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ある画家の手記if.122 行屋虚彦視点 告白
最近は部屋でカガリの真似事しながら過ごしてる。あいつの方法論は真似したくねーから見た目だけ。この部屋で油描くのは難しそうだから。 細かいドローイングとかも嫌いなわけじゃない。こういう綺麗に使わないといけない部屋でおとなしく描くのにはうってつけだし。描くのが嫌いなものを見つけるほうが昔から難しい。
インターホンが鳴ったから出てみる。つってもここに訪ねて来る人は今んとこ香澄さん一人だけど。 とか思って油断しきってモニター見た途端、目に針かなんか山ほど突き立てられて思わず一歩後ろによろけて後退した、…いや、針じゃねえよ…でも目を焼く異物の痛みは片目潰したときに体感したけど相変わらずあれとよく似てんな… 目を細めてモニターに映る二人をじっと見る。香澄さんが「今日もお肉のおみやげあるよ」って言う。 …? 本人見ないことにはよくわかんねーな。鍵を開けて上がってもらう。 長い紫色のため息が自分の口から出た。その場で一度ガクッと脱力して足を折って屈み込む。香澄さんの横の針山もここに来るんだろ… そんで肉の奪い合いになんだろ… 何でここに来るんだよ…
部屋にきた香澄さんはやっぱちょっと見慣れない色混じりになってた。 まあそういうことのほうが多いし普通ではあるけど…なんか嫌なかんじがすんな… 「……」 いらっしゃいとかも言えなくて何なのかわかんなくて玄関先で香澄さんをじっと見てたら横の見ないようにしてたやつが一声発した。 「ネッチューショーだろ」それだ。 「それ。香澄さんはあんま動かないで布団に寝ててください。体の熱がたぶんやばいことになってます」 香澄さんの手から荷物をとりあげて布団まで誘導しながらあいつもごくごく稀に役に立つこと言うなとか思う。 つーか気づいてんならこんなとこまで来させてねーで病院連れてくなり家に送り返すなりしろよ。預かった荷物を後ろをついてくるそいつに投げて渡す。 「冷凍庫あるから肉守れ」 「はいよ」 俺は香澄さんの対処に回るからな…まあ香澄さんや人間はともかく肉ならこいつもちゃんとした扱いするだろ。現に鼻歌まじりにもう冷凍庫開けてるし。 俺に若干背中押されるくらいの勢いに負けたのかおとなしく布団の上に座った香澄さんに経口補水液を渡す。飲んだのを確認してから横になってもらう。 横になった香澄さんの体に保冷剤を当てに持ってくる。足りなさそうだったから冷蔵庫の中の冷えたペットボトルも代用品にいくつか持ってきた。 「ちょっとすみません、少し触ります」 一言断るのと同時に香澄さんの着てる薄手のシャツのボタンを全部外して前を開けて、腰のベルトを外して緩めた。デニムか、できれば脱いでもらいたいけど今日はあいつも同じ部屋に居るし俺の前でもそんな格好になるのは抵抗あるかもな… いや、でもこの部屋ももともと少し寒すぎるから服は着てたほうがいいか…? 「体冷やしたいんで嫌じゃなければ服は脱いでください、上下どっちかでもいいです。俺やあいつはなんも気にしなくていいんで。」てだけ言っとく。 で、冷やす場所… 体内で体の表面に近い場所を静脈が流れる箇所…だろ… たまにそういうのだけ見えたりもすんだけど…ググったほうが早いし確実なのか…「ここ、前頸部の両脇」横からメラメラ燃えてるみたいな色と一緒に細い腕が伸びてきてその箇所を指差した。 「…確かだろうな」こんなことでつまんねー嘘つかねえのは知ってるけど疑いの目を向けて毒づきながら言われたとおりにする。「狙える静脈探してんだろ?つぎ、腋の下。その次、足の付け根の前面」 指差されるままにそこに保冷剤当てて冷えたペットボトルを挟む。取れないようにタオルで固定した。 水分補給と体温下げて血流よくして、室内はもともと極寒だし、…やっぱ極寒とか極端なのもまずいかな今は。リモコンで空調をいじって適温まで上げる。あとは… 香澄さんの横に膝をついて考えてる俺の横からビシャッと香澄さんの体に濡れたタオルがかけられた。なんでだか香澄さんは突然の暴挙にもう慣れたみたいな顔してる。 香澄さんが持ってた濡れた服…ここにくる途中か?こいつの仕業か。 「���り方が雑すぎんだろてめえ」 「人体は理屈じゃねえ。身をもって��かってんだろ」 にまっと機嫌よさそうに笑われる。俺は眉間にこれでもかってほどしわが寄ってる、たぶん。 俺の感情と表情筋は母さんの胎内にいるときに今生の別れを告げたっぽいんだけど、なぜだかこいつの前ではそんな別離はなかったみたいに結構なんかしらの表情が自然にできたりする。だいたいこういうしかめっ面みたいのだから俺の好感度が上がる効果はない。 香澄さんが寝てる布団の横の床に深淵をひっぱってきて座る。 最近ポストに入ってた祭りの宣伝みたいな柄の入った団扇で香澄さんの首あたりに向けて扇ぎながら、香澄さんの体から上る色が目に入る。 病気で仕方なく脱いでんのにじろじろ見るのもなぁと思うんだけど、なんつーか…キリストみたいだな…キリストよく知らねーけど。香澄さんの傷跡、しっかり見えてないけどどれももう古い、生傷はない。長く拷問部屋で拷問され続けてある日突然解放された人間みたいだ。 扇いでたら香澄さんが俺のほうを目線だけで見上げてきた。普段より目が開いてないな。 「一度眠ってください。時間が遅くなりだしたら俺が直人さんに電話入れときます」 額に手をあててみる。こういう熱って額で測っていいのか知らねえけど、まだ少し熱い。 香澄さんが戸惑ってるような顔してる気がしたから立ち上がって、この部屋のアリ地獄のまわりにいつもいるウミウシを連れてくる。俺が作ったぬいぐるみ。 ウミウシを香澄さんの枕元に置いて、そのまままた座り込んで扇いでたら香澄さんは眠った。
「おいなんでそれ食ったんだよ俺が丁寧に焼いてただろ」 「このラインからこっちはぜんぶ俺のって決めたろうがよ」 「決めてねーよてめーがそういう血迷ったひとりごと言ってるのは聞いてた」 「焼き加減なんぞにこだわって肉が無事に口に入ると思ってんのかめでてーやつ」 「紛争国や僻地ばっか転々とすっからこう殺伐とした大人ができあがるんだろうな生憎ここは日本なんで」 「この国は大した文明国じゃねえよ守るべき法があるとすりゃ年功序列だ箸どけろ」 「誰がどけるかこれは俺が守りきって立派に焼く なんでそうどんどん食うんだよ生焼けのも 速度的に俺が完全に不利だろ」 「不利ってなんだよてめえが好きこのんでじっくり焼いてんだろうに どうぞいくらでも時間かけてのらくら焼けよ」 「鉄板の上にあるものぜんぶとりあえず食うとか人間として最低レベルの蛮行だからな つか自分で引いたラインすら守ってねえし」 「蛮行で上等 焼肉は戦争だろ」 「もともと俺に食わすために買ってもらえた肉だってことを思い出せよ」 「目の前にある肉を逃したことがねえ俺もついでに思い出しな」 「あの…焼くのは俺が…「「それはダメだ」」 向かいの浮浪者とちょうどハモったから交代で続ける。 「香澄さん、肉をめぐる争いってのは本人同士で殴り合わないと誰も納得しないですよ」 「そういうこった。やっぱ数でおされてるほうの人間の言葉の説得力は一味違うな」 「…」 顔だけ香澄さんのほうを向いてるまま横目でジロッと睨む。 普段は無神経な直球の暴言とかばっか爆弾みたいに投下してくだけで言語にほとんど脳内使ってねーくせに肉が絡むと少し饒舌になりやがる。 香澄さんはさっきから食べないで自分の肉を皿に確保してってる。宝の貯蔵…そういう戦争の仕方もありだな。 と思ったら香澄さんの皿に箸を伸ばして浮浪者が平気な顔してそこから肉を食べた。領土侵略だ。香澄さんは唖然としてる。 「うつひこくんに取っといたぶん…」 無意識みたいに口から出た言葉に向かいの浮浪者が床に両手をついて首を仰け反らせて笑う。 「誰の手にある皿かなんて気にするかよ」 「いや気にしろよ」 宝は俺のだったのか…。
三人で同じようなやりとりを繰り返しながら肉を焼いてたらあっという間に肉はなくなった。 ガスコンロの片付けをする前に三人で焦土と化した戦場跡に寝転がる。何日かぶりにめっちゃ食った。うちは母さんも含めて肉族だったから実家には焼肉用の庭と炭火焼ができる用意が常にある。 香澄さんは一度眠って起きたらとりあえず体は楽になったみたいだった。起きるまでの間に時間みて保冷剤を交換したりタオルを変えたりした。 「うつひこくん、さっき俺が起きるまで扇いでくれてたの疲れてない?」 今は香澄さんは布団じゃなくてアリ地獄に沈みこんでる。 「俺も深淵に座ってたから寝てたようなもんですよ」 「深淵。」 復唱されてそういえば名前はまだ誰にも何も言ってなかったのを思い出す。 「人をダメにするソファの、香澄さんが今埋まってるオフホワイトのやつがアリ地獄で、俺が今座ってる濃紺のやつが深淵、て名前です」 「なまえ…うつひこくんがソファに付けたの?」 「そうすね」 物に名前つけるの好きなーお前、とか言ってるやつを脚を伸ばして蹴る。余計なこと口走るなよ…てか覚えてたのか、いや適当言っただけか。 「あ、俺うつひこくんのお父さんに渡すものがあって…」 香澄さんが唐突に紙袋の中から絨毯みたいな綺麗に折りたたまれた布を取り出した。…あいつがいつも着てるやつ。だから今日着てねえのか。 「なんで香澄さんがそれ持ってんですか?」 「なんでお前がそれもってんだ」 同時に発した俺とあいつの声が重なって、空間に文字浮かべてみたら言ってることも内容ほぼ一緒で苦い顔になる。 「お祭りで俺が池に落っこちたとこを助けてもらって、そのとき貸してもらってたんだよ」 香澄さんは俺に説明してくれる体で話す。俺より貸した張本人のほうがなるほどみたいな顔してっけどなんでてめーは忘れてんだ。 「クリーニングに出してたからちょっと返すの遅くなったけど、あのときはありがとうございました」 香澄さんがお礼と一緒に両手で分厚い布を差し出すのをそいつは受けとると、すっと立ち上がって布の襟首部分だけ掴んでその場でバサッと広げて袖は通さずに羽織るみたいに肩に掛けた。…こいつ自身の色が一番やべーけどその絨毯の色もかなりキツイからさっさと出てってくんねーかな、座っただけで床に裾が大きく広がってやたら面積とるし。 そろそろ飲み物とか欲しくなってきたからキッチンのコーヒーメーカーでコーヒーを淹れにいく。 「香澄さんはそん時こいつと知り合ったってことですか」 豆をセットしながらリビングに向かって訊く。 「うーん…それより前にも会ってるんだけど…知り合ったってわけじゃない…のかな」 そいつとちゃんと知り合うのってなかなか難関らしいからな…。色々すっ飛ばすし、母さんと結婚するときも突然結婚したらしいし。 話題に上がってる張本人は俺が作ったウミウシとかムニムニする丸いボールとか直人さんちにたくさんいた怪獣を俺が真似て作ったやつをひとつひとつ両手で持ってはじっと見つめあってる。 香澄さんと俺のぶんのコーヒーを持ってって香澄さんに渡す。俺もコーヒー飲みながら深淵の上に腰かけ直したら、怪獣を持ってたそいつが突然部屋の中からハサミとか簡易の裁縫道具とかを探り当ててついでに俺の服もひっぱりだして容赦なくハサミを入れだした。 「オイ狂人!俺の服だぞそれ!」 よくわからない異国の言葉みたいなので歌いながらハサミが迷いのないラインで布を裂く、リズミカルにどんどん服が切り抜かれてそれを針と糸で怪獣に縫い付けながら、 唐突��そいつが首のけぞらせて笑いながら目を閉じて 空気中に高い声を発した 「ーーーー………」 尋常じゃない悪寒 聴いてはいけないもの 暗い孤独の淵からの 受け取り手のない交信を求める声 部屋の中を巨大な 部屋におさまりきれないくらいの 強い風なんて吹いてないのにまるでさざ波みたいな風が 色を連れてざあっと通りすぎていく クジラの声、だ。海中の。こいつが機嫌がいいときに出す声。というか音というか。 …俺はこいつの出すこれだけは、昔から嫌いじゃなかったりする。綺麗だ。 「…」 とか思ってるうちにハッと気づいたら目の前に変わり果てた姿の怪獣ができあがってた。声に気をとられた。 「なんでこういうことすんだよ…」 げんなりしながら見せられた怪獣を手にとる。 なんか背中の棘が増量してるし顔も微妙に凶悪になってるし指先とかあちこち全身に俺の服(黒い)がトゲトゲひらひらくっついて全体の質量��倍くらいになってっし…完全に原型留めてねえ… 「暗黒面に落ちてる…。ダース・ベイダーかよ…」 「俺記念に写メ撮っとこ」 俺の隣で意外にも抵抗感なく楽しそうに香澄さんは暗黒面に落ちた怪獣の写真撮ってる。 「あの…迷惑じゃなければこれ香澄さんがもらってください」 「でもうつひこくんが自分用に作ってたんじゃないの…?」 「いや、直人さんちにこいつがたくさん居たんで、こいつが居ると香澄さんが落ち着くのかと」 なんか俺いま押し付けがましいこと言ったな…と思って言った直後に後悔する。表情筋と感情のWi-fiが切れてるとこういうときは助かる。香澄さんは俺の言葉にむしろにこにこしてた。 香澄さんが持ってきた空になったバッグの中に暗黒面に落ちた怪獣がおさまった。 諦めて深淵の上に倒れこんでコーヒーを飲む。 …直人さんの家、香澄さんが落ち着く…か…。 「そういえば香澄さんは直人さんの運転での送り迎えとかじゃなくて今日徒歩なんすよね。この時期かなりリスキーな気がしますけど…」 熱中症なりかけてたしな。もしも重体だったら今こんなことしてられないけど、色は落ち着いてき��るし嫌な感じも鎮まってる。 今の直人さんが香澄さんを送り迎えしないでほっといたのがちょっと意外な気がしたけど…これってなんか無礼な詮索が過ぎてんのかもしれないしな… 「直人は仕事で忙しそうだから」 香澄さんがぽつりと落とした言葉が床にベシャッと広がる。…いや、それは違うんじゃ… 「…香澄さんがガンガン用事とか頼みごと言いつけないとあの人際限なく描きますよ」 あそこに引っ越してきたのがまだ最近のことだろ、であのアトリエにはあれだけ山積みになった作品やら紙面やらあってアトリエ以外の部屋にも山積みになってたけど直人さんが画家に戻ったのも多分引っ越しと同時期くらいだろ、あの人は習作をいつまでもとっとかないし、あのペースは一番むちゃくちゃに量描いてた頃の俺と同じくらいだ 俺よりあの人のほうが体力あるし、前より体鍛えられてたし、全然考えなしでああしてるんでもないんだろうけど 「俺はあの人もっと早くに死ぬと思ってましたよ。自殺未遂とかやらかすからじゃなくて、死ぬまで描くのをやめないから。…そういう風にしか描けない人間を、俺とかこいつとか画家連中は特にどうもしないけど、香澄さんは違った、ってことだったんじゃないんですか」 くたばってた深淵の上から起き上がって香澄さんのほうを見る。 「え…どういうこと…?不眠不休でずっと描き続けてたとか…?」 「………。」 これは…俺が言っていいことじゃない、のか、それとも直人さんがああだから俺以外に言える人間がもしかしていなかったりするのか…。 直人さんが今も死なずに画家として生きてるのは香澄さんの存在が大きいはずだ、それは香澄さんが画家じゃなかったからで、…だから画家のあれこれなんてものと香澄さんが無縁な存在でいることが重要なのかもしれなくて、…でも香澄さんが家族として直人さんを遠慮なくこき使うくらいがちょうどいいのもあるとは思う …全部ただの俺の勝手な想像だし、ここまで踏み込む権利もない、か 一歩間違えれば全部瓦解するような繊細な事情を孕んでんのかもしれねーし わかんねえけど… 「…や、よその家庭に出すぎたこと言いました。忘れてください」 つくづく考えたり人の事情を察したりってことに向いてねえな俺…。
その時、久しぶりに感じる気配がして、俺が深淵から飛び起きるのと同時にあいつも目つきを少し細めて変えた。気づいたらしい。 …まだマンションの外なのか位置情報が正確に出ねーけど、ここにさらにあの人も加わったら流石に俺の対応が捌けなくてそれぞれ雑になりそうだしと思って、香澄さんとそいつをとりあえずエントランスまで押してってタクシーに乗せる。 タクシー券があったから使って、香澄さんには経口補水液のペットボトルを渡した。うっかりコーヒーとか出して完全にミスった、脱水を促すからNGだろ…。 行き先は香澄さんが帰れるように直人さんちにしたけど、こいつはまあ好きなとこで停めて勝手に降りてどっかいくだろ 「ウツ。なんかあったら呼べ」 タクシーに一緒に乗せたあいつが珍しいこと言うから咄嗟に言葉が出てこなかった。 呼べったって、ケータイも持ってねえやつをどう呼ぶんだよ…それに何かってなんだ。
そのままタクシーを見送ってから、今度約束してた金魚もらいに行かねえとな、とか思う。
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#炭火焼肉にくなべ屋神戸びいどろ ここは初台駅近にある、村田牛と神戸牛をメインに扱う焼肉屋さん。 お肉の質がめちゃくちゃ良くてどの部位も絶品、滑らかな甘みのある脂のジューシーでコク深い濃厚な旨味にはうっとりです♡ ボリュームも抜群で満足度はかなり高め、味わいも併せてハイクオリティだけどお会計は良心的。 飲み放題付きのコースもあったりするので、お酒を合わせてもリーズナブルにたっぷりと楽しむことができちゃいますよ~♪ カジュアルだけど高級感も漂うお店の雰囲気もいい感じだったし。 店員さんも皆可愛いし感じが良いしで、テキパキとした接客も心地良かったし。 コスパも最高、文句なしの気分も上がるお店でした😊 お店の詳しい情報は、“初台 焼肉”で検索🔎 orお店の食べログリンクを貼ったストーリーズもあげているので、ハイライトの“神戸びいどろ 初台店”からリンクをタップでチェックしてみてね! #yakiniku #焼肉 #焼肉屋 #炭火焼肉 #にくなべ屋 #神戸びいどろ #初台 #初台グルメ #村田牛 #神戸牛 #肉鍋 #村田牛焼肉 #神戸牛焼肉 #神戸びいとろ初台店 #WoomyPR #instagood #instalife #instajapan (炭火焼肉・にくなべ屋神戸びいどろ) https://www.instagram.com/p/CgWvNjnJOpm/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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神戸牛 炭火焼肉・にくなべ屋 神戸びいどろ ・特選厚切りタン ・神戸牛とも三角 ・神戸牛上赤身 ・特選黒毛和牛ハラミ ・特選神戸牛クリミ ・特選村田牛ザブトン ・特選村田牛イチボ ・神戸牛上ロース ・特上ミノ ・ライス ・盛岡冷麺 ・出汁茶漬け ( ^ω^ ) #焼肉 #焼き肉 #晩ごはん #東京 #日本 #麺 #神戸 #ランチ #japan #tokyo #beef #yum #yummy #lunch #dinner #food #美味 #美味しい #noodles #meat #和食 #麺スタグラム #kobe #foodpics #instapic #foodie #foodporn #instafood #instalike #instagood (神戸牛 炭火焼肉 肉鍋屋 びいどろ) https://www.instagram.com/p/B36E7E8AdUQ/?igshid=u1fas7q1rer7
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ないりの波際
ないり は 泥梨 で地獄のことです。
本文は杉元視点、エピローグは白石視点です。
俺はあいつのことをほとんど知らない。 それはあの時だけじゃなく今もって何ひとつつまびらかには知らない。いろいろあって一緒に凍死しかけたり金をせびられたり、酒を飲んだり同じ釜の飯を食ったり殴ったり殴られたりしたが、あいつの目が何に焦点を当ててあの旅の間に何を胸に抱えたのか、そんなことは一切知らない。 聞こうと思ったこともなかったし、近く���いて自然に知ることが出来ることだけを知っている――それだけでいいと思っていた。 俺は白石がいればそれでよかった。
海と山しかないようなその郷で、アシリパさんのコタンの裏山には炭焼きの窯と窯を見るための小屋が一棟あった。その小屋はもともとは山の作業小屋と休憩所を兼ねていたものを頑丈に作り替えただそのまま今に至るまでなんとなく修繕し続けていたというもので、自然からも人からも中途半端に見捨てられた佇まいを俺はそれなりに愛していた。ここでの俺の棲家だ。アシリパさんの叔父の嫁さんの妹の旦那の爺さんの…詳しいことは忘れたが、とにかくどこかの誰かが持て余していたものを俺が借り受けている。人が住んでいた方が傷まない、できたら家族の分だけは炭を焼いて欲しい。そんな理由で。 今年は北海道でも盛夏から雨が多く襦袢が湿って背中に張り付くし朝顔は結局蕾をつけなかった。けれどくさくさした日も朝霧の匂いは甘かったし川の水は冷たくて、俺は少しぼんやりとしながら日々を過ごしていた。 だから、太い道から小屋に続くだらだら坂の中腹に俺以外の足跡を見た時は背骨に太い芯でも入れられた気分だった。足が意思より早く坂を蹴り立て付けの悪い引き戸を力任せに開ける頃にはもう我慢ができなかったのだ。 「テメエっ連絡もよこさねえでどこほっつき歩いてやがった‼︎」 平手で思いっきり、側頭部を、叩いた。拳だったらたぶん殺していた。 そいつは濁った悲鳴をあげて床に転がってやっぱり「クーーーーーン」と鳴いた。 「いだいいいいい…。だからモテねえのよお前」 「うるせえ受け身取ってんじゃねえっ」 「だっていくら平手だってお前に思いっきり叩かれたら死んじゃうでしょお⁉︎」 口調と裏腹に楽しそうに口角を上げる白石を見たら馬鹿馬鹿しくなって、でもまだ腹の虫は治らなかったのでもう一発平手に力を込める。 靴脱ぎには古くさい草履が脱ぎ捨てられていた。
「あのときは吉原が俺を呼んでたわけよ」 「うるせえちんぽ腐り落ちてしまえ」 「ひどぉい」 どこまで行ってきたのか知らないが、白石の荷物は小ぶりなずた袋ひとつで財布には相変わらずろくな額の金も入っていなかった。金がなくなったから帰ってきたのか、それともここに帰るまで路銀が持てばいいと思ったのか。どうせまたどこかから逃げてきたのだ、草履は盗品だと俺は決めつけた。 「アシリパちゃんのとこ行ったら、お前がここにいるって教えてくれたからさあ」 「会ったのか」 「うん。背伸びててちょっと感動したわ。とりあえず飲もう���ぇ」 「せっかくだからアシリパさんとこ行って飲もうぜ? まだそんな遅くねえし」 「俺もう歩き疲れたのよ。明日行くからさあ」 白石が体を起こしてちゃぶ台に寄りかかる。なんとなく妙な気配がした。嫌とは違った胸騒ぎに似た違和感。いつもと違う感じ。あるいはいつもと同じで、ほんの少しブレる――共振を起こした時計の針が振り切れるような、そんな程度の。 けれど目の前の男そのものは何も変わらない俺の、たぶん仲間、だったので俺は自然に奴の向かいに腰を下ろしていた。
「こっちに来る途中流しの菓子職人と行きあってさ、ちょいと一緒にいたわけ。みちのくから北海道まで行くってんで、その辺の菓子って言われてみれば形が似てんだよね。杉元の地元のかりんとうってどんな形してる? 犬のウンコっぽい形じゃない? それがさあ、南部の北あたりから葉っぱみたいな形になんの。それが津軽海峡を超えて北海道きても同じでさあ。まあその菓子職人に最後は警吏に売られたけどね、おかげで靴なくした。あ、そういえばお前が言ってた帝国ホテルのエビフライも食ったぜ」 「は? 強盗にでも入ったの?」 「違いますう。不忍の競馬場で会ったオッサンが金持ちでさあ、仲良くなって連れてってもらったの。いやーありゃ美味いねお前が言うだけある。ふうわりして甘くて…」 「わかる…ふうわりしてる…」 「だよなあ。油で揚げるって聞いたからあとで灯火油でやったらボヤ起こしかけた」 「そこはせめて菜種油だろ」 東京で行方をくらましたあと白石は日本中をぶらついていたようで、旅の話をとりとめもなく教えてくれた。軽薄な調子とか、ゆっくりとした声の拍子がとても自然で嬉しい。 「俺がいなくて寂しかった? いだい痛いいたいっ‼︎ 」 腕ひしぎ十字固めをかけると白石はゴザをばたばたと蹴り上げた。悲鳴はすぐに笑い声に変わって、俺もなんだか笑ってしまう。もう会えないだろうとそのうちひょっこりやってくるだろう、の間を揺れ動いていた心が溶け出していく。 気持ちよく酔っ払って床に寝転がる。頭を傾けると、白石も同じ姿勢で俺を見ていた。 「…なんだよ」 「俺は寂しかったよ。お前らがいなくてさあ」 「お前が勝手にいなくなったんだろ」 「それはなんていうか、そんなもんよ。お前は? まあ元気そうだけど」 「あー…」誰に言うつもりもなかったが、こいつにならいいかなあ、と酒と再会が俺をゆるめた。 「右手、が」 「みぎて?」 「ときどき痺れる。なんていうか、力の入れ方はわかるから動くんだけど、感覚が薄くなる。後天的に耳が聞こえなくなった人って、聞こえなくても喋れるじゃん。多分ああいう感じ」 「あらま。不便ないの」 「特にない。アシリパさんには言うなよ」 「言わないけどさあ…脳みそ欠けてるから痺れるのかな? 大事にしなさいよ。せっかく目も爪も指も手足も全部揃って生き残ったんだから」 白石が手を伸ばして俺の手のひらを取った。按摩をするように揉みながらため息をつく。その嘆息ともいえる雰囲気が珍しかったので 「気持ち悪い」と言ってしまった。「ひどぉい」とこだまのような声が帰ってきた。 手をとられたまま、にじりにじりと距離を詰めて空いている左手でその頬をつねりあげる。こいつの頬はよく伸びるのだ。白い歯がのぞいた。 「いひゃい」 「お前、アシリパさんと何かあったの?」 「ええ、なんでわかるの? アシリパちゃんのことだから? お前も十分気持ち悪いよ⁉︎」 「うるせえ顔面ちぎり取られなくなかったら喋れ」 「脅迫しないでくれる?」 俺の手を揉むのはやめず、歯切れ悪く話し出す。 「アシリパちゃん普通だったよ。お前みたいにどこ行ってたんだって怒ってくれて、おやつ食べさせてくれてさあ。ヒグマの胆嚢が高く売れた話とか、ウサギのウンコの話とかしたよ。でも何かよそよそしくてね? なんか、ああやっちまったな、って思ったの。心当たりあるのよ、あのよそよそしい感じ。 お前に話したかわかんないけど、俺赤ん坊の頃寺に捨てられてて家族いねえのよ。その寺も逃げ出したし。クソガキだったけど、仕事とか駄賃くれたり飯食わしてくれたり、クソガキにも何かと世話焼いてくれる優しい人ってのが世の中にはいるわけ。ただその人たちにも事情があるからずっとは続かなかったり突然会えなくなったりすんの。でもガキだからさ、そうなるとすっげえの。すっげえ落ち込むの。やっぱり大人なんてそんなもん、自分の都合で行動するだけで、俺のことなんか考えていない。期待したり信用したりしちゃダメだって思うようになるんだわ。もう傷つきたくないからさ。そうするとまた会えてもよそよそしくしちゃうんだよね。 アシリパちゃん見てそんなこと思い出したのよ、お前、俺の勘違いだと思う?」 「わかんねえけど、東京でいなくなった時、どうせすぐ帰ってくるだろと思ったら全然そんな気配がなくて、こっちに戻ってしばらくはアシリパさんちょっと元気なかったぜ」 「あの子も両親いないもんね。俺ってアシリパちゃんにそこそこ好かれてたのねえ…ただ嫌われた方が楽だったなあ」 静寂が床に落ちる。ひとりでいる時は気にも留めないのに、ふたりでいるときのそれには何かしらの色がついていて居心地が悪い。 「お前、次いなくなる時は言ってからにしろよ」 「湿っぽいサヨナラ嫌いなのよ…」 「タコ。さっさと出てけ」 残すは体ひとつ分の距離にいた白石に身を寄せて、覆いかぶさるように抱きしめる。酒の匂いと汗くささと懐かしい甘い香りがした。 「言ってることとやってることが逆だよ、杉元」 「うるせえ」 「お前も俺のこと好きだよねえ。ばかだよなあ」 たくさん人間を殺したので骨や神経や内臓や血は地獄ほど見た。けれど一度も心というものはまろび出てこなかった。だから俺は心のありかを今になって知る。今このとき痛んでいる場所だ。 「���も俺もお前のこと好き。ちょう好き。一生好きだわ」 白石が俺の背に手を回して子どもをあやすように撫でるものだから一層この男が憎くなる。体の奥の奥の奥でいくつもの夜と意思が帰結する音がした。 俺たちはその晩抱き合って眠った。
翌日、俺が山仕事から帰って間も無くアシリパさんが訪ねてきた。山菜と獣肉を持ってきてくれたようで、いつものように手際よく鍋を作ってくれた。 3人で食べる夕餉はあまりにも久しぶりでどこか現実感がない。昨夜白石が言う通り、アシリパさんは少しかたい顔で俺にばかり話しかけた。あるいは俺を介して白石と話していた。 「今年の冬はマタカリプに三度も会った、そうだよな杉元」とアシリパさんが言えば、俺が「お前がいたら何度頭噛まれたかなって話してたんだよ」と白石に水を向ける、という風に。 白石は少し苦笑していたけれど、アシリパさんの目を見て彼女に話しかけるのだけはやめなかった。 翌日は俺たちがアシリパさんのチセを訪ねた。その次はアシリパさんがまた来て…と晩夏は進み、だらだら坂のナツズイセンが葉を落とす頃にはアシリパさんと白石の会話に俺はほとんど必要なくなった。 ある薄曇りの日なんて俺が帰ると白石がアシリパさんの髪を結っていてのけぞった。 「え〜カワイイ…白石、お前そんな特技あったの?」 「見よう見まねだけど。似合うでしょ、町娘風」 マタンプシはそのままに束髪(三つ編みというらしい)をつくり、どこから摘んできたのか桔梗を編み込んでいる。艶やかな髪によく似合っていた。白石がアシリパさんへの土産に持ってきた手鏡はなぜか俺の住まいに置かれていて、ふたりは額を合わせて鏡を覗き込んでいた。何も坊主のオッサンまで映す必要はないと思うが。 囲炉裏の上では鍋がくつくつと煮立ち芳しい香りで住まいを満たしている。「何の鍋?」と聞くと白石とアシリパさんはお互いに目配せをして、何も答えずにふたりで笑った。 「え〜何ぃ〜? 俺には秘密なわけ〜?」 「食べればわかる」 アシリパさんが歯を見せて笑い、鍋を椀によそってくれる。 「はち、は…って…これ桜鍋じゃん〜」 ずっと前に小樽の山で3人で食べた味噌の入った桜鍋。味噌を敬遠していてアシリパさんが初めて食べたあの鍋だ。 「白石が悪事を働いて手に入れたんだ」 「悪いことしてないよぉ⁉︎ 町で鹿肉と取っ替えたのよ」 「明らかに量が見合ってなかっただろう」 「いいじゃなーい。あのおばちゃんお金持ってそうだったし、エゾシカ珍しがってたでしょ」 泡が弾けるような調子でふたりは笑っていて、わだかまりが解けたのかな、と思った。家族でも親戚でもないふたりがこうしていると縁というものの妙を感じる。 アシリパさんは髪を褒めると耳を赤くして黙り込み、俺の口に飯を突っ込んできた。照れちゃって〜とあまりにからかうものだから、白石はちょっと嫌われていた。
「押してダメならもっと押せ、ってねえ〜」 白石はその晩、常になく酔っ払って絡んできた。聞けばこいつは俺が山に行っている間に足繁くアシリパさんのコタンに通い、アシリパさんの狩りや女衆の仕事を手伝っていたそうだ。 「狩りは相変わらず役に立たねえんだけど、それなら外堀埋めてこって思って。縫い物とか細かい作業ならちょっとはできんのよ」 「白石が働くなんてやめろよ、火山とか噴火したらどうすんだよ」 「ちょっとは見直してよぉ。人生で一番女の子に尽くしてる最中なんだぜ。まあ今日はよかったわ。3人で桜鍋食べれたし、あとはアシリパちゃんの悩みごとがちょっと前に進むといいんだけどなー」 「悩みごとって? お前のことじゃなくて?」 「んん、ほら、子どもって子どもなりに色々あるじゃない。アシリパちゃんは賢いし胆力あるし綺麗な子だけど、子どもの世界ってあの子たちだけの法律があるでしょ。倫理とか道徳に沿って行動するより、友達のメンツを守ることの方が大事だったり、そういうの。そういうところでお友達とちょっとうまくいかなくなっちゃったみたいよ」 白石の話はこうだった。コタンに暮らすアシリパさんと、彼女と歳の近い女の子がひとり、ここのところ上手くいってないらしい。表立って喧嘩をするとかそういったことはないけれど、少し前までは自然に集まって遊んでいたのがぱったり見られなくなった。どうやらその女の子がアシリパさんを避けているらしく、その子と他の子たちが遊んでいる時にアシリパさんが来れば集団は散開するしその逆もあり、子どもたちの間にはなんとなくぎくしゃくした空気が流れているんだそうだ。 「…お前なんでそんなこと知ってんの。俺全然気づかなかった」 なんならちょっと悲しく情けなくすらあった。俺だってアシリパさんのコタンには足繁く通っているのに。その女の子のこともよく知っている。負けん気が強いが小さな子どもたちには優しくアシリパさんともよく遊んでいる子で、裁縫が苦手なアシリパさんの衣類のほつれを見つけては繕ってあげているのもよく見ていたというのに。 「俺が気付いたのだってたまたまよ。お前とかばあちゃんには言いたくないのよ。好きな人にカッコ悪いとこ見せたくないじゃない。別に俺だって、話の中で出てきたのをさりげなーーーーく広げてってたまたま気づいただけ。彼女たちどっちが悪いわけでもないみたいよ。 結った髪もさあ、本当はフチに見せてあげたいらしいの。でもこのままコタンに帰って、そのお友達に見られるのが嫌みたい」 自分に置き換えても記憶は全く役に立たない。俺が彼女くらいの歳の頃ほとんどのいさかいは殴り合いでうやむやになっていたしそもそも原因も具体的に思い出せない。俺が悪かったこともあれば相手も悪かったこともあるだろうし、どちらも悪くないこともあったような気がする。思い出せないということはつまりどれも大した理由はなかったのだ。 「あのアシリパちゃんでも同年代の子を相手にするとまた違うんだなって。本人には言わないけど、年相応のそういう悩みがあってよかったなあって思ったよ俺。これであの子がお前に駄々こねられるようになったら、もう完��」 「話が飛躍してねえか?」 「酔っ払いだから〜。子どもの時に駄々こねておかないと、欲しいものを欲しいって言えない大人になっちゃうんですう〜これは監獄で一緒だった医者の受け売りねえ〜」 気づけば徳利の酒をほとんど飲み干して白石は気持ちよさそうにちゃぶ台に突っ伏した。そのままいびきをかき始めたので床に倒して布団をかけてやり…たかったが、俺もだいぶ気持ちよくなっていたのでそのままふたりして床で寝てしまった。夜中に隙間風で目が覚めると白石を抱き込んでいるせいかさほど寒くはなくて、山鳩の声を聞きながら俺は再びまどろみに落ちる。 白石は俺の気づかないことによく気づくし俺の知らないアシリパさんを知っている。俺とはものごとを捉えるものさしがまったく違って優しいくせに薄情だし金に汚いしほぼ全てにおいてだらしないし、危険なことは嫌いで逃げることばかり得意なくせに俺を��懸けで助けにきたりして、理解できないし分かり合えもしない。 だから、白石にとってあのとき黄金がどんな意味を持っていたのか、あるいは持つのか。そんなことは本当の意味では俺にはわからなかったのだと思う。 聞いてしまえば俺にとっては他愛もない夢としか捉えられなかったかもしれない。それが嫌で、俺はそこにだけは踏み込まなかったのかもしれない。 そんな風に遠くへゆく気持ちと、目の前の男を独占したい気持ちが矛盾しながら混ざり合う。白石はもう俺を必要とすることはないのだろうか。そんなことを考えると途方もないほど悲しくなって、夜の底が急激に冷えていくのを感じた。
泥酔で寝落ちしない夜はずっと抱き合っていた。 唇が欲しくて首を引き寄せて、飴を舐めるみたいに舌を吸う。白石のシャツに掠れて胸の先端がじんわり痺れた。白石は体勢を変えない。この程度のかすかな刺激がかえって欲を誘うことを知っててやってるんだろう。白石が俺の額のへこんだ部分や顔面の引きつれや抉れた傷跡を優しく撫でるものだから、自分の体がいいものになった錯覚さえ起こしてしまう。 小屋は虫や梟の声、葉ずれや風の音に包まれている。少しも静かでなくむしろ騒々しい夜の山で俺たちはふたりきり誰にも知られずそんなことばかりしていた。 股間に唾液を垂らされ、全体をゆるく撫で上げられる。もどかしくて身を捻るとかすかに笑われた。こういう時の白石はとても静かで、その分皮膚の感覚が際立ってしまう。口に含まれると指より滑らかで温い粘膜を感じる。白石の舌は自律した生き物のように器用に動いて、陰嚢の下の何もない部分からちんぽの先端までつるつると舐め上げる。我慢できず鼻にかかった声を漏らすと、あやすように腰をさすられた。 上半身を起こして白石の額に指を添えるとひと時目が合い、奴はまた視線を落とした。魚油ランプの明かりに目の縁が赤く浮かんでいて、こいつでも粘膜���繊細な色をしているのだなと思う。「俺、もう無理」「無理でいいじゃん」ちんぽくわえながら喋らないでほしい、言ったのは俺だけど。ひときわ強く擦られてあっけなく射精した。「最短記録じゃない?」「うるせえ」 ひとつも力の入らない四肢を投げ出して、目をひらけば刺青の皮膚がそこにある。この体をよく知っている。釧路で北見で網走で豊原で何度も抱き合った。記憶のふくらみが脳を灼いていく。 尻にいちぶのりを塗り広げて、白石の指がゆっくりと俺の中に沈む。体の内側で異物が動くたびに心が熱を帯び、潰れそうなほど瞼を閉じると痙攣が何度も起きてつま先が反り返った。何本入れられているかなんてもうわからない。締め付けるたびに体内の指を感じてしまい、体を他人に明け渡す甘やかさに背筋がおののく。 「白石、あれしよ。一昨日したやつ。ケツ上げて…」 「んん。いーよ。気持ちよかった?」 俺の腰の下に座布団を突っ込んで、白石がゆっくりと押し入ってくる。重たい快感が腹の奥まで突き上がり胸を強く擦られて叫んだ。角度が変われば当たる場所も全然違って揺らされるたびに無様な声と涙が落ちる。 体が熱くなる一方で心には恐ろしさばかり湧き上がり、せめてここに留まれるようにと白石の指を探り、握った。空いている手で何度も顔を撫でられる。子どもの頃に父が肩を抱いてくれたのを思い出す。そんないつくしみだった。
「そういえばお前、歯に仕込み入れるのやめたの?」 白石の体はどこもかしこもよく伸びる。唇と頬を引っ張って遊ぶのが俺は好きだった。 「いてーわ。ここにいる時はいいかなあって。お前もいるし」 どうにも信頼されているように感じて、俺は嬉しくなって白石の眉を引っ張った。毛が抜けた。 抱き合っているときと眠っているとき以外はずっと話をしていた。空白の時間を埋めるように、あるいは沈黙が堆積しないように。とりとめのない話もあれば初めて人に話すこともあったし、返事を求めない冗談も交わした。 「俺は阿片も酒もやらないで、はっきりとした意識で人を殺してきたよ。それこそ地獄に落ちるだろ」 あの頃の夢は今も見る。親友が死に周りは血の海で俺は殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して血が吹き出す寸前の真っ赤な肉の切れ目、人間が粉砕される音、どこかから飛んできた口に入った生ぬるいとろみは誰かの脳みそ、殺して殺して殺して殺して殺し続ける。記憶も悪夢も何も消えはしない。体はこんなに頑健なのに心はそれなりの強度しかないのだなと最近はそんなことも思う。一方で、もう自分を厭わしいとは感じなくなった。 「そうかなあ? じゃあ今からでも神様か仏様か信じてみるってのは? ぜってーならねえと思うけどさ、お前って坊主に向いてるよ。どんな悪人もお前を見たら思うよ、どんな人間でも変わることができるって。あるいは仏様とか神様とかは――お前の場合はアシリパちゃんだけど――どんな人間も救うことができるって、わかるよ。 えげつないヤクザものほど信仰の道に入る奴は見逃すんだぜ。みんなどこかで怖さや後ろめたさを���じていて、助かる方法が欲しいんだろ」 白石は賭け事を好むのに、一方で期待というものを何ひとつ持っていないように見える。最初からきれいさっぱり。普段はだらしなく侮られる言動ばかりしているくせにそんなところは乾いていて、それを見ると俺の心は少しざわつく。羨ましいような同じところまで落ちてきてほしいような独りよがりな気持ちだ。 「杉元は他人も自分も信じてないように見えるのに地獄だけは信じてるんだよなあ。そういうところ俺は好きだけどね。そんなもんがあったらそこでまた会えるな俺たち」 「白石も地獄にくんの?」 「そりゃ俺だって悪党ですからあ。お前みたいなのは地獄行きだぞってガキの頃さんざん坊主に脅されたわ。 でもあれよ、地獄って決められた辛苦が終わったら輪廻転生に投げ込まれて次の世に生まれ変わるんだって。そんなのほとんど監獄じゃんね。俺とか絶対逃げ出すしお前は鬼ぶん殴って追い出されるでしょーよ。伴天連でも悪人は死んだら地獄行きらしいけど、地獄にいったくらいじゃ何も変わらないと思わない? そういえば地獄って日本に仏教がきてから広まった概念らしいよ。その前は死者は黄泉の国にいくってされてたんだって。あれよ、よもつへぐいって知ってるだろ、あの世のメシを食うと現世に戻れなくなるってやつ。あの黄泉平坂の先にある黄泉の国。イザナミイザナギのイザナミがいる方。地の底だか海の彼方にあるらしいよ」 「なんだっけ、イザナギが死んじゃったイザナミを連れ戻しにいく話?」 「それそれ。イザナミは黄泉の国のメシ食っちゃったからもうこの世に帰れない。不思議なもんで希臘の国にも似た話があるんだって。世界中どこも考えることは一緒なのかね? 俺らの行き先が地獄なら地獄の窯で鍋やろうぜ。黄泉の国なら黄泉平坂で待ち合わせな」 ときどき博識なところがある白石の、けれど決して尊敬を請わないさま。あまりに軽薄で突拍子がなくあっけらかんとしていて、どうせ俺もお前も明日には忘れている、と言わんばかりの話し方が俺は好きだった。 「あの世でもお前とつるむのかよ」 「へへー。死生観を聞くと相手のことが知れてちょっと面白いよね。 そういえばお前、アシリパちゃんと一緒になんないの?」 両肩に岩が乗ったみたいに体が重くなった。やっぱりか、という気持ちと、お前からは聞きたくなかった、という気持ちで天秤が釣り合う。 「お前までそんなこと言うのかよお」 どうして白石もアシリパさんのコタンの人も、俺とアシリパさんをくっつけようとするんだろう。夫にならなくては俺はアシリパさんと共にいることを認められないのだろうか。 確かに俺には個性がなくて、帰還兵というには時間が過ぎているしこの土地の人間でもない。かといって浮浪者でもなくもちろん誰かの夫でもなければ父でもない。そういえば子どもの頃は大人になったら誰もが家庭をつくって子どもを育てられるのだと思っていた。けれど今、俺は���性がなくても生きているし働けば食べられるし人を大切にすることもできる。どうしてふたり組になることに義務を感じる必要があるというのだろう。その後に何を目指すわけでもないというのに。 そんなことを白石に話す。 「それから俺とアシリパさんの思い出とか関係をそういうものにされるのが、なんか嫌」 「どういうことよ」 「なんか、不潔っていうか…」 白石はひととき口を開けて俺を指差し、その後真っ赤になって笑い出した。 「おまえっ、おまえっ、俺にちんぽしゃぶらせといて不潔はねえだろおおおっ乙女か! 無理むり腹が痛え死ぬっ」 涙を流して笑う男を土間から蹴り出して笹の茂みの中に放り込んだ。この季節の笹の葉は硬くて顔面から突っ込むとそれなりに辛い思いをする。俺の純情を笑うんじゃねえ。 「いってえええええ、ごめんって、許してえ。まさかそうくるとは思ってなくてさあふひっ」 「ああ白石はヒグマの餌になりたいんだったな」 「違う違う、ごめんごめんってええええ」 その辺に潜んでいたらしいイタチに頭を噛まれていたので仕方なく助けてやる。息を整えて涙を拭い、白石は俺の手を掴んで立ち上がった。 「人間も動物だから食べて繁殖するのがよしと思うようにできてるし、歳を取ればなおさら自分のきた道が最良だって思いたいのよお。俺は家族も子どももいないけど、アシリパちゃんのフチとかコタンの人はそうなんだと思うよ。 お前の気持ちはわかったけど、アシリパちゃんの気持ちがお前に向くことがあったらちゃんと考えてやんなさいよ」 「うるせえ歳上ぶるんじゃねえ」 「歳上だよ一応!?」 自分を必要としてくれる場所で自分の力を使うのは当たり前だ。そう言うと白石はすっぱり笹で切れた頬を上げてまた笑う。何だかずっと、このしかたのない笑顔に守られていた気がした。
毎朝「行ってらっしゃあい」と見送られるとヒモを飼っているような気分になる。この頃になると白石は気ままに動き回るようになり、昼間はアシリパさんのコタンに行くかと思えば俺の住まいで昼寝をしていたりどこかへ出かけて夜にひょっこりと帰ってくる日もあった。いつかの旅路を彷彿とさせる気やすさで、まるでずっとここにいたように錯覚しかける。 その日はどうにも寒々しく、手元が狂って獲物を仕留めるのにずいぶん返り血を浴びてしまった。運びやすいように解体していると肘まで赤黒く染まり、手の甲で顔を拭うと甘さとしょっぱさを感じる。慣れた味が今日も俺を生かす。アシリパさんのコタンに行く前に川に寄らなくてはならない。 俺の体は実によく働く。力は強く頑丈で大きなケガもすぐ治り、意思より先に動いてここまで俺を生かしてきた。川べりのトウシンソウの茂みに着物を脱いで放り、冷たい水で腕と顔を洗うと生き返る心地がする。小さなミソサザイが一羽、降下して何かを捕らえ損ね水面をかすめて舞い上がり、体に似合わない大きな鳴き声をあげて飛び去っていった。 木々の影は昨日より���く、風は昨日より乾いている。俺の新しい故郷に秋がくる。 明日こそは聞こうと思う。お前はいつここから出ていくんだ?
アシリパさんのチセに顔を出すと女の子ばかりが集まっていた。奥で手仕事をしてるフチに目礼したはいいが、もともとそれほど広さもないので入るのを躊躇ってしまう。そしてここにはなぜか坊主のオッサンがいて女の子の髪を結っている。アシリパさんはいつものようにマタンプシを巻いただけの姿だけど、隣のチセの女の子は町娘風に髪を結い上げているしオソマも短い髪に紐を編み込んでいた。手鏡をみんなで覗き込んでお互いを指さして恥ずかしそうに笑っている。今白石が髪を梳いているのは件のアシリパさんと複雑な関係にある女の子だ。 スギモトー、とアシリパさんが手を上げた。 「シライシが上手なんだ」 「自分は坊主なのにぃ?」 「ちょっと聞こえてるわよ杉子ぉ」 「誰が杉子だ」 「杉元もやってもらえ」 「アシリパちゃん、杉子の髪は短すぎてさすがに無理よ」 アシリパさんと白石に髪を梳かれている女の子が顔を見合わせてケラケラ笑った。働き者でいつも元気な彼女たちのそんな姿が愛しく思えて、父親とはこういう気分なんだろうかと突拍子もないことを思う。チセは土と子どもの匂いで満ちていた。喜びのようなものが自分でも驚くほどに湧き上がって、どんな顔をすればいいかわからず軍帽の鍔を下げる。 「…すげえや白石、脱帽だ」 半歩先を歩く白石がピュウ、と軽薄な口笛を吹く。 腹が温かく満ちている。あのあと女の子ふたりがアシリパさんのチセに残り、みんなで夕餉をご馳走になった。アシリパさんは彼女たちに対して俺や白石にするよりずっと優しくて(なんなら時に遠慮がちですらあった)そんな姿は旅の間全く見たことがなかったからときめいてしまった。 「アイヌの女の人って髪結ったりしないみたいだし、どうかなって思ったんだけど。あの子らに水を向けたらやってみたいって言うからさあ。そしたら他の子も集まってきてあんな感じ。 まあわかんないけどね、今日は仲良くなってたけど、明日になったら元通りかも知れないし。女心は複雑よぉ」 まぜっかえす割には俺以上に上機嫌で、ちょっかいをかけたくなってしまい後ろから抱きついてぐいぐいともたれてやった。 「重い重い! そんで力が強い! 自力で歩け不死身の杉元っ」 引きずるようにもたもたと歩きながら白石が俺の顔を覗き込むので、もみあげが頬に擦れてくすぐったくて声を上げた。痛みは警告を示すものだろうけどくすぐったさは何を示すんだろう。俺の体はよく動くが、俺の脳は体の発信を完璧には理解できない。 「…たのし」 自由落下の速度で俺の本音は土に落っこちて、機嫌よく跳ねて森の奥に消えてった。 「へへ、お前の男はいい男だろお」 「白石が俺の男? 逆じゃなくて?」 「そ。俺がお前の男。一生ね」 白石の微笑には本当に愛しまれているのだと思わせるような優しさとあくまで奴の中の問題にとどまる諦めみたいな雰囲気がうっすら混じりあっていて、俺は何もかもが甲斐のないことを知る。だからって俺の気持ちが減るわけもない��� 何につまづいたのか白石の体が傾ぎ、酔っ払いふたりでもつれあいながら草の上に転がった。 「いってぇ〜」 「お前俺ひとりくらい背負えよなあ。な、アオカンしよ」 「…唐突すぎない⁉︎」 「だって今やりてえ」 性欲を否定する人間を俺はあまり信じない。食欲と睡眠欲には振り回されるくせに性欲だけは飼い慣らせると思うのはおのれの身体を甘く見過ぎだと思う。できるのは空腹と寝不足と同じように不機嫌になって耐えることくらいだ。この晴れやかな夜に我慢はしたくなかった。 「いいけど…外ですんの久しぶりじゃない?」 「そーかも。へばんなよ」 シャツの中に手を差し込みながら、空気が濃度を増していくのを感じた。白石の背中とか腹は意外なほどつるりとしていて、胸をはだけさせると夜の森に白い肌がぼんやり浮かび上がる。この皮膚と刺青の明暗が好きだ、この男には欲望を隠さなくていい。 抑制ができないまま首筋を食むと「痛えよ」と笑われ顎を掴まれる。軽く触れただけの唇の隙間から舌が入ってきて口の中でもつれ、引き寄せようとする手前で深く重なってはまた引いていく。こいつは俺の癖をよく知っている。からかわれてるようでムキになってぐいと腰を引き寄せた。唾液が甘い。 夜の闇が急速におりてあたりを翳らせていき、誘われるように霧がでて刻々と濃くなった。霧の匂いと草いきれの中で知った皮膚に溺れていく。 白石を木にもたれさせてちんぽを舐め上げてやると水分を吸ったように膨らんだ。こいつとするまで自分の上顎が性感帯だなんて知らなかった。そんなことばかり教えられた。どこをどんな風に触ればいいか考えるとき、俺は俺の経験を思い出さなければならずその度に白石の伏せた視線が蘇る。こうやって人目を盗んだいくつもの夜が呼び起こされて体じゅうがざわめいた。 抱えるように引き寄せられて後頭部を押さえ込まれると喉の奥に生あたたかいものが広がって充足感で満たされる。見上げると白石はきつく目を閉じていて、俺の何かひとつくらいこいつの中に残ればいいのにな、と思った。 毎日こんなことばかりしているからか俺の尻は少しの準備ですんなり異物を受け入れる。下腹部に力を込めて強く伸縮させると白石が唾を飲む気配があった。揺さぶられるたびに自分が流れ出すようでもう何にも抗えない。俺が出してしばらくして白石が射精した。そのまましばらく重なりあっていた。重い、と言うと白石は人慣れした犬のように首筋に頬を擦り付け寄せてくる。こういう仕草が似合う男だった。
重い体を引きずって住まいに戻り、何もかもが面倒だったので衣服を解いて適当に転がった。「さみいだろ」と白石に毛布をかけてやると「やさしい」と笑われた。「アオカンの弱点はすけべしてその場合で寝られないことだな」「わかるう…」「でもなんか抗えない魅力があると思わねえ?」「俺らの先祖もやってだろうから、もう本能なのかもよ」 食欲と性欲と睡眠欲と、それから何ともいい表せないもので満たされていて、あの夜俺はほんとうにしあわせ、だったのだと思う。過剰が空白を満たすと思いもよらぬことがもたらされるもので、だからなんか感極まって 「俺がお前にしてやれること、なんかない?」 そんなことを言ってしまった。 「そんなこと考える必要ねえよ、もう十分もらったからな」 白石の言葉は梁のあたりまでゆっくり浮かび上がってあっけなく霧散した。ぽろりと涙が出るだとか隕石が落っこちてきてふたりとも死ぬだとか俺が白石を殺すだとかどちらかが不治の病に冒されるだとかそういう劇的で奇跡じみたことは何も起こらなかった。でもその分だけ、味気ない現実を知ってるからこそせめて心だけでも伝えたくて、固い体を抱き寄せてうなじに顔を突っ込み腕に力を込めた。痛えよ、とまた笑われた。 「行ってらっしゃあい」 翌朝、出かける俺に白石は床の中から手を振った。 眠っている間に雨が降ったようで山の中はいつもより静かで、夜に冷やされた土が乾く香りがして清涼さだけがあり、イタドリの葉に残った朝露ひとつひとつが鋭く尖っていたのを覚えている。俺��いつもそんなことばかり覚えている。 昼過ぎに寄ったアシリパさんのコタンに白石はおらず、俺がそのまま帰宅すると住まいはがらんどうだった。ちゃぶ台には白石が飲み干したのか底の方に少しだけ澱が溜まった湯呑みがあり、かたわらには懐紙にのった飴が残されている。 ちゃぶ台の足元にはあいつがいつも身につけていたボロい半纏が畳まれていて、見えもしない意志のようなものを感じた。不安はなかった。いつかこうなることはわかっていたから。 今頃になって鼻の奥が熱くなりぼろりと涙が落下した。泣けるものだなと遠く感じて、こうやって俺は俺の悲しみと折り合いをつけていくのだとひとり知る。 子どもの頃に駄々をこねておかないと、ほしいものを欲しいと言えない大人になる。あいつの言葉を思い出す。俺はどんな子どもだったか。欲しいものは腕っぷしで手に入れていた。愛されていた。けれど本当に欲しいものは炎と土埃と血だまりの中に甲斐なく消えていった。あの時も今もこころを言葉にする術を知らなくて、いとしいものの気配だけが遠ざかる。でも今は、今だけはこれでいいのだ、と思う。白石が知られたくなくてしたことだから。 外からは虫の声や鳥の羽ばたきが降り注ぎ午後の光がゴザにやわらかく差し込んでいた。秋のとば口の山は賑やかで明るく、祭を控えたような興奮が満ちている。それでも俺はこのときどうしてか冬を思い出していた。この山は雪が降ると夜でも光るのだ、黄金よりまばゆく。
「役立たずは行ってしまったのか?」 「そうみたい。アシリパさんは寂しい?」 「寂しいけどそれでいい。あいつが私たちに会いたいと思うならいつでも会える」 「その前に俺たちの誰かが死んじゃったら?」 「私たちの信仰では死後の世界で会える」 アシリパさんは淡々と言い、櫛と手鏡をさらりと撫でた。 「杉元、フチからニリンソウを頼まれた。一緒に行ってくれるか」 言うより早くアシリパさんはチセを出ていく。草を踏む軽やかな音が俺の心をやさしく揺らす。外で誰かが声を上げて笑っている。 「アシリパさん、待って」 「杉元、来い来い、早く!」 俺はあいつのことをほとんど知らない。知っているのは、あいつの靴下が本当にくさいこと。二の腕の内側に三つ連なるほくろがあること。鹿肉より兎肉の方が好きなこと。体は右足から洗うこと。右の後頭部の方が左の後頭部より平らなこと。あの変な髭はほんとうにかっこいいと思ってやっていること。横向きに寝るクセがあること。賭け事とあだっぽい女性が好きなこと。ほんとうにそんなことばかりだ。 脳裏をかすめる、軽薄でだらしなく柔らかな男の面影。この野放図きわまりない空の下で煙のように消えていったあいつは、これからどこでどんな生き物になるのだろう。 俺は銃剣を持って立ち上がった。 「行くから待ってえ」 「秋の風だ、早く」
エピローグ ちんぽが痛い。やりすぎで。 失敗かそうでないかと言ったら完全に失敗だった。分かりきっていたがもう自信喪失するくらいに失敗だった。一日二日で帰る予定が居心地が良過ぎてだらだらしてしまい杉元にはただ期待だけ持たせたしアシリパちゃんには信頼する人間がまた消える失望だけ残した。俺はただ杉元への未練が膨らんだだけだしなんかもう不毛とはこのことだろう。 あのまま東京できれいさっぱり別れた方がよかったのは火を見るより明らかだったけれど、今の俺は五稜郭に用があり、函館に来るのに小樽に来ない、という選択肢はなかったのだ。 杉元は乙女なところがあるからせめて「起きたら白石がいねえ俺は夢をみてたんだろうか…」てな具合に夜中に抜け出せればよかったが、あいつが毎晩俺をがっちり抱え込んで眠るものだからそれすらできなかった。何をしても抜け出せない、あれは固技だった。それにしても半纏を置いてくるのは感傷的にすぎただろうか。 それでもアシリパちゃんと遊んで山のものを食べて杉元と朝な夕なやりまくって喋りまくって、ずっとふたりといられたこの日々は俺に極楽だった。この俺がずっとここにいたいと思うくらいには、ほんとうに。 だらだら坂が滲みはじめて目元を拭う。 久々に会う杉元は荒んだ雰囲気がかなり削げ落ちていてそれなりにここの生活に溶け込んでいた。まだ平穏に慣れきってはいないし乱暴なところはあるけど根は良性の人間だから、波があったとしてもうまくやっていけるだろう。誰にでも人に言いたくないことのひとつやふたつあるのだから大袈裟な心配はいらない。いつかの冬にこの山で出会った男はもういないのだなと思うと喜ばしい一方でほんの少し寂寞があった。誰もが不変ではいられない。俺だってあの旅の中で変わってしまった。 今日はどういうわけか昼下がりからずっと日差しが強く、昨日より気温がだいぶ上昇していた。一種の雰囲気を感じてふりあおぐと、立ち枯れた木のいただきにうずくまる猛禽の視線とかち合った。この森ともお別れだと思うとこんな瞬間にも感傷が滲む。 ふと獄中で出会った誰かの言葉を思い出す。人を大勢殺すとおかしくなる、避ける方法はひとつで犠牲者の血を飲むこと。どんな味かと尋ねたら、そいつは甘くてしょっぱい人間の味だと真剣な顔で言っていた。杉元は血を飲んだだろうか? 「動くな」 左後方、やや距離のあるところから鋭い声が突き刺さった。 そうきたかあ、と思っている間に猛禽が飛びすさっていく。矢を引き絞ったまま藪の中から姿を現したアシリパちゃんに、俺は両手を上げて降参の意思を示した。 「この毒矢はヒグマなら10歩だがお前なら一歩も歩けずに死ぬ」 「いつかも聞いたよそれ〜。怖いからおろしてえ?」 「出ていくのか」 「うーん、そうですね、ハイ」 矢が矢筒に収まり、とりあえず誤射による死は免れた。 「どうして何も言わずに出ていくんだ? 残されるものの気持ちを考えたことはないのか? サヨナラがあれば、それをよすがに生きていくことができるだろう」 目の前まで来て真っ直ぐ見上げられた。光を放つ無敵のひとみ。杉元を導く灯台はいつからか俺の道標にもなっていたように思う。 でも、もう道が別れる。 「ごめんね、こういう風にしかできないのよ。だってちょっとでも行かないで〜なんて言われたら俺ずっとここにいちゃうもん」 「そんなことは言わない」 「少しは考えてくれない!?」 「群れを離れて独立するんだろう。巣立ちは誇らしいことだ。立派になれ」 もしかして大人として信頼されていたというのは俺の勘違いで、彼女が俺によそよそしかったのは独立したと思った子狼がひょっこり帰ってきて落胆したということなんだろうか。そうすると俺は杉元に恥ずかしい思い違いを話したことになる。あいつ忘れてくれないかな。 珍しくアシリパちゃんが言い淀んだ。空白が混ざり合うみたいにお互いの考えが交わる感触がある。 「杉元を連れて行かないのか、って聞きたいんでしょ、俺に」 目に潰れそうなほど力を込めて、彼女は唇を引き結んだ。羨ましいなあと思う。女の子には敵わない。背がもう少し伸びて頬の丸みが消え、この目が憂いとともに伏せられる日が来れば杉元なんてあっさり絡めとられてしまうだろう。 「ないない。誘ったところで着いてこないって。俺が考えてること話したら、もしかしたらあいつのお節介心が動くかも知れないけど…いや動かないかなあ…。俺はひとりで行くよ」 それでもあいつは人の気持ちに鈍いところがあるから、ぽっと出の女性と突然恋に落ちて家庭を持つなんてことがありえないとは言い切れない。その女性が何事かに困っていたりしたらなおさらだ。アシリパちゃんがその気ならその辺は考えておいた方がいい…なんて言ったら矢で直接刺されかねないので黙っておく。 恋とか愛とか、俺にとっては借り物の言葉でどうにも座りが悪い。そんな言葉で杉元のことを言いたくなかった。ここから先はひとりだが俺と杉元は繋がっている。死んだら死後の世界で会う。地獄でも黄泉の国でもニライカナイでも、どこででも探し出す。だから古い靴下だけは捨てられなかったのだ。 彼女の小さな頭に手のひらを当てた。 「俺ねえ、やりたいことができたの。お姉ちゃんと遊ぶでも博打がしたいでもないよ? うまくやれたら手紙を書くから、これで杉元と会いに来て」 懐から包みを取り出して彼女に握らせる。彼女は包みを開けるとぽかんと口を開けた。片手に持った弓が所在なさげに揺れていてる。 「シライシお前、まさか」 「違うってえ〜それは井戸に落ちた時に半纏に入っちゃったの〜。杉元もポケットにしまってたでしょ? 俺はほら、これをもらったからね」 彼女の手には黄金の粒、俺の手にはカサカサのはんぺん。 「私にこれは」 「必要ないとか言わないでよ。俺から便りがなくてもさ、アシリパちゃんの大事な誰かを医者にみせる時なんかに使ってよ」 沈黙が訪れる。森が彼女を守るように鳴った。自然でも文明でも人間でもなんでもいいから、彼女をこの先ずっと守ってほしい。彼女の道行が実り豊かなものであるように。杉元が誰かと気持ちを分け合えるように。杉元が言うようにふたり組ではいつか瓦解するかも知れない。ふたりにはゆるやかに、多くのものとつながっていて欲しい。 「最後にアシリパちゃんに会えてよかった」 珍しく彼女は困った顔していた。適切な言葉を見つけることができないらしい。 「…お前がいなくなったら杉元が寂しがる」 「逆だよ、俺が寂しくなんの。俺は一生あいつの男だからね。杉元がアシリパちゃんの男だとしたら俺は杉元の男なわけよ。世界はふたり組でできてるわけじゃないからね」 「屁理屈をこねるんじゃない。ほんとうは私だって寂しい」 鼻を鳴らしてそれから少し悲しそうに顔を歪めた彼女を、俺は今までで一番近くに感じた。 「出世するんだぞ白石」 びゅうと風が吹き彼女の唇に髪が張り付いたので、俺はそれを払って小さな体を抱きしめた。背に回された手が思いのほか力強くてまた泣けた。くさいとは言われなかった。
いつものように人の使う道を逸れて歩く。目的地がわかっていればどこを歩いても同じだ、ひとりならなおさら。街へ降りるのに使っていた獣道だが、前方右に前回通った時はなかった盛り土があった。薮を被せて隠されてはいるがここ数日の間に掘り起こされたらしく土は黒々としている。予感なのか記憶なのか、とにかく慣れ親しんだ虚しさを感じて足が止まった。長いこと北海道の山歩きはしてきたが獣はこんな形の穴は掘らないし土も盛らない。巣というより塚だ、と耳の奥で警鐘が鳴った。恐れとほんの少しの期待を込めて土塊に枝を突っ込むと予想通りの感触がしたのでそのまま土に穴を開けた。覗き込めばやはり土と血で黒く染まった衣が見える。 ここを通る人間はほとんどいない。つまり杉元か俺かってことで、そういうことだ。土塊の中身は密猟者か山賊だろうか。 杉元はあんなに変わったようでいてまだ人を殺せるのだなあ。やさしい目眩を覚えて俺の悪性が哄笑をあげる。 ふたり地獄で出会うよすがをひとつ胸にしまい込む。俺は歩き出した。
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08140107
先日プレゼントしたスニーカーで地面を蹴り、靴底を擦り付け、彼は僕も含め外界の全ての情報をシャットダウンしているらしい。さっきから一言も話さず、ただただ地面を凝視しながら揺れている。流れてくる風は先ほど止んだ雨の匂いをまだ色濃く纏っていた。生臭く、青臭い土混じりの湿った匂い。
いつからか僕を追い越して嫌味なほど主張するようになった身長を、僕はただ隣で見上げていた。が、ただ時間は流れていく。照り返しも太陽も、僕には暑すぎる。それに、陽が沈んでは敵わない、と、痺れを切らして名を呼んだ。
「此岸。」
「......」
「此岸、」
「......」
「... 、」
「っ、あ、ご、ごめん、何か話してた...?」
肩をびくりと振るわせて此方を見下ろした此岸のビー玉のように丸く綺麗な目。微笑ましいな、眩しいな、と暫く見つめてから、気付いていないであろう足元を指差してやった。
「全部死んでるよ、蝸牛。」
「あっ...ごめんなさい、」
「今日は、やめておこうか。」
「いや、大丈夫。もう大丈夫。準備出来たよ、ごめんね。」
空に少しだけ空いた隙間から、鬱陶しい程主張する日光が差していた。此岸の足の下でぐしゃり、ぱきり、ぐちょり、ざりざり、粘性の伴った音と共に踏み潰されていった数多の蝸牛が水玉模様の如く、味気のなかったアスファルトに無数のユニークな模様を描いている。
「行こうか。」
「うん。」
にこり、口角を上げ差し出した手を握る此岸は、出会った頃と変わらないようにも思えて、大きくなった手だけが違和感を覚えさせた。此岸から見た僕は、どこか変わったのだろうか。横に並ぶ表情は固く、ただ目の前に鬱蒼と広がる樹海を眺めていた。
あれから10年。たった10年。
自分の身に何があったのか、ちゃんと知りたい。と言い出すまでは触れないでおこう、そう思っていた。そして、言い出した時は、全てを包み隠さず話そう、とも思っていた。覚悟が出来たのだろう、二十歳になった日の夜重い口を開いた彼を、僕はこうして連れてきた。彼の、そして僕の、終わりの始まりの場所へ。
「彼岸と此岸が出会う前の話を、少しさせてもらおう。」
僕の母は美しい人だった。もはや、その記憶しかない、と言ってもいいほどに、母の美しさは脳裏に焼き付いて、他の思い出が色褪せてしまう程に鮮やかだった。実際、父の記憶は殆どない。僕が幼い頃にいなくなった、と、それだけ母から聞かされたことを覚えているくらいだ。写真も面影も家にはなく、あるのは、僕と、母だけだった。
母は、僕のことをそれはそれは大切にした。あるだけの資産を僕に注ぎ、母の思想と、美しい物と、正しい物に囲まれて、僕は作られていった。絶対的な母という正義によって培われていった僕の常識は、世界中のどの法律よりも憲法よりも正しく、破ってはいけないものとなった。今でも、それは変わらない。
思えば僕の初めての相手は母だった。母が艶々と輝くシルクの、純白のシュミーズを肩から落とし、痩せ型な身体からは想像し難いような豊満で、張りのある乳房が脱げかけたシュミーズから溢れ出て、僕は最中に、聖母マリアを抱いていると何度も錯覚を起こした。
学校に行かずとも、友達を作らずとも、僕の全ては母が作ってくれた。だから、外に対して何も求めなかった。僕は家から出たことは殆どなかったし、それを疑問に思ったことすらなかった。全てを知れる状況で、他に興味を持てという方が難しい。
「そして母は、僕が18になった夜、首を吊った。」
白いワンピースを着て、月明かりを背に、母は天井の梁からぶら下がった。揺れる母のワンピースに、外から吹き込んだ初夏の風が当たってふわっ��広がって、母の好きだったアングレカムの花を思わせる、そんな、美しく正しい死だった。
死に際、僕に何か言葉を残すこともなく、ただ、にこりと、穏やかな笑みだけを残して、世界に僕を置いていってしまった母を見て、僕は、途端に何をすればいいのか、わからなくなった。リビングに残された母の最後の手紙には、『家に火を付けて、全て綺麗にしなさい。そして、私を、自然に返して。』僕は、母からもらった手紙も服も全て何もかもを置いたまま自宅へ火をつけ、母の遺体だけをトランクに詰めて、初めて、外の世界に出た。
自然、そう言われて浮かんだのは、樹海だった。生前母は何度も、森に還るのは生き物としての本能、と説いていた。僕は本やビデオで何度も樹海を旅し、母が樹海へ帰る姿を夢想しては神々しさに震えた。正しい母は最後まで正しくあるべきだ、そう思って訪れた樹海は、酷いものだった。
「間違った人間が多過ぎる。何もかも、全て、全て全て全て!」
薄汚い服を着たまま中途半端なロープに引きずられるボロ切れのような死骸、散乱するゴミ、情けない泣き言まみれの書き置き、死に切れずに震えてテントで眠る臆病者。初めて見る外の世界が、こんなにも誤りで満ちていることに、俺は気が狂いそうになった。どこを歩いても、見えるものは地獄の沙汰だけで、俺はまたしても行先を見失った。
樹海について2日ほど、拾った死人の荷物を奪い体力を維持しながら歩き回っていた時、ふと、鼻をつく匂いがして、後ろに引きずっていたトランクの中身が気になった。開いた時、俺は、正しいものが何なのか、分からなくなった。あの美しかった母の肌が浅黒く、目は窪み虫が沸き始めて、俺は、俺は、美しい母は、最後の最後に間違えたんじゃないかと、そう思う心を捨てられなかった。
そんなはずはない。僕が正しくて母が間違っているなど、そんな世界は未来永劫あり得ない。僕も母も正しいか、母が正しく、僕はただ教えを乞うか、その二択しかあり得ない。僕が、間違ったこの場所を、間違えたままにしていたから、母をこんな目に合わせた。そう思うと、目に映るもの全てが憎悪の対象になった。
「そして俺は母を運んだその日から、この深い森で、間違えそうな人間を見つけては、正しい選択をさせ続けた。」
「...彼岸くん、」
「いつだって俺は正しい、なぜなら母が正しいから、俺が正しくないと、母も正しくなくなってしまうから、」
「彼岸くん。」
「手首を切る?あり得ない。死に切れない?あり得ない。練炭?あり得ない。逃げただけ?あり得ない。全て間違ってる。俺は吊るして、吊るして、吊るして、この森全てが母の正しさによって美しくなればいいとそればかりを願って」
「 、」
「ヒッ...な、何、ごめんなさい、」
「僕だよ、此岸。それ以上噛んだら、爪、無くなっちゃう。」
そっと添えられた体温に目線を落とすと、此岸の手の中にあった僕の指先は血塗れで、所々に白桃色の肉が見え隠れしていた。此岸が取り出したハンカチをそっと被せ、傷の深い箇所を包んでくれる。
「っ...ごめん、もう着いてたね。」
「うん。僕達の、始まりの場所。」
ふと我に帰れば、僕と、此岸が出会った場所に着いていた。無意識に歩いていてもさすがは過ごした場所。順応する能力も高かった僕は、決して樹海の中でも迷わなかった。
「懐かしいね。」
「あぁ。」
「車、無くなってるね。」
「そうだな。安心した。」
僕は見覚えがない車の中で、すごく暑くて、頭がぼーっとして、でもなんだか夜遅くまで起きちゃった日の次の日の朝みたいに、うまくおはようが出来ないような、そんなもやもやした気持ちだった。
ドン、と外から何か叩かれた音で少し目を開けると、外に立っていたお兄さんが、ガラス越しに僕に向かって手を払っていた。よく分からないけど、離れろ、ってことかな、とずりずり、後部座席を這って、お兄さんから離れた。
その瞬間、大きな音でドアの間に鉄の棒が刺さって、それをぐりぐりと動かしながら、お兄さんが隙間から僕の方を見て、そして、足をねじ込んでこじ開けて、手を、差し伸べてくれた。
汗だくのお兄さんが扉からなんとか僕を引き摺り出して、そして、抱き締め車から駆け足で離れていく時、僕は小さくなっていく車を眺めていた。白くて、所々さびていて、窓が真っ黒な車だった。
僕を下ろしたお兄さんは僕に苦しくないか、痛いところはないかと聞いて、僕を一通り見た後、もう一度抱きしめてくれた。
「おにいさん、どうしたの、」
「それはこっちの台詞だ。こんな場所で、何してた。」
「わからない、僕昨日、おうちで眠って、夜中に、お母さんとお父さんが、僕の部屋に来て、つかえないから、すてましょう、7年たてば得するわ、って言ってて、僕、また眠たくなって、おにいさんに起こしてもらった。」
「......そうか。車の中からは、俺がよく見えたか?」
「?うん、お兄さん、怖い顔してたけど、あのまま寝てたら僕、暑くて溶けちゃったかもだから、ありがとうございます。」
「熱かっただろうな。目張りされてないとはいえ、あんな場所で、よりにもよってあの車を選んで放置なんて...運がない。」
「ん...?うん、暑かった、」
「お前、いくつだ。名前は。」
「僕、しらがみ、れい。漢字は、白色の白、神様の神、数字のゼロって書くの。もうすぐ9歳。お兄さんは?」
「俺は、黒崎累、19だ。」
「お名前、なんだか似てるね!」
「あの時、何があったのか、覚えてるか。」
「段々と、時間が経つごとに思い出せたよ。僕には歳の離れた病弱な兄がいて、両親は神童とも呼ばれてた兄を可愛がってた。でも、早くに亡くなったから、僕を作って、兄の代わりにしようとして、そして、失敗した。」
何か騒がしいと思って覗いていれば、こそこそと話す男女と、荷物のように抱えられた子供。男女は、よりによってあの車を色々と物色し、中に子供を置いて、お粗末な自殺風殺害現場を作り上げてから、そそくさとその場を後にした。俺が今この場で手を下すまでもない。
バカでも最低限の知恵をつけてしまう義務教育の敗北ゆえ、鍵をかけやがった車の扉をこじ開けて、扉を開けた。うとうととする男の子。一刻も早くその場から離れようと、俺は車を一度も振り返ることなく遠ざかった。こんなことがなければ触れようと思わない。
あの男女は勿論知らなかったのだろう、その車がかなり昔、農薬を使った、父親の独断による一家心中に使われ、撤去しても撤去しても必ずこの森へ帰ってくることを。
そして、恐らく見えていないであろう窓についた真っ黒な手形が全て、車の内側から付いていたことも。
「その後、彼岸くんが、僕に名前をくれたんだよね。」
「ああ。彼岸と、此岸。学のない俺にしては、いい名付けだと未だに思うよ。」
「...僕ね、どうして、名前をくれたのか、分かっちゃったんだ。」
「......察しがいいな。そうだよ。お前はもう、戸籍上は死亡してる。そして俺もだ。」
「暑いね、彼岸くん。」
「ああ、」
此岸が、まるであの日を懐古して愛おしむような表情でしゃがみ、湿った土に触れた。此岸の両親の顛末を俺から伝えるべきか、ずっと悩んでいた。あんなクソ野郎共とはいえ、親だ、なんて俺が言ってもなんの説得力もないが。
「此岸、お前の両親は、」
「僕、忘れたい事は沢山あるけど、あの日の彼岸くんだけは、絶対忘れないよ。」
「あの日の、俺?」
「うん。頼もしいお兄さんが必死になって、僕を助けてくれた、あの手。」
「...此岸、」
「一人ぼっちだった僕に、眩しい世界を教えてくれたのは、彼岸。君だ。」
「それは、俺の台詞だよ。」
「だからね、僕は過去を捨てはしないけど、今日ここに置いて行こうと思って来たんだ。」
赤の他人を恨める人間は、そう多くない。僕だって実際、殴る蹴るを繰り返してた両親はともかく、無視してた学校の友達とか、近所の人とか、先生とか、そんな人たちは気にしてなかったから。でも、僕と彼岸が出会ってから暫くして、彼岸くんがふらっと夜、出掛けたんだ。僕は気になって、トランクの中に入って追いかけた。長い時間乗っていて、僕が目が覚めた時にはもう車が止まってた。噛ませておいたドライバーを使ってトランクをそうっと開けてみると、彼岸くんが、縛られた男の人、女の人、赤ちゃんを、僕達が出会った場所に連れて来てた。
「どんな気分だ。零を捨ててから地獄が続いただろ。」
「でもなぁ、アンタより、何より、あの子が一番地獄の底にいたんだよ。」
「分かるか?あの車に、一人放置される気持ち。分からないだろうな。」
そこからただただ無言になって、彼岸くんはあの日僕を助けてくれたバールで、3人をひたすら殴っていた。所々溢れる言葉はよく分からなかったけど、でも、間違いを正す、それだけははっきりと聞こえて、僕はトランクをそっと下げて、お家に着くまでずっと、彼岸くんの買ってくれた毛布に包まってによによしてた。嬉しかったんだ。
「僕、案外彼岸のことわかってるんだよ。伊達��何年も、一緒にいないもん。」
地面を触る此岸。土に手を差し込んで、掻き回して、引き抜いたその手に纏わり付く長い黒髪。
「彼岸くんが壊れないように、世界の間違いを少しずつ正そう。」
「此岸、」
「それが、僕の願いだよ。」
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犬
照明を落とした会議室は水を打ったようで、ただ肉を打つ鈍い音が響いていた。ビデオカメラに濾され、若干迫力と現実味を欠いた殴打の音が。 とは言え、それは20人ほどの若者を釘付けへするには十分な効果を持つ。四角く配置された古い長机はおろか、彼らが埋まるフェイクレザーの椅子すら、軋みの一つも上げない。もちろん、研修旅行の2日目ということで、集中講義に疲れ果て居眠りをしているわけでもない。白いスクリーンの中の光景に、身じろぎはおろか息すらこらしているのだろう。 映像の中の人物は息も絶え絶え、薄暗い独房の天井からぶら下げられた鎖のおかげで、辛うじて直立の状態を保っている。一時間近く、二人の男から代わる代わる殴られていたのだから当然の話だ――講義用にと青年が手を加えたので、今流れているのは10分ほどの総集編という趣。おかげで先ほどまでは端正だった顔が、次の瞬間には血まみれになっている始末。画面の左端には、ご丁寧にも時間と殴打した回数を示すカウンターまで付いていた。 まるで安っぽいスナッフ・フィルムじゃないか――教授は部屋の隅を見遣った。パイプ椅子に腰掛ける編集者の青年が、視線へ気付くのは早い。あくびをこぼしそうだった表情が引き締まり、すぐさま微笑みに変わる。まるで自らの仕事を誇り、称賛をねだる様に――彼が自らに心酔している事は知っていた。少なくとも、そういう態度を取れるくらいの処世術を心得ている事は。 男達が濡れたコンクリートの床を歩き回るピチャピチャという水音が、場面転換の合図となる。とは言っても、それまで集中的に顔を攻撃していた男が引き下がり、拳を氷の入ったバケツに突っ込んだだけの変化なのだが。傍らで煙草を吸っていたもう一人が、グローブのような手に砂を擦り付ける。 厄災が近付いてきても、捕虜は頭上でひとまとめにされた手首を軽く揺するだけで、逃げようとはしなかった。ひたすら殴られた顔は赤黒く腫れ上がり、虫の蛹を思わせる。血と汗に汚された顔へ、漆黒の髪がべっとり張り付いていた。もう目も禄に見えていないのだろう。 いや、果たしてそうだろうか。何度繰り返し鑑賞しても、この場面は専門家たる教授へ疑問を呈した。 重たげで叩くような足音が正面で止まった瞬間、俯いていた顔がゆっくり持ち上がった。閉じた瞼の針のような隙間から、榛色の瞳が僅かに覗いている。そう、その瞳は、間違いなく目の前の男を映していた。自らを拷問する男の顔を。相手がまるで、取るに足らない存在であるかの如く毅然とした無表情で。 カウンターが121回目の殴打を数えたとき、教授は手にしていたリモコンを弄った。一時停止ボタンは融通が利かず、122回目のフックは無防備な鳩尾を捉え、くの字に折り曲がった体が後ろへ吹っ飛ばされる残像を画面に残す。 「さて、ここまでの映像で気付いたことは、ミズ・ブロディ?」 目を皿のようにして画面へ見入っていた女子生徒が、はっと顔を跳ね上げる。逆光であることを差し引いても、その瞳は溶けた飴玉のように光が滲み、焦点を失っていた。 「ええ、はい……その、爪先立った体勢は、心身への負荷を掛ける意味で効果的だったと思います」 「その通り。それにあの格好は、椅子へ腰掛けた人間を相手にするより殴りやすいからね。ミスター・ロバーツ、執行者については?」 「二人の男性が、一言も対象者に話しかけなかったのが気になりました」 途中から手元へ視線を落としたきり、決して顔を上げようとしなかった男子生徒が、ぼそぼそと答えた。 「笑い者にしたり、罵ったりばかりで……もっと積極的に自白を強要するべきなのでは」 「これまでにも、この……M……」 机上のレジュメをひっくり返したが、該当資料は見あたらない。パイプ椅子から身を乗り出した青年が、さして潜めてもいない声でそっと助け船を出した。 「そう、ヒカル・K・マツモト……私達がMと呼んでいる男性には、ありとあらゆる方法で自白を促した。これまでにも見てきたとおり、ガスバーナーで背中を炙り、脚に冷水を掛け続け――今の映像の中で、彼の足元がおぼづかなかったと言う指摘は誰もしなかったね? とにかく、全ての手段に効果が得られなかった訳だ」 スマートフォンのバイブレーションが、空調の利きが悪い室内の空気を震わせる。小声で云々しながら部屋を出ていく青年を片目で見送り、教授は一際声の調子を高めた。 「つまり今回の目的は、自白ではない。暴力そのものだ。この行為の中で、彼の精神は価値を持たない。肉体は、ただ男達のフラストレーションの捌け口にされるばかり」 フラストレーションの代わりに「マスターベーション」と口走りそうになって、危うく言葉を飲み込んだのは、女性の受講生も多いからだ。5年前なら考えられなかったことだ――黴の生えた理事会の連中も、ようやく象牙の塔の外から出るとまでは言わなくとも、窓から首を突き出す位のことをし始めたのだろう。 「これまで彼は、一流の諜報員、捜査官として、自らのアイデンティティを固めてきた。ここでの扱いも、どれだけ肉体に苦痛を与えられたところで、それは彼にとって自らが価値ある存在であることの証明に他ならなかった。敢えて見せなかったが、この行為が始まる前に、我らはMと同時に捕縛された女性Cの事を彼に通告してある――彼女が全ての情報を吐いたので、君はもう用済みだ、とね」 「それは餌としての偽情報でしょうか、それとも本当にCは自白していたのですか」 「いや、Cもまだこの時点では黙秘している。Mに披露した情報は、ケース・オ��ィサーから仕入れた最新のものだ」 ようやく対峙する勇気を振り絞れたのだろう。ミスター・ロバーツは、そろそろと顔を持ち上げて、しんねりとした上目を作った。 「それにしても、彼への暴力は行��過ぎだと思いますが」 「身長180センチ、体重82キロもある屈強な25歳の男性に対してかね? 彼は深窓の令嬢ではない、我々の情報を抜き取ろうとした手練れの諜報員だぞ」 浮かんだ苦笑いを噛み殺し、教授は首を振った。 「まあ、衛生状態が悪いから、目方はもう少し減っているかもしれんがね。さあ、後半を流すから、Mと執行者、両方に注目するように」 ぶれた状態で制止していた体が思い切り後ろへふれ、鎖がめいいっぱいまで伸びきる。黄色く濁った胃液を床へ吐き散らす捕虜の姿を見て、男の一人が呆れ半分、はしゃぎ半分の声を上げる。「汚ぇなあ、しょんべんが上がってきてるんじゃないのかよ」 今年は受講者を20人程に絞った。抽選だったとは言え、単位取得が簡単でないことは周知の事実なので、応募してきた時点で彼らは自分を精鋭と見なしているのだろう。 それが、どうだ。ある者は暴力に魅せられて頬を火照らせ、ある者は今になって怖じ気付き、正義感ぶることで心の平穏を保とうとする。 経験していないとはこう言うことか。教授は今更ながら心中で嘆息を漏らした。ここのところ、現場慣れした小生意気な下士官向けの講義を受け持つことが多かったので、すっかり自らの感覚が鈍っていた。 つまり、生徒が悪いのでは一切ない。彼らが血の臭いを知らないのは、当然のことなのだ。人を殴ったとき、どれだけ拳が疼くのかを教えるのは、自らの仕事に他ならない。 手垢にまみれていないだけ、吸収も早いことだろう。余計なことを考えず、素直に。ドアを開けて入ってきたあの青年の如く。 足音もなく、すっと影のように近付いてきた青年は、僅かに高い位置へある教授の耳に小さな声で囁いた。 「例のマウンテンバイク、確保できたようです」 針を刺されたように、倦んでいた心が普段通りの大きさへ萎む。ほうっと息をつき、教授は頷いた。 「助かったよ。すまないな」 「いいや、この程度の事なら喜んで」 息子が12歳を迎えるまで、あと半月を切っている。祝いに欲しがるモデルは何でも非常に人気があるそうで、どれだけ自転車屋に掛け合っても首を振られるばかり。 日頃はあまり構ってやれないからこそ、約束を違えるような真似はしたくない。妻と二人ほとほと弱り果てていたとき、手を挙げたのが他ならぬ目の前の青年だった。何でも知人の趣味がロードバイクだとかで、さんざん拝み倒して新古品を探させたらしい。 誕生パーティーまでの猶予が一ヶ月を切った頃から、教授は青年へ厳しく言い渡していた。見つかり次第、どんな状況でもすぐに知らせてくれと。夜中でも、仕事の最中でも。 「奥様に連絡しておきましょうか。また頭痛でお悩みじゃなきゃいいんですけど」 「この季節はいつでも低気圧だ何だとごねているさ。悪いが頼むよ」 ちらつく画像を前にし、青年はまるで自らのプレゼントを手に入れたかの如くにっこりしてみせる。再びパイプ椅子に腰を下ろし、スマートフォンを弄くっている顔は真剣そのものだ。 ふと頭に浮かんだのは、彼が妻と寝ているか否かという、これまでも何度か考えたことのある想像だった。確かに毎週の如く彼を家へ連れ帰り、彼女もこの才気あふれる若者を気に入っている風ではあるが。 まさか、あり得ない。ファンタジーとしてならば面白いかもしれないが。 そう考えているうちは、大丈夫だろう。事実がどうであれ。 「こんな拷問を、そうだな、2ヶ月程続けた。自白を強要する真似は一切せず、ただ肉の人形の用に弄び、心身を疲弊させる事に集中した。詳細はレジュメの3ページに譲るとして……背中に水を皮下注射か。これは以前にも言ったが、対象が仰向けで寝る場合、主に有効だ。事前に確認するように」 紙を捲る音が一通り収まったのを確認してから、教授は手の中のリモコンを軽く振った。 「前回も話したが、囚人が陥りやすいクワシオルコルなど低タンパク血症の判断基準は脚の浮腫だ。だが今回は捕獲時に右靱帯を損傷し中足骨を剥離骨折したこと、何度も逃亡を試みた事から脚への拘束及び重点的に攻撃を加えたため、目視では少し判断が難しいな。そういうときは、圧痕の確認を……太ももを掴んで指の型が数秒間戻らなければ栄養失調だ」 似たような仕置きの続く数分が早送りされ、席のそこかしこから詰まったような息が吐き出される。一度飛ばした写真まで巻き戻せば、その呼吸は再びくびられたかのように止まった。 「さて、意識が混濁しかけた頃を見計らい、我々は彼を移送した。本国の収容所から、国境を越えてこの街に。そして抵抗のできない肉体を、一見無造作に投棄したんだ。汚い、掃き溜めに……えー、この国の言葉では何と?」 「『ゴミ捨て場』」 「そう、『ゴミ捨て場』に」 青年の囁きを、生徒達は耳にしていたはずだ。それ以外で満ちた沈黙を阻害するのは、プロジェクターの立てる微かなモーター音だけだった。 彼らの本国にもありふれた集合住宅へ――もっとも、今画面に映っている場所の方がもう少し設備は整っていたが。距離で言えば100キロも離れていないのに、こんな所からも、旧東側と西側の違いは如実に現れるのだ――よくある、ゴミ捨て場だった。三方を囲うのはコンクリート製の壁。腰程の高さへ積んだゴミ袋の山へ、野生動物避けの緑色をしたネットを掛けてあるような。 その身体は、野菜の切りくずやタンポンが詰められているのだろうゴミ袋達の上に打ち捨てられていた。横向きの姿勢でぐんにゃり弛緩しきっていたが、最後の意志で内臓を守ろうとした努力が窺える。腕を腹の前で交差し、身を縮める姿は胎児を思わせた。ユーラシアンらしい照り卵を塗ったパイ生地を思わせる肌の色味は、焚かれたフラッシュのせいで消し飛ばされる。 絡みもつれた髪の向こうで、血管が透けて見えるほど薄い瞼はぴたりと閉じられていた。一見すると死んでいるかのように見える。 「この国が我が祖国と国交を正常化したのは?」 「2002年です」 「よろしい、ミズ・グッドバー。だがミハイル・ゴルバチョフが衛星国の解放を宣言する以前から、両国間で非公式な交流は続けられていた。主に経済面でだが。ところで、Mがいた地点からほど近くにあるタイユロール記念病院は、あの鋼鉄商フォミン一族、リンゼイ・フォミン氏の働きかけで設立された、一種の『前哨基地』であることは、ごく一部のものだけが知る事実だ。彼は我が校にも多額の寄付を行っているのだから、ゆめゆめ備品を粗末に扱わぬよう」 小さな笑いが遠慮がちに湧いた矢先、突如画面が明るくなる。生徒達同様、教授も満ちる眩しさに目を細めた。 「Mは近所の通報を受け、この病院に担ぎ込まれた……カルテにはそう記載されている。もちろん、事実は違う。全ては我々の手配だ。彼は現在に至るまでの3ヶ月、個室で手厚く看護を受けている。最新の医療、滋養のある食事、尽くしてくれる看護士……もちろん彼は、自らの正体を明かしてはいないし、完全に心を開いてはいない。だが、病院の上にいる人間の存在には気付いていないようだ」 「気付いていながら、我々を欺いている可能性は?」 「限りなく低いだろう。外部との接触は行われていない……行える状態ではないし、とある看護士にはかなり心を許し、私的な話も幾らか打ち明けたようだ」 後は病室へ取り付けた監視用のカメラが、全てを語ってくれる。ベッドへ渡したテーブルへ屈み込むようにしてステーキをがっつく姿――健康状態はすっかり回復し、かつて教授がミラーガラス越しに眺めた時と殆ど変わらぬ軒昂さを取り戻していた。 両脚にはめられたギプスをものともせず、点滴の管を抜くというおいたをしてリハビリに励む姿――パジャマを脱いだ広い背中は、拷問の痕の他に、訓練や実践的な格闘で培われたしなやかな筋肉で覆われている。 車椅子を押す看護士を振り返り、微笑み掛ける姿――彼女は決して美人ではないが、がっしりした体つきやきいきびした物言いは母性を感じさせるものだった。だからこそ一流諜報員をして、生き別れの恋人やアルコール中毒��あった父親の話まで、自らの思いの丈を洗いざらい彼女に白状せしめたのだろう。「彼女を本国へスカウトしましょうよ」報告書を読んだ青年が軽口を叩いていたのを思い出す。���看護士の給料って安いんでしょう? 今なら簡単に引き抜けますよ」 「今から10分ほど、この三ヶ月の記録からの抜粋を流す。その後はここを出て、西棟502号室前に移動を――Mが現在入院する病室の前だ。持ち物は筆記具だけでいい」 暗がりの中に戸惑いが広がる様子は、まるで目に見えるかのようだった。敢えて無視し、部屋を出る。 追いかけてきた青年は、ドアが完全に閉まりきる前から既にくすくす笑いで肩を震わせていた。 「ヘンリー・ロバーツの顔を見ましたか。今にも顎が落ちそうでしたよ」 「当然の話だろう」 煤けたような色のLEDライトは、細長く人気のない廊下を最低限カバーし、それ以上贅沢を望むのは許さないと言わんばかり。それでも闇に慣れた眼球の奥をじんじんと痺れさせる。大きく息をつき、教授は何度も目を瞬かせた。 「彼らは現場に出たこともなければ、百戦錬磨の諜報員を尋問したこともない。何不自由なく育った二十歳だ」 「そんなもんですかね」 ひんやりした白塗りの壁へ背中を押しつけ、青年はきらりと目を輝かせた。 「俺は彼ら位の頃、チェチェン人と一緒にウラル山脈へこもって、ロシアのくそったれ共を片っ端から廃鉱山の立坑に放り込んでましたよ」 「『育ちゆけよ、地に満ちて』だ。平和は有り難いことさ」 スマートフォンの振動は無視するつもりだったが、結局ポケットへ手を突っ込み、液晶をタップする。現れたテキストをまじまじと見つめた後、教授は紳士的に視線を逸らしていた青年へ向き直った。 「君のところにもメッセージが行っていると思うが、妻が改めて礼を言ってくれと」 「お安い御用ですよ」 「それと、ああ、その自転車は包装されているのか?」 「ほうそうですか」 最初繰り返したとき、彼は自らが口にした言葉の意味を飲み込めていなかったに違いない。日に焼けた精悍な顔が、途端にぽかんとした間抜け面に変わる。奨学金を得てどれだけ懸命に勉強しても、この表情を取り繕う方法は、ついぞ学べなかったらしい。普段の明朗な口振りが嘘のように、言葉付きは歯切れが悪い。 「……ええっと、多分フェデックスか何かで来ると思うので、ダンボールか緩衝材にくるんであるんじゃないでしょうか……あいつは慣れてるから、配送中に壊れるような送り方は絶対しませんよ」 「いや、そうじゃないんだ。誕生日の贈り物だから、可愛らしい包み紙をこちらのほうで用意すべきかということで」 「ああ、なるほど……」 何とか混乱から立ち直った口元に、決まり悪げなはにかみが浮かぶ。 「しかし……先生の息子さんが羨ましい。俺の親父もマツモトの父親とそうそう変わらないろくでなしでしたから」 僅かに赤らんだ顔を俯かせて頭を掻き、ぽつりと呟いた言葉に普段の芝居掛かった気負いは見られない。鈍い輝きを帯びた瞳が、おもねるような上目遣いを見せた。 「先生のような父親がいれば、きっと世界がとてつもなく安全で、素晴らしい物のように見えるでしょうね」 皮肉を言われているのか、と一瞬思ったが、どうやら違うらしい。 息子とはここ数週間顔を合わせていなかった。打ち込んでいるサッカーの試合や学校の発表会に来て欲しいと何度もせがまれているが、積み重なる仕事は叶えてやる機会を許してはくれない。 いや、本当に自らは、努力を重ねたか? 確たる意志を以て、向き合う努力を続けただろうか。 自らが妻子を愛していると、教授は知っている。彼は己のことを分析し、律していた。自らが家庭向きの人間ではないことを理解しなから、家族を崩壊させないだけのツボを的確に押さえている事実へ、怒りの叫びを上げない程度には。 目の前の男は、まだ期待の籠もった眼差しを向け続けている。一体何を寄越せば良いと言うのだ。今度こそ苦い笑いを隠しもせず、教授は再びドアノブに手を伸ばした。 着慣れない白衣姿に忍び笑いが漏れるのへ、わざとらしいしかめっ面を作って見せる。 「これから先、私は傍観者だ。今回の実習を主導するのは彼だから」 「皆の良い兄貴分」を気取っている青年が、芝居掛かった仕草のお辞儀をしてみせる。生徒達と同じように拍手を与え、教授は頷いた。 「私はいないものとして考えるように……皆、彼の指示に従うこと」 「指示なんて仰々しい物は特にない、みんな気楽にしてくれ」 他の患者も含め人払いを済ませた廊下へ響かぬよう、普段よりは少し落とした声が、それでも軽やかに耳を打った。 「俺が定める禁止事項は一つだけ――禁止事項だ。これからここで君たちがやった事は、全てが許される。例え法に反することでも」 わざとらしく強い物言いに、顔を見合わせる若者達の姿は、これから飛ぶ練習を始める雛鳥そのものだった。彼らをぐるりと見回す青年の胸は、愉悦でぱんぱんに膨れ上がっているに違いない。大袈裟な身振りで手にしたファイルを振りながら、むずつかせる唇はどうだろう。心地よく浸る鷹揚さが今にも溢れ出し、顔を満面の笑みに変えてしまいそうだった。 「何故ならこれから君達が会う人間は、その法律の上では存在しない人間なんだから……寧ろ俺は、君達に積極的にこのショーへ参加して欲しいと思ってる。それじゃあ、始めようか」 最後にちらりと青年が寄越した眼差しへ、教授はもう一度頷いて見せた。ここまでは及第点。生徒達は不安を抱えつつも、好奇心を隠せないでいる。 ぞろぞろと向かった先、502号室の扉は閉じられ、物音一つしない。ちょうど昼食が終わったばかりだから、看護士から借りた本でも読みながら憩っているのだろう――日報はルーティンと化していたが、それでも教授は欠かさず目を通し続けていた。 生徒達は皆息を詰め、これから始まる出し物を待ちかまえている。青年は最後にもう一度彼らを振り向き、シッ、と人差し指を口元に当てた。ぴいん、と緊張が音を立てそうなほど張り詰められたのは、世事に疎い学生達も気がついたからに違いない。目の前の男の目尻から、普段刻まれている笑い皺がすっかり失せていると。 分厚い引き戸が勢いよく開かれる。自らの姿を、病室の中の人間が2秒以上見つめたと確認してから、青年はあくまで穏やかな、だがよく聞こえる声で問いかけた。 「あんた、ここで何をしているんだ」 何度も尋問を起こった青年と違い、教授がヒカル・K・マツモトを何の遮蔽物もなくこの目で見たのは、今日が初めての事だった。 教授が抱いた印象は、初見時と同じ――よく飼い慣らされた犬だ。はしっこく動いて辺りを確認したかと思えば、射るように獲物を見据える切れ長で黒目がちの瞳。すっと通った細長い鼻筋。桜色の形良い唇はいつでも引き結ばれ、自らが慎重に選んだ言葉のみ、舌先に乗せる機会を待っているかのよう。 見れば見るほど、犬に思えてくる。教授がまだ作戦本部にいた頃、基地の中を警邏していたシェパード。栄養状態が回復したせいか、艶を取り戻した石炭色の髪までそっくりだった。もっともあの軍用犬達はベッドと車椅子を往復していなかったので、髪に寝癖を付けたりなんかしていなかったが。 犬は自らへしっぽを振り、手綱を握っている時にのみ役に立つ。牙を剥いたら射殺せねばならない――どれだけ気に入っていたとしても。教授は心底、その摂理を嘆いた。 自らを散々痛めつけた男の顔を、一瞬にして思い出したのだろう。Mは驚愕に目を見開いたものの、次の瞬間車椅子の中で身構えた。 「おまえは…!」 「何をしているかと聞いているんだ、マツモト。ひなたぼっこか?」 もしもある程度予測できていた事態ならば、この敏腕諜報員のことだ。ベッド脇にあるナイトスタンドから取り上げた花瓶を、敵の頭に叩きつける位の事をしたかもしれない。だが不幸にも、青年の身のこなしは機敏だった。パジャマの襟首を掴みざま、まだ衰弱から完全に抜けきっていない体を床に引き倒す。 「どうやら、少しは健康も回復したようだな」 自らの足元にくずおれる姿を莞爾と見下ろし、青年は手にしていたファイルを広げた。 「脚はどうだ」 「おかげさまで」 ギプスをはめた脚をかばいながら、Mは小さく、はっきりとした声で答えた。 「どうやってここを見��けた」 「見つけたんじゃない。最初から知っていたんだ。ここへお前を入院させたのは俺たちなんだから」 一瞬見開かれた目は、すぐさま平静を取り戻す。膝の上から滑り落ちたガルシア・マルケスの短編集を押し退けるようにして床へ手を滑らせ、首を振る。 「逐一監視していた訳か」 「ああ、その様子だと、この病院そのものが俺たちの手中にあったとは、気付いていなかったらしいな」 背後を振り返り、青年は中を覗き込む生徒達に向かって繰り返した。 「���要な点だ。この囚人は、自分が未だ捕らわれの身だという事を知らなかったそうだ」 清潔な縞模様のパジャマの中で、背中が緩やかな湾曲を描く。顔を持ち上げ、Mは生徒達をまっすぐ見つめた。 またこの目だ。出来る限り人だかりへ紛れながらも、教授はその眼差しから意識を逸らすことだけは出来なかった。有利な手札など何一つ持っていないにも関わらず、決して失われない榛色の光。確かにその瞳は森の奥の泉のように静まり返り、暗い憂いを帯びている。あらかじめ悲しみで心を満たし、もうそれ以上の感情を注げなくしているかのように。 ねめ回している青年も、Mのこの堅固さならよく理解しているだろう――何せ数ヶ月前、その頑強な鎧を叩き壊そうと、手ずから車のバッテリーに繋いだコードを彼の足に接触させていたのだから。 もはや今、鸚鵡のように「口を割れ」と繰り返す段階は過ぎ去っていた。ファイルの中から写真の束を取り出して二、三枚繰り、眉根を寄せる。 「本当はもう少し早く面会するつもりだったんだが、待たせて悪かった。あんたがここに来て、確か3ヶ月だったな。救助は来なかったようだ」 「ここの電話が交換式になってる理由がようやく分かったよ。看護士に渡した手紙も握りつぶされていた訳だな」 「気付いていたのに、何もしなかったのか」 「うちの組織は、簡単にとかげの尻尾を切る」 さも沈痛なそぶりで、Mは目を伏せた。 「大義を為すためなら、末端の諜報員など簡単に見捨てるし、皆それを承知で働いている」 投げ出されていた手が、そろそろと左足のギプスの方へ這っていく。そこへ削って尖らせたスプーンを隠してある事は、監視カメラで確認していた。知っていたからこそ、昨晩のうちに点滴へ鎮静剤を混ぜ、眠っているうちに取り上げてしまう事はたやすかった。 ほつれかけたガーゼに先細りの指先が触れるより早く、青年は動いた。 「確かに、お前の所属する組織は、仲間がどんな目に遭おうと全く気に掛けないらしいな」 手にしていた写真を、傷が目立つビニール張りの床へ、一枚、二枚と散らす。Mが身を凍り付かせたのは、まだ僅かに充血を残したままの目でも、その被写体が誰かすぐ知ることが出来たからだろう。 「例え女であったとしても、我が国の情報局が手加減など一切しないことは熟知しているだろうに」 最初の数枚においては、CもまだMが知る頃の容姿を保っていた。枚数が増えるにつれ、コマの荒いアニメーションの如く、美しい女は徐々に人間の尊厳を奪われていく――撮影日時は、写真の右端に焼き付けられていた。 Mがされていたのと同じくらい容赦なく殴られ、糞尿や血溜まりの中で倒れ伏す姿。覚醒剤で朦朧としながら複数の男達に辱められる。時には薬を打たれることもなく、苦痛と恥辱の叫びを上げている歪んだ顔を大写しにしたものもある。分かるのは、施されるいたぶりに終わりがなく、彼女は時を経るごとにやせ細っていくということだ。 「あんたがここで骨休めをしている間、キャシー・ファイクは毎日尋問に引き出されていた。健気に耐えたよ、全く驚嘆すべき話だ。そういう意味では、君たちの組織は実に優秀だと言わざるを得ない」 次々と舞い落ちてくる写真の一枚を拾い上げ、Mは食い入るように見つめていた。養生生活でただでも青白くなった横顔が、俯いて影になることで死人のような灰色に変わる。 「彼女は最終的に情報を白状したが……恐らく苦痛から解放して欲しかったのだろう。この三ヶ月で随分衰弱してしまったから」 Mは自らの持てる技術の全てを駆使し、動揺を押さえ込もうとしていた。その努力は殆ど成功している。ここだけは仄かな血色を上らせた、薄く柔い唇を震わせる以外は。 その様をつくづくと見下ろしながら、青年はどこまでも静かな口調で言った。 「もう一度聞くが、あんた、ここで何をしていた?」 再び太ももへ伸ばされた左手を、踏みつけにする足の動きは機敏だった。固い靴底で手の甲を踏みにじられ、Mはぐっと奥歯を噛みしめ、相手を睨み上げた。教授が初めて目にする、燃えたぎるような憎悪の色を視線に織り込みながら。その頬は病的なほど紅潮し、まるで年端も行かない子供を思わせる。 そして相手がたかぶるほど、青年は感情を鎮静化させていくのだ。全ての写真を手放した後、彼は左腕の時計を確認し、それから壁に掛かっていた丸い時計にも目を走らせた。 「数日前、Cはこの病院に運び込まれた。お偉方は頑なでね。まだ彼女が情報を隠していると思っているようだ」 「これ以上、彼女に危害を加えるな」 遂にMは口を開き、喉の奥から絞り出すようにして声を放った。 「情報ならば、僕が話す」 「あんたにそんな役割は求めていない」 眉一つ動かすことなく、青年は言葉を遮った。 「あんたは3ヶ月前に、その言葉を口にすべきだった。もう遅い」 唇を噛むMから目を離さないまま、部屋の前の生徒達に手だけの合図が送られる。今やすっかりその場の空気に飲まれ、彼らはおたおたと足を動かすのが精一杯。一番賢い生徒ですら、質問を寄越そうとはしなかった。 「彼女に会わせてやろう。もしも君が自分の足でそこにたどり着けるのならば。俺の上官が出した指示はこうだ。この廊下の突き当たりにある手術室にCを運び込み、麻酔を掛ける。5分毎に、彼女の体の一部は切り取られなければならない。まずは右腕、次に右脚、四肢が終わったら目を抉り、鼻を削いで口を縫い合わせ、喉を潰す。耳を切りとったら次は内臓だ……まあ、この順番は多少前後するかもしれない。医者の気まぐと彼女の体調次第で」 Mはそれ以上、抗弁や懇願を口にしようとはしなかった。ただ歯を食いしばり、黙ってゲームのルールに耳を澄ましている。敵の陣地で戦うしか、今は方法がないのだと、聡い彼は理解しているのだろう。 「もしも君が部屋までたどり着けば、その時点で手術を終了させても良いと許可を貰ってる。彼女の美しい肉体をどれだけ守れるかは、君の努力に掛かっているというわけだ」 足を離して解放しざま、青年はすっと身を傍らに引いた。 「予定じゃ、もうカウントダウンは始まっている。そろそろ医者も、彼女の右腕に局部麻酔を打っているんじゃないか?」 青年が言い終わらないうちに、Mは床に投げ出されていた腕へ力を込めた。 殆ど完治しているはずの脚はしかし、過剰なギプスと長い車椅子生活のせいですっかり萎えていた。壁に手をつき、立ち上がろうとする奮闘が繰り返される。それだけの動作で、全身に脂汗が滲み、細かい震えが走っていた。 壁紙に爪を立てて縋り付き、何とか前かがみの姿勢になれたとき、青年はその肩に手を掛けた。力任せに押され、受け身を取ることも叶わなかったらしい。無様に尻餅をつき、Mは顔を歪めた。 「さあ」 人を突き飛ばした手で部屋の外に並ぶ顔を招き、青年はもぞつくMを顎でしゃくる。 「君達の出番だ」 部屋の中へ足を踏み入れようとするものは、誰もいなかった。 その後3度か4度、起き上がっては突き飛ばされるが繰り返される。結局Mは、それ以上立ち上がろうとする事を諦めた。歯を食いしばって頭を垂れ、四つん這いになる。出来る限り避けようとはしているのだろう。だが一歩手を前へ進めるたび、床へ広がったままの写真が掌にくっついては剥がれるを繰り返す。汗を掻いた手の下で、印画紙は皺を作り、折れ曲がった。 「このままだと、あっさり部屋にたどり着くぞ」 薄いネルの布越しに尻を蹴飛ばされ、何度かその場へ蛙のように潰れながらも、Mは部屋の外に出た。生徒達は彼の行く手を阻まない。かといって、手を貸したり「こんな事はよくない」と口にするものもいなかったが。 細く長い廊下は一直線で、突き当たりにある手術室までの距離は50メートル程。その気になれば10分も掛からない距離だ。 何とも奇妙な光景が繰り広げられた。一人の男が、黙々と床を這い続ける。その後ろを、20人近い若者が一定の距離を開けてぞろぞろと付いていく。誰も質問をするものはいなかった。ノートに記録を取るものもいなかった。 少し距離を開けたところから、教授は様子を眺めていた。次に起こる事を待ちながら――どういう形にせよ、何かが起こる。これまでの経験から、教授は理解していた。 道のりの半分程まで進んだ頃、青年はそれまでMを見張っていた視線を後ろへ振り向けた。肩が上下するほど大きな息を付き、ねだる様な表情で微笑んで見せる。 「セルゲイ、ラマー、手を貸してくれ。奴をスタートまで引き戻すんだ」 学生達の中でも一際体格の良い二人の男子生徒は、お互いの顔を見合わせた。その口元は緊張で引きつり、目ははっきりと怯えの色に染まっている。 「心配しなくてもいい。さっきも話したが、ここでは何もかもが許される……ぐずぐずするな、単位をやらないぞ」 最後の一言が利いたのかは分からないが、二人はのそのそと中から歩み出てきた。他の学生が顔に浮かべるのは非難であり、同情であり、それでも決して手を出すことはおろか、口を開こうとすらしないのだ。 話を聞いていたMは、必死で手足の動きを早めていた。どんどんと開き始める距離に、青年が再び促せば、結局男子生徒は小走りで後を追う。一人が腕を掴んだとき、Mはまるで弾かれたかのように顔を上げた。その表情は、自らを捕まえた男と同じくらい、固く強張っている。 「頼む」 掠れた声に混ざるのは、間違いなく懇願だった。小さな声は、静寂に満ちた廊下をはっきりと貫き通る。 「頼むから」 「ラマー」 それはしかし、力強い指導者の声にあっけなくかき消されるものだった。意を決した顔で、二人はMの腕を掴み直し、背後へと引きずり始めた。 Mの抵抗は激しかった。出来る限り身を捩り、ギプスのはまった脚を蠢かす。たまたま、固められたグラスファイバーが臑に当たったか、爪が腕を引っ掻いたのだろう。かっと眦をつり上げたセルゲイが、平手でMの頭を叩いた。あっ、と後悔の顔が浮かんだのもつかの間、拘束をふりほどいたMは再び手術室を目指そうと膝を突く。追いかけたラマーに、明確な抑止の気持ちがあったのか、それともただ単に魔が差したのかは分からない。だがギプスを蹴り付ける彼の足は、決して生ぬるい力加減のものではなかった。 その場へ横倒しになり、呻きを上げる敵対性人種を、二人の男子生徒はしばらくの間見つめていた。汗みずくで、時折せわしなく目配せを交わしあっている。やがてどちらともなく、再び仕事へ取りかかろうとしたとき、その足取りは最初と比べて随分とスムーズなものになっていた。 病室の入り口まで連れ戻され、身を丸めるMに、青年がしずしずと歩み寄る。腕時計をこれ見よがしに掲げながら放つ言葉は、あくまでも淡々としたものだった。 「今、キャシーは右腕を失った」 Mは全身を硬直させ、そして弛緩させた。何も語らず、目を伏せたまま、また一からやり直そうと努力を続ける。 不屈の精神。だがそれは青年を面白がらせる役にしか立たなかった。 同じような事が何度も繰り返されるうち、ただの背景でしかなかった生徒達に動きが見え始めた。 最初のうちは、一番に手助けを求められた男子生徒達がちょっかいをかける程度だった。足を掴んだり、行く手を塞いだり。ある程度進めばまた病室まで引きずっていく。そのうち連れ戻す役割に、数人が関わるようになった。そうなると、全員が共犯者になるまで時間が掛からない。 やがて、誰かが声を上げた。 「このスパイ」 つられて、一人の女子生徒がMを指さした。 「この男は、私たちの国を滅ぼそうとしているのよ」 「悪魔、けだもの!」 糾弾は、ほとんど悲鳴に近い音程で迸った。 「私の叔母は、戦争中こいつの国の人間に犯されて殺された! まだたった12歳だったのに!」 生徒達の目の焦点が絞られる。 病室へ駆け込んだ一人が戻ってきたとき手にしていたのは、ピンク色のコスモスを差した重たげな花瓶だった。花を引き抜くと、その白く分厚い瀬戸物を、Mの頭上で逆さまにする。見る見るうちに汚れた冷水が髪を濡らし、パジャマをぐっしょり背中へと張り付かせる様へ、さすがに一同が息を飲む。 さて、どうなることやら。教授は一歩離れた場所から、その光景を見守っていた。 幸い、杞憂は杞憂のままで終わる。すぐさま、どっと歓声が弾けたからだ。笑いは伝染する。誰か一人が声を発すれば、皆が真似をする。免罪符を手に入れたと思い込む。 そうなれば、後は野蛮で未熟な度胸試しの世界になった。 殴る、蹴るは当たり前に行われた。直接手を出さない者も、もう目を逸らしたり、及び腰になる必要はない。鋏がパジャマを切り裂き、無造作に掴ま���た髪を黒い束へと変えていく様子を、炯々と目を光らせて眺めていられるのだ。 「まあ、素敵な格好ですこと」 また嘲笑がさざ波のように広がる。その発作が収まる隙を縫って、時折腕時計を見つめたままの青年が冷静に告げる。「今、左脚が失われた」 Mは殆ど抵抗しなかった。噛みしめ過ぎて破れた唇から血を流し、目尻に玉の涙を浮かべながら。彼は利口だから、既に気付いていたのだろう。まさぐったギプスに頼みの暗器がない事にも、Cの命が彼らの機嫌一つで簡単に失われるという事も――その経験と知識と理性により、がんじがらめにされた思考が辿り着く結論は、一つしかない――手術室を目指せ。 まだ、この男は意志を折ってはいない。作戦本部へ忍び込もうとして捕らえられた時と、何一つ変わっていない。教授は顎を撫で、青年を見遣った。彼はこのまま、稚拙な狂乱に全てを任せるつもりなのだろうか。 罵りはやし立てる声はますます激しくなった。上擦った声の多重奏は狭い廊下を跳ね回っては、甲高く不気味な音程へと姿を変え戻ってくる。 短くなった髪を手綱のように掴まれ、顎を逸らされるうち、呼吸が続かなくなったのだろう。強い拒絶の仕草で、Mの首が振られる。彼の背中へ馬乗りになり、尻を叩いていた女子学生達が、体勢を崩して小さく悲鳴を上げた。 「このクズに思い知らせてやれ」 仕置きとばかりに脇腹へ爪先を蹴込んだ男子生徒が、罵声をとどろかせた。 「自分の身分を思い知らせろ、大声を上げて泣かせてやれ」 津波のような足音が、身を硬直させる囚人に殺到する。その体躯を高々と掲げ上げた一人が、青年に向かって声を張り上げた。 「便所はどこですか」 指で示しながら、青年は口を開いた。 「今、鼻が削ぎ落とされた」 天井すれすれの位置まで持ち上げられた瞬間、全身に張り巡らされた筋肉の緊張と抵抗が、ふっと抜ける。力を無くした四肢は生徒達の興奮の波に合わせてぶらぶらと揺れるが、その事実に気付いたのは教授と、恐らく青年しかいないようだった。 びしょ濡れで、破れた服を痣だらけで、見るも惨めな存在。仰向けのまま、蛍光灯の白々とした光に全身を晒し、その輪郭は柔らかくぼやけて見えた。逸らされた喉元が震え、虚ろな目はもう、ここではないどこかをさまよってる――あるいは閉じこもったのだろうか? 一つの固い意志で身を満たす人間は、荘厳で、純化される。まるで死のように――教授が想像したのは、『ハムレット』の終幕で、栄光を授けられ、兵達に運び出されるデンマーク王子の亡骸だった。 実際のところ、彼は気高い王子ではなく、物語がここで終わる訳でもないのだが。 男子トイレから上がるはしゃいだ声が熱を帯び始めた頃、スラックスのポケットでスマートフォンが振動する。発信者を確認した教授は、一度深呼吸をし、それから妻の名前を呼んだ。 「どうしたんだい、お義父さんの容態が変わった?」 「それは大丈夫」 妻の声は相変わらず、よく着こなされた毛糸のセーターのように柔らかで、温かかった。特に差し向かいで話をしていない時、その傾向は顕著になる。 「あのね、自転車の事なんだけれど、いつぐらいに着くのかしら」 スピーカーを手で押さえながら、教授は壁に寄りかかってスマートフォンを弄っていた青年に向かって叫んだ。 「君の友達は、マウンテンバイクの到着日時を指定したって言っていたか」 「いえ」 「もしもし、多分来週の頭くらいには配送されると思うよ」 「困ったわ、来週は婦人会とか読書会とか、家を空けるのよ」 「私がいるから受け取っておく、心配しないでいい。何なら再配達して貰えば良いし」 「そうね、サプライズがばれなければ」 「子供達は元気にしてるかい」 「変わらずよ。来週の休暇で、貴方とサッカーの試合を観に行くのを楽しみにしてる」 「そうだった。君はゆっくり骨休めをするといいよ……そういえば、さっきの包装の事だけれど、わざわざ紙で包まなくても、ハンドルにリボンでも付けておけばいいんじゃないかな」 「でも、もうさっき玩具屋で包装紙を買っちゃったのよ!」 「なら、それで箱を包んで……誕生日まで隠しておけるところは? クローゼットには入らないか」 「今物置を片づけてるんだけど、貴方の荷物には手を付けられないから、帰ったら見てくれる?」 「分かった」 「そっちで無理をしないでね……ねえ、今どこにいるの? 人の悲鳴が聞こえたわ」 「生徒達が騒いでるんだよ。皆研修旅行ではしゃいでるから……明日は一日、勉強を休んで遊園地だし」 「貴方も一緒になって羽目を外さないで、彼がお目付け役で付いていってくれて一安心だわ……」 「みんないい子にしてるさ。もう行かないと。愛してるよ、土産を買って帰るからね」 「私も愛してるわ、貴方」 通話を終えたとき、また廊下の向こうで青年がニヤニヤ笑いを浮かべているものかと思っていたが――既に彼は、職務に戻っていた。 頭から便器へ突っ込まれたか、小便でも掛けられたか、連れ戻されたMは床へぐったり横たわり、激しく噎せ続けていた。昼に食べた病院食は既に吐き出したのか、今彼が口から絶え間なく溢れさせているのは黄色っぽい胃液だけだった。床の上をじわじわと広がるすえた臭いの液体に、横顔や髪がべったりと汚される。 「うわ、汚い」 「こいつ、下からも漏らしてるぞ」 自らがしでかした行為の結果であるにも関わらず、心底嫌悪に満ちた声がそこかしこから上がる。 「早く動けよ」 どれだけ蔑みの言葉を投げつけられ、汚れた靴で蹴られようとも、もうMはその場に横たわったきり決して動こうとしなかった。頑なに閉じる事で薄い瞼��長い睫を震わせ、力の抜けきった肉体を冷たい床へと投げ出している。 糸の切れた操り人形のようなMの元へ、青年が近付いたのはそのときのことだった。枕元にしゃがみ込み、指先でこつこつと腕時計の文字盤を叩いてみせる。 「あんたはもう、神に身を委ねるつもりなんだな」 噤まれた口などお構いなしに、話は続けられる。まるで眠りに落ちようとしている息子へ、優しく語り掛ける母のように。 「彼女はもう、手足もなく、目も見えず耳も聞こえない、今頃舌も切り取られただろう……生きる屍だ。これ以上、彼女を生かすのはあまりにも残酷過ぎる……だからこのまま、手術が進み、彼女の肉体が耐えられなくなり、天に召されるのを待とうとしているんだな」 Mは是とも否とも答えなかい。ただ微かに顔を背け、眉間にきつく皺を寄せたのが肯定の証だった。 「俺は手術室に連絡を入れた。手術を中断するようにと。これでもう、終わりだ。彼女は念入りに手当されて、生かされるだろう。彼女は強い。生き続ければ、いつかはあんたに会えると、自分の存在があんたを生かし続けると信じているからだ。例え病もうとも、健やかであろうとも……彼女はあんたを待っていると、俺は思う」 Mの唇がゆっくりと開き、それから固まる。何かを、言おうと思ったのだろう。まるで痙攣を起こしたように顎ががくがくと震え、小粒なエナメル質がカチカチと音を立てる。今にも舌を噛みそうだった。青年は顔を近付け、吐息に混じる潰れた声へ耳を傾けた。 「彼女を……彼女を、助けてやってくれ。早く殺してやってくれ」 「だめだ。それは俺の仕事じゃない」 ぴしゃりと哀願をはねのけると、青年は腰を上げた。 「それはあんたの仕事だ。手術室にはメスも、薬もある。あんたがそうしたいのなら、彼女を楽にしてやれ。俺は止めはしない」 Mはそれ以上の話を聞こうとしなかった。失われていた力が漲る。傷ついた体は再び床を這い始めた。 それまで黙って様子を見守っていた生徒達が、顎をしゃくって見せた青年の合図に再び殺到する。無力な腕に、脚に、襟首に、胴に、絡み付くかのごとく手が伸ばされる。 今度こそMは、全身の力を使って体を突っ張らせ、もがき、声を限りに叫んだ。生徒達が望んでいたように。獣のような咆哮が、耳を聾する。 「やめてくれ……行かせてくれ!! 頼む、お願いだ、お願いだから!!」 「俺達の国の人間は、もっと酷い目に遭ったぞ」 それはだが、やがて生徒達の狂躁的な笑い声に飲み込まれる。引きずられる体は、病室を通り過ぎ、廊下を曲がり、そして、とうとう見えなくなった。Mの血を吐くような叫びだけが、いつまでも、いつまでも聞こえ続けていた。 再びMの姿が教授の前へと現れるまで、30分程掛かっただろうか。もう彼を邪魔するものは居なかった。時々小馬鹿にしたような罵声が投げかけられるだけで。 力の入らない手足を叱咤し、がくがくと震わせながら、それでもMは這い続けた。彼はもう、前を見ようとしなかった。ただ自分の手元を凝視し、一歩一歩、渾身の力を振り絞って歩みを進めていく。割れた花瓶の破片が掌に刺さっても、顔をしかめる事すらしない。全ての表情はすっぽりと抜け落ち、顔は仮面のように、限りなく端正な無表情を保っていた。まるで精巧なからくり人形の、動作訓練を行っているかのようだった。彼が人間であることを示す、手から溢れた薄い血の痕が、ビニールの床へ長い線を描いている。 その後ろを、生徒達は呆けたような顔でのろのろと追った。髪がめちゃくちゃに逆立っているものもいれば、ネクタイを失ったものもいる。一様に疲れ果て、後はただ緩慢に、事の成り行きを見守っていた。 やがて、汚れ果てた身体は、手術室にたどり着いた。 伸ばされた手が、白い扉とドアノブに赤黒い模様を刻む。全身でぶつかるようにしてドアを押し開け、そのままその場へ倒れ込んだ。 身を起こした時、彼はすぐに気が付いたはずだ。 その部屋が無人だと。 手術など、最初から行われていなかったと。 自らが犯した、取り返しの付かない過ちと、どれだけ足掻いても決して変えることの出来なかった運命を。 「彼女は手術を施された」 入り口に寄りかかり、口を開いた青年の声が、空っぽの室内に涼々と広がる。 「彼女はあんたに会いたがっていた。あんたを待っていた。それは過去の話だ」 血と汗と唾液と、数え切れない程の汚物にまみれた頭を掴んでぐっと持ち上げ、叱責は畳みかけられる。 「彼女は最後まで、あんたを助けてくれと懇願し続けた。半年前、この病院へ放り込まれても、あんたに会おうと這いずり回って何度も逃げ出そうとした。もちろん、ここがどんな場所かすぐに気付いたよ。だがどれだけ宥めても、あんたと同じところに返してくれの一点張りだ。愛情深く、誇り高い、立派な女性だな。涙なしには見られなかった」 丸く開かれたMの口から、ぜいぜいと息とも声とも付かない音が漏れるのは、固まって鼻孔を塞ぐ血のせいだけではないのだろう。それでも青年は、髪を握る手を離さなかった。 「だから俺達は、彼女の望みを叶えてやった。あんたと共にありたいという望みをな……ステーキは美味かったか? スープは最後の一匙まで飲み干したか? 彼女は今頃、どこかの病院のベッドの上で喜んでいるはずだ。あんたと二度と離れなくなっただけじゃない。自分の肉体が、これだけの責め苦に耐えられる程の健康さをあんたに取り戻させたんだからな」 全身を震わせ、Mは嘔吐した。もう胃の中には何も残っていないにも関わらず。髪がぶちぶちと引きちぎられることなどお構いなしで俯き、背中を丸めながら。 「吐くんじゃない。彼女を拒絶するつもりか」 最後に一際大きく喉が震えたのを確認してから、ぱっと手が離される。 「どれだけ彼女を悲しませたら、気が済むんだ」 Mがもう、それ以上の責め苦を与えられる事はなかった。白目を剥いた顔は吐瀉物――に埋まり、ぴくりとも動かない。もうしばらく、彼が意識を取り戻すことはないだろう――なんなら、永遠に取り戻したくはないと思っているかもしれない。 「彼はこの後すぐ麻酔を打たれ、死体袋に詰め込まれて移送される……所属する組織の故国へか、彼の父の生まれ故郷か、どこ行きの飛行機が手頃かによるが……またどこかの街角へ置き去りにされるだろう」 ドアに鍵を掛け、青年は立ち尽くす生徒達に語り掛けた。 「君達は、俺が随分ひどい仕打ちをしでかしたと思っているだろう。だが、あの男はスパイだ。彼が基地への潜入の際撃ち殺した守衛には、二人の幼い子供達と、身重の妻がいる……これは君達への気休めに言ってるんじゃない。彼を生かし続け、このまま他の諜報員達に甘い顔をさせていたら、それだけ未亡人と父無し子が増え続けるってことだ」 今になって泣いている女子生徒も、壁に肩を押しつけることで辛うじてその場へ立っている男子生徒も、同じ静謐な目が捉え、慰撫していく。 「君達は、12歳の少女が犯されて殺される可能性を根絶するため、ありとあらゆる手段を用いることが許される。それだけ頭に入れておけばいい」 生徒達はぼんやりと、青年の顔を見つめていた。何の感情も表さず、ただ見つめ続けていた。 この辺りが潮時だ。ぽんぽんと手を叩き、教授は沈黙に割って入った。 「さあ、今日はここまでにしよう。バスに戻って。レポートの提出日は休み明け最初の講義だ」 普段と代わり映えのしない教授の声は、生徒達を一気に現実へ引き戻した。目をぱちぱちとさせ���り、ぐったりと頭を振ったり。まだ片足は興奮の坩堝へ突っ込んでいると言え、彼らはとろとろとした歩みで動き出した。 「明日に備えてよく食べ、よく眠りなさい。遊園地で居眠りするのはもったいないぞ」 従順な家畜のように去っていく中から、まだひそひそ話をする余力を残していた一人が呟く。 「すごかったな」 白衣を受付に返し、馴染みの医師と立ち話をしている間も、青年は辛抱強く教授の後ろで控えていた。その視線が余りにも雄弁なので、あまりじらすのも忍びなくなってくる――結局のところ、彼は自らの手中にある人間へ大いに甘いのだ。 「若干芝居掛かっていたとは言え、大したものだ」 まだ敵と対決する時に浮かべるのと同じ、緊張の片鱗を残していた頬が、その一言で緩む。 「ありがとうございます」 「立案から実行までも迅速でスムーズに進めたし、囚人の扱いも文句のつけようがない。そして、学生達への接し方と御し方は実に見事なものだ。普段からこまめに交流を深めていた賜だな」 「そう言って頂けたら、報われました」 事実、彼の努力は報われるだろう。教授の書く作戦本部への推薦状という形で。 青年は教授の隣に並んで歩き出した。期待で星のように目を輝かせ、胸を張りながら。意欲も、才能も、未来もある若者。自らが手塩にかけて全てを教え込み、誇りを持って送り出す事の出来る弟子。 彼が近いうちに自らの元を去るのだと、今になってまざまざ実感する。 「Mはどこに棄てられるんでしょうね。きっとここからずっと離れた、遙か遠い場所へ……」 今ほど愛する者の元へ帰りたいと思ったことは、これまで一度もなかった。 終
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ショートストーリー「終焉の序曲(2) - 蝕まれたもの」 - Short story “Overture of the end chapter 2 - Falling kingdom”
人々の心の支えたるべき荘厳な礼拝堂も、近頃は足を運ぶ者も少ない。
「屍者に隣国が蹂躙され、滅びた」という事実は国中に暗い影を落とした。
信仰は、命を保証しない。
祭壇の前には、一人の女がうずくまり、無心に神への祈りを捧げている。
その様子を、背筋を正し長椅子に腰掛けた聖騎士が見守っている。
「王も王妃も、姿をお見せにならない。体調を崩されているそうだが…」
女性は答えない。
その肩は小刻みに震え、何かに怯えるように縮こまっている。
「残された時間は、思っているよりも少ない。何か、手立てを見つけないと…」
「私、怖いんです」
僧侶は、震える声で答えた。
聖騎士は動じない。
言葉を発する前から、僧侶の怖れは伝わってきていた。
とはいえ、どのような言葉をかけたら良いかが、わかるわけでもなかった。
返事を待ち切れず、僧侶は続けた。
「…こんなにも唐突に、世界は終わってしまうのでしょうか」
「そんな事は、私がさせない」
「でも、神が遺された予言と言われているのですよね」
「…そう言われているが、私には信じられない」
「神が残されたものであるなら、その予言を信じるのも信徒の勤めなのでしょうか」
聖騎士は、祭壇を見上げた。
慈愛の笑みを零す女神の尊顔が、あまねく人々を見下ろしている姿が、虹色に煌めくステンドグラスで表現されていた。
しかし、今はその笑顔さえも、どこか不吉で、また無責任にさえ感じられる。
「しかし、本当にそうなのだろうか?『いつか全ての信徒が、神のおわす国へと導かれる』という、教義と矛盾する予言だ」
「私、たとえ神のご意思であっても、死にたくないです…」
その言葉に聖騎士は向き直った。
あれほど気丈だった、信心の厚かった彼女が、もはや見る影もない。
しかし、たしなめる言葉も、背信であると咎める言葉も、励まし支える言葉も、空虚でしかないと感じ、口には出なかった。
代わりに出たものも、所詮は虚勢の言葉だった。
「教義のためなら、私は、いつでも死ぬ覚悟だ…」
「私は軍人じゃない!怖いんです、戦うのも、死ぬのも…」
神など、いない…
異端者に受けた言葉に激昂し、その者をいたぶった苦い過去が脳内に去来した。
今、その言葉が彼女達の背に重くのしかかっている。
教会や礼拝堂には、古い文献が収められている事が多い。
歴史的な価値や、教義の伝搬、そして単純に学習を提供する役目を担っているためである。
夕日差す図書室の座席に戻ってきた聖騎士は、重い兜を傍らに置き、上半身の甲冑だけを向かいの机上に無造作に放り、また調査に没頭し始めた。
護身のために大剣だけは、手元に立てかけたままにしている。
無数の資料を取り散らかしたまま、手当たり次第に手繰っていく。
ここ数日で、どれほどの資料に目を通したか知れない。
それでも未だに、めぼしい情報のひとつも見つけられず、彼女の中に苛立ちは募るばかりであった。
「"未知の軍勢が、街と言わず城と言わず、全てを飲み込んでいった"…」
報告書に改めて目を通しながら、背筋の凍る感覚を覚える。
明日には、あるいはこの夜にでも、愛すべき故郷たる我が国にも、この軍勢が押し寄せるかもしれないのだ。
死が迫る切迫したこの状況をどうにか打開する方法を見出す事こそが、目下危急の課題である。
聖騎士団の内でも混乱が生じており、どのような対策を講じるべきか、意見が分かれている。
徹底抗戦のために防戦の準備を進める、謎の軍勢の出処を掴む、屍に鎮魂をもたらす術を探る、等…
ただ、問題の軍勢がもはや姿が見えず、亡国に徘徊するのは死した国民のみという状況で、手がかりひとつなく、ただ次の襲撃の可能性に惑い、震えるしかない。
彼女もまた、そうした聖騎士団の中にあって、藻掻き続ける者の一人であった。
しかし、彼女には他の者にない特殊な役割があった。
教会の剣として監視者の任を負ってから、彼女は研究棟と礼拝堂、そして図書室を行き来する日々を送っていた。
魔導師達の動向を監視し、祈りを捧げ、あてのない打開策を求めて様々な文献に目を通す。
だから、他の聖騎士達なら確実に素通りしてい���はずの情報に、彼女は資料を手繰る指を止めた。
ここ最近起きた事件、事故、死亡者の目録の中に残された記録。
『鉱山から、古い装いでありながら新鮮な死体が見つかった』
数ヶ月前に見かけた、異様な、そして忘れ去られた事件。
『未知の軍勢』『古い装いの屍体』『犠牲者の屍が蘇った』『最も古い予言』
これらが符合する何かを、確認する術を聖騎士団は持たない。
しかし、古術や古代の記録も取り扱う、禁忌なき研究に携わる者なら、このつながりを紐解けるのではないか?
この屍体を彼らの目に通せば、今回の事件に関して、何かがわかるのではないか?
確証はないが、彼女には見過ごせない、何か胸騒ぎのようなものをこの記録に感じ取った。
そうして、資料もそのままに、鎧を身に着けて再び図書室を後にした。
まだ明け方近くに、静まり返る街中で一人馬を静かに駆って荷車を動かす者の姿があった。
湖畔に面した港は朝靄に包まれ、朝日は曇り空に隠され、街は月夜のように薄ぼんやりしている。
港近くの塔の麓へと着いた馬は、いななきを上げて停止した。
馬の主は縄も繋がずに荷車から大きな荷物を肩に抱えて、部屋へと駆け込んでいった。
「邪魔するぞ」
人目を忍ぶために覆っていたフードを脱いで、聖騎士は挨拶しながら荷物を部屋の片隅に横たえた。
「…おはよ、今日は早いじゃない」
まだ寝ぼけ眼の魔女の傍らで、無数の猫達が主を起こすために鳴き声を上げている。
「もういいよ」
魔女の一声に、猫達は一斉にその声を止めた。
椅子に座ったまま眠っていたのであろう、彼女は大あくびと伸びとを終えてから姿勢を聖騎士に向け直した。
「…で、何?そのデカい荷物…」
「これが、何かの鍵になるかもしれない」
そう言いながら、聖騎士は荷物をくるんでいた布を丁寧に剥ぎ取った。
布の下から、土気色をした古風な兜と、その屍者の顔が顕になった。
それを目にした瞬間、直前までの気の抜けた魔女の顔に緊張が走り、机に立てかけた杖に手を伸ばし、左手で空を払うと、周囲にいた使い魔達が蜘蛛の子を散らすように部屋からいなくなった。
「…どこでこれを?」
「聖騎士団で保管していたものだ。数ヶ月前に、話題になっただろう。鉱山から、古い装いの屍体が…」
「すぐにこいつを破壊して!!」
次の瞬間、屍体は突然跳ね上がったかと思うと、近くに立っていた聖騎士を左腕で強かに打ち付けた。
ただの拳であったが、鎧はひしゃげ、聖騎士は薬棚に叩きつけられると、引きずられるように床に落ちた。
「な…ッ!?」
「なんてものを持ってきたの!?これは、まだ生きてる… 生ける屍よ!!」
魔女はそう言うと、詠唱を始めた。
布が完全に剥ぎ取られ、古風な兵士の屍体…生ける屍は、倒れもがく聖騎士を尻目に見つつ、魔女に向き直った。
(何故私のトドメを刺しに来ない?魔女を優先した?…理解しているから?)
頭を強く打ち朦朧とする意識の中で、聖騎士はその動く屍体の意図に思いを巡らせた。
生ける屍はその体で退路を遮りつつ、ジリジリと壁際へと追い詰め、やがて魔女の背に上階に向かうはしごが触れた。
逃げ場が完全になくなった事を確認したのか、屍体は跳躍し、両拳を振り上げて魔女へと飛びかかった。
「底が浅いわ!!」
次の瞬間、書物や薬瓶が乱雑に置かれた地面が白く瞬き、爆音と共に稲妻が中空にある屍体を貫いた。
電撃に囚われ、屍体は床に倒れ伏し、置かれていた物が弾け飛ぶ。
その下には、あらかじめ描かれていた魔法陣が姿を現している。
電撃を発した魔法陣は、黒く燻り、光の紋様がやがてただの炭の跡になった。
しかし、屍体は腕をついてもう立ち上がりつつある。
聖騎士はその様子を目の当たりにしながら、腕に深々と刺さったガラス片を抜きながら立ち上がろうとしている。
「悪いけど、せっかくだし資料になってもらうから… バインド<<呪縛鎖>>!!」
詠唱を終えた魔女が杖を高く掲げると、壁にかけられてあった鎖という鎖全てが独りでに動き出し、みるみるうちに屍体を包み込んだ。
屍体は、まるでミイラのように鎖に縛られた鉄の塊になり、身動きが取れない状態になった。
「こいつを、湖底へ!!」
聖騎士は頷くと、猛然と鎖の塊へと駆け出し、そのまま肩からタックルした。
鎖の塊は真横に吹き飛び、木板で閉ざされていた1階の窓にぶち当たり、窓を突き破って港の路地裏、小さな波止場に転がり出た。
突然の爆音や窓を突き破る音に、周囲の通りにざわめきが聞こえ始めている。
聖騎士は破れた窓から飛び出て、横たわった鎖の塊を今度は全力で蹴り込むと、再び屍体は湖面に向けてボールのように吹き飛び、波止場から少し離れたところに水音を立てて落ちた。
しばらくすると、建物の周りには爆音に目を覚まされた近隣住民が集まり、何事かと野次馬の人だかりが出来上がった。
魔女は帽子を脱いで戸口に立つと、作り笑顔で聴衆に応えた。
「ごめんなさい、朝ごはんを作っていたら、散った小麦粉に火がついてしまって…」
人々が部屋の様子を覗き込むと、数々の冒涜的な書物や薬瓶など姿なく、片隅に味気ない調理道具が幾つか転がっているだった。
「なんだい、お嬢ちゃん。気をつけなきゃあ駄目だよ」
「えぇ、聖騎士様がいらしていたので、張り切ってしまって…」
魔女は恥ずかしそうに後ろに目をやる。
その先では埃にまみれた聖騎士が鎧を手で払いながら何気なさそうな顔で割れた窓や木板を拾い集めている。
「そうか、聖騎士様がご一緒か。それなら、安心だ。特に報告もせんが、何かあったら、手伝ってあげるから、おじさん達に声をかけとくれ」
「ありがとうございます、おじ様。また、焼き立てのパイをお持ちしますわ」
そう言って朗らかに微笑み、しゃなりとお辞儀を返すと、まんまと騙された民衆は皆鼻の下を伸ばしながら去っていった。
「…随分周到な手際だな」
民衆が去ったのを確認すると、聖騎士は手に持ちかけた木片を放り出し、壁にもたれて座り込んだ。
折れた肋骨と深々と切った腕の痛みを押し殺して、咄嗟の魔女の演技に乗ったが、痛みやダメージがなかったわけではない。
「私は師匠と違って、実践派なのよ。聖騎士団の手入れに備えて、色々準備しといたのが幸いしたわ」
聖騎士は苦笑いを噛み殺しながら、自らに施す治療魔法の準備を始めた。
どこからか、小物を各々口にくわえた使い魔達が、ゆっくりと集まり戻ってきて、隠していた物を部屋に運び込んできていた。
その日の夜、山が投げかけるほのかな明かりが映る湖面には、二人が乗る小舟も映っていた。
二人は並んで座り、鎖の塊が沈んだ水面を見下ろしていた。
「アレは、なんだったんだ…?」
「生ける屍… 屍体を術で操って、使役する業よ」
「それなら見たことがある。征伐した異端者どもが使っていたが、だがアレは…」
「そうね、異端の使うそれともまたちょっと違う、アレはただの生ける屍と呼べる以上のものだった」
魔女は指先で毛先をくるくる丸めながら思案している。
「本来の"屍者使役"は、死んで崩壊寸前の屍体、あるいは崩壊済みの骨を使うの。でも、あの屍体は古臭い装備に似合わず瑞々しい屍体だった、しかも屍者使役とは思えない機敏さと思考…」
「そう、それだ。気になっていたのは」
聖騎士は膝をぽんと叩いた。
「あの屍体は、どこかおかしかった。これまで対峙した、どんな屍体とも違った」
「そうね… あの屍体は、どこかとつながっていたのよ」
魔女は船上であぐらをかいて、前後にゆらゆらと揺れ始めた。
これが考え事に没頭している時の仕草である事を聖騎士は知っている。
「"どこか"?」
「まず前提としてね、通常の屍者使役は、空いた器にそれを操縦する使役霊を入れて使うのよ。で、使役霊に命令を与えて、動かしてもらうわけ。魔法人形操作なんかもそう。」
「ふむ」
「でも、アレは違った… 例えるとそうだな、えーと、紐が見えたのよ。どす黒い、縄みたいな、紐なの。それが、命綱みたいにつながっていた… あれはまるで…」
「紐?今は?」
「切れてないわ。水と鎖の外に出せば、多分また動き出すと思う。でも、届いてもいないわ。今は。そうしようと思って、沈めたのよ。水に」
「水に沈めると、止められるのか?」
「そうじゃあないわ、なんて言うのかな… 使い魔!そう、使い魔!私のは、なんだけど、高度な使役術は使役霊に力を借りるんじゃなくて、自分の霊体そのものを直接対象物に入れるの」
「自分自身を!?」
魔女は嬉しそうに頷いた。
「んでね、自分の霊体を切り出して、本体とのつながりを保ったまま、私自身の意識を埋め込んで、自分自身がその子自身になっちゃうの。だから、座ってる私と、飛んでる子と、走ってる子と、荷物整理してる子と… たくさんの私になるの」
「そんな事が、出来るのか…?」
「たくさんの子を一度に使役しようとする時は、この方が効率が良いのよ?使役霊だと一人ひとりのご機嫌を伺わないといけなくて、それがもう超めんどくさくてサ!文句言う子の面倒見てたら他の子が言う事聞かなくなっちゃう事もあるし… その分、自分の霊でやれば、思いのままなの。たくさんでやると集中力要るからお腹減っちゃって、おかげで最近ずっとおやつが増えちゃったんだけど…」
「…あの、すまん。話が逸れてる」
「あ、ごめんね!えーとだから… どこまで話したっけ?えーと… つまりね、そうやって自分の霊を直接のつながりを保ったままで使役するやり方は、"気の隔絶"に弱いのよ。」
「それが、水?」
「うーん、めちゃくちゃ分厚い水の層だとか、密度の高い鉄の箱だとか。使役霊だと一度お願いすればそういう隔絶があっても少しなら大丈夫なんだけど、自分の元の肉体とつながりを保つやり方だとその"つながり"が途絶えるとうまく伝わらなくなっちゃうの。だから、魚の直接使役は難��いって言われてるんだけど」
「…隣国を滅ぼした軍勢が、この水底にいる連中と同じだとしたら?」
「…まさか、でしょ?」
魔女は、しかめた顔を上げた。
「確かに、屍体に霊魂をつなぎ続けてさえいれば、その肉体が崩壊させようとする力… 例えば、風化や腐敗に抗える。だから、いつまででも"死にたて"の肉体が維持できる。でも、その理屈で言ったら、あの古代人が、今の今まで霊体をつながれっぱなしだったって事に…」
自分で話しながら、得心していく。
聖騎士は、既に確信していた。
最も古い予言、屍者の軍勢に滅びた国、霊体をつながれたまま出土した屍体。
判明した全ての事象が、予言されたものの存在を示唆している。
魔女は、呆れたように脱帽して、片手で顔を覆った。
その表情は、辛辣そのものである。
「無茶苦茶よ。無茶苦茶だけど、そう考えるしか、ないって事、よね…」
「現在に至るまで生き永らえる何かが、あの鉱山に隠れて屍者を操っていると考えるのが、妥当という事だな」
「…あの、鉱山…?」
魔女の視線は、水面に向かった。
光が、消えていく。
ぽつり、ぽつりと。
目線を上げると、山の斜面に見える村々の仄かな明かりが、ひとつまたひとつと、消えていく。
その闇の波は徐々に、音もなく広がっていく。
やがて、その波の中に蠢く影がちらほらと見え始める。
続けて、遠くの方に響く、悲鳴や叫び声が、霧烟る小舟へと届いてきた。
城下の波止場から小舟で乗り付けた聖騎士は、すぐさま城内に兵達に警鐘を鳴らした。
「すぐに城門を閉めさせろ!!」
指示を出しながら、城内を駆け、自身は王の寝所へと向かう。
王や王妃の身辺に、既に危険が及んでいる可能性もある。
螺旋階段を駆け上る途中、塔の窓からは山際から湖畔沿いに侵攻するものと思しき軍勢の影が見えた。
時間がない。
塔の最上階へ駆け込むと、扉を開け放って叫んだ。
「陛下、すぐに船へ…!」
しかし、畏れ多くも駆け込んだ寝所に、王も、王妃の姿もない。
体調が優れず、休んでいたはずでは?
この状況下で、どこへ?
既に何者かが?
二人とも?
一瞬の内に思考が巡る。
そこに、爆音が響く。
音の距離から、湖畔から離れた城下町正面の門に、何かが着弾したものと思われる。
「陛下…!」
踵を返した先、下り階段の前に魔導師が待ち構えていた。
「陛下は、戦場へ向かわれた」
「貴様何を企んでいる!?」
「これは、陛下が望まれた事… 避けられぬ戦を知り、自ら民を守る事を選んだのだ」
言葉の代わりに、剣が走った。
しかし、振り抜いた先に男はいない。
振り向けば、扉の向こう、王の寝台の傍らに、魔導師は佇んでいる。
さらに、背後で再度の爆音。
続く金属音やとめどなく響いてくる破壊音、喚声。
聴こえてくる騒音は、城門近くで戦闘が開始された事を物語っている。
「くっ… お前の戯言に付き合っている暇はない!」
聖騎士は、魔導師を無視して階段を駆け下りていった。
聖騎士が駆けつけた先は、地獄絵図に成り果てていた。
踏み潰されバラバラにされ燃え盛る屍体があちこちに転がっている。
城門下に面した多くの建物が、まるで子供がおもちゃの山をなぎ倒したかのように雑然と崩れ、粉々に壊されている。
市内で最も大きな老舗宿も、真上から巨大な岩石を落とされたかのように中央にひしゃげ潰れている。
一体どんな生き物であれば、このような破壊を尽くせるのか?
生存者を、そして斃すべき仇を求めて駆ける聖騎士の眼前に、巨大な、蒼白な姿が映った。
天に聳える双頭の巨人が、屍者の群れを、掴み潰し、殴り潰し、あるいは持ち上げて喰らい、蹂躙している。
どこから現れたものなのか、その巨人は、山岳から湖畔を迂回して暗闇を行軍してくる軍勢に立ちふさがり、城門を守って戦っている。
門前で暴れまわる巨人に近づき、見上げた聖騎士は、その顔立ちを見て、その巨人の正体を、理解した。
たとえ大きく膨れ上がり2つに増えようとも、その顔立ちを知らぬ者はこの国にはいない。
間違えようのない、面影。
失われゆく王、失われゆく国。
聖騎士は、つぶやいた。
「陛下…」
~つづく~
終焉の序曲(3) - "Buriedbornes” (執筆中)
「ショートストーリー」は、Buriedbornesの本編で語られる事のない物語を補完するためのゲーム外コンテンツです。「ショートストーリー」で、よりBuriedbornesの世界を楽しんでいただけましたら幸いです。
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Picky Eater
旅の長さに比例して、それだけ多くの料理屋、レストランに一見さんで入ってきたことになる。しかしそれに比例して色んなものを食べてきたことになるかというとそうではない。
旅の理由は、時間が余りに余っていたからとか一箇所に留まっているのが嫌だったからとか色々ある。もちろん、見聞を広めたいというのもあるにはあった。しかし、どうも口に入れるものだけは、それまで食べたことがあるものや、食べる前からある程度味の想像がつくものしか選べなかった。虫なんていうのは以てのほかで、あとは米なんかも細長かったりべちゃべちゃしているものは苦手だった。既に食べ慣れているものが違う味だと、舌が戸惑うのだ。
魚や肉の類は、基本的にどこの国も同じようなものだ。肉はそれほど種類がないし、魚は見たことのない鱗のものが時々あったが、味自体はそれほど変わらない。
危ないのは得体の知れない木の実とか何だかどろっとしたソースとかだ。全く予想もしない味がすることがある。
ソースだってそんなに種類はない。チリ・ソースかケチャップ・ソース、次点でグレイヴィ・ソースやクリーム・ソース-----デミは時々何故かやたら甘いのがあるから要注意だ-----などを選んでおけば問題ない。問題は、ソースは勝手にかけられて出てくることが多いということだ。時々口に合わないものがあると、俺はそれを魂が拒否しているような気すらして残してしまうのだった。
そうやって、料理に関しては一切チャレンジできないことに、俺はコンプレックスに感じていた。「身体が食べているもので出来上がっているのなら、俺の身体そのものは旅に出る前とそれほど違わないのだ」という考えが、心のどこかにいつもあった。
それは心持が明るいときは「俺には変わらない芯があるぜ」となったし、暗いときは「結局俺は何も変わらないんだ」となった。配分としては3:7くらいで、「旅に出ようが俺はそれほど変わらない」「というか俺は旅というものに効能を期待しすぎていたのだ」と、どこで食べても同じ味のハンバーガーやポテトなどを口に運んでいると、いつもどこか後ろめたい気持ちになった。
故郷に帰って旅の感想を聞かれたら、調子の良い俺のことだから、「やっぱ旅は最高だよ」みたいなことを言うに決まっている。最悪だ。ナポリを見ようがオーロラを見ようが貧困地域の無垢な眼をした子どもたちと触れ合おうが、結局は故郷とほとんど味の変わらない鶏肉やトマトで出来た身体のくせに。きっと脳みそまでどこにでもあるスポンジケーキで出来ているのだろう。そう思うと故郷に帰るのが怖くなって、俺はダラダラと旅を続けるほかないのだった。
今はドコドコと荒野を車で旅していた。初のアメリカ大陸上陸だった。
最初は映画を観ているみたいで心が浮き立った風景も、一日二日と過ぎる内にただただ単調で退屈に見えるようになった。剥き出しになった地層なんかも、そこに骸骨が埋まっているのが見えたり、その影に宝箱が隠してあったりするのならまだしも、それ以外何もない地平にぽつんと立って、俺を待ち構えているだけなのがうっとおしく感じた。横を通り過ぎる瞬間も「ああー地層だー」としか思わないのだ。電柱から電柱へ渡っていく地方都市の市民マラソンと変わらない。大声で故郷の歌を歌ったり、目をつむって心の目で運転をしたり、そういう自分との戦いで時間をやり過ごす他なかった。
もう二日くらい食べていなかったろうか。昨日の夕方見かけたモーテル兼ダイナーは、駐車場にはガラの悪い若者がたむろしていたので即Uターンだった。その時には、どうせまたすぐ見つかるだろう、くらいに思っていたのだ。
やはりアメリカ大陸はスケールが違う。しばらく荒野、荒野、荒野で、眠気と空腹で同じところをぐるぐる回っているのかと錯覚するくらいだった。本当は車は走ってなんかいなくて、ロール紙に印刷された背景の方が延々とぐるぐる回っているだけなのだ。大陸を舐めてかかった俺を、誰かがあざ笑うために。
俺は故郷が懐かしくなった。スピードを上げて、それを振り払う。
何マイルくらい走っただろう。俺はお得意のネガティブ思考が極まって、このまま岩棚の傍で死ぬのも悪くないなと思い始めていた。アジア人の骸骨がボロボロのデボネアの中で見つかりました、と地元のニュースが報じているところまで想像した。
するとそこに、久しく見ていなかった人工的な建物が見えた。夢かもしれないと思い、クラクションをバフバフ鳴らして俺は自分を覚醒させたが、建物の壁はちゃんとそこにあるままだった。
しかし俺はあまり喜べない。二日食べないくらいで死なないだろうと気づいている自分に気づいてしまったからだった。つまり、まだ余裕があったのだ。生きる力がまだ残っているくせに、骸骨になっている自分の姿を思い浮かべていた自分があさましいと思った。生きながらにして、死をも得ようとしているのだ、俺は。
ところが、たどり着いてみたら、それは焼け落ちて瓦礫だらけになったダイナーだった。
辛うじて残っているテントシートには、赤い文字でEduardo's Steak Houseとある。まだ辺りには何かが焦げたり溶けたりした臭いが混ざり合って充満している。地鳴りかモーターのような音が、終末感を醸し出していた。
これはつい最近何かヤバイことがあったに違いない。この分では誰か死んでいるかもしれない。誰もいないのは確かだろう。と思いながら振り返ると、そこに白髪の男がでかい火箸を持って立っていて息を飲んだ。
男は黒ずんだEduardo's Stake Houseのロゴ入りエプロンをしている。
「カイヨーテに、火をつけられたんだ」
「カイヨーテ?」
「カイヨーテだよ」
男は宙に、指でC、O、Y、O、T、Eと書いた。
男はしゃがみこんだ。瓦礫の山を眺めながら言う。夜中にパチパチ音がするもんでさ。しかもやたら明るいでやんの。UFOでも来たのかな、と思ったらUFOなんかよりもびっくりだよ。コヨーテが口に火の点いた木の棒を咥えて、俺の店にゆっくり火を点けていったんだ。顔に向かって、熱くて乾いた風が吹いた。それから火が怖くて。
「ステーキ屋が火が怖いだなんて。商売上がったりさ。でも観ちゃったんだ。保管庫が燃えて、でかい肉の塊たちがみんな黒こげになって縮んでいくのを。いつも肉焼いてんのに怖くなっちゃって。肉って焼くとぐんぐん縮むんだよ。二分の一以下さ。俺もあの火に焼かれてたら二分の一以下に縮んで死んでた。焼けるのは慣れてるけど、縮むのは嫌だと思った。恐ろしいよ」
微かに肉が焼ける臭いが鼻先をかすめて、俺の胃が悲鳴を上げてしまう。
「腹減ってんのか」
「減ってますね」
「それなら何か食っていけよ」と男は言った。
エドゥアルドが言うには、コヨーテは神さまに近い存在らしい。太古の昔、人間に火の使い方を教えたのもコヨーテだという。ただし奴らには狡いところがあって、かつてから人間を利用してやろうと虎視眈々と機をうかがっているそうだ。
「奴らは俺から火を奪ったんだ。肉を焼きすぎた罰だろう。仲間に聞いたことがある。ハイウェイ沿いのダイナーやガソリンスタンドが金を儲けすぎると、調子に乗った奴を諌める���めにカイヨーテたちが火をつけるんだ」
なんて社会主義的なコヨーテたちだろう。
俺はとりあえずコカ・コーラを注文した。瓶の、キンキンに冷えたやつだ。それはいつも通りのコーラに違いなかったが、甘みと炭酸の刺激が頭蓋骨を突き破って俺は白目を剥いた。コーラを飲みながら星を見上げた。エドゥアルドのダイナーはもう天井がない。辛うじて残った壁に囲まれた空には満点の星が浮かんでいて、俺の頭を突き破った炭酸の泡が瞬いているみたいに見えた。
エドゥアルドが出してくれたのはピクルスだった。緑色の球体が、マクドナルドのハンバーガーにスライスされて入っているやつだということは目視でわかったが、あとの数種類は得体が知れない野菜だった。細かい突起が無数に生えているもの、トマトにそっくりだが完全に色が青いもの、カリフラワー。カリフラワーは知っているが、見た目が気持ち悪いので食べたことがない。
ピクルスはどれもホルマリンから出てきたエイリアンに見えた。せっかく捕らえたエイリアンを外に出してしまってどうする。思い切って緑色の球体を口に放り込んでみたら、酸っぱさの間隙を縫って薬草のような香りがした。ダメだ。苗床をそのまま食べているみたいに生々しい。俺はコリコリコリと三回だけ噛んで飲み込んだ。
「火のことを考えるだけで手が震えるんだ」と、エドゥアルドは言った。
「火は、俺たちの魂が住まう場所を焼いて削る。肉体は器だ。その器を縮めて、魂の形を変えてしまうってわけだ。原型を留めないくらいに。天井からぶら下げた肉塊が炎に包まれているのが、自分に見えちまったんだ。付きすぎた脂肪を焼き尽くした後、じわじわと魂の器を削っていくのがわかった。あんな風に焼け死んだら、次は下等な生物にしか生まれ変われない」
エドゥアルドは話相手を求めていたのだろうか。自分は何も口にしたりせず、得体の知れないアジア人である俺に滔々と語った。この国に住む人間の死生観はみんなこうなのだろうか。
俺は俺が食べたもので作られた脂肪で俺自身が焼かれていくところを想像した。旅を続けてきたせいで、俺はガリガリに痩せている。あっという間に骨だけになって、バイ菌かアメーバ辺りに��か生まれ変われないくらい縮まるのだろう。
「食わないのか」
エドゥアルドは、俺を見た。これは「いえ結構です」と言って立ち去れる状況ではない。俺は観念した。にやにや笑いながら「いただきますよぉ」と言って、丸呑みしやすそうな青色トマトを口に放り込んだ。すぐにコーラで流し込む。
「すまんな、そんなものしか出せなくて」
エドゥアルドは心底申し訳なさそうに言った。
「三十年近くここで肉を焼いていた。この辺は何もないだろ?ここを通る人間は必ず俺のダイナーに寄るんだ。ジョージ・クルーニーが来たこともある。この次のモーテルかダイナーまでは、また一晩丸々運転しなきゃなんない。だからここでたらふく食べさせるんだ。もうゲロ吐いてぶっ倒れそうだってくらい食べないと、また明日の今頃後悔することになるぜって脅すんだよ」
エドゥアルドは、人を丸々太らせることを生きがいにしていたようだ。そういう類の人間は似通った眼をしている。
俺はカリフラワーを口に放り込んでまたコーラで流し込んだ。酸っぱさで眼がちかちかする。カリフラワーは俺が思っているよりも柔らかくて気味が悪かった。こいつの胞子に、脳みそを乗っ取られてしまうかもしれない。
「本当はお前にも俺が焼いた肉を食べさせたかったよ」
エドゥアルドは心底残念そうに言う。
俺は最後のピクルスに取り掛かる。大量の蜂に刺された顔にしか見えないそれは、独特のぬめりを放っていた。もう丸呑みされないためにこういう形に進化したとしか思えなかった。
俺は息を吸い込んで飲み込む準備を整える。手に持ってみると、それはカチカチに硬かった。食えるのだろうか、こんなもの。
思い切って口の中に入れたその瞬間に、エドゥアルドは俺のコーラのビンを奪って飲んだ。俺はパニックになる。口の中で、薬草の臭いがほとばしった。俺の魂が、これを身体に受け入れることを全力で拒否していた。鼓動が早くなり、全身に鳥肌が立つ。
エドゥアルドが何か言った。何とかシード。何かの種らしい。ちょっと癖あるだろう、と言う声が聞こえたが癖なんてものではない。飲み込もうとしたら、案の定それは喉にひっかかった。息が吸えなくなり、俺は余計パニックに陥る。気を失う瞬間、空に浮かんだ星の光、ひとつひとつが大きくなっていくのがわかった。
眼を開けると、エドゥアルドが俺を見下ろしていた。
「大丈夫か」
濁って��た視界が段々はっきりしていく。
「何もそんなに急いで食べなくても」
エドゥアルドは、屈託のない笑顔で笑った。わずかに腋臭が香った。
俺はまたデボネアに乗り込んで、次のダイナーを目指した。エドゥアルドも、警察が来た後はハイウェイの先にある街に一度戻るらしい。俺からお金を取らず、「次のダイナーでは良いもん食えよ」と言って何本かチョコ・バーをくれた。それがあるなら先に言って欲しかった。
俺は俺の中にあるあの種を思い浮かべた。種を咀嚼したのかどうかも定かではないのだが、とにかくあれは俺の中にある。
あの種が良き物か悪き物なのかはとりあえず置いておいて、あの種によって俺の身体の組成は変わるのだと思う。胃の中には、種以外には三回かんだだけの緑の根菜と、青いトマトと、カリフラワーだけだ。あの種は俺の身体に根を張るほかないわけだ。そうしたら、骨に届くくらい根を張って、俺を変えることもあるのかもしれない。魂の器の中に、俺は硬い種の植物を飼っているのだ。
俺は故郷が懐かしくなった。そろそろ帰っても良いかもな、とまっすぐなハイウェイを運転しながら思った。
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タイトルその4 アンヘドニア
カクヨムに投げたもの
何をしても楽しくないというよりでは不快感が建材にあるかというとそれも知れず情緒の機能がマヒしたような、いや、近く全体がマヒしたようなそんな感覚。
カバノキでできた雑木林で延焼しているため、危険だと思った。それがどういうことなのかはわからなくて、あいにくあらゆる感覚がマヒしていた。なにもあるのに、なにも感じられなかった。不快感が懐かしいとは言わないが、多すぎる不快感がオーバーフローしてすべての感覚の機能の容量を使い尽くしてしまう感情の在り方が絶対に正しくない日の落ちるまで待てばあるいは?
鮄かとおもった。鯖だった。最近乱視がひどいのであんまりだ、読書することもできなければ十三人と半分が殺害された日高町の事件でもよくあることだとされるのが乱視だったように思う、明らかに不確かに記憶に他より記述したから確実にどうしても不正確さが蔓延して人間を窒息させてしまう邪悪さが夕暮れ時の日高町にはこれでもかと横溢している。
見かけ上の不安定が確かにあればよいのかもしれないがしかし鯖、やはり鯖である、鯖は確実なわけだから、鯖にすると実に鯖なので、缶詰を缶切りでつめかえることができるホールトマトの品種に疑問を投げかけずにはいられない駅のバスターミナルのロータリーで移り変わる信号機がはっきりと語りかけてくる感覚にひどい違和感を覚えて飲み続けている等にぬるくなったアイスコーヒーで占うことができない人格破綻者のみができるともいえる。本当にそうかは諸説があり、少なくとも炒めたらいいと思いますが、でもそれって鯖でしょうねえ鯖確認の不全が気象条件にあいまって吐き気がとめどなくなることだって別に普遍的なのだから。
鯖を切ります。25に均一に分布させると諫早湾です。下流域での洪水が懸念されている堤防のもしくは、25から27に区分するのですか、区分してみたら、その鯖は一日冷蔵庫で膠とともに寝かせます、いとのこの眠たげな換気扇の歌を聴きながら午後を過ごすとき、柴田元幸が翻訳しています。もしあなたが登坂車線でみていたなら、どう見ても違憲判決待ったなしの法外なコングロマリットの生成の相次ぐことまさに夏場の雑草どもの夢のあとのごとしなので観光バスが6速で事故を起こしてしまうところで、生肉屋敷は驚くどころか特進といった風情だった。
それもみなさばを均等に分けないから起きる問題で、つまりそれはアンヘドニアであり機械的な人間の廃棄物の処理規定ガイドラインなどでしょうか? つまりそれはハンドブックです、鯖を塩でまぶさせたら、確認作業は怠りない哀惜を見ることでしょう、そこに瞳がもしあるのならの話に限られはするものの。
嫌え、嘲笑え、あまりにも思えの無関心の上品さに見飽きた、ここが日向だって笑わせる暗幕で締め切って練炭をたこう亜酸化窒��で笑おうなに?亜硫酸ガス。畸形児ばかりが買い建てられる祭日は既存の祝祭日を奪って殺した、死体は裏山に分解して捨てました好気的な分解が分解で嫌気的だと腐敗なのですか照り付ける日差しはすなわち市でした太陽は暗く笑う嫌っておくれ本島に見飽きた映画を134回上映して、強迫観念はどこかの可燃ごみ箱に捨ててきたよ僕が僕でなくなるのはひどく容易だから、その場限りにしておいてやるよ何もできないからさ、怖がらなくていい、すぐに挽き肉を炒め始めた君は挽き肉の声を聴きながら耳をふさぐうるさいよねうるさいだろ、うるさいから、窓を全部締め切って、高温で死にそうな夏の日に葬式を聞いてる、いつだって葬儀だったから、腐敗する感情はきっと僕ではない。
自動的に規範から違反された常態を抱えていき場所がなく聞き返した言葉は言語の体をなさずこんな目つかえてないんだよ元気に過ごされているならあなたはきっと元気に過ごされているのでしょう、日に干しました蕨を、乾いた交響曲が転がって拷問のようですか?華やかな死体の散乱を確認する夜明けはそれが凶夢でなかったのならあわや大事故だったのにどうして確認しないのだろう、卵を割るかどうかなんてどうでもよいくらいそれは肩まで汚職にどっぷりつかってわいろで整備された交通網と血管と551カートンのたばこ換金作物にじんだリンパ液この場所からは何も見えない私が盲いているからだたしかに、ハローハロー実態のない強固な、人家ばかり我が物顔は邪魔でしょう。
笑顔を抱え込んでいたふやけたウエハースみたいな町はそのうち溶ける。美しくは溶けず不安げで醜悪に溶ける、耐えがたい懸念で溶ける、この世へ愛想を使あして溶ける。一方そのころ箕郷谷郷はといえば点検・整備をしているところであり観光名所の音もフィラ畑のことなんか微塵も頭になかった。だとしても、箕郷が揶揄しない姿勢を一貫して取ろうと試みたのは風雅なことだと思う、それはいかに揶揄されようと直接的にこき下ろされようと何ら不思議のない事態であったし、実際大勢の人がそういった活動に没頭した。だが誰が彼らを責めることができようか。とにかくひどい事態だったのだから。
ふと気がつくと戸外では雨が降り出していた。人工的な品種であるヒメダカとの荒廃が進みメダカは自然界では人工的な品種でああるヒメダカの無責任な遺棄および放流によりそれらとの交配が進み純血種はなかなか見かけないもののしかしヒメダカの問題点はそのky弱にあり、とにかくばかみたいに釣れるせいで近年ではヒメダカのことをメダカだと思う人間が急増しているようだとものの本で聞くが自然界に本来存在したのは改良種のヒメダカではなくメダカであって、在来種のメダカは無責任に川などに話された近縁のヒメダカとの交配が進み血統的にまちがいなくメダカだといえるメダカは年々驚くべきことだが減っていた。そのころ屋外では目が降り出していた。1時間に24㎜くらい。
だから化けて出ることも決して多くはないと聞くが少ないまたはほとんどないとはお世辞にも言い難い。箕郷はクッキー記事に対しては常に懐疑的であり、朝日が昇らない街を夢想することにかけては人後に落ちないことで近隣では評判で、年中社交家あー店を締め切っていればよいものを目張りして過ごしているものだからアイスクリームを食べるのが苦手であるにもかかわらず、健康的な生活が送れているのも無理がないことだった。罹災証明書の発行が遅れていたので役所に電話を掛けようと知った箕郷はそもそも電話線が断線していたことに気がついた。無線ではないのだ。一日に5,6回は通信障害が起きるので変更しようか、いや、新しくしようと思っていた矢先の罹災だった。災難なのかどうなのか、今の場やけた頭では皆目見当がつかない。だが、多分メロンパンに巻き込まれたメダカはこんがりと焼けていてしかも大変不味かった。
精神科外来の待合室は8割がたの占有率といった形で文庫に目を通していると名を呼ばれた。確かに、そんな名前であったはずなのだが、どうも自信がなく、確信的な生活がおくれずに当惑しているところに知人から精神科への受診を打診されたが、確かに知人は一日に3度向精神薬を飲むほかに市販薬にも依存していたので多分先は長くないと思われたが知人は20台だったが、グリーン車では別途グリーン券が、新幹線では特急券が必要とされていて、改札ではそれらがいわば必須アイテムとなっており、昨今のグリーン車の乗車率を考えれば十分納得の価格設定といえるのではないだろうか?
「それは明らかにマウスがどうとかの問題ではなくお前の情緒ですよ」箕郷は私に言う。実在しないくせにけっこうな口を利く割には外は大雨だった。なぜ天は水を保持するんですかどうせ崩壊崩落破たん瓦解している情緒だからこれ以上おかしくなってもむしろ正常に回帰するか特に問題が何もないので情緒をめくらめっぽう破壊したくてその辺にある向精神薬をめちゃくちゃに飲んだけれど向精神薬じゃないぜアレルギー向けの市販薬はよお、どうでもいいが、大雨だったのであらかた冠水したせいで死人が出たから大雨が降り続いたことが初めて気がつかれたのだが自動販売機まで歩いて三時間もかかるほど体調が悪いのなら当然医者に電話なんかできない電話の子機がないのだ、3年前から不愉快なことに疾走を繰り返しているもう消灯時間だから吐いていないのにかなしいねえ、うん、かなしいよ、見てごらん、カーテンレールで猫が腐ってる、目に蛆がぐるぐるとうれしげに生の喜び!って感じで今日はフルーツスープを食卓から破棄した死ねばいい。残酷な放映内容死ねばいいし人間死ねばいいし蛆虫が元気なら死ねばいいし大雨で死んだら浄土が流されてさあ、だからそれはマウスがどうとか言う問題ではないよって初めて分かったんだありがとう箕郷、���在しないくせに。
歓迎されない精神状態をならべている崩落安定繰り返さない同位体酵素期間煮込まれた煮干しに肝臓の汁を足してはらわたを振りかけたら朝になるからおしまいにすればそれは絵本の体裁をとる以下に内臓をぶちまけようがおわりに「おしまい」と書いておく。「それからみんなしあわせにくらしました」@@「おしまい」とかいておく。絵本である。地蔵の目を赤く塗ると津波が来るから絵本であり得て、誤字の足しにもならないのに視線ばかりがうろついており、共感できない未消化のごみは人間のごみ性を端的に表現するのに多分もってこいだった仲良くしていたら伝染病棟皆殺しだったそれはさる8月のことで結果的に人間の挽き肉で満たされた病棟は怪談にもならないエレベーターシャフトから首つりまで何でもありすぎて怪談にもならないあなたががりがりひっかく骨が見えているのに鉄だっつえ遅れよとジャッカルは言ったのでハイエナが神聖な神官として臓腑を分け与えた不全な心臓の持ち主こそ我が物顔で声明に手を付ける人間のグロテスクな環境保全エゴのかたわれだしそういうことからみんなしあわせにくらしましたとさ。オレンジジュース3ばいのんだのみーーーーいいんなお空が見てるよ。
昨日から眠れていない。墓石がひまわりのような笑顔で咲いていたんだ。御覧、墓石だよ、ここは霊園だよ、霊園に着た際には味塩などを持っていくのがマナーですが人間が嫌いなので霊園に来たことを危うく忘れそうになるカスミソウの群落にはかなげな陽光がこれでもかと暴力的に降り注ぎ私はうんざりして墓石を罵倒した後帰宅した。「どうして存在をやめないんだ死んでまで惜しいか醜いし見苦しい、祖霊はないんだよ、わかってんのか、このドブネズミごみ野郎最底辺に品位のない汚物が?え?聞いてんのか、大体南太平洋の西部戦線で塹壕掘ってたからって調子乗ってるなよ貴様は豚か?教皇操ってさぞ気分がいいだろうな屑が蛆虫以下の下劣なごみが本当に死んでいるのが残念だよ分割したのに生きていたならおい下種が」。
オレンジジュースを昏い隅でほおばっていると箕郷が訪れて口に出して発音するには、「私ではない誰かが私ではにだれかのかんざしを折ったのは午後11時のことで私ではどうしようもない用水路の大幅な減産などが相次ぎやがては倒産したが不吉な出来事など何もないのだよ不浄な出来事だけがある、商店街にご覧人間がほらあんなに不衛生な食品は生まれた時から我々の造物主の造物主である我々と同じように、腐り始めるなどとはあき���かなこと、ときとしてあやふやにされがちな我々の腐敗を<自傷創をかきむしる>我々は必ず心にとめておかなくてはならない人間にある火の粉徳間が泥濘から呼び声をしたのだがそれが悪事の始まりとされるのは今に始まったことではない泥濘といえば屍蝋化死体の困惑気味なつつましさはさなでることができるようだよそうだ朝だおぞましさは粗放な桜の木と開口する創傷の生々しさに宿る健常な死人の健常な精神を分かつなら、述べることができない街の構造化は現代の失態を明らかにしうる多くの例の一つであることもまた言っておくといいのかもしれない。あなたは見なかった冷蔵庫の中身を不吉なものはないなぜなら冷蔵庫に因縁の付きようがないから鉄くずスクラップ工芸品あなたの遺灰の工芸品人口のコランダムの暖かな輝きダイヤモンドではなく肥料にして役に立たないようにコンクリートに埋める硫安が花咲く季節はもう遠いのだ、それより聞きたいことがあるんだが、わたしはもう実在しているんだね……。」でもそうだねリゼルギン酸ジエチルアミドはい明らかに書き留めた心の裡がここにないなら死は豊かな表情に全くけつじょして硬質に美しく手招く足音の先には、空白があり。
私は消してしまえれば私を見ないように挽き潰された肉片に帰ることが絶えず願われるのだと、言語の運用に不安を感じ続けながらただ漠然と祈ってやまない。
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●ろうそく(蝋燭、蠟燭)
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●ろうそく(蝋燭、蠟燭) ロウソク何て簡単に考えそうだけけどこれだけの作物が関わってくる。 以前 NHKでロウソク職人の特集番組で和ろうそくの出来るまでをやっていた。 西洋ロウソクは簡単に大量生産できるが和ロウソクは簡単ではない。 芯に素手で回しながら40から45°に溶かしたロウを擦りつけるように付けていく。 素手だから熱い。 何回もこすりつけて肉厚を出していく。 すごく大変な仕事である。 簡単に鋳型に入れて作る体験教室も有るようだ。 日本は大麻でも調べて判ったことだけど自然を上手く使っている。 何でも簡単に作り出せる世の中で頑張っている。 見習わないといけないね。 日本の良さを味わって。 ●ろうそくの歴史 https://ja.wikipedia.org/wiki/ろうそくの歴史 ろうそくは、世界各地でそれぞれ独自に発達した。ろうそくを「縒り糸や紙を縒り合わせたものを芯にし、蝋やパラフィンを円柱状に成型して灯火に用いるもの」(デジタル大辞泉の定義)と定義すれば、ロウを使った灯火でも芯が無ければろうそくとは呼べないことになるが、ここでは広く「ロウまたはロウと似た性質のものを燃料に使った照明具」として解説する。 人類で最も古いろうそくは、古代エジプトで使われていたと一般に考えられている。これは古代エジプトの遺跡からろうそくの燭台が見つかったことに由っている ●和ロウソク職人 伝統的手法により一本一本ロウソクを手作りする。 仏事のための白いロウソクや朱ロウソク、 茶事で使用する数寄屋ロウソク、 ほかにも��ロウソクや巨大ロウソクなどを作る人もいる。 ロウソク職人になるには職人に弟子入りして学ぶ。 売り物になるものを作れるようになるまで3年、 一人前になるのには早くても10年はかかるという。 代々の家業を継いでロウソク職人になる人が多い。
●和蝋燭職人の話 http://warousokudaiyo.com/about/shokunin/ 大與の和ろうそくは滋賀県の伝統的工芸品として、1984年に指定されました。 大與の和ろうそくのこだわりは、100%単一植物蝋を原料としていることで、なかでも櫨ろうそくは、 厳選された国産櫨蝋を100%用い、手掛けとよばれれる製造技法を駆使して、造られています。 「手掛け」とは、芯の周りに素手ですくった蝋を塗り重ねては乾かし、 また蝋を重ねては乾かすことを繰り返し製法です。手掛けで作られた和ろうそくの断面を見ると、 芯の周りを囲むように、幾重の蝋の層でできているのがわかります。職人が一本一本蝋を塗り重ねた証です。 大與において、和ろうそく職人とは手掛けができることが最低条件です。 手掛げは、一見、単純な作業に見えますが、その中で職人は様々な状況に心を配りながら、 流れや空気を感じながら、少しずつ何かを変えて造っています。 例えば、塗り重ねようとしている蝋の温度や外気温、造られてゆく過程じおいてのろうそく本体の 温度や形を腕で感じながら、調節します。その配慮は自分の体調や精神状態にまで及びます。 状況は一瞬一瞬、一日一日変わりますから、常に「いま」を感じ、流れる空気を掴みながら、 たんたんと仕事をすすめることが大切です。そして、同とものをできるだけ早い時聞で仕上げるのが職人の仕事。 一人前の和ろうそくの職人になるには、10年かかります。ぞれは、10回の季節を重ねるということを意味しています。 10回季節の移ろいを経験すれば、様々に変化する状況に対応し、同じものを作り続けられるということです。 こうして技術のともしびを四代にわたって、引き継いでいます。 ●松井本和蝋燭へようこそ http://bit.ly/zketPI ●昔の蝋燭屋(江戸時代)のイラスト資料 http://bit.ly/wQDCiZ 松井本和蝋燭工房も同じ製法で 行ってます。 ●Who's Who -- 西宮で出会える素敵な人たち http://bit.ly/wsRZuz 時代劇や大河ドラマを観ていて、ほの暗い部屋の中で、ゆらぐ灯りの和ろうそくに目を奪われたことはないだろうか。 ●和蝋燭について またろうそくは、重さで区別します。 一匁(匁・もんめ・は約3.75グラム)でおよそ三十分、 五匁で一時間半ほど燃えつづけます。 いわゆる西洋ろうそくは、綿糸を芯にパラフィンやステアリン等を鋳型に流し込んで作られます。 ●『”和ろうそく”職人』 大西 明弘さん http://bit.ly/weFmGo 和ろうそくの特徴・魅力 和ろうそくと洋ろうそくの違い、一言で言えばそれは原料にあります。和ろうそくの原料は漆や櫨の実から採取される植物性の蝋です。これに対して洋ろうそくは石油を精製して作るパラフィンを使用します。現在���市場に流通しているろうそくのほとんどは原料が安価な洋ろうそくです。私たちが和ろうそく造りに使用する櫨は生産効率が悪いことから希少で高価な原料とされ、その原料価格は洋ろうそくの15~20倍にもなります。 それでも櫨を使い続ける理由は、他の安価な素材では納得いくものができず、理想的なろうそくを造るには櫨が一番適していると確信したからです。櫨のろうそくが灯 す光には、風に強く、長時間美しくゆらめき続けるという他にはない魅力があるのです。以前にあるお寺の関係者の方から、和ろうそくの力強く、美しく燃える様子に「今までに無い美しさだ」とお褒めの言葉をいただいたこともあります。 また、今日ではエコへの関心が高まっていることもあり、全国各地から和ろうそく造りの実演や和ろうそくの魅力についての講演依頼のお話をいただきます。なぜなら、和ろうそくは天然の原料を使用しているため油煙が少なく、洋ろうそくと比べて環境負荷が軽減されると考えられているからです。 全国の観光地などで和ろうそく造りの実演をする際には、一緒に造っていく過程を楽しみながら、お客様に和ろうそくの魅力を伝えています。こうした活動を通じて少しでも多くの方に滋賀県の伝統工芸品である和ろうそくの素晴らしさを知っていただきたいと思います。 ●ろうそくの達人 そもそも和蝋燭の起源は室町時代にミツバチの巣からとった「蜜蝋燭」が唐から伝わって朝廷や寺院で使われていた貴重な照明具でした。 江戸時代に急速に普及し一般に使われ出しましたが、手軽な洋ロウソクの普及や様々な時代の変遷の中で材料の供給が不安定となりながらも何とか昔ながらの材料や手作りの工法を守っています。 ●蜜ロウソク屋のプライド http://bit.ly/wAB3hU たとえば、私は「蜜ロウソク職人」と、紹介されることがあります。 嬉しいものの、なんだかとてもおこがましい気持ちになってしまいます。私にとっての職人はもっと崇高な憧れの存在だからです。職人とは、“いい物を同じ形に、たんたんと幾つも作り出すことのできる人”と聞いた事があります。まだ至ってないような気がします。それに、なにか物足りない気がするのです。 ●和蝋燭 【愛媛いいもの図鑑】 https://youtu.be/KN9SxomoiT8 和蝋燭の作業風景をご紹介します。 ●島原藩伝統和ろうそく(本多木蝋工業所)https://youtu.be/Na3R1KuUSEs 島原藩伝統の和ろうそく、原料のハゼの実から和ろうそくをつくる様子をご紹介します。 ●��仕事にっぽん 和ろうそく https://youtu.be/J_UgdGQXxYo 「手仕事にっぽん」は、私が好んで視聴したNHKのミニ番組の中でも 独特の完成度を持った番組であったと思います。今視聴しても、 BGVに甘んじない、つい見入ってしまう雰囲気と魅力を持っていることを 強く感じます。 昔録りためたビデオテープは、今のようにパソコンを使ってうまく リマスタリングできる環境が整う以前に、何度か引越しする合間に散逸させて しまいました。遺憾の極みです。NHKからのDVD化を希望する一人です。 特に印象に残っているのは「肥後象嵌」「秋田樺細工」「黄八丈」などです。 ●小学生和ロウソク作り体験学習 https://youtu.be/Q4LzkcsyuAI ●早わかり「和ろうそく」つくる・かく・なごむ|本多木蝋工業所 https://youtu.be/UVubgelbW2w 2017/03/17 本多木蝋工業所(長崎県島原市) http://www.honda-mokurou.net/index.html 早わかり「和ろうそく」つくる・かく・なごむ。櫨(はぜ)の実を伝統の「玉締め式圧搾器」でいっさい化学薬品を使わずに木蝋(もくろう)を作る。一般的な和ろうそくは現在、化学薬品を使っている。 その本多木蝋工業所の木蝋から作った「和蝋燭(わろうそく)」は洋ろうそくと違い、匂いがほとんど無くススもあまり飛ばず、サラサラしていて簡単に取れる。洋ろうそくと最も違うのは「揺らぎ」。独特のゆらめきで心が癒されます。 (撮影・編集:梅澤清) ●伝統の和ろうそく作りに挑戦 [2005/12/26放送] 2008/12/24 https://youtu.be/AUX9aeK9-xw ハゼの実をしぼって作る木蝋を使った和ろうそく作りの体験ツアーが12月18日にありました ●ハゼノキ(黄櫨から転送)黄櫨(はじ) http://bit.ly/ADOdon ハゼノキ(櫨の木、黄櫨の木、学名:Rhus succedanea)はウルシ科ヌルデ属の落葉小高木。 単にハゼとも言う。別名にリュウキュウハゼ、ロウノキ、トウハゼなど。 果実は薩摩の実とも呼ばれる。 東南アジアから東アジアの温暖な地域に自生する。 日本には、果実から木蝋を採取する資源作物として、江戸時代頃に琉球王国から 持ち込まれ、それまで木蝋の主原料であったウルシの果実を駆逐した。 古い時代には現在のヤマウルシやヤマハゼといった日本に自生する ウルシ科の樹木のいくつかを、ハゼと称していた。 俳句の世界では秋に美しく紅葉するハゼノキを櫨紅葉(はぜもみじ)とよび 秋の季語としている。櫨の実も秋の季語である。 ウルシほど強くはないが、かぶれることもあるので注意が必要。 ●木蝋(もくろう)http://bit.ly/yA1b34 生蝋(きろう)とも呼ばれ、ウルシ科のハゼノキ(櫨)やウルシの果実を蒸してから、果肉や種子に含まれる融点の高い脂肪を圧搾するなどして抽出した広義の蝋。 化学的には狭義の蝋であるワックスエステルではなく、中性脂肪(パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、日本酸)を主成分とする。 搾ってからそのまま冷却して固めたものを「生蝋」(きろう)と呼び、さらに蝋燭の仕上げ用などにはこれを天日にさらすなどして漂白したものを用いる。 かつては蝋燭だけでなく、びんつけ、艶(つや)出し剤、膏薬などの医薬品や化粧品の原料として幅広く使われていた。 このため商品作物として明治時代まで西日本各地で盛んに栽培されていた。 ●生蝋とは - Weblio辞書 ハゼなどの実からとった蝋。日本蝋燭(ろうそく)の原料とする。木蝋(もくろう)。 ●蝋(ろう、ワックス)http://bit.ly/zrRn3O 狭義に特定の一群の化学物質を指すときは高級脂肪酸と一価または二価の高級アルコールとのエステルを指す融点の高い油脂状の物質(ワックス・エステル)で、広義には実用上、これとよく似た性状を示す中性脂肪や高級脂肪酸、炭化水素なども含める。多くの場合、室温では軟らかく滑らかな固体で、水の沸点(100℃)より低い融点を持ち、気体はよく燃焼する。 ワックスエステル以外の広義の蝋はこうした性質の脂肪や炭化水素などを含めるが、天然のワックス・エステルの中にはとりもちのように室温で粘質の性状を示したり、マッコウクジラ油などのように室温で液体のものもある。ワックス・エステルは一般に中性脂肪よりも比重が小さく、化学的に安定している。
広義の蝋は、主に動物の油脂、植物の油脂などから採取されるが、近年は石油の原油を分留して得られる蝋質の炭化水素であるパラフィン系のワックスが主に用いられる。狭義の蝋であるワックス・エステルは、化学的にも合成されている。
広義の蝋は室温で固体であるために扱いやすく、加熱すると比較的低い温度で融解し、気化すると容易に燃焼することから、古来蝋燭(ろうそく)として照明に用いられてきた。さらに水分を弾く事や潤滑性がある事などから、蝋燭以外にも様々な用途に用いられている。
また、動物の油脂の中でもシーラカンスなどの深海魚や同様に深海凄のマッコウクジラの肉にも油脂としてワックスは含まれるが、ワックスは体内で消化できない為、これらの肉を食べると下痢になる恐れがあり、そういった魚のうちのバラムツとアブラソコムツは日本国内では食品衛生法によって販売が禁止されている。
なお、金属同士の接合に使う合金の「ろう」は「鑞」と表記される。 ●ろうそく(蝋燭、蠟燭)http://bit.ly/wmv2RK 蝋(ろう)に綿糸などでできた芯を埋め込んだもので、芯に火を点して灯りとして用いる。 キャンドル(英語:candle)ともいう。 芯の先に点った炎によって周囲の蝋が融けて芯に染み込み、さらにそれが気化して燃焼することで燃え続けるしくみである。粗悪なものを除いて、炎はほぼ一定の明るさを保つ。
芯として用いられるのは綿糸(めんし)やイグサ(灯心草)で、芯を据えた型に蝋(ろう、パラフィン)を流し込んだり、融けた蝋を芯に繰り返し絡ませたりして作られる。
ろうそくに関する著作では、マイケル・ファラデーの『ロウソクの科学』が有名。 光源の明るさの単位"カンデラ"(燭光)は、もともと特定の規格のろうそくの明るさを基準として決められた単位である。 ●『ロウソクの科学』http://bit.ly/zRjxFW 『ロウソクの科学』(ロウソクのかがく、原題: The Chemical History of a Candle )は、1861年に出版された書籍。 イギリスの科学者マイケル・ファラデーが、1860年のクリスマス・レクチャーとして英国王立研究所で連続講演した6回分の内容を、ウィリアム・クルックスが編集したもの。 ロウソクを題材に、燃焼時に起こる様々な物理・化学現象を多面的に解説している。 ●カンデラ http://bit.ly/xLVLes カンデラ(記号:cd)は、国際単位系(SI)における光度の単位である。SI基本単位の一つである。 カンデラの現在の定義は、以下のものである。
周波数540×1012Hzの単色放射を放出し、所定の方向におけるその放射強度が1/683ワット毎ステラジアンである光源の、その方向における光度
540×1012Hzは、人間の視覚の感度が最も良い周波数である。それ以外の周波数の光度については、人間の視覚の感度(分光感度)と光の周波数との関係を関数化した「分光視感度効率曲線」によって求められる。分光視感度効率曲線は国際照明委員会(CIE)の協定によるものが使用され、日本においてはそれを「経済産業省令で定める」としている。
カンデラという言葉は、「獣脂蝋燭」という意味のラテン語に由来し、カンテラやキャンドル(蝋燭)と同一語源である。人名に由来するものではないので、単位記号の1文字目は大文字では書かない。 ●イグサ(藺草) http://bit.ly/wNDmiP イグサ(藺草、Juncus effusus L. var. decipens Buchen.)は、単子葉植物イグサ科の植物である。 イグサ科植物の総称でもある。 標準和名はイ(藺。「イグサ」を使うこともある)。 最も短い標準和名としても知られている。 別名:トウシンソウ(燈芯草)。 畳表を作るのに使われる。
俳句では夏の季語とされる。
湿地や浅い水中に生える植物で、 泥に根を下ろす。植物の姿はちょっと変わったもので、先のとがった細い茎ばかりが束になったような姿をしている。 ヤマアラシを頭から泥に突っ込んだようなものである。 ●商品作物(しょうひんさくもつ)http://bit.ly/wCep4E または換金作物とは、自家消費ではなく市場での販売を目的として生産する農作物のこと。主な商品作物の例として、コーヒーや、ゴム、バナナなどが挙げられる。
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初台駅近にある、村田牛と神戸牛をメインに扱う焼肉屋さん。 #炭火焼肉にくなべ屋神戸びいどろ で肉三昧♥ 村田牛焼肉に肉鍋&もつ鍋に牛タンと、全100品以上が全て食べ放題という超贅沢なのにお値段4380円と高コスパのコースを。 食べ放題のゴールドプランコースにプラス1650円の飲み放題を追加し、とろける美味しさを思う存分ガッツリと楽しんできました♪ このコースは先ずスタートセットというのが出てきて、これを完食後に好きなメニューを注文となるんだけど。 こんな感じで出てくるセットのお肉ってイマイチのイメージ、あまり魅力を感じないお肉盛りがガッツリときて。 これだけでお腹いっぱいになってしまい結果残念ってのが多いイメージだったけど、ここは違った! 鶏モモ肉にトントロにタン先に大判焼きすきびいどロースまで、上質なお肉の贅沢盛り。 どれも鮮度抜群でみずみずしい上質なお肉だし、お腹が張ってしまうような量でもないし。 前菜のモヤシナムル&白菜キムチもお上品な程好い酸味が絶妙で、すごくお上品な贅沢気分に浸れるセットでした。 その後に頼んだお肉たちも絶品! ジューシーに広がるコク深い旨味が堪らない特製タンに厚切りタンに、滑らかな甘みのある脂の濃厚な美味しさ満載のダイヤモンドカット。 スタートセットでもいただいた大判ロースをおろしポン酢でいただく焼きしゃぶに、お上品なサラっとした味噌ダレも絶妙な村田牛黒味噌ダレ。 ハラミもコク旨ジューシーで、ニンニク風味の白も山椒の刺激がクセになる黒もどちらもすごく美味しかったし。 冷麺などなどお肉以外のメニューも、どれも超絶に美味しくボリュームもしっかりあってかなり高めな満足度を得ることができます。 カジュアルだけど高級感も漂うお店の雰囲気もいい感じだったし。 店員さんも皆可愛いし感じが良いしで、テキパキとした接客も心地良かったし。 コスパも最高、文句なしの気分も上がるお店でした😊 お肉の上質な美味しさに感動し焼肉をメインにガッツリいってしまったので、焼肉だけでお腹いっぱいになってしまい。 このお店の推し?迫力のある肉タワーが魅力の肉鍋を食べることができなかったのが、唯一残念に思ったことですかね🤣 次に行く時はリベンジって感じで、、、 鍋と神戸牛もいってみたいので、また行く機会が出来た時には神戸牛4種階段盛り&神戸牛肉鍋セットにしてみようかなと思ってます♡ お店の詳しい情報は、“初台 焼肉”で検索🔎 orお店の食べログリンクを貼ったストーリーズもあげているので、ハイライトの“神戸びいどろ 初台店”からリンクをタップでチェックしてみてね! #yakiniku #焼肉 #焼肉屋 #炭火焼肉 #にくなべ屋 #神戸びいどろ #初台 #初台グルメ #村田牛 #神戸牛 #肉鍋 #村田牛焼肉 #神戸牛焼肉 #神戸びいとろ初台店 #WoomyPR #instagood #instalife #instajapan (炭火焼肉・にくなべ屋神戸びいどろ) https://www.instagram.com/p/CgWd-x8uXV_/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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via やじきたの食べたい放題!
職場の昇格昇任祝いをこちらで! 神戸牛焼肉・にくなべ屋 びいどろ エレベーターで、3階へあがり、 お店に入ります。 席は奥に30人ほどで埋められた中、 席につきます。 久しぶりのお肉。 それも魅力的なお鍋。 肉鍋 これを頂戴します。 飲むとあまり食べないのですけど、 味を見せてもらうので、 少しいただきます。 まずは乾杯の挨拶を! 幹事長からのありがたい挨拶から、 ピッチャーでビールを注いで、 カンパ~イ! はじめのお料理は、 ・ 山芋とクラゲの酢の物 各自、お皿に盛っていきます。 次のお皿は、 ・ 菜の花と桜エビのサラダ これも小皿に取り分けます。 そのあと、 ・ 鶏ハム?かな? 間にトマトが挟んであり、 これもお皿にとります。 次に来たのは、 ・ ローストビーフ きれいな色が黒いお皿にマッチ! そのあと、 ・ 豚の角煮 前菜というのか? 結構な品が出てきましたね! それもさほど時間を要していません。 30人いるか? そのすべてのテーブルに、 ほぼ同じテンポでお料理が運ばれてきます。 宴会なので用意はされていると思いますが、 こう言ったテンポのいい料理の提供はうれしいですね! それにスタッフの対応もよく、 スタッフの愛想も満点。 よく忙しいお店などは、 ブスッとしていることがあるのですけど、 こちらはとてもいい接客をしてくれます。 そこに、 ・ にくなべ 人数分あるので、 なかなかのマウンテン! 横からの写真も撮ったのですけど、 いらん顔が入ったので、 斜めからのショット。(^◇^) お肉は神戸牛を使用とのこと。 お店こだわりの食材は国産のものを使っているそうです。 肉鍋の味は2種類あり、 今回は赤。 初めてなんですけど、 今回は赤! (深く突っ込まないで!) ・ 赤 韓国風の甘辛 ・ 白 白みそ仕立てのあっさり お店の方が作ってくれます。 火をつけてしばらく置いたら、 少し山が小さくなってきたかな? って頃に作りに来てくれます。 お肉をはがし、 タレに漬け、 中の野菜をほぐして、 いい具合にシナッとしてきた頃に、 上からお肉を乗せ直します。 食べごろだということで、 皆が箸を伸ばします。 小山になった肉がドンドン無くなっていきます。 すべて揃ったので一枚! 私もひと切れ頂戴しました。 ひと切れと言っても、 大きな一枚! 口の中がいっぱいになるくらいの大きさです。 そこに、 ・ にぎり ひとり1貫なんですけど、 これはお腹が落ち着いた後でも、 皆、美味しいと! 鍋の中身もほぼ片付いた頃、 〆の麺がきました。 ・ ラーメン 麺を投入し、 頃合いになったころに、 皆の箸が伸びてきます。 やっぱり〆は大人気。 おダシが残っているとのことで、 追加で雑炊にしてもらいます。 ・ 雑炊セット 上から粉チーズをふりかけ出来上がり、 みな器によそいますが、 これもあっという間! お腹が減ってるの? ってくらいの早さで無くなりました。 最後に、 ・ 柚子のシャーベット をいただき、ごちそうさまです。 幹事の皆さん、お店の方、 楽しい時間と美味しいお料理の提供、 感謝いたします。 ありがとうございました。 ☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。 炭火焼肉・にくなべ屋 びいどろ 西宮北口店 西宮市甲風園1丁目8-11 エビータの森 3F 0798-78-2331 17:00~24:00 無休 ☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。
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名古近畿紀伊關西行
対於三重縣, 自然就想到伊勢海老, 其他ー無所知, 剛巧テレビ播出詹x自喜遊和杜x
風介紹這地方, 這地方有更多認識, 如伊勢神宮 (外/内宮)、鳥羽-海女和松板牛等.
於是先訂機票, 然後在網上予約鳥羽-鲸崎の「海女小屋‧おぜごさん」的海女午餐
(近海邉那間小屋, 只容納4至11人), 和致電丸善水產予約海上燒き牡蠣たべ放題 ,
以上兩間只接受上網和電話予約. (要多謝我同事Amy幫忙上網予約海女小屋,
弟婦同事也幫忙致電予約是否成功和我同學Olive致電到丸善水産).
之後到本港旅行社買「伊勢‧熊野和歌山地區周遊卷 5 day」¥20000, 不只去
三重縣, 還會去熊野三山, 所以才買此券. (此劵可乗坐 Jr名古屋→鳥羽、新宮→
熊野本宮バス、Jr伊勢市‧鳥羽至尾鷲、那智至那智山バス、Jr名古屋至紀伊勝浦),
還有(三重交通バス-外宮、伊勢二見鳥羽周遊“CAN バス” 、尾鷲車站口~鷲毛間
、尾鷲車站口~瀬木山、熊野古道中心間、熊野市車站口~千枚田.通峠入口、
(熊野交通バス-勝浦車站、那智山間、新宮車站~本宮大社前間、新宮車站~小口
間)再加關西广域周遊券 5 day ¥9000, 此券可經城崎溫泉.
此行會到名古屋、伊勢、松板、鳥羽、熊野、那智勝浦、城崎温泉、神户、
白浜-とれとれ市場、大阪共十二天.
1/24 乘廉航楽桃航空凌晨機到關西空港, 到达第2客運大樓,已是清晨六點, 之後坐
無料バス轉到第1客運大樓, 再乗到Jr新大阪駅轉到名古屋, 到達后, 巳是中午時份,
即放下にもつ在ホテル裡, 便乗地下鐵名城線到伝馬町下車, 在伝馬町有兩間「あ
つた蓬萊軒」, 一間是在熱田神宮的「あつた蓬萊軒 神宮店」剛才這天休日.
另一間在熱田區神户町503的【あつた蓬萊軒 本店】, 可在車駅4番出口, 由天橋
直行向右落天橋即达, 近馬路旁, 旁边車位方便駕車前來, 到达時已是1時40分,
即登記取位, 但要待20 min, 終於到了午時休息前, 才可入席. 這1873年 (明治6)年
創業的老鋪鰻魚料理店, 招焷菜色是鰻魚飯三吃, 為了品嘗這足足使用一尾半的鰻
魚所制作出分量滿點的鰻魚飯, 從逺方來訪的客人络縪不絕.
甫坐下即下單點了這店名物, 用備長炭燒き的「ひつまぶし」¥3600,鰻魚飯三吃:
先將日式飯箱內的鰻魚飯分四等分份, 第一碗不加任何佐料,細細品嘗鰻魚和醤汁,
第二碗加入葱花、芥末或海苔等佐料, 笫三碗是茶泡飯, 第四碗依自己喜愛方式品
嘗.
吃畢后,就出發到大須商店街, 先在大須觀音駅下車, 徒歩至日本三大觀音堂之一-
大須觀音廟,
廟旁為【大須觀音商店街】,主要售買服裝、超市、生活雜貨、擺設品及食肆為主,
逛完一陣后, 就回ホテル辦理入住手續, 然後晩上出發到【荣】, 這裡衆多百貨公
司, 來這裡目的吃《手羽先》, 先到「世界の山ちゃん本店」這店在日本各地
設有分店, 連香港也有二間分店,
這裡《幻の手羽先》¥ 430 / 5 pcs, 是即叫即炸, 鮮嫩無比的雞翼用袐傳醤油調製
的鹹甜醤汁和椒麻胡椒, 加配一杯冰涷啤酒, 真是吃到一隻接一隻, 停不了,
之後到「風來坊 錦店」,
甫入見到不少上班族下班到來, 熱氛熱鬧, 我們被坐到隔著玻璃的廚房, 看著年輕
廚師, 先用低溫油炸到八分熟後, 再移到高溫的油鍋中二次油炸, 用老闆親調的
醬汁所製成炸雞翼, 表面酥脆裡面滿滿的肉汁, 口感不錯. 我們點了手羽先
¥450/ 5 pcs 和もと (雞槌)n¥500 / 4 pcs, 稍感可惜沒有雞翅尖的部份.
試過兩間手羽先, 我還是喜愛前者的口味, 之後會ホテル休息
1/25 吃過早餐, 出發到伊勢市, 到ホテル放下にもつ, 即乘車到Jr到鳥羽駅, 出了
徒歩到對面バス總站, 乗開往(鳥羽小学校‧石鏡港方向)的かもめバス, 在本浦港/
今井下車,
在本浦港下車需下斜坡, 如在下個今井, 因已在本浦港, 歩落斜坡,
沿海邊方向一直行,大約徒歩20 min, 便到【丸善水產】, 筏小屋で食べるユニ一ク
な趣向が好評. 海に浮かぶ筏の上の小屋で食べるという野趣あふれる口ケ一ショ
ンが人氣. 別メ二ュ一で, 生カキ、酢力キ、カキフライなども.
因予約了11時, 到埗后報到, 就坐下店員遞上餐牌, 因我們選了かき放顊80分鐘
¥2600 セット, 便先捧上酢カキ、カキ湯、白飯,
之後每人一盤生力キ和計時器, 以便計カキ所蒸時間, 把鐡蓋蓋上, 待數分鐘, 就可
以進食, 超新鮮.
吃飽后, 付款期間, 適逢社長中村修一さん在, 他得知我是予約的香港人, 便用
普通話與我傾談和一起拍照,
之後折返回車駅回伊勢市駅, 轉乘三重交通バス到【伊勢神宮– 內宮】, 神宮125社
の中でもつとも中心となるお宮は, 皇の祖先であリ日本人の総氏神樣である
天照大御神をお祀りしているこの内宮. 正式名称を皇大神宫という. こ鎮座は遙
が2000年余り昔の垂仁天皇の御代に遡リ, 五十鈐川町の現在は, 天照大御神が
永逺の住まいとして選ばれた地だ.
先經過「五十鈴川御手洗場」~ 五十鈐川の川原に石畳を敷き詰めて, 水際まで
行けるようになっている. かつてはここが參拝者の禊場だつた. 石畳は德川綱吉
の生母‧桂昌院が寄進したものと伝わゐ. 透明な川水で手をすすいで正宮へ向か
おう.
然後歩至 『正宮』~ 神宮の中でもつとも格式の高いメインスボシト, 五重の垣
根と4つの社殿からなリ, 祭神の天照大御神は最奥のご正殿に鎮座されている.
ご神体は三種の神器のひとつ「八咫の鏡 (やたのかがみ)」とされる. 純白の幌
の前で, 感謝の念を捧げよう.
『荒祭宮』~ 內宮の中で正宮に次いで尊ばれている第一別官. 正宮が天照大御
神の穩やかな一面である和御魂をお祀リしているのに対し, ここ荒祭宮には積極
果敢なー面である荒御魂をお祀リする.
『風日祈宮』~ 內宮の別宮で, 五十鈐川の支流‧島路川に架かる風日祈宮橋を渡
つた先にある. 祭神の級長津彦命と級長戸辺命は風雨の順調を司る神様.
參拝完后, 歩至伊勢神宮 內宮の門前にある【おはらい町】とおかげ横丁には,
名物グルメのテイクアウトや料理店, カフェ, 和菓子や工芸品などのみやげ物店
などが集結.
町內必試「豆腐庵山中」, 用五十鈐川の伏流水と国産大豆、天然にがりで作る
豆腐を販売.
我們買了うの花ド一ナシ ¥100
和「赤福 本店」宝永4年 (1707)創業よリ参拝者に愛され続けるロンゲセラ一名
物 ● 赤福缾の製造‧売を行う. みやげ用の購入も可能だが, ここではぜひ赤福餅
のイートインを体験しておきたい.
畳敷きの座敷や縁側席が設けられていて, 番茶とー緒にほっこり気分でくつろ
げる. 赤福 (用蓮蓉包著糯米) 2 pcs + 番茶 ¥420.
吃畢后, 已是5時, 商店陸陸續續休業, 於是便乘車回伊勢市駅, 到附近和民食晚飯.
之後歩行ホテル休息.
1/26 早上到ホテル附近食早餐, 然後就出發去伊賀, 先乘鐵道到「伊賀上野」,
再轉乗伊賀鐡道到「上野市駅」,
在上野市駅下車,
徒歩7分至伊賀上野公園, 公園內的【伊賀流忍者館】¥756, 這在江户時代の農家
を移築, 據說在日本已有100年歷史, 於1964年開業. 館內分為「忍者屋敷」主要
介紹各種隱藏在民居大宅中的忍者機關.
「忍者表演广場」由嚴格訓練的表演者, 演出忍術示範, 當日是休日, 沒法看表演.
「忍者體驗館」及「忍者傳承館」,展示有關忍者的武器如資料, 以供遊客參觀.
參觀完畢, 就乗車到松板駅, 下車歩行到牛銀吃午餐, 這創業於明治35年 (1902)の
創業的【牛銀 本店】 . 松板牛の中でも最高ゲレ一ドを追求, 精肉後約2週間熟成
させ, 旨みを引き出した肉を厳選使用するなど, ごだわリを受け繼いでいる. すき
やきは肉と野菜を別々に煮て, それぞれの味を楽しむのが牛銀流.
難得到來, 當然要吃松板牛啦!
我們甫進 ,店員引領到個室坐下, 奉上午餐餐牌, 有不同選擇,すきやきセット分
五款, 分別是寿〔特選〕 /楽 〔特選〕 /橘/松/梅, 價錢分別是 ¥17280/ ¥16988/
¥13424/ ¥11048/ ¥8672. 此しょうゆと砂糖にて味つけした當時流です.
1人前の松板肉は150g=2件です. 我們選了寿〔特選〕, 兩人所選要一致, 不能所
選不同. 待了10 min, 店員捧上松板牛和證書, 給我們看, 然後開始凖備烹煮,
先用1小件牛脂肪來煮起鍋, 放下松板牛, 稍煮片刻加上砂糖和醬汁再煮一陣.
只需沾上卵汁就可以進食, 味道不會太油膩, 肉質又滑又嫩, 也不會過份甜.
中途煮些蔬菜, 之後把餘下一件松板牛也烹煮, 最後抱著滿足的肚子離開.
然後到【伊勢神宮~外宮】, 創建は内宮鎮座から遅れること約500年. 祭神は衣
食住全般を司る産業の守リ神.豐受大御神であリ, 正式名称を豐受大神宮とい
う. この神様, 天照大御神のご指名によリ神々のお食事係として丹波の国から呼
び寄せられた「食」の神様としての役割も大きく, 外宮では1年365日, 朝タ2回,
古式に則って神饌を献上する「日別朝タ大御鐉祭」が行われている.市街地に広
がる89万mもの宮域の森に, 正宮のほが別宮3社, 摂社.末社.所管社10社が静
かに佇む.
正宮~外宮の中でもっとも格式が高く中心となるお宮が正宮. 四重の垣根と6つ
の社殿からなる複離な構造になっておリ, 祭神.豐受大御神がおられるのは,
一番内側のもっとも清淨な一角に立つご正殿.板垣內での写真撮影は禁止なの
で気をつけよう.
土宮~2015年1月遷御の土宮は, 宮域ー帶の土地の守リ神として崇められる大土
乃御祖神 (おおつちのみおやのかみ)をお祀リする別宮. 外宮がご鎮座する以前
からこの土地におられ, 宮域内ではもっと古老の神様だ.
多賀宮~外宮域內にある3つの別宮のうちもっとも格式が高い第ー別宮. 正宮に
次いで重要なお宮だ. 祭神は正宮と同じ豐受大御神だが, こちらは神様の活動的
な 一面「荒御魂(あらみたま)」をお祀リしておリ, 新しいことに挑戦するときの
強い味方.
風宮~外宮の別宮のーつで, 級長津彦命令(しなつひこのみこと)と級長戸辺命
(しなとべのみこと)をお祀リしている. 農作物の収穫を左右する雨風の順調を司
る神様であリ, 元寇のときに神風を吹かせて日本を救った神様.
參拝完, 回程沿路商店街, 两辺有不少店舗.
因巳接近5時, 大多店鋪巳休業, 見到有間「山村みるくがっこう」 這山村乳業の
乳製品を販売する直営店. ショ一ケースには昔懷かしい瓶の牛乳や自家制
プリンが並ぶ. 冬は風味をとばさないよう湯煎したホットミルク提供.
正凖備休業時 便即購買稱年間1万個は売れる人気のプリン(即布丁) ¥250.
見天未黑,就出發去二見興玉神社, 乘Jr伊勢市駅から參宮線で8分, 在ニ見浦駅下
車, 下車時巳是6時, 天也黑了,
徒歩10 min,沿路有不少旅館, 往海辺走,便到這【二見興玉神社 】.
是縁結びや夫婦円滿, 交通安全などにご利益があるという神社. みちひらきの神
様.猿田彥大神を祀る.n波間に仲良く並ぶ大小2つの岩を太い注連縄で結んだ天
婦岩は二見浦のシンボル. 天照大御神を象徴する太陽と, 夫婦岩の沖合700mの
海中にある猿田彦大神ゆかリの霊石「興玉神石」を拝むための鳥居の役目を果
たす. 夫婦岩石高さ9mの男岩と4mの女岩を結ぶ注連縄は, 年3回張リ替えられ
る.
境內には猿田彦大神の使いとされる力工ルの像が多数ある
猿田彦大神を主にお祀リする本殿. 拝殿の前には丸く編まれた「輪注連縄」が
置かれている. (因黑暗不便拍神社, 所以没有拍照, 只得拝拜), 拝拜途中, 有不少
人駕車前來. 之後返回伊勢市外宮附近其中一間営業至晩上十時的食店, 這店有不
少海鮮選揮. 我選擇��烏冬和
鯵魚定食,
友人選了不少海鮮, 如かキ、帯子、栄螺等. 之後回ホテル休息.
1/27 先到鳥羽ホテル放下にもつ, 歩行至附近的【ミキモト真珠島】¥1500
~御木本吉 が世界で初めて真珠の養殖を成功させた島. 真珠博物館や御木幸吉
紀念館, 真珠を販売するパールプラザがある.
目の前の海で約1時間ごとに海女の実演も行われる. (因予約海女午餐, 沒有參觀).
購買了真珠飾物做手信, 之後急往鳥羽巴士總站, (前幾天到丸善水產也是在這裡
乘搭),
乗かもめバス往國崎線方向, 在相差(石神さん前)下車, 往海辺方向行, 沿左辺海堤
方向一直走就會看到【相差かまど海女小屋体験--鯨崎おぜごさん】~相差漁港の
きさに海女さんの休憇所といった海沿いの建物ある海女小屋, 現役の海女さん
に素潛リ漁のよもやま話を聞かせてもらいながら, 豪快な魚介の炭火焼きを堪能
でき る. 現場有两位海女(這裡稱海女叫Ama),在屋前等待我們和另一班台灣團到
來,
我們在網上已予約ランチタイム ( 1 hrs ¥3500), 新鮮な海の幸を堪能したい方
にオススメ! (当日料理内容: サザ工●大アサリ●アおうぎ貝●アジ干物● カキ ●
うにごはん● ●お餅など相差で獲れた旬のもの)
叧伊勢海老●あわびなと, は別料金是¥3000 / 1 pcs (当日料金), 兩位海女工作
分配是一位負責焼海鮮(就是這位),
另一位負責招呼(這位8X歲, 現在都有也做海女, 还有我們所吃的海鮮, 也是她今早
潛海補獲), 以她這年紀精神不錯, 皮膚補養好好.
在她們辺焼我們進食交談期間, 台灣圑也到來, 氣氛頓覺熱鬧起來,
這裡海鮮非常新鮮, 既然还吃不夠, 加上以当日伊勢海老和あわび料金, 在香港是
不能吃到的, 必定要Encore啦! 好滿足呀!
我在這裡向兩位Ama說聲, おっかれさまでした和あリがとうごさいました.
帶著滿足和感欣的心離開, 折返途中, 見到另一間相差町かまと, 這間不是小屋,
多接待旅行團.
之後往【石神さん(神明神社)】~ 神明神社の境内には多くの神様が祀られてい
る. なかでも有名なのが「石神さん」だ. 女性の願いを一つだけかなえてくれる
神様で, 地元の海女さんをはじめ全国から女性參拝者が絶えない.
我也買了ド一マン‧セ一マンお守¥800. 然後乘車到伊勢神宮-內宮的おかげ横丁
買前天沒有食的可樂餅
也再次食赤福餅(本想在這裡買盒回HK, 食用期只有三天, 只好放棄, 但幸運地在回
HK那天給我買到, 到回港翌天食用期才過), 之後乘車到松板, 吃回転焼松板牛,
從松板駐步行15min便到, 這【焼肉一升びん-宮町店】, 是全日唯一回転方式食焼
松板牛.
像吃回転寿司ー樣, 在回転帶上看到喜歡辺碟, 按制打開門, 就可以取出, 放在爐上
焼, 注意金色碟是靚肉價錢貴D, 所以不需焼太耐, 會令肉質変老.
1/28 吃過早餐, 取過にもっ, 就出發去新宮駅, 也是���ホテル放下にもつ, 從新宮駅
歩約10分, 經赤い欄十か美しい橋を渡って境内へ向かおう, 到【熊野速玉大社】
~(別名イザナギノミコト) と熊野夫須美大神 (別名イザナミノミコト)の夫婦神
に熊野の神々を祀る. 室町時代の将軍, 足利義滿によリ奉納された国宝「彩絵檜
扇」など1200点以上の神宝を所蔵する.
附近還有【神倉神社】, 538段も急峻な石段を上つた山上の地に鎮座する巨岩が
この神社の御神体. 因石級比較斜只好放棄. 乘川丈線バス往【熊野本宮大社】
經由, 車程約50min, 於本宮大社下車, 下車時天还未黑, 這本宮大社是全國3000社
以上を数える熊野神社の総本宮. 熊野参詣の旅人が熊野三山で最初に訪れた熊野
権現造リの御本殿は, 明治24年(1891)に大斎原がら遷された上四社の建物.
国道に面した鳥居をくぐリ, 石段の参道を上ってゆこう.
スサノオノミコトさる家津美御子大神を主祭神に祀る
参拝后天已黑, 即往車駅, 但等了大約10分, 还未見最後班車, 只好向正駕車回家的
老夫婦問路, 因回我們所住ホテル, 車程要一小時, 所以他們載我們到交番所, 由警
員幫助我們, 他們就離開, 最後得到警員幫忙, 我們可以撘乗另一班バス回新宮駅.
(在我們等車期間, 老夫婦折返担心我們, 知道还有バス可回去, 才放心駕車離開,
在這向老夫婦和警員說声あリがとうごさいました).
1/29 這日心情非常忐忑, 因要去熊野那智大社, 要行473段石級, 担心友人體力,
在紀伊勝浦駅搭乗往那智山のバス在終点那智山下車, 歩至山下至山上, 雖要歩
473段石梯, 慶幸不算太辛苦,友人體力尚力, 終可鬆一口氣.
終於到【熊野那智大社】~神武天皇が海上がら那智の山に光が輝くのを見て
滝を探リ当て, 神として祭ったのが始まリ, 仁通天皇5年 (317)に滝のそはから
現在の地に社殿が遌座された, 御本殿には十三柱の神々が祭られている
熊野造の御本殿を間近できる内庭は正式参拝の時だけ入場できる. 御本毀の前に
は八咫鳥が化身したという烏石, 熊野のシンボル八咫鳥は熊野の神々の使い.
当然要用那智の滝の高さにちなんだ133cmの名物ジャンポおみくじ求簽啦!
境内に枝を広げる樹龄800年のクスノキは平安盛のお手植えと伝わる御神木.
願い事を書いた護摩木¥300を手に洞をくぐって開運祈願を.
往【那智山青岸渡寺】~那智の滝で裸形上人が感得した観世音菩蕯を安置した
のが始まリ. 西国三十三カ所霊場第ー番札所として知られる. 豐臣秀吉が天正
18年 (1590)に再建した本堂は国の重要文化財に指定.
行畢后往前走, 便是【三重塔】~朱紅色的三重塔是那智山的標誌, 江户時代曾經
燒毀, 於1972年重新建造, 塔上可欣賞到那智瀑布的美景.
既然瀑布美景咁靚. 便再往【那智の滝】(飛瀧神社)~原生林に包まれた高さ
133mの��崖から流れ落ちる荘巌な滝で, ー段の滝としては日本一の落差を誇る.
「那智の扇祭リ」は毎年7月14日にこの滝の前で執リ行われる.
除了可正面在飛瀧神社前觀賞外, 也可付費¥300登上御瀧拜所舞台, 近距離感受
瀑布的氣勢,
当日天氣晴朗, 可看彩虹反射在瀑布上, 真是幸運呢!
之後乘バス到「大門坂駐車場前」下車, 歩10min至【大門坂茶屋】~起業16年,
熊野古道を旅した平安貴族風の衣裝の着付けをしてくれる. 大門均の夫婦杉周辺
で記念撮影を楽しめるモデルコース¥2000 (所要時間1時間)と那智山に上って
散策できる体験コース¥3000 (所要時間2時間)から選べ, 女性.男性.子供用の
衣裝が揃う.
可租平安服到【大門坂】~那智山へかう參詣, 夫婦杉から大門跡まで約600mに
渡って石段の道が続く. 因時間關係,我只好租借平安服來拍照, 工作人員只用了
10分鐘就幫我完成裝身, 又幫忙拍照. 剛巧碰見80歲老板娘在, 因她本人經常在
テレビ出現, 便請求她ー起拍照,
之後折返回紀伊勝浦, 吃過下午茶,
就回ホテル, 晩上到車駅附近【bodai 母大】~這間開業11年的母大, 這店的名物
「新鮮生まぐろ」是把新鮮まぐろ沾上麵包糠略略泡油製成炸まぐろ塊, (就是下
圖左上方)味道是外脆皮薄,內軟的口感, 有不同層次的享受.之後回ホテル休息.
1/30 早上7時先到附近的【勝浦漁港魚市場】, 參觀呑拿魚拍賣, 因前天ホテル的
員工告知可不用予約見學 (¥1000), 可在場外觀看或到2樓觀看, 當天有過千條
吞拿魚拍賣, 親眼看到不少漁民進行拍賣,交投極為活躍. 據聞交投量高達1百噸之
多.
因まぐろ体験CAN ¥2500 (約3時間で手作リの缶詰が完成), 3日前までに要予約,
不可即時予約, 只好放棄吧! :( 參觀完畢后, 到附近吃午飯,
之後到觀光棧橋乘〈浦島丸〉免費接駁船到【ホテル浦島】,
這兩張照片是翌日補拍的
ホテル浦島~面積近21萬平方呎, 內設6種特色溫泉, 包括有山頂的遙峰の湯、可
以看到海景的天海の湯、人氣最強半露天洞窟溫泉的忘帰洞 (照片是ホテル提供)
不露天洞窟的玄武洞、
磯の湯、
滝の湯
還有沿著150米長電梯上最頂的「山上館」, 剛巧當日在忘帰洞門口旁面有個指示
牌上面寫『平成28年9月1日よリ平成29年9月30日まで, 山上館の耐震工事に
伴う休館, 山上館ご利用ない施設如狼煙山遊園、浦島稻荷神社、遙峰の湯、
エスカレーター「スペースウォーカー」、展望台なと』, 沒法上去山上館, 只好
換過ゆカた便先到忘帰洞泡温泉,然後玄武洞,滝の湯,磯の湯. (記得把工作人員
交給住客的地圖, 在背面的圖顯示上蓋上所屬印章, 集斉后交回工作人員, 就可以
獲取小禮品). 吃過自助晚餐后,
再到忘帰洞泡湯, 边泡湯边看天上星星, 十分寫意. 然後回房休息.
1/31清晨時份, 也到忘帰洞泡湯, 边泡湯边等日出, 頓覺精神充沛, 之後吃過早餐,
取回にもつ乘船返回棧橋, 再乗船到【中の島】放下にもつ,
就出發到串本, 出了串本駅后友人提議到樫野釣公園センタ一, 但バス来回時間不
便, 只好放棄. 到附近的串本無人不曉的【料理萬口】吃午餐, 這間小小的餐廳已
創業50之久,店內的招牌菜定平民料理鰹魚茶漬飯¥1450, 吃這茶漬飯有程序的,
首先把碗內的こぽん分半, 加入6片以醬汁芝麻輕醃的生鏗魚, 灑上兩匙醬汁, 再加
入紫菜和わさび, 就品嘗到鰹魚鮮味,之後把餘下的加在ー起, 倒入熱茶, 這可以吃
到两種不同的味道, 味道不錯.
之後回中の島, 這ホテル是所建在海中心的 (照片是ホテル提供), 座擁無敵海景, 毎
間房間都可以看勝浦灣的景緻,
館內有山上頂的潮聞亭, 但也有指示牌寫著『平成29年1月10日~4月27日まで,
進行耐震工事の為, 潮聞亭のみ休館, 潮聞亭上から行ける山上逰歩道にある足湯
と魚魡リ場も御利用ない. 這表明島内に溫泉6本を保有し, 1日800トン, 毎分560
リットルと豐富な湯量を誇る天然溫泉です. すべて温泉掛け流しの 天然溫泉で
す. 還有眼前美景盡入眼底的源泉かけ流入露天風呂「紀州潮聞の湯」, 像海與
溫泉连在一起. 1階的男性露天風呂比較開掦, 而2階女性露天風呂, 有竹簾做阻隔.
也可到大浴湯,
要付費的貸切露天風呂, 足湯『空海(そらみ)の湯』, 先換過ゆかた后到2階泡
紀聞の湯, 雖然沒有男性露天風呂開揚, 但也可以逺處看到船隻駛過, 船上人們看不
清楚島上的. 之後去餐廳吃已予約的釜飯料理, 好豐富呀! :p
吃畢后, 經過大堂剛巧有個小型音樂會, 友人留下欣賞, 而我回房間稍作休息, 又再
次去泡湯, 之後會房間休息.
2/1 清晨時份, 也边泡湯边等日出, 然後吃早餐, 取過にもつ, 便回JR紀伊勝浦駅,
出發到【城崎溫泉】,最好選擇由京都出發, 只需時間2hr20min, 而我們由紀伊勝浦
出發, 所需時間7hr, 到逹已是下午5時許, 這裡兵庫県城崎溫泉名物是但馬牛と
松葉蟹. (建議最少住一晚)
大部份店鋪巳休業, 只餘少部份还在營業, (翌日補拍), 在車駅走出就看到大大隻
螃蟹鉗標誌, 駅前的湯飲場, 可試喝溫泉水, 味道就..........
先到旅館辦理入住手續, 職員奉上可泡七湯牌子, 吃過晚餐, 就出發去駅前七外湯
之一「さとの湯」 (翌日補拍)
之二「地藏湯」 (翌日補拍)
之三「柳湯」 (翌日補拍)
之四「一の湯」, (翌日補拍) 剛巧今天休日, 留待翌日去泡湯
之五「御所の湯」 (翌日補拍), 這個旅館推介的, 因有水柱可按摩
之六「鴻の湯」 (翌日補拍)
之七「まんだら湯」 (翌日補拍) , 因當晚太黑找不到, 翌日休日, 最終沒法泡湯.
所以共泡了六個湯, 因每個都試, 所泡時間很短. (要留意各泡湯的時間和休日).
2/2 翌日清晨, 就排隊進「一の湯」, 内裡是不露天洞窟溫泉, 我個人頗喜歡, 所泡
時間頗長. 之後回旅館吃早餐, 街上店舖開始營業, 海鮮店的海鮮又新鮮又便宜.
於是我們去掛著大大隻螃蟹的「りなば」鮮魚店旁的食店,
因時間还早, 店內沒太多人, 於是到售票機前購買食劵, 我們揀選了「かにコース
(全六品) ¥3500, 套餐有蟹蓋焉、蟹湯、蟹腳刺身、烤蟹腳、炸蟹腳天婦羅なと.
之後去附近的「茶屋」買了但馬牛まん¥300 和
螃蟹まん¥300
剛巧又到中午1時左右, 到小宿緣附的但馬牛的專門店~三國屋, 吃但馬牛午餐,
甫入店內坐下, 店員奉上meau, 我們選了特選「但馬牛ステーキ 御膳」
(但馬牛ステーキ 100g) ¥4800, 套餐有先付、サラダ、但馬牛ステ一キ、ご飯、
お味噌汁、お漬物. 雖但馬牛有少計油鎌, 但味道名���虛傳, :P
城崎溫泉有得食但馬牛和螃蟹, 又有7個泡湯, 值得重臨的.
之後到旅館取にもつ, 返回大阪.
2/3 吃過早餐, 便出發去白浜とれとれ市掦,
到達時, 剛巧有進行吞拿魚解體, 有不少遊客和本地人站着觀看, 等待準備購買.
我們也有購買
也買了些海鮮(只需1萬左右, 十分便宜), 拿到市場旁焼烤場,
吃畢后,臨走前不忘買紀州南高梅啦! :P
之後乗車回大阪, 到道頓堀吃晚餐, 之後回去休息.
2/4 吃過早餐, 到附近黑門市場诳诳, 就乘車到神户, 吃神户牛啦! 在Jr三の宮駅下
車, 歩至友人想到「ステーキランド 神户館 Steak Land 」在網上有不少網友推
介這店超好吃又便宜的神户牛排午餐,位在阪急三宮駅對面, 但現場肉眼看有不少
排道人龍, 最少排2hr以上才可入內, 附近分店也要排1hr以上, 因為今天旁晚乘夜
機返港, 只好放棄.
於是去由台灣女星林x玲推介 「神户ステーキレストランーモーリや 本店」,
這裡的 Mouriya選用但馬牛是神户牛的素牛, 神户牛是一個品牌, 據講要在神户
肉流通推進協議會注册的指定農户或兵庫県內指定食肉中心養的牛在A、B等級中
BMS值, 達到6級標準以上, 才可稱為神户牛.
因我們沒有予約, 店員把分店咭片Mouriya 澟 給我們, 在Queen’s course 大樓2/F,
甫店坐下, 店員奉上午餐meau, 我們選了神户牛ランチ的ランプステ一キ 150g
〔A5〕¥6900, (上記コ一スにはスープ、サラダ、焼き野菜、パンまたはライス
香の物、咖啡または紅茶が付きます. 雖然價錢並不便宜, 既然來到神户, 就要食
神户最出名的美食超特選的神户牛啦! :)
因Mouriya モーリや料理方式是鐡板燒, 可以看到廚師烹煮手藝.
廚師會先在烹煮前把所選牛排, 放在鐡板前給顧客看看, 之後烹煮.
主菜這六塊小小的ランプステーキ, 眞是不便宜, 雖然已選五成熟, 但仍有很韌.
味道尚可,
另付費配上炒飯.
當日廚師心情麻麻, 全程沒有表情呢! :(
然後帶著滿足的肚子離開, 回ホテル取にもつ到機場, 旁晚乘夜機回港.
經過這十二天的旅程, 可以嘗到日本三大和牛:松板牛、.但馬牛.
��泡了四日溫泉, 好滿足, 雖然在旅途中, 產生不少驚險的事情, 但都是美好回億.
又係時候開始計劃下次東北之旅.
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クソ回文
●香取とかwwww ●マイナスな今 ●東洋問う用途 ●退廃吐いた ●解体隊か… ●貯めた石頭、また足痛めた ●リズム刷り ●テキスト、トス来て ●つくね靴 ●色エロい ●匂い良い鬼 ●映画家 ●小池恵子 ●リスやすり ●金印インキ ●岸に漕ぎ着けた決議、小錦 ●オーケストラと祐男 ●回覧板、万来か ●廃れレタス ●警察さ行け ●いつも持つ胃 ●何かの蟹な ●重ね坂 ●エビ寝冷え ●爆発白馬 ●あり得ないなエリア ●しかたないな、たかし ●登山里 ●絵うまい真上 ●旦那待つ妻なんだ ●既に蟹です ●今年もしとこ ●弱いわよ ●髪の毛のみか ●貴様、マサキ ●下北沢技、焚き燃し ●クソ区 ●マタギ玉 ●糊しろ尻の ●気分武器 ●お前も絵馬を ●件抱く ●微塵染み ●桑田湧く ●叶わぬ罠か ●美白は美 ●埴輪には ●へちまの町へ ●死にたいタニシ ●酔うようよ ●世だよ ●大体怠惰 ●キングの軍記 ●岡本も顔 ●波止場とは ●世は医師らしいわよ ●永遠に庭と ●土器度 ●ナイル悪いな ●肘の慈悲 ●ダンカン噛んだ ●段々だ ●眠い胸 ●嘘もついて、いつもそう ●良い子は来いよ ●否、いずれにせよ寄席にレズいない ●然るべきベル貸し ●ズワイわず ●Sどすえ ●ミスド炭 ●あれ、クエン酸エクレア ●気張る刃牙 ●友な胸元 ●新参残し ●傷みの物凄い足の裏、UNO試合後酢の物みたい ●指示語獅子 ●力勝ち ●なかなかいい仮名かな ●ダメだ、居合ダメだ ●浦和に笑う ●土池度・緯度・経度 ●掴みカツ ●大水田泥酔だ ●寒くて震えるエルフ、手組むさ ●旦那のものは野茂のなんだ ●世界史活かせ ●残念捻挫 ●イカ、普通に鬱深い ●潜る雲 ●いい男とお言い ●伊林ヤバい ●バタフライ・平・双葉 ●刷毛だけは ●嘘にして死にそう ●髪伸ばす場の美香 ●深淵遠視 ●中津が穿つかな ●変遷線へ ●袋に包みつつ二六歩 ●身ぐるみ剥がされ、佐賀は見るグミ ●マナーモードの獰猛な魔 ●眼精線画 ●跡スト��� ●以下、互い専門性が高い ●鋳型が仲たがい ●近代暖気 ●ネオ尾根 ●威勢衛星 ●催淫良いさ ●キツい月 ●奇声の遺跡 ●僕ら久保 ●駆け上がるが明けか ●たぶん皆、難民豚 ●極楽落語 ●答えタコ ●停止したし、敷いて ●灘の懐かしの死活なのだな ●禁煙延期 ●マジで胃なら酢ですらない出島 ●レアで毛玉だけであれ ●羊毛生もうよ ●扉人 ●海外か ●奇怪柿 ●うそぶく武装 ●元から過渡も ●菓子可視化 ●悶える枝も ●歌わない縄たい ●鯨軸 ●知らない奈良市 ●君と幹 ●下らないなら抱く ●密輸、罪 ●藤子.gif ●別れ川 ●大河板 ●まな板みたいな間 ●ロマン麻呂 ●首斬り気魚籠 ●兄マニア ●戦前前世 ●こうも弟問うとおもう子 ●リカバーばかり ●痛い痛い痛い ●トオル泣かすか、尊い塔とかすかなる音 ●誹謗墓碑 ●無駄なダム ●仮面メカ ●コブラLOVE湖 ●古ゴルフ ●科学画家 ●理恵がさ、朝帰り ●済まします ●今やはり、は病 ●森林臨死 ●開発配下 ●抑えるエサを ●大人とNATO ●港波 ●サツキのきつさ ●年金ね ●現在懺悔 ●古代ダコ ●報告候補 ●君の名は花野美樹 ●無理するスリム ●カス飛鳥 ●黙読読モ ●煮汁死に ●攘夷言う4時 ●もし足も ●蜂一位は ●無難な部 ●くどい毒 ●余暇かよ ●馬と舞う ●吐きたい滝は ●医師らしい ●いかにも二階 ●張り手リハ ●住まない膾 ●伊藤は疎い ●足メシア ●肛門蒙古 ●予備校媚びよ ●いらない習い ●三角監査 ●膀胱酵母 ●イケボ系 ●逃げ恥ハゲに ●短めか地味 ●火葬は嘘か ●新規禁止 ●浮かないなか卯 ●中居、開拓大会かな ●蔓延閻魔 ●肉体には至らぬ裸体は委託に ●未踏の疎み ●損害元祖 ●Side Dis ●馬から構う ●リプあるアプリ ●ハゲ吸う薄毛 ●東大ダウト ●値段なんだね ●つまり松 ●片しましたか ●夜あるよ ●バレてみてれば ●達也氏のシャッター ●認グッバイ抜群に ●忍の死 ●端末持つマンタ ●言論ロン毛 ●ハングリー李軍は ●はにかむ蟹は ●まことの床間 ●歓談檀家 ●居なくなり無くない? ●抜かった、貴殿も揉んできた着かぬ ●土井ガイド ●臭い策 ●締めの飯 ●忘年会はいかんね、ウボ ●痛めつけて毛冷たい ●出来ない泣きで ●射手シティ ●熊膜 ●リュック、靴、百合 ●タイツ板 ●ドイツ井戸 ●飼う孔雀や時空か ●ワイン岩 ●野次じゃ ●俗に肉ぞ ●鵜と埠頭 ●河岸段丘 湯 禁断画家 ●用途は問うよ ●ことさら聡子 ●Yo 共に持とうよ ●カバン馬鹿 ●ママのそのまま ●無い等身大男子疎いな ●痒い床 ●ダリと広げるゲロ、一人だ ●解雇イカ ●きゃりぱのパリ焼き ●夏のツナ ●右方農法 ●水引歪み ●狼煙の城の ●煮浸し旅に ●菜種は寝たな ●そうやって、徹夜嘘 ●恋だけが崖太鼓 ●吸い上げアイス ●夜は鬼撃つ不快感、開花普通に終わるよ ●二次区価値イスラム、ラス1各自に ●レトルト取る取れ ●寄る時は来とるよ ●軽すぎる都会でイカ捕る儀するか ●いつまでも子供のまんまの藻、docomoで松井 ●スタイル致す ●無私な蟹と粉うどん、珍しき韻踏む雰囲気知らず面倒なことに悲しむ ●高い大粒うようよいないかアリゲイター 対 下痢・赤い内容用仏覆い肩 ●力業(笑)勝ち ●熱い湯沸かし寒くない、泣く武蔵かわゆいツアー ●しらたき来たら死 ●エイの死因、石の家 ●よろしくしろよ ●済ましたいいたします ●外観絵画 ●好きになる名にキス ●家貸すならナス買えい ●居酒屋家財 ●しまう今年浮かしたい確か牛と子馬氏 ●生まれがコアのエスキモーもキスへの憧れ舞う ●梨類航空路だ床のレオン(豚)今売り仲間かなり上手い多分俺の事だろう●食う子いるしな ●鳥栖市アクシデント飛んで敷くアシスト ●灘のさ、可愛い子、いい若さのだな ●ウホウホの方法 ●汁なくなるし ●痛快にイカ撃つ ●知多みたいなライムいらない民たち ●大体顔は似たし、ある間、どこもかしこも痛いも腰かも とどまる明日には丘遺体だ ●悔しい試薬 ●Dope Pod ●千代田嘘臭力士、切り裂くそうだ予知 ●平面的店名へ ●カスな国語辞典て地獄こなすか ●唾、化け物も毛羽立つ ●痴漢言説宣言価値 ●歪み粥 ●実存何ぞ辻 ●知る曙のボケあるし ●古事記事故 ●仕込み神輿 ●博覧会陥落は ●深紅の君子 ●メガ夢判断は目歪め ●簿記の規模 ●文化人時間部 ●わきまえる絵巻は ●脱退立つだ ●権田国、借りろすごい流れがないゴスロリか肉団子 ●再現ゲイさ ●胃が冷たい為つがい ●確か友、今や山芋と化した ●クリリン離陸 ●靴呟く、藪つつく ●ものともしない、梨も殿も ●高校考古 ●うろんな人間、現に何浪? ●伊勢谷の野生 ●睡眠甘味椅子 ●キムチ向き ●遺体が眠るよ、乗り切る霧の夜、胸が痛い
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