#ダスティン・ホフマン
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ryotarox · 2 months ago
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ジョンとメリーに関する映画 | Filmarks映画
映画好きな人々の部屋「森の会」 | ジョンとメリー 1969年アメリカ | Facebook
ジョンとメリー 1969年アメリカ ピーター・イェーツ監督 大都会ニューヨークの朝。建築技師のジョン(ダスティン・ホフマン)とメリー(ミア・ファロー)は同じベッドで目をさました。昨夜、あるバーで二人は初めて知りあったのだが、その後の記憶がお互いになかった… ピーター・イェーツ監督は、第一作目『大列車強盗団』第ニ作目『ブリット』を撮っていますが、本作はがらっと変って男女の出会いを描いた作品。クインシー・ジョーンズが音楽を担当。主演は人気に火がついたダスティン・ホフマンとミア・ファローの二人。初対面で一夜をともにした男女が目覚めたところから始まり、その一日が描かれるストーリー。 バーで意気投合したのは覚えているけど酔っ払っていて、その後の記憶はない。ジョンは、内心ドキドキなのに平静を装い朝食を作り、メリーはシャワーを浴びる。互いの様子を探りながらつぶやく、それぞれの独白が面白く、彼女が住みつくことを警戒する男性心理の描き方などが上手い。 一体彼は、彼女は何者?何げに交わす会話から相手の事を探ろうとする二人。そして、フラッシュバックのシーンが挿入される。実は恋愛には慎重なジョンと傷つきやすいメリー。ほとんどがダスティン・ホフマンとミア・ファローの会話劇。この二人だからこそ出来たかもしれません。
映画 ジョンとメリー (1969) - allcinema
【ダスティン・ホフマン主演】ジョンとメリー | 宅配DVDレンタルのTSUTAYA DISCAS
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cdbrainrecords · 4 months ago
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Hakudō Ōtsuka - ダスティン・ホフマンになれなかったよ (LP)
Vinyl(VG) Sleeve(VG+) Insert(VG+) Obi(VG+) / / with Obi 帯つき / light scuff mark but plays nice / コンディション 盤 : Very Good (VG) コンディション ジャケット : Very Good Plus (VG+) コンディションの表記について   [ M > M- > VG+ > VG > G+ > G > F > P ] レーベル : Philips – FX-6058 フォーマット : Vinyl, LP 生産国 : Japan 発売年 : 1976 ジャンル : Funk / Soul, Folk, World, & Country スタイル :    収録曲 :  A1. 結婚する気もないのに A2. 坂道で A3. 季節の中に埋もれて A4. 愛されてますか A5.…
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team-ginga · 8 months ago
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思い出のドラマ2編
 今日は(あ、もう昨日か)非常にハードな1日だったのでなんだか疲れ果ててしまいました。
 リラックスしようと尾崎亜美を聴き、松任谷由実を聴き、カーペンターズを聴いていたら、あるドラマの1シーンを思い出しました。
 大昔に見たドラマで主演は三田村邦彦と岸本佳代子。
 三田村邦彦は子持ちの寡夫で、建設技師としてどこかの街に長期滞在しています。
 彼は幼い娘に親切にしてくれる岸本佳代子と親しくなり、心を通わせるようになります。
 しかし、子持ちの寡夫である自分は若くて独身の岸本佳代子には相応しくないと考え、娘を連れて街を出ることにします。
 その話を聞いた岸本佳代子は別の男(演じるは元阪神タイガースの江本!)と見合いをします。
 三田村邦彦が娘を連れてトラックで街を出る日は、ちょうど岸本佳代子と江本の結納の日で、二人は正装してお寺のようなところにいます。
 三田村邦彦の娘はどうしても一目だけ岸本佳代子に会いたいと言います。
 三田村邦彦はダメだと言いますが、「遠くから見るだけなら」と言って、一緒に車を降り、遠くから岸本佳代子のいるお寺を眺めます。
 岸本佳代子は娘を連れた三田村邦彦が遠くから彼女を見つめているのに気づき、一瞬の逡巡ののち江本に一礼して、振袖のまま二人の元に��けていきます。
 三人はそのままトラックに乗り込み、車窓の風景が写り続ける中、カーペンターズの「愛のプレリュード」(We've only just begun)がかかります。
 もちろんこのラストはダスティン・ホフマン、キャサリン・ロスの名作『卒業』のエピゴーネン(と言って悪ければオマージュ)です。
 それはわかっているのですが痺れました。
 だって……ラストでカーペンターズの「愛のプレリュード」を1曲まるまる流すんですよ。
 そんなドラマ見たことありますか?
 古いドラマです。
 一体何年に見たんだろう。
 決して名作ではないし有名なドラマでもないと思います。
 でも忘れられないドラマです。
 私が5月に上演する『マイ・スウィート・スウィート・ホーム』でカーペンターズの曲を使うのは、このドラマの遠い記憶があるからかもしれません。
 ついでに思い出のドラマの1シーンをもう一つ。
 『偽装結婚』という藤竜也・大原麗子主演のドラマです。
 どこかの私立大学の権力争いに巻き込まれ妹を殺された大原麗子が、���の大学の理事長の私生児である藤竜也と結婚して、大学内の不正を暴き理事長を退陣させるというドラマで、まあいろいろあったんでしょうが、私はそこは見ておらず、最終回のラスト30分くらいを見ただけです。
 でも、藤竜也と大原麗子のやりとりはとにかく「粋」でかっこよく、一生忘れないだろうなと思います。
 理事長の不正を暴くことに成功した二人は祝杯をあげ、さんざん酔っ払って家に帰ってきます。
 共通の目的により連帯していた二人ですが、二人の間には愛情らしきものが芽生えています。
 でも、目的を達した今、これ以上一緒にいる理由はありません。
 その時の二人の会話を私は今でも覚えています。
 藤竜也「で理事長の退陣が決まったわけですが、ご感想は?」
 大原麗子「そうね、時刻表にない列車に乗って、地図にない街にでもいきますか」
 藤竜也「ほう、さらば愛しき人というわけですな。でも、そう急ぐことはない。俺がどこへでも連れて行ってやるから」
 大原麗子「お願いできるかしら」
 藤竜也「もちろん! どこへ行きたい?」
 大原麗子「あなたのいない街に行きたい」
 どうです? 粋でしょ?
 このあと藤竜也は必死になって大原麗子を引き止めますが、大原麗子は「さよなら」と言って家を出ていきます。
 もちろんドラマはそこでは終わりません。まだ続きがあります。
 藤竜也は自分が理事長になり大学を乗っ取るつもりだった(少なくとも大原麗子にはそう言っていた)のですが、理事会では別の信頼に足る人物を理事長に推薦し、自分はどこかへ行ってしまいます。
 数ヶ月後、テレビ局に勤めている大原麗子がドラマの撮影をしていると、突然スタジオに藤竜也が現れ、大声で大原麗子の名前を呼びます。
 大原麗子は「あんたはどうしていつも���つもおかしなことをするの」と叱りつけますが、藤竜也は構わず彼女を抱きしめます。
 二人は熱い口づけを交わし、それを見ていたディレクター(浜田光夫でした)が「しょうがねえなあ。サービスだ」と言って、二人の上に作り物の雪を降らせるところでオシマイ。
 まあ、よくできたハッピーエンドですかね。
 これももちろん悪くはありませんが、やはり私は上にあげた二人の会話、大原麗子がキッとなって「あなたのいない街に行きたい」と言い、藤竜也が必死になって彼女を引き止めようとするところが好きでした。
 いつのドラマなんだろう、これ。
 多分私は大学院生だったから、1980年代の前半ですか。
 これも決して有名はドラマではありませんが、忘れられないドラマです。
 今見る手立てはあるのかな。
 あるのなら見てみたい気がします。
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junmoriuchi-donut · 9 months ago
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【今日のDONUT】先日ドルビージャパンにお邪魔して試聴した『Band On The Run』ドルビーアトモス版の感想対談をアップ。グループ魂、Number the.の富澤タクさんとYOASOBIやアジカンでサウンドプロデュースやキーボードプレイヤーとして活躍しているMOP OF HEADのジョージさんが登場。ジャイ��ズがドルビーアトモス用にミックスしたサウンドを完璧なオーディオルームで聴いて思うことが多々あったようだ。なかなか興味深い対談となった。さらにポール・マッカートニーの『Band On The Run』インタビューも掲載。ダスティン・ホフマンとのやりとりが都市伝説になっているけれど、その真偽にも言及している。ぜひ読んでみてください。
https://donutroll.tokyo/bandontherun/
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kataoka2018 · 2 years ago
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ダスティン・ホフマンにはなれない 
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sginote · 2 years ago
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なんか目が離せない。そんな映画ってあるよね。まさにこの映画がそんな映画だった。ダスティン・ホフマンが演じるカーヴェル先生が凄く良い役だった。最終的には俺もカーヴェル先生のこと好きになっちゃったもんなぁ。
それにしても、深夜に放送される映画にハマって観るのは危険だね。朝の4時だもん、もう。危ないよ。次の日が休日で良かった。これ仕事だったら集中出来なかったと思う。でも、良い映画に出会えて嬉しい夜だったなぁ。明日もいい日になりますように。おやすみ。
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kaari888 · 2 years ago
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レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語 Lemony Snicket's A Series of Unfortunate Events ☆☆☆ サニーかわいい
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roomofsdc · 3 years ago
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SDC映画の部屋「レインマン(1989)」
40代のダスティン・ホフマンと20代のトム・クルーズを兄弟にしてしまう、一歩間違えばコメディになる映画(まるでシュワルツネッガー&ダニー・デビートの「ツインズ(1988)」)だが、バリー・レヴィンソン監督はアメリカの中西部をめぐる良質のロードムービー、同時に主役二人だけの人間ドラマとして成功させた。二人のやり取りはどこか舞台劇風でもあり、実際、後年日本で舞台化(椎名桔平、橋爪功)されている。
ダスティン・ホフマンの演技は際立っており、当然のようにオスカーを獲得。翻ってトム・クルーズは若さ故の過剰演技が鼻について、それがかえってホフマンの演技力を引き立たせる結果となっている。おそらく脚本レベルでは、矢継ぎ早に攻撃的な言動を繰り返す弟自身を含めて、「コミュニケーション機能障害」を抱える兄弟が周囲の世界と向き合う努力を始めるという物語だったのだと思われるが、クルーズがそれを理解していたかどうかは疑わしい。終盤の精神科医(レヴィンソン監督自身)との対話で、弟はようやく自分の本心を語り始めるが、それまでのクルーズの演技とのギャップに違和感を感じてしまった。ただこの「若さ」は見ていて決して不愉快なものではなく、クルーズのスターとしての「華」でもあろう。
レヴィンソン監督の押さえた演出とともに、特筆すべきはジョン・シールのキャメラ。シンシナティからサンタモニカまで、ビンテージカーを走らせながら、アメリカ中西部の田舎の風景を余すところなく見せてくれる。シンシナティ・シティの鉄橋、夜のハイウェイ、真昼の田園地帯、そしてラスヴェガスの夕暮れ…人間が生活する風景を叙情的に切りとった映像の数々。ロードムービーこそ、ハリウッドが最も得意とするジャンルだと言えよう。
重要な役どころで出てくるイタリア女性スザンナを演じていたのは、イタリアの女優ヴァレリア・ゴレリ。どこかで観た人だと思ったら、2008年に公開されたイタリア映画「湖のほとりで」で女刑事役で良い役を演じていた。この頃から魅力的な女優だったのね。
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yonenatsu-memo · 3 years ago
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Dustin Hoffman in "All the President's men"(1967)
ダスティン・ホフマン / 『大統領の陰謀』
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eternitycomenevermore · 3 years ago
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CULTURE
ウクライナの大統領になったコメディアン。ウォロディミル・ゼレンスキーはどのようにして“物語”を支配したか?
シュールな展開によって大統領となり、今は英雄として世界的に存在感を示し続けているウクライナのゼレンスキー大統領。命をかけて戦い続ける彼の姿に釘付けになる私たちは、祈ることしかできない。
By Michael Idov
2022年3月1日
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ウクライナのゼレンスキー大統領
(Emmanuel Dunand/AFP via Getty Images)
ウォロディミル・ゼレンスキーは、世界で最も“ありえない”国家指導者であると同時に、世界で最も人気のある指導者かもしれない。大統領を演じて有名になったコメディアンが本当に大統領になり、それを超越する、という彼のシュールな人生模様は、筆者がこの記事を書いている2022年2月最後の週末の時点では、もう誰もが知っている。
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映画『パディントン2』のウクライナ版でパディントンベアの声を務めた彼は、12本のコメディと1本の映画に出演した人物である。ゼレンスキーは、2019年、当時のトランプ大統領から、ウクライナへの軍事支援などと引き換えに、バイデン氏に絡む疑惑の調査を依頼されたという。これが「権力の乱用」にあたるとされ、トランプ氏は弾劾訴追を受けることにもなった。そしてゼレンスキーは今、包囲された首都・キエフの街角で、プーチンと対峙している。
ゼレンスキーという存在が世界的な反響を呼んでいるのは、彼が世界中の誰もが知っている、あるタイプのキャラクターに当てはまるからだ。たとえば、数千年にわたる迫害のためか、「賢くて生意気なユダヤ人」というキャラクター設定が世界中に存在するようになった。その1人が戦時中の象徴になるということ自体が、完璧なジョークだといえる。『ウディ・アレンのバナナ』のウディ・アレン、『イシュタール』のダスティン・ホフマン、『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』のベン・スティラーのようなものである。ただし、ゼレンスキーの場合はフィクションではなく、現実に死の危険と隣合わせの状況にある。
44歳のゼレンスキーの出世物語は、少し複雑だ。彼はロシアとウクライナの間に存在する信じられないほど厄介な文化のもつれのなかを歩んできた。ゼレンスキーのビジネスとコメディのルーツは、ロシアのコメディ番組・KVNにある。KVNは「かび臭いソビエト主義」の頭文字をとっており、「陽気で機知に富んだ人々のためのクラブ」という意味だ。スケッチ・コメディがプロスポーツのように機能し、メジャーリーグ入りを目指して各都市のチームが戦い、上位の試合はテレビで放映される状況を想像してほしい。
ゼレンスキーの一座は「Kvartal 95」と呼ばれ、ウクライナの都市であるクリヴィイ・リハを拠点としていたが、当時はロシア語で公演していた(これは当時としては普通のことだった)。彼は、「ヴォバン」というニックネームでチームのキャプテンを務めた。Kvartal 95がロシアのテレビで人気になると、ゼレンスキーはパートナーのセルゲイとボリス・シェフィルとともに、同じ名前のプロダクションを設立した。彼らの会社は、2006年にゼレンスキー自身が出場し、優勝を果たしたウクライナのダンス番組をはじめ、両国の市場向けに数多くの番組やイベントを制作した。
同じ頃、ゼレンスキーは、米国で教育を受けたマリウス・ベイスバーグという映画監督がロシアで手がけていたコメディ番組の製作、共同脚本、そして時には主演を務めるようになった。2009年の『ラブ・イン・ザ・シティ』は、ニューヨークで暮らす3人の友人が、魔法の妖精の呪いによって、真の愛を見つけるまでインポテンツになってしまうというストーリーである(華やかなロシアのポップスター、フィリップ・キルコロフも出演している)。
ゼレンスキーは政治家に転向しても、コメディのキャリアをないがしろにしなかった。彼の最新作である『I、You、He、She』は、彼が大統領に就任したのと同じ月に公開されたのだが、これは間違いなく歴史的な出来事である。驚くべきことに、これまで関わったロシア映画のいくつかで、ゼレンスキーは、現在は彼の死を願っているであろう人々と一緒に仕事をしていた。監督であり『オフィス・ロマンス』の共演者であるサリク・アンドレアシャンとマラト・バシャロフは、ウクライナへの侵攻を公然と支持しているのだ。
ゼレンスキーを真の有名人にした2015年のシットコム『Servant of the People』は、彼の他の作品に比べると、見応えのある作りの作品だ。ウクライナの政治をよくとらえたハートフルな風刺によって、権力の中枢に一般人が入っていってしまう姿を描いている。興味深いのは、ゼレンスキーがロシア語で大統領の役を演じていたことだ。彼は選挙に出るために「Kvartal 95」から手を引いたが、政党名は『Servant of the People』にちなんで命名された。KVNから政治への連続性は非常にスムーズなものだったのだ。
ゼレンスキーが2019年、ペトロ・ポロシェンコ元大統領に地滑り的に勝利したことは、想像を絶する展開のように思われるかもしれない。でも、現実は、もっと狂っていたともいえる。ゼレンスキーと同じ選挙に立候補したのは、ウクライナ最高のロック歌手のひとり、オケアン・エリズィというバンドのスラヴァ・ヴァカルチュクだったが、彼はゼレンスキーと違ってロシア語で演奏することはなかった。ヴァカルチュクは進歩的な若者の大部分にとっての第1候補であった。ヴァルカチュクの支持者たちは、ゼレンスキーの中道主義はかろうじて受け入れられるプランBである、と考え、皮肉なことに、ゼレンスキーがロシアと親しくしすぎるのでは、ということを懸念していた。
大統領としてのゼレンスキーの平時の内政評価は、まずまずであった。しかし、彼のKvartal 95の同僚たちのうち何人かが政権内での役職についたので、この点に有権者は眉をひそめた。汚職撲滅を公約に掲げていたのにも関わらず、だ。大統領就任2年の時点で、米シンクタンクのウィルソン・センターは「グッドガバナンスや法治主義とは程遠い、非公式な縦割りを構築した」と判断している。彼は民主主義国家における大統領権限の限界を回避するため、友好的ではないテレビ局3社を全面的に禁じた。ロシア軍が国境に集結するなか、彼は関係者全員を困惑させる不透明な立ち回りをした。2022年2月21日の時点で、キエフ・インディペンデント紙の編集長は、怒りに満ちた論説でゼレンスキーを「気落ちするほど平凡」と呼んでいた。「彼は自分自身のジェスチャーのほうが、もたらされる結果よりも重要だと思っているようだ」と彼女は書いている。
その2日後、ロシアが侵攻してきた。
すると突然、適切なジェスチャーをすることが歓迎されるだけでなく、不可欠になった。戦争が始まってわずか数時間で、明白になったことがあった。ロシアは軍事的にウクライナを圧倒するかもしれないが、ウクライナ人はどんな軍隊でも奪い取れないもの、つまり“物語”をしっかりと支配している、ということだ。言い換えれば、彼らは強力なインターネット・ミームになるという地位を獲得したのだ。「ひまわりの種をポケットに入れておけ」というフレーズは、もはやほとんど説明の必要がない。生放送に乱入する男たちはインターネット・スターになった。ウクライナの反抗的、宿命的、健全なレベルでの不潔なユーモアは、世界を席巻している。
この状況は、1676年にロシア・トルコ戦争で戦ったコサック兵がトルコのスルタンに「陸でも海でも汝と戦おう」と言葉を返したことと地続きのように��える。そして、現在、その頂点に立つのがゼレンスキー自身なのである。冗談から伝説へ、これほど早く変身した男はいない。
ゼレンスキーを英雄にしたきっかけは、3つある。1つ目は開戦前夜の演説だ。ロシア語で、ロシア国民に向けて行った。「私がドンバス地方への攻撃命令を出すと(ロシアでは)言われている」とゼレンスキーは話し、クレムリンの公式な爆撃正当化理由に反論した。「ユーロ2012で私や地元の連中が応援したスタジアムを? 負けたときに飲んだバーを? 親友の母親が住んでいるルハンスクを? そんなところに爆撃するわけない」
アリーナやバーのある通りの名前、そしてバーそのものの名前をあげながら、ゼレンスキーは語った。まるで、映画に出てくる誘拐された子供の親が、テレビのニュースで誘拐犯に語りかけ、子供の名前を何度も何度も言っているようなものだ。ゼレンスキーは、この戦術がハリウッドの決まり文句のようなものであることを明らかに知っていて、その直接的な目的(「ウクライナ人は、あなたと同じ人間である」)とメタ的な目的(「プーチンは連続殺人犯である」)の両方に使ったのである。
2つ目は、首都からの避難を手助けしようとしたアメリカ人に対し、「必要なのは弾���であり、(退避のための)乗り物ではない」という、いまや伝説となった返答をしたことだ。3つ目はもっとシンプルだった。それは、キエフの夜の街で撮影された地味なビデオで、閣僚たちとともに並び、ウクライナと世界に対して「われわれはここにいる」という1つのメッセージを発したものだ。
ゼレンスキーのミーム化は、一瞬で起き、それも圧倒的だった。クリス・エヴァンスの体にゼレンスキーの頭を乗せた“キャプテン・ウクライナ”にした画像。防弾チョッキに身を包んだ彼と、空港でスーツケースを転がすテッド・クルーズや、ゴルフウェアを着たトランプを対比させた写真。こういった例は枚挙にいとまがない。プーチン一筋のトランプ自身も、今はゼレンスキーを絶賛している。「今はウクライナの大統領の方が男らしい」ということか、と指摘する声もあった。
さらに興味深いのは、ゼレンスキーをギャングスターに仕立て直したミームだ。「我々はまだここにいる」のビデオは、ヒップホップデュオであるモブ・ディープの「Shook Ones」のインストゥルメンタルがバックに流れることによってさらに人気を博した。また、彼の肖像画に“放送禁止”という言葉を組みあわせたステッカーが大量に出回っている。土曜日には、ジェレミー・レナーがTwitterでトレンド入りした。その理由は、映画化された暁には、ゼレンスキーに似ているレナーが適任だと人々が判断したからである。
これらは、トラウマになるような想像を絶する事態に直面した時の、人間の反応である。ゼレンスキーがアベンジャーズのようだと憧れるのは、COVID-19の大流行時にファウチやクオモをセクシーだと祭り上げていた人たちがいたのと同じ現象だ。人間が正気を保つための戦術だといえる。われわれは単純な生き物であり、こういうものに飛びつく性質があるのだ。
しかし、そこには病的な側面もある。私は今、生まれて初めて、自分が記事を書き終わるまでに一国の大統領が殺されないことを願いながら執筆している。今回のゼレンスキー崇拝は、通常の政治家への媚びとは異なり、ゼレンスキーの身の安全を守る呪文としても機能させたい、という思いが込められている。我々は、今こうしている間にも命の危険にさらされている人物をアイドルにしているのだ。ゼレンスキーはスーパーヒーローでも、ミームでも、プーチンやトランプに対する復讐劇のための器でもない。私たちにできることは、彼を見て、もし私たちがこのような想像を絶する任務に就いたなら、彼と同じことをする勇気が自分にもあるのを願うだけである。
MICHAEL IDOV (マイケル・イドフ)は、 ロサンゼルス在住の映画監督・脚本家で、ロシア版『GQ』の元編集長。
https://archive.is/2022.03.02-044335/https://www.gqjapan.jp/culture/article/20220301-story-of-zelensky https://archive.is/2022.03.02-044335/https://www.gqjapan.jp/culture/article/20220301-story-of-zelensky
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shinjihi · 4 years ago
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ロリータ島を主催エプスタイン未修正「黒い」リスト‼️ アレック・ボールドウィン‼️ リチャード・ブランソン‼️ ナオミ・キャンベル‼️ フィル・コリンズ‼️ クリス・エバンズ‼️ ダスティン・ホフマン‼️ ミック・ジャガー‼️ ヘンリー・キシンジャー‼️ ケビン・スペイシー‼️   などなど‼️  https://spidercatweb.blog/wp-content/uploads/2019/08/Jeffrey-Epsteins-Little-Black-Book-unredacted.pdf  
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liliyaolenyeva666 · 3 years ago
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🎼 01136 「Happy☆Go-Round!」。
調理中の眼鏡男子のシェフの元にブタが届くところからはじまります、とある料理人と彼の息子との日々をお料理を交えながら描いた 「シェフ 三ツ星フードトラック始めました」 を観ています。ジョン・フォブロー監督作品。脚本、製作、主演も彼です。ある日のロサンゼルスにありますフランス料理店 "ガロワーズ" の厨房、ダスティン・ホフマン似のオーナーに呼び止められた料理界の新星カール・キャスパーは、オーナーから ストーンズのコンサートで "サティスファクション" が聞けなかったらガッカリーでどうのこうのだろ?と言われ、仕方なくオーナーの仰せのままに "人気の品" で 訪れた料理評論家に勝負を挑むのですけれど、めっちゃ酷評を書かれます。と、更に 不慣れな ツイッター上で あれこれと書かれに書かれていたことを (素直に) 返信したところ、えらいことになります。そんなこんなで アベンジャーズでも呼ばないと収集がつかない有様となってしまって 職探しから始めることと相成ります、ハッピー・ホーガン似の眼鏡男子シェフが そんなこんなで 移動屋台でどうのこうのするこの映画、ナターシャ・ロマノフや トニー・スターク似の人物が チラッとゲスト出演していて嬉しいです。
つづいて
2003年 ロングビュー刑務所のサム・ワーシントン似の服役囚が "サイバーダイン社 献体 同意書" にサインをした後に 死刑が執行されるところと "21世紀初め "スカイネット" は 自我に目覚め、人類を脅威だと断じ 攻撃を開始した。それを 核戦争の生存者は "審判の日" と呼ぶ。マシーンと人類の戦争。スカイネットは "ターミネーター" を作った。人類抵抗軍に絶望が広がる中、、救世主となる 1人の男が現れた。あるいはニセの預言者か。その名はジョン・コナー。" なんて前書きと "時は 2018年。"スカイネット研究開発施設" から始まります、シリーズが繋がっているのかどうかは よく分からないのですけれど、シリーズ4作目な 「ターミネーター4」 を封切られたころに観た以来久しぶりに観ています。マックG監督作品。人類がどう足掻かうとも、スカイネットを破壊してしまうとシリーズが終わってしまいますので、そら ズンズンズンズンズンズンドコって感じで進行する物語はさておき、抵抗軍司令部 (潜水艦) から コニャニャチワな将軍 (演ずるは マイケル・アイアンサイド) の 「戦争だぞ コナー。戦争は犠牲を伴うものだ」 ということばに 今を思います。
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team-ginga · 4 years ago
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映画『鉄男』、『アウトブレイク』、『コンテイジョン』、『陸軍』、『お小夜恋姿』、『インヴィジブル・ゲスト』
 相変わらず鬱状態で、到底春に立ち向かう気力がありませんが、見た映画の寸評だけは残しておこうと思います。
 『鉄男』は塚本晋也監督の作品。前から見たかったんですが、ある意味思った通りというか、才能のある学生が撮ったような映画ですね(これは褒め言葉でもあり貶し言葉でもあります)。若き日の田口トモロヲや、今��それほど変わらない(!?)六平直政や石橋蓮司が出演していました。  田口トモロヲが鉄人間(なのでしょうね)に変身してしまい、恋人に姿を見られまいと浴室に隠れた時、恋人が「ワタシは驚かないたちだから見せて」となぜか3回言い、実際に田口トモロヲの姿を見て驚くところや、田口トモロヲと戦うもう一人の鉄人間(なのでしょうね)が上半身を覆っている鉄の鎧状のものを脱ぐと(え? 脱げるんだ)背中に大きなバッテンのついてTシャツを着ているところなんぞは、笑うところなんでしょうか。
 『アウトブレイク』と『コンテイジョン』は前に一度テレビで見たことのある映画ですが、「新型コロナウイルスとカミュの『ペスト』」という論文を書くために改めて見ました。
 『アウトブレイク』はエボラ出血熱を思わせるモルタバ・ウイルスという架空の伝染病を描いた映画です。ダスティン・ホフマン主演というのはわかっていたのですが、改めて見るとモーガン・フリーマンやドナルド・サザーランドやケビン・スペーシーも出演していました。  ラブロマンスあり、ヘリコプター同士の追いつ追われつのアクションシーンありのいかにもなハリウッド映画で、ワクチンが数時間で完成し量産できるというような御都合主義も目立ちますが、感染の宿主を特定しワクチンを作ろうとする主人公ダスティン・ホフマンと、気化爆弾で街やその住民ごとウイルスを殲滅しようとする軍司令官ドナルド・サザーランドの対立はサスペンスがあり、それなりに見応えのある映画でした。
 スティーヴン・ソダーバーグ監督、マリオン・コティアール、マット・デイモン、ローレンス・フィッシュバーン、ジュード・ロウ、グウィネス・パルトロー、ケイト・ウィンスレット出演の『コンテイジョン』は群像劇で打って変わって非常にリアルな映画です。  ラストこそワクチンが開発されハッピーエンドになりますが、それまでは街で暴動や略奪は起こるわ、ネットで「ウイルスにはレンギョウが効く」とデマを飛ばし大儲けする配信者はいるわ、見ていて気が滅入るような展開です。
 『陸軍』と『お小夜恋姿』は同僚の田中絹代ファンの同僚のY先生からお借りしたDVD。
 『陸軍』は木下恵介が太平洋戦争中に陸軍から要請を受けて作った国策映画ですが、戦意を高揚するふりをして反戦を訴えるという離れ業を実践した珍品というか貴重な作品。セリフとは裏腹な感情を表現するという意味では、役者の勉強には非常に役立つ作品かもしれません。
 『お小夜恋姿』は無声映画。前半は宿屋に泊まっている画家の男にお小夜が恋心を抱くという物語で、お小夜はモデルの女を孕ました画家に心を弄ばれてしまいますが、映画がちょうど半分終わったところで「……っていう小説を書いてるんだけ��ね」と小説家が言うのをお小夜が聞いているという斬新というか、前衛的というか、まあ言ってしまえば破綻した構造の映画です。  そこから逗留中の宿屋に払う宿代がない小説家の話になったかと思いきや、さらに物語はお小夜と宿屋に出入りしているハイヤーの運転手の悲しい恋の物語になります。  一本の映画で三つの物語が見られるなんて、なんてお得なんだ……というこれまた珍品映画。一見の価値はあります。
 『インヴィジブル・ゲスト』はスペイン映画。愛人殺しの容疑で裁判にかけられる青年実業家と彼に裁判での証言の仕方を教える中年女性が、事件を再検討する物語と言えばいいのでしょうか、ストーリーは二転三転し面白いのですが、終わってしまえば「まあ、それしかないよなあ」という感じを持ってしまったのがちょっと残念かな。  また、映画の冒頭で弁護士の助手か何かの中年女性が「あと3時間しかない」と言ってタイムリミットを設けるのですが、どうせそういうリミットを設けるのなら、映画の実際の時間と合わせて欲しかったというのが率直な思いです。  スペイン映画はそれほど詳しくありませんが、ヴィクトル・エリセの『ミツバチのささやき』、『エル・スール』は別格として、ペドロ・アルモドバルの映画は『バチ当たり修道院の最期』だの『神経衰弱ギリギリの女たち』だの『アタメ』だの『キカ』だの『オールアバウトマイマザー』だの『ボルベール 帰郷』だの『アイム・ソー・エキサイティド』だの『人生スイッチ』だの、いつぞやまとめて見たよなとか、ルイス・ブニュエルはスペイン人だけれど、活躍の場はフランスとメキシコだからブニュエルの映画はスペイン映画とはいえないなとか、『REC』の主演の姉ちゃんは胸元がセクシーだったとか考えているうちに、そういえば『ロスト・ボディー』というこれまた物語が二転三転するサスペンス映画があった、あれは名作だったなあと思ったたら、同じ監督の作品でした。  なるほど……  まあ『インヴィジブルゲスト』も悪くはないけれど、オススメは『ロスト・ボディー』の方かな。ヒロイン(なのか?)役のベレン・ルエダがチャーミングですし(この女優は『永遠のこどもたち』にも主演しています。あれもいい映画でした)。
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hallo-karen · 4 years ago
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小さい時、お母さんが観ていたクレイマー、クレイマーを一緒に観ていて、父親役のダスティン・ホフマンがフレンチトーストを作るシーンでうっかり鉄のフライパンを触ってしまって自分に苛ついて怒鳴るシーンが怖かったことをよく覚えてる
わたしが子供の頃のお父さんも怒ると怒鳴る人だったから、このシーンを見るのが嫌で内容を理解しないまま見返すことも無く、自分は歳をとった
ある日ホットケーキを作りながらNetflix のマリッジストーリーはクレイマー、クレイマーの現代版?と突然閃いて、その真意を確かめるためにクレイマー、クレイマーを見返したくなった
今度帰国したときにNetflixを登録していないお母さんと一緒にマリッジストーリーを観て、お父さんがいるときにクレイマー、クレイマーでも見返そうかなと思う 
歳をとって丸くなったお父さんは、あのシーンを観ても素手で料理するなくらいしか思わないんだろうけど
そういう時間を両親ととりたい
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kadookanobuhiko · 4 years ago
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白昼の死角 長ねぎが消えた
    来月初旬に、とうとう57歳になる。”オリンピックまであと〇〇日”みたいに、いよいよ還暦が、カウントダウンに入った。東京五輪は延期になったが、年齢にそれはない。
 今年はベートーベンの生誕250年にあたるので、クラシック番組でよく取り上げられている。かつて愛聴した作曲家のひとりである。気になって調べたら、かのベーやんは、56歳で亡くなっていた。
 ちょっと、ドキッとした。九つの交響曲をはじめ、数々の名曲をつくった楽聖。それに比べてオレは・・・。まあ、ジャンルも時代も違うから、問題はない(そういう話かよ!)。
 57という数字は、50代半ばのギリギリだ。58は、間違いなく後半である。あと1年間は、思いっきり”半ば”を満喫しようと思う(何をや!)。
   ◎57◎57◎57◎
 自分の年齢に、あまり実感はない。若いと言うにはとうが立っているが、老いてはいないつもりだ。けれども肉体は正直で、間違いなく衰えている。まずは視覚だ。
 加齢による視力の衰え=老眼は、すでに持病の域に達している。こいつは王様気取りで読書の邪魔をする。すっかり臣下は、二段組や極小文字の本を敬遠するようになった。とはいえ、大きな活字のスカスカ本は、いかにも内容���なさそうで買う気になれない。難しい年頃(性格?)である。
 今のところ、デジタル読書を試すつもりはない。老いてなお、正真正銘の紙の本好きなのである。その私が、インターネット上にブログを書いているのも、変な話ではあるが。
 老眼で一番困るのは、パスタの茹で時間問題である。外国製とくにイタリアのそれは、袋に書いてある茹で時間の字が、異様に小さい。というか、どこに書いてあるのかさえわからない。探すのに往生する。パスタを茹でるのは、元気ハツラツの若者だけじゃないぞ!と、極東から声を大にして言いたい。
 視力だけではない。視野も狭くなっている。広い範囲でものを見ることができないことに加え、奥行きがわかりにくくなっている。茶碗に米飯が残っていることがある。手前の米が、死角になって見えていない。そんなことは、かつてはなかった。神に誓って。
   ◎57◎57◎57◎
 原付バイクに乗って、よく買い物にでかける。長ねぎが、ビニール製の買い物袋からはみ出ていることがままある。店によっては切ってくれるところもあるが、スーパーなどではそのままだ。
 袋から半分くらい顔をのぞかせたそいつを、バイクの胴体のフックに引っ掛ける。長ねぎを両足ではさむ感じで(触れてはいない)出発進行。しばらく走り、赤信号で停車する。
 ふと見ると、長ねぎが袋から消えているではないか。風か振動で、袋から飛び出したのだ。泳げ!たいやきくんみたいに・・・。
 所有者の私は、落としたことに気づいていない。視野が狭いため、出奔した瞬間が目撃できていない。まさに、白昼の死角である。そんなことは、これまでになかった。神に誓って(もうええか)。
 長ねぎくんのいない袋をしばし見つめる私。今来た道を引き返し、長ねぎを探す旅に出るかどうか、迷う。いや待てよ、交通量が多い幹線道路だから、落ちた長ねぎは、間違いなく車に轢かれている。かわいそうな長ねぎよ。いやいや、いち早く探せば、車の犠牲にはなっていないかもしれない・・・。
 でも、探しまわって、見つからなかったらどうする? 警察に届け出るか?
「どうしたんですか?」
「な、長ねぎを・・・落としてしまったんです」
「あ~ん???」
 間違いなく、不審者に見られる。あの長ねぎには、縁がなかったんや。そう自分に言い聞かせ、エンジンをふかす。もう、後ろは振り向かない。
   ◎57◎57◎57◎
 握力も驚くほどなくなっている。加齢に加えて、パソコンが大きく影響していると思う。一日中マウスを握っていると、力が入らなくなるのだ。
 以前めちゃくちゃ忙しかったとき、右手の握力がほとんどなくなっているのに気づき(私は右利き)、何かの病気にでもかかったのではないかと、本気で心配した。五指に力が入らないのである。繁忙期を過ぎると、徐々に持ち直した。意外に”ミッキー”が下手人だったとは。まさに、死角である。
 ビンの蓋も開けにくくなった。若いころ、祖母によく助けを求められた(私10代、祖母60代)。私が試すと、難なく蓋は開いた。老人はなんて力がないんだろうと思った。それが今は、すっかり私は祖母みたいになっている。
「おばあちゃん・・・」
 鏡の中の自分に呼びかけてみる。
 菓子などのビニールの袋類も、開けにくくなった。特にペットフード。どれだけ引っ張っても開かない。そもそも人力では無理なのかもしれない、と思うようにしている。
 二の腕も細くなったので、最近は腕立て伏せを何十年かぶりで始めた。30回が精いっぱいである。憧れのプロ野球選手になるのは、もう無理かもしれない。
   ◎57◎57◎57◎ 
 五十代半ばともなると(まだ言えるぞ!)、時間感覚が伸びたゴムみたいにゆるゆるになっている。二十歳は20年しか生きていないので記憶は鮮明で、ある出来事が何年前にあったかを言い当てるのに、大して誤差はないはずだ。
 ところがわれわれ高齢者予備軍は、ある事柄が2年前だったのか、3年前だったのか、それとももっと前なのか、思い出せないことがよくある(私だけか?)。
 4月のBSプレミアムシネマで『卒業』(監督:マイク・ニコルズ 主演:ダスティン・ホフマン)を放映していた。1967年に公開されたアメリカン・ニューシネマの名作である。かなり昔に観た覚えがあるが(ほら、もう忘れている)、久しぶりに見直したら、やっぱり面白かった。脚本がいいし、カットが凝っている。
 真面目な大学生のダスティン・ホフマンが、けっこう年上の人妻と恋に落ちる。その娘とも恋仲になって最後は・・・。まだ観ていない人のために、口にチャック!
 アン・バンクロフト扮する人妻が、なんともエロいのである。観ながら思った。この人、2~3年前に亡くなったのを新聞で読んだ覚えがあるーー。あとで確めたら、天に召されたのは、15年も前だった! ぜんぜん違うやん。ゴム、伸び切ってるやん! 
   ◎57◎57◎57◎
 映画の話をもうひとつ。今月18日のWOWOWシネマで『ラヂオの時間』(監督:三谷幸喜、出演:唐沢寿明・鈴木京香・西村雅彦ら、97年)を放送していた。三谷の初監督作品である。彼は��後、大作を数多く手がけていくが、演劇的要素がうまく凝縮したこの作品は、私の中ではベストワンである。
 作中、梅野泰晴が演じる���演歌歌手のマネージャーが出てくる。その場その場で強者に調子を合わせる軽い人間をうまく演じている。一緒に観ていた北川景子は「こういうやつ、おるわ~!」と何度もうなずいていた。
 観たあとの私たちの会話。
「梅野泰晴って、何年か前に亡くなったよな」
 私が言うと、すぐに北川がスマホで検索した。
「まだ生きてはる! 87歳や!」
 60年近く生きていると、誰が亡くなったのか、はたまた生存しているのか、わからなくなってくる。
 この作品の出演者では、藤村俊二、細川俊之がすでに旅立っている(ふたりの演技も良かった)。彼らと混同したのか、それとも別の人と勘違いしたのか、それさえわからない。
 どちらにしても、私の頭の中の記憶のゴム(消しゴムではない)は、やっぱり完全に伸びきっている。
   ◎57◎57◎57◎
 平均寿命が延びることで、人類は人生で得られた知識や経験を後輩たちにより多く伝えることができるようになったーーそのような内容をむかし本で読んだ記憶がある。
 私に限って言えば、その一方で記憶もどんどん失われている。したがって、伝えているのは、あやふやでどうでもいいことが少なくない。
 ん? この原稿が、それ? ・・・確かに。<2020・7・22>
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tigerace01jp · 8 years ago
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スケアクロウ 1973 WB
カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作品。 前科者マックスと恋人から逃げ出した船員ライオンが南カルフォルニアの田舎で出会って意気投合し、東部の大都市ピッツバーグで洗車業を始めようとするロードムービー。 金がなくヒッチハイクや貨物列車に潜り込み何とかマックスの妹宅で一息つく。しかしデンバーでマックスがつまらない喧嘩をして二人は一ヶ月の更生施設送りになり、ライオンはおカマを掘られそうになる。やっと出所してデトロイトまでやって来た。ライオンはそこで元恋人とまだ見ぬ子供に会うつもりだったが、恋人は他の男と結婚しており、会わせたくないので子供は死産だったと嘘をつく。ライオンはショックで暴れて病院に入れられ、統合失調症の診断が下り、精神病院へ転院させられる。マックスはこれからもライオンの面倒を看るつもりだ。    …
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