#ふしぎなサーカス
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今日は #安野光雅 さんのお誕生日だそう。 そこで、2021年の #模写 を見てくださいね。 最初 「 #旅の絵本 」を描いたのですが、密度がすごくて、このサイズに描くのは小さすぎたことに気づきましたが、続行。 出来上がったのが2枚目です。 「 #abcの本 」の飾りがあまりにも美しく、少し大きく描いてみました。 が、やっぱりたいへんで、かなり時間がかかりました。 でも模写することで、いかにきれいな絵なのかを実感! 「 #、天動説の絵本 」も本当に美しかった。 「旅の絵本」は全部読んでみて、一番好きなのが、#旅の絵本ⅱ 。 今は表紙が少し変わり、色が鮮やかになって「イタリア���」となっていますね。 内容はイエスキリストの物語りなんですよね。 多分、軽く100回は読んでいると思います(実家はもっともっと、本当に数えきれないくらい読んでる) 数々のすばらしい本と絵画を残してくださって、ありがとうございました。 #art #watercolor #mitsumasaanno #水彩 #あいうえの本 #ふしぎな絵 #ふしぎなサーカス #1日1絵 #イラストグラム #今日何描こう #今日何描いた #絵を描く暮らし #絵本 https://www.instagram.com/p/Cp__DZtJFM7/?igshid=NGJjMDIxMWI=
#安野光雅#模写#旅の絵本#abcの本#旅の絵本ⅱ#art#watercolor#mitsumasaanno#水彩#あいうえの本#ふしぎな絵#ふしぎなサーカス#1日1絵#イラストグラム#今日何描こう#今日何描いた#絵を描く暮らし#絵本
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販売元に理由を聞いた!「いつ終売したの?」もう食べられない、昭和~平成の名作お菓子たち - ライブドアニュース
以下引用
「懐かしいな、食べたいな」と思ったお菓子が終売に。それはまるで“孝行したいときに親はなし”的な悲しみだ。気づけば消えていた昭和~平成生まれの名作を、まとめておさらい!
一時、フリマサイトで1箱1000円程度で出品
さよなら、チェルシー。ついにお別れの日が来てしまった。 (中略) 1971年に誕生した 『チェルシー』。♪もひとつチェルシー♪のフレーズが有名なCMソングは小林亜星さんの作曲だ。初代のシモンズからサーカス、八神純子、あみん、PUFFY、CHEMISTRYなど、人気アーティストによって歌い継がれてきた。 生前、小林さんも《すごい年月の間このうたを使っていただいたということは、とっても光栄》と語っていた(明治HPより)。 このCMソング��おなじみとなった『チェルシー』という名前は、3000ものネーミング案の中から選ばれたという。最終候補に残ったもうひとつの名前は『キングスロード』。こちらになっていたら、もっと雄々しいCMソングになっていたかも!? 昭和から令和まで、世代を超えて愛されたチェルシーだが、売り上げの低迷により終売が決定。《こんなことになるなら、もっと買って貢献すればよかった》という後悔の言葉がSNSで飛び交ったが、後の祭りとなってしまった。
気づけば消えていた思い出のお菓子は、ほかにもたくさん。'67年販売スタートの 『森永チョコフレーク』 は、子ども時代の定番おやつだった人も多く 《1箱全部食べて親に怒られたなあ》 《遠足で必ず買ってた》 など懐かしむ声が今も上がっている。販売終了は2019年。スマ��使用時にチョコで手が汚れていると支障が出ることが売り上げ減の一因とも指摘されたが、時代の流れの残酷さよ。
♪ポポロンロンロン ポポロンロン♪と歌いたくなる明治 『ポポロン』 は'76年から'15年に販売されていた。サクッとした一口サイズのシュー生地にチョコクリームが入ったお菓子だ。販売終了が報道されたのは'17年。知らない間に消えていたのだ。
ブルボン広報に『ルーベラ』終売の理由を尋ねると
同時期、『カール』の全国販売終了がニュースになったが、 《カールがなくなるよりポポロンがすでになくなっていたという事実のほうが悲しい》 などの声がSNSを駆けめぐった。 中には《チェルシーは大丈夫か?》とつぶやいていた人も。7年後、まさか現実になってしまうとは!
ロッテ 『霧の浮舟』 も恋しくなるお菓子だ。販売時期は'80年~'05年。その後'13年に完全復活するも'18年に終了となった。エアインチョコレートの草分けで、口の中でシュワッとなる感じが人気を集めた。 《独特の口溶けが忘れられない》 《名前やパッケージがおしゃれで大人な気分だった》 《一回復活したから、また復活してくれないかな~》 などの声が。前回は8年越しの復活だったから、次は'26年にもしかして……!?
コアなファンが多かったのが、ブルボン 『ルーベラ』 。 '72年デビューのバター風味ラングドシャクッキーで、'21年には『ルマンド』『ホワイトロリータ』『バームロール』『チョコリエール』とともに擬人化された美少女キャラの��ラストが発表され、“ブルボン5姉妹”と話題を呼んだ。だが'22年に終売。 《探してもないと思っていたら販売終了してた》 《いちばん好きなのに、もうないなんて悲しすぎる》 《知ってたら大人買いしてストックしておいたのに》 と別れを惜しむ声が多くあった。ブルボン広報に終売の理由を尋ねると、 「多くのお客様からご愛顧をたまわり、誠にありがとうございます。半世紀にわたりご好評をいただいてまいりましたが、近年の原材料価格上昇の影響を受け、やむを得ず(販売)休止に至りました」 休止ということは、もしや復活の可能性も!? 「現在は大きさやグレードを高め、さらに満足感のあるラングドシャロール商品として、『贅沢ラングロール』を販売しています」(同・前) 『ルーベラ』ロス勢は、この贅沢ラングロールで涙を乾かそう! また、ほかの4姉妹たちの行く末が心配だが。 「発売50周年を迎えるルマンドをはじめとした袋ビスケット商品群につきましては、これからもみなさまに愛し続けていただけるよう種々の活動に取り組んでまいります」 とのこと。お願いしますね、ブルボン様!!
駄菓子では梅の花本舗 『元祖梅ジャム』 の終売も寂しかった。 《10円玉を握りしめて駄菓子屋に行ってよく買ってた》 と懐古する人も多い。'47年から'17年まで生産されたが、1人で製造していた梅の花本舗の社長が、加齢による体調不良、機械の老朽化、駄菓子屋の減少、売れ行き不振などの原因で廃業を決定。70年の歴史に幕を下ろした。報道時は 《またひとつ昭和が遠くなる》 《後世に引き継がれるべき昭和の遺産だった》 と惜しむ声がネット上にあふれた。
廃業といえば、佐久間製菓の 『サクマ式ドロップス』 も残念。赤色の缶のドロップは1908年の発売開始から100年以上も愛され、スタジオジブリのアニメ映画『火垂るの墓』にも登場した。 だがコロナ禍で売り上げが減少、原材料の高騰などから'23年1月に廃業。このニュースが流れると、ジブリはツイッター(現X)にサクマ式ドロップスの画像を投稿。SNSでは 《中学のころ、ポケットに缶を入れて、タバコみたいな感じでなめてた。カラカラうるさかったけど、当時はそれが粋だと思ってた》 といった声のほか、 《実家でボロボロの缶を発見。貯金箱としてもう30年も使ってるって》 というエモいエピソードが続々。ちなみに、別会社であるサクマ製菓の『サクマドロップス』は、現在も販売中。こちらは緑の缶が目印だ。
原料・資材高騰で20円売価を維持することが困難に
そして、'94年から販売された駄菓子の定番、よっちゃん食品工業の 『らあめんババア』 も'20年に終売。インパクト大のネーミング&パッケージイラストで、誰もが知るラーメンスナックだった。 《今でもときどき夜中に食べたくなる》 《お椀に入れてお湯をかけてラーメンにして食べるの好きだったなあ》 と、恋しがるネット民のため、よっちゃん食品工業に終売の理由を聞くと……。 「原料・資材高騰で20円売価を維持することが困難になったためです。みなさまから大変多くの声をいただき、また社内でも、長年製造していた製品につき惜しむ声も多くありました」(広報、以下同) 同社では、らあめんババアの代替品は検討していないそう。現在買える他社類似商品は『ベビースターラーメン』あたりになるの……? 「そのようになるかと」 ババアのロスはベビースターで埋めときますか! 生まれて消えて、また���まれて。諸行無常の響きありまくるお菓子戦線。今、口にしているお菓子も1年後にはなくなっているかも。そんな悲劇を回避したいなら、やはり買って応援、食べて応援!?
取材・文/今井ひとみ
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くらはしれい
オックス布
独特な色合い
子どもと動物達
絵本のような世界
50cのカットクロスのご用意です
おとぎばなしのような
愛があふれる絵柄
ネコの肖像・真夜中のサーカス
女の子の春夏秋冬・お茶会etc
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無題(ガブシリーズの続き)
ルームメイトはいつだって、言ってほしい言葉を、言ってほしい時にくれた。言葉の選び方は適切で、ガブのまわりに飛びまわっている複雑な事柄やガブ自身について、一瞬にして捉え、説明してくれた。そのため言葉は新鮮だった。ガブはそれに惚れ惚れとすると同時に嫉妬した。ガブができることと言ったら、アイスクリームがどろどろに溶け出した頃に、それにはツンとしたツノがあったことなどを懐かしむようなことだった。差し出されたときには、それをただ受け取ることしかできなかった。うっとりしながら生きていると、いつの間にかそれらは過ぎ去っていってしまう。速い!速い!速すぎる!ガブはそのスピードに気を失いそうだった。即興で言葉を差し出すなんてことは、ガブにとっては目隠ししながら綱渡りをやることと同じだった。ガブはサーカスの団員ではない。そんなものを求められても困るのだ。仮に、要求されたとしても、ガブには言葉が足りなかった。今だ!というときに、自分が本当に言いたいことを一度も言えた試しがない。あれもこれも、もっとふさわしい言葉があるはずで、それを探しているうちに、言うべき頃合いを逃してきた。
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【悲報】 男性教師ワイ、教え子にKカップの爆乳女子がいて毎日チ○ポバキバキwww
今日のピックアップ記事 日本のコミケで服を剥ぎ取られ乳首丸出し、10cmの距離で性器を撮られてるコスプレイヤー♀が話題に(ポッカキット) 撮り鉄さん無理しないで 人や物は「消せます」 アドビが講座(ネトウヨにゅーす。) A●女優「あたしバスケ上手いでしょ!」ネット民「服装がエ□い」(動ナビブログ ネオ) 【大阪万博】 万博契機に“日韓の経済交流拡大”を 大阪で商議所会議 「両国は競争から協調へと視点を切り替���ていくことが必要だ」(保守速報) 【動画】 サーカスのホイール・オブ・デスで演者がふわりと飛んでいく事故。(1000mg) 【悲報】 男性教師ワイ、教え子にKカップの爆乳女子がいて毎日チ○ポバキバキwww(オカズランド) 海外「日本が発祥だったのか!」 日本の足袋がセレブ御用達の世界的ファッショントレンドに(パンドラの憂鬱) 【動画】…
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悪魔ッ子の孫娘
[1966(昭和41)年]
1. 帝国サーカス団公演。 「次に登場いたしますはー、希代の魔術師、赤沼幻檀(あかぬまげんだん)と悪魔ッ子リリー!!」 円形アリーナの中央に黒ずくめの魔術師が歩み出た。 床まで届く黒マントに黒手袋と黒いシルクハット。 お世辞にもハンサムとはいえない容貌だった。痩せこけた頬の上に爬虫類を思わせる丸い両眼が開いている。 愛想笑いの一つもしないで、ぎょろりと客席を見回した。
魔術師が黒マントの裾を大きく翻すと、その陰から赤いチャイナ服の小柄な人物が出現した。 年端も行かない少女だった。ほんの6~7歳くらいではないか。 客席がどよめいた。 何もないところに少女が出現したことに驚いたのではない。出現した少女の幼さに驚いたのでもない。 観客は彼女の登場を待ちかねていたのだった。 魔術師と少女のショーは新聞に取り上げられるほど話題になっていた。 ほとんどの客は二人を目当てに来ているのである。
少女はお人形のように動かずその場に立ちくしている。 魔術師は白いロープを出すと少女の手首を背中で縛った。続いて足首も縛る。 人差し指を立てて目の前で振ると、少女は即座に意識を無くした。 その場に崩れ落ちたところを抱きかかえられる。
大きな金庫が引き出されてきた。 その横幅は魔術師が両手を広げた幅で、その高さは魔術師のシルクハットの高さである。 金属製の扉を重々しく開くと中は何もない空洞だった。 そこにロープで縛った少女を転がせた。 頬を軽く叩いて目覚めないことを示す。 扉を閉めて鍵を掛けた。
照明が暗くなって会場全体が薄闇に包まれた。 アリーナ中央の金庫とその横に立つ魔術師がほのかにシルエットになって見えた。 そして──。
おお~っ。 再び客席がどよめいた。 今度は正真正銘の驚きの声。
金庫の上に少女の頭が生えたのである。 その頭はゆっくり上昇し、顔、首、肩、そして胴体���ら足までの全身が現れた。 手足を縛っていたはずのロープはなくなっていた。 金庫の上に立つチャイナ服の少女。 彼女は硬い金庫の天井をどうやって通り抜けたのだろうか。
不思議なことはもう一つあった。 暗い会場に少女の姿がはっきり見えることである。 スポットライトなどで照らされている訳ではない。 少女自身がほのかに発光していた。まるで幽霊のように。
魔術師が両手を広げて呪文を唱えた。 少女の足が金庫から離れた。 彼女は何もない空間に浮かび上がったのだった。 5メートルくらいの高さまで上昇して静止、すぐに何もない空間を前方へ歩み出す。 観客席の上まで来るとすっと降下した。 真下にいた女性客のすぐ傍に降り、ほんの数センチの距離まで顔を寄せて悲鳴を上げさせた。 少女は会場の空間を上下左右自由自在に移動した。 ワイヤなどで吊られているようには見えなかった。 天井近くまで上ったかと思うと、急降下して客席ぎりぎりで旋回し再びふわりと舞い上がってみせた。
少女が "飛行" していた時間はおよそ5分くらいだろうか。 魔術師が手招きすると彼女は金庫の上に戻ってきた。 ゆっくり金庫の中へ沈み込むようにして消えたのであった。
照明が点いて会場が明るくなった。 魔術師が金庫を解錠して扉を開ける。 中には白いロープで縛られた少女が眠っていた。 最初に閉じ込められたときと何も変わった様子はなかった。
少女は拘束から解放されて目を覚ました。 魔術師と並んで頭を下げる。 満場の拍手と声援を浴びながら彼女は初めて笑顔を見せたのだった。
[2024(令和6)年]
2. 私はテーブルの向かい側に座る男にグラスの水をかけた。 他の女と結婚するから関係を終わりたい? バカにしないで。 「サヨナラ!」 「ちょ、けやき!!」 そのまま席を立ち、小走りでカフェを飛び出した。
金曜日の夜。 私、近本けやきは雑踏の中を泣きながら駆けた。 運命の人と信じてたのに。 とても優しくて、よく笑わせてくれて、どんなグチも聞いてくれて、ベッドの相性も最高で。 大切な話があると言われて、いよいよプロポーズと信じて来たのに。 アラサー女の貴重な2年間を返せ、このバカ野郎ー!! 涙で景色が霞んだ。 私きっとお化粧ぼろぼろだ。
きゃっ。 前から来た女性と当たりそうになって私は転倒した。 歩道に座り込んで腰をさする。 痛、た、た。 「大丈夫ですかっ?」 「だ、だいじょーぶ・・」 その人は私の手を持って立つのを助けてくれた。 赤いチャイナ服を着た女の子だった。 男の子みたいなショートヘア、くりくりした大きな目。 可愛いな。高校生かしら。 いけない、謝らなきゃ。 「ごめんなさいっ、前見ないで走って。そちらこそ怪我とかありませんか?」 「あたしは全然。それよりも」 「はい?」 「変なこと聞きますけど、お姉さん金縛りの癖がありませんか?」 !! 「金縛り!?」 「そんな気がしまして」 「いいえ、そんな癖はないです。失礼しました!」 「あのっ、もしもしっ」 私は顔を背け、女の子を置いて逃げるように走り去ったのだった。
・・金縛り。 布団に入って��ろうとすると襲われる状態。意識はあるのに身体が動かない。 私は子供の頃によく金縛りをやっていた。 最近は少なくなったけれど、それでもあの感覚は鮮明に覚えている。 やなこと思い出しちゃったな。 ただでさえ男に二股をかけられて滅入っているところなのに。
無性にお酒が飲みたくなった。 飲んでも嫌なことを全部忘れられるはずはないけど、酔えば少しは楽になりそうな気がした。 ・・よぉしっ! 近くにあったファッションビルのパウダールームに飛び込んだ。 泣き崩れたお化粧をちゃちゃっと直して外に出る。 行き慣れたパブに顔を出すのはやめよう。 だって今日は週末の金曜日。絶対に知り合いに会うし、会ったら泣いたでしょって見破られる。
目に留まった雑居ビルの入口にスナックの看板が並んでいた。 いつもなら一人でスナックなんて入らない。 でもその夜の私はひねくれていた。 傷心の女がスナックでカラオケも悪くないわね。 どうせなら一番へんてこりんな名前のスナックに入ろう。 『すなっく けったい』。 よし、ここだ。
3. さほど広くない店内はお客でいっぱいだった。 「ようお越し! ・・お一人?」 カウンターに一つだけ空いていた椅子席に案内された。 とりあえずビールを頼む。
「お姉さんも手品を見に来たのかい?」隣席のおじさんが話しかけてきた。 「あ、いえ」 「違うで。このお客さん今日が初めてやし」 カウンターの向こうのママが言ってくれた。関西弁? 「そうか、ラッキーだね。始めて来て赤沼さんの手品を見れるなんて」 「毎月第3金曜は流しの手品が来るんよ。・・せっかくやから見てってちょうだい」
流しの手品? そんなもの初めて聞いたよ。 言われてみればこのお店、普通のスナックと空気が違った。 カラオケコーナーはあるけど誰も歌ってないし、大声で放談する人もいない。 落ち着いたカフェかバーみたいな雰囲気。 女性も多いな。よく見たらお客の半分が女性だった。 どの人も手品が目的で来てるんだろうか。
しばらくして入口のドアが開き、黒ずくめの男性が現れた。 タキシードの上に黒いマントを羽織ったお爺さんだった。頭にはシルクハット。 ひと目で手品師と分かる服装。 お爺さんに続いて赤いチャイナ服の女の子が入ってきた。大きな革のトランクを両手で持っている。 あっ。あの子! 私が歩道で衝突しかけた女の子だった。
カラオケコーナーのスポットライトの当たる位置まで進むと、二人は並んで頭を下げた。 皆が拍手した。遅れて私も拍手した。 女の子が私に気付いたようだ。胸の前で右手を振って笑いかけてくれた。 困ったな。笑顔を返しにくい。
「今夜もたくさんお集まりいただきましたな。こんな爺の芸がひとときの慰めと��れば幸甚の極み・・」 お爺さんは口上を済ませると、マントの中からステッキを出して振った。 ステッキは一瞬で花束に変わりそれを近くの女性客に渡した。
次に左手を高く掲げた。 何もないはずの手の中にトランプのカードが1枚出現した。 それを右手で取って投げ捨てると、左手にまた1枚現れた。 次々とカードを出現させて投げた。最後の何枚かは左手から直接空中に投げて飛ばした。 「あれはミリオンカードっていう技だよ。あの爺さんの十八番さ」 隣に座るおじさんが教えてくれた。 「へぇ。詳しいんですね」 「まあね。毎月ここで見てるからね」
お爺さんは手品を続けた。 銀色のリングをいくつも繋いで鎖のようにしたり、ピンポン球を指の間に挟んで増やしたり減らしたりした。 それから紙に火を点けそれを口に入れて食べてみせた。 ほとんど笑顔も見せずに淡々と続けた。 マジックとか手品は全然知らないけど、何となく最新のマジックではないような気がした。 昔からある手品をやっているんじゃないかしら。
「レトロだろう?」 隣のおじさんが笑いながら言った。 「やっぱり古い手品なんですか?」 「そうだね。あんなのばかり何十年もやっているらしいよ」 「そうなんですか」 「でもこの後の幽体離脱のイリュージョンはすごいよ。何回見ても不思議なんだ」 幽体離脱? イリュージョンって確か、美女が宙に浮かぶとか、そういうマジックよね?
4. チャイナ服の女の子がカウンタースツール(カウンター席用の背の高い回転椅子)をお店の奥から借りて持ってきた。 トランクの中から薄いカーキ色をしたキャンバス生地の包みを出すと、客席に向けて広げて見せた。 金属の金具とベルトがついていて、先の閉じた長い袖がだらりと垂れたジャケットのような形状。 これは知ってるわ。 病院とか拘置所とかで暴れる人に使う拘束衣ね。
お爺さんが拘束衣を女の子に着せる。 長い袖に腕を入れさせると、背中で編み上げになっている紐を締め上げた。 そして腕を前でクロスさせ袖の先を背中できつく絞って固定した。 腰から下がったベルトも両足の間に通して後ろで留めた。 「どなたか力のある方、お手伝いを」 男性のお客に手伝ってもらって女の子を持ち上げ、カウンタースツールに座らせた。 最後に黄色いハンカチで女の子の足首をスツールの一本脚に縛りつけた。 女の子はにこにこ笑っているけれど、これって割と厳しい拘束じゃないかしら。
お爺さんが前で指を振ると女の子は目を閉じて動かなくなった。 トランクから大きな布を出し、お客さんに再び手伝ってもらって女の子の上から被せた。 女の子の姿は隠れて見えなくなる。 「さぁて・・、」 お爺さんが前に立って両手を広げた。 布の下で動けないはずの女の子がびくっと動いた・・ような気がした。 しばらく何も起こらなかった。 やがて──。
おおっ。店内に驚きの声が響いた。 布の上に薄いもやのような影が現れて、空中に浮かんだ。 影はすぐにくっきりしてチャイナ服の女の子になった。
女の子は拘束衣を着けていなかった。 浮かんだままにっこり笑うと、ゆっくり一回転してみせた。 一度天井近くまで上昇し、それから降りてきてお店の中をふわふわ移動した。 お客の近くに寄ると手を伸ばして一人一人の肩や頭を撫でた。 わっ。きゃっ。 その度に悲鳴が上がる。
女の子が私の傍に来た。 ごく普通の女の子に見える。でも足が床についてない。 いったいどういう仕掛けなんだろう? 彼女は私の耳に口を寄せて囁いた。 「・・あとでお話しさせて下さい」 先ほど歩道で会話したときと同じ声が頭の中に共鳴するように聞こえた。 あまりにもリアルだった。トリックがあるとは思えない。 まさか本物の幽体離脱? 背筋が凍りついた。
5. その夜、私はベッドの中で眠れないでいた。 二股かけられた男のことは、もうどうでもよくなっていた。 それよりスナックで見た幽体離脱が忘れられなかった。 耳元で囁かれた声。 私は怖くなってあの場から逃げ出して帰ってきたのだった。
あの後、女の子は高く舞い上がって元の場所に戻った。 布の下に隠れた本体に重なるように消えると、手品師のお爺さんはその布を外してみせた。 そこには拘束衣を着せられた女の子が何も変わることなく座っていた。 お爺さんが彼女を解放している間に私は立ち上がり、急いでお会計を済ませてスナックから出てきたのだった。
・・金縛りの癖がありませんか? そうだ、私には金縛りの癖がある。 どうして見抜かれたんだろう? あまり考えちゃいけない。考えすぎると金縛りが再発する。
女の子が拘束衣を着せられる光景が蘇った。 長い袖に両手を差し入れる。袖の先を背中に巻き付けられて、ぎゅっと引き絞られる。 私は仰向けに寝たまま、右の掌を左の��腹に、左の掌を右の脇腹に当てた。 これで強く縛られたら絶対に動けないよね。 腕に力を入れて身体に押し付けた。 ぎゅ。圧迫感。
・・ブーン。耳鳴りがした。 いけない!! 気がつけば私は動けなくなっていた。手も足もあらゆる筋肉に力が入らない。
(拘束衣に自由を奪われた私。あの女の子と同じ)
違う。これは金縛りっ。
(お爺さんが大きな布を広げた。ふわりと覆われる。何も見えない)
だから金縛りだってば。無理に動こうとしないで深呼吸しなきゃっ。
(拘束感が薄れる。布を通り抜けるイメージ)
もやが晴れるように視界がクリアになった。 目の前に見えたのは自室の天井。 私は仰向けに寝た姿勢で浮かんでいるのだった。 腕がだらりと斜め下に開いた。 拘束は・・、されていないみたい。
起きなきゃ。 そう思うと空中でまっすぐ立っていた。 ここは私の部屋。ワンルームマンションの最上階。窓の外には街灯り。 自分に起こったことを理解した。 これは幽体離脱だ。
足元を見下ろすと、目を閉じてベッドに寝ている私が見えた。 上へ。 意識するなり、すっと浮上して天井に当たった。と、天井を突き抜けてマンションの屋上に頭を出した。 真っ暗な空と夜の街が見えた。 いけない。 下へ。 降下して部屋に戻った。 スナックで見た幽体離脱は震え上がるほど怖かったのに、いざ自分に起こると驚きも恐怖もなかった。 こういうものかという感じ。 今の私、どんなふうに見えてるんだろう?
洗面台の鏡の前へ行ってみた。 歩かなくても移動できるから楽だ。 鏡の中によれよれのスウェットとショートパンツの女がいた。私だ。 電気も点けてないのにくっきり見える。 そういえばあの女の子もくっきり見えたな。カラオケコーナーのスポットライトの中で。 灯りを点けたらどうなる? 壁のスイッチを入れようとしたら指が壁の中にめり込んだ。 あら残念。
ベッドの上空に胡坐で浮かび、腕組みをして考えた。 私、どうなっちゃったんだろう。金縛りに加えて幽体離脱まで達成してしまうとは。 そもそもこれは現実なのかしら? ぜんぶ夢の中のような気もするし。 スマホやテレビでチェックしたらと思ったけど、触れないから確認できない。 窓に目を向けた。今の私なら窓ガラスを通り抜けられる。 コンビニにでも行って店員さんに私が見えるか聞いてみようか。 ダメだよ。もし本当に見えたら幽霊が来たって大騒ぎになるでしょ。
今、何時だろう? ベッドサイドのデジタル時計は 2:59。見ているうちに 3:00 に変わった。 じー。枕元のスマホが振動して画面が明るくなった。何かの通知を表示するとすぐに暗くなった。 夢だとしたらすごいわね。むちゃリアル。 スマホに手を伸ばしたら手がスマホをすり抜けた。 やっぱりこうなるか。ばかやろー。
・・
気がつけば朝だった。 私はベッドから起き上がって頭を掻く。ああ、本体に戻ったのか。 時計を見ると7���半。 も少し寝ようかな。今日はお休みだし。 いつもの習慣でスマホをチェックすると飲み仲間の女友達から LIME のメッセージが入っていた。 『水曜いつものパブでどう?』 メッセージの時刻は 3:00。
記憶が鮮明に蘇った。 時計が3時になって、同じタイミングで着信通知。 夢と現実がここまで一致するなんてあり得ない。 あの幽体離脱は現実だったと確信した。
それなら──。 私は思った。 あの子に会わないといけない。あの女の子と話をしないといけない。
6. 土曜のせいか『すなっく けったい』は空いていた。 先客はサラリーマン風の若い男性が二人だけ。 JPOP の音楽が流れていたりして、いたって普通のスナックだった。
関西弁のママは私を覚えていた。 「昨日のお姉さんやね。途中で帰ってしもたから莉里(りり)ちゃんが残念がってたわよ」 「莉里ちゃんて?」 「手品のアシスタントしてた子やんか」 「ああ、チャイナ服の女の子ですね」 「��うそう。莉里ちゃんは赤沼さんのひ孫なのよ」 へえ、孫じゃなくてひ孫さん。
ママによると、あのお爺さん(=赤沼氏)は2年ほど前にふらりと現れて手品をするようになった。 ずっと一人でやってたけど、今年の春になって莉里ちゃんも一緒に来て幽体離脱のイリュージョンを始めた。 それが受けて、今では赤沼氏が来る日は手品好きのお客が集まるという。 「あの人も昔は名のある手品師やったらしいけど、今は道楽でやってる言(ゆ)うて笑(わろ)てはったわ」 「私、赤沼さんと莉里ちゃんに会いたいんです。連絡先ご存知ないですか?」 「お姉さんネットで配信してる人? それともマスコミ関係とか。それやったら会(お)うてもらえへん思うよ」 「違いますっ。あの、個人的に、すごく個人的に会いたいだけなんです」 ママはにやりと笑った。 「それやったら、ボトル入れてくれたら話そかな?」 「入れます!」 「よっしゃ。・・あいにく連絡先は分からへんけど、雲島のほうの公園でストリートなんとかゆうのをやってるのは聞いてるわ」 「ストリートパフォーマンスですか?」 「それそれ。やるのは日曜だけでそれも気まぐれや言うてはったから、絶対に会えるとは限らへんけどね」 「ありがとうございます。行ってみます」
「・・ママぁ、カラオケするでぇ」「はーい、どぉぞ」 サラリーマン組が歌い始めた。
「ところで何飲む?」 ママに聞かれた。 「あ、ボトル入れますから。・・その、一番安いので」 「さっきのは冗談やから無理せんでええよ。そやね、何でもいけるんやったらホッピー割なんかどう?」 初めて飲んだホッピーの焼酎割は爽やかで飲み易かった。 「美味しいです」「やろ?」 ママも自分のグラスに入れたホッピーをぐびりと飲んで笑った。 「お姉さんのお名前お聞きしていい?」 「私、けやきです。近本けやき」 「けやきちゃんね、覚えたで。・・それで二人に会うてどうするの?」 「昨日の手品で聞きたいことがあるんです。特に莉里ちゃんの方に」 「ふーん、さてはけやきちゃんも幽体離脱してもぉたんやな」 ぎっくう!!! 「がはははっ、そんな真顔で驚かれたらホンマに幽体離脱した思てまうやんか」 「いえ、あの」 思い切り笑われてしまった。
「さあ、カラオケ空いたで。あんたも遠慮せんと歌いっ」 「あ、はい。・・じゃあ『ふわふわタイム』を」 「がははっ、アニソン! ええやんっ」 それから私はカラオケでアニソンを歌い、サラリーマン二人と意気投合して歌いまくった。 ホッピー割はいつの間にかハイボールとストレートのジンに変わり、結局ボトルキープと変わらない代金を払うことになった。
7. 翌日はよく晴れていた。 私は『けったい』のママから聞いた公園に来ていた。 そこは野鳥や水鳥の観察ができる貯水池や広葉樹の森が広がる自然公園で、私は赤沼氏と莉里ちゃんを探して歩き回った。 どこにいるのか分からないし、どこにもいないかもしれない。
ふう。疲れてベンチに座り込む。 『けったい』で飲み過ぎたかしら。おかげで爆睡して金縛りも幽体離脱もなかったんだけど。 それにしてもこんなに広い公園って分かってたら、もっと歩き易い格好にしたらよかったな。 私はロング丈のワンピースにヒールを履いて来たのだった。
・・あれ? 遠くに人が集まっている。 なだらかな芝生の丘の上にレンガの壁で囲まれた噴水があって、そこで何かが行われていた。 噴水の上にふわりと浮かぶ人影が見えた。 白いワンピースを着ていて背中に羽根のようなものがついている。
私は立ち上がった。 息を切らせながら斜面を登り、ようやく噴水の端へたどり着いた。 見上げると噴水に虹がかかっていた。 きらきら輝く飛沫と太陽の光。 その光の中、4~5メートルくらいの高さを莉里ちゃんが "歩いて" いた。 肩を出した真っ白なキャミワンピ。大きく広がる天使の翼。ひらひらした裾から伸びる素足。 神々しいくらいに綺麗だった。
「莉里ちゃん!」 私が叫ぶと彼女はこちらを見下ろして驚いた顔をした。 噴水の中をゆっくり降下し、それから水面を歩いて外へ出てきた。 彼女の髪や衣装は少しも濡れていなかった。 噴水の畔には大きなキャリーバッグが置いてあって、莉里ちゃんはその中へ溶け込むよう消えた。 取り囲むギャラリーから「ほおっ」という歓声が上がる。 「すごい! このイリュージョン」「どうなってるんだろ?」会話が聞こえる。 そうだよね。イリュージョンと思うよね普通。
キャリーバッグの脇に白髪のお爺さんが立っていた。 それはもちろん赤沼氏だけど、明るい色のシャツとズボンで優しく笑う姿は『けったい』で見たのと全然違っていて驚かされた。 赤沼氏は観客に向けて親指を立てウインクすると、キャリーバッグを横に倒して蓋を開けた。 バッグの中には拘束衣を着せられて丸くなった莉里ちゃんが入っていた。 立ち上がって拘束衣を脱がせてもらう。 弾けるような笑顔。額に汗が光っていた。 やっぱり可愛い子だわ。
拍手の中、二人はお辞儀した。 足元に置いた菓子缶に小銭がぱらぱら投げ込まれる。 莉里ちゃんが私を見て手を振ってくれた。 薄いキャミワンピ1枚だけ纏った背中に天使の翼はついていなかった。
・・
「近本けやきといいます。先日は途中で帰ってしまってごめんなさい!」 ギャラリーがいなくなってから私は二人に挨拶した。 「あたしは気にしてません。それに、きっとまた会えると思ってましたから」 莉里ちゃんが答えてくれた。
「実は私、金縛りの癖があります」 「あ、やっぱり」 「あの夜、久しぶりに金縛りになりました」 「!!」 「それともう一つ、私も本当に驚いたんですけど、えっと・・」 言い淀んでいると赤沼氏が応えてくれた。 「貴女も幽体離脱したのですかな? 先程のこの娘と同じように」 「あ、あれ、やっぱり本物の幽体離脱・・ですか?」 「はい!」 莉里ちゃんがそう言ってにっこり笑った。
あっさり認めてくれてほっとした。マジックじゃなかった。 さっき見たのも、『けったい』で見たのも、どっちも本物の幽体離脱だったんだ。 二人に告白した。 「私も、生まれて初めて宙に浮いて、自分の寝顔を見下ろしました」
8. 狭いキッチンに香ばしい匂いが漂っている。 ここは赤沼氏が暮らす古びた公営団地。 夕食を食べていきなさいと誘われたのだった。
私は莉里ちゃんと並んで座り、準備する赤沼氏の背中を見ながら二人でお喋りした。 莉里ちゃんのフルネームは関莉里(せき りり)。16 歳で高校1年生だと教えてくれた。 ひいお爺さんの赤沼氏はこの団地に一人住まい。莉里ちゃんは近くの一戸建て住宅に両親と住んでいる。 彼女は赤沼氏のアシスタントを春休みの3月から始めた。 「皆さんの前でふわって浮かんでみせるの、楽しいんです」 そう言って明るく笑う莉里ちゃん。 昼間から着たままでいる肩出し白ワンピが眩しい。
「・・さあ、できたよ。こっちは桜海老のビスクと鮭の香草焼き。メインにチキンソテーのクリームチーズソース。バケットを切らしていたからカリカリに焼き上げた食パン。ガーリックバターをつけて食べて下され」 「これ全部赤沼さんが作ったんですか!?」 「びっくりでしょ? ひい爺ちゃんはお料理が得意なんです」 「昔はフレンチのシェフをされてたとか?」 「いやいや、メシ作りは好きでやっておるだけだよ」
食卓テーブルはないからと、床に置いた卓袱台(ちゃぶだい)を囲んでお料理をいただいた。 「美味しいです!」 「それはよかった。・・そうそう、ワインは飲むかね? ちょうどドメーヌ・トロテローの白があるんだが」 「い、いいんですか!?」 「遠慮は無用。ただしワインにしてはアルコール 15 度を超える強めの酒だ。いけますかな?」 「いけます!」
赤沼氏は笑って冷蔵庫からワインの瓶を出してくると、プロのワインソムリエみたいにスマートに栓を抜いた 「ではティスティングを・・。おっとその前に姿勢を正していただきたい」 「あ、すみません」 私はきちんと正座して、少しだけ注いでもらったグラスを鼻に近づけた。 「どうだね? 2020 年のロワールで最もリッチなワインだよ。ふくよかで甘い香りがするだろう?」 「そうですね、いい香り」 「ゆっくり口に含んで」 口の中に芳醇な香りが広がった。 「舌の上で転がせば辛口で、凝縮された果実感と酸味がたちまち貴女を酔わせようとする──」 「ああ、本当」 ふぁっと熱いものが広がる感覚。 酔ってしまいそう。 でもほんの一口試しただけなのに、私こんなに弱かったかしら?
ぽん。誰かに肩を叩かれた。 振り返ると、いつの間にか赤沼氏が後ろにいた。 「けやきさん、やはり貴女は暗示にかかり易いようだね」 「?」 「もう��度グラスの中身を飲んでみなさい」 ワインを飲むと味がしなかった。 あれ? 「それはただの水だよ」
「けやきさん、ごめんなさい」 莉里ちゃんが言った。 「あたしからひい爺ちゃんにお願いして確かめてもらったの」
・・
食事をしながら話を聞いた。 暗示は言葉やいろいろな合図を受けて誘導される精神的作用だという。 私はただの水をワインと思い込んだ。 思っただけじゃなくて、本当にワインの味と香りを感じたのだった。 赤沼氏はそうなるように私を導いた。これが暗示。
莉里ちゃんが言った。 「あたし、最初に会ったとき "金縛りの癖がありませんか?" って聞きましたよね。たぶんあれが金縛りの暗示になっちゃったと思うんです。ごめんなさい!」 「でも私にはもともと金縛りの癖があったんだし」 「それも暗示かもしれません。けやきさん、そんなにしょっちゅう金縛りをやってましたか? 癖があるって意識してましたか?」 え? そうだっけ?
「金縛りは睡眠障害の症状の一つと言われるが、それだけではない。暗示が金縛りの引き金になることもあるんだよ」 赤沼氏が説明してくれた。 「起こる起こると思っていると起き易くなるんですね」 「そう。だから逆に金縛りを起きにくくするのにも暗示が使えるし、起こったときに恐怖を感じないようにもできる」 「できるんですか? そんなこと」 「試してみるかね?」 「・・はい。お願いします」
食事の後、食卓を片付けて私は赤沼氏と向かい合って座った。 「貴女が金縛りになったときの状況を話して下さい。できるだけ詳しく、どんな些細なことでもいいから」 「はい、あのときは、」 あのときはベッドに入って、莉里ちゃんの幽体離脱を思い出していた。 金縛りの癖があるって言われたことを考えた。 それから莉里ちゃんが拘束衣を着せられるところを思い出して。 そうだ。私、自分が拘束衣を着て動けなくされるのをイメージした。 両手を前で組んで。ぎゅっと。
・・ブーン。耳鳴りが聞こえた。 あぁ、駄目! 身体ががくがく揺れるのが分かった。
「喝!!」 赤沼氏の声が響く。はっとして我に返った。 大丈夫、ちゃんと動ける。金縛りになんかなってない。 莉里ちゃんが横から肩を抱いてくれた。 「大丈夫ですよ、けやきさん」優しい声で言われた。 「怖い思いをさせてすまなかったね。・・しかし記憶を辿るだけで起こりかけるとは。よほど強い暗示か、さもなくば貴女の感受性が並外れているのか」 赤沼氏が言った。 「でも施術の方向は見えたよ。悪いがもう一度やらせてもらえるかね。もう怖い思いはさせないから」 莉里ちゃんに目を向けると、彼女はまっすぐ私を見て頷いてくれた。 私は答えた。 「やって下さい。お任せします」
・・
赤沼氏が奥の部屋から持って来たのは束ねた縄だった。 「背中で手首を交差させて��� 手首に縄が巻き付いた。 それから二の腕と胸の上下にも縄が巻き付いて、全体をきゅっと締められた。 がっちり固められて動けない。 私は人生で初めて縄で縛られた。
仰向けに寝かされ、頭の後ろと背中で組んだ手首の上下に丸めた座布団を押し込まれた。 「床に当たって痛いところはないかね?」 「いいえ」 「では目を閉じて、リラックスして。大きく深呼吸。・・そう、ゆっくり、深く」 息を深く吸うと縄の締め付けが強くなった。 辛いとか苦しいの感覚はなかった。締め付けられることに快感すら覚えた。
「けやきさん、今、貴女は縛られている。貴女を包む縄に身を預けている」 「はい」 「貴女が感じるのは穏やかな心地よさ。縄に守られる安心感。とても気持ちよくて、ずっとこのままでいたいと思う」 気持ちいい。まるで抱きしめられているみたいに気持ちいい。 優しくて、暖かくて。 これは、幸福感。
「いい表情をしているね、けやきさん。貴女は縄に守られているんだよ。何も恐れなくていい。あらゆることが気持ちいい」 私は守られている。 この気持ちよさの中にずっといられたら、何も怖くない。
「たとえ金縛りでも気持ちいい。・・悦び、と言ってもいい」 そうか。 今の私にもう金縛りを怖がる理由なんてないんだ。 金縛りが来ても嬉しい。
「準備できたようだね。さあ、迎えたまえ」 ・・ブーン。耳鳴りがした。 私はそれを受け入れた。
目を開けると赤沼氏と莉里ちゃんがいた。私を見下ろして微笑んでいる。 動こうとしたけど動けなかった。 縄で縛られた腕はもちろん、首、脚、指の一本も動かせなかった。 完璧な金縛り。
怖いとは感じなかった。暗示をかけてもらったおかげだろうか。 私は落ち着いて自分の状態を確認する。 どこも痛くない。気持ち悪いところもない。 誰かが上に乗って押さえている感じ・・、なんてものも全然ない。 身体中の筋肉が脱力したまま、脳からの命令を無視しているイメージ。
面白いね。 嫌じゃないぞ、この感じ。 今までの金縛りで味わったことはなかった。こんな感覚は初めてだよ。 確かに悦びかもしれない。 私、マゾのつもりはないんだけど。 「どうかな?」赤沼氏が静かに聞いた。 「・・今、貴女は動けない。動けないが怖くない。金縛りは怖くない。それどころか快適に感じるんじゃないかな?」
・・はい、快適です。 答えようとしたら、ふわりと身体が浮かんだ。 あれ? 私はそのまま赤沼氏と莉里ちゃんを通り抜けて浮かび上がった。 あらら、また幽体離脱しちゃったんだ。
私は仰向けで後ろ縛りのままだった。 そのまま上昇して天井にぶつかる前に止まった。 前、後ろ、右、左。 自由に移動できることを確かめた。前と同じだ。 その場でくるくる回ってみた。 頭を下に向けて倒立した。楽しい。 おっとスカート。 慌てて見下ろしたらワンピースのスカートはめくれ上がることなく足先の方向へのびていた。 引力は関係ないのね。
前を見ると逆さになった二人と目が合った。 いや逆さになっているのは私の方だけど。 縄で縛られた女が倒立状態でふわふわ飛んでいる。暗がりで会ったら腰抜かすかも。 赤沼氏と莉里ちゃんには見えているんだろうか?
「もしもし、私のこと、どう見えてますか?」 「ええっ」「何と・・」 揃って驚かれた。 「聞こえたよね? ひい爺ちゃん」「はっきり聞こえた」 ���、聞こえたらびっくりするんですか?
「貴女が逆さに浮かんでいるのはちゃんと見えておるよ」 「びっくりしたのは、離れていても声が聞こえたことなんです」 二人が説明してくれた。 「この間は莉里ちゃんも私に話しかけてくれたと思いますけど」 「あたしは相手の近くで囁くのが精一杯です」 そうだったのか。確かにあれは耳元で聞こえたわね。 「体外に分離した幽体が普通に会話できるのは大変なことだよ。幽体の濃度がとても高いことの証しだ」 幽体の濃度? さっぱり分からない。
「あの私、金縛りに入っただけなのに、幽体離脱までしちゃったみたいですみません」 「金縛りをきっかけにして幽体が分離するのは珍しいことではないよ」 「よくあることなんですか」 「そうなんだが・・、そこでふわふわされていたら落ち着かないな。申し訳ないが本体に戻ってもらえますかな?」 「あ、はい」 私は自分の身体の上に浮かんだ。 そこには後ろ手に縛られた私が両方の眼をかっと見開いたまま眠っている。かなり不気味だ。
「・・あの、どうやって戻ったらいいでしょう?」 「前に幽体離脱したときは?」 「朝、目が覚めたら戻ってました」 「そうか」 赤沼氏はしばらく思案し、それから奥の部屋に行って紙袋を持ってきた。 「莉里、これで戻してあげてくれるかい」 「これを使うの? 久しぶり!」
莉里ちゃんが紙袋から出したのは赤いゴム風船と空気ポンプだった。 「これは手品で使う風船です」 風船をポンプに繋ぐと、レバーをしゅこしゅこ押して空気を入れた。 「これは画びょうです」 左手に膨らんだ風船、右手に画びょうを持ち、眠り続ける私の本体の耳元で構えた。 「ちょ、莉里ちゃん何するの!?」
ぱんっ!! 大きな音がして私は目覚めた。 「つぅ~」 耳を押さえようとして、自分が後ろ手に縛られていることを思い出した。 「驚かせてごめんさない。これ、あたしが幽体離脱の特訓で戻れないときにやってもらってた方法です」 「幽体を元に戻すには聴覚の刺激が最も効くんだよ」 「そ、そうなんですか」
・・
起き上がって縄を解いてもらった。 淹れてもらったコーヒーを飲みながら、赤沼氏の説明を聞いた。 「元々けやきさんには幽体離脱の特別な能力があったんだろうね。それが急に活性化したのは、金縛りの暗示とおそらくスナックで莉里の実演を見たからだろう」 「私の能力って特別なんですか?」 「そうだね、けやきさんの幽体は濃度レベルが極めて高い。驚くべきことだ」
脳の神経細胞の接点をシナプスと呼ぶ。幽体と肉体の分離はシナプスの活動電位の乱れによって引き起こされる。 分離した幽体の濃度レベルが高いと幽体は可視化され、さらにレベルが高いと音声も伝わる。 レベルが低い場合は本人は離脱の記憶すらあいまいになり、たとえ覚えていても夢を見たと思うだけだ。
「これはわしの知り合いで一ノ谷という学者が提唱した理論だよ。もう何十年も前に死んでしまったが」 「そうなんですか」 「一ノ谷は超短波ジアテルミーという装置を作り、それを使ってわしの娘を訓練した」 え? 娘さんって、つまり莉里ちゃんのお婆ちゃん? 「今のは余計な話��った。忘れて下され」
「ひい爺ちゃん、これからどうするか話すんでしょ?」莉里ちゃんが催促した。 「おお、そうだったね。・・けやきさん、今、貴女が最も注意すべきは金縛りではなく幽体離脱なんだよ。使いこなす訓練が必要だ」 え? 「貴女のように幽体濃度レベルが高い人が無意識に離脱を繰り返すのはとても危険なんだ」 「もし今のまま幽体離脱が続いたらどうなりますか?」 「貴女自身の精神が不安定になる。やがて分離した幽体が独立した人格を得て勝手に行動するようになる。いわゆる生霊だね。娘もそれで危ない目に会った」 ええっ、それは困る。絶対に駄目。
「貴女はお勤めかな? それとも結婚して家庭におられるか」 「独身で勤めています」 男に振られたばかりで来年 30 のアラサーOLだよっ。 「では、後日改めてお越しいただけますかな? 今夜はもう遅い。これ以上続けると明日の仕事に差し障るでしょうから」 「分か��ました。・・もしそれまでに幽体離脱が起こったら?」 「貴女の場合は金縛り状態でない限り、幽体の分離は起こらないと思っていい。そして貴女が金縛りになるのは縄で縛られているときに限られる。そういう暗示をかけたからね」 「つまり、縛られなければ安全なんですね?」 「その通り。もし貴女に誰かから緊縛を受ける趣味がおありなら、しばらく控えたほうがいい。その最中に幽体離脱が起こるかもしれない」 「そんな趣味はありません!」
莉里ちゃんが言った。 「けやきさん、実はあたしにも暗示がかかってるんですよ。あたしが幽体離脱するのは拘束衣を着せられたときだけです」 「莉里ちゃんも?」 「だって授業中に居眠りして勝手に離脱しちゃったらヤバイでしょ?」 そうか、だから莉里ちゃんはいつも拘束衣で幽体離脱してたのか。
・・
「では次は土曜日に来ていただくことでよろしいかな?」 「分かりました。時間は?」 「あの、」莉里ちゃんが右手を上げて言った。 「土曜の夜でもいいですか? 日曜日までゆっくりしてもらうことにして」 「夜? ・・なるほど」赤沼氏は何か分かったようだった。 「けやきさん、すまんがこの子の希望に合わせて夜でもよろしいかな?」 次の土曜の夕方6時に再訪の約束をして、私は赤沼氏の住まいを辞した。 すぐ近くにある自宅へ帰るという莉里ちゃんも一緒に出てきて、二人で並んで歩いた。
歩きながら莉里ちゃんは、赤沼氏の娘さん、つまり莉里ちゃんのお婆さんについて教えてくれた。 もう 60 年近い昔、赤沼氏は娘さんと一緒にサーカスで幽体離脱の見世物をやっていた。 娘さんは『リリー』と名乗っていて、彼女が見せる幽体離脱は大評判。当時の新聞に載ったほどだという。 リリーさんは 19 歳のとき父親の分からない女の子を出産し、その翌年に病気で亡くなった。 この女の子が莉里ちゃんのお母さんになる。
「あたしのママに幽体離脱の力はなかったんです。ごく普通に結婚してあたしを生んでくれました」 「莉里ちゃんの能力は赤沼さんが気付いたのね」 「はい。中1のとき金縛りになって固まってるところを見つけてくれました。あれがなかったら、あたし今頃本当に生霊になって飛び回ってたかもしれません」 莉里ちゃんは両手を前で揃えた幽霊の���ーズで笑った。
「しばらくして離脱の特訓を始めました。ひい爺ちゃんは急に流しの手品師なんて始めたりして。それまであたし、ひい爺ちゃんが元手品師だってことも知ら���かったんですよ」 「昔リリーさんと見せたショーをまたやりたかったのかもしれないわね」 「きっとそうです。ママもそう言って、あたしがお手伝いすることに賛成してくれました」
莉里ちゃんの家の近くまで来て、私は莉里ちゃんと LIME のIDを交換した。 「赤沼さんのアカウントも教えてもらっていい?」 「ひい爺ちゃんはスマホ持ってません」「そっかー」
「けやきさん、あたしね、」 「何?」 「ずっと一人だと思ってたんです」 「?」 「こんなことができるの、もうあたし一人だけと思ってたんです。でも、けやきさんと会えました」 「莉里ちゃん・・」 「ものすごく嬉しくて、泣いちゃいそうなんですよ、あたし」 そう言うなり私に抱きついた。 「これからも一緒にいて下さい。お願いします!」 彼女の背中を撫でてあげた。 「私こそお願いするわ。これからもいろいろ教えてね、先輩」 「まかせて下さい! ・・今度一緒に飛びましょね」 え、飛ぶの? 「じゃあ、サヨナラ!」
手を振って走って行く莉里ちゃん。 真っ白なキャミワンピの裾が広がって揺れていた。 ちょっと大人びてるけど、まだ 16 歳なのよね。 素直で明るくて本当にいい子だわ。
ふと気付いた。 あの子、幽体離脱できるのは自分一人って言ってたよね。 ひいお爺さんの赤沼氏自身に能力はないのかしら? リリーさんのパパなのに。
9. 週明けから急に仕事が忙しくなった。 残業が続いて毎夜牛丼屋か深夜ファミレスの生活。 飲み友達を『けったい』に連れて行きたいと思ってたけど、それも叶わずあっという間に週末になった。
SNS であの噴水パフォーマンスの評判をチェックしてみたら、やっぱりイリュージョンだと思われているようだった。 そりゃあれ見て本物の幽体離脱と判る方が変よね。 女の子が可愛い!という書き込みがたくさんあったのは納得したけど。
金縛りはまったく起こらなかった。 一度だけ、ベッドに入って自分が縛られているところを妄想した。 赤沼氏に縛られた縄。身体を締め付けられるあの感覚。 思い出すと少しだけ胸がきゅんとしたけど、金縛りの前兆であるブーンという耳鳴りは聞こえなかった。 ちょっと残念、だったりして。
10. 土曜日。 約束の時刻に赤沼氏を訪ねた。 莉里ちゃんも先に来て待っていてくれた。
私はまだ自分の意志で自由に幽体離脱できない。 前回は赤沼氏に誘導してもらって金縛りになり、その後勝手に幽体が離れてしまった。 自分で幽体離脱って、いったいどうすればいいんだろう?
「・・幽体離脱が起こるのは金縛り中に限ったことではないよ。強い衝撃を受けたとき、意識障害や失神したとき、酩酊したとき、あるいは普通の睡眠時にも起こり得る」 赤沼氏が教えてくれた。 「でも結局、離脱のハードルが一番低いのは有意識下の金縛り中なんだよ。パニックにならず落ち着いて自分を保てばいい。・・けやきさんはもう金縛りに恐怖はないだろう?」 「はい。縄で縛っていただけたら」 「では貴女の目標は、まず緊縛されて誘導なしで金縛りに入ること、それから意識を体外に向けて分離すること。ゆっくり練習すればいいよ」 「はい」
「けやきさん、あたしも金縛りになってから離脱してるんですよ」 「莉里ちゃんも?」 「そうですっ。コツを掴んだら難しくないです。けやきさんなら絶対にできますよ!」 「ありがとう。やってみる」
・・
私は前回のように床に寝るのではなく、椅子に��って後ろ手に縛られた。 手首と腕、そして胸の上下を絞める縄が心地よい。 縄に抱きしめられる感覚。 肉体は自由を奪われるのに、心には安心感と幸福感が広がる。 ほんと暗示ってすごい。 いつか自由自在に幽体離脱できるようになっても、この暗示だけは解いて欲しくない。
自分の胸に食い込む縄を見下ろした。 そうか、こんな風になってるのね。 我ながらセクシー。もうちょっとお洒落してきたらよかったと思ったくらい。 今夜は特訓だからと、私は動きやすいスキニーパンツに半袖のオーバーニットを合わせて着ていた。 せめてノースリーブとか、もちょっと肌を出したトップスにしておけば、・・って何を考えてるんだ私は。 これは真面目な訓練なのに。 「けやきさん、顔が赤らんで綺麗。羨ましいです」 「あ、ありがとう」 莉里ちゃんに指摘されて焦る。 今は邪念を払って集中しなきゃ。深呼吸を繰り返す。
「OKだよ。この先は貴女一人で行くんだ」 赤沼氏が私の肩に手を置いて言った。 「心の準備ができたら、いつでも始めなさい」 「はい」
私は目を閉じた。 身体を絞め付ける縄の感覚。大丈夫、何も怖くない。 これから私は肉体の自由を明け渡す。その代わりに精神を肉体から解き放つのだ。
・・ブーン。耳鳴りがした。 その音は以前より少し柔らかくなって聞こえた。
自分の身体を意識した。 その身体はまるで時間が止まったかのように静止していた。 外の世界を意識した。 そこには私を拒まない自由な空間が広がっていた。 行ける──。
私は虚空を見上げて飛び上がった。 自分が肉体から離れるのが分かった。 「おおっ、飛んだ!」「けやきさーん!」 赤沼氏と莉里ちゃんが私を見上げていた。 「どうですか? 私の幽体離脱」 私は二人の上空に浮かんで微笑んだ。 宙に浮かぶ緊縛美女、なんちて。 ちょっぴり、いや結構誇らしかった。
・・
私はしばらく空中に浮かんで元の身体に戻った。 戻るときもスムーズだった。 幽体を肉体に重ね、じんわり融合するイメージを描けばよかった。 初めての単独幽体離脱は大成功だった。 たった1回のトライで成功するとは正直思っていなかったと赤沼氏にも言われた。
「さて腹が減ったね。けやきさんも夕食はまだだろう?」 「え、また用意してもらったんですか!?」 「好きで作っとると言っただろう?」
私は緊縛を解かれた。 本当は縄に抱かれる快感にずっと浸っていたかったけど、縛られたままじゃご飯は食べられないものね。 赤沼氏が作ってくれたのは和食だった。 大根のべっこう煮、厚揚げと小松菜の煮びたし、鯖塩焼きに豚汁。 「すごいですっ」 「ありきたりの献立だと思うがね。けやきさんは自分で料理せんのかね?」 「あ、私は外食が多くて。・・でも今は家で作らなくても十分やっていけますから。ね、莉里ちゃん!?」 「お嫁に行くならお料理はできた方がいいですよ、けやきさん」 ズキューン。莉里ちゃんを味方につけようとして逆に撃たれてしまった私。
・・
莉里ちゃんが言った。 「けやきさん、次はあたしと二人で飛びませんか?」 「そういえば莉里ちゃん一緒に飛びたいって言ってたわね」 「それはやった方がいい。一緒に行って教えてもらうことがたくさんあるはずだよ」 そうだね。いっぱい勉強することはあるんだ。 よし、空でも何でも飛んでみせるわ。
今日の莉里ちゃんは膝上ショートパンツとボーダー柄のTシャツを着ていた。 その上に拘束衣を着て袖に手を入れ、その袖を赤沼氏が背中に取り回して強く絞った。 だぶだぶの拘束衣がきゅっと締まったのが分かる。 これで莉里ちゃんは両手を動かせない。 「えへへ、ぎちぎちです」 屈託なく笑いながら言われた。
次は私の番。 再び後ろ手で縛られた。 きっちり両手が動かないことを確認して安心する。 いいな。やっぱり嬉しい。 「私もぎっちぎち」 莉里ちゃんにそう言って笑いかけた。
「行きましょ! けやきさん」「うん、行こう」 目を閉じて、深呼吸。
「けやきさん、」莉里ちゃんが小声で言った、 「はい?」 「一緒に拘束されてるの、嬉しいです」 どき。 「もうっ、集中できないでしょ!」「えへへ、ごめんなさい!」
・・ブーン。耳鳴りがした。 莉里ちゃんが少し震えて動かなくなった。隣で私も固まった。 そして──。
私と莉里ちゃんは部屋の中に浮かんでいた。 互いに微笑み合う。 莉里ちゃんが赤沼さんの近くへ行って挨拶した。 「行ってくる、ひい爺ちゃん」 「うん、気を付けてな」
莉里ちゃんは笑って私を手招きすると窓ガラスを通り抜けていった。 私も赤沼氏に会釈して、窓を抜け外へ出た。
11. 夜の空に浮かぶと私たちはとても小さな存在だった。 「うわぁ~~!!」 小さな子供みたいに叫んだ。
天空に瞬く星々。 眼下にはマッチ箱みたいな団地。 そして周囲 360 度に煌めく街の夜景。 ガラスの粒をばらまいたみたいに綺麗だった。 碁盤目に走る道路と車のライトの列。あそこですれ違う光の線は電車。 はるか彼方に見える超高層ビル群。虹色に光るテレビ塔。
「莉里ちゃん今までこんな景色を独り占めしてたの!?」 隣に浮かんでいる莉里ちゃんに聞いた。 「まあ、空に上がれば見放題ですからね」 「すごいなぁ。これ見れただけで幽体離脱に感謝だわっ」 「うふふ。・・よかった!」 「何がよかったの?」 「幽体同士だと普通にお話しできて。私だけけやきさんの傍で囁かないと駄目かもって、ちょっと心配してたんです」 「ああ、そうか」 幽体のときの莉里ちゃんの声は、普通の人間にはよほど近くでないと聞こえないのだった。
「でもほんと夢みたい! 一緒に飛んでくれる人がいたなんて」 莉里ちゃんは笑顔で両手を広げて一回転した。 暗闇の中でくっきり見えた。 ショートパンツとTシャツ。よく見たら髪に白い造花のバレッタをつけていて可愛い。 私も両手を広げようとして、後ろ手に縛られていることに気付いた。 そういえば莉里ちゃん、いつも幽体離脱したときは拘束衣が消えるわね。
「ねぇ莉里ちゃん、今更だけど拘束衣は?」 「はい、これですか?」 莉里ちゃんを包むように拘束衣が出現した。両手が固定されたぎちぎちの拘束。 「ええーっ!?」 「見た目なんていくらでも変えられますよ?」 拘束衣がふっと消えた。 替わりに莉里ちゃんの背中に大きな翼が生えた。噴水の上に浮かんだときの翼だった。 「はいっ、天使に変身です」 「そ、それ私にもできるの?」 「できますよ。頭の中でなりたい姿を思い浮べるだけです」 ・・じゃあ。 私を縛っていた縄が融けるように消えた。両手が自由になった。 「できた!」「はい、よくできましたー」 「どうして言ってくれなかったの? 変身できる��て」 「すぐに気が付くと思って。それにけやきさん、縛られたままで嬉しそうだったし」 「う・・。あれは暗示のせい!」 「うふふ」
莉里ちゃんの服装が変わった。 肩出しの白いキャミワンピ。背中に翼も生えて正に天使だった。 「けやきさんも!」「うん!」 私も莉里ちゃんと同じ衣装になった。背中に翼も。 あれ? 翼の先端が薄れて消えかかってる。 「あたしの姿を見て、しっかり隅々までイメージして下さい」 翼がくっきり表れた。 「OKです!」
「ねぇっ、私たちどこでも行けるんでしょ? スカ○ツリー、見下ろしたいな」 「んー、行けなくはないけど、都心まで急いでも4時間くらいかかりますよ」 「え? どうして?」 「地面を歩くのと同じ速さでしか進めませんし、帰りの時間も考えたら朝になっちゃいますね」 「ぴゅーんって飛べないの? そうか一瞬で移動とか」 「そんな魔法みたいなこと無理ですよー」 幽体離脱だって魔法みたいなものだと思うけど。 「スカ○ツリーは無理だけど、お勧めのコースがありますよ! 行きませんか?」
・・
二人で夜の街を飛んだ。 ビルの上、道路の上。駅の上。 翼を広げて飛ぶのは気持ちよかった。
夜の小学校に降りた。 誰もいない校庭で莉里ちゃんと滑り台を滑ったり、ジャングルジムに登って遊んだ。
自然公園の森を飛び抜けた。 高度1メートルで飛んでも木の枝や幹が邪魔にならない。全部通り抜けられるんだ。 森を抜けたところで先を行く莉里ちゃんが貯水池に飛び込んだ。私も続いて飛び込む。 どぶん。 鳴るはずのない水音が聞こえた、ような気がした。 水中で動かない魚の群れを突き抜けて、水面から上空に飛びあがった。 もちろん私たちはぜんぜん濡れていない。
高圧線の鉄塔をネコバスみたいに登り、両手を広げて電線の上を歩いた。 ジャンプしてトトロみたいに回りながら着地した。 楽しい。初めて外に出してもらった子犬みたいにはしゃいだ。
「次はちょっと冒険です!」 莉里ちゃんが指差したのは幹線道路沿いにそびえる巨大なショッピングモールだった。 もう遅い時刻なのに歩いている人が多い。さ��が土曜の夜。 誰にも見られないよう物陰に降り、変身を解いて天使から元の恰好に戻った。 莉里ちゃんは膝上ショーパンにボーダーのTシャツ。足元はバスケットシューズ。 私はスキニーパンツと半袖オーバーニットにパンプスを履いている。 さあ、行こう。モールの通路を並んで歩き出した。 心臓がドキドキしてるのが分かる。幽体なのに。
何人もすれ違って誰にも気付かれない。 「意外とばれないものね」「ばれたら大変ですけど」 「そりゃそうだ」「うふふ」 調子にのってエスカレーターに乗ったりベンチに座ったりした。
ベンチにいると、ヨークシャテリアを抱いた女性が前を通りすぎた。 と、その犬が私たちを見て唸り声を上げた。 女性の手から飛び降りて吠え掛かってきた。 やば! 私たちは慌てて逃げ出した。 通路を走り、角を曲がった。きっと床から足が離れていたたと思う。 正面は全面ガラスのテラスになっていた。誰もいない。ラッキー! 私たちは二人並んでガラスを走り抜けた。 3階から外に飛び出すとモールの外壁沿いに急上昇した。 「おっと!」「ひゃあっ」
高く上がって近くを流れる川の上に出ると、すぐに真っ黒な水面ぎりぎりまで降下して一直線に飛んだ。 いくつも橋をくぐって進むと前方に大きな道路橋が見えた。 それは鉄骨を台形に組んだトラス橋で、オレンジ色の照明が鉄橋全体を照らしていた。 「莉里ちゃん、あそこっ」「はい!」 私たちはトラスの一番上の梁に並んで座った。 「えへへ。びっくりしましたねー」 「ほんと、どえらい冒険だったわ。・・いつもやってるの? あんなこと」 「たまに。でも吠えられたのは初めてです」「犬には分かるのかな」 「そうかも。・・驚きました」 莉里ちゃんは自分の胸を両手で押さえた。 「これからは控えることにします。ああいう冒険は」 「その方がいいわね」
足をぶらぶらさせながら見下ろすと、橋の上を車がたくさん走っていた。 誰かが上を見たらきっと気付くだろうね、あり得ないところに座る女の子の姿に。 目立たない恰好に変身した方がいいかな。 いっそ透明なら絶対に見えないけど。
「ね、透明になれないの? 私たち」 「なれません。お婆ちゃんは透明になれたらしいんですけど」 「リリーさんのこと?」 「ひい爺ちゃんから聞いただけですけどね。幽体離脱も特別な暗示なしで自由にできたそうです」 「すごい人だったのね」 「はい。それで暴走したって話も」 「?」 莉里ちゃんはふわりと浮かんで言った。 「もう一箇所だけ、つき合ってもらっていいですか」
12. もう深夜だった。 たった今走って行った電車はそろそろ最終電車ではないかしら。 周囲は街路樹と街灯が整然と並ぶ住宅街。 私たちは電車の線路に降りた。 「昔、この辺りは一面の雑木林で蒸気機関車が走っていたそうです」 「へぇ」 「ここはお婆ちゃんが生霊になった場所です」 「!」
リリーさんは幽体離脱を繰り返し過ぎて精神が不安定になった。 やがて幽体が独立した意志を持ち、勝手に本体から分離して徘徊するようになった。 ある夜、眠っている本体を起こして外へ連れ出した。 赤沼氏が発見したとき、幽体と本体は線路の上を迫りくる列車に向かって歩いていた。 轢かれる寸前、赤沼氏はリリーさんを抱きかかえて救出した。 それから赤沼氏は一ノ谷博士の協力でリリーさんの精神を安定させ、リリーさんが勝手に幽体離脱することはなくなった。
「まさか幽体が生霊になって本体を殺そうとするなんて、思ってもいなかったでしょうね」 「・・」 「だからあたしは暗示をかけられました。勝手に離脱しないように。拘束衣を着たときだけ幽体離脱できるように」 「そうだったのね。私の縄の暗示も同じなのね」 「そうです」 莉里ちゃんは遠い目になって言った。 「暗示の理由を教えてもらったとき、ひい爺ちゃんはこの場所で起こった事件のことも教えてくれました。・・それ以来あたしはときどきここへ来てお婆ちゃんのことを考えています」 「リリーさん、ずっと怖かったのかしら」 「そうかもしれませんね」 「ねぇ、莉里ちゃん。お婆さんはどんな人だったの?」 「無口でおとなしい人だったらしいです。それ以上のことは、ひい爺ちゃんは何も教えてくれません」 「そう」
「・・そうだっ、」 莉里ちゃんは突然にやっと笑った。 「けやきさん、ひい爺ちゃんはずっと独身だって知ってます?」 「あれ? リリーさんがいたのに?」 「ひい爺ちゃんは今年 83 歳です。お婆ちゃんは 19 であたしのママを生んで、ママは 31 であたしを生みました。それで��算すると、ひい爺ちゃん 17 歳でお婆ちゃんが生まれたことになるんです」 「あらら」 赤沼氏、若いときに "やらかした" のかしら? 「じゃあリリーさんのお母さんは」 「分かりません。きっと事情があって結婚できなかったんだろうってママが言ってました」 そうか。それならリリーさんは自分の母親を知らずに育ったのかもしれない。 寂しかっただろうな。
・・
突然風景が変わった。 住宅街が消え、灯り一つない雑木林になった。 電車の線路は木々をかすめるように敷かれたか細い単線の線路に変わった。 私たちの前方に人影があった。 幼い少女が二人、並んで線路を歩いている。 白い寝巻らしきものを来た二人は瓜二つだったけど、片方の少女はぼんやり半透明に見えた。
がしゅがしゅがしゅ。 遠くに機械音が聞こえた。列車が来るんだ。 その音は次第に大きくなった。 やがて黄色いヘッドライトが一つ、こちらに迫ってきた。 少女たちは歩みを止めない。 ボウォーッ!! 汽笛の音。 危ない!!
・・
「見えたんですね?」 莉里ちゃんの声がした。 私と莉里ちゃんは住宅街を抜ける線路にいた。 「残留思念っていうんでしょうか、あたしにも見えるんです。もう 60 年も昔のことなのに」 「幽体になった私たちだけに見えるのかしら」 「たぶん。誰にでも見えたら『幽霊の出るスポット』で有名になるでしょうから」 「それは残念ね。動画に上げたらバズるのに」 「それだったらもっといいネタがありますよ。・・あたし達自身です」 「それもそうね」「うふふ」
・・
二人が赤沼氏の団地に帰りついたのは、日付が替わってだいぶ過ぎた時刻だった。 寝ないで待っていてくれた赤沼氏は叱りもせずに私たちの拘束を解いてくれた。 程なく莉里ちゃんはぐっすり眠ってしまい、それを見届けてから赤沼氏はとっておきのバーボンを開けてくれた。 「水ではありませんぞ」 「あはは、水と判っても騙されたふりして飲みます」
赤沼氏は、莉里ちゃんがこんなに晴ればれした顔で帰ってきたのは初めてだと嬉しそうに話してくれた。 今まで誰にも言えなかった秘密を私に話せた。一人でしかできなかった体験を共有できた。 それは私という仲間ができたからと言ってくれた。 「これからもこの子に寄り添って下されば、こんな嬉しいことはありません」 私は少し考えて返事した。 「これからもお二人のこと、お手伝いさせて下さい」
13. 『すなっく けったい』に行くとさっそくママに声をかけられた。 「けやきちゃん! もう来てくれへんかと思てたわっ」 「すみません、ご無沙汰しちゃいまして」 「ええんよ。はい、こっち座って!」
カウンター席に座りホッピー割を頼んだ。 ああ、美味しいな。 これからも『けったい』に来たら一杯目はホッピー割にしよう。
「さすがに今夜は賑わってますね」 「そら第3金曜やからね。けやきちゃんも手品見に来たんやろ?」 「もちろんです」 「そういえば、あんときは莉里ちゃんと会えたの?」 「おかげさまで、何もかもうまくいきました。・・本当にママさんのおかげです。感謝しきれないくらい」 「何や、気持ち悪い」 ママは不思議そうな顔をしたけど、それ以上は何も聞かずに笑ってくれた。
・・
「こんばんわーっ」 チャイナ服の莉里ちゃんが入ってきた。その後ろに真っ黒なマントとタキシードの赤沼氏。 赤沼氏は年中こんな恰好で手品をするのは大変だと思う。 でも本人に言わ���と「これがわしのアイデンティティ」ということらしい。
いつものカラオケコーナーで二人が挨拶すると一斉に拍手が起こった。 莉里ちゃんが私を見つけてウインクしてくれた。 うん、ちゃんと来てるよ!
赤沼氏の手品が始まる。莉里ちゃんはアシスタント。 トランプを扇形に開いたり閉じたり繰り返すとカードがどんどん大きくなった。 財布を開くと中から小さな火が出て燃えたり、両手の間にステッキを浮かせて踊らせたりした。 ハラハラドキドキするような手品じゃないけど、ちょっと不思議で楽しい。 安心して見ていられる手品。 これが赤沼さんのテイストなんだと改めて思った。
さあ、次は幽体離脱イリュージョン。 皆が期待するのが分かる。 莉里ちゃんがカウンタースツールを2脚持ってきてカラオケコーナーに置いた。 「ん? 何で二つ?」誰かが呟いた、 莉里ちゃんは店内をまっすぐ私の方に歩いてきた。 「こちらへどうぞ」 私の手を取って言った。 店内がざわつく。 ・・いつもと違うぞ? 何が起こるんだ?
私は一度は遠慮して断り、再び誘われて首を縦にふった。 羽織っていたジャケットを脱いで席に置く。 立ち上がった私の恰好はノースリーブのブラウスと膝上タイトミニ、黒ストッキングにハイヒール。 今夜のサプライズのために選んだコーデなのだ。 脚を見せるなんて3年ぶりだぞ。
莉里ちゃんに連れられてカラオケコーナーに置いたスツールの片方に座った。 赤沼氏が縄を持っている。 私は黙って腕を背中に回した。 「緊縛!?」 女性のお客さんが両手を口に当てて驚いている。
赤沼氏が耳元で囁いた。 「少々厳重に縛りますよ」 私は無言で頷く。 厳重なのは大歓迎。それだけ私は守られるのだから。
腕が捩じり上げられた。手首を固定する位置がいつもより高いような。 二の腕の外側から胸の上下に縄が回される。 別の縄が腕と胸の間に通されて、胸の縄をきゅっと絞った。 ・・はうっ。 思わず息を飲んだ。こんな縄は初めて。 むき出しの肌に縄が食い込む感触。ノースリーブにしてよかったと思った。 ストッキングを履いた膝と足首にも縄が掛かった。 脚を縛られるのも初めてだった。
気持ちいい。 縄の暗示で導かれる安心感。 それだけじゃない気がした。味わったことのない快感。
隣で莉里ちゃんが拘束服を着せられていた。 袖が強く引き絞られている。 うん、ぎっちぎち。 私も莉里ちゃんも拘束感の中にいるのね。互いに微笑み合った。 大丈夫、いつでも金縛りに移行できるわよ。
赤沼氏が大きな布をふわりと広げ、私たちはその中に包まれた。
・・
チャイナ服の女の子とノースリブラウスの女が空中に出現した。 拘束服も縄も纏っていない。 その代わり二人の背中には大きな翼が生えていた。 お客様の真上で優雅にお辞儀すると、両手を広げてくるくる回った。 私たちは自由だった。 天使のように舞って自由自在に飛び回った。
・・
布が取り払われると、私たちは再び拘束された状態でスツールに座っていた。 お客様全員からスタンディングオペレーション。 赤沼氏がまず莉里ちゃんの拘束衣、そして私の縄を解放してくれた。 「けやきさん!」 莉里ちゃんからハグされた。
それは抱きしめられた瞬間だった。 背筋に電流が走った。 はぁん! 身を反らせて快感に耐えた。 まだ縄で縛られている感覚が残っていた。 気持ちいい。子宮がじんじん震えそうなくらい気持ちいい。 どうしたんだろう。 縄を解いてもらえば暗示は解けるはずなのに。 一歩、二歩、前に進もうとして私はその場に崩れ落ちた。
気が付くとソファに寝かされていた。 まわりを赤沼氏、莉里ちゃん、『けったい』のママ、そして『けったい』のお客さんたちが囲んでいた。 ほのかなエクスタシーが残っていた。 素敵なセックスに満たされた後の余韻のような。 ・・とろけそう。 寝ころんだまま私はだらしなく微笑んだ。
ママが言った。 「・・縄酔いやな。がはははっ。赤沼さん、この人相手に張り切り過ぎたんとちゃう?」 「ううむ。久しぶりの高手小手縛り、つい縄に力が入りましたかな。いやこれは申し訳ない」 「あんた縄師の仕事もしてたん?」 「昔のことです」 莉里ちゃんがきょとんとして聞いた。 「あの、縄師って何ですか?」 小さなスナックに皆の笑い声が響いた。
14. 『けったい』で鮮烈?デビューを果たした私は、それから本格的に赤沼氏と莉里ちゃんのお手伝いを始めた。 二人の手品やパフォーマンスに裏方として同行し、たまにサプライズで幽体離脱イリュージョンに参加する。 主役はあ���まで莉里ちゃんだからね。
莉里ちゃんの将来の目標はひいお爺ちゃんのような手品師になること。 赤沼氏に習って手品の練習を始めたし、高校を卒業したらプロについて修行する話もしているようだ。 幽体離脱は大切な自己表現だけど、莉里ちゃん自身はそれを手品のオプションでやる必要はないと考えている。 いつか、超常現象やオカルトではなく、普通の能力として世の中に認められるようになったら、そのとき堂々と見せたい。 それまでに「仲間」が見つかるかもしれないし。 彼女の意見に赤沼氏も私も賛成した。 先は長そうだけど私も全力で応援するつもり。
私は赤沼氏からそろそろ暗示を外してあげようと提案された。 暗示とは、私が金縛り状態に入れるのは縄で縛られているときだけ、という条件付けのことだ。 今の私なら縛られていなくても不用意に幽体が分離することはない。生霊になる心配はないから暗示は不要。 わざわざ申し出てくれたのは、おそらく私の私生活への配慮だ。 一人でいつでも幽体離脱を楽しめるように。 もし私がプライベートでも縛られることを望んだとき、幽体離脱の懸念なく存分にプレイを楽しめるように。
その心遣いにはとても感謝するけれど、私は今のままでいたいと返答した。 誰かに縛られることで幽体離脱の自由を与えてもらう。 とても受動的。でも私はそれが嬉しい。身震いするほど嬉しい。 その「誰か」は今のところ赤沼氏。そしてこれからは莉里ちゃんかもしれないし、未だ現れないパートナーかもしれない。 マゾだね。もう素直に認めるよ。 でもこれは私の特権なんだ。こんな素敵な特権を手放すなんて考えられないよ。
莉里ちゃんからは、けやきさん早く婚活すべきです、と強く言われている。 「けやきさんお料理苦手だからごはんを作ってくれる人、最近けやきさん縛られたらとっても色っぽくて綺麗だから緊縛も上手な人、それと、ときどき幽体離脱しても呆れないでずっと愛してくれる人! この三つは絶対譲れない条件です!」 そんな都合のいい相手が見つかるかしら? でも運よくそんな人と結婚できたら、そのときは赤沼氏に暗示を外してもらおうと思う。 莉里ちゃんに言わせると、ひい爺ちゃんはとても元気で 100 歳まで絶対に死なない! らしいから、まだまだ時間はあるわね。 理想のパートナー探し、頑張ってみよう。
[1963(昭和38)年]
15. その女の子は4歳で、いつも一人でいた。 感情を露わにすることは少なく、話しかけられたときに最低限の受け答えはするけれど、自分から他人に話しかけることはなかった。 この施設にいる子には暴れる子や泣いてばかりの子もいたから、女の子はむしろ手がかからない子として扱われていた。 元々は戦災孤児の保護を目的に設立された施設だが、終戦から 18 年が過ぎた今では親のいない子、育ててもらえない子、その他いろいろな事情の子供がここで暮らしていた。
自由時間になると女の子はよく鉛筆で絵を描いていた。 その絵は人物画のようだけど、いつも顔面がのっぺらぼうで誰だか分からない。 施設の職員から「誰を描いてるの?」と聞かれても、女の子は黙ったままで何も答えなかった。
「上手だねぇ。もしかして君のお母さん?」 突然声をかけられて女の子が顔を上げると、知らない人が微笑んでいた。 その人は 20 歳そこそこの若い男性で、頬がこけていて目だけが大きいちょっと昆虫みたいな顔だけど、笑顔には優しさがにじみ出ていた。 彼女が描いていたのは確かにお母さんだった。 どんな顔か覚えていないから、のっぺらぼうにしか描けない。 でも記憶の中には自分を抱きしめてくれた母親が確実に存在していた。
どうして分かったんだろう? 不思議そうな顔をして男性を見上げる。 「もうすぐ手品をするんだ。見に来てくれるかな?」 その男性は慰問で訪れた手品師だった。
集会室に子供たちが集まって手品を見た。 右手で消えたコインが左手に移動する。手の中からカラフルなカードが何枚も現れる。空の箱から生きたウサギを取り出す。 初めて見る手品に女の子は目を見張った。 最後は大きな黒布を両手に持って広げると、手前に小さなお人形が出てきてふわりと浮かんだ。 お人形はどこにも支えがないのに宙を飛びながら楽しそうに踊った。
まばたき一つしないで見つめながら女の子は思う。 いいなぁ。わたしも飛びたい。 あんなふうに飛んでお母さんに会いに行きたい。
ショーが終わると手品師は女の子にお人形をくれた。 「君が一番熱心に見てくれたからね。そのお礼」 背の高さがほんの 10 センチくらいのセルロイド製の少女人形だった。 手品師は手品で使う人形とは別に、プレゼント用に安価な人形を用意していたのだった。 お人形は女の子の宝物になった。
・・
数週間後、施設で異変が起きた。 深夜、巡回していた職員が廊下で女の子を見た。声を掛けるとその姿はふっと消えた。 さらに数週間過ぎた夜、食堂の天井の近くに女の子が浮かんでいた。腕にあのセルロイドのお人形を抱いていた。 目撃した職員が腰を抜かして動けない間に、女の子は壁の中に溶けるように消えた。 そしてその翌月、2階の窓の外を女の子が飛んでいた。昼間のことであり複数の職員が目撃して大騒ぎになった。 皆で女の子を探すと、女の子は誰もいない遊戯室で一人眠り込んでいた。 慌てて起こして問いただしても本人は何も覚えていなかった。
職員の中に女の子のことを『悪魔ッ子』と呼ぶ者が現れ、やがてその名は子供たちも広がって女の子は苛められるようになった。
・・
女の子が職員室に呼ばれて来るとあの手品師がいた。 人づてに噂を聞いてやって来たのだった。
手品師は女の子の目をじっと見つめて言った。 「きっと飛びたかったんだね。お母さんに会いに行きたいのかな?」 分かるの? わたしの気持ち。 「君は特別な女の子だ。あのとき気付いてあげられなくて悪かった」 この人は何を言ってるんだろう。 でも、いい人だと思った。信じても大丈夫。この人なら大丈夫。
手品師はにっこり笑った。優しくて暖かい笑顔だった。 「僕と一緒に手品をしないかい?」 手品!? あの手品の情景が蘇った。 「自由に飛べるようにしてあげるよ。きっとすごい手品ができる」 ええっ!? 「やりたい。手品も、飛ぶのも、全部やりたい!」 女の子は初めて自分から喋った。
「僕は赤沼っていうんだ。君の名前は?」 「わたしはリリー。リリーだよ!!」
こうしてリリーは赤沼に引き取られた。 翌年正式に養子縁組して親子になった。 二人がサーカスでデビューしたのはさらに2年後。赤沼 24 歳、リリー7歳のときだった。
────────────────────
~登場人物紹介~ 近本けやき (ちかもと けやき): 29歳 独身OL。莉里と出会って幽体離脱の能力が覚醒する。お酒が好き。 赤沼幻檀 (あかぬま げんだん): 83歳。手品師。リリー・莉里・けやきの幽体離脱を導く。 関莉里 (せき りり): 16歳 高校1年生。赤沼のひ孫。赤沼の手品のアシスタントをしている。 『すなっく けったい』のママ: 年齢不詳。豪快なおばさん。 リリー: 赤沼の娘。莉里の祖母。7歳で赤沼と一緒にサーカスのショーに出演する。
タイトルを見ただけでウルトラQを思い浮べた人は何人いらっしゃるでしょうか? この小説は昭和41年に放映されたテレビドラマシリーズ『ウルトラQ』の第25話『悪魔ッ子』(以下、原作) をリスペクトして書いたものです。 小説は原作を知らない方でも読めるように書いていますが、原作も抜群の人気を誇る(と個人的に信じている^^)名作なので、機会があればぜひご覧になって下さいませ。 公式に視聴するには有料配信か円盤購入しかないようです。およその粗筋やシーンの一部ならネットで見られるので、そちらだけでも。
本話は原作の設定を少し変更した上で、魔術師赤沼と悪魔ッ子リリーのその後を描いています。 当初『悪魔ッ子の娘』というタイトルでリリーが生んだ女の子が活躍するお話を書きかけましたが、その娘は2024年の現在では40~50歳くらいになってしま��のでモチベが続きませんでした(笑。 そこで『悪魔ッ子の孫娘』にして女子高生を主人公のアラサーOLと絡ませることにした次第です。 なお名前だけ登場した一ノ谷博士は原作では『一の谷博士』で、シリーズ全体で様々な怪事件を解決に導く学者です。 ちなみにこの人は、ウルトラQの後番組『ウルトラマン』で科学特捜隊日本支部の設立にも関わったそうです。(Wikipedia より)
金縛りと幽体離脱は私の小説では初めて扱った題材です。 自分では体験したことがないので、ネットで調べた内容に作者のファンタジーを加えて創作しました。 肉体から分離した幽体は誰の目にもくっきり見える設定です。 暗いところでも見えてしまうので違和感を感じますが、明るい場所だと普通の人間と区別できません��� (空を飛んだり壁を抜けたりするのを見られたら当然バレます) 肉体から離れられる距離や時間は制限なし。ただし普通に歩いたり走ったりする速度でしか移動できないので遠くへは行きにくい。 あと、幽体時に着用している衣服は本人の脳内イメージで自由に変えられます。 実は主人公のけやきさんが自分の服をイメージし損ねて全裸で空を飛ぶシーンを考えましたが、お話が変な方向に進みそうになって止めました(笑。
もう一つ、暗示も初めてのネタです。 本話ではけやきさんも莉里ちゃんも自分に暗示がかかっていることを認識しています。 二人とも暗示を受け入れていて、しかも解除されることを望んでいない。 無理矢理コントロールされるのではなく、かけられた当人が嫌に思わない、むしろ嬉しい状況が私の好みです。 暗示の与え方についてはいろいろ調べましたが難しいですね。 赤沼氏が暗示をかけるシーン、けやきさんがとても素直な人であるとはいえ、あんな簡単な指示で実際にかかってしまうことはないでしょう。
挿絵は拘束衣を着せられた莉里ちゃんにしました。 自分で描くのは時間がかかりますが、やっぱり楽しいです。
それではまた。 ありがとうございました。
[Pixiv ページご案内] こちら(Pixiv の小説ページ)に本話の掲載案内を載せました。 Twitter 以外にここからもコメント入力できますのでご利用ください。(ただしR18閲覧可能な Pixiv アカウント必要)
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2024/05/06
きょへなが備忘録。#6
ここから先はデート録というか、こんなんしたで!あんなんしたで!こんなん食ってん!の惚気というか自慢大会?になっておりやす。まとめる力がないから、だらだら残していく形に安定になっていくと思うんすけど見たい人だけ見てってもろて。っていう注釈毎回書いてる自分おもろ。
前回から1ヶ月以上空いて、やっと会えたって話。思い返せば、この1ヶ月間でいろんなことがあって。あーなんかあかんかもしれへんって思ったり、自分の言葉のボギャブラリーの無さにげんなりしたり。まあいろんな感情が湧いたり、仕事も順調に頑張らさせてもらってたからちょっとだけ忙しかったりして長かったのかあっという間やったんかいまいち分からへんかったけど、数字だけ見ると会えるまで全然まだやん!って思うことが多かったから結論的に言うと、やっぱり長かったんかな。ゴールデンウィークの初日の27日に会ったんやけど、謙杜は午前中仕事やったからゆっくりめに待ち合わせさせてもらいました。毎度のことながら改札ちゃうところおって、ダッシュで迎えに来てくれる謙杜がおもろくてしゃあなかったっす。いつになったら同じところ居れるんやろな、俺ら。
合流してからは、腹減らん?ってなってラーメン食べにそこら辺うろうろしてて。こっちやで!って道案内張り切ってた割には若干迷子なってる謙杜見ながら相変わらず方向音痴やなあーって呑気に見てました。お店に入ってまずはメニューとにらめっこ。あいつは前からこれ食べたい!って決めてたっぽいからすぐ決まってんけど、俺はどうしよーって悩んだ末に海老ワンタン麺美味しそうやったからそれにした。謙杜は酸辣湯麺やったかな?なんか赤いやつ食べとって、ここで毎回定番の嫌いなものは相手に食わせよう大会始まって。きのことメンマ交換してあげました。優し。俺。
その後は荷物置かせてもらって、抽選で当選せんと入られへんお店へ。ふたりとも申し込んでんけど、俺だけ運悪く落選したからおつかい頼んで近くにあったガチャガチャいっぱいあるところに行って、欲しかったやつ回してたんやけど、なんかほんま自分が欲しいやつって出ないんすよね。絶対謙杜が好きなやつが初っ端に出てくんの。で、せっかくやからお揃いにしちゃうー?ってなって回したらちゃうやつ出て。こっから俺のことよく知ってる人ならわかると思う。めらっちゃうんすよね。出るまで回したんねんのマインドで結局出てくれたから良かったものの、出んかったらしょげてたなって感じでした。その後はおつかいと欲しいものゲットした謙杜と合流して、喉乾いたからスタバいってベンティーサイズのスイートコーヒーをごちそうになりやして。まじあれずっとおいてほしいわー。って思っとった。夜ご飯なにしよーって考えてる間にパン屋さんにしれっと並ぶきょへなが。まじ誘惑に弱いな?ほんで、迷いに迷ってもつ鍋!まじ何年ぶり?って感じやって。ばり美味かったっす。また食べたーい。次の日なにやるか全然決めてへんかったから、ぱぱっと決めてお酒飲んでいろんな人おるなーって人間観察しながらごちそうさまして。帰りにコンビニでアイス買って帰って食べてんけど、チョコミントってやっぱえぐうまいねん。最高。お風呂入った後は、安定にホラー映画鑑賞会。エスターの新しいやつが配信されてて観てたんやけど、途中で怖なって中断してまた明日にしよってなって、寝まちた。
2日目は、早起きせんで良かったからだらだら寝てたんやけど、お腹空いたらしい謙杜にちょっかい出されて起こされる俺。前の日��買ったパンを食べたかったらしくて、食べたらええやん!って言うたらいっしょに食べるねん!ってぐえってされました。これってDV??食べた後にぐだーってしてたら、ハンバーグ食べ行こ!ムーブになったみたいで、はよ準備しよって促されて前に行ったお店のちゃうところでお昼ご飯食べてきました。なんか、謙杜ってハンバーグ好きやからいっしょにおったら自然と食べる回数も増えるわけで。普段食べへんからばり美味しく感じる!食べた後は、水族館に行ってきましあ。毎回行ってる気するけど、ここの水族館はいろんなクラゲがおってめーちゃ楽しかった!涼しい気持ちにもなれました。あとチンアナゴもおった。他の魚も見たかったけど、やっぱりゴールデンウィークってのもあって人多くてまあまた今度でええかって行ってさらっと見て回ったのおもろい。水族館出てから急遽始まった俺の半袖探し。ようわからんけど、暑いのにごつい服しか持ってきてへんくて。明日の方がもっと暑いから買ったほうがええんちゃうん!って言われて、探し回っててんけど優柔不断炸裂しとってごめんの気持ちやった。でも、これは?なんかちゃうな?って俺より真剣に探してくれとって嬉しかったって話。
夜は飲みに行こうってなって、無性に魚食べたい気分やったからマグロ食べてやりました。美味かった!あとポテトも!胃袋無限やんってなってました。秒でしんだけど。帰ってからはナノブロック大会。人生2回目のブロックは色見分けられへんくてちょっと苦戦しまくりやったけど、楽しかったっす。お風呂入ってからは昨日の続きでエスター観て、怖すぎやろって文句言ったり、いろいろ喋って気づいたら寝落ちてました。あつーって言うたら壁側に追いやられるシステムどうにかならん?
最終日は、ずっと行ってみたかった場所へ。コナンの映画観てから謎解きとか探偵とかそういうやつにちょっと敏感な俺。シャーロックホームズってフレーズが目に入って、行きたい!ってなって謙杜からの許可もらって一緒に行ってもらうことに。謎解く前にいろいろハプニングあって。まず起きなあかん時間に起きれへんくて、やばいて!ってダッシュで準備して。朝ご飯なんて食べてる時間もないくらい身支度に追われる俺ら。多分やけど、時間の逆算できひん奴(特に謙杜)。でも、余裕で間に合ってもうてヘアセットする謙杜と荷物詰める俺。こうやって成功してまうからあかんのよなーとちょっと反省しつつ、まあ間に合ったしええやろって調子乗る俺ら。ほんで、実際に謎解きを体験して見て思ったのは、なんか知らん間に5人くらい殺されてるし、みんなが歩くの早すぎて「これ追いつかんくない?」ってちょっとサーカス団の練習風景見たり、記者の人たちに付きまとってみたりしてんけど、気づいたらクライマックスの時間で。え?そういう終わり方なん?って感じで体験が終了して、これは1回だけじゃわからんやつやってなったっすね。むずい。
その後は朝も昼も食べてへん俺らにも限界が来てもうて、なんでもええから食わせろー!ってムーブやってんけど、銀だこと焼きそばに救われて無事お腹減りすぎて死にそうやってことはなく、満たされて帰ることに。絶妙な時間に食べたから晩ご飯どうしよかーって言ってたんすけど、結局離れることが惜しくてしゃあなかったから家に戻って帰らなあかん時間になるまで、いっしょにおってもらいました。ちょっと寝るわ!って言いつつ、寝えへん俺ら。次までの充電いっぱいさせてもらいました。もう切れそうやけど。
自分で自分のことよく分かってへんから、いろいろと振り回してしまうこともあったやろうし、もうちょっとしっかりしてもろて!ってなることも腐るほどあったやろうけど、嫌な顔ひとつもせずに傍に居ってくれてありがとう。あれもしたい!これとしたい!が多い俺らやからできひんことも多くて。ナチュラルにまた今度やろって言うてまうねんけど、その今度を受け止めてくれる謙杜がめっちゃすきやなあーって思う。これからも楽しいこといっぱいしていこ。だいすきー。
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Wonderland
女性のコーラスが鳴り響く朝
甘い香りにつられて、奈落の底へと身を投げる。死時っちゃ今だ!
短調のメロディーを奏でるトランペット男���白目を剥きながらオルガンを叩く自称ベートーヴェンの子孫の男。どんちゃん騒ぎをする管楽器隊にヘタクソなピアニスト。私はいまどこにいるのか?目の前の景色はぐるぐると旋回し続ける。どうやら虹色の目薬を差されたみたいだ、少し吐き気もする。
サーカスの時間がやってきたようだ
見せ物小屋のボスは太っちょの白ヒゲ男だ。不細工だなー...ナイス!急にお腹が空いてきたと思い、斜め前にある飴屋さんに向こうとしたら、ボスが私の肩を叩き、「なあ、出番だぞ」と言う。急に��識を失ったと思ったら次は舞台の上。サーカスの時間です!みなさん、奇妙な生き物が皆様の前に現れます.......
きみの願いはこれだろう?夢や希望なんてもうとっくに無くした空っぽの体からは甘い香りがして、くるくる回るただのお人形になりたかったんだろう?なあ死にきれなくて、好きになった人間をも傷つけて、破壊ばかりの人生だっただろ
彼女は一気にふっきれて、真っ赤な風船のなかでくるくる周り続けた。皆は拍手喝采だ。かわいそうな女の子。ははは......
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8月
今日は11/26なのだけど。
日記をアップできてなかった期間も、ちゃんとまとめてアップしようと思ってメモだけしてあって、そのメモは基本的に写真に撮ってないことをメモしてて、つまり写真撮ってある方がメインなのであって、そのメインじゃない方の走り書きなのでなんだかすごく微妙なのだけどその微妙な走り書きメモをそのままに。
8/1 曲選び決定して、Gさんと石川さんへメール。iPhoneの画面がクリアなのはきれいでいいのだけど映り込み激しいのがいやになってアンチグレアフィルムへ交換。ややや!なんと素晴らしい。もっと早く替えればよかった。
8/2 これこそ気圧頭痛だ!と思って「頭痛ーる」を確認したけど、何も起きてなかった。やっぱり気圧と頭痛の相関は思い込み。
8/3 職場でY木Y子さんと「アストリッドとラファエル2」が難しかった話を。だよねーだよねーと盛り上がる。定時退社時間くらいから徐々に頭痛。夜まで頭痛。
8/4 2時、4時、5時に頭痛で起床。5時に薬飲んで8時に復活。その後、夜までずっとギリギリでセーフな感じ。
8/5 頭痛ではない状態で目覚める。セーフ!なのだけど36.8度。高い。やだー。本日、死神紫郎×呂布カルマライブの配信。蓋絵を用意してない。終演後、呂布カルマ氏お客さんとじゃれあってる。ドラマ「最高の教師」ひりひりしながらみる。
8/6 なんかまたドラマがいろいろ始まってる。そんなタイミングだっけ? 野島伸司のが始まった。VIVAN、相変わらず豪華。早々にメルカリに新たに欲しくなったカーボン三脚登場。落札してしまった。だってこれまでにそんなに出てないし。ダブルコージ編集できず。自己嫌悪。また24時までに寝れなかった。自己嫌悪かなり。
8/7 服薬して寝たこともあって快適な目覚め。ダブルコージ、データ取り込みまで。230ギガバイト。
8/8 メルカリのカーボン三脚届く。イモネジが取れてる。雲台はプレートが欠品。どういうこと?と思っていろいろ調べて「一部返金せんかい」の手続き。
8/9 会社からの帰り道、猛烈な頭痛。空腹か。鼻の奥、痛い。Wコージ 石川浩司 家族 音調整 色調整。
8/10 メルカリ、5,000円返金された。
8/11 WコージのYouTube公開確認、Gさんから返信なし。再度声かけしてみることに。知久さん佐々木さんのフライングティーポット。アイスココア美味。F原さんの隣りに着席。それはいいのだけど、座る場所失敗したー。前列中央にこんな座高高い人いたら邪魔だろうに。フライングティーポット、ゴールデンボンバーの人がよく出てたらしい。わかばのかんむりは、泣いちゃう。知久さん佐々木さん樹海ちゃんといい感じの居酒屋へ。
8/12 舌先なんて場所に初めてできた口内炎、痛すぎる。京都配信のホテルと新幹線予約で半日過ぎる。こういうのすぐに決められる人うらやましい。比較し過ぎてしまう。京都で行きたい店調査。タルトタタンの美味しい店、月曜休み!!泣! 名古屋途中下車と直接京都で3000円以上差があることが判明→名古屋でのタクシー移動も考えると、京都に泊まった方がいいのでは。
8/13 調布でふらふら。希さんの作業所の作品を観に。調布の町、映画の街にしたいみたいだけど、駅前開発されて、見事に他の町とまるきりおんなじになってて笑う。新宿駅南口前で変な人が警察とやり取りしてるなーと思って特徴を検索したら蒔田文幸とか渋谷らんまるとかっていう人だった。JINSでよい感じのメガネに出会ってしまい購入、20パーセント引き。近藤聡乃さんのA子さん、Kindle半額だったので購入。近藤聡乃さんとお話したの、もう200年くらい前だろうか。
8/14 NHK「鍵をあける」、すごかった。
8/15 在宅勤務用にディスプレイをもう1枚欲しいと思うも、やっぱり置く場所がないなと。小さいディスプレイなら置けるけど老眼的にはNG。早くAppleVision Proを。
8/16 エデュケーション読了。売れたということは誰もが多かれ少なかれ「自分もそうだ」と思うのかも。あとがきにも書いてあったけど。
8/17 片頭痛おさまって深夜1時にGさん曲「サーカスの日」の編集はじめる。死神紫郎 ツイキャスアーカイブ宣伝、土曜まで。黄色いクラークスワラビー見つけて自分のサイズだけ残ってて思わずオーダ。
8/19 京都配信に向けて、Mac用にBartender 4、購入。黄色いワラビー到着。靴キープにはAMEDASが万能らしいので早速スプレー。
8/20 今年買った椅子がもうへたってきた。腹立たしい。京都配信リハできず。
8/21 京都配信、図面見てプランたて。Gさんへもってきて欲しい機材をメール。
8/24 ファミレスにマフラーを忘れたので取りに戻るとないという。正解は別の店。耄碌。
8/25 京都SOLE CAFE村田さんへ電話���いろいろ確認できて安心。
8/26 京都配信出発当日。強烈な頭痛で起床、11:30薬効いて、パッキング開始、14:00完了、14:05出発。髭剃り壊れた。そんなことある? 名古屋着。Gさんから「たたら場、よかったらどうぞー」とメール。くー、もう少し早く連絡来ていれば。
8/27 京都配信本番当日。Gさん早く到着。助かった。自分の設営いっぱいいっぱいでご飯食べるヒマなくて、Gさん家にたこ焼きもらって助かった。石川さん「もうやなちゃん、一緒にやろうぜ」に涙こらえて配信。打ち上げなし!
8/28 京都配信翌日。京都観光。調べておいた一乗寺中谷へ。山椒の細かい昆布のやつ美味しかった。どこのどういうものなのか聞けばよかったなあ。ぱんのちはれ。恵文社一乗寺店。京都(というか地下鉄)、こんなに本数まばらなんだっけ?
8/30 気になってた「ひろゆき置いてきた」を2本ほど見る。簡単な単語で素早いコミュニケーション。あと何事も一瞬で判断しててうらやましい。
8/31 「世界の果てに、ひろゆき置いてきた」、2日め。ディレクタが最悪。
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バタースカッチ・コキュートスのホテルへようこそ! メイドのネフェル
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◆ネフェル・ミード身上調査書
姓名:Nefer Mead(ネフェル・ミード) 愛称:特になし 年齢:199歳 性別:女 種族:アラクネデュラハン 寿命:不明 誕生日:1823年10月4日 星座:てんびん座 体長:160cm〜3m(可変) 体重:重さほぼなし ※体重45kgくらいの体型 髪色:沼地の青緑色 瞳の色:満月の明るい黄色 肌の色:ピーコックブルー 声の質:かなり高めの声 よ〜く響く 魔術、特殊能力:目を増やして360度見える 身体的特徴:デュラハンとしての特徴で首が取れてももちろん平気で、それぞれ自在に動かせる。 恋愛、結婚観など:刺激的な恋に惹かれる 結婚願望はそこそこ 出身:沼地 職業:ホテルメイド、サーカス団員 癖: 酒癖:なかなか強い 酔えば酔うほどふわふわ不定形に…… 人間に対して:嫌悪してはいないがナチュラルに格下だと思っている ホテルでは仕事仲間 レストランで出る人間料理は美味しく食べる派 ホテル役割:キャスト
*交流向け 恋人:ヴェイパー・ブラックウッド 一人称:わたし、わたくし、わたくしめ、我々、ネフェル 二人称:あなた 呼び方:(ゲスト)お客さま、仰々しい呼び名(キャスト)〜さん、または呼び捨て
*概要
バタースカッチ・コキュートスのホテルのメイドで大道芸人。首が取れても平気なデュラハンの女性。お客さまの楽しむ顔が大好きで、いつもサービス精神旺盛。いつでもホテルにふさわしい振る舞いを心がけている。
*性格
育ちがよくお淑やか、それでいて大胆かつ狡猾。周囲をよく観察し、悲しんでいる人や退屈している人を敏感に見つけては笑顔にしようとする。いつでもどこでも明るく楽しい性格。サービス精神旺盛でお客さまに楽しんでもらうためならば文字通りなんでもするが、方法が破天荒なメイド。所作の美しさ、行動の優雅さにこだわりがある。 自身が悪しき怪物の血族のせいか生まれてこのかた負の感情に滅法強く、悲しんだことが特にないというモンスターらしい強靭な精神を持つ。自身がこんなに幸福ならば他人に分け与えなければ!という使命感で人を楽しませたりもてなしたりと笑顔に触れることができる仕事を選んでいる。人間のことは自然に格下扱いしてしまうが、笑顔になってほしいのは一緒。
*モンスター生態 沼地に住む首無しの悪しき怪物の一族の娘。ネフェルは首無しアラクネーの母親から特徴を受け継ぎ、複数の目を出現させ360度周囲を見渡すことができるが、あまりにセクシーなため普段は控えめに目は2つにしている。髪もある程度操作できるため、まとめ髪も楽ちん。サーカスでは盛り上がりのために「神秘エジプトの娘」などと言われているが、実を言うとエジプトには縁もゆかりもない。 キラキラした煙のようなものが本体なため、普段の姿は固めて成形している。そのためかなり柔軟性があり物理攻撃などには強いが、胸には心臓とも呼べるコアがあり破壊されると死ぬ。「聖なるもの」も苦手で、灼熱や極寒も得意ではない。湿気た薄暗い場所が好み。
*家族、一族について 暗く泥深い湿地で、おどろおどろしい雰囲気の地域出身。一族とはいってもミード家の形態は色々で、純粋なデュラハンからアラクネー、先祖のゴルゴンや吸血鬼などの特徴を持つ者もいたり、首無しであること以外あまり姿形が一致していない。 ミードという名のとおり蜂蜜酒の製造で古くに財を成した地方地主。醸造所は数代前にバンシーの一族に譲ったため、現在では沼地で採れる青い葡萄から造られた��沼地の青ワイン(別名バンシー・ワイン)」「墓場による安息の蜂蜜酒(R.I.Pミード)」が名産となっている。ラベルの墓場と首なし騎士が目印。
*能力 ホテルでは周囲を360度見渡してできる気配りと、旺盛なサービス精神を活かしてゲストの身の回りのお世話をするメイド。持ち前の大道芸でお客様を楽しませたり、達者な口で良い気分にするおしゃべり相手、基本業務も器用でテキパキした仕事ぶり。ホテルの格式に見合うサービスを誇りを持って提供する。ワインサーブはソムリエに褒められるほど上手。 サーカスでは柔軟でしなやかな体を生かし、特にリングや布でやる空中演技が得意。コントーション、火の輪くぐり、ジャグリング、剣を使った舞踊までなんでも器用にやる。弟とやる空中ブランコ、ナイフ投げも。動物には極端に怖がられるため、動物使いは不得手。道化師だけはできない。
*ホテル外での活動 もともとの契約で、ホテルが閑散期になるとサーカスの巡業と修行に出かける。人間社会でサーカスに混ぜてもらったり、モンスター向けのサーカスで出演したりと世界中を巡っている様子。よく各地の名産や素敵なものを従業員にお土産として渡している。
*好きなもの 食べ物:青かびチーズ、モロヘイヤのスープ、ブルーベリーのタルト、青い花、ラピスラズリ 綺麗に調理して盛り付けられた料理に目がない 飲み物:ワイン全般、特に沼地の青ワイン、ブルーマロウ 気候:湿気ていて薄暗い場所 色:青、ゴールド 香り:ユーカリやミントなどすっきりした香り 書籍:アーティストが作った飛び出す絵本などのビュジュアルブック 動物:蛇 ファッション:上品で形のきれいな服、キラキラお客様の目を引くスパンコールのドレス 場所:ホテル、舞台の上、墓場 愛用:エジプトっぽい舞台衣装 趣味:旅先で気に入ったものを集めること、特に黄金の物品
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mag 2023.6.5
今回は『売り言葉 』 にはじめて挑まれる女優さんにもコラムいただきました
新まおりさん [A]に出演
皆様はじめまして。新まおりと申します。 はじめましての方に優しくないこの苗字、読み方はアタラシです。ぜひお見知りおきを。
さて、先日外輪さんから「WEBマガジン用になにか書いてくれないか」と頼まれました。もー!そういうことは早めに言ってほしいですね。
私は書くことが得意ではありません。ただでさえ莫大なエネルギーと時間を消耗するのに、テーマ探しからとなると、それはもう気が遠くなるような大仕事なのです。
今回がevkk初参加ですので、自己紹介でも書こうかと思ってやめにしました。なぜなら、私は自己紹介も得意ではないから!(じゃあ何が得意なの?なんて聞かないでくださいね。)
自分でも自分をよく分かっていないというのに、何を紹介しろというのでしょう。元気よく紹介できるのはせいぜい名前くらいなもんで、そんなもの最初の一行でとうに済ませてしまいました。そもそも、これから芝居を観ようという方々に "新まおり" の中身を知ってもらう必要なんて無いのかもしれません。
自分では不思議なのですが、今の私は30代にも、20代にも、ときには10代にも見られる事があります。(10代の頃は頻繁に30代と間違われていました。よくも勝手に私の20代をうばったな!)
そして、しばらく一緒に過ごしてみると「話が大人だよね」だとか「話すと子どもだよね」とかって言われるのです。
これは一体どういうことなのでしょうか。決して相手や状況に応じて、私が巧みに演じ分けているわけではありませんよ。(それができたら役者に苦労していませんから)
私はずーっと私のままです。私は全然変わっていないのに、違って見えるらしいのです。
「そうか。出逢った人の数だけ "まおり" が存在しているんだ。」
その事に気がついてからというもの、私はできる限り自己の紹介はしないようにしています。
とはいえ、当然 "私が思う私" も存在しているわけで。
外輪さんは私と出逢ってからの一年間、ことごとく "新まおり" を勘違いしておられました。後から「思ってたのと違う!」とクレームをつけられても困るので、外輪さんのイメージする私像を訂正、訂正、訂正…。その都度訂正を重ねてきました。しかし、それはそれで "外輪さんから見た新まおり" という一種の正解だったんですよね。
必死に訂正してきたことを、お詫びして訂正いたします。
人にも自分にもウソはつきたくないけれど、「相手が描いている人物像を崩さない」ための努力はある程度必要かも、と思えてきました。 それはすなわち「相手のニーズに応える」ということでもあります。ある程度どころか必須のスキル。仕事の一環。社会の一員として果たすべき責任。
私も社会の一員として、そして何より役者として、その責任を全うすべきです。少なくとも『売り言葉』が無事に終演するまでの間、私は外輪さんの思う "新まおり" でいなければなりません。
そう書いて私は、なんだか心配になってきました。イヤな予感がしませんか。(何のこと?と思われた方はぜひ劇場へ)大変なことになる前に、やっぱり訂正しておくことにします。
皆さん、そして特に外輪さんへ 私はあなたの考えているような人間ではありませんからね!たぶん!
《追伸》 はじめて通し稽古をしたときの動画が送られてきました。自分の姿を客観的に見られるので、とても有り難いです。
そして、それは私の宝モノになりました。
通し稽古の様子が、ではありません。その動画には少しだけ続きがあって、ほんの数十秒しかない続きの部分が、です。
収められていたのは、通し終わりの空っぽになった舞台。張り詰めていた空気が一瞬にしてフッと緩み、そこにいた全員が大声を上げながら笑っていました。確認できるのは声のみですが、皆がどんな顔で笑っていたのか私には想像できます。きっと子どもみたいな顔をしていたに違いありません。
あんまり楽しそうに皆が笑っているもんで、夜な夜なひとりでその動画を見ながら「なんかもう、この瞬間さえあれば人って生きていけるよなあ」と涙を流してしまうほどでした。
と、そこへチラッと私の姿が写り込みました。それはそれは楽しそうに全身を駆使して笑っています。
あれ?おかしいな。動画の中の私は間違いなく、外輪さんがおっしゃる "新まおり" に見えました。私を勘違いしていたのは私自身なのか!?
やっぱり、それぞれの考え方に「ぶっぶー。間違い」なんてものはなくて、全てが「それはそれで正解」なのだと思います。
芝居だって例外ではありません。観る人の数だけ正解が存在します。もっと言えば、観る人が同じでも、観る回数やタイミングによってそれぞれ別の正解が生まれるかもしれません。
そういうわけで、ぜひとも沢山の方々に観ていただきたいのです。難しいことは抜きにして、ね。それも一度と言わず、二度三度と観てくださっていいんですよ!
そうして生まれた沢山の、それぞれの『売り言葉』が、皆様の中にほんの少しでも存在してくれるなら本望です。
それでは、劇場でお会いしましょう。
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中谷桜さん [B]に出演
昨日、白桃パフェをたべた。近所、というには少し歩くけど散歩には丁度良い距離のところにある小さなパーラーで、かなり年季の入った外観と内装だけどもそれが居心地良い。期間限定、と壁に貼られたカラーマッキーの手書き文字につられて何の気なしに頼んだパフェは、オールデイズの有線放送を2曲ほど聴いたところでやってきた。
ことん、と紙ナプキンを敷いた花柄の平皿へグラスが置かれる。運んできてくれたおばあちゃんの手は濡れていて、その皺には桃の果汁や香りや皮の感触が残っているであろうことがしのばれた。ありがとうございます。一礼してスプーンを手に取る。細長いぎんのスプーンは清潔ながら、長年の使用によりできた無数の細かな傷で薄く曇っている。鏡のように自分の顔を映すことはできないが、とにもかくにも、最初のひとさじめに取り掛かった。
カンヅメのモモではなく、きちんと剝きたてで、つるんとした中に柔らかい毛羽立ちが残る生の桃だ。真っ白とは異なり、どこかほんのりと落ち着いたあかるさを宿す色。種に近かったであろう部分はぎゅっと紅く、くちびるにふれる瞬間ほんわりとかぐわしい香りが鼻腔を撫でる。ひんやりした果実はつぐんだ口内でたちまち華やかに溢れるジュースとなって、とろんとした甘味が喉の奥へ流れると共にベールのような繊維と微かな苦みが後を引く。
きらきらプルプルの細かなゼリー、しゃりっと消えていくさっぱりしたシャーベット、そういった適度なコントラストを演出する名脇役たちと、みずみずしい生の桃。潔くプレーンなヨーグルトの海にもごろごろと果肉が入っていて、底のコーンフレークから掘り返すように混ぜつつ食べるとざくざくした感触が何とも小気味よく、素朴でさっぱりした味わいが自然と涼しさを誘う。初夏にぴったりの爽やかなひととき、なかなかどうして素敵な一品だった。
嘘である。
繰り返す、嘘である。嘘です。白桃パフェなんて食べてません。うちの近所にレトロなパーラーは無いし、無論のこと白桃を剥いてくれる感じのいい物静かなおばあちゃん店主なんてのも居ない。あるかそんなもん。今回コラムを書くにあたり外輪さんから「昨日食べた白桃パフェがおいしかった的な雑記の方がいいかもしれません」とのアドバイスを受けて思いついた奇行である。ほんとのところ昨日の私はバイト先で馬車馬の如く働きづめるばかりで、次々に入るパフェだケーキだジュースだの注文に着実な殺意を溜めていた。そう、カフェ勤務の私はどっちかっつーと作る側なのである。その立場からするとパフェってのはマーーージで面倒臭い。手間がかかる!!!コーンフレークはそこらじゅう飛び散るしヨーグルトはすぐ在庫が切れるしアイスクリームは一玉掬うだけで腱鞘炎モノだし、見目の良い盛り付けにも神経が磨り減っていく。果物のコンディションは個体ごとに全然違うし、ましてや桃なんて繊細なモノを扱おうものなら十個用意しても売り物になるのはほんの二三個だろう。ちょっとしたオタノシミの一品、の裏には安時給アルバイターの汗と歯ぎしりと死んだマナコが隠されているのである。
ぶっちゃけついでに加えると、初夏のこの季節、飲食業界は桃だのメロンだのミントだのレモンだの、こぞって爽やかさ・清涼さを美徳として売り出すが、そういう風潮が嫌いだ。桃もメロンもミントもレモンも大好きだけど、「ほどよくさっぱり、あっさり、すっきりしたものがいいよね」なんて感覚を持て囃す人間の空気が嫌だ。
だから某スターバックスが数年前の真夏「スモアフラペチーノ」なるものを発表してくれた時は嬉しかった。スモアというのはアメリカで主流なおやつで、炙ったマシュマロとチョコをクラッカーやビスケットで挟んだなんともヘヴィーで濃ゆいスイーツだ。そのスモアをイメージしたフローズンドリンクである、不味い訳がない。8月の猛暑でもおかまいなしに濃厚なチョコレートソースとこんがり煮詰めたキャラメル、バターのずっしり効いたクランチがざくざく入ったたっぷりの生クリーム、マシュマロ。それ���鬱屈とした夏を生き延びる心強い味方だった。
甘すぎる、濃すぎる、重すぎる、そういう「過ぎる」ものが私は好きだ。それぐらいでないと心の奥底までは埋まらない。孤高を気取るつもりはないが、「ほどよい」「ちょうどいい」「さっぱり」という言葉はどうも寂しく感じる。普通の適度は私にとって寂しい。スモアはそんな子供じみた私の、よく分からない孤独感や不安感を甘やかして満たしてくれる。どろどろに焼け付くように甘い、熱く濃くべたついた甘さと重さ。爽やかさを美徳としなければならない時もあるけれど、それに従うこともあるけれど、私個人はあくまで過多に、トゥーマッチに、ベタベタなものを愛してる。そういうものが無ければ押し込められて消えてしまいそうに感じる。もし消えてしまえば、第三者は私の不安なんて知らずに、私のあっけない去り際を儚いとか清涼だとか切ないとかコンテンツ化して消費するだろう。だから私は今日もふてぶてしく嘘を書き、傲慢にうそぶく。レモン哀歌調のこの世の中で、スモア讃歌を歌う。
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《サワイのヨモヤマ》
こんにちは!澤井里依です
私事でございますが、今年の4月に13年続いたケーブルテレビの番組『三関王』が最終回を迎えました。
第一回放送から調査員田中としてリポーターを続けてきた番組で、人生で初めてのレギュラー番組でした。はじめてのロケの時はまだ大学生で、右も左もわからないまま現場へ。体当たりの調査が多く、サーカスの空中ブランコに挑戦したり、泳げないのに飛びこみをしたり、奈良公園の真ん中で鹿に追いかけられながら踊ったり、、色々なんでもやらせてもらって、今の私が積み重なってきたなぁ・・・・と感慨深い思いです。
ディレクターさんはじめ、沢山のまわり��大人のスタッフさんたちに育てていただき、最終回まで調査員田中をまっとうする事ができました。13年特別な時間を過ごすごとができたのは応援していただいた皆さまのおかげさまです。本当にありがとうございました。
そんな時に『売り言葉』再演のお話があり、三関王ロスの沼に落ちる事なく創作に打ち込むことができています。
『売り言葉』初演は30歳記念、池袋演劇祭の2回目はなんと自身の結婚式の直前(笑)と・・・・たまたまですがなんとなく私のライフステージの大切な時に関わる思い入れのめちゃくちゃ深い作品です。
体当たりのお仕事で鍛えられた性格や、家事・育児・仕事・創作とパンパンで生きてる日常と、これまで2度の『売り言葉』の公演の智恵子と女中を経て・・・・今の私の“今の女中”にたどり着きそうです。 前回観た方も、はじめての方もぜひ、ご期待ください!
[澤井里依扱い 予約フォーム]
《ソトワコラム》外輪能隆
演出を担当していた「きのくにプロジェクト」で、武庫川KCスタジオでの上演が中止になったのが昨年8月。そして捲土重来(?) 劇場の大きさに合わせて二人芝居、ホンはもうまちがいのない『売り言葉』でのぞみます
十代から死ぬまでの数十年を、舞台というリアル3D空間でどう描くのか。最近は映像を使って当時を再現させることも可能になりました。しかし零細劇団であるEVKKではなかなか難しく(例のごとく)ご都合主義的演出で解決を試みます。
時間というのは客観的な指標ですが、主観的にも流れますよね。楽しい時間は短く感じる、というアレです。歳をとると一年が早くなるという実感があります。つまり、時間は人間がコントロールしているものでありながら正確である、ある人にとってはあっという間に過ぎた楽しかった1年と、苦しくてしょうがなく永遠とも感じられた1年は、正確に同期されるのです
この作品では、智恵子の希望にあふれた十代から、絶望のなかで死んでいくまでが描かれますが、その時間の流は智恵子によって早まったり遅くなったり、あるときは大きなうねりとなり、はたまたか細くなったりします。一方で、外から見ている女中は正確に刻んでいるようにみえ、それがある1点で同期します。この同期した1点から、物語がどのように流れていくのか――それがこの演劇の醍醐味でしょう
この「時間の流れ」を今回の会場である武庫川KCスタジオの特徴を生かした、ある仕組みで表現しようと考えています。何といっても零細劇団ですので、何ら大がかりなものでありません。ご覧になって「なんじゃそれ」と思われるやもしれず、では先に言っておけばそう見えるようになるやもしれず、この場で言っておこうと思いました
そんなリクツはともかく、この売り言葉、EVKKの作品の中でうちのオカンが「面白かった」とのたもうた唯一の作品ですので、老若男女問わず楽しんでいただけるとおもいます。ぜひご覧ください
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たくさん書いていただきましたので、公演案内が最後になってしまいました。
EVKK 6月公演『売り言葉』
作 野田秀樹 演出 外輪能隆
日程 6/16(金)~6/18(日) 会場 武庫川KCスタジオ
詳しくはこちらをごらんください
http://www.evkk.net
魅力的な役者さんがいっぱいです。ぜひご覧ください
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終わりが近づくと寂しいから
みなさん、こんにちは!カヌレこと岡崎仁美です!気がついたら2回生になってました。あと5日で20歳になります。時の流れって早いなあ。先輩になる自分が全く想像できません。新歓公演では役者、舞台監督に加え、初めて本チラを作りました!満足いく仕上がりになったのではないかと思います。それと、この公演期間、初めて外部公演に参加しました!ちゃうか以外の方と会ってたくさん刺激を受けて、少し自分のやりたいことが見えてきた気がします。ちゃうかの活動もこれからももっとがんばろうと思いました。有意義な公演期間になりました。今回は新歓公演なので、新入生に大阪を紹介するという意味も込めて、みんなをユニバーサル・スタジオ・ジャパンのアトラクションに例えたいと思います!では早速!!(敬称略)
君安飛那太
コルクさん。ハリウッド・ドリーム・ザ・ライド。圧倒的人気NO.1!存在がすごく目立つし、楽しさもすごい。少年マンガの主人公的な感じ。いろんな音楽を流せる。コルクさんのドラキュラかっこよかったです。キャスパも楽しかった。秋公のときにキャスパがんばったのを覚えててくれて、センターで踊らせてもらえて、本当に嬉しかったです!またいつか共演したいし、主役のコルクさんももっと見たい��楽しみにしてます。
握飯子
クオリアさん。ミニオン・ハチャメチャ・ライド。ハチャメチャなことがたくさん起こる。映像に合わせて乗り物が動く。すぐミスしちゃうミニオンかわいい。クオリアさんってミニオンみたいだと思うんですよね。真面目にがんばってるのに、よくわからない所でよくわからないことになる感じとか。可愛くて保護してたい。そういうとこ大好きなので、ずっとそのままのクオリアさんでいてください。
夕暮児
こたち。ザ・フライング・ダイナソー。若者からの圧倒的支持率を誇る。恐竜に突然背中を掴まれて空を飛ぶアトラクション。頭から進むので方向感覚が無くなる。次に何が起こるかわからなくなる。こたちはいつも唐突。急に面白いこと言うし、急に笑い出すし、あまりにも予測不可能で不思議な人です。でもそんなとこも人を惹きつける魅力で、こたちのいいところだなと思います。こたちはすごく人生を楽しんでる感じで憧れます。ポジティブに生きる秘訣とか教えてほしい。
かの
すふれさん。ハローキティのカップケーキ・ドリーム。かわいい。見た目はふわふわだけど、触って��ると意外としっかりしてる乗り物。今回の公演でちょっとすふれさんと仲良くなれた気がする。今まではゆるふわなイメージだったけど、しっかり芯がある人なんだなと改めて思いました。すふれさんとは一緒にご飯とか行って、たくさん話したい。人生観とか語ってほしい。もっと仲良くなりたいです。
緒田舞里
まりお。マリオカート〜クッパの挑戦状〜。マリオチームとクッパチームがマリオカートで対戦する。キャラクターがかわいい。まりおにはやっぱりマリオカートやろと思った自分がいた。単純。でもマリオの明るいテンション感とかまりおに近いものを感じるなと思います。マリオとまりおで何言ってるかわからんくなってきた。今回は私の衣装のマントを作ってくれました!かわいかった。実は製作衣装着るの初めてなのでめっちゃ嬉しかったです。
黍
きびさん。ビッグバードのビッグトップ・サーカス。華やかだけどどこか儚げ。夜になると照明が輝いて、エモい写真が撮れるらしい。きびさんは舞台に立つと華がすごくて、でも触れたら壊れてしまいそうな雰囲気もあって、綺麗だなと思います。あと、今回のキャスパ照明がエモすぎてめっちゃ動画見返しました。普段のきびさんは最初に想像してた70倍ぐらい面白い方で、いろんな顔を持ってるのが素敵だなと思います。いつかはきびさんと同じシーンに出たい!!
佐々木モモ
ころねさん。ヨッシー・アドベンチャー。俯瞰でエリアを見渡せるアトラクション。みんなを見守る座長にぴったりだと思う。人間は推しに近づいていくと思うんですよ。だからころねさんはヨッシーに似てるはず。どこが似てるかはわからない。たぶん包容力。今回はころねさんと相方みたいな役で、役としてもそれ以外でも、ころねさんの優しさに包まれました。温かい。いつも仲良くしてくれてありがとうございます。また一緒に遊んでください!!
岡崎仁美
私。スペース・ファンタジー・ザ・ライド。宇宙をテーマにしたジェットコースター。なんでかって??好きなアトラクションだからです。星がきれい。人生はよくジェットコースターに例えられるけど、私の将来はずっと上りで、宇宙みたいに可能性が無限に広がってると信じてます。そうであってほしい。
梅本潤
しあらさん。フライング・スヌーピー。子供向けのエリアにありながら、子供にも大人にも大人気の乗り物。本人はちょっとだけ人気を自覚してそう。それと、空飛ぶのにちょっと疲れてそう。しあらさんは不憫系松潤だけど、本当に優しい人です。大変なときに声をかけてくれるのはいつも絶対にしあらさん。しあらさんは美味しいご飯をいっぱい食べて、温かいお風呂に入って、ふかふかのお布団で眠ってほしい。
坪井涼
ゴコさん。ジョーズ。何回も乗ってるのに、毎回何故かドキドキしてしまう。あと船長さんのお話がめちゃめちゃ良い。楽しい。ゴコさんのボケは来るとわかってるのに来たらびっくりしてしまう。最近上手く返事できるようになってきた気がする。私がUSJで初めて乗ったアトラクションがジョーズなんですよね。で、初めて仲良くなった先輩がゴコさんだと個人的には思ってるので、そんなとこも似てるのかなと思います。ゴコさんと話すの楽しいから、もっといっぱい会話したい。
Aru=R
ホバさん。ワンド・マジック。杖を使ってハリーポッターエリア内でいろんな魔法を使える。上手くいかなくても何度か挑戦して、いつか成功できる。ホバさんは多才で、飾らなくて、努力する才能がある人だと思います。今回目つぶってるときに間近でホバさんが演技してる瞬間があったのですが、通しのときあまりのイケボにびっくりして思わず目を開けてしまいました。渋い役めっちゃ似合いますね!いつかちゃんと共演してみたい。
アリリ・オルタネイト
イルル。フライト・オブ・ザ・ヒッポグリフ。かわいくて身近な気がするけど、ジェットコースターが苦手な私は乗れない。親しみやすいのに、圧倒的な語学力を前にどこか遠い存在なのかもと思うイルルに似てると思う。あとイルルにはハリーポッターエリアの乗り物をあげたかった。私もハッフルパフが1番好きです。舞美めちゃめちゃ良かった!お疲れさま!!
たぴおか太郎
なすか。NO LIMIT!パレード。お昼にやってるずっと楽しそうなパレード。よく分からないけど、ピカチュウとかマリオとか出てるらしい。なすかは見てて本当に楽しいです。行動もやけど、普段の何気ない出来事を面白いと思う感性がすごい。なすかとは話のネタが尽きなくて、でもお互いに急に全然違う話題を話し始めて、不思議な世界観やなとおもいます。仲良くしてくれてありがとう。これからも謎多きたぴおかワールドをもっと知っていきたい。
δ
ベータさん。ジュラシック・パーク・ザ・ライド。ジェットコースターみたいやけどジェットコースター苦手な人でも乗りやすい。ベータさんの親しみやすさみたいなのに近いものを感じます。先輩とも同期とも後輩とも仲良くて、私もそういう先輩になりたいなと思います。兼役もすごかった。たった数秒で真逆の役になるのが、ベータさんの演技の上手さを表してるなと思いました。20歳になったら美味しいお酒飲みに連れていってくれるらしい。楽しみ。
田中かほ
ゆるあさん。ハリーポッター・アンド・ザ・フォービドゥン・ジャーニー。かわいいとかっこいいがギュッと詰まってる。今回の役はゆるふわゆるあさんだったけど、大道具チーフのゆるあさんはかっこいい。私がめちゃめちゃ苦しんだ作業を一瞬で終わらせたのを見て、イケメンすぎるなと思いました。ゆるあさんがご飯を食べてる姿がかわいすぎて大好きだから、美味しいスイーツとか一緒に食べに行きたいです。
じゃがりーた三世
レプトン。エルモのゴーゴー・スケートボード。楽しすぎて1日に何回も乗るけど、乗るとエルモが突然めちゃめちゃ怖いことを言う。面白い。レプトンはほんまに面白い。謎のワードチョイスが好き。ずっと話しててほしい。このあいだレプトンの情報が真実かと思いきや、嘘かと思いきや、やっぱり真実、という会話をしました。今でもよくわからない。レプトンの頭の中をのぞいてみたい。
えどいん…
エドウィンさん。アメージング・アドベンチャー・オブ・スパイダーマン・ザ・ライド。安定と信頼のスパイダーマン。本人はショーとかパレードの前の時間つぶしに乗ってるんやろぐらいにしか思ってない。えどさんはほかの人が気づかないこととかやりたがらないことを率先してやってくれるんですよね。圧倒的に縁の下の力持ち。本人が思ってるより私を含めみんなに必要とされてるから、もっと自信を持ってほしいです。
okmc
スチル。エルモのリトル・ドライブ。可愛らしいけど乗りこなすのが難しくて、隣の車にすぐぶつかる。周りを見ないといけない。アクセル踏んで突っ走りたい。なんか良い。スチルはすごく周りを見ている人だと思う。困ってたら絶対に助け舟を出してくれる。かと思ったら突然エンジンがかかるときもある。面白い。誰がなんと言おうとスチルは良い人です。いつまでもその優しさを持ち続けてほしい。
荻野琥珀
ハクさん。ユニバーサル・モンスター・ライブ・ロックンロール・ショー。ストーリーも曲もめちゃめちゃ良くて、小さい子どもから大人まで楽しめるショー。今回の脚本はわかりやすくて、でも伏線がたくさんあって、観れば観るほど奥深くて、年代問わず楽しめる脚本だなと思ってました。昨年のオムニのときからハクさん脚本に出たいとずっと思ってたので、夢が叶って感激です。しかもめっちゃ自分の素に近い役で、期待に応えられているかはわかりませんが、めちゃめちゃ楽しかったです。ハクさんは優しいし、演技上手いし。役者とちゃんと話し合ってくれるし、頭の中でいろいろなことを考えていて、本当にすごい人だなと改めて思いました。またハクさん脚本に出たいです!!
USJって朝は1日中遊べるなと思うし、並んでるときは早く列進まないかなとか思うけど、帰る時間が近づくと寂しくなりますよね。公演にも似たようなところがあって、稽古期間は長いようであっという間に過ぎてしまって、本番が始まるとどこか寂しい気持ちになります。これからも毎回の公演を大切に丁寧に活動していきたいと思います。またお会いしましょう。以上、カヌレでした!!
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TOKYO LOST TRACKS (SAKURA CHILL) / #1 -LP-【レコード / HIPHOP】
24/7チルビートを放送する「Tokyo LosT Tracks -サクラチル-」が初のレコードアイテムをリリース!!チャンネルでのアンセムEVISBEATS「City of lights」を初め日本内の多岐に渡るアーティストが手掛けた至極の「LoFiBeats」を閉じ込めた1枚!
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マハラージャン / セーラ☆ムン太郎【レコード / POPS】
完全生産限定盤!マハラージャンの存在を世に知らしめたヒットチューン「セーラ☆ムン太郎」待望のアナログ7インチシングル化。カップリングには蔦谷好位置のソロプロジェクトであるKERENMIによるリミックス「セーラ☆ムン太郎 ( KERENMI Remix )」を収録。
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芳野藤丸 / 思い出の内側で【レコード / POPS】
芳野藤丸が1983年にリリースした7インチ『思い出の内側で』がカラー・ヴァイナルでリイシュー!昨年のCITY POP on VINYLで再発された1stアルバム『YOSHINO FUJIMAL』はリリース後、即完売、その1stアルバムの人気曲で桑名晴子もボーカルとして参加している"Who are you?"をB面に、A面には2ndアルバム『ROMANTIC GUYS』に収録されている「思い出の内側で」が収録されたダブルサイダーです!
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叶央介 / シャッター・チャンス / 渚に連れてって【レコード / POPS】
「Mr.サマータイム」や「アメリカン・フィーリング」のヒットで有名なコーラス・グループ、サーカスのメンバーだった叶央介に、こんなグルーヴィーなキラー・チューンがあったとは!86年の初ソロ作『OCEAN』に収録され、CDシングル「渚へ連れてって」のカップリングにも選ばれた。でも今のセンスで選ぶなら、山下達郎の名曲群を髣髴させるこのサマー・チューンこそリード曲にふさわしい。爽快なソラミミ・コーラスも、央介自身の多重録音。
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HARRIS AND ORR / SPREAD LOVE -LP-【レコード / SOUL】
初回完全限定生産!帯付き!レアグルーヴの超人気盤『Spread Love』に加えて立役者マイケル・オーの名作が待望のLPリイシュー!魔法使い(?)の手書きイラストがスジの方々にはビンビンくる、マイケル・オーとキャリー・ハリスによるレアグルーヴ名盤、待望のLPリイシュー!
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1月7日
最寄りのショッピングモールが裏ぶれた雰囲気になっていて、天井は取り払われたように高く、壁はコンクリートが剥き出しになっている。荷台が何台もやってきて、平らな段ボールの上にさまざまな種類の猫が所狭しと敷き詰められている。猫は繋がれてもいないのに動こうとせず、ふしぜんなくらいに利口におさまっている。薬でも飲まされているのだろうか、と思う。みんな野良で、このまま処分されてしまうのだろうか。ほかの動物の乗った荷台もつぎつぎとやってきて、中には鼻にピンク色のペンキが塗られた犬もいた。サーカス団の動物なのかもしれない、と思い直す。きっとそうだ、そうじゃなければこんなに珍しい種類の猫がそんじょそこらにいるはずもない、と自分に言い聞かせながら私は涙を流していて、自然に母と手を繋いでいる。殺風景な、倉庫のようなところを横切る。何も知らなさそうな従業員が一人通り過ぎていく。芝犬のような、狐のような生き物がこちらを覗き込んでいて、母が「あれはなんだろうね?」と不思議そうにしている。
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放課後、他校の幼馴染からもらった通学バッグにレンタルVHSをぎゅうぎゅうに詰め込んで電車に乗りバスに乗り15分ほど歩いて半島の先端にある家まで帰る。体力がないので夜更かしはあまりできなかったはずなのにいったいいつ観ていたんだろう? 毎日バス停まで歩きバスに乗り電車に乗りまたバスに乗って授業を受けて友だち付き合いをしてまたその逆を繰り返し……できていたなんて信じられない。
あのころは観るものも聴くものも読むものもたくさんあった、今よりずっと限られていたけれどとにかくたくさんあったんだ。たとえば「アーティストハウスが編集し、角川書店が発売。アメリカのペーパーバックのような体裁」のbook plusシリーズの海外小説——アラン・ウォーナーの『モーヴァン』、ジェニファー・イーガンの『インヴィジブル・サーカス』、そしてスティーブン・チョボウスキーの『ウォールフラワー』etc——、10代のうちに読んだものが大人になってずいぶんたってからもこんなふうに心に特別な場所を占めるものなんだって当時はもちろんぜんぜん考えもしなかった。成就した恋もなく、なんとなくいつもひとりでなんとなく誰のこともうらやましくてまぶしくて帰り道、がらがらのバスの後部座席(左奥)でMDプレイヤーから流れる曲を聴きながらぼーっと窓の外を見てるときだけ「わたし」がいるって感じがした。Pj harvey, drugstore, placebo, JJ72, tahiti 80, travis, air, weezerにfeeder......でもこっそりSugar Rayを聴きたくなる日もあった。上半身裸で腕をむきむきにしながら “answer the phone!!!”と怒鳴る白人男性のわたしもどこかにいた。
いつも学校帰りに借りていたレンタルショップの名前は「YOU & I 〜友愛〜」。わたしの名前はyumikoで英語圏の友人からは”you-me”「あなたとわたしだね」とか互いの胸を指差しされていたからなんだか遠い親近感を抱いていた。並んだVHSのパッケージに手を伸ばすときたいてい隣にはひとりの友だちがいて、わたしたちはいつも競うように映画を観て本を読んでCDを買った。タワレコのポイントカードにいくつ♪がついたか、HMVのにはいくつの💿マークが? でも競うように感じていたのはきっとわたしだけで、もしわたしたちが友だちではなく恋人同士だったらどうだったんだろう? と20年以上経ってたびたび思う。彼女はわたしの誕生日に「ロッキーホラーショウ」のVHSをプレゼントしてくれた。そのときに感じたうれしさと照れと小さな敗北感、それは関係性がちがったらたとえば熱い抱擁とか胸いっぱいの愛!!!みたいになっていたんだろうか?
と、前置きが長くなってしまったのは、ここ最近センチメンタルな日本映画ばかり観てしまったからで(松樹とiphone miniの小さな画面でくっつきながら観た『ちょっと思い出しただけ』が今年の、いえ人生の邦画ベストになりそう)、ほんとうは告知の投稿です。
🛸11/9-10には「淡の間感謝祭」にてワークショップをやります。みんなで輪になって「自分語り」をしながら、わたしの自己紹介ジンよろしくジンを一緒につくってみましょうの会。自分のことを話すこと、他者の声を聞くこと、誰かと一緒にいる時間を全身全霊をつかって体験すること。そんなことを、ジンづくりを通じて少しでも堪能できたらいいなと思っています。とはいえ他の出し物もある会場での気軽な集まりになりそう(すごくたのしそう!)。わたしもジンや編みぐるみの販売もします。場所は恵比寿のすてきなネイルサロンlowaly、詳細は
https://aynoma-aynoma.stores.jp/items/635102824b0839055c3aaa32 🤳(10日は満席みたいなので9日、ぜひ!!)
🛸 11/13には、me and you『わたしとあなた 小さな光のための対話集』の刊行を記念して、me and youのおふたり&イラストレーターでコミック作家のカナイフユキさんと一緒に「お話し会」をします。三軒茶屋のtwililightの屋上にて。こちらもだれが登壇🔥というのではなく、小さな灯火に手をかざしながら、集まった人たちみんなでぽつりぽつりと語り合えるような時間になったらいいなあと思っています。詳細は
https://meandyou.co.jp/news/202210twililight1/ 💌
そう、”me and you” から “YOU & I”を思い出し、こんなに長い投稿になったのだけどワークショップの内容もお話し会のタイトルも近頃のわたしのテーマもシュタイナーの学びもジンで書き続けていることもやっぱりぜんぶつながっていて——「ひとと共にあることのすさまじさとすばらしさ」——、つながっているから生きてるって感じがして、毎日を生き延びているのでした。ここ数ヶ月いろんなことが重なってセルフ・エスティーム(これは『ウォールフラワー』で学んだ単語)を削られてもうだめかもとなるタイミングもあったのだけどやっぱり11月には息を吹き返す。ほんとはもっとちゃんとつらさを感じ切りたい気持ちがあるけどオンが生まれてからはそれができなくなった、それもまた僥倖、もしくは変化の、歳を重ねることのそれだ、ありがとう
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