Tumgik
#彼女のママと出会い系で… 〈第1話〉
alldeniedpenguin · 1 year
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世界樹の迷宮の二次創作の設定集
設定ばっかりたまっていくけど、今日のうちに投げとくよ
・世界樹の迷宮とは?
2007年に第1作が発売された3DダンジョンRPGで、ダンジョン探索に全振りしたゲームだよ
5人で1パーティとなるキャラクターを設定し、あとは5階ごとにフロアの装飾が変わる過酷な地下迷宮をひたすら探索するゲームで、町の人や先輩冒険者との会話以外特にストーリーもないゲームだからパーティー間の会話や関係性は妄想し放題だよ
今年6月にSwitchでリメイク版が出たから購入したけど、過酷すぎて全然進まないよ
特徴はマップを自分で描く作業があることなんだけど、Switch版だとオートマッピングができるので少しハードルが低いよ
でも扉とか階段とかは自分でアイコン置かなくちゃ記録できないよ
・キャラクターの設定って?
1個の職業ごとに5種類の立ち絵が用意されていて、立ち絵に職業制限はないから、名前と職業と立ち絵を決めればいいよ
・元ネタがわかりやすすぎる
それはごめんやで
そのものずばりの名前つけてた人フォロワーにいたから私もやってみようと思って
・本文
クソ長いので次のリンクの下から行ってね
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役職:ソードマン(マンって言い方気に食わねえな、ソードマスターとか言えないのか?)
名前:メイユイ
別名:ハオラン(旧名)
年齢:18歳
GI:トランス女性
身長:170cm
体重:62kg
性格 非常に好奇心が強く突拍子もないことをしたり言ったりしがちだが、基本的には泰然自若としていて、パーティーのリーダーにふさわしい器をしている。わりと平気な顔をして死地に突っ込んでいくところがあるので、旧知の仲であるクリストフとアーリフの心労は絶えない。シエロから一方的に「主人」としてみなされており、ビャッコからも「将来が楽しみネ」と言われている
個性 ごくゆるいオムニロマンティック/オムニセクシャルで男性とみなした人に恋愛/性愛的な関心を抱くことが多かったが、勇敢だが落ち着いてさわやかな人物なので、男装時代は女性との交際経験が多く、男性とはまだ交際したことがない。
特技 パーティー一の怪力でクリストフをもしのぐ火力がある。
能力・スキル 得物は斧や剣を使うことが多く、斧による高火力の攻撃が決め手となることが多い
見た目 茶色いロングヘアを後ろで三つ編みにしていて、額をすっきりと出している。細身で筋肉質。この世界で言うアジア系のルックスをしている。
生い立ち 古い武家の次男の「ハオラン」として生まれたメイユイは、武芸の稽古こそ楽しんではいたが、自分が「男」であることには強い違和感を感じていた。幼い日のこと、「君が女子だからと言って僕が手加減したらそれこそ君に失礼だろう」と神学校の同級生のアーリフに勝負を挑まれた際に言われたこの言葉で、「彼女」は自分のアイデンティティがやっとわかった。それから「彼女」の本当の自分を手にするための冒険が始まる。
背景 兄より武芸に秀でていたので家督を継げないことを惜しまれてはいたが、性別違和を形にできた後は本人は兄には悪いが安堵を覚えている。見抜いたアーリフの次に相談したのは担任であったクリストフ。クリストフに相談しながら周囲や家族に性別違和を伝え、今回の旅立ちの許可に至った。
その他 「本当の自分を取り戻す秘術」は現実世界で言う性別適合手術を魔法でやるというもの。現実の手術と同様に負担が大きいのでやはり健康な人にしかできず、費用も高額である。保険がない世界なので。
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役職:メディック
名前:アーリフ
年齢:18歳
GI:シス男性
身長:173cm
体重:65kg
性格 パーティーの中で一二を争う高い倫理観を持つストイックな人物で、困っている人を見ると放っておけない青年。それは彼が移民の女性カップルの養子であり、ゲイであることもだいぶ関係していると考えられる。けがや病気の治療にあたるメディックで腕を磨いている最中だが、治療の途中に「自分を大事にするように」と説教をしてしまいがち。
個性 自分の民族的ルーツはわからず、生まれたばかりで教会に預けられたところを移民の女性同士のカップルに育てられたシス男性のゲイで、ママたちからは無理しないでいいと言われていたが成長期の終わりとともにヴィーガンを始めた。
特技 特技は料理。ヴィーガンを達成するのに必須のスキル。得意料理はダール(豆)カレー。ってか動物性食品のコクにかわってスパイスで味に変化をつけるので大体料理が香りが強く辛い。シエロが辛いのが苦手なので料理をあまり食べてくれないのが悩み。
能力・スキル けがや病気の治療が職業で、けがをしたときは彼に頼めば回復薬を使うより効率が良い。ただ命は大事に!と説教はされる。食材探しも兼ねているので、ダンジョン内の採集も得意。
見た目 イメージは南米ルーツの白人とアフリカ系黒人のミックス。肌は薄めの褐色で髪がカーリーヘアではない。これは立ち絵の都合。これまた立ち絵の都合で重装備になっているが、「回復役が倒れてはならない」という責任感で重装備をしていることにした。実際努力家でトレーニングもしていて力も結構強いほう。
生い立ち 所得に余裕はなかったが息子にちゃんとした教育を施してやりたいと思ったママたちは彼を比較的学費の安い神学校に入れる。幼い日に神学校に入ったばかりのころにメイユイ(その頃は「ハオラン」と名乗らされていたが)にライバル宣言をしたが、その流れで「彼女」が女性であると見抜く。以降二人は親友兼ライバルになり、メイユイの「本当の自分を取り戻す」旅にまで一緒に出ることになるわけだが。
背景 この世界は結婚にかんしてあまり手続きがちゃんとしていないので同性カップルが肩身の狭い思いをすることはないが、みんな平等に過酷な環境で生きているので、結婚のメリット自体が二人で所得を得られることと家事や育児を分担できること以外あんまりない
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役職:パラディン
名前:クリストフ
別名:神父様
年齢:40歳
GI:シス男性
身長:190cm
体重:80kg
性格 やや潔癖なきらいのある高潔な人物。もともと神父をしていた関係で神学校の教師をしていたが、教会の教義にずっと疑問を持っていたのが耐えられなくなり、聖騎士の資格を取り教会をやめた。年下からモテがちで、若い女性から迫られたら非常に慎重に対応するが、男性および男性に見える者に迫られてしまうとガードが緩くなってしまう。
個性 博識かつ逞しい偉丈夫で凛々しく堂々とした人物。教会にはずっと隠していたが、バイセクシャル/バイロマンティックで、10代のころに男性の恋人がいた。しかし教会に入るために別れることを選んでしまい、それをずっと悔やんでいる。その後女性と結婚はしたが、その時の後悔が漏れ出てしまい、長期間の話し合いの末婚姻は解消した。子供はいないが子どもの未来を守りたい気持ちがあったので神学校の教師になった。が教義を教えるのが辛くなり、クィアの生徒たちも何かを感じ取ったのか自分を頼って相談してくれるようになり、やはり教会の教義に従うことはできないと思い、今度は聖騎士としてクィアの生徒たちと旅に出ることにした。
特技 アーリフほどは凝らないが料理ができる。シエロは好き嫌いが非常に多いが、クリストフの作った料理は食べられるものが比較的多い。料理を教えるのももともと教師だったのでうまい。しかしメイユイは素晴らしい生徒だったが料理だけは教えても全然うまくならない。クリストフによると、たぶん力の加減ができていないとのこと。ゆうてクリストフも自分一人分の飯を作るときはキャベツ引き裂いたり骨を素手で砕いたりはする。
能力・スキル パーティーメンバーをかばうのが本職。立派な体格であり鍛錬も欠かさないので力もかなり強い(クリストフよりメイユイが火力があるのは彼女がとんでもない怪力だから)。簡単な回復の術も使える。
見た目 多くの人がイメージがしやすい白人の偉丈夫。背が高くがっしりとしていて、着やせしているが特に上半身が立派。髪は色が薄めの栗毛で、鼻が大きい。それゆえシエロからは「あのツラとガタイだろ?神父様はきっとアソコも立派だぜ」とド失礼なことを言われている。
生い立ち 彼自身はごく普通の家庭の出身と思ってはいるが、彼の家より苦しい状況の人はかなりいるという感じ。教会の運営に入り、教会を訪れる人と教会で働く者たちの状況があまりにも違うことに気が付きまずそこから教会への違和感を感じた。実は少年のころ今と変わらない姿のビャッコと出会っていて、世話も多少焼かれているが、本人はうっすらとしか覚えていない。
背景 この世界の教会は現実のカトリック教会に近い教義であり、やはり同性愛や妊娠中絶には厳しい。現実のカトリック教会ほど力を持っていないが、葬儀などは行うし、現実社会で言う公的機関の機能の一部も担っていて、学校などを運営していたりする。もちろん他の経営母体の学校もある。
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役職:ダークハンター
名前:シエロ
別名:自称「悪魔」
年齢:非公開
性別:人間の定義で言うとノンバイナリー(本人曰く、「悪魔が人間の性別に従うわけないだろ」)
身長:180cm
体重:65kg
性格 冒険者ギルドに来たメイユイ・アーリフ・クリストフにビャッコとともに声をかけてきた。彼女たちに声をかけ、旅の動機を聞くと、メイユイを「勇者サマ」と呼び、気に入ったから一方的についていくと宣言する。下品で乱暴で欲望に正直、人を小バカにした態度を取りがちで、この世界の常識と規範を常にバカにしくさっているが、常識を疑い規範に抗う人間への協力は惜しまないと公言している。クリストフのことをメイユイたちに倣い「神父サマ」と呼んでいて、よく「誘惑」している。
個性 「悪魔」を名乗っていて、常識や規範をかなり厳しく罵倒するが、それは人間が自分以外の生物を搾取するようなものに対してである。本当に悪魔かどうかはわからないが、人を誘惑して重要情報を聞いたり、差別的な輩をだましてひどい目に遭わせたりするのはよくやる。「悪魔が人間の性別に従うわけないだろ」とパンセクシュアル/パンロマンティックを公言していて、自分の性別もバイナリーな表現をされると激昂する。性的に奔放だが、「器がデカい奴としか本気で寝ない」「性別気にしない奴がみんな俺みたいにすぐ誘ってくる奴ばかりじゃないのは知ってるぜ」などと言っている。器がデカい人物に惹かれると公言する通り、大物になりそうなメイユイとすでに立派な人物のクリストフが大好きなことを隠さず、愛でたり誘惑したりしている。しかし、アーリフもちょっかいをかけられており、純朴な彼はいちいちこいつの挙動に悩まされている。
特技 戦闘上では搦手を得意としており、得物は鞭が基本、剣も使える。鞭により対象の動きを制限したり状態異常にしたりといった搦手でじわじわといたぶるのを好む。実は鞭の必殺技が設定上すべてのスキルの中で最も火力が高く、その名も「エクスタシー」。
能力・スキル 戦闘以外では情報集めが得意で、町で単独行動した後に情報を持ち帰ってくるが、どうやらワンナイトでの「遊び」も兼ねている様子。ただ、基本的にその時にターゲットにしているのは一流の冒険者や組織で権力がある者である。「器がデカい奴としか寝ない」と言っているが、大人に寛容な対応をしてもらうとそういう形で「お礼」をしてしまおうとしがちであり、過去の厳しい経験があるだろうと推測されている。
見た目 ボサボサの銀髪にアーリフよりだいぶ濃い褐色の肌で、瞳は黄色っぽい。悪魔の力を使うときに瞳孔が横になりヤギっぽい目になる。普段は男性表象寄りで素肌にファーのついた上着を着ているという暑いんだか寒いんだかわからない格好をしている。腹筋が割れているのは痩せ気味のせい。外見年齢は20代半ば。悪魔の力で少し見た目を変えることができるらしいが、「続きはベッドで教えてやるよ♡」とのこと。
生い立ち 「悪魔」を名乗るまでの経歴は秘匿されているが、最初は人間として生まれ、幼いころはかなり厳しい環境で育ったらしい。絶望に沈みすべてを呪っていたらある日「悪魔」が現れて契約をして力を手に入れたとのこと。「悪魔」としての考え方はそいつから学んだらしく、「悪魔ってのは人間の欲望を肯定することで生まれた存在だから、基本的には人間の味方なんだぜ、だから悪魔はルールを押し付けて罰したりしないだろ?だから俺も悪魔らしく『人間』の誇りを取り戻そうとしてる勇者サマについていくわけだ」と言っている。自身の性別に関しては悪魔と契約する前からもともと男女二極でとらえてほしくないと感じていた。
背景 舞台となるエトリアは小さい街で迷宮探索目的の冒険者でにぎわっていて今は景気がいいが、エトリア以外の集落は規模や治安も様々で、格差の状況も様々。シエロは大きい城塞都市の非常に治安の悪い地区の生まれで特に格差が目立つところの浮浪児だった。過去の王の失政により大量の失職者、家を失った者、親に捨てられた子供たちが生まれていて、シエロは親も知らずそこで育った。シエロがエトリアの話を聞いたのは、悪魔と契約した後に誘惑したエトリア帰りの冒険者の寝物語が初めてだった。エトリアの情報を集めていくうちに、シエロの中で「悪魔がこんなところでくすぶっていてはいけない」という思いが大きくなり、拠点をエトリアに移し、自分が従うにふさわしい人間を狙うことにしたのだった。
その他 パーティーで一番の小食なので、メイユイと外食(ってかデート)した際にお互いに大盛と小盛を頼んであとで交換しましょうかと言われたが、「いや、そのままで行こうぜ、人目なんか気にするのは俺達らしくないだろ」とそのままメイユイは大盛を頼み、シエロは小盛を頼んだ。
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役職:アルケミスト
名前:ビャッコ
別名:彼女の出身国での表記は「白狐」
年齢:???
性別:シス女性(人間ではない)
身長:172cm
体重:非公開
性格 シエロとペアを組んでメイユイたちに声をかけてきたアルケミスト。メイユイのことを気に入り「勇者ちゃん」と呼び、シエロと同時に彼女たちについていくことを表明する。大柄な中年男性のクリストフのことをなぜか「クリスくん」と呼ぶ。シエロと結構長いこと組んでいて、頻回に寝てもいるが、全然特別な感情はなく、大体の人間を変なあだ名で呼ぶ彼女だがシエロのことは「シエロ君」と変なあだ名もつけずに呼ぶ。
個性 はるか昔に遠い島国から移り住んできた「妖(あやかし)」で、狐の姿を持っている。アロロマンティック/アロセクシュアルのレズビアンで、メイユイがこれから施術を受けようとしているトランス女性であることも理解したうえでメイユイのことを愛しているが、年の差がありすぎるので一歩引いている。先に書いたように人外となったシエロとは冒険上のバディ兼欲望をぶつけ合うパートナーだが、回復ができる仲間がおらず、痛みを伴う激しいプレイができずにいた。
特技 博覧強記であり、速読でありながら読んだ内容も人間とはかけ離れたレベルで記憶できる。クリストフも人間としてはインテリではあるがそれとはレベルが違う。また食べる量が自由にコントロールでき、食料に困ったときは食べなくても生きられる。しかし本当はたくさん食べるのが好き。
能力・スキル この世界には錬金術があり、それを活用して属性攻撃を行うのがアルケミストであるが、妖術を得意としていたビャッコの能力が解析された結果もそれに等しいものである。特に火属性の妖術に長けている。
見た目 金色のストレートヘアと涼やかな一重の目元の妙齢の女性の姿をしている。とんでもない長い時間生きていて見た目が変わらないので住むところを転々としていたが、冒険者はその状況にあっていてやりやすいようだ。エトリアでよくみられるアルケミストの服装に合わせて、両手に仰々しい籠手を付けている。
生い立ち はるか昔から人の営みを見守ってきていて、実は世界樹の成立を知って興味を惹かれてエトリアの近辺に移り住み、世界樹についてずっと調査を続けている。世界樹が広がるときに多くの人間が犠牲になったのを悼み、その弔いのつもりで何回も世界樹の迷宮に挑んだが、そのたびに人間の仲間を失ってきた。やっと出会えた人間ではない仲間はずいぶん変な奴だが、そいつと今も一緒にいる理由は、そいつの信念に沿った人間こそがこの状況を打破してくれると信じられたから。
背景 ビャッコは途方もない長い時間世界樹の研究を続けているのだが、何せ彼女も社会的な状況もあって正体を明かすことができないので、せめて何世代も続けて書いてきたというていで世界樹の秘密を書物にしたいと考えている。実は幼いころのクリストフに勉学の楽しさを教えたのはビャッコ。姿を変えてないのがバレるとまずいのでクリストフの記憶をいじってその辺をあいまいにしている。
役職:レンジャー
名前:シータ
年齢:35歳
性別:シス女性
身長:158cm
体重:「なんで聞くのよ…」
性格 シータはエトリアから離れた川のそばの大きな国で夫とともに戦士として国に仕えていた。しかし、夫は獣討伐の任務の際に命を落としてしまう。夫に先立たれた際にその国の風習により夫を火葬する火の中に飛び込むことを強制されたが、幼い娘を連れて逃げてエトリアまでやってきた。普段は戦士としての冷徹さがありながらも男尊女卑が厳しい国で抑圧されてきたため遠慮がちであるが、いざとなったら上記のことをやり遂げるほどの胆力がある。
個性 夫のことは当時は好きなはずと思っていたが、国を出たことでその国に凝り固まった価値観を知り、それゆえに夫すらも視野が狭かったと思っている。実は誰にも言っていないが夫の前に交際していた男性が何人かいる。国の法律でばれたら拷問されるからずっと隠してはいたが。冒険者になったのは娘の養育費用のためで、自分が夫の後を追えば娘の生活を保障してやると国に言われてはいたが、自分に対してそのような扱いをする国のことが信用できなかった。娘には自分のように強制された職業ではなく好きなことをやらせてやりたいと思っている。
特技 非常に高い視力を持っている弓の名手。弓の名手であることが知られたがゆえに王宮に連れてこられ、そこで夫となる若い兵士と出会った。我慢強く育てられていて、食事にこだわりもないので長期間の野営もお手の物。こだわりがないゆえに別に料理上手というわけではないが、毎日毎日毎日毎日食事を作ることに苦痛を感じない。こだわりがなく自分と家族の生存に必要な作業としかとらえていないので。
能力・スキル 弓は命中率が相当高く、とどめの他足止めにも使える。また野営が得意なので迷宮内での素材集めも得意。
見た目 あまりカールしていない黒髪と褐色肌で割と肌が出た衣服をまとっている。エトリアではバード(吟遊詩人)のような衣服ととられやすい。肌が出た衣服は国の戦士だった頃から来ていた。任務に出ていない時は国でつけていた金属製の飾りをよく装着している。
生い立ち 河のそばの国の小さい村の出身で、その村出身の革命家となる父の指導で戦闘訓練が行われていた。その中で弓の才能が見いだされたのがシータである。父らの激しい戦いで祖国は植民地化を免れたが、父はその戦いで犠牲になってしまった。父が守ってくれた祖国に尽くすことこそが自分の生きる道と思ったが、子を迎え、夫の死後の自分や子供に対する国の扱いのひどさを知り、これからは自分と娘のために生きようと思った。それから彼女の人生が新たに始まったのだった。
背景 元ネタはRRRが入っていてそこは大丈夫なのか心配になる。
今いるキャラはこのくらいで、今のところシータさん以外で旅しています。シータさんは採集パにしたほうがいいかもしれませんが、彼女は戦士なので、戦いたいかもしれません。
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kiriusa-etc · 1 year
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この動画は再生できません/エスター
お絵描きのお供に横目で見てた。ネタバレあります。
この動画は再生できません
アマプラのドラマ?1話25分、全4話。
前から気になってはいたが、見た友人が私の好きそうな感じだと教えてくれたので見ることにした。
確かに面白かった。各回、メイ��のホラー動画→恐怖映像を編集してる男2人の茶番(主人公組のお笑い芸人)→ホラー動画の解説といった流れ。毎回の動画がね、めちゃくちゃありそ〜〜な感じで見入った。
さて、初回の動画はJK……女子高生3人が廃病院に肝試しに行き皆首吊りしたという動画。
3人だと1対2の構図になりがちだが、案の定そういう対立が生まれていた。1人を中に入らせて扉を閉めて脅かすとか、2人になった途端その場にいない人の悪口を言うとか。 アーアやってんな君たち、若いねぇ。せっかくの青春、もう少し上手くやったらどうですかねえ。一人はSNSのバズに命かけて��し、他二人は満更でもなさそうだが都合が悪いとその一人を悪く言ったり……皆そんな感じなのかな?人間怖いな〜〜
そういう「ありそうな人間関係と動画」に目がいってて、肝心のカラクリにはまったく気が付きませんでしたが。キチンと種は仕込んであって、素人なりに凄いなぁと思いました。ホラーというよりミステリに近いよね。突拍子もないオチではなく、ちゃんと動画内に情報がある。
水平思考ゲームを思い出した。動画に真相に近づく、キッカケはあるけどプラスの情報がないと分からないってところが質問して新たな情報を引き出す思考ゲームとリンクしました。
で、肝心の謎ね、実は3人組ではなく4人組だった。だが顔のアザでSNSのコメントが荒れたことからその子を一切映さなくなった。まあここら辺はめちゃくちゃ顔出ししてる時点で私とは相容れないのでよく分からんが……居るのに居ないことにされるのは辛いというのは想像がつきますよ。
皆さんまだ若いですからね、なんだろうな、まぁ良くない選択しちゃうよね、とは思う。ウッブーメランじゃねえかやめろよ。 けどそっから殺しますか!?行動力ありすぎだろ。その発想できるなら他の何かに活かそうぜ。あと同じくらいの体格の子の首絞めるって大変だと思うんだけど……火事場の馬鹿力というやつだろうか。アドレナリンドバドバでした? ここ深く考えちゃいけないとこか?……まぁ、肝試し利用して殺そうって計画立てられるくらいだし、そこも考慮してるんですかね……。
2話目はホラー配信をする男が失踪した話。
やんやあって配信中に警察が来たと言ったきり行方をくらましたあたりで、あー連れ去られたのかなぁとは思ったが……こうやって特定してくのかな、と感心すらしてしまった。個人情報の扱いには気をつけようね!
1話にも言えることだけど、こういう話ってホラー現象とか犯罪になるまでとは言わずとも実際に起きてることじゃないですか。顔出てる写真上げたり、顔出し配信したり。大丈夫かなあって心配しちゃう。それ、ネットに晒して良いのかなあと。 ま、私の事じゃねーし私が悩んでも仕方ない。ただどこからどんな形で情報が漏れるか分かりませんからね、気をつけましょうと改めて戒め。ネットリテラシーって大事です、このご時世。
毎度のように話が逸れているので戻しましょう。でもこの回なんか印象薄いんだよな……なんでだろ。……なんでだろ。 あれですね、英字や数字の全角半角のくだり、ア〜〜ってなったの。私も意識することあるから。私の場合は小説書くから、表記揃えるためなんですけども。やっぱそういうとこにも癖ってあるよな。キーボードの癖とも言えるけど。 それと配信は見ないからあんまり身近には感じなかったけど、配信のコメントとかもリアリティあったな〜。(コメントはアーカイブでも見られますからね)
絵描きながら見てたから聞き逃しただけかもしれないけど、なんで住所特定して凸って監禁したのか、動機にあんまり触れられてなかった気がするんだよな。ミステリに近いとはいえどミステリではないからスルーなんですかね?ちょっとモヤる〜!ちゃんと言及してたらごめん。
3話は、カップルのセルフ内見で失踪した彼女の動画。この回はですね〜、まぁ良かったねと思いつつも男のクソさに終始‪(ᯅ̈ )って顔してたと思うね。その印象が強すぎる。
スマホで撮ってばかりで何もしねーくせに、彼女にしっかりしろよ、うっかりだからな〜って言って舌打ちしまくってる時点でちょっと嫌になったもんね。自分のことは自分でやろうね!自分達のことは2人で決めようね。
やべー男だななんでこんな奴と付き合ってるんだ……と思ったらDVまでしてる。アーア分かりやすいな。こういう風にやべーってことが分かりやすいといいんですけどねぇ。ご丁寧にDVシーンは編集してるし……お前悪いことしてる自覚があるのか?それともプライドとかかっこ悪いとかそんな感じの理由で隠してるだけか?後者だろうなあ。悪いと思うなら暴力なんて振るいませんからね。
彼女さんはどうにか別れられてよかったね。深堀りの必要はないんだけど、大切にしてくれる人はええと女性の方です?それとも女装してた?(???)あれでも友人って言ってた気がしますよね。あとその動画撮ってるの誰なんすか?
4話。はやくも最終話です。今回の動画は就活生に向けた企業の紹介動画。投稿されてすぐに消されたらしい。
最初にでてきた男、どうせ普段は部下痛ぶってるんだろうなと思ったら案の定でした。流石にアルハラまでは分かんなかったけどさ。オフィスが妙に綺麗なところは怪しい(偏見)
うーんめちゃくちゃ仕込んだ映像だったね〜凄かったね〜。まぁ他に思うところがあってだな……( ͡° ͜ʖ ͡° )
そういえば動画は権利者によって削除されたって言ってたけど、誰が消したんだろうね。真意がバレたんかな。だとしたら逃げられて良かったなー。上司さんは大きな魚を逃してm9(^д^)ですけど。これからは人手不足になるってのに、大事な人材に逃げられてさあ、そんなんで会社、大丈夫なんですか〜?(煽り) 目先の感情に囚われるような人が、人の上に立ってて、いいんですか〜?(呆れ)
こーんな会社が実際にごまんとあると思うと、嫌気が差すよね!あーあ、人間っておーろか!
なんてそんなことはともかく、今回最終話ということで、オカルト番組を作っている芸人さんたち……もとい主人公さん達の方にもまさかのオチ。つい手を叩いて笑ってしまった。良いオチじゃん!
また新しい話作って欲しい、と思えるドラマでした。楽しかった。
エスター
ジャンル忘れたけど人間怖いね系のホラーだったと思う。オバケじゃなかった😗まぁ驚かせ方はホラーのそれだったけど。(いると思ったらいない……と思ったらやっぱり(別のところに)いる!!!って映像の持っていき方とか)
度肝を抜かれるただ一つのカラクリ、だけどそれで全部納得できるから凄かったな〜。最後の方はもう、演技すげーという観点でしか見てなかったけど。
最初はたまたまだよね、エスターに悪意はないよね、と思ってたんだけど……ガッツリパパに取り入ろうとしてることが分かってしまいずっと慄いていました。そんなに魅力的な男だったか?とは思うけど。キッチンで盛る男だぞ。不倫してるし(男の)ママを味方に妻を追い詰めるしさぁ。(妻にも原因はあるとしても)マザコン入ってねーか?夫婦の問題に片親持ち込むのどうなんですかね。己の力だけでは解決できませんと白状してるようなもんだと思うぞ。第三者の存在は必要?それは正しいけど片方に肩入れする人を第三者とは言いません〜。
大体こういう話ってそもそも主人公達が問題抱えてるよね!じゃないと話にならないというか……多分、原因が生まれないからだとは思うけど。それを、例えば今作では「エスター」という異分子が入ってきて問題が拗れてくんだよね。妻は酒癖(まぁタイミングが悪かった部分もありそう。アル中ではないみたいだし)夫は不倫。(不倫ってそんなに良くあることなん????)
人 間 あ ほ く さ
一番重要なとこ言わずに話すの難しいので言っちゃう。エスターは「子どもではなく大人である」のが全て……だけど、いくら特殊な体質で、特殊な環境に置かれていたのだとしても、人を殺すに至るのか?とは思った。多分ファーストキルを見ろってことっすよね。
うーん、確実に自分の中の性は育っているのに、いくら頑張っても女性として、そういう相手として見られることがない、そんな状況が続くとそういうことへの執着が深まるのかな?手に入らないものこそ欲しくなる、人間らしいっちゃらしいのかも。
歯医者に行きたくないって言ったのは、歯の状況から自身が何歳なのかバレるから、だったのかな。頭が良いのは「年相応」なだけなのか、年齢を踏まえても聡明な人だったのか……🤔
とにもかくにも、エスターは大人だ、っていうネタが衝撃だったね。化粧とったあとのエスター、なんか老けて見えたもん。ああ30代なんだなぁって、意図してるんだろうな〜すげ〜。うん、凄かった。パチパチパチ。あそこまで演技できるエスターが凄いし、そのエスターの演技ができるのも凄い。こりゃ話題になりますわ〜と今更一人頷いてます。
でも、ファーストキル見るかって言われると……ちょっと分からん、カロリー高すぎる。
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oonekonarisa · 3 years
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2月2日に思うこと
毎年、2月2日になると、中学受験と、私のかつての戦友について考える。
私は特別勉強ができる子ではなかった。幼稚園から英会話や絵画教室、小学校1年からは公文式に毎週通わせてくれたり、ランドセルは綺麗な赤、かわいいスカートも買い揃えてくれていた両親の期待とは裏腹に、私は隙あらば男の子に混じって木登りやドッチボールに明け暮れスボンを泥だらけにし、英会話では大号泣、公文(くもん)では答えを写してさもありなん顔で提出して逃げ帰るような子だった。おてんばと言えば聞こえはいいが、親の期待をなんども裏切り、随分と振り回してしまったように思う。
そんな私に転機が訪れる。近所(文字通り、向かいの家だった)に住む幼馴染の女の子(仮にKちゃんと呼ぶ)に、進学塾への体験にいっしょに行かないかと誘われたのだ。
毎日の遊びになんとなく飽きてきていた私は、ほんとうになんの気無しにその誘いに乗った。"オトコンナ"(男女)というあだ名がつくくらいに男勝りだった私。真面目なやつらを冷やかしてやるぜ、くらいに思っていたと思う。初めて「塾」という場所に足を踏み入れた。
体験授業ではべらぼうに褒められた記憶がある。一問解ければ「さすが、素晴らしいね!」「きみは天才かもしれない」。ふだん先生から叱られるか呆れられるかばかりだった私に、その小さな褒め言葉は染み渡った。(受験中までこの時の一言、とりわけ「天才かもしれない」の部分、を信じ続けることになる。模試でどれだけ悪い点を叩き出してもこれを盲信していたからへっちゃらでいられた。)そして帰宅後開口一番に「ママ!わたし中学受験するわ」と言った。
「よし、本気でやりなさいね。」
これが母からの言葉だった。拍子抜けした。今思い返せば、私の両親はどちらも高卒で、その親もその親族もまた高卒という家系だった。どれほどの動揺と覚悟を持ってその言葉を返してくれたのだろう。この愛のこもった一言なしに今の私はない。絶対にない。本当に本当に、頭が上がらない。
それからというものKちゃんとの塾通いの日々が始まった。一緒に小学校へ行き、授業が終われば共に速攻帰宅しお弁当を持ってKちゃんママに塾に送ってもらい、4-5時間の講義と自習。お弁当を片手間に食べつつ、知識の大洪水を浴びながらゴールの見えない大海原を渡っていくような感覚の日々。小学生の私にはインプットの限界などないように思えた。世界はあまりにも知らないことだらけだと知った。どんどん伸びていく偏差値がおもしろくて仕方なかった。私とKちゃんの手はいつもかたく握られていた。言葉にせずとも「お前には負けねえ」というひりひりするようなライバル意識と、「一緒に晴れ舞台に立とうな」という結託があった。
受験直前期に向かうにつれて、Kちゃんが授業に遅れたり、欠席する日が増えた。Kちゃんはあっという間に下のクラスに落とされ、その後は出欠状況もわからなくなってしまった。学校を休む日も増え、帰り道に家に寄ると「ごめん今日は塾いけないんだ」と窓から少し顔を出して言った。顔色はなんとなく暗い。次第にめっきり塾には来なくなり、学校にはいるけれどなぜかKちゃんはいわゆる不良系のグループとつるむようになっていった。なぜ?と思いながらも、私は自分自身のことに精一杯になっていて、気にすることも徐々になくなっていった。
私の中学受験は、蓋を開けてみると惨敗だった。
千葉の受験は早い。1月に行われた千葉の御三家にはことごとく落ちた。特に第一志望だった市川学園の受験はひどかった。幕張メッセ(!)が会場なのだが、何度も何度も想像したはずのだだっぴろい会場と数えきれない人間の頭が広がる景色に、圧倒されてしまった。血の気が引いて、椅子に座っているのもやっとだった。試験のことは一切覚えておらず、隣の子がカッカッカと鉛筆を走らせる音だけが耳に響き、報道陣が多い会場を見渡して「これ、テレビに映ってたらどうしよ!怒られるな...」なんて呑気なことを考えていた。
さて、全落ち。
背水の陣だった。2月の1日は本物の御三家の受験が集中するのだが、御三家の願書は数日前に締め切られていた。背水の陣の攻め所はその翌日、「2月2日」の学校に限られた。
調べて出て来たのは青山学院中等部だった。正直学校方針の「キリスト教の精神に基づいて〜」を読んでもなんのことやらさっぱりわからなかった。私も家族もみんな、キリスト教の"キ"の字も知らなかった。
ここから私の火事場のバカ力が発揮され始める。どうせならもっと早く発揮せよと思うが、「きみは天才かもしれない」という言葉への純粋な信頼をやっと捨てられたのがこのタイミングだった。私はたぶん、天才じゃない。運もよくない。藁を掴まねば。不合格をSた知るたびに隠れて泣く両親を見て、期待の大きさを知った。それからは小学校を全て欠席し、文字通り血眼で過去問演習をし続けた。
結果、青山学院中等部から合格をもらった。母が小学校の授業中にクラスに飛び込んで来て、クラスみんなに祝われた。生まれて初めて、安心して泣いた。
私の中学受験の概要はこんな感じだ。そこから中高は青山学院にお世話になり、はじめは"キ"の字も知らなかった私が大学進学の時にはキリスト教推薦をいただいて、国際基督教大学に通わせてもらった。
Kちゃんは、中学受験を終えることができなかった。
すべて後で聞いた話なのだが、Kちゃんの中学受験の時期にKちゃんの両親は離婚していた。送り迎えをしてくれていたKちゃんのお母さんの、浮気が原因だった。え、あの人が?小学生の私にはよく理解できない「離婚」「浮気」のワードを前に、呆然とすることしかできなかった。信じられなかった。
眠い目をこすって一点でも高い点をとろうと努力したあの時間は?Kちゃんの綺麗な字が並んだ分厚いノートは?腫れ上がったペンだこは?かたく繋いでいたはずの手は?
もはや涙も出なかった。Kちゃんが悪いのだろうか。そんなはずないことは幼心にもわかった。
小さいからだを削って、大人ですらできる人は多くはないだろうほどの、文字通り血のにじむ努力をしていたことを、彼女の母親は知っているのだろうか。一番近くで知っていたはずなのに。Kちゃんは、これからいろんな色をのせられる綺麗に広げられたはずの画用紙を、目の前でくしゃくしゃにされたような気持ちだったろうと思った。そんな身勝手な事情で、「なかったこと」にされていいのだろうか。大人は、最低で最悪だ。
でも。
誰か助けられたんじゃないか、とも思う。
その役目って、私だったんじゃないかとも、思う。
何もできなかった私は、ずっとずっとこの曇りを心に抱えて生きている。
数年経って私が中学生2年のとき、私の両親もまた、別居することになった。家の中も心の中も、毎日ごちゃごちゃにされることを身を持ってしった。こんなの勉強できる環境じゃない。実際、私の妹は、志していた中学受験を誰にも言わずひっそりとやめた。
大学に入って学習支援や居場所支援をするNPOの現場で活動したり、さまざまな事情を抱えた高校生とかかわる度に、小学校を卒業してから会えていないKちゃんのことを想う。
人づてに聞いた話だと、離婚後は母親の方について団地で暮らし、高校を卒業して、今は働いているという。
地元は一緒だ。住んでいるところも近いそうだ。
会った時に、なんて言おう。
私に何が言えるんだろうか。言えることなんて、あるのだろうか。
正解は出ない。
ただ私は、私自身もまた家庭がゆがんだことのある当事者として、現場で同じような環境に生きる子達を手の届く距離でみてきた者として、運良く大学で好きな学問を続けられている身として、Kちゃんにも胸を張れる人間でありたいと、こころの底から思う。
たぶん天才ではない私なりに、彼女のようなしんどいところにいる人に気づける人間でありたいと思う。手をさしだすことのできるつよさを持ちたいと思う。そう思える2月2日をこれからも大切にしたい。
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xf-2 · 4 years
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コロナ禍による海外への渡航規制で、中国を含む渡航移植手術のあっせんを停止していた日本のあるNPO団体は、最近、渡航移植の案内を再開した。団体によれば、中国では「捨てられるほど」移植のための心臓と肺があるという。中国では、日本や米国より超短期間で移植手術が可能だ。これは、生きたまま確保された相当数の「ドナー」がいるためだとして、国際人権組織は深刻な人道犯罪の可能性を指摘している。
このあっせん団体は、心臓と肺移植の中国渡航移植を2020年10月に案内している。移植は「指定された移植センターの教授の執刀に限り、中国政府より招請状の発行が許可される見通し」としている。
この案内の3カ月前、ある中国人女性の技能実習生(24)が名古屋滞在中に重度の心臓病を患い、心臓移植手術のために中国に帰国し、武漢協和病院で移植手術を受けている。日本および中国のマスメディアは「日中命のバトンをつないだ」として話題にした。中共ウイルス(新型コロナウイルス)の世界的流行により、日本と中国を結ぶ空の便は全面停止していたにもかかわらず、両国当局は名古屋発武漢行きの特別チャーター便を手配した。技能実習生は、転院からわずか13日後に心臓移植手術を受けた。その間、4つの移植心臓が出処したという。人民日報が同年7月、「美談」として特集記事で詳細を伝えている。
この事案を、あっせん団体は2021年2月、日本における移植希望者への案内として紹介している。「藤田医科大から中国の武漢協和病院へ渡航した女性が、到着後13日目に心臓移植を受けられています。(短期間に4つの心臓が出処した)」(原文ママ)
別の文章では、団体は、出所不明な臓器の移植には関与しないと強調し、違法性を否定している。ドナーに関する説明では、「当事国の法令に従い医療機関が手配している。私たちは臓器の出どころに一切関与していない」。
ドナーは誰?
しかし、中国移植業界は、国際機関の第三者による現地調査を拒否しており、透明性が欠如している。中国衛生部や赤十字は、ドナー登録者が人口の約0.1%にすぎず、その上2015年から「死刑囚の臓器利用を停止」しているにもかかわらず、なぜ豊富な移植臓器が提供できるのかについて説明を行なっていない。また、ドナーが誰であるかを一切明らかにしていない。
あっせん団体は、法輪功迫害や新疆ウイグル自治区における人々からの「臓器強制摘出」について、過去の問題であるとし、現在進行形ではないとしている。
中国共産党体制による系統的な臓器強制摘出が今も続いていることは、国際的な人道犯罪を検察、人権弁護士、医師などの第三者からなる判事団が検証し、裁量する「民衆法廷」により明らかになっている。議長は、旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷でセルビアのスロボダン・ミロシェビッチ初代大統領を起訴したジェフリー・ナイス卿。
英ロンドンで行われた民衆法廷の最終裁定では2019年6月、1年に渡り約50人の証言者や専門家の資料から、中国の臓器強制摘出は「合理的な疑いを超えて、中国でかなりの期間、極めて多くの良心の囚人からの強制臓器収奪が行われていることを確信する」との結論を下した。また、その最も多くの犠牲者は法輪功学習者で、近年は、大量収容が指摘されるウイグル族も含まれるとした。
中国共産党当局により大量拘束されているウイグル族は3グループに分けられ、そのひとつは「臓器摘出用」に分類されているとの情報もある。2020年1月21日付のメディア記事は、党高官と間接的な接触を持つ、光学技術者のエルキン・シディック教授の話を伝えた。
仲介者を通しての党高官からの機密情報だという。それによると、「中国共産党は100万人以上のウイグル人を各省に輸送・分散させ、彼らを3グループに分けている。臓器摘出用、生体実験用、ほかは分散させて殺害する(distributed killing)など、他の目的のためだ」。臓器摘出や生体実験の目的は、「共産党は広大な強制収容所を維持するための資金を使い果たした」ためであり、人身削減や資金集めを行なっているとみられる。
あまっていて、捨てられる
一般的に臓器移植は、亡くなったドナーひとりから移植可能な臓器が、各臓器の移植を待つ複数人の希望者に分配される。臓器の分配システムと呼ばれる。腎臓や肝臓は他の移植に比べて手術希望が多く待機時間は長い。
このあっせん団体によれば、中国では現地市民にとって心臓や肺の移植は高額で、需要は少ない。このため、なくなったドナーの身体から腎臓や肝臓は摘出されても、心臓や肺の多くは廃棄されているという��
腎臓や肝臓の移植の場合、臓器提供者は必ずしも死亡しないが、心臓や肺はドナーが確実に死亡(脳死を含む)した場合に限る。心臓や肺の移植が「超短期間で移植可能」ということは、いつでもオーダーの度に殺害される人々が、何らかの形で「確保」されているということだ。あらかじめ血液型と組織型の検査を受けた人々は、これらが合致する移植希望の日本人患者が注文する度に、殺されている可能性が高い。
日本は、渡航移植を極力抑制し自国内で移植努力を誓う国際宣言「イスタンブール宣言」(2008年)に同意している。
世界各地へ渡航移植のあっせんを行い、「その規模は日本一」と豪語するあっせん団体の理事は、大紀元の取材に対して、中国では「廃棄される臓器がある。日本では移植を待つ人々がいる」として、命を救う機会の提供ができることはイスタンブール宣言の主旨に反しないとの考えを示し、渡航移植の正当性を語った。また、宣言には法的効力がないことも強調した。
また、コロナ禍で海外渡航が規制されているが、あっせん団体に問い合わせをしている渡航移植希望者は、二桁に上ると述べた。理事は、移植希望者に対して、渡航先の状況や病院について紹介しながら「最終的には顧客が渡航先を選択している。中国を希望する場合もある」と話した。
あっせん団体は、中国へ渡航移植の手配を中心に活動しているとみられる。公開されている団体の事業報告書によれば、「海外医療事情調査」として過去4年間の全ての海外渡航について報告がある。渡航先の96%は中国で、2016年は12回、2017年は8回、2018年は7回、2019年は6回訪問している。
検死の開胸
あっせん団体は、法輪功学習者の迫害やウイグル族からの臓器強制摘出を否定している。団体は、中国当局が関与する組織的な臓器強制摘出、いわゆる「臓器狩り」ではなく、人権団体らが掲げる開胸痕のある被害者の遺体は、検死の開胸にすぎないと主張している。
迫害および臓器収奪の停止を、日本を含む世界各地で伝え続ける法輪功学習者は、バナーなどで、開胸痕の遺体写真を使用している。中国本土の法輪功迫害情報を伝えるウェブサイト・明慧網によれば、一人は山東省威海文登市の劉玉風さん、もう一人は、黒竜江省の王斌さんだ。2人は外的損傷で、死亡したとされている。
法輪功学習者に対する中国共産党の迫害は非人間的だ。警察病院では「生きたままの死体解剖、霊安室の冷凍庫で保管、ボイラー室で焼却処分」など、惨たらしく弾圧され殺害されるケースは明慧網で多数報告されている。この中国共産党の振る舞いから、中国の「検死の開胸」が必ずしも臓器取引を否定できるものではないと言える。
中国の気功修練法・法輪功は21年前の1999年、当時の中国共産党書記・江沢民が弾圧を開始した。静かな個人の修練にもかかわらず、中国共産党は「思想拡大は体制維持の脅威」と断じて警察、司法、メディアを駆使した全土規模の弾圧を開始した。時期を重ねて、中国各地では600以上の移植病院が建設され、免疫抑制剤の臨床研究が急増した。
「収容所内の人々は、国内外の臓器移植希望者のために、本人の承諾のないドナーとなり、臓器を強制摘出され、殺害されている」この戦慄の医療殺人について、2006年、カナダの人権弁護士デービッド・マタス氏とカナダ政府元アジア太平洋地域担当大臣デービッド・キルガー氏による独立調査報告書が公にした。調査団の後続の報告によれば、中国の年間移植手術数は6万~10万件で、犠牲者数はそれよりも多いと推計している。
この報告が明らかになった翌2007年5月、中国政府は「臓器移植法」を施行した。同法は臓器売買を禁止している。同年7月の通知文書「外国人への臓器移植の適用についての問題」では、旅行で訪中する外国人に移植手術を行うことを禁止している。しかし、地方衛生部は許可した外国人患者を受け入れている。同じころ、官製メディア・中国網は、衛生部副部長(厚生副大臣)で「中国移植界の権威」と呼ばれる黄潔夫氏の話として「全国に移植病院が600カ所、移植医は1700人以上いる」と報じている。
臓器移植病院が乱立する前、中国では移植法が整備されておらず、ドナー登録制度、臓器分配システムはなかった。にもかかわらず、年間数万件の移植手術が行われていた。
中国、渡航移植は「日本の問題」と強調
中国のオンライン百科事典で「ウィキペディア」に相当する「百度百科」に、移植ツーリズム(器官移植旅游)の項目がある。ここでは、日本は臓器の供給不足で、中国などに「移植渡航の違法なあっせんを行っている」と強調されている。
この項目には、2009年、広州の移植病院が日本のあっせん業者を通じて17人の日本人移植希望者を受け入れていた、との共同通信の記事を引用している。この記事は、人民網などの官製メディアにも転載され、中国全土で波紋を呼んだ。ネットユーザたちは、規則違反だとして、日本人の臓器移植手術を請け負った医師や病院に対し、厳重な処罰を科すべきだと主張した。
さらに、ある著名な中国ネット世論の��ンフルエンサーは、「同胞は臓器提供を待ち、病床で苦しみもがき死んでいるのに、(移植病院は)暴利のために貴重な臓器を日本人に提供した」「国格を損なう恥ずべき行為は、抗戦期の漢奸(裏切り者)と、どう違うのか」と共同通信の報道を受けて厳しい反応を示した。当時、中国衛生部は関係部門の調査を行い、規則違反の病院は法令に基づき処罰すると発表した。
このように、中国国内では、外国人が中国で臓器移植を行うことに良い印象を抱いておらず、取り締まりを示唆している。状況に応じて、中国共産党は「法執行の完全性」を世論向けにアピールするために、渡航移植の関係者を拘束する可能性は否定できない。
実際、外国人の渡航移植を多く受け入れ、中国の移植業界の発展・拡大に「貢献」した、天津第一病院の東方移植センター長・沈中陽医師は、2020年1月に中国共産党全国委員会の委員資格を剥奪され、失脚した。沈氏は、日本で移植技術を学んでいる。
さらに、前出の2007年7月に発表された「外国人への臓器移植禁止」通知から3カ月後、日本人のブローカー長瀬博之氏が、上海市で逮捕された。中国渡航移植は、渡航者の身の安全をリスクに晒すいくつもの要素が存在している。
前出の民衆法廷の最終裁定で、議長のナイス卿は、臓器強制摘出を行う中国を「犯罪国家(Criminal State)」と形容し、中国との関係の見直しを促した。「医師、医療機関、産業、ビジネス―特に航空会社、旅行会社、金融機関、法律事務所、製薬会社、保険会社などは、自分たちが犯罪国家と関わっていることを認識すべきである」
(佐渡道世)
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彼女のママと出会い系で… 〈第1話〉 ダウンロード
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lomlomlom---oh · 3 years
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よんだ!
2日くらいで読めた ちょーおもしろかった
義務教育に取り入れるべきと思った◎
今の時代は
仕事、パートナー、子供
の3つを手に入れたいという人も多い
3つのライブイベント
登る登らないは個人の自由
子育ての山は男の子も一緒に登っていくことが
求められる
受け身の時代は終わり
専業主婦は現代でのおとぎ話
→1人になった時困る
→3人に1組が離婚
父親も育児をしてもらう時代!
(お手伝い程度ではなく)
共働き、共育児!
世界で日本は妊娠についての知識も少ない
教育が行き届いてない
20代で結婚すると9割お母さん
40代だと36%になる
卵子は老化し減り続ける
平均より早く卵子が減る人もいる
個人差があります
妊娠率は20代後半から陰りが出て下がっていく
健康的な生活を心がけよう
女性としてのサイクルを気に掛けて生活しよう
働くことは最大のリスク回避
お金だけでなくさまざまな出会いや経験の幅が広がる
わたしの幸せは誰かに任せて創ってもらうわけではない 自分で決められる 相手に求めてはいけない
二馬力のエンジンで走るカップルがこれからの主流
チーム育児、チーム稼ぎへ
夫婦で切り開く人生の軸足は多い方がいい
案ずるより産むが易し
人間はそれほど妊娠しやすい動物ではない
大学生で産んでちゃんと仕事も夢も子育ても
周りの人の協力を得てやってる先輩は大勢いる
子育てと仕事の両立を阻んでいるもの
・ママの意識(がんばらなくてはと1人で抱え込む)
・パパの非協力(仕事抜けにくい)
・長時間労働(お先に!と帰るのは難しい)
→妻の働きが子供の生活のゆとりを左右する
仕事と子育ての両立をがんばろうと思わないことが
大切
子育てしながら続けやすい+女性も活躍
を備えてる企業がいい。日本にあまりないけど
IT系は男女関係なく活躍できる 実力もつく
しっかりキャリア構築して、会社と両立できないなら
結婚や妊娠と同時に転職しよう 寿転職と呼んでる
産める企業の見分け方
さまざまな年齢の女性が活躍してるか
女性の役職者がいるか  
時間ではなく成果を評価してるか
育休取得率
労働時間改革が有名な企業もある
就活では産める企業や働き方を徹底チェック
子育て期間も仕事をゆるやかに継続するシフトチェンジもよし
1つの会社にずっといるのではなく
専門性!を持って転職していくという働き方もある
ブランクが長いと再雇用条件は厳しい
子育てに専念したいなら貯金したり
次の仕事につけるような資格取得をすることおすすめ
一度やめても紹介用派遣などがある
周りの人に働きます!と宣言しておくと紹介してくれたり?
自分の専門性 とは
すごく計算が早いとか字がきれいとか
細かいことをチェックするのが好きとか
!好きなこと と !お金を稼げること と
!無理なくできること が合わさったところに専門性がでる
これらは掛け算 働くなかでどんどん身につく
20代のうちに働いた〜という達成感を
働き続ける!という強い意志を持つ
20代で仕事の喜びを知り、業績を上げる
理解のある上司、同僚との関係を作る
協力的で背中を押してくれるパートナーをもつ
続けるのが当たり前という環境に身を置く
イクメン男子と出会うには
彼氏の言動は付き合っているあなた自身の鏡と思ったほうが良さそう
つまり わたしが将来あたりまえに働く と
心の底から思ってるなら日常の言動から伝わる
そしたらそういう女性が好きで、サポートしたいと
思う男性しか寄って来なくなるはずですよ
これまで日本男性は家事時間が一番短く
それが出生率の低さもはっきりと表れていた
すぐに家事も育児も完璧にできるなんて過剰な期待はしてはいけません
あなたが少しずつお母さんになっていくのと一緒に
ほめて、ほめられて、少しずつイクメンに育ってもらいましょう
結婚前、出産前から 子供ができたらどう2人で
協力していくかを話しましょう
お金のこともちゃんと話し合いましょう
察して は男性には通じませんから
相手に依存しているとイクメンはゲットできません
イクメンはほめて伸びる精神で! 
第一子が産まれた時はママも初心者。
突然社会から切り離され慣れない環境と24時間子供を守っていなくてはいけない緊張感でパニック状態
この時期の夫の態度
短期間でも休みを取ったり協力を得て、
一緒に過ごしてください
たったひとりではできない大事業だということがわかります
人間は1人で子育てする動物ではない
昔からコミュニティを作って共同繁殖してた
パートナーはもちろん仕事仲間、パパママ友、
祖父母や地域の人、学校の先生、地域の人など
ありとあらゆる人と支え合うことが大切
人に迷惑かけると尻込みする必要はない
笑顔でたくさん感謝を伝え、自分ができるときにお返しをしていけばいいのです 
不妊の原因は男女半々
不妊治療は妊娠の手助け
妊娠という神秘的な現象には謎も多い
不妊治療の定義は妊娠を試みて1年たっても妊娠しないカップル
不妊治療、医療は発達している◎
女の人が子供を産んだ後の仕事復帰するかしないかで世帯収入が大きく変わる
老後資金や貯金額が大きく変わる
自分から行動しなくては手に入りませんよ
でも心配せず、応援してくれる人はいっぱいいるよ
自分で限界を作るのはやめましょう
自分がどんなものかわかっていない時期
自分の人生、武器を把握して
舵を取れる部分を多くしよう
専門性を磨いていってほしいと思います
子供を持ったらひとりでがんばらないで
パパおばあちゃんママともパパとも会社の人保育園の人…
大勢の人が手を貸してくれます
いろんな人に上手く力を借りるのも大事なスキルの1つ
精一杯の笑顔で感謝しよう
ありがとうと言おう
いつかあなたが助ける番に回ればいい  
自分よりちょっと前をいく友人を見習いましょう
職場での自分、家庭での自分
どちらも本気。違う自分が楽しめます
ダブルに味わえる贅沢な人生が送れますよ
制度が整わないから出産は難しい?
いえいえ 10年前と比べると制度も意識も変わってる
10年先のことは難しく考えずにいてほしいです 
大変大変じゃないか、ではありません
充実した毎日に子供の笑顔のごほうびまでついてくる
仕事も子育ても、自分をどんどん成長させてくれます
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cookingarden · 4 years
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スパイク・リー監督・主演『ドゥ・ザ・ライト・シング』 (その1:物語の現場はどうなっていたか) 原題:Do The Right Thing 制作:アメリカ. 1989年. スパイク・リー監督自身が主役のムーキーを演じて1989年に制作した本作は、ほぼ完全に31年後の2020年5月25日にミネソタ州ミネアポリスで起きた、「黒人男性拘束死事件」を再現した内容になっている。31年前の映画が現在を再現するのは通常ではありえない話だが、ここに本作の重要なポイントがある。
映画はパブリック・エネミーの”Fight The Power"をBGMに、ティナ役のロージー・ペレスがボクシング・グローブをつけて踊りまくるシーンからはじまる。"Fight The Power"は本作のために作られたヒップホップ曲で、文字通り権力(The power)と闘おうとアジるものだ。 また、歌詞の冒頭にある「Another summer」は、人種問題に関係する事件がしばしば夏に起こることに関連づけたものだ。1) BGMが終わり本編がはじまるとすぐに、街の「ウィ・ラブ・ラジオ」DJダディが、「Hot!」「最高気温は37℃」「溶けるヘアスプレーは止めておけ」などと繰り返すのも、人種問題の多くが真夏に繰り返されてきたからだろう。開始からの数分に込められたこうしたメッセージは、これから同種の問題が起こることを強く示唆するものだ。 映画の進行を詳細に記録した理由 本稿を書くにあたり、はじめは物語を簡略に記述しようとした。しかし、書き進めるうちに、スパイク・リー監督がこの映画に込めたメッセージを理解するには、作品に描かれた現場をできるだけ詳しく知る必要があると思うようになった。 なぜなら、この映画の主人公は街の住民たちであり、その地域で暴動が起き一人の黒人が死に至る理由を理解するには、だれか一人の心情や行動を知るだけでは無理があると思ったからだ。本作に主人公がいないわけではない。スパイク・リー監督自身が演じるピザ配達員ムーキーが中心人物として重要な役回りを果たしている。殺害されるのは黒人ラジオ・ラヒームだ。彼を殺害したのは白人警官たちである。 しかし、暴動による人の死は、手の込んだ偽装殺人ではない。殺人の意図を持った犯人が暴動を偽装して目的人物を殺すのとは異なり、環境の変化が起点となって被害者が出る。その意味ではカミュの『異邦人』の世界に近い。主人公ムルソーは「太陽が眩しかったから」という理由でアラビア人を射殺した。 だが、『ドゥ・ザ・ライト・シング』に『異邦人』のような不条理さはない。黒人が死に至る背景には合理的な理由がある。ただし、その背景は文化や歴史のように深くて複雑だ。この不合理ではないが複雑な歴史的背景を少しでも理解するには、事件の発生にかかわる「環境の変化」、つまり刻々と変化する事件の現場を知る必要があると思った。 以上が、本稿で長々と映画の進行に沿って概要を書き留めた理由である。できるだけ現場を書き留めようとしたが、割愛した部分もある。それでも、かなり長い記述になった。 もし、すでに『ドゥ・ザ・ライト・シング』をご覧になった方は、以下の記述は読み飛ばしていただき「その2:事件の背景と本作に込めらたメッセージ」をご参照いただければ幸いである。 なお、文中で引用した会話の部分は括弧に入れ、原則として太字で示した。 はじまりを告げる真夏の微妙な平衡感覚 物語は黒人、イタリアン、ヒスパニック、コリアンなどが暮らす1989年当時のブルックリン、通称ベッドスタイを舞台に描かれる。 早朝のベッドスタイの一角に、白のリンカーン・コンチネンタルらしいクルマが横付けになる。サル親子が開店準備にやってきたのだ。店の前はゴミだらけだ。長男のピノが空き缶を蹴り上げる。彼らは街の外の人々だと思わせる。現在は治安も良くなったようだが、映画は当時のベッドスタイを、クーラーの修理にもパトカーの警備が必要な場所として描いている。背景に映る建物の外壁には "BED-STUY DO-OR-DIE" の壁画が見える。文字通り、当時のベッドスタイは生きる覚悟がいる場所だった。 映画の主人公はこの場所で生活するさまざまな人々だが、主にピザ屋「Sal's Famous Pizzeria」を経営するイタリア系アメリカ人のサルと息子二人、店の配達員ムーキー、大型ラジカセで”Fight The Power"を響かせながら歩くラジオ・ラヒーム、ムーキーの友人でサルの店に通い詰めのバギン・アウト、どもりの路上写真売りスマイリー、市長というあだ名の酔っ払いダー・メイヤー らを中心に描かれる。 住民たちは「クソ暑い!」「ゴロツキ!」「平和を!」「酔っ払いじいさん!」「愛だって?」「ママなんか、くたばれ!」などと口汚い言葉を飛ばし合う。言い合いは日常茶飯事だ。ピザ屋ではピノとビト、ムーキーが口論をはじめる。長男のピノは、ムーキーと仲がいい弟のビトが気に食わない。ビトをムーキーの前でたしなめる。 「お前は、ビト・フランゴーネだ。ビト・モハメッドじゃねえ」 「モハメッドはよしてくれ」 「悪いか」 「オレはカゲキ派じゃねえ」 白人警官が乗ったパトカーがベッドスタイの街を巡回する。行き交う白人警官と黒人の目線が、互いの薄目に憎しみを込めて描かれる。目線で結ばれた映像がスローモーションで流れる。サングラスをした警官が「クソったれ」ともらす。イタリア系、アメリカ系、アフリカ系、そして韓国系それぞれのアメリカ人が互いを罵り合う日常。しかし、ときに警官は白人と黒人のケンカを仲裁し、新品のスニーカーを踏まれた黒人は、誤って踏んだ街の白人と、なんとか折り合いを付けて生きる様子も描かれている。 その微妙なバランスを象徴するのが、ラヒームの4本の指をつなぐ指輪だ。ラヒームは右手に ”LOVE”、左手に ”HATE"のナックルリングを嵌めている。ムーキーはピザの配達途中にラヒームの指輪を褒めたことでその意味を聞かされる。 「左拳の "HATE"、これが原因で人間は殺し合う。」 「右拳の "LOVE"、この5本の指が人の魂に触れる。」 続けてラヒームは、両方の拳はいつも戦い、最後は「愛の右手のKO勝ち!」と右手を振り上げる。そして、「ムーキー、おれはお前を愛している」と言って話を終える。ラヒームのTシャツには "BED-STUY DO-OR-DIE" の文字が見える。ラヒームは真夏の陽炎に揺れながらも炎上に耐えるベッドスタイの象徴のようだ。 平衡を揺さぶる生活の疲れ 街並みを背景に、DJダディがミュージシャンの名前を読み上げる。ブルックリン出身のラッパー、ダディ・ケイン、R&Bのルーサー・ヴァンドロス、戦後ブルックリンでも活躍したジャズピアニスト、セロニアス・モンク・・・読み上げられる名前の数は60を下らない。DJは「あんたたちのおかげで、我々は毎日の暮らしに耐えている」と語りかける。偉大なミュージシャンへのリスペクトが街の人々をクールダウンに誘う。 ピザ屋でサルが長男のピノに「おれは疲れた」と漏らすシーンがある。ピノは店を売り払って引っ越そう、黒人はイヤだ、ここは猿の惑星だ。友達が笑うんだと言う。 しかしサルは、おれはここで25年やってきた。なぜそんなに憎む、おれはビザを食べた子供らが大人になるのを見てきた。お前の友達は食わしてくれるか、家賃を払ってくれるか、本当の友達がお前を笑うか、この窓から子供たちが育っていくのを見てきた、俺はそれを誇りに思うと諭す。二人が語り合うピザ屋の通り向こうには、コリアン系アメリカ人夫婦が営む雑貨店が見える。 話が終わりかけたころ、ガラス窓の向こうから写真売りのスマイリーが、キング牧師とマルコムXの写真を買ってくれと言い寄ってくる。穏健な改革派だったキング牧師、暴力は時に改革につながるというマルコムX、その二人が手を取る写真が「正しいこと」の立ち位置の難しさを象徴している。 サルは、スマイリーに向かって「働け! 仕事を探せ、消えやがれ!」と罵るピノを制し、スマイリーに2ドルを渡しその場を取り持つ。開店直後にもサルは息子らの反感のなかで、掃除を申し出たメイヤーにお金を渡していた。店が破壊された翌朝にも、サルはムーキーに、投げつけるようにだが給料を渡す。サルはこの街で唯一、お金を提供する側の人物として描かれている。だが、登場人物の多くは無職だ。 出口のない「正しいこと」 この街の人々はみなピザ屋の常連客だ。バギンは日に三回もサルの店にやってくる。しかし、「月賦で支払うか?」とからかわれたバギンはサルと言い争いをはじめる。 「壁の写真に黒人がいない、白人だらけだ」 「黒人の写真なら自分の部屋に飾れ。オレの店にはイタリア系の写真を貼る」 「客は黒人だけだ。黒人から金を取っているくせに!」 こうして罵り合ったあげく、バギンは「こんな店、ボイコットだ!」と叫んで店を出る。このときはムーキーが「お前はイカレたのか? オレが迷惑だ。」とバギンに不快感を示す。ムーキーは「黒人でいろ」というバギンの声を背に店に戻るが、サルには「二度とバギンを店に入れるな」と言われる。ムーキーはいう。 「ここは自由の国だ」 「自由だと? 自由などない、ここはオレの店だ」 サルになじられたムーキーは諦め顔で配達に向かう。その道すがら、通りでメイヤーに呼び止められ「正しいことをしろ」と声を掛けられる。アパートの階段ではスマイリーに出会い、「給料もらったら、写真を買うよ」と約束する。ムーキーの正しさは自由の行使と抑圧に挟まれたままだ。 愛と憎しみはいつも同居して戦っているというラヒーム。黒人の写真がないことに腹を立て、サルの店のボイコットに動くバギン。キング牧師とマルコムXの写真をアピールするスマイリー、黒人でいろというバギン。正しいことをしろというメイヤー。働いた分の金は渡すが自由はないというサル。この街は猿の惑星だ、街を出ようというピノ。黒人ミュージシャンを敬愛するDJダディ。そして、働く気も乏しく、働き口があったとしても収入はわずかだ。 さまざまな事情と生活の疲れに覆われた真夏の黒人街・・・こうして、陽炎に揺れるベッドスタイの街に、事件への伏線が張られていく。ここまでが『ドゥ・ザ・ライト・シング』の前半である。 平衡点をさまよう人々の熱気 ボイコットを決意したバギンは街の仲間を誘う。しかし、「なんでだ、サルが何をした? あのウマいピザをか? 頭がイカレタか、ノーだ!」「わたしたち、あのピザで育ったの」と、誰も取り合おうとしない。ムーキーにも「バカなマネはよしな」と窘められる。妹のジェイドにも、「くだらない、別のことにエネルギーを使ったら! 街のためになることをやって」と言われる始末だ。バギンの不満もまた、出口を求めてさまよいはじめる。 一方で、サルの店ではムーキーが「お前は給料に見合った働きをしていない。このままじゃクビだ」とサルから罵声をあびせられる。妹のジェイドと店で食事をしようとしていた気持ちを挫かれたムーキーは、ジェイドに妙に親切なサルに下心を感じとる。ムーキーはジェイドを店から連れ出し忠告するが、すぐに反論に会う。 「二度と店にくるな、サルはお前とヤリたがっている」 「いらぬお世話よ、私は大人。家賃も払えない兄貴のくせに!」 「いいかげんに独り立ちして!」 言い争う二人の後ろの壁には、"TAWANA TOLD THE TRUTH(タワナは真実を語った)"の落書きがある。タワナ(タワナ・ブロウリー)は本作が制作される二年前、警官を含む6人の白人男性に輪姦されたと告発した黒人女性の名前だ。だが、その後陪審院は申し立ては虚偽だと結論づけた事件として知られている。 この落書きはムーキーの気持ちにも、サルの潔白を表すようにも見え、人々の平衡が崩れはじめたことを暗示するかのようだ。ここを乗り切れば陽は陰っていく。だが、こうしてベッドスタイの午後はさらに熱を帯びていく。 このあと、配達先のティナのアパートでじゃれ合う恋人のティナとムーキーの姿は、街と人々の熱気の行方を巧みに表現している。抱きたくてたまらないというムーキーに、ティナは「暑い日にセックスはイヤ! ここは37℃あるのよ」という。それでも服を脱がせるムーキー。だが、ムーキーは冷蔵庫から氷を取ると、裸のティナに氷を滑らせてティナの身体を冷やすのだ。ここにDJの「愛する二人に冷風を届けよう」の声とともに、スローな曲が被さる。愛こそが過剰な熱気を冷やすと思わせる描写だ。 ボイコットが街と人の平衡を破る 街には、サルが気に食わない者もいる。黒人の写真がないことに不満を漏らすバギンと、ラジオの音に文句を言われたラヒームの二人だ。 夜になり二人が出会う。「あいつは、ドン・コルレオーネ気取りだ。キザったタレ目のシルベスター・スタローン。ボイコットだ!」「賛成だね。その通りだ。兄弟!」と、バギンとラヒームは意気投合する。スマイリーが通りかかり「ま、ま、まま・・・マルコムX」とからむ。キング牧師ではなくマルコムXなのは、穏健が暴力へと転じたことの暗示だろう。こうして、まず三人が真夏の平衡点を超えていく。 サルの店は閉店時刻を迎え、給料が渡されようとしていた。そのとき、常連の若者たちが店を訪れる。サルはいったん閉めた店を、ピザ4切れまでだと客を通す。給料を手にアパートに帰り、ティナとのセックスを楽しみにしていたムーキーは落胆する。そこへ、ラジオで “Fight The Power" を鳴らしながらラヒーム、バギン、スマイリーの三人がやってくる。 「音を切れ!」 「写真を掛けろ!」 「ジャングル音楽を切れ!」 「バカヤロー!」 「閉店だ、出て行け!」 「くたばれ!」 「イタリア野郎!」 あらん限りの罵声が飛び交うなか、ついにサルが護身用のバッドを握り締める。ムーキーが叫ぶ。 「サル! バットはよ��!」 「黒のチンポ吸い! くたばれ!」 その瞬間、サルのバットがラジオ目掛けて振り下ろされる。熱気はついに平衡点を超えた。爆発だ。カウンター越しにラヒームがサルに襲いかかり、居合わせた者たちの乱闘が始まる。サルとラヒームは縺れ合ったまま通りに転がり出る。 警棒で首を絞められ窒息死するラヒーム 間も無くパトカーで駆けつけた警官たちが二人を分けに入る。バギンは手錠を掛けられ、パトカーに押し込まれる。一方では、三人の警官がラヒームを羽交い締めにしてサルから引き離す。だが、警官たちは背後からラヒームの首を警棒で絞め上げたたまま緩めようとしない。 「放せ! 死んじまう!」 「やりすぎだ!」 もがきながら警官の腕を振り解こうとするラヒームの左拳に、 "HATE" のナックルリングが光る。ラヒームの足は宙に浮いたままだ。悲鳴が上がる。 「ラヒーム! ノー!」 警察に首を吊るされたラヒームの動きが止まる。息絶えたラヒームの右手に "LOVE" のリングが見える。人々が口々に怒りの声を上げはじめる。 「殺人だ。あいつらまた、黒人を殺しやがった!」 「黒人の街で、黒人が殺された」 「黒人を皆殺しにする気か?」 「もうガマンできねえ」 「ポリ公ななんか、おっ死ね」 残骸とゴミが散乱するベッドスタイの夜の街から、ラジオ・ラヒームの巨体を乗せたパトカーが走り去る。 ピザ屋に投げられた憎しみのゴミ缶 警官が去った店の前で茫然と立ち尽くすムーキー、サル、ビト、ピノ。そこへ群衆が詰め寄る。抗議の声が上がる。ラヒームの死への怒りがサルらへと向けられたのだ。一触即発の状況だ。 「ここまでにして帰れ、後悔することになるぞ」 「サル父子に責任はない」 メイヤーが懸命にとりなすが収まらない。サルらに向けて人々が叫ぶ。 「また黒人を殺しやがった」 「お前らをぶち込んでやる」 「ラジオがいけないのか」 「それで殺されたのか?」 「"写真をかけろ"と言ったから?」 その喧騒のなかサルらの表情を見入りながら、もう限界だというように頭を抱えるムーキーの姿があった。両手で顔を覆い祈るような表情を見せたあと、ムーキーはゴミ缶に向かって歩き、ゆっくりとゴミ缶を手にする。両手にゴミ缶を抱えたムーキーが店に歩み寄る。そして、 「憎しみだ!」 の叫び声とともに、ムーキーは店の大窓目掛けてゴミ缶を投げつけた。 「ガシャーン!!」 崩れ落ちるガラス。この瞬間を境に、破壊、叫び、暴力、悲鳴へが爆発する。人々が店になだれ込み、椅子、テーブル、食材、店のすべてが破壊し尽くされ、レジからは金貨が盗まれる。「何てことしやがる」「オレの店に手を出すな!」とサルが叫ぶが、破壊行為は止まらない。 怒声と破壊音が飛び交う混乱のなか、おろおろとスマイリーが店に火を放つ。燃え上がるサルの店。壁に飾られた白人たちの写真フレームが割れ、写真が燃えていく。冷静だったはずの住民も拳を振り上げ、「燃やせ! 燃やせ!」と叫び声を上げる。 やがて、群衆の一部が次はお前らだと、サルの店の向かいにあるコリアン雑貨店に向かう。しかし、「俺、白人。違う、オレ黒人。みんなと同じだ」という店主の窮余の叫びが笑いを誘い難を逃れる。その様子を茫然とながめる、イタリア系のビト、ピノ、サル。 パトカーと消防車が駆けつける。警官が家に帰れというと、ムーキーは「ここが家だ!」と叫ぶ。警官に捕まりそうな群衆の一人が、「放せ、アラバマのバーミンガムじゃねえぞ」と抗議の声を上げる。消防の高圧放水を浴びた黒人の住民たちが、次々と吹き飛ばされる。 この情景は、かつて公民権運動の中心となったバーミングハムでの運動家と警官の衝突になぞらえたものだろう。2) このときも子どもや聴衆に向けて激しい放水が行われた。「やめて! やめて!」と叫ぶ住民をメイヤーが抱きしめる。そのそばには、道路に座り込むムーキーの姿があった。燃え盛る炎に 「Fight the power!(権力と戦おう)」とナレーションが被さる。微笑みを浮かべたスマイリーが、焼け残った壁に売り物のキング牧師とマルコムXの写真をピン留めする。 翌朝に訪れる「涼しい」日常 ベッドスタイの街に翌朝が訪れ、DJダディの ”愛の言葉” が流れる。 「こちらは、"ウィ・ラブ・ラジオ"局」 「しゃべってるオレは"愛のダディ"」 「君らは仲良く暮らして行きたくないのか?」 「まぎれもない真実だよ、ルース」 そして、ラジオから「今日も猛暑だ! 起きろ」の音声が流れる。ティナの部屋の同じベッドで目を覚ますムーキーに、「父親らしくして」とティナが文句をいう。別のアパートの一室ではメイヤーが「街は無事だったか」と尋ね、「私たちもね」と答える声がする。 給料をもらいにアパートを出たムーキーが、丸焼けになった店跡で力なくたたずむサルの元へと歩みを進める。 「何だ」 「給料を払ってくれ」 「クビだ」 「ラヒームが死んだんだぜ」 「知ってる。あの野郎がボイコットを叫び。お前は黙って見てた」 「ラヒームが殺されるのもね。店には保険が下りるさ」 「これは金の問題じゃない」 「オレがこの腕で作り上げた店だ!」 「給料は給料だろ? 払ってくれ」 週給の250ドルを要求するムーキーにサルは、罵りながら100ドル紙幣を丸めては500ドルを投げつける。2枚を投げつけて返すムーキー。だが、最後にムーキーは地面に落ちた200ドルを手に子どものいるアパートに帰って行く。 ラジオからニューヨーク市長の談話を伝えるDJの音声が流れる。昨晩の騒動に関するものだ。 「原因を調査し、同様の事件の発生防止に全力を注ぐ」 「市長の我々の市長(メイヤー)からビールをおごらせよう」 「選挙が近づいているよ。選挙名簿に早く登録を」 「暑さは当分続くよ。今日の言葉は"涼しさ"」 「"涼しさ"だよ」 「愛のダディが補償する真実だよ」 「では、我らの兄弟ラヒームにこの曲をーーー」 カメラが捉える風景は焼け落ちたサルの店から、通りを歩むムーキーの姿へ、そしてゴミが散乱したままの通りを横切る白人の夫人と紳士を捉え、遠景に"BED-STY DO-OR-DIE"と記された壁面を映し出す。 このあと、穏健な改革を目指したキング牧師と、暴力は時に改革のために必要だとするマルコムXの言葉が流れ、最後に「(本作を)無意味に警官に殺された6人の黒人の家族に捧げる」との字幕が映されて映画は終わる。その筆頭に掲げられたEleanor Bumpursの殺害事件について、Wikipediaには次のように書かれている。3)
1984年10月29日、ニューヨーク市警によるエレノア・バンパーズ銃撃事件が発生した。ニューヨーク市警は市の命令を受け、ブロンクスの公営住宅からの立ち退きを執行しようとしていた。バンパーズは高齢者であるうえに、障害のあるアフリカ系アメリカ人だった。警察の援助を要請する際、住宅局の職員は、バンパーズが感情的に乱れていたこと、沸騰した煮汁を投げると脅したこと、立ち退きに抵抗してナイフを使用していたことを警察に伝えた。バンパーズがドアを開けるのを拒否したことで、警察が押し入る格闘のなか、警官の一人が警官ンパーズに発砲した12ゲージのショットガン2発が致命傷になった。 この銃撃事件は、1980年代のニューヨークで人種的緊張を煽ったいくつかの黒人の死亡事件の一つで、障害者や感情的に不安定な人への対応のまずさにより、警察内部に変化をもたらした。バンパーズを撃ったスティーブン・サリバン巡査は、第二級過失致死罪で起訴されたが、最終的には無罪となった。バンパーズの家族は市を1000万ドルの損害賠償を求めて訴え、20万ドルで和解した。
他の5人はいずれも黒人で、このうち4人は警官による発砲、あるいは逮捕後の暴力による犠牲者である。Michael Griffithは白人の暴徒により殺された。Edmund Perryは17歳の少年だった。 (その2:事件の背景と本作に込められたメッセージ)
1)例えば、1919年の夏から初秋にかけて発生した人種暴動事件を指す「赤い夏」や、1965年8月にかけてアメリカ合衆国のワッツ市(現在はロサンゼルス市に吸収)で発生した暴動事件など。 2)Wikipedia「バーミングハム運動」 https://ja.wikipedia.org/wiki/バーミングハム運動 3)Wikipedia「エレノア・バンパーズ銃撃事件」 https://en.wikipedia.org/wiki/Shooting_of_Eleanor_Bumpurs
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2019年・夏【往路】
【はじめに】
8月9日、仕事を片付けて帰宅。さて、明朝から旅に出るぞ!と、上機嫌に洗濯を回していると何やら・なぜか・何かがおかしい。アマゾンプライムで流していた「いろはに千鳥」の音が急に消えたのだ。アレ、アイフォンで流してるはずだけどな?そろっとアイフォンに目を遣ると画面は真っ暗、全く充電されていないのである。アラ、旅直前にして壊れちまった!これは困るなあ、とトチ狂ったようにガシャガシャ充電のケーブルを抜き差し。しばらく格闘し爽やかに汗を流した直後、気付く。愕然。もしかすると。ハア。ご名答である。普段、マックにぶっ刺したハブ経由でアイフォンを充電しているのだ。その通り。なんと「ひんし」だったのはアイフォンではなくマックの方だったのだ(通りでアイフォンまで電気が通らない)。さて、ド真夜中。ポケモンセンターなら24時間営業・無償かもしれんが、アップルストアは要予約、はてさて一体おいくら万円掛かるのかしら。どうあれ、マックをマサラタウン(実家)まで連れて行くのは取り止めだ。旅行先で細かい仕事を片付けるつもりだったのになあ。しかし、自宅に置いておくとはいえ旅から戻ってもマックが壊れたまんま、というのは色々とマズイ。ライトニングケーブルと闘い続けたボクサーは、明朝アップルストアに殴り込むべく改めて拳を高く掲げるのであった。余談だが、ポケモンセンターのお仕事って、とってもブラックではないだろうか。ずっとナースのネーチャンいるよなあ。兎にも角にも、明日はホワイトな林檎マークに向かい「めざせ!ポケモンセンター」すると決めて、私は軽やかに寝落ちしたのであった。
【1】
明朝。日付で言えば8月10日。フツーに寝坊した。11時半、めちゃくちゃ素敵なお昼時である。マックどうのこうの、の件で出発を遅らせたが、そもそも朝の出発は難しかったのではないか、いやはや。さて、9時過ぎ。早速アップルストアに問い合わせる。お姉さんの声・電子音ver.が流れた後、人間のお姉さんが対応する。「あの、マックがブチ壊れてしまって」(中略)「赤坂見附のビックカメラであれば本日受付可能です」。というわけで、「まずは湘南を目指して」「熱海をカメラに収めたい」はずの青春のひとり旅は、「まずはポケモンセンターを目指して」「赤坂のビックカメラに任せたい」を経由して始まることが確定。マック赤坂当選ならぬ、マック・赤坂見附・通せんぼである。
最寄りの中野駅発、中央線・丸ノ内線を乗り継いで赤坂見附へ。ビックカメラに到着するや否や、特筆すべき話題もなく私のマックはカウンターの奥へと引き取られ消えて行った。達者でな、というかお前壊れるタイミング考えろや、という本音ダダ漏れで見送った後、急に腹痛が。こちらのダダ漏れはヤバイ。一旦四ツ谷駅まで移動し、やけにオシャレなトイレへと駆け込んだ。ハイ。ここまでの文章を、電車を乗り継ぎ、だらだらと、最終的にはトイレでウ◯コしながら書いている。この上「性春18禁」などとタイトルを決めてしまったので最早ほとんどスカトロAVである。フツーに出発してフツーに終わると思っていたけれど、どうも私はいつでも地獄を突き進むらしい。こんな調子ではございますが、「���春18禁ひとり旅」開幕です。
【2】
四ツ谷で始まるとは思っていなかった「性春18禁ひとり旅」。元々1日目で京都まで行きたい!と思っていたけれど本日の残された時間を考えると中々に難しい。難しいならいっそ四ツ谷でめしを食ってしまうか!と思い切り、街へと飛び出した(「飛び出した」と言っても駅前の横断歩道を一本、二本渡っただけだが)。パッと目に入った店に入ろう、と決めてテキトーに歩いていると「アジア大衆料理」を謳う独特なカラーリングの看板を見付けた。冷静に考えると、「アジア料理」って何やねん。店の前にはベトナムと書いてある。ドアにはパッタイの写真。最早和食すらあるんちゃうか?という謎の店構え。ええやん、入ったるわ、と猛スピードで飛び込んだ。横断歩道を渡るのとはワケが違う。店に入ると気のイイ感じのオバチャンが「イラッシャーイ」とお出迎え。「アジア料理屋のオバチャン」って一体ナニジンやねん、というツッコミは色々とアレなので避けておき、颯爽と席へ着く。一人も客おらんがな。オバチャン大丈夫かいな。メニューをパッと開いて目に入ったのはパッタイ(タイ風やきそば)だった。どうやらイチオシらしくデカデカと載っているのだ(キャッチコピー付き)。なるほどタイ人の方なのね、とアジアンオバチャンを呼ぼうとしたその時。オバチャンが客入っとんのに華麗にYouTubeをみているではないか。「オイ注文やで」と声を掛け「コレくださいな」とオーダーするその間、私はタイ風焼きそばのことなど一寸と考えていない。オバチャンが何を視聴しているのかが気に掛かって仕方ないのだ。目を細めて画面をみる。みえないので姿勢を変える。おっ、みえた。アレ?並んでんの漢字だな。ん?コレ中国版「朝まで生テレビ!」的なヤツじゃね?うむ、どうやらオバちゃんは中国の方らしい。しかし中華料理はメニューに並んでおらず、「エスニック」と括られる系の異国の料理の写真ばかりが載っている。一体全体彼女はどういうルーツの方なのよ、と小さな飲食店で「坩堝」的な何かすら感じてしまっている。
【3】
色々な生き方があるもんだね、と妙に感心して間もなく気付く。アレ、この店厨房ないやんけ!ぐるぐる店の中を見回しても、ない。暫くぎょろぎょろと周りを眺めているとアジアンオバチャンが、私が口を開くまでもなく質問事項を読み取り、「リョウリハ、ウエヨ」と先回りして教えてくれた。二階で料理しとんのかいな。わざわざ持って降りるんかいな?と思ったその時。ウィーン。リフトである。こういうタイプの店でリフト採用しとんのかいな。高架下と駅二階両方に入り口あるタイプのマクドナルドかい。
色々とツッコミどころのある店だったが、こういう類のぐちゃぐちゃ感はなぜか憎めない。遂にオバチャンはYouTubeをみながらめしを食い始めた。ぜんぶ許しましょう。もう暫く滞在したい気持ちもあったが、せめて今日中に熱海までは出てしまいたいのである。金を支払い出発する直前、オバチャンが話し掛けてきた。「ナツハ、オヤスミカイ」「あい、休みでこれから旅しますねん」。そう伝えると急にオバチャンが奥からゴソゴソと箱ティッシュを取り出した。旅にティッシュ?旅人を見送る中国特有の伝統か?ワケもわからずティッシュを引き出す私。困惑する私に、オバチャンが「ハナミズ」と。私が鼻水垂らしてるだけかいな。気付かんかったわ。どんなタイミングでティッシュ差し出しとんねん。ありがとう。
やることなすこと一つとして納得できない店だったが、妙に愛らしく思えてしまう。今回の旅はこんな素朴な出会いから始まった。いや、まだ始まってないのか。ちなみにマクドナルド四ツ谷店のパッタイは大変すこぶるビミョーであった。
【4】
「青春18きっぷ」には、「四ツ谷」と判子が押されている。さて、まずは新宿へ。湘南新宿ラインと東海道本線を乗り継ぎ熱海を目指すのだ。そう言えばフツーに「性春18禁ひとり旅」なんて言っているが、これって一体なんぞやと。ハイ、私の故郷は東京より西に下ったその先の、鳥取という地にありまして。そちらを終点と定めて夏・冬に鈍行ひとり旅(帰省)を決行しているのでございます。この度も御多分に洩れず東京は四ツ谷を始点(図らずも)として旅が始まろうとしているのでした。「性春18禁」に深い意味・意図はございませんので悪しからず。
さて、熱海に着いた後間に合えば名古屋まで走りたいところだが、はてさてどうするか迷いどころ。ビミョーなパッタイを濃い味・名古屋めしで搔き消したいのだが、そもそも電車の本数があるかないか次第なのである。一旦流れに身を任せ。
ひとり旅漸くスタート!と言ってもぶっちゃけ電車の中は暇。今回はマックがブチ壊れてしまったので、車内で映画みる・ゲームするなんてことも難しい。もうホント、やることがない。画面真っ暗のせいで、お先真っ暗である。
代わりにいくらか本棚から摘んだエッセイを持ち込んだ。この辺りを読み込んで時間を潰したが、暫くして飽きた。コーヒーを飲んだ。お茶を買い忘れた。もうそろそろ熱海に着く。名古屋まで行きたいな、などとぼやいていたが辿り着くにはやっぱり時間が足りないらしい。というワケで、本日の終着点を浜松と定めた。その前に、どうあれ熱海で2時間ほど休むことにしたのである。
【5】
間もなくして熱海に到着した。大して歩いてもいないのに、身体が痛い。さてこの地では何が起こるか。地獄へGOしてしまう性分の私に何が待ち受けているか。地獄巡りとは、本来そんな意味ではないのだが。温泉だよなあ、温泉。温泉?いや、やっぱり熱海に来たからには海なのか?海に臨まねば。テキトーに歩いている内に、目的地は海へと変わっていた。しかし土地勘のない私はひたすらに歩き回る。テキトーに辿り着けない立地ではないはずだ。潮風の方へ(グーグルマップを見ろよ)。
暫くして海に到着した。しかし、防音壁なのか何なのか、真っ白の壁に覆われているではないか。壁の向こうに海があるのに見えない状況。思い付いたのは超古典的「高台」作戦である。シンプルに高い所から見下ろせばいいのでは?と、目に入った「何に繋がるのかワカラナイ階段」を登った(今思えばアレ、廃病院とかだったんちゃうか)。まあ良き夜景の広がること。スゲー!と言いたいものだが、流石に熱海じゃ街の光量が足りず、海は真っ暗、街明かりもまあまあ許せる程度といった感じである。この弱さ・儚さがイイんだよな、と私はにやけているが、私の周りにいたお兄さんお姉さん方はこの夜景をどう思っているのかしら。隣りのニーチャン・ネーチャンは海を見ながらラーメンの話をしていた。
【6】
海を見たら満足した。やけに満足してしまった。折角来たのに熱海は終わりかなあ。しかし、海だけで終わらせるのはどうにも勿体ない。時間もあるのでフラフラと散策した後、軽食を摂ることにした。道中、坂を登ったり階段を走ったり。熱海特有・街の高低差に体力を奪われながら、昭和の香り漂うスナック喫茶「くろんぼ」へと辿り着いたのである。
渋さと可愛らしさを兼ね備えた看板を眺めつつ階段を降りていくと、「よくある喫茶」と「よくあるスナック」が融合した憩いの空間が広がっていた(当たりだ!)。出迎えてくれたのはアジアンオバチャンとは異なるタイプのお淑やか・オバチャンだった。このオバチャンも看板・内装に負けず劣らず渋&キュートを極めている。席に着いて思わず「フーッ」と息を吐いた私に、「旅です?」と投げ掛ける渋キュー。「ええ、東京から来てんス」と返すとその後は特に何を語ることもなく、一人微笑んでいた。
ザ・日本食、花柄の皿に盛られたカレーライスと緩く冷えたアイスコーヒーをいただく。渋キューさんに向けて道中について話そうと試みたが、ぶっちゃけ道中であったことなど何もなかった(マックが壊れた、パッタイがビミョーだったなどは決して旅の話ではない)。ふと我に返る。そっか、まだ旅してないんだなコレ。そう思い始めると少し笑ける。目的も持たず、観光地を巡らず、ただ歩く。一般的に言えばコレは旅ではないのかもしれん、と思うと笑けてきた。どうせフツーに旅などできないのだ、もうこの砕けた旅を続けるのも一つアリではないか。そんなことをぼうっと考えている内に、緩く冷えたコーヒーは放ったらかしすぎて半分水になっていた。
また来ますねえ、と目処の立たない口約束を交わして喫茶「くろんぼ」を後にする。てくてくと熱海駅に戻る道中にホンモノのマクドナルドを発見した(パッタイはない)。立ち寄らねば。決してハンバーガーを食べたいわけではない。充電がないのだ。先程コーヒーを飲んだところなので、またコーヒーを頼むのと胃が破れる。紙パックのミルクをオーダーし、暫し場を繋いだ。結局充電は10%ほどしか溜まらず、胃の中の水分だけが増えたのだった。
【7】
さて。電車は走る。お次は沼津へ向かうのだ。時刻は22時。現在静岡。近くで花火大会があったのだろうか、電車の中は浴衣を纏った中高生やマイルドヤンキーたち(見た目の話)で溢れている。マイルドヤンキーといえば、いつの時代もその類の人々は見た目で何となしに分かってしまうものだが、随分私のガキの頃とはルールなのか、流行りなのか色々と変わっているらしい。昔はキティちゃんのサンダルにプーマのジャージを着た輩風のニーチャン・ネーチャンがなんかイケてる扱いをされていた。当然私は、といえば冴えないフツーの子だったために(エッヘン)。そんな文化に染まることなくコンバースのスニーカーを履いていたのだった。
充電の溜まらなかったアイフォンを触っていては後々困るからと、手持ちの本を読み進める。しかし一度読んだ本。流石に早々飽きが来る。満員電車内で座ることもできず、いつの間にか旅が面倒臭くなっている自分がいる。誰が決めたんだ、ああ。お前がやる言うたからやんけ、と自身を奮い立たせるべく、ウコンの力スーパーを激しく一気飲みした。効果は未知数(何もない)。旅に対するだらけた気持ちが芽生えた頃、取り敢えず身体だけでも沼津へと到着した。さて、ここから静岡・浜松と移動して今日の旅はお終いなのだ。後一踏ん張り、飽きずに頑張って欲しいものである。ぜひ良ければ心も、追い付いていただきたい。
【8】
浜松に到着、日付変わって8月11日0時26分。青春18きっぷに2つ目のスタンプが押された。この時期はやっぱり18きっぷで旅する人々が多いらしい。改札にスイカを翳して(あるいはイコカなのか)、すっと抜けて行く人々の横、駅員さんによる目視での確認を待つ行列が伸びていた(青春18きっぷはJR一日中乗り放題の権利を、なんと5日分も手に入れられるという魔法の切符なのである。使い方は簡単。1枚の切符に例えば「8月10日」のスタンプが押されれば、後はそのスタンプを駅員さんに見せることでどこへでも行けてしまうのである)。もちろん私も青春18きっぷを確認していただくべく、その行列に追随する。おや、私の前のオッチャンが何やら揉めているのだ。どうやら、8月10日中に浜松に到着したかったのに乗り換え等々失敗してしまったらしい。繰り返すが、日付変わって8月11日0時26分。たったの26分過ぎたことで、青春18きっぷには次の日のスタンプを押されてしまうのだ(私の場合は明日もどうせJR乗り回すからスタンプ押されてもオッケーなのだ。どうもこのオッチャンは翌日JRを乗り回す予定がなかったらしい。すると1日分の切符が無駄になってしまうんだね)。どうもこの仕組みに納得できず、ギャーギャーごねていたのだ。遂には話を捻じ曲げて、「電車が遅延したんだ!」と言い出す始末。スタンプ押さずに通せ!と。おお、駅員さんも大変やね、という気持ち半分。早くしてくれ、という気持ち半分以上(足して100%越えているのは悪しからず)。しかし強面の駅員さんは、青春18切符にそんなルールはねえんだ、とハードボイルド対応で眉間に銃を突き立てていた(嘘ですよ)。結局たったの26分にスタンプ1個を捺印され、オッチャンは儚くも浜松の地に散っていった。次に並んでいた私もスタンプを1個押されてしまう。ま、先述の通り、私は明日も旅をするので全く関係ないのだけれども。
さて、浜松に着いたはいいが、ここから何をするということもあるまい。お宿を探すのだ。残り数%しかないアイフォンでグーグルマップ。近くのカラオケを探し出す。北口に「まねきねこ」があったので今夜はここで歌い叫びながら一泊することにした。烏龍茶を注いで、14号室へ。よし、折角歌える宿に来たのだ。何か歌ってから寝よう、と何も考えなくても歌える、くるりやら何やら数曲を予約した。「ロックンロール」を歌っていると、途中金髪のニーチャンが間違えて入って来た(天国のドアを叩いている途中に地獄のドアを開くなよ)。歌い疲れて靴を脱ぐ、靴下を脱ぐ。ソファの上に横になる。グー。就寝前、タオルで身体を拭き、Tシャツを着替えたが、本当は流石に一風呂浴びたかった。明日は米原経由で京都に向かう。京都に着いたらサウナに行こう。梅湯に行こう。
【9】
アラームが鳴る。5時40分。さて、3時間ほど寝れたので旅を再開する。浜松駅から米原までは直通で2時間半。寝ようと思ったがどうも寝付けず、じゃあ本でも読むか、と読み始めて間もなく眠気が襲った。ふと目が覚めた時には既に米原。車内の人々が乗り換え時の席の奪い合いのためか、ほとんど競走馬然としている。ここが勝負だからな、とハイテンションに語るジーチャンはいざドアが開くと若者たちにガンガン抜かれていった。京都駅まで1時間。米原まで散々寝た私は、まあ座れんでもええか、くらいに考えていたのでこの熱気に共感できなかったが、案の定座れなかったジーチャンは、悔しそうに、クソ、クソ、などと申していたのが逆に笑けてしまった(言葉、ママではない)。とはいえ、ジーチャンなのですから誰か譲ってあげてもいい気がするが。
座れなかった、もとい座らなかった私は、本を読んだりアイフォンを突っついたりして時間を潰す。すると、急にオッサンがマスターベーションに興じている動画がエアドロップで送り付けられてきた。ははん、最近巷で噂のエアドロップ痴漢ってヤツだな、と若干興奮を覚えながらも充電食いそうだったので拒否しておいた。スマンな、オッサンのチ◯コ。躍動感ある下腹部の様子はサムネイルのみ拝見させていただいた。
そんなこんなで松沢呉一を読み耽り1時間を費やす。
【10】
いよいよ古都・京都府へと馳せ参じたのだった。駅構内を進んでいると、ぽてっと落ちている免許証を発見。改札出るついでに渡しておいた。これは割とどうでもよい話。
まだまだ発育している途中、伸び続けていると噂の京都タワー(嘘です)。デカブツを横目に東へと、北へと進み目指すは「サウナの梅湯」である。「性春18禁ひとり旅」の際、毎回立ち寄る素朴な銭湯。その名の通り、レトロな浴槽並ぶ向こうにサウナが併設されているのだ。カラオケで一夜を過ごした私は、汗ばんだ身体を癒すべく、この古びた湯屋の暖簾をくぐるのであった。
至福の瞬間である。汗を流して、湯に浸かる。壁面にはスタッフが手作りで仕上げた新聞が並んでいた。他に眺める物もないので、手書きの文字をじーっと追う。「京都に住んでいたわけではない、大学に入ってはじめてこの土地に来たのだ」という女子学生の手記。暫く読んで、「最近くるりの“京都の大学生”を聴く」、と続く。わかっているねえ。京都の大学生、心に来はったわ。
サウナと水風呂を繰り返し、腕時計(防水)に目を遣る。そろそろか。実はこの無計画の旅にも多少の計画が成されておりまして。なんと、同期のイラストレーター・もちがわが、丁度京都にて個展を開いているのであった。折角なら酌み交わそうと、電車乗り換え・梅湯の隙間に時間を作り、フラフラ新京極へと向かう。
【11】
五条から四条。地下鉄で走り新京極に降り立つ。「この店で昼呑みをしたい」と事前にもちがわから提案されていた酒屋(定食屋?)があった。「京極スタンド」である。12時開店に合わせて行ったのだが既に行列が続いている。早めに向かって正解だった。ちなみにスタンドへ向かう途中に、有名な判子屋さんで「ターバン男」という名の判子を買った。これもそこそこどうでもよい話。
中は素朴。「イイ意味で」小汚い単なる定食屋である。昼呑み目的で来ていることは店員・顧客ともに同意の上なのか、席に着くや否や酒のオーダーについて声を掛けられる。大瓶とグラス2つ、暫くしてポテサラ・ハモ天・冷やしトマト・うにくらげ・ホルモン焼き・ハムカツという奇跡の役満オーダーを叩き出した。いつも東京で呑んだくれている二人が敢えて京都の地でアルコールを摂取する。
「昔から京都にちらほら来てたんよねえ」「そうそう」同期・もちがわのこれまで、などというと大袈裟か、どうか。そんな類の話を聞いた。いつも会っている同期のはずが、場所と食事を変えればまた違う。そして、どう話し���も、どう黙っても塩山椒の乗るハモ天は旨い(旨いなあ、と思いつつ最後の一切れをもちがわに譲った私はとてもエライのである)。ホルモン焼きはこれまでか!という量のガーリックにまみれていた。うにくらげも、クセなく絶品。
【12】
ごちそうさんでした、と出口へ。そろばんでのお会計。丁度よい程度に酔いが回った。地下鉄が来ちまうから一旦四条駅近くまで移動しよう、と炎天下のアーケードを闊歩する。東京のカラっとした熱気とは異なる、じんわりと体力を奪う熱、夏。会話も、あっちいなあ、あっちいなあ、ばかり。途中、言うても次の列車まで時間あるよなあ、ということでパッと目に入った喫茶に入った。夏バテ予防に、普段頼まないトマトジュースを注文し、飲み干す。程良い酸味が頭をしゃっきりさせる。書き忘れていたが、京極スタンドに入店する直前に八つ橋を買った。東京からの帰省なのだから、実家で待つ家族たちは東京土産を待っているだろう。依然無視して土産は京都の生八つ橋である。正直有り難みはない(地元鳥取は言うても関西が近いので、八つ橋くらい簡単に入手できてしまうのである)。でも旨いよなあ、ニッキの八つ橋。色もイイよなあ。
さて、「めざせ!ポケモンセンター」から始まったこの旅も終盤に差し掛かっている。マサラタウン(実家)に戻るため、改札前、もちがわに見送られつつ私はエンジュシティ(京都)を旅立つのであった(というと、そもそもマサラタウンのモデルは静岡県だったはずだ。マサラタウンに向かう、というのは、はてさて「カラオケ「まねきねこ」まで戻るという意味に捉えられるのではないか。いえ、それはご勘弁願いたい)。
京都から姫路、姫路から上郡。上郡からは智頭急行に乗り換える。JRではないため、上郡から鳥取までは青春18きっぷが使えない。とはいえ、1200円のフリー切符で移動できてしまうのだから、お安いもんである。今回タイミングが合わなかったのか、上郡から鳥取まで直通で移動できる列車に乗れなかった。一旦「大原行き」に乗り込んで降車。大原から鳥取まで向かう列車を待つ。その間、何となしに待合室にあったご当地鉄道ピンズガチャガチャを回す。「スーパーはくと」が当たった。ちょっとカワイイ。
【13】
最後の列車に乗り込んだ。流石にもう何もない。後はこの列車に乗っていれば故郷、鳥取に辿り着くのだ。寝るか。ちょっと本読むか。旅の終わりをどう過ごすか考えていた、その最中。ボックス席に一人で座っている私に、一人のオバチャンが近付いてきた。私の向かいの席にドーン!と何かを投げ付ける。からあげクンである。「これ、ローソンに売っててん」。うん、からあげクンはローソンに売ってるだろね。「食べ物に悪魔ってネーミングしてんねん!(ガチギレ)」。おう、めっちゃキレてんな。その後暫く黙っていたが、車内の全員に向けて演説を始めたのだ。「コンビニは変なものを売っている!日本を取り戻せ!」といった趣旨のお話である。添加物がどうのこうの!この話をSNSで拡散しろ!だの色々とまくし立てている(正直笑い話に昇華してよいのか甚だ絶妙なラインである)。散々お言葉を述べられたオバチャンは結局、再び私の元へ来て、からあげクンを回収した(くれないのかよ)。その後、なぜか裸足で大量のおかきを食べ漁っていたのである(おかきはいいんだね)。しかし、他にも乗客がいた中でなぜ私が「からあげクン事件」のターゲットになってしまったのか。そして、なぜコンビニ嫌い・悪魔ネーミング嫌いのオ���チャンは、このからあげクンを購入し売り上げに貢献してしまったのか。平和に終わると思われた私の旅は幾多の謎を残したまんま、やっぱり地獄に終わってしまうのだった。食べ物に対する意見は様々だろうが、公共の場を荒らすのはなるたけご勘弁いただきたい。ここまで書いて、今度はオバチャンから「スパイシーひまわりの種」が飛んで来た。はてさて。他の人を当たってくれ。
【おわりに】
途中、列車に乗っているだけの時間が続き張り合いのない文章になってしまうなあと思っていたところに、最高に悪魔風でスパイシーな話題が飛び込んだのだった。事故である。それはさておき、知らない間に故郷へ着いてしまった。
さて、「おわりに」という形で〆にしようとしているが、どうせ実家に滞在している間もたくさんの地獄に出会うのであろう。ちょこちょことメモして残しておくとする。さて、長々と書きましたが一旦この辺で終わります。
一体何のために書いたのか。実はこの性春18禁ひとり旅、実に3回目なのである。毎度それぞれドラマが生まれるので文章で記録したら面白そうだなと。本当にそれだけの気持ちで始めたものだったのだが、多少は笑けるエピソードが生まれたのではなかろうか(やけにオバチャン多めだったのはなぜだろうか)。ぜひぜひ、復路もご期待いただきたいのである。こんな形で「往路」編、終わります。再び地獄で会いましょう。
フチダフチコ
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mmmilsom · 5 years
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B.J. Ward/Vocal-Ease
B.J. ウォード「ヴォーカル・イーズ」
「ソフトロックの伝説」はその後どこへ?
   冒頭で歌われるラフマニノフの「ヴォカリーズ」とかけた題名、淡い色調のポートレートの静かで、暖かく、どことなく寂しげな佇まい......どこを切り取っても美しい名作。    上質なアレンジメントや、B.J.ウォードの透明感あふれる歌声が繰り出すフレーズの美しさから、ソフトロックの再評価が進んだ90年代には誰もが認める「伝説の名盤」と化したにもかかわらず、なぜか今に至るまで一度もリイシューされず、ソフトロック熱が冷めて久しい今も4万円前後という驚異的な価格で取引され続けている作品です。  Discogsのコメント欄にも「レコード会社が売れ線の作品を手を変え品を変え出し続けている間に、本当にリイシューすべきこの素晴らしいアルバムのマスターテープはアーカイヴの中で腐敗してゆくんだ」(ものすごい意訳)と、リイシューされないことへの苛立ちをあらわにしたコメントが付いていますね。個人的にもリイリューされないことは本当に本当にもったいなく感じています。なぜリイシューされないのでしょうね?謎です。  この作品がいかにすばらしいかは、たくさんの音楽ファンの方が熱のこもったレビューをされている一方、B.J.ウォードという人物に関しては日本語の情報がほとんどなく、「1枚のソロアルバムを発表し姿を消した幻の歌手」みたいな扱いになっていたので、このアルバムの主人公であるB.J.ウォードが何者なのかをもう少し調べるために(あやふやな英語力と混濁した読解力で)見つけてきた情報を、ここに一通りまとめてみることにします。
アルバム「Vocal-Ease」について
 まず、この作品はアメリカ人の歌手B.J.ウォード("B.J. ワード"とも)が、オランダで録音をしたアルバムで、オランダの「Catfish」レーベルから発表されました。
 この作品がなかなかリイシューがされないのは、発売元が「Catfish」というオランダの耳馴染みのないレーベルだからなのかな?と思ったりもしたのですが、この「Catfish」レーベルはBovema-EMI(EMIオランダの前身。現在はユニバーサル傘下)が立ち上げたブランド。世界4大レーベルのひとつと言われたあのEMI系列の作品なんですよね。同じくEMIを構成していた英国コロンビアのように「メジャーレーベルだけど大人の事情でリイシューできない」作品がゴロゴロ存在する例がありますから一概には言えませんが、もし本当にレコード会社が存在価値に気づかぬまま、ただ「腐敗」させているだけだとしたら......。
 そんなの嫌だーーーーーー!!!誰かリイシューしてーーーー!!!!!神様ーーーーーーーーー!!!!!
 失礼しました。話を戻します。アルバムのプロデューサーは、ヨープ・フィッセール(Joop Visser)。学生時代にオランダでシングルヒットを飛ばした経験を持つ彼は、1969年頃から73年頃までオランダEMIで働いていました。
 そして全編に渡りアレンジを務めているのは、1950年代から活躍(2019の現在もご健在、御年なんと92歳!)するアメリカ人ジャズピアニストのドン・トレナー。
 本作発表以前に、ドン・トレナーはナンシー・ウィルソンとともにオランダを含む欧州各地で公演を行った(1968年)ほか、1960年から続くオランダの音楽賞「Grand Gala Du Disque(のちのEdison Award)」に参加していたらしく(このあたりは資料が無さすぎて事実確認が殆どできていません…違っていたらごめんなさい…)、それらの流れでヨープ・フィッセールとも出会っていたようです。
 ではなぜそこにB.J.ウォードが加わるのかというと、実はB.J.ウォードとドン・トレナーは夫婦だったのです。ここで、B.J.ウォードの経歴を(あやふやな読解力と以下省略)振り返ってみましょう。
B.J. ウォードについて
 B.J.ウォードは1944年9月16日、アメリカのデラウェア州生まれ。本名はBetty Jean Ward。ミュージカルの舞台女優を志して1960年代にニューヨークへ渡りました。そして、
「1964年3月10日、『ABC's Nightlife』で歌うことになり、緊張しながら入ったABCテレビのスタジオで、番組の音楽ディレクターをしていたドン・トレナーと出会」い、1966年5月22日にドン・トレナーと結婚。それを機にLAへ移住します。そのLAで、ソフト・ロックグループ「Inner Dialogue(インナー・ダイアログ)」に加入。1969年にグループ名義のアルバムを発表します。そして翌1970年、B.J.ウォードは夫ドン・トレナーとともにオランダへ飛び、本作「Vocal-Ease」を録音するわけです。
 ネット上では本作の製作時期について「1974年作品」説や「1971年」説、「1970年」説などありますが、1970年12月19日付のBillboardには
「B.J. Wardが11月の間にBovemaのスタジオでアレンジャーのDon Trenner(原文ママ)とプロデューサーであるBovemaのJoop Visserと録音を敢行」
との情報が。さらに、
「アルバムのタイトルは"Focalise"。1月の初めに発売する予定。」
とも。
 ……………(いろいろツッコみたいけど)本盤が1970年録音ということはほぼ間違いないでしょう。
 録音が1970年に行われ、翌年早々に発売する予定でいたことを考えると1974年発売という説は少々疑わしいかもしれません。ただ、ドン・トレナー著「Leave It To Me... My Life In Music」には1974年作品と書いてあります。結局どういうことなんだこれ。
 本作がオランダで録音された直接的な理由はわかりませんでしたが、もしかしたら忙しさの中で結婚4年目を迎えた二人にとってはこれがハネムーンの代わりだったのかもしれません。
 ...すみません、知りもしないのにかっこつけました。ごめんなさい。
アルバム「Vocal-Ease」以降
 B.J.ウォードは「Vocal-Ease」録音後、アメリカに戻ってスケッチコメディ劇団「The Groundlings」とのツアーを経験。1978年には、ハンナ=ハーベラプロダクション制作のテレビアニメシリーズ「Jana of the Jungle」で、主人公Janaの声優を務めるなど、声優・舞台女優としての仕事を獲得してゆきます。1980年代に入るとアニメ「地上最強のエキスパートチーム G.I.ジョー」でスカーレットの役を演じたことで、アメリカ声優界のレジェンドとしての地位を築きました。
 並行して音楽活動も続け、特にスタンドアップ・コメディとオペラを組み合わせたパフォーマンス「スタンドアップ・オペラ」は高く評価され、ニューヨーク・デイリーニューズ紙は彼女を「オペラ界のヴィクター・ボーグ(Victor Borge)」と絶賛しました。
 70代を迎えた現在も第一線で活躍しており、2000年代以降はマーシャル・ベアラーの楽曲を歌った「B.J. Ward Sings Marshall Barer」をコンコード・レ��ベルから発表していたり、CAPCOM制作のゲーム「新 鬼武者 DAWN OF DREAMS」では「お初」の声を��き替えしたりしています。
1978年の6月にドン・トレナーと離婚したB.J.ウォードですが、離婚したあとも友人として関係は続き、「Vocal-Ease」から40年以上時を下った2015年、二人は再びタッグを組んでアルバム「Double Feature」を発表。その翌年には続編の「Double Feature 2」も出しています。
Catfish・5C 062-24323(オランダ・1970年録音作品)
 
youtube
 ところで、Wardさんって日本語表記は「ワード」なのかな?「ウォード」なのかな?Wikipediaだと北米出身のWardさんは「ウォード」率高め、英連邦出身は「ワード」さん率高めな気がする。気のせいかな。こういうの地味に困る。ほんと困る。
 どれぐらい困るかって言ったらスウェーデン人の「Lindberg」さんの日本語表記例が「リンドバーグ」「リンドベルグ」「リンドベルイ」「リンドベリ」「リンドバリ」の5種類が出てきたときの次ぐらいに困った。
 もしも「ワード」のほうが都合が良くなってきたら「ワード」で統一することにします。
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angyeong-12 · 5 years
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「推しを推すことになった理由などのアンケート」を実施しました
意外と楽しいと好評なアンケートシリーズですが、ご協力頂いたみなさんのおかげでついに第3弾まで来ました
今回は、そもそもなぜ我々の人生に「推し」が出現したのか、いつから私達の生活に侵食してきたのか、アンケート結果を探りながら、初心に帰ってみたいと思います (地球ドラマチックでやってるドキュメンタリーみたいなテイスト)
▼アンケート内訳
(ここのさ、▼アンケートホニャララのところいっつも何が一番良いのか悩むのよね)
【実施期間】3/14〜3/18
【回答件数】224件 (過去最多です、、、、!!)
【実施方法】グーグルフォーム上のアンケートに回答 私のツイッターと、このブログで呼びかけ
▼推しに関する質問
【韓流オタク歴に関して】
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分かりにくいので順に書いていくと、
1位 「1年間」 24.1%(54件)
2位 「2年間」 21.9%(49件)
3位 「3年間」 14.7%(33件)
4位 「6年間」 8.5%(19件)
5位 「4年間」 7.6%(17件)
6位 「5年間」「8年間」 6.3%(14件)
8位 「9年間」 4.9% (11件)
9位 「7年間」 3.1%(7件)
10位 「10年間以上」 2.7%(6件)
という結果になりました。
1年間〜3年間という方が半数以上を占めています。
今回のアンケートでは年齢をお聞きしておりませんが、前回のアンケート結果から中高生〜大学生が多いと予想します。
ですので、この結果は妥当と言えますね、私もこうなるんじゃないかと思ってました。 10年や9年はすごいですね〜! 私が10年以上好きなのはなんだろう、、、? レミオロメンは小3の頃から好きなので10年はありますかね、あとはシンプルに古代エジプト文明がずっと好きです(笑)
ちなみに韓流はまだまだ二年目のひよっこです
【韓流オタクになったきっかけ】
ここから先は、多かったものや私が気になったものを抜粋します!
CDショップとレコード会社のバイト
MステのソシのMr taxi
KARAが流行った時にアルバム買ってもらってから
私は一年前までEXOを知りませんでした。同期とカラオケに行きa-nationのwolf を見せられジョンデとチャニョルを知り、そこからEXO沼にはまりました。
祖母と一緒にドラマを見て
Twitterで推しの画像が流れてきた
イケメン画像探してたら出会った
いとこにSHINeeのDVDを見せてもらった時
ママが東方神起好きだった
母親に教えこまれた
お姉ちゃんがBTSの曲を流してて!
TVでsjを見て一目惚れで韓流オタクになりました。
もともと、ほかのアーティストが好きでコラボしている様子をみた時に気になって調べたことがきっかけ
TVに出てる韓流アイドルを見てハングルの発音が面白くてYouTubeで調べてたらいつの間にかハマった。
お母さんが車で流していたBoAの曲に惚れてから
SHINeeをYouTubeで見つけ、その後すぐ見た으르렁がどうしてもタイプだった
昔印象に残っていた曲を久しぶりに聞いたら思っていたよりもよかったので
韓国ドラマにハマったのが先だったのですが、ドラマに出演していたメンバーの表情に惹かれ、彼がアイドルだという事を知ってアイドルとしての彼も見てみたいと思い、調べたことがきっかけです。
インスタのストーリーで友達がEXOのチャニョルを流してて誰だろこの人?っと思ってEXOのエレキスとココボップ見たら沼りました
セブチのマンセのMVを妹に無理矢理見せられてハマりました。でも今はEXOが好きです。でももちろんセブチも好きです。どちらかといえばEXO!
TikTokでバンタンの動画を見てからこのグループなんじゃっ!?ってなって即沼にはまりました
YouTubeのオススメ欄に出てきた曲をなんとなく再生したら曲もダンスもクオリティが高くてヲタクになった
BIGBANGの『뱅뱅뱅』を聞いて「何この変な曲!」と衝撃を受け、そのまま色々調べていくうちに立派なオタクに……。
母が元々シャヲルでたまたまチケットがダブった日に連れて行って貰ったのがきっかけです
youtubeで、自分が好きな女性のユ―チュ―バーさんが韓国旅行へ行った時の動画を見た事がきっかけでその方以外の、ユ―チュ―バーさんの韓国旅行動画を見る様になるとオススメに韓国ドラマの予告動画をオススメされる様に。韓国ドラマも、見始めたらいつの間にか韓流にハマるっていました。
何かは忘れたが1度BEASTにハマってそれから色々手を出した
WOWOWで春が来たでカイくんを見て、主題歌を聞いて衝撃が走ったから。
小学生の頃、韓流が爆発的に流行って少女時代、東方神起、KARA…などテレビでよく見るようになり、当時見てたアニメのOPを東方神起が歌ってたこと、です多分。
YouTubeを見てたら関連に出てきて神様が結びつけてくださいました。
韓ドラを見てOSTにハマり、ケーポの道へいきました……
母が韓国語教室に通い始めたのがきっかけで色々知るようになった。
給食で流れてきたK-POPにハマってから
すごい好みの歌を顔が最高に良い人達が歌ってたから
東方の神、強い
圧倒的に多かったのは、友人や家族の影響でした〜!
少女時代やKARAが流行った時は高校生で、私も聴いてました (しかしこの時はさほどハマらず)
でも本当に色んなきっかけがありますね、たまたまYoutubeのオススメに出てきてて、それがきっかけで、、なんてホント運命ですよね
바로 그 운명이란 거 !!!!(BGM:TheChanceOfLove,TVXQ)
ちなみに、一番上の欄は私です。
【推しを決めた理由に関して】
キムジュンミョン:リーダーとしてアイドルとしてとてもお美しいのでチェミノ:常に全力のかっこいい系なのに、なんだかんだでいじられてしまうのがかわいいので
ジョングクとユンギ ジョングクは静止画をみたときはそこまでピンと来ませんでしたが動画を見て笑った顔や声が可愛らしく好きになりました。ユンギは知らない間に画像を多く保存していることに気づき知らぬ間に好きになっていました。
セフン focus ver.を見た時、身長、体格、ダンスの上手さ、顔の男らしさがドツボにハマった。
ジョングク 好み 全てにおいて完璧なところ メンバー思いなところ
私の推しはナンバーワンで言うとパクチャニョル氏なんですが正直に存じますと顔が超絶どタイプでしまぁ顔ペンからなんですごめんなさいすいません。それでチャニョの画像を見た時になんじゃこのイケメンはやべぇどタイプふぉぉ(語彙力)ってなって調べてみたところまさかの低音ボイスの高身長で明るい人らしくそこもまた私のタイプでえ、、、この世の中にすべて完璧に揃えてる人物が君臨していたんだなと思いもう顔から入りました顔ペンからですねすいません(2回目)それでまぁEXOを調べてるうちにあれ???金があれ???ってなり完璧にEXO沼にハマってしまいましたねでも基本SMの皆さんに浸ってるっすね。そしてEXOのチャニョルに浸ってるうちにEXOペンなら誰もが来たであろうしうちゃんデレ期になりだめだデレ期なんてしうペンに怒られてしまうと思い抜け出そうとしてもあれ??可愛いこのシウミンとやらのミンソクあれ??長男??いや5歳だろって感じでもうしうちゃんにも浸ってしまい結局ニョルシウペンになってしまって2人が絡むことなんて滅多にないからもう絡んだら即発狂もんですよねはい。ってな感じでよくわかりませんが私はニョルシウペンです。
ベッキョン:smtのライブビューイングで初めてまじまじと顔を見た。exoがどんな子たちかも名前も何も知らなかったし顔の区別すらつかなかったのにベッキョンだけはわかった。顔もタイプじゃないのに一目惚れして、その日から毎日自然にベッキョンのことを調べるようになった。
EXO セフン 元EXO タオ
・セフン 実はあまり具体的なきっかけは覚えていないのですが、MonsterのMVでセンターで踊っているときのミステリアスな三白眼の目線で落ちました。推しを迷った記憶はなくて、気がついたらセフンばっかり追っていた感じです笑
・タオ セフンにやられて、EXOにもっと興味を持ってから過去のMVを漁り始めて…それで見たEXO KのhistoryのMVの途中でMメンバーが1人ずつ一瞬出てくるシーンの最後のタオちゃんの人を殺せそうなくらいの鋭い目に一瞬でやられました。今までにないくらい魅力を感じたのを今でも鮮明に覚えてます笑
EXO ギョンス君→東方神起しか興味なかった私が弟分として唯一顔と名前をはっきり覚えたのが彼。その後ズブズブに沼る ベクちゃん→双子を愛さねば。
wanna one/ オーディション番組から推してたから細かいかもしれません、、。ペジニョン君→私の初めてで最後かもしれない顔から好きになった男の子です。メキメキと成長する姿が何とも! ジェファン君→ ベクちゃん似の鬼歌うまい人、サイコパス、見てて疲れなんて吹っ飛ぶ
CNBLUEのヨンファ、ドラマに出てくるたびにかっこよく、歌も上手でかわいいから。SF9のテヤン、笑った顔に一目惚れ。
EXOでチャンベクシ 当初はシウミンだったけれどメンバーの良さを前よりも感じるようになって、誰が推しなのかわからなくなった結果こうなりました!元々しうるぅ推しだったけれどチャンベクもやばいってなってシウミン+チャンベクになりました!(語彙力なくてごめんなさい!)
EXOカイ→ライブDVDでのパフォーマンスで落ちた、EXOスホ→MVの投げキッスで落ちた、MONSTA Xキヒョン→歌声で落ちた、SHINeeテミン→気づいたらCD買ってたし気づいたらソロコン行ってたし気づいたら推してた、PENTAGONシノン→残念イケメンのギャップで落ちた、NCTジェノ→笑顔で落ちた、NCTテイル→もともと歌声が好きだったけどペンサ貰って完全に落ちた
テミン 可愛いと思ったらセクシーでかっこいい萌キュンポイントが多いところももちろん魅力ではあります。しかしそれだけではなく、ペンを大事にしてくれることや、アーティストとしてステージを作ることに一生懸命なところ、いつも笑顔で人との接し方が丸くて優しいところなど、人として尊敬できる部分が多く、応援したいなと思ったからです!
ドギョンス 人と違うオーラに惹かれ���のとツンデレ
ユンギさん ツンデレ具合が神でした、、
EXO ギョンス カイ 最初EXOのwolfというMVを見せてもらい
うわぁ!この人いいなって思ったのがカイです!その後に笑った顔が可愛かったのでギョンスも好きになりました!!!
ユンギ 反対を押し切ってまでラップを続けたことに引かれた (私はすぐ折れてしまうので
)
シウミン 初めはあまり好きな顔じゃないと思ってました…でもバラエティとか見ているうちに可愛らしい面や男らしい面に惹かれて今は全てが大好きです笑
SHINeeのキム・ジョンヒョン 全てがタイプすぎる。歌声にやられた。わんこみすごい。
(EXO – CHEN)EXOに関してはMVからではなく純粋に曲だけまず最初に聞いたんですけど、その時に一際タイプの声があってその人の声を覚えてからMVを見たら我らがジョンデが輝き過ぎてて沼に落ちました。(MAMAMOO – HWASA)最初はツイッターに流れてた너나 해(Egotistic)で知って、そこからGoogle先生を駆使して曲名を探し当て初見でファサ様の美しさ、セクシーさに見事撃沈しました。一目惚れというやつです。
(UP10TION – GYUJIN)インスタのEXOのヲタ垢でUP10TIONの曲をストーリーにあげている人がいてそれを見たのが知るきっかけでした。その曲はCANDYLANDなんですが、この曲でUP10TIONに興味を持ってプロフィールやら何やら調べるうちに大人びているのに10人の中で下から3番目で、身長が181cmもあってタレ目で優しくて太ももがしっかりしていて鎖骨が綺麗で…(省略します)という感じでギュジンくんにすっかり惚れてしまいました。EXOのチェンの方が推してる年数(?)は長いのに、 UP10TIONのギュジンくんにはマジのリアコです。(長くてすみません)(そして語彙力もなくてすみません)
ドギョンス 若いのに貫禄のあるあの雰囲気と謙虚さ。たまにメンバーにデレるというギャップ。
一発ギャグを見て面白かったからソクジン
最初はジョンデを目で追っていて、youtubeでジョンデとチャニョルがラジオ番組でアフレコ?をしているのを見てチャニョルがイケメン&イケボ過ぎてチャニョルを追うようになりました。気がついたら頭の中がチャニョルしかなかったので推しになっていました。
色々とピックアップしてみたんですが、偏ってしまったような気がする、、、、、
ビジュアルやダンス、歌声がやはり圧倒的に多かったですが、それよりも「気付いたら目で追っていた」という運命的な方もたくさんいらっしゃいました。
私は、初めて買った韓流CDがSHINeeの「FIVE」だったんですが、人生初トレカがチェミノでした。(바로 그 운명이란 거 !!!!)
それから動画を見るうちにあまりにもお美しいのと、とてもお元気筋肉なので推させていただいております、、、
EXOは、楽曲から入り、最初に顔の判別ができたのはチャニョルでした〜!
そこからスホさんがとてつもなく美しいことに気が付き、とても優しい愛すべきいじられリーダーなのがすごく可愛くて、色々と調べました、、、!!
しかもチェミノとスホさんは仲が良いという、、推し同士が仲いいのめたんこ嬉しい、、、
アンケート分析なのに自分の話ばかりしてごめんなさい (反省はしていない)
【新規と古参に関する壁】
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70%以上の方が壁を感じる、という回答をしてくださいました。
このような壁の質は、グループによっても差が出るかもしれませんね!
この質問の回答で次のセクションが変わりますよ〜!
でもまずは、違う質問の結果に行きます〜〜〜!!
【オタクの迷惑な行動に関して】
他メンバーは要らない等の発言
メルカリ等へ売り目的でfcグッズを大量購入する方.自分が推しているグループが賞を獲得出来なかった時に,賞を受賞したグループを批判する方.
インスタライブ中に電話をかける
新規の人を全員無理。とか、にわか、顔ペンだとか言うこと
ライブ会場でペンラとうちわを胸上であげる人、通路側に寄ってくる人、迷惑レベルで大声で歌う人
他のグループの批判をする
ファン歴=好き度合だと思っている人
何か問題が起きた時無駄に擁護する
アイドルの私生活に踏み込む
公共のポスターなどにキスマークをつける
MC中などにメンバーが反応してくれるまで名前を叫び続ける行動
ヲタク辞めようかなってツイートしたらFF外から挨拶もなしに「グッズ譲って下さい」って言われたことですかね?♡
推しグルのアンチや嫌韓の人に対して推しの魅力を知ることを無理強いさせること。アンチへの言葉遣いが荒い反論をしているのを見るとバカバカしくなります。
グッズ販売で並んでいるとき、友達と合流フリをして横入りしてくる
一部抜粋です!(過激すぎて載せられなかったものが少々)
好き過ぎるが故に暴走してしまうパターンが多いんでしょうかね、、
私は幸運なことにあまり過激なオタクさんにお会いしたことは無いので、嫌な思いはまだしてませんが、やはり一定数こういう方がいらっしゃるのは覚悟はしています、、、
こういう問題の時にいつも言えることですが、自衛が上手くなるとオタクとして生きていきやすくなりますね。
私ももっと自衛の上手いオタクになりたいですㅜㅜ
【素晴らしいオタクの行動に関して】
語彙力があり表現力に富んでいる方
オタクの身分をわきまえてる方
常識を守って、本人たちを第一に考える。
新規でも優しく教えてくれて、接してくれること
礼儀正しくて、場をわきまえて行動できる人
推しが好きでも、きちんと悪いことは悪く、良いところは良いと褒められる人
推しのためにダイエットできたり留学できたり大きなことが有言実行できる方
互いの推しを尊重してくれる人
年下とも年上とも分け隔てなく関わりを持てる人。
普通が1番
要点よくライブの感想や番組の面白い部分を翻訳して載せてくれる人
自分の推し方を貫いている人
イベントに行くことに抵抗を感じない。イベントが決まったら全ステは当たり前というように動ける人
ルールを守るオタク
コンサートの銀テを取れなかった方に譲る
好きだからその人しか見えなくなる気持ちも分からなくないけど、広くその分野において知識をもった上でそのグループのオタクをしてる人は理想的に思う
他のグループの批判をしない人。
他人を不快にさせない人。
国と国を繋げるバイリンガル翻訳ペン
イモトさんや鬼龍院翔さんのような方の考え方です。
おめめオンニ
またまた抜粋させていただきましたァン!!
最後、、、お前やりやがったな、、、って思いました、、? (おめめa.k.a.めがね です) (だって嬉しかったからつい、、他にも書いてくださった方、ありがとうございます幸あれ、、、!)
イモトさんのオタクスタイルわかります〜! あとは、歌広場さんのオタクスタイルもいいですよね、完全に成功したオタクなのにいやらしくないというか、お二人ともすごく微笑ましい、、
わたしは完全にイッテQ世代なので、安室ちゃんとの会談の回は普通に泣きました、、
あと、VS嵐で歌広場さんがゲストとして参加してらっしゃるの見ると、心がホカホカしますㅎㅎ
私の理想としては、言語強いオタクです、、 (英語は諦めました、、)
そういえば、成功したオタクで思い出しましたが、ライン漫画の「成功したオタク」読んでる方いますか、、、?
https://manga.line.me/product/periodic?id=Z0000283
オタクとして共感出来るところがたくさんあったんですが、今は読むのが少し辛いパートですよね、、、、、頼むからみんな幸せになってお願い、、、、
▼「新規と古参の壁を感じる」と答えた方への質問
ここからは、新規と古参の壁を感じるかどうかで質問項目を変えました!
まさかここで分岐するとは思わなかったでしょう!?
【どのような場面で「壁」を感じますか?】
ファン歴 グッズの数の差
Twitter上での推し方
ライブ、ツイッターでの投稿
デビューして二桁年数以上経っているグループを推す時
昔はこうだったのに…とかがあるから
Twitterで新規のくせにとか、書いてあること
メンバーが昔のファンとの思い出や苦労話をした時、古参と同じ熱量で話が聞けなかったこと
知識量とか、見てきた場数・年数が違うので、純粋に深いところまで知ってるのと、新規では補いきれない部分があると思います。
色々な騒動があった時にTwitter上で色々騒ぐ新規と昔の動画等を載せて励まし合いながら待っている古参。
ライブの当落があった後などTwitterなどでなんで新規が当たるん?新規とかまじいらんわって書かれた時に感じました。
デビュー当時、練習生時代の話をする時
新規の方は知識が浅かったりする
推しが必ずしも正しいと思っている人を見ると新規なのかなあと感じてしまう
おそらく新規の方と古参の方の意見、両方とも抜粋出来たと思います。
ファン歴やグッズ、写真の数などは確かにそうですね、私もまだまだ新規なので、知らない番組や画像がたくさんあります!
どう足掻いたって新規なので、もうそこは割り切ってその分ちゃんと勉強するようにしています。まだまだですが、、、
ライブの当落の時にどうしても揉めてしまうみたいですね。。。
これから色んな当落ありますよね、落ち着きましょう()
【ご自身は新規と古参、どちらですか?】
※新規と古参の壁を感じると答えた方への項目
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壁を感じると回答した方は、4人に3人が新規の方ですね。
そういえば、一個前の質問項目で多かったのが、「tiktok」という回答でした。
ツイッターも多かったんですが、tiktokが結構多くて、、
私はやってないのでわからないんですが、壁を感じさせる何かがあるんでしょうか??
▼「新規と古参の壁を感じない」と答えた方への質問
【壁を感じない理由に関して教えてください】
歴で差別する方にまだお会いしたことがないから
よく教えてください!とかメッセージくれる人いるけど私よりも知ってることとかあるし、カイくんも言ってるように好きになった時期は違ってもみんな愛する気持ちは一緒だって言ってるからみんなEXOが好きなのは変わらないから特に差は感じないです!
別にファンになってまだ全然経ってなくても経っててもファンはファンだから分かり合えることはある!
新規でも古参でも推しを想う気持ちは同じだから
自分が新規だった時も笑顔で迎えてくれた
新規がいるということは、推しグルにまだまだ人気があるということだし、新規を快く受け入れるのがEXO-Lだと思っているから。
自分は古参の部類に入ると思うけど、新規のペンの人達が増えると、また新しくペンが増えたさすがEXOまだまだ凄い人気だねーって嬉しくなるので、新規が嫌と思ったことがないからです。
Twitterとかを見てると新規の人を見下すような発言などが少ないから
先程、「ツイッターなどの発言で壁を感じる」とありましたが、こちらは全くの逆になりました。
実は私もこっち側の人間です、、 (新規アンド壁を感じない)
私は、歴の長い人間ではないですが、完全に回りに恵まれています、、、オタク本当に楽しいヨ、、ありがとう友よ、、、
【ご自身は新規と古参、どちらですか?】
※新規と古参の壁を感じないと答えた方への項目
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さっきのグラフのコピペじゃないですよㅋㅋ
▼色んなオタクに関する質問
【同ペン拒否に関して】
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同ペン拒否、みなさんはどうですか?
半数の方が「理解アリ」、20%ほど理解ナシの方がいらっしゃいますネ。 (私は理解アリ拒否ナシです←※not梨、yes青りんご)
もっと深く次の項目で掘り下げましょう
【同ペン拒否に関してどう思いますか?】
(頂いたご意見を同ペン拒否派、理解はある派、理解できない派に分けました)
◉同ペン拒否派
UP10TIONに関しては私自身が同ペンさんと繋がるのを遠慮させていただいてるので理解はあります。
ですが、過激な思考は理解できません。
学校での同ペンは少し嫌だけど、ネット上の同ペンは大丈夫だから同ペンが嫌なのも少しは分かっているつもりです。
私も同ペン拒否勢なので気持ちはわかるけど、全面的にその主張をする必要はない。ただ、同ペン拒否だということを理解してもらわないと他ペンの人であっても仲良くはなれないと思う。
私は「推しくんが彼氏!」というタイプではなく、同ペン拒否したいわけじゃないけど、同ペンは見たくない……→結果同ペン拒否というタイプです
自分がそうなのでなんともないです
私も多分そう。推しについて語りあった方が楽しいって言われるけどあんまりそう思わない。でも過激派ではないのであんまり深く考えてないです。
自分がTwitter上などで絡んでる分には同担拒否ではないのですが、私生活で同担を見つけると拒否が出るので気持ちは分かります。
自身が同ペン拒否なので同ペン拒否の方と仲良くなりやすい
実際に同ペン拒否と記載して頂いた方のご意見を一部抜粋しております。
SNS上では平気でも、私生活(学校など)での同ペンはちょっと、、という場合があるみたいですね。
また、キッスさんのような接触イベが多い事務所さんは、同ペン拒否が増える傾向にあるみたいです。 (実際に私もキッスさんの現場で同ペン拒否の方を何度も拝見しましたし、複数人でイベントにいらしてる方はだいたい他ペンさん同士でした、特典券ランダムだとその方が楽だよねきっと)
私自身は、同ペン拒否ではないですが、拒否する方の気持ちも分かります。普通に同ペンの方とお話したい派のオタクです。
私の場合は、SHINeeは高校の頃の同級生(チェミノペンやテミンペン)と参加しています。
このチェミノペンが面白くてですね、高校の入学式で隣だった子(つまり出席番号が前後)なんですけど、入学式の最中に生徒手帳を取り出そうとしたら勢い余って前方にふっ飛ばしたという強者です。 (生徒手帳は回収しましたが、めちゃめちゃ笑った)
◉理解はある派(否定はしないけど、、という感じ)
人それぞれだからいてもいいけど、言ってはいけない事言ってる一部は好きじゃない
仕方ないとは思うが、暴言を吐くのは違う
人へ危害を加える同ペン拒否は害。
そうでなければ勝手にやって下さいと思っています。
そういう考え方もあるんだなぁ程度に思ってます。同ペン拒否は理解できないけど否定しようとは思わないです。
好き過ぎて同ペン拒否になる人の気持ちも分かるが、過激派は別。迷惑かからなければ良いと思う。
同ペン拒否自体に関して否定はしないが過激過ぎる同ペン拒否はよく思わない
それだけその人のことが好きなのだからいいと思う。
好きの種類が異なるだけだと思う。
別にいいと思う。それくらい推しを愛してるってことだから。でもそれを同ペン無理とかあからさまにされるのは嫌です。出来ればみんなと仲良くしたい人なので、同ペンの皆さんごめんなさいとかのほうが気持ち的にはショック度はないです。
私は尊さを語り合いたいので全然拒否じゃないです。でも応援するスタイルはそれぞれなんで皆自由に楽しく応援するのがいいと思います。
ある程度理解はあるが、同ペン拒否ではない方々です。
かなり多くの方が「同ペン拒否なのはいいんだけど、過激なのはやめて、、」というご意見でした。(過激派ネ、、、)
「言ってはいけないことを言ってる一部」ってやっぱりいらっしゃるんですね、、、
◉理解できない派
独占欲が強いのかなと思う
同ペン拒否ならTwitterをやらない方がいいと思う。拒否でもいいが、いちいち同ペンに大して文句言うのはないと思う。過激派多数
私は推しが同じ人との方が会話が弾むと思うので、同ペン拒否は少しもったいなあとは思います。
「え、3件だけ?」っていう気持ちは分かります、、分かりますよ、、、
理解出来ない派のご意見、、拝見致しましたが、、ちょっと過激なのが多くて、、波風立てないようなものを抜粋させていただきました。 (と言っても実はこの次の項目のほうがやばい)
もったいないよ〜という方もいらっしゃいますね、好きの種類って難しいね、、
【ストーカー、いわゆるサセンに関してどう思いますか?】
私は、みなさんの心のうちに潜む閻魔を見たような気分です、、ㅎㅎ
絶対にだめだと思います。その行動でアイドル活動ができなくなってしまったら元も子もないと思います。
アイドルのプライベートまで追い掛けているので最低行為。アイドルの人権を考えていない
まずは許せない、そして可哀想
それから明日は我が身かもしれない
その為にあまりアイドルに依存しないように心がけています。
度が過ぎた行為を繰り返してアイドルに精神的、肉体的苦痛を与える存在であるように思う。しかし、誰でもサセンになりある可能性があることを、いつも念頭に置きながらオタ活しています。
サセンは人間としてどうかと思います。他人のプライベートを追いかけることは人権侵害ではないですか?そんな暇があるならもっと有益なことをしろと思います。取り締まりを強化してもらいたいです…。
疲れが溜まってるのにサセンのせいでもっと疲れ溜まったらどうするの?って思う
アイドルのプライベートは守ってあげるべき。ステージで輝く彼らが私たちオタクの1番の幸せだから、そのためにもアイドルに自分から負担をかけにいくなんていけないことだと思う。
もともと200件以上あったんです、、、これ、何件になりました、、、?
とっっっっっても過激だったのでバッサバッサ切らせてもらいましたごめんなさい、、、、、(陳謝)
でも確かに、ノーマルオタクでもいつかは依存が加速してサセンになってしまうのかなって思いました。
今年の初めくらいだったんですけど、チャニョルの北���道旅行にサセンがいましたよね、私あれSNSでリアルタイムに見てしまって、、
正直、これで日本のことが嫌いになったらどうしようってのもありましたが、もう同じ日本人として恥ずかしいというか、、あ、もう喋るのやめますね(強制シャットダウン)
最近だとスホさんがインスタライブをする度に「電話するな!!」ってマスターさんたちが呼びかけてらっしゃいますよね、、とても心苦しい。
二ヶ月くらい前でしたかね?ビッグヒットがブラックリストを公開したのって。結構有名なマスターさんもサセンだったようで写真やら動画やら個人情報もたくさん流出してましたよね。確か、非公開スケジュールへの悪質な訪問や、メンバー搭乗飛行機情報を違法入手及び同乗とかありましたよね。
このアンケートの中に、実際にサセンの方もいらっしゃいました。
ご自身の人生や親御さん、そして大好きな推しを大切にしてくださいね。
【10年後のみなさんは、、、?】
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10年後、みなさんはオタクやってますか?
きっと、「現実的に考えた結果+願望」によってこのグラフになったんだと思います。
10年後もオタクである(オタクでいたい)という方が50%以上、でも40%の方が「わからない」と答えています。
おそらくこのアンケートにご協力頂いたのは中高生〜大学生が大多数を占めると思いますので、10年後は24歳〜30歳ですよね。
私も、10年後は33歳ですから、何をしているか、そもそもどこに住んでいるのか予想も出来ません、、
そして、10年後の推しは、、もう40歳なのか!!
40歳でもきっと美しいんだろうな、チェミノは家庭を築きたいって言ってたから結婚してるかな、まだアイドルやってるかな、、
10年後、まだセジュンとか言ってるのかな私、、、、、、、
▼最後の質問コーナーだよん!
【普段、トレカどうしていますか?】
推しの大好きなものはスマホに挟む、他はトレカケースに入れる
CDにそのまま、2つ以上あったらスマホケースに入れることも
スマホケースに挟んでいるセフンと、勉強用ルーズリーフにはって勉強の活力にしているたのるがいます。
部屋にかざっている
ほとんど収納。現場がある時のみスマホケースに挟む
筆箱に入れてます(笑)
収納したり、現場の日に食べたご飯と一緒に撮って思い出に残すために使います
スマホが水没してトレカがぐちゃぐちゃになってからトレカケースに入��てたまに観賞しています。
初めて自引きしたトレカはスマホケースに挟んでいる
小さいポシェットに入れてる
学生証に入れたり、硬質ケースに入れる。
メルカリに出してる
この質問は、前回のアンケートの際に、トレカの使い方気になるという意見を頂いたので追加したものです〜!
スマホケースに挟んでいる方が大多数でした!
学生さんは学生証や筆箱に挟んでいる方も多かったですね〜 (私も中学生のころ、お母さんが買ってくれた銀魂のお菓子についてくるカードを挟んでました)
メルカリに出す、、、、、まあ、、、いいんじゃないですかね、、
▼ここまでまとめるのに一週間かかった、、
ちょっとだらだらやりすぎましたね、時間めっちゃかかってしまいました、、、(笑)
最後の「ご自由にどうぞ」のところで、血汗涙、、、
みんな、、ありがとうな、、、ワイちゃんは幸せなオタクだよ、、、、
アンケート結果を見ながら、多分このアンケートで一番何かを吸収できてるのは自分だなって思いました、、、まとめてる最中にいろんな事考えたので、、、
さて、
最近化粧品や韓国語に関する質問がたま~に来るので、第4弾は化粧品、第5弾は韓国語に関するアンケートを実施しようと思います>< (ご協力いただけたら嬉しい、、、)
追記、、、
第5弾は「韓国語に関するアンケート」を予定しておりましたが、延期して、「オタクに関する様々な質問」に変更します><
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to4bee · 7 years
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メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ 04月06日朝日新聞デジタル朝刊記事一覧へ(朝5時更新) 新着記事一覧へ  スクラップブックMYキーワード天気文字サイズ機能・サービス目次 Language総合ガイドお客様サポートログイン中 トップニューススポーツカルチャー特集・連載オピニオンライフ朝夕刊紙面・beMY朝デジ 新着社会政治経済・マネー国際テック&サイエンス環境・エネルギー地域朝デジスペシャル写真・動画 朝日新聞デジタル > 記事 カルチャー出版有料記事 黒木瞳さん「私は、谷川俊太郎先生に一方通行のエロス」 司会・構成 赤田康和 2017年4月5日16時40分 シェア49ツイートlistブックマーク6 スクラップメール印刷 続きから読む 対談を終えた谷川俊太郎さんと黒木瞳さん=東京都杉並区、飯塚悟撮影   詩人の谷川俊太郎さんと、小学生の頃から詩を書き、3冊の詩集を出している女優の黒木瞳さんが、東京都内の谷川さん宅で対談した。谷川さんに私淑してきた黒木さんが、谷川さんと対談するのは今回で3回目。黒木さんが詩のモチーフにしてきた「恋愛」、谷川さんのデビュー作以来の主題「宇宙的存在」など、幅広い話題で盛り上がった。  ――恋をモチーフにした詩を黒木さんはたくさん書いてきました。  谷川 恋は何回くらいしているの?  黒木 片手よりは多くないです。  谷川 始まりはどんな感じ? 好きな相手のそばにいるとぼーっとなる?  黒木 ぼーっとはしない。シャキッとなります。自分の感性の全体、すべての皮膚が呼吸しているみたいな感じ。私は谷川さんの『二十億光年の孤独』にすごく影響を受けているので、ちっぽけな自分の命は宇宙の中にあって、その中で人を好きになっているという感覚があります。  谷川 たしかに人を好きになるのは宇宙的。ただ人間関係をどう作っていくかという意味では社会的な営みだから、そこが難しい。僕の場合、詩も発注を受けて書いてきたけど、恋愛も「発注」されて、してきた感じで、自分から「好きで好きで仕方ない」というふうになった記憶がない。  黒木 それはおモテになったからでは。  谷川 このごろは「死ぬ」ということも「発注」されていて、それに応えて一生懸命死なないといけないという感じを持っている。  黒木 ここに生まれてきたことも誰かに発注されているという感覚ですね。  ――エロスについては?  谷川 人生のすべてですよ。エロスしかない、大事なものといえば。ビートルズだってそう歌っている。  いろんなエロスがある。幼い頃、父親が中国の硯(すずり)をなでているのを見たことがある。それがすごくエロチックだった。  黒木 想像するだけで、すごくエロチック。  谷川 僕は小学生の頃は男の子のことが好きだった。第1ラバー、第2ラバー、第3ラバーって順位をつけていたが、全部男の子。ぱたっと中3くらいでなくなった。ただ社会人になって彼らと再会すると感じが変わっていて、どこが好きだったんだろうって戸惑います(笑い)。  黒木 私の場合は、谷川先生に一方通行のエロス。同じ空気を吸っているだけで天にも昇る気持ち。先生の詩を朗読することで、私の中に入れている感じ。  谷川 俳優になって何年?  黒木 初舞台から36年です。谷川先生もお変わりないですね。  谷川 小学校に講演に行くと、子どもたちに「あれ? 生きている!」って言われる。教科書に載るような人は死んでいると思っているみたい(笑い)。  注文を受けて書く「受注生産」で多忙を極めてきたけど、最近は少し余裕が出てきた。好きだった車も乗らないし食事も一日一食。どんどん捨てる方向。詩を書くのが生きがいで、他に楽しみがない。ぼくは最近、子どもになって子どもの言葉で詩を書くという試みをしている。読者に飽きられちゃうから、過去と違う詩を書かなきゃというのもある。そもそも自分で自分の詩に飽きちゃうので。  黒木 小学6年生で詩を書き始めた頃から、谷川さんを勝手に自分の先生だと思ってきました。谷川さんの詩集『愛について』を読んだ時の衝撃は忘れられない。禁断の世界、エロス、男と女、未知の世界で、これが大人の女性になっていく上での登竜門なんだと思った。  谷川 責任を感じますよね(笑い)。詩を書くことで食っていくのは難しいし、詩人の現実認識は小説家より甘く、思想的、抽象的に捉える。萩原朔太郎は素晴らしい詩を書いた人だけど、ごはん食べるときに全部ぽろぽろこぼしちゃったんだってね。詩人は現実生活がうまくいかない人。  黒木 何か欠けている。  谷川 そう、心ここにあらずというかね。詩の仕事と女優の仕事の関係は?  黒木 演じる役のキャラクターについて、どんなふうに話をし、どんなふうに笑うのだろうと考えているうちに、詩の言葉がふと出てくることがあります。  例えば「この人は『風のように話す』人なのでは」と。詩は私の中に息づいていると自負しています。詩は読むのも本当に好き。言葉の羅列なのに、宇宙まで連れて行かれてしまう。  谷川 詩には、言葉が持つ意味以外の力、エネルギーみたいなものがある。  黒木 過去の対談では、谷川先生に「二足のわらじ」なんてやめて、詩は書かず、女優に専念しろと言われました。でもめげずに書き続けていきたい。いつか褒めてもらえる詩を書けるようになるまで。「谷川教」の信者ですから。  谷川 おさい銭ください(笑い)。(司会・構成 赤田康和) 関連ニュース 谷川俊太郎さん・片岡義男さん 電子書籍化、決断のワケ手塚治虫「秘蔵」のエロス 仕事場に眠る遺稿を初公開女2人の濃密エロス ロマンポルノ「長すぎ」ラブシーン園監督流の反ロマンポルノ 「郷愁でしかない」ばっさりイバンカ氏、日本大使公邸桜祭りに登場 PPAPに笑顔 PR情報 あなたの家の今の価格は?約60秒の簡単入力で今すぐ無料査定/ソニー不動産35歳会社員、夫婦+小さな子2人、この時代にあった家の選びかた トップニュース 朝日新聞デジタルのトップページへ 【動画】バーの中にリング今村復興相、「自己責任」発言を陳謝 衆院復興特別委(12:35)「マンホールカード」が熱い ご当地限定、高値取引も(11:24)リベンジポルノ、相談1063件 20代の被害突出(13:13)東京五輪の野球「千葉マ��ンでも」 連盟会長が切望(14:59)乳がん、肝機能を下げる恐れ ATRなどが解明(14:21)117人の日記紛失、コンテスト応募装う 姫路の小学校(13:09)ギャンブル依存は不要なリスク取りがち 前頭葉活動低下(14:35)D・ジョンソン、階段から転落 ゴルフ世界ランク1位(10:32) 注目の有料ニュース 一覧 黒木瞳さん「私は、谷川俊太郎先生に一方通行のエロス」カワウソ、ロープくわえ高速回転 技磨かれた悲しい理由 「国の本音が出た」自主避難者ら、復興相発言に反発 新着ニュース 一覧 14:57御影公会堂の改修完了 「火垂るの墓」にも登場 神戸13:26将棋名人戦「午後は長考の応酬」 鈴木九段が解説13:21「共謀罪」法案、審議入り 衆院本会議で論戦始まる13:12日経平均、一時250円超値下がり 今年の最安値下回る12:53イチロー、今季初打席は空振り三振 大リーグ 注目キーワード 一覧 北朝鮮ミサイル弾道ミサイルを再び発射 フィギュアスケート世界選手権V羽生が帰国会見 那須の雪崩事故「典型的な危険地形」 森友学園問題自民、安倍昭恵氏の喚問拒否 注目の動画 一覧 注目の動画羽生「みんなで戦う」 フィギュア国別対抗、出場者決定 おすすめ 大阪桐蔭センバツ優勝 初の大阪勢対決を制すあのときの、ラジオ 秀吉も楽しんだ?名所で花見 少年が熱狂、あの自転車 手のひらサイズで高音質 賛否あるキャンプ車のトイレ 銀座・由美ママが語る「粋」 モデルハウスでボルダリング 中嶋一貴が語るF1の異次元 器選びの極意と「俺の銘器」 京の宝、守って次世代へ 北欧の皮革製品づくりを体験  地球を食べる清明節の食べる宝石「青団」 上海でも草花が芽吹いてきた。街中で花に負けないくらい目にするものがある。それは「団子」だ。  おあがりやす抹茶を広げるきっかけに 抹茶本来の味を生かせる商品ができないか。家族経営の森田製茶が試行錯誤しチョコ菓子を完成させた。  &w住まいのヒントは、西新宿OZONEで リフォームや部屋の模様替えを検討する人なら、“住まいの情報発信地”OZONEに出かけてみませんか?  &w五感で味わう、ハーブの楽しみ方 暮らしへのハーブの取り入れ方を、ハーブの専門家・フローレンスめぐみさんに聞きました。 山里「僕は何もやってない」ベッキー、ゲス極再開に…有村「ひよっこ」19・7%市村正親「ギャラは…」桜田淳子の復帰に反対声明マツコ&有吉、新番組でも… 朝日新聞のウェブマガジン 男性向けマガジン、アンドM女性向けマガジン、アンドwアンドバザールアンドトラベル あわせて読みたい   日本人はなぜ「居眠り」をするのか? 自民・伊吹氏「陛下のご譲位、ぺらぺらしゃべるな」 「この体が嫌なんよ」胸かきむしり嗚咽、命絶った我が子 (教えて!年金改革:2)将来いくら受け取れる? 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theatrum-wl · 7 years
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【劇評】メタ構造によって時空をつなぎ、作品の主題を浮き彫りにする優れた潤色・演出
劇団螺船企画公演『2018、孤児のミューズたち』 片山 幹生
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〔写真提供:劇団螺船企画公演制作(以下、同)〕
【作者と作品について】
日本の観客にとってはほとんど未知の存在であるカナダの劇作家の作品を、学生劇団が上演することは、それ自体が果敢な挑戦だと言える。劇団螺船の企画公演『2018、孤児のミューズたち』は明治大学の学生によるミシェル=マルク・ブシャール(1958-)の作品を翻案したものだ。
ブシャールはカナダのフランス語圏ケベック州の劇作家である。ブシャールは現代のケベックを代表する劇作家の一人だが、日本ではそれほど知られている存在ではない。彼の代表作『やせっぽち』(1987)は15か国で上演された。この作品は日本でも2002年以降、スタジオライフが『LILIES』というタイトルでたびたび上演している。また2011年初演の『農場のトム』は、『トム・アット・ザ・ファーム』の邦題で2013年にグザヴィエ・ドランによって映画化された。
『孤児のミューズたち』は1988年にケベック州のモンレアル(モントリオール)で初演された。日本では2007年にスタジオライフがシアターΧでこの作品を上演している。
作品の舞台となっているのは、作者の故郷であるケベックの北方にあるサン=ジャン湖畔の町だ。時代はブシャールの子供時代、カナダのフランス語系住民であるケベック人が民族意識に目覚め、英語系住民の政治・経済的支配から自立しようとした「静かな革命」が進行する1960年代半ばである。しかし劇の登場人物である4人兄弟(3姉妹と男兄弟1人)は、時代からも、そして母親からも取り残され、孤立した存在である���原作は三幕に分かれ、一幕がイエス・キリストの復活を祝う復活祭の一週間前、二幕が復活祭前日の土曜日、三幕が復活祭当日の朝に設定されている。
邦題『孤児のミューズたち』の原題はLes Muses orphelines(英語タイトルはThe Orphan Muses)であり、「orphelines(孤児の)」は、「Muses」にかかる形容詞である。母親に見捨てられた(父親は第二次大戦で戦死した)4人兄弟の「孤児」が芸術・学術の女神である「ミューズ」となる物語であることをタイトルは示唆している。
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【『孤児のミューズたち』梗概】  劇団螺船企画公演はこの戯曲を上演するにあたって原作にかなり大きな改変を加えている。劇団螺船企画公演で秀逸だったのは、原作の設定を生かした見事な潤色と演出のアイディアだ。それがどのようなものであったかを説明する便宜として、原作の概要をここで示しておこう。
小学生程度の知力しかない27歳の末娘のイザベル、真面目そうだが町のさまざまな男たちと長続きしない恋愛関係を持つ長女カトリーヌ、軍人となりドイツに赴任しているレズビアンの次女マルティーヌ、「作家」を自称しつつも一冊の本も書いていない女装癖のある長男リュックの4人が、町はずれの家に久々に集まった。彼らの父親は第二次大戦中にヨーロッパ戦線で死に、母親はスペイン人の愛人とともに子供を捨て失踪してしまった。その彼らを捨てた母親が、復活祭の日に20年ぶりに家に戻って来るという。ドイツで暮らし長らく家に戻っていなかったマルティーヌも、末娘の策略によって呼び戻され、4人は20年ぶりの母親との再会を待ち受ける。
兄弟の前に結局現れることはなかった母親は「ゴドー」の変種だ。末娘のイザベルには、母親の失踪は伏せられ、母親は死んだと伝えられていた。死んだことになっていた母の帰還が、イエスが一度死んだあとに復活する復活祭の日に設定されている。母はキリストのように復活したのか? 彼らの母親は、劇の最後で思いがけない姿で現れ出る。不在の母は末娘イザベルの身体を通して兄弟たちのもとに現れるのだ。そして束の間、その姿を見せたのち、消え去ってしまう。知的障碍を持ち、他の兄弟にその生活を全面的に依存しているように見えた末娘のイザベルが実は一番自立した存在であり、他の兄弟を家族の幻想の呪縛から解き放つ存在であったことが劇の最後で明らかにされる。
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【劇団螺船企画公演『二〇一八、孤児のミューズたち』の書換え】 『孤児のミューズたち』はブシャールが生まれ育ったケベック州のサン=ジャン湖地方にある田舎町の家族の物語であり、時代はケベックのナショナリズム運動である「静かな革命」が進行していた1960年代半ばだ。劇評執筆にあたって英訳からの重訳である佐藤アヤ子訳(『孤児のミューズたち』彩流社、2004年)を読み返してみたが、戯曲の記述にはたいていの日本人が知らないケベック・ローカルの社会的コンテクストが反映されていて、最初のうちは手探りしながら慎重に読み進めなくては戯曲で描き出される状況がイメージしにくい。
劇団螺船企画公演版[以下螺船版]で秀逸だったのは、何よりもまず原作戯曲の構造に踏み込んだ大胆な翻案のアイディアだ。
上演に2時間は必要だと思われるオリジナルの戯曲が、螺船版では70分に圧縮されている。螺船版では単に原作にあった場面やせりふが削除されているわけではない。まず作品の舞台を1965年のケベック田舎町から現代の日本(ただし東京ではないどこかの町)に移し替えた。登場人物はそれを演じる各俳優の本名のファーストネームがそのまま流用され、大学生である彼ら自身の延長線上にある人物として提示されていた。英訳からの翻訳であるせりふも現代口語演劇風に書き換えられていて、劇は現代の日本の若者である彼らの日常的なやりとりのなかで展開する。
現代の日本への置き換えの部分だけでも螺船版の潤色はよくできていた。原文から離脱することができない佐藤の翻訳では登場人物の会話には翻訳特有の不自然さやぎごちなさがあったのだが、螺船版ではそれが現代口語演劇スタイルに置き換わることで、現代日本の家族の風俗劇として違和感のないやりとりになっていた。また省略によって劇の本質的な部分が抽出され、作品のテーマが佐藤の翻訳版より明瞭に示されていた。
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しかし螺船版潤色でより印象的で効果的だったのは、単に1960年代のケベックの風景を現代に日本に置き換えてしまうだけではなく、原作で劇中劇として提示されていた部分を敢えてそのまま、現代日本口語劇のなかに取り込むという発想である。
ブシャールの原作では、リュックが母親の失踪を題材に書いた小説『スペインの女王から愛する息子への手紙』が朗読される場面で、兄弟が母や母の愛人になりきって演じるという劇中劇的場面が戯曲全体の要としてあり、それが末娘のイザベルが母を演じ、他の兄弟たちに家族からの離脱と独立を促すという最後の場面につながっていく。原作を読んでいた私は、この劇中劇の場面で、それまで現代の日本の風景のなかで展開していた螺船版の舞台から、原作の世界が突然立ち現れる意外性に感動した。原作にあった劇中劇という構造を利用して、現代の日本と1960年代のケベックが、強引かつ説得力のあるやりかたで連結されるアイディアが素晴らしい。
中核となる現代劇の場面では音楽は一切使われていない。そこでのせりふのやりとりは、ぎりぎり無機的なやりとりに陥らない平板さが保たれていた。学生演劇でこのような翻訳劇を上演する場合、中途半端で稚拙な新劇風リアリズム演技よりも、感情過剰の演技ではなく、クールに抑えた演技演出のほうが効果的だろう。無表情でニュートラルな表現とそうではない感情表現のせめぎ合いが、演者と戯曲世界の距離感の不安定さを誠実に反映しているように見えた。そしてこの現代劇の内部で演じられる原作のエピソードを展開させた劇中劇は、BGMとともにファンタジックな虚構として提示��れる。劇中現実と虚構の対比が演出によって鮮やかに示されていた。
螺船版では、さらに劇の筋の本編の前後にプロローグとエピローグが付加され、それが作品全体の外枠を形作ることで、作品のメタ演劇的構造がさらに強調されていた。外枠では劇団螺船企画公演のメンバーが「素」の状態の自身を演じる。明大の演劇サークル学生という外枠のリアル、そしてブシャールの作品を現代日本の文脈に置き換えたリアル、さらにブシャールの原作部分の三層構造の行き来が効果的に構成されていた。
この外枠の設定は彼らが1965年のケベックでの物語を演じるにあたって必要なものだった。ただし「素」の部分を観客の前で再現しなくてはならない外枠の演出はうまくいっていなかった。「素」を人前で演じることは難しい。外枠設定の意図はわかったのだが、「素」を演じながら、「素」を人前で晒すことに抵抗を感じる学生俳優の照れが出てしまい、観客としては若干居心地の悪い時間になってしまった。
おそらく作品の潤色・演出の大野叶子は、『孤児のミューズたち』を自分たちがとりあげるにあたって、作品のサイコドラマ的な要素を重視したのだと思う。サイコドラマとは自分以外の役割を演じることで問題解決と人間関係の改善を試みる精神療法用の一つである。
劇の登場人物たちは、リュックの物語を通して、かつての母を演じることで閉塞した家族関係から抜け出るきっかけを獲得した。人は何か自分以外のものを演じ、他人となることで、自分自身が抱えている問題を客観的に認識することができる。主宰の大野叶子に終演後に少し話を聞いたのだが、螺船版『孤児のミューズたち』は彼女の学生演劇の集大成となる公演とのこと。もしかすると他者を演じることで自分たちを束縛していた家族という幻想からの解放の過程を描いた『孤児のミューズ』たちの登場人物に、学生という身分から離脱し、社会人という新しい世界に入る自分たちの姿を重ねていたのかもしれない。
大胆な潤色だったが、原作テクストを相当深く読み込んで、解釈しないとこのようなテクストレジはできるものではない。潤色・演出を担当した大野叶子は、卓越した戯曲の読み手であり、他者のことばをしっかりと咀嚼し、自分独自の表現に変換する才能の持ち主だ。大学卒業後、一旦就職すると話していたが、また演劇の世界に復帰して欲しい。
私はケベックの現代戯曲作家として知られているムワワド、ルパージュ、ブシャールの三人のなかでは、ブシャールの戯曲が戯曲としての最も充実していて、普遍性が高いと考えている。今回、劇団螺船企画公演によって、日本におけるブシャールの戯曲上演の可能性を知ることができたのは大きな収穫だった。[2018年2月10日(土)19時開演の回、観劇]
●片山 幹生(かたやま・みきお) 1967年生まれ。兵庫県神戸市出身、東京都練馬区在住。WLスタッフ。フランス語教員、中世フランス文学、フランス演劇研究者。古典戯曲を読む会@東京の世話人。
【上演情報】
劇団螺船企画公演『2018、孤児のミューズたち』https://muses2018.tumblr.com/ 2018年2月9日(金)〜11日(日)
作:ミシェル=マルク・ブシャール(『孤児のミューズたち』佐藤アヤ子訳(リンダ・ガボリオの英訳から)、彩流社、2004年)
潤色・演出:大野叶子
出演:荒田樹李(ジュリ/カトリーヌ)、加藤彩(アヤ/マルティーヌ)、柴田大輔(ダイスケ/ママ)、北村美玖(ミク/イザベル)
舞台監督:西脇慎一郎
舞台監督補佐:比嘉菜々美
演出助手:関口果穂
照明:新見友紀乃
音響:川越太郎、権田歩人
美術:権田歩人
制作:三浦彩夏 
会場:演劇スタジオB(明治大学駿河台校舎14号館プレハブ棟)
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ronpe0524 · 5 years
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令和になりました、な5月(2019年5月の日記)
■2019/5/1
GW5日目。令和の初日。完全に風邪の症状が出ているので昨夜から風邪薬を飲んでいる。今日は映画を観れないから眠くなっても良いでしょう。朝から奥さんの機嫌がまぁ悪いので刺激しないように頑張る。今日は娘とだいたい工作をしていた。うちの娘は工作が好きである。隔週で通っている絵画教室でもまだ絵を描いたりはあまりしないで工作的なことをよくやっているみたいだけど、それ以外に家でも工作をやりたがる。ディズニーのチャンネルが放送している「アートアタック」という番組がある。もともとはUKの番組で、まぁちょっとレベルの高い「できるかな」という感じの番組です。ニール・ブキャナンという人物がのっぽさん的な人。この番組をいろいろな国がローカライズしていて日本でも放送している。スカパー無料日とかに放送したやつをトルネに録りためているのだけど、娘はこれを繰り返し見ている。今回は中に書類が入れたりできるフォルダー作り。今はだいたいのものが100円ショップで手に入るので、いっしょに買い物に行って、娘がデザインした通りになるべく作っていく。「アートアタック」でよくやるのが木工用ボンドと水を同量で混ぜたものを塗り、そこにキッチンペーパーを細かくちぎったものを張っていき乾かす。乾いたところでアクリル絵の具で塗る、という工程。今回もそれ。乾かすのに時間がかかるので完成はしないで途中までで終わり。とても楽しそうなのでよし。夜はNetflixをかためてる見る。『マイヤーウィッツ家の人々(改訂版)』、『ストレンジャー・シングス』S1E3、『アンブレラ・アカデミー』S1E5を見た。
■2019/5/2
GW6日目。午前中は昨日の工作の続き。あとNetflix『ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』を見る。娘はかなり好きだったようです。午後から出かけさせていただき有楽町へ。イタリア映画祭2019『ドッグマン』鑑賞。渋谷へ移動。ユーロスペースで『あの日々の話』鑑賞。アフタートークには玉田真也監督とゲストの山下敦弘監督が。あと『SR3』や『太陽』に出演している結さんが観にきてました。僕モテのガチ話を聴きながら帰る。駒木根さんの「エクストリームな童貞の役」って発言が最高だ。
■2019/5/3
GW7日目。まだ工作を続けたり、図書館に行ったり。10連休もあるとさすがにのんびりできる。夕方から出かけさせていただき王子へ。ほりぶん 第7回公演 『飛鳥山』観劇@北とぴあ・ペガサスホール。またまたとんでもない。新宿へ移動。新宿ピカデリーで『ザ・フォーリナー/復讐者』鑑賞。21:25の回なのに満席だったと思う。TV録画『フラッシュ』S2E17を見る。
■2019/5/4
GW8日目。朝から娘を習い事に送る。娘は習い事終わりで奥さんと奥さんの実家に向かうのでしばしのお別れ。僕は立川へ移動。シネマシティで『アベンジャーズ/エンドゲーム』bスタ極爆と『名探偵ピカチュウ』をハシゴ。渋谷へ移動。代々木公演のカンボジアフェスティバル2019 でKlapYaHandzのLIVEを見る。日本在住のカンボジア人と思われる若者たちが盛り上がってるのを見ているのが面白い。高橋芳朗さんも見にきてた。ロフトでビンゴの景品を買う。新宿へ移動。新宿でうどん旬報の取材(=はじめて行くうどん屋さんでうどんを食べる)。テアトル新宿へ。劇場前には深田晃司監督と今泉力哉監督が本当にいる。深田監督が配っていた『よこがお』のフライヤをもらい「Twitterで見ました!」とお話させていただいたら「よかったら写真撮らせてください」とのことで撮影してもらう。深田監督はガラケーだ。『キュクロプス』鑑賞。上映前に通路を挟んで隣の席がさっちゃんさんだと気づく。上映後トークまで含め面白かった。トークのあとパンフに大庭監督のサインをいただき、少しだけお話しさせていただく。また次の作品も観たい監督だ。途中までさっちゃんさんといっしょに帰る。さっちゃんさんは大庭監督が『太陽』の助監督の人だとはまったく知らずに観にきていたとのこと。明日よろしくお願いします、と別れて帰宅。
■2019/5/5
GW9日目。奥さんと娘は帰省中。僕はまぁまぁ具合が悪い。が朝から立川へ。シネマシティで午前十時の映画祭10『E.T.』極音上映を鑑賞。映画は良かったが具合がさらに悪い。近くの珈琲屋さんでランチパスタを食べてなんとか『エンドゲーム』の感想をまとめていくが気持ち悪いし頭痛がある。お腹も痛い。たぶん風邪である。なんとか新宿へ移動。テキトーな公園のベンチでさらに『エンドゲーム』の感想をまとめる。なんとかまとまった。エクストラシネマトーク東京『アベンジャーズ/エンドゲーム』へ。僕が個人的に立ち上げた、いつものMCTTの番外編的なイベントですが、ネット経由で参加してくれたゲストのペップさんを含め10人で2時間『エンドゲーム』の話をする。思う存分話せて楽しかった。集まってくれた皆さん、本当にありがとう。放課後(二次会)はトルコ料理屋さんでケバブを食べる。MCUビンゴ大会もやる。楽しかったけど体調悪くてフラフラ。帰宅して23時頃には寝てしまった。
■2019/5/6
GW10日目、最終日。体調悪くて起きれないんじゃないかと思ったけど朝5時に目覚めた。なんとか動けそうである。とりあえず新宿へ向かう。電車の中で午前中に観れそうな映画を調べる。ここで観ておきたかった『キングダム』はなんともう残席わずか、最前列の左右しか空いてない。なんてことだ。仕方がないので『名探偵ピカチュウ』吹替を予約。新宿へ到着し歩いていると品川庄司の品川が娘さんと歩いていた。仲良さそう。てわけで新ピカで『名探偵ピカチュウ』吹替を鑑賞。2回目を観ることになるとは。まぁMCTT��お題なんでね。渋谷へ移動。タコベルでランチ。実はスマホのポータブルバッテリを忘れてきてしまったのでタコベルの電源にてスマホの充電もする。ロフト9へ。Gucchi’s Free School のトークイベント。誰か知ってる人来てるかなぁと思っていたらまるゆさんがいた。イベントで紹介される映画はどれも面白そうで、しかも知らない作品が多い。非売品の「みにまよ」も欲しいので真面目にアンケートにも答える。後日郵送してくれるらしいです。イベント中に奥さんからメールを受信。実家から戻ってきたけど奥さんの具合が悪いので娘の夕食も買って帰るように、と指令が。ロフト9のイベント終わりしだいソッコーで帰る。吉祥寺のさとうでコロッケ買おうと寄ってみたらなんと完売!完売ってはじめて見た気がする。しょうがないのでケンタッキーを買って帰宅。娘はむしゃむしゃと食べていた。夜はWOWOW録画『ファイティング・ダディ 怒りの除雪車』を見る。笑った笑った。Dlife『エージェント・オブ・シールド』S5E8を見る。
■2019/5/7
GWが終わってしまった。しかも出勤してみたら上司が1週間海外出張になっていた。いろいろ予定が狂って大変。火曜なので英会話に出てから帰宅。夜はNetflix『ザ・ボーイ~人形少年の館~』を見る。
■2019/5/8
仕事終わりで吉祥寺へ。UPLINK吉祥寺で『月夜釜合戦』鑑賞。なかなか観れなかったこれをここで観ておけて良かった。TV録画『フラッシュ』S2E18を見る。
■2019/5/9
奥さんが本格的にダウン。なんとか娘の英語と朝ごはんと小学校の支度をする。僕もまだまだ体調が悪いです。仕事終わりで吉祥寺へ。松屋で豚ビビン丼食べてからUPLINK吉祥寺へ。『やくたたず』鑑賞。やはり夜だとクラフトコーラが完売してます。帰宅して風呂入りながらジミソラジオを聴く。7月に開催予定のイベントを水面下で進める。
■2019/5/10
やっと病院に行けたうちの奥さんだがインフルではなかったとのメール連絡。とりあえず良かった。仕事終わりで昭島へ。ココイチで夕飯食べてからMOVIX昭島にて『ラ・ヨローナ ~泣く女~』鑑賞。映画終わってから歩いて自宅まで帰ったのですが、久々に腰の痛みがハンパない。夜も鎮痛剤を使う。いろいろ体調不良があって不安である。
■2019/5/11
土曜日。朝から娘を習い事に送り、その後立川へ。はじめて行く街中華なお店に焼きそばがあったので食べる。「焼きそば旬報」で書けそーとか思いオーダしたのだけど量が多くて苦しい。シネマシティで『メカゴジラの逆襲』aスタ極爆、『キングダム』をハシゴ。キングダムはシネマワンの大きなスクリーンであったが、おそらく9割ぐらい埋まっていてすごいなぁと。人気作のわりに観客の鑑賞マナーもとても良かった。映画観終わって劇場を出るとスマホでおそらくシネマシティのスタッフと会話している塚本監督が。監督、『鉄男』はシネマツーですよ。僕は平日に『鉄男』観ます。立川のエキナカでお弁当を買って帰宅。夕方、奥さんと娘は眼科に行っていたわけですが、娘の視力が大きく落ちているとのこと。このままでは眼鏡をかけなきゃなレベルなのですが、まだ回復できる可能性があるということなので、しばらくはそれにトライしてみることに。かわいそうなのは大好きな読書をできなくなること。学校で教科書を読むなどは仕方ないけど、1ヵ月ほどは基本的に目をなるべく休ませるために家での読者はお休み。その期間はできるだけ読み聞かせをすることに。まだまだひらがなが多い娘が読んでいる本を音読するのって意外と難しい。。寝る前にも読み聞かせをして、娘を寝かしつけたのですが、そこの僕の体調が限界。20時ぐらい前だけど寝室へ。そこから寝てしまい、夜中に何度も目が覚めたが、体を起こすことができず、そのまま朝まで断続的に寝てしまった。次の木曜が定期通院日であるがちょっと不安が。
■2019/5/12
日曜日。午前中から娘と実家へ。地元に狭山池という大き目の池があるのですが、その周辺のお祭り。ここ2年ほどはこの日程でディズニーリゾートに行っていたので、娘と遊びに行くのは3年ぶりだろうか。地元には農芸高校があり、ふれあい動物園などをやってくれている。娘はこういうのがとても好き。あと短い時間ではあるが乗馬ができるイベントも。娘が乗馬待ちの列に並んでいるとケーブルテレビの取材が。ペラペラとよく喋りインタビュー答える娘。こうゆうときによく会話できるようになったなぁ。焼きそばやイカ焼き、かき氷など昔ながらの出店も堪能。実家に戻り、庭でボール遊びなどもする。うちの娘はインドアでの遊びが大好きなんですが、ちょっと意識的に外で遊ばせていかないと。夕方に帰宅。夕飯は奥さんがお腹にやさしい感じのもの作ってくれた。食べやすい。娘を風呂に入れて、寝る前はまた読み聞かせ。『かいけつゾロリ』のスピンオフ的な『イシシとノシシのスッポコヘッポコへんてこ話』ってやつを読んでいるのですが、これが寝る前の15分程度に読むには最適な内容なんです。娘が寝てからは録画してたドラマを見たりアニメを見たり。Netflix『ストレンジャー・シングス』S1E4、Netflix『パニッシャー』S2E8を見る。25時ごろ、YouTubeのコンテンツでも聴きながら寝ようかな、と自分の寝室でうとうとしていると枕元に娘が立っていてギョッとする。「もう寝れなくなっちゃたー」と半べそ。そんなわけないだろうと娘を寝室に連れていきいっしょに寝てあげる。なかなか寝ない。そのうち僕の方が先に寝てしまった。気づいたら夜中の3時で、もちろん娘も寝ていた。自分のベッドに戻り再び就寝。
■2019/5/13
月曜日の朝。いつも朝の準備が遅い娘である今朝はとてもテキパキ。いつも家を出る時間より15分も早く準備完了。そして「本読んでー」と。どうやら本を読んでもらうことにハマったようである。おそらくママはやってくれないのでお父さんがいる間(平日だと朝)になんとか時間を作ろうと頑張ったのであろう。仕事終わりで立川へ。「かつや」でトマ玉チキンカツ丼食べてからシネマシティへ。『鉄男』極音上映を観る。
■2019/5/14
6月から直属の上司(いわゆるdirect reportの上司)が変わる。シンガポールの人になる。20年以上働いているけど直属上司が日本人以外になるははじめて。その新上司が出張してきたのでMeetingとかランチしたり。僕でもかなりわかるゆっくりはっきりした英語で話してくれるのでありがたいけど、さらに英会話に力を入れないと、という気持ちでいっぱいです。というわけでいつもより真面目に英会話クラスに出てから帰宅。夜はAmazonビデオで『チェンジ・アップ/オレはどっちで、アイツもどっち!?』を見る。
■2019/5/15
仕事終わりで渋谷へ。シネクイントで『スケート・キッチン』鑑賞。TV録画『フラッシュ』S2E19を見る。Netflix『アンブレラ・アカデミー』S1E6を見る。
■2019/5/16
本日は定期通院のため休暇を取る。血液検査はだいたい問題なし。最近まぁまぁ体調が悪いこと、なんだかとっても眠いことを主治医に相談すると、肝臓の数値がやや悪いのでそれか、あとは精神的な問題であろう、とのこと。後者については仕事について変化がなければ家族についての変化、うちの場合は娘が小学校に入学し、親としてもいろいろと環境の変化があるんじゃないか、とのこと。とりあえず肝臓の薬は先生が出してくれた。血液検査の調査項目も追加して結果はまた2か月後。診察結果を一応奥さんにメールしたら「精神的な問題」の部分は無視されて(あえて挙げるのであれば)やや数値の悪かった「肝臓」の部分について「食事を改善せよ!」という鬼のような文面の返信がきて気が滅入る。お昼は今日から開催されるまんパクに行ったけど、しいたけとかわさびとか食べてあまり肉が食べれなかったよ。渋谷へ移動。イメフォで『主戦場』鑑賞。年配の観客がとても多い。ヒュートラ渋谷で『バースデー・ワンダーランド』『HOMIE KEI チカーノになった日本人』を鑑賞。けんす君にもらったテアトル系映画チケットを使わせていただきましたよ。Netflix『スタートレック:ディスカバリー』S2E5を見る。
■2019/5/17
4年前に新しい測定システムを立ち上げたときにアメリカから数日サポートにきてくれたエンジニアが日本に来るというので2時間ほどのミーティングをセット。仕事できているのではなく、彼の息子さんが現在日本の大学で勉強しているので、息子に会いに来つつ夫婦で日本旅行中とのこと。でせっかくなので2時間ほど僕らのオフィスに来てフェイストゥフェイスで仕事のフィードバックとか最新情報をシェアしてくれた。なんと真面目な人なんだ。元々ハワイ出身の日系ということもあり見た目はアジア人。日本も好きらしく、前日は鎌倉とか江ノ島をまわっていたらしい。素晴らしいですね。仕事終わりで有楽町へ。角川シネマ有楽町で『アメリカン・アニマルズ』鑑賞。HOKUTOさんと同じ回だったので途中までいっしょに帰る。
■2019/5/18
土曜日。娘を習い事に送ったあと神保町へ。とりあえず岩波ホールに行って夜の回の『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』を買う。11時半ごろ買って整理番号3番。ひさびさの「丸香」へ。さすがに土曜の昼、すごい列。30分ほど並んで入店。ただし並んでる間に注文を取ってくれているので着席して1分ぐらいでうどんが出てくる。超人気店でしかできないオペレーションだと思うけど本当に素晴らしい。久々に行くとつい食べてしまう釜たま山(中)を食べる。やっぱうまいです。いよいよ「うどん旬報」に書こう。神保町シアターで特集企画 水木洋子と女性脚本家の世界『もず』、『故郷は緑なりき』鑑賞。古本屋を数店のぞいてから再び岩波ホールへ行き『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』鑑賞。最前列のど真ん中で堪能させていただきました。
■2019/5/19
本日は朝から家族でまんパクへ。まんパクは開催期間の後の方になるととても混雑するのではじまったらすぐに行くのが良い。ただ今回は友人家族にも声をかけたけど行けたのがうちの家族だけ。やはり1家族だけだと買い出しに行くのがとても難しい。まぁキッズエリア(時間制・別料金)でめいっぱい遊んだうちの娘は満足していたようなので良し。帰宅したら僕の方が疲れてしまっていた。休みの日はだいたい僕が娘をお風呂い入れる係なのですが今日は風呂に入ってる間は英語だけで話そう、的なのをやったら娘は脅威的に英会話ができている。これは習ってないかな?的な単語を使っても前後の内容からついてくるし、たまに僕の方が娘の英語を(発音が良すぎて)聞き取れない。幼稚園から英会話をやるっていうのはこういうことなんだな。娘に英会話を習う日も近いと思います(すでに発音が違う!と修正されている)。娘が寝たあとはCS録画『サボテンの花』を見る。町山さんの解説含めてとても面白い。あとAyaさんのツイキャスも途中から。京都の図書館であるという『エクス・リブリス』絡みのイベントが面白そう(さすがに行けませんが!)
■2019/5/20
まだいろいろと体調が悪いがとくにお腹の調子が悪い。まぁ下痢ぎみなのである。とても困る。プレイボーイ掲載の『キン肉マン』を立ち読み。熱い、熱すぎる展開だ。仕事終わりで東中野へ。「焼きそば旬報」の取材をしてからポレポレ東中野で『沈没家族 劇場版』鑑賞。上映後は加納土監督の挨拶あり。パンフにサインをいただき映画の感想をちょっとだけ伝える。
■2019/5/21
朝から土砂降りの雨。娘は学校まで行けただろうか。うちから小学校まではすごい近いのですが、遠い子は大変だろうなぁ。雨も凄いけど、風がとにかく強い。通勤で右半身がびしょ濡れ。火曜なので英会話に出る。英会話の先生に『エンドゲーム』でよくわかんなかった台詞について質問。帰宅して夕飯食べながら奥さんのFGOの話を聞く。僕は『キン肉マン』最新回の激アツさを熱弁する。風呂入ってからAmazon Prime『ザ・ヒーロー』を見る。後ろで見ていた奥さんは途中で寝息をたてていたので興味ないジャンルだったのであろう。ちなみに僕は最近、家で映画やドラマを見るとき、作品内で気になる曲が流れたらShazamして、それをSpotifyで検索してシェア(Tweet)する、というのをやっている。なので僕がTwitterで夜にSpotifyリンクをTweetしてるとき、音楽に詳しい人なら何を見ているのかが予想できるのではないでしょうか。
■2019/5/22
まだ体調が悪いのですが、主にお腹の調子が悪い。朝起きてから家を出るまでに便意があって4回ぐらいトイレに行くのですが、毎回しっかりと出る。お腹の調子が悪いというか、逆に快便すぎるという云い方ができるぐらいだと思うのですが、まぁ外出するのがこわくなるレベルであります。仕事終わりで新宿へ。MCTT『名探偵ピカチュウ』回。参加者が集まるか不安なお題だったけど8名集まってくれて嬉しかった。変なテンションの回でそれも良し。ラロッカさんが『SR』の1と2の脚本が掲載されている月刊「シナリオ」を借してくれた。本当に脚本を勉強してたんだなラロッカさん。帰宅しながら僕モテメルマガを読む。実は先々週ぐらいに映画『焼いてはいけない』を僕モテで上映会やってくださいよー的なメールを送っていたのだけど、同じことをメルマガ内で入江監督が書いていてびっくり。小規模でもいいからやってほしいなぁ。
■2019/5/23
朝から録画した『カメ止め』の「アナザーストーリーズ」を見ていたら、奥さんから濱津さんに顔が似ていると云われた。他にも過去に顔が似ていると云われたことがある著名人は、奥田民生、遠藤保仁、ガチャピン。なんか共通点がありますね。水面下で準備をしていた「GBW in Tokyo Vol.2」の告知を発表。イラストはラロッカさんが去年描いたやつをそのまま使いつつ僕が「Vol.2」を加えた。一応『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol.2』と同じフォントを使ってます。今年もみんな集まってくれー。仕事終わりで渋谷へ。かなり久々のclub asiaでP.O.P「いつもSTREET」発売記念ワンマン。会場には僕モテ執筆陣、僕モテ読書さん多数。P.O.Pのがっつりワンマンは久々で楽しかった。LIVE終わってからイベント登壇者として渋谷にきていたペップさんと合流。目当てのお店には行けなかったけど、みんなで焼きとりを食べに。ペップさんとチートイツさんは初顔合わせで、別のアースのキャラクタが出会ってる感あり。チートイツさんとけんす君からは誕生日祝いに映画チケットをいただく。感謝。
■2019/5/24
というわけで誕生日であり、娘から手作りの誕生日カードをいただく。「作るのに5日もかかった」と云うわりには「色は自分でぬれるよ」とか云って着色なし。ありがたい。娘に昨夜こっそり(?)撮影したP.O.PのLIVEを見せてあげる。うちの娘が好きな楽曲は「Summer Back Again」「夜夜夜」「Watch Me」。仕事終わりで昭島へ。昭島大勝軒でワンタン麺を食べる。あきらかにここ数年でラーメンを食べる回数が減った。そんな中でここは今でも年に数回は食べている。MOVIX昭島で『神と共に 第一章 罪と罰』鑑賞。こういう上映館が少ない作品をカバーしてくれるのがMOVIX昭島、ありがたい。MOVIX昭島からは徒歩で帰れる。映画を観終わりぼんやり家に向かい歩いていると、ぼんやりしすぎていたのかつまずいて本当に派手に転んでしまった。リュックを背負い直そうとしてタイミングだったこともあり見事におでこを地面にぶつけたらしい。左目の上を触ってみると明らかにたんこぶができている。この年になってたんこぶって。。あわてて自販機で飲み物を買い、たんこぶを冷やしながら帰る。僕の自宅の周辺は横田基地に近く、アメリカ大統領が来日することもありものすごい数の制服警官がその辺を歩いている。おでこを缶飲料で冷やしながら歩く中年男性はさぞ怪しかったと思うが、自宅まで呼び止められることもなく帰宅。帰宅して奥さんに説明するとあきれられたが湿布を出してくれた。たんこぶに気をとられていたが右手首もかなり痛い。明日が心配である。
■2019/5/25
土曜日。あきらかに左目の下が黒い。まぁすごい寝不足の人に見えなくもないであろう。本日は娘の小学校の運動会。なんでこんな暑い日になってしまったのか。朝から娘とご飯食べたりして、奥さんは小学校へ場所取りに向かう。小学校はとても近いのでありがたいが、去年までの幼稚園の運動会はシートの位置(区画)があらかじめ抽選で決められていた。本当にあのシステムは良かったなぁと思う。さて娘にとってははじめての小学校の運動会。うちの娘は勉強はできるけど運動はイマイチ。まぁ転んだりしなければそれで良い、という感じです。なんか自分の小学校時代を思い出しつつ、奥さんと自分の小学校はこうだったああだったと話す。やはり高学年のリレーや騎馬戦は見ていてけっこう面白い。騎馬戦の大将が騎馬を崩され(チームとしては勝ったのに)泣いていたりしてグッときちゃう。しかし暑かった。運動会終わって帰宅。僕は休みなしで図書館へ。本を返したりまた借りたり。さらに明日使う車を実家まで借りに向かう。両親に娘の運動会の様子を報告。車を借りて帰宅すると夕飯はそうめんだった。さっぱりしてちょうど良い(明らかに今日の運動会で前のシートに座っていた家族のお弁当がそうめんだったのでそれの影響)
■2019/5/26
早起きして家族と車でおでかけ。学生時代の友人家族がこの6月からマレーシアに引っ越してしまうので、その前にみんなで集まってBBQをやろうという企画。しかし場所が浦安なのでこれはもう車で行くしかない。中央道で首都高に向かうが「新宿ー三宅坂 通行止め」の表示が。トランプめ。新宿から山手トンネルを使い板橋JCT経由でぐるりを上の方の外環をまわるように葛西を目指す。これが大正解でまったく渋滞なしで浦安までたどり着く。設営組、買出組に分かれて準備。最終的に7家族が集まり、大人15人、子供11人だったかな。学生時代の友人で、社会人になってから毎月のように集まっていたメンバーだけど、それぞれが結婚して、子供も持つようになるとそれほど集まれなくなったし、ここまで大集合するのは本当に久々。子供もそのうちいっしょに来なくなるだろうし、この人数が集まるのは最後かもしれない。僕はBBQについては他に人にまかせ、ほぼ子供たちと遊ぶ係。子供たちがたくさん集まると本当に手におえない。でも楽しそうで何よりだった。友人が持参したかき氷機が大活躍で、子供たちは何回も並んでいた。若い頃は買っていった食材の半分も食べれないこともあった(買いすぎ)僕らなのに、今はほぼ食べきるぐらいで絶妙。いろいろな意味で大人になったのだな。帰りの高速はどうかなぁと思ったけど、はやり箱崎あたり車が動かなくなってしまい下道へ。日本橋や東京駅あたりを通過して、また首都高に乗り直し。そこからは渋滞もなくすいすい。家の近くまできてデニーズで夕飯食べて帰宅。娘を寝かし僕の体力は限界。奥さんに「ちょっと寝る」と云い寝室へ。そのまま朝まで寝てしまった。
■2019/5/27
月曜日。あー朝まで寝てしまった。いつものように娘と朝食を食べて、着替えをさせて、とやっているのだが娘も奥さんもなんだかぜんぜん急がない。なんなんだ、と思っていたら本日は運動会の振り替えで小学校がお休みとのこと。なんだよ。まずは借りていた車にガソリンを入れてから実家へ返却。親にお礼を云い会社へ。なんだかとても疲れている月曜であります。TwitterのTLも昨日ほぼ見れていないのでいろいろ情報を追いきれていないかも。仕事終わってから一度帰宅、奥さんの電動アシスト自転車を借りてイオンシネマむさし村山へ。自転車で30分もかからない距離なのだけど、微妙に坂になっていて普通の自転車ではけっこうきつい。5年前の病気以降あきらかに筋力(もしかしたら骨の問題かも)が落ちてしまったのでムリはしないようにしている。イオンシネマむさし村山は年に数回お世話になっております。今回は『プロメア』鑑賞。シネマシティとMOVIX昭島がやらない作品をカバーしてくれるのは本当にありがたい。月曜は1100円だし。帰りにローソンに寄ってニトロのLIVEの支払い。やや遅れていてアトロクのLIVE&DIRECTを聴くのがやっと追いついた。
■2019/5/28
何度かここで書いていますが、朝は一駅分を運動のために歩いております。基本的に玉川上水路に沿った道を歩いているのですが、今朝はその道にモンシロチョウが大量発生していてなんかこわかった。フランス映画祭の詳細が出た。うーん2本ぐらいは観たいな。英会話に出てから帰宅。Netflix『パーフェクション』を見る。
■2019/5/29
朝からフランス映画祭のチケットを確保。2枚だけ。午後半休をいただき三軒茶屋へ。シアタートラムでイキウメ 『獣の柱』観劇。同回にギリジンが観にきてた。ギリジンがトラムでやる絵本の朗読のやつ、子供と行きたいな。せっかく三茶にきたので濱田家でパンを買う。夜の用事まで時間があったので本郷三丁目へ。リニューアルOPENしたうどん屋さん「TOKYO LIGHT BLUE HONGO 3」、うどん旬報に書けるかな。新木場シティに移動。ZAZEN BOYS TOUR MATSURI SESSION@)新木場 STUDIO COAST。久々の新木場はなんか人が増えててびっくり。ZAZENは新曲も聴けて楽しかった。そして久々の友人N君と近況もいろいろ話す。TV録画『フラッシュ』S2E20を見る。
■2019/5/30
いろいろ予定が変更された一日。まず夜は海外のエンジニアと協力して測定器の検証をする予定で、終了予定がわからなかったので映画とかは行けないはずだった。のだが、その測定器が壊れてしまい修理が必要となり検証は延期に。UPLINK渋谷に観たかったやつが観に行けるなぁと残席を調べてたのだけど、土曜に観ようと思っていた『嵐電』のことをふと調べたら舞台挨拶が追加されていてすごい勢いでチケットが売れている。チートイツさんにもらった前売りを使いたかったのだけど、当日だと難しそう。予定を組み替えて今日のうちにテアトル新宿の窓口で指定席を買うことに。そうなると新宿で何か観る作品を探さないと、となりカリテで『ガルヴェストン』を観る。やや鑑賞を諦めかけていた作品をこうやって観ることになるのも巡り合わせ。
■2019/5/31
6月から仕事のチームの編成が変わることもありいろいろと忙しい。が仕事終わりで立川へ。シネマツーで『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』鑑賞。初日夜のaスタ極爆の雰囲気って最高。同回を観ていたさっちゃんさんの車で家まで送ってもらう。感謝。近況を話したり、僕が本当は今日、どう考えてもこの先のスケジュールを考えると『さよならくちびる』を観なきゃいけなかったのにもかかわらず『ゴジラ』を観てしまったことを力説。TV録画『フラッシュ』S2E21を見る。そんなこんなで5月終わり。
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himatsubushini7 · 6 years
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なぜ年収600万円超えると"貧乏"になるか なぜ年収600万円超えると"貧乏"になるか いくら働いても楽にならない暮らし。年収は上がっているのに、なぜ? 給料、年金、貯金、保険、節税……。負のループから脱出するための知恵を授けよう! ■一億総ジリ貧に突入。40代は「赤信号」 はっきり言おう。すべてのサラリーマンは「負け組」であり「下流」に転落する。実際、現役世代には残酷な時代が足音を立てて近づいてきている。 上流、下流は単に年収だけの問題ではなく、どの年代に生まれたかが大きく関わる。 「すでに60代後半に差しかかった団塊世代は最もハッピーですね」(経済ジャーナリストの荻原博子氏) 日本の高度経済成長とともに歩んできた団塊世代は、子どもの教育費がかかる40代になるとバブル景気に突入し、給料は右肩上がり。家計調査年報(2015年、2人以上世帯)によると、世帯主が60歳以上の世帯では、約3分の1が2500万円以上の金融資産を持つ。4000万円を超える世帯も6世帯に1世帯に上る。 最も厳しいのは40代だ。 「団塊世代を親に持つこの世代は、『マイホームぐらい持て』とか『子どもの教育にはお金をかけろ』などと親に言われて育ちました」(荻原氏) 団塊世代は自分の成功体験を子に伝えたつもりだろうが、すでに時代は変わっていた。無理してマイホームを購入して、子どもを私立に通わせているいまの40代は、家計が抜き差しならぬ状況に陥っている。マイホームを売却しても多額の住宅ローンが残るし、子どもはいい大学を出ても、収入のよい仕事に就ける時代ではない。 50代は少し厄介な面がある。夫はバブル崩壊後の不況を身に染みて感じている。一方で妻は、新入社員時代にバブルを経験したまま結婚し、専業主婦になったケースが多い。そのせいか、いまだにワンランク上を目指すのが好きで、贅沢から抜け出せないでいる。 つまり、団塊世代を「上流」としたとき、子である40代と50代の現役世代は「下流」になってしまうのだ。 ■「上流」は貯蓄のできる年収1500万円超の世帯 はたして上流にステップアップする方法はあるのか。 「専業主婦が多い世代ですから、妻が働いて収入アップするのが最善の策でしょう」(同) 一方、20代、30代は下流からの脱出を試みている。 「若い世代は、物心ついたときにすでに不況だったので、贅沢はせず、貯金する傾向にあります」(同) では、どの程度の年収を稼げば幸せに暮らせるのか。 国税庁の「民間給与実態統計調査」(15年)によると、最も層が厚い給与階級は年収301万〜400万円で全体の17.5%。繰り返すが平均値を取ったからといってこの層が「中流」になるわけではない。それに、調査対象者には「働くママ」層も含まれている。 「40代、50代を中心に考えると、年収の中央値は500万〜600万円。もし年収だけで定義するならこの層が『中流』、半数以上の世帯が貯蓄ゼロである年収300万円以下が『下流』、ある程度お金を使っても貯蓄のできる年収1500万円超が『上流』だと言えます」(同) 今回、年収600万円を超えているのに無貯金率が上がってしまう逆転現象が起きていることがわかった。今後は「年収×年代」で自分の立ち位置を把握していくことが必要だ。 ほんの一握りの上流層以外、一億総ジリ貧といった様相。この時代を生き抜くための術をテーマ別に解説していきたい。 給料 あなたの「本当の市場価値=給料」を算定します ■引き抜きから2年で年収800万アップ もしも、破格の報酬でヘッドハンティングされたら――。そんな夢を抱いたことはないだろうか。 実際、欧米の会社ではよくある話だが「日本の会社では極めて少ない」と指摘するのは、サーチファーム・ジャパンの武元康明氏だ。欧米と日本では、人材評価のポイントが違うという。 「私が面談で見ているのは相手の心(しん)・技(ぎ)・体(たい)です」 簡単に言えば、心は「人間性や思考行動特性・資質・動機」、技は「専門知識・知能スキル」、体は「第一印象・行為・態度」。この3つのバランスが日本企業の採用では重視されるが、欧米企業の採用では“技”に偏る。 欧米に対し、心・技・体を見る日本企業は、人材の価値判断が簡単ではない。とくに「心」は、入社���の仕事ぶりを見なければ判断できない面もある。そのため、当初から破格の報酬を提示するのではなく、入社してから徐々にアップさせるケースが多いという。 武元氏が手がけた案件には、次のようなケースもあるという。 ■「新卒採用ではしずかちゃんタイプが重宝される」 仮にAさんとしよう。Aさんはある会社からヘッドハンティングの誘いを受けた。しかし、提示された年収は1200万円。そのときの年収は2000万円だったから、大幅なダウンだ。それでもAさんは、やりがいを優先して、その誘いを受けた。約2年が経過したいま、Aさんの年収は2000万円までアップしているという。 Aさんのような人材になるにはどうすればいいか。前述の心・技・体を向上させることに尽きるが、それをもっとわかりやすくするために、人間性を4つのタイプに分類した。 縦軸を「自信(自己肯定感)」、横軸を「協調性(他者軽視度)」とし、自信があって協調性のある左上をドラえもんの登場人物のしずかちゃんに例える。一方で自信はあるが、協調性のない右上がジャイアン。ほかの2つはスネ夫とのび太になる。 「新卒採用ではしずかちゃんタイプが重宝されます。しかし、グローバル社会で日本企業がライバルとなる欧米や中国・韓国等の人々と対峙するには、ジャイアンの要素も必要です。そのため転職市場では、しずかちゃんにジャイアンの要素を併せ持った人材が高い評価を得ることがあります」(武元氏) では、しずかちゃんが市場価値をさらに高めるにはどうすればいいか。 「しずかちゃんタイプがジャイアンタイプと渡り合うためには、レジリエンス(折れない心、胆力)を高めることも必要でしょう。まずは自分がどのタイプかを自覚することです」(同) 年金 払った以上にもらえる世代vs置いてけぼり世代 ■ニュータイプの置き去り世代が台頭 現在働く現役世代はみな、公的年金の恩恵を受けることができない。 年金保険料を「払った以上にもらえる世代」は60代以上。それ以下は「置いてけぼり世代」になる。 プレジデント誌は年金博士として知られる社会保険労務士の北村庄吾氏の協力のもと、年代別にもらえる年金をシミュレーション(表参照)。 さらに、会社員や公務員が加入する老齢厚生年金は現在、支給開始年齢が60歳から65歳へ段階的に移行している。男性なら昭和36年4月2日以降生まれ、女性なら昭和41年4月2日以降生まれは、完全に65歳支給となる。 ファイナンシャルプランナーの藤川太氏はこう指摘する。 「年金財政を立て直すために、加入期間や支給開始年齢をさらに引き上げようという動きがあります」 公的年金においては、将来の給付と負担の見通しを立てるため5年に1度、財政検証を行う。2014年にも行われたが、その際に制度改正を仮定した「オプション試算」が実施されたのだ。その内容は3つある。 ■40代未満は74歳まで働くしかない「置いてけぼり世代」に 1つ目は加入期間と受給開始年齢。現在、国民年金の加入期間は最長40年(60歳まで)だが、これを45年(65歳まで)とし、年金額を増額する。さらに65歳以降も働いた場合には厚生年金の受給開始年齢の繰り下げを選択すれば年金額が増額される。 2つ目はパート主婦の活用だ。現在、社会保険料の負担がない年収130万円未満で働いている主婦が多い。このバーを一気に引き下げ、主婦にも社会保険料を負担してもらおうという案だ。 3つ目は、現在支給されている年金の価値を減らしていく「マクロ経済スライド」の強制適用。現在は、物価が上がらなければ発動しないが、物価に関係なく適用しようというものだ。 「これらはおそらく導入されるでしょう。オプション試算にはありませんが、受給開始年齢自体が70歳まで引き上げられる可能性も高い。ただこれは法律の改正を伴うため、引き上げの影響を受けるのは、現在の40代前半よりも若い世代でしょう」(藤川氏) とすれば、65歳から受給できる40代半ばの若い世代はさらに割を食う、新たな「置いてけぼり世代」になるかもしれない。 日本老年学会・日本老年医学会は17年1月、75歳から89歳までを新たな高齢者として定義しようとする提言を打ち出した。高齢者の再定義に伴い、新たな置いてけぼり世代は、74歳まで働かなければ老後生活が立ち行かない時代がくるのかもしれない。 貯金 年収1000万の2割が貯金ゼロ ■40代後半、50代は逃げ場がない サラリーマンの年収が下がり続ける中で、政府は低所得者の支援を手厚くしている。代わりに厳しくなっているのが年収1000万円クラスだ。 「実際に年収1000万円前後の世帯の家計相談を受けても、決して豊かな状況とは言えませんね」(藤川氏) 高所得者層は税金の負担が増える。なかでも影響が大きいのが「給与所得控除」の引き下げ。会社員の場合、所得税を計算する際に自営業の必要経費のように、無条件で給与所得控除を差し引くことができる。 控除額は年収の増加につれ上がるが、13年からは年収1500万円で頭打ち。その制限が16年からは年収1200万円、さらに17年から年収1000万円まで引き下げられた。所得税だけでなく住民税の負担も増すことになる。 手当なども、もらえないことが多い。高校の授業料を無償化する「高等学校就学支援金」は、年収910万円程度以上の世帯は対象外となる。 「東京都は私立高校の授業料を給付する方針ですが、これも年収760万円以上は対象になりません」(同) 現在、1000万円クラスの年収を確保している層は、40代後半から50代が多い。彼らは会社にまだ年功序列が残っている間に就職し、給与も右肩上がりで増えてきた世代だ。 収入が高い分、それに見合った支出をする習慣がついているわけだ。とくに住宅ローンや子どもの教育費は固定費となり、収入が下がっても簡単には減らすことはできない。結果、年収1000万円以上にもかかわらず貯蓄がまったくない世帯が約2割に達する。 ■40代後半から50代は「梯子」を外されつつある 「こういう人は根底から生活を見直さなければダメ」 そう断言するのは、経済ジャーナリストの荻原氏だ。 「年代に関係なく、いざというときのために最低100万円の貯蓄は必要です」(荻原氏) 理想は年収分だという。しかし、40代後半から50代の厳しさは、今後さらに増す可能性が高い。 「バブル崩壊後に社会人になった不況世代が40代になっており、会社の中心を担うようになっています。その世代の逆襲が始まっているのです」(同) 彼らは、上の世代が高い給料をもらっていることに不満を持ってきた。いよいよ自分たちが会社で実権を握るようになり、上の世代の給料カットやボーナスカットを始めているという。 1000万円超の年収を確保し、一見勝ち組に見える40代後半から50代は、会社からも社会からも梯子を外されつつあり、逃げ場がなくなっている。 保険 年収別「入るといい保険、いらない保険」 ■高年収・低貯蓄は貯蓄型もアリ 保険は、死亡や病気、ケガなどの際の経済的なリスクに備えるもの。ある程度の貯蓄があれば、それほど高額な保険に加入する必要はない。 「現実は、貯蓄が高い人ほど保険に加入したがるものなのです」(藤川氏) 藤川氏は、年収を横軸に貯蓄残高を縦軸にして4グループに分けると、保険の必要性を考えやすいという。順に見ていきたい。 まず、年収が高く貯蓄が多い世帯は、あまり保険を必要としない。 「低金利のいま加入しても貯蓄性は高くないが、ポートフォリオの1つとして貯蓄性のある保険ならあり」(同) 低解約返戻金型終身保険や個人年金保険、外貨建て保険などが候補になる。 年収が高く貯蓄が少ない世帯は、高額な死亡保障が必要。ただし保険料負担は家計を圧迫するので、掛け捨てタイプで保険料の安い収入保障保険を準備するのがベター。医療保障は、多少保険料が高くなるが生涯保障の続く終身医療保険がいい。また、これまで貯蓄ができなかったことを考えると、低解約返戻金型終身保険で保障を確保し、強制的に貯蓄をする方法もある。 年収が少なくても貯蓄が多い世帯は、必要な死亡保障額があまり高額にならない。もともと生活費が少ないため、リスクが発生したときにもそれほど多額のお金を必要としないからだ。医療保障も最低限でいいだろう。 ■子供2人なら2000万円の保障を確保しておく 年収が低く貯蓄が少ない世帯には保障が必要だが、保険料負担が厳しいので死亡保障なら収入保障保険、医療なら掛け金の安い共済などを使うのが現実的だ。では、どの程度の保障額を目安にすればいいのか。 「保険で最も備えるべきは子どもの教育です」(荻原氏) 仮に会社員の夫が亡くなり妻と2人の子どもが残されたような場合には、毎月15万円程度の遺族年金を受け取れる。妻がパートに出て少し稼げば、家族3人が食べていける収入にはなる。足りないのは子どもの教育費だ。子ども1人��かかる教育費は1000万円と言われる時代、2人なら2000万円の保障を確保しておく必要がある。 そのため、子どもが独立し社会人になったら、保険の見直しをするのがいいという。死亡保障はほとんど必要なくなるから解約してもいいが、「昔加入した『お宝保険』などはそのまま保有する手もある」(同)。 お宝保険とは、加入者が支払った保険料を保険会社が運用する利率である「予定利率」が高い保険だ。1993年以前に加入した貯蓄性の高い終身保険などが該当する。 ---------- 武元康明 ヘッドハンター サーチファーム・ジャパン会長。半蔵門パートナーズ社長。日系、外資系企業を経て、19年の人材サーチキャリアを持つ。近著に『会社の壁を超えて評価される条件』など。 荻原博子 経済ジャーナリスト 大学卒業後、経済事務所勤務を経て独立。家計経済のパイオニアとして、経済の仕組みを生活に根ざして平易に解説して活躍中。著書に『荻原博子のハッピー老後』など。 藤川 太 ファイナンシャルプランナー 家計の見直し相談センター代表。家計のやりくりをはじめ、保険、不動産、有価証券などを含め、15年以上にわたり累計2万世帯を超える家計の見直しを行う。 ---------- (向山 勇 撮影=五十川 満、加藤ゆき 写真=iStock.com) Source: ネットで稼ぐ何処でも副業生活
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tikami · 7 years
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1章:ボクと魔王が地下室で
『そう!この少年こそ、これから始まる とんでもない物語の主人公なのです』
祖父「剣ひとふり持って世界をかけめぐった若いころを思い出すわい。」   「わしらの家系は、冒険家の家系なのじゃよ。お前の母親も若いころに    冒険の旅に出てお前の父と出会った。お前の母も娘の頃から今の性格    (ボケボケ)」
『東:廃墟←違うってば!』
役場事務員「この村の人々の分類表を管理すること       分類表、はるか遠くにいる王様から定期的に送られてくる表       私達が送る報告書をもとに特徴で分けてある       社会の秩序を保つために必要」
父「ううむこの紋章はううむ   月夜に現れる七色ネズミのしっぽの形を」  「人の運命を変えるポラックの壺。ポラックは何百年も前の実在人物」
スタン「決してフレンドリーな魔王ではないが自分でも名前を間違える」 ジェームズ「300年前世界の半分を破壊したが勇者とやらに倒された偉大な       大魔王ゴーマ様。スタンはゴーマの生まれ変わり、大魔王の       後継者」
スタン「なぜか壺の中だったけど300年でようやく復活魔力がたまった」 スタン「これはいい影だ。3年前はひどい目にあったからな」
村人「聞くところによると教会ってテネルにある一つだけらしいわよ    どんな神様の教会なのかしら。誰も知らないのよね」 団長「影の魔王さんよ」 スタン「なぜそれを知っている!」
2章:ボクと魔王とピンクの勇者
キスリング「光と影、正義と邪悪、そういった二元論こそを止揚して新たなる       パラダイムを構築し人の生に真のリアリティをもたらすことこそ       が重要でありそのためにはこの社会の構造に深く分け入り疎外       された者たちの様相を直視して……という理論に基づき真の学問       を確立するため私はこれから修羅に入る       後ろ姿の時雨てゆくか 懐に忍ばせたポエム帳のみを友として       暗く冷たい道をゆく…おうすごいなイカすなサイコーだな」
歯車役所「最新の分類表が王都から届いたが「魔王」という項目が出来た      それも一人じゃなく何人もいる!これは大変な時代になったぞ」 『勇者協同組合』 『ネジ回し亭(店名)』 『大勇者ホプキンス』
スタン「勇者というのはただ一人!そう決まっておるのだぞ!」 ロザリ「あたしは勇者大学のエリート」 歯車博士「全ての歯車この町自体が先年記と呼ばれる遥か古代の人々の遺産      先年記については何も、なにひとつ分かっておらぬ…」
スタン「なんでお前なんかが魔王なんだ」 下水道「なんでって言われても困る、魔王だから魔王なんでやんす     生まれ持った品格ってやつでやんすか?」
ロザリ「3年前アスタルゴルタ山の人食い猿退治の際に壺を見つけて開けたら     影を乗っ取られた。自ら命を絶つしかないと短剣を喉にあてた時     『グオオ苦しい、こいつはウエストが太すぎて尻が垂れている!      魔王スタンにふさわしい影ではない』     それ以来影がピンク色に。しかも恥ずかしい蛍光ピンク。     エリートから落ちこぼれ勇者に仕事もなくなった」
スタン「お前も崖下に蹴り落しただろ!おかげで誰も来ない森の中で1年半、     バカな猟師が拾うまでどれだけ心細かったか」 ロザリ「影は斬れなくても宿主なら斬れる。可哀そうな少年を救うためには     私的にはOKなのよ」 スタン「お前の影は余がお前の存在に影響を与えたしるし。今の余では力が     足りない。封印されてる間に偽魔王たちが横領している。偽魔王を     すべて退治し力を完全に取り戻したら真っ先に戻す。約束だ」 ロザリ「じょーだんじゃないわよ!私は勇者よ勇者!     大体魔王の約束なんてのが���テになるもんですか!」 スタン「あっそう、じゃあ余は知らん」 ロザリ「あっ、そういう態度とるわけ?」 スタン「バカバカバカバカ女!」 ロザリ「バカバカバカバカバカ魔王!」
『こうして勇者と魔王のレベルの低い口喧嘩はいつまでもいつまでも』
ロザリ「影の出来ない状態ならあいつはこの世界に出てこられない     王女様がこのあたりをお忍びで巡行している噂     王女様にスタンのことを話せばきっと君と切り離せる」
3章:ボクと魔王とワガママ娘
ロザリ「魔王と言えども一人じゃ何もできないのね」 スタン「全力の力を出せればこの程度…うー…     ちっ!気分悪いわ!行くぞ、子分!」
リンダ「私の歌を聞いてください…都会の人って冷たくって…     やっぱり、あなたはとてもいい人なんですね     歌詞も題名もないけど歌います!」 スタン「なめてんのかこのドオンチが!耳が腐るわ!」 リンダ「やっぱり私って才能ないですか?分かってるんです。どうせ     私なんて…ダメなんです     あなたのおかげで勇気が湧いてきました     ちかみさんって言うんですね。また会いに来てください     わたし、ここでずっと歌ってますから」
駅員「鉄道は使えないよ。あれ?なんでだっけ?それより君たちは?掃除?    さっきも来たような…君たちだっけ?鉄道は使えないよ。閉鎖中。    あれ?なんで閉鎖されてるんだっけ?君たちは?掃除?」
艶女性「ここに電話ちょうだい。話を聞くくらいはできるわ」 スタン「うーなんだか余もその店に行ってみたいような…」
キスリ「待っていたよ勇者殿、私の愛しい協力者よ!」 ロザリ「は?どなたか存じませんが道を開けていただけません?」 キスリ「ふははは!女勇者どの、さあ行こうではないか!大いなる探求の     旅へ!このグッテン・キスリングと共に!     私の鋭敏な頭脳が告げているのだ!すなわち君こそが、その娯楽性     とその不運において比類ない素質を持ち各種の特異例を引き起こす     トリガーとして機能する生体機械であると!」 ロザリ「…何を言ってるのかしらこの人?」 スタン「要するにお前が面白そうだからついてきたいと言っておるのだ     わはは!さすがは大根足女!怪しいオヤジにモテるようだな!」 キスリ「ふははは!まさにしかり!偉大な学者であるこのキスリングの     一生のテーマこそ、オバケ!女勇者どの、君と一緒なら間違いなく     豊富なオバケとの遭遇があるだろうと私のカンが告げているのだ!」 ロザリ「このバカ影だけで手一杯だってのにあっち行って!しっしっ!」
キスリ「美しい女勇者殿、私の本心を読み取ってほしいものだ     そう、研究はただの口実。可憐な貴女に魅せられてしまった     と、こう言わねばならないかな?」 ロザリ「あら、やだ、そんな…もー、こまっちゃうなー、うふふ…     ねえ、どうしようちかみ君?」 スタン「子分に聞かずに余に聞けこの洗面器女!余は反対だ!怪しすぎる!」 ロザリ「…そう、あんた反対なの。じゃ、あたしは賛成ね     悪い人じゃないみたいだし一緒に行きましょ!」 スタン「バカ女が…甘い言葉に乗せられおって…」
学者のキスリングが仲間になった!
キスリ「おお、やはり私は正しかった!なんというオバケ出現率!     これも女勇者殿の不運のなせるワザか!ああ…オバケちゃん     ステキだ…あのフワフワが…あのフワフワが…���あ…」 ロザリ「…………」 スタン「バカ女、お前のせいだぞ。こんなのを仲間にしおって」
ー一旦マドリルー
暗い研究員「あれあれェ?キスリング博士じゃないですかァ?」 キスリング「有名人はつらいねぇ。世間が放っておいてくれないね。       簡単に正体がバレてしまう。その通り私こそ一筆盤上       火の用心、スマイル0円なグッテン・キスリング45歳。よろしく」 ロザリー「そんなに有名人なの…?もしかしてとってもエライ人とか?」 研究員「グッテン・バッテン実験でご高名なキスリング博士ご本人に      お会いできるとはァ…当研究所へようこそォ」 スタン「大した研究もしておらんだろうに」 研究員「この黒っぽいのが現在の研究対象ですねェ?コイツはすごいやァ」 スタン「言うに事欠いて黒っぽいのだのコイツだの余をなんだと思っておる     いますぐお前の人生に幕を引いてやるか!」 ロザリ「黙ってなさいよ」 キスリ「研究はまだまだ修羅の道だな。イバラの人生だよ。いまはオバケの     研究をしておる。それと私の心の動揺についても研究対象に     とりあげたよ」 ロザリ「オバケだけじゃなかったの?」 スタン「このワカランチンの洗面器女が」 ロザリ「うっさいわね」
研究員「君たちはどこかの研究機関のものかね?…おやや?もしかして」 キスリ「そう、私こそ天上天下唯我独尊、孤立無援焼き増し無料な      グッテン・キスリング45歳。よろしく。」 研究員「キスリング・イカリング理論でご高名なキスリング博士ご本人に      お会いできるとは!」 スタン「なんだこいつは、エライヤツなのか?」 研究員「なんとこれが博士の現在の研究対象であらせられますか?     ということはすでに例の二元論の研究は終えられたのですか?」 スタン「いうに事欠いて研究対象とはなんだッ!余はおまえら人間どもの     測りうる存在なのではないわ!お前の人生終わらしたろか」 ロザリ「黙ってなさいよ」 キスリ「 研究はまだまだ修羅の道だな。イバラの人生だよ。 私の研究は      なかなかに人々の理解を得られなくてね。」
ミスマドリル「まるで夢みたい。この人こそ夢の中から現れた理想の恋人        もう悲しみとはオサラバ。あなたも祝福してくれるわよね」 恋する青年「もう彼女を離さない夢にまで見た最高の恋人       もうさみしさとはサヨナラだ。ちかみくんありがとう       人生で一番大切なものを手に入れたから二番目に大事なものを       君へのお礼にするよ。父から授かった伝説のスーパー・        アクセサリー一番星ワッペンだ」
スタン「なんかあやしいから余が中を見てきてやろう     玄関マットをかくしてやったぞ!何も知らずに帰ってきた住人は      くつのドロが落とせないであろう!フハハハハ!」
ー一旦テネルー
病気療養中の娘「もしかして手紙を見ていただけたのですか?本当に?          ああ神様感謝いたします。来てくださってありがとう         今ママが居ないので大したおもてなしができません         よろしかったらまた日を改めて、ぜひまた         私に異国のお話をお教えください。お願いしますね         『手編みのぼうしを手に入れた!』          また絶対にいらしてくださいね。絶対、絶対ですよ?         ああ、久しぶりに話して興奮しています。またいつか…」
スタン「ここがリシェロか?ふん、魚臭い街だな」 キスリ「ここは町全体が湖の上に張り出した形になっていて     建築学的にたいへん興味深いのだ。そのうえ港まで行けば      水の遺跡と呼ばれる古代遺跡を観察することもできるよ」 ロザリ「湖に沈んでる古い遺跡ね。いつ建てられたものか全くナゾの…」 スタン「壊れた建物などどうでもいい。この町を征服し偽魔王を     狩りだしてくれよう!子分よ、さっそく邪悪な計画を立案するのだ」 ロザリ「さあちかみくん、あたしとこの町の勇者協同組合に行って     人々のお役に立つのよ!」 スタン「ええいだまっとれカンの虫女!こいつは余の子分だ!」 ロザリ「ちかみ君はあたしが立派に更生させて見せるわ!」 ースタンー スタン「余の威厳の前には金ダライ女など風に吹かれるチリ同然なのだ!」 ロザリ「しっかりして!悪の道に染まっちゃダメよ!」 キスリ「不毛なケンカの間にあちらの方が騒がしくなっているようだぞ?」
係員「ビッグイベントがあると磁石に吸い寄せられるように勇者たちが    ゾロゾロと姿を表すんだよ。一旗挙げて名を売ろうってんだな」
灯台管理人「歯車がこわれちゃってね。ん?すごいよ!これだよ!       湾曲率10.28%!やった!きゃっほー!お礼にこれを       ただのペンライトじゃないんだ。王都第一工作社製の逸品」
スタン「なんかこの灯台、あやしいな。余は怪しいところが大好きだ     ちょっと中を見てくるから、動くなよ     なんだまったく…ぺっぺっ!ネズミの巣じゃないか     あー期待が外れた。余はガッカリだっ!もっと     ワクワクドキドキするような物を隠しとくような奴はいないのか     リシェロ破壊爆弾とか、魔王空間発生装置とかそういうような     イケてる武器でもあればよかったがな。ほれお前にくれてやる     (手紙のビン)     手紙なんぞ余には必要ないわ。     あんなものは心が弱い人間特有の…クセみたいなもんだからな。     さびしいだの、会いたいだの…中には、世界中でいちばん好きだ     などと。まったく、みじめなものだ…言葉にしないと心の平穏を     保てない。あろうことか相手の気持ちを疑ったり。     挙げ句は、会いたいだなどと手紙のやりとりという行為自体を     無効にしてしまう。…情けない生物だな。そんな情けないヤツラ     だからこそ、余が支配してやるのだ。ありがたく思えよ、子分」 ー手紙をきらうって、字が書けないの?ー スタン「調子に乗るな!余が何年この世にいると思っておる。     すべての言語を習得しているわ。能ある鷹は爪を隠し、世界一邪悪     な魔王は下民に知性をひけらかす必要などないのだ     言ったであろう。手紙なぞ、言葉でしか心を通じることのできない     下級な生物のすることだ、と…」
ロザリ「スタン、あんた私のいるときに出てくるんじゃないわよ     あんたみたいなのといっしょにいるって世間に知れたら     勇者資格剥奪どころかお嫁にだって行けなくなりかねないわ」 スタン「くっくっく、笑わせてくれるな割れた茶碗女。どうせおまえなんか     このまま独りさびしくババアになるに決まっているのだ!」 ロザリ「ちかみ君!ものすごくムカついたからとりあえず死んで頂戴!」 キスリ「誰か出てきたぞ」
町人「王女マルレイン様だ…」 スタン「王女だと?」
執事「王女マルレイン様はこれより船で水の遺跡に向かい重要な儀式を行う    姫様の祈りが妨げられぬよう終了するまでの2日間船を出すことを禁ず」 長老「何かあったのでしょうか…遺跡は誰も立ち入らぬ廃墟ですが…」 執事「関係ないことだ。船を出すことと、遺跡に近づくことはあいならん!」
ロザリ「こんなに早く王女様に会えるなんて!こうしちゃいられないわ!」 スタン「王女か…くだらん、くだらんな。小娘ではないか。ククク…     おおかたそこの量産型ヤラレ勇者はこの機会に何とか王女の     役に立ちちょっとは有名になろうと俗なことを考えているのだろう」 ロザリ「やかましいわね!私はただ王女様に頼んであんたを…」 スタン「余を?」 ロザリ「なんでもないわよ」 スタン「まあいい。それより行くぞ蛍光ピンク女。王女に会うのだろう?」 ロザリ「やけに協力的ね…あんたまさか何か…」 スタン「余はまだなにもしておらぬぞ?」 ロザリ「まだ?まだってなに?え?あやしい…あやしいわよあんた」 スタン「お前こそ怪しいではないか。王女に何を頼むつもりなのだ?え?」 ロザリ「……………」 スタン「……………」 キスリ「まあまあ、とりあえず王女に会いに行こうではないか     このグッテン・キスリング45歳は王女なる存在に、大変深い     学問的興味をいだいているのだよ」 ロザリ「そうね…ここでこの腹の探り合いをしていても仕方ないわ」 キスリ「まずは血液検査だな。うふふ、王女の中身はどんなかな?」 ロザリ「………まあいいわ、とにかく!せっかくだから王女様に     お会いしに行きましょう!」
船守「船は出せないぞ」 スタン「残念だったな小ジワ女。王女の船が遺跡とやらから出てくるのを     せいぜいボケーと待つことだ。まあ、余には好都合だ     さあて子分よ、我々はこれより村を偵察し征服計画を練るぞ」 キスリ「私はこの近辺のオバケ分布をまとめなくては」 ロザリ「私は勇者協同組合に顔出さなきゃ…はああ…」 スタン「これは好機だ。ジェームス!余は素晴らしい作戦を思いついた      名付けて、王女に色々して世界を思うがまま計画だ!     今まで隠していたが余は下水道魔王とかいう偽物を倒し      新たなる力を手に入れた!人間の魂を支配し思うがままに     操ることができる!余の今回の計画はこの力を使い王女とかいう     小娘を洗脳することだ。王女というものに人間どもは弱いよう     だからな。あの小娘を操り、魔王スタンに服従するよう      命令させるのだ。さて手下どもよ、この計画を実行するには     一つだけ問題がある。洗脳術を用いるには王女のすぐそばまで     行かねばならぬということだ。息がかかるほどの距離だ」 ーどうやって?ー スタン「それを考えるのがお前の役目だ!このグズ子分め子分め子分め!     そしてジェームスよ」 ジェームス「心得ておりますぞ!」 スタン「流石」 ジェームズ「遠くから熱く熱く応援しておりますぞ!」 スタン「ジェームス?違うのだジェームス待つのだジェームス仕事がある     のだジェームス」 ジェームズ「アリスちゃん今行くよー。はあああああっ!」
事情通男「王女様は天の声とやらを得るため水の遺跡に向かうらしいぞい」 事情通女「王女様には天の声とやらいうお導きを授かる力が」
ロザリ「見て!広場の屋根の上!」
へんなの「えー、俺は数いる魔王のひとり水泡魔王である!      我がアジトに踏み込んだ命知らずな王女は預かった!      えーまあとにかく預かったのである!ははははっは!      ………………なにしろあの女は預かった!命が惜しければ…      あの、なんだ。おしければ…ははははっは、ではさらばだ!」 スタン「くそ!先を越された!ゆるせんぞ!」 ロザリ「なによその先を越されたって。どうなのちかみ君?     このバカ、なにかたくらんでるんでしょ?」 スタン「ええいうるさいわ!あの偽魔王め会ったらボテクリこかしてやる!」     刃物女と汚れ学者はここで毛布にくるまって震えてろ!     余は行くぞ、水の遺跡へ!」 キスリ「私もお供するよ。なにせ王女の体を詳しく調査するのは     この私に決まっているのだからね!」 ロザリ「とてもこんな奴らだけで行動させるわけにはいかないわね…」
子ども「こんな大事な時に村長がいねえんだもん。なんでいねえんだよ!     役に立たないジジイだよ、まったく。     憎み切れないロクデナシだよ、ほんとに。     あ、いけね。母ちゃんにそんな言葉は使っちゃダメって     昨日も言われたばっかりだ。母ちゃんには内緒にしてくれよ。な…」 おじさん「どうしようどうしよう、何かしなければ!      どうしようどうしよう、なにをしたらいいんだろ。」 モブ勇者「オイラの出番がやってきたってわけさ。早速船を見つけなきゃ      誰より早く湖を渡ってオイラが一番乗りの大手柄!」 ニュース「(水泡魔王のセリフ要約)さあ起てよリシェロの人々よ!我らが手で      王女様を助け出そうではないか!さあ勇者よ前面に起て!      戦いは君たちに任せたぞ!後で戦いの報告をしてくださいね…      というわけでリシェロ・ニュゥゥゥス担当はハート・ハート・      ジュニア記者でした。ファンレターはいつものところにね…」
副村長「やっぱりここは地元の勇者で行くべきじゃろ?     ワシの甥っ子のボブでどうじゃ?」 村長「いやいやここはワシの娘婿のチャーリーじゃ!」 娘婿「お義父さん…ボクは通信教育で資格を取ったペーパー勇者ですよ…」 副村長「ほれみろ!ボブは3か月も勇者やっとるんじゃ!決まりじゃ!」 村長「なにを言っとる!お前の甥っ子は未だに馬にも乗れんそうじゃないか」
初老男「おお、もしやあなたは勇者ロザリー殿ですかな?」 ロザリ「は、はい…」 初老男「おおこれぞ天の助け!<光速のレイピア使い>と呼ばれる     勇名高き勇者殿に出会えるとは!」 ロザリ「いえ、そんな、私など…お恥ずかしゅうございますわ     うふふふふふふふふ!」 キスリ「そして私が世界一のオバケ学者グッテン・キスリング45歳ですぞ!」 初老「おおそれはそれは…わたくしベーロンと申しまして王女マルレイン様    づきの侍従長でございます。じつは折り入ってお話がございます。    王女様の救出は国家的なレベルの大問題。一刻を争うのです    しかし町の者たちがあの調子では…そこでわたくし個人からの    お願いになるのですが…」 ロザリ「分かりました。みなまでおっしゃらなくてもけっこうです     私も勇者の端くれ。高貴なる王女様は必ず救い出して見せましょう」 ベーロン「おお、やってくださるか!もちろん王女様救出ののちは      王女様じきじきより褒賞をくださることでしょう!      む。ところでそこにいる少年は?」 ロザリ「ああ、この子は…そう、私の弟子でございます。ほほほ…」 ベーロン「見たところ…でもないようだ。危険はあるまい…ふむ。      またそれも一興か……あーいやや、中々利発そうな少年ですな。      ではなにとぞお願い致します!船は私の方で用意いたしますので」
ー水の遺跡ー
スタン「クソナマイキなエセ魔王はどの辺に居るのだ?またプチっと退治      してくれようぞ」
水泡魔王「やっと来たな、やれやれ…」 ロザリ「水泡魔王とやら!邪悪なるたくらみのために高貴なる王女様を      さらった罪、ゆるしがたいわ!この勇者ロザリーが貴様を倒し      王女様を救い出して見せる!さあ来なさい!」 水泡魔王「いやちょっと事実と違うというか…王女とかいうのが俺んちに      入って来たから捕まえたんだけどさ、オレも困ってたんだよな」 ロザリ「卑劣なウソをつくんじゃないわよ!王女様を人質に取り王家に     莫大な金銀財宝を要求するつもりだったに違いないわ!」 水泡魔王「あ、その手があったのか。気が付かなかった」 スタン「おい水泡魔王とやら、本当に何も考えずに捕まえただけなのか?」 水泡魔王「うん。捕まえてくれと言わんばかりにここに倒れてたんだ」 ロザリ「じゃあ今朝の宣告は?」 水泡魔王「だってハッタリぐらいかましとかないとマズいじゃん?      ほらオレいちおう魔王だし」 スタン「うおおおおお!おいお前!捕まえたら取り合えず悪い計画くらい     たてろ!余は情けないぞ!」 ロザリ「そんなことはどうでもいいわ!王女様はどこにいるの!」 水泡魔王「あの女ならこの上の部屋だよ。いやなんか、もーすっげー      ワガママな女でさぁ、まいっちゃったよオレ…」 ロザリ「この魔王め!王女様に変なことしたんでしょ!」 ・変なことって何? ・変なことって何? ・変なことって何? ロザリ「そ、それは…あれよ…いろいろよ…」 水泡魔王「オレ人間の女になんか興味ないぜ。でもあんたらを叩きのめして       身代金がっぽりいただくことにしたよ!」
水泡魔王「あーあ負けちゃった。はああ魔力が抜けてく。       あんな女を捕まえたばっかりに…もうどうでもいいや      なーがにが邪悪の道に導く開運アイテムだ。いらねーやい」 ちかみのアタマにうずまきハリガネが当たった! スタン「ふふん。あわれな。美代子文、余の魔力がまた少し戻って来たぞ」 元水泡「オレ勘違いしてたみたいです。自分が世界で一番にならなきゃって     思い込んじゃったみたいです。でも変なんですよね…     なんでそんなこと思ったんだろ。最強魔王になってマドリル下水道     の奥に行かなきゃ!って思って。俺にはそこで大事な仕事がある      って気持ちになってきちゃって。もうその気持ちが止まらなく     なっちゃって。強迫観念っていうんですかねこういうの     でもようやく目が覚めました!すんませんでしたっ!」
ロザリ「ちょーっと待った!スタン、あんたは王女様にそれ以上近づかないで」 スタン「お前こそ王女に取り入って点数稼ぎか。勇者というのは考えること     がセコいな。」 ロザリ「うるさい!とにかくそれ以上近づいたらちかみ君の命はないわよ!」 スタン「いつも同じ手を使いおって。脳味噌がないのか頭蓋骨ザル女!     この魔王スタンがそんな脅しにいつまでもビビると思っているのか      やれるものならやってみるがいい」 ロザリ「くっごめんなさいちかみ君、正義のために死んでちょうだい!」 王女様「無礼者!わらわの前で見苦しく騒ぐでない!」 ロザリ「はっ申し訳ございません…王女様よくぞご無事で     侍従ベーロンから救出の命を受けた勇者ロザリーでございます」 王女様「なるほどな。これからいろいろよろしく頼むぞ」 ロザリ「は?それはどういう?」 王女様「わらわは王女マルレインじゃ。ロザリーとやら、役目大義である     ふん、そこの子供、お前は?お前は誰じゃ?     ほほう、ちかみというのか。薄汚れた格好をしておるのう     おまえはここで何をしておるのじゃ?」 ロザリ「ちかみは私の弟子として私に同行しているのでございます」 キスリ「そして私が世界一の大学者グッテン・キスリングでございますぞ!」 マルレ「もう一人男がいたようじゃが」 ロザリ「え?…いいいいいいいいええ!おきき間違えでしょう!     そんなものはいませんわ、ええ!」 マルレ「そうか、まあよい。それよりちかみ、喉が渇いた。紅茶をもて!     お前は召使なのだろう>紅茶を用意しろと言っておるのじゃ」 ロザリ「王女様、ここは危険な場所ですわ、早く地上に戻らないと…」 マルレ「確かにここは湿っぽくて不快じゃ。一旦外に出てやってもよい     だが見よ、わらわの靴はすっかり汚れてしもうた。これでは歩けぬ     そうじゃちかみ、わらわの靴を磨く栄誉を与えよう。近く寄れ」 ロザリ「あの、おそれながらその役目、私が…」 マルレ「だまれ!わらわはちかみに命じておるのじゃ!」 スタン「チャンスだ!おほん、では磨かせていただきますでございますです」 ロザリ「あ!こらスタン!王女様に近づくな!」 スタン「クククもう遅いわ。出番だジェームス!女を足止めせよ!     ………………おいジェームス?なんだこの紙は。なになに?」 ジェームス『親戚の法事がありまして有給休暇を取らせていただきます        愛をこめて、あなたのジェームス』 ロザリ「ふふふどうやら計画が狂ったようね。そのまま動くんじゃないわよ」 マルレ「その影はなんじゃ?おもしろいのう。わらわによう見せい」 ロザリ「あああ、いけません王女様!」 スタン「飛んで火にいる夏の虫よ!子分よ、王女に抱き着いて目を覗き込め」 マルレ「…!」 スタン「さあ王女よ、我が催眠術にかかれ!     あ?あー?なんだこの娘は。魂がおかしい、おかしいぞ!」 マルレ「………はなせ。はなせと言っておるのだこの無礼者がー!」 18ダメージ ロザリ「素晴らしい張りてですわ…」
ベーロン「おお、王女様よくぞご無事で」 マルレ「うむ。ロザリーよ、褒賞はなにがよい?なんでも申してみよ」 ロザリ「実はとあるところにとても悪くて卑怯なオバケがおりまして…     そいつが不幸なこどもに取り付き周りの罪もない者たちに      多大な迷惑をかけているのです。私も勇者として最善を尽くして     おりますが力及ばず…どうか王女様のご威光をもってその     醜くて下劣で頭の悪いオバケを裁いていただけませんでしょうか」 マルレ「そのオバケというのはどこにおるのじゃ?     いや、まて勇者ロザリーよ。今はその話をする時ではない     いずれゆっくりと聞こう。ゆっくりとな…」 ベーロン「王女様はお疲れの様子、ひとまずおやすみいただきましょう」 マルレ「ちかみ、わらわは忘れんぞ。おまえの…     よいか、特別に許してやるが責任は取ってもらうからの!」 キスリ「水泡魔王の下水道へ行かねばならぬ気がしていたとはいったい…     刷り込まれた強迫観念?いったい誰が魔王にそんなことを?」 ロザリ「これでやっと王女様とお近づきになれたわ。これでちかみくんも     私も救われる…うふふ、ふふふ…あのバカをあんなしてこんなして      もーぎったんぎったんに…ふふふふふ…ふふふふふふ…」 スタン「おかしい、絶対におかしいぞ。あの小娘、只者ではない…     なぜだ、なぜ王女には魂がないのだ…?」
ベーロン「おおロザリー殿、実は王女様が手紙を残して居なくなられまして      そこでロザリー様にお願いが…」 ロザリ「ええ、ええ、言わなくてもわかっていますわ」 ベーロン「おお、さすがは勇者様…」 ロザリ「それほどでもございません。うふ、ふふふふふふふふふ…」 スタン「簡単に乗せられおってひび割れバケツ女が…」
ーマドリルー
リンダ「あ、ちかみさん会いに来てくれたんですね…うれしい………ぐすん     ちかみさん聞いてくれますか?私ずいぶん頑張りました      すこしずつ町のみんなにも知ってもらって…いまでは差し入れを     くれるファンも出来て…でも皆さん口を揃えてこう言われるんです     リンダちゃんは歌さえ歌わなきゃいい子なのにって     やっぱり駄目なんですね、私才能がないんですね…」 『くじけるな!』 リンダ「はい!分かりました!そうですよね努力と根性ですよね!     コーチ!私コーチのために一生懸命歌います!」 スタン「だーやめいなっとらん!」 リンダ「どこが悪いんでしょうコーチ!」 『発声が悪いよ』 スタン「そうだ!もっとこう腹の底からぐっと声を出せ!」 リンダ「分かりましたコーチ他には何が悪いんでしょうか!」 『リズムが悪いよ』 スタン「そうだ!シンプルかつコミカルなリズムこそが大切なのだ!」 リンダ「分かりましたコーチ!他には何が悪いんでしょうか!」 『気合が足りん!』 スタン「そうだ!コブシだ、コブシをきかせろ!魂を声に乗せるのだ!」 スタン「あとは歌詞がわるい」 リンダ「歌詞ですか…?私が作詞したんですけど…」 スタン「バカ者!お前は歌の言葉というものがまるでわかっとらん!     いいか!征服、魔王、支配、暗闇、こういった言葉を使うのだ!」 リンダ「分かりましたコーチ!では特訓の成果を聞いてください!」 スタン「うむ、まあよかろう。」 『最高だよ!』 リンダ「なんだか生まれ変わったような気分です。ちかみさんのおかげです」 スタン「おい、教えたのは余なのだが」
ーテネル自宅ー
父「そこのまばゆいばかりに美しい人はどなただい?」 ロザリ「あたし?そんなーお父様ったらもうお口が上手ですわ!     縁あってちかみくんと旅をしている勇者ロザリーと申します」 父「スタンくんの世界征服は順調かい?」 スタン「ふん、まあまあだな、日傘女さえいなければ順調にいくのだがな」 ロザリ「お偉い魔王様は女ひとりに邪魔されたくらいで世界征服も     できないのかしら?」 スタン「………………」 ロザリ「………………」 父「楽しいパーティだねえ。そちらは?」 キスリ「私は世界一の学者グッテン・キスリング45歳だ」 父「あなた相当デキますな…」 キスリ「あなたこそ」 父「そうそう、ちかみ、今かわいいお客さんがきてるんだよ。」
マルレ「おおちかみ、ジャマしておるぞ。散策を楽しんでおったら     ボロボロの大きな家があったので興味を引かれ立ち寄ったのじゃ     しかしここは居心地がいいのう。なにやら懐かしい感じじゃ」 母「ちょっとちかみ、王女様に襲い掛かったってホントなの?   女の子は繊細なんだからちゃんと段取りを踏んでね。それから…   ちゃんと責任取るのよ」 マルレ「うむ、そうじゃちかみ、責任取ってもらうぞよ」 ロザリ「あのー王女様、責任っていったい、まさか…」 マルレ「そうじゃ。ちかみとその同行者たちよ、わらわと旅をするのじゃ     わらわは決まりきった旅にはもう飽き飽きしておるのじゃ     ベーロンの爺の言うとおりにしておったらきっとつまらんもの     ばかり見せられる。夜更かしもできんし散歩も村人と話すことも      できん。わらわは、つまらん!で、こっそり抜け出て来たのじゃ     そして村で良いことを聞いたのじゃ。いま世界には何人もの魔王が      いるというではないか。そこでわらわは決心したのじゃ。     わらわと手下どもで魔王退治を行い、王女としての務めを果たすと」 ロザリ「王女様、それはあぶのうございます」 マルレ「ええい黙れ黙れ!そのためにお前たちがおるのじゃろう!     危なくないようわらわを守るのじゃ!」 ロザリ「え?てことはなに?手下どもってあたしたちのこと?」 マルレ「そうじゃ���そもそも遺跡に居たのは護衛を選ぶためじゃ。     爺は話さなかったのか? 爺はお前を選んだのじゃ、ロザリー     だいたい爺はうるさすぎる。のうロザリー、これはわらわの     王女としての義務なのじゃ。ロザリーよ、選ばれし勇者として     わらわと共に戦うのじゃ!」 ロザリ「………………選ばれし勇者…     わかりました。ええ!ああ選ばれし勇者!何ていい響きなの!     ただしあの、ちかみくんを同行させるのはおやめくださいませんか」 マルレ「ならぬ!ぜったいにならぬ!ちかみ話すことがある。近うよれ     ちかみ、おまえは王女たるわらわにあのような、あのようなマネを     した以上もはやただではすまさん、一生わらわの召使いじゃ!」 スタン「小娘、王女だか何だか知らんが調子に乗るのも大概にしろ!」 マルレ「む、ちかみ、前から気になっておったがこの無礼な影はなんじゃ?」 スタン「余こそ世界唯一の真の魔王、すべての者の上に立つ至高の存在     魔王スタン様だ!そしてちかみは余の忠実なる子分なのだ!」 マルレ「ほう、そうなのか」 スタン「なんだその反応はこの小娘が!このグズな子分を好きに使えるのも     ニセ魔王どもを退治するのもみんな余にだけ許された権利だ!     小娘が行楽気分ででしゃばるな!頭から食らって排泄してやるぞ!     わかったかこら!」 マルレ「この影はちかみとは別の意志を持って居るようじゃな     だがまあ自称魔王などいくらでもいることだしわらわは気にせぬぞ」 スタン「きにせんぞではない!少しはビビらんかこの小娘が!     とにかくちかみは余のものだ!」 マルレ「いいや、わらわのものじゃ」 スタン「ふざけるのも大概にせんと後悔するぞ。え?」 マルレ「ちかみ、お前に問う。お前を動かせるのはだれじゃ。     お前のご主人様は誰じゃ。わらわか。それともこの下品な影か     よう考えるのじゃ。わらわか?それともこの影か?」 『王女様です』 マルレ「よう言うた!決定じゃ!ちかみはわらわの召使いじゃ!」 スタン「ちかみ、よくも裏切ったなー。裏切ったなー。     ゆるさんぞー。呪ってやるぞー。」 マルレ「ではこうしよう。9割がわらわのもの、1割がお前のものじゃ」 スタン「なんだと!ナメるなよ小娘、最低でも半分は余のものだ!」 マルレ「いいや、勝ったのはわらわじゃ。4分の1以上はやれぬな」 スタン「待て待て待て!それはないだろう…せめて3分の1は!」
スタン「くっそあの小娘、大魔王様の子分を横取りしようとは恐れを     知らぬヤツ…おまけに我らについてくるとは…ったく     親の顔が見てみたいわ!」 母「そうそう、煮立ったら少しだけお酒を入れると良いのよ」 マルレ「ふむ、料理というのも奥が深いものじゃ。わらわは何も知らなんだ     わらわには母と役を定められた者が居なかった。次の冒険では      わらわにも母が居るとよいな…始まる場所にしてもそうじゃ     お城ということで始めるより、普通の家でもちゃんとホントに     ある場所の方がよいな…」 母「??????? ええと、まあ無理もないわ。王女ですものね    でも、少しずつおぼえるといいわよ。あら?ごめんなさい王女様   こんな口の利き方をして…」 マルレ「なぜじゃろう?母上の場合そのような口調でも無礼だとは思わぬ     それどころかほっとするようじゃ。母上はわらわの身分にまるで     頓着せぬのじゃな。不思議じゃ…」 母「ふふふ、王女様。あなたは私の息子のかわいいガールフレンドだわ。   私は平凡な母親だから、わたしにとってはそのことが一番大事なのね」 マルレ「ガールフレンドなどではない!だって、まだ…     あったばかりなのじゃ…」 母「そう、でも…あらあらあら大変!お鍋が吹いてるわ!」  母「うふふ、まるでもう一人娘が出来たみたいね」
マルレ「うむ、ちかみか、こんな夜更けに何をしておる?」 スタン「貴様こそ何をしている。この家には盗むものなど何もないぞ」 マルレ「控えよ自称魔王!わらわをそちといっしょにするでない!      それにしてもなぜこんなにもこの家を懐かしく感じるのじゃろう…     わらわはほとんど城からでたことなどなかったというに     こんなイナカまで来たことなどないのに…     のうちかみ、わらわはお前の母上に礼がしたい     わらわに料理を教えてくれたし、なぜだかとてもやさしい     気持ちにしてくれた。その礼がしたいのじゃ     月光草というものを知っておるか?月の光に反応して美しく     光るという花のことじゃ。それをプレゼントしたい     それを探しにわらわは少し出かけてくる。夜明け前には戻るゆえ」
ロザリ「王女様はあそこにいらっしゃるわ。危険だから帰りましょうって      いったんだけど、どうしても花を探すんだって聞いてくれないのよ」 マルレ「手伝ってくれるのか?…すまんな」
ロザリ「そろそろ夜が明けてまいります。お戻りになりませんと」 マルレ「なさけないのう、あれほど優しくしてくださった母上に     礼もすることも出来んとは」
マルレ「あれは…!」
マルレ「そなたたちのおかげで目的のものを見事手にすることができた」 ロザリ「もったいないお言葉です。さあ、お手の汚れを落としませんと」 マルレ「ん?ああ、ちいとも気付かなんだ。わらわは汚れを落としてくる」 ロザリ「お母さんにプレゼントするためにあんなに一生懸命になって…     フフ…なんだか見直しちゃったな」
マルレ「やっと目が覚めおったか。今何時だと思っておるのじゃ!     さっさと下へ降りてこんか!もうみんな集まっておるぞ!     それと、わらわが母上に花を差し上げるときにはお前も必ず     わらわのそばにいるのじゃぞ!よいな?」 スタン「あの小娘…大魔王様の子分を横取りしようとは恐れを知らぬヤツ      オマケに我らについてくるとは…ったく、親の顔が見たいわ!」
マルレ「母上、また料理を習いに来てもよいか?」 母「まあ…もちろんだわ王女様」 マルレ「そうか、ありがとう母上。それとこれを…」 母「この花を私に?あらあらまあまあ、どうしましょう。   ありがとう王女様。ホント、うれしいわ!   ああ、でもこうやってみると王女様、ほんとにお人形さんみたいに    かわいいわ!昔、地下室にあったあの人形によく似てる…   あれはほんとにかわいいお人形さんだったわ…なつかしい…   あらあらあらいけない、そうそうそうそうだったわ。いい、ちかみ?   あとであれを王女様にプレゼントするのよ?」 『わかったよ』 マルレ「?????????」
『魔王に勇者に学者に王女様…わけのわからない混成軍にまじり   あてもなく旅立つちかみ。しかも怪しい交渉の結果  彼の立場は3割が魔王の子分、7割が王女の召使いということに…』
マルレ「のうちかみ、先ほどの母上の言葉がきにかかってならぬのじゃ     母上が別れ際におっしゃっていたあれとはなんじゃ?」 『オルゴール』 ロザリ「これはもしかして古代の機械?」 マルレ「なんときれいな音じゃ…なにやらなつかしい…     ………………     もしかしてわらわにこれをくれるのか?」 『プレゼントする』 マルレ「ほんとうか?うれしいぞちかみ。わらわはこの音が気に入った」 ロザリ「ちょ、ちょっとちかみくんちょっと待ちなさい     それ、お母さんから好きな子に贈るように渡されたんでしょ?     まさかとは思うけど、それはいくらなんでも身分違いよ」 『それでもプレゼントする』 マルレ「本来王女たるわらわはそのような特別の意味を持つ贈り物を     軽々しく受け取るわけにはいかぬ。が、しかしちかみはわらわの      召使いじゃ。したがってちかみのものはわらわのものじゃ。     よってこのオルゴールを特別に貰ってやってもよい」
マルレ「さあゆくぞ手下ども!魔王退治に出発じゃ!」
ーボクと魔王と怪しいヤツらー
テネル
ジュリア「なんだかたくましくなっちゃって。あーあどんどんと理想から      離れていく。考え直してあげようかなとも思ってたのに。      それにそのきれいな人は誰?どーいうことよ誰なのよその人」 『この人は王女様なんだよ』 ジュリア「ウソまでついて私を馬鹿にしたいのね?私に気がありそうな       そぶりを見せてたくせに。さよならしたら途端に他の女に       鞍替え…ちかみくんてあんがい…      …くすん。結局そんな人だったのね」 スタン「くっ勝手なもんだな。これが人間というやつなのだな。     くっくっくっく。人間の本性、これ、悪なり。自分勝手なもんだ」 ジュリア「どうしてそんなに…こんなワケのわかんない影まで出して      私は、そういうとこがキライなのよ!」 スタン「ワケのわかんないとはなんだ!どうもこの村の住人はムカつく!」 ロザリ「ねえあなた、ちかみ君はそんな人じゃないわよ。     彼を見て来たんなら、わかるでしょ?それに、王女様ってのも     本当なのよ?友達なんだから信じてあげなきゃ。ね?」 ジュリア「いいわけなんか聞きたくないのー」 マルレ「わらわにはこのイナカ娘が何を怒っておるのやらさっぱりわからぬ     そこのイナカ娘、とにかく怒りを鎮められよ」 ジュリア「あ・ん・た・な・ん・か・にイナカ娘呼ばわりされるいわれは      ないのよーっ!」
村人「おいおいおいちかみも隅に置けないねぇ。誰だいこのべっぴんさんは」 ロザリ「なんて口の利き方!この村の人は王女様の顔も知らないの?」 マルレ「うむ、別に良いぞ。母上に料理というものを教わって     たいそう機嫌がよいのじゃ。それにわらわは堅苦しいことが      キライじゃ。世の中の民がわらわのことを下にさえ見なければよい     しかしちかみよ。お前は別じゃ。わらわの召使いなのだからな」 スタン「おいこら!子分の半分は余のものだということで話がついただろ!」 マルレ「お前の分は3割じゃろうが!忘れたと思って数を水増しするない!」 ロザリ「ああもう!魔王様もバカ王女も…じゃない!     王女様もバカ魔王もいい加減にしてください!」 『あははははは。笑うしかないです』 村人「おいらすっかりカヤの外。しょせん村人Aの扱いはこんなものなのね…」
岩ガメと石コロの話 昔、ある川べりに大きな岩ガメが子ガメと一緒にナワバリに住んでいた。 岩ガメは子ガメをとっても大事にしてた。甲羅の黒いブチがラブリーで自慢。 ナワバリの中は怖い動物もいない、平穏そのもの。 ところがある時、ふと気づいたら子ガメが居なくなってたんだ。 岩ガメは探し回るがどこにもいない。子ガメの足でナワバリを出るのは無理 子ガメはどこだ、いないはずはないとパニックになる岩ガメ。 ナワバリをうろつくうちにあるものを発見した。何って、ただの石ころ。 ところが岩ガメは石ころを見つけるなり大喜び。 その石ころに黒いブチがついてたから 岩ガメは一安心。おお、我が子発見てんで石ころを持って帰った 前よりちょっと重いのなんか気にしない
岩ガメは石ころを子ガメと思い込んでナワバリの目立つところに置いた 石ころの方もこの意外な事態にどうしたもんかと悩んだけどどうもしなかった 石ころだから 岩ガメの信じ込みがあんまりなんで石ころでなくても何も言えなかったかも そのころ子ガメはってとナワバリのギリギリのとこでずっと寝てたんだ しばらくして子ガメが目を覚まして岩亀のところに行くと 岩ガメはなにやらいしころに向かって我が子と呼び掛けている。 いかげで子ガメは出るに出られない。 しょうがないから誰にも見えないナワバリの端っこから 様子を見てることにした。ナワバリの外は知らないし、おっかなかった
岩ガメが黒ぶちの石ころを子ガメと思い込んで暮らし始めてからしばらくして ナワバリにお客の赤ガメがやってきた 赤ガメを歓迎した岩亀は赤ガメに家族を紹介した。 赤ガメは面食らった。カメの子供に石ころがいるのか?って それで今まで誰も言わなかったけど赤ガメは思い切って言った うちの子ですって、それはどう見てもただの石ころじゃないか こんな当たり前のことを言うのに、以外と勇気が要った ショーゲキの私的からちょっとの間、場はシーンとした それが消えると岩亀は大笑い。岩亀は笑って言った おいおい赤ガメさん、この子を石ころだなんて一体何をいうんですか この子を見てください、この子はずっとここで話を聞いていても 私の子ではないなんてまったくいわないじゃないですか 赤ガメはもちろん、そりゃ石なんだからと思ったけどあきれてものも言えない 石ころももちろん、そりゃ意志なんだからと思ったけど石だから何も言えない だいたい、仮に私がそれを認めると私がバカみたいじ��ないですか。と岩亀 いやだからね、あなたは。いや、だから岩亀さん、あなたは…
事務員「あらあらちかみくん、調べてみたんだけど、あなたの名前      分類表のどこにも載ってないのよ。こんな不思議なことってある?     あるわけないわよねぇ。ナゾなのよ。ああ、たいせつな分類表      完璧な分類表に現れたたった一つの謎」
痩少年「なんだそのべっぴんさんは!」 ロザリ「この方は王女様よ」 痩少年「王女様に話しかけてもらった!きゃっほい!」 マルレ「なぜこんなに喜んでおるのじゃ?」 『あなたが美しいからです』 マルレ「世辞はキライじゃ。しかしお前が言うとなんだか悪い気はせぬぞ」
物知婆「この村の教会にはまだまだナゾがある。一朝一夕では解けない     いくつものなぞ解きを乗り越えたのち、再びこの村へ帰ってくる時     はじめて大いなるナゾは解き明かされる」
酒場女将「あらあらちかみじゃないの。両手に花だねぇ」 ロザリ「なんて口の利き方を。こちらは王女様よ」 酒場女将「ええええええ、ああ、ああ、思い出した。王女様でしたね」 マルレ「よい、わらわは気にせぬぞ。市井の暮らしはつつましやかと     聞いておったがなかなかどうして、居心地が良いぞ」
ーマドリルー
おじさん「勇者組合ってあるだろ。あいつら黒幕商事ってところと      癒着のうわさがあるんだよ。それで問題は、黒幕商事ってのを      オバケたちが運営してるってことなんだよ」 スタン「余の知らぬところで勝手に悪事を働きおって…うらやましいぞ!」
黒服男「あんたら勇者ですか。ねじ込む気?ねじ込む気ですね?強引に     もちろんそうなのですね!すばらしい!というわけで奥へどうぞ」
マルレ「なんじゃ。こんなジャマ者はオバケどものように力ずくで     片づけてしまえばいいじゃろうに。だめなのか?」 キスリ「一方では私たちを素通りさせてもう一方では行く手を阻む。     風通しの悪い縦割り企業のステレオタイプを見るようだね     思うに、そこでジャマしているのは日常の職務に忠実なだけで     入口に居た黒服だけが、別の特別な指示で私たちを通した     んじゃないのかな。となると、あの入り口の黒服くんが     誰のどんな指示を受けていたのか?気になるねぇ実に気になる」
お客様対応係「おや?そこ居るのはキスリング博士ではございませんか?」 キスリング「いかにも、私こそが放浪の天才科学者、今世紀最大の頭脳        グッテン・キスリング45歳。よろしく」
マルレ「悪事に対するのに穏便に行くのはなんともタイクツじゃ」 キスリ「それにしても個々の社員たちはどうも…私の慣れ親しんだものの     ニオイが…いやしかし…ブツブツ…」 ロザリ「やっぱりこの先も簡単にはいかないかしら。向こうが攻撃して     こないんじゃ、ジャマされても蹴散らすわけにもいかないじゃない」
キスリ「しかしもしそうだというならなぜ彼らはこういう道に?ブツブツ…」 ロザリ「この階もなんか違うみたいね。この騒ぎの張本人はどこなのよっ!      そういえばこのビルって何階建てだった?いったいどのくらい     上がれば一番偉いやつが出てくるのかしら」
社員「そういやあの事務って普段何やってんだ?    なんかオバケの偉さの研究とかなんとか」
マルレ「黙っておればさっきからなんともまだるっこしい話じゃのう」 キスリ「やはりこれは、ここの社員たちは…もしや私はおそろしく     興味深い空間に居るのでは…?」 ロザリ「この階も違うのぉ?ここにもこの騒ぎの張本人は居ないのかしら」
油男「いやーようこそ王女様!わしが、黒幕商事の会長ですわ!    王女様も最初から名乗ってくださりゃ手荒な真似はしなかったんです」 ロザリ「あんたでしょ!勇者とオバケの癒着なんて噂流してるのは!」 会長「なんのことですかな?そんなことより王女様!じつは    ビジネスのご相談をしたくてね!というのは、王女様にうちの    名誉顧問になってほしいんですわ!まさかお断りしませんですな?」 マルレ「断る」 会長「気の強いお嬢さんで…双方にとって利益をもたらす提案なんですがね」 マルレ「それはそっちの都合ではないか。わらわの知ったことか」 会長「王女様、落ち着いて考えてほしいですな。例の勇者とオバケの噂で    ワシらの情報操作の威力はお分かりのはず。いいんですかな?    王女様はほれ、そこのガキと毎晩いちゃついてるなんて    そんな噂が世界に流れても」 マルレ「……………」 会長「何しろそのガキと王女様が一緒に歩いてるのを町の奴らも見てます    からなあ、グハハハ!実はデキてて、道端や森の中でまー    あれこれしてる、なんて…みんな大喜びで信じるでしょうな」 スタン「うぐぐ、なんという邪悪さだ」 キスリ「噂という見えないものを材料に脅しをかける。     スタンくんには絶対思いつけない策略だ」 スタン「なんだとこら!」 マルレ「ええいうるさい。静かにしておれ………     よい。噂とやら、好きに流せ。わらわはお前の策略には乗らぬ!」 会長「王女様は事態を把握されておられないようですな    明日の朝には王女様のお腹にそのガキの子がいることになってますよ    ひどいねえまったく。グハハハ!」 マルレ「うるさい、かまわぬ!なぜならわらわとちかみは     わらわとちかみは…     本当に愛し合っておるからじゃ!そうじゃろう?ちかみ!」 『そうです』 ロザリ(バカ!あれは王女様のハッタリよ!もっとうまくやりなさい!) 会長「やれやれ、王女様そう力まずともただの冗談ですよ。しかしまあ    子供にはかなわんですなあ。話し合いもできんのだからな     不本意ですがね。力づくでわしのものになってもらいましょうか」 会長魔王「グハハ、わしこそ会長魔王!情報と経済で世界を征服する男!」 キスリ「派手な煙が出た割に姿は変わっていないが。     スタン君、彼は本当に魔王なのかね?」 スタン「所詮は田舎学者、わからんか。今この男の魔力はこの建物を     粉みじんに出来るほど高まっているぞ」 マルレ「わらわは知っておる。この手の男は自慢話が大好きで     しかも話がくどいのだ」 会長魔王「失礼な方だな王女様は!いいか、       他の低能魔王たちとわしは頭の出来が違うのだ!      まずは勇者の悪い噂を徹底的に流すことで      勇者どもをこの世界の嫌われものにする      この時に王女の口から勇者を非難する言葉でも       出りゃそりゃもう、効果は抜群だな      勇者たちが迫害の末に消えたら今度は他の魔王どもの      居場所を噂として流すのだよ。魔王どもはお互いに      戦うしかない。なんせ勇者が居ないからな!      で、共倒れだ。残るのはわしひとり!」 ロザリ「なんだかまとめて聞くと結構強引な計画よね」 マルレ「うむ、自分で言うほど賢くはないな。まあよい。     会長魔王よ、正体を明かしたからはわらわの部下と     戦う気なのだろうな」 会長魔王「わしは会長ですからな。最終決済までは出てこないものですよ      こういう些細な実務は部下たちに任せることにしてましてね      …やつらと戦闘して王女様以外とっとと死んでもらえ。グハハ」
会長魔王「つ、つよい…特にその妙な影…只者じゃないな!      どうだいうちの会社で仕事してみないか?給料弾むよ?」 スタン「このボンクラ経営者が!おまえなどとは格が違うのだ!     邪悪と混沌!恐怖と闇!それらすべてを統べるもの!      余こそ!あの!魔王スタ…」 ロザリ「ええいふざけるんじゃないわよ!勇者の誇りにかけて!     正義のため!平和のため!」 スタン「おい、バカ女!余の決め文句を…」 ロザリ「全ての人々の幸福のため!光の剣が悪を断つ!この!勇者ロザ…」 マルレ「ひかえよ会長魔王とやら!卑劣で下品なその本性!     わらわはしかと見届けた!」 ロザリ「お、王女様…いいとこなのに…」 マルレ「この王子マルレインが居る限りお前のような者は許さぬぞ!      ゆけい!我がしもべども!」 ロザ&スタ「………………」 会長魔王「説教はさておき、ただいまをもってワシは会長を       辞任しましたのでね。何の責任もありませんな      では失礼!私は急いで帰らずの奈落に行かねば!」 ロザリ「う、うそ…逃げちゃったわよ…?」 スタン「追うぞ子分!余の魔力を持ったまま逃げる気だ!     やつの行先など魔王マップでばっちりよ!」 マルレ「うむ。ここで逃がしたままではわらわの冒険も盛り上がらぬ      ちかみ、追うぞ。」 ロザリ「そうね、勇者の悪い噂は元から断たなきゃどうにもならないわ     みんな考えてることはバラバラだけど意見は一致してるようね」 キスリ「いや私はどうでもいいのだが…って誰も聞いてないし」
ー帰らずの奈落ー
スタン「うむ、ここだな間違いない。匂いがプンプンするぞ」 ロザリ「目の前にいても気付かなかったのに」 スタン「うぐぐ、それは子分が居眠りをしていたから悪いのだ!     この子分子分子分!」 マルレ「わらわの召使いをいじめるのは許さぬぞ!」 キスリ「しかし妙だとは思わないかい。会長魔王はいかにも派手好きの     都市型魔王だと思ったけど、いざとなるとこんなところに     閉じこもるとはね…やはり魔王とはそういうものなのかな?」 スタン「たしかにな。余もこういう洞窟を見ると何となく     落ち着くようではある」 ロザリ「ふん!魔王の習性なんてどうでもいいわ!あたしは勇者!     魔王がどこに居ようと追い詰めて倒すのみ!」 スタン「思考停止してる女はこれだ。脳味噌に行くはずの栄養が全部      腹のあたりに行ったのだろうな。クク」 ロザリ「あたしのウエストを…あたしのウエストをバカにするなーっ!」 マルレ「しずまれしずまれ!ここは魔王の巣窟じゃ!バカ者ども!     もっと真剣にやるのじゃ!」
ロザリ「ここがあんたの墓場よ!覚悟なさい!」 元会長「おいネーチャン、あんた耳悪いんか?わしはもう会長を辞任しとる     元・会長魔王だっちゅーの。ま、そんなことはいいけどな     ワシは逃げたんじゃなくここにあんたらを誘い込んだんですわ」 スタン「うおおお!この説教オヤジが!聞いてるだけでムカつくぞ!     とっとと勝負しろ!コラ!」 キスリ「キミの悪はあくまでも陰険で戦略的…      しかしそれだけでは天下は取れないよ     ストレートな恐怖を呼び起こせぬものに世界を統べることは     できないのだ。そうだろ、スタン君」 スタン「…キスリング、おまえ…ただの変人かと思っていたが     そうだ、余はそれを言いたかった。     わかったか!まいったかコラ!」 マルレ「さあ、最後の詰めじゃ。みなのもの、しっかりやれ!     ちかみ、わらわは見ておるぞ。みごとわらわの代わりに     魔王を討ち取ってみせい!」
スタン「おおお、魔力が戻ってきた。これでまた1歩大魔王に近づいたな     元々・会長魔王とやら!ふははは!どうだ!これが真の魔王の力だ」 元々「おお、ワシは今まで何を…ここはいったい…どこ…?」 ロザリ「あんた、それでごまかすってのは流石に…」 元々「この手は通用しない?やっぱり?冗談よ冗談     いやしかし、本当に不思議だな。わしは長年金もうけだけ考えて     地道に悪い商売をしてたはずだが…なぜか突然、勇者どもの     うわさを流そうなどと考え付いたんだ。一文にもならないのに、な    世界征服なんてワシの柄じゃない。そう思っていたのになぜか…     何かに導かれるように…そういえばなぜこんな行き止まりの    洞窟に来ちまったのか…逃げ場のない場所なのに…    わからん、わからんのだよ。本当にな」 キスリ「元の元・会長魔王さん、あなた、下水道の奥に心当たりは?」 元々「おお、うん、あるぞ。    なぜだか知らんが下水道の奥に何かがある気がしていた    世界征服に近づいたら、そこへ…そこへ行くことを     確かにワシは夢見ていた…」 スタン「夢見ていただと。そんな軟弱なことだからろくな悪事も出来ぬのだ     子分!3匹もの魔王を倒したにもかかわらず余の魔力はまだ      完全ではない!つまりまだまだ偽魔王が居るのだ。     にもかかわらず、そいつらがどこにいるのか具体的な情報は      さっぱりではないか!それがどういうことかわかるか?     なぜ奴らは隠れている?お前の考えを言ってみろ!」 『王女が怖いから』 スタン「ええいこのグズ子分め!この魔王スタン様を恐れているからだ!     全く頭の悪い子分だ!この子分子分子分!」 マルレ「こら!自称魔王!わらわの召使いをいじめるでない!     しかし魔王マップを見る限りまだまだ魔王は居るようじゃ      なんとか探し出して退治せねばな。おお、楽しみじゃのう」 キスリ「では元魔王に聞いてみましょう。何か知っていることはないかね?」 元々「あ、ああ…他の魔王か、提供できる情報はある    ここから少し歩いたところに不思議な像がある    そこに横断トンネルがあるという」 マルレ「横断トンネル?なんじゃそれは」 元々「ほう、王家の方もご存じないとは…    そこは世界の外からこの世界にいる魔王に物資・人員を     補給する通路だそうだ。わしは使ったことがないが」 キスリ「そこで待っていれば他の魔王が現れる可能性があるということだね     それほど重要な通路なら入るために特別な道具が必要なのでは?」 元々「グハハ!さすがは学者先生だけあるな。そうだ、そしてわしはそれを     持っている。差し上げてもよろしいのですがね。王女様    ただしワシをここから無事に返していただければ!」 マルレ「よかろう、ロザリーもそれでよいな?」 ロザリ「ええ。正直、倒した後の魔王と言うのは普通のオバケより      無力に見えますわ。切り捨てるのも哀れのような…」 元々「ねーちゃん同情してるんかいな。同情よりも愛がほしいわー    ねーちゃんワシとラブラブにならへん?」 ロザリ「前言撤回。やっぱり斬り捨てる方が良いと思うわ。ええ!」 『ミニチュアの像を手に入れた!』 ロザリ「あら、もう一つ何か落としたわよ?」 元々「ああ、それですかいな。要らんので別に差し上げますよ     悪ゴコロ着いた時から知らんうちに持ってたもんで     何に使うものやらワシにもさっぱりなんですわ」 『ラッパ状の金属管を手に入れた!』
ロザリ「これでよかったのかしら」 マルレ「あやつはもうただの子悪党じゃ。     わらわの関わるようなものではない     さてちかみ。わらわの靴がまた汚れたぞ。お前のせいじゃ!     よってわらわの靴を磨く栄誉を与える!はようせい!」 『はい……』 マルレ「というのは冗談じゃ。お前もお前なりによう戦ったの     では町へ帰ろう。ちかみ。わらわは空腹であるぞ」
―ボスボス雪原―
ロザリ「うううさっむーい!ねえ何にもないわよ!物資何てないし!」 マルレ「確かにここに居ても仕方がないようじゃな。わらわも寒いぞ     では帰るぞちかみ。宿についたらわらわの為に紅茶を入れるのじゃ」 スタン「いや、まて。出てこい、そこの奴!」 ???「ハーッハハハハハハハハ!言われなくても出て行ってやるぜ!オラ     ハッハー!オラオラ!俺様こそ超絶格闘技をひっさげ      魔界からやってきた恐怖の男!肉弾死刑執行人!野生の風雲児!      ビッグブル・ザ・ブルーザー!ただいま入場です!オラオラオラ!」 スタン「おいなんだお前は。余は筋肉には興味はない。さっさと去れ!」 ???「そうはいかねえぜオラ!オレの異名は巨牛魔王!     張ってた甲斐があったぜ!お前も魔王なら俺と勝負しな!」 ロザリ「げげっ!ほんとに魔王が居たのね!ってスタン!あんたどうしたの」 スタン「…なんでもないぞ」 ロザリ「そっかーあんたが魔王と気付いてくれるやつがいたんで感激      してるのね。うんうん…」 スタン「だまれだまれ!顔面メッキ女め!余の魔力完全復活にまた1歩      近づいたことを祝っていただけだ!さあこの筋肉ダルマをブチ倒せ」 巨牛「おーっとちょっとまってもらうぜ!」 スタン「とっとっと。ええい!ヒトが付き合いよく乗ってやれば!     一体何なのだ貴様は!」 巨牛「いざコブシを交わすとなれば男にはソレに相応しい戦場があるのさ!    魔王の勝負に相応しい熱い戦場、ウィルクの森の大樹のウロに    ダッシュだぜ!オレ様のスピードについてこれるかオラ!」 キスリ「大樹のウロだって。やっぱり魔王は地下とか迷宮とかがいいのかね」 スタン「どいつもこいつもなめた態度とりくさって!     ニセ魔王ってのはみんなああか!?」
スタン「むっなんだ?キサマは?」 ???「ここより先は世界ではないことを君たちに警告しよう     役者があまり舞台裏の深くまで踏み込むことは支配者を怒らせる」 ロザリ「?…何を言っているの?」 スタン「んだとぉ。支配者とは余のことだろうが」 ???「ハハハハ…そこの影、魔王の力を集めたいのだろう      ならば目の前に現れる魔王だけを相手にせいぜい戦いに励むことだ     やつを倒してもさらに、お前たちの世界に目覚めつつある     新たな魔王もいる。それに挑み続けることが今の君たちの      役割だ。下手に深みを目指すなど、考えないことだ…」 ロザリ「言いたいことだけ言って逃げる気?名乗りなさい!」 ???「そうだな、では幻影魔王、とでも名乗っておくか」
声大おじ「おお!カールステン君!あれはどうだったかね!       そうか、それもしかたない。何しろモノがこーんな      ちっちゃな歯車だからなぁ。それが次元を超える爆発で      広く飛び散ってしまったんだからたまらない      あ、いや、あの爆発は失敗というわけではないのだぞ       アンティクル君。爆発したからには力源を引き出すことには      成功しているわけで…ともかく実験はあのかわいい部品たちが      ないことには再開できん。       また作るには歳月がかかりすぎるからな」
ー大樹のウロー
ロザリ「ここなのよね、あの勝負好きな巨牛魔王とかいうのが     行くって言ってたのは」 キスリ「魔王の口上なんだからちゃんと聞いておくべきだよロザリー君     さあ行こう、オバケちゃんの群がる冒険の園へ」 スタン「聞いてられるかそんなもの。もし聞き間違いだったらお前の     頭上に不幸の翼が下りるからな。覚悟しとくがいいぞエセ学者」
巨牛「やっときやがったなオラ!たっぷり待たせやがってよ!     オレ様のイライラパワーも加えて脳天から落として    その腐った頭を粉末にしてやるぜオラ!」 ロザリ「あ、ほんとにここにいた」 キスリ「盛り上がってるところたいへんに済まないんだが、     巨牛魔王、キミは…ずーっとトンネルの奥に居たのかね?     世界征服もせずに?」 巨牛「そうだぜ?世界征服なんぞどうでもいい。強いヤツと闘うだけだぜ!」 マルレ「なるほど、魔王にも色々いるようじゃの     では王女であるこのわらわが特別に審判を務めてやろう」 巨牛「行くぜオラ―!」
スタン「フハ、フハハハハハハ!魔力の戻る感覚はいいものだ!     さあ子分、余は絶好調だ!次の魔王をブチ倒しに行くぞ!」 元巨牛「おお、ガンガン行くのか!あんたすげえぜ!」 スタン「おまえまだいたのか?魔力さえ取り戻せば用はない     あっち行け、しっしっ!」 ロザリ「勝手に決めてんじゃないわよ!     大体あんた一人で勝ったわけでもないのに…」 元巨牛「いや、兄貴は強かったぜ。ベストバウトだったぜ、今の試合は!      アニキたちなら、オレのこの燃え滾る格闘スピリットを!     いつもバーニングな感じにしてくれる気がするぜ!     そうだろ?スタンの兄貴!」 スタン「え?余のことか?え?     いやちがうぞきっと。元巨牛魔王とやら     お前は何かカンチガイをしておるぞ?」 元巨牛「水臭いぜ兄貴!そんな呼び方!オレのことはビッグブルと     呼び捨てでいいぜ!」 マルレ「ずいぶんとなつかれたようじゃな。良かったではないか自称魔王     かわいがってやるがよい」 ビッグ「以前は俺も最強の座を手に入れたら下水道の奥を目指せなんて     宿命の予備声が聞こえたこともあったけどさ。今分かったぜ!     そこを目指すのはオレじゃなくアニキたちだぜブラザー!」 キスリ「む?また下水道の奥か。なぜだ?下水道の奥になにかあるのかね?」 ビッグ「オレにも意味は分からねえが俺的な解釈だとそこには     力の王者のみに手が届くグレートなマッスルなパラダイスがある!     さあ!オレも今日からあんたらのファミリーに加えてもらうぜ!」 『元魔王ビッグブルが仲間になった!』 スタン「う、う、うむ。ま、まあよかろう…あー…」 ビッグ「おおっとそうだ。アニキに負けた以上この輝く大魔王世界ベルト     はアニキの手に移らなきゃーな」 スタン「ぬぬ、いらん、いらんぞ!そんなわけのわからんベルトなぞ!」 ビッグ「と思ったらさっきの戦いでベルトが壊れちまってるぜ!     じゃあ代わりにこれはどうだ?戦いの道に目覚めた時から持ってた」 『手回しハンドルを手に入れた!』 ロザリ「クックック。こまってやんの。あたしは賛成よ      バカ魔王が困るのは大歓迎だしね!」 ビッグ「あ、これは姐さんっすか!よろしくっす!」 ロザリ「誰が姐さんよ!」 マルレ「そしてわらわがリーダーじゃ。たしか世俗では組長とか言ったかの」 キスリ「そして私は一行の知恵袋、学者のキスリングだよ」 ビッグ「あ、先生っすね!うっす!で、こいつは?」 『王女の召使いです』 ビッグ「あ?なんだそりゃ?オレ様をなめんじゃねえぜ?」 マルレ「ちかみはあれじゃ、なんじゃろう?」 スタン「要するに…ヤツはおまえの同輩だ」 ビッグ「なんだ、駆け出しっすね。よろしく頼むぜ。え、コラ!」
ーマドリルー
リンダ「ちかみさん!会いに来てくれたんですね…うれしい…     町の人たちもだんだん私の詩を聞いてくれるようになりました      これもみんなコーチのおかげです」 マルレ「ちかみ、この女は誰じゃ」 ロザリ「最近町で評判のリンダちゃんってあなたなのね?」 リンダ「はい!よろしくおねがいしまーす!」 マルレ「リンダ?歌うたいか。わらわの召使いにみだりに近づくでない。」 リンダ「えー。誰なんですか。この偉そうな女は」 ロザリ「り、リンダちゃん。この方はマルレイン王女様よ」 リンダ「あー、そうなんですか」 マルレ「リンダとやら、もう一度言おう。わらわの召使いと     みだらに話をすることは許さぬ」 リンダ「召使いって、コーチのこと?ひどい!ひどいじゃないですか!」 『それがいいんだ…』 リンダ「もーコーチったら、ほんとにおちゃめなんだからっ!      とにかく王女だからってコーチ、ちかみさんのような優しい人を…     召使い扱いする権利なんてないと思います!」 マルレ「知ったような口を。お前がちかみの何を知っておるというのじゃ」 リンダ「王女様こそこの人の何を知ってるって言うんですかー?」 マルレ「わらわはこやつの家で母上に料理を教わったのだぞ。ふふん」 リンダ「そうなんですか。私の詩は実はコーチが作詞してくれたんですよ」 マルレ「しかたない。これだけは言いたくなかったが…     こやつは初対面でわらわに抱き着いてきたのじゃ     だから、こやつはわらわの召使いなのじゃ」 リンダ「えーどうしてそうなるんですか?     私そのくらいの浮気なら許しちゃいますよ      とにかくもう決まってるんです。私にとってちかみさんは     運命の人なんです。召使いだとか言ってる傲慢な誰かさんとは     愛が!愛が違うんです!」 マルレ「………………」 ロザリ「あ、あ、あの、王女様?」 マルレ「…わらわはもう知らん。ちかみのバカ者!ちかみの浮気者!」
ロザリ「ちかみくん、王女様がね、この部屋に閉じこもったきりなのよ     うん、もう、分かってるんでしょ?そういう、そういうことなのよ     苦しいわよね…おうじょさまもちかみくんも…     あたしもババーンとヘンリーとの3人で勇者大学の      モンスター退治の実習の時に…戦士、魔法使いだった二人に      いっぺんに愛されてしまって…あたしはどちらの愛にも     答えることができずに…ああ!」 『ロザリーさん?』 ロザリ「はっ!と、ということでちかみくんも後悔しない選択をするのよ     結局、決断するのはキミなんだから」
マルレ「くどいわロザリー!わらわはここから出んぞ!」 『マルレイン?』 マルレ「ちかみ?ちかみなのか?さきほどはすまなんだ     でも、今はまだ会いたくないのじゃ…     今、またおぬしの顔を見ると何を言うかわからぬのでな…     わらわらしくないか?わがままで、乱暴で、あのリンダとかいう     娘とは違ってかわいくなくて…威張り散らしてばかりで     戦うこともできず、迷惑をかけてばかりで…     すまぬ、今はそっとしておいてほしいのじゃ。     わらわは今、自分で自分がよくわからぬ     この気持ちが何なのか確かめたいのじゃ。明日にはまたいつもの     ように堂々としていられるよう頑張るから     今日はそっとしておいてくれ…」
親衛隊「せーのっ!りん���ちゃーん!L・O・V・E、ラブリー・リンダ!      ん~ん、最高最強魔王!」 ロザリ「え?」 スタン「今何か言わなかったか?     おい!豚のひづめ女。お前は聞いたようだな?     おいそこの一般民間人リンダファンとやら。もう一度申してみよ」 親衛隊「 L・O・V・E、ラブリー・リンダ!ん~ん     絶対最高スーパーアイドル!最高最強、天使の魔王!」 キスリ「言っちゃいましたね。はっきりと言い切っちゃいましたよ」 ロザリ「でもあんなかわいい子が?」 スタン「おい…バクハツ博士とコウモリ女。お前たちはまったく     どういう頭をしておるのだ?あんな小娘が魔王のはずが     ないであろうが。つまらぬことでめそめそ泣くような     そんな魔王があるか。いくらインチキ魔王にもほどがあるぞ     魔王とは気高く、美しく、そして強いものなのだ!」 キスリ「確かに、言われてみればあの子が魔王とは考えにくいですな」 スタン「ったくリンダの奴め。魔王でもないくせにツノなどはやしおって     ……………………………………うらやましい」 ロザリ「ん?何か言った?」 スタン「余もツノがほしいといったのだ!そうすれば余の人間どもも      申し越し余を恐れるはずなのだ。」 ロザリ「くっくっく。あんたにツノをつけたら牛よ、牛     ぷっくくく。牛みたいな魔王…ダサーイ」 スタン「黙れ!割れナベ閉じブタ女が!     しかしリンダの奴…人間どもに夢を与えてどうする…      暗闇を与えんでどうする。どん底に突き落とさんでどうする!     おい子分、リンダのところに行け。萌えというほど…      いやいや、イヤというほど鍛えてくれるわ!」
リンダ「あ、ちかみさん!外の様子ご覧になりました?     やっと町の人たちが私のファンになってくれました!」 ロザリ「あの、リンダちゃん…町の人たちなんだか様子が変なんだけど…」 リンダ「これでいいんです!もうみんな洗脳されちゃって幸せですから!」 キスリ「もしかしてキミは…」 リンダ「ええ!私魔王です。アイドル魔王って名乗ろうかなって!     あれ、なんで驚いた顔をされてるんです?私言いませんでした?」 スタン「冗談もほどほどにしろ。お前のようなグズ女が魔王だと?」 リンダ「冗談じゃないですよお。魔力がなくて私困ってたんですけど     ちかみさんのおかげで立派な魔王になれました!     ね?コーチ、私と一緒に世界征服ツアーに出ましょう!」 『それはできない』 リンダ「そ、そんな…私コーチと戦うなんてできません!」 ロザリ「あっちょっとリンダちゃん町の人の洗脳を…あー逃げちゃった…」 スタン「おい子分、行くぞ、あやつを退治しに。しっかりせんか!」 ロザリ「ま、でも彼女の為にも倒してあげるべきなのよ。」 キスリ「魔王であるということは、いわば一つの幻想に無意識に憑依され      形而上的に拘束された状態と考えられる。その枠組みを破壊     することはいわば対象者を疎外から二十二開放する崇高な      行為であると言え、つまり」 ロザリ「だから、行きましょ。ね?」
ーボスボス雪原ー
ロザリ「ん、ここのようね。リンダちゃんが逃げ込んだのは」 ビッグ「ところで姐さん、組長はどうしたんです?」 ロザリ「部屋でふて寝されてるはずよ」  スタン「ということは心置きなく余が指導者だな!」
ー閉ざされた洞窟ー
リンダ「あ…コーチ…ここまで来たんですか。私を追って…」 ロザリ「リンダちゃん、どうもあなたを憎む気にはなれないけど     これは、仕方ないことなのよ。あなたを倒さなくては      町の人の洗脳は解けないみたいだし…覚悟して頂戴!」 スタン「お前も魔王だろう。魔王なら、力でほしいものをもぎ取って見せろ     この余から世界征服の権利を奪い取ってみるがよい      そうすればお前のことを認めてやろう!」 リンダ「コ、コーチ!わかりました!これは弟子と師匠が     通らなくてはいけない儀式なんですね!     リンダ、いきます!師匠を超えて見せます!」 キスリ「なにかが違う気がするが…」 スタン「胸を貸してやろう!アイドル魔王!」
リンダ「負けちゃった…でも気持ちはさわやかです     下水道の億にある伝説のスタジアムでコンサートするという夢は     消えちゃったけど…いいのよこれでいいのよリンダ、悔いはないわ」 キスリ「伝説のスタジアム?なぜ魔王によってこうも言ってることが     バラバラなのか…」 リンダ「負けちゃった以上はこれも差し上げます。これが伝説の     スタジアムへのカギなんだと思ってずっと持ってたけど     もう、いらないから…」 『やたら長いネジを手に入れた!すると…』 スタン「お?おおおお?なんだー!?なんだ今のは何が光ったんだ!」 マルレ「みなのもの、ご苦労であった     リンダとやら、わらわは…     わらわは、ちかみを召使いにするのをやめる     理由は言えぬが、そうすることにした」 リンダ「そう…ということは、これから対等のライバルですね!     でも負けませんよ!」 マルレ「ふふ、わらわも負けぬぞ」 リンダ「王女様はかれのどこがすきなんですか?」 マルレ「そ、それはじゃな…」 リンダ「私は、彼の目がすきなんです。     とても大きくて、きれいな黄色をしているわ」 ロザリ「…………え?」 マルレ「リンダ、彼の目は黄色ではないぞ」 リンダ「え?いえ、本体の方ですよ。やだな。」 キスリ「………………………     リンダ君、一つ聞いていいかね?君の言う本体とは      具体的にどのようなものなのだ?」 リンダ「え?え?え?だって、ちかみさんって素敵な影の方が本体でしょ?     なんか変な人形をくっつけてるけど、あれって世を忍ぶための     カムフラージュですよね?     時々口を利くみたいなんだけど、もー、ダサい声なの     あれはなんとかしてほしいなー」 キスリ「なるほど、リンダ君も魔界のものだからそういう風に見えるのか」 スタン「言っておくがリンダとやら、余の名前はスタンというのだ     名前を間違えるとはけしからん」 リンダ「スタン…ああ、ステキな名前ね…コーチ!私もうおそばから     離れません!」 スタン「…え?あ、いや…うむ…まあ、よかろう…」 『元魔王リンダが仲間になった』
スタン「曲がりなりにも戦力がまた増えた。ぼちぼち、1つの大きな懸念を     解決するべき時かもしれんな」 キスリ「分かるよスタン君。君が言うのは下水道のことだね?」 スタン「きっと我々もまだ知らぬ更なる奥の領域があるに違いない」 リンダ「でもスタン様、真剣にその変な人形どうにかした方がいいですよ」 マルレ「…」 ロザリ「あの、えーと…ぷっくくくくくくく!ちかみ君、ごめんなさい!」 キスリ「少年の純情、ここに破れたり。ああ、青春の光と影」 マルレ「ばかばかしい!帰るぞ!ちかみは一生わらわの召使いじゃ!」
ーマドリルー
夢見少女「王女様、一度も姿を見せないまま王都に帰ったんですって…      そういえば宮殿のある王都ってどこにあるんだったかしら…      全然思い出せない…へんね…」
マギ―「よっ久しぶりだね!あたいは元気だよ!なんてったって、     マドリルの美少女アイドルだからね!」 リンダ「ふふ、子供はかわいいですねー。アイドルですって     でも顔はまあまあいいから大きくなったら私みたいな     本物のアイドルになれるかも」 マギ―「おばさん、だれ?」 ロザリ「あー、このお姉さんがリンダちゃんよ。有名なアイドルなのよ」 マギー「ふーん、あんたがねー。やっと最近目が出てきたところだったのに     落ちるのははやかったねー」 リンダ「……………………………     天誅です!このクソナマイキなガキを血祭りにあげるです!」 マギー「あたい知ってるよ!こういうのヒステリーっていうんだよね!」 リンダ「もう許せないです!日陰に逆さにぶら下げて干物にしてやるです!」 ロザリ「マギー!リンダ!…いいかげんにしなさい!     全くつまんないことで喧嘩なんてするんじゃないの!     アイドルだ美少女ギャングだっていうくらいなら     もうちょっと自分のイメージを大事にしなさい!」
スタン「この町の歯車を止めてみるというのも面白そうだな」 歯車マニア「そんなの研究所の人でもない限り無理だよ!        なにより私が許さないぞ!」 スタン「なるほど、研究所にスイッチがあるのだな?くっくっくっく     こまれ、こまってしまえ!」 ジェームス「おおおお!悪いですぞ~悪そうですぞ~」 スタン「おお!そうであろう!     わっるっそ~。きょ~あく~。こわ~。     っという目に合わせてやるのだ!」
スタン「ちょうどいい具合に研究員の姿が見えんな。都合がよいわ」 スタン「小娘、なぜここにおる?痛い思いをしたくなかったら     そこをどくがよいぞ」 マギー「歯車博士から連絡を受けて裏口を通って駆け付けたのよ     どうやら間に合ったようね。あんたみたいなうすっぺらな     オバケの自由にはさせないわ。     新入りさん、あなたがいながらどうして?」 スタン「子分に何ができるというのだ。余の力を侮るでないぞ」 マギー「そっちこそ、マダラネコ団の力を甘く見てもらっては困るわ」 スタン「マダラネコ団か。所詮子供のお遊びにすぎん」 ディル「やっぱり悪いヤツだったんだな?おいらたちに勝てると思うなよ?」 トビー「まだらねこだんはまどりるでさいきょうでしゅ」 マギー「さあ、かかってきなさいよ!」 スタン「ほほう、威勢だけはよいな。勇者ホプキンスを思わせるぞ     もっとも、他の勇者たちも同じように威勢だけは良かったがな     さあ、いくぞ、覚悟は良いか?」 トビー「あわわわわわわ」 スタン「うーむ、どうもいかんな。威力がまだ弱いようだ     お前たちを殺すほどには力が回復しておらんようだな     まあよい。勇者ですらないお前たちを殺しても面白くもなんとも     ないからな。それとも死んでみたいのかな?」 マギー「くっ」 スタン「さあこれはどうだ?」 マギー「きゃああああああ」 スタン「子どもはママのところに帰ればよいのだ。くっくっくっく」 ???「待て!」 スタン「誰だ?」 ロバート「マドリル、ヒゲモグラ団団長、ロバート・クリストフ三世だ」 マギー「ロバート!」 スタン「くっくっくっく、ほほえましい光景じゃないか。ふはははは」 マギー「ロバート、どうして…」 ロバート「話はあと、今はコイツを倒して研究所を守るんだ」
ジェームスが爆弾つかってちかみに当たって終わり
トビー「めがさめたでしゅか、からだにいたいところとかないでしゅか?」 スタン「まったくジェームスの馬鹿めが」 トビー「すたんをたすけるためめちゃめちゃにあやまったでしゅ     どげざしていたでしゅ。だからこうしてたすかってるでしゅ」 スタン「他の奴らは?」 トビー「おもてのようすをみにいってるでしゅ     はなしをきいたゆうしゃがすぐにここにかけつけるみたいでしゅ     はやくにげるでしゅ」 スタン「ヘタレ勇者が少々来たところでどうとでもしてやるわ     余もなめられたものだ。しかし実際仕方がないかもしれん     それで、お前はなぜ我らを助けるのだ?」 トビー「しんいりをたすけるのでしゅ。まだらねこだんはだんいんに     やさしいのでしゅ。それにまぎーねえちゃんもろばーとにいちゃん     もなんだかきげんがよかったでしゅ」 スタン「そうか、ちかみよ、歩けるか?歩けるならここから出るのだ     それがお前の為らしいからな。早くいくのだ」
ー下水道ー
ロザリ「またまたこんなとこに入り込むことに。思えばここで     スタンに気付いちゃったのがヘッポコ魔王街道の始まりなのよねー」 キスリ「運命のいたずらというやつかね。私は運命というものを     定量化し測定できる可能性について以前から考えているのだがね」 マルレ「しかし奇妙な場所も色々見てきてなれたが都会の地下というのは     独特の空気があってあまり気分がよくないのう」 キスリ「あそこだ、さらに奥があるようだぞ」
スタン「ここは行き止まりか。ここが偽魔王どもの集合場所だというのか?」 ロザリ「目立つ魔法陣が一つあるけど。なにかすごい秘密が…」 スタン「どこかで見たような図柄だ。急に期待感が薄まってきたぞ」 ロザリ「あんた魔王だ魔王だ言ってて魔法陣の特性もわかんないの?     はずかしー」 スタン「貴様知らんのかこのレプリカ勇者め。魔法陣はもともと小物の      魔族や人間が使うものだ。足りん力を補うためにな」 ロザリ「まともに悪事はたらこ―と思えば失敗するドジがよく     言えたもんよねー。この偽悪者」 スタン「ギ!…ギ!ギ!…ギアクシャだとおお!     お、おのれキサマ!魔王捕まえて偽悪者とはこれ以上ない      メガトン級の侮辱の言葉を~!」 ロザリ「あーらいいこと聞いた!もー何度でも行ってやるわよ     この偽悪者偽悪者偽悪者!」 スタン「くわああぁぁぁ!ゆるっせーん!     余の真の姿を見る恐怖の中で痛めつけてやろうと思っていたが      もー我慢ならん!この場で無条件降伏に追い込んでくれる!」 ロザリ「あーらやってみなさいよ。あのミョーな執事でも呼んで     ジェームスゥ、お願い守って~みたいな」 スタン「むわああああぁぁぁぁっ!」 マルレ「おいちかみ、これはとめたほうがいいのではないか?」 ビッグ「そうっすねぇ。お前の母ちゃんデベソとか言い出さないうちに…」 リンダ「なんでー?おもしろいじゃなーい!」 キスリ「あの、君たち、いいからちょっと黙っててくれないかな」 ロザリ「え?あ、すいません     あ、で、なにかわかりましたか?」 キスリ「ていうか、魔法陣の端っこに我々の言葉で説明があったよ     この魔法陣は上に乗ったものの特性をさらに伸ばすものらしい     偉大なる先人たちが悠久の時の中積み上げてきたこぼれる宝石の     ように見事な言語学知識の助けを得て私が考えるに     乗ったやつの一番目立ってキャラが立ってる部分を     もっと大きくしてあげるぜっ…ということなんじゃないかなぁ」 リンダ「そのまんまじゃない」 ロザリ「魔王たちが来るべき場所にそんなものがあるってことは     ここでもっと強くなって大魔王にでもなれってこと?」 スタン「大魔王は余だっつーに。分からん女め。     うむ、しかしれはなかなかの代物だな!     ま、最強の自負心もつよい余はそんなものに頼って     強さをもらう気などないが…こんなとこにどうぞお使いください      とばかりに設置されているものを無視するのもまぁ     スケールが小さいというものだ。うむ      ではこの魔法陣、使ってやるとするか!わはははは!」 ロザリ「どうやって?あんたちかみ君の影にくっついてる身で     どうやってそこに乗るっての?」 スタン「………………あああああっ!」 ロザリ「ぷぷぷー!ざーんねんだったわね!まあいいわよね?     度量の広い大魔王サマなんでしょー?」 リンダ「やーんスタン様、負けないで―!」 スタン「しかしやってみなければ!やってみなければわからんではないか!     子分ちかみ!余と共にあの上に乗って見ろ!     いまやれ!すぐやれ!命令だー!」 ロザリ「なーんだ、やっぱり乗りたくてしょうがなかったんじゃない。     だっさー。」 ビッグ「うおお!光った!」 スタン「おいちかみ!何かお前の体が光ったぞ!何が!」
ロザリ「?…えーと?何をしてたんだったからしら?」 『ふー、僕は大丈夫みたいです』 キスリ「だからここにあるのは乗ったものの特性を伸ばす力のある      魔法陣なんだよ」 ロザリ「ああ、そうでしたね…これって人間が乗っても効果ないんですかね」 『あれ?きこえなかったかな?』 キスリ「効果があるかもしれんが…魔王のための設備のようだからね…」 ロザリ「ま、とにかくここに魔王が居ないとなれば長居は無用ね     出発しなくちゃ。あの大魔王の影を求めて!」 『ねえちょっと!何の冗談?』 ロザリ「さて、偽魔王にされてたあんたたちはこれからどうするの?」 ビッグ「とりあえず自分の温泉宿に戻るっす」 リンダ「あたしはどーしよかなー?」 ビッグ「勇者ロザリーさんには偽魔王になってたところを助けてもらって     しかもオバケの俺たちをこうして見逃してくれるなんて     感謝するっす!」 ロザリ「あなたたちは無害なオバケのようだから。     真の勇者とはそういうものよ」 『みなさーん、どうしたんですかー?』 ロザリ「あら、この音は?王女様ですか?」 マルレ「うむ、わらわのオルゴールが鳴り出したようじゃ      勝手にどうしたというのじゃろう。大事な品なのだから     壊したら大変じゃ」 ロザリ「じゃ、行くとしましょう」 『ちょ、ちょっと、冗談ですよねー?』
ーボクと魔王が町から消えたー
幻影「礼の魔法陣が発動したようだが…様子が妙だな。    戦いが始まるようでもない。サーカス魔王が使ったのではないのか?」
町人「スタンっつー恐怖の大魔王が現れてこの地上をねらってるらしい」 夢見少女「大勇者ロザリー様ってステキなんでしょうね       強くて、美しくて、凛々しくて…      大魔王スタンを倒すためにすぐに行ってしまったらしいわ      きっと華麗な技で恐ろしい大魔王を亡き者にしてくれるわ」 少女の声(リンダ)「みなさん、聞いてください…私の歌、聞いてください…          あ、そこの方、どうか…そうですか…         誰か聞いてください…私の歌を…聞いてください…」 役員「また新しい分類表が来てますよ!大魔王と大勇者の分類があるやつ!」
ーテネル実家ー 祖母「そういえばおじいさん、ちかみはずいぶんと長く戻ってきませんねぇ」 祖父「ハハハ、おばあさんはまたまた誰ですか、そのちかみって」 ーテネルー
ジュリア「あー真面目で正直で影が薄くて結婚したら尻に敷けそうで      冷たいご飯を出しても黙って食べてくれそうで…あたしが      服を衝動買いしても何も言えないような男の子、いないかしら」
主任「新しく来ていた分類表のチェックは終わったかい?」 事務「はい。今度来た分類表もいつも通り完璧ね!あとはここから大魔王の    名が勇者様の力で早く消えますように…」
ートリステー
門の声「誰です?ここを訪れる人がいるなんて」 『あ、話ができる人がいた』 門の声「あなたは…そうですか。あなたも私たちと同じなのですね     今、門を開けましょう」
KT「私はK・T。これからもそこで私を呼べば
  あなたにはいつでも門を開きましょう」 KT「はじめまして。私がK・Tです。ここはトリステ。   正確にはトリステに当たる場所です。こんなに間を置かずに2人も    新しい人が訪ねてくるなんて珍しいこともあるものだわ   ここにいるのは世の中に気付いてもらえなくなった者たち   見捨てられた者たち   世の中は私たちが目の前にいても、そこに何もいないように   ふるまうのです。人も、オバケも   それを見せられるのが嫌でこの門を人に閉ざしていますが   あなたのような人なら話は別です。」
ぶてぃっく「入ってこないでよ!ここにあるドレスもコートも全部        私のものなんだから!そうよ!誰にも気づかれないってことは        何してもいいってことなんだもの!この中のものは       みんな私がもらっていくわ!いくら着飾ったって       みんな見てくれないけどね!あははははは!」
建物「これを見る者はここを勇者協同組合として反応せよ」
宿屋主人「なんだい泊まるってのかい?こんなところでなぁ      変な奴もいたもんだね…まぁいいや。入っておいで…」
承認「なんだ新顔かい。オレもなぁ、真面目に商売やってたのに人には    影が薄い影が薄いって言われてなぁ。だもんで商売にならなくて    こんなんなっちまうのと店たたむのとどっちが先かって感じだったな」
建物「プレートに掘られた家主の名が乱暴に削られている    かろうじてホプキンスの家と読める」
紳士「こんにちは。君は世界からはじき出されたのかね?    自分の意志で出て来たのかね?しかし私は不思議なのだが    自然な世界に本当に内と外などあるのだろうか。    自然が、何を基準にそれを分けるのだ?    私は、内と外とを区切った何者かが居ると思うのだ    都合のよいように世界を分けた何者かが居るとね」
ブロック「おっ、おおっ?おお、おお!なんだいボウズ。お前さんかい      オレだよ。サーカス団長のブロック様だ。せっかく俺が前に      忠告してやったってのに結局こうなっちまったか      おめー自分が今どうなっちまってるかわかってるか?      おめーたまに周りのみんなに無視されるようになって      焦ってるんだろ?…なに、たまにじゃなくずっと?      そりゃ俺より自体は深刻だな。でもまあ心配すんな      多分何とかなる。オレが何とかなってるんだからな      今のオメーとオレは影の薄さが来るところまできて      誰も気に留めなくなってるのさそこらの石っころみたいにな。      だから今のオメーは世の中の連中の目には見えてても      いねーも同然なのさ。こりゃあ誰の意地悪ってんでもなく      世の中がそうできてるって感じなのかなぁ      世界のルールから仲間外れって感じか      このトリステの連中も、おめーとご同様さ      ずっとこの状態なんだそうだ。なぜだか世の中から      気付かれなくても同じ有様の奴同士ならこうして      顔合せて話もできるんだな、これが。人に限らず      場所なんかにもそれはあってよ。オレも昔、初めて      こうなった時は大パニックで今まで見えもしなかった      場所に何も考えずに入り込んじゃ、いろんなものを見たけどな      でも今はオレの症状は軽いようでな。たまに団員どもに      無視されたりご同類の姿が見えたりするくらいだった      あの時見た場所ももう来れないと思ったんだが      おめーさんたちが横断トンネルやらを開けてくれたおかげでな      こうしてまた来れたわけだ      ああ、元に戻る方法が知りたいって?      あせらねぇでも今しか出来ねぇこと、見えねぇものもあるし      もーちょっと楽しんでからでもとも思うが      まあ初めてじゃな無理もねえか      元に戻る方法は、分かっちまえば簡単さ      まああくまで俺が戻れた方法だがな      つまりは、世間で自分を主張しまくるのさ      あちこちの連中の話なんかに割り込んであーだこーだ      言いたいこと言うんだ。大声でな。聞こえてなくても気にすんな      何度も何度も繰り返せばあるとき突然おめーが      何か壁を抜けたような感覚がするだろう      そうなったらまたオレ様のところに来い。      オレ様が特別な術をかけてやる。そしたらまずは元通りだ」
瞳大娘「キミ、知ってる?この町にはずっとね、面白い子が居るのよ      あたしたちよりずっと深みにはまってるくせに     もどりたいって、いつまでも泣いてるの。     一つのところを動けないのに、世の中のことが見えるみたい     その子にそっくりの子が一人いて、そのそっくりっ子の見るものが     見えたんだって。でも今はそれが見えなくなって、泣いてるの」
オバケ「オバケとはいったいなんじゃろう。     人にコーゲキするからオバケなのじゃろうか     じゃあ私は一体なんじゃろうか。ブツブツ…」
建物「ここには何もない…暗号文もない、交換してほしいものもない    他に行ってくれ…」
建物「扉の隅に小さく落書きされている。ポラック様のイケズ」
少女?「ちかみ…ちかみはどこ?ちかみはどこにいったの?」 『きみはだれ?』 少女?「ちかみはどこ?わたしはここ…本当はここに居るの…」
ーリシェロー
『ボクなんかは?』『分かれる2人にならないといいね』 『聞いてますよおー』『どうせ教えてくれないじゃん。Rの意味』 『船を出しそうな人は見当たらないけど?』『オバケとかでないわけ?』 『スタンとロザリーさんが戦ったって…』『戦いはどうなったの?ケガは?』 『聞かせてよ』『もう知ってるからいいけどさ』 『あなたも勇者だったはずでは?』『世界の終わりだなんて、そんな…』 『そういうレベルの問題ですかっ!』『選挙がヤバいって?』 『あまり無茶はしないほうが…』『みんな本気でスタンを怖がってる…』 『本気でやりあったんだ、あの二人…』『その二人、どこ行ったんだろう…』
ーマドリルー
『あはは、スタンにそんな力が?』『って、誰か返事してよー』 『その分類表、ちょっと見せてよ』『目の前の僕に何か言うことないの?』 『なんでみんなそんなにスタンが怖いの?』『キミにもボクが見えない?』 『誰もいないって、僕の立場は…』『高級っぽいお客って、だれ?』 『なんなんだ、この親子は』『恐怖の大魔王スタン…』 『いっつも何か考えてるね』『考えてるのって、食い逃げの方法とか?』 『ロザリーさん��どこ行ったって?』『な、亡き者って、そんな…』 『ええっスタンが!?』『恐怖の大魔王って。アハハ、冗談でしょ』 『そんなに?で、スタンってどこ?』『いやそりゃ笑ってやるだろうけど…』 『え?ロザリーさん、大勇者?』『旅立ったって、どこに?』
ベーロン「どうだ、準備はいいかい、マルレイン?      もうすぐ大勇者ロザリーが最後の力を手に入れて      動き出すころだろう。そろそろ私たちも行って      また大勇者の前に現れようじゃないか。      大勇者はお前のために傷つきながら必死で戦うぞ       どうだい、今度の冒険は楽しいだろう?」 マルレイン「………………」 ベーロン「ん?どうしたね、私のマルレイン?」 マルレイン「…楽しくないわ」 ベーロン「ん?なんだって?」 マルレイン「楽しくないわ       …私は、もっと、ずっと楽しい冒険を知ってるはずなの。       どんなだったか、どうしても思い出せないんだけど…       とっても、楽しい…       私を助けるのも、強いだけの勇者なんかじゃなくて…        あの時は…あの冒険の時は…!       あの冒険がまたしたいわ!なんとかならないの…?」 ベーロン「…だめだ。それだけは、ダメなんだ。マルレイン…」 マルレイン「…………………        …せめて、どんなだったか思い出せればな…       あの冒険、あの冒険って…       私、何がそんなに楽しかったんだろう…       はっきりしたこと、何も思い出せないのに…」 ベーロン「…変だ。あの少年が幸いにも世界から消え      すべては正しい方向に戻ったはずなのに…      この子の中にはまだ、あの短い冒険の記憶が残っている…      もしやあの少年、まだ完全に消えたわけではないのか?      それとも、他に何か…?」
―テネル―
『逃げちゃんじゃないの?』『パンの受け取りはアニーの仕事なんだ…』
『はぁ、それはいかにもだね』『そんなもの置いてあったっけ』 『なんかスゴい武器できるの?』『あれ、来たんじゃないの?』 『たいていお使いは前から僕が…』『アニーがマジメに家の手伝いするの?』 『ボクも売り上げに貢献したと思うけど?』『やっぱり商人だねぇ』 『や、それはですね…』『仲間だったわけじゃないけど…』 『スタンがそんなことするもんか…』『壊された村なんてホントにあるの?』 『ボクのこと描いてないのがナゾだって前…』『なにが完璧だってーの!』
ートリステー
ブロック「うん、おしおし、もうぼちぼち戻れそうだな      頑張ったじゃねえか。よし、じゃ、いっちょオレ様が      元に戻してやるか。いいか…?      いや、ちょいと待てよ、ボウズ。お前が元に戻るとこをさ      この町の連中に見せてやってくんねえか       世の中から外れちまってもまた戻れるんだってことをさ       ここの連中に教えてやりたいのさ      いいよな?ちょいと目に付く奴だけでも集めてくるぜ」
ブロック「よしじゃあ、始めるぜ。みんなもよく見ててくれ       このボウズ見てやる気を出して呉れりゃ俺はうれしいぜ      いいかボウズ、気を静かに保て。最初に話をしたいヤツの      顔でも思い浮かべてろ。行くぞ      さあ、すんだぜ。どうだボウズ」 スタン「ふははははは!よくぞここまでたどり着いたな勇者ロザリーよ!     ついに伝説の勇者の剣までも手に入れたか!     こうなったからは余もあらん限りの力をもって     貴様と雌雄を決するのが礼儀と…」 『なにやってんの?』 スタン「礼儀と…って、おろっ?     …………………      おう、なんだ。子分ちかみではないか      お前今までどこに行っていた。今ちょうどそこの忌々しい勇者を      …って、おろっ?」 ブロック「ハハハハ!影の大将が出てくるんならもうオッケーみたいだな!」 『勇者ってどこに?』 スタン「むむ、勇者は?あの逆さワイングラス女は?     確かに余は悪の大魔王として愚民どもの上に君臨し     最後の敵主たる奴と決着をつけるところだったはずだが…     どういうことかわからんが、まあよかろう     よしでは改めていくか子分ちかみよ。余の魔力奪回の旅を!」 ブロック「やっぱり影の大将に見えてるのはオレとボウズだけみたいだな」      まあお前の気にすることではねえよ。あとでボウズにゆっくり…」 ???「…こんなところにいたか、探したぞ」 幻影魔王「こんな世界の隅に潜んでいたとは思いもしなかったよ      サーカス魔王」 スタン「キサマ、余を無視するとは…なに?サーカス魔王だと…?」 幻影魔王「こんなにも自分の分類に反した行動を続けて      一体どうする気なのだ?サーカス魔王よ?      お前は下水道の億でそこの大魔王を復活させ      あの勇者と戦わせることでシナリオを修正するのが      新しい役割だったはずだ。      その役割を放り出すだけでなく、その少年が世界の外に消え      かえってシナリオ習性が楽になったと思えば      今度はそれを助けてしまう。世界の皆がその少年の       ことを忘れすべてが以前の形に戻ろうとしているのだ      そもそも初めからお前は…選ばれた勇者に渡されるはずの       魔王マップをあちこちにバラまき、部下のサーカス団員も       いつの間にかただの人間ばかりだ。我々はあの男の与える       役割で成り立つ。そんなお前が役割を軽々しく考えてよいのかな」 ブロック「お前こそな、幻影魔王くんよ。      お前のやってることも分類に外れてることが多いみたいだぜ」 スタン「だーっ!余を無視するなと言ってるだろがっ!     だいたいこのオヤジ、貴様が魔王とは!」 ブロック「まあ待てや大将。幻影魔王も聞けや。      いっとくが、そもそもオレ様はもう魔王じゃねえんだぜ      下水道のネズミのオバケに魔力を丸ごとくれてやっちまった      そのネズミもとっくにぶったおされて、魔力は今じゃ      どっかの影魔王ん中。でネズミ君はうちの唯一のオバケ団員だ」      分類から外れてみるなんざ、やって見りゃ簡単なもんだったぜ。      お仲間もいたしな。 幻影魔王「あの男に知れたらただではすまんと思うがね…」 ブロック「その点、お前は上手く立ち回ってると思うぜ      でも多分大丈夫さ。アイツはずっと例のお嬢さんにしか       目が向いてねえからな。もう、ずーっとじゃねえか」 幻影魔王「まぁ、無事を祈るよ。いちおうね」 スタン「よぉし!長話は終わったか?ならば自称・幻影魔王!     ここであったからには余に負けて魔力を返してもらうぞ!覚悟は…     って、コラアアァァァァッ!」 ブロック「ハハハハ!逃げられたな、大将!      さぁて、あいつに知れたからにゃ俺も消えるとするか      影魔王さんもボウズもオレ様に聞きたいことがあると思うけどよ       今喋るわけにはいかないんでな。わりぃな。じゃっ!」 スタン「奴も逃げるぞ!怪しい!追え子分!知ってることを全部吐かせろ!     どうした子分、なにをしている!追えと言っておろーがーッ!     てえぇぇいっ!いってしまったではないか!     ふん。お前の考えてることなぞ簡単にわかるぞ。     あの小ウルサい女勇者だの学者だの元魔王だのと     早く合流したいというのだろうが      余にすればあんな連中、ただ面倒なだけだが…      まあ…好きにしろ。ったく」 『ちかみの手の中に友情の証が現れた!』
ロザリ「……………     あら!     あらあらあら!     あらあらあらあらあらあらあらあらあら!     ちかみくんじゃないのー!     もー、勝手にどこ行ってたの!?…ってあれ?     あたしがどっかいってたんだっけ?     確かあたしたち討伐の旅を…?あ、そうだ!大魔王スタン!      …は…そこにいるわよねぇ      ??????????????」 『まあ、いいじゃないですか。どうでも』 ロザリ「あ?え、ええ。まぁそうね。よく見れば他のみんなも居ないのね      バラバラになっちゃったの?なんでかしら?     じゃあとにかくキスリングさんは探しましょ。後の2人は…     やっぱさがすの?」
ビッグ「おっとちかみにスタンのアニキ、それにロザリーの姐さんじゃ     ねえっすかい。探したっスよ。いやあ、いつの間にかどっかに     消えちゃうんすから何事かと思ったっすよ」 スタン「それはお互い様だ」 ビッグ「とにかく見つかってよかったっす!」
キスリ「やあやあみなさん。どうしてたか知らないがまた会えてなにより     ロザリー君もスタン君もおそろいで…あれ?     大魔王がどうこう言って世の中が荒れてきていたような気もするが     まあ気のせいだろう。ではみなさん、行くとしようか」 ロザリ「えーっ、でもやっぱりそんな気してたわよね?ね?」 スタン「うむ、そんな気がしていたよな?な?」
リンダ「きゃーん!スタン様!どこに行ってたのー?リンダ寂しかったー!」 キスリ「どこ行ってたのって、これは誰が姿をくらましたとか     そういう問題じゃない気がするね。」 ロザリ「それはそうと、あんたはどうよ、リンダ!?」 リンダ「えー、なにがー?」 ロザリ「さっきの今まで世界が変な感じしてなかった?     大魔王が台頭してた感じとか     勇者が一人しかいなくてそれがあたしで…」 リンダ「………んー、リンダよくわかんなーい。何言ってんのー?」 ロザリ「こいつは………もういいわよっ」
ロザリ「よし、あとは王女様だけね     早く見つけなきゃ!あのおつきのおじさんに     はぐれたなんてことが知れたら…!」 スタン「コトが知れたら、お前が刑場で泣きまくるザマが見られるかもな     それはそれで…」 キスリ「まだ探してないのはテネル方面なのだろう?     そこまでの道できっと見つかるさ」
ベーロン「あの虫のすかん少年…どうやらもどったか、この世界に      マルレイン…思い出したな…あの冒険を…      思い出すとたん姿を消すとは…マルレイン…      やはりあの子はしょせんは…      どこへ行った…?またあの少年の家か…?      向かったのがまたあそこなら…もうただではおかん…」
―テネル―
キスリ「ここまで来たが、どうだろう、ちかみ君の家に立ち寄るというのは     王女様は前にあの家は居心地がいいと言っていたからね     もしかしると、またあちらにいるかもしれない」 スタン「何でもいいから早くしろ。余はさらなる力を求め     あの幻影魔王とかいうスカした男を探さなければならんのだからな」 ロザリ「ハカセに賛成だわ。あたしもいるならそっちだと思う     一人で帰っちゃってたらコトだけど…」 『帰るって、どこへ?』 ロザリ「え?どこへって…そりゃ、おしろとか…     どこにあるのかって聞かれるとこまっちゃうけど…」 スタン「ふん。勇者の分際で王城の場所も知らんとはなんとも     切ない話だな!職業上問題があるのではないかぁ?わはは!」 ロザリ「う、うるっさいわね!じゃ、あんたはどうなのよ!      王城の一つも襲えなきゃ魔王とは言えないんじゃないの!」 スタン「王城の場所など時代によって変わるものよ     余は完全に覚醒したときの白の場所さえわかればそれでよいのだ」 ロザリ「あーもうっ!ああ言えばこう言う!」
悲鳴「きゃああああぁぁぁぁっ!」   「うわあああぁぁぁぁっ!」 キスリ「ん?何か聞こえたかな?」 スタン「あのマヌケな野太い声は…ちかみ、お前のおやじだぞ」 ロザリ「なんですって!急いで行ってみましょう!ちかみくん!」
ロザリ「な…これは…ベーロンさん!?…王女様!いったいなにを…!」 マルレ「ちかみ…く、苦し…助…」 スタン「なにやら面白いことがおこっているようだな」 父「おお!ちかみ!ロザリーさんたちもいいところに!突然あの男が!   とか慌てつつこの息詰まる展開に期待感も隠せない私」 母「何言ってるのこんな時に!みなさん、なんとかしてください王女様が!」 ベーロン「来たか。とんだタイミングで現れるものだ。      これも勇者を勇者タラ占める分類の力かな?面倒なことだ」 スタン「?…キサマ何を言って…」 マルレ「ぐっ……く…………………」 ビッグ「ああなんだかとっても苦しそうっす!」 リンダ「やーん!女の子にあんなことするなんてなんて邪悪な奴なの!」 『マルレインを離せ!』 キスリ「王女のおつきであるあなたが何を血迷ってこんなことを!     自分の主君を殺���る気ですか!」 ベーロン「そんな心配は無用だよ。この娘は主君ではないし      普通の人間のように死にもしない…」 ロザリ「?…この男、一体何を…?とにかく…!」 ベーロン「私はここにマルレインと話をしに来ているのだ。      ジャマはしないでもらおうか」 マルレ「ベ、ベーロン…グッ…お前……………」 ベーロン「フーッ…マルレイン      私は今までお前に何でもしてきたではないか      こうしてきれいに作った世界であらゆる役を与えて      遊ばせてやった。なのにどうしてこうも私に答えないのか…」 マルレ「…………………?」 スタン「…まて、キサマ、今何と言った?」 キスリ「作った、世界…?」 ベーロン「ふん、そうだ。その通りだよ外野ども。      ここは私が分類の力で他の領域から切り離して作った小世界だ      そしてお前たちも分類の力によってこの小世界に      住まわされている者たちだ。私の与える役割を      ただ演じてもらうためにな。すべては我が最愛の娘マルレインに      退屈な永い生を楽しく遊ばせるため…      そのはずだった…       そもそも分類表とは何か?      勇者とは、魔王とは、オバケとは…?      お前たちは考えてもみなかったろう      あるわけがない。そんな賢しいことを考えぬ      素朴な住民として分類されていたのだから      だがどうしたわけか永い時間の中で時にそこから      外れたものが現れることがある。その一人が今ここ      私の目の前で…」 マルレ「うぅ…ちかみ…助…ちかみ…ちかみ…」 『ベーロン!彼女を離せ!』 ベーロン「…………………      やはりどんなに強く分類しても所詮は人形だということか      この世界で消えた私の娘の代わりにはなれないということか!      ならば、こんなもの!」
リンダ「え……に、人形!?」 スタン「どういうことだ!?いつの間にかニセモノとすり替えていたのか?」 ベーロン「そうではない      お前たちの前に現れ、ともに旅していたのはずっと      このマルレインだ。…おどろいたかね。」 キスリ「確か、消えた娘の代わり、とか言ったね」 ベーロン「その通りだ。この世界に遊ぶマルレインが何らかの事故で      姿を消したのはもうどれほど前なのか      この世界で何が起こってもあの子は死ぬことはない      私の世界にあってはあの子は絶対的に守られているからな      にもかかわらずこの世界をいくら探してもあの子は      見つからなかった。必ず、どこかにいるはずなのに      それで、私は……………………      ちかみ!我が世界から半ば以上外れた異分子よ!      すべてお前のようなもののせいだ!      お前のようなはみ出し者が居なければ      すべては静かに流れるものを!      お前のようなものは捨て置かない!残った魔王に       最強の分類をかけ差し向けてやるぞ!      我が世界図書館がもたらす力でな!そして…      そして新しいマルレインとまた安楽に過ごすのだ…      残った魔王とはお前のことではないぞゴーマの転生      はみ出し者にあてられて堕落したお前の何が魔王か      魔王は邪悪で強くなければならない!      そしてマルレインの望むものに飲み倒されるのだ!」
ジェームス「…あー、どうされました、みなさん?ホウ酸食べた       ゴキブリみたいにどん底な顔して?」 スタン「……………………………」 ロザリ「……ハァ。まったく、なんでこんなことに…     なんなのよ、いったいあれは……………」 キスリ「…あー、まぁ、とにかく。さっきの出来事はとても奇妙で     異様だったが、同時に私たちにとって非常に重要なことだ     事態を理解しきってはいないがとりあえず気は落ち着けた」
ビッグ「あのベーロンてヤツ、なんだか腹が立つっスよ!     あの悪逆っぷりと理不尽っぷりは元魔王の俺から見ても     ちょっと並じゃないっすよ!」 リンダ「そうよそうよ!それにスタン様を差し置いてあの1段上の     レベルに居るんだぜー的態度が激ムカつくわ!」
キスリ「ロザリー君はまだ少々混乱気味のようだが     起こったことは起こったこととして受け止め      自らの道について考察を勧めなければ」 スタン「おう、いつになくシリアスだな。似合わんぞエセ学者」 キスリ「茶化さないでもらおうか、スタン君。」
キスリ「さて、何について考えようか」 『マルレインのこと』 キスリ「うむ、彼女はあの通り人形だった。これまでの印象が     どうであろうとこれは事実だろうね。ベーロンが、その力で     動かしていたということか。分類の力と言っていたね。     我々すべてにも作用しているそうだが…     分類の力については納得できることも多い。合理的に考えれば      おかしなこの世界のありよう。でも今までの我々はそれに     なんの疑問も持ったことがなかった     我々がふとそれを自覚することが増えてきたのは、ちかみくん     キミに関わってからだと考えられる     さて、ともあれ王女だが、あの人形の彼女     ベーロンが言うにはその真実は彼の娘だったようだが     ベーロンは人形の娘を本人の代わりに自由に振舞わせていたという     ただ、遊ばせるために      その娘本人はかつてこの世界で行方不明     人形を遊ばせるために手間をかける、とは妙な話だが      ベーロンも精神的に追い詰められた感じだったからね     それにしても、どんな術であれ人形の振る舞いがああも     人間的になるものだろうか?     術を超えた何かがあるような気がするよ」
『ベーロンのこと』 キスリ「ベーロンはこの世界の創造主を自称していたね     もっと広い世界から分類の力で切り離してこの世界を作ったのだと     しかしその自分の作った世界で彼は本物の王女様を…     彼の娘、ということだが…見失ってしまった     いつのことだかは知らないが…     その娘が探しても見つからなかったとき、彼が身代わりの     人形を作ったというのは一体なぜだろう     自分の失敗を自分からごまかすためだろうか?     自分すらもだますことで?     そして今や彼の中ではすべての責めは人形の娘さんに変えて     彼の偽りの日常を壊してしまった、君に向けられているわけだ     今の彼は、君、正確に言うなら、君のように分類の力が     作用しないものさえ居なければ元の日常が戻ってくると     思い込んでいるよ」
『この世界のこと』 キスリ「ベーロンが言うにはこの世界はもともと彼が自分の娘のために     作ったということだね。ベーロンの言う分類の力でくくられた     この世界は、その住人、つまり私達やオバケに対しても     同じ分類で役割を課していた。     その伝でいうなら、私たちはみんな役者で…     私なら学者の役、キミならおそらくはごく平凡な少年の役…     そしてスタン君たちは魔王と言う敵役でロザリー君たちは     それを退治して見せてくれる正義の勇者の役、というわけだ     本物の王女様が遊びまわるための、刺激的だけど安全な     冒険世界だったというわけだね。     安全なはずだったんだ、本当は     この世界の魔王と勇者の歴史がそのまま、彼が娘を遊ばせた     歴史であるとするなら…この親子がどれほどの時を     生きているのか、想像することもできないがね…     ベーロンの言う通り、この世界が分類の力で切り離して     作られた箱庭なら…この世界の分類を取り払った先には     私たちの知らない広い世界が広がっているということだね」
ロザリ「…どういうこと?この世界が、あんな男の手で作られたもの?     分類表で人に役柄を与えて、あたしたちは完全にその役に     なりきって…何も知らずにあいつの手のひらで踊ってたってわけ?     そういえば、考えたらおかしなことばかりだったわよね     王女様にはわずかな兵士とベーロンしかいなくて…」 スタン「なんだこいつ、ブツブツと。まだ混乱しておるではないか」 ロザリ「王女様が世界全体に守られた主役中の主役だっていうんなら     それも納得よね。…なのに…     なのに、その主役が人形だったですって!?     なぜ?なぜなのよ!あの子が人形!?     そんなはずない、そんなはずないわ!     あんなにナマイキで、あんなに高飛車で     あんなに…かわいかったのに!     あんなに楽しそうに騒いだり、ヤキモチ焼いたりしてたのに!     そんなはずないわ!     なんなの、これは…なんなのよ…」 ロザリ「…………………     大丈夫よ、ちかみ君。大丈夫…     ごめんね、ちかみ君、あたしが取り乱しちゃって。     ちかみ君の受けたショックに比べれば…」
キスリ「さて、ともあれこれからどうするか、だが…     ベーロンは最強魔王を作ってちかみくん     君に差し向ける、と言っていた」 スタン「なにがだっ!なぁーにが最強だ!     最強は余に決まっておろうがぁ!」 キスリ「まぁ、真の最強の座はともかく     その新たな魔王が完成してキミにけしかけられるのを待つのは     危険があると思うのだよ。いっそ新魔王の完成前に     こちらから出向いて脅威を除くのが良いと思う。     少なくとも待ちの戦法よりは有利に戦えると思うんだ     この世界でのはみ出し者というなら、今や勇者ロザリー君も     元魔王たちも、そして私も同様だ」 スタン「小難しくいっているが、つまりは我々から先手を取って     攻め込んでしまおうというのだな」 キスリ「そう、新魔王の居場所をその完成より早く見つけられるか     正直分からないがね」 スタン「いいではないか。どのみち、あのベーロンのナマイキな     態度にはハラワタ煮えくり返ってたところだ     行って、ヤツのその最後の望みをはり倒して     大いにヘコませてやろうではないか!」 キスリ「いいねいいね。ナイスな態度だと思うよスタン君。     ロザリー君の意見は、どうだろうね?」
ロザリ「そうね。賛成するわ。     その魔王の力がどれほどのものか分からないし     それに、あたしは勇者だもの。分類なんかに関係なく!     魔王は自ら挑んで、倒さなきゃね!」 スタン「余とて、分類などとは関係なく常に大魔王だ!     その新たな魔王も見事倒し、力を取り戻してくれるわ!     忌々しい勇者たるお前もその時に打ち破ってくれよう!」 ロザリ「決まりね!あたしは問題の新しい魔王やベーロンは     あのトリステの町の向こう側にいるんじゃないかと思うの     あの向こうには、誰も行ったことがないのでしょう?」 スタン「よかろう     敵を探すというのならば、とにかく行ってみるしかないな」 ロザリ「それにしても…あのマルレイン王女が人形だったというなら     この世界で消えたという本物のマルレイン王女は     どこにいるのかしら…」
ー好感度イベント?ー マルレイン ジェームス「ふふふ…不幸な悪の子分殿はよく眠っておるようですな       ふふふ、はははは…魔王に使える悪の執事とは世を忍ぶ       仮の姿…私の正体はな、な、なんと!       人々の枕元に強制的に愛を届ける       火と読んで闇のサンタさん!       ではさるお方の思念と共に小荷物を一つ。       確かにお届けいたしますぞ…」 少女の声「ちかみ…ちかみ…      …何をしておるのじゃ。      早くわらわを助けにこぬか。まったく、頼りにならぬ召使いじゃ      ちかみ…わらわは信じておるぞ…      ちかみ…ちかみ…」 『枕元に綺麗にたたまれた服が置いてある』 『ちかみは再開の服を手に入れた!』
ートリステー
『K・Tさーん!』 ロザリ「え?なに?中に誰かいるの?」 KT「…………ちかみさんですか。どうぞお入りください」 ロザリ「も、門が勝手に開いた…」
オルゴールが鳴り出す
少女?「ちかみ…ちかみはどこ?ちかみはどこに行ったの…?」 『ボクはここだよ』 少女?「ちかみはどこ?私はここ…本当はここに居るの…」 『君はそこから出られないの?』 少女?「出られないわ…怖いもの…出ていくと…      みんな私に気付かないから…気付いてくれないから…ちかみ…」 『出ておいでよ…』 少女?「ちかみ…ちかみはどこ?ちかみはどこにいったの?」
スタン「おい子分、止まれ。何かいるぞ」 ロ��リ「な、なによ。何かまちぶせ?」 幻影魔王「気付かれていたか。以前お前たちの前に      現れた時も同じことをしたからな。      私に課された分類の範囲でお前たちに忠告するには      こんな方法しかないものでね」 スタン「性懲りもなくまた現れたか。しかも同じシチュエーションで」 幻影魔王「本来私はこの先の歯車タワーで      お前たちを迎え撃つことになっている。      そのタワーに入るには深き墓穴で鍵を得る必要がある。      この旅急ぐならばせいぜい無駄なく歩くことだ」 ロザリ「なんでわざわざそんなことを?ヨユーかましてるつもり?     あんたがそこのスタンに変わるっていう魔王なの?」 幻影魔王「お互いにとって幸いなことに、ちがう。      だが私を通過せねば、お前の言う新たな大魔王候補に      会うことはできんぞ。お前たちの意図は察しがついている      その新たな大魔王が力をふるう前に      見つけ出して倒そうというのだろう。      私がこんなことを教えるのは、私が知りたいことを知る      その方法としてだ。別に余裕を見せているのではない      話はそんなところだ。長話が過ぎるとベーロンの警戒を誘う。      タワーに来るならばまた会おう」 キスリ「待ちたまえ!君が知りたいこと、というのは…?     ああ、消えてしまった」 スタン「妙な奴だな。誘導されてるようで余は面白くないぞ」 リンダ「えーでもなんかちょっとカッコいいかも―。なんなの、あの人?」 ビッグ「かっこいいっつーのはつまりは強いことっすよ!パワーっすよ!」 スタン「そうだ!あんなのかっこよくなどないわ!」 リンダ「あーん、スタン様、ヤキモチはみっともないわ。」
声大おじ「見ていろ図書館の奥に引きこもった愚かな保守主義者ども!       この世の可能性の広大なるをとことん示しまくってくれるわ!」
歯車の塔
スタン「この奥にあのいけすかん幻影ナンチャラがいるのだな。     おい子分、例のものを使ってみろ」 ロザリ「これでもう開いたの?」 スタン「おい子分!お前の持ち物の中、何か光ってるぞ!なんだ!?」 『友情の証しが光に包まれレベルアップした!』 スタン「なにが起こったのだ?初めから、いきなり現れるわ光るわで     なんとも妙なシロモノだったが」
幻影魔王「……………来たか。事は予定通り進んでいるな。      ではひとつ私とも戦って貰おうか。予定通りにな」 スタン「何を予定通り予定通りとやかましい!     余はあくまで余の予定で動いているのだ!お前らの予定など粉砕だ」 幻影魔王「勘違いするな。自分だけの予定で動くのは私も同じだよ      終わってみればわかることだ      言っておくが、お前たちの攻撃など私には通用しない      私のこの姿は幻…始めようか。楽しみだよ…ふふふ…      さあ、お前たちに極上の敗北を与えよう」
スタン「よぉし!力が!余に力が戻るぞ!     無敵の力の復活にまた1歩近づいた!」 幻影魔王「よし…!これで…!」 ロザリ「!…消えた?幻影魔王が?」 スタン「ふん、放っておけ、無粋な重箱のスミ勇者     情けない敗者にはヨユー見せて高笑いするのが強者というものだ     なあ子分!わはははは!」 リンダ「きゃーっ!スタン様、すてきー!」 ビッグ「さすがっすね!アニキ!」 リンダ「幻影魔王サマも負け際がシブいわー!」 スタン「んだとぉ!」
ーボクと魔王と夜とカゲー
スタン「ここが余に対抗する魔王を作るとかベーロンが嘘ぶいてた場所か?     そんなものは余の圧倒的な力でだな」 キスリ「いや、ちょっと待ちたまえよスタン君。     ここに魔王が待ち構えているとはどうも思えないのだが」 ロザリ「のどかねぇ~、なんか。     あたしたちの知らないところにこんな村があったのね…」 ビッグ「熱い闘争のニオイがしないっすよ」 謎の声「魔王出なくなったお前にはこのわずかなニオイは感じられんか     巨牛魔王であった者よ」 スタン「何ヤツだ!?」 元幻影「私だよ。魔王と勇者。そして分類を外す者の一行よ」 スタン「むっ、お前は!」 ロザリ「あんた!さっきの今でまたやろうっての?」 元幻影「そうではないよ勇者。提案があってきた     私はそこの魔王にも女勇者にも興味はない。     ちかみよ。私はお前の力がなんであるか知りたい     この世界のすべてに力を及ぼしているベーロン     そのベーロンをああまで怒らせ焦らせるお前の力とは何なのか     それを知るためには、お前に世界図書館に辿り着いてもらわねば      この私も知らぬ場所だが…     この村にはベーロン肝いりの魔王候補がいる。     お前たちには分が悪い     だが私は自分のためにその勝算を引き上げる手伝いをしてやろう」 リンダ「えーと、それってつまりはさぁ…」 キスリ「仲間に入れてほしいなぁーってことかね?」 元幻影「………………………」 スタン「そういうことならまあよかろう!     以後、余の命令に服従するようにな!」 元幻影「別に服従などする気はないが…     改めて名乗っておくが私は本当の名をエプロスという     覚えておいてもらおう」 『元魔王エプロスが仲間になった!』 リンダ「おぼえておくわ!エプロス様ね!これから仲間ね!うれしー!     あたしリンダ!よろしくねー!」 エプロ「あ、ああ。知っている。元アイドル魔王の…」 リンダ「あーん!そんなダサい呼び方禁止ぃ!     スタン様からあたしを奪う勇気があるならリンダと呼び捨てて     強引にグリグリモグモグしてみて!」 エプロ「な、なにを…君の言っていることはなんかメチャクチャだぞ?」 ロザリ「なんか、周りが元・魔王ばっかで…     いいの?ほんとにこれでいいの?ロザリー?」 キスリ「いいのだよロザリー君。ハハハハハ」
ーハイランドー
空仰男「このところ夜が待ち遠しい。夜の夢が。その恍惚の夢の中にあると     私を苦悩させる様々なものが体から離れていくような…」 リンダ「あらステキね。リンダの歌でもそうなれるわよ。聞いてみる?」
宿主人「え?お泊りですか?こんなところにね、ずいぶん久しぶりだ     じゃあすいません、いろいろと準備しますんで     少ししたらまたいらしてくださいな。では…」
村人「こんなところに人が来るとはね。悪いことは言わないから    日暮れ前には帰った方がいいよ」 スタン「日が暮れると何があるというのだ?奥地の庶民よ」 村人「いや、なにかあるような…ないような…    オレが神経質なだけなのかなぁ?」
疲おじ「なぜかもう気が沈んで何をするにも全然テンションが上がらない     なんか一家でそんな感じなんだ。最近」 ビッグ「戦いで身体を厚くしていないからっす!     いっちょ今からでもオレとやるっすか?」 エプロ「君は彼を殺す気か?」 痩村人「おや、外からの人か。この村の人ってさ、なんかミョーに     夜を怖がってる感じがするんだよな     私なんかは健康で規則正しい生活贈ってるから夜なんかは     グースカピーだからわからんけどさ     みんなはなんかゲッソリ元気なくてさ     外から来たあなたたちから見てそのへんどう?」 キスリ「キミも目の下にクマがあるぞ。何が健康なんだね。」
墓『だれかの身内のものとして反応せよ』 墓『だれかのご先祖のものとして反応せよ』 墓『特に名を秘す…って、誰も入ってないしぃ』 墓「夜を支配する力に抗った愚か者」
困ってる困ってる困ってるよ「あ、ちょっとそこに立たないでくれます?               手元が影になっちゃうんですよね。               図々しいこと言ってごめんなさいね               ダメだやっぱり見えないや               あの奥のところなんだろうな               くそっ暗くて見えないよ…」 困ってる困ってる困ってるよはちかみの持っているペンライトに目を付けた  困ってる困ってる困ってるよ「ペンライトじゃないですか               これで奥を照らせますね。強力な光だぁ               あれま、こりゃあすごいや。て、あった!               ありました。この影に引っかかってて…               よいしょっと…これこれ。大事なんだこれ               他にも何か…よっと、かなり重いぞ…               ああ!昔うちに居候していた勇者が                持っていた古い武器ですよ…」 『ちかみはこわれた銃を手に入れた!』 助かった助かった助かったよ「え?大事なものは何かって?いやぁ               それは言えませんよふふふ」
宿主人「こちらに滞在されるなら夜は用心してくださいね。     いや…いろいろ。いえ、泥棒とかじゃなくてね」
スタン「おい、起きろ子分     何かこの村は妙だ。ちょっと様子を見に行くぞ」
店主人「あーダメだ。体は疲れているのになぜだかまったく寝れん」
ロザリ「?…ちょっとみんな、このシミ」 スタン「ツボに閉じ込められて以来余がなぜか縁遠くなっていたものだな」 キスリ「なぜいきなりこんなところに?」 ビッグ「こりゃあ…赤黒いっすよ、べっとりっすよ」 リンダ「やーん、きもちわるーい」 スタン「ぶるなっ!」
不気味な声「キャアアアアアアアアア!」 エプロ「聞いたか?」 スタン「どこからだ?」 ロザリ「この屋敷…昼にこんなところあった?」 スタン「なにかあるとすればやはりこういう場所か?      あからさまに誘っている感じではないか」 エプロ「私でも見破れぬ幻術か。これはベーロンが直接手を貸して…」 スタン「夜にだけ道が開かれるというのは何か誘い込まれている気もするが」 ロザリ「警戒してかからないと何が起こるかわからないわよ」 謎の声「そんな必要はない。ここに誘ったのは私だが     私は礼節を知る魔王だ。不意打ちのような真似はせんよ」 吸血「私は…そうだな。自分の力の貯え方に自嘲をこめて    吸血魔王とでも名乗ろうか」 リンダ「なーにが」 スタン「あのベーナントカは余に変わる大魔王を生み出すとか      なんとかぬかしていたが…それがお前か?」 吸血「そう、私分類で邪悪たらしめられている魔族であり、今また…    最強の魔王たれと分類の力に命ぜられ力をここで貯えている」 エプロ「ここにいる村人の血を吸ってか」 ロザリ「え?血を?どういうこと?」 キスリ「あの村人の様子…あれはあの魔王に繰り返し血を     吸われているせいなのだろう。     ここはきっと、そのための村なんだ」 吸血「その通りだ、恐ろしき少年に率いられた分類世界を脅かす一団よ    村人は私の力となる無知で純朴な民としてそのような分類が     かけられている。そのために彼らは存在し、他に役割はない    これに抗うことはできない。真相を知ろうと知るまいと関係なく、だ    抗えないならすべてを忘れられるほどに邪悪になろうと思う    君たちからここに来たならばここで君たちもすすり    真の邪悪となろう」 スタン「おのれ黙って聞いておれば勝手なことばかりぬかしおってぇ!     ここでは余が貴様の力を吸い上げ取り返すのが当初の予定と     いうものだ!行くぞ子分よ!     あのクサレ運命論者をだまらせてやれ!」 エプロ「気をつけろ!奴にはかなりの魔力がある!     なにか対抗する手段が必要だ」
吸血「…………あーららら、負けちまったい    まーしょーがねっかー、別に。手ぇーぬいたわけじゃねーもんなぁ」 ロザリ「なぁになぁに?さっきまでの重厚さがカケラもないじゃない」 吸血「だってホラ、魔王の分類取れたらさ、もうキバる必要もないよな    みなよホラ、もう魔王の力が抜けて名前のアタマにも元がつくよ」 スタン「おおおぉぉぉ!力が!余に力が戻る!これでついに!      …………………って、おろっ?」 ロザリ「変ね、変わんないじゃない。あんたが身体を取り戻して     ちかみ君を離れたら即座に仕留めてやるつもりだったのに」 スタン「フカすなこの1人メリーゴーランド女!     しかしなぜだ?この吸血魔王が余の力を持った最後の      ニセ魔王なのだろうが!?」 キスリ「この場合2通りの可能性が考えられるが…」 謎の声「解説の必要はないよ学者君。私から説明しよう」
ベーロン「そこの影魔王君、吸血魔王を倒した君にしかし      魔力が完全に戻らないのは…なんのことはない      魔力の総量を私が意図的に目減りさせてある��らだ      君たちが自らここに来ると知った時、思いついたことがある      君が元通りの魔王となりたければ      もはや私を服従させるしかない。君に魔王と言う役割を与えた       私を、どうにかできるというならね」 スタン「きっさまぁっ!」 ベーロン「女勇者君、君もだよ。君が勇者として邪悪を      打ち払いたいというなら、私を敗北させなければならない      そうしなければ私は、君たちすべてを排除するまで      新たな魔王を作り、放ち続けるだろうね」 ロザリ「ふんっ!そんなくだらない挑発しなくても行ってやるわよ     あんたのところに!いい加減頭に来てるのよね!」 ベーロン「ほう、それはいい。ちかみ君も同じ意見なのかな?      ならば世界図書館を訪ねてくることだ      そこで君たちには面白い見世物に参加してもらおう」
元吸血「世界図書館に行ける道?あ、教える教える     私は入っちゃいけないことになってたんだけどね     一応、許可を求めたうえでこの村から橋を出現させるんだ     だから私はおとがめなしってことで、ね?」 スタン「なんでお前はそう、負けるといきなりヒクツなんだ」 元吸血「なんだとー!まあいいや。どういわれてももうどうでもいいもんね」 スタン「なにスネとるんだ貴様は」
ーボクと魔王が図書館でー
ロザリ「ここが世界図書館…」 エプロ「ここがベーロンが世界を操る力の源なら     我らがここに至れば派手な手出しはできまい     多少の邪魔は蹴散らして早く奥に向かうぞ」 スタン「あのベーロンめ、人間の分際でどえらい悪役っぷりを発揮しおって     その罪状にふさわしい制裁を与えてやるのだ!     む!おい子分!お前の持ち物の中!何か光ってるぞ!まさかまた」 『友情の証しが光に包まれレベルアップした!』 スタン「やはりまたこいつか!前に光った時には力が増したよう     だったが、今度もそうか?まあ試してみればいいことか     行くぞ子分、ベーロンのところにな!」
ー世界図書館ー
静かな目の男「おお、来たな。ベーロンの怒りの源がこの世界の中枢        この世界図書館に」 ビッグ「むむ、アンタは人っすか。オバケでなく、戦わないっすか?     戦えないっすか?」 静目男「われらはこの世界に力を及ぼす分類を最終的に形にしているものだ     分類表を書き留めることでな。ここは図書館であるから     さしずめ我らはその職員か。無力な働き手でしかないよ」 キスリ「分類表!人々にもおなじみのアレはここで書かれているのですか!」 静目男「その通りだ。君たちの事情も、ここにいる我々は承知している     君たちは、我々の運命も握っていることになるな」
分類表記述人「ただひたすら分類表を作成し、その効果をはかり        手を加えることが私の仕事であり        それ以外のことは何一つ許されていない        そういえば君たちは我々に似た男にあったことはないかね        人の話を聞かず好き勝手な名で人を呼ぶ男だ        ポラックのような回りくどい方法でなく        もっと単純で簡単な方法でベーロンの支配を打ち砕くことは        できないかと、あいつは常に考えていた        そして決死の覚悟でこの図書館から逃げ出したのだが        今どうしているのか。生きていてくれればいいが」
分類表記述人「あの男の娘マルレインがどうなったか君たちは知らないか?        そもそもこの世界自体彼女のために合ったものなのにな        娘のために小さく世界を切り出し、魔王を配し勇者を置き        導く人々、邪魔するオバケを散りばめ娘を遊ばせる空間を        なのにその娘がまさかこの世界の中で姿を消してしまうとは        きっと、自ら分類の力から離れてしまったのだな        私達でも彼女を見つけ出すことはできなかった        顔には出さないが、ベーロンの心痛はわかる        君たちがベーロンに敵対するのは仕方ないが        そのことは心にとめておいてほしいものだ        そのうえで行くならば先に行くがいい。一番奥の場に        彼は居るだろう。我々の知らない意図をもってな」
分類表記述人「ここには昔ポラックという男がいてな。魔王や勇者に関する        重要な品々を持ち出し大騒動を起こしたものだ        魔王と勇者はこのお姫様のために冒険世界の基本を        成す重要な存在だったからな。あの頃はベーロンも荒れたよ        ポラックはベーロンの…つまり他人の分類に支配される        人々を哀れと感じたのだ。その支配をいつか取り除くために        彼は逃げた。もう何百年も前のことだ        といっても、これも分類で作られた時間の中での話だがね        ポラックはベーロンと私たちの作る分類の決め事の        小さなスキ間から潜り込み、この世界を支配する力を        変質させようとした。岩のヒビにクサビを打ち込んで        割ろうとするようにね。第勇者ホプキンスもポラックの        そんなクサビの1つだった。彼の活躍でこの世界はだんだんと        変質を見せ始め…そして君たちが今、ここにいるわけだ        君たちがこの世界の分類を壊すならそれもまた余の流れさ        元々は我らの仲間が最初に臨んだことなんだ        ポラックがホプキンスの剣をここの中央棟に戻したのも        あるいはそういうことを期待してのことだったのかもしれん」
スタン「ついにここまで来たな!一同わかっておるな     これは大魔王の名のもとに調子こいたベーロンをへこませ     真の支配を確立する道行だ。しめてかかれ!」 リンダ「はーい、スタン様ン!」 ビッグ「頑張るっす!」 ロザリ「あーに言ってんのよ!これは不当な世界支配を展開していた     巨大な悪に対する正義の戦いよ!どっかのペラペラ魔王より     ずっと手ごわい相手なんだから気合入れなさいよ!」 キスリ「私は知的探求のためにここに居るのだが」 エプロ「ちかみよ。皆好き勝手なことを言っているが     当然、これはお前の戦いでもあるのだぞ     我々はそれぞれの動機で集まっている。いわば行き会いの集団だ     仲間に遠慮することなく、お前はお前の理由で進め     それが、私の知りたいことを教えてくれる気がする」 『ありがとう』 エプロ「礼など言うことはない。ここはせいぜい我がままに行け。いいな」
ロザリ「あら?」 キスリ「なんだ、鍵がないのかね」 スタン「むう、どういうことだベーロンめ。あんな大ミエ切っといて     今更扉でガードとはセコいやつめ」 エプロ「こんなものが障害になりえんのはお互い分かってることだろう     ぶち破ればいいのではないか」 ビッグ「おお。なら、そういう役はオレに」 キスリ「いや、待ってくれたまえ。これが扉である限り      あくまで扉として合理的に開かれるべきだ。そう思わんかね?」 リンダ「そんなもん?」 スタン「ならば、ここは久々に呼んでやるか     ジェームス、おいジェームス!」 エプロ「ジェームス?だれだ、それは?」 ジェームス「ひ・さ・び・さ~       いや~しばらくぶりですな坊ちゃん。       ビギナー勇者どもみたいに扉の前に固まってどうされました?」 スタン「うるさいっ。かくかくしかじかなのでなにか策をだせ」 ジェームス「ほうほう。いやはっはっは。こんなことに悩んで       どうしたのですか。これはもはや頓智の領域ですぞ、みなさん       聞けばこれはすなわち分類に対抗するための戦い       ならば重要なのは分類にとらわれないことです」 ロザリ「はぁ?」 ジェームス「特にキスリングさん、あなたの意見はよろしくない       これは扉だ、という分類にとらわれるからいかんのです       開く扉だ、なんてことを忘れればよろしい       となれば、やることは1つ。はいみなさん、どいてどいて       せーの…はあああぁぁぁぁぁっ!理不尽執事不動拳ッッッ!       ほらこの通り。では心置きなくお通りください。あでゅー」 キスリ「………………」 リンダ「なによ、結局ぶち破っただけじゃない」 エプロ「まぁ、議論の手間が省けたのは確かだ。行くとしようか」 キスリ「う、美しくないなぁ……………」
ベーロン「………………」 スタン「いたな分類マニア。お前の手駒だった吸血魔王も既に余の力だ     ここは余にやられて、大いにヘコんでもらおう」 ロザリ「あなたの悪役っぷり、魔王どもと違ってスッキリしないのよn     どうにも許せないわ!」 ベーロン「…来たな。これでまた修正を図ることができる      全く今回のお前たちはよくも私を困らせてくれたものだよ…」 スタン「当然だな。大いに困るがいい」 ベーロン「もうこの世界には、ちかみだけでなくお前たちみな      不要となった。しかしゴーマの丹精も、ロザリーも      ここまでの道のりで力を蓄えすぎている      そろってここに来たのならそれも好都合      世界のだれも見ていないところで消えてもらうか…」 エプロ「なに?」 ベーロン「…お前たち2人、互角の力をふるって差し違えるがいい      ほら、お前たちが望んでいた大魔王と大勇者の力だ!      受け取れ!」 スタン「うお、うおおおおおお!なんだこれは!!」
スタン「…うおおおお 余は、余は、ついにこの姿を取り戻したぞ!     余こそ大魔王、この世の邪悪を統べる者     スタンリーハイハットトリニダード14世なり!」
ロザリー「…正義の力、我に満ちたり!      我は大勇者、この世の正義を顕す者、ロザリー!」
ベーロン「世界の命運を定めるため、戦え!正義と邪悪よ!」
スタン「うおおおおおおおお!」 ロザリー「いやああああああああああ!」
ロザリー「光よ、われに守護を!」
キスリ「なっ…!ど、どうしたんだ、彼らは!?」 リンダ「きゃーっ!スタン様、なんかこわーい!」 エプロ「そうか、ベーロンは今からでも世界の習性を図る気だ」 ビッグ「ど、どういうことっすか!?」 ベーロン「これでよい、これで…ククク…      もうあの2人はだれにも止められないのだよ      さあお前たちも特等席で見物するがいい      戦いが終わるときには両者とも生きてはいまい!」 エプロ「おいちかみ、あの2人を止めろ!」 『うん、やってみる!』 エプロ「よし、なんでもいい、試してみろ!2人を正気に返すような     なにかがないか?言葉は?道具は?     私の見たかったものがここで見られるか?」
ビッグ「おおう、こりゃ一体どうしたことだいブラザー!     こんな時、オレはどうすりゃいいんだ、ええ?     どっちか勝った方を大魔王世界ベルトのホルダーとして      認めてやるんだってことかぁ!?」 キスリ「むう、私が考えるに、この両者の戦いはすなわち意味論的に     呪敵記号のうちに設定・決定づけられた勇者、魔王の2つの     超強力なる属性が、それをもつ者の人格すら上から塗りつぶす     ようにその全体を支配し、思考そのものがそこに固定された     イメージのためにのみ機能しうるきわめて単純明快な機械的     側面をはっきりと浮かび上がらせ、それ故にそれのみによって     起こる闘争のモチベーションが…     つまりだね、ちかみくん。彼らは今、自分が      よーするに勇者だから。よーするに魔王だから     戦っているのだよ     ではこれを制止するには?まとめて倒す?それが出来れば楽だね     あはは。出来るもんならね。あわわ。さて、どうしよう」 エプロ「くっ!おいちかみ、何とかあの2人を止めなくては!」 リンダ「きゃーん!スタン様が恐くなったと思ったら今度は敵に     いいように操られちゃってるわー!そこに飛び出すエプロス様の     シブい助言!それを受けてちかみくんはどうするの?     どうするのどうするのどうするのー!?」
『ちかみはボイスレコーダーのボタンのようなものをメチャクチャに  押してみた!すると…』
スタン『お、おのれキサマ!     魔王つかまえて偽悪者とは、これ以上ない     メガトン級のブジョクの言葉を~!』 ロザリ『あーら、いいこと聞いた!     もー何度でもいってやるわよ。     この偽悪者偽悪者偽悪者!』 スタン『くわあああぁぁぁっ!     ゆるっせーん!   ��� 余の真の姿を見る恐怖の中で痛めつけてやろうと     思っていたが、もーガマンならん!     この場で無条件降伏に追いこんでくれる!』 ロザリ『あーら、やってみなさいよ。     あのミョーな執事でも呼んで。     「ジェームスぅ、おねがい守って~」みたいな』
エプロ「…?この声は…?ちかみ、今の声はその機械から出ているのか?     その機械はなんだ?」
スタン『お!おおおぉぉぉっ!     力が!余に力が戻る!     これでついに!     ………………って、おろっ?』 ロザリ『…変ね。変わんないじゃない     あんたが身体を取り戻してちかみ君を     離れたら即座に仕留めてやるつもりだったのに』 スタン『フカすなこの1人メリーゴーランド女!     しかしなぜだ?     この吸血魔王が、余の魔力を      持った最後のニセ魔王なのだろうが!?』
エプロ「………………!」 キスリ「これは………」 ビッグ&リンダ「???」
ロザリ『…そうね。賛成するわ     その魔王の力が     どれほどのものかわからないし     それに、あたしは勇者だもの     「分類」なんかに関係なく!     魔王は自ら挑んで、倒さなきゃね!』 スタン『余とて、「分類」などとは関係なく     常に大魔王だ!     その新たな魔王もみごと倒し     力を取りもどしてくれるわ!     いまいましい勇者たるお前も     その時に打ち破ってくれよう!』
スタン『ついにここまで来たな!     一同わかっておるな     これは大魔王の名のもとに     調子こいた男ベーロンをへこませ     真の支配を確立する道行きだ。しめてかかれ! 』 ロザリ『 あーに言ってんのよ!     これは不当な世界支配を展開していた     巨大な悪に対する正義の戦いよ!     どっかのペラペラ魔王より     ずっと手ごわい相手なんだから     気合入れなさいよ! 』
スタン「………………」 ロザリ「………………」 スタン「………………」 ロザリ「………………」 スタン「………………      そうだ。そうなのだ…」 ロザリ「………………     ……そうよ」 スタン「なにをこんな、やる気だけ勇者なんぞと     マトモにやりあっているのか。余としたことが     いかんな…フフ。フハハハハ。いかんいかん」 ロザリ「まったくよ     こんなスチャラカ魔王を倒したって     べつに何がどーなるわけでもないじゃない?」 スタン「ここに来たのは  &  もっと、はるかに ロザリ 重要な敵を倒すためなのだから!」
ベーロン「…なぜだ?なぜ、止められる?      すべての分類の力を集めていたのだぞ      キサマたちには!      そんな機械、マルレインの旅程を知るために      用意した、ただのオモチャではないか!      ちかみ、なぜおまえは、こんな…」 ロザリ「…さあね。     うまく説明できないし、する気もないわ     でも、あんたの本性を暴いてあたしたち��     ここまで導いたのは     間違いな���、ちかみくんなの     頭がいいと自分で思ってるあんたなら     わかるんじゃないの?     彼にあるものが、なんなのか?」 スタン「ベーロン、お前の思いこみなど、余は知らん     余は余だ。余の思うがままに行動するぞ     もうお前も、どうすることもできまい!」 ベーロン「…………      いや、まだだ。      私はここを維持しなければならんのだ      私のマルレインが、いつか帰る日のために!      この世界ある限り私とマルレインの時間は永遠!      娘は今にかならず、私の前に帰ってくる!      そしてマルレインはまたここでずっと      楽しみを得ながら過ごしていくのだ!      ここは娘の国だ!      娘のための世界だ!      娘が楽しむための舞台なのだ!      娘の安息の場を、たかが小道具のお前たちに      こわされてたまるかあぁぁっ!」 ロザリ「だまって聞いてれば勝手なことを…     !…なっ…!」 スタン「ぬうっ…!」
ベーロン「この力で、最後の力で      全員、この世から消してくれるわ!      そして舞台は作り直す!      この世界の形は、カベだけは      こわさせはせんぞ!」
ベーロン「…殺すなら、殺せ。      この世界も、もう…」 スタン「うむうむ。     お前のそういうザマを     余は見たかったのだ     だが殺さんよ、うざったい。     気は晴れた。どこでも行け」 ベーロン「…この世界の、分類の支配力は消える      それが望みだろう…?      私は、開かれる広い世界の中にマルレインを探しに行こう…      もう、マルレインが自分で      帰ってくることはできないだろう      広大に広がった世界で      ここや私を見つけ出すことは…      私から探しに行かなくては…      もう時間は有限だが、どんなにかかろうと…      人形ではなく、本当の………………」
ロザリ「ふー、これで、なにか世界が変わったっていうのかしらねー     全然変わらないみたいだけど」 キスリ「まぁ、世界がどうこういうのではなく     住人の認識の方の問題だからね     これからは誰もが決められた枠でものを考えるのではなく     広く世界全体を感じられるようになるのだろうね」 スタン「ふん。余は魔王だ。分類の力が消えたとか消えないとか      そんなことは関係ない。余は魔王である自分に誇りを持っている     だから、余は行くぞ。真の邪悪を求めて」 ジェム「坊ちゃま、ご立派ですぞ!     このわたくし、どこまでもご一緒いたしますぞ!」 スタン「おお、ジェームスか!そういえばお前、出てこないときは     どこで何をしておったのだ?」 ジェム「いやもうそれは、木の陰から熱く熱く見守っていたのでございます」 スタン「ふん、まあいい…では、ここまでだな。ちかみよ      まあまあ楽しかったぞ!お前もいつかまたこの広がった世界に     君臨する余の名を再び聞くだろう!その時余を訪ねたならまた     遊んでやらんこともないぞ!ではな!ハハハハハハハ!」 ロザリ「…………………     ちぇっ、薄情なヤツね。最後のケンカ、しそびれちゃった…     ………………………… ……………………     あああああああっ!     スタンのやつ!あたしの影、どーしてくれんのよ!     さわやかににげてくれちゃってぇー!     だいいち、こちとら勇者よ!考えてみれば邪悪求めて去った     魔王をほっとけるわけないじゃない!そーよ!     こーなったら、とっととスタン捕まえておどして     普通の人生を取り戻さなきゃ。それじゃ、あたし行くわ     ちかみ君、またねー!」 エプロ「…私はこの世界を解くカギは魔力にあると思うようになった     歯車タワーでしばらく修行しようと思う。では」 リンダ「ああーん、待ってえエプロス様ー。     リンダにグリグリモグモグしてくれる約束でしょー」 エプロ「…ば、バカな。私はそんなことは…」 リンダ「いいからいいから、さ、行きましょエプロス様     じゃーねー、ちかみ君、まったねー!」 キスリ「…うむ。では私も元の実地で学ぶ好感度の高い学者の道に戻ろうか     余のあらゆる事象が多面的な知性に発見され     観察されるのを待っているよ!じゃーねー!」 ビッグ「どこかに筋肉ムキムキ男の養成所<牛の穴>を作るっすよ     そんで、今度はもっとアニキのお役に立つっス     じゃ、失礼するっス」
少年「あ、おい!ちかみじゃないか?いいタイミングで帰ってくるなあ    今日は年に一度の祭りだぜ?今、村はその準備で大忙しさ    お前も手伝って来いよ、人手は多い方がいいからな    役場の前でお前の父ちゃんが仕切ってるはずだから    早く行ってやれよ!」
ジュリア「あれ?ちかみくんじゃない?ひさしぶりね      ふーん……………………………      ほんとに、たくましくなっちゃったわね      あたしの好みとは全然違うけど      でもねちかみ君、あたし、決めたの!      あなたは私の理想とはちがうひとになっちゃったけど      これだけ広い世界だもの      きっとどこかに私の王子様がいるわよね      だから待つわ。尻に敷かれても文句ひとつ言わない王子様が      いつかわたしをむかえにきてくれるのを…」
おじさん「おっ、ちかみ!どこに行ってたんだ?こんな大変な時に!      何が大変かって!?そりゃお前、世界の果ての向こう側に      新しい世界が見つかったって言うんだ      何が恐いかって?!そこにはどんなおそろしいやつがいるか      わからないじゃないか。ぶるる、おおこわ!」 ウワサ娘「ちかみ君!ちょっと聞いてよ!あたしのおばさん、また      見ちゃったんだって!ちかみ君の家の近くで!      不気味な、真っ黒い、影みたいなものを!それってもしかして      近頃ウワサのオバケってやつかしら!      あっちかみ君、信じてないでしょ?ほんとなんだってば      今朝、君の家の近くで見たって言うんだから!」 父「おっちかみ?ちかみじゃないか!   今度のご帰還はお立ち寄りとは違う感じだね   何か得るものがあったかな息子よ   …と、いろいろと話を聞きたいんだがなにしろ今   この通りお祭りの準備でてんてこまいなんだ   話はまた後で聞くことにして、ちょっと手伝ってくれるかな   長旅で疲れているだろうから、とりあえず材料運びは   他の人に任せておけばいいよ。ちかみは家に帰って   みんなの昼食をとってきてくれ。   お母さんが用意してくれているはずだからね」 アニー「あ、お兄ちゃん!やっと帰ってきたんだ!     お兄ちゃんが居ない間、あたしがずーっとお父さんの長話に     付き合わされてたいへんだったんだからね!     あ、そうそう!そういえばさっき、ここで女の子にすれ違って     ちかみ君の家はこっちですか?って聞くから     家までの道、教えてあげたよ!     とってもかわいい女の子だったよ。おにーちゃんもやるねえ     もー、このこの!さ、あたしはいかなきゃ!     こういうところでかいがいしく働いて     女の子のミリョクをアピールしなきゃね!って、もういないし…」 母「あらあらあら、ちょうどよかったわ!   ちかみ、あなたにお客さんが来てるのよ!   ふふ、旅先でこんなにかわいい女の子を見つけてくるなんて   お母さんも鼻が高いわ!さあさあ、いつまでもこんなところで   立ってないで、中へどうぞ。あ、いけない   村のみんなにお昼ご飯を届けなきゃいけないんだったわ」 女の子「あ、わら……わたしもおてつだいします」 母「あら、本当に?なんだか悪いわね。お料理、大丈夫?」 女の子「えっと…あの… 教えて…いただけますか?」 母「ふふ、もちろんよ」
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ステータス
ちかみ 分類色:透 <年令>16歳 <職業>ただの少年     無口で影のうすい少年。     父はテネル村役場の課長。母は専業主婦     なんの取り柄もなさそうだが…
ロザリ 分類色:青 <年令>22歳 <職業>勇者     日傘をさした女勇者。レイピアの名手。     エリート勇者だったが、魔王スタンと出会って以来     お笑い勇者として屈辱の人生を歩むことに
キスリ 分類色:黄 <年令>45歳 <職業>オバケ学者      オバケの研究に一生を捧げている変人学者     フィールドワークと称して放浪の旅をしている。     趣味は足の爪切り
ビッグ 分類色:赤 <年令>忘れた<職業>魂の格闘家     元・巨牛魔王。汗と筋肉を愛するナイスガイ     夢は、筋肉マン養成所を創設し     筋肉のパラダイスを作ること
リンダ 分類色:青 <年令>ひ・み・つ<職業>アイドル歌手     笑顔がキュートな、元・アイドル魔王     その歌声はふしぎな力を持つ     魔王スタンをコーチと呼んでソンケーしている
エプロ 分類色:黄 <年令>不明 <職業>謎の魔術師     元・幻影魔王。謎の多いさすらいの仮面紳士     魔力の探求に夢中になるあまり世界の秘密にまで     手を出し、スタンたちを利用して自ら魔王を廃業
ーアイテムー 木の実:おやつにおすすめ HP50回復 大きな木の実:ビッグサイズの満足感:HP100回復 木の実セット:みなさまでお召し上がりください:全員HP50回復 野イチゴ:さわやかな酸味で頭すっきり:LP25回復 きまぐれイチゴ:増えるか減るかは時の運:LP??回復 元気の花:この世のものとは思えぬ美しさ:戦闘不能解除 元気の花束:その美しさに誰もが元気を取り戻す:全員戦闘不能解除 サビ抜きのお札:若さを取り戻したような気分で:サビ呪解除 目利きのお札:正しい価値を見極める能力:割増呪解除 エンゼルのお札:西洋魔術と東洋魔術のコラボレーション:死神呪解除 アラームのお札:鳴り響く鈴の音がけたたましい:睡魔呪解除 ウサギのお札:落ち着いてなんかいられない:カメ呪解除 中流のお札:人並みの幸せを望むあなたへ:金欠呪解除 すごいお札:あらゆる呪いを打ち払う逸品:すべての呪いを解除 浄化の石:冬山の清らかな空気を運んでくる:毒解除 覚醒の石:夏の日差しを思わせる輝きを放つ:眠り解除 開放の石:秋の大地の豊かさを宿す:封印解除 すごい石:4つの力を統べる奇なる石:毒眠封印マヒ解除 黒猫の像:闇そのものを思わせる姿:敵味方全員のHP半減 力のキャンディ:ちょっぴり大人のレモン味:攻撃力+1 守りのキャンディ:甘さ控えめグレープ味 速さのキャンディ:クールに決めるハッカ味 命のキャンディ:太陽の贈り物オレンジ味:HP+5 心のキャンディ:口当たり優しいストロベリー味:魔力+1 幸せのキャンディ:舌もとろけるミルク味 導きのジュエル:危険な道行には欠かせない:ダンジョン入り口に戻る 凍り付いたボトル:氷の花びらを封じてある;氷 ドクロのボトル:サソリの抜け殻を封じてある;毒 すやすやボトル:黒羊の寝息を封じてある:眠り 平凡なボトル:庶民の無力感を封じてある:封印 かなしばりボトル:大蛇の眼光を封じてある:マヒ 魔王マップ:魔王たちの居場所はこれでたちどころに明らかに しがない名刺:かなりどうでもいいテネル村役場課長=お父さんの名刺 堅苦しい名刺:研究はナゾだが権威はあるらしいマドリルの研究所長の名刺 あでやかな名刺:バーミラージュのママの名刺・プライベート情報もアリ それなりの名刺:いねむりばかりで頼りにならないマドリル役場長の名刺 ミニチュアの像:かの横断トンネルへの道を開く神秘の像 歯車タワーのカギ:砂漠の彼方・歯車タワーの扉を開く厳かなカギ ボイスレコーダー:いつまでも人の声を残しておける古代のふしぎな機械 手紙のビン:手紙を書いたらビンに入れて流してみようかな 古びた石人形:右手でまっすぐ上を指している古い人形 ちっちゃな歯車:色々なところに落ちていて集めるとけっこうな数になりそう レアな歯車:何か個性があるらしいサビた歯車…よくわからないけど 古いオルゴール:父さん母さん出会いの記念品だけど古くて時々調子が悪い 友情の証し:その確かな絆は少年に新たなる力を与えてくれる ペンライト:ポケットサイズと小さいながらなかなか強力な明かり
ースタンのロザリー罵倒ネーミングー バカバカバカバカ女  バカ女 大根足女   洗面器女   カンの虫女   金ダライ女   割れた茶碗女 量産型ヤラレ勇者   蛍光ピンク女   小ジワ女 刃物女 頭蓋骨ザル女 ひび割れバケツ女 日傘女 バカ女 顔面メッキ女 豚のひづめ女 コウモリ女 割れナベ閉じブタ女 逆さワイングラス女 1人メリーゴーランド女 レプリカ勇者 無粋な重箱のスミ勇者
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