Tumgik
#livingclojure
tnoda-clojure · 9 years
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本の紹介: Carin Meier, Living Clojure, O'Reilly, 2015.
毎年一つ新しいプログラミング言語を学ぶのに、今年はこの本で Clojure を学んでみませんか?
Living Clojure
posted with amazlet at 16.01.04
O'Reilly Media (2015-04-14)
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本の紹介
Clojure を学習するのに、 4clojure や Clojure Katas といった koan スタイルのコンテンツを利用するのが効果的です。これらの koan は、自動採点システムにより、自分で手を動かしながら Clojure を学習できるので、単に本を読み進めるのに比べて飽きが少なく継続して学習を進めるとができます。また、基礎的な内容から応用まで、順序立てて学習することができるので、途中で落伍する危険性も小さくなります。
しかし、いくら koan がよくできているからといっても、最低限のプログラミング言語に関する知識は必要です。そんな、「最低限のプログラミング言語に関する知識」をコンパクトにまとめたのが、ここで紹介する本、 Living Clojure です。Java や Ruby といった他のプログラミング言語の経験があれば、この本を読んで Clojure の koan に挑むために必要な知識を得るのに、時間はかからないでしょう。
本書が特徴的なのは、プログラミング言語に関する知識だけでなく、その学習計画を提示している点です。本書の Part II では、7 週間にわたる 4Clojure と Wonderland Clojure Katas を使った学習計画案が記されています。 7 週間といっても毎日 8 時間学習するわけではなく、週 2-5 時間のメニューなので、毎日 30 分ずつ進めることもできますし、一週間分を週末にまとめて勉強する、という方法でも使えます。 独学のときに困る「何をどのような順番で学べばよいのか」という点についての指針となります。
本書が Clojure 入門者向けに koan への十分な取っ掛りを提供する一方で、 Clojure によるアプリケーション/システム開発で問題となるような課題やその解決策については記載が省かれています。このため、入門者にとっては寄り道することなく 7 週間のプログラムを最短で終わらせることができる一方で、Clojure への長期投資を考えている開発者にとってはもの足りない内容ともいえます。また、Lisp の経験があったり関数プログラミングに熟練したりしているプログラマにとっては、説明が冗長と考えられるかもしれません。そのような方には、 Chas Emerick, Clojure Programming, O'Reilly, 2012. で Clojure を始められることをお勧めします。
個人的な意見ですが、本書のサンプルコードのスタイルについて、一部、私の好みでないところがあります。本書を永久保存版として、今後、 Clojure を書くときにコードを参考にするリファレンスとして使うのではなく、あくまでも、 koan に挑むための前提知識を得るための本と割り切って読んで、終わったら、他に Clojure を学習したそうにしている人を見つけて本書を譲るのがよいでしょう。
対象読者
プログラミングの経験有りの Clojure 未経験者
できれば、Java の経験があることが望ましい
Clojure で何か開発する予定は無いが、一年に一つ学ぶプログラミング言語として、今年は Clojure を学習したいプログラマ
非対象読者
Clojure 経験者
Clojure を単に学習するだけでなく、業務で使いたいと考えているプログラマ
プログラミング未経験者
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