#炸裂する男たち
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豪華キャストが大集結!公開記念舞台挨拶イベントレポート
このたび、8月26日(土)に映画『Gメン』の公開記念イベントを実施!全国47都道府県・120館でのライブビューイングでも生中継された舞台挨拶に、岸優太、竜星涼、恒松祐里、矢本悠馬、森本慎太郎、瑠東東一郎監督が登場すると会場から大きな拍手が。
なお、登壇予定だった、りんたろー。の欠席が発表され、MCより到着したばかりというりんたろー。からのコメントが読み上げられました。「天王会の奴らにやられた。俺が行くまで耐えてくれ」という内容に「昨日やられて寝込んじゃったんじゃない?(矢本)」「遅刻って聞きましたよ(岸)」「寝坊でしょ、なにやってんだよ!(竜星)」とまさかの失態に開始早々総ツッコミが起こっていました。
映画初主演となる本作で門松勝太を演じた岸は「ついに公開を迎えられたので一緒に『Gメン』を盛り上げてくれたら嬉しいです」と元気いっぱいに挨拶しました。
●SNSで事前募集した「#Gメンに質問」の回答コーナー
イベントでは事前にSNS上で質問を募った「#Gメンに質問」に答えていくことに。「共演する前と後で一番印象が違ってた人を教えてください!」の質問に対し全員で一斉に思い浮かぶ人を指差すと、岸と矢本はお互いを指名。岸が「矢本くん、顔が可愛いじゃないですか。でも会ってみたらめちゃくちゃ兄貴肌でみんなをまとめてくれて、想像以上にお兄ちゃんでした。撮影の最初でも話しかけてくれて、矢本くんのお陰で現場に溶け込めました」と述べると矢本も「岸はTVで観てた時はこの人特別だな、見たことない人だなって思ってたんですが、本人に会ってみたら想像以上に見たことなかったですね。よく無事に撮影を撮り終えたなと思う程、奇跡的な日常でしたよ。この先の岸が楽しみで仕方がない」とコメント。すかさず岸が「そんなヤバくないですよ。全然普通ですよ!」と返すと、矢本も「いや基本話し出すと人の話を聞いてないから」と応戦。「めちゃくちゃ言われるんですよ。人の話を聞いてないって。でもちゃんと聞いてますからね!」と反論しました。
続く竜星と森本もお互いを指名。一番印象が違ったと思うポイントに竜星は「僕は慎ちゃんです。初めて現場で会ったとき短パンにサンダルで、アイドルだけどめっちゃラフで。そこからすごく好きになりました」とコメント。竜星からの話を受けた森本も「僕も同じです。竜星くんもめっちゃラフな服装で親近感があって」と回答すると、岸は「慎ちゃんは、現場に来る際に毎回右手に何か持ってるんですよ」と言うと、恒松も「佇まいがかっこいいですよね。今日現場に来るときもサンドウィッチに飲み物を持っていて。LAみたいな感じでした」と盛り上がっていました。
さらに「2回目以降はここに注目して観て欲しいというシーンを教えてください」という質問に対して、尾上松也演じる加藤が率いる、凶悪組織・天王会との激しい戦いのシーンを挙げた岸が「2回目の人は蟹挟みのシーンに注目ですかね。アクションの早い流れの中で実は色んな動きを入れているので」とアクションシーンをプッシュしつつ、「3回目の人はどこだろう…何回も観れば着眼点も変わりますよね」と見どころの多い本作をアピール。竜星は「岸優太が笑いを堪えているところですね。いかに素の岸優太を観られるか注目してほしいですね」とコメントすると、監督も「(岸の)素の部分はめちゃくちゃ活かしました。全員が岸くんの素を引き出してくれていた」と添え、岸も「だいぶ笑いを堪えましたよ!良い意味で笑いの絶えない現場でした」と撮影を振り返りました。
本作のエンドロールでは、ザ・クロマニヨンズの主題歌「ランラン」とともに、まるで本編の延長戦のような勝太とレイナのシーンが流れるのも楽しいポイント。レイナを演じた恒松は、「勝太とレイナのシーンは2分間くらいのアドリブなんです。でもずっとやっていて体感では10分くらいに思いました」とアドリブで演じていたことを明かしました。岸も「アドリブのシーンはその場で生まれて来ました、なんかいい感じでしたよね」と振り返ると、恒松が「最後のこれ(ハートポーズ)が面白すぎて。普通は絶対出てこないです。さすが岸さんだなって感じました」と思いだし笑いをこらえつつも大称賛!それを受けた岸が「本当は聞きたくないんですけど、どこの話ですか?」といまいちピンと来ていないまさかの発言に、「うそでしょ!?」「ほら!人の話聞いてないじゃん!」とまた全員から総ツッコミを受け会場も笑いに包まれていました。
●瑠東監督からキャストへ、「Gメン通信簿」発表!
続いて瑠東監督より、撮影から宣伝まで怒涛の日々を駆け抜けたキャスト陣一人ひとりに「Gメン通信簿」と題した成績発表のコーナーへ。まずは寝坊で舞台挨拶に間に合わず、不在のりんたろー。は「今日は遅刻で残念でした。退学です!」と、ねぎらいの言葉が出るかと思いきや、まさかの退学宣言を受けることに!続いて森本へ「みんなのムードメーカーで、ハードな撮影でも盛り上げ、楽しませてくれました。昭和のヤンキーがハマりまくって、机も壊し、大変よく暴れてくれました」とコメントし撮影用の壊れやすい机ではなく、普通の机だったことを明かしつつコメント。森本は「最後のアクションシーンで本当に机を真っ二つに割ったので。自分でもびっくりしました。2回目鑑賞時にぜひ注目してください!」とすかさずアピールしました。矢本には「初日からガンガンアドリブで攻め、みんなを笑わせ、スイッチを入れ、空気を作ってくれました。とにかく芝居の尺が長く、編集で困り大変よくやり過ぎました」と告げると、矢本が「自分が面白いと思うことをやっただけなんで」とかっこよく決めてみせました。
恒松に対しては「岸くんとの恋愛シーンは大変キュートでした。下ネタもコメディも凄く品があり、アクションも自ら志願し頑張りました。大変可愛らしかったです」と告げると、恒松も「助けられるばかりじゃなく自分からも戦っていけるヒロインでいたいなと思って」と喜びつつもキャラクターへ込めた思いをコメント。竜星へ「ワークショップの時から、みんなを引っ張り、アクションも天然キャラも久しぶりのイケメンも大変よくやり切りました。岸くんの天然もよく引き出してくれました」と発表。竜星も笑顔で受け止めつつ「良い話ですね。これ泣かせに来てるからね」と反応すると、岸も「卒業式っぽい、しっとりした感じもいいですね」と監督のコメントへ期待を寄せた。監督から岸に「映画初主演、全力以上の全力、常に120%で駆け抜けてくれました。期待通りの天然ボーイが連日炸裂しつつも、現場の熱を上げる素敵な愛され座長、大変よく頑張りました」とねぎらいました。岸は「みんな良いメッセージいただきましたね。嬉しいけど、瑠東さんとはいつも楽しいことばかり話している印象だから、マジなコメントいただくと恥ずかしくて」と照れながらも、喜びを実感していた様子でした。
●「Gメンポイントキャンペーン」で集まったポイント=G(グラム)にちなんで、皆の想い(重い)が詰まった60kgの米俵を岸が担ぐ!?
フォトセッションでは公式で開催された【Gメンポイントキャンペーン】で参加者たちが貯めたポイントの合計「60,726Gメンポイント」にちなんだ、60.726kgの米俵を用意。映画公開を楽しみにしていたファンの想いそのものであり、「末広がりに運が開けていく」縁起物であるお米の詰まった、特別な米俵を、岸が担ぐことに!いざ挑戦してみたものの20cm程度しか持ち上げられなかった岸は、思わず「これはだいぶ重いです…もう一回いいですか」とリベンジすることに。客席からの熱い声援を受け、再び米俵を持ち上げると「確実にさっきよりは上がりました。でもめっちゃ重いですよ、ただの60キロじゃない重みを感じました」とコメント。参加してくれたみんなの想い(=重い)を噛みしめながらも見せ場をやり切った岸の発言に、会場が温かい笑いに包まれました。
最後には全員を代表して岸からの挨拶が。「みなさんにとっての夏の思い出になってほしいです。老若男女楽しめる作品なので、幅広い方に楽しんでほしい。“Gポーズ”も拡散して一緒に盛り上げてくれたら嬉しいです」とメッセージを送りイベントの幕が閉じました。
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汚辱の日々 さぶ
1.無残
日夕点呼を告げるラッパが、夜のしじまを破って営庭に鳴り響いた。
「点呼! 点呼! 点呼!」
週番下士官の張りのある声が静まりかえった廊下に流れると、各内務班から次々に点呼番号を称える力に満ちた男達の声が騒然と漠き起こった。
「敬礼ッ」
私の内務班にも週番士官が週番下士官を従えて廻って来て、いつもの点呼が型通りに無事に終った。辻村班長は、これも毎夜の通り
「点呼終り。古兵以上解散。初年兵はそのまま、班付上等兵の教育をうけよ。」
きまりきった台詞を、そそくさと言い棄てて、さっさと出ていってしまった。
班付上等兵の教育とは、言い換えれば「初年兵のビンタ教育」その日の初年兵の立居振舞いのすべてが先輩達によって棚卸しされ、採点・評価されて、その総決算がまとめて行われるのである。私的制裁をやると暴行罪が成立し、禁止はされていたものの、それはあくまで表面上でのこと、古兵達は全員残って、これから始まる凄惨で、滑稽で、見るも無残なショーの開幕を、今や遅しと待ち構えているのであった。
初年兵にとつては、一日のうちで最も嫌な時間がこれから始まる。昼間の訓練・演習の方が、まだしもつかの間の息抜きが出来た。
戦闘教練で散開し、隣の戦友ともかなりの距離をへだてて、叢に身を伏せた時、その草いきれは、かつて、学び舎の裏の林で、青春を謳歌して共に逍遙歌を歌い、或る時は「愛」について、或る時は「人生」について、共に語り共に論じあったあの友、この友の面影を一瞬想い出させたし、また、土の温もりは、これで母なる大地、戎衣を通じて肌身にほのぼのと人間的な情感をしみ渡らせるのであった。
だが、夜の初年兵教育の場合は、寸刻の息を抜く間も許されなかった。皓々(こうこう)とした電灯の下、前後左右、何かに飢えた野獣の狂気を想わせる古兵達の鋭い視線が十重二十重にはりめぐらされている。それだけでも、恐怖と緊張感に身も心も硬直し、小刻みにぶるぶる震えがくるのだったが、やがて、裂帛(れっぱく)の気合
怒声、罵声がいり乱れるうちに、初年兵達は立ち竦み、動転し、真ッ赤に逆上し、正常な神経が次第々に侵され擦り切れていった。
その過程を眺めている古兵達は誰しも、婆婆のどの映画館でも劇場でも観ることの出来ない、スリルとサスペンスに満ち溢れ、怪しい雰囲気につつまれた素晴しい幻想的なドラマでも見ているような錯覚に陥るのであった。幻想ではない。ここでは現実なのだ。現実に男達の熱気が火花となって飛び交い炸裂したのである。
なんともやりきれなかった。でも耐え難い恥辱と死につながるかもしれない肉体的苦痛を覚悟しない限り抜け出せないのである。ここを、この軍隊と云う名の檻を。それがあの頃の心身共に育った若者達に課せられた共通の宿命であった。
この日は軍人勅諭の奉唱から始まった。
「我ガ国ノ軍隊ハ代々天皇ノ統率シ賜ウトコロニゾアル……」
私は勅諭の奉唱を仏教の読経、丁度そんなものだと思っていた。精神が忘れ去られ、形骸だけが空しく機械的に称えられている。又虐げられた人々の怨念がこもった暗く重く澱んだ呻き、それが地鳴りのように聞こえてくるそんな風にも感じていた。
勅諭の奉唱が一区切りついたところで、一人の古兵が教育係の上等兵に何か耳うちした。頷いた上等兵は、
「岩崎、班長殿がお呼びだ。すぐ行けッ」
全員の目が私に集中している。少くとも私は痛い程そう感じた。身上調査のあったあの日以来、私は度々辻村机長から呼び出しをうけた。あいつ、どうなってんだろ。あいつ班長殿にうまく、ゴマすってるんじゃないか。あいつ、俺達のことを、あることないこと、班長殿の気に入るように密告してるんじゃないか。同年兵も古兵達も、皆がそんな風に思っているに違いない。私は頑なにそう思い込んでいた。
つらかった。肩身が狭かった。
もともと私は、同年兵達とも古兵達とも、うまくいっていなかった。自分では余り意識しないのだが、私はいつも育ちや学歴を鼻にかけているように周囲から見られていたようである。運動神経が鈍く、腕力や持久力がからっきし駄目、することなすことがヘマばかり、ドジの連続の弱兵のくせに、その態度がデカく気障(きざ)っぽく嫌味で鼻持ちがならない。そう思われているようだった。
夏目漱石の「坊ちゃん」は親譲りの無鉄砲で子供の時から損ばかりしていたと云うが、私は生まれつき人みしりのする損なたちだった。何かの拍子にいったん好きになると、その人が善人であれ悪人であれ、とことん惚れ込んでしまうのに、イケ好かない奴と思うともう鼻も引つかけない。気軽に他人に話しかけることが出来ないし、話しかけられても、つい木で鼻をくくったような返事しかしない。こんなことではいけないと、いつも自分で自分を戒めているのだが、こうなってしまうのが常である。こんなことでは、同年兵にも古兵にも、白い眼で見られるのは至極当然内務班でも孤独の影がいつも私について廻っていた。
あいつ、これから始まる雨霰(あめあられ)のビンタを、うまく免れよって――同年兵達は羨望のまなざしを、あいつ、班長室から戻って来たら、ただではおかないぞ、あの高慢ちきで可愛いげのないツラが変形するまで、徹底的にぶちのめしてやるから――古兵達は憎々しげなまなざしを、私の背に向って浴せかけているような気がして、私は逃げるようにその場を去り辻村班長の個室に急いだ。
2.玩弄
部屋の前で私は軽くノックした。普通なら「岩崎二等兵、入りますッ」と怒鳴らねばならないところだが、この前、呼び出しをうけた時に、特にノックでいいと辻村班長から申し渡されていたのである。
「おう、入れ」
低いドスのきいた返事があった。
扉を閉めると私はいったん直立不動の姿勢をとり、脊筋をぴんとのばしたまま、上体を前に傾け、しゃちこばった敬礼をした。
辻村班長は寝台の上に、右手で頭を支えて寝そべりながら、じっと私を、上から下まで射すくめるように見据えていたが、立ち上がって、毛布の上に、どっかとあぐらをかき襦袢を脱ぎすてると、
「肩がこる、肩を揉め」
傲然と私に命じた。
私も寝台に上がり、班長の後に廻って慣れぬ手つきで揉み始めた。
程よく日焼けして艶やかで力が漲っている肩や腕の筋肉、それに黒々とした腋の下の毛のあたりから、男の匂いがむっと噴き出てくるようだ。同じ男��ありながら、私の身体では、これ程官能的で強烈な匂いは生まれてこないだろう。私のは、まだまだ乳臭く、淡く、弱く、男の匂いと云うには程遠いものであろう。肩や腕を、ぎこちない手つきで揉みながら、私はふっと鼻を彼の短い頭髪やうなじや腋に近づけ、深々とこの男の乾いた体臭を吸い込むのだった。
「おい、もう大分、慣れて来たか、軍隊に」
「……」
「つらいか?」
「いエ……はァ」
「どっちだ、言ってみろ」
「……」
「つらいと言え、つらいと。はっきり、男らしく。」
「……」
「貴様みたいな、娑婆で、ぬくぬくと育った女のくさったようなやつ、俺は徹底的に鍛えてやるからな……何だ、その手つき……もっと、力を入れて……マジメにやれ、マジメに……」
辻村班長は、岩崎家のぼんぼんであり、最高学府を出た青白きインテリである私に、マッサージをやらせながら、ありったけの悪態雑言を浴びせることを心から楽しんでいる様子であった。
ごろりと横になり、私に軍袴を脱がさせ、今度は毛深い足や太股を揉みほぐし、足の裏を指圧するように命じた。
乱れた越中褌のはしから、密生した剛毛と徐々に充血し始めた雄々しい男の肉茎が覗き生臭い股間の匂いが、一段と激しく私の性感をゆさぶり高ぶらせるのであった。
コツコツ、扉を叩く音がした。
「おお、入れ」
私の時と同じように辻村班長は横柄に応えた。今時分、誰が。私は思わず揉む手を止めて、その方に目を向けた。
入って来たのは――上等兵に姿かたちは変ってはいるが――あっ、辰ちゃんではないか。まぎれもなく、それは一丁目の自転車屋の辰ちゃんなのだ。
私の家は榎町二丁目の豪邸。二丁目の南、一丁目の小さな水落自転車店、そこの息子の辰三は、私が小学校の頃、同じ学年、同じクラスだった。一丁目と二丁目の境、その四つ角に「つじむら」と云ううどん・そば・丼ぶり物の店があり、そこの息子が今の辻村班長なのである。
私は大学に進学した関係で、徴兵検査は卒業まで猶予されたのであるが、彼―― 水落辰三は法律通り満二十才で徴兵検査をうけ、その年か翌年に入隊したのだろう。既に襟章の星の数は私より多く、軍隊の垢も、すっかり身についてしまっている様子である。
辰ちゃんは幼い時から、私に言わせれば、のっぺりした顔だちで、私の好みではなかったが、人によっては或いは好男子と言う者もあるかもしれない。どちらかと言えば小柄で小太り、小学校の頃から既にませていて小賢しく、「小利口」と云う言葉が、そのままぴったりの感じであった。当時のガキ大将・辻村に巧みにとり入って、そのお気に入りとして幅をきかしていた。私が中学に入って、漢文で「巧言令色スクナシ仁」と云う言葉を教わった時に「最っ先に頭に想い浮かべたのはこの辰ちゃんのことだった。ずる賢い奴と云う辰ちゃんに対する最初の印象で、私は殆んどこの辰ちゃんと遊んだ記憶も、口をきいた記憶もなかったが、顔だけは、まだ頭の一隅に鮮明に残っていた。
辻村班長は私の方に向って、顎をしゃくり上げ、辰ちゃん、いや、水落上等兵に、「誰か分かるか。」
意味あり気に、にやっと笑いながら尋ねた
「うん」
水落上等兵は卑しい笑みを歪めた口もとに浮かべて頷いた。
「岩崎、裸になれ。裸になって、貴様のチンポ、水落に見てもらえ。」
頭に血が昇った。顔の赤らむのが自分でも分った。でも抵抗してみたところで、それが何になろう。それに恥ずかしさに対して私は入隊以来もうかなり不感症になっていた。部屋の片隅で、私は手早く身につけていた一切合切の衣類を脱いで、生まれたままの姿にかえった。
他人の眼の前に裸身を晒す、そう思うだけで、私の意志に反して、私の陰茎はもう「休メ」の姿勢から「気ヲ付ケ」の姿勢に変り始めていた。
今日は辻村班長の他に、もう一人水落上等兵が居る。最初から突っ張ったものを披露するのは、やはり如何にもきまりが悪かった。しかも水落上等兵は、私が小学校で級長をしていた時の同級生なのである。
私の心の中の切なる願いも空しく、私のその部分は既に独白の行動を開始していた。私はどうしても私の言うことを聞かないヤンチャ坊主にほとほと手を焼いた。
堅い木製の長椅子に、辻村班長は越中褌だけの姿で、水落上等兵は襦袢・軍袴の姿で、並んで腰をおろし、旨そうに煙草をくゆらしていた。班長の手招きで二人の前に行くまでは、私は両手で股間の突起を隠していたが、二人の真正面に立った時は、早速、隠し続ける訳にもいかず、両手を足の両側につけ、各個教練で教わった通りの直立不動の姿勢をとった。
「股を開け。両手を上げろ」
命ぜられるままに、無様な格好にならざるを得なかった。二人の視線を避けて、私は天井の一角を空ろに眺めていたが、私の胸の中はすっかり上気して、不安と、それとは全く正反対の甘い期待とで渦巻いていた。
二人は代る代る私の陰茎を手にとって、きつく握りしめたり、感じ易い部分を、ざらざらした掌で撫で廻したりしはじめた。
「痛ッ」
思わず腰を後にひくと、
「動くな、じっとしとれ」
低い威圧的な声が飛ぶ。私はその部分を前につき出し気味にして、二人の玩弄に任せると同時に、高まる快感に次第に酔いしれていった。
「廻れ右して、四つん這いになれ。ケツを高くするんだ。」
私の双丘は水落上等兵の手で押し拡げられた。二人のぎらぎらした眼が、あの谷間に��がれていることだろう。板張りの床についた私の両手両足は、時々けいれんをおこしたように、ぴくッぴくッと引き吊った。
「顔に似合わず、案外、毛深いなアこいつ」
水落上等兵の声だった。突然、睾丸と肛門の間や、肛門の周囲に鈍い熱気を感じた。と同時に、じりッじりッと毛が焼けて縮れるかすかな音が。そして毛の焦げる匂いが。二人は煙草の火で、私の菊花を覆っている黒い茂みを焼き払い出したに違いないのである。
「熱ッ!」
「動くな、動くとやけどするぞ」
辻村班長の威嚇するような声であった。ああ、目に見えないあのところ、今、どうなってるんだろう。どうなってしまうのだろう。冷汗が、脂汗が、いっぱいだらだら――私の神経はくたくたになってしまった。
3.烈情
「おい岩崎、今日はな、貴様にほんとの男ってものを見せてやっからな。よーく見とれ」
四つん這いから起きあがった私に、辻村班長は、ぶっきらぼうにそう言った。辻村班長が水落上等兵に目くばせすると、以心伝心、水落上等兵はさっさと着ているものを脱ぎ棄てた。裸で寝台の上に横になった水落上等兵は、恥ずかしげもなく足を上げてから、腹の上にあぐらを組むように折り曲げ、辻村班長のものを受入れ易い体位になって、じっと眼を閉じた。
彼白身のものは、指や口舌で何の刺戟も与えていないのに、既に驚くまでに凝固し若さと精力と漲る力をまぶしく輝かせていた。
「いくぞ」
今は褌もはずし、男一匹、裸一貫となった辻村班長は、猛りに猛り、水落上等兵を押し分けていった。
「ううッ」
顔をしかめ、引き吊らせて、水落上等兵は呻き、
「痛ッ……痛ッ……」と二言三言、小さな悲鳴をあげたが、大きく口をあけて息を吐き、全身の力を抜いた。彼の表情が平静になるのを待って、辻村班長はおもむろに動いた。大洋の巨大な波のうねりのように、大きく盛り上がっては沈み、沈んでは又大きく盛り上がる。永落上等兵の額には粒の汗が浮かんでいた。
凄まじい光景であった。凝視する私の視線を避けるように、流石の永落上等兵も眼を閉じて、烈しい苦痛と屈辱感から逃れようとしていた。
「岩崎、ここへ来て、ここをよーく見ろ」
言われるがままに、私はしゃがみこんで、局部に目を近づけた。
一心同体の男達がかもし出す熱気と、激しい息づかいの迫力に圧倒されて、私はただ茫然と、その場に崩れるようにすわりこんでしまった。
戦いは終った。戦いが烈しければ烈しい程それが終った後の空間と時間は、虚しく静かで空ろであった。
三人の肉体も心も燃え尽き、今は荒涼として、生臭い空気だけが、生きとし生ける男達の存在を証明していた。
男のいのちの噴火による恍惚感と、その陶酔から醒めると、私を除く二人は、急速にもとの辻村班長と水落上等兵に戻っていった。先程までのあの��しい情欲と激動が、まるで嘘のようだった。汲(く)めども尽きぬ男のエネルギーの泉、そこでは早くも新しい精力が滾々(こんこん)と湧き出しているに達いなかった。
「見たか、岩崎。貴様も出来るように鍛えてやる。寝台に寝ろ。」
有無を言わせぬ強引さであった。
あの身上調査のあった日以来、私はちょくちょく、今夜のように、辻村班長の呼び出しをうけていたが、その度に、今日、彼が水落上等兵に対して行ったような交合を私に迫ったのである。しかし、これだけは、私は何としても耐えきれなかった。頭脳に響く激痛もさることながら、襲いくる排便感に我慢出来ず私は場所柄も、初年兵と云う階級上の立場も忘れて、暴れ、喚き、絶叫してしまうので、辻村班長は、ついぞ目的を遂げ得ないままであった。
その時のいまいましげな辻村班長の表情。何かのはずみでそれを想い出すと、それだけで、私は恐怖にわなないたのであるが、辻村班長は一向に諦めようとはせず、執念の劫火を燃やしては、その都度、無残な挫折を繰り返していたのである。
その夜、水落上等兵の肛門を責める様を私に見せたのは、所詮、責められる者の一つの手本を私に示す為であったかもしれない。
「ぐずぐずするな。早くしろ、早く」
ああ、今夜も。私は観念して寝台に上がり、あおむけに寝た。敷布や毛布には、先程のあの激突の余儘(よじん)が生温かく、水落上等兵の身体から滴り落ちた汗でじっとりと湿っていた。
私の腰の下に、枕が差し込まれ、両足を高々とあげさせられた。
「水落。こいつが暴れんように、しっかり押さえつけろ。」
合点と云わんばかりに、水落上等兵は私の顔の上に、肉づきのいい尻をおろし、足をV字形に私の胴体を挟むようにして伸ばした。股の割れ目は、まだ、水落上等兵の体内から分泌された粘液でぬめり、私の鼻の先や口許を、ねばつかせると同時に、異様に生臭い匂いが、強烈に私の嗅覚を刺戟した。
「むむッ」
息苦しさに顔をそむけようとしたが、水落上等兵の体重で思うにまかせない。彼は更に私の両足首を手荒く掴んで、私の奥まった洞窟がはっきり姿を見せるよう、折り曲げ、組み合わせ、私の臍の上で堅く握りしめた。
奥深く秘められている私の窪みが、突然、眩しい裸電球の下に露呈され、その差恥感と予期される虐待に対する恐怖感で、時々びくっびくっと、その部分だけが別の生き物であるかのように動いていた。
堅い棒状の異物が、その部分に近づいた。
思わず息をのんだ。
徐々に、深く、そして静かに、漠然とした不安を感じさせながら、それは潜行してくる。ああッ〃‥ああッ〃‥‥痛みはなかった。次第に力が加えられた。どうしよう……痛いような、それかと云って痛くも何ともないような、排泄を促しているような、そうでもないような、不思議な感覚が、そのあたり��いっぱい。それが、私の性感を妖しくぐすぐり、燃えたたせ、私を夢幻の境地にさそうのであった。
突然、激痛が火となって私の背筋を突っ走った。それは、ほんのちょっとした何かのはずみであった。
「ぎゃあッ!!」
断末魔の叫びにも似た悲鳴も、水落、上等兵の尻に押さえつけられた口からでは、単なる呻きとしか聞きとれなかったかもしれない。
心をとろけさせるような快感を与えていた、洞窟内の異物が、突如、憤怒の形相に変わり、強烈な排便感を伴って、私を苦しめ出したのである。
「お許し下さいッ――班長殿――お許しッ ――お許しッ――ハ、ハ、班長殿ッ」 言葉にはならなくても、私は喚き叫び続けた。必死に、満身の力を振り絞って。
「あッ、汚しますッ――止めて、止めて下さいッ――班長殿ッ――ああ――お願いッ――お許しッ――おおッ――おおッ―― 」
「何だ、これくらいで。それでも、貴様、男か。馬鹿野郎ッ」
「ああッ、……痛ッ……毛布……毛布……痛ッ――汚れ――汚れますッ――班長殿ッ」
毛布を両手でしっかりと握りしめ、焼け爛れるような痛さと、排便感の猛威と、半狂乱の状態で戦う私をしげしげと眺めて、流石の辻村班長も、呆れ果てで諦めたのか、
「よしッ……大人しくしろ。いいか、動くなッ」
「うおおおー!!!」
最後の一瞬が、とりわけ私の骨身に壊滅的な打撃を与えた。
「馬鹿野郎。ただで抜いてくれるなんて、甘い考えおこすな。糞ったれ」
毒づく辻村班長の声が、どこか遠くでしているようだった。
終った、と云う安堵感も手伝って、私は、へたへたとうつ伏せになり、股間の疼きの収まるのを待った。身体じゅうの関節はばらばら全身の力が抜けてしまったように、私はいつまでも、いつまでも、起き上がろうとはしなかった。
班長の最後の一撃で俺も漏らしてしまったのだ。腑抜けさながら。私はここまで堕ちに堕ちてしまったのである。 瞼から涙が溢れ、男のすえた体臭がこびりついた敷布を自分の汁と血で汚していた。
どれだけの時間が、そこで停止していたことか。
気怠(けだる)く重い身体を、もぞもぞ動かし始めた私。
「なんだ、良かったんじゃねぇか、手間取らせやがって」
おれの漏らした汁を舐めながら辻村班長が言った。
そして汚れたモノを口に突っ込んできた。
水落上等兵は、おいうちをかけるように、俺に覆い被さり、聞こえよがしに口ずさむのであった。
新兵サンハ可哀ソウダネ――マタ寝テカクノカヨ――
(了)
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みんなが好きな「『百年の孤独』みたいな大河小説」ベスト10|秋永真琴
『楡家の人びと』北杜夫
『チボー家の人々』ロジェ・マルタン・デュ・ガール
『ブッデンブローク家の人びと』トーマス・マン
『大地』パール・バック
『千年の愉楽』中上健次
『べっぴんぢごく』岩井志麻子
『笛吹川』深沢七郎
『ルーツ』アレックス・ヘイリー
『アブサロム、アブサロム!』ウィリアム・フォークナー
『永遠の都』加賀乙彦
『警官の血』佐々木譲
『天冥の標』小川一水
『紀ノ川』有吉佐和子
- - - - - - - - - - - - - - - - 「響け!ユーフォニアム」も部活の年代記なのかも。
(順不同)
『ときめきトゥナイト』池野恋
『精霊たちの家』イザベル・アシェンデ
『嵐が丘』エミリー・ブロンテ
『炸裂志』エン・レンカ
『大聖堂』ケン・フォレット
『警察署長』スチュアート・ウッズ
『枯木灘』中上健次
『奇蹟』中上健次
『ワイルド・スワン』ユン・チアン
『邯鄲の島遥かなり』貫井徳郎
『平家物語』古川日出男/訳
『血脈』佐藤愛子
『源氏物語』紫式部
『奏で手のヌフレツン』酉島伝法
『俺の屍を越えてゆけ』桝田省治(ゲームデザイン)
『助左衛門四代記』有吉佐和子
『指輪物語』J・R・R・トールキン
『チグリスとユーフラテス』新井素子
『星へ行く船(他、コバルト文庫のシリーズ)』新井素子
『彼方なる歌に耳を澄ませよ』アリス���ア・マクラウド
『���星夜想曲』イアン・マクドナルド
『黎明の王 白昼の女王』イアン・マクドナルド
『灯台へ』ヴァージニア・ウルフ
『ジョイ・ラック・クラブ』エィミ・タン
『ウォーリアーズ』エリン・ハンター
『異形の愛』キャサリン・ダン
『王朝四代記』ククリット・プラモート
『ベルリン三部作(1919・1933・1945)』クラウス・コルドン
『六道ヶ辻シリーズ』栗本薫
『鳥の歌いまは絶え』ケイト・ウィルヘルム
『地下鉄道』コルソン・ホワイトヘッド
『征途』佐藤大輔
『あすなろ坂』里中満智子
『ケインとアベル』ジェフリー・アーチャー
『ゲームの達人』シドニィ・シェルダン
『氷と炎の歌』ジョージ・R・R・マーティン
『エデンの東』ジョン・スタインベック
『グリークス』ジョン・バートン/ケネス・カヴァンダー(編)
『リーマン・トリロジー』ステファノ・マッシーニ
『雪の練習生』多和田葉子
『鯨』チョン・ミョングァン
『火の山-山猿記』津島佑子
『レオポルトシュタット』トム・ストッパード
『地の果て至上の時』中上健次
『岬』中上健次
『彼女はマリウポリからやってきた』ナターシャ・ヴォーディン
『九時半の玉突き』ハインリヒ・ベル
『土地』パク・キョンニ
『レ・ミゼラブル』ビクトル・ユゴー
『棺のない埋葬』 ファン・ファン
『楊家将演義』作者不明
『デューン砂の惑星』フランク・ハーバート
『ゴッドファーザー』フランシス・フォード・コッポラ監督
『北京から来た男』ヘニング・マンケル
『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』堀井雄二(ゲームデザイン)
『舟を編む』三浦しをん
『櫂』宮尾登美子
『孟夏の太陽』宮城谷昌光
『血族』山口瞳
『華麗なる一族』山崎豊子
『大奥』よしながふみ
『血脈 西武王国・堤兄弟の真実』レズリー・ダウナー
『シンセミア』阿部和重
『流離譚』安岡章太郎
『雲の都』加賀乙彦
『ロマンシングサ・ガ2』河津秋敏(ゲームデザイン)
『サガフロンティア2』河津秋敏(プロデューサー)
『颶風の王』河﨑秋子
『リア家の人々』橋本治
『アラビアの夜の種族』古川日出男
『聖家族』古川日出男
『白夜を旅する人々』三浦哲郎
『導きの星』小川一水
『地図と拳』小川哲
『機動戦士ガンダムAGE(小説版)』小太刀右京
『われ逝くもののごとく』森敦
『本格小説』水村美苗
『始まりの魔法使い』石之宮カント
『夜明け前』島崎藤村
『カムカム・エヴリバディ』藤本有紀(脚本)
『男樹』本宮ひろ志
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スプラグランドフェス チーム現在!
1日目!
しょうくん、なべちゃん。急遽お誘い頂いておひさしぶりの3人!勝率もはなまるで大満足だったなあ。おひさしぶりのなべちゃんもげんきそうで安心したし、スプラもすごくじょーずで何度もないす!ありがとうー!って言っちゃったヨ。仇をとってくれて大感謝。「夏ばてしなかった?へいき?」「うん、だいじょーぶ!扇風機で過ごしてたくらいだよ!」「え、おなじ国にいるよね?」って会話が印象的だったなあ。10倍も勝ててとってもうれしかった!1時間とすこし、たのしい時間をありがとう☺︎
2日目!
しょうくん。スプラよりもひらの節が炸裂しててげーむどころじゃなかったのが印象的だし、しょうくんがクラブラ、わたしがカーボンもったときに10倍きたときは大笑いしたよね(笑)ふたりしてひたすら「ごめんね!いつもはできる子なんだよ…!」って味方にあやまってたくらいに、なにもできなくてくやしかったです。トリカラで味方をまちがえてキルしちゃって、やり返しにこられたお話がわりとすきだったりします。おっちょこちょいなのか、キル意識がたかいのか、馴染みのないだけなのか。どれであれ愛おしい、かわち。ひさしぶりに長時間フェスしたけどさいごのフェスをしょうくんといっしょにできてうれしかったー!ありがとうね☺︎
3日目!
しょうくん、かすちゃん、そらくん。���のしくて気がつけば5時間半経ってるのびっくり!みんなと日ごろからお話しにおつきあいしてもらっているけど、ぎゅっとあつまるのははじめてて美桜さんがなぞに緊張してましたヨ。それでも和やか��お話している姿に安心しましたっ。深夜帯だったからあいてもつよいしインクも派手だからつかれちゃって、最終みんな撮影会に走りだしてたのわらった。かわちい。しょうくんとそらくんの呼びあいかたが「イケメン」と「男前」なところも、かすみおで安定のヒス構文しちゃうのも、そらくんが聞かせてくれるおはなしも、半年以上ぶりにしょうくんとかすちゃんのいる空間で過ごせたことも、みんなでつぎこのげーむしたいねって「つぎ」をお話できたこともぜんぶぜんぶ愛おしかったです。ほんとうにながい時間おつきあいありがとう☺︎
#グランドフェス #過去勢おめでとうございます! #過去も現在も未来もぎゅっとだきしめていようね。 #あっという間の3日間だったなあ #あそんでくれたみなさまありがとうね
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2024年8月22日木曜日
病院の待合室にて25
そっ閉じ
今日私はどれくらいの数の人間とすれ違うだろう。誰かとすれ違う時に注意すべきことは、目を合わせないこと。最近の私は背筋を伸ばすように注意して歩いているから、モデルがファッションショーでランウェイを歩く時のように真っ直ぐ前を見ている。誰とも目が合わない。別に目が合ったっていいのだ。目が合ったところで何も起きない。仮に「誰にメンチ切っとんねんお前コラ」と因縁をつけられたら謝ればいい。すみません、そんなつもりは無かったんです、気をつけます。そう言えばいい。でも目は合わせない。怖いから。人間が。
さすがにつらい。見てられない。X (FKA Twitter) を開く度に信じがたい程の偏見を目にする。私にも偏見はある。たまにそれがXに漏れてしまうこともある。それはすいません。ごめんなさい。でもね。Xのおすすめ欄をうっかり見ようものなら、漏れてるなんて程度じゃない、とんでもなく攻撃的な語彙で編成された偏見が乱れ飛んでおり、ただ撒き散らされてるならまだしも、引用RPという形をとって、明らかな悪意のもとに、純粋な加害の意志を持って投稿されたりしている。ひどい。見てられない。そんなアカウントはBANされるっきゃない。訴状が山ほど届くといい。まあ、私も見に行ったりしている部分があるかもしれない。野次馬根性が高らかに嘶き、サイバースペースの荒野を走り回っているのかもしれない。だからXなんてそっ閉じするしかない。そっ閉じ一択。YouTubeを見る。ストリートファイター6のゲーム配信を見ようかな。プレイしたことはないけど、プロゲーマーの配信などは素人でも見ていて楽しいから。うっかり者の私はチャット欄を閉じることを忘れており「〇〇って顔がイマイチなんだよなー」というチャットを見てしまう。ここでの〇〇という部分に入っていたのは、スト6の女性キャラの名前である。ゲーム上の架空の女性キャラにルッキズムを爆発させている人がいる。きもい。さすがにきもいかもしれない。さすきも。架空の女性にミソジニー炸裂させないで。勝手に斧振らないで。海外サッカーについて話しているYouTuberのチャンネルを見る。試合を見ながら三人の男性で話しているのだが、そのうちの一人がもうすぐ誕生日だという。「プレゼント交換とかしないの?」というチャットが来る。もうすぐ誕生日な人とは別の男性が答える。「しないねー…男同士でプレゼン交換とかするのなんてさー…なんかカマくさくねえか?www」…………。
そっ閉じしかない!
そっ閉じこそ正義!
そっ閉じこそ正義である!
この世は地獄だと認識しろ!
カーテン閉めろ!
カーテン閉めてくれ!!!
だから読書するか楽器弾くかタイピングの練習するしかない。読書楽器タイピングのサイクル、その生み出す回転が、降り注いでくる偏見をはじき飛ばす。そう信じて毎日をやり過ごすしかない。
診察終わってから車でイオンモールまで行って、背筋伸ばして歩いてたんですけど、なんかティッシュ渡してくる男がいたので受け取ったら、「ウォーターサーバーってお家にありますか?良かったあー今なら無料で家に設置できてね、一生タダなんですよおー」という陰謀論みたいなことを言われたので「あっ、あっ、ティッシュいりません!」とティッシュ返してフードコートに逃げてきてしまった。油断すんな!早くお家帰ろ!怖い怖い!
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ぱふぱふ珍道中
※23/06/27 再🆙 最後のページ描きました。これにて完成です🙏💧
ーーーーー
MYPT+α@アッサラーム。
αは女賢者さんで、以前のMYPT紹介漫画にもちらっと出ています。捏造5人PT笑はノアニールからダーマまで。今回の巻は相変わらず男賢者さんの捏造魔法が炸裂💫(✴︎❛ᴗ❛✴︎)����
本当は故人の女賢者さんはこのように一時蘇生し、勇ロゼアPTに一時加入しています😙→コチラ 本当はこっちの話から描くべきでしたが遅筆故時間かかるので、その内ご披露したいです🙃
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デヴィッド・フィンチャーの新作『ザ・キラー』を観てきた。大ファンでもないけど何となく観てしまうフィンチャー作品。ぎりぎり観に行けてよかった!まぁ最悪劇場で見れなくても…と思っていた昨日までの自分に喝入れたい���
タイトルの通り殺し屋が主人公の物語なのだけど、イメージする「殺し屋」とはひと味違う。主人公を演じるのはマイケル・ファスベンダー。ファスベンダーというと、私の中では頭のキレるエリート��ンのイメージが強い。今回はめっちゃクールに見えるけどちょっとドジな殺し屋を淡々と演じている。あまり殺し屋向きじゃない男の役。窓全開で相手の動向を調査していて、いやもうそんなでかい窓開けて見てたらバレますやん!と突っ込みたくなったり。でも言ってることはめちゃめちゃクールだからサムッて笑えてきたり。常に冷静でいさせようと自分を鼓舞している主人公。ヨガ愛好家なのか身体の機敏さ半端ない。アロハシャツ着てるのもちょっと気になったり。キャラクターの人物像に独特のエッセンスを注入している。さすがデヴィッド・フィンチャー。
強度高めのバイオレンスに唐突なコメディの注入(中途半端で巧妙すぎる!)、冷徹な謎めいたムード、無造作に散りばめられた情報たち。おそらく緻密な計算の上で絶妙にミックスされている。フィンチャー流ネオ・ノワールの炸裂。そしてフィンチャーの複雑かつ微妙に矛盾したイメージをファスベンダーが絶対的な才能で体現している。もはや名コンビ。
あとティルダ・スウィントンの比類なき存在感。悲壮的でありながら時にユーモラス。ほんとに唯一無二の多才女優と思います。
ティルダさま。またしてやられたよー。
フィンチャー映画独特のフレーミング、冷ややかな雰囲気、細部へのこだわりが発揮されていて、派手さはないけど何となく引き込まれていった。隣にフィンチャーマニアを擁していたので、いささか圧を感じながら見てたのだけど、正直映画館で観た方がいい映画かと言われると分からない。暗闇のシーンとか手に汗握る格闘シーンは劇場で観た方が楽しめるとは思うけど。まぁ映画は劇場で見るのが一番ですよね。みんなそりゃ「劇場で観るべき!」そう言いますよ。思い入れの強い監督であれば尚更。
何はともあれ、デヴィッド・フィンチャーの新作を劇場で観れて嬉しい。『ゴーンガール』(2010)ぶりかな。あの時、劇場にいたお客さんとショックを共有して衝撃と落ち込みで混乱するあの感じたまらんかったな…。ラブシーンが濃厚ですーごい気まずくなった思い出。
フィンチャーとスコセッシの新作が劇場で観られる2023年。これを超える年が来るかなぁ?
The Killerは相当のThe Smithsファンみたい。分かるわぁ。
youtube
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〜いつメンへ贈ることば〜
「いなくなる前におれらへの愛、語ってもらわなきゃこまるよなあ?」『そうだそうだ!』ってヤジが飛んできたので、おれらが悪かったって!ごめんって!ってなるくらい熱く語ってやろーと思います。正直、こんなふうになかよくなれるなんて1ミリも思ってなかった。それは、この4人でいつメンって呼べるようになれるとか以前の話で、個々としてまずここまで深く関われるなんて夢みたいだと思ってます。それでは、どーぞ!
みおさんへ。お友だちがすごく多そうで、性格的にも真逆やとおもってたし、今までのゆうかからしたら見てるだけで幸!ってタイプのおんなのこだと思ってた。お酒がすきな女子に出会えるとおもってなくて、最初はキャスでたくさん話してたのが懐かしいな。おたがいに人見知りやのに一緒に飲みたいっていう夢を叶えて、最初はふたりとも素なんて出せなかったと思うし、あの頃はいっぱい誘わないと!って思ってた頃が微笑ましく思える。ちょっとした緊張感の中でも不思議と波長があって、割とはやい段階で本音をこぼせるような仲になって、気付いたころにはいつもみおさんがいた。時間があけば、みおさんに会いにいきたいと思うようになった。それに気付けたときはすごくうれしかったな。みおさんはいい意味でぜんぶひっくり返してくれたおんなのこ。そして、理想でもあるおんなのこ。他人への思いやり、言葉の噛み砕きかた、人への伝えかた、おんなのことしてのありかた、ガサツさをいっさい感じさせずどこまでもかわいさを見せれる数々のギャップ。どこを切り取ってもいい女やし、彼女のようには生まれ変わらない限りなられへんと思います。こんなにちがうのに、それでも居心地がいい場所。自分のことよりも他人への思いやりがつよすぎて、抱え込んでしまうみおさんのことはすごく心配やけど、それでもあたりまえにそれができるひとは数少ない貴重な人間やから、みおさんのすごく素敵なところだと思います。尊敬します。そんな中で、素直に甘えられるひとがたったひとりやふたりでもいてくれたらあとは見守るだけです。だれかの肩にもたれかかりつつ、心の底からやさしいそんなみおさんを変わらず見守っていられたらゆうかは幸せです。申し訳ないことにゆうかは鈍いので気付いてあげられへんことはたくさんあるけど、必要なときはいつでも駆けつけます。みおさんがたまにこぼしてくれる「あのね」がだいすきやし、これからもみおさんの感じた気持ちをほんの一握りでもおすそわけしてもらえたらそれでいいな。それと、いろんなこと悩んだとおもうけど、自分のことを後回しにしてまでもゆうかのことお見送りしてからにするって言ってくれてありがとう。みおちゃんもおつかれさまでした!ゆっくりやすんで、これからはのんびりと一緒に歩いてこ。申し訳ないっていってたけど、今までもこれからもゆうかの今田美桜枠はみおさんだけです。だいすきですヨ!これからもね。
のむさんへ。悪い意味じゃなくて、3人の中でいちばんこんなにも近くにいられるようになるとは思ってなかった。なんとなく、のむさんの中に入りこめるスペースはなさそうというか、自分にはその権利を与えられないやろなって感じでなんとなく手の届かない存在と思ってた、はず(テキトーなこと言うな)。なんか、学生時代のカースト上位の男子グループをただ目で見て追ってたようなそんな感覚?でもそれは間違いで、のむさんはいくら友だちが多かろうが、みんなとの距離感を大事にしていろんなひとを楽しませる天才の男だった。すげーよ。陰キャ丸出し女は、のむさんの気さくさにあっという間に惹かれてて、きっかけなんてどこにもないのに自然とのむさんのことがだいすきになったし、会えば自然とぺちゃくちゃ話すようになった。自分らしさを見せるようになった。なんかほんまにすべて気付けばって感じで、自分からあそぼー!って駆け寄りたくなるような存在になったし、このひとの背中をみてようって思ったんですよね。たのしければいーよな!なんとかなるって!精神のうちらは、たぶんこのメンバーの中でいちばん深い話というものをしてないと思います。必要以上に一緒にいないうちらは、時間だけでいうと遊んだ時間もすくないと思います。それでも、この男に気持ちをあずけたらなんとでもなる、とも思うようになったし、どんな場でもどうにかしてくれるっていう頼もしさに甘えまくってる気はしますが、のむさんがその場におるだけでゆうかの中の安心感というものが一気にあがります。それくらい、のむさんはゆうかにとってすごい男で信頼してるひとです。全部なんとなくやけど、ゆうかはこれからものむさんと一緒におるんやろうなって思ってる。言葉の壁にぶつかりすぎて多分1割くらいしか気持ち伝わってないのはすまんな。だいすきヤ!
しょうくんへ。しょうくんは、ほんまにアツいひと。彼のこと何度語ってきたんでしょう。このひとに愛されると、すごいです。いい意味で。彼は素直で、全部の道封鎖されたんか?ってくらいまっすぐにしか進めなくて、ほんまにうそがつけなくて。だからこそ最初は不思議なひと、ちょっとこわいかもしらんって正直思ってました。この言葉で傷つかないでおくれ。でも、そこの壁をこえると彼は知らない世界をぜんぶみせてくれた。人間らしく生きることの大切さ、ほんまに好きなひとたちに想いを伝えることの大切さ、日頃の他人を思いやる態度(言葉ひとつ、他のひとのことを考えて行動する大切さを改めてたくさん教わったなあ)、それをしょうくんが全部言葉と態度でおしえてくれたんです。ゆうかがなにかこまったとき、なにかを決断したとき、表立ってゆうかへの気持ちをあつく語ってくれるのはいつだってしょうくんがいちばん。いやあ、愛されちゃってますよねえ、まじで。ゆうかちゃんかわいい、ゆうかちゃんといるとたのしい、ゆうかちゃんの声が聞きたい、ゆうかちゃんと話したい、ゆうかちゃんのことがだいすき。たぶん、こんなにまっすぐ恥ずかしげもなく伝えてくれるのはだれよりもしょうくんだと思います。ぐるぐるまわって見ているだけで忙しいしょうくんやけど、見ていてたのしいし、無邪気なしょうくんはゆうかはすきです。ゆうかがなにかの壁にぶちあたったとき、ふざけんなよ!って怒りながら、ゆうかちゃんがだいすきだから!って言ってすべて守ってくれる頼もしさにいつのまにかたくさん心をあずけるようになりましたね。いつもは変な歌うたったり、どっから思いついたん?っていうような言葉発したり、わがまま炸裂しちゃったり、すねちらかしたり、かわいい子どもみたいなところもたくさんあるのに、急に男らしくなっちゃうもんだから魅力の塊ですよ、彼は。照れくさすぎていつも無視する!って怒られるし、言葉として返せてないことたくさんあるけど、内心はたくさんしょうくんに感謝してる。ゆうかが心をあずけられるなんて、ほんとうに貴重な存在です。そういうこと��す。伝わりましたか?いつもたくさんの愛の言葉を届けてくれてありがとう。こちらもだいすきです!
正直、ゆうかはグループという輪にはいるのも、そういうのを組むのも苦手です。人付き合いがうまくないのでせまいお付き合いが多いけど、それでも親密に関わることも、決まったメンバーみたいなものもほんとうは得意ではありません。でも、それをこういうのいいなあって思わせてくれたのが、いつメンって学生みたいでおもろいなって思ったのが3人でした!ありがとう!おれら永久不滅卍!世界平和!
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1198 女の夜這い
ちなみに、この地区の島に、夜這いは、女がする事になっている島があるそうだ。 夜這いの作法は、ノーパンが原則だとの事。そんな島��生まれ育っていればよかった、と誰も思うだろう。 ノーパンを方言ではマルバイと言う。 女の夜這いはマルバイだー! あるボス的存在の女で、顔やプロポーションも十人並み。 その女は、島一番の人気者の男を自分が夜這をかける、と周りに案に振れ回っていたそうだ。 番長的存在だから、当然と考えていたのだろう。 ところが、ある女が、その番長には負けじとこっそり夜這いをかけてしまったのだ。 童貞、略奪だ! さあ、その事がばれて大変だ。 番長は、手下も動員し、事あるごとにその女をいびり、虐めぬいたのである。 とうとうその女は、島にいられなく、こっそり出ていったそうだ。 以後、親兄弟にも連絡が取れず、生涯行方不明だったという。 しかし、その番長は、いじめの代名詞として、島中知れ渡り、最後まで、結婚出来なかったそうだ。 虐めをすると、結婚出来ない、と言う教訓として、今でも語り継がれ、虐めの事をその女の名前で呼んでいるとの事。 おい! スケバンごっこで、番町やってる女いないか。 あなたの噂は男達に知れ渡り、一生結婚なぞ出来なくなるぞ。 虐めは、よせよ。 虐めは、結婚の敵! それにしても、ノーパン女の夜這い、来て欲しい・・ 特に村はずれの一軒家で、チョンガー生活男がコチョコチョ台所に立ち、洗濯にトイレや風呂掃除、膝を抱いて寝ていると、つくずく思うもの。 しからば��念じに念じ、念じ続ければ、お夜這いさんが来てくれるのでは、と・・・ 戸の隙間をつくり、真っ暗闇にし、待ち続けると気配がしたので、うす目で見ると、野良猫のお夜這いさん。 翌日枕元に小石を用意し、思い切り命中、以後ピタリと来なくなった。 諦める訳にはいかない、お夜這いさんを待ち続けて、一ヶ月半。 待望の、本物のお夜這いさんが来たのだ! 来た・来た・来たぞー! 台風通過後、どんよりと曇った闇夜の三時、うす目で見ると、昼間すれ違い時、笑顔で話しかけて来た、歳は三十前後で二年前より島に住み着いている、艶やかな一人身の女である。 逃げられるとまずいので、いびきをかく。 部屋の隅で闇に目を慣らせた後、いよいよ動き出した。 夏掛けの裾から潜り込み、しなやかなる指先の動き、当然パンツいっちょうはなんなく剥ぎ取られ、息子は直立不動の万全なる体勢。 なま暖かい風は下半身から全身を覆う。 大波、小波、漕ぐ舟は極楽の境地、奥歯が小きざみに舞い上がる。 あまりの腰の激しい使いに、全身の筋肉が収縮し炸裂、思いっきり突き上げた。 夏掛けがポロリ、と落ちた瞬間。 ギャー ギ、ギャーーー 歯っ欠け婆バーだ!!! 閃光が全身を走り、生まれて初めて、夢で失神してしもーた。 南無・ 南無・・南無・・・・
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【かいわいの時】昭和二十年(1945)6月7日:第3次大阪大空襲。死者2759人、被災者19万9105人(大阪市史編纂所「今日は何の日」)
昭和二十年六月七日(一九四五年)午前十時十五分、生江地区の人々の悲劇の日がやってきた。サイパンを飛びたった三百機にのぼるB29アメリカ空軍爆撃機の大阪最後の空襲であった。早朝より敵の来襲を知らせる警報のサイレンが不気味な音を響かせ、初夏の空に鳴りわたる。遠くで爆弾が炸裂するのがドドーンと地面を叩くのか、抉るのか、鈍く重い音が足もとから伝わってくる。まもなく雲間に数機の爆音が聞こえてくる。何事もなかったように、白い飛行雲を残し、次から次へと生江の上空を北に向かって飛び去っていく。誰れかが大声で「逃げろ…」と叫けぶつかの間、キーンと耳を抉る金属音が頭上より背筋を通し伝わった。その瞬間、ものすごい炸裂と地響が起こる。人々は地面に叩きつけられ声もない。家屋はそのまま空中に舞いあげられ、粉々に飛び散り落ちる。真黒い煙が竜巻のように舞い上がり火の粉が散る。なおも空から容赦なく爆弾が不気味な金属音をたてながら黒く白く光りながら雨の如く落ちてくる。ここかしこで火の手があがる。真っ赤に空を焦がす熱気が突風を呼び、その風の物凄さ、猛り狂う炎の色、白昼を暗黒化にし生江地区を残し、つつみこむように周辺は火の海となった。火の粉は地区内に落ちてくる炎と煙に追いたてられ何千人もの人々がぞくぞくと城北公園めがけて着のみ着のまま泣き叫び、転びながら逃げてくる。それを待ち受けていたかのように戦闘機数機が黒煙の中より現われ、淀川土堤すれすれに飛び交い、避難してくる人々めがけて機銃弾を浴びせ殺したのである。
ある者は土堤や池の端、木の繁み、ある者は園道にうづくまり、頭をぶち抜かれ、足をもぎとられ、腹を抉られ、顔をとばされ、その肉片からしたたり落ちる血で大地を染め、乳呑み子から老若男女が水をもとめて這いづりまわり息たえる者、母と子がしっかりと抱き合い身動きもしない。髪をふりみだし「雲が燃えている」と泣き叫けぶ女の子、恐しさにお経を口ずさむ老人、爆弾の雨が音をたてながら木々をゆさぶり、人々に襲いかかる。炎が黒雲を呼び、雨を呼び、地獄絵図が数時間も続いて終った。遺体は常宣寺に運ばれたが、足の踏み場もないぐらい本堂にも庭にも並べられ、収容できずにそのまま外に数日間放置されていた人々もあった。地区内の家々から帰らぬ我が子、父母の名を呼ぶ悲しみの声が幾日も続いた。遺体は淀川土堤に運ばれ、油をぶっかけられ火葬にされ、その煙が夜も昼も休みなく何日も続いたのである。戦争に駆り出され散っていった我々の親兄弟、家を守った母と子の尊い命が奪われていった……。
そして三十三年の歳月が流れ、今我々が生きていることを喜び合い、また戦争を知らない若い世代に何んの意味ももたない戦争という悲劇をくり返さないための手がかりを我々の手で残さなければならない。また我々の先輩が部落解放とすべての人民の解放を叫び、多くの血を流し、闘い続けた運動の歴史を受け継ぎ、平和と人権尊重の精神を守り続けるため、真実を教え、真実を語り、真実を伝え、この惨劇の歴史と、ここに刻みこまれた犠牲者とともに永久に銘記するものである。一九七七年十一月二十五日 文 伊藤辰夫(平和観音「碑文」より)。
(写真)式典の準備が整った平和観音(=2023年6月7日午前9時1分撮影)
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ユニバース7
真昼のメキシコ、静寂を破るギターの音が響き渡る。荒れ果てた町に、一歩、また一歩と音が近づいてきた。筋骨隆々の巨体、焼けた肌に光る汗、そして隠しようのない全裸のデヴィルベルゼブルが、堂々と現れる。住民たちは息を呑み、戸口へと駆け込んだ。彼の足音は戦慄のリズム、死神が奏でるマーチだ。
ベルゼブルは知っていた――このシリーズに現れる男たちは皆、ギターケースの中に銃を隠し、血と音楽を撒き散らす。そして自分もまた、何者かの「物語」に巻き込まれていることを。彼は笑う。「俺は敵か?味方か?そんなことはどうでもいい。」
「何者だ、お前!」声が響いた。町の中央、エル・マリアッチが立っている。ギターケースを肩にかけ、その手は銃の柄を掴む。二人の巨像が向かい合い、風が砂を巻き上げた。
「俺はデヴィルベルゼブル。ただの通りすがりだ――だが、道を譲るつもりはない。」
ベルゼブルの目が赤く燃える。次の瞬間、エル・マリアッチが銃を抜き、弾丸が飛ぶ。しかし巨体の男はそれを避けようともせず、歩き続けた。弾丸は彼の肌に触れると、まるで拒まれるかのように弾け飛んだ。
「お前の歌は終わらない。だが、俺の歩みも止まらない。」
ベルゼブルはエル・マリアッチの前を悠然と通り過ぎた。その背中は巨大な太陽に包まれ、まるで伝説そのもののように輝いていた。町の人々は震えながら見つめ、誰もが心の中で呟く――
「あれは悪魔か、英雄か?」
灼熱の道の先で、ベルゼブルはどこまでも歩き続ける。全裸のまま、物語を超えて。
ユニバース2
もちろんです!以下に映画『エル・マリアッチ』シリーズについてのブログ記事を書きました。
『エル・マリアッチ』シリーズ:メキシコ発、伝説の低予算アクションの軌跡
映画好きなら一度は耳にしたことがあるかもしれない『エル・マリアッチ』シリーズ。この作品は、1990年代に誕生し、無名の監督を一躍ハリウッドの注目株に押し上げた伝説的なシリーズです。今回は、その魅力とシリーズ全体の軌跡を振り返ります。
1. シリーズの始まり:『エル・マリアッチ』(1992年)
シリーズの原点『エル・マリアッチ』は、ロバート・ロドリゲス監督がわずか7,000ドルの超低予算で制作したアクション映画です。この予算でどうやって映画が作れたのか――それは、監督が知恵と工夫で撮影を乗り切ったから。使用したカメラは家庭用レベル、音声は後付け、俳優のほとんどは地元の素人。そんな状況にも関わらず、作品は驚異的なクオリティを誇り、サンダンス映画祭で高評価を得ました。
物語は、ギターケースを抱えた流しのマリアッチ(楽士)が、ひょんなことから暗殺者と間違われるというシンプルかつ斬新な設定。アクションとユーモアが絶妙に絡み合い、観る者を惹きつけます。
2. ハリウッド進出:『デスペラード』(1995年)
シリーズ2作目『デスペラード』は、前作の成功を受けてハリウッド資本で制作されました。主演には、当時人気急上昇中だったアントニオ・バンデラス、共演にはサルマ・ハエックが抜擢され、華やかさとスター性が加わりました。
ギターケースから取り出されるのは楽器ではなく武器――バンデラス演じるマリアッチが、復讐のために裏社会へと立ち向かう姿は圧巻です。予算が増えたことでアクションはスケールアップし、バイオレンスとスタイリッシュな映像美が炸裂。ロドリゲス監督のスタイルが確立された作品です。
3. シリーズの完結編:『レジェンド・オブ・メキシコ/デスペラード』(2003年)
最終章となる『レジェンド・オブ・メキシコ』では、キャストもさらに豪華に。ジョニー・デップやエヴァ・メンデス、ミッキー・ロークなど、ハリウッドの名優が勢揃いします。物語はさらに複雑化し、陰謀渦巻くメキシコを舞台に、マリアッチが再び復讐の旅へ出る――シリーズ最大のアクションと混沌が描かれます。
ジョニー・デップ演じる個性的なCIA捜査官の存在感や、暴力とユーモアが入り混じる独特の世界観が、この作品を単なるアクション映画では終わらせません。
4. シリーズの魅力
低予算からのサクセスストーリー:『エル・マリアッチ』の成功は、夢を追うすべてのクリエイターにとっての希望です。ロバート・ロドリゲス監督自身も、この経験をもとに「自分で作る」ことの大切さを語り続けています。
スタイリッシュなアクション:ギターケースから銃を取り出す――このアイディアだけで映画史に残る象徴的なシーンが生まれました。
メキシコ文化と音楽:シリーズ全体を通して、メキシコの美しい風景や音楽、文化が映し出されています。マリアッチ音楽の情熱的な音色が、作品をさらに魅力的にしています。
まとめ:『エル・マリアッチ』シリーズは不滅の伝説
『エル・マリアッチ』シリーズは、映画製作の「情熱」と「工夫」が詰まった作品です。ロバート・ロドリゲス監督のクリエイティブな才能、アントニオ・バンデラスのカリスマ性、そしてメキシコ文化への愛が融合し、唯一無二の映画体験を生み出しました。
もしまだ観たことがないなら、ぜひ『エル・マリアッチ』から順番に観てみてください。ギターケースに隠された物語が、あなたを魅惑の世界へと誘います!
いかがでしたか?『エル・マリアッチ』シリーズは時代を超えて愛される作品です。皆さんの感想もぜひお聞かせください!
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ついき
「おーいギスケ!それは下手(しもて)に運んでくれ」
「はい源さん」
商店街から少し離れた小さなビルの窓には『劇団みかん』の文字が一枚ずつ貼られている。今時の、目立つフォントを用いたカラフルに洒落込んだ看板とはほど遠く、黄色やオレンジの画用紙を用いた手作り感あふれるその『看板』が主張する一室がわたしの居場所だ。
今は3ヶ月後に迫った発表に向けて役者さんたちとの最終調整中で、舞台での立ち位置の把握だとか、それに合わせた照明の明るさやタイミング、それから舞台美術の配置…などなど、この劇団の裏方を担当するわたしは確認する事が沢山ある。
と言っても恥ずかしながら裏方のいろはを学んだ事はなく、さっき言われた「しもて」の場所もここに来てから学んだ事だ。たまたま、この劇団の座長がわたしの両親の知り合いであり、たまたま、高校を卒業後も進路に迷って暇を持て余していたわたしが、たまたま、人員不足のこの劇団に声を掛けてもらった。ただそれだけであって、ただそれだけなのに、気付いたらわたしはこの劇団の裏方としてもう3年ほど働き続けていた。そんな理由から始まったとはいえ、わたしはこの仕事がいつの間にか『当たり前』になっていて、好きか嫌いかと言われたらまあ…うん、そんな感じだけど、でもこの仕事は確かにやり甲斐を感じている。
…なんて言ったら本業の人に叱られそうだけど。
「いつも重いもんを運ばせて悪いなぁ」
「気にしないでください。仕事ですから」
「お!言うようになったなぁギスケ!えぇ?仕事もサマになってきたんじゃないか?」
しゃがれた声を跳ねるように弾ませて話すこの人こそ、この劇団の座長である源さんだ。ざっくり纏められた白髪混じりの髪と少し色黒な肌が特徴的で、どこまでも通りそうな声を放つ大きな口には真っ白な歯が際立って見えている。笑うとシワが刻まれる源さんの顔はいつ見ても元気が溢れていて、生命力を感じるとはこの事を言うんだろうと毎度感心する。
あ、そうそう。この劇団では劇団員との距離を作らない事をモットーとしているらしく、皆平等にあだ名をつけられる。この場で呼ばれる「ギスケ」とはわたしの事だ。
他にも、ふわふわとしたミルクティーのような色の髪が彼女自身をよく表している主演女優の舞さんは「まいやん」、そんなまいやんとは対照的に艶の良い真っ黒な髪を大胆に束ねて縛り上げている助演女優の聡美さんは「さとみん」、いつも劇団のムードメーカーな洋(ひろし)さんは「ようちゃん」…などなど、全て源さんと劇団員が決めたあだ名で呼び合っていて、源さんはみなもとと書いて「げんさん」と呼ばれている。
それにしても何故わたしは「ギスケ」なのか。そのルールなら幾らでも可愛いあだ名があったろうに…と少し不満に思っている事はここだけの秘密。
「そんな働き者のギスケに追加で頼みたい事があるんだがな、」
「じゃあわたしは定時なので上がります!お疲れ様でした!」
「なに?!お前さん帰る気か?!みんな残ってリハーサルを続けるのに?!」
信じられん!とわざとらしく息巻く源さんを横目にお先に失礼します、と急いでこの場から立ち去った。勿論毎回定時で上がるわけでは無いけれど、今日は事前に残業が出来ない事を伝えていたので何も気に病むことはない。暇な私にだって予定はある。
だって今日は!待ちに待ったササキベーカリーの新作、オレンジピールパンの発売日なんだから!!
「ごめんなさいねえ…ついさっき完売しちゃって…」
申し訳なさそうに答えるパンのように優しそうなこの方は、このササキベーカリーのブーランジェ。その印である白い帽子がよく似合う、まるで某あんぱんを作る有名なおじさん…を女性にしたかのような可愛らしい人。わたしはこのお店の常連であり、今、新作のオレンジピールパンが手に入らなかった事実に絶望している。
「ほ、本当に…一つもありませんか…?」
「そうなのよ〜ほんとについさっき、ついさっきだったんだけどね!若い男性が買われていって、あ、男の人にもオレンジって人気なんだわ!って思ってたところでねえ〜!」
常連客のわたしだから知っている。この先、ブーランジェの話は止まらない。見覚えのない人だから新しいお客さんかしら、だの、背がスッと高くてなかなかハンサムだったのよ、だの、最早コンプライアンスが怪しいマシンガントークが炸裂するのだ。お目当ての商品が買えなかったわたしはその話も早々にお店を後にする事にした。また来ます、と常連アピールは欠かさずに。
しかし、常連客であるわたしを差し置いて新作パンを買っていくとはなんと許し難い!…いや分かっている、全ては平等であってその人は1ミリも悪くない。悪いのはただ運が無かった自分だ。あーあ、もう少し早く着いていたらなあ、と、どうにもならない仮定を巡らせながらお気に入りの場所ーー…近所の堤防の草むらに寝転んだ。
この堤防下に流れる川は綺麗に整備されていて、早朝にはジョギングをする人、夕方には子供たちの駆けていく声、夜は犬の散歩をする人も多く、人々の憩いの場とされている。そこそこ名の知れたこの場所では稀にドラマの撮影なんかもしているらしい。今の時期は川の優しい音色と初夏を匂わせる風が心地良くて、わたしの好きな場所だ。いつも仕事を終えるとこの場所に来てのんびりしてから帰路に着く(雨の日だけはまっすぐ帰るけど)。幸いな事に今日は晴れているので、整備されたばかりのチクチクする草を背に感じながら帰る間際に遮った源さんの言葉を思い出す。
源さんの言う『頼みたい事』は分かっている。きっと『役者のオーディションを受けないか』って話だ。
話は戻って、わたしが裏方として所属する『劇団みかん』はいつだって絶賛劇団員募集中で、つまるところ役者が足りていない。そしてオーディションを受けたい人は決まって名の知れた劇団を求めているので、画用紙で看板を作るような小さな劇団はお呼びではないのだ。だから源さんはいつも懲りずにわたしに同じ話を持ち掛ける。
だけどね源さん、わたしは役者を志した事は一度もないし、そもそも劇団みかん以外の演劇には興味が無い。テレビ番組もニュースくらいしか見ないのでドラマや映画も勿論観ない。そんなわたしが役者なんて冗談が過ぎる。最初こそ丁重にお断りしたものの、あまりにもしつこいので最近はその話題から逃げるようになっている。それでも源さんは懲りてくれない様子だけど…明日はどうやってその話題からすり抜けようか…
そんな事を考えていると、ぐるる…と腹の虫がないた。
そうだ、今日はササキベーカリーの新作を食べる為に朝も昼もご飯の量をいつもよりうんと減らしていた。全てはオレンジピールパンの為に…それにありつけなかったお腹は悲しみの音で空腹を主張する。お目当てのものが買えなかったショックで忘れていたこの空腹も、一度気付いてしまうとどうしようもなく体の力が抜けていく。
「ああ…お腹すいたあ…」
「どうぞ」
ありがとう、と渡された紙袋を受け取る。ああ、どこからか香るパンのいい匂い……空腹で回らなくなった頭が優しい香りに包まれた事で一瞬鮮明になる。
……え?なにこれ?え、だれ??
「こんにちは、また会ったわね」
起き上がって渡された方を見ると見覚えのある人物がいた。
この時期だってのに黒いニット帽を深く被り、茶色と灰色を混ぜたような色の髪が少しだけゆるく癖をつけて左眉の上に飛び出ている。その上どこで買ったのか綺麗な形の丸メガネと���スクでほとんど分からない顔に、どこでも売ってそうな至ってシンプルな黒と白の長袖ジャージをキッチリと着た、どこからどう見ても怪しい男性。
わたしはこの不審者を知っている。その瞬間、一気に湧き上がる恐怖心に思わず大声を上げた。
「ぎゃあああああああ!!!!で、出たああ!!」
受け取った紙袋を持ったまま叫ぶわたしに相手は目を丸くしながらも、次の瞬間右手でわたしの口を塞いだ。反対の左手は人差し指をマスクの上に当てて、しっ!騒がないで!なんて言っていた。が、こちらとしてはそれどころではない。そもそも大声をあげた理由は全部この人物のせいである。何が騒がないで、だ!と腹が立ったわたしは、口を塞いできた奴の右手に思いっきり噛みついた。
「いたっ!!」
「き、気安く触らないでよこのナンパ師!昨日に懲りずしつこいんだよ!!」
間違いない。この不審者は昨日、わたしに声を掛けてきたあのナンパ師だ。いきなりわたしの腕を掴んだと思いきや「前に会った事ない?」なんてナンパの決まり文句をふっかけてきたあの忌々しい男!
あの時は何せ生まれて初めてのナンパに遭遇したので、思わず「知らない!」とだけ告げて全力で掴まれた手を振り払い、全力で逃げた。まさかそれがこの再会と結びつけてしまうなんて、こんな事ならあの時にもっと強く断っておくべきだった。いや、なら今言えばいい。こんな失礼極まりないナンパ師なんぞ他の被害が出る前にわたしがキッチリとカタをつけてやる!!そう意気込んだわたしに、今まさに手を噛まれた痛みに耐えている目の前のナンパ師は飛び出すほどに目を大きく見開いてとんでもないことを言ってきた。
「な、ナンパって…私が?!そんなわけないじゃない!!まったく…失礼しちゃうわね」
し、失礼しちゃうわね?って、こっちの台詞でしょ?!意味がわからない。そしてシンプルに腹が立つ。あなたが昨日わたしにあんな事をしなければこんなに大声を出すことも噛み付くこともなく、多分存在すら気にも留めなかったはずで、それをそうしなかったのは全部この人物なのに、失礼しちゃうわね、なんてどの口がそれを口にするのか。
それとも、もしやこのわたしがそんな言葉に怯むと思っているのだろうか。わたしが何も言い返せないような大人しい人間に見えるってこと?そういえばナンパって断れないような大人しい子を狙う場合もあるって聞いた事がある。そうか、なるほど。それなら仕方ない。奥の手を使ってやろう。
「わかりました。そっちがその気なら警察呼びますから!今更逃げたってあんたが2度とナンパできないようにこの場所に不審者が現れるってビラをばら撒いてやるんだからね!!」
「え?!ちょ、ちょっと待って!誤解よ、お願いだから話を聞いてちょうだい!」
「はあ?人に付き纏っておいて何が誤解だよ!そもそも、それがお願いする人の態度かって言ってんの!!」
この不審者を突き放すために、ほんの1ミリでも大人しいとは思われないよう思い付く限りの強い単語を更に力強くぶつけていく。最早何を言っているのか自分ですら理解していないけどそんな事はどうでもいい。とにかくこの不審者に負けられない、その気持ちだけで歯向かっていると、相手は少し考えたように地面を眺めて、そうよね…なんて呟きながら小さくため息をついた。いや、ため息をつきたいのはこちらなんですが?と思うや否や、その人はその場で正座をして両手を地面につけて頭を下げた。
そこではっとした。これは土下座だ。
「怖がらせて申し訳な…」
「ま、待って待って!ストップ!!」
土下座というのはそう簡単にするものではなく、心からの気持ちを表す時にするもので、変な話、強要なんてした日には罪に問われるくらいには意味が重いもの…という程度の認識をしている。いくらなんでも土下座をしてほしいとは1ミリも思っていないので思わず肩を掴んで止めてしまった。しかしそれは間違いだった。相手はガバッと顔を上げたかと思うと「話を聞いてくれる?」と尋ねてきた。
その顔が少しでも笑いを含んでいれば前言撤回をしたはずなのに、向けられたその綺麗な切れ長の目に輝く瞳があまりにも不安でいっぱいだったので、わたしはもう何も言い返せなくなってしまった。と、同時に何故か凄まじい罪悪感に襲われた。
自分がナンパの被害者だと思っていたのに、これじゃあどっちが被害者かわからないじゃん…。
その、『不安でいっぱい』の瞳はわたしには効果覿面だったようで、わたしときたら自分の言いすぎたことを反省した上に、気付いたら相手の話を聞く体制をとっていた。しまった、チョロい奴だと思われただろうか。と一瞬考えがよぎったが、相手も安心したかのように瞳の緊張を緩めて体制を整えた。そして正座をしたまま、まっすぐ伸びた姿勢の良い背を折り曲げ、ごめんなさいと謝ってから話を始めた。
まず、自分はナンパ師ではないという事(これには念を押していた)。そしてわたしに声を掛けた理由は至ってシンプルで、昔の知り合いと間違えてしまっただけ、との事だった。ふぅん、なるほど、そうなんだ…と、思いかけたものの、いやいや、そんなに簡単に他人を信じて良いのか、と再び考えを巡らせる。だとしたら何故2度もわたしに声を掛けたのか。間違いだったなら再び声をかける必要なんて無いのではないか。ナンパ目的でないのなら当たり前の考えが頭をよぎる。やはりこれはナンパの類で、それはまだ続いているのではないか。そう問い詰めてやろうとした刹那、彼はふたたび姿勢を正して話を続けた。
「だからね、昨日の事を謝りたくて、もしかしたらまた此処に来るんじゃないかと思ってあなたを待っていたの。で、渡したそれはお詫びの品」
そう言って指を刺した紙袋を見て、渡されたままだった事を思い出した。お詫びの品って…なんて律儀な人なんだろうか。いや、ちょっと待って。ただ人間違えをしただけでそこまでするものだろうか?それって逆に怪しくない?と、わたしの中で気持ちがせめぎ合う。こういう時、なんとかは疑いやすい…と言うけれど、でももし、この袋の中にヤバいもの…ほら、盗聴器とか監視カメラとか…もしくは白いお粉が万が一入っていたら…?と最悪の事を考えながら再び紙袋に目をやる。薄くクリームがかった色の紙袋の中心には見覚えのある名前が印刷されていて、中には可愛らしい絵柄の、でもどこか見覚えのあるクッキーの箱が入っていた。
『おやつに最適。ササキベーカリーのやさしい味⭐︎クッキーアソート』
「ササキ…ベーカリー…って…」
「あら、知ってるの?さっき見つけて寄ってみたのよ。色んなパンがいっぱいで思わず自分用にも買っちゃったのよね。この新作って書いてあった…」
「お、オレンジピールパン?!」
その人はわたしに渡した紙袋とは別に、同じフォントが刻まれた紙袋をゆらりとかざして見せた。まさか、まさか。こんなところで出会うなんて!わたしが食べたくて仕方なかった、ササキベーカリー新作のオレンジピールパンは今、目の前にいる人物の持つ紙袋の中にある。最初に香ったパンの香りはまさしくこれだった。オレンジと焼けた小麦粉、そしてバターの香りが忘れていた空腹を再び刺激する。ほぼ無意識のうちにぐるる…と再び腹の虫が鳴いた。
���…こっちの方がいい?」
「え?!」
「このパンが好きならこれも受け取ってくれる?」
駄目、駄目だよそんな、幾らわたしがこのパンを欲しているったって、そんな、ず、図々しいにも程があるし、第一どこの誰か知らない人から食べ物を恵んでもらうなんて…といった気持ちとは裏腹に口から出た言葉といえば「いいの…?」と、情けない回答で、それにも関わらず目の前の人は丸いメガネ越しに目を山形に細めてどうぞ、なんて言っていた。
「お腹空いてるんでしょ。良かったら食べて」
「…へ、変なもの入ってないよね…?」
「……要らないならいいのよ?」「いただきます!」
今までの申し訳なさを言葉で表現したような話し方から一変して少し意地悪に言うもんだから、目の前に差し出されたお目当てのパンに咄嗟に食らいついてしまった。瞬間、ふわりと香る爽やかで少し苦味を感じるオレンジピールの香りと表面にコーティングされたザラメが溶けた甘いパンの食感に思わず魅了される。そうそう、これ!まさに想像していたとおりで今わたしが欲していた、ササキベーカリー新作のオレンジピールパン!
待ち望んでいたその香りと味に、先程までせめぎ合っていたいろんな感情がふっと解れる感じがした。
「…美味しそうに食べるのね」
だって美味しいし、と言いたかったけど口いっぱいに頬張ったせいで話せそうになく、声のした方をちらりと見る。そこには随分と優しい顔でこちらを眺めるその人がいて、その瞳と目が合った。なんだか小っ恥ずかしくなって紙袋に目線をそらすと、紙袋の中にはもう一つ、オレンジピールパンが入っていた。
そもそも、このパンはこの人が自分用に買ったものなのにわたし一人が頂くのはいかがなものか。今食らいついたパンを味わいながら、この妙な小っ恥ずかしい空気を逃れるように紙袋からもう一つのパンを取り出して差し出した。
「あ、あの!これ…良かったら…一緒に」
「ありがと。でも私はパンは食べないから気にしないで」
「え?」
さっき自分用って言ってなかった…?と尋ねると、職場の差し入れに渡す予定だったと返されたので慌てて最初に受け取ったクッキーをお返しした。別に良いのに…と言っていたけどさすがに差し入れを再び用意させるわけにはいかないので、と半ば強引に受け取ってもらった。この人がどんな仕事をしているのかは全く想像がつかないけど、差し入れをするような人なのだから真面目に働いているのかもしれない、し。
しかしこの…どう見ても男性のこの見た目とはあまりリンクしない話し方で一体どんな仕事をしているのだろう。バーとかかな。なんて勝手に少しだけ考えてみたところで、ふと、気が付いた。
「昨日会った時と話し方が違う気がするけど…」
「え?やだ、今気付いたの?」
昨日声を掛けられた時は確かに自分の事を「俺」と言っていたし、言葉ひとつひとつの発音もハッキリと強くて、今のような艶やかな話し方とは真逆だった。
当の本人はその問いに対して、とっくに気付いてると思ったのに、と少し寂しそうに遠くを見て呟いた。気づいて欲しかったのだろうか。いやいや、知らないし。なんて考えていると、少し、ほんの少し寂しそうな瞳で、この話し方が嫌なら直すけど?と聞いてきた。状況が理解できないまま首を横に振って答えるとさっきまでの寂しそうな瞳が優しく代わり、目をにこりとさせて「なら良かった」なんて言っていた。
「昨日は知り合いだと思ったからああ言ったけど、オフの時はこっちの方が楽なのよ」
「オフ…?」
「まあプライベートってとこかしらね」
はあ、そうですか。まあ正直言うとどっちでも良かった。というのもこの人の言葉を信じるならばただ人違いをしただけで、こうしてお詫びもしてくれたわけで、多分、もう、この先話す事も会う事も無いんだろうから。この人の話し方や立ち振る舞いなんてわたしには関係のない事なわけだし。
あれ、でも待って。それでいいのかな。わたし、結構この人に酷い事言っちゃったけど、わたしは謝らなくていいのか?それこそ何かお詫びが必要なんじゃないか?というか、このパンもお詫びとはいえ貰いっぱなしで良いものなのだろうか。ふたたびその人に目をやるとやはり優しい瞳でこちらを見ていて、急に目を合わせたわたしに少し首を傾げていた。
よし、やっぱり謝ろう。
「あの、さっきは酷い事を言ってすみませんでした。パンまでいただいて…その、なんとお詫びしたら良いのか…」
勿論心から申し訳ない気持ちで伝えるものの、幾つになってもこういう場面は慣れない。勢いで話してしまったので口篭ってしまった。そしてこれに対する返答といえば大体誰に伝えても同じで、許してくれるか許されないかのどちらかしかない。少し嫌な話をすると、言う前にどちらの返答をもらえるかは大体分かっているものだと思う。今回の場合もそうで、多分この人は気にしないで、と言うだろう。わざわざお詫びまで持ってわたしに謝罪をしてくれたということは、きっと本人も気が咎めていると思うからだ。
とはいえあれだけ好き勝手言ってしまったのだから、万が一許されなくても仕方はないとは思うし、その時は要求を呑むつもりではいる。
…でもこの人は許してくれる。勝手にそう思っていた。
しかしこれが甘かった。
思ったとおり相手は気にしないで、と、言いかけた。確かに言いかけたのに、言いかけて言葉を止めた。その沈黙に恐る恐る下げた頭をあげると、その人は左手を顎に近づけて何やら考えている素振りを見せ、そしてこの数分の一連の流れを思い出すかのように目を閉じて話し出した。
「そうねえ…私が悪いとはいえナンパ師扱いされたわけだし、危うく警察呼ばれちゃうところだったし…あ、別に詫びてほしいってわけじゃないのよ?でもその気持ちを無下にするのも…ねえ?」
ちらりとこちらを見ている目はいやらしく輝いている。なんっって!なんてわざとらしい!!もしこれでオーディションを受けたなら間違いなく不合格だと素人のわたしですらわかる程に嘘くさい演技!ねえ?じゃないよ無下にしてくれ。いっそキレてくれた方がいい。だってこれはどうみても何かを要求される前兆だ。
確かに許されなければどんな要求でも飲む気でいたよ。でもこれは予想していた詫びを超えたものを要求される。絶対そう。上手く言葉にできないけど今までの経験上、絶対面倒な事を要求される確信がある。いや、面倒な事だけならまだ良い。パシリだとかその程度で納得するならいくらでもやってやる。
だけど今回はそうじゃない気がする。パンをくれた事で忘れていたけどよくよく考えたら見ず知らずの人物に何を要求されるかなんてわかったもんじゃない。まさか、まさか身売りとかだったらどうしよう?!やっぱりあの時、警察に突き出しておくべき人物だったとしたら…?
再び最悪な考えが頭を過って、つう、と背中に汗が伝う感覚を覚えた。その漠然とした恐怖に飲み込まれてしまいそうで、思わず食べかけのオレンジピールパンをぎゅう、とキツく握りしめた。
「そうだ。じゃあ私の話し相手になってくれない?」
「…はい…?」
この辺りに知り合いが居なくて心細かったけど話し相手ができて嬉しいわ、とそれはそれは楽しそうに付け加えた。ちょっと待って、脳の整理が追いつかない。は、話し相手って…どういうこと?それに、あれ?わたしって一言も承諾していないよね?いやまあ拒否権はないといったところなのかもしれないけど…取り敢えず怖い事ではなくて良かったのかな…いや、知らない相手が満足するまで話し相手を務めるってそれはそれで恐怖なのでは…?と、再び混乱していると、この脳内を読み取ったのか相手はさも当然かの如く続けた。
「私に詫びたいんでしょ?自分の言った事には責任を持たないとね」
言ったけど。ええ、確かに何かお詫びをと言いましたけど。良くも悪くも全てが予想外と言いますか…だって今から一体何を話せばいいわけ?!はい、おはなしスタート!で始まる会話なんてお見合いじゃあるまいし何の意味があるっての?!そもそも何をどれくらい話せば満足するの?!なんて言いたくても責任を持てなんて言われたら下手に言い返すことすらできず、悔しい思いで口篭っていると、もう行かなくちゃ、と、相手が慌てて帰る準備をはじめた。
え?じゃあ今の提案はジョーダンって事??なんだ、びっくりした。そりゃそうか、話す事なんかお互い無いだろうし。渾身のジョークなら最後に大袈裟にリアクションでも取ってあげていれば良かったかな…なんて少し思って、へへ、と愛想笑いをしておいた。
この数分でドッと疲れたわたしは、帰り支度をする目の前の人物の背中をぼんやり眺めながら自身も帰りたいと心の��から強く思った。たった1人の見知らぬ人に昨日のナンパだけではなく今日もこんなに振り回されるなんてどうして想像できただろう。そしてこの時間は一体何だったんだろう…まあ、お目当てのパンにありつけた事だけは良かったんだけどね、と握りしめたせいで少し潰れてしまった食べかけのオレンジピールパンを残さずペロリと頬張った。
「じゃあ、またね」
「…え、」
今、またね、って言った…?え、またね、って何?ねえ!またねって何なの?!話し相手って今だけのことじゃなかったの?!
またもや口いっぱいに頬張ってしまったせいで伝えられなかった心の叫びは届くわけもなく、謎の人物は軽く手を振り小走りで去っていく。あんなに脚が長くては走りにくそうだと、おおよそ走る体制ではない、やたら良い姿勢のまま離れていく背中を眺めながら、どうする事も出来ないわたしは口いっぱいに含んだそれを飲み込んだ後、紙袋から最後のオレンジピールパンを取り出して思いっきりかぶりついた。
「やっぱりあれ、新手のナンパだったんじゃん」
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ゆるやかな時間が流れる河川敷から少し離れた、ビルが立ち並ぶ道路の脇に一台の車が身を隠すかのようにひっそりと停車している。中には長方形の黒縁眼鏡とスーツ姿を着こなした男性が分刻みにビッシリ書かれたスケジュール帳と左腕に光るシンプルな時計を交互に眺めながら今か今かとその時を待っていた。
そのうち、ドアをコンコン、と叩く音を合図に車中の男性はスケジュール帳から目を離して窓を覗き込んだ。ドアの向こうには180cmほどあろうかと思われる男性が立っていて、深く被った黒いキャップの下からは肩までまっすぐ流した暗い胡桃染の髪が背後からの夕日に輝き、カーキ色のジャケットから伸びる右手には薄いクリーム色の紙袋をぶら下げている。
待ちくたびれた(と言っても約束の時間より5分ほど)車中の男性は急いでドアを開け、君が遅れるなんて珍しいじゃないか、と長髪の男性に釘を刺す。刺された本人は走ってきたのか、息を少し整えながらも至って真面目な顔で謝罪をしながら車の助手席に乗り込み、差し入れです、と持っていた紙袋を差し出した。
「このお店、この近辺では人気らしいですよ。なんでも…新作のオレンジピールパンが絶品だとか」
これはクッキーですけどね、と付け加えた彼の表情はほんの少し綻んでいるように見えた。
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母トーク炸裂!1.5時間
Wednesday 29 October 2014
真観は、禅寺へ行けなかった。
今日も写真の整理再開。 "裸"で保管していたiPhotoBOOKを全て一つずつケースに入れて保護した。少しかさ張る事になったがダメージを防げる。また100円ショップにお世話になった。
今日は、母の日だったので母に電話した。 帰省している間、真観は、そんなに沢山の時間を母と2人で過ごさなかった。 真観は、母の料理を三度が三度有り難く頂いた。
真観は、母に帰省中のお礼を言った。そして『お母さんは料理が好きなんだね。改めてそう思ったよ。知らなかった』とも。母が料理好きだと知らなかった真観。真観にとっ���母の料理は当たり前の事で「好きだから料理をする」とは思いも寄らなかった。
真観の一言で今回の電話は終始、母のトーク炸裂!1.5時間となってしまった。 母は、小学校6年生の頃の思い出を話した。
小学6年の時、母の母、真観の祖母が、腸チフスで安城厚生病院に入院した。(昭和21〜22年くらいだと思う)隔離室に入り約45日間入院した。その間、母は、一家の家事と農林学校に通う2人の兄のお弁当を作った。(2歳下の姉は幼過ぎる、9つ上の姉はどうしていたのか?/忘れた/また確認する) 農作業も頑張った。祖母は、畑の野菜の収穫は諦めていた。しかし、母は頑張った。天竺豆、小豆、分同豆、綿、、、全て収穫して南京袋に入れておいた。退院しそれを見た祖母は驚愕したそうだ。
昔は、盆と正月にお祭り時には来客が大勢来た。その来客を持て成さなければならない。母は、祖母を助けた。来客者たちは、『駒場(こまんば)の御馳走は綺麗だ。料理屋みたいだ』と言ったそうな。もみじの葉っぱを料理のあしらい使ったり野菜を花形に切ったり。母は、周りから「仕事師」と言われたそうだ。意味は、仕事が良く出来るという意味らしい。
『料理は、同時進行』と母。
母は、凄過ぎる! 非の打ち所がない。 真観は、真剣に母の人生を本にしたいと思う様になっている。 母は、自分の人生に自信を持っている。それは真観も頷ける。 (身内の事で恐縮だが)ちょっとその辺にはいない人だ。 恐るべし!母。
帰省時に観た映画「現代任侠史」をAmazonでチェックしカスタマーレビューも見てみると面白いコメントやり取りがあった。笑った。後者に軍配がある。分る!その気持ち。
映画「現代任侠史」
追記 2014.10.31 祖母が腸チフスで隔離入院している時、9つ上の母の姉は、付き添い看病をしていた。 祖母が腸チフスになったのは、親戚で近所に住む「としまたかのう」という方の息子2人が腸チフスに掛かりその見舞いに行った後に感染。当時は、終戦直後、栄養失調も多く、駒場では腸チフスが蔓延していた。腸チフスに掛かると熱が出て髪の毛がとろんとろんになってしまうそう。「としまたかのう」さんは、母の結婚時の頼まれ仲人だった。母の父、真観の祖父の茂さんは、4人兄弟の末っ子で上には姉が3人。当然長男である茂さんは、跡取りをする。「としまたかのう」の「としま」という性は、恐らく母の祖母の旧姓。母が生まれた時、母の祖父母は既に他界。9つ上の叔母は、記憶あり。
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俺って本当に語彙力皆無だから、まあわかってると思うけどさ。そこんとこご了承を。それはそうと随分とサボらせてもらいまして。ええ。記念日1ヶ月、2ヶ月と気持ちを綴ってたけど、言わなくても伝わってるっしょ?そうだよな?!って無言の圧を掛けて早数ヶ月。あっきぃは何も言わずに受け止めてくれてた(いや多分受け止めてない)けど、いつもtumblr更新するとめろいって言ってくれるからさ。こんな語彙力皆無の俺でも肯定されることあんだなぁってしみじみ。だからまあ半年って言う偉大な日(なぜか数日すぎたみたいで)に盛大に俺の気持ちでも書かせてもらいますか。前置きなっっっがぁ。そういうとこやぞ、まぜた。いやうるせぇ、黙りなさい。
ここまでくるまでにかくかくしかじかありました。かくかくしかじかは省略です、なぜならめんどくさいから。メタいこと言うけど、この世界で半年毎日欠かさずに話して、一緒にいんの割とすげくね?まあでもずっと仲良しって訳でもなく、数え切れん程の喧嘩とすれ違い。その喧嘩の理由なに?って聞かれても思い出せないくらいにほんとうにくだらないことだらけで草。いやたまにどんとおっきい喧嘩もすっけど、お互いを思っての喧嘩だからね。ちゃんと仲直りできてる。俺らえらいでーーーす。これもあれもあっきぃが寛大で広い心を持ってるからだなー。こんなに何も考えてなさそうな俺でもまあ色々考えることはあって、あっきぃと出会う前の俺は絶望と言ってもいいくらいに落ちてて、全部どうでもいい症候群と絶対一生恋愛なんかすっかよクソーーー!!って拗らせまくってたんすけど。あっきぃに出会ってあっきぃと話すうちに心のモヤ全部出た気がして、俺にどんな魔法使ったん?って今でも思うよ。あの時出会ったのがあっきぃでほんとに良かったわ。めちゃくちゃ真っ暗だった世界を明るくしてくれて、今までで1番幸せだって心から思わせてくれてありがと。あっきぃのことを誰よりも幸せにするって誓ってから、不甲斐ない部分もあんだけど、今もこれからもずっとこの気持ち変わんねぇよ。俺口下手だからちゃんと伝わってるかわかんないけど、あっきぃからの言葉は全部真っ直ぐで素直に伝えてくれて、その気持ちを蔑ろにするのは男じゃねえってことで。何が言いたいかって言うと、半年間ずっと気持ちが薄れることなく、寧ろ気持ちがどんどん増えていってるわけよ。これはもうすっごいこと。すっごい。確証的なことは言えないけどさ、俺らなら大丈夫でしょ。この先一緒にいる未来見えてっし。天才。これからも俺のことよろしくしてやって。はあ、あんまこんなこと言わないからなんかやだわ。え、これもしかしなくてもちょーはずいやつやーん。やだわーー。あんま見るな。
いや待て待て、ここまででどんだけ書くんだよ…。メインこっちにしようとしたんですけど…。まあいいか。今回記念日に合わせてあっきぃとデートしてきたって話よ、俺がしたかったのは。あっきぃに会うのは初めてではなかったけど、初めて会った日は数時間とかだったし、泊まりとなるとそりゃ緊張するよ��?!ってあっきぃに聞いたら「全然緊張しないよー」って言われて、こいつおかしいと思いました。でもいざ会うってなって待ち合わせの場所で俺が先に待ってたんだけど、あっきぃから着いたって連絡してきたのになんか柱の後ろに隠れてて草。かくれんぼしてんじゃないのよ。そっからあっきぃ引き連れて、行���たかった場所に行くためにバスに乗ったんだけどさ。あっきぃ爆睡で俺の肩枕にしてたんだけどどう思う?俺は何も言わずに肩を差し出す優男。まじ優男。いやぶっちゃけた話、あーこいつ可愛いとか思ったりしなくもなくもなく。朝早起きだったから眠かったんだよねお互い、俺もうとうとして首折れ掛けた。行きたかったところについて、何か足腰も折れ掛けた。いきなりあれはずるいっしょ。決して俺が足腰悪い訳じゃないんでね!!あっきぃがアイス食いたいって言ったから、アイス食いに行ったんだけど。俺アイス2つの組み合わせ下手すぎて不味そうって言われるし、あっきぃはあっきぃで2つ同じようなアイスで意味わからんし。あっきぃの言い間違えも炸裂して、なによりアイス食ってたら俺の指アイスの色で染色されて爆笑した話。意味わからないびっくりするほど本当に。そしてホテルでありえんくらい早寝する俺、びっくりですね本当に。当の本人が1番びっくりしてるし、色々後悔。早寝しすぎて夜中目覚めたんだけど、俺が先に寝たくせに理不尽にあっきぃ叩き起すっていう。んであっきぃは俺が起こした瞬間、怒ることもなくなんか笑ってた。まことに草。さすがに寝起き良すぎて、「なんでそんなすぐ起きるの?!」ってこれまた俺が理不尽にキレましたとさ。そっから何かの流れで俺があっきぃのお腹触ってたんだけど、安眠効果あります。これは確実です。お腹触りながら爆睡決め込んで、気付いたら朝でしたーー。やらかし案件すぎるて。今回の敗因はエナドリ飲まなかったことだと思うから、次はエナドリ飲んであっきぃ酒で潰しまーす!
そんなこんなでどたばた次の日は、飯食って歌って写真撮ってって感じ。俺の写真センス皆無だってことに気付いて、色々調べ尽くしてこれ映えんじゃね?って写真を撮りまくった。割といーかんじに撮れて満足。1枚めちゃくちゃいい感じのあっきぃの写真撮れて、俺この写真好きだわって言ったら、あっきぃも気に入ってくれてて歓喜。1日目に比べて距離縮まった気するし、何かくだらんことでずっと笑ってたし、何気ないことで笑えて楽しめて、幸せってこういうことだよなってしみじみ思いましたとさ。楽しい時間ってあっという間で、ばいばいって時に意外とあっきぃが悲しんでたから、そのまま連れて帰ろうかと思った。まあでも永遠の別れってわけでもないしな、また会えるよって気持ちを込めてしっかりばいばいした俺えらくない?さすがにまぜたえらい。褒め称えてくれ。
思ってたよりめちゃくちゃ長くなって草。是非流し読みして。内容うすっぺらでなんにもないからな。途中でも言ったんだけど半年間(今は半年以上)俺と一緒に人生歩んでくれてありがとな。いっぱいぶつかるけど、それ以上の幸せで溢れてるからこうやって今もこれからも幸せだって言い張れるよ。あっきぃには俺じゃなきゃだめだし、俺にはあっきぃじゃなきゃだめだし。さすがにここは自信持たせて。あっきぃって俺のことしか考えられないくらい俺のこと好きなんですよーー。可愛いとこあるでしょ?うちのあっきぃ。これからも俺ららしく俺らのペースでやってこうぜ。愛。
p.s. tumblr更新するまで寝ないと脅されました、助けてください。まぜ太
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--深海人形-- Fight for The Future
※SFIII 3rdの英副題より
未来の無いものが、未来の為に戦うと言う事。人生の本質。無駄、無意味、全てが虚無。
※閲覧注意
※キャラ崩壊注意
※格ゲーパロ注意
中国広東省深圳市で日中ハーフの子が現地人により襲撃された後に死亡した話は、十二分に把握して居ります。許せない。
…。
…何処かで昔聞いた話によると、ドSな人はドSな子(※シーマ様とかシェル美さんとかゆうかりんとか赤い仮面被ったアレとか某大佐声の少佐とか一握りの天才やってる木星帰りとか)を好きになるって聞いたんですけど……其れって……えーえーえぇ……私は違いますよぉ……(震え声)、、
…。
薄紫の少佐と野獣大尉は、軍用ナイフか太刀(他拳銃)で戦う、丁度、某剣劇格ゲーの立ち大斬りが当たれば相手の体力六割持って行く人と花札の人みたいなスタイルの人達です(※上手くやれば、幕末格ゲーの方にも対応可能)。
…、
武器飛ばしで飛ばされるのは両者共に軍用ナイフか太刀で、拳銃は飛んで行かない(※故に、隠し技扱いの射撃と自決が使える)。拳銃は隠し技の射撃と自決他、勝利ポーズ、特殊掛け合いでも使用(※少佐と大尉で互いに拳銃を向け合う等)。
…、
斬り捨てフィニッシュで返り血浴びる薄紫の少佐と野獣大尉も良いと思う(先ず、ほんへのMS戦では見られない為)。
…。
大抵は、『風雲スーパータッグバトルが風雲である必要は無い(※迫真)』…と言う結論になる(※本当にSTBが風雲じゃなかったら……)。
…。
ヴァンパイア セイヴァーの事を、『SNK力の高い格ゲー(※C社格ゲー内でも稀に見る位)』だと思ってるけど、ワイ以外誰も其う思って無い(※悲し味)。
…。
ネオジオンバトルコロシアム(※…然し、如何見ても、スーパータッグバトル)。
…。
サイバーボッツと零SPを組み合わせた全く新しいモータルコンバット(※ダム系リョナ格ゲー)。
…。
SF III3rdの背景で好きな奴一覧
※此れ一番好き!! 香港ステージ、ステージ情緒が神
彼岸花が咲いてるけど只管目立たず地味なステージ
柿の木と地味な屋敷があるステージ
※結論:III 3rdの背景、只管質素で地味(※…だけど、全体的に綺麗だし味があるし好き)。
其れから、此う言う背景を見ると、ヴァンパイア セイバーの背景って、相当、書き込みも構図も凝ってるし、(※ぶっちゃけ他社だけど)snkのゲーム内背景にも炸裂するセンスは、本当に半端無かったんだなと思う(※III 3rdと同じ、シンプル背景路線でも、月華第二幕の方が印象に残り易い)。
…。
※餓狼かKOF辺りで小話
無敵の虎「キムはん。何かワイらに話でもあるんか?」
キムさん「極限流空手はタクマ氏が創始なされて五十年も無いでしょう?」
無敵の虎「ええか、キムはん、確かに極限流空手は、タクマ師匠がはじめた歴史の未だ浅い流派かもしれへんけどな、格闘技は歴史の長さが全てやないやさかい。大事なのは、歴史の長さやのうて其処で培われた技術と歩んだ中身次第やから。……因みに、此れ、タクマ師匠の受け売りな。」
最強の龍「…はぁ?…テコンドー自体が、確か第二次大戦後に創立された筈だが……、」
キムさん「いやいやいや!半万年ですよ!テコンドーの歴史は!空手は途中で参考にしたに過ぎません!テコンドーの歴史は5000年!半万年です!」
最強の龍「……?…テコンドーが戦後に出来たのは事実なのに、何故、此処迄話が拗れるのだろうか……?」
無敵の虎「リョウ、此処は、キムはんに合わせてあげとくんや。後で論争とか喧嘩なるの怖いし……。」
陰でニンジャらしく其のやりとりを見てた舞ちゃん「テコンドーの歴史が5000年だなんて、本気で信じてる人、本当に居るんだ……。」
…。
SNK格ゲーの裏ver、EXver、剣質(修羅と羅刹)システムに照らし合わせて、彼奴等の性格を掘り下げてみる
ウェイン兄弟
修羅 拙作基準。基本はいざと言う時男気を発揮する大人の男だが、何時もは穏やかで天真爛漫で温かくて優しくて柔軟で幼児の様な感性を持つ、一号機、四号機が愛機の、癖がありそうで実は其んなに無いイメージ。
羅刹 原作基準。只管、真面目で、陰鬱で、男臭くて、無粋でぶっきらぼう。二号機、三号機が愛機の、余り個性が無い割には、癖が強いイメージ。
ソロモンの悪夢少佐
修羅 何時もの侍然とした少佐。オールレンジ対応だが、近射程寄り。リュウさんの様にバランス型。
羅刹 侍と言うよりは薩摩藩士であるが、性格は温厚で能天気で向こう見ずの元気の良い青年。多分、生来の性格は此方だと思われる。格闘と射撃と遠射程が得意。
野獣大尉
修羅 皆様御存知、闘争&戦闘大好き元祖野獣先輩(迫真)。インファイト特化型。ケンと同じ攻撃特化型である。
羅刹 如何見ても浅黒い肌をしたイ⚪︎・フレミング。修羅(元来)よりも見た目が良い為、何かの手違いで公式に実装されたら、此方の方が修羅より人気出そうである(※酷い)。攻撃型だが、より機動力と撹乱能力に長ける。射撃も強い。
(自称)一握りの天才木星帰り
修羅 原作準拠で、何を考えて居るのか、何がしたいのか、本人以外の誰にも分からない性格。基本機動力重視で、攻撃寄りの性能。
羅刹 ウェイン兄弟の様に、天真爛漫で穏やかな性格の存在。だが、時々冷淡で苛烈で感情的である。多分、生来の性格は此方かもしれない。オールマイティな戦い方をする。そして、意外と得意レンジは遠距離寄り。
※…以下の人達は、もう、基本モーションあるので羅刹verだけ
七瀬
羅刹 極端に暗く地味な性格だが、元々からあったキャラの可笑しさは変わら無い。素手で戦う古柔術の女。
ブレア・デイム
修羅 格闘技とオシャレと旅行が趣味の白レオタードが眩しい格闘御嬢様。性格も技も同じ。
羅刹 二十代後半御嬢様(FL時代)のイメージ。冷静な性格で、人を鼻で笑う事が多い。とても動き易いゴスロリを着て居る。基本の技と戦術は余り変わりが無いが、暴れ潰しとガード崩しが得意で、多段技が多い。
紗波音
羅刹 性格はワル其の物。七瀬を怨み、水神本家に復讐を誓う復讐機。薙刀を使わず、より実戦に特化させたスポーツ柔道で戦う。何とデーモン五郎を彷彿とさせる投げキャラである。
…、
やっぱ、昔のSNKは、相当に冴えてる。EX、裏ver、修羅・羅刹システムで、ゲーム的にもボリュームが増えて御得だし、…其の上、 キャラクターの『裏の顔』、『別の可能性』を示す事で、単に使い勝手、キャラ性能、技の構成が変わるだけじゃなく、其のキャラへの新たな解釈とか魅力を生み出して居る。昔のSNKマジ天才(※感動)。
…。
※Zガソダムで小話
其の日の昼下がり、俺達は、普通に、地球にある基地の廊下を歩いて居た。
「…ジェリド……此処は、少し黙って居てくれ。」
其の時、突然カクリコンが其処で立ち止まる。
「何故だ?」
「ほら、あいつら何か話ししてる。」
「話?」
俺が黙った時にやっと分かった。確かに誰かが二人で話をしている。其れをカクリコンは聞き漏らさない。俺も其れを聞いて居る。此の同僚達の会話を。
「そうだ……アースノイドは恵まれて居るんだ。あんなチンケな宇宙の虫籠の中で暮らす虫ケラ共よりもな。」
「美味い食事、天然肉だって金出せば食い放題だしな。宇宙に住んでて、虫の餌を食ってる連中と一緒くたにされちゃ敵わんね。」
其の会話を一通り聞いた俺達は、可也深い溜息を吐く。
「エリート意識=優越意識か……。」
「俺達も、ああ言う意識は持ちたく無い物だな。」
「其うだな。エリート意識と優越感は、別の物だと思って居たい。」
そして、普段から考えて居た事柄があったので、其れをカクリコンが嫌がらない様に喋らなければいけない為、此う、少し早口で語る様に、俺は言う。
「…でもさぁ俺思うんだよな。クオリティーオブライフ(QOL)って概念あるじゃないか。あれってさぁ、結局一番、虫ケラみたいに扱うか、見下す対象作った方が上がるんじゃないのか。自分の好きなアイドルとか何か好きな物を作るより。其うしかと思えない。其うとしか。」
其の俺の、割と過激めの言論を聞いたカクリコンが応える。
「其れは的を得て居るかもな。アースノイド差別とヘイトスピーチが生き甲斐の奴は毎日が楽しそうだ。あの大佐とか。」
其の発言を聞いた俺は、其処で少し笑ってしまう。
「ハハハハハッ!……あんまり上官がアレでもな、軍と社会の常識だろ、…上官の悪口言うんじゃ無いぞ。」
…すると、此うカクリコンは軽口で返す。
「…いやいや、皆言ってるぞ。最早、一般論って位にな。」
「…そうか、組織が排他的主義一色でも、其うじゃない奴も多いんだな。」
其う、此の俺達みたいに。幾ら、自分が虫ケラみたいに見下して良い相手を作る事が、人生の質を上げる事に繋がっても、誰もが其うする訳じゃない。
※…コウがあのスペースノイド虫ケラ説の発言聞いたら、不破コプターで突っ込んで来そう(※来ない)。
…。
矢張り、人間は、事ある毎に差別対象を見下し、差別して行かなければ、生きて行けない生き物なのか。被差別対象は、被差別対象としての使命を全うしなければ、其の生存は許されず、保証されないのか。……人間って、何て下らない生き物なんだろう……。
…。
※キャラ改変・キャラ崩壊注意
※修羅・羅刹ネタ
※同キャラ対戦的要素注意
※何時ものガトーとシロッコに飽きてる方向け
プロローグとネーミング
ある時、見た目は大分と言うか「誰テメェ?」レベルで違うが、自分の事をアナベル・ガトー少佐と同一人物であると名乗る謎の存在が現れた。其の人物は、温厚で能天気で向こう見ずの、……とても元気が良い、丁度、ガトーとは正反対の性格をした銀髪の青年であった……。其の少し後の時期、かの『謎の存在』が、艦隊に定着し切る前に、そして、其の存在が艦の中に居ない時に、ガトーとカリウスが会話している。
「何なのだ……彼奴は……。」
「其れは此方が聞きたいです。」
「然し、此れから彼奴と私を上手く区別して行くには如何したら……?」
其処でカリウスは提案する。
「よく同志とやっている対戦格闘ゲームに、剣質システムと言うのがありまして……、…一キャラに修羅と羅刹と言う二種類のバージョンがありまして、其々性能、使える技、そして、御供として連れている動物が違ったりするんです。其れから、名前を借りて、元来居た少佐の事を修羅、近頃現れた自称少佐と同一人物の方を羅刹と呼ぶ事にしましょう。」
「其れ採用!」
「…其れにしても、あの羅刹の方、少佐と違って、まるで乙女ゲーに出て来るイケメンみたいですね。然も、彼方の方が、親しみ易くて、可愛らしさも素直さもあるから、とても貴方より人気があるみたいですよ。修羅の方の少佐。」
「屈辱だ!」
其の事実を聞いて思わず、修羅の方をしてるガトーは頭抱える。
…。
押しの強い羅刹君
「…閣下〜〜!!」
「…………。」
「…閣下……。」
折角挨拶したのに、全くの無言で自分の側を通過した『閣下』に自分が意識して避けられて居る事を、まるでニュータイプの如く察した羅刹の方は、「如何して俺の事を無視するんですか?!」…と、爆速で閣下に迫る。
すると、修羅の方も、爆速で羅刹の方と閣下の前にしゃしゃり出て来る。
「コラッ!許るさん!偽物!何度も何度も執拗に��下に付き纏いおって!二度と近付くな!下郎!」
其う大きな声で、修羅の方は、羅刹の方に、ガウガウ噛み付くが、羅刹の方は全然其れを気にして居ない。
「閣下は、俺の事を、ガトーだと看做して下さいますよね?!」
其う言う羅刹の方を『閣下』は割と何気に悲しい顔で見つめる。(……ぬぬぅ……。…いや、其の容貌と性格では無理があるだろう……、…然し、…此奴、何時にも増して、押しが強過ぎる……)と思いながら。
「羅刹ガトーよ……正直言う。儂はな、お主の事はとてもガトーとは思えぬし、其うは思えない……。」
其の言葉を聞いた羅刹の方は非常に絶望する。
「閣下酷い!俺も一応ガトー少佐なのに!階級的にも少佐なのに!」
其処で、修羅の方が羅刹の頬を思いっきりビンタする。
「コラッ!良い加減にしろ!私の偽物!」
「…ウッ!!…俺はお前だぞ!自分をはたくな!」此うして、叩かれた方のガトーは憤慨して怒る。されど、そんな羅刹の事を無視しながら、修羅の方は閣下に真剣な表情で此う訊く。
「…しかし、閣下!…何故、羅刹の私を意識して避けているのですか?!此奴逆上すると面倒臭いのですよ!」
「逆上したら面倒臭いのは、お前も同じだろ?!」
羅刹の方が言う軽口はさておき、其の修羅の方の問いを聞いた『閣下』は律儀に答える。
「……正直に答えるぞ。…其れはな、…羅刹の方はな、お主と違って、一体何を考えてるか分からないのだぞ!」
「其れは一理ありますね!」
「うるせぇよ!勢い付くな!俺の堅物な方!」
修羅の方と羅刹の方が--『閣下』其方除けで--醜く言い争って居る間に、其処で、通り掛かりのカリウスが此う指摘をする。
「あの羅刹少佐が拗ねてるって事は、其の本体である少佐も拗ねて居ると言う事では……?」
「……ハッ!!」
「……ハッ!!!!」
そして、ガトーも閣下もやっと気付く。其の様を見た羅刹の方がボソリ言う。
「アナベルの奴、気付くの遅いぞ。」
「喧しいぞ!私の偽物!此の痴れ者!!」
其う言いながら、今度は、修羅の方は、過激に羅刹の方を往復ビンタする。
「…一寸辞めろ!修羅の方!痛い!痛い!辞めろ!俺はお前だぞ!自傷行為だぞ!もっと優しくしろ!自分を慈しんで労われ!兎に角辞めろ!」
すると、修羅の方は此う答える。
「生憎だが、私は自分に厳しい性質(タチ)でな!」
そして、最後の最後迄、其の様子を遠い目でカリウスはただ只管見ていた。
(…一体如何言う状況だろ……此れは……。)
…。
やっぱS⚪︎Kって偉大……
ある日を境に、ある男がティターンズゆかりの各所に出没する様になった。其の男は、行く先々で、自らの事をシロッコと同一人物ではあるが、根本は違う者だ、…などと、中々難解な名乗りをしており、実際、其んな感じをよく表して居る通りに、シロッコと、見た目も性格も、よく似て居る様で全然似てない(然し、背格好自体は一緒)のであった。
されど、其の青年は、何だかんだ言って、シロッコとよく似て居るので、ティターンズの構成員達は、其の区別に困り始めて居た。
「此れから、彼奴と自分を彼奴と同一人物だと言う奴を上手く区別して行くには如何したら良いんだ……?」
すると、其の同僚の不安に対し、自信満々に答える。
「俺に良い考えがある。元々居た方を、修羅の方、新しく現れた方を羅刹の方と呼ぶようにすれば良いと思う。俺は、もう其れで良いと思う。」
此うして、修羅の方、羅刹の方と言う区別する為の名前は、ジェリド少尉の好きなゲームから其の名称を拝借した。
…。
本物のシロッコは此方
曹長「パ、パプティマス様?!!何方が本物ですの?!!」
修羅の方「私だ!!!」
羅刹の方「如何やら、何時の世も、偽物が『何を抜かす!自分の方が本物だ!!』と嘯くのは変わら無いらしいな!!」
ティターンズ兵「大尉!上層部より、何方が本物か偽物の大佐かは叩いて被ってじゃんけんぽん!で決めろとの御達が!」
大尉「……ヨシッ!」
…、
修羅の方「行くぞ!私の偽物!!!叩きのめしてやる!!」
羅刹の方「相変わらず、君は何時も精一杯で大変だね〜〜ww。」
叩いて被ってじゃんけんぽん!
……、、
大尉「羅刹の方が勝ったな!…つー訳で、…今日から本物の大佐は此方
だ!!御前等よく覚えて置けよ!」
修羅の方「のぉおおん!!!!(←今日から偽物)。」
…。
羅刹シロッコは、まるで、修羅シロッコとは別人の見た目ながら、女達の前に修羅よりも魅力的に受け取られるように現れ、ティターンズの兵を支援し助け、ジュピトリスの船員を惑わし、シロッコの邪魔をする。…更には、カミーユの前にも、ノースリーブの人とか、俗物が口癖の苛烈な女の前にも現れる。
羅刹ガトーも閣下やケリィ、其れに他の同志達、ニナの前に現れたりして、修羅ガトー達のやろうとしているテロリズムを妨害、邪魔するように活動して居る。……そして、コウに会う事は決して無い。
…。
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一回戦が終わり、二回戦が始まる
このブログは基本的に私が置鮎さんという声優さんにはまったことと作品・イベントの感想を書いていますが、最近いろいろ思うところがあったので、これまでとはちょっと違った内容を書きます。
声優さんにはまると、アニメやゲームの作品に触れるだけでなく、配信でトークを聞き、イベントでもトークを聞く。そして別の声優さんも見ることになる。そのたくさんの声優さんたちの中で、私は置鮎さんの先輩声優でありさまざまな作品・配信で共演している小野坂さんに対して常に批判的だったわけです。が、状況が変わってきた。で、その変わった状況で、置鮎さんってどんなポジションなんだろな?というのの覚え書きです。
ここにある文章は覚え書き以上でも以下でもありません。先に書いておくと、業界違いの私の古巣もわりと最悪で、私が通っていた場所と同じフロアの人は身体への暴力を含むパワハラでひっそりと退場、上のフロアの人はセクハラで訴えられ、別のフロアのチームは3人がそれぞれ1人ずつをパワハラで退職もしくは休職させています。え、あらためてまとめると私の古巣やばくないですか…?とにかく、私の古巣もそんなふうに最悪なときに、私は声優さんにはまって、いろいろなトークを眺め、「なるほどこっちではそういうことが起きるのか…」と思っている。その覚え書きだと思ってください。これもまた、声優さんに��はまりすることがなければ見ることのなかった景色。
大枠としては、①試合開始前、②一回戦、③二回戦、という話の流れになっております。①と②は小野坂さんについてしか書いていません。③が置鮎さんについて。
試合開始前
まず、数年前までの状況。端的に言うと、私はほぼまったく二次元ジャンルおよび声優業界に縁がないところから突然声優さんにはまったわけです。そして配信を視聴し、イベントに参加し、常に思っていた。声優業界の倫理観はどーなっとんのや!!!(しかし前述のように私の古巣だって最悪です。業界が違い、問題の表出の仕方が違うというだけです)
実際には「思っていた」どころではないですね。しばしばSNSで吠えておりました。
小野坂さんの「笑い」の問題点は、現在ダウンタウンの「笑い」に向けられている批判とほぼ同じです。笑いには、パンチ・アップの笑いとパンチ・ダウンの笑いがある。パンチ・アップの笑いというのは、上の立場の相手を笑うもの。たとえば風刺です。政治家をいじったりね。古い慣習のばからしさを暴く笑いもそう。対してパンチ・ダウンの笑いは、下の立場の相手を笑うもの。こっちにはたとえばいじめがあります。小野坂さんの笑いは後者ですよね。つっこむ笑い、いじる笑いだけど、先輩はいじらない、エライ人はいじらない。ここでの「いじり」とは、先輩-後輩という権力関係での有利さにふんぞりかえって目下の隙をあげつらうことを「面白さ」とすることです。たとえそれがどんなに当意即妙であっても。
それから、もし小野坂さんが声優業界のタブーに思えるものに触れるときにも、それはパンチ・アップの笑いとして機能するのではなく、「これを言えるオレ」のアピールのため、つまりは小野坂さんを「上」におくために機能する。なんだこんなもん!あいつらなあ!とディスるときなど。大昔から反骨精神にも見えたかもしれない、でも今ではただの空疎なマウンティングでしかないもの。それに、タブーに言及することを含むいわゆる不謹慎な笑いって、ネタそのものが面白いというよりも、不謹慎さが生み出す場の緊張を弛緩させるために笑いが誘発されるっていう側面があるので、「笑い」としてはさぼっているとも言えます。
小野坂さんは常に「上」をとり、相手を「下」におく。小野坂さんの「笑い」の性質自体に、上下関係がある。ならばそこでは権力が発動している。小野坂さんが有利な側であるからこそ発動でき、そしてそれを発動することで小野坂さんがさらに有利な側におかれる権力が。こうして、「笑い」の名のもとに、ハラスメントが発生する環境が用意される。
これはその「笑い」の場で発動する権力の問題なので、「面白いからいい」とはならない。「何を面白いと思ったのか」「なぜ面白いと思ったのか」が問題にされる必要がある。もちろん、「その面白さの効果は」も。面白いからこそダメ、ってことも世の中にはたくさんあるわけじゃないですか。やってる人たちは心底面白いと思ってるけど明らかにいじめ、とか。集団で笑ってる人たちがいるけどやってるのは拷問、とか。
小野坂さんの「笑い」が上下関係を前提とし、相手を「下」におき、かつ相手の弱みを突くことを「いじり」という笑いの型にあてはめる以上、共演する置鮎さんは常にいじられる側、下げられる側になる。端的に言って、どはまりした声優さんが侮辱されるところを繰り返し見ることになる。このブログを書くために自分の過去のツイートを振り返ってみると、よく飽きないなってくらいに小野坂さんに怒っている。もう単純に倫理的に絶対にNGなことを言っていることを怒ってるときもあるんですけど、そうじゃないときもある。なんでそんな上手くもない男に先輩ってだけで置鮎さんがこんなこと言われなきゃいけないの!?って感じです。いやもちろん仮に小野坂さんが天才で置鮎さんの数百倍声の演技が上手くてもやっぱりダメなんですけど。あと置鮎さんの声の演技より数百倍上手い声の演技なんて誰にも不可能なんですけども、置鮎さんの声の演技のレベルが高いので。話が逸れた。小野坂さんは置鮎さんを尊重しない。たとえ小野坂さんが置鮎さんを「かわいがっている」と、あるいは「フォローしている」と心から思っていても、です。気持ちの話ではなく、小野坂さんの「笑い」の性質と作用が置鮎さんを尊重しない。
こうして、小野坂さんはその笑いの性質ゆえに、そしてそれを許す声優業界・声優ファンたちの反応ゆえに、ハラスメント生産装置になっていた。しかし、ダウンタウン系の「笑い」が日本で(常に批判がありつつも)受け入れられていたように、その系列にある小野坂さんの「面白さ」も問題にはなってこなかった。時期としては、私が声優さんにどはまりし、小野坂さんのアウトさにどんびきしたのもこのあたりです。これが少し前までの状況。
一回戦が始まった
しかし潮目は変わります。世間の潮目が変わったように。たいてい「ポリコレ」「コンプラ」という(実際には本来の意味とはかなり違う意味合いで流通している)単語で取り沙汰されているものが考慮されるようになってくる。ここでは、試合のルールが変わった、と言っておきたいと思います。社会のどの側面においても、より人権が尊重され、公正さが指向されるようになります。たとえそれがどれだけ中途半端な理解のもとでだとしても、そうあるべきだという合意ができつつある時代。
この転換について、二次元ジャンルの声優さんにはまったオタクのブログらしく、『ベルサイユのばら』を例にしてみます。『ベルばら』の革命前の世界で、貴族が平民を馬車で轢き殺すとします。まだ世界に人権の概念がなく、平民には権力がないので、平民は泣き寝入りです。さて、革命が起き、平民を轢き殺した貴族が運良くイギリスに逃れたとします。そして貴族は言います、「昔は良かった」と。でも本当にそうだったでしょうか?貴族が平民を馬車で轢き殺してもおとがめなしでいられる社会には、貴族に馬車で轢き殺される平民がいた。轢き殺される平民の側にとっては、革命の前でも後でも、轢き殺されて平気だったわけではない。ただ貴族たちがそれを気にかけなかっただけ。
そうすると、しばしば聞かれる「昔は良かった」というフレーズが二重に間違っていることがわかります。「昔は良かった」はまず、昔だって良くはなかった(ただ馬車で轢き殺される側の声が力をもたず聞かれなかっただけ)という側面を無視している点で間違っている。そして、そのような不公正な状況(そしてその状況での自分の特権ポジション)を無視してノスタルジーにひたる点でも間違っている。
ある意味では、この文脈で「昔は良かった」と言う人々は、それによりあらためて自己紹介をしているようなものです。自分はハラスメントを炸裂させながらそれを見過ごされてきた側の人間です、と。『ベルばら』世界のたとえでいうなら、貴族が「最近は馬車で平民を轢き殺すとうるさく言われて困る、昔は良かった」と言ったとして、そうですねたいへんですねって言ってあげる平民はいない。たとえ貴族の側が、心からそう思って言っていたとしても。馬車で轢き殺されてきた側からは、「昔はよかった」なんてフレーズは絶対に出てこない。
このような転換が起き、新しい試合のルールのもと、一回戦が繰り広げられる。この新しい時代に、誰がプレイヤーになっているのか?をめぐる選抜トーナメントです。まあ私は最初から小野坂さんに怒り続けていたわけですが、いち配信視聴者、いちイベント参加者である私が怒る段階は過ぎ、業界あるいは「界隈」が選抜を始めていた。誰がまだセーフなのか、誰がもうNGなのか。
先に書いたように、小野坂さんの「笑い」はある権力構造を前提とし、その権力構造を利用し、かつその権力構造を温存するべくはたらくので、根本的な対等さ(=人権)を前提とする新しいルールとは相性が悪い。道徳が「先輩に従え」と説くとき、人権は「後輩を尊重しろ」と説く。小野坂さんの笑��が「下」への「いじり」(=下にいる相手の弱みを付く)やぼやきを多用するときに、新しい試合のルールはその上下関係を拒否し、相手の弱みをつき侮辱することを批判する。それまで「面白い」とされてきたことに、ぴぴーっと警告の笛が鳴る。
そんなわけで小野坂さんは、この一回戦で落ちるべくして落とされた。私は小野坂さん拒否勢なので、接点は『テニプリ』関連のイベントくらいしかないんですが(え?『アザゼルさん』?なんでしたっけ…)、それだけでも状況の変化の痕跡をたどれそうです。小野坂さんが古参の参加声優であり、司会担当であり、現在進行形の一大コンテンツである『テニプリ』だからこそ、定点観測のように、小野坂さんのポジションの変化を見て取ることがいえるともいえます。
ツイートをさかのぼると、まず2019年、『テニプリ』のキャラ人気投票を発表する配信のときに、もう同じことを言っている痕跡があります。「わたしもし下位キャラのファンだったら小野坂さんのコメントかなりいやだな…」とか、「声優さんには声優さんに見える景色があるのはわかるけど、もうちょっとキャラという存在を尊重してもいいんじゃないの…?」とか。
2020年7月の『テニラビ』配信のときも同じく。「小野坂さんがやってみせたようなコンテンツへの敬意のなさも、日本のバラエティの病のひとつ」「小野坂さんが盛り上げてるようで小野坂さんが接待され甘やかされている」「小野坂さんが予習もしないできて知らないとか人気がないとかさんざん放言して、ゲームのこともキャラのこともディスられてて平気なん?みんなの好きなもの、そんなに尊重される価値がないものなの?」など。
大きな節目となったのが、2021年��『テニプリ』20周年のイベント。私はちょうど『テニラビ』の手塚先輩イベを走っていて(結果的に20位をとりました)、���ベントでの手塚というキャラ+置鮎さんのシナジーにテンションが上がっていたのか、置鮎さんにかわいいかわいい連発した痕跡も残っていますが…そう、このイベントといえば、後夜祭トークの配信中止→再配信です。明らかに小野坂さんのNG発言に端を発するトラブル。
当時のツイートを振り返ると、「お金払ってるコンテンツでなんでこっちが好きなものディスられたりバカ呼ばわりされたりしないといけないの?」という哀れな叫びを確認できます。か、かわいそう…。でも「え、この人たちなんでこんなパワハラエピソードこんなたのしげに話してんの…?」と、怒りというより引いてるツイートも残されている。このときは、「パワハラいじめトーク」「乙女ゲーをディスる」「下品ワード」の三方向でNGだったので、まあお察しです。
記憶が確かなら、声優さんたちがキャラを誉めるという設定の場で、小野坂さんは担当キャラをディスったんですよね。自分を「上」において、担当キャラを「下」においた。でもこのイベントってテニプリのイベントで、たとえ人前に出ているのが声優さんでも、本当に前に出ているのはキャラであるべきじゃないですか。そこで小野坂さんは自分を上に出した。
それから、このとき小野坂さんは、下ネタを言いながら、ファンが面白いコメントを送ってこないからだとディスった。仮にも客商売、というかファン向けイベントで、自分を「上」に、ファンを「下」においた。それに、「俺がこんなことするのはお前のせいだから」というロジックは、完全にモラハラ男のそれですね。たまに、小野坂さんを擁護する人たちが「本当は優しい」「小野坂さんを責める人はわかってない」「小野坂さんにそう言われてしまう自分が悪い」系のことを言ってるのを見かけるんですが、これってモラハラの被害者でありながらまだ自分が被害者であることをわかっていない段階の人が言うフレーズの典型じゃないですか。もはやファンの人たちの擁護が小野坂さんのモラハラ的な側面を証明してしまっている。
小野坂さんのトークには一貫して、その場で尊重されるべきものに対する尊重がない。そして私は一貫してそのことに腹を立てていた。しかしこのときの騒動の結果として私は、小野坂さんの「笑い」や発言の是非ではなく、小野坂さんの起用そのものについて疑問視することになります。
そりゃ長年の付き合いだなんだで小野坂さんをかばいたいならかばえばいいけど、どんなにいい音がしたってノイズがのるスピーカーは使えないスピーカーだよ。小野坂さんはノイズが大きすぎ。いい音だけ聞こうとしたって無理だよ、スピーカーなんだもん。ノイズまで含めて判断するしかないんだよ。 https://x.com/The4thDiamond/status/1447432776936947714
つか青学ファンはあれが青学のキャラだと思われてていいの?小野坂さんのせいで「青学(笑)」って感じやん https://x.com/The4thDiamond/status/1447198654339579906
本来なら不要だったはずの編集のコストをかけなきゃいけないほど、有料コンテンツを買ったファンに配信予定変更のアナウンスをしなきゃいけないほど、公式のモラルや倫理観が問われるリスクをとらなきゃいけないほど、小野坂さんって面白いの?小野坂さんの出演に価値あるの? https://x.com/The4thDiamond/status/1447254001704050697
でも、この疑問により切実に回答する必要があるのは、公式の側ですよね。私はもう配信のお金を払っていて、追加の料金が発生するわけではなかったけど、公式は配信停止、編集、配信再開、もろもろの告知という追加のコストを負担しなければならなかった。そもそもコンテンツの魅力度や方向性をコントロールするのも公式のお仕事です。私はいやになったらコンテンツから離れればいいだけですが、公式は投げ出すわけにはいかないし。
2021年の騒動を経て、一回戦の勝敗が決したのが、2023年に『テニプリ』全体のイベント。以下に、そのときの感想の下書きを載せます。
(下書きここから)
『テニプリ』は、いまでも絶賛稼働中の一大商業コンテンツであり続けている。そのとき、『テニフェス』を、老舗コンテンツの同窓会にはできない。小野坂さんをぬるい目で見守る、「終わった」コンテンツにはできない。してほしくない以上に、単純にそれができる規模のコンテンツじゃない。
今回の『テニフェス』は、小野坂さんと成さんがやりすぎて前回みたいなトラブルにならないようにだいぶ手が入ってるのを感じた。それでも出る小野坂さんのキレ芸(?という名のパワハラムーブ)に、他のキャストから「言うやん」「ステージ上で」みたいなコメントも入ってた。コメントというより牽制。
そういうのを見てたら、そこまでしてあの二人に司会させる意味とは?ってふつうに思った。前回のイベントは中学校各校+高校生だった布陣が、今回は中学生+高校生+海外勢の布陣に変わってたみたいに、古い笑いと司会しかできない小野坂さんたちの次の新しい司会を立ててもいいんじゃないの?若手にあのベテラン勢をまわすのは難しいよってなるかもしれないけど、そこで若手の司会に協力できないベテラン勢のほうがどうなのって時代になってるし。小野坂さんたちの持ち味自体が時代遅れになってるときに、その持ち味を捨てた司会を続けさせるより、ふつうに新しい司会が見たい。
実際、今回の『テニフェス』は、『テニフェス』が新しい方向に行こうとしてるのを感じた。「サマバレ」が弾かれる。盛り上げ曲として、跡部のパロディとしてのキャラソンから、君島のキャラを反映したキャラソンに移る。高校生とかの新キャスト陣は、キャラと声優さんのビジュアルを似せてる。それに、今までのようなバラエティ的なノリも抑制されてた。これまでの、パロディとしてのキャラソン、声優さんが悪乗りするバラエティっていう方向性から、ある意味ではふつうの声優・キャラソンのイベントになっていこうとしてる印象があった。
でもいっぽうで、周りのキャストに牽制を入れられないといけないくらいに小野坂さんの「キレ芸(という名のパワハラの構図の強化)」も残ってるし、「ナンパの王子様」みたいなご時世も倫理観もわかってないネタを大ねたとしてもってきちゃうし、トレンドを意識して外面を整えてみても古さは残る。
青学の学校曲でみんながぐっとくるとか、キャストの思い入れとオタクの愛とに、「テニフェス・スピリッツ」とでも呼びたいような特別な絆が生まれるとか、『テニプリ』の歴史が良いほうに作用してるところもある。私もそれを感じられる。だけど、『テニプリ』の悪い意味での古さもはっきり残ってた。みんなが感じているテニフェス・スピリッツと、本質的にはそれとは関係のない古さ(そして悪さ)を切り分けて捨てていけなかったら、『テニプリ』はやっぱり日本の二次元ジャンルの現在進行形のコンテンツであり続けることはできなくなるんだと思う。
(下書きここまで)
つまり、小野坂さんのトークや、それを温存するあのノリが、もう『テニプリ』というコンテンツに要らないんじゃないかっていうことを思ってますね。20周年イベントでのやらかしがあったあと、次のイベントでも小野坂さんと成さんは司会としては残留したけど、かなりの抑制が要求された。それはある意味では二人の持ち味を殺すことであり、実際、巨大な「要・気遣い」という見えない看板がぶら下がっているような微妙さがあった。牽制のコメントも飛んだ。
そんなのもう、わざわざ小野坂さんを起用する意味がなくなってきてるじゃないですか。これまでプラスとされてきたものが減って、マイナスが増えているので。これはもう「終わった人」、そうとまで言わなくても「いまの時代に起用するメリットが少ない人」です。この先小野坂さんがテニプリのイベントに起用されるとしても、小野坂さんのポジションは決定的に変わった。こうしてまず小野坂さんが一回戦を敗退した。
成さんも、一回戦敗退か二回戦進出かのはざまにいるのかも?不二先輩のお誕生日配信のとき、小野坂さんなしの成さんもまあまあパワハラ芸みたいなことをやっていたので。いずれにせよ、成さんのトークの持ち味も小野坂さんほどではないにせよ危うく、そして成さんのその側面も「古い」「終わった」そして望ましくないものだということははっきりしている。ただ成さんのほうは、風向きを読みつつ、その風を読むのに四苦八苦してる印象です。
いずれにせよ、こうして新しいルールのもとでの一回戦は終わろうとしています。すると何がくるか。当然、二回戦がやってきます。
そして二回戦が始まる
一回戦は、「明らかにヤバい人」と「それ以外の人」の振り分けだったので、そんなに難しくない。見る人が見れば火を見るより明らかにNGな人が「古い」枠、「終わった」枠、場合によっては「使えない」枠(コンテンツの大きなイベント配信で配信停止と編集のコストを追加発生させるなんて「使えない」枠ですよね)に送られていく。
じゃあ二回戦はどんな人とどんな人のあいだの振り分けになるんでしょうか。ちゃんとできてる人と、実はちゃんとできてなかったにもかかわらず、もっとやばい人がいることによってそのことが隠されていた人のあいだの振り分けになるんじゃないかと思います。
ここでも小野坂さんを例にとりましょう。ただし今回は、小野坂さん本人ではなく、小野坂さんを周りがどう扱ったか、です。ここまで小野坂さんの発言にNGが発生した局面をつらつら書いていたわけですが、そのとき、そこには周りの人々がいた。その人々は、小野坂さんのNGさになんらかの反応をすることになる。一緒に笑うこともできるし、受け流すこともできる。フォローすることもできるし、いさめることもできる。二回戦のプレイヤーはこの人々です。
繰り返しますが誰が良くて誰がダメだということを分類したいわけではないので、行動で見ていきます。何回か見かけたのが、小野坂さんとトーク配信などで共演した人が、配信後に、小野坂さんをフォローするようなツイートをしているというパターン。そういうリアクションが必要だと共演者に判断されるようなふるまいを小野坂さんがしていたということです。そして、そのふるまいにより、小野坂さんをフォローするという追加のコストが共演者に発生しているということ。そうした��小野坂さんのふるまいへのリアクションとしてのツイートが小野坂さんへの牽制として機能するのか、「共演者である自分はそれを必��しもOKと思っていない」というサイ��として機能するのか、文字通りのフォローとして小野坂さんのNGさを延命もさせるのかはわかりません。
小野坂さんのNGさに距離をとったりいさめたりする発言をするキャストの人もいる。『テニフェス』で小野坂さんを牽制する一言を投げる、など。確か、配信停止になったトークのときも、津田さんが、かなりクールに距離をとっていた記憶があります。「相手にしない」「笑いに与しない」というのは、ハラスメントが生成しつつある場で、けっこう重要な対処法のひとつです。津田さんはそれをしていた。
新しいルールのもとでNGな行動を前にして、そのNGさを結局は温存させる方向の対応と、NGさをいさめ、拒否する方向の対応がある。望ましいのは後者ですよね。いや奇特にもこの文章を読んでいる人がどちらが望ましいと思うのかはわかりませんが、新しいルールでは、後者が望ましい対応です。二回戦で勝ち残るのはこういう人たちです。
さて、このふたつのグループで、置鮎さんはどっちに属しているか。私は、後者ではないのかもしれないと思うんです。というか、小野坂さんと長年一緒にトークをやれている時点で、後者の人だとすぐには言い切れない。前述のように、私は小野坂さんが「笑い」「いじり」のていで置鮎さんを侮辱することにしばしば本気でキレています。しかし、小野坂さんと長年一緒にトークをやれているということは、置鮎さんも小野坂さんという問題を温存してきた要因のひとつだということでもある。だって、置鮎さんより後輩の声優さんたちが、小野坂さんを牽制できるんですよ。置鮎さんだってできたはずでしょう。もっと前から。でも置鮎さんはそれをしてこなかった。
二回戦のもうひとつのポイントは、一回戦落ちするような明らかにNGな人への反応が問われるだけでなく、そのような明らかにNGな人がいるがゆえに問題になってこなかった、他の人々のNGさも問題になってくるという点です。置鮎さんもそう。そして置鮎さん自身のNGさも確かにそこにある。そもそもこのお題でブログを書くことにしたのは、最近ひしひしそれを感じるからです。
たとえばヘロQ。関さんという超ド級のNGさについてはここでは触れませんが、ヘロQだけをとってもあの劇団は非常にミソジニスティックな場所です。長沢さんへの「いじり」、というていの侮辱がすごい。カーテンコールやトークを見てて、長沢さんがあんなに年齢や容姿をディスられる必要ないじゃないですか。ただ女性だってだけで。直球の差別です。それが新しいルール。でもヘロQでは長澤さんへの侮辱が流通している。しかも面白いものとして。で、そのとき置鮎さんは何をしてたんでしょうか。
ヘロQでは長沢さんいじりが文化になってしまっているというだけでじゅうぶんひどいんですが、それがある種の「お約束」であるヘロQの外に出せば、そのひどさはさらに露になる。3月の佐藤拓也さんの朗読劇で、置鮎さんはそれをやってしまった。後輩が中心の企画のトークで、先輩の声優が、ナチュラルに、女性の声優を「いじり」、ディスる。しかも、長沢さん本人が、そういうのはひどい、自分はいやだと言っているのに、置鮎さんはその反論をちゃんと受け止めてなかった。『ベルばら』でいえば、平民を轢き殺す貴族ポジですよこれは。
しかもこれは、佐藤さんにしてみればもらい事故みたいなもの。声優さんがより若ければ、ファンもより若い。ということは上の世代より、そうしたハラスメントについての意識がちゃんとしている。それなのに、自分のイベントで、先輩に女性ディスをやられてしまった。佐藤さんは後輩だし、あくまで楽しいトークの場だから、正面からのNGは出しにくい。でもその縛りの中で佐藤さんははっきり、先輩それはNGです!っていう合図を出していた。ネタにされた長沢さんにとってNG、周りにいた佐藤さんにとってNG、そういうNGを出されることを言い、しかもNGのサインを受け取らなかった置鮎さん、という構図。小野坂さんのような傍若無人で一発アウトなNGではないけど、でもふつうにNGです。
それからさらに最近の7月、野島兄弟のくじメイト特番のトークにゲストで呼ばれたとき。相手の声優さんが、街中の女性を性的に見る話をしたときに、置鮎さんはふつうに話を進めた。でも、「街中の女性を性的に見る」ましてや「それを公の場で面白いこととして話す」は完全にNGです。ただ女性だっていうだけで、そんな知らん男性にエロ目線で身体パーツを眺められる筋合いも、トークの場でネタにされる筋合いも、誰にもない。女性っていうのは、女性っていうだけでそんな都合のいい扱いをされる・されていい存在ではないんです。それが新しいルール。このトークも小野坂さんのような露悪的なNGではないけど、ふつうに完全にNG。一歩間違えばアホほど炎上しててもおかしくないレベルのNGです。
SNSの投稿もたまにあやうい。置鮎さんのツイートはたいてい驚異的に無害ながら(無害を超越して解読不明なときもありますがそれもまた愛しき個性)、最近もびっくりするような脇の甘いツイートをしていた。まともな会社だったら一発でセクハラ認定されそうなツイートを。もし私の知り合いがそれをツイートしていたら、LINEでそれやばいよって送ってそうなツイートを。
置鮎さんが、二回戦プレイヤーとしてOKなときもたくさんあります。たとえばこれまた最近の7月の『テニプリ』配信は、非常に若手の声優さんたちとの共演でした。全体として、この場に小野坂さんは無理だ、でも置鮎さんは置ける、と強く思いました。
何度でも繰り返しますが小野坂さんの「笑い」「いじり」は上下関係を前提としていて、それを利用する。小野坂さんと世代が近い声優さんたちとのトークなら、そもそもの上下関係の差が小さいので、発動される権力も少ない。それに、小野坂さんに近い世代なら、それまでに培われた感性で、その笑いを「おいしい」と思うこともできる。でも若い声優さんとは上下関係の差が大きいので、発動される権力も大きくなる。この権力は、若い声優さんに対して攻撃的にはたらく。つまりパワハラ・モラハラがより起きやすいということです。しかも、若い世代のほうがそういうものを感覚的により理解しているときに。つまり、新しいルールのもとでは、もう小野坂さんと若い声優を同席させるトークは無理だってことです。小野坂さんの「笑い」の質がそもそも有害さを内包していただけじゃなく、その「面白さ」が賞味期限になったっていうだけじゃなく、そういう小野坂さんと若い声優さんを一緒に起用するのがもう無理。
でも置鮎さんは置ける。この配信で、若手の声優さんが原稿を読んでいるときに、他の声優さんのお名前を読み間違えるということが起きました。なにしろ若手の声優さんなので、お名前を読み間違えた声優さんはその声優さんにとって大先輩にあたります。このとき、置鮎さんは横でそっと訂正した。訂正しただけ。小野坂さんだったら、ここぞとばかりに、お前なー、先輩の名前をなー、と弱みを突きにいきそうなところを。でも、こういう公の場でそうやって相手のミスを指摘してなじるのって、パワハラです。以前、何かのトークかイベントで、小野坂さんはすでに後輩に直接公開ダメ出しをしており、私の中で小野坂さんの株がド下がりしたことがあります。でもこの配信で置鮎さんはそうじゃなくて、しゅっと訂正しただけ。訂正してあげないとそれも無情ですからね。訂正するべきは訂正しつつ、そこからパワハラムーブにいかないのはいいところ。
…と、一回戦ならカウントできた。でもトーナメントはもう二回戦に移動している。二回戦では、「パワハラをしない」というのはふつうのことです。それは二回戦まで残るために必要な態度であって、二回戦を生き残るにはそれでは足りない。二回戦を生き残れるのは、パワハラやモラハラ、侮辱をしない人、というだけでなく、それを見たときに止められる人です。
実際、それをしている声優さんたちもいる。私も、置鮎さんの参加されるイベントやトークしか見ないのに、そういう声優さんたちを見かけている。『テニプリ』のイベントで、小野坂さんを牽制するコメントを入れる人。小野坂さんの作った「笑い」にのらない人。『タチヨミ』で主宰の人のパワハラ・モラハラがひどいときに止める人。諏訪部さんは声優業界のモラルの指針かつご意見番のようになっていらっしゃる気もしますが…そういう人たち。
最初も今も、置鮎さんがいい人だってことを疑ってはいないんです。むしろ逆で、配信を聞きながら置鮎さんのいい人エピソードに「ごめんこれ私が聞いていいタイプのいい話だった??」ってひいてしまったこともあります。私も置鮎さんにはまった側だし、置鮎さんの存在に助けられてる側の人間です。たとえば、置鮎さんが雷のたびに明るく呟くので前ほど雷が怖くなくなった、などの持ちネタもあります(持ちネタ…?)。でも、いま私が書いていることは、その人がいい人かどうかとはあんまり関係がない。いい人かどうかは道徳の範疇で、いまはたらいている新しいルールは人権の問題だからです。
置鮎さんは長沢さんをいじらないままでいることもできたし、いじったのにNGを出されたときに引くこともできたし、街中の女性を性的に見るという声優さんをいさめることもできた。ツイートを投稿する前に、それがどう読まれる可能性がある文面なのかを検討することもできた。二回戦を勝ち抜くにはそれができる必要がある。でも置鮎さんはそれをしなかった。
この先、置鮎さんはどういうポジションになっていくんでしょう。持ち前の愛嬌といい人さで、しばらくは二回戦進出グループに留まるのかもしれない。ここで私が「二回戦」と言っているものがどれくらい続くのか、私だってわからないし。でも置鮎さんは、二回戦を勝ち抜けるんだろうか。私がどはまりした声優さんである人は。
そんなようなことを最近思ったりします。
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