#看護学生勉強垢
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年末振り返りと過去作について
久々にしか更新されないブログになってますな。もう年末だよ。
今年の1月は「まぁ今年もゲームしてだらだら過ごすかー。イラストの練習もしてるけど、割とだらだらやってるし、イラストの世界に戻ることはないかな。iPadに描いたものはしまい込んで終わり」と思ってたのに、割とがっつり戻ってきたね!!近年で一番の驚きだよ!!
去年の9月くらいに同郷のいつものメンツ同窓会で「絵は前みたいに描かなくなったんや。え?Twitterやめた?え?絵の勉強しなおしてる?全然絵柄違うやん!!どこかにあげてないの!?もったな!非公開でもいいからインスタやれ!!」と言われ友人への生存報告がてらSNSに復帰したのが始まり。友人にいいねと言われ自信がついて、別垢で公開し、そこでもいいねしてもらい自身がついて、Twitterにもどっていいねと人生初めての依頼を受けてskebも始めた。いろんな方々に背中蹴ってもらって自身が付いた。ちょっと前までは倒れてたのに、やっと立つことができた。本当にありがたい。
ここで少し、過去作について場所を借ります。奇跡的にドロップボックスにデータが残ってたので少し載せますね。多分前垢分かる人はわかるかもしれんけど、詮索はしないで。
ぐあああああああ!!!なかなかぁ…ぴどい。訂正したい部分がいっぱい浮いてくる!!これ確か20くらいの頃の絵だったかな…?うわ、10年くらい前か!どういう話だったかサラっと書くと、化け物と戦う教会の人たちなお話でしたね。8年近く描いてたんじゃないかな?看護学生のど真ん中くらいで、主人公とヒロインを思いついてそこから青年誌にありそうな絵柄でいっぱい描いてました。それこそ広辞苑2冊くらいの束のアナログ用紙とHDパンパンのデジタルイラスト。割とねいっぱい描いてたんだよね 実はこの作品の設定、今も描いている狼と鼬の世界設定の基盤になってるんですよ。
198X年頃人類は異世界を発見し渡る術を発見する。���間嫌いの研究者が異界に渡る。異界には人とは似つ甲斐ない者、人と似ている者様々な異形の者が住んでいたが、共通して「願望」を核にしていることが分かった。異世界の研究が進むにつれ、現世に異世界とのゲートが開通。双方の行き来が活発となると同時に異形の者を取り締まるために、昔から悪魔祓いなどをしていた教会がその役割を担うこととなった。それから、人と異形の間に生まれた主人公が双方の架け橋となりつつ、人類が初めて対峙する脅威と戦い勝つ。(ラスボスが上司だったので、個人的には春闘と言ってます)というのが前に書いてたお話の部分。 そこから100年ほどした時、ゲートの開通により人類は過去最大の脅威を異世界より招き入れることとなる。なんとか制圧するも、被害は甚大であり人口は2割へ減少する。協議会の設立とゲートの封鎖を開始する。それから1万年ほど経過。人類は都市ごとにコロニーを形成し、自然発生したゲートからの脅威に対して怯えながらも抵抗している。そんな中生まれた脅威の一つが「獣の国」。狼たちがのほほんと暮らしている国。何が脅威かというと、「龍」と獣の国周辺や内部で自然発生した脅威への管理ができない事。「龍」は異形の者であり、上記で述べたように「願望」を核としている。その願望は「憧れ」。なり替わりたいものを取り込み、成り代わる。それが「龍」の正体。元はスライム用の生態であったが、捕食を繰り返し異世界で龍のような異形を取り込んだために「龍」の形を成していた。のちに人を捕食したために現在の朧のような人型をしている。そう、朧は実は龍ではなくてスライムなんですよね。一応、異世界からの異形は龍属のみ。つまり朧だけ。狼やら鼬達は、龍の憧れの副産物として生まれたおこぼれで獣が人に転じたものの末裔です。ちょっとわかりやすく言い換えると、朧は異世界の怪物、狼は擬人化って感じ。ブログでしか明記しないけどね。 とこんな感じです。他にもいくつか作品を作っては放置してますが、全部この過去作につながってるし、この過去作の主人公のせいで将来的に人類は滅亡します。今後何かしら未来が変わる作品でも作らない限りバットエンドですねw 狼と鼬の当初の作成コンセプトは今と全く違うものでした。荒廃した世界に点在するコロニー。内部の人は外の事は知らずに、コロニー内の階層社会で暮らしているって話でして、そのコロニーから出て本当の朝日を浴びるために階層を登っていく少女とそのサポートをする仲間達ってストーリーでした。でも少女が描けなさすぎて断念。(漫画のラフはのこってる)しばらくして、その中でグッドデザインかなと思った子を選出して供養がてら描いたのをSNSに載せたのが狼と鼬を作るきっかけになった。ちなみに、狼は終盤まで付いてくけど、ボロボロになって死ぬかどうか位に考えてたし、鼬はそもそも影薄かった。零は最後まで残って少女をサポートしつつ、狼の子を産むってくらいに考えてたよ。そのころを若干引きずってるから、今も狼は零の事気になってるってにつながるんだね
こんな感じでいっぱい書いたけど、それ位思い入れのある作品だったんだよ。正直描けるならまた主人公でも描いてあげたい。今の絵柄でならどんな風になるかなって思うと少し筆を取ってみたくなる。そうだな、気が向いたら主人公同士の絵描くかw
そんじゃみなさんよいお年を~!
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先日、 久しぶりに、近くにある、本屋さんと一緒にになっているカフェに行ってきました。
大好きな ナポリタンを注文して、優しい香りのハーブティーも、お願いして、ポットでくるので、これまたまったり♪ 少し、自分へのご褒美の日でした♪ お腹が膨れてにっこりしながら(笑)♪ 本屋さんの中を、ゆっくり見て回って、。 本は 良いです(*^_^*)、 勉強が苦手な私は、難しいと眠くなってしまうので、、やさしそうな、わかりやすそうな、 そんな本が好きでっつ(笑)♪ 看護学校の時は、難しい事が難しい言葉で説明してあるですよ。。もう、なんじゃいっ です。 なんで、図や、漫画のようなものから入って少しずつ外堀を固めて、やっとこさ難しい事の意味を知る。。遠回り選手です♪
本と、音楽と 祖父母に助けられて、何とか生きてきたような♪
素敵な、本をみつけて、 、今まで読んだ本の中で、一番好きかも♪
読んでいたら、祖母をいろんな事を、思い出して♪
祖母は美容師さんで、自分でお店をやっていて、良くお嫁さんを作ったりしていました、。着付けから、日本髪。 畳に 赤いじゅうたん敷いて、着付け部屋で、白無垢の花嫁さんが座っていたかな♪
3歳の頃から、小学校、中学校、高校の途中まで、彼女のお世話になりました♪ 彼女のお陰で、いくらか、まともな人間で、生活できている私です♪
小学校の頃の私は 勉強大嫌い(笑)♪ 学校が終わったら、校庭に虫取り網をもってすっ飛んでいって、トンボをとったり、鉄棒でぐるぐる回って、友達と夕暮れ時まで遊んで、 そうして女子なのに(笑)♪宿題もせず!!怒られていたんですが、ピンときてなくって、あと、忘れちゃう、遊んでて、(笑)!! 見かねた祖父母が、お金もないのに、いとこが通っていたもの全部、学習塾、そろばん、お習字、絵画、オルガン、 行かせてくれたけど、全部 小学校で終わり。。。 さぼって行かなくなって(>_<) あー、本当に女子ではないな、。
色々あったけれど、 でも、ちびまる子ちゃんの世界そのままのような、楽しい小学校時代でした♪
中学校に入ってからも、 勉強は大嫌い( ;∀;) 好きなのは、英語と音楽と、美術、かな、、
あるとき、例のごとく 宿題をやってこないは、授業中に友達との交換日記を書きながら、どんなクレープ屋さんを友達と開こうっ💗と ノートに一生懸命書いとりましたら、担任の社会の先生から こっぴどく怒られて(笑)♪ 校庭のスタンドに、夕方呼ばれて。 二人、夕焼けのなか座って。
先生一言
『 。。。なあ。 おい、 あのなあ、勉強、しろ、 いいな、、な? 』
と それから、遠く見ながら、
『 俺なんてなあ、 もう、ここに 心の洗濯だよ、お前たちと過ごして、心の洗濯なの、。わかるかあ? 大人はなあ、厄介なんだぞ、お前、。だから、生きてくために、 準備すんだよ、 ちゃんと、な、 わかるか、? 』 四角い黒のフレームの眼鏡に、ビートルズの横分けチックな髪に、大きな顔の谷中先生。あだ名は 北京原人。。。 先生の顔に夕焼けが映って、悲しそうな顔して、私をみてた。 心の洗濯っていう 素敵な言葉は この時 覚えました♪
し��し、その後も 勉強せず、またもや無理やり塾へ。。。( ;∀;)
裕福でなかったので、可愛いお洋服はなくって、、、家着は祖母と同じもの(笑)(笑)(笑)♪♪♪ 恰好はおばあちゃん!!外着は制服があったから、助かったかな、。時々、でも、ひらひらの白いやつとか、フワフワの柔らかいやつとかが欲しくって、無理やりの塾も嫌で、塾の本を全部ごみ箱に捨てて、祖母とおそろいの服を全部ぶん投げて 祖父のでっかいピース缶に貯めてある100円玉をポッケに入るだけ詰め込んで、( ;∀;)♪♪♪ すぐ目の前の親友の家へ、家出。。 祖父は大怒り。。( ;∀;) 祖母は 私がすぐそばの友達の所に 居るとわかったら、良かった、、よかった、、って めちゃくちゃに心配して、、帰っておいで、と。 怒る祖父を一生懸命止めて、。
白内障が 進んでいて 片方、見えていなかった祖母。 私と妹の子育てで、身体に無理をして、心臓も悪くなっていて。
何にも考えていない、アホは、自分のお布団一つあげなくて、
お茶碗一つ洗わなくって、靴下ひとつ干さなかったから
それから 二年後、祖母は空の上に行ってしまいました。
体操服は、10着くらいあって、 祖母が亡くなって、叔母から、洗濯が大変だから、沢山買っとったんよ、っと 。
志村けんさんの、ひとみ婆さんに祖母が似ているのは、眼鏡。かけると、目が大きくなる眼鏡。 その眼鏡をかけて、 靴下についた毛玉を毛抜きでとって、破れたら、糸で繕ってた。
勉強もしないのに、一人前に高校に行かせてもらって、入学式の時、いつも、授業参観や、そういうものには、必ず着物を来て祖母が来てくれて♪
おしろいで顔が真っ白なんだけど、そこに紅をチョンっとつけて、 今なら、可愛くって♪💗愛しくて抱きしめるのに、その当時は恥ずかしくって、、 『 真っ白い顔して!! ばあちゃんオカメだよっつ!! 』 と言い放ち。。 でも、祖母ニコニコしてて。 一年一組になった私に、 『 良かったねえ💗!! ほら、いの一番じゃ、ほれっ💗! 』
家に帰っていの一番だと、祖父や近所の人にうれしそうに話して回って。
病室で、私の人差し指を手で握って、
『 、、がんばるんよ、 、 ええね、、がんばるんよ、 』
と 時間がないって そんな表情の 祖母、 最後の会話とふれあいでした。
お葬式の時 涙がでない、、 すぐそばに、祖母がそばにいて、 言葉も なくても そばにいるようになったような、 、よく、わからない感覚 、
砂糖とシイタケがいっぱい入ったあんこのようなカレー、
鶏肉のミンチとニラがしこたま入ったハンバーグ、
ケチャップ��炒めただけの具のないスパゲッティーに、白ご飯の 夕食
友達がきて、かっこよくみせたくって、ホットケーキを作ってとだだをこねたら、甘いキャベツ入りのお好み焼きに。。。(笑)♪
私が大きな声を出して、反抗すると、
肩を左右に揺らして、ニコニコ笑って リズムをとり始める彼女。
可愛い 愛しい、でも、もう逢えない人💗
孝行したいときに 祖母は なし 、です、、
優しさは 強さだと
なんだか確信している(笑)♪なんの取り柄もない
お茶の間おばちゃんの私の
真ん中にいる人。
、なんでしょうかっ、、 今日 祖母をこんなに想い出すのは、、
ぅ~~ん、、、しっかりせい、っと
私に言っとるんでしょうか、彼女( ;∀;)。。。
本、名前、似たような日本題の本が沢山あります、、 薄くて、赤くて目立っって手に取った適当な私っ💗(*^_^*)
だけど、
とても ٩꒰ ˘ ³˘꒱۶~💗
な 本です。 ちっちゃなうす~い 本っ💗
ジョージ・ソーンダース 著
congratulations , by the way (原題)
人生で大切なたったひとつのこと (日本題)
あの、機会があったら、、ネ ご覧になってみてください♪
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我們注重的,並非看得見的事物,而是看不見的事物,因為看得見的事物都是暫時的,看不見的事物才是永恆的。 哥林多後書 4:18 CCB #看護学生勉強垢 #看護学生1年目 #看護学生の勉強垢 #看護学生さんと繋がりたい #看 #看臉時代 #看護師になりたい #看臉時代 #看板のない店 #看板建築 #第108回看護師国家試験全員合格project #看護師になりたい https://www.instagram.com/p/BnWeWPQAUSUzLYCLHB9VcGt7vepFy0-9cjaqDw0/?utm_source=ig_tumblr_share&igshid=11rck8zvr82qh
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★医者嫌いのじじいが正しい 医者嫌いの頑固じじいのほうが正しかった!笑 家族で何やら話をしているのが聞こえる。なんと言っているのだろうか? ちょっと聞いてみよう。 妻:おじいちゃんってホント頑固ね〜 夫:そうなんだよな 昔の人だから、どれほど西洋医学が進歩したか分かってないんだろうねきっと 妻:そうよね 医学はすごく進歩して、調べれば、すぐに癌か癌じゃないか簡単に分かって、 私たちのために、素晴らしい治療法も用意してくれてるのよ〜 早期で発見できれば、治る確率だって高いんだから〜 爺:嘘じゃ〜い そんなの嘘じゃ〜い! 妻:お爺さんこんなの常識ですよ テレビでも言ってるじゃないですか テレビが嘘ついたりしませんよ。 爺:違う〜違う〜あんなの嘘じゃ〜 西洋医学は、人を騙すんじゃ〜 テレビは嘘を言うんじゃあ 妻:まあまあお爺さん 落ち着いて そんな話してるのお爺さんだけですよ。 テレビが嘘言うわけないじゃないですかぁ あははは 笑 早く病院に行って 検査してきて下さい。 爺:わしゃ嫌じゃ! 絶対嫌じゃ! 妻:お爺さん、お医者様は、医療のプロですよ? お医者様に任せていれば、安心に決まってるじゃないですか! さあ早く検査してきて下さい。 それから、頭のCTスキャンとMRIも忘れずに! 爺:嫌じゃ�� 嫌じゃ〜わしゃ嫌じゃ〜 絶対嫌なんじゃぁ 泣 友達のため吉もよしおも 病院に行って、 帰って来んかったんじゃ〜 病院は怖いところなんじゃ〜 殺されるんじゃ〜 妻:ホントお爺さん 頑固で困りますねえ 夫:ほんと 困ったもんだ このおじいさんと、息子夫婦が言ってること一体どちらが正しいのでしょうか? 情報を集めて、自分の頭を使って考えてみましょう。 あなたの頭脳が試されています。 東洋医学健康アドバイザー 松本康男 私のFBはこちらです フォロー大歓迎! → https://www.facebook.com/boy.yasu 私のインスタはコチラです。 → https://www.instagram.com/yasu_boy/ アカウントがある人は、フォローお願いしますね^^! . ■私の健康系facebookグループは以下です。 「東洋医学的健康クラブ」 byやすボーイ → https://www.facebook.com/groups/811646058948209/ . 東洋医学的な知識に基づいて、生活していくグループです^^。 方針はありますが、強制的なルールなどはないです。 健康に興味がある人の交流の場と考えて下さい。 参加対象者 ・西洋医学に疑問を持っている方 . ・遺伝子組み換えやモンサント社に対して不安や警戒感を持っている方 ・東洋医学の知識を知りたい方・可能性を探りたい方 ・巷にあふれる健康に良くない食品・加工食品を避けたい人 ・本当の健康知識とは何か情報が欲しい方 私の情報に共感してくれた方は、 是非、グループ内で共に交流・実践しましょう^^ . . ▼私の『無料』健康情報メルマガは、こちらから登録できます^_^ ↓ ↓ ↓ http://bit.ly/hel_maga 配信は不定期です。 #インスタ医療団 #詐欺医療 #悪徳医 #やぶ医者 #ヤブ医者 #医者 #医者嫌い #西洋医学 #医者 #医師会 #漢方 #和漢 #東洋医学 #中医学 #中国医学 #養生 #食事療法 #統合医療 #慢性病 #難病 #生活習慣病 #船瀬俊介 #内海聡 #食事療法 #自然治癒力 #自然治癒 #看護師 #ナース #医学部 #予防医学 #ホリスティック #医療系勉強垢 https://www.instagram.com/p/CHNFbCjrgmg/?utm_medium=tumblr
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犬
照明を落とした会議室は水を打ったようで、ただ肉を打つ鈍い音が響いていた。ビデオカメラに濾され、若干迫力と現実味を欠いた殴打の音が。 とは言え、それは20人ほどの若者を釘付けへするには十分な効果を持つ。四角く配置された古い長机はおろか、彼らが埋まるフェイクレザーの椅子すら、軋みの一つも上げない。もちろん、研修旅行の2日目ということで、集中講義に疲れ果て居眠りをしているわけでもない。白いスクリーンの中の光景に、身じろぎはおろか息すらこらしているのだろう。 映像の中の人物は息も絶え絶え、薄暗い独房の天井からぶら下げられた鎖のおかげで、辛うじて直立の状態を保っている。一時間近く、二人の男から代わる代わる殴られていたのだから当然の話だ――講義用にと青年が手を加えたので、今流れているのは10分ほどの総集編という趣。おかげで先ほどまでは端正だった顔が、次��瞬間には血まみれになっている始末。画面の左端には、ご丁寧にも時間と殴打した回数を示すカウンターまで付いていた。 まるで安っぽいスナッフ・フィルムじゃないか――教授は部屋の隅を見遣った。パイプ椅子に腰掛ける編集者の青年が、視線へ気付くのは早い。あくびをこぼしそうだった表情が引き締まり、すぐさま微笑みに変わる。まるで自らの仕事を誇り、称賛をねだる様に――彼が自らに心酔している事は知っていた。少なくとも、そういう態度を取れるくらいの処世術を心得ている事は。 男達が濡れたコンクリートの床を歩き回るピチャピチャという水音が、場面転換の合図となる。とは言っても、それまで集中的に顔を攻撃していた男が引き下がり、拳を氷の入ったバケツに突っ込んだだけの変化なのだが。傍らで煙草を吸っていたもう一人が、グローブのような手に砂を擦り付ける。 厄災が近付いてきても、捕虜は頭上でひとまとめにされた手首を軽く揺するだけで、逃げようとはしなかった。ひたすら殴られた顔は赤黒く腫れ上がり、虫の蛹を思わせる。血と汗に汚された顔へ、漆黒の髪がべっとり張り付いていた。もう目も禄に見えていないのだろう。 いや、果たしてそうだろうか。何度繰り返し鑑賞しても、この場面は専門家たる教授へ疑問を呈した。 重たげで叩くような足音が正面で止まった瞬間、俯いていた顔がゆっくり持ち上がった。閉じた瞼の針のような隙間から、榛色の瞳が僅かに覗いている。そう、その瞳は、間違いなく目の前の男を映していた。自らを拷問する男の顔を。相手がまるで、取るに足らない存在であるかの如く毅然とした無表情で。 カウンターが121回目の殴打を数えたとき、教授は手にしていたリモコンを弄った。一時停止ボタンは融通が利かず、122回目のフックは無防備な鳩尾を捉え、くの字に折り曲がった体が後ろへ吹っ飛ばされる残像を画面に残す。 「さて、ここまでの映像で気付いたことは、ミズ・ブロディ?」 目を皿のようにして画面へ見入っていた女子生徒が、はっと顔を跳ね上げる。逆光であることを差し引いても、その瞳は溶けた飴玉のように光が滲み、焦点を失っていた。 「ええ、はい……その、爪先立った体勢は、心身への負荷を掛ける意味で効果的だったと思います」 「その通り。それにあの格好は、椅子へ腰掛けた人間を相手にするより殴りやすいからね。ミスター・ロバーツ、執行者については?」 「二人の男性が、一言も対象者に話しかけなかったのが気になりました」 途中から手元へ視線を落としたきり、決して顔を上げようとしなかった男子生徒が、ぼそぼそと答えた。 「笑い者にしたり、罵ったりばかりで……もっと積極的に自白を強要するべきなのでは」 「これまでにも、この……M……」 机上のレジュメをひっくり返したが、該当資料は見あたらない。パイプ椅子から身を乗り出した青年が、さして潜めてもいない声でそっと助け船を出した。 「そう、ヒカル・K・マツモト……私達がMと呼んでいる男性には、ありとあらゆる方法で自白を促した。これまでにも見てきたとおり、ガスバーナーで背中を炙り、脚に冷水を掛け続け――今の映像の中で、彼の足元がおぼづかなかったと言う指摘は誰もしなかったね? とにかく、全ての手段に効果が得られなかった訳だ」 スマートフォンのバイブレーションが、空調の利きが悪い室内の空気を震わせる。小声で云々しながら部屋を出ていく青年を片目で見送り、教授は一際声の調子を高めた。 「つまり今回の目的は、自白ではない。暴力そのものだ。この行為の中で、彼の精神は価値を持たない。肉体は、ただ男達のフラストレーションの捌け口にされるばかり」 フラストレーションの代わりに「マスターベーション」と口走りそうになって、危うく言葉を飲み込んだのは、女性の受講生も多いからだ。5年前なら考えられなかったことだ――黴の生えた理事会の連中も、ようやく象牙の塔の外から出るとまでは言わなくとも、窓から首を突き出す位のことをし始めたのだろう。 「これまで彼は、一流の諜報員、捜査官として、自らのアイデンティティを固めてきた。ここでの扱いも、どれだけ肉体に苦痛を与えられたところで、それは彼にとって自らが価値ある存在であることの証明に他ならなかった。敢えて見せなかったが、この行為が始まる前に、我らはMと同時に捕縛された女性Cの事を彼に通告してある――彼女が全ての情報を吐いたので、君はもう用済みだ、とね」 「それは餌としての偽情報でしょうか、それとも本当にCは自白していたのですか」 「いや、Cもまだこの時点では黙秘している。Mに披露した情報は、ケース・オフィサーから仕入れた最新のものだ」 ようやく対峙する勇気を振り絞れたのだろう。ミスター・ロバーツは、そろそろと顔を持ち上げて、しんねりとした上目を作った。 「それにしても、彼への暴力は行き過ぎだと思いますが」 「身長180センチ、体重82キロもある屈強な25歳の男性に対してかね? 彼は深窓の令嬢ではない、我々の情報を抜き取ろうとした手練れの諜報員だぞ」 浮かんだ苦笑いを噛み殺し、教授は首を振った。 「まあ、衛生状態が悪いから、目方はもう少し減っているかもしれんがね。さあ、後半を流すから、Mと執行者、両方に注目するように」 ぶれた状態で制止していた体が思い切り後ろへふれ、鎖がめいいっぱいまで伸びきる。黄色く濁った胃液を床へ吐き散らす捕虜の姿を見て、男の一人が呆れ半分、はしゃぎ半分の声を上げる。「汚ぇなあ、しょんべんが上がってきてるんじゃないのかよ」 今年は受講者を20人程に絞った。抽選だったとは言え、単位取得が簡単でないことは周知の事実なので、応募してきた時点で彼らは自分を精鋭と見なしているのだろう。 それが、どうだ。ある者は暴力に魅せられて頬を火照らせ、ある者は今になって怖じ気付き、正義感ぶることで心の平穏を保とうとする。 経験していないとはこう言うことか。教授は今更ながら心中で嘆息を漏らした。ここのところ、現場慣れした小生意気な下士官向けの講義を受け持つことが多かったので、すっかり自らの感覚が鈍っていた。 つまり、生徒が悪いのでは一切ない。彼らが血の臭いを知らないのは、当然のことなのだ。人を殴ったとき、どれだけ拳が疼くのかを教えるのは、自らの仕事に他ならない。 手垢にまみれていないだけ、吸収も早いことだろう。余計なことを考えず、素直に。ドアを開けて入ってきたあの青年の如く。 足音もなく、すっと影のように近付いてきた青年は、僅かに高い位置へある教授の耳に小さな声で囁いた。 「例のマウンテンバイク、確保できたようです」 針を刺されたように、倦んでいた心が普段通りの大きさへ萎む。ほうっと息をつき、教授は頷いた。 「助かったよ。すまないな」 「いいや、この程度の事なら喜んで」 息子が12歳を迎えるまで、あと半月を切っている。祝いに欲しがるモデルは何でも非常に人気があるそうで、どれだけ自転車屋に掛け合っても首を振られるばかり。 日頃はあまり構ってやれないからこそ、約束を違えるような真似はしたくない。妻と二人ほとほと弱り果てていたとき、手を挙げたのが他ならぬ目の前の青年だった。何でも知人の趣味がロードバイクだとかで、さんざん拝み倒して新古品を探させたらしい。 誕生パーティーまでの猶予が一ヶ月を切った頃から、教授は青年へ厳しく言い渡していた。見つかり次第、どんな状況でもすぐに知らせてくれと。夜中でも、仕事の最中でも。 「奥様に連絡しておきましょうか。また頭痛でお悩み��ゃなきゃいいんですけど」 「この季節はいつでも低気圧だ何だとごねているさ。悪いが頼むよ」 ちらつく画像を前にし、青年はまるで自らのプレゼントを手に入れたかの如くにっこりしてみせる。再びパイプ椅子に腰を下ろし、スマートフォンを弄くっている顔は真剣そのものだ。 ふと頭に浮かんだのは、彼が妻と寝ているか否かという、これまでも何度か考えたことのある想像だった。確かに毎週の如く彼を家へ連れ帰り、彼女もこの才気あふれる若者を気に入っている風ではあるが。 まさか、あり得ない。ファンタジーとしてならば面白いかもしれないが。 そう考えているうちは、大丈夫だろう。事実がどうであれ。 「こんな拷問を、そうだな、2ヶ月程続けた。自白を強要する真似は一切せず、ただ肉の人形の用に弄び、心身を疲弊させる事に集中した。詳細はレジュメの3ページに譲るとして……背中に水を皮下注射か。これは以前にも言ったが、対象が仰向けで寝る場合、主に有効だ。事前に確認するように」 紙を捲る音が一通り収まったのを確認してから、教授は手の中のリモコンを軽く振った。 「前回も話したが、囚人が陥りやすいクワシオルコルなど低タンパク血症の判断基準は脚の浮腫だ。だが今回は捕獲時に右靱帯を損傷し中足骨を剥離骨折したこと、何度も逃亡を試みた事から脚への拘束及び重点的に攻撃を加えたため、目視では少し判断が難しいな。そういうときは、圧痕の確認を……太ももを掴んで指の型が数秒間戻らなければ栄養失調だ」 似たような仕置きの続く数分が早送りされ、席のそこかしこから詰まったような息が吐き出される。一度飛ばした写真まで巻き戻せば、その呼吸は再びくびられたかのように止まった。 「さて、意識が混濁しかけた頃を見計らい、我々は彼を移送した。本国の収容所から、国境を越えてこの街に。そして抵抗のできない肉体を、一見無造作に投棄したんだ。汚い、掃き溜めに……えー、この国の言葉では何と?」 「『ゴミ捨て場』」 「そう、『ゴミ捨て場』に」 青年の囁きを、生徒達は耳にしていたはずだ。それ以外で満ちた沈黙を阻害するのは、プロジェクターの立てる微かなモーター音だけだった。 彼らの本国にもありふれた集合住宅へ――もっとも、今画面に映っている場所の方がもう少し設備は整っていたが。距離で言えば100キロも離れていないのに、こんな所からも、旧東側と西側の違いは如実に現れるのだ――よくある、ゴミ捨て場だった。三方を囲うのはコンクリート製の壁。腰程の高��へ積んだゴミ袋の山へ、野生動物避けの緑色をしたネットを掛けてあるような。 その身体は、野菜の切りくずやタンポンが詰められているのだろうゴミ袋達の上に打ち捨てられていた。横向きの姿勢でぐんにゃり弛緩しきっていたが、最後の意志で内臓を守ろうとした努力が窺える。腕を腹の前で交差し、身を縮める姿は胎児を思わせた。ユーラシアンらしい照り卵を塗ったパイ生地を思わせる肌の色味は、焚かれたフラッシュのせいで消し飛ばされる。 絡みもつれた髪の向こうで、血管が透けて見えるほど薄い瞼はぴたりと閉じられていた。一見すると死んでいるかのように見える。 「この国が我が祖国と国交を正常化したのは?」 「2002年です」 「よろしい、ミズ・グッドバー。だがミハイル・ゴルバチョフが衛星国の解放を宣言する以前から、両国間で非公式な交流は続けられていた。主に経済面でだが。ところで、Mがいた地点からほど近くにあるタイユロール記念病院は、あの鋼鉄商フォミン一族、リンゼイ・フォミン氏の働きかけで設立された、一種の『前哨基地』であることは、ごく一部のものだけが知る事実だ。彼は我が校にも多額の寄付を行っているのだから、ゆめゆめ備品を粗末に扱わぬよう」 小さな笑いが遠慮がちに湧いた矢先、突如画面が明るくなる。生徒達同様、教授も満ちる眩しさに目を細めた。 「Mは近所の通報を受け、この病院に担ぎ込まれた……カルテにはそう記載されている。もちろん、事実は違う。全ては我々の手配だ。彼は現在に至るまでの3ヶ月、個室で手厚く看護を受けている。最新の医療、滋養のある食事、尽くしてくれる看護士……もちろん彼は、自らの正体を明かしてはいないし、完全に心を開いてはいない。だが、病院の上にいる人間の存在には気付いていないようだ」 「気付いていながら、我々を欺いている可能性は?」 「限りなく低いだろう。外部との接触は行われていない……行える状態ではないし、とある看護士にはかなり心を許し、私的な話も幾らか打ち明けたようだ」 後は病室へ取り付けた監視用のカメラが、全てを語ってくれる。ベッドへ渡したテーブルへ屈み込むようにしてステーキをがっつく姿――健康状態はすっかり回復し、かつて教授がミラーガラス越しに眺めた時と殆ど変わらぬ軒昂さを取り戻していた。 両脚にはめられたギプスをものともせず、点滴の管を抜くというおいたをしてリハビリに励む姿――パジャマを脱いだ広い背中は、拷問の痕の他に、訓練や実践的な格闘で培われたしなやかな筋肉で覆われている。 車椅子を押す看護士を振り返り、微笑み掛ける姿――彼女は決して美人ではないが、がっしりした体つきやきいきびした物言いは母性を感じさせるものだった。だからこそ一流諜報員をして、生き別れの恋人やアルコール中毒であった父親の話まで、自らの思いの丈を洗いざらい彼女に白状せしめたのだろう。「彼女を本国へスカウトしましょうよ」報告書を読んだ青年が軽口を叩いていたのを思い出す。「看護士の給料って安いんでしょう? 今なら簡単に引き抜けますよ」 「今から10分ほど、この三ヶ月の記録からの抜粋を流す。その後はここを出て、西棟502号室前に移動を――Mが現在入院する病室の前だ。持ち物は筆記具だけでいい」 暗がりの中に戸惑いが広がる様子は、まるで目に見えるかのようだった。敢えて無視し、部屋を出る。 追いかけてきた青年は、ドア���完全に閉まりきる前から既にくす��す笑いで肩を震わせていた。 「ヘンリー・ロバーツの顔を見ましたか。今にも顎が落ちそうでしたよ」 「当然の話だろう」 煤けたような色のLEDライトは、細長く人気のない廊下を最低限カバーし、それ以上贅沢を望むのは許さないと言わんばかり。それでも闇に慣れた眼球の奥をじんじんと痺れさせる。大きく息をつき、教授は何度も目を瞬かせた。 「彼らは現場に出たこともなければ、百戦錬磨の諜報員を尋問したこともない。何不自由なく育った二十歳だ」 「そんなもんですかね」 ひんやりした白塗りの壁へ背中を押しつけ、青年はきらりと目を輝かせた。 「俺は彼ら位の頃、チェチェン人と一緒にウラル山脈へこもって、ロシアのくそったれ共を片っ端から廃鉱山の立坑に放り込んでましたよ」 「『育ちゆけよ、地に満ちて』だ。平和は有り難いことさ」 スマートフォンの振動は無視するつもりだったが、結局ポケットへ手を突っ込み、液晶をタップする。現れたテキストをまじまじと見つめた後、教授は紳士的に視線を逸らしていた青年へ向き直った。 「君のところにもメッセージが行っていると思うが、妻が改めて礼を言ってくれと」 「お安い御用ですよ」 「それと、ああ、その自転車は包装されているのか?」 「ほうそうですか」 最初繰り返したとき、彼は自らが口にした言葉の意味を飲み込めていなかったに違いない。日に焼けた精悍な顔が、途端にぽかんとした間抜け面に変わる。奨学金を得てどれだけ懸命に勉強しても、この表情を取り繕う方法は、ついぞ学べなかったらしい。普段の明朗な口振りが嘘のように、言葉付きは歯切れが悪い。 「……ええっと、多分フェデックスか何かで来ると思う��で、ダンボールか緩衝材にくるんであるんじゃないでしょうか……あいつは慣れてるから、配送中に壊れるような送り方は絶対しませんよ」 「いや、そうじゃないんだ。誕生日の贈り物だから、可愛らしい包み紙をこちらのほうで用意すべきかということで」 「ああ、なるほど……」 何とか混乱から立ち直った口元に、決まり悪げなはにかみが浮かぶ。 「しかし……先生の息子さんが羨ましい。俺の親父もマツモトの父親とそうそう変わらないろくでなしでしたから」 僅かに赤らんだ顔を俯かせて頭を掻き、ぽつりと呟いた言葉に普段の芝居掛かった気負いは見られない。鈍い輝きを帯びた瞳が、おもねるような上目遣いを見せた。 「先生のような父親がいれば、きっと世界がとてつもなく安全で、素晴らしい物のように見えるでしょうね」 皮肉を言われているのか、と一瞬思ったが、どうやら違うらしい。 息子とはここ数週間顔を合わせていなかった。打ち込んでいるサッカーの試合や学校の発表会に来て欲しいと何度もせがまれているが、積み重なる仕事は叶えてやる機会を許してはくれない。 いや、本当に自らは、努力を重ねたか? 確たる意志を以て、向き合う努力を続けただろうか。 自らが妻子を愛していると、教授は知っている。彼は己のことを分析し、律していた。自らが家庭向きの人間ではないことを理解しなから、家族を崩壊させないだけのツボを的確に押さえている事実へ、怒りの叫びを上げない程度には。 目の前の男は、まだ期待の籠もった眼差しを向け続けている。一体何を寄越せば良いと言うのだ。今度こそ苦い笑いを隠しもせず、教授は再びドアノブに手を伸ばした。 着慣れない白衣姿に忍び笑いが漏れるのへ、わざとらしいしかめっ面を作って見せる。 「これから先、私は傍観者だ。今回の実習を主導するのは彼だから」 「皆の良い兄貴分」を気取っている青年が、芝居掛かった仕草のお辞儀をしてみせる。生徒達と同じように拍手を与え、教授は頷いた。 「私はいないものとして考えるように……皆、彼の指示に従うこと」 「指示なんて仰々しい物は特にない、みんな気楽にしてくれ」 他の患者も含め人払いを済ませた廊下へ響かぬよう、普段よりは少し落とした声が、それでも軽やかに耳を打った。 「俺が定める禁止事項は一つだけ――禁止事項だ。これからここで君たちがやった事は、全てが許される。例え法に反することでも」 わざとらしく強い物言いに、顔を見合わせる若者達の姿は、これから飛ぶ練習を始める雛鳥そのものだった。彼らをぐるりと見回す青年の胸は、愉悦でぱんぱんに膨れ上がっているに違いない。大袈裟な身振りで手にしたファイルを振りながら、むずつかせる唇はどうだろう。���地よく浸る鷹揚さが今にも溢れ出し、顔を満面の笑みに変えてしまいそうだった。 「何故ならこれから君達が会う人間は、その法律の上では存在しない人間なんだから……寧ろ俺は、君達に積極的にこのショーへ参加して欲しいと思ってる。それじゃあ、始めようか」 最後にちらりと青年が寄越した眼差しへ、教授はもう一度頷いて見せた。ここまでは及第点。生徒達は不安を抱えつつも、好奇心を隠せないでいる。 ぞろぞろと向かった先、502号室の扉は閉じられ、物音一つしない。ちょうど昼食が終わったばかりだから、看護士から借りた本でも読みながら憩っているのだろう――日報はルーティンと化していたが、それでも教授は欠かさず目を通し続けていた。 生徒達は皆息を詰め、これから始まる出し物を待ちかまえている。青年は最後にもう一度彼らを振り向き、シッ、と人差し指を口元に当てた。ぴいん、と緊張が音を立てそうなほど張り詰められたのは、世事に疎い学生達も気がついたからに違いない。目の前の男の目尻から、普段刻まれている笑い皺がすっかり失せていると。 分厚い引き戸が勢いよく開かれる。自らの姿を、病室の中の人間が2秒以上見つめたと確認してから、青年はあくまで穏やかな、だがよく聞こえる声で問いかけた。 「あんた、ここで何をしているんだ」 何度も尋問を起こった青年と違い、教授がヒカル・K・マツモトを何の遮蔽物もなくこの目で見たのは、今日が初めての事だった。 教授が抱いた印象は、初見時と同じ――よく飼い慣らされた犬だ。はしっこく動いて辺りを確認したかと思えば、射るように獲物を見据える切れ長で黒目がちの瞳。すっと通った細長い鼻筋。桜色の形良い唇はいつでも引き結ばれ、自らが慎重に選んだ言葉のみ、舌先に乗せる機会を待っているかのよう。 見れば見るほど、犬に思えてくる。教授がまだ作戦本部にいた頃、基地の中を警邏していたシェパード。栄養状態が回復したせいか、艶を取り戻した石炭色の髪までそっくりだった。もっともあの軍用犬達はベッドと車椅子を往復していなかったので、髪に寝癖を付けたりなんかしていなかったが。 犬は自らへしっぽを振り、手綱を握っている時にのみ役に立つ。牙を剥いたら射殺せねばならない――どれだけ気に入っていたとしても。教授は心底、その摂理を嘆いた。 自らを散々痛めつけた男の顔を、一瞬にして思い出したのだろう。Mは驚愕に目を見開いたものの、次の瞬間車椅子の中で身構えた。 「おまえは…!」 「何をしているかと聞いているんだ、マツモト。ひなたぼっこか?」 もしもある程度予測できていた事態ならば、この敏腕諜報員のことだ。ベッド脇にあるナイトスタンドから取り上げた花瓶を、敵の頭に叩きつける位の事をしたかもしれない。だが不幸にも、青年の身��こなしは機敏だった。パジャマの襟首を掴みざま、まだ衰弱から完全に抜けきっていない体を床に引き倒す。 「どうやら、少しは健康も回復したようだな」 自らの足元にくずおれる姿を莞爾と見下ろし、青年は手にしていたファイルを広げた。 「脚はどうだ」 「おかげさまで」 ギプスをはめた脚をかばいながら、Mは小さく、はっきりとした声で答えた。 「どうやってここを見つけた」 「見つけたんじゃない。最初から知っていたんだ。ここへお前を入院させたのは俺たちなんだから」 一瞬見開かれた目は、すぐさま平静を取り戻す。膝の上から滑り落ちたガルシア・マルケスの短編集を押し退けるようにして床へ手を滑らせ、首を振る。 「逐一監視していた訳か」 「ああ、その様子だと、この病院そのものが俺たちの手中にあったとは、気付いていなかったらしいな」 背後を振り返り、青年は中を覗き込む生徒達に向かって繰り返した。 「重要な点だ。この囚人は、自分が未だ捕らわれの身だという事を知らなかったそうだ」 清潔な縞模様のパジャマの中で、背中が緩やかな湾曲を描く。顔を持ち上げ、Mは生徒達をまっすぐ見つめた。 またこの目だ。出来る限り人だかりへ紛れながらも、教授はその眼差しから意識を逸らすことだけは出来なかった。有利な手札など何一つ持っていないにも関わらず、決して失われない榛色の光。確かにその瞳は森の奥の泉のように静まり返り、暗い憂いを帯びている。あらかじめ悲しみで心を満たし、もうそれ以上の感情を注げなくしているかのように。 ねめ回している青年も、Mのこの堅固さならよく理解しているだろう――何せ数ヶ月前、その頑強な鎧を叩き壊そうと、手ずから車のバッテリーに繋いだコードを彼の足に接触させていたのだから。 もはや今、鸚鵡のように「口を割れ」と繰り返す段階は過ぎ去っていた。ファイルの中から写真の束を取り出して二、三枚繰り、眉根を寄せる。 「本当はもう少し早く面会するつもりだったんだが、待たせて悪かった。あんたがここに来て、確か3ヶ月だったな。救助は来なかったようだ」 「ここの電話が交換式になってる理由がようやく分かったよ。看護士に渡した手紙も握りつぶされていた訳だな」 「気付いていたのに、何もしなかったのか」 「うちの組織は、簡単にとかげの尻尾を切る」 さも沈痛なそぶりで、Mは目を伏せた。 「大義を為すためなら、末端の諜報員など簡単に見捨てるし、皆それを承知で働いている」 投げ出されていた手が、そろそろと左足のギプスの方へ這っていく。そこへ削って尖らせたスプーンを隠してある事は、監視カメラで確認していた。知っていたからこそ、昨晩のうちに点滴へ鎮静剤を混ぜ、眠っているうちに取り上げてしまう事はたやすかった。 ほつれかけたガーゼに先細りの指先が触れるよ��早く、青年は動いた。 「確かに、お前の所属する組織は、仲間がどんな目に遭おうと全く気に掛けないらしいな」 手にしていた写真を、傷が目立つビニール張りの床へ、一枚、二枚と散らす。Mが身を凍り付かせたのは、まだ僅かに充血を残したままの目でも、その被写体が誰かすぐ知ることが出来たからだろう。 「例え女であったとしても、我が国の情報局が手加減など一切しないことは熟知しているだろうに」 最初の数枚においては、CもまだMが知る頃の容姿を保っていた。枚数が増えるにつれ、コマの荒いアニメーションの如く、美しい女は徐々に人間の尊厳を奪われていく――撮影日時は、写真の右端に焼き付けられていた。 Mがされていたのと同じくらい容赦なく殴られ、糞尿や血溜まりの中で倒れ伏す姿。覚醒剤で朦朧としながら複数の男達に辱められる。時には薬を打たれることもなく、苦痛と恥辱の叫びを上げている歪んだ顔を大写しにしたものもある。分かるのは、施されるいたぶりに終わりがなく、彼女は時を経るごとにやせ細っていくということだ。 「あんたがここで骨休めをしている間、キャシー・ファイクは毎日尋問に引き出されていた。健気に耐えたよ、全く驚嘆すべき話だ。そういう意味では、君たちの組織は実に優秀だと言わざるを得ない」 次々と舞い落ちてくる写真の一枚を拾い上げ、Mは食い入るように見つめていた。養生生活でただでも青白くなった横顔が、俯いて影になることで死人のような灰色に変わる。 「彼女は最終的に情報を白状したが……恐らく苦痛から解放して欲しかったのだろう。この三ヶ月で随分衰弱してしまったから」 Mは自らの持てる技術の全てを駆使し、動揺を押さえ込もうとしていた。その努力は殆ど成功している。ここだけは仄かな血色を上らせた、薄く柔い唇を震わせる以外は。 その様をつくづくと見下ろしながら、青年はどこまでも静かな口調で言った。 「もう一度聞くが、あんた、ここで何をしていた?」 再び太ももへ伸ばされた左手を、踏みつけにする足の動きは機敏だった。固い靴底で手の甲を踏みにじられ、Mはぐっと奥歯を噛みしめ、相手を睨み上げた。教授が初めて目にする、燃えたぎるような憎悪の色を視線に織り込みながら。その頬は病的なほど紅潮し、まるで年端も行かない子供を思わせる。 そして相手がたかぶるほど、青年は感情を鎮静化させていくのだ。全ての写真を手放した後、彼は左腕の時計を確認し、それから壁に掛かっていた丸い時計にも目を走らせた。 「数日前、Cはこの病院に運び込まれた。お偉方は頑なでね。まだ彼女が情報を隠していると思っているようだ」 「これ以上、彼女に危害を加えるな」 遂にMは口を開き、喉の奥から絞り出すようにして声を放った。 「情報ならば、僕が話す」 「あんた��そんな役割は求めていない」 眉一つ動かすことなく、青年は言葉を遮った。 「あんたは3ヶ月前に、その言葉を口にすべきだった。もう遅い」 唇を噛むMから目を離さないまま、部屋の前の生徒達に手だけの合図が送られる。今やすっかりその場の空気に飲まれ、彼���はおたおたと足を動かすのが精一杯。一番賢い生徒ですら、質問を寄越そうとはしなかった。 「彼女に会わせてやろう。もしも君が自分の足でそこにたどり着けるのならば。俺の上官が出した指示はこうだ。この廊下の突き当たりにある手術室にCを運び込み、麻酔を掛ける。5分毎に、彼女の体の一部は切り取られなければならない。まずは右腕、次に右脚、四肢が終わったら目を抉り、鼻を削いで口を縫い合わせ、喉を潰す。耳を切りとったら次は内臓だ……まあ、この順番は多少前後するかもしれない。医者の気まぐと彼女の体調次第で」 Mはそれ以上、抗弁や懇願を口にしようとはしなかった。ただ歯を食いしばり、黙ってゲームのルールに耳を澄ましている。敵の陣地で戦うしか、今は方法がないのだと、聡い彼は理解しているのだろう。 「もしも君が部屋までたどり着けば、その時点で手術を終了させても良いと許可を貰ってる。彼女の美しい肉体をどれだけ守れるかは、君の努力に掛かっているというわけだ」 足を離して解放しざま、青年はすっと身を傍らに引いた。 「予定じゃ、もうカウントダウンは始まっている。そろそろ医者も、彼女の右腕に局部麻酔を打っているんじゃないか?」 青年が言い終わらないうちに、Mは床に投げ出されていた腕へ力を込めた。 殆ど完治しているはずの脚はしかし、過剰なギプスと長い車椅子生活のせいですっかり萎えていた。壁に手をつき、立ち上がろうとする奮闘が繰り返される。それだけの動作で、全身に脂汗が滲み、細かい震えが走っていた。 壁紙に爪を立てて縋り付き、何とか前かがみの姿勢になれたとき、青年はその肩に手を掛けた。力任せに押され、受け身を取ることも叶わなかったらしい。無様に尻餅をつき、Mは顔を歪めた。 「さあ」 人を突き飛ばした手で部屋の外に並ぶ顔を招き、青年はもぞつくMを顎でしゃくる。 「君達の出番だ」 部屋の中へ足を踏み入れようとするものは、誰もいなかった。 その後3度か4度、起き上がっては突き飛ばされるが繰り返される。結局Mは、それ以上立ち上がろうとする事を諦めた。歯を食いしばって頭を垂れ、四つん這いになる。出来る限り避けようとはしているのだろう。だが一歩手を前へ進めるたび、床へ広がったままの写真が掌にくっついては剥がれるを繰り返す。汗を掻いた手の下で、印画紙は皺を作り、折れ曲がった。 「このままだと、あっさり部屋にたどり着くぞ」 薄いネルの布越しに尻を蹴飛ばされ、何度かその場へ蛙のように潰れながらも、Mは部屋の外に出た。生徒達は彼の行く手を阻まない。かといって、手を貸したり「こん���事はよくない」と口にするものもいなかったが。 細く長い廊下は一直線で、突き当たりにある手術室までの距離は50メートル程。その気になれば10分も掛からない距離だ。 何とも奇妙な光景が繰り広げられた。一人の男が、黙々と床を這い続ける。その後ろを、20人近い若者が一定の距離を開けてぞろぞろと付いていく。誰も質問をするものはいなかった。ノートに記録を取るものもいなかった。 少し距離を開けたところから、教授は様子を眺めていた。次に起こる事を待ちながら――どういう形にせよ、何かが起こる。これまでの経験から、教授は理解していた。 道のりの半分程まで進んだ頃、青年はそれまでMを見張っていた視線を後ろへ振り向けた。肩が上下するほど大きな息を付き、ねだる様な表情で微笑んで見せる。 「セルゲイ、ラマー、手を貸してくれ。奴をスタートまで引き戻すんだ」 学生達の中でも一際体格の良い二人の男子生徒は、お互いの顔を見合わせた。その口元は緊張で引きつり、目ははっきりと怯えの色に染まっている。 「心配しなくてもいい。さっきも話したが、ここでは何もかもが許される……ぐずぐずするな、単位をやらないぞ」 最後の一言が利いたのかは分からないが、二人はのそのそと中から歩み出てきた。他の学生が顔に浮かべるのは非難であり、同情であり、それでも決して手を出すことはおろか、口を開こうとすらしないのだ。 話を聞いていたMは、必死で手足の動きを早めていた。どんどんと開き始める距離に、青年が再び促せば、結局男子生徒は小走りで後を追う。一人が腕を掴んだとき、Mはまるで弾かれたかのように顔を上げた。その表情は、自らを捕まえた男と同じくらい、固く強張っている。 「頼む」 掠れた声に混ざるのは、間違いなく懇願だった。小さな声は、静寂に満ちた廊下をはっきりと貫き通る。 「頼むから」 「ラマー」 それはしかし、力強い指導者の声にあっけなくかき消されるものだった。意を決した顔で、二人はMの腕を掴み直し、背後へと引きずり始めた。 Mの抵抗は激しかった。出来る限り身を捩り、ギプスのはまった脚を蠢かす。たまたま、固められたグラスファイバーが臑に当たったか、爪が腕を引っ掻いたのだろう。かっと眦をつり上げたセルゲイが、平手でMの頭を叩いた。あっ、と後悔の顔が浮かんだのもつかの間、拘束をふりほどいたMは再び手術室を目指そうと膝を突く。追いかけたラマーに、明確な抑止の気持ちがあったのか、それともただ単に魔が差したのかは分からない。だがギプスを蹴り付ける彼の足は、決して生ぬるい力加減のものではなかった。 その場へ横倒しになり、呻きを上げる敵対性人種を、二人の男子生徒はしばらくの間見つめていた。汗みずくで、時折せわしなく目配せを交わしあっている。やがてどちらともなく、再び仕事へ取りかかろうとしたとき、その足取りは最初と比べて随分とスムーズなものになっていた。 病室の入り口まで連れ戻され、身を丸めるMに、青年がしずしずと歩み��る。腕時計をこれ見よがしに掲げながら放つ言葉は、あくまでも淡々としたものだった。 「今、キャシーは右腕を失った」 Mは全身を硬直させ、そして弛緩させた。何も語らず、目を伏せたまま、また一からやり直そうと努力を続ける。 不屈の精神。だがそれは青年を面白がらせる役にしか立たなかった。 同じような事が何度も繰り返されるうち、ただの背景でしかなかった生徒達に動きが見え始めた。 最初のうちは、一番に手助けを求められた男子生徒達がちょっかいをかける程度だった。足を掴んだり、行く手を塞いだり。ある程度進めばまた病室まで引きずっていく。そのうち連れ戻す役割に、数人が関わるようになった。そうなると、全員が共犯者になるまで時間が掛からない。 やがて、誰かが声を上げた。 「このスパイ」 つられて、一人の女子生徒がMを指さした。 「この男は、私たちの国を滅ぼそうとしているのよ」 「悪魔、けだもの!」 糾弾は、ほとんど悲鳴に近い音程で迸った。 「私の叔母は、戦争中こいつの国の人間に犯されて殺された! まだたった12歳だったのに!」 生徒達の目の焦点が絞られる。 病室へ駆け込んだ一人が戻ってきたとき手にしていたのは、ピンク色のコスモスを差した重たげな花瓶だった。花を引き抜くと、その白く分厚い瀬戸物を、Mの頭上で逆さまにする。見る見るうちに汚れた冷水が髪を濡らし、パジャマをぐっしょり背中へと張り付かせる様へ、さすがに一同が息を飲む。 さて、どうなることやら。教授は一歩離れた場所から、その光景を見守っていた。 幸い、杞憂は杞憂のままで終わる。すぐさま、どっと歓声が弾けたからだ。笑いは伝染する。誰か一人が声を発すれば、皆が真似をする。免罪符を手に入れたと思い込む。 そうなれば、後は野蛮で未熟な度胸試しの世界になった。 殴る、蹴るは当たり前に行われた。直接手を出さない者も、もう目を逸らしたり、及び腰になる必要はない。鋏がパジャマを切り裂き、無造作に掴まれた髪を黒い束へと変えていく様子を、炯々と目を光らせて眺めていられるのだ。 「まあ、素敵な格好ですこと」 また嘲笑がさざ波のように広がる。その発作が収まる隙を縫って、時折腕時計を見つめたままの青年が冷静に告げる。「今、左脚が失われた」 Mは殆ど抵抗しなかった。噛みしめ過ぎて破れた唇から血を流し、目尻に玉の涙を浮かべながら。彼は利口だから、既に気付いていたのだろう。まさぐったギプスに頼みの暗器がない事にも、Cの命が彼らの機嫌一つで簡単に失われるという事も――その経験と知識と理性により、がんじがらめにされた思考が辿り着く結論は、一つしかない――手術室を目指せ。 まだ、この男は意志を折ってはいない。作戦本部へ忍び込もうとして捕らえられた時と、何一つ変わっていない。教授は顎を撫で、青年を見遣った。彼はこのまま、稚拙な狂乱に全てを任せるつもり��のだろうか。 罵りはやし立てる声はますます激しくなった。上擦った声の多重奏は狭い廊下を跳ね回っては、甲高く不気味な音程へと姿を変え戻ってくる。 短くなった髪を手綱のように掴まれ、顎を逸らされるうち、呼吸が続かなくなったのだろう。強い拒絶の仕草で、Mの首が振られる。彼の背中へ馬乗りになり、尻を叩いていた女子学生達が、体勢を崩して小さく悲鳴を上げた。 「このクズに思い知らせてやれ」 仕置きとばかりに脇腹へ爪先を蹴込んだ男子生徒が、罵声をとどろかせた。 「自分の身分を思い知らせろ、大声を上げて泣かせてやれ」 津波のような足音が、身を硬直させる囚人に殺到する。その体躯を高々と掲げ上げた一人が、青年に向かって声を張り上げた。 「便所はどこですか」 指で示しながら、青年は口を開いた。 「今、鼻が削ぎ落とされた」 天井すれすれの位置まで持ち上げられた瞬間、全身に張り巡らされた筋肉の緊張と抵抗が、ふっと抜ける。力を無くした四肢は生徒達の興奮の波に合わせてぶらぶらと揺れるが、その事実に気付いたのは教授と、恐らく青年しかいないようだった。 びしょ濡れで、破れた服を痣だらけで、見るも惨めな存在。仰向けのまま、蛍光灯の白々とした光に全身を晒し、その輪郭は柔らかくぼやけて見えた。逸らされた喉元が震え、虚ろな目はもう、ここではないどこかをさまよってる――あるいは閉じこもったのだろうか? 一つの固い意志で身を満たす人間は、荘厳で、純化される。まるで死のように――教授が想像したのは、『ハムレット』の終幕で、栄光を授けられ、兵達に運び出されるデンマーク王子の亡骸だった。 実際のところ、彼は気高い王子ではなく、物語がここで終わる訳でもないのだが。 男子トイレから上がるはしゃいだ声が熱を帯び始めた頃、スラックスのポケットでスマートフォンが振動する。発信者を確認した教授は、一度深呼吸をし、それから妻の名前を呼んだ。 「どうしたんだい、お義父さんの容態が変わった?」 「それは大丈夫」 妻の声は相変わらず、よく着こなされた毛糸のセーターのように柔らかで、温かかった。特に差し向かいで話をしていない時、その傾向は顕著になる。 「あのね、自転車の事なんだけれど、いつぐらいに着くのかしら」 スピーカーを手で押さえながら、教授は壁に寄りかかってスマートフォンを弄っていた青年に向かって叫んだ。 「君の友達は、マウンテンバイクの到着日時を指定したって言っていたか」 「いえ」 「もしもし、多分来週の頭くらいには配送されると思うよ」 「困ったわ、来週は婦人会とか読書会とか、家を空けるのよ」 「私がいるから受け取っておく、心配しないでいい。何なら再配達して貰えば良いし」 「そうね、サプライズがばれなければ」 「子供達は元気にしてるかい」 「変わらずよ。来週の休暇で、貴方とサッカーの試合を観に行くのを楽しみにしてる」 「そうだった。君はゆっくり骨休めをするといいよ……そういえば、さっきの包装の事だけれど、わざわざ紙で包まなくても、ハンドルにリボンでも付けておけばいいんじゃないかな」 「でも、もうさっき玩具屋で包装紙を買っちゃったのよ!」 「なら、それで箱を包んで……誕生日まで隠しておけるところは? クローゼットには入らないか」 「今物置を片づけてるんだけど、貴方の荷物には手を付けられないから、帰ったら見てくれる?」 「分かった」 「そっちで無理をしないでね……ねえ、今どこにいるの? 人の悲鳴が聞こえたわ」 「生徒達が騒いでるんだよ。皆研修旅行ではしゃいでるから……明日は一日、勉強を休んで遊園地だし」 「貴方も一緒になって羽目を外さないで、彼がお目付け役で付いていってくれて一安心だわ……」 「みんないい子にしてるさ。もう行かないと。愛してるよ、土産を買って帰るからね」 「私も愛してるわ、貴方」 通話を終えたとき、また廊下の向こうで青年がニヤニヤ笑いを浮かべているものかと思っていたが――既に彼は、職務に戻っていた。 頭から便器へ突っ込まれたか、小便でも掛けられたか、連れ戻されたMは床へぐったり横たわり、激しく噎せ続けていた。昼に食べた病院食は既に吐き出したのか、今彼が口から絶え間なく溢れさせているのは黄色っぽい胃液だけだった。床の上をじわじわと広がるすえた臭いの液体に、横顔や髪がべったりと汚される。 「うわ、汚い」 「こいつ、下からも漏らしてるぞ」 自らがしでかした行為の結果であるにも関わらず、心底嫌悪に満ちた声がそこかしこから上がる。 「早く動けよ」 どれだけ蔑みの言葉を���げつけられ、汚れた靴で蹴られようとも、もうMはその場に横たわったきり決して動こうとしなかった。頑なに閉じる事で薄い瞼と長い睫を震わせ、力の抜けきった肉体を冷たい床へと投げ出している。 糸の切れた操り人形のようなMの元へ、青年が近付いたのはそのときのことだった。枕元にしゃがみ込み、指先でこつこつと腕時計の文字盤を叩いてみせる。 「あんたはもう、神に身を委ねるつもりなんだな」 噤まれた口などお構いなしに、話は続けられる。まるで眠りに落ちようとしている息子へ、優しく語り掛ける母のように。 「彼女はもう、手足もなく、目も見えず耳も聞こえない、今頃舌も切り取られただろう……生きる屍だ。これ以上、彼女を生かすのはあまりにも残酷過ぎる……だからこのまま、手術が進み、彼女の肉体が耐えられなくなり、天に召されるのを待とうとしているんだな」 Mは是とも否とも答えなかい。ただ微かに顔を背け、眉間にきつく皺を寄せたのが肯定の証だった。 「俺は手術室に連絡を入れた。手術を中断するようにと。これでもう、終わりだ。彼女は念入りに手当されて、生かされるだろう。彼女は強い。生き続ければ、いつかはあんたに会えると、自分の存在があんたを生かし続けると信じているから��。例え病もうとも、健やかであろうとも……彼女はあんたを待っていると、俺は思う」 Mの唇がゆっくりと開き、それから固まる。何かを、言おうと思ったのだろう。まるで痙攣を起こしたように顎ががくがくと震え、小粒なエナメル質がカチカチと音を立てる。今にも舌を噛みそうだった。青年は顔を近付け、吐息に混じる潰れた声へ耳を傾けた。 「彼女を……彼女を、助けてやってくれ。早く殺してやってくれ」 「だめだ。それは俺の仕事じゃない」 ぴしゃりと哀願をはねのけると、青年は腰を上げた。 「それはあんたの仕事だ。手術室にはメスも、薬もある。あんたがそうしたいのなら、彼女を楽にしてやれ。俺は止めはしない」 Mはそれ以上の話を聞こうとしなかった。失われていた力が漲る。傷ついた体は再び床を這い始めた。 それまで黙って様子を見守っていた生徒達が、顎をしゃくって見せた青年の合図に再び殺到する。無力な腕に、脚に、襟首に、胴に、絡み付くかのごとく手が伸ばされる。 今度こそMは、全身の力を使って体を突っ張らせ、もがき、声を限りに叫んだ。生徒達が望んでいたように。獣のような咆哮が、耳を聾する。 「やめてくれ……行かせてくれ!! 頼む、お願いだ、お願いだから!!」 「俺達の国の人間は、もっと酷い目に遭ったぞ」 それはだが、やがて生徒達の狂躁的な笑い声に飲み込まれる。引きずられる体は、病室を通り過ぎ、廊下を曲がり、そして、とうとう見えなくなった。Mの血を吐くような叫びだけが、いつまでも、いつまでも聞こえ続けていた。 再びMの姿が教授の前へと現れるまで、30分程掛かっただろうか。もう彼を邪魔するものは居なかった。時々小馬鹿にしたような罵声が投げかけられるだけで。 力の入らない手足を叱咤し、がくがくと震わせながら、それでもMは這い続けた。彼はもう、前を見ようとしなかった。ただ自分の手元を凝視し、一歩一歩、渾身の力を振り絞って歩みを進めていく。割れた花瓶の破片が掌に刺さっても、顔をしかめる事すらしない。全ての表情はすっぽりと抜け落ち、顔は仮面のように、限りなく端正な無表情を保っていた。まるで精巧なからくり人形の、動作訓練を行っているかのようだった。彼が人間であることを示す、手から溢れた薄い血の痕が、ビニールの床へ長い線を描いている。 その後ろを、生徒達は呆けたような顔でのろのろと追った。髪がめちゃくちゃに逆立っているものもいれば、ネクタイを失ったものもいる。一様に疲れ果て、後はただ緩慢に、事の成り行きを見守っていた。 やがて、汚れ果てた身体は、手術室にたどり着いた。 伸ばされた手が、白い扉とドアノブに赤黒い模様を刻む。全身でぶつかるようにしてドアを押し開け、そのままその場へ倒れ込んだ。 身を起こした時、彼はすぐに気が付いたはずだ。 その部屋が無人だと。 手術など、最初から行われていなかったと。 自らが犯した、取り返しの付かない過ちと、どれだけ足掻いても決して変えることの出来なかった運命を。 「彼女は手術を施された」 入り口に寄りかかり、口を開いた青年の声が、空っぽの室内に涼々と広がる。 「彼女はあんたに会��たがっていた。あんたを待っていた。それは過去の話だ」 血と汗と唾液と、数え切れない程の汚物にまみれた頭を掴んでぐっと持ち上げ、叱責は畳みかけられる。 「彼女は最後まで、あんたを助けてくれと懇願し続けた。半年前、この病院へ放り込まれても、あんたに会おうと這いずり回って何度も逃げ出そうとした。もちろん、ここがどんな場所かすぐに気付いたよ。だがどれだけ宥めても、あんたと同じところに返してくれの一点張りだ。愛情深く、誇り高い、立派な女性だな。涙なしには見られなかった」 丸く開かれたMの口から、ぜいぜいと息とも声とも付かない音が漏れるのは、固まって鼻孔を塞ぐ血のせいだけではないのだろう。それでも青年は、髪を握る手を離さなかった。 「だから俺達は、彼女の望みを叶えてやった。あんたと共にありたいという望みをな……ステーキは美味かったか? スープは最後の一匙まで飲み干したか? 彼女は今頃、ど���かの病院のベッドの上で喜んでいるはずだ。あんたと二度と離れなくなっただけじゃない。自分の肉体が、これだけの責め苦に耐えられる程の健康さをあんたに取り戻させたんだからな」 全身を震わせ、Mは嘔吐した。もう胃の中には何も残っていないにも関わらず。髪がぶちぶちと引きちぎられることなどお構いなしで俯き、背中を丸めながら。 「吐くんじゃない。彼女を拒絶するつもりか」 最後に一際大きく喉が震えたのを確認してから、ぱっと手が離される。 「どれだけ彼女を悲しませたら、気が済むんだ」 Mがもう、それ以上の責め苦を与えられる事はなかった。白目を剥いた顔は吐瀉物――に埋まり、ぴくりとも動かない。もうしばらく、彼が意識を取り戻すことはないだろう――なんなら、永遠に取り戻したくはないと思っているかもしれない。 「彼はこの後すぐ麻酔を打たれ、死体袋に詰め込まれて移送される……所属する組織の故国へか、彼の父の生まれ故郷か、どこ行きの飛行機が手頃かによるが……またどこかの街角へ置き去りにされるだろう」 ドアに鍵を掛け、青年は立ち尽くす生徒達に語り掛けた。 「君達は、俺が随分ひどい仕打ちをしでかしたと思っているだろう。だが、あの男はスパイだ。彼が基地への潜入の際撃ち殺した守衛には、二人の幼い子供達と、身重の妻がいる……これは君達への気休めに言ってるんじゃない。彼を生かし続け、このまま他の諜報員達に甘い顔をさせていたら、それだけ未亡人と父無し子が増え続けるってことだ」 今になって泣いている女子生徒も、壁に肩を押しつけることで辛うじてその場へ立っている男子生徒も、同じ静謐な目が捉え、慰撫していく。 「君達は、12歳の少女が犯されて殺される可能性を根絶するため、ありとあらゆる手段を用いることが許される。それだけ頭に入れておけばいい」 生徒達はぼんやりと、青年の顔を見つめていた。何の感情も表さず、ただ見つめ続けていた。 この辺りが潮時だ。ぽんぽんと手を叩き、教授は沈黙に割って入った。 「さあ、今日はここまでにしよう。バスに戻って。レポートの提出日は休み明け最初の講義だ」 普段と代わり映えのしない教授の声は、生徒達を一気に現実へ引き戻した。目をぱちぱちとさせたり、ぐったりと頭を振ったり。まだ片足は興奮の坩堝へ突っ込んでいると言え、彼らはとろとろとした歩みで動き出した。 「明日に備えてよく食べ、よく眠りなさい。遊園地で居眠りするのはもったいないぞ」 従順な家畜のように去っていく中から、まだひそひそ話をする余力を残していた一人が呟く。 「すごかったな」 白衣を受付に返し、馴染みの医師と立ち話をしている間も、青年は辛抱強く教授の後ろで控えていた。その視線が余りにも雄弁なので、あまりじらすのも忍びなくなってくる――結局のところ、彼は自らの手中にある人間へ大いに甘いのだ。 「若干芝居掛かっていたとは言え、大したものだ」 まだ敵と対決する時に浮かべるのと同じ、緊張の片鱗を残していた頬が、その一言で緩む。 「ありがとうございます」 「立案から実行までも迅速でスムーズに進めたし、囚人の扱いも文句のつけようがない。そして、学生達への接し方と御し方は実に見事なものだ。普段からこまめに交流を深めていた賜だな」 「そう言って頂けたら、報われました」 事実、彼の努力は報われるだろう。教授の書く作戦本部への推薦状という形で。 青年は教授の隣に並んで歩き出した。期待で星のように目を輝かせ、胸を張りながら。意欲も、才能も、未来もある若者。自らが手塩にかけて全てを教え込み、誇りを持って送り出す事の出来る弟子。 彼が近いうちに自らの元を去るのだと、今になってまざまざ実感する。 「Mはどこに棄てられるんでしょうね。きっとここからずっと離れた、遙か遠い場所へ……」 今ほど愛する者の元へ帰りたいと思ったことは、これまで一度もなかった。 終
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玉先生様々( ;∀;). 解剖もだけど、生化学が理解出来ない😵(´・ω・`). . 阿呆な私の救世主. #玉先生 . お馬鹿なんです私.. #大人の勉強垢 #勉強垢さんと繋がりたい #看護専門学生 #看護学生さんと繋がりたい #医療を学ぶ方々と繋がりたい #nursingstudent #nursing #nursingschool #看護師の卵 #第109回看護師国家試験受験予定 #第109回看護師国家試験受験 #看護師国家試験 #国試 #時間が足りない #ママ看護学生
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2017.09.17(日曜日) 今日は久し振りに看護専門学校の受験勉強と看護の勉強とN高等学校のレポート提出をしていました! レポート提出は数学以外は順調です∩^ω^∩ 他の教科は全面的に順調に進んでいます! 解剖生理学はかなり久し振りにに解きました😅 忘れないように[のほほん解剖生理学]など読んで復習しなきゃ😲 母性看護はいつも通り妊娠初期の範囲を勉強しました! 看護計算ドリルは百分率をやりました😝 やっぱり数学苦手。゚(゚´ω`゚)゚。 生物は好きだし化学は優しい内容なら続けて勉強出来るんだけど数学だけは苦手。゚(゚´ω`゚)゚。 頑張らなきゃな。゚(゚´ω`゚)゚。 受験対策の現代文は一周目が無事に終わって2周目もしっかりやり込んで行きます! N予備校の現代文も活用したいけど私は授業に参加したり映像授業を見たりするより断然参考書派! 入試では大学受験レベルの現代文を出題するとオープンキャンパスで学校🏫側から説明があったのでそろそろ大学受験用の現代文の参考書探ししなきゃな😅 頑張って相性の良い参考書を見つけます! 明日はN高等学校の先生に数学の解き方を習って数学のレポート提出を少しでも進めたいです! 化学も習えるかな? 教えてもらえるのであれば教えてもらおう∩^ω^∩ 後、病理学でおすすめの参考書とか有りますか?😅 今度購入予定なので良かったら教えて欲しいです(T ^ T) 明日も勉強頑張ります! #N高等学校 #N予備校 #映像授業 #レポート提出 #看護専門学校 #受験勉強 #受験対策 #数学 #数学苦手 #解剖生理学 #母性看護学 #看護計算ドリル #現代文 #大学受験レベル #参考書探し #参考書派 #病理学 #勉強垢さんと繋がりたい #勉強記録 #勉強アカウント
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Writing out a list of diseases/disorders that I need to study
#study#nursing#nursingstudy#anatomy#anatomyandphysiology#studygram#studyblr#studyspo#studyblog#herostudies#勉強#勉強垢#看護#看護学生
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--深海人形-- 教養(笑)
※教養(失笑)
※…以下、全体的に溜まりに溜まって来たTwitter自垢より引用して来た過激派センバツです(※意外と【閲覧注意】)。
※…気分を害したければ、是非、どうぞ(※何故か遠い目)、
[[MORE]]
…荒木神・ばくまつのすがた(※異名 こと、…新撰組の歳さんを、拙作で『俺だけひょうきん族』キャラにしたら各所で「…儂等の歳さんを馬鹿にするな!!!」って意見が度々聞かれたの、未だに解せない。(※つーか史実の歳さんどう見ても俺だけひょうきん族キャラなのに・YO!! ※多分司馬先生の所為だ)
…上手い絵と漫画を描ける人が、一番だけど、…下手な絵を描くだけの人よりも、下手な絵だけど絵を描く+上手に文描ける人の方が、より、創作活動の幅が効いて良いと思います(※ワイが言いたい事→底辺絵師を自負するくらいならば文描く能力を身につけて差し上げろ)。
ワイのTwitterしぐさ→ネタパク(※特に腐豚 盗聴不法カス共を静かに祟り殺す(※満面笑)
…何処の、何の科の医者も、金にならない患者には、途端に冷めたくなるよな(うちの母も看護師だが、金にならない患者には冷たい …まぁ、『金は命より重いッ……!(世の中は、なるべく早く死んだ方が良い生命で在り溢れている 』ので仕方無いですね()
△社会人になるとゲームをする時間を確保出来無いので積みゲーが増える
⚪︎社会人になると厳選してゲームを買う事がないから積みゲーばかりになる
…ある程度、買うゲームを厳選して買えば、金も駄作に費やす時間も節約出来るはずなのだけどね……(※何故しないのだろう?
…『女流文学』、『女流』とか言う言葉、昔っから大嫌いなんだ(※文学・芸術に本来性差は無関係な筈)。
…『歴女』、『リケジョ』と言う言葉も嫌いだ、虫酸が走る(※女が女を差別 ※女を不必要にちやほやすると必ずすればするだけ裏切られます)
…未だに、『文学研究』の分野では『女流文学&女性文豪』、…ってだけで重要視されるらしいぞ(※理解出来無い)、
…莫迦野郎〜!私の性別じゃなくて私の作品を見ろ!そして萌えろぉ!(※京サマ並感)
…ゲームだろうが漫画だろうがアニメだろうが何だろうが、人間、ただただ、名作の中の名作に触れて生きていれば良い。 …ゲーテの言うように、『趣味と言う物は、中級品では無く、最も優秀な物に接する事のみにより形作られる』のだから(※ 真贋を見極める目は教養と信用性の下にある)、
…グラディウス、ゼビウス、バトルガレッガ、メタルブラック等の真なる名作に鍛え上げられたものにしか、シューティングとして何とも酷い、クズ作品どもの酷さはわからない。常にプレイヤーこそが試金石なのだ(※偉そう)。
…マジ?…サッカーの勝敗って信仰心の強さで決まるの? …こいつ様は押しの一手と戦略の有り様で決まるのだと思っとる(※サッカーも押しの一手よ!)
宗教わからんやつに政治はわからんぞ、さぁ聖書を読もう(※三権分立)
…かのゲーテも、聖書を、外典を含めて、とほうも無く、褒めている。まさに聖書(※バイブル)、
イエス様の名の下に反日だなんてホンマモンの基地外ね(※言うまでも無い)
…南朝鮮では、反日キリスト教カルトは実に多い(※これだけで儲かるから)、
…女に子供を産めと言う前に、生まれた時から貧しい孤児、中絶で殺される子供達を救う方が重要だと言え、少子化問題に取り組んでるつもりな日本の政治家達よ(※この国にはキリストの魂が必要だ)、
…ショーペンハウアー先生も『新聞読む時間は人生において本当に無駄』と著書で書いている(※これもまた教養?)。
まぁ新聞読む時間、ほんとうに無駄なんですけどね。…それでも、ガチャガチャゲー費やす金と時間の方がもっと無駄なんですけど(※爆撃)、
サラブレッドは英国面、スコティッシュフォールドはスコットランド面(※スコットランド人が可愛らしさにステを全振りした猫を作ってみたらこうなった)
…スコティッシュ フォールドは、生物として、品種として、遺伝子的にかなりイカれている生き物らしいぞ(※最早英国面の気もする… ※…流石に、笑えない……)
…ロシア文学は、実に良いものだ。日本文学の文壇でも、とても御世話になって来たよ(※…まずは、青空文庫で適当に好きなのを読んでこよう!)!
…私は、嫁推しがアスペだろうが発達障害だろうが何だろうが、それで嫌いになったりはせんぞ!…って言うか、君達原作の時点でそうだろ(※確信)。
見た目美しい奴ほど初見殺しの中身が可笑しい奴だから(※常識的見解)、
…シティーハンター読む度に、例の銀英伝最終巻あとがき思い出す(※お金に恵まれたら、レット・バトラー、貧乏ならシティー・ハンターみたいな奴)。
…ヤン提督の言うように、軍人と政治家はロクでもない生き物だから(※避けろよけろ)、
…あの一件がきっかけで、人間は何時死ぬのか、…そして、どんな死に方をするかわからないと改めて思った(※こいつ様も何時どう刺されて死ぬかわかんねーもんな…… ※震え声)。
宣伝文句とリップサービスとハッタリ台詞を鵜呑みにする奴が悪い、男塾はそれを教えてくれた漫画です(※本音:男塾次元では、意外と誰でも口だけ ※…曉!!と極!!、平八伝では、作者も嫌になってたのか、割と台詞が堅実めになってた ※だけどベストは男なら黙れと言う……)
…まぁ、一番の反面教師は親だけどね☆(※あんな人間になってはいけない
…へぇ、今時パヨクって、本格的、基本的にどうでも良い、何にも本筋に影響を及ぼす事は無いであろう事柄を話題にして、ーーそんな『重箱の隅を突いて』、「ネトウヨはやっぱりアホ!ほら見ろ!あいつ等ナンセンス!(※キャッキャッ 」って言うしか、もう出来無くなったし、しないんだね?可哀想()
…いじめっ子は揚げ足取りと難癖付けるのも、粗探しも好きだよね?(※ソース;ワイの親
…もう子供じゃなんだからパヨクは、小中学生男子みたいな意地の張り合い辞めたらどうなん?(※アズ豚・アズガイジ見ててもそう思うねん……)
…実際��昔からよく言われて居る事ではありますが、ただ単純に、日本が羨ましいから、普通に憧れでしか無い、どうやっても敵わないから、そして、自分がそうで無いのが許せないから、支那朝鮮の人々は抗日だったり反日だったりするのでしょう。哀れなものではありませんか?
…歴史も文化も、先祖代々、昔から好き勝手して来たとは言え、自らの足元を見れば、幾らでも、金銀財宝は埋まって居る筈なのにねぇ。…『知足』と言う言葉も老子にはあるのに。…支那朝鮮って結局(※欧米と日本とは違う方向性で 視界が歪んでる(※だけの話だったりするだけ)。
…それって、すぐ「日本ガー!」と言ったり日本に「謝罪!賠償!金!」って金集るどころか、仏像とか知的財産とか物盗ったり、国籍騙ったり不法入国してでも露骨に日本人やその土地に危害加えたりする暇があるなら、自分の所を漁れ、自分達の国で完全自己完結しろって話でしか無いんですが……(※小声)
…何故、中国は「日本の脱亜入欧を許すな!」と敵視ばかりするのだろう?…それは、多分、自分達の居る所から遠い所へと日本が逃げて行くのが嫌だからだろう、…と思う。…だからこそ、脱亜論を嫌う。実にツンデレである!萌え!!(※倭国鬼子必殺萌えキャラ化炸裂)
…真に人間らしい生き方と言うのは、己の情熱のままに、己の心そのものと一体化し、自らの天性と共に生きる事を言うのは、…皆様御存知かと思うけど、…で、…宮先生は、本当の男気は知っていても、本当の情熱を知らないのだろうね。シティハン読んでそう思う(※大変勉強になりました)。
…密かに『男塾塾生=人型生体殺人マッスィーン』説唱えて来たワイは正しかった(※自画自賛)。
…御前等みたいなのはさぁ……、……もう、全部オリジナルでやれ莫迦共(※鉄拳制裁) >(※原作と二次は別物、よって、二次創作と其の作者万歳!と言う意見に対して)
…これは普通に最低(※断言) >千を超えるブックマークのうち、純粋にあなたの作品を評価したものは0かもしれません。
…間接的に、一次創作を莫迦にして居る許されざる発言(※これが炭化マシュマロの実態だ!) >オリジナルでもいつか満たされなくなる日が来るかもしれません。でもオリジナルは神々も死ぬ砂漠です。
…もう、肝に銘じとるわボケナス(※ワイ原作・史実厨) >でも二次創作をする人は肝に銘じてください。たとえ評価されても、読者が手を振っているのはあなたの向こうにある原作であり、あなたじゃありません。
…マシュマロ公式が言ってる事は、確かに、正しいんだけど、「…御前が堂々と言って良い言葉じゃねーからそれ()」って言う、こう言う、感じ(※分かれ ※原作厨&史実厨並の感想)
※何もhttps://marshmallow-qa.com/messages/73114859-5663-46d2-9a94-9573c5d8a756?utm_medium=twitter&utm_source=answer より
…どんなに幸せでも、もうお金は無いから(※それは終わり行く人生)。
…人間は家畜だと思えば良い。どうせそうなんだから。
…人間が一人死ぬと言う事は、その人間が家畜であると言う事を卒業する事なんだ。何て喜ばしい事なんだろう。私は死ぬ事を祝う。誰よりも。死ぬ事は素晴らしい事だ。私は、早死に出来て、幸せ。
毒親は偉大な人間を作る 悪妻が夫を偉大な哲学者仕立て上げるように そして殺す 自分等の都合で
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私が中流意識に馴染めない人間と気づいたのは、大学に入ってすぐのことだった。
学校に行けば、どうも皆他人行儀で、親近感も持てないし、行ったら行ったで、何処と無く世間の空気に流されている感じがして嫌になってくる。やがて疎外感だけが強くなる感覚ばかりが残って、ますます学校には行かなくなっていく。
その結果、留年に次ぐ留年で社会には到底受け入れられないとて、風俗店の受付で見栄えもしない男の性欲のため、身を粉にして働いて、あれよあれよと、流転の様。
「〇〇ちゃんは、今ですね、運良くすぐの時間帯で空いてるんですよ。どうですか?サービスもいいって評判なんすよ。」
とても指名客も付きそうにない女の不細工な容姿を誤魔化しているパネル写真を客に見せ、後にパネマジやないけえと言われぬように注意して接客するくだらない生活で得たものは、結局、金しかない。
そのおかげですっかり虚栄心も無くなり、本来の下町気質の性格を徐々にでは取り戻せたから有難い。もともと私にはホワイトカラーのような頭脳労働など向いていないのだ。もともと下町の気性の荒い職人の血を引く癖して、スーツを着込んで仕事をするなんて性に合わないのだ。
学校にしても、大したことも教えてもらえないところにいたとて、何もならず、さらに言えば、デフレで実質賃金が下落する中で、いくら頑張っても得られる報酬には限られていると分かれば、やる気だってなくなる。仮にビジネスで成功したとて、全体のパイが縮少しているためにそれは結局他人の所得を奪っていることになるのだ。
つまり現在は競争が余りに激しく、自身の特性を切磋琢磨する余裕もない。そのため、結局価格ありきで勝負に決着がつく構造に現代社会はなっている。こうしたことが何となく子供の頃からわかっていたが故に、年々私の気力は削がれていった。
高校の最後1年間だけ勉強とやらを頑張ってはみたものの、結局、行き着く先が、大学という、凡庸で退屈で無機質な世界だったのだ。これで何のために頑張ってきたのかさっぱりわからず、ヴォガネットの小説のように、お陰で頭がドッカーンとやられ、危うく精神分裂に陥るところだった。私は酷い無気力になり、何もする気になれず、やたらと街を徘徊を繰り返し、悪いことばかり想像して、ブツブツうわ言を言っては、途中であった女に怪しい病気をもらったりした。
まだこれでもいい方なのだ。本当の精神分裂となると、話は違う。
ゴミ屋敷と化したアパートの一室で、一人、生ゴミに集る蝿たちと会話し、その上、風呂も数日入らず、垢まみれ。家賃、公共料金などの延滞があって、初めて連帯責任者の両親に連絡が行き、この状態が発覚する。こういう経過を辿る一人暮らしの大学生、社会人は、実のところ多い。彼らの末路は、就職も自立もロクにできずに、厄介払いしたい両親に疎まれ、最後、精神病院の隔離病棟で看護師に食事を給仕され、その上、手足の膠着から寝たきりとなり、最後は排泄も自身では行えなくなっていく。
誤解なきように言っておく。両親だけを責めるのが得策ではない、彼らも彼らで精神病院か自立支援スクールなどの機関を利用するしか手立てがないのだ。況してや世間体を気にする中流層に至っては、第三者に助けを求めるのは困難を極める。何故って、自身がこれまで打ち立ててきた経歴、社会的地位などを考えれば、汚点を残すやもしれない精神分裂の子供のことを口外すれば、どのような目で世間から見られるかと怯えても当然だからだ。
分断された社会、具体的にいうと、核家族化した社会では、問題一つとってもその対応はごく限られた家族内でしか為されない。ところが、精神分裂ではそうはいかない。医者以外にも、地域社会、介護福祉、さらには親戚の力も必要になってくることがある。そうはいっても、視野の狭い人間というのは他所の家族のことを秤にかけて自身の境遇に優越感を得たいという衝動は抑えられない。自分だって優越感を得たいところなのに、精神分裂の子供のことを口外したら他人から何と言われるかと怯えてしまう。
それゆえに現代、中流意識のある人々は自身の汚点について、それが第三者の助けを要するものであっても、口外できないし、況してや助けすら求められない。こうして問題を放置していく。
中流意識がデフレという経済が衰退している現状にそぐわない形で長期化したことが、この問題の長期化に寄与したと考えると、本質は見えてくる。しかし、その観点から見ても、この問題には既に有効な処方箋はなく、長期にわたって精神分裂の人たちに公的補助をするより他はないが、しかし、低賃金の単身世帯の負担は大きく、不満も出てくる。
「なんで、あんな中年のう○こ製造機のために、俺たちの税金が使われるんだ?」
といった次第で、最早、社会全体が、無気力、恨み辛み嫉みをますます助長していく。その結果、NHKから国民を守る党、日本維新の会などの、民衆扇動の党が議席を伸ばし、ますます世相を暗くする。
確かに、この精神分裂の子どもの問題には、医者が無秩序に処方する向��神薬の影響もあろうが、そもそもこれだけ精神疾患が増えた背景��は、間違いなく、経済をめぐる現在の窮した情勢と、それによって機能不全を起こした親子間の意思疎通がある。
しかし、学校はそれには無頓着。金さえ入ればなんでもいい。たとえ出来の悪い野郎が入ってこようが御構い無し、入学金と年間の学費をしっかり上納してくれればよいのだ。況してや公立学校が小泉構造改革で独立行政法人になってからは、その傾向に拍車がかかり、将来の不安を必要以上に学生に煽っては、オプションでこの講義とやらを受けると就職に有利だとかいって、金をさらに貢ぐように仕向ける。金欲しさに民間から講師を招いて、嘘ばかりの講義をさせて、世間擦れしていない学生を洗脳する。
「国の借金が約1100兆円あって、その返済のために、社会人として納税の義務を果たさなくてはならない」
「年々増えていく社会保障費のために、これからは消費税の増税はやむを得ない」
「イノベーションのためには、組織の改変が必要だ」
しかし、私にはそれらが嘘っぱちであったことが何となくわかっていた。というのもこれらのことを言い続けたこの20年余り世間は良くなっていないからだ。
報道にせよ、講義にせよ、全て絵空事。
このおかげでどれだけ人々は損をしているのだろう、想像するだけでゾッとする。
世間に蔓延る見解のどこにも具体的な数字や表は無く、ただなんと無く漠然としたイメージに基づいているのだ。
書いていくと憂鬱になることばかりで、本当、嫌になってくる。
で、私は何を書こうとしたのか。
話がどんどん脱線していくこの有様、私も精神分裂しているのかもしれないな。
おっとこんなしょうもないことを書いてたらもうこんな時間やん、そろそろ出かけよう。
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