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どんな言葉を綴っても、わたしがわたしに嘘をついているみたいで悲しくなる。薄っぺらくて嫌になる。好きなものを抱き締めても優しくなれない時は、どうしたら良いんだろう。頭で考えていることと心で想っていることに溝ができるたびに、多くの大切なものが手のひらから零れ落ちていく感覚に陥ります。本当は何も欠落していないし、失ってはいないのに。自分の脚でどこまででも行けること、何にだってなれることを知っているはずなのに。どこへ進めば前なんだろう。
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白線の内側から、向かいのホームに君を見つけた気がした。吉祥寺駅に夏の空気を割くように列車が入り佇む空気は君を霧の中へ隠した。「僕と松野が初めてリカコと会ったのは、一昨年高校2年のときの、やはりこんな真夏の日だった。」そんな彼の優しい声から始まる物語。古いアパート、混雑する空港、テレビでの野球観戦、飛行機内のアナウンス、料亭でのアルバイト。高知のあちらこちらに散らばる彼の足跡をもう何度も辿った。出逢いはいつも、出逢いとは思えないほど然りげ無く何気ない。それが特別だと気づく頃、彼はどんな大人になっているんだろう。どんな風に君の傍で笑ったり悲しんだり怒ったりするのだろう。知りたいと思うのはいつもその先ばかり。きっと後にも先にも、こんなにも心を揺さぶられる映画はこれだけ。76分の映画、台詞はもう頭の中。題名の理由をわたしは探し続けていたりする。
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想い、春抱いて
頑張ろうよりも、一緒に逃げようと手を引けるわたしでありたい。曖昧さの中で泳ぐ、もう一つの次元を貴方や貴女越しに眺め愛でていたい。大丈夫だよと笑う横顔を、夜を慕うように撫でる。そんな風に大丈夫じゃない君を守り続けたい。
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愉しい月曜日の夕暮れ、きっといまだけ。そう思いながら紡ぐ時間は、どこか先が見えないけれど優しくて愛しい。わたしはあなたと話すたびに、この世界から少しはみ出しながら時間軸の上を歩く愉しさを感じています。話を聞いているようで、どこか抜けていくのは貴方がそれを笑いながら見過ごしてくれると知っているからです。甘えているんですね、わたしは。いつまでも。際限のない四季を、想い出にしよう。また近いうち、声を聴かせてね。tm
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「人生の予定をたてた覚えはないのだが、予定外だ、と思うことはしばしばあって、可笑しいと思う。予定がないのに、予定外があるのだ。」
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泡
やけに鮮明に残る記憶、忘れないように必死に書き記した。想いを文字に残す癖の理由は、流れ星になって遠くへ逝った。100年経てば、と詩人は云うけれど宇宙に浮かぶ星屑のように、言葉や思い出は散らばり残り続ける。僕は君との結末を、美しい物語にしたい。星の王子さまにも、それを慕う愛にもなれなかったけれど。それでも許してくれるかい。
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わたしは時折、普段使っているカメラロールとは違った場所に置いてある、思い出がたくさん詰まったアルバムを開きます。貴方と出会った約4年前から、大事にしてきた思い出の数々がそこには詰まっています。わたしの好きな言葉のひとつに「文章や写真は、過去から未来へのプレゼントだ。」という言葉があります。貴方からは本当にたくさんの贈りものを貰っていますね。貴方にもらった言葉や、貴方がわたしにくれた画像。貴方と一緒に過ごした時間。それらはいまでもわたしの心を暖め、支えてくれるのです。 なによりいつだってわたしの味方でいてくれる貴方は、正しくないことは正しくないと示唆してくれる。正しいときには力強く優しく背中を押してくれる。涙で前が見えないときには、手を引いて共に歩いてくれる。そして本当にたくさん一緒のことで傍で笑ってくれる。あの頃、1番話を聞いてくれたのは貴方でした。わたしはそのおかげでこうしてここまで、たくさんの人に支えられながらも自分も脚と心で歩いてくることが出来た。そうして枝分かれしていた道が再び交わり、こうして貴方にお誕生日のお祝いの言葉とこれまでの感謝を綴っています。いい事ばかり、綺麗ごとばかりの世界ではないけれど、これから先も貴方の笑顔を傍でたくさん見ることが出来ますように。貴方の歩き行く道の先に愛と幸が満ちた華が咲き乱れていますように。その華の一つになるように、わたしはこれからも貴方に時間と言葉を鮮やかな色で贈ることが出来たら嬉しいです。産まれてきてくれてありがとう。出逢ってくれてありがとう。お誕生日おめでとう。親愛なるあなたへ、ご本家様へ。
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宇宙よりも遠い、世界の裏側。魔法の数字。追い付くことの出来ない世界の速度を前に、痛みさえ愛しく感じた今日の続き。煌めく画面には、たくさんの貴方の名前。朽ちた果実のように乱れゆく心は、何度試みても言葉にはならない。会いたいと、逢いたい。どちらもきっと叶わない。透明になってしまった、秋の手前で手を振る貴方。あの日々は、幻だったのでしょうか。
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名前をあてがえない気持ち。報われない愛の行方。叶える途中で落とした約束。両手にさえ満たない夜。スプーンで抉られる檸檬。未完成の解答用紙。相変わらずと、名を読んだ続き。目覚まし時計とアラームの矛盾。闇と光はいつも紙一重。再生されない時間は、どこまでつづくだろう。液晶画面の中で言ってたみたいに、きっとまだ足りていないのね。
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長い不在、留守を頼まれてもいないのに手のひらには鍵がひとつ。帰り道を迷わぬように、月明かりのように道を照らしているよ。忘れるはずがない問いかけの答えは、やはり空白のまま。心底安堵しているんだ。答えが出ないことに。誰かのためは、いついかなるときも美しくないと教えてくれた。その言葉の一文が綴られた頁、本に栞を挟む。大丈夫、これできっと。正しくても、正しくなくても。それは誤りではないから。
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「質量の大きさは体積と比例しない。スミレのように小さな少女が、花びらのようひらひらと舞う少女が、大きな質量で僕を引っ張る。その瞬間、僕はニュートンのりんごのように彼女のもとへ落ちた。大きな音を立てて。大きな大きな音を立てて。心臓が振り子のように揺れていた。初恋だった。」
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蒼い空の許、逆光で陽が溢れる画面に思わず瞼が狭まる。白い光の中に笑い声が溢れ、遥か遠い日々がすべて報われた気がした。紐を引くと蝶々結びが解ける傍で、半透明の線を引くと華が咲く。運命も偶然も、奇跡さえも、きっと僕には必要ない。こうして出逢えたことに、言葉を宿してしまうのは形になってしまう気がして僕は躊躇してしまうんだよ。その出逢えた事実に対する愛が、僕と君のなかに光を燈し続けてくれたらどんなに良いだろう。蒼い空と白い光を擦り抜けて、一度だけ君と闇夜に浮かぶ月を眺め愛でたかった。月が綺麗なことを、僕は君に伝えたかったのだ。
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