最近沖縄でも良く見るようになった『UDタクシー』
最近沖縄でも良く見るようになった『UDタクシー』
「ユニバーサルデザインタクシー」のことですね。
美人すぎるタクシードライバーとして話題になったグラビアタレントの生田佳那さんもユニバーサルドライバー研修の専任講師資格を取得したそうです。
黒塗りで高級感のある車体から料金が高額だったり、特別な理由が無い人は乗れないのかなぁ ? なんて思い、乗るのを躊躇う人もいるみたいですが、普通のタクシーと同じなので誰でも利用できるし、料金も他のタクシーと同じです。
しかし、この〝UDタクシー〟が優れているのは、車椅子のままでもベビーカーでも、折り畳まなくてもそのまま乗車できることです。
「福祉タクシー」と誤解されることもある様ですが、特別に利用者を限定するタクシーではありません。
見かけたら是非乗ってみて下さい!
東京オリンピックに向けて、日本でも『normalization』を一般化させる為の取り組みの一つです。
ノーマライセーションは、元々音量の均一化を意味する単語で北欧流の考え方です。
日本では「Barrier free」と呼ばれていますが、似て非なりで、考え方や本来の目的と意味は全く違うものですが、とりあえず日本は「Universal society」を「Universal Design」から浸透させていこうという考え方ですね。
平成25年に法案化された「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」を背景に「身体障害者」をより差別する意識が強くなってしまっています。
「高齢者」と「障害者」は全く違うにも関わらず「弱小者」と十把一絡げにしている事に皆さんは気付いているでしょうか ?
「障害者や老人には親切に、労わりましょう」といった考え方は、健常者のエゴであり、上から目線の発想ですよ。
そこで、ノーマライズな理念が重要だということなんですね。
国土交通省自動車局は、平成32年度までに現在の倍以上に増加させることを目指し、タクシー車両のほとんどをUDに変えたい様ですが、オリンピックも延期となり、なかなか厳しそうですね。
更に、このUDタクシーは「UDタクシー認定制度」になっていて、国土交通省自動車局が認定を行う講習に参加して、しっかり勉強しなければ乗務できないことになっているんです。
平成24年3月(国土交通省自動車局)車両の開発報告書
http://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha03_hh_000114.html
ただ、この精度は国交省の無知な役人が考えているんで本来の意味を捉えていません。制度は「地域のニーズに応じたバス・タクシーに係るバリアフリー車両の開���報告書(平成23年6月国土交通省自動車局)」をUDタクシーの標準仕様として国が認定するという内容になっています。
相変わらず、無知感満載ですが、平成24年3月28日から開始しということです。
この「ユニバーサルドライバー研修」は、お役所的には「タクシー乗務員の「接遇向上」を目的として、お客様との円滑なコミュニケーションスキル、高齢者の方や障害者の方への介助(車いすの取り扱い、乗降時の介助)方法等について学ぶことができる研修」と謳っていますが、実際は、UDタクシー自体の「取り扱い研修」です。
全国のタクシー協会で行っている様です。
1日で終了しますが、結構大変そうです。
「資格取得」の概要は以下の通り。。。
〇対象者:タクシードライバーの方
〇受講料:5,700円(税込)/人(賠償責任保険料含む)
講座内容:研修期間は1日(7時間)
介助の理解と接遇留意点、車いすの取り扱い方と乗車、降車など
〇検定試験:研修当日に各会場にて実施
写真撮影があるので「必ず制服」か「ネクタイ着用」
〇修了証について:修了証の発行
お問い合わせ先
一般財団法人 全国福祉輸送サービス協会 事務局担当
電話番号:03-3222-0347
因みに「バリアフリー」は、様々な障壁を無くす社会活動として1950年代から1970年代にアメリカから始まり、国連が「バリアフリーデザイン」を発表したことで日本でも評論家が蘊蓄を語り始めたものです。
同時に欧州では、1960年代に社会福祉理念として一定の〝ルール〟を持とうという考え方で、音量を均一化する「normaliz」から「ノーマライセーション」というコミュニケーション思想が一般化していきます。
日本は、東京オリンピックの開催を進める中で、normalizationを知ることとなり、「ユニバーサル社会」「ユニバーサルデザイン」を社会福祉に取り入れようと試みたという流れです。
そして、日本政府らしく間違った思想のまま平成28年4月に「障害者差別解決法」なる無神経な法律を作り、今日に至ります。
Universal societyとUniversal Designは同じですが・・・
Barrier freeとnormalizationは違いますから、お間違えのないように。。
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こんにちは、エキタスのサガワです。
「【BRIDGE vol.3】の取材と執筆よろしく~」とミヤナベ氏からの指令を受け、立春とはいえ冷たい風のなか、眠い目をこすりこすり行ってまいりました。
今回お届けするのは、前回BRIDGE vol.2でミヤナベ氏が紹介した2団体のうちのひとつ、「新宿ごはんプラス」さんでのボランティアです。
私はもともと反貧困関連の活動に関心があり、2008年の年越し派遣村などをはじめ炊き出しや夜回りの経験がありますが、3.11以降はもっぱらクラウド的なデモや集会、抗議活動に参加しており、地道な草の根活動をしている団体のボランティアは数年ぶりの参加となります。
さて、すこし新宿ごはんプラスの説明をしましょう。
新宿ごはんプラスは2014年に設立され、特定NPO法人自立生活サポートセンター・もやい(以下、NPOもやい)の理事長・大西連さんと元日弁連会長・宇都宮健児さんが共同代表を務めています。月2回、新宿の都庁前で食事の提供とともに、暮らし・健康の相談を受け、貧困・ホームレス問題の啓発活動に取り組んでいます。協力団体は、NPOもやい、セカンドハーベスト・ジャパン、pal system、世界の医療団、東京民医連、つくろい東京ファンド、などです。
月2回の活動は第1・3土曜日の午後2時から。場所は都庁第一庁舎前です。
都庁前でお弁当を生活困窮者(この食事配布に並ぶ人は完全なホームレスだけではありません)に配布します。健康や経済的・法律的なことで問題を抱えていれば、食事を配布したあと相談し、しかるべき行政や団体へその人をつないでいくことが、新宿ごはんプラスの活動です。「プラス」とは困窮者のさまざまな問題をすこしでも解決することを意味しているようです。
この日はボランティア・セミナーの開催日。飯田橋から歩いて10分ほどのNPOもやいの事務所で受けました。新宿ごはんプラスのボランティアをするには、一度このセミナーを受けます。無料です。午前中はセミナーを受け、午後、都庁前へ移動して活動というのが今日の日程です。
セミナーには20歳の大学生と40代半ばの私の2人が参加。セミナー講師は理事長の大西連さん。当日は参加人数が少なかったせいもあり、その分とても充実したお話となりました。
セミナーといっても、堅苦しいものではなく、パワーポイントで各種のデータグラフを見ながら、大西さんの非常に軽妙な語り口でわかりやすい現在の日本の貧困のレクチャーを受けることができます。
後半部では、新宿の状況と新宿ごはんプラスの具体的な活動、そして個人情報の取り扱いに関する説明などを受けて終了します。
ここで、私はボランティア保険(※)に加入しましたが、加入費の300円は新宿ごはんプラスさんがもってくださいました。
※ボランティア保険とは
ボランティア活動中の怪我や損害賠償責任を保障する保険のことです。活動を始める前に加入しておくと安心です。
また、新宿ごはんプラスでは活動に関わるすべての人が気持ちよく参加できることを目途に、活動中、セクハラなどを受けた場合の相談窓口を設けています。
約1時間のセミナーの後、事務所近くにあるNPOもやいが運営する「サロン・ド・カフェこもれび」へ昼食に誘われたので、お邪魔してきました。
栄養が考えられた野菜とお肉の煮込み丼とお豆腐のお味噌汁、それにザウワークラウトとジャガイモの和え物。大変美味しゅうございました。食後には珈琲もついています。これでお値段は350円!
一服しに外へ出ると、トラ模様のネコがのしのし歩いています。声をかけてごろりとさせようとしましたがあえなく失敗。さて、しっかり腹ごしらえもすませて、新宿へ移動します。
大江戸線で都庁前に着くとすでに約50人ほどの人が一列に並んでいました。
活動のロジスティクスを担っている pal system の関連企業である㈱ロジカルの人たちが、配布するお弁当の入ったプラケースを手際よく積み上げ、新宿ごはんプラスの人が簡易テーブルとイス、看板を配置していつでも開始できるような状態です。
この日の活動の人員には、司法書士、歯科医、2名の医師、運搬担当、相談担当、お弁当配布担当など、全部で20人弱といったところでした。
みんなで輪になり、簡単な今日の説明と自己紹介が終わると、私と他の当日ボランティアの人はさっそく、列に並んでいる人にチラシを配ることを仕事として任されました。「今日のお弁当配布後に受けられる相談にはお医者さんと司法書士の方がいらっしゃるので、法律・健康相談を受けられます」と言いながら並んでいる全員にチラシを渡します。
そしてちょうど2時になり、お弁当を手渡しすることを担当しました。
「寒い中、お待たせしました」
と言いながら、卵焼きや煮豆、煮物など栄養と消化が考えられたおかずのパックとごはんのパックを手渡しします。
無言の人もいますが、私の感覚ではほとんどすべての方が、なんらかのお礼の言葉を言いながらお弁当を受け取っていきます。まだまだ寒い時期なので、カイロも手渡します。ほどなくして120食ほどのお弁当を配り終えるといったん、初めて参加したボランティアの人のすることはなくなります。
並べられた丸椅子には十数名の相談者がすでに座っており、順番に新宿ごはんプラスの人による面談を受けています。この面談の後、相談内容によって2名のお医者さんと歯科医さんの診断により、市販薬に限られますが薬が相談者に手渡されます。また、借金などの不安のある人は司法書士さんと相談。
医療相談の光景は診察室が表に出てきている感じです。聴診器を当てて、相談者の病状を丁寧に聞いています。一人最低15分くらいは時間をかけているように見受けられました。
相談の間、大西さんの説明を受けました。
こうした食事プラス相談を受けて、症状が重い場合は、医師は意見書を書き、それを持って相談者が新宿福祉事務所に行くと、医療単給(本来生活保護は生活全般に対して支給されなければならないが、医療費だけを給付すること)を受けられるとのこと。新宿区や豊島区などがこうした対応をしているとのことです。もっと重篤なことが一見してわかる場合には、救急車を要請することもあるそうです。
多くの人が高血圧や胃痛に悩んでいるとのことでした。
法律相談では主に借金が多く、また戸籍や住民票を売ってしまった人の相談があるようです。
ただし、こうしたことは、活動している都庁前に来れる人に限られがちなので、新宿ごはんプラスでは定期的に夜回り(アウトリーチ(※))をしているそうです。
※アウトリーチ
毎月第一土曜日のセミナーに参加した人は、メーリング・リストに参加することができ、アウトリーチの日程はそのメールで知ることができます。
2時に始まった活動は3時半頃に終了し、また輪になって活動報告がなされました。並んだ人は70名、配食は120、参加ボランティア16名などなど。
初めて参加の人の感想なども述べて、次回の日程を確認後すぐ解散となりました。ほとんどの方がここで帰られました。大西さんによれば、準備よく��てサッと活動が終わることも目指しているとのことです。
ひさびさにこうした活動をして、生活困窮者に接したわけですが、
「年配で新宿の路上で何年も過ごされているであろう人は風貌でそれがわかるのですが、ほとんどの人が身なりも良く、冬ということもあるのか体臭が強い人もいなかったように思う」
と感想を述べると、
「そうなんですよ、路上生活していても、僕たちの活動にくる前に洗濯したものを身につけ、身綺麗にして来る人が多いのです」
という大西さんの言葉に、経済成長を支え壮年期を終えた男性たち(ホームレスは男性が多いですが、女性もいます。念のため)の礼儀というか義理というか、簡単に言葉に置き換えることができそうもない気持ちの表れを強く感じました。
【クラウドなTさんのグラスルーツなボランティア】
先述したとおり、NPOもやいの事務所でさまざまな備品の片付けもあるとのことなので、私はそれを手伝うために車に乗り込みました。
同乗させてもらった車には見知った顔の男性がいました。
今日の新宿ごはんプラスの活動では、相談に並んだ多くの人の前にしゃがみ込み、時間をかけて丁寧に聞き取りを行ったTさん。すでにボランティアというより専従に近い落ち着いた立ち居振るまいです。
この数年、彼は首都圏で行われる反差別抗議やさまざまなデモの現場に現れる人��す。昨年は3度沖縄��行き、高江などで国によって行われている沖縄県民の民意を無視したヘリパッド建設反対運動に参加してもいました。
備品を片付けながら、「そういえばお酒好きなTさんとまだ飲みに行ってないな」と思い、「私の行きつけの焼トン屋さんに行きませんか?」と水を向けると破顔で快諾してくれたので、片付けを終えた4時頃、大西さんに挨拶をしてお店に向かいました。
席につき、ガツキムチや蓮根と長芋の浅漬けをつつき、焼トンを頬張りながら、今の社会の在り方などについてTさんと語りあいました。そしてTさんにボランティアに参加したきっかけについて聞くと、こんな答えが。
「実は自分が経済的な不安を抱えていて、それを解消するためにいろいろ調べているときにもやいを知ったのです」
私が人伝に聞いたTさんのひととなりは、私より少し年上で、西日本で生まれ育ち、国立大学を卒業しておられるというものですが、まさかご自身が経済的な不安を抱えていたとは知りませんでした。
Tさんはもやいを知ると同時に「本当に困窮している人の実情とはどうしたものなのだろう」と思いボランティアを始めたそうです。そして現場で会った生活困窮者の実情を知るにつれ「これは非常に奥の深い問題だ」と感じますます運動に参加していきます。
私が「いわばクラウド的な動きとグラスルーツ的な動きの違いは気になりませんでしたか」と聞くと、それは気にならず、あまり大きな違いは無いと思っておられるようでした。彼にとって、クラウド的なデモや抗議に参加することとこうした草の根運動のボランティアに参加することは同じことのようでした。
TさんはNPOもやいをはじめとする団体でボランティアを始めてから一年半が経過しすでにベテランの風格。
日中、大西さんにTさんのボランティアをどうみているか聞いてみると、「落ち着いていてなお、コミュニケーション能力があり、クラウド的な活動で知り得たことを私たちにもたらしてくれてとても刺激がある」との評価でした。
焼トン屋を出て、黒マッコリをしこたま飲んだTさんを駅まで送り、バスに揺られていると、活動が終わった都庁前で「NPOもやいのファウンダーの一人である湯浅誠さんの言葉でもありますが」と前置きして、
「気づいてしまった以上、黙っているわけにはいかない。僕たちも結構クラウドのデモにも参加して同じコールをしているんですよ」
と言った大西さんの言葉を思い出しました。
きっと多くのアンチファたちも「気づいてしまった以上、声を上げざるを得ない」と思い、グラスルーツな人たちも「気づいてしまった以上、手を動かさざるを得ない」と感じ、動いているのだと思いました。
エキタスのレポートをきっかけにさらりと乗り越えていただけたらと思います。
今後もエキタスは、ボランティア体験を通したレポートと情報を発信していきます。ご期待ください!
●新宿ごはんプラスボランティア情報
●新宿ごはんプラスtwitter
AEQUITAS/サガワトシアキ
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