#清水寺_染井吉野
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mxargent · 1 year ago
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"Kill them with kindness" Wrong. CURSE OF MINATOMO NO YORITOMO
アイウエオカキクケコガギグゲゴサシスセソザジズゼゾタチツテトダ ヂ ヅ デ ドナニヌネノハヒフヘホバ ビ ブ ベ ボパ ピ プ ペ ポマミムメモヤユヨrラリルレロワヰヱヲあいうえおかきくけこさしすせそたちつてとなにぬねのはひふへほまみむめもやゆよらりるれろわゐゑを日一国会人年大十二本中長出三同時政事自行社見月分議後前民生連五発間対上部東者党地合市業内相方四定今回新場金員九入選立開手米力学問高代明実円関決子動京全目表戦経通外最言氏現理調体化田当八六約主題下首意法不来作性的要用制治度務強気小七成期公持野協取都和統以機平総加山思家話世受区領多県続進正安設保改数記院女初北午指権心界支第産結百派点教報済書府活原先共得解名交資予川向際査勝面委告軍文反元重近千考判認画海参売利組知案道信策集在件団別物側任引使求所次水半品昨論計死官増係感特情投示変打男基私各始島直両朝革価式確村提運終挙果西勢減台広容必応演電歳住争談能無���位置企真流格有疑口過局少放税検藤町常校料沢裁状工建語球営空職証土与急止送援供可役構木割聞身費付施切由説転食比難防補車優夫研収断井何南石足違消境神番規術護展態導鮮備宅害配副算視条幹独警宮究育席輸訪楽起万着乗店述残想線率病農州武声質念待試族象銀域助労例衛然早張映限親額監環験追審商葉義伝働形景落欧担好退準賞訴辺造英被株頭技低毎医復仕去姿味負閣韓渡失移差衆個門写評課末守若脳極種美岡影命含福蔵量望松非撃佐核観察整段横融型白深字答夜製票況音申様財港識注呼渉達良響阪帰針専推谷古候史天階程満敗管値歌買突兵接請器士光討路悪科攻崎督授催細効図週積丸他及湾録処省旧室憲太橋歩離岸客風紙激否周師摘材登系批郎母易健黒火戸速存花春飛殺央券赤号単盟座青破編捜竹除完降超責並療従右修捕隊危採織森競拡故館振給屋介読弁根色友苦就迎走販園具左異歴辞将秋因献厳馬愛幅休維富浜父遺彼般未塁貿講邦舞林装諸夏素亡劇河遣航抗冷模雄適婦鉄寄益込顔緊類児余禁印逆王返標換久短油妻暴輪占宣背昭廃植熱宿薬伊江清習険頼僚覚吉盛船倍均億途圧芸許皇臨踏駅署抜壊債便伸留罪停興爆陸玉源儀波創障継筋狙帯延羽努固闘精則葬乱避普散司康測豊洋静善逮婚厚喜齢囲卒迫略承浮惑崩順紀聴脱旅絶級幸岩練押軽倒了庁博城患締等救執層版老令角絡損房募曲撤裏払削密庭徒措仏績築貨志混載昇池陣我勤為血遅抑幕居染温雑招奈季困星傷永択秀著徴誌庫弾償刊像功拠香欠更秘拒刑坂刻底賛塚致抱繰服犯尾描布恐寺鈴盤息宇項喪伴遠養懸戻街巨震願絵希越契掲躍棄欲痛触邸依��汚縮還枚属笑互複慮郵束仲栄札枠似夕恵板列露沖探逃借緩節需骨射傾届曜遊迷夢巻購揮君燃充雨閉緒跡包駐貢鹿弱却端賃折紹獲郡併草徹飲貴埼衝焦奪雇災浦暮替析預焼簡譲称肉納樹挑章臓律誘紛貸至宗促慎控贈智握照宙酒俊銭薄堂渋群銃悲秒操携奥診詰託晴撮誕侵括掛謝双孝刺到駆寝透津壁稲仮暗裂敏鳥純是飯排裕堅訳盗芝綱吸典賀扱顧弘看訟戒祉誉歓勉奏勧騒翌陽閥甲快縄片郷敬揺免既薦隣悩華泉御範隠冬徳皮哲漁杉里釈己荒貯硬妥威豪熊歯滞微隆埋症暫忠倉昼茶彦肝柱喚沿妙唱祭袋阿索誠忘襲雪筆吹訓懇浴俳童宝柄驚麻封胸娘砂李塩浩誤剤瀬趣陥斎貫仙慰賢序弟旬腕兼聖旨即洗柳舎偽較覇兆床畑慣詳毛緑尊抵脅祝礼窓柔茂犠旗距雅飾網竜詩昔繁殿濃翼牛茨潟敵魅嫌魚斉液貧敷擁衣肩圏零酸兄罰怒滅泳礎腐祖幼脚菱荷潮梅泊尽杯僕桜滑孤黄煕炎賠句寿鋼頑甘臣鎖彩摩浅励掃雲掘縦輝蓄軸巡疲稼瞬捨皆砲軟噴沈誇祥牲秩帝宏唆鳴阻泰賄撲凍堀腹菊絞乳煙縁唯膨矢耐恋塾漏紅慶猛芳懲郊剣腰炭踊幌彰棋丁冊恒眠揚冒之勇曽械倫陳憶怖犬菜耳潜珍
“kill them with kindness” Wrong. CURSE OF RA 𓀀 𓀁 𓀂 𓀃 𓀄 𓀅 𓀆 𓀇 𓀈 𓀉 𓀊 𓀋 𓀌 𓀍 𓀎 𓀏 𓀐 𓀑 𓀒 𓀓 𓀔 𓀕 𓀖 𓀗 𓀘 𓀙 𓀚 𓀛 𓀜 𓀝 𓀞 𓀟 𓀠 𓀡 𓀢 𓀣 𓀤 𓀥 𓀦 𓀧 𓀨 𓀩 𓀪 𓀫 𓀬 𓀭 𓀮 𓀯 𓀰 𓀱 𓀲 𓀳 𓀴 𓀵 𓀶 𓀷 𓀸 𓀹 𓀺 𓀻 𓀼 𓀽 𓀾 𓀿 𓁀 𓁁 𓁂 𓁃 𓁄 𓁅 𓁆 𓁇 𓁈 𓁉 𓁊 𓁋 𓁌 𓁍 𓁎 𓁏 𓁐 𓁑 𓀄 𓀅 𓀆
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kachoushi · 2 months ago
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各地句会報
花鳥誌 令和6年10月号
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坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
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令和6年7月1日 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
浜木綿を染めし落暉の日本海 かづを ナースとて香水ほのと香りたり 同 風に波打つまで育ちゐる青田 同 網戸越し松に鴉が羽繕ひ 清女 這ひ出でし苔を褥に夏の蝶 笑子 青梅雨の沖へ沖へと藍深む 同 産土の茅の輪くぐりに星が降り 希子 女達噂話や梅雨しとど 和子 虚子愛子柏翠句碑に大夕立 匠 蛍や自害に果てし一城主 雪
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年7月4日 うづら三日の月花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
夏の雲飛行機雲に結ばれて 喜代子 狭庭にも大株四葩二本咲き 由季子 天筆に今年も祈る星祭 都 パナマ帽モボモガの世に生きた親 同 青すだれ隣家の灯り遠くなり 同 単衣着て白き衿足なまめける 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年7月6日 零の会 坊城俊樹選 特選句
梅雨の蝶なれば鼓��のやうな翅 順子 阿羅���に逢ふには黒き麻を選り 同 蚊遣香きれいどころを紫に 光子 剥落の喜怒哀楽の貌涼し 風頭 金ピカの阿弥陀炎暑を撥ね返す 佑天 遅れ從く行人坂の上に夏 昌文 唇うすき五百羅漢の薄衣 同
岡田順子選 特選句
茄子植うる角を曲りて羅漢寺 和子 阿羅漢の肋へ夜々の早星 光子 女人描くやうに蚊遣の煙かな 和子 朝涼に羅漢千ほど詣でけり 軽象 羅漢へは夏の讃美歌届かざる 俊樹 水鉄砲水に沈めてゆく遊び 和子 汗の我汗無き五百羅漢像 緋路
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年7月6日 色鳥句会 坊城俊樹選 特選句
いそいそと出かける母の洗ひ髪 成子 原罪を忘れしごとく髪洗ふ 朝子 髪洗ひ沛然の夜を深眠り 美穂 身体の壺深くせむ泉湧く 同 蝙蝠となりイザベラの墓を守る かおり 無限とはあの夏雲のあふれやう 朝子 遠ざかる汽笛を胸に髪洗ふ かおり 待つ事に慣らされたかなソーダ水 修二 昼寝覚また見失ふ青い鳥 かおり いいかげんな返事はできぬ滝の前 睦子 地の底に坑道のあり夏薊 朝子 水海月ニュートリノとは身の不才 久美子 青く浮く水の惑星飛ぶ蛍 光子 群るること嫌ふ子の飼ふ目高かな たかし 手の中に捨つるつもりの落し文 美穂
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年7月8日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
炎帝や新幹線の響動もせり 時江 汗の顔拭いても直ぐに汗の顔 みす枝 蛍の夜君と辿つた田舎道 和子 網戸より青き大空真清けし 時江 雲の峰向けて大きなホームラン みす枝 羅に齢見せたり隠したり 世詩明 万緑の中に抱かる風化仏 時江 弁解はすまじと白扇閉ぢらるる 昭子 老いたれば野盗の如く西瓜喰ぶ 世詩明 魂の抜けて極楽大昼寝 みす枝
(順不同��選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年7月8日 なかみち句会 栗林圭魚選 特選句
すこやかと母の昼寝のたのもしき 和魚 入道雲更に一段気負ひ立つ 秋尚 昼寝して疲れひと先づ剥がれゆく 貴薫 妣の忌や水やうかんの三姉妹 美貴 入道雲夢語り合ふ部活の子 同 保母泣かせ昼寝の時に元気な児 エイ子 海風に昼寝誘はれ母の膝 史空 束の間の午睡ゆらゆら旅の途中 のりこ 離れ島入道雲に呑み込まれ 史空 よく冷えて角立ちてをる水羊羹 三無 入道雲掴みきつたるクレーン車 同 今少し続きに未練昼寝覚 秋尚 定期船入道雲に溶けてゆく 史空 昼寝さめ穂高の風は空の色 ます江 幼子の昼寝絵本を抱きしまま 三無
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年7月12日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
断面のやうなビル窓夕焼けて 都 アイスコーヒー別れるために会ふ人の 同 火取虫灯りともせばあらあらし 和子 狛犬の口を漱ぐや男梅雨 美智子 さらばへて汗もかかずに老いてゆく 悦子 目の前の影と思へば蚊喰鳥 宇太郎
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年7月12日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
非常なる毛虫退治も日常に あけみ きようだいが内緒の話ハンモック 裕子 今日を無事に終へて夜風と衣紋竿 同 山寺や山あぢさゐの道になり 令子 蛍飛ぶ幼き頃を誘ひ出し 光子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年7月13日 枡形句会 栗林圭魚選 特選句
滴りに苔むす岩の息づかひ 多美女 凌霄花掴まり処なき揺れて 亜栄子 早苗饗やのんびり浸る露天風呂 幸風 解体の決まる旧家や釣忍 百合子 葛餅を分厚く切りて客迎へ 美枝子 葛餅のギヤマン盛の重さかな 文英 涼しげに楓日傘の年尾句碑 三無
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年7月16日 萩花鳥会
七月場所若手の力士続続と 祐子 雷神へ千の手拝む千年の樹 健雄 水田に波紋広げて梅雨に入る 俊文 今咲いた深夜の電話月下美人 恒雄 仙人掌の生きぬく力強きこと ゆかり 夕立の真つ只中の下枝かな 吉之 雷鳴に負けじ響くや母の声 明子 母逝きて幾年たちぬ仙人掌花 美恵子
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令和6年7月16日 伊藤柏翠記念館句会 坊城俊樹選 特選句
無雑作に立て掛てあり古葭著 雪 青葉木菟夜は淋しと鳴くならん 同 此の􄼫に金色飼はれし師の月日 同 足羽山はみだして来る蟬時雨 かづを 万緑を鎧ふ最古の天守閣 同 風鈴や此の先老をどう生きる 真喜栄 一と日毎老鶯の声啼細る 英美子 半百生鯖より蛸の足を買ふ 賢一 草を引く予定は未定なる気まま やす香 蛍の夜君と語りし田圃径 みす枝
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年7月17日 福井花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
加賀鳶の夕顔の種翔しけり 世詩明 朝顔の晒したてなる朝の雨 同 梅雨の灯に��相見る癖ケセラセラ 清女 牽牛花の螺旋昇るや夢連れて 千加江 朝顔や父母ゐなく実家もなく 令子 夏のシャツざぶざぶ洗ふ達者に洗ふ 同 いとさびし師の忌が一つ増えた夏 淳子 雲の峰背ナに担ぎて手を振れり 和子 朝顔の咲いて嬉しきことも無く 同 荒梅雨や工事現場にヨイトマケ 数幸 光陰を渦に背負ひし蝸牛 雪 サングラス顔を隠してゐるつもり 同 光りたき所に光りゐる蛍 同 又の世も火蛾と生まれて灯を恋ふか 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年7月19日 さきたま花鳥句会
山百合や日に三本の村のバス 月惑 しなやかに見沼の青田穂を孕む 八草 翡翠を待つ三脚の影伸びて 裕章 はたと止む平家の里の夜の蟬 ふゆ子 梅雨明けて肌に塗るもの一つ増え としゑ 葉は枯るも生きてゐるよとミニトマト 恵美子 けだるげな猫の往診暑気中り みのり 酔芙蓉午後の日差しに色の濃く 彩香 愛想なき冷たさが好き竹婦人 良江
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令和6年7月21日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
隠沼の何処に存すか牛蛙 文英 炎帝を弾きとばして母の塔 三無 雨上り烈日をあぶ蟬と吾 久子 夏の沼水切りの輪閃閃と 三無 みんみんの遠く近くに読経めく 慶月 琅玕の風をたわわにアッパッパ 幸風 隠沼を揺さぶる響き牛蛙 亜栄子 漢行く灼けし空缶蹴りとばし 三無
栗林圭魚選 特選句
ご褒美はお花畑の大饗宴 白陶 水無月の乾き切つたる空となる 秋尚 炎天の隠れやうなき径白き 同 父母と黴の匂ひや里の閨 経彦 沼いつも古色を湛へ蜻蛉生る 千種 石仏の錆びし錫杖金絲草 亜栄子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年7月22日 鯖江花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
金漿つけしお羽黒とんぼ登場す 雪 蝙蝠や国府の名残り路地路地に 同 真白なる羽根たたみたる火蛾の果て 同 夕方に雲の集まる男梅雨 たけし 宮涼し巫女の舞ふ袖ふくらめり 同 柿葺閂錆し竹落葉 同 蟬時雨一山丸ごと震へをり みす枝 夫逝きし庭より聞こゆ青葉木菟 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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siteymnk · 11 months ago
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2023年の文化活動(一覧)
昨年もたくさん行脚しました。特筆すべきはコロナ禍からの本格的な脱却、夏休みの北海道旅行、勤続30年目のリフレッシュ休暇で西日本周遊、だろうか。行きつけの美術館は展示替えの都度、再訪するルーチンが確立。思ってたよりコンサートにもたくさん行ってた(クラシック系が多い)。地方の美術館(県立レベルの)を攻略する楽しさを知ってしまったので、今年も隙を見て行ってみたい。
星野道夫 悠久の時を旅する@東京都写真美術館
プリピクテジャパンアワード@東京都写真美術館
野口里佳 不思議な力@東京都写真美術館
パリ・オペラ座─響き合う芸術の殿堂@アーティゾン美術館
ウェンデリン・ファン・オルデンボルフ 柔らかな舞台@東京都現代美術館
MOTコレクション コレクションを巻き戻す 2nd@東京都現代美術館
DOMANI・明日展 2022-23@国立新美術館
クリストとジャンヌ?クロード 包まれた凱旋門@21_21 DESIGN SIGHT
ハンドメイドジャパンフェス冬2023@東京ビッグサイト
室内楽・シリーズNo.22 デュオの世界 <チェロとピアノのための>@東京文化会館
驚異の声、驚異の言葉─未体験の音空間へようこそ!@横浜みなとみらいホール
Sit, Down. Sit Down Please, Sphinx.:泉太郎@東京オペラシティーアートギャラリー
3331によって、アートは『    』に変化した@3331 Arts Chiyoda
恵比寿映像祭2023@東京都写真美術館へ
同潤会アパート渋谷@白根記念渋谷郷土博物館・文学館
引き寄せられた気配@トーキョーアーツアンドスペース 本郷
東京都水道歴史館
開館60周年特別展「横山大観と川端龍子」@龍子記念館
0~8848M・地上の紋――中国空撮写真展@日中友好会館美術館
毎年恒例の岡本太郎現代芸術展@岡本太郎美術館
六本木クロッシング2022展:往来オーライ!@森美術館
わたしたちは生きている!セタビの森の動物たち@世田谷美術館
それぞれのふたり 萩原朔美と榎本了壱@世田谷美術館
平原まこと 50周年 メモリアルコンサート@東京国際フォーラムCホール
吉松隆オーケストラ傑作選 吉松隆の<英雄>@東京芸術
動物会議 緊急大集合!@ギンザ・グラフィック・ギャラリー
VOCA展2023@上��の森美術館へ
藤子不二雄のまんが道展@豊島区立トキワ荘マンガミュージアム
昭和レトロ館
ヴォクスマーナ 第49回定期演奏会@豊洲シビックセンターホール
第52回邦楽演奏会@国立劇場
ダムタイプ|2022: remap@アーティゾン美術館
アートを楽しむ 見る、感じる、学ぶ@アーティゾン美術館
画家の手紙@アーティゾン美術館
重要文化財の秘密@東京国立近代美術館
明治美術狂想曲@静嘉堂@丸の内
今井俊介 スカートと風景@東京オペラシティアートギャラリー
収蔵品展076 寺田コレクションハイライト(前期)@東京オペラシティアートギャラリー
ブルターニュの光と風@SOMPO美術館
情景の地 ブルター��ュ モネ、ゴーガン、黒田清輝が見た異郷@国立西洋美術館
エドワード・ゴーリーを巡る旅@松濤美術館 応挙と蘆雪@東京黎明アートルーム
「ラ・フォルジュルネ2023」 公演番号:313止まらない!若き活力の横溢と抒情 公演番号:324大作曲家に楽器の制約ナシ!SAXカルテットによる名曲の解答
島じまん2023@竹芝桟橋
デザインフェスタ vol.57@東京ビッグサイト
東京みなと祭@東京国際クルーズターミナル
ルーヴル美術館展@国立新美術館
清澄庭園
大阪の日本画@東京ステーションギャラリー
第63回 海王祭@東京海洋大学 越中島キャンパス
マティス展@東京都美術館
都美セレクション グループ展 2023
夢と自然の探求者たち―19世紀幻想版画、シュルレアリスム、現代日本の作家まで@群馬県立館林美術館
原始神母 THE DARK SIDE OF THE MOON 50th ANNIVERSARY@日比谷公園大音楽堂
本橋成一とロベール・ドアノー 交差する物語@東京都写真美術館
TOPコレクション セレンディピティ 日常のなかの予期せぬ素敵な発見@東京都写真美術館
田沼武能 人間讃歌@東京都写真美術館
発掘・植竹邦良 ニッポンの戦後を映す夢想空間@府中市美術館
プレイプレイアート展@ワタリウム美術館
下町七夕まつり@かっぱ橋本通り
モネ・ルノワール 印象派の光@松岡美術館
フィンランド・グラスアート 輝きと彩りのモダンデザイン@東京都庭園美術館
川崎水族館
F.A.T.2023 Summer Concert FireBird & AzBand & TAKEBAN@月島社会教育会館ホール
山下清展 百年目の大回想@SOMPO美術館
ABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開 セザンヌ、フォーヴィスム、キュビスムから現代へ@アーティゾン美術館
野又 穫 Continuum 想像の語彙@東京オペラシティー アートギャラリー
没後10年 映画監督 大島渚@国立映画アーカイブ
熊谷守一美術館
三井高利と越後屋@三井記念美術館
北海道旅行 ファーム富田 旭山動物園
恋し、こがれたインドの染織@大倉集古館
ブラチスラバ世界絵本原画展@うらわ美術館
特別展 古代メキシコ -マヤ、アステカ、テオティワカン@東京国立博物館
誰かのシステムがめぐる時@TOKAS本郷
東京大学総合研究博物館
第21回東京音楽コンクール(ピアノ部門)の本選@東京文化会館
テート美術館展@国立新美術館
ガウディとサクラダファミリア展@国立近代美術館
ワールド・クラスルーム:現代アートの国語・算数・理科・社会@森美術館
コレクション展2023-3@青森県立美術館
大巻伸嗣 地平線のゆくえ@弘前れんが倉庫美術館
弘前昇天教会
旧五十九銀行本店本館(青森銀行記念館)
旧東奥義塾外人教師館
旧弘前市立図書館
山車展示館
弘前城
津軽藩ねぷた村
カトリック弘前教会
荒木珠奈 展@東京都美術館
ARTBAY TOKYO アートフェスティバル2023 CIRCULATION -ひともまちもせかいもめぐる‐@臨海副都心エリア
生誕140年 モーリス・ユトリロ展@横浜高島屋ギャラリー
全日本模型ホビーショー@東京ビッグサイト
デヴィッド・ホックニー展@東京都現代美術館
「あ、共感とかじゃなくて。」@東京都現代美術館
ステファン・サグマイスター ナウ・イズ・ベター@ギンザグラフィックギャラリー
福田美蘭 「美術ってなに?」展@名古屋美術館
生誕120年 安井仲治YASUI NAKAJI: PHOTOGRAPHS@愛知県美術館
フランク・ロイド・ライト  世界を結ぶ建築@豊田市美術館
漆の彩り・黒と金の幻想 - 高橋節郎@豊田市美術館(髙橋節郎館)
コレクション展 歿後20年 若林奮@豊田市美術館
2023年度 第2期 コレクション展@豊田市美術館
山田寅次郎展@ワタリウム美術館
Japan Mobility Show 2023@東京国際展示場
黒田記念館(特別室開室)
横尾忠則 寒山百得展@東京国立博物館
東京国立博物館の寒山拾得図
デザインフェスタ vol.58@東京ビッグサイト
永遠のローマ展@東京都美術館
上野アーティストプロジェクト2023 いのちをうつす ―菌類、植物、動物、人間@東京都美術館
動物園にて ―東京都コレクションを中心に@東京都美術館
第64回 日本版画会展@東京都美術館
「今こそ、ルーシー!」 ~LUCY IS HERE~@スヌーピーミュージアム
大原美術館
そして船は行く@高知県立美術館へ。
大塚国際美術館
コレクションハイライト@福岡市美術館
芥川龍之介と美の世界 二人の先達─夏目漱石、菅虎雄@久留米市美術館
遠距離現在 Universal / Remote@熊本市現代美術館
第3期コレクション展:宮崎県立美術館
MOTアニュアル2023 シナジー、創造と生成のあいだ@東京都現代美術館
MOTコレクション歩く、赴く、移動する 1923→2020 特集展示 横尾忠則―水のように 生誕100年 サム・フランシス
大巻伸嗣 Interface of Being 真空のゆらぎ@国立新美術館
第4回カルチャー芸術展@国立新美術館
第12回 躍動する現代作家展@国立新美術館
21世紀アートボーダレス展(2023)@国立新美術館
JAGDA国際学生ポスターアワード2023@国立新美術館
第63回全国矯正展@東京国際フォーラム
ゴッホと静物画―伝統と革新へ@SOMPO美術館
ピカレスク・ニュー展 Vol.8@ピカレスク
モネ 連作の情景@上野の森美術館
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kachou-news · 2 years ago
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句会のお知らせ
令和4年12月
新型コロナウイルスの感染拡大予防のため、句会が中止・延期となる場合もあります。
詳しくは各句会担当者までお問い合わせください。
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【東京都】
零の会 (坊城俊樹選・岡田順子選)
12月3日(日)
銀座区民館
連絡先:渡辺 光子 ☎090‒9812-4161
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風月句会 (坊城俊樹選・栗林圭魚選)
12月18日(日) 締切午後1時30分
てくのかわさき第5研修室
連絡先:飯川 三無 ☎090‒4742‒4503
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花鳥月例会 (坊城俊樹選・岡田順子選・栗林圭魚選)
12月25日(日)
千代田区立 九段生涯学習館
連絡先:花鳥発行所 haiku-kachou.jp
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【神奈川県】
なかみち句会 (栗林圭魚選)
毎月第2月曜日 締切午後6時
ユニオンビル
連絡先:山川 ます江 ☎044‒877‒4346
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枡形句会 (栗林圭魚選)
毎月第2土曜日 締切午後1時30分
川崎市多摩市民館
連絡先:武山 文英 ☎044‒911‒6002
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【埼玉県】
さきたま花鳥句会
毎月第3金曜日 午後1時より
浦和駅前パルコ9F会議スペース
連絡先:鈴木 月惑 ☎090-6947-4944
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【福井県】
三日の月花鳥句会 (坊城俊樹選)
毎月第1木曜日
鶉公民館
連絡先:吉田 都 ☎0776‒83‒1715
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立待花鳥俳句会 (坊城俊樹選)
毎月第1水曜日
立待会館
連絡先:髙島 信義 ☎0778-51-1579
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武生花鳥俳句会 (坊城俊樹選)
毎月第2月曜日 午後1時より
越前市生涯学習センター
連絡先:山岸 世詩明 ☎0778‒52‒8198
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福井花鳥句会例会 (坊城俊樹選)
毎月第3水曜日
福井市地域交流プラザ アオッサ5F 501号
連絡先:山岸 世詩明 ☎0778‒52‒8198
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柏翠俳句記念館句会 (坊城俊樹選)
毎月16日 午後1時30分より(常設俳句ポストに投句も可)
鯖江市東鯖江3丁目5の3(鯖江インター付近)
連絡先:山岸 世詩明 ☎0778‒52‒8198
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鯖江花鳥俳句会 (坊城俊樹選)
毎月21日(休館の折は翌日) 午後7時より
鯖江公民館 ☎0778‒51‒3010
連絡先:山岸 世詩明 ☎0778‒52‒8198
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花鳥さざれ会 (坊城俊樹選)
毎月(和尚より案内) 締切午後1時30分
安養寺
連絡先:武田 天空 ☎0776‒36‒0378
連絡先:奥 清女 ☎0776‒66‒8631
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さくら花鳥会 (岡田順子選)
毎月第2火曜日
坂井令子宅
連絡先:坂井令子 ☎0776‒36‒5215
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【鳥取県】
鳥取花鳥会 (岡田順子選)
12月9日(金)
鳥取市高齢者福祉センター
連絡先:鍜治屋 都 ☎0857‒54‒1172
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【山口県】
萩花鳥句会
毎月第2火曜日 午後7時より
サンライフ萩
連絡先:藤田 克弘 ☎0838‒28‒0055
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【福岡県】
九州花鳥会 (坊城俊樹選)
毎月第4木曜日 
市民福祉ふくふくプラザ
連絡先:江本 由紀子 ☎090‒7388‒9416
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色鳥句会 (坊城俊樹選)
毎月第1土曜日 午後1時より
福岡市市民福祉ふくふくプラザ
連絡先:天野 かおり ☎080-9572-2810
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句会への参加
句会へ参加ご希望の方は、上記各句会の連絡先(係)までお電話ください。
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〈お電話でのお問い合わせは各句会の担当者までお願いいたします〉
花鳥編集局
〒156-0053 東京都世田谷区桜3-17-13-608 田丸方
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spst-haru · 4 years ago
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[ 春の朝 ] . . . 針は朝を告げ、花は春を告げる。 . . . ==================== 📸 2021.04 Kiyomizu-dera, Higashiyama-ku, Kyoto . Nikon D5300 🌸🍃🌸🍃🌸🍃🌸🍃🌸 . info. 清水寺 桜見頃(例年) - 3月下旬~4月上旬 ※ ウォーカープラス ホームページ参照 ==================== . . . #japan #kyoto #higashiyamaku #kiyomizudera #kiyomizudera_sakura #sakura #kiyomizudera_someiyoshino #someiyoshino #京都 #東山区 #清水寺 #清水寺_桜 #清水寺_サクラ #清水寺_さくら #桜 #さくら #サクラ #清水寺_ソメイヨシノ #清水寺_染井吉野 #ソメイヨシノ #染井吉野 #春に息吹くサクラ #bloom_of_sakura_in_spring #スカイブルーとサクラ #skyblue_and_sakura #adobephotoshoplightroom #nikond5300 #instagram #photo #photography (清水寺) https://www.instagram.com/p/COxxwSxgGET/?igshid=29s0g87vqrxu
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navetin · 3 years ago
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近代日本の芸術家とその邸宅を設計した建築家
※以前の記事に不具合があった為、再掲。 建築家も芸術家の内ではあるが、 ここでは画家や作家の総称として使わせていただく。
先日鑑賞した東郷青児展では石本喜久二が、 また吉田博展では渡辺仁がその邸宅設計に携わっているのを知った。 このように有名建築家が芸術家の邸宅を手掛けた例は いったいどれくらいあるのだろうか。ざっと調べたのが以下の通り。 ▼有名建築家が設計した芸術家の邸宅
太田喜二郎邸 藤井厚二設計 大正13 京都市上京区        アトリエは太田の設計で採光に拘った作り 東郷青児邸  石本喜久二設計 昭和6 世田谷区代沢 現存せず        インターナショナルスタイルの「白い家」 吉田博邸   渡辺仁設計 昭和9 淀橋区下落合 現存せず        ステンドグラスなどの内装は吉田もデザイン 三岸好太郎  山脇巌設計 昭和9 中野区上鷺宮         バウハウスに学んだ山脇のモダニズム建築は        近隣から「お豆腐の家」と呼ばれていた 安井曾太郎邸 山口文象設計 昭和9 淀橋区下落合 現存せず        アトリエのみ 設計にあたり多くの注文があり苦心した様子 前田青邨邸  山口文象設計 昭和11 鎌倉市山ノ内 純和風建築        山奥の寺院の中にあり非公開だが現存する       林芙美子邸  山口文象設計 昭和16 淀橋区下落合 現・林芙美子記念館        数寄屋造の和風建築 林は新居建設の為に建築を学んだ 上村松園邸  西澤文隆設計(坂倉準三建築研究所) 昭和22 奈良市山陵町        現・唳禽荘(れいきんそう) 岡本太郎邸  坂倉準三設計 昭和28 港区南青山 現・岡本太郎記念館        岡本と坂倉はパリ留学中より親交があり、その後も協同 吉村益信邸  磯崎新設計 昭和32 新宿区百人町 住居兼アトリエ        前衛芸術集団「ネオダダ」の��点となった        通称・新宿ホワイトハウス 現・Chim↑Pomアトリエ 東山魁夷邸  吉村順三設計 昭和28 千葉県市川市        東山の依頼に基づいた簡素な住居 猪熊弦一郎邸 吉村順三設計 昭和46 大田区田園調布        RC造3階建ての二世帯住宅 非公開 赤瀬川原平邸 藤森照信設計 平成9 町田市玉川学園 通称・ニラハウス        竣工時は屋根にニラがなびいていた その他、数多くの日本画家の邸宅・画室の設計に携わっているのが 吉田五十八で、近代数寄屋建築が日本画の制作環境に馴染み、 好まれていた事が伺える。 ▼吉田五十八が設計した邸宅・画室
鏑木清方邸  昭和7 牛込矢来町 旧居 現存せず        昭和29 鎌倉市雪ノ下 新居に五十八が設計した画室を再建        現・鏑木清方記念美術館 小林古径邸  昭和9 大田区南馬込 平成5解体 新潟県上越市に移築         現・小林古径記念美術館 川合玉堂邸  昭和11 新宿区牛込若宮町 現存せず 山川秀峰邸  昭和11 品川区下大崎 画室のみ 現存せず        昭和18 中郡二宮町 別邸 現・旧山川秀峰・方夫邸 山口蓬春邸  昭和14 世田谷区祖師谷 旧居 現存せず        昭和23 三浦郡葉山町一色 画室など増改築        現・山口蓬春記念館(改修は大江匡) 梅原龍三郎邸 昭和27 新宿区市谷加賀町 画室のみ 山梨県清春芸術村に移築        昭和33 同地に新居を建設 その後は不明 吉屋信子邸  昭和37 鎌倉市長谷 現・吉屋信子記念館
ご覧の通り芸術家と建築家の結び付きは強く、 古くはジョサイア・コンドルが河鍋暁斎に師事して日本画を学んでいるが、 もしもコンドルが暁斎邸を設計していたら…なんて想像するのも一興哉。 コンドルの例は兎も角、公共建築に於いては両者の協同も多い。 (例)丹下健三・黒川紀章・谷口吉郎 などの建築家と    岡本太郎・猪熊弦一郎・イサム・ノグチ などの芸術家
元々建築デザイナーも絵描きのうちで、図案や家具、 公共デザインを手掛ける建築家も少なくはないし、 たまたま創作のジャンルが異なっただけのことなのかもしれない。 モダニズム建築の巨匠ル・コルビュジエは優れた画家でもあった。 その一方で、芸術家が自ら建築設計してしまう例もある。 ▼芸術家が自ら建築設計
岡倉天心  明治38 北茨城市大津町五浦 観瀾亭と称する六角堂を設計       東日本大震災で起きた津波により消失 その後再建 橋本関雪  大正3 - 5 京都市左京区 自邸・画室・庭園を設計       現・白沙村荘(はくさそんそう)橋本関雪記念館       画室は存古楼(ぞんころう)と名付けられた       昭和6 - 7 持仏堂・茶室群を設計 庭園はその後も拡張される 横山大観  大正8 台東区池之端 自邸を設計 東京大空襲で消失       昭和29 同地に新居再建 内装も設計 現・横山大観記念館       旧宅及び庭園が国の史跡及び名勝に指定されている 坪内逍遥  大正9 熱海市水口町 自邸を設計 現・双柿舎(そうししゃ) 山元春挙  大正10  大津市中庄 琵琶湖畔に別邸を設計       現・記恩寺 蘆花浅水荘(きおんじ ろかせんすいそう) 安田靫彦  大正11 三島郡出雲崎町 良寛堂を設計       昭和3 中郡大磯町 自邸を設計 現存せず       昭和6 中郡大磯町 安田善次郎別邸(寿楽庵)庭園内       経蔵・持仏堂・平唐門等を設計       昭和9 伊豆市修善寺 新井旅館       天平大浴堂・花の棟・吉野の棟・観音堂を設計 朝倉文夫  昭和3 - 10 台東区谷中 自邸・アトリエを設計       8回に及ぶ増改築と7年の歳月を掛けて完成した 現・朝倉彫塑館       中庭と屋上庭園が国の名勝に指定されている 柳宗悦   昭和10 目黒区駒場 栃木の農家から長屋門を移築し自邸を設計       昭和11 民衆的工芸品展示の為、同地に日本民藝館を設計 河井寬次郎 昭和12 京都市東山区 自邸兼仕事場を設計        鐘溪窯と名付けた登り窯を付設 現・河井寬次郎記念館 川端龍子  昭和13 大田区中央 画室を設計       昭和23 - 29 同地に自邸を設計 増改築を経て完成       昭和35 伊豆市修善寺 新井旅館 改装工事監修・玄関を設計       昭和37 大田区中央 自作展示の為、龍子記念館を設計 堂本印象  昭和41 京都市北区 自作展示の為、堂本印象美術館を設計
芸術家の美意識が詰まった建築は、個性的でとても興味深い。 素材や意匠など細部に渡って拘りが見え、空間表現も巧みだ。 日本画家の巨匠である安田靫彦と川端龍子は自邸以外の設計も手掛けており 両者の建築コラボレーションが伊豆修善寺・新井旅館を改装する際に、 時を経て実現している。
20220108<加筆修正> 日本画家 橋本関雪・山元春挙を追加
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hi-majine · 5 years ago
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子別れ(1/2)
 ただいまでは、お葬式と申しますと、たいていは告別式でございますが、江戸時代から明治、大正にかけては、たいてい会葬《かいそう》というやつで……亡くなったかたのお宅へみんなあつまって、その寺まで、みんなぞろぞろとあるいていって、お経がすみ、焼香がすむまでは、みんな寺にいたという、たいへんに手数のかかったものでございました。  そのころは、お葬《とむら》いでお寺へいきますと、かならずお菓子をだしましたが、これが高齢でお亡くなりになったとなると、かえってめでたいというんで、こわめしをだしたりしたもので……つまり、赤飯でございますな。そして、土びんには、般若湯《はんにやとう》といって、お酒がはいっていまして、そばにつまむものなんぞおいてありますから、なかには、酔っぱらったいきおいで、遊廓へおしだすものもでてまいります。   吉原へまわらぬものは施主《せしゆ》ばかり  なんて川柳もありますし、   葬いが山谷《さんや》ときいて親父行き  なんてのもあります。吉原のそばの山谷あたりに寺がならんでいたので、葬いくずれがひっかかったのが多いところから、せがれのかわりに親父がいったわけで、まあ、なにしろ、むかしの葬式というものはたいへんだったわけで……
「おいおい、そこに酔いたおれてるのはだれだい? ……なんだ、熊さんじゃないか……おい、おい、熊さん、熊さん」 「ええっ、なんだ? 熊さん、熊さんて、おれをゆすぶるなあだれだ?」 「だれだじゃないよ。そんなに酔っぱらってうたた寝してると、かぜひくよ」 「なーんだ。伊勢屋のご隠居さんですか……あーあ、すっかり眠っちまって……」 「ずいぶんとおまえさん、酔ってるな」 「えー、なにしろ、あっしは出入りの職人ですからね、寺の台所《でえどころ》ではたらいてたんですがね、のどがかわいたもんだから、茶を飲もうとおもって、土びんがあったから、茶わんについでぐーっと飲むと、これが茶じゃあねえ、般若湯てえやつだ。あっしゃあうれしくなっちまってね、土びんを三つばかりひっくりけえした。そのうちに、お通夜《つや》のつかれもあったんだねえ。ねむくなってきゃあがったから、肘《ひじ》を枕《まくら》にうとうとしてるうちに寝ちまったんだ。どっかで坊さんのお経が聞こえてるようだったが、あいつあ子守唄みてえで、いい心持ちで寝られるねえ」 「なにをのんきなことをいってるんだよ。さあ、そろそろひきあげなくっちゃあ……」 「ひきあげるって、葬《とむれ》えははねたのかい?」 「芝居じゃあるまいし、はねたてえのがあるかい……熊さん、おまえさん、きょうは手つだいでなくて、寝にきたようなもんじゃあないか」 「まあ、はやくいやあね」 「おそくいったっておんなじだよ」 「けどねえ、かんがえてみりゃあ、このほとけさまはしあわせだねえ。天気もよくってさ」 「そうそう、ゆうべのようすじゃあ、こんなにからっと晴れるとはおもわなかったがなあ……ふだん心がけのいい人だったせいかなあ」 「まったくだ。ご隠居、おまえさんの葬えは、きっとどしゃぶりだ」 「なにをいやなことをいうんだよ」 「はっはっはは……酔っぱらいの寝言だから、気にしねえでおくんねえ……しかしなんですかねえ、このほとけさまはよっぽどの年だったんでしょう?」 「ああ、たしか九十三とか四とかいうことだ」 「へーえ、九十三、四……ふーん、……すると、��碌《もうろく》して死ぬのをわすれちまったんかねえ」 「ばかなことをいいなさんな……まあ、それにしても、りっぱな跡とりはあるし、財産はあるし、みんなに好かれてたし、しあわせな人だったなあ」 「こういうほとけは、極楽へいくんでしょうねえ」 「まあ、そうだろうな」 「地獄、極楽てえのは、地の底にあるなんていうけど、どうもおかしいとおもうね。だってそうじゃありませんか、地獄が地の底にあるんなら、たまには、井戸掘り人足が、閻魔《えんま》の冠《かんむり》かなんか掘りだしそうなもんじゃありませんか。するてえと、地獄、極楽てえなあどこにあるんでしょうねえ」 「それはな、この世にあるんだ。つまり、わかりやすくいえば、人間、たのしいときが極楽で、くるしいときが地獄というわけさ」 「へーえ、そうですかねえ。すると、これから吉原へでもくりこんで、おつな女の子といちゃつくなんてなあ極楽ですかね?」 「まあ極楽だろうな」 「じゃあ、ひとつ、極楽へでかけようじゃありませんか」 「およしよ。あたしみたいないい年をしたものをつかまえてさ」 「いい年だからすすめるんでさあ。人間わずか五十年てえのに、ご隠居、おまえさんは、たしか六十八だ。すると、十八年ばかり生きのびちまってるでしょ。いってみりゃあ、元《もと》をとっちまって、利息で生きてるようなもんだ。いつおむかえがきても後悔しねえように、せいぜい極楽でたのしまなくっちゃあ。さあ、いきましょうよっ」 「およしよ。そんなとこへいくのは……熊さん、おまえ、そんなとこへいって、むだな金をつかうんなら、おかみさんにうまいもんでも食わして、子どもに着物の一枚も買っておやりよ。ねえ、熊さん、悪いことはいわないから、そうしておやり……」 「なにいってやんでえ。大きなお世話だ。人が下手《したて》にでて口をきいてりゃあいい気になりゃあがって……おれのかかあに、おれがなにを食わせようと、がきになにを着せようと、おれの勝手だい。よけいなことをいうない。おめえがあそびにいくのがいやだてんなら、おれひとりでいかあ」 「およし、およしっ、おいおい、熊さん……」 「うるせえやい。てめえなんか極楽がいやなら、すぐにくたばって地獄へいっちまえ……まあ、あの隠居と喧嘩してきたものの、こうやって吉原へ近くなってくると、いやな��たあわすれちまって、なんか浮き浮きしてくるからふしぎなもんだ……ほろ酔いで、つめてえ風がほっぺたにあたって、日は暮れてきたし、棟梁から借りた銭はあるし……ああ、いい心持ちになってきやがったなあ……へへへえー」 「おや、ごきげんだねえ、親方、どこへいくの?」 「だれだい? よう、紙くず屋の長公じゃねえか」 「えへへへ……たいへんなごきげんだねえ」 「ああ、お店《たな》の隠居の葬えにいって、すっかり酔っぱらっちまった。これから精進《しようじん》おとしに吉原へくりこもうてんだが、どうだ、おめえ、いかねえか?」 「いきたいねえ」 「うれしいな、ふたつ返事とは……いこうよ」 「そりゃあ、いきたいこたあいきたいんだけどね、あいにくなんだよ、ふところが……」 「なんだと? あいにくだ? なまいきなことをいうない。あいにくってえなあ、ふだん銭のあるやつがたまに持ってねえからあいにくなんじゃねえか。おめえのあいにくなんてものは、いまはじまったことじゃあねえや。先祖代々あいにくじゃねえか」 「だけどさあ、ここんところ、ほんとうにふところがさびしいんだよ」 「おめえのふところがさびしいなあわかってるよ。ほんとうにさびしいんだってなあ、こないだもおめえのふところで首くくりがあったっていうじゃねえか」 「おかしなことをいうなよ」 「でも、まるっきり一文なしてえこたあねえんだろ?」 「うん、まあ……」 「そんならいいじゃねえか。たりねえところは、おれがたしてやるよ。いくらあるんだい? 一円もあるのかい?」 「そんなにあるもんか……ずっとたりねえんだ」 「ずっとたりねえってえと、六十銭ぐれえか?」 「いいや、そこまでいかねえんだ」 「すると半分の五十銭か?」 「もうちょいとたりねえんだ」 「四十銭か?」 「いいや」 「三十銭か?」 「もうちょいと」 「二十銭か?」 「もうすこし……」 「十五銭か?」 「もうちいーっと……」 「五銭か?」 「もう一声っ」 「二銭か」 「あたったっ、よくあたったなあ」 「よくあたったてやがらあ。しかし、おどろいたなあ、二銭で女郎買いにいこうてんだから、あっぱれなもんだ。うん、みごとなもんだ。よしっ、その度胸にめんじて、きょうのところは、だしといてやろう」 「ありがたいねえ。そういってくれりゃあ、あたしだって、あしたの朝になったら、たとえ一枚物《いちまいもの》をぬいだってこの金はかえすよ」 「えらいっ、ますます気にいった。その心意気がうれしいじゃねえか。さっそくいこう……いこうはいいけど、おめえとならんでいくと、どうしても旦那とお供だな」 「どうして?」 「だってそうじゃあねえか。おれは、はんてん、腹がけだけど、おめえは羽織着てるじゃねえか。いい羽織だねえ、おい、旦那」 「よかあないよ」 「いや、てえした羽織だ。肩から袖にかけて別染めとはおそれいった。ぼかし染めかねえ」 「ここんとこは、色がはげちゃったんだよ」 「そうかい。おりゃあ、また特別に染めさせたんかとおもった……やっ、こりゃあ、また、ぜいたくな足袋《たび》をはいてるじゃねえか」 「べつに、そんなことはないよ」 「いいや、ちょっとみられねえ足袋だ。紺足袋は儀式にあらず、白足袋はよごれっぽいってんで、ねずみの足袋とは、いやあ、おそれいった。てえしたもんだ」 「へんなとこで感心するなよ。こりゃあ、白足袋がよごれたんじゃあないか」 「あっ、そうかい。おらあ、また別あつらえの足袋かとおもったよ。それにまた、その下駄てえものがふしぎなもんだね。はいてるのかはいてねえのかわからねえってなあ、いったいどういうもんだい? まるで、地べたに鼻緒をすげてあるいてるようじゃねえか。駒下駄てえなああるけど、おまえのは、こまびただねえ」 「口がわるいねえ、どうも……」 「まあ、とにかくいこうじゃねえか。世のなかにゃあ、酔狂《すいきよう》な女がいるから、おめえだってもてねえかぎりはねえぜ。なあ、紙くず屋、だから、まあ、心丈夫《こころじようぶ》で、なあ、紙くず屋」 「おれ、いくの、よすよ」 「どうして?」 「だって、むこうへいって、そうむやみに紙くず屋、紙くず屋なんていわれたんじゃあ色っぽくねえや」 「うふっ、色っぽくねえったって、ずうずうしいことをいうない。おめえなんか、どうやったって色っぽくなるはずはねえじゃあねえか。そうだろう、紙くず屋」 「だって、そうむやみに紙くず屋といわれちゃあどうも……」 「だって、紙くず屋だから、紙くず屋というんだろ。なにも紙くず屋じゃあねえものを紙くず屋といったわけじゃあるめえ。そうだろ、紙くず屋」 「だから、よすってんだよ」 「心配《しんぺえ》すんねえ。むこうへいきゃあ、いやあしねえよ。さあ、いこう、いこう…… 惚《ほ》れてえ、通えば……なんて��あ……」 「あっ、あぶないよ、親方、あぶない、あぶないっ、どぶへおちるよ、親方っ」 「あっ、この野郎、とんでもねえことをしてくれた。人の背なかをひっぱたいて……」 「だって、お歯黒どぶへおちるとおもったからさ」 「そんなことをいってるんじゃあねえ。おらあ、葬えのこわめしを背なかにしょってきたんだ。それを、おめえがうしろからどやしあがったから、がんもどきのつゆがみんなでちゃって、腰から下はつゆだらけ……このまんま焼き場へいきゃあ、おらあ照り焼きになっちまうよ」 「そりゃあ、わるかったねえ」 「まあ、しかたがねえや。むこうへいって、湯へでもへえって、からだあ清めよう……おうおう、長公、いよいよきたぜ。大門《おおもん》だ。いつきてもいいなあ」 「うん、りっぱなもんだねえ」 「ああ、りっぱだなあ、この門は、みんな鉄だぜ。これをつぶして、おめえ、いくらで買う?」 「よしとくれよ。また、そんなことをいって……」 「あははは……かんべんしなよ。おめえのつらあみたら、つい聞いてみたくなっちまって……さあ、こっちへまがろうじゃあねえか。そっちへいくなよ。おれといっしょにこいってえのに、なあ、おい、紙……かみちゃん」 「なんだい、かみちゃんなんておかしいよ」 「えー、いらっしゃい、いらっしゃい。へへへへ……ねえ、ちょいと、いかがですか、ねえ、ちょいといかがです。ええ、おふたりさんっ」 「なんだっ」 「へへへへへ、だいぶごきげんでいらっしゃいますが……」 「なにをっ、ごきげんで飲んだか、くやしくって飲んだか、てめえにわかるのか?」 「いや、こりゃあどうも……へへへへ……おそれいりまして……いかがでしょう? ごく安直《あんちよく》なところで……お安く……」 「なんだと? お安くだと? なめたことをいうねえ。ふところには、がばりと持ってるんだぞ。むかし、紀伊国屋文左衛門《きのくにやぶんざえもん》が大門をしめたてえが、おれもしめてえじゃねえか。もっとも、大門がしめられなけりゃあ、うちへ帰って露地《ろじ》でもしめるけど……それに、銭持ってるのは、おれだけじゃあねえんだぞ。こちらの旦那も持ってるんだ。大枚《たいまい》二銭……いや……二千両にはちょいとたりねえけど、とにかく持ってるんだ」 「えへへへ、ぜひおあそびを……」 「ああ……おれはうんと持ってるんだからなあ。もっとも、いくら持ってたってあやしい金じゃねえぞ。おれは堅気《かたぎ》の職人で、神田竪大工町《たてでえくちよう》の大工《でえく》の熊五郎ってんだ。なあ、よくおぼえといてくれ。それから、ここにいるのは、おなじ町内《ちようねえ》の、紙……紙……そうそう紙屋の旦那だ。なあ、そうだな……あははは……この野郎、紙屋の旦那っていったらよろこんでやがる。ばかだなあ、こいつあ。なあ、若え衆、紙屋も紙屋、紙問屋だよ。いろんな紙をあつかってるんだ。おもにくずを……これすなわち紙くず屋」 「およしよ、およしってえのに……だからいやだといったんだ」 「いいじゃねえか。紙くず屋だって……なあ、若え衆、この人なんざあ、きのうきょうの紙くず屋たあわけがちがうんだ。先祖代々|由緒《ゆいしよ》正しい紙くず屋……」 「およしよ、そんなことをいっちゃあいやだよ」 「えへへへ……おあがりくださいまし。ごきげんのおよろしいところで……」 「ああ、酔ってるよ。おれ、隠居の葬えで酔っぱらってるんだ。どうだ、葬え帰りで縁起がわりいか?」 「いいえ、どういたしまして……はかゆきがすると申しまして、たいへんに結構で……えへへへ」 「うふふ、うめえ��とをいうなあ、このあんにゃもんにゃめっ、はかゆきがするか……あははは……よし、気にいった。あがってやろう」 「へえ、ありがとうございます」 「よし、あがるぞ……そうだ。おめえにいいものをやるよ。おれの背なかにいいものがあるんだからな、それっ」 「おやっ、こりゃあ、お赤飯ですな。てまえ、大好物で……どうもありがとう存じます」 「そうか。そいつあよかった。しかし、食いつけねえものを食って、むやみにほえついたりするなよ」 「せっかくいただいてなんでございますが、がんもどきのつゆがすくないようで……」 「ああ、それはちょいとわけありでな……これをおれが背なかにしょってたら、この野郎がどやしたんだ。それで、つゆがみんなでちまってな。おれの腹巻きとふんどしにぐっしょりしみこんじまった。おめえ、つゆがほしいなら、これをしぼってやろうか?」 「じょうだんいっちゃあいけません」
 そのあくる朝、熊さんが帰ろうとすると、女にとめられて、ついつい居つづけということになりまして、四日もたって帰ると、どうもまっすぐに家にはいりにくいところから、どっかの酒屋でまたひっかけて、そのいきおいを借りて家へ帰ってまいりました。 「おう奥方、お殿さま、ただいま御帰館でいらっしゃるよ」 「まあ、どうしたんだい? ずいぶん酔ってるねえ。おまえさん、どこをのたくってあるいていたんだよ」 「へびじゃあねえやい。なんでえ、そののたくってあるいてたてえなあ」 「よくまあ、うちをわすれなかったねえ」 「ああ、角々《かどかど》のにおいをかぎながら、ようやく帰ってきた」 「それじゃあ、犬だよ……ばかばかしい。ちょいとおまえさん、きょうで四日になるじゃないか。どこへいってたんだい?」 「どこへといったって、お店《たな》のご隠居の葬《とむれ》えにいったんじゃあねえか」 「そりゃあわかってるさ。けど、葬いってのは、三日も四日もかかるわけがなかろう」 「それがな、だんだんに葬えがのびちまって……」 「ばかにおしでないよ。おまえさん、お葬いにいくのに、なんだって棟梁のうちへいってお金を借りていったんだい?」 「あれっ、なんでもよく知ってやがるなあ」 「なにもお葬いにいくのに、まとまったお金を持っていくことはないじゃないか」 「そりゃあ、おめえは女だから、そうおもうのも無理はねえが、男は敷居をまたぎゃあ、七人の仇《かたき》があるというじゃあねえか。いつ、どんな仇にあうかわかんねえから、そのときの用意のために金を借りていったんだあな」 「それで、その仇にめぐりあったのかい?」 「ああ、あっちまったねえ」 「だれにあったんだい?」 「まあ、おめえ、そうこわい眼つきをしなくってもいいじゃねえか。水を一ペえくんねえ、水をよ。のどがかわいてしょうがねえ……、うーん、うめえ……まあ、これからゆっくりはなしをするがね……なにしろ、お店のご隠居てえものは、九十三とか四とかでめでたくなったんだよ。人間、それまで生きりゃあ結構だなあ」 「そんなことは聞かなくったって知ってるよ」 「まあ、だまって聞きなよ。これからゆっくりはなしをするんだから……なにしろお葬いはりっぱだったぜ。花なんぞ、どのくれえあったか知れやしねえくれえだ。あれだけの大店《おおだな》となると、つきあいが広《ひれ》えからなあ。出入りの職人もたくさん台所をはたらいていたぜ。で、おれもはたらいていたんだが、のどがかわいたもんだから、茶を一ペえ飲もうとおもって、土びんから茶わんについで、ぐーっとやってみると、これが般若湯よ。もともと好きなもんだから、おれもうれしくなっちまって、土びんを三べえばかりあけちまった。おかげですっかり��い心持ちになって寝こんじまった。伊勢屋の隠居におこされて、おもてへでると、酔っぱらってるところを風にふかれていい心持ちよ。ぶらぶらと土手へかかってくると、うしろから、『親方、どこへいくの?』って声をかけるやつがいるんだ。ふりむいてみると、これが紙くず屋の長公さ。『親方、お葬いですかい?』『うん、いま帰りなんだ』『どうです? おたがいにあのほとけさまにはご厄介になったんですから、これからお通夜にいこうじゃありませんか』てえから、『よかろう、通夜にいこう』てんで、それから通夜にいったんだ」 「ばかばかしいことをおいいでないよ。お通夜てえものは、お葬いをだす前にするもんじゃあないか。お葬いのあとでお通夜てえのがあるかい?」 「それがよ、葬えはだしちまったけれども、これから焼き場へほとけさまを持っていくんだ。ほとけさまは、あんななかへいれられて、錠《じよう》をぴーんとおろされてよ、合鍵《あいかぎ》を持っていかれちまったんじゃあ、もうでることもひくこともできねえ。さだめしさびしかろうから、それで、お通夜をしてやろうてんだ。よかろう、じゃあでかけようってんで、焼���場へいくと、『いらっしゃいまし。おあがんなさるよ』と、こうにぎやかな声をかけてくれやあがった。上草履《うわぞうり》をつっかけて、巾の広いはしごをトントントンとあがっていくと、『さあ、どうぞこちらへ』てんで、そこへ坐っていると、さかなだの、酒がでてくるから、長公を相手にちびりちびりやっていると、赤い着物を着た島田のねえさんがそこへでてきたから、おやおや、こいつあ変だとおもってね……」 「な、なにをいってるんだい、ばかばかしい。聞いて知ってるよ。紙くず屋の長さんをつれて、おまえさん、お女郎買いにいったんだろう?」 「うん、じつはそうなんだ」 「まあ、お酒の上でいったものはしかたがないが、なぜあくる朝帰ってこないんだい? 紙くず屋の長さんは、ひとりでさきに帰ってきているじゃあないかね」 「さあ、それがね、おれもその、なにしろ酔っぱらっていたし、朝になって眼をさまして、つれはどうしたと聞くと、『おつれさまは、さきほどお帰りになりました』っていやあがらあ。長公もしみったれた野郎じゃねえか。ぐずぐずしていると、また一日商売をやすまなけりゃならねえとおもって、さきにずらかりゃあがったんだ。なにしろ、おれは、前の日に、酒をうんと飲んでるもんだから、胸がじりじりしてしょうがねえ。あつい塩茶かなにか飲みてえような気がするんだ。敵娼《あいかた》から楊子《ようじ》をもらって、こいつを口にくわえて、顔《つら》をあらおうとおもって階段をトントントンとおりていこうとした。すると、下で、おれを見上げている女があるんだ。『棟梁じゃあないか』『だれでえ、おれのことを棟梁てえのは? 職人は、みんなおだててよべば棟梁てえんだ。名をよんでくれ』というと、『あたしだよ。わすれたのかい?』っていうから、よく顔をみるとな、おうおっかあ、おこっちゃあいけねえよ。おめえにもかなり苦労をかけたな、それ、品川にいたな、おたねのあまよ。はははは、住みけえしてきやあがったんだ。『熊さん、あれっきりこないのはひどいじゃないか。手紙をあげても返事もくれず、あたしは、ながれながれて、ここのうちへきていたんだが、おまえさん、ゆうべは、ここのうちで、だれを買ったい?』『さあ、だれを買った���だか、酔っぱらっていて、ちっともわからねえ。名前も知りゃあしねえや』『さあ、これから、あたしを買うかい?』『ああ、買うとも、盛大に買わあ』『きょうはながして(遊郭であそびつづけて帰らないこと)おいでな』『ああ、ながすとも……』てんで、それから、前の晩に買った女のほうへは、ちゃんとはなしをつけて、居つづけときちまったんだ」 「で、なぜその晩に帰らなかったんだい?」 「帰ろうとおもったんだけれど、眼がさめると、なんだかこう腹がすいてやがるんだ。そこで酒をつけて、ちょいとつまみものかなんかしてるうちに、また酔っぱらって泊まっちまった。あくる朝、帰ろうとすると、『後生だから、助けるとおもって、もう一日いておくれでないか』っていわあ。女の子にそういわれてみりゃあ、助けてやりたくもなるじゃあねえか。しかたがねえから、そのあくる朝になるまで居つづけよ。ふふふ、けさになるとね、紙入れのちくしょうが、『親方、帰ろうじゃあねえか』と、こういやあがる。紙入れが帰ろうってところをみると、もう脈はねえなとおもったから、それで、まあ、帰ってきたんだ。あははは、いや、なんともすまねえ」 「あきれたねえ、まあ、この人は……そりゃあ、おまえさんはね、お酒を飲んであるこうと、女郎屋へ三日、四日泊まろうと、おもしろいおもいをしなさるんだから、そりゃあいいだろうさ。けどね、うちのこともかんがえてみておくれよ。うちにはね、米を食う虫がふたりいるんだよ。台所のようすをごらんな、お米はきれる。薪はきれる。炭はきれる。かつおぶしはきれる。醤油はきれる。砂糖はきれる」 「おそろしく切れるものばかりだなあ。なにか切れねえものはねえのかい?」 「菜っ切り庖丁が切れないよ」 「そんなものは切れるほうがいいや。まあ、しかたがねえやな、できちまったことだ。はははは」 「あきれた人だねえ。それで、おまえさん、なにかい、このおもちゃのはしごなんぞ、どういうわけで買ってきたんだい?」 「ああ、それか。そりゃあなあ、いくらおれだって、自分がわりいことをしちまってめんぼくねえ。てめえのうちでもきまりがわりいや。なんとなく敷居が高かろうじゃねえか。敷居が高くっちゃあがることができねえから、それで、おもちゃのはしごを買ってきたんだ」 「ばかばかしいやね、ほんとうに……あきれた人だねえ。ひとりものならともあれ、女房子どもがあるってえのに、お酒に飲まれて、女郎買いばかりそうやってしていなさるのじゃあ、あたしゃあ末が案じられてならないよ。どんなにおまえさんがかせいだところで、棟梁にふだんから前借りがあるから、それをさしひかれちまって、いつだって、うちは火の車じゃあないか。いつになったらやむか、やむかとおもっていたって、とてもおまえさんはやみそうもありゃあしない。あたしは、おまえさんのうちへ嫁にきてからというものは、着物一枚こしらえてもらったことがあるかい? まあ、それはいいさ、自分はどんな服装をしてもかまわないから、子どもにだけは、なんとかしてぼろはさげさせたくない、世間さまから笑われないようにしたいと、あたしがこれほど苦労をしているのに、おまえさんはなんだい、お酒を飲んでは、あそびにばかりいっていなさる。もう子どもだっていくつになるとおもってるんだい? 子どものことをかんがえれば、すこしはあそびもやんでくれるかとおもっていたけど、おまえさんは、どうしてもやみはしない。あたしは、こんどというこんどは、もうつくづくとかんがえた。ひとつでも年齢《とし》の若いうちに、なんとか身のふりかたをつけたい。あたしにひまをおくれ。離縁をしておくれよ」 「こりゃあおどろいたなあ。たいそうなおかんむりだなあ。だって、おめえ、しかたがねえじゃあねえか。もうやっ��まったことだからよ」 「しかたがないといってしまやあ、それでおしまいだがね。それも、おまえさんが、年に一度か二度とかいうんなら、お酒の上といってもすむけれど、おまえさんのは、のべつじゃあないか。あたしは、末が案じられるからひまをおくれ。離縁状を書いておくれよ」 「よわったなあどうも……そうこわい顔をしたってしようがねえよ。だからいいやな、これから、おれはきっと辛抱するからよ」 「いつでもきまってらあね。これから辛抱をする、辛抱をするといったって、一日か二日はかせぎだしたかとおもうと、いつだって三日坊主なんだから……一つことを始終くりかえしているようなもんだよ。だから、ひまをおくれよ。離縁状を書いておくれてえんだよ」 「やかましいやいっ。なにをぬかしゃあがるんでえ。なんだと、ひまをくれ? やるとも、なにいってやんでえ……こっちはな、三日でも四日でもうちをあけて、わりいことをした、すまねえとおもうから、下手《したで》にでてるんだ。こうなりゃあ、いってやらあ、なにいってやんでえ、男のはたらきだ。亭主関白の位《くらい》というくらいのもんだ……いいか、わからなけりゃあいってきかせてやらあ、いいか。てめえが、さっきから、ひまをくれ、離縁をしてくれといっても、下手にでているのは、おれがわるいと知ってるからじゃあねえか。いいか、てめえが、ちいせえ声で、ひまをくれ、離縁をしてくれといってる分にゃあかまわねえや。声高《こわだか》になって、そんなことをどなられちゃあ、世間にも聞こえるし、おれのつらにもかかわらあ。てめえのいう通り、ひまをやるからでていけ。とんだ心得《こころえ》ちげえのあまだ。これ、おれのほうで、てめえにむかって、でていけ、ひまをやるから、おんでていってくれろといっても、じょうだんいっちゃあいけない、あたしは、ここのうちへ嫁にきたからには、早桶《はやおけ》へはいらなきゃあでていかないつもりできたんだ。あたしに、わるいところがあったら、いってください。これからさきは、気をつけましょう。あやまるからというのが女じゃあねえか。それが、なんでえ、かかあの口から亭主にむかってひまをくれたあ……なんてだいそれたことをぬかしゃあがるんだ。亭主がなにをしようと大きなお世話だ。亭主は、仕事がすんで、寝酒の一ぱいもうまく飲もうとおもって帰ってくりゃあ、かかあが、つまらねえつらつきをしたり、変な処置ふりをすりゃあ、亭主は、おもしろくねえから、そとへいって酒を飲む。酒を飲みゃあ、気がかわって、女郎買えにいっちまうんだ。もとはといやあ、てめえがわりいんだ。さあ、でていけ、でていけ」 「あーあ、でていくとも……でていくからにゃあ、離縁状を書いとくれ」 「離縁状? ……そんなめんどうくせえもなあいらねえや。台所のすみへいくと貧乏徳利があるから、そいつを持っていけ」 「貧乏徳利が離縁状になるかい」 「ならあな。とっくりとかんがえてごらんなさい。これがいっしょうのわかれでございます。さかさにふってもおっともない」 「なにをくだらないことをいってんだよ。あきれた人だねえ。まあ、おまえさんに魔がさしてるんだから、あたしゃでていくけど、おまえさん、あとでゆっくりかんがえたらいいだろう」 「わかった。わかった。なんでもいいから、でていってくれっ、ふざけやがってっ……こっちゃあ、うらのどぶじゃあねえが、あとはうんとつけえてるんだ」 「それじゃあでていきますがね、男の子は男につくもんだっていうが、末のことが案じられるから、亀坊は、あたしがつれていきますよ」 「いいとも、結構だ。そんな厄介ものはつれてってくれ」 「さあ亀や、おっかさんといっしょにここのうちをでていくんだよ�� 「よしねえ、よしねえ、おっかあ、ここのうちにいておくれよ。おとっつあん、そんなことをいわねえで、おっかさんにあやまっちまいなよ」 「なにをいやあがるんでえ。てめえなんぞは、おっかあにくっついていっちまえ」 「なにいってんだい。いつも酔っぱらうとそんなことばかりいって……おっかあとおれだから、いばってるんだろ。大家のおじさんがくりゃあ、いつでも戸棚へかくれてるくせに……」 「なにいってやんでえ。よけいなことをいってねえで、いっしょにいっちまえ」 「さあ、亀や、これだけ背丈《せたけ》をのばしてもらったおとっつあんだ。ひとこと礼をいっていきな」 「なんというんだい?」 「長々《ながなが》お世話さまになりました。いずれご恩がえしはいたしますと、こういいな」 「長々亭主にわずらわれまして、難渋《なんじゆう》をいたします……」 「なにをいやあがるんだ。縁起でもねえことをいやあがる。はやくいっちまえ」 「じゃあ、おまえさん、あたしはいきますがね、あの、ぬかみそに大根がついているがね、流し元のほうへよっているのはまだだけど、へっついのほうへよってついてるのは、ありゃあ、晩には、ちょうどつきかげんだから……」 「なにをいやあがるんだ。そんなこたあ大きなお世話だい。はやくでていってくれ」 「さあ、亀や、おいで……」  おかみさんは、子どもの手をひいてでていこうとしますと、とびこんできたのが、となりに住む半公という男で…… 「まあまあ、おかみさん、お待ち、お待ち。聞いたよ、聞いたよ。どうもしょうがねえな、あいかわらず飲んだくれで……亀坊、泣くんじゃあねえよ。まあまあ、おかみさん、世間には人がいるんだ。わるいようにはしねえから、まあまあ、おれにまかしておきなよ。包みなんぞかかえて、じょうだんじゃねえ。おれのうちへいってておくれ。かわいそうにな、亀坊、泣くんじゃあねえぞ……おう、おきみや、おみっつあんをうちにいれて、亀坊にせんべえでもやんな。どうにかはなしをつけてやるから……おい、熊っ! 寝ちまっちゃあいけねえ。すこしはなしがあるんだ」 「おう、だれでえ……なんだ、半公じゃあねえか」 「おいおい、おめえ、じょうだんじゃあねえやな。たいがいにしなよ。あんまりばかばかしいにもほどがあるぜ。女房、子があるものが、女郎|買《け》えにいって、三日も四日も帰ってこねえで、そのあげくに酔っぱらって帰ってきて、かかあにでていけ、子どももいっしょにくっついていけたあなんてえこった。みんなおめえがわりいんだぜ。それに、あんないいかみさんを離縁するなんて、とんでもねえはなしだぜ。おめえんとこのかみさんなんてえものは、じつにたいそうなもんじゃあねえか。おめえにゃあ過《す》ぎもんだぜ。針仕事はできるし、読み書きはできるし、人づきあいがよくって、あまりむだ口はきかず、それでいて亭主と世帯をだいじにして、子どもをかわいがる。あんないいかみさんなんてえものは、この長屋じゅうさがしたってありゃあしねえぜ。そのかみさんを離縁しようなんて、おめえ、かみさんの罰《ばち》があたるぜ。たいがいにしておきねえよ」 「てめえは、ここになにしにきやあがったんだ?」 「夫婦喧嘩の仲裁《ちゆうさい》よ」 「なんだと、夫婦喧嘩の仲裁だ? ふん、てめえのことを、世間でなんといってるか知ってるか? ヘコ半といってるぜ」 「どういうわけで?」 「くだらねえことをいって、人にへこまされるから、それで、ヘコ半てえんだ……ふん、夫婦喧嘩の仲裁でも��るんなら、するような口をきいてこい。ばかっ、亭主の前へきてよ、てめえんとこのかかあはえれえもんだ。貞女だ。りっぱな女だ。てめえには過ぎもんだ。罰があたるといわれて、このおれが、『ああ、さようでござんしたか、いかにもわたしがわるうございました。どうぞかみさんにあやまって、もとの鞘《さや》におさめておくんなさい』といわれるか……夫婦喧嘩の仲裁でもするんなら、するような口をきけ。いいか、教えてやろうか。よく聞けよ。『熊さん、おたのみがあってきた。いま、おれがおもてから帰ってくると、おめえんとこのおかみさんが、包みをしょって、子どもの手をひいてでてきたから、どうしたんだと聞いたら、じつは、わたしのりょうけんちがいで、うちの人にひまをだされたが、いまさら後悔している。なんとかわびをしてくれないか、とたのまれてきたんだが、おかみさんのわるいところは、おれからも叱言《こごと》をいおう。これからはあらためさせるから、おれのようなもんでも、男が手をついてあやまるんだ。おれの顔を立てて、もとの鞘におさめてくれないか』とたのまれりゃあ、かかあにはともかくも、てめえのつらあ立てて、いっぺんはおさめてやらあ。それをなんでえ。おれを悪者あつかいにして、かかあのことばかりほめやがる。てめえ、うちのかかあとあやしいぞ」 「とんでもねえことをいやあがる。なにをいってやがる。こんちくしょうめ!」 「てめえもでていけっ、まごまごしてると、はったおすぞ!」 「なにを!」  とふたりが立ちあがろうとするところへ、長屋の連中がはいってとめましたが、おかみさんは、しかたがなく、子どもの手をとって、このうちをでました。
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kaminumayutarono · 3 years ago
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2022年
12月18日(日)@大阪tidepool 共演:東郷清丸    Curry:小塚舞子
11月28日(月)@岡山 城下公会堂 共演:こっけ
11月20日(日)@那智勝浦カフェアマアイ 共演:hosovoso / 谷澤ウッドストック
11月19日(土)@和歌山ヌメロオンセ 共演:岡田麻衣子
11月6日(日)@京都cafe TIGER 共演:藤谷裕太(モルグモルマルモ)
7月23日(土)@大阪 阿波座martha *ワンマン OA:たけだあすか    ※公演延期
7月16日(土)@東京 下北沢La Caña *ワンマン
3月12日(土)@東京 下北沢La Caña   共演:沢田ナオヤ
2月19日(土) @大阪 阿波座martha   共演:沢田ナオヤ
2月13日(日)@高知よるめしはらいそ 共演: motoki tanaka
2月12日(土)@愛媛 松山 道後ポンコピピン *ワンマン
2月11日(金祝)@高知 香美市 ヒビヤレコーズ 共演:motoki takaka (band set)
1月10日(祝月)@名古屋マルシン *ワンマン
1月9日(日)@浜松鮨場まる *ワンマン
1月8日(土)@下北沢ラカーニャ *ワンマン
2021年
12月19日(日)@和歌山 No'11ヌメロオンセ 共演:岡田麻衣子  Liquid Light :JOE
12月18日(土)@和歌山那智勝浦 カフェ雨間 共演:岡田麻衣子 DJ:YAMADA(HAPPY MONDAY BOOGIE)
12月17日(金)@大阪 心斎橋 歌う魚 共演:山さん(s o t t o)、やましたりな、ケシカルカッコ
11月20日(土)@千葉 柏の葉T-SITE 「みんカル」
10月29日(金)@新栄sunset BLUE 共演:桃野陽介 / 岩瀬敬吾
10月4日(月)@仙台Nii *ワンマンライブ
10月3日(日)@仙台 EBeans屋上 共演:奇妙礼太郎 / 蔡忠浩(bonobos) / KUDANZ / ホフディラン
9月25日(土)@神戸 海辺のポルカ 共演:おおはた雄一 / motoki tanaka / 児玉真吏奈 出店:段家Danke
9月20日(月)@名古屋マルシン *ワンマンライブ ※公演延期
9月19日(日)@浜松 鮨場まる *ワンマンライブ ※公演延期
9月18日(土)@東京 下北沢げによい 共演:こっけ ※公演延期
8月2日(月)@高知よるめしはらいそ 共演:motoki tanaka
8月1日(日)@高知slowhand mojo 「鏡川フォークジャンボリー」
5月31日(月)@大阪 堺FANDANGO 共演:ガリザベン/じゃっく/トラッシュ山省
4月11日(日)@下北沢げによい *ワンマンライブ
4月5日(月)@仙台Nii *生音生声ワンマンライブ  ※新型コロナウイルス感染拡大防止の為公演延期となりました。
4月4日(日)@仙台「そらの音」 共演:奇妙礼太郎 / 蔡忠浩(bonobos) / KUDANZ  ※新型コロナウイルス感染拡大防止の為公演延期となりました。
3月21日(日)@那智勝浦カフェ雨間  
3月19日(金)@和歌山 音家松林商店
3月7日(日)@大阪梅田ムジカジャポニカ *ワンマンライブ
2月21日(日)@浜松 鮨場まる *ワンマンライブ
2月20日(土)@新栄sunset BLUE *ワンマンライブ
1月29日(金)@下北沢げによい 共演:こっけ ※新型コロナウイルス感染拡大防止の為公演延期となりました。
2020年
12月22日(火)@広島Bar AM.hiroshima ※新型コロナウイルス感染拡大防止の為公演延期となりました。
12月21日(月)@松山ミロコカフェ ※新型コロナウイルス感染拡大防止の為公演延期となりました。
12月19日(土)@高知slowhand mojo ※新型コロナウイルス感染拡大防止の為公演延期となりました。
12月6日(日)@茨城 常陸太田市「12月倉」
12月6日(日)@東京 下北沢La Cana  共演:浜田一平
12月5日(土)@名古屋 新栄HUNNY-BUNNY  共演:浜田一平
12月4日(金)@京都ミングル  共演:浜田一平
12月3日(木)@大阪 梅田ムジカジャポニカ  共演:浜田一平
11月5日(木)@大阪 梅田ムジカジャポニカ *ワンマン
11月3日(祝火)@和歌山LURU HALL *ワンマン
10月17日(土)@京都ミングル *ワンマン
4月26日(日)@浜松 鮨場まる *ワンマン ※新型コロナウイルス感染拡大防止の為公演延期となりました。
4月25日(土)@西荻窪アートリオン 共演:沢田ナオヤ/吉田省念 ※新型コロナウイルス感染拡大防止の為公演延期となりました。
4月14日(火)@松山 凸凹舎 *ワンマン ※新型コロナウイルス感染拡大防止の為公演延期となりました。
4月13日(月)@香美市ヒビヤレコーズ 共演:motoki tanaka/濱口寛子 ※新型コロナウイルス感染拡大防止の為公演延期となりました。
4月12日(日)@高知slowhand mojo *ワンマン ※新型コロナウイルス感染拡大防止の為公演延期となりました。
4月11日(土)@広島Bar AM.hiroshima  ※新型コロナウイルス感染拡大防止の為公演延期となりました。
4月10日(金)@広島Bar AM.hiroshima 共演:ムカイダー・メイ ※新型コロナウイルス感染拡大防止の為公演延期となりました。
4月9日(木)@京都ザンパノ 共演:藤本浩史(the coopeez) ※新型コロナウイルス感染拡大防止の為公演延期となりました。
3月30日(月)@下北沢げによい 共演:こっけ  ※新型コロナウイルス感染拡大防止の為公演延期となりました。
3月29日(日)@名古屋 今池マルシン 共演:藤本浩史(the coopeez)
3月1日(日)@和歌山 音家松林商店 共演:Wayward girls/tata/hagu
2月29日(土)@和歌山 紀伊田辺Acoustic Life
2月15日(土)@梅田ムジカジャポニカ 共演:釜中健伍(DENIMS)
1月17日(金)@下北沢HALF 共演:橋本薫(Helsinki Lambda Club)/押野健(O.A)
2019年
12月8日(日)@新宿Motion *昼公演 共演:原田茶飯事/後藤匠(O.A)
11月10日(日)@和歌山メダカノイズ 共演:岡田麻衣子/もり
11月9日(土)@那智勝浦町カフェアマアイ *ワンマンライブ
10月27日(日)@下北沢 風知空知 *ワンマンライブ
10月22日(火祝)@名古屋sunset BLUE 共演:成山剛(sleepy.ab) / Kaco
9月30日(月)@松山 ミロコカフェ 共演:岩崎愛 緊急ゲスト:motoki tanaka
9月29日(日)@高知 はらいそ  共演:岩崎愛 ゲスト:motoki tanaka
9月28日(土)@徳島 Door! 共演:岩崎愛
9月27日(金)@大阪 ムジカジャポニカ 共演:岩崎愛
9月15日(日)@大分 BAR TASAKI *ワンマンライブ
9月14日(土)@福岡 NIYOL COFFEE *ワンマンライブ
9月13日(金)@山形 「寒河江まつり」共演:関取花/竹森マサユキ
9月12日(木)@仙台 留岡の食卓eato *ワンマンライブ
9月1日(日)@浜松鮨場まる *ワンマンライブ
8月31日(土)@下北沢La Cana 共演:蔡忠浩(bonobos)
8月30日(金)@京都かもがわカフェ *ワンマン
8月17日(土)@大阪SKIPPY 共演:浜田一平
7月14日(日)@下北沢HALF 共演:浜田一平
7月12日(金)@大阪martha *ワンマン
7月7日(日)@広島touka *ワンマン
7月6日(土)@岡山ラウンジ・カド 「モスラミュージック企画」*ワンマン
6月24日(月)@松山凸凹舎 *ワンマン
6月23日(日)@高知はらいそ *ワンマン guest:motoki tanaka
6月22日(土)@徳島 酒猫 共演:三橋裕太
6月17日(月)@下北沢La Cana「ゆうたろうくんと礼太郎さん。」共演:奇妙礼太郎
5月24日(金)@名古屋sunset BLUE 共演:ひとりTOMOVSKY/仲井陸(The Shiawase)
5月6日(祝月)@大阪梅田シャングリラ「唄ゴコロ」共演:浜田一平/杉瀬陽子
4月30日(祝火)@和歌山バグース 「令和CAMP」
4月28日(日)@浜松鮨場まる *生音生声ワンマン
4月27日(土)@下北沢La Cana 「ゆうたろうくんと愛さん。」共演:岩崎愛
4月21日(日)@吉祥寺 「CRAFT ROCK CIRCUIT ‘19」
3月10日(日)@和歌山Hashigo Cafe 共演:monpe/キノカ/ふうか/tata/カガリバンド
3月9日(土)@那智勝浦カフェアマアイ 共演:カガリバンド/藍田真一
2月13日(水)@大阪martha 「一姫二郎」共演:樽木栄一郎/岩崎愛
2月12日(火)@京都ザンパノ「一姫二郎」共演:樽木栄一郎/岩崎愛
1月12日(土)@下北沢La Cana 「かみぬまゆうたろうの新年会」*ワンマンライブ
2018年
12月24日(祝)@大阪CONPASS ”Lovesofa Xmas Special"
12月3日(火)@京都磔磔 共演:吉田省念/沢田ナオヤ
12月2日(月)@大阪ムジカジャポニカ 共演:吉田省念/沢田ナオヤ
11月7日(水)@下北沢 風知空知 共演:奇妙礼太郎
10月28日(日)@渋谷7th Floor *昼ワンマンライブ
10月27日(土)@仙台Forsta 共演:大木温之(ピーズ)
10月14日(日)@和歌山OLDTIME 共演:monpeとスギーリトルバー��/tata
10月13日(土)@大阪martha *ワンマンライブ
10月8日(月祝)@広島ふらんす座 共演:岩崎愛
10月7日(日) @尾道よる 共演:こっけ/たかやなつみ
10月6日(土)@岡山 奉還町ラウンジ・カド 共演:こっけ/さとうもか
10月5日(金)@松山凸凹舎 *ワンマンライブ
9月29日(土)@京都かもがわカフェ 共演:藤本浩史(the coopeez)
9月24日(月祝)@名古屋sunsetBLUE 共演:橋詰遼(蜜)
9月23日(日)@浜松 鮨場まる *生音生声
9月8日(土)@那智勝浦町カフェ雨間
8月26日(日)@渋谷7th FLOOR 共演:次松大助
8月19日(日)@高知slowhand mojo 共演:田中基希
8月18日(土)@徳島光陽眼鏡店 共演:原田茶飯事
8月17日(金)@高松六ろく 共演:原田茶飯事/Go Jean Paul
8月5日(日)@大分Bar TASAKI *ワンマンライブ
8月4日(土)@福岡NIYOL COFFEE *ワンマンライブ
7月30日(火)@新宿レッドクロス 共演:竹原ピストル/沢田ナオヤ
7月22日(日)@松山凸凹舎 共演:次松大助
7月21日(土)@広島ふらんす座 共演:次松大助
7月20日(金)@大阪martha 共演:次松大助
7月4日(水)@名古屋sunset BLUE 共演:藤本浩史(the coopeez)/大森貴太(百長)
6月9日(土)@下北沢La Cana *ワンマン
5月27日(日)@仙台LIVE DOME STARDUST 共演:関取花
5月20日(日)@高知slowhand mojo 共演:田中基希
5月19日(土)@高知「ヴィレッジ2018」
5月17日(木)@cafe Room *ワンマン
4月28日(土)@下北沢 風知空知「ゆうちゃん、あいちゃん、はっちゃんの酒を求めて西へ」 共演:岩崎愛/橋詰遼(蜜)
4月21日(土)@福岡 三月の水 *ワンマン
4月15日(日)<夜>@上野恩賜公園野外ステージ「FOREVER YOUNG BIG」
4月15日(日)<昼>@静岡 「ひよりマルシェ」
4月10日(火)@下北沢La Cana「ゆうたろうくんと栗コーダーさん。」共演:栗コーダーカルテット
4月3日(火)@栃木 宇都宮 WHITE ROOM COFFEE  共演:原田茶飯事
3月25日(日)@静岡 浜松 鮨場まる *ワンマン
3月24日(土)@名古屋 「IMAIKE GO NOW 2018」*バンド、ソロで出演
3月17日(土)@東京 西荻窪アートリオン「沢ぬまナオたろう」 共演:沢田ナオヤ
3月10日(土)@大阪 音凪 「沢ぬまナオたろう」 共演:沢田ナオヤ
3月5日(月)@金山ブラジルコーヒー「ゆうちゃん、あいちゃん、はっちゃんの酒を求めて西へ」 共演:岩崎愛/橋詰遼(蜜)
3月4日(日)@高知slowhand mojo「ゆうちゃん、あいちゃん、はっちゃんの酒を求めて西へ」 共演:岩崎愛/橋詰遼(蜜)
3月3日(土)@広島TOUKA「ゆうちゃん、あいちゃん、はっちゃんの酒を求めて西へ」 共演:岩崎愛/橋詰遼(蜜)
3月2日(金)@尾道ハライソ珈琲「ゆうちゃん、あいちゃん、はっちゃんの酒を求めて西へ」 共演:岩崎愛/橋詰遼(蜜)
3月1日(木)@倉敷Bjorn「ゆうちゃん、あいちゃん、はっちゃんの酒を求めて西へ」 共演:岩崎愛/橋詰遼(蜜)
2月27日(火)@松山utaco  drip「ゆうちゃん、あいちゃん、はっちゃんの酒を求めて西へ」 共演:岩崎愛/橋詰遼(蜜)
2月25日(日)@徳島14g 「ゆうちゃん、あいちゃん、はっちゃんの酒を求めて西へ」 共演:岩崎愛/橋詰遼(蜜)
2月24日(土)@大阪cafe Room「ゆうちゃん、あいちゃん、はっちゃんの酒を求めて西へ」 共演:岩崎愛/橋詰遼(蜜)
2月23日(金)@京都Bonjour!現代文明 「ゆうちゃん、あいちゃん、はっちゃんの酒を求めて西へ」 共演:岩崎愛/橋詰遼(蜜)
2月18日(日)@下北沢440 「ゆうたろうくんバンドとさち枝さん。」共演:平賀さち枝
2月11日(日)@大阪cafe Room *ワンマン
2月5日(月)@蒲郡BUZZ HOUSE 共演:原田茶飯事
2月4日(日)夜:@四日市MONACA「Yokkanoichi After Party」  共演:原田茶飯事/青太郎
2月4日(日)昼:@四日市「四日の市」 共演:原田茶飯事/青太郎
2月3日(土)@浜松エスケリータ68 共演:原田茶飯事
1月20日(土)@土湯温泉町「arafudo music 2018」 共演:奇妙礼太郎、蔡忠浩(bonobos)、オオヤユウスケ(Polaris)、畠山美由紀w/小池龍平、Michael Kaneko
1月18日(木)@名古屋GURU×GURU  共演:イトウTHEキャンプ(THEキャンプ)
1月17日(水)@広島TOUKA 共演:ムカイダー・メイ(ペロペロしてやりたいわズ。)
1月16日(火)@岡山城下公会堂 共演:植田章敬
1月15日(月)@大阪コモンカフェ「はまぬまいちたろう」 共演:浜田一平
1月14日(日)@那智勝浦 カフェアマアイ
1月13日(土)@四日市ドレミファといろは
1月12日(金)@京都かもがわカフェ「はまぬまいちたろう」 共演:浜田一平
1月11日(木)@下北沢風知空知「はまぬまあい」共演:浜田一平/岩崎愛
1月6日(土)@新宿レッドクロス「ゆうたろうくんと礼太郎さん。」共演:奇妙礼太郎
2017年
12月25日(月)@大阪CONPASS 「Slowtime Communication special」
12月24日(日)@大阪CONPASS 「Love Sofa X'mas 3days special」
12月18日(月)@大分 TRAM 共演:島津田四郎
12月16日(土)@福岡 三月の月 *生音ワンマン
12月10日(日)@下北沢LaCana「ゆうたろうくんとラッキーオールドサン」 共演:ラッキーオールドサン
12月5日(火)@名古屋 sunset BLUE 「酒を求め西へ」 共演:岩崎愛/橋詰遼(蜜)
12月4日(月)@大阪 cafe Room「酒を求め西へ」 共演:岩崎愛/橋詰遼(蜜)
12月3日(日)@岐阜 啓文社記念館 「酒を求め西へ」 共演:岩崎愛/橋詰遼(蜜)
12月2日(土)@下北沢「下北沢にて'17」
11月26日(日)@台湾 台北 月見ル君想フ 共演:Oh-Oh NEX / GoodBand
11月24日(金)@台湾 台中 Forro Cafe 共演: DSPS 2/1 (稔文&徐子)
11月15日(水)@西荻窪アートリオン 共演:原田茶飯事/田渕徹
11月12日(日)@高知slowhand mojo cafe  共演:田中基希
11月10日(金)@高知ワルンカフェ
11月4日(土)@石川 七尾 ICOU 共演:優河
10月29日(日)@大阪CONPASS 「LoveSofa」
10月27日(金)@浜松Esquerita68 *ワンマン
10月15日(日)@渋谷7th FLOOR かみぬまゆうたろうバンド(ワンマン)[member] かみぬまゆうたろう(Vo,G)、次松大助(pf/THE MICETEETH)、服部将典(B/NRQ)、沖田優輔(Dr/はいからさん)
10月14日(土)@名古屋K.Dハポン かみぬまゆうたろうバンド(ワンマン)[member] かみぬまゆうたろう(Vo,G)、次松大助(pf/THE MICETEETH)、服部将典(B/NRQ)、沖田優輔(Dr/はいからさん)
10月13日(金)@大阪digmeout ART&DINER かみぬまゆうたろうバンド(ワンマン)[member] かみぬまゆうたろう(Vo,G)、次松大助(pf/THE MICETEETH)、服部将典(B/NRQ)、沖田優輔(Dr/はいからさん)
9月24日(日)@札幌musica hall cafe 共演:日向文/カザマタカフミ(3markets[ ])/フクモトエミ(ライブペイント)
9月22日(金)@札幌SOUND CRUE
9月18日(月)@金沢メロメロポッチ 共演:こっけ/三輪卓也
9月17日(日)@四日市 「安島サンテントウリツ」
9月16日(土)@多治見cafe NEW! 共演:こっけ/三輪卓也
9月9日(土)@ふもとっぱらキャンプ場 「Feel EARTH 2017」
9月3日(日)@仙台teato 共演:山下秀樹/こっけ
9月2日(土)@郡山sonora burger 共演:山下秀樹/こっけ
8月27日(日)@栃木マツガミネコーヒービルヂング「ベリテンライブ2017」共演:沖ちづる/戸渡陽太/タテジマヨーコ
8月25日(金)@新宿レッドクロス *かみぬまゆうたろう×近藤康平での出演 共演:シュリスペイロフ/テジナ
8月19日(土)@福岡ハナウタザッカッテン *ワンマン o.a:iiwi
8月18日(金)@大分TRAM 共演:戸川祐華
8月13日(日)@姫路ハルモニア 共演:田中基希/杉瀬陽子
8月12日(土)@倉敷bjorn 共演:田中基希
8月11日(祝)@広島TOUKA 共演:田中基希
8月10日(木)@尾道ハライソ珈琲 共演:田中基希
8月9日(水)@愛媛ワニとサイ 共演:田中基希
8月7日(月)@高知Bar mosaique 共演:田中基希/児玉真吏奈
8月6日(日)@高知Slowhand mojo「鏡川フォークジャンボリー2017」
8月5日(土)@神戸旧グッゲンハイム邸 共演:藤本浩史(the coopeez)/次松大助(THE MICETEETH)
8月4日(金)@大阪 雲州堂 共演:次松大助(THE MICETEETH)
7月17日(祝 )@SENDAI STATION LOUNGE 共演:岩崎愛/橋詰遼(蜜)
7月9日(日) @代官山UNIT & SALOON 「Lovesofa tokyo」
7月8日(土) @TOWER RECORDS池袋店
7月7日(金) @新宿LOFT *初恋の嵐 ゲストVoとして出演
7月2日(日) @京都cafe ZANPANO 共演:浜田一平
7月1日(土) @和歌山 那智勝浦町カフェ雨間
6月30日(金) @四日市ドレミファといろは
6月25日(日) 下北沢LaCana*ワンマン
6月24日(土) @大阪THE PAX新世界 共演:カジヒデキ/Sundayカミデ
6月3日(土) @下北沢風知空知 共演:浜田一平
5月6日(土) @水戸参丁目劇場 共演:井上緑/しまだあすか
5月5日(金) @仙台teato *生音生声ワンマンライブ
4月30日(日) @上野恩賜公園野外ステージ「FOREVER YOUNG BIG」
4月25日(火) @京都かもがわカフェ 共演:松野泉
4月24日(月) @大阪 梅田シャングリラ 共演:浜田一平
4月23日(日) @名古屋sunset BLUE 共演:こっけ/藤本浩史(the coopeez)/秋葉正志(ザ・ビートモーターズ)
4月14日(金) @三軒茶屋 四軒茶屋 103CA企画 「肌CA」 共演:103CA
3月25日(土) @名古屋「IMAIKE GO NOW 2017」*かみぬまゆうたろうソロ、バンド編成での出演
3月19日(日) @下北沢 La Cana 共演:次松大助
3月18日(土) @水戸「え~じゃないか」
2月19日(日)@大阪CONPASS 「Love sofa」
2月18日(土)@京都bunkai社 共演:リーテソン
2月10日(金)@渋谷guest *ワンマン
2016年
12月24日(土)@京都恵文社COTTAGE 共演:カネコアヤノ/こっけ/藤本浩史(the coopeez) 
12月23日(金祝)@大阪CONPASS 「Lovesofa Xmas Special」
12月22日(木)@大阪cafe Room 共演:岩崎愛
11月27日(日)@下北沢LaCana *ワンマン
11月23日(水祝)@仙台 SENDAI KOFFEE. *ワンマン
11月20日(日)@新栄sunsetBLUE *ワンマン
11月19日(土)@大阪旧名村造船所 「SPICE!」
11月18日(金)@大阪digmeout *ワンマン
11月12日(土)@福岡ハナウタザッカテン *ワンマン
11月11日(金)@大分TRAM 共演:とんちピクルス/平山拓人
10月21日(金)@新宿redcloth 共演:テジナ/ハラフロムヘル/MONO NOAWARE
10月20日(木)@名古屋K.Dハポン 共演:ReN/gomes
10月10日(月祝)@和歌山 紀伊勝浦カフェ雨間(アマアイ) 共演:TIMERS/西田沌十
10月9日(日)@四日市ドレミファといろは/とっち/カリー河 「安島サンテントウリツ」
10月2日(日)@岡山 城下公会堂 共演:植田章敬
10月1日(土)@大阪cafe Room 共演:Sundayカミデ
9月30日(金)@京都かもがわカフェ *ワンマン  O.A:こっけ
9月29日(木)@名古屋GURU×GURU 共演:良元優作
9月23日(金)@恵比寿BATICA 共演:kirim/Kaco./OLDE WORLDE
9月18日(日)@水戸 参丁目劇場 共演:折坂裕太/シンムラテツヤ他
7月17日(日)@下北沢 風知空知 共演:平山拓人
7月14日(木)@六本木Varit.*橋詰遼(蜜)とかみぬまゆうたろうで出演  共演:ナギラアツシのワンダフルワールド / 森田崇允×吉行慶一郎 / 見田村千晴
7月13日(水)@福井Bar Jake 共演:竹原ピストル/遊び心
7月12日(火)@七尾ICOU 共演:竹原ピストル
7月11日(月)@金沢VanVanV4 共演:竹原ピストル
7月10日(日)@四日市ドレミファといろは 共演:樽木栄一郎×近藤康平/PPKING
7月9日(土)@那智勝浦カフェ雨間(アマアイ) 共演:monpe/あたまかいじ
7月8日(金)@京都さらさ花遊小路 共演:オオヤユウスケ(Polaris/SPENCER)
7月7日(木)@digmeout ART & DINER 共演:カネコアヤノ/内村イタル
6月26日(日)@代官山晴れたら空に豆まいて 共演:松室政哉/リリィ、さよなら。/橋詰遼from蜜
6月22日(水)@新宿red cloth 共演:Tigermilk/ハラフロムヘル/ゆゆん
6月18日(土)@仙台 SENDAI KOFFEE 共演:岩崎愛
6月17日(金)@水戸 参丁目劇場 共演:岩崎愛
5月29日(日)@新宿red cloth 共演:the coopeez(京都)/平山拓人/hotspring
5月28日(土)@下北沢  「SOUND CRUISING 2016」
5月8日(日)@TSUTAYA O-NEST  共演:ワンダフルボーイズ/天才バンド/蔡忠浩/金佑龍/Sawagi/清水アツシ/ジャパニーズCLUB/PAPICO&PB’s/Funkymic
5月3日(火)@新宿red cloth 共演:GLIM SPANKY/竹原ピストル
4月17日(日)@七尾 ICOU *ワンマン
4月16日(土)@四日市 ドレミファといろは 共演:PPKING/佐藤佳紀/平井亜門
4月3日(日)@下北沢 風知空知 共演:エンヤサン/Auto&mst.
3月29日(火)@六本木Varit.*橋詰遼(蜜)とかみぬまゆうたろうで出演  共演:サンドクロック/木村竜蔵
3月27日(日)@梅田シャングリラ 共演:Takeshi Iwamoto/KONCOS /PAELLAS/Special Favorite Music/YOUR ROMANCE
3月26日(土)@名古屋 今池 「IMAIKE GO NOW 2016」
3月20日(日)@仙台teato *ワンマン
3月19日(土)@水戸MINERVA 共演:平賀さち枝/カネコアヤノ/しまだあすか
3月13日(日)@大分TRAM 共演:平井正也/平山拓人
3月12日(土)@別府 万屋 水銀、赤、水色 共演:平井正也/平山拓人
3月11日(金)@福岡スゴロクモーター 共演:平井正也/平山拓人
3月4日(金)@四日市MONACA 共演:橋詰遼(蜜)/青太郎
3月2日(水)@guest shibuya *25名限定ワンマン
2月15日(月)@名古屋池下GURU×GURU 共演:イトウTHEキャンプ
2月14日(日)@京都拾得 共演:吉田省念バンド
2月13日(土)@大阪阿波座martha 共演:吉田省念/ベートルズ
2月12日(金)@大阪JANUS *初恋の嵐ゲストVoとして出演 共演:ボールズ
2月11日(木祝)@下北沢BASEMENT BAR 共演:はいからさん/THEロック大臣ズ(京都)/THEこっけんろーるBAND/ザ・ビートモーターズ
2月2日(火)@恵比寿BATICA 共演:岩崎愛/内村イタル
1月10日(日)@新宿レッドクロス 共演:Helsinki Lambda Club/the coopeez(京都)/THEこっけんろーるBAND
2015年
12月26日(土)@京都磔磔 共演:キセル/グッドラックヘイワ/吉田省念/次松大助/ムーズムズ他
12月25日(金)@原宿VACANT 共演:奇妙礼太郎/蔡忠弘(bonobos)
12月20日(日)@三軒茶屋a-bridge 共演:蜜
11月29日(日)@岐阜啓文社記念館 共演:蜜
11月21日(土)深夜@渋谷7th Floor *かみぬまゆうたろうとパートタイマーズ 共演:TAMTAM/Sundayカミデ/ELEKIBASS他
11月11日(水)@渋谷Club kinoto乙 共演:タテタカコ/竹原ピストル/カトウタクミ
11月7日(土)@名古屋GURU×GURU 共演:竹原ピストル
10月25日(日)@四日市MONACA 共演:Keishi Tanaka
10月24日(土)@岡山YEBISU YA PRO 共演:蜜 他
10月23日(金)@愛媛カフェルルド 共演:蜜
10月22日(木)@大阪digmeout 共演:蜜
10月18日(日)@仙台SENDAI KOFFEE 共演:蜜
10月17日(土)@新潟cafe BLUE 共演:蜜
10月16日(金)@下北沢Club Que 共演:ザ・ビートモーターズ/hotspring
10月10日(土)@大阪 「MINAMI WHEEL 2015」
10月9日(金)@名古屋RADHALL *かみぬまゆうたろうバンド 共演:Suchmos/シュリスペイロフ/SANABAGUN/Keishi Tanaka
9月21日(月祝)@下北沢 「Shimokitazawa Indie Fanclub2015」*初恋の嵐ゲストVo/かみぬまゆうたろうバンドで出演
9月12日(土)@群馬 「NEW ACOUSTIC CAMP 2015」
9月7日(月)@新宿レッドクロス 共演:一人ピーズ(大木温之)/竹原ピストル
9月5日(土)@大阪泉大津フェニックス 「OTODAMA 2015」*かみぬまゆうたろうwith野村卓史(グッドラックヘイワ)
8月25日(火)@下北沢La Cana *かみぬまゆうたろうwith藤井学(THE MICETEETH) 共演:次松大助(THE MICTEETH)
8月23日(日)@大阪digmeout *かみぬまゆうたろうwith藤井学(THE MICETEETH) 共演:次松大助(THE MICTEETH)
8月22日(土)@浜松エスケリータ68 *かみぬまゆうたろうwith藤井学(THE MICETEETH) 共演:次松大助(THE MICTEETH)
7月25日(土)@新潟湯沢町苗場スキー場 「FUJI ROCK FESTIVAL ‘15」*かみぬまゆうたろうバンド
7月20日(月祝)@福島Player’s cafe *かみぬまゆうたろうwith藤井学(THE MICETEETH) 共演:蜜/huenica
7月19日(日)@茨城県石岡市つくばねオートキャンプ場  *かみぬまゆうたろうwith藤井学(THE MICETEETH) 共演:蜜
7月18日(土)@仙台SENDAI KOFFEE  *かみぬまゆうたろうwith藤井学(THE MICETEETH) 共演:蜜
7月12日(日)@新宿レッドクロス *かみぬまゆうたろうバンド 共演:NRQ
7月10日(金)@三重四日市ドレミファといろは 共演:四万十川友美/岡本雄基
7月9日(木)@京都拾得 共演:中村佳穂/竹原ピストル
7月8日(水)@名古屋得三 *かみぬまゆうたろうバンド 共演:奇妙礼太郎/プププランド
6月27日(土)@虎ノ門TORANOMON LOUNGE 共演:Sundayカミデ(天才バンド/ワンダフルボーイズ)
6月20日(土)@東京渋谷 *かみぬまゆうたろうwith藤井学(THE MICETEETH)「YATSUI FESTIVAL ‘15」
….many more
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kachoushi · 6 months ago
Text
各地句会報
花鳥誌 令和6年6月号
Tumblr media
坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
………………………………………………………………
令和6年3月2日 零の会 坊城俊樹選 特選句
撞かるるを待つ梵鐘にある余寒 美紀 春灯や蔦の絡まる家傾ぐ 和子 料峭やいつか御籤でありし紙 緋路 自転車の主婦涅槃寺も突つ切つて 瑠璃 春塵は仁王の筋肉のかたち 緋路 冴返る仁王は金の歯で怒る 慶月 鳥帰る空はとほくて累塚 小鳥 春北風や大釣鐘に隠れたし 風頭 春陰の暖簾に純白の屋号 緋路 貴婦人の大車輪のみ春光に 慶月
岡田順子選 特選句
料峭やいつか御籤でありし紙 緋路 下萌る輪廻途中に道草を きみよ 中華屋の春塵赤き椅子逆さ 小鳥 喪の列の消ゆ式台の春障子 昌文 窓飾る家族の数の紙雛 はるか 白杖のリュックに揺るる桃の花 眞理子 学僧は霞に昼の鐘をつく きみよ 春禽のつがひ卵塔あたたむる 千種 上人の絵のその上の春の雲 俊樹 父性めく陽春の木の温もりは きみよ
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年3月2日 色鳥句会 坊城俊樹選 特選句
中空を塞ぐ余寒の廃高炉 かおり 曲水の刻安寧の風美し 朝子 曲水宴美しきあぎとの並びたる たかし 春の闇400Hzの着信音 修二 曲水や配流の無念流れをり 同 ���ッカスの壁画翳ればアネモネも かおり 中也掌に詩片ふりくる春の雪 睦子 野火走る倭建命の影走る 美穂 北窓を開く復興兆す音 朝子 曲水や女人の盃のちと遅れ 久美子 朧の夜幻想一つ二つ三つ 光子 涅槃図の中へ入りたく近道す 美穂 紅をひき三寒四温横切りて かおり
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年3月7日 うづら三日の月花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
春日射し昼寝の猫にやはらかに 喜代子 地の息吹すべての芽より放たれん さとみ 卒業生てかる制服光差す 同 雛見れば乙女心もらんまんに 同 啓蟄や老眼鏡に虫眼鏡 都 マネキンに呼び止められし春の窓 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年3月8日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
弁財天の目力強きご開帳 宇太郎 介護士の赤鬼追うて追儺かな すみ子 春動く大鍋洗ひ伏せてより 都 咲く椿落ちし椿も「太郎冠者」 美智子 無縁塚天の供へし犬ふぐり 都 閏日や何して遊ぶ春寒し 佐代子 観音の視線の先に吾と梅と 宇太郎 春氷􄼺曳く吾を映すのみ 悦子 風海へ菜花すみずみ靡かせて 都 薄氷や踏めばナイフの光持つ 佐代子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年3月9日 枡形句会
語り継ぐ作詞の謂れ春の野辺 百合子 陽子師の墓前満開蕗の薹 教 子 雛祭り白寿の母も祝はれて 百合子 一輪の菫映して句碑閑か 三 無 きめこみ雛偲ばる友を飾りけり 文 英 廃屋に繁るミモザの花明り 多美女 揚げ雲雀寺領に紛れ猫眠る 亜栄子 のんびりと牛横たはる春の野辺 幸風 年尾碑に晴れてまた降る淡き雪 美枝子 雲雀生む高原行けば雲の人 白陶 やはらかな春の野の音辿りゆく 秋尚
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年3月11日 なかみち句会
消えさうな跡をつなぎて蜷の道 秋尚 磴百段尾道水道朝かすみ あき子 閉院の看板掠れ三味線草 美貴 日溜まりの数多の道も蜷のもの ます江 夜霞の一隅までも大灯台 聰 魚屋の釣銭濡れて春の雪 美貴 目をつむりぺんぺん草の音を聞く 廸子 極楽は泥の中なり蜷の道 あき子 蜷の道水面流るる光の輪 三無 崖下の流れやさしくになの道 和魚 鐘声のこころ震はす夕霞 史空
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年3月11日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
老犬の矍鑠と追ふ寒鴉 清女 造花にも枯れは来たりぬ春愁ひ 昭子 お水送り達陀炎豪快に みす枝 春一番大手拡げて女子高生 昭子 全身を耳に涅槃の法話聞く みす枝 知らずともよき事知りぬ蜆汁 昭子 春眠の夢逝きし子の影おぼろ 時江 生死未だ仏に供へる桜餅 ただし 亀鳴くや遠くて近き爆撃音 みす枝 肩書を減らし北国の雪に住む 世詩明 鄙の里水滔滔と芋水車 時江 つまづいて梅の香りを逃しけり みす枝 浮御堂にそして巨松に春の雪 昭子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年3月12日 萩花鳥会
鼓草摩文仁の丘の兄の墓 祐子 風神は火の神鳥に野火揚る 健雄 春の空ここは宇宙のど真ん中 俊文 忘れ雪抗ふ漁師海胆を取る ゆかり 忘れ物鞄の中に山笑ふ 吉之 制服の丈短きや卒業生 明子 沈丁花色付く前より香り立つ 美恵子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年3月14日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
合格の電話の声は春光に みえこ 彼岸会へ母一張羅出してをり あけみ 手作りの雛微笑んで雛祭 実加 啓蟄や亡き友ふえて吾は生きて 令子 うららかや押絵の猫に会釈して 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年3月15日 さきたま花鳥句会
銀翼のきらめく空や木の芽風 月惑 昴座の星を砕きていぬふぐり 八草 古雛の神輿に残る能登の技 裕章 料峭や客船の無き海広し 紀花 杉玉も軒端に馴染む春日影 孝江 亀鳴くや飛鳥の山はみな蕾 ふゆ子 今晩も味噌田楽とまぜご飯 としゑ 雛客の手みやげ酒や国訛 康子 春しぐれ天皇参賀長き列 彩香 春愁や予期せぬ病電子辞書 恵美子 草の芽の小石動かす力あり みのり 浮世絵を抜け出す遊女万愚節 良江
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年3月17日 伊藤柏翠記念館句会 坊城俊樹選 特選句
不器用は不器用なりに針供養 雪 我が町を春一番の素通りす 同 ぬるむてふ色を湛へて水温む 同 言の葉を育み春をふくらます 眞喜栄 雛飾り声なき顔に語りかけ 同 子供らの古墳探訪山笑ふ 同 道祖神肩を寄せ合ふ春の雪 同 雛見つめゐれば脳裏に母の顔 同 潮の香と水仙の香の一漁村 同 友の葬蝋燭揺らす涅槃西風 嘉和 風に棘あれど春日の燦々と みす枝 遠浅の水美しく蜆舟 ただし 雄叫びを似て左義長の始まれり 世詩明
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年3月17日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
城山をもみくだくかに春疾風 眞理子 春野歩すダルメシアンの脚線美 亜栄子 蒲公英の丘膨よかに母の塔 斉 石鹸玉母の塔まで追ひかけて 亜栄子 涅槃会や外から一人手を合はせ れい 蓬生の城址や鬨の声遥か 炳子 洗堰磧にとよむ雉の声 幸風 機関車に用心深く初蝶来 幸風 ぽつとりと落ちて華やぐ花椿 れい 春塵を淡く置きたる母の塔 芙佐子 啓蟄の句碑のひらがな揺らめける 要
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年3月18日 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
胸を張り農を継ぐぞと卒業す かづを 四脚門氷雨の中に凜と建つ 和子 僧逝くや枝垂れ桜を待たずして 千加江 畦の径青きまたたき犬ふぐり 啓子 雛の間をちらと横切る男の子かな 笑子 九頭竜に朱を透かせゆく桜鱒 同 鰤大根男料理の後始末 清女 古里に古里の香の土筆摘む 泰俊 上を向き涙湛へて卒業歌 同 陽炎や人の集まる船溜り 同 春塵の経蔵深く舞ふ飛天 同 水ぬるむ色ある如く無き如く 雪
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年3月20日 福井花鳥会 坊城俊樹選 特選句
雛納め飲まず喰はずの官女かな 世詩明 啓蟄や始発電車の一人旅 笑子 花ミモザ抱へふくらむ恋衣 同 けたたまし派手な身振りの春の鳥 同 啓蟄の土嗅ぐ犬の背の丸さ 希子 つくしんぼどこに隠れてゐるのやら 和子 麗しき新幹線で春来る 隆司 陽炎へる無人駅舎の降車客 泰俊 陽炎の中より来たる笑顔かな 同 啓蟄の啓蟄の顔穴を出づ 雪 懐かしやぬるみ初めたる水の色 同 蟲はただ蟲とし穴を出づるのみ 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年3月22日 鯖江花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
凍つるべき所に凍つる蝶一つ 雪 着膨れて弟母似吾は父似 同 ぬるみ来し水に映れる何やかや 同 都恋ふ紫式部像に東風 同 幽霊の飴買ふ話木兎の夜 同 春灯下術後の傷を見る夜中 洋子 婚約のナースの話院の春 同 春ショール黄色く巻いて退院す 同 花柊恋に桎梏あればこそ 昭子 春雪や深田久弥の百名山 ただし 春彼岸死んで句友に逢へるなら やす香 親の恩山より高し卒業す みす枝 拙を守り愚直に生きて目貼剥ぐ 一涓 児を一人傘に拾ひし春時雨 世詩明
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14731meiguo · 4 years ago
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2021年4月滇东南游记
郭成钢
4月10日 阳光明媚,大好春天,正是外出旅游的时候。下午飞昆明。说好2点钟机场会合。一行6人是郞莺夫妇,李捷,时建星,刘毅成和我。沈班长因故未能成行,遗憾。中午12点前往地铁站。因为路线不熟,故而早早出发。万一路上犯傻出错,有余地纠正。在地铁上得知时建星已抵达机场,发了照片和厦门航空值机柜台位置信息上来。上到航站楼二楼,一眼看到时建星,因为她服装颜色很好认。刘伯伯姗姗来迟。自动打印登机牌。刘伯伯托运行李时开箱三次才过关。共计拿出3只打火机和两块充电器。
安检特严。鞋底和皮带都细细检查。外衣要脱下单独过X光机。下午4点10分顺利起飞。时建星赞美厦航机务人员的服装漂亮。原来空姐制服的颜色和她穿的衣服颜色几乎是一样的。一路向西。云层在下。蓝色天穹在上,看似有淡淡云烟覆盖。飞机上看云上蓝天最好。7点10分顺利落地。地面温度超过20度,有点热。云南机场航站楼大厅出口看起来很壮观。金属大结构仿佛蝴蝶。接机师傅很健谈。说瑞丽距离昆明有800公里,不必担心疫情,昆明城里几乎无人戴口罩。说云南两片叶子。说昆明车牌不限号。说昆明适合领导养老。说少数民族。刘伯伯问曾经震惊全国的火车站事件。入住位于火车站附近的金茂酒店。入住后,稍作修整。刘伯伯展示穿着和携带衣服的大师级技能。衣服裤子一层一层穿在身上。数了一下,他一共穿三件外套,三条长裤,不动声色,从杭州家里一路到昆明酒店,一行其他人居然都没看出来,叹为观止。我评论说,小时候知道,在家靠父母,出门靠朋友。现在是在家靠自己,出门靠刘伯伯。刘伯伯那行李箱,简直是百宝箱。几乎要什么有什么。后来与时建星等人说起刘伯伯几层衣裤。大家开心大笑。刘伯伯脱衣,被她们总结为一层一层剥粽子,在旅途中屡屡笑说,并多次叮嘱一定要写进游记。刘伯伯在旅途中对我照顾很多,此是后话。
晚上9点下楼逛街。本意是想看看有什么好吃的。逛到火车站附近,远远看了一眼广场。是当年歹徒穷凶极恶杀人的恐怖现场。然后就往回走。路边多特产店和小餐馆。餐馆几乎无特色,大多是快餐店,激发不起食欲。在街角发现一个水果店。要买西瓜。水果店瓜果堆放排列整齐。西瓜堆在最里面。老板娘几乎是爬到最里面抱出最大一只。差不多9斤。切开看,瓤红,皮特薄。甜。大家站在街角,一顿猛吃。照相。吃罢,问老板娘与阿诗玛有没有亲戚关系。她是四川人。有点遗憾,关于阿诗玛的谈话被她终结。不知道,她是不是有点遗憾,与阿诗玛没有亲戚关系。
4月11日 早晨4点28分,听到楼下一只年老体弱的公鸡鸣叫。完全没有一唱雄鸡天下白的气势。鸡鸣声回声很足。应该就是在院子里的。后来问其他人,都说没听到。这是属于我一个人的真相。很多年没听到过公鸡早晨啼叫。据说我们这个团本来有60人左右。因为瑞丽新冠疫情爆发,很多人退团。只剩下24人。第一天行程是离开昆明前往东川看红土地。早餐后上车,第一次见到本次旅游地陪导游小崔。看起来是忠厚老实。介绍情况仿佛说脱口秀。他说整个行程一共是2100公里。说我们这个团之前的那个团,同一个行程,第一天阴天,第二天小雨,第三天大雨一整天。他用比较缓慢的语气讲述上个团的坏运气。讲完前三天,他给出一个大停顿,面色悲惨,仿佛内心回忆当时。关键停顿之后才重新开始讲话。因为是第一天,因为去东川路途遥远,他花了大概一个多小时读并解释旅游须知。穿插讲他亲身经历或者同事经历的事情。有几件事情比较有意思。老夫老妻两个拍照。妻子站在悬崖边上。丈夫拿相机,一再让妻子后退。结果妻子摔下悬崖,幸好只有5-6米高,还是泥地。崔导说,若是像他这么年轻,一个后空翻就没事了。那个女的摔成了骨折。业内人士闲谈此事时甚至毫无证据地疑心谋杀。他不停地讲,真的就是一场脱口秀。活跃气氛,不使旅途乏味,不让游客因为乏味而产生负面情绪导致以后可能出现各种困难局面,这是导游的常规操作。看过崔导的首秀,刘伯伯比较放心,言简意赅地评论说这个导游好的。在唯利是图的导游手里,游客会吃苦的。我们这个团是零购物。走的是摄影团的行程。
就我个人而言,在东川所见,有几个人生第一次。第一次亲眼见到红土地。与以前看过的照片相比,感觉红得不够浓郁。不知道是以前看过的照片失真,还是云南其他地方还有红土地独领��骚,或者是记忆出错。第一次看见密密麻麻的松林。想大约是人工种植。后来到景点看风景时特意近距离仔细看了。还拍了照片。比较有把握地认为,是人工种植的。问崔导。果然。是早年飞机播种。第一次看见青稞。路边有青稞地。青稞已经有长穗。风吹过,麦浪滚滚,很好看。初中时笔名虹星的两个姑娘儿对此有抒情描述,今天方才得见。第一次到这样的海拔高度。住宿地是映像旅游小镇,海拔2400米。以前到过浙江临安的清凉峰,记得海拔是1800多米。几乎没感觉有高原反应。第一次知道,此地9月有油菜花开。东川缺水,土地贫瘠,适宜种土豆和青稞等等。
第一天安排很好。上午先看两个景点。初步欣赏红土地风光。然后入住酒店。中餐后休息两个多小时,再到大景点落霞沟。都是光照充足最佳的。上午到的一个风景地,是和明星老人拍照。此前的明星老人,带一条狗,两年前已去世。现在这位明星老人,带两只羊。白羊毛色发黄。一动不动卧在老人身边。黑羊顽皮,到处走动,似乎到处挑衅,很有兴趣对女士的花衣裙咬一口。明星老人们在固定时间在固定地点出镜,等旅游团抵达。旅行社支付给他们费用。刘伯伯和明星老人拍照时,要抽他的大烟筒。此前老人抽烟都是假装。这时,老人笨手笨脚地从口袋里拿出烟丝塞到烟斗里,刘伯伯给他点燃,还有模有样抽了两口。与老人拍了集体照。不知这位明星老人百年之后,会是谁,带着什么,定时定点出镜。旅行社和本地老人,一定会达成某种协议的。或者已经有协议,有候选人在热切等待中。
此行看红土地,落霞沟最出色。下午从西侧高山的观景台放眼向东望去,高山横亘,直冲云霄,东西两列高山之间,是一深谷。深谷之中,有地势耸立如高台。高台上有一村落附着,房屋错落高低,周围梯田层层叠叠,颜色各异,红色醒目,看着心旷神怡。落霞沟南北延伸,远处有更多村落。对面山上,也有几个村落散布。有云有雾时,是可以说白云深处有人家的。这时想到,红土地美景,需要俯瞰才好。向集中点去时,在栈道上缓缓行走,郞莺看见下面坡地树林边有一人蹲坐着,一动不动。她眼神好,一眼看到,并且说他在做什么。大家一阵哄笑。在等车地,看到一群黑羊回家。看到路边购物棚里一对双胞胎女孩,大约十岁出头,很可爱的样子。落霞沟之后去看夕阳西下的地方,叫做七彩坡。本意是要开发成一个旅游观光点的。有停车场,甚至还有观光缆车。在那里拍了很多照片。之后又去了一个村子看落日。太阳落山的过程,从青稞地这一边看去,很壮观。青稞随风舞动。看着日落,就感觉气温渐渐下降。刘伯伯和我都拍了照片,感觉照片不错。刘伯伯在村子小卖部买了饮料,价格14元多,貌似很便宜,怀疑是不是算错了。但没说话。看完日落,走过路边一个私人院落。里面有一个观景台。刘伯伯和我走进院落时,看见入口处的右边墙后,4个3-4岁的小女孩在玩沙子,神情专注,动作麻利,各有台词,各有任务,很投入的样子。只看了我们一眼。我们攀登到观景台上,放眼四望,红土地黄昏风景宜人。没有感觉苍凉,没有牛羊归,没有炊烟缓缓升起。有风吹过头顶双肩,耳朵里都是风的声音。
现在想起来,看落霞沟的地方在山上,应该没有理由叫落霞沟。它应该另有名字。毕竟那是俯瞰落霞沟景色的地方。但也许那个地方就叫做落霞沟。也许是因为旅游才这么叫的。山沟高台上的村庄很可能另有名字,甚至可能不知道自己所在的这一段山沟,叫做落霞沟。其中的逻辑,很强悍,很自在。作为远游者的我也就是这么一看一想,然后在很远的地方表示有疑惑,写在游记当中。我有疑惑。我的有和我的疑惑,都有可能是大错特错的。
所谓千年老龙树,是一棵冷杉。只可远看。孤零零一棵,立在远方山脊之上。比它老的树,与它同龄的树,甚至比它小几百岁的树,早就没了。关于孤单寂寞冷,此树有发言权。下面的山坡上满眼青葱,也就是这几年种的树。山下是坟地。有些坟墓清晰可见,有些则藏身树林。崔导提醒拍照尽量避免坟墓入镜头。远望老龙树的路边,当地旅游局树有一块石碑。
日程表给出的地名是乐谱凹,烟斗老人,落霞沟,红土地大观,螺蛳湾,瓦房梁子看日落。
第一天,就产生了大量好照片。三只美女,遇到五彩缤纷的景点,遇到阳光灿烂的美好时刻,遇到生机盎然的春天,遇到开心美丽的自己,不留下天人合一分外妖娆的照片,还有没有天理啊。
旅行团中有一小姑娘,用无人机拍照片。她拍的红土地照片,非常漂亮。发到群里,收藏了。
本日金句 小崔导游说,明天看日出,风雨无阻。
4月12日 小崔导游想要风雨无阻展示给大家的,是东川红土地上的日出和被清晨阳光静静照耀的红土地。地点是在11日下午向东看风景的七彩坡。所谓七彩坡,我觉得并不是看风景的地点,而是在山顶望出去可以见到的风景。山顶风大,早晨一定会很冷。因此刘伯伯和我都选择不去。慢悠悠起床,早餐后乘车离开东川红土地,前往元谋浪巴浦土林。
七天往返2100公里,这一天上午我精神最好,很好奇观看窗外景色。后来的行程,不知怎地,一路上常常会瞌睡。这一天上午毫无倦意,是我的运气。因此看到了一些让我好奇的事情。沿路看见本地人对黄色的喜好。好多房子的外墙是涂成明黄色的。有的新房子下半部分是蔚蓝色。很多屋顶是天蓝色铁皮。屋顶和院子加盖蓝铁皮,大约是隔热挡雨。看房子的颜色,就可以猜到云南人对黄色有多喜欢。在离开东川的路上,甚至看到交通灯的外壳和架子都涂成淡黄色。后来在其他地方也看到不少房子外墙涂成黄色。尤其是学校的建筑。昆明讲武堂也是黄色,不过更为浓郁耀眼一些。当然这是后话。去土林的路上,还看到其他颜色的房子。有一些房子是通体红褐色的,像红土地的颜色。有些山与山之间的缝隙很细小。少有大山谷。山之间没有河。有村落和田地。一路上很久都没看到河。看到一个池塘,一条小溪,一闪而过。没有第二个池塘,第二条小河。有些山上树木葱茏,有些山荒凉。有几处远山仿佛宋元时期的古画。山头线条圆润,通体黄色,树木稀疏。在路边看到型似芦荟的巨型植物。不知道是什么。以为是剑麻。后来查了一下,很有可能是龙舌兰。但不能确定。一路上看到很多。有些荒山坡上也有。不那么健硕。长条叶子有些颓废。颜色似乎也不那么正。
看起来沿路农村还有一家一户小规模经营。相邻地块庄稼不一样。玉米茁壮。小崔导游后来介绍说是水果型玉米。有一些低矮大棚。路边小山坡一处村落遗址一闪而过。断壁残垣,很荒凉,房顶杳无踪影。像是新疆沙漠中古代城市遗存。一路山上的树显得很年轻。有些高树树干直径很细,修长。推想起来,显然山上的树林也有生死。所谓草木一生。只不过没人注意。野外的树木不大可能长到参天。长到一定高度,长到一定年岁,树就会成才,就会被人惦记,把树砍下来盖房子和做家具。猜想起来,这就是野地里树木很难活到高龄的主要原因。刀斧之下,树很少能长命百岁。这件事,庄子曾经讨论过的。
在平田镇路边摊午餐。因为疫情突然爆发,旅游生意大受影响。我们选择的店,只有夫妻两个,没其他人。老板给我们安排坐在有过堂风的走廊,还算凉快。专门点了豆腐。店里没有。到路对面摊子上买了豆腐。红烧豆腐很不错。
下午抵达浪巴浦土林。天气晴朗炎热。抵达山顶最高处,然后向下走石板路进入土林。所谓土林,甚是怪异。有的陡峭如悬崖。有的如塔尖,几个一丛。也有的如塔独立,仿佛宫殿残存。形状有点鬼斧神工的意思。没有石头。全是黄土。造型奇特。有荒凉的气氛弥漫。不像山崖。山崖虽然也一直处于风化中,但看起来很坚硬,有万古不变的气势。土林没有这种万古不变的气势。被风雨侵蚀的痕迹,举目皆是,看起来触目惊心。好像不用多少年,土林就会消失或者完全改变模样。有一处地面,被雨水冲刷,沟壑纵横。好多矮树,仿佛枯死,只有树干树枝,没有树叶。也许要到雨季才会显露生机。从高处俯瞰,整个土林所在,看似塌陷,浮土均被冲走。剩余的,有如锅底,有些土壁特别坚硬。有些部位,从颜色看,似乎喷过固化剂。土林敞开的地方,是一个水库。
天气炎热。在土林里一路走,一路拍照。土林几乎没有树荫。相当一部分树估计是景点开发时种植的。很神奇的是,郞莺本来可以半途撤退,但居然走完全程。从锅底爬了出来,到达山顶。大群大群三角梅盛开。紫红色,很鲜艳。有人工种植的树林,在风中斜着。注意到路边的一块装饰石头上居然有一个螺钉。不知道是不是起固定作用不让石头被风吹走。景点出入口,庭院树木葱茏,三角梅盛开。
本日涌现出了不少好照片。刘伯伯和我并肩站立头碰头的照片,有创意,可以说是特立独行。申请为今日最佳姿态奖。获大家批准。照片中,我俩没伪装好,不小心露出了长腿猿人的样子,被俞虹发现。很犀利的眼光。
因为是摄影团,有几个人希望看日落。想起来在游览点的三号休息处,有一对老夫妻在凉亭里等日落。我们不看日落,5点多就出来,在外面阴凉地等。小崔导游说日落要到7点多,让其他人先吃饭。于是到景点餐厅点菜吃饭。男士喝了啤酒。餐后,我们到餐厅外空地上坐下来聊天。小袁在空地上疾行,算是锻炼身体。7点半,看日落的人回来。启程去元谋县城。夜色迅速降临。山路行走两个多小时。路上透过车窗和树梢,看见北斗七星,顺着北斗七星的斗柄,居然还找到北极星。北极星孤星低悬。几十年没见,北斗七星还是老样子。
晚上9点多抵达元谋县城。入住树树园酒店。宽带上网很流畅。刘伯伯到夜市买了西瓜和牛奶。他承认,夜市有一家咖啡店。本想自己在那里喝了咖啡就回来,什么都不买。但他不是一个私心很重的人。牛奶好,西瓜好,都不如刘伯伯好。刘伯伯说,回来看到小崔和司机蔡师傅因看日落耽误时间走夜路交换意见,不太愉快。第二天一大早还相互不太理睬。好在两人都是专业人士,交换意见后就放下了,后来的合作没受影响。
本日金句 时建星是以一张照片带活一条旅游线路的人。
4月13日 元谋县城看起来很新,舒适干净,小家碧玉,知道自己是谁,自在。不像某些县城,企图高大上,却一不小心露出土豪的样子,各个部分显得极不协调。昨天晚上抵达时元谋县城在夜色中看起来不错。第二天离开时又看到了元谋县城的另一面。还是很喜欢。县城一级的城市,给我这样的好印象,还是很难得的。就不多说了。离开元谋县城,崔导说公路左面远山,就是以前发现元谋猿人的地方,元谋猿人距离现在170万年。而山的另一边是金沙江。上网搜索了一下,昨天路边看见的植物,大概是剑麻或者是龙舌兰。昨天路上看见夹竹桃盛开。
昆明西北入口后不久见一庭院,靠山一侧有汽车机器人一枚,巍然耸立。大约有5-6米高。威震天之类的,英姿勃发。盔甲红蓝颜色出挑。公路边看见农家院落屋顶上的太阳能热水器的铝制大桶,基本是立式安装。与早先东川一带的卧式安装,有显著不同。不知为什么。瞥见不太高的半山腰有一幢孤独水泥平房,似乎是被遗弃的。半新。孤零零的一个窗户,黑洞洞的。不知在此处建房有何意义。也许是世事无常,也许是现金流中断。周围的树林,看起来是前不见古人后不见来者的样子。
抚仙湖是一个不错的地方。据说面积有200多平方公里。湖水清澈,远山青黛。水很深。刘伯伯看抚仙湖,随口就背范仲淹名句“衔远山吞长江浩浩汤汤横无际涯”。湖水清澈的根本原因,是保护措施得当 ,据说用油驱动的动力船只一律不准使用。据说还有军事研究基地,早年研制鱼雷。先上笔架山,去看观音寺。观音寺是一个玲珑精致的寺院。观音殿前从大缸中往外舀水的女人告诉刘伯伯和我,这个寺里有三四个和尚。不知她为什么用了三四个这个不确切数量概念。观音殿本身并无太大吸引力。殿本身就不大,地面还摆放不少做功课用的座垫。从观音殿出来,那个女人已经从缸底舀出小半脸盆一元硬币,收获不错。估计定期清理缸底硬币,大约是符合“财不外露”这条金科玉律的。这个寺庙内应该有人很愿意种花,不大的庭院内到处是花盆,枝叶茂盛,有不少开花的植物。大红大紫。有浓郁的市井烟火气。有一个偏院,供奉财神,财神的塑像看起来并不那么精致,略显粗糙,大约是乡下信众的手笔。说市井气浓郁,是有理由的。寺前有不少碑,其中一块刻着满满文字,本地一文人撰写,文采一般,语句不太讲究,但也洋溢着半杯水晃荡的骄傲自豪。山上的碑文,大多用蓝色渲染。此前在其他地方没见过。大概也是一绝。下山时路边有一块石碑上刻着明朝诗人杨慎赞美抚仙湖的诗,诗中最后一句有胜西湖一说。杭州生杭州长的小袁对此非常不满,说这个描述过分了。刘伯伯评论说,说杭州是人间天堂,神仙也没说什么。
从观音寺出来,小径曲折向上几十步,便有一亭,小巧玲珑,可以俯瞰湖面和远山。山下湖边沙滩平整,岸边湖面上停泊有很多游船,鳞次栉比。笔架山和观音寺有两大奇妙。一是山顶亭子外可看见红蜻蜓飞,忽而悬停,忽而疾走。山下虽然也看到红蜻蜓飞,但没那么多。还有就是观音寺外栏杆下是绝壁,绝壁上长着不少仙人掌。看起来是野生的。山下没有。估计当初有人移植在此,仙人掌很适应此地水土,便生存了下来。看着这些仙人掌,感觉神奇,有点恍惚。这座小山,灵气充溢,是好地方。
下山小径终结处,湖岸是人工堆砌的。还未到山脚,就听到湖水拍打石岸发出的低沉有力声音,节奏缓慢,声音空幻,也是一种天籁。想起苏东坡在《石钟山记》提到过水与石神奇互动。走到石岸边,看湖水极其清澈,默默站了片刻。
按行程,中午有大约有一个多��时自由游玩和午餐。在湖边找了一家小吃店。点了本地的小吃,比如炒米线,凉米线,虾饼,包浆豆腐。陆续上来,满满一桌子。吃得很开心。顺便在这里说一下,这一次旅游在云南吃过的各种豆腐,我个人意见,名列第一的是抚仙湖湖边小吃店的包浆豆腐,蘸调料,味道鲜美。应该不是抚仙湖本身的加持。其他地方的豆腐,似乎都略逊一筹。在抚仙湖边小吃店里第一次尝到梨醋的滋味,凉拌米线,酸酸甜甜,连声叫好。回到杭州后淘宝上网购了一大瓶,算是对云南味道的追忆。吃饱喝足,我响应刘伯伯的号召,去乘双人脚踏船,到抚仙湖上观赏风景。既然来了,不妨乘兴一游。办好手续,上船。脚踏起来,出乎意料地轻巧。只是离岸仅仅几十米,就能感觉风和涌浪的力量。如果出去一���米,浪和风的感觉会更大,虽然那天看起来风平浪静。刘伯伯和我分坐船两侧,我比他体重大,船明显向我这边倾斜。刘伯伯还使劲摇晃。我有点担心翻船。虽然晓得自己会游泳不会有太大的问题,但如果手机进水,就很麻烦。刘伯伯笑我。我一笑了之。从水上看岸边山峰和沙滩,别是一番风景。刚才去过的笔架山,以我所见,似乎只是整个笔架的一部分而已。
将要离开抚仙湖时,在路边餐馆门口看见老板娘在弄模样很难看的虫子,黑乎乎的。问了一下,原来是蜻蜓幼虫。大约油炸了才能吃的。不敢揣想会是什么味道。
离开抚仙湖,赶赴建水。抵达建水,已是下午。稍事休整,便出来逛街。留给我们逛建水古城的时间不太多。建水古城,现在还有城门和部分城墙残留。比春秋战国时期文献记载的古代小国的都城要大很多。老城内朱家花园最为出色,仅面积就有2万多平方米。大概长宽400-500米。花园大致占一半面积,有树有花有池塘有假山有亭子有走廊。房屋部分也很奢侈,功能各异,四通八达,有如迷宫。《阿房宫赋》对宫殿的描述,大约也是可以用来描述朱家花园的。据说是晚清时期一个武状元的宅邸。天高皇帝远,这个武状元有不可一世的气势,如此规制明显是超标的。可惜的是,没有时间细看各个部分。从正门进入朱家花园后不远,一个临水的宽敞建筑被改为咖啡屋,没什么生意。在临近出口的地方,走廊屋檐下摆放着一条长凳。现在记忆有点模糊的,当时很可能是时建星建议,大家可以靠墙坐在长凳上合影。一旁两个工作人员拒绝为我们拍摄,看起来不是因为忙着谈天,而是大义凛然地坚持“坚决不给游客拍照”的原则。照片里的我们,虽是在屋檐下,光线却意外充沛,脸部细节特别清晰。表情松弛悠然,笑容亲切,是相处50年才有的那种自在,仿佛走过千山万水,终于寻得正果。赞。
建水,古代某个时期称为临安,不知道与历史上更为显赫的南宋临安的命名是否有相似之处。建水古城一个显著的特点就是各种建筑面积大。因为时间关系,很多大景点,只是从门口走过。文庙,门面宏大,门内居然是一个大湖泊。绕过湖泊才是大成殿等等建筑群。临安都府门面也很气魄,门旁用来鸣冤的鼓还在,远看着上面满是灰尘。不知道最后一次是谁擂鼓,为何鸣冤。科举考场前两个石桩矗立,“官员兵民到此下马”赫然可见,足以生动想象当年庄严肃穆的气场。古城还留有宽阔的步行街,石板铺就,两旁是大榕树,枝叶茂盛。树上有灯,藏身在人造鸟巢中。建水古城这一条街,还是国家气象局认证的天然氧吧,可见空气之好,有点奇特。街面建筑有相当一部分古意盎然古风纯粹。另外一部分猜想是现代仿建。色彩浓烈,有高屋檐,窗户古色古香。在街上遇到一个很小的门,门上有台儿庄战死烈士的照片和事迹,供后人凭吊和缅怀。想来应该是建水人,曾在此居住。朝阳楼是古城楼,规模宏大,气势庄严,是皇城的那种红色,保留完整,门上流霞飞云几个大字龙飞凤舞,刘伯伯居然认了出来。建水这个古城,应当住上一两晚,深度游览。建水的古建筑,唯一让我吐槽的,是好多建筑物表面手写文字太多,大多抄录经典语录、诗词句子和吉祥话。书法潦草,没什么章法。而且,把那么多表面积用来题词,多少有点喧宾夺主,掩盖了建筑本身的魅力。江南古民居和寺庙的楹联匾额,文字和书法极为讲究,贵精不贵多。这是很好的传统和追求。而且房屋本身留有足够的空间和表面来显示建筑点面线的精美讲究和家大业大的气魄,经得起学问家和有钱人的细看。
黄昏降临,我们要找饭店吃饭。去西门外,据说那边有很多餐饮店聚集。看了一通,大多是吃豆腐小吃的,有点失望。桌凳低矮,有服务员在桌子的一侧煎豆腐,其他人围着桌子坐着享用。好像这是本地比较盛行的吃建水豆腐的传统方式。但却不是我们中意的。只好从老城门返回古城内,选择路边一家餐饮店。门口极小。进入之后,别有洞天。是古代大户人家的格局。大部分食客都在前后两个院子里露天就餐。我们只能在中间大殿似的建筑内就坐。喝了啤酒。院子里提供免费品尝建水豆腐。郞莺去尝了。
下午在古城乱逛时,发生地震。在街上没一点感觉。崔导在群里发消息说,他在酒店躺着,感觉到摇晃,意识到是地震。上网查了一下,果然有新闻报道说地震了,记得是3点几级,震中就是建水。我们千里迢迢紧赶慢赶好歹及时在震中现身,地震发生了我们没感觉,好像地震对我们也没感觉,想起来很有点遗憾啊。
4月14日 早晨看日出。小崔导游要求都去,因为是去双龙桥看日出。日出,湖,横亘湖上的17孔石桥及其倒影,三者合起来算是建水一景。说不去就错过这个景点了。刘伯伯没去。但懒觉也没睡成。我们5点55下楼集合出发去看日出。刘伯伯6点5分在群里发了一则源于生活高于生活的控诉。在他创作的剧本里,我早晨四点就息息索索起来,终于离开时竟然大声摔门而出。说正要睡眠又有谁谁不厌其烦地前后两次来敲门大声催促去看日出。刘伯伯一阵懊恼后睡意全无。一通文字让大家笑了很久,认为这段文字应当放入游记。
双龙桥算是一大奇迹。在诸如杭州或者北京有历史有文化的大城市看见长桥这样的风景名胜,也许不太奇怪。但在云南,一个不大的湖上,有这样一座风景功能大于实际应用功能的桥,让我感觉讶异。初为3孔桥,建于乾隆年间。1839年扩建至现今看到的17孔。两端桥头原来各有一桥头亭子,中间又有楼台亭阁一样的大亭子,大屋檐,看起来甚是庄严。北面的桥头亭在上世纪初护国战争时期毁于战火,后来没有修复。据说建水当地人是支持袁世凯的。被打败了,就低头认输,没人出来说要重修。日出之前,光线渐渐明亮,由湖岸东望,水面似镜,没有涟漪,桥的倒影纹丝不动,很清晰。在不太长的一段时间里,东边云层在手机照相机画面看居然呈现某种幽灵般的蓝色。崔导称其为蓝调。观光团里几个上海女人,被他的高深用词唬得一愣一愣的,连声问什么蓝调,焦急的口气好像马上要失去一个亿。
双龙桥的建造,想来当时此地算是比较富裕,地方社区健全,政权强大,百姓安居乐业,当地乡绅颇有声望,故能一呼百应,有足够人力物力投入。但这只是猜测,并未深究历史细节来支持。
有无人机的小姑娘后来发出来鸟眼照。照片里双龙桥看起来叹为观止。有几个镜头里,桥上的楼阁,若无天空俯瞰视角,看不到前后屋檐神奇重叠。
回到酒店吃早餐。居然看见有两位大师傅负责提供全套米线。我连吃两大碗,原汁原味。刘伯伯说,是饭店有心从外面请来厨师做米线。全部行程里,建水饭店的自助早餐最好。
临出发时,饭店工作人员来说某房间硅胶衣架少了,问有没有放错到其他房间云云。小崔导游帮着问了一声。大家沉默。崔很清楚,有点埋怨工作人员糊涂。没有说出来但大家都清楚的是,一个或者几个衣架的事,绝没有开箱检查之理,不排除饭店工作人员清点有误,没道理去纠结数字不对有几种可能性。
离开建水前,去看千年古井。这古井是一个奇特存在。在城墙外不远的一个平坦之处,赫然有一口巨大水井,有围墙围成一个院子,一旁亭子和长椅���闲坐和社交活动,小院外面有几棵大树。井口直径大约有2-3米。水离井口不过一米多,极为清澈。有多个取水的塑料吊桶倒扣在井栏上,供取水人自由取用。取水的第一规则是,不能将打出的水倒回去。自明朝初年建成至今,一直在使用中。看到有人骑电动车来取水。地下水如此丰沛,难以想象。刘伯伯对此大为感叹。离井十多米处有一个著名的豆腐坊,用的就是古井井水,出产的豆腐名闻遐迩。门口墙上贴着电视台作节目时留下的照片。离开时,我们到豆腐坊门口探头观望。里面热气腾腾,几个人坐着,将豆腐一小团一小团捏在手里,用纱布包裹一捏成型,然后解开纱布放到木板上。地上放着众多案板,上面是已经捏成型的豆腐。这古老技艺不知还能传承多少代。
看完水井后,前往蒙自的碧色寨。碧色寨有一火车站,是法国人建造,1910年通车。铁路直达越南,是当年云南矿石出口贸易的重要枢纽。前几年还有火车每天一班经过。冯小刚拍的电影《芳华》曾在火车站取景,吸引很多游客。让游客很中意的是穿全套军装在站台和铁轨拍照。所谓军装,并非制式,做工简陋粗糙,用的是化纤织物,易洗易干,绝无污染之虞。时建星敦促所有人都要换军装。小袁没换。刘伯伯在整理军容军姿时,我给他拍了照,评论说,他有时候看着像父亲,有时候看像母亲。他认同,说也有其他人这么说的。我们在车站站台和铁轨上摆各种姿势,拍了不少的照片。刘伯伯做有些动作,极其文艺,很是奔放,让我大吃一惊。后来才知道,是有童子功的,这是后话。然后又去一百米外的小火车旁拍照。拍完想去站内另一头的小吃店吃饭。好不容易走到那里,却发现都关门大吉。于是走到外面还军装的店铺,对面有一大米线店。大吃一顿后,大家说笑并上厕所然后离开。不料竟然忘记付钱。结果老板娘急急赶过来时,电瓶车已经启动。赶紧停车道歉付钱。大家又大笑,认为此尴尬事应写入游记。有点遗憾的是,车站后面山坡上法国人当时居住的生活区,没时间去走马观花看。看标识知道有网球场的。
午餐后前往元阳哈尼梯田。路程有点远。但安排就是在下午赶到看日落。梯田层层叠叠,相当一部分田中有水,远看如明镜。梯田所在之处,地势明显平坦开阔,逐渐缓缓下降。陡坡处绿树茂密。在如此群山之中,地势恰好可以造梯田,而且水源丰富,是见证天无绝人之路的实例,也见证哈尼人智慧勤劳因地制宜安居乐业的绝招。这一大群梯田,是联合国科教文组织命名的世界遗产地。下午天色稍微有些朦胧。观景台位于谷地东面。从高处眺望,太阳倒影在水田里移动,从一块梯田移动到另一块。观景台上人头攒动,不乏看起来很专业的人士。有不少架着的照相机,面对太阳要落下去的山顶。还有不少手机也安装在栏杆上,看似无人看管。看其中画面是太阳低垂金光四射山峰如画屏耸立,其间距离缓缓拉近。在落日前大半个小时,山上出现乌云,形状诡异,不知来出的黑色在云中纠缠,乌云准确落在日头归处。光芒从云后逸出,孔武有力,看起来很是壮观。知道日落景色将不可见,观景台上退潮一样少了不少游客。专业人士还在做最后的坚持。暝色渐渐浓郁,梯田水如镜的明亮也渐渐隐去,专业人士开始收设备。我们要到点才撤退。乘着观景台人少,大家又摆姿势拍照。刘伯伯买来炸土豆条,热乎乎的,蘸调料吃,真香。不亦乐乎。
晚上在酒店楼下餐厅用餐。出乎意料的是,有蛋糕和酒。还有寿星帽子。各位同学专门为我准备过生日的。刘伯伯有心了。第一次和同学一起过生日,很温暖。感谢。刘伯伯买的纯米酒是高度白酒。刘伯伯有点喝大了。话多,声音响。隔壁桌上碰巧有一对老夫妻也过生日。原来女方的生日也是这一天。这是我碰到过第二个生日相同的人。他们没蛋糕,但有葡萄酒,点了几个菜。我们唱生日快乐歌。他们也一起唱。
晚上加班一个小时不到完成了一个英文文档。因为没电脑,问崔导是否能帮忙解决。崔导人脉广。在来元阳梯田的路上打好电话。他从本地的一个摄影家那里借来手提电脑。我用完后提去他房间。9点多了,同一个房间的司机蔡师傅已经睡了。崔导立马外出去还电脑。崔导是个热心人。后来才知道,是云南本地旅行社的金牌导游。谢谢崔导。
生日快乐。
4月15日 旅游收入应该是元阳当地居民收入的一大来源吧。街不宽,却有好多高楼酒店,停好多车。我们一大早起来时,天是黑的。身兼数职的老板娘还没起来烧面。于是大家等着。老板娘终于出现,手脚麻利。所谓早餐,就是一碗面。用完早餐,大家乘车前往观景台看日出。观景台是在大山谷的西侧。我们抵达时,已经有不少人。我和刘伯伯占据了一个还算不错的位置。人渐渐多起来。刘伯伯有点温良恭俭让,被身边一女的很彪悍地挤到栏杆后。等待日出时,我左边一个上海老男人连声哀叹冷。我很自得地说,我很英明,穿那么厚。他看看我,说你不英明。我连声说我英明的。见我坚持,他犹豫地说,你是聪明,不是英明。我强调我是英明。他无奈让一小步,说,只有聪明,才能英明。见他死活不肯同意,我有点失望。讲笑话,活跃气氛,我主动当逗哏,他也应该有当捧哏的觉悟嘛。
天慢慢放亮,只见有白云从东边山谷里的北侧缺口处涌了进来,紧贴着山势树林缓缓而行,有龙盘虎踞的样子,气势很盛。靠近观景台一侧的山谷梯田的阡陌上有人走路。崔导指给我们看。我这眼神,费了老大劲才找到目标。然后太阳就慢慢起来。并不是大晴天万里无云的天气。太阳从云头里出来,有点隐隐约约。然后就放出光芒来。观景台上头攒动,且有人到处走动。太阳出来好久,好多人竟然迟到,到处奔跑找最佳拍摄位置。观景台向下还有好几层。有人就纷纷涌到下层。时建星把观景台各层都走了一遍。早上看日出,主要是看日出时梯田风景。观景点是远看,是看全景。
看完日出后,我们便去细看梯田。途经几个小观景点停车,从不同侧面远望梯田。然后到一地势开阔之处停车。崔导说我们可以从这里沿田中阡陌随意向下行走,观赏风景,拍照留念,但切记不要走得太远。桃花源记说阡陌交通鸡犬相闻。虽说这里因村寨遥远而没听到鸡鸣犬吠,但水田阡陌纵横却是实实在在的。所谓天时地利人和,元阳梯田之所以得以存在,与本地水源丰富息息相关。山上山下水草丰美,林木郁郁葱葱,云烟氤氲,有江南的模样。走近了梯田,便有更为确切的认知。在梯田边上的水沟旁,拿出手机,录了两段音频,流水淙淙汩汩,仿佛有气泡声,仿佛听到水势遇到小石头或者不平坦处而中断而婉转的声音。六人合影,有几张好照片。我拍到一张照片,因为梯田形状构图还算不错,感觉满意。
元阳梯田,日落日出时的光景,都看了,真心感觉不错。我知道,这些不错的感觉一点一点累计,有助于形成一个总体认识,觉得这趟云南之旅,风景值得 一看,算是增广见闻。从梯田上行时,突然注意到小径旁大树下有一个水泥做的长方形立体,不知是做什么的。只见顶上有一个祭祀用的小物体,于是一下子就猜想这是当地人的墓。没有墓碑。就是一个长方形水泥块。果然,在小径走到公路上去的路边,又看见一个。上了公路,公路对面的路边有三四个。从外观看,若不知道本地习俗,不太会注意那是墓。路边有农妇设摊卖水果。杭州有人称为丑八怪的柑橘,要价10元3斤。说是很便宜。郞莺买了很大一塑料袋。分给大家。几天才吃完。这种水果比较正式的名字好像是耙耙柑。
然后我们深入一哈尼族村子去走马观花。走近了看哈尼族的房屋,解决了心中的一个疑惑。昨天来时,在路边看到那些黄色泥土色的房子外表,好像砖墙的样子,但那些线条似乎显示砖有大小。所以当时就疑心其实并不是砖墙,而是刻意做上去模仿砖墙。现在近看,果然是线条留在墙面。村子里有几处公共取水处,就是一个小水池子,里面有泉水,上有小屋顶遮挡灰尘。见一人在水池子旁杀鸡清洗。哈尼族的房屋建筑算是有其特色。村子里还有一个大广场。从村子里慢慢走出去时,突然在路边听到树丛里有鸡群骚动。于是停下来看。说时迟那时快,一只年轻芦花母鸡从树丛中窜了出来,落荒而逃,样子有点狼狈,沿着路跑过一栋房子,从墙角拐弯处消失了。树丛里追出两只年轻公鸡,看起来是想要对那只母鸡非礼的冒失家伙。它们一路发出激动的声音,猛追出5-6米到墙边拐角,不料从墙角后踱步出来一只年长公鸡,挡住它们的路,不让继续追。两只年轻公鸡试图继续追赶,见形势不好,便放弃了。三只公鸡发出某种声音进行沟通。从我身边的树丛里早跑出另外两只年轻公鸡,探头探脑遥遥观望那边的情况。路的另一边是一个院子,门敞开着,门口卧着一只小猫,神情闲适,先看母鸡狼狈逃窜,又看公鸡追赶,然后看年长公鸡挡路。小猫闲看时,从门口窜出一只大猫,估计是听到喧闹声赶出来看热闹,速度极快,情绪激动,尾巴在身后都成平行线了,飞也似地跑到那两只年轻公鸡被挡住的地方,朝拐弯处看。很难相信,这些小动物没有一点智慧。我看得满心欢喜。这可遇不可求的戏剧性冲突,让宁静的村子顿时变得生动可爱。
中午在个旧某个交通枢纽停车吃饭。车停在加油站空地。路对面有一长排卖水果的摊位。往前走一段,水果摊位对面有餐馆。时建星点菜超水平发挥,土豆泥,炸小鱼,红烧豆腐,西红柿鸡蛋汤,南瓜藤。大家食指大动。郞莺破例添了一碗饭。大家赞不绝口。吃罢又一起去隔壁给老板和老板娘点赞,方才离开。
午饭后行程4个多小时,抵达广南县城。在路上就拜托时建星晚上点菜再次超水平发挥。入住后,天色尚早,休整后出来逛街。找到一家药膳餐馆,点了气锅鸡,有药材和蔬菜入锅。小袁胃口大开。
4月16日 前往被称为世外桃源的坝美。路上小崔导游介绍坝美的前生今世。此前坝美因为各种纷争而于2019年关停。政府拿回各种经营权后,巨额投资,修缮道路等等。今年春节之后才重新开放。从停车场下,进入气派恢弘的游客中心,买票后乘电瓶车行10公里才抵达景点,这么个进入景点安排,算是很罕见吧。坝美因发大水而关停,旅游团因此改行程,这种事常常发生。没去过不知道是怎么回事。去过后,则可猜测一二。坝美被称为世外桃源是有道理的。进出坝美,都要各经过一个溶洞,像陶渊明《桃花源记》描述的那样。一旦发大水,船在溶洞中行走大约会很危险,而回程中另外一段行船以及在河上栈道徒步,大约也会受影响。
乘船进入前,刘伯伯心情有点激动,把《桃花源记》择要大声背诵了一遍。进入景区入口的溶洞,船大约要弯曲行走950多米。洞内黑暗,船首灯远远照亮岩壁上荧光航标,才知道方向。中途看见洞顶几处裂缝,洞外绿色植物和亮白天空依稀可见。出洞时,头顶有钟乳石奇形怪状。这里的钟乳石似乎发育不完整,没有秀色可餐、整齐悬垂的石柱,岂非咄咄怪事。
与山洞之行相比,桃花源内的村子和土地显得平淡无奇,司空见惯的田园风光,并无特别出色的风景。河边有一排水车有大轮子,咿咿呀呀转动。这样的装置,显然是不实用的,当然是给好奇的游客看和当留影背景的。附近还有一座不长的丁步桥,由一块块石块组成。从石块上走过,算不上步步惊心。若有大水时,大概会有些意思。有桃树散落四处,桃花粉红,艳丽无比,树枝上桃花多到难以置信。走近了细看,才发现是人造花枝绑在树上。不过远看起来,乡村景色却因这一抹艳丽而增色不少。想,若没有这些桃花点缀,田园风光当如何设计才显得自然亲切古朴?路灯的形状是马灯,用LED 灯泡。一路看去,有不少马灯悬挂。走到一处发现刘伯伯坐在路边小摊边上。手里拿着一个猴子的小物品,说是他的生肖。原来老牛属猴。显然他已与摆摊的老乡攀谈多时。路边有不少土坟,坟上插有白幡。大多数土坟没有墓碑。有一处水泥墓比较显眼。墓碑上写某公某某形魂之墓。我对刘伯伯说,形魂两字用得好。我理解是说魂在此,形体在此。刘伯伯点点头。说形魂在此,可能是当地某种信念。其他地方的信念里,两者可能分离。
据说村子里大多数原住民均已搬走或者外出打工。现在有多是外来户和投资商。路边一些小摊贩买纪念品,估计都是本地人,纪念品也很平常,大概是什么地方批发来的。在一个摊子上,一眼瞥见十多个黑色簪子。当时想,簪子还在,已无长发。不知传说中“等我长发及腰”的女子,当年用的什么簪子。而摊上摆放的簪子,是当今新做的吗?是古老物品吗?
坝美一地据介绍有3个村子。对旅游者来说,进出均通过溶洞,最为便捷。虽有陆路与外相通,但需绕行甚远。村子里有一棵大榕树,遮天蔽日。是村子的地标。树下石条堆砌,一层层可坐上百人。旅行团约定自由活动后在那里集合。大树下有一中年男人,正假装无所谓却有些热情地介绍本地发生的矛盾和冲突,说官司进展情况,用很隐晦的方式展示自己知晓内幕,对世事人情有很精准的判断。
村子里有民居,但判断已不是原来模样。有游客进桃源小住。出去时,需先乘船,走栈道,再乘船经溶洞抵达外面。栈道不是紧贴在山崖上的,而是沿河而行。河在两山之间。一路走去,栈道两边的山,忽近忽远。栈道有些地方,树长在栈道中,栈道地板上有一个洞,树干从洞里出来。有些树干低低斜过栈道,行人需弯腰低头方能通过。不愿从栈道步行而出的人,据说可以乘坐小火车离开。但并没有人乘坐小火车。这让我有些怀疑其实小火车在人少时是不开的。沿着栈道走,看见栈道边上有巨大的芭蕉树丛。还能看见芭蕉树上结的串串果实,看起来就是香蕉。元宝树的品种似乎有些不同。有些元宝树看起来与我以前认得的长得一样。有一棵树枝上只有元宝倒垂,却没有叶子。甚是奇特。在栈道上走,听鸟鸣,听河水哗然,感觉宁静喜乐。然后安静被打破。忽然听到身后栈道上有轰然低沉刺耳之声,在空旷的河谷中显得气势逼人。回头见远远有几个人拖着旅行箱在栈道上且行且近。感觉真是大煞风景。如果在景区居住的游客要离开桃花源,必须走这条栈道,那么,这样的进出设计就很生硬了。若是住在景点内从栈道离开坝美的游客中有喜静不喜闹的,遇到自己弄出这么违和的噪声,感觉定然不好。此处腹诽一番。栈道尽头是一座桥。我们一行六人在此时会合,拍照若干。再行走一段,便是出口,然后是一条河,经另一个溶洞,行程也是900多米长。
出了桃源,便由高速公路向普者黑而去。路上在一乡村小镇停车吃饭。记忆比较清楚的是,点了一盘糖醋排骨,结果端来的是红烧肉。老板言之凿凿说这就是糖醋排骨。不知道客人若点了红烧肉,会端出什么。几只美女在餐馆旁的农贸市场摊上买了黄瓜等水果。这黄瓜模样奇特,看起来像是菜瓜。小镇公路狭窄,车子开出去一里地停在镇外公路边上。不远处是一露天家禽市场,商户看起来都是外来赶集的。
下午到普者黑。小崔导游介绍说,普者黑曾因拍某电视剧而引来游客,有眼光或者有运气的本地人经营旅馆而意外暴富,让其他人眼馋不已,纷纷贷款将自家房屋改成旅馆。不料旅游热潮来得��去得也快。银行收回贷款,很多在建房屋成了烂尾。普者黑现在名声在外大致是因为前几年的《三生三世十里桃花》仙侠电视剧在此取景若干。我们在普者黑一个村子里的农家乐住下。这个农家乐有三层楼,有院子,有自己的餐厅,门口还可停车。住下后不久就去拍摄景点游玩。时间已是下午后半场。崔导买票,在门口点人头看我们入场,然后大家自由行动。进入景点大门,在山边小径上遇到一群出来的游客,一高大男人不知道眼睛看什么地方,用幸灾乐祸的语气教训说现在光线不好,来迟了等等。看着他似乎自顾自说话的样子,我好奇地问,你是在和我说话吗?他点点头。我不以为然。我和我们团的一个上海游客说,又不是一定要看阳光灿烂。暮霭沉沉,这句话也是有的。那个老男人点头称是。
拍摄地三面有山环绕湖泊和空旷草地,风景像桂林山水,山不太高不大,草木葱郁。与坝美神似之处,是桃树上有假桃花盛开。天空开阔,有木结构亭子三五个散落各处,每个亭子都有长长白纱装饰,在风中飘动。已经不记得《三生三世十里桃花》电视剧里的镜头了。在小径尽头进入开阔地,有一个棚子,里面有好几衣架花花绿绿的古装,游客可以借穿照相,有一姑娘在那里看管。攀谈几句。我问当时拍电视剧有没有她的镜头。她有点不好意思说道,没有。她解释说,所有的群众演员都是剧组带进来的,没有本地演员跑龙套。
郞莺李捷时建星三人一伙一顿猛摆姿势拍照。小袁不晓得弯到哪里去了。我和刘伯伯闲走,走到一个小亭子里坐下来。有一穿红衣老太太慢慢走过来,在亭子前打电话让家人找她,说她的位置在小亭子前。正好我们同一个旅行团的一个上海男人过来听到,忍不住评论说,这里有好多小亭子。我笑眯眯大声说看破不说破嘛。评论者冲我竖拇指,笑笑走了。草地里几匹白马吃草和奔跑。一大片草地好像是马场一样,但没有围栏。有一匹公马径直跑到离亭子不远处吃草。一点都没害怕我们的样子。估计刘伯伯和我是人畜无害的样子。给马拍了照。想问白马是否知道自己白马非马。再回头看时,那红衣老太太已经不知走到哪里去了。时建星走过来,从背后给我们拍了几张照片。可乐后来评论说,我们好像在蹲坑。座位确实很低。看完风景慢慢沿原路走回去,暮色苍茫。出景点的路,一边是山,一边是湖。岸边水中石头上有看起来像是生物的东西攀附,粉红色,大约1寸长短。距离稍微有点远,看不清究竟是什么。有这种颜色的生物,大约是不怕鸟来吃的。走出景点,走过一座桥,回到住宿地。农家乐是夫妻经营,四川来的。有几个帮工。时建星和小袁点了本地特色菜,味道好。隔壁桌子,司机蔡师傅与人聊天。我们吃完饭,蔡师傅还在聊,很酣畅很亢奋很投入的样子。
4月17日 第二天一大早的行程,是去青龙山顶看日出。山大约只有一百米高。可以俯瞰昨日下午看到的开阔湖面、小岛屿、亭子、假桃树、草地等等。可是下雨了。黎明前的昏暗里,寥寥几个人跟着崔导去。等他们回来,用过早餐,雨还在下。崔导领着感兴趣的人去村子里逛了一圈,七八个人大多穿雨衣。拍回来的照片显示,村子里有一个牛头广场。广场上有一巨大雕塑,是黑牛的形状,不知为什么,黑牛表情悲苦和尴尬,没什么喜庆气氛。虽然刘伯伯没跟着去看村子,后来却到外面跑了一圈,想买三合一咖啡。没买到。还是农家乐老板娘有存货。开着门,喝咖啡,听雨,看院子里的花草,品种略微杂乱,但非常茂盛。中午,早早去点餐吃饭。奇怪的是,团里其他人都不吃中饭。午餐后回昆明,6小时的高速公路车程。有无人机的小姑娘在普者黑高铁站早早下车,搭乘去广州的高铁。有一南京游客离团后还要继续去云南某地旅游。在元阳过生日的那对上海夫妻离团后去西双版纳旅游。靠近昆明时,先后看到两个大湖,湖边有一些烂尾别墅楼盘。
到昆明后入住金茂酒店,这是旅游团集结和旅游开始的地方。雨下得有点大。我们一行去好几条马路外的某著名饼店买昆明著名的现做烤饼。回来的路上找了一家饭店。小袁建议要好好吃一顿庆祝云南游顺利完成。云南特色的菜,很不错。还喝了一瓶有点贵的葡萄酒。酒足饭饱走出餐馆,雨已经停了。慢慢走回宾馆。还迷路了。幸好没绕多少路。
4月18日 约好9点多,旅行社派司机来送我们去机场。早饭后,刘伯伯说想要去看看昆明讲武堂。朱德等人曾在那里学习过。我们打车去。司机50岁左右,问到景点的事情,他有点健谈,用词典雅。一问,居然是云南大学毕业。是一个有故事的人。不多久,就到讲武堂,却发现来得太早,尚未开门。我们显然没时���等开门,只能在门外瞻仰讲武堂的风采。建筑物的黄色在初阳下显得格外耀眼。看起来是一个口字形的建筑群。刘伯伯和我拍了几张照片。然后又到对面的翠湖门口逛了一下。拍照留念。知道闻一多殉难处就在回去路上不远。我们便步行去,很容易就寻到一条小巷内。当初的闻一多居所,现在是省级机关幼儿园。他当时已经从小巷另一头走到离家门不过三五米处,被等待已久的杀手枪杀毙命。殉难处有碑,碑前有鲜花。殉难处有毛泽东和朱德当年的联名唁电。小巷墙上展示闻一多书法多幅。其中有几幅是古色古香的篆体字,看起来是下过功夫的。还专门有一幅题写西南联大校名。又摆姿势拍了照。
离开历史惨剧伤心地,刘伯伯和我沿着林荫路向前面大道走去,希望能容易叫到出租车。这条林荫路是讲武堂大院子的背面。讲武堂隔壁是科技馆,与讲武堂是一样的黄色。科技馆隔壁据说是图书馆,在图书馆后门,有一出租车停在路边,女司机似乎闲着没事。于是打车回金茂饭店。这时早已将讲武堂和翠湖的照片发到群里。讲武堂和翠湖这两个地方,感觉很可以花点时间细看的。记得聂耳有一首翠湖春晓的作品,忘记旋律了。在林荫路上走,春天晨风缓缓吹着,很惬意。林荫路有书香气和烟火气的奇妙结合。在早晨的这一刻,大概是因为这个地方,有点喜欢上了昆明。大概是魂被风吹动摇晃了一下。
回到酒店不久,旅行社派来的师傅提前到了。于是下楼,上车,前往机场。过安检时,时建星脸部自动识别失败。我估计是因为口罩在下巴下面挂着没完全摘下来。足智多谋的人工智能看美女看傻了。只好去10号门手动过关。大家开玩笑说,从宾馆到机场这么一会,时建星可能又胖了一点。去杭州的航班,在航站楼的最远端楼下登机。不远万里走到那里,坐下候机。刘伯伯去买了咖啡和可可。刘伯伯会张罗事情。后来有通知说改了登机门。到楼上。飞机到张家界要停。从张家界机场航站楼瞭望,看到跑道外几座山峰隐隐约约矗立,云雾缭绕,有点梦幻。一些游客在张家界下飞机。好多游客上。重新登机时,刘伯伯找不到登机牌,一开始还想不起自己的座位。上了飞机在包里找登机牌,失而复得,得而复失,如此三番五次。想刘伯伯当年英姿勃发所向披靡,现在被登机牌难倒,看来是有一点点老的。然后飞抵杭州。这一趟云南之旅圆满。从机场出来,大家挥手告别。
花絮 # 回家看地图,方才知道有疫情的丽江在哪里,这一路经过哪些地方。记得在高速公路上看见路牌上的麻栗坡三字,感觉诧异,怎么跑到广西来了。后来崔导说了一通,果然这个麻栗坡就是当年边境打仗的地方。
# 据说回到家称重面对人生真相,有增重2-3斤的,有增重1斤的。据说吃不胖的刘伯伯也胖了一点。然后就听到要减肥的一片哀叹。
# 回来后一起去看了班长。我们旅游期间,沈班因肺炎住院,昏昏沉沉睡了几天,打盐水。说好泰顺一起去。
# 以前写游记,是晚上到宾馆房间里用电脑写。16年去美国时是这样,19年去皖南小川藏线也是这样。这么做的弊病是晚上若有事,人困马乏,就会拖欠,一来二去就拖欠很多天。美国游记就是因此虎头蛇尾夭折。这次是带着小米平板。前一两天是晚上躺在床上慢慢敲字进去。后来改在白天乘车时写,回忆昨天,写今天的��闻,写想法,正好利用高速路上的空闲。
# 谢谢所有人为开心云南游的贡献。旅游团定行程,砍价,买牛奶西瓜黄瓜咖啡水果炸土豆条,小袁带来的各种零食,相互照顾,登山杖,摆姿势拍照,很好的合影照片,难忘的很多瞬间,笑声,聊天,吃饭,一次都没有用上的一大把衣架。
# 回来发现途中洗并晾干的一件上衣,全是香烟味。只好又洗了一次。我的右手食指,指向刘伯伯。
# 郞莺和小袁在吃饭时说起当年旅行结婚路上见闻种种趣事。小袁当年骑车带郞莺,把郞莺丢了还不知道,自顾自骑车走了,以为郞莺还在后座。笑。李捷儿子和媳妇以及孙女的视频和照片,很好,年轻人的快乐,朝气蓬勃。看视频,时建星的小狗狗,不良于行很久了。
# 在云南路过牛街羊街等地方。猜想街这个字与平常理解的有民居有商户的城市街道无关。应该是云南的地名专用字。听起来比较奇怪。
# 吃饭用自带碗筷,放心,也省钱。
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spst-haru · 4 years ago
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[ 朝を眺む ] . . . 快晴の春の朝、 お寺から 朝日に照らされた 京の町を眺める。 . . . ==================== 📸 2021.04 Kiyomizu-dera, Higashiyama-ku, Kyoto . Nikon D5300 🌸🍃🌸🍃🌸🍃🌸🍃🌸 . info. 清水寺 桜見頃(例年) - 3月下旬~4月上旬 ※ ウォーカープラス ホームページ参照 ==================== . . . #japan #kyoto #kiyomizudera_sakura #kiyomizudera_someiyoshino #someiyoshino #kiyomizudera_shinryoku #kiyomizudera_greenleaves #京都 #清水寺_桜 #清水寺_ソメイヨシノ #清水寺_染井吉野 #清水寺_新緑 #清水寺_緑葉 #春に息吹くサクラ #bloom_of_sakura_in_spring #スカイブルーとサクラ #skyblue_and_sakura #花が咲くお寺 #flowers_bloom_in_the_temple #桜花の彩るお寺 #temple_with_sakura #緑薫る場所 #scent_of_green_leaves #新緑香る場所 #the_season_of_shinryoku_is_here #adobephotoshoplightroom #nikond5300 #instagram #photo #photography (清水寺) https://www.instagram.com/p/COxzuPygU6X/?igshid=1wm4f6a6fh013
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oniwastagram · 4 years ago
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📸建仁寺庭園 大雄苑・潮音庭 [ 京都市東山区 ] Kennin-ji Temple Honbo Garden, Gion, Kyoto の写真・記事を更新しました。 ーー京都最初の禅寺に、“植熊” #加藤熊吉 が作庭した石庭“大雄苑”と現代に #北山安夫 が手掛けた枯山水庭園“潮音庭”。 . 🔗おにわさん紹介記事: https://oniwa.garden/kenninji-temple-honbo-garden-%e5%bb%ba%e4%bb%81%e5%af%ba%e6%9c%ac%e5%9d%8a%e5%ba%ad%e5%9c%92/ ・・・・・・・・ 週末、チャリで山を越えて滋賀まで行ったらさすがにバテが来てしまって丸2日間あいちゃったけど…🚵‍♂️気合入れて更新再開! . 建仁寺は室町時代に三代目将軍・足利義満によって定められた #京都五山 第三位の京都を代表する禅寺の一つで、臨済宗建仁寺派の総本山。京都の繁華街から最も近い大寺院。 . 国宝や国指定重要文化財の文化財を数多く所蔵するほか、庭園も昭和初期に“植熊”加藤熊吉により作庭された石庭“大雄苑”と現代に北山安夫の監修により小堀泰巖住職により作庭された“潮音庭”など複数の #枯山水庭園 を拝観することができます。先日約2年ぶりに拝観。 . その歴史は鎌倉時代初期にさかのぼり、2代目将軍・源頼家の時代の1202年(建仁2年)に南宋で禅宗を学んだ #栄西 により“京都最初の禅寺”として建立されました。 その後は鎌倉『建長寺』を開いた蘭渓道隆が住職をつとめた時代もあったものの応仁の乱🔥などで荒廃。 . 桃山時代〜江戸時代初期にかけて、現在も残る #国指定重要文化財 の方丈が移築されて再興。 移築元の“安芸の安国寺”って、重森三玲の整備した庭園が残る福山『安国寺』のことかなあ。 . 庭園以上に、建仁寺本坊は歴史的なものから現代のものまで多くの絵画が見られます🖼 国宝の俵屋宗達『風神雷神図』(の陶板複製・高精細複製)や、海北友松一派による国指定重要文化財の障壁画(の高精細複製)、そして現代に描かれた小書院の染色画家・鳥羽美花さん作の襖絵と、小泉淳作による法堂の天井絵“双龍図”🐉またその法堂も江戸時代中期の建築で京都府指定有形文化財。 . その法堂から方丈に戻ったところに広がるのが石庭“大雄苑”。方丈の広い軒に見合う広大な枯山水庭園で、1940年(昭和15年)に“植熊”加藤熊吉により作庭されました🧸 代替わりはしていますが現在でも #植熊 さんは京都の茶庭・露地庭の名手と言われる庭師。大海に見立てた一面の白砂の中に石や大きなマツが配されています。 . 豊臣秀吉が催した“北野大茶会”でも会場となったとされる茶室“東陽坊”🍵(当時は『真如堂』の塔頭で、この茶室の移築は大正年代)や“清涼軒”という茶室の露地庭の散策の後、方丈の裏にあるのが苔とモミジの美しい“潮音庭”。 こちらと中庭の石庭“〇△□乃庭”を手掛けている北山安夫さんは“現代の小堀遠州”とも称され、建仁寺からもほど近い『高台寺庭園』なども手掛けられています。 . また建仁寺の塔頭『両足院』には京都府指定名勝の庭園が、『正伝永源院』には庭園のほか国宝の茶室「如庵」の写しとなった茶室もあり、『霊源院』には“令和の枯山水庭園”があります。“おにわさん”でチェック! ーーーーーーーー #japanesegarden #japanesegardens #jardinjaponais #kyotogarden #zengarden #japanischergarten #jardinjapones #jardimjapones #японскийсад #landscapedesign #gardendesign ‪#庭園 #日本庭園 #京都庭園 #京都 #京都市 #kyoto #祇園 #gion #枯山水 #karesansui #おにわさん #oniwasan (建仁寺本坊) https://www.instagram.com/p/CCD9xRPBn2W/?igshid=1jcze2cd58fy6
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friendship-korea-japan-jp · 5 years ago
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3.日本が朝鮮に及ぼした形の無いもの
問い9:日本の朝鮮から撤退後について>3.日本が朝鮮に及ぼした形の無いもの
目次は こちら
3.日本が朝鮮に及ぼした形の無いもの
 日本は、1876年に朝鮮と交流を始めて、1945年に朝鮮から撤退した69年間に、形がなく目に見えないものも朝鮮に残してきています。以下に思いつくままにそれらを列記します。
①    李氏朝鮮時代は労働をすることを恥と思っていた両班が、1892年に科挙の廃止と、1894年の金弘集政権による身分制度の廃止と、総督府の身分差別を認めない政策とによって、労働をしても恥ずかしくない意識となり、新しい労働文化が生まれました。そして現在の韓��では、優秀な人々の労働の成果が生まれました。
②    李氏朝鮮時代は怠けて貧しさを装うことが自衛手段だった農民と漁民が、豊かになっても両班や官僚によって収奪されなくなったので、積極的に働く社会意識と労働文化が生まれ、朝鮮の新しい発展の原動力になりました。
③    物として売買され、人権も「姓」もなかった奴婢が、その身分から解放されたので、好きな姓名を持つことができ、日本統治時代には朝鮮人は原則的に全員が平等な社会の一員になりました。
④    李氏朝鮮時代は、地方の行政官が行政・警察・司法・徴税・軍事とすべての権限を持っており、その地方では絶対的な権力を持っていたので、思う通りに農民と漁民と奴婢から収奪し賄賂を受け取り、横領を重ねていたが、日本統治時代には行政と警察と裁判と徴税が分離されたので、諸悪と腐敗の根源がなくなりました。
⑤    李氏朝鮮時代は、国王と大臣が多額の賄賂を受け取って地方の行政官を任命し、各種職位を売っていましたが、日本の統治により国王も大臣も売官売爵ができなくなり、地方官は多額の賄賂の必要がなくなり、地方へ派遣された官僚は多額の賄賂��お金を取り返す必要がなく、その結果庶民からの収奪がなくなりました。
⑥    大韓帝国時代に韓国政府から日本へ財務顧問の派遣を要請するまでは、大韓帝国政府の財政は逼迫しており、その上皇室は国家財政から奪って贅沢な暮らしに耽っていましたが、財政顧問の指示で皇室財政と国家財政を分離して管理されるようになり、国王による勝手気ままな無限の享楽による国費の浪費ができなくなりました。
⑦    昔からおよそ500万人前後と言われていた朝鮮半島の人口が、1910年時点の人口調査では1312万人でしたので、それまでは徴税額の62%が地方官僚による横領が行われていたことが判明しました。総督府の正確な人口把握により地方官僚は横領ができなくなり、全額中央政府の収入になり、国家財政の不足は改善されました。
⑧    李氏朝鮮時代の法廷は、罪人とされた人に自白するまで拷問を加える場でした。その拷問はここに書きたくないほど残酷極まりないものであり、拷問と訊問が同時に交互に行われるのが当時の朝鮮の法廷であったことが、西洋人によって報告されています。日本の関与により直ちに近代的な司法制度に改定され、公正な裁判が行われるようになりました。そして笞打ち刑は朝鮮笞刑令廃止制令(1920年4月1日)で廃止されました。
⑨    李氏朝鮮時代の監獄は、狭い所に多くの囚人を男女区別なく押し込み、一人当たりの面積が0.47平方メートルであったと記述されています。日本統治時には日本やアメリカ並みの広さと処遇にして、少年と女性の受刑者を一般の受刑者と分け、出獄後の厚生を出来るように少年たちには学校の授業を行い、一般の受刑者にも職業訓練などの教育をして、出獄後の再犯の発生を防ぐことを主にしました。李氏朝鮮時代の刑罰主義一辺倒から再犯防止主義へと監獄行政が転換されました。
⑩    李氏朝鮮時代には、経国大典がありましたが無視され、実際には国王や官僚によって統治が恣意的に行われていた面が多かった行政が、法体系を日本から移入して整備されました。『朝鮮総督府施政年報 昭和14年度』の「第1章 総説」の「第2節 法規の制定及整理」には、郵便・電信・工業所有権・著作権・会計などは日本と法制の統一を要するので、勅令をもって施行し、民法・民事訴訟法・刑法・商法・裁判・監獄・教育・地方制度・土地収用・永代借地・河川・港湾・水利組合・森林林野・漁業・鉱業・会社・銀行・金融組合・商業会議所・市場・鉄道・道路・寺刹・墓地・諸税・国税徴収・関税・医業・薬品・危険物・伝染病予防・行政執行・海事及水難救助・諸営業取締などの諸法規や法令は、朝鮮の実情に合わせて導入され、順次改正を加えながらこれらに基づいて行政を行ったことが記されています。人治から法治へと変化したのです。これにより、朝鮮の近代国家への脱皮が推進されました。これらの法体系は、日本が朝鮮から撤退した後もその多くが影響を残したものと思われます。
⑪    李氏朝鮮時代には、初等教育は書堂だけであり、書堂が女性を受け入れなかったのに対し、日本統治により小学校が普及して女性も学校へ行けるようになり、高等女子学校が57校もできて高等教育も受けられるようになりました。これにより、国民の半分を占める女性が学べるようになり、女性が男性と対等に学べる環境がつくられました。これは、最近女性大統領や大臣・長官が出るまでに女性の地位の向上するきっかけとなりました。また、家の中に閉じこもって昼間に屋外で姿を見せることがなかった女性が、日本統治時代には昼間から外に出るようになり、女性解放が進みました。
⑫    日本の統治時代に多くの朝鮮人の人材を育ちました。その一つは工場や会社を経営した人達です。『大韓民国の物語』の「第二部文明史の大転換」の「9 日本がこの地に残した遺産」の「人的な資本」の188ページには次のように記されています。
[何よりも貴重な人的資源は、店舗や工場、1920年代以降、前近代社会の褓負商(行商人)に代わって、固定した店舗をもつ商人の数がどんどん増加し、1938年段階では店舗の数が39万6000にも達しました。1939年の段階で、5名以上の従業員を雇用する工場や会社を経営する朝鮮人は4000名にも達します。その中に今日の韓国を代表する企業グループを創業した三星の李秉喆、LGの具仁会、現代の鄭周永らが含まれています。]
また、二つ目の人材グループは、学校卒業後に総督府や学校に就職した人達です。彼らは官吏として、教師として活躍しました。その数は約17万人に達していたと、『大韓民国の物語』に記されています。第三のグループは、銀行員・医師・法律家などです。第四のグループは日本へ行って会社や軍隊に入って日本の考え方や仕事の仕方を身に着けた人たちです。このような多くの多種の人材を育てて朝鮮に残してきました。彼らの多くは李氏朝鮮時代には存在しなかった職種の人達です。日本統治時代の教育をベースにして、日本人と一緒に仕事をする過程で、或いは日本へ留学をして、あるいは独自に道を切り開く過程で、これ等の朝鮮の人材が自らを育てたのです。或いは日本の軍隊に入って厳しい規律と強い意志で自らを鍛えた人も居たと思います。このような人材の存在が、日本が撤退した後の韓国の発展を牽引したと言えます。これも目に見えない日本が残した人的財産といえると思います。
⑬    1904年8月22日に締結した日韓協約より派遣された日本人顧問は、財政の整理や予算編成に関して租税法規を制定し、歳入の確実な増収を図ると共に、旧来の徴税機関による誅求の弊害を正し、宮内府の管理していた租税や専売事業などを政府に移したが、1905年の予算で207万円(現在価値で約414億円)が不足したので、1905年から1909年までの5年間で約2070億円を日本の国家予算(日本人の税金)で補いました。
⑭    また、日本統治時代になって総督府が設立されて、朝鮮の政府として活動を始めましたが各種の費用が不足して、日本から総督府予算の不足分を1910年から1943年まで毎年多額の資金を「補充金」および「公債」として日本から投入し、朝鮮の改革に使われました。『朝鮮総督府統計年報』によれば、「補充金」の合計額は4億6610万7052円で、「公債」の合計額は15億9363万8633円で、総計20億5974万5635円が日本から朝鮮へ支援金として投入されていました。当時の20億円は現在価値に直すと約2万倍となり、約40兆円です。
植民地からは何でも吸い上げるものと一般に思われていますが、朝鮮の場合には逆に日本本土の政府から、日本国民の税金と日本人から集めた資金で、朝鮮の酷い状態を改善する諸施策を実施するために、現在価値にして約40兆円もの莫大な金額が注ぎ込まれていました。これも目に見えない日本が残してきたものであるといえます。
⑮    李氏朝鮮時代には儒学の中の性理学だけが学問と看做され、その反動で仏教は弾圧され、寺は山奥に移り、仏像などは破壊されるかあるいは地下に埋められました。日本の統治時代に日本の考古学者などが総督府と共にそれを発掘し、博物館を創ってここに展示しました。朝鮮に博物館を造ったのは朝鮮人に暗殺された伊藤博文統監でした。この時点でこの博物館の展示品は、朝鮮古来の制度・風俗・宗教・美術・工芸・その他歴史的に参考になるもので、陳列の総点数は1万3375点に達していました。
さらに、総督府は1933年8月8日に「朝鮮宝物古蹟名勝天然記念物保存令」を制定して、朝鮮の文化財や天然記念物が海外に売り飛ばされることを厳禁して、保護しました。捨てられあるいは埋められていた遺物を発掘し、文化財として大切にして保存する考え方は、当時の朝鮮には無く、そして考古学も無く、考古学の専門家も居ませんでした。李氏朝鮮時代と大韓帝国時代には誰も顧みなかった文化財を発掘保存した行為は、日本が残した目に見えないものです。当時の朝鮮人はこの分野に関心が持たれていませんでした。陳列の総点数が1万3375点に達していたことは、朝鮮の発掘された文化財が大切に保存されていたことを物語っています。
⑯    李氏朝鮮時代から大韓帝国時代の初めまでは、学問は儒学が全てでしたが、朝鮮が日本へ門戸を開いて使節団を日本へ送ってから日本並みの学校制度への取り組みが始まりました。しかし、本格的に学校制度が日本並みに整ったのは総督府の教育への熱意と現在価値で14兆円を超える大型投資とを待たねばなりませんでした。日本が朝鮮から撤退した時点では、女性を含めて誰でも学校へ行けるようになり、李氏朝鮮時代のように身分と性別による学習の制限はなくなりました。総督府により朝鮮の僻地にまで教育の手が差し伸べられて文盲をなくす努力がなされ、教育の重要性が朝鮮人に認識され、朝鮮人の学問と知的水準が高まりました。そして、この学校教育は朝鮮人の人的資源の苗床になりました。
⑰    李氏朝鮮時代はまともな貨幣制度がなく、商業や経済の発展の阻害要因になっていました。大韓帝国から顧問として招聘された日本人が指導して貨幣制度と金融体制を整え、朝鮮が発展する基礎ができました。朝鮮は日本統治時代になって貨幣と金融制度が整った近代国家と成りました。この金融制度が整うことで、市場経済のシステムが機能するようになりました。この市場経済システムは朝鮮が日本統治時代になって初めて経験したものであり、日本が撤退した後の現在の韓国の体制の中にも引き継がれたものであるといえます。
⑱    日本が朝鮮と交流を始めた1976年の日朝修好条規が結ばれた頃から日本による併合までの朝鮮は、衛正斥邪運動が盛んであり、朝鮮が世界で一番文明度の高い国との思い上がりがあり、洋夷と倭夷を排斥して朝鮮の対外開放と近代化を阻止しようとする両班と義兵が盛んに活躍した時代でした。日本の統治を経た後は目立った対外排斥運動はなくなり朝鮮は外に向かって目を向けた状態となりました。これは韓国が発展する基礎となりました。
⑲    日本統治時代の初め頃まで、朝鮮の各地に匪賊・草賊が猖獗を極めており、住民は彼らに襲われる恐怖におののいていました。そこで総督府は、朝鮮全土の499カ所に隈なく日本人と朝鮮人からなる憲兵分遣駐屯地を設けると共に、匪賊討伐を行い、朝鮮から匪賊や草賊は消えました。これにより朝鮮の人々は安心して生活できるようになりました。
⑳    ⑳ 日本を見て開化派となった朝鮮の人たちと福澤諭吉の高弟井上角五郎の協力により、朝鮮初の近代新聞(官報)である『漢城旬報』が1883年に刊行されました。これは井上角五郎らが新聞の必要性を訴えて、朝鮮政府の外衛門の顧問となり、外衛門に博文局を設置してもらい、井上の指導と努力のもと発刊にこぎつけたものです。初めは朴泳孝と兪吉濬が居ましたが朴は左遷され、兪は米国に留学してしまったのです。この時に使われた漢字活字は三輪広蔵らが日本から持ち込みました。
 しかし、金玉均の政変の時、博文局は放火され印刷機械が焼かれて、『漢城旬報』は39号を以て、1884年12月に廃刊になりました。
 当時、朝鮮では全ての文書や書籍は漢文でした。それは当時の朝鮮の知識人は、ハングルは真の文字ではないとして馬鹿にしていたからです。そして相変わらず知識人の特権意識としての公式書には漢字(漢文)だけが使われていました。
 実は、ハングル文字の使用は燕山君によって禁止されていました。燕山10年(1504年)7月20日、「今後ハングルを教えるなかれ、学ぶなかれ、また既に学んだ者は用いてはならない。ハングルを知る者をすべて摘告するように漢城市内に発令せよ。それを知りながら報告しなかった者はその隣人と併せて罰する。」とのハングル禁止令が出されました。
 続いて7月22日には「所蔵されているハングル書はすべても焚書せよ」との指令が出されていました。
 1506年には中宗によってハングルを研究する唯一の公的機関である「革諺文庁」を廃止されていました。このことは『朝鮮王朝実録』に明記されている事実です。
 一方、福沢諭吉は朝鮮を文明国にするためには世界で起こっていることを知り、文明開化の意味を知る必要があると考え、ハングル文字の活字を世界最初に発案し、私費でハングル活字を作らせ、漢字・ハングル混じりの新聞の発行と普及に勤めたのです。
 1885年6月、博文局総裁と成った金允植は新聞再刊のために新たな印刷機とハングル活字の購入を井上に依頼し、福沢の門人の井上角五郎は帰国して福沢が造ったハングル活字と印刷機械を買い取って朝鮮に戻りました。朝鮮史上初の、漢字・ハングル混合文を用いた『漢城周報』の創刊号は、このようにして金充植と井上角五郎とによって1886年1月に発行されました��
 ハングル禁止令以来、公的な文書においてハングルが用いられることはありませんでした。しかし、この朝鮮において、政府の関与した新聞にハングル文の記事が採用されたのです。約382年間も顧みられなかったハングルが福沢諭吉と井上角五郎によって蘇ったのです。しかし残念なことに、赤字財政のため博文局が1888年7月7日閉鎖され、2年と6カ月で『漢城周報』は廃刊となりました。
 その8年後の1896年になってようやく、「独立協会」によってハングル文字の『独立新聞』が発行されました。この新聞は福沢諭吉が提唱したのと同じ主旨で、民衆の意識を呼び覚ますために、ハングル文字で発行されました。
 また、日本統治時代の学校の教科書は漢字・ハングル混合文で編成され、これが使われました。それまでは漢字だけの教育が書堂でなされていたのですが、日本の統治時代になって初めて190万人の小学生に対する6年間のハングル文の必須科目としての学校教育によって朝鮮人の識字率が大幅に向上し、文化や産業の発展の基礎になりました。
 現在の韓国の文字ハングルは、約382年間も公式には顧みられませんでしたが、福沢諭吉と井上角五郎によって再び日の目を見るようになったものであるといえます。しかしなぜか、現在の韓国の教科書は、上記の幾つかの大切な事実を完全に隠蔽して、若者に教えていません。
㉑    李氏朝鮮時代の末期まで、病気になると、医師といえる人と病院がなく、病気に対する知識もなかったので、巫女や祈祷師に依存して居たようです。日本統治時代になって医療制度が整いました。『歴史を偽造する韓国』によれば、京城帝国大学の医学部において最先端の知識と技術を持った朝鮮人が1929年から1943年の15年間で237名が卒業したことが記されています。その結果と総督府の努力により、身近に医者や病院ができて医療環境が整い、そこで診てもらうと病気が治るようになると、巫女や祈祷師に依存しなくなりました。
㉒    李王朝時代までの朝鮮は儒教の国でした。儒教は序列が基本です。その序列は儒教の生まれた中国は大中華で朝鮮はそれに次いで「小中華」で、儒教を知らない日本は「蛮夷」であるとして蔑視していました。
 日本の統治時代を通じて朝鮮の小中華思想は完全に消えたと思われましたが、まだ基本的な部分で残っています。例えば韓国では日本の「天皇」を「日王」と表記しています。蔑視していた日本が「皇」と称することは許せないので、皇より下の王の表現にして日本を蔑む侮日の気持ちが、現在でも「日王」の表現を用いさせていると思われます。
 これは日本に対して失礼極まりないことですが、そのことに韓国の人は気付いていなのか、あるいは気付いているからこそ、このような日本を貶める表現を使っているのかもしれません。
㉓    朝鮮では儒教の教えで「親からもらった体を傷つけてはいけないとの思想から、髪の毛は生涯一度も切らない習慣がありました。高宗が断髪令を出したところ、日本人とそのときの金弘集政権へ非難が集中し、国王はそれを撤回して、民衆に近代化の改革を進めていた金弘集総理を殺させました。このような激しい反発があった断髪令ですが、その後自然に髪の毛を切る人が増えて、日本の統治が終わる頃には殆どの人が断髪していました。これは日本が残したものと言えないかもしれませんが、その影響はあったと思います。
㉔    純宗は皇帝就任の3年後に勅諭を発して、日本との併合に踏み切りました。併合条約公布に際し大韓帝国皇帝が公布した勅諭を、朝鮮語の『朝鮮王朝実録/純宗実録3年』の邦訳を、『フリー百科事典Wikipedia』から引用して次に記します。
[皇帝、若(ここ)に曰く、朕否徳にして艱大なる業を承け、臨御以後今日に至るまで、維新政令に関し承図し備試し、未だ曽て至らずと雖も、由来積弱痼を成し、疲弊極処に至り、時日間に挽回の施措望み無し、中夜憂慮善後の策茫然たり。
 此に任し支離益甚だしければ、終局に収拾し能わざるに底(いた)らん、寧ろ大任を人に託し完全なる方法と革新なる功効を奏せしむるに如かず。故に朕是に於いて瞿然として内に省み廊然として、自ら断じ、茲に韓国の統治権を従前より親信依り仰したる、隣国大日本皇帝陛下に譲与し、外東洋の平和を強固ならしめ、内八域の民生を保全ならしめんとす。
 惟爾大小臣民は、国勢と時宜を深察し、煩擾するなく各其業に安じ、日本帝国の文明の新政に服従し、幸福を共受せよ
 朕が今日の此の挙は、爾有衆を忘れたるにあらず、専ら爾有衆を救い活かせんとする至意に出づ、爾臣民は朕の此の意を克く体せよ。
隆煕四年(1910年)八月二十九日 御璽]
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 上の大韓帝国皇帝が公布した勅諭は、新羅の最後の国王が、王子たちや大臣たちの反対を退けて、高麗に降ったときと同じ思いが記されています。純宗の勅諭のアンダーラインを付した部分の記述は、純宗の思いが、新羅の国王が高麗に降ったときと全く同じです。新羅の敬順王にとって隣に高麗があったように、純宗にとって、隣に日本があったのです。これも、日本が朝鮮に残した目に見えない影響だと思われます。
 「韓国併合ニ関スル条約」の協議調印に関する内閣総理大臣李完用への純宗皇帝の全権委員任命状を示します。御璽御名が印されています。
㉕    日本人は朝鮮から引き揚げる時、1000円だけ身に着けることが許されました。その結果、個人と企業などの銀行預金などの金融資産は全部朝鮮の誰かのものになったのです。日本が朝鮮から撤退しても、その時まで朝鮮では日本のお金が通用しており、朝鮮人も朝鮮の企業も、資産はすべて円です。ですから、円の価値を直ちに零にすることは不可能です。日本人が引き上げた後も、何らかの対策が取られるまでは、円の価値は朝鮮では保持されたはずです。その対策が執られても、それは円を変換(交換)する必要があるだけです。日本人が残して来た莫大な現金資産を、朝鮮人の誰かが自分の物にしたのです。
㉖    日本は朝鮮の地に,誰でも自由に活動できる資本主義経済システムを残してきました。1939年時点で、朝鮮に於ける職業別戸数がこのことを示しています。『総督府年報 1941』の「第1章 総説」の「第3節 戸口」によれば、
全戸数   :朝鮮人412万3646戸、 日本人 16万1400戸
農業    :朝鮮人292万5988戸、 日本人    7047戸
水産業   :朝鮮人    6万4355戸、 日本人    2233戸
鉱業    :朝鮮人    7万1532戸、 日本人    5966戸
工業    :朝鮮人  12万2341戸、 日本人    2万6478戸
商業    :朝鮮人  30万2704戸、 日本人    3万0725戸
交通業   :朝鮮人    4万6696戸、 日本人    9146戸
公務及自由業:朝鮮人  14万1572戸、日本人    6万6007戸
その他有業者:朝鮮人  34万6148戸、日本人    6731戸
無職    :朝鮮人  10万2249戸、日本人    7068戸]
 その他の外国人が1万1478戸ありましたが省略しました。農業と水産業と商業の一部の行商人以外の職業は、日本統治時代に生まれた新しい職業であるといえます。農民が冬季に副業としてやっていた家内の仕事は、独立した職業といえる状態ではなかったと思います。1910年の日韓併合を経て、1939年には朝鮮に新しい経済システムができていたのです。このことは、1939年の朝鮮経済が次のように成っていることから明らかです。倍率は1910年比です。
払込資本金:60.9倍12億1187万円(現在価値24兆円)
貿易総額 :40.1倍23億9524万円(現在価値48兆円)
銀行貸出金:36.8倍15億0644万円(現在価値30兆円)
 朝鮮人の誰も特定の職業に就くことを強制されていませんでしたから、これは誰でも自己の能力に応じて自由に参加できる資本主義経済システムであるといえます。この資本主義経済システムへは、朝鮮人が日本人の何倍も多く参加していましたので、日本が朝鮮から撤退しても急に消滅することはないと思われます。
 以上が、日本が1876年に朝鮮と交流を持ってから1945年に撤退するまでの69年間に朝鮮に影響を及ぼして残した無形の事柄です。
 なお、余談ですが、韓国に博物館を作り、韓国人に暗殺された伊藤博文公爵について、この暗殺をした人物を韓国は英雄として称えていますが、殺された伊藤博文公爵の朝鮮に関する考えを紹介したいと思います。
 その一つは、新渡戸稲造の『偉人群像』に、伊藤公爵が語った言葉として、「君、朝鮮人はえらいよ。この国の歴史を見ても、その進歩したことは、日本より遥か以上であった時代もある。この民族にしてこれしきの国を自ら経営できない理由はない。才能においては決してお互いに劣ることはないのだ」いっていたと記されています。このように、伊藤公爵は朝鮮人を高く評価し、併合には反対だと主張していました。そして、日清韓の連帯を唱えていました。日韓併合に反対していた伊藤が暗殺されてしまったために、その後、山県有朋の主導により日韓は併合への道を突き進むことになったのです。
 二つ目は、近年発見された伊藤公爵の明治38年(1905年)11月の日付のメモには「韓国の富強の実を認むるに至る迄」という記述があり、これについて京都大学教授の伊藤之雄は、「伊藤博文は、韓国を保護国とするのは韓国の国力がつくまでであり、日韓併合には否定的な考えを持っていたことを裏付けるものだ」としています。しかし、伊藤公爵は暗殺されてしまいました。残念ながら、これが現実です。
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sakura-whirlwind-blog · 5 years ago
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【小説】JOKER 第一部
プロローグ
  〈1〉
  深夜零時。
ロレックスに目を落とした緒方進(おがたすすむ)はブリーフケースを手に、生ぬるい海風を受けながら水銀灯の明かりで照らされた新庄市郊外の公園に立っている。
海に面した絶好のデートスポットなのだが、残念な事に交通の便が悪い上に駐車場すらなく、昼間でも子供でさえロクに遊びに来る事が無い。
緒方の両隣りに二人、公園の入り口と四メートル道路に停めたベンツに運転手代わりが一人貼りついている。
全員原色のスーツに金ネックレスならプロ野球選手の夜遊びと言えない事も無いだろうが、広域指定暴力団矢沢組の組員は落ち着いたビジネススーツが常だ。
そしてブリーフケースには二百万円分のメタンフェタミン――覚醒剤が入っている。
取り引き相手は調子に乗っている街の半グレ。
昔で言うストリートギャングだ。
半グレと言っても若者ではない。若い頃にやんちゃをしたがいいが足抜けに失敗し、ヤクザになる器量も無いチンピラだ。
 麻薬が若者に蔓延している、というのは半分正解で半分間違いだ。
 昨今の若造は非正規労働などで麻薬に金を渋るどころか、タバコにさえ金を落とさない。
 麻薬を使っているのは女を薬で縛って風俗で働かせるか、末端の構成員を薬で縛り付けるかのどちらかだ。
 スポーツ選手や芸能人は大金を落とすが、それは表沙汰にしない為の口止め料としての意味合いが強く、普通に流通している薬はそこまで高くない。
 そんな価格設定をしたら麻薬依存症患者は年収五千万円以上に限られてしまうだろう。
 そしてスポーツ選手や芸能人などの成り上がりはともかく、そんな高所得者は基本的に麻薬など嗜む事は無い。
 麻薬というのは貧乏人を貧乏人に縛り付け、思うがままに操る道具なのだ。
 緒方がそれでも月収に相当する額のブリーフケースの重みを感じていると、年甲斐もなくスウェットを来た男が軽のワゴンで公園に乗りつけた。
 逆向きにかぶった野球帽はヤンキースなのに、スウェットはボストン大学という統一性の無い男の後ろに三人の若造が続く。
 間違いなくアメリカのストリートギャングを意識しているが、残念ながらエミネムにもJAY-Zにも見えない。
 オーバーサイズの服をだらしなく来た日本人だ。
「緒方さん、金持って来ました」
 ヤンキース帽がポケットから雑に札束を出して見せる。
 それでクールだと思っているのだからタチが悪い。
「ブツはある」
 緒方が顎をしゃくると若い衆がヤンキース帽の札束を確認する。
 帯どめしてある訳でもなく、おおよそでしか金額は分からない。
 しかし、金額が違っていれば差額を血肉で支払う事になる事はヤンキース帽も理解しているだろう。
 若い衆がざっと金を数えた所で、水銀灯の下にトレンチコートの男が忽然と姿を現した。
 紫色のどぎついトレンチコートに西洋風のピエロのマスク。
「ハッピー、ハロウィーン」
 おどけたような合成音声が響いた時、緒方は背筋から嫌な汗が滲むのを感じた。
 遭遇するのは初めてだが、ヤクザや半グレをターゲットにしたハッピートリガーの噂は緒方も聞いた事がある。
 トレンチコートに突っ込んだ手が引き抜かれた瞬間、銃声と共に足下と背後の遊具で火花が爆ぜる。
「緒方さん!」
 若い衆の一人が銃を抜いてピエロ――ジョーカーに応戦しようとする。
 ジョーカーのトレンチコートが開いて、内側から映画でしか見た事の無いショットガンより大振りな銃器――グレネードランチャーが姿を現す。
「ハロウィーン? 失敬、まだ五月だ」
 ジョーカーのグレネードが火を噴くと同時に地面が爆発して公園に身体が投げ出される。
 半グレがへっぴり腰で公園の外に出ようとした瞬間、ジョーカーのもう一方の手に自動小銃が握られていた。
「屋根よぉーり高い、鯉のーぼーりー」
 自動小銃が瞬き、公園の出口付近に無数の弾丸がばら撒かれる。
 隙を突いて緒方は裏手に停めたベンツに向かって走る。
 初対面とはいえ、こんな火器を狂ったように撃ちまくる狂人を相手になどしていられない。
 自動小銃が向きを変え、ベンツの防弾ガラスに傷が穿たれる。
 それでも緒方がベンツに戻る間に、半グレの連中は軽のワゴンに向けて疾走している。
 ジョーカーのグレネードがベンツに向けられる。
 助手席に転がり込んだ緒方は叫んだ。
「出せ!」
 猛スピードで走り出すベンツをジョーカーは追って来なかった。
 緒方はあの猛烈な砲火の中、生き延びた事を奇跡のように感じていた。
  〈2〉
   午後八時。
 没個性的なダークスーツに身を包んだ三浦清史郎(みうらきよしろう)は新庄市駅前にある新庄商店街の場末のバー『サイレントヴォイス』を訪れている。
 新庄市は首都圏のベッドタウンとして栄えている太平洋に面した、人口八十万の町だ。
 駅前の商店街では二百を超える店舗が活況を呈しており、湾岸という事もあり工場地帯も存在する。
 耳に心地よいJAZZが流れる中、清史郎がショットを二杯開けた所でパリッとしたスーツを粋に着こなした慶田盛弁護士事務所の慶田盛敦(けだもりあつし)が現れた。
 互いに若手と呼ばれる頃に知り合い、今では二十年の付き合いになる。
「待たせたようだな。今幾つか案件を抱えていてね」
 慶田盛弁護士事務所は警察の冤罪事件を扱う事で、その道では知られている弁護士事務所だ。
 日本では警察が立件した裁判では99%の確率で検察が勝利している。
その検察がでっち上げたものを、証拠を積み上げ無罪に、更には真犯人を警察に突き出して解決する。
 それが慶田盛弁護士事務所の仕事であり、清史郎の三浦探偵事務所は裁判の為の情報である事件の調査依頼を受けている。
 売れ筋である浮気調査などはしていない為、懐には常に隙間風が吹いている。
「最近はこっちも忙しくてね」
 清四郎はスコッチを注文した慶田盛とグラスを合わせる。
 『サイレントヴォイス』のマスターは、以前ヤクザに恐喝されていた所をジョーカーに扮して助けたという経緯がある。
 もっとも通い続けて十五年だから隠す事もありはしない。
 気のおけない古い友人のようなものだ。
「吉祥寺の死体遺棄事件の件は進展はあったのか?」
 吉祥寺の死体遺棄事件とは、富山純也二十五才宅で、川上千尋二十二才が自傷行為で死んでいたというものだ。
 死後二日後に近所の人間に通報された事から、警察は富山を死体遺棄事件の容疑者として逮捕。書類送検した。
 富山は無罪を主張し、慶田盛弁護士事務所に泣きつき、慶田盛が三浦探偵事務所に調査を依頼したのだ。
「川上は富山と同棲していた。富山の証言では自傷行為など考えられない」
 同棲していた富山が被害者の死亡時に出張で家を空けていた事はアリバイとして記録に残っている。
「それは本人から直接聞いている」
 慶田盛の言葉に清史郎は頷く。
「川上は都内の建築会社で事務をしていたが、実は裏で足つぼマッサージをしていた。これは歩合給で明細書も無い手渡しだ。小遣い稼ぎには丁度良かったんだろう」
 清史郎は店舗の写真を慶田盛に見せる。
 富山も都内の広告代理店に勤務していたが収入はお世辞にも良いとは言えず、川上としては将来を考えても副収入が欲しかったという所だろう。
 その辺りの事情はマッサージ店の同僚から聴取住みだ。
「富山は言っていなかった。どうやって調べたんだ」
 慶田盛が驚いた様子で写真を手に取る。
「足で稼いだんだよ。で、マッサージ店には川上に執着している、大野正則という客がいた。この男は二十歳でコンビニでアルバイトをしていたが、その給料のほとんどをマッサージ店の指名につぎ込んでいる」
 清史郎は大野と、彼がコンビニで働いている写真を見せる。
 大野という男が川上に執着し、横恋慕していた事は他の店員からも話が聞けている。
「じゃあ、そいつがストーカー化して川上を殺したのか?」
 やりきれないといった様子で慶田盛がスコッチに口をつける。
「このコンビニには別に野原椎名という二十五才のアルバイト店員がいる。この女は大野と交際していると公言しており、ストーカーの気質もあるようだ。大野は全面的に否定しているけどな」
 清史郎は野原と、野原が大野を尾行している写真をカウンターに乗せる。
 追っている者は追われている事は忘れがちなものだが、大野が川上を付け回し、その大野を野原が追い回していたという訳だ。
 そして道ならぬ恋に破れた野原は凶行に出た。
「じゃあ、野原が大野と川上の関係を勘違いして……」
 話を整理するようにして慶田盛が言う。
「川上の切創は手首と腕に集中している。これは自傷行為というより防御創だ。更に他に傷跡も無い事から自傷行為の常習という事も考えられない。仮に大野が殺したとするなら、体格差から刺殺になった事だろう。つまり傷跡から考えても同程度の体格の相手から切り付けられたと考えないと成立しないんだ」
 警察から入手した傷跡の写真には古い傷跡は一つも無い。自傷行為が常習性を持つという事を考えれば自殺の線は消えたと考えていい。
「川上は外に助けを求めに出ようとは思わなかったのか?」
「手のひらも切られていたんだ。普通の神経ではドアノブを握る事もためられただろうし、本人も富山が帰ってくれば助かると思ったんだろう」
 富山は残業や出張が多く、帰宅時間は一定していなかった。
 富山が出張を��害者に伝えていなかった事も証言から明らかになっている。
 清史郎は資料の束を慶田盛に渡す。
「毎度仕事が早くて助かるよ。これで検察の容疑を晴らして真犯人を起訴できる」 
 慶田盛が満足そうに言う。探偵業をしていて良かったと思える一瞬だ。
「で、娘の学費の件なんだが……」
 清史郎は慶田盛に話を切り出す。
 大学を卒業してすぐに結婚し、娘ができて半年と経たずに妻が離婚を申し出た。
 不倫である事は分かっていたが、彼女の名誉の為に黙って養育費を受け入れた。
 とはいえ、慶田盛弁護士事務所の依頼者の多くは金銭的に厳しい者が多く、その仕事を更に下請けする三浦探偵事務所の実入りはとても良いとは言えない。
 一年で五十件の冤罪事件を解決した年もあったが、その年の収入でさえ四百万を少し上回る程度だったのだ。
 テナント料と養育費を払ってしまえば食費もロクに残らない。
 半ば商店街の好意で事務所を置かせてもらっていると言っても過言ではない。
 そしてようやく養育費を払い終わったと思ったら、元嫁が娘の学費を請求して来たのだ。
 慶田盛いわく法的には支払いの義務は無いとの事だが、娘を大学に進学させてやりたいという思いはある。
「示談にするのが一番じゃないか? 向こうも本気で学費を巻き上げられるなんて思ってない」
「敏腕弁護士が中途半端な事を言うじゃないか」
「君の元奥さんは金が欲しいだけで最初から娘を大学に行かそうなんて思っていない」
 慶田盛の言葉に清史郎は石を飲んだような気分になる。
「私が支払うと言えば嫌でも大学に行かせなくてはならなくなるだろう」
 元嫁に対する愛情など欠片も無いが、娘に対する愛情は残っている。
「そんな金が君のどこにあるって言うんだ。夕食を場末のバーボンで済ませる男の食生活がこれ以上荒むのは見るに堪えない」
 慶田盛の言葉に清史郎はため息をつく。
 確かに慶田盛の言う事に間違いは無い。
 ――あの女のせいで自分も娘も……――
 ジョーカーとして稼いだ金を出せば解決可能だが、帳簿に乗らない金を出したなら国税局に乗り込まれる事になる。
 結局私生活は何一つ変わっていないのだ。
「しばらくしたら仕事の量を増やすさ」
 ジョーカーを演じ始めたのは与党と矢沢組が推し進める新庄市再開発計画を阻止する為だ。
 その行方を占う知事選挙が四か月後に控えている。
「もう歳なんだ。いい加減町を騒がすハッピートリガーなんてやってられないだろう」
「これはそこいらの冤罪なんてモンとは次元が違う。新庄市に生きる人々の生活がかかっているんだ」
 清史郎が言うと慶田盛が苦笑する。
「相変わらず正義感だけは人一倍だな」
「皮肉を言うならお前も大手の弁護士事務所に転職したらどうだ?」
 清史郎の言葉に慶田盛が笑みを浮かべる。
「それこそ真っ平だ」
 清史郎は笑みを交し合うとグラスの底に残ったバーボンを飲み干した。
 慶田盛も自分も世間で言う所の真っ当な大人にはなりきれていないのだ。
  〈3〉
   今年で二十七才になる円山健司はマンションの部屋のボタンを適当に押していた。
『はい、どちら様ですか』
「amazon様からの御届け物です」
 本物のamazonの箱を抱え、配達員の服装をしているのだから疑う者も無いだろう。
 ――注文客以外は――
 マンションのオートロックをパスしようと思ったら、住人について行くのが一番手っ取り早い。
 しかし、それ以上に手堅いのが郵便物の配達員になりすますという方法だ。
 amazonであればほとんどと言って良い人間が利用しており、世帯主では無くてもファミリー向けマンションなら家族が注文している可能性もある。
 そしてオートロックをパスしてしまえば、実際にその部屋にものを届ける必要など無いのだ。
 健司はオートロックをパスすると非常階段で配達員の服装を箱に収め、ビジネススーツに身を包んだ。
 どこに居ても違和感を感じさせないという点で、ビジネススーツはほぼ最強のアイテムと言える。
 健司は時刻が二十二時になるのを待って、十四階の廊下にクリスマス用のランプを天井から垂れ下がるように飾り付けた。
 全て両面テープで一瞬で剥がせるようにしてある。
 更に待つ事一時間、程よく酔ったスーツ姿の男がエレベーターから出て来る。
 健司は息を飲んで男の背後につけ、クリスマスの飾りつけを一斉に点灯させる。
 男の胡乱な目と意識が飾り付けに向いた瞬間、健司は男の両足を抱えるようにして廊下から外に向かって放り出していた。
 悲鳴を上げる間も無く、鈍い音が階下から響く。
 八階以下なら死亡の確認も行うが、十四階で生きている事はまず無い。
 飾り付けの一方を引っ張って仕掛けを回収し、箱に収めてエレベーターで悠々とマンションを後にする。
 明日には会社員自殺の報が流れるかも知れないし、流れないかも知れない。
 いずれにせよ、目的を果たした健司は『殺し屋』へと足を向けた。
 『殺し屋』は歌舞伎町の風俗ビルの一室にある。
 夜更かししてまで仕事をする気は無い為、殺し屋と書かれた看板の電源を入れ、のれんをかけるのは明日の朝九時になってからだ。
 ボックス席が二つにカウンターが六脚。
 お品書きには殺し方のメニューが書かれている。
 客はその中から死因や死体の放置の有無などを選択し、健司は見積もりを出してターゲットを殺す。
 ごくごくシンプルなビジネスだ。
 今日のターゲットはヤクザに貸し渋りをした銀行の支店長で、死因は自殺で死体は放置で良いという事なので仕事としては楽なものだった。
 とはいえ、調査に四日かけて二百万の報酬。
 ヤクザが稼ぐ額に比べれば雀の涙だが、踏み倒される事を考えれば前払いでささやかに仕事をする方が余程いい。
 殺し屋も楽な仕事ではないのだ。
  〈4〉
   渋谷のクラブ『クイーンメイブ』で、三浦清史郎は所在無げに立っていた。
 本日のDJはKENこと前田健だ。
 アップテンポのR&Bと若い男女の支配する空間で、中年の疲れたサラリーマンといった体の清史郎は明らかに浮いている。
 健がボックスのVIP席を用意してくれているが、一人でそんな所に座っていても落ち着かないだけだ。
 健のパフォーマンスが一段落した所で、清史郎は二十歳過ぎのTシャツにデニムのショートパンツといった服装の女性に声をかけられた。
「ジョーカー、何疲れてんの?」
「仕事とここの空気のダブルパンチだ」
 声をかけて来たのは長い髪を茶色に染めた飯島加奈というコンビニの店員だ。
 快活な女性で、見ている限り店長より仕事をテキパキとこなしているように見える。
 仕事さえ違えば有能なのかも知れないが、このご時世では仕事があるだけでも儲けものだ。
「ノれば楽しいって」
 加奈がしなやかな身体を動かしてダンスらしきものを踊って見せるが、清史郎には真似をする事も��きそうにない。
「俺の頃、ダンスは学校の授業に無かったからな」
 清史郎はカウンターでアーリータイムズを注文する。
 酒屋ではボトルで買っても千円程度なのに、クラブではショットで四百円取られるのだから暴利もいい所だ。
「私の頃だって無かったってば」
 加奈がカシスオレンジを注文しているとパフォーマンスを終えた健が近づいて来た。
「どォよ、俺のパフォーマンスはよ」
「毎度疲れるよ」
 清史郎は肩を竦めて答える。
「釣れねぇ態度、クイーンはどうだった?」
 健が加奈――クイーンに話題を振る。
「いいんじゃない? ここではナンバーワンなんでしょ?」
 楽しんではいたが加奈もDJの良し悪しは良く分かっていないようだ。
「だろ? 俺、最高にクールだったよな?」
 言って健がスクリュードライバーを注文する。
 健だけは店舗でDJをしている為にドリンクが無料だ。
「センスがいいのは認めるけど、ここのクラブで一番でも他所で一番って事にはならないから」
 ぴしゃりとした口調で加奈が言う。
「これだけで食っていけるとは思ってねぇよ」 
 悄然とした口調で健が肩を落とす。
 DJを優先している為、不規則な生活の彼は普段は日雇いのバイトをしている。
 全員が飲み物を手にした所でダンスフロアを横切ってボックス席に向かう。
「に、してもよジョーク、昨日のヤクザ連中のビビりっぷりは最高だったな」
 楽しそうな口調で健が合皮のソファーに腰を下ろす。
「エースは機械いじってただけでしょ? 仕込みをしたのはあたしとジョーカーなんだから」
 加奈が健――エースを叱責するような口調で言う。
「俺は俺で神経使ってんだって。第一お前らだけじゃWi-Fiのクラッキングもままならねぇだろ」
「その危険地帯にジョーカーが踏み込んで機材を仕掛けてるんじゃない」
 清史郎はITに関しては門外漢だが、昔ながらの盗聴や盗撮、ピッキングといった技術は職業柄身につけている。
 しかし、大手の情報企業と契約していない為、早いという利点は存在しない。
 現在一般的な興信所は大手情報企業と契約しており、端末の通信履歴からクレジットの支払い履歴まで二十万円から六十万円でパッケージで購入している。
 ETCの履歴まで買えるのだから、全て現金で賄い、更に携帯電話もスマートフォンも持たないので無ければ市民の生活は筒抜けだ。
 だが、情報企業に頼るという事は、利害が密接に絡んでいる対象を調査できなくなるという事も意味している。
 従って検察を敵に回している清史郎は情報企業を利用できないのだ。
 その清史郎がジョーカーという仕事をするに当たって健をスカウトしたのは、単にDJは複雑な機材を器用に使っているという思い込みだけだった。
 最初はヤクザに嫌がらせをするただの乱射魔演出という構想だったのだが、健のITスキルが想像以上に高く、健の元同級生で実務能力に長けた加奈が加わり、神出鬼没のハッピートリガー、ジョーカーが誕生する事になったのだ。
「そこはWINWINじゃね? 俺の真似は二人ともできないんだろ?」
 勝ち誇った様子で健が笑みを浮かべる。
「現金回収したの私なんだからね」
 封筒を手にした加奈が健に向かって言う。
昨夜のヤクザの取り引きでジョーカーが登場した時、どさくさに紛れて半グレの落とした金を拾ったのは加奈なのだ。
「で、幾らになったんだよ」
「がっつかないの。バラけてたので百十一万。ジョーカーが三十一万でいいって言ってるから四十万」
「あざーっす!」
 健が笑顔で加奈から封筒を受け取る。
「に、してもボれぇよな。俺なんて一日工事現場で働いても七千円だぜ」
「私だって八時間みっちりシフト入って八千円行かないんだから。あんたは税金の天引きが無いだろうけど、私はガッツリ取られるんだから」
 加奈が小さくため息をついて言う。
「私は確定申告で青息吐息だよ」
 清史郎は苦笑を浮かべる。
 本業の探偵は労力の割に儲かっているとは言い難い。
 その中で臨時でも帳簿に乗らない収入があるのはありがたい事だった。
「ジョーク、辛気臭ぇ話は無しにしようぜ! 今日は俺のおごりだ」
 健がバーテンにボトルを注文する。
 ――今日の所は好意に甘えておこう――
 清史郎は明日から始まる地道な仕事に思いを馳せた。
   第一章 殺し屋VSジョーカー 
  〈1〉
  「まさかお前まで手玉に取られるとはな」
 純和風の邸宅の四十畳ほどの上座から、矢沢組組長矢沢栄作の声が響く。
 矢沢は東大出身で大手の組の金庫番をしていた経済ヤクザだったが、手腕を見込まれて盃を受けて新庄市を任された男だ。
 大型カジノ施設と契約し、建設費用だけで二千億円を超える大規模開発事業に着手。
 地域活性を謳ってケツモチをしている与党の知事を、市民公園を作ると言って与党の市長を当選させ、財務局を握って人口八十万程度の町である新庄市の経済活性としてカジノ施設を呼び込む段階まで運び込んだ。
 しかし、新庄市には古くからの商店街があり、カジノ施設に一斉に反対。
 この動きを野党が連合して支援した事で、矢沢組の工作虚しく市会議員選挙でまさかの野党大勝与党過半数割れとなった。
 そこで組として商店街に圧力をかけ、一方で麻薬や売春で治安を悪化させて風紀を乱すという策に出た。
 そこに商店街からの刺客のように出現したのがジョーカーだ。
 従って、今回の取り引きでたかだか百万程度の損失を出した事は問題ではない。
 手足となる半グレが震えあがり、商店街が盛り返してしまう事の方が問題なのだ。
 ジョーカーは確実にドラッグか銃のある時にしか出現せず、空取り引きで警察を使って捕えようとしても決して出て来ない。
 支配下にある警察でも公安とマル暴がジョーカーを追っているがかすりもしない。
「完全に俺の失態です」
 緒方は畳に額をこすりつける。ジョーカーが来るかも知れないと備えていても、圧倒的な火力を見せられて対応できる組員など存在しなかった。
「お前で駄目なら誰が行っても同じだろう。幸いヤクは複数のルートでさばいている。一か所の取り引きが潰れたくらいでプランに変更は無い」
 矢沢の言葉に緒方は頭を下げ続ける。
 ジョーカーに遭遇すれば十中八九取引どころではなくなるし、組員の士気の低下につながるだろう。
 しかも、ジョーカーの正体はまるで分らない。
 ヤクザが取引の現場に発砲魔が現れたと被害届を出せば、警察と幾ら緊密な関係にあるとはいえジョーカー逮捕の前に麻薬取引や銃刀法で御用となる。
 警察が味方と言っても、捜査させる理屈が見つからないのだ。
 従って、科捜研を動かしてジョーカーを特定するという事もできない。
 かと言って、ジョーカーらしき人物は大手の情報企業のデータベースにも存在しない。
 そもそも個人が特定できていないのだから、企業から情報を購入しようが無い。
「カジノ施設反対派は金で分断しろ。一億二億なら建設の際に財務局の法で水増しできる」
 矢沢の言葉を緒方は脳裏で反芻する。
 これは緒方の裁量で動かして良いのが二億円程度という話だ。
 商店街含め、新庄市でカジノ施設に反対している事業者は七百に上る。
 二十万円づつ配ったところで効果は見込めないし、家業と住み慣れた町を捨てさせるには最低でも二千万は必要になり、十人買収したところで七百の事業者から見れば雀の涙だ。
 二億という金をどう効果的に使うか。
 麻薬の売買で風紀と治安を乱そうとしたところで、商店街が機能して失業者も少ないという環境にあっては大きな効果を見込めない。
 警察は見逃してくれても市民に監視されているようなものなのだ。
 ――いつまでもこの状況を引き延ばす訳には行かない――
 半年後の知事選で知事が敗れ、反対派の知事が誕生すればカジノ施設誘致契約が破談となり、二千億を超える金が利益ではなく損失として計上される事になるのだ。
 それは矢沢組の滅亡を意味していた。 
 
 〈2〉
   午前八時半。
 『殺し屋』に出勤した健司は店舗の掃除を始める。
 明るく綺麗な店舗は客商売の基本中の基本だ。
 『殺し屋』を訪れる客は決して多くはないが、だからと言って手を抜いて良い理由にはならない。
 風俗ビルの一室というどうにもならない立地上の限界はあるにせよ、一国一城の主として近隣の風俗店や飲食店と比較して店舗が清潔かつ快適であるという自負がある。
 カウンターとボックス席を磨き上げ、店の前に出した看板の電源を入れて暖簾をかける。
 健司はカウンターの中で客の訪れを待つ。
 健司が『殺し屋』を始めたのは大学卒業から四か月が過ぎてからだ。
 在籍中に内定を取る事ができず、無職のまま卒業を迎えて露頭に迷う事になった。
 住んでいたアパートも追い出され、頼ったのは風俗嬢になった同級生。
 働いているという店舗を訪れ、偶然奥のテナントが空いているのに気付いたのだ。
 幸運な事に鍵は開いたままで、住む所の無かった健司は���のままそのテナントを利用する事にした。
 しかし、いつまでも居座る訳にも行かず、就職する必要があったが卒業した後では求人がほとんど無かった。
 そこでテナントを利用して自営業を始めようと考えたのだ。
 偶然町で見かけた『冷やし中華はじめました』という張り紙をヒントに、テナントのドアに『殺し屋はじめました』というビラを貼ったのだ。
 それまで人間を殺した事は一度もなかったが、どんな仕事にも初めては存在すると割り切った。
 最初の客は風俗ビルで働く風俗嬢だった。
 ターゲットはストーカー化した客。
 苦労はしたものの、一か月で痕跡を残さずに殺す事に成功した。
 以後、口コミで話題となり、多くの人が『殺し屋』を訪れるようになった。
 依頼を二百もこなす頃にはだいぶ勝手が分かってきて効率的に殺す事ができるようになってきた。
 四年が過ぎた今ではオプションサービスも充実させ、店もリフォームした。
 今では年収一千万を超えている。
 ヤクザに比べればささやかなものだが、悪事を働いているわけではないから商店主としてはこの不景気にあって良い方ではないかとも思っている。
 健司がカウンターに立っていると、一人の客が暖簾をくぐった。
「いらっしゃいませ! ご注文がお決まりになりましたらお申しつけください」
 言って冷茶を注いだグラスをカウンターに座ったビジネスマン風の男の前に出す。
 男がお品書きを見て目を細める。
「殺しの注文というのは相手の氏名が分からないと無理なのか?」
「素行調査であれば興信所を使われるのが一番です。当店では速やかな仕事を心がけておりますので本業以外の仕事は見合わせております」
 健司は男の様子を観察する。一見するとビジネスマンに見えるが、作り笑いに慣れていない、否、笑わない職業である事が見て取れる。
 能面のような顔の裏に押し殺した暴力的な雰囲気は、警察か暴力団員かそれに近い者だろう。
「前金で二千万」
 男がにこりともせずに言う。
「当店は誠実がモットーでございます。確実に殺せないターゲットをお引き受けする事はできません」
「それなら総理大臣でも殺せるのか?」
「名前と住所どころか一日のスケジュールまで手に入りますから、さほど難しく無いターゲットだと考えております。ただし知られている通り警備も厳重ですから時間も必要となり費用も高くなります」
 健司が言うと男が低く唸る。
「総理大臣でも不可能ではないと?」
「もちろん、オーダーが首つり自殺などですと難しい案件にはなります」
「首つり自殺は難しいか……面白い事を言う」
 男の口元に小さな笑みが浮かぶ。
「二千万はターゲットの調査費用という事でどうだ? 成功報酬は四千万」
 健司は小さく息を飲む。
 金払いがいい相手である事は確かだが、それだけの力の持ち主でもあるという事だ。
 ――失敗すれば命は無い――
 しかし、ヤクザを敵に回せばテナントから追い出されるだけでは済まないだろう。
「繰り返しになりますが当店は殺し屋でして、興信所ではありません。ターゲットの補足は素人のようなものです。その二千万円でターゲットを補足されましたら確実に殺させていただきますが、二千万円を頂いてもターゲットを補足できるとは限りません」
「二千万を手に高跳びとは考えないのか?」
「飛んだ先で失業すれば同じ事です。地域の皆様に愛される店づくりが当店のモットーです」
 健司の言葉に男が破顔する。
「俺は矢沢組の緒方。二千万はここに置いていく。ターゲットはジョーカーと言われている銃の乱射魔だ。俺はお前が気に入った」
 言って冷茶を飲み干した緒方が席を立つ。
 ――これは大変な事になってしまった――
 健司はジョーカーという謎の相手を探るために、出したばかりの看板と暖簾を引っ込めた。
  〈3〉
   午前五時。
 健は薄汚れた作業服を着て、年季の入った肉体労働者の列に混じっている。
 ホームレスも珍しくないが、ホームレスでもとび職になると一日に二万円以上稼いでホテルに泊まっていたりするから、定住しないのは税金対策といった事情が大きいだろう。
 午前六時半、一台のワゴンが健の前に停車する。
「おい、若ぇの、乗れ」
「うぃっす」
 筋肉隆々といった古参の肉体労働者に囲まれていると既にやる気が萎えてくる。
 労働者ですし詰めのワゴンで移動する事小一時間、朝日が白々と空を照らす中健は自分には一生縁の無さそうな高級マンションの現場にいた。 
 現場監督のどうでもいいような話に続き、ラジオ体操をさせられる。
 眠いだけならまだいい、ラジオ体操が終わってからが地獄だ。
「コンパネ運んで来い! トラック入れねぇじゃねぇか!」
 自分に向けられた言葉と気付いた時には、組まされるらしい土工の目が険悪になっている。
 男がコンパネと呼ばれる90cm×180cmの板を十枚程抱えて通用口に出ていく。
 健の腕力では精一杯頑張った所で三枚だ。
 この板を敷いてその上をトラックが走れるようにするのだが並べるだけでも容易ではない。
 健はもともと運動神経が良い方ではない。
 高校では情報科学部でLinuxを使用してITの全国コンテストで優秀賞を手にした生粋のインドア派だったのだ。
 PCの扱いと音楽好きなのとでDJには一定の技術も知識もあったが、一般科目では赤点スレスレで奨学金がもらえるような成績でも無かった。
 そんな中、PCを触れて音楽もできるDJという職種を選んだ。
 しかし、一晩パフォーマンスをしても六千円程度にしかならないし、他にもDJはいるのだから毎日入る事などできはしない。
 従って一人暮らしのワンルームの家賃を払っていく為には、DJの仕事を妨げない、時間にゆとりのある職業に就くしかなかった。
「チンタラ運んでんじゃねぇ! 三枚しか運ばねぇってタマついてやがんのか」
 年配の作業員がヤニの混ざった唾を吐き捨てる。
 健が運んだコンパネをトラックの通路に並べていると、いら立った様子の作業員が近づいて来る。
「シャベル持って付いて来い」
「シャベルってどこにあるんスか?」
「ふざけてんのか! テメェで見つけろ! 遅れたら承知しねぇからな」
 健は屈辱にも似た気分に耐えながら、建設現場をうろついて乗ってきたワゴンでシャベルを見つける。
 今日拾われた工務店はどうやらマンションの裏手に穴を掘っているらしい。
「ここに管通すんだからな、掘れたら石詰めだ」
 幅は四十センチ程、深さは六十センチは掘らなくてはならない。
 総延長は二十メートルにはなるだろう。
 小型のユンボを使って欲しいが、既に他の管と入り組んでおり不可能らしい。
 配管の順序が逆になるという事は設計ミスの可能性も高いだろう。
 健はだるくなる腕を支えるようにして必至でシャベルで穴を掘る。
 要領の良し悪しなど分からない。分かるのは掘らなければ怒号と罵声が飛んでくるという事だけだ。
 昼過ぎに作業が終わったと思いきや、
「ネコでガラ片付けて来い」
「ネコって何っスか」
 反射的に首を竦めながら健は尋ねる。
「手押しの一輪車だ! この使えねぇボンボンが……」
 健は奥歯を噛みしめながらネコを探して歩きまわる。
 ネコを見つけてもガラ運びという重労働が待っている。
 健は暗澹とした気分で工事現場を歩き回る。
 ――俺だってジョーカーの一員だってのに―― 
  〈4〉
  「暑っつ~い! ったく、エースのヤツ今日は土建屋だなんて……」
 加奈がマイナスドライバーで水銀灯にへばり付いたガムを剥がしながら言う。
 ガムの中には火薬と小さな信管が仕込まれている。
「休みがお前だけだったんだから仕方ないだろう」
 清史郎はシャベルで地面に埋まった火薬を穿りながら言う。 
 乱射魔ジョーカーには秘密がある。
 それは実際にはモデルガンしか持っていないということだ。
 そこで、予め花火で集めた火薬をセットしておき、ヤクザが商売をしようという所で爆破して妨害する訳だ。
 モデルガンには赤外線カメラが搭載されており、Bluetoothで健の端末とつながっている。
 清史郎が引き金を引くと同時に健が火薬にセットされた信管を反応させ、銃撃のように見せかけているというだけなのだ。
 だからグレネードランチャーの爆発と言っても、実際には大きな花火が地面の下で爆発しているだけで殺傷能力など存在しない。
 とはいえ、撃たなかった方向にも埋め込んだ火薬はあり、子供などがうっかり触って怪我をしてしまう可能性もある。
 従ってジョーカーとしての仕事の後は必ず後始末が必要になるのだ。
「まぁ、ジョーカー一人に炎天下で作業させるわけにも行かないし。歳だし」
 加奈の言葉に清史郎は苦笑する。
 加奈と健は二十一歳だが、清史郎は四十五歳だ。
 肉体的に無理のきかない歳という事は重々承知の上だ。
 炎天下でひたすら火薬を撤去する事四時間。
 仕事を終え、加奈と一緒にたこ焼き屋の店先で麦茶を飲む。
 近年おおだこが当たり前になっているが、清史郎が行きつけにしている昔ながらのたこ焼きはピンポン玉より少し小さい程度で味も良く、言えば店のおばちゃんが麦茶を出してくれるというサービスがついてくる。
「おばちゃん、最近ヤクザはどうだい?」
 清史郎は店主兼店員の初老の女性に声をかける。
「あんたに相談したらそれっきりだよ。派手なドンパチがあったみたいだけどね」
 おばちゃんの言葉に清史郎は笑顔を返す。
 警察や興信所に相談してもヤクザ絡みの事件は解決しないが、しがらみの無い三浦探偵事務所とジョーカーなら不可能も可能になるのだ。 
 商店街や商工会の中でも事情は不明だが、清史郎に依頼をすればヤクザが引っ込むという都市伝説めいた話が広がっている。
 だが、あまりに知られ過ぎると清史郎がマークされ、ジョーカーを出現させられないという事になる。
 従って三浦探偵事務所は慶田盛弁護士事務所とは緊密な関係にあるが、地元の商店街とは付かず離れずの関係を続けているのだ。
 加奈と一緒にたこ焼きを食べているとスマートフォンが着信を告げる。
 健が清史郎が仕掛けた無線wifiのクラックシステムで、ヤクザの新たな取引を察知したのだ。
 ――健が稼ぎたがるのも分かるがな――
 火薬を調達し、設置し、身体を晒す身としては、ヤクザが本腰を入れない為にもジョーカーの出番は抑えておきたいところだった。
  〈5〉
   健司は朝のラッシュアワーで意図的に駆け込み乗車に失敗した。
 健司に乗車を妨害された形のスーツ姿の男性が、苛立った様子で最前列に立つ。
 山手線の次の列車が来るのは四分後だ。
 健司はポケットからsimフリーのスマートフォンを取り出す。
 simフリーではあるがsimも入れていなければ、個人情報にかかわる情報も一つとしてインストールしていない。
 健司はスマートフォンを操作するフリをして考える。
 ジョーカーは新庄市から出ていない。
 矢沢組から健司の得た情報は散文的なものだった。
 ヤクザが取引をしようとする、もしくは刀や銃で武装した状態で市民を脅そうとする。
 ヤクザが警察に通報できない時に、狙ったようにジョーカーが出現している。
 単純に考えて情報が筒抜けになっているという事だろう。
 乱射魔と支離滅裂な口調という仮面が狂人を作り上げているが、警察を巧みに避けている事からもジョーカーが充分過ぎる程に理性的な人物である事が分かる。
 相手は狂気の人間ではない。恐ろしい程の知能犯だ。
 健司は矢沢組から入手したドライブレコーダーの映像を繰り返し『殺し屋』のカウンター内のPCで再生した。
 ヤクザが出ていき、しばらくして銃火がひらめき、慌てふためいたヤクザが逃げてくる。
 どの映像も流れは同じだ。ヤクザがドライブレコーダーを使っているというのは不思議なものだが、ヤクザも交通事故では警察の世話になりたくないという事だろう。
 ジョーカーの紫のトレンチコートとピエロの仮面にはモデルが存在する。
 アメコミ最高の悪役とも言えるバットマンに出てくるジョーカーだ。
 相手の頭脳から推し量ってもそれくらいの事は分かってやっているのだろう。
 敵を混乱させるという意味ではジョーカーは最高の仕事をしていると言っていい。
 では、ジョーカーの行動にロジックは存在しないのだろうか。
 その最大の理由は新庄市に活動を絞り、矢沢組と戦っているという点に存在するだろう。
 ジョーカーの動機が判明すればその正体を絞り込めるはずだ。
 健司の後ろに列ができ、周囲が人垣と言っても良い程になる。
 ほとんどの人が急いでいるかスマートフォンを操作している。
 毎日このような息苦しい思いをするのが分かっていて、どこの会社も出社時刻を一緒にしているのか謎だが、このような状況が起きる事で仕事を円滑に進められるのも事実だ。
 駅のホームは渋谷のスクランブル交差点のように混雑しており、点在する監視カメラからも死角になっている。
 列車が見えた所で健司はsimフリーのスマートフォンを線路に放り投げた。
「落ちましたよ」
 健司の言葉に周囲の人間の視線が線路に落ちるスマートフォンにくぎ付けになる。
 健司が乗車を邪魔した男が慌てた様子で胸ポケットに手を当てる。
 健司はスマートフォンを拾おうとするかのように踏み出しながら、素早く男の背を押す。
 男が線路に転がり落ちるのと列車が到着するのは同時だった。
 ブレーキ音と悲鳴が駅のホームを支配する。
 ――これで今日もお客様を笑顔にできた――
 健司は動揺を装いながら駅員の誘導に従って満足感と共にホームを後にした。
  〈6〉
   潮風が香る深夜の埠頭の倉庫街。
 緒方は三十人の組員を伏せさせ、更に暴走族を張り込ませて取引に臨んだ。
 捌くドラッグの金額は一千万。
 ジョーカーが金を狙っているならこの好機を逃すはずが無い。
 半グレの三団体の代表がベンツで乗り付け、ヘッドライトの光を背に向かってくる。
 ――どうするジョーカー――
 傍から見ればこれ以上のカモは無いだろう。
 しかし周囲には銃で武装した構成員と、それに数倍する人数の暴走族がいるのだ。
 仮に強襲に成功したとしてもこの包囲網を抜け出る事は不可能だろう。
 金をアタッシュケースに入れた男たちが近づいて来る。
 ジョーカーは金を見せた時に最も多く出現する。
 緒方はドラッグの詰まったスーツケースを手にヘッドライトに身を晒す。
「緒方さん、ご苦労様です」
 半グレの代表のスーツ姿の男が言う。
 アタッシュケースが開かれ、帯どめされた札束が姿を現す。
 緒方もスーツケースを開いてロシア経由の最高級品を見せる。
 と、緒方は場違いな程騒々しいエンジン音を聞きつけた。
『奢れるヤクザもコンバンハ』
 拡声器の声と共に波を蹴ったボートが一直線に突っ込んでくる。
 船首に立ったジョーカーが銃を抜いて問答無用で撃ち始める。
 緒方の周囲で火花が散り、半グレが慌てた様子でアタッシュケースを取り落とす。
 伏せていた緒方の部下がジョーカーに向かって応射を開始する。
 ジョーカーがグレネードランチャーを構えて砲火を閃かせる。
 ベンツの車体が火を噴いて浮き上がる。
 倉庫街の至る所で爆発が起こり、火の手が上がる。
 ただの撃ち合いなら警察も黙っているが、火災が発生したのでは消防が動き追って警察も出動を余儀なくされる。
 ボートが埠頭の岸壁を掠め、ジョーカーが猛火の中を歩んでいく。
「今宵のコテツは鉛に飢えて、オイラの引き金も軽くなるゥ~」
 相変わらずの意味不明な言葉でジョーカーが戦場となった埠頭を蹂躙する。
 雄たけびを上げた半グレの一人が鉄パイプを振り上げてジョーカーに向かっていく。
 鉄パイプの一撃を受けたジョーカーの動きが鈍る。
「あの世の旅も道連れ世は情け、痛いの痛いの焼死体」
 ジョーカーが鉄パイプを奪い取って半グレを路上に蹴り飛ばす。
 ジョーカーが怒り狂ったようにグレネードを乱射する。
 緒方は炎で崩れ落ちる倉庫を避けて部下のベンツに向かって走る。
 この乱射の中では同士討ちが危ぶまれるどころではない。
 まずは消防がやって来る前に現場を離脱しなければならない。
 取り残される組員や半グレには悪いが、矢沢組としても幹部が尻を蹴飛ばされたままブタ箱に入る訳には行かないのだ。
  〈7〉 
 
 
「……ッ」
 清史郎は左腕を押さえたままボートの床に腰かけている。
 夜の海から見えるのは照��で浮かび上がる工場の幻想的とも言える光景。
 酔狂なカップルなら観光に来るのかも知れないが、現在の清史郎にその余裕は無い。
 ボートが揺れる度に左腕が痛み、肩から背中までもが痛むように感じられる。
 ――腕を折られたか――
 折れたと言っても粉砕骨折では無いだろう。
 粉砕骨折なら幾ら警察OBの探偵から護身術を習っているとはいえ、鉄パイプを奪って蹴り飛ばす事などできてはいない。
 問題なのは常識的に考えて鉄パイプを持った敵に対してなぜ発砲しなかったかという事だ。
 客観的に見ればこれほど奇妙な事は無いだろう。
 狂気の道化師、ジョーカーなのだからと見逃してくれる輩ばかりではないだろう。
「ジョーカー、大丈夫?」
 気遣う様子で加奈が声をかけてくる。
「今回の作戦はリスクは織り込み済みだったんだ。鉛弾を食らわなかっただけでもいいってモンだ」
 清史郎は虚勢を張って言う。
 健が入手した情報は矢沢組が最も警戒している取引、もしくはジョーカーをおびき出そうとしている作戦だった。
 当然もっと楽なターゲットを探す事も可能。
 しかし、健がこの難度の高い作戦にこだわり、清史郎もジョーカーの名を上げる為に乗ったのだ。
「ジョークには悪かったけど今日だけで六百万だぜ? 一人二百万ってすごくね?」
 ボートを運転しながら健が言う。
 百人以上が動員されている取引を強襲する為に海路を選んだのは正解だった。
 通常は予め現場に潜んでいるが、今回はヤクザが張り込む事が分かっていた。
 脱出の目途もたたないのに予め潜むという手段は使えない。
 と、なれば相手が考えてもいない方向から強襲して、対応されるより早く逃げるという方法だ。
「アタッシュケース拾って来るのも命がけだったんだから。あんたは安全な所でPCたたいてるだけだからいいかもしれないけど」
 加奈がボートでPCを操作していた健に向かって言う。
 清史郎が派手に暴れている隙に半グレが落としたアタッシュケースを回収したのは加奈だ。
 ヤクザが銃で応戦して来る中で拾ったのだから、生きた心地がしなかったのであろう事は想像に難くない。
「ジョークだって腕を切り落とされたとかじゃねぇんだし、保険証が使えねぇなら金あんだし海外で手術とかもアリじゃね?」
 楽観的な口調で健が言う。確かに健の案もいいが致命的な欠陥がある。
「ジョーカーは左腕を殴られている。保険の記録に残らなくても俺が左腕をギプスで吊っていたら正体を宣伝してまわるのと同じことだ」
「あ、そうか」
「あ、そうかじゃないでしょ! だいたいあんたが怪我してるわけじゃないんだから」
 加奈が虚を突かれた様子の健に向かって言う。
「腕は町の獣医に頼んで治してもらうよ。問題は探偵事務所の方だな」
 町の獣医��あれば顔なじみだし、保険の記録に残る事も無い。
「事務所はほとんど客来ねぇからOKじゃね?」
 相変わらず楽観的な様子で健が言う。
「エースってば本当に失礼なんだから」
「本当の事だからいいんだけどな。でも選挙が近づいているからカジノ反対派の人たちが現職知事の裏情報を求めてくるかもしれない」
 情報が盗まれたものなら裁判では証拠にならないが、盗み出して内部告発の形をとって匿名でばらまくという事は可能だ。
「与党の現職知事って矢沢組がカジノ呼ぶ為に当選させたんだろ?」
 健の言葉に清史郎は頷く。
 元々災害避難地域指定だった公園の指定を解除し財務省に許可を発行させ、企業が進出できるよう実際に動いたのは与党だ。
 暴力団が本体か与党が本体かというのは、鶏と卵のパラドクスを解くに等しい。 
「でも物的証拠が無い。音声データやメールは改ざん可能だから決定打にはなり得ない」
「手書きのサインの入った書類が無いと証拠にならないって訳ね」
 加奈が話を要約して言う。
「それって探偵とかの仕事じゃねぇのか?」
 健の言葉に清史郎は痛みを感じながらもため息をつく。
「私はその探偵なんだよ。儲かっていないだけで」
「とりあえず一人二百万入ったし、ジョーカーはひとまずお休みするしかないわよね」
 加奈は状況を落ち着いて観察できているようだ。
「でもよ、選挙が終わって反対派が勝ったら出番も無いんじゃね?」
「そもそも反対派を勝たせる為に始めたんだよ。目的を忘れないでくれ」
 商店街と探偵事務所を守る為のジョーカーなのだから脅威が消えれば戦う必要は無い。
 もともと町を守る為の義賊として、健も同意して始めた事なのだ。
「あ~、キャデラックに乗りたかったぁ~」
 船の縁に寄りかかって健が空に目を向ける。
「外車ディーラーで試乗でもすればいいでしょ」
「そういう事じゃねぇんだよ。こう、リッチな気分でパーッとやりたかったって言うかさ」
「気持ちは分からなくも無いけどさ、私らもともと何千円で一喜一憂してたんだからね」
「へぇ~い」
 加奈に言われた健がため息をつく。
 二人のやり取りを聞きながら清史郎は考える。腕を折られたジョーカーが休養すれば、不死身の化け物のようなイメージが揺らぐ事になる。
 双方の総力戦の様相を呈した今回の戦いで、相手もジョーカーが手傷を負った事は分かっているはずだ。
 ――大人しく休養というわけには行かないか――
 清史郎は加奈に目を向ける。
 IT機器を素早く操作できない以上、空白期間にジョーカーを演じられるのは加奈だけだ。 
  〈8〉
   ジョーカーは手傷を負った。
 店内の観葉植物の葉を丁寧に拭いながら、健司は緒方からの情報の意味を考える。
 圧倒的な火力を持ちながら、鉄パイプを手に向かって来る敵に対してジョーカーは無策と言っても良い状態だったのだ。
 これはこれまで一人も死者を出していないというジョーカーの姿勢と符合する。
 その後の乱射により埠頭は混沌と化し有益な情報は集まっていないが、ジョーカーが現金の入ったアタッシュケースだけを手に海に逃れた事は間違いない。
 ――ジョーカーは人を殺さないという前提で考えたら――
 単純にヤクザを驚かせたいという、愉快犯の姿が浮かび上がる。
 だが、愉快犯ならリスクの高いヤクザを狙う理由は少ない。
 銃器を振り回さなくても、健司のような一般市民相手に全裸になって見せるだけで充分に他人を不快にする事ができる。
 ヤクザに警察に通報できないという弱みがあったとしても、それ以上にリスクは大きいはずだ。
 ヤクザに恨みがあるのだとしても、それならば落ちた金だけ拾うという点では実質的にダメージはほとんど与えられていない。
 収入として考えているなら猶更ジョーカーの行動は不可解過ぎる。
 愉快犯でありながらそれは副次的なものでしかなく、目的の為の手段に過ぎない。
 だが、愉快犯である事を手段とする目的とは一体何だろうか。
 ――僕のような常識人では手が届かないと言うのだろうか――
 健司は観葉植物の葉に霧吹きで水をかけながら考える。
 矢沢組は一体誰に何をし、その結果ジョーカーを生み出したのだろうか。
 健司は店内の照明を切り、暖簾と看板を店内にしまう。
 店を出て新宿のチェーン店の居酒屋に向かう。
 健司が一杯のビールと焼き鳥を二本腹に収めていると、三人の男が連れ立って店内に入ってきた。
 健司は三人組がボックス席に入るのを確認してアタッシュケースを手にトイレに向かう。
 三人組が毎回このチェーン店を使う事と、最初にビールを注文する事は分かっている。
 健司はスーツを脱ぎネクタイを外してケースに収め、代わりにエプロンを身に着ける。
 保冷剤で冷やしておいた缶に入ったビールを、同じく冷やしておいた100均で買ったグラスに注ぐ。
 そのうち一つにはシアナミドを混入してある。
 シアナミドは無色透明の抗酒剤で、副飲する事でアルコールアレルギー反応を引き起こす禁酒用の薬品。
 一言で言えば一口飲む事で急性アルコール中毒症状を引き起こすのだ。
 健司は三人の席におしぼりが置かれ、店員が去るのを待ってビールジョッキを手に席に向かう。
「お待たせしました」
 健司はターゲットにシアナミドを混入したビールを手渡し、両手にビニールの手袋を嵌めてトイレの傍に潜む。
 ややあって鍵をかけていないトイレに青ざめ、脂汗を流したターゲットの靴が覗いた。
 健司は入れ替わるようにしてすれ違いながら様子を確認する。
 シアナミドにより意識は朦朧としているようだ。
「介抱しますよ」
 健司は男を抱きかかえるようにしてトイレのドアを後ろ手に閉じる。
 男が便器に前のめりになって嘔吐する。
 健司は男の頭を掴んで便器に押し込むと首の頸動脈にシャープペンシルを突き刺す。
 男の首から血が噴き出すのに合わせてトイレの水を流す。
 音消し水とはよく言ったものだ。
 窒息と出血の双方で男が瞬く間に衰弱して行く。
 相手がプロレスラーだろうとこの状態で健司に抗する事はできはしない。
 健司は男の脈を取って死亡を確認するとエプロンとシャープペンシルを放置し、元通りスーツに身を包んで会計を済ませて店を出た。
 殺害方法は分かっても誰が殺したのかは目撃されていない限り分からないだろう。
 ――小さな仕事でも手を抜かない事が顧客満足度につながるんだ―― 
  第二章 二人目のジョーカー 
  〈1〉
  「矢沢組のヤツら慎重になってやがんな。もう大口取引はしねぇらしい」
 清史郎の耳には爆音と左程変わらない音が響いている、クイーンメイブのボックス席で健が言う。
 清史郎は獣医に頼んでギブスなしで左腕を固定している。
 診断は骨にヒビが入っているとの事で、二週間は安静にする必要があるらしい。
「そりゃ百人集めて失敗したなら、もう大口でジョーカーを誘おうなんて思わないでしょ」
 言って加奈がカクテルで唇を湿らせる。 
「一回の取引でせいぜい百万円。しかも街中でやってやがる」
 健がラップトップを開いて矢沢組の予定表を表示させる。 
「儲けが少ないからやらないって話にはしない約束でしょ?」
 加奈が健に睨みをきかせる。前回の襲撃は加奈は反対だったのだ。
「でもよ、ジョークは骨折してるし、街中でグレネードはさすがにヤベェだろ」
 カクテルをチビチビ飲みながら健が言う。
 確かに街中では自動小銃がせいぜいといったところだ。
 仮にグレネードを使ったとしても、見た目が派手なだけで破壊力が無い事が露呈する。
「自動小銃でも相手を驚かすような事はできるだろう。演出次第だ」
 清史郎は頭を巡らせながら言う。
 今となっては拳銃を抜いて撃つくらいではヤクザは驚かない。
 下手をすれば一人二人射殺されても驚かないかも知れない。
 と、なればどうやって驚かせるかが問題になってくる。
「演出っ��言うけど、ジョーカーは左手が使えないんでしょ?」
「そこだ。連中は俺が腕を怪我するのを見ている。ここで動きを止めればジョーカーというキャラクターの怪物性が損なわれてしまう。そこで今回は加奈にジョーカーを依頼したい」
 清史郎の言葉に加奈が驚いたような表情を浮かべる。
「町の人たちがカジノに反対できているのは、ヤクザがジョーカーを恐れているという漠然として安心感があるからだ。ジョーカーが怪我で動けないとなったらヤクザを恐れて寝返る住人が出てくるかもしれない」
 清史郎の言葉に加奈が思案顔になる。
「……そういう事なら……でも策はあるの? 私はジョーカーみたいに相手を脅せないよ?」
 加奈の言葉に清史郎は頷く。
「喋るのはマイクで私が担当する。元々ボイスチェンジャーを使ってるからスピーカーから音を出してもヤクザには分からないだろう」
 清史郎は矢沢組のリストの一つを指さす。
 雑居ビルの屋上での取引。
 金額は百万だが人が多く割かれている訳ではない。
 そしていざとなれば清史郎も右腕一本で戦うのだ。
  〈2〉
  「ありがとうございました」
 客の手に両手を添えるようにしてつり銭を渡す。 
 我ながら流れるような動作だと加奈は思っている。
 品物は働き出してから一週間で覚えたし、二か月で発注も任されるようになった。
 オーナーが発注していた頃に比べて売り上げは八%上昇している。
 業者のパレットに乗った商品が運び込まれ、そこに緩慢な動作で大塚という中年女性が向かっていく。
 大塚はこのコンビニに長く勤めているが、何をするにも動きが遅く、やる事が雑だ。
 加奈は母子家庭ではあったが高校時代は生徒会長を務めていた。
 生徒会の切り盛りでは過去最高の生徒会長だったという自負もある。
 奨学金を借りて大学に入学したいと何度思った事か分からない。
 しかし、その度に返済の目途が立たないという現実で踏みとどまった。
 加奈が借りる金額では返済する頃には五十代。
 キャリアウーマンとしてバリバリ働いて行けるならいいだろうが、男社会の中で目立っても左遷されるのがオチだ。
 奨学金を諦め、近所のファミレスとコンビニの双方を天秤にかけた時、ファミレスの厨房は嫌だったし、発注のような頭を使う仕事がしたかった事からコンビニで働く事にした。
 しかし、今現在、視線の先では大塚が商品を手前から、しかも違う棚に並べている。
 新しい品物を後ろに、古い品物を前にしなければ賞味期限切れで廃棄になる。
 それはコストとすら呼べるものではない。
 注意した事は一度や二度ではないが、返ってくるのは「今時の若い子は」という恨みがましい言葉だけだ。
 仕方なく業務の合間を縫って品物を並べなおす。
 そうすると今度はレジに長蛇の列ができる。
 大塚はバーコードの読み込みも遅ければ、テンキーの打ち込みもできない。
 公共料金などの支払いも一々店長にやらせている。
 店長は一体何の弱みがあってこの女を雇っているのか分からない。
 それでも、このリスクを織り込んだ発注で収益を上げたのは自分の手腕だ。
「飯島くん、これじゃ困るよ。お客さんを待たせているじゃないか」
 抜き打ちでやって来たマネージャーの言葉に加奈はため息をつきたくなる。
 自分がレジにいればこのような現象は起きないのだ。
 そして、レジにいれば大量の食品を廃棄しなくてはならなくなる。
「分かりました。棚の商品を並べなおしてもらえますか」
 チクリと言い返し、立ち仕事で痛む足を引きずって加奈はレジに向かう。
 こんな事をこの先何年続けて行けばいいと言うのか。
 少なくとも大塚がクビにならない限りは、ただでさえハードなコンビニの仕事すらまともにこなす事ができないのだ。 
 ――ジョーカーとしてならもう少し有能に働けるのに―― 
 
 〈3〉
   深夜、ビルの屋上に銃声が響き火花が散る。
 ビルの給水塔の上で清史郎が見ている下で、四人の男たちが手にしたバッグを胸に抱える。
「迷えるヤクザよコンバンハァ!」
 二階分高いビルの屋上から、ワイヤーを伝って自動小銃を乱射しながらジョーカーが降下して来る。
 ヤクザの一人が屋内に逃れようとした所でジョーカーの自動小銃が火を噴いてドアを蜂の巣にする。
 恐慌状態に陥ったヤクザの前に、床の上で一回転したジョーカーが立つ。
 この辺りの動きは加奈の方が本家よりいいと言える。
ジョーカーの自動小銃が火を噴き、ヤクザたちの動きが止まる。
清史郎はありあわせの材料で作った分銅でヤクザの手からケースを叩き落す。
「金は天下の猿回しぃ~、回る回るよ目が回るぅ~」
 床を滑ったケースがジョーカーの足元で止まる。
 ジョーカーがケースを手に屋上のフェンスを乗り越える。
「それでは諸君ごきげんようそろ、面舵一杯腹八分目ぇ~」
 ジョーカーが���ェンスを乗り越えてビルの外に姿を消す姿をヤクザたちは茫然と眺めている。
 加奈はほぼ完ぺきに、運動神経という面では清史郎以上にジョーカーを演じて見せた。
 ヤクザたちがスマートフォンを取り出して連絡を取りながら屋内へと消えていく。
 加奈は当初隣のビルの屋上に潜んでおり、ヤクザの取引するビルとの間にはワイヤーが取り付けてあった。
 清史郎の合図で火薬を爆発させ、加奈は小型の滑車を使ってビルの屋上に降り立った。
 予定通り混乱に乗じて清史郎がヤクザの金のアタッシュケースを叩き落し、それを回収した加奈は予め用意されていた脱出用のワイヤーで一目散に逃げ去ったという訳だ。
 清史郎がヤクザの去っていった通用口を見ていると、二人のヤクザが姿を現した。
 痕跡を確認するか、ジョーカーを追跡しようという考えかもしれない。
「イナイイイナイバウアアァァァァッ!」
 万が一に備えてジョーカーに扮していた清史郎は、咄嗟の判断でショットガンを手にヤクザたちの前に飛び降りる。
 銃声と共にドアを吹き飛ばす。
 今度こそ恐慌状態に陥ったヤクザたちは階下へと消えていった。
  〈4〉
   健司は『殺し屋』のカウンターでグラスを磨きながら考える。
 ヤクザは取引を分散させるという戦術を取ったが、ジョーカーは確実に一か所一か所を狙い撃ちにしている。
 被害総額は大きくないのだろうが、心理的な影響は大きい。
 ――ここで敵の目的は明らかになったと言っていい――
 これは心理戦なのだ。
 矢沢組が恐れるに足りない存在だと思わせる為のデモンストレーションなのだ。
 実際矢沢組の構成員たちも明日は我が身と必要以上に警戒しており、結果として街中での暴行などで警察に捕縛されるケースも散見し始めている。
 警察もヤクザと事を構える事はしたくないだろうが、暴行は立派な犯罪だ。
 矢沢組を弱体化、もしくは弱体化して見せている目的。
 これは幾つかのケースが考えられる。
 例えば同格の田畑組がシマを狙っているケース。
 しかし、これでは全面戦争がしたいと言っているようなものであり、そうなれば別の第三の組が弱った二つの組を併合してしまうだろう。
 更に言えば『本物』の銃器を使っているのだとしたら、これまでに過失で殺してしまった人間が居てもおかしくはないはずだ。
 これまであれだけ派手に銃を乱射していて軽度のやけどくらいしか負傷者がいないというのは、空砲かモデルガンかのどちらかだろう。
 そして犯人がヤクザであるなら、モデルガンなどという恥ずかしいものは持ち歩かないだろう。
 第二の敵が政治結社だ。
 現在矢沢組の推す現職与党の代議士が知事を務めている。
 三か月後には知事選が予定されており、野党は連合して対立候補を立てている。
 現在新庄市には土地の価値だけで二千億を超える空き地が存在し、そこに巨大カジノカジノを誘致するか、市民公園にするかで市民の世論が割れている。
 カジノが実現すれば莫大な金額が動く事になり、矢沢組は軽く数百億は稼ぐ事になるだろう。
 一方、野党が勝利してしまえば議会も野党に握られた事から市民公園が確定。
 造園業者や、スタンド付きの運動公園を造る建築業者がいくらか儲かるにせよ、利権はほとんど存在しない事になる。
 本来矢沢組こそが野党を攻撃しそうなものだが、野党のカルト的な集団ないし、狂信的な人間が矢沢組を狙っている可能性は否定できない。
 しかし、カルトや狂信的な人間がここまで綿密な計画を練り、実行に移せるだろうか。
 そこが政治結社を敵に想定した場合のボトルネックとなってくる。
 第三の相手は想定が難しいがカジノに反対している市民だ。
 市民の大半は再開発計画に興味を持っていないが、商店街や商工会は地場産業が脅かされるとして強硬に反対している。
 矢沢組はこの商店街の切り崩しを行っていたのだが、その矢先にジョーカーが出現するようになり、商店街を攻略するどころではなくなってしまったのだ。
 そう考えると、人のいい商店街の人々こそが実は矢沢組の最大の敵という事になる。
 ――商店街がジョーカーの可能性――
 だが、それなら情報漏洩が少なからずあるはずだ。
 ――もし商店街の誰かがジョーカーで、他の人間は知らないのだとしたら――
 ジョーカーは一方的に守るだけで損をしているように見えるが、最終的には商店街が守られるのだから自分の仕事も守る事になる。
 ――商店街の何物かが、か――
 健司はPCで商店街の店舗の情報を検索する。ほとんどが個人事業主でHPもまともに作れているとは言い難い。
 そんな中、健司は気になる存在を発見した。
 ――人権派弁護士、慶田盛敦――
 直接の関与の有無は別にして、慶田盛が商店街や町を守ろうとするのはありそうな事だった。
  〈5〉
  「急な訪問で恐れ入ります。慶田盛先生の事務所は意外と質素なんですね」
 新庄市の雑居ビルの一室を訪れた健司は慶田盛敦に向かって言う。
「君は……殺し屋との事だが……」
 当惑した様子で慶田盛が応接用の合皮のソファーに腰かけて言う。
「屋号のようなものです。ただの飲食店ですよ。保健所で営業許可も取っています」
 健司は爽やかな笑みを浮かべる。
「で、歌舞伎町の飲食店がここに一体何の相談なんだい?」
 敏腕弁護士という割にはお人よしなのだろう、慶田盛が問うて来る。
「店が襲われたんです」
 健司の言葉に慶田盛の視線が険しくなる。
「それは警察に訴えるべき案件なんじゃないのかい?」
「歌舞伎町で店が襲われた程度で警察が動くと思いますか?」
 健司が言うと慶田盛が思案気な表情を浮かべる。
「相手に目星はついているのかい? 組関係だと厄介だぞ?」
 歌舞伎町という事を意識しているのか慶田盛が言う。
「ピエロのマスクに紫のトレンチコート、銃撃で店は蜂の巣です」
 慶田盛の表情が一瞬硬直する。
 ――慶田盛はジョーカーを知っている――
「最近はそういった愉快犯が流行っているようだね」
「慶田盛先生はご存知ないのですか? ジョーカーと呼ばれているようなのですが」
 慶田盛の顔がポーカーフェイスに変わるが遅すぎだ。
 今更表情を消した所で知っていると言っているようなものだ。
 健司はさり気なくソファーの隙間に盗聴器を滑り込ませる。
「噂で聞いている程度だね。でも、弁護士だからといって探偵の真似事ができる訳じゃない」
「慶田盛先生は懇意にしている探偵などはおられないのですか?」
「古い付き合いの探偵はいるけどね。彼を紹介するにはそれなりの理由が必要だよ」
 慶田盛が慎重に言葉を選ぶ。
「店が襲撃された以上の理由が、ですか?」
「僕はその破壊された店舗の写真すら見ていないんだよ? 被害実態が明らかではないのに探偵の手を煩わせると思うかい?」
「随分と庇われるんですね。逆に興味が湧いてきましたよ」
 健司は切り上げどころと判断してソファーから立ち上がる。
「貴重なお時間を頂��ありがとうございました」
 健司は慶田盛と握手しながら唇の端が吊り上がりそうになるのを堪える。
 ――これで慶田盛が探偵に連絡を取ればその相手がジョーカーである可能性は高い―― 
 
 〈6〉
  「いやぁ~俺たちマジ凄くね? もうハリウッドレベルだって」
 クイーンメイブのボックス席で健がいつものように能天気な口調で言う。 
「たちじゃなくて身体張ってる私たちが凄いの」
「お前PCなんて触れないだろ」
 健が加奈に言い返す。
「PCコンビニの使えてるし!」
「ンなの使えてるうちに入らねーよ。な、ジョーク」
 健の言葉に清史郎は肩を竦める。加奈と比較すればPCを使える方だろうが、ITというレベルには程遠い。
 ヤクザの事務所に仕掛けた盗聴器をBluetoothで飛ばしたり、WIFIでデータを引き抜いたりといった芸当は清史郎には不可能だ。
 しかも従来の興信所の盗聴器探知は電波の周波数帯で探っている為、健のカスタムした機材を探知する事ができない。
 健は新庄市のヤクザの誰よりも彼らの動きに詳しいと言っても過言ではないのだ。
 その中から清史郎が獲物になりそうな案件を選び出し、加奈と下準備を行っているのだ。
「なぁ~んか納得行かない」
 加奈が口をとがらせるが、こればかりは健の能力を素直に認めるしかない。
「エースの情報収集能力がなければ火薬を仕掛けにも行けないだろ」
「土建屋の癖に何かムカつく」 
「土建屋じゃなくてDJだっつーの」
「DJで食ってる訳じゃないでしょ? なら土建屋じゃない」
「ンだとコラァ!」
 声を荒げる健を清史郎は慌てて宥める。
 手を挙げるような青年ではないが、つまらない事で耳目を引くのは得策ではない。
「俺は二人におんぶにだっこだ。二人がいなければジョーカーなんてやってられない。そうだろう?」
「私もジョーカーやったしね。やってないのはエースだけ」
「俺がいなかったら起爆できねぇじゃねぇか」
 むっつりとした口調で健が言う。
「裏方の仕事があっての晴れ舞台って事もあるんだ。もっとも、舞台役者が良くなかったらどんなに裏方の仕事が良くても芝居にはならない」
 清史郎の言葉に加奈がため息をつく。
「ジョーカー人間できてるわ」
「単に口の上手いオッサンってだけかもな」
 健が悪童のような笑みを浮かべる。
「多分エースの言う通りだろう。で、いよいよ選挙まで三か月を切った訳だ。矢沢組だけじゃない、カジノ関連の企業が再開発計画に群がってきている」
 清史郎は話を本来の筋道に戻す。
「それは分かるけどさ、ヤクザは脅せても民間企業はどうにもならないんじゃない?」
 加奈の言葉に清史郎は頷く。
「そこは商店街と市民の手に委ねる。俺たちが考えなきゃいけないのは、矢沢組をあと三か月どう騙し抜くかって事なんだ」
 最終的にカジノ施設を選ぶか、市民公園を選ぶかは市民の手に委ねられるべきだ。
 ジョーカーはそこに介入しようとする矢沢組をけん制しているに過ぎない。
「一年以上見破られてねぇんだし、今更どうって事も無いんじゃね?」
 健が楽観的な口調で言う。
「一年って言っても綱渡りだったじゃない。ジョーカーも怪我したんだし」
 常に現場を見て来た加奈が健に向かって言う。
「人生にはスリルがつきものだろ」
「必要ないのにスリルをつける必要ないでしょ?」
「人生にはロマンが必要だよ。なぁ、ジョーカー」
「私の人生にはロマンらしいロマンは無かったよ」
 明らかに会話を楽しんでいる健に清史郎は苦笑する。
「人生堅実が一番なの。あんたみたいのが一番ホームレスに近いんだから」
「お前だってコンビニ店員以外何ができるよ」
「ちょっとジョーカー、何とか言ってやってよ」
 怒った様子の加奈が話を振ってくる。
「景気が良くなったら事務所で求人でも出すよ。それより今は仕事をやり抜く時だ」
 清史郎の真剣な言葉に二人が頷く。
 ――後三か月――
 この凸凹コンビと一緒に駆け抜けなければならない。
 
 〈6〉 
  「ここの探偵事務所では人探しをしたりはしないんですか?」
 健司は三浦探偵事務所の安普請の椅子に腰かけて、所長兼調査員の三浦清史郎と向かい合っている。
 慶田盛は健司が面会した翌日に同じく新庄市に居を構えている三浦に連絡を取った。
 探られている事を多少は警戒しているだろうが、昨日の今日で会いに来るとは思っていないだろう。
「今の所請け負ってはいないね。知っているかどうか知らないが、日本の年間行方不明者は二十万人。警察が民事だと言ってサジを投げるレベルだ。うち毎年六千人前後が死体で発見される。これが日本の行方不明の実情だ」
 四十五歳、探偵というより疲れたサラリーマンを思わせる風貌だが、どこにでもなじめるという点ではこの風貌は役に立っている事だろう。
「携帯電話の通信記録を探ったりしないんですか?」
「そういう情報は大手の情報企業が握っているんだ。契約していなければ盗み出すしかないだろうし、それをすれば犯罪だ」
「企業が形はどうあれ本人の同意なしに情報を持っている事は犯罪ではないと」
「正当だと思えば契約している、と、答えたら君に私の考えは分かってもらえるかな」
 清史郎はかなり真っ当な昔気質の探偵であるらしい。
 三浦探偵事務所は商店街の噂では浮気調査などではパッとしないが、事件性のある案件だと警察を出し抜く腕前なのだと言う。
「独り言だと思って聞いてもらえればいいんですが、ジョーカーという男をご存知ではないですか?」
「知っているよ。少なくとも片手には余るほどね」
 掴みどころのない口調で清史郎が言う。
 ――だが、他の商店街の人間はジョーカーと聞けば逆に動揺したものだ――
「ヤクザ相手にモデルガンを振り回す愉快犯。前金で一千万。正体が分かれば更に一千万」
 健司はリュックサックから帯留めされた札束の入った紙袋を押し出す。
「これだけ流行らない事務所だ。一千万を受け取って私が雲隠れするとは考えないのかい?」
「見つけられなくても差し上げますよ」
 健司は内心で清史郎がジョーカーであるとの確信を強めながら言う。
「そういう事であれば遠慮なく預かろう。所でジョーカーについてもう少し詳しく話を聞けないかな? さすがに名前だけでは調査にならない」
「僕もまた聞きでしか知らないんですが、ヤクザが武装しているか麻薬を所持している時に出現し、モデルガンを利用してあたかも本物のように見せかけて驚かせ、ヤクザが金を落としていけばそれを拾っていく。そういう話です。被害に遭っているのは主に矢沢組で、矢沢組は現職与党知事のケツモチをしている」
「つまり、君の推理が正しければ現職知事と利害関係にある人物が選挙で優位に立つべく矢沢組を攻撃している、攻撃しているように見せかけているという事だね?」
「そう、その人物の特定が難しいんですよ。ヤクザの情報を自分の家のPCのように自在に覗き見て、常に有利な状況でモデルガンによる脅迫を行っている」
 そこが健司が最も解せない所だ。
 この三浦清史郎という男は探偵としては優れているように察せられるが、ITに強いようには見えない。
 情報を買っている訳でも無いのだとしたら、一体どのようにして情報を得ているのか。
 更に情報を得たとしてそれを整理し、取捨選択する事も必要になる。
 事務員の一人もいないこの事務所のどこに実務を取り仕切る人間がいるというのか。
 自分はこの男の何かを見落としているとでも言うのだろうか。
「つまり、ジョーカーという人物にはハッカーとしての側面もあるという事だね?」
「そう考えないと辻褄が合いません」
「では、ハッカーであり、モデルガンでヤクザを脅すジョーカーという愉快犯を特定してほしいという事だね」
「結論としてそういう事になるかと」
「プライバシーに踏み込むつもりはないが、そのジョーカーという人物の特定にどういった動機があるか聞かせてもらえるかな? 参考までにという事で構わないが」
「僕が矢沢組に依頼されたからですよ。でも僕の力だけでは見つけられそうに無い」
 健司はチェスを指すかのような心境で言葉を選ぶ。
 目の前の男がジョーカーである可能性は限りなく大きいのだ。
「君も探偵なのか?」
 清史郎の言葉に健司は肩を竦めて名刺を差し出す。
「歌舞伎町で殺し屋を営んでおります円山健司と言います」
 言った瞬間、清史郎の顔に何かグロテスクなものでも見たかのような表情が浮かぶ。
 健司はその表情をこれまで嫌という程見てきたのだった。
  第三章       殺し屋
  〈1〉
   清史郎は拙いとは知りつつ、円山健司を尾行していた。
 尾行を知られたとしても、探偵が依頼者の事を知ろうとする事に問題は無い。
 そもそもがジョーカーなどという得体の知れない人物を探せという無理難題なのだ。
 例え自分がジョーカーであったとしてもだ。
 電車を乗り継ぎSUICAのチャージマネーが尽きそうになった時、円山は新宿の歌舞伎町にある『殺し屋』という店舗に入っていった。
 信じられない事だが、冗談でないとするなら殺人を生業とする人間が看板を出して店を営業しているのだ。
 円山は自ら隠れるという事が無い。
 本当に殺人が生業なのだとしたら、その手段に余程自信を持っているという事なのだろう。
 清史郎は逡巡しながらも暖簾を潜る。
 相手にその気があればビルに入った瞬間から監視カメラで自分を監視していても不思議ではないからだ。
「いらっしゃいませ! ご注文がお決まりになりましたらお気軽にお申しつけ下さい」
 円山が人が違ったような口調で声をかけてくる。
「さっき会ったばかりだろう? それよりこのお品書きというのは本当なのか?」
 お品書きには殺人方法や死体を残すのか残さないのかなど様々なオプションサービスが書き込まれている。
「はい、迅速丁寧をモットーに確実にターゲットを殺させて頂いております」
「例えば、この絞殺で死体を残すというオプションにした場合、警察に犯人特定されやすいんじゃないのか?」
「企業秘密にはなりますが、TPOに応じて柔軟に対応させていただいております」
「ジョーカーはどうやって殺す事になっているんだ?」
「お客様の情報を開示する訳には行きませんが、強いて言うなら殺し方は問わないとの事です」
 円山の言葉が事実なら矢沢組はなりふり構っていないという事だろう。
 ジョーカーは確実に矢沢組に打撃を与えているのだ。
「じゃあ俺も注文したいんだが構わないか?」
「どのようなご注文でしょうか?」
 爽やかな笑顔で円山が言う。
「ジョーカーをオプションサービスで九月三十一日に殺してほしい」
 清史郎の言葉に円山の目が見開かれる。
「前金で一千万。不足なら五百万を追加する」
 清史郎は受け取ったばかりの一千万をカウンターに乗せる。
「ジョーカー殺害日時の指定は確かにオプションで追加可能ですが……」
「ジョーカーを殺す日時の指定は矢沢組からは無かったんだろう?」
 清史郎が言うと円山が顎に指を当てて思案気な表情を浮かべる。
「依頼が重複した事は初めてで、対応致しかねます」
「いや、重複していない。私が矢沢組の手先で、追加でオプションを申し込んでいるとしたならどうなんだ? 君は依頼主の事をどれだけ調査しているんだ?」
 清史郎の言葉に円山の表情が曇る。
「お客様のプライバシーを優先して営業しております。業務上必要な情報は収集致しますが……」
「九月三十一日、ジョーカーは新庄市商店街の外れ、たこ焼き屋千夏の前に現れる」
 清史郎の言葉に円山の表情が強張る。
「もしお客様がジョーカーだった場合……」
「自分を殺してくれという依頼はこれまでなかったのか?」
 円山が何かを試すような視線を向けてくる。
「もちろん、そういった依頼もございました」
「なら問題は無いだろう?」
「……つまり、あなたは探偵としての任務を全うし、殺し屋に仕事を依頼しに来た。そういう事ですね」
「そういう事になるな」
 清史郎が笑みを浮かべると円山の口元に笑みが浮かぶ。
「矢沢組がそれ以前の日時を指定して来たら?」
「それこそ二重契約は無効だと言えばいいだろう?」
「矢沢組がジョーカーの正体を教えろと言ってきたら?」
「ここは興信所ではないのだろう? それに私は九月三十一日にジョーカーが現れるとは言ったが、私がジョーカーだとは一言も言っていないぞ」
 円山は殺しという商売にプライドを持っている。
 そのプライドに反する行為はできないはずだ。
「了解しました。九月三十一日に現れるジョーカーを殺します。しかし、他に機会がある場合もありますので悪しからず」
 円山が一千万の入った紙袋を掴んでカウンターの内側に置く。
 これで円山の精神には一つのストッパーがかかった事になる。
 後はいかに円山を寄せ付けないように立ち回れるかだ。
  〈2〉
  
 してやられた。
 健司は先制に成功したつもりが、乗り込まれて悪条件を飲まされた事を今更ながらに実感していた。
 三浦の期日を守れば選挙は終わってしまうだろう。
 矢沢組は選挙で勝利する為にジョーカーを殺したいのだから、仮に殺せたとしても契約違反と言いかねない。
 そもそも条件は問わないという話だったのだから構わないと言えば構わないのだが、ヤクザがそのような道理を飲むとは思えない。
――そもそも乗り気な仕事では無かったのだ――
 とはいえ、呑気に構えていてはヤクザに消される事になる。
 九月三十一日に殺せたとしても、それは報復の意味しか持たない。
 そして九月には三十日までしか存在しない。
 十月一日を無理やり九月三十一日と解釈できない事も無いが、完全に手玉に取られたとの感を禁じ得ない。
 緒方が猶予として見るのは何週間だろうか。
 幸い緒方は健司が三浦と接触した事を知らない。
 まだジョーカーを探していると言えば時間稼ぎはできるだろう。
 最悪二千万はドブに捨てたのだと言うくらいの器量は緒方にはあるだろう。
 しかし、それでは殺し屋の看板に傷がつく。
 創業四年、地道に仕事を続けて来た実績に泥がつくのだ。
――三浦清史郎を殺すか――
 それを考えて健司は三浦の余裕が気にかかる。
 三浦がジョーカー本人だというならそれで構わないだろう。
 しかし、ただの連絡役だったり複数犯だったりした場合はどうなるだろうか。
 ジョーカーは死んでも蘇る。
 その事の方が矢沢組にとって脅威だろう。
 ジョーカーのテンプレートが商店街で共有される事にでもなったら、矢沢組は人的物量的に無数のジョーカーに襲われて新庄市を撤退しなくてはならなくなるだろう。
 その時、ジョーカーを殺せと依頼されたなら、一体何人を殺せばよいのか分からず、それだけの数を連続で殺せば証拠を残す事になりかねない。 
 そうなれば警察に捕らえられて全てが水の泡だ。
――そう、殺すのは三浦清史郎ではなくジョーカーである必要がある――
 その為にはジョーカーの仕事の実態を掴まなくてはならない。
 これまでのジョーカーの襲撃箇所と状況を再確認する。
 ジョーカーは神出鬼没のように見えるが、確実な逃走経路のある場合以外は出現していない。
 ジョーカーは矢沢組の取引の全てを俯瞰し、最も有利な形を作り出している。
 と、なれば健司も事前に情報を収集しなくてはならない。
 以前緒方が入店した時、店内のシステムでスマートフォンはクラックしてある。
 緒方のスマートフォンを経由して矢沢組組長矢沢栄作の端末に潜入する。
 ホストを掌握して矢沢の端末から矢沢組の取引データを吸い上げる。
 半グレたちは無料WIFIに接続している者が多く、セキュリティも糞も無い。
 健司は新庄市の地図を広げ三浦の心理を読もうとする。
 正面切っての対決の後で、あの食わせ物が仕掛ける事は間違いないのだ。
  〈3〉
  始発電車で歌舞伎町を訪れた清史郎は街路を歩き回りながら、人通りの少ない場所や人目につかない場所にトランプのジョーカーのカードを置いていく。
『殺し屋』がテナントに入ったビルの前の壁にはスマートフォンと接続したラズベリーパイの監視カメラを設置した。 
 監視カメラの映像は近場の喫茶店でタブレット端末で見ようと思ったのだが、歌舞伎町には静かに端末を見る事のできるような喫茶店が見当たらなかった。
 仕方なく新宿駅前のコーヒーの不味いチェーン店に足を向けた。
 電波は良好、通勤前の客も訪れておりタブレット端末を見ていても不審には思われない。
 スマートフォンを操作して朝のニュースをチェックするが、特に気になるような情報は無い。
 八時二十四分、円山が風俗ビルにスーツ姿でやって来た。
 一見地味なスーツ姿に見えるがバーバリーにリーガルのシューズといったいで立ちだ。
 見る人間が見れば逆に趣味が良いと答えるだろう。
 屋内の監視カメラを警戒して清史郎はビルには監視カメラを仕掛けていない。
 九時きっかりにスーツ姿にアタッシュケース姿の円山がビルから出てくる。
 清史郎は円山が新宿駅に向かったのを見て小走りに店を出る。
 円山を捕捉し、充分に金をチャージしたSUICAで改札を潜る。
 円山を尾行する事二十分、新庄駅で円山は列車を降りた。
 チャージマネーで改札が通れて良かったと思える一瞬だ。
 昔なら駅によっては乗り越し清算をしなくてはならないところだ。
 円山は商店街を突っ切り、三浦探偵事務所にほど近い喫茶店に入っていく。
 清史郎は更に離れた喫茶店で画像を喫茶店のものに切り替える。
 商店街の店にはセキュリティの名目で三浦探偵事務所の監視カメラが取り付けられているのだ。
 円山が注文するより早く、店員がコーヒーにトランプのジョーカーを添えて差し出している。
 円山の表情が一瞬硬直する。
 清史郎は商店街の店に予めジョーカーのカードを配り、前払いで商品を出すよう話をつけておいたのだ。
 これで円山は自らが監視対象である事を知る。
 コーヒーを飲み干した円山が喫茶店を出て周囲を見回す。
 ――追われる気分はどうだ、円山――
 円山は午後六時になると歌舞伎町のビルに戻り、吉祥寺の自宅であるらしいマンションに帰宅した。
 清史郎は吉祥寺界隈の店に金とトランプのジョーカーを配り、路地裏などにカードを仕掛けて帰路についた。
  〈4〉
  「って事は正体バレちまったのかよ」
 相変わらず騒々しいクイーンメイブのボックス席で健が声を上げる。
「殺し屋って名刺出してる殺し屋って狂ってるとしか思えないけど」
「腕に余程の自信があるんだろう。今の日本じゃ老衰や自殺や病死や事故死以外の異常死が毎年十七万件発生しているんだ。死体なんかあった所で警察の手が回る状態じゃない」
「ジョークと話してて思うんだけどさ、警察って何してんだ?」
「総資産一億円以上の人間の事は守ってるだろうさ。後は交通違反の取り締まりだな」
 清史郎は答える。実際警察が殺人や行方不明を事件化する基準は分からないのだ。
 確かなのは毎年日本では殺人事件は百件前後しか起こってはならず、検挙率は96%を下回ってはならないという暗黙の了解があるという事だ。
「どっちみち最初から警察は味方じゃないでしょ。矢沢組が商店街に嫌がらせをしても見て見ぬふりだったんだし」
「だよな。俺たちジョーカーが正義の味方なんだ。そうだろ」
「多少稼がせてもらってるけどね」
 健も加奈もジョーカーという仕事には少なからず誇りは持っている。
 士気が高いという点では矢沢組と戦っていく上で大きなアドバンテージになるだろう。
 殺し屋円山健司がジョーカーの核心に近づいたとは言っても、健と加奈まで特定している訳ではないのだ。
 そして健のITを見て警戒していた為、あの新宿の風俗ビルにはスマートフォンも時計も持ち込んでいない。
 顔は間違いなく撮影されているだろうが、顔認証は広範なエリアから自在に情報を引き抜けるようなものではない。
 いつ、どのカメラに映っているのか分からなければどのカメラをハッキングすれば良いのか分からない。
本当の所は分からないが、公には警察でも店舗など個人のカメラの映像は捜査協力や令状で記録を閲覧しているのだ。
健のIT技術にした所でカメラを特定し、通信可能な距離で『物理接触』しない事にはデータを閲覧する事などできないのだ。
「円山って野郎の鼻を明かしてやろうぜ。こっちは天下御免のジョーカーなんだ」
「でもさ、ジョーカーを探り当てたって事は相当の切れ者なんじゃない? 殺し方だって一つや二つじゃないからこれまで捕まってないんでしょ?」
 加奈が慎重論を述べる。この慎重さがチームの要になっていると言ってもいい。
「じゃあどうするってんだよ。まさか止めるとは言わねぇよな」
「多少趣向を変える必要はあるだろうな」
 清史郎はカバンからジョーカーマスクをのぞかせる。
「マスク……一体何枚あんだ? 量産して成功すんのは北朝鮮のモロコシくらいだろ」
「そっか……これ���これまで被害に遭った半グレに匿名で送り付ければ……」
 ITには弱くても頭の回転の早い加奈には分かったようだ。
「確実な取引情報を手にした本物の銃を持ったジョーカーが出現するんだ」 
 清史郎の言葉に健が唖然とした表情を浮かべる。
「さっすがジョーカー。でもよ、俺たちと鉢合わせにはならねぇのか?」
「一応発信機は取り付けてある。合成音声のスイッチを入れれば起動する仕組みだ」
「じゃあ信号がなかったら作戦決行って訳ね」
「それに送り付ける相手はこっちが選べるんだ。事前に動きを掴む事も難しくないだろう」
 清史郎はこれまでの取引の状況から矢沢組に逆らいそうな半グレをリストアップしている。
 表立って逆らう事はしないだろうが、ジョーカーとしてなら薬をガメるくらいの事はしかねない連中だ。
「でも、それって少ししたら矢沢組に露見するんじゃない?」
「ああ。でも矢沢組は確実に疑心暗鬼に陥るし、本物の銃弾が飛んでけが人でも出ればジョーカーに対して慎重にもなるだろう」
「最高にクールだぜジョーカー! ジョーカーが犯罪者だったら今頃大金持ちだぜ」
 健の笑みに清史郎も笑みで答える。
「じゃあ今日の仕事もクールに決めましょ」
 加奈の突き出した拳に三人の拳がぶつかる。
 本家ジョーカーは最高のチームなのだ。
  〈5〉
   自宅まで嗅ぎつけられたとは。
 午前七時、健司は朝食を食べようと吉祥寺の喫茶店に入った所で、ジョーカーのカードと対面する事となった。
 もっとも、ずっと尾行されていたなら自宅が特定されるのは不思議でも何でもない。
 一番の問題は探偵に四六時中張り込まれたらジョーカーどころではなく、他の仕事も一切できないという事だ。
 動揺を押し隠し、それでも周囲を警戒しながら歌舞伎町の店舗に向かう。
 ドアに挟んだ髪の毛が落ちた様子は無く、侵入者はいないようだ。
 店内に入り、一通り掃除を終えると鋭利に削ったシャープペンシルをカウンターから取り出す。
 殺しの方法はいくらでもある。
 相手が尾行しているなら、人通りの少ない所に誘い込んで始末するという方法も取れるのだ。
 健司は尾行のプロである三浦を警戒する事を止め、路地裏へと足を踏み入れる。
 一定歩いた所で振り向き、シャープペンシルを引き抜く。
 が、そこには三浦の影も形も無かった。
 四六時中張り込んでいるという訳ではないという事だろうか。
 健司が安堵しかけた瞬間、路上に落ちているトランプのカードに気付いた。
 ――ジョーカー!――
 三浦はこちらの考えを見抜いて行動に出ているのだ。
 と、言う事は人通りの少ない所は三浦本人に監視されない反面、ヤクザを監視しているような遠隔装置で監視している可能性が高いだろう。
 ――この僕が身動き一つ取れないと言うのか――
 健司は拾い上げたトランプのジョーカーを握りつぶした。
  
〈6〉
  
 深夜の路地裏、半沢芳樹はジョーカーマスクと紫色のどぎついトレンチコートに身を包んで、汗が出るほどにトカレフを握りしめている。
 部下二人が矢沢組とヤクの取引をする事になっており、そこをジョーカーのフリをして襲撃するのだ。
 成功すればタダでドラッグが手に入り、失敗してもジョーカーのせいだ。
 うだつの上がらない半グレの四十代、ヤクザに昇格できる見込みも無い。
 忠義を示せと言う方が無理というものだ。
 視線の先には金を手にした部下の姿、ヘッドライトで周囲を照らす矢沢組のベンツがある。
 部下が金を出し、組員がスーツケースを開いてドラッグを見せる。
 半沢はそのドラッグを見ているだけで身体にアドレナリンが駆け回ったような気分になる。
「動くんじゃねぇ! こっちにヤクを寄越せ」
 取引成立の寸前に半沢は銃を手に飛び出す。
 矢沢組の構成員がスーツの内側から銃を抜く。
「金もヤクも俺のモンだっつってんだ!」
 半沢は先制して引き金を引く。轟音が響き矢沢組の構成員が気圧されたように見える。
 立て続けに引き金を引いて距離を詰める。
 矢沢組の構成員が引き金を引き、半沢の頬を掠める。
 ジョーカーの姿で出ていけば怯むと思っていたのだが、反撃は想定外だ。
 それでもここが正念場と半沢は引き金を引く。
 一発の弾丸が矢沢組の構成員の鎖骨の辺りを貫く。
 凶悪な一瞥をくれて矢沢組の構成員たちが引き上げていく。
 半沢は両手でヤクを掴んで高笑いする。
 こんなにチョロい商売にこれまでどうして気付かなかったのだろう。
 ――ジョーカーを続ける限り俺は無敵だ――
  〈7〉
   事務所に次々に凶報が舞い込む中、矢沢組の緒方は状況の変化を理解していた。
 ジョーカーの模倣犯は自然発生的に生まれたものではない。
 本当に模倣する脳があるなら金や麻薬を要求する訳が無い。
 と、すれば中身は町の半グレや暴走族と察しがつく。
 とはいえ、数は厄介であり、ジョーカーの真似をすれば処刑だと言った所で本物のジョーカーもどこかにいるのだろうから半グレは高をくくって矢沢組の命令に従おうとはしないだろう。
 そして更に厄介なのはちゃんとジョーカーを模倣できている者もいるという事だ。
 ジョーカーを見たら撃てというのは簡単だが、半グレが連合して矢沢組に反旗を翻したら手足を失った矢沢組に抵抗する術は無い。
 矢沢組は権力と金と麻薬は持っているが、マンパワーが多いという訳ではないのだ。
 ジョーカーはその弱点を的確に突いて来たのだ。
「緒方、考えは無ぇか?」
 電話越しの矢沢の言葉に緒方は頭を巡らせる。
「ジョーカーマスクに百万の懸賞金をかけてはいかがでしょう?」
 マスクをつけている人間の罪を問わず、マスクを差し出せば百万やると言えばわざわざ危ない橋を渡ろうという連中は少なくなるだろう。
 その上でジョーカーの撃滅を図ればいいのだ。
「その手は使えそうだな。問題はマスクがどれだけ出回っているかだが」
「数は多くないと考えます。そもそも同時多発的にジョーカーが出現したという事は、誰かが創意工夫して模倣されたのではなく、何者かが意図的に行ったと考える方が自然です」
 言って緒方は組員たちに通達を出し、ついでに警察にも懸賞を知らせておく。
 公権力が銃刀法で取り締まりを開始すれば半グレは震えあがってジョーカーの真似などしていられなくなるだろう。
  〈8〉 
 
  健司は新庄市のホテルの床に落ちた髪の毛を拾いながら、事態の急変と自分の読みが正しかった事を知る。
 三浦は健司に捕捉された事で作戦変更を余儀なくされた。
 健司も身動きできなくなったが、それはお互い様なのだ。
 そこで今回のジョーカー量産化計画を演出したのだろう。
 しばらくの間町中にはジョーカーがあふれる事になる。
 矢沢組が引き締めを行っているものの、偽ジョーカーの模倣犯も出現し本来の偽ジョーカーより多くのジョーカーが出現しているのが現状だ。
 ――でもこの狂騒はすぐに終わる――
 健司は日が暮れるのを待ってアタッシュケースを手にホテルを出る。
 三浦が四六時中張り付いている訳ではない事も分かっている。
 いずれにせよ仕事を迅速に済ませれば証拠も残りはしないのだ。
 深夜の人気の消えたオフィス街を歩きながら手に手術用のビニール手袋をはめる。
 靴のサイズは自分の標準よりワンサイズ大きく、髪型は大きく変えていないが頭にはカツラをかぶっている。
 一般で売られているカツラには、インドの仏教徒やヒンズー教徒が出家する時の髪の毛が使われている。
 そして、インド人の髪の断面は日本人が楕円であるのに対し正円に近い。
 仮に髪が現場に落ち、科捜研が調査したところで出てくるのは謎のインド人という事になるのだ。
 健司は予定していた地点にたどり着くと、持ってきたボルトを電柱の穴に差して二・五メートル程の高さにまで登って電柱に寄り添うようにして立つ。
 予定通りスポーツバッグを手にしたジョーカーが走ってくる。
 中身は半沢という三下の半グレだ。
 正面だけに注意を向け、自分の身長より上には注意が向いていないらしい。
 健司はボルトに引っ掛けたテグスを引っ張る。
 ジョーカーの首にテグスが食い込み、仰向けに倒れかかる。
 アイスピックを手にした健司はジョーカーに圧し掛かるようにして飛び降りる。
 アイスピックがジョーカーのマスクと頭蓋骨を貫き、脳を攪拌する。
 健司はアイスピックをその場に放り捨てて、テグスもそのままに歩き去る。
 アイスピックもテグスも殺人犯を特定する決定的な証拠とはなり得ない。
 少し歩いた所で歩きやすい靴に履き替え、手袋を脱いでしまえば何一つ痕跡は残らない。
 意識していたが三浦に行動を監視されていた様子は無い。
 三浦はマスクをばらまいた事でジョーカー業を一定退いたのかも知れない。
 それならそれで……
 ――ジョーカーを名乗れば問答無用の死が訪れる――
 それでもジョーカーを続けられる者がいるだろうか。
 健司の受けた依頼はジョーカーの殺害であって三浦清史郎の暗殺ではないのだ。
  〈7〉
   緒方は苦い気分で事務所でTVを見ている。
 一週間で九人のジョーカーが殺され、四人のジョーカー、三人の組員が射殺された。
 ワイドショーは死体にピエロのマスクをかぶせる愉快犯として報道している。
 常識的に考えればそうなのだろう。
 だが、現実にはジョーカーの模倣犯が跋扈し、殺し屋円山がジョーカーを殺しまくっているのだ。
 この問題の裏が表ざたになれば矢沢組に捜査の手が伸びる。
 組長が事情徴収という事にでもなれば、知事選敗北は必至だ。
 この銃弾飛び交い殺し屋が闊歩する状況は、客観的に見れば矢沢組の内部抗争なのだ。
 ――やってくれたなジョーカー――
 日用品を用いて鮮やかに殺しを遂行する健司に対する恐怖は広がっており、それなりの数のジョーカーマスクが届いてもいるが、それでも自分だけは大丈夫と考えるのが人間の性であるらしい。
「兄貴、県警本部長が来ています」
 部下の言葉に緒方は舌打ちしたくなるのを堪える。
 何人か人身御供に出す必要はあるだろうが、それでジョーカー問題が片付く訳でも無い。
 今の新庄市はさながらギャングの蔓延る六十年代のニューヨークだ。
 このネガティブイメージの中ではカジノ施設の誘致も集客の為だなどという言葉で誤魔化せない。
 ――だが、商店街も打撃を受けているはずだ――
 緒方は次善の手を考えながら県警本部長を待たせてある応接室に向かう。
「緒方です。この度はお騒がせしております」
「いや、そうかしこまらんでくれたまえ。私がこうしておれるのも矢沢組あっての事だ」
 県警本部長の茨木義男が本革張りのソファーから腰を上げて言う。
 茨木は東大卒のキャリアで矢沢の後輩に当たり、同じゼミを受講していた間柄だ。
「殺人事件は起こせない。それが警察の不文律でしょう?」
「今回のカジノ施設建設は内閣肝いりでもあるんだよ。情報操作で反対派が工作しているように演出する事は可能だろうよ」
 転んでもタダで起きないのが政治家やエリートというものであるらしい。
「つまりはカジノ施設反対派が、賛成派の人間を殺してピエロのマスクをつけていると?」
「そういう報道になっているだろう?」
 茨木の言葉に緒方は唖然とする。
 当事者としての立場で見ていた為に気付かなかったが、一般視聴者の目線で見るとそういう風に見えるのだ。
「で、私の在任中にこれだけの死者を出しているんだ。票は囲い込めているんだろうね」
「固定票は押さえております」
 実際の所、矢沢組は内紛に近い状態で票を囲い込めるような状態ではない。
 大手のチェーン店などでは本部通達で票の取り込みができているが、個人事業主は依然として反対の姿勢を崩していない。
 ――やる事成す事裏目に出る―― 
「死人は出る、カジノ施設はできないでは私の本庁復帰が危うくなるんだよ。その意味は分かっているだろうな」
「はい」
 不満げな茨木に緒方は短く答える。
 ――県警本部長が殺害されれば流れが変わるかもな――
 緒方は脳裏にあのとらえ所のない殺し屋の姿を思い描いた。
  第四章       トリックスター
  〈1〉
  「最近俺たちが出てもヤクザもビビらねぇのな」
 クイーンメイブのボックス席で健がぼやく。
 本物の銃を撃つジョーカーもいれば、ジョーカーを狙い撃ちにする殺人鬼も存在する。
 実際に死人も出ているのだから今更驚かす程度ではヤクザも怯みはしないだろう。
「銃で撃たれるって不安。前より遠慮なく撃たれてる感じ」
 加奈が沈んだ様子でカクテルに口をつける。
「おいおい、私たちの本来の目的を忘れたんじゃないだろうな。私たちの目的はカジノ施設誘致の妨害だ。今の状況でカジノ施設がオープンしたとして誰がテナントに入るんだ? 暴力がこれだけ蔓延る状況を許した現職知事は窮地に立たされている。住民の安全と地域の活性に誠実に取り組む人物が取って代わらなければ市民が納得しない」
 ショットのバーボンを口に運んで清史郎は言う。
「いや、確かにジョーカーの言う事は分かるんだけどさ、昔は良かったっつーか、実入りが少ないのは我慢するとしてもよ」
「私たちの本当の目的に近づいているんだから喜んでいいはずなんだけどね」
「選挙の公示まで三日、世襲できそうな人間がいない以上与党は今更候補者を変更できないし、現職のまま選挙を戦う事になる。野党には追及の材料が掃いて捨てるほどある。これで負けるようなら本当に世の中が腐りきってるってだけだ」
 健と加奈の気持ちを察しながらも清史郎は言う。
「もう少しで全部終わっちまうんだよなぁ~。何か微妙だぜ」
「コンビニも忙しいって言えば忙しいんだけど、税金は取られるのに退職金も無いし年金のアテもないし」
 健が仕事にやりがいを感じられないのも、加奈がお先真っ暗だと言うのも理解できる。
「そうは言っても九月三十一日にはジョーカーは死ぬんだ」
「してやられましたよ。九月に三十一日なんて無いじゃないですか」
 ボックス席に当たり前のように現れた円山が言う。
「誰だテメェ!」
 健が身を乗り出す。
「歌舞伎町で殺し屋を経営している円山健司と言います。ここが三浦さんの本当の事務所だったんですね」
「まさか一週間で九人も殺したのって……」
「やだなぁ~僕はもっと殺してますよ。警察だって報道内容には気を遣うんです」
 涼しい表情でグラスを手にした円山がボックス席に座る。
「人殺しだってバラすぞ、テメェ」
 健が円山に向かって噛みつきそうな声と表情を向ける。
「ご自由にどうぞ。何か一つでも証拠が存在するならね」
「で、その殺し屋さんがここに何の用?」
「いや、本家のジョーカーはどうしているのかと思ってね。偽物でもこれだけ殺せば本家も仮面を捨てるんじゃないかって思って」
「おたくの言う通りだ。こんな凄腕の殺し屋がいるならジョーカーなんてやるだけ損だ」
「本当にそう思っていますか? 本家はまだ何か隠し玉を持っているんじゃないかって思うんですけど」
「随分と余裕かましてんじゃねぇか。ジョークを殺ったらテメェを殺す」
「殺しはしたくないけどジョーカーを殺させる事は絶対にしない」
「人望があるんですね。いっそ事務所でこの二人を雇ったらどうです? 今より金回りはよくなるんじゃないですか?」
「殺し屋より儲かるとは思えないね」
「それはリスクを負っていますから」
「テメェは嫌味を言いに来たのか。悪いが俺たちはテメェになんざ負けねぇ」 
 頭に血の上った健が言う。
「そうそう、一つプレゼントがあるんです」
「あんたがくれるものなんてロクなものじゃないと思うんだけど」
「野党連合の候補を殺すように県警本部長から依頼を受けたんです」
 笑顔で言った円山がグラスを空ける。
 突然の事に健と加奈が硬直する。
 選挙期間中に候補が殺されてしまったら票が分散して現職が有利となる。
 どれだけ黒い噂があったとしてもだ。
「それは俺たちに守って見せろと言っているのか?」
「さぁ、気まぐれですよ。僕はこれでもあなたの事が嫌いではないんですよ」
 言った円山が席を立って去っていく。
 加奈と健が茫然とその背を見送る。
「私たちと候補者をまとめて葬るつもりか……」
 清史郎は思案する。候補者を守る為に張り付けば二人まとめて殺される可能性がある。
 しかし、候補者を放置しておけば間違いなく殺されるだろう。
 具体的な殺人予告という訳ではなく、あったとしても警察はアテにはならない。 
 市民は自衛するしか無いのだ。
――どうする……―― 
「なぁ、ジョーク、どうすんだ?」
「あんたも少しは考えなさいよ」
「考えてるって。頭の中じゃあの野郎を三十回は殺してる」
 非生産的な事を考えている健が言う。 
「ジョーカー、私、どうしていいか……」
 加奈は追い詰められた様子だ。
「こうなったらお望み通りにしてやろう。ジョーカーの最期を見せてやるんだ」
 清史郎は一抹の寂しさを感じながら笑みを浮かべて見せた。
 円山を前にして取れる手は一つしか無いと言っていい。
 ――あの男はこの結果を望んでいたのだろうか――
  〈2〉
  『……皆さん、この町の惨状は突然起きたのでしょうか? その根幹には市の中央にある広大な県の土地があります。この土地は江戸時代に火災の延焼を避ける為に作られた防災の為の土地でした。しかし新庄市が栄えるに従い、土地の価格が上がり莫大な利益が生まれる事が分かってきました。ヤクザやギャング、財界の人間はその利権に群がっているんです。もし、彼らの思い通りにさせるなら彼らの存在を容認する事になります。二百年前の先人の知恵に従い、ここを防災を兼ねた市民公園にする事こそが行政の成すべき事です……』
 夕暮れの新庄市の駅前で野党候補の峰山春香が声を上げる。
 聴衆はさほど多くはないが商店街や青年団が集まって盛り上げようと四苦八苦している。
 清史郎はオープンカーのハンドルを握りながらタイミングを計っている。
『ジョーカー、スタンバイOKよ』
 イヤホンから加奈の声が聞こえてくる。
『警察は野党の候補に人は割いちゃいねぇ、殺るなら今だ』
 健の声を受けて清史郎は紫のどぎついトレンチコートを羽織り、ピエロのマスクをかぶる。
「そこのお前……」
 演説を警備していた警官が警棒を手に近づいて来る。
「制服ギャングも久しからず」
 清史郎は銃を引き抜く。
 警官の足元で火花が爆ぜる。
 聴衆だけでなく、夕暮れの帰宅ラッシュの人々の足が止まる。
「綺麗ごとでマニィをロンダリィ! 俺はハッピーにトリガー、堅実な人生が諸行無常!」
 清史郎は自動小銃を抜いて選挙カーに銃弾を浴びせかける。
 銃声が響き至る所で火花が散る。
 ガードマンに守られて逃れようとする峰山の背に向けて引き金を引く。
 血を噴出させた野党候補が倒れる。
「こんな時には正露丸! キャベジンがあれば国士無双ゥ! ユンケル飲んだら夜金棒!」
 峰山が選挙カーに運び込まれ、現場から離脱しようとする。
『ジョーク、サツが動いた。射殺してもいいって言ってやがる』
 健の言葉に清史郎は生唾を飲む。想定してはいたが、想像以上に警察もなりふり構っていないらしい。
 清史郎はオープンカーで選挙カーを追い、グレネードランチャーで後ろ半分を吹き飛ばす。
 煙を上げた選挙カーが路肩で停止する。
 清史郎は高笑いしながら選挙カーの脇をすり抜け、オープンカーで町を駆け抜ける。
 無数のパトカーが清史郎のオープンカーを追う。
『ジョーク、法定速度は無視してくれ、俺がナビゲートしてんだし、今更ネズミ捕りが怖いって訳でもねぇだろ』
 健のナビゲーションでパトカーを避けて清史郎は埠頭へと向かう。
 銃声が響き、音速より早く飛んだ弾丸がオープンカーに襲い掛かる。
 警察が矢沢組の懸賞を狙っている事は健のハッキングで知っている。
 制止する警官の声と銃撃を受けながら、フルスロットルのまま岸壁から海上へと車体を躍らせる。
 肩と背中に銃弾を受けた清史郎は冷たくなり始めた海の中へと沈んでいく。
 清史郎が意識を失いかけた時、淀んだ海の中にウェットスーツに身を包んだ加奈が姿を現した。
 
 
 〈3〉
   警察が捜査した結果、海で手に入れる事ができたのは一台の盗難車とピエロの仮面と紫色のトレンチコートだけだった。
 知事候補が襲撃された事もあり、今後清史郎がジョーカーの扮装をすれば正体が露見する可能性は極めて高くなるだろう。
 ――本家ジョーカーは死亡した――
 健司は病院の廊下を歩きながらポケットの中のビニール手袋の感触を確かめる。
 野党候補は銃創を負って病院に入院している。
 実際には銃創など負っていないのだろうが、ジョーカーと候補が一芝居打つのだとしても病院は避けて通れない。
 ――悪いけど僕は殺しの依頼は完遂する――
 健司は候補の部屋の前のボディガードの様子を観察する。
「すみません。新庄市後援会の青年団の円山と言います。先生はご無事でしょうか?」
「先生はご無事だ」
 鉄面皮のボディガードが返答する。
「それを聞いて安心しました。一言無事をお祝い申し上げたいのですが構いませんか?」
「十分だ」
 ボディガードの言葉に笑みを返して健司は一人部屋に足を踏み入れる。
 両手にビニール手袋をはめ、小銭袋を握りこむ。
「やぁ、先生、ご無事なようで何よりです」
「無事なものか。ポリの弾丸を四発も食らったんだ」
 そこで見た光景に健司は言葉を失った。
「お陰で選挙が終わるまで退院できそうにない」
 三浦が笑みを向けてくる。
「バカな……あなたは……」
 身を隠さなくてはならないはずだ。
 治療する為にも……。
 ――治療する為に候補に成りすましたと言うのか――
 入院している間は世間の目は避けられる。
 それでは候補はどこに消えたと言うのか。
「お前は野党候補を殺せというオーダーを受けたはずだ。今彼女は立候補しているが、生死不明で野党の統一候補ではない。今は慶田盛弁護士事務所で事務の手伝いはしているが選挙活動はしていない。それでもお前は殺すのか?」
 健司は清史郎の言葉に笑いがこみあげてくるのを感じた。
「詭弁にも程がありますよ。ほとんど屁理屈じゃないですか」
「屁理屈でも君は依頼に忠実なんだろう? あと面会は手短に頼むよ。これでも歳でね、銃創って言うのは堪えるんだ」 
 銃創が堪えているのは本当らしい。
「それでも最後には候補は復活しなきゃならない」
「死んでいなければね」
 カーテンの影から姿を現した女性がグレネードランチャーを構える。
「まさか……」
「ジョーカーは死んだ、ヒットマンは来た。これで充分だ。なぁ、ジョーク」
 ラップトップコンピューターを小脇に抱えた青年が言う。
「ゲームオーバーだ」
 清史郎が不敵な笑みを向けてくる。
 健司は小銭袋を窓に投げつける。
 砕けたガラスの破片を拾い上げて身構えながら退路を探る。
 ガラスの破片で候補の命を絶つつもりだったが今三浦を殺した所で意味が無い。
 今は割れた窓の外に逃れる隙さえあればいい。
 女性の指がグレネードランチャーの引き金にかかる。
 猛烈な爆音と閃光が室内に満ちる。
 健司は窓の外に身体を躍らせた。
 ――これで知事候補が殺された事になるのか――
 健司は地面を転がり、人目を避けながらバッグから出した白衣を羽織る。
 ――僕は最期までジョーカーに踊らされたって訳か――
 敗北感より、どこか清々しさを感じながら健司は病院を後にした。
  〈3〉
  「慶田盛弁護士事務所では峰山候補を歓迎しますよ」
 新庄市にある、冤罪に強いと噂の弁護士事務所で峰山春香は未だに自分の身に起きた事が信じられないでいる。
 峰山が候補に決まったのは公示二日前、そこから慌ただしく野党の党首などと会談を交わし、選挙戦の流れになったのだが、その直後に慶田盛敦という弁護士が現れたのだ。
 慶田盛の噂は峰山も聞いており、信頼できる人物であるとは感じていたが、話の内容は想像のはるか斜め上を行くものだった。
 新庄市の乱射魔ジョーカーの本家は、冤罪事件の解決を主に行っている三浦探偵事務所の所長三浦清史郎だったのだ。
 三浦は知事選を前に町に大量のジョーカーマスクをバラまいて一時的に身を引いた。
 しかし、ジョーカーと野党知事候補は確実にターゲットを仕留める円山という男に命を狙われているのだ。
 更には矢沢組がジョーカーに懸賞首をかけており、警察も生死を問わないという条件でジョーカーを狙っているという。
 そこで三浦が出して来た案がジョーカーに候補者が襲われて入院、ジョーカーは警察に追われて死亡、更に候補者の運び込まれた市民病院に現れる円山を三浦が撃退するというものだったのだ。
 三浦は警察に追われて手傷を負う事は間違いなく、それならば知事候補と入れ替わって入院してもゆっくりと治療ができる。
 一方春香は慶田盛弁護士事務所で投票日三日前まで、事務職として短期採用される。
 円山のターゲットは知事候補であり、事務員殺害ではなく、その一線を越えてこないのも円山という男なのだという事だった。
「何もかもが信じられないわ。生死不明で選挙戦を戦うなんて……」
「野党の党首が連日新庄入りするって話になったじゃないですか」
 春香は慶田盛弁護士事務所の安普請の椅子に腰かける。
「それはいいとしても、いいえ、大きな借りを作る事になりますし……」
「市民に対して不誠実だと?」
 春香の心中を察した慶田盛が言う。
「その通りよ。三日前に復活なんて話が良すぎるし」
「でも、実際問題あなたを救う手立ては他に無かった」
 事務所の電話が鳴り、慶田盛が受話器を手に取る。
 ボタンを押してスピーカーに切り替える。
「私だ。円山が知事候補殺害に現れたよ。こっちで見かけだけは派手な爆薬を爆発させて追い出した。これで知事はテロリストにまで襲われた事になるわけだ。しばらく身を隠さなきゃならない理由が増えたんじゃないか?」
「三浦さんですね? あなたが身体に銃創を負ったという話は聞いています。あなたはどうしてここまでやったんですか?」
「若い連中と付き合いがあると、柄にもない正義感なんてものも持つものなのさ」
 三浦の言葉に春香はため息をつく。
 実際の傷はどうあれ、体面上知事候補は集中治療室にかくまわれるだろう。
「市民病院が告発したらどうするつもり?」
「それは無いさ。与党の市長になってから予算を削減されて、市民病院では上から下まで味方しようなんてヤツはいないんだから」
 慶田盛が肩を竦めて見せる。
「あと、仕事柄マスコミの相手をするのは苦手じゃないんだ」
「ああ、こいつは口先だけは有能だからな」
 二人の言葉を聞いていた春香は苦笑する。
 悪だくらみのような作戦だが、この二人にとってはこれは健全な正義のスポーツのようなものなのだ。
 
 〈4〉
   野党候補の入院先で爆破テロが起こった事で、与党候補に対する疑惑は大きなものとなった。
 野党候補は生死の境を彷徨っていると報道されている。
 清史郎は病院で何不自由なく治療生活を送っている。
 のだが……。
「なぁ、ジョーク、ここで寝てるってのは何かの冗談だろ?」
「怪我してるのは事実なんだから無茶言わないの」
 健と加奈は連日競うようにして病室を訪れている。
「お前ら、もうジョーカーの出番は無いんだぞ? 知事選も候補が無事を表明すれば一発で決まる。もうやる事は無いんだ」
 清史郎が言うと健が叱られた犬のような表情を浮かべる。
「いやさジョーク、俺、土建屋辞めたんだ」
「私も……その、コンビニ辞めたんだ」
 清史郎は二人の言葉に唖然とする。
 このご時世に仕事を自ら捨ててどうしようと言うのか。
「ジョーク、儲からないっつってるけどよ、俺が手伝ったら何とかなんじゃね?」
「先に言わないでよ。採用するなら私の方が得なんだから。多分」
 清史郎は額に手を当ててこみ上げてくる笑い声を抑える。
 傷に響くが笑いたくなるのだから仕方がない。
「お前ら、馬鹿じゃないのか? こんなオッサンと組んだって心中するようなモンだろ」
「それでもいいくらい楽しかったんだよ」
「またスリル、くれるんでしょ?」
 清史郎は笑い声をあげて身体を起こす。
 傷が引きつるが痛みなど気にならない。
「資本金はお前らと合わせて裏金三千万円。社員は三人。一人はオッサン。ジョーカー探偵事務所とでもするか」
「何かダセェ。中年は変に英語にするから逆にカッコ悪いんだよ。三浦探偵事務所でいいだろ」
「中年のセンスが悪いのは今に始まった事じゃない」
 清史郎は憮然として健に言い返す。
「じゃあ新しい門出に」
 加奈がバッグからワインのボトルを取り出す。
 若い二人は自分に老ける暇を与えてくれないらしい。
 清史郎はコップに注がれたワインを掲げる。
「乾杯」
 紙コップが音もなく打ち合わされ、新しい何かが動き始めた。
  エピローグ
   清史郎は健と加奈を引き連れて病院の廊下を歩いている。
 向かいからスーツ姿の峰山春香が歩いてくる。
 握手しようと峰山が手を差し出してくるのを無視して清史郎は右手を軽く上げる。
 峰山が応じて右手を挙げてハイタッチすると、清史郎と峰山は入れ替わるように方向を変える。
 清史郎の背後でフラッシュが瞬き、峰山が光とシャッター音に包まれる。
 生死不明から無傷での生還。
 これほどの宣伝も無いだろう。
 ジョーカーはカジノ施設を阻止するというその使命を果たしたのだ。
   選挙戦は野党党首が連日交代で訪れるという形で、野党が攻勢を強めていた。
 そして投票日三日前に野党候補が無傷で出現。
 暗殺者に狙われていた事を告げ、改めて支持を訴えた。
 緒方は事務所で出来の悪すぎる茶番劇を見せられたような気分を味わっている。
 ジョーカーという乱射魔が出現、殺し屋に依頼をしたらジョーカーの模倣犯が大量に出現。野党候補を狙ったら本家ジョーカーに命を狙われ、生死不明から一転蘇った。
 市民の心理を考えるまでもなくこの選挙は完敗だ。
 何処で何を間違えたのかなど分からない。
 否、最初からこの町には矢沢組を受け入れない何かが存在していたのだ。
 近々上層の組から矢沢更迭が告げられるだろう。
 だが、緒方は矢沢にとって代わろうなどとは思わない。
 ――この町にはジョーカーという化け物が存在するのだから――
   十月一日、健司はいつものように殺し屋のカウンターの内側にアルコールを吹きかけている。
 もしも、九月に三十一日が存在しているならジョーカーが殺されてやる��言っていた日。
 新庄市では市民の支持を得た新知事の誕生でお祭り騒ぎらしい。
 と、殺し屋の戸口に宅急便の配達員が現れた。
「殺し屋様ですか? Amazon様からのお届けものです」
 記憶には無いが健司は笑顔で箱を受け取り、伝票にサインする。
 ナイフで慎重に箱の封を開けるとそこにはピエロのマスクが収まっていた。
 健司は口元に笑みが浮かぶのを感じた。
 ――確かにジョーカーは死んだ――
 健司はその自然な笑みを機械的な笑みの後ろに隠し、カウンターを磨き始めた。
 今日も新たな客がやって来るに違いないのだ。 
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andie-kao · 7 years ago
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| 京都 ‧ 嵐山 ‧ SAGANOYU嵯峨野湯|清爽明亮澡堂咖啡,來去嵐山坐坐吧!
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 嵐山有多美,我想熱愛京都的人們一定知道。
春、夏、秋、冬,擁有著不同面貌的嵐山,就是有她的魅力!
 因為工作的緣故,一年之中的淡季也就這麼一個月,
所以這一回,選在5月新綠時節造訪嵐山,
原本擔心這樣綠綠的一片,會不會沒有看頭,
結果真是多慮了!
 清新的一整片綠油油,讓人神清氣爽,
精神都來了呢~
 這一篇要介紹的嵐山好去處,
是由錢湯改建、保留了傳統特色,融合創意料理的咖啡廳---
『カフェ スタイル リゾート 嵯峨野湯』
 ( 原文連結:https://goo.gl/Tscosg )
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《各種植物萌發嫩芽的新綠時節。》
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  (以下稱嵯峨野湯)
『嵯峨野湯』位在馬路邊,
稍微退縮的門面,很有可能一不小心會錯過!
它不在最熱鬧的一區,需要一點點的步行距離。
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  認明這可愛的招牌,就可以找到囉!
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  事實上,從它的外觀建築,很容易就會發現它是老宅改建,
雖然還殘存著一點點傳統樣貌,但翻新過的感覺又更強烈一些。
 和之前介紹過位在西陣的Caféさらさ西陣,
散發著很不一樣的氛圍~
 嵐山的一股小清新就在這了。
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   大門一進來,販賣著各種菓子、伴手禮。
 由鏡射圖案的兩面瓷磚牆,
可���看出這裡是拆掉了男湯、女湯的分隔,
變身成了寬廣的空間。
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  圓潤小磁磚拼接的地板,
讓我忍不住想起小時候眷村的彩色小磁磚浴缸~
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   中央的座位區,有著超棒的採光,
是來自於『嵯峨野湯』所保留的錢湯天井,
倘若這裡依舊是個泡澡的地方,一定也相當迷人~
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  處處都有老痕跡!
洗手台、地板、還有錢湯必備的體重計呢~
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  嵯峨野湯的門面不大,
但裡頭的空間卻挺深的!
其中一區有著大面積的採光窗,
拍攝起食物一定也是特別美呀!
(※餐廳內有放置禁止照相的告示,是希望客人們不要打擾到其它用餐的朋友,
我在拍照前也是有先問過服務生的~大家別忘了拍照前先詢問唷!)
 看完室內空間,
就要進入美味的餐點時間囉~
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  純白色的MENU,上面壓了一個小小的『 ♨ 』logo,
翻開第一頁,就是嵯峨野湯的介紹。
(完整menu會放在文末)
 這次加我一共有兩個人來訪,
我們點了餐廳推薦的『お豆富パスタ』(豆腐義大利麵)
以及季節限定『抹茶づくしのパンケーキ』(抹茶鬆餅)
※季節限定商品是會更換的,不是隨時都有唷!
另外飲料則是點了『ほうじチャイ』+『ほうじチャイ アイスクリーム』
(焙茶<有含牛奶>+焙茶冰淇淋<外加160円>)
還有『カフェオレ』(咖啡歐蕾)
 ▍お豆富パスタ  ▍
(豆腐義大利麵)1180円
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 橫木板上類似豆花的食物,口感像茶碗蒸一樣細緻綿密,
黃豆的香氣非常濃郁~服務生建議可以先沾點旁邊的調味鹽食用,
再品嚐義大利麵,最後將豆花加入麵條中享用~
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  義大利麵的醬料也是用豆漿下去製作,
不會太鹹,感覺十分健康的一道料理。
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  確實是獨具特色,
但老實說如果是一個人要把整份吃完,會稍嫌膩口,
建議可以和朋友點不同的料理分著吃~
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  隨餐附送的沙拉,是佐清爽微酸的醬料,
小小一碗很開胃!
  ▍抹茶づくしのパンケーキ ▍
(抹茶鬆餅)980円
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 嵯峨野湯的鬆餅真的「很大份」!
如果已經點了正餐,鬆餅點一份就綽綽有餘了~
非常有飽足感哪!
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   嵯峨野湯的鬆餅走得是厚實路線,
每一口咬下都是扎扎實實,抹茶的清香充滿在鬆餅之中,
甜度適中的鬆餅體裡,點綴了些許飽滿的蜜漬黑大豆,
再搭配上一旁附的鮮奶油和黑糖蜜
真得很美味~♡
 只可惜是期間限定,不是時時都有
但我相信其他季節一定也有不同的限定美味啦!
(像秋季就是南瓜的唷,可以上嵯峨野湯的blog,會有限定料理的資訊唷)
  ▍ほうじチャイ+ほうじチャイアイスクリーム  ▍
(焙茶<有含牛奶>+焙茶冰淇淋<外加160円>)680円
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 稍甜的焙茶牛奶,
不搭配甜點的狀況下會覺得還OK,
但再配上甜點就真的過甜了!
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  搭配甜點還是建議選擇無糖的飲料。
  ▍カフェオレ  ▍
(咖啡歐蕾)600円
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 這絕對是搭配鬆餅的好朋友!
下午茶來嵯峨野湯,點上一杯咖啡歐蕾
(不喜歡牛奶的可以點『嵯峨野湯コーヒー』)
 簡直太幸福了~(捧臉)
  一面寫著食記,就好想立馬買張機票飛到京都,
現在的嵐山一定是即將要被楓葉染紅了吧!
(只能自行腦補了Q_Q)
 大家到嵐山,逛累了別忘記還有這麼一個好地方唷^^
 (順帶一提~這裡的服務生都超級親切可愛呢~)
 #
 完整版menu
(此為2017五月時的內容,還是要以嵯峨野湯現場提供的為主唷)
➤點選圖片,就可以看到大圖嚕
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 #
 |店家資訊|
 官方網站:カフェ スタイル リゾート 嵯峨野湯
營業時間:11:00 〜 20:00(最後點餐19:00)
電話:075-882-8985
地址:京都府京都市右京区嵯峨天龍寺今堀町4-3
交通方式:JR山陰本線 「嵯峨嵐山」駅 徒歩1分
                 京福電鉄 「嵐電嵯峨」駅 徒歩30秒
地圖:
 #
 延伸閱讀咻咻傳送門:
|京都|
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kachoushi · 9 months ago
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各地句会報
花鳥誌 令和6年3月号
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坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
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令和5年12月2日 零の会 坊城俊樹選 特選句
氷川丸の円窓いく��北塞ぐ 昌文 十字架のかたちに燃る蔦紅葉 美紀 倫敦を遠く大使の冬薔薇 佑天 望郷の眠りの中に木の実降る きみよ 女学院に尖塔のかげ冬紅葉 久 冬木立の向かうをつくりものの海 緋路 昏き灯のランプシェードとポインセチア 和子 十字架を解かざる蔦の冬紅葉 光子 凍空や十字架赤き鉄であり 和子 誰も振り返らぬ早過ぎた聖樹 佑天
岡田順子選 特選句
みなと町古物を売りに行く師走 荘吉 窓は冷たく望郷のピアノの音 俊樹 氷川丸の円窓いつく北塞ぐ 昌文 冬館キラキラ星のもれ聞こゆ 美紀 冬日和トーストに染むバタと蜜 季凜 ガンダムを磔にする師走かな 緋路 革命は起こすものかも冬薔薇 緋路 誰も振り返らぬ早過ぎた聖樹 佑天 胼の手の婆キューピーを路地に売る 俊樹 古硝子歪めし冬の空はあを 久
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年12月2日 色鳥句会 坊城俊樹選 特選句
神鏡の底まで蒼く冬の月 かおり 右手上げ思索のポーズ漱石忌 修二 綿虫のうすき影負ふ百度石 かおり 戯れにペアのセーターそれは無理 美穂 冬帝の裾に鉄橋灯されて かおり 赴任地は裏鬼門なり漱石忌 美穂 後戻りできぬ吊橋冬枯るる 愛 大枯野則天去私のここに居る 美穂 綿虫のことづてありと君に来る 愛 牝狐の頭に木の葉町娘 成子 憑き物を落とす霰に打たれをり 愛 落葉踏む音を楽しむ童かな 修二
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年12月3日 うづら三日の月花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
亡き父よもう雪囲ひ始めしか 喜代子 百二才冬空へ帰られし 同 眠る山内で動めく獣達 都 年忘れ新入り下戸でじよう舌なり 同 門松の早や立ち初め禅の寺 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年12月7日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
冬菊を挿して祈りの夙夜かな 宇太郎 布教師の顎鬚白し報恩講 すみ子 投薬のまた一つ増え落葉蹴る 悦子 入隅に猫の目青し冬館 宇太郎 三途から戻りし者の年忘 同 闇一枚まとひてよりの浮寝鳥 都 露座仏の思惟の指さす空は冬 美智子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年12月9日 枡形句会 栗林圭魚選 特選句
冬の朝遠くに今日の始む音 恭子 空青く舞ふ白鳥の透きとほり 幸子 塀の猫すとんと消えて師走かな 三無 冬の雲切れて見下ろす日本海 白陶 枯菊のかをり残して括られる 多美女 路地裏に声の弾みし焼芋屋 美枝子 カリオンの音の明るさや十二月 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年12月11日 なかみち句会 栗林圭魚選 特選句
寄せ鍋を囲みし人のまた逝きて 秋尚 まろまろと伊豆の山やま冬景色 怜 乾きたる足音空へ冬山路 三無 子離れの小さき寄鍋溢れをり のりこ 床の間に父の碁盤や白障子 三無 ご奉仕の障子新し寺の庭 和魚 信楽のたぬきと見合ふ障子越し 貴薫 煌めきをところどころに冬の山 聰
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年12月11日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
茶の花やエプロンで無く割烹着 昭子 風花にして降るとも降らぬとも 世詩明 ポインセチア抱けば幸せさうに見ゆ 昭子 武生花鳥必死に守る年の暮 みす枝 彩りも音も無く山眠りけり 英美子 雪まろげ仕上げは母の手の加へ 時江 糶終へて皮ジャンパーの急ぎ足 昭子 着膨れて女は手より立ち上がる 世詩明 古暦パリの街角にて終はる 昭子 街師走吹かるる如く人行き来 みす枝
令和5年12月12日 萩花鳥会
冬の月句友ともども偲ばれて 祐子 五羽が風邪萬羽が処分魔の鶏舎 健雄 冬の空めげず生きると決心す ゆかり 一年の抱負も薄れ年の暮 吉之 首かけし手袋母の匂して 美惠子
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令和5年12月13日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
この先は冬雲傾れ込む山路 あけみ 白菜を抱きかかへつつ持つ女 令子 こんなにも長年参じ近松忌 同 オリオンの名残惜しみて冬の朝 あけみ 晩秋や娘の云ふを聞き入れる 令子 さきたま花鳥句会(十二月十五日) 初霜や狭山の畑を曳く煙 月惑 頑なに一花残して冬薔薇 八草 終焉の一ト日のたぎり冬紅葉 紀花 枝折り戸の軋む庵や枇杷の花 孝江 今年酒老舗の店や菰飾 ふゆ子 くちやくちやの枯葉纏ひて大欅 ふじ穂 廃校を渋柿たわわ守りをり 康子 三年間無事に埋めよと日記買ふ 恵美子 何をするわけでも無しに師走かな みのり 落葉積む赤き帽子の六地蔵 彩香 嫁ぎ来て冬至南瓜を五十年 良江
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年12月16日 伊藤柏翠記念館句会 坊城俊樹選 特選句
口重き男に隣り近松忌 雪 九頭竜の黙が寒さを増すばかり かづを 散る紅葉散りゆく黄葉なる古刹 同 枯菊や香りと共に燃え上がる 英美子 手焙に触れれば遠き父の事 同 賀状かく龍天空へ飛躍せり 玲子 父母の眠る故郷恵方道 やす香 山眠るひもじき獣抱き抱へ みす枝 鼻水をすすれば妻もすすりけり 世詩明 熟し柿つつく鴉は夫婦らし 同 人にやや離れて生きて帰り花 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年12月17日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
黒門の枡形山に裘 幸風 冬蝶を労はるやうに母の塔 同 眠る山起こさぬやうに歩き出す 白陶 隠れんぼ使ひ切れざる紅葉山 経彦 冬帝と対峙の富士や猛々し 三無 笹鳴や少し傾く城主墓 芙佐子 山門へ黄落の磴細く掃く 斉 黄落の野仏は皆西へ向き 炳子
栗林圭魚選 特選句
蒼天に山脈低く雪の富士 芙佐子 空を抱くメタセコイアの冬支度 三無 SLに群がる揃ひの冬帽子 経彦 かなしことうすれゆきたり冬霞 幸子 笹鳴の過ぐ内室の小さき墓 慶月 法鼓聴く銀杏落葉の女坂 亜栄子 古寺の法鼓の渡る師走かな 久子 冬帝や明るき供花を陽子墓碑 文英 笹鳴や少し傾く城主墓 芙佐子 枯芝の広場の狭鬼ごつこ 経彦
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年12月19日 福井花鳥会
赤き玉転がしながら毛糸編む 啓子 住み古りて遺木の数多なる落葉 清女 着膨れてストレス無しと云ふは嘘 同 雲たれて空塞ぎをり十二月 笑子 ささやきを交はす綿虫寄り来たり 同 神殿に大絵馬掲げ年用意 同 毒舌も競り合ふ友や年忘 泰俊 それぞれの色を尽して末枯るる 雪 小説を地で生く男近松忌 同 墨をもて仏描きし古扇 同
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令和5年12月21日 鯖江花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
母と娘の悲喜こもごもや古暦 雪 大いなる一つの鳥居や神の留守 同 近松忌日有り気の一文箱 同 筆に生れ筆に死す恋近松忌 同 初雪や瓦は白く波打てり みす枝 初雪や誰彼となく首縮め 同 さんざめく市井を抜けて見る聖樹 一涓 神々の眠れる山や風の音 ただし 捨て猫のすがる眼や雪催 清女
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年12月24日 月例会 全選句を掲載いたします。◎が特選句です。 当日の席題は「青」でした。
坊城俊樹選 特選句
 二百万余の英霊よ竜の玉 昌文  暦売る神となりし日遠くして 慶月  極月や足踏みかすか男衛士 音呼 ◎聖マリア棘やはらかき冬薔薇 和子  楽団の喧騒を待つポインセチア 順子  幔幕のうちは見せざり年用意 千種  聖夜待つランプの中の空青し 和子  悴んで十字架を小学生仰ぐ 順子 ◎十字架に鳩の休息クリスマス 要  朱き���悴みもせず行者めき 軽象  一枚の青空に垂れ冬薔薇 和子  著ぶくれのままカフェオレを飲むつもり 光子  著ぶくれの犬にユニオンジャックかな 佑天  冬帝のふくらませゆく日章旗 和子 ◎冬深む宿痾なる瘤持つ鯉へ 光子 ◎身じろがぬ寒鯉威してはならぬ 慶月  寒禽の寄り添うてゐる像の肩 政江 ◎擬態して聖夜の街に紛るるか 炳子  旧華族らしき猫背を外套に 順子  二の鳥居辺り冬帝在し険し 慶月  寒鯉の鐚一文も動かざる 千種  ��雲に閂かけよ大鳥居 月惑 ◎大鳥居いくつも潜りクリスマス はるか ◎きらめける虚構を踏みぬ霜柱 妙子  オルガンを踏み込むクリスマスの朝 光子 ◎くちびるの端で笑つて懐手 和子  数へ日の水あをいろに神の池 要  外套のポケットに怒りを握る 和子  冬ざれの鯉の影なき池の底 炳子  上野は勝つてゐるか像の極月 慶月  歳晩や動きさうなるさざれ石 眞理子  聖樹の灯巻き込んでゆくボロネーゼ はるか  冬眠の蛇を諾ふ斎庭なる 光子
岡田順子選 特選句
◎神の鳥冷たき影を像に置く はるか ◎極月や足踏みかすか男衛士 音呼  初対面黄色のマフラーして彼女 政江  花柊零るる坂の神父館 要  未知の先あるかのごとく日記買ふ 妙子  聖マリアと棘やはらかき冬薔薇 和子 ◎枯蓮のいのちの水に眠る朝 佑天  裳裾冷たき暁星のマリア像 俊樹  なかなかに僧には会へぬ師走かな 眞理子  十字架に鳩の休息クリスマス 要  鷗外の全集売れぬ隙間風 俊樹  窓越しに著ぶくれの手が師を招く はるか  朱き鯉悴みもせず行者めき 軽象  一枚の青空に垂れ冬薔薇 和子  著ぶくれの犬にユニオンジャックかな 佑天  霜晴や空ラのリヤカー巡回す 千種 ◎英霊の言の葉の外年詰まる 軽象  寒禽の寄り添うてゐる像の肩 政江  年逝くや素木の鳥居乾くまま 要  擬態して聖夜の街に紛るるか 炳子  数へ日の嵌つてしまふ小津映画 炳子  大鳥居いくつも潜りクリスマス はるか  きらめける虚構を踏みぬ霜柱 妙子  オルガンを踏み込むクリスマスの朝 光子 ◎くちびるの端で笑つて懐手 和子 ◎手つかずの落葉を散らす神の鳥 はるか  数へ日の水あをいろに神の池 要 ◎外套のポケットに怒りを握る 和子  サグラダファミリアみたいな銀杏枯れ 俊樹  風冷た悲しくなけれども涙 政江  二百万余の英霊よ竜の玉 昌文 ◎微動だにせぬ零戦と年忘れ 俊樹
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