#忍者と鍵屋
Explore tagged Tumblr posts
Text
夏の王
普通に心にくるものがあった。
この企画を自宅提供含め4日のうち2時間しか寝ないで完走させた枠主カゲツはもちろん、最後まで見守り、とうとうラスボスを自らの手で打ち破った魁星。この二人でラストを飾れたの、偶然ではあるけど必然な感じもして、なんか…全部がアツかったなぁ…🥲🥲🥲
普段から魁星を見てるリスナーはたぶん最後まで見守るんだろうな…ってなんとなく察してるのもあったから。
ラスト、さっきまで落ち着いてIGLしてた魁星の声が(自分が連続操作ってのも含めて)緊張と不安で上擦って「どうしよどうしよ」ってなってるのを、カゲツが「大丈夫、大丈夫」って後ろからしっかり声がけしてたの、ほんとに青春すぎて泣きそうになったよ。そこでちゃんと立場が逆転してるの、エモいよ普通に…。
過酷な耐久のなか、願いヶ丘高校も北見の誕生日配信にも気を配って、マジで情にアツい漢なんだなぁ…ってバチバチに感じた。ほんとにみんなのことが大好きで大切なんだろうなぁ…���
トロツコ問題のときの魁星もGTAのときの魁星も、表だけ見ると冷静で飄々としてるんだけど、心はマジで情に熱すぎる漢なの、ほんとに好きだ!
二人とも合宿完走おめでとう!!
友達とゲームで盛り上がる青春、それを一番アツい形で見せてもらえて、私も最高に楽しかった!!!!!
0 notes
Text
もう無理……キャクエンしよ……。
役者として1ステを迎えるのは、実に1年ぶり。
ぶっちゃけありえないほどのクソ雑魚っぷりを披露した私は、帰り道、道端に残る水たまりに片足を突っ込みならこう思いました。
そうだ、京都行こう。
役者エグむずいやん。みんないっつもこんな大変なことしてたんですか。いろんな感情があふれてこぼれて、僕の足元には新たな水たまり。明日は晴れます。晴れさせます。
かく言ってますけど、楽しくやらせてもろてます。おおよそベガさんとなぽりが寛容なおかげです。本当にありがとうございます。
何はともあれ役者はすごい!てなわけで、そんな偉くて凄い役者の中から、『いつか栞を挟んで』に登場する皆様をご紹介します。今回は「この役者を主役にするなら、こんなタイトルのこんな劇」というテーマで。
以下役者は本チラ掲載順。
園堂香莉
『シング』
歌でみんなを笑顔にすることを夢見てきた少女。念願叶ってバンドを結成。しかし、第三次世界大戦が始まりかけた世界で、音楽などの娯楽は次第にタブーとされるようになった。そうした社会の���に吹かれ、バンドメンバーも1人また1人と去っていく。そんな少女がたどり着いたのは、商店街にある小さなお布団屋さんだった。彼女の子守唄と、お布団屋さんのお布団で、彼女らは「全世界ふかふかすやすや計画」を実行する。
「世界中の人がふかふかの毛布で眠れば、争いなんてなくなると思わないかい?」
近未来ミイラ
私には主役になれるほどの器はありません。
誰かを主役にすることなら、きっと、なんとか。
たぴおか太郎
『キャッサバイバル』
タピオカの原料として知られる「キャッサバ」、その和名が「イモノキ(芋の木)」であることは周知の事実であるが、そんなキャッサバにも、一時期本物の芋になることを目指していた時期があるということを、君は知っているだろうか。
これは、キャッサバが芋社会からの洗礼を受け、まさに芋洗い状態になりながらも、憧れることの光と闇を垣間見るお話。ちなみに、これはネタバレなのですが、最終的には芋社会のカースト、通称ポーテトで最上位に位置する「スイートポテト」が貢茶(ゴンチャ)の本店を燃やすことになります。芋もホテルも、「スイート」が最上級なんですね。
錫蘭リーフ
『虚ろにジャックポット』
ゲームセンターで働く男。ある日、ゲームセンターの喧騒が似合わない風貌の紳士がその店を訪れる。男が様々なゲーム機に対応する鍵を全て腰からぶら下げているせいで、紳士は男のことを、この世の全ての鍵を開けることができる鍵職人だと勘違いする。半ば無理やり紳士に連れられ、男は大小様々な扉がある部屋へと案内される。紳士は言う。「ここにある全ての扉を、君に開けて欲しいんだ」
「鍵」をテーマに繰り広げられる、ゲームセンターのように騒がしく、それでいてどこか空っぽな物語。
帝京魂
『職場参観』
小学生が、後ろから見ている。作業中の俺のパソコンを覗いている。部長に資料の修正を求められている俺を見ている。電話なのに頭を下げながら話す俺を、なぜか愛しそうに。その小学生の中に、我が子はいるのだろうか。気になるけど、ここで後ろを振り返るのは、なんとなく恥ずかしいような気がする��
オムニくらいの尺で、サクッと笑える劇に仕立てたいですね。
森々仙入
『タイトルコールが始まらない』
とある劇団の公演。いよいよ本番。当初の予定だと、タイトルコールの映像が流れてから本��が始まることになっていた。しかし、本番直前。機材トラブルにより映像が流れなくなる。担当者曰く、「多分すぐ復旧できるから、前説出ちゃっていいよ」とのこと。男は半信半疑で前説に出る。注意事項をあらかた言い終わったところで、舞台袖にちらりと目を向けると、舞台監督が必死の形相で両手を広げている。……延ばせということか?
ラムダが数十分間真面目にふざけ倒す劇。彼は無事に、タイトルコールというエンディングを迎えることができるのだろうか。
箏
『すがる藁もなく』
「この子、きっと何かの病気だと思うんです」。母親がそういって診察室に連れてきた少女は、何を尋ねても無口で、表情一つ変えない。どうやら学校でもこの調子らしく、クラスでは孤立し、家族もどう接すれば良いのか悩んでいるらしい。医者はその子を「不笑病」と診断し、一言。「今から治療をしますので、他の医者と看護師を呼んできます」。院内の医者と看護師総出で、彼女を笑わせにかかる。しかし彼女は笑わない。いや、笑えないと言った方が、正しいのかもしれない。
ルーベの口角が上がったが最後、この物語は崩壊します。地獄を見てほしい。
苔丸
『冷仏』
僕らのクラスには、「仏」と呼ばれる生徒がいる。なんでもできて、なんでも持ってて、なんでも許してくれる。と思っていたのだけれど、仏と同じ中学だった生徒が言うには、それは今が夏だからなのだという。なんでもその仏、「仏の顔もn度まで」のnの部分が、その日の最高気温と等しいという特殊な性質を持つらしい。とはいえ、一日にそんな何十回も仏の気に障ることなんかするはずもなく、大きな問題もなく時は流れていった。……その日、秋にしては異例の寒波が日本を襲う。最高気温は、0度。
苔丸の本当の怖さを、君たちはまだ知らない。僕もまだ知らない。
響夜
『見込み無き巫女見習い』
ある神社に、自らを巫女見習いと称する女がやってきた。おいおい。巫女見習いとかいうわりに、コイツ巫女についてなんにも知らねぇじゃねぇか。発言も行動も全部予測できない巫女見習いに、振り回される人々。挙句、巫女見習いはこんなことを訊いてきやがった。「あの、神様って、なんですか?」
今まで当然のように存在すると思っていた何かが、存在しないと言われたとき。あなたはその存在を証明できますか。
ミル鍋
『アマクチカラクチ』
インターネット上でも有名な辛口料理レビュアー。今日も口にする料理のほぼ全てにマイナスの評価をつけて回る。ある日、そんなレビュアーの隣で食事をしていたのは、インターネット上でも有名な甘口料理レビュアー。どんな料理でも「美味しい!」と言い、その料理の良いところをツラツラと述べていく。「そんなお世辞並べたって、この店は成長しないんだぞ!?」「じゃあ、あなたがつけた難癖で、この店は成長するんですか?」 食を通して、飴と鞭の使い方について考察する劇。
ゆには甘口レビュアーの方が似合いそう。ちなみに本編中に食事シーンが5〜6回登場します。楽ステ後は満腹ですね。
西峰ケイ
『穏やかな濁流』
親の都合で大阪から田舎の町へ転校してきた少女。その町のヌルさに愕然とした彼女は、大阪とは何かを体現していくことを決める。そしてクラスを、学校を、町全体を、大阪一色に染めていく。その町が彼女にとってかなり居心地の良い場所になってきた頃、彼女がいるクラスの扉を開けたのは、町長だった。「俺たちの町を壊したのは、お前か」
新しい宗教が蔓延れば、それを抑制しようとする派閥が出てくる。長い歴史でもずっとそうだったし、きっとこれからもそうで。
あろハム権左衛門
『スローに踊るだけ』
一流のマネジメントウーマン。日々様々な企業へ出向き、無駄を徹底的に省くよう的確に指導。その腕が認められ、彼女の予定は2年先まで埋まっている。一方で恋をする予定なんて入れてないから、恋なんてするはずがなかった。なかったのに。ある日訪れたベンチャー企業を統べる若い社長に、恋をしてしまった、ような気がするんです。
キャスパはもちろん、ゲスの極み乙女の「スローに踊るだけ」です。振付もアロー本人が(え)
アリリ・オルタネイト
『つづきつづれずとも』
日本政府は言う。「みんな別々のものを持っているから、それを振りかざして争うのだ。これからは逆の時代だ。みんな別々のものを失い、支え合っていくべきなのだ」 その次の日から、人々からはそれぞれ別々のものが奪われることが決まった。ある人はお金、ある人は片足。そして彼女から奪われるものは、言葉だった。奪われるまで、あと12時間。彼女は彼女の言葉をできる限り残そうと足掻く。文字で、音で、人伝てで。24時。政府の人間がやってきた。
イルルさんの役者紹介意気込みコメントが好きです。言葉を大切にしている感じがするからです。だからこそ。
〆切三日前
『いくつ担っても』
一人複数性制が導入された日本。今日はこっちの苗字の私で生きようかな。それは先週のことだから、今の苗字の私じゃなくて、先週の苗字の私が来た時に言ってください。そんな世界線で繰り広げられる、非日常的日常系短篇集。しかし日常というのは案外あっさり終わってしまうもので。「面倒だから」という理由で一人複数性制は突如廃止が決まる。おっけー、了解した。で、私はどの私を残せばいいんだろう。
キャスト欄に10個くらい異なる芸名が書いてあるんですけど、その内5個はみそかです。
黒井白子
『試行柵誤』
舞台と客席を隔てるのは、上手ハケ口から下手ハケ口まで一直線に伸びた柵。暗転が挟まるごとに、その柵は意味合いを変える。例えばそれは豪華客船の上。例えばそれは高校の渡り廊下。例えばそれはジュリエットがロミオを見下ろす場所で、例えばそれは高層ビルの屋上。この劇においてツラ線を破るということは、柵を飛び越えるということであり、柵を飛び越えるということは、大抵無事では済まない。そんなオムニバス公演。
僕がやりたいことに、彼はまだ付き合ってくれるのかな。付き合ってくれたらいいなという思いを込めて。
中森ダリア
『カメレオンガール』
バーで働く女。しかしこれは世を忍ぶ仮の姿。彼女の正体は、秘密結社「ユージン」のエリートメンバー。コードネームは「華芽麗音(カメレオン)」。彼女の本当の使命は、彼女自身が様々な姿に化けて、この世に数多いる、友達がいないと嘆く人にとっての「それなりの友達」になること。ある時はギャルに、ある時はおばあさんに、またある時は青年にまでなり、その任務を遂行する。
そんな彼女に、「それなりの友達」はいるのだろうか。
きなこ
『毒あるキノコは美しい』
それはなんの前触れもなく、突然の出来事だった。全国民の頭の上にキノコが生えたのだ。そのキノコは色も大きさも様々で、次第に人々はキノコで人を判断するようになっていく。恋人に求める3Kは、価値観が合う、金銭感覚が合う、キノコと言われるようになった。しかし、ほとんどの国民は知らない。ただ1人、キノコが生えてこない少女がいることを。
キャスパ曲は多分「マッシュルームマザー」
暁レミエル
『マイノリティ魔女リティ』
「魔女ってなんか、思ってたのと違うね」 その言葉が彼女を蝕んでいく。そんなこと言われたって、それが私なのだ。魔女のくせにちりとりの方持ってるのとか言われても、それが私なのだ。魔女のくせに電子書籍で魔法覚えてるのとか言われても、それが私なのだ。それが私なのに。
これは悩める少女の、笑って泣ける物語。
肆桜逸
『寝るまで起きてる』
夜。眠れない夜。男の枕元にあるスマホもまた眠らず、その液晶を煌々と光らせている。その夜男には、無数の電話がかかってくる。恋人から、親から、友人から、先輩から、そして、すでに"眠ってしまった"自分から。
男は"眠る"ことを選ぶのか。それとも、もう一度朝日を見ることを望むのか。スチルさんと他役者の録音された声だけで進む、怒涛の一人芝居。
埖麦
『無念ゴミ』
部屋中の本棚に詰め込まれたアルバムの数々。これらは全て、男が後悔している出来事が鮮明に記録されている「後悔アルバム」であった。一度開けばその時の記憶は鮮明に思い出され、その度に男は、懐かしさというには悍ましいような感情を抱く。ふと、見覚えのないアルバムを見つける。「……これは、親父のだ」
「アルバムって、何曜日に捨てればいいんだろう」
紫苑
『as mysteriously as possible』
少し不思議、いや、かなり不気味。そんな1人の男がひょんなことから異世界に飛ばされるものの、男が不気味すぎて逆に異世界の住人が怯む話。異世界に行けば周りに馴染めると期待していた男は、「変」であることに虚無感を覚え始める。これは「私」が悪いのか、「私以外」が悪いのか。「変」なりの、奮闘記。
略称はAMAP。ほぼSMAP。
水琴冬雪
『いつかオレンジの原付で』
ブゥーーーンブンブブーンブンブンブブゥーンブーンブンブゥーーンブンブンブンブブゥーーーンブンブゥーーンブンブンブブゥーーンブンブリョゥドゥーーンブゥーンブンブブンブンスウブンカィーーンブゥーンブブブーーン
(原付の音であらすじがよく聞こえないが、ベガさんが主役を張る演劇なんて、良い作品になるに決まってる)
以上です。もし実際に脚本に起こしてほしいという物好きな人がいたら教えてください。そのときには10年かけてでも、あなたを主役にする体で当て書きして完成させたいと思います。
びあげのブゥーンはどうしようかなぁ……
大学のキャンパスでcampusノート使ってる学生、見たことない。
近未来ミイラ
2 notes
·
View notes
Quote
田原市の赤羽根町と小中山町の住宅で、今月21日から22日にかけて住宅への侵入盗被害が連続して起きた。被害家屋などの敷地では車上ねらいも発生。4月に多発した「忍び込み」の手口で一夜での犯行とみられる。田原署は「犯人と遭遇する危険がある。施錠を徹底して防犯意識を高めてほしい」と注意を呼びかけている。 赤羽根町の住宅2軒と小中山町の住宅1軒で被害が起き、一部の住宅で現金被害があった。赤羽根町1軒の敷地にあった車内は物色され、付近家屋に駐車していた車両からは現金が奪われた。 小中山町の住宅は、窓ガラスが割られての被害だった。赤羽根町の住宅はいずれも無施錠で、1台の車両は鍵がかかっていない状態だった。 同署の筒井勇副署長は「何より鍵をかける意識を高めることが重要。夏場で暑くなる季節だが、窓にも施錠してほしい」と対策を語る。 ◆住人への危害を懸念 市内では4月に旧渥美町地区などで侵入盗が多発。住人が就寝中に現金などが盗まれる被害が相次いだ。以降に被害申告はなかったが、約1カ月の空白期間を経て発生。署は犯人と住人が鉢合わせとなる危険性を憂慮している。 被害世帯は通行量が少なく、人目に付きにくい民家。犯人は、住人が在宅している前提で侵入しているとみられ、施錠意識の低い地域をねらった犯行の可能性もある。 署は被害を受けて、「ドロボー警報発令!」などと記した啓発チラシやポスターを作成。被害地区の各世帯や市全域の店舗、公共施設に掲示して注意を促している。 チラシには被害に遭った市民の声を紹介。「家を荒らされ、物も取られて悔しい」、「犯人と鉢合わせになったら、怖くてしょうがない」など当事者の思いを伝えている。全国では、山あいの家屋で強盗事件が短期間に連続して発生。住人が縛られるなど、手荒な手口も増えている。 筒井副署長は「他人ごとと思わず、重大事件になる前に対策してほしい。不審な人物や車を目撃した際は通報していただきたい」と呼びかけている。
侵入盗被害が連続発生 | 東日新聞
2 notes
·
View notes
Text
不当裁判・不当判決を告発します(新訂版)
(No.5)=((No.4)からの続き) H.21.7月.この頃、上階501号室(W氏宅)から階下401号室(私共B夫婦宅)への漏水が、やや下火になりつつあり、私共は「岩井昭雄管理人が水撒き人W氏に厳重注意して呉れたのだろう、その結果、やっとW氏も水撒きを自粛して呉れるようになったのだろう!」と歓喜した。然し、岩井昭雄管理人から「W氏が、最近、鞄・玄関鍵を 無くして501号室に入れなくなり、暫くは実家に泊まって居るのですよ」との話を聞いて、「何だ!そうだったのか!」とガッカリした。漏水被害を引き起こして居る張本人(W氏)が501号室に居住して居なければ、階下401号室への漏水が収まりつつあるのは当然。これは後日に同氏の妹君・S子氏の陳述書にも記載ある事実で、「H.21.7月に兄(=水撒人W氏)は鍵・通帳等を入れて毎日持ち歩いていたカバンを紛失し、自宅マンションに入れなくなり、実家に泊まるという事がありました」との記載あり、「漏水が収まりつつある」と勘違いしたのは、私共の早トチリ、飛んだヌカ喜びだった。 H.21.7.15.管理日誌より抜粋「501号のW氏 アプローチにペットボトルのカラ 多数置いて居るので理事会決定事項として伝え、直ちに片付けるよう要請 共用廊下に水を撒く 注意すると『暑いから��』と言う 注意する」(W氏の『病的に異常な水撒き癖』は管理人のみならず、当マンション中でも有名、知らない者は殆ど居ない)
H.21.7.16.K先生から私共に電話あり「売主S氏の親族(恐らく同氏の三女?)から『回答期限は過ぎたが、回答はもう少し待って欲しい』と要請がありました」との連絡だった。実は私共はH.21.3.2.に近鉄不動産㈱の武内聖介氏から「当マンションの401号室(S氏宅)が売りに出されましたよ」との連絡を受けたので、勿論、私共はスグにも401号室を検分(内見)したいと思って居たが、その時、『売主S氏の都合もあるので、内見は2~3日ほど待って欲しい』との連絡を武内氏から受け、結局、私共B夫婦2人、仲介人・武内聖介氏、売主S氏の計4人が401号室を内見したのは3日後のH.21.3.5.だった。つまり、S氏は、その間の(H.21.3.2.~3.5.)に(恐らくは?)自室(=401号室)が上階・水撒人W氏宅(=501室)から蒙りつつある漏水被害の痕跡を、専門業者に依頼してスッカリ除去して貰ったらしく(?)、その直後の401号室には(漏水被害などの痕跡は見当たらず)綺麗なままで、私共はマンマと騙されてしまった。そして「今回もマタゾロS氏は『回答期限を延期して呉れ!』などと言って来るとは!キットS氏は、再度、何か良からぬ事(?)を企んで居るに違いない」と胸騒ぎを覚えた。 H.21.7.18.私共は、当マンションの401号室へ急行、アルミホイルは未だ☆②の(A)(B)に詰め込まれた侭だったが、ベランダ天井からの垂直排水枝管☆②の外周、垂直壁面、枝管真下の床面、スノコ(目皿)付近には大量のヤモリ糞が塗り付けられ、バラ撒かれて居た。私の妻は殆んど半狂乱になって「キャーッ、何ッ、これッ!」と絶叫、私(夫)は「漏水ではなく『ヤモリが出た』との口実を尤もらしく見せ掛ける為に、こんなインチキ証拠を捏造したのだな。その為に予想外の時間が掛かったので『回答期限を延長して呉れ』とK先生に要請して来たのだろう」と感付いた。(写真を参照されたい)
私共は此のヤモリ糞の塗り付け・バラ撒きについて下記のように考えた。(少し長くなるが、重要なので詳述する):
1).K先生が売主S氏宛に「通知書」を送付される以前のH.21.6.30.に私共が現場を点検した際には、こんな糞などは全くバラ撒かれて居なかった。K先生から通知書を受取ったからには「S氏も少しは反省するだろう」と私共は、つい油断して通常ならば毎週3~4回の頻度で現場点検に出掛けるが、今回はH.21.7.1.~7.17まで全く現場点検に行かなかった。然し、今回のS氏側からの「回答期限を延期して呉れ」との要請に対し、私共は(上記の如く)胸騒ぎを覚え、慌ててH.21.7.18.に現場に急行した処、現場に大量のヤモリ糞(後日、専門機関の分析結果、これ等は[ヤモリ糞]ではなく、実は[コウモリ糞]である事が判明した)がバラ撒かれた光景を見せ付けられた。だが私共は「これは(証拠隠滅に勝るとも劣らぬ)余りにも稚拙・卑劣な捏造工作だ!」と感付いた。「これほど大量のヤモリ糞(実はコウモリ糞)が現場にばら撒かれて居る現状を考慮すれば、これでは100~200匹の大量ヤモリが上階から枝管外周を伝ってゾロゾロと階下401号室(私共宅)へ這い降りて来た事になり、その際はヤモリ防止用(?)に詰め込まれた筈のアルミホイルは、当然、(A)(B)から抜け落ち、あるいは外れ落ちて、ベランダ床面に転がって居る筈だが、此のアルミホイルは依然として無傷で(A)(B)に詰め込まれて居た侭だった。これでは100~200匹の大量ヤモリは『魔法を使ってアルミホイル(A)(B)をすり抜け、枝管☆②の外周を伝ってゾロゾロと這い降りて来た』事になる。ヤモリは元来、夜行性の爬虫類で、昼間は戸袋などに隠れて居るが、その粘着力ある四肢で天井裏・垂直壁面など何処でも自由に動き回れるから、ベランダ天井と垂直排水枝管との円形(環状)隙間から「ワザワザ魔法を使ってアルミホイル(A)(B)をすり抜けながら、枝管外周をゾロゾロと這い降りて来る」筈は無い。而も現場には、これほど大量(恐らくは100~200匹)のヤモリが食い散らかしたであろう筈の食べ滓(小昆虫などの死骸)も、また寿命が尽きた筈のヤモリの死骸も1匹も残って居ない。ヤモリは、夜間、灯りに集まり来る小昆虫をエサとして食べるが、当時、401号室は無人だから(S氏は当401号室を私共B夫婦に売却して既に退去済み、一方、私共も当401号室への入居を諦めて既に退出、旧自宅へ戻って現在は訴訟中、従って当401号室は現在は全く無人の侭だから)夜間は真っ暗である。そんな無人で真っ暗な部屋へ(灯りを求めて)集まり来る小昆虫も居ない処へ、ヤモリがエサ(小昆虫)を求めて来る筈も無い。ただ糞だけがバラ撒かれて居た。一方「上階501号室(W氏宅)のベランダではヤモリの養殖・飼育など、勿論、行って居る筈など無い」。 後日(H.22.4月)、私共が当マンション全28所帯の内、(501号室と401号室を除く)26所帯に聞き取り・アンケート調査を実施した結果、「今までにヤモリが出た」などと答えた所帯は皆無だった。また今回のH.21.7.1.~7.17.までの短期間に、これほど大量のヤモリ群(100~200匹?)が当マンションに大襲来したとなれば、それこそマンション中は大パニックだろう。而も、当マンションの全28所帯の中で、ヤモリは他の部屋には全く襲来せず、選りに選って『無人・真っ暗』で、ヤモリのエサ(=灯りに群がる小昆虫)が全く居る筈の無い401号室へ(100~200匹もの)大量ヤモリ群が、集中的に上記の短期間内に大襲来する筈も無い。念の為、私共は岩井昭雄管理人に確認しても当該期間(H.21.7.1.~7.17.)内に「ヤモリ・コウモリが当マンションに大襲来した」事実は無く、また当マンション管理日誌にも同期間内に「ヤモリ・コウモリが大襲来した」との記述は一行も無い。 以上から私共は「これは明らかに誰かがコッソリと401号室に忍び込んで、恰もヤモリが上階501号室から枝管☆②の外周を這い降りて来たかの如く見せ掛ける為に、人為的に糞を枝管・壁面に塗り付け、且つ床面にバラ撒いた」と確信した。私共は「こんなに大量の糞を入手し、バラ撒くのに手間取ってしまい、それで犯人はK先生に『回答期限を延長して下さい』と要請したのだろう!」と感付いた。だが、これまた何と『ウソ八百』『アナ(矛盾)だらけ』『稚拙極まる』『卑劣な』捏造工作であろうか!
2).而もバカ丁寧な事に、糞を現場にバラ撒いて行った犯人は、糞をバラ撒く際にウッカリと自分の足跡まで現場に残して行った。因みに私共は(夫婦2人とも)室内からベランダへ出入りする際は、出入り口の2枚のガラス戸のうち、いつも左側ガラス戸を開けて出入りする癖があるが、犯人は(右側ガラス戸を開閉したと見えて)自分の足跡を右側ガラス戸の敷居の上に付け残して居り、丁度スノコ(目皿)付近の敷居上にシャガミ込んで糞をバラ撒くのに最も好都合の位置である。その際に犯人がウッカリと敷居上に自分の足跡を付け残してしまったのであろう。だが何故、犯人は斯んなマヌケな痕跡(足跡)を現場に付け残して行ったのだろうか?念の為に私(夫)は自分でワザと左側の金属製敷居を踏み付けて見たが、その場ではスグに自分の足跡が確認できず、2~3日後に再度現場点検に訪れて見ると、私(夫)の付けた足跡が敷居上に今度はクッキリと浮き出て居た。「フーン、なる程、斯ういう事か!糞をバラ撒いた犯人は此の現象を知らず、自分の足跡を現場にウッカリと付け残した事に気付かない侭で此処を退出したのだな!」と理解できた。若い頃から[理科]が苦手であった私には「何故、斯んな現象が起きるのか?」その科学的根拠・理由などは全く知らないが、恐らく金属(アルミ?)製の敷居を踏み付けた際、その「(足跡上に堆積した)埃」「静電気」「足裏の皮脂」とかが関係して居るのであろうか?つまり此の金属製敷居に付けられた足跡は、その場ではスグに確認できずとも、2~3日後に此の敷居上に新たな細かい埃が堆積しても、静電気(?)皮脂(?)の作用により①敷居を踏んでしまった為に足跡が付いた部分=『足跡部分』と、➁敷居を踏まなかったので、足跡が付かなかった部分=『足跡以外の部分』の、それぞれの部分に積もった[埃]量の違い(多い/少ない)や、新・旧の[埃]色の濃/淡差などの[足跡部分]・[足跡以外の部分]の量・色違いが顕在化・浮き出て来て、(恰も「犯人の指紋」の如く)漸く足跡を確認できるようになるのであろう?これは警察の刑事が[犯人の指紋]を採取する際に、(犯人が触れたと思われる)器物に刑事・鑑識員が刷毛で銀粉を振り掛けて指紋を採取するシーンを、私共はテレビドラマなどで観るが、今回は[銀粉]ではなく、[埃]が足跡部分に積もって、言わば[指紋]採取時の様に確認できたのであろう。当然、糞をバラ撒いた犯人は、大慌てで『糞のバラ撒き作業』をやり終える必要があり、而も人目に付かぬ『深夜』にコッソリと401号��に侵入して、薄明りの下でバラ撒き作業を行った為か、自分の足跡を現場に付け残した事に気付かぬ侭で、401号室を退出したのであろう。私共は偶々その2~3日後の明るい『白昼』に現場へ出向いて、(既に浮き出て居た)犯人の足跡(=言わば[指紋]に相当)をハッキリと確認して、これをデジカメで撮影した訳だ。私共が訴訟に踏み切るまでは、糞は勿論、足跡も全く無かったが、訴訟に踏み切った途端に、犯人は大慌てで(?)深夜に(?)侵入し(?)薄明りの中で(?)バラ撒き作業をやり終える必要があった為か?迂闊にも現場に自分の足跡(=指紋)をウッカリ・バッチリ残して行った訳だが、これまた何と『ウソ・バカ丸出し』で『マヌケ』な犯人(=売主S氏=老詐欺師)であろうか!
3).一体誰が斯んな糞をバラ撒いたのか?当マンションでは、管理人(=岩井昭雄氏および後任の佐藤秀司氏)はマンション内の住民諸氏らのカギを預かる事は一切しないから、管理人は401号室のカギを持っては居ない。当マンションと専属契約して居る警備会社ALSOUKに私共が預けて居た401号室の合鍵1本も、私共が入居を諦めたH.21.4.22.頃には、既に同社から返却して貰った。従って401号室の合鍵は、(本来ならば)私共以外に持って居る者は誰も居ない筈である。一方、「401号室に不法侵入して(?)『どうしてもヤモリ糞をバラ撒くべき緊急必要性ある人間』は(旧売主S氏以外には)誰も居ない」。そのS氏はH.21.3.30.に当マンション玄関前で私共と出会ったが、その際にS氏は「私はH.21.3.14.に新マンションへ転居してしまったが、私宛てのメールが未だに旧住所(=当マンション)へ誤配されて来て居るかも知れないので、当マンションのメールボックスを覗きに来たのだ」と話した。それで私共はS氏に「貴方は当マンションのスペアキーを持って居るのですか?」と尋ねた処、S氏は「そんなものは持って居ないよ、当マンションの他の住人が当マンションの玄関を出入りする際に、其のタイミングを見計らって私もサッと一緒に入り込むのだ」と答えて呉れた。だが、あの短気・癇癪持ちのS氏が「辛抱強く玄関脇でジッと待機して居る」筈は絶対に無い。まして今回��様に「深夜にコッソリと401号室に不法侵入してヤモリ糞(=コウモリ糞)を現場にバラ撒いて置く」為には、(当マンション内の他の住人が深夜(?)に当マンション玄関を出入りして呉れるまで、S氏は其の深夜に玄関脇でジッと待機して居なければならない!そんなバカな事などS氏が出来る筈も無かろう、どうしてもS氏自らがスペアキーを所持して居らねばならぬ。どう考えても「明らかにS氏は『ヤモリ出現の証拠捏造用』にスペアキーを(少なくとも)1本は所持して居るに違いない」と私共は確信した。更に当マンションのキーは其の理論的違い数は1000億通り、他社・他処では絶対にスペアキーの複製は出来ない。矢張りS氏は(自分が嘗て401号室に居住中に)予め美和ロック㈱に依頼してスペアキー1本を予め作って貰って自分の手元に残して置き、私共には正規のキー(全6本)だけを手渡して呉れたのであろう。 4).更に私共がヤモリ糞(実はコウモリ糞)を専門家に分析して貰う為にサンプル採取して自宅へ持ち帰った処、現場の糞の残量は少なくなったが、後日、私共が再度現場を訪れた際には、マタゾロ糞が増量・撒き足してあった。こうして複数回に亘って糞の残量が、その都度、適宜、増量・撒き足されて居た事実を私共は写真撮影した。つまり犯人は複数回に亘って、現場に出入りしてヤモリ糞を適宜、増量・撒き足し、「恰もヤモリは今もなお引き続き上階501号室から階下401号室へ☆②の枝管外周を伝って這い降りて来て、糞を排泄し続けて居る」「アルミホイルは漏水防止ではなく、ヤモリが這い降りて来るのを防ぐ為だった」との捏造理由を、一層、尤もらしく見せ掛けたいのだろう、(その為には、どうしてもスペアキーを保有して置かねばなるまい)。だが、それは逆効果だった。アルミホイルは(複数回に亘ってヤモリが枝管を這い降りて来たのならば)、当然、(A)(B)から外れ落ち、床面上に転がり落ちて居る筈であるが、此のアルミホイルは無傷の侭で、依然として(A)(B)に詰め込まれた侭であり、これでは「ヤモリは、毎回、魔法を使ってアルミホイル(A)(B)をすり抜け、枝管外周を伝ってゾロゾロと401号室へ這い降りて来て、糞を排泄し続けて居るのだ」としか説明は出来まい。而も上階501号室(W氏宅)では「ヤモリの養殖・飼育などは行って居る筈が無い」にも拘らず、犯人は斯かる杜撰な捏造工作を続行するとは!私共は全く呆れてしまった。「策士、策に溺れる」「余りにも幼稚・拙い捏造工作で、(S氏は)自ら墓穴を掘った」訳だ。
5).恐らく売主S氏は知人に「『ヤモリが出た』との証拠を捏造する為に、何かウマイ手はありませんか?」と相談したのだろう。知人は「現場にヤモリ糞でもあれば『ヤモリが出た』との証拠になるかも知れないが、今の侭ではチョッと無理だろうね…」などとは言ったものの、「まさかS氏が『本気でヤモリ糞(実はコウモリ糞)を掻き集めて来て、401号室に不法侵入し、糞を床面にバラ撒き、壁面に塗り付ける』などと言う愚挙を実際にしでかす」とは想像もしなかっただろうし、さぞ驚き且つ呆れた事だろう。而も、その捏造工作たるや、余りにもアナ(矛盾)だらけ、ウソがバレバレの稚拙・杜撰・卑劣極まる捏造工作ではあったが、然し、旧売主S氏と知人の両氏にとって、誠に幸いな事に、後日(H.22.2.10.の第4回裁判で)、K先生が『バラ撒かれたヤモリ糞』『間抜けな足跡』の複数の証拠写真類を遂に法廷に提出された際、宮本初美裁判官は、「こんなマズイ証拠捏造などは考えられない!」「現実にはあり得ない」として、最後まで握り潰してゴネ続け、S氏を庇い続けた。そんなに疑うのならば、宮本初美裁判官自身が、「ヤモリ糞がバラ撒かれて居る現場」を直接に訪れて「[ヤモリ糞]および[糞をバラ撒いた犯人]のマヌケな足跡をも確認すれば良い」ではないか?だが、それでは宮本初美裁判官自身の「余りにもガキっぽくてマヌケな意地っ張り」「ゴネッ張り」がアカラサマになってしまい、自分のエリート(=裁判官)としてのメンツは丸潰れ、此処は(誰が何と言おうとも)絶対に現場確認に赴く訳には行かない、口先だけで「斯んな事などは考えられない、現実には有り得ない!」と駄々を捏ね続けて突っ撥ねるしかあるまい。これでは全く話にならない。全くドウシヨウモナイ[問題ある]裁判官だ!これは最早とても裁判ではない。
6).私共が(上記の第4回裁判H.22.2.10.)よりも遥かに以前のH.21.7.28.に「ヤモリ糞」「犯人の足跡」の写真をK先生にお見せしたところ、K先生は噴き出して大笑いすると共に呆れてしまって「これでは『話し合い』よりもサッサと『裁判』に踏み切りましょう」と作戦変更された。そして「いつの時点で、これ等の写真を裁判で公開しましょうかねェ?暫くは其のタイミングを見ましょうよ!」と言って、暫時、これ等の写真を敢えて裁判には持ち出されなかった。その際に、私共は(堪り兼ねて)K先生に「私共がK先生を現場へ送迎致しますから、是非、現場をご覧になって下さい」とお願いし、私共のオンボロ軽自動車でK先生をヤモリ糞(実はコウモリ糞)がバラ撒かれて居る現場へ送迎した。K先生は、バラ撒かれて居るヤモリ糞(実はコウモリ糞)を見て「こんな事までするのねぇ!」と呆れ返って居られた。だが折角、私共がK先生を現場までお連れしたのだから、当然、K先生は其の現場で御自分でも写真撮影されるか、あるいはマンション管理人に会って事実確認をされる筈だ、と私共は思って居たが、そんな事は全く無かった。その後、K先生は出来るだけ辛抱を重ねた挙句、H.22.2.10.の第4回裁判で遂に「ヤモリ糞」「犯人の足跡」の写真を公開された。サスガにそれ以後は犯人が糞を増量・撒き足しに訪れた形跡が全く見られなくなってしまった。斯んなインチキ捏造証拠の写真までも裁判で公開されてしまっては「これ以上、401号室に不法侵入し続けてヤモリ糞(=実はコウモリ糞)を増量・撒き足し続けるのはヤバイ!」と感じた犯人が、即刻自粛したのであろう。然し、S氏の此の『稚拙・卑劣極まる』捏造工作を宮本初美裁判官は飽くまでも「こんな事など有り得ない、現実には考えられない」として、結局、最後まで徹底的に無視し続けた侭だった。これはS氏にとっては「真に幸運だった?」。だが、これは最早とても裁判ではない。
7).念の為に私共は当マンションの鍵メーカーである美和ロック㈱大阪支店の総務課長・岡伸行氏に幾度も面談し、「S氏から401号室のスペアキーの注文を受けた事があるか?」と尋ねた。同社では「第三者からキーに関する質問を受けた」場合は(当然の事であるが)プライバシー保護の為に「必ず当該キー所有者(=此処ではS氏)の事前了解を得てからでないと、如何なる質問にも答えない」。然し、S氏も然る者、斯かる事態をトックに予想して居たらしく、美和ロック㈱の岡課長からの問い合わせに対して、旧売主S氏は(恐らくは?)「若し、インチキ夫婦(=私共B夫婦の事?)から(スペアキーに関する)問い合わせが有った場合は、(お得意のウソ八百を並べ立てて)あんなインチキ夫婦(=私共B夫婦の事?)に対しては『スペアキーなど作った事実は無い』と返答して置け!」とでも厳重指示して置いたのであろうか?幾度、私共が岡課長に面談しても、同氏は(恐らくはS氏との約束・指示(?)通りに)「当社ではS氏から401号室のスペアキーを受注した事実はありません」と突っ撥ね続けた。それで私共は、K先生にお願いして「弁護士法第23条の2第1項に基づく照会」を掛けて貰って再度「S氏から401号室のスペアキーを受注したか?」と尋ねたが、岡課長は、今更『実はS氏からスペアキーを受注して居りましたよ』などと前言を訂正できる筈もなく、従来通りに飽く迄も「S氏から401号室のスペアキーを受注した事実はありません」と繰り返し突っ撥ね続けた。
なお此の弁護士照会に対しては「『法廷での証言』とは異なり、たとえウソ回答をしても、何ら罰せられる事は無い」由、K先生は早々と此の時点で美和ロック㈱を追及するのを断念されたが、私共はその後も執拗に幾度も岡課長に直接面談して(通算で合計5回、最終はH.22.12.27.に面談)『ヤモリ糞が大量にバラ撒かれて居る写真』『マヌケな犯人の足跡写真』『ワザワザ深夜に401号室に不法侵入して幾度も糞を増量・撒き足すなどの不正行為を行う為には、どうしてもスペアキーを予め所持して居なければ出来る筈が無い』『コウモリ糞の写真を裁判で公開した途端に、(S氏は大慌てしたらしく?)糞を増量・撒き足しに訪れた形跡が、即刻、無くなった』事実などを岡課長に長々と説明して「こんな捏造工作が出来るのは、401号室のスペアキーを保持して居るS氏しか居ない。貴社は間違いなくS氏から(401号室のスペアキーを)受注したでしょう!」と問い質した。同課長も「ヤモリ糞がバラ撒かれて居る写真」「マヌケな犯人の足跡写真」「糞が適宜に増量・撒き足された写真」「ヤモリ糞の写真を裁判で公開した途端に、犯人が糞をバラ撒きに訪れた形跡が、即刻、見られなくなってしまった」などの写真を見て、旧売主S氏と私共B夫婦の「どちらが大ウソ吐きであるか?」が、漸くハッキリと理解できたらしく(?)、サスガに驚いたようだったが...)、今更「実はS氏にスペアキーを作って上げました!」などと言える筈が無く、結局、苦し紛れに(而も薄笑いを受べながら)「たとえ此のキーの『理論違い数が1,000億通り』と言っても、当社の知らない処で、誰かが密かに裏のルート・モグリ業者にスペアキーを作らせて居るのかも知れません、私には詳しい事は分かりませんが…」と言い逃れをすると共に「当社では401号室のスペアキーをS氏から受注して居りません」と繰り返し突っ撥ねただけだった。だが自社のホームページやカタログで『理論違い数が1,000億通り』と誇らしげに公表・記載して置きながら、その一方で「当社の知らない処で、誰かが密かに裏のルート・モグリ業者に(401号室の)スペアキーを作らせて居るのかも知れません」などと言う岡課長の説明など、誰が信じられるだろうか! 第1に、当マンション28所帯の玄関キーは全て美和ロック㈱製で、同社のパンフレット・カタログによれば、これ等はPRシリンダーで、理論違い数は1000億通り、同社以外で合鍵を複製する事は、絶対に不可能である。裏ルート・モグリ業者などが、とても簡単に複製できる筈はない。念の為、私共は奈良市内の大手の鍵屋4~5社ほど訪ねたが、いずれの鍵屋も「この種のPRシリンダー錠は、美和ロック㈱でなければ、絶対に合鍵は作れない。だから合鍵を欲しければ、全て美和ロック㈱へ別注するのだ」と話して呉れた。 第2に、若しS氏が401号室のスペアキー(合鍵)を作りたければ、何もワザワザ裏ルート・モグリ業者に発注せずとも、正々堂々と美和ロック㈱に発注すれば良いではないか?敢えて割高の料金(嘗て岡課長の話によれば「詳しい事は知らないが、裏ルート・モグリ業者で作れば2倍以上の価格になるらしい」との事、どうせウソッパチだろう?)を支払ってまでモグリ業者に合鍵を作らせる必要など全く無いではないか?ましてS氏は鍵の専門家ではないから、そんな裏ルート・モグリ業者など知って居る筈は無かろう。 第3に、私共が当マンション401号室をS氏から購入した時点で、S氏は玄関鍵(全6本)を私共に全て手渡し済みであるから、S氏の手元には(本来ならば)401号室の『親キー』は最早1本も無い筈。そんな『親キー』が無い以上、モグリ業者は鍵の種類・型・番号などは全く知り得ない。それにも拘らず、こんな防犯性の高い1000億通りもヴァリエーションの有る鍵のスペアーを、(親キーも無いのに)一体どうやってモグリ業者は複製出来るのであろうか?出来る筈が無い。 第4に、S氏が美和ロック㈱にスペアキーを発注せず、そのスペアキーも所持して居ないなら、S氏以外の一体誰が、どうやって裏ルート・モグリ業者に合鍵を作らせてまで401号室に複数回侵入し、態々ヤモリ糞を『バラ撒き』あるいは『撒き足す』などの愚挙を繰り返し行う必要があるか?そうまでして、その犯人には、一体、何のメリットがあるか?何のメリットも無いではないか?そんな捏造工作をする「緊急必要性」がある人物は、S氏以外には考えられないが、そのS氏は、何故に裏ルート・モグリ業者を使う必要があるか?ある筈が無い。 上記の理由から「S氏は間違い無く401号室のスペアキーを所持して居る。岡課長の弁解は絶対にウソだ」と確信した私共は、H.22.12.27.に岡課長に(最終)面談した際、私共は「今迄の復習を兼ねて、過去の経緯・漏水被害・S氏の捏造工作等を詳しく説明し、これに対する同課長の最終回答」を聞いた。その際、私共は念の為に「私共と岡課長との全会話」を、私(夫)が胸ポケットに持って居たICレコーダーで録音した。その録音内容は全て活字に直した侭、添付DVDに収容されて居る。 8).後述の如く、ベランダにバラ撒かれた糞は「ヤモリ糞」ではなく「コウモリ糞」であった事実が、分析機関の検査で判明した。だが、売主S氏は如何に慌てたとは言え、「(ヤモリ糞でもコウモリ糞でも、何でも良いから、至急それらしき糞を入手してスグに現場にバラ撒いて置こう」などと、「斯んなオソマツな捏造工作をしでかさねばならなかった」という事は、S氏自身が「上階501号室(W氏宅)からの漏水被害に、如何に苦悩し続けて居たか?何としても其処から逃げ出したかった」と必死だった事の何よりの証拠であろう。 9).それともS氏は(自分が高齢である事を理由に)「ヤモリだと思って居たが、実はコウモリだった!きっと見間違えたのだろう」などと、例によってマタゾロ『ウソ・バカ丸出し』のセリフで言い逃れる積りだろうか?ヤモリと(外見上は全く異なる)コウモリとを見間違えるバカは居まい。ましてやコウモリは(ヤモリとは違って)羽があるから、『魔法を使って☆②のアルミホイル(A)(B)をすり抜け、枝管をゾロゾロと這い降りて来る』必要などは全く無い。何処からでも侵入は可能である。これ等は明らかに人為的にバラ撒かれたコウモリ糞であった。 10).後日(H.22.4.30.)の第2準備書面でS氏は「窓にヤモリが張り付いて居て気味が悪かったから、アルミホイルを(A)(B)に詰めたら出て来なくなるだろうと思って、そうしただけだ」などと主張を変更した。当初、S氏は「水漏れなどは全く知らなかった」→「水漏れなどは全く無かった」→「水漏れがあったのは、たった1回だけで、生活には何ら不都合は無かった」→「アルミホイルは、上階501号室からヤモリが排水枝管☆②の外周を這い降りて来るのを防ぐ為だった」「水漏れとは全く関係が無い」と供述して居た。そして今度は→「窓にヤモリが張り付いて居て気味が悪かったから、アルミホイルを詰めた」と変更した。「窓に張り付いて居るヤモリを防ぐのに、全く見当違いの場所である(A)(B)に、何故、アルミホイルを詰める必要があるのか?」「まして、当時、401号室は無人で、夜間は真っ暗、そんな部屋のガラス戸には、灯りに群がる小昆虫(=これはヤモリのエサとなる)などが来る筈も無い」「そんなエサ(小昆虫)も居ない真っ暗な処へ、エサを求めて大量のヤモリがガラス戸に張り付く筈も無い」「而も、これ等はヤモリ糞ではなくコウモリ糞だった」事も判明して居る。これだけ大量の糞を排泄したヤモリ(恐らく100~200匹)がH.21.7.1~7.17.の短期間内に窓に張り付けば「窓ガラス全体はヤモリだらけ、まして『窓に張り付いた』のは(ヤモリよりも大型の)コウモリであったなら、コウモリ大群の『キーキー』という鳴き声でマンション中はさぞ騒々しかっただろう。余りにも見え透いたS氏の二転・三転・四転・五転する大ウソの大連発に対し、私共はタダ呆れるばかり、だが当該期間内にヤモリ・コウモリが当マンションに大襲来したとの事実も無ければ、管理日誌にも斯かる記述は一行も無い。 11).これ等の事情は、「裁判でS氏を実際に出廷させて尋問し、多くの矛盾点を指摘・追及すれば、簡単に真相が明らかになる筈だ」と私共は思った。(然し、後述の如く奈良地裁の宮本初美裁判官は、相変わらず「S氏は『水漏れは僅か1回あっただけ』と言って居るのだから、原告・被告・証人らの出廷・尋問・証言する必要は無い」と突っ撥ね続け、勿論、現場確認に来る事も一切無く、最後まで本人・証人尋問は全て不許可にして、ゴネ続けた。これでは、まるで大人から「動かぬ証拠を突き付けられ、問い詰められて、返答に窮した」アホガキが、意地を張って「証拠など、そんな物は見たくなーい」「証人喚問など、要らないったら要らなーい」「現場検証などには行きたくなーい!イヤだ―!」と駄々を捏ね続けて居るアホガキその物の姿を連想させる。とても良識ある大人(=裁判官)の言動とは思えない。私共が401号室の検分(内見)するに先だって、S氏は予め漏水被害痕跡を(専門業者に依頼して)除去して置いたり(?)、今度はヤモリ糞(実はコウモリ糞)をバラ撒いてインチキ証拠を捏造したり(?)、斯んなS氏の詐欺師振りに私共は呆れてしまった。而も、宮本初美裁判官は、何故、S氏を出廷・尋問させないのか?これは最早とても裁判ではない。
以下、(No.6)へ続く
0 notes
Text
「虚無への供物」中井英夫 3321
第三章
32 瞋(いか)る者の死
この節のタイトルは、瞋る者の死です。 瞋るは、怒って目をかっと見はるような状態のことです。 鴻巣玄次が死ぬのですが、どうして瞋るのでしょう。
さて、八田皓吉の義理の弟、つまり亡き妻千代の実の弟である鴻巣玄次が、本郷動坂上のアパートにいたのです。 ただ、亜利夫たちも意外さに呆然としたとありますが、この時点ではまだわからないと思いますので、 いずれ分かった時点でこの意外な事実に呆然とするということでしょう。
ただ気になるのが、牟礼田俊夫が絶対にこの地上には存在しないと断定していたことです。 牟礼田が探偵役だと思っていたので、この点はどう解釈するべきなのでしょう。 探偵でも間違えるということなのか、牟礼田が嘘を付いていたいのか。 この辺り含めて今後の展開が気になるところですね。
八田皓吉がこのアパートを訪��あてたことがまだよく飲みこめない鴻巣玄次の様子をみて、 金造はこれを好機と捉えさっさとこの部屋から抜け出してしまいます。 で、自分の部屋に戻ると、鴻巣玄次の部屋のことが気になります。
八田皓吉をこのごろ売り出しの力道山をずんぐり縮めたような図体と言っています。 左手に脱いだ靴をぶら下げ小脇に何か風呂敷包みを抱えています。 どうして靴をぶら下げているのか。風呂敷みは何なのか書かれていません。
金造が、耳を澄ましていると穏やかならぬ言葉が切れ切れに聞こえてきます。 口論を始めたらしいと判断します。 いくら安普請でも、口論の声が聞こえるというのは、大げさでなにか大声で言っていること言うことなんでしょうね。
その証拠に、 我慢できなくなった金造が、鴻巣玄次の隣の空き部屋に忍び込み壁に耳を押し当てます。 が、話の内容を聞き取るまでには行きません。 八田皓吉が早口の大阪弁を、鴻巣玄次はどすの利いた低い声で応答するという感じです。
結局、金造には、全てを聞き取ることはできませんでした。 でも、読者には教える必要があったのか、八田皓吉と鴻巣玄次のやり取りが描かれます。
五日ほど前、鴻巣玄次の実家の南千住で陰惨な親殺しがあり、 その犯人だとして鴻巣玄次に自首しろとすすめているという場面でした。
1955年3月(昭和30年)、東京・世田谷区にある昭和女子大学で大火があったようで、 その記事とともに、 川野松次郎さんの絞死体を長男の広吉さんが発見。 広吉さんの申し立てで二男元晴を殺人容疑で指名手配した。 という記事が載っているとあります。 さらに夕刊には、母親の殴殺体までが発見されたと報ぜられます。 本当なら、鴻巣玄次こと本名川野元晴は、追い込まれていたわけです。
ところで、長兄の広吉とありますが、これは、八田皓吉のことで、誤記だと書かれています。 この辺りは、恣意的で、つまり、新聞記事なんてこの程度のもので、間違いも多いと言うことなんでしょう。
鴻巣玄次が事件を起こしたのかどうかわからないが、金造ととよ婆さんが、隣の空き部屋で聞いていると、鴻巣玄次の声で 「俺がやったらどうだというんだ。おい貴様もついでに片付けてやろうか」 と聞こえてきて親殺しの犯人だと思います。 慌てたとよ婆さんと金造が廊下へ飛び出そうとしたときに、 人の倒れる音とともに八田皓吉の悲鳴がアパート中に響き渡ります。
隣りにいたのですから、金造ととよ婆さんが鴻巣玄次の部屋の前に駆け付けます。 八田皓吉の声で 「毒を飲みくさって」 というのを、二人は聞きます。 わずかに内側に開いていたドアが中からバタンと閉められ鍵がかかります。 どうやら、部屋の中の人物が扉に体をぶつけて背中をもたせかけたらしと判断します。 部屋の中の様子をとよ婆さんと金造が聞いています。 どうやら毒を飲んだのが鴻巣玄次で、激しい息遣いが聞こえてきます。 その後、這い出したらしい気配で、じきに箪笥の引き出しを開ける音がすうっと聞こえ、それきり部屋の中はシーンと静まり返っています。
駆けつけたアパートの連中が、ドアを乱打してみるが返事がない。 窓は、曇りガラスの二枚戸で内側から固く閉ざされている。 踏み台にあがり空気抜きの窓から中を覗こうとしているものもいる。 そんな中、金造はあの革ジャンパーの兄だという男のことを考えています。 叫び声を聞いて隣の部屋からすぐに廊下に顔をだしたので、 兄と名乗ったあの男は間違いなくまだ部屋の中にいるはずなのだとです。 このアパートの部屋には窓とドアのほかには外に出られるところなどないし、潜り込める天井や床板もないのです。 それがこれだけ静まり返っているのは兄と名乗ったあの男は、 金造が鴻巣玄次にすすめられたあの青酸カリのはいったウィスキーをあおってしまったのではないか、と考えます。 ところが、駆けつけてきた巡査といっしょに八田皓吉がいるのです。
いったいいつの間に八田皓吉は外へ出たのでしょう?
その後、合鍵でドアが開かれます。 タンスの引き出し前に鴻巣玄次はうつぶせに倒れてこと切れています。 彼の死は青酸化合物によるものでした。
当時の新聞記事が掲載されて、事件の顛末が挿入されています。 『松次郎に加えて、妻うめさんが殺されているのが発見される。 二男元晴を有力容疑者として追及していたが、 長男広吉さんの通報により鴻巣玄次と変名潜伏していた文京区動坂アパート黒馬荘方を急襲したところ、 逃げられぬと観念した元晴は持っていた青酸カリを飲んで自殺をはかり死亡した』 この事件には何かしら奇妙な喰い違いがあったとありますが、どうもこの事件はなんだか不自然ですね。
第三の密室殺人としか思えなかったのだがとわざわざいうところも不自然ですが、完璧な密室ですね。 ・ドアは金造ととよ婆さんの二人の目の前で閉じられ鍵がかけられた。 ・窓は二枚の引き違い戸で取り付けの捩じ込み式の鍵が完全に締まっていた。 ・壁や天井に妙な仕掛けのないのは無論だが全部白い漆喰で塗り固められていた。 ・三尺幅の押し入れの中、台所や洋服ダンスの上まで糸一本通す隙間もない。 ・床は六畳の部屋いっぱいに薄赤い敷物が敷かれ畳釘で丹念にとめられていたが、はがして畳まであげてみても古新聞を敷き込んだ床板の一枚も動かしたあとはなかった。 ・狭い半畳ほどの台所も同じで明り取りの小窓は鍵が締め放しでほこりが積もっている。 ・流しの下の戸棚はガスメーターとあとはからの一升瓶などが置かれていた。 ・床板は亀甲張りという頑丈なものだった。 ・洋服ダンスの引き出しも抜いて奥の方まで金槌で叩くようにして���べたがびくともしない。 ・押し入れの中も布団や行李など点検したけれども一部でも取り外しのきく床板とか壁とかはなかった。
で、八田皓吉がどうやってこの部屋から出たかは、次の節でわかるのでしょう。 というか、そもそも、八田皓吉がこの部屋から出たのかも含めてわかるのでしょうね。 あと、八田皓吉が抱えていた風呂敷包みも気になりますね。
つづく
0 notes
Text
映画『令嬢ジュリー』
Amazon Primeでアルフ・シェーベルイ監督のスウェーデン映画『令嬢ジュリー』(1951)を見ました。
ストリンドベリの同名の戯曲の映画化で、カンヌ映画祭でグランプリをとったようです。
私は10年以上前、西宮北口の兵庫県立芸術文化センターで鞠谷友子主演の『令嬢ジュリー』を見て���きな感銘を受けました。
話としては、夏至祭の夜、貴族の令嬢ジュリーが従僕のジャンを誘惑し挑発する、二人は肉体関係をもつ、翌朝ジュリーは自殺するというだけなのですが、その内容の濃いこと濃いこと。息もつけないほど緊張感のある芝居でした。
私の記憶では『令嬢ジュリー』は事実上の二人芝居ーー女中が出てきたような気もするのですが、ほんの少しだけで、物語の中心はジュリーとジャンの二人だったと思いますが、映画はそうはいかないのでしょうか、ジャンの恋人で料理女のクリスティンや、ジュリーの父親の伯爵や、ジュリーの婚約者や、夏至祭を祝う村人たちが登場します。
また、ジャンは子どもの頃、お屋敷に忍び込んで同じく子どもだったジュリーを見て声をかけられたと言い、一方ジュリーは平民出身で進歩主義・男女同権主義を信奉する母親に男の子として育てられたと言うのですが、それらの回想はフラッシュバック(というのかな)として子役が演じます。
映画というのはそうしないとダメなものなんですかね。こっちはただジュリーとジャンの気持ちの昂りやすれ違いや口論、つまりは二人の心の動きや関係の変化が見たいわけで、回想シーンもジュリーなりジャンなりがその回想をどう語るかを見たいのですが……
映画と演劇は似て非なるものだと言われれば、その通りだと思いますが、映画人というのはどうしてもたくさん役者を出さないと気が済まないのでしょうか、役者が本当に二人しか出てこない映画というのは極めて少なく、私が知る中ではジョーゼフ・F・マンキーウィッツ監督、アンソニー・シェーファー原作・脚本、ローレンス・オリヴィエ、マイケル・ケイン出演の『探偵スルース』(1972)とロマン・ポランスキー監督、エマニュエル・セニエ、マチュー・アマルリック出演の『毛皮のヴィーナス』(2013)くらいのものですーーアラン・レネ監督の『Smoking / No smoking』(1993)もそうですが、日本では全く知られていない、ひょっとすると上映すらされていない映画かもしれませ���。
でもなあ、登場人物を増やし、物語の舞台となる場所も変えていく(戯曲『令嬢ジュリー』では場所は常に同じーーつまり古典劇の三単元の法則に則っているのです)と、その分物語の密度が薄まってしまうと思います。
ジュリーは非常に勝気でわがままなお嬢様です。彼女は婚約者の貴族の前でも傍若無人に振る舞うので、婚約者は怒ってどこかへ行ってしまいます。
ジュリーは従僕のジャンが気に入ったのか、それとも婚約者に復讐するつもりなのか、ジャンを誘惑し挑発します。ジャンは子どもの頃からお屋敷のお嬢様に憧れていて、その気持ちは大人になっても変わっていません。しかし、当然身分違いの叶わぬ恋だと思っています。
この段階でイニシアティブをとっているのは完全にジュリー��す。ところが祭りで騒いでいる村人たちから逃れて奥の部屋にこもり肉体関係を持ったことで関係は逆転する……というか、そこから先はイニシアティブの取り合いになります。
ジュリーはお屋敷にはもういられないと言い、ジャンは駆け落ちをしてスイスでホテルを開こうと言います。ジュリーは「資金もないくせに何を言っているの?」、「私にホテルの女将になれと言うの?」とジャンを馬鹿にします。
そのあとジュリーはジャンに身の上話をしますーージュリーの母親はジュリーを男の子として育てたばかりか、男の仕事を女にさせ、女の仕事を男にさせて農園をめちゃくちゃにしました。さらに彼女はずっと伯爵との結婚を拒んでいたのですが、ジュリーが7歳の時、ついに結婚を承諾します。しかし、結婚式の日に彼女は屋敷に放火します。
なんじゃそれは? こんな話、原作戯曲にもあるんですか。私はよく覚えていませんが、正気の沙汰ではありません。
ジャンはその話を聞いて、貴族の生活に幻滅したのか、「少なくとも俺の家系に放火犯はいない」と残酷なことをジュリーに言います。
それでも二人は駆け落ちするしかないと思ったのか、ジュリーは鍵のついた戸棚をこじ開けて金を取り、それをホテル開業の資金にしようと言います。
ジュリーは荷物をまとめ、最後に鳥籠に入った小鳥を持って行こうとしますが、ジャンは鳥籠は置いて行けと言います。すると、驚いたことにジュリーは「置いていくくらいなら、ここで鳥を殺して」と言います。
え?
ジャンは言われた通りに鳥を殺しますが、ジュリーは急に「そんな酷いことをする人とは一緒にいけない」と言います。
うーん。
そうこうするうちに伯爵が婚約者を連れて帰ってきます。何も知らない伯爵はベルを鳴らしジャンにお茶をもってこいと言います。それを聞いたジャンは一気に気が挫けてしまって、伯爵には逆らえない、駆け落ちなどできないと言います。
「どうすればいいの?」というジュリーにジャンは髭を剃ろうと手に持っていたカミソリを渡します。ジュリーはそのカミソリで自殺します。ジュリーの死体をだいた伯爵の顔のアップが出てオシマイ。
うーん、私が舞台で見た『令嬢ジュリー』はこんな話だったかな。ちょっと違ったような気がします。まあ、私の記憶は当てにならないし、私が見た舞台が原作戯曲通りだったという保証もないので、是非原作戯曲を手に入れて読もうと思います。
映画版『令嬢ジュリー』は決して悪い映画ではないと思います。でも私が見た舞台の方がはるかに良かったように思います。映画は二人の関係だけで物語は完結せず、父親=伯爵が可哀想になってしまったり、「どう考えても悪いのはジュリーの母親だよなあ」と思ってしまったり、余計なこと(!?)を思ってしまったのが残念でした。
0 notes
Text
ロワー・イーストサイドの民俗史家
この40年間、この界隈の最も粘り強いアーティスト兼アクティビストだったクレイトン・パターソンのこと
ーーミス・ローゼン、2023.7.8
アーティストであり民間歴史家のクレイトン・パターソンは同じロワー・イーストサイドの店構えに40年間住んでいる。道に面した大きな窓のすぐ内側にある古い布張りの椅子に座って、視線を集めているから、すぐわかる。トレードマークの銀色の髭が胸まで流れ、微笑むスカルがついたオリジナルのクレイトン・キャップをかぶっている。74歳のパターソンは、あまりに長いあいだロワー・イーストサイドでこの場所を題材にしたアートをつくってきたので、ここの歴史と自分の人生とが切っても切れない状態になっている。10年ほど前、彼はこの界隈を出て行きそうになった。ジェントリフィケーションの進行の速さ、行きつけの場所の閉鎖、親しい友人の死などに嫌気が刺したのだ。タイムズ紙は彼が去ることを「マンハッタン最後のボヘミアン」が退場すると記し、一時代の終わりだと告げた。しかし結局パターソンはそこにとどまった。
写真キャプション: ・クレイトン・パターソン。2023年7月6日、自宅にて。 ・ニューヨーク市警が武装した警官を乗せた車両を「ブレット・スペース」(ロワー・イーストサイドのアーティストコレクティブ兼ギャラリー)の前に止めたことに抗議して作られた段ボールの戦車 ・意識がない様子の人をチェックする警官 ・放置されていることに抗議して放火された公衆トイレ ・伝説のミュージッククラブ、CBGB
カナダのアルバータ出身のパターソンは、最近私に自分の出自を「労働者階級の悪い方の端っこ」だ説明した。15歳で家を出ると、その後15年をさまざまな美術学校の学生や教師として過ごした。1979年にパートナーであるアーティストのエルサ・レンサアと共にロワー・イーストサイドに来ると、地主が手を回した放火、政府による差し押さえ、そして10年間にわたって「見て見ぬふり」をされてきたことによって、この移民たちの小さな居住区は廃墟と化した建物と捨てられた注射針が散見される場所になっていた。しかし、ニューヨーカーはなにもない場所を放ってはおかない。この界隈の安い不動産を目指して、すぐに不法占拠者やアーティストや社会ののけ者たちが群がってきた。パターソンはレンサアに贈られたペンタックス125SLRを持って道を歩き始めた。そしてセックスワーカーや詩人、学校に通う子供たちやパンクスなど、ロワー・イーストサイドを自分たちの街と呼ぶ人々の写真を撮り始めた。カメラは街の扉を開く鍵となり、そうでなければ行かなかっただろうところにパターソンを導いた。ピラミッドクラブのドラアグクイーンやハードコアのショー、ストリートの過激な抗議行動、CBGBやブレット・スペースなどのローカルなランドマークやアートイベント。その中には自分の指を切り落としたパフォーマンスアーティスト、ロジャー・カウフマンのイベントもあった。パターソンの写真は、コミュニティの赤裸々なタイムカプセルとなった。彼のロワー・イーストサイドでの生活を記録した「Captured(撮った!)」と題された2008年のドキュメンタリーで、パターソンは「ストリートを眺めているのは、水族館にいるのと似ている。通りを見ていればこういう活動がいつだって見えるんだ」と語っている。
写真キャプション: ストリートの撮影に出かけようとしている、パターソンのパートナーであり、クリエーティブ・コラボレーターのエルサ・レンサア
1983年にパターソンとレンサアはエセックス通り161番地を購入した。以前は仕立て屋が入っていた2階建ての建物だ。それから、生活費を稼ぐために「クレイトン・キャップ」を製作した。それは1986年にリリースされた、おそらく初のデザイナー・ベースボールキャップだった。その界隈から急速に消滅しつつあった衣料品産業から救い出して再利用した機械を使って、レンサアが刺繍のパターンをつくった。これがアーティストや著名人の間で大ヒットし、ジム・ダイン、デイヴィッド・ホックニー、ミック・ジャガー、マット・ディロンなどが顧客になった。その同じ年に、パターソンとレンサアは自分たちの店先をギャラリーに改装し、そこでジェネシス・P・オリッジ、テイラー・ミード、クエンティン・クリスプ、ダッシュ・スノーなど、地元の才能の展覧会を開いた。パターソンはギャラリー正面の窓を「ホール・オブ・フェーム(殿堂)」に変え、自らのポートレート写真シリーズ「ウォール・オブ・フェーム」を週替わりで展示した。被写体はほとんどが近所の住民で、グラフィティで埋め尽くされたギャラリーの壁の前でポーズをとっている。
写真キャプション: ・少年と彼のペット ・ポーズをとる若い女性 ・歩道に立つ若者 ・アーティストのブッチ・モリス
エセックス通りはパターソンにとって、80年代の高騰するアート市場への足がかりとなった。しかし彼はその状況にしらけていた。「金を儲けて、オデオンに行ったり、ミスター・チャオで食事したり。ブルペンでいちばん強い牛になるという競争ばかりだった」。その代わりに彼がやったのは、界隈でいちばんしつこいアクティビストとしてのキャリアを築くことだった。レンサアといっしょにつくったクレイトン・キャップを売った資金で「クレイトン・アーカイブ」を設立。ビデオ、アート作品、本、新聞の切り抜き、そしてロワー・イーストサイドからのさまざまな収集物。中には空のヘロインの袋もあった。ストリート写真は何千枚にもなった。「俺は他に誰も写真を持っていない人間の写真を持ってる。火事にあったり、家を失ったり、ホームレスになってすべてを失ったりしてるやつらだ」。パターソンの友人、グライフォン・ルーは、2021年にダウンタウンの書店兼アートスペース「プリンテッド・マター」でパターソンの写真展のキュレーションをした。写真のアーカイブを調べていくのは「段ボールの箱の内側から穴を開けているような、亡霊のポケットの中を探っているような感じだった」と言う。「雪崩てくる魂をどうやって整理しろっ���いうんだ」。
写真キャプション: ・90年代、9thストリートとアベニューDでの火災の後で ・抗議行動のサイン「ジェントリフィケーションは階級戦争だ。反撃しろ」「金持ちを追い出せ」 ・ホームレスの住宅支援デモに参加するデイヴィッド・(レッド)・ロドリゲス ・抗議団体ARTIST(Artist’s Response To Illegal State Tactics、不法な行政指針に対するアーティストの抵抗)を創設したロバート・レデルマン、1993年
パターソンは長い年月をかけて「ニューヨーク・タトゥー・ソサエティ」を組織してきた。この団体はアンダーグラウンドのアート表現がニューヨーク全体で禁止になったことを覆し、ロワー・イーストサイドを記録した数えきれないほどの本や選集を出版し、毎年実験的なアーティストやアクティビストの仕事を讃えるニューヨーク・アッカー・アワードを創設した。しかしパターソンが果たした最も重要な役割は「市民ジャーナリスト」としてのものだろう。1988年、パターソンがピラミッド・クラブでのパフォーマンスをビデオで録画していたときに、数ブロック先でトムプキンズ・スクエア・パークの暴動が勃発した。警察が公園から人を排除して封鎖しようとした後のことだった。パターソンは現場に駆けつけ、状況を録画し始めた。レンサアはテープを公園からこっそり持ち出して守る手助けをした。その映像はニューヨーク市警が抗議行動を抑圧した残忍な手法を捉えており、ニュースで放送された。ニューヨークの地方検事はパターソンを召喚して映像の提出を求めたが、パターソンは拒否し(その結果、法廷侮辱罪で収監された)、交渉の結果、映像への著作権を手にした。「人は俺のことを反社会的で反政府的なトラブルメーカーで、アナーキストだと思っているが、それはちがう。俺はアーティストなんだ。
写真キャプション: ・80年代後半の裁判所入口 ・ジェントリフィケーションへの抗議活動で投石によって割れたガラスに映ったパターソンの自画像
パターソンの映像と写真の作品はニューヨークやその他の場所で何百回も展示されてきた。その幾つかは、現在、市のフォトヴィル・フェスティバルの一部として野外に設置されている。しかしパターソンは自分を写真家と定義づけることを拒否する。カメラは彼の何十年にもわたる保存プロジェクトの一つのツールに過ぎないからだ。「俺のアートは一つひとつの作品じゃない。それはもっと大きなビジョンであり、生存、存在、そしてクリエイティブであり続けるということなんだ」。
写真キャプション: ・90年代初頭、ふざけてパターソンを撮影する警官。後ろに見えるのはテレビシリーズ “The Church of Shooting Yourself” のリック・リトル(彼が扮するパラノイアのフェイク・ジャーナリストがイーストビレッジの出来事を自撮りする番組)
ニューヨーカーに掲載。2023.7.8
0 notes
Text
各地句会報
花鳥誌 令和5年6月号
坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
………………………………………………………………
令和5年2月2日 うづら三日の月花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
厨女も慣れたる手付き雪掻す 由季子 闇夜中裏声しきり猫の恋 喜代子 節分や内なる鬼にひそむ角 さとみ 如月の雨に煙りし寺の塔 都 風花やこの晴天の何処より 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月2日 うづら三日の月花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
山焼きの煙り静かに天昇る 喜代子 盛り上がる土ものの芽の兆しあり 由季子 古雛や女三代つゝましく 都 青き踏む館の跡や武者の影 同 日輪の底まで光り水温む 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月4日 零の会 坊城俊樹選 特選句
桃の日のSt.Luke’s Hospital 光子 パイプオルガン天上の春連れませり 順子 指を向け宙に阿弥陀の春の夢 いづみ 春の川大東京を揺蕩ひぬ 美紀 聖路加の窓ごとにある春愁 眞理子 雛菊もナースキャップも真白くて 順子 聖ルカを標としたる鳥帰る 三郎 印度へと屋根とんがりて鳥雲に 佑天 鳥雲に雛僧の足す小さき灯 千種 学僧は余寒の隅に立つてをり きみよ
岡田順子選 特選句
春陽に沈められたる石の寺 美紀 春空に放られしごと十字架も 同 春潮の嫋やかな水脈聖ルカへ 三郎 鳥雲に雛僧の足す小さき灯 千種 涅槃西風吹きだまりては魚市場 いづみ 聖路加の鐘鳴る東風の天使へと 俊樹 皆春日眩しみ堂を出で来たり 千種 桃の日のSt.Luke’s Hospital 光子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月4日 色鳥句会 坊城俊樹選 特選句
春愁の揺れてをるなりだらり帯 愛 立子忌や飯とおさいにネモフィラ猪口 勝利 春眠し指に転がす砂時計 かおり ゆらめいて見えぬ心と蜃気楼 孝子 春潮のかをり朱碗の貝ひらく 朝子 ファシズムの国とも知らず鳥帰る たかし 立子忌の卓に煙草と眼鏡かな 睦子 毛糸玉ころがりゆけば妣の影 同 わが名にもひとつTあり立子忌よ たかし 波の綺羅とほく眺めて立子の忌 かおり 灯を消し���ふと命惜し雛の闇 朝子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月6日 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
この空のどの方向も春日燦 和子 思ひ出はいろいろ雛の女どち 同 うららかや卒寿に恋の話など 清女 鳥帽子の小紐手をやく京雛 希 耳よりの話聞きゐる春の猫 啓子 地虫出づ空の青さに誘はれて 雪 意地を張ることもなくなり涅槃西風 泰俊
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月10日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
裏路地の古屋に見ゆる雛祭 実加 子等笑ふお国訛りの雛の客 登美子 彼岸会の約束交はし帰る僧 あけみ 筆に乗り春の子が画く富士の山 登美子 うららかな帰り道なり合唱歌 裕子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月10日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
春夕焼浜の民宿染めてをり すみ子 青粲粲空と湖面と犬ふぐり 都 水車朽ちながらも春の水音して 和子 朝東風や徒人の笛は海渡る 益恵 枝垂梅御幣の揺れの連鎖して 宇太郎 春の婚オルガン春の風踏んで 都
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月11日 枡形句会 栗林圭魚選 特選句
啓蟄やボール蹴る子は声がはり 恭子 海近き山の椿の傾きて 和代 啓蟄の光を帯びし雲流る ゆう子 鳥鳴いて辛夷の甘き香降る 白陶 一人言増えたる夕べ落椿 恭子 小気味よき剪定の音小半日 多美女 一端の鋏響かせ剪定す 百合子 ふる里の椿巡りや島日和 多美女 剪定や句碑古りて景甦る 文英 剪定や高枝仰ぐ褪せデニム ゆう子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月13日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
雪吊の縄の解かれて睡り覚む 世詩明 家康公腰掛け松や地虫出づ ただし 捨鉢な女草矢を放ちけり 昭子 屋号の名一字継ぎし子入学す みす枝 花冷や耳のうしろといふ白さ 昭子 坐りゐて炬燵の膝のつつましく 世詩明 対座したき時もあるらん内裏雛 みす枝
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月13日 なかみち句会 栗林圭魚選 特選句
摘草のさそひ届きぬ山の友 ことこ 蒼天に光の礫初燕 三無 陽炎のけんけんぱあの子をつつむ あき子 朝戸風見上げる軒に初つばめ 同 摘み草や孫を忘れるひとしきり 和魚 かぎろへる海原円く足湯かな 聰 陽炎や古里に建つ祖母の家 ことこ 我家選り叉来てくれし初つばめ あき子 陽炎ひて後続ランナー足乱る のりこ 新聞を足してつみ草ひろげたり あき子 つみ草や遠くの鉄橋渡る音 史空
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月14日 萩花鳥会
熔岩の島生き長らへし藪椿 祐子 寝静まり雛の酒盛り夢の間に 健雄 田楽や子らの顔にも味噌のあと 恒雄 雑草も私も元気春日向 俊文 猫抱いてぬくぬく温し春炬燵 ゆかり 子自慢の如く語るや苗売よ 明子 雲梯を進む子揺らす春の風 美惠子
………………………………………………………………
令和5年3月15日 福井花鳥会 坊城俊樹選 特選句
雪吊りのほどけて古木悠然と 笑子 落椿きのふの雨を零しけり 希子 夜半の軒忍び歩きの猫の恋 同 立雛の袴の折り目正しくて 昭子 桃の花雛たちにそと添はせたく 同 口笛を吹いて北窓開きけり 泰俊 手のひらを少し溢るる雛あられ 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月16日 伊藤柏翠記念館句会 坊城俊樹選 特選句
雪吊の縄のゆるみに遊ぶ風 雪 奥津城の踏まねば行けぬ落椿���同 まんさくに一乗川の瀬音かな 同 よき言葉探し続ける蜷の道 すみ枝 春眠の赤児そのまま掌から手へ 同 足裏に土のぬくもり鍬を打つ 真喜栄 強東風の結界石や光照寺 ただし 裸木に降りかかる雨黒かりし 世詩明
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月17日 さきたま花鳥句会
春雨に黙し古刹の花頭窓 月惑 震災の地に鎮魂の東風よ吹け 一馬 春昼や女房のうつす生あくび 八草 ととのへし畝に足跡朝雲雀 裕章 路地裏の暗きにありて花ミモザ ふゆ子 薄氷や経過観察てふ不安 とし江 拾ひよむ碑文のかすれ桜東風 ふじ穂 水温む雑魚の水輪の目まぐるし 孝江 薄氷の息づき一縷の水流る 康子 二月尽パンダ見送る人の波 恵美子 ほろ苦き野草の多き春の膳 みのり 梅園に苔むし読めぬ虚子の句碑 彩香 強東風老いてペダルの重くなり 静子 鉛筆はBがほどよき春半ば 良江
………………………………………………………………
令和5年3月19日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
一族の閼伽桶さげて彼岸寺 芙佐子 隠沼に蝌蚪のかたまり蠢きぬ 幸風 セスナ機の音高くして地虫出づ 月惑 この山の確と菫の一処 炳子 石仏に散華あまねく藪椿 要 年尾とはやはらかき音すみれ草 圭魚 茎立の一隅暗き室の墓 千種 春塵の襞嫋やかに観世音 三無
栗林圭魚選 特選句
ビル影の遠く退く桜東風 秋尚 古巣かけメタセコイアの歪みなし 千種 寄せ墓の天明亨保花あけび 同 色を詰め葉の艶重ね紅椿 秋尚 ひとつづつよぢれ戻して��吹きけり 同 信号の変り目走る木の芽風 眞理子 助六の弁当買うて花人に 千種
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月21日 鯖江花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
元三大師夢のお告げの二日灸 雪 新しき雪夜の恋に雪女 同 恋てふも一夜限りを雪女 同 懐手もつともらしく頷けり 昭子 石庭に音立て椿落ちにけり 同 雛簞笥何を隠すや鍵かけて 同 貸杖の竹の軽さや涅槃西風 ただし 石どれも仏に見えて草陽炎 同 泰澄の霊山楚々と入彼岸 一涓 制服も夢も大なり入学児 すみ枝 露天湯に女三人木の葉髪 世詩明 歩きつつ散る現世の花吹雪 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月26日 月例会 坊城俊樹選 特選句
門出祝ぐ花の雨とてももいろに はるか 花色の着物纏ひて卒業す 慶月 街の雨花の愁ひの透き通り 千種 蹄の音木霊となりて散る桜 政江 フランス語のやうにうなじへ花の雨 緋路 大屋根をすべりて花の雨となる 要 花屑へまた一片の加はりぬ 緋路 永き日のながき雨垂れ見て眠し 光子 宮裏は桜の老いてゆくところ 要
岡田順子選 特選句
金色の錠花冷えのライオン舎 緋路 漆黒の幹より出づる花白し 俊樹 白々と老桜濡るる車寄せ 要 花揺らし雨のつらぬく九段坂 はるか 漆黒の合羽のなかに桜守 光子 花の夜へ琴並べある神楽殿 はるか 春雨や無色無音の神の池 月惑
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月 九州花鳥会 坊城俊樹選 特選句
今昔の小川にしのぶ蜆かな 成子 薔薇の芽の赤きは女王の予兆 ひとみ 潮こぼしながら蜆の量らるる 朝子 餌もらふ鯉をやつかみ亀の鳴く 勝利 突きあげし拳の中も春の土 かおり 持つ傘をささぬ少年花菜雨 ひとみ 涅槃西風母も真砂女も西方へ 孝子 亀の鳴く湖畔のふたり不貞だと 勝利 口紅は使はれぬまま蝶の昼 喜和 長靴の子はまつすぐに春泥へ ひとみ パグ犬と内緒のはなし菫草 愛 息詰めて桜吹雪を抜けにけり 孝子 ふと涙こぼれてきたる桜かな 光子 健やかな地球の匂ひ春の草 朝子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
0 notes
Text
2023/05/02
ハイツお散歩友の会の配信を買って観ました。
ハイツお散歩友の会とは、M-1ツアー中に結成したお散歩ユニットで、ぴろさんとヨネダ2000の仲良し写真が見られる最高の機会でした。
お散歩会ではいくつかのルールがあり、誠ちゃんが主に撮影をしたこと、そして写真を撮った後には写真の出来を確認しないこと、友の会に入る資格は「君は写真撮影後確認する?」にNOで返答すること、などの独自のルールが形成されていたそう。
ただ後半は「奇跡使っていいですか?(奇跡のような写真が撮れたかもだから確認してもいいですか?)」が乱発し、マイルールに厳しいぴろさんの怒りを買い、東京散歩ではギスギスしていたそう。完成された芸を好むぴろさんらしいこだわりマイスター。
ファンからのお散歩中の声かけのことを『取材』、忍者のように走っていたら外野から声をかけられないだろうと忍者走りをしてファンから逃げる走法『忍者』、鍵が閉まっていて通れない場所を『レベルが足りない』等の謎用語解説、
好きな木に向かってよーいどんで走って撮りに行く撮影方法、
工事現場に深い愛を感じ、どんぐりのことを「ぐりどん」と呼び、高所恐怖症で顔が引き攣りながらも地元名古屋を案内するぴろさん、
シャボン玉にシャボン銃をうまくあてて空気を流し込み膨らましてからリリースをする河本太、
ツアー中の写真だけではわからなかった背景を知れる楽しい配信でした!
なお、この公演はなぜか満席、配信も300以上売れるという異様な人気があったそうです。ただお散歩をするだけで需要を発生させる、それがハイツお散歩友の会。
これは福島の写真館で1万5000円払ってプロに撮ってもらった写真達。
なぜかりぼんに載ることとなった男性ブランコ。なぜ。
________________________________
0 notes
Photo
【大切な人】2月28日からブックスキューブリックで個展がスタートする写真家いわいあや。そのあやちゃんと初めて会ったのは、いつだったかなぁ。どこだったかなぁ。振り返ってみたら、なんともう10年前。場所は今はなきベトナム料理店「ゴンゴン」。ご近所さんのゆかりちゃんから、いい写真を撮る従姉妹が東京から来るからご飯しましょう!そう紹介されたのがきっかけだった。写真機の似合わない挙動不審な女の子。そんな第一印象。もちろん当時はアマチュアカメラマン。ただ、見せてもらった写真の中には澄んだ空気とキラキラした光が漂っていて、彼女の中にはブレない強い芯を感じた。常々写真には、撮る側と撮られる側の関係が写るものだと思っていたが、彼女にいたっては例外だった。彼女は存在を消す。まるで忍者のように。いつシャッターを切っているのかすら感じないのだ。僕はどんどん彼女が撮る写真の虜になっていった。そう、彼女の写真には彼女の視線を感じない。それは見る側の視線と自然とすり変わる。そして翌年、その出会いが必然になる仕事と出会う。小倉井筒屋80周年キャンペーン。井筒屋で働くレジェンドたちを主役にしたいという明快なオリエンを受け、いかにレジェンドたちの普段に寄り添い切り取るかがディレクションの鍵に。大事なのは撮影を意識させない現場を作ること。そこで抜擢されたのが、いわいあやだった。ロケハン・取材時から本番ははじまり、膨大な取材素材からさまざまなCMやグラフィックが作られていく。コマーシャルソングを依頼した永山マキさん(現iima)の歌声・歌詞が素晴らしい。キャッチコピー「大切な人」は北川譲くん。監督は西田篤史くん。まさにこの仕事で出会った人たちすべてが「大切な人」。本当に思い出深い幸福な仕事となった。それ以降の彼女の活躍はいうまでもない。2015年の放送開始から撮影を依頼している「美の鼓動」も、今年で400回。その写真とキャラクターに魅せられた、たくさんのADや編集者たちに可愛がられ、神出鬼没に時間と場所を移動し続けるいわいあや。親しくなった今でも、近くにいるようで常に遠くにいるような存在。ただ、どうやったら気配を消せるのか?その秘密は10年経っても未だ解読されない。どうかキューブリックでその謎が解けますように。 <いわいあや写真展 夢のあと> ◎会期:2023年2月28日(火)~ 3月12日(日) ◎時間:平日/11:00~17:00 土日祝/11:00~18:00(月曜定休) ◎入場無料 ◎会場:カフェ&ギャラリー・キューブリック ◎住所:福岡市東区箱崎1-5-14ブックスキューブリック箱崎店2F <いわいあやトーク&太陽バンド・とんちピクルスライブ> 「夢のあと」をテーマにしたブックトークと、 テーマのヒントとなったミュージシャンによるスペシャルライブ。 ◎日時:2023年3月7日(火)19時スタート(18時30分開場) ◎会場:カフェ&ギャラリー・キューブリック ◎住所:福岡市東区箱崎1-5-14ブックスキューブリック箱崎店2F ◎トーク出演:いわいあや(写真家)・大井実(ブックスキューブリック店主) ◎ライブ出演:太陽バンド・とんちピクルス ◎参加費(要予約):税込3,000円(1ドリンク付) ※参加費は当日受付にてお支払いをお願いします。 ※ご予約後の無断キャンセルはご遠慮願います。 ◎参加予約 Googleフォーム https://forms.gle/E8GmiYeYTtgwLEPj9 Peatix https://peatix.com/event/3493672/view ◎お問い合わせ:ブックスキューブリック箱崎店 TEL:092-645-0630/Mail [email protected] <新型コロナウイルスの感染拡大防止対策について> *必ずマスク着用でお越しください。 *入口にアルコールスプレーをご用意いたしますので手指の消毒をお願いします。 *席の間隔を確保するため、定員を減らしております。 以上、ご協力をお願いいたします。 <プロフィール> いわいあや 1982年生まれ。福岡県出身、東京都在住。 中央大学文学部史学科卒業。 会社員を経て、パオラスタジオ勤務後、小林康仁氏に師事。 2014年からフリーランスに。雑誌、広告、 映像制作を中心に活動中。 おもに、身のまわりの人やものを撮影。 2012年 第61回朝日広告賞小型広告賞受賞 http://iwai-aya.squarespace.com/ #いわいあや写真展 #夢のあと #いわいあや #ブックスキューブリック #ブックスキューブリック箱崎店 #大井実 #太陽バンド #畑俊行 #とんちピクルス #松浦浩司 #大切な人 #小倉井筒屋 #小倉井筒屋80周年 #永山マキ #iima #コピーライター #北川譲 #監督 #西田篤史 #findhopetourはじまる #かけがえのないもの @iwaiayachan @bookskubrick @hata_toshiyuki @tonchipickles @ooi.minoru (ブックスキューブリック) https://www.instagram.com/p/CodV--bSoCh/?igshid=NGJjMDIxMWI=
#いわいあや写真展#夢のあと#いわいあや#ブックスキューブリック#ブックスキューブリック箱崎店#大井実#太陽バンド#畑俊行#とんちピクルス#松浦浩司#大切な人#小倉井筒屋#小倉井筒屋80周年#永山マキ#iima#コピーライター#北川譲#監督#西田篤史#findhopetourはじまる#かけがえのないもの
0 notes
Quote
彼の家族は、父親が亡くなったときに閉店した元オートバイ店の隣の地下の家に住んでいました。 私の家から彼の家までは、鹿がたくさんいる美しい森の中を歩いて1時間かかりました。 貨物列車が目の前をゆっくりと通過していくのを、私は頻繁に家の視界に入り込み、列車が通過するまで木の切り株に座っていました。 以前のオートバイ店には、石鹸で汚れた窓の前にドクターペッパーの機械があり、私は鍵を持っていて、彼の母親がたくさんの仕事の1つをしている間、私たちは外泊のときにこっそり店を探索するために忍び込みました。 彼女はチェーンスモーカーでめったに話さず、ビデオゲームをレンタルするために私たちを地元のビデオ店まで車で連れて行ってくれたとき、よく一本のタバコに燃えているチェリーで火をつけていました。 マークの兄もその家に住んでいたが、部屋から出ることはほとんどなかった。 ほとんどの場合、タバコの煙が充満した家の中でジャーマン・シェパードがゼーゼーと咳き込む中、私たち二人が監視されずに飛び跳ねたり、古い映画を観たり、ソーダを飲みすぎたりしていました。 このような家族は、福音派キリスト教徒のターゲットになることがよくあり、福音派キリスト教徒は、仕事中に子供たちを楽しませることができる青少年グループのオファーで家族を誘い込もうとすることがよくありました。 ある時点で、青年牧師の一人がマークの母親に、私たち二人を彼の教会に行かせるよう説得しました。 ブロックバスターの代わりに、私たちはトウモロコシ畑に囲まれた暗い田舎道にある、十字と頭上にブンブンと光る照明がついた、匿名の鉄骨倉庫の前で降ろされました。 父親と母親がバイカー文化に深く関わっていたため、マークは宗教にあまり触れていませんでした。 私はすでにこの種の場所を以前に見たことがあり、次に何が起こるかを恐れていました。 私たちが中に入ると、「マイケル牧師」を紹介されました。彼はサンタクロースが極端なダイエットをして連続殺人犯の眼鏡を買ったかのように見えました。 マークは飛び上がって質問を始めたが、私は距離を置いた。 その前年、私は古い駅の修復にボランティア活動をしていた。それには、駅をホームレスの避難所に変えようとする原理主義キリスト教会の「監督」のもと、大勢の若者が参加した。 私たちは鉱山に隣接するこの小さな町の中学校の床で寝て、日中はペンキを剥がしたり床を研磨したりして過ごし、夜は性の悪さやアメリカがどのように「文化戦争」に陥っているかについて講義を受けました。 今にして思えば、児童労働として鉛塗料を除去する際にもっと保護具が必要だったような気がしますが、それは神次第だったのでしょう。 起立させられ、結婚するまではセックスしないと約束させられた長いセッションの後、割り当てられた教室に戻る途中で私が冗談を言ったところ、すぐにグループの先輩の男の子に詰め寄られました。 。 彼は軍隊風の髪型をしていて、星が見えるほど私をロッカーに叩きつけました。 私は毎週日曜日にカトリック学校とミサに通い、水曜の夜はカトリック教徒のための日曜学校のようなCCD(キリスト教教義連盟)に通って育ちました。 これらすべては、私がかなり確立された「クリスチャン」資格を持っていることを意味していました。 この少年は、私が悪影響を及ぼしている偽クリスチャンだと思っていること、鍵のかかった教室で毎晩彼や彼の友達と二人きりになるから気をつけるべきだと言いました。 この経験により、私はこれら福音派カルトに対して極度の警戒心を抱くようになり、教室の床で寝袋に静かに横になり、明らかに忘れ去られた回し車で走るハムスターの音を聞いていた。 この世界に詳しくない方に、少し背景を説明させてください。 私のカトリック教育は、聖なる人物との全く異なる関係を示しました。 神が直接語った人はほとんどなく、ほとんどが聖人でした。 自分は神との幻視や直接会話に値するような人間であると信じる罠に陥って��いけない、という多くの警告を受けて育ちました。 これは神の介入というよりは精神疾患である可能性が高いと、やんわりと示唆されました。 彼はあなたの心に入り込み、あなたの行動を変え、あなたに平安を与えますが、あなたはチャットが正当化されるような稀な個人の階層に属していません。 したがって、私にとって、 神と直接会話 できると主張する福音派は異端であり、ランダムな「牧師」が自分たちが聖人であると主張するのと同じで、ひどい冒涜でした。 会衆が列を作り始め、その後に起こったのは、私の人生の中で最も非現実的な2時間の1つでした。 私の知り合い、図書館で働く女性、地元の郵便局員などが、自分たちの健康問題をサタンのせいにして叫び、手を振り始めた。 それからある時点で、怖いサンタクロースは震え始め、発作を起こしているように見えました。 彼は大声でせせらぎをし始め、部屋中を動き回っていました。そして、 このせせらぎに何か意味があるふりをして 、自分たちでそれをする人がどんどん増えているのを私は見つめました。 明るい光と大音量の音楽が、これらの普通の人々を狂気に陥れたようでした。 携帯電話のないこの時代、この状況を放置するために私にできることはあまりありませんでした。 私はマークがこれらの人々が神の声を伝えていると確信するのを待って見ていました。 「すごいですね、本当に何かを感じました。部屋にはエネルギーがありました!」 私がドアから目を離さないと、彼は私にささやきました。 青年牧師の一人が、私の中に霊が動いているのを感じましたか、参加したいという衝動を抑えるべきではないと尋ねました。私は大丈夫だとつぶやき、トイレに行かなければならないと言い、それから個室で待つまで待ちました。サービスはほぼ 2 時間後に終了しました。 他の子供たちと話していて、彼らがこれを信じているという現実が頭から離れませんでした。 「それは神の言葉であり、聖霊が私たちを通して語っておられることを理解できるのは、選ばれた少数の人だけです。」 その言葉は非常に強力で、牧師が教会の選ばれた会員に預言を明らかにし、彼らの経済的投資を支援することができました。 これは致命的な重大な仕事であり、これらの普通の人々は完全に信じており、時々 ある種の 言葉のように聞こえるこのナンセンスなおしゃべりは、文字通り神が彼らを通して話していると確信していました。 私は、普通の理性的な人々は決してそのようなナンセンスなことを信じないだろうと確信して帰りました。 これらの人々はだまされやすいので、一度この死んだ町から出てしまえば、このレベルの妄想にさらされる必要は決してなくなるでしょう。 それで、数年後、私がサンフランシスコの巨大な会議場に座って、Google の CEO が聴衆に AI がどのような未来になるかを説明しているときの私の驚きを想像してみてください。 ランダムな単語をつなぎ合わせたこのシステムは、群衆の中の私たち全員を置き換え、地球温暖化を解決し、あらゆる仕事を変えることになるでしょう。 これには、健康保険を失うことに興奮しているようだったグループから万雷の拍手が送られた。 これらすべては、テクノ音楽と明るい照明、そしてより多額の予算を投じた教会の礼拝によって始まりました。 私が行った会議はどこも、スタッフをこの神聖なテキスト ジェネレーターに置き換える可能性について有頂天になっている人々でいっぱいでした。 会議のために元の Google キャンパスまで私と Uber をシェアしたフランスのベンチャー キャピタリストは、興奮で息が上がりそうになっていました。 「間もなく、スタートアップを立ち上げるのにプログラマーさえ必要なくなるかもしれません。ただ、創業者とそのアイデアが、夢見る限り早く市場に投入されるだけです。」 彼をLLMに置き換えることができる可能性が高いとコメントしたくなりましたが、それは意地悪だと感じました。 まだ人間が運転しているテスラに私たちが座っているとき、「それは世界を変えるだろう」と彼はつぶやいた。 私の人生の中で、信心深い人たちから、私のコミュニティ、つまり無宗教のテクノロジー愛好家がテクノロジーを宗教の代わりに利用しているのではないかとよく言われてきました。 私たちは神や聖人という空想的な概念を拒否し、それを未来の妄想的な考えに置き換えるだけです。 自動運転車は、その問題が実際には難しすぎることが明らかになり、私たちが静かにそれについて話すのをやめるまでは避けられませんでした。 火星に植民地を設立するということは、たとえそれが私たちの能力の10倍を超えているとしても、あたかも「すぐに」であるかのように議論されることがよくあります。私たちは紙幣をデジタル通貨に置き換えようと試み、そして管理しました地球の破壊を加速する世界的なネズミ講を創設するために。 通常、私はこのロジックを拒否します。 テクノロジーは、多くの欠点がある一方で、実際に利益をもたらす多くのものを生み出しますが、これは宗教が主張できることではありません。 しかし、AIの力に対するこの盲目的な信仰を数か月聞いた後、私が今聞いていることと、礼拝後に信者が私に言ったことを比較すると、不気味なほど似ていました。 これは単なる集団妄想であり、新しいアイデアがないにもかかわらず、依然として 1 兆ドルの価値があると信じ込ませようとしているテクノロジー企業による必死の試みなのでしょうか? ここに何かありますか?
AIは異言を話す
2 notes
·
View notes
Text
罪なる庭で(at the orchard of redemption)
錆びた柵のむこうで、檸檬の樹たちが未熟な実を揺らしていた。
私は鉄扉をくぐり、果樹園に入る。午後の光はこの先にある真夏の烈しさを忍ばせ、僧衣に隠れていない部分が灼けて痛む。
歩いているうち、鮮やかな黄色が目を刺した。
ある一つの樹にだけ熟した果実が生っている。その側に立つ影は樹にほとんど同化していた。
「リーマスさん」
名前を呼び掛けると、男は顔を上げてこちらを見た。
葉影に紛れて、顔はよく見えない。灰色のものが混じる髭の中に、謹厳に結ばれた唇が見える。後退した額に生え���っている髪が、水鳥の冠羽のように輝いた。
いつ見ても、ゴーレムだとはとても思えない。しかし、身に付けている黄色い衣が、彼が罪人であることを証明している。
「七月になりましたよ。今日はいいものを持ってきました」
ちいさなベンチを目の前に置いた。普段なら、この果樹園を訪なう信徒たちが休めるよう、木陰に置いているものだ。リーマスさんの視線がゆっくりと私と椅子の間を往復した。
「座ってください。見てるだけで疲れちゃいます」
ちょっと待ってみたけれど、動く気配はなかった。私は大仰に肩をすくめ、収穫に取り掛かる。
呪刑官のつくるゴーレムには、人間にあるはずの微細な動きがない。微かなみじろぎ、呼吸による胸の膨らみ、眼球の震え、鼓動。それらが欠落した身体は、外見が人間らしいがゆえに違和感を与えたが、次第に慣れた。
帰ろうとしたところで、唸り声が聞こえた。
「ゴーレムは疲れない。学校で習わなかったか」
足を止めて振り返った。木漏れ日のなかで、リーマスさんは不機嫌そうに私を睨んでいた。
「疲れない。快適そうですね」
「感覚がないんだから快も不快もない」
果樹園を出て聖堂へ帰ると、呪刑官が説教台の前に座っていた。私は、今日の分の収穫を渡した。数を確かめると無言で頷き、足早に立ち去った。
呪刑官がここへやってきたのはつい先日のことだった。聖堂の裏の果樹園を使用する、という決定事項を伝えに来たのだった。そして、いちばん魔術への耐性が高い私を管理者に指名した。
罪果の採集が聖堂で行われるのは、聖職者たちが生まれつき魔術を拒絶する体質を持っているからだ。果樹園には呪刑官たち自身が入れなくなるほどの強い防護の呪文を幾重にも張る。聖職者なら、中に入ることができる。
あの檸檬の樹の根本には、リーマスさんの身体が埋まっている。魔術を掛けられた樹が、彼の記憶を吸い上げ、結実する。ひとつひとつに宿主の記憶が封入されたその実は罪果と呼ばれ、呪刑官のみが口にすることを許されている。呪刑官は、その果実に封じ込められた記憶を追体験し、真実を得る。
私の仕事は、罪果を余さず採集して呪刑官に渡すことだった。
*
ミサが終わり、鐘が鳴る。信徒たちは立ち上がり、世間話に興じながら帰っていく。
首都から遠く離れたこの聖堂を訪れるのは大体が地元の人々で、近所の大学からも学生が訪れる。彼らの卒業と入学で年月の経過を感じる。今年も、新しい顔がちらほらと見えた。
回廊を巡りながらステンドグラスや聖遺物たちを眺める彼らを横目に、燭台を倉庫へと運んでいると、後ろから声を掛けられた。
「あの、すみません」
顔を上げるとくろぐろと濡れた瞳がこちらを見ていた。新入生だろう。
「果樹園には誰でも入ることができると聞いてきたのですが、門に鍵がかかっていて」
「ああ」
間の悪いことだ、と内心でため息をつく。
「今年は開けてないんです。ものすごい毛虫が出て、葉がダメになっちゃって。前までご案内することはできますけど」
「そうなんですか」
青年は微かに目を伏せて、残念です、とだけ言い残し、出口へ歩いていった。申し訳ないなと思いながら、私は果樹園へと足を向けた。ちょうど収穫の日だ。
リーマスさんはいつものように檸檬の木の下に立っていた。ベンチには土埃が付いている。
収穫しながら、私は理髪師よろしく話しかける。
「息子さん、元気にしているといいですね」
リーマスさんは首都に住んでいた。魔術師として警備に従事しながら、かつての恋人が遺した子どもを預かって、つましく暮らしていた。
恋人は人狼との間に子供をなしていた。性徴期を迎えた子供は狼と化し、何人かの市民を襲い、郊外の家畜を殺害した。狼化を抑制する措置を怠ったことについて、リーマスさんは既に罪を負っている。
子供の行方は分かっていない。リーマスさんが何か手を回して逃がしたことは明白だった。リーマスさんは、自分に口止めの魔術を施していた。呪刑官たちが束になって記憶の錠をこじ開けようとしても、だめだった。言葉か、物か、音か……何が鍵になっているのか、わからなかった。
だから、からだに檸檬の樹を植えられ、魂を土人形に移し替えられた。呪刑官たちは血眼になって記憶を暴いている。
蝉の声を聞きながら果実を籠へ放り投げていると、珍しくリーマスさんの方から話しかけられた。
「きみは、魔術を感じられないんだな」
「ええ。見えず、聞こえず。目の前で死の呪文を唱えられてもへっちゃらですよ」
返答はなかった。私は、リーマスさんとの会話が途切れることを気にしなかった。
高いところにある実を取ろうと、必死で脚立から腕を伸ばした。どうにかもぎ取った実を満足しながら眺めていると、葉擦れと蝉の声の間に小唄のような呟きが聞こえた気がした。呪文だと思った。告解の典礼文であることに思い至るまでに時間を要した。
硝子玉の瞳が、脚立に座る私を見据えていた。
「あの子は、人狼であるだけでなく、きみと同じ体質だった」
私の手から、檸檬が落ちて転がった。
魔術が効かないということは、魔術による防疫や治療を施すことができないということだ。市居の人々は日常的に地域の治療師たちから病除けを受け、治療を施してもらう。でも、私たちは自然治癒に任せるしかない。
魔術が身体をすり抜けていく子どもたちは親元から引き離され、教会のもとで保護される。私は孤児院からそのまま修道院へ移った。けれど、人狼の子供がこの体質だったら、どうなるのだろう。魔術によってしか抑制できないのだ。
「あの子を手元に置き続けたのが間違いだったんだろう。何も手を打てなかった。人狼の形質が発現したと疑うべき状況に直面しても、まだ信じられなかった。見て見ぬふりをしたんだ。
罰せられるべきはおれだ」
孤児院を脱走して下町で吸血鬼に噛まれたという腕白な男の子がいた。その子の姿を二度と見ることはなかった。
「あなたは、息子さんに逃げてほしいのですか」
リーマスさんは目を伏せた。
「時間をやりたかっただけだよ」
*
八月になるころには、新しい実が付かなくなっていた。
おそらく、そろそろ記憶が尽きるのだろう。その後で、リーマスさんにはどんな裁きが下るのだろうか。
ミサの準備をしながらそんなことをぼんやり考えていると、いつのまにか告解の時間になっていた。
落ち着かない気持ちで告解室に座っていると、控えめに戸が開いて、信徒が入ってきた。
仕切りを開くと、ちいさな手が隙間から覗いた。
互いに誦唱を済ませると、相手は凛とした声で話し始めた。
「司祭さま。ぼくは人を傷つけました」
言葉が途切れる。無言で続きを促すと、手が服の裾を掴んだ。
「無意識でした。最初のときは、何が起きたのか分かりませんでした。ふと意識を失い、次に目覚めたときには見知らぬ家に血塗れで立っておりました。何が何やらわからぬまま、手頃な服を奪い、家へ帰って血を落としました。それから何週間か経ち、今度は家畜の骸たちの中に立っていました。そういうことが何度か続きました」
聞き覚えのある声だった。残念です、という声の響きとともに、黒い瞳を思い出した。
「父には心配を掛けたくない一心で、黙っていました。でもある日、父はぼくを鍵の掛かった部屋に入れました。
窓から、円い月が見えたことだけを覚えています。
次に目覚めたとき、部屋の鍵は開いていました。父からの置き手紙には、長期の出張へ行くから南に住む知り合いのもとへ行くように、と書いてありました。
その方は、ぼくを快く迎えてくれました。でも、満月の夜になると、ぼくに強い睡眠薬を飲ませて、外から鍵の掛かった部屋に閉じ込めます。
父が逮捕されたと知ったのは最近です。
ここまで、檸檬の植えてある教会を訪ねてきました。父は、よく檸檬を買ってきたものです。檸檬の樹が沢山生えているところで生まれたからだと、南を訪れてはじめて知りました。父の魂が選ぶ果物は、檸檬の他ないはずです」
指から力が抜け、裾がぱさりと音を立てて落ちた。
「果樹園を見せて下さらなかったのは、この聖堂だけです。持ち出した睡眠薬は先月の分で尽きました。せめてこのミサだけ最後まで聞かせてください。そうしたら、呪刑官のもとへ出頭します」
少年は、静かにブースを出ていった。
引き戸に何かを挟まれたのか、私は外へ出ることができなかった。入れ替わりに告解をしにきた信徒に事情を話してこじ開けてもらったけれど、記憶の中の姿はあやふやで、聖堂のどこにも見つけることができなかった。
途方に暮れて、果樹園へと向かった。けれど、リーマスさんを見た途端、来たことを後悔した。何も言えるはずがなかった。
踵を返そうとしたが、肩を掴まれて振り向かされた。私がいつまでも目を合わせないでいると、腕に食い込んでいた指��力が抜け、腕が力なく垂れた。
リーマスさんは私の手を引いてベンチに座らせ、自分も隣に腰を下ろした。
はじめて書店に連れて行ったとき、とリーマスさんは話しはじめた。
「あの子は自分で絵本を選んできた。変わり者の吸血鬼たちの話だ。人の血を吸う代わりに、檸檬の実を齧って飢えをやり過ごすんだ」
ミサが始まる時間だった。鐘の音が遠くから響いてきた。それが止むと、鳥と蝉の声ばかりがあたりを満たした。
「おれに見えるのは青い炎だけだ。樹も、果実も、同じ色に燃えて、おれを焼こうとしているみたいだった。この果樹園でほんとうの色を纏っているのは、きみだけだった」
リーマスさんはそれきり何も喋らなかった。私は目を閉じて、冷たい炎に包まれた果樹園を想像した。けれど、再び目を開けると、そこには元通りの世界があった。枝葉と果実の緑が陽光のなかで燃え立ち、蝶の羽が鬼火のようにひらめいた。
私たちはそのまま、ミサが終わるまでとなりに座っていた。
3 notes
·
View notes
Text
「虚無への供物」中井英夫 1111
第一章
11第一の死者 01
よいよというか、やっと、第一章の始まりです。
喫茶店でしょうか? “泉”で、亜利夫と久生が会話してる場面です。 ここに出てくるので、実際にあった店なのかもしれません。
その前に、事件の概略が差し込まれています。
1954年12月22日水曜日の夜。 目白の氷沼家での出来事です。
それも、亜利夫は事件というより事故だと主張します。 そう、病死以外考えられないと言うのです。 根拠の一つは、完全な密室だからです。 まあ、完全な密室なんてないでしょうから、これからどう暴かれていくのか楽しみですね。
で、その状況というのが、
紅司が風呂に鍵をかけたままで返事がない。 ガラスを破って入ってみるとタイルの上にうつぶせに死んでいた。 主治医の嶺田博士の診断で持病の心臓が急激に悪化したと考えられる。 風呂場は厳重な密室で何者かが忍び込むことはまったく不可能。 26日には“急性冠動脈障害”による心臓衰弱という診断書で埋葬された。
と、こうです。 久生は納得できないみたいですね。 嶺田博士を訴えると息巻いてますね。
密室殺人(ロックドマーダー)と表現していますが、あまり聞いたことない表現ですね。 造語なんでしょうか?
ここで、藤木田の登場です。 新潟からきた氷沼家のお目付け役みたいな人だと表現されています。 で、その藤木田も含めて、 その場にいたのは、亜利夫、藍ちゃん、橙二郎、爺やの五人です。
主要な登場人物である蒼司は、九段の八田皓吉のところに行ってました。 しかも、本来なら亜利夫と新宿駅で待ち合わせて気晴らしをすることになっていたのに、 すれ違いで、九段の八田皓吉のところに行ったのと言うのです。 どうなんでしょうね。このあたり。
ところで、 蒼司がしかたなく一人で、 アメリカ版ゴジラ映画「原子怪獣現る」を見てました。 この映画、この年の10月頃に封切られていました。 特撮の巨匠、レイ・ハリーハウゼン初の長編作で『キング・コング』と並ぶ古典的SFX映画の名作。 原作はレイ・ブラッドベリの短編小説『霧笛』(The Fog Horn)です。
興味が湧いたので見てみました。
むちゃくちゃ面白かったです。 現在のものさしに当てはめれば、滑稽さも目立ちますが、その当時ならワクワクできたでしょうね。 タコとサメが戦うシーンとかいいです。よくできてます。 ただ、思ったほど大きくないかな。 しかも、やっつける方法が“放射性アイソトープ ”とは。 放射能撒き散らすことにならないんだろうかと不安です。
で、蒼司が藤木田をわざわざ新潟から呼び寄せてます。 やっぱりこのあたり何かありそうです。
この藤木田誠(ふじきだまこと)について書かれます。 この人も重要人物なんですね。
氷沼家との血縁関係はない。 現在は、引退して郷里の新潟在住。 年齢は60過ぎで銀髪、血色のいい日本人離れのした押し出しの巨漢で、 祖父の光太郎と同業でいつも一緒に世界各国を渡りあるいたというだけに、渋いツイードを着こなしている。
事件が起こる直前、 橙二郎は二階の書斎に 爺やは玄関わきの自室に 茶の間の掘りごたつには、 床屋へ行ったばかりで若々しい顔つきの紅司と藍ちゃんそれから亜利夫、藤木田老人がいた。
そこでの話題として、 松沢病院での事件を上げてますが、 藤木田老人は、そんな事件ではなくて不可能犯罪なら謎を解いてみせるといいます。 どうやら壮大な前フリみたいです。
ところで、 松沢病院という病院が今でも東京にありますね。 まさかと思いますが、 話題にあがっているのは、ここでの事件でしょうか?
今度は、 藍ちゃんもそれに加わって、 “密室の中の他殺”ぐらい無意味なものはないという話になります。 密室殺人を真っ向から否定するとは、この小説は何を書きたいのか? もしかすると、これからとんでもない密室殺人を、 これまで見たこともない前代未聞の小説を書くということなんでしょうか?
で、 紅司がこれから書こうとしている『凶鳥の黒影』はどうなのか訪ねます。 それに答えて、紅司は、
PAeμ(θA-θB)=PB
という平衡式を書いてみせます。 藤木田老人もその数式をみながら、 「何かが何かにイコールというわけだな」 と、いってます。 平衡は、 物体が力学的につり合いの状態にあることですから、たいていイコールでつなげてあれば平衡式ですね。 それを数学の先生に書いてもらったと言うことが、果たしてどういうことなのでしょうか?
発見者がちょっとでも死体を動かしたら最後トリックの痕跡はあとかたもなく消滅するという仕掛けだと、 具体的な内容を紅司は言いだそうとします。
と、いいいタイミングで二階から橙二郎の降りてくる気配がします。 というのも、例の階段が低く鳴ってるからです。 二階にいたのは、橙二郎だけですから、これを皆橙二郎だと思いますね。 はっきり、橙二郎だと書いてないところが怪しい。
そこで、紅司は話を切り上げ、麻雀でもということになります。
その後、橙二郎が皆のもとを訪れます。 やはり二階から降りたのは橙二郎だったのでしょうか。
その橙二郎が皆に風呂に入ったか確認しますが、 誰も入ってないみたいです。 そこを紅司は遮るように「もう十時すぎた」といいますね。 このあたりもわざとらしいのですが。 しかも、紅司は普段、決して自分の部屋に人を入れないのですが、 今日は、どういうわけか、藍司、亜利夫、藤木田の三人を自分の部屋に誘います。
おかしいですね。 まあ、いずれわかるのでしょうが。
二階へ行く途中、亜利夫は蒼司に電話してみます。 九段の八田皓吉のところで、冬至の柚子湯をに入るということです。
その電話を聞きつけた紅司が、 「兄貴たまげるだろうな」とつぶやきます。 これは、かなり意味深です。 でも、他人の家の風呂に入ってくるというのは、どうなんでしょうね。 1954年12月22日は、確かに 冬至ですから、その話自体は自然な流れなのかもしれませんけど。
で、八田皓吉のことが少しだけ書かれます。 外国式のやり方だといって、 彼自身がその売り家に住み込んで注文通りの凝った改装をしてから買い手に引き渡すという家屋ブローカーをしています。
その後、 人を自分の部屋にさそっておいて、紅司は風呂にははいります。 三人は、二階の紅司の部屋に、橙二郎は書斎に向かいます。 途中、不意なった電話を橙二郎が取り上げますが、それは、どうやら間違い電話らしいです。 なんか変な感じですね。
それから三十分階下から物音も聞こえてこなかったし、 二階からも誰も降りたものはいないというのです。 しかも、二階の部屋の窓には鉄格子がついているし、 藍ちゃんの部屋の外の踊り場に非常梯子があるが、それを使うとも思えないと、こうです。
で、 紅司部屋の様子が「赤のシンフォニー」とでもいうような、赤色で調和が取れていると書かれます。
床に厚手な深紅の絨毯、 カーテンはほとんど黒にちかい赤色の古風な天鵞絨(びろうど)、 電気スタンドは眠たいような淡い鮭(しゃけ)色、 ディヴァンには深緋(しんぴ)の繻子(しゅす)とです。 これで、本当に調和が取れているのでしょうか。
天鵞絨(びろうど)はベルベットのことですね。 わざわざ書くということは、この当時は、高価だたのでしょうか? ディヴァンにかかっている光沢が強い織物は紫みの暗い赤色ですね。
で、 紅司部屋の蔵書についても書かれます。 36部限定の局紙本の揃いで日夏耿之介の遊牧記(ゆうぼくき)が五冊と黄眠堂(こうみんどう)主人訳になる「院曲撤羅米(さろめ)」の大型本です。
遊牧記については、詳細が見つかりませんでした。 ただ、 日夏の個人誌としての『游牧記』に石川道雄等が参加したとありますから、 自費出版に近いのでしょうか?
一方、院曲撤羅米(さろめ)は、 日夏耿之介の号のひとつである黄眠堂(こうみんどう)主人の訳で、 昭和三年「近代劇全集」中の一篇として発表され、昭和十三年六月蘭台山房より定本として大型豪華版が刊行されました。 ちなみに、 三島由紀夫は『サロメ』の演出、上演にあたり日夏訳『院曲散羅米』を選んだそうです。
ちらりと、挿入されている挿絵を見ましたが、 これは、問題がありですね。
で、最後にちょっとした驚きがあります。 なんと、藤木田老人がバア“アラビク”に行ってて、 久生のことを知ってたのです。
この藤木田という人物もなんとなく油断ならないですね。
つづく。
0 notes
Text
🎼 00783 「We Suck Young Blood」。
今週も あっという間に "仮面ライダー" のお時間がやって参りました。今回は 「死の吸血魔 がんばれ!! ライダー少年隊 (第74話)」 というお話です。いつかの夜、怪しげな音とともに 黒い影が 共立病院に忍び寄ります。「なんの音かしら?」 と、今は 看護婦さんとは言ってはいけない看護婦さんが夜勤に励みながら不思議がっています。「ちゃんと鍵をかけたはずなのに」 と 閉まっているはずの部屋を 止せばいいのに ガチャリと開きます。開いたドアの先には 床にバッと赤い血液が広がっていて、そこに おかしなキモキモないきものが 血を吸っているのか舐めているのか 何かしています。「そこで何をしているんです!返事をしなさい!」 と勇敢な看護婦さんは キモキモに声を掛けます。返事をしなさい!と言われてしまった血を欲するキモキモは 「この病院に生きている者はいない!女!お前が最後だ!」 と 看護婦さんに襲い掛かります。さてさて、たぶん翌る日の朝かお昼、階段のある建物に でかっと "少年仮面ライダー隊本部" と書かれた垂れ幕をバックに 呑気に "少年仮面ライダー隊" を結成したっぽい 正義の面々は プレミアムバンダイが何かで販売していたら買ってしまいさうな 仮面ライダーを象った ペンダントを首からかけて一丁前に 「世界の平和と正義を守るために」 頑張るさうです。ついつい、そんなことに構っていないで勉強しなさい。なんて思ってしまいますけれど、とりあえず 体調良さげな隊長は 我らがアクション捜査官 滝和也が務めるみたいです。まだまだケータイもポケットベルもない時代ですから、通信係の鳩を飛ばしてどうにか連絡を取り合うやうで、本郷猛も 「これでショッカーのどんな動きもすぐわかる」 なんて言っています。ショッカーの動きを考え直さないといけませんね。そのころ、仮面ライダー隊の隊員に加入してしまったらしい イトウタツオくんは、ガードマンの仕事をしているパパに 少年仮面ライダー隊に入隊したって話をするのですけれど、そもそも "仮面ライダーって何?" って感じのお父さんですから、話をさっさと済ませて "西東京血液銀行" の夜勤に向かいます。相棒と夜のパトロールをする 伊藤パパに 「困ったもんだぜ」 と血液銀行ばかりを狙う何者かに文句を言っています。保管室の鍵を確かめていると そこへ 「血をください」 と、冒頭で襲われた看護婦が現れます。「この中の血が欲しいのです」 と看護婦。看護婦に影がないことに気づいたガードマンですけれど、そもそも部外者では?ってことには気づきません。「見たのね!」 っと 突然に長い牙が ビュッと生える看護婦。「バケモンだ!」。逃げようとしたガードマンの前に もっともっとタケモットなバケモンが現れます。襲われるガードマンたち。血をちゅうちゅう吸われてしまいます。と、突然に場面が変わり 「ドクター、これだけの血があれば いくらでも改造人間がつくれるのではないか?」 と今週は この場面しか出番がない 地獄大使が 全身真っ白な ミル・マスカラスふうのドクターに尋ねます。すると ミル・マスカラスふうドクターは 「必要の血は新しければ新しいほどいい」 と最高幹部に こどもの血が欲しいなって言ってみます。今週の "新たなる改造人間" を呼び寄せる最高幹部。現れた "それ" は、見た感じ、何をモチーフにつくられた改造人間なのかイマイチよく分からなくて、わざわざインターネッターしてみたら、シラミの改造人間らしいです。そんな シラキュラス (シラミでドラキュラ?) に 「血を吸われた人間は意思通りに動く。やれ!大いにやるのだ!」 と、何を大いにやるのかの説明もないままに シラキュラスに作戦を命じます。早速、白いミル・マスカラスが運転するトラックで、いつもの団地に向かい停車。血を吸われ意のままに操られているっぽい ガードマンと看護婦は トラックから降りますけれど、側から見ると ちょっとおかしな組み合わせだったりします。そんなふたりは 「よいこのみんな、いらっしゃい〜!」 と、お菓子でこどもたちを釣ります。まんまと群がるこどもたち。そこに襲いかかるはショッカーの一味。作戦は大成功です。こどもひとりひとりを押さえつけて シラキュラスに血を吸わせる看護婦。PTAが激怒しさうな映像です。そんなところをフラついていた イトウタツオくんにもショッカーの魔の手が!逃げるイトウタツオくん。逃げた先で立ち尽くすイトウ父に助けを求めますけれど、操られているイトウ父は 「タツオ、ショッカーに血を取られなさい」 なんて言って イトウタツオくんをゾッとさせます。イトウ父に掴まれて 持っていた鳥籠を落とすタツオくん。開いた鳥籠から 羽ばたく鳩。鳩は寄り道もせずに 仮面ライダー本部へ向かいます。そんなころ 「鳩だ!」 と少年仮面ライダー隊本部のキッズらが、到着した鳩を 両手でガッと捕まえます。「あれぇ、連絡文が付いてないぜ」 と、足に何も付いていないことを不思議がるキッズらに 「きっと連絡文をつける暇が無かったんだ」 と まるで 現場を見ていたかのやうな台詞を飛ばす本郷猛は 住所を頼りに 「行ってきます」 と 滝和也隊長を連れてバイクで団地に向かいます。ガンガンガンっと玄関のドアを叩く猛。取っ手を回してみたら 鍵が掛かっていなかったからと 勝手にイトウ宅のドアを開け踏み込む不法侵入な猛ですけれど、そこには倒れている親子の姿がありました!そのころ、アクションという名の熱い血が沸騰寸前な和也は 行きにはいなかった 階段の入り口に倒れている看護婦を見つけ、普通に階段を降りればいいのに、わざわざ 2階から格好良く飛び降りて 倒れている看護婦を介抱します。「どうしたんですか!」 と飛び降り和也。「血を吸わせて!」 と看護婦。戦闘員も現れて アクションお兄さんに襲いかかります。「本郷!」 と叫ぶ和也。お知らせに入ります。お知らせが明けると 「本郷猛!お前の血も吸ってやらう!」 と キモキモ怪人シラキュラスが、9月と10月のカレンダーの裏から血をドバドバと流れ出させながら現れます。その登場は いかがなものかと思いますけれど、外に出た猛に、滝和也ばりに 2階から飛び降りて 猛を襲う 戦闘員とシラキュラス。ひとりだけ何もしない訳にはいかないと、逆再生で2階に上がり 「ライダー 変身!とぅっ!」 と仮面ライダーに変身する猛。戦闘員やキモキュラスと戦闘を繰り広げますけれど、そのころボッコボコにされていた滝和也に気づき、彼を救い、一時退却します。「おのれライダー!」 とキモキモ。滝和也を 正義のアジトに連れ帰ってはみたものの、血を吸われた者は キモキュの意のままに操られてしまうことから、解毒剤をどうにか調達しないと駄目だよねー なんて感じのことを言い合っている中、いくつか種類がある自転車 (新車) と白いシャツに黒い短パン (スカート) に赤いネクタイと、それなりにお金が掛かっていさうな 少年仮面ライダー隊 (女の子がいるけれど少年) は、出発するなり、怪しげなトラックを発見。鳩を飛ばさずに 胸に煌めくライダーを象ったペンダントで 怪しげな車を報告、そして追跡をはじめます。と、そこへ調子良く 変身を済ませた仮面ライダー第1号が現れ 「さすがは少年仮面ライダー隊員だ!」 なんて言いながら 怪しげなトラックを追いかけます。「やつらに気づかれてはまずい、よーし!」 と、サイクロンにあるボタンを ポチっと押して羽のやうなものを飛び出させて ピョーンと飛び上がります。先回りした第1号は トラックの上に飛び移り、停車したところで 解毒剤を求めて "人間病院" なんて地獄大使が呼んでいた それらしき建物に潜入します。作業中の白いミル・マスカラスを脅し、解毒剤の在処を探る第1号。棚にある中の これかな?って解毒剤を手にしたところ 「ライダー!その解毒剤は渡さん!」 と素直にそれが解毒剤だとバラしてしまうキモキモ。どこに口があるのかよく分からない頭部の口?から 溶解液のやうな物をビュビューっと浴びせます。怯んだ第1号の手から解毒剤を奪い、走って逃げるマスカラス。それを追う第1号。今週は 敵も味方もアクションが冴え渡っていて とってもダイナミック・ダイクマです。外でキモキュラスと揉み合いになる第1号。スタコラサッサと逃げるマスカラス。と、キモキモの攻撃の反動を利用してマスカラスばりな空中殺法でマスカラスの行手を阻む第1号は 白い泡を吹いて赤い液体に色を変えながら吹き出すキモキュラスの溶解液を サッと躱して "代わり" にマスカラスにそれを浴びてもらいます。溶けゆくマスカラス。消える解毒剤 (いっしょに溶けてしまったのでせうか?)。仲間を溶かしてしまったキモキモは 動揺してしまったのか、動きが鈍くなったところを 透かさず 第1号は ぶん投げついでの "ライダードロップキック" という ジャンピング・ニー・バットのやうな技を繰り出しました。哀れキモキュラスは 白やピンクの泡を吹いてキモく燃え上がりました。
4 notes
·
View notes
Text
『コロンボ』メモ (第22話)『第3の終章』Publish or Perish
このエピソードでは、コロンボが、真犯人のライリー・グリーンリーフに「罠」を仕掛ける場面がある。すなわち、コロンボがグリーンリーフに「錠が変更されていたマロリーの部屋に、犯人はどうやって忍び込んだのか」と話す場面。 つまりこういうことだ。
「罠」を仕掛ける時点でコロンボが知っていたことは以下の通り。 現場に落ちていた鍵では入り口の扉の錠は開かない。 現場に落ちていた鍵は、グリーンリーフから「盗まれた」鍵。 現場に捨ててあった拳銃は、グリーンリーフから「盗まれた」拳銃。 実行犯は���鍵を使うことなく、開いたままのドアから侵入した。 マロリーは入り口の錠を別のものに取り替えていた。 コロンボは、以上5点を知った上で、1)と5)の事実をグリーンリーフに伝え、4)には気づいていないフリをした。そして、念押しに、[マロリーが新しくした錠に合う鍵を持っている者こそが殺人犯だ]とグリーンリーフと話して「罠」を仕掛けたのだ。
これが「罠」である理由は、この話をする前に、コロンボはすでに、殺人現場の入り口の錠を、第3のもの変更しておいたからだ。もし、グリーンリーフが真犯人(黒幕)で、彼の共犯者(殺害の実行犯=爆弾魔エディ・ケーン)を「真犯人=単独犯」に仕立てようとするなら、グリーンリーフはコロンボの「罠」にかかって、コロンボが取り付けさせた第3の錠前に合う鍵を共犯者に持たせようとするはずだからだ。
おそろしいのは、この「罠」をしかけた時点で、コロンボは、グリーンリーフが、彼の共犯者(エディ・ケーン)を口封じのために殺すだろうことをほぼ確信していること(言わないけど)。なぜなら、[グリーンリーフにとって、「コロンボの錠(グリーンリーフはマロニーが交換した錠だと思っている)を開ける鍵」を持っている人間(共犯者)は警察に発見されなければならないが、かと言って、共犯者に「グリーンリーフから依頼されただけだ」と供述されては元も子もない]くらいのことは、コロンボは簡単に洞察できる。
ついでに書くと、グリーンリーフの一連の振る舞いは、どこまでが当初からの計画で、どこからが突発的な事案に対する対処だったのだろう?
実行犯に対して、自分の鍵や拳銃を犯行現場に残しておくように指示していた上で、自分は「鉄壁のアリバイ」を作っていたのだから、グリーンリーフが当初から思い描いていたのは、a)[自分(グリーンリーフ)に殺人の罪をなすりつけようと工作された殺人事件で、あやうく殺人犯にされるところだったのを、運良く免れた]というシナリオである。つまり、b)[自分(グリーンリーフ)に疑いがかかるような要素を全て排除した、どこか他所で起きた殺人]というシナリオでない。
そして、こうも言える。共犯者に殺人を代行させ、その間、自分は酔っ払って騒ぎを起こして「完璧なアリバイ」を作り上げることは、単純な「bシナリオ」でも可能だ。わざわざ一旦自分に殺人の容疑が向くように仕向けるのは、警察に対してあとで「真犯人」を「示す」(「捕まえさせる」ではない)つもりが、初めからあったということ。そして、高い確率で殺人犯だと思われる人間が「事故死」し、しかも単独犯だと確信すれば、警察はそれ以上の捜査は行わない。これがグリーンリーフの真の狙い。
というわけで、[「盗作」問題の一件で、マロニーとグリーンリーフに恨みを持った爆弾魔エディ・ケーンが、グリーンリーフがマロニーを殺したかのように見せかける殺人事件を実行した]というのが、グリーンリーフの当初からのシナリオになる。だから、グリーンリーフのシナリオには、[「真犯人」であるエディ・ケーンが、制作中の爆弾が暴発して事故死し、その現場を調べた警察が、「盗作」問題にたどり着く]までが、当初から含まれている。つまり、突発的な事象への対処は一つを除いて皆無。
「一つを除いて」のその一つの事象とは何だろう。グリーンリーフの「シナリオ」になかったのは、マロニーが入り口の錠前を取り替えていたことだが、実はこれだけでは、グリーンリーフの「シナリオ」にとっては致命的な事象とはならない。そのことは、グリーンリーフの「殺人計画シナリオ」に沿って考えてみればわかる。
グリーンリーフの拳銃と鍵を携えたエディ・ケーンが、マロニーのアパートにやってくる。1)もし入り口に鍵がかかっていれば、エディは鍵が合わないので侵入できない。これで殺人は未遂。しかし、2)入り口が開いたままになっている。エディは鍵を使うことなく部屋に侵入し、殺人を遂行する。そして、鍵を床に置いて立ち去る。実際に起きたのはこれ。
そして、2)は、全く問題はない。なぜなら、グリーンリーフのシナリオでは、エディは、グリーンリーフを陥れるために、わざと鍵を現場に残していくのだが、現場に来たときにドアが開いていたので、エディは鍵を使うことがなかった。つまり、[エディには、「この鍵ではドアが開かない」ということを知るチャンスがなかった]ということを、[ドアが開いていた]ということを知っている者には洞察できるからだ(ここ肝心)。自分が置こうとしている鍵が、鍵としては「役立たず」なことを知らないエディは、ただただグリーンリーフを陥れるために鍵を現場に残していく。「合わない鍵」が[残してあったこと=エディが残していったこと]自体には、何の問題も不合理もない。そして、このことを警察(コロンボ)が知っているなら、やはりそこ点からは何の問題も不合理も生まれない。
つまり、グリーンリーフの当初のシナリオにとって、マロニーが錠を取り替えていたこと自体は、結果として問題にはならなかったし、実際、後から、エディに「ドアが開いていた」ことを聞いたグリーンリーフも、なーんだそんなことだったかと、思っている。
この[本来問題ではなかった突発事象]を問題にしてしまったのは、実はグリーンリーフ自身なのだ。コロンボが用意した[第3の錠]に合う鍵をわざわざ用意して、エディに持たせてしまったのは、全く余計なこと。グリーンリーフが本当にやらなければいけなかったのは、[殺人当夜、マロニーの部屋のドアは開いていた]ということをコロンボに「気づかせる」ことだった。いや、コロンボは気づいているのに、グリーンリーフをハメるためにわざとトボけているんだから、それはむずかしい。だから、ただ放っておけばよかったのだ。合わない鍵を持っていたエディがマロニーの部屋に侵入するには、ただドアが最初から開いてさえいればよかったのだし、事実そうだったのだから。
しかし、実を言うと、グリーンリーフの当初の殺人シナリオは、マロニーの錠交換のような[不測の事態]なしで進行しても、最後に用意した「梗概」の結末の不整合のせいで、結局、失敗に終わる。なぜなら、「爆弾魔エディが9ヶ月前に書いた梗概」は、当初から警察(コロンボ)に読ませる計画だったのに、それを書いたのは、盗み読んだ原稿のその結末が、実は一週間前に変わったばかりだということを少しも知らないグリーンリーフ自身だったからだ。
ちなみに、原題の意味は、英語版のウィキペディアによると “「出版するか、滅ぼすか」は、学業で成功するために学業を発表する圧力を説明する格言です。このような制度的圧力は、一般的に研究大学で最も強い。一部の研究者は、パブリッシュまたは滅亡する環境をレプリケーションの危機の要因として特定しました。 成功した出版物は、学者とその支援機関に注目を集めます”
1 note
·
View note