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今日も猿を捌く
相棒がカゴで捉え、私が木の棒で猿の頭を思い切り叩き、絶命させる。慣れたものだ。とにかく数が多いから歩留まりよりも処理する頭数が大事。皮と骨に肉が多少ついていてもよい。魚で言えば大名おろしみたいなもんだ。
肉の味と食感は鶏モモに似ており、猿の見た目からは想像できない。そもそも頭にトサカが生えていて体型が中年太りのおっさんの奴らが猿なのか疑問がある。が、うまいし、売れるからどうでもいい。
相棒はゴリラだ。無口で無愛想だが力は頼りになる。猿に噛まれても平気。車の運転もできる。
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街角クイズ
「新しい夫婦のあり方である DINKS とは何の略でしょうか?」
これはわかるぞ。
「Don't sex!
インポテンツ!
No Kids!」
床がパカッと開いた。
「なんでやねん!ボケたけど7割は合っとるやろ!」
私は地球のマントルまで落ち、死んだ。
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2回目の高校入学
畜産を学びたくなって山の上にある高校に入学した。牛を増殖できれば自給自足焼き肉も夢ではない。
牧場が教室。
仕事と両立しているのでなかなか行けず、単位がとれるか心配だ。
山を登るのは大変だが、降りるのは水路を使うから楽だ。
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何の予定もない休日
ここのところ仕事続きだったので家でゆっくり休むことにした。本を読んだり、料理をしたり、Amazon Prime Video でも漁ったり、よしなしごとをしていようと思った。まだ食料もあるし、買い物に行かなくてもいい。しかし、Ingress の Longest Hacking Streak だけは欠かすわけにはいかない。1日1回はポータルと呼ばれる場所へ行って hack する必要があるのだ。何のことかわ��らない人もいるだろうが、そういうスマホゲーなのだ。私は自宅から車を走らせ、最寄りのポータルへ向かった。今は昼の13時だ。
最寄りのポータルの近くにはマクドナルドがある。この店舗以外も含めて最後にマクドナルドへ行ったのはいつだろうか。1年前か2年前か。ちょうどお昼ご飯時だし、たまにはここでもいいかと思った。そして今日は車で来ている。ドライブスルーというのも1周回って洒落ているじゃないか。私は車窓ごしにビックマックセットを注文した。
ほどなく店舗の窓口から長いストローが出てくる。私は何も疑問に思わずそれを口にした。爽やかな小麦の香り、フルーティなコク、奥に隠れてはいるが存在感のある苦味…飲み慣れた味であり間違うはずもない、この地方のホワイトエールだ。ビールじゃん!なんでやねん。飲んでしまったものは仕方がない。10分の帰り道は飲酒運転となった。
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煮込み
新しいキッチンはとても変わっている。食器棚に見える引き出しを開けると、それは煮込み用の鍋だったのだ。早速モツと香味野菜を入れ、弱火にする。
10時間くらい暇なのであてもなく電車に乗ると、高校時代の友人がいたので近況を話した。ふと、どこまで来たのかと停車中に外を見ると、日本語ではない駅名が書かれていた。見たことのない文字だ。くさび形文字に似ている。
暇を潰しすぎた!!と急いで家に戻ると上司が煮込みを食べていた。
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起きるとそこは
いつもの寝室だった。いつもと違うのは飲み会が行われていたことと、部屋が空高く飛んでいたことだ。
「地震に強い!レスコハーウスー♪」
友人は酔っ払って話しかけてきた。静岡のローカルCMのフレーズなのに、どこで覚えたのだろう。
ほどなくして��社に着いた。なんやかんや揶揄される働き方改革もここまでくるとどうでもよくなった。
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代打
満を持して俺。バッターボックスに立ち、ピッチャーをにらみつける。初球は空振りを誘いに来るはず…グインと曲がる!やはりそうだ。二球目は意表をついてスローボールの可能性がある…勝負!迷わず振り抜く!芯を捉えた!大きい!ホームランだ!
私はボールになった。球場を越えて飛んでゆく。まぶしい。穴が見える。あの穴は何だ。犬の耳の中だ。制限時間内に耳垢栓塞を破らないと死んでしまう。まるでスターフォックスでデモンズウォールと戦っているようだ。よし!後は気流に乗って…!
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139cm の魚が釣れた!
全身は緑色。縦に平べったい(カレイやヒラメとは逆)。川沿いの小さな港にて。そう、珍しく川釣りなのだ。
「食べられますか?」
私は港にたむろしているオッサン達に聞いてみた。しかし答えてくれない。目があさっての方向を向いており、口も半開きだ。
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高校時代の友達と中華料理を
食べに行った。店のあるビルに集合すると友達はとても不機嫌だった。19階への行き方がなかなかわからない。23階まで上がってから真ん中の階段を降りていくと着席した。
赤い円卓がとても中華らしい。料理が回ってきた。私達も回り始めた。たのしい。イカ、餃子、ニラなどが宙を舞っている。料理との相対速度を詰めてゆくとこで食べることが可能だが難しい。私は突進してきたイカに腹を���かれてしまった。「いくら腹におさまるものとはいえ最初は口���入らんかい!」とツッコんでみたものの致命傷である。
すると友人が入り口でラーメンを食べていた。さきほどの光景は幻覚だったのだ。
「なると、とっておいたよ!」機嫌の直った友人はそう親切に切り出したが、私は「味玉をよこせ!」と言ってビンタしてしまった。
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自然保護賛成派の議席に種を植えよう
そう頼まれたのだが面倒になって会議室にあったファミコンで遊ぶことにした。しかしHDMI端子がない。よく探すと背面にあった。任天堂は先見の明がある。
シューティングゲームを始め、ステージ3の旅館に到着。私も旅館にいた。セルフサービスでアマダイをさばくことができる。いいところだなー。ほほ肉がおいしい。
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マジック・ザ・ギャザリング
それは世界的に何十年も遊ばれているトレーディングカードゲーム。ひさしぶりに友人と遊ぶことにした。カードの大きさがはがきくらいある。そうだ、確かこういうサイズもあったはずだ。私は黒単。相手は緑単。
そして相手は死に、私は女優となってテレビに出た。
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飛行機の燃料が足りなくなり海に不時着
もうすこしでハワイだったのに。
「乗っていきなさい」
海面から現れた大亀のギルガメッシュは紐を機体の左翼にくくりつけた。近くの街まで運んでくれるという。道中、ひどい船酔いで同僚が内臓まで吐���てしまった。みんなそれを見て「マキシマムwwwwザwwwwホルモンwwwwwwww」だとか笑ってて誰も助けない。ひどい。
後で気づいたが、乗っていきなさいって、乗せてないやんけ。引っ張っただけ。
気がつくと川崎にいた。どこが近くの街やねん。ハワイに連れていけよクズ亀。はーしかしどうやっておりればいいんだろう。何しろ道路は海に沈んでいるのだ。これじゃ大師も沈んでるだろうなぁ。あれこれ考えていると私が亀になった。なんだ、こうすればいいのか。たまごを産んで涙を流そう。私は定めを受け入れた。
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未来の見える丘にて
GitLab 12 でタヌキアイコンの色がオレンジから深緑になることを知り、こうしちゃいられないと富士急ハイランドに行くも「ええじゃないか」と言われてカバンを盗まれる。
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童貞とチェリーボーイの違いは?
「何なんだ!?」
男性のネイティブの英語講師がやや興奮しながら聞いてくる。何でこんな話題になったのかさっぱり覚えてないけど、飲み会の会話ではよくあることだ。
「チェリーボーイは不可逆だけど童貞は可逆なんだよ。多くは年単位でセックスをしない場合に童貞に戻ってしまうんだ。あと、いくらセックスを繰り返しても童貞であり続けてしまう深刻なケースもあるんだ。」
私はたどたどしい英語で説明したのもあってか理解は難しいようだ。
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彼女の能力は
おっぱいの数を変えられることだった。私が「今日は6つがいい。横3x縦2で。」と頼むと「はいはい」と笑顔でそうしてくれた。
「いくつまでできるんだっけ?」私はこたつに入り、彼女に後ろから抱きつかれながら聞いた。「んー?今の倍くらいが限界」…だそうだ。
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飼い犬と旅行。
温泉街からすぐそばの山には猿、狐、スライムなどがうろうろしているのが見える。
「お前、狩りできたっけ?」
犬に聞いてみた。
「もちろん。猟犬だしな。体もなまってたし、やってみる。」
いや、お前シーズーだから猟犬じゃないだろ…と心の中で突っ込みつつも行かせることにした。
どうやらターゲットを猿に決めたらしい。一目散に追うが、なかなか追いつけない。あっ!猿が吹っ飛んだ!他のハンターの一撃を受けたようだ。私の飼い犬はそのハンターと組み、猿を攻撃する。猿のHPゲージが減ってゆくのが見える。ゼロになった。
「ありがとうございます。お見事でした。」
私は協力してくれたハンターに礼を言った。
「いえいえー。俺も今日はソロだったんで。ここはチームの方がいいっすよ。あ、肉と皮とホルモン、どれにします?」
私達はホルモンをもらった。
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