#鳥取ネイルサロン
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〈凸集合~関連イベント~〉
初めましてmikset(ミクセト)です。
年内にネイルサロン兼イベントスペースを北栄町にてオープン予定、現在は出店をメインに活動しています。
今回は @tsuchi_kure さんにお誘い頂き展示に合わせて、てとてとさん( @tetoteto_tottori )でジェルネイルとデザインチップ(つけ爪)の販売をさせて頂ける事になりました。
ジェルネイルは予約制ですが、ネイルチップの販売は予約不要ですのでお気軽にご来店くださいませ。
〈物販〉
デザインネイルチップ500円〜
〈menu〉✴︎予約制✴︎ 各会1名さま✴︎
・ジェルネイルワンカラー 1500円
・ジェルネイルデザインあり 3000円
(既存のデザインからお選びください。)
飛び込みの受付も可能ですが、予約状況によりお待ち頂く場合やお断りする場合もございます。
〈予約状況2/24 sat.〉
11:00-13:00×
13:00-15:00◯
15:00-17:00◯
〈予約状況2/25 sun.〉
11:00-13:00×
13:00-15:00◯
15:00-17:00◯
✴︎予約方法✴︎
・お名前
・電話番号
・ご希望のメニュー
以上をご記入の上、 @mikset__ までご連絡くださいませ。
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開催日|2/24 sat.&2/25sun.
会場|てとてと
鳥取市瓦町513
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・ 𓂃𓈒𓏸𓐍 春先取り🌸 鳥獣戯画×桜コラボです😆 お花見しているうさぎたちに 癒される〜🌸🐇 #鳥獣戯画ネイル #鳥獣戯画 #さくらネイル #桜ネイル #春ネイル #ペイントネイル 𓂃𓈒𓏸𓐍 #恵比寿 #恵比寿ネイルサロン #恵比寿ネイルサロンRing #オーダーメイドネイル #人とかぶらないネイル #透明感ネイル #手が綺麗に見えるネイル #ニュアンスネイル #上品ネイル #オフィスネイル #大人ネイル #ネイルアート #ネイルデザイン #nailart #nails #네일아트 #젤네일 #네일디자인 #美甲 #美甲彩繒 #美甲設計 (恵比寿ネイルサロンring) https://www.instagram.com/p/CpEDtmvhF8E/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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みなさま、こんばんわ 9月2日は #美容 の日で #ネイル しに行きました #鳥取県米子市 の #ネイルサロン に行きました。3ヶ月通い続けたネイルサロンでした! 早くも手元が #秋 になってなんだか嬉しいです。 2021/9/2撮影 #ファッション #nail #fashion #フレンチ #ガールズデイ #美容 #nailart #ネイルモデル #お出かけ #フォロワー募集 #followme #トレンドネイル #オシャレ #オシャレ女子 #instagood #fashionistas #instanails #pinknails #カメラ女子 #オシャレ好き #キラキラ #instagood #東京 #フォトジェニック #beautyinstagram #秋ネイル https://www.instagram.com/p/CUCgztWJZFS/?utm_medium=tumblr
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受講ありがとうございました😊セミナーなのに宿題😹 すごく上手です💜 また会える日を楽しみにしています❣️ #repost @ordinaire.tottori via @PhotoAroundApp . サロンはお休みをさせていただき、 ファンタジーネイルズ @fantasynailsjapan のアクリルスカルプチュアセミナーに行ってきました! . 南部先生 @yoshiko_nanbu の神業デモンストレーションに感動しながらも 「早くやりたい!」とうずうず(笑)。 . 南部先生のわかりやすい解説と、 ファンタジーネイルズの扱いやすさ・ジェルの艶に というかすべてに感動しっぱなしの あっという間の6時間でした! . . 直近まで勤めていたサロンがジェル専門だったため アクリルスカルプチュアは5年以上ぶりに触ったのですが やっぱりスカルプ好きだなぁ💓とひしひしと感じました(*^^*) . ジェルにはできないことができるもんね。 私の爪と指ってこんなに真っ直ぐ、きれいに見えるんだ(*゚Д゚*)✨って思えるのはスカルプだからだし。 . お客様にもきちんとお届けできるよう さらにブラッシュアップしていきます! . . . そして、京都で働いていたサロンで かーなーりお世話になった先輩方とも久しぶりの再会😭💕 色々ありがとうございました(´;ω;`) 周りの人達に恵まれて、本当に私は幸せ者です✨ . . 明日からはまた通常運転になります! 今後ともよろしくお願いいたします!✴️ . . . #ファンタジーネイルズ #fantasynails #有吉ひとみ先生 #南部佳子先生 #ネイル #アクリルスカルプチュア #鳥取ネイルサロン #ネイルサロン鳥取
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百田尚樹『殉愛』の真実・作品篇②
『殉愛』をあらためて読み返し、ぜんぜん事実と違うやんと特に思うのは、さくらの恋愛・結婚と金銭にまつわる話である。
マネージャーだったKが、著者の百田尚樹と版元の幻冬舎を訴えた裁判で、百田はさくらがたかじんと会った2011年末には、彼女にイタリア人の夫がいたことを知っていたと証言している。
『殉愛』では、最初の出会いからわずか3日後に、たかじんはさくらを自宅マンションに招き、正座した上でプロポーズする。かつて好きだった女性に、さくらがそっくりだったから、というのが求婚した理由だ。ここまでで、私はもうおなかがいっぱいだ。
求婚されたさくらは「気持ちは嬉しいです」と答えたあと、ネイルサロンを営むイタリアに帰ることを示唆する。なぜ、既婚者であることを言わなかったのだろうか。不自然である。
このあとも、さくらが結婚していないことが前提となったシーン、会話が延々と続く。
約2���間後、たかじんが 再び 求婚すると、さくらは「私、結婚生活というのが、具体的にイメージできません」と答えている。この時点で、すでに3回も経験してるやん!
たかじんとの結婚生活がイメージできない、と解釈できないことはない。だが、すぐあとにさくらは「お互いにイタリアと日本で暮らしながら生活をするのも可能なんじゃないですか?」と提案している。いやだから、イタリアには夫がいるやんか!
その後、たかじんの食道ガンが発覚する。たかじんはさくらに電話で「手術するのは嫌やから、のたれ死んでもええわ」などと投げやりなことを言う。さくらはヤケになった、たかじんをたしなめた上で「でもーーもし、一緒に(ガンと)闘うなら、お婿さんにしてあげる」と告げる。
”お婿さん”にしたら、重婚ですやん! そのとき、何も知らない(?)たかじんは「ほんまに!」と無邪気に大喜びしている。さらにさくらは、たかじんに念押しする。
「これからは二人で頑張っていこう。だから嘘だけはつきっこなしにしようね」
真実を言わず、結果的に嘘をついてるのは、当のさくらではないか。さくら&たかじんの大阪恋物語に感情移入できないのは、私だけではあるまい。
□ □ □
子供じみた”お婿さん”発言から数日後、さくらは父親に電話をかける。以下は親子のやりとりである。
<「お父さん」とさくらは言った。「実はイタリアに帰らないことにした」
「なんでや?」
「好きな人ができたから、しばらく日本にいる」
「そんな人がいつできたんや? 前から、付き合っていた人か?」
「違うの。去年の暮れに知り合ったの。家鋪さんという人なの」>
このあと父親は、娘が好きになった男が、やしきたかじんであることを知って驚愕し、「お前、何を考えてるんや! 頭がおかしくなったんか」と30以上も歳の離れた有名芸能人と交際していることに怒りをあらわにする。
さくらがイタリア人と結婚していることは、当然のことながら父親も知っている。さくらは自分のブログ(「都会っ子、イタリア・カントリーサイドに嫁ぐ」)に、父親と夫が会っていることをつづっている。
だが、『殉愛』では、父親は自分の娘が未婚であるかのように会話している。きわめて不自然だ。「好きな人ができたから、しばらく日本にいる」と告げられれば、相手がはるかに歳上で有名人のたかじんであることを怒るよりも、「お前は結婚してるやないか!」ととがめるのが普通であろう。
冒頭でも書いたが、百田はさくらがイタリア人と結婚していたのは知っていた、と裁判で証言している。だとすれば、作者は読者を欺いたことになる。なぜ百田は、この作品をノンフィクションと言い張ったのだろうか。
果たして百田は、さくらが既婚者であることを本当に知っていたのだろうか? むしろ、騙されていたのではないのか?
どちらにしても、さくらとたかじんのやりとり���さくらと父親のそれは、ほとんどフィクションであろう。
”お婿さん”発言の1ヵ月半後、さくらはイタリア人と離婚し、その約1年半後にはたかじんと結婚する。実に手際が良い・・・。
イタリア人との結婚と離婚については、『殉愛』には一切触れられていない。
□ □ □
さくらは遺産目当てで結婚したのではないかーーたかじんの死後にそう報じた週刊誌・スポーツ紙に対し、百田はエピローグで次のように反論している。
<さくらはたかじんの遺産を目当てに結婚したのではない。私は遺言書(コピー)をこの目で見ているが、たかじんの預金は全額寄付することになっている。ここで金額をはっきり言うことはできないが、数億は下らない。これらの金をさくらはまったく望まなかった。彼女が受け取ったのは、預金以外の大阪と東京のマンションの権利その他だけだ>
私は財産目当ての結婚を一概に否定はしない。残念ながら世の中にはよくある話である。
だが、その疑いが強い結婚を純愛物語にしてしまうのは、どうかと思う。さらに問題なのは、取材もせずにマネージャーや娘、元妻をあしざまに書いたことだ。
百田の取材は、さくらを中心におこなわれたが、肝心のヒロインは金銭への執着が尋常ではなかった。
たかじんが亡くなる4日前に、当面の生活資金として1000万円を吉村洋文弁護士(現・大阪市長)に求めて持ってこさせた上、たかじん所有の金庫内にあった現金2億円弱を自分のものだったことにしてほしいと懇願し、吉村にたしなめられた。さらに母校などへの合計6億円にのぼる遺贈の放棄を求め、たかじんの事務所に夫の退職金を求めて裁判まで起こした。
いずれの工作も失敗に終ったが、遺贈に関して<これらの金をさくらはまったく望まなかった>という百田の記述は、まったく説得力を持たない。
『殉愛』に登場するヒロインは、もらっても問題はない現金さえ返そうとするクリーンな人物に描かれている。
たかじんは自分が主催したパーティーにさくらを招待し、初めてふたりは出会う。先に帰るさくらに、たかじんは 人を介して 1万円入りのポチ袋をタクシー代として渡した。翌日、さくらは意外な行動に出る。以下『殉愛』から引用する。
<その後、フェイスブックで、たかじんに昨夜のお礼のメールを送り、「できればタクシー代のお釣りを返したいのですが」と書いた。実際にかかったタクシー代は千円ちょっとだったから、大半が手元に残っていた。これを返さないと、お小遣いをもらったみたいで嫌だったのだ>
自分のために来てくれた人物に、タクシー代という名目で金銭を渡すことは、特に珍しいことではない。とりわけ芸能界では。むしろタクシー代を差し引いた金額を返すのは無粋である。
それを返そうとする”純粋な人”がいてもいい。だが、同じ人物が、夫の死の間際に生活資金と称して1000万円を持ってこさせたり、夫の死後に金庫にあった巨額を自分のものだと強訴したりするのは、どう考えても平仄が合わない。
タクシー代の返還の話が本当だとすれば、さくらは周到な計画を立て、出会った当初は財産目当てでたかじんに近づいていないことを演じていたのかもしれない。だとすれば、やはり百田は、さくらに騙されている。
前にも触れたが、たかじんはさくらと会って2週間後に、300万円が入ったポーチを差し出し「秘書をやってほしい」と懇願する。さくらは受け取りを拒否するが、半ば無理やり持たされてしまう。数日後、現金を返そうとする際、こんな台詞を言ったことになっている。
「プライベートでもオフィシャルでも、お手伝いできることはやります。でも、お金はいりません」
かっこいい! だが、「でも」以下の発言は、いまとなっては誰も信じないだろう。
□ □ □
『殉愛』ではさくらは、金銭欲がまったくない上に、商才があるかのように描かれている。
同書によると、さくらはイタリアでネイルサロンを経営するまで、大阪で会社を営む伯父の秘書を務めたことになっている。
<さくらは秘書時代に伯父の株式の運用を任され、二年間で一億円近い利益を出していた。伯父は姪に実業家の才能があると見て、「いつか起業するなら、いつでも投資してやるぞ」と言っていた>
それだけ株の売買の才能があるのに、なぜさくらはたかじんの死後、金に困っていると窮状を訴え、遺贈の放棄を要求したのだろうか。株で儲ければいいではないか。
また、実業家の才能があるなら、伯父に出資してもらえば第二の人生がスタートできたはずである。
さくらの2番目の夫の話によると(たかじんは4人目)、この伯父は実は大阪市内にあるアダルトビデオを扱う会社の社長(当時)を務める愛人だった。この社長はストーカーのような行動をとったため、さくらに訴えられている(「百田尚樹『殉愛』の真実」(宝島社、以下『殉真』と省略)「5000万円をポンと出してくれた」伯父の正体)。まったく話が違うのである。
たかじんのマネージャーのKが原告となった裁判で、百田は「自分の取材に圧倒的な自信がありました」「K氏のことに関しては、出来る限り裏を取ったつもり」「私がK氏に関して書いたことも、これはもう間違いないという確信を持って書きました」などと証言した。
では、K以外の登場人物はどうなのか? たとえば百田は、この”伯父”を取材したのか? 出来る限り裏を取ったのか? 本当にさくらは株の運用を任され、2年間で1億円近い利益を出したのか? さくらに訴えられていたことも知っていたのか?
□ □ □
『殉愛』の刊行から3年後、そして同書を検証した『殉真』が上梓されて2年後の2017年12月、『百田尚樹 永遠の一冊』(飛鳥新社)が書店に並んだ。この中で、百田が全著作について解説している。『殉愛』の全文は以下である。
<食道ガンを患った歌手やしきたかじんが最後に愛した女との凄絶な2年間を描いたノンフィクションです。30歳年下の妻は過去何度かの結婚歴があったゆえに、「未亡人は遺産目当ての女」と中傷され、物議を醸した本ですが、本を読んだ読者にはそうではないことがわかるはずです。書かれている内容はすべて真実です>
たかじんは1949年、さくらは81年に生まれている。32歳違いで<30歳年下>ではない。自著の基本情報さえまともに書けない理由がわからない。 この期に及んで<ノンフィクション>を標榜する神経も。
そもそもさくらの< 過去何度かの結婚歴>と<遺産目当ての女>という<中傷>は関係がない。たかじん以前の3人の夫は、資産家ではなかったからだ。さくらが未婚であるかのように書き、たかじんに関しては遺産目当てであるかのような動きをしたからこそ物議を醸したのではないのか。自著であるにもかかわらず、本人の解説が支離滅裂である。
内容もさることながら、表現もおかしい。<本を読んだ読者>はないだろう。読者とは文字通り、本を読んだ者をいう。
最後の<書かれている内容はすべて真実です>という念押しにいたっては、おめでたいというしかない。<2019・1・31/完>
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先日お客様からいただいた、鳥取のお土産です🤤😆 いつも、ありがとうございます✨ ・ ・ 代々木上原のネイルサロン Lottie nail-ロティネイル- ・ *ご予約・空き状況 http://beauty.hotpepper.jp/kr/slnH000343651/ *☎️ 03-6407-8117 *📩 [email protected] *📱 LINEID:lottienail *営業時間 月〜土 10:00〜21:30(L.O 19:30) 日・祝 10:00〜19:00(L.O 17:00) ・ ・ #お土産 #差し入れ #鳥取 #ゲゲゲの鬼太郎 #いったんもめん https://www.instagram.com/p/Bp1vOoIBHXh/?utm_source=ig_tumblr_share&igshid=13a4580d7rxyf
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一年前日記29 (2020年7月15日~7月21日)
7月15日 朝、車庫証明の申請をしに警察に行く。前は軽自動車だったからか買うときに申請した覚えがない。誰かしてくれてたのかな。必要事項は事前に書いていたのですんなりできた。完成は来週だそうだ。午後からは病院の定期検診。手術してから15年が経つ。ずっと同じ先生に見てもらっているので先生とも長いお付き合い。半年に一回会えるのが嬉しい。3時半の予約だったが早く終わった。4時オープンのお店に行こうと思ったが、少し待たないといけないので今日はやめる。無印でスポンジを買って、today'sspecialでukaのベースコートを買った。何となく居酒屋の気分だったので、立ち飲み屋さんでビールとお任せセットを。5時過ぎのバスで帰宅。
7月16日 朝、久しぶりにYちゃんに会う。海の見える喫茶店で。いろいろ壮大な考え事をしているようで、神や仏について、思っていることをそれぞれ話した。私はコーヒー、Yちゃんはパインジュースを飲む。お昼からは預かり物を届けに行ったり、Tちゃんに教えてもらった「ラムネ」というアプリが楽しくていくつかアップする。晩ご飯は簡単マーボー豆腐、たまねぎとわかめの温サラダ。美術館zineとビブリオアパートメントの原稿を送った。
7月17日 仕事の日。朝、例の二人組とすれ違う。二人ともアイスコーヒーになっていた。夏だ。しかしセミは鳴いているが、夫は半纏を着ているぐらい肌寒い。この間した仕事がすっかりパソコンから消えていて何故だろうと思いながら、もう一度作っていたら、共有フォルダの入り口が違っていた。あと、ハンコを右に押すか左に押すかが問題になっていて、私はいつも右で同僚も右に押していたら、上司は左だと言って、「ああそうなんだ」と思って、「私も右だと思っていた」と言えずにごまかしてしまう。何でだろう。気持ちを入れ替えるか、去るかしないとこのままではどんどん嫌な人になってしまう気がする。野菜を送った友達からお礼のメールが届く。届いた時には電話もくれた。とても気持ちのいい人だな。私もそうでありたいなと思う。
7月18日 夜勤明けの夫が値引シールの貼ってある薄切り肉を買ってきたので朝からすき焼きっぽいものを作ってしまった。具はたまねぎだけだけだけど。パンと食べた。以前は甘いものばかりを買ってきていて、肉にしてくれと言ったら肉になった。昨日眠くてお風呂に入れなかったのでお昼前に入った。なんか調子が出なかったのは冷えていたからだな。お昼からはサクサク動く。午後から伊藤亜沙さんと、村瀬孝生さんのトークイベントを視聴。それぞれの言葉がお互いに刺激しあって何かを生み出していく感じがとても面白かった。二人とも何か大きな問いを持っていて、その答えを探しているような感じがする人だ。私はそういう人がとても好き。夕方図書館に行く。人はまばらだった。やっぱり以前とは少し違う。夜ご飯は、ささみときゅうりのピリ辛炒め、めかぶ長芋、たまねぎと揚げの味噌汁。昨日の仕事の判子の件、気になってインターネットで調べていたら、右と左に押す人がいて、どちらもそれなりの根拠もあるみたいだが結論としてはどっちでもいいみたいだった。昨日すぐに答えられなかったのは自分のやってることの根拠が言えなくて、なんとなくでやっていたからかもしれないな。
7月19日 Mさんと、姫路の博物館に行く。「件(くだん)ちゃん見にいかん?」「行く」と5分ぐらいで日程が決まった。『脅威と怪異』展。みんぱくでやっていたやつの巡回でとても面白かった。面白かったので余計にみんぱくで見たかったなと思った。常設展示にあった、おもちゃコレクター入江正彦氏のノートがとても好きだった。お昼は御座候のお蕎麦屋さん。義兄に連れて行ってもらってから気に入って何度か行っている。入りやすくて美味しい。私は鯖寿司セットをMさんは割子そばと天ぷらを頼んだ。私は一万円札しかなかったので私が払ったら、paypayで送金してくれた。今はそういうことができるんだな。帰ってきて地元のケーキ屋さんでケーキを食べた。ここも、近所のおじさんとかがよく来るお店。お洒落なところはちょっと疲れるようになってきたのかもしれない。ほっとする。夜は近所の焼き鳥屋さんへ。コロナ以降初だったが、変わらずの繁盛ぶりとおいしさだった。
7月20日 昨日から土用入りということで、朝から家事に勤しんだ。土用の間に普段しないようなところの掃除や自分のメンテナンスをするのだ。情報にはあまり触れないようにするなどするなども気をつけている。お昼過ぎに車庫証明を取りに警察へ。私の前の人が、すんなり通らないようでちょっと揉めていた。仕事で来ているっぽい。自分でできることでも人に頼むと仕事になってお金と責任が発生するのだな。夜ご飯は帆立の炊き込みご飯(冷凍のキットになっていたやつ)、ささみときゅうりのわさび和え、トマトとベーコンの味噌汁。全部美味しくて幸せ。
7月21日 仕事終わりに日傘を取りに行く。先週行った立ち飲み屋さんに忘れてきてしまった。翌日に気づいてよかった。何日もたってから無いことに気づくと、どこで忘れたのかさっぱりわからないなんてことになるので。自分メンテナンス週間なので予約していたネイルサロンでケアをしてもらった。爪は一度きれいにしてもらうとしばらくきれいなので嬉しい。トップコートも塗ってもらってつやつや。夫は義実家に行っていたので、晩ご飯はレトルトカレー。だったけど、すぐにお腹が痛くなってしまった。おそらくレトルトカレーの何らかがダメみたい。夏野菜をどっさりお土産に。この時期は会う人会う人に「夏野菜はいらかんかね」と聞くオバケになってしまう。
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💅 デザインお持ち込みのご新規様でしたー! 2枚目⇨ お召しになってたGUCCIの帽子の千鳥柄も取り入れて… 黒はスタイリッシュでカッコよくなりますね😃 #ブランドネイル #gucciネイル #グッチネイル 。 。 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ ネイルドロシー . ☆フォロー外の方からのDMでのお問い合わせは見逃す事が多い為ご遠慮くださいませm(__)m . ☆お問合せはプロフィールの『電話する』『メール』からどうぞ . ☆ご予約&残席確認はホットペッパービューティーが便利です🖥 . . 千葉市緑区おゆみ野3-17-2グラススクエア六番館308号/JR鎌取駅前🚶♀️徒歩2分 火曜日定休 10:00〜19:00(スタート時間) 詳細はプロフィールからLINKしてますHPでご確認下さ〜い🙂 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 。 。 。 #nail #paragel #パラジェル登録サロン #ジェルネイル #ネイルドロシー #naildorothy #パラジェル #エンドレスフィルイン #フィルイン #ベース一層残し #一層残し #ノンサンディング #千葉ネイルサロン #千葉市 #おゆみ野ネイルサロン #おゆみ野 #鎌取 #鎌取ネイルサロン #誉田 #蘇我 #ちはら台 #健康爪 #大人ネイル #しぇあねいる (ネイルドロシー) https://www.instagram.com/p/B4P86lPJ1sN/?igshid=1o05fxh3tva5q
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白峰三山に行く予定のお客様! お客様の好きな #粘菌 #スナフキン 登る予定の北岳・農鳥岳・間ノ岳の稜線、農鳥小屋のご主人を描きました𖡿𖡿𖡿 良き登山になりますように⛰ ⚘8月・9月スケジュール⚘ 8/22 19時半○ 8/23 12時〜14時(オフなしシンプルのみ) 8/26 ○ 8/27 13時○ 8/28 10時/13時/19時 8/29 19時 8/30 ○ 8/31 10時半のみ 9/2〜9/7 ○ 2,4→10時〜 3,5,6→13時〜 8/25は @oprct.spaces さんで開催される <代々木上原の縁日>でネイルします! こちらのデザインは縁日でスペシャルプライスでご提供予定です! 🙇♀️ネイルの施術をご希望のお客さまはお爪に何も付いていない状態でお越しください。 たくさんの方とお会いできること楽しみにしております! 🍓あらかじめご予約をお取りすることも可能です。 ジェルネイル10本ご希望のお客様は1時間ほどお時間頂戴いたします。ご予約・お値段・お時間などのお問い合わせはDMへ! #代々木上原の縁日 @oprct.spaces 𖠋ご予約方法𖠋 はじめてのお客さまは @nail_atelier_tuulikki のURLよりWebサイトにお進みください👉🏻 予約についてのページをご一読の上、予約フォームまたはLINE@に必要事項をご記入の上ご連絡ください。 LINEアットはいつものLINEの友達検索で@マークから入力してください👇🏻 🆔@afo4721dㅤㅤㅤㅤ #山ネイル #やまネイル #山女ネイル #登山 #北岳 #間ノ岳 #農鳥岳 #ランドネネイル #ショートネイル #短い爪を可愛くする #短めネイル #短い爪が好き #カジュアルネイル #ブライダルネイル #新郎ネイルケア #代々木上原 #代々木上原ネイルサロン #花嫁ネイル #プレ花嫁 #前撮りネイル #東北沢ネイルサロン #東北沢 #下北沢ネイルサロン #nailateliertuulikki #ネイルアトリエツーリッキ #梅津夕想 #okushibu (代々木上原駅) https://www.instagram.com/p/B1bhZrRpT4T/?igshid=16hq1t46rzbf4
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〈イデグチマサヤ個展-凸集合-convex set-〉
イデグチさんの個展に合わせ、miksetも出店させてもらえる事になりました。(詳細は別投稿にて)
友人でもあるイデグチさんの作品が、鳥取市内で見れる(and触れる)この機会に是非お立ち寄りください。
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〈お知らせ〉
鳥取で土塊の展示をします。
イデグチマサヤ個展
「凸集合-convex set-」
会場:てとてと(鳥取市瓦町513)
会期:2024/2/23(金)―3/2(土)
11:00-19:00(木曜定休)
※在廊2/25(日)
今回のテーマは凸です。鏝(こて)による造形の良さが引き立つ形を探究しました。
会場のてとてとは1つの店舗の中に「いおり」と「めとね」2つの古着屋があり、いおりくんのセルフによる内装は漆喰壁で余白のある空間です。その時々により古着以外にも作家作品等が並ぶことも、そんな手仕事に魅力を感じる店主2人が作る場所で展示をさせていただきます。
2/24.25はmiksetによる出張ネイルサロン(詳細、ご予約は @mikset__ のアカウントにて)
2/25は出雲からラーメンSUN!(@ramen_sun_ )も来てくれます。
ご都合つけて遊びに来ていただけたら幸いです。よろしくお願いします。
〈土塊〉
土を左官鏝で造形した立体物。
陶器とは違い、焼いていないので自然に還りやすく、水となかよし。
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・ 春先取りネイル🌸💕✨🌸💕✨ ・ ・ ・ #starbucks から毎年出ている桜シリーズのタンブラーをイメージして☺️ ・ ・ こっそり鳥ちゃんも🐤 ・ ・ ・ #春ネイル #桜ネイル #スターバックスさくら #starbuckstumbler #鳥ネイル #小鳥ネイル #恵比寿ネイルサロン #nailstagram #instagood #トレンドネイル #オフィスネイル #ピンクネイル #手書きペイント #フラワーネイル #ちゅるんネイル #手が綺麗に見えるネイル https://www.instagram.com/p/BuY3u-phgDf/?utm_source=ig_tumblr_share&igshid=cr43o432w5ga
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17.04.01 ハッピーナイトメア・ドライブ
※ルージュの過去捏造が暗いです
人里離れた静かな大屋敷。外観に飾られた不釣合いなネオン。安っぽいクリスマスセールみたい。 中に入れば、赤い顔をした奴らがワイングラス片手に、荒唐無稽なダンスでお祭り騒ぎ。楽しいパーティがアタシたちを歓迎する。ハッピーな気分でずうっと踊ってなさい、って心の中で毒づいた。 「都会からはるばる、よくぞお越しくださいました、ミス・ジェニー。おや、そちらの男性は」 「パートナーよ。今夜はアタシ、彼から離れないから」 「ええ勿論、ボーイフレンド様も歓迎いたします。さあお二方、中にお入りください。ご主人様があなたたちを待っております」 「けっ、暢気にダンスパーティしてる場合じゃないぜ。この女は、今からな……」 ヒールで思いっきり男の革靴を踏みつけた。赤いハリモグラは目ん玉充血させてもっと真っ赤になる。ふん、いい気味よ。背を向けた屋敷の執事には見えないように睨み合う。 「邪魔すんじゃないわよバカモグラ」 「お前こそ足引っ張ったら承知しないぜ、コウモリ女」 「合図したら、わかってるわね?」 「遅れんなよ」 史上最悪の悪巧みの打ち合わせは浮かれたパーティ会場の騒がしさに溶け込む。アタシは颯爽とヒールを鳴らし、悪い顔をリセットする。アタシはここではジェニー。本物のジェニーは、さあ、どこへ行っちゃったのかしら? 今頃街はずれの倉庫で、素敵な夢でも見ている頃じゃない? ナックルズはまだアタシの顔をじろじろ。なーんか期待してた視線と違うから胸糞悪いわ。今夜のためにドレスも化粧も気合入れたっていうのにウブな男、いえ無神経な男はこれだからね。まだ許してないわよ、ここへ来る前に言われた「化粧の上に化粧ってできるもんなのか?」っていう台詞をね。悪気がないから余計に神経を疑う。 広間の奥には参加者たちにただ見せたいだけの赤いシャンパンタワーが、きらびやかなルビーの壁を作っている。その下でダンスに不釣合いな羽つき帽子をかぶったマダムと握手する、銀色のお髭のミスターがいて、アタシは彼を顎で示す。ナックルズが周囲に聞こえないくらいの溜息をつく。そして苦虫を噛み潰すような顔で、 「今のオレらじゃエッグマンの悪事も咎められねえな」と言った。 「今なら、逃げ出すのも間に合うわよ。コソドロになりたくないなら帰っちゃえば?」 「盗みが目的なのはお前だけだろ。オレには別の目的がある。ちゃんと奴のところに案内してくれるんだろうな?」 「もちろん。アタシの盗みを黙視するっていう条件でね」 「癪だぜ」 「お互い様でしょ」 恰幅のいいミスターが歩み寄ってくる。口端だけはナックルズに向けて吊り上げる。「あんたは乗ったのよ。個人的な恨みを晴らしたいっていう、アタシが宝石盗むのと同じくらい綺麗じゃない目的のためにね。やるんでしょ?」 あんたは瞳をぶどうみたいにしっとりさせて、何も言わないのね。
「許せねえよ」 えずくみたいだった。 恐ろしい計画を口にするとき、人もケモノもまるで血を吐くように吐露するものなんだと知った。何を言われているのか最初はわからなかった。つまりはこいつがそんな風に、喉をわななかせながら恨み辛みを込めた声を出すなんて思わなくて――寒気が走った。エンジェルアイランドに吹く風がいやにべたべたと、まとわりついた。ビル風はおろか、どこかのハリネズミの坊やの風も滅多に吹かないまっさらな島なのに。こんなに不快な風が吹くの。ここにずっと居付いている、一族の最後の生き残りは、自分が目尻に不必要なシワをいっぱい作っていることに気づいているのかしら。それは���象のよくない表情だと教えてやるのを、ついに忘れた。 辺境の地に住むからこそ、冒険心に唆されて危険な場所へ赴くトレジャーハンターだからこそ、街の新聞には絶対に載らない事件を彼はいくつか知っていた。その中の一つ、少女誘拐事件のことをアタシに話してくれた。そしてその犯人は人間ではなくロボットだということも。 有能なロボットが主人の手を離れて一人歩きし、意思を持つなんてことは、オメガの存在をはじめ、アタシたちの身には痛いほど染みている事実。けれどロボットが無力な女の子を襲うなんて、そんな嫌な時代が到来していたなんてね。子狐ちゃんには口が裂けても教えられない。だからナックルズは、アタシに話すしかなかったんだわ。 奴の主人も沈黙を決め込んでいる。巨大な電力会社の重役だっていうから、これまた厄介。ロボット産業にも手を出しているが、躾がなっていないのか、過去に会社の職員に怪我を負わせたという話もあるから手に負えない。可愛がっているロボットの一人が犯罪を犯したことに彼が関係があるのか、はっきりしたところは定かじゃない。 問答無用で破壊すべきだ。主人が処分しないならオレが壊す。ロボットは普段、自宅にいる。「主人の前では忠実なのに、どうして?」少女を襲った夜、一時的なシステム障害を起こしたんじゃないか。ナックルズは長いようで短く、分析した。 「随分と事件についてお詳しいのね」 ナックルズの横顔には険があった。顎の内側、歯を食いしばっているのか、ギリリと音がした。 「神様って何でこう、タイミングを巡り合わせるのが上手いのかしら。彼の自宅の金庫には、前から狙っていた宝石があったのよ。でも彼は大手会社の重役。今の時代、ロボットを従えているくらいのお屋敷で、セキュリティのぬるいところはないわね。事を荒立てると、遠方でも気づかれるわよ。自宅と連携したセキュリティアプリをロボットに搭載するくらいやってるはずだわ」 「侵入だけでも気づかれないようにできる方法はないのか」 「鍵を開けて堂々と入るしかないんじゃない? 警備ロボットのお出迎えからは逃げられないでしょうけど。どうする?」
補足しておくとここは、イケてるミスターであり誘拐ロボットのマスターであるおじ様の別荘なのよね。遊ぶための場所だから自宅から然程離れていない。屋敷を出れば海に囲まれた山沿いの道路を臨める。つまり道路沿いにあるお屋敷で、無駄に広い駐車場には車がいっぱいだった。もちろん、コンビニの駐車場に停まっているような普通のじゃない。売ればウン千万の高級車ばかり。 ジェニーは今日のパーティに呼ばれた、取引先の会社の重役の、女性部下だった。最低ね、取引先の社員に手を出��うなんて。ジェニーの上司はワイングラス片手にダンスホールで踊っていたわ、千鳥足で。彼女は男運がないみたい。ほんと、ロクでもない男に囲まれて可哀相。 でも、ミスターはジェニーの顔を知らない。だから彼の前でも、アタシはジェニーに成り代わることができた。 挨拶もそこそこに、ミスターに連れられて二階に上がる。 この屋敷は一階に大広間があって、いつもはファンタジー小説に出てくる魔法学校の食堂のような、ながーいテーブルに椅子を並べた食卓風景が広がっているらしい。でもこういう賑やかな夜は、それらを撤去して巨大なダンスホールにしてしまうんですって。ダイヤモンドの欠片のようなものがじゃらじゃら下がったシャンデリアが揺れてしまいそうなほど、ダンスホールでは人々が踊り狂う。異様な光景と言っても差し支えない、やばい夜には、やばい奴の周りにやばい連中が集まる、その法則を反映したようだった。見下ろしながら舌打ちを堪えた。嫌なフェロモンを漂わせる男の背中を追った。 螺旋階段を上ると、ある部屋に通された。 そこにはムードのあるソファーや、本棚、思わずドキッとするアロマが焚かれていて何とも居心地がよかったけれど、アタシはもう壁の電気スイッチしか見えていない。目端に飛び込んで来たのは男の指先だった。胸元に手を伸ばしてくるミスターを、軽くウィンクして一度落ち着かせて――パチン! 素早く部屋の電気を消した。 さて、ドレスの胸元に隠した小型通信機にこの模様が聞こえているはず。驚いて声を失うミスターの股間をスペシャルなキックを打ち込んだのはその直後だ。踏みつけたカエルのような声を上げさせ、ズボンのポケットから鍵束を引き抜いた。 ドアを蹴破ると屋敷全体が闇に落ちている。一階は騒然とした様子で、暗闇で慌てふためく人々の頭上を急いで飛んだ。そっと玄関を開けて、外へ身体を滑り込ませる。僅かな脇汗が瞬時に冷えた。 「奪えたわよ。ラッキーね、愛車の鍵まで一緒みたい。大事な鍵を全部持ち歩いているって噂、本当だったのね」 「うっとりしてる場合か。早くしないと誰か追ってくるぜ」 「わかってるわよ」 屋敷の電気を消したのはもちろんナックルズだった。ミスターの周りの執事までみーんなアタシが惹きつけちゃったから、彼が行方を眩ますのは他愛もないことだったわ。 「あーあ、おじ様たちに気を遣うの本当疲れた」 屋敷の脇に停めてあった真っ赤なオープンカーに飛び乗った。アクセルを踏み、勢い込んで車道に出る。 海沿いの道は死の王国のように真っ暗で静かだった。助手席のナックルズが遠のいていく屋敷に振り返って、「あばよ」と呟く。 「本当はあのオヤジもぶん殴るつもりだったんだぜ」 「彼が警察に連行されるときまで我慢しなさいよ。ねえ、本当に壊しちゃうの? ロボットの身柄を拘束して警察に突き出せば、指紋とか調べてくれるんじゃないの」 言ったあとで、拘束などしなくても破壊されたボディの方が隅々まで調べるには効率的だと気づく。今までドクターのロボットは飽きるほど壊してきたのに、何で今回ばかりは、まるでこの男の殺人を手伝うような気分になるのかしら。多分、隣で風に吹かれるナックルズを突き動かすのが、確かな殺気だからだ。 アタシはハンドルに力を篭める。篭められずにいられない。 メイクはケーキをデコレーションするのに似ている。スポンジにクリームを塗って、飾りつけして。年の数だけ立てるロウソクは決して実年齢と一致させない。 まずクレンジングオイルで乳化した素顔にファンデーションを塗る。パウダーを含んだタイプのファンデーションの方が早いけれど、きめが粗いから、ファンデーションとパウダーは別でつけた方がいい。 リキッドライナーで瞳のフレームを自然に強調して、シャドーはお気に入りのマリンブルー。前に一度ピンクで攻めたことがあるけれど、アイシャドーは瞳と同系色が基本っていうし、アタシらしさがばっちり出るのはこれ。彩ったら、マスカラに持ち替えて、睫毛を掬い上げる。 口紅はいつも丸みのある描き方だけど、今夜は鋭角的に。唇の輪郭を描いたあとに中を塗っていくのは爪と同じ、これで形がくっきり出る。ルージュ、この名に恥じぬ色気は唇から作り上げたものなのよ。メイクの仕方さえ知らなかった頃、鏡の前で大人っぽいグロスをなめては拭いて、を繰り返していた。 鏡よ鏡、この世で一番美しいのは? いつか鏡が「それはあなたです」と答えながら、素敵な女になったアタシを映してくれる。そう夢見てた。 本当に応えてくれるものね。本気でメイクした自分と見つめ合いながらそう思った。 そこには大人になったアタシがいる。子どもの頃、着せ替えゲームが好きな時期があった。インターネットのフリーゲームなんかでよく見る本当に単純なやつ。当時は自分の好みさえよくわからなかったのに、限られた服やアクセサリー、メイクの選択肢から可愛いと思うものを一生懸命選んで、遊んでいた。当時の自分には何一つ手に入らないものだったわ。だから束の間でも、自分がオシャレしているみたいで楽しかったの。今じゃすっかりオシャレや、自分の美を磨くことが、生活の一部になった。 ネイルサロンでジェルネイルしてもらった指先は華やいでいた。白いラインストーンのついたネイ���チップをつけてもらっちゃったせいで、香水を吹き付けるたびにきらきら光る。エステにだって行った。あったかいオイルにまみれて、頭から胸元まで��マッサージを堪能したわ。 紫のドレスはボディラインが余すところなく出るミディアムタイトスカート、目的はパーティじゃないからパンプスのヒールは低め。胸元には宝石のついたネックレスでアクセント。 宝石は、幼い頃からお守りだった。吸い込まれそうな輝きに魅了されたあの日から、アタシは宝石を愛してやまない。磨けば磨くほど光を増す、自分もそうなれるんだって信じてた。やがて恋をした今でも、そう信じてる。 オシャレは魔法の鎧。メイクは魔法の仮面。 「彼氏でもできたか?」 待ち合わせのとき、ついに言わせたの。何で? と、すましたアタシから目を逸らして「べ、別に」ととぼけるあいつの立派なタキシードの裾にわざと、口紅たっぷりのキスマークを刻み付けたくてたまらなかったわ。素敵なガラになったわよ、きっと。 でもねそのままでも、「あんた」みたいな男がいいの。 趣味悪いわよね? 「もしかしてジェラシー?」つん、と裾をつついてあげた。そしたらぷんぷん怒り出しちゃって。 「んなわけねえだろ! いや、だからさ」目を泳がせて。「いつもと違うなって……」 「あら、意外と察しがいいじゃない」 「化粧の上に化粧ってできるもんなのか」 「何ですって? 呆れた」 たまには乙女心ってものを考えて気の効いた褒め言葉でも返しなさいよ! 「ふーん彼氏じゃないのか」 「い・ま・せん。次に言わせたらスクリューキック」 「じゃあ、何でそんな気合入れてんだ」 このハリモグラは鈍いってレベルじゃないから泣けてくる。 でも当然よ。だってこいつにはあの誘拐ロボットしか見えていないんだもの。 屋敷に侵入すると案の定警備ロボットたちが一斉にアタシたちをライトで囲んだ。パトカーよりも攻撃的な光線が身体を貫いてきた。当然、すぐさま武力で反撃した。ドレスじゃ動きづらくてスピードは衰えるけど、タキシードのナックルズは何故だか衰えなかった。 砕いていった。次々と。吹き飛ばすんじゃない、砕くのよ、文字通り。中のコードがはみ出て、派手に機体が倒れる。足を引っかけそうになる。 ロボットたちのライトは少しずつ消えていって、やがてナックルズの横顔は――。熱を、咲かせて。もう一度いつもの暑苦しさを見せて、と思わず叫びそうになる。あんたの冷たくなった顔を、どこかで見学しなきゃいけない場面が来るんじゃないかと不安だった、その不安は今、的中した。でも今のあんたは、あんたじゃない。 「どうしたの?」 肩をすくめて、とぼけた。 「興奮しやすいクセして今日は随分無口じゃない」 まるで噴火前の火山が、そこにいる。 コウモリの耳は不愉快な超音波をキャッチする。怒りが、空気を通して、天井を床を電撃のように駆け抜ける。 アタシたちは闇の中で視線を合わせた。アメジストの双眸が、煌いた。 「何か言いなさいよ!」 アタシの潤んだ唇とナックルズの腕からそれが響いた。 彼はずっと腕輪をつけている。細くて目立たないけど、その正体はパーティ会場で役立った通信機。アタシは胸元から自分の通信機を出して、「応答しなさいハリモグラ。レディに無視決め込むなんてサイテー」と命令する。ナックルズはさすがに狼狽したようだ。 「驚いたじゃねえか、いきなり何だよ!」 「こっちの台詞よ。あんた何考えてんの、さっきから顔がマジすぎるってば」通信機をドレスの胸元にしまうと彼は仰け反った。「あら、胸ポケットに大事なものを入れるのは女スパイの基本よ」 「胸ポケットじゃねえだろもはや」 「ふふん、ならブラポケットね」 「ふざけんなっ!」 「ほーら、ちょっと肩の力抜けた?」 固かった表情筋を僅かに和らげたのには成功したけど……ナックルズは機嫌悪そうに鼻を鳴らして、ずかずか進んでいく。 「あんたこそガールフレンドでもできたのかしら? もしかしてその誘拐事件、好きな子が巻き込まれたとか」 「そんなんじゃねえ!」 警備ロボットの残骸に溢れた床に吐きつけるようにして彼は否定してみせる。――あからさまだった。 「そんなんじゃねえよ」 誰のためなの? あんたの頭をいっぱいにするのは誰なのよ。嫌よ。 ナックルズは勝手に奥へ奥へ進んでいく。追っているうちにアタシは自分の顔をどこかで落としてきたような錯覚に陥りかけた。 ある部屋に入って、彼が止まる。さっきまで彼を茶化していたはずのアタシはもう冷静じゃなくなりかけている。 ここだ、ここだ、ここだ。 電気の一つも探さずにここまで来た。拳でぶち破られたドアの向こうに広がるのは寝室か。キングサイズのベッドがある。家主は独身のはず。ずっと、配置もサイズも変わっていない、十年前から。人間の男の臭いを微かに探り当て、咽びそうになりかけて、アタシは――涙目で、顔を上げた。 時という概念が消え失せたのはそのときからだ。 およそ何分この部屋に滞在しただろう。まったく覚えていない。 そこに白いゴツいロボットがいるのは不気味以外の何物でもなかった。オメガよりは小さく、カラーリングももっとシンプル。だからこそ得体が知れず、後ずさるアタシと入れ替わりでナックルズが動いた。 「ちょっと待ちなさいよ……」 輪郭ごと、闇と一つになって今にもロボットを頭から食らわんとする何かの化物になるような気配をナックルズは背負っている。彼が一歩ロボットに近づくたび、心音がドンッと鳴る。 このロボットが犯人だって、どうしてあんたは気づいたの? 普通の家庭用ロボットじゃない。お掃除とか、身の回りを世話してくれるそういうタイプの奴よ、これ。 「こいつじゃないわ」 口を出していた。ロボットは四角い足を揃えて、何も言わない。ただアタシたちを見ている。突然喚き出したアタシにナックルズは怪訝な素振りを一切見せない。 まるで最初から……本当のことが、わかっていたかのよう。 誘拐事件。数多くの被害者の女の子たち。そのうち一人の名前は�� 「命令に従っただけよ、こいつは」 「黙ってろルージュ」 「だって知ってるんだから!」 そのうち一人の名前はルージュ・ザ・バット。当時八歳。 「ねえ見たでしょ? あのオヤジ! ド変態はあっちよ! そのロボットはね、誘拐された女の子を世話するためだけに十年間ここに閉じ込められてるの! 被害者の子たちよりずっとずっと長く! アタシは――」 何言ってんの。 「アタシは幽閉されている間そいつと遊んでた! 家の宝石、たくさん見せてもらった……! 本当は監視役だってわかってたけど、それでも、こんな風に真っ暗で不安な夜、こいつの液晶でゲームして、くっついて一緒に寝てたの。だから、壊すのはちょっと待って……」 ああ。変よね。子どものアタシが乗り移っていたのを確かに感じた。壊さないで、じゃなくて、ちょっと待って、とか慎重ぶるところなんか特に。 ませた子どもだったの。そのくせ世間知らずだったから、このハリモグラみたいにホイホイ騙されて、ついていった。まさか十年もこんなこと続けてるとは思わなかった、ナックルズの話を聞くまで。 ナックルズのぶどう色の瞳は、怒りと悲しみを行き来していた。わざわざ深く息を吸ってから、白い八重歯で、下顎をすり潰していた。大袈裟に俯いて。やり場のない感情で両腕を厳らせて。 クソが、と咆えて。 その隣でアタシは「知られていた」と声に出さず泣く。 今すぐ逃げ出したい。知られていた。知られていた。もしかして、と怖くはなっていた。どうしてかわかんないけど知られていた! アタシが十年積み上げたプライドがゆっくりと倒壊していく。 「……アタシのためだったなんて粋なサプライズね。ハリモグラのくせに」 「だめなのかよ」 ガスの抜けた声だった。 「お前の苦しさをぶっ壊したら、お前ごと壊れんのかよ」 瞬間、崩壊が止んだ。とびきり大きな力に腕を引き上げられたような気持ちが、迸る。暗く沈んでいた世界を一閃する。 「噂好きなトレジャーハンターが、お前のことを話してた。真相を確かめるためにわざと連れてきたんだ、悪かった。そして真実なら、お前の目の前でぶっ壊してやろうと思った。オレには……それしかできないからよ」 「ハリモグラのくせに……アタシにカマかけたの……!?」 「悪かったよ」 「いいわよ、もう! あんたに謝られると気持ち悪い!」 「きもっ……おいふざけんな!」 「そんなんじゃねえ、とか強情なままでいりゃよかったのよ! 何よ、アタシのためって!」 唇を噛んだ。 「優しくしないで……!」 口紅の味が広がっていく。そういえばアタシは、オシャレを覚える前は口紅の味が大嫌いだった。 突然、腕の関節が外れたようだった。強引に引っ張り上げられたみたいで、犯人は当然、ハリモグラだ。目尻をくしゃりとさせたハリモグラだった。 「聞けよ、ルージュ。お前は綺麗だぜ。顔はな」 泣きそうにも見えた。パウダーをたっぷり乗せた頬にグローブを添えられる。 「けど目がキツい。おまけに口が悪い」 「あんたに言われたくないわ」 「あと、素直じゃない」 そればっかりは、ぐうの音も出ない。食い入るように真剣に、ナックルズはアタシの瞳を眼差し一つで��いつける。いやだ。逸らせない。身体が、シビれそう。 「強情なままでいたってな、可愛くねえぞ。ちったあ、か弱い乙女の部分とやらを見せやがれ」 悔しくて、息も飲めなかった。 子供の頃か、いつか夢見てた王子様に――こんなガサツな奴が、一瞬でも重なったのが悔しい。ドレスで隠した胸が張り裂けそうなほど。その桃色に破れてしまったおっぱいをこいつに見せたいほど。 「決着つけるなら、ここでつけろ」 「わかった、から、ちょっと待ってて」 やがてハリモグラの肩を、そっと押し退けた。白い塊の前に立つ。 「覚えてる? アタシを。十年前にここにいたの。可愛い真っ白な白雪姫よ。今夜は泥臭い赤ニンジンをつれてきたわ」 「赤ニンジンってオレか?」 「元気にしてた……?」 ロボットは人間みたく小首をかしげる。とうに記憶はデリートされちゃったかしらね。 こっちはよく覚えているわ。主人の私物からこっそり持ち出してくれた宝石や、アクセサリーまで全部。絶対に手に入らないけれど、眺めているだけで幸せだった。いつかこんな綺麗なものが似合うコウモリになりたいって思った。アタシがもっと見たいと言ったら、もっとたくさん持ってきてくれた。もちろんマスターには内緒で。 『あたし、これ欲しい。眺めているとドキドキするの。ねえ内緒にしててくれない?』 「皮肉よね。誘拐がきっかけで、自分も宝石専門の泥棒になっちゃったんだから」 ロボットの胸部には小さなモニターがあって、ドット文字が表示された。懐かしい。タッチ式でゲームができるの。飾り気のないパーツのロボットにしてはこれだけは優秀だった。画面はカラーだし、アクションゲームとかパズルとか、着せ替えゲームとか色々――。 オヤジは嫌いだったけど、あなたは結構好きだった。怖がるアタシと遊んでくれた。 「他の誰が噂したって、関係ない。何とでも呼ぶがいいわ。アタシは這い上がったの。死ぬ気で脱出して死ぬ気で生きてきた」 ロボットは何も言わない。瞳が時々、チカリと光る。この子は今でも喋れない。感情も示してくれない。ただ目の前の少女を喜ばそうと、 宝石を、両手で差し出してくる。 「ナックルズ」 彼のグローブがすでにロボットの首筋に当たっていた。 「――壊して」
それから少しだけ。 彼の胸の中で、泣いた。素敵にか触れられた翼が、いやに彼のグローブの厚みと微かな体温を伝えた。 赤い宝石は素敵に輝く。 今夜は星降るいい夜だと思っていたのに、よく見上げると、汚らしい曇天がはびこって一雨来そう。アタシは何を見ていたんだろう。 「エンジェルアイランドまで飛ばせよ」 「……命令しないで」 「じゃあお願いだ」 「断るわ。あんたわかってる? 今回の件、バレたらシャレにならないんだからね! エンジェルアイランドなんて一発で嗅ぎつけられる場所に潜伏するは論外!」 高級車は海沿いを走る。この男はアタシを帰さないつもりだ。上等、そのつもりでこっちも派手に決めたのよ、今夜。でもタキシードの男にドレスの女の逃走劇って、どこの映画の世界ってカンジ。 世間じゃアタシたちが悪人になる。今頃パーティは滅茶苦茶でしょうね。とにかくジェニーが無事に発見されることを祈るわ。アタシたちは地の果てまで逃げるから。 スリル満点の人生は誰もが望んで手に入るものじゃない。アタシは幸せ者なのか、それとも悪夢からずっと目覚められないでいるのか、わかんないけど、この際考えたってしょうがない。考えたってわからない。人生はゲームみたいに、リセットボタンがないんだから。でも、いくらでもコンティニューはできる。 反して助手席のナックルズは暢気なもの。ふんぞり返って、曇天の隙間で僅かに光る星を数え始めてる。さっきまで怒り心頭に発してロボットを破壊した姿と同じとは思えない。 星に飽きると、最後にロボットがくれた赤い宝石を夜空に透かして眺めていた。不思議な宝石に見えるのはアタシの錯覚かしら。カ��スエメラルドより一回り小さいけれど、角度によって吸い込まれそうな透明感が現れたり、まるで水分が閉じ込められたかのような深みが出現したり、何だか万華鏡みたいにくるくる印象の変わるの。光に当ててみたらまた違った輝きを放つのでしょう。 また一つコレクションが増えた。感謝するわ。 加速する夜の海がぼやける。拭って、風を切るくらいの大声で話しかけた。 「ところでマスターエメラルドどうするのよ」 「カオティクスに預けた」夜に塗られて、赤いドレッドヘアが褐色に沈んでいた。三日月形に連なるそれらは風を受けて、独立した旗のようにぱたぱたなびく。たくましく盛り上がった胸板。アタシがさっき全部を預けた場所。 アタシだけの場所。そう信じていいのよね? 「最初からこの予定だったわけ? 用意周到すぎてムカつく。涙出そう」 「いちいち馬鹿にしやがってお前は!」 「馬鹿にするわ! アタシみたいな女に惚れた時点でね!」 それに、本当は馬鹿にしたんじゃない。幸せすぎて涙が出たのよ! 「ああ寒い」怒鳴りながら会話する。「早く逃げたい!」 「どこへだ?」 「どこまでも、よ!」 「これじゃ、オレが攫われちまう」 悪びれた様子もなくナックルズはあくびをする。手の中で宝石が、星よりも明るく輝いている。二人の未来を示すように。
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試し読み④【小説】オカワダアキナ「家出の仕度」
作者名: オカワダアキナ
タイトル:「家出の仕度」
あらすじ:五十代リタイア女性と三十代ネイリスト。ネイルアートを通じて、老いに戸惑う心が和らいでいく。
試し読み:
ツキダさんは卵大の石を両手で包み、握った。むらなく日焼けしてなめらかに大きい手だ。若々しいなと思った。たぶんそんなことを言ったら、もう三十過ぎてますよと彼女は笑うだろう。指をお祈りのようなかたちに組み、石を手のひらでころころこすっている。青いマーブル模様のつめたそうな石だ。 こういう石造りの床を、いつかどこかで踏んだ気がした。たとえば旅先の、ぶらりと入った博物館などで。大抵しんと静まり返って薄暗かった。一人旅で眺めたいろいろは、なんであれ美しかった。たんにわたしが貧乏性だからかもしれないが、わからなくても退屈でも、眺めているうちなん���か素敵なところが見つかり、満足した。そういう旅行をとんとしていない。出不精になってしまったのは白髪のせいだろうか。真昼にひそんだ薄墨のような場所は、みな水の匂いがしたなあと思い出す。 卵のかたちをした石からは、何かきれいな鳥が生まれてきそうだ。たとえば南の島の巨きな鳥だ。想像の中で羽を震わせ、まるいくちばしで羽の内側を掻いている。 ツキダさんは手を開いてみせた。 「ハンドクーラーっていうんです、これ」 りりん、と氷が鳴った。アイスティーのグラスは結露している。溶けはじめた氷が揺れ、風鈴みたいに鳴った。このところ気温の高い日が続いて真夏みたいだ。五月はこんなに暑かったろうかと毎年思う。ことしはずいぶん訃報が多いと毎年思うのと、似ている。 「私、すぐ手が熱くなっちゃうんです。あんまり熱い手で触られるとお客さんも嫌だろうから、こうやって冷やしておくの。私としては、さあやるぞっておまじないみたいなイミもあるかも」 ハンドクーラーとは、汗ばんだ手をクールダウンさせるためのものだそうだ。石でできたものもあれば、ガラス製のものもある。十九世紀、舞踏会に出る淑女たちのためにつくられた。つめたい手がエレガントとされ、女たちはめいめい石を握って、ダンスパーティーの緊張をほぐした。やがてハンドクーラーは、パンやお菓子の職人や、あるいは彼女のような、他人の体に手でふれるひとたちにも愛用されるようになったという。明るい茶髪につけまつげ、おおきなピアスが揺れるツキダさんから舞踏会という語が出てきたのがなんだか不思議で、いいなと思った。ハンドクーラーは妹から海外旅行のみやげにもらったのだとツキダさんは笑った。 彼女はネイリストで、おもに客の家を訪問して仕事をする。お店は持たず、どこにも所属せず、かばんひとつであちこちかけまわる。ツキダさんは出張ネイルサロンをやっている。 大きなスクーターに乗ってやってきた。ビッグスクーターと呼ばれる二五〇ccのもので、彼女のブログで写真を見てはいたが、あんまり大きいので驚いた。こんなに華奢な腕でよく取り回せるものだと感心した。けっこう荷物も詰めるんですよとツキダさんは慣れた感じでシート下の物入れを開いてみせた。きっとどこへ行っても驚かれるのだろう。つかのまのダンスの相手は、白馬にはまたがらず、黒い二輪にどっかと座ってあらわれた。
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