#dayclosemarch
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oyasumi-blue · 22 days ago
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「選択肢はひとつしかなくって、私と寝たかったら自転車を置いて今すぐタクシーを拾ってホテルに行くしかないよ。」
どうする?と言い終えるよりも早く、自転車を停めて、私の手を引っ張ってタクシーを拾いに走り出した夜。あー楽しかった。
* * *
「ゴーストワールド」と「ANORA」を二日連続観た。どちらもサイコー。また好きな主人公が増えた。イニードもアノーラも愛おしかった。
ハッピーエンドの映画も大好きだけど、現実のように自分が動かなきゃ変わらない、ご都合主義ではないストーリーにグッと来た。
* * *
「ANORA」に出てる男の子になんだか似た子とキスをした。
酔いすぎて押せない彼の自転車を私が押して、人のいない夜道をきゃーきゃー言いながら帰った。
少し顔を覗き込まれて、いや、でもまさかな……と思った時にはキスされてた。何度かコラ、と怒りながら、大型犬に舐められたときみたいに笑ってたけど、まんざらじゃなかった。
気が付いたら、夜道じゃなくてそこはホテルの洗面台の上に変わっていて、洗面台の浅いところに乗せられて、私は片膝を立ててキスしてた。
ベッドの上で片方だけ脱げた私の靴下に気付いて脱がせてきたとき、そこまで細かいところに目を行く人だなんて、初めて気付いた。知り合って長いのに知らなかったよ。
* * *
楽しくて仕方なかった。私はちょっ��わがままを言って、ずっと笑ってた。彼もずっと笑ってたけど、思えば元からいつもご機嫌な人だった。
大きなストレスが2つ溜まっていて、ツーアウトだったから、最後の1つは思いっきり前のあれこれを掻き消すくらいのご褒美だった。そうゆうのがたまにはあったっていい。
2025 3.29
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oyasumi-blue · 1 month ago
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2日間、病床に伏せてた間に夏みたいな春が来ていた。
みんな、こんな素敵な陽気のなかに2日間もいたの?陽射しがあるだけでやる気が出るし、全てを捨てて夏に向けて新しくしたくなる。
* * *
(本当は勤務時間だが)荒れ果てた洗濯物や家を片付けていく。まだ音楽を聴けるくらいの元気がないから、無音で片付けていると、頭がクリアになる。
あの人「"多趣味で独立してる女の子"が好きな自分が好き」なんだったんだろうな。だから追いLINEはあえて既読のみで返信なんかしてあげない。
「チョコレート食べれる?」とか、遅れた誕生日ギフトの提案とか、遅れながらちょっとしたハッピーを埋めていくとき、やっと日常に戻れた気がする。私の世界とコミュニティはまだまだ狭いから、広げて行かなくちゃな。
* * *
こんな風に日々のことを綴ってる時間は別として、ぼうっとTwitterや携帯を眺めていても何も起きないから。手をどんどん動かしていこう。無音の片付けだってその一歩だし、頭が整理されるし。
どんなに甘い夜を反芻しても、過去には戻らないし、辛くて心臓の壊れる音がしたときのあの日にも、もう戻ることはないのだから。
2025 3.27
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oyasumi-blue · 1 month ago
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気遣わなくていい男友達といるときの自分のハスキーな声も、不敵な笑いも、視線も嫌いじゃない。生きてるって感じがする。思ったことを躊躇いなく言って、笑い合って。無理やりテンションを上げるわけでもなく、心から楽しむことができてて、そんな自分が好きなとき、生きてるって感じがする。
* * *
音楽は大好きだけど1人の練習は好きじゃないからいつもギリギリで。仕事も期日があってやるしかないから気合いでやってるけど、本来なら頑張りたくないし、力抜いてる日もあるよ。そう、だから私、別に趣味も仕事もたいして頑張ってないの。
いや、だから全然頑張ってないんだってば。自分の嫌いな部分を評価して好きと言われても。それって外側の殻だけで、私のこと何も見えてないじゃん。
だから、あなたはそんな私のどこを見て、そう思ったか知らないけれど、趣味と仕事頑張る私が好きと言った。ありがとうね、私は嫌いだけど。
* * *
彼と鉢合わせした。二軒目に移動するから来なよと、何度か誘われ断りきれず「まだ来たばかりだから」と連れの友達のジョッキを指した。友達のせいにしながらも、流し込むように大きなジョッキをオーダーし、飲み続けたのは私。
二軒目では、彼が相談してる友人たちに「今来た子がそうだよ」と話してるのが分かった。友人たちが逆に気を使って、私のことをこっそり見て、あまり見ないようにして、会話に戻っていくのが分かった。いい人たちだな、と思った。
一緒に連れてった友人は気にすることなく飲んで踊ってて、私にはそれが有り難かった。
* * *
ねぇ、私のこと好きって言ってくれたけど、私のことどのくらい知ってる?
音楽が好きでバーに通ってること、映画が好きなこと、どんな仕事をしているか。それくらいしか知らないでしょ。
どんな音楽が好きで、何を飲んでどんなお店にいるときが幸せで、最近は映画館で何を観て、どんな風に感じて、私の過去の話もアンハッピーな家族の話も知らないでしょ。だって聞かれないから。何かを少し深く話しても、君は自分の話を聞いてもらう方が好きそうで、相互効果みたいな会話はうまれないから、私は君の話に相槌を打つしかできなかった。
家が近いから警戒して、私はいつもあえて少しダサい格好で、本当は好きな露出した洋服を控えて。本当の私じゃなかったな。まだ顔とか雰囲気が好きって言われた方が腑に落ちるんだよ。
* * *
気持ちに応えられなくてごめんね、と伝えた。ほぼ諦めてた、覚悟してたから全然大丈夫、傷付いてない、と自分本意な言葉だけが返って来た。やっぱり私はハッピーよりも、同じ地獄や悲しみを分かち合える人の方が好きだな、と思った。
私も自分勝手だけどさ。ここ数ヶ月、本気で本当に本当に考えたんだよ。多分君が私を想うよりもね、考えて時間を使って。断るにしても、どんな言葉でシチュエーションだったら傷付けず最適か。そこに正解はないけど、出来る限りのベストを……ってかなり考えたけど疲れちゃった。
だから考えてくれてありがとうね、とか気にしないで、とか少しくらい思いやりが欲しかった。こんな押し付けられた恋に添えられる歌はなかった。
そんな今は風邪を引いてしまって、微熱があって本調子じゃないのに予定が多くて、少し焦りもある。誰かに頑張ったねって抱きしめられたい。
2025 3.26
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oyasumi-blue · 1 year ago
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珍しく早起きしたら寝ぼけたのか、スマートフォンのデータが2ヶ月消えていた。写真や日記の一部が消えてしまったのが悲しい。大事な片割れ。
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思った以上に色々なことがあったみたいで、軽くなった携帯が悲しかった。色々なことを綴ったり、データフォルダに残したり、写真として収めたり。
改めてわたしは思い出ってものが好きみたいで。大切にするのもいいけれど、過去や思い出に執着し過ぎていないか不安にもなった。
開いたフォルダの最新は、もう連絡を取っていない人からの嬉しかったLINEで終わってた。なぜか、面白く、うまく書けない。
2024 3.18
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oyasumi-blue · 2 months ago
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「春の雨にまた君を思い出す」という歌詞を見て、桜が満開の四月の頭に亡くなった高校の友人のことを思い出した。
彼は一浪したので学年はひとつ下で、大学を卒業したばかりで、「大学の友人だろうな」と若くてキラキラした子たちばかりが葬儀に参列していた。今見れば私も大差なかったと思う。けれど当時、先に社会人になった高校の同級生と私は、卒業したての彼らより明らかにフレッシュさがなかった。
「彼の人生は今日の満開の桜のように、あっという間の人生でしたが」と喪主だった彼のお父さん��言った。その瞬間、私の右横にいた知らない男の子が下を向いた。下を向いて、晴天のアスファルトに雨のように涙を流した。ボタボタボタ、と音が聞こえるような大粒の涙だった。私は人がそんな風に泣くのを初めて見た。きっと大学の友達だな、と思った。私は卒業以来、つまり5年も彼と会ってなかった。
* * *
私の辛さ人生の痛みは多分優しいもので、苦労したこともたくさんあったし、人より早く父の死も覚えたけれど、そのどれもがきっと恵まれたものだった。悲しくても全部、あたたかくて強い春風みたく背中を押してもらえるものだった。
だからそうじゃない痛みに2年前に出会って、まだ戸惑っているんだ。出来事だけ見たら馬鹿げていて、過去のどれもの経験の方が辛いはずなのに、心の傷は深くて癒えない。
ねぇ、どうしたら抜け出せる?
2025 3.9
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oyasumi-blue · 2 months ago
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風邪を引いた、けれどそこまで症状は重くない。
なんだか不思議ななか、Tumblrで素敵な写真を眺めてほっとして、今度行くであろう香港に想いを馳せて。
ずっと入眠が難しかったのに、寺尾紗穂さんの音楽を聴いていたら、落ちるようにストンと眠れた。ありがたいな。
* * *
昔母に服を買うとき「それは飽きちゃいそう」と言われダメ出しされることが多かった。
でもTumblrを見てると、わたしの好きな風景も音楽も全然変わらないんだなって思った。好きな幅や気付けるポイント、琴線が増えていくだけで。
* * *
だから悔しいけれど一目惚れや雰囲気で恋に落ちてしまった人のことも、きっとずっと好きなんだろう。わたしはこの執着がどうしたら手放せるかずっと課題。でも認めてもいこう。早く太ってかっこ悪くなってくれたらいいのにな。
2025 3.8
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oyasumi-blue · 2 months ago
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光も希望も見えなくて泣いた深夜。
オフィスに最後まで残り、クタクタで終電より三本早い電車で帰り、瓶ビールを家で二本飲んだ。
* * *
コロナ禍後から近所のお店やお友達と飲む機会に恵まれたから、昔みたいにオフィス帰りにクタクタで家で飲むビールの味を忘れた。
お酒でご機嫌を取っていたあの頃。冷蔵庫の奥底に眠った瓶ビールたち。
ご飯も食べず二本飲んで満足だったのに、悪い知らせが届いて、無理に気分を変えて成功したと思ったのに、ベッドに入ってわんわん泣いた。酔うと泣きやすくなるのに加えて、限界だった。
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わたしの世界やコミュニティは狭いな。
嫌いな人たち傷つけられた人たちの世界に収まる必要ないのに。どんどん飛び出していけたらいいのに。
2025 3.6
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oyasumi-blue · 2 months ago
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洒落たセリフと解釈で、過去の傷や辛いエピソードを肯定してあげられるのって、私の大好物なんだよね。だから、私はこんな風に日記を書いてる。
映画館で「ゆきてかへらぬ」を観た土曜日。そんなことを思った。
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生活を日常をたのしんでいて、すてきだなとおもったの。
でも私が欲しいのはそうゆう豊かさやチャレンジ精神ではなく、もっと素朴なものか、あるいは繊細で複雑で孤独なときにしか理解できないような感情を共感できる人だなっておもったの。
* * *
決して悲観するわけではなく、ただ、私にとっては何かあったときに喜びを分かち合えるひとよりも、痛みや悲しみを分かち合えるひとの方が好きで貴重。
ただ喜びをシェアするだけなら、大きめのバーで出会った知らない人とだってできるじゃない。
日々はあっという間で、仕事で大きなイベントがある3月は、家と仕事の往復で終わるんだろうな。だからこそ、毎日を大切に生きたい。
2025 3.4
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oyasumi-blue · 2 years ago
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恋をひとつ失ったくらいで、その人の尊厳は失われたりしない。選ぶ側になりましょ。
負けたくないなぁ。すべてのものに。
恋がひとつ終わると思い出の場所も本も音楽もアニメも苦しくてなって避けたくなる。負けたくないな。ほんとうは大好きだったものたち。
だから負けないようにほんとうはすべてを先に、自分のものにしたいのに、わたしはいつも好きな男の子から影響を受けることを愉しんでしまう。
* * *
糸井重里のほぼ日に久しぶりにときめき、そのあと久しぶりにTumblrから離れられなくなった。まだ見たことのない土地に世界。今、すべてにときめくのに忙しい。
好きなものを見つけたときのこの没入感は、お金がなかった頃を思い出すから少し切なくもなるけれど、自分の好きにどんどん出会える旅だから、大好き。
もっともっと、色々なものにときめいていたい。毎日。
2023 3.14
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oyasumi-blue · 2 years ago
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「星降る夜に」の最終話を見ながら、遺品整理するように、写真フォルダを整理していった。たくさんの写真を削除し、残すものはメモ帳へ切り貼りしたり。久しぶりにInstagramも更新しよう。大事な思い出たち。
辛い恋は消したいし、忘れていきたいけれど、友達や会社、一人で約束のように過ごした大事な思い出はきちんと留めていきたい。
このとき、一人で悲しさを払拭するために一人で出かけたな。一人で映画を観たな。悲しかった感情と密接になった出来事、強く心に留まってしまうのはなんでなんだろう。その物事に対する思い出よりも、あのとき強がった行き場のない感情の方が上なのだ。
たのしかった思い出はスピード感速く、過ぎ去ってしまうのに。そう、誕生日とか。
思い出振り返るたびに、季節ごとに違う自分の爪。そういえば久々に見た夢は、自分でネイルカラーを塗り替える夢だった。
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どんな音楽を聴いても入ってこない。1年前に心に穴が空いたときも、ビリー・アイリッシュしか聴けなかった。ってことは、わたし今、しっかり傷付いて吸収できなくなってるじゃんね。
2023 3.14
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oyasumi-blue · 2 years ago
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どうやって忘れていたのだろう。落ち込んだ後は、沈んだ後は、登るだけだと思っていたのに。また降って落ち込むなんて。
この一週間綺麗に忘れつつも、心のどこか晴れず、もやもやしたりもした。でもやっぱり時間が薬となり、上を向けていた���
タトゥーシールを新しい位置に入れた。色が濃くなって来た頃には、お守りになってくれたのか、運が向いてきた……と思っていたのに。
わたしはこの一週間、どうやって綺麗に忘れて、前を向いて、日々を楽しんできたのだろうか。思い出せないことが悔しい。どうやって彼を忘れてきたんだろう。それでも自分にできることは、自分を磨くことだけ。悔しいから、次は書き留めておくことを忘れないよう、ここに残しておくね。
本当は素敵な出来事だけを色っぽく艶やかに、書き留めておきたいのに。大切な宝物になるよう。でもそうはいかない。かっこ悪いところも人生よ。
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毎日必死でもがいている。埋めたくて仕方ないんだ。でも、まぁいいじゃない。どうせまた恋愛したら、私は色んなことをサボるよ。頑張らなくなる。
ここまでは素敵な毎日になるよう工夫なんてできない。だからこんなに頑張ってキラキラさせようとしている毎日も、今だけよ。
「余裕に勝る色気なし。」
2023 3.12
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oyasumi-blue · 2 years ago
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やっぱり単純だなぁ、わたし。好きだった人からの一言だけで浮かれてハッピーでいれる。本当は左右されたくないのに。されないために努力してきたのに。
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友達と20時前に待ち合わせをして占いという遊びに出掛けて、飲んで帰って、ベッドに入るのが23時。なんて充足度にあふれた木曜日。ほんとは今日の日をずっとたのしみにしていた。お昼に久しぶりに大好きなパン屋へ行くことも。
恋が苦しくて破れて悲しんだあとは、こんな風に日々の出来事が沁みて、ひとつずつの約束がとってもたのしみになる。後から写真で見てもキラキラとして見えるし。そう。だから、悪いことばかりじゃないよ。
2023 3.9
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oyasumi-blue · 2 years ago
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元々ちょこちょこした買い物が好きだし、とにかく自分にお金を使っている。最近は毎日が色濃くて、平日が慌ただしい。
誰よりも映画を観れば、新しい作品の扉を開ければ、偉くなれた気がして。スタンプラリーのように集めることで、何かを得た気分になれた気がして、止まらなかった映画鑑賞をやめた。お気に入りの海外ドラマを2周し出したところ。
でもそのおかげでとてもエネルギーをもらって過ごせている。好きに率直になるの、やっぱり大事。新しい買い物で新しい自分の扉を開けるのに忙しい。
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わたしのコンプレックスの正体が、実は最近わかりはじめたよ。それは恋愛じゃなくて、ダイレクトにもらえなかった家族愛なのだ。誕生日、クリスマス。イベントやお祝いがあまりなかったし、日頃の感謝や、ミニマルでも愛を感じたことが薄かった。
だから恋人ができることで、イベントを過ごすことができて、日々も小さな愛で溢れるから。わたしは遅れてきた青春を取り戻すかのように、知らず知らずのうちに、その良さに溺れていた。
まだ見ぬ明日に期待をしたい。何があるかわからない出会いに期待したい。一目惚れ体質の自分が恋に落ちる日は、明日かもしれないし。
2023 3.6.
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oyasumi-blue · 3 years ago
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お風呂は考え過ぎてしまうからよくない。朝のシャワーもお仕事を終えた夜の時間も。急いで支度しているとき以外は考え込み過ぎてしまうから、よくない。
目が覚めたとき、一番に思い出して、お昼は仕事で忘れて、夜は音楽に没頭して忘れて、お風呂で思い出して。このまま行くと悩みに巣食われて、いつかわたしはお酒でバグを起こすなぁ、と予想できた。バグは起きる前に自分で先に起こしてしまおうと、思った。
上がったら、いつ買ったか分からないビタミンC入りのチューハイを飲もう。気が向いたら深夜1時のコンビニに繰り出して、明日のおやつまで買っちゃおう。昔の写真フォルダから、たまたま見つけたラブロマンス映画も観てしまおう。そう、明日の仕事は開始が遅いのだ。
大人だからやりたいときに、やりたいことをなんだってできちゃう。一人深夜のガールズナイトのはじまりだ。そう考えはじめたら、憂鬱は薄れた。他人と過去は変えられないけれど、自分と未来はいくらでも作れる。
2022 3.15
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oyasumi-blue · 3 years ago
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「ずっと好きじゃなかった」に近い。
「ずっと好きだった」というラブソングも物語もたくさんあるけれど、わたしと彼はおどろくことにお互いのことを「ずっと好きだった」の逆の位置にいる。
いつも「会いたい」と連絡をよこしてくれるけれど、芯がない。会えば、また数ヶ月は会わなくても済むような、膨れてしぼむ関係。だけど、気まぐれによこす連絡の頻度がだんだん高くなることに、見て見ぬふりをする。君が恋をしているのはわたしじゃなくて、特別な性欲を恋と錯覚しているのだよ。
彼はわたしのことをちっとも好きじゃないけれど、不思議と悲しくないのは、彼が弱いことを知っているから。弱者を対等に相手にするほど、わたしは嫌なやつではない。考えれば考えるほど、嫌な気持ちになる。排水溝で渦巻く髪の毛を絡ませた水みたいに。
2022 3.7
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oyasumi-blue · 3 years ago
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冬が嫌いで寒いとあれだけ外に出たくなかったのに。
帰り道に冬の澄んだ空気を、映画でたくさん泣いた心臓を潤すように深く吸い込んだら、これで今年の冬が終わることが、急に惜しくなった。大好きな星空は曇りで見えなかった。
家に入り一度靴を脱いだのに、外の空気とカラカラの喉でコンビニのジュースが恋しくなって、また靴を履き、携帯電話だけ持って家の門を出た。二日酔いのときみたいに、いつもだったら買わないであろうコンビニの飲料メーカーの工夫が凝らされたラベルをひとつずつ吟味して、喉がキュッとなったものだけ手に取った。
* * *
映画の中で、それぞれ1人の時間も仕事や夢に時々頑張って打ち込んで、日常では職場の人と笑��て、たまに友達と笑顔で飲んで。そうやって自分の時間をきちんと過ごす彼らはフィクションだけど、わたしの目にはフィクションではなくてどこかで生きているように見えた。
ふと、自分は恋人と別れてからずっとひとりだけど、ひとりじゃなかったことにも気付く。本当にカラカラでひとりのときがなかった、良くも悪くも。急に全てからそっと離れたい気持ちにもなった。
それは心のどこかで、バケツと一緒で、全部倒して空になったら、また新しい水が入ると知っているからだ。
2022 3.8
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