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#サイモン・ペグ
team-ginga · 1 year
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映画『ミラクル・ニール』
 NHK. BSのお昼の洋画劇場(と勝手に命名)で『ミラクル・ニール』(2015)を見ました。
 主演はサイモン・ペグ、監督は「モンティパイソンのテリー」まで読んで「ああテリー・ギリアムか」と思いましたが、テリー・ジョーンズ。モンティパイソンの映画を全て監督した人物です。
 地球のはるか上空でUFOに乗った宇宙人たちが会議をしています。地球人は自分たちの仲間として迎え入れるのにふさわしいかを考える会議で、ふさわしくないならば地球を破壊する予定のようーー彼らは地球人の性質を知るためにアット・ランダムに抽出したひとりに全能の力を与え、その人物が力を自分の欲望のために使うか、人々の利益のために使うかを試そうとします。
 え?
 それって前日に見た『運命のボタン』と非常によく似た設定ではありませんか。偶然とは恐ろしいものです。
 でも『ミラクル・ニール』はコメディーですから、当然ながら仕上がりは全く違うテイストです。
 選ばれたのは中年の冴えない教員ニールです。ニールは昼食休憩中思わず「俺のクラスなんか亡くなってしまえ」と願ったため、UFOから破壊光線が発射され教室は崩壊、そこにいた生徒たちは全員死んでしまいます。
 でも大丈夫ーー自分の力に気づいたニールは事故を「なかったこと」にします(最初「死者が蘇る」ことを願って、全ての死者が蘇りゾンビとなって街を彷徨うというギャグもあります)。
 ニールは同じアパートの下の階に住んでいるキャサリンという女性に憧れています。ある日、ニールはキャサリンを夕食に誘いいい感じになりますが、キャサリンにストーキングをしているアメリカ人将校グラントが現れ邪魔をします。
 ニールの能力に気づいたグラントは彼を誘拐し自分の希望を叶えさせようとしますが、キャサリンとニールのインド系の同僚レイが駆けつけニールはグラントをやっつけます。
 めでたしめでたしと言いたいところですが、キャサリンはニールに愛想を尽かして行ってしまいます。ニールは「僕は自分のことばかり考えていた。これではダメだ」と思い、「世界から飢餓がなくなりますように」、「戦争の理由がなくなりますように」と願います。
 しかし、飢餓がなくなった結果、中国人の平均体重が100キロを超え、旅行者の重量で万里の長城が崩れたり、ある国が別の国に「理由もなく」宣戦布告したりでうまくいきません。
 絶望したニールはテムズ川に身を投げます。愛犬のデニスがニールを救おうと後を追って飛び込みますが、デニスは泳げません。ニールは溺れそうになっているデニスを助けます。
 デニスは力がそんなに余計なら自分に力を渡せばいいと言います(デニスはニールの力によって人間の言葉を喋れるようになっているのです)。ニールはその通りにします。
 ちょうどその頃、宇宙人たちは地球を破壊することに決定し、惑星破壊光線発射のカウントダウンを始めます(宇宙語では「1」と「2」が異常に長く、「3」が異常に短いというギャグは好きでした)。
 宇宙人が「3」と言った瞬間、力を譲渡された犬のデニスは「力の源を破壊する」ことを願い、UFOもその母船も全て破壊されてしまいます。
 平和な日常に戻ったニールはキャサリンをディナーに誘います。キャサリンはドアをバタンと閉めて自分の部屋に入ってしまいますが、しばらくしてドアを開き「じゃあ……今夜はどう?」と尋ねるところでジ・エンド。
 まあなんということもないコメディーですが、モンティパイソンのメンバー(ジョン・クリーズ、テリー・ギリアム、エリック・アイドル、テリー・ジョーンズ、マイケル・ペイリン)が宇宙人の声を、自殺する直前のロビン・ウィリアムズが犬のデニスの声を当てているのは面白いと思いましたし、UFOや宇宙人の造形もなかなか凝ったものでした。
追記:  テレビ番組『モンティパイソン』は1976年から東京12チャンネルで放映されたようですが、私の住む関西では見ることができず、のちにビデオ屋でVHSを借りて少し見ただけです。見たかったなあ。  映画の方はフランスの映画館で『ジャバウォーキー』と『ミーニング・オブ・ライフ』を見た記憶があります。ずっと後になってから『ライフ・オブ・ブライアン』もDVDで見た気がします。  中世の騎士物語のパロディー『ジャバウォーキー』は面白かったような気がしますが、『ミーニング・オブ・ライフ』は高級レストランに異常に肥満した男が現れ、メニューにある料理を全て食べ、最後にミントチョコレートを食べた途端破裂し、それを見た客たちが嘔吐するというシークエンスの下品さに辟易しました。  『ライフ・オブ・ブライアン』はイエス・キリストの生涯をパロディーにしたものですが、こちらは全く面白くなかったのを覚えています。  
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dic881 · 2 years
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2022/11/13
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ずっと名前だけ知っていて聴いてこなかったけど、聴いてみたら好きな感じだった。最近でも、こういうバンドいるのも何だか嬉しい。
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ギターサウンドとダウナーなボーカルが良い。適当に音楽探してたらオススメで出てきて聴いたら刺さった。
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ぼっち・ざ・ろっくのアニメ観る前にtricotのイッキュウ氏が曲書いてるって知って聴いて、好きになったからアニメも視聴しるようになった。
半年ぶりの更新。心が軋んで来たので適当に吐き出したくなった。
〇映画の話 ディズニー+に一月だけ入って、奇跡的に濃厚接触で自宅待機も重なったからずっと避けてきたMCU作品を観まくった。ムーンナイトまで観たかな。作品を通して他の作品にリンクしていって、最終的にみんなで協力するフェーズ3は熱くなってしまった。ドラマシリーズは盛り上がるまでが少しじれったくて、中だるみしそうになることもあった。これからも追っていこうと思った。
すずめの戸締り 個人的には眠くなんないし、そこそこ面白かった。題材がやっぱり繊細なことだし、なかなか難しいよね。僕も未だにあの日、killing boyのライブで心斎橋にいて、道頓堀の屋外の液晶で中継されてたの鮮明に覚えてるし。ネットのレビューとかいっぱい読みたいと思う。
スローターハウス・ルールズ ネトフリで適当にサイモン・ペグで検索かけたら見つかった。日本で劇場公開してなかったみたいで情報が入って来なかった。サイモン・ペグとニック・フロストの二人は大好きなので観るしかなかった。緩さはいつも通りって感じだけど、何か惜しい感じがした。何故か吹き替え声優が梶裕貴、坂本真綾、茶風林、杉山紀彰、田村睦心っていう豪華メンツで驚いた。
雨を告げる漂流団地 水瀬いのりのメスガキ演技がとても良かった。
〇アニメの話 今期のアニメが数年ぶりに豊作って感じでアニメ観るの忙しい。その中でも最近すごく刺さったのは『ぼっち・ざ・ろっく』だった。 適当にアニソン適当に聴いていたらカラカラが流れて、作曲がイッキュウ氏と知って色々調べたら、ヒグチアイとか谷口鮪も曲提供してるから興味が湧いて観ることにした。 主人公のぼっちちゃんが教室で音楽雑誌開くとかバンドグッズアピールするのとか何だか懐かしい気持ちを思い出したりした。メンバーの名字がみんなアジカンのメンバーと一緒だし、よく見ると楽器も殆ど同じなのも知ってテンション上がってしまった。五話のタイトルもアジカンの曲名だし、君の街までのMVオマージュとかあって嬉しかった。 学生の頃バンドやってたから、共感したり懐かしい気持ちを思い出して、久しぶりにギターでアジカンの曲とか弾いたりしてしまった。当時、BECKを読んだ後みたいな気分になって、また曲書いたりしたいなぁなんて思った。 山田リョウがとても良い。二次元のキャラで久しぶりに推せる!って感じがした。古のオタクだから基本的にはツンデレが好きだけど、最近はダウナーなキャラが好きなことが増えてきた。
最近、生きるの辛い。転職したいけど、やりたいことも欲しいものも何もないから辛い。町で働いてる人見るとみんな偉いなって思うほど卑屈になってきた。見切り発車でも何でも発車出来るヤツは偉いよ。心から尊敬する。何者かなろうとする気持ち大切。明日捨てるのも拾おうとするのも尊敬出来るよ。みんな偉いよ。また誰かを大切に出来たら、また世界は変わるのかな。
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cinema-note · 6 years
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「『レディ・プレイヤー1』はやばい、まじでやばい。」 試写会を終えた先人たちが口々にそう感想を述べるので、もうね、それはそれは公開を心待ちにしていました!
予告のトレイラーやテレビやネットの宣伝でも楽しみにしてはいたのですが、やっぱり実際に作品を観た人たちの熱のこもった感想ほど心を駆り立てるものはないですね。
スピルバーグの作品自体も、前作の『ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書』が観れなかったのもあって、余計楽しみにしていました。
レディ・プレーヤー1(Ready Player One)
監督 スティーヴン・スピルバーグ 脚本 アーネスト・クライン ザック・ペン 出演者 タイ・シェリダン オリヴィア・クック リナ・ウェイス ベン・メンデルソーン T・J・ミラー 森崎ウィン レティーシャ・ライト サイモン・ペグ マーク・ライランス 公開 2018年 製作国 アメリカ合衆国
あらすじ
2045年。多くの人々は荒廃した街に暮らす現実を送っていたが、若者たちには希望があった。 それはVRの世界、「オアシス」。 そこに入れば、誰もが理想の人生を楽しむことができる。 ある日、そのオアシスの創設者、ジェームズ・ハリデーが亡くなり、彼の遺言が発表された。 「全世界に告ぐ。オアシスに眠る3つの謎を解いた者に全財産56兆円と、この世界のすべてを授けよう。」 突然の宣告に世界中が湧き立ち、莫大な遺産を懸けた壮大な争奪戦が始まった。
現実でパッとしない日常を送り、オアシスに自分の世界を求めていた17歳のウェイドもまた参加者の一人だ。 オアシスで出会った仲間たち、そして謎めいた美女アルテミスと協力し、争奪戦を勝ち残ろうとするウェイド。 しかしそこに世界支配のため、すべてを手に入れようとする巨大企業、IOI社も出現して・・・
3つの謎に隠されたメッセージの秘密とは?アルテミスとの恋の運命や仲間との絆も試されるウェイドは、謎を解き、IOI社の陰謀を阻止することができるのか? 現実の世界とオアシス。その両方で繰り広げられる冒険は、信じがたい次元へと発展していく――。 想像を超えた戦いの先に勝利を手にするのは一体誰だ!?(公式サイトより)
アーネスト・クラインが発表した小説、『ゲームウォーズ(原題はREADY PLAYER ONE)』を、スティーブン・スピルバーグが映画化。 荒廃した近未来を舞台に、VRの世界で生きる人々の冒険を描いたSF作品となっています。
スピルバーグ、フォーエバー・・・!
なんてこった、これは確かにヤバい。 終始興奮しっぱなしの140分でした。
賑やかな画面、たっぷりの情報量、うつくしい映像、滑らかなCG、大人も子どももワクワクするストーリー、そしてちょっぴり泣けるクライマックス。 椅子に座ってみているだけなのに、感動と興奮を、体全身で感じられる楽しい映画です。
作品のおもしろさと同時に、スピルバーグは最高のエンターテイナーだと改めて感じました。 彼はいつまで私たちを楽しませ続けてくれるのだろうか。
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スティーブン・スピルバーグが同じ時代に生きていることの素晴らしさよ・・・
VRの世界で大冒険!
舞台は荒廃した近未来。人々は現実から逃れるかのように、ジェームズ・ハリデーが生み出したVR世界「オアシス」に入り浸る暮らしに夢中になっていました。
もうこの舞台設定だけで私のハートのど真ん中を打ち抜かれました。 また2045年という近くも遠くもない絶妙な年代のチョイスがいいですね。 遅かれ早かれ、いずれ本作のような時代がやってくるんじゃないかと私も思っています。 スティーブ・ジョブズが携帯電話を再発明したように・・・
ハリデーが遺言に、「『オアシス』に3つの鍵を隠した。全て見つけたものに、最高のイースター・エッグを与えよう」と遺したことをきっかけに、世界中の人々はオアシスで鍵探しに夢中になっていました。
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宝探しってワクワクするね!
一見ワクワクの冒険物語なのに、ストーリーのあちこちには現代への皮肉やメッセージがこもっていて、まさに大人も子どもも楽しめる作品でした。
本作の核は、クライマックスのハリデーの言葉に全てあるのではないでしょうか。 「現実が辛くても、現実のおいしいご飯に勝るものはない。」 「リアルは現実にしかない。」
これはバーチャルが社会を支える基盤の一つになっている現代への、スピルバーグからの警鐘なのでしょう。 バーチャルにのめり込んだせいで、自分たちが生きている現実に向き合うことを忘れてはいけないのだと。
でもね、スピルバーグが優しいのがね、現実から逃げることがいけないことではないときちんと描いている点なんですよ。 パーシヴァルは現実が嫌でオアシスに逃げ込んでいましたが、オアシスで暮らしていたことで、アルテミスやエイク、ダイトウ、ショウに出会えて、最後には現実とオアシス両方の世界をIOIから守ることができたのです。
ようは、現実から逃げることは悪いことではないけど、逃げ続けないで、きちんと現実に向き合うこともしなくちゃいけないんだよってことなんですね。
映画界の巨匠、スピルバーグからのメッセージを、本編140分で私たちは実体験するのです。 オアシスというVR世界にログインして、140分たっぷり楽しんで、「やっぱり映���は最高だろう。でも君の世界はここだけではないんだよ。ただし死ぬほど嫌になったら、いつでもまたここに帰っておいで」と。
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あんなに楽しかったのに、どこか切ない気持ちになるのは、現実逃避することのメリットとデメリットを感じてしまったからなのかもしれませんね。
もう一つは、飛び込むことを恐れないこと。 現実世界になじめなくて、オアシスを生み出して、そこで生きることを決めたハリデー。 でも彼には後悔していることがありました。
オアシスでのイースター・エッグ探しは、世界中の人にもう一度ゲームを純粋に「楽しむ」ことを思い出して欲しいがために生み出したイベントであると同時に、ハリデーの後悔を一つ一つ消化させていく物語でもあります。
仕事、友情、恋愛、エトセトラ。人生でおきる出来事の全てにおいて一歩踏み出すその瞬間を恐れると、そのあとの長い人生、そして死んだ後も一生後悔しつづけることになるのだから、なんでも飛び込んでみよう。 これは、スピルバーグから若い人たちへのメッセージなんでしょう。
子どもの心を駆り立て、大人の心にもグッと響く、シンプルだけど大切なメッセージは、長い間映画製作をしてきたスピルバーグが描くからこそ、心に刻まれるのかもしれませんね。
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ファンタジー、アドベンチャー、SF、歴史ドラマ、なんでも作れるスピルバーグが怖い・・・
現実からオアシスに逃げ込む若者たち
本作に登場するメインキャラクターたちは、みな現実世界で問題を抱えています。
主人公はスラム街で暮らす青年。 両親はすでに他界していて、おばのもとで暮らしながら、貧乏な暮らしを続けていました。
彼の現実での名前はウェイド・ワッツ。オアシスの中ではパーシヴァルというニックネームをつけています。 パーシヴァルの由来は、「アーサー王伝説」からきていて、パーシヴァルという人物は一人で聖杯を手にすることから、ウェイドもオアシス内で特定のチームを組まずに、孤独にイースター・エッグ探しをしていました。
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ここ数年「アーサー王伝説」ネタがふんだんに取り込まれている映画が多いので、そろそろ本格的に原作を読まないとダメなのかもしれないな〜
主人公をはじめとした登場人物たちの、現実とオアシスでのキャラクター・生活のギャップが描かれているのも、一つのポイント。 これは私たちの社会でも問題になっていることで、ゲームをするために借金をしたり、仕事をやめたりという問題も実際に起きています。
それだけでなく、ゲームのアバターは男でも現実では女だったり、見た目にものすごく差があったりというのも一つの「現実逃避」ですよね。
パーシヴァルは、アルテミス、エイチ、ダイトウ、ショウの4人と一緒に行動するのですが、パーシヴァルとアルテミス以外の3人は、後半現実の世界でも顔を出しますが、あまり詳しくキャラクターについて描かれません。 それでも、きっとクローズアップしたらいろいろ出てくるんだろうな〜と、想像の余地を与えてくれるキャラ設定が絶妙でした。
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ただショウが中国人なのに、忍者っぽいキャラだったのは混乱した・・・
さて、オアシスの創設者、ジェームズ・ハリデーの話も少し。 作中の人々にとって、ハリデーはオアシスを生み出した神様のような存在。 しかし彼は人と付き合うのが苦手で、ずっと孤独に生きてきました。
ハリデーは、金や運営に興味はなく、ただ人々にゲームを楽しんでもらうものを作ることに生きがいを見出してきました。 彼が最後にパーシヴァルに言った、「僕のゲームで遊んでくれてありがとう」は感動的なセリフでしたね。
そのことを踏まえて、ちょっとん?と思ったことを書きます。
ハリデーのことを書いた新聞記事が作中に登場するのですが、「ハリデーは現代のジョブズか?」という見出しなんですね。 これはね、ちょっと違うんじゃないの?とアップル信者の私は思わず首をかしげてしまいました(笑)
どちらかというと、ジョブズのボジションは、最初にチームを組んでいたオグデン・モローなんじゃないかな。 そんでもって、どちらかというとハリデーはAppleの影の立役者、スティーブ・ウォズニアックに値するキャラクターなんじゃなかろうか。
ハリデーとオグの関係は、Appleにおけるウォズとジョブズの関係に非常に似通っている部分があって、私的には2人の関係性を描いてるシーンもおもしろかったです。
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この2人を巡るAppleの歴史もおもしろいので、興味がある方はぜひ。
キャストのバランスもグッド
本作では、オアシスでイースター・エッグ探しに奔走する5人は、駆け出しの若手キャストを起用し、オアシスの創設者、オアシスを狙うものには、ベテランキャストが起用されています。
若手キャストが懸命に演技し、それをベテランが支える、バランスのいいキャスティングでしたね。
主演のタイ・シェリダンは、まだ21歳。 ちなみに日本人俳優として注目されていた森崎ウィンは27歳。 ・・・歳そんな離れてるんだ(笑)
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アジア人ってほんと若くみえるな〜
2011年から映画に出演し、近年では『X-MEN:アポカリプス』のサイクロップス役などで活躍しています。 いいですね、若手有望株って感じですね。 彼のことは本作で初めて知ったのですが、『ベイビー・ドライバー』のアンセル・エルゴートに似てるような気がしません・・・?
ヒロインのアルテミスを演じたのは、オリヴィア・クック。 彼女も若手女優さんで、これからどんどん活躍の幅が増えていくことでしょう。
さて森崎ウィンさんは、実は日本でちょこちょこ活躍している俳優さんなんですよね。 だいたい日本人の俳優さんが起用されると、一言セリフがあれば良い方(理由もわからなくもないけど)なので、どうなのかなと思っていたのですが、かなり見せ場がたくさんあってよかったですね〜!
日本での出演作品は、私はみたことない作品ばかりで大変申し訳ない気持ちになったのですが(笑)、本作での活躍を機に、日本でも露出が増えるかもしれませんね。
ベテランキャスト勢に関しては、もう今更何もいうことないですね。 サイモン・ペグは、演技よりもあのフワフワヘアの方が気になって気になって(笑) 『変態小説家』ぶりだったので、最初違和感がありました。 やっぱりいつものオールバックが安心しますね。
いつもおちゃらけコメディキャラを演じていますが、今回は落ち着いた大人なキャラクターを演じていましたね。 徐々に年齢的におちゃらけキャラじゃなくて、歳を重ねた男性役もやるようになっているのかな。
驚いたのがハリデー役のマーク・ライランスですよ!! 絶対どこかでみたことある、絶対この人知ってる・・・と思っていたら、『ダンケルク』のミスター・ドーソンじゃないですか!!!!
いやああそこまで髪型と体型が違うとわからないもんですね。あとで調べてびっくりしました。 おじいちゃんキャラにはだいたい弱いので、クライマックスではぼろぼろ泣かされました。まいりました。
レディ・プレイヤー1そのものがイースター・エッグ
本作は、80〜90年代のポップカルチャーをはじめとしたたくさんの小ネタ・映画ネタを作中に融合させた世界観が最大の魅力。
そのネタの豊富さと、ワクワク感は、まだ若造の私ですら思わず子どもに戻ってしまったほど。 80〜90年代がど真ん中青春時代だった方は、もっと「童心にかえる」感覚が強かったんじゃないでしょうか。
あと感動したのは、そういう小ネタが登場したときの劇場の一体感。 こんなに映画をみていて周りとの一体感を覚えたのは初めてかもしれないですね。
本編に隠されたイースター・エッグの数々は、私は全部拾いきれなかったので、全部知りたい方は隅から隅まで解説してくれているマニアの先輩方のブログをご覧ください(笑)
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映画ファンの端くれとしてはドヤ顔で全部紹介していきたいのですが、いやースピルバーグに勝てると思う!?無理だよ!!悔しいね!!
さて、ここからの小ネタはネタバレ容赦なしなので、お気をつけてください。
パーシヴァルが乗りまわしていた車はデロリアン、これはオーケー。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』は私も大好きな作品です。 そしてアルテミスが乗っていたのは『AKIRA』の金田バイク。これは嬉しいですね〜! 作中で行われるレース中にはT-REXやキング・コングが大暴れ。
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開始10分ですでに情報量が多すぎてパンクする!!
本編中盤では、『シャイニング』の世界そのものを体験するシーンも。 実はこれ、ちょっと前にアマゾンプライムビデオで観たんですよね。 理由も「なんかすごい有名だから観ておこう」、というテキトーな理由で。観ておいてよかった・・・
『シャイニング』自体はぞくぞくと精神がやられていくタイプのホラー映画なんですが、本作での登用に関しては周りのお客さんたちも、あーあのシーンね、みたいな感じでニヤニヤクスクスしていましたね。
本作は金田バイクに限らず、日本の有名キャラクターもたくさん登場しています! 自分で把握できたものをざっくりリストにしてみますね。
MEMO
サンリオキャラ
金田のバイク
シャープのラジカセ
ガンダム
メカゴジラ
アバターが三船敏郎
ストリートファイターⅡ
実はキティちゃんと三船敏郎に関しては、映画を鑑賞する直前に情報番組でチラ見してしまったんですよね〜 ネタバレ大嫌いで、普段はそういう番組はみないようにしているので正直キレそうだったのですが(笑)、逆にこの2つに関しては自分では見逃していたと思うので、みておいてよかったです。
キティちゃんはかなり早い段階で、しかも隅っこの方にちょろっと登場していましたね。 キティちゃんだけでなく、けろっぴやばつ丸もいましたね! やっぱり日本のキャラはかわいいのう〜
中でも興奮したのはやっぱり「ガンダム vs メカゴジラ」かな! 日本じゃ多分一生できないですからね!!! 周りのお客さんも、いまかいまかと待ちわびているのを感じられておもしろかったです。
ガンダムとメカゴジラが登場したときは、劇場が大騒ぎすることはなかったですが(笑)、あちこちでちいさな感嘆のため息があがってましたね〜
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「俺は、ガンダムでいく!」
ガンダムのロゴも本家のものを使用しているこだわりっぷりには、もう頭が上がりませんね。 ガンダム好きの友人からは、「CGは最高。唯一惜しかったのは、ガンダムはあんなにヌルヌル動かない。」となかなか手厳しいコメントをいただきました(笑)
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まあ『レディ・プレイヤー1』はガンダム映画じゃないので・・・
そういえば監督たちのインタビューで、ウルトラマンを登場させたかったという話をしていたのをちらっと聞いたのですが、ぜひ続編では実現して欲しいですね。
他にもバットマンやらハーレイクイン、スタートレック、スター・ウォーズ、マインクラフト、チャッキー、「I’ll be back.」、ええとあと、ゼメキスキューブ(これは使い方も面白かった)、エイリアン、んんあとなんだ、あ、マイケル・ジャクソン、あと・・・あと・・・アアアアア
もうね、詰め込みすぎ!!!!!!!!(笑) こんなんじゃ足りないくらい小ネタはたくさんあるのですが、一回観たくらいじゃ拾いきれませんね。 ���ひみなさんも楽しんでイースター・エッグ探しにチャレンジしてください!
総評
ストーリー
(4.0)
キャラクター
(4.0)
キャスト
(4.0)
演出
(5.0)
映像・音響
(5.0)
総合評価
(4.5)
良かった点
『レディ・プレイヤー1』を作る全ての要素
ワクワク感がすごいので、とりあえず観てください。
悪かった点
文句なし!!!!
まあ、たまたま出会ったキャラクターがなんでみんな近い地域に住んでるんだろうとか、そもそもVRをつけてあそこまで自由に動きまわれるものだろうかとか気になる点はあるのですが、そういう疑問がふっとばされるほどおもしろかった・・・!
まとめ
最高に興奮した140分でした!!! こんなに映画でワクワクしたのは久しぶりかもしれません。 スピルバーグの衰えない才能に完全にひれ伏し、純粋に心から楽しめる映画です。
情報量がたくさんで、一回観ただけでは拾いきれないほどの小ネタがたっぷりなのも、興奮ポイントですね。 子どもはもちろん、大人も本作の世界にのめり込んでしまうこと間違いないでしょう。
興奮のあまり久々にながったらしい感想文を書いてしまいました(笑) これだけ感想を書きましたが、一言でまとめるならとりあえず観てくれ!!!!!! 百聞は一見にしかず、ということで、ぜひみなさんも劇場に足を運んでみてくださいね。
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diaryofstrangerinp · 7 years
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ミラクル・ニール
映画「ミラクル・ニール」の感想。サイモン・ペグがいい味出している。
映画「ミラクル・ニール」
を観賞。
監督:テリー・ジョーンズ、脚本:テリー・ジョーンズ、ギャビン・スコット、出演:サイモン・ペグ、ケイト・ベッキンセール、サンジーヴ・バスカー、ロビン・ウィリアムズ
映画「ミラクル・ニール」のあらすじ
ニールは作家志望の冴えない教師。犬のデニスとアパートに暮らしている。同じアパートに住むキャサリンに魅かれている。 1972年に宇宙へ探査機が打ち上げられた。その探査機がある宇宙人達の元へ届く。彼らは宇宙に不適格な生物を数々滅ぼしてきた。彼らは人類から一人を選び出し、全能の力を与えることによって、適格かテストすることにする。そして選ばれたのがニールだった。 自分に全能の力が備わったことに戸惑うニールだったが、やがてその力を身の回りの下らないことに使い始める。ニールは地球の危機を救うことが出来るのだろうか?
(more…)
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sweetdelivery · 4 years
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サイモン・ペグとニック・フロストとかイギリス映画界の好きなコンビがamazon primeでミニシリーズ作っちゃったよ観るしかないじゃないの「Truth Seekers」
心霊好きな電気技師(ケーブルテレビ会社と契約している作業員)と、新しい相棒、家から出られないその姉、同居する妻の父、そこに現れる幽霊に取り憑かれた少女、を中心に
5Gネットワークを広げるためかと思いきや、毎回心霊現象に遭遇して、解決してYoutubeにアップして喜んでたら...
と、書いちゃうとなんだろこれな感じ拭えない私の文章力のなさですが
B級、イギリス版X-Fileコメディ的な感じでね力抜いて観れて楽しいよ!
彼らの作品は「超絶最高」!とかあまりないんだけどちゃんとふふふと笑えるバカバカしさがあるのでオススメです!
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risaandisa · 4 years
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ワールズ・エンド
2020`04`16
観終わって最初に思ったことは、いや、酔っ払い世界救えてねえじゃん。あと「マーマレードサンドイッチ」の3人がめちゃくちゃカワイイ。
「マーメイド」でのキスがドスケベすぎてやばいのだが。口周りに口紅べったり付けたままラストまで走り抜けるのやべえな。ゲイリーがえろいイケオジすぎる。
「ワールズ・エンド」のサイモン・ペグは、少年心を残したバッドガイって感じで、ワルなイケオジ感がとってもラブリー。オープンスケベでセクシーなのも最高。「ホットファズ」のサイモン・ペグは、真面目エリートポリスマンで、雄みが強い。守られたい。シモネタに弱いとこ、むっつりスケベな感じする。それもまた良し。なんかすごくえっち。
ストーリーとしては「ホットファズ」の方が圧倒的に面白いけど、ワイルドでワルなサイモン・ペグをしこたま摂取するなら「ワールズ・エンド」がいいと思う。歩きタバコがいい。
秒でサイモン・ペグのインスタフォローしちゃった。
今まで観た映画の中で一番英語が難しい。スラング多用と早口長文セリフのせいで、テンポはめっちゃいいけどリスニングが超難しい。
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2018.9.12 シネマカリテ アニー・イン・ザ・ターミナル (Terminal) 🖤
久々にこの手の映画を見たけど(どの手だ?)、ここまで世界観推しだと潔くていいね。(笑)ダメな人は5分で撃沈だろうけど(私の隣の人は開始10分で落ちてた)…私は嫌いじゃないのよぉ、この世界観!マーゴット・ロビー超かっちょいい! サイモン・ペグ、デクスター・フレッチャー で、マイク・マイヤーズ?キャスティングも面白かったなぁ〜!この時間にこれを書いてるということは結構アドレナリン出ちゃったんだねぇ〜!(笑) allcinema http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=364502
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genmai-sosyoku · 7 years
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納豆を生姜醤油で頂き、故ロビン・ウィリアムズ の「ミラクル・ニール!」
🍚人参、じゃがいも、サツマイモ、なす、シメジ、大根W葉、カボチャ、豆腐の味噌汁🤗 納豆完熟タマゴ丼に海苔をたっぷり生姜醤油で🙌
📽amazon ビデオで「ミラクル・ニール!」を観る by prime 😎2015年にイギリスで製作されたコメディ映画(原題: Absolutely Anything)。モンティ・パイソンのテリー・ジョーンズが監督、脚本、この作品はロビン・ウィリアムズの最後の出演作品となった😭日本公開は2016年4月。
主演のサイモン・ペグはアレコレ出てるちょっとトボけた名脇役👍 最近だとスタートレックの”スコッティ”役だったりミッションインポッシブルにも出てるし良い役者さんです🤗 で、なんと言っても愛犬デニスの声優がロビン・ウィリアムズ😑・・・この映画の公開1年前に亡くなっていて、この作品が遺作となりました😣
で、イギリスのモンティパイソン系のコメディってやっぱり面白い🙌 …
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esuhiro-kashima · 7 years
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ベイビー・ドライバー
「ショーン・オブ・ザ・デッド」、「ホット・ファズ」、「ワールズ・エンド」のエドガー・ライト監督の最新作と言うだけで、それはもう観に行く事に何の躊躇もないというか、これ以外の監督作の「スコット・ピルグリム vs 邪悪な元カレ軍団」とか、脚本を書いた「アントマン」(本来は監督もだったのですが、途中で降りてます。)、「タンタンの冒険 / ユニコーン号の秘密」(監督はスピルバーグですが、それよりもエドガー・ライト脚本という方に惹かれて観に行きました。)なども観ていて、それはもうファンと言っても過言ではない身としては待ちに待った新作なわけで。だから、評判がどうとかは最早どうでもいいのですが、なんと、これが評判が良いと。で、そうなってくると、うーん、これは逆に一般受けしそうな内容に変わってしまっていて、エドガー・ライト節がなくなっているって事なのではないかという懸念もありまして。(しかも、今までの作品は基本コメディだったのに対して、今回のは違うという事で、ちょっと読めないな…というのが正直なところだったんです。)そういう複雑な心持ちで観に行ったんですが。うん、これはエドガー・ライト監督の最高傑作と言って問題ないのではないでしょうか。
ではなぜ、そう思ったかなんですが、これが紛れもないエドガー・ライト作品だったからなんです。初期の「ショーン・オブ・ザ・デッド」、「ホット・ファズ」、「ワールズ・エンド」はやはりサイモン・ペグとの共同脚本という事もあり、サイモン・ぺグ、ニック・フロストのふたりのイチャイチャ(BL的でもある)のかわいさありきで映画が成り立っていたと思うんですね。そうすると、どの位エドガー・ライトの資質と言いますか、らしさがあったのかは正直分からないわけです。(その後、サイモン・ペグとニック・フロスト主演、グレッグ・モットーラ監督で撮られた「宇宙人ポール」がほとんど何の遜色もなく面白かったというのもありまして。)で、それ以外の唯一の監督脚本作の「スコット・ピルグリム」は、マンガ原作付きという事もあり、それまでの作品のひとつの売りにもなっていたマニアックな映画ネタみたいのもなく、(そうなると、あの映画ネタはペグの方の資質だったのかなとも思いますしね。)もともとマンガ的なカット割りや編集テンポだったライト演出がマンガ原作により、ちょっとスポイルされてた様に見えたんです。で、そこへ来て今回の「ベイビー・ドライバー」が、事故により耳に障害を負ってしまった主人公が、音楽を聴いてる間は耳鳴りが消え天才ドライバーとして覚醒するという正にマンガ的な設定で。(だから、正しくここもライト監督の資質の部分ではあるんですが。)ちょっとどうかなというところではあったんですけど、今回は、このマンガの様な設定をもの凄く映画的に観せてくれてるんです。つまり、サイモン・ペグとの3部作の時にやってたマニアックな映画ネタをまたやってるんですね。
最初の「ショーン・オブ・ザ・デッド」がロメロ的ゾンビ映画、「ホット・ファズ」が警察アクション物、「ワールズ・エンド」がジョン・カーペンター的SFを下敷きにしてるとすれば、今回の「ベイビー・ドライバー」は、言わばカーアクション&カップル犯罪物の最新版なんですね。なので、観てると過去のカップル犯罪物の映画をいろいろ思い出すんですけど。(「俺たちに明日はない」や「トゥルー・ロマンス」、「パルプ・フィクション」の最初のエピソードのパンプキンとハニー・バニーなんかも思い出しますね。)あの、ここ重要だと思うんですけど、エドガー・ライト映画の何がいいって、こういうのをそりゃ知ってればそれはそれで楽しめる���ですけど、知らなくても全然問題ないというところで。なぜかと言うと、要するに下敷きにしている映画達の単なるパロディになってないからなんです。つまり、この手の映画の本質的な面白さとは何なのか、これがあるからこの手の映画は面白い映画足りうるというのをちゃんと押さえているからだと思うんです。(「宇宙人ポール」がスピルバーグ的SFとしてきちんとスピルバーグ映画の本質を押さえてた事もあり、この部分はペグ的要素なのだろうと思ってたので、これがライト映画の資質としてあったのは嬉しかったですね。)で、更にもうひとつ、とにかく出て来る人達がカワイイんです。チャーミングっていうんですかね。(ここもペグとフロストの資質だと思っていたので嬉しかったところです。)
主人公は天才ドライバーで逃し屋のベイビー(もう、名前がカワイイですね。)という青年で、彼は事故で両親を失い里親と一緒に暮らしていて、耳に障害も持っていて、ある理由から犯罪者の片棒も担がされているという普通に考えたらかなり絶望的な状況にあるんですね。でも、このベイビー、いわゆる絶望したりはしないんです。現状をウジウジ悩まないというか。あの、これ、エドガー・ライト作品の全てに言える事なんですが、大体主人公は特定の敵というよりも、それを取り巻く状況そのものと戦っている事が多くて、今回もそういう不幸な身の上とか犯罪組織との関係とか、そういうのと戦う事になるんです。なんですが、そこはかとなく前向きと言うか、状況を楽しんでるというか、(もちろん、犯罪の手助けをしてるわけですから楽しんでる場合ではないんですが、そういうどうしようもない現状に対して嘆いたりしないんです。で、これが今までのライト作品の様なコメディだと脳天気なお調子者ってキャラになって、今回のだと常識外れのアウトローって事になるんだと思うんです。)つまり、これって何が言いたいかというと、そういうどうしようもない状況を映画だったらどうやってやり過ごすかって事だと思うんですよ。(そういう監督からのメッセージというか。)現実ではどうか知らないけど、映画なんだから(常識どうこうよりも)より映画らしく対処していくという。そういう事だと思うんですね。(その、映画が映画として機能しているというのがライト作品に感じるワクワク感だと思うんです。)
で、今回、よりそこに確信を持てたのは、音楽がとても重要なファクターとして出てくるんですが、(主人公が音楽を聴いてる間だけ耳鳴りが止まるという設定なので、)ホントに全編音楽が鳴っているんですね。(音楽が止まると主人公に聞こえているであろう耳鳴りの音が劇場内にも鳴り始めるんです。)という事は、この映画の全てのBGMは主人公が流してるって事になるんですよ。(で、その事によって映画がミュージカルになっているんです。ミュージカルというジャンルにストーリーをはめるんじゃなくて、主人公の生き方が映画をミュージカルにしてるんですね。「ラ・ラ・ランド」も映画の中の実際の生活とミュージカルってファンタジー部分を繋ごうとしてましたが、「ラ・ラ・ランド」には、この音楽が鳴り続けているという必然性を感じなかったんですよね。)つまり、このどうしようもない人生を映画みたいに乗り越えて行こうっていうのを映画の中の現実としてやってくれているって事なんです。人生を映画みたいに生きるっていうのを今までのライト作品よりもリアルにやってると言いますか。だから、カーアクション版「ラ・ラ・ランド」と言われているこの映画ですが、人生における主人公と音楽の付き合い方はこっちの方が断然切実なわけなんです。
で、ここまでで終わるのが今までのエドガー・ライト映画だったと思うんです。映画みたいに生きられたら最高じゃんていう多幸感のまま終わっていくという。(今までの作品はそここそが最高だったんですけどね。だから、ここまでで充分エドガー・ライト作品として成立していると思うんですね。)ただ、今回の「ベイビー・ドライバー」はちょっと違ってて、いわゆる犯罪に手を染めてしまってるわけなんで、いくら映画みたいに生きたいって言ったって、それじゃ許されないでしょというところまでを描いているんですね。つまり、どうしようもない現実に本当の意味で対峙するっていうのはどういう事かっていう、今までエドガー・ライト作品が描いて来なかったその先を見せてくれているんだと思うんです。あの、僕、正直、この映画のラストは天才的なドライビングテクニックを持つ主人公がとてつもないカーアクションで現状を打破していくもんだと思っていたんです。(普通、そういう設定の映画だったらそこを期待しますよね。)そしたら、それとは違う決着のつけ方だったんで、「アレ、何でだろう?」ってちょっと疑問だったんです。でも、そういう事なんですよね。要するに、映画的なギミックの部分を全部無くしたところで、本当に現実と対峙するっていうのはどういう事かというのを見せてくれてるんだと思うんです。で、それによって、音楽好きの主人公が唯一聴く事が出来なかったある曲があるんですけど、それが聴ける様になるんです。つまり、それまでの音楽の聴き方はある意味逃避だったんだとここで気づかされるんですよね。そして、車との関わり方も変わると。こういうとこやっぱり凄いきっちりやってくれるんですよ。ラストのここのところで、ああ、やっぱりエドガー・ライト信用出来るなと思いました。
という事で、今までのエドガー・ライト作品の面白さを踏襲しつつ、その先まで踏み込んで、それが最終的に映画の新たな面白さになってるって事で、現状のエドガー・ライト監督の最高傑作という事で間違いないんじゃないでしょうか。で、個人的には、中学生の時に観てそうとうハマった「ブルース・ブラザーズ」。ああいう面白さがあったんですよね。音楽と主人公の関係性とか、アウトローが自分のアイデンティティーの為にめちゃくちゃやるのとか。で、最終的に音楽とアクションで最高!ってなる感じとか。なので、単館でしかやってないですけど、何とか見つけ出して今の中学生にも観て欲しいですね。
http://www.babydriver.jp/
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picolin · 7 years
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Baby Driver
dir. Edger Wright
2017年6月28日 Curzon Soho
銀行強盗を毎回異なるメンバーを使って行うドクが必ず雇う天才運転手ベイビー。彼の原動力はiPodに入った音楽。あと一度の仕事で足を洗えると思われた矢先に起こる思わぬ出来事。
『Spaced』やサイモン・ペグとニック・フロストと組んだコルネット・トリロジーで知られるエドガー・ライトのカークライムアクション。ありえないレベルで派手なカーアクションと、音楽に生き、生かされているような主人公の世界観を表現するように全編の演出と編集がその時々の曲のリズムに合わせてある。つまり、完全に頭のイカれた(失礼)、偏執狂的な編集が見どころと言ってよい。R&Bからパンク、グラムロックからヒップホップに至る幅広い選曲は魅力的である。これ、オペラやミュージカルファンにとってはこういう作りはどう映るのか、個人的に大変感心がある。ベイビーがスマートフォンを持たず、ガラケーと、音楽ソースとしてはビニール盤とiPod(プロット上でも重要な意味を占める)、作成ツールとしてはカセットテープにこだわっているというのもまたこだわり。
ただ、全体としての後味はどういうわけか薄いと思ってしまった。プロットやキャラクターの複雑さを味わう類の映画でないことはわかっているのだが、導入部のリズムとスピード感が最後まで続かないような印象を持った。
少なくとも、大画面で、できれば爆音で見ることができるならばそれがベストだろう。小さな画面では十分にその魅力が発揮できない映画かもしれない。
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team-ginga · 2 years
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映画『ラストナイト・イン・ソーホー』
 Amazon Primeでエドガー・ライト監督の『ラストナイト・イン・ソーホー』(2021)を見ました。
 エドガー・ライトといえば、サイモン・ペグ、ニック・フロストとトリオを組んで、おバカホラー映画『ショーン・オブ・ザ・デッド』(2004)や『ホット・ファズ』(2007)を撮った監督です。
 今回もその手の映画なのかなと思っていましたが、あにはからんやきちんとしたサスペンス映画でした。
 主人公はファッションデザインの勉強をするため田舎からロンドンに出てきた少女エロイーズ。最初は学生寮に住むのですが、意地悪なルームメイトに耐えかねて、ソーホーにある古びたアパートの屋根裏に部屋を借ります。
 エロイーズはその部屋で毎夜不思議な夢を見ます。夢の中で彼女は1960年代にタイムスリップ(?)して、サンディという女性になっています。サンディは歌手志望でジャックという男の紹介でナイトクラブで歌うようになるのですが、ジャックは彼女に男を取らせます。
 エロイーズの日常は次第にサンディや彼女に群がる男たちに侵食されていきます。
 ある夜、エロイーズはついにサンディがナイフを持った男にベッドに押し倒され刺されそうになる夢を見ます。
 エロイーズはなんとかサンディを救いたい、それが無理でもサンディを殺した犯人を見つけたいと願い、そして……という映画です。
 ネット情報では「序盤のスリリングな勢いを維持するのに苦労している」というのが批評家たちの一致した意見のようですが、私は逆の感想を持ちました。
 序盤はいつかどこかで見たようなお話で退屈でしたが、終盤エロイーズがソーホーを徘徊する謎の老人と対決するあたりからの展開はワクワクしました。
 なにより1960年代を生きた老人たち、アパートの家主(ダイアナ・リグ)、謎の老人(テレンス・スタンプ)、さらにはエロイーズの祖母(マーガレット・ノーラン)が重要な役割を果たしているのがいいですね。
 我々はーーいや、私はもう「老人」ですから、「若い人は」と言い換えましょうかーー老人を見てもその人の若い頃を想像することはまずありません。老人は最初から老人だったとつい思ってしまいますが、「大人は最初は子どもだった」(サン=テグジュペリ『星の王子さま』)ように「老人は最初は若者だった」わけです。
 この映画はそれを教えてくれるという点では貴重な作品だと思います(なお、家主役のダイアナ・リグと祖母役のマーガレット・ノーランはかつてボンドガールだったとか。彼女たちはこの映画の撮影の後、亡くなっているそうです。合掌)。
 主役のエロイーズを演じるのはトーマシン・マッケンジー。見たことのない女優だと思いましたが、調べてみるとナイト・シャマラン監督の最新作『オールド』(2021)に出演してました。
 エロイーズの「分身」サンディを演じるのはアニャ・テイラー=ジョイ。ロバート・エガース監督の『ウィッチ』(2015)やナイト・シャマラン監督の『スプリット』(2016)やセルヒオ・G・サンチェス監督の『マロボーン家の掟』(2017)に出ていた女優で、私はずっと「美人ではなくファニーフェイス」だと思っていましたが、この映画ではセクシーな美女を演じていました。
 いい映画だと思います。是非ご覧ください。
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cinema-note · 6 years
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スピルバーグが贈る、最高の140分をあなたに。VRの世界で宝探しの大冒険!『レディ・プレーヤー1』
「『レディ・プレイヤー1』はやばい、まじでやばい。」 試写会を終えた先人たちが口々にそう感想を述べるので、もうね、それはそれは公開を心待ちにしていました! 予告のトレイラーやテレビやネットの宣伝でも楽しみにしてはいたのですが、やっぱり実際に作品を観た人たちの熱のこもった感想ほど心を駆り立てるものはないですね。 スピルバーグの作品自体も、前作の『ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書』が観れなかったのもあって、余計楽しみにしていました。 レディ・プレーヤー1(Ready Player One) [table width=”100%” class=””] [tablerow title=”監督” align=”center” class=”” bgcolor=””] [tablecell align=”center” class=”” bgcolor=””] スティーヴン・スピルバーグ…
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diaryofstrangerinp · 6 years
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スター・トレック
#スター・トレック 2009年版はこのセリフに注目すべし。 ジム「過去に戻り歴史を変えるのは不正行為だ」 スポック大使「友人に教わった手だ」 #映画
映画「スター・トレック」
2009年アメリカ映画、監督:J・J・エイブラムス、脚本:アレックス・カーツマン、ロベルト・オーチー、原作:ジーン・ロッデンベリー、音楽:マイケル・ジアッチーノ、出演:ジョン・チョー、ベン・クロス、ブルース・グリーンウッド、サイモン・ペグ、クリス・パイン、ザッカリー・クイント、ウィノナ・ライダー、ゾーイ・サルダナ、カール・アーバン、アントン・イエルチン、エリック・バナ、レナード・ニモイ、クリス・ヘムズワース、ジェニファー・モリソン、クリフトン・コリンズJr.、ファラン・タイア、レイチェル・ニコルズ
映画「スター・トレック」のあらすじ
宇宙艦隊のUSSケルヴィン号は宇宙嵐を感知し探査に向かうが、そこには巨大な戦艦が待ちかまえていて攻撃を受ける。圧倒的な戦力差でケルヴィンは損傷を受け、敵は交渉のため船長にシャトルでの来艦を申し入れる。ロバウ船長はジョージ・カークに…
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sweetdelivery · 4 years
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問題児が集められてスコットランドの山奥でハイキングすることになったんだが...
って英語作品なのに字幕ないとかなり聞き取れないスコットランド訛りの映画「Get Duked」を観る。
この作品は観る人を選ぶ気がする。
バカバカしい映画なんだけど、イギリスのこういう予定調和の悪ガキ系コメディ好きな人は楽しいと思う。
物語はデューク オブ エディンバラ アワードというオリエンテーリングをイギリス王室のエディンバラ公爵が開催していて
そこに悪ガキ3人と自宅学習箱入り少年1人が参加することになり、ハイランドの山の中をハイキングする羽目になるんだけどその山では行方不明者が続出していて...って感じ。
途中で出会う怪しげな村人たち、マスクを被って襲いかかって来るカップル、そこに地元の警察も相まって、ドッタバタのハイキングになっていくわけなんですが
ほんと、くだらないの。
バカ過ぎて、たまんねぇ。
始終声出して笑ってました。たまにはこういうのいいよ。エドガー・ライト(サイモン・ペグのショーン・オブ・ザ・デッドとか)あたりが好きな人は、それよりさらにくだらないと思って観たら好きと思います。いや、ほんとバカ過ぎた。楽しかった。
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sublm · 8 years
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サイモン・ペグの圧倒的かわいさがハンパなかった 正直どの女子キャラよりもかわいい
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team-ginga · 3 years
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映画『宇宙人ポール』
 Wowowオンデマンドでグレッグ・モットーラ監督の映画『宇宙人ポール』(2011)を見ました。脚本・主演はサイモン・ペグとニック・フロスト。これって、『ショーン・オブ・ザ・デッド』(2004)、『ホット・ファズ』(2007)のコンビじゃありませんか。
 物語はペグとフロスト演じるイギリス人のオタクが、コミケ(アメリカにもあるんですね)参加とエリア51に代表される「聖地」巡りのためにアメリカに来ているところから始まります。
 二人はエリア51近くで自動車事故に遭遇、キャンピングカーを降りて様子を窺っていると謎の生命体(それが宇宙人ポールです)に話しかけられます。ポールは政府筋の人間に監禁されていたのですが、実験材料として解剖されそうになったので逃げて来た、母星と連絡を取り迎えを要請したので、約束の場所まで連れて行って欲しいと言います。
 そうなると後はもう分かりますよね。ポールを追う組織の人間が出て来たり、キャンピングカーの宿泊所(そういうものがあるんですね。キャンピングカーなら別にお金を払って宿泊所に行かずとも、どこかその辺に車を停めて眠れると思うんですが、そうはいかないの���しょうか)の若い女性が仲間に加わったり、その女性の父親が信仰に凝り固まった人間で娘を取り戻すために追いかけて来たりといった展開。
 最終的にはちょっとしたどんでん返しもありつつ、ポールは無事母星に帰還ーー要するにオタクの二人と宇宙人ポールとの友情の物語でありバディ映画です。
 たしかにポールがスティーヴン・スピルバーグにアドバイスして『ET』ができたとか、『Xファイル』もポールの助言によるものだとか、UFOが迎えにくるのが『未知との遭遇』に出て来た天辺が平らなアノ丘の麓だとか、最後の最後に登場する組織の女ボスがシガニー・ウイーバーだとか、面白いところもたくさんあります。
 良く言えば「破茶滅茶やっているようで、笑いどころ、泣きどころをきちんと押さえた映画」とも言えるでしょう。
 でも……
 私には「破茶滅茶やっているようで、結局は既視感満載のよくある物語になってしまっている」、「既成の物語のパターンから離れようとして離れきれず、結局既成のパターンの中に回収されている」と思えてしまいました。
 破茶滅茶やるなら、もっとはっちゃければいいのに‥…
 でも、はっちゃけるには才能が要ります。
 そういうはっちゃけた映画が見たいなあ、でもそんな映画あったっけ‥…
 いろいろ考えていると……ありました。
 デヴィッド&ジェリー・ザッカー、ジム・エイブラハムが手掛けたいくつかの作品、『ケンタッキー・フライド・ムービー』(1977)、『フライング・ハイ』(1980)、『裸の銃を持つ男』三部作(1988、1991、1994)がそうですし、ピーター・ジャクソン監督が有名になる前に母国ニュージーランドで撮った『ブレイン・デッド』(1992)がそうです。
 いずれも、とことんまでーージャンルの存在を危うくするまでーーはっちゃけた素晴らしい映画であり、私の大好きな映画です。
 そこまでやってくれれば‥…と思うのは贅沢なのでしょうか。
 なおサイモン・ペグ、ニック・フロスト共演の映画はもう一つ『ワールズ・エンド、酔っ払いが世界を救う』(2013)というのがあるそうです。監督は『ショーン・オブ・ザ・デッド』、『ホット・ファズ』のエドガー・ライトで、彼らはこの3作を「スリー・フレイバー・コルネット」(3つの味がするアイスクリームコーン)と呼んでいるとか。
 まあ、あまり期待はせずそちらも見てみようと思います。
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