#八尾ジム
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#IMAITOONZarchive 2005-6 #00年代
TITTLE:「mONsTEr BaLL」
企画展「GUNDAM―来たるべき未来のために―」の為の作品
103x72cm オフセット印刷+UVシルク印刷、紙
(C)創通エージェンシー・サンライズ
(C)IMAITOONZ
作品コンセプト:
一年戦争の終盤、心許無い作業用アームと急拵えの砲台がついた球体の棺桶のような「ボール」という機体に、いわば片道切符を持たされ若い兵士が戦場に駆り出される様が容易に想像できるのは、
現実世界でも太平洋戦争時、日本軍が背水の陣で絞り出した「神風特攻隊」や「人間魚雷」といった非人道的兵器にイメージが重なるからだ。
連邦軍だろうがジオン軍だろうが一兵卒の下級兵士は、皆そうだっただろう。宇宙世紀という時代に翻弄され、人類の革新とやらに付き合わされる一般市民が犠牲になる。この作品は、���ャブローの海中やジャングル或いは宇宙空間で彷徨っているであろう一年戦争で扱われた兵器の残骸を集め、作品で象徴的な「ボール」を再構築し「形骸化」した。戦争末期、末端の人間は本来の目的が見失われ、ただルールを維持するだけの状態だっただろう。
この球体の中核には何があるのか。
戦場で失った人々の魂か。
戦争が起こらなければ紡いでいたであろう彼らの人生か。
展覧会概要:
今展覧会は、数あるガンダム作品の中から「機動戦士ガンダム」をテーマに、リアルタイムで見て育った若手アーティスト15組(23人)によって手がけられたもので、『機動戦士ガンダム』で描かれた世界を「戦争」、「進化」、「生命」という3つの視点から見つめ、アーティストたちが未来に向けての思いを作品に展開していきます。また、「ガンプラ」をはじめとするガンダムをめぐる表現に着目し、多くの人々に影響を与え続ける文化現象として『機動戦士ガンダム』の魅力を紐解いていきます。
場所:サントリーミュージアム天保山・大阪〜上野の森美術館・東京他全国巡回
キュレータ:東谷隆司
参加アーティスト:
会田誠、小谷元彦、八谷和彦、天明屋 尚、西尾康之、安村 崇、横山豊蘭、今井トゥーンズ、篠田太郎、宇川直宏、常磐 響、ニュータイプテクノロジー ラボ(フラナガン機関)、本 秀康、羽生生 純、生西康典×掛川康典×ククナッケ×シュー×マジックコバヤシ×永戸鉄也 (順不同)
キュレータの故・東谷隆司氏には大変感謝しております。
作品コンセプトを汲み取ってくださり、展示ではイラストとしてではなく、美術作品として対応してくださいました。その事は今でも自分の大きな糧になっております。改めてお礼を申し上げます。。
余談:「機動戦士ガンダム」の放送帯は、名古屋在住の小学生の私にはなんだか誇らしかった。オープニングの制作クレジットに「名古屋テレビ」(現・メ〜テレ)の文字が入るからだった。
もしガンダムの世界に生まれていたのなら、私はニュータイプには到底なれない一兵卒の下級兵士だっただろう。しかもジムにも乗れず、棺桶のような「ボール」に乗り、言わば片道切符を持たされ状態で戦場に駆り出されるであろう。
リアルタイムに「機動戦士ガンダム」を��た当時の小学生は、「量産型」という兵器としての概念を初めて知り、ガンプラにときめき、噂を頼りに自転車を走らせ隣町の模型屋まで探しに行ったものだった。いつも置いてあるのは「ザク」と「ボール」。ガンダムには会えなかった。
アニメでも毎週話数を追うごとに、到底アムロには成れない自分に気付いていく‥ヒューマノイドと人類の革新は全く自分には起こらない、「時」は見えないし。僕はあの売れ残りのボールがお似合いだった。
「機動戦士ガンダム」の放送帯は、「ザンボット3」から始まったが、その作品でも人間爆弾や、主人公の親族が地球を守るために犠牲になるという一面が小学校低学年に突き刺さった。残忍だが妙に軽い敵・ガイゾック、日本で町内で辛い立場に追いやられる神一家。まさにの隣組に追いやられる、はだしのゲン一家。戦争は日本人同志も敵になる。その後の「ダイターン3」主人公の波瀾万丈の生い立ち(明確には描かれていなが)。
下地は充分だった。前2作品は形態を変えた姿で「侵略」の恐ろしさ、その上での「機動戦士ガンダム」は未経験の「戦争」を疑似体験したような気分になった。
「量産型」という概念がすべてを物語るように、変身等のロールプレイでは到底わからなかった、「主人公=一人称」ではなく「自分は社会の中の不特定多数」という目覚めが子供心に起きた作品だったのかな、と思う。それは初めて物語を俯瞰で観る事を知った瞬間だとも思った。
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特別回: 長崎旅行編
今回の旅行を一言で: 旅のパートナーとしてのりおっぴは偉大。
7月2日
・お昼の便で成田から長崎へ。
・タイムズの72時間パックで新型ノアを借りる。
・旧香港上海銀行長崎支店記念館に行く。
・軍艦島デジタルミュージアムに行く。
・大浦天主堂とグラバー邸の目の前まで行くが、なぜか中に入る失せる。
・長崎孔子廟中国歴代博物館の目の前にも行くが、入場料600円の文字が目に入り、また���入る気が失せる。
・三八ラーメン大浦支店で皿うどんを食べる。太麺って言うの忘れてがっかり。
・日栄湯(入湯料400円)へ行った。良き。
・長崎水辺の森公園で車中泊。ワイン2本開けて死ぬほど酔った。どうやら、田村→川本隆史(zoomゼミ)→高野と通話をはしごしてたらしい。どうやって寝たか記憶がない。3mmくらい自己嫌悪。
7月3日月曜日
・出島和蘭商館跡へ行く。あまりの天気の悪さと二日酔いでぐでぐでになり、15分くらいで退散する。でも、めちゃおもろしかったから年パス買った。
・デイリーヤマザキの駐車場で2時間ほど横になって休憩する。
・長崎原爆資料館へ。有料の音声ガイド使ってみた。かなり良かった。これから博物館では積極的に使おう。その後近くに路駐し、3時間ほど昼寝する。
・出島和蘭商館跡にもう一度いく。なにせ年パス買ったから入り放題。無料ガイドツアーやってたから参加する。なかなか良かった。
・皿うどん食べる。今度は太麺。やっぱり味の素は偉大だ。
・別の銭湯(入湯料400円)に行く。前回のところもそうだったが、東京ではなかなかみられないノスタルジックな銭湯がまだまだ多く長崎には残っている。
・夜に山本と合流する。そしてこの日3回目の出島和蘭商館跡に行く。
・稲佐山展望台で、”1000万ドルの夜景”を見る。夜景って本来ブルジョワのものだって思ってるから特に違和感なかったけど、下品なキャッチコピーだって言われてハッとした。
というか、まさかこの夜景を二度も見ることになるとは、いやはや人生はわからん。
ちなみに前回はめちゃくちゃ見晴らしよかったけど、今回は濃霧でなにがなんだかって感じだった。
・道の駅 夕陽が丘そとめで車中泊。半額の寿司を3パックかって、地酒で流し込む。
7月4日月曜日
・遠藤周作記念館へ行く。
・音浴博物館へ行く。ここはめちゃくちゃ良かった。
・海上自衛隊 佐世保史料館 (セイルタワー)へ行く。
・500ml缶ビールを5本とスト缶1本を買い込み、佐世保バーガーも3つ買う。酒を3Lも飲んでバカなのかな。
させぼっくす99で車中泊する。結局カラオケ大会になった。
7月5日火曜日
・旧海軍佐世保鎮守府凱旋記念館(市民文化��ール)へ行く。なかなか香ばしい展示だった。
・旧佐世保無線電信所(針尾送信所)へ行く。ヘルメット着用義務があり被る。あまりの顔のデカさにヘルメットが浮く。
・途中蕎麦屋に寄る。帝国ホテルの元シェフがいるらしく、シャリアピンステーキを格安で食べることができた。もちろんそばも素晴らしい。
・四次元ぱーらーあんでるせんに一瞬寄る。たくさん人が並んでた。
・14:30のフライトで東京へ。
・帰宅してクタクタになったから、熱い風呂に入り酒を飲み優勝する。
・むくむくと気分が上がってきてジムに行けそうな気がしてきた。歩きの道中でpodcastsの収録もしてジムもする。ぼくって天才だ…!
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Be Patient(27/Feb)
最近続けている体育館でのジム通いだがランニングマシーンで走っているとマシーンの画面に様々な情報が表示される。いつもは、距離と時間そして消費カロリーを見ているのだがどんな食べ物のカロリーを消費しているか次々に表示される。それが結構面白いから紹介する。
キャンディー
カフェオレ
バナナ
マグロ寿司 2カン
ししゃも塩焼き3尾
ソフトクリーム
プリン
ビール 1ジョッキ
日本酒 1合
肉まん
ハンバーガー
餃子 4つ
ホットケー��
チーズケーキ
ショートケーキ
ラーメン
6km走ったところでこんな感じだ。でもたった6kmでこれだけの食べ物が消費するのだろうか?僕の認識が間違っているのだろうか?これ以上走ると一体何の食べ物が表示されるのだろうか?まあ、そんなことより自主トレーニングに励めばいいことだ。
今日は、ジムはお休み。代わりに3kmウォーキングした。時間は、夜の10時20分から1時間。夜の裾野のパトロールだ。何軒かの飲み屋があかりを灯していた。酒好きだったらひょっこり覗いて一杯やりたいところだが今の僕にはそれも興味がない。
映画「血と砂」を観た。1965年制作。三船敏郎主演 岡本喜八監督。僕は、この監督の映画はあまり観ていない。少々ストーリーのもたつきが気になったが場面場面にいいセリフがあった。
Be Patient=我慢
感情を爆発させない我慢。我慢して心を落ち着かせよう。
人生には、いっぱい修行が待っている。今日は、そんな日だ。
疲れた。
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Yao Training Gym MJGYM-MJFITいつもご利用頂きありがとうございます! 2021年 スーパーキャンペーン中! トレーニングをして免疫力を高めていきましょう 新しいボディー作りましょう! さらに、どんなに忙しくても 大丈夫、24時間フィットネス! 八尾ジムMJGYM.MJFIT 元気に過ごせる町作りの24Hジムクラブ! お問い合わせ ホームページ:mjfit24h.jp/ MJFIT 近鉄八尾本町店 八尾市本町7-2-25 072-921-3501 MJGYMjr八尾中田店 八尾市中田3-9-1-2F 072-929-9898. MJGYM 近鉄河内山本店 八尾市東山本町1-3-8 072-983-6339 #mjfit #mjgym #八尾 #八尾ジム #gymmotivation #gymgirl #instagym #ボディメイク #筋トレ男子 #八尾アリオ #筋トレ女子 #training #fitness #fit #body #キャンペーン #gym #fitnessmotivation #近鉄八尾 #近鉄河内山本 #jr八尾 #sport #ジム #格闘 #プロテイン #squat #免疫力 #50歳 #jbbf (em MJGYM) https://www.instagram.com/p/CTOiXRUDa8e/?utm_medium=tumblr
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著作リスト
【単著・共著】
2013年『皆勤の徒』(東京創元社) 2015年『隔世遺傳『皆勤の徒』設定資料集』(東京創元社 電子書籍のみ) 『皆勤の徒』(創元SF文庫) 2018年『皆勤の徒』英訳版"Sisyphean"(Haikasoru 翻訳 ダニエル・ハドルストン) 2019年『宿借りの星』(東京創元社) 2020年『オクトローグ: 酉島伝法作品集成』(早川書房) 『るん(笑)』(集英社) 2021年『皆勤の徒』フランス語版"Sisyphéen "(Atelier Akatombo 翻訳 Frank Sylvain、Stéphane de Torquat、Dominique Sylvain) 2022年 高山羽根子、倉田タカシ、酉島伝法の共著『旅書簡集 ゆきあってしあさって』(東京創元社) 2023年 『るん(笑)』(集英社文庫) 『金星の蟲』 (ハヤカワ文庫JA) 長編『奏で手のヌフレツン』 (河出書房新社) 2024年 『宿借りの星』(創元SF文庫)
【雑誌連載】
『S-Fマガジン』2016 4月号より、イラストストーリー「幻視百景」を連載中
【アンソロジー】
2011年 『年刊日本SF傑作選 結晶銀河』(東京創元社)に中編「皆勤の徒」
2012年 『原色の想像力2』に中編「洞の街」(東京創元社)
2014年 『年刊日本SF傑作選 さよならの儀式』に掌編「電話中につき、ベス」(東京創元社) 『夏色の想像力』に短編「金星の蟲」 『NOVA+ 書き下ろし日本SFコレクション バベル』に中編「奏で手のヌフレツン」(河出書房新社)
2015年 『多々良島ふたたび ウルトラ怪獣アンソロジー 01』に短編「痕の祀り」(早川書房) 『年刊日本SF傑作選 折り紙衛星の伝説』(東京創元社)に短編「環刑錮」『短篇ベストコレクション 現代の小説2015』(徳間書店)に短編「環刑錮」
2016年 『本を巡る不思議な物語』(日本図書設計家協会)に掌編「ひとり気味」 『Out to Launch!』に掌編「暫像」
2017年 『年刊日本SF傑作選 行き先は特異点』に短編「ブロッコリー神殿」(東京創元社) 『BLAME! THE ANTHOLOGY』(早川書房)に短編「堕天の塔」
2018年 『多々良島ふたたび ウルトラ怪獣アンソロジー』文庫版に「痕の祀り」(早川書房)
2019年 『宙を数える』に短編「黙唱」(東京創元社)
2020年 大森望・伴名練編『2010年代SF傑作選2』(早川書房)に「環刑錮」が採録。
2021年 「宇宙」テーマの短編アンソロジー『短編宇宙』(集英社文庫)に短編「惑い星」 『NOVA 2021年夏号』(河出文庫)に、短編「お務め」 『異常論文』 (ハヤカワ文庫JA)に、短編「四海文書注解抄」
2022年 日本文藝家協会 編『文学2022』(講談社)に、「もふとん」が採録。 大森望編『ベストSF2022』(竹書房)に、「もふとん」が採録。
2024年 『サイボーグ009トリビュート』(河出文庫)に002が主役の「八つの部屋」を寄稿。 昆虫テーマアンソロジー『The Mad Butterfly's Ball』(Preston Grassmann & Chris Kelso編 PS Publishing)に「Honeydew」という小品を挿画つきで寄稿(Preston grassmannさんとchiyoko tanakaさんの共訳)
【雑誌掲載の小説など】
2013年 『ミステリーズ!』vol.57(東京創元社)に中編『百々似隊商』
2014年 『SFマガジン』4月号(早川書房)に短編「環刑錮」
2015年 『群像』4月号に中篇「三十八度通り」 『SFマガジン』6月号(早川書房)に短篇「痕の祀り」 『現代詩手帖』5月号(思潮社)に短編「橡」 『図書設計』89号(日本図書設計家協会)に、掌編「ひとり気味」 『ユリイカ』8月号(青土社)に短編「摩天の軽業師」
2016年 『SFマガジン』 4月号(早川書房)より、イラストストーリー「幻視百景」を連載開始〜 『別冊文藝春秋』5月号(文藝春秋社)に短編「ブロッコリー神殿」
2017年 『小説すばる』6月号(集英社)に短編「彗星狩り」 『小説すばる』9月号(集英社)に中編「千羽びらき」 『現代詩手帖』9月号(思潮社)に詩「存に靡く」
2018年 『ユリイカ』 2月号(青土社)に詩とイラスト「御身の名は」 『たべるのがおそい』vol.6(書肆侃侃房)に短編「彼」
2019年 『小説すばる』1月号(集英社)に中編「猫の舌と宇宙耳」
2020年 『小説すばる1月号』最新SF特集にフラッシュフィクション「ひとりとも」
2021年 『文藝』夏季号の特集1「もふもふもふもふ」に、短編「もふとん」 『紙魚の手帖』vol.2(東京創元社)に、短編「無常商店街」と、『旅書簡集 ゆきあってしあさ��て』の予告編として、高山羽根子さん、倉田タカシさん、酉島の三人で絵手紙
2022年 漫画と文学のリトルプレス『ランバーロール05』(タバブックス)に、短編「蛹室」
2023年 KCI(京都服飾文化研究財団)の広報誌『服をめぐる』22号に、掌編「つれあい」 『現代詩手帖7月号』、夏の作品特集「幻想とポエジー」に「転轍機」という幻想詩を寄稿。 『紙魚の手帖Vol.12』の「Genesis 夏のSF特集」にて、円城塔「ローラのオリジナル」の扉絵を担当。
【解説】
2014年 イアン・マクドナルド『旋舞の千年都市』(東京創元社)の解説 『サンリオSF文庫総解説』(本の雑誌社)に「不安定な時間」と「着飾った捕食家たち」の解説
2015年 田中啓文『イルカは笑う』の解説 『ハヤカワ文庫SF総解説2000』にて、カート・ヴォネガット『タイタンの妖女』、フィリップ・ホセ・ファーマー『恋人たち』、R・A・ラファティ『九百人のお祖母さん』、ウィリアム・ギブスン『スプロール三部作』、イアン・マクドナルド『火星夜想曲』、グレッグ・イーガン『ディアスポラ』を担当。 イアン・マクドナルド『旋舞の千年都市』(創元SF文庫)の解説を再録。
2017年 宮内悠介『超動く家にて』(東京創元社)の解説
2019年 ギョルゲ・ササルマン『方形の円──偽説・都市生成論』(東京創元社)の解説
2020年 町田康『湖畔の愛』(新潮文庫)に解説。
2021年 宮内悠介『超動く家にて』文庫版に、単行本に寄せた解説を再録。
2022年 『ハヤカワ文庫JA総解説1500』(早川書房)で、神林長平『プリズム』『言壺』、牧野修『MOUSE』の解説を担当。 ミック・ジャクソン著 田内志文訳『こうしてイギリスから熊がいなくなりまし��』(東京創元社)文庫版の解説を担当。
2023年 ジム・トンプスン著 森田義信訳『ゴールデン・ギズモ』(文遊社 装幀 黒洲零)の解説を担当。 ギョルゲ・ササルマン『方形の円──偽説・都市生成論』(創元SF文庫)の解説を再録。 『創元SF文庫総解説』(東京創元社)で、カレル・チャペック『山椒魚戦争』、J・G・バラード『殺す』、石川宗生『半分世界』の三作を担当。
【雑誌掲載のエッセイや書評など】
2013年 『小説現代』(講談社)12月号にコラム「当日消卵有効」
2014年 『群像』4月号(講談社)に、エッセイ「件の教授は笛を手に」。 『ユリイカ』4月号(青土社)にコラム「錬金術少年」。 『ミステリーズ!』vol. 65(東京創元社)に、エッセイ「わたしと東京創元社」。
2015年 『SFマガジン』4月号(早川書房)「ハヤカワ文庫SF総解説 PART1」で、カート・ヴォネガットの『タイタンの妖女』とフィリップ・ホセ・ファーマーの『恋人たち』の解説。 『SFマガジン』6月号(早川書房)「ハヤカワ文庫SF総解説 PART2」で、RAラファティ『九百人のお祖母さん』とウィリアム・ギブスン『スプロール三部作』の解説 『SFマガジン』8月号(早川書房)の「ハヤカワ文庫SF総解説PART3」で、イアン・マクドナルド『火星夜想曲』とグレッグ・イーガン『ディアスポラ』の解説。 以上は『ハヤカワ文庫SF総解説2000』(早川書房)にも収録。 『群像』11月号(講談社)に、星野智幸『呪文』の書評。
2016年 『きまぐれ星からの伝言』(徳間書店)にて「おーい でてこーい」の解説 『月刊MdN 』8月号の特集「表現者100人の「この作品を語らせろ! 」。 『小説すばる』4月号(集英社)のコラム「Oh! my IDOL」。 『現代詩手帖』7月号伊藤浩子『未知の逸脱のために』の書評。 『SFマガジン』10月号(早川書房)の特集「SF映画総解説 PART 1」にて、「吸血鬼ゴケミドロ」「フェイズⅣ」「ガンダーラ」の解説
2017年 『SFマガジン』4月号にて石川宗生『半分世界』の書評 『文藝』2018年夏季号(河出書房新社)に町田康『湖畔の愛』の書評 『たべるのがおそい』vol.5(書肆侃侃房)の「文と場所」にエッセイ「おさまりのよい場所」
2018年 『ミステリーズ!』vol.90(東京創元社)にエッセイ「私の一冊」 『Hanako』No. 1163(マガジンハウス)にて『奪われた家/天国の扉 動物寓話集』(コルタサル/寺尾隆吉訳)の書評。 『SFマガジン』10月号(早川書房)にて、円城塔『文字渦』の書評 『BRUTUS』No. 884 (マガジンハウス)特集【危険な読書】で「奇妙な生き物が出てくる本」を紹介
2019年 『SFマガジン』10月号(早川書房)の「神林長平特集」にイラストエッセイ、「伴名練総解説」に「ゼロ年代の臨界点」の解説。 『すばる10月号』(集英社)にて、高山羽根子『カム・ギャザー・ラウンド・ピープル』の書評
2020年 『Hanako』No. 1183号(100人の大銀座)の、クロスレビュー「同じ釜の本を食らう」にて、新装版が刊行された岡上淑子『はるかな旅 岡上淑子作品集』のレビュー。 『SFマガジン』10月号「ハヤカワ文庫SF創刊50周年記念特集」の「わたしのいちばん好きなハヤカワ文庫SF」にエッセイ。 集英社の読書情報誌『青春と読書』12月号に、『るん(笑)』についてのエッセイ。
2021年 『SFが読みたい! 2021年版』に、「ベストSF2020」国内篇1位となった『オクトローグ』の自作改題と「2021年のわたし」 『SFマガジン』4月号の小林泰三特集の、「マイ・フェイバリット小林泰三」に寄稿。 『SFマガジン8月号』の「ハヤカワ文庫JA総解説PART1」で、JA0227 神林長平『プリズム』を担当。 マリコ・タマキ作 ジリアン・タマキ画 三辺律子訳『THIS ONE SUMMER』(岩波書店)に帯文。 『SFマガジン』10月号「ハヤカワ文庫JA総解説PART2」で、牧野修『MOUSE』を担当。 『SFマガジン12月号』の「ハヤカワ文庫JA総解説PART3」で、神林長平『言壺』を担当 『カモガワGブックスvol.3〈未来の文学〉完結記念号』にエッセイ 辻本力編『生活考察 Vol.08』(タバブックス)に、エッセイ「室内雨天」
2022年 『SFが読みたい! 2022年版』に「2022年のわたし」 『BOOKMARK』の緊急特集号「Books and Wars 戦争を考える」に寄稿。 『現代詩手帖9月号』に、平鹿由希子『集真藍里』の書評。 『ねむらない樹vol.9』(書肆侃侃房)の左川ちか小特集にエッセイ。 東京創元社編集部編『創元SF文庫総解説』第1回(Web東京創元社マガジン)で、カレル・チャペック『山椒魚戦争』を担当。 『新潮』11月号に「円城塔『ゴジラS.P』」の書評。 国書刊行会創業50周年記念冊子『私が選ぶ国書刊行会の3冊』に寄稿。 辻本力『失われた"雑談"を求めて』(タバブックス)にて雑談。 『NumeroTOKYO 2023年1・2月合併号』の「SFと宇宙の特集」にてアンケート
2023年 『SFが読みたい! 2023年版』に「2023年のわたし」 別冊太陽『江戸川乱歩――日本探偵小説の父』戸川安宣監修(平凡社)に「パノラマ島奇譚」について寄稿。 『SFマガジン6月号』〈藤子・F・不二雄のSF短編〉特集の「SF短編コミック総解説企画」で、「影男」と「山寺グラフィティ」の二作を担当。 『クロワッサン』の「話題の本、気になる本」にて、ビジュアル版『五色の舟』(津原泰水著 宇野亞喜良画 Toshiya Kamei英訳 河出書房新社)を紹介。 深緑野分『空想の海』(KADOKAWA)のレビュー。 日刊ゲンダイ7月25日号(24日発行)の『週間読書日記』に読書日記(『サイボーグになる』『どれほど似ているか』『あなたは月面に倒れている』『九月と七月の姉妹』『アホウドリの迷信』などに触れる) 『創元SF文庫総解説』第6回では、J・G・バラード『殺す』を担当。 金原瑞人・三辺律子 編『BOOKMARK2』(CCCメディアハウス 装画オザワミカ 装幀川名潤)にタブッキについての文章を再録。 『紙魚の手帖』vol.14のコラム「わたしの必需品」に寄稿。栞についてです。 ブックファースト新宿店の『名著百選2023』に参加。 『ユリイカ 2024年1月号』の「特集*panpanya ―夢遊するマンガの10年―」に、エッセイを寄稿。
2024年 『SFが読みたい! 2024年版』の「2024年のわたし」に寄稿 『SFマガジン』6月号に、ハワード・ウォルドロップの追悼エッセイを寄稿。『紙魚の手帖 vol.18』夏のSF特集「GENESIS」号の「わたしと東京創元社」にエッセイを寄稿。 横田創『埋葬』(中公文庫)に帯文。
【掲載・配信された対談・インタビュー等】
2013年 SFウェブマガジン『アニマソラリス』で『皆勤の徒』についてメールインタビュー。
2014年 『SFが読みたい! 2014年版』で大森望さんによるメールインタビュー。
2018年 「ウィアード・フィクション・レビュー」からメールインタビュー。後にWebミステリーズに掲載。 『BRUTUS』No. 884 特集【危険な読書】のための取材。「奇妙な生き物が出てくる本」
2019年 WEBメディアVG+ (バゴプラ)にて、メールインタビュー。 朝日新聞にインタビューいただく。「造語だらけの小説、でもすらすら読める 奇妙な世界観」、ロングバージョン「造語だらけのポストヒューマン小説はいかに生まれたか「宿借りの星」酉島伝法8000字インタビュー」 『BRUTUS』「ことばの、答え」特集で、執筆環境を取材いただく。
2021年 WEB本の雑誌「作家の読書道」で瀧井朝世さんに取材いただく。 日本経済新聞 からインタビュー。「デマ、世論誘導…フェイクが題材 エンタメ小説の警鐘」 2022年 『文藝』2022年夏季号の特集4「SFマガジン責任編集 グレッグ・イーガン祭」にて、橋本輝幸×長谷川愛×酉島伝法のイーガン鼎談
2023年 「ほんタメ文学賞 2022年上半期」【 あかりん部門 】の大賞受賞記念でyoutube番組ほんタメに出演。
『ユリイカ2023年7月号』の「特集=奇書の世界」で、円城塔さんと奇書について対談
『るん(笑)』の文庫化と『江戸POP道中文字栗毛』の刊行記念で、児玉雨子さんと対談。 好書好日 朝宮運河のホラーワールド渉猟にて、『奏で手のヌフレツン』についてインタビュー。
2024年 日本近代文学館主催の「2023年の声のライブラリー」企画で、近藤ようこさんの朗読+対談。
『奏で手のヌフレツン』について、WebMagazine「アニマ・ソラリス」にインタビュー。
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さよなら恋人
【A】
十七歳の夏に加蓮とキスした。正しくは、された。一方的に。 そのときあたしは起きていた。レッスンを終えてスタジオのロビーで加蓮を待っているうちに横になって、うとうとした。目を閉じて、ほとんど寝てはいたけど加蓮が来たので目を覚ました。なのに、そのままでいた。それが間違いだったと思うことはなくて、もしあの時と思うことはよくある。 加蓮はあたしを呼ぶと、あとは黙って近付いてきた。ローファーがよく響くくらい、あたりには誰もいなかった。自販機のうなりや蝉の声が聞こえて、季節は夏そのものだった。足音が止まっても、加蓮は黙っていた。じっ��見下ろす姿を想像しているうちに、衣ずれや関節のきしみでしゃがむのがわかった。目も開けられずにじっとしていたら唇にキスされた。 そうだとわかるまでには時間がかかって、リップでしめった感じとかやわさ、形、あと制汗剤のにおいでやっとわかった。キスされた! 加蓮に! それも一瞬で離れようとはせず、数呼吸のあいだ加蓮の息づかいを感じた。混乱しながらあたしは配役を完璧にやり通した。『無人のロビーで加蓮は奈緒にキスをする。奈緒は気付かずに眠っている。加蓮は黙ってそこを離れる』台本はぷっつり途切れて、あたしは続きを待ちながらいつの間にか上げられた舞台の上で眠りを続けた。 そのうち、加蓮が戻ってくる。今度は「なーお」と明るく呼んでくれたので、あたしも「んあ」ととぼけて答えることができた。それからビッグマックとチキンフィレオのセットを食べて、日が暮れるより早く「また明日」と言い交わして別れた。 あたしにとって、夏はそういう季節だ。 もしもそれが二十歳の夏だったら、あたしはもっとうまくできたと思う。正解なんてかけらもわからないけど、きっと魔法みたいにすべてをうまくやってくれたはずだ。めでたしめでたし。ふたりはそれをきっかけに結ばれて、いつまでも仲睦まじく暮らしました。 今、あたしと加蓮は恋人でいる。十八歳のあたしはばかであほでどうしようもないやつで、それでも加蓮に愛されている。
【a】
シーン1
○緑道(昼)
『Welcome Ember City. Water and nature,and trust』と記された汚れたシャツ。イクサの後ろ姿。
イクサは歩きながら白銀の髪をかき上げると目を見開く。長く伸びた緑道の草木を分けて、木陰に横たわる石像を見つける。男性。眠ったまま石になっている。
イクサは拾い上げた石で、無表情のまま石像を破壊する(石像は映さない)と、手で十字を切る。イクサは再び歩き出す。小さな破片が、風が吹いてさらさら転がる。オープニングクレジット。
【B】
十八歳の、高校三年生の夏休みは忙しい。仕事をセーブしてもらってはいるけど、大学受験が本当にきつい。毎日まいにち何か頭に詰め込んでは出ていかないよう蓋をして、次の日にはまたそっと蓋を開けて頭が破裂しないよう慎重に知識を押し込んでいく。もともと頭も要領も良くないあたしは、方法や効率より時間を信じた。夏は、窓の外で過ぎていった。 加蓮とは週��で会うようにしていた。木曜日の午後、時間は都合次第。同じ週に仕事が重なっても会うし、予定が被ったら金曜に会う。つまり、プライベートで毎週必ず会う約束をしていた。 とにかくひどい猛暑だったので、ふたりとも涼しい場所に行きたかった。それにあたしは、日常を離れたかった。何も考えない時間がほしくて、いろいろと話して水族館に行くことにした。葛西の水族館。京葉線の駅で待ち合わせは十時。ひとまわりしたら併設のレストランで何か食べてあとは流れ、それくらいのゆるいプラン。 前の晩は、うまく眠れなかった。冷房が効きすぎて毛布の中でふるえたり、あまりの寝苦しさに目を覚ましたら一時間も経っていなかったり、そういう夜だった。夢の中の舞台で喉がつかえて歌えなくなったと思うと空は白んでいて、どうにでもなれ、そんな気持ちになるとやっと眠ることができた。生まれてからいちばんというくらい綺麗な空を見たけど、現実かどうかは曖昧だった。 結果、あたしはちゃんと起きると支度を完璧に済ませて、約束の十五分前には葛西臨海公園の駅にいた。加蓮は五分前くらいに来て、スカイブルーのトップスとかそこから伸びた白い腕、屈託のない笑顔が、まぶしかった。 「お揃いじゃん、なおー」と加蓮はのぞき込んでくる。近いちかいと内心焦りながらあたしはキャップから出したポニーテールに触って「暑くてさ、でも重いんだよこれ」とため息をつく。加蓮はあたしの髪をわさわさ揺らすと、声を上げて笑って、「けど、かわいい」と言った。あたしが慌ててみせると、それはうまく冗談に変わった。 水族館までの日傘の下、揺れるスカートが何度も脚に触れた。 平日の早い時間で、思った通り人は少ない。入り口のガラスドームを降りると、あたりは静かになる。ふたり並んでゆっくりと見てまわるには最高の環境で、魚なんて普段はぜんぜん興味ないくせにああだこうだ言いながら歩いた。意外とかわいいんだなとか、魚料理ってここで食べれるのかな、とか。 水槽の宇宙をくぐり抜けて、ペンギンのプールではしゃいだりして、あたしたちは回遊水槽にたどり着く。そこは円筒形の海で、大小さまざまなまぐろが泳いでいる。光の加減でその色は白銀やエメラルドグリーン、あるいは黒く染まったりして、綺麗だし退屈しなかった。あたしと加蓮は席に座ると、やっと手を繋ぐ。そこには映画館みたいな高低差があって、最後尾からはまわりが見渡せたし、誰からも見られる心配が��かった。 「台本、読んでる?」と加蓮は訊く。あたしは「まあまあ」と答えるし、実際そうとしか言いようがない。英単語やイディオムと平行して台本を覚えるのは、自分で選んだとはいえ厳しい話だと思う。「私はかなり順調」と言って加蓮は続ける。『ミト、あなたは私の全部。ミトがいるから私は人間でいられるの。それって、石にならないのとはぜんぜん違う。わかるよね』 あたしは拍手をする。それで加蓮と手が離れる。 「まあ私は受験生でもなんでもないからねー」 「ハラ立つんだけどなんか」 「あはは、ごめんってば。仕事も勉強も両立して奈緒はすごいなあってことだよ」 「どっちも、ものにできないかも」 「やっぱり不安?」 「っていうか、恐いよ」 「ん」 「助かる」 加蓮とまた手を繋いで、肩に寄りかかる。人がすっかりいなくなった今、少しの間だけ。目を閉じると、魚の回遊が生む水中の虹を瞼の裏側で眺めた。 それがまぶしくて、涙が出る。 寝不足のせいにすると、加蓮はちょっとむくれた。楽しみでよく眠れなかったと言うと、喜んだ。子どもみたいにころころ変わる表情が、あたしは確かに好きだった。 団体客が来たので回遊水槽を離れると、まだ早いけどレストランへ入る。あたしは海鮮つみれうどんで、加蓮はイクラとサーモンのクリームスパゲティ。さっきまで見ていたいきものを食べるのはなんだか不思議な気がしたけど、どっちもおいしくて、「ごちそうさまでした」とちゃんと手を合わせて言った。 デザートを食べていると、近くで海水浴ができるという話が隣のテーブルから聞こえてくる。あたしたちは目を合わせて、あっという間に水族館を後にすると砂浜へ降り立つ。そこは照り返しでめちゃくちゃに暑かったから、サンダルだけを脱ぐと急いで波間へ逃げ込んだ。だけど狭い海水浴エリアは人でいっぱいで、水はなんだか濁っているしぬるいし、どこか消化不良なままその場を離れることになった。 「あーあ、泳ぎたい」と木陰の芝生で加蓮が言う。濡れたサンダルが、強い日差しでみるみる乾いていく。 「海水浴場はさすがに厳しくないか? あんま知らないけどナイトプールとか?」 「高校生はだめじゃない?」 「ああ、じゃあ無理だ諦めよう」 「やだやだ絶対行く」 「って言ってもなあ」 お手上げ。そうあたしが示してみると、「ん」と加蓮が小指を差し出した。「指切り?」と訊ねると、まじめな顔をして頷く。 「夏のあいだに泳ぎに行く」 「ジムとかじゃなくて?」 「だめ。デートで」 「ふたりで?」 「そうだよ」 「……事務所で訊いてみるか」 「うん。約束だよ」 小指を離すと、あたしたちはまた手を繋ぐ。木陰には海風が吹き抜けるから、それはあまり苦にならない。波の反射とかドッグラン、子どもたちがはしゃぐ景色をじっと見ていて、そ���うちにあたしが提案して台本の読み合わせを始める。
【b】
シーン5
○ミトの家・リビング(昼)
火のついていない暖炉。続けて部屋の全景。ローテーブルを挟み、イクサとミトはソファで向かい合う。カーラが紅茶を持ってくる。
カーラ 砂糖は好きに入れてね。ミルクもいる?
イクサは首を横に振る。カーラはミトの隣に座る。
イクサ ここには二人で? ミト そうだよ。近くに街はある。でも、二人だけだ。 イクサ それで、どうやって。 ミト どうやってか、はは、確かに。どうだ、ここからは交互に質問に答えていく形にしないか。 カーラ ミト、焦りすぎ。 ミト 焦りもするさ。だってこいつは、どう急いでも三日かかる道をたった一人で、石にならずに歩いてきたんだ。奇跡だよ。いや、本物の奇跡なのか確かめなきゃならないだろ。
カーラに袖を引かれて、ミトは口をつぐむ。イクサは頷く。
イクサ 私は石になりません。誰に忘れられてもたった一人で生きていける、そういう人間です。あなたの言う奇跡です。本物かどうかは、わかりませんが。 ミト そんな奴がいるもんか、だったらどうして……。 イクサ 質問は交互に、ですね? ミト ああ、悪い。 イクサ どうして、二人だけで生きていけるのですか? ミト あたしたち不眠症なんだ。眠らずにいれば、忘れられない。ふたりきりでも石にならずに済む。 カーラ 私から、いい? イクサ どうぞ。 カーラ 何から逃げてるの?
イクサは左手を上げる。手首には丸い痣が深く残っている。
イクサ 科学です。奇跡は科学に分解されて自然法則になります。私はまだ、生きていたい。日の光や川のせせらぎに、触れていたい。質問を返しますが、あなたたちの敵は誰ですか? カーラ 街。 イクサ 人間、ということですね。 ミト 不眠症だなんてばれたら、利用される。あたしたちも同じだよ。太陽も月も風も草木も、全部大切なんだ。 イクサ ですが、関わりを絶つのは難しいでしょう。 ミト こっちの番。どこへ行くつもりなんだ? イクサ 彼らの手が及ばない場所です。 カーラ あてがあるの? イクサ さあ。けど世界は広い、ですから。 ミト 楽観主義なんだな。 イクサ 石化の恐怖を知りませんからね。それで、あなたたちはどうやって街と関わっているのですか? カーラ 私とミトと、体が弱くて遠出できないエヌって子で暮らしてる、ことにしてる。三人家族でひっそり住むのって珍しくないから。 イクサ エヌ、ですか。 カーラ その銀髪って天然? イクサ 実験の副産物、らしいですね。 ミト さあ、他に知りたいことは? イクサ あと一つ。 ミト なんなりと。 イクサ なぜ、私を助けてくれたのですか。
ミトは口をつぐむ。空になったカップに紅茶を注いで、カーラはミトの手を握る。ミトはゆっくり話しはじめる。
ミト エヌに、なってくれないか。 イクサ どういう意味ですか? ミト この家に、街から人が来る日がある。そのとき、エヌのふりをしてほしいんだ。姿は見��なくていい、家の中からあたしたちと話してくれるだけでいい。 イクサ エヌを信じさせろと、そういうことですか? カーラ エヌを人間にしてほしいの。私たちが、二人で生きていくために。 ミト 短い間でいいんだ。三ヶ月、いや、夏の間だけでいい。あたしたちと一緒に暮らしてくれないか。 イクサ 私は、追われる身です。 カーラ 森にいくらでも場所があるよ。隠してあげる。 イクサ ……もう一つ、教えてください。 ミト ああ。 イクサ ふたりは、愛し合っているのですか。
ミトとカーラは目を合わせる。手を繋ぐと、イクサをまっすぐ見て頷く。イクサが頷き返すと、カーラがミトに飛びつく。イクサはため息をついて、からっぽのカップをかたむける。
【C】
「イクサ!」とあたしが呼ぶと、アーニャは「ミト!」と大声で言った。高く上げた手をぶんぶん振る姿がぜんぜんイクサと違って、あたしは笑った。イクサはもっと、月みたいに佇む。 大学の、だだっ広い構内をアーニャは迷わず進んでいく。あたしはオープンキャンパスみたいなものだと自分に言い聞かせながら、それでも所在ない心地でいた。なにしろ、アーニャは堂々としている。どこで何をしていても目立つのに、そうだと知っていても、ぴんと背すじを伸ばして全身で日の光をはじく。その姿は誇りみたいな感覚を与えてくれるから、あたしも後ろに���れたりこそこそ歩いたりはしないけど、時々、ほんの時々だけ羨ましいなと思う。 芝生のグラウンドではもう、両チームがウォーミングアップを始めていた。左のゴール側、水色のシャツの中に美波さんの姿を見つけると、彼女もすぐこっちに気付いて駆け寄ってくる。 「アーニャちゃん、奈緒ちゃん、来てくれてありがとう!」 「ミナミ、がんばってくださいね」 「こっちこそ、誘ってくれてありがとう。なんか、あたしまで緊張してくるよ」 「ふふ、練習試合だから平気だよ。ゆっくり楽しんで、それと、暑いから日焼け対策と水分補給はしっかりね」 「ばっちり、です。ね、ナオ」 「日傘も、ほら」 「良かった、大丈夫そうだね。でも油断しちゃだめだよ」 「ダー、気をつけます」 「うん。じゃあ行ってきます」 そう言って美波さんがチームメイトの輪へ戻っていくと、程なくして試合が始まった。チームは十二人。二十五分ずつの前後半と十分のハーフタイムで、基本的にはサッカーみたいなものだと思えばいいらしい。美波さんのポジションは左のDW、守備をメインにしながら状況を見て攻撃にも積極的に参加していくんだとアーニャが教えてくれる。 「ミナミは右利きですね。左からヴィリズィット、あー、切り込んで、すごくかっこいいです」 アーニャはそんなふうに、目を輝かせて話す。だけど、なかなか思うような展開は訪れない。どうやら対戦相手の攻撃がほとんど右サイドを起点としているらしく、対面する相手の守備に奔走させられた美波さんが攻め上がる場面は一度も見られなかった。 前半を終えてスコアは一対三と、チームはリードを許している。アーニャは途中から無言で、ほとんど祈るような様子で戦況を見つめていたから、あたしは慎重に言葉を選んで言った。 「美波さん、すごいよ。あんな前後左右に振られて、それでもほとんど相手に仕事させてない」 アーニャははっと目覚めたみたいに、あたしを見た。その瞳の中心はあかく燃えたぎっていて、プロミネンスだ、と咄嗟にあたしは思った。焼かれはしないだろうけど、火傷くらいは覚悟した。 ところがアーニャは、「ナオ。でも、ミナミはここからです」とほほえんで、ステンレスマグを差し出してくれた。それであたしも喉の渇きに気付いて、ふたりしてフィールドの人たちよりがぶがぶと飲んだ。 後半が始まって十分もすると、アーニャの言った意味がわかってきた。美波さんの相手の足が少しずつ止まってきて、フリーになる時間ができはじめている。相手チームのシュートをキーパー(ゴーリーというらしい)がブロックして美波さんにパスが通ると、ついにその時が訪れる。 美波さんはがら空きの左サイドを猛然と駆け上がって、相手の一人目をステップで、二人目を味方との一瞬のパス交換で鮮やかに抜き去ると、ゴーリーと一対一になる。あたしは思わず「いけ!」と叫んだ。美波さんはあたしの声と同じタイミングでラケットを振る、寸前に手のひらで回転させると右にステップを踏んだ。タイミングを外されたゴーリーは数コンマ遅れて、また駆け戻っていたディフェンスも数歩間に合わず、美波さんは流し込むようにネットを揺らした。 「ハラショー!」とアーニャが叫んで、青い日傘が宙を舞った。 美波さんは急いでボールを拾うとチームメイトからの祝福を受けながらセンターラインへ戻っていく、その途中で、こっちを見て小さく手を振った。 あたしは手を振り返しながら、たぶんアーニャ宛なんだろうなと思ってつい、苦笑いをする。それから飛んでいった日傘を回収して、試合の続きを眺めた。 美波さんのチームはそこから追い上げを見せて、だけど前半の差を取り返しきれず試合に勝てなかった。
アーニャは「そろそろ、門限です」と言った。声や表情で心から名残を惜しんでくれているのが伝わるから、あたしは嬉しくなった。「また、現場でな」と伝票に手を伸ばすと、強く掴まれた。不思議に思って顔を上げると、アーニャは冷たい声で言った。「言い残したことは、ありませんか」 それは、あまりに突然だった。さっきまでの、今日の試合のことや演技について話していたアーニャはいなくなって、まるで、彼女はイクサだった。映画の中の、月のように佇むひと。美しく気高い、絶望的な孤独に寄り添われた少女。 あたしが黙っていると、「私には、あります」とアーニャは言った。ファミレスの喧噪は華やかで、細かい棘がびっしり生えていて、告白にはぜんぜんふさわしくないなと思った。「高校を出たらふたりで暮らそうと、ミナミに言われました」 アーニャは続ける。 「私は、泣いて喜びました。本当に、嬉しかったんです。だけど、ひとりになって考えました。ふたりで暮らして、どうするのでしょう。時間を重ねて、どうして、この隔たりが埋まるというのでしょう。問題を先送りにしているだけです。いつ壊れるのか怯えながら過ごす毎日にどんな喜びがあるっていうの。ねえ、奈緒。残酷だよ。ほんとに、ひどいよ」 加蓮の涙がこぼれて、あたしは目を覚ます。心臓があばれていて、息が苦しい。冷房が切れていて、ひどい汗だ。いったい、どこまでが現実だっただろう。アーニャと美波さんが一緒に暮らす、それは事実だったように思える。アーニャは笑っていた? それとも。 それきり目が冴えてしまったので、参考書に向かって朝を迎えた。いつの間にか机で眠っていて、それでも仕事には遅刻せず済んだ。
【c】
シーン89
○森(夕)
イクサとカーラは森の中のうろに隠れている。日は翳りを見せはじめている。
カーラ 心配? 大丈夫だから、ね。 イクサ あいつらが、何をするか読めないんです。本当に、不安で。 カーラ ミトなら平気、うまくやってくれるよ。
イクサはカーラに腕や背中を見せる。無数の針の痕を見てカーラが顔色を変える。
カーラ ……先に戻って、様子を見るよ。 イクサ ですが、カーラ。 カーラ 打ち合わせ通りにするから、大丈夫。三十分経って戻らなかったら見に来て。慎重にね。 イクサ いえ、私も行きます。 カーラ イクサが見つかったらぜんぶ終わりでしょ。任せて、三十分だからね。
カーラは去る。イクサは立ち上がるが、カーラを見送り両手を重ねて祈る。
シーン91
○ミトとカーラの家・外(夜)
イクサは開かれたままの家の扉を見る。息を呑んで、中へ入る。
シーン92
○ミトとカーラの家・中(夜)
イクサは荒らされた屋内を進んでいく。一階をまわると二階へ上がり、ミトの部屋で背を向けたカーラを見つける。
イクサ カーラ。
カーラは答えない。
イクサ カーラ、ミトは……。
イクサはのぞき込む。その手には山のような錠剤がある。
イクサ それは……。 カーラ 睡眠阻害剤、知ってる? イクサ ……はい。
カーラの手から錠剤がこぼれ落ちる。カーラは静かに泣きはじめる。イクサはカーラの肩を抱いて、天を仰ぐ。
シーン94
○エヌの部屋(深夜)
イクサはノックに答える。ミトが部屋に入り、ベッドに座る。
ミト カーラと話した。 イクサ どう、でしたか。 ミト 考える時間がほしいって。 イクサ ……そうですね。 ミト イクサ。頼みがあるんだ。
ミトは一度俯いて、再びイクサを見据える。
ミト あたしたちを連れていってくれないか。 イクサ ここから逃げる、そういうことですか。 ミト エヌの嘘がばれた。今日は解放されたけど、次はきっと、そうはいかない。 イクサ 睡眠阻害剤があります。それでごまかせないのですか。 ミト エヌをでっち上げる理由にならない。あたしは、恐いんだ。ひとが残酷になるのは、一瞬だから。 イクサ 私は逃亡者です。 ミト 追われ続ける方が、マシだよ。 イクサ いえ、そうはならない。あなたたちは違う場所でやり直せる。荷物をまとめて、早い方がいいでしょう。 ミト ありがとう、イクサ。本当に、ありがとう。
ミトはイクサの手を握る。イクサもまたミトの手を握り返し、ふたたび祈る。
【d】
シーン110
○ミトの寝室(夜明け)
荒々��くドアが開かれてカーラが、次いでミトを背負ったイクサが現れる。イクサは意識のないミトをベッドに寝かせると、顔の殴打痕や両手足の骨折、青黒い腹部の腫れを確かめる。カーラは泣いている。
カーラ ひどいよ、どうしてこんなこと。 イクサ カーラ。家中の薬を持ってきて、それと水、布をたくさん。 カーラ ミト。どうして。 イクサ カーラ! しっかりしてください、ミトを助けるんです。 カーラ ごめん、イクサ。どうしたらいい。 イクサ 座って、声をかけ続けて。それと、薬のある場所を教えてください。
イクサは家中を奔走する。ミトに薬を飲ませ、濡らした布を当て、折った椅子の足で骨を固定し、応急手当をおこなっていく。カーラはずっと、ミトを呼び続ける。
ミト ……カーラ。 カーラ ミト! 大丈夫、大丈夫だから。 ミト ……。 カーラ 大丈夫、だよ。 イクサ ミト。吐いたものが詰まらないよう体を横にします。いいですね。
イクサはミトの体を横にする。ミトは口から血の混じった胃液を少し吐き出す。
ミト イクサ……カーラを、頼む。 イクサ 断ります。あなたが、自分で、支えるんです。 ミト カーラ、騙して……ごめん。 カーラ いいの、そんなのいいよ、ミト。 ミト 愛してるよ、カーラ。カーラ。
再びミトは意識を失う。ミトの苦しげな呼吸音、カーラのすすり泣きが響く。部屋に朝日が射し込んでくる。
シーン115
街・薬局(昼)
イクサは買い物かごをカウンターへ置く。店主の女性は親しげに笑って、会計を始める。
女性 大風邪でも引いた? それとも怪我? 見えないけど。 イクサ 友人が怪我を。 女性 見ない顔だけど、遠くから? イクサ エンバーから。モッドへ行く途中です。 女性 そりゃたいへんだ。全部で六十にしたげるよ。 イクサ 助かります。
イクサは百の紙幣を渡す。女性が釣銭を取り出している間に、キーボックスのインテリジェントキーを確かめる。
女性 道中気をつけて。
紙幣を受け取る瞬間、イクサには女性がミトを殴打しているイメージが浮かぶ。女性は、笑っている。
イクサ はい、失礼します。
イクサは両手で袋を抱えて店を出ると、周囲を見渡す。道は広く、明かりも多くはない。夜になればミトやカーラを連れても逃げられそうだと算段をつける。
イクサの足下に、柔らかい何かがぶつかる。イクサは見下ろす。黄色いボールが転がっていて、何人かの少年が少し離れて見ている。
イクサ ごめんなさい、手が塞がっていて。
少年たちは答えない。イクサはほほえんで、ボールをそっと蹴り返す。その瞬間、軸足に鋭い痛みを感じる。イクサが振り返ると、少女がイクサの脚に注射針を突き刺している。イクサはふらふらと歩いて、倒れる。袋から水のボトルや薬瓶が転がり出す。
少女 ママ、やったよ……。
少女の声や近付いてくる足音を聞きながら、イクサは気を失う。
シーン144
ミトとカーラの家・外(夜)
暗闇をヘッドライトが照らす。黒いバンからイクサが降りてくる。首に乾いた血痕をつけたイクサは乱暴に扉を開く。
シーン145
ミトとカーラの家・中(夜)
暗い室内を手で探り、イクサは照明をつける。リビングは静まり返っている。
イクサ カーラ! ミト! 行きます、急いで!
返事はない。イクサは階段を駆け上がり、ミトの寝室を開く。ベッドの上、ミトの死体と寄り添うカーラの石像を見つける。
イクサ カーラ。ミト。
イクサはベッドに近付く。『イクサへ』と書かれた紙を取り上げる。そこには徐々に震えを増していく字で次のように書かれている。
『イクサへ。ミトが死にました。さっき。私も石化が始まって、だからイクサに届くかわからないけど届けばい��なと思って書きます。ミトは私のぜんぶでした。恋人で、家族で、愛していました。だから、いま死ぬのは受け入れられます。イクサには悪いけど。イクサには本当に感謝しています。あと迷惑かけてごめん。金品はカバンにまとめてあるので持っていって。それと、お願いがあります。これを読んだら、私の体を砕いてください。石になると、人のたましいは中にとどまると聞いたことがあります。それだけは、いやだ。私はミトといっしょがいい。空へのぼって、あの、青い空をふたりでおよぎたい。ミト。あいしてるって言いたい。私をよんでほしい。笑って、キスをして。ミト、また私と(判読できない文字が続く)ミト(判読できない)ミト』
イクサは手紙を置く。机上の地球儀を取り上げると高く掲げ、力なく下ろす。ミトとカーラの体を毛布で覆って、カバンを手に寝室を後にする。
シーン146
ミトとカーラの家・外(夜)
イクサは助手席にカバンを放り、エンジンをかける。走り出したバンは玄関を突き破ってリビングで停まる。イクサは発電器用の灯油を撒く。灯油で導線を引きながら家を出る。
イクサは家から充分に距離を取るとマッチに火を点けて地面に放る。火はミトとカーラの家へ続き、リビングで激しく燃え上がる。やがてバンのガソリンに引火し、爆発が起きる。炎が家を破壊するとイクサは去る。振り返らず、森の闇に消える。
【D】
十八時の待ち合わせに加蓮は三十分も遅刻してきた。「遅れてごめんね」と謝るだけで、理由は話さなかった。あたしも訊こうとはしなかった。 あたりはひどく暑い。立っているだけで汗が滲んだ。あたしは「行こう」と足早に歩き出して、だけど加蓮はそのままでいた。振り返ったあたしをじっと見て、何も言わず、ただ見ていた。 その瞬間、夢みたいだけど確かに、時間が止まった。停止した時間の中で、視線だけを重ねた。無限に引き延ばされた一瞬の内側で、手を伸ばしても決して届かない距離を隔てて、あたしたちはふたりじゃなかった。 ひとりと、ひとりでいた。 ごお、ごおんと何かの音が聞こえて時間は動き出した。加蓮は「ぼーっとしちゃった。暑くて」と言って歩き出す。今、夏が終わったんだとあたしは思った。こんな鮮やかな季節の移り変わりを、たぶん一生忘れないんだろうなと、心から。 「模試どうだった?」 「判定は来週だけど、手応えはわりと」 「すごいじゃん、もう遊び回ってもいいんじゃない?」 「あたしを落としたいのか?」 「落ちたらどうする?」 「一年間、加蓮とは遊んでやらない」 「あはは、さいあく」 そんなふうに話しながら、あたしたちは目当てのベンチに座る。そこは住宅街の川のそばで、近くには大きな車道があって、加蓮があたしに告白をした場所だった。 それからはふたりして黙ったまま、時間が過ぎていった。ぽつぽつと人が通り過ぎて、舞い落ちた葉っぱが浅い川をざらざら流れていく。少しずつ日は翳りはじめて、頭上の街灯がともったとき「私、ふられるんだね」と加蓮が言った。 はっとして顔を上げるあたしを見ずに、加蓮は続けた。 「いいよ。理由もわかってる、仕方ないよ。だってそんなの、どうしようもないよね。今までガマンさせてごめんね、でも付き合ってくれて、嬉しかった。ほんとに、幸せだったよ」 加蓮は、続けた。 「ねえ、別れても友達でいようね。それくらい、いいよね。私、奈緒といるとやっぱり楽しいし、これからも仕事で一緒なわけだし、変に気遣わせるのもみんなに悪いじゃない? だから、前向きにお別れして、私たち普通の友達に戻りましたってかんじで、ね」 加蓮はずっと、ほほえんでいる。楽しそうに、とは言えないけど普通におしゃべりをするくらいに。それでやっとあたしを見ると、「キスしていい、最後に、一回だけ」と言う。 あたしは、どうにか頷く。加蓮は答える。 「奈緒はさ、優しいよね。そういうところが、大嫌い。優しいって、ひどいよ。つき放してよ。諦めさせて。もう二度ってくらい傷つけてよ。できないよね。奈緒は優しいもんね。そういうところが、大好きだよ。いまも、これからもずっと。じゃあね、さよなら」 加蓮は立ち上がる。すたすた歩き去ったと思うと足早に戻ってきて、あたしの唇にキスをした。ほんの一瞬、触れるだけのキスをして「また明日、現場でね」と笑った。 もう戻らなかった。 あたしはしばらくそのままでいて、あたりが暗くなるとやっとベンチを離れて家に帰る。その夜はすぐに寝付けたし、目覚めることもなく朝までぐっすり眠った。
【e】
シーン148
○緑道(昼)
イクサは一人歩いている。荒れた緑道の木陰に石像を見つける。男性。眠ったまま石像になっている。
イクサは拾った石を振り上げる。頭、両手、両脚、胴体の順に石像を破壊する。腕の一振りごとに表情が歪む。石像を壊し終えると、手で十字を切る。涙を拭って、手のひらを重ねて祈る。
イクサは再び歩き出す。その姿は遠ざかっていく。行く先には見える限り、道が続いている。暗転。タイトル。『Stones』 エンドクレジット。
【E】
誰と誰が付き合ったとか別れたとかそういう情報はまじで光より早いんじゃないかって勢いで巡るから、あたしは何人かとご飯を食べに行ったりみんなから優しくされたりした。映画(三十分のショートフィルムの、そのうち一本)の評判は決して悪くなく、特に主役のアーニャはそれから映画やドラマの仕事が少しずつ増えて、あたしも加蓮もアーニャほどではないけど仕事の幅を広げることができた。それと、あたしはAO入試で早々に進学を決めることができたので、十八歳の秋から冬、���になるまでかなり仕事に集中した。 加蓮とは、仲良くしている。 言っていた通りに、加蓮は普通の友達としてあたしに接した。からかう口ぶりもスキンシップも、女子って感じの仕草もぜんぜん変わらないし、たぶんだけど、あたしも同じようにできていると思う。ただ、ふたりで話したり並んで歩いたりしていると、時々どうしようもないくらい消えたくなる。それか生まれてからの人生ぜんぶをやり直して、まったく違う人間として生まれなおしてもう一度加蓮と向き合いたいと、思うことがある。十九歳のあたしは今もばかであほでどうしようもなくて、二十歳、どころか三十歳や五十歳になっても魔法みたいに全てをうまくできるなんて無理だと気付きはじめている。 今日は、加蓮と遊びに行く。少し前、昔話に花が咲いて思い出した海水浴に、事務所の保有するビーチにふたりで行く。ほとんどプライベートビーチだと聞いたとき、こんなこともあるんだなんて一緒になって喜んだ。 そこが、きれいならいい。まっさおな海が空と見分けがつかないくらい一面に広がっていたら、荷物なんて放り投げて服も着たままで飛び込みたくなるくらいきれいだったら、最高だ。 だって、加蓮の笑顔が好きだ。加蓮が笑っていると嬉しくなる。あたしは生きていてそれが、それだけがどうしようもない。
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祝!海外公開&アジア各国映画祭へ出品決定!! 切ない…?ホロ苦…?バレンタインの思い出告白
この度、映画『ちょっと思い出しただけ』の公開を記念して2月12日(土)、東京・渋谷のヒューマントラストシネマ渋谷にて舞台挨拶が開催され、池松壮亮、伊藤沙莉、永瀬正敏、松居大悟監督が登壇。本作にも出演している屋敷裕政(ニューヨーク)がMCを務めた。なお、映画公開日の2月11日は、永瀬さんが39年前に主演し俳優デビューを飾った『ションベン・ライダー』の公開日でもあり、“俳優・永瀬正敏”の誕生日を祝い、サプライズで松居監督から永瀬さんに花束が贈呈された。コロナ禍にあって、無事に公開を迎えたことに一同ホッとした様子。本作は海外のアジア各国の映画祭への出品、および香港、台湾、シンガポール、マレーシアでの公開も決定しており、松居監督は「コロナというものは世界共通のもので、そう��う中で僕らは去年、この映画を撮ったんですが、いろんなことを思い出したりしながらも前に進める――『昔はよかったけど、いまも悪くないな』という思いになってくれたらいいなと思います」と思いを口にする。池松さんと松居監督は十年来の付き合いとなるが、池松さんは「最初に会ったのが二十歳の頃で、松居さんも20代でした。毎回、新しいことを一緒に挑戦できていて、お互いにアップデートした上でやれている」と互いに“進化”しながら一緒にものづくりができる喜びを語った。 伊藤さんにとっては、初の松居組となったが「みんなですごく松居さんを支えている感じがしました。松居さんの独特の世界観をいかに実現させ、叶えるか? みんなが一生懸命、寄り添ってやっているのを感じました」と撮影をふり返る。本作は、人気バンド「クリープハイプ」の尾崎世界観が、バンド結成のきっかけにもなったというジム・ジャームッシュの映画『ナイト・オン・ザ・プラネット』に着想を得て、コロナ禍の中で書き上げた楽曲「ナイトオンザプラネット」をベースに、尾崎さんと親交のある松居監督が脚本・映画化した作品。永瀬さんは、ジャームッシュの『ミステリー・トレイン』、『パターソン』に出演した経験もあるが、松居監督は永瀬さんへの出演オファーについて「ジム・ジャームッシュの『ナイト・オン・ザ・プラネット』があって、クリープハイプの『ナイトオンザプラネット』という曲があり、それが『ちょっと思い出しただけ』という映画になるとき、ジム・ジャームッシュのDNAを引き継ぎながら作りたいと思っていて、そういう時にジャームッシュの作品に出ている永瀬さんが映画の中で生きていてくださると映画としての説得力、強さが出ると思った」と明かし た。それに対し永瀬さんは「すごく嬉しかったですね、尾崎さんが曲を作ってくれたのもすごく嬉しかったです」と喜びを口にしている。映画『ナイト・オン・ザ・プラネット』は世界5都市のタクシーで同時に起きている出来事を描いたオムニバス映画だが、永瀬さんによると同作品の製作前後に「ジムが『“東京編”を作れなかったのが残念だ』と話していた」のだとか。同じ時間の世界5都市の物語であったため、時差の関係で東京の物語を入れると、東京だけ“ナイト(夜)”ではなく、“デイ(昼間)”の話になってしまうために実現しなかったそうで、松居監督は「永瀬さんが、今回の現場で『ジムがこの映画を観たときに『ナイト・オン・ザ・プラネット』の“東京編”だと思ってくれたらいいね』と言ってくださった」と嬉しそうに明かし、永瀬さんも「尾崎さんの(この曲を作るに至った)話を聞くと、グッとくるものがあったし、仲間に入れていただいてありがとうございましたという気持ちです」としみじみと語っていた。 ちなみにMCを務めた屋敷さんは、現場で共演したのは伊藤さんのみで、池松さん、永瀬さんとはこの日が「はじめまして」。屋敷さんは「昨日からエゴサしかしてない(笑)」と自身の演技への評価が気になるようだが「いまんとこ、『屋敷がダメだった』っていうのがなくてホッとしてます」と安堵の表情。池松さんは完成した映画について「(伊藤さんと屋敷さんの)2人のシーンが良かったですよ」と称え、伊藤さんは「すごく自然でした。アドリブもガンガン来て、余裕だなぁって思ってました」と称賛を送る。これに気を良くしたのか、屋敷さんは「俺は普段のまま、“ただしゃべってるだけ”」と映画タイトルにかけてボケるが、会場は静寂に包まれる。これに屋敷さんは「映画の客はお笑いと違ってやりづれぇな!」と八つ当たり気味に毒づいていた。その様子に、池松や伊藤らからも大きな笑いが。 また、この日はバレンタインが近いということで、登壇陣が「バレンタインのちょっと思い出すエピソード」を披露。池松さんは、小学生低学年の頃にチョコをプレゼントされるも「物心がつき始めて、恥ずかし過ぎて、帰り道に空き地に投げました…(苦笑)」と告白。「親にも説明できないし、食べるのも恥ずかしいし…」と申し訳なさそうに、チョコを投げ捨ててしまった当時の心境を明かしていたが「その空き地にその後、キレイな家が建ったんですよね。茶色い家が…」としっかりオチまでつけて笑いを誘っていた。 一方、伊藤さんは「素直な性格じゃなくて、『好き』って言いたいけど、バレたくないっていう気持ちがあった」と自身の心境をふり返り、本心をカムフラージュするために「全員分のチョコを作って、本命のひとりだけ、中身を変えた」と複雑な乙女心を明かす。その本命の男子が先に帰ってしまったため、わざわざ家まで赴き「これ、みんなに渡してるから」と言いつつ、無事にプレゼントすることができたそうだが「次の日に、その子が『俺だけ中身違った?』と聞いてきたので『お前だけ残り物で作った』と言って終わった…(苦笑)」と素直になれない女子の切なすぎる思い出を明かしてくれた。 また、この舞台挨拶の前日の2月11日に本作は公開を迎えたが、39年前のちょうど同じ2月11日は、永瀬さんが俳優デビューを果たした映画『ションベン・ライダー』(相米慎二監督)が公開を迎えた日。この嬉しい偶然を祝って、松居監督からサプライズで永瀬さんに花束が贈られた。 最後の挨拶で永瀬さんは花束を手に「いろいろ、思い出しちゃって…動揺しています(笑)。39年前の情景は、あまりに緊張していて覚えていないのを思い出しました」と語り、さらにこの日、劇場に足を運んだ観客に「こうした状況の中で、みなさんに映画館に座っていただける喜びを噛みしめています。(池松さんと伊藤さんの)お2人が素晴らしいので、ぜひそれを噛みしめてください。僕にとっては監督、尾崎さんへの感謝の映画なので、その思いがひとりでも多くの人に届くといいなと思っています」と語りかけた。 伊藤さんは「いま、何気ない日常を思い出して、その大事さや愛おしさを多くの人が感じているんじゃないかと勝手に思ってるんですが、この映画は『前は良かったな』と思い出すことで、逆に前に進めたり、前を向けたりするんじゃないかと思います。希望を感じる作品だと思うので、この映画を観てみなさんが人生を前向きに捉えたり、肯定していただけたらいいなとひそかに願っています」と語る。 池松さんは「切ない映画であり、ビターで、あまり(過去を)ふり返りたくない人もいて、そういう(センチメンタルな)映画にカテゴライズされがちですが、決してそうではなく、自分たちが今、生きていること、これから生きていくことにまつわる映画です。2時間、どっぷりと浸って帰っていただけたら嬉しいです」と呼びかけた。 そして松居監督は「いま、苦しいとかイヤだって感じることが多いと思うけど、当たり前だったことが当たり前じゃなくなったことで、こうやって映画館に来れるとか、人と話せることが昔よりも嬉しく思えるようにな ったと思います。そうやって、失ったものではなくて、手に入ったものを愛しく、抱きしめられるようにこの映画を作りました。そんな些細な日常を、いまの僕らが生きているコロナ禍から遡っていって、愛おしい感覚を持っていただけたら嬉しいです」と挨拶し、会場は温かい拍手に包まれた。 最後の最後に屋敷さんは、松居監督から締めの挨拶を求められ、突然のフリに困惑しながらも「大どんでん返しに期待してください(笑)」と冗談で返し、舞台挨拶は幕を閉じた。
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あけましておめでとうございます 2022年もよろしくおねがいいたします 食って飲んで寝るだけのお正月やすみを過ごしております ほんまにごちそうばっかりだし 実家だと朝御飯もでてくるしな~ デブ化こわい😅 初詣はいつもの岩国の白崎八幡宮へ 大坂なおみ選手のお陰ですっかり有名になったけど コロナのせいか少し少なめかなな人数 今年も家族揃って福みくじ 私と父が7等、弟が6等、母が4等でした~ 白蛇神社、桜地蔵尊、椎尾神社もまわりました🍀 明日は広島に帰る予定 んで3日はジムにいく予定🏃 #初詣 #岩国 #デブエット #寝正月 (白崎八幡宮) https://www.instagram.com/p/CYLoUQEFSLi/?utm_medium=tumblr
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運動したら美味しいごはん。アトリエアムリタでのポップピラティスイベントの後は高尾のふたこぶ食堂に移動してランチタイム。 今回はやり切った感があるから、なおさら美味しく。 ゴールドジムやGRITNATION などトップアスリート御用達ジムでクラス担当してるようなインストラクターを呼んできてイベント企画するってこと自体、私にはチャレンジでした。 しかもフィットネス先進国の米国西海岸で話題のポップピラティス。最先端のプログラムを西八王子で開催して、きっちり参加者も集められて、思ってるよりも凄いことやったなって思います。 急な話でも快諾してもらえたLISAコーチ、会場のアトリエアムリタ、そしてアムリタランクラブの皆さん。 沢山の方の存在あってこそ。独りではここまで辿り着けなかったでしょう。これからもよろしくお願いします。 (ふたこぶ食堂) https://www.instagram.com/p/CQq2niSNNo2/?utm_medium=tumblr
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3月28日に見に行った展覧会:「トラベラー まだ見ぬ地を踏むために」展@国立国際美術館 ※出展作家:ピピロッティ・リスト、高松次郎、ジャネット・カーディフ&ジョージ・ビュレス・ミラー、ジョアン・ミロ、ヘンリー・ムア、アレクサンダー・コールダー、ペーター・フィシュリ&ダヴィッド・ヴァイス、ロバート・ラウシェンバーグ、カリン・ザンダー*、畠山直哉、米田知子、藤井光、大竹伸朗、ジェイ・チュン&キュウ・タケキ・マエダ、テリーサ・ハバード/アレクサンダー・ビルヒラー、アルベルト・ジャコメッティ、安齋重男、ボリス・ミハイロフ、許家維、小泉明郎、シアスター・ゲイツ、ヤン・ヴォー、須田悦弘、ナイリー・バグラミアン、ティノ・セーガル、アローラ&カルサディーラ、マリーナ・アブラモヴィッチ、ロバート・スミッソン、ポール・マッカーシー、ヴィト・アコンチ、植松奎二、白髪一雄、工藤哲巳、塩見允枝子(千枝子)、榎忠、篠原有司男、彦坂尚嘉、森村泰昌、村上三郎、塩田千春、笹本晃、ヒーメン・チョン、関川航平、ロベルト・クシミロフスキ、サムソン・ヤン
(*カリン・ザンダー作品参加作家:相笠昌義、秋岡美帆、青木野枝、新井知生、荒木悠、朝倉美津子、ヴィルギリオ・アヴィアド、ミロスワフ・バウカ、オリバー・ビア、ジョナサン・ボロフスキー、ソフィ・カル、エンリコ・カステラーニ、中馬泰文、トニー・クラッグ、エンツォ・クッキ、ヤン・ディベッツ、ジム・ダイン、堂本右美、ソーリン・ドミトレスク、越前谷嘉高、ローリー・トビー・エディソン、榎忠、ベルナール・フリズ、藤本由紀夫、深田充夫、福田美蘭、ハミッシュ・フルトン、ライアン・ガンダー、リアム・ギリック、ジュディス・ゴッドウィン、後藤靖香、ミラン・グリガル、ナイジェル・ホール、はまぐちさくらこ、橋爪彩、速水史朗、林孝彦、彦坂尚嘉、日野田崇、カンディーダ・ヘーファー、堀浩哉、星野高志郎、フェリックス・シュテファン・フーバー、伊庭新太郎、池辺教、イケムラレイコ、石川順恵、饒加恩、アレン・ジョーンズ、金沢健一、金氏徹平、加藤泉、河内成幸、ユウコ・タカダ・ケラー(高田有子)、ナンシー・レディン・キーンホルツ、サニー・キム、木村秀樹、木村浩、フィリップ・キング、金月炤子、岸本吉弘、北野謙、小林敬生、小林孝亘、ダヴォルン・コー=ウドムヴィト、小山佐敏、黒川博、桑原盛行、桑山忠明、李禹煥、ウテ・リンドナー、馬六明、ロン・ティエン・シー、前山忠、松江泰治、松井智恵、ボリス・ミハイロフ、ミヤギフトシ、宮本隆司、宮﨑豊治、森千裕、森村泰昌、マット・マリカン、中川直人、中村宏、中村一美、中村滝雄、西尾康之、小谷元彦、小川幸一、O JUN、大久保英治、ジュリアン・オピー、オルラン、大島成己、サイモン・パターソン、ピーター・フィリップス、佐川晃司、坂本夏子、桜井貞夫、アンリ・サラ、佐藤克久、沢居曜子、鴫剛、嶋田しづ、清水晃、篠原猛史、四宮金一、塩見允枝子(千枝子)、白石由子、キキ・スミス、トーマス・シュトゥルート、須田悦弘、杉本博司、須藤由希子、束芋、高部多恵子、高浜利也、高柳裕、竹岡雄二、竹﨑和征、田窪恭治、棚田康司、寺内曜子、THE PLAY、ヴォルフガング・ティルマンス、富田文雄、豊田豊、坪田政彦、津上みゆき、杜珮詩、植松奎二、若江漢字、エルヴィン・ヴルム、八木マリヨ、山田彊一、山口啓介、やなぎみわ、安原竹夫、矢柳剛、葉祥栄、湯原和夫、張大力
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誉田八幡宮! 先日、誠至会の雪本先生のSNSを拝見してから何故か気になりウォーキングがてら行ってきました。 しかし八尾からは遠かった。 帰りは電車に乗ってしまいました。 最近、こんな写真ばっかり。 はやくジムを再開したいなぁ…。 ビンチェレあべのでは只今、休業中もあり体験練習も御予約していただけませんが、問い合わせは受け付けています。 https://vincereabeno.jimdofree.com/お問い合わせ/ 予約募集がいつ再開出来るかは未定ですが、時々覗いてください 。 https://coubic.com/vincereabeno ↑ワンコイン(500円)体験練習のクラスはこちらでご覧いただけます。 是非、よろしくお願いします。 電話でのお問い合わせは 09067396619 まで! 格闘技未経験から始め方ばかりです。 お気軽にご参加下さい! 公式ホームページ https://vincereabeno.jimdo.com/ 場所は大阪の天王寺、阿部野橋の駅近く! 近鉄南大阪線 阿倍野橋駅東口から徒歩3分、 Osaka Metro 御堂筋線 天王寺駅④番出口から徒歩4分 Osaka Metro谷町線 阿倍野駅①番出口から徒歩5分 JR環状線 天王寺駅東口から徒歩5分 そして、金曜日、第1、第3日曜のキッズクラスはいつでも入会無料、そしてグローブ&レッグプロテクターをプレゼント! ビンチェレあべのキッズクラスのインスタグラムが↓こちら! https://instagram.com/vincereabeno_kidsclass?utm_source=ig_profile_share&igshid=w8fp6xpejj9m ビンチェレあべの エキテン https://s.ekiten.jp/shop_64670480/ 姉妹ジムの魁塾明治橋教室でも体験練習に参加して頂けます!(こちらも現在休止中) こちらもワンコイン練習を体験出来ます! ↓魁塾明治橋の公式サイトです http://sakigake-mjb.jimdo.com/ ↓エキテンのサイトはこちら https://s.ekiten.jp/shop_6891282/ ↓体験練習のweb予約はこちら https://coubic.com/vincereabeno/639795 #ビンチェレあべの #阿倍野 #天王寺 #裏あべの #大阪#会員募集中 #キックボクシング #ムエタイ #ミット打ち #魁塾明治橋教室 #女性会員募集 #キッズ会員募集 #痩せたい #体力向上 #ストレス解消 #ダイエット #キックボクシングエクササイズ #体力アップ #格闘技好きと繋がりたい #コロナに負けるな #休業中 #誉田八幡宮 #kick #kickboxing #diet #vincere #abeno #tennoji @vincereabeno @ビンチェレあべの @ キックボクシング&フィトネス ビンチェレあべの @ キックボクシング&フィトネス ビンチェレあべの (誉田八幡宮) https://www.instagram.com/p/B_kG6KzBl44/?igshid=zwco7jxcd3yt
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しあわせってやわらかい
おぼつかない足取りで、よろよろと歩み寄ってくる。
その様子を見るだけで、今日一日の疲れとかストレスだとかそういうものが全部吹っ飛んだ。
頭の上で組むこともできないようなみじかい腕をせいいっぱい伸ばして。ぷくぷくで、これまたみじかい、けれどもちゃんと5本の指がついた手をひろげて。
わたあめのような甘さでふわっと細められた、とろけるような淡褐色の瞳は世界でいちばんかわいい。
駆け寄りたい気持ちをなんとか抑えて、バッグも上着も放り投げる。
跪いて手を前に伸ばす。さあさあ、おいで。おいで。顔中に笑顔が広がる。
たす、とちっちゃな手が腕に触れるともう我慢なんてとてもできなくて、脇の下に手を滑り込ませて抱き上げる。一度高く持ち上げてからすぐ抱きしめると、この歳にしか出せない高い声できゃあっと笑う。
ふくふくした頬にキスをいっぱい捧げると、笑い声はますます大きく高くなる。ついでに口の周りについた食べ残しを綺麗に舐めてやる。
ぴゃー、とくすぐったそうに体をよじる様がまた愛しい。
「Hi,buddy.」
―――――――
「こらジミー、飯の途中に帰ってくんなよ!」
やわらかい体を片腕に抱っこしてリビングに入ると、ハイチェアの前に座ったブライアンがセリフとは裏腹に、 甘くふわっと笑った目と口で文句を言ってくる。
千切れそうなくらい尻尾を振ってすり寄ってきた、もう一人のバディの頭も撫でてやると、くぅくぅと甘えて鳴いた。
「今日は早く帰れるって言っただろ」
「何時に戻るかわかった時点で連絡よこせ」
ううん、もっともだ。
ぴかぴかに磨き上げられたフローリングから腰をあげるブライアン。
プラスチックでできた蛍光オレンジの器とちっちゃなスプーンを持ってこちらに近づいてくる。
「食いだすまでにめちゃくちゃ時間かかったんだからな。お前そのまま抱っこしてろよ。おまえのはその後。」
「はあい」
変な返しすんな、と方眉を上げて責められた。小さな椀の中身をかつかつとすくって、ほよほよとした口元に運んでやる。
「あーん」
匙を差し出しながら、自分の方が口が開いてしまっているブライアンに思わず笑った。
しかし食事には見向きもせずに、うう、うーとご機嫌に腕のなかで体をゆするばかり。俺の腕をぺしぱしとたたいている。
「あー、もー、完全に飯の気分じゃなくなっちまってるじゃねーか」
「今日あんまり食べてないの?」
「んー、昼寝が長かったからおやつ食ってないんだよ」
でもきっともう食わねえなこれ。寝る前になんか欲しがったらミルクちょっと多めにするか。
たっぷりした頬を指で撫でるその様はやさしい。
「しかたねーな、お前も飯だ。ジム。」
――――――――――――――
お昼寝が長かっただけに、なかなか眠らない。
夜が更けても毛足の長いカーペットの上で、テレビにあわせて一緒に踊ったり、毛深い兄弟に遊んでもらってあうあうとなにごとかを喋る。ときどき並んでソファに腰かける自分たちを見ては「だ、だ」と言う。
俺たちはどちらも”Dada”だが、どっちを呼んでいるのかちゃんとわかる。
ずっと見ていたいけれど、そろそろおやすみの時間だ。交互に抱き上げては背中をなでる。ブライアンは歌も歌う。
四苦八苦した結果、ようやっと安らかな寝息を立て始めてくれた。
脱力していっそうふにゃけた体をベッドにそっと下す。そっとやれよ、そっとだぞ。わかってるから…なんて声を潜めて話すのが面白くて笑ってしまいそう。起きたらどうしようとはらはらしたが大丈夫だった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
先にシャワーを頂いたので、ブライアンが出るまで気まぐれに相棒をなでながら、録画したラグビーを見る。面白い。おもしろいが、もっとかわいくておもしろい対象がいる。
そわそわと気になって、細心の注意をはらいながら小さな体の横に寝転ぶ。
長い睫毛とぽよぽよの頬がやっぱりすごくかわいい。
というかかわいくないところがない。良く寝てるし…、とブライアンにそっくりだが、よりいっそう明るくてふわふわの髪をなでる。あたまの形もかわいい。何もかもがやわらかい。
自分もわかるほど、眉は自分に似ている。鼻のかたちは中間?
自分と相手とに半分ずつ似ている小さな人間。砂糖とスパイスとステキな物いっぱいに作られたスーパーガールよりまだかわいい。ほんとに世界一かわいい。うれしくて、たまらなくて、心臓が煮溶かされるようにやわらかい気持ちになる。
思わず首元に鼻を寄せてキスすると、ミルクのいい匂いがする。辛抱できなくてもう一度。
するとむずかって小さな声があがった。びっくりして思わず息を止めた。
しかし数回手をばたばたさせた後は何事もなかったように夢の続きを見てなにかを噛むように口をもにょらせる。
はあー、と安心して息を吐くと慎重に体を起こしてベッドを離れる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「なにやってんだてめえ!」
リビングに戻ると、髪から雫を垂らし、ほこほこと湯気をあげたブライアンが、怒気をはらんだ、しかし抑えた声で言った。あ、怒って湯気が出てるみたいでちょっと面白い。
なんて思っていたら脛を人蹴り。
「いって!」
「静かにしろボケ!」
痛いようなことしておいてそりゃないだろ、と思うが余計なことをした自覚は充分以上にあるのでごめん、とすなおに誤っておく。
「かわいくて、つい」
「当たり前だろうが。でも今は寝かす時間なんだよ。」
間髪入れずに肯定してくるのがおかしい。そして愛しい。
なあ、おまえ、ちょっと前までは家事なんか一切やらなかったのにな。今はあの子のために、なんだってするよな。
離乳食も手作りなの、知ってる。煙草もやめたし、あの子の起きてる前では、Fワードだって絶対使わないのも。
最小ボリュームで文句を言いまくるブライアンを抱きしめて、それから思いっきり口にキスをした。何回も、音がするくらい派手に。
たまらない。
「っおい、何だクソジミー」
「かわいくて、つい。」
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今年も開催! 楽しみです! NU VILLAGE - a potlatch camp on 21st September (Sat-Sun) @【会場】 白州・尾白の森名水公園べるが 山梨県北杜市白州町白須8056 https://www.verga.jp/ ★小淵沢駅⇄会場の無料送迎バスあり NU VILLAGE オフィシャル Website http://nuvillage.net/ Facebook https://www.facebook.com/nuvillage/ Instagram https://www.instagram.com/nuvillage/ Twitter https://twitter.com/nuvillage/ Line@ https://line.me/R/ti/p/%40tij2503a ///////////////////////////// 500人のオトナと500人のコドモで『3日限りの村づくり』 今年も秋分の3連休に開催いたします❗❗ 川遊びにテントサウナ♪ 森の音楽 ♪ BBQ♪ 無料のパブリックエリアもあり、日帰りでも楽しめます。 NU VILLAGEは、 「オトナもコドモも、もっと仲良くなれる村」です。 【音庭】 ★森の選曲家 Shhhhh | JUZU a.k.a. MOOCHY | DJ KENSEI | YAMA(PRYTHM) | Mr. RESORT ★NU盆踊り プロデュース 岸野雄一 | 音楽 俚謡山脈 踊り ダンス保育園 照明 Hikariasobi Club | 映像 SphinkS × mitchel ★村の宴 影絵と音楽:川村亘平斎 ★村のオルガン弾き:ジョン(犬) ★村の音楽隊:ジム・オルーク × 石橋英子 ★オトナの時間:bar bonobo 光と影の照明:HikariAsobi 流木の装飾:Studio Y.E’S 装花:Yard Works sound design:Masahide Ando sound system:田口造形音響 【チケット】 ★居住券(2泊3日) ★1DAYパスポート ★八ヶ岳エリア在住1DAYパスポート ★無料で遊べるパブリックエリアもあります! ★ペット同伴券 ★バンガロー券 ★森の宿泊棟(コテージ) ★レンタル備品 詳細はこちら http://nuvillage.net/camp2019/ticket2019/ #nuvillage #party #music #camp https://www.instagram.com/p/Bz0tVp4jTPM/?igshid=12wkyex129uo3
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