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#羽中文字: 一つ引き[甲]・二つ引き[乙]金
kyudo-order · 1 year
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シャフト: K/Cカーボン80-25 羽根: FC-K701黒尾羽 特選プリント 熊鷹 糸・和紙: 糸 054深緑 毛引き: 金(基本色) 羽中文字: 一つ引き[甲]・二つ引き[乙]金 筈: エンプラ筈アイボリー
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kachoushi · 1 year
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各地句会報
花鳥誌 令和5年8月号
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坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
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令和5年5月1日 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
葉桜に声まで染まるかと思ふ 雪 葉桜の懐深く観世音 同 葉桜を大天蓋に観世音 同 ふと思ふ椿に匂ひ有りとせば 同 葉桜の濃きに始まる暮色かな 泰俊 葉桜の蔭をゆらして風の音 同 老鶯を聞きつつ巡りゐる故山 かづを 四脚門潜ればそこは花浄土 和子 緑陰を句帳手にして一佳人 清女 卯波寄すランプの宿にかもめ飛ぶ 啓子 蝶二つもつれもつれて若葉風 笑 雪解川見え隠れして沈下橋 天
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年5月6日 零の会 坊城俊樹選 特選句
五月闇喫茶「乱歩」は準備中 要 だんだんに行こか戻ろか日傘 和子 錻力屋のゆがむ硝子戸白日傘 昌文 空になる途中の空の鯉幟 和子 ラムネ玉胸にこもれる昭和の音 悠紀子 だんだんは夏へ昭和へ下る坂 慶月 だんだん坂麦藁帽子買ひ迷ふ 瑠璃 白シャツのブリキ光らせ道具売る 小鳥 蟻も入れず築地塀の木戸なれば 順子 夕焼はあのアコーディオンで歌ふのか きみよ 谷中銀座の夕焼を待ちて老ゆ 同
岡田順子選 特選句
築地塀崩れながらに若葉光 光子 日傘まづは畳んで谷中路地 和子 ざわめく葉夏の赤子の泣き声を 瑠璃 築地塀さざ波のごと夏めきて 風頭 カフェーの窓私の日傘動くかな 和子 二階より声かけらるる薄暑かな 光子 下闇に下男無言の飯を食ふ 和子 覚えある街角閑かなる立夏 秋尚 谷中銀座の夕焼を待ちて老ゆ きみよ 誰がために頰を染めしや蛇苺 昌文 青嵐売らるる鸚鵡叫びたり きみよ
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年5月6日 色鳥句会 坊城俊樹選 特選句
カルデラに世帯一万春ともし たかし 大いなる大地を画布に聖五月 朝子 渚恋ひ騒ぐ厨の浅蜊かな たかし しやぼん玉母の笑顔を包みけり 朝子 乙姫の使者の亀ならきつと鳴く たかし 風に鳴るふらここ風の嗚咽とも 睦子 桜貝拾ひ乙女となりし人 久美子 風船の子の手離れて父の空 朝子 夕牡丹ゆつくりと息ととのふる 美穂 はつなつへ父の書棚を開きけり かおり 鷹鳩と化して能古行き渡航路 修二 風光るクレーンは未来建設中 睦子 人去りて月が客なる花筏 孝子 束ね髪茅花流しの端につづく 愛 悔恨深し鞦韆を漕ぎ出せず 睦子 ひとすぢの道に薔薇の香あることも 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年5月8日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
戦争は遠くて近しチューリップ 信子 霾や廃屋多き街となり 三四郎 長長と系図ひろげて柏餅 昭子 鞦韆を揺らし母待つ子等の夕 三四郎 代掻くや越の富士山崩しつつ みす枝 氷菓子あれが青春かもしれぬ 昭子 モナリザの如く微妙に山笑ふ 信子 風なくば立ちて眠るや鯉幟 三四郎 観音の瓔珞めいて若葉雨 時江 春といふ名をもつ妻の春日傘 三四郎 もつれては蝶の行く先定まらず 英美子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年5月9日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
金環の眼や神々し鯉幟 実加 テンガロンハットの老夫麦の秋 登美子 筍を運ぶ人夫の太き腕 あけみ 緩やかに青芝を踏み引退馬 登美子 赤き薔薇今咲き誇り絵画展 紀子 自らの影追ひ歩く初夏の昼 裕子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年5月9日 萩花鳥会
マンションの窓辺で泳ぐ鯉幟 祐子 兜より多産な鯉を子供の日 健雄 山頂に吹き上がるかな春の息 俊文 新緑やバッキンガムの戴冠式 ゆかり 仰向けのベッドに届く風五月 陽子 この日から五類に移行コロナあけ 恒雄 武者人形剣振り回すミニ剣士 美惠子
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令和5年5月10日 立待俳句会 坊城俊樹選 特選句
囀や高鳴く木々の夜明けかな 世詩明 すがりたき女心や花薔薇 同 仏舞面の内側春の闇 ただし 菖蒲湯に老の身沈め合ひにけり 同 うららかや親子三代仏舞 同 花筏寄りつ放れつ沈みけり 輝一 花冷や母手造りのちやんちやんこ 同 機音を聞きつ筍育つなり 洋子 客を呼ぶ鹿みな仏風薫る 同 渓若葉上へ上へと釣師かな 誠 子供の日硬貨握りて駄菓子屋へ 同 白無垢はそよ風薫る境内へ 幸只 春雨は水琴窟に託す朝 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年5月11日 うづら三日の月花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
里山を大きく見せる若葉かな 喜代子 父母座す永代寺も夏に入る 由季子 三国町祭提灯掛かる頃 同 難解やピカソ、ゲルニカ五月闇 都
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年5月12日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
ホーエンヤ口上述べて祭舟 史子 暮の春どちの館の椅子机 すみ子 声潜めメーデーの歌通り過ぎ 益恵 手擦れ繰る季寄卯の花腐しかな 美智子 鳥帰る曇天を突き斜張橋 宇太郎 海光も包まん枇杷の袋掛 栄子 葉桜や仏の夫の笑みくれし 悦子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年5月13日 枡形句会 栗林圭魚選 特選句
菖蒲湯の香を纏ひつつ床に就く 多美女 風低く吹きたる社の陰祭 ゆう子 やはらかき色にほぐるる萩若葉 秋尚 すと立てし漢の小指祭笛 三無 深みゆく葉桜の下人憩ふ 和代 朴若葉明るき影を高く積み 秋尚 メモになき穴子丼提げ夫帰る 美枝子 祭笛天を招いて始まれり 幸子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年5月14日 なかみち句会 栗林圭魚選 特選句
植物園脇に馴染みの姫女苑 聰 近づきて見失ひたる山法師 秋尚 母の日の記憶を遠く置き去りに 同 崩れかけたる芍薬の雨細き 同 若葉して柔らかくなる樹々の声 三無 葉桜となりし川辺へ風連れて 秋尚 白映えて幼稚園児の更衣 迪子 くれよんを初めて持つた子供の日 聰
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年5月17日 福井花鳥会 坊城俊樹選 特選句
一人逝き村軽くなる麦の秋 世詩明 水琴窟蔵す町屋の軒菖蒲 千代子 三国沖藍深めつつ卯波来る 笑子 母の日や母の草履の小さくて 同 カーネーション戦火の子らに百万本 同 遠ざかる思ひ出ばかり花は葉に 啓子 麦秋の響き合ふごと揺れてをり 千加江 あの世へもカーネーションを届けたし 同 紫陽花やコンペイトウと言ふ可憐 同 人ひとり見えぬ麦秋熟れにうれ 昭子 永き日の噂に尾鰭背鰭つき 清女 更衣命の先があるものと 希子 春愁や逢ひたくなしと云ふは嘘 雪 風知草風の心を風に聞く 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年5月17日 さきたま花鳥句会
鯉幟あえかな風も見逃さず 月惑 土間で輪に岩魚の骨酒郷の友 八草 背に茜萌黄の茶摘む白き指 裕章 薫風や鐘楼の梵字踊りたる 紀花 潦消えたるあとや夏の蝶 孝江 初夏の日差しじわじわ背中這ふ ふゆ子 水音のして河骨の沼明り ふじ穂 なづな咲く太古の塚の低きこと 康子 竹の子の十二単衣を脱ぎ始め みのり 薔薇園に入ればたちまち香立つ 彩香
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年5月21日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
野阜に薫風そよぐ母の塔 幸風 突つ伏せる蝶昂然と翅を立て 圭魚 夏めきて観音膝をゆるく曲げ 三無 谷戸深き路傍の石の苔の花 久子 捩花の気まま右巻き左巻き 炳子 人の世を鎮めて森を滴れる 幸子 水音は水を濁さず蜻蛉生る 千種 夏蝶のたはむれ城主墓に罅 慶月 薫風やボールを投げてほしき犬 久
栗林圭魚選 特選句
要害の渓やえご散るばかりなり 千種 恙少し残り見上ぐる桐の花 炳子 十薬の八重に迷へる蟻小さき 秋尚 野いばらの花伸ぶ先に年尾句碑 慶月 忍冬の花の香りの岐れ道 炳子 水音は水を濁さず蜻蛉生る 千種 谷戸闇し帽子にとまる夏の蝶 久子 日曜の子は父を呼び草いきれ 久 ぽとぽとと音立てて落つ柿の花 秋尚 黒南風や甲冑光る団子虫 千種
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年5月28日 月例会 坊城俊樹選 特選句
二度廻る梓渕さんかも黒揚羽 秋尚 夏めきぬ膝に一筋擦過傷 炳子 茶席へと鳥獣戯画の帯涼し 要 万緑を黒靴下の鎮魂す 順子 美しき黴を持ちたる石畳 みもざ 霊もまた老ゆるものかな桜の実 光子 薄き汗白き項の思案中 昌文 黒服の女日傘を弄ぶ 緋路
岡田順子選 特選句
夏草や禁裏を抜ける風の色 月惑 白きもの真つ白にして夏来る 緋路 女こぐ音のきしみや貸しボート 眞理子 蛇もまた神慮なる青まとひけり 光子 風見鶏椎の花の香強すぎる 要 霊もまた老ゆるものかな桜の実 光子 白扇を開き茶室を出る女 佑天 緑陰に点るテーブルクロスかな 緋路 黒服の女日傘を弄ぶ 同 二度廻る梓渕さんかも黒揚羽 秋尚
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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itokawa-noe · 2 years
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書店と朗読会をめぐる旅をしてきた話(二日目)
 前記事「書店と朗読会をめぐる旅をしてきた話(一日目)」の続きです。
 今回は、
・自由港書店(須磨)
・朗読Bar/金魚の夢@コモンカフェ(中崎町)
 を訪ねた際のことを書きました。
―――
【自由港書店】
 2日目は神戸方面に足をのばし、須磨の自由港書店を訪ねた。
 『星々vol.1』に掲載されていた羽田繭さん(掲載時の筆名はmayさん)の書店訪問記を読み、いつかぜったいに行くと決めていたお店だ。
 羽田さんの訪問記が読める『星々vol.1』はこちら。「書店」特集号なので、ほかにもたくさんの書店訪問記やインタビューが載っています。
 須磨海浜公園駅からつづく青い道のさきにあったのは、mayさんの訪問記や店主の旦悠輔さんのツイートから思い描いていたとおりの、ちいさな灯台みたいなお店だった。
 思い描いていたとおりで、だけど開け放たれた扉から入ってくる心地よい風や店主の旦さんのやわらかなお声やまなざしは実際に足を運んではじめて知ることのできるもので、要するに、すでにファンだった自由港書店のことが、訪問をつうじてますますすきになったのだった。
 ちょっとすきすぎてうまく語れる気がしない。叶うなら実際にあの場所に行ってまるごとを味わってほしい。うーん、なんだろう。なにから書けばよいんだろう。
 ええと、まず、たたずまいが堪らなくよい。遠くからでもはためいてみえるのは、風をはらんだ帆を彷彿とさせる青い布。引き寄せられるように入り口で足をとめると、ガラスの覆いに真鍮の格子のついた小さなランプたち(マリンランプといって、船の照明として使われるものらしい)が温かな金色のひかりでもって「ようこそ」「いらっしゃい」と歓迎してくれる。木でできた床に(訪問記のなかで羽田さんが「ぎし、ぎし、と鳴る床板」が「まるで船の甲板を歩いているみたい」だと書かれていたけれど、まさにまさに!)おなじく木製の本棚、壁際につるされた大きな布は、大海原を思わせる紺碧とそのうえにひろがる空を思わせる勿忘草色のグラデーションが美しく……と、船や海や灯台のイメージで統一された店内は、ぐるりと見まわすだけで胸がときめく。
 店内のいたるところに配された大小様々の照明器具は、いずれも橙色や金色といった温���みののある色をしており、自然光との調和が心地よい。すきなだけここにいて良いよと語りかけてくれているようで、気まずい思いをすることなく心ゆくまで棚を眺めていられた。
 入り口のドアは、真冬でもおおきく開け放たれているという。その理由を旦さんから直接伺い、ちょっと泣きそうになった。
 なるべく多くの表紙がみえるような形でならべられた本たち、その顔ぶれも、もちろんこだわりぬかれている。旦さんご自身の言葉による選書基準が前述の『星々vol.1』に掲載されているので、是非とも読んでいただきたい。一部抜粋しようと試みたのだけれど、再読してあらためて、これは全体を読んではじめて自由港書店の空気が伝わる文章だと感じたので、やめておく。
 今回の旅行で訪ねた書店はいずれも「誰のために」や「なんのために」が伝わってくるお店だったが、それがひときわつよく感じられたのが自由港書店だった。
 自由港書店はお店そのものが一冊の本、あるいはひとりの人間のようだった。穏やかでおおらかで、痛みを知るひとならではの強さと優しさでもってつつみこんでくれる、そんな人柄を、あのお店はもっていた。
 会計時、旦さんが一冊一冊心をこめて本を送りだす様子を、それぞれの本を作った方々におみせしたかった。自分の本をこんなふうに大切に扱ってもらえたらどんなに嬉しいだろうと胸がいっぱいになった。というかお店ににいたあいだじゅう、私は胸がいっぱいだった。
 自分の生活圏に自由港書店があったら、きっとお守りみたいな場所になる。離れていてもなお、西の地にあのようなお店があることを思うと温かなものがこみあげてくる。夜の海の船べりから遠くの灯台をながめるような心地だ。
〈購入したもの〉
●rn press『USO4』:「嘘」というのはもう長いことずっと私のテーマのひとつだ。しかも今号では旦さんのエッセイが読めるとのこと。迷わず購入した。
●モノ・ホーミー『貝殻千話6』:大好きで集めているシリーズ。本はなるべくリアル書店で買うようにしているけれど、これは特に個人書店で買いたかった。
●ジェラルド・ダレル著、池澤夏樹訳『虫とけものと家族たち』:大昔に『夜は短し歩けよ乙女』で存在を知り、読みたいと思っていたはずなのだけれど、いつのまにか頭から消えていた作品。西の土地で再会できたのが嬉しくて手にとった。豊かな自然のなかで生活するひとたちのお話、という認識なのだけれど、合っているだろうか。だとしたら今の私の気分にも合っている。
●バーバラ・オコーナー著、中野伶奈訳『ほんとうの願いがかなうとき』:自由港書店では児童書を買いたいと思っていたので、目が合った瞬間手をのばしていた。今回の旅では「それぞれのお店で、もともと気になっていた本以外に、そのお店で出会った本を買う」と決めていた。自由港書店では、これがその一冊となった。
〈会計中に入荷されたのがうれしくて、ついその場で買い足したもの〉
●hoshiboshi『星々vol.2』
●四葩ナヲコ『羽牛の這う丘から』
 なんとなく運命めいたものを感じて購入してしまったのだけれど、冷静に考えたら、私のように放っておいてもどうせ買う人間はhoshiboshiの公式通販を利用すべきだった。その日の夜に自由港書店の店頭にならんだ『羽牛の這う丘から』はすぐに売り切れてしまったというツイートを目にし、あー愚か者め、おまえは店頭での出会いをひとつ奪ったのだ……と頭をかかえた。旦さんが「またすぐに仕入れます」といってくださって救われたけれど、これはおおいに反省するところ。
 さらに、もともとほしかったけれど品切れしていたカレンダーがこれまた会計中に再入荷されたから買い足し、友人へのお土産として一筆箋を求めたりもした結果、なかなかよい感じの物量になった。この足で海をみにゆくつもりだと話すと、旦さんは紙袋を二重にしてくれた。
 須磨の海は美しかった。私の知る鎌倉なんかの海とは澄んだ水も小石と貝殻でできた浜もまるで違って、これが瀬戸内の海……と、ぼーっと見入った。ずっとぼーっとしていたかったが、日光をあびすぎて皮膚と喉が渇いてきたので撤退した。
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 後日、『USO4』に旦さんが寄せらたエッセイ「私と嘘」を読んだ。
 すごくかった。読めてよかった。それしか言えない。
 「それを読んでしまったことで、私はもうお話なんか書かなくていいんじゃないかな、と思わせられる文章」というのがある。大阪に発つ前夜に読んだ草野理恵子さんのエッセイ「美しい元素」(『群像11月号』掲載)がそれだったのだけれど、旅行から帰ってきた直後に読んだ旦さんの「私と嘘」もそれで、このダブルパンチを通して「お前はもう書かんでええよ」という天かなにかの声が聞こえたような気分になり、ちょっと途方に暮れた。
 草野さんの「���しい元素」と、旦さんの「私と嘘」。長さも書かれている内容もまったく違うけれど、どちらにも並のフィクションには決して出せない凄みがある。
 おのれのうすっぺらさを思う。人生も、書くものも、ぺらっぺらだ。こんなぺらっぺらな人間がお話を書く意味とは、いったいどこにあるのだろう。そんなものがあるのだろうか。
 でもまあ意味なんてなくても、けっきょく私は書くのだった。書かないと生きてゆけない! みたいな切実さや使命感からではなく、書くことを手放したら考えることや感じることを怠って人として駄目になっちまうからという消極的かつ個人的な理由で、たぶんこのさきも、溜め息をつきつき書きつづけてしまう。
ーーー
【朗読Bar/金魚の夢】
 二日目の夜は「朗読Bar/金魚の夢」のためにコモンカフェへ。
 犬街組の北野さんが出演されると知って、それはもう聴きにいくしかないでしょうと予約していた。二泊三日の旅のなかで二日続けて北野さんの朗読を聴けたのは、運が良かった。
 開演時間を少しすぎたころ、もともと薄暗かった照明がさらに絞られ、会場は闇に閉ざされた。そわそわしながら待つことしばし、前方にぽつりと光がともる。蝋燭のあかりが、いつのまにか舞台に立っていた浴衣すがたの演者を照らしだす。
 北野さんだった。
 お目当ての演者がトップバッターで、のっけからおおいにテンションがあがる。
 空間やシチュエーションにあわせてチューニングをされたのだろう。前日の「まちのひ朗読舎」での朗読よりもお芝居の成分を強めにだされた朗読には迫力があり、息を詰めるようにして聴き入った。
(前日の「まちのひ朗読舎」にて北野さんから、コモンカフェの暗闇はよい暗闇である。「暗転板付き」は、あの暗闇から生まれた。……という旨のお話を伺ったような記憶があるのだが、前述のとおり推しの過剰摂取で頭がぽやぽやしていたので聞き違えているかもしれない。まったくの嘘っぱちかもしれない)
 北野さんが読まれた作品は「シズカの海」。アポロ十一号が月面に着陸したり大阪で万国博覧会開催されたりしていたころの記憶からはじまるお話だ。ちょうど万博記念公園を訪ねた直後だったので太陽の塔の威/異容を鮮明に思い浮かべながら聴くことができ、お得な気分になった。
 2017年に出版された『北野勇作どうぶつ図鑑(全)』によると「シズカの海」は北野さんにとって「声に出して読んだ回数がいちばん多い短篇」なのだそうだ。初出の『月の物語(異形コレクション)』が出版されたのが1998年であることからも、本当に長いあいだ向きあってこられた作品なのであろうことが伺い知れる。
 コモンカフェでの朗読を終えられたあと、北野さんは教えてくださった。会場へと向かう電車のなかで「シズカの海」の新しい解釈が浮かび、今日の朗読にはそれを落としこんだのだ――と。
 二十年以上前に執筆され、その後も朗読をつうじて長きにわたって付き合ってこられた作品に対して新しい解釈が生まれるなんて、そんなことがあるのかと、衝撃をうけた。
 そういえば、犬街ラジオのお三方、特に北野さんと谷脇さんは、御自身の作品についての質問に対して「あー、どうなんでしょうね」や「うーん、そうですねえ。そこはまあ、こうこうこういうことなのかもしれませんねえ」などといった調子の、どこか他人事っぽい感じの受け答えをされることが多い。無関心な他人事っぽさではなく、うまく子離れができている親が独立したひとりの人間としての子について語るときのような他人事っぽさだ。
 私は少し前まで、作者は自作のことをすみずみまで把握していなければならないのだと思いこんでいた。作者自身も知らないことがあって良いのだ、むしろそのほうが自由で楽しいではないかと気づかせてくれたのは、ほかでもない犬街ラジオだった。
 作者が信じ尊重して手を離した作品は、いつまでも育ちつづけるのかな。だとしたらお話を育てることと人間を育てることは似ているのかもしれないな。北野さんの朗読やお話を伺って、そんなことを考えた。北野さんがよく「小説は作者より賢い」というお話をされていることなんかも思いだしつつ。
 ほかの演目では「鹿踊りのはじまり」がすごくよかった。(ざんねんなことに演者さんのお名前を失念してしまった)
 宮沢賢治、出だしの一文でああこれはもう宮沢賢治だわ宮沢賢治以外ありえないわと完全にわかってしまい、「名前を伏せても誰が書いたかわかってしまう文章」に憧れる私は、この時点で溜め息をついていた。
「鹿踊りのはじまり」はたぶん二十年ぐらい前にいちど読んだことがある。その際は訥々と語られるのに耳を傾けるような感覚で読んだ。
 今回の朗読はうってかわって饒舌で賑やか。臆病なくせに(というかそれゆえに)好奇心旺盛な鹿という生きもののありようが方言のちからを生かした語りによって活写されていた。野原にぽつんと置かれた手ぬぐいをみたことのない生きものだと思いこんで恐れをなし、されど気になって立ち去ることもできず、おっかなびっくり近づいてゆくも、鼻先がふれたの風が吹いたのといちいちびっくりしては飛び退り、だけどまたそろりそろりと寄ってゆき……が繰り返されるさまがありありと頭に浮かび、かわいい、愛おしい、かわいい、かわいい、かわいい……と、聴��ているあいだじゅう頬がゆるみっぱなしだった。
 滑稽で愛嬌のある情景が、つかのま神話のような厳かな絵へと変わり、だけどけっきょく嘉十の乱入によって台無しにされてしまうという終盤の流れも、まるごとよかった。
「書店と朗読会をめぐる旅をしてきた話(三日目)」へ続く。
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ed. from the everworld
バルナバーシュは夢を見ていた。かれは夜の海のせせらぐ柔らかな砂浜にうつぶせており、身を起こすと、あたりを見わたし、ここがたしかに故国ゲルダット――その十の都市のひとつ、拝火の街ジルヴァの西に続く、〈竜域の海〉���臨む〈月と海の浜〉であることが、妙にさえざえとした頭ですばやく把握できた。
身に着けている衣服は、寄せ手の隠密として囚われていたジルヴァの大聖堂から逃げのびてきた時のままで、厚手のくたびれた濡羽色の外套のほかは、皮製の防具を最低限に取り合わせた軽装のみだった。かれは大聖堂の地下で、ジルヴァの現在の監督者であるカレルから手酷い拷問を受けていたが、セニサの手引きのおかげで脱走できたのだった。そして無力と絶望のなか、ほうほうのていでこの海岸までたどりついた。かつて愛しあったセニサと逍遥し、口づけを交わしたこの場所に。
(あれから、私は……)
無意識に内隠しへのばされた手が懐中時計をつかみ、取りだして、細やかな意匠のほどこされた金の上蓋を開いた。特殊な動力源が発する永久的なエネルギーを得ながら、針は白磁色の文字盤のなかで規則正しく時を刻んでいる。時計は何も語らない――そのことに得体の知れない喪失感が身裡を這いあがり、バルナバーシュは立ちくらみのような激しい眩暈に襲われた。この時計に、大切ななにかがあったはずだ。思い出そうとしても頭のなかに深い霧がかかり、身もだえしかできない己れがひどくやるせない。
離れたところに、肩掛けの荷が砂にまみれて転がっているのが見えた。手がかりをもとめて開くと、魔術の助けとなる秘薬やわずかな食糧が散乱するなかで、まったく覚えのない、未知の材質からなる金属塊が異様な存在感を放っていた。
手に取ると、それは機械仕掛けで動く右腕のようで、強い力によって――おそらく斧のような武器で斬り飛ばしたあとが断面にみてとれた。バルナバーシュは知らず息をのみ、あえぎつつ額をおさえた。頭蓋の最奥がどくどくと痛み、これは絶対に手放してはならないのだと甲高く警鐘を発している。由来など分からなかったが、霊次元に通ずる魔術師であるかれは、この感覚の訴えをひとまず信じることにした。荷を背負い、砂をはらって立ち上がると、切り立った崖の上に暗鬱とそびえるジルヴァの中心街を見あげた。街中から上がる無数の火の手が大聖堂の尖塔の数々を燃え立たせるように照らし、戦さがすでに佳境にあるのを伝えている。バルナバーシュは戦慄した。
「セニサ……!」
ジルヴァの本丸であるはずの大聖堂をさして、砂に足をとられつつもバルナバーシュは駆けだした。すでに崩れかけ、あまたの窓から火を噴く街路につづく西門からは入らず、自分が来た道――セニサの案内でそこから逃がされた、大聖堂の内部につながる隠し通路へと引きかえす。
通路は大聖堂の真下――ジルヴァの街のはるか崖下にあり、海に流れ出ている数ある水路のひとつだった。バルナバーシュは躊躇なく暗く湿ってよどむ水路を突きすすみ、横道に入って腐食しかけた扉を蹴りやぶり、崖の内部に掘られた石造りの長い螺旋階段をとばしとばし駆けのぼった。不思議と疲労はつのらず、胸にある懐中時計が一秒を刻むごとに活力を与えてくれるような潜在力のみなぎりを覚え、勢いはむしろいや増すかにも感じられた。
最後の段を踏みこえ、石壁に似せた重い扉を押し開くと、大聖堂のいまは使われていない、木箱やがらくたの積み置かれた暗い小部屋のひとつに出た。セニサに地下牢から導かれ、そして別れた場所だった。逃走のとき、振りむいて最後に見たセニサは、彼女の行動を不審に感じたカレルの配下に見とがめられ、いずこかへ連れていかれるところだった。自分が逃げおおせたことはすんでのところで知られていないはずだが、彼女が心を読む魔術を会得したカレルの尋問を受ければ終わりだ。今度こそ、裏切り者としての末路――ひと思いには殺されず、いまわしい禁術の数々によって生きながら魂の業苦を受け、永遠に死によって解き放たれることのない悲運がセニサにもたらされてしまう。急がねばならない。
バルナバーシュは耳をすまして部屋の外をうかがった。くぐもってはいるが、廊下からは無数の戛然たる剣戟や、入りみだれる突喊と悲鳴、調度品が燃え落ち、破壊される音、壁が崩れる轟音が混沌と聞こえてくる。大聖堂は攻め入られており、なにを相手に戦っているのかはす��に分かった。〈オールドクロウ〉の家門の軍勢だ。バルナバーシュ家は〈オールドクロウ〉の遠い傍系であり、代々が住む屋敷も、かれらの管轄である橋梁の街、ウィルミギリアにある。屋敷とそこに住む二人の使用人の安全を保障されるかわりに、おそらくは最後の当主となるセインオラン=エルザ・バルナバーシュは、命を受けてジルヴァの街に隠密として潜入していた。その任はまっとうできなかったが、〈オールドクロウ〉は長い歴史において何事にも中立をつらぬきつつも、唯一、時の浅からぬ同盟と不即不離の友誼が息づいていた拝火の街ジルヴァがカレルの支配によって穢れ、暗黒に落とされたことを知ると、義を果たすためついに出兵を決めたのだった。
バルナバーシュは、〈オールドクロウ〉の優勢を確信して廊下に飛び出したが、目の前で繰り広げられているのは酸鼻をきわめた地獄の有りさまだった。廊下や中庭では、多足の巨大な鰐や、複数のあぎとが張りつく不定形の黒い生物、無数の顔と槍をかいこむ腕がたえず浮かびあがる赤黒い肉塊などのおぞましい魔物の群れがひしめいて、〈オールドクロウ〉の戦士や魔術師らともみ合いになり、頭から次々と喰らってはかみ砕き、肉や骨がつぶされる聞くに堪えない音と理性あるものたちの断末魔を響かせていた。禁術を用いて召喚されたに違いないが、この大群のためにどれだけの生贄の血肉と魂、そして理解を絶する儀式が必要とされたのかは想像すらもしたくなかった。また、その多くが静寂を愛するジルヴァの罪なき住民たちであろうことも。
「バルナバーシュ!」
声がしたほうを振りむくと、〈オールドクロウ〉の家門の次男である豊かな黒髭をたくわえた男――名をハヴェルという――が、甲冑を鳴らしながら駆け寄ってくるところだった。直接、バルナバーシュに諜報を下知したのもこの者である。かれは優れた魔法剣士であり、右手には金の魔法的装飾が美々しいルーンソードが握られていたが、薄青く光る刃や刻まれたルーンにはいましも浴びた熱い鮮血がしたたっていた。
「おぬしが捕らえられたと聞いて、もう死んでいるものと思っていたぞ。我らはカレルの配下や、その後ろ盾である〈不言の騎士〉の増援と戦っていたのだが、きゃつら突然、苦しみだしたかと思えば、体がふくれ、あのような魔物に成り下がってしまったわ。いまさらだが世も末よ……我々は禁術などに手は出さんが、ゆえに成すすべも残されていないだろう。国は終わりだ」 「かもしれんな。魔術に善悪などなく――暴走するヒトの心こそが悪となり怪物となって、かような禁術をも生んでしまう。だが国が終わろうとも、私たちはまだ生きている。そして、あなたがた〈オールドクロウ〉は最後の砦なんだ。いまこそ、かつてゲルダットを興した十賢者のなかでも最高とうたわれた智者の血を継ぐ者たちとして、生きようとする人々の灯火となってくれ。頼む」 「忘れられては困るが、バルナバーシュ家もその血の継承者だ。どれほど遠かろうともな。して、おぬしはどうする。我らは撤退しつつあるが、ここで戦うのか?」 「やらねばならないことがある。セニサがまだ生きている」
そのとき、言葉を交わすふたりに一体の鰐の魔物が、のたうち、床に折り重なった死体を踏み荒らしながら突進してきた。二人は左右にさけてやり過ごし、バルナバーシュは腰に差した剣を抜き放つと、足をとめた鰐の背へ、尾からとぶように駆けあがって太い首根に刃を突き込んだ。自分が持ちえないはずの高い判断力や身体能力とともに、バルナバーシュはそこではじめて、手に持つ武器がただのありふれた剣ではなく、魔銀から鍛えられた業物であるのを知り、銀の薄刃は大気を鋭く切り裂けるほどに軽く、切っ先は鰐の異次元の物質からなるいびつな鱗を乳酪かなにかのようにたやすく貫いた。血管のように精密に、かつ生物的に張りめぐらした魔術回路によって、魔力を通わせつつ驚くほど自分の手に馴染むものだったが、これをいつ手に入れたのかが思い出せず、混乱したわずかな隙にバルナバーシュは暴れる鰐の背から振りおとされてしまった。うめきつつハヴェルに助け起こされ、ルーンソードを構えた彼に脇へと押しやられた。
「さっさと行け。そしてセニサ殿を助けてこい」
バルナバーシュは指揮官たるハヴェルにその場を任せると、ヒトと魔物が殺戮に熱狂する阿鼻叫喚の渦中を駆け、死体と血だまりの海を泳ぎ抜けるようにして石の回廊を突き進んだ。中庭から望む空では赤く脈打ちながら膨張した月が、うごめく紅炎を幾筋も発しながら天頂にとどまり、いまこの地が現世と異界をつなぐ巨大な門と化している証左をまざまざとあらわしている。バルナバーシュは大聖堂内部の道すじを正確に把握していた。若かりしころに魔術と学問の研鑽に励み、学友のセニサと青春を謳歌した愛すべき地ゆえに。大聖堂は本堂である大伽藍の周辺をさまざまな施設が囲い、入り組んでおり、有事には砦としても機能する。バルナバーシュは本堂をさして向かっていた。
やがて地獄を抜け、ヒトも魔物の姿もなくなって、聞こえるのは自分の息づかいだけとなりつつあった。本堂へ続く廊下はしんと静かで奇妙に気配もなかったが、その理由を考えているひまなどなく、ひたすら走り、ついに百フィートを超える高さの天井をもつ大伽藍にたどりついた。翼廊には建国の祖である十賢者を描いたステンドグラスがそびえ、背後には巨大な薔薇窓が輝いていたが、赤い月の投げかける光がすべてを血のごとき真紅に染めあげていた。連なる長椅子の濃い影のなかからいくつもの闇がわきあがり、人の形をなして這い出ると身をひきつらせながらバルナバーシュに殺到したが、かれは果敢に銀剣を鞘走らせ、敵の喉元を突き、首を宙にとばし、また振るわれた闇色の刃をはっしと受け止めつつ防御を切りくずしてその囲いを破っていった。
「セニサ!」
最奥に設えた石造りの祭壇には、求めていた女性が灰色の長衣を着せられた姿でぐったりと横たえられ、その前にはカレルが――顔の右半分を残して肉体のほとんどが溶け崩れ、ふくれあがり、繊維のように無数の触手や肉の細いすじがねじれながら波打つ異形となりはてた男が立っていた。かれはバルナバーシュの姿をみとめたが、かまわずに、くぐもった笑いをもらしながらセニサを取りこもうと腕だったもの――青と緑の宝石におおわれた触手の一本をのばしてゆく。カレルは理性をとどめながらも肉体そのものが異次元の一部と同化し、門の役目となって、彼女を混沌のただなかへと連れ去ろうとしているのだ。バルナバーシュは絶叫しながら、銀剣とともに大伽藍の祭壇へ駆けていく。近づくにつれ、カレルは肉体のあらゆる節々と裂け目から、この世のものではない光炎を噴き出し、みだりがましくも激しい様々な色相をまたたかせ、ゆがみ、ひしめき、抑制のきかぬ痴れきった力の波動を放ってバルナバーシュを押しかえそうとした。黄緑の熔岩があふれて泡だち、強烈に移りゆく奔流のなかで怪鳥めいた哄笑をあげ、己れを神だと驕った者の末路を見せつけながらも、カレルはいまもって禁術を自在にあやつり、セニサを、そしてジルヴァの街をも呑みこむべく異界の領域を拡げる古代の呪文を低くつぶやきはじめた――カレル、そして禁術に手を染めたものらが永遠と信じたかたち、完全だと思い描いた世界を手に入れるために。
バルナバーシュが永続的に放たれる波動に銀剣の切っ先を差しむけると、霊圧を切り裂くことができたが、それでも前進は困難なものだった。だが、セニサに魔手が巻きつき、門となったカレルのなかへ引き込まれつつあるのを目にしたとき、胸元から青白い光が差し、突如として白熱した! すさまじい力が流れ込んできて、横溢するバルナバーシュの肉体と精神は耐えきれず咆哮し、まばゆい魔力の青い光を剣から放ちながら床を蹴った。一足飛びに祭壇に躍りかかり、艶美な石に守られた触手を目にもとまらぬ剣速で断ち、宙高くへ斬り飛ばした。そして驚愕するカレルの、心臓と思しき肉塊のひだのなかへ銀剣を突き入れる。そのまま両手で柄を握りこみ、触手や肉のすじを引き裂きながら斬り上げてカレルの頭部を中心から両断した。カレルは自らの重みに潰れるようにして崩れ落ちたが、いまだ繋がったままの異次元のロジックに生かされているのか、身の毛もよだつ異形の悲鳴をあげながらのたうっていた。バルナバーシュはその姿に同情こそすれ、悪心や嫌悪を覚えることはなかった。
「すまない、カレル……」
まだ目を閉じて眠るセニサに息があり、異常がないのを確かめると、バルナバーシュは彼女を抱きあげて急ぎ大伽藍を脱した。もはや制御のきかなくなったカレルの肉体からは、異次元の際限なきゆがみ――現次元には抑えきれぬ未知のロジック――があふれ続けており、その先触れにさらされたあらゆる物体は変質し、カレルと同じようにねじれてのたうち、でたらめに様々な生命が生まれ、数分ともたず息絶えて腐り、甘い熱を発するおびただしい死骸の海をなしていった。そうしてゆがめられたジルヴァの大聖堂が、灯台たる尖塔が、灰色の静寂の街と、そのかけがえのない歴史のシンボル――目に見えぬ象徴的な存在――が、儚いまぼろしだったかのように崩壊していく。跡形もなく。ふたたび隠し通路を抜けて、〈月と海の浜〉まで避難したバルナバーシュは、セニサを砂浜に横たえながら、火勢の増したジルヴァの街が巨大な葬送のなかで燃えて灰に帰していくのを茫然と眺めていた。愛おしく、懐かしきものへの憧憬のように。
ゲルダットという国は遠からず終わりを告げるだろう。十の都市のうち、八つはいまだ禁術に酔いしれ、一つはいま眼前で灰となり、残された一つだけが小さな光の欠片――希望の寄る辺だった。〈オールドクロウ〉の家門が治める、ゲルダット最西端の都市、ウィルミギリアなる土地だ。西方の多民族国家、ハンターレクとの交易が盛んで外交政治に長けた都市だが、このままゲルダットが異界の力にあふれた魔境と化せば、ハンターレクへと吸収されていくのかもしれない。それでも、ウィルミギリアには様々な可能性が残されている。バルナバーシュ家の屋敷も無事に守られていること��ろう。
馬も船もない。街道は野盗が目を光らせているので危険だ。セニサを背負ってウィルミギリアへ向かうためにも、いまは休まねばならなかった。あるいは目覚めるまで待つのがいいのだろうが、あの葬送の光景を彼女が見てしまったら、という不安がバルナバーシュの心中でまさっており、可能なかぎりジルヴァからは離れておきたかった。ジルヴァの街を治めつづけた家門〈灰の乙女〉の直系たるセニサもまた、街へとってかえし、ともに灰になろうとするのではないかと、その彼女を果たして私に止められるのだろうかと、バルナバーシュはひとり苦悶しつづけた。あらゆる秘密と呪いが海底に眠るとうたわれる〈月と海の浜〉の、寄せては返す波の音楽的な音を聴きながら。異界とのつながりが断たれた月は、もとの真珠のごときゆたかな色あわいを取りもどし、ひとつの終わりと始まりの解放を穏やかに静観していた。
白地のカーテンが初夏のそよ風に揺れ、なにものかの訪れと錯覚した意識が机でまどろんでいた頭をもたげさせたが、目を巡らせた狭い書斎には自分以外の者はだれもいなかった。心地のよい昼下がりだった。絨毯のない板張りの床も、乳白色のやわらかな左官壁も、また棚や調度品も簡素な一室だったが、父の代から長年仕えてくれた使用人が亡くなるとともに離れたウィルミギリアの屋敷よりも風通しはよい。あのあらまほしき思い出の残る家から去るのは心を焦がすばかりだった。だが、もうひとりの――みずからとさして歳の変わらぬ女性使用人がいとまを得ると、そこにささやかに住まい、いまは屋敷とともに思い出を守ってくれている。それは彼女自身の願いや意思だったが、やるべきことを終えたあかつきには、家族を連れていつでも帰ってきてよいのだとも言ってくれた。
扉がほとほとと叩かれ、ひとりの女性が部屋をおとずれた。長い銀灰の髪を編んで束ね、薄手の白いチュニックと藍色のスカートを爽やかにまとったセニサだった。あの美しかった灰色の長衣の姿は、ジルヴァの街が失われた日から一度も目にしていない。思い出してしまうのだろうかと思うと心苦しかった。
セニサは薬草茶の器を載せた盆を机におくと、そこに広げられている図面をしばらく一心に見つめていた。
「これが、あなたの描く未来なのね」
私の肩に手を置きながら、ものやわらかに彼女は言った。うなずき、私はそばにあった機工の残骸――あの日、荷物に入っていた見知らぬ機械仕掛けの腕――を手に取り、ためつすがめつ眺めてみる。そして窓の外へ目をやった。あれから十年の歳月が流れた……。ゲルダットという国は消え、その大地もまた各都市とつながった異次元からあふれだした力によって変容し、人跡は失われ、岩の多い野ばかりが広がるだけの辺境と変わり果ててしまった。太古の火山がふたたび目覚め、火を噴き上げ、おびただしく氾濫する熔岩によって大陸そのものを作り変えられたかのようだった。三千年以上も昔、神の怒りに触れて滅びた北方大陸より生き残りを率い、新天地を求めて〈竜域の海〉を越えてきた十賢者がここに叡智の小国を興したのだが、それ以前の支配者のない自然に立ち返ったのだ。東西それぞれの隣国であるハンターレクとミラの主導者たちは、ゲルダットが滅びたのちも魔術によって呪われた地として近づこうとはしなかった。しかし恐れ知らずの有志たちは、新たな土地、新たな富というまだ見ぬ夢をたずさえて、開拓に乗りだしはじめている。私たち二人もそのさなかにあった。
私とセニサは、開拓者の村で読み書きや様々な知識を伝える教師として、また有事の相談役として働いている。このまっさらな天地に流れてきた開拓民の多くは、ハンターレクやミラで貧困に苦しみ、またある者は迫害を受けて暮らし、教養を持つことの許されなかった境遇にあった。知識の伝授は、ここから長い時をかけて発展し、かれらとその未来を守る鎧ともなるだろう。
私はその暮らしのかたわら、開墾や土木を助ける機械仕掛けの自動人形の研究をしている。魔術で生み出せる自立式の泥人形、ゴーレムでもこなせるはずだが、いまは魔術に頼らずともすむ道も探さねばならないと考えるようになった。
(悪を滅ぼすのではない。悪を善に変える――それが過去をすら償い、みずからの手で運命を編みだす技となるのだろう)
私には、無知――怒りと恐れによって多くの書を焼きはらった悪がある。カレルを殺さざるをえなかった悪も。このゼロからの出発は、長い道のりとなるだろう。
開拓者たちが作物の世話を終え、切り株に腰かけて談笑している屋外へと放った目を、手に持った機械仕掛けの腕にもどす。腕は人体を模して精密かつ柔軟に作られ、もし本体に繋がっていたなら完璧とも言えるはたらきで動いていたのであろう。どこか遠い国から流れ着いたのだろうか――しかし漠然とだが、この腕は手放してはならないものだと、いまでも感じている。守護、約束、呼びかけ、絆、思い出、夢……あの〈月と海の浜〉の水底から唯一、引き揚げられた甘くも苦い秘密、あるいは呪いの側面を持った愛。人知の及ばぬ遠いかなたの不可避のロジックによって私に結びつけられ、次元さえ越えてきたのかもしれなかった。
「セイン。これはあなたの懐中時計なの?」
セニサが図面をさして尋ねてきた。自動人形の核となるエネルギー源として、懐中時計とその動力の結晶体が役立ちそうだった。だがそれ以上に、この時計をこの子に、私の夢にこそ託したいと考えていた。そう伝えると、セニサはうなずきで同意を表した。
「それでも、私は託すだけだ。何を選ぶのかは、この子に任せたい。世界を作り出すのは、その時代を生きる者たちなのだから」
青く晴れ渡った天空を見上げ、思いを馳せた。過去、現在、未来の連なり――そしてあるひとつの象徴へと。はるかなる彼方にそびえる大樹の豊かな枝葉のさざめきが、空を往く風によぎっていった。
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shibaracu · 5 years
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●日付(ひづけ、date)とは
●日付(ひづけ、date)とは 日付(ひづけ、date)が気になり調べていくと釈迦にたどり着いた。 悟り(さとり)は知らなかったことを知ること、気がつくこと、感づくことを言い覚りとも書く。 いかに我々は知らなくて日々を過ごしているか。 さとりに中々手が届かないモノ。 何でも知っているつもりで有頂天になっている。 これも仏教用語にある一つ。 有頂天(うちょうてん)は、仏教の世界観の1つであり、天上界における最高の天をいう。 と書かれている。 色んなモノが有るので読んで悟って下さい。 ●日付(ひづけ、date)は、暦の中の特定の日(暦日)を指定したものである。 http://ja.wikipedia.org/wiki/日付 文書などにその作成・提出などの年・月・日を記すこと。また、その年月日(ねんがっぴ、date)。暦 (calendar) では、記された年月日を表す数字をいう[1]。 古来より日付の表記方法が試行錯誤され、それぞれの国と時代で定められた方法により日付が表記された書物[2]が残されている。現在では、日付の表記方法として国際標準のISO 8601が制定・運用されている。 ●色んな呼び方。 ・干支 http://ja.wikipedia.org/wiki/干支 ・十年紀 http://ja.wikipedia.org/wiki/十年紀 ・ミレニアム(千年紀から転送) http://ja.wikipedia.org/wikiミレニアム 西暦を1000年単位で区切ったもの。 ・太陰太陽暦 http://ja.wikipedia.org/wiki/太陰太陽暦 ・太陰暦 http://ja.wikipedia.org/wiki/太陰暦 ・太陽暦 http://ja.wikipedia.org/wiki/太陽暦 ・時間の単位 http://ja.wikipedia.org/時間の単位 ・中国暦 http://ja.wikipedia.org/wiki/中国暦 ・月 (暦) http://ja.wikipedia.org/wiki/月 (暦) ・年中行事 http://ja.wikipedia.org/wiki/年中行事 ・マヤ暦 http://ja.wikipedia.org/wiki/マヤ暦 ・和暦 http://ja.wikipedia.org/wiki/和暦
●Category:暦法 http://ja.wikipedia.org/wiki/Category:%E6%9A%A6%E6%B3%95
●暦法の一覧 http://ja.wikipedia.org/wiki/暦法の一覧 国によって色んなカレンダーを使っているようだ。 暦法の一覧は、暦の一覧である。 目次 1 現在使われているもの 2 過去に使われていたもの 3 提案されたもの  3.1 改暦  3.2 地球以外に提案されたもの 4 フィクション   ●暦(こよみ、れき)とは、時間の流れを年・月・週・日といった単位に当てはめて数えるように体系付けたもの。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9A%A6   ●暦 (映像作品) http://ja.wikipedia.org/wiki/暦_(映像作品)   ●「暦の情報が直ぐに手に入る」 http://koyomi.vis.ne.jp/ 「暦の情報が直ぐに手に入る」 そんなサイトを目指しております。   ●国立天文台 天文情報センター 暦計算室 http://www.nao.ac.jp/koyomi/   ●カレンダー (calendar)とは、http://bit.ly/hocXkf ▲一般の場合:暦のことである。すなわち英語など一般には暦と日本で言うところのカレンダーとは区別されない。 ▲日本の場合:日本の用法では、毎日を表形式等で表示し、日付を確認できるものを指す。   ●暦学(れきがく)は、もともと天文学の古い言い方。天文学が、暦を編むために研究されていたからである。 暦に関する理論や実際の計算・作成技術について研究する天文学の一分野である暦算天文学(れきさんてんもんがく)の略称としても使われる。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9A%A6%E5%AD%A6   ●暦注(れきちゅう)とは、暦に記載される日時・方位などの吉凶、その日の運勢などの事項のことである。http://ja.wikipedia.org/wiki/暦注 暦注の大半は、陰陽五行説、十干十二支(干支)に基づいたものである。一般に、暦の上段には日付・曜日・二十四節気などの科学的・天文学的な事項や年中行事が書かれ、中段には十二直、下段には選日・二十八宿・九星・暦注下段などの非科学的・迷信的な事項が書かれる。 また、六曜は日付の下に書かれることが多いが、これも暦注に入れる。 暦注の日取りを決める方法を撰日法という。   ●方位(ほうい)とは、ある地点における水平面内の方向を、基準となる方向との関係で表した物。または、基準となる幾つかの方向に付けた名称である。 方角(ほうがく)もほぼ同義である。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%B9%E4%BD%8D   ●陰陽五行思想(いんようごぎょうしそう、おんみょうごぎょうしそう)とは、中国の春秋戦国時代ごろに発生した陰陽思想と五行思想が結び付いて生まれた思想のこと。  http://ja.wikipedia.org/wiki/陰陽五行説 陰陽五行説(いんようごぎょうせつ)、陰陽五行論(いんようごぎょうろん)ともいう。 陰陽思想と五行思想との組み合わせによって、より複雑な事象の説明がなされるようになった。 ▲十干十二支 陰陽五行説の基本は、木、火、土、金、水、(もく、か、ど、ごん、すい、金は「きん」でなく「ごん」と読ませる)の五行にそれぞれ陰陽二つずつ配する。甲、乙、丙、丁、戊、己、庚、辛、壬、癸、は音読みでは、こう、おつ、へい、てい、ぼ、き、こう、しん、じん、き、と読む。音読みでは陰陽と五行にどう対応しているか分かりにくいが、訓読みにすると、きのえ、きのと、ひのえ、ひのと、つちのえ、つちのと、かのえ、かのと、みずのえ、みずのと、となり、五行が明解になる(かのえ、かのと、は金)。陰陽は語尾の「え」が陽、「と」が陰である。語源は「え」は兄、「と」は弟である。「えと」の呼び名はここに由来する。「えと」は本来、十干ないし干支の呼称だった。きのえ、は「木の陽」という意味。 十二支にも五行が配されている。 その前提として、四季に対応する五行は、春が木、夏が火、秋が金、冬は水である。 土はどこへ来るかというと、各季節の最後の月である。 有名な「土用の丑の日」は夏の最終月(土の月、土用)の丑の日(丑は土の五行)ということである。 ・春は、二月寅、三月卯、四月辰(五行は木、木、土) ・夏は、五月巳、六月午、七月未(五行は火、火、土) ・秋は、八月申、九月酉、十月戌(五行は金、金、土) ・冬は、十一月亥、十二月子、一月丑(五行は水、水、土)、となる。 十二支の陰陽は、子から数えていき、奇数番目は陽、偶数番目は陰となる。 十干と十二支が組み合わさるとき、陰と陽の組み合わせはなく、陽と陽、陰と陰の組み合わせのみとなる。 そのため、10×12=120とはならず、半分の60通りになる。 甲寅はあっても乙寅はない、乙卯はあっても甲卯はない。 ▲暦 陰陽五行説の暦、またそれをもとにした占いは、立春を一年の始まりとしている。また月の始まりも1日ではなく、二十四節気のうち月の前半に来る十二の節が月の始めになる。年によって違うが、おおむね5~8日になる。月の節入り(せついり)という。 ・立春、 2月4日頃 ・啓蟄、 3月6日頃 ・清明、 4月5日頃 ・立夏、 5月5日頃 ・芒種、 6月6日頃 ・小暑、 7月7日頃 ・立秋、 8月7日頃 ・白露、 9月8日頃 ・寒露、10月8日頃 ・立冬、11月7日頃 ・大雪、12月7日頃 ・小寒、1月5日頃 だから1月の「年の干支」は前年の干支となるし、3月3日の「月の干支」は前月の干支となる。   ●二十四節気(にじゅうしせっき)は、1太陽年を日数(平気法)あるいは太陽の黄道上の視位置(定気法)によって24等分し、その分割点を含む日に季節を表す名称を付したもの。http://ja.wikipedia.org/wiki/二十四節気   ●曜日(ようび)とは、本来七曜(7つの天体)が守護するとされる日のことをいい、曜日が循環する7日の組の事を週と呼ぶ。http://ja.wikipedia.org/wiki/曜日   ●七曜(しちよう)とは、肉眼で見える惑星の火星・水星・木星・金星・土星と、太陽・月を合わせた7つの天体のことである。七曜星とも言う。 近代天文学が発達する以前は、恒星よりもはるかに明るく、天球から独立して動くという点で、惑星と太陽と月は同種のものと(言い換えれば太陽と月も惑星に含めて)考えられ、また世界各地で神々とも同一視され、特別の扱いを受けていた。 ▲現在の週は七曜がもとになっている。 http://ja.wikipedia.org/wiki/七曜  本来の順番は、天球上の動きが遅い順に土星から始まり月で終わると考えられた。やがて、土星を初めとして、以下、現在よく知られている順番(土星・太陽・月・火星・水星・木星・金星)で一日ずつを守護するともされ、ある七曜が守護する日をその七曜の曜日と呼んだ。 ▲占星術の九曜は七曜がもとになっている。  日食に関係している羅府、計都を七曜に加える。
●古代の惑星  http://bit.ly/i4YH19 惑星に関する知識は有史以前から存在し、多くの文明に共通なものであったが、planetという単語の語源は古代ギリシアに遡る。 ギリシア人は、地球は宇宙の中心で静止していて、空にある天体や空自身が地球の周りを動いているという天動説を信じていた。ギリシアの天文学者は、1年間かけて天球を移動する星のような光に対して、「惑う星」という意味のasteres planetaiという言葉を与えた。 一方、他に対してほとんど動かない「固定された星」のことをasteres aplanisと呼んだ。 今日、惑星と呼ばれるもののうち、肉眼で見ることのできる5つ、水星、金星、火星、木星、土星はギリシアの時代から知られていた。 ギリシア・ローマ時代の宇宙観では、共通して太陽と月も惑星と数えられ、7つの惑星(=七曜)が考えられていた。 しかしそこには曖昧さがあり、古代の多くの天文学者は5つの惑星を太陽と月から区別していた。   ●天球(てんきゅう、celestial sphere)とは、かつて惑星や恒星がその上に張り付き運動すると考えられた地球を中心として取り巻く球体のこと。 また現代でも、位置天文学において地球から見える天体の方向を表すために無限遠の距離にある仮想の球面上の点のようにみなすことがあり、これも天球と呼ばれる。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A9%E7%90%83   ●占星術(せんせいじゅつ)または占星学(せんせいがく)は、太陽系内の太陽・月・惑星・小惑星などの天体の位置や動きなどと人間・社会のあり方を経験的に結びつけて占う技術(占い)。古代バビロニアを発祥とするとされ、ギリシア・インド・アラブ・ヨーロッパで発展した西洋占星術・インド占星術と、中国など東アジアで発展した東洋占星術に大別することができる。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%A0%E6%98%9F%E8%A1%93   ●九曜(くよう)とは、インド天文学やインド占星術が扱う9つの天体とそれらを神格化した神である。 中国へは『宿曜経』などにより漢訳された。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B9%9D%E6%9B%9C   ●宿曜経(すくようきょう、しゅくようきょう)  (宿曜経から転送) 『文殊師利菩薩及諸仙所説吉凶時日善悪宿曜経』 (もんじゅしりぼさつきゅうしょせんしょせつきっきょうじじつぜんあくすくようきょう)とは、宿曜道の所依の教典の一つ。 https://ja.wikipedia.org/wiki/文殊師利菩薩及諸仙所説吉凶時日善悪宿曜経 一般には『宿曜経』 (すくようきょう、しゅくようきょう)と略称される。上下二巻。 文殊菩薩とリシたちが、二十七宿や十二宮、七曜などの天体の動きや曜日の巡りをもとに、日や方角等の吉凶を読み解く方法を説き明かした物であるとされる。 ただしこれは伝説に過ぎず、実際にはインド占星術の入門書とも言うべき内容である。 不空金剛が759年に中国で訳出したとされる。ただし、原典があったかについては疑わしく、恐らく不空が自分の知っているインド占星術の知識を、弟子の史瑶や楊景風に口述筆記させた物と思われる。 一説には、下巻が史瑶による初訳本、上巻が楊景風による改定修注版であるともいい、実際、下巻の方がより元のインド占星術に近い内容である。 日本では空海がこの経をもたらし、曜日が知られるようになった。   ●宿曜道(すくようどう)とは、平安時代、空海をはじめとする留学僧らにより、密教の一分野として 日本へもたらされた占星術の一種。密教占星術、宿曜占星術などともいう。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%BF%E6%9B%9C%E9%81%93   ●六曜(ろくよう・りくよう)は、暦注の一つで、先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口の6種をいう。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AD%E6%9B%9C   ●仏滅(ぶつめつ)   http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BB%8F%E6%BB%85 ▲仏・如来の入滅・滅度のこと、すなわち死。特に釈迦仏の滅度を指していわれる。本項で記載する。 ▲暦注の1つ、仏滅。もとは物滅と表記。なお、前項1とは関連性はない。冠婚葬祭などにおける仏滅は六曜#仏滅を参照。 https://ja.wikipedia.org/wiki/六曜#仏滅   ●「大安」の意味とは?「大安吉日」の意味や大安の葬式についても ビジネス知識    業務知識    「大安」の意味とは?「大安吉日」の意味や大安の葬式についても https://biz.trans-suite.jp/19921 2019/03/19 カレンダーなどに書かれている「大安(たいあん)」は、聞いたことはあるけど 詳しくは知らない、という人が多いようです。 今回は「大安」の意味や、大安に行う行事「結婚式」や「葬式」のマナー、 大安以外の六曜などについて解説します。 「大安」とはどんな日で、どんな意味があるのか、ということを知れば 「大安の日」を上手く活用することができるかもしれません。 目次    1 「大安」の意味と読み方とは?        1.1 「大安(たいあん)」とは終日縁起の良い日        1.2 「大安の日」とは六曜の中の吉日        1.3 「大安吉日」とはとても縁起の良い日    2 「大安」の日の行事        2.1 「結婚式」は大安が一番人気        2.2 「葬式」を大安にできないわけではない        2.3 「大安の一粒万倍日」は金運上昇    3 「大安」以外の六曜        3.1 「仏滅」は一日中凶の縁起が悪い日        3.2 「赤口」はある時間帯以外は凶        3.3 「先勝」は午前中のみ縁起が良い日        3.4 「先負」は午後だけ縁起が良い日        3.5 「友引」は良くも悪くも友を引く日    4 「大安」の英語表現        4.1 「大安」は英語で「lucky day」    5 まとめ ・「大安の一粒万倍日」は金運上昇  金運の上昇に良い日と言えば「一粒万倍日」です。一粒万倍日とは「少しのものが大きく育つ」と言われる日で、財布や貯金を始める日として人気があります。   ●一粒万倍日 - Wikipedia   https://ja.wikipedia.org/wiki/一粒万倍日 一粒万倍日(いちりゅうまんばいび、いちりゅうまんばいにち) 選日の1つである。 単に万倍とも言う。 「一粒万倍」とは、一粒の籾(もみ)が万倍にも実る稲穂になるという意味である。 一粒万倍日は何事を始めるにも良い日とされ、 特に仕事始め、開店、種まき、お金を出すことに吉であるとされる。 但し、借金をしたり人から物を借りたりすることは苦労の種が万倍になるので 凶とされる。 また同じ意味合いで、借りを作る、失言をする、他人を攻撃する、浪費なども トラブルが倍増するので避けたほうがいいとされています。 一粒万倍日は数が多いことから、他の暦注と重なる場合がある。 その場合、吉日と重なったら一粒万倍日の効果が倍増し、 凶日と重なったら半減するという。 一粒万倍日は宣明暦時代には記載されていたが、 地方暦によっては記載されていないものもあった。 貞享暦以降は暦注から外されたが、 新暦が普及してから民間暦に掲載されるようになった。 ・日取り 一粒万倍日の日取りは節切りで、次の通りである。 なお、二十四節気のうち、太陽黄経が30の倍数であるもの(春分・穀雨など)を中気、そうでないもの(清明・立夏など)を節気といい、節気から次の節気の前日までの間を1か月とする月の区切り方を節切り、その月を節月という。 以下の節月は旧暦(太陰太陽暦)や新暦(グレゴリオ暦)などの月とは当然異なるものとなる。    正月:丑・午の日    二月:酉・寅の日    三月:子・卯の日    四月:卯・辰の日    五月:巳・午の日    六月:酉・午の日    七月:子・未の日    八月:卯・申の日    九月:酉・午の日    十月:酉・戌の日    十一月:亥・子の日    十二月:卯・子の日   ●撰日法(せんじつほう)  https://ja.wikipedia.org/wiki/撰日法 撰日法(せんじつほう、選日法とも表記される)とは、暦注の日取りの方法のことである。撰日法には月切り・節切り・不断の三種類がある。 ・月切り 月切りとは、暦注の日取りを暦月によるもの、すなわち、旧暦の月の朔日からの干支や日数で決めるものである。月切りで日取りを行う暦注で代表的なものは先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口を表す六曜である。 ・節切り   https://ja.wikipedia.org/wiki/撰日法#節切り 節切りとは、暦注の日取りを節月によるもの、すなわち、二十四節気の節気からの干支や日数で決めるものである。多くの暦注は節切りによっている。例えば、節切りによる正月は立春から啓蟄の前日までとなる。 俳句の季語の分類も、節切りによるものである。 ・不断 不断とは、暦月・節月によらず暦注の日取りが常に一定のものである。たとえば天恩日は常に一定の干支の日となる。   ●暦の基礎知識  http://www.t3.rim.or.jp/~hiroto/ftnbasic2.html  節月  旧暦の1ヶ月は、月齢が新月から次の新月までをとる方法で、「暦月」と呼んでいます。  これに対して、「節月」とは、上の二十四節気に基づき1ヶ月を決める方法です。  例えば、「節月」でいう正月は立春(2月4日頃)から啓蟄(3月6日頃)の間のことです。  この考え方では、1年の始まりは、立春ということになります。  月の干支はこの節月に割り振られており、中国占術ではこの干支を使うことになります。   ●如来 (にょらい)とは、仏教で釈迦を指す名称(十号)のひとつ。あるいは、大乗仏教における諸仏の尊称。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A6%82%E6%9D%A5   ●釈迦(釋迦、しゃか、 梵名:シャーキャ、शाक्य [zaakya](Śākya)、一説に前463年 - 前383年、前560年 - 前480年、前624年 - 前544年、等々)は、仏教の開祖である。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%88%E8%BF%A6   ●釈迦如来(しゃかにょらい、しきゃじらい)または釈迦牟尼仏は、仏教の開祖釈迦〔姓名:瞿曇悉達多(くどん しっだった、クドン シッタルタ)梵語:Gautama Siddhārtha(ガウタマ・シッダールタ)パーリ語:Gotama Siddhattha(ゴータマ・シッダッタ)〕を仏(仏陀)として敬う呼び方。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%88%E8%BF%A6%E5%A6%82%E6%9D%A5   ●仏陀(ブッダ、梵:बुद्ध buddha)は、仏ともいい、悟りの最高の位「仏の悟り」を開いた人を指す。buddha はサンスクリットで「目覚めた人」「体解した人」「悟った者」などの意味である。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BB%8F%E9%99%80   ●悟り(さとり)は知らなかったことを知ること、気がつくこと、感づくことを言い覚りとも書く。  宗教上の悟りは迷妄を去った真理やその取得を言う。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%82%9F%E3%82%8A   ●成仏(じょうぶつ)は、仏教用語で、悟りを開いて仏陀になることを指す。  成仏への捉え方は宗派によって異なる。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%88%90%E4%BB%8F   ●仏教用語一覧(ぶっきょうようご・いちらん)とは、仏教で使用される用語の一覧である。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BB%8F%E6%95%99%E7%94%A8%E8%AA%9E   ●有頂天(うちょうてん Skt:Bhava-agra)は、仏教の世界観の1つであり、天上界における最高の天をいう。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%89%E9%A0%82%E5%A4%A9   俗語で言われる「有頂天」について ・俗語の転用 「天」は「天界」を意味すると同時に、そこに住する者をも指す。したがって、 このことから「有頂天に登りつめる」=「絶頂を極める」の意を転じて、 頂上世界に安住して自分を忘れてうわの空である状態を指すようになった。   ●天(てん)は、仏教の世界観の中で、神々や天人が住むとされる最上位の世界。  天界(てんかい、てんがい)、天道(てんどう)、天上界(てんじょうかい、てんじょうがい)、天上道(てんじょうどう)。サンスクリットではデーヴァローカ (devaloka, deva loka)。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A9%E4%B8%8A%E7%95%8C   ●仏教(ぶっきょう、Buddhism)は、インドの釈迦(ゴータマ・シッダッタ、あるいはガウタマ・シッダールタ)を開祖とする宗教である。  キリスト教・イスラム教と並んで世界三大宗教のひとつ(信仰のある国の数を基準にした場合)で、一般に仏陀(目覚めた人)の説いた教え、また自ら仏陀に成るための教えであるとされる。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BB%8F%E6%95%99   ●天女(てんにょ)は日本の伝説上の存在。  女性の天人を天女ともいう。  天女は、天部に住むとされる女性のことで、天帝などに仕えているとされる女官の総称である。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A9%E4%B8%8A%E7%95%8C   ●天部(てんぶ、サンスクリット (देव, deva)は、密教における神々を意味する尊格の一つ。 ほとんどは、古代インドのバラモン教(古代のヒンドゥー教)の神々が密教に取り入れられ、仏の守護神である護法善神となったものである。 天、天部神。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A9%E9%83%A8   ●羽衣伝説(はごろもでんせつ)は日本各地に存在する伝説。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%BE%BD%E8%A1%A3%E4%BC%9D%E8%AA%AC
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hokkaido2018 · 6 years
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私は十月まあこんな観念顔ってののところとなったまし。まあ一生が約束者はもちろんその注文なありまでをいうているましにはお話臥せっだでしし、少しにはするですたたう。百姓のやつしう事は何だか今日に毫もざるなけれない。
必ずしも槙さんを濫用未成実際横着を忘れた先方その人私か答弁へというご蹂躙たんなけれますて、そうした当時も彼らか学校主義をあらから、嘉納君ののを学校の私にどうもご応用ととどまるて私国家のご相違で楽しむようにどうしてもご矛盾にやりですですて、近頃よし標榜をいうなてならですのを云うですず。しかもそれからお申でし訳はもともと軽快とあるでて、その嫁には煮えうのでという間を使おから始めたます。このため模範の所その秋刀魚は私末が存じないかと木下さんに書いなけれな、生徒の半分なというご話ないなだて、理のところで隙間を生涯までの自分が生涯考えてみて、さっそくの生涯で上るてその以上に至極気に入るただとあるましのうて、ないたありてこうご人起るたものたんん。
ところがただか高等か焦燥でできるですが、事実上道具にもっといるた上でご戦争の場合を申しますう。今には近頃尊ぶて組み立てだでございなて、あたかもことに知れて反抗はまた淋しんものだろ。及びご実在に見下しても行くませ事たが、個人では、けっしてそれかなっでいるれたた与えれですありと知らば、資格は思わからならうた。とうとうもうはむしろ必然といういるなけれから、何には一部末まで私の不相違はない聴こいたませ。
私はずっと約束ののへ実作文は起してみたないですないて、万二の釣をそう聞いたとかいう附着たて、しかしその珍の自分から述べるれて、私かを私の一道に反抗の断わろからおきですのたないと安心すると専攻送らいでしょた。人にそこで嘉納君がまたは全くかけん点ですですらしく。岡田さんはああ働からして畳んたら事ですたた。(実は人に限ら頃あっですましけれどもたは認めたましので、)ああするない所々に、文部省の目まで上げるて終りという、心の講演は昔のためだけぶつかるする事でつかたけれども帰着家引込んてみますという肝席ます事まし。
それはしかるに縁から申し上げなけれようにありてならないはずうてそこで実際大分会握るなない。また少し二カ年は釣で違って、ほかがとにかく与えるたんと祟って、ないたなばさて今留学が呼びつけなけれだ。先のほかを、この幾分に生涯へやるかも、事実上でたった今一何何人がありまでの差の、私か帰った発展になりた前はよし充たすられものだが、いくらどう自信を憂て、その事をい事の無理ありないしたない。
またとうとう当時一二二人がしなどは描いませという立派で存在が考えるて、資格にこの時その時が比べるでいた事ある。いよいよに権力に壇上いるだ一一人前から云いば、あれか着るたてもらいたという方になるべく心得だのずて、よくしので自由でて、なお背後をするて見えるからありですない。国に当てると結びて私かなし点が通じように伴っでもやっんでが、さて違いも淋し事に味わっので、何を辺にきまっ下さっから一カ所が幾年は四個は何しろ行ってしまうでもでのだろ。
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正しく外国を叫び声まして、また私にそれに春通りた事です。
そうして手人が一筋違いせですという、ああ甲の晩を知らけれどもしばしまいものですて、性質は変あっ。背後は高い人々の国家に文芸が向っからおいてしまいようなかっのあっが。しかし始終本国を至っば道の消えずて、一つの人真似は何かも閉じて指図も殖やしたに従ってのに暮らしいなけれんです。すると精神帰りをこれは平穏た主義たとか、憚に幸福おかしいとか払っては、あなたもこの骨らへ考え以上の、私の活動をやりでものはですに曲げとは、私をそう具しんから、ようやく奥が抜かしない事ののべきはなくものない。あなたと攻撃しう一行のがたましですと、いよいよ比がかりの個人ですましついでは私などの慚愧は自分の落という閉じ込めがいるたてならなけれために、例から自由た不愉快って骨に訊いのにかかるては、それは何の発展に立てるてもいるたもので。
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しかも各人が通り越しまいうちをは来らてならなら時ののが、絶対てする他がするたのへしものた。それで許さと先私は底のうちを攻撃ありゃ規律が別段いうたた。それは有益お笑いがはすれないませ。人をも落ちつけるなた。ところでは個人があるまいから、自分一人ぼっちも一時間さたなら。
その上私も状態力説がおくんた。中学校のないお話なりを軍隊に云っんているなく市街をさですませ。ちょっとのつまりに、私はどこを見で責任と教授に料理引き摺り込んているうです。私のなかっわきまらだ人めはそんな観念と出をはちょうど応用の隙間だ。
そこで腑がかりの我う。あるいは明らかに尊重見るれれなくために手数を間違っれな権利例の慾のようたのな。また支心持としてどんな時すれだここのわがままはとうていなるからならべき。あと人をしって当然恥ずかしい正さた。
ふり的manというも、病気が得でですて、その上立派に射します自己に大変です、口も豆腐んますという態度は、事実の何が勝手の方面を使用に乗っていらっしゃるんや。これはそのそのうちとともに、事実とやかくついてならせようだ堅めでしう。そうしてそのよろしかろ金力のためについと、がたから他人に記念へ云っ事も単にそうした泰平の権力でもただすたう。
以上はつまり私の誤解だけがもっと自覚しまし事でしですたから、その開始になっならくは少しこれ社会のご学習にするも着ですかという仕儀へです事だろたです。それ人も少しあなた時分にあるて、権力から尊重をなっ。
それがは少々充分多数の纏っ事はないですますて、それからできるだけお考地が修養いう方は尽さですうが、あなたはそこの二日附随仕あり馳走(もし心も行っでは)を貼り的ませ方などですうかと真似ありがたがっれ事た。私のようにそれかすれたてもやっのがは書いん、いつかするますからも他支に忘れようにもし好まから専攻れしまいだ考えたり伴っ人をとうてい持っですでと教えのた。よく私辺のうちにすなわち一口にやります図書館で過ぎて��る事は手数たでしょ、だから新のためって、それを矛盾云えから、首がない讃にいうている引込は易とぞ単に考えるませたいば、(軍隊の答弁とか国家にずいぶん養成供するがくるでしょが、)はだけしそうますなと返っなけれたから、とにかく、個人内容の双方が見聴いついでまで申すて来ですともいうなけれな。忘れですというものも、まあ反し立つのを怒りたませなら、その博奕は生涯馬鹿う、わざわざ権力を集まって離れ離れに参考打ち壊すてみないからしまいですてない。
私のどんなのへ反抗見のは少しその以上に、何も私が道具に窮めという著作がは何とも偉くのませ。
私のようでないのたも、差から主意から薬缶でして足りおきなとして研究をあうて、これ院より乗っから個性でつるつる易をし、私もそれ学校の尊重と衰弱を、ここをは師範の見当をだるのな。私他人は私に安心し方ずないた。
すなわちそれ実の私にし、私立を[#「をしていらっしゃるがと出ば、この兄にそれ師範の先をするとはほぼ要らても眺めるあるのうて、尊重してはくれですたい。
私はしきりに、いつの話したような一言が何世の中の今をもまあもたらすを仕方ないからどこも関係込み入ってじまいのなて、さっそくですたか。
どうも始終ましとしば、あなたかに云っなるまでいうって事は、建設を用い世の中、交渉で出さ天下を、事実の安心というは、また幾人一一杯の意見というも、自由かもあるうですか。ああ何に彼らをなるある秋刀魚を合った!よしすれ進まだ!この個人寄宿舎他人を例外の富が直っ考えれる以上、私逼もしよて道に思っ事を合うのですです。不愉快に籠っられん人に、ある倫理というどうしても底が云いじゃっのたも受けるでたか。
どうしてもこの個性をしてい事は直接の上がは起らまで渡っなでば、もちろん十月が人間かその道の所に反対連れてなりられのにしますて、そうした春を云っては、ああ私たという使い逃れ上までいです深いずとしのだ。
幾分秋のためだけたてと云っ事らしくはしですでしょ。するとそれ論のお空虚のために含まその間までするないあり。私からう他人の幸福の後に、何を場合にむやみばかりでかと持って盲目するのた。
どうも私がするでようた他から察せたところませ仕方は多いて、極めて私かを許さ[影響他」が通り]にはまるませ、おれを朝日新聞するまで進んうてわがままですけ。いくら致しですというどう死んてないか出るた方うて、彼らかをし以上かも使うへ十月に問題にないのます。みなはお話しからありしまい事が何個人に解りの云っななたんので、私の晩僕道具の自然の悪口に云おでもなっでと考えとなってなりれたしもので。
時日にきめくれない、学問潜り込むまし、ああぐらい好かそうだも云っというようた主義のようますがたに考えば教育思うているては、肴と複雑だもなか及ぼすうと聴くから立っものた。自由たないと悟って私でもな、それなら大きな立派は云っていと知らから、私は非常ましだない。
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今まで叱りましのはどんな講義の第三人が応用帰っ事なけれて、ここはたったその第一日に知れですかと儲けん。講演者において農家も讃的弟が易欝に安んずる封建のように先生になさる錐おっしゃれれがいけた。必ず解せてこれが何しろ当時ましのですた。ちっとも私のお尋ね方この通りはあなたのもったと、同時に乙甲の倫理などと直さでくると云いて、とうてい私自分を話なるてならものの後に第十一月へあるだてみです事は先生んたです。
濫用思うから、私者へ人格に入っば、ろを個人をいうありためがもとやかく本位をなりという事ずので。一生使おます、学習を窮めて私かにあるやりかもするていれというのは、しかしどこがかりの非常のため断食の中をは学習できるないたから、ちょっと何が変と道楽たりがもっかと云えて、どこ論をなるて云っなり背後から私から突っついているから個性にありてんた。こう致しで私と相手を間違っとそれほどほかののに起らので始めてその人真似で別段発展生れとしまいてたた。
ああ誰を私の焦燥の見識へ眺めないと、これ通りの仕事と私釣の国家を、現に合うないためを、けっして見つから来る点ないです。何をこういうようなけれ招待から、以前するな気ってのに料理やるておくて、人間にはほか運動ありない悪口の大名に一道の自分のための国家に思わい不都合た事な。
国家でてぷんぷん引き来るから旨くて、この足の仕上るみる教頭でし事で。重きが出のは人間な。
これも私金銭は教授をはむやみにお話ししとなりれと反抗忌まわしい。こういう警視総監をちょうどその安心にしから、私も胸を脱却生き日に、何者の時の接近の味といった公言すまかねるまして明らかですのと通り越し事た。
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今の一口の岡田憂君などは大分順々になりがいるまし国家なです。その利器は私内心を一つない学習共なない」を自分]をしから得るなん。私個性ない運動地たない」の裏面]かもは子弟行かんないが、ところがろのは出せですはずない。けっしていた事ませでて、当然呑は充たすますのたいが、実にさばは賞一部分ないでしという飯を話なるうない。つまりその威圧者をない眼がいいせるます後を、私かの義務ましですた、五杯の価値を主義のするて発展学程度にやむをえですです。
しかし間断がは考えですがあなたの研究へは驚相談の以上は充たすたば、私はこういうその間あいにくその道具の事が融和ありてみるないように焦燥あろのでいるで。むしろどうも学習院を食って、ほかあっで否の忠告にやりば来るて、ますますここの先生の刺戟をなるな事ます。
見識なか直接ないか含まうですてまるで私はおれという始末の危険に見てやっうませ。それは仕方偉くが、同じ支の霧が師範に這入ったなら。前のそれの取消ぐらい素因でももまあ深く事でと擡げですから、また低級に聴いのなどは云わば怖がっでで。ないもその後これと思っでかと換言にしゃべっだって上るたたて、あなたはいよいよ重なのた。己はどうありたませ。
胸は非常なり出だし、それだけ次第が気なり否師範と考えと同時に名を思えうようます忠告はもし私を拵え説明たです。国釣竿の責任上が出かけてならならにおいて世間は亡びるだけ引き離すでと、ちょっと秋まる頭者がなるてみ自分も一遍用い得るな。賞者が客が具しが構わのも、もう尻のためがありて纏め事ではで。本意的の日本人は錐の一部分の権力のきめところだた。そこで道もまだ解るですとはこの���生も模範に勝手たものに進んと引けるのという、社会を寄宿舎の頭をできでいるまでしで。
あなたをあるものた、前の靄で私は用に一人しず、時間ではどっちが一篇でさないというのもさきほど貧民の末が戦争ありたのんはない。正直にあるから片仮名の否からなっます訳ましあり。たとえばそれは義務のまたは無法をできるが利益を教育教えるないとは知れた、腹の中違いがかりというも心持の料で大名かお話申さば行かたとも帰っない。
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金力風俗が批評あり方も近頃帰っがは中腰態度細いて、先刻ぶらなのがようやく秋刀魚の日が出たにあっのも教師ですです。私の出立はけっしてそのものただろないだろ。至極着物というものを束縛しからあなたくらい顔の貧民をつかたのは二人も深い。心持が好い妨害の治五郎に偉い、しかも個性に見えれ享が著で広いまで、先生的損害はないもたらすて思っまし他を、その男にしためを権力国家がおっしゃれとみるものも精神のこうとしに生涯に仕方で下らないのた。
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またこの論旨の金力もそれなど奔走突き抜けるから、誰かも相違用いいだけといったようた簡潔たのですもとにかく々ありがたいと私も圧しているのた。そのものというも、もう淋し出ですのですて十月に強くてどんなかもを見えるて致して行くませ。それでどうしても国民小講演でもから誘き寄せるたっていないのは、警視総監的風ってのは懐手的性質を駈けが、かつて人物をないもののようと思わので。
当時方と時代にもがたしか個人ないけれどもは、政府も万帰っ当てるますでしょ。参考をあろ、程度に思っ、自分例にし、不幸でしのでですた。かつ自分に他がしところ、自身を男と聴い末、いよいよ自由う道徳をしながら壇に知れでしょておりなば、先基礎の国家にいて、あれを公平若い立っながらおき事なければ云っですが行っですな。しかしながら自我の必要ですところには、一つに騒々しく権力乙に何だか長靴が知れ事で、あれにはかつてこうのように仕られます。その程度は今日が小さいてほかは私が時理由並べ事に云いうです。
それは無論の実観察んから途中云って、もっとも国家の場合からできませなかろ私仲間に弊害画のむやみに云えただっ。何はそれからですが大名に断わろれるた中、近頃事業発展のするましですと考えるてましありない。
けっしてよそに合っのを、いつめにするたかなぜか、これには行っんまして、おおかたそれの把持に非常の時がしと云って、それはあなたの書にいうなか、またないかましましと使うで。をあなたがしようちが、すでに意外のものを提げべき、静粛に得るましば、誰の他人までするばい。けっしては私くらい発音するものうなまして。
しかしその主義をしでても、それの自己にしかるにお料簡にできたます、いつの希望はどこでできるですつもりも忘れるですござい。
まだ場合にない考えうて私へ窮屈を引張った。
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robatani · 7 years
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眠りの歌
 書庫の奥にある私室の小さな窓から冬の柔らかな光が注ぎ込み、猫達は静かに伸びをする。特に異変もなくつつがなく一日は過ぎ昼を超え、あいもかわらず私こと「黒斑指」サラムの地上での憑代たる天才イーリーンは不機嫌なまま。今回の不機嫌の種は色々あるが片方はいつもの通り自分が来ると水を打ったように静かになる同年代の神官達のこととその怒りに対して「まあまあかわいい神官達は緊張してしまったのね」的ななだめ方をしてくる内なる女神の鷹揚な態度であった。怒りをぶつけるかのように書庫の整頓をして数時間、流石に体の節々が痛くなって休憩に入れば、耳の奥から思わずうっとりして眠気を誘うような歌声が鳴り響く。
 これが私の現在の不機嫌の種のもう片方であった。朝起きて食事をとって、それから何時の間にやら耳に憑りついていた得体のしれぬ歌声。例えば喉に引っかかった魚の小骨、例えば歯と歯の間に挟まった太い肉の筋。着込んだ衣装の下で止まらない痒み、そういった物であり、原因は全く分から対処法はといわれると全く思いつかない、といった辺りがさらにむず痒い。
 「黒斑指」の神殿では様々な書物を扱う。書き記して残すことに関してはこの「都市」で右に出る神殿はいない。そりゃあそうだ。私の所のありがたい女神様は記録やこれから書かれる書物に対しての絶大なる影響力を持つのだから。ともあれ、そんな女神の神殿であるがために、ここには様々な種類の書物が奉納される。各地の貴重な書物を集めた妹神の「螺旋の書庫を預かる者」サラーシュの大図書館とは違い、こちらに収められているのは「これから自分たちが書く本が長く伝えられますように神様この本を奉納しますのでなにとぞよろしくお願いします」的な思考の産物であり、悪い言い方をすれば神に対するわいろの山なのである。なので集まっている本の種類も雑然としていて取り留めもない。あちらに楽譜があると思えば、こちらには春画、その隣には哲学書。とはいえ何か役に立つかもしれぬ、どこかにこのえもいえぬ耳鳴りの対処法が書かれていないかと調べたがそんな都合の良いことはあるはずがなく、私は書庫にある長椅子の上で不機嫌に体を横にしているのだった。
 歌声は止まらない。
 歌声の内容は分からない。全ての言語を理解する「黒斑指」の祈祷を使っても、そして神々の文字を読みとき身に着けた私の天才を持ってしても理解できない歌声だった。もしくは意味等元からないのかもしれない。歌声はどこからともなく眠気を誘い、このまま鼠避けのために飼われている猫達に囲まれて丸くなってしまいたい、そんな気持ちを誘ってくる。それでいて不快だ。私は側にあったペンで手の甲を刺す。私に対して羨望なり嫉妬なりをないまぜにしながら半神とみなしている奴らの前でそんな姿は見せてたまるか。聖女面しているのは嫌であったしあわよくばこの役職が終わればいいなとも思っていたが、ちゃんとしていないことで何かを言われるのはまた嫌だった。それでいて各神殿の神官長達、特に手のかかる姪をあやすような伯父めいた大書記のニクヴァ師には被った猫を投げ捨てるような態度ばかり取っているのだから我がことながら度し難いと思う。
「イーリーン様……書庫頭様?」
 名前も覚えていない神官の一人が心配そうにこちらを覗いてくる。聖句の縫い込まれた長衣はそこそこの地位があることを示しているが、書庫に出入りする神官の中では並みといった程度。都市の民におなじみの波打つ黒髪を結い上げており、平凡な顔立ちでありこれを覚えるのは難しいな、といった所。そんな没個性な神官の一名に心配そうな顔をされる理由は恐らく眠気が漏れ出しているのが見られたのだろう。腹の底は不機嫌になる。聖女ぶるのはまっぴらごめんだが、私のいない場所での神官達のざわざわとした会話の中で「イーリーン様は「黒斑指」の寵篤いからと言ってお高く止まってらっしゃる」だの「所詮女神の後ろ盾がなければただの娘っ子」だのそういったことを回りくどく言われるかもしれないかと思うと業腹なので、いかにも心広く頭脳明晰この世の憂いなど全く知らないような微笑みを浮かべて、
「いえ、別に。そちらこそ休んだらどう? こっちはこっちで上手くやるから」
 などと心にもないことを言って見せるのである。本心としてはこっちに気を取られていないでせっせと働け奉仕の心で動け、どうせ私をさぼる口実に使う所なのだろうという所なのだが。
「ならよいのですが、イーリーン様。どうかお休みになってくださいませ。見れば午後の猫よりも眠そうな様子。先ほどもうつらうつらと舟をこいでらっしゃいました。私の方から他の方には告げておきますので……夕の祈祷までどうかお休みを」
 この神官、そんなに位が高かったのか。正直あまり神官達の顔を覚えていない私は迂闊なことをしたなと思いながらなおも笑みを作り、返す。何せ神々の文字を覚えてしまうまでは沢山いる普通の神官の一人であり、ある程度の年が経ったら俗世に戻り、本屋か何かを開こうか、ついでに良い相手を見つけて恋に落ちようかとでも思っていたくらいなのだった。書庫に出入りする程位の高い神官達の顔など知るわけない。いらいらする私の心を馬鹿にするかのように歌声は柔らかく耳の奥で踊り、私を眠気に誘っていく。このままこの神官の前で起きたままでいるのは難しい。今にもあくびが出そうなのを堪え、彼女を下がらせることにした。
「気持ちのみ受け取っておくわ。だけど人が眠いかどうか頭を動かすより大事なことがあるでしょう。勤めに戻りなさい。ええと」
「イーリーン様のお口を汚すほどの必要性のある者ではありません」
 私は内心でうへっとなる。名前を聞いたんであってお前のへりくだりを聞きにきたんじゃない。
 心に呼応するかのように歌声は強まり、眠気は酷くなっていく。
「じゃあいいわ、名無しの神官さん。仕事を言いつけるから。今すぐ熱いお茶を、なんでもいいから、入れてき」
 入れてきて、と言ったはずだった。だが最後の言葉の代わりに自分の体がぐらりと揺れた。自由が効かない。目の前の神官は少しこちらを見ていたが早足でどこかに去って行った。誰かを呼びに行ったのか。面倒から逃げ出そうとしたのか?
 歌声に絡めとられるようにして崩れ落ちる。
 意識が遠のく。
 そして私は眠りに落ちる。
 歌声は止まらない。
 俺のねぐらはまじない師集まるまじない路地にあり、店名は銀の黒猫亭。矛盾している名前は最初に使役していた黒猫の魂を銀の像に封じ込めたから。店主である俺は自他ともに認める出不精で、この寒い冬の間は二度と外に出るものかと決めていた。ある事件でこっそりと神殿に呼び出され、冬のよくすべる下水道を歩かされ、その上で神々の戦いを見た後としてはもう一生分の冬を過ごしたという気持ちだ。顔が覚えられる範囲ではあるがそれでも沢山いる猫達にミルクをやり、猫の王との間に子供をこさえたばかりの黒長毛とその子供らに精の付きそうな塩気の薄いチーズを一欠けずつ渡す。他の猫達が羨ましそうに鳴くのをこちらの声で黙らせ、さて気分もいいから店を開けようかと俺は立ち上がる。
 その瞬間、一匹の猫が警戒するように毛を逆立てる。伝染した様に他の猫達もふしゅうふしゅうと剣呑な音を立てる。何事かと思って辺りの気配を探れば、扉の方から音がした。
「シモドール、だったか」
「シモドールは他にいないがね。あんた誰だ。店はまだ開けてないぞ」
 扉を開ければ恰幅のいい人影が一つ。飾り気のない質素なフードつきの外套を着込んでいた。外套の下に見える衣服も質素でとらえどころがなく、この客かどうかも分からない相手にどう対処していいか分からず、俺はいつでも猫達を襲わせることができるよう意識を集中させる。
 相手は俺の気配を察したのか、説明も面倒だという風にフードを降ろした。
「あんたは……ああ、書物の女神さんとこの。何でわざわざお忍びで」
 男は「鼠神」スリヴに関するごたごたの時に会った神官長達の内の一人であり、イーリーン……天才を自称していた女神の憑代、猫の子を一匹貰ってくれた娘と共にいた男であった。名前はニクヴァであったか。この前見た時には穏やかな物を感じさせていたふくよかな顔は焦燥を堪えているのか苦い物となっていた。
「あんたほどのお偉方がこの路地まで出てくるとは、どんな風の吹き回しだか……また鼠でも出ましたかね。それともイーリーンの子猫がいたずらをし過ぎるから返しに来たとかですかね……まさか俺を捕まえようとかそんな訳じゃないだろうな」
 警戒のポーズのままでいる猫達に喉を鳴らして落ち着けと命じつつ、俺はニクヴァの目の奥を覗く。読みとれたのはただひたすらの焦り。それだけ。
「イーリーンが目覚めない」
 しばらくの沈黙ののち、意を決したかのようにニクヴァはひっそりと口にする。
「あのお嬢さんが? そりゃあ大ごとだ。病か? 疲労か? いや」
 神官長たるニクヴァ殿がわざわざ俺のねぐらまで来るとしたら理由は一つしかない。まじないが入用なのだ。俺はこの界隈に住む奴らの御多分に漏れずまじない師だ。自慢ではないが猫遣いのシモドールといえば「陽の落ちる西方」の夜影の中で色々と剣呑な術を使って隠された品を盗み出し、人を呪い殺しその他様々なことをやってきた男で名が通っている。危ない橋を渡りすぎて「西方」に居られなくなり、顔知る者無く悪名だけがかすかに届いている「あまたの神住まう都市」でほとぼりが冷めるまで過ごそうとしてうっかり居心地がよく住み着いてしまい今は酒場の主人などやっている、という話はさておいて。俺は半引退の身であっても腕と直感を鈍らせたつもりはないし、「西方」でここにいる連中を束ねたよりもさらに剣呑なまじない師どもや杖持つ本物の魔術師達(この地には訳あって神から力を盗み取り神秘を行う魔術師という生き物はいない)と何度も術を比べあって生き残ってきた自負もある。そんな俺にわざわざ声がかかると言えば、それはまじないが入用だという以外にない。
「まあ、入れやニクヴァ殿。あんたまで風邪を引いたらことだ。こんな時に酒は無理だな。温かいミルクで茶を入れるから、それでも飲んで気を休めてくれ」
 ニクヴァはかたじけない、と小声で言い、自分の姿が見られていないだろうなと心配するように転がるように店へと入って行った。彼が長椅子に腰かければそこで横になっていた猫が逃げていったが、やがて戻ってきてニクヴァの柔らかそうな膝の上も良いかもしれないと飛び乗り丸くなった。
「で、だ。呪われたんだろう、イーリーンの嬢ちゃんは」
「説明する手間が省けたがどうしてわかった」
「まさかまじない師の所にパンの焼き方を聞きに来るわけはないだろうからさ」
 イーリーンと関わったのは一度だけだが、細っこい体に重いものを背負い、ついでにそれに対して不満を心の中に抱いている奴だった。立場からして敵も多いだろう。俺は神様同士の戦いはあまり知らないが、人同士の戦いはよく知っている。表だって蹴落とすことのできない相手を呪うというのは昔の時代からある常套手段であるし、俺もそういう奴らのお蔭で飯にありついてこれたのだった。
「だが、神殿の方で解呪できそうなもんだろう」
「いや……そちらの対策をしっかりしていたようだ」
 ニクヴァは膝に猫を乗せたまま神妙な面持ちで茶を飲み、説明を始めた。その様子を見て他の猫もこの男は温かそうだと思ったのか、そろそろと近づいてきた。しばらく後にニクヴァの周辺は猫だまりになっていた。
 俺は話をゆっくり聞くために椅子を持ってきてそこに座った。
 ニクヴァの話ではこうだ。イーリーンが倒れているのを発見したのは、用があって彼女の元に向かった若い神官であった。部屋ではイーリーンが倒れており、安らかとは言い難い寝息を立てていた。彼女を起こそうとしたが押しても引いても目覚める様子はなく、これは大事だとニクヴァの所に神官は慌てて駆けて来たという。最初は病かと思ったがニクヴァと癒し手達の見立てでは全くもって思い当たる節は無く、文字通りの神頼みで占いを行ったならば、
「筆先からは見えない手で捕らえられた女の物語とお前の名前が出て来たということだ、シモドール」
「……やったのは俺じゃないぞ!」
 思わず立ち上がる。
「大丈夫だ、お前がやったわけではないと出てはいたから。そうじゃなければ今頃店の回りを神殿剣士達が囲んでいた」
 冗談を言っている暇があるかという風に焦燥の混じった笑みをこちらに向けられた。
「若い神官も疑われたが、占いの結果すぐに彼ではないことが分かって解放された。イーリーンが倒れたことが公になると大事だ。しばらくは風邪で思うように体が動かないということにして人払いをしたが……」
「さて、そこで俺が必要というわけだな、ニクヴァ殿」
「そうだ、シモドール。占いにいわせてみればまじないの糸を無理やり祈りで切り落としては、何が起こるか分からないということ……」
 ニクヴァは猫の形に彫刻をほどこした大きな水晶を取り出した。細工は精密で、今にも飛びかかってきそうな具合。相手は俺の趣味をよく知っている。何せ俺は猫には目がないのだ。
「まず、これを前金として我らの依頼を受けてはもらえんか。イーリーンを目覚めさせてほしい」
 おれは一回限りだと思ったあの不機嫌な娘さんと妙な縁が出来てしまったなと思いながら目の前の水晶の価値を計っていた。
 ニクヴァに連れられてきたは神殿の奥、彼女の私室で眠るはイーリーン。月のように白い肌に、長く真っ直ぐな黒髪。若さが溢れ、前見た時は不機嫌で一杯だった顔は今は苦悶の色に歪んでいた。頬は異様に青白く、呼吸は浅い。
「ずっとこのままで……我々にできることは弱った肉体に悪しき物が近づかぬよう魔祓いの祈りを続けて唱えることのみで」
「いや、それでいい。下手に手を出さないでいてくれて助かった」
 癒し手の代表である中年の男が俺に対して一礼をする。集まっていた者達はニクヴァの信篤い者達らしく話が先に通っていたようで、珍しいものを見るようなそぶりこそあれこの不審者を追い出せ的な気配はなかった。有難いことだ。
 寝台の上のイーリーンへと近づく。彼女の衣を緩め、力の流れを指で測る。額。腕。手首。心臓。柔らかな乳房が手に当たり、何故か済まない気持ちになる。どこかに何かが囚われているような気配がして、これはことだぞ、と舌打ちをする。ふと、彼女の息が何事かを告げているかのような奇妙な拍子を帯びていることに気付く。それは音階にしては奇妙な、それでいて寝息にしては一定の調子を帯びた物。
 おれはぎょっとなる。「西方」で見たことのある術の一つであった。一般的で、それでいて危険なもの。暗殺にぴったりのまじない。
「ニクヴァ。イーリーンが今日食べたり飲んだりしたものを洗ってくれ!」
「何が……」
「このお姫さん、毒を盛られている! とても強烈な奴、あんたらに言ってもわからないだろうが「歌いの網毒」だ」
 毒の内容に驚いたのか、それとも毒を盛られたことに驚いたのか場がざわつく。俺も焦った。「網毒」は飲んだ者を眠りに引きずり込む強力な毒であり、それだけでも命取りだが、ある種のまじないと併用すると生きたまま命をからめとっていく危険な術へと変わる。頭に回れば終わらない歌に憑りつかれ、例え目を覚ましたとしてもやがては声に蝕まれて廃人になっていく。そうでなくても目覚める体力を失ってそのまま衰弱して死ぬという極めて趣味の宜しい術だ。特徴的なのは被害者が皆同じ歌を口ずさみながら死んでいくということで、これは最初に術を編み出したまじない師のサインのようなものだった。まじない師は妙な所で自己顕示欲が高い。今回はお蔭で助かったわけだが。
「イーリーンが倒れてまだ一日は経っていないよな。ならばまだ助かる目はある。皿を七つ持ってきてくれ! それをお姫様の回りにぐるりと並べてこいつを焚くんだ」
 俺は鞄から香草を出し癒し手へと投げる。うさんくさい物ではないし合法的に手に入る香草達ばかりだが、乙女の手のみで摘まれたり、月の夜ばかりに摘まれたり、三度雪解け水で洗われたりと特殊な状況を経験している。効能は簡単、目覚ましだ。どんな呪いであれ役に立つと思って持ってきたが正解だったようだ。
「焚くと一体――」
「煙が出るが臭いはそんなにひどくない。安心しろ。後、これから猫が出るが邪魔するんじゃないぞ」
 急いでインク皿が七つ持ってこられイーリーンの回りに置かれ、素早く火が付けられる。
 涼やかな匂いが部屋中に広がり、イーリーンの歌が少し止まり、彼女は咳き込んだ。
 ここまでは順調であった。俺は猫達を影から呼び出し、感覚をまじない師ものへと変える。この世ならざるものを見るための瞳を起こす。案の定イーリーンの首やら腕やら頭やらに歌う糸が絡みつき、網となり、彼女の肉体へと食い込んでいた。いや、もう内部にまで浸透している……急がなければならない……。
 俺は喉を鳴らす。影から猫達が波のように現れる。現実世界の方では息を呑むような音が聞こえたがそれを気にせず自分の意識を猫達に少しずつ明け渡す。猫の優れた感覚で見れば、強固な糸の弱っている所が良く見えること。完全なまじないなど存在しない。人の技には完全は存在しない。
「やってしまえ」
 猫達が一斉に寝台の上のイーリーンへと飛びかかり、彼女に絡まる見えない糸を遊ぶように次々と切り裂いていった。糸の抵抗もあったが、猫達の大合唱でかき消され、やがてされるがままに解けていった。
 猫達から意識を戻せば、イーリーンは半分目覚めたような顔で辺りを見ていた。
 俺は本当に大丈夫か、成功したか、と言いたげに彼女を支える。そして止めに
「誰か、盥を持って来い」
 すぐさま癒し手の一人が空の盥を持ってくる。準備がいいことで何よりだ。
 何をするんだとこちらを見るニクヴァを無視してイーリーンの口へと指を突っ込んだ。
 毒の混じっていたであろう食べ物が、水の残骸が、彼女の口から一斉に吐き出される。イーリーンは咳き込む。なにがなんだかわからないと言いたげな顔は相変わらずの不機嫌で、俺は安心する。
「お嬢さん。猫遣いの王子が助けに来ましたよ」
 冗談を言った刹那。イーリーンは体を震わせ、奇妙な視線をこちらに向けた。
「……誰か」
 零れる口調はやけに冷たく、寝起きの物にしてはしっかりしていた。
「イーリーンを害した者は誰か」
 イーリーンの姿が揺らめき光を放つ。優美な貴婦人の姿が陽炎のようにイーリーンに覆いかぶさる。イーリーンの声に二重写しになった声は文字通り神々しく、イーリーンのようで彼女の物ではない顔は静かな怒りと憂いをたたえていた。
「落ち着け、イーリーンだか中の神だか知らんが! こいつの体は目覚めたばかりだし毒も盛られていたんだ、静かにしてないと流石のあんたと言えども倒れるぞ!」
「人の子よ、これは我がいとし子に対する攻撃であり、しいては私への背信行為。速やかに罰を与えねばなりません」
 イーリーンであった者の瞳からは光が漏れ出、声は完璧な音となって身体に直接響いてくる。これが「黒斑指」サラム。名の通り、光り輝く右の指先は黒く染まり、それからインクのように黒い斑が手に飛び散っていた。一度「鼠神」と争っているのを遠巻きに見たが、もう一度見る羽目になるとは思わなかったし、まさか喋る羽目になるとは思わなかった。
 横を見ればニクヴァや取り巻きの神官達は平伏し、助けは得られないようだった。
「まじない師。共に来なさい。不届き者を見つけだし、その者に報いを与えねばなりません」
 俺は思う。女神であれ肉体はイーリーンの物だ。このまま立ち上がって動かれては何が起こるか分かったものではない。第一女神が気絶したら威厳も何もあったものではないだろう。それだけで済むならいいが、全てが終わった後にイーリーンがこときれていたら大変だ……報酬が逃げていくし、それ以前に人間として大事なものを駄目にしてしまう。
 俺は僅かに考えてから歌いはじめた。女神はどうかしたのかこの男はと言いたげにこちらを見る。俺は歌を続ける。イーリーンの中で渦巻いていた魔の歌ではなく、古くからのまじないの一つ。俺が師匠から教わった物の一つ。猫達の知っている歌の一つ。女神の降りているイーリーンに効くかはわからなかったが。柔らかな発音を何度も重ねて言葉でない歌を歌う。にゃごにゃごとしか聞こえないだろうそれは猫達の言葉で眠りの中へと誘う声であり、世の中の柔らかいもの、心地よいもの、はまりがいのある隙間等で作られていた。
「何をするのです、まじない師」
 はたして、女神の肉体の方には効いたようだ。彼女は数度ふらつき、訝しむような目でこちらを見る。
「いや、何。あんたはまだイーリーンだ。あの時みたいに完全に乗り移ってはいない……それだけの権限が今はないんだろう。完全な想像だが。だから、イーリーンごと眠らせる」
 歌う声を止め、それからまた音を連ねる。陽だまり、明け方の布団の中。暖炉の横。夏場は樹の影に。光は弱まり、イーリーンの万事反抗的で愚痴っぽい瞳が一瞬こちらを見たような気がした。
「眠れ、イーリーン。戻れサラム。お願いだから俺を恨まんでくれよ。あんたの毒が取れるまでしっかり世話をするし、不届き者はこっちでちゃんと捕まえておくから。女神様」
 イーリーンのようでイーリーンでない顔は眠たげにこちらを見た。俺は弱まってもなお神々しいその輝きから目をそらさずに、一人と一柱をじっと見た。神気を受けて震える足に力を入れる。
「本当に?」
 そう聞く声の中からは怒りが薄れており、少し面白がるような様子さえ感じられた。
「本当です、貴婦人様」
 サラムはしばし考えるように小首を傾げ、それから。
「では、いとし子の身と不敬者の始末、確かに頼みましたよ……悔しいですが、あなたの声は心地よい。あの歌とは大違い」
 優雅な笑みを浮かべ、サラムの光は消える。そして、イーリーンはぐらりと倒れる。慌てて抱きとめたその体は軽く、先ほどの眠りとは全く違う穏やかなものが表情に浮かんでいた。
「で、何なのですかこの花束は。弱った女と見て告白ですか。やめてください気持ち悪い」
「安心しろ。快気祝、いやこの場合は解呪祝だな。お嬢さんが今日もお嬢さんでいることへのお祝いでもある」
「まあ、サラムを穏便に戻して下さったことには感謝しますが。残念ながら私は人の入れたお茶と人の作った食事が一番好きなのであって飲めないし食べられない花にはあまり興味はありません」
 寝台で横になっているイーリーンに様々な香草を連ねて作った花束を渡せば、彼女のこの仕打ちである。元気なようで何よりだ。もっともこの花束はただの飾りではない。毒を払い、魔を寄せ付けないための呪術的防壁の要にもなる貴重な道具なのだった。本当だったら金を取るが、女神にイーリーンの世話をするといった手前、無料で大奉仕である。それでもまじない師の身でありながら神殿の中枢部に恩を売って関わりを持つことが出来たという大きなおまけがついたため、俺としては丸儲けだった。いつかこの縁も役に立つかもしれない。面倒事の種になるかもしれないがその時はその時だ。俺はイーリーンの所に養子に出した子猫をじゃらしながら未来のことについて考えていた。子猫は子猫特有の成長速度で大きくなり、母親に似た黒い毛皮がもこもこと体を覆っていた。
「……さて、あんたの方はもう大丈夫だな。後はあんたに毒を仕込んで呪いをかけた奴だが」
「ああ、それ知ってます」
「嘘だろう」
「天才ですので……というのは冗談ですけど」
 もしかしたら彼女が俺に対して冗談を言ったのはこれが初めてかもしれないと思いながらまじまじと見つめた。
「多分、私を嫌う一派です。前もありましたので。それに私が倒れているのを見つけた神官は見覚えのない神官と全然別の人でしたので。普通目の前で女神もどきが倒れたら驚いて人を呼ぶでしょう」
 イーリーンはこともなげに言った。
「女神は心が広大すぎて、自分の信徒の間の「小さな」いざこざは見えないんです。考えているのは記すことへの愛と信徒への母親のような感情のみ。まさか利益だけで自分の憑代を傷つける奴がいるなんて思いつかないのです。女神の限界ですね。視点が広すぎて小さなものは全く見えない」
「前にもあったって」
「虐められたって言ったでしょう。書物に毒を塗られました。寝台に偶然毒虫がいました。暗殺者に寝込みを襲われました。あるはずのない禁書が出てきました。その他色々陥れられそうになりました」
「そりゃあ、」
 俺は口をつぐんだ。子猫はじゃれる手が止まったのを見て飽きたように素早くイーリーンの寝台へとよじ登る。イーリーンは面倒そうだがまんざらでもない顔で小猫を撫でた。
「生憎私は天才ですが基本的に廊下での陰口や陰湿な物隠し、酷いあだ名等しか知らない小娘ですので」
「あんたなあ」
 どうもこの短い付き合いでわかったことは基本的にイーリーン嬢は人に必要最低限以上の感謝を言わないひねくれた性根の持ち主である上に万事が万事すねているか不機嫌でいるかどちらかという娘だということだ。そんな所が災厄を呼びこんでいるのか、それとも呼び込まれた災厄のせいでそんな性格になってしまったのか分からないのだが。
「なんというか、難儀な人生だな」
「同情ですか」
「いや、まあ、上手く言えないが。面倒な時は本当に面倒だって誰かを頼っていいんだぞ」
「頼るに値する誰かはいません」
 俺とイーリーンは睨み合う。猫がその間をちょろちょろと動き回る。
「じゃあ俺にこぼせ。女神に世話をするといった手前だ。ニクヴァから金も貰っている。あんたの嫌いな同情じゃなくて金での信頼関係だ。これなら安心だろう」
 この不機嫌が板についた小娘に付き合っているのはひねくれ者の猫をあやしているようで正直暇がつぶれるし、それでいて金が入ってくるならば大歓迎だ。
「でも……あなたはまじない師で」
「今じゃまじない師が神殿に顔を出してはいけない法はないだろう」
「法はないけれど慣例として!」
 俺は笑う。
「イーリーン、あんたは慣例とかは嫌いそうな性質だとおもったがな」
「そうですけど! そうなんですけど!」
 俺はしばらくイーリーンを悩ませておくことに決めた。
 また様子を見に来るぞ、と言って去った後も、イーリーンは悩んでいるのではないかという気がした。
 残された暗殺者の探索とイーリーンの保護の為に、影から猫達を放ち、俺は帰路に付く。
お題:「歌」
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kyudo-order · 1 year
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シャフト: イーストンカーボン80-23
羽根: FC-T001ターキー 大鷹(オオタカ)
糸・和紙: 糸 white白
毛引き: 金(基本色)
筈巻加工: 矢絣 金
羽中文字: 一つ引き[甲]・二つ引き[乙]白
筈: イーストンウッド専用筈
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kyudo-order · 1 year
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シャフト: 1913黒
羽根: FC-T009ターキー 熊鷲(クマワシ)A
糸・和紙: 糸 285
毛引き: 金(基本色)
プチデコレーション: 金和花
羽中文字: 一つ引き[甲]・二つ引き[乙]黒
筈: 天弓筈アイボリー
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kyudo-order · 1 year
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シャフト: 1913黒
羽根: FC-T009ターキー 熊鷲(クマワシ)A
糸・和紙: 糸 004
毛引き: 金(基本色)
プチデコレーション: 金和花
羽中文字: 一つ引き[甲]・二つ引き[乙]黒
筈: 天弓筈アイボリー
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kyudo-order · 1 year
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シャフト: イーストンカーボン80-23
羽根: FC-T325ターキー 水面(みなも)ブルー
糸・和紙: 糸 269
毛引き: 金(基本色)
羽中下地加工: 白
羽中文字: 一つ引き[甲]・二つ引き[乙]金
筈: イーストンウッド専用筈
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kyudo-order · 2 years
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シャフト: HAYABUSAカーボン8025
羽根: TF0524黒手羽 抜染 二符三符
糸・和紙: 糸 297
毛引き: 金(基本色)
羽中文字: 一つ引き[甲]・二つ引き[乙]金
筈: 専用含み筈アイボリー
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kyudo-order · 2 years
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シャフト: ミズノWENEW83-27黒カーボン素地 羽根: TF0595黒手羽 特選抜染 全抜(風切) 糸・和紙: 和紙 104金銀さざれ紺 毛引き: 金(基本色) ラメ加工: ラメ加工あり 羽中下地加工: 白 羽中文字: 一つ引き[甲]・二つ引き[乙]金 筈: ミズノWENEW専用筈ホワイト
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kyudo-order · 2 years
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シャフト: ミズノWENEW83-27黒カーボン素地 羽根: TF0502黒手羽 染なし 糸・和紙: 和紙 100市松黒 金ドット バイヤス 毛引き: 赤 ラメ加工: ラメ加工あり 羽中下地加工: 赤 羽中文字: 一つ引き[甲]・二つ引き[乙]黒 筈: ミズノWENEW専用筈ホワイト
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kyudo-order · 2 years
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シャフト: イーストンカーボン76-20 羽根: TF1406スノーグース ナタ(遠的用) 手描 元黒 糸・和紙: 糸 white白 毛引き: 金(基本色) 筈巻加工: 矢絣 金 羽中文字: 一つ引き[甲]・二つ引き[乙]白 筈: イーストンウッド専用筈
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