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ずいぶん昔の話でも、今あったことのように笑って
ずっと最近の話でも、古い話のように思えて
毎日がさようなら。で
毎日の好きだよ。があって
その繰り返しの中で迷う事の殆どが、生活のもとになりたっている。
そうやって恋は進んでいくのでしょうか。
それともこれが愛という感情なんでしょうか。
わからないまま、憂い人のため息を聞き
わからないまま、憂い人の鳴き声を聞き
僕はただ、困りながら笑うだけで、そこに二人は要るのでしょうか。
きみを肯定するたびに貶めているような気がして
ぼくを話すたびにきみを委縮させているような気がして
何を話したらいいのかわからないのも、恋愛のうち
なんでしょう、か。
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誰にも分らないまま、終わっていく小説があるように 夢の中に消えていく、誰でもない誰かを追いかける必要も無く 腐るほど湿った空気に飲まれながら、誰もいないくせに新宿は賑っている。
手をつなぐ相手なら、誰でもいい。 すこし感覚の合う誰かなら、別にどうでもいい。
建前の愛情を前にして、人はあまりにも無力であるし 結局は愛されることに精一杯になることで、愛するふりが上手くなる。
美味しいと思うのは食事ではないし、睡眠をとる前に悦びを得るのは 夢を見てしまわないように、愛を騙って欲に溺れるためでしかないのだと思う。
「大事にしたい」
それは大事にされたいからで
「今なら」
それは都合がいいだけだ。
どんな愛にも理由があって
どんな時にも利用される。
そんな毎日が続いているだけだ。
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二人、椅子を分け合う二人 いつの日か、社会に出会う二人が僕の前で笑っている。
自分には無かった時期の、そういう感覚を持った人間のために 僕は何かをしたくて、それで報われる気がして生きている。
しっかりとした挨拶をして、出て行った彼らを送った後で 夜の街を映しながらも、僕の顔を反射するガラスが
驚くほど冷たい顔の、誰かを写していた。
「殺してよ」
僕が言った。
「殺してくれないなら愛してよ」
これも僕が言った。
そのあと、僕は少しだけ泣いて 昔よりも少しだけ優しい誰かに身を寄せたりもした。
二人、椅子を分け合う二人 僕にはない何かをもっている人たちのために、僕は生きている。
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strategy毎日
窓から見下げる電車の本数だけが増えていく、豪雨の新宿。 手すりにこべりついた鳩のフンだけが、綺麗に洗い流されていく豪雨の新宿。
全てが終わって、帰路につけば。 相変わらずボロくて暑い、音声案内が馬鹿みたいに大きな私鉄が待っていて
何もかもが腐るほど、湿っていて、暑い���内で 臭いが立つほどクソの詰まった機械と共に運ばれる毎日。
見渡せば、みな一様にスマートフォンとタブレットをいじり倒し ふ、と覗いてみても下らな過ぎて吐き気がするような内容ばかりだ。
そんなものを直して飯を食うと思うと、ありふれた食欲すらなくなっていく。
文明の利器とは名ばかりで、その実はチック症の製造機。 黄色い救急車の方がマシだと思えるほどに、不毛な機械に振り回される人間。
文明的な価値は何もない。 私鉄の車窓から見える明かりだけが、ただ新鮮な景色のような気がして
心底、嫌気がした。
両隣から伝わる熱気は、人間のソレではない。
まるでサーバーのような、さもパソコンのような 下らないアプリケーションの群れの中で、売れないストアに佇む
馬鹿げたソフトになったような、気分になる21時。
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日々のケイデンス。
朝が来て、30分を無駄にして 「おはよう」と打ち込むまでに30分。 凍らせた清涼飲料水を手にもって 駅に向か途中で「行ってきます」を済ませるまでに1時間。
弱くもない冷房のついた先頭車両に乗り込んで 「寒い」と嘆くまでに15分。
全てが終わるころには、誰でもいいから答えてほしい。と わがままで、暇なバイトの修理人がタバコを吸いながら、外を眺めている。
煙が立つたびに、通知が来る。 多数が全て通知に変わって 「LINE」のアイコンで全てが終わる。
煙が消える頃に、また返事をして、たまに仕事をして そうやって過ぎていく、毎日が愛おしい。
10日分の休日を割り振りして、あっちが立てばこっちが立たずを繰り返し 睡眠不足が加速度を増していくし、それを観測してみたくて手首にスマートデバイスを着けてみたりもしたけれど
明日は絶対に、こちらへ逃げてくる。 ���角い明日がホームに停まって、丸い過去のケーブルを��に繋いで 三角形の揺らぎに身を任せ、五角形の夢を見て
私の人生が進んでいく、誰かの消費も加速していく。 その中で生きている。それだけのことが、連続して起きるだけなのに。
人生が素晴らしい。なんて云う人間が、機械を壊して持ってくるんだよ。 馬鹿げているよね、きっとさ。
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恵まれたステータス。
君が甘えたいだけなのは知っていた。 君が甘えて逃げてきたのは知っている。
「いる意味がないよ」
「場を荒らす必要はない」
そうして、私がそこにいる。だけ。 暗がりで光る其々の端末を眺めながら、バイブレーターをまっている。
そんな僕が一番、都合よく立ち回っていることも
そんな私が特別、幽霊のように浮かんでいる事も
知っている人が、電話で笑っていた。 適当な僕は、テキトーなテンポで、疲れた脳と荒んだ心で答えているだけなのに、楽しそうな声で笑っていた。
余計に、自分が何者なのか。わからなくった。
そんな明日も、いいんだろう。 そんな昨日があったんだろう。
他人の小さなネジを回しながら、割れたガラスを剥がしながら 利益のために笑いながら、下らない話をして
また明日が、また昨日になって 僕の日常は透明な空に吸い込まれていく。
排水溝のようにゴウと空いた、満月に。
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透明なスタンダード。
池袋の夜が廃れた歌と、目立たない歌を流しながら過ぎていく。 仕方のない人だと笑われる私を、無数の背中が追い越していく。
グラスビールの泡に気を取られて、夢を見る 止めどない愛のような夢だ。それはどうしようもない僕を浮き彫りにする。
ふらついた言語の壁を笑顔で誤魔化して、毎日お金をもらう。 幽霊みたいなパーセンテージに頼って生きる私達を上から目線で笑う
それが神様の仕事なんだろう。
ふやけた脳で、かしこまった心で見定める景色を 僕は写真に収めるしかなかった。
クソみたいに甘くて柔らかいケーキに辟易としながら、電子タバコを吸う 誰に見せるでもない、誰と喜ぶでもない、そんな時間の繰り返し
「人肌に頼る?」
と、聞かれた僕には何もわからなかった。
「そのままの意味」
と言われても何もわからなかった。
そんな毎日が進んでいく。 何も知らないふりをして、今日も伯爵の膝元で、神様を眺めている。
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空蝉のガイダンス
雨とシャンプーの香りで目が覚めるような愛の味を知っている人。 そしてドライヤーの音で恋を語るような人。
懐かしい話を昨日の事のように話しながら、雨を降らす人。 何も知らないはずなのに全てを見透かすような肌の人。
10年間を繰り返しながら、泥だけを吸い込んでいくスポンジのような私。 10年前に忘れた純水の匂いを追いかけるように、波に打たれる私。
もどかしい夢の中で得られない許しを請う
何も終わらない夢の中で、アイスコーヒーを湿気らせる雨の日の事。
「今、仕事が終わったよ」
と、伝える相手が変わっただけかもしれないし 僕の求めているものが、変わってしまっただけかもしれないし
そんな曖昧な感情で言葉の波をかわしながら
「逃げているのは、きみじゃんか」
と、夜中に雨を降らせる人の声を思い浮かべたり
「ごめんね」
と嘯く人の答えを待っていたりする。
ずるい人、わるい人、いい人、がんばっている人 ゆっくりと人肌に狂っていく人なら、それは私の事だ、と思う。
それでも明日が逃げてくれば、ただ受け入れて生きていく。 笑顔で、ゆっくりと朝と夜が入れ替わっていく中で。
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夜に笑い、朝に触る。
この世の朝と夜が、ゆっくりと、ただ確かに入れ替わってしまっても 10年、20年と笑っていられる人と過ごしたい。
もしも、それが我儘だと言うなら 夜に笑って、朝に触るような恋がしたい。
「少し嫌だな」
と、思ったり思われたりして、その繰り返しを試し読みするような毎日と
「今日は、どこへ帰るのだろう」
と、不安になったり、不安にさせたりして、その繰り返しの後書きを考えるようなズルさを引き摺る。
不機嫌なラヴを撒き散らしながら、西日を眺めて 不均等な距離を躊躇いながら、珈琲を飲んだりして
それが全てになれば、一生を共にする相手を見つけたも同然だ。
鮮烈な苦悩も、鮮明な言葉も、二人になれば嘘の先にある透明な問いに変わる。 雨が降って、水たまりが出来て、新しい靴を汚すような愛を眼にする。
気付かないような素振りで生きていく。 きっと朝と夜が入れ替わっても、変わらない人と過ごしたい。
太陽が真っ黒になって、この世の終わりが近づいても
夜に笑って、朝に触るような、暮らしの中で。
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鳴るに等しい叫び声の夢から目覚めた午前五時、青い現が目を裂いて、眠りのフチから漂う移り気を打ん殴る。
使いかけのインスタントバックのように、夢か現か、どちらかを押しのけてしまえるならば、どんなに楽だろう。 つらつらと脳が動き始めれば、遮光版を差しても意味がない。そこにあるのはゼラチンの乾いた黄色いフイルムと変わらないのだ。
西に朝が昇るような感覚で起きた日には、必ずシリアルを食べて、西洋文化の香りだ何だと酒を巻いては、好みの輩に暮らしの何たるかを撒き散らし、不愛想な氷の溶ける音だけを愛するばかりか、頼まれても居ない人間愛すら宜しくやろう、と言ってしまう。
向こう、電車で一時間ほど先の街では偉く美形なパンダが産まれたという。 しかし街角には鼻の潰れた細工の悪いパンダしか居ない。なにを血迷ったか、漢方屋が鼻の無いパンダという、好きも嫌いも、居るも居らずも無いような、躊躇いの無い透明度で私の夕暮れを打ん殴ってくれるのはコイツくらいだろう。
まだねむい、まだねむい、まだねむい。 少しも目覚めない朝が来て、透明なクズが��団から置きだして、真っ白い朝がティシューを揺らす。パラ、ぱら、閉じるは心臓の弁と受け取って、私が起き出せば、何も起きずに誰もが居ってトロイの木馬が燃やされる。
そうして写るのは、黒い点だけ。 そうして写るのは、黒い点だけ。
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どぶの臭いがする川に沿って、ビルの群れが背伸びをしあい、雨に濡れた野良猫はビルの室外機の上で体を乾かしている。 ゲリラ豪雨の置いていった湿気と夏の日差しが街行く人の歩調を速め、ただでさえ身勝手な渋谷の人々を一層イラつかせ、喫煙所は時代遅れの工場地帯のように煙っていた。
少し歩みを進めてみると、よちよちと歩き始めたばかりのビルが、鉄骨のあいだから滝のような雨水を吐き出して、水を避けながら忙しく作業をする人間が虫のように蠢いている。
此処では、木漏れ日がクレーンの鉄骨の間から見えるのだ。 僕は人に在らざるものが作ったディストピアに来てしまったのかもしれない、そう思った。
地上の道路が相変わらず忙しく動いているのに、真上には高架道路が延び始めていて、真横では何棟目かもわからないようなビルの工事が延々と続いている。 今まで綺麗な通りだった場所は、少数ながらも家を持たない人種のスラムに変わり、そこに棲むハトの風格は一味違う。
ビルの谷をくぐり、日の届かないスラムを抜け。 猫には大きく、人には狭く、何者にとって都合のよい街なのだろうか。
結局、僕の目前には、空白の街だけが広がっていた。
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