#この恋は、火花が消える瞬間に
Explore tagged Tumblr posts
Text
今日は月が大きく見える。だんだんと秋になって夏が終わっているのだと感じた。8月29日。日が昇って空が青くなり始めるまで大学の友人3人とカラオケにいた。解散してひとりになって、爽やかでキラキラした青い空を見ながら6時発の電車で帰った。家でシャワーを浴びるとタイルを赤黒い血が流れていった。ベッドに着いても眠れなくて、恋人に何件かラインをする。寂しいのかわからないけど涙が出てきた。今日であの日から1年だなとずっと思っていた。1年前の8月28日の、お母さんと出かけた時の動画を見てしんどくなった。後悔とかではなく申し訳なさみたいな気持ち。勝手に顔変えてごめんね。みたいな。あの時は勝手すぎた。でも誰も隣にいなかったんだもん。逃げるためにひとりで走るしかなかったんだもん。自分でも昔の顔を忘れつつある。
1年前の今日に生きるためにやった。嘘じゃない崩れない顔で好きな恋人に会いに行きたかった。人ととなりで寝るには無防備にならなきゃいけないでしょ。人の前で俯くことすらできない私ができるわけなかった。はじめて広すぎるキングベッドで寝た。起きるともう日が昇っていて、大きな窓のひかりで影になっている君がいた。(2023-08-29)
久しぶり。久しぶりだね。書くのも読むのもできなくてさ。8月31日はスーパーブルームーンだったね。知らなかったけどなんだか明るくて見上げていた。誕生日に恋人が教えてくれたダーツをした帰りだった。 9月になった日は一気に涼しかった。スーツを着て就活三昧。その分アルバイトがめちゃくちゃ楽しく思える。振り返ると七夕の頃から書けていない。誕生日も誕生日の恋人とのデートもあったのに書けていなかった。花火大会にも行った。私が好きなサマーウォーズの再上映も一緒に見た。サマーウォーズがあんなに手を繋ぐことを描いた映画だって初めて気付いた。手を繋ぐ人ができたからだろうか。
誕生日が終わる瞬間、眠ってし��った恋人の胸に耳を預けていた。彼が生きていることが貴くて、ひたすらに泣いた。鳴るというより落ちていくような音が一定に消えていって、いつか止まってしまうのが怖かった。よわくないのに、ふと軽くなっていく感じがして、ずっといなくならないでほしいと思った。Tシャツについた染みが乾くまで彼は起きなかった。21歳になったんだなとその時に思った。
君の胸に耳を澄ますと拍動の讃美歌が響いている初冬
これは去年の冬の歌会に出さなかった歌。
「分かってもらえないことを分かってあげたいし、分かってあげれないことを分かって欲しい」 ジェットコースター/TELLECHO 新潟のバンド 最近は体力がなくてライブに行けていないんだけど久しぶりに行きたいな。次のデートの時に駅前で音楽が聴けそう。恋人とのライブは既にひとつ決まっている。
明日からも連日就活。昨日は大学の俳句・短歌サークルでバーベキューと花火だった。大学の裏の海で。丁度花火大会の日だったから打ち上げ花火も記念みたいに上がってた。手持ち花火は何年ぶりか分からないくらい久しぶりにやった。綺麗だった。でも夕日が沈んでいく海と空の方が好きだった。波はだんだんと暗い浅葱色になっていた。(2023-09-03)
13 notes
·
View notes
Text
書翰/the letter
愛するセレニティへ とつぜんあなたからの便りが届き驚きました。朝目覚めると、脇づくえに見覚えのない紙があったのです。すぐに、あなたの国のものだとわかりました。こんなに白くつるつるした紙は、これまで見たことがないからです。それに、誰にも気づかれずに私の部屋へ入るのは、ただの人には難しいでしょう。 だから、わたしは急いで読み始めました。あなたに何か起きたのかもしれないと思ったのです。すると、はじめの一文に「大好きなエンディミオン」とありました。あなたの字です! あなたの書いた、わたしの名! その後には、あなたそのものの、まばゆい言葉が続きました。枝に並ぶ小鳥のように、かわいらしい文字の一つ一つ。あなたの書いた文を読むことができるなんて、思っていなかった。わたしにわかる、この国の言葉で書いてくれるなんて。次に会うときはきっと、わたしにあなたの国の文字を教えてください。わたしもあなたの慣れた言葉で、あなたの名と、この想いををつづりたいのです。 セレニティ、わたしも会いたい。一つになるまで抱きしめたい。あなたが好きだと書いてくれたあの湖で、二人きりで。あなたに会えなかった四十三日の間に、あの岸辺からビケウの黄色は消えました。代わりに、見渡すかぎり銀毛草の白で満たされています。その景色はあなたを慕うわたしの心。あなたを恋しがって、あなたの色に染まっています。あの花々が悲しみで枯れる前に、本当のあなたに触れたい。しかしそれよりも、あなたの「ジョウコンノギ」が無事に終わることを祈っています。長い務めの間、どうか何もありませんように。 この文はきっと月へは届かないから、あなたからの便りとともに持っています。いつどこで会っても、あなたに渡せるようにです。でも、できれば今すぐ読んでほしいな。 いつもあなたに手を伸ばしています。 あなたのエンディミオン 追伸 誰が、あなたからの便りをここへ届けてくれたのでしょうか。あなたではないのでしょう? あなたなら、便りを置く前にわたしの頬にキスをしてくれたはずです。その方が、今回のことで立場を悪くしなければよいのですが。わたしの代わりによく礼を伝えてください。
『あるいはその便りが——』 さらに書きつけようとして、彼ははたと止まった。いくらなんでもとっ散らかりすぎではないだろうか。聞きたいことも伝えたいことも湧き続けているが、いい加減に切りをつけたほうがいい……気がする。 ため息をついて筆を置くと、紙を取り上げて全体に目を滑らせる。初学者にとって読みやすい文章になっているだろうか。字形は、文体は、語彙は。おそらく彼女の周囲には、こちらの書き言葉を流暢に操る者がいるだろう。しかし彼女がその手を借りられるかどうかはわからない。また次に会える際の状況も定かではない。彼が読み聞かせることができず、彼女一人で解読せねばならない可能性を考えると、もってまわった修辞技法は極力避けた、平易かつ簡素な言葉選びが望ましいはずだ。 だがどう読み返したところで、今の彼は自己の産物を正しく評価できそうになかった。会えない日々の中で突如得た彼女のしるし。今朝はその存在を呑み切れぬまま公務に出かけ、指で突けば崩れそうな外面をようよう繕いながら、日が暮れるまで民の要望の聞き取りや予ての懸案への対応、政務官へのしょうもない根回しなぞをこなしていたのだ。懐へ仕舞い込んだ紙の存在を、時折り指で確かめながら。 ようやく自室へ「降り」、便りと一対一で向き合うことができたのはつい先ほどのこと。つっ立ったままほとんど貪るように読み返し、読み返し、幾度めかの往路でやっと、それでも紙から視線を外さぬまま書き物机へ向かい椅子に腰を下ろした。さらに便りを端から端まで二往復した後に筆を取り、現在に至る。 彼は書き終えたものをもう一度睨みつけ、紙を置いた。代わりに彼女からのものを取り、ひと撫でしてから己の文へ重ねる。色も手触りも異なる二枚をまとめて何度かたたみ、筒状に丸めると、首元から護符入れを引き出してそこにねじ込んだ。 このように……。一瞬、願ってもどうしようもないことが頭をかすめ、無理やり思考の戸を封じる。もう眠らなければならない。朝が来ればまた、皆の知る「彼」を続けるのだから。 適当に寝支度を済ませると、卓上灯を眠らせ窓越しに空を見上げる。聖地の夜闇は上よりずっと深く濃い。それでいて不思議と、月や星を身近に感じることができた。 この場所のある意味を、彼は幼い頃から考え続けてきた。なぜ地上と異なるのか、なぜ秘されねばならないのか。祝詞のとおり、本当に太陽の娘がこの地に身を隠しているのか。答えを掴みきれたとはいえないが、彼女と過ごすうちに、一つの灯火を得た気がしている。皆に差し出す自分、ただ一人にさらけ出される自分、奥底に埋めたままの自分。どれが欠けても���を己たらしむことができないなら、星もまた多くの顔を持つのだろうと。 窓の向こう、かなたの天上へ手を伸ばす。光の気配をなぞる。 やわらかな頬の丸み、夜露を集めた瞳。 彼の聖所は恵みを得てなお渇きあえいでいるけれど、指先はまだ愛おしむ喜びを忘れていない。今日も。
「おやすみ、セレニティ。あまり遅いと攫ってしまうよ」
寝台の上で二十ほども寝返りを打った後、彼は掛け布を蹴り飛ばすように身を起こした。首に掛けた護りの蓋を開け、手探りで中身を取り出し広げる。そしてきめの荒いほうだけを脇机へ置き、滑らかなほうは丁寧にたたみ直して再び仕舞い込んだ。 布の擦れ合う音が止んでまもなく、終夜灯とは異なる小さな光が二つ三つと寝台のそばでまたたいた。それらが目的のものを速やかに取り去るのを、彼が見ることはなかった。
2 notes
·
View notes
Text
2024.11月日記
2024/11/01
2024/11/01
ひどい寝不足なのに残業となり、仕事を済ませるとからだがしんどく、やっとの思いで帰宅。週明けからは異動となる。
興味本位で(個人企画)に提出した作品が最終候補作に残っていておどろいた。文フリいかないと。改めての見直すと内容の矛盾がひどく修正の必要がある。
2024/11/02
祖母と伯母夫婦、従兄弟が来て、家族で寿司屋へ。ZOZOTOWNのポイントを消化し、そのままアプリをアンインストールした。
今月末に石沢麻依のエッセイが出るなら、貝より続く場所はそろそろ読み始めなければならないし、月の三相も読み直したい。
2024/11/03
体調悪いと思っていると生理が来る。生理中より前のほうが体調悪くなりやすい。そもそもわたしは普段の生活が生理前の体調に響くタイプなので日々ちゃんとしていればよいものを、10月はたびたび2時くらいまで起きていた気がする。反省。
2024/11/04
体調が悪いから一周回ってカラオケに行きたくなり行く。ふらふらしながら4時間いて、そのあとはFrancfrancでクリスマスオーナメントをながめた。まんまるのサンタクロースのオーナメントは3色あり、エメラルドグリーンのおじさんが両手に星を3つずつも抱えて真顔で浮かれている様子が良く、けれど銀色のおじさんにひとりものすごく気難しい顔をしたひとがいて、さらには赤色のおじさんも誠実そうな顔をしていたので迷いに迷ってひとつもかわなかった。
2024/11/05
極悪体調。極悪体調の日はカレンダーに書くようにしているが、なんと3ヶ月ぶりだった。
2024/11/06
あまりに吐き気がひどいので欠勤。はじめて体調不良で有給を使ったが、これで今年の有給消化は5日目になり、こんなお休みでもう有給を取らなくて良くなってしまった。
2024/11/07
職場、友人はみんななんとなく風邪を引いている。
2024/11/08
いくつか歌集が届く。いますぐ読まない本ばかりが増えていくがメンタリストの視聴をやめられない。ときおり挟まれるパトリック・ジェーンの感傷的な表情には胸を締め付けられるが、レッド・ジョンに家族を殺された悲哀の滲むリアリストとしての彼が魅力的なのであって、家族を殺されていない(記憶を失っていた)頃の彼はあんまりだった。クリミナル・マインドとかNCISばかり見ていたころが懐かしい。
2024/11/09
恋愛についてはだいたい良い思い出がなく、傷つけられたというよりはだるかったというのが大半で、その手の話になるとぐちばかりでてまだ元彼が自分のことを好きだと思っている元彼女をやってしまう。じっさい(ぜんぜんわたしのことをもう好きではない)元彼氏は今彼女の後ろ姿ばかりをインスタに投稿して、クリープハイプを熱心に聴いては男女交際の感傷にずぶ濡れで、村上龍作品の感銘を受けた部分をストーリーに無断転載しているところをみるとやはり別れてよかったと思う。
2024/11/10
メンタリストのほぼまるまる5シーズンを一日で見てぐうたらしていた。あとは会社に持っていく内職用のノートができたのでよい休日だったといえるかも。
2024/11/11
ポッキーの日だがポッキー買い忘れる。気づいたら仕事が終わっていた。我慢できずレッド・ジョンの正体を見るが、正直流し見でマカリスター保安官が出てきたところでこの人!となることができなかった。rijのスケジュールが発表される。たのしみにしていたキンハは大トリ、夢島と大地の汽笛は並んでいてどちらもたのしみ。
2024/11/12-18
2024/11/12
記憶なし
2024/11/13
記憶なし
2024/11/14
記憶なし
2024/11/15
体調が悪い。とにかく9時間寝たら少しは良くなったので仕事に行ったが、帰りはへろへろだった。のど飴と、よくわからない免疫力上昇を謳うタブレット、いつもの2倍の白米をたべる。コロナだったら仕事に行けないし、科博もたのしみにしていたのにとめそめそする。
2024/11/16
必死に寝て体調不良が良くなってくる。ポケモンスリープのポケモンがどんどんあつまる。メンタリストを見終えてサイモン・ベイカーの出演作をWikipediaで調べたりするが、パトリック・ジェーンの飄々とした手品が見たいので意味ない。
2024/11/17
国立科学博物館『鳥展』へゆく。大きい鳥の剥製をたくさん見る。剥製を見るのは好きだからもっとやってほしい。写真ももっとたくさん撮ったらよかった。友人のひとりに恋人ができて、でも上手くいかない気がすると怖気づいていたのでさいごの食事代を多めに払ったら一生懸命突き返��れ、わたしが「幸せになってほしいから」と押しつけると(恋人のいないわたしに対して)「客観的に見たら俺のほうが幸せだから」とさらに突き返され、やかましく、愛しかった。
2024/11/18
タンブラーを会社に持っていくと座席て温かいお茶が飲めるから良い。ただ毎日ティーパックをひとつ使うのはもったいないので、そのうちインスタントのデカフェにしたりするかも。
2024/11/19
朝から泥酔した人が駅に座り込んでいて、駅員が一生懸命話しかけていた。寒くなってきたというのに。寝ていたら寒いことにも気付かないんだろうか。仕事。良い機会があって、リーダーにここぞとばかりにわからなかったところを聞いたら笑って教えてもらえる。笑ってくれるだけで明日も頑張れるからずっと笑っていてほしい。机の上にルルアタックが出ていて、可哀想だった。
2024/11/20
Francfrancで買ったタンブラーを労働に導入して、八時間労働を八時間茶話会にしようとしている。●お仕事一生懸命していますというアピールがなかなか効いて、はじめてリーダーにスタンプを押してもらう。●『サミュエル・ジョンソンが怒っている』を読んでいるが、ほんとうにただ読んでいるだけ。
それらはいわば、彼女という人の「自分観察日記」だ。一人の人間が実人生とぶつかりあって立てる火花をていねいにすくい取り、幾重にもろ過して言葉の形に結晶させたような。
リディア・デイヴィス『サミュエル・ジョンソンが怒っている』訳・岸本佐知子
●骨なしオデュッセイアも読んでいるといえば読んでいる…
目を覚ませ、もう正午だ、幸福は朝の時間に似ている、どちらも絶対的なみずみずしそのうちにあり、それと一瞬交錯する眩暈を生きることはできても、それを固定したり、持続させたりすることはできない、目を覚ませ、もう正午だ、あまねく白けた光の支配を、おまえは死ぬまで受けなければならない
野村喜和夫『骨なしオデュッセイア』 79頁
そういう意味では、私はまさに骨がなかった、気骨がなかった、反骨もなかった、比喩的な意味での骨がなかった、女のところに背骨を置いてきてしまったらしい私のこの無脊椎的夢遊も、つまるところ、骨のない私の生き様への寓意にすぎない?
野村喜和夫『骨なしオデュッセイア』 97-98頁
敵は社会であること、自分を責めないこと、負い目をつくらないこと、こう生きるべきだとは考えないこと、ほめられないようにふるまうこと、アイデンティティを植え付けられないこと、頭を緑にすること、光を浴びること、雲であること、虹の根となるような場所で涙を流すこと、 野村喜和夫『骨なしオデュッセイア』
野村喜和夫『骨なしオデュッセイア』 121頁
●『メンタリスト』の代わりになるサスペンスドラマがない。なにをみてもつまらない。
2024/11/21
フェーズがひと段落し、べつのフェーズのために資料を作ってもらう。気難しいひとが横展開するための資料に、とくにわたしにわかりやすい���う工夫を施してくれたのでうれしかった。資料を確認した後ひととおり確認すべきことを定時内に終え、今日は完ぺきと言ってよい仕事ぶりだった。●昨日はお弁当をわすれてしまい温かいお茶を飲むことができなかった、今日こそタンブラーでお茶をすると意気込んでいたのに、今日はティーパックを忘れてしまって、空のタンブラーを鞄に入れたまま一日じゅう切なかった。今日はティーパックと、粉末スープも用意したので明日は職場でも家のように過ごせるはず。ウルの歩行が、一連の行為全体が精神となって肉体を追い越すように、わたしは職場を追い越してあそこまでを家にしたい。●『塚本邦雄全集』と水原紫苑『光儀』を読む。少女を通ることなく、透明な子どもと女性の中庸をとることがいまの自分のもっとも保ちたいバランスかもしれない。少女性というのにぴんとこず、けれどひとりのひととしてみずからの性を引き受けることに、使命に似たものを感じている。●『サミュエル・ジョンソンが怒っている』ー『変身』人間から木に、木から石になる娘。いまのところはこの話が一番好き、灰色が好きだから。
2024/11/22
よい夫婦の日だというからガトーフェスタハラダのチョコレートを買って帰ろうとはたらきながら考えていた。この間そのチョコレートを母が食べておいしいと言っていて、残っている私の分をみて「食べないの?」「食べたいの?」「そういうわけじゃないよ」と笑ったばかりだったから。けれど今日の帰宅中待ち合わせを提案され、時間を伝えると待てないと言われ、さいごは置いてゆかれたのに落ち込んでいたら買うのを忘れてしまった。●妹が待遇の良い企業に引き抜かれ、年収が上がるらしい。すごいなあ。●あるところにしまっておきたい語彙が少ないと感じているので、できれば個人的にアプリで辞書をつくりたい。あたらしいminiPCにもeclipsをいれ、とりあえずhello world。●資料を渡されたと思い読み続けていたら、その資料を見ながら資料を作ってほしいというタスクを指示されていたらしく、出だしからわたわた。そのあともあまりうまくゆかず。少し残って作業していると、「でもそんなに急ぎの仕事ではないので」「来週まで見積もっているので」と声をかけてもらい、温かかった。●9月に出ていたfabrizio peterliniの新しいアルバム『summer stories』を聞くため、ひさびさにapple musicに登録。重複登録がこわくてすべてのappleIDを一度削除していたから保存していた音楽はすべてきえていた。けれど好きな曲はいくつか覚えている。SOFIANE PAMART『PLANETーplanet』など。ただ人の声を歌でなく楽器として扱い曲を作った、ドイツの作曲家の名前は忘れてしまった。
2024/11/23
大学受験の時に母親に買ってもら��た時計を直したく、いつものデパートへ。ソーラー充電なのに動かないのは中の部品を交換する必要があるらしい。修理が終わるとしたら年内で、買った分くらいのお金がかかるということでいったん持ち帰りにした。ネットで色々調べていると、ブラックフライデー(ってあまり良く分かっていないのだけど)でダニエル・ウェリントンの時計が半額になっていた。革の黒いバンドの時計が可愛く、だいたい修理費とおなじくらいなので一層悩んでしまった。●Excelで一行おきにコピーしたいというのを妹に相談すると、ChatGPTに聞いてすぐに教えてくれた。引き抜かれるだけある。ChatGPTのことはそんなに信用していないので、明日試してみよう。●声のよい人と会話。だいたい仕事の話。●本にはさむタイプのブックライトほしい。
2024/11/24
やっぱり時計は直してもらうことにした。7年前なら部品の在庫もあるだろうと言われ、直したくても直せない日がこれからくると思うと、直せるうちは直して使おう。ダニエルウェリントンのブラックフライデーは毎年あるのだろうし。●ノンワイヤーブラをはじめて試着したところすごくよかったので2着購入。ワイヤーの締め付けによっては体調を崩したりしていたので、もっと早く導入すべきだったのかも。●何年ぶりかにトレーナーを購入。こういうカジュアルな服を着るのいつぶりだろう。ギャップのVネックで、袖と裾のところに白いラインが入った紺色のトレーナーを購入した。ジーパンと合わせると普段着らしくてかわいい。
●水原紫苑『光儀』読み終える。
投身の瞬間にしてわが歌を直したき思ひ来べきや否や
水原紫苑『光儀』
すごい歌。
帰宅すなはち解かれたるわがたましひは白きけものの形象を得つ
水原紫苑『光儀』
『光儀』には白い犬がたびたび登場する。ほかの歌集にも登場するのかな。1句目の字余りも雪崩れるように帰宅してからだから「たましひ」が吹き出すのをかんじるし、わたしもそういうふうに帰宅する。
2024/11/25
朝はさむく、心臓に穴があいたみたいに体に力が入らなかった。●『オレンジだけが果実じゃない』読んでいる。イヤなかんじのママが訳っぽい。●目がひまで電子で買ったウルフの『波』を読むとあまりによく、こういう文章をずっと読んでいたい。さいきんは短歌の比喩に触れていたけれど、小説のほうがずっと自由で飛躍したところにゆけるのではないかと思う。
すぐに収まるよ。ほら、ぼくたちからだを寄せあってる。ぼくが息するのが聞こえるだろう。カブトムシが葉っぱをかついでいるのも見えるだろう。あっちへ走りこっちへ走りするから、それを見ていれば、何かを(いまはルイだ)なにがなんでも独占したい、というきみの気持ちも、きっとゆらぐ。ブナの葉のあいだにちらつく日の光みたいにね。そのうちきみの心の奥深くで暗くうごめくこと��が、このハンカチにねじこまれた固い塊をほどいてくれるよ」
ヴァージニア・ウルフ 『波』 森山恵訳
それ自体を比喩で説明するとき、比喩に対しては説明的でならなければならない。短歌という定型の中では比喩へ誠実に意味を持たせるほどその比喩に対して比喩をつかえないジレンマがあるが、小説という形態ならそれを簡単に打破できてしまうのではないだろうか。●仕事は反省。わからないのに後々わかるかな、と疑問のままを放置してのろのろ調べていたことが結局わからず、同じことを二回聞きに行き情けなかった。いつものひとはいつものとおりに「うん、うん」と聞いてくれ、それがいっそう申し訳なかった。「うん、うん」と言ってもらっていると、菅原百合絵の短歌に見る「聞きくれぬ」が思い浮かぶ。そのひとの横顔におぼろげなフレーズを見出しながら、ログってどこで見れますか…と半泣きで聞いた。
2024/11/26
職場で温かいお茶を作るようにしたら、毎日つめたいほうの水筒を飲まなくなったから作らなくてもよいかもしれない。そろそろティーパックはなくなるから買い足さなくてはいけないけれど、こう毎日消費するなら大容量のものをみつけたい。1週間に5個ずつ使っていくとして、膨大な数になりそう。●仕事にならず。解決できてないけど明日になったら解決するかな、と放置。だめなら後悔することになる。●
その日を境に、学校では誰もわたしに寄りつかなくなった。でも自分は正しいという確信があったから、悲しくなんかなかった。 (中略) 「選ばれしものは孤独なんだよ 」母は言った。
ジャネット・ウィンターソン『オレンジだけが果物じゃない』 岸本佐知子訳
このあとの「自分に理解できないものだからといって、価値がないと決めつけるのは間違いです」は爽快だった。けれど、このお話そこではないだろうからおしまい。●ファミリーマートはいっぱいクーポンくれるから好き。
2024/11/27
仕事は解決せず。同じことを2度聞いたけれど、そもそも資料に誤りがあったのでそれほど反省すべきこともなかった。●大森静佳『カミーユ』読む。
顔の奥になにかともっているひとだ風に破れた駅舎のような 彼らの世に彼らの灰色の顔はどんなにしずかな穴であったか 鈴のように一日ひとひがふるえてる その鈴のなかのきみを撫でおり 見えぬものは見えないままにそのひとの海の暗さを告げられている いないのは誰だったのか夕雲よ怒りのどんづまりに触れてみよ 紫陽花の重さを知っているひとだ 心のほかは何も見せない
大森静佳『カミーユ』
深度の差が特徴的でそれは重さの差であり、沈み、沈まれ、表面に見える/見えないのもの同士のありかたを描きながら
八月のわたしだけには見えていたあなたの奥の動かない水 ���底と言うとき急に深くなるこころに沈めたし観覧車 陰影のつけ方などにそのひとの欲望透けて素描はのこる
同上
その中心に据え置かれるものをまなざす歌が多かった。それは個人の抱える内面的なある場所でもあり、
曇天に火照った胸を開きつつ水鳥はゆくあなたの死後へ
同上
生きものの心臓であり、
感情にすべては繋がるべきなのに鉄路にひどくひたむきな雨が
同上
心としての感情で、
弟はすべての季節の奥にいてすべての季節を殴っていたが あ、あれはむかしのわたしの掌じゃないか蛍を潰す余白なき愛 雨沁みて重たいつばさ 感情は尖がもっとも滅びやすくて
同上
いっぽう感情はときに猛々しさや狂気をともなって描かれる。
八月のわたしだけには見えていたあなたの奥の動かない水 夢に逢う、ということもなくわれのみが土偶のごとく息しておりぬ 感情がいま釣り鐘のように重い 錆びながら、もっとかがやきながら
同上
だれもが渦の中にあり、渦を抱えるひととして描かれながら、そのさなかにどこまでも重く沈む一点はけっしてその荒さに巻き込まれない。ほか、ふかくとどめる/木/きみとこの世を横切ってゆくも同様。
0 notes
Text
ひどくもろくみえづらくさわれないもの
たとえば /むきだしの内臓 /メモワールの墓標 それなりの垂移にSpinを捧げる この『たまらなく はがゆいうた』 あなた自身を映し出すわたしの瞳が存在を憶えているから、それ以上も、逸らすことも不能だった。ひらかれた例題にも、観測できず くそったれな月光の結合を視するうちに、(自嘲を溢している。)念入りな退屈の宙吊りを見物しながら……驚きのあまりに際して、睡ネブるのみ/では、影絵の受け答えはつづきもの、あの子はまだ遠くを眺めながらおはなししているらしかった。 あの摩耗したグリーンハウスの、ぬるめ触れ書きは無学の昔を留置している波が、羽根が、梢が躊躇うばかりの類例を喚ぶのだとおもった。死後に伴う永い切符を、いま、わらう主人を――芽生えだしたものは、また唄い肇めるまでわずかの差異を。 憐れな___を。跨ぐばかりで 振り子時計の針も戻った気がして。あんな虚ろな風貌を見せかける弱さを寂しさとして。ざらざらと遮るもの/ふわふわと授かること。隠蔽色に赤らめて(やまない)幸せを抱いたげて/こう平然とした古書だけが残る。斜向かいの馴染の靄に後ろが荒ぶるといえる駄���である。 見世物に記するグロテスクな溝にある関係をこうしてあらわにさせるが、今更 ないような感覚 思い浮かべたメロディを等分した インチキは贈呈品の一泡にすぎない。すべて空々しい鋳露に 色彩ができるなら。 やわらかな殖えは貧しさと撒く、入江に張り詰める、自我と対象と比べられない。水平線が熔けゆく有り様を来訪者と、見紛う 経帷子の花のきみわるさをチラつかせる、〝夕暮れ・朝焼け〟などに/余すところなく震えている。 海龜の泪をみた気がする これは無自覚な両腕が掬う古びた箱。じかに封にするには。おそらくは乱暴ないい方では底の浅い人間 丁寧なわらい肩で。口元だけ温むけれども。掻爬したものの、きれぎれのいっぺんは荒野を泡立て無垢ないしのかけらを求め、喉に絡まる観賞魚を養いながら。垂れ込める鱗翅類の大池、むさぼり眺める、むしのいどころ/止め処無く、憐れむのですが。 なんていっても 帆を上げれない・なんて。おもえば・座敷に経る波紋に抜かれる。(もう掴めない風通しの両足、枝々と祀られる卑しい蛇を消せない、恋人が溺れている)〝有り触れて〟ゆずらない ほんとうのことは。手のひらで著アラワすけれども。迂曲するばかりに蔑んだ価値判断を、確かに。胸苦しい山頂には残照が灰で煤で、泥を吐く冬戯フユザれに、ある寂寥の旋律はふと咲ワラう。 意識朦朧の閃光でしょうか あまり立見席はまだを識らないが。切ないおもいででも、途して締まって。塊の体系をまた肩紐の堅物の片方の形見だけ傾きつつある。白栲シロタエの余情だなとやはり責め立てるこのザマだ。引きだしの天井にのしかかり、わななく粒子と気体は こきあげるように巡り、両の眼だけ傍で在り続けるなら、しまいを頂戴。とあちこち空々しいばかりの雨 ぽつぽつと染み込んだあの、 よこしまな序文について (いままでを畏れ、従いましょう) 忘れ果て 無感覚になる 浮薄時半 徒労もないくせに、物静かに褪色する体言・壇 少焉は、薔薇色だった亡骸を。 描写するおろそかな滑車に軋み、うつ伏せの息吹の音一本ずつ。目眩に窃ヌスまれる砂を房で、咲かせたら? 餞ハナムケに由来するたなざらしの、ありきたりの見解や、次第に薄れゆく生形キナリ海図に応じて。複雑で干潮で頼りない朽葉が仰山、渇いた枝に絡まる名残/なんぼかの膨らみ。慢性的な土壌が折れ半角の目合い、相場より。あとが/ものが。どちらかを――刺し抜いた薄紫の風が気だるさに削られたほど小刻みに押しつぶされて。いきをのむ島へ、 けれど燦燦と域の音を絆ホタ��し残響を鳴らした鴉は? あたりいちめんそれきり。しどろもどろの――むこうは知っていたのでしょうね。こう揃えられた腹と腿と、つばさとハンカチと、言いなりの耳朶。まぁ小さな蜘蛛でしたわ。たったひとつだけ展望台で、しげく。 (いくつかの私物の糸があった。) 近く遺作の計画は前髪が濡れている あらやだ。/「襟が汚れているな。」 ……末尾の賑やかなこと (さきもみえない/私は/あとがない) たまゆらに咲きかけた水面下に、 『いまにして大地に、作り笑い 慎ましく 寂しかったよ』 ――おそらく輪郭は僅かにヌメる累の血を 磨りガラスの表紙に やぶれかぶれと当たり散らしました 平行線の綱渡りと、たまらなく かゆいうた それはきっと浜昼顔のように易しく有りましょう 私は 息苦しい みぎてのゆびきり。 すまなそうに被る月はそっとおぼろげ、意固地な人形の 星を鏤め埋め戻した、遊戯の最中でなきやんで。手渡されたこのごろも晴れて あえかに寄せた情景を鮮やかに遷した、完璧な欠乏がこうして呼吸を投げ出すとき。――それほどの多岐に亘り。 気が遠くなるほど 波をひきしだいて、いきものの美星は狭間で、無作為リズムひとつ。切手を貼らずに〝ふむ、潰す、つまむ、捻る〟黙想の腕、中だるみに痺れた約束とこれはもう雪の華だろうかねぇ。 不条理はその見栄を戸に預け、ひょろひょろと櫂をしずくを、崩れ落ちた小言を並べていった。一度にあたえる心臓のあたりが軽薄な童謡を焦らないように 譜を生きて往く尽きか展翅だった。たからかな理念か痩果・容姿類似がおおく夙に奔放とも閉口して。天明アシタにいいなおせるから、 そうだろ。感傷的なオラシオンならまだ追い縋る、暗外。完結済の。出入り口だというのに理コトワるまでもなく、手順を通りすがりの流行りにのせ。脈の目撃者の凹みを緩衝するこの完全な密室では、またずいぶん人馴れしていて暮色の濃淡とほおずりする、宴席がある。 どの少女も寝言なんて華やかな悪知恵だって とんと音は溶けて、瞬間の真ん中に転がりこむ 『詞先シセンの助手は台本と斎サイを留めた罪人の献花をはじめる』 碑が透る思惑は鉛の頭が引き起こします。 またあなた��郵便受けから、かすかに若草の展望にひらかれた。浮世、ほのかにあふれる丘の靴音だけを期待し、踏み惑う木の葉と散り歩くこと。いくつもの汀線を/視線を気にして/眼尻を決して。闇に湾曲した傷だからこそ、空々しい獣を抱きかかえてみせるのに。この手を離れた影を再び見つけ全身に戯れてた香りはなんというか、伝わるのだろうが。――切り開いた気配として未来を天に還し、そして過去としてひかりを探りあて海に翔けることができます。 詩篇が胚を箸に変えることは指を汚すけれど、慌ただしく泥濘むだけで。延延とむずがる諦めだろ、と罵る鼓翼。事実より塵架かる。蛍火が細濁ササニゴり、惨い/ともしび。と夜を混めて流れ落ちた襞の暁は、「果たして衝動的な気分なのか。」 2024/06/15
0 notes
Text
閃光
同期の突然の告白に、私は驚かなかった。働き始めて5年。そろそろかな、となんとなく予感がしていた。
湖畔を歩く足が止まる。
「ふうん。いつ?」
「今月いっぱい、の予定」
「そっか」
今月いっぱいって、あと10日もないじゃん。
思えば、入社一年目から、一人二人と同期が辞めていき、5年経った今、残っているのは私と彼だけだった。
寂しい、という気持ちは、あまりなかった。いずれくる別れだと、どこかで悟っていたからかもしれない。お世辞にも快適とはいえない労働環境の中で、よく5年も働いたと思う。時に愚痴を言い合い、仕事終わりにご飯へ行ったり、休日に車で遊びに行ったり、私が旅行に行く日にわざわざ早起きして空港まで送ってくれたこともあった。それが、全部、過去になる。
「よく働いたよね、私たち。こんななんにもない田舎でさ」
「そうだね…ってかお前はまだ辞めないじゃん」
「私も今年いっぱいかなあって思ってるもん」
「早く辞めないと婚期逃すしな」
「やかましい」
軽口を叩いては、くだらないことで笑い合う。恋人でも、友達でもない、距離感。
今月が終わったら、全部、なくなるのか。
寂しくは、ない。お互い連休のたびにどこかへ出かけるタチだ。同じ日本にいるなら、どうせいつでも会える。でも。
「ねえ、花火、しない?」
思わず口をついて出た言葉は、あまりにも突拍子がないもので。そんな私の素っ頓狂な誘いにも、彼は笑って「いいよ」と言った。そういうやつだと、よく知っている。
湖があり、山があり、海がある。湖畔を歩きながら仕事の話ができて、花火をやるために海へ行ける。私たちの暮らす場所は、なんて便利な田舎なのだろうと思った。
じりじりと照りつける太陽は、まだ夏は終わっていないと主張しているようで。湖面に反射した光がきらきらと光る。どこかで鳥が鳴いている。私を残していなくなる彼を横目で見る。その表情は期待と決意に満ちていて、悲しみも焦りもないように見えた。一筋の汗がうなじから首に流れていくのを感じて、鬱陶しいと思った。
***
あれから一週間が経ち、花火を決行する日がやってきた。同期がいなくなるまであと2日。他の部署の親しい人間たちにも声をかけ、シフトを照らし合わせた結果、一番みんなの都合が良かった日を決めた。天気は文句なしの晴れ。目を凝らせば天の川も見えるような夜だった。
仕事の終わる時間がみんなバラバラなので、早く終わった人間たちで買い出しを済ませ、一番遅い人間を待って乗り合いで車を出した。気が付けば10人近く集まった。
海に着く頃には日付を跨ぐか跨がないかという時間になっていた。
「うわ、真っ暗」
「どこまで波が来るのか全然見えないね」
夜の海を眺める。どこまでも深い闇が、このまま私の抱える複雑で難解な気持ちごと全部さらってくれる気がする。
ホームセンターで買い占めた大量の手持ち花火と打ち上げ花火。バケツには海の水を汲んで、同僚の一人がスマホのライトだけを頼りに、ライターでロウソクに火をつけようと試みる。
「なーんかさ、私らもう30手前なのに、やってること浮かれた大学生みたいだね」
「お前がやりたいって言い出したんだろ」
「そうでした」
あと2日で、こんな会話もできなくなるのか。実感が湧かない。寂しくはないはずなのに、ふとした瞬間、感傷に浸ってしまう。まるで寄っては引いてを繰り返すこの波みたいだ、と暗闇から聞こえる音を聞きながら思った。
「あーだめだわこれ、ロウソク立たねえし、火も消えるわ」
ライター片手に悪戦苦闘していた同僚が匙を投げる。夏の夜には心地いいこの潮風が邪魔をして、すぐに火が消えてしまうらしい。
「じゃあさ、こうしようぜ」
同期が手持ち花火を一本取り出すと、自分のライターで火をつける。数十秒の格闘の後、暗闇の中に色鮮やかな火花が飛び散る。
「うわあ、綺麗だね」
「呑気なこと言ってないで、ほら、お前も、それ、はやく」
「え、あ、ごめん、ねえまって、もしかしてさ」
「消えたら終わりだと思え」
「うそでしょ」
一本目が消える前に二本目に繋ぐ。二本目の前に三本目。そうやって次の人間に繋ぐことで、ロウソクを使わずして花火を楽しむ作戦らしい。オリンピックの聖火ランナーでもここまでシビアではないはずだ。
「ほら、はやく、俺のやつもう消えんぞ」
「うわ、やだ、まって、こっちに火ちょうだい」
「せっかくだから写真撮りたいのにー」
「わ、消えちゃう消えちゃう」
みんながそれぞれに手持ち花火を握りしめ、暗闇が訪れないよう、火を繋ぐ。変化しながら一瞬で消えていく光の一つ一つはたしかにそれぞれが色を持っていて鮮やかだった。まるで、私と同期の5年間みたいだな、と柄にもなく思ってしまった。
絶対に一日で終わらないだろう、という量を買ったはずが、ところどころに打ち上げ花火も挟みながらの聖火リレーならぬ花火リレーは、気が付けば最後の一本になっていた。バケツには役目を終えた手持ち花火が溢れんばかりに投げ入れられている。
「あと残ってるの線香花火かー」
「よし、みんなで勝負だな」
「だね。これでほんとに、最後だね」
各々線香花火に火をつけて、身動き一つ取らず、自分の手元に集中する。先ほどまでの賑やかさが嘘のように、しん、となる。
真夜中。真っ暗な海。満点の星空。潮の匂い。波の音。静かに灯る線香花火の小さくて優しい光。
私たちは、もう、高校生も大学生もとっくに通り過ぎてしまった大人だけれど。
「あっという間だったねえ」
「そうだね、あっという間だった」
今、この瞬間を、青春と呼んでもいいだろうか。
「5年間、楽しかったなあ」
その言葉は、まるで誰もいない部屋で独りごちるように、静かにこぼれ落ちた。ずるいと思った。充分だった。
私が抱えていた感傷も、焦燥も、憂鬱も、すべてを見透かされている気がした。何一つ受け入れられていないのに、時間は止まってくれない。前を向いて違う道に進む決意をした彼を、手放しで応援することも、苛立って冷たくすることも、泣き喚いて罵ることも、駄々をこねて引き止めることもできなかった。どれか一つの感情に身を委ねられたら、もう少し楽になれたのだろうか。
鼻の奥がつうんとする。それまで隠れていたいろんな感情が突然湧き上がってきて、何も言えなくなった。私も、と口に出したはずの言葉は、誰にも届かないまま、波に攫われてしまった。
寂しくはない。いずれくると分かっていた別れだから。会おうと思えばいつだって会える。だけど今は、一秒でも長くこの瞬間が続くようにと、線香花火を持つ手に力を込めた。
0 notes
Text
✨四季送り自陣まとめ
⚠️以下ネタバレあり
プロフィールと梅子からみた所感
🌸春-藤璃(とうり) PL:ちぇり
26歲 179cm APP14 一人称:俺 二人称:貴方、〜くん、〜さん、〜ちゃん
穏やかで家事が得意
家族の意思が何よりも最優先で家族の為なら家族でも殺せる 夏からみて異常者
でも男友達のようにも思ってる 現在居候中
🔪スタンガン▶︎ 意識消失後心臓に花を生けて殺す▶︎その時々に応じて本数とか花の種類は変わるが、メインになるのは何らかの「白い花」▶︎人に生ける専用の太針を支柱に花を挿していく▶︎針に鎮静や神経毒になる薬品を塗布している為、刺した後覚醒して暴れることは殆どないあったとして刺した直後の痙攣程度▶︎時間が経つと花は血で赤くなる
🌻夏-雲雀(ひばり) PL:梅子
本名:姫雛 式(ひめひな しき)
23歲 182cm APP17 一人称:俺 二人称:お前、(呼び捨て)
本編中で一回も下記の殺��方をやっていない 殺しが好きではない 一般人メンタルのまま裏社会に来てしまった ノンデリ 冬に弱い 無自覚に好き キスした でも本編ではそれより自分の目的を優先した
4人の中で1番ガキ 直情 高appなとこも殺し屋向いてない
🔪キック▶︎気絶したら壁にもたれ掛けさせて口に火薬をいれて爆破 壁に飛び散った血が花火みたいになる 目立つ殺し方が必要だったのでこれを選んだ
🍁秋-一色 紅(いつしき べに) PL:れれ
本名: 叶目 糸(かなめ いと)
24歲 155cm APP16 一人称:アタシ 二人称:アンタ、(呼び捨て)
無口 何考えてるかわからない
悪人でも善人でもないと思う 殺しはただ自分が生きるために必要だからやってきた 感情が無い訳じゃないから人の好意とか無碍にしてない 殺意スイッチ入ると徹底してる
🔪ナイフ▶︎ 対象の頸動脈を切る→死者の口元に紅を引く→眼球をくり抜いてガラス細工に置き換える→抜いた眼球でマリッジリングを作り(宝石の部分に目のイメージ)、十字架(手のひらサイズ)と一緒に死者の似顔絵を描いたものを置いて去る
❄冬-篁 小駒(たかむら ここま) PL:べこ
26歲 150?cm APP14 一人称:ボク 二人称:キミ、(呼び捨て)
冷え性 ほわっとしてるけど結構しっかりもので賢い 雲雀何回か怒られた 幼そうなとことのバランス感覚ミラクル
記憶を失った時が怖いため人とのかかわりを減らしている
🔪火炎放射器改造した液体窒素放射銃 ツヨイ アマリニモ
設定画と差分
①夏のキャラクターデザイン②本編中に生えた差分(春が「動きやすそうでいいね」言ってたの聞いて春のも買いに行った)
①3人兄妹の中間子-兄と一緒にサッカーするのが好きだった キックが得意なのはサッカー由来 サッカーボールと妹が描いた絵は捨てられてない②冬を探すために髪伸ばして髪染めて派手な殺し方をして回ってた
セッションに関わる絵
①手を引いて逃げた時②秋に強い言葉を言ったら冬に脇腹に軽くパンチされて変な声でた
①秋が家族を殺したと知った後の店裏での夏秋PvP②冬と春が消えるとき、春に花を売ってくれと言い冬に渡しに行った 泣いてるのダサくて顔を見せたくなくて抱き着いてた
①エピローグで京都から出ていくときダイスで行く県決めたら奈良になってPLめちゃくちゃ笑われた 近すぎ②秋に絵を貰っていたのであびに��ってきてから秋の絵を描いて渡した
イメージ(セッション外)
①夏冬継続サムネはちぇりさん②セッション中の夏
①もしかしたらあったかもな温泉卓球2P/②本編後の春夏の夕飯買い物(同居中)
①春が返ってくる前に料理練習とかね②マリ○カート
ファンアート(その他)
ふせったー(PLごとに投稿順のはず!)※細かいのは省き
🌸春(ちぇり)のふせ
https://fusetter.com/tw/MKMu1Ahk
https://fusetter.com/tw/YhVR9qUj
https://fusetter.com/tw/CItC3GHx
https://fusetter.com/tw/4mHLVODC
https://fusetter.com/tw/oO8etgmR
🌻夏(自探索者)のふせ
https://fusetter.com/tw/bTAOi472
https://fusetter.com/tw/11WeutOf
https://fusetter.com/tw/6wQkA93P
https://fusetter.com/tw/ZDPyp25w
https://fusetter.com/tw/m2gwspyG
https://fusetter.com/tw/RfQ8fDVm
https://fusetter.com/tw/vNuy99OU
https://fusetter.com/tw/4oYPGSE6
https://fusetter.com/tw/6fHOE00O
https://fusetter.com/tw/biFmWX7O
https://fusetter.com/tw/2vdVtx9w
https://fusetter.com/tw/N05zCtjf
🍁秋(れれ)のふせ
https://fusetter.com/tw/hZL8EF9D#all
https://fusetter.com/tw/UfpEyY2V#all
https://fusetter.com/tw/PT9PLxrX#all
❄️冬(べこ)のふせ
https://fusetter.com/tw/2d7HstqH#all
※補足…?全部は書ききれませんが〜!
━━━━━━━━━━━━
こんなんなので須藤にはばち切れてた 追いかけて個室で顔面殴ったとこでみんなに止められた 🌻「手に脂ついただろうが」理不尽悪態ついてた
━━━━━━━━━━━━
冬からかなり早い段階で夏は記憶のカミングアウトを受けた めっちゃショック受けてた
何かあったら自分の家にある手帳を見て欲しいってことも早い段階で言われた(いざみたら手帳の内容はシナリオで用意されてるものにべこさんのアレンジも加えられてて死んだ)
すぐ夏は手帳見せろ言うたけど冬にダメって言われた
その後別日に神社行ったタイミングで(やっぱり手帳 見た方がいいな?)と思ったので「用事思��出したから抜けるわ」と行って冬の家に向かう
多分KPから冬に夏が(冬の)家の方向に向かったみたいな秘匿があったのかな?冬が追いかけてくる
冬がDEX高くて中々撒けなくてずっと並んで早歩き
🌻「なんでついてくるんだ?」❄️「ボクの家こっちなんだ」みたいなこと言いながら早歩き
いよいよ冬の家まで撒けなくて、とりあえず冬はいるけどピッキングの用意してそのまま鍵開けを試みようとしたら冬が呆れて鍵開けてくれた
❄「目の前でピッキングする?」🌻「だよな?嫌な気分になるよな、だからお前がいない間にしようと思ったんだ」みたいな会話した
家に上がってからも冬がお茶出してくれようとしてるのに🌻「篁の部屋こっちか?」みたいな感じでノンデリ塊やった
手帳はくれた ありがとう
━━━━━━━━━━━━
夏と秋はPVPした 店の裏に2人で出てって殺し合い
夏から吹っかけた 出目はどっちもかなり良かった 夏の蹴りが秋に入って気絶▶︎そのまま一瞬考えて留め刺そうかとしたとこで春と冬が駆けつける▶︎春が夏の手当、冬が秋の手当、冬に「今やることじゃないよ」みたいに諌められる
諸々話してお開き
━━━━━━━━━━━━
冬から夏への現在の感情:冬はそもそもこんな生い立ちだしよく恋ってものはわかってないけど、向けている感情が愛だとはおもっているらしい
冬は出かけるのはデートだと宣言されなければわからない➡夏は絶対言わない自覚ない
夏がもし年下と年上の女性どっちが好きと聞かれたら「年下」って言う(妹とか想像しとる)➡冬は年上
一生すれ違ってる 藤璃はそんな様子みてニコニコたまに家で「最近小駒ちゃんとどうなの?」みたいなおせっかいするらしい 小駒はもしデートとか言われたら紅に相談しにいくらしい ウーーン
セッション中に春が卵焼き作ってくれた 3種類から味の好みをchoiceで振ったら夏と冬が一緒だった
夏まとめ
・常識の中で生きてきた良識あり、元々一般人のメンタル、4人の中で1番凡人
・家族が死んで家族の所に向かいたかったけどそれも怖い、死ねない理由を探してた
・助けてくれた小駒を探すこと、殺した人間を探すこと これが達成するまで死ねないと思ってた
・この為に裏社会に入って殺しをしていく内に良識あった故に罪の意識も積み重なる
・篁小駒は好きだって思えるはずの��手だったけどそれより自分が"死ねない理由付け"をするのに都合のいい存在として無自覚に使ってた
・本編で目的の解決や、小駒が消えることで死ねない理由が消えていったから、最後は罪を償って死のうと考えてた
・小駒に手帳やマフラーを託されて生きる理由が出来てしまった 小駒に白い薔薇を渡す(たまたま選んだ 意味は知らない)
・藤璃も小駒もいない今紅とあびにいる事も出来ずに京都を出る 去る前に紅に自分と詞が描かれた絵を貰う 大事にしてる
・蠱毒の墓参りも兼ねて1年後の祭りに京都に顔を出す、藤璃・紅・小駒にみつかる 小駒から祭りで売ってた白い花のリース?みたいなのを貰う 人混み4人で歩いてて小駒と並んで少し前歩いてる時しれっとキスした
・最後は今までしてきた逃避をやめて罪を抱えたまま、紅が1年守ってきたあびに戻る 藤璃の家に今は居候中 ご飯練習中 紅には紅を描いた絵を渡した 小駒と一緒に色々マフラー買いに行ったりしてる
0 notes
Text
虚子自選揮毫『虚子百句』を読む Ⅴ
花鳥誌2024年5月号より転載
日本文学研究者
井上 泰至
8 さしくれし春雨傘を受取し
『五百句』には「大正十三年」と注記され、初出は翌大正十四年八月の『ホトトギス』で、「近詠」とのみ題されている。『年代順虚子俳句全集』第三巻の大正十三年の項には、「四月(日不明。)小樽高商を卒へたる長男年尾を伴ひ京阪地方に遊ぶ。その時の句?」とあって、『虚子百句』では次の九番目に挙げられる「天日のうつりて暗し蝌蚪の水」の後に掲出されている。成立は前後していたか。
しかし、『虚子百句』では、この句の方を先に挙げた。その理由は、単純に『五百句』の掲載順に拠ったとも考え得���が、加うるにこの句の前の七番の句が「雨の中に立春大吉の光あり」なので、「雨」の句で一組としたか。この後九番は「天日」で晴、十番は「思ひ川渡れば又も春の雨」と雨の句となる。単調さを避け、季節の進行に晴雨の交代を入れ込んだ編集の妙でもあったか。
この句の問題は、「春雨や」と持ってこず、「春雨傘」と中七に造語としてわざわざ置いたのは何故かという点にある。ここから考えてみよう。
「さしくれし」の「し」は、一般に「過去」の意味の助動詞「き」の連体形だと言われるが、室町時代末期から、現在もその動作が続いている「完了」の意味を持つようにもなってきていた(井上・堀切克洋『俳句がよくわかる文法講座』第2章)。有名な、
糸瓜咲て痰のつまりし佛かな 正岡子規
の「し」も、「つまってしまった(そして、現につまっている)」の意味でないとおかしい。ただ過去の動作が終わったとか、あるいは過去の動作の影響が終わってしまったということなら、子規は死んでしまっていることになるが、この句は自分の最期の姿を「佛」と客観視して詠んだのであって、「今まさにちょうど」という意味でなければならない。やはりよく知られる島崎藤村の「まだあげ初めし前髪の/ 林檎のもとに見えし時」という『若菜集』「初恋」の一節も、現前する女性のうなじを詠んでいるのだから、「し」は「あげたばかりの」という意味でなければならない。
掲句も、上五の「さしくれし」を受けて「受取りし」と応じた、この呼吸が一句の眼目なのである。繰り返される「し」は、過去でなく完了の意味でなければならない。そこで中七の「春雨傘」の造語が使われることになったものだろう。
そこに気づいてみると、おそらくは女性が手渡してくれた傘を阿吽の呼吸で、虚子か、あるいは虚子が見ていた人物が受け取った動きのある一場面に焦点を当てたことがわかる。
「春雨」は本来京都独特の、鴨川の水面を観て雨を知るような細やかで繊細なそれであるから、この一瞬の「艶」なる場面をつなぐ重要な小道具の属性を知らせるのに、十二分の役割を果たしているのである。当然『喜寿艶』にはこの句は掲載されている。
なお、京都の三業(料亭・待合茶屋・置屋)の女性の品を様々に詠むのは、虚子句の一傾向であるが、
美人手を貸せばひかれて老涼し 昭和二七年
夕立に傘傾けてはつ子来ぬ 昭和三〇年
など京都の女性の「手」や「傘」を材にした同傾向の句を確認すると、虚子にとって「傘」と女の「手」のしなやかさや姿態は、発想の起点であったことが確認できる。
9 天日のうつりて暗し蝌蚪の水
『五百句』には「大正十三年」とのみ注記。『年代順虚子俳句全集』には、前の句の解説で示したように、小樽高商を卒業した高濱年尾を伴い、関西を訪ねた四月の句か、としている。『ホトトギス』大正十三年六月号の「消息」欄で年尾は、滞在十八日、京都・大阪・神戸・堺・大和を回り、特に京都の嵯峨・御室・東山、さらに琵琶湖から比叡山・大原を回り、京都の風光の良さを特記している。
掲句は、二つの解釈が一応想定できる。太陽が位置を傾け、それまで日が当たっていた場所が暗くなり、そんな中をお玉杓子が泳いでいる、というもの。
今一つの解釈は、「沢山のお玉杓子が孵ると水一面が黒くなるほどで」「日の光が水に当っても暗いような感じがする」という『虚子百句』の高濱年尾のような受け取り方である。清崎敏郎も「玉藻研究座談会」で同様の解釈を披露している。
大野林火もまた後者の意味に捉え、「くろずんた蝌蚪」と「水面の日輪」とが重なり、「不思議に重々しい空気を伝えてくる」としている(『虚子秀句鑑賞』)。
こう考えてくると、一句の解釈の分岐点は「うつりて」が「移りて」なのか、はたまた「映りて」なのかというとこにあることが見えてくる。
まず、この句が詠まれていた時、年尾が同伴していたということであれば、後者の解釈に軍配を挙げる客観的証言である可能性は頭に置いておく必要があろう。
さらに、「うつりて」を「移りて」と解釈してしまっては、太陽の移動を説明しただけのことになってしまい、何が何してどうなった式の句として、値打ちが下がる。やはり「映りて」と受け取って、太陽の姿と光は池に映ってはいるものと理解して初めて、句に情趣が生じる。
そもそも「て」は、単純な接続ばかりでなく、「ではあるが」という逆接の含意を俳句では持たせることがままある(井上『俳句のマナー、俳句のスタイル』)。
面白てやがて悲しき鵜ぶね哉 芭蕉
糸瓜咲いて痰のつまりし佛かな 子規
蝌蚪生れて未だ覚めざる彼岸かな 松本たかし
この句も、「太陽の光とその姿は池に映ってはいるものの」と屈折した意味を読み取るべきであろう。
深見けん二は、やはり「玉藻研究座談会」で、「天日」の語の選択について、「何かそこからずうつと広がって行く大きな宇宙なり世界といふものが感じられる」と発言し、敏郎とのやりとりの中で、「太陽」よりも「天日」の語を選ぶことで、客観的な状況が単純化され、それに伴って、個々の細かい現象より、もっと大きな世界を把握し表現することが可能になったと確認しあい、生前虚子は「単純化していくとそこに個性が出て来ますよ」と語っていたことを引用している。
この句に虚子の「個性」を読み取るならば、「金亀虫擲つ闇の深さかな」「蜘蛛に生れ網をかけねばならぬかな」「大寒の埃の如く人死ぬる」のような闇の世界を見つめ、それすら客観視しようとする世界に通じると言えば言えようか。
最晩年の「この池の生々流転蝌蚪の紐」(昭和三十一年)も、細部にこだわった客観写生から出発して、掲句のような「単純化」を経て、たどり着いた表現と境地と見ることも可能だろう。「天日」という世界観を含んだ語の実験が、晩年の自在を生んだと考えたい。
なお、虚子の揮毫は『虚子百句』全体に、かすれた墨痕で、視力が弱くなった老年の筆を感じさせるが、掲句に限っては鮮やかな筆づかいとなっている。意図的なものなのかどうかは、本書全体から見直してみる必要があり、機会を改めたい。ただし「我心或時軽し芥子の花」など明らかに、居住まいとただした書きぶりも認められる句が少ないながらあることは、単純な墨継ぎの問題で収まるのか否か注意を要することは、心覚えに書きとどめておきたい。
『虚子百句』より虚子揮毫
9 天日のうつりて暗し蝌蚪の水
10 思ひ川渡れば又も花の雨
国立国会図書館デジタルコレクションより
___________________________
井上 泰至(いのうえ・やすし) 1961年京都市生まれ 日本伝統俳句協会常務理事・防衛大学校教授。 専攻、江戸文学・近代俳句
著書に 『子規の内なる江戸』(角川学芸出版) 『近代俳句の誕生』 (日本伝統俳句協会) 『改訂雨月物語』 (角川ソフィア文庫) 『恋愛小説の誕生』 (笠間書院)など 多数
0 notes
Text
もう東京を出ることが頭に過ぎり出してからの数年間は人と会うたびに「いつまで東京にいるかわからないから」って言って、なんだか地に脚がつかないような生活を送ってた。誰かをすきになりそうになっても東京が出られない理由になると思うと、恋愛なんか始める前から億劫になった。京都に行ったら「いつ出るかわかんないから」なんて台詞は忘れて安心して動けるんだろう、行動力あるしコミュニケーション能力もあるし、できるだけ動いて活動していこうと思ってた。京都に来て人生変えようと思ってた。人生変えようというか人生きっと変わると思っていた。誰かについてって否応なく住まなくちゃならなくなった街じゃなくて、自分で選んで住みたい街なら。
なのに気づいたら行くのは精神科か。1ヶ月前に物凄く精神追い詰められて、予約取れたのが1ヶ月後(9/13)。まだ行くかどうか迷ってる。1ヶ月もこの動悸と不眠が続いたらかなり消費するなって思ってたけど、さすがに治った。平日のリモートの日は外を5km走るのもだいぶ心地よくなってきたくらい。集中したら1日12時間とか絵描ける機械みたいになった。(むしろクリエイティブ)随分元気になったし、っていうか普通に元気。仕事も普通にできるし、仕事とランニングと絵を描くor文章描くorデザインするかのセットでだいたい毎日を過ごしてる。作業に没頭していると結構忘れる。ただあんまり人に会いたくない。人に会いたいけど会いたくない。人に会いたいのに会いたくない。今の自分はきっと誰と話しても話が合わないから。モヤモヤや苛々が溜まってただ疲れるだけだから。それでも1人だけ、私を外に引っ張りだしてくれる人がいて、ただただその人からの連絡を待ってる。自分から連絡できないんだけど、だからただただ待ってる。本当に有り難かった。そうじゃなかったらもっと悲しい気分になってたかもしれない。
気づいたら毎月のように東京に行く用事。京都にはタメ口で話せる友達もいないし、本当に追い詰められた時に今まで寄りかかってきた関東の友達は、物理的な距離と一緒に私の前からどんどんいなくなっていった。数年かけて、時間を共有して積み上げてきた人間関係だったはずなのに、もう助けてって言っても既読無視される始末。ああそこまで来てしまったか。そういうのをもう友達って呼べない。どんどん相手にされなくなって言って。ああこれがプール理論ってやつ?きっとなんかあったんだろう。でももう”要らない”なんだなぁと思うと、悲しいとか寂しいよりもなんと言うか、線香花火の消える瞬間を眺めた時の様な、世の無常を突きつけられてパタンと扉が閉まる様な、心か固くなる様な気持ちになるんだった。毎年、大事にしてきた人間がどんどん私から離れていく。時代もあるんだろう。年齢的な話でもあるんだろう。私の人間性でもあるんだろう。
今年の夏はゆらゆらとした”死”が見えた夏だった。かげろうのような。はっきり言って10年ぶりくらいの体験だった。浮遊感というかボーッとする感じ。リストカットも3年ぶりくらい。おかげでずっと外でも長袖で、腕丸出しは家と家から1番近いコンビニくらいで、治るのを待った。自分で切って自分で気にして、馬鹿馬鹿しいくらい不効率な期間だと思った。手首の傷は自分で見ていても嫌なもので、なんならタトゥー入れたらいいかなって思った。いい彫り師に出逢えたら左腕に蝶のタトゥーを入れたい。トリバネアゲハがいいなーと思いつつも、ちょっと刺々しいしやっぱアゲハチョウ科の蝶が女性らしいかな、とか。リストカットなんて正気の沙汰ではないって思ってるし、20代後半になってもこんな馬鹿みたいなことでしか自分を救えない自分が情けなかった。でも頼れる宛がもうなかった。情けなくても受け入れてもらえる自信がもうなかった。自分で解決するしかないって思うと気づいたら切ってる。切れてる。カッターじゃ切れ味が悪いから、わざわざコンビニまでカミソリを買いに言って。3本260円くらいの安いやつがちょうどよく切れる。引越しの時たくさん捨てたのに。目に見えない心の痛みが、目に見える身体の傷になって行くとなんだか少し安心するような気さえする。傷口が塞がるように心の痛みも治って行くように見えて。痛い痛い。ああ痛い。でも生きてる、と感じる。心だけ磨耗して自分が自分から離れていく様な感覚に比べればずっとマシ。ただリストカットはエスカレートする。これが怖い。もっと深く切りたい、包丁で切りたい、口の中切りたい、頚動脈切りたいって。いや、救急車乗ったら7000円、救急車乗ったら7000円って言い聞かせて何度も冷静になるよう抑��込む。自分で自分を抑える。抑圧が苦しくなって、気が狂って、だんだん何もかもおかしくなって笑う。よく笑う様になる。ひとりでゲラゲラ笑って、感情が切れてわかんなくなって、眠れなくて朝を迎える。うん、病気。躊躇したけど精神科くらい予約する。明日の、否、一瞬先の自分ですら心配になる。え?大丈夫?って。
ってこういうのを一人暮らしはひとりでやる。
眠れなくても仕事はできるし人にも会える。まあ要は躁状態。はじめて会う人とか、別れた彼氏とか、とりあえず手当たり次第というか人に会いまくろうとする。それでまた惨めな気持ちを引き摺って歩く。
ネガティヴを否定する人達は多いけど、こんな時は暗闇でいて目が冴えてくるみたいにいろんなことがよく見えるようになる。今まで気が付かなかったことに気づいたり、聴こえなかった音だって聴こえるようになる。やっぱり一度地獄に堕ちてみないと、いい作品は作れないのかもって思う。ネガティヴな時は、人は自分で思ってるよりも冷静だ。(心理学的にもそうらしい)怒ってる人や冷静気取って相手に向かって「感情的になるな」って言ってる人の方がずっと感情的だ。(本当にこれ。セルフモニタリング弱すぎて笑うよ。冗談よして。)
あれから1ヶ月経つけど毎日のように考えてる。毎日のように。何がいけなくてどこで間違えたか。本質的な歪みと亀裂はどこだったか。どう受け止めるべきか、どう解釈するべきか。既視感。同じような場面。聞き覚えのある台詞。これが私を物凄くうんざりさせる。自分をうんざりさせた内容の詳細。自分が苛立ちを感じたポイントとその原因。想起させられた過去の記憶。自分に必要なことは何か。どこに反省し、どこに諦め、どこに方向性を変えて、どこに落とし込むか。そして今の自分にできることは何か。
考えた挙句にわかったことのひとつとして、人は他人を結構都合よく解釈しているもんなんだなってこと。それから絵を描いたり文章を描いたり自己表現や自己開示をしてきたつもりでいたけれど、周りに”私”は全然伝わってないかもってことだった。それと同時に、何か表現活動をしている人以外の人とは、もう既に結構感覚が大きくズレてきているかもしれないって事。だからもう話がわかる人を探していくしかないのかなって結論になった。わかる人には死ぬほどわかって、わからない人にはどんなに丁寧に伝えてもわからない話をもう今の私は既に多く抱えているのかもしれない。だからもうわかる人を探す、それしかないんじゃないか。その為に何をする必要があるか、ということ。
長くなってしまったけど文章を締めよう。だからこんなものを夜な夜なストーリーズで10人程度しかいない”親しい友達”に見せてても仕方ないのかもしれない。結局何も届いてないのかもしれない。ひとりぼっちでずっと。ナイトオンザプラネット。彷徨いながらずっと。いつまで続くか。明日のことだけ考えて生きる。
0 notes
Text
一年越しの夏
「弱いまま大人になった僕でも今日は少し強くなった気がしてはしゃぐ君の顔を思い浮かべた」
indigo la End「夏夜のマジック」
聖火リレーあるいはシガーキスみたいにお互いの火を貰い合って花火に火をともし続けた。着火用に付いていたロウソクがすぐ消えてしまう小ぶりなものだったので、私たちは1時間弱ずっと''花火キス''をしていたことになる。もう九月になるというのにその夜の蒸し暑さは真夏の熱帯夜のようで、花火を握り、火をつけ、手渡す所作に蜃気楼を見るみたいに夢中になった。去年好きな人とやるはずだった手持ち花火を部屋に保管しておいて、一年越しに大願を叶えた。私の好きな気持ちが伝わったのか、花火は湿気らず楽しめた。私の祈りが天に届いたのか、一瞬振りそうになった雨がすぐに止んだ。
待ち合わせの時点で私はもういても立ってもいられなかった。いつも私が先に着いて好きな人が後から遅れてくる。はにかんだように恥ずかしそうに小さくお辞儀する 彼女を、私はいつまでも直視できないまま15ヶ月が経とうとしている。かわいすぎて表現出来ないお相手から目を逸らして(たまにちらちら見ながら)なんでもない風を装う私の恋愛力の低さよ。本当に私とデートをしてくれることそのものが奇跡中の奇跡だと痛感する。
南イタリアの料理を人生ではじめて大好きな人と食べた。前菜やパスタを2人で分け合い、好きな人が3杯お酒を注文する間に私はやっと1杯ビールを飲み終えた。お互いの注文したお酒を一口ずつ飲みながら、濃い薄いと感想を言い合いながらゆっくりとした時間を過ごした。私はお酒に酔ったというよりも、きっとあの美しすぎる空間に酔ったのだ。最後にドルチェ(イタリア語でデザート)まで楽しんで、2人で写真を撮って店を出る。いろんな話をしたけれど、私のことを「いい男」だと言ってくれて感動した。ほかにも嬉しいこと楽しい話題ばかりで伝えきれないので、あとは私たちだけの秘密としたい。
店を出て夜の街を散歩しながら公園に向かう私は完全に時間感覚を失って、ひょっとしたらこの散歩が朝まで続くのではないかと心の奥底で期待してふわふわと前に足を差し出しているとやがて目当ての公園に到着した。5、6名の大学生らしき男女の集団が派手な花火を楽しむのを横目に、私たちはバリエーションが少ない花火を楽しんでメインディッシュの線香花火にとりかかった。2セットあるうちの1つは、本来着火すべき方とは逆の方に着火してしまって不発に終わった。残り1セット10本の線香花火を5本づつに分けて、例の、先に落ちた方が負けの不思議ルールで勝負を持ちかけた。最後の5本目、私と好きな人の指先に光る橙色の火球はどちらとも落ちることがなかった。ただ静かに色を失ったふたつの花火がふたりの落ち着いた未来を占っているようで妙に嬉しくなった。
公園近くのコンビニに寄って外国人の店員から2本ドリンクを買い店を出る。駐車場に座り込んだ先程の大学生たちがアイスバーを食べていた。女子大生の「ひき肉です」という謎のモノマネが蒸し暑い夏夜に反射してゆく。私たちはその喧騒を抜けて夜の散歩をしばらく楽しみ、横断歩道の手前で別れた。横断歩道を渡りきって振り返り大きく手を振ると、彼女はまた恥ずかしそうにお辞儀をして小さく手を振る。あれだけ盛り上がったのに最後まで上品さを手放さない私の大好きな人よ。夏が来た。
1 note
·
View note
Text
2023年7月31日
Köziさん「広島亭杉家さんの一席」https://twitter.com/Kzi_official/status/1685121411369795584
Sugiyaさん「@Kzi_official は!うっ!」https://twitter.com/Sugiya___/status/1685125693385158657
ジョニーダイアモンド首振りDollsさん「kjモンモンありがとう☺️ 今日は良い1日にしよう❗️🔥」https://twitter.com/Tracisixteen/status/1685126865747603456
Karyu🫂😈さん「今夏 初 蚊にやられた 店の中だというのに🧛🏻♀️」https://twitter.com/karyu_official/status/1685128276958986240
KING OFFICIALさん「【TODAY】 2023.7.29(土) 吉祥寺SHUFFLE 〝超弾丸〟 出演:ACT ONE AGE / BAKU BAND / KING OPEN18:00 START18:30 ■入場チケット当日券あり 直接会場へお越しください キャンセル連絡必須 [email protected] ■配信チケット https://t.co/lYoyA18Xab https://t.co/16mw5z9N4O」https://twitter.com/KINGOFFICIAL114/status/1685129987593269248
KING OFFICIALさん「【KING WEB SHOP】 ■チェキ 公演当日21:00まで https://t.co/O4cjT66UHp ※受付期間後は、フォームが開いてる間は、ご注文承ります。 ■KING NEW ALBUM 〝CRY OUT TO HEAVEN〟 https://t.co/epgpeQqgtO ■通常通販 https://t.co/ERDSYYIonH https://t.co/oWz89NrcnB」https://twitter.com/KINGOFFICIAL114/status/1685130020434690048
アーバンギャルド URBANGARDE 9/18鬱フェス開催さん「💞先着先行開始💞 アーバンギャルド主催 #鬱フェス 2023❤️🩹 整理番号先着🔴 https://t.co/3RYYasqqEA アーバンギャルド 🆕神聖かまってちゃん 上坂すみれ 大槻ケンヂ 🆕四星球 メトロノーム ベッド・イン 🆕ゆっきゅん 絵恋ちゃん ミドリカワ書房 🆕ピノキヲ 🆕浜崎容子with吉田豪 🆕松永天馬 🆕肋骨 https://t.co/BOek2rz4Jk」https://twitter.com/urbangardestaff/status/1685122988218208256
渋谷REXさん「★PickUp★ 8/16(水) DRUM☆GODS vol.29 篤人,HIROKI,宏崇,Tohya Natsu,風弥,S1TK,Johannes 開場/開演 一部→16:00/16:30 二部→19:15/19:45 https://t.co/nHd4osoEB2」https://twitter.com/SHIBUYA_REX/status/1684999214860750848
魚住 英里奈(独唱)さん「何故か上手く唄おうとしている時にはバレている かっこはつけない厳しさと今日は終わらせる賢さを 今一瞬で刃を当てるその一服であなたが消える一周年迎えた花屋はパチ屋の開店準備で忙しい 淋しい慣れてくる慣れてくる慣れてくる乱れてくる 向かいの花屋/魚住英里奈 https://t.co/9x8I2w8usx https://t.co/wYKBTlyFb0」https://twitter.com/erina_chas/status/1627964912025899008
慟哭~doukoku~ Officialさん「2023/9/15(金)目黒THE LIVESTATION 新衣装お披露目&New Single配信記念主催LIVE 『暁ノ華』 OPEN17:15/START17:45 TICKET:¥3,800/¥4,300(D代別) SALE:8/1(火)18:00~ https://t.co/ZKzFa5up8M ※バンド予約無し 出演: 慟哭~doukoku~ JADE FOREST COMPANY 少女S UNCLOCK LOVER DaISUKE DARK SIDE https://t.co/NXwN2zn4up」https://twitter.com/doukoku_2007/status/1684881385062825984
タカツキさん「東京方面から宇都宮に来られる方へ🗣️🧠 電車が止まっている線もあるらしいです…!余裕みて宇都宮目指すと吉かもしれません…!それでは宇都宮でお待ちしてます! https://t.co/DGW9Fe8IOv」https://twitter.com/attsu_of_death/status/1685121412984692736
Shameさん「2マンやります♪ 2023.9.17(日) 新宿SAMURAI tsubaki superior NEW ALBUM「絶対女王」発売記念 「絶対レイブNIGHT」 「絶対女王」VS Ravecraft open18:30 / start19:00 adv¥3,800 / door¥4,300 [ +要1D ] 詳細はこちら↓ https://t.co/azx813mH7B https://t.co/RYQrnFHS4Z」https://twitter.com/shamecraft/status/1680499089002180609
Shameさん「hide with Spread BeaverのTOKYO公演、豊洲PITに行かせて頂きました。一言で言い表せませんが、本当に鳥肌立ちまくりで素晴らしかったです♪時はあっという間に過ぎていくけれど、変わらない想いに胸が熱くなりました。感動をありがとうございました! https://t.co/ff2hVGAWLb」https://twitter.com/shamecraft/status/1684792794353901569
あやみ@フラジールセル🍄さん「◆LINE公式 https://t.co/WqyegCPyaz~ ◆YouTube https://t.co/PpvYwYzG23 ◆インスタ https://t.co/ckrEGdLspb ◆ホームページ https://t.co/9cTnHs4VdM https://t.co/R1ZwidQCu3 🍄2023年M3秋「フラジールセル」 🍄7月7日Re:7th-MOON新譜 https://t.co/4RdIkqxQCL」https://twitter.com/sleepxnz/status/1681894313708621824
あやみ@フラジールセル🍄さん「これは編集済みの配信動画だけど、去年の8月11日のライブの準備をここから始めてた!(6月に一度リハした為) ちょい変わりましたがセッティング図↓(お店のミキサーの前に手持ちのアナログミキサーを挟んで、まとめやすさとケーブルの本数や長さを軽量化した) https://t.co/gNxGCCS2QM https://t.co/QCS7FJPNSB」https://twitter.com/sleepxnz/status/1685157546074730497
叫/SADAYAさん「こんな素晴らしいイベントで復活出来るとは幸せ😀」https://twitter.com/NaughtyPlayboyz/status/1685124143279390720
叫/SADAYAさん「【HEAVY MEAT FORCE2 肉屋が来りてジャパメタル】 2023年11月25日.26日 at 札幌CubeGarden チケット:TiGET先行予約 https://t.co/EOAo2VoAeN 25日:夜叉、HARDGEAR、BBA、レイザーラモンRGwithあるあるメタルオールスターズ 26日:SEXMACHINEGUNS、Mardelas、NoGoD、ArkRoyal、GRUDGE/CURSE https://t.co/LMqURDVdF0」https://twitter.com/NaughtyPlayboyz/status/1685123355148795905
ハルア 8月5日今治 JAM SOUNDSさん「DIR EN GREY / GARDEN ディルで1番好きな曲、これか「304号室、白死の桜」かな🤔… https://t.co/EZ82PXXFsN」https://twitter.com/HARUAXXLLLLA/status/1684880789354516480
CAOS AxDさん「来週土曜日は今治ジャムサウンズでソロライブだ❗ ワシはトップで早い時間からやるぜ😃 100%のライブやるので愛媛の皆様お見逃しなく✨ 待ってるぜ☀️ https://t.co/zEKULSULvm」https://twitter.com/zeron0000/status/1684696627263725569
宮脇 JOE 知史さん「RIDER CHIPS めんそーれ!打上げ!沖縄旅行 !〜LIVEつき〜開催決定! 台湾旅行振りのファン旅行! 行き先は沖縄!! BBQパーティー、お部屋訪問、LIVE、打ち上げパーティー、沖縄観光などなど 詳しい内容、受付は下記URLからお願いいたします ▶︎▶︎https://t.co/lzxQqCYpmw」https://twitter.com/JOE_44magnum/status/1685154307753295872
宮脇 JOE 知史さん「RIDER CHIPS HALLOWEEN LIVE TOUR 2023年10月30日(月) 大阪 ROCKTOWN 開場:18:00/開演:18:30 2023年10月31日(火) 名古屋 E.L.L. 開場:18:00/開演:18:30 2023年11月7日(火) 東京 下北沢シャングリラ 開場:18:00/開演:18:30 お問合せ ネクストロード 03-5114-7444」https://twitter.com/JOE_44magnum/status/1685151499494862848
SEXX GEORGEさん「大阪梅田ポテトキッド ありがとうございました😊 マスター、ご馳走様でした! よし 名古屋ROLLING MAN 行くぞ!! https://t.co/glrs0TeUVB」https://twitter.com/abikoshinonkai/status/1685142877222137856
三国ヶ丘FUZZ(ファズ)さん「本日の入場順は ①店頭予約 ②プレイガイド となります。 どちらにも整理番号の扱いがないため、開場時間に到着された方から①→②の順でご案内いたします。 また、開場後の受付を潤滑に進めるため 16:30よりFUZZにて店頭予約・当日券購入の方へ向けて料金のお支払い、チケット引き換えを行います。」https://twitter.com/mikunigaokafuzz/status/1685126418211233792
INA☆hide with Spread Beaver再起動中さん「浅井さん〜ありがとうございました😊」https://twitter.com/area014/status/1685081639079288832
VISUAL SOLO SUMMITさん「【Tour情報解禁】 全公演無料! DAVID/GE+IM/MEME Triangle Tour 2023 「VISUAL SOLO SUMMIT」 9/2(土)浦和Narciss 9/15(金)HOLIDAY NEXT NAGOYA 9/16(土)静岡Sunash 9/26(火)SHIBUYA REX 「VISUAL SOLO SUMMIT」総合Twitter開設! https://t.co/Hp23K4dUU7 是非フォローお願い致します。 https://t.co/KMowem4eKl」https://twitter.com/VSS_2023/status/1678343321729769474
VISUAL SOLO SUMMITさん「日本武道館前フライヤー配りの様子 https://t.co/bUnL6qZTXT」https://twitter.com/VSS_2023/status/1683829017194156033
あいちゃんさん「いよいよ本日!JET PEPPER TOWERとCODEDでも少し弾かせてもらいます。 よろしくお願いいたします!」https://twitter.com/AIchan00000000/status/1685147902178729984
ヒロセ地獄絵7/29名古屋ですさん「全部見どころしかないライブday。 有給取れなかったみなさん。 仮病か法事の筋書きの準備は済みましたか? 経験上、従業員の言い訳ランキング1位は「親族が危篤」です。 そして次の日には山を越えて元気に回復します。 んなアホな!笑」https://twitter.com/hakase_death/status/1684760610993831936
MEMEさん「本日18時より開始❗️ 宜しくお願い致します❗️ https://t.co/NKReZx8aED」https://twitter.com/ME_MEofficial/status/1684089209299283968
JROCK'N'ROLLさん「Below the MV of "INTIFADA 2004" The animation shows the USA president Bush and Al-Qaeda leader bin Laden fighting. And some other familar faces can be spotted. KLACK's band name comes from the "clack" which is sound of pressing a switch. The chorus repeats "Press the switch!"」https://twitter.com/JROCKNROLL_/status/1684912924567945216
LM.C officialさん「【本日の公演】 maya BIRTHDAY LIVE 2023 「Checkmate」 会場:渋谷duo MUSIC EXCHANGE 7月29日(土) open 17:00 / start 17:30 ◉当日券受付中❗️ ◉ Team☆LM.C会員限定お出迎えイベント16:00〜 ◉グッズ販売14:30開始予定 ◉終演後グッズ購入特典イベントあり🎁 詳細👇 https://t.co/42nJdl0C7z https://t.co/1OyzT2YC3A」https://twitter.com/LMC_staff/status/1685142664419987456
貘/bakuさん「朝から二回戦❤️すんごい激しかった❤️ ちょっとやりすぎて足を負傷したので今日はジャンプできません。 俺の代わりに沢山暴れ散らかしてください 🥊🥊🥊 https://t.co/nc4rXnjfsy」https://twitter.com/Ayakashibaku/status/1685082715295830016
mitsu / 2024年7月27日(土)リキッドルーム9周年ワンマンさん「ついに本日から東名阪3マン三角絞めスタートです! まずは初日大阪MUSE!大好きな箱❤️🔥 ライブは無料で誰でも参加できるから仕事後、予定飛んだ子、行く気なかった子、今からでも大歓迎✊ その為にもこのツイート見たみんなこれ拡散してくれたら俺たちみんな喜ぶからよろしく〜✌️🐶🐺🦖🐹🐱🦅 #三角絞め… https://t.co/JbG2ekOHcE」https://twitter.com/neu_mitsu/status/1684767390423527424
ACID ANDROIDさん「PRE-ADD/PRE-SAVE FOR “pale fire” TO BE RELEASED ON JULY 21 (FRI) STARTS TODAY. https://t.co/lzNUEtShQr https://t.co/IrZRZqxna0」https://twitter.com/_acidandroid_/status/1684775687528308737
ACID ANDROIDさん「[OTHER]OFFICIAL GOODS:AC ADAPTER pale fire 4,500YEN https://t.co/dYLVbHE2AF」https://twitter.com/_acidandroid_/status/1684775688627462145
HISASHIさん「GLAY DAY✨」https://twitter.com/HISASHI_/status/1684779111435378688
ワタナベキヨミ/antzさん「本当に申し訳なくまた残念に思っています。あと遠征予定の方々の事も考えると言葉が見つかりません。ただ誰よりも高松君が一番心を痛めていると思うので暖かく見守ってもらえると嬉しいです。」https://twitter.com/deathmarch69/status/1684747301590573056
ぶいにゃす😺🎀🍓11月26日(日)池袋BlackHole イベント開催決定さん「こんにちにゃ〜ん🍓 今日はX JAPANの8年ぶり��新曲「Angel」がリリースされたのでギターを弾いてみたにゃん🎸 めちゃ素敵な曲で全パートが入ってくる部分がすごくカッコいいにゃん✨👼 #XJAPAN #Angel https://t.co/yjH4CsHLxd」https://twitter.com/buinyasu/status/1684784471487414272
高松浩史さん「楽しみにしてくれていたみなさん、遠征予定だったみなさん、ライブが出来なくなってしまって申し訳ございません。大事なツアーファイナル、悔しい気持ちでいっぱいです。今はしっかり休ませていただきます!」https://twitter.com/Takamatsu1623/status/1684809031276511232
酒井洋明さん「12」https://twitter.com/hsakai12012/status/1684809016449581056
MIYAVI PROMOTERさん「【Media-TV】 8月4日(金)放送の『ミュージックステーション』夏の3時間半スペシャルに、THE LAST ROCKSTARSの出演が決定📺👀‼️ 📺 https://t.co/RgObkz2MF2 @LAST_ROCKSTARS @YoshikiOfficial @HydeOfficial_ @SUGIZOfanclub @MIYAVI_OFFICIAL #THELASTROCKSTARS👀🔥 https://t.co/VgJr8cbJr2」https://twitter.com/MIYAVI_PRESS/status/1684869062424473600
Chanty officialさん「https://t.co/6B3BnVvVHa」https://twitter.com/chanty_news/status/1684876094355517440
SHOU ALICE NINE.さん「#SHIN QUATTROワンマンにお邪魔してきました。 真っ直ぐな瞳と歌で、ファンの皆さんをガシガシ引っ張っていく姿を見て これからの未来が更に楽しみになりました ソロでの初Zeppワンマンおめでとう🎉 新アー写 実は俺も一緒に選びました👍️ かっこいい🌹 https://t.co/c7KSRhjlAQ」https://twitter.com/SW_A9/status/1684890722179387392
ぶいにゃす😺🎀🍓11月26日(日)池袋BlackHole イベント開催決定さん「ぶいにゃす&やみにゃす 1stイベント「にゃんにゃにゃ〜ん」 2023年11月26日(日) 会場:池袋BlackHole OPEN 15:00 START 15:30 ADV ¥1,200- DAY ¥1,500- (D代別) 出演: ぶいにゃす&やみにゃす MC: LANA-ラナ-(ミスイ) ※ミニライブ、ゲーム、撮影会を予定 https://t.co/wFYoe0e1MY」https://twitter.com/buinyasu/status/1684896561787203585
SHINさん「2023.7.28 6周年 最高の日でした 沢山くじけましたが この道を選んでよかった ライブに来てくれた皆 思ってくれた皆 全部にありがとう 一緒にZEPP越えましょう どこまでもSHINの音楽が響きわたりますように https://t.co/iXi0SqTiX8」https://twitter.com/SHIN_20161224/status/1684911417156341761
【公式】ベル オフィシャルさん「🔔 2023.7.31 発売 🔔 ◤ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄◥ ベル ラストフルアルバム 『 #哀愁ロマンチカ 』 全曲試聴解禁 ◣___________◢ 💿ベル 全国流通3rdフルアルバム 『 哀愁ロマンチカ 』 2023年07月31日(月)発売 (品番) S.D.R-372… https://t.co/iCMucs084m」https://twitter.com/belle__official/status/1684886937663082496
ベル ハロさん「ファンの方からも後押しして頂いたので勇気出してリプライ送らせていただきます…! ハセストで函館牛乳も買えました! @TE_RUR_ET」https://twitter.com/belle_haro/status/1684892355676270593
shota / Chanty 9/9CLUB CITTA'ワンマン!さん「当たり前ではない環境に感謝します。 8/4テレビデビュー決まりました。 世界中へ響いてくれChantyのカッコよさ。 世界中へ響いてくれpiranha。 ありがとうございます!お楽しみに!」https://twitter.com/chanty_shota/status/1684927925769191425
芥 Chantyさん「ピラニアさん。水面に映る月を想像してたらギターフレーズができました。 本当は一緒に泳ぎたいだけなのに愛しさあまって無自覚に傷つけてしまっているのなら切ないなぁと妄想してたら歌詞ができました。早く直接届けたいです。」https://twitter.com/chanty_akuta/status/1684928746363801600
0 notes
Text
七夕の奇跡、まさに俺らは現代の織姫と彦星。1年に1度の御本家と較べてもまあ、2ヶ月から3ヶ月に1度のペースでの逢瀬ってのは傍から言わせるとロマンに欠けるかもしれない。それでも俺たちにとっては実に耐え難い日々なんだ。最後の逢瀬からまた次の日までカウントを始めて、近くなれば電話越しでも興奮が伝わるほどに御前は指折り数えて今日を待ち侘びていた。
おもてなしをしてもらった4月、次は俺がおもてなしをする7月。4月よりも前の逢瀬から俺も実はずっと北斗へのおもてなしのプランを練っていて、4月のおもてなしを迎えてから一層あいつを喜ばせたい気持ちは高まった。ダチすら泊めたことのない自宅に初めて泊める相手は恋人だった、なんて誇らしい初めてなんだろう。でも自宅なんて質素なプランじゃなくて本当なら大きなテーマパークやら綺麗なホテルやらに泊めてやりたかったけど俺の私生活ががらりと変わって途方に暮れてた頃、自分がおもてなしをされる側だってのに逢いに来てくれるその強かさに俺は凄く救われたんだ。ありがとう。
お願いされていた通り、手料理を振る舞うための仕込みを済ませ言われた通りの待ち合わせ時間まで余裕をもって過ごそうと思っていたのに、破天荒な御前と来たら言った時間よりも2時間近く早く待ち合わせ場所に着いたとか言って俺も慌てて家を出た。迷うことないからすぐ迎えるよって何度も教えたのにほんとに、よっぽど俺に逢いたくて急いだんだろうなって思うことにしたよ。俺も早く逢いたかった、見慣れた街並みが御前で彩られる事が楽しみで仕方なかった。20数年見てきた街を愛おしい人と歩けた景色は生涯脳裏に焼き付いて消えないだろう。とは言えすっかり見慣れたその立ち姿に俺は迷うことなく突撃した、途端に目尻を細めて笑うその顔がずっと見たかった。いらっしゃい、俺の街へ。
慣れてる土地を優雅に案内しようにも相変わらず何も無い場所だからちょっとかっこつかずにウロウロ歩いてたけど、クソ暑いこの土地でも御前は相変わらず笑顔で暑さで不機嫌になる素振りもなく一緒に歩いてくれたね。仕事場に連れていけて、いつもの仕事を身を持って体験してくれて緊張もあったけど俺はこの瞬間を糧にこの先もこの仕事場で頑張れる気がした。世界一可愛くしてしまったよ、今回ばかりは。
今夜振る舞う料理の為の皿を選んで自宅に帰る。「ちょっと家の中綺麗かチェックしてから入ってもらうから待ってて」なんて適当に嘘をついて部屋の電気を付けて部屋をよく見えるようにしてから俺の自室に荷物を置いてきて、と扉を開けさせた。初めて見るであろう部屋に普段からあるわけではなさそうなその飾り付けを見て北斗は一瞬フリーズした。レールに引っ掛けたハッピーバースデーの幕、そしてソファに飾られた大振りの数字風船、散らばるシルバーの風船に黒薔薇で作られたクマの飾り物。それが自分に向けての飾りだと気付いた御前はやっぱり想像以上のリアクションをしてくれて、興奮気味にプレゼントに気付いて開けてくれたね。中身はまあ、恥ずかしながら低予算のおふざけアイテムだったけど。
俺の愛犬と戯れて、一緒にYouTubeを観て少しのんびり過ごしたら腹が減ってきたから飯を作った。朝仕込んだハンバーグに、夜のうちに揉みこんだ唐揚げ、どっちも御前のリクエスト。そこまで作り慣れない俺は美味しいかな?と不安になりながらも作り上げた。思ったよりもボリューミーになった夜ご飯にも関わらず北斗は満腹の仕草を見せることなくぺろりと完食してしまった。
この家は居心地が良いと言ってソファでだらけながら手を繋いだ、当たり前に過ごしてる自宅での時間はなんかむず痒かった。風呂を済ませて宿泊用に広げたソファベッドでうたた寝する北斗がちゃんと俺の部屋で寛げているんだと感じて安心した。デザートのワインゼリーを食してからアルコールを嗜んで配信をしていたけど2人して眠たさと闘ってたね、そして暑いけどくっついてたい御前は俺にじわじわとくっついて来ては逃げられてたね。
辛うじて眠気に打ち勝って迎えた0時の瞬間、おめでとうに溢れる中俺はトイレに行くと飛んで部屋を出て行った。0時まで我慢していたのだろうと見せかけてちゃっかりトイレをしてから紙袋を持って戻る。ハッピーバースデーの歌を歌いながら戻ってくれば御前は目を丸くさせながら「え!まだあるの?!」と声を弾ませた。
そう、あのふざけた1個目のプレゼントはダミーに過ぎなかった。とんでもなくちゃっちいものを渡して幻滅されるかどうかのすれすれながらもこの瞬間を迎えられて心底安心した。プレゼントはもう3ヶ月も前から用意してた北斗に似合いそうな洋服。服を広げた御前はどの瞬間よりもテンションが高く、めちゃくちゃ好みに刺さったらしく目の前でなんの惜しげも無く寝間着を脱いで試着したね。見立て通り北斗のために作られたのかと思うほどよく似合う服を纏った御前は嬉しそうに明日はこれを着る!と張り切ってたね。すかさず送った動画を残して席を外したら、戻ってきて泣いてる御前を見て思わず笑った。動画を見て泣いたと話し、幸せな誕生日だと語る御前は二度も涙がぶり返してたね。誰よりも感性が豊かですぐ顔に出る、俺の本当に大好きな御前の一面。あのふざけたプレゼントにさえも貰えるだけで嬉しいと混じりっけない本音で笑える北斗が、幸せ過ぎて泣いてしまうほど純粋な北斗が大好きで仕方ない。おめでとうと3ヶ月分の逢いたいが溶け合って弾けた夜。
7時30分のアラームで目を覚ます、隣でまだぐっすり眠る姿を確認してから静かに台所へ向かう。2人分の朝食を用意して自室に戻ればまだすやすや眠る無邪気な寝顔、白いシーツに包まれた御前は本当にお姫様みたいでずっと眺めたかった。寝ぼけ眼で見つめる北斗に口付けを落とせばふにゃりと笑う、甘酸っぱく愛おしい朝。
早めに済ませた朝支度、ごっこ遊びを混じえてはしゃぎながら髪を整える。2人で過ごした初めての時間もまた、自宅でぼんやりと過ごす瞬間でさえも俺を幸せな思い出で満たすだろう。愛犬にまたねと別れを告げて自宅を後にした。今日のスケジュールはつめつめだ。プレゼントした洋服に合う靴やらインナーを探し求めて街へ繰り出す、トータルコーデをして大満足な俺は世界一可愛い北斗と盛れるプリクラを撮った。予約したランチのお店は俺も初めてながらにめちゃくちゃ好みの内装で、飯も美味くて終始感動してた。腹も満たされた頃、急に店内の灯りが消されてハッピーバースデーの曲が流れる。俺も思わず御前とキョロキョロしながらも、ちゃんと予定してたサプライズだと確信した俺は北斗にウン度目のおめでとうを伝えた。周りの客にも祝われて感動でまた泣きそうなのを堪える御前を見て北斗を超えるサプライズのしがいがある人��は居ないなと更に確信したよ。お揃いで北斗が選んだブレスを買い与えると大はしゃぎで腕を見せびらかして写真を撮って、今日生まれてきたのかなってくらい何でも喜ぶ天使みたいな御前に俺も夢中だった。スタバを嗜みながら次の目的地のために俺らは電車に乗った。座れぬ満員電車の中、御前はよろよろしながらも外の景色に子どもみたいに目を輝かせながらはしゃいでた。俺はすっかり見慣れてるものだけど初めて見る人間からすると凄いのかな?それでも御前は世界一リアクションの良い人間だと思うよ、ほんとに。
少し長めに電車に揺られて着いた場所は内風呂温泉のついた旅館。一緒に風呂に入ることもお願い事の一つでもあり念願でもあったらしい、人と風呂に入るのが苦手な俺はどのホテルでも断ってたけど今回ばかりはせっかく温泉に来たんだしの気持ちで入ることにした。遅めにした夕飯は想像以上にボリュームがあって、2人で気まずそうに目を合わせながら食ってたね。連日食いまくりで空腹ってどんな感覚だっけ?ってくらい常に腹は満たされてたからあれは本当に申し訳ないことをしたなと思った。それでもめちゃくちゃ美味しかったよね、何でも美味しいと言って笑う御前を見てるだけで俺も幸せだった。
部屋に戻って一休みしてからじんわりと暑い外で2人で花火をした。花火がしけっていたのか俺らが下手くそなのか分からないけど上手く火は付かないしロウソクの火さえ消えるしで花火を静かに楽しむことなく爆笑して終わったね、思えばほぼ座ってたけど。
先に温泉に入って窓越しにベッドから話しかける御前に来ないの?と言えば食い気味に「良いの?」と返してくる、物凄いスピードで服を脱いで洗って湯船に入ってくる御前を見て本当に一緒に入りたかったんだなと嬉しさが滲み出ている顔を見て思わず笑った。1度入ればちょっと慣れも出て朝も一緒に入ったね。
また眠気に負けてソッコーで寝る、寝心地の良いベッドで朝までぐっすり寝てたけど安定にアラーム前に目を覚ます。起きた、と言葉の代わりにスマホを弄るその腕に触れれば俺の腕に潜り込んできて静かに泣き出す。まだ朝だって言うのに北斗ときたら帰ることを考えて泣けて来たらしい、本当に泣き虫な奴。すんすんと泣き続ける御前の頭やら頬やら撫でて、泣き止む頃に朝食の前に温泉に入ろうと誘って入る。朝焼けに照らされた朝風呂はめちゃくちゃ気持ちよかったね。
ちょっと元気になった北斗を連れて朝食会場へ行く。用意された郷土料理を教えてあげて一緒に食べて、俺のコップにだけ虫が入る不憫を安定に発動させて満腹になったら部屋に戻る。照りつける太陽の下を歩きたくて一緒に散歩に出た、なんにも無い森と田んぼだらけの土地を歩くのが珍しい御前は夢中でカメラを向けてたね。そんな人が珍しくて俺も思わず動画を撮ったけど、俺が居るからって理由だけでこんなところにまで足を運んでくれる北斗をこの先もずっと大事にしていたいなって強く感じたんだ。
限界まで2人きりの時間を楽しんで、空港に降り立つ。荷物を預けてから暑さの中無言になりながらもコンビニでアイスを買い求めた。秒で溶ける炎天下に似合わぬリッチなアイスを食べて、隣の小洒落たカフェで軽食にする。もう長いこと空腹の感覚に陥ってない、それでも何かしら時間になれば食べ続けてるもんだからしばらくはお互い胃の時間感覚もバグりそうだよね。なんて思いながら頼んだパフェは馬鹿みたいにデカかった。なのにぺろっと食った。人間の神秘、田中の神秘。
空港までの帰り道は次の逢瀬の話をしながら、行きはあんなにしんどかったのに楽しい話をしていたら一瞬なのはまじなんだね。行ったことのない土地、行き慣れた土地、どこにせよ御前に逢うという事が最大の目的だからこそどこで逢おうか悩む、何をしようか悩む。だけど逢う度に飽きるどころか次が待ち遠しくなって、落ち着いた関係になるどころかどんどん好きになる。こういうところが好きなんだよな、と目で見て肌で感じて愛を実感するからこそなんだろうね。
自由な俺とすぐ迷子の子どもみたいにキョロキョロする御前、お土産を買った時だって割と近くに居るのにすぐ俺を探してキョロキョロする、泣くほどではないけど泣き出しそうな不安顔で俺を探すとこを見て実は愛おしさを覚えてたよ。ほんとに何をしても可愛い北斗、今までほっといてきた色んな人間にありがとなって言いたいくらい俺の隣に居てくれることに感動と感謝を抱いてる。何よりも俺を選んでくれてありがとう、北斗。
朝あんだけ泣いてもやっぱり涙が溢れてくる、3秒で泣ける俳優なのかってくらい次見た時には瞳いっぱいに涙を滲ませて眉を顰めてる。おかしくて笑いながらも涙が止まらない御前の頭を撫でる。
「またすぐ逢えるもんね、行くだけだもんね。また帰れるもんね。」色んな言葉で自分を奮い立たせて搭乗ゲートへ向かう御前、そうだよまたすぐ逢えるよ。すぐ帰っておいでね。俺はいつでも御前の帰る場所だからね。たくさんの言葉を込めて手を振る、何度も振り向いて手を振り返す御前が見えなくなるまで。
北斗と出逢えた去年の七夕、こだまする哀しみの声を断ち切って掴めた幸せ。去年の今頃は誕生日だったなんて知りもせずに話してた、初めて迎える誕生日を同じ空間で過ごせて俺も最高に幸せだったよ。人生で1番幸せな誕生日だったと語る御前を見てこの先ももっと、その1番を更新してやりたいって思ったんだ。もう来月は付き合って1年が経つのかと驚きが隠せない、こんなに好きに溢れて迎える1年なんてあっても良いのかってくらい北斗のことが好きだから。
次はどこへ行こうか、何をしようか。予定なんてみっちり立てなくたってただ同じ空間で北斗と過ごせるだけで俺は幸せなんだ。多分御前も同じなんだろうけど。
誕生日おめでとう、生まれて来てくれてありがとう。
たくさんの喜びと幸せと初めてを俺に味あわせてくれてありがとう。これからも一緒に歳を重ねていこうね。
大好きだよ北斗。
0 notes
Photo
Twitterの諸々。 コミックス発売からもうひと月で時が経つのは早いですね。お手に取って下さった方有難うございます。引き続き騒がしい面々を宜しくお願い出来たら幸いです。
3 notes
·
View notes
Text
目次
Usick(カニ)の小説を保管しています
作品はジャンル→CP、キャラクター→時系列の順におおむね並んでいます
タイトルをクリックすると作品ページへ移動します
---
一次創作
ニーナの旅立ち:百合文芸4、おねロリ、ペドフィリア
イクサ:百合文芸4、人石、コーギー
ニーナの復活:百合文芸3、おねロリ、懐胎
世界に木はもうない:百合文芸、義手、サッカー
---
二次創作
〇アイドルマスターシャイニーカラーズ
・まどこい
円香ちゃんの瓶詰め:背中の穴、瓶詰め
小糸ちゃんと、町の小さな映画館:まどこい、TS
グッドガール! 小糸ちゃん!:まどこい、イヌ、とおまど
・にちみこルカ
subdominant:誕生日、手紙とクマのオルゴール、川
火を消して帰って:テニス、写真、灰
喜びの国:にちみこルカ、家
・other
さよならいろいろ:とおまど、ふっ飛ぶ歯、私たちのプロデューサー
通り雨だったね:市川雛菜、誕生日
ノクチルと、絶対に割れるガラスキュー:ノクチル、ガラスの球体
ノクチルと人形たちの森:ノクチル、ホラー
数えて:杜野凛世、怪奇幻想
目、口:まみきり、怪奇幻想
〇アイドルマスターシンデレラガールズ
・しきフレ
こんな夜:愛、受容
おお、マリア!:ねこ、ミア
きみとはニースで夏のあいだ暮らした:しきフレ合同誌「Coffret」寄稿、ニース、記憶
ラブランド:『一時間前までセッしてた合同「気持ちいいよね一時後!」』寄稿、幻想、ようこそ愛の国
バースデイ:背中の羽根、生きる
La La La:シンデレラガールズ×ララランド小説本「Stars Who Dream」寄稿、夢と愛
(till) vanilla twilight:ありがとうセレンディピティパレード
新世界より:鍵、隕石、メリークリスマス
Baby so long:「ベイビー」④、長いお別れ
ベイビー・コーリング・ユー:「ベイビー」③、兆し
ベイビー・マイ・スウィート:「ベイビー」②、過去
ベイビー・アイ・ラブ・ユー:「ベイビー」①、あたし宮本フレデリカ
What a wonderful worldend:ポストアポカリプス、旅
私の神様:殺害した
残光:一瞬の感覚
・奏周子
「寛容」:ビデオカメラ、記憶
あじさい②:快復、怖くなかった
ベイビー・イン・カー:のせ塩、あかちゃんが乗っています
ダンサー:出会い、ロストイントランスレーション
ラブラ:サメのぬいぐるみ、青い空
しずかに愛して(Love me softly):日々
もうくさくなっています:シャベル、埋める、氷
あじさい:日々、スイカ
恋愛映画:奏周子合同誌「群青ストライド」寄稿、青春
死体袋の記憶:デレマスマフィアパロ、ロシむす、「Galway Girl」
Sugar:おタバコ、電話、月
行ける:消失、幻想、愛になる
海と恋人:「ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア」
Arterial:吸血、夏、夕日
bullseye:ダーツ、魔性
・かなふみしゅーこ
鼻血:鼻血を拭う、見る
千年あとまで:鎌倉、メリークリスマス、永く続いた
ラブリー・ラブリー・フィーリング:絵を描く、絵を贈る
しおりづくり:「海の見える家」サブエピソード
海の見える家:鎌倉、家族、消滅、ポリアモリー
・なおかれ
窓をあけて:北条加蓮さんお誕生日、感染症
さよなら恋人:別れ、劇中劇、ずっと仲良し
四月になれば彼女は:渋谷、キットカット
私から生まれて:妊娠出産、おめでとう
恋のほのお:燃える、燃え上がる
融雪:列車、雪景色
・かえみゆ
抜け道:秘密の道、差し出す
ニーナ:三船美優さんとニーナちゃん
雪に花、愛には指環:ご実家、祝福、「The Rose」
結婚しよう:指輪、そこへ行きましょうね
星はどこへ落ちた?:深夜、お散歩
・うづりん
南ゆき: うづりん小説合同誌「カラフルドロップス」寄稿、南へ
散文詩:散文詩、光景
見て、雪が降ってるよ:回想、手をつなごう
グッドモーニング、あるいは一部の不幸も立ち入ることのない幸福:朝、幸福
・奏加蓮(モノクロームリリィ)
セカンダリ・ラバーズ:新生活、サーフィン、色のない都市
十七歳:女子寮、ごまかし、喪失
水の中の幸せの国:生理食塩水、溺水
わたしを葬くる:埋める、ウェディングドレス、誰も知らない
・かなふみ
いない:奏さんがいない
イルクーツクにて:喪失、逃避
よんで:読書会、私たちもそうだったの
・新田ーニャ
不治の星:2020と2016、私のかわいい
あなたは私の白い兎:デレマスマフィアパロ、雪、逃避行
スカイフォール:大人、盲目
・白菊ほたる
黒髪の奇蹟:カーゴカルト、ホタル
不幸な者へ:老婆、BLS、行け
白い:プロデュンヌさん、シンデレラガール
いつかのきみに:ご両親、お手紙
かがやき:全身不随のPさん、ステージ、連れていく
宝石: 右ひ骨遠位端及び脛骨遠位端の開放骨折、不幸
君は、幸福:賭け、オーディション、カスミソウのティアラ
君のための花:前プロデューサー、最後のステージ、スズラン
・北条加蓮
ジャンクフードをめぐる冒険:加蓮ちとせ志希、冒険、P字頭の狂人
顔のない女:怖い夢、過去
加蓮ママ:カンクンビーチ、ベイビー、マヤ民族文化
おもいでを聞かせてください:体育用具室、破る
ママ:しきかれ、看病
Dive(あるいはこの世界のヒロイン):ベッド、さまざまな北条加蓮
・other
りんみお浮気紀行!:りんみお、百合浮気、コヨーテ
Gon宮本フレデリカ:宮本フレデリカさんお誕生日、「ソ」の音
まるい角:りょううめ、角の夢
ゴオォォーーーン:ちと千夜、魔女、炎
いつでもおいで:のせ塩、飲酒、いつでも
あいびき:加蓮と楓、なおかれかえみゆ前提、フード理論
たくさんかわいがってね:しゅうさえ、金魚、心は
無題h:加蓮、ほたる、人殺しの邂逅
南極観測隊:焼きそばハロウィン、閉塞、ファンになる
『シネマ・パラダイス』:りょううめ、デレマスマフィアパロ、ロシむす
初恋:志乃礼子、怒り、ダンス、出会う
ペーパー・ムーン:志乃礼子、雨、最後のひと
場面:デレマスマフィアパロ、ロシむす、カエデタカガキ
アテナイの幽霊:しきふみ、図書館、謎を追う
a Housework:家事、しきフレ、かえみゆ
羊たちの沈黙パロ:奏、文香、ありす、志希、フレデリカ
Sugar.Bride.Strawberry.:ときのりこ、ご結婚、嘔吐
Paradise(for life):周子、美嘉、ゾンビパロ
窓辺の花:タケバネ、名前
さよなら、かぶとむし:城ケ崎莉嘉、城ヶ崎美嘉、世界は変わる
〇ゾンビランドサガ
腕が旅をした話:純愛コンビ、消えた腕、引力
少女(リリィ):ゆうぎリリィ、ホラー、花火
少女(ゆうぎり):ゆうぎリリィ、かつての習慣
〇アイドルマスター
Inferno:ちはゆき、人魚姫
赤い糸:ゆきまこ、五年後の世界
Star,visual binary star:亜美真美、大人になっても
Kluuvikatu Helsinki Finland:あずりつ、フィンランド、雪だるま
運命の人:ひびたか、太陽と月、撫子
〇魔法少女まどか☆マギカ
Life, after life:ほむマミ、魔獣、離れない
白紙:雪原、ループ
〇らき☆すた
光の速さで1.2秒:かがみ、みゆき、月へ移住
2 notes
·
View notes
Text
各地句会報
花鳥誌 令和5年11月号
坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
………………………………………………………………
令和5年8月3日 うづら三日の月花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
思ひ出はねぶた祭りの鈴の音 由季子 居合はずも気配感じて墓参り さとみ 小さき手の祈る姿や原爆忌 都 新刊にしをりはさみし今朝の秋 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年8月5日 零の会 坊城俊樹選 特選句
夏蝶の影夏蝶の見当たらず 和子 夏帽を墓誌にぱさりと一礼す 小鳥 炎帝の甘い息なり草いきれ 和子 ビルとなく夏草となく墓となく 千種 墓参直方体の石たちへ 緋路 刻む名のなき墓石の灼けてあり 和子 十字架の寝墓を埋めし夏の草 美紀 空蟬を俯きにして走り根に 要 炎天にかつて士族は墓じまひ いづみ
岡田順子選 特選句
睡蓮の影睡蓮の葉に揺るる 緋路 利通の墓へ鋼の夏日かな 俊樹 墓参直方体の石たちへ 緋路 葬列の中のたじろぐ黒日傘 三郎 あふひ句碑墓域にありて百日紅 佑天 奔放で供花ともならず猫じやらし 荘吉 青山の水に肥りし金魚かな 美紀 夏草に陋屋のごと耶蘇眠る はるか 立ち枯れの草より薄き八月の蝶 和子 イザベラの墓へ絵日傘高く上げ 小鳥
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年8月5日 色鳥句会 坊城俊樹選 特選句
金灯籠灯の曼陀羅をよへほ節 美穂 盆灯籠十万億土超ゆ君へ 久美子 流燈の火の川となり闇に浮く 孝子 流灯の破線となりて彼の世へと 睦子 行く夏や波に消えゆく砂の山 修二 家紋古る釣灯籠に代々の火を 久美子 黒髪に戴く山鹿灯籠かな たかし シヤンデリア墜ちてはじまる夏舞台 睦子 縁日やうすものの母追ひ越さず かおり ダリア立つ背に御仏のおはす如 勝利 炎帝を睨み返せし不動尊 かおり 戦争を知る人とゐて沙羅の花 朝子 恋に堕つ日々はまぼろし星月夜 美穂 風天忌しがらみ捨てて西東 修二 思ひの外長く連れ添ひ夕端居 光子 あの雲の八月六日兄の背に 朝子 河童忌やセピア色なる供華の水 睦子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年8月7日 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
九頭竜に天蓋として秋の空 かづを 饒舌を寡黙にしたる猛暑かな 同 老い包む羅にある粋を着て 同 絽の喪服広げて暫し母偲ぶ 笑 海上を照らし消えゆく花火舟 同 羅に心の綾は隠し得ず 雪 絽の美人正面見すゑ瞬かず 泰俊
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年8月8日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
鳳仙花記念写真のまた増えて 裕子 秋薔薇キリスト葬は花のみに 令子 図書館の絵本を借りて秋の朝 実加 秋初め装丁だけで選ぶ本 登美子 褪せ果つるトーテムポール夏の月 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年8月8日 萩花鳥会
広島の原爆殘害眼前に 祐子 盆提灯座敷一変かの浄土 健雄 ひぐらしがよう帰ったと里日暮れ 俊文 七夕や家族揃うてバーベキュー ゆかり 庭野菜取りたて供ふ盆支度 恒雄 ひと日生く古稀の我また花木槿 美惠子
………………………………………………………………
令和5年8月9日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
化粧水嫁にねだりて生身魂 すみ子 立葵老女の夢は咲きのぼる 悦子 棚経を待つ朝よりの野良着脱ぎ 美智子 水脈長く長くや土用蜆舟 都 縁台の仰臥は浮遊天の川 宇太郎
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年8月12日 枡形句会 栗林圭魚選 特選句
烈日の寺の甍や蟬時雨 亜栄子 白粉のゆふぐれ匂ふ句碑明かり 文英 達者なる日を百歳の生身魂 同 好物に笑顔は童生身魂 恭子 小湾の潮香満ち足る島の秋 多美女 ビートルズ聴きつうたたね生身魂 亜栄子 草々に水やり終へて今朝の秋 恭子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年8月14日 なかみち句会 栗林圭魚選 特選句
打水に乾きし土の匂ひして 迪子 蜩の声に憶ふは奥貴船 貴薫 新涼や虚子文学碑なぞり読む 怜 蜩や今日の仕舞ひにジャズを聴く 貴薫 新涼の風運び来る水の音 三無 蜩の声に包まれ森深き 秋尚 新涼の風運びゆくミサの鐘 怜 直したる服受け取りて涼新 貴薫
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年8月14日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
耳に残る脱穀の音終戦日 昭子 大都市の火の海と化し終戦日 みす枝 薄れゆく記憶手繰りし原爆忌 英美子 俗論をまた聞かさるる残暑かな 昭子 喜んで逃げる爺婆水鉄砲 みす枝 しみじみと肩甲骨や更衣 昭子 夫の船べりを掴みて鮑海女 同 桐一葉風の意のまま落ちにけり 英美子 どの墓も供華新しき盆の寺 信子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年8月16日 伊藤柏翠記念館句会 坊城俊樹選 特選句
火取蟲てふに一夜を果つ定め 雪 考へず居れば済むこと髪洗ふ 同 花火果て破に残りし余熱かな 真喜栄 漆黒の闇に銀漢ふりかぶり 同 百日紅又百日紅てふ団地 清女 それとなく秋を呼びゐる風の音 かづを 九頭竜の闇を沈めてゐる銀河 同 ゴジラ似の雲立ち上がる原爆忌 嘉和 地獄より来る祖もありぬ盂蘭盆会 世詩明
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年8月16日 福井花鳥会 坊城俊樹選 特選句
啼く声の細くとぎれし法師蟬 啓子 足さばき揃ひよせ来る盆踊り 笑子 灯籠に女心の一句添へ 希子 流灯の仏慮の風に促され 同 球児等もスタンド席も灼けてゐし 和子 地図上に台風の道あるらしく 同 盆の月古城の上にまかり出る 隆司 吟行も供養の一つ盂蘭盆会 泰俊 故郷の色町とほる墓参 同 表情のはみ出してゐるサングラス 雪 頷いてばかりも居れず生身魂 同 月夜の踊り雨夜の踊り見しと文 同 何となく日向水ある日向かな 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年8月16日 鯖江花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
蝿叩きにも自らなる居場所 雪 頷いて居れば安泰生身魂 同 火を恋ひし火蛾の果てとはこんなもの 同 狙ひたる金魚に又も逃られし 同 音もなく傷も付けずに流れ星 みす枝 蜩の声が声呼び森震ふ 同 偕老に二本つましく牽牛花 一涓 来世又君に逢むと墓参 世詩明 夏まつり村の掟は捨て難し 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年8月18日 さきたま花鳥句会
鳳仙花迷路のごとき蔵の街 月惑 天高し殿堂入りの行進曲 八草 夕まずめ途切れ途切れに法師蟬 裕章 あの人に会ひたくなりし天の川 紀花 座の窪きまり南瓜のおほらかに 孝江 朝の厨一分間の終戦日 ふゆ子 夜咄やはたと団扇の風止まる とし江 炎暑寺水鉢かつぐ鬼を吸え 康子 一夜あけ光の洗ふ野分後 恵美子 尺玉の花火の弾け音弾け みのり 強風に七夕飾りもつれけり 彩香
………………………………………………………………
令和5年8月20日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
裏返り空を見詰むる秋の蟬 秋尚 校庭の空を奪ひし秋茜 経彦 大空に機関車の缶灼けゐたり 幸風 菩提樹を絡めとりたる葡萄葛 同 なびき癖各々違へねこじやらし 秋尚 山城の搦め手いづこ野路の秋 眞理子 一葉落ち青空丸く生まれたる 三無
栗林圭魚選 特選句
TARO展残暑を赤く塗り潰す 千種 おしろいの紅固く閉ぢしまま 秋尚 横山に行合の空今朝の秋 幸風 校庭の空を奪ひし秋茜 経彦 水被り残暑の石の獣めく 千種 たくさんの水飲み干して夏果てり 久 わが息の荒さをしづめ秋の蟬 千種 秋の蟬力惜しまず昼を裂き 三無 噴水の歪みもとより秋暑し 千種 妣の声聞きに葉月の恐山 経彦
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
0 notes
Text
詩集「夜明け前」
詩集『夜明け前』
1.「いま僕は私になる」 2.「革命の世代」 3.「東京空想砂漠」 4.「Time After School」 5.「子どもたちは夢を見る」 6.「私たちの戦争」 7.「RGB」 8.「青春的フォトグラフィ」 9.「Camper Volvo」 10.「Berry Berry Berry」 11.「あなたに逢いたい」 12.「透明な虹色」
1.「いま僕は私になる」
この街で珈琲を飲む時は 一瞬だけ狂騒を忘れられる 今も世界では僕の友が 戦争によって死んでいるというのに
春の訪れとともに広告は キラキラした青春を謳うよ 風や誰かの声に人は流されるばかりで 大切なものが流されたことも気付かぬまま
透明の中に秘められた欺瞞 疑うことしか知らない陰謀 光の速さで代わる今の時代に 僕が僕である理由を探そう
何のため…… 人は闘うのだろう? 誰のため…… 人は憎み合うのだろう?
罪なき大地にエゴの穴が空く 悲しみの雨は降り止まない それでも人は“私”になる
昨日の朝にあいつが炎上した 現実を無表情で伝えるニュース 目を背けたい現実ほど 本当は見つめなきゃいけないのに
泣き叫ぶ子どもたちの声に ようやく振り向いた人々 明日なき時代に明日を求める あなたへ一輪の花を贈ろう
新宿の街で起こるシュプレヒコール それを冷ややかに見つめる人々 目には見えない怪獣が蠢く こんな世界で僕らは食べていく
何のため…… 人は闘うのだろう? 誰のため…… 人は憎み合うのだろう?
罪なき人が罪を犯した 悲しみを血で洗い流す それでも人は“私”を探している
正義を正義で撃つ 悪魔を悪魔が咲う 矛盾だらけのこの世界で いつか僕は“私”になる
何のため…… 人は闘うのだろう? 誰のため…… 人は憎み合うのだろう?
罪なき人の罪なき声が 悲しみを力にする それでも人は“私”になる
果てなき野望の先に いま僕は“私”になる
2.「革命の世代」
【A:革命の果て】
闘いの果てに 平穏は戻った 普通の暮らしは 今や過去のもの
街は静けさの中 リュートの音が響き 誰かの涙を語る 世界は変わった
【B:名誉の唄】
民衆の選んだ者が 独裁者に変貌する 誰も気付かぬまま 国は染め上げられていく 気づいた時には もう手遅れだった
罪なき者が武器を取り 侵略者の恥も何処へやら 正義を信じてここまで来た ある日突然現実に気付いたのさ 心に襲いかかる嵐の影 立ち上がらなければと決意した
いつか歴史は語る 物事の正当性 勝者を見つめて 敗者は怨念を秘めた あの頃の僕らに想像もできない 現実は空想を凌駕するもの
自分自身の正義を信じて かつての王朝を倒すと決めた 身の危険は厭わず 時代を変えるために 君よこの手を取り 明日を掴み取れ
【C:我に勝利を】
陰謀の果てに 街に民衆は集う 未来を見つめ 誓いあった者達
慌てふためく 独裁者の姿 宮殿に人々は集い 正義が勝利した
センセーショナルに 報道は伝える 不変の壁や体制が変わる 民衆は時代を破った
【D:英雄よ理想郷を築け】
英雄が舵を取る 新しい時代の到来 人々は祝福し 未来を思い描く
まだ見ぬ青春 素晴らしき人生 ロックスターは夢を語り 俳優は銀幕で躍る 理想郷の幕開け
【E:歴史は繰り返す】
降り止まぬ雨が本質を語る 笑顔の裏に果てなき欲望 力は人を変えてしまったのか 群衆は再び涙を流す
【F:革命よ再び】
S通信の一報が センセーショナルに 世界を駆け巡る
見えない壁に 囲まれた国にも 言葉は透過する
涙が怒りに 怒りは力に もう一度自由のために! 英雄は悪魔になった!
【G:止まらないカオス】
なぜ人は過ちを犯すのか 痛みを厭わないのか
怒りは届かぬまま 今日も晴れ渡る この空も皮肉屋になったのか
【H:運命の唄】
家の中に国境が敷かれ 離れ離れになった恋人たち
好きになった時は同胞だった 結ばれた時も想いあっていた
新たな生命が生まれた瞬間 あの革命が起こり 家族は引き離された
Breaking News!! Shall We Dance!? 踊らされる人
Breaking News!! Shall We Dance!? 罪なき人
終わらない 怒りの果てに
【I:時は語る】
数十年の時が僕らに流れた 子どもの顔も思い出せぬようになった いつか見た夢の痕は 無邪気な幼虫の踊り場
【J:自然摂理】
すべては自然に還る 安らぎと不変の時 風は憂いを吹き払い 光は生命を育む 時代は天の思うがまま
【K:革命の果てに僕らは……】
闘いの果てに 平穏は戻った 普通の暮らしは 今や過去のもの
街は静けさの中 リュートの音が響き 誰かの涙を語る 世界は変わった
嗚呼 僕らは何のために 立ち上がったのだろう
歴史は僕らを慰めない 現実が今を語る 革命の果てに僕らは大人になった
3.「東京空想砂漠」
火のない所に煙は立たぬと 見知らぬ誰かが中傷する 画面の向こう側で泣く君を また僕は助けられなかった
自己満足の正義を詰め合わせ 無責任な大人になった僕ら 今や悪質な煽りや冷笑すらも 養分に変わってく時代
何もできないくせに 何かを叫ぶんじゃねえよ 誰かのせいにしたくても 自分の顔しか思い浮かばず 見知らぬ君にナイフを向ける
強さの証明 虚偽の生命 僕らが目指す 美しき世界
アダムとイブが産まれた日 怨みつらみは無かったはず かつての純情な僕に 真夜中が手招きする
フォロワーが増えたからといって 何を言っても良いわけない ファンは拡められたくない過去を 自慢げに見せびらかして良いわけない
いいねや複製の数が 人の価値だと信じられる時代 仲間外れになるのが怖くて モラハラ・リプライにいいねを押した
何かを始めるために 何かを否定しなきゃいけない ネットという海の真ん中で 未来を思い悩んだ果てに 生きた証を残そうと決めた 時よ抱きしめて
若さの功罪 過ちに後悔 僕が生きたい 新しい世界
パンドラの箱を開けた日 便利になると信じてたはず かつての無垢な僕らに 真夜中が手招きする
一夜で人生が変わる時代 スターになるのは一瞬 滑り落ちるのも光の速さで 何が正しいのかもわからなくて 正義などないと知った
強さの証明 虚偽の生命 僕らが目指す 美しき世界
アダムとイブが産まれた日 怨みつらみは無かったはず かつての純情な僕に 真夜中が手招きする
東京・空想・砂漠 物質の波に埋没する 君に手を差し伸べたい 時よ抱きしめて
4.「Time After School」
時の雨よ降れ 世界を洗い流せ すべての感情を洗いざらい まっさらに戻そう
時の風よ吹け 世界を嘲笑え 嵐の前の静けさに 未来を託そう
放課後のチャイムが鳴り 教室を飛び出す少年少女 あの頃の僕らは知らなかった 今ここで生きる意味を
地球の誰もが ぐっすり眠れるように 溶けてしまいそうな子守唄で 世界を雨に包もう 過去も未来もすべて時の中へ……
時の虹よ描け 新しい世界を 争いも憎しみもない 希望に溢れた未来を
時の音よ響け 世界を包むほどの声で 張り裂けそうな胸の叫びを 音に託してしまおう
制服のネクタイを 見知らぬ君と交換した あの頃の僕らが気付かなかった 今ここで生きる日々の輝きを
地球の誰もが こっそり刃を向けないように 決して消えない子守唄で 世界を雨に包もう 歓喜も絶望もすべては時の中へ……
ハレルヤ ハレルヤ 時の虹が降る 未来の僕らに栄光あれ さよなら地球よ
地球の誰もが ぐっすり眠れるように 溶けてしまいそうな子守唄で いっそ溶かしてしまおう 過去も未来もすべて時の中へ……
あなたを知らぬように 私をあなたは知らない 虹の輪をくぐり 痛みのない世界へ……
5.「子どもたちは夢を見る」
碧空に照らされた校庭で 砂の城を築いたあの日 いつか永遠に消えない城を ここに築けると信じていた
無邪気だった頃の僕らは どんな夢も見られた 宇宙飛行士になる夢さえも 誰も笑わなかった頃
子どもたちの元気な声が 今日も校庭から響く 健やかに 朗らかに あなたの将来を願うよ 守りたい その声を
潮の満ち引きのように 毎日夢は変わったけど 今思えば無謀な夢さえも 叶いそうな気がしてた
三輪車のスピードとか クレヨンの鮮やかさとか ヒーローごっこに勤しんだ あの頃の僕にあなたを重ねた
青春時代にふと気付いたこと 夢を見ればいつかは破れる でも今なら言える 本当は 臆病になってただけさ
子どもたちの優しい声が 今日も校庭から響く 安らかに 朗らかに あなたの未来を信じてる 守りたい その夢を
いつも仕事に追われてばかり 大事なことを忘れてた あなたの声に出逢った瞬間 生きる意味や夢を見る価値を 思い出させてくれたよ
子どもたちの元気な声が 今日も校庭から響く 健やかに 朗らかに あなたの将来を願うよ
子どもたちは僕らの心を いつも洗濯してくれる 大人になって失くしたものを あなたは教えてくれる 守りたい その明日を
子どもから大人へ 僕らが学ぶべきこと きっとあるはずさ
6.「私たちの戦争」
Please, Stop the War! My Father!
戦場で君が叫ぶ 無力な私を突き動かすものは 無気力な銃声
あなたが生まれた時から 私たちは闘い続けてきた 武器を取らずとも 闘いは続く 自由のための闘いだ
いつの日も私たちの前に 明日なんかなかった この残酷な戦争を 私たちで終わらせたい あなたの未来を創るために それがすべてだった
新たな夜明けはいつだって 私たちに希望を与える その先に目を背けたくなる 絶望があっても
平和な日々がまた戻る日まで 私たちの闘いは終わらない 君よその銃に未来はあるか 安寧の時が見えるか
戦場に立てない者たちが 今出来ることをやろうとする時に 突然白い雨!
どんな自然の生き物より 時に人間は恐ろしい 大地が育んだ自然さえも 爆弾には敵わない
いつの日か私たちの子どもに 今日のことを伝えたい この残酷な戦争を 忘れさせてはいけないから あなたが傍にいる限り もう巻き込みたくはないから
新たな報せはいつだって 私たちに勇気を与える あなたがそこにいる限り 私は諦めない
平和な日々がまた戻る日まで 私たちの闘いは終わらない 君よその胸に心はあるか 安寧の時が見えるか
崩れた街に 為政者の影 この戦争の真意を悟る
涙に溢れた未来は きっと私たちを讃えるだろう
新たな夜明けはいつだって 私たちに希望を与える その先に目を背けたくなる 絶望があっても
平和な日々がまた戻る日まで 私たちの闘いは終わらない 君よその銃に未来はあるか 安寧の時が見えるか
7.「RGB」
あか あか あか あか あか あか あか あか アカイクルマ
みどり みど みどり みど みどり みどり みど みどり ミドリムシ
あお あお あお あお あお あお あお あお アオハル
あか あか あか あか あか あか あか あか イチゴ
みどり みど みどり みど みどり みどり みど みどり クローバー
あお あお あお あお あお あお あお あお ラムネ
あか あか あか あか あか あか あか あか ケチャップ
みどり みど みどり みど みどり みどり みど みどり ホウレンソウ
あお あお あお あお あお あお あお あお ネモフィラ
あか あか あか あか あか あか あか あか ポスト
みどり みど みどり みど みどり みどり みど みどり 抹茶
あお あお あお あお あお あお あお あお 地球
8.「青春的フォトグラフィ」
あなたの傍にいた証を この写真に残したい 次はいつ逢えるかわからないから まっさらな気持ちを記録したい
教室で微笑む友や 何気ない日常の風景も 数年後振り返ったら思い出になる だから今を閉じ込めてしまおう
あなたの変顔がしんどすぎて 私まで笑ってしまったよ そう! こんな気持ちになれるなんて 全部あなたのせい あなたが私を変えてくれた
青春的フォトグラフィ 誰のためでもない 私たちの今を繋ぐため 写真を撮るんだ
青春的フォトグラフィ 言葉はいらない 大切な友や恋人と ともに過ごした日々 残すんだ
あなたと出逢った頃は 写真を撮るのが怖かった 文化祭の出し物にカメラを向けた時 ふと「この写真、いいね!」って 声をかけてくれた
あんなに臆病だったのに 世界が変わった気がした 心が軽くなってくような これって文化祭マジック!?
目には見えないものじゃ語れない まるで思い出の栞みたいだ そう! こんなことを話せるなんて 全部私のせい 私も変わったんだ
青春的フォトグラフィ 夏のせいにして 私たちの気まぐれを 写真にしてしまおう
青春的フォトグラフィ 言葉よりも速く 夜のプールに忍び込んだこと 誰も知らない青春 mischief この写真を見たら 思い出す
いくつになっても忘れない 青春って終わらない Netflixじゃ語り尽くせない 私たちだけの今を写真に残そう
青春的フォトグラフィ 誰のためでもない 私たちの今繋ぐため 写真を撮るんだ
青春的フォトグラフィ 言葉はいらない 大切な友や恋人と ともに過ごした日々……
青春的フォトグラフィ 今を切り取ろう あなたと私のコントラスト 全部写してしまおう
青春的フォトグラフィ 思い出に残そう ずっと忘れない十代の日々 あなたに出逢えて良かった
私は青春的フォトグラファー
9.「Camper Volvo」
誰も僕らを知らない街へ 旅に出ようと決めた 荷物をたくさん詰め込めるように 中古のボルボを買った
ワゴンに入るだけ入れて 僕らは旅を始めた 終点のない旅はどこへ 運命を連れていくのだろう?
数えきれないほどの失敗と 幾度も小石に躓いた先に この社会で生きることに疲れ果て 現実逃避しようと決めた
明石海峡の先 淡路がやさしく出迎えてくれた ここから旅は始まる
朝焼けに小鳥は照らされて 風の歌を唄っている 心地よい風がクルマを通り抜け 街は色づいてゆく
夢の跡を通り過ぎて 旅に出たことを実感する ワゴンは今も快調そのもの 行き先を決めないで行こう!
付き合うことも反対された 会社では上司に叱られっぱなし 何も出来ないと思われてた これが僕なりの皮肉
鳴門海峡の先 徳島があたたかく出迎えてくれた この先も旅は続くよ
何度か夜を重ねて クルマの魅力に気づいた 君と出逢って こうして旅に出て 僕は僕で少しは成長してるのかな?
ふと訊ねた時 「あなたは変わったよ」と 君は眠そうな顔で答えた やっと気付いた
僕は逃げるのに夢中で 大事なことを忘れてた それは君と幸せになること
瀬戸内海の先 岡山がそっと出迎えてくれた もうすぐ旅は終わるよ
君の両親にもちゃんと説明して 上司にもしっかり謝って 僕はもっと大人になる��ら これからもよろしく
そう言いかけた時 君は首を横に振って クルマを止めるように言った 立ち止まった瞬間 唇に触れたものは 最初のキスだった
あの日の恋人は今 隣で眠っている ふたりで幸せになろう 約束だよ
10.「Berry Berry Berry」
Berry Berry Berry Berry……
甘いだけじゃなく 酸っぱいの 気まぐれなとこが好きだ
やさしいだけじゃなく 叱ってくれる そんなとこが好きだ
空はいつも晴れじゃなく 曇りや雨の日もある 雨だからって何もやらないよりも 何かやった方がいい
Berry Berry Berry Strawberry 勇気を出してみよう 一歩前へ出られたなら きっと大丈夫
Berry Berry Berry Cranberry やるだけやってみよう 失敗してもやり直せばいい なんとかなるから
Berry Berry Berry 合言葉はベリーのように 私らしく
つらいときや 悲しいとき きっとあるよね
そんなときこそ ベリーを食べて 一旦立ち止まろう
何もやらなくても 時間は過ぎるから やらない理由よりもやる勇気を 忘れずにいたい
Berry Berry Berry Blueberry 今をあきらめない 未来は今の私が決める 淋しさも噛み締めて
Berry Berry Berry Blackberry 過去を否定しない 昨日があるから今日がある 私を抱きしめよう
Berry Berry Berry 合言葉はベリーのように 私らしく
泣き叫びたいほど 孤独な夜もあった 訳もわからず 怒りに暮れた夜もあった
どんなに時が流れても 私らしさを忘れずに
Berry Berry Berry Strawberry 勇気を出してみよう 大切なものを失くさないで 精一杯やろう
Berry Berry Berry Blueberry 今をあきらめない 私だけの人生を この味とともに
Berry Berry Berry 合言葉はベリーのように 私らしく
11.「あなたに逢いたい」
あなたの今を閉じ込められるのなら この蝋人形に時を止めて 私の部屋で眺めたい
あなたが好きすぎてたまらないから どんな言葉や名誉よりも 私の傍にいてほしい
黄金や豪邸をすべて手にしても ひとつだけ足りないものがあった それはあなたのような人 人間のぬくもり
もうすぐ私は死ぬ 謂れなき濡れ衣を着せられて だからあなたと共に 最後の幸せを抱きしめたい でも青空に黒赤(こっか)の雲が差し 風雲急を告げた
あなたに口づけたとき ヴァンパイアの味がした それでもひと思いに殺してください
どうせ私はもうすぐ 命絶える身ですから いっそ大好きな人に殺された方がいい
孤独感に苛まれたまま 光の速さで十代が終わった 若さは永遠と信じてた あの頃の時めきは何処へ?
もうすぐ私は死ぬ 十字架に載せられて 正義を貫く悪魔よ どうか私を赦してください 夜空に血染めの雨が降り 古の儀式が始まった
まるで蛇のように エロスとエゴスが絡み合った夜 あなたはまるで絹のよう ずっと優しく抱きしめてくれた
聖歌隊の歓喜の歌 牧師の声 群衆は「殺せ」と叫ぶ そしてあなたの気配がした
降り止まぬ雨の夜に 私は空高く舞い上がり 砂とジャムの宝石が心を砕く あなたに殺されるなら せめて私を忘れないで それが贖罪になるから
夢が叶ってよかった 青春の終わり
12.「透明な虹色」
淡色の世界に 僕らは生まれた 何度か恋をして いくつか夢も見た
時は流れて 大人になった 変わりゆく世界の中で 変わらないものはなんだろう?
あなたに出逢った瞬間 やっとわかった この地球に普通はなく いつも誰かとすれ違っていること
生きづらさを抱える世界を ほんの少しでも解すため 僕らは声に想いを託す まだ見ぬあなたの自由を願って
誰かを好きになるために 世間の了解はいらない 私が私らしくあるために あなたの許可はいらない
時代は少しずつ変わり始めたけど まだまだ未来は遠くて でも誰かを傷つけないために あなたが傷つく必要はないから
生きようと思える明日を ほんの少しでも届けるため 僕らは今日も前へ進む まだ見ぬあなたの自由を願って
パンプスは履かない ずっとあなたの傍にいる 気づきが気づきを生み 新しき世界を創っていく
生きづらさを抱える世界を ほんの少しでも解すため 僕らは声に想いを託す まだ見ぬあなたの自由を願って
虹の彼方へ 越えていく時 その虹はきっと透明になる
そこには何気ない日常と 生活があるだけ なんでもない今日を生きていくため……
Over the Rainbow…… Across to the World…… Love & Peace…… Someday we will sing "Song of Joy" together. La La La La Across to the Universe. La La La…… 透明な世界で
坂岡 ユウ 詩集『夜明け前』クレジット
Produced by Yuu Sakaoka All word written / Design / Photo by 坂岡 ユウ
Respect to 北山修さん(#5)・秋元康さん(#10)・橋本淳さん(#11)
Very Very Thanks to My family, my friends and all my fans!!
2022.3.18 坂岡 ユウ
4 notes
·
View notes
Text
supernova (summer of 21)
7月の終わりにはアスファルトにこぼれ落ちるくらい咲いていたノウゼンカズラが、今では数えられるほどの花だけを残して静かに夏の終わりを見つめている。9月を過ぎて残った花は私の手には届かない高いところで、太陽を向いて、じっと静かに。 ノウゼンカズラは凌霄花と書く。あの橙色と桃色が混じったやわかい色の花と、咲いたそばからアスファルトにこぼれ落ち、そしてなお蔓いっぱいに咲き続ける生命力と、太陽を見つめる眼差しを、「霄を凌ぐ花」だと大昔の誰かが名付けた。私の生家から二軒離れた家の塀をはみ出して、毎年をこぼれ咲く凌霄花。リョウセンカ。
生家の町で、蝉の声をもう聞かない。大阪の街で毎日毎日、脳を破壊せんとするばかりに鳴いていたクマゼミの大群はここにはいない。8月の終わりに一匹だけのミンミンゼミの声を聞いた。最後の振り絞った声を。誰も応えてはくれないであろう孤独な声を。生まれるのが、生まれるのがあと少し、一週間でも早かったなら、きみを誰かが見つけただろうか。 私は蝉の声をもう聞かない。あのミンミンゼミの声ももう聞こえない。 昼間は長い雨が降り続いて、水と風の音以外には、全てがアスファルトと用水路に流されていくばかり。
雨の止まない真夜中に、死を思って一人横たわる私に虫の声がやってくる。秋の虫の声が、雨をやり過ごし窓の隙間からそっと入り込んでくる。私はタオルケットをかぶり、天井を見つめている。どうしたら死ねるだろうと考え、その気さえあればきっと私はいつでも死ねるのだという安堵とともに眠りにつく。悲しくて午前3時にひとり睡眠薬をぱちぱちと、一粒ずつ出していき、右手いっぱいになった錠剤を一気に飲み下した夜。抽斗のカッターナイフが全然切れなかった夜。悲しみを足に縛り付けて引きずって、戻ってきた部屋に鳴り響いている虫の声。全てが夢みたいに、私は何もしなかったのだと錯覚するほどに、���日も今日も明日も、静かに部屋を満たす虫の声。 液体のような夜。冷たい空気に肌を浸ける。もうエアコンはいらない。
夏は燃え上がり、私は部屋を閉め切ってエアコンを入れた。蝉の声も、工事現場の音も、まとめて遠ざける。私は私をこの夏から切り離す。燃え上がる夏を前にして、こうする以外に私の生きる術はないから。 エアコンの効いた部屋からベランダに出て洗濯物を干し、布団を頭からかぶって昏々と眠る。照りつける太陽も夕立も何もいらない。彼らに早くいなくなって欲しいから、私は明るい間をずっと眠る。夏はいつも、どうやって生きるのがいいのか途方に暮れる、やり過ごすより他にない季節。 今年の私は歯車が急に噛み合わなくなったように、がたついて、倒れ込んで、いきなり立ち上がって走り込んで、また動けなくなって、倒れるしかない、足元のおぼつかないからくり人形のようで、ちょうど今年二度目の不調に突き落とされたとき、世界は夏になっていた。燃えるような快晴の日々から一転し、長い雨の降りしきる曇天の夏になっていた。 長雨のせいで、梨が不作らしいんだよねと母が言った。
ついぞ、オリンピックもパラリンピックも観なかったと書こうとして、パラリンピックの車椅子バスケットボールの決勝だけは試合開始から試合終了まできちんと観たことを思い出した。この地元から選手が出場していると聞き、車椅子バスケットボールのルールなんて何も知らないのに40分間をじっと観た。結局この地元から出場している選手がどの人なのか画面に見つけることはできなかったし、試合は負けてしまったけれど、これが私の唯一のTOKYO2020の記憶。嵐の歌う「カイト」が耳に残る。風が吹けば歌が流れる。歌っているのは嵐の5人なのに、紛れもない米津玄師が体に持つメロディで、消し切れない、あるいは消そうともしない彼の存在感を、ほんの少し、可笑しく思う。らる、らり、ら。
オリンピックもパラリンピックもどっちも中止になればいいと、なるはずだと、ずっと願っていたけれど、9月も半ばに来て、どちらもスケジュール通りに開催されて、終わってしまった。オリンピック開会式に抱いた悲しみと、車椅子バスケットボール決勝のほのかな高揚感と、パラリンピック閉会式に抱いたあらゆることへの諦念。何をやっても覆らないことがあるのだと、鉄壁の権力をまざまざと見せつけられれば刃も折れた。残された「カイト」のメロディ。糸が切れて、あとは自由に飛んでいくカイト。らる、らり、ら。
働き、歩き続けることが困難になった体を抱えて生家に戻ってきた。
18歳までを育てられたこの生家で、私は18歳までの記憶を絶えず語りつづける。この家にいて無限に溢れ出てくる10代の記憶。あらゆるところに残る、10代だった私の存在感。
命ばかりを燃やして、日常に使い切れなかった分の全てを部活動に注いだ夏。矯正器具にマウスピースを押し付ける痛みに耐えながら、思い通りに吹けない悔しさに泣きながら鳴らし続けたトロンボーン。心はとっくに絶交しながらも同じ音楽を完成させるために隣に座り続けたファースト・トランペットの彼女の横顔。彼女の口が吹くトランペットの高らかな、風のような主旋律と、その下を川のように流れる私の副旋律。離れた心を誰にも悟られないように、互いに不可侵を貫いた3年間。
昼も夜もなく脚本を書き続け、何度も迎えた夜明けの薄明かり。平気で遅刻して向かった部室。いつも靄がかかったような頭で、次はどこを直すべきかを考えている左手。全ては私の脚本にかかっているのだと、私が完成させられなければ全てが終わってしまうのだと、崖の端に置き去りにされたような日々。
自分が作った役を演じるために、自ら長い髪を切り落として「男」になった夏の終わり。白いオーバーブラウスに紺のプリーツスカートを履いて、そのちぐはぐな姿がとても、怖かったこと。
随分、髪が伸びた。 7月の終わりに切り落とした私の髪は、もう物珍しくもない長さへ落ち着きつつある。 髪型を変えるとき、ここでも夏が私の背中を押す。暑さを乗り切るためと周りに上手に半分ほどの嘘をつき、私は「女性」からの脱出を図る。ささやかに、私は私を女性から切り離す。 髪を切り落とすことに、怖いことなどもう何もない。16歳で私は男になった。17歳でも18歳でも、私は男の子だったのだ。その度に髪を切り、その度に、髪はまた伸びるのだ。スカートの裾は揺れるのだ。
冬を迎える頃には誰も、私が男だったことなんて、覚えていないのだ。誰も。
31歳の命は静かに燃えている。ただその日を生きながらえるだけの分の火が、毎日静かに揺れている。頭を駆け巡る記憶の映像を映画館に一人座って眺めるように、終わらない上映に席を立てないままでいる。
夏は燃え上がり、爆発し、収縮して死を迎える。 小学校へ向かって自転車を走らせていた私の車輪めがけて、一匹の蝉が突っ込んできたことがあった。 慌ててブレーキをかけてももう遅く、一瞬で蝉は砕け散って、残骸のひとかけらさえも見つけることができなかった。自転車に跨ったまま呆然とする私に、蝉時雨が降り注ぐ。真夏の太陽が肌を灼く。 少女だった私は、一体何匹の蝉をあの自転車で轢き殺してきたのだろう。一体何匹の蝉がそうやって、人間の自転車に突っ込んでいったのだろう。
夏の死は鮮烈だ。砕け散って跡形も残らない。破片は真っ黒なアスファルトに焼かれて腐ってゆく。耳をつんざく蝉時雨に燃え上がる太陽の日差し、陽炎とともに揺れる死の光景と腐臭。
一瞬を輝いて燃え尽きてしまう花火と火薬の匂い。慣れない浴衣に汗を滲ませて、足を痛めながら歩いた河川敷。人の群れに押し流されるようにして帰った熱帯夜。友達の恋を手伝うことにばかり一生懸命で、自分の恋をついに叶えられなかった。これもまた鮮烈に死んでいく夏の断片、今も忘れない。
「弱った夏に秋は背後から忍び寄り、気付いた時には首元にナイフを突き立てられている」
16歳の夏、終わりゆく夏を見つめて日記に書いた。けれど秋は、夏の首元にナイフなど立てたりしない。夏は燃え上がり、爆発し、収縮して死を迎えるのだ。その収縮した死を、秋はただ包み込むだけだ。収縮が永遠のものとなる前にその手に捕まえて、胸に抱きしめて、空を押し上げて太陽を遠ざける。
夏は秋の胸の中で眠る、燃え上がった火をそっと吹き消して。 秋は夏を抱いて目を閉じる、夏の残した生命が実りを成すことを祈って、いずれ自分を迎えに来る冬を思って。
今年も夏は逝ってしまった。 田園の稲穂は皆深くこうべを垂れて、国道沿いに広がる林檎園は赤く色づいて、しめやかに収穫のときを待っている。 私は夜の声に満たされた部屋でひとり眠る。明日を目覚めるために、もう少し、生きるために、今夜もそっと目を閉じる。
ノウゼンカズラが咲いている。9月を過ぎて残った花は私の手には届かない高いところで、離れゆく太陽を見送るように、ただ静かに。
2 notes
·
View notes