#「ある作家の夕刻 フィッツジェラルド後期作品集」

[nomadbikemonologue]

2022年、ブックリスト

��年読んだ本。

【小説】

『1Q84 BOOK3 ��編』 村上春樹著

『1Q84 BOOK3 後編』 村上春樹著

『ヴィヨンの妻』 太宰治著

『最後の将軍〜徳川慶喜〜』 司馬遼太郎著

『ザンジバル・ゴースト・ストーリーズ』 飯沢耕太郎著

【文芸・評論】

『諏訪式。』 小倉美惠子著

『アースダイバー　神社編』 中沢新一著

『山のことぶれ』 折口信夫著

『ある作家の夕刻　フィッツジェラルド後期作品集』 村上春樹編訳

『詩と出会う　詩と生きる』 若松英輔著

『作家との遭遇』　沢木耕太郎著

『写真を愉しむ』 飯沢耕太郎著

『ぼくらの近代建築デラックス!』　万城目学、門井慶喜著

『星新一　1001話をつくった人』 最相葉月著

【エッセイ・ノンフィクション】

『旅のつばくろ』 沢木耕太郎著

『深夜特急　1 香港・マカオ』 沢木耕太郎著(再読)

『村上T』 村上春樹著

『猫を棄てる　父親について語るとき』 村上春樹著

『毎朝ちがう風景があった』 椎名誠著

『富士日記(中)』 武田百合子著

『酒談義』 吉田健一著

『瓶のなかの旅』 開高健著

『ぼくの鎌倉散歩』 田村隆一著

『地球の細道』 安西水丸著

『居ごこちのよい旅』 松浦弥太郎著(再読)

『親の家を片付けながら』 リディア・フレム著

[nusumigaki]

眠れないときには夜を憎み、次第に夜へ向かっていくという理由で昼を憎んだ。

[nusumigaki]

もちろんすべての人生は崩壊の過程であるわけだが

[nusumigaki]

目覚めている合間には、何も考えないように断固努めた。

[nusumigaki]

若くして名をなす人は、自分の星が眩しく輝いていらからこそ意志を行使できるのだと信じている。三十歳でやっと頭角を現した人は、意志の力と運命とがそれぞれどのような寄与をおこなっているかを、バランス良く把握している。四十歳でそこに達した人は意思の力のみを強調しがちだ。

[nusumigaki]

私はそこに例の丁重なとげとげしさを持ち込む術をも学んでいる。人々に、自分たちが歓迎されないないばかりか、まったく許容もされていないし、また一瞬一瞬絶え間なく冷酷な分析を受けているのだと感じさせるようなとげとげしさを。

[nusumigaki]

私はわあわあ泣き出した。なぜなら私はほしいものを残らず手に入れていたし、これほど幸福になることはもう二度とないだろうとわかったからだ。

[nusumigaki]

「着想の副産物、夢の残り滓」

[nusumigaki]

融通をきかせられなかったことで、健康的なシニズムを持たなかったことで、避難所を持たなかったことで、その代償として神経をずたずたにされてしまったのだ。

[nusumigaki]

一度彼は首を曲げて彼女を見たが、彼女もまたにっこり微笑みながらこちらを見返し、そのまま彼が望む限り長くじっと目と目を合わせていた。