#ローリング・ストーンズ 和訳 解説
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lyrasky · 2 days ago
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和訳【The Rolling Stones/You Can’t Always Get What You Want】詳しい解説と意味『無情の世界』The Song Sung By Darryl Dixon
和訳【The Rolling Stones/You Can’t Always Get What You Want】詳しい解説意味『無情の世界』The Song Sung By Daryl Dixon Lyraのブログへ #MickJagger #KeithRichards #TheRollingStones #YouCantAlwaysGetWhatYouWant #ローリングストーンズ #JimmyMiller #BillWyman #AlKooper #JackNitzsche #LondonBachChoir #DarylDixon #TheWalkingDead #無情の世界 #ダリルディクソン #ウォーキングデッド #TWD
ウォーキング・デッド のスピンオフのTVシリーズ【ダリル・ディクソン シーズン2-キャロルの書 The Walking Dead: Daryl Dixon season2- The Book of Carol】の最終回で大号泣したLyraですが、その理由の1つが、大好きなローリング・ストーンズのこの曲でした。 劇中の心温まるシーンで歌われていて「ああ、もうダメ」と腰砕(笑)。歌詞と主人公達の心情がマッチしていて涙が止まらなくなるのです。 帰りたくても帰れない、普通の生��方をしたいの出来ない、もがいてもがいても手に入らない望み。 この【You Can’t Always Get What You…
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nissato · 8 years ago
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1964年のレスリー・ゴーア 〜少女の歌は時を超えて〜
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海外のガールズポップは好きですか?
 僕はザ・ロネッツやダスティ・スプリングフィールドといった、1960年代の女性グループ/シンガーをとりわけ好んで聴きます。当時のテレビ番組の映像で、彼女達が歌っているのを観て熱狂したり、曲に合わせて楽しそうに踊ったりしているオシャレな若者達を見ると、自分もその中に交ざりたかったな…と、大体いつも思っています。まあ、今はそんな話さておき…
 レスリー・ゴーアという、アメリカのシンガーがいました。1946年ブルックリン生まれのゴーアは、16歳の時に「It’s My Party(涙のバースデイ・パーティ)」というデビューシングルで全米1位を叩き出します。この時、彼女はまだ高校に通いながらボーカルのレッスンを受ける、一人の女子学生でした。クインシー・ジョーンズという伝説的なプロデューサーの力もあって、その後も彼女は学校に在籍しながらも、いくつかのヒットシングルを出し続けます。大体1963年から1964年にかけての話です。
 さて、今回はその中でも僕がとりわけ好きな曲について話します。それは「You Don’t Own Me(恋と涙の17才)」という、1963年12月にリリースされたシングルです。
https://www.youtube.com/watch?v=JDUjeR01wnU
 大学1年の夏、僕はバンドサークルの先輩から『T.A.M.I. Show』という1964年にサンタモニカで行われたコンサートフィルムのDVDを借り、エアコンのよく効いた実家のソファで寝転んで、何となくそれを眺めていました。ザ・ビーチ・ボーイズ、ザ・ローリング・ストーンズなどのそうそうたる顔ぶれが出演する中で、この曲を歌う若きゴーアの姿を初めて目にした時、僕は強く衝撃を受けて思わず起き上がったのを覚えています。
 女子ファン達の歓声に包まれ、嬉しそうにそれに応えながら登場する17歳のゴーアは、途端に表情を変えてこう歌い出します。
You don’t own me
I’m not just one of your many toys
 この曲では、歌い手が恋人に対して「私はあなたの所有物でも、おもちゃでもないし、こうしろこう言えなんて指図するのはやめて、ただ自分らしくいさせてほしい」という力強いステイトメントを、約2分30秒の間に残していきます。まだティーンエイジの真っただ中を生きるゴーアは、絶妙に抑制を効かせつつも、徐々に感情をむき出しにして歌い上げることによって、この曲をしっかりと自分のものにすることに成功しています。(アッパレ!)
 この曲は国中の女子達の共感を集め、1964年2月に3週連続で全米2位を記録しました。(ちなみにこの時の1位はザ・ビートルズ「抱きしめたい」でした。)また、この曲はその後第二波のフェミニズム運動に影響を与えた曲として取り上げられることも多く、決して一過性ではないテーマを含んだ曲とも言えそうです。
 のちにゴーアは「You Don’t Own Me」について、こう振り返っています。
 「16か17の時にこの曲を初めて聞いた時、フェミニズムはまだそれ程盛んなものではなかった。フェミニズムについて語っている人はいたけれど、まだ当時ではどんな段階の状態でもなかった」
 僕には、この曲がリリースされた頃、もしくはそれ以前の1950年代のアメリカは、まだ保守的な雰囲気が強く残る社会だったイメージがあります。それだけに、この曲は当時の聴き手には相当斬新に、あるいは、ある種の「恐れ」を喚起させるようにも響いていたのではないかと思います。
 自分の場合だと、それは特にゲイリー・ロスの『カラー・オブ・ハート』という映画から受けた影響も大きいです。
 簡単に説明すると、この映画は現代アメリカ(製作は1998年)を生きるティーンエイジャーの双子の兄妹(トビー・マグワイアとリース・ウィザースプーン)が、ワケあって1950年代の白黒のテレビドラマ『プレザントヴィル』の世界に入り込んでしまう、という話です。それまではカラーだったトビーとリースも、この映画自体も、なんと入り込んでからは白黒になってしまいます。「プレザントヴィル」の世界は、暴力も不倫も文学もなく、100パーセント秩序のある町���して描かれます。現代的な価値観をもつ二人は、そんな平和で完璧すぎる世界に違和感を抱き、図らずも周りの人々に変化を与え始めてしまいます。印象的なのは、二人によって持ち込まれた新しい考え方や感情表現の仕方によって“目覚めた”「プレザントヴィル」の人たちが、次々と白黒からカラーになっていくところです。一方で、そんな新しい価値観のせいで、今までの白黒の世界が失われていってしまうことに対して人々が抱く「恐れ」についても、対照的に描かれています。
 話を戻します。
 レスリー・ゴーアの歌う「You Don’t Own Me」に、なぜこんなにも心惹かれるか。それはこの曲に、『カラー・オブ・ハート』でいうところの「人々に色を与える」力を感じるからです。
 また、音楽的なことを言えば、この曲は終わりに向けて何度か転調を繰り返します。それはまるで、ゴーアが4小節ごとに違う顔を見せながら、それまで抱え込んでいた感情を一つずつ、勢いよく解き放っているようです。
 最後のコーラスで、彼女はこう歌います。
I’m young and I love to be young
I’m free and I love to be free
To live my life the way I want
To say and do whatever I please
私は若いわ 若いってことが嬉しいの
私は自由 自由であることが嬉しい
好きなように生きられて
どんなことでも思ったことを言えて
やりたいことをやれるって そのことが嬉しいの
 少し皮肉かもしれないけれど、この作詞曲はJohn Madara & David Whiteという男性コンビによるもの。それでも、この曲はきっと当時多くの女子達が抱いていた自由な生き方への渇望を、リアル・ティーンエイジャーのゴーアが体現したことによって初めて成り立ったものだと、僕は思います。
 それにこの歌は、捉え方を変えれば必ずしも男女の関係だけではなく、学校と生徒、親と子のような関係性にも当てはめることができそうです。そんな普遍的なテーマは、この曲が時代を超えて聴き手を惹きつける重要な要素の1つとなっているのではないでしょうか。
 実際、「You Don’t Own Me」はその後いくつものカバーを生み、『ダーティ・ダンシング』や『ファースト・ワイフ・クラブ』といった映画にも使��されることになります。中でも印象的だったのは、2012年にタヴィ・ゲヴィンソン、レナ・ダナム、アレクサ・チャンなど、職業も世代も異なる女性の著名人たちが、この曲に合わせてリップシンクしている動画です。
https://vimeo.com/51920265
 この動画は、その年のアメリカ大統領選での共和党候補ミット・ロムニーの方針への反対と、民主党候補オバマへの投票を呼びかける公共広告として使用されたものでした。この時のロムニーは、男女格差や妊娠中絶に対して時代遅れな程保守的な考えをもっていたことから、それに危機感を覚えた女性たちがこの動画を作成するに至ったということです。これにはゴーア本人も出演をしていて、動画の最初と最後にコメントを残しています。
 「私が’You Don’t Own Me’を録音したのは1964年。とても信じられないことだけど、私たちはまだ当時と同じことのために闘っているわ。そう、レディーたち、力を合わせて、投票して、自分たちの身体を守るの」
 こうして「You Don’t Own Me」は時代とともに意味を変え、もとは男女の恋愛だった文脈が、政治的なメッセージまで帯びてくるようになりました。この動画には数えきれない程多くの女性たちが登場しますが、決して威圧的なものになっている訳ではなく、むしろ一人一人が自由に、ユーモアを武器に闘おうとしている様子が伝わってきます。そのスピリットは、きっと「1964年のレスリー・ゴーア」の時から変わっていません。
  惜しくも昨年2月にゴーアは他界しましたが、この先もこうして「1964年のレスリー・ゴーア」はこの世界のどこかで生き続けているのではないかと、もう先輩に返してしまった『T.A.M.I Show』の映像を今はネットで観ながら、僕は思っています。
*この記事は2016年9月にSister Magazineに掲載されたものです。
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