Tumgik
#石炭窯
foucault · 3 months
Text
Tumblr media
「日野明子の仕事・13」より、下本さんの箸。週末まではなるべく一日二回投稿いたします。箸置きは先日ご紹介した兵頭さんと、2022年に紹介した長田さん。日野さんからの紹介文は、下記の通り。
下本一歩(高知市)
竹炭職人だった下本さんは、まず竹を炭窯で炭化させるところからまります。下本さん曰く「炭化させることで、竹の密度がグッと閉まって丈夫になるようです」とのこと。確かに細い先端部分の「細いけど安心感を感じる」のは密度のせいかもしれません。一度使うと手放せなくなる。それが下本さんの箸です。
「石を作りたい」から作った箸置き 長田佳子(東京都) ※2022年の文章再掲
長田佳子さんはその「石を作りたい」気持ちから、陶芸を始めました。いつまでも触り続けたくなる滑らかな肌にするのも、作者のこだわり。半磁器に顔料を混ぜた層を重ね、かたち作り、磨いていく、根気のいる仕事です。箸を取りやすい高さ、皿の配置を邪魔しない小ささ、そして安定した形、使い勝手も絶妙です。
8 notes · View notes
namansharma0950 · 19 days
Text
水酸化カルシウム (Calcium Hydroxide) 市場概要: 現在の価格、トレンド分析、将来の予測
Tumblr media
水酸化カルシウム (Calcium Hydroxide) の価格は、原材料費、製造方法、市場需要など、いくつかの重要な要因によって左右されます。消石灰または水和石灰として一般に知られる水酸化カルシウムは、建設、水処理、農業、化学製造など、さまざまな業界で広く使用されています。水酸化カルシウムを製造するための主な原材料である石灰石のコストは、その市場価格を決定する上で重要な役割を果たします。石灰石の入手可能性や価格の変動は、水酸化カルシウムの価格に直接影響を与える可能性があります。
建設業界は、土壌安定化、モルタル、石膏に使用される水酸化カルシウムの最大の消費者の 1 つです。特に発展途上国では、建設活動が増加すると、水酸化カルシウムの需要が増加し、価格が上昇します。逆に、景気後退時など、建設部門の減速は、需要の減少と価格の安定または低下につながる可能性があります。季節的な傾向も価格に影響します。建設活動は暖かい時期に増加する傾向があり、需要と価格が一時的に急上昇する傾向があります。
水酸化カルシウムの価格に影響を与えるもう 1 つの重要な要因は、水処理と環境管理での使用です。水質汚染と廃棄物管理に関する世界的な意識が高まるにつれて、浄水プロセスにおける水酸化カルシウムの需要が増加しています。この需要の増加は、特に水不足に直面している地域や環境規制が強化されている地域では、価格変動の一因となる可能性があります。さらに、水酸化カルシウムは、工業プロセスからの硫黄排出量を削減するために排ガス脱硫に使用されており、環境規制が厳しくなると需要が高まり、価格に影響を与える可能性があります。
農業は、主に酸性土壌を中和するための土壌改良剤として水酸化カルシウムが使用されるもう 1 つの分野です。この業界における水酸化カルシウムの価格は、季節的な需要、農業の生産性、地域の農業慣行によって左右される可能性があります。植え付けシーズンなど、農業活動が活発な時期には、水酸化カルシウムの需要が増加し、一時的な価格上昇につながる可能性があります。
エネルギー コストは、水酸化カルシウムの価格に影響を与えるもう 1 つの重要な要因です。水酸化カルシウムの生産にはエネルギーが大量に必要であり、石灰石を生石灰に変換するために高温が必要であり、その後、生石灰が水和されて水酸化カルシウムになります。天然ガスや電気などのエネルギーコストの変動は、生産コストに直接影響する可能性があります。エネルギー価格が上昇すると、生産者はこれらの高コストを消費者に転嫁し、水酸化カルシウムの価格上昇につながる可能性があります。
輸送コストも、特に輸入に依存している地域では、水酸化カルシウムの価格設定に影響を与えます。水酸化カルシウムはかさばるため、輸送が総コストのかなりの部分を占めます。燃料価格の上昇、物流の混乱、または輸送規制の変更により、輸送コストが上昇し、水酸化カルシウムの最終市場価格に影響する可能性があります。地元の石灰岩源に簡単にアクセスでき、効率的な輸送ネットワークがある地域では、輸入に依存している地域と比較して、価格がより安定している可能性があります。
リアルタイムで水酸化カルシウム (Calcium Hydroxide)価格: https://www.analystjapan.com/Pricing-data/calcium-hydroxide-8
原材料の入手可能性や国際貿易条件などのグローバルサプライチェーンのダイナミクスも、水酸化カルシウムの価格に影響を与えます。地政学的緊���、自然災害、規制の変更などの要因によるサプライチェーンの混乱により、一時的に水酸化カルシウムが不足し、価格が急騰する可能性があります。逆に、サプライチェーンの効率性の向上と生産能力の向上は、時間の経過とともに価格を安定させるのに役立ちます。
窯の設計の革新やより効率的なエネルギー源の使用など、水酸化カルシウムの生産における技術的進歩は、生産コストを削減し、価格に影響を与える可能性があります。さらに、生産プロセスでのバイオ燃料や炭素回収技術の使用など、持続可能な慣行の開発は、環境への影響を軽減し、長期的なコストを削減するのに役立ちます。
要約すると、水酸化カルシウムの価格は、原材料費、主要産業からの需要、エネルギー価格、輸送ロジスティクスなど、さまざまな要因によって左右されます。これらの影響を理解することは、水酸化カルシウムに依存する企業や業界がコストを効果的に管理し、調達戦略を計画するために不可欠です。
ANALYST JAPAN
Call +1 (332) 258- 6602 1-2-3 Manpukuji, Asao-ku, Kawasaki 215-0004 Japan
Website: https://www.analystjapan.com
0 notes
oasisalley · 10 months
Text
::::::::
Tumblr media
12月3日(日)
『パンとスープ』 × 『呼吸とカカオ』
12:00 ~
『呼吸とカカオ』 start
13:00 ~ 
『パンとスープ』 『パラダイスアレイのパン販売』 start
会場: 雲亭(奈良・生駒山)
地図・駐車場・ご予約などの情報はこちらより
音響: sun and switch
内容:
Tumblr media
▲⚫️ 『 パンとスープ 』
PARADISE ALLEY の『パン』と 
OASIS ALLEY の旬の有機野菜の『スープ』を 
お召し上がりいただけます ◯
◯ パンとスープのセット(限定13食)1500yen
パラダイス酵母の食前ジュース
自家製天然酵母のパン & ギー
生駒山の旬の有機野菜のスープ
パンは炭火であたためてお出しします ◯
パンは、
国産小麦を使用し、自家製天然酵母で時間をかけて 
ゆっくり自然のリズムで発酵させて作られている
オリジナルなパンです。 
ギーは、
無塩発酵バターを煮詰めてろ過し
不純物を取りのぞいた高純度のオイルです。
(ヴィーガンの方には、
有機エクストラヴァージン・ココナツオイルに変更いたします。) 
スープは、
生駒山の豊かな自然のなかで育てられた有機野菜や
有機食材、発酵食材を使用し、調味料は極力くわえず
お野菜本来の味をシンプルにお楽しみいただくスープです。 
ヴィーガンの方もお召し上がりいただけます。
(うり切れ次第終了いたします。)
※ご予約は、雲亭で承っております。
雲亭/ tel : 070-8518-8269
パンとスープのセット、パン販売のほかにも、 
ドリンクやスナック、焼き菓子、 
ビオワインなどお酒類も、ご用意するよていです ◯
ヴィーガンの方もお召し上がりいただけます。
 
シンプル&ちょうどよい規模感で開いております 
どうぞ、ごゆるりと遊びにいらしてください ✨ 
Tumblr media
⚫️▼ 『 呼吸とカカオ 』 
呼吸すること ー ふだんあまり意識しないかもしれないけれど 
生きるうえで欠くことのできない行為。 
禅の世界でも呼吸を整える大切さを説いているように 
呼吸が整うと身心も整い、日常生活においても役立ちます。 
まずあえて意識しながら呼吸する。深い呼吸をしてみる。 
『呼吸とカカオ』では、
シンプルなことに重きをおいて呼吸していきます。 
呼吸で整ったあと、 
有機発酵カカオの宇宙チョコ(ローチョコ)でフィニッシュし、開放🌈
宇宙チョコは、材料を加熱せず48度以下の低温で作られ 
酵素も生きていて栄養価も高く 
ビタミンやミネラルも豊富に含み、抗酸化作用にも優れています。 
カカオの学名は、ギリシャ語で『神様の食べもの』を意味し 
テオブロミン、アナンダアミド、フェニールエチラミンなど 
ハッピーな成分を含む LOVEな食べものです。 
定員5名。参加費1300yen(宇宙料金でも◎) 
※スペースの都合上、定員に達し次第受付を終了いたします。 
事前予約できる方は、参加予約を雲亭までお伝えください。 
⚫️◯  12月19日(火)も開催を予定しています!! 
またお知らせさせていただきます ❤️
Hi there! 
Oasis Alley is having 
“BREATH & CACAO” 
“BREAD & SOUP” 
@ kumotei 雲亭 (Mt.Ikoma, Nara) 
on December 3rd(sun)!!! 
hopefully on 19(tue) as well!!! 
 ▼  BREATH & CACAO  starts 12pm 
 ▲  BREAD & SOUP  stats 13pm 
You can enjoy the breads of 
Paradise Alley in Kamakura. 
Soup is made with organic seasonal veges,
organic and fermented ingredients. 
We have also organic drinks, snacks, etc. Vegan friendly. 
(Once it’s sold out, it’ll end. 
And up to 5 people can participate in BREATH & CACAO. 
Advance reservations are recommended. 
Please make a reservation @ kumotei.
Participation fee is 13ooyen for BREATH & CACAO.)
Chilled out vibes at Oasis Alley ✨ 
See you soon!!! 
雲亭は
石窯ピザとパノラミックな絶景もたのしめる
とてもステキな場所です!
雲亭のふだんの営業日は火曜日です
ぜひ足を運ばれてみてください!
◯ ‖ ◯
0 notes
jesychen · 11 months
Text
波佐見町的陶瓷公園裡參觀野外博物館–世界之窯廣場
我們開車前往波佐見町參觀世界之窯廣場(世界窯爐廣場),日文為やきもの公園(世界の窯広場),也就是在野外就可以看到許多世界各地的露天窯爐博物館,從古代到現代世界上最著名的12座窯爐的展示廣場。
Tumblr media
每年這裡日本黃金週期間還會舉辦波佐見陶器節,所以人潮很多,我們是8月底的時候過來,所以停車場很大空,停車也是免費的,所以我們停車的時候就靠近坡道,這樣回來也不用走太遠。上坡前還看到有一整排的藍色陶瓷磁磚繪製有不同的磚窯,是這裡的特色,很漂亮也很精緻。
Tumblr media
爬到最高處的是後,也就是廣場看窯爐的地方往下看,一大片停車場還附有廁所,如果廁所人太多也可以去右邊建築物那裏的くらわん館 (陶芸の館),也就是觀光交流賣陶瓷藝術品的地方,很值得參觀。
角型石炭窯
Tumblr media
在廣場上第一個看到就是角型石炭窯,它是倒炎式窯 down draft kiln,左邊有日文解說外,右邊有構造圖,真清楚。  
上繪窯(赤繪窯·錦窯)
Tumblr media
上繪窯是一種昇炎式窯,也就是用於烙繪於圖案的窯,上釉之後約用低火燒700度~800度燒製而成的,看著的圖案的說明還蠻有意思的。
瓶窯
Tumblr media
瓶窯也是一種昇炎式窯,也是從18世紀英國陶器產區特倫特河畔斯托克,外型構造就像是一塊看起來像是外面被覆蓋的磚,形狀就像是個錐形瓶子,也是蠻特別的,西方與東方的窯爐是不太一樣的。
土耳其Kitahiya窯
Tumblr media
這個很特別走樓梯上去看的土耳其Kitahiya倒炎式窯很特別,不過也是蠻方便的,可以不用建在山坡上,有樓梯就可以爬上,在這裡爬上去後看風景也不錯。
東方窯
Tumblr media
オリエントの窯,中文譯為東方窯,也是昇炎式窯,位於古埃及、波斯等國家自古以來使用的窯,地板有許多的洞可以通過,窯下設有火坑,用於燃燒木材、草類等等,這個造型看起來也不錯,旁邊階梯還可以擺放物品,人可以直接坐著休息。
龍窯(蛇窯)
Tumblr media
這個龍窯形狀看起來很長,中間還有洞口,也稱為蛇窯,結構為細長型、圓筒狀的窯爐,看起來也像蜈蚣或蠶寶寶,也是中國春秋時代約3000年前使用的,除了中國目前在用以外,台灣也有在用,例如水里蛇窯與竹南蛇窯。
景德鎮的薪窯
Tumblr media
中國有名的景德鎮是世界著名瓷都,所做的瓷器世界著名的,以薪柴為燃料,橫炎式窯也成就了白瓷及青花瓷製作不少的美麗作品。
連房式登窯
Tumblr media
16世紀中國與朝鮮半島來的陶工來到日本,帶來了瓷器和窯爐技術後,波佐見地區有田的瓷器之中有很多都是用這個窯所燒製而成的。 看完這麼多窯之後,也不知道是不是有12座窯,這裡的野外窯的文化說明與介紹做的真好,可以實際體驗窯的外觀與結構,雖然沒有真正的用火燒製物品,保留這個文化資產很棒,最上方的廣場看起來也是解說員介紹的地方,旁邊還有窯的剖面圖,真的很用心,走下來之後我們繼續到對面參觀くらわん館(陶芸の館),有好多精緻的陶藝小物與生活用品可以買,度過了精彩的上午。   延伸閱讀: - 在有田瓷器公園裡像身在歐洲花園與美麗的皇族宮殿生活 - 九州八天七夜自駕行第一天晚上住東橫INN佐世保站前 - Pepper Lunch佐世保店美味好吃的牛肉漢堡排與沙朗牛排   Read the full article
0 notes
japonaiswasabi · 2 years
Photo
Tumblr media
炭火と石窯でカリッと焼き上げます #リブロースステーキ🥩 #黒毛和牛4番 #乾いた熱源 #カリッとトロッと #大館市 #居酒屋 #秋田県 #AKITA #Odate #Japan #NIPPON #izakaya (Restaurant Japonais Wasabi) https://www.instagram.com/p/Cmym8cSSHGI/?igshid=NGJjMDIxMWI=
0 notes
mugentobo · 2 years
Photo
Tumblr media
【お知らせ】
第4回 壽丸屋敷 東北七ヶ宿焼展
2週間後の11月12日(土)〜20日(日)まで白石市にある『壽丸屋敷』にて「第4回 壽丸屋敷 東北七ヶ宿焼展」を開催します。
10月に焼成した登り窯の作品と七ヶ宿焼東北炭流しを展示販売します。
ぜひお越し下さい。
1 note · View note
oharash · 2 years
Text
ないりの波際
ないり は 泥梨 で地獄のことです。
本文は杉元視点、エピローグは白石視点です。
 俺はあいつのことをほとんど知らない。  それはあの時だけじゃなく今もって何ひとつつまびらかには知らない。いろいろあって一緒に凍死しかけたり金をせびられたり、酒を飲んだり同じ釜の飯を食ったり殴ったり殴られたりしたが、あいつの目が何に焦点を当ててあの旅の間に何を胸に抱えたのか、そんなことは一切知らない。  聞こうと思ったこともなかったし、近くにいて自然に知ることが出来ることだけを知っている――それだけでいいと思っていた。  俺は白石がいればそれでよかった。
   海と山しかないようなその郷で、アシリパさんのコタンの裏山には炭焼きの窯と窯を見るための小屋が一棟あった。その小屋はもともとは山の作業小屋と休憩所を兼ねていたものを頑丈に作り替えただそのまま今に至るまでなんとなく修繕し続けていたというもので、自然からも人からも中途半端に見捨てられた佇まいを俺はそれなりに愛していた。ここでの俺の棲家だ。アシリパさんの叔父の嫁さんの妹の旦那の爺さんの…詳しいことは忘れたが、とにかくどこかの誰かが持て余していたものを俺が借り受けている。人が住んでいた方が傷まない、できたら家族の分だけは炭を焼いて欲しい。そんな理由で。  今年は北海道でも盛夏から雨が多く襦袢が湿って背中に張り付くし朝顔は結局蕾をつけなかった。けれどくさくさした日も朝霧の匂いは甘かったし川の水は冷たくて、俺は少しぼんやりとしながら日々を過ごしていた。  だから、太い道から小屋に続くだらだら坂の中腹に俺以外の足跡を見た時は背骨に太い芯でも入れられた気分だった。足が意思より早く坂を蹴り立て付けの悪い引き戸を力任せに開ける頃にはもう我慢ができなかったのだ。 「テメエっ連絡もよこさねえでどこほっつき歩いてやがった‼︎」  平手で思いっきり、側頭部を、叩いた。拳だったらたぶん殺していた。  そいつは濁った悲鳴をあげて床に転がってやっぱり「クーーーーーン」と鳴いた。 「いだいいいいい…。だからモテねえのよお前」 「うるせえ受け身取ってんじゃねえっ」 「だっていくら平手だってお前に思いっきり叩かれたら死んじゃうでしょお⁉︎」  口調と裏腹に楽しそうに口角を上げる白石を見たら馬鹿馬鹿しくなって、でもまだ腹の虫は治らなかったのでもう一発平手に力を込める。  靴脱ぎには古くさい草履が脱ぎ捨てられていた。
「あのときは吉原が俺を呼んでたわけよ」 「うるせえちんぽ腐り落ちてしまえ」 「ひどぉい」  どこまで行ってきたのか知らないが、白石の荷物は小ぶりなずた袋ひとつで財布には相変わらずろくな額の金も入っていなかった。金がなくなったから帰ってきたのか、それともここに帰るまで路銀が持てばいいと思ったのか。どうせまたどこかから逃げてきたのだ、草履は盗品だと俺は決めつけた。 「アシリパちゃんのとこ行ったら、お前がここにいるって教えてくれたからさあ」 「会ったのか」 「うん。背伸びててちょっと感動したわ。とりあえず飲もうぜぇ」 「せっかくだからアシリパさんとこ行って飲もうぜ? まだそんな遅くねえし」 「俺もう歩き疲れたのよ。明日行くからさあ」  白石が体を起こしてちゃぶ台に寄りかかる。なんとなく妙な気配がした。嫌とは違った胸騒ぎに似た違和感。いつもと違う感じ。あるいはいつもと同じで、ほんの少しブレる――共振を起こした時計の針が振り切れるような、そんな程度の。  けれど目の前の男そのものは何も変わらない俺の、たぶん仲間、だったので俺は自然に奴の向かいに腰を下ろしていた。
「こっちに来る途中流しの菓子職人と行きあってさ、ちょいと一緒にいたわけ。みちのくから北海道まで行くってんで、その辺の菓子って言われてみれば形が似てんだよね。杉元の地元のかりんとうってどんな形してる? 犬のウンコっぽい形じゃない? それがさあ、南部の北あたりから葉っぱみたいな形になんの。それが津軽海峡を超えて北海道きても同じでさあ。まあその菓子職人に最後は警吏に売られたけどね、おかげで靴なくした。あ、そういえばお前が言ってた帝国ホテルのエビフライも食ったぜ」 「は? 強盗にでも入ったの?」 「違いますう。不忍の競馬場で会ったオッサンが金持ちでさあ、仲良くなって連れてってもらったの。いやーありゃ美味いねお前が言うだけある。ふうわりして甘くて…」 「わかる…ふうわりしてる…」 「だよなあ。油で揚げるって聞いたからあとで灯火油でやったらボヤ起こしかけた」 「そこはせめて菜種油だろ」  東京で行方をくらましたあと白石は日本中をぶらついていたようで、旅の話をとりとめもなく教えてくれた。軽薄な調子とか、ゆっくりとした声の拍子がとても自然で嬉しい。 「俺がいなくて寂しかった? いだい痛いいたいっ‼︎ 」  腕ひしぎ十字固めをかけると白石はゴザをばたばたと蹴り上げた。悲鳴はすぐに笑い声に変わって、俺もなんだか笑ってしまう。もう会えないだろうとそのうちひょっこりやってくるだろう、の間を揺れ動いていた心が溶け出していく。  気持ちよく酔っ払って床に寝転がる。頭を傾けると、白石も同じ姿勢で俺を見ていた。 「…なんだよ」 「俺は寂しかったよ。お前らがいなくてさあ」 「お前が勝手にいなくなったんだろ」 「それはなんていうか、そんなもんよ。お前は? まあ元気そうだけど」 「あー…」誰に言うつもりもなかったが、こいつにならいいかなあ、と酒と再会が俺をゆるめた。 「右手、が」 「みぎて?」 「ときどき痺れる。なんていうか、力の入れ方はわかるから動くんだけど、感覚が薄くなる。後天的に耳が聞こえなくなった人って、聞こえなくても喋れるじゃん。多分ああいう感じ」 「あらま。不便ないの」 「特にない。アシリパさんには言うなよ」 「言わないけどさあ…脳みそ欠けてるから痺れるのかな? 大事にしなさいよ。せっかく目も爪も指も手足も全部揃って生き残ったんだから」  白石が手を伸ばして俺の手のひらを取った。按摩をするように揉みながらため息をつく。その嘆息ともいえる雰囲気が珍しかったので 「気持ち悪い」と言ってしまった。「ひどぉい」とこだまのような声が帰ってきた。  手をとられたまま、にじりにじりと距離を詰めて空いている左手でその頬をつねりあげる。こいつの頬はよく伸びるのだ。白い歯がのぞいた。 「いひゃい」 「お前、アシリパさんと何かあったの?」 「ええ、なんでわかるの? アシリパちゃんのことだから? お前も十分気持ち悪いよ⁉︎」 「うるせえ顔面ちぎり取られなくなかったら喋れ」 「脅迫しないでくれる?」  俺の手を揉むのはやめず、歯切れ悪く話し出す。 「アシリパちゃん普通だったよ。お前みたいにどこ行ってたんだって怒ってくれて、おやつ食べさせてくれてさあ。ヒグマの胆嚢が高く売れた話とか、ウサギのウンコの話とかしたよ。でも何かよそよそしくてね? なんか、ああやっちまったな、って思ったの。心当たりあるのよ、あのよそよそしい感じ。  お前に話したかわかんないけど、俺赤ん坊の頃寺に捨てられてて家族いねえのよ。その寺も逃げ出したし。クソガキだったけど、仕事とか駄賃くれたり飯食わしてくれたり、クソガキにも何かと世話焼いてくれる優しい人ってのが世の中にはいるわけ。ただその人たちにも事情があるからずっとは続かなかったり突然会えなくなったりすんの。でもガキだからさ、そうなるとすっげえの。すっげえ落ち込むの。やっぱり大人なんてそんなもん、自分の都合で行動するだけで、俺のことなんか考えていない。期待したり信用したりしちゃダメだって思うようになるんだわ。もう傷つきたくないからさ。そうするとまた会えてもよそよそしくしちゃうんだよね。  アシリパちゃん見てそんなこと思い出したのよ、お前、俺の勘違いだと思う?」 「わかんねえけど、東京でいなくなった時、どうせすぐ帰ってくるだろと思ったら全然そんな気配がなくて、こっちに戻ってしばらくはアシリパさんちょっと元気なかったぜ」 「あの子も両親いないもんね。俺ってアシリパちゃんにそこそこ好かれてたのねえ…ただ嫌われた方が楽だったなあ」  静寂が床に落ちる。ひとりでいる時は気にも留めないのに、ふたりでいるときのそれには何かしらの色がついていて居心地が悪い。 「お前、次いなくなる時は言ってからにしろよ」 「湿っぽいサヨナラ嫌いなのよ…」 「タコ。さっさと出てけ」  残すは体ひとつ分の距離にいた白石に身を寄せて、覆いかぶさるように抱きしめる。酒の匂いと汗くささと懐かしい甘い香りがした。 「言ってることとやってることが逆だよ、杉元」 「うるせえ」 「お前も俺のこと好きだよねえ。ばかだよなあ」  たくさん人間を殺したので骨や神経や内臓や血は地獄ほど見た。けれど一度も心というものはまろび出てこなかった。だから俺は心のありかを今になって知る。今このとき痛んでいる場所だ。 「でも俺もお前のこと好き。ちょう好き。一生好きだわ」  白石が俺の背に手を回して子どもをあやすように撫でるものだから一層この男が憎くなる。体の奥の奥の奥でいくつもの夜と意思が帰結する音がした。  俺たちはその晩抱き合って眠��た。
 翌日、俺が山仕事から帰って間も無くアシリパさんが訪ねてきた。山菜と獣肉を持ってきてくれたようで、いつものように手際よく鍋を作ってくれた。 3人で食べる夕餉はあまりにも久しぶりでどこか現実感がない。昨夜白石が言う通り、アシリパさんは少しかたい顔で俺にばかり話しかけた。あるいは俺を介して白石と話していた。 「今年の冬はマタカリプに三度も会った、そうだよな杉元」とアシリパさんが言えば、俺が「お前がいたら何度頭噛まれたかなって話してたんだよ」と白石に水を向ける、という風に。  白石は少し苦笑していたけれど、アシリパさんの目を見て彼女に話しかけるのだけはやめなかった。  翌日は俺たちがアシリパさんのチセを訪ねた。その次はアシリパさんがまた来て…と晩夏は進み、だらだら坂のナツズイセンが葉を落とす頃にはアシリパさんと白石の会話に俺はほとんど必要なくなった。  ある薄曇りの日なんて俺が帰ると白石がアシリパさんの髪を結っていてのけぞった。 「え〜カワイイ…白石、お前そんな特技あったの?」 「見よう見まねだけど。似合うでしょ、町娘風」  マタンプシはそのままに束髪(三つ編みというらしい)をつくり、どこから摘んできたのか桔梗を編み込んでいる。艶やかな髪によく似合っていた。白石がアシリパさんへの土産に持ってきた手鏡はなぜか俺の住まいに置かれていて、ふたりは額を合わせて鏡を覗き込んでいた。何も坊主のオッサンまで映す必要はないと思うが。  囲炉裏の上では鍋がくつくつと煮立ち芳しい香りで住まいを満たしている。「何の鍋?」と聞くと白石とアシリパさんはお互いに目配せをして、何も答えずにふたりで笑った。 「え〜何ぃ〜? 俺には秘密なわけ〜?」 「食べればわかる」  アシリパさんが歯を見せて笑い、鍋を椀によそってくれる。 「はち、は…って…これ桜鍋じゃん〜」  ずっと前に小樽の山で3人で食べた味噌の入った桜鍋。味噌を敬遠していてアシリパさんが初めて食べたあの鍋だ。 「白石が悪事を働いて手に入れたんだ」 「悪いことしてないよぉ⁉︎ 町で鹿肉と取っ替えたのよ」 「明らかに量が見合ってなかっただろう」 「いいじゃなーい。あのおばちゃんお金持ってそうだったし、エゾシカ珍しがってたでしょ」  泡が弾けるような調子でふたりは笑っていて、わだかまりが解けたのかな、と思った。家族でも親戚でもないふたりがこうしていると縁というものの妙を感じる。  アシリパさんは髪を褒めると耳を赤くして黙り込み、俺の口に飯を突っ込んできた。照れちゃって〜とあまりにからかうものだから、白石はちょっと嫌われていた。
  「押してダメならもっと押せ、ってねえ〜」  白石はその晩、常になく酔っ払って絡んできた。聞けばこいつは俺が山に行っている間に足繁くアシリパさんのコタンに通い、アシリパさんの狩りや女衆の仕事を手伝っていたそうだ。 「狩りは相変わらず役に立たねえんだけど、それなら外堀埋めてこって思って。縫い物とか細かい作業ならちょっとはできんのよ」 「白石が働くなんてやめろよ、火山とか噴火したらどうすんだよ」 「ちょっとは見直してよぉ。人生で一番女の子に尽くしてる最中なんだぜ。まあ今日はよかったわ。3人で桜鍋食べれたし、あとはアシリパちゃんの悩みごとがちょっと前に進むといいんだけどなー」 「悩みごとって? お前のことじゃなくて?」 「んん、ほら、子どもって子どもなりに色々あるじゃない。アシリパちゃんは賢いし胆力あるし綺麗な子だけど、子どもの世界ってあの子たちだけの法律があるでしょ。倫理とか道��に沿って行動するより、友達のメンツを守ることの方が大事だったり、そういうの。そういうところでお友達とちょっとうまくいかなくなっちゃったみたいよ」  白石の話はこうだった。コタンに暮らすアシリパさんと、彼女と歳の近い女の子がひとり、ここのところ上手くいってないらしい。表立って喧嘩をするとかそういったことはないけれど、少し前までは自然に集まって遊んでいたのがぱったり見られなくなった。どうやらその女の子がアシリパさんを避けているらしく、その子と他の子たちが遊んでいる時にアシリパさんが来れば集団は散開するしその逆もあり、子どもたちの間にはなんとなくぎくしゃくした空気が流れているんだそうだ。 「…お前なんでそんなこと知ってんの。俺全然気づかなかった」  なんならちょっと悲しく情けなくすらあった。俺だってアシリパさんのコタンには足繁く通っているのに。その女の子のこともよく知っている。負けん気が強いが小さな子どもたちには優しくアシリパさんともよく遊んでいる子で、裁縫が苦手なアシリパさんの衣類のほつれを見つけては繕ってあげているのもよく見ていたというのに。 「俺が気付いたのだってたまたまよ。お前とかばあちゃんには言いたくないのよ。好きな人にカッコ悪いとこ見せたくないじゃない。別に俺だって、話の中で出てきたのをさりげなーーーーく広げてってたまたま気づいただけ。彼女たちどっちが悪いわけでもないみたいよ。  結った髪もさあ、本当はフチに見せてあげたいらしいの。でもこのままコタンに帰って、そのお友達に見られるのが嫌みたい」  自分に置き換えても記憶は全く役に立たない。俺が彼女くらいの歳の頃ほとんどのいさかいは殴り合いでうやむやになっていたしそもそも原因も具体的に思い出せない。俺が悪かったこともあれば相手も悪かったこともあるだろうし、どちらも悪くないこともあったような気がする。思い出せないということはつまりどれも大した理由はなかったのだ。 「あのアシリパちゃんでも同年代の子を相手にするとまた違うんだなって。本人には言わないけど、年相応のそういう悩みがあってよかったなあって思ったよ俺。これであの子がお前に駄々こねられるようになったら、もう完璧」 「話が飛躍してねえか?」 「酔っ払いだから〜。子どもの時に駄々こねておかないと、欲しいものを欲しいって言えない大人になっちゃうんですう〜これは監獄で一緒だった医者の受け売りねえ〜」  気づけば徳利の酒をほとんど飲み干して白石は気持ちよさそうにちゃぶ台に突っ伏した。そのままいびきをかき始めたので床に倒して布団をかけてやり…たかったが、俺もだいぶ気持ちよくなっていたのでそのままふたりして床で寝てしまった。夜中に隙間風で目が覚めると白石を抱き込んでいるせいかさほど寒くはなくて、山鳩の声を聞きながら俺は再びまどろみに落ちる。  白石は俺の気づかないことによく気づくし俺の知らないアシリパさんを知っている。俺とはものごとを捉えるものさしがまったく違って優しいくせに薄情だし金に汚いしほぼ全てにおいてだらしないし、危険なことは嫌いで逃げることばかり得意なくせに俺を命懸けで助けにきたりして、理解できないし分かり合えもしない。   だから、白石にとってあのとき黄金がどんな意味を持っていたのか、あるいは持つのか。そんなことは本当の意味では俺にはわからなかったのだと思う。  聞いてしまえば俺にとっては他愛もない夢としか捉えられなかったかもしれない。それが嫌で、俺はそこにだけは踏み込まなかったのかもしれない。  そんな風に遠くへゆく気持ちと、目の前の男を独占したい気持ちが矛盾しながら混ざり合う。白石はもう俺を必要とすることはないのだろうか。そんなことを考えると途方もないほど悲しくなって、夜の底が急激に冷えていくのを感じた。
 泥酔で寝落ちしない夜はずっと抱き合っていた。  唇が欲しくて首を引き寄せて、飴を舐めるみたいに舌を吸う。白石のシャツに掠れて胸の先端がじんわり痺れた。白石は体勢を変えない。この程度のかすかな刺激がかえって欲を誘うことを知っててやってるんだろう。白石が俺の額のへこんだ部分や顔面の引きつれや抉れた傷跡を優しく撫でるものだから、自分の体がいいものになった錯覚さえ起こしてしまう。  小屋は虫や梟の声、葉ずれや風の音に包まれている。少しも静かでなくむしろ騒々しい夜の山で俺たちはふたりきり誰にも知られずそんなことばかりしていた。  股間に唾液を垂らされ、全体をゆるく撫で上げられる。もどかしくて身を捻るとかすかに笑われた。こういう時の白石はとても静かで、その分皮膚の感覚が際立ってしまう。口に含まれると指より滑らかで温い粘膜を感じる。白石の舌は自律した生き物のように器用に動いて、陰嚢の下の何もない部分からちんぽの先端までつるつると舐め上げる。我慢できず鼻にかかった声を漏らすと、あやすように腰をさすられた。  上半身を起こして白石の額に指を添えるとひと時目が合い、奴はまた視線を落とした。魚油ランプの明かりに目の縁が赤く浮かんでいて、こいつでも粘膜は繊細な色をしているのだなと思う。「俺、もう無理」「無理でいいじゃん」ちんぽくわえながら喋らないでほしい、言ったのは俺だけど。ひときわ強く擦られてあっけなく射精した。「最短記録じゃない?」「うるせえ」  ひとつも力の入らない四肢を投げ出して、目をひらけば刺青の皮膚がそこにある。この体をよく知っている。釧路で北見で網走で豊原で何度も抱き合った。記憶のふくらみが脳を灼いていく。  尻にいちぶのりを塗り広げて、白石の指がゆっくりと俺の中に沈む。体の内側で異物が動くたびに心が熱を帯び、潰れそうなほど瞼を閉じると痙攣が何度も起きてつま先が反り返った。何本入れられているかなんてもうわからない。締め付けるたびに体内の指を感じてしまい、体を他人に明け渡す甘やかさに背筋がおののく。 「白石、あれしよ。一昨日したやつ。ケツ上げて…」 「んん。いーよ。気持ちよかった?」  俺の腰の下に座布団を突っ込んで、白石がゆっくりと押し入ってくる。重たい快感が腹の奥まで突き上がり胸を強く擦られて叫んだ。角度が変われば当たる場所も全然違って揺らされるたびに無様な声と涙が落ちる。  体が熱くなる一方で心には恐ろしさばかり湧き上がり、せめてここに留まれるようにと白石の指を探り、握った。空いている手で何度も顔を撫でられる。子どもの頃に父が肩を抱いてくれたのを思い出す。そんないつくしみだった。
「そういえばお前、歯に仕込み入れるのやめたの?」  白石の体はどこもかしこもよく伸びる。唇と頬を引っ張って遊ぶのが俺は好きだった。 「いてーわ。ここにいる時はいいかなあって。お前もいるし」  どうにも信頼されているように感じて、俺は嬉しくなって白石の眉を引っ張った。毛が抜けた。   抱き合っているときと眠っているとき以外はずっと話をしていた。空白の時間を埋めるように、あるいは沈黙が堆積しないように。とりとめのない話もあれば初めて人に話すこともあったし、返事を求めない冗談も交わした。 「俺は阿片も酒もやらないで、はっきりとした意識で人を殺してきたよ。それこそ地獄に落ちるだろ」  あの頃の夢は今も見る。親友が死に周りは血の海で俺は殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して血が吹き出す寸前の真っ赤な肉の切れ目、人間が粉砕される音、どこかから飛んできた口に入った生ぬるいとろみは誰かの脳みそ、殺して殺して殺して殺して殺し続ける。記憶も悪夢も何も消えはしない。体はこんなに頑健なのに心はそれなりの強度しかないのだなと最近はそんなことも思う。一方で、もう自分を厭わしいとは感じなくなった。 「そうかなあ? じゃあ今からでも神様か仏様か信じてみるってのは? ぜってーならねえと思うけどさ、お前って坊主に向いてるよ。どんな悪人もお前を見たら思うよ、どんな人間でも変わることができるって。あるいは仏様とか神様とかは――お前の場合はアシリパちゃんだけど――どんな人間も救うことができるって、わかるよ。  えげつないヤクザものほど信仰の道に入る奴は見逃すんだぜ。みんなどこかで怖さや後ろめたさを信じていて、助かる方法が欲しいんだろ」  白石は賭け事を好むのに、一方で期待というものを何ひとつ持っていないように見える。最初からきれいさっぱり。普段はだらしなく侮られる言動ばかりしているくせにそんなところは乾いていて、それを見ると俺の心は少しざわつく。羨ましいような同じところまで落ちてきてほしいような独りよがりな気持ちだ。 「杉元は他人も自分も信じてないように見えるのに地獄だけは信じてるんだよなあ。そういうところ俺は好きだけどね。そんなもんがあったらそこでまた会えるな俺たち」 「白石も地獄にくんの?」 「そりゃ俺だって悪党ですからあ。お前みたいなのは地獄行きだぞってガキの頃さんざん坊主に脅されたわ。  でもあれよ、地獄って決められた辛苦が終わったら輪廻転生に投げ込まれて次の世に生まれ変わるんだって。そんなのほとんど監獄じゃんね。俺とか絶対逃げ出すしお前は鬼ぶん殴って追い出されるでしょーよ。伴天連でも悪人は死んだら地獄行きらしいけど、地獄にいったくらいじゃ何も変わらないと思わない?  そういえば地獄って日本に仏教がきてから広まった概念らしいよ。その前は死者は黄泉の国にいくってされてたんだって。あれよ、よもつへぐいって知ってるだろ、あの世のメシを食うと現世に戻れなくなるってやつ。あの黄泉平坂の先にある黄泉の国。イザナミイザナギのイザナミがいる方。地の底だか海の彼方にあ��らしいよ」 「なんだっけ、イザナギが死んじゃったイザナミを連れ戻しにいく話?」 「それそれ。イザナミは黄泉の国のメシ食っちゃったからもうこの世に帰れない。不思議なもんで希臘の国にも似た話があるんだって。世界中どこも考えることは一緒なのかね?  俺らの行き先が地獄なら地獄の窯で鍋やろうぜ。黄泉の国なら黄泉平坂で待ち合わせな」  ときどき博識なところがある白石の、けれど決して尊敬を請わないさま。あまりに軽薄で突拍子がなくあっけらかんとしていて、どうせ俺もお前も明日には忘れている、と言わんばかりの話し方が俺は好きだった。 「あの世でもお前とつるむのかよ」 「へへー。死生観を聞くと相手のことが知れてちょっと面白いよね。  そういえばお前、アシリパちゃんと一緒になんないの?」  両肩に岩が乗ったみたいに体が重くなった。やっぱりか、という気持ちと、お前からは聞きたくなかった、という気持ちで天秤が釣り合う。 「お前までそんなこと言うのかよお」  どうして白石もアシリパさんのコタンの人も、俺とアシリパさんをくっつけようとするんだろう。夫にならなくては俺はアシリパさんと共にいることを認められないのだろうか。  確かに俺には個性がなくて、帰還兵というには時間が過ぎているしこの土地の人間でもない。かといって浮浪者でもなくもちろん誰かの夫でもなければ父でもない。そういえば子どもの頃は大人になったら誰もが家庭をつくって子どもを育てられるのだと思っていた。けれど今、俺は個性がなくても生きているし働けば食べられるし人を大切にすることもできる。どうしてふたり組になることに義務を感じる必要があるというのだろう。その後に何を目指すわけでもないというのに。  そんなことを白石に話す。 「それから俺とアシリパさんの思い出とか関係をそういうものにされるのが、なんか嫌」 「どういうことよ」 「なんか、不潔っていうか…」  白石はひととき口を開けて俺を指差し、その後真っ赤になって笑い出した。 「おまえっ、おまえっ、俺にちんぽしゃぶらせといて不潔はねえだろおおおっ乙女か! 無理むり腹が痛え死ぬっ」  涙を流して笑う男を土間から蹴り出して笹の茂みの中に放り込んだ。この季節の笹の葉は硬くて顔面から突っ込むとそれなりに辛い思いをする。俺の純情を笑うんじゃねえ。 「いってえええええ、ごめんって、許してえ。まさかそうくるとは思ってなくてさあふひっ」 「ああ白石はヒグマの餌になりたいんだったな」 「違う違う、ごめんごめんってええええ」  その辺に潜んでいたらしいイタチに頭を噛まれていたので仕方なく助けてやる。息を整えて涙を拭い、白石は俺の手を掴んで立ち上がった。 「人間も動物だから食べて繁殖するのがよしと思うようにできてるし、歳を取ればなおさら自分のきた道が最良だって思いたいのよお。俺は家族も子どももいないけど、アシリパちゃんのフチとかコタンの人はそうなんだと思うよ。  お前の気持ちはわかったけど、アシリパちゃんの気持ちがお前に向くことがあったらちゃんと考えてやんなさいよ」 「うるせえ歳上ぶるんじゃねえ」 「歳上だよ一応!?」  自分を必要としてくれる場所で自分の力を使うのは当たり前だ。そう言うと白石はすっぱり笹で切れた頬を上げてまた笑う。何だかずっと、このしかたのない笑顔に守られていた気がした。
   毎朝「行ってらっしゃあい」と見送られるとヒモを飼っているような気分になる。この頃になると白石は気ままに動き回るようになり、昼間はアシリパさんのコタンに行くかと思えば俺の住まいで昼寝をしていたりどこかへ出かけて夜にひょっこりと帰ってくる日もあった。いつかの旅路を彷彿とさせる気やすさで、まるでずっとここにいたように錯覚しかける。  その日はどうにも寒々しく、手元が狂って獲物を仕留めるのにずいぶん返り血を浴びてしまった。運びやすいように解体していると肘まで赤黒く染まり、手の甲で顔を拭うと甘さとしょっぱさを感じる。慣れた味が今日も俺を生かす。アシリパさんのコタンに行く前に川に寄らなくてはならない。  俺の体は実によく働く。力は強く頑丈で大きなケガもすぐ治り、意思より先に動いてここまで俺を生かしてきた。川べりのトウシンソウの茂みに着物を脱いで放り、冷たい水で腕と顔を洗うと生き返る心地がする。小さなミソサザイが一羽、降下して何かを捕らえ損ね水面をかすめて舞い上がり、体に似合わない大きな鳴き声をあげて飛び去っていった。  木々の影は昨日より薄く、風は昨日より乾いている。俺の新しい故郷に秋がくる。  明日こそは聞こうと思う。お前はいつここから出ていくんだ?
 アシリパさんのチセに顔を出すと女の子ばかりが集まっていた。奥で手仕事をしてるフチに目礼したはいいが、もともとそれほど広さもないので入るのを躊躇ってしまう。そしてここにはなぜか坊主のオッサンがいて女の子の髪を結っている。アシリパさんはいつものようにマタンプシを巻いただけの姿だけど、隣のチセの女の子は町娘風に髪を結い上げているしオソマも短い髪に紐を編み込んでいた。手鏡をみんなで覗き込んでお互いを指さして恥ずかしそうに笑っている。今白石が髪を梳いているのは件のアシリパさんと複雑な関係にある女の子だ。  スギモトー、とアシリパさんが手を上げた。 「シライシが上手なんだ」 「自分は坊主なのにぃ?」 「ちょっと聞こえてるわよ杉子ぉ」 「誰が杉子だ」 「杉元もやってもらえ」 「アシリパちゃん、杉子の髪は短すぎてさすがに無理よ」  アシリパさんと白石に髪を梳かれている女の子が顔を見合わせてケラケラ笑った。働き者でいつも元気な彼女たちのそんな姿が愛しく思えて、父親とはこういう気分なんだろうかと突拍子もないことを思う。チセは土と子どもの匂いで満ちていた。喜びのようなものが自分でも驚くほどに湧き上がって、どんな顔をすればいいかわからず軍帽の鍔を下げる。       「…すげえや白石、脱帽だ」  半歩先を歩く白石がピュウ、と軽薄な口笛を吹く。  腹が温かく満ちている。あのあと女の子ふたりがアシリパさんのチセに残り、みんなで夕餉をご馳走になった。アシリパさんは彼女たちに対して俺や白石にするよりずっと優しくて(なんなら時に遠慮がちですらあった)そんな姿は旅の間全く見たことがなかったからときめいてしまった。 「アイヌの女の人って髪結ったりしないみたいだし、どうかなって思ったんだけど。あの子らに水を向けたらやってみたいって言うからさあ。そしたら他の子も集まってきてあんな感じ。  まあわかんないけどね、今日は仲良くなってたけど、明日になったら元通りかも知れないし。女心は複雑よぉ」  まぜっかえす割には俺以上に上機嫌で、ちょっかいをかけたくなってしまい後ろから抱きついてぐいぐいともたれてやった。 「重い重い! そんで力が強い! 自力で歩け不死身の杉元っ」  引きずるようにもたもたと歩きながら白石が俺の顔を覗き込むので、もみあげが頬に擦れてくすぐったくて声を上げた。痛みは警告を示すものだろうけどくすぐったさは何を示すんだろう。俺の体はよく動くが、俺の脳は体の発信を完璧には理解できない。 「…たのし」  自由落下の速度で俺の本音は土に落っこちて、機嫌よく跳ねて森の奥に消えてった。 「へへ、お前の男はいい男だろお」 「白石が俺の男? 逆じゃなくて?」 「そ。俺がお前の男。一生ね」  白石の微笑には本当に愛しまれているのだと思わせるような優しさとあくまで奴の中の問題にとどまる諦めみたいな雰囲気がうっすら混じりあっていて、俺は何もかもが甲斐のないことを知る。だからって俺の気持ちが減るわけもない。  何につまづいたのか白石の体が傾ぎ、酔っ払いふたりでもつれあいながら草の上に転がった。 「いってぇ〜」 「お前俺ひとりくらい背負えよなあ。な、アオカンしよ」 「…唐突すぎない⁉︎」 「だって今やりてえ」  性欲を否定する人間を俺はあまり信じない。食欲と睡眠欲には振り回されるくせに性欲だけは飼い慣らせると思うのはおのれの身体を甘く見過ぎだと思う。できるのは空腹と寝不足と同じように不機嫌になって耐えることくらいだ。この晴れやかな夜に我慢はしたくなかった。 「いいけど…外ですんの久しぶりじゃない?」 「そーかも。へばんなよ」  シャツの中に手を差し込みながら、空気が濃度を増していくのを感じた。白石の背中とか腹は意外なほどつるりとしていて、胸をはだけさせると夜の森に白い肌がぼんやり浮かび上がる。この皮膚と刺青の明暗が好きだ、この男には欲望を隠さなくていい。  抑制ができないまま首筋を食むと「痛えよ」と笑われ顎を掴まれる。軽く触れただけの唇の隙間から舌が入ってきて口の中でもつれ、引き寄せようとする手前で深く重なってはまた引いていく。こいつは俺の癖をよく知っている。からかわれてるようでムキになってぐいと腰を引き寄せた。唾液が甘い。  夜の闇が急速におりてあたりを翳らせていき、誘われるように霧がでて刻々と濃くなった。霧の匂いと草いきれの中で知った皮膚に溺れていく。  白石を木にもたれさせてちんぽを舐め上げてやると水分を吸ったように膨らんだ。こいつとするまで自分の上顎が性感帯だなんて知らなかった。そんなことばかり教えられた。どこをどんな風に触ればいいか考えるとき、俺は俺の経験を思い出さなければならずその度に白石の伏せた視線が蘇る。こうやって人目を盗んだいくつもの夜が呼び起こされて体じゅうがざわめいた。  抱えるように引き寄せられて後頭部を押さえ込まれると喉の奥に生あたたかいものが広がって充足感で満たされる。見上げると白石はきつく目を閉じていて、俺の何かひとつくらいこいつの中に残ればいいのにな、と思った。  毎日こんなことばかりしているからか俺の尻は少しの準備ですんなり異物を受け入れる。下腹部に力を込めて強く伸縮させると白石が唾を飲む気配があった。揺さぶられるたびに自分が流れ出すようでもう何にも抗えない。俺が出してしばらくして白石が射精した。そのまましばらく重なりあっていた。重い、と言うと白石は人慣れした犬のように首筋に頬を擦り付け寄せてくる。こういう仕草が似合う男だった。
 重い体を引きずって住まいに戻り、何もかもが面倒だったので衣服を解いて適当に転がった。「さみいだろ」と白石に毛布をかけてやると「やさしい」と笑われた。「アオカンの弱点はすけべしてその場合で寝られないことだな」「わかるう…」「でもなんか抗えない魅力があると思わねえ?」「俺らの先祖もやってだろうから、もう本能なのかもよ」  食欲と性欲と睡眠欲と、それから何ともいい表せないもので満たされていて、あの夜俺はほんとうにしあわせ、だったのだと思う。過剰が空白を満たすと思いもよらぬことがもたらされるもので、だからなんか感極まって 「俺がお前にしてやれること、なんかない?」  そんなことを言ってしまった。 「そんなこと考える必要ねえよ、もう十分もらったからな」  白石の言葉は梁のあたりまでゆっくり浮かび上がってあっけなく霧散した。ぽろりと涙が出るだとか隕石が落っこちてきてふたりとも死ぬだとか俺が白石を殺すだとかどちらかが不治の病に冒されるだとかそういう劇的で奇跡じみたことは何も起こらなかった。でもその分だけ、味気ない現実を知ってるからこそせめて心だけでも伝えたくて、固い体を抱き寄せてうなじに顔を突っ込み腕に力を込めた。痛えよ、とまた笑われた。         「行ってらっしゃあい」  翌朝、出かける俺に白石は床の中から手を振った。  眠っている間に雨が降ったようで山の中はいつもより静かで、夜に冷やされた土が乾く香りがして清涼さだけがあり、イタドリの葉に残った朝露ひとつひとつが鋭く尖っていたのを覚えている。俺はいつもそんなことばかり覚えている。  昼過ぎに寄ったアシリパさんのコタンに白石はおらず、俺がそのまま帰宅すると住まいはがらんどうだった。ちゃぶ台には白石が飲み干したのか底の方に少しだけ澱が溜まった湯呑みがあり、かたわらには懐紙にのった飴が残されている。  ちゃぶ台の足元にはあいつがいつも身につけていたボロい半纏が畳まれていて、見えもしない意志のようなものを感じた。不安はなかった。いつかこうなることはわかっていたから。  今頃になって鼻の奥が熱くなりぼろりと涙が落下した。泣けるものだなと遠く感じて、こうやって俺は俺の悲しみと折り合いをつけていくのだとひとり知る。  子どもの頃に駄々をこねておかないと、ほしいものを欲しいと言えない大人になる。あいつの言葉を思い出す。俺はどんな子どもだったか。欲しいものは腕っぷしで手に入れていた。愛されていた。けれど本当に欲しいものは炎と土埃と血だまりの中に甲斐なく消えていった。あの時も今もこころを言葉にする術を知らなくて、いとしいものの気配だけが遠ざかる。でも今は、今だけはこれでいいのだ、と思う。白石が知られたくなくてしたことだから。  外からは虫の声や鳥の羽ばたきが降り注ぎ午後の光がゴザにやわらかく差し込んでいた。秋のとば口の山は賑やかで明るく、祭を控えたような興奮が満ちている。それでも俺はこのときどうしてか冬を思い出していた。この��は雪が降ると夜でも光るのだ、黄金よりまばゆく。
「役立たずは行ってしまったのか?」 「そうみたい。アシリパさんは寂しい?」 「寂しいけどそれでいい。あいつが私たちに会いたいと思うならいつでも会える」 「その前に俺たちの誰かが死んじゃったら?」 「私たちの信仰では死後の世界で会える」  アシリパさんは淡々と言い、櫛と手鏡をさらりと撫でた。 「杉元、フチからニリンソウを頼まれた。一緒に行ってくれるか」  言うより早くアシリパさんはチセを出ていく。草を踏む軽やかな音が俺の心をやさしく揺らす。外で誰かが声を上げて笑っている。 「アシリパさん、待って」 「杉元、来い来い、早く!」  俺はあいつのことをほとんど知らない。知っているのは、あいつの靴下が本当にくさいこと。二の腕の内側に三つ連なるほくろがあること。鹿肉より兎肉の方が好きなこと。体は右足から洗うこと。右の後頭部の方が左の後頭部より平らなこと。あの変な髭はほんとうにかっこいいと思ってやっていること。横向きに寝るクセがあること。賭け事とあだっぽい女性が好きなこと。ほんとうにそんなことばかりだ。  脳裏をかすめる、軽薄でだらしなく柔らかな男の面影。この野放図きわまりない空の下で煙のように消えていったあいつは、これからどこでどんな生き物になるのだろう。  俺は銃剣を持って立ち上がった。 「行くから待ってえ」 「秋の風だ、早く」
エピローグ  ちんぽが痛い。やりすぎで。  失敗かそうでないかと言ったら完全に失敗だった。分かりきっていたがもう自信喪失するくらいに失敗だった。一日二日で帰る予定が居心地が良過ぎてだらだらしてしまい杉元にはただ期待だけ持たせたしアシリパちゃんには信頼する人間がまた消える失望だけ残した。俺はただ杉元への未練が膨らんだだけだしなんかもう不毛とはこのことだろう。  あのまま東京できれいさっぱり別れた方がよかったのは火を見るより明らかだったけれど、今の俺は五稜郭に用があり、函館に来るのに小樽に来ない、という選択肢はなかったのだ。  杉元は乙女なところがあるからせめて「起きたら白石がいねえ俺は夢をみてたんだろうか…」てな具合に夜中に抜け出せればよかったが、あいつが毎晩俺をがっちり抱え込んで眠るものだからそれすらできなかった。何をしても抜け出せない、あれは固技だった。それにしても半纏を置いてくるのは感傷的にすぎただろうか。  それでもアシリパちゃんと遊んで山のものを食べて杉元と朝な夕なやりまくって喋りまくって、ずっとふたりといられたこの日々は俺に極楽だった。この俺がずっとここにいたいと思うくらいには、ほんとうに。  だらだら坂が滲みはじめて目元を拭う。   久々に会う杉元は荒んだ雰囲気がかなり削げ落ちていてそれなりにここの生活に溶け込んでいた。まだ平穏に慣れきってはいないし乱暴なところはあるけど根は良性の人間だから、波があったとしてもうまくやっていけるだろう。誰にでも人に言いたくないことのひとつやふたつあるのだから大袈裟な心配はいらない。いつかの冬にこの山で出会った男はもういないのだなと思うと喜ばしい一方でほんの少し寂寞があった。誰もが不変ではいられない。俺だってあの旅の中で変わってしまった。  今日はどういうわけか昼下がりからずっと日差しが強く、昨日より気温がだいぶ上昇していた。一種の雰囲気を感じてふりあおぐと、立ち枯れた木のいただきにうずくまる猛禽の視線とかち合った。この森ともお別れだと思うとこんな瞬間にも感傷が滲む。  ふと獄中で出会った誰かの言葉を思い出す。人を大勢殺すとおかしくなる、避ける方法はひとつで犠牲者の血を飲むこと。どんな味かと尋ねたら、そいつは甘くてしょっぱい人間の味だと真剣な顔で言っていた。杉元は血を飲んだだろうか? 「動くな」  左後方、やや距離のあるところから鋭い声が突き刺さった。  そうきたかあ、と思っている間に猛禽が飛びすさっていく。矢を引き絞ったまま藪の中から姿を現したアシリパちゃんに、俺は両手を上げて降参の意思を示した。 「この毒矢はヒグマなら10歩だがお前なら一歩も歩けずに死ぬ」 「いつかも聞いたよそれ〜。怖いからおろしてえ?」 「出ていくのか」 「うーん、そうですね、ハイ」  矢が矢筒に収まり、とりあえず誤射による死は免れた。 「どうして何も言わずに出ていくんだ? 残されるものの気持ちを考えたことはないのか? サヨナラがあれば、それをよすがに生きていくことができるだろう」  目の前まで来て真っ直ぐ見上げられた。光を放つ無敵のひとみ。杉元を導く灯台はいつからか俺の道標にもなっていたように思う。  でも、もう道が別れる。 「ごめんね、こういう風にしかできないのよ。だってちょっとでも行かないで〜なんて言われたら俺ずっとここにいちゃうもん」 「そんなことは言わない」 「少しは考えてくれない!?」 「群れを離れて独立するんだろう。巣立ちは誇らしいことだ。立派になれ」  もしかして大人として信頼されていたというのは俺の勘違いで、彼女が俺によそよそしかったのは独立したと思った子狼がひょっこり帰ってきて落胆したということなんだろうか。そうすると俺は杉元に恥ずかしい思い違いを話したことになる。あいつ忘れてくれないかな。  珍しくアシリパちゃんが言い淀んだ。空白が混ざり合うみたいにお互いの考えが交わる感触がある。 「杉元を連れて行かないのか、って聞きたいんでしょ、俺に」  目に潰れそうなほど力を込めて、彼女は唇を引き結んだ。羨ましいなあと思う。女の子には敵わない。背がもう少し伸びて頬の丸みが消え、この目が憂いとともに伏せられる日が来れば杉元なんてあっさり絡めとられてしまうだろう。 「ないない。誘ったところで着いてこないって。俺が考えてること話したら、もしかしたらあいつのお節介心が動くかも知れないけど…いや動かないかなあ…。俺はひとりで行くよ」  それでもあいつは人の気持ちに鈍いところがあるから、ぽっと出の女性と突然恋に落ちて家庭を持つなんてことがありえないとは言い切れない。その女性が何事かに困っていたりしたらなおさらだ。アシリパちゃんがその気ならその辺は考えておいた方がいい…なんて言ったら矢で直接刺されかねないので黙っておく。  恋とか愛とか、俺にとっては借り物の言葉でどうにも座りが悪い。そんな言葉で杉元のことを言いたくなかった。ここから先はひとりだが俺と杉元は繋がっている。死んだら死後の世界で会う。地獄でも黄泉の国でもニライカナイでも、どこででも探し出す。だから古い靴下だけは捨てられなかったのだ。  彼女の小さな頭に手のひらを当てた。 「俺ねえ、やりたいことができたの。お姉ちゃんと遊ぶでも博打がしたいでもないよ? うまくやれたら手紙を書くから、これで杉元と会いに来て」  懐から包みを取り出して彼女に握らせる。彼女は包みを開けるとぽかんと口を開けた。片手に持った弓が所在なさげに揺れていてる。 「シライシお前、まさか」 「違うってえ〜それは井戸に落ちた時に半纏に入っちゃったの〜。杉元もポケットにしまってたでしょ? 俺はほら、これをもらったからね」  彼女の手には黄金の粒、俺の手にはカサカサのはんぺん。 「私にこれは」 「必要ないとか言わないでよ。俺から便りがなくてもさ、アシリパちゃんの大事な誰かを医者にみせる時なんかに使ってよ」  沈黙が訪れる。森が彼女を守るように鳴った。自然でも文明でも人間でもなんでもいいから、彼女をこの先ずっと守ってほしい。彼女の道行が実り豊かなものであるように。杉元が誰かと気持ちを分け合えるように。杉元が言うようにふたり組ではいつか瓦解するかも知れない。ふたりにはゆるやかに、多くのものとつながっていて欲しい。 「最後にアシリパちゃんに会えてよかった」  珍しく彼女は困った顔していた。適切な言葉を見つけることができないらしい。 「…お前がいなくなったら杉元が寂しがる」 「逆だよ、俺が寂しくなんの。俺は一生あいつの男だからね。杉元がアシリパちゃんの男だとしたら俺は杉元の男なわけよ。世界はふたり組でできてるわけじゃないからね」 「屁理屈をこねるんじゃない。ほんとうは私だって寂しい」  鼻を鳴らしてそれから少し悲しそうに顔を歪めた彼女を、俺は今までで一番近くに感じた。 「出世するんだぞ白石」  びゅうと風が吹き彼女の唇に髪が張り付いたので、俺はそれを払って小さな体を抱きしめた。背に回された手が思いのほか力強くてまた泣けた。くさいとは言われなかった。
 いつものように人の使う道を逸れて歩く。目的地がわかっていればどこを歩いても同じだ、ひとりならなおさら。街へ降りるのに使っていた獣道だが、前方右に前回通った時はなかった盛り土があった。薮を被せて隠されてはいるがここ数日の間に掘り起こされたらしく土は黒々としている。予感なのか記憶なのか、とにかく慣れ親しんだ虚しさを感じて足が止まった。長いこと北海道の山歩きはしてきたが獣はこんな形の穴は掘らないし土も盛らない。巣というより塚だ、と耳の奥で警鐘が鳴った。恐れとほんの少しの期待を込めて土塊に枝を突っ込むと予想通りの感触がしたのでそのまま土に穴を開けた。覗き込めばやはり土と血で黒く染まった衣が見える。  ここを通る人間はほとんどいない。つまり杉元か俺かってことで、そういうことだ。土塊の中身は密猟者か山賊だろうか。  杉元はあんなに変わったようでいてまだ人を殺せるのだなあ。やさしい目眩を覚えて俺の悪性が哄笑をあげる。  ふたり地獄で出会うよすがをひとつ胸にしまい込む。俺は歩き出した。
0 notes
amiens2014 · 3 years
Text
棚田ウォーキング【高知県本山町】本山町役場〜若宮公園〜展望台〜大石展望台〜仁井田神社〜ストーンロード
本山町役場 2021年12月3日、この日はCafeレストしゃくなげでランチを済ませた。 https://niyodogawa.org/blog/outdoor/food/39066/ そこから車で、本山町役場にやってきた。 前回ここを歩いた時は、十二所神社まで周回した。 https://niyodogawa.org/blog/outdoor/shrines-and-temples/shrines/kochi/13712/ その時も本山町役場に駐車したので、今回もここに車を停めさせてもらって歩いて行く。 中央公民館の前を通過。 (more…)
Tumblr media
View On WordPress
0 notes
torinosuke · 3 years
Photo
Tumblr media
春に行ったcafe里山。石窯で焼いてくれるピザもコーヒーも美味しかった!サービスして頂いた炭火焼きも美味しかったです! ウサギさんやヤギさんが、自然に近い環境で暮らしてました! #cafe里山 #鹿児島カフェ #霧島カフェ #霧島 #石窯ピザ #炭火焼き #カフェ #アイスコーヒー (Kirishima-shi, Kagoshima, Japan) https://www.instagram.com/p/CSogM4-BtjY/?utm_medium=tumblr
0 notes
ontai-sakusha · 4 years
Photo
Tumblr media
最後に #石窯パン伊万里の香り ドイツパン 秋も数回お世話になった、伊万里を代表する⁉︎ 土日限定の #茶色い炭水化物 の傑作だ #伊万里の香り (石窯パン伊万里の香り) https://www.instagram.com/p/CGKXrcHJkHs/?igshid=1mpxdv8emen35
0 notes
namansharma0950 · 22 days
Text
生石灰 (Quicklime) 価格: トレンド、市場洞察、予測
Tumblr media
生石灰 (Quicklime) の価格は、原材料費、生産プロセス、市場需要など、さまざまな要因によって左右されます。生石灰は酸化カルシウムとも呼ばれ、鉄鋼製造、建設、環境用途などの業界で広く使用されているため、多くの企業にとって価格変動は大きな意味を持ちます。
生石灰価格の主な要因の 1 つは、生石灰の原料である石灰石のコストです。石灰石は豊富に入手できますが、石灰石鉱床の品質と入手しやすさはさまざまであり、抽出と処理の全体的なコストに影響します。抽出コストの上昇や高品質の鉱床の入手しやすさの制限により石灰石の価格が上昇すると、それに応じて生石灰の価格も上昇する傾向があります。
生石灰の生産プロセスも、その価格を決定する上で重要な役割を果たします。生石灰は、石灰石を窯で高温で加熱することによって生産されます。このプロセスは焼成と呼ばれます。このプロセスに関連するエネルギー コスト、特に天然ガスや石炭などの燃料のコストは、生産の全体的なコストに大きな影響を与える可能性があります。エネルギー価格が高い地域では、生石灰の価格も高騰する可能性があります。
生石灰の価格設定におけるもう 1 つの重要な要素は、サプライ チェーンのダイナミクスと物流上の考慮事項です。生石灰の輸送には注意深い取り扱いが必要であり、特に長距離の場合はコストがかかる可能性があります。生石灰はバルク材料であるため、輸送コストが最終価格のかなりの部分を占める可能性があります。輸送の遅れや輸送能力の不足など、サプライ チェーンの混乱は、価格の上昇につながる可能性があります。
市場の需要は、生石灰の価格に影響���与える主要な要因です。建設業界、特にセメントやコンクリート製造などの部門は、生石灰に大きく依存しています。インフラ プロジェクトや不動産開発によって建設活動が急増すると、生石灰の需要が増加し、価格が上昇する可能性があります。同様に、鉄鋼業界は生石灰の重要な消費者であり、鉄鋼生産中に鉄鉱石の精製に生石灰を使用しています。したがって、鉄鋼生産の変動は、生石灰の需要と価格に影響を与える可能性があります。
環境規制と持続可能性の取り組みも、生石灰の価格に影響を与えます。産業界が二酸化炭素排出量の削減を目指す中、環境に優しい生産方法や製品に対する需要が高まっています。この変化により、よりクリーンでエネルギー効率の高い生石灰生産技術への投資が促進され、生産コストが上昇し、結果として生石灰の価格が上昇する可能性があります。
さらに、生石灰の生産と消費の地域差により、価格差が生じる可能性があります。石灰岩資源が豊富で生産施設が整備されている地域では、生石灰の価格がより安定し、競争力がある可能性があります。しかし、石灰岩が不足している地域や生産能力が限られている地域では、輸入の必要性や他地域からの生石灰の輸送コストにより、価格が高くなる可能性があります。
リアルタイムで生石灰 (Quicklime)価格: https://www.analystjapan.com/Pricing-data/quicklime-1200
貿易政策、関税、為替レートなどの世界経済状況も、生石灰の価格に影響します。貿易協定の変更や関税の導入により、生石灰の輸出入コストが影響を受け、さまざまな市場で価格調整が行われる可能性があります。
結論として、生石灰の価格は、原材料費、生産費、サプライチェーンの物流、市場の需要、環境規制、世界経済の状況など、さまざまな要因の組み合わせによって決まります。これらの影響を理解することは、生石灰に依存している企業がコストを効果的に管理し、この重要な工業材料の安定供給を確保するために不可欠です。
ANALYST JAPAN
Call +1 (332) 258- 6602 1-2-3 Manpukuji, Asao-ku, Kawasaki 215-0004 Japan
Website: https://www.analystjapan.com
0 notes
outburntashes · 5 years
Text
【鬼滅之刃/富岡義勇】蛹
KIMETSU NO YAIBA - SANAGI   戶外教學的自主活動時間已經結束,卻沒有半個人按照行程規劃如期返回集合地點?環顧周遭一圈,唯獨瞧見一隻驚慌失措的麻雀(顯然就是我妻善逸的寵物)……
  「分明屢次警告,禁止攜帶到學校。」將規定重複一遍(並非埋怨)、讓五加木飛向他的指掌裡面;困惑、盡力理解嬌小鳥類展翅舞爪的動作……牠想要表達什麼?為何如此蹦蹦跳跳、啾啾嘈嘈?   「老師!」尾隨啾太郎、衝向富岡,玄彌急急忙忙、跌跌撞撞──   出手一把抓住差點就要摔跤的學生、開口再次提醒:「不要在通道上奔跑。」   「呃、」瞬間尷尬;本能地回話、反駁(老師,這裡又不是校舍走廊!),可是稍加細想……就察覺富岡先生的講法也沒有什麼差錯(馬路也是通道):「好、好的、」被糾正而困窘;感到腦熱、肯定自己絕對臉紅了。   「不要結結巴巴。認真說話。」將學生扶正、讓麻雀蹬上自己的肩膀,義勇保持鎮定,開始釐清狀況:「其他人呢?你們是否闖禍了?」   「不是的!老師那個、」面對嚴厲的審視,玄彌嘗試……婉轉地解釋?婉轉地解釋:「栗花落跳、呃、掉、掉到坑洞裡面了!然後炭治郎就跟著跳進去!原本嘴平也要跟著跳進去,不過我妻即時就拖住他──他們兩個還在吵架!」或者應該說明為一個又踹又打、一個被踹被打?   「五加木拜託你過來求救。」不是徵詢,而是確認。   「……」其實他並不清楚,回過神來已經正在跑步?自己慌慌亂亂的,被啄了就追著!原來如此嗎!?玄彌驚訝:「是的?」   「啾!」啾太郎又激烈地擺動翅膀;非常緊張?   「知道了。」一併回覆,並且指示五加木和不死川玄彌帶路──   迅速地來到了事發地點的裂谷,立刻先看見嘴平伊之助又扒光了上衣正在豬突猛進地衝撞一顆大樹、我妻善逸儘管肩負著所有人的背包卻依然可以騰出兩手臂去牢抓著樹幹痛哭……   「紋逸快點下來跟本大爺一起跳!」伊之助吼叫!   「我不要!跳下去會死掉!」善逸哀號!   「怕死又幹麼爬上去啊?」還三兩下就攀得那麼高。   「誰在跟你說跳樹啊?洞窟啦、跳洞窟啦!」一手抹去淚珠、一手指向裂谷。   「要跳就下來跳啊!」跳洞窟又何必先爬大樹再討價還價?   「我沒有要跳啦!而且炭治郎不是拜託我們在上面等著他和香奈乎回來嗎?」高分貝回嘴。   「你們不要吵、」玄彌才開口勸阻爭鬧──就目睹富岡先生乾脆俐落地將伊之助擊倒、綁好、從著枝幹向下掛吊!?哇、為什麼會有繩索啊?   「放開我!鮭魚蘿蔔!」氣急敗壞!一雙腳對空胡踩亂踹。   「啊啊啊啊啊啊!���頭你不要晃啦!樹幹會被搖斷啦!」整個人蜷縮在樹上、兩隻手端捧著啾太郎,突然陷入劇烈搖晃,超級驚慌!   「不死川。」義勇教導玄彌:「先將繩索固定在大樹的主幹,再把其餘的部分都垂放進地洞裡面。有攜帶著行動電話?也有儲存了悲鳴嶼先生的號碼?聯絡他。」   「是、是!」接下了繩索才記得他的手機收放在自己的背包裡頭──必須讓善逸先獲救!──玄彌打算提出要求,卻驚覺富岡先生已經不存在於前後左右……:「老師?」   「老師跳下去了……」善逸錯愕。又被嚇得傻楞楞的。   「哈、」不是吧?   順利著地。摸取打火機。立即探尋蹤跡。   雖然洞窟出乎預料地深,但是底部沒有任何人……首先推斷,並未出現傷患;接著更是應驗,果然,不是意外事件,而是謀劃計算;尚不了解栗花落懷有什麼意圖也還不曉得炭治郎與其他少年們於其中的參與度,不過倘若非得要踏足,必定是抱持著覺悟和相對的在乎。義勇明白自己不擅長表達、本身視力與嗅覺也不如栗花落和炭治郎良好,可是他懂得仔細觀察、冷靜思考……也未曾忘卻《糖果屋》童話以及漢賽爾與葛麗特如何沿途殘留記號。   「……」不訝異少年與少女使用石頭在壁面上刻寫筆劃,然而那些是麵包屑嗎?怎麼彷彿又聽見炭治郎驕傲地表明竈門烘焙坊祖傳的窯烤作法──啊、   藉由回音的引領,尋獲了學生的身影──炭治郎與栗花落牽手、並肩行走,悠哉從容得像似漫步於春季暖意的午後?遭遇岔路口,彼此意見交流……──義勇猛然意識到自己不是前來偷窺或者監督學生行為而是為了確保他們安危;淺咳,盡可能地溫柔的?輕聲細語著,避免顯得威嚇;出聲提醒:「自由活動的時間已經結束了,竈門和栗花落現在就跟我回去會合。」   「咦?」炭治郎與栗花落同時間快速轉身(讓人不禁聯想,透過打火機焰光,目瞪口呆的少年與少女乍看起來就像車頭燈照射之下即將發生事故的幼小麋鹿的模樣)、直覺反應地疑問:「義勇先生怎麼在這裡?」   「我也必須向你們提出同樣的問題。」義勇邁步,謹慎得如同應對初生的幼犢……即使他根本完全不明瞭如何處理小動物。   栗花落後退、一個旋迴就逃進更加潮濕寒冷晦暗的黑!   「啊、香奈乎等一下!」炭治郎呼喊,也要追趕──   「不要在通道上奔跑。」義勇向炭治郎發出警告:「尤其小心不明又陌生的地方。」   「香奈乎需要幫忙!」炭治郎不氣餒,反倒拉著義勇急起直追:「我答應了,一定會協助她拯救姊姊的。」   「姊姊?栗花落香奈惠?」不對。栗花落氏族的長女只是離家就讀大學……又怎麼會?在鄉下郊外的洞穴?   「不是香奈惠小姐,而是另外一位姊姊……」縱然僅是一知半解,炭治郎仍舊可以分辨實話與虛言的差別,也始終能夠留有體貼……真心與信任,奉獻給予自己所珍視的重要的人們:「另外一位姊姊似乎打從那個時候開始就受困在這個地方?香奈乎聞起來誠懇得令人感覺悲傷……不是撒謊,而且坑道深處的確瀰漫著紫藤花香!」   對於炭治郎的敘述,義勇觀感極其模糊,決定問話──   師生卻雙雙打滑、落下。   隕墜個淅瀝嘩啦。   激濺起水花。   摔入地下洞窟暗湖──幸虧這是足夠深度的水積流體,否則他與炭治郎簡直必死無疑──義勇竄出水面、發現位在淺水處的栗花落披頭散髮又愁眉苦臉……她彎著腰、伸出手往池水中撈找?   「義勇先生您受傷了!」炭治郎游向義勇。嗅到血腥、看到肉紅。   「只是被石頭給劃破了皮肉。」患部在於慣用手,也並非無法承受;相較起自己微不足道的傷口,義勇對於炭治郎和栗花落的情形更加擔憂:「你呢?是否、」   「沒有!」炭治郎自信與生俱來異常堅硬的額頭!掉進水裡的時候,大概還撞破了什麼?不過……:「謝謝義勇先生關心我!」   確定炭治郎誠如所言的安然無恙,義勇開始邁往栗花落的方向:「……我們過去查看栗花落的狀況。」   相當淒楚可憐的模樣。   渾身濕淋淋、滿臉淚涔涔。不僅儀容凌亂,更是心緒不安──   「栗花落不要著急。冷靜自己。」義勇抓住少女的膀臂、阻止她繼續涉入水體。   「可是姊姊的、」香奈乎使勁擺脫,卻沒有能力掙開富岡先生的掌握。   將栗花落交付給炭治郎、把他們推向岸上,義勇並不樂見兩人受傷或者著涼,如果非得冒險,那麼就讓自己受難:「妳和炭治郎安分地待好。髮飾由我來找。」 允諾。 不容分說。   「「不是的!老師/義勇先生您誤會了、」」開口卻沒有機會異議。張眼僅是盯著一圈逐漸散失的漣漪。   義勇一踩空就跌入池淵……索性沉潛。真是因緣際會?儘管準備再次下水,然而假如自己不習水性,恐怕會喪命?畢竟,並非所有人都是失足就學會游泳、     (您就這樣子才惹人討厭。)   咦?剎那的猶疑……難道耳內進水?由於失血才產生錯覺?幻聽?沿途與周邊只遍布著狀似蓮華的結晶,義勇甚至完全沒有撞見半條魚,又怎麼有充滿調侃意味的語句?鎮靜自己;持續屏息、抵達潭底,將蝴蝶模樣的髮飾拾起,卻不禁覺得違和……緣線不應該是紫色。   「因為這是屬於我的。」另外的幼嫩的纖細的白皙的十根指頭擄持了他的右手、掐按著他的傷口。   義勇體認到自己正痴蠢地凝望著藤花色彩的眼瞳……:「妳是誰、」真是犯傻,竟然認為可以交談對話──人類根本沒有辦法自行水中呼吸!缺氧窒息?   「鬼?」莞爾著。絕倫地美麗的。女孩觸碰他的臉頰、親吻他的嘴巴。   忘記任何的回答。   黑暗成為了他。 ashes × 《鬼滅之刃》衍生文字創作。原著漫畫參照。平行宇宙設定。角色出格留意。 學園卻並非鬼滅學園的師生與鬼。 以被推薦的配對來慶祝「2月8日義勇誕生日」。遲了,可是依舊希望能夠祝賀?生日快樂! 突發。嘗試另外一種寫法。因為前提和後續可能也是義勇與忍,所以標籤一個義勇與忍。
1 note · View note
chouhatsumimi · 6 years
Text
Powder Metallurgy 粉末冶金
ようぎょうLONG POST INCOMING
Why, you ask? Because apparently you can get paid $65/hr interpreting for a powder metallurgy company. 
Updated Aug 2021: bold is words I actually use, bold and large text are words I use often! Italics are notes/corrections.
metallurgy = 冶金(やきん);金属高額(きんぞくこうがく) powder metallurgy = 粉末冶金(ふんまつやきん)
Materials:
alloy = 合金(ごうきん);アロイ;混合体(こんごうたい)
aluminum/aluminium = アルミ・アルミニウム;軽銀(けいぎん)
bronze = 青銅(せいどう);ブロンズ
cemented carbide = 超硬合金 (ちょうこうごうきん) / 超硬質合金 ( ちょうこう しつ ごうきん)  [used as a cutting tool] Usually just カーバイド
ceramic = セラミック ; 窯業 (ようぎょう)?
composition (of a material) = 合成(ごうせい)
composition (ingredient) = 成分(せいぶん)
ferrous sulfate = 硫酸鉄(りゅうさんてつ); ferrous hydroxide = 水酸化鉄(すいさんかてつ);ferrous = 第一鉄
filler [for joining to parts] = 充填材・充填剤(じゅうてんざい)
graphite = 黒鉛(こくえん)?;石墨(せきぼく)except I can never quite figure out which one it is, sometimes I say グラファイト、and sometimes it’s just カーボン anyway
non-ferrous = 非鉄(ひてつ);non-ferrous metals = 非鉄金属(ひてつきんぞく)
tempering iron; forging steel; wrought iron = 鍛鉄(たんてつ)
wrought iron = 錬鉄(れんてつ)
wrought steel = 錬鋼(れんこう)
Processes/Tools (separate later)
bonding/welding temperature = 接合温度(せつごうおんど)
blend = ブレンド;混ぜる(まぜる);混ぜ合わす(まぜあわす) this should be 配合
bond = 結合(けつごう)this should be 接合
bonding = 接着(せっちゃく);ボンディング
carburizing/cementation = 浸炭(しんたん) “Decarb” 脱炭 comes up more frequently
casting = 鋳造(ちゅうぞう);鋳物(いもの);鋳金(ちゅうきん);鋳込み(いこみ)
coining = コイニング
compaction/compression = 成形(せいけい);圧縮(あっしゅく)outside of metallurgy also known as “molding”
die forging/contour forging/stamp forging = 型鍛造(かたたんぞう)
electric current sintering = 通電焼結法
erosion = 腐食(ふしょく) this is more like what rust does
forging/tempering = 鍛錬(たんれん);鍛造(たんぞう);鍛え(きたえ)
grinding = 研削加工 (けんさく かこう ) this should be 研磨
heat treatment = 熱処理(ねつしょり)
hone = 研ぐ(とぐ);研ぎ澄ます(とぎすます)
honing = ホーニング
impregnate = 注ぎ込む(つぎこむ);oil impregnation = 含油(がんゆ)
induction heating = 誘導加熱(ゆうどうかねつ)
lathe = 旋盤 (せんばん)
lubrication = 潤滑(じゅんかつ);ルブリケーション;注油(ちゅうゆ);減摩(げんま)
machining = 機械加工 ( きかいかこう) ;  加工(かこう);切削(せっさく) mostly as 加工
mold (cast) = 原板(げんばん);成型(せいけい)
noise = 騒音(そうおん);usually unpleasant - 雑音(ざつおん)
press (machine) = 圧搾機(あっさくき)LMAO we just say ブレス
press (verb) = 圧する(あっする)
quench = 焼入れ(やきいれ)
sintering = 焼結(しょうけつ)
sizing = 寸法修正(すんぽうしゅうせい)again, we just say サイズ or サイジング
soldering/brazing = 鑞付け(ろうづけ) and ロウ材 for “braze (material)”
stamping = プレス加工(ぷれすかこう)
stress (on a mechanical part) = 応力(おうりょく)I get the feeling I should be using this word more often
strip (away) = 剥ぎ取る (はぎとる)
swaging = スエージング
tempering = 鍛錬(たんれん);練り(ねり)?;焼戻し(やき��どし)
torque/torsion = トルク;捩じり(ねじり)
tumbling = タンブラー  (lol)
ultra-precision machining/cutting = 超精密加工(ちょうせいみつかこう)
weld/welding = 溶接(ようせつ);溶着(ようちゃく)
vibration = 振動(しんどう);顫動(せんどう)
Products (maybe?):
appliance = 機械(きかい);アプライアンス I mean, we use 機械 to mean “machine” (noun) all the time...
ball bearings = 玉軸受け(たまじくうけ)
bevel gear = 傘歯車(かさはぐるま)
bushing = ブッシング
clutch = クラッチ
components = 部品(ぶひん);構成要素(こうせいようそ);構成分子(こうせいぶんし)
differential gear = 差動歯車(さどうはぐるま)[+装置(そうち)];デフ
gear teeth = サイクロイド歯車(さいくろいどはくるま)
planetary gear = 遊星歯車(ゆうせいはぐるまそうち)[+装置(そうち)] usually just プラネタリーギア
roller bearing = ころ軸受(ころじくうけ);ローラーベアリング
spline = 鎧板(よろいいた);スプライン
sprag (linchpin, wheel stops, sprag clutch, one-way clutch) = 輪留め(わどめ);ワンウェイクラッチ
spring = 発条(ばね)
sprocket = スプロケット
sprocket wheel = 鎖歯車(くさりはぐるま);鎖車(くさりぐるま)
spur gear = 平歯車(ひらはぐるま)I forget but probably スパーギア
Product parts/related words:
automatic transmission = オートマチックトランスミッション;自動変速機 usually “AT”
automation = オートメーション;自動化(じどうか)
burr (on a machined edge) = バリ
capacitor discharge ignition = キャパシター・ディスチャージド・イグニッション [why is it ‘discharged’ in Japanese?]
chain drive = 鎖電動(くさりでんどう)
clean room = 無塵室(むじんしつ) we call it クリーンルーム
CNC = Numerical control (?)
cutting tool (machining) =  切削工具 ( せっさくこうぐ) or usually ツール. The stuff that goes in the presses is ツーリング .n.
die (mold) = 金型(かながた)
diode = ダイオード;二極真空管
failure analysis = 失敗学(しっぱいがく)
feed hole/sprocket hole = 繰出し孔
gear train = ギアトレーン
helical gear = 斜歯歯車(はすばはぐるま);ヘリカルギア
laser = レーザー
load = 負荷(ふか)I think this meant load as in 供給
machine tool (machining) = 工作機械 ( こうさくきかい) I hate so much that they’re “machining machines” - 加工機械
magnetic field = 磁場(じば);磁場(じじょう);磁界(じかい)
milling machine = 製粉機(せいふんき);フライス盤(ばん)
powder = 粉(こな)often referred to as 原料
prototype = 原型(げんけい);祖型(そけい);プロトタイプ also 試作
transmission = 変速機(へんそくき) or often トランスミッション
Qualities:
balance = 均衡(きんこう);バランス
bevel (slanting surface) = 斜面(しゃめん);傾斜(けいしゃ);斜角(しゃかく)
brittle (fragile) = 脆い(もろい)
carbon-neutral = カーボンニュートラル
consistency = 一貫性(いっかんせい);つじつま ?;徹底(てってい)
density = 密度(みつど)?;
濃度(のうど)?;比重(ひじゅう)(specific gravity)
dimensions = 大きさ(おおきさ)?; internal dimensions = 内寸(ないすん)? should be 寸法
distortion = こじつけ;歪曲(わいきょく);ディストーション
(metal) fatigue = 金属疲労(きんぞくひろう)
geometry = 幾何学(きかがく)・幾何(きか)I think it’s probably looking for 形状
hardness = 硬度(こうど);剛性(ごうせい);硬質(こうしつ);硬さ(かたさ)
integrity = 整合性(せいごうせい)?
photovoltaic(s) = 太陽光発電(たいようこうはつでん)
proprietary = 私的(してき)?;特許(とっきょ)patented/ I think maybe 独自 as well
pore = 気孔(きこう);細孔(さいこう)
porosity = 多孔性(たこうせい);孔隙率(こうげきりつ)?;気孔(きこう)
purity (of a substance) = 純度(じゅんど)
sharp =  尖った (とがった)
ratio/proportion = 比率(ひりつ)I probably should be using that word
tolerance (electrical) = 裕度(ゆうど)most of the time it’s not electrical, it’s dimensional, and I think it’s 許容
versatility = 多芸(たげい)
Other:
cost saving = コストセービング;コスト削減(さくげん);スケールメリット HA it’s almost always “CR”
factory = 工場(こうじょう)
flange = フランジ
(the) former =  前者 (ぜんしゃ)   (vs. the latter)
integrity (trustworthiness) = 誠意(せいい)
(the) latter =  後者 (こうしゃ)
means; way; measure =  手段 ( しゅだん )
operator = 操作者(そうさしゃ)usually 作業者
preeminence (excellence, superiority) = 卓越(たくえつ)
screen = スクリーン
shop floor = 現場(げんば);生産現場(せいさんげんば)
tooling cost = 型代(かただい);型費(かたひ);金型費(かながたひ)(metal)
vendor = 業者(ぎょうしゃ);売り手(うりて)?
Abbreviations
PM = powder metallurgy
HVC = high velocity compaction
CDC = conventional die compaction
89 notes · View notes
aburakame · 6 years
Photo
Tumblr media
さてさて、みなさま、前回のクエスチョーン。 ・ 答えは出ましたか? ・ #加地学さんが使っている、とあるモノ。 ・ 現在、そのとあるモノを使っている#陶芸家 はとっても珍しい! ・ 日本では数人ほどでしょうか。 ・ #ブラックダイアモンド も呼ばれ、日本の発展には欠かせませんでした。 ・ 正解は! ・ ・ ・ ・ #石炭窯 ・ #薪窯 や#ガス窯 、灯油や電気が主流となる中で、北海道の海中から掘り出される石炭を使っているのです。 ・ 石炭で窯を焚くからこそできる、甘い風合いにご注目! ・ ・ ■■■■■■■■■■■■■■■ ・ 自然体から生まれる加地学 さんのうつわ。 本展ではなんと、1000点を超える素晴らしい作品が、北海道からやってきました! ・ ■■■■■■■■■■■■■■■ ・ 3/31(土)4/1(日)の2日間 加地学さんが油亀に在廊されます。 ・ ■■■■■■■■■■■■■■■ ・ #油亀のweb通販 にて加地学さんの作品を紹介中! http://aburakame.ocnk.net ※プロフィールより「油亀のweb通販」にお進みください ・ ■■■■■■■■■■■■■■■ ・ アートスペース油亀企画展 加地学 のうつわ展「箱船」 ・ 3/21(水・祝)→4/1(日) open11:00 close19:00 火曜日は休廊 ・ 3/31(土)4/1(日)の2日間 作家在廊いたします。 ・ www.aburakame.com ・ ・ ■■■ 作家プロフィール ■■■ ・ 加地学 /  Manabu  Kachi ( @kachimanabu1000 ) ・ 北海道虻田郡留寿都村在住。 ・ 1967年北海道に生まれる。 1991年インドへ旅し陶芸に目覚める。 1995年陶芸家 #森岡成好 氏に弟子入り。 2001年北海道留寿都村 に築窯。 ・ 「どう生きて、どう暮らすのか」 北の大地での暮らしそのものが、うつわのひとつひとつに 表情として現れています。蘭越、野幌、剣淵、留辺蘂、滝上、小樽。 北海道で採取される土を使い分け、土味をいかしたうつわを生み出します。 ・ ■■■■■■■■■■■■■■■ ・ ・ #丁寧な暮らし#北海道#焼締#焼物#アートスペース油亀#油亀#うつわ#陶芸#クラフト#ceramic#pottery#japan#coal (アートスペース 油亀)
0 notes
mugentobo · 4 years
Photo
Tumblr media Tumblr media
2020年12月19日(土)〜27日(日)まで白石市の壽丸屋敷にて第2回 東北七ケ宿焼展を開催いたします。 先日焼成した登り窯の作品と七ケ宿焼東北炭流しの新作発表、展示、販売をいたします。 ぜひお越しください。
1 note · View note
2ttf · 12 years
Text
iFontMaker - Supported Glyphs
Latin//Alphabet// ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZabcdefghijklmnopqrstuvwxyz0123456789 !"“”#$%&'‘’()*+,-./:;<=>?@[\]^_`{|}~ Latin//Accent// ¡¢£€¤¥¦§¨©ª«¬®¯°±²³´µ¶·¸¹º»¼½¾¿ÀÁÂÃÄÅÆÇÈÉÊËÌÍÎÏÐÑÒÓÔÕÖ×ØÙÚÛÜÝÞßàáâãäåæçèéêëìíîïðñòóôõö÷øùúûüýþÿ Latin//Extension 1// ĀāĂ㥹ĆćĈĉĊċČčĎďĐđĒēĔĕĖėĘęĚěĜĝĞğĠġĢģĤĥĦħĨĩĪīĬĭĮįİıIJijĴĵĶķĸĹĺĻļĽľĿŀŁłŃńŅņŇňʼnŊŋŌōŎŏŐőŒœŔŕŖŗŘřŚśŜŝŞşŠšŢţŤťŦŧŨũŪūŬŭŮůŰűŲųŴŵŶŷŸŹźŻżŽžſfffiflffifflſtst Latin//Extension 2// ƀƁƂƃƄƅƆƇƈƉƊƋƌƍƎƏƐƑƒƓƔƕƖƗƘƙƚƛƜƝƞƟƠơƢƣƤƥƦƧƨƩƪƫƬƭƮƯưƱƲƳƴƵƶƷƸƹƺƻƼƽƾƿǀǁǂǃDŽDždžLJLjljNJNjnjǍǎǏǐǑǒǓǔǕǖǗǘǙǚǛǜǝǞǟǠǡǢǣǤǥǦǧǨǩǪǫǬǭǮǯǰDZDzdzǴǵǶǷǸǹǺǻǼǽǾǿ Symbols//Web// –—‚„†‡‰‹›•…′″‾⁄℘ℑℜ™ℵ←↑→↓↔↵⇐⇑⇒⇓⇔∀∂∃∅∇∈∉∋∏∑−∗√∝∞∠∧∨∩∪∫∴∼≅≈≠≡≤≥⊂⊃⊄⊆⊇⊕⊗⊥⋅⌈⌉⌊⌋〈〉◊♠♣♥♦ Symbols//Dingbat// ✁✂✃✄✆✇✈✉✌✍✎✏✐✑✒✓✔✕✖✗✘✙✚✛✜✝✞✟✠✡✢✣✤✥✦✧✩✪✫✬✭✮✯✰✱✲✳✴✵✶✷✸✹✺✻✼✽✾✿❀❁❂❃❄❅❆❇❈❉❊❋❍❏❐❑❒❖❘❙❚❛❜❝❞❡❢❣❤❥❦❧❨❩❪❫❬❭❮❯❰❱❲❳❴❵❶❷❸❹❺❻❼❽❾❿➀➁➂➃➄➅➆➇➈➉➊➋➌➍➎➏➐➑➒➓➔➘➙➚➛➜➝➞➟➠➡➢➣➤➥➦➧➨➩➪➫➬➭➮➯➱➲➳➴➵➶➷➸➹➺➻➼➽➾ Japanese//かな// あいうえおかがきぎくぐけげこごさざしじすずせぜそぞただちぢつづてでとどなにぬねのはばぱひびぴふぶぷへべぺほぼぽまみむめもやゆよらりるれろわゐゑをんぁぃぅぇぉっゃゅょゎゔ゛゜ゝゞアイウエオカガキギクグケゲコゴサザシジスズセゼソゾタダチヂツヅテデトドナニヌネノハバパヒビピフブプヘベペホボポマミムメモ���ユヨラリルレロワヰヱヲンァィゥェォッャュョヮヴヵヶヷヸヹヺヽヾ Japanese//小学一年// 一右雨円王音下火花貝学気九休玉金空月犬見五口校左三山子四糸字耳七車手十出女小上森人水正生青夕石赤千川先早草足村大男竹中虫町天田土二日入年白八百文木本名目立力林六 Japanese//小学二年// 引羽雲園遠何科夏家歌画回会海絵外角楽活間丸岩顔汽記帰弓牛魚京強教近兄形計元言原戸古午後語工公広交光考行高黄合谷国黒今才細作算止市矢姉思紙寺自時室社弱首秋週春書少場色食心新親図数西声星晴切雪船線前組走多太体台地池知茶昼長鳥朝直通弟店点電刀冬当東答頭同道読内南肉馬売買麦半番父風分聞米歩母方北毎妹万明鳴毛門夜野友用曜来里理話 Japanese//小学三年// 悪安暗医委意育員院飲運泳駅央横屋温化荷開界階寒感漢館岸起期客究急級宮球去橋業曲局銀区苦具君係軽血決研県庫湖向幸港号根祭皿仕死使始指歯詩次事持式実写者主守取酒受州拾終習集住重宿所暑助昭消商章勝乗植申身神真深進世整昔全相送想息速族他打対待代第題炭短談着注柱丁帳調追定庭笛鉄転都度投豆島湯登等動童農波配倍箱畑発反坂板皮悲美鼻筆氷表秒病品負部服福物平返勉放味命面問役薬由油有遊予羊洋葉陽様落流旅両緑礼列練路和 Japanese//小学四年// 愛案以衣位囲胃印英栄塩億加果貨課芽改械害街各覚完官管関観願希季紀喜旗器機議求泣救給挙漁共協鏡競極訓軍郡径型景芸欠結建健験固功好候航康告差菜最材昨札刷殺察参産散残士氏史司試児治辞失借種周祝順初松笑唱焼象照賞臣信成省清静席積折節説浅戦選然争倉巣束側続卒孫帯隊達単置仲貯兆腸低底停的典伝徒努灯堂働特得毒熱念敗梅博飯飛費必票標不夫付府副粉兵別辺変便包法望牧末満未脈民無約勇要養浴利陸良料量輪類令冷例歴連老労録 Japanese//小学五〜六年// 圧移因永営衛易益液演応往桜恩可仮価河過賀快解格確額刊幹慣眼基寄規技義逆久旧居許境均禁句群経潔件券険検限現減故個護効厚耕鉱構興講混査再災妻採際在財罪雑酸賛支志枝師資飼示似識質舎謝授修述術準序招承証条状常情織職制性政勢精製税責績接設舌絶銭祖素総造像増則測属率損退貸態団断築張提程適敵統銅導徳独任燃能破犯判版比肥非備俵評貧布婦富武復複仏編弁保墓報豊防貿暴務夢迷綿輸余預容略留領異遺域宇映延沿我灰拡革閣割株干巻看簡危机貴揮疑吸供胸郷勤筋系敬警劇激穴絹権憲源厳己呼誤后孝皇紅降鋼刻穀骨困砂座済裁策冊蚕至私姿視詞誌磁射捨尺若樹収宗就衆従縦縮熟純処署諸除将傷障城蒸針仁垂推寸盛聖誠宣専泉洗染善奏窓創装層操蔵臓存尊宅担探誕段暖値宙忠著庁頂潮賃痛展討党糖届難乳認納脳派拝背肺俳班晩否批秘腹奮並陛閉片補暮宝訪亡忘棒枚幕密盟模訳郵優幼欲翌乱卵覧裏律臨朗論 Japanese//中学// 亜哀挨曖扱宛嵐依威為畏尉萎偉椅彙違維慰緯壱逸芋咽姻淫陰隠韻唄鬱畝浦詠影鋭疫悦越謁閲炎怨宴援煙猿鉛縁艶汚凹押旺欧殴翁奥憶臆虞乙俺卸穏佳苛架華菓渦嫁暇禍靴寡箇稼蚊牙瓦雅餓介戒怪拐悔皆塊楷潰壊懐諧劾崖涯慨蓋該概骸垣柿核殻郭較隔獲嚇穫岳顎掛括喝渇葛滑褐轄且釜鎌刈甘汗缶肝冠陥乾勘患貫喚堪換敢棺款閑勧寛歓監緩憾還環韓艦鑑含玩頑企伎忌奇祈軌既飢鬼亀幾棋棄毀畿輝騎宜偽欺儀戯擬犠菊吉喫詰却脚虐及丘朽臼糾嗅窮巨拒拠虚距御凶叫狂享況峡挟狭恐恭脅矯響驚仰暁凝巾斤菌琴僅緊錦謹襟吟駆惧愚偶遇隅串屈掘窟繰勲薫刑茎契恵啓掲渓蛍傾携継詣慶憬稽憩鶏迎鯨隙撃桁傑肩倹兼剣拳軒圏堅嫌献遣賢謙鍵繭顕懸幻玄弦舷股虎孤弧枯雇誇鼓錮顧互呉娯悟碁勾孔巧甲江坑抗攻更拘肯侯恒洪荒郊貢控梗喉慌硬絞項溝綱酵稿衡購乞拷剛傲豪克酷獄駒込頃昆恨婚痕紺魂墾懇沙唆詐鎖挫采砕宰栽彩斎債催塞歳載剤削柵索酢搾錯咲刹拶撮擦桟惨傘斬暫旨伺刺祉肢施恣脂紫嗣雌摯賜諮侍慈餌璽軸叱疾執湿嫉漆芝赦斜煮遮邪蛇酌釈爵寂朱狩殊珠腫趣寿呪需儒囚舟秀臭袖羞愁酬醜蹴襲汁充柔渋銃獣叔淑粛塾俊瞬旬巡盾准殉循潤遵庶緒如叙徐升召匠床抄肖尚昇沼宵症祥称渉紹訟掌晶焦硝粧詔奨詳彰憧衝償礁鐘丈冗浄剰畳壌嬢錠譲醸拭殖飾触嘱辱尻伸芯辛侵津唇娠振浸紳診寝慎審震薪刃尽迅甚陣尋腎須吹炊帥粋衰酔遂睡穂随髄枢崇据杉裾瀬是姓征斉牲凄逝婿誓請醒斥析脊隻惜戚跡籍拙窃摂仙占扇栓旋煎羨腺詮践箋潜遷薦繊鮮禅漸膳繕狙阻租措粗疎訴塑遡礎双壮荘捜挿桑掃曹曽爽喪痩葬僧遭槽踪燥霜騒藻憎贈即促捉俗賊遜汰妥唾堕惰駄耐怠胎泰堆袋逮替滞戴滝択沢卓拓託濯諾濁但脱奪棚誰丹旦胆淡嘆端綻鍛弾壇恥致遅痴稚緻畜逐蓄秩窒嫡抽衷酎鋳駐弔挑彫眺釣貼超跳徴嘲澄聴懲勅捗沈珍朕陳鎮椎墜塚漬坪爪鶴呈廷抵邸亭貞帝訂逓偵堤艇締諦泥摘滴溺迭哲徹撤添塡殿斗吐妬途渡塗賭奴怒到逃倒凍唐桃透悼盗陶塔搭棟痘筒稲踏謄藤闘騰洞胴瞳峠匿督篤凸突屯豚頓貪鈍曇丼那謎鍋軟尼弐匂虹尿妊忍寧捻粘悩濃把覇婆罵杯排廃輩培陪媒賠伯拍泊迫剝舶薄漠縛爆箸肌鉢髪伐抜罰閥氾帆汎伴畔般販斑搬煩頒範繁藩蛮盤妃彼披卑疲被扉碑罷避尾眉微膝肘匹泌姫漂苗描猫浜賓頻敏瓶扶怖附訃赴浮符普腐敷膚賦譜侮舞封伏幅覆払沸紛雰噴墳憤丙併柄塀幣弊蔽餅壁璧癖蔑偏遍哺捕舗募慕簿芳邦奉抱泡胞俸倣峰砲崩蜂飽褒縫乏忙坊妨房肪某冒剖紡傍帽貌膨謀頰朴睦僕墨撲没勃堀奔翻凡盆麻摩磨魔昧埋膜枕又抹慢漫魅岬蜜妙眠矛霧娘冥銘滅免麺茂妄盲耗猛網黙紋冶弥厄躍闇喩愉諭癒唯幽悠湧猶裕雄誘憂融与誉妖庸揚揺溶腰瘍踊窯擁謡抑沃翼拉裸羅雷頼絡酪辣濫藍欄吏痢履璃離慄柳竜粒隆硫侶虜慮了涼猟陵僚寮療瞭糧厘倫隣瑠涙累塁励戻鈴零霊隷齢麗暦劣烈裂恋廉錬呂炉賂露弄郎浪廊楼漏籠麓賄脇惑枠湾腕 Japanese//記号//  ・ー~、。〃〄々〆〇〈〉《》「」『』【】〒〓〔〕〖〗〘〙〜〝〞〟〠〡〢〣〤〥〦〧〨〩〰〳〴〵〶 Greek & Coptic//Standard// ʹ͵ͺͻͼͽ;΄΅Ά·ΈΉΊΌΎΏΐΑΒΓΔΕΖΗΘΙΚΛΜΝΞΟΠΡΣΤΥΦΧΨΩΪΫάέήίΰαβγδεζηθικλμνξοπρςστυφχψωϊϋόύώϐϑϒϓϔϕϖϚϜϞϠϢϣϤϥϦϧϨϩϪϫϬϭϮϯϰϱϲϳϴϵ϶ϷϸϹϺϻϼϽϾϿ Cyrillic//Standard// ЀЁЂЃЄЅІЇЈЉЊЋЌЍЎЏАБВГДЕЖЗИЙКЛМНОПРСТУФХЦЧШЩЪЫЬЭЮЯабвгдежзийклмнопрстуфхцчшщъыьэюяѐёђѓєѕіїјљњћќѝўџѢѣѤѥѦѧѨѩѪѫѬѭѰѱѲѳѴѵѶѷѸѹҌҍҐґҒғҖҗҘҙҚқҜҝҠҡҢңҤҥҪҫҬҭҮүҰұҲҳҴҵҶҷҸҹҺһҼҽҾҿӀӁӂӇӈӏӐӑӒӓӔӕӖӗӘәӚӛӜӝӞӟӠӡӢӣӤӥӦӧӨөӪӫӬӭӮӯӰӱӲӳӴӵӶӷӸӹӾӿ Thai//Standard// กขฃคฅฆงจฉชซฌญฎฏฐฑฒณดตถทธนบปผฝพฟภมยรฤลฦวศษสหฬอฮฯะัาำิีึืฺุู฿เแโใไๅๆ็่้๊๋์ํ๎๏๐๑๒๓๔๕๖๗๘๙๚๛
see also How to Edit a Glyph that is not listed on iFontMaker
6 notes · View notes