が253円しか入っていなかった。 現場でCDが販売されているにもかかわらず、なぜかAmazonからの購入方法を指南してもらい通販購入をしたという思い出がある。
◆information
3rd EP制作のため、現在ライブ活動は休止中。 「夏にはリリースパーティをワンマンライブ形式でパーっっと開催予定」との事ですので、FacebookページやメンバーのTwitterなどで随時情報をチェックしてね!!
HP https://orient-vesper.jimdo.com/ FB https://m.facebook.com/orientvesper#!/orientvesper
Vocal.矢野良児 -りょうじ- Blog http://ryoove.tumblr.com Twitter http://twitter.com/RYOOVE Drum.河崎祐介 -まよ- Twitter http://twitter.com/mayorythem Keyboad.伊藤怜子 -いとうちゃん- Blog http://sacology.jugem.jp Twitter http://twitter.com/sacochan0107 ライブ、レコーディングでは サポートメンバーを交えて活動 Chorus.KIMORA(support) Blog http://kimora.cocolog-nifty.com/blog Twitter http://twitter.com/godanego Bass.森裕幸(support) Facebook https://www.facebook.com/hiroyuki.mori.3576 Guitar.西里博喜(support) Facebook https://ja-jp.facebook.com/people/西里博喜/100003182301433
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アフタヌーンレーダーHP
http://aftr824.com/ ポッドキャスト
https://itunes.apple.com/jp/podcast/afternoon-radar-poddokyasuto/id1085450021?l=en
※番組放送から配信まで約2週間ほどかかります。ご了承ください。 FM HANAKO HP
http://fmhanako.jp/ 放送時間:毎月1,3,5週目火曜日14:00-14:30(土曜日再放送17:00-17:30)
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◆ほっぺふき子の新日本原酒祭り◆ 日本酒イベントやるよー! みんな一緒に呑もうよー! 【日時】 1/26(木)開場18:00/開演18:30 【場所】 LIVE BAR モエラド 大阪市北区西天満4-9-12 リーガル西天満ビルB1F 06-6315-4870 http://www.moerado.com/acsecc 最寄駅: 地下鉄堺筋線「南森町」より徒歩8分、 地下鉄谷町線「東梅田」より徒歩9分 【内容】 入場料・チャージなし! 新酒・原酒を中心とした、ほっぺ厳選の10種類の日本酒と 味にうるさいモエラドオーナーによるお手製のアテの数々を 300円~ご用意いたします。 お祭り気分でちょこちょこつまんで楽しんでね。 巫女に扮したほっぺふき子の日本酒レクチャー、 来場者全員での合唱大会も行います。 呑んで歌うは日本の神事。 2017年が豊かな年になるよう皆で健全に酔って祈願しましょう。 【タイムテーブル】 18:00~開場&振る舞い酒 18:30~巫女ほっぺのアリガタイ(?)日本酒話 18:50~宴開始。呑み、食い、歌え! 20:30~お開き。呑み足りない人はグダグダ呑みましょう。 ※存分に楽しむなら18:30スタートの時間厳守! でも、都合がつかない人は好きな時に来て大丈夫だよ。 お気軽にお越し下さい。 【参加方法】 お料理・お酒の仕込みの都合上、参加人数の把握をしたいです。 参加ご希望の方は モエラドのお問い合わせフォーム http://www.moerado.com/postmail/postmail.html または ほっぺふき子へ直接ご連絡ください。その際 ・「1/26日本酒イベント参加希望」と明記の上、 ・参加人数 ・来場時刻 も合わせてご記入頂けますと助かります。 ※でも、当日突然参加したくなったら予約なしでも大丈夫だよ。 お気軽にお越し下さい。
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明けましておめでとうございます。 年は明けたが長い夜から明けきれない私です。
14日にして、新年初SNS。 酉年ですのでね。 小鳥クッキーを作ってみました。 はっぴーにゅーいやー2017。 皆様のご多幸をお祈りします。 他人の幸せ願う前にまず自分を幸せにしてやれよ、と友人に言われました。 ��です。言われてません。そんなこと言ってくれる友達いません。
鳴呼。 空はこんなに青いのに、何故に私はこんなにも鬱々としているのか。 宇迂うう。
「考え事は太陽の下でしなさい。部屋の中で考えていると、悪い方向にばかり考えてしまうよ。」 と言ってくれたのは誰だったか。 やはり架空の友達だろうか。
という訳で、仕方がないので外へ出てみる。 ふむ。幾分か気持ちが良い。
さて私は何を悩んでいたんだっけか。
今年は1月に日本酒のイベントを主催するんだよなぁ…あの蔵とあの蔵とあの蔵の酒は絶対ラインナップに入れよう、衣装にも凝りたいよなぁ… 衣装といえば、3月にはヨーロッパに行って撮影するんだった、撮影用の衣装どうやって作ろうかな、やっぱあれをこうしてこうやって… そうだ!4月にはちょっとかなり嬉しいネタを皆様にご報告できるんだった、日本酒にほんしゅ言ってて良かったよなぁ…
うんうん、なんだか少し気分が明るくなってきた気がする。 うん。 あとは日本酒を体に入れればなんかイケる気がする。 お酒がなんとかしてくれる大丈夫。 私、生きていける。
2017年1月14日、こうして一人の日本酒愛好女は呑み屋街へ…いや、今年の人生の一歩を踏み出したのである。
本年もよろしくお願い致します。
※この文章はフィクションです。
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大納言はぴ子 主催「エンタメ風土記」
本日のラジオで、私が顔面に日本酒を浴びながら (半分ウソ) 宣伝したイベントです。 爆発したい方、寄っといで!
◆大納言はぴ子 主催「エンタメ風土記」
関西のよりすぐりのパフォーマーがおりなす [日本文化]をテーマにした新日本エンターテインメントショー
カジュアルに、色んな分野で活動する演者たちが、各々解釈する日本をスピーディに表現する新感覚の舞台です
殺陣や��剣を使ったパフォーマンスからセクシー、プロレスまで カジュアルにお楽しみください
【日時】 12/12(月) 18:30開場 19:00開演
【場所】 MOERADO 大阪市北区西天満4-9-12リーガル西天満ビルB1F 06-6315-4870 http://www.moerado.com/acsecc
【チケット】 前売 2500円 2ドリンク付 当日 3000円 2ドリンク付
【出演者】 D-Faith -ダンス 奈月 -セクシーダンス 大納言はぴ子 -バーレスク shriearth(シュリアース) -エアリアルリング Ryuki+Little Farm -セクシーアートパフォーマンス 勇進流刀剣技塾 -真剣パフォーマンス 華舞衆 彩り華 -殺陣 メルヘンヌ -アイドル くいしんぼう仮面 -プロレス 小沢真太郎一座
【大事なこと】 ※チケットのご希望は大納言はぴ子HPの問い合わせ欄よりメッセージお送り下さい。 ※ほっぺふき子もブース出展が決定!何をやるかは未定!米アクセサリーの販売やら酒粕スイーツやら、やらせてもらいましょうかね!
大納言はぴ子HP http://dainagonhapico.jimdo.com/ Twitter @dainagonhapico FB @happydainagon
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アコースティックデュオ 冬支度
ラジオ「アフタヌーンレーダー」のテーマ「樽酒」でフーチャリングするアーティストです。
12月6日(火)20日(火)の放送回で楽曲をご紹介します。
◆アーティスト:冬支度
flute・accordion・vocal:斉藤祢々子(さいとうねねこ) acoustic guitar・mandolin・vocal:安田支度(やすだしたく)
大阪の男女二人組。アコースティックギター、フルートにアコーディオン、そこに二人の歌を乗せ、ふとした感情やどこか懐かしい風景が思い浮かび心揺さぶられるような音楽を奏でます。 アフタヌーンレーダーでは今年の3月にも一度ご紹介しました。 あの頃はまだ少し肌寒い、春の入口の時期・・・だったような。 季節は���り冬の訪れを感じる今日この頃。 冬支度さんは冬の歌ばかり歌っているわけではありませんが、彼らのどことなくセピアな曲調は、寒くなってきたこの時期聴きたくなります。
◆information
冬支度 HP: http://fuyujitaku.wixsite.com/ohrc ライブ情報: http://fuyujitaku.wixsite.com/ohrc/live
斉藤祢々子 Twitter : @sait_fuyujitaku 安田支度 Twitter : @fuyujitakuu
そして、ほっぺオススメなのが冬支度さんのブログ→http://fuyujitaku.seesaa.net/ 半年以上前の出来事を昨日のことのように書いたその文章を読んでいると、時の狭間に迷い込んだような不思議な感覚に陥られます。
————————- アフタヌーンレーダーHP http://aftr824.com/
ポッドキャスト https://itunes.apple.com/jp/podcast/afternoon-radar-poddokyasuto/id1085450021?l=en ※番組放送から配信まで約2週間ほどかかります。ご了承ください。
FM HANAKO HP http://fmhanako.jp/
放送時間:毎月1,3,5週目火曜日14:00-14:30(土曜日再放送17:00-17:30)
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日本酒は錫の器に入れると美味しくなります。
アルコールを醸造する際に生成されるフーゼル油という揮発性成分があり、 これが微量であれば香気成分として役立つ のですが、成分単独のにおいは刺激的で好ましいとはいえません。
錫はそのフーゼル油を溶かす作用をもっており、特にフーゼル油の刺激を感じやすい辛口の酒を錫の器に入れると、丸くやさしい口当たりになります。
尚且つ錫は金属特有の臭いも持たず、香味を邪魔することもないので、錫の酒器で日本酒を飲むと、まろやかでありながら繊細な部分までしっかりと感じられるのです。
しかしお高い…シンプルなものでもお猪口で4000円、ぐい呑ですと6000円が相場でしょうか。
チロリや徳利であれば15000円…嗚呼。
そこで私がねらっているのがこちらの「年に一度の大阪錫器大感謝祭」、本日のアフタヌーンレーダーでもご紹介したイベントです。
大阪錫器株式会社とは…
今井達昌「現代の名工」(卓越技能者2012年受賞)を中心に、国家資格をもつ伝統工芸士が4名在籍し錫製品のみ製作する職人集団です。現在もこれら職人により一つひとつ昔ながらの製作方法で丹念に作られています。
「年に一度の大阪錫器大感謝祭」 では、
B級品が半額!
正規品が2割引き!
当日数量限定セットが、箱なし・4割引き!
工場見学、製作体験、お酒の飲み比べも行います!とのこと…
日時 2016年12月2日(金) ~ 4日(日)
時間 午前9時 ~ 午後5時
場所 大阪錫器株式会社 大阪府大阪市東住吉区田辺6-6-15
http://blog.livedoor.jp/osakasuzuki-kannshasai/archives/66841971.html
年末は物入りだから散財できないし、飲み比べだけでも行こうかしら・・・ しかし行ったが最後、喜々として買ってしまう私の姿が見える・・・宇宇
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農遊びの後はスーパーの野菜コーナーへ
能勢で麦蒔きをしてきました。 先日収穫した酒米の田圃の近くです。
この所、素人��集まって能勢で農業をやっているのです。 いや、農業と言うには遊びが過ぎています。 遊び。 そう、農遊びとでも名付けておきましょう。 “のびのびと、やりたい事をやりたいように、取りあえずやってみよう!”の精神で行われる農遊びですが、 一つの畑の失敗が周辺の畑へ影響を与えることもあるのが農業です。 近隣の農家へご迷惑にならないよう気をつけなければなりません。
それに、どうせやるなら失敗するより成功させたいのが人情というものです。 収穫したい。収穫したい。収穫までこぎつけたい。あわよくば収穫物を加工して遊びたい。 ですから、できるだけ成功できるよう調査の上、育てる品種や方法を決定します。 仲間が、ね。
難しい所は仲間に任せ、私はきゃっきゃウフフと能勢の田畑を弄くり回します。 完全にゴマメです。 お兄ちゃん達の鬼ごっこに着いて来た弟みたいなものです。
しかし、遊びでゴマメと言えどやはり農作業。 今回の麦蒔きではゴキゲンで麦を散らし撒いた後、麦に土をかぶせていったのですが… 鍬で土を耕すのは大変な重労働でした。 屈強なお兄ちゃん達からも 「これ、大変やな。」 と声が漏れていたので、おそらく本当に大変だったはずです。
皆で黙々と鍬を振り上げ、降ろし、ほじくり返した土を均し、時々腰を労わり、そしてまた鍬を振り上げる作業を繰り返しました。 一時間程たった頃でしょうか。 私が一生懸命ほじくり返した耕地が3平米程になった時点で、お兄ちゃん達が他の全ての耕地を耕し終えました。 畑全体の大きさですか? そうですね、1500平米くらいでしょうか。 やはり私はゴマメですね。
畑は山間にあり、この日は快晴で時折ウグイスの声が聞こえる程に暖かく、カエルやバッタが飛び回り、草の青い匂いと湿った土の匂いがとても気持ちの良い日でした。 ちなみに、能勢の青空は大阪市内の青空よりずっと青が濃いで��。
この心地よい疲労に包まれながら私が思っていた事、それは 「帰ったらスーパーで野菜を買おう。」 という事でした。
能勢の農家のおじさまは 「農業は誰にでもできる。」 とおっしゃっていましたが、それは半分本当で半分謙遜です。 これはモノを作る方どなたも実感なさると思うのですが、「ただ作る」と「売り物を作る」と「作ることで生きていく」はどれも全然違います。
「ただ作る」なら誰でもできるんです。 それが農遊びあり、それでも農作物を育てるには大きな労力が必要だと痛感しました。 それが、売り物としての作物を育てる、そしてそれを売って生活していく、という事態になればどれだけ大変なことでしょう。 農作物は工業製品ではないのですから、安定した工場の中で作る訳にはいきません。 天候や獣や病気、環境が与えてくるあらゆる障害と戦いながら育てて行くのです。 どんなに頑張って順調に育てていても、一度の災害であっさり全滅する事もあります。
農作物は「生き物」なんです。
さらに驚くべきことがあります。 その「生き物」が、 日本では、一定水準以上の味と安全性を保持され、全国どこでも大きな価格の差が無く、需要に対して充分な量の供給があるのです。 これは物凄いことです。
各農家が自由競争経済の名の下に好き勝手やっていれば成り立つことではありません。 農家が「農で儲けよう」ではなく「農で暮らしていこう」、「ウチさえ良ければいい」ではなく「助け合おう」、そういう精神で繋がって来たからこそ、私達消費者が受けられる恩恵なのです。
今、野菜が高騰しています。 近所のスーパーでも白菜が一玉400円、一月前は一玉100円だった事を思えば確かに高いお値段です。 しかしその差額はと言えばたった300円。
東日本大震災で、熊本地震で、皆さん募金をしたと思います。 被災地の為に何かしたいという思いからでしょうし、日本全体が元気でないとそこに住む自分自身も元気に暮らしてはいけないと分かっているからこそ��募金でしょう。
野菜が高騰しているのは天候のせいで出荷できる数が少ないからであり、農家が儲けようとして値段を吊り上げているのではありません。 今、野菜が売れても農家は儲かりません。 しかし今、野菜が売れなければ、農家は暮らしていけません。 そして農家の数が減れば減るほど、これから野菜の価格は上がっていくでしょう。
白菜400円が高いのではなく、 100円で流通していたということ自体が奇跡的なのです。
私は能勢で好き勝手に農遊びをさせてもらっています。 雲の流れと土の匂い、虫と草木と命の繋がりを感じながら、奇跡のようなバランスの中で生かされている事に気付かされます。
だから、能勢で農遊びをしてきた今、スーパーで野菜を買おうと思うのです。
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