#Takuro Someya Contemporary Art
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keijukita2018 · 5 years ago
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戦略会議 #21 アートライティング/ ラファエル・ローゼンダール《Abstract Browsing》 Takuro Someya Contemporary Art
修論の下書きを書かなくてはならないのだが、土曜日は展覧会へ足を運びたくなる。昨日はわりとたくさんの展示をまわったのだが、圧倒的なインパクトを残した作品の一つがTakuro Someya Contemporary Artで観たラファエル・ローゼンダール。
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ラファエル・ローゼンダールに関しては以前、ここTakuro Someya Contemporary Artで観たレンチキュラー作品を拝見している。変化する表情を持った抽象画は作品を中心に鑑賞者の側を動かし、絵画と向き合い「鑑賞」するということを再考させる装置として機能していた。聴覚と視覚を刺激し、同じく鑑賞者を動かす装置として機能するという点でアニッシュ・カプーアのパラボナとの共通点を感じた作品であった。
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今回のTakuro Someya Contemporary Artでの展示は山下麻衣+小林直人の自転車を使ったインスタレーションと空間を共有しての特別展。横長のファブリック作品2点とサイネージでの動画作品1点。 レンチキュラーの作品のイメージが強かったので、割とソリッドで機械的な工業製品をアウトプットとするアーティストという印象を勝手に持っていたのだが、ついてすぐにその感覚はいい意味で裏切られた。 目の前に現れたのはファブリック作品で、織物として編み出された表面はどこかに温かみと身体性を感じるテクスチャとなっている。バウハウスの教師であったジョセフ・アルバースの妻、アンニ・アルバースも織物で幾何学模様を編み出した作品を作っていたことを先日知っていたのだが、ラファエル・ローゼンダールの織物はそれとはまた違った印象を受ける。
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ビビットな色合いの四角い平面が横長の画面を分割、構成する。これはPCのデスクトップ上で動かしたChromeというブラウザをプラグインにて抽象化した画像のスクリーンキャプチャを画像データとして、ジャガード織機によって織り出したものだ。 本来、ブラウジングというのはUI(ユーザーインターフェース)を通して、文字情報や画像情報をユーザーに届けるといった役割を果たす装置、プログラムとして機能するものである。しかし実はそこには文字や画像といったユーザーが解読可能な情報以外にもさまざまな情報が含まれる。ラファエル・ローゼンダールはそのコンピューターによって構築られる情報から文字、画像といった表面的な情報を還元的に排除し、その向こう側にある、ブラウザの構造そのものを画面を構築する色情報として抽出して見せている。 つまり、現れた色のコンポジションは検索などのブラウジング時に、文字情報や画像情報を見やすいようにであったり、ユーザーの視点を誘導するなどを目的として、コンピューターやインターネットというプログラムによって構築された情報��向こう側に作られたデザイン、情報とも言える。それは文字などの情報を料理と���た場合に、お皿にあたる部分だ。これはPCによってインターネットをする人であれば、必ず見ているのも関わらず、気にもせず、見えていないかのようにされ、まるで無いもののようにされている。そして、ここに現れているのは人の手によるものではなく、自動的に生み出されたコンピュータ、インターネットが示したプログラムの「意思」でもあると思え、その存在をも浮き彫りにする。その情報の向こう側にある「意思」は、色のレイアウト、コンポジションという形で抽象的なヴィジュアルイメージとして画面に現れてくる。 最終的にデジタル上に現れたビジュアルはラファエル・ローゼンダールによって織物というフィジカルを持った実存するオブジェとして現実世界へ誘われる。 織物としての表面は暖かさを持ちながらも、その縦横のひと織り、ひと織りはPCモニタのピクセルのようでもある。ベタと広く同色で編まれた部分にはモアレのような表情が浮かぶのだが、これもデジラルのピクセルノイズのように思えてくる。ジャガード織機はかつてはパンチカードによって織りの柄をコントロールし、コンキューターの原型ともなったと言われる。この辺の因果関係にもアウトプットの選択としてファブリックを選んだ作家の持つセンスの良さを感じる。 また、僕にはこれはブラウザという装置を通して変換を行ったフォトグラフィック・オブジェクトであるとも思える。つまり、装置を使って生み出されたイメージであり、写真の概念の拡張して生み出された作品のひとつであると考えられるのだ。 そして、スマートフォンが普及し縦で見るブラウジングがいずれ横で見るブラウジングを駆逐する時が来て、さらには5Gでブラウザ内部に我々が入り込むような時代が来るとすれば、この横で見るブラウザの作った抽象的な世界もなくなっていく。装置によって生み出されたテクノ画像は、その装置を生み出した文化を映し出す。
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非常にコンテンポラリーでいい作品であった。 ギャラリーですっかり話し込んでしまった。
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yamashita-kobayashi · 7 years ago
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Solo exhibition "Nature Observation", Takuro Someya Contemporary Art
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Venue : Takuro Someya Contemporary Art, Tokyo Date   : 12 May - 23 June, 2018 Web   : http://tsca.jp/ja/news/ Access :https://goo.gl/maps/vQZgAqdiWrr
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jindongkt · 4 years ago
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IWAI, Masaru 岩井優 at Takuro Someya Contemporary Art https://instagr.am/p/CEvlxvzDnb6/
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basementkyoto · 4 years ago
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MEMBER メンバー
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PROJECT DESIGN プロジェクトデザイン 矢津 吉隆 Yoshitaka YAZU
美術家、kumagusuku代表、株式会社kumagusuku代表取締役 1980年大阪生まれ。京都市立芸術大学美術科彫刻専攻卒業。京都芸術大学(旧京都造形芸術大学)非常勤講師、ウルトラファクトリープロジェクトアーティスト。京都を拠点に美術家として活動。また、作家活動と並行して宿泊型アートスペースkumagusukuのプロジェクトを開始し、瀬戸内国際芸術祭2013醤の郷+坂手港プロジェクトに参加。主な展覧会に「青森EARTH 2016 根と路」青森県立美術館(2016)、個展「umbra」Takuro Someya Contemporary Art (2011)など。2013年、AIRプログラムでフランスのブザンソンに2ヶ月間滞在。アーティストのアトリエから出る廃材を流通させるプロジェクト「副産物産店」やアート思考を学ぶ私塾「アート×ワーク塾」など活動は多岐にわたる。 
kumagusuku : http://kumagusuku.info/
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PROPERTY MANAGEMENT 物件管理 榊原 充大 Mitsuhiro SAKAKIBARA
建築家/リサーチャー、株式会社都市機能計画室代表、RAD 1984年愛知県生まれ。2007年神戸大学文学部人文学科芸術学専修卒業。建築や都市に関する調査・執筆、提案、プロジェクトディレクション/マネジメントなどを業務としプロジェクトの実現までをサポートする。2008年から建築リサーチ組織「RAD」を共同運営。2016年、アーティスト向け町家改修プロジェクト「Basement Kyoto」を共同で開始。同年から「建築家不動産」ディレクター、愛知県岡崎市のまちづくり「おとがわプロジェクト」プロモーションディレクター。2017年から「京都市立芸術大学及び京都市立銅駝美術工芸高等学校移転整備工事」リサーチチームマネージャー。2019年に、公共的な施設の企画運営のサポートをおこなう「株式会社都市機能計画室」を設立。
都市機能計画室 : https://www.pouf.co.jp/
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PROJECT MANAGEMENT プロジェクトマネージメント 髙才 ゆき Yuki KOSAI
株式会社TANK アート事業担�� 1979年岐阜生まれ。愛知県立芸術大学大学院美術研究科修了。IBM Australia Ltd.、滋賀県立近代美術館、愛知県立芸術大学で学芸員勤務ののち、海外拠点のアーティストのスタジオマネージャーを経て現職。現職ではBasement Kyotoを担当するほか、Chim↑Pomの作品「Sukurappu ando Birudo プロジェクト – 道が拓ける」(キタコレビル 2017)、「MICHI 道」(6th Asian Art Biennal 2017 国立台湾美術館 2017)、および「明治150年・京都のキセキ・プロジェクト / 京都市立芸術大学資料館収蔵品活用展 – 田村友一郎「叫び声 / Hell Scream」」(京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA 2018)等アーティストの作品制作協力を行っている。
TANK :  http://tank-tokyo.jp
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FOUNDER / MANAGEMENT 設立・運営 福元 成武 Naritake FUKUMOTO
株式会社TANK 代表 1978年鹿児島生まれ。滋賀職業能力開発短期大学校卒業後、設計事務所、鳶・土工、材木屋、大工、現場監督を経て、2010年に東京で株式会社TANKを設立。<Xchange Kyoto Apartment><山加商店 東京ショールーム>など設計から施工まで手がける。2015年から<A Dog Run>や<A Cat Tower>など動物保護活動団体へ建築側からの支援活動をしている。
TANK : http://tank-tokyo.jp
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yamashita-kobayashi-j · 5 years ago
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特別展示|山下麻衣+小林直人、ラファエル・ローゼンダール
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天王洲のTakuro Someya Contemporary Artにて、最新作"KEEP CALM, ENJOY ART"を展示しています。 「特別展示|山下麻衣+小林直人、ラファエル・ローゼンダール」 会場:Takuro Someya Contemporary Art 会期:2019年9月7��(土)- 10月5日(土) ウェブ:http://tsca.jp
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ladyburde · 7 years ago
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Kenjiro Okazaki, “Who is it, and what have you come here for.” The mountain stream water slipping quietly through the mossy crag was always cool and clear,..., 2016, Acrylic paint on canvas, Takuro Someya Contemporary Art
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eimaeda · 5 years ago
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みた展示[2019/11/07]
オープンスペース2019 / ICC
池田亮司 / TARONASU
ヴァルダ・カイヴァーノ展 / 小山登美夫ギャラリー
シュウゴアーツショー / シュウゴアーツ
竹村京「Madeleine. V, Olympic, and my Garden」 / タカ・イシイギャラリー
小林賢太郎 の「本」展 / T-ART HALL
小林耕平 ゾ・ン・ビ・タ・ウ・ン / ANOMALY
開発好明 開発再考vol.1 初期ビデオ作品 / ANOMALY
LA☆Fumiko Imano / KOSAKU KANECHIKA
キー・ドナキー「There might be someone else inside you, said the Mirror, beside you.」 / Yuka Tsuruno Gallery
Ignore your perspective 52 「思考のリアル / Speculation⇄Real」 / Kodama Gallery
黒川良一 / Takuro Someya Contemporary Art
眼差し そしてもう一つの / KOTARO NUKAGA
オープンスペース2019
2年ぶりにきた!ICC
知識がないので雰囲気で見ているよ…
エマージェンシーズの玉木晶子さん展示されてたのは映像だけどパフォーマンスがすごいよさそうだったみてみたい
JODI《OXO》鶏…?鶏…? 人間vs人間の時ふつうに3目並べしただけなのウケた、ずっと人間として入ってるっていうパフォーマンスやりたいな(思いつき)
岡ともみ・渡邊淳司《10円の移動日記》公衆電話が距離と時間帯によってかけられる時間の長さ違うの初めて知った 受話器を取るたび違う場所からかけてきてて時間が違う
無響室 細井美裕《Lenna》声はね いいよね
青柳菜摘《彼女の権利ーフランケンシュタインによるトルコ人、あるいは現代のプロメテウス》急にナラティブで女性的な感じで味変的に良
三上晴子《Eye-Tracking Informatics》きゃ、キャリブレーション…「目標をセンターに入れてスイッチ」感
池田亮司
TARONASUがピラミデに移転してきてから毎回展示見ている 3回とも平面感
何をしているのかわからないけど池田亮司だ…という感じ 池田亮司になればこの平面が売れる
ヴァルダ・カイヴァーノ
キャンバスの上にキャンバス
白いのは気持ち���良かった
奥の部屋、壁しか使ってなくてだだっ広いの初めて見たきがする
シュウゴアーツショー
照明の色前回ふつうっぽかったのにまた変な感じやった
所属作家のグループ展だから気合いが入っているギャラリーの人複数人いるしめちゃ優しい
つよい作家集まっていてつよい〜
丸山直文 ステイニングという技法 白黒なの木炭で描いたみたいにみえてより不思議な感じ
竹村京
すごい個人的なできごとと社会をつなぐ
自分の気持ちにケリをつける作品 そういうのをただのひとりよがりにならないようにするのって難しいよね
最近刺繍の作品めちゃ見る たまたまかもしれんけど。みんな女性作家
小林賢太郎の「本」展
正直商業系の展示って期待していくとつらいときあるからあんまり期待しないで行く(入場料だけ高くて大したもの展示してなかったりする…)のだけどめちゃ良くてびっくりした…さすが…
絵が上手い〜絵が上手いよう
学生時代につかっていたカルトンが展示されていたのが激アツだった 中身も入ってたのでそれも見てみたかった
らくがきみたいなのたくさん 日常的に描くのって大事だ〜そして「ひみつ(ふしぎだっけ?)シリーズ びだい」
美大はそれだけでネタになるのでいいよね
うるうの森原画みれたのうれぴ 細かいよう細かいよう
小林みくじひけたのよかった!グッズは買わなきゃ!って気持ちにさせられる
石粉粘土で立体 自分のキャラクター造形するのショーンタンもやってたけどやっておくといいんかね 自分の頭の中にあるものを描くために一回立体にしてまた平面に描くっていう
小林耕平
すげえ圧
現代美術を極端にした感じ!
別の人が書いた文章を解釈 オブジェクトを作ってそれを使って映像にする
映像はあまり売れないので、物としての作品を作ってしまうのいい
「クラフトワークの元ネタはperfumeである」
開発好明
実際よりもっとふるい感じの作品に見える
イルミネーション人間最高だなやろうかな
Fumiko Imano
かわいい
アナログで切り貼りしているの、価値
キー・ドナキー
絵が上手いといい(n回目)
顔しか描かないのずるいって思っちゃうけどいい
みんなきっと時代を開いてきた強い女的な、人物だろうけどこの表情で描かれてるの良
思考のリアル / Speculation⇄Real
貴志真生也 入り口でビカビカ光ってる床の間みたいな…
「サイコロを転がすように作品をつくる。」そうでありたい
野島健一 めっちゃ美術史
木村翔馬 人工芝の上にドローイングのノート置いてあるのかわいいすぎる
黒川良一
彫刻としての
がっちがちの音楽とかメディアアートのひとだった知らなかった…YMO関連じゃん…
眼差し そしてもう一つの
美術史の作家の作品の中に、本当に売り出したい作家に描かせた作品を展示する
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blackhoof-kra · 6 years ago
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Enrico Isamu Oyama “Present Tense” (Takuro Someya Contemporary Art, Toky...
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redmaps · 12 years ago
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art
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keijukita2018 · 3 years ago
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戦略会議 #26 POST/PHOTOGRAPHY/イメージの物質性ーラファエル・ローゼンダール|Calm @Takuro Someya Contemporary Art
今年度の大学院紀要は提出期限がかなり厳しく苦戦したが7月の末に最終的な内容でなんとか提出をした。今回の紀要論文は博論として「ポスト・フォトグラフィ論」を書き上げることを目指す中で、重要なパラダイムシフトのポイントであり、今後の議論のスタート地点となる「写真の物質性」について考えるものとした。
「写真の物質性」はライターであり、写真のキュレーターであるシャーロット・コットンが2015年の著書『写真は魔術』の中で
この本はアートの中における写真の現在の状況、その文化的地位をある一つの視点から考えます。(中略)この文脈でもっとも重要なのは、写真の物質性(マテリアリティ)が経験されうる方法、またそれが表し促すものが極めて自由で、様々なものを�����しながら同時に拡張しているという点なのです。  ーシャーロット・コットン、『写真は魔術』、深井佐和子訳、光村推古書院、2015年、 p. 7
と紹介したものである。コットンの名著『現代写真論』の後に出版された『写真は魔術』は80名以上(ほぼ1970年以降に生まれた)のアーティスの作品とシャーロット・コットンのエッセイ「写真は魔術」によって構成されたものであった。観客の目の前で行われるテーブルマジックを現代写真のメタファーとして取り上げ展開されたこのエッセイは、非常に示唆に富んだ豊かなものではあったものの、当時の僕にはどこか本質が捉えきれないものであった。そこから6年経った2021年、現在の視点をもってこの「写真の物質性」というものが何を示しているのか?ということを再検討し、「ポスト・フォトグラフィ」への道筋をつけ、イメージだけで語られることの多い写真に関しての議論を一歩先に進めることを目指したのが今回の紀要論文となる。 「写真の物質性」ということに関して、当初写真における「イメージ」と「オブジェ」の問題、つまり「イメージではなく写真を見ている」ということを中心に進めていこうと考えていたのだが、写真というメディアの特性なのか、どうしてもこの議論はイメージ優位の従来の議論を突破する破壊力を持つところまでには至らずにもがいていたというのが提出期限の1週間前という感じであった。徹夜明けの指導教官との論文指導の時間の後、ある展覧会に意識が朦朧とする中、足を運んでだことで展開は一変した。
翌朝駅へと向かう移動の中「今年はもしかしたらいいもの書けないかもしれないな…」とやや弱気に思っていた時にふと頭に降りてくるものがあった。
「これはスネ夫の髪型の問題なのかもしれない」
「写真の物質性」というものをこれまでの写真の考え方で捉えてきた。しかし既に議論の中心地はそこにはないのかもしれない。そこの前提を変えて思考してみることで、途端に様々なことが降りてきたのだった。これまでに書いていた内容の前提を大きく変更し、溢れるように出てくる言葉を紡ぎ、これまで苦しんでいたことが嘘のように論文を仕上げていった。詳しい内容は今年の紀要のリポジトリが公開されたら共有をする。
論文を仕上げて「写真の物質性」ということに理解が進んだことで、この問題がフルッサーの言うテクノ画像、いわゆる写真だけでなく様々なメディア、表現の問題に関わっているということが見えてくることとなった。この拡張こそが清水穣さんの言う「写真性」というところになるのだろうかと思う。。。
この忙しかった夏の期間に観た展覧会について少し書いておこうと思う。論文提出後の7月中旬からTakuro Someya Contemporary Artで開催中��ラファエル・ローゼンダールの展覧会へ何度も足を運んだ。この世の中の状況的にそれほどの数を訪れたわけではないが個展としてはこの夏、文句なしの最高のものであった。
ラファエル・ローゼンダールはオランダ出身で、レンチキュラーの作品や、インターネットアートなどインターネットを発送の場として作品を制作し、ポストインターネットを代表するアーティストである。
■ラファエル・ローゼンダール|Calm 17 July - 28 August, 2021 Venue : Takuro Someya Contemporary Art
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ギャラリー入り口に飾られたノートPCを開いたような壁面作品が印象的なこの展覧会では、2つの方向性(出力)によって制作されたものが展示されていた。ひとつは描画七宝(ペイント・エナメル)を用いた「Mechanical Painting」、もうひとつはプレキシグラスの「Extra Nervous」というシリーズである。どちらのシリーズもシンプルな平面構成によって構成された模様、もしくは壁にある窓や扉、エレベーターの出入口とったような境界線となるものをモチーフにしたイメージをもったものとなっている。
「Mechanical Painting」はエナメル・ペイント、つまりホーローであり、ガラス質の釉薬を支持体に焼き付けて作られた焼き物の作品ということになる。一見するとヌメっとしていて、艶やかな表面は丁寧に均一な表面に仕上げられたアクリルを透明のメジウムでコーティングしたようにも見える。作品は大きめで、焼き物であると聞いて急に作品の重さを感じるようになった。
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一方、「Extra Nervous」は小さめのカラーのプレキシグラスにミラーの裏打ちをし、鑑賞者が作品の中に映り込むような作品であった。
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これらの作品がいったい何であるのか…イメージは色面を構成した模様的であるため、何が描かれているかから何かを考えることは難しく、マテリアルとそのマテリアリティの体験から考察することにした。
どちらのシリーズも元々はローゼンダールがPC内で構成した色面の組み合わせであり同じ種類のデータである。テクノロジーのデジタル化の進歩によって、どちらもデータから出力によって制作することが可能となっている。つまり、印画紙ではないがこれらはどちらもプリント(出力)作品ということになる。その意味で僕としてはこれも「写真性」によって拡張された写真作品であろうと考える。しかし、これららの作品はプリント作品ではるものの、あくまでローゼンダールが作り出した、イメージ世界のものでありデータが見せるイメージは現実世界には由来したものではない。つまり、これらがもつリアリティはイメージ世界にのみ存在するものである。
これは僕が今回の紀要論文にて触れた「写真の物質性」と同様の問題を孕んでいる。それぞれの作品を生み出すイメージは同様のデータであることは、作品における鑑賞者の物質的な体験の差はイメージ世界のリアリティを現実世界へと持ち込む際に生まれる物質的な質量の問題によるものであるということになる。問題は出力の差、つまりアーティストの「選択」によって鑑賞者である私たちは同様のデータの持つ「イメージの物質性」の体験に差が生じることである。この差によってコットンが言っていた「写真の物質性(ローゼンダールの場合はイメージの物質性)」の体験がなされることとなる。 わかりやすい例をあげよう。「Mechanical Painting」において、色面の「境界線」はエナメルの釉薬の「重なり」によって表現される。つまりこの作品場合、青い釉薬の上に赤い釉薬が重なる、つまりレイヤー構造によって生み出されている。
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一方で、「Extra Nervous」において、色面の「境界線」は色の境界線をそれぞれ異なったパーツの構成によって作り出すため、プレキシガラスとプレキシガラスの「接触」によって生まれることとなる。
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これに限らず、出力の差によって様々な表現の差が現れる。これらのことが示すことが何であるのかということを考えるのがこの作品のおもしろさであった。 つまり、イメージ世界のリアリティを現実世界へと持ち込むということはこれまで、三次元世界を二次元平面に変換すると考えられてきた写真であったが、実際には二次元世界から三次元世界、つまり「現実世界をシュミレートする」ことこそが現段階での写真表現の主戦場であり、コットンが示した「写真の物質性」が経験されうる方法についての話なのだということだ。「写真の物質性」とは三次元世界にある写真という物質の話ではない。イメージ世界に私たちが感じる物質性の話であり、それをどう扱うのか?という問題である。
ここから考えられることは、テクノロジーの急速な進歩により、ローゼンダールのような作品も含む写真表現の世界はイメージだけでは語れなくなってきているというこである。さまざまな出力が可能となっているということは、「出力の選択」も「表現」となることを示している。写真が装置が生み出す「テクノ画像」以上、アーティストの思考やイメージが伝える内容だけでは作品の写真というメディアの本質には本来は辿り着けない。この点が写真の難しくもあり面白い点である。写真とは元来メディアアートなのだ。同様のことは写真の領域に限らず様々な領域を横断する形で同時多発的に発生している。そしてこれはまさに「スネ夫の髪型の問題」なのである。
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dk-art-blog-blog · 12 years ago
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飯田竜太「Verbalizes-because I can’t see you-出会えないから、言葉で」
Duration:2010.11.6 - 2010.12.4
Venue:Takuro Someya Contemporary Art
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yamashita-kobayashi · 5 years ago
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Special feature exhibition | Mai Yamashita+Naoto Kobayashi, Rafaël Rozendaal
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We are exhibiting a new video installation "KEEP CALM, ENJOY ART" at Takuro Someya Contemporary Art in Terrada Art Complex. "Special feature exhibition | Mai Yamashita+Naoto Kobayashi, Rafaël Rozendaal" Venue: Takuro Someya Contemporary Art Date: Sep 7 – Oct 5, 2019 Web: http://tsca.jp
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jindongkt · 5 years ago
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OKAZAKI, Kenjiro 岡崎乾二郎 at Takuro Someya Contemporary Art https://ift.tt/2JHcHOv
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artjapan · 7 years ago
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Ryoichi Kurokawa “Objectum”
Ryoichi Kurokawa “Objectum” at Takuro Someya Contemporary Art Media: Media Arts - Sound (2018-03-24 - 2018-04-28)
Takuro Someya Contemporary Art is pleased to announce the opening of a solo exhibition by audiovisual artist Ryoichi Kurokawa. While based in Berlin, Kurokawa has participated in significant exhibitions in renowned museums and art centers, as well as performed in concerts all over the world. He has also obtained prestigious awards in his field of work, namely the Golden Nica award at Ars Electronica. This will be his very first exhibition held in Japan. Kurokawa’s works with a wide range of mediums but is most famous for his audiovisual installations usually composed of multiple screens where abstract motifs suddenly appear from a dark and multiply or break away as if being microscopically dissected These images and movements are paired with rippling, throbbing, swiveling sounds that feel as though they are coming from a deep place. The movements that appear on the screen resemble outer space movements of particles, the process of complex chemical reactions, often seeming to be building up to an explosion. In some works, the motifs take on a more visually organic form such as water streams or droplets that move across the screen. Kurokawa’s works visually translate the law of order in elements and the force of energy. “Objectum” presents three of the artist’s work series; “Oscillating Continuum,” a sculpture piece, “Elementum,” a mixed media series using the method of oshibana (pressed flowers) and “Lttrans,” a diptych digital print series. The underlying theme in this exhibition is the creation of points of observation between oppositions. All three series are constructed with two planes that share the same structural concept, with the idea of turning dualism into objects. All images in this show are composed of points and lines. “Oscillating Continuum” is a sculpture first created in 2013. This sculpture is made up of geometric pedestal like a block with two screens on the top surface in opposing directions. The two fields show different dimensions of movements but they don’t intersect except for the horizontal path that keeps the two in equilibrium. However, sometimes stability breaks down and dynamism occurs. “Elementum” and “Lttrans” are both new series created in 2018, presented to the public for the first time in this exhibition. “Elementum” is composed of two different element planes, one by nature print and one by digital print. “Lttrans” is a diptych digital print work where images are generated based on the detected feature point of captured natural plant life, which is then split into two separate prints. It shows confrontational evolutions presented as laminar and turbulent flow. As can be viewed from his works, Kurokawa states that nature is the principle source of inspiration. He notes also that the notion of hybridization lies within all of his works. Hybridization, such as that analogical material and digital treatments are fused into a hybrid state. Audio and visual concordance is key in Kurokawa’s works. He considers the audio element and visual element as different vectors of a unique piece and insists that they have to both flow together to enter a collision at the same time. Objectum provides visitors with a rare opportunity for a sensory experience, and to witness audio and visual harmony and collision in a space that is composed both of digital and analog elements.
from TAB Events - Most Popular http://www.tokyoartbeat.com/event/2018/BBB2
Ryoichi Kurokawa “Objectum” at Takuro Someya Contemporary Art Media: Media Arts - Sound (2018-03-24 - 2018-04-28)
Takuro Someya Contemporary Art is pleased to announce the opening of a solo exhibition by audiovisual artist Ryoichi Kurokawa. While based in Berlin, Kurokawa has participated in significant exhibitions in renowned museums and art centers, as well as performed in concerts all over the world. He has also obtained prestigious awards in his field of work, namely the Golden Nica award at Ars Electronica. This will be his very first exhibition held in Japan. Kurokawa’s works with a wide range of mediums but is most famous for his audiovisual installations usually composed of multiple screens where abstract motifs suddenly appear from a dark and multiply or break away as if being microscopically dissected These images and movements are paired with rippling, throbbing, swiveling sounds that feel as though they are coming from a deep place. The movements that appear on the screen resemble outer space movements of particles, the process of complex chemical reactions, often seeming to be building up to an explosion. In some works, the motifs take on a more visually organic form such as water streams or droplets that move across the screen. Kurokawa’s works visually translate the law of order in elements and the force of energy. “Objectum” presents three of the artist’s work series; “Oscillating Continuum,” a sculpture piece, “Elementum,” a mixed media series using the method of oshibana (pressed flowers) and “Lttrans,” a diptych digital print series. The underlying theme in this exhibition is the creation of points of observation between oppositions. All three series are constructed with two planes that share the same structural concept, with the idea of turning dualism into objects. All images in this show are composed of points and lines. “Oscillating Continuum” is a sculpture first created in 2013. This sculpture is made up of geometric pedestal like a block with two screens on the top surface in opposing directions. The two fields show different dimensions of movements but they don’t intersect except for the horizontal path that keeps the two in equilibrium. However, sometimes stability breaks down and dynamism occurs. “Elementum” and “Lttrans” are both new series created in 2018, presented to the public for the first time in this exhibition. “Elementum” is composed of two different element planes, one by nature print and one by digital print. “Lttrans” is a diptych digital print work where images are generated based on the detected feature point of captured natural plant life, which is then split into two separate prints. It shows confrontational evolutions presented as laminar and turbulent flow. As can be viewed from his works, Kurokawa states that nature is the principle source of inspiration. He notes also that the notion of hybridization lies within all of his works. Hybridization, such as that analogical material and digital treatments are fused into a hybrid state. Audio and visual concordance is key in Kurokawa’s works. He considers the audio element and visual element as different vectors of a unique piece and insists that they have to both flow together to enter a collision at the same time. Objectum provides visitors with a rare opportunity for a sensory experience, and to witness audio and visual harmony and collision in a space that is composed both of digital and analog elements.
http://www.tokyoartbeat.com//media/event/2018/BBB2-80 via Art Japan
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yamashita-kobayashi-j · 7 years ago
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個展"自然観察", Takuro Someya Contemporary Art, 東京
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会場:タクロウソメヤコンテンポラリーアート、東京 会期:2018年5月12日-6月23日 ウェブ:http://tsca.jp/ja/news/ アクセス:https://goo.gl/maps/vQZgAqdiWrr
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jindongkt · 7 years ago
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2017回顧(4):アート
一番時間使ってて、一番何も分かってないジャンル。 たくさんピックアップしたけど、一番興奮したのはTSCAで観た岩井優の動画ですかね。ここには挙げてないが、東京都美術館の、杉戸洋『とんぼ と のりしろ』は2回行きました。
齊藤彩(メグミオギタ)(3月3日)
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パウロ・モンテイロ(小山登美夫)(3月31日)
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高木こずえ(αM)(4月14日)
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小西紀行(横浜トリエンナーレ)(8月9日)
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松本美枝子(銀座ガーディアン・ガーデン)(9月8日)
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高嶋晋一+中川周(動画)(引込線)(9月10日)
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岩井優(動画)(Takuro Someya Contemporary Art)(9月16日)
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吉田晋之介(Gallery MoMo)(10月7日)
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豊嶋康子(マキファインアーツ)(10月8日)
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仲本拡史(動画)(不純物と免疫)(11月3日)
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神馬啓佑(原宿BLOCK HOUSE)(11月24日)
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福岡道雄(国際美術館)(12月3日)
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伊藤久三郎(横須賀美術館)(12月10日)
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柄澤健介(αM)(12月16日)
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