#焼走り熔岩流
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photofumiya · 2 years ago
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焼走り熔岩流 1732年に噴火 溶岩が流れたところが黒く固まり 今もなお植物が生えない 不思議なところ 異世界にきたみたい! #岩手 #焼走り熔岩流 #溶岩 #火山 #噴火 #天然記念物 #山 #苔 #日本 #日本一周 #日本一周中 #日本一周バイク旅 #日本一周カメラマン #旅 #journey #trip #バイク好きな人と繋がりたい #バイク乗りと繋がりたい #バイク #motorcycle #honda #cb650r #canon #eos #5dmark4 #photo #photooftheday #photographer #photography https://www.instagram.com/p/ClgalDIpUcp/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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kachoushi · 1 year ago
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各地句会報
花鳥誌 令和5年6月号
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坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
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令和5年2月2日 うづら三日の月花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
厨女も慣れたる手付き雪掻す 由季子 闇夜中裏声しきり猫の恋 喜代子 節分や内なる鬼にひそむ角 さとみ 如月の雨に煙りし寺の塔 都 風花やこの晴天の何処より 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月2日 うづら三日の月花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
山焼きの煙り静かに天昇る 喜代子 盛り上がる土ものの芽の兆しあり 由季子 古雛や女三代つゝましく 都 青き踏む館の跡や武者の影 同 日輪の底まで光り水温む 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月4日 零の会 坊城俊樹選 特選句
桃の日のSt.Luke’s Hospital 光子 パイプオルガン天上の春連れませり 順子 指を向け宙に阿弥陀の春の夢 いづみ 春の川大東京を揺蕩ひぬ 美紀 聖路加の窓ごとにある春愁 眞理子 雛菊もナースキャップも真白くて 順子 聖ルカを標としたる鳥帰る 三郎 印度へと屋根とんがりて鳥雲に 佑天 鳥雲に雛僧の足す小さき灯 千種 学僧は余寒の隅に立つてをり きみよ
岡田順子選 特選句
春陽に沈められたる石の寺 美紀 春空に放られしごと十字架も 同 春潮の嫋やかな水脈聖ルカへ 三郎 鳥雲に雛僧の足す小さき灯 千種 涅槃西風吹きだまりては魚市場 いづみ 聖路加の鐘鳴る東風の天使へと 俊樹 皆春日眩しみ堂を出で来たり 千種 桃の日のSt.Luke’s Hospital 光子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月4日 色鳥句会 坊城俊樹選 特選句
春愁の揺れてをるなりだらり帯 愛 立子忌や飯とおさいにネモフィラ猪口 勝利 春眠し指に転がす砂時計 かおり ゆらめいて見えぬ心と蜃気楼 孝子 春潮のかをり朱碗の貝ひらく 朝子 ファシズムの国とも知らず鳥帰る たかし 立子忌の卓に煙草と眼鏡かな 睦子 毛糸玉ころがりゆけば妣の影 同 わが名にもひとつTあり立子忌よ たかし 波の綺羅とほく眺めて立子の忌 かおり 灯を消してふと命惜し雛の闇 朝子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月6日 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
この空のどの方向も春日燦 和子 思ひ出はいろいろ雛の女どち 同 うららかや卒寿に恋の話など 清女 鳥帽子の小紐手をやく京雛 希 耳よりの話聞きゐる春の猫 啓子 地虫出づ空の青さに誘はれて 雪 意地を張ることもなくなり涅槃西風 泰俊
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月10日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
裏路地の古屋に見ゆる雛祭 実加 子等笑ふお国訛りの雛の客 登美子 彼岸会の約束交はし帰る僧 あけみ 筆に乗り春の子が画く富士の山 登美子 うららかな帰り道なり合唱歌 裕子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月10日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
春夕焼浜の民宿染めてをり すみ子 青粲粲空と湖面と犬ふぐり 都 水車朽ちながらも春の水音して 和子 朝東風や徒人の笛は海渡る 益恵 枝垂梅御幣の揺れの連鎖して 宇太郎 春の婚オルガン春の風踏んで 都
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月11日 枡形句会 栗林圭魚選 特選句
啓蟄やボール蹴る子は声がはり ���子 海近き山の椿の傾きて 和代 啓蟄の光を帯びし雲流る ゆう子 鳥鳴いて辛夷の甘き香降る 白陶 一人言増えたる夕べ落椿 恭子 小気味よき剪定の音小半日 多美女 一端の鋏響かせ剪定す 百合子 ふる里の椿巡りや島日和 多美女 剪定や句碑古りて景甦る 文英 剪定や高枝仰ぐ褪せデニム ゆう子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月13日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
雪吊の縄の解かれて睡り覚む 世詩明 家康公腰掛け松や地虫出づ ただし 捨鉢な女草矢を放ちけり 昭子 屋号の名一字継ぎし子入学す みす枝 花冷や耳のうしろといふ白さ 昭子 坐りゐて炬燵の膝のつつましく 世詩明 対座したき時もあるらん内裏雛 みす枝
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月13日 なかみち句会 栗林圭魚選 特選句
摘草のさそひ届きぬ山の友 ことこ 蒼天に光の礫初燕 三無 陽炎のけんけんぱあの子をつつむ あき子 朝戸風見上げる軒に初つばめ 同 摘み草や孫を忘れるひとしきり 和魚 かぎろへる海原円く足湯かな 聰 陽炎や古里に建つ祖母の家 ことこ 我家選り叉来てくれし初つばめ あき子 陽炎ひて後続ランナー足乱る のりこ 新聞を足してつみ草ひろげたり あき子 つみ草や遠くの鉄橋渡る音 史空
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月14日 萩花鳥会
熔岩の島生き長らへし藪椿 祐子 寝静まり雛の酒盛り夢の間に 健雄 田楽や子らの顔にも味噌のあと 恒雄 雑草も私も元気春日向 俊文 猫抱いてぬくぬく温し春炬燵 ゆかり 子自慢の如く語るや苗売よ 明子 雲梯を進む子揺らす春の風 美惠子
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令和5年3月15日 福井花鳥会 坊城俊樹選 特選句
雪吊りのほどけて古木悠然と 笑子 落椿きのふの雨を零しけり 希子 夜半の軒忍び歩きの猫の恋 同 立雛の袴の折り目正しくて 昭子 桃の花雛たちにそと添はせたく 同 口笛を吹いて北窓開きけり 泰俊 手のひらを少し溢るる雛あられ 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月16日 伊藤柏翠記念館句会 坊城俊樹選 特選句
雪吊の縄のゆるみに遊ぶ風 雪 奥津城の踏まねば行けぬ落椿 同 まんさくに一乗川の瀬音かな 同 よき言葉探し続ける蜷の道 すみ枝 春眠の赤児そのまま掌から手へ 同 足裏に土のぬくもり鍬を打つ 真喜栄 強東風の結界石や光照寺 ただし 裸木に降りかかる雨黒かりし 世詩明
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月17日 さきたま花鳥句会
春雨に黙し古刹の花頭窓 月惑 震災の地に鎮魂の東風よ吹け 一馬 春昼や女房のうつす生あくび 八草 ととのへし畝に足跡朝雲雀 裕章 路地裏の暗きにありて花ミモザ ふゆ子 薄氷や経過観察てふ不安 とし江 拾ひよむ碑文のかすれ桜東風 ふじ穂 水温む雑魚の水輪の目まぐるし 孝江 薄氷の息づき一縷の水流る 康子 二月尽パンダ見送る人の波 恵美子 ほろ苦き野草の多き春の膳 みのり 梅園に苔むし読めぬ虚子の句碑 彩香 強東風老いてペダルの重くなり 静子 鉛筆はBがほどよき春半ば 良江
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令和5年3月19日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
一族の閼伽桶さげて彼岸寺 芙佐子 隠沼に蝌蚪のかたまり蠢きぬ 幸風 セスナ機の音高くして地虫出づ 月惑 この山の確と菫の一処 炳子 石仏に散華あまねく藪椿 要 年尾とはやはらかき音すみれ草 圭魚 茎立の一隅暗き室の墓 千種 春塵の襞嫋やかに観世音 三無
栗林圭魚選 特選句
ビル影の遠く退く桜東風 秋尚 古巣かけメタセコイアの歪みなし 千種 寄せ墓の天明亨保花あけび 同 色を詰め葉の艶重ね紅椿 秋尚 ひとつづつよぢれ戻して芽吹きけり 同 信号の変り目走る木の芽風 眞理子 助六の弁当買うて花人に 千種
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月21日 鯖江花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
元三大師夢のお告げの二日灸 雪 新しき雪夜の恋に雪女 同 恋てふも一夜限りを雪女 同 懐手もつともらしく頷けり 昭子 石庭に音立て椿落ちにけり 同 雛簞笥何を隠すや鍵かけて 同 貸杖の竹の軽さや涅槃西風 ただし 石どれも仏に見えて草陽炎 同 泰澄の霊山楚々と入彼岸 一涓 制服も夢も大なり入学児 すみ枝 露天湯に女三人木の葉髪 世詩明 歩きつつ散る現世の花吹雪 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月26日 月例会 坊城俊樹選 特選句
門出祝ぐ花の雨とてももいろに はるか 花色の着物纏ひて卒業す 慶月 街の雨花の愁ひの透き通り 千種 蹄の音木霊となりて散る桜 政江 フランス語のやうにうなじへ花の雨 緋路 大屋根をすべりて花の雨となる 要 花屑へまた一片の加はりぬ 緋路 永き日のながき雨垂れ見て眠し 光子 宮裏��桜の老いてゆくところ 要
岡田順子選 特選句
金色の錠花冷えのライオン舎 緋路 漆黒の幹より出づる花白し 俊樹 白々と老桜濡るる車寄せ 要 花揺らし雨のつらぬく九段坂 はるか 漆黒の合羽のなかに桜守 光子 花の夜へ琴並べある神楽殿 はるか 春雨や無色無音の神の池 月惑
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月 九州花鳥会 坊城俊樹選 特選句
今昔の小川にしのぶ蜆かな 成子 薔薇の芽の赤きは女王の予兆 ひとみ 潮こぼしながら蜆の量らるる 朝子 餌もらふ鯉をやつかみ亀の鳴く 勝利 突きあげし拳の中も春の土 かおり 持つ傘をささぬ少年花菜雨 ひとみ 涅槃西風母も真砂女も西方へ 孝子 亀の鳴く湖畔のふたり不貞だと 勝利 口紅は使はれぬまま蝶の昼 喜和 長靴の子はまつすぐに春泥へ ひとみ パグ犬と内緒のはなし菫草 愛 息詰めて桜吹雪を抜けにけり 孝子 ふと涙こぼれてきたる桜かな 光子 健やかな地球の匂ひ春の草 朝子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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image-weaver · 6 years ago
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ed. from the everworld
バルナバーシュは夢を見ていた。かれは夜の海のせせらぐ柔らかな砂浜にうつぶせており、身を起こすと、あたりを見わたし、ここがたしかに故国ゲルダット――その十の都市のひとつ、拝火の街ジルヴァの西に続く、〈竜域の海〉に臨む〈月と海の浜〉であることが、妙にさえざえとした頭ですばやく把握できた。
身に着けている衣服は、寄せ手の隠密として囚われていたジルヴァの大聖堂から逃げのびてきた時のままで、厚手のくたびれた濡羽色の外套のほかは、皮製の防具を最低限に取り合わせた軽装のみだった。かれは大聖堂の地下で、ジルヴァの現在の監督者であるカレルから手酷い拷問を受けていたが、セニサの手引きのおかげで脱走できたのだった。そして無力と絶望のなか、ほうほうのていでこの海岸までたどりついた。かつて愛しあったセニサと逍遥し、口づけを交わしたこの場所に。
(あれから、私は……)
無意識に内隠しへのばされた手が懐中時計をつかみ、取りだして、細やかな意匠のほどこされた金の上蓋を開いた。特殊な動力源が発する永久的なエネルギーを得ながら、針は白磁色の文字盤のなかで規則正しく時を刻んでいる。時計は何も語らない――そのことに得体の知れない喪失感が身裡を這いあがり、バルナバーシュは立ちくらみのような激しい眩暈に襲われた。この時計に、大切ななにかがあったはずだ。思い出そうとしても頭のなかに深い霧がかかり、身もだえしかできない己れがひどくやるせない。
離れたところに、肩掛けの荷が砂にまみれて転がっているのが見えた。手がかりをもとめて開くと、魔術の助けとなる秘薬やわずかな食糧が散乱するなかで、まったく覚えのない、未知の材質からなる金属塊が異様な存在感を放っていた。
手に取ると、それは機械仕掛けで動く右腕のようで、強い力によって――おそらく斧のような武器で斬り飛ばしたあとが断面にみてとれた。バルナバーシュは知らず息をのみ、あえぎつつ額をおさえた。頭蓋の最奥がどくどくと痛み、これは絶対に手放してはならないのだと甲高く警鐘を発している。由来など分からなかったが、霊次元に通ずる魔術師であるかれは、この感覚の訴えをひとまず信じることにした。荷を背負い、砂をはらって立ち上がると、切り立った崖の上に暗鬱とそびえるジルヴァの中心街を見あげた。街中から上がる無数の火の手が大聖堂の尖塔の数々を燃え立たせるように照らし、戦さがすでに佳境にあるのを伝えている。バルナバーシュは戦慄した。
「セニサ……!」
ジルヴァの本丸であるはずの大聖堂をさして、砂に足をとられつつもバルナバーシュは駆けだした。すでに崩れかけ、あまたの窓から火を噴く街路につづく西門からは入らず、自分が来た道――セニサの案内でそこから逃がされた、大聖堂の内部につながる隠し通路へと引きかえす。
通路は大聖堂の真下――ジルヴァの街のはるか崖下にあり、海に流れ出ている数ある水路のひとつだった。バルナバーシュは躊躇なく暗く湿ってよどむ水路を突きすすみ、横道に入って腐食しかけた扉を蹴りやぶり、崖の内部に掘られた石造りの長い螺旋階段をとばしとばし駆けのぼった。不思議と疲労はつのらず、胸にある懐中時計が一秒を刻むごとに活力を与えてくれるような潜在力のみなぎりを覚え、勢いはむしろいや増すかにも感じられた。
最後の段を踏みこえ、石壁に似せた重い扉を押し開くと、大聖堂のいまは使われていない、木箱やがらくたの積み置かれた暗い小部屋のひとつに出た。セニサ��地下牢から導かれ、そして別れた場所だった。逃走のとき、振りむいて最後に見たセニサは、彼女の行動を不審に感じたカレルの配下に見とがめられ、いずこかへ連れていかれるところだった。自分が逃げおおせたことはすんでのところで知られていないはずだが、彼女が心を読む魔術を会得したカレルの尋問を受ければ終わりだ。今度こそ、裏切り者としての末路――ひと思いには殺されず、いまわしい禁術の数々によって生きながら魂の業苦を受け、永遠に死によって解き放たれることのない悲運がセニサにもたらされてしまう。急がねばならない。
バルナバーシュは耳をすまして部屋の外をうかがった。くぐもってはいるが、廊下からは無数の戛然たる剣戟や、入りみだれる突喊と悲鳴、調度品が燃え落ち、破壊される音、壁が崩れる轟音が混沌と聞こえてくる。大聖堂は攻め入られており、なにを相手に戦っているのかはすぐに分かった。〈オールドクロウ〉の家門の軍勢だ。バルナバーシュ家は〈オールドクロウ〉の遠い傍系であり、代々が住む屋敷も、かれらの管轄である橋梁の街、ウィルミギリアにある。屋敷とそこに住む二人の使用人の安全を保障されるかわりに、おそらくは最後の当主となるセインオラン=エルザ・バルナバーシュは、命を受けてジルヴァの街に隠密として潜入していた。その任はまっとうできなかったが、〈オールドクロウ〉は長い歴史において何事にも中立をつらぬきつつも、唯一、時の浅からぬ同盟と不即不離の友誼が息づいていた拝火の街ジルヴァがカレルの支配によって穢れ、暗黒に落とされたことを知ると、義を果たすためついに出兵を決めたのだった。
バルナバーシュは、〈オールドクロウ〉の優勢を確信して廊下に飛び出したが、目の前で繰り広げられているのは酸鼻をきわめた地獄の有りさまだった。廊下や中庭では、多足の巨大な鰐や、複数のあぎとが張りつく不定形の黒い生物、無数の顔と槍をかいこむ腕がたえず浮かびあがる赤黒い肉塊などのおぞましい魔物の群れがひしめいて、〈オールドクロウ〉の戦士や魔術師らともみ合いになり、頭から次々と喰らってはかみ砕き、肉や骨がつぶされる聞くに堪えない音と理性あるものたちの断末魔を響かせていた。禁術を用いて召喚されたに違いないが、この大群のためにどれだけの生贄の血肉と魂、そして理解を絶する儀式が必要とされたのかは想像すらもしたくなかった。また、その多くが静寂を愛するジルヴァの罪なき住民たちであろうことも。
「バルナバーシュ!」
声がしたほうを振りむくと、〈オールドクロウ〉の家門の次男である豊かな黒髭をたくわえた男――名をハヴェルという――が、甲冑を鳴らしながら駆け寄ってくるところだった。直接、バルナバーシュに諜報を下知したのもこの者である。かれは優れた魔法剣士であ��、右手には金の魔法的装飾が美々しいルーンソードが握られていたが、薄青く光る刃や刻まれたルーンにはいましも浴びた熱い鮮血がしたたっていた。
「おぬしが捕らえられたと聞いて、もう死んでいるものと思っていたぞ。我らはカレルの配下や、その後ろ盾である〈不言の騎士〉の増援と戦っていたのだが、きゃつら突然、苦しみだしたかと思えば、体がふくれ、あのような魔物に成り下がってしまったわ。いまさらだが世も末よ……我々は禁術などに手は出さんが、ゆえに成すすべも残されていないだろう。国は終わりだ」 「かもしれんな。魔術に善悪などなく――暴走するヒトの心こそが悪となり怪物となって、かような禁術をも生んでしまう。だが国が終わろうとも、私たちはまだ生きている。そして、あなたがた〈オールドクロウ〉は最後の砦なんだ。いまこそ、かつてゲルダットを興した十賢者のなかでも最高とうたわれた智者の血を継ぐ者たちとして、生きようとする人々の灯火となってくれ。頼む」 「忘れられては困るが、バルナバーシュ家もその血の継承者だ。どれほど遠かろうともな。して、おぬしはどうする。我らは撤退しつつあるが、ここで戦うのか?」 「やらねばならないことがある。セニサがまだ生きている」
そのとき、言葉を交わすふたりに一体の鰐の魔物が、のたうち、床に折り重なった死体を踏み荒らしながら突進してきた。二人は左右にさけてやり過ごし、バルナバーシュは腰に差した剣を抜き放つと、足をとめた鰐の背へ、尾からとぶように駆けあがって太い首根に刃を突き込んだ。自分が持ちえないはずの高い判断力や身体能力とともに、バルナバーシュはそこではじめて、手に持つ武器がただのありふれた剣ではなく、魔銀から鍛えられた業物であるのを知り、銀の薄刃は大気を鋭く切り裂けるほどに軽く、切っ先は鰐の異次元の物質からなるいびつな鱗を乳酪かなにかのようにたやすく貫いた。血管のように精密に、かつ生物的に張りめぐらした魔術回路によって、魔力を通わせつつ驚くほど自分の手に馴染むものだったが、これをいつ手に入れたのかが思い出せず、混乱したわずかな隙にバルナバーシュは暴れる鰐の背から振りおとされてしまった。うめきつつハヴェルに助け起こされ、ルーンソードを構えた彼に脇へと押しやられた。
「さっさと行け。そしてセニサ殿を助けてこい」
バルナバーシュは指揮官たるハヴェルにその場を任せると、ヒトと魔物が殺戮に熱狂する阿鼻叫喚の渦中を駆け、死体と血だまりの海を泳ぎ抜けるようにして石の回廊を突き進んだ。中庭から望む空では赤く脈打ちながら膨張した月が、うごめく紅炎を幾筋も発しながら天頂に��どまり、いまこの地が現世と異界をつなぐ巨大な門と化している証左をまざまざとあらわしている。バルナバーシュは大聖堂内部の道すじを正確に把握していた。若かりしころに魔術と学問の研鑽に励み、学友のセニサと青春を謳歌した愛すべき地ゆえに。大聖堂は本堂である大伽藍の周辺をさまざまな施設が囲い、入り組んでおり、有事には砦としても機能する。バルナバーシュは本堂をさして向かっていた。
やがて地獄を抜け、ヒトも魔物の姿もなくなって、聞こえるのは自分の息づかいだけとなりつつあった。本堂へ続く廊下はしんと静かで奇妙に気配もなかったが、その理由を考えているひまなどなく、ひたすら走り、ついに百フィートを超える高さの天井をもつ大伽藍にたどりついた。翼廊には建国の祖である十賢者を描いたステンドグラスがそびえ、背後には巨大な薔薇窓が輝いていたが、赤い月の投げかける光がすべてを血のごとき真紅に染めあげていた。連なる長椅子の濃い影のなかからいくつもの闇がわきあがり、人の形をなして這い出ると身をひきつらせながらバルナバーシュに殺到したが、かれは果敢に銀剣を鞘走らせ、敵の喉元を突き、首を宙にとばし、また振るわれた闇色の刃をはっしと受け止めつつ防御を切りくずしてその囲いを破っていった。
「セニサ!」
最奥に設えた石造りの祭壇には、求めていた女性が灰色の長衣を着せられた姿でぐったりと横たえられ、その前にはカレルが――顔の右半分を残して肉体のほとんどが溶け崩れ、ふくれあがり、繊維のように無数の触手や肉の細いすじがねじれながら波打つ異形となりはてた男が立っていた。かれはバルナバーシュの姿をみとめたが、かまわずに、くぐもった笑いをもらしながらセニサを取りこもうと腕だったもの――青と緑の宝石におおわれた触手の一本をのばしてゆく。カレルは理性をとどめながらも肉体そのものが異次元の一部と同化し、門の役目となって、彼女を混沌のただなかへと連れ去ろうとしているのだ。バルナバーシュは絶叫しながら、銀剣とともに大伽藍の祭壇へ駆けていく。近づくにつれ、カレルは肉体のあらゆる節々と裂け目から、この世のものではない光炎を噴き出し、みだりがましくも激しい様々な色相をまたたかせ、ゆがみ、ひしめき、抑制のきかぬ痴れきった力の波動を放ってバルナバーシュを押しかえそうとした。黄緑の熔岩があふれて泡だち、強烈に移りゆく奔流のなかで怪鳥めいた哄笑をあげ、己れを神だと驕った者の末路を見せつけながらも、カレルはいまもって禁術を自在にあやつり、セニサを、そしてジルヴァの街をも呑みこむべく異界の領域を拡げる古代の呪文を低く��ぶやきはじめた――カレル、そして禁術に手を染めたものらが永遠と信じたかたち、完全だと思い描いた世界を手に入れるために。
バルナバーシュが永続的に放たれる波動に銀剣の切っ先を差しむけると、霊圧を切り裂くことができたが、それでも前進は困難なものだった。だが、セニサに魔手が巻きつき、門となったカレルのなかへ引き込まれつつあるのを目にしたとき、胸元から青白い光が差し、突如として白熱した! すさまじい力が流れ込んできて、横溢するバルナバーシュの肉体と精神は耐えきれず咆哮し、まばゆい魔力の青い光を剣から放ちながら床を蹴った。一足飛びに祭壇に躍りかかり、艶美な石に守られた触手を目にもとまらぬ剣速で断ち、宙高くへ斬り飛ばした。そして驚愕するカレルの、心臓と思しき肉塊のひだのなかへ銀剣を突き入れる。そのまま両手で柄を握りこみ、触手や肉のすじを引き裂きながら斬り上げてカレルの頭部を中心から両断した。カレルは自らの重みに潰れるようにして崩れ落ちたが、いまだ繋がったままの異次元のロジックに生かされているのか、身の毛もよだつ異形の悲鳴をあげながらのたうっていた。バルナバーシュはその姿に同情こそすれ、悪心や嫌悪を覚えることはなかった。
「すまない、カレル……」
まだ目を閉じて眠るセニサに息があり、異常がないのを確かめると、バルナバーシュは彼女を抱きあげて急ぎ大伽藍を脱した。もはや制御のきかなくなったカレルの肉体からは、異次元の際限なきゆがみ――現次元には抑えきれぬ未知のロジック――があふれ続けており、その先触れにさらされたあらゆる物体は変質し、カレルと同じようにねじれてのたうち、でたらめに様々な生命が生まれ、数分ともたず息絶えて腐り、甘い熱を発するおびただしい死骸の海をなしていった。そうしてゆがめられたジルヴァの大聖堂が、灯台たる尖塔が、灰色の静寂の街と、そのかけがえのない歴史のシンボル――目に見えぬ象徴的な存在――が、儚いまぼろしだったかのように崩壊していく。跡形もなく。ふたたび隠し通路を抜けて、〈月と海の浜〉まで避難したバルナバーシュは、セニサを砂浜に横たえながら、火勢の増したジルヴァの街が巨大な葬送のなかで燃えて灰に帰していくのを茫然と眺めていた。愛おしく、懐かしきものへの憧憬のように。
ゲルダットという国は遠からず終わりを告げるだろう。十の都市のうち、八つはいまだ禁術に酔いしれ、一つはいま眼前で灰となり、残された一つだけが小さな光の欠片――希望の寄る辺だった。〈オールドクロウ〉の家門が治める、ゲルダット最西端の都市、ウィルミギリアなる土地だ。西方の多民族国家、ハンターレクとの交易が盛んで外交政治に長けた都市だが、このままゲルダットが異界の力にあふれた魔境と化せば、ハンターレクへと吸収されていくのかもしれない。それでも、ウィルミギリアには様々な可能性が残されている。バルナバーシュ家の屋敷も無事に守られていることだろう。
馬も船もない。街道は野盗が目を光らせているので危険だ。セニサを背負ってウィルミギリアへ向かうためにも、いまは休まねばならなかった。あるいは目覚めるまで待つのがいいのだろうが、あの葬送の光景を彼女が見てしまったら、という不安がバルナバーシュの心中でまさっており、可能なかぎりジルヴァからは離れておきたかった。ジルヴァの街を治めつづけた家門〈灰の乙女〉の直系たるセニサもまた、街へとってかえし、ともに灰になろうとするのではないかと、その彼女を果たして私に止められるのだろうかと、バルナバーシュはひとり苦悶しつづけた。あらゆる秘密と呪いが海底に眠るとうたわれる〈月と海の浜〉の、寄せては返す波の音楽的な音を聴きながら。異界とのつながりが断たれた月は、もとの真珠のごときゆたかな色あわいを取りもどし、ひとつの終わりと始まりの解放を穏やかに静観していた。
白地のカーテンが初夏のそよ風に揺れ、なにものかの訪れと錯覚した意識が机でまどろんでいた頭をもたげさせたが、目を巡らせた狭い書斎には自分以外の者はだれもいなかった。心地のよい昼下がりだった。絨毯のない板張りの床も、乳白色のやわらかな左官壁も、また棚や調度品も簡素な一室だったが、父の代から長年仕えてくれた使用人が亡くなるとともに離れたウィルミギリアの屋敷よりも風通しはよい。あのあらまほしき思い出の残る家から去るのは心を焦がすばかりだった。だが、もうひとりの――みずからとさして歳の変わらぬ女性使用人がいとまを得ると、そこにささやかに住まい、いまは屋敷とともに思い出を守ってくれている。それは彼女自身の願いや意思だったが、やるべきことを終えたあかつきには、家族を連れていつでも帰ってきてよいのだとも言ってくれた。
扉がほとほとと叩かれ、ひとりの女性が部屋をおとずれた。長い銀灰の髪を編んで束ね、薄手��白いチュニックと藍色のスカートを爽やかにまとったセニサだった。あの美しかった灰色の長衣の姿は、ジルヴァの街が失われた日から一度も目にしていない。思い出してしまうのだろうかと思うと心苦しかった。
セニサは薬草茶の器を載せた盆を机におくと、そこに広げられている図面をしばらく一心に見つめていた。
「これが、あなたの描く未来なのね」
私の肩に手を置きながら、ものやわらかに彼女は言った。うなずき、私はそばにあった機工の残骸――あの日、荷物に入っていた見知らぬ機械仕掛けの腕――を手に取り、ためつすがめつ眺めてみる。そして窓の外へ目をやった。あれから十年の歳月が流れた……。ゲルダットという国は消え、その大地もまた各都市とつながった異次元からあふれだした力によって変容し、人跡は失われ、岩の多い野ばかりが広がるだけの辺境と変わり果ててしまった。太古の���山がふたたび目覚め、火を噴き上げ、おびただしく氾濫する熔岩によって大陸そのものを作り変えられたかのようだった。三千年以上も昔、神の怒りに触れて滅びた北方大陸より生き残りを率い、新天地を求めて〈竜域の海〉を越えてきた十賢者がここに叡智の小国を興したのだが、それ以前の支配者のない自然に立ち返ったのだ。東西それぞれの隣国であるハンターレクとミラの主導者たちは、ゲルダットが滅びたのちも魔術によって呪われた地として近づこうとはしなかった。しかし恐れ知らずの有志たちは、新たな土地、新たな富というまだ見ぬ夢をたずさえて、開拓に乗りだしはじめている。私たち二人もそのさなかにあった。
私とセニサは、開拓者の村で読み書きや様々な知識を伝える教師として、また有事の相談役として働いている。このまっさらな天地に流れてきた開拓民の多くは、ハンターレクやミラで貧困に苦しみ、またある者は迫害を受けて暮らし、教養を持つことの許されなかった境遇にあった。知識の伝授は、ここから長い時をかけて発展し、かれらとその未来を守る鎧ともなるだろう。
私はその暮らしのかたわら、開墾や土木を助ける機械仕掛けの自動人形の研究をしている。魔術で生み出せる自立式の泥人形、ゴーレムでもこなせるはずだが、いまは魔術に頼らずともすむ道も探さねばならないと考えるようになった。
(悪を滅ぼすのではない。悪を善に変える――それが過去をすら償い、みずからの手で運命を編みだす技となるのだろう)
私には、無知――怒りと恐れによって多くの書を焼きはらった悪がある。カレルを殺さざるをえなかった悪も。このゼロからの出発は、長い道のりとなるだろう。
開拓者たちが作物の世話を終え、切り株に腰かけて談笑している屋外へと放った目を、手に持った機械仕掛けの腕にもどす。腕は人体を模して精密かつ柔軟に作られ、もし本体に繋がっていたなら完璧とも言えるはたらきで動いていたのであろう。どこか遠い国から流れ着いたのだろうか――しかし漠然とだが、この腕は手放してはならないものだと、いまでも感じている。守護、約束、呼びかけ、絆、思い出、夢……あの〈月と海の浜〉の水底から唯一、引き揚げられた甘くも苦い秘密、あるいは呪いの側面を持った愛。人知の及ばぬ遠いかなたの不可避のロジックによって私に結びつけられ、次元さえ越えてきたのかもしれなかった。
「セイン。これはあなたの懐中時計なの?」
セニサが図面をさして尋ねてきた。自動人形の核となるエネルギー源として、懐中時計とその動力の結晶体が役立ちそうだった。だがそれ以上に、この時計をこの子に、私の夢にこそ託したいと考えていた。そう伝えると、セニサはうなずきで同意を表した。
「それでも、私は託��だけだ。何を選ぶのかは、この子に任せたい。世界を作り出すのは、その時代を生きる者たちなのだから」
青く晴れ渡った天空を見上げ、思いを馳せた。過去、現在、未来の連なり――そしてあるひとつの象徴へと。はるかなる彼方にそびえる大樹の豊かな枝葉のさざめきが、空を往く風によぎっていった。
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carguytimes · 7 years ago
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クルマで行ける紅葉スポット東北編(八幡平)【車中泊女子の全国縦断記】
クルマで行ける紅葉スポット東北編・その2は、岩手県と秋田県にまたがる八幡平国立公園、【八幡平アスピーテライン】をドライブします。 アスピーテとは、楯状火山のことを意味します。八幡平は雄大な火山、そして火山といえば温泉も豊富です。 八幡平アスピーテラインは、岩手県・八幡平御在所地区から秋田県・トロコ温泉まで、全長約27kmにおよび八幡平を横断するドライブウェイです。天候によっては10月から夜間閉鎖される日もあり、11月から翌4月までは冬期閉鎖となります。 東北自動車道 西根ICで降り、道の駅【にしね】から約6kmほどで国指定特別天然記念物【焼走り(やけはしり)溶岩流】が広がっています。 享保4年(1719年)正月、岩手山噴火の際東側の谷口から噴出した熔岩流が長さ約4km、幅1.5kmにもわたってダイナミックな風景を今に残すジオサイトです。荒涼とした大地の正面に見える岩手山が、この時期だけはうっすらと赤く色づきます。 東北自動車道 松尾八幡平ICで降りれば【松尾八幡平ビジターセンター】があり、そこを過ぎればもう【八幡平アスピーテライン】のはじまりです。 御在所にも駐車場とトイレがあります。そこから【御在所湿原】を廻る御在所沼遊歩道で、赤沼までトレッキング。赤沼は水に含まれた酸化鉄で沼面の色が変化するため「五色沼」とも呼ばれています。片道約25分です。 【源太岩展望台】を過ぎ、道を挟んで茶臼岳の向かい側あたりに【熊沼】が見えます。名所・展望所には駐車場があるので立ち寄りやすいのもおススメのひとつ。 【見返り峠】にある【八幡平山頂レストハウス】で休憩。駐車料500円。実はこのルートで行くと500mほど手前左側に無料駐車場があります。 ここを起点としたトレッキングコース(八幡沼・ガマ沼展望台コース 約60分・往復1.8km)は手軽に登山が楽しめるとあってファミリーにも人気です。 レストハウス駐車場の脇にある展望台からの眺めも素晴らしいです! 昼食は、レストランで【源太カレー】を。山に来ると何故かカレーが食べたくなります。牛スジを柔らかく煮込んだ、スパイシーなカレーです。 ちなみに「八幡平」の名の由来は、延暦16年(793年)、征夷大将軍・坂上田村麻呂がここを訪れた際に美しい景色に感動し、���幡大菩薩に感謝をこめて「八幡平」と名づけたそうです。「源太」というのは、坂上田村麻呂の家来で源太忠義、源太忠春 兄弟のこと。八幡平には「源太岩」「源太ヶ岳」「源太森」など源太と名のつく場所が点在しています。 見返り峠は岩手県と秋田県の県境。【八幡平樹海ライン】で松川温泉方面に南下して松尾八幡平ICへ戻るルートならじゅうぶん日帰り可能ですが今回は、そのまま秋田県側へ。 源泉が3つもあるという【蒸(ふ)けの湯】、硫黄の匂いとともに、あちこちから湯気が立ち上っています。いい雰囲気!駐車場にトイレもありました。温泉施設はかなりオープンで、男/女湯の小屋もあったけど丸見えのところも。 蒸けの湯からわずか1kmほどで、今度は【後生掛(ごしょうがけ)温泉】があります。アスピーテライン沿いは温泉の宝庫!あちこちから硫黄の匂いとともに蒸気があがっています。 後生掛温泉から【後生掛自然研究路】が整備されています。一周約40分。日本一の泥火山や大湯沼を間近に見ることができ、ゴーっという噴気の音、野鳥の声、大地の息吹が感じられます。 温泉と言えば定番の温泉たまご、途中の【しゃくなげ茶屋】でだけ「半熟」黒たまごを販売してるんです。しかも1個60円とリーズナブル! 半熟だと翌日までしか保たないので、2個で我慢。 後生掛自然研究路から大沼自然研究路まで遊歩道で繋がっているのですが、今回はクルマで約1km走って【八幡平ビジターセンター】に駐車し、目の前に広がる【大沼】を一周する散策コースを歩きます。 ゆっくり廻ると1時間くらいかかってしまうので、ポイントだけおさえたいなら半時計回りに行くと5〜10分ほどで写真の光景が見られます。 時間があるなら、国道341号線に出て【玉川温泉】へも訪れてみてください。紅葉シーズンじゃなくても週末となれば満車確実(県営玉川園地駐車場100円)なので、【ビジターセンター】もしくは【ブナ森駐車場】から徒歩が無難です。 ビジターセンターからは徒歩約10分、ブナ森駐車場からは徒歩約15分です。わたしはビジターセンターから歩いて行きましたが、その道すがらも紅葉が綺麗でしたよ。 紅葉のピークは一週間程度といわれます。また、強風などで葉っぱがこすられてしまうと赤くならずに茶色く枯れてしまうので、毎年同じようにはならないのです。 今だけしか見られない紅葉を堪能しに、お出かけください。 (松本しう周己) あわせて読みたい * 約20万本の彼岸花が埋め尽くす七ツ森古墳群へ急げ(大分県)【車中泊女子の全国縦断記】 * 旅の楽しみのひとつ、マンホール蓋のデザインから見えるもの・東京編【車中泊女子の全国縦断記】 * 木製ガードレールにアニメコラボのご当地ナンバープレート…プラスアルファが楽しめる道の駅・箱根峠(神奈川県)【車中泊女子の全国縦断記】 * クルマで行ける紅葉スポット・東北編(八甲田・十和田湖)【車中泊女子の全国縦断記】 * 高梨沙羅選手を育てた!? 「ラーメン日本一」を宣言する町でラーメン食べ歩き!【車中泊女子の全国縦断記】 http://dlvr.it/PqmCLk
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japanthebeautiful · 8 years ago
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Yakehashiri Lava Flow - Iwate - 焼走り熔岩流
http://www.tokyostreetview.com/yakehashiri-lava-flow/
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kachoushi · 3 years ago
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星辰選集
花鳥誌 令和4年1月号
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令和3年10月号の掲載句より再選
坊城俊樹選
この星辰選集は、私が各月の掲載句の中で、雑詠選・撰集選・さいかち集の成績などに関係なく、改めて俳句としての価値が優れていると判断したものを再度選句したものです。 言わば、その号における珠玉の俳句ということになります。
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森の翳負ひたる二人静かな 栗林 圭魚 寂として東の大河明易き 渡辺 美穂 籐椅子に虚子の影置く鹿野山 小川 笙力 涼しさや一重まぶたと長き指 上嶋 昭子 ゲルニカの炎のやうに薔薇果つる 野口 孝子 梅雨寒し眼を持たぬ深海魚 沢井 真弓 二枚目の女郎蜘蛛なる夏芝居 斉藤 いづみ 触るるもの青に変へゆく梅雨の蝶 栗原 和子 万緑や遺跡の底に笛の音 山﨑 久子 しぶき上げ滝壺に水沸騰す 山崎 肆子
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蟬時雨ひとり遠くへ来たやうな 大和田 博道 秋の夜いつしか君の生返事 伊藤 ひとみ 梅雨空へ九段会館高く高く 辻 梓渕 蛍川への足取りとなつてゐる 馬場 省吾 アイスキャンデー食ふ子とそれを見てゐる子 田丸 千種 風鈴や木挽町しか知らぬ風 岡田 順子 サングラス白洲正子の朝帰り 有馬 幸月 夏潮に仏蘭西からの帆を張りて 中里 三句 さやうならたつた五音の梅雨送り 渡辺 幸子 父の日の父と偲びぬ母のこと 田上 喜和
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浴衣来て春ちやん秋ちやん三姉妹 荒舩 青嶺 風は髪波は跣足と戯れて 譽田 若菜 海底の岩屋に入りし鮑海女 進士 里昇 運命の流るるままに夕焼けて 久保 光子 反対の車窓にばかり雲の峰 柴田 貴薫 蚊帳の中御伽草子を語る祖母 田辺 て津子 やうやくに楽屋貰ひて夏暖簾 加納 佑天 直木賞芥川賞なめくぢり 河野 公世 草刈の後はのつぺらぼうの午後 池松 伸子 採血の針よく通る薄暑かな 中山 昭子
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寄する波と遊ぶ素跣のまぶしくて 藤田 克弘 藍浴衣横顔ばかり流す川 永野 佐和 夏帽子どちらが姉か妹か 阿部 ひろし 蟻の道細く営々たる無音 尾田 美智子 梅雨じめる下乗の玉砂利を踏みて 下野 美智子 滝壺や太古の熔岩を底に秘め 舟久保 安子 サーフィンの店十薬の陸に立つ 髙橋 晁史 階に蛞蝓のあと雨意の濃き 秋吉 芙佐子 縄文へ吸ひこまれゆくサンドレス 大江 三郎 万緑や黄金の鯉水しぶき 幡生 啓子
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大池の雲に休んでゐる金魚 髙間 ヨシヱ 生きるとは我れも思考やチンアナゴ 蟹江 紅水 雷鳴は大夕焼けの露払ひ 和田 久鼓 水平線きらきら光り海開き 末政 千代子 梅雨の日の事情も知らず万歩計 平澤 蕉 香水に和服姿に覚えあり 小林 敏朗 八月の海に降りゆく足の裏 大村 八重子 雨風の鉄砲百合に容赦なく 岡田 圭子 歯並びのきれいな人や西瓜食ぶ 岩田 好松 白絣こぞの名残の畳皺 松雪 耿子
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さりげ無く団扇の風を送る恋 八木 惠津 万緑に森羅万象沸きにけり 有川 公子 裏木戸の紫陽花に身を細くして 田原 悦子 開け放つ百年の蔵夏燕 古川 時江 高倉健見し昂りに明易し 奥 清女 埒も無き焼酎談義酔ふほどに 杉原 久美子 虚子堂を出て栴檀の日の高し 浅川 走帆 干物干す梅雨の晴間を突堤に 富田 みな子
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kachoushi · 5 years ago
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5月の各地句会報
花鳥誌 令和元年8月号
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坊城坊城選
栗林圭魚選 岡田順子選 吉岡乱水選
平成31年5月4日 零の会 俊樹選
百合開ききらずを供へ慰霊堂 和子 戦とは全てを熔かし切つて初夏 梓渕 更衣まはしは長く干されをり 佑天 若葉風奈落のごとき土俵へと 美佐子 北斎の生魂さがす聖五月 公世 廻し干す力士敲きに水打ちて 順子 熔塊へ現の野辺の花咲きぬ 瑠璃 慰霊堂の尖頭の上の夏の雲 和子 椎の花匂ふ劫火の記憶へと ゆう子 戦災の鉄のかたまり風光る 美佐子 青白くまろき慰霊の灯涼し 小鳥 慰霊堂より夏服は手をつなぐ 同 順子選
北斎の生地ジャングルジムの初夏 梓渕 熔塊の列柱に咲く姫女菀 俊樹 北斎の達磨は春の白昼夢 同 めまとひや江戸の残像搔きまはす ゆう子 五六人力士がゐたり夏の路地 伊豫 そのむかし画狂人ゐて麦の秋 同 砂糖菓子の冷たさを持ち白躑躅 野衣 熔塊へ現の野辺の花咲きぬ 瑠璃 逆しまに拡ぐる古地図春惜しむ 眞理子 砂利に足しづませ見上ぐ聖五月 小鳥
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年5月7日
武生花鳥俳句会 俊樹選
老鶯を沈めて山雨走り去る 越堂 空を割り日輪砕き代田掻く みす枝 もの��芽のざわめく程に育ちけり 世詩明 鯉のぼり靡かせ観���車は満員 昭子 園児みな溺れてゐたり花菜畑 時江 新婚の窓流れ入る若葉風 みす枝 新キャベツ乳の匂ひの甘さ持つ 世詩明 松蟬や百の古墳の眠る丘 越堂
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年5月9日 うづら三日の月句会 俊樹選
クレマチスピカソに青の時代あり 都 藤の雨人待つ女歩き出す 同 端然と坐る仏や夏立ちぬ 同 朧夜のかすかな記憶母の唄 同
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年5月11日 枡形句会 圭魚選
新樹の香纏ひ令和の始まりぬ 和代 アカシアの花に誘はれ一人旅 多美女 介護の手菖蒲湯の香を残しをり 和代 ジャムパンの皮つやめきて夏来る 美枝子 昆布締めの鯖の大皿卓真中 ゆう子 句碑裏に木洩れ日届き風五月 百合子 柿の花薄黄に光り日に透けて 三無 若楓葉の広がりに影あらた 瑞枝 甲斐駒の残雪仰ぐ立夏かな 教子 薔薇抱くをとこは靴をとがらせて ゆう子
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年5月13日 なかみち句会 圭魚選
花水木散るも咲くのも隣から エイ子 更衣してより風の纏ひつく 秋尚 海亀の一途や波に迎へられ 和魚 更衣母の面影このなかに ます江 海亀に少年となる夫の顔 エイ子 お早うの声の眩しき更衣 秋尚 更衣樟脳疾くに果ててをり 有有 新開地共に育ちし花水木 怜
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年5月15日 福井花鳥句会 俊樹選
麦秋の野辺より夜の明けて来し 越堂 月光に濡れて匂へる夜の新樹 同 子等の声遠くにありて麦の秋 和子 黄昏を引き寄せてゐる麦の秋 嘉子 麦秋の上を何かが翔びゆけり 昭子
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年5月17日 萩花鳥句会 思ひ出す亡母と蚕豆むきしこと 祐子 母育て妻の作りし豆の飯 吉之 五月葬世界へ躍つた京マチ子 健雄 筍を鎌でなで切り指月山 圭三 豆飯や令和の御世は余生なり 克弘 (順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年5月17日 芦原花鳥句会 俊樹選
藤房の棚はみ出して風を追ひ よみ子 寺処丘陵多し木下闇 寛子
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年5月19日 風月句会 俊樹選
木洩れ日に鈍く光りて小判草 三無 弁天池浮きて沈みて竹落葉 眞理子 竹落葉ほろほろ水に誘はれ 圭魚 青空に高くけむりて花樗 秋尚 ソーダ水買うて見上ぐる喪服かな 和子 葉桜となりし古木の苔あをし 三無 日に晒す墓石みどりのにほひして 幸子 清流を底に海芋の白を措く 斉 整列の尼寺の礎石や大夏木 炳子 夏草や遊女のぞきし水濁る 和子
圭魚選
風の道は空にもありぬ夏柳 和子 武蔵野は雲も豊かな夏の空 同 輝うて雲の階段夏めきて 斉 本多姓その一軒が茄子苗売る 千種 青空に高くけむりて花樗 秋尚 ソーダ水買うて見上ぐる喪服かな 和子 すかんぽを噛んで昨日のこと忘れ 要 白白と夏日に晒す尼坊跡 千種 水湧きて海芋の白を濃くしたる 政江 風騒ぐ樗の花の空青き 秋尚
(順不同 特選句のみ掲載)……………………………………………………………… 平成31年5月22日 鯖江花鳥俳句会 俊樹選
葉ざくらの木洩れ日騒ぐ裸婦の像 越堂 黒牡丹彩を深めてゐる夕日 同 吾も縄文人の裔かな蓬摘む 同 田植機に跨がりタバコ燻らせり 信子 早苗田の浮雲白きまま流る 同 臥竜松塀に添はせて緑立つ みす枝 羅に大きな嘘を隠しけり 世詩明 (順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年5月22日 九州花鳥会 俊樹選
夏川に泳ぎ習ひし父遥か 眞理子 まだ誰も泳がぬ海に指浸す 美穂 水郷の蛍の中に嫁ぎゆく 孝子 遠泳を戻り来し子の肩うすく 要 背泳ぎの空は孤愁の青春期 かおり 泳ぎつつ眠る大魚や昼の月 ひとみ 鱚泳ぐ玄界灘の島躱し 慶月 白薔薇の崩れ白紙となる話 寿美香 姉見上ぐ弟にだけある幟 慶月 幟竿ぎぎとしなひて里静か 眞理子
圭魚選 宇治橋や息青むまで若楓 美穂 上り窯一子相伝初幟 郁子 遠泳を戻り来し子の肩うすし 要
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年5月23日 壱岐吟行第一回句会 俊樹選
朱夏の潮地蔵の足へ透きとほる かおり 玄室に入らぬやうに黒揚羽 要 いちまいの紺は曾良へと朱夏の潮 かおり 夏潮に唄ふはらほげ六地蔵 志津子 一支国の韓くれなゐの夏落葉 要 城跡の虎口に句碑と花薊 由紀子 弥生よりうす緑なる夏の蝶 慶月 人を呑む灘は涼しき色を立て かおり
乱水選 身透くまで浸る若葉と潮風と 由紀子 夏霞縫うて壱岐指す船迅し 圭魚 天空を鳶に許して壱岐は夏 同
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年5月24日 壱岐吟行第二回句会 俊樹選
猿岩の唄ふか夏の鶯か 乱水 猿岩はただ炎帝と語るのみ 千種 灯台は岬の仏卯波立つ 孝子 青空に砲台の黙草茂る 由紀子 うすごろもまとひ男神に仕へたる 千種 猿岩の孤高に夏草の迫る 要
乱水選 猿岩のそつぽ向きたる夏怒濤 俊樹 夏の鳶浮力揚力演技力 寿美香 月を読む素敵な話木下闇 とし子
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年5月26日 鳥取花鳥会 順子選
田園の後継祝ぎて鯉幟 俊子 恋の石投げ上ぐ向う夏霞 美智子 そこ此処に宮の裏なる蟻地獄 幸子 石段に熱閉ぢ込める薄暑かな 佐代子 この寺は祖父の生家や夕薄暑 幹也 蜻蛉生る白兎神社の御霊とす 和子 日参の幟を宮へ日焼の子 栄子 蚊に食はれ吾の手足はてんてこ舞 悦子 あめんぼや不増不減の池の水輪 史子 玉垣を梳かせて涼し菊座石 益恵 蟻地獄杖でいたぶる齢かな すみ子 新緑の宮に一礼幼去る 立子 衣更へ中学生のペダル軽し 萌 若葉風からから燥く恋の絵馬 都
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
平成31年4月12日 芦原花鳥句会 俊樹選
寄ればすぐ逃げる鶯乳母車 よみ子 白木蓮あるかなしかの白を見る 孝子 蛇穴を出て大木に絡みたり 同
(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
さくら花鳥会 順子選 背伸びして神輿を担ぐ豆絞り みえこ 母の日に贈る一句にルビを打つ 登美子 画用紙の角に石置き若葉描く 同 藤の花長き読経を共に聞き 紀子 少年の指のしなりや祭笛 登美子 柿若葉朝日の中で揺れながら 光子 お稽古はいつも楽しや新茶くむ 栄江
(順不同 特選句のみ掲載)……………………………………………………………… 伊藤柏翠俳句記念館句会 俊樹選 万緑が包みきりたる故山かな かづを 蚯蚓にも意志あるやなし身をよぢり 清女 一匹の乱れに千の蟻乱れ 英美子 笹粽解き遠き日の母のこと 同 神島の礁だたみの卯波かな 千代子 白山の水たつぷりと代田掻く みす枝 浜風に女一人の夏座敷 世詩明 (順不同 特選句のみ掲載)……………………………………………………………… 立待花鳥俳句会 俊樹選 黒牡丹好きで勝気で俳人で 越堂 椿落ち古刹の静寂轟かす 同 上品とは仏の位白牡丹 同 蛙田の恋の賛歌や夜もすがら 同 ふらここや母の掌いつも背にありし 世詩明 厚化粧稚児百人の花まつり ただし 稚児よりも僧の喜ぶ灌仏会 同 糸崎の仏の舞や花の寺 同 代掻きや何処の川も濁り水 誠(順不同 特選句のみ掲載)………………………………………………………………
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image-weaver · 6 years ago
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99 Fate
天と水鏡の地に広がる払暁の光はまばゆく、決闘がもたらす世界の夢の趨勢を投影して、フェリクスの背後、西の地平へと夜と星影を押しやろうとしていた。左腕に血を流しながらも、バルナバーシュは水をあけた戦況にも油断なく剣尖を突き入れたが、古代人の魔掠力の斧がやにわに紫の妖光を発するなり、紫電を所嫌わず放ってバルナバーシュを弾き返し、あとずさらせた。らくだ色の髪が乱れてフェリクスの顔に垂れおち、ルベライトの瞳は眼鏡に映る金色の旭光に隠されていたが、額の三つ目――彼の精神と感情がもっとも表されるもの――だけは、爆ぜる火のごとく明らかにされていた。深い怒りと憎しみが、眼前の許しがたい存在をその視線にとらえている。
「くっ、ははは……レイ一族よ、御身らがいかにして破壊者であったか、その一端、ようやく心得た……」
彼は自嘲を滲ませ、涙していたが、真の怒りに駆り立てられた顔を上げると、いきどおろしい叫びとともにバルナバーシュへ打ちかかった。バルナバーシュは魔力に通ずる銀剣で刃を交えたが、古代人の激しい憎悪と交感した長斧は雷鳴に叫喚し、稲妻によってバルナバーシュを大きく後方へ吹っ飛ばした。
「我が血と、種の忘らるる栄光に流れる封印の記憶が、イブ――今こそお前の犠牲に応えるぞ!」
しぶきをあげて水鏡に転がり、跳ね起きたバルナバーシュにふたたびフェリクスの魔斧が打ち下ろされる。幅広の刃には毛細血管さながらに刻まれた青い魔術回路がはちきれんばかりに躍動し、バルナバーシュはこれを間一髪に避けるしか出来ず、魔斧は地を粉砕し、水をすさまじい蒸気の渦と変えた。見ればフェリクスの肌や手にも青い光を放つ血のくだが浮き上がり、晦渋かつ深遠な霊的パターンを描いて無尽蔵の太古のエネルギーを彼にもたらしている。遠い昔に想像を絶する大文明を築き上げた古代人の血に連なる、真の力の覚醒だった――銀剣と戛然たる攻防を引きも切らず繰り広げながら、輝炎となって燃える額の目が、その瞳にバルナバーシュを映し、激情に焼き焦がし続けている。
「知らざる弱さを突かれ、不覚をとったことは認めよう……だが今ここで愛によって敗れるというなら、それすらも私は断ち切ってみせるぞ、バルナバーシュ!」 「私もお前もヒトだ、フェリクス。魔王グノ・レイ――破滅の化身などになれるはずがない!」 「だが、貴殿らを勝たせるわけにはいかない。現実から目を背け、理想の名のもとに変化を拒み続けた世界に、必ずやイブの命を……ひいてはこれより生まれくる可能性の種子、新たな時代、進化の幕開けの一切を認めさせてやる。目指す意志の欠けた夢の支配から脱し、誰もが古き時代にささぐ贄になることのない、真の未来を繰るものとして――全ての意志に報い、エターナルデザイアーの見せる紛いの光に晦ませはしない!」
もはや助からぬ深手を負ったイブへの未練と哀惜を超えて、いまフェリクスを突き動かすのは、世界の怒り――もはや彼個人だけにとどまらぬ、乗り越えんとする全ての意志あるものたちの現実を尊ぶ、始原の怒りだった。死力を目覚めさせた古代人の猛攻をバルナバーシュはひたすらにかわし続けていたが、フェリクスの断然たる魂から飛び火して闘争心が胸奥に盛るのを感じたとき、勇を鼓して魔斧の一撃をがっきと、的確な角度から受け止めた。押しつぶされぬよう力をあるべき流れへ逸らし、たがいの刃を絡めあわせながら、バルナバーシュは碧眼をけわしく光らせ、不足なく宿敵を睨み返した。
「私も想いは同じだ。この地まで私を繋いでくれた、クヴァリック、ハイン、そして多くの砕けたフェレス達――理想を求めながら、道半ばで破れ、後世に託していった全ての夢に報いたい。だが、私は彼らが信じたエターナルデザイアー……それを破滅より守り通し、復活によって実現してみせる。英雄たちの偉大なるドラマと伝説が紡ぎだす永遠を知るものとして、果たせなかった彼らの夢をも叶え、絶望の闇からはるかなる果てへと導いてみせる!」
二人の魔術師は間合いを取ると、水上を駆けながら、炎の球を放ち、氷床の奔らせ、巨大な岩の槍を起こし、風のやいばをけしかけ、フェリクスはさらに紫電の矢を���々に放ち、バルナバーシュは黒い濃霧を盾に呼び寄せてこれを呑みこみ、相殺した。魔術回路を通じて体の一部となった生��る武器に持てる魔力を惜しまず流しこみ、いまや精神と感応だけで彼らは超自然の諸力を借り、絶対的な統御をもって自在に行使していた。バルナバーシュの持つ銀剣アルドゥールは、他でもないフェリクスの手より生まれた業物だったが、忠実なしもべとなって主を偽りなく助け、求めと与えられる代償に応えて最大限にその能力を引き出した。フェリクスの渾身に振るわれる最強の魔斧とかちあい、大気が爆ぜ、ひとつの星を砕くような音をたてて抗おうとする。
これまで培ったフェレスの加護を発揮し、常態を超えて戦い続ける彼らは、自身の願い――かたやセニサを守り、かたやイブを守るという自我――をひととき封じつつあり、かつてミュウとレイが幾千の夜を越えて続けてきた宿縁を背負い、伝説にうたわれる決闘の再演に身を投じていった。双方ともに夢の力を信じ、また意志の力を信じて、終わらせる闇と諦めさせる光にあらがい、世界に生き、生かしている全ての存在に報いようとしている。目指す地平を同じくしながら、平穏に手を取り合うことはできないのか……否、戦わねばならない。勝たねばならない。不完全に生まれたヒトの子はあらゆる闘争を宿命づけられ、そのみなぎりがぶつかりあう果てにこそ、陽にあふれ、夜の守られた完全な次元が待っているのだと、彼らは高ぶる本能のなかで知悉に至ったのだ。
ゆえに、彼らの信念は何よりも、その奥底においてたがいを必要としていた。相手を下して証明するためではない。たがいの宿命をも闘争によって担い、いつか完全飽和の極致、はるかなる果てへとたどり着き、新たな時代の夜明けをともにもたらす最上の予感に心をふるわせ、彼らは半ば浄化的な喜びのなかで激しく切り結んでいた。
たがいのフェレスが胸元ですさまじい光を放ち、二人のあやつる元素が衝突する頭上で、にわかに空は暗み、暁も夜もなく頂点から超常的な亀裂を走らせた。いまわしい臭気の風がつのり、バルナバーシュは異変に焦りを感じながらも、眼前の剣戟から気を逸らすわけにはいかなかった。だが、生ぬるい糠雨が降りそそいで、不気味に濁る水がねっとりと額から流れ落ちて口に入るや、舌に鈍い痛みをもたらし、ただならぬものと悟ったときにはいよいよ無視もできなくなった。
「フェリクス、様子がおかしいぞ! なにか、良くないことが起ころうとしている――次元の障壁にゆがみが生じているのか」 「放っておけ! この戦いに決着をつけるのが先だ」
だが、引き裂けた空からは異様な大気が、とろけた黄金と乾いた赤黒い色に混じり合いながら熔岩流のごとく重たく流れ込み、世にも恐ろしいうなりをあげて天上を覆い尽くそうとしていた。時おり泡立ち、悪夢にもだえる生き物のようにうごめいている。吐き出される���吹は異次元よりすさぶ風となり、負の気を撒き散らしながら全てを灰と化すかに思え、倒れたイブのそばで二人の戦いをただ見ているしか出来なかったルドは見上げて、どうにか自制心を保ちながらも恐怖に体を張り詰めさせていた。それでも魔術師たちは髪をふり乱して狂おしく戦い続けたが、バルナバーシュはとうとう自然律をねじりきって迫る混沌に恐れをなし、魔斧を大きく弾き返すと逃げるように間遠な距離をとって剣を下ろした。
だが、愛する者を喪いつつあるフェリクスの怒りがおさまるはずもなく、覚醒した魔力と稲妻の力を爆発させて水を蹴り、驚異的な勢いでバルナバーシュへと一足飛びに迫った。イブの攻撃に継ぐべく、彼女の刀が切り裂いた黒革の胴着――バルナバーシュの胸元へ、強烈な横薙ぎが繰り出される。フェリクスを助ける無敵の力を前に、一度下ろした剣を構えるのでは間に合わない。銀剣はたやすく砕かれ、魔掠石の刃が深く胴体を抉りとって過ぎていくだろう――だがその死によって、イブの犠牲をあがなえるのであれば……。
その悲嘆の思いとは裏腹に、アルドゥールを握る右腕はわずかな希望にも食い下がり、剣を持ち上げて魔斧を防ごうと試みた。ルドの時ならぬわめき声が、あらゆる音と気配をつらぬいて聞こえた気がしたが、次の瞬間、耳を聾さんばかりの破砕音が彼らのあいだに打ち響いた。それはフェリクスの稲妻ではなく、銀剣が折られるのでもなく、さらになにか屈強な金属のかたまりが叩き割られた直撃を伝えるものだった。来るべき決着はおとずれなかった。
二人の魔術師たちに挟まれ、耐え抜くようにしてルドが立っている。見れば、バルナバーシュをかばって振りかざした機械の右腕の肘から先が失われ、古血の色をした燃料を噴き出しながら、腕はなおも宙へと突き出されていた。バルナバーシュを死に至らしめるはずの一撃を受けた腕は、空高く斬り飛ばされ、回転し、はるか遠くに落ちると無残に地を跳ねて転がっていった。
「ルド!」
みずからにとりついていた亡霊から醒めるように我に返ったバルナバーシュは、ぐらりとかしいだルドの背を、剣を打ち捨てつつささえ、胸に抱きとめるや辛苦に顔を歪ませた。フェリクスは斧を引きとどめながら、にわかに冷や水をかけられたかのような顔をして、やはり戦意の潮が音もなく引いていくのをただ茫然と感じていた。ルドが割って入ったせいではない。今しも断ち切った腕に、かつて廟塔で同じく、腕を犠牲にしてフェリクスを守ったイブの影を見てしまったのだった。
「ごめんなさい、邪魔をしてしまって。でも、これが僕の願いだったから」
「いいんだ」とバルナバーシュが首を振る。天上の裂け目がいまだに轟々と、不吉な色彩のるつぼをたたえる下で、フェリクスは何も言わず彼らに背を向け、倒れたイブに静かに歩み寄った。彼女はまだわずかに息があり、ルドの銀空剣は心臓部――永久にエネルギーを生み出せる、拳ほどの青く光る正八面体の結晶――���逸れていたようだが、つらぬかれた胸部からは血液の代わりとなる大量の青い燃料や、機体の維持に重要な器官の一部があふれだしており、まもなく生命活動の機能を停止させるのだろう。
フェリクスの故郷では、七百年以上も前のこと、機械種族は心の概念を持ち、設計者を親として、ヒトとしての人権も認められていた栄華の時代があり、その中からフェレスを持つものさえも多く現れたのだという。その最初のひとりである機械人――その者は〈人形〉と呼ばれていた――の数々の英雄譚が、伝承やおとぎ話の絵本になって後世に残り、幼少のフェリクスの憧れの対象ともなった。やがて新人類たる機械と古い種族らがたがいを憎しみ、恐れあって地をあまねく破壊するほどの大戦が起きたが、〈人形〉は和解を信じて戦った末にこれを終わらせると、復興に力を尽くし、のちに機械人の多くを連れて地上からはるか遠い場所へと去っていった。銀色の船に乗って、空の暗い高みへと……ヒトはそこではじめて、絆が失われたことを知り、悲しみにくれて心ある機械を生み出す技術のすべてを贖罪として葬った。
だが、フェリクスはその歴史を疑い続けた。彼らは去ったのではない……我々がいつか辿りつき、ふたたび手を取り合う未来を待っているのだと。ふところから己れのフェレス――ブリキの〈人形〉のおもちゃを取りだす。イブを生み出すきっかけとなった存在だが、これが今は、なぜかあの機械の少年と重なって見え、彼は一度、肩越しにバルナバーシュらへと振り向いた。
設計者が生み出した機械に対して、たとえ無限の学習機能や自由意志を持たせられたとしても、心の概念がどこからきて、なにをありかにするのかは誰にも、作られた機械自身にすら分からないものだった。だからイブが生命を停止したのち、たとえこの無疵のコアを用いてまったく同じ機体を作ったところで、心だけはおそらく取り戻せないだろう。彼女のこれまでの体験や記憶をデータとして移植できたとしても、それは思い出にはなりえない……イブは本当の意味で死に、消えてゆこうとしている。
フェリクスに気付いたイブが、力無く右腕を彼に差し伸べ、応えるようにフェリクスはせいてそばにひざまずいた。弱々しくふるえる手には何かが握られており、それはイブのフェレス――彼女の誕生した日にフェリクスが贈った、カゲロウを閉じ込めた琥珀の果実だった。彼女の消易し命の影を落として青白く明滅する光が、手甲で覆われた指のあいだから差しており、何かを本能的に察したフェリクスは、自身のフェレスとともに彼女の手を取り、たがいの手と光を深く絡め合わせた。
ないあわさった光は突如として、咆哮をあげて闇色に染まり、数条の黒檀の光が天にのぼり引き裂かれた空にぶつかった。亀裂の向こうで混沌とうねっていた黄金の色彩はみるまに追放され、拮抗しあっていた赤黒い大気が一気に裂け目より��ふれると、天上を地平線にいたるまで惨烈な血色の嵐で覆い尽くしてしまい、薄く水を張った地上もざわめきつつ、邪悪な空を映して血の海を広げていった。イススィールの空はさらに引き裂けて、異空から尋常ではない力を従えながら、実体をもたぬ破滅の化身――魔王グノ・レイの残酷な意思そのものが地上に流れ込もうとしていた。
「やめろ、フェリクスッ! こいつはヒトの身をはるかに超えた所業だ。これ以上続けたら、お前の命も……!」
強大な憎悪の念に禍々しく、すべてを破壊しつくさんとする凄絶なプレッシャーに気を失いかけながらも、バルナバーシュが銀剣を取って止めに入ろうとしたが、不可視の障壁に体ごとはじかれてその場に倒されてしまう。後を追ってきたルドに片手で支えられながら、怒りがもたらす滅びと絶望をただ見ているしかできなかった。エターナルデザイアーを手にしたクレスオールと人々にかつてふるわれた、神々が捨てた身躯なき破壊の心に世界そのものがおののき、恐慌した大地は揺れ、乱れる空にひらめく稲妻の軍勢に加わるかのように、火口さながらに開いたいくつもの地割れからオレンジ色の炎の柱が噴き上がる。風は獰猛な群れをなしてかけめぐり、礫が舞い、竜巻がしぶきをあげて忘れられた神話の詩を歌っていた。あらゆる鳴動が現次元の限界を凌ぎつつあり、ヒトの子――ルドとバルナバーシュのたった二人――に、この行方を決することはもはや不可能と思われた……。
魔王に魂を喰らわれていくフェリクスの顔は生気を失って白み、額のルベライトの目は泣きはらした子供のそれのようにかすれて、バルナバーシュ達の呼び声も遠く耳に届かなかった。だが、絶命を前にしたとき、鼓膜を突き抜けて頭蓋内にささやく声があった。
(そして、あなたとイブは最期に願うでしょう��その機械の骸に破壊の意思を取り込み、魔王の肉体を具現させ――ルドたちの剣によって倒されるのだと。これでまた、イススィールは繋ぎとめられる……)
水晶のように冷たくとおる少女の声だった。聞き覚えがないはずなのに、この者を旅のはじまりからずっと知っているような気がして、フェリクスの目は混迷でわずかに揺れうごいた。読み手のごとく唱えられた言葉はバルナバーシュらにも聞こえていたらしく、地獄の様相に震撼する辺りへ目を放ったが、姿はおろか気配さえもつかめない。だが、バルナバーシュはある種の予感に胸がひきつるのを感じて、思い当たる少女の名を、心をさいなむものがなしい呪文のように口にのぼせようとした。しかし、息をのんで引き結ばれた唇がとめだてする。そのとき忽然と、北のかたより、水を蹴って速やかに迫ってくる人影が視界に飛び込んできたのだ。
その者は最初、赤黒い水面にしか映っていなかったが、近づくにつれて実体化すると、浅黒く輝く肌の中性的な顔立ちに、白い数珠を編み込んだ長い褐色の髪を流し、藍の��ロードの衣と無駄のない武装で身を包んだ闇沙漠の戦士……ディオレの姿をかたちどった! ディオレが革帯に嵌めたフェレス、世界樹のメダルもまた、青白い光を力強く放って、望まざる運命に向かう世界に不退転の覚悟をもって抗おうとしている。
「気を強く持て、フェレスの戦士たちよ。戦いはまだ決していない……! そして、偽れる者よ――終わらせるものの星の光が、おまえを暴き、悲しき回帰を破る力となるだろう。無垢な樹の矢を受けるがいい!」
破滅を駆け抜けながらディオレは弓に七色のすさまじい光を放つ矢をつがえ、確固不動に立ち止まるや、虚空に向かって音高く射放った。矢は緑青色に燃える彗星となって尾を引き、命を無に帰す風を裂きながら天を衝いて、赤黒い空に複雑な罅をかなたにまで走らせた。人間業を凌駕する威力に打たれ、ガラスが一斉にくだけるような悲鳴のなか、がらがらと音をたてて空のすべてが割れ落ちていく――異空の亀裂は依然として残されたままだったが、すべて夢まぼろしだったかのように魔王の威風も破壊の衝動も消え失せ、雲も光もない、ただ乾いた風のすさぶ灰色のむなしい空へと変わっていった。千万もの天球の破片は、地に降りそそぐまえに光の粒子と化して風にさらわれた。
フェリクスとイブの魂をもって魔王を呼ばわらんとした二人のフェレスの光もなりをひそめ、彼らの生命もすでのことで喰らわれなかったが、フェリクスはついに失意から肩を落とし、目元を手で覆って静かに涙を流していた。やはり彼は、かつて魔王を呼び寄せて死んでいったグッドマン・レイには及ばず、履行を鈍らせたるヒトとしての心を断つこともかなわなかったのだ。ディオレの目覚めるような流星の一撃を受け、かように脆く崩れてしまうほどには。
打ちひしがれる男の向こうに、この決戦の地の行く末を見守りながら隠されていた姿がたたずんでいた。真珠母色にうつろう銀髪に、白絹の衣をなびかせる、白銀のように美しく輝かしい少女――ストラーラが、やわらかく微笑しながら、この場に居合わせた者たちに愛を……彼らとは異なる真実からなる愛情を傾けたまなざしを送っていた。
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