Text
これまでのことがなんだか他人事のように思える。
小学生のころに学んだことを、大人たちが忘れているような。そういうことがあっても「まあそうだよな」って、今は思う。
ここ2年、いろんなことがあった。
精神的に落ち込んで、コロナが流行して、祖父が亡くなって、うつになって。
実家に戻って、一日中ベッドで過ごす日々が続いて。特にその1年は大学の課題を出すのがやっとの生活で、寝すぎないように無料アプリで漫画を読んでいた以外の記憶があまりない。
それから暇つぶしに見ていたYouTubeでお笑いにハマって、だんだん元気になっていって。アルバイトを始めた。
当時はなにをするのか全く想像がつかなかったタウンワークの業務内容に惹かれて始めたバイト。春に始めたから新生活って感じしてたなあ。
あのときイラレの使い方を学んで、いまはわりと、好き勝手にさわれるようになりました。
秋が始まる前にすこし前から気になっていた無印で働くようになって、以前からは考えられないようなダブルワークベリービジーマンになった。正社員登用あるからね、無印。半年でやめたけど。
接客はできなくはないし、物覚えもいい方だから得意な方ではあるけれど。いかんせん短気だし、顔に出るし、ストレス溜め込みやすい性質らしくどんどん嫌な自分になるのでもう二度とやるつもりはない。だからこそ笑顔で接客してくれる店員さんにはついにこにこしちゃう。
…で、新卒はあきらめてせっかくだしこの機会に、なんて思って通い始めた車校。泣きながら運転した日もあって、途中でやめようかなあと考えたこともあった。よく免許取れたよなあ、ほんと。いまでは爆音で音楽を聴きながら歌って運転するのが楽しい。ひとりのときに限るけど。
車校に通いながらWebデザインの勉強をはじめて、前々から憧れがあったフロントエンドエンジニアになれそう。というか、まだ全然内定決まっただけなんだけど。全然実感もないけれど。全然。
なんかほんといろんなことあったなーと、思うわけで。なかなかに濃い時間。
ようやく社会人、ようやく正社員。
ここからスタート。勉強だらけの日々が始まるだろうけどがんばるぞ。
0 notes
Text
コンビニめし
食べたいと思ったものはその月に。…本当はその日じゅうに食べたいくらいですぐに買う、またはつくって食べる。
よく食べたいと思う食べもののひとつがハンバーグ。最近はコンビニでもレンジで温めればおいしいハンバーグが多いし、手づくりでもよい。ハンバーグヘルパーなるものがスーパーにはあって、パン粉やナツメグをわざわざ買いそろえなくてもハンバーグヘルパーの粉さえあれば肉、牛乳、たまごを買ってまぜればあら不思議。簡単にハンバーグのタネができる。あとは焼くだけ。そのときに使ったフライパンについた油とソースを絡めるだけで即席ハンバーグソースができるし、切ったにんじんを電子レンジで温めればキャトッログラッセもできる。そこに冷凍の太めのフライドポテトとゆでたブロッコリー(これも冷凍でもいい)でも、あればちょっとしたごちそうプレートのできあがり。ご飯を炊き忘れたらパンの間にはさめばいいし、ご飯もパンもなかったら好きに食べておくれ。
ちなみにコンビニのハンバーグにも各社それぞれの特徴がある。とはいってもほんの少しの種類しか食べていないけれど。
金シリーズが有名なセブンイレブン。金のハンバーグと通常のハンバーグがあって、金シリーズはテレビでフィーチャーされることも多い。前者はワインが入っているような複雑な味で、わかりやすく言うと大人が好むハンバーグなのかなと思う。デミグラスハンバーグだからか豪華さはある。通常のハンバーグは金のハンバーグよりも気持ち厚さがうすいように思う。シンプルな味付けでこども向き。ハンバーガーにするならこっちのほうがいい。こども舌なわたしは断然後者のほうが好みだ。
ファミリーマートもお惣菜に力を入れていて、セブンイレブンのハンバーグに負けず劣らずおいしい。なんといっても肉汁の量が尋常じゃない。めちゃくちゃ多い。最高。そして分厚さの面では優勝。食べざかりの子どもと男性諸君はこっちのほうがいいのかもしれない。 肉々しくて、ステーキ屋にあるハンバーグを食べているかのようだった。ハンバーグ専���店も巷にはあるけれど、そういうところのよりおいしいし、ファミレスよりもおいしい気もした。
エビチリも、セブンとファミマのふたつを食べくらべしたことがあり、これもやはりすこし違いがある。
若干の差だけれど、えびのプリプリ感がまさっているのはどちらかというとセブン。でもどっちもえびは大きい。それぞれ4つずつ入っていて、ひとりで食べるには十分なサイズと量だった。両者とも辛さはあって、わたしは水をがぶ飲みしないと完食できないくらいからいのだが、セブンのエビチリは本当にからい。途中でパスするくらいからい。おいしいけど。先にセブンのほうを食べたから、それよりほんのすこし辛味がマイルドなファミマのエビチリを食べたらこっちのほうがまだからさがマシに思えた。それくらいセブンは辛いので辛党のみなさまはぜひ。ファミマのエビチリは刻んだたまねぎや薬味が入っていて、からさもあいまってわたしはこっちのほうが好きだ。
というわけで。ハンバーグ戦、WINNER、ファミマ。
同じくエビチリ戦、WINNER、ファミマ。
わたくし主催、お惣菜杯はファミリーマートの優勝です。
0 notes
Text
スイーツもろもろ
日に日に新作が出る、各社コンビニスイーツ。情報収集をしようと思ってしているわけではないけれど、なにせ食べものが好きなので自然とおいしいものを知っている。テレビでコンビニスイーツ特集や、おいしいスイーツランキングがあれば録画して見ているし、朝の情報番組で特集があるときは寝ているわたしに代わって母が録画してくれる。SNSでも新作スイーツの投稿を見つけることもあって、コンビニスイーツへの情報感度はけっこう高い。
コンビニスイーツの代表のひとつがシュークリーム。全体のサイズ感、重さ、皮の食感と厚み、クリームの種類、値段。さすがに価格までは覚えてないけれど。
どれもそれぞれのコンビニで特徴がまったくちがって、食べくらべるのも楽しいし、気分によっていろんなシュークリームをとっかえひっかえするのもいい。なんだか不倫みたいな言い方だな。
まずはセブンイレブン。全体のサイズ感は小さめ、小柄でおとなしそうな女子が食べる印象がある。(ド偏見)クッキーシューまではいかないけれどパイシューにしたらほんのすこし、かための食感。シュークリームにかぎった話ではないけれど、セブンはスイーツ専用に通常のたまごより甘味のある『エグパティシエール』というたまごをつくっていることもあって、クリームへのこだわりが強いことがわかる。ちなみに『エグパティシエール』についてはシュークリームやエクレアなどのパッケージの表面にちゃんと記載がある。しらなかった人は今度セブンに立ちよったときに見てみてほしい。だからちゃんとクリームもくどくなく、ほどよいあまさでおいしい。食後のおやつのシュークリーム、といったらセブンな気がする。
おいしいスイーツが増えているファミリーマート。先日テレビで、プロのパティシエが認めるコンビニスイーツでファミマのスイーツが特集されていて、売れ筋ランキングトップ10の中のほとんどのスイーツをプロが褒めていた。後日、ランキングに入っていたシュークリームを食べたけれど、満足度が高いと感じた。サイズ感は大きめ。小腹がすいたときや、おなかがすいたけれどあまいものをたくさんたべたいときにうってつけ。皮はやわらかめですぐに破れるくらい。伝え方が難しいけれど、とにかく満足感とおいしさはあると言いたい。
ローソンのシュークリームはセブンよりは大きくて、サイズ感はたしかファミマくらいの大きさ。クリームはローソンだけ、生クリームとカスタードクリームの半々になっている。というか実はローソンのシュークリームをひさしく食べていなくて、あんまりおぼえてない。てへへ。
これまでのローソンのスイーツでいうと、おそらくプレミアムロールケーキが一番名前が知られているんじゃないかと思う。スプーンで生クリームとスポンジをすくって食べる、あれである。15日にはクリームのどまんなかにいちごが入っていると最近知った。
ローソンはコラボにも力を入れている。ほかのコンビニもだけれど、まちがいなくおいしいのはローソンだと思う。
パティスリー、シェシバタとローソンのコラボ商品のスイーツははずれがない。西尾の抹茶をつかったエクレアに、ピスタチオが入ったスポンジのオペラなど。どちらかというと大人向けにつくられたスイーツである。見た目がきれいで、材料に抹茶やピスタチオなどの色味が入ったものが使っているからインスタ映えもする。店頭に並べられているスイーツをみるとついつい手にとってしまう。値段はそこそこ高めだけれど、コンビニスイーツなので手が届かないほどではない。甘さはひかえめで、すこしの苦味があるスイーツもあって、本格的だから胃も心も満たされる。
スイーツヒットメーカー・ローソン、なんて勝手に呼んでいるが、また売れるスイーツをつくってしまったらしい。
生ガトーショコラという商品が出た。発売から2カ月で累計販売数が900万を突破、だそう。そんなに売れているなら、と気になって近くのローソンをまわってみた。けれど、全然お目にかかれなかった。生産よ、がんばれ。需要に追いついておくれ。
0 notes
Text
喫茶、本
レモンティーはよく売っているけれど、フルーツティーはというと、実はあまり売っていない。
最近でこそコンビニでもいろいろな飲料メーカーがフルーツティーを出しているけれど、あれをフルーツティーと呼ぶにはちょっと違うかなあとわたしは思うのである。
レモンティーやピーチティーなんかの、果物のフレーバーの紅茶もまあジャン��としてはフルーツティーなのかもしれないけれど。フルーツのティーは果物そのものが入っている紅茶じゃないんか、ちがうんか。
冷凍のフルーツでも生のフルーツでも、あわよくばドライフルーツでもこの際ゆるそう。ただフルーツの香りがする紅茶はもってのほか!あれはただの紅茶じゃないか…。
昔ながらの喫茶店はコーヒーで勝負している(?)ようで、フルーツティーはおいていないことが多いけれど、最近のチェーンのカフェや都市部の喫茶店にはたまーに果実入りの、わたしの好きなフルーツティーがおいてある。
池袋駅直結のEsoraの中に梟書茶房というカフェがある。わたしが好きになったきっかけのフルーツティーがあるお店だ。
ピッチャーだかデカントだか、とにかく大きい入れものに生のフルーツがたくさん入っている。果汁だけじゃなく、フルーツそのものが入っているフルーツティーが大好きである。これこそがフルーツティーだ。
フルーツティーがお気に入りの梟書茶房だが、同じくらいお店においてある本が好きだ。
おいてある本にはすべてカバーがついていて、どんな本なのか、小説なのか、エッセイなのか、はたまた漫画なのかさえもわからない。ただ本のあらすじだけ書いてある紙が表紙にあって、表紙の裏側には「この本が好きな人は次はこれ」と、次の本に進むための番号が書いてある。いわゆるフローチャートのようなみちしるべだ。通常の書店のようにタイトルと装丁がわかる本のあり方もいいけれど、プレゼントラッピングをわくわくしながら開封するような本のあり方もたのしそうに思える。
少し前までは紙一択だったのに、とうとう最近は電子書籍に頼りきりになった。今では読み放題の雑誌のサブスクリプションサービスなんかも出ているから、一度ぱらっと読むくらいの冊子はワンコイン払えばアプリで読み放題。スマホで読めばスクショもできるので、レシピ本を読んでいるときはすぐにカシャカシャ音を立ててしまう。書店や喫茶店なんかで買っていない本を読むと、なんだか悪いことをしているなあと思ってしまうけれど、定額制のものだと罪悪感が沸かないのが我ながら不思議である。よくはないけども。読んでいる雑誌のページをカメラで撮影するのは気が引ける、というかいけないことだけれど、自分用ということもあるし、一応お金を払っているからなのかスクショは気軽にしてしまうこの差よ。自分のものだという認識があるからなんだろうか。おかげで喫茶店や美容室においてある雑誌は手にとらなくなってしまった。
アルファベットで自信をもって火曜日が書けない。間違っていたら恥ずかしいし、かといってわざわざネットで調べて書くのもスペルを見ながら書くのもなんだかなあ。自信を持ってかけるのはサタデーとサンデーとマンデーぐらい。というのも、以前吹奏楽でサタデーナイトを演奏したことがあるから。アルファベットを叫ぶところが楽譜にあって、それで覚えている。ほかの曜日はなあ、中学1年の4月辺りに覚えたはずなのに。もう英���を書くことはほとんどなくなった。受験前や試験前は毎日書いていたというのに。Tuesday。…変換で出てくることをいま知った。変換って便利だね…。
とある火曜。ジャズ喫茶に来た。ジャズはほとんどわからない。『シングシングシング』や『イン・ザ・ムード』などの吹奏楽にもある曲くらいしかしらないけれど、興味はある。 地下にある店の扉を開けるべくおそるおそる階段をおりると、扉の向こうから微かに音楽が聞こえた。勇気を出して扉を開けると、ドラマでよくみるような暗がりとすこし差す光のコントラストがきれいで思わず声が出る。
マスターらしき人に案内されてカウンターに座る。石のような冷たくてかたい素材のグレーのテーブルと、それと対照的な白いランチョンマット。店内のどこかで撮ったであろう写真にお店のロゴが入っていて、おしゃれなお店だなと思った。
少し隣を開けて座っている常連さんが好きな曲をかけてもらっていて、その曲の始まりが雨音だったのでマスターに曲名を聞いた。英語、��文字って聞き取りづらい。なんとなあく聞き取れたのでスマホのメモに書き留めてあとで調べよっと。本当はすぐにでも調べたかったが地下にあるお店なので電波が弱いせいかインターネットが繋がらず。現代人、死す。必ずといっていいほど開くTwitterもLINEも、開けはしてもタイムラインは更新されず、ともだちに写真も言葉も送信できなくて、湾曲したやじるしマークがついた。
店内にはサックスが主役の曲が流れていたり、ピアノのしっとりとした音色のジャズが流れていた。一人でコーヒーを飲みながら本を読んでいる常連さん、グループでランチを食べに来たっぽい女性3人、ほかにもお客さんはいたけれど、いかんせんそれほど視野は広くない。ご飯目当ての人もいれば、ジャズを聴きにきている人もいるらしいので基本的に人はあまりいないからついつい長居をしてしまいがちだ。ネットが使えないから変にいすわるような人もいないだろうし、治安も居心地もいいお店だなと感じた。
ジャズの音色はさびしかったり、妙に色気があったりする。
悲しいことに私はジャズのことなどひとつも知らない。いつかまた店に訪れたときには好きなジャズをマスターにかけてもらおうと思えるくらいジャズのことを知って、好きになりたい。
0 notes
Text
おつかれドーナツ
ものすごくドーナツが食べたいときがある。決まってつかれているときが���にそうなるけれど、なんでもいいわけではないし、��少のこだわりはあるのだ。
コンビニのドーナツはとくべつ食べたいと思うことはないけれど、どうしてもドーナツショップに行けないときは「仕方ないかあ」と諦めつつ買う。それでもおいしいのだけど。
二か月に一度くらいの頻度で箱買いするのがミスタードーナツ。毎回3つくらいで我慢するぞと意気込んではいるもののたいてい6個以上買ってしまい、あとは日に日にかたくなっていく生地と胃の容量との戦いになる。レッツファイ。だってミスド、種類多すぎるもの。定番のドーナツも食べたいし、期間限定のドーナツも食べたいんだもの。
そんなミスド大好きわたしのスタメンドーナツはこちら。むぎゅっとプレーン、オールドファッションハニー、チョコファッション、フレンチクルーラー、ハニーディップ、ダブルチョコレート、ココナツチョコレート、ゴールデンチョコレート……うむ、我ながら多い。こんなに食えるのか、いえ食えません。そこで便利な小さい一口ドーナツ、ドーナツポップ。旧Dポップ。新しくなったドーナツポップは好きな組み合わせで箱に詰められるのである。なのでそこにいそいそとオールドファッション、ゴールデンチョコレート、ココナツチョコレートを詰めれば好きなドーナツが圧縮(?)できる!という謎理論を持ち合わせている。
もうひとつ有名なドーナツ専門店・クリスピードーナツ。あそこはあんまり家の近くは生活県内に店舗がなくて、なおかつ少し価格が高いのと、ドーナツの生地にクリームが入っているものが多くてちょっとおよびでない。ごめんよ、クリスピー。でもコーヒーに合いそうな甘くておいしいドーナツが多いお店だと思ってるよ。もう少しフレーバーがシンプルだとげふんごほん。
バイト先の初の試み『家具・家電10パーセントオフ』という、店員としてはよくもそんなトチ狂ったフェアをやってくれたなと言いたい気持ちで働いていた最後の週末。6連勤目ということもあり、もうひたすらねむいし、つかれてるし、おなかすいたし、軽く地獄の状態になった21時。レジ打ち、食品や日用品の品出しはまだ頑張れるけれど、衣服のおたたみはそうもいかん。人間、ここまで荒らせるんだな…と思わんばかりに散乱したセーターやブラウス。シャツのボタンは全開き。…試着したんだろうな。小さいサイズごとに重ねているはずのニットの一番上にLサイズ。それも色ごとに。…サイズも色も迷ったのかな。
正直もう定時で帰れないことは明白だし、こんなに荒れた服たちをたたむ気になれない…!(もう1度言おう、6連勤目である)とぼとぼ売り場を歩きつつ、ここは誰かに任せよう…ああ、子ども服たたもう…。そんなこんなで最大の残業時間までの30分間をやりすごし、さすがに誰かと話す��力も気を遣う余裕もないので先に退勤。
しゃばのくうき、おいしい。眠気はすこしとんだ。片手にはミスドの箱、食べるしかない。休憩中のとっても少ない時間に家族連ればかりの列に並んだかいがあったな。
歩きながらドーナツポップの箱を取り出して、ひとつぱくり。
うんまい……働いたあとのドーナツ最高、、、
電信柱をひとつ通りすぎると、またぱくり。ここにおいしいカフェラテがあったらもーっと最高の気分だったなあ。もう十分上機嫌だけど。
きょうがんばったな。よくがんばった。
休憩中にドーナツを買った自分と連勤を倒した自分を褒めたい。どっちも優秀、ありがとうわたし。
明日はしんだようにおねむり。
そして残ったドーナツを明日も食べるのだ。もぐもぐ。
0 notes
Text
いこーるらぶ
春夏秋冬、すこし前にくらべると季節の変わり目があいまいで、夏は年々気温があがったり、冬は反対にあんまりさむくなくなったりしているけれど。春にさくらの花がさいて、夏はわかばの緑がいろを添えて、秋には紅と黄にそまった葉がはえて、冬はたまに白景色をたのしむ。そんな四季折々を一緒に楽しめる人にひとり出会えるだけでも、季節のうつろいはもっとゆたかになる、と思う。
だいすきな友達のことを書きたい。
出会ったのは大学1年のころ。きっかけはSNS、ツイッター。どうして知りあえたのかは忘れてしまったけれど、よく話していくうちにたまたま同じ県内に住んでいて、たまたま同い年で、すぐに打ちとけた。
また東京にいるときのことだったので、実家に帰るタイミングではじめて実際に会った。駅で待ちあわせをしていて、男と一緒にいる女の子がいて、「絶対にあの子じゃない」と思っていた子がその子で、第一印象はあまりよくはなかった。「男といっしょにいる…!」のインパクト、くそデカい。
その日は矢場町から地下鉄名城線で金山に移動して、つめたい風の吹くさむい日にもかかわらず、おたがいミニスカートを履いていて「さむい、店の中にはやく入りたい」とずっと言っていた。いま思えば口癖とかつぶやくひとことがいつも一緒だ。
おおきなオムライスをふたりではんぶんこして、カフェラテと一緒に生クリームたっぷりのシフォンケーキを食べた。さっきまでさむいと言っていたのに彼女はアイスのカフェラテをたのんでいて、また「さむい」と言った。わたしはそれを予想してホットを頼んだ。みたいなことを彼女と数��後にも同じやりとりをした。デジャブ
そのあと駅からシャトルバスでイオンモールにいって、Francfranc、ANTIQUE、ヴィレッジヴァンガードなどのお店を見てまわった。初対面なのにどこぞのカップルみたいにイヤホンを片耳ずつつけて腕をくんだ。
それからずっと彼女とのつきあい(つきあってはない)が続いた。
彼女が東京に用事があるときは、わたしの家に泊まりにきてくれたし、わたしが実家に帰るときには地元で一緒にあそんだ。
池袋サンシャインシティ、アニメイト、新宿サザンクロス、イルミネーション、スタバ、江古田、明治村、東山動植物園、京都、ユニバ、大阪、声優のライブ、舞台、アーティストのライブ、コラボカフェ、おたがいの家。
いろんなところに行ったけれど、一番思い出にのこっているのは成人式のあとに、それぞれの学校での打ち上げに行かずにふたりで刈谷のレストランでごはんを食べたこと。2年前のことがすでになつかしい。2種類のパスタを分けあって、フライドポテトをつまんで、アルコールもどきのインスタ映えしそうなノンアルコールドリンクを飲む。
そんな彼女とは東京にいるときも名古屋にいるときも、たびたび電話をしている。
最初は彼女からバイトの帰りにとつぜん電話がかかってくることが多くて、わたしはその電話をとるのがお決まりだった。電話の回数が多くなるとわたしからかけることも増えた。
女友達との通話時間は長い傾向があるらしいが、わたしたちはその比じゃないくらい長い。短いときは家に帰るまでの数分のときもあるけれど、彼女がまだ専門学生のころや休職中のときは1日に12時間ちかく通話していたことがあった。つまり起きてからほとんどの時間を話していた。お手洗いにいくときは携帯だけその場においてトイレにいくし、風呂場にはおたがい携帯を持ちこんでそのまま通話をつづけていた。ちょっと普通じゃないのは自覚している。自覚がないほど彼女もわたしも愚かではないのだ、たぶん。
通話の内容の6割はごはんの話。でも共通の好きなゲームと漫画の新情報だったり感想があれば10割がその話になる。飽き性なので毎回ちがう話題になることが多いけれど。彼女もわたしも食へのこだわりを人並み以上に持ちあわせていて、最近食べたものの食リポと、食べたいものの話はマストである。彼女がたびたび口にするのは「すし食べたい」と「焼肉食べたい」と「ミスドいきたい」である。…めっちゃわかる。
おやすみ、ムーニーマン、パンパース。といって電話を切るのが恒例。どぅるるん(電話が切れる音)
それか「さようなら、おげんきで」と大真面目に言っておわることもある。
そんな彼女になかなか原稿がかけなくて、アルバイトを休もうか悩んでいる話をした。たぶん全然間に合うけど。勢いでこのまま書いて突っ走りたい気持ちが大きくて、その気持ちを押してほしかったのだ。
わたし「ねえ、休んでいいかな」
彼女「いいよ、別に休んでもしなないし(?)」
わたし「そうだよね」
彼女「怒られもしないし」
彼女「本当にしんどいアピして電話しとけ」
わたし「吐息多めでいくか…」
彼女「わらうやめて」
わたし「よし、1000円かける」
彼女「よし、やすまんかったらもらお」
彼女「やったー じゃあな」
え、この子わたしがやすまないと思ってると。1000円確定だと思ってる。
そうして彼女が退勤したらしく。
彼女「(わたしが家にいるゼンリー※のスクショ)100点!」
わたし「それで確認すな」
彼女「なんだ、びっくりドンキーのいちごミルクが3回も飲めるとおもったのに」
わたし「おい」
彼女「あーん、わたしのいちごミルク~!」
いちごミルク3回分、じゃないのよ。1000円あげないから。まだ渡してもないし。
おかげで原稿は進んだけれど。ネタにもなったよ。本人には言ってないけど。
家族よりもわたしのことをわかっていて、相談にものってくれて、共通の趣味も話題も多い彼女が大好きだ。彼女もきっとわたしが好き。すぐふざけて「愛した」って言うし。ふざけて。
たぶんクラスにいたら絶対かかわらないっておたがいわかっているけれど、ネットで知り合えたからこそ仲良くなることってあるんだなあと思った。ネット、バカにしたらいかん。一生仲よくしたいって思える友達に出会えるかもしれないよ。
0 notes
Text
くらし
新生活。ひとりぐらしが始まったあるときのこと。
ひとりぐらしがしたいと思いながら、いざ始まるというときに家もまだ出ていないのにホームシックになった。妙に寂しいし、実家が恋しい。ひとり暮らしは静かで気楽な反面、心細く面倒でもあると思った。自分しかいないのだから手を抜いてもいいとはいえ、毎日毎食ごはんを用意してひとりで食べて、自分のためだけに風呂掃除をして湯をはる。そんな毎日が単調で生きている心地がしないときもある。
とはいっても、単身赴任中の父の出張がないときはふたりでくらしているので、完全なるひとりぐらしとは言えない。けれど、出張はたまにあるので正直ひとりぐらしといいたい。それに、ふたりぐらしでも大学に行っては帰り、明日の昼食兼夕飯を自炊して、アルバイトに行く、そんな日々が続いているとまあつかれる。自炊しろと頭ごなしに言われたわけではないがやることはやれと言われた以上、部屋にいても居心地が悪いし常に働かなければいけないような気持ちになる。それに料理をずっとしていたわけじゃないから味に不安はあるので料理をすること自体をたのしめ���い。
最初は洗濯物を回すときは父のものと一緒くたに回していたけれど、なんだか気持ちが悪いし、生理的に受け付けなかったので途中から分けて回した。それが普通なのだけれど。水道代がもったいないと思ったし、タイミングを考えるのも…。突然「洗濯物は分けて回したい」なんて娘から言われたら誰でもショックを受けるだろうし、きっと。勇気をもって伝えました。
掃除機をかけるのもわたしの担当であり、ゴミ捨ても言わずもがな。
ニュースやSNSの記事で見かけた『名前のない家事』。ゴミ捨て前のゴミの回収、ゴミ袋の用意、調理前の食材の買い出し、浴槽の掃除前のお湯抜き、などなど。
実家を出てはじめてわかったことがたくさんある。
『名前のない家事』は、あとに回すとよりいっそう億劫になる。それに、やり終えたとしても気づく人はなかなかいないものだ。
実家にいるときのわたしがそうで、パンパンになったゴミ袋がいつのまにか回収されていて、まだ少しのゴミが入った新しい袋を家族のだれかがかけてくれていることに目がいかなかった。たまにやる料理も、母や祖母がスーパーやコンビニで食材を買ってきてくれているからやれていたわけで。あたりまえだけど食材は冷蔵庫からぽん、と湧いているわけではない。買い出しって地味にものすごくと気力と体力を使うたいへんな家事のひとつだと身をもって実感した。
なにもしていないのにほかほか炊きたてのごはんができているのもそう。実家にいるときは食べる人数が多いのと、食べる量が多い人がいたのもあって何時間も炊飯器に閉じこめられたままのおいしくない、かたい米を食べることもなかった。ところがどっこい、ひとりで時間との戦いをしながら食べるごはんよ!1合くらいで炊くとすくなかったり、変に1口あまったりする。かといって2合炊くと多すぎるので、最後らへんに食べると米がかたくなっていてまずい。
そうして調べた『ひとり暮らし ごはん』。
節約している人がよくやる方法が2・3合くらい多めに炊いておいて、炊き立てを1食ずつラップにくるんで冷凍保存する、らしい。こうすると食べたいときに電子レンジであたためたらすぐに食べられるし、チキンライスやそばめし、チャーハンなどのごはんを使った料理をするときにも使える。それに炊飯器の保温機能を使わなくてよくなるので電気代がすこーしだけ浮く。最初のころはそうしてひとりぐらしの術や節約術、みたいなものにも一通り手を出してみたが大学生活もあるのでそうそう続かずに終わった。でも勉強にはなったし、視野を知識は広がった。
ひとりぐらしをしてみて、やっぱり最初は後悔した。ああ、実家が一番いいな。家族と一緒にすごせるのってしあわせなことなんだな、とごくごく普通のありきたりなしあわせを愛おしさを感じた。虫の出現率の高さとものの多さだけはどうにかしてほしいけれど。
けっきょく住みなれた実家が一番。持ち家だから家賃もないし。もし今後またひとりぐらしをしろって言われても断るかもしれない、と思うくらいにはもうひとりはいいかな。
いま家族と住めるならできるだけいまのくらしを大切にしたい。
0 notes
Text
ねこ
好きな女優のインスタグラムの投稿はねこの写真でいっぱいだ。
生後まもなくの子猫をひきとって育てているらしい。もともと猫3びきと犬1ぴきと暮らしている���うだがそこに新たに子猫いっぴき。
ねこ、それは癒しであり天使である。
年末年始にバイトのシフトをたくさん入れられてしまい、断れなくなったわたしは案の定ぶっ倒れ、しばらく家でじっと過ごす日々が続いていた。
そんなとき、気分転換に父から「いまいるペットショップにおいで」とかわいい子猫の写真つきのラインがきた。店内撮影禁止だったと思うけど。
ペットショップは買いものの休憩がてら見にいくところだと思っていて、ペットショップに行くことが目的で出かけたことはない。当時はつかれ果てていて、迷うことや考えることさえもめんどうで、言われたままペットショップへと向かった。
おやつの時間にいったので子猫はまだすやすや寝ている子がほとんどで、かわいいなあとじっとねむる様子を見ていた。
写真が送られてきた耳がほかの子より大きめの子がすごくかわいかった。すやすや寝てるのもかわいい。
子猫をひとりひとり眺めていると店員さんに「だっこしてみますか?」と聞かれ、あれよあれよと3匹のにゃんこをだっこした。
最初にスコティッシュフォールドの女の子をだっこした。たれ耳で、目はくりくりで、女の子と聞いたのもあってキャバ嬢に見えてしまった…。アザトカワイイ。
おつぎはロシアンブルーの男の子。子猫だからとってもキュートな見た目だけど、この子絶対に将来イケメンになるぞ、と確信した。そしてめっちゃ元気。あんまり元気がなくて、猫をだっこしたことのないわたしはたじたじであった。
最後にだっこしたのがのちにうちのにゃんこになるアメリカンショートヘアーの男の子。ねむねむなときに起こしてしまってだっこをしたからか、ちょっと落ちついてる。ねむそう。だっこしたときに収まりがよくて、いやされてしまった。うう、連れてかえりたい。なんて思った。
あとから聞いた話だが、父は元気のないわたしを見かねてペットショップに連れ出したが、だっこしているのを見て「ねこが元気をくれたらな」と思ったらしい。そして猫派だったらしい。しらんかったよ。
そうして家族会議をするわけでもなく、実家には内緒でわが家(東京支部)にかわいいかわいいにゃんこがやってきた。ようこそにゃんこ!
名前は「はろ」
ハロウィン生まれの、はろ。
なんと生まれは同じ愛知県。はろは犬山市生まれだけど。ねこのくせに…?
アメリカンショートヘアーではめずらしい毛色のレッドタビーでクリーム色。つまり茶トラである。アメショーはグレーの子が多いらしい。言われてみるとグレーの印象が強いかも。
かわいい顔だけれど、アメショーはもともとネズミ狩りをしていた種らしく、好奇心旺盛で身体能力は高い。ねこじゃらしでめっちゃあそぶ、元気。
はろをはじめて家に迎えいれたときはとても緊張した。
猫は環境の変化に強いストレスを感じるらしく、連れてきてもキャリーケースから出てこない猫もいるくらい変化に敏感ないきものなのだ。だいじょうぶかしら、うちのこ。
心配は杞憂で、けっこうこのにゃんこは肝がすわっているみたいだ。
初日はトイレを我慢してしまう子や、ごはんを食べない子もいるみたいだけど、はろはどっちもクリア。それどころか3段構造のゲージのなかをぴょんぴょん駆けまわっていた。過去にのっそりしているカメしか飼ったことのないわたしはハラハラした。…なんかだっこしたときよりげんきだぞ!
おとこのこはおんなのこよりも甘えんぼになるらしいけれど、ねこのクールで気まぐれなイメージもあるからどのくらいの甘え具合なんだろうと思っていた。が、しかし。はろくん、とっても甘えんぼ。去勢手術をしてからはなおさら。わたしが家から帰ると扉のまえに立っているし(見えてるよ)、扉を開けると足にすりよってくる。そして足の甲にごろーん。おまえかわいいな!
急いでいる朝にかぎってやたらかまってモードになるし、遊んでほしいときにはちゃんとおもちゃを咥えて近くまで持ってくる。わんちゃんか、おまえは。
ごはんがほしいときは震え声で鳴くし(かわいい)、遊び足りないのか電気を消して寝る準備をすると大きめの声で鳴く。(ちょっと困るけどこれもかわいい)
リラックスしてるときはごろごろとのどを鳴らす。このごろごろ音が人間にもいいらしく、自律神経を整える効果があるそうだ。そのごろごろも最近じゃげこげこに聞こえるぐらいリラックスしているみたいでごしゅじんはうれしいです。でもおっさんみたいに聞こえちゃうよ、はろくん。
はろのおかげで部屋の掃除がはかどるし、部屋の乾燥が気になって加湿をするようになった。ものを机の上に出すのもなるべくやめて、以前よりも部屋が住みよくなった気がする。
ねこのおかげで部屋がきれいに!みたいな名前の本を買ったことがあるけれど、本当にそう。にゃんこのいい影響、めっちゃあるよ。人間、だれかのためにこんなに変われるもんかって思った。
にゃんこの大半はちゅーるが大好きで食いつきがいいようなイメージがCMでついているけれど、はろはちゅーるが苦手だ。1歳になるまでは子猫用のちゅーるを食べていたけれど、1歳をすぎると生猫用のちゅーるになって、それをあげたらにおいは嗅ぐのにぷい、と顔をそむけてきた。なんだおまえ…。にゃんこならちゅーる好きじゃないの…。「それなら子猫用のちゅーる!」と意気込んで買ってきたのに、こっちもやっぱり食べない���早くもちゅーるは卒業したらしい。ねこのくせに…!
ウェットフードやおやつはどうやら苦手なようで、ジャーキーやかにかま、いかそうめんみたいな乾きもののおやつが好きみたいだ。…やっぱりおっさんなのか?ジャーキー、わたしも好きだけどさ。
おやつにもこだわりがある、うちのにゃんこ。そのこだわりはおもちゃにもあるみたいだ。ねこじゃらしでもなんでもいいわけじゃないらしい。ふわふわした、いわゆるイメージしやすいねこじゃらしは好きみたいだけど、わりとすぐ飽きる。一番好きなのは、ひもの先に小さなねずみのぬいぐるみがついたおもちゃ。と、なぜかユニバのおみやげでもらったジョーズのぬいぐるみ。もともとジョーズのぬいぐるみストラップはわたしのリュックについていたけれど、物欲しそうに目をキラキラさせていたはろを見かけて、ストラップをはずしてあげた。そしたらこれまで見たことがないくらい喜んで飛びついてくれた。さよなら、わたしのジョーズ…。はろはちっちゃな腕でジョーズをつかみながら、足で必死に蹴っていた。けりぐるみ、というやつにジョーズは転身させられてしまったようだ。がんばれ、ジョーズ。負けるな、はろ。 おもちゃ以外にも好きなものはあって、意外と単純でプレゼント用のひらひらしたリボンとか、ジャージのズボンの腰のところに入っているようなひもを気に入ることが多い。服にリボンがついているとすぐ目がときめいているし、かわいいおててでちょいちょいとちょっかいを出してくる。かわいいけど、服も大切なんだよ。 実家にわたしがもどったすこしあとに、新幹線で父に連れられてはろがキャリーケースに入って、うちにやってきた。 はろが実家にやってくるまえに、使っていなかった部屋に貼るフローリングを床にしきつめた。脱走防止の柵のようなものも取りつけて、ゲージや食料、トイレセットなんかは事前に宅配で送ってもらった。はろ専用の部屋をつくったのにはわけがある。 母や祖母はむかし犬を飼っていたらしいが、さよならをしてからはペットを飼うのが怖くなってしまったらしい。それに、ねこは野良猫のイメージがあるからちょっとこわい、だそう。部屋を分けた一番の理由はねこっ毛が服につくから、である。ねこっ毛はめちゃくちゃ細い。なので洗濯物につくとまたたく間に広がる。服はコロコロ粘着テープを使わないと毛まみれになる。東京ではろとくらしていたときはなにもしていなくて、きっと麻痺していただろうから引っ越しをして、向こうに住んでいたときに来ていた服を見たらはろの毛の多さにちょっと引いた。ごめんはろ、おまえはなにも悪くない。掃除はちゃんとしてたんだけどなあ。 外から家に帰ってはろがいると、あいかわらずわたしを見てすりすりごろごろしてくるし、名前を呼ぶと「にゃ」と返事をしてくれるのでそれだけできゅんとする。一日に嫌なことがあったとしても、はろの姿と鳴き声でだいたいのことはどうでもよくなってしまう。 ちなみに癒しの対象を眺めながら作業をすると、見ていないときよりもうんとはかどるらしい。たしか倍くらい。言わんとしていることはもうおわかりでしょう。この原稿を書いているときももちろんはろくんを眺め��いたのだよ。……あ、おなかもふもふしてごめん。ゆるして。
0 notes
Text
チョコレート
バレンタイン、別名・チョコレート戦争。
小さい頃は自分で作ったチョコレートやチョコレート菓子をつくってクラスメイトに配る、みたいな行事がわたしにとってのバレンタインだったけれどそれはおそらく小学生までだ。
中学、テスト勉強期間と受験でそれどころじゃない!
高校、同じくテスト!そして持ち込み禁止!
そして大学生。もはやバレンタインチョコはつくるものなんて思ってない。買うもの、散財するものだと思ってる。バイトで稼いだ金をたんまり自分のためのチョコに変えることができるのがバレンタイン催事場。
ひゃっほい、自由に使えるお金!
こういうときに稼いでいてよかったなと思う。
バレンタイン市場の売りあげが年々右肩上がりで、自分のためにチョコを買う人が多いらしい。というのもお昼の情報番組のインタビューとアンケートで、バレンタインチョコの予算は1万円~の人がざらにいるらしい。かくいうわたしもその一人である。
高校生の頃はそこまでは買わなかったけれど、寄り道禁止の校則をひっそり破り、高島屋のバレンタイン催事場によく足を運んでいた。だいたいその時期のお昼のローカルテレビはバレンタイン特集を組んでいるから、どのパティシェがどんなチョコレートを出しているのかがわかるし、どこのパティスリーが人気なのかもわかる。それを何年か見てい��ば有名どころも自然と覚えてしまうのだ。
たいてい毎年のランキングトップ3に存在するのが、バウムクーヘンで有名なクラブハリエ、映えるいちごのスイーツが多いオードリー、…あとは……なんだっけ。ピエールマルコリーニだったかなあ…。
とにかく、名古屋には出身パティシエが多いこともあって大きなバレンタイン催事を毎年やっているのである。それが「アムールデュショコラ」だ。
何度も足をはこんで、いろんなパティスリーやショコラティエのチョコレートを試食して、気に入ったものは購入した。だからだいたいの相場だとか、これぐらいはまあ安いよなあ、みたいな感覚がわかるようになった。
一番手ごろなのはメリー。でもチョコレートのかたまり感がいなめなくて好んでは買わない。もらったら食べるけど。メリーをもらうとやすく済ませたな…とは思う。ここだけの話。
手ごろ、かつおいしくてコスパ100点なのが北海道の大手製菓メーカー・ロイズ。チョコレートがけのポテトチップが有名で、ロイズの名前がわからない人でも「ああ、あのおかしつくってるところか」と認知していることが多い。チョコポテチの種類もビター、ミルク、ホワイト、ストロベリーなどいろいろある。でも、ロイズでおいしいのは生チョコだと言いたい。ロイズの生チョコはなめらかでおいしい、プラス値段がやすくてコスパがいい。800円でおつりが出るので生チョコを食べるときにコンビニでコーヒーやカフェラテなんかを買ったとしても1000円ぐらい。お金はないけど生チョコがたべたいときにうってつけだ。ただ、オンラインショップで買うと送料だけで1000円かかる。そこだけが許せないぞ、ロイズ。なので催事場での出店や期間限定での出店情報をあつめて、自分の生活圏内にロイズがやってくるときに購入することをおすすめしたい。
トリュフだとかウイスキーボンボンなどのひとつぶチョコレートの相場はだいたいひとつぶ300円。もうちょっと豪華なものだと500円くらいする。そう、本当においしいチョコレートは高いのである。いろんなチョコが入ったボックスを買おうとすると2500円は容易にこえる。それでもかわいいほうだけれど。
Netflixやdアニメなどの動画系のサブスクリプリョンをやめた。代わりに、というわけではないが以前から気になっていたGODIVAのサブスクリプションに登録した。
コースが3つあって、月額2160円のものがご褒美セット。3240円のものがジョイフルセット。上流貴族が頼んでいそうな5400円のものがハッピーセット。(マックかよ…)
わたしが頼んでいるのは一番手ごろなご褒美セットだ。おためしに頼んでみたけれど、毎月種類豊富ないろんなチョコレートとクッキーなどのおかしが届くのはまさにご褒美感があっていい。それに、その月のカレンダーもついてくるから今月もがんばろう、なきもちにもなる。
チョコレートは2、3種類くらい入っていて、それに加えてクッキーやベイクドスイーツが1つ入っている。最初に届いたのが10月で、そのときはハロウィンパッケージのチョコレートが届いた。パンプキン風味のラングドシャとマロンペーストがたっぷり入った焼き菓子がおいしかった。いいチョコレートはバレンタインがある2月に食べるものだと自分の中で思っていたけれど、秋に食べるチョコレートアソートもおいしいよ!
すっかりGODIVAのとりこになってしまって、毎月家計簿をつけながらサブスクの見直しを考えるのだけれど、チョコレートは食べたい。やめられない。そして昨日、今月のご褒美セットが発送された通知を見てほくほくした。今日中には届くらしい。今月はなにが入っているかなあ。原稿のご褒美ということにしよう。るんるん。
0 notes
Text
京都
生まれてこのかた、オリンピックが開催される回数並みに京都に行っている。
一度目は家族と、次は修学旅行で。あとは新選組にハマったころに二度。それから友達と日帰りで行ったり、母と泊まりで行ったこともある。
たぶん今回で7度目くらい。
京都に行くとぼんやり決めたのは春のこと。
好きな漫画が原作の舞台が京都と東京で上演すると聞いて、��のいい例の彼女と迷うことなくチケットをとった。それからしばらくの間、私は二つのアルバイトと家事の手伝いに明けくれて、気づいたら一週間、一月が終わるような生活をくりかえした。彼女は携帯会社から工場で検査をおこなう職に転じることが決まり、おたがい日々のくらしに追われていた。
京都に行くのはずっと先のことだと思っていたけれど、いそがしい毎日が続くほど時間の体感が早いことはないのだ。あっという間に夏が終わって、少しずつ涼しくなって気づけば上演する月に暦がかわっていた。
旅まであと一週間。
さて、舞台の公演前後の時間はどう過ごそう。旅行の次の日にも仕事があるのに予定をぎゅんぎゅん詰めるのはちょっと、と彼女が。わたしは休みだけれどその気持ちはとてもよくわかる。せめて夕方には帰って休みたいねー、と話して一泊二日に。 ごはんは何を食べようかかんがえて、深夜にインスタグラムとツイッターを検索しては自爆飯テロを毎日キメこむ。舞妓寿司とてまり寿司めちゃくちゃかわいいし、おいしそう。インスタ映えもしそう。あー、でもお茶屋さんもいいなあ。
ところがどっこい人気のお店はほぼ予約必須が多くて、旅の直前に見ていたわたしたちは時すでに遅く。紅葉まっさかりな観光地でのごはんはどうなることやら…。
せっかくの旅行。ひさびさの遠出。秋まっさかりな京都。
おしゃれするっきゃない!
GU、ユニクロで服を漁っては店頭で試着してから買ったり、ZOZOTOWNでセール中なのをいいことにたくさん通販で服を買ったり。気合いの入りまくったわたしは美容院で初めてブリーチをして、黒髪とおさらばした。ブリーチの液体を塗るだけでみるみる金髪になっていく地毛の画がけっこうな衝撃で、ひとり鏡とにらめっこを繰りかえした。
無事に当日をむかえ、早朝6時起き。さむいし、ねむい。布団と仲良くしたい思いを吹きとばすように布団を蹴りたおして覚醒。ごはんを食べるじかんは残念ながらなさそうだ。
10分くらい遅れて新幹線のりばに着いた。先に切符を買っていた彼女のおかげで、目の前にきた新幹線にとび乗った。
名古屋から京都はのぞみに乗ると40分で到着してしまう。便利な世の中になったものだ、と若いながらも彼女と話した。
舞台までの時間は京都駅周辺ですごした。10分ほど歩くと東本願寺について、寺ならではの独特の雰囲気とにおいに心がほぐされていくのを感じた。その近くには源氏物語ゆかりの地とされる渉成園があるらしく、日々のせわしなさでつかれているわたしたちは庭の風景に癒されながら、きれいな紅葉と庭の景観を写真におさめた。
正午前に腹ごし���え。駅にもどって予約不要の懐石料理屋に入った。客のほとんどはお年を召したおじいさんとおばあさんばかりなのは、このお店が湯葉懐石をうりにしているからだろう。なんせわたしたちは豪華なものを京都に食べにきた。抹茶によろこぶミーハーな若者ではないのだ。
一生ぶんの湯葉を食べた。しばらくは湯葉の文字を見たくないくらいに湯葉をくらった。
睡魔におそわれながら今回の旅のメインの舞台を鑑賞した。1幕と2幕のあいだに10分の休憩があったけれど、トイレの長蛇の列にならんでいたら感想を話す暇もなく時間はすぎた。
公演が終わってから彼女と「ああ…」を連発しあった。ひとことで表すとめちゃくちゃよかった。アルバイトを休んでまで京都に来たかいがあった。感想をあーでもないこーでもないと話しながらグッズ販売待機列にならんで公演のブルーレイを予約した。オタクってちょろい。
観劇後の興奮がおさまることはなかったけれど、わたしたちは旅をしにきたのだからと余韻にひたりながらも清水寺におとずれた。紅葉まっさかりシーズンは夜にライトアップをしているらしい、というのも知らずにたまたま来てしまったため、もっとも混んでいる時間帯に出くわしてしまった。東京の満員電車なみに混雑した清水寺は足場がなく、ひどいときは一歩も進めないほどに人が渋滞していた。
普段なら混んでいる場所をスルーして人のいないスポットに向かうわたしたちだが、今回はがんばった。ライトアップされた清水の舞台をちゃんと撮ったし、夜の紅葉も撮った。もう京都をじゅうぶん堪能しているなと思った。そうして清水の坂でたんまりおみやげを買った。
時間内にホテルにチェックインはできたものの、いたるところでおみやげに夢中だったこともあり夜ごはんを食いっぱぐれた。22歳、女子旅。普段運動をしないので体力がないのである。そんななまけものが泊まるホテルの隣には「なか卯」。親子丼とからあげをテイクアウトして部屋で食べた。これはこれで豪華だ。
次の日の朝食もホテルで食べた。サービスのひとつである、京都のおばんざい弁当だ。がんもどき、かぼちゃの煮つけ、ひじき、きのこの炊きこみご飯、ちりめん山椒など。栄養満点のおかずがたくさん入っていた。いろどりもきれいで、これも写真に撮った。
庭や寺を見るのも癒されるけれど、はんなりな京都に来たのだからピカピカしたものも見たい。そんなわけで2日目は金閣寺に。お寺だけど、金色のお寺は普通のお寺ではないでしょうよ。
二日分の荷物とおみやげのつまったキャリーバッグをあずけて、いざ金閣寺へ。小学校の修学旅行ぶりにおとずれた金閣寺。わたしはそこで試飲した金箔入りのお茶をずっと覚えていて、それがお目当てでもあった。食への執念が我ながらおそろしい。当時は清水でしかおみやげを買ってはいけないというルー���があり、まじめな小学生の���たしは金閣限定の金箔入り茶を手に入れることができなかった。というか小学生でそれに惹かれるわたし、すごくない…?
よろこばしいことに、まだその金箔茶は試飲サービスをしていた!飲む前から「もしあったら買う」と決めていたけれど、試飲してやっぱり買った。彼女もわたしの話を聞いていたときは興味がなさそうにしていたが、実際に飲んだらおいしさのあまりわたし��りも先に買っていた。ちょろい。
金閣寺は思っていたよりおみやげが充実していて、お茶屋のちかくにあったわらび餅の試食をいただいて、わらび餅も買った。彼女も買った。
荷物をさらに重くさせて京都駅にもどり、ちかくの個室焼肉屋でお昼を食べた。つかれてうっかりすこしだけ寝た。そして駅ビルのデパ地下で爆買い中国人のごとく、千枚漬けや壬生菜などの漬物を買い、キャリーバッグを引きながら駅じゅうを走って、行きと同じく新幹線にとび乗って名古屋へと帰った。
旅ってこんなにたのしかったんだなと思った。そりゃみんな旅行行くわ、遠出するわ。
また生活と世の中がおちついたら旅に出たい。今度は緻密な計画で、ゆっくりのんびりと。
0 notes
Text
興奮
今回は実況のようにつらつら書いてしまうことを許してほしい。2年ぶりの推しごとなのだから!
げふんごほん。
無観客のオンラインライブを初めて観た。
このご時世なのもあいまって、オンラインライブはスマホやインターネットで観られる配信のものが大多数だとは思うけれど、(というのも最近あまり音楽や舞台から興味が逸れていた)少し情勢が落ちついた影響があり映画館でのライブビューイング的な配信もするそうだ。せっかくだから映画館で観たいなあ。家でペンライト振るのは少し恥ずかしいけど映画館でみんなと一緒に振るなら楽しいし、むしろ振りたい。ペンライト振らせてください。
そんなこんなでオンラインライブin映画館に行くことが決まった。そのとき、いつどこでやるかは全く知らないけれど。とりあえず行くぞ。まあたぶん夏くらいにやるかなあ。こんな気持ちで春をすごしたのであった。
そうして次の季節へと移ろうとしていたとき、日程と上映する映画館の情報が解禁された。おお、7月か。いつもはこの年にライブやってたな。当たり前にライブ参戦や舞台観劇ができたころがすでに懐かしい。グッズ情報も出ていたのでとりあえずタオルとペンライトを購入。長時間通話をする仲の、例の彼女と一緒に買うことにしたので通販サイトで注文した。送料はせっぱん。数百円でも惜しい。そのお金で綾鷹ひとつ買えるし。
問題はチケット戦争である。どうやら今回のライブは事前に収録した映像を配信するらしく、運営の「絶対開催する感」が画面越しでもひしひしと伝わってくる。流行り病で潰されてたまるか、潰させないぞ、なんて声が聞こえてきた。なので、開催中止による返金の心配もない。安心してチケット手に入れるぞー!の意を込め、すぐさまチケットの抽選応募の申し込みした。都市の中心で観ると人が多いだろうし、そもそも倍率が高くなってチケットが取れない可能性もなきにしもあらず、…うーん、近くのショッピングモールに併設されてる映画館なら取れる、よな?と疑心暗鬼になりながら応募。支払いはクレジットカード。友達と電話しながら応募したのでほぼほぼ勢いだけである。気づいたら応募が完了しましたの画面が出ていたので記憶はあまり、ない。彼女も後日申し込みしたらしく、二人でチケットの当落発表の日を待ち遠しくしていた。
そして当落発表当日。あいにくその日、わたしはアルバイトがあって、たぶん昼ごろに発表されるから休憩の時間があえば見れるだろうけど、きっと見れないだろうなと思っていた。ちなみに一部のクレジットカードは当落日より前にクレジットカードからお金が引き落とされたことがメールで通知されるらしい。なんて便利な機能。ごくごく一部のカードなので作ったところで普段は邪魔になるだろうから作らないけれど。Twitterで調べているともう当たったなんてツイートをしている人がちらほらいてもやもやした。当落日のに数日間にわかるなんて、、、、外れたわけじゃないのになんだか悔しい。すぐマウントを取られているような気分になってしまうのはよくない。マウントを取られた、なんて思うのはたいてい受けとり側の問題なんじゃないかと思う。話を戻そう。
バイト中、午前。そこそこひまで特にやることもなく、そして当落結果が控えているためそわそわ。昼休憩に入ってギリギリ結果が見れる時間に休憩が終わるかなと時計をちらちら見ながらお昼を食べる。あ、そういえばずっと携帯の通知がうるさかった。なんだったんだろう。スマホをチェック。ん?彼女もクレジットカードで応募しちゃったらしい。あらら、やばいじゃん。重複当選してもこの時期は「チケットお譲りしてくださーい!」なんて人いないぞ。配信ライブがあるんだから。
当落発表の前に少しの間だけ電話して急遽会議を始めた。え、どうするよ。どっちか外れないかな。チケットがご用意されませんように、と願う日がくるとは。そうしてうだうだ言っているうちにあっという間に時間はすぎ、当落発表の時間になった。本当に休憩時間が終わるギリギリの時間だったため、結果がわかって電話で友達に伝えたらすぐ通話を切ることにしていた。チケットサイトにメールアドレスとパスワードを入力してログイン。さてさて結果は。当選。よしよし。
「あれ、彼女は?」と、こっちも当選。おうおう重複当選だ!ひとまずバイトに戻った。まったく休憩した気がしないけど、こうしてチケット戦争には勝ったのであった。切り変えなければミスしてしまう気がして、バイトに戻ってからはチケットのことはとりあえず忘れることにした。
数時間後、やれやれまたスマホがぶるぶるなってるぞ。今度はなにかな、とこっそりスマホをチェックしてLINEの文面を見た。
彼女「ごめん、クレカ決済じゃなくてコンビニ決済にしてた」
彼女「おさわがせしました」
ああ…よかったコンビニ決済で。重複当選分、つまりチケット二枚分の料金を払うのはかなりイタイ。なにはともあれ、これで変な心配をする必要がなくなったのでバイトに専念した。
ライブの日がちかくなって、いよいよもうすぐだねと彼女と通話した。当時休職中だった彼女はひまだったらしく、ライブにむけてファンがよくつくるであろううちわをつくっていた。100円ショップでリボンやキラキラのデコレーションパーツを買ったとたびたび報告してくるのがこどもみたいですこし笑った。ライブは当日公演が終了するまでたたかいは終わらないんだよ。
当日をむかえた。量産型ファッションといわれるひらひらのワンピースをおそろいで着て、映画館へとむかった。そのあとのことは、もう興奮でおぼえていない。おぼえていないのだ。
結果、興奮でぜんぜん記憶がないわたしたちは配信チケットを買って1週間そのライブを堪能した。それはもう画面の端から端をなめるように。それはちょっときもち悪いけど。
0 notes
Text
ブルーベリー狩り
真夏、あつい。
暑さも度がすぎるとねっとりした濃厚なスイーツは食べたくなくなる。アイスもゼリーもいいけれど、そればっかり食べるのもなんだかなあ。アイスよりソフトクリーム。ゼリーは風邪をひいたときに食べるものだと思っている。
くもり。すこし涼しい日に友達とブルーベリー狩りにいった。
就活でいそがしい友達と、前々から「そろそろ会いたいねー」なんて話していて、ようやく予定があった。いつもは駅近くのショッピングモールやデパートでウィンドウショッピングをするので、今回はブルーベリー狩りに行こうととわたしが誘った。
フルーツ狩りができるところはたいてい車でいかないと行けないところが多い。電車でいけたとしてもバスに乗りつぐことは必須にちかいし、そこからまたさらに歩かなければならない。ブルーベリー狩りができるところをいくつか探し、ホームページのアクセスタブを確認してそこにきめたけれど、…あれ、なんか遠い。
電車にのって40分。そこからバスで10分くらい。ところがバスは1時間に1本しかこない、らしい。バス停にはってある時刻表でみました。予約時間におくれるやないかい。
しかたなくあるく。ひたすらあるく。くもりだからそこまで暑くはないけれど、夏だ��らやっぱりちょっと暑い。それにずっとあるいてるし。
しばらく歩いていると、むかっている方向の空がやけに暗いことに気づいた。…え、今日雨降るの。ブルーベリー狩りなのに。
ようやく目的地のブルーベリー農園『フフラベリーガーデン』に到着。お金をはらって、荷物をあずけ、念願のブルーべリー!と、思いきやパラパラ降りだした雨。いまじゃないでしょうよ!まだ小雨だからどうにかできるだけたくさん食べようともぐもぐ無言で大粒のブルーベリーを食べる、が。
とつぜんのどしゃぶり。
農園の人に呼ばれてカフェで雨がやむのを待つことに。でもテラス席しかないから雨風でちょっと濡れる。待っているあいだにスマホの乗換アプリで調べてみると、あたり一帯は冠水してしまったらしい。なんてこった、帰るにも電車がとまっていて帰れない。雨の勢いはよりいっそう増して、なんだかおもしろくなってきてしまってお笑いした。わたしにつられて友達も笑いはじめた。
2時間くらいがすぎて、雨はあがった。方角によっては空もはれてきたけれど、ブルーベリー狩りの時間は終わってしまって帰ることにした。支払ったお金は全額返金された。15分しか食べていないけれど、もくもくと食べたからきっと500円分くらいは食べたと思う、よ。農園の人のやさしさに申しわけなく思った。でもここでおたがいに「いいですいいです!」と言いあいをするのもなんだがちがう。なのでありがたくお金はうけとった。そのお礼と「また絶対にくる」のきもちで購入しようかまよっていた、農園特製のブルーベリージャムを友達とひとつずつ買った。てんさいとうとレモン汁でつくった、余計なものはいってない手づくりのジャム。つくっている人の顔をしっているとなぜか距離感が近く感じられた。「わたしがつくりました」をたまに見かけるけど、あれはそういう心理を利用してるのかな…。
ジャムは普段食べないけれど、せっかくフルーツ狩りにきたのだからそのおみやげは買いたかった。それと農園の人が摘んだブルーベリーを100グラム買った。農園で食べたブルーべリーの粒も大きかったけれど、家であらためてまじまじと見たらより大きいように感じた。500円玉くらいの大きさである。
おみやげを買って帰ろうにも、電車はいまだ止まったまま。バスももちろんこない。
見かねた農園の人が自分の車で生きている電車の駅まで送ってくれた。どんなにいい人でもそこまでするだろうか…。ぜったいにまたいくぞ。
家に帰って数日後、ふと思いたってキッチンへ向かう。
スーパーのおかしコーナーに売っている市販のビスケットを袋から取り出してジップロックに入れ、袋の外側からめん棒でかるくたたいて粉々にする。そのあいだにレンジでバターをあたためて溶かしバターをつくる。ビスケットをある程度くだいたらジップロックをあけてビスケットの粉の中に溶かしバターをいれる。そしてまとめる。これがチーズケーキの土台、タルトのかわりになるのだ。型に土台をまんべんなく敷いたら冷蔵庫に入れてひやす。
ひやし固めているうちに、上のチーズ層(?)をつくる。
冷蔵庫からしばらく出しておいたクリームチーズをボウルに入れ、ゴムベラでなめらかにする。もしまだかたければすこしレンジで温めるとなめらかになる。そこに生クリームとレモン汁、お湯で溶いたゼラチンを入れて、泡だて器もといホイッパーでよーくかき混ぜる。
先につくっておいた���スケットの土台に、お好みでブルーベリージャムをまんべん広げてうすくのせる。その上にクリームチーズたちをなるべく平らにのせる。チーズの層の間にもう一度ブルーベリージャムゾーンをつくってもよし。
それを3時間くらい冷蔵庫でひやすとあーら簡単。レアチーズケーキが完成するのです。
つくったチーズケーキを家族と一緒に食べながら、ブルーベリー狩りの思い出を話して共有する時間ほどほのぼのした時のながれはないだろう。今度また行く機会があれば家族を連れていきたい。その機会はわたしが車の免許をとって、自信をもって遠くまで運転できるようになったら…。そう遠くない未来に実現することをいのる。
0 notes
Text
レモンタルト
「一番好きな季節は?」と、たまーに耳にする話題。はっきり答えられる人もいるにはいるだろうけれど、私は消去法で秋が好き、と答えていたような。もうそんな話題も最近しない。気温バグってるもんなあ。
春は花粉症に悩まされていたことが印象に強い。なので季節というか、そういう時期という感覚を持っている。夏はエアコン頼り。涼しくした状態で薄手のタオルケットに包まるのが心地良い。祭り、花火、海…、夏の概念みたいなものは好きなのに、外は暑いし人混みは嫌いだし泳げないので、夏とはまあまあ縁遠い気がしなくも、ない。秋は夏と冬のインターバルみたいなもので、いつもどんな気温だったかを忘れてしまう。というか秋ってなんだ。「秋休みだけないのはなんで?」と言っていた外国の人がいたなあ、そういえばいたいた。確かにわからん。その人に出会ったのは私が小学生の頃だったけれど、すでに秋休みはないものが当たり前だと思っていたのでその疑問は結構な衝撃だった。…あ、冬はとにかく寒くて布団との距離が急接近する。うっかり脱線してしまった。
そうしていま、5月上旬。つまりゴールデンウィークである。暦の上では春のはずなのに暑い。唐突の暑さに体が追い付かない。
一年間の心身の休養を経て、ものづくり施設でアルバイトをすることになった。
元気になったからひさしぶりの休み。ひとり歩き。よし。食べたことのないスイーツだけど作ってみよう。タルト生地はお店で買ったので、それを作る工程は今回はパスする。タルト生地をつくるのが地味に一番たいへんなのだ。100グラムぐらいのバターが必要だし、気温との戦いをしながら生地をまとめて、成形する必要がある。体温がたかいと手のひらの熱でバターが溶けてしまうし、手がべたべたにもなって不機嫌な顔になってしまうのだよ。それに生地をつくるのとつくらないとでは、かかる時間が半分ちかく変わる。
バターとた��ご、常温にしておいたクリームチーズ、レモン汁と砂糖を混ぜる。そしてそれをこし器を使ってこす。これが冷えたらレモンカードの完成。
メレンゲをつくる作業に移るので一旦レモンカードは保冷材で熱を冷まし、すこし冷やしてから冷蔵庫で休ませる。メレンゲ作りは慣れてしまえば簡単だ。シフォンケーキを何回か作ったときにかなり練習したので失敗はないはず。卵白をボウルに入れて、電動泡だて器を使ってふわふわのメレンゲをつくる。そうしたらすこし砂糖を加えて甘味を足す。最後に混ぜて、低速で泡だててキメを整えるときれいなメレンゲができあがる。
タルトにレモンカードをのせて、その上にメレンゲをどどんとのせる。なるべくツノがたつように大きめのスプーンかフォークでツンツン形を整えるとそれっぽくなる。200度にあたためておいたオーブンレンジを180度くらいに温度をさげて、メレンゲのツノにきつねいろの焼き目がつけば完成。
テレビでやっていたレモンカードのレシピだが、思っていたよりはむずかしくなかった。レモンカードはちょっとお高めのスーパーだとジャムのように瓶に詰めて売っているところもあるらしい。材料を買いそろえたり、つくる工程が多くてめんどうな人にはタルト生地を買って、レモンカードも買ってつくるのもいいのかもしれない。…そこまでする人はレモンタルトをお店で買うか。あ、ちなみに冷凍卵白なるものが業務用スーパーや製菓用ショップには売っている。一度買ってみたい。
お店でホールケーキやスイーツを買うとどうしても2000円くらい支払うことになってしまって、月に一度それをするとしたら出費がまあつらい。ホールケーキを毎月買える人はすごい。くらしによゆうがある人のように思える。そんな財力は持ちあわせていないし、お店で売っているようなおかしをつくることができると自己肯定感が上がるからスイーツをつくっている、という理由が大きい。もちろん気力がないとできないことだけれど、自分に自信がない人は一度やってみてほしい。できたスイーツがおいしいと、もっとしあわせになれるよ。ぜひぜひおためしあれ。
0 notes
Text
アルバイター後編
長期のアルバイトをしろと親に言われてしぶしぶカフェのバイトをスタートさせた。スタバに応募したことがあるからカフェにはほかの仕事よりもすこしだけ興味と関心があって、時給が低いのがネックではあったけど一度はたらいてみないと挑戦してみればよかったと後悔する未来の自分が見えたのでチャレンジした。
ショッピングモールのテナントの一角にチェーンの喫茶店系列のパンケーキとコーヒーが売りのカフェがあって、席はおよそ40卓。テラス席もあって店内は広め。
飲食業界に憧れとやってみたい気持ちがあって、いざ���びこんでみたけれどショッピングモール内の飲食店の現実は戦場です。カフェはついつい長居したくなるらしく、また客層も広い。家族連れのちびちゃんが店内を走っているとすごく怖い。クリスマスにパンケーキをはんぶんこしているカップルを見るとちょっとむかつく。会計で「いいよ、わたしが出す」と言い合いするおばさまたちはいいから早く金を出せ、なんて正直思う。
コーヒーが売りのひとつなのでコーヒーの種類と抽出方法もさまざま。フルーティーで酸味のあるコーヒーやチョコレートやナッツが合うコーヒーなどなど。もう忘れてしまったけれど。抽出の種類はそれまでハンドドリップしかしらなかったけれど、ハンドプレス、サイフォン式などがあるらしい。コーヒーが好きな人は選べるたのしみがあっていいなあ。
コーヒーが飲めないわたしは試飲したところで味のちがいもよくわからなくて全部にがい黒い飲み物、という認識しかなかった。コーヒー飲むとおなか痛くなるし。オレンジジュースしか勝たん。
カフェバイト時代のなにが嫌だったって、人間関係がすこぶる悪かったのだ。みんながみんな悪い人というわけではなかったけれど、店長はバックヤードにずっといて携帯でゲームをしていて、社員のひとりはわたしにだけめちゃくちゃ当たりが強かった。その社員のことは心の中で「鬼」と呼んでいた。冗談抜きでけっこうなトラウマもんである。人によって態度を変えるような大人になりたくないと思った。
人間関係のストレスは自覚しないうちにどんどん積り、年明けに実家に帰省するから休みをとりたいと店長に伝えたら年末年始に4連勤もいれられた。絶許。
ストレス過多の状況で休みがないと人間ってすぐ弱っちゃうらしい。あれよあれよと体調をくずし、カフェバイトから離脱した。もっと早くにやめればよかったなあ。
そうしてまた半年くらいの空白があって、同じゼミの友達の紹介で塾講師のアルバイトをはじめた。
周りの講師も大学生しかいないから年も近くてすぐに打ちとけられたし、生徒であるこどもたちと話すのもそんなに嫌いじゃない。それに給料がカフェよりもうんとよかった。まあ休憩は放課みたいなもので、それも次の授業の準備ですぐに消えるものだからあんまり休みはないグレーな部分はあったけれど。力仕事な苦手で、習ったことがわかる人にはおすすめのバイトだったように思う。まあ、それもやめたけどな!ふへへ。コロナがなくて、ずっと東京にいたら続いていた、のかもしれない。わからないけれど。それでも、2年続いたことは「ちゃんと長期でもはたらけるじゃん…!」と、すこし自信につながった。
いまはものづくり施設での案内と、日用品や食品・衣服などを販売している某小売り店のふたつのアルバイトをしている。
ものづくり施設にはたくさんの機材があって、木材やアクリルをカット・彫刻してくれるレーザー加工機や3Dプリンター、紙やプラスチックに印刷できるプリンター、刺しゅう機、断裁機などいろんな素材に対応したものが設置してある。会員制のワークスペースなのでいままでに機材をつかったことのある人に説明する必要はあまりないけれど、はじめて機材をつかう人には機材の使い方やパソコンでのデータのつくり方を教えなければならない。なのでスタッフである自分がしっかりハウトゥーがわからなければその場で答えられなくて困るのは自分なのだ。ヒイ。困ったらバイト先のグループLINEで解決しているけれど。
ごく普通のことを書くが、おしえるってものすごく難しい。
しかも専門的なことを伝えるとして、かみ砕いてわかりやすい言葉で説明しなければならないし、初対面の相手に教えるならばなおさらたいへんだ。相手がどれをどこまで理解しているのか、どこでつまずいているのかこちらが把握してないとうまく説明することもできない。何を教えるのがむずかしいって、機材のつかい方はほぼみんなわからないのでゼロから伝えればいいけれど、イラストレーターのつかい方、けっこう説明むずかしいよね!!
ここは会員制だからというのもあって、客との距離が近く、仲良くなりやすい。クレームを言ってくる人はほとんどいないし、やさしい人ばかりだ。顔見知りだとへんなことできないよね、おたがい。って誰かがニュースでいってたよ。
某小売り店ははたらきだしてからまだ4カ月も経っていない。バイトの中でもまだペーペーである。
入って一週間で「レジ、ひとりだちできるようになってね」とほんわか優しそうなお兄さんスタッフに笑顔で言われ、同じくなるべく笑顔で「はい……」とこたえたわたし。ちゃんと一週間でレジがひとりで打てるようになり、いまでは4時間ぶっつづけでレジに立つこともある。土日祝日はとくに。
1カ月前には取りよせのしかたも教わり、バイト歴は先輩だが学年は年下の女性スタッフがひとりで取りよせをしているのを目にしたわたしは完全に一方的な闘志をもやし、そのかいもあってか無事に取りよせもひとりでできるようになった。向上心と負けず嫌いISつよい。
扱っている商品のジャンルも数も多く、それにあわせてやることも増える雑貨屋ってたいへんだ。服はいちまいずつたたまなければならないし、セール服の荒れっぷりったら壮絶よ!「よくもまあこんなに汚くしてくれたわね!」って心の中のばあさんが出てくるよ、まったく。衣服たたみは閉店後に毎回やらなければならないので、めんどうなわたしにとってはちょっとした苦行である。下を向いて服をたたむだけでこんなに肩と首が凝るなんて…。
食品と日用品、文房具などの品だしは簡単で、品出しの経験はなかったけれどこれは結構好きなしごとだ。たまに客から在庫を聞かれたり、売り場の位置を聞かれることもあるけれど、それ以外は「いらっしゃいませ」以外に話す必要もないし、とくに考えなくてもいい。品出しだけのバイトがあったら飛びついてたな。食品は賞味期限ごとに並べかたがあるから注意が必要。でもそれくらいなら簡単だ。
ここで発表��よう、レジあるある困る客ランキング~!どんどんどん、ぱふぱふ。
1位「急いでるんだけど」
2位「(イヤホンをしながら)え?」
3位「(無言でクレジットカードを決済端末機にさしてる人)」
おわかりいただけただろうか。
まずは3位、同じクレカでも種類ごとにレジの打刻はちがうんよ。だからまずカード見せて!一括で払うのか教えて!そして処理前にカードさしちゃうとエラー出ちゃって手間かかるから!めんどいから!めちゃくちゃ並んでるいそがしいときにやられると正直舌打ちでそうになるよ!
つづいて2位、これはひとこと。聞こえんのはだれのせいだと思う???です。以上。会話のキャッチボールしようや。
堂々の1位!急いでるくせにショッピングモールにくるな!買いものを楽しめるよゆうをもっておとといきやがれ!!!…やれやれ、いろんな人がくるなあ。
困るほどではないけれど「今日はマイバッグもってないです」「駐車場の延長はたぶん大丈夫」と言ってくる人たち、あいまいだと苦笑いしかできないよ。いつもほぼ真顔だけど。
返金だとか、電話をとるのはまだ教えてもらってないけれどこれからもその都度新しいことを覚えないとなあ。このお店はレベルごとにちょっとだけ給料が上がるらしいのでそれのおかげでちょっとがんばれる。はよはよ、時給プラスアルファ。
かけもちのバイトで日々をいそがしく過ごしながらも、ずっとアルバイト生活をするつもりはさらさないので今後は落ちついて安定したしごとがしたい、なんて早くも思っている。
事務って向いているんだろうか。本当にドラマみたいな感じなのかな。妄想だけはちゃっかりしている。
しばらくはアルバイター生活が続きそうなのでがんばりすぎずにほどほどーにいきていたい。
0 notes
Text
アルバイター前編
学生時代のアルバイトは大きくふたつに分かれると思う。
ずっとひとつのバイトを続けていたか、転々といろんなバイトを経験したか。そのふたつ。
後者に分類されるわたしは、アルバイトの職歴が多くていつも履歴書になにをどこまで書けばいいのか正直迷ってしまう。職歴が多いのはまったくいい印象を持てないのだけど。
高校の校則でアルバイトは禁止されていて、本当はこっそり単発のバイトをしていた子は周りにいたけれど臆病なわたしはバレて大学の推薦が取り消しされるのが怖くて結局やらなかった。
アルバイトを始めたのは大学1年のころ。
最初はどうしてもスタバでバイトがしたくて近場のスタバを探してはとにかく応募して履歴書を書き、面接にのぞんでいた。いま思えば、もうちょっとした就活感。ほんのちょっとした。6店舗ぐらい受けて、落ちて。いまだに落ちた理由はわからないけれど合わなかったんだろうと諦めた。ようやく大学生活に慣れて、ゴールデンウィークが明けたころに「さすがにバイト始めなきゃな」と思って家から自転車で5分の某しゃぶしゃぶバイキングチェーン店でバイトを始めた。はじめてのバイトはとくにやりたいことがあったわけじゃなかったのですぐにやめてしまった。ああいう鍋がおいてあるお店は帰るときにIHの電源を切ってくれるとすごくありがたいよ。急いでる土日に熱い鍋は運べないのよ。そして重い。
「これ、あと3つください」って肉を指さして言われても全部同じ肉に見えるの!これは本当に声を大にして言いたい。ちゃんと肉の種類を教えてね。
早くもどんなバイトを始めたら自分が続くかどうかがわからなくなり、「もう単発バイトでも稼げればいいのでは…?」とふわふわした思いが浮かんだので単発バイトに2つ登録。
大学生よくある単発バイトランキング、わたし調べ1位のライブスタッフと、登録制のバイトである。
ライブスタッフのバイトは人気のアーティストのライブ現場の応募がめちゃくちゃ多い、ので抽選にはずれるとそもそも働けなくなって給料がもらえない。ライブを観るのも、そこで働くのもいす取りゲームなんです。アーティストの目当ては特にないし、働ければなんでもよしのわたしはあえて人気が集中しなさそうなライブやコンサートの現場に応募しまくった。
ライブのバイト、もといコンサートスタッフのバイトのいいところは時給がいいところ。毎回異なる人間関係の中で働けるから気楽だし、というかそんなに話す時間もあんまりない。メモをとる必要もないし、新しいことを覚える必要もない。よくも悪くも誰でもできる仕事が大半。それに、現場によるけど拘束時間が長いとおいしい弁当も出る。これがとってもありがたい。交通費もちゃんと出してくれた、はず。基本的に座席を配置通りにならべて、公演がはじまればチケットの半券をもぎって、迷子になってる人のチケットを見て座席の番号まで案内する。公演終了後はすぐ撤収、解散。たまーに会場の外でたむろしている観客だったっぽい人がいるけれど、その人たちの撤収よりもこっちのほうが早い。こうやって夢から現実にもどっていくんだなと思った。
悪い点も残念ながら、ないわけじゃない。土日祝日にコンサートとライブをすることが多いのでがっつり授業をとっている期間は平日の空いた時間に稼ぐことができないのがナンセンス。土日は友達と遊びたいし、大学のない日は家にいたいインドア人間なのだ。ちょこっとさっき述べたように必ずしもその現場で働ける保証はないので毎月同じ程度稼げるわけじゃない。「ストレスはないんだけどお金もない~」はちょっと困る。うれしいけど。
仕送りがある人ならずっとやっていけるバイトなのかもしれないなあと思った。
登録制のバイトにも業務はいろいろあって、多い仕事がと事務系や工場作業系がある。
わたしがやってみたのは試験監督、印刷会社での帯はさみ、某運送会社での郵便物の仕分け、などなど。
試験監督の朝はすんごく早い。起きられない。なんせ受験生より早く起きて準備してるから。…たぶん。
早く起きて、なれないスーツとパンプスで指定された学校に行き、座席を移動させて配置する。担当したのはすこし前までよく受けていた模試だったので各教科の問題用紙と解答用紙がそれぞれ人数分あるかを毎時間確認する。それ以外は教卓のいすにすわったり、いかにも仕事してます風に巡回してみたり。ぶっちゃけると、やることはそんなにないし朝が早いからねむたい。ごめん、受験生。
試験監督のバイトもわりと時給がよくて、遅くても夕方には終わるので日が落ちる前に家に帰ることができるのは時間が有意義に使えてとてもいい。だけど朝が苦手だとものすごくきついし、つらい。うっかり本当に試験中に寝そうになるから注意。髪色が派手だと採用もされないのでいつでもスーツを着られて、朝に強い人だといいバイトな気がする。
単発・登録制のバイトのいいところは好きな日時にはたらけること。仕事内容も選べるし、場所も選べる。時給も少なくても1000円はあったし、へたな長期の肉体労働のバイトをするよりも稼げるかもしれない。人間関係で悩むこともないし、仕事のできなささで自分を責めることもない。
「学業がほんぶんなのだからアルバイトでそんなに悩む必要も考える時間もいらない!」と気づいたのはかなりあとのこと。
学生はアルバイターになっちゃだめだよ。ちゃんと講義に出席して、課題も出していたからそんなに悪影響はなかったけれど。アルバイターは社畜のたまごです。危険。
長期のアルバイトをはじめて「バイト、こわい」と思うまであと半年。
次回、アルバイター後編。ここから地獄がはじまるのであった……。
0 notes
Text
健康とくちぐせ
今までに病気になったことがない人っているのだろうか。
病気って定義もなかなか難しい。インフルエンザとか風邪も広くとらえれば病気だしなあ。
これまでに3回体調を崩したことがある。
1度目は高校受験の直前。2度目はカフェバイト時代の年末年始まっただなか。3度目は最初のコロナ流行期。
1度目はとくになんの前触れもなく、急に静かな空間に耐えきれなくて教室にいるのがとてもつらかった。毎時間のように挙手して廊下にエスケープするのがまあ嫌で。中学生だから、まわりの理解もえられるはずもなく、ただただ恥ずかしいし、くるしい。理解がないのが地味に一番つらい。それどころか笑われたりバカにされることのほうが多かったような。
そんな体調が高校生のあいだもずっと続き、病院で薬をもらいつつ、運よく選抜クラスに選出され���担任が3年間同じ先生で体調の理解があったことによってどうにか高校を卒業。大学生活がはじまれば、学生��数が多いため、講義の途中で席をはずす人は何人もいて変な緊張感と不安はなくなり、自然を薬がなくても気にすることもなく、体調は落ちついた。
そして2度目、ここからはちょっと長引いた。
人間関係と環境の変化、プラスいそがしさ、が絡みあってもはや「これが原因だ!」と明確にストレスの原因が特定できなくて、とにかく心身ともに休養するしかなかった。ひどいときはなにもしていなくても気持ちが悪くて、口の中はずっと鉄の味がした。ごはんは食べられないし、おなかはすかないし、食べる気にもならない。一日が長く感じた。大学に火曜のがやっとのレベル。すこし体調がよくなってもストレスですぐにだめな症状が復活してくるし、電車に乗っていても途中で降りてしまうことが普通で、一度も降りずに目的地に向かうことができたらそれだけでうれしかったくらい。
3度目はちょー最近。もう、ちょっと茶化さないと書いていられねーレベルの近々のおはなしなのだ。うそです。ただ書くと重いような気がしてはずかしいだけだ。自意識ってやつである。
はじめての緊急事態宣言が出ると決まって、アルバイトが休みになった。ニュースは毎日感染者と死者数の発表だらけで、著名な女優やコメディアンのかなしい速報が流れて完全にこころがしぼんでいた。緊急事態、の4文字がやけにこわくて、これから世界はいったいどうなってしまうんだろうと不安でいっぱいになった。テレビ番組は再放送まみれになって、日々のたのしみもなくなり、友達にもあえない。ずっと部屋にひとりでいると、いきているんだかしんでいるんだかも、よくわからなくなった。
毎日仕事の合間に電話をしてくれる、スピーカー越しの友達の声だけがささえだった。
緊急事態宣言が終わってすこしすると、アルバイトがまたはじまってどうにか以前のようにくらしていきたかったけれど、そんなときに祖父がなくなった。
余命宣告の時期はとうに超えていたから、正直いつしんでもおかしくないだろなとはぼんやり思っていたけれど、ひとがいなくなるのはこんなに急でさびしいものなんだなろ思った。
火葬のあいだの、親戚の談笑がうるさくて、腹がたった。
地元で祖父とのおわかれをして、東京に戻ってはきたけれどこころはずっと前においてけぼりで、ここで3度目の体調右肩急下がりの発した。もう今回はいままでの比じゃないくらいだめだった。
おきられない、ねむれない、ごはんはもちろん食べられない!のオンパレードで、アルバイトなんてとてもじゃないけどできない。仲のいい友達と連絡をするのも億劫で、だれにも会いたくなかった。気づいたら涙が出るし、泣いていない日のほうがすくなかったように思う。
そんな状況でひとり東京にいる必要もなく(父は出張中)、出張から戻った父とかわってわたしは実家に戻った。
ねむいが口癖だなあ、とここ一週間思う。物心がついたころのことは覚えていないが、小学校・中学校のころは授業中に居眠りをすることもなく、昼寝をすることさえ年に数えるほどしかなかった。高校の頃は授業中に体調が悪くなることが怖くて、抜け出せない、��げられないような閉塞感のある空間の教室に怯えてあえて目を閉じて眠ろうとしたこともあった。けれど本当に眠いときもあるにはあったのでうとうとしたり、本当に数分眠ってしまうこともあった。そして大学生、ここ最近のはなし。高校の頃に1限から8限までのくそがつくほど長い授業があったので、そんなに大変ではないと甘く見ていたがアルバイトと学業の両立はそこそこ大変だ。大学一年の頃は一限もあって、まあひたすら眠い。大学から家もさほど近いわけではないし、メイクは言わずもがなした方がいいに越したことはないし、準備にも時間がかかる。だからといってはなんだがお経のような抑揚のない話が多い講義ではあくびが出てしまうことも仕方がない、と思いたい。寝落ちなんてこともなかったはずなのに大学生になってから気がついたら睡魔に襲われてそのまま寝てしまった、なんてこともまれに起こるようになった。もともと早寝ではなかったが徹夜したことはなかったし、テスト勉強のときでさえ6時間は寝ていたから健康的ではあるけれど、昼寝も寝落ちもしなかった自分に、ここ最近の眠気やらつかれやらに自分が一番おどろいているのである。
もうひとつの口癖は「おなかがすいた」だ。家でも、バイト中でも、学校でもどこでも、場所問わず時間問わず。食事を終えたあとはおなかいっぱい、と一回くらいは言うけれど思いかえすとおなかがいっぱいってあまり何度も言わない��うな気がした。おなかがすいたは連呼することが多々あるかもしれないけれど。おなかがすくと何も考えられないんだよ!おなかすいたしか出てこなくなって思考回路はシャットアウトするし、集中力もなくなるし。空腹に集中してる説はあるかも。
とはいっても元気のないときは食べる気力がなくて、おなかもすかなかったので空腹のくるしみもいまは大切にしている。おかゆ、ゼリー、雑炊ばっかり食べてたし。そもそも味がよくわからなくて不快極まりなかった。
でも!おなかすいたはつらい!おなかがすいたら想像した食べものが自分の頭のなかから出てくるような機械があればいいのに、ねえどらえもん。
0 notes
Text
冬とうどん
花粉のつらさもセミの声のうっとうしさも、すこしのさびしさも忘れる冬。無意識のうちにこれまでのことを振り返ってしまうし、それで感慨深くなったり、センチメンタルになる。寒さを感じると、どうしてうしろ向きな思考になるんだろうかと毎年不思議に思う。そうして決まって布団やこたつにこもりたくなるし、いまもこたつに足をつっこんでいる。くまのように冬眠したくなるし、早く年が明けてほしい気もするけれども、しばらくずっと明けないでいてほしい気もする。ひとことでいえば変化が怖いのだ。
なんとなく不安と焦燥でいっぱいになるひとつき。
年の瀬にむかっていく終末感ただよう空気が苦手でどこかに逃げ出したくなる。
クリスマスやら大晦日やらで月の後半はお祭り気分の人が外には大勢いるけれど、その非日常感も終わりに向かっていくようであまりいい気はしない。テレビも特番が多くなって喜ばしい反面、いつもやっている番組が休みになったり長尺になったり。ショッピングモールで流れる音楽も変わるしなんだかいろんなところで年が終わると急かされているような気がしてしかたない。いまは家族がいるからまださびしさは少ないけれど、これで本当にひとりぼっちになってしまったらクリスマスとか年末はたえられないだろうなと思った。
朝晩は特に冷えこんで、季節問わず早起きができないのに、寒い朝に起きれるわけもなく。冬は天敵だと思っている。それでもホットティーや鍋、うどんがおいしくなる季節だからそこまで憎むことができない。おまえのおかげでよりおいしく思える食べものが多いんだよ。ああ、だし飲みたい。こたつにみかんも最高。
一日に一回はかならずお米を食べるようこころがけている。
小さいころから母に「今日はお米食べてないでしょ」と言われたことが多かったからか、誰にもそう言われなくても自分で自然と意識するようになった。
二日に一度のペースでうどんを食べる。冷凍のうどんは食べたいときにいつでもすぐに食べられるからありがたい。うどんを冷凍しようと最初に思いついた人に感謝状を送りたいレベル。いつもお世話になっている冷凍うどんはつねに冷凍庫から切らさないようにストックしている。けれど、いま、うちに冷凍うどんがない。うあああ、うどんたべたい。
どうしてもうどんのストックがないときはうどん屋に行くか、コンビニまで自転車を蹴とばして冷凍うどんを買いにいくのだけれど、基本的にインドアで、着替えるのも外へ行くようの顔をつくるのもめんどうなときが一度あって、そのときはうどんを粉からつくった。通常中力粉でつくるらしいけれども、そのときはパンづくりのために買っておいた準強力粉しかなく。フランスパン専用の粉だけどまあコシが出ておいしくなるかもしれないからいいか、と適当にうどんをこねた。これが結構おいしかった。それでもやっぱりつかれはするから外に出るのが億劫でもうどん屋かコンビニに行くほうがいいと思った。
物心つくころには近所にローカルのセルフ式チェーン店があって、手羽先やどて煮などの名古屋名物がメニューにあったけれど、わたしはいつもうどんと天ぷらを頼んでいた。
それから5年後くらいに小学校のうらがわに、かの有名な丸亀製麺ができた。お店の外観ができたのが小学校の卒業日の近くで、式の練習で校舎の外の通路をあるいては少しはなれたお店を眺めては、はやく開店しないかと待ちわびていた。
またたく間に丸亀製麺が全国に店舗を増やし、ショッピングモールのフードコートで丸亀製麺を見るきかいも増えた。中学や高校のテスト週間などの普段よりも早く下校できるときは友達と丸亀製麺のうどんを食べに行くことが定期的にあった。セルフサービスだから混んでいても長く待たされることはないし、うどんの種類は多いし、天ぷらもおいしい。なにより「安い・早い・うまい」は���生にうってつけだ。
丸亀製麺で最初に頼んだメニューは釜玉うどん。釜玉うどんがいったいどういうものなのか最初わからなくて、というか「うどんにたまごを混ぜるってどういうこと???」と混乱があって、はやくもかけうどんの固定概念ができあがっていたので、「釜玉うどんっておいしいの?」「生たまごだいじょぶそう?」と完全に疑心暗鬼になっていた。でも食べてみたらすごくおいしくて、それからはずっと釜玉うどん。ほかのうどん屋でも釜玉うどん。
あるとき辛党の友達が明太子ののった釜玉うどんを頼んでいて、丸亀製麺でうどんを食べにきたのに毎回ただの釜玉うどんを食べるのもなあと思ってわたしも同じものを頼んで食べてみたことがある。明太子のおかげで通常の釜玉より塩味と辛味があって、それはもうおいしい。残ったたまごと明太子のたれに天ぷらをつけるとさらにおいしいし、普段天ぷらになにもかけずに食べるわたしがわざわざ残ったたれをつけて天ぷらを食べるのだからみんな一度やってみてほしい。本当においしいから。
ただ明太子、からいのです。
甘口のカレーでもすこし辛いと感じるわたしは舌があかちゃん並みの非辛党で、もしたらこの釜玉うどんがあったら絶対にそっちを頼む。まちがいなく。明太子はからいよ。だって赤いつぶ入ってるもん。明太釜玉、おいしいけれど頼むともれなく大量の水を飲むはめになるから口が明太子を求めているときにしか頼まない。辛党だったら水を飲まなくてもいいだろうに…。
そんな辛いものがだめなわたし、それでも普通の釜玉うどんよりも豪華なものが食べたいときもそりゃあある。お肉もうどんと同じくらい好きなので、ちょっとお高めだけれどがんばった日には牛すき釜玉うどんを注文する。
すき焼きの味がすこし甘めなので、おこさま舌のわたしにぴったり。そこにねぎをたくさん入れるとよりおいしい。牛肉はあぶら身が多めだけれど、いたしかたない。まだ若いのでそのへんは気にしない。母なら全部とりのぞくのだろうけれど。
そしてメニューに戻る。
丸亀は天ぷらもうまい。マストで食べるのはちくわの磯辺揚げ。いつも迷ってしまうメンツはこちら。かしわ天、さつまいも、野菜のかき揚げ。肉なしのうどんを頼んだときは自然とからだが肉を欲するのかかしわ天をトングではさんでいることもあるけれど、結局食べると「これじゃない」感。たぶん唐揚げを想像しているからだめなのだ。おいしいはおいしいんだよ。イメージよりヘルシーなだけよ。
時勢の変化もあって、テイクアウト専用のうどん弁当の発売がはじまり、帰ったら「家でゆっくり食べれるやった~」のきもちで昼にたまに買う。ゆで立てだから本当はすぐに食べるほうがいいのだけれど、次の日の昼食をつくるのがめんどうなときに家の冷蔵庫で一晩寝かせてしまう場合もなきにしもあらず。弁当という単語がついているだけあって、おかずもちゃんとついている。そう、弁当限定のきんぴらごぼうがちょっとうれしいのだ。きんぴらってほんのすこし食べたらもう満足。プラス天ぷらもえびと野菜のかき揚げとちくわの磯辺揚げの3種類もあって、うどんと合わせるとけっこうなボリュームだ。多すぎず、ちょうどいい量なので600円くらいでたまーに奮発した弁当を食べるのは自分のごきげんも栄養もとれてめちゃくちゃいい���わたしは思っている。もうちょこっと弁当のうどんの種類も増えたらとってもうれしいのだが。釜玉うどん弁当とかどうでしょう。むずかしいかな。
うどんの話を先日友達としていたときに疑問に思ったことがひとつ。
「かけうどん、ぶっかけうどん、釜揚げうどんってなにがちがうの」問題。
釜揚げは桶みたいなやつに入ってるんだろ?とは思っていたけれど、あまり考えたことのない違いについて聞かれるとわたしも気になってしまい、答えはちゃんと調べて伝えたいじゃないか!
ネットで調べたところ、かけうどんは薬味だけの素うどん、らしい。熱いつゆをどんぶりに入ったうどんにかけるもの。つゆは薄めで量は多いので飲むこともできる。なおかつ、温かいものも、冷たいものもある、それがかけ。
ぶっかけうどんも温冷どちらもあるけれど、大きくちがうのはつゆ。濃いつゆを少量うどんにぶっかけているから、つゆは基本飲まない、というか飲めないらしい。
釜揚げうどんのつゆはぶっかけうどんと同じく濃いつゆなので飲むことができない。そこは同じだけれどゆで方がほかのふたつと違うらしい。かけとぶっかけはゆでてから延びないように水で一度しめるけれど釜揚げはしめずにゆでたまま出すとのこと。延びやすく、劣化も早いからなるべく早めに食べるのが吉。ちなみに冷たい釜揚げはない。ほほう。釜揚げはつゆにつけて食べるのでつけめんに食べ方は近いのかも。
わたしは普段かけもぶっかけも釜揚げも、素うどんチックなシンプルうどんは食べないのでぶっちゃけどうでもいいが、友達は納得していたし、なにより食べものに関する知識が増えたのはうれしいことだ。うんちくっぽいから自分から話すことはないだろうけれど。
と、書いている間に祖母に頼んでいた丸亀弁当が、いま目の前にやってきたのでこれから食べる。これだけうどんのこと書いていたら食べたくもなるよ。口がうどんの状態のまま食べなければ。
新作のたまごあんかけうどん、おいしいかなあ。
今日はできたてを食べよう。ちゅるちゅる。
0 notes