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#kinggne
megane-tatata · 5 years
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日本の音楽シーンにおけるメガネ(その2)
かなり間が空いてしまったのですが、2019年もそろそろ終わりということで、どうしても今年書いておきたい、素敵メガネの紹介をしたいと思います。
2019年の音楽シーンに綺羅星の如く現れ、我々の耳に心地よい楽曲を届け続けてくれた気鋭のバンド、King Gnu。 井口・常田両氏のツインボーカルによる質感の異なる二つの声と、多様な音楽の影響を独自の作風へと昇華したスタイルは、何度聴いても誰が聴いても「おっ」と思わせる、時代を超越したアーティストのそれと言って過言ではないでしょう。
さて、そんなKing Gnuのボーカル・キーボード担当の井口さん。 東京藝大声楽科という経歴も納得の圧倒的歌唱力と、ラジオのど変態トークで見せる普段の様子とのギャップは、何か諦観と共に「あー天才ってこんな感じなんだな…」と実感させるに十分たるものなのですが、メガネの中にも、その天才性は感じ取ることができます。
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(出典:https://www.allnightnippon.com/kg/)
井口さんのメガネですが、よくかけていらっしゃるのは細身のメタル。巷でみかける「オシャレメガネ」とは一見異なるメガネです。このメタルフレームには結構こだわりをお持ちのようで、SNSで、壊れたメガネや買い直したメガネを紹介されているのですが、いずれも細身のメタルフレームの軸足は外していません。 実はこのメタル回帰のムーブメントは最近結構盛り上がりつつあるので、流行をいち早く取り入れてもいるとも言えるのですが、普通にかけたら「堅物」「ダサい」になりかねない、我々一般人は手を伸ばすのに躊躇してしまうメガネでもあります。
しかし、ワイルドな髭、ラフな服装にあえて銀のメタルフレームを合わせることで、そこに職人的な「ロック性」が生まれます。歌い終えて少し眼鏡をずり上げる仕草も含めて、先日ご紹介のナンバガ向井さん達のそれにも通じる、芯の強さのような魅力をアーティスト井口理から漂わせるのに、この「ちょっと野暮ったい」メタルフレームは一役買ってくれていると言える気がします。 その点、彼が周りから酷評されたというサングラス(たぶんこれ)は、フレーム自体が妙に「かっこつけた」感じなので、少しキャラがメガネ側に寄ってしまったのが少し勿体ないかもしれない。DITAすごく好きですし、これかけてる井口さんもまた素敵なんですが…
さて、今年の紅白での歌唱が予定されている大ヒットナンバー「白日」。ネット上では、そのMVで井口さんが着用されているメガネも銀のメタルフレームだと言われている(ちなみにJins Classicとの指摘が多い)のですが、これはメガネフリークとしてちゃんと質さねば…というのが、今回のポストの主旨です。 ご覧のように、MVでの井口さんをよく見ると、実はフレームのない、いわゆるツーポイントと言われるメガネであることが見て取れると思います。
そう、ここでは銀縁ではないのです!
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(出典:YouTubeのMV)
こちらのフレーム、テンプル(メガネのつる)がレンズとの接続点でピン留めするように繋がっており、レンズ全体を囲う「リム」は見当たりません。 これ、以前テニプリの手塚部長の顔で紹介したように、銀縁よりもさらに冷たい印象だったり、特に、井口さんがかける角を落としたシルエットだと単純に「間が抜けたクソ真面目な印象」になりかねないリスクがあるのですが、このMVの中では非常にアートな印象へと方向性が変わっています。
白黒の世界観の中、雑味を一切排除したフレームは、光の屈折によって、レンズの中だけが若干違う景色を写したり、本来透き通ったレンズの厚みの部分を白く際立たせることで、その存在を確かなモノにします。 逆を言えば、このメガネの縁取りは、角度によってその強さが異なる、かなり華奢で儚げなモノと言えるのですが、モノトーンの景色の中では、例えば上図シーンのように、透明感を与えつつメガネの存在をはっきりと際立たせてくれます。
歌詞に注目してみると、戻れない過去、でも決してそんな過去や現在からは逃げることもできない訳で、そんながんじがらめの状況で、それでも明日に、前に向かって生きなければいけない…という、複雑で苦く、それでいて我々に逃げ場など与えずに待ち構える「人生」のえぐみを歌ったこの曲。 井口さんの透き通ったハイトーンボイスが悟りのような境地にリスナーを誘ないつつも、サビに向けて爆発する狂気も併せ持つ、多様な顔を持つナンバーだと言えるような気がします。
ファルセットで奏でられる、儚げで、それでいて力強いメロディとその歌詞は、白黒の世界でこそ生まれる繊細なメガネの存在感によって、さりげなくもはっきりとした輪郭を手に入れていきます。「いつから歌い始めてるんだ?」と一瞬思わせる2番の入りの部分なんかはまさに、メガネと曲が絶妙にリンクしている、とも言えるでしょう。 また一方で、その繊細さは、サビのシーンで顔をしかめながら叫ぶように歌う彼の表情を一層引き立て、この曲が、そして人生が内包する、押さえきれない気持ちの爆発を逆説的に強調してくれています。
形がないのに目を背けることのできない「人生」の前では、銀縁メガネですら押し付けがましい鬱陶しさを覚えてしまうでしょう。太めの黒縁なんかであれば、サビの爆発はドス黒さ一色にしてしまったしょう。 ですが、メガネなしでは、レンズ越しに保たれていた「人生」に対する若干の距離感が失われ、「歌い手個人の人生」とあまりに一体となってしまい、広く我々に歌詞への共感の余地を減らしてしまったのではないかと思います。 メガネの、そして限りなく透明に近いツーポの魅力が見事にマッチした、素晴らしいMVだなと感じさせます。
さて、その他のMVをみていると、実は井口さん、そんなにメガネキャラではありません。例えば自分の個人的イチオシ曲「Slumberland」でもMVではメガネかけてないのですが、話題騒然となったMステ初登場の際には、おなじみ銀縁のメガネをかけて演奏しています。意外に縛りがゆるい。
ですが、こと「白日」に至っては、つい先日(27日)のMステでの演奏でもしっかりこの2ポイントフレームをかけている辺り、やはりこの曲にはこのメガネ、と言うことなんじゃないか…と感じさせてくれます。
…とか悦に浸りながら書いてたんですが、よくよく探していくと、Mステ2回目の出演の時(今年4月)、Buzz Rhythm Liveでの演奏時(今年11月)に「白日」を歌っている場面ではなぜか銀縁です。むむむ。 この時は、照明暗めでカラー感のある演出なので、ツーポイントの繊細さは紛れて消えてしまうような気もしており、銀縁ぐらい「出して」いく必要がある気もします。それであれば、野外ライブなど、色味と躍動感のある環境でのパフォーマンスでもはや眼鏡をかけない、というのも何となく合点が行きます。ちなみに、27日のMステでは照明が結構明るく、モノトーンの世界観になっており、ツーポイントでもしっかり存在感を発揮しています。やはりツーポは難しい。。。
さて、紅白で彼はどんな眼鏡をかけるのでしょうか。 できればツーポがいいけど、正面から映すことの多い紅白では、輪郭を出すために銀縁なんじゃないかとも思っています。 また、白日は若干綺麗すぎるかな、もっとドギツい感じがKing Gnuっぽいのかな、という感じがする中、これから井口さんがどんなメガネで歌うのか。あえてのメタルフレームで示すロック感なのか、それとも一歩先の音楽性をも体現していくのか。パフォーマンスとどんなハーモニーを奏でるかも、ぜひ注目していきたいと思います。
(こぼれ話)ちなみに、常田さんは太めなメガネをかけて「濃い目」の印象を出すという、井口さんとは異なる印象を出されることが多いなと思いつつ、彼のお気に入りフレームは、ドイツはMYKITAのサングラスという、これまた大胆かつ繊細なフレームを愛用している模様です。また、ドラムの勢喜さんも、ブランドがまだ分からないのですが、メガネやサングラスをかなり愛用されています。 井口さんのDITAといい、このバンド、メガネにすごくアツい…
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biseiiwamoto · 6 years
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最近発刊されたV magazineの日本版に、僕とメガネの方のブランドを、スタートアップからスタッフ、映像で入ってるPERIMETRONのシュウちゃんと、そのムービーの音をやってくれてるKing gneの常田君と、三人で夕方から酒飲みながら対談してるよ。 全国のメガネ屋さんでもらえるらしいので、是非馴染みのメガネやさんとかで貰って下され。 #vmagazine #metrnomeeyewear #perimetron #kinggne #designer #producer #musician #tokyo #japan (Tokyo, Japan)
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