#子を持って知る親の恩
Explore tagged Tumblr posts
Text
桜林美佐の「美佐日記」(263)
潜水艦修理中の物品・飲食供与について思うこと
桜林美佐(防衛問題研究家)
────────────────────
おはようございます。桜林です。「男もすなる日記
といふものを、女もしてみむとてするなり」の『土
佐日記』ならぬ『美佐日記』、263回目となりま
す。
海上自衛隊の潜水艦修理中に乗員が物品や飲食な
どの供与を受けていたということで「特別防衛監察」
が実施されています。
これまで防衛産業について書いてきた私としては、
これを無視するわけにはいかず、先週の夕刊フジで
の連載では、まずこのことについて触れました。
その原稿を書きながら、私は色々なことを思い出
していました。
それは私が自衛隊や防衛産業について書くようにな
ってから、多くの所に行き、多くの人に会いました
が、その時の食事代は誰が払ってくれたのだろう、
ということです。
といっても、講演で訪れた部隊での昼食や、夜の
居酒屋(隊員クラブなどの)の代金のことです。今
思うと、自衛隊のどなたかが払ってくれていたのだ
と思います。実は、講演後の懇親会で会費を徴収さ
れたことがあり、その時に初めて自衛隊ではそうし
た経費というものがないのだということに気づいた
のです。
貧乏だった私は、いつも適当なお菓子やパンなど
を食べて暮らしていましたので、ああ今日、誰かと
ばったり会って「ランチをご馳走するよ」なんて言
われないかなあと妄想していたくらいでしたから、
講演に行って会費を取られた時はあまりに衝撃が大
きかったことを今でも忘れません。
知り合いで自衛隊で講師などをしている方が数々
いますが、私のように誰かが払っていることを知っ
ているのは少数派かもしれません。おせっかいばば
あのように私はこの事実を教えてあげているのです
が、皆さん恐縮して、今度からは自分で払うとか言
われます。
そうなると、お互いに気を使い合ってまで講演会
をする必要はないという気持ちになってもおかしく
ありません。
飲食代だけでなく、経費を領収書で落とすなどと
いう概念がない自衛隊ではとにかく手出しが多い。
そう考えると、乗員と企業側は造船所で膝詰めで真
剣な作業を行っているわけですから、企業が手を差
し伸べてもおかしくないでしょう。
ただ、いずれの企業も昨今は経費が認められるた
めには、領収書に相手の名前を書くとか、その「成
��」を問われるなど、管理が厳しくなっていると聞
きますので、今回、資金捻出のために架空取引のよ
うな手段をとってしまったのか、分かりませんが、
いずれにしても、潜水艦の乗員に何か供与しても、
潜水艦の受注に繋がるとか、営業成績にはならない
のです(もうすでに受注しているのですから)。
もし、乗員が造船所に言えば何でも買ってくれる
くらいの態度で要求していたというなら、そのいび
つな構造を厳に改めなくてはなりませんが、新聞や
ニュースがイメージしているものとはちょっと違う
のではないかという気もします。
昨今は各所で倫理規定を気にする余りの光景をし
ばしば目にし、私はそちらの方が違和感があります。
自衛隊の高官が何らかの行事に招かれ、自腹で高
額な会費を払い、会場に行って名刺交換をひたすら
して帰る。これが1週間のうち何度もあります。
このところ官用車の使用も神経を使うため、自衛隊
トップクラスが雨の中とぼとぼ歩いて、会場まで電
車などで向かっているという、こんな姿、本当にあ
るべき姿なのですか?と強く思います。
風雲急を告げる安全保障環境、いつ起きるか分か
らない自然災害、そんなことを誰もが当たり前のよ
うに言う割には、これが「危機管理組織」の実態で
す。
これで自衛隊は本当に強くなるのでしょうか。
最後に、これまで私の分の代金をそれと気付かれ
ないように支払って下さった皆様へのメッセージを
この場を借りて。いつかビッグになってきっと恩返
しをいたします!待っていて下さい。その日まで
!!
今日も最後まで読んで頂きありがとうございました。
皆様にとって素晴らしい1週間となりますように。
9 notes
·
View notes
Quote
周囲のアメリカ人から「あの本読んだ?」とよく尋ねられる本が毎年何冊かある。韓国系アメリカ人作家ミン・ジン・リーの長編小説『パチンコ(Pachinko )』もそのひとつだ。 韓国と日本を舞台にした、在日韓国・朝鮮人の4世代にわたる年代記なのだが、アメリカでベストセラーになり、2017年の全米図書賞の最終候補にもなった。私の周囲��けでも、義母、娘、娘の婚約者の母親が同時に読んでいて、まるで「読書クラブ」のようだった。それほど、多くの人に読まれている作品であり、読者の評価も高い。 小説は1910年の釜山からスタートする。大日本帝国が大韓帝国との間で日韓併合条約を締結して韓国を統治下に置いた年だ。釜山の漁村に住む漁夫の夫婦は、その運命を黙って受け入れた。「泥棒相手に国を失った無能な貴族と腐敗した母国の統治者」には、それ以前からすでに諦めの気持ちを抱いていたのだ。動揺するかわりに夫婦は身体に障害があるが利発なひとり息子フーニーの将来を考えた。夫婦は息子に学校で韓国語と日本語を学ばせ、仲人を使って見合い結婚をさせ、労働者用の宿屋を経営させた。 フーニーの若い妻ヤンジンは何度も流産を繰り返した末にようやく健康な娘スンジャを得た。そして、働き者のフーニーが亡くなった後も、未亡人は娘の助けを借りて評判の良い宿屋を営み続けた。 スンジャは働くことに生きがいを見出す生真面目な少女だったが、16歳のときに年上の裕福そうな男コー・ハンスーから誘惑されて妊娠してしまう。相手が既婚者だと初めて知ったスンジャは、自分の過ちを恥じ、「結婚はできないが面倒は見る」という申し出を拒否して別れる。 田舎の漁村で未婚の女が妊娠するのは醜聞だ。結核で倒れたときに母娘に看病してもらったことに恩義を感じる若い牧師イサックは、これを神が自分に与えた機会だと考えてスンジャに結婚を申し込む。若い2人は、イサックの兄ヨーセブの誘いで1933年に大阪に移住する。 イサックとヨーセブの両親は裕福な地主だったが、韓国社会の不安定化で経済的な余裕はなくなっていた。大阪では韓国人牧師のイサックが得られる収入はほとんどなく、2組の夫婦は会社に務めるヨーセブの収入に頼ることになった。そのヨーセブにしても、雇ってもらっているだけで感謝しなければならない状況で、そこに付け込まれて日本人より安い賃金で倍以上働かされていた。 さらに戦争前夜の日本の思想弾圧により、牧師のイサックが逮捕されてしまう。一家はますます窮地に陥る。男としての甲斐性にこだわるヨーセブは妻たちが外で働くことを固く禁じるが、スンジャはコー・ハンスーから受け取った唯一の贈り物である高級時計を売ってイサックの借金を返し、ヨーセブの妻が作ったキムチを路上で売って家計を支える。 イサックは、スンジャが産んだコー・ハンスーの息子のノアをわが子として愛して育てる。しかし何年も刑務所で拷問を受けた結果、結核が悪化して解放直後に死んでしまう。イサックの性格を受け継���だように生真面目なノアは、働きながらも早稲田大学で英文学を学ぶ夢を叶えるが、自分の誕生の秘密を知って絶望する。日本で受け入れられるために愚痴も恨みも言わずひたすら努力を積み重ねてきたノアは、母を罵り、家族を捨て、見知らぬ土地で日本人としての偽りのアイデンティティを使って新しい人生を生きようとする。 スンジャの次男モサズは、兄とは違って、学問にまったく興味がない。だが、商売の嗅覚があり、パチンコ店に勤務して頭角を現す。そして、自分でも店を持ち成功する。モサズは、ひとり息子ソロモンをアメリカのコロンビア大学に留学させる。それは、亡き妻が抱いていた夢の実現でもあった。しかし、日本に戻って外資系の投資銀行に勤務したソロモンは、その環境であっても自分が在日韓国人として扱われる現実を実感させられる――。 在日韓国人の4世代にわたる年代記が、アメリカでベストセラーになり、しかも全米図書賞の最終候補にまでなったのはなぜなのか? それは、場所や人種が異なっても、「移民の苦労ばなし」が普遍的なものだからだ。 読んでいるうちに思い出したのは、20世紀前半にアメリカに移住したアイルランド系やイタリア系移民が受けた差別や紀元前からあるユダヤ人の迫害だ。 ユダヤ系には金融業、医師、弁護士、科学者が多いが、それは古代のヨーロッパでユダヤ人の就業が禁じられていた職種が多かったからだと言われる。アメリカのニューヨークやボストンでは、アイルランド系移民の警察官が圧倒的に多い。これも、アイルランド系移民が初期に受けた職業差別が少なからず影響している。20世紀の日本での在日韓国・朝鮮人によるパチンコ経営は、これらに比類するものだ。 アメリカは、先住民以外はすべて「移民」とその子孫だ。何世代か遡れば、必ず移民としてのこうした苦労ばなしに行きあたるはずだ。こうしたアメリカ人のDNAに刻み込まれた記憶が、小説への共感を生むのだろう。 日本統治下の韓国での日本人による現地人への虐めや、日本人による在日韓国・朝鮮人への差別、そして単語こそ出てこないが「慰安婦」のリクルートなど、『パチンコ』は日本人にとっては居心地が悪い小説かもしれない。 しかし、これは日本人を糾弾する小説ではない。1人の人間として「読者」になれば、誰でも感��移入できるし、家族ドラマとして楽しめる本だ。私は、若い頃に観たNHK連続テレビ小説の「おしん」を思い出した。そういう雰囲気もある。 著者のミン・ジン・リーはそんな私の意見に対して、このように答えてくれた。 「日本人の読者は洗練されているし、微妙なニュアンスも理解できる。あなたのように先入観なく、公平な視点でこの本を読んでくれると強く信じている。(英語で読んだ)多くの日本人読者は、すでにこの本をとても支援してくれて、とても感謝している。私の夫は日本人とのハーフで、私の息子は民族的には4分の1が日本人だ。現代の日本人には、日本の過去についての責任はない。私たちにできるのは、過去を知り、現在を誠実に生きることだけだ」
『Pachinko』(Head of Zeus) - 著者:Min Jin Lee - 渡辺 由佳里による書評 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS
5 notes
·
View notes
Text
週刊お陽さま コラム 機械人
2040 年代は脳神経工学の分野が大きな飛躍を遂げた時代でした 脳波を測定する上で、どんなパターンがどんな意味を成すか、そういった読み取り方法の多くが明らかになりました これは生体組織が発した信号を機械が読み取る話であって、逆の発想についてはあまり進展がなかったと聞きます 信号のモニタリングを経て、50 年代には信号の発信主体、つまり脳活動の暫定的な再現方法が推定されました このあたりから、人の機械化の研究が盛んに行われたようです 先駆けとなった蓬莱の N2, 崑崙の PCS 2 大プロジェクトはその名がよく知られています これらはプロジェクト名であったり、プロトタイプのモデル名であったり、のちの法人名であったりと様々ですが、その実体はかなり属人的で、職人気質の強い閉鎖的なコミュニティだったそうです N2 と PCS の違いは機械化の捉え方にありました N2 は機械化を新人類の創造と捉えていた側面があります 一方、PCS は機械化を単なる移行と捉えていました この思想の違いは、のちの法整備で想定する責任主体の違いとして現れることになりました
共通して初めに着手されたのは、現段階で決められること、そうでないことの整理だったそうです この分野はとにかく前例がありませんから、なにか仕様を決めたとしても、実際にそれがどう作用するかわからないものが少なくなかったのです 代表的なものにセーフモードの仕様があります セーフモードとは、オペレーティングシステムを必要最低限のプログラムで起動するモードのことです これはなんらかの不具合を起こしているプログラムを排除して起動し、問題を修正する手段を提供します この時点で、N2 は大枠のエコシステム戦略やリソース管理上の思想を決定していました セーフモードの技術的な仕様を策定するにあたっての、だいたいの判断材料は揃っていたはずなんです ここ���問題となったのは、セーフモードでの機能制限と、法的な同一性や人権上の影響についての関連付けを、運用前に想定するのは難しいということでした 結局、N2 がセーフモードを実装したのは、法整備がある程度熟成した 60 年代のことでした 一方、PCS がセーフモードの仕様を決められなかったのには、別の理由がありました PCS は元々法への適合意識がかなり低いことが指摘されていて、今でも叩けば埃が出ると言われています これは解釈に諸説ありますが、当時の開発者は「本人に聞く」とコメントを残しています 有力な説として、主体が感じる同一性の破綻といった感情的な不快感のみが問題だったと言われています 最終的に PCS は一部モデルを除きセーフモードを実装していません
58 年の両初期モデルのリリースから法整備が熟成し、社会的なフィードバックを得られるようになりました 多くの論争を生んだのが、社会的共通認識のシステム上の共有化でした 前提として、データ共有自体はプロトタイプの段階から行うことはできていました しかし、機械人がネットワーク上に自身が経験積上方式で生成した認識ベースリソースをアップロードしたとしても、他者がそれを主体領域で解釈するのは事実上不可能だったんです 解釈するには解釈主体の認識ベースログを初期化し、生成タイムラインに則ってログを展開する必要があるためで、これは生体脳の振る舞いの制約の域を出ていません つまり、他者が生成した認識ベースリソースを主体的に解釈するには、他者そのものになりかわる他無かったのです ことの発端は、65 年に蓬莱政府が要綱を公表した社会的共通認識の共有化構想です これは西側連合が収集したステークホルダーのイデオロギーをデータベース化し共有するというもので、相互理解と利益追求の最適化が説かれていました 要綱の中では、機械人の認識を醸成するリソースなるものの接続先として、従来のローカルデータに加えて共有サーバーを使用する試みが記載されています 世間的には参照の自由の前提のもとあまり騒がれた記憶はありませんが、開発者の間ではかなり不評で、特に「機械人の認識を醸成するリソース」というあやふやな記載に非難が集まっていたそうです ここで事件が起こります 68 年に蓬莱新萄州で起こった宗教団体間の洗脳事件が取り沙汰されました これは当時としては非常に先進的な技術力をもってして行われたと言われています 洗脳の被害者は特定の思想を、単なるデータとしてではなく、コアシステムがロードする、つまり現在の法定義における「主体性」領域のデータとして組み込まれていました 詳細は明かされていませんが、データ組み込みの手続きそのものは被害者のプロセスを使用しつつ、そのプロセスを他者が不正に起動するといった手法が取られたようです これの恐ろしいところは、この手続きにかかる所要時間はたったコンマ数秒程度で、生体人を洗脳��るのと比べてずっと効率的だということです タイミングが悪いことに、この数カ月後に蓬莱政府の共有化計画の内部資料が流出し、技術的な構想とこの洗脳事件で取られた手法との類似点が多く指摘されることになりました しかしながら蓬莱政府に政治的洗脳の意図があったかは意見が分かれていて、特に要綱に挙げられていた、メーカーが申請を出していない国への機械人の入国許可手続きの簡素化に向けた認可プラットフォームの一部としての運用は有用な取り組みだったと言われています 環内ではこのあたりから、犯罪行為の経緯として認識形成プロセスの不備の有無が裁判で取り上げられることになり、減刑の判例も出ています また、72 年に勃発した蔡幻の内戦ではメーカーが認識形成手続きのログがローカルに秘匿して保存されていることを明らかにし、敗戦した体制側幹部のうちプロセス命令系統ログにない処理系統ログが確認された 3 人が不正な認識組み込みの被害者として恩赦されました
70 年代では、悪意ある第三者によって引き起こされる代理犯罪が本格的に顕在化し、責任の所在についての議論が活発になされるようになりました 脆弱性についての責任追及はメーカーに飛び火し、この時には新鋭の陰に隠れすっかり口数の少なくなった N2 や PCS が再び注目されるようになります ここで冒頭の両者の思想の違いが現れることになります N2 は誠実に応じる態度を示しました 機械人に対する開発上の瑕疵の検証に協力的で、ケースごとにこれに当たると判断した場合は賠償に応じました これは機械人が社会空間で表出するあらゆる行動選択の過程で、行動主体とは別に N2 が担保すべき責任領域の存在を自負していることが伺えます 一方、PCS が現在まで瑕疵を認めた事例は 1 件のみで、賠償は行っていません N2 とは対照的に開発責任を認めず、多くの場合「本人に言え」と声明を出すに留めています また、開発責任を認める交換条件として同メーカーの機械人の、あるいはそのコミュニティの行動選択によって生じた財産の所有権を主張したことでも話題になりました
今や N2 と PCS はその名だけが広く認知され、表舞台からはほとんど姿を消したと言っていいでしょう 両者ともに公式ホームページのトップにはメンテナンスを認可した業者のリンクが掲載されています 両メーカー製の機械人曰くパッチの配信は継続されているようで、N2 は小まめに、PCS はある程度まとめて配信する傾向があるようです とても俗物的な物言いですが、あくまで通説として、N2 の機械人はおっとりとしていておしとやか、PCS の機械人は快活で生意気といった印象を持つ人は多いと聞きます 簡単に言えば、N2 製は大人っぽくて、PCS 製は子供っぽいということです しかしながらこれ��での経緯を見る限り、両者が元々機械人に見ていた姿は、実は逆だったのではないかと思わざるを得ません つまり、N2 は良き保護者として子供を、PCS はひねくれた子供として親を、それぞれ機械人に見ていたのではないでしょうか 実際に生まれたのは、自身の生き写しのような機械人でした この誤算が両者にとってどんな意味を持つものであったか、私たちには知る由もありません
2 notes
·
View notes
Text
わんわお動画【01】
Wonder one of scratch!(ワンダーワンオブスクラッチ!) 略してわんわおと呼んでいます。わんわおっていう四文字の語感で逆算しただけなのでタイトルに深い意味は無いです。
わんわおは主人公の男、クウと5人のメイドのお話です。
資産家の一人息子のクウは、一人でいることを紛らわすために孤児を引き取って家に住まわせます。
というのは表向きの処理の話で、真実は 自分の肉親である魔女に親を殺されて孤児になった子たちを引き取り、罪滅ぼしのように何不自由なく暮らしてもらうお話。 資産家は魔女によって殺されており、様々な要因この情報はもみくちゃにされて資産家は現在も生きていることになっている。 孤児院にも出資している資産家で、孤児院から子供を引き取ることもあり、クウもスムーズに引き取ることができた。 クウが魔女の子供であることはみんな知る由も無いので、穏やかな生活を送っている。
youtube
0:00 クウの親である魔女。微力ではあるが魔法を使うことができる。既に数百年生きており、クウは十数年前に生まれた■人目の子供である。 0:19 ニュースになっているのは自分の母親のこと。魔女に強い憎悪を持っている人たちとの大規模な戦闘の末、共倒れとなった。 0:31 家に住む子供は5人となった。順番は、 ・最初に引き取ったペト ・森に迷い込んでいたとこを助けることになったチル ・三番目に引き取ったキュウ ・本人の希望があり引き取ることになったトリ ・五番目に引き取ったエン みんなで一つの机を囲んでいる。 メイドとして引き取るつもりではなかったが、過去にそういう取引を行ってた資産家だったため、孤児院の人が着せたメイド服を着て屋敷に訪れている。 0:37 魔女に追われている様子の幼少期クウ 0:44 魔女は数百年生きており、長寿ではあるが、見た目は衰える。それをきっかけに悲しい出来事があり、彼女は人の命を奪う魔女になってしまった。 1:31 一番最初に引き取られたペト。このときクウは人と話す力も無く、無言で過ごしていたが、そんなクウをペトは徐々に人に戻した。クウにリボンを結んであげている。 1:47 クウになついているチル。 1:59 クウに紅茶を淹れてくれるエン。 2:08 親が人の血を飲んで己の若さを保っていることを知るクウ。 2:35 親が資産家を殺し、親としばらく一緒に暮らしていた屋敷でもあるので、親の影を感じ悪夢に苛まれる。 2:39 苦しんでいるクウに気づくキュウ。 2:45 未だ、自分たちの親を殺したのがクウの親というのを知らず、クウがくれる優しさに応えるメイドたち。 2:58 自分の生まれに辿り着かれたとしても、自分を受け入れてくれるそうなキュウに、少し安心した顔を見せるクウ。 3:16 五人の中で唯一クウに無関心なトリ。いつも外からみんなの様子を見つめている。 余談ですがこの資産家の家には出資先のりんご農家から定期便でりんごが届いています。 孤児院は窮屈であるし、チルは目の色で遠ざけられ自���抜け出してきているし、エンは院で馴染めなかったことから、引き取ってもらえたことで既にクウに恩を感じている。 トリとキュウ、ペトとエンはそれぞれ同じ孤児院出身。チルはまた別。 クウは自分から魔女の話を切り出せないでいるが、自分がこの罪から逃れるために、復讐として引き取った子供たちに殺されることを望んでいる。 が、描きたいのはほのぼのではあるので日常パートたくさん描きたい。動画でシリアスしたい。 以上!
4 notes
·
View notes
Text
ラジコン備忘録 2024/9/14
Miniz-Cup 2024 Hokkaido Day.1
さてやって��いりました。レース当日編。まずは1日目。
今回の大会会場は旭川。去年は札幌だったので久しぶりの旭川開催。僕にとって旭川会場は5年ぶり。
8時には旭川に着きたいので、5時起き・5時半出発です。
忙しい2日間が始まるのは目に見えているのでパッと高速で旭川に向かいます。うーん、早朝PAで見る愛車はカッコイイ。一応、ラジコンイベントの駐車場ではジロジロと実車を見られることがあるので綺麗にしておきました。排気量の余裕とフルバケの効果もあってか、移動の疲労感が少なくて相変わらず良い車です。
7時半に旭川に着いて朝食。会場の駐車場がまだ空いていなかったので、近所のマックに。同じような考えの仲間と遭遇して奢ってもらいました。朝マックなんて超久しぶり。
今回の会場は、旭川市市民活動交流センター CoCoDe(ココデ)。 昔の廃倉庫を活用したイベントスペースらしいです。レンガがおしゃれですね。 開場1時間前ですが、いくつか荷物で順番取りをしていますね...。
旭川、めっちゃ寒いです。家を出るときは半袖でも余裕でしたが、現地は無理。さすがに1枚羽織りました。この時点で16度くらいだったかな。寒いので路温が心配。
9時開場、エントリー受付です。初めての会場では無いので、記憶が少しずつ蘇ってきます。トイレの位置だけはハッキリと覚えている不思議。
今回の北海道大会、見る限りエントリーが少なめ。代表権��いの人には良い状況ですね。
1日目に参加するオープンクラスの参加者は11名。かなり速いモーターを使うので難易度が高くて、上級者しか参加しないカテゴリー。参加人数も少ないカテですがそれにしても少なめ。とはいえ、本州からの遠征組も2名参加。ホームで負けるわけにはいかないので、ボコボコにしてやる勢いです。
この会場はピットスペースは2階に配置。吹き抜けになっているので、ピットからレースの様子がよく見えます。吹き抜けになっているような会場は全国見てもここだけなので、珍しいですね。 上からライン取り、車の挙動がよく見えます。
操縦台の上からコースを見渡した図。2階から見るのと大して変わらないですね。操縦席とコースの距離もあるので、操縦位置による有利不利も無さげ。
1日目のピット。いつも机上をゴチャゴチャさせてるのに比べれば大分スッキリ。気になる事といえば、ここの会場暗すぎる。タイヤ交換の作業をするにしてもかなり暗いです。棚にLEDをつけていますが、追加でデスクライト的なものを持ってこないと細かい作業は厳しい。コース自体も、吹き抜け構造なので2階からの照明が遠くてイマイチ。まぁ、こればっかりは仕方ない。暗いという意味でいえばみんなイコールコンディションですからね。
練習走行。まずはいつもホームコースで走ってるセッティングに少し曲がりを足したマシンで走行。
...なんだこれ。聞いてはいたけどここまでグリップ低いか?って路面に驚きつつ策を練ります。
いつものセットじゃ全く話にならないですね。テールスライドしまくり。カウンター当てないとまともに走れません。
最近のラジコンは便利なもので、横Gをジャイロセンサーで検知すると自動でカウンターを当てたり、スロットルを絞る機能があります。仕方なくそれを最大限活用する作戦に移行。
初日エントリーのオープンクラスは約2秒で40km/hに到達するとい��れる最速モーターを搭載したカテゴリー。この小��さで40km/hというとかなり速い部類ですね。正直、操作はかなり難しいです。
そんなピーキーなマシンを操作しやすくするために、スロットルジャイロを30%ON。普段は0~5%なのでどれだけグリップが低いのか...。
モーターも100%のパワーを出しても扱い切れないので、出力上限を95%に設定。これで立ち上がりがマイルドになります。パワーを出し切らない方が速い、珍しい路面です。ピーキーなモーターをキッチリ扱えてなくて、下位カテゴリーのマシンより遅い始末。
そしてタイヤも変更。リアタイヤがグリップしなかったときの想定をしておいて助かりました。リアのタイヤコンパウンドを30°→20°に変更。これでリアグリップを確保・空転させないでトラクションをかける作戦です。
とはいえ、そんなに根詰めて悩んでも仕方ないのでスイーツ休憩。一息入れてから予選で勝負に出ます。大会当日は糖分の補給を積極的に行うようにしています。その方が脳の働きが良くなりそうなので...。
予選1回目。スタート時の混戦に巻き込まれてグダグダ。総合8番手で終了。マシンは悪くないようですが、レースの運び方が悪かった。他車との接触が2回はありました。ですが、次の予選2回目は前列スタートと考えるとたぶんイケる予感というか確信です。
予選2回目。スタートダッシュと1コーナーのアプローチが決まって2番手以降をブッチギリ。誰も前に出させることなく好調な走りで1番手フィニッシュ。ベストラップもきちんと出ています。
結局予選2回目が最速タイムになり、予選1番手が確定。マシン・腕前ともにイマイチ本調子ではないような感じもしますが、悪くはないようです。みんなこの路面に苦戦しているということですね。
北海道大会での予選1番手は5年ぶり。ポールポジションはやはりうれしいものです。
昨年は全国大会の権利を貰っているので、朝の段階で各選手に僕の走りをジロジロと見られているのは感じていました。そんなプレッシャーに負けずに走れて良かった。決勝も気楽に頑張ります。
グリップは少しずつ上がっていますが未だに低いまま。それでも、予選のままのマシンセッティングで何とかなる予感。決勝は変えずにこのまま勝負します。曲がらなくなってきたら、走行中にプロポで微調整をかける練習はしていました。
決勝はカーゼッケン1番に変更。やはり、予選1番手というのは特別で良いですね。
決勝Aメイン8分レース。
ポールポジションからスタートを決め、2周目くらいまで維持。だけどセットがなかなか合ってこず、3番手まで順位を一時落とします。しかし、ここからが僕の意地の見せどころ。瞬時にプロポ設定をいくつか調整し、前方選手のミスを見逃さずオーバーテイク。3番手まで落ちたのは一瞬で、30秒ほどで1番手に復帰。
僕の指先といえば、かなり忙しいです。グリップが低すぎて、いまだにアイスバーンを走っているような感覚。ブレーキをガツンと入れてキッチリ減速しつつも、スロットルは徐々に煽ってまさにドリフトしているような感覚。この走らせ方、かなりリアタイヤを消耗することは分かっていますが、こうでもしないとトップは死守できません。
その後2位の選手からの追い上げを感じますが、途中で追い上げは諦めたみたいです。表彰台圏内なのに、無理に追い上げて自爆する方が怖いですからね。つまらないですが、頭のいい作戦です。こちらとしても走りやすい。そのままタイム差を広げて2番手とは6秒差でゴール。ポールトゥウィン。完全勝利です。
リアタイヤは柔らかいコンパウンドを選択しているのでレース後半の 消耗が心配でした。ラスト2分でタレてきている感触はありましたが、誤魔化せる範囲で助かった。最近のラジコンの電子制御、本当にすごいです。疑似的なトラクションコントロールとABSでタイヤ消耗は助けられました。
今回の大会は路面グリップが終始低すぎて、スロットルワークが上手か下手かで勝負が分かれていた気がします。ワークスドライバー級のプロはステアリングよりもスロットル操作を重視すると言いますが、まさにそんな感じ。
表彰式。色んなカテゴリーがありますが、最速カテゴリーで優勝ということは、この会場の中で一番速いということなので嬉しいですね。
表彰状をもらいました。社会人になって表彰される機会というのはなかなか無いので嬉しいものですね。1位となればなおさら。
ここまでくるのに色んな人のアドバイス・協力がありました。本当に感謝。なかなか恩を返しきれないです。
1日目が終わると、2日目に向けて東横インにチェックイン。全国大会の時に東横インに5泊したので、この際東横インのポイントを集めます。ちなみにキャリーバッグの中身は全てラジコン関係。着替え類はリュックで収まりました。
旭川くらいなら日帰りでも行ける距離ではありますが、翌日に向けて寝不足は避けたいのと、燃費計算をして宿泊した方が断然安かったのでホテル泊。
その後は直ぐに旭川の街に繰り出します。僕の記憶の中の旭川の街って、栄えてはいるけど古臭いビルが立ち並んでいるイメージでした。久しぶりに旭川を歩いてみると随分と近代化していますね。オシャレなビル・お店がたくさんあります。今度、きちんと旭川で呑みたいですね。
さて、北海道大会参加者の懇親会です。参加は30名くらい。ビアガーデンスタイルの鉄板BBQ。これで5,500円か~...と思いつつも陽気に飲み食いしてしまうのは相変わらず。初日1位の男なので、各方面にモテまくりです。大規模な飲み会で主役を張れるというのは、酒呑みにとっては随分と気持ちいいです。
飲み会が楽しく終わり2次会に消えた人々もいるみたいですが、僕は偉いのでホテルに戻ります。翌日のことを考えたら、呑みすぎは絶対にNGですし。一人でしっぽりやりながら、次の日の準備。電池関係がメインですね。
1日目の走りを動画で確認しておきますが、我ながら良い走り。 次の日もこんな感じで走れれば良いんですが、今さら考えても仕方ないのでホテル晩酌を満喫。24時には就寝。
2日目編につづく...。
4 notes
·
View notes
Text
飛び込んでくるニュースと歩き回ってみたことと
子供はすっごく優しい。ずっと同じ場所に住んでいて、近所の小学校の子どもたちは言うなりゃ後輩だ。後輩に無礼があっちゃならんし、あの学校の最高の特徴は、見かけりゃ挨拶し、車が止まってくれれば礼を言い、とにかく「まずは言葉と仕草で伝えよう」というものだった。地元の人たちは全員で見守っていた。挨拶があれば挨拶を返した。
コロナ禍で、特に子供は発話機会を失った。厳密に失った。給食を一人で食べるなんて全然楽しくない。黒板を見ながら黙々と食べる。あの時期は挨拶が失われていた。
今は、大人が疲れすぎている。疲れすぎているから挨拶の返事もできない。というか、挨拶は不審者を牽制するやり方である、という最悪の対処法が誰が言ったか知らないが普及した。
で、まあ、この間ちょうど下校時刻に通りがかった小学生らに「こんにちわー」って言われたから、「こんちわー」って返したんすよ。そしたら、「カッケー!」「優しい世界だ……」ってなんか感激してて、こういう単純なことにさえ飢えてるんだな、と思った。
挨拶とは、相手を透明人間にしない行為なんですよ。それだけのことが、今や大人の方ができてねえな、と感じましたね。別に忙しそうなら目礼してちょっと頷くなり会釈なりでちゃんとした大人には通じるんすよ。でもちゃんとしてない大人は見えてないふりをする。スマホしか見てない。
「おっ、八つあん」「おう、熊さん、どうしたってんだよこんなあっちいのにそんな���向ばっかり歩いて」「やあな、今からかき氷でも食うかって贅沢すっからよ、じゃあ逆に暑くなってたほうがうめえだろ、ってんでさ」「いいアイデアじゃねえか。実はな、俺も夏に一度はかき氷食べるために金貯めてんだ」「なんだよ宵越しの銭なんか持って、無粋だな」「宵越しの銭より、夏越しの銭ってところだな」「そういうこったら、無粋つうこってもねえな」「そういえば寺子屋のガキども、頑張りすぎじゃねえか?」「そうだな、いっつも下向いて歩いてるわ」「それがよ、こないだ恩給というかなんてっか、親方がずいぶん褒美くれたんだよな。連れてくか?ガキども」「いいじゃねえか」「熊さん、言っとくぞ、調子乗って早く食い過ぎたら頭がバキバキになる」「溶けるじゃねえか、早く食わねえと」「そこのせめぎ合いなんだよ、かき氷は」「何言ってんだ、行くかー」
こういう雑談をしないのがちゃんとしてない大人です。ちゃんとしてないんですが、勤務中の私語禁止ってなんで?授業中に教室の中でたくさんの便箋が生徒の連携プレーで本人に届いてたじゃんか。授業の邪魔せずにお話したいだけなんすよね。
疲れてるのもわかるけどさ。
2 notes
·
View notes
Text
ジャネーの法則には争えているのか?
去年から今年にかけて初めての経験をたくさんさせていただいている今日この頃。今までもたくさんの”初めて“はあったけれど、何たって今はもう国を超えてお仕事もさせていただいていますから、人生って何があるか分からないですよね。
それで、今はロンドンにいるじゃないですか、僕。だから考える時間も多くあって、この間、ほとんど何も知らない街を一時間ほど散歩したんです。そこでのんびりゆっくりしてたときに思ったことがあって。もしかして、時間が喪われていくものだと気づいてしまったのでは?と。それから、僕、怖いんです。
成人式にはお仕事の関係で行けなかったけれど、後日、地元の皆に会う機会があって、顔を出したらまた学生時代の頃のように戻れるかなと思っていたら、教室で騒いでいた頃の僕たちはどこにも居なくて。これから僕たちはどんどん家族が増えたり���事をしたり色んなことを抱えながら変化していくし、成長していく過程をお互い見守れるのはきっと嬉しいことなんだろうけど、一方でふざけて走り回ってた頃に戻ることなんてできないんだと思い知ったら寂しくなりました。
10何年住んでいた家とのお別れ、辛すぎたのか、その家で過ごす最後の日は息ができないくらい泣いてしまって。さっき久しぶりに僕の前の実家の住所で検索をかけてみたら綺麗さっぱりなくなってて、もう自分の生家は姿形がなくなっていて寂しいけど、この間家族から何気なしにきたラインのメッセージの中に昔撮ったであろう写真が出てきて、あの家だ!となりました。
十代の僕、ずっとこころは動いているのに、非力で身体が動けなかったんです。それがもどかしくて仕方なかったはずなのに、やっと力がついて色んな事が出来る状態になった今、今度はこころが動かなくなってしまったような気がします。ときめきが足りない?自分の大切なものを守るってきっとそういうことじゃなかったはずなのに。助けて下さい。
学生時代、「ちょっと前まで僕って人見知りだったんだよ!」というと、絶対嘘!ありえない!と言われてた僕、今「学生時代は割と人付き合い得意で友だちも多かったんだよー」と言うと、想像つかない!と言われてしまう。振り子のような人生。僕は、卑屈さとか傲慢とかそういうネガティヴなもの、忌み嫌われるようなもの、ぜんぶ味わい尽くして陰極めて陽になりたいんです!だってそうじゃなきゃ人と関わりたがらない人と友だちになれないじゃないですか。澄み切った愛なんか役立たず、だし。
愛は犠牲だと刷り込まれていたことに気づかないまま生きてきてしまった呪いがずっと解けないみたいです。
親はずっと元気なものだと思っていたけれど、いつのまにか白髪が増えていて、帰省したってもう毎日一緒に過ごすこともなく、家族で一緒にいく小旅行が楽しくて堪らなかった小学生のとき、遊んで帰った後にひとりでお風呂に浸かりながら、ふと自分はいつか家族で旅行に行ったりしなくなるんだろうなと考えて、ものすごく寂しくなって湯船の中で啜り泣いてしまったなあ。昔はあまえんぼうで泣き虫で、よく大粒の涙を流しながら泣いていたけれど、今じゃ家族の方ばっかり泣き虫になってしまった気もします。毎朝の目覚まし時計の音、少しは定まってきたルーティン、月曜と木曜は燃えるごみの日、生活は本当に止まってくれない。ひと息ついたときに浮かぶ幼少期の記憶のすべてが眩しくて愛おしくて寂しいですね。
僕がいくらこどものままで居たいと振る舞ったって、こどもの頃に僕の周りにあったものは僕の思い通りそこに在り続け��くれるはずもなく、勝手に変わっていってしまう。
時間は本当に恐ろしくこわいから、次に闘う相手は自分でも社会でもなく時間なんだろうなって思います。すべての瞬間に意識を研ぎ澄ませていたい。やり残したことなんてないと言いたい。僕が死を迎えるときはきっと時間に勝ち誇っていたい。
こんな言葉が浮かぶのもまた今だけだろうからきちんと書き記しておきたくて、そうしました。
お父さんとの思い出もお母さんとの思い出も、おばあちゃんとの思い出もおじいちゃんとの思い出も、可愛がってくれた叔父さんとの思い出も、たしかにいやなこともあったけれど、優しい思い出を僕はたくさん覚えています。
もう会うことはないだろうけど、むかしもらった手紙だけが手元に残っているいつかのお友だち、かつて好きだった人、恩師、習いごとの先生、旅先で荷物を運んでくれた通りすがりの人。メーターを止めてこの値段でいいよ!と言ってくれたタクシーの運転手、僕の人生に優しさをくれた名も知らないすべての人、いや、今まで交わったすべての人、たった一瞬の優しさがずっとこころに残ったまま人生が続いていること、直接伝えたいけど伝えられないことがちょっぴり痛い。生きているのかどうかすら知らないから。
だけど、優しさをくれたその人自身になにかすることだけが恩返しなのではなくて、優しさが伝染してまたその人やその人の大切な人のもとへ還るようにすることもまた、届くかどうかわからない紙ひこうきのような恩返しなのかなと。そんなふうに僕も振る舞いたいし、みんなが幸せだと嬉しい。だから僕も幸せで在りたい。でも誰も置いてけぼりにしたくない。
今僕を好きでいてくれる方や応援してくださる方も、きっといつかは僕のことを忘れてしまうから、なるべく気持ちが本当に在るうちにお礼を伝えたいです。いつもありがとサンキュー!がんばります。これからも。
5 notes
·
View notes
Text
Dear M
今から三ヶ月前に同時に仕事や恋人を失った時に支えてくれたのは、Tumblrで知り合ってかれこれ五年話していた愛奈だった。
その愛奈に先日会うことが出来た。
ここに書こうとは思ってなかったけれど、愛奈が望んだので綴っておく。
降りるはずのインターを一つ過ぎて愛奈に連絡した。
アパート近くの変な名前のラーメン屋が待ち合わせ場所だった。
カーナビの到着予定時刻は約束より五分過ぎた時間。
愛奈の顔を見たのは今から五年前くらいか。まだ十代だった。そのイメージだけが頭にあってどんな女性なっているのか見当もつかなかった。
長閑な農���の中にあるセブンイレブンで気を落ち着けるために緑茶を買った。
マウスウォッシュで口をすすぎ、お気に入りのナイルの庭を首筋や足首につけた。
約束の場所に到着してすぐにLINEを送った。すぐに今から向かうと連絡があった。
間もなく道路の向こう側からスラリとした女性が歩いてきた。白いニットに黒のスカート。肩まで伸びた黒い髪。すぐに愛奈とわかった。
運転席に座ったまま、どうしていいかわからなくなった。どんな言葉をかけたらいいのか、どんな表情をしたらいいのか。
とりあえず降りることにして運転席のドアを開けたタイミングで愛奈が助手席のドアを開けてあららとなった。
愛奈と向き合い顔を見た。昔見た写真とは随分と変わり、大人の女性になっている。例えるなら吉高由里子や和久井映見、笑うとYUIや橋本愛に似た雰囲気で和服が似合いそうだという印象を受けた。
この辺りは何を話したのか記憶にないが、地元の名産や実家で作った米、お守りなんかを渡した。そのお土産があまりにも多かったからアパートの近くで待ち合わせていた。
荷物を置きに一度部屋へ戻る愛奈の後ろ姿を見ながら素敵な人になったなとしみじみした。
車で繁華街へ向かう。夜市があってそこに行こうと約束していた。
車内では昨日の飲み会の話を聞いて青春だななんて羨ましくなった。愛奈は大学生だ。
「電話で聞くのと声若干違う」
「確かに」
助手席側の窓から西陽が射し込む。
「いい時間ですね」
「そうだね、着いたらちょうど薄暮でお酒が美味しいんじゃないかな」
緊張していた。助手席に座る愛奈の横顔をほとんど見れなかったのを今では後悔している。それとカーオーディオから流れる曲がたまたまTaylorSwiftの「DearJohn」とかバラードばかりだったのがちょっと恥ずかしかった。
俺が泊まるホテルにチェックインしてから夜市へ向かった。川沿いの道を愛奈と歩く。
「この街を歩くのは初めてですか?」
「そうだな、中学生の時に歩いて以来だから十五年くらいぶり」
「そっか研修で来たって言ってましたね」
「いい街だね。住みたいくらい」
「私ももっと住んでてもいいかなって思う」
マンションの間をすり抜けていくと目の前に夜市の旗が掲げられていて、大勢の人で賑わっていた。
「まずは食べたい物に目星つけて端まで歩こうか」
「途中でビール買いましょ」
「いいね」
焼鳥、海鮮焼き、日本酒、スイーツなど様々な店が並んでいる。人は多いが決して歩けないわけじゃない。
「彼に夜市行くって言ったらいいなって言ってました」
「今度連れてきたらいいよ」
「でも彼人混み苦手なんですよね」
「それじゃあダメか」
「そういう私も苦手なんですけどね」
「俺も得意ではないな」
ビールを売ってる店を見つけて並ぶ。
ふんわりした泡が美味しそうな生ビールだ。
生憎座る場所が空いてなかったので立って乾杯した。
「はじめまして」
「はじめまして」
二口で半分くらいまで飲んだ俺を見て愛奈は笑っていた。好きな銘柄ではなかったけれどここ何年かで一番美味しい生ビールだった。
色々と歩いて海鮮焼きを買って食べることにした。
何となく愛奈の前を歩いたのは横に並んで歩くのが照れくさかったのと、俺が横にいることで愛奈の価値が落ちてしまうじゃないかと思ったからだ。それくらい愛奈の姿は美しさとミステリアスさがあって、もし知らない間柄でどこか別の街ですれ違っていたらきっと振り返ってその後ろ姿を目で追ってしまっただろう。
親子連れの横の席がちょうど空いており、了承を得て座った。
Tumblrの人の話なんかをして海鮮焼きを食べる。
イカ焼きに苦戦してタレを服にこぼしそうになる愛奈を心配なようなちょっと可笑しいような気持ちで見ていた。
「ビールもう一杯飲んだら帰ります」
「えっ?」
虚をつかれたような気持ちになった。
「そう言わずにどこかお店行こうよ」
「週報書かなきゃいけなくて…」
「まあな、今朝まで友達と飲んでたんだもんね」
無理矢理そう納得させる。
何か嫌なことでもしていたのだろうか。もしくは俺のルックスやらファッションが想像と違っていたから早く帰りたいのかとも考え、次のビールを買いに行った愛奈の背中を見ながら天を仰いだ。
ビールを飲みながら残っていたホタテを食べた。手がタレだらけになっているのを見て愛奈がハンカチを渡してきた。
「いいよ、せっかくのハンカチが汚れる」
「裏側ならいいですよ。見えないし」
「なんかごめんな」
お言葉に甘えて手を拭いた。十一匹のねこの刺繍があった。
「かわいいね」
「お気に入りです。書店で買ったんですよ」
ハンカチを返す。
「口にもついてます」
そう言うとそのハンカチで俺の口の横を拭った。
ほんの数秒の出来事なのにその瞬間は鮮明に残っている。
「なんか子供みたいだな。かっこ悪いね」
「男の人はいつまでも子供ですから」
愛奈の底知れぬ母性は本当に罪だ。年甲斐無く甘えてしまいたくなる。かれこれ五年も話しているからどんなバイトをしてどんな男と交際しているのかほとんど知っている。だから同い年の女の子達とは一線を画すくらい魅力的な人になったんだな。
夜市を後にする。空は確実に夜に近づいているがまだ青が見えている。
駅の方向に向かいながら二人してトイレに行きたくなり場所を探した。
「この街のトイレなら任せてください」
そう言う愛奈の後ろをついて行った。
二人とも限界に近づいていたから小走りでテナントが多数入る建物に入った。
終わるとお土産コーナーを見ながらコン��ニに入った。
玄米茶と愛奈が吸ってる赤いマルボロを買った。
「そこの角で吸いましょう」
「そうしよか」
玄米茶を一口飲んでアメリカンスピリットに火を点ける。愛奈はライターを持っていなかったのでその後に俺が点けた。
「今日はありがとう」
「こちらこそたくさん貰ってしまって」
「いいんだよ。命の恩人なんだから」
「いやいや」
「これで思い残す事はない。いつ死んでもいい」
「そんな事言わないで。悲しい」
「最近思うんだ。生きてる価値あるのかなってさ」
「じゃあ飲みながら人生語りましょ」
愛奈の言葉に驚く。
「帰らなくていいの?」
「いいです。お話しましょ」
なんか泣き落とししたみたいでかっこ悪いなと思った。愛奈の時間を奪っていくみたいで罪悪感も湧いた。でもそれを超えるくらい愛奈ともっと飲みたい話したいというエゴがあった。
「そうか。ありがとう。愛奈ちゃんと一緒に行きたい店があるんだ」
「どこですか?」
「バーなんだけどさ」
「バーあまり行ったことないから行きましょ」
煙草を吸いながらバーを目指す。
途中で車に轢かれそうになると腕を引っ張ってくれた。
「いいんだよ、俺なんか轢かれたって」
「ダメですよ。死んだら悲しいですから死なないで」
「でもさ、よく思うんだよね。交通事故なら賠償金とかでお金残せるしさ」
「それは私も思うときあります」
そんな話をしていたら店についた。
俺が持っていた玄米茶を愛奈が自分の鞄に入れてくれた。
明るめな店内のカウンターに横並びで座る。
愛奈はモヒート、俺はモスコミュールをオーダーして乾杯。
「私、親の老後見たくないんです」
「そうなんだ」
「前に言いましたっけ?産まなきゃよかったって言われた事」
「うん、覚えているよ。それならそう思うのも不思議じゃない」
「計画性ないんですうちの親。お金無いのに産んで。三人も。それでたくさん奨学金背負わせるなんて親としてどうかなって思うんです」
「そう思うのは自然だな」
「だから私、子供産みたくない。苦労させたり嫌な気持ちにさせたくないから」
「でも愛奈ちゃんはそうさせないと思うけどな」
「育てられる自信ないです」
「そっか。でもそう思うのは愛奈ちゃんの人生を振り返ってみたら自然だよ。それでいいと思うし、理解してくれる人はたくさんいるよ」
「結婚しないと思いますよ」
「それはわからないよ。これからさ、その気持ちを超える人が出てくるかもしれないし」
モスコミュールを飲み干した。
もし自分が同じことを親から言われたとしたらと思う怖くなった。そんな中で愛奈は自分の力でそれを乗り越えて立派に生きている。愛奈を抱きしめたくなった。ただただ抱きしめてもう大丈夫だって言いたかった。
愛奈からマルボロを一本もらう。久々に吸った赤マルは苦みが程々で後味が美味かった。そこで知ったのは赤マルは二種類あって、俺が渡したのはタールが高い方で、愛奈は普段低い方を吸っているらしい。
「あの棚の右から二番目のお酒知ってます?」
「知らないな」
「友達が好きで美味しいらしい」
「読んでみよか」
スコッチだった。
ソーダ割りで飲むと中々美味しかったけれど、元々カクテル用のウイスキーとして作られただけあって、もうワンパンチ欲しい味だった。
三杯目は俺はヨコハマというカクテル、愛奈は和梨のダイキリをオーダーした。
「俺もさ、親を看取らなきゃいけないプレッシャーがあって辛いんだ」
「一人っ子ですもんね」
「出来た親でさ。ほとんどのことを叶えてくれた」
「すごいですね」
「ほんとすごい人だよ。だから期待に応えなきゃって思うとさ。色々しんどくなるんだ」
ヨコハマを一口飲む。ウオッカとジンの二つを混ぜるカクテルだからぐっとくる。愛奈に一口飲ませると「酒って感じです」と感想を述べた。茹で落花生がメニューにあったのでオーダーする。愛奈は食感が苦手だったようだ。愛奈はダイキリについてきた梨を一口食べ俺にくれた。甘くて美味い梨だった。次にオーダーしたのは愛奈はシャインマスカットを使ったウオッカマティーニ。俺はサイドカー。
「ゴリラいるじゃないですか」
「実習先の人ね」
「ほんといいなって思う。優しいし人のこと良く見てるしたくさん食べるし」
「既婚者じゃ無きゃね」
「そうなの。でも奥さん可愛かった」
「たぶん可愛いだろうな」
「一緒にいれはいるほどいいなって気持ち強くなる」
「叶うとか叶わないとかそんな事はどうでもいいから今の時間楽しめたらいいね」
「頑張ります。お局怖いけど。でも最近機嫌いいからいいや」
シャインマスカット一粒を俺に寄越す。繊維質の食べ物があまり好きではないらしい。サイドカーを飲ませると美味しいと言った。
「サイドカーに犬って映画知ってる?」
「知らないです」
「すごくいい映画だよ。小説原作なんだけれど」
愛奈がスマホをいじる。
「Huluで見れるんだ」
「そうなんだ。便利やな」
「今度見よう」
その後は愛奈の好きな小説の話をした。加藤千恵って読んだことなかったなと思いながら話を聞いていた。
「次なんだけどさ」
「はい」
「ピアノがあるバーに行きたいんだ」
「行きましょ。その後ラーメン食べて帰るんだ」
「いいね、そうしよう」
店を出てると少しだけ肌寒くなっていた。
ピアノのあるバーに向かって歩いていく。
「バーに入るの初めてでした」
「そうなんだ。前の彼とは来なかったの?」
「入るのに緊張するとこには行かなかったんです」
「最初は緊張するもんな。慣れればいいんだけど」
「あっちの方にあるビストロにもやっと入ったくらいだから」
「そうなんだ。でもいいもんでしょ」
「すごくよかったです」
「そうだ」
「どうしました?」
財布から千円札を数枚出して愛奈に渡した。
「タクシー代、忘れないうちに渡しておくよ」
「えっ、いら��いですよ」
「遅くまで付き合わせてしまったし」
「いいですって」
「いや、受け取って。今日は本当にありがとうね」
愛奈のポケットに押し込んだ。
「すみません。ありがとうございます」
「ほんと愛奈ちゃんには救われっぱなしだよ。だからこれくらいはさせてよ」
そうこうしてるとピアノバーの前についた。
少しだけ緊張したが意を決して入る。
店内は混雑していたが運良くピアノが横にある席に座れた。さっきまでは横に座っていた愛奈と向かい合わせで座った。目を合わせるのが照れくさくなるなと思った。
「リクエストしてもいいみたいだよ」
「えー、いいな。弾いてもらいたい」
「何かあるの?」
「一時期、月光にハマってて」
「いいね」
「でも何楽章か忘れちゃった。ちょっと聞いてもいいですか?」
「いいよ」
愛奈がイヤホンを繋げて聞いている。
その間に俺は「Desperado」をリクエストした。
「一でした」
「そっか、次に言っておくよ」
Desperadoが流れる。
愛奈も知っていたみたいで俺が勧めたピニャコラーダを飲みながら聞いている。柔らかくて優しい表情が美しく貴かった。
「これはさ恋愛の曲っぽいけどポーカーで負けた曲なんだ」
「えー」
愛奈が笑う。
次にピアニストの方に愛奈のリクエストを伝えた。
始まると今にも泣きそうなくらいに感動している愛奈がそこにいた。スマホを向けてその時間を記録している。その時の顔は少女のよう、昔見た愛奈の写真に少し似ていた。
お酒が進んでいく。
カウンター席のおじさまがビリー・ジョエルをリクエストしている。ストレンジャーやHONESTYが流れている。
会話は愛奈の男友達の瀬名くんの話題に。
「今度ドライブに連れてってくれるんですよ」
「ロードスターに乗ってるみたい」
「オープンカーか。この時期はまだ気持ちいいね」
「天気の良い日見ておくねって」
「いい子やね。その子と付き合っちゃえば?」
「でもね、絶対彼女いるんですよ。いつも濁してくるけど」
「そっか」
「沼っちゃう男子ですよね」
「じゃあさ、俺と付き合って」
「仮にも彼氏いるんですよ」
「冗談だよ。俺は君に似合わない」
もっと若くて横浜流星みたいなルックスで何か才能があって自分に自信があったらもっとアピールしたかもしれない。そう、愛奈に合うのはそれくらい優れている人で、愛奈を大切に包み込むことが出来る余裕がある人に違いないからだ。
「あの曲聴きたい」
「なに?」
「秒速の曲」
「One More Time?」
「それ!」
「じゃあ頼んでおくよ」
ピアニストの方にお願いするとすぐに弾いてくれた。愛奈は感激してこのときは本当にその強い眼差しが少し濡れていたように見えた。
タバコに火を点ける。愛奈をちらちらと見ながら吸うタバコはいつもより目に染みる。
ダービーフィズを一口飲む。久々に飲んだがやはり美味しい。
「すごく嬉しかった」
「よかったよ」
最後の酒に選んだのは愛奈はシシリアンキス、俺はXYG。
そのオーダーを聞いていたピアニストの方はGet Wildを弾いてくれて俺は笑った。
「これさ、シティハンターで出てくるんだよ」
愛奈はもちろん知らなかった。男の子の映画だからね。
「ボズ・スキャッグス弾いてほしいんですけど」
近くの席の女性が弾いているピアニストに声をかけたがちょっと待ってと制止された。女性がトイレに入った間に俺はこの隙にと一曲リクエストした。
愛の讃歌。
愛奈も知っていた。
タバコも吸わず、氷だけになった酒で口を濡らし、聞いていた。少しだけ目頭が熱くなった。
曲が終わるとお酒が届く。
「渋いお酒飲まれますね。さっきのダービーフィズとか」
マスターから声をかけられた。ダービーフィズの泡がいいよねと話した。
ピアニストにさっきの女性が話しかけている。
「ボズ・スキャッグスをお願いします」
「曲はなにがいいですか?」
「曲名がわからなくて…」
「それならウィー・アー・オール・アローンを聞きたいです」
俺が言った。すると二人ともそれがいいとなって弾いてくれた。
訳詞には二つの解釈がある。
僕ら二人だけ。なのか、僕らはみな一人なのか。
今だけは前者でいさせてほしいと思った。
「ピアニストの人が弾いてて気持ちいい曲ってなんなんだろう」
愛奈が言う。
「確かに気になるね。聞いてみるよ」
ピアニストの方に聞く。
「その時で変わります。上手くできたなって思えば気持ちいいですから」
なるほどなと二人で頷いた。
最後のリクエストに「ザ・ローズ」をお願いした。
ピアニストの方も好きな曲らしい。
「気持ちよく弾けるように頑張りますよ」
この曲は愛奈も知っていた。
オールディーズの有名な曲だ。
気持ちよさそうに弾くピアニストと聴き惚れる愛奈を見ながら最後の一口を飲み干した。
後半はあまり愛奈と話をした記憶がない。二人ともピアノの音色に癒やされながら静かに酒を飲み、少しだけぽつりぽつりと会話をする。そんな落ち着いたやり取りが出来る関係っていいなと思った。
会計をする。
お釣りを全て、といっても少額だがピアニストの方に渡してもらった。
財布の中身が増えている気がした。
愛奈に聞くと何もしてないらしい。
「きっと財布の中でお金が生まれたんですよ」
そういうことにしてピアノバーを出た。出る直前に流れていた曲はドライフラワーでちょっとだけ不釣り合いで笑えた。
愛奈がラーメン屋を案内してくれるが場所が少し分かりにくくて何とかたどり着いた。
ビールを少し飲みながら餃子を食べているとラーメンが届いた。
二人して黙々と食べた。美味かった。
「大盛りにしてもよかった」
「私もう食べられないからあげますよ」
愛奈が麺をくれた。それを全て食べてビールを飲み干す。
二人で一頻り飲んだあとに餃子をつまみながらビールを飲み、ラーメンを一緒に食べてくれる女性は出会った事なかったかもしれない。
会計前にトイレに行きたくなって財布とカードを愛奈に渡して払っておいてほしいとお願いした。
戻るとテーブルに忘れていた眼鏡を俺に渡しながら
「使い方わからなくて自分で払っちゃいました」
「えっ、ああ、ごめん。現金渡すよ」
「いらないですよ。たくさんご馳走になったんでこれくらいはさせてください」
何度かやり取りしたが甘えることにした。
愛奈には甘えてばっかりだ。
店を出て大通りに向かう。
タクシーをつかまえようと。すぐにつかまった。
「このタクシー割引使えるんですよ」
「ありがとうね、また会おう」
「はい!」
タクシーを見送った。夜の大通りをすーっと去っていった。
ホテルへの帰り道。コンビニでお茶と赤マルを買った。久々に吸って美味しかったからだ。お茶は愛奈の鞄に預けたまま忘れていた。
赤マルに火を点ける。
��たらと煙が目にしみる。夜空を見上げたら明るい繁華街にも関わらずいくつか星が見えた。
生きていてよかった。
それくらい楽しくて美しい夜だった。
また愛奈に会いたいと思った。次はいつ会えるだろう。そんな事を考えながらホテルのベッドに倒れ込む。
「死んだら悲しいですから死なないで」
今日何度か言われた愛奈の言葉がリフレインしている。
本当に素敵な人だ。あんなに幼くてどうしようもない人と恋に落ちてたのに上手に成長した。
あんなに気遣いできて疲れないのかなって思う。
少し心配だ。
愛奈を写した写真を見返す。ブレてる写真ばかりで下手さが目立つが二枚ほどいい写真があった。
大切にしなきゃならない人がこの世にはいる。
間違いなくそれは彼女である。
これは一夜の記録と愛奈への恋文だ。
なんてね
11 notes
·
View notes
Text
日記
近頃は以前よりも上手に親との距離感を取ることができております。と言うのも一人暮らしを始め早一年、一人暮らしをする前は親(特に母)との距離感の掴み方が難しかった。子供(私)にとって親というのは幾つになってもやはりどこか特別で割り切れない存在だった。昔から親の顔色を伺って生きてきたせいか帰宅後すぐ今日親が不機嫌かどうかがわかるようになってしまった。親の機嫌が悪くなると居心地が悪かったからだ。しかし最近は割と腹を割って話せることも増えてきた。
そして話していると気付くことがある。私にとって親は、完璧であるべき大人、私のことを作った人。という認識だったのだけれども、実は親も歳をとっただけの子供という言葉が染み込んできた。テレビやYouTubeなどで人の発達発育については親の存在が大きく関わるというような話が流れるたび、母は「自分の親はああだから仕方ない」「私は苦労をしてきた、かわいそうだ」といっ���ニュアンスの内容を話す。私はお母さんにとって育児の話は自分の行いについて振り返る場面というよりも、自分が今まで受けてきた行いについて振り返る場面なのだ感じた。もっと分かり易く伝えると、母はその両親から受けた教育、育て方に満足がいっていない。だから自分はその被害者であると感じているのだと。私の中で親という生き物は完璧な存在だと思っていたし、完璧であるべきだと思っていた。だから完璧じゃない自分の親のことが許せなかった。でも、完璧になることは難しいのだと気がついた。親は20代半ば〜30代前半と今の私とそう違わない年齢の時に、ある日突然親になることを宣言されたのだろうと。親になる!と親になるための考え方、知識、決意を持って親になったのではなく、周りの環境、時代の流れなどそういったものに囃し立てられて親になったのだろうとそう感じた。そう思った途端親のことを責められなくなった。恨んでいたいじめっ子が実は私よりも惨めな環境に居たことに気づいて戦意を喪失するようなそんな感じ。親に「子供がいなかったら」と言われた瞬間から私は被害者なんだ、勝手に産んだくせに人のせいにしてくる加害者から被害を受けたんだと思って生きていた。でも、その加害者もその親からありとあらゆる被害を受けて育ってきたんだって知った。30を過ぎても親のせいにして生きている奴はダメな奴だって聞くけれど30過ぎても自分の人生が送れないほどに私の親も傷ついて来たんだろうって思ったんだよね。
「産んでよかった。生まれてきてくれてありがとう。」この言葉を親の口から聞くことができたらそれこそが過去の私に対して一番の恩返しになるんじゃないかって気が付いた。これは親の顔色を見て決めたことではない。昔の私が命を生きることを諦めなかったからこそもらえる言葉だし。一番認めてほしい相手に心から認めてもらえることができたら、それは私の一番の存在価値に繋がるんじゃないかって思うんだ
(なお父はすでに私のこと大好きな様子)
親というコンプレックスを乗り越えた先の私は今よりもずっともっとキラキラ輝いた SO CUTEな生物になれると思うんだ
7 notes
·
View notes
Text
Denisa-profile
▼プロフィール
【名前】デニサ ノルダール(Denisa Nordahl) 【年齢/性別/身長】??歳/女/161cm 【一人称/二人称】私(わたし)/貴方 【長所】慎重・献身的・聡明・優雅・忍耐力 【短所】冷淡・保守的・生真面目・過保護 【好き】月夜・魔法・調薬・お世話・実���的なもの・可愛いもの 【嫌い】人混み・熱気・賭け事・運任せ
凛とした佇まいの気品ある雰囲気の女性。 感情を表に出す事が少なく冷淡で近寄り難いオーラを感じさせるが、実際は慈しみに満ちた心優しい穏和な性格。 堅実的に物事を考えて何でも卒なくこなす能力があるものの、規律を重視してしまうが故に柔軟な対応をやや苦手としている。
風と闇魔法を得意とする聡明な魔導師。 大きな街にある商家の生まれだが、店が経営難に陥った影響で両親に捨てられ、幼少期は孤児として過酷な日々を過ごしていた。 後に放浪していた際にとある魔導師と出会い、魔法の資質を見出された彼女は彼に引き取られ、彼が住む村で魔女として育てられる事となる。 天性の恵まれた魔力と頭脳を活かし優秀な魔女として成長した彼女は、彼や村人への恩返しの為に魔法や調合した薬を使って様々な貢献を行いながら平穏に暮らしていた。 そんなある日、突然何の前触れも無く村が大規模な人狩りに遭い、村人が惨殺され村は崩壊してしまう。懸命に戦った彼女もまた重傷を負ってしまうが、親代わりであった魔導師の身命を賭した手助けで、彼女だけは辛うじて逃げ出すことに成功する。以後、追っ手に追われ瀕死のところをとある人物に救われ、一命を取り留めている。 現在は村を襲った組織に対する復讐に加え、命を救われた恩義を返すべくその人物の苦手分野を補う補佐役として協力し、共に各地を転々としながら旅している。
魔法の改良や調薬が趣味。 戦闘用の高威力な魔法や病気の治療薬など、主に自分の能力を高めたり、人の役に立つ魔法や薬の研究を好んで行っている。特に薬に関してはどれも効能が高く、安定した品質で周囲からの評価は極めて高い。 因みに使役する魔物はゲイザー。邪視により視線が合った者を麻痺・眠り・混乱・石化など様々な状態異常にする能力を持っている。
◇「私は自身の責務を全うします。邪魔をするのであれば容赦はしません」 ◇「僭越ながら私がお相手させていただきます」 ◇「用件があるのでしたら手短に。そんなに暇じゃないので」 ◇「彼のチャームポイントはこの大きな目玉と���皮のつるつるとした手触りね。ふふっ可愛い私の子」 ◇「大丈夫ですか?無理せず、甘えてくれてもいいんですよ?」 ◇「あの可愛さは流石に反則よ…反射的に抱きしめたくなっちゃうじゃない…」 ◇「別に私は完璧なんかじゃないの…私にも誰かに寄り添って甘えたくなる時だってあるんですよ…?」 ◇「善悪多様…貴方にとっての善は私にとっての悪。よって私は貴方の罪を裁きます」 ◇「おかえりなさい。お風呂でしたら既に準備が整っていますよ。一日の疲れを落とすには入浴が一番効果的です…よろしければお背中お流しいたしましょうか?」 ◇「この身が朽ち果てるまで…私は貴方に尽力する事をお約束いたします」
◆「ジル。私のゲイザーを知らない?…何故フライパンの上に縛り付けてあるの。いい加減彼を焼いても貴女の思っている目玉焼きにはならないことを学びなさい」 ◆「燿香。貴女はとても努力家で真っ直ぐな人です。そして可愛…ごほん。他人に愛される容姿を持っている。それは素直に誇るべき素質だと私は思います…事のついでに少しだけ頭を撫でてもいいですか?」
××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××
▼使い魔と武器
◆使い魔は「ゲイザー」。 邪視により視線が合った者を麻痺・眠り・混乱・石化など様々な状態異常にする能力を持っている。能力を使い過ぎると目が充血してくることが欠点。 又、視力が人間の数十倍あり遠方まで広く視認が可能な為、索敵能力は非常に高い。 因みに彼は主人の調合する目薬が大好きで、よく主人に目薬を差してもらっている。
◆杖と斧の混合武器。 内部の宝石により魔法を強化し、刃に属性を付与する効果を持つ。 内部の宝石を換装することによって武器の属性が変更され、刃の色が属性に沿った色へと変色する。 内部の宝石は魔力によって浮遊している状態。
××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××
▼リンク
◆イラストの高解像度版と他クリエイター様による作品一覧
4 notes
·
View notes
Text
「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和六年(2024)4月24日(水曜日)
通巻第8226号
司法長官とは言葉を慎重に沈着に選ぶポスト
「極左、社会主義社会へ暴走する彼らは『犯罪集団』だ」
*************************
全米の主要メディアとSNSを牛耳る左翼勢力は「凶悪な犯罪組織だ」とバア元司法長官が発言した。バア元司法長官はトランプ政権末期、トランプを批判したことで知られるが、反トランプではない。
バア元司長官は2024年4月20日、FOXテレビのインタビューで次のように語った。「問題がトランプ自身の行動にあることは事実ですし、選挙後、それが非常に厄介だと感じたこともあった。しかしトランプが独裁者となり、権力を掌握するという考えは、我が国が直面する脅威ではありません。我国が直面している脅威は極左集団の跳梁跋扈であり、実際に社会主義的な制度へと向かいつつある傾向は、保守陣営からの反対を許さず、人々の参加を取り消し、大学で教えられる視点が一つしかなく、子供の教育に関して親を視野から排除しようとする。彼らは
強硬な凶悪犯の集団です」
(まったく日本と同じ状況ではないか)
バア元司法長官はつづけた。
バイデン大統領は「国境に関する法律を施行していない。彼は、勤勉な納税者やその恩恵を受けられない人々にその負担を課す米国への数百億ドルの借金を容認している。裁判所はすでに民主党政権の権限逸脱を指摘したが、バイデンは票を買うために選挙前に(大學ローンの減免など)を実行しようとしているこれは無法かつ卑劣な行為です」
イスラエルとウクライナ支援予算は紆余曲折を経て下院で可決されたが、おどろくべし、国内の治安対策、とくに不法移民対策への予算はゼロ。バア司法長官が指摘するとおり、「社会主義的な制度への傾向は、保守陣営からの反対を許さず、大学で教えられる視点が一つしかなく、子供の教育に関して親を視野から排除しようとする。彼らは強硬な凶悪犯の集団である」
「同時に、バイデン政権は実際、民主主義にとってより大きな脅威であると私は考えています。彼らは全体主義的な気質を持っていると思います。彼らは進歩的な運動を支持しており、反対派や言論の自由を抑圧しようとしている」と彼は警告した。
「最も害が少ないと思われる人物を選ぶのが私たちの義務です。それは明らかにトランプ前大統領と共和党政権です。優先事項は、国境を制圧し、都市部での無法行為を阻止し、国力を強化し、ビジネスやテクノロジー部門を窒息させる過剰な規制を防ぐことでなければならないのです」
バー元司法長官は、これらの目標が「トランプ政権下で達成されると信じている」とまとめた。
司法長官とは言葉を慎重に沈着に選ぶポストである。
3 notes
·
View notes
Quote
27 名前:可愛い奥様:2019/11/14(木) 03:18:47.77 ドイツでソロ活動はダメよ~怪しい人とか友達いない人って思われちゃう ドイツだけでなくフランスもスイスもどこもダメ だからみんな一人でいる時は電車の中でもバスの中でも ずっと電話で話してるw 30 名前:可愛い奥様:2019/11/14(木) 03:19:28.96 >>27 窮屈そう… 33 名前:可愛い奥様:2019/11/14(木) 03:21:14.44 >>30 日本では若い人は結構一人で夜ご飯を食べたりする人 多いんだよって言ったらドイツ人から羨ましがられたわw 同調圧力が強いからしたくても出来ないらしいわ 36 名前:可愛い奥様:2019/11/14(木) 03:23:10.60 >>33 ドイツでもそんなのあるんだ 44 名前:可愛い奥様:2019/11/14(木) 03:26:49.73 >>36 ていうか自由ですよと言いながら暗黙のタブーが沢山ある 日本って全体主義と言われるけどルールさえ守れば ソロ活動が許される自由な国だわ 54 名前:可愛い奥様:2019/11/14(木) 03:30:41.45 >>44 日本はめちゃくちゃ自由で差別の少ない下剋上が狙える夢のような国だよ 普通はある階層以下は絶対に官僚とかになれない 日本は東大に行けばスタートラインに立てる簡単な国 59 名前:可愛い奥様:2019/11/14(木) 03:32:18.72 >>54 日本は良い国だわ 67 名前:可愛い奥様:2019/11/14(木) 03:35:52.00 >>54 特にドイツは駅員さんとか飲食店の店員さんとか英語の ワンツースリーすら理解できないのよね 教育の格差が激しすぎるし生まれで人生が決まり過ぎる 英語が喋れるドイツ人は嬉々としてここぞとばかりに 英語喋れます!って私に話しかけてきてたw ただアメリカ人が我が物顔で英語だけで観光してる時は ムカつくから知らんぷりするらしいw 76 名前:可愛い奥様:2019/11/14(木) 03:39:54.03 >>67 教育格差すごいよね 何で日本はみんな平たく高校無償化とか大学もとか言っているんだろうね 馬鹿と底辺に無償教育なんていらないわよ 82 名前:可愛い奥様:2019/11/14(木) 03:43:18.19 >>76 ドイツは大学も全部無料なんだけどその恩恵を受けるためには 優秀じゃないとダメなのよね 小学校卒業の時点で人生が決まるのは酷だけど無料なら 仕方がないのかなと思ったり 91 名前:可愛い奥様:2019/11/14(木) 03:46:03.20 >>82 なに?小学校で人生決まるって テストがあるの? 96 名前:可愛い奥様:2019/11/14(木) 03:47:42.40 >>91 大学に進学出来る中学に行けるか行けないかのシビアなふるいに かけられるのよ そこで落ちたら一生這い上がれないお金があれば回避可能よ 104 名前:可愛い奥様:2019/11/14(木) 03:49:23.98 >>96 大学に進学できる中学って名前があるの? 120 名前:可愛い奥様:2019/11/14(木) 03:54:09.73 >>104 中卒で働くかその後専門学校で職人になる中学か大学に 進学することを目標としてる中学の二択を小学生の時点で 決めるのよ 大多数が後者だけど税金で教育する価値なしと 判断されると12歳で足切りされるの 133 名前:可愛い奥様:2019/11/14(木) 03:57:02.28 >>120 いいわねぇ足切り お金持ちは足切りされても私立に行くのね? 137 名前:可愛い奥様:2019/11/14(木) 03:58:20.44 >>133 お金持ちはそもそもそんな学校に行かせないわ スイスのボーダースクールとかイギリスに行かせたりその他もろもろよ 31 名前:可愛い奥様:2019/11/14(木) 03:20:28.67 >>27 えぇ~ ぼっち許されないの?! 最近何するのもソロだわ私 日本人で良かったw 38 名前:可愛い奥様:2019/11/14(木) 03:24:42.88 >>31 一人でお茶したいって思っても席に着いて注文を取りに来た人に ドイツ語で一人って言うと一人?って聞き返され一人と答えると 英語でアローン?って聞かれてアローンって答えてさらにワン?って 聞かれてたわw だんだん答えてて悲しくなってくる国よw 43 名前:可愛い奥様:2019/11/14(木) 03:26:15.43 >>38 お茶もなんだ 大変だ 48 名前:可愛い奥様:2019/11/14(木) 03:28:13.38 >>43 大声で電話してると何にも言われないんだけど 一人で静かにお茶を…っていうと何やってるんだ一人でって 気味が悪いみたい 46 名前:可愛い奥様:2019/11/14(木) 03:27:47.04 >>38 奥様よく耐えたわ~ ヨーロッパの方が個人主義とかが尊重されているのかと思ってたわ 聞かないと知らないこときっとたくさんあるわね 60 名前:可愛い奥様:2019/11/14(木) 03:33:24.95 >>46 そんな事全然なかったね! 私は安心な人間です!とかそういうアピールなんだろうけど みんな人の���を気にするから日本人で良かったと心から思ったわw 語学学校で日本ではお一人様って言葉がありますって 小話を書いたら先生からそれマジで?天国!って言われたわよw 69 名前:可愛い奥様:2019/11/14(木) 03:35:53.97 >>60 奥様めっちゃ面白いわ 本か漫画でエッセイ書いて欲しいわ 73 名前:可愛い奥様:2019/11/14(木) 03:38:12.73 >>69 書いてみようかしらw ドイツ人はドケチだからエコと親和性が高いよねって 小話もめっちゃ受けてたわ 80 名前:可愛い奥様:2019/11/14(木) 03:42:20.27 >>73 今流行りのブログで4コマ漫画ってやつどうよ イスラムの女の子とルームメイト?の話とか本になってたわよね 132 名前:可愛い奥様:2019/11/14(木) 03:56:49.99 >>80 画力が画伯なのよね… でも四コマにしたい面白い話が沢山あったわw 141 名前:可愛い奥様:2019/11/14(木) 03:59:10.87 >>132 ドイツで一番面白かったエピソード知りたいw 150 名前:可愛い奥様:2019/11/14(木) 04:01:30.16 >>141 一番は中々決められないけどやっぱり東ドイツネタかしらねw 居酒屋で相席にさせられたグループに一人東ドイツ出身の人が いてなんでも自虐ネタに持っていく面白いやつだったわ 156 名前:可愛い奥様:2019/11/14(木) 04:02:45.15 >>150 東ドイツってネタなの? 162 名前:可愛い奥様:2019/11/14(木) 04:04:19.89 >>156 ネタとして扱う西ドイツ人の優しさとイラつきかしらねw
ヨーロッパの方が個人主義とかが尊重されているのかと思ってた : 育児板拾い読み
2 notes
·
View notes
Text
すうすうのピンク色
昨夜のよくない思考に体が負けてか、今日の勤務はあまり気分的に芳しくなかった。が、その後頭痛に苛まれながらもDAISOで掃除道具等買い、スタバで休憩してからなんとか帰宅した。やはり勤務後にどこかで1時間くらい休憩してから帰ると、帰宅後にいきなり倒れなくてすむ。頭痛は緊張型かと思いその対策をしたが、結局3時間経っても改善せず、観念して偏頭痛の薬を飲んだら一瞬で消えた。偏頭痛だった(頭痛という賭けに負けた)。偏頭痛薬は残りがもう3回分しかないので、いい加減に脳神経外科の予約を取るべきである。勢いに乗ってカウンセリングの予約も取ってしまいたい。しかし、病院があいている時間帯に電話をすることが何週間もできずにいる。こういう、行為自体は簡単なはずなのに、意図的に忘れ後回しにしていること、人生でなくならないのはなぜだろう。これでもかなり改善されたほうで、郵便ポストは毎日ちゃんと確認し、ものはその日のうちに封を切って中を確認するし、光熱費の支払いも数日以内にするようになった。これは以前の自分では考えられないほどの進歩である。安全で穏やかな住処を得、さまざまな病害に対する施策を着実に実行できるようになってから、かなり気持ちに余裕が生まれ、こういう事ができるようになった。洗い物も洗濯物もごみ捨ても、とくに苦もなく毎日の生活をこなせる。ありがたすぎて涙が出る案件であります。本当に生家(あるいはそこの人々)と離れられて良かった。ここまでとても長い道のりで、まだこれからも煩雑な何かはあるとは思いますが、今まで、今も、応援してくださっているみなさんのおかげです。本当にありがとうございます。とくにこの日記のような何かを読んでくださっている人、直接言葉を交わしたことはない方もいるとは思いますが、あなたの見守りが私の力になっています。とても有難いです。
さて話が逸れたが、夜になって友人数人からたまたま連続して連絡があり、その連絡を返したり、もくりで友人たちと会話するうちにどんどん元気を取り戻していって、今日の勤務の落ち込みに対する落ち込みも払拭された。私はつくづく人と関わりが持てればそれだけで元気になれるのだなと感じる。1人になればなるほど萎れていくし、やばい思考になるし、それで結局希死念慮まで行くので、私はとにかく1人にならないほうがいい。友人と連絡がつかなくても、人の目があるカフェやファミレスに行って、人間の営みを感じることがとにかく必要なのだと思う。それでもどうにもならない時はあるが、1人で家で寝ながらTwitter(現X)に延々と自分の思考を書き付けているよりはいいと思う。部屋にいるとついベッドに寝転んでしまうから、それを防ぐためにも外出して椅子に座ることは重要だ。できれば本を読んだり何か書いたりしたいものだが、まあ、具合の悪い時にはそんなことはなかなかできない。漫画や軽い読み物を読んで気をそらすことができれば満点だと思う。(漫画も読むのはかなり体力がいる)
深夜、昔からの友人とたまたま通話する機会があり、この5年…いやもっと長い期間かも、言い続けていることをまた言ってしまった。というか、それを私が言うのは友人も承知していて、私も別に友人にそこまで直ちに何かを求めて言っているわけではないのだが…とにかく友人がこれ以上つらい思いをしないか心配でついつい言ってしまう。逆に、友人から何度も「こうしたほうがいい」と言われ、すぐに従うことはできなくても、それを言ってもらったことがきっかけで、さまざまな行動の土台になっていることが幾つもある。今日はその感謝を伝えられたのでよかった。
9月頭、後輩というか友人が遊びに来てくれるので本当に楽しみ。次の休みで絶対に棚を組みたてて床掃除をして、ダンボールを資源ごみに出さないと…!という気を強く持っている。また、別の友人も今年中に東京にまた遊びに来てくれるかもしれず、その時はうちにお泊まりになる可能性があるので、まだ予定は立っていないが、想像して心躍らせている。とにかく友人たちが快適に過ごせるよう部屋を綺麗にしたい。引っ越して3ヶ月、さすがにものが増えてきた。捨てるものは捨てなければなあと思っている。
5年前つかのま居を共にしていた友人が、最近人生初の同人誌を発行したので、なんとわざわざ私にも送ってくれた。曰く、私は「オタクとしての親」らしく、同人誌ぜひもらって欲しいとの事で、ありがたく頂戴して拝読した。彼女らしい繊細な描写の光る、穏やかで温かな話だった。その感想をDMで伝えたら感想第一号だったらしく、とても喜んでいた。人生初の同人誌の初の感想を言った人になってしまった(友人ということで軽い口調での感想のお伝えになってしまったので、もう少し固めに言葉を尽くして伝えればよかったなと思った)。彼女の意図するところをおそらく私が捉えられていて、それで本当にびっくりしていた(例えば、私が100万回生きた猫のように…というようなことを感想として言ったら、ま��にその絵本を昔の本棚から引っ張り出してきてそれを隣に置きながら書いたのだ、と言って感激していた。すごく良いことだと思った)。
今までたくさんの人と人生を共にしてきたな、と思った。家まで行って世話を焼いた人、具体的に言うと私が家事をしたり食事をさせたりした人、何人かいたなあ…という気持ちになった(その友人も一時期具合が悪く、それもあって私が居候していた。その時は関係は破綻したが)。みんな、私のことは恨んでも憎んでもいいから、とにかく前に進んで、人生をどうにか渡っていってくれ、と思っていた。そうして関わった大体の友人たちと今は結局音信不通(連絡を取ろうと思えばLINEで連絡は取れる)だが、どうにかなっていることを今日も祈っている。私が友人たちの世話をしたとかそういう上から目線なことではなくて、基本的に友人として一緒に楽しく過ごしてくれてありがとうございました、の気持ちから。また仲良くなれたら楽しいのかもしれないが、私たちの道はもう別れている。そんななかでも、同人誌を送ってくれた友人は、私にまた関わろうと連絡をしてきてくれて、とても嬉しかった。私も色々な人に助けられて生きていて、できるだけそういう人たちとの縁は切らずに生きていきたいものだが、どうしてもタイミングや相性というものがある。ただ、恩を受けたな、と思う人に対してはもう恩義を返すすべはないので、自分が別の人になにか力になることで世界へ返していくしかない。また、全然関係のない話のようにも思えるが、小説を書いて、今まで助けてくれた人にもなんらかをお返しできるような内容のものが書けたらいいと思う。そうしたらその本を送って、お礼状として読んでほしいと言えるから。だから私はハッピーエンドや救いのある終わりの話しか書かないのだろうなと思う。
2023.8.29
4 notes
·
View notes
Text
足跡
33歳になる。 32歳になった時に書き綴った「帝国」という文章を読み返してみて、そこに迸る生きる意志の強さにおののいた。 いくつもの記事に繰り返し書いてきたが、32歳になった昨年の6月4日にはじまる1年間で、人生を深く深く傷つける出来事がいくつもいくつもいくつも、死なずにいたのが不思議なくらいいくつも生じ、友人たちの力添えや化学物質の支えで手当てしながらなんとか生に前向きになろうと試みたけれど、私にはもう「帝国」のようなものは書けない。闊歩と称せるような歩き方はできない。茫然と、背を丸めて突っ立っている。 こんなところで折り返してしまった。あとはもう、持っているものを削って捏ね、また削って捏ね、その繰り返しにすぎない。私の存在が消尽してしまうまでやって、なくなったら終わり。ほんとうはその時を待つのも苦痛きわまりないのだが、いっぱい削れば早く終わるでしょう。がんばっていっぱい削ります。
誕生日には毎年、リルケやブレイクのような「ほとんど永遠になれた人たち」の本を読むようにしていたが、今年はそれを選ぶ気力もない。できればユルスナールかウルフを、と思っていたが、けっきょく手に取ることもできなかった。 それでも何か一つでも、と思って、去年の誕生日に親友の一人が贈ってくれた英語の詩を読み返していいかげんに訳した。
*
Footprints
One night I dreamed a dream. I was walking along the beach with my Lord. Across the dark sky flashed scenes from my life. For each scene, I noticed two sets of footprints in the sand, one belonging to me and one to my Lord. When the last scene of my life shot before me I looked back at the footprints in the sand. There was only one set of footprints. I realized that this was at the lowest and saddest times of my life. This always bothered me and I questioned the Lord about my dilemma. "Lord, you told me when I decided to follow You, You would walk and talk with me all the way. But I'm aware that during the most troublesome times of my life there is only one set of footprints. I just don't understand why, when I needed you most, You leave me." He whispered, "My precious child, I love you and will never leave you never, ever, during your trials and testings. When you saw only one set of footprints it was then that I carried you."
足跡
ある夜、私はこんな夢を見た。 私は主と連れ立って浜を歩いていた。 闇夜には私のこれまでの人生の光景がちかちかと閃いている。 それらの光景は、砂に刻まれた二つの足跡を照らし出した。 一つは私の、もう一つは主の。二人の、二つの足跡。 最後に私の生の光景が空に閃き、私の目の前で光ったとき、 私はいきおい振り返って、砂に残る足跡を見た。 そこに残っている足跡は、たった一つだけだった。 最後のそれは、この人生でもっとも辛く、もっとも悲しい瞬間を映していた。 この記憶が、いつだって私の心を乱すのだ。わたしは主に訊ねた。 「主よ、私があなたを信じることを誓ったとき、 あなたは私に、常に私と共にあろうと語ってくださった。 なのに、私がもっとも苦しかった時、そこには私の足跡しかなかった。 主よ、どうして、私がもっともあなたを必要としていた時に、 私を一人にしたのです。私はただ、理由が知りたい」 彼は囁く。「私の愛しい子よ、私はあなたを愛している。 あなたが苦しんでいる時、あなたが励もうとする時、 私は決して、あなたを置き去りにしたことなどなかった。 これからもあなたを一人にすることはない。 あなたが振り返って、足跡が一つしか見つからない時、 それは、私があなたを背負って歩いているからだ」
*
去年の32歳の誕生日に初めてこれを読んだ時、恥ずかしながら、そこに意図されているメッセージを汲み取ることはできなかった。まあ、それもそのはず、当時の私は王として私の世界に君臨しようとしていたのだから。あの時のエネルギーは根こそぎ世界に奪われてしまったが。 予言であったかのごとく、その後、私はこの詩の書き手が受け取るような「もっとも辛く、もっとも悲しい最後の光景」に見舞われ、自分の足のみでは立っていられないような日々を過ごしたわけです。つら~。これってもしかしてフラッシュバックの詩? 死ぬほどつらい時のことって永遠にフラバするし、その時に感じた孤独ってどんどんその後の命を削るよね。わかる~。どんどん削るんだよ。その傷からは一生逃れられない。その傷が余命を確実に縮めていく。 まあこの詩は「主」からのアンサーを得て救済を受けていて(作者よかったね、がんばったね)、わざわざ多くを語ることも無粋なのでしま��んが、辛くて死にそうな時に実は人に背負われているっていうのはこの一年を通して実感としてわかりました。最初読んだ時「主、マジ恩着せがましいな」とか思ってゴメンね。
これ以上書くこともないので終わります。なんという駄文だろう。情けないことこの上ない。
2 notes
·
View notes
Text
P3 Club Book Mitsuru Kirijo short story scan and transcription.
桐条美鶴の暴走
桐条美鶴は悩んでいた。
どうやら、自分は普通の同年代の女子とは、少し違っているらしいのだ。
思えば、いままではシャドウとの戦いと、勉学に明け暮れる毎日だった。愛する父親のため役立つことなら、どんな苦労も厭わなかった。そしてそれは、ごく普通のことだと思っていた。ごく最近までは。
きっかけは、やはり修学旅行だろう。日ごろの学校での勉強と違い、たとえ数日のことであっても、学友たちと朝から晩まで寝食をともにすることで、ほんのちょっと、自覚せざるを得なかった。何というか、一般常識的に、自分は少しズレているのではないか、と。そういえば特別課外活動部の仲間も、生徒会のメンバーも、自分から距離を置いているのではと思えることが、しばしばあるような気がする。
つい先日も、真田明彦に「なあ、私は······普通とは違うのだろうか?」と率直に相談してみた。美鶴の質問を聞いた明彦は、いつもの爽やかな笑顔のままピクリとも動かなくなり、たっぷり1分ほど時間を置いた後に、個性というものがいかに大切か、ひとりひとり違う人間とはなんと素晴らしいことかといった内容で熱弁をふるい、歌を歌いながら立ち去った。曲目は『世界にひとつだけの花』。最後まで、美鶴と目を合わせようとしなかったのが、印象的だった。
これはやはり、遠回しに「問題あり」と言っているのだと、さすがに理解できた。
生徒たちの上に立つ生徒会長として、そして特別課外活動部を率いる責任者として、これではいけない!いまさら、一朝一夕で一般常識とやらを身につけることは不可能だろうが、せめて、せめて周囲の人々に慕われるような、そんな人間になろう!そう美鶴が発奮したのも、無理のないことだろう。そして、彼女の性格上、行動は迅速だった。---はた迷惑にも。
「か······会長っ?いま、何と言······」
「ど、どうかしたのか?い、いや······違うな······どうかしたの?ち、千尋ちゃん?」
「か、かいちょおぉぉぉつ!?」
生徒会室に、生徒会会計である伏見千尋の絶叫が響き渡った。美鶴の“慕われる人柄になろう作戦”が発動した翌日の放課後。彼女はさっそく、それを実行し、戦果を上げていた。
やっていることは大したことではない。まずは形からだけでもと、美鶴が知る限りでもっとも人当たりがいい少女---山岸風花の喋りと動きを真似しようと思った。それだけだ。
それが、予想以上の破壊力だったことは、誰にとっても不幸なことだった。美鶴はただ、千尋の「会長、この件はどう処理しましょう?」との質問に、こう返答しただけだったのだ。
「ち、千尋ちゃんは、どうしたらいいと思う?」
そして、にっこり。
柔らかい笑顔、のつもりだが、日ごろ使っていない表情筋を酷使したため、頬の端がピクピクしていることに本人は気づいていない。おかげで、それは笑顔というよりも、どう見ても何かを企んでいる顔にしか見えない。
それでも、悲鳴を上げて真っ白になった千尋を心から心配して、美鶴が優しく声をかける。
「大丈夫?千尋ちゃんっ?」
これがトドメとなった。
ぴきっ。千尋の中で何かが壊れる音がした。
「いやあああぁぁぁあ!ご、ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!私が悪かったなら謝ります!お願い!許して!言いたいことがあったら死ぬほど責めてくださって構いませんからぁ!丸呑みにして生きたままじわじわ胃の中で溶かしていくみたいな生殺しはしないでぇ!ごーめーんーなーさーいー!!」
ありうべからざる異常な現象を目撃し、千尋の脆弱な精神は、簡単に灼き切れていた。恐怖に翻弄され、被害妄想で心は満たされ、ついには胎児のような丸い姿勢でうずくまって、ごめんなさい会長を差し置いて彼には手を出しません、とか訳のわからぬことを呟いている。
「え······お、おい、伏見?みんな?ど、どうしたんだ?何が起こった?」
千尋の狂態に、ようやく状況に気づいた美鶴が周囲を見回したときには、すでに生徒会室の中には、まと��に口がきけるものはいなかった。
「そ、それは······申し訳ありませんでした······って言うのも変ですね。うふふ」
「いや。私が半端に山岸の真似などしたのが悪かったのだ。やはり、本物には敵わない」
生徒会室の惨事が、数台の救急車のサイレンをもって幕を引かれたあと、美鶴は廊下でたまたま出会った風花を連れ高等部校舎の屋上へとやってきていた。作戦失敗に少々へこみつつ、美鶴は無断で手本としたことへの侘びを風花に告げ、自分のミスの原因を率直に訊いてみる。
「やっぱり······口調や立ち居振る舞いって、その人だけのものですから······。無理をしてもどこかでボロが出るのは仕方ないです」
「しかし、それでは······皆に一歩引かれてしまうのだ。私の態度は、どうも硬すぎるらしい」
「だったら、話す内容かなあ······」
「内容?」
「少ししか······一緒にはいられませんでしたけど、荒垣先輩って話してみると面白い人だったんですよ。最初はちょっと怖くて近づきにくかったですけど、けっこう冗談とか言うし」
「冗談か。なるほど······」
美鶴の脳裏に、高等部に上がったばかりの頃の荒垣の面影が浮かぶ。確かにあの事件が起きるまでの荒垣は、どちらかというと陽気なタイプで、いまで言えば順平のようなパーソナリティの持ち主だった。
「そうか······納得いった!山岸、恩にきる!」
「え?あ······桐条先輩?どちらへ?」
「さっそく寮に帰って、草稿を練ってみる!明日は幸い、全校集会がある日だからな!」
そう言って、風花を取り残したまま、猛スピードで美鶴は立ち去った。それは、入浴中に「わかった!」と叫んで裸のまま往来へ飛び出したアルキメデスのような勢い。もちろん、美鶴は何にもわかっちゃいなかった。
翌日の朝、講堂には集会のため全校生徒が集まっていた。恒例の眠気を誘う校長訓示、学年主任教師からの諸注意のあと、「続いて、生徒会からのお知らせがあります。会長、どうぞ」とのアナウンスが、エコーを伴い講堂に響く。そして、いつものように堂々と背筋を伸ばした。桐条美鶴が壇上に姿を現わした。
カツカツと靴音を響かせ舞台中央に立った美鶴は、演台上のマイクの角度を軽く直し、視線を前に向けて講堂を隅々まで脾説する。それは正しく、王者の貫禄。昨日のようなイカレた様子は微塵も感じさせない、常と同じく凛々しい姿に、舞台袖に控える生徒会役員たちが胸をなでおろした、その瞬間。
「······おっはー☆」
······ざわつ。
軽く短いざわめきが広がる。一瞬、その場にいた全員が、自分が幻聴を聞いたと思ったに違いない。ただひとり、山岸風花だけが、昨日の不用意なアドバイスのことを思い出し、顔面蒼白にして固まっている。
ざわざわざわざわ。
徐々に増えるざわめきに、美鶴は焦っていた。おかしい。こんなはずではなかった。最初に軽いツカミで聴衆の緊張をほぐし、その後、小粋なジョークの連打で笑いの渦を我が物とするはずが······。そのために、わざわざ古書店で『アメリカンジョー 100選』やら『大人のフランス小話』やらを買い漁って研究したのに。やはり、美鶴が幼いころに 一世を風靡した朝の子供向け番組の名セリフとはいえ、ネタが古すぎたのだろうか?しかし、最近では滅多にテレビも見ない自分に思いつくネタは······あった!確か伊織が言っていた最近流行りの······。
「······お手上げ侍」
しーん。
今度こそ静寂が周囲を包み込む。生徒ひとりあたり、平均して5本ずつ白髪が増えていた。もはや働く者はいない。そして、しばしの言葉の真空状態を経て、「いやあぁぁぁぁぁ!!」と響き渡る千尋の絶叫。昨日のトラウマが、このタイミングで蘇ったようだ。ここが学校でなく職場だったら、PTSDで労災がおりるに違いない。
その日、月光館学園に緊急出動した救急車は、10台を越えたという······。
放課後、今度こそ真剣に、美鶴は落ち込みまくっていた。ほぼ徹夜で考えたスピーチが目も当てられない失敗に終わったことも原因だが、何より、アドバイスを活かせなかったことを風花に告げに行った際。
「別に構いませんけど、今度からは一般人の目の前でマハブフダイン (氷結ハイブースタにより威力1.5倍) は止めてくださいね、うふふ」
とか、ぐっさり言われたことが、相当に堪えていた。あれで、風花は意外と毒がある。ちなみに風花の目は、微塵も笑っていなかった。
そんなわけで、美鶴は意気消沈して寮への帰路をとぼとぼと歩いていた。と、そこに。
「あれ?やっほー、美鶴センパイ」
と、声がかけられる。それは、美鶴も良く知った、岳羽ゆかりの声であった。いつもならここで、「ああ、ゆかりも今帰りか?」などと、自然と会話が始まるのだが、連日の失敗で美鶴はすっかり調子を狂わせていた。思わず、美鶴の口を突いて出たのは。
「や、やっほぉー、ゆかり······」
言葉が美鶴らしくないなら、態度も美鶴らしくなく、ゆかりの反応を下から窺うような、おどおどした表情になっている。
「······」
「······」
「······きもっ」
ぐっさり。
容赦のないゆかりの言葉が、美鶴の胸に深く突き刺さる。そして---。
「う······ううっ」
「あ、あれ?美鶴センパイ?」
「······うえっ」
「え?ウソ?ちょ、ちょっと泣かないでくださいよ!ご、ごめんなさい、ごめんなさい。ちょっとした���談ですから。あー、よしよし」
子供のように、美鶴は泣きじゃくっていた。
---夕刻。なかなか涙が止まらない美鶴を、ゆかりは長嶋神社の境内へと連れてきていた。小さジャングルジムや、その向こうの境内が、照り映える夕陽で橙色に染まってゆく。
「すまない······ゆかりにまで、愛想をつかされたかと思って、つい······」
「だーかーら!違いますって!だいたい、仲良くなかったら上級生相手に『きもっ』なんて言えるわけないじゃないですか?」
やや目の端は赤いものの、美鶴は何とか泣き止んで、今は少し落ち着いた様子だった。
「で、いったいどうしたんですか?今日のセンパイ、はっきり言ってヘンでしたよ?」
親しさゆえとはいえ遠慮のないゆかりの物言いに、美鶴はうぐっと言葉を詰まらせるが、それでも淡々と先日からのことを説明した。すべてを聞き終えたゆかりは、大きく溜め息をつくと、ばっさりと切り捨てるように言う。
「バッカじゃないですか?」
「ば、馬鹿とは何だ! これでも真剣に······」
「バカですよっ!」
そう言って美鶴の目を見つめるゆかりの表情は、なぜだか少し怒っているようだった。
「ゆ、ゆかり?」
「センパイ、ぜんぜんわかってない!」
怒っているようで、それでいて、少しだけ寂しさを含んだ顔。
「いいですか、一度しか言いませんよ?少なくとも寮の連中や生徒会の人たちは、誰も美鶴先輩を敬遠なんて、まして嫌ったりなんてしてません!見ててわからないんですか?」
「ゆかり······」
「風花が美鶴先輩に親身にアドバイスしたのはどうしてです?いつもと違う先輩にみんなが驚いたのは、いつもの先輩がいいと思ってるからでしょ?まったく、いつも自分ひとりで納得して突っ走るの、悪い癖ですよ?」
「私は······このままでいいのかな?」
「そのままの先輩で、いいんです!」
「······一般常識がなくても?」
「はなから期待してません!」
「······嫌われて、ないか?」
「みんな、先輩が好きなんです!」
どくん。
ゆかりの言葉に含まれた、ひとつのキーワードが、美鶴の胸を打つ。それは、自分でも気づいていなかった、もっとも欲しかった言葉。
「も、もう一度!」
「へ?」
しょんぼりと気力を失っていたはずの美鶴が、一転してすごい剣幕でゆかりに詰め寄る。
「いまのセリフ······」
「え?みんな······先輩が······好き?」
じ~ん。
そんな描き文字がバックに見えるように、美鶴は全身を震わせて感動していた。そして、 さらに顔を紅潮させつつ、ゆかりを問い詰める。
「ゆ、ゆかり······は······どうなんだ!?」
「わ、私っ!?私は······きですよ」
「聞こえない!」
「あー、もう!そんなことわざわざ口に出して言わなくても······。あ······」
言わなくてもわかるだろう、と言いかけて、ゆかりは美鶴の目を見てしまい、そして悟る。美鶴はもちろん言わずとも理解していた。だが、いま必要なのは、はっきりとしたゆかりの言葉なのだ。それを訴えかける、美鶴の必死な視線を受けて、ゆかりは苦笑しつつ言った。
「私も、美鶴先輩が好きですよ。······ほ、ほかの人と同じようにですけどね」
心からの言葉を美鶴に贈り、それでも妙な感じに誤解されないよう釘を刺すことも忘れない。
「さ、さて!そろそろ暗くなりますから、さっさと寮に帰りましょう!」
ゆかりが、軽く染まった頬の色を隠すように、ベンチから腰を上げて美鶴に背を向けた。そしてそれを追うように、美鶴も慌てて立ち上がる。
「お、おいゆかり!��ょっと待て、できればもう一度······その······」
ゆかり以上に頬を染めて、美鶴が先ほどの言葉を重ねてねだる。しかし、ゆかりは構わず先をずんずんと歩いてゆく。
「知りません。もう十分でしょ?」
「······ゆかりは、意外とケチなのだな······」
「ケチって何ですか!ケチって!」
「ケチじゃないか。先日だって······」
「あ、それ蒸し返します?先輩こそ······」
ぎゃあぎゃあと喚きつつ、薄明のなかを歩くふたり。その姿は、10年来の親友同士のもののよう。美鶴の小さい悩みは、いつの間にか春の雪のように融け去っていた。
2 notes
·
View notes