#藍摺り絵あいずりえ
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Albarran Cabrera —– Instagram
The Mouth of Krishna
Japan, 2018, #782, Pigments, gampi paper and gold leaf.
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俊樹五百句
虚子の「五百句」と対峙したい。虚子はそれを五十年ほども掛けたが、この作句期間は一週間に過ぎない。出来不出来以前にこの名著なる存在と対峙したかった。俳句の存在意義だけがこの試行錯誤の源である。短い人生である、我が愚行を是非批評して頂きたい。
坊城俊樹 令和4年8月
弔ひの夜に横たはる暑き襤褸 浮浪者の襤褸に星降る夜となりぬ 弔ひの夜の白服なる異形 弔ひの杖に樹海の町暑し 浮浪者の眠る窓とて朧なる 夏の灯のまたたき琴座鳴るといふ 幽霊や露台に支那の戦没者 幽霊の招く小路の風死せり 夏の路地女幽霊絢爛に 星の降る夜へ英雄の霊かぎろふ
国士無双あがる男へ星流れ 夏の夕遺族は骨を探索す 夏夕べ黒き連鎖の遺族たち 遺族らは夜より黒し星流れ 哀しさは真夏の盆へ地震きたる 地震の町に吠える家守の夜でありし 恋人も濡れる家守の夜となりし 母死して星も死すてふ家守の夜 家守らの目の爛々と星見上ぐ 家守らに昭和の記憶ありにけり
金色の家守は母の野望とも 父がつけし渾名の犬へ星流れ 大蛇の我が天井を護りたる 姫蛇の碑へと真夏の夜の夢 蛍火に意思といふものありにけり 山泣くも山笑へるも蛍へと 犬死して総理も死して蛍へと 一億の蛍の一つ死してをり ほうたるの火に照らされて万華鏡 ほうたるの乱舞を待てる半旗かな
火蛾ひとつ火焔の中を舞うてをり 蛍来る夜は両親へ星降る夜 死ぬ匂ひして晩年の蛍籠 怪しげな教会へ入る蜥蜴かな 万華鏡の色の蜥蜴や月を追ひ 猊下そは百歳に死し蜥蜴また 猊下死す百一の星流る夜を 猊下逝く蜥蜴は天の星仰ぐ 猊下逝く十の契りを夏の夜に 総理逝きしばらく夜の火蛾として
猊下逝く祇園の夏の夜の契り 星流る方へ杖つき神楽坂 夏の夜の三味の灯しは籠もらざる 懇ろに幽霊を待つ簾上げ いつも見てゐて見てゐない裸かな 貪りて夜の怨霊の裸とも 風通す裸の窓をすべて開け 恩讐もある傷跡の裸体とも カンバスに幾何模様なる裸体 日当たるとやはらかくなる裸体かな
陰翳の裸の体囁ける 因果なる裸体を褒めてゐて死せり 裸体なる女カオスの縮図とも 茅舎忌の我を白痴と思ふかな ヌードデッサンせんと孤高の茅舎の忌 茅舎忌といふ忌まはしき忌なりけり 俳壇に生けるも死ぬも茅舎の忌 茅舎忌の猿股を日に干してあり 金剛の露現今の茅舎ゐて 口唇に薬挿し入れる茅舎の忌
河童忌の屋根に墜ちたる龍之介 河童忌といふ祝祭のやうなもの 蚕豆に天使の翼ありにけり 蚕豆の妻の故郷はカタルーナ 蚕豆といふ処女作のやうなもの 蚕豆を剥き深緑やや遺憾 蚕豆の筋のあたりを背骨とも 蚕豆のやうな赤子を授かりし 蚕豆とは一卵性双生児 バンクシーの絵は白黒に夜の秋
我が瞳孔まもなく朽ちて夜の秋 丑三つのマンゴーゆつくり熟すなり 丑三つの蜘蛛透明な糸を吐く 斬られる待つ丑三つの熟柿かな 愚かなる夢の中なる熱帯夜 しづかなる女の舐める熱帯夜 黒蛇が白蛇を呑む熱帯夜 括れざる腰振る真夜の熱帯を 母さんが父さんを呑む熱帯夜 口唇を襞と思へる熱帯夜
熱帯夜朱き口唇とて腐臭 熱帯夜とはずぶ濡れの吾子の夢 峠路に幽霊を待つ月見草 裏切りの美人薄命月見草 月光やちやん付けで呼ぶ影法師 月見草火星より木星が好き 月見草路地の子やがてゐなくなる 星の降る夜はひとつきり月見草 月見草恐らく祖母は浮気した 新婚の路地の匂へる月見草
日覆を立てる穴とて深淵に 日覆のおほひて赤子腐敗せり ビルよりも高き日除けを立てにけり 男一人日除けを出でず老いにけり 裸族らし我が家の下の夫婦かな 裸にて人に逢ひたく皮を脱ぐ しづかなる蛇しづかなる自死をせり 蟻と蟻獄を出でたる如出逢ふ 灯の蟻といふ見当たらず羽蟻とす あの蛇を保育園へと見失ふ
青条揚羽より高き蝶のなき 金輪際黒筋揚羽見失ふ 黒揚羽より正装の男かな 瑠璃揚羽祖父の遺墨を飛び立てり 暑き電線暑き電線と出逢ふ とぐろ巻く蛇地境を管理せり 大いなる物の崩れががんぼの死 青き星流れて白き星流れず 蟷螂と格闘をして日記とす 暁に麦飯を食ふ祖父の髭
亡霊が炊いた麦飯吾れのため 麦飯の茶碗に描くただの柄 麦飯に卵二つの豪華さよ 麦飯を母は嫌がり父も嫌がり おばQを見て麦飯を食ふ至福 箸は茶で洗ふ麦飯たひらげて 麦飯を父は食はずにバタを食ふ 麦飯といふ軍縮のやうなもの 麦飯にのりたまかけて邪気かけて 仏教にあらず神道麦飯を食ふ
麦飯を御霊に捧ぐことならず 麦飯で鉄腕アトム見てをりぬ 昭和三十六年の麦飯豪華なり 麦飯といふ神道のやうなもの 瑠璃鳴くや御霊のやうな声溢れ 神域を歌へる瑠璃のすきとほる 殉職の御霊へ瑠璃の鳴きにけり 銃弾に斃るるときに瑠璃鳴けり 天照大神きて瑠璃鳴かせ 天辺の虹の上より瑠璃鳴けり
虚子とのみ彫られし墓へ瑠璃鳴けり 坊城家六代目へと瑠璃鳴けり 勾玉の青のひとつは瑠璃の声 瑠璃何か喩へてみれば金剛に 夏燕折り返し来る消防署 三次元を四次元に斬る夏燕 生れ替るなら岳麓の夏燕 青空を巻き込んでゆく夏燕 夏燕鏡を斬りてさかしまに 天辺に仏来給ふ朴の花
朴の花白く翳りて懇ろに 朴の花の中に釈迦尊をらざりき 虎尾草に毛並のありて逆立ちて 虎尾草の揺れて待ちたる未���女かな 金輪際虎尾草と縁切ると言ふ 虎尾草の先くねくねと蠅を追ふ 梧桐に影といふもの濃かりけり 樹海めく梧桐たちに迷ひたる 梧桐を仰ぐ超高層仰ぐ 梧桐の葉とは天狗の団扇かな
梧桐やブランコは立ち漕ぎ続け 梧桐の翳に不良の煙草吸ふ 梧桐に青春である疵を彫り 梧桐の伐られ虚空の天となる 山笠の波動花鳥子より届く 山笠の句の勇壮な波動来る 山笠に恋といふものありにけり 博多つ子純情の夏なりしかな 山笠の日と生誕の日と隣る 純情の山笠に夢馳せてをり
山笠に天神颪とは来たり 金亀虫裏返りたる真夜の褥 黄金虫夜を引き摺りて灯へ入りぬ 灯に入手夜の帝国の黄金虫 羽蟻の夜玻璃にべたりと都市の闇 羽蟻翔ちお日様に溶けなくなりぬ 子を捨てし母は戻らぬ羽蟻の夜 羽蟻の夜金輪際の父は帰らぬ 羽蟻の夜弔問はなほつづきをり 茅舎忌の卍となりて日章旗
露の世へ消ゆる人あり茅舎の忌 茅舎忌の夜が流れてしまひたる 隻眼が見えなくなりぬ茅舎の忌 龍子の絵どこか稚拙な茅舎の忌 茅舎忌の流れ流れて星ゐない 吾妹子の胸やはらかき虎が雨 吾妹子の海へ尿する虎が雨 煙草屋もとうに死に絶え虎が雨 土用波恋愛はもう星屑に 岬越え来る土用波白々と
土用波いよよ怒濤となり崩れ 子が一人攫はれてゆく土用濤 土用濤灯台を越え来たりけり 元総理死にて土用の波濤へと 波怒濤土用の夜の人攫ひ 伝説の出水川とはこの小川 子を攫ひ妹を攫ひて出水川 出水川と記憶流れて悪夢とも 出水川恋の破綻も流しゆく 虚子塔に人来ぬ日なる最澄忌
最澄忌���日回峰終るころ 叡山は星の降る夜の最澄忌 叡山をさ迷ふ夜の最澄忌 最澄の忌の極楽の湯舟かな 最澄忌灯す頃の先斗町 祇園にて猊下と酌みし最澄忌 萍の隠沼として河童棲む 萍を髪に見立てて河童立つ 萍の茂り月光留めたる 妖精が腰掛けてゐる蛭蓆
丑三つの月光にある蛭蓆 優曇華へ星やさしくて月やさし 優曇華のいのち揺らぎて月を待つ 儚きは優曇華の茎なりしかな 優曇華にいのちあかりの灯せり 優曇華に神降臨すひとつづつ 母死して優曇華の情なしとせず 優曇華へ言葉少なき真夜の人 ケルン積む星降る夜となりしかな ケルン積む大岩壁と対峙して
ケルン積むひとつひとつに女の名 行李から恐らく祖父の登山帽 恋をして山登りして死に逝けり ロッククライミングの刹那あの夏を しづかなる人しづかな死夜の秋 夜の秋幽霊ももう寝静まり 恋をして失恋をして夜の秋 瞳の奥の闇へと星の流れゆく 星の降る中に月降る夜の秋 蟻ひとつ彷徨うてゐる夜の秋
死顔の威厳なるかな夜の秋 曾祖父も祖父も今宵は夜の秋 星ひとつ艶然とある夜の秋 夜の秋網膜剥離みたいな灯 羅を着て恋などに惑はされず 浴衣着て金魚の柄を泳がせて 羅を着て老いらくの恋をせむ 羅に序破急といふ恋のあり 妙齢は達磨柄なる浴衣着て 浴衣着て恋に窶れてしまひけり
祖父と祖母らし残像の藍浴衣 羅の包んでをりぬ裸体かな 羅の包み適はぬ恋をして 浴衣着て恋の乳房となりしかな 浴衣着て恋人と逢ふ浜の路地 羅を着て蝮酒召し上がる 浴衣の子星とおしやべりしてをりぬ 後ろ手に団扇はさんで恋浴衣 白兎波間に跳ねて卯波くる 人死して星の卯波となりしかな
卯波寄す森田愛子の臥所へと 九頭竜の卯波漣ほどのもの 夏の波真砂女の卯波とぞなりぬ 月光が卯波流してをりにけり 滴りの金銀の粒金剛に 滴りに輪廻転生ありにけり 滴りて岩壁となる日本海 東京スカイツリーの天辺滴りて 滴りて浅草線の三ノ輪駅 ゆつくりとしづかに歩む蛇ひとつ
蛇の夢見てその蛇を見てをらず 蛇酒といふ極楽の中に死す 滴りの岩壁を行く数学教師 滴りの後ろ姿の女体山 蛇女邪心となりて星流れ 蛇ふたつ絡んでをりぬ月光に 蛇絡みつつ愛欲の中にあり 権現の無数の蛇の降る社 炎帝の統べるままなる総理の死 炎帝へ斬首の鴉羽ばたけり
炎帝いま月の裏側焼きにけり 炎帝といふ今生の大宇宙 勲一等正一位なる墓灼けて 勲一等の軍馬の墓は緑蔭に 暗夜行路書きし墓とて茂り中 暑き固き墓石の如き絵画館 イザベラの墓に彫られし薔薇��る 銀杏並木の緑蔭もとんがりて 茂りてはいつも探せぬ乃木の墓 坊城は俊ばかり付く墓涼し
殉教の墓へマリアの南風吹く 寝棺そのものを横たへ夏の墓 緑なる線対称の銀杏かな 八月の面対称の絵画館 サンドレスとは青山のあつぱつぱ 青山の墓みな灼けて無言なる 夏日燦超高層といふ墓標 無機質の超高層を旱とも ソファーめく茂吉の墓へ夏蝶来 茂吉いま夏蝶となり利通へ
墓に挿す供華も明日より秋薔薇 秋の蝶クルスの墓を懇ろに 夏果てて石より重き絵画館 緑蔭のハチ公の墓何処なり ハチ公の供華はおそらく水羊羹 異国なる地下に眠りて薔薇の墓 夏の蝶マリアの指に触れてより 喪主だけが半袖で乗る霊柩車 蟬の音は聞かず真昼の野辺送り 蟬死して蝙蝠ばかり飛んでをり
蝙蝠は帰る逆さになるために 蝙蝠の裏切る音を聴いてゐる 蝙蝠も消え失せグリム童話の夜 めまとひはめまとひとして囁けり めまとひは無責任なる大家族 婆の眼の脂にめまとひ親しめり めまとひを払ふ多情の口を閉ぢ めまとひの中を葬列続くなり 朱烏夏の夜の夢覚めし頃 茅舎忌の月光ことに夢を食ふ
茅舎忌の虫の音といふ哀しけれ 茅舎忌のシュミーズは幽霊の自慰 そこはかとなく隠微なる茅舎の忌 キリストと生きる男へ茅舎の忌 茅舎忌に金子みすずを読んでをり 白鼻心白夜の夢を見てをりぬ おぼこ今白夜の夢を見てをりぬ 白夜とは神の数だけありにけり 熊に似る男涙の炉辺話 雪女帰らず解けてしまひたき
金輪際なき眼光の鯖を食ふ 鯖を食ふ恋愛をした夢を見て 銀色に無限のありし鯖を食ふ 恩讐の臭みの鯖を食ふ女 鹿島灘あたり怒濤や鯖を食ふ 鯖を食ふ女臀部を揺らしつつ 鯖を食ふ潮の香りを煮てをりぬ 黒潮を炊いて鯖煮となりしかな 鯖食ひ男鯖食ひ女淫靡なる 鯖食うて惜別の情無しとせず
我が生の金輪際の虹に逢ふ 虹死して首都凡庸の空となる 奈落より虚子の墓へと虹の橋 蚊柱となりて青山墓地を舞ふ 吾妹子の子宮男の子を生みにけり 我が家より大いなる虹架かりけり 苔の花とは妖精の小さき眼 苔の花喋るぺちやくちやぺちやくちやと 苔の花海に流れてしまひさう 我が生も淋しからずや苔の花
大漁の夜の纜に苔の花 苔の花阿呆の黄色楽しくて 苔の花金輪際の生にあり 苔の花哀しくなれば咲いてをり 苔の花苔を大地として咲けり 苔の花の夜は近づく大宇宙 未熟児に産まれる人へ苔の花 そよぐことなき苔の花小さすぎ 流星と同じ色して苔の花 苔の花咲きて天動説となる
苔の花影といふものありにけり 囁きの夜に閉ぢたる苔の花 河童忌を星の吹雪と思ふなり 河童忌の蛇口ひねれば湧いてをり 河童忌に砂糖を舐める女あり 河童忌のしんがりの児は引き込まれ 河童忌にベートーベンを聴いてをり 河童忌を皇后陛下畏くも 河童忌の童は杓子定規かな 怒濤とし童押し寄せ河童の忌
滴りて山又山を濡らしをり 絵画館の壁の隙より滴れり 夏の水汲み元勲の墓域へと 滴りに栄枯盛衰ありにけり 滴りて富嶽をすこし潤せり 滴りに奈落といふは先のこと 滴りてゆつくり濡れてをりにけり 滴りて巌の命を疑はず 幻か滴る先に河童の子 滴りて四国三郎ありしかな
蟻ひとり穴ひとつあり佇みぬ 増上寺国葬にあり蟻ひとつ 群衆の蟻群衆の蟻に逢ふ 山蟻の威厳の黒に死してをり 黒蟻と赤蟻言葉交さざる 蟻ひとつ地下迷宮を出で来たる 蟻塚に蟻の���のみ充満す 蟻塚の掘りたての土匂ふなり 蟻地獄静謐といふ美しき あとづさりして身を隠す臆病に
岳麓へ行者道めく蟻の道 蛾の破片��らゆら運ぶ蟻の道 ビール飲む眉間に皺を寄せながら 麦酒飲むますます法螺を吹きながら 白魚のやうな指もて麦酒注ぐ 我が世とぞ思ふ望月の麦酒かな 麦酒のむいつか焼かれし喉仏 女ひとり化粧濃くして黒麦酒 蛇苺姉の我が儘永遠に 蛇苺庭に埋めし金魚へも
侯爵の墓の片隅蛇苺 蛇苺男鰥の庭の恋 山笠の西の便りを句に乗せて 博多つ子純情いまも山笠に 山笠の男だらけの怒濤なる 傀儡の関節錆びて夏の雨 白雨きて蛍光灯の切れかかり 関節はぎしぎし老ゆる夏の雨 飴玉が降る音のして夏の雨 連続の数珠の音して夏の雨
夏の雨身の内の獅子唸るなり 旋律はボブマーリーに似て夏の雨 戦後すぐ膣より産まれ夏の雨 白雨きてボサノバの雨合体す 白雨きてコーラの壜の女体めく おそらくは黄泉の国とて夏出水 夏出水遺品の遺書の何処へと 高貴なる神に押し寄せ夏出水 最果ての鵺の夜へも夏出水 土用波七里ヶ浜で祖父に抱かれ
土用波みたいな嬶の乳房かな 柏翠の療養所へと土用波 土用波森田愛子の身の内へ 土用波虚子と愛子の物語 髪洗ふ乳房の先を湿らせて 髪洗ふ妬み嫉妬を流すとか 女百態懇ろに髪洗ふ 髪洗ふ幼き頃の金盥 あんな女に嫉妬して髪洗ふ 犬洗ふ即ち犬の髪洗ふ
昼寝して夢の合戦破れたり 元首相撃たれし頃の大昼寝 夜よりも昼寝��の世に近かりし 貪るは蛸か女体か昼寝覚 昼寝して夜には死んでをられたる 昼寝覚女百態消失す 昼寝覚地獄の釜を押し上げて 昼寝覚一年損をした気分 昼寝して虚子と話をして戻る 昼寝覚范文雀と別れ来て
蝙蝠の彼の世此の世と飛翔せり 蚊食鳥煙のやうなる蚊を追へり 蚊食鳥夕焼け小焼けの唄に乗り かはほりの逆さに夢を見る昼間 かはほりに迷子探してもらふ夕 蚊食鳥夜の女は出勤す かはほりは街の電波と交錯す 蚊食鳥幼稚園児はもう家へ 友人の納骨を終へ蚊食鳥 学習院初等科の上蚊食鳥
あぢさゐの萎れし夕べ蚊食鳥 かはほりと月と金星置きどころ 青林檎みたいな乳房持つ少女 青林檎囓る気もなく接吻す 青林檎真夏の夜の夢の中 昭和とはヌード写真と青林檎 麗人の口怖ろしく青林檎 漆黒の夜は青ざめて青林檎 青林檎堅しと思ふ瑪瑙より パテイーデュークショーを観ながら青林檎
青林檎がさつな漢の手に堕ちる 夏の夜の夢とはならず老いゆけり 夏の夜の罪ある墓標御影石 唇は濡れて真夏の夜の夢 夏の夜のネオンサインはジジと切れ 漆黒の真夏の夜の夢となり 入れ墨の夏の女を持て余し 金魚玉夜に入る頃の小宇宙 絢爛の金魚は恋をしてをりぬ 絶縁の夜に浮きたる金魚玉
和服着て振り袖を振る金魚かな 勲一等正二位の飼ふ金魚かな 飛魚の飛んで越え行く隠岐の島 隠れキリシタン飛魚となり戻りけり 飛魚の流刑の島を飛び越えて 炎帝に見つからぬやう昼に寝る 日輪が炎帝をまた拐かす 炎帝に翳といふものありにけり 白日夢とは炎帝が司る 炎帝が紛れ込んだり夢の中
盆栽といふ炎帝の置き土産 炎帝も銀河の裾の一部分 我が霊も炎帝となり銀河へと 観音の笑みて溽暑を遠ざけて 観音の炎暑の唇を赤しとも 陽炎へる陽子の墓や禁色に 墓の苔とて万緑の一部分 観音の胸乳あたりへ夏の蝶 五輪塔とは緑蔭のただの石 乾きたる稲毛氏の墓とて旱
一山の万緑なだれ年尾句碑 薔薇咲かせ流行り遅れの服を売る 昔から麦酒が好きな人の墓 蛍光灯切れかかりゆく夏の果 夏行くや皆んな貧しき灯して 人を待つ心にも似て夜の秋 涼しさの雨の粒とは淋しくて 街の灯の蒼く点りて夏の夜 灯して何読むでなき夜の秋 夜の秋義兄は生れ替りしや
涼しさの夜の灯の鈍色に 堕胎の子いつも走りて汗哀し 夏逝くや雨の音符の翳色に 夜の秋眼の衰への文字歪む 夜の秋炎集めて住む川原 夜の秋己れ空しく酒を飲む 涼しさの夜雨の音の蓄積す 涼しさは恨みに似たり灯を消せば 幽霊坂うすむらさきの夜の秋 幼稚園死んだ子が居る夜の秋
夜の秋やがて孤独の誕生日 蛍光灯切れかかりゆく死者の秋 老いてなほ秋めく恋の行方かな 新涼の飴の色とは濃紫 秋めきて失恋をする七回目 新涼の鏡に映す吾の死顔 頭痛して秋めく我の髑髏 新涼の驚き顔となりし天 新涼の犬に哀しき堕胎過去 八月の女ものものしく太り
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各地句会報
花鳥誌 令和2年10月号
坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
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令和2年7月2日 三日の月花鳥句会
坊城俊樹選 特選句
灯籠を濡らし今朝より梅雨に入る 喜代子 梅雨晴れの磯の香りが波立ちて 英子 幼き日虹の不思議を尋ねをり 都 シャネルてふ香水今も飾り棚 同 発つ駅も終着駅も合歓咲けり 同 湧き上る雲の峰見つバス待てり 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年7月4日 零の会
坊城俊樹選 特選句
五月闇仏の耳に残る金 和子 黒南風やかつて船入る川浅し 佑天 葉擦れより夏蝶青く飛び出せり 光子 街白く老を舞ふかな黒揚羽 三郎 川濁る水無月の街映すため 小鳥 夏蝶の昏き川面をめざしをり 佑天 疫病の最中を夏の目黒川 梓渕 金泥を脱ぐ阿羅漢へ星涼し 光子 五月雨を蒼き帯とし目黒川 眞理子 七月の遠きまなざしして羅漢 梓渕 三百年思索の羅漢梅雨御堂 同 半夏雨ひとつの仏とく濡れて 順子
岡田順子選 特選句
五月闇仏の耳に残る金 和子 お不動の炎に焦げて夏の蝶 俊樹 大日如来へ凭れて濃紫陽花 俊樹 川匂ふコレラの昔引き摺つて 光子 乳母車祖父に押さるる木下闇 同 川風と蚊遣火のある定食屋 久 オレンジのルージュを引きて入る茂 同 天荒るる地上に苦き桜の実 炳子 蝋燭へ羅より手白く伸ぶ 小鳥 梅雨闇の足音を聞く羅漢像 和子 舟入場跡の痕なく花さびた 炳子 羅漢像に座して修する夏祓 眞理子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年7月4日 花鳥さゞれ句会
世に出でし明智神社や夏の蝶 雪 海に向く砲台跡や梅雨荒るヽ 匠 白南風や眉引くだけの化粧して 和子 梅雨激し雨の太さは棒の如 清女 雲の峰野球少年声高し 啓子 人の世に又めぐりきて盆供養 天空
(順不同) ………………………………………………………………
令和2年7月10日 鳥取花鳥会
岡田順子選 特選句
雲の峰教授の自転車ぎいぎいと 都 紫陽花や祈る言葉を密談す 悦子 横跳びで蚊柱避ける土手の道 宇太郎 わが名負ふ形代に息そつと吹き 都 半夏雨朱墨一筆葉書かく 悦子 五月雨を訪へばサックス練習中 幸子 俳聖の苔むす句碑や青嵐 益恵 二里程を寡黙の祖母と閻魔詣 すみ子 古代蓮苑に咲かせて博物館 和子 町に住む子にどくだみを干す翁 美智子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年7月11日 札幌花鳥会
坊城俊樹選 特選句
夕薄暑新橋駅のガード下 清 夕涼し猫たむろする裏渋谷 同 誰を待つかやバス停の月見草 岬月 眠らせて久しき硯洗ひけり 慧子 昼顔の色やはらかく瓦礫中 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年7月11日 枡形句会
栗林圭魚選 特選句
陽子姉を偲ぶ夕星白桔梗 亜栄子 祖母の手の糊のあんばい藍浴衣 ゆう子 繰り言の相手出目金泡一つ 多美女 波打つて青田の風の迫り来る 和代 青山椒ぴりりと旨し郷の膳 ゆう子 句碑裏の沢蟹あをく水光る 文英 蹲の水音に散る沙羅の花 多美女 母好み染め抜き浴衣島の宿 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年7月12日 なかみち句会
栗林圭魚選 特選句
出水禍や声高に友電話口 和魚 隧道を抜け稜線に夏の雲 貴薫 長針を時報に戻す夏館 有有 立葵色失はず登り切り 怜 大薬缶でこぼこのまま麦茶煮る あき子 紅蓮や散つて苔庭艶やかに 史空 梅雨晴間キャッチボールの音ぴしり 和魚 梅雨最中不安も詰めて旅鞄 三無 道をしへ遠き道のり励まされ 史空 夜の闇ぐうすぐうすと牛蛙 エイ子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年7月13日 武生花鳥俳句会
坊城俊樹選 特選句
心太うつかり心ひらきけり 上嶋昭子 一匹の蚊に肌を打つ阿修羅かな 世詩明 マネキンも腕を抜かれて更衣 信子 梅雨出水遍く海に注ぎけり 世詩明 羅や少しは弱音吐き給へ 上嶋昭子 大男ぐつたり倒れ大昼寝 みす枝 兄を背に庇ふ気丈の水鉄砲 上嶋昭子 海開きなき砂浜に貝拾ふ 久子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年7月14日 萩花鳥句会
この梅雨は暴れ線状降水帯 祐子 マスクして七夕茶会始まりぬ 美恵子 高三の球児へおーい雲の峰 健雄 一皿に色めく瞳さくらんぼ 陽子 夏館猫と聴き入るベートーベン ゆかり サングラス外し僧侶の顔になり 克弘
(順不同) ………………………………………………………………
令和2年7月14日 さくら花鳥会
岡田順子選 特選句
月明り短き丈の青田揺れ 紀子 夕焼に染まる親子の影大小 実加 主待つ犬の瞳にある夕焼 登美子 夕方も扇子手にする集会場 紀子 目隠しの役目は成さず麻暖簾 同 夕焼やコンクリートに写る赤 あけみ 沖縄の手紙と熟れたマンゴーと 裕子 含羞草子の声援に葉の増えて 同 了解とだけ来る絵文字ソーダ水 登美子 知らぬ間にほぼ乾きたる洗ひ髪 裕子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年7月15日 福井花鳥句会
坊城俊樹選 特選句
通り���風鈴和して鳴りにけり 啓子 合歓の花こぼれて川の綺羅となる よしのり 自転車の漢疾風大夕立 同 縁側に男冥利の裸かな 同 淋しさを羽にお歯黒とんぼかな 雪 落し文勝家公の安堵状 同 ほととぎす源平永久に相容れず 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年7月16日 柏翠俳句記念館句会
坊城俊樹選 特選句
石仏に仏足石に梅雨深し 雪 母と子に海酸漿と云ふ昔 同 九つの頭を鎮め梅雨の川 千代子 万緑を鎧ひたるごと天主閣 かづを 涼しさや花街抜ける下駄の音 一仁 雨やみて重く飛び交ふ夏の蝶 輝子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年7月19日 風月句会
坊城俊樹選 特選句
鎌倉が匂へる寺の梅雨の闇 慶月 先生と唖蟬残し山門去る 千種 山城址より錐揉みに夏落葉 炳子 腥きものより翔てり黒揚羽 千種 観音を芯に藪蚊の太柱 同 城山の要路を塞ぐ蟬の穴 圭魚 初蟬やはるかかなたといふところ 千種
栗林圭魚選 特選句
蟻濡れて膨らむ苔を上りけり 和子 篁の風を涼しく年尾句碑 秋尚 観音の笑みを仰ぎつ藪蚊打つ 俊樹 年尾句碑拭ひて親し陰涼し 文英 腥きものより翔てり黒揚羽 千種 玉虫の日矢にきらりと彩極め 三無 湿りたるメタセコイヤの森涼し 同 涌水の底に影曳く糸蜻蛉 斉
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年7月21日 鯖江花鳥俳句会
坊城俊樹選 特選句
一本の草矢発止と受け止めし 雪 一本の草矢に射らぬ傷の跡 同 一天は梅雨の冥さや日本海 信子 片蔭に研屋荷物を下ろしけり 上嶋昭子 水鉄砲止め貫禄を通しけり 同 實実の扇子の風を送りくる 洋子 風立ち���千の風鈴品定め ただし ガラス戸を四角にめぐり梅雨の蝿 同 梅雨深し友一人づつ遠くなる 同 半作と呟く農夫梅雨出水 一涓 水鉄砲笑つてしばし死んでやり 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年7月(投句のみ) 九州花鳥会
坊城俊樹選 特選句
蛸壺に夏葱育て蜑の家 初子 絵日傘を回す数ほど想ひをり 勝利 ざつくりと祖母編む棕櫚の蝿叩 志津子 窓越しの守宮に臍のありさうな 愛 半夏雨昼を灯して仏彫る 初子 薄目開く吾子の寝息よ終戦忌 寿美香 裸子のつくつて見せる力瘤 伸子 蓮開く中将姫の面影に 美穂 水馬水面の壷天境地とし 志津子 梅雨に倦みひらひら踊るワンピース 成子 荒梅雨や人は小さく泥を掻く 朝子 向日葵の覗く教室空つぽで 睦子
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●忌み言葉
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●忌み言葉 ◆いみ ことば【忌み詞・忌(み)言葉】 ① 信仰上の理由や,特定の職業・場面で使用を避ける言葉。不吉な意味の語を連想させる言葉が多い。例えば婚礼の際の「去る」「切る」「帰る」「戻る」「別れる」,お悔みの際の「重ねる」「重ね重ね」「返す返す」「再び」など。 ② ① の代わりに使う言葉。昔,斎宮(さいぐ��)で「僧」を「髪長(かみなが)」といい,また,商家で「すり鉢」を「あたり鉢」,結婚式で「終わる」を「お開きにする」という類。 → 斎宮の忌み詞 ◆忌み言葉(いみことば) http://www.asahi-net.or.jp/~hi5k-stu/nihongo/imikotoba.htm 縁起が悪いとかわっていくという話です。 植物の葦(あし)ですが、これは「悪し」(あし)と発音が同じですね。 ということでこの植物は「良し」と同じ発音の「葭」(よし)に かえられてしまいました。葦と葭は同じ植物なんですね。 梨も「ありの実」と言いますよね。 スルメも「スル」と言うのが良くない、たちまち貧乏になりそうな名前だと いうので、なんと「アタリ」メという言葉がでてきました。 飲み屋に行くとアタリメっていいますよね。 コチカメ(こちら葛飾区亀有公園前派出所)で有名になった「亀有」ですが、 これはなんと「亀梨」(かめなし)という地名だったんですね。 縁起が悪いとかえられていくという話でした。 ◆いみ 【忌み・斎】 〔動詞「いむ(忌)」の連用形から〕 ① 神に仕えるために汚(けが)れを避けて謹慎すること。 ② 死・産・血などの汚れに触れた人が一定期間,神の祀(まつ)りや他人から遠ざかること。 「 -が明ける」 ③ 避けるべきこと。方角・日取りその他,一般によくないとされていること。差し支え。はばかり。 「事の-あるはこたみはたてまつらじ/源氏 絵合」 ④ 他の語の上に付いて複合語を作り,汚れを清めた,神聖な,などの意を表す。 「 -斧」 「 -垣」 「 -鎌」 「 -竈(かまど)」 「 -場」 「 -柱」 「 -殿(どの)」 「 -服殿(はたどの)」 「忌み」に似た言葉» 類語の一覧を見る禁忌 タブー 禁物 禁欲 禁酒 ◆忌み・斎み(いみ)忌みの意味。・名詞 ①身を清め、言動を慎むこと。 ②穢(けが)れを避けて慎むこと。 (ア)服喪の期間。 (イ)出産の穢れを慎む期間。 ③はばかるべきこと。縁起が悪いこと。 基本的に生活圏に悪影響を及ぼす穢れを嫌い排除する事である。 台風や大雨、日照り、地震等自然災害も不浄、穢れとされ、地鎮祭など 祓えの儀式で清められ治まるとされた。 ◆神事における忌み 神宮等では、神事の際、忌火(いみび)と呼ばれる火を起こす。これは火がそもそも持つ性質、すなわち「他を焼き無くしてしまう」という性質が、一般的なケガレの概念、つまり「不浄」「不潔」同様、神や人間の結界、生活圏を脅かす「ケガレ」であるため、これを用いる際にそう呼ばれる。また火がケガレを伝染媒介すると考えられていた為、かまどを別にするなどの措置がとられた。古事記によるとイザナミは火の神(ホノカグツチノカミ)を産んだため陰所を焼かれ、それが元で死に、黄泉の国に下る事になる。 「近き火、また恐ろし<枕草子・せめておそろしきもの>」や、現在でも「マッチ一本火事の元」という言葉にあるように、危険物として火は認識されてきた。忌み火をオリンピックの聖火と同一視される事があるが、拝火文化は神道にない。本来神道における「火」はケガレである。よってそれを押さえる火伏せの神様、火坊尊(ひぶせのみこと)などの神様が信仰の対象になって来た。鎮火(火を鎮める)という表現もある。 例外もあるが、一般的に神道における死は穢れ(黒不浄)としての「忌み」であり、神はそれを嫌うとされる。よって神社内及び敷地内に遺体を持ち込んで葬儀をする事はないし、家庭の神棚は半紙を被せ神の目に触れないようにする。死(黒不浄)、経血(赤不浄)、出産(白不浄)は神様が嫌う不浄として避けられてきたが、この価値観は明治政府の近代化及び富国強兵政策によって大きく変わる事になる。 戦死をケガレから名誉に、個人の問題であった出産を「産めよ増やせよ」の国家事業に、そしてそれを遂行する女性を褒めるという事に対応するため、これまでの穢れ観と正反対の価値観が神道において成立した。これが「国家神道」である。明治以前の神道における穢れの基準は「延喜式」に詳しい。 ◆用例 忌み嫌う - 穢れを払う+嫌う。穢れを払う様に嫌う。忌避。 忌み名 - 清楚+名。清楚な名・神仏となった本当の名。(臣下、目下のものが口外するのを忌むべき)本名(諱)。 忌中 - ケガレの最中。 奈良時代の忌部氏(いんべし。後の斎部氏)は宮中の神事を行っていた。忌(いん)は清楚という意味でもあるが、平安時代以降はほとんどの場合否定的な意味に使用される。 ◆禁忌(きんき) https://ja.wikipedia.org/wiki/禁忌 「してはいけないこと」の意。 ・タブーとしての禁忌には道徳的な含みがあるのに対して、他の用例では、技術的、科学的な根拠によって禁じられている。 ・宗教学、人類学用語としての禁忌→項目「��ブー」参照 ・医療上の禁忌。不適当で患者の予後を大きく悪化させる術式、検査、投薬、調剤等を指す。絶対的禁忌と相対的禁忌の二つに分けられる。→en:Contraindication ・併用禁忌データベース 併用すると危険をもたらす医薬品のデータベース ・温泉の効能で特定の症例に対して逆効果があると考えられている場合、一般的禁忌症と表現される。→項目「一般的適応症」参照 ・禁忌品 - 古紙回収に出されると再生処理がうまくできなくなる物のこと。(禁忌品(きんきひん)) ・禁忌肢 - 医師国家試験などの試験の設問で、所定数以上誤って選択すると、他が全て正答であっても自動的に不合格・落第の判定となる選択��� タブーとしての禁忌には道徳的な含みがあるのに対して、他の用例では、技術的、科学的な根拠によって禁じている。 ◆忌避(きひ) 広い意味ではあるものや事柄について嫌って避けることである。日本の法律においては、除斥事由には該当しないが、手続の公正さを失わせる恐れのある者を、申立てに基づいてその手続に関する職務執行から排除すること。 典型的な例は裁判における裁判官の忌避であるが、裁判官以外にも、裁判所書記官、鑑定人、通訳人、仲裁人、審判官などについても忌避の規定がある。 なお、手続の適正を図るために、一定の者を職務執行から排除する類似の制度として、除斥や回避がある。 ◆忌寸(いみき) https://ja.wikipedia.org/wiki/忌寸 684年(天武天皇13年)に制定された八色の姓で新たに作られた姓(かばね)で、上から4番目。 国造系氏族である大倭氏・凡川内氏や、渡来人系の氏族である東漢氏・秦氏など、元直(あたえ)姓などの11の「連」姓氏族が選ばれて、賜姓されている。 ◆八色の姓(やくさのかばね) https://ja.wikipedia.org/wiki/八色の姓 天武天皇が684年(天武13)に新たに制定した「真人(まひと)、朝臣(あそみ・あそん)、宿禰(すくね)、忌寸(いみき)、道師(みちのし)、臣(おみ)、連(むらじ)、稲置(いなぎ)」の八つの姓の制度のこと。 『日本書紀』の天武天皇十三年冬十月の条に、「詔して曰はく、更諸氏の族姓を改めて、八色の姓を作りて、天下の万姓を混(まろか)す。一つに曰く、真人。二つに曰く、朝臣。三つに曰く、宿禰。四つに曰く、忌寸。五つに曰く、道師。六つに曰く、臣。七つに曰く、連。八つに曰く、稲置」とある。 天武天皇の国風諡号(和風諡号、わふうしごう)は、天渟中原瀛真人天皇(あまのぬなはらおきのまひとのすめらみこと)という。「真人」が使われており、八色の姓の筆頭にあげられている。 ��� ◆小忌衣(おみごろも) 古代から伝わる、神事などに使用される上衣。『古事記』などに見える青摺衣の系統を引く。平安時代には新嘗祭および天皇の代始めの新嘗祭である大嘗祭と、六月十二月の神今食(これらはいずれも天皇が自ら祭祀を行う「親祭」)に供奉する貴族以下の官人が使用した。なお神今食のときは冠に心葉や日陰鬘をつけない。(『西宮記』ほか)これらの親祭では、占食といって亀占により選ばれた者が「小忌(小斎)」と呼ばれて神祭に奉仕した(これに選ばれない者は「大忌」-「大」は「凡」と同じで「一般の」の意味-と呼ばれ、祭の枢要に携わることはできなかった)。小忌衣とは主に小忌の者が用いることからきたことばである。 『忌』は神聖なことを表現しているとされる。 男女共に装束の上に羽織り、右肩から赤紐(赤黒紐の場合もある)を垂らす。神楽などの舞人は、邪魔になる為か、紐を左肩から垂らす。模様としては、白絹及び白麻地に青摺(あおずり)と呼ばれる山藍の葉の汁で、花鳥風月等の素朴な文様を書くのが一般的。袖が付いていないものと、袖付きのものがある。 各種の小忌衣について、院政期以降の規定に基づき説明する。 1・諸司小忌 身が二幅、袖が左右各一幅、計四幅のおくみのない垂領である。右肩に赤紐をつける。親祭当日に小忌の官人が下賜されて着用することからこの名称がある。参内後に下賜されると束帯の上に着て、裾まわりは石帯にはさみこむ。生地は、近世では麻を粉張(こばり。胡粉という白い絵の具を厚く引く)にして、「竜胆と尾長鳥」「梅と柳」などの摺文を施している。なお近世では赤紐で身分を表示した。大臣以上は本法組にして金泥で蝶鳥を描き、公卿は本法組で胡粉の���鳥を描き、殿上人は略本法組で胡粉の蝶鳥を描いた。いずれも板引である。「冷泉家の至宝展」図録に写真がある。 2・私小忌 身が一幅の盤領で、袖は左右各二幅。狩衣の裾の長いような形であるが、袖括はない。右肩に赤紐をつける。束帯の袍を着ずに、下襲・半臂の上に袍のかわりに着用する。神祇官人や大嘗祭の悠紀・主基国司などの、早くから神事に奉仕することが確定している者は親祭当日にも着用する。親祭で諸司小忌を下賜された者は、新嘗祭や大嘗祭の直会(祭後の宴会)にあたる節会に使用する。下賜品である諸司小忌に対して私弁であるために私小忌の名称を持つ。生地は、近世では麻を粉張にして、様々な文様を青摺にする。平安末期の記録によれば、大嘗祭の悠紀・主基国はそれぞれのそろいの文様を新たに定める決まりであ��、南北朝時代の記録によれば吉田家では菊に水などの紋を用いるなど、さまざまな慣習が存在したようである。「冷泉家の至宝展」図録に写真がある。 尚、小忌衣の青摺は石清水八幡宮境内に自生する「ヤマアイ」が用いられる習わしとなっていた。 以下は、中世の記録には明確でないが、近世には制度的に確立していたものである。 3・如形小忌 諸司小忌の袖を略した形式。裃のようなもの。 身が二幅の垂領で、右肩に赤紐をつける。主に祭祀にたずさわる地下官人が使用。束帯では裾を石帯にはさみ、その他では裾をはさまずただうちかけた。生地は麻に粉張とし、青摺で主に梅と柳の文様をあらわした。赤紐は平紐で胡粉の蝶鳥を描いた。株式会社井筒所蔵品が「年中行事と宮廷文化のかたち」展図録に掲載される。 4・別勅小忌 天皇の神事服(御斎服)着装に奉仕する衣紋者の公家や、側近で世話をする議奏の公卿が使用した。重要な任務ゆえに占食と無関係に着用したのでこの名がある。衣冠の上に着ることが多く、その場合前は懐の「かいこみ」にはさみこみ、後ろはうちかけて着た。生地は麻の粉張とし、青摺で主に流水とわらびをあらわした。衣冠の上に着るものは普通赤紐をつけない。名称と衣紋者等の使用は『延慶大嘗会記』(後伏見上皇が弟花園天皇の大嘗祭を記録した日記)に基づくが、詳細な仕様は貞享四年の大嘗祭復興に際して新たに決められた。奈良女子大学に近世の遺品がある。 ※なお『代始和抄』(一条兼良)などに「出納小忌」の名称があるが、実態は不明で、近世では別勅小忌の(一説では如形小忌の)別名とされていた。 なお、采女のちはやは如形小忌であるが、近代では生絹に蝶を青摺し、赤紐はない。(近世の遺品が奈良女子大学にあるが、赤紐はないものの普通の小忌同様麻の粉張に青摺である) 東遊などの日本古来の古代歌謡を伴う舞楽に用いるものは私小忌と同型で、ただ赤紐が左肩につく。これは占食で選ばれるものではないので普通は小忌衣とはいわず、「青摺」と呼ばれた。五節舞姫も羅の青摺の唐衣を用いたが(ただし宝暦再興後の舞姫装束は古式を伝えていない)、これも普通は小忌衣とはよばれない。ただし青摺の神事服である点では小忌衣と同じ性格を持つといえるものである。 ◆命日(めいにち)(忌日から転送) https://ja.wikipedia.org/wiki/命日 ある人が死亡した日をいう。忌日(きにち)ともいう。死亡した年月日を歿(没)年月日(ぼつねんがっぴ)という。対義語は誕生日。 通常は、死亡した月を指す祥月と組み合わせて、一周忌以後の当月の命日である祥月命日(しょうつきめいにち)指すことが多い。祥月にかかわらない月ごとの命日を月命日(つきめいにち)という。 日本の仏教では、年12回の月命日に故人の供養を行い、一定の年数の命日には年忌��要(法事)が営まれる(年忌法要一覧を参照)。仏教に深く帰依したとされる光明皇后は、月命日ごとに法要が行われている。 50回忌以降は、50年毎に行っていたが、近年では、31回忌、33回忌、50回忌のいずれかをもって「弔い上げ」(戒名を過去帳に移し、お骨を土に返す)とするのが一般的になってきた。 ◆年回表・法事早見表・年忌法要 - 法事・法要・四十九日がよくわかる https://www.e-butsuji.jp/butsuji1-2.html 年回表(法事早見表). 仏教では法要を行う年が決まっています。 年の初めには、年忌法要を営む人がいるか家族で確認しておきます。 最近は法事を週末に営む人が多いので、お寺でも週末に法事が集中します。 早めに菩提寺の住職に希望日と時間を連絡しておくとよいでしょう。 週末に営む場合は、必ず命日より早めの日に行うのが慣わしです。 同じ年に法要が重なった場合、まとめて行ってもよいとされています。 法要を行う日は、早い法要月に合わせます。 ◆生没同日(せいぼつどうじつ) https://ja.wikipedia.org/wiki/生没同日 誕生日と命日が同じ日であること。 ◆忌宮神社(いみのみやじんじゃ)https://ja.wikipedia.org/wiki/忌宮神社 山口県下関市にある神社。長府(城下町エリア)のほぼ中心に位置し、仲哀天皇が熊襲平定の際に滞在した行宮である豊浦宮の跡とされる。 式内社で、旧社格は国幣小社。長門国二宮とされ、現在は神社本庁の別表神社である。飛地境内として国の天然記念物満珠島干珠島を有している。 また、魁傑將晃が現役時代、荒熊稲荷神社で九州場所の必勝祈願を行い優勝したことが縁となり、毎年11月3日の三日相撲に合わせて参拝する。荒熊稲荷神社脇には相撲資料館が併設され魁傑や大乃国康(現:芝田山)の化粧まわしや優勝杯、大銀杏などが展示されている。
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