Tumgik
#水庫乾枯
lllusioninthehead · 5 months
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2024/4/30
抗がん剤治療のために2週間母が入院する。これが決定したのが10日ほど前。そしてこの日が入院日。
ほぼほぼ余命宣告されている身として、どのような気持ちで生きているのか心情を慮ることが難しい。
とはいえ、全人類いつか死ぬという宣告はされてるわけで、その間に成長して学んで社会に貢献して誰かに何かしらのバトンを渡して死ぬ。
つまり色々と忙しくてあまり死ぬことについて考えない。母もとりあえず入院やら治療やらがあるのであまり考えないのかもしれない。
やることがなくなったときに一気にとんでもない不安や孤独が襲ってきそうだけど、たまにそれは俺もある。好奇心が枯れるまでは死にたくないので。
町田の隅っこで母と柴犬がひとまとめで実家で暮らしている。そこから母が抜けるわけで、誰が柴犬の世話をするのか。自分しかいない。
というわけで実家に2週間くらいいる。
別居婚なのか、これは。
朝から母に言われたとおりに誰に感謝されるわけでもないのに外猫に餌をやり、それに不満げな柴犬にギョニソを焼いてあげ(ムスケくれて食べないけど)、観葉植物に水をあげ、冷蔵庫にある食材で傷んでいるものを捨てて、なるべく食材を消費するように冷凍されていたアジを焼いて朝食を食べた。
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洗濯をしたが、雨予報なのを忘れていた。
風呂場にしか干す場所はなく、浴室乾燥はなく、母は晴れてるときにしか洗濯をしなかったのかと思う。十数年前までは一緒に暮らしていたが母が担当していた家事については、つまり家や家族を維持するためのものには無頓着だったのがよく分かる。
扇風機を洗濯物に当てて、まぁこれでなんとかなるかと。
犬の散歩をして、これは健康になってしまうかもしれないと思いながら仕事のために出かける。
家から駅までやたら遠い。
イレギュラーが多いほうが頭は若くいられるそうだが、2週間。まぁ、仕方ないか。
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rosysnow · 2 months
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濡れた鼓動
「みんな」の中で染まれないのに染められて
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 倒れこんだ地面は、朝から降っている小雨で湿っていた。
 べちゃっと、頬や服に泥が飛び散って染みこみ、思わずついた手のひらのせいで、爪の中まで黒くなる。でも、そんな地面から立ち上がる前に、スニーカーの靴底が僕の肩を踏みつけ、じっとりした落ち葉の中に顔を抑えつけられる。
 冷たい泥の匂いが、味に感じるほど鼻腔に雪崩れこんでくる。
「泥に顔突っこんで、土下座しろよ」
 雨が沁みる目だけでも上げようとすると、がっと後頭部を硬い靴底で蹴られる。その衝撃に小さくうめいて、頭の痛みを抑えたい手をこらえて、落ち葉に額をこすりつける。
「ご、ごめ……ん、なさ……」
「はあ? こんな雨の中、お前なんかといてやってるんだぜ。『ありがとうございます』だろ」
「あー、担任マジムカつく。何でこいつの世話を、俺らにさせんだよ。ぼっちのまま、ほっとけばいいのに」
「まあまあ、こいつを助けてやったら、内申書良くしてくれるらしいからいいじゃん」
 そう笑った声が、「ぼっちじゃなくなって嬉しいだろ?」と続けて、爪先で僕の顔を上げさせる。
「うわ、顔きったねえ」
「ったく、何で転ぶんだよ。担任には、自分でつまずいたって言えよ」
「妙な言い方したら、お前のこと不登校にして、人生終わらせるからな」
 傘の下から唾が飛んできて、ぬるい粘液が首筋を流れた。
 一月の雨は静かだけど、冷えきっていて、服を透けて肌を凍てつかせる。視界も灰色がかっているけど、手元の朽ちた枯葉は生々しく茶色だ。
「なあ、言わねえのかよ。塾もあるのにさあ、お前なんかの相手してやってんだぜ」
「あ……ありが、と──」
「聞こえねえんだよっ」
 背骨にぎしっとかかとが刺さって、声がもれた。僕はやけに熱い涙をこぼしはじめながら、それに気づかれないようにうなだれて、自分を辱める言葉を口にする。
「ありがとう、ございます。……僕、なんかを、助けてくれて」
 三人の傘が、ぱたぱたと雨粒をはじく音が響く。ひとりが噴き出すと、残りのふたりもげらげらと笑い出した。
「ヒくわ。泣きながら礼言ってるぜ」
「頭おかしいよなー」
「こいつは、こういうのが嬉しいってことじゃん? これからもよろしくなっ」
 地面に伏せた頭を躙られ、顔面に泥と落ち葉が広がる。
 やがて三人は、塾がうざいとか女子とつきあいたいとか言いながら、裏庭から立ち去っていった。僕はぼやける視界の中で、校舎沿いの椿が落ち、毒々しく赤く崩れているのを見つめていた。
 雨が、軆の温柔を奪っていく。震えた息が白い。脳もこわばって痛い。
 ゆっくり、科された攻撃に障らないように、身動ぎして起き上がった。ぐちゃ、ぐちゃ、と不潔な音が所作に絡みつく。
 地面には、剥き出しの土より落ち葉が多かったせいか、思ったより服は黒くなかった。それでも、顔はひどく汚れていると、臭いで分かる。雨に打たれてびしょびしょだし、体操服に着替えて帰ったほうがいいかもしれない。
 がくがくする膝を、時間をかけて整えると、僕はよろめきながらその場をあとにした。
 手洗い場で手や顔を洗って、三階に向かう。
 五年一組が、僕の教室だ。あの三人も同じクラスだから、びくつきながらドアをゆっくりすべらせた。
 教室には誰もいなくて鍵は締まっているかと思ったけど、ドアは開いた。誰かいるのかと、おそるおそる隙間から教室を覗くと、後方のロッカーの前に黒髪の後ろすがたがあった。
 女子だ。誰だろ、と一瞬思ったけど、その日本人形のように綺麗に長さが揃った髪で、クラスメイトの羽森さんだと分かった。
 どうしよう。こんなすがたで入れない。やっぱこのまま帰ろうかな、とランドセルを持ち直した拍子に、残したパンの入った給食ぶくろが、重みでごそっと垂れ下がった。
 その音に羽森さんが振り返って、澄んだ声で僕の名前をつぶやいた。僕はなぜか恥ずかしくて、頬をほてらせて、後退ろうとした。すると、「待って」と羽森さんは僕を呼び止めた。
「何かあったんでしょ、それ」
 僕は、濡れて泥があちこち染みた自分の服を見下ろした。ぎゅっと、ランドセルの肩ベルトを握る。
「……着替え、ようって。体操服と」
「いいよ。私、リズを見てるだけだから」
「り、リズ?」
「エリザベスのこと。女子はリズって呼んでる子が多いんだよ」
 羽森さんの前には、そういえば、ロッカーの上の置かれた飼育ケースがある。
 このクラスは、その中で「エリザベス」という謎の名前をつけられた蜥蜴を飼っていた。この学校は校庭に面した野原があって、そこで簡単に蜥蜴が捕獲できる。
 でも、今は冬眠していた気がするけれど。冬眠前に野原に逃がしたほうがいいと先生は言ったものの、絶対死なないように世話をするとか一部生徒が主張して、人工冬眠させているらしい。
「羽森さん……も、エリザベスの世話、してるの?」
「うん。わりと」
「冬眠中も、見れるんだね」
「すがたは見れないよ。ただ、この土が乾いてたら、霧吹きとかしてあげて、水分に気をつけなきゃいけないの」
「……はあ」
 僕は、エリザベスに触らせてもらったこともないから、よく分からない。ただ意外に思いながら、そろそろと教室に踏みこみ、自分の席にランドセルを置く。
 紺色のランドセルには、何枚か枯葉が���りついていた。弱いため息をつきながら、それを剥がす。
 羽森さんが、また飼育ケースを眺めているのを確認してから、湿った服を体操服に着替えた。タオルで軆についた汚れも拭くと、ランドセルを背負って、羽森さんを振り返った。
 羽森さんは、腰をかがめて、腐葉土がつまった飼育ケースを眺めている。
「いつ、起きるの?」
 何となくそう問いかけると、羽森さんは振り向いてくる。
「あったかくなってからだから、三月頃かなあ」
「……そっか。詳しいね」
「爬虫類とか好きだから」
「す、好きなんだ」
 臆面のあまり、どもってしまう。僕は子供の頃、ロープと思ってつかんだものが蛇だったことがあって、正直、爬虫類はあんまり得意ではない。
 僕の反応に羽森さんは笑い、「変わってると思っていいよ」と言った。そして、かがめていた背筋を正し、こちらに歩み寄ってくる。
「ついてる」
 僕はまだ身長があんまりないから、羽森さんと目線が変わらない。もしかしたら、羽森さんのほうが高いかもしれない。羽森さんは、僕の髪から、かたちの崩れた枯葉をはらいおとしてくれた。
「あ、……ごめん」
「ううん。こういうの、先生には言わないの?」
「先生が、みんなと仲良くしなさいって、あのグループに僕を入れたから」
「そういうの、違うと思うけど。離れていいんじゃない?」
「そしたら、先生が親に言うって言ってて。その、協調性がないとか、僕のせいでクラスがまとまらないとか」
 羽森さんの綺麗な二重まぶたの瞳が、僕を映す。
 僕はうつむいて、「帰らないと」と言った。「分かった」と羽森さんも引き止めず、「私が鍵預かってるから、帰っていいよ」と言った。僕はこくんとすると、何となく「ありがとう」とかぼそくだけど言って、背中を丸めて教室をあとにした。
 それからも、相変わらず、イジメは続いた。
 気をつけてみると、羽森さんは、確かによく飼育ケースの前に立っていた。ほんとに好きなんだな、と思った。女の子は、爬虫類とかは嫌いだと思っていた。
 変わってると思っていいよ。
 羽森さんの言葉がよみがえって、そうじゃない、と思った。「みんな」と違う。それは変わっているのではなく、自由だということだ。
 みんなと仲良くしなさい。先生にそう言われて、こんなグループの中にいて、僕はぜんぜん自由じゃない。縛られて、捕らわれて、「みんな」の中で染まれないの染められて、僕は羽森さんみたいに強くなれない。
 どんな状況におちいっても、周りに流されない自分を持てなかった。殴られても蹴られても、やり返せない。取られる程度のお金を持っておいてしまう。体育倉庫に閉じこめられても声が出なくて、見つけた先生には、なぜ早く叫ばなかったのかと怒られる。
 こんな自分が嫌いだ。こんな自分でいることが苦痛だ。みんなに抗えない自分が憎い。イジメてくるみんなを、抑えつけてくる先生を、怨んだり殺したりする勇気はない。代わりにどんどん自分を憎む。
 僕が悪いから。僕が弱いから。僕が情けないから。
 全部僕のせいだ。すべては僕が引き起こしているのだ。誰も悪くない。僕のせいだ。僕のせいだ。僕のせいだ。
 だったら、僕は自分を殺してしまえばいいのだろうか。そしたら、すべて解決するのではないか。誰も僕の存在で不快な思いをせず、わざわざ痛めつける手間も省ける。僕が死ねば、世界はうまくいくのではないか。
『死ねばいい僕に
 生まれてきて
 本当にごめんなさい
 死ねばいいと
 教えてくれた人
 ありがとうございます』
 五年生が終わった春休み、六年生もこのクラスで一年間過ごすのかと考えて、脳が粉砕されるように途方に暮れてしまった。
 宿題がない代わりに、ノートに何度も文章を書き殴って、遺書を考えた。先生が切っかけだと書こうか。あの三人の名前を書こうか。された仕打ちについて書こうか。
 いろいろ考えたけど、もし自殺が失敗したとき、余計なことを書いていたら、いっせいに世界を敵にまわすことになるのを案じてしまう。絶対に、確実に、死ねばいいのだけど。その覚悟さえあるなら、せめて告発できるのだけど。僕の手は、本当に死ぬと思うとがたがた震えてしまう。
 ほんとに死ぬわけない。簡単に死ねるわけがない。そんな気休めをどこかで握りしめて、遺書でさえ、みんなに怒られないような、そんな内容しか残せなかった。
 おとうさんはいつも通り会社で、おかあさんは買い物に行っていた。
 僕は片づけたつくえに遺書を置いて、リュックを背負って、一階に降りた。玄関で、いつもの黒いスニーカーを履く。
 外に出ると、少し曇っていたけど、四月にも入ったから風は温かかった。おかあさんの趣味のガーデニングから花の香りもする。
 これから僕は、住宅街の裏手の未開発の森に行く。僕のこの家がある住宅街も、以前は森だったらしい。伐採をくりかえしているけれど、森はまだ鬱蒼としている。
 奥のほうで、手首をしっかり切って、風邪をひくと飲まされる眠気が強烈な薬を飲む。そして眠ってしまえば、寝ているうちに出血多量になれるかもしれない。
 いや、かもしれないでなく、そうならなくてはならない。何でこんなことをしたんだと訊かれたくない。訊かれたら全部、話さなくてはならない。先生やみんなが悪いみたいに、僕が被害者であるみたいに、おとうさんとおかあさんに知られてしまう。
 薄い雲が太陽をさえぎる下で、アスファルトを歩きながら、不思議とさわやかな気分だった。学校に行くときの、どろどろした感じがまったくない。
 これから死ぬ。僕が終わる。やっとみんな僕を認めてくれるかもしれない。僕なんか死ねばいいと言った人、思った人、そんな人たちに褒めてもらえる。本当にやってみせたら僕に気づいてくれる。死ぬしか能がないのだから、全力で僕は僕を殺しにいく。
 家並みが途切れて、野菜畑の中を進むと、道がなくなってきて木が生い茂ってくる。ぱき、ぽき、とスニーカーが枝を踏んで、乾いた音が響く。
 冬の枯葉が残っているけど、地面に土は覗いている。空気が澄んでいて、木の匂いや鳥の鳴き声が立ちこめている。人影がないのを確認しながら、どんどん進んでいった。
 そのうち、突き出した枝が頭に当たったり、蜘蛛の巣が大きく張ったりしてくる。茂る木の葉も頭の上を覆って、雲がたなびく空が小さく遠くなる。木陰が増えてきて、ちょっとだけ風が冷めていても、寒いほどではなかった。いつのまにか、地面は冬の枯葉がまだこんもり重なっているようになって、足音もざくざくという音に変わった。
 そのへんに来て、ようやく立ち止まった。靴底が少し地面にめりこむ。
 このあたりで、木の陰に隠れてやればいいだろう。今何時なのか分からないけど、翠蓋もあって薄暗い。
 木と木のあいだに軆をひねりこんで、低木をがさがさとかきわけて、枯葉が降り積もった小さな空間を見つけた。そこに木のあいだから軆を通して踏みこむと、息をついて座りこんでみる。茶色に朽ちた枯葉と小さな枝がクッションになって、柔らかかった。深く息を吸いこんで、よし、とリュックからカッターと風邪薬とペットボトルのお茶を取り出す。
��先に手首を切ろうとしたけど、薬でうとうとしてから切ったほうが、加減が分からなくなって深く切れるかもしれない。風邪のときに一回一カプセルの薬を、とりあえず一シート、お茶でちょっとずつ飲んでいった。
 ちゃんと眠くなるかな、とそわそわして、横たわったほうがいいかと思って、落ち葉の中にそっと倒れこむ。
 土の匂いが優しかった。蹴り倒されて、頭を踏まれて、いつもはあんなに、鼻の面膜を痛めつけるのに。
 ゆっくり頭を地面に埋めると、まだ生きている鼓動が、耳元まで響いてきた。血の流れている音まではっきり聴こえる。首筋や胸元が、どくん、どくん、と脈打って、その音を聴いていると、それがこもりうたになって意識も視界もぼんやりしてくる。
 意外と効いてきた、と思い、頭のそばに置いていたカッターに手を伸ばそうとしたときだ。
 突然、何かの感触が手の甲の上を走った。大袈裟にびくっとして、つい身も起こしてしまった。一瞬、何だったのか分からなかったけど、僕が寝転がっていたあたりの枯葉がかさこそ動いたので、やっとそれが何なのか分かった。
 小さな蜥蜴だった。黒い目と短い脚を動かし、ささっと走っていく。僕は目をこすって、それを見つめた。蜥蜴は転がるカッターの上も乗り越えていき、枯葉と同じ色なので、すぐ見分けがつかなくなってしまった。
 羽森さんを、思い出した。たいていの女の子は好まないと思っていた爬虫類を、好きだと言っていた女の子を。
 でも、変わっているのではないと僕は思った。そう、彼女は自由で、自信があって、自分を大切にしているのだ。僕は自分が窮屈で、嫌いで、殺そうとしている。
 視線を落として、小さく息を吐いた。
 だけれど、こんな僕でも、たいていの人が好きにならない僕でも、愛してくれる人がいたら……僕が死んだら、たとえば、おとうさんとおかあさんは──
 ぽっかりした胸の穴が、突然、息を絞めつけてきた。僕が死んだあとの、僕が遺すことになるかもしれない人を想うと、涙があふれてきた。
 薬でぐらぐらする頭で、わけが分からないほど泣いていた。痛々しい嗚咽が、深い葉擦れの中を彷徨う。顔を地面に伏せると、やっぱり土の匂いが優しい。枯葉が僕の涙を含んで、少し黒ずんでいく。そこに顔をこすりつけ、鼻をすすって僕は泣きじゃくった。
 やがて、ひた、ひた、と冷たい感触がふと触れてきたかと思うと、曇っていた空が雨を落としはじめた。僕の涙だけでなく、春雨も枯葉を濡らしていく。
 すっかり周りが湿った匂いに囲まれ、枯葉もべちゃりと僕の軆に絡みつく。僕はごろんと、その濡れた地面に仰向けになると、正面から雨を受けた。
 切断しようとした血管が、軆に張り巡っているのを感じた。泣いたせいで、心臓が早く打って脈を刻んでいる。僕は、まだ傷つけていない左手首を目の前に持ってきて、蒼い血管を見つめた。
 ここを切ったら、自分を逃げられる?
 違う。それは、自分を捨ててしまうということだ。
 魂が能面のようになって、みんなと同じになる。あんな奴らと同じ、正体のない奴らになる。
 それは、嫌だ。僕はもっと、「僕」を生きていいのだ。そう、僕を愛して、僕を信じて、僕を生きる。
 冷たく濡れていく枯葉の中に沈みこみ、その朽ちた匂いに目を閉じた。
 深呼吸して、鼓動を聴く。血にまみれた、僕の生きている音。本当に、あの日落ちていた椿のように、毒々しいほど傷ついている。
 それでも生きている。
 血を通わし、赤く濡れて、僕はまだこんなに鮮明に生きている。
 FIN
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kachoushi · 6 months
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各地句会報
花鳥誌 令和6年4月号
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坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
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令和5年1月6日 零の会 坊城俊樹選 特選句
ドッグラン鼻と鼻とで交はす賀詞 荘吉 裸木のはるかを白く光る街 要 頰切るは鷹の翔つ風かもしれず 順子 人波をこぼれながらの初詣 光子 焼芋の煙たなびく志んぐうばし 和子 群衆といふ一塊の淑気歩す 順子 寒雀神馬と分かちあふ日差し 光子 寒雀入れ神苑の日のたまり 同 寒の水明治の杜のまま映す 小鳥
岡田順子選 特選句
跼り清正の井を初鏡 昌文 本殿につぶやく寒紅をつけて 光子 楪の浴ぶる日我にゆづらるる 慶月 肺胞に沁み込んでゆく淑気かな 緋路 冬草や喧騒去りて井戸残し 眞理子 馬見えぬ乗馬倶楽部の六日かな 六甲 寒鯉来おのれの色の水を分け 緋路 寒椿落つれば湧くや清正井 眞理子 寒の水明治の杜のまま映す 小鳥
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月6日 色鳥句会 坊城俊樹選 特選句
一束もいらぬ楪もて遊ぶ 成子 深井より羅漢に供ふ冬の水 かおり 赤なまこ横目に買ひし青なまこ 久美子 畳みたるセーターの上に置くクルス かおり 再会のドアを開けばちやんちやんこ 朝子 半泣きのやうに崩るる雪兎 成子 火を見つめ男無口に薬喰 かおり 歳晩の一灯母を照らすため 朝子 悴みて蛇となる能の女かな 睦子 その中の手話の佳人やクリスマス 孝子 悪童に悲鳴をはなつ霜柱 睦子 凍空とおんなじ色のビルに棲み かおり かくも典雅に何某の裘 美穂 唐突に雪投げ合ひし下校の子 成子 楪や昔硝子の磨かれて かおり 奥伝の稽古御浚ひする霜夜 愛 出会ひ重ね寿限無寿限無と年惜む 美穂 冬灯一戸に遠き一戸あり 朝子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月8日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
流れ来し葉屑も霜を置いてをり 昭子 御慶述ぶ老いも若きも晴れやかに みす枝 初春の光りまとひし石仏 ただし 神なびの雨光り落つ氷柱かな 時江 地震の中産声高き初笑ひ ただし 歌留多とり一瞬小町宙に舞ふ みす枝 まだ誰も踏まぬ雪���新聞来 ただし 奥の間に柿餅吊し賑はへり 時江 さびしさの枯野どこまで七尾線 昭子 万象の音の鎮もり除夜の鐘 時江
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月9日 萩花鳥句会
初句会吾娘よりホ句のファクシミリ 祐子 書き初め震何んぞ訳あり辰に雨 健雄 吹雪突き突進するエネルギー 俊文 日本の平安祈る今朝の春 ゆかり こがらしが枯葉ころがしからからと 恒雄 平穏な土地にて食べる七草粥 吉之 御降や茶筅ふる音釜の音 美惠子
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令和5年1月10日 立待花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
被災地にすがりし木の芽盛んなる 世詩明 的中の乾いた響き弓始 誠 初場所の桟敷の席の晴れ着かな 同 初御空耶馬台国は何処にぞ 同 石段を袖振り上がる春著の子 同 細雪番傘粋に下駄姿 幸只
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月11日 うづら三日の月花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
年上の夫に引かるる初詣 喜代子 地震起こり慌てふためく大旦 由季子 曇り拭き笑顔映りし初鏡 さとみ 地震の地にぢりぢり追る雪女 都 冴ゆる夜の天井の節をまじまじと 同 男衆が重き木戸引き蔵開き 同 寒月や剣となりて湾の上 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月12日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
海鳴や雪の砂丘は祈りめく 都 初電話卒寿は珠のごと笑ひ 同 針始友が未完のキルト刺す 同 授かりし神の詞や竜の玉 悦子 蜑に嫁し海山詠みて老いの春 すみ子 焚上げの火の粉加勢や冬銀河 宇太郎 古傷を思ひ出させて寒四郎 美智子 枯葦の透き間に光る水一途 佐代子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月12日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
寒の雨誦経とよもす陽子墓碑 文英 寒林を上り来よとて母の塔 千種 顔消えし元禄仏へ寒菊を 慶月 道祖神寄り添ふ寒の雨うけて 慶月 就中陽子の墓所の蕗の薹 幸風 裸婦像の背にたばしる寒の雨 同
栗林圭魚選 特選句
信州へ向かふ列車の二日かな 白陶 寒林を上り来よとて母の塔 千種 晴天の初富士を背に山降る 白陶 大寺の太き三椏花ざかり 幸風 空までも続く磴なり梅探る 久 はればれと良き顔ばかり初句会 三無 就中陽子の墓所の蕗の薹 幸風 五姉妹の炬燵の会議家処分 経彦 走らざる枯野の車両咆哮す 千種 凍蝶のポロリと落つる影哀れ れい 三椏の開花明日かと石の門 文英
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月13日 枡形句会(一月十三日) 栗林圭魚選 特選句
嗽ぐをどる喉越し寒の水 幸風 七福神ちらしの地図で詣でをり 多美女 七福神詣りしあとのおたのしみ 白陶 凍て鶴の青空渡る一文字 幸子 金継ぎの碗に白湯汲む女正月 美枝子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月15日 なかみち句会 栗林圭魚選 特選句
曇天に寒紅梅や凜と咲く のりこ 寒梅のつぼみの枝の陽の仄か 貴薫 青空に白き寒梅なほ白く 史空 朝の日に紅色極め寒椿 廸子 我が机散らかり初めし二日かな 和魚 倒れ込む走者にやさし二日かな 三無 釦穴に梃摺る指や悴かみて あき子 夢てふ字半紙はみ出す二日かな 美貴 二日早主婦は忙しく厨事 怜 りんご飴手に兄妹日向ぼこ 秋尚 雪遊びかじかむ手の子包む母 ことこ
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月16日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
幼子の運を担いで福引へ 実加 寒空や命尊きこと思ひ みえこ ことわざを子が覚えをりかるた取り 裕子 元旦の母と他愛もない話 同 元旦や地震の避難を聞くことに みえこ 初詣車椅子の児絵馬見上ぐ 実加
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月17日 伊藤柏翠記念館句会 坊城俊樹選 特選句
古里に温石と言ふ忘れ物 雪 師の墓に愛子の墓に冬の蝶 清女 寒の月見透かされたり胸の内 眞喜栄 鴨浮寝無言の中にある絆 同 降る雪を魔物と今朝を天仰ぐ 英美子 藪入りも姑の一言行けぬまま 同 庭仕事今日冬帝の機嫌よき かづを 玻璃越に霏々と追はるる寒さかな 同 正月が地獄の底に能登地震 みす枝 雪しまき町の点滅信号機 ただし お御籤の白き花咲く初詣 嘉和 若狭より繋がる水脤やお水取 やす香 水仙の香りて細き身の主張 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月17日 福井花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
寒紅の濃き唇が囁きし 世詩明 お雑煮の丸と四角と三角と 同 正月の馳走其々ある謂れ 千加江 新年の風も言の葉も美しく 和子 磯の香も菰巻きにして野水仙 泰俊 捨て舟を取り巻くやうに初氷 同 左義長や炎崩れて闇深し 同 去年今年形見の時計よく動く 同 ふと今も其の時のマフラーの色 雪 天地に誰憚からぬ寝正月 同 迷惑を承知の猫に御慶かな 同 不器用も父似の一つ初鏡 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月17日 鯖江花鳥句会(一月十七日) 坊城俊樹選 特選句
而して九十三の初鏡 雪 蛇穴に入り人の世は姦しく 同 紅を差し眉ととのへて近松忌 同 懐手おばあちやん子を憚らず 同 鬼つ子と云はれて老いて近松忌 同 着膨れて顔ちさき女どち 一涓 歌かるた子の得て手札取らずおく 昭子 年新たとは若き日の言葉とも やす香 新年を地震に人生うばはれし 同 元旦を震はせる能登竜頭めく 同 裂帛の気合を入れて寒みそぎ みす枝 風の神火の神乱舞どんど焼き ただし 八代亜紀聞きをり外は虎落笛 清女 寒怒濤東尋坊に砕け散り 同 波の腹見せて越前浪の華 世詩明
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年1月19日 さきたま花鳥句会
月冴えて城址うろつく武者の翳 月惑 仲見世を出て蝋梅の香に佇てり 八草 枯菊や木乃伊の群の青き影 裕章 寒鴉千木の反り立つ一の宮 紀花 合掌す金波銀波の初日の出 孝江 青空に白き一機や寒紅梅 ふゆ子 初詣令和生まれの児と犬と ふじ穂 白鼻緒水仙の庫裏にそろへあり 康子 激震の恐れ記すや初日記 恵美子 お焚き上げ煙を浴びて厄払ひ 彩香 我が干支の年につくづく初鏡 みのり 家篭りしてをり冬芽萌えてをり 良江
………………………………………………………………
令和5年12月1月 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
師を越ゆる齢授かり初鏡 雪 初笑玉の如くに美しく 同 大晦の右大臣左大臣 同 猫の名は玉と答へて初笑 同 天が下縁深めゆく去年今年 数幸 能登の海揺るがし今日の空冴ゆる 和子 しろがねの波砕かれて冴え返り 笑子 語り継ぐ越前の秘話水仙花 同 雪降れば雪に従ふ越暮し 希子 皺の手にマニキュア今日は初句会 清女 初電話親子の黙を解きくれし 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年11月 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
蟷螂を見て戻りたるだけのこと 雪 もて余す老に夜長と云ふ一つ 同 蟷螂の緑失せつゝ枯れんとす 同 小春日や袱紗の色は紫に 泰俊 正座して釜音聞くや十三夜 同 海沿ひにギターの調べ文化の日 千加江 枝折戸をぬけて紅さす返り花 笑子 祇王寺の悲恋の竹林小鳥来る 同 大胆な構図を取りし大銀杏 和子 宿の灯も消して無月の湖明り 匠 秋の海消えゆくものにますほ貝 天空 落葉降る賽の河原に降る如く 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年12月 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
異ならず枯蟷螂も人老ゆも 雪 世の隅に蟷螂は枯れ人は老い 同 無造作に残菊と言ふ束ね様 同 冬ざれや汽車に乗る人何を見る 泰俊 石膏でかたまりし腕冬ざるる 和子 山眠る小動物も夢を見る 啓子 路地裏の染みたる暖簾おでん酒 笑子 冬ざれや路面電車の軋む音 希子 おでん屋の客の戯れ言聞き流し 同 風を背に連れておでんの客となり かづを にこにこと聞き役おでん屋の女将 同 冬紅葉地に華やぎを移したり 同 街師走見えざるものに背を押され 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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jesychen · 7 months
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2024年四天三夜台灣中南部遊來看台南的六甲落羽松
2024年1月底時安排四天三夜的旅遊,第一天下午就來到了台南,主要是看六甲落雨松,前一年2023年初也是在桃園大溪月眉人工濕地生態公園內的落羽松,那時候覺得很美,有水中倒影,這次想要來看台灣南部的落羽松是否有所不同。
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台南市六甲區的地方算很大,附近也有畜牧場是養牛的地方,經過附近時就有很多車停在路邊,我們看到一處停車場之後就跟著停進去,剛好是星期天,車也不少,但這裡地方夠大,所以也很好停,跨越一處很深且大的溝渠之後,就直接進來落雨松森林了。
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落雨松裡面有不少遊客在拍照,我們好不容易找到人比較少的地方拍,這裡的落羽松不是種植在水邊的,但剛好是這個季節,但因為天氣的因素所以顏色沒有變化太大。
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看起來這裡的森林還蠻茂密的,走起路來還算好走,因為天氣乾燥,所以腳踩到枯葉樹枝的時候會有一點聲音。但光線透出來,外面與裡面有所不同。
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雖然這幾天天氣台灣北部變得非常地冷,但台南六甲這裡陽光很大,如果身上穿太多會很熱,躲在落雨松森林裡面還蠻涼爽的,適合家人走走散散心。
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走出落雨松森林,看到一處路口處,有不少遊客與這些吉祥物還有可愛的動物拍照,尤其是小朋友很愛,有獅子、企鵝、公雞等等的動物造型,這樣大人帶小朋友來才不回太無聊,因為小朋友不太會想看花花草草與樹木。
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還有北極熊、超級大的麋鹿、小象與蜜蜂等等,蛋蛋雞樂園的不同雞蛋造型更多是大人與小孩都愛拍照,繞了一大圈我們家約走了1hr多,每個縣市鄉鎮的落羽松真的是有不同的樣貌。 延伸閱讀: - 十年後再次來到檜意森活村體驗日式建築群文創市集 - 每隔幾年都會來看阿里山森林鐵路車庫園區的蒸汽火車與柴油機車 - 在森林之歌看子彈頭的藝術與內部窗台看火車經過 - 吃飽後在北香湖公園走走看看諸羅八景之一的北湖荷香 - 台灣中南部四天三夜遊第1站在民雄鵝肉太郎老店吃鵝肉 Read the full article
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momohajime · 7 months
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納豆つくりにリベンジ
大きい豆なのに極めて小粒な大豆という「スズマル亅。数々の失敗…というか納得いかない納豆の出来上がりに改良ポイントは…
煮るではなく圧力釜で柔らかすぎるつもりで蒸す。
処理中の豆の層の厚さを均等にして、真中を抜くドーナツ隊形に
蒸された豆の汗を拭いつつ納豆菌をよくかき混ぜる。
今回は1キロ蒸して4回分。
当日インスタントポットで枯草菌育成
ポリ袋で枯草菌モミモミしてこたつ育成数日観察
ポリ袋で枯草菌モミモミしてこたつ育成1日後冷凍
ポリ袋冷凍、後解凍して枯草菌こたつ発泡スチロール育成
小分け冷凍し���後から納豆菌(枯草菌)をこたつ保温を試作予定。冷凍する時は平らにしておくと、使う分だけパキパキ割って、お料理に使えるので便利。
月桃や真菰も再挑戦。
大きなボウル!!!
測り3キロ以上計測できるようなもの アナログでいいよ
1000g乾燥大豆は一晩(8時間)水につけて2倍強で2200g
IH蒸し蒸籠で半分の1100g炊く、時間。最初40分。次は上下交代して30分。2クールは30分で上下交代。計2時間ちょっと。硬め…。
インスタントポットで豆料理20分(+5分)。フリーリリースで+2時間。めちゃくちゃ柔らかな煮豆。
続けて…枯草菌振ってインスタントポットでヨーグルトモード22時間セット+3時間(写真3)+15時間(写真4)で粉吹き。半日冷蔵庫で熟成したが、糸が少ないし豆が固くなってた。明日またテストだな。 とりあえず30時間はほしいかな、次回は。
他の3つはポリ袋こたつ保温。1330から温度測定しているSwitchbotは高橋祐三研究所納豆菌に最適の40℃を保っていたのは最初だけ。こたつが暑すぎるので30℃くらいにしたので粉吹きは2日過ぎてもまだ。硬めの豆の一つをインスタントポットに移した。13時間後にチェックしたが、少しだけ粉が噴いていたがまだまだのご様子。次の朝に様子見。
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sirinpasin · 1 year
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关于阿私陀仙的记载(20230716)
尔时,彼处有一仙人,名阿私陀,能立外道种种诸义,以舍五欲,有大威神,有大德力,具足五通,常能到于三十三天集会之所,自在能入。彼仙多住南天竺国遮槃低城聚落,名恒河怛,去彼不远,有一丛林,名曰增长,是时仙人,在���林中,修学仙道。摩伽陀国,一切人民,咸皆谓:『此阿私陀仙,是阿罗汉。』摩伽陀国一切人民,贵敬彼仙,尊重承事。时彼仙人,有所知解,悉以教人,自知见已,教他令见。时彼聚落,有一童子,名那罗陀。彼那罗陀,年渐长大,至于八岁,其母将��阿私陀仙,令作弟子。时彼童子,供养恭敬尊重师事阿私陀仙,尽弟子礼,无暂休息。时彼仙人在增长林,昼夜精进,摄心坐禅,及那罗陀童子一处;其那罗陀侍者童子,在仙人后侍立,执拂駈逐蚊虻。
菩萨从于兜率陀天,正念下至净饭王宫,夫人右脇入于胎时,放大光明,遍照人天一切世界,复此大地具足六种十八相动。时阿私陀见未曾有希奇之事,异种光明,复见此地六种震动,心大惊怖,毛孔悉竖,自心念言:『今有何缘,此大地动?有何果报?』时彼仙人,少时思惟,默然而住,正念正定思惟知已,心生欢喜,踊跃无量,不能自胜,作是唱言:『希有大圣不可思议,世间当出大富伽罗。』
世間事無常,  猶如雲出電,
尊者今時至,  應捨家出家。
一切行無常,  如瓦坏瓶器,
如借他物用,  如積乾土城,
不久便破壞,  猶如夏泥壁,
如河兩岸沙,  緣生不能久。
猶如燈出炎,  生已速還滅,
如風無暫住,  急疾不曾停。
恒常無真實,  猶如芭蕉心,
幻化誑人意,  空拳誘小兒。
一切諸行者,  皆悉因緣生,
各各有緣因,  愚癡輩不覺。
猶如人索繩,  手木成因緣,
如因子生芽,  離子芽不生。
二相離不成,  復非常無常,
諸行因癡生,  彼不住無明。
無明亦非彼,  本性來空寂,
生滅無體故,  如印成印文。
非彼非離彼,  諸行亦如是,
眼不離於色,  識眼色因生。
此三不相離,  三亦不真實,
空淨不淨法,  眼等分別生,
此顛倒分別,  皆悉由識生。
若有巧智人,  推求識所生,
知彼無去來,  知我如幻化,
如兩木出火,  第三因於手,
若無此三因,  則不得火用。
若智推求者,  彼亦無去來,
諸方尋求已,  不見火來去。
陰入諸界等,  因貪癡業生,
和合因眾生,  真如無眾生。
咽喉脣口舌,  而出諸文字,
字非是咽喉,  亦非離彼等,
彼等和合故,  出語隨於智。
語言不在智,  亦復無色形,
生處及滅處,  智人求不得。
所觀悉空寂,  語言如響聲,
因木因諸絃,  人智三合故,
箜篌而出聲,  彼聲三處無。
若有智慧人,  求彼聲來去,
諸方求覓已,  去來不可得,
因及有緣者,  諸行如是生。
有諦了之人,  空觀應如是,
陰入及諸界,  內外悉皆寂。
求一切處我,  如虛空無形,
如是諸法相,  仁於定光佛,
往昔已證知,  今為天人說。
顛倒分別故,  欲等火焚燒,
應起慈悲雲,  施甘露法雨。
仁昔於億劫,  念施及持戒,
我得無上道,  聖財分諸世。
尊者念往昔,  聖財施貧窮,
以將聖財攝,  調御莫慳惜。
仁昔持淨戒,  窮急不偷財,
願開甘露門,  為諸眾生說。
憶念往昔行,  當閉地獄門,
善開解脫路,  戒行心願成。
往昔修忍辱,  聞他毀罵等,
建立忍辱故,  觀諸行悉空。
念此往行故,  世間瞋恚多,
教住於忍辱,  莫捨彼願力。
仁者行精進,  當得我淨智,
在於煩惱海,  度眾到彼岸。
念於往昔願,  拔眾四苦河,
出大精進力,  度脫厄難等。
往昔修習禪,  為斷諸煩惱,
諸根不調者,  教令調伏故。
仁念於往昔,  愍眾在煩惱,
寂靜諸慧等,  調伏彼諸根。
仁昔修智慧,  願破煩惱暗,
愍眾在無明,  開示真如眼。
仁念於往昔,  眾生煩惱瞑,
開無濁穢明,  仁最勝智慧,
應愍諸眾生,  方便教令出。
三界生老病火熾,  飢渴熱炎不曾休,
應當為世作大橋,  濟渡令歸到彼岸。
眾生流轉煩惱海,  猶如蜂在竹孔間,
三有循復若秋雲,  上下往還無止息。
亦如戲場諸幻化,  又似山川逝水流,
眾生老病死亦然,  或生天人三惡道。
諸有慾癡不自在,  展轉五道無覺知,
猶如陶師旋火輪,  處處五欲自纏縛,
猶如飛鳥犯羅網,  亦如獵師布黐膠,
貪他財寶無厭足,  如魚吞餌遇釣鈎。
諍競忿怒結怨讐,  煩惱染著受諸苦,
五慾過患如利刀,  亦如妙器盛毒藥,
應當棄捨如糞穢。  貪著愛戀失正心,
是因諸有相續生,  增長欲垢不曾斷,
六塵境界炎熾盛,  猶如乾草猛火燒,
速起捨離早出家。  智人觀察諸慾境,
可畏猶如猛火坑,  亦如魁膾屠刀机,
亦如深泥忽溺人,  利刃蜜塗將舌舐,
如觸蛇頭及攪屏。  聖人觀慾亦復然,
如箭如槊如劍戟,  如毒射肉難可食。
一切怨讐慾為首,  五慾功德如水月,
如影亦如山谷響,  亦如戲場眾幻師,
猶如夢裏見喜事。  智人見欲亦復然,
境界諸塵悉空誑,  怖畏不能得自在,
譬如陽炎無有實,  亦如水上聚浮漚,
此事皆從分別生,  智人應觀如是等。
凡人處世年少時,  端正可喜著諸慾,
及至年老頭鬚白,  為眾棄薄如枯河。
富貴饒財多放逸,  如是之人多樂慾,
於後失財貧窮苦,  以不自在捨於慾。
如樹多饒華果故,  眾人競來慾採摘,
人喜布施亦復然,  為他歸投無厭足,
其人財盡年老至,  從他乞求不喜見,
色美財多氣力充,  人喜愛見聚集樂,
財盡行乞人不喜,  年過膢脊手執杖,
如雹折樹無人愛。  如是可畏衰老法,
汝當速出求正覺,  自證已後為人說。
老病瘦損諸人輩,  如摩樓迦繞大樹,
衰老身力無精進,  乾枯猶如朽爛木。
老奪好色生惡色,  怡悅顏面皮膚皺,
老壞華色為悴色,  欲樂奪樂令無樂,
老奪威勢到命終,  眾病至如鹿投穽,
汝見世間百病已,  速說解脫方便處。
猶如冬天風雪雨,  摧折樹木軟枝柯,
世間老病多種至,  諸根損瘦亦復然。
老至令人盡倉庫,  世間欺苦莫過老。
死命鬼奪人氣去,  如日沒山不復現,
死命令人恩愛離,  使人憎嫉不喜會,
欲共恩愛之人合,  忽失如葉墮大水。
死至令人不自由,  命去如水漂一草,
人到彼世無有伴,  隨其業緣而受有。
死命鬼飲無量眾,  猶如摩竭吞海舟,
若金翅鳥噉大龍,  如猛火燒乾草澤。
如是苦惱逼切已,  大士往昔起弘誓,
念彼願力今時至,  捨慾應當速出家。
憶往昔行檀,  戒忍及精進,
寂靜禪智等,  為他不為自。
時至今願滿,  速出復脫他,
仁昔施諸珍,  金銀及瓔珞。
恒立無遮會,  隨他所須願,
乞子與其子,  索孫即與孫。
求女與他女,  乞位捨王位,
乞資財不違。  仁昔作一王,
名為大聞德,  復一大德王,
名尼民陀羅,  復名阿私陀,
復名為師子,  此等諸王輩,
布施千種財。  昔復有大王,
名常思諸法,  復一大德王,
名為真實行,  此等思惟法。
往昔有大王,  精進名聞月,
復有一王子,  名曰福業光,
庶幾大威德,  得至知恩義。
仁昔一大王,  名為月色仙,
復名健猛將,  次名實增長,
次名求善言,  次名有善意,
次名調伏根,  如是等諸王,
法行大精進,  仁往昔作來。
仁昔作大王,  名為月光者,
其次名勝行,  其次名連兔,
其次名方主,  其次名健施,
次名迦尸王,  次名寶髻王,
如是諸大王,  即仁是非異。
種種珍寶貨,  來乞皆隨與,
仁彼世財施,  今勸捨法財。
仁昔於過去,  見佛如恒沙,
彼諸佛世尊,  仁悉曾供養。
無量供養具,  布施無慳悋,
求道不休息,  眾生解脫故。
今正是其時,  速出莫住家。
仁昔初覩佛,  名曰不空見,
持毘奢迦華,  喜心供養彼。
往昔有一佛,  名毘盧遮那,
一時歡喜視。  往昔有一佛,
名曰微妙音,  將一呵梨勒,
供養彼世尊。  往昔有一佛。
名曰白栴檀,  立於彼佛前,
暗然一草莖。  往昔有一佛,
名曰連兔者,  欲入大城時,
一掬末香散。  次佛名法主,
說法唱善哉,  聞法言快談,
仁稱說無量,  尊應當供養。
其次覩一佛,  名曰普示現,
仁見讚歎彼。  其次有一佛,
名曰熾盛分,  仁以歡喜故,
觀察彼佛身,  又將金華鬘,
供養於彼佛。  今可憶念彼,
勿令心忘失。  其次有一佛,
名曰光相憧,  持一掬小豆,
用供養彼佛。  往昔有一佛,
號名曰智憧,  仁持輸迦華,
以供養彼佛。  次復有一佛,
名曰調伏車,  仁見彼佛已,
於前立讚歎。  次佛名寶勝,
前然無量燈,  施妙無量樂。
佛名一切勝,  曾施真珠瓔。
次見大海佛,  布施諸蓮華。
至蓮花藏佛,  布施大帳蓋。
師子兩佛邊,  曾施軟草鋪。
於娑羅王佛,  布施諸所須。
到敷華佛前,  布施微妙乳。
耶輸陀佛所,  施拘陀羅華。
實見佛覩已,  歡喜布施食。
昔佛名智山,  屈身禮彼佛。
有佛名龍德,  施彼佛己子。
高飛空行佛,  曾施旃檀末。
次佛名帝沙,  珠寶及赤花,
曾供養彼佛。  見大莊嚴佛,
持瞻蔔香華,  而供養彼佛。
曾見光王佛,  持眾寶供養。
昔見釋迦文,  持妙多銀花,
而供養彼佛。  其次帝釋相,
見已喜讚歎。  昔有佛名曰,
廣大日天面,  多持眾花嚴,
供養彼世尊。  其次復有佛,
號名為勝尊,  持妙多銀華,
莊嚴彼佛上。  往昔有如來,
名曰龍勝者,  然燈照彼佛。
富沙如來邊,  曾施白㲲敷。
藥師王佛邊,  持寶蓋供養。
佛名大牟尼,  復有師子相,
世尊勝功德,  持寶網供養。
有佛名迦葉,  雜音聲供養。
昔佛名解脫,  供養雜末香。
寶相佛世尊,  天華而供養。
阿芻婆諸佛,  勸請坐像輿。
世間王尊佛,  供養以華鬘。
尸棄佛世尊,  捨王位布施。
有佛名難降,  一切香供養。
大然尊佛邊,  布施自身體。
蓮花上佛前,  布施諸瓔珞。
法憧如來上,  散諸妙花香。
然燈世尊邊,  五青蓮奉施。
如是等諸佛,  自餘無有量,
難說不思議,  往昔諸世中,
仁並曾供養,  復持無量種,
最妙供養具,  供彼過去佛,
無有疲惓心。  今念彼供養,
思惟往諸佛,  為諸眾生輩,
生慈解脫故,  覺悟莫戀家。
尊於過世時,  在然燈佛所,
供養彼佛已,  逮得上無生,
及獲五神通,  復證順法忍。
於後仁尊者,  供養佛勝前,
僧祇數僧祇,  如是諸劫數,
彼諸劫皆盡,  諸佛亦滅度。
仁往昔諸身,  彼世中所受,
種族及名字,  亦皆悉滅無。
諸行法非常,  世間相不定,
速捨空誑境,  疾宜早出城。
生老病死隨,  難當甚可畏,
猶如劫火起,  炎熾燒世間。
無常火亦然,  燒盡一切世,
如是諸苦逼,  云何可暫停?
應觀諸眾生,  沒在煩惱暗,
愚癡無慧眼,  不能自覺知。
發大精進心,  令功德圓滿,
為諸眾生輩,  速出莫住家。』
佛经中还有很多很多关于此仙人的故事,看着也很感动。考虑好好了解一下师父修道的心路历程。
参考《佛本行集经》
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kanewilliamsonjp · 2 years
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三和一善Vertical farming bubble (山根)
垂直農業泡沫終於破滅
氣候變化可能使在室內種植農產品成為必要。 但儘管獲得了超過 10 億美元的風險投資,該行業的大多數公司似乎都在萎縮,無法在生菜上扭虧為盈。
去年 10 月一個多雲的星期五早上,當工人們抵達位於賓夕法尼亞州布拉多克前鋼鐵小鎮的室內農場 Fifth Season 時,他們預計這將是一個正常的日子。
這個兩年前開業的農場似乎運轉順利,每年在一個裝滿機器人的 60,000 平方英尺倉庫內種植數万磅生菜。 該品牌在 1,200 多家商店(包括 Whole Foods 和 Kroger)銷售沙拉套裝,例如墨西哥捲餅主題版,其中包含該公司的小長葉萵苣、鱷梨醬、玉米餅條和奶酪。 今年早些時候,該公司曾表示,預計 2022 年的銷售額將增長 600%。品牌在 10 月進行了更新,新包裝正在商店推出。 該建築最近安裝了太陽能電池板和一個新的微電網。 正在計劃在俄亥俄州哥倫佈建造一個更大的農場。
但工作日從未開始。 “首席執行官進來說,‘賈斯汀,我們得談談,’”賈斯汀·斯特里克 (Justin Stricker) 說,他自這家初創公司成立以來一直擔任維護技術員。 “他說,‘不要讓任何人設局。 我們要開一個重要的會議。我以為我被解雇了。 整個地方都剛剛完成。” 經理們宣佈公司立即關閉。 關閉電氣設備並排乾水管後,植物就任其死去。 史翠克和其他數十人不得不四處尋找新工作。
第五季的失敗只是所謂的垂直農業領域正在發生清算的最引人注目的信號。 AppHarvest 在阿巴拉契亞經營著種植西紅柿和蔬菜的高科技溫室,它在最近的一份季度報告中表示,除非能夠籌集到更多資金,否則它“對我們持續經營的能力深表懷疑”; 該公司目前正被投資者起訴,他們辯稱該公司在其生存能力方面誤導了他們。 AeroFarms 是該領域的早期先驅,去年退出了擬議的 SPAC 交易。 在公司 2021 年 5 月的投資者介紹中,成立於 2004 年的 AeroFarms 估計 2021 年經 EBITDA 調整後的收入僅為 400 萬美元,虧損 3900 萬美元。
長篇大論仍在繼續:法國公司 Agricool 在回收的集裝箱中種植蔬菜,於 1 月進入破產管理程序。 Infarm 是一家總部位於柏林的垂直農業公司,最近宣布將解僱超過一半的員工——500 名員工。 IronOx 建立了一個複雜的機器人系統來運行其室內農場,解雇了近一半的員工。
如果垂直農業中的這些震顫看起來令人不安,那麼接下來可能會更糟。 截至 2022 年 12 月初,已向室內種植者投資 17 億美元,超過農業科技的任何其他部分。 投資者被“顛覆”一個擁有 10,000 年曆史的行業的想法所吸引; 當願景基金首次投資 Plenty 時,軟銀 CEO 孫正義表示該公司將“重塑當前的食品體系”。 受控的室內農業也被視為應對氣候變化的一種方式。 當然,投資者期望賺錢。
在第一個垂直農場開業將近 20 年之後,隨著加州持續不斷的熱浪,資本像長葉萵苣一樣枯竭,現在人們不得不懷疑兩件事:它是否有可能與戶外農業的經濟競爭? 以及投資者如何認為他們可以在 . . . 萵苣?
三和一善
種植綠色植物有多貴? 讓我們數一數
從理論上講,室內農場有巨大的好處。 他們通常比傳統農場少使用 90% 的水; 目前,該國大部分生菜都生長在遭受旱災的加利福尼亞州和亞利桑那州。 在室內種植可以避免大腸桿菌和植物病毒等疾病的爆發,這種疾病最近摧毀了加州薩利納斯山穀種植的生菜,從而推高了價格。 室內農業還消除了殺蟲劑,減少了肥料,並使其遠離河流。 在波士頓或紐約市附近種植的生菜可以避免從西部田地長途跋涉數千英里,從而節省汽油並保持更長時間的新鮮。 種植精緻、美味的食物是可能的,否則這些食物將無法在供應鏈的長途旅行中存活下來。 隨著氣候變化使極端高溫、乾旱和洪水更有可能發生,在室內種植可能成為某些作物的必需品。
但在實踐中,你最終得到的是一棵必須承擔許多成本的生菜。 倉庫中的農場——通常每行都有多層植物堆疊到天花板,這就是它們通常被稱為垂直農場的原因——建造和運營成本很高。 例如,據報導,Fifth Season 在其 Braddock 農場上花費了 2700 萬美元,該農場每年可生產約 400 萬份沙拉。 AeroFarms 告訴投資者,其 Model 5 農場設計將耗資 5200 萬美元,但其計劃中的 Model 7 成本將降至 4300 萬美元,預計將於 2023 年 9 月上市。Plenty——一家總部位於灣區的垂直農業初創公司,成立於 2014 年,籌集了 迄今為止,包括 SoftBank Vision Fund 1 在內的投資者已投資 9.41 億美元,該公司表示計劃斥資 3 億美元在弗吉尼亞州里士滿以外的新設施建設。 “在你開始運營並試圖讓它與戶外種植的產品競爭之前,你就已經折舊了,”在垂直農場工作的農業顧問彼得塔斯加爾說。
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minatokucarpet · 2 years
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kachoushi · 2 years
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零の会
2022年11月5日
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於:佃区民館
坊城俊樹選 岡田順子選
坊城俊樹出句
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坊城俊樹出句
ちちろ鳴くひとりもんじやは侘しくて 佃煮の香か秋潮かいづれとも 玄冬に入る佃煮の黒々と 摩天楼へと鉢植ゑの路地の秋 古亭主とは縁切りの秋簾 秋風に漁師言葉の消えゆけり 佃とは小鳥姦し婆のまた 人情の厚き佃の秋簾 馬肥ゆる秋姦しくもんじや食ふ _______________________________________________
坊城俊樹選 特選句
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坊城俊樹選 特選句
秋風や日覆ひの色褪せしまま 秋尚 のつそりと冷ゆるがままの地蔵かな 軽象 佃煮屋間口小さく秋灯す 三郎 神水を掬へば木の実溢れ出る はるか 残菊やまことに細き路地ぬけて きみよ くつくつともんじや躍らせ小春人 眞理子 欄干に頬杖をつく鯊の竿 はるか 猫じやらしいづれも佃生まれなる 和子 小鳥来て路地の少女の消えてゐる 和子 晩秋に釣糸たらす女かな きみよ
坊城俊樹選▲問題句
トロ箱に残菊の黄の艶めきし はるか
坊城俊樹選入選句
神渡まるく撫でゆく力石 光子 高楼をつなぐ玻璃橋冷やかに 久 神留守の鳥居は西へ向かひをり 眞理子 初冬の海月は川の色をして 小鳥 枯葉散る小路の果てに地蔵尊 炳子 ���秋を遡らんと舳に女 千種 冬近し小舟ぷかりと佃橋 季凛 舟音を水に残して冬に入る いづみ 莨火に吉住の神送りけり 光子 煮染めたるやうな手拭小六月 要 世事話もんじや焼きつつ秋の逝く 順子 九冬の香るものなく隅田川 小鳥 さざ波に乱れて映る秋の空 久 聖ルカの鐘の音に乗り海猫帰る 三郎 力学は確と小春の橋脚に 炳子 草花を辿れば路地の佃かな 和子 八百八に木箱積まれて冬隣 光子 手水舎を溢れきれずに冬の水 小鳥 秋潮を曳く纜は夢を見る 三郎 小春日の舌を焦がしてもんじや焼 はるか ギター背に佃小橋の小六月 三郎 秋空をしぼりて路地のどんづまり 千種 出口なき佃の路地を神の旅 小鳥 海猫帰るために水門開けてゐる 三郎 踏み石の誰か集めし木の実かな 久 船縁の乾きはじめる水の冬 いづみ もんじや屋の達磨は両目暮の秋 季凛
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岡田順子出句
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岡田順子出句
群衆に加はる一人鵙猛る 眷眷と小春の包む佃の子 鳥渡る空聖塔を傾けり 小春日の宮の王者はベレーの子 小春享く指輪四個の掌 世事話もんじや焼きつつ秋の逝く もんじや焼の達磨の棚や新走 黄落や卍を彫れる手水鉢 月島交番小春日の篭城す タグボート十一月の潮目描き _______________________________________________
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岡田順子選特選句
初冬の海月は川の色をして 小鳥 のつそりと冷ゆるがままの地蔵かな 軽象 大正の風沸く交番神の留守 小鳥 もんじや屋の高き箆音小六月 眞理子 てつぺんへ鳥入れ替る柿の空 千種 産土神の留守の月島一号地 いづみ 朝寒し江戸の醤油の煮詰まれり ゆう子 佃とは小鳥姦し婆もまた 俊樹
坊城俊樹選▲問題句
もちチーズ明太もんじや草紅葉 季凛
岡田順子選入選句
踏みさうに秋蝶か秋蝶の影か 和子 馬肥ゆる秋姦しくもんじや食ふ 俊樹 水門の見ゆるテラスの冬薔薇 要 地蔵尊朝の秋灯みな点し 千種 冬来たる水路に海月惑はせて 光子 佃煮屋間口小さく秋灯す 三郎 短日やもんじやの鏝の滑りよき ゆう子 莨火に吉住の神送りけり 光子 青果店仮住ひして冬近し 小鳥 古亭主とは縁切りの秋簾 俊樹 神輿庫のれんが欠けをり鵯盛ん 眞理子 冬めきて超高層の卒塔婆なる いづみ 九冬の香るものなく隅田川 小鳥 ちちろ鳴くひとりもんじやは侘しくて 俊樹 聖ルカの鐘の音に乗り海猫帰る 三郎 鉄板の火落としてより長き夜 光子 秋灯の玻璃戸や婆の佃煮屋 きみよ 深秋や路地突き当り靴を干す ゆう子 小鳥来て路地の少女の消えてゐる 和子 髪置の弟のまた乳ぜり泣く 光子 もんじや屋の達磨は両目暮の秋 季凛 冬に入る水の香立たぬ佃堀 千種 対岸に襲名興行菊日和 要 神留守の鳥居は西へ向かひをり 眞理子
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keenywong · 2 years
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顏純鈎:
香港人,千萬千萬要看緊我們的荷包
自林行止先生封筆後,我已很少看信報,有朋友每天仍轉貼部份信報文章給我,但我通常也只是瀏覽一下標題,看到有興趣的才讀下去。不料前幾天,讀到「新聞點評」作者高天佑的一篇文章,幾乎出一身冷汗,標題很吸眼球:「香港財政儲備夠『燒』幾耐?」
香港多年拿來炫耀於人的巨額財政儲備,照目前燒錢的速度,只夠再維持兩三年,也就是說,給李家超管錢,再過兩三年,香港就將「乾塘」,到時就要借債,或者望天打卦。
數字說明問題:2020年初,香港財政儲備高達1.2萬億,到今年十月底縮減至6000多億,不到兩年時間,香港人的家底已縮水一半。而本財政年度首7個月財政赤字已超過2700億,即使年底有稅收,也杯水車薪幫補有限,即是6000億的儲備,只夠維持兩三年。
香港庫房的窘境何來?照高天佑分析,一是經濟低迷,利得稅薪俸稅印花稅賣地等主要收入增長放慢;二是為抗疫和維穩,政府開銷由2018年的4709億暴漲至本財政年度預估的8073億;三是經濟不好本應減息刺激經濟,但聯繫匯率又綁手綁腳;四是經濟差,政府推出「保就業」﹑「電子消費券」等紓困措施。屋漏兼逢連夜雨,日子遂越來越難過。
文章報憂不報喜,政治不正確,作者要減輕不愛國的嫌疑,文章後半段就一點正面補鑊,說是香港「背靠強大祖國」,中央政府不會「見死不救」,聯匯政策還須「講政治」,鑑於香港國際金融中心的地位,不排除必要時中央會出手打「大鱷」。似乎有中央做後盾,香港「冇有怕」。
看到「香港背靠強大祖國」就忍不住想笑,祖國有那麼強大嗎?香港可以指望中共出手打救嗎?作者是財經中人,心知肚明,但為信報立場計,不得不說違心的話來保護自己。
又有朋友幫忙,替我找到早前一則新聞,來自「中央人民政府駐香港特別行政區聯絡辦公室」,標題很長:「中國人民銀行與香港金融管理局簽署人民幣/港幣常備互換協議」。報道稱,雙方將2009年起的貨幣互換安排升級為常備互換安排,互換規模由原來的5000億元人民幣/5900億元港幣,擴大至8000億元人民幣/9400億元港幣。
人民銀行副行長潘功勝表示,升級後協議無需要續簽,長期有效,互換流程進一步優化,資金使用更加方便。有關負責人表示,此舉為香港市場提供「更加穩定﹑長期限的流動性支持,有利於穩定市場預期,增強市場內生發展動力,更好發揮香港離岸人民幣業務樞紐的功能。」真是大恩大德,美妙得無以復加了。
照這個互換協議,就是中共國拿走幾千億香港人儲備的港元,然後給我們一大筆人民幣,本來換一次要簽一次約,現在「優化」了,簽一個永久性協議,「資金使用更加方便」。方便誰呢?當然只方便中共。
假定只互換一次,就是香港人給中共9400億港元,然後換回來8000億元人民幣。香港人拿這麼多人民幣做什麼,原來是「提供流動性支持」﹑「穩定市場預期」﹑「增強市場內生發展動力」充當」離岸人民幣業務樞紐」。
  港幣做我們的流動性反持不是更好嗎?沒有人民幣,香港人的市場預期就崩潰?香港就沒有內生發展動力?香港有那麼迫切想要充當人民幣離岸樞紐?
自2009年中港簽定互換協議起,歷經梁振英﹑林鄭和李家超三朝,中共已從香港換走多少港幣,高天佑沒有數字。今日香港財政儲備只剩6000多億,即使中共國胃口很小,那香港今日的家底,也已經不夠與大陸政府再互換一次(9400對6000),香港人的家底,三兩下就被掏空。
寫到這裡,就明白高天佑的「政治正確」補鑊很有必要了。香港「乾塘」已不可避免,唯有假設中共財大氣粗,隨時可以出手打救我們。但中共外匯早成枯竭之勢,中央與地方外債數萬億,連普通人要出國旅遊探親,都很難換到外幣。中共望外匯如久旱盼甘霖,哪裡還有餘力來照顧香港?
香港人的儲備令中共流口水,簽這個升級版的互換協議,就是方便隨時可以換港幣解自己的燃眉之急。若中共志在打救香港,把港幣留給我們自救就可以了,何必換走我們的儲備,給我們一大筆唔等使的人民幣?﹑
香港人拿了巨額人民幣作什麼用?既不能用人民幣與大陸和外國做生意,也不能給香港人用,那這一大筆人民幣堆在庫房裡,只能供李家超每日去瞻仰而已。
若大陸經濟下沉,人民幣幣值下跌,香港人財富又跌去一大截;一旦中共垮台,人民幣衰到貼地,香港人更渣都冇得剩。此外,中共拿人民幣換走港幣,那香港人可否隨時拿這些人民幣再換回港幣來用呢?這件事協議中有沒有交代?
兩單新聞對照來看,便明白香港危在旦夕。筆者對財經是外行,只是憑常識有此疑問,還望行家教我。
本來,香港立法會有權過問這件事,但現在的立法會只是政府的跟班,誰敢作亂?於是,香港人百年辛苦積下的家當,就隨時被人掏空。我不知道我們可以做什麼,但事涉切身利害,肉在砧上,任人宰割,我們有什麼辦法看緊自己的荷包?
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