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#津軽びーどろ照明
craftwork2002 · 2 years
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『津軽びーどろ』の照明器具 柔らかな光がとても綺麗なのです。 #104薫風の家 #津軽びーどろ #津軽びーどろ照明 #lightingproject #craftwork建築計画工房 #設計事務所とつくる家 #設計事務所 #建築士とつくる家 (株式会社Craftwork建築計画工房) https://www.instagram.com/p/ClyEEEESTVq/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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rosysnow · 6 months
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シグナル
あたしの赤信号では君は足を止めない
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 高校の最寄りで電車を降りて、通学路を歩いていると、同じ制服が流れる前方に、三橋の背中を見つけた。同じ電車に乗ってくるのだろうか、よくこんなふうに朝から三橋の背中に気づく。
 でも、あたしは、その背中にいつも声をかけられない。
 校門の手前の横断歩道が、緑色を点滅させて赤信号になった。もちろん、三橋はそれなら立ち止まるから、あたしはやっとその背中に追いついて「おはよ」と声をかける。
 背の高い三橋はあたしを見下ろし、「おー、野崎、おはよ」と答えてあくびを噛む。かわいい。
「寝不足?」
 どきどきする心臓を抑えて、そう問うと、「んー」と三橋は目もこする。
「奈津のとこからまっすぐ来た」
 けれど、三橋のその言葉でずきっと心が壊れそうにすくむ。奈津。美堂奈津。顔も知らないのに、あたしはその人を無意識によく知っている。「ふうん」と流しておいたのに、三橋ははたとして、慌ててつけくわえた。
「いや、何もエロいことはしてねえぞ!?」
 三橋を横目で見て、コメントはさしひかえた。
 うん。そうだろうね。幼なじみ、だもんね。
 でも、話を聞いてるだけで両想いって分かるよ。みんな分かってる。だから、あたしたちの高校でも、美堂奈津の高校でも、ふたりがつきあうまで秒読みなのは、有名な話。
 だから、あたしは、君にこの想いを伝えられない。
「お、青になったぜ」
 三橋はあたしの肩をたたいて、歩き出す。触れられた肩に伝わった、三橋の手の熱がじわりと軆に染みこんで疼く。何となく隣を歩いて、軽口を装って会話する。それだけで嬉しくて、心も軆も甘く痺れて燃えるようにほてる。
 隣に三橋がいる。咲ってくれている。熱くて、蕩けそうな感覚があふれそうになる。誰もが、三橋と美堂奈津を当然のように応援しているから、あたしはこの気持ちを誰にも相談できない。
 ひとりで抱えこむしかなくて、キャパオーバーでシグナルが発動する。赤が点滅する。報われない想いが降り積もる。いくらでも花びらがほろほろこぼれていく、赤い花みたいに。その重さが息苦しい。
 九月になったばかりの二学期、突き抜ける晴天はまばゆく暑く、まだまだ熱中症に警戒するようにスマホの天気予報に表示される。夏服でも制服は堅苦しくて汗ばむ。
 でも、夏休み中はあれだけ空を引っかいていた蝉の声はほとんどなくなった。夜には鈴虫の羽音が透き通る。風がゆるりと流れて、別に三橋が気になるそぶりを見せたわけでもないのに、制汗剤ちゃんと効いてるかななんて心配になる。
 すぐ高校に到着して、靴箱で男友達と合流した三橋は「じゃあな」とあたしに声をかけ、先に教室に行ってしまった。
 待って、あたしも──。
 ……やっぱり、それは言えない。飲みこんで、のろのろと靴を履き替える。
 三階の教室では、すでに三橋は友達の輪の中で笑っていた。カーテンが開けられた青空と白雲のパノラマの中で、いつも通りの教室の光景だった。
「野崎さん、おはよー」と声をかけてくれるクラスメイトに声を返しつつ、三橋はもうおはようは言ってくれないよな、とあきらめて自分の席に向かう。
「彼女の部屋から出勤とか爆発しろ」
「いや、まだ彼女じゃねえし」
「『まだ』と言える余裕」
「やってること同じだからクロだわ」
「や、やってねえよ」
 三橋たちの会話が、耳を素通りしていく。ほんと、ばればれだ。三橋が美堂奈津に恋をしているのは、分かりやすいほど一目瞭然だ。なのに、何であたしは三橋をフラットに見れないのだろう。
 恋なんて、しなくていいじゃない。彼氏がいないと寂しいとか、そんなことは思わない。
 三橋に対して、こんな気持ちがなければ楽なのに。何で三橋が好きで、どうしようもなくて、こんなに求めてしまうのだろう。今の関係を壊したいわけでもない。口はきく程度の、わりと仲のいいクラスメイト。このいい距離感に、どうして満足できないの? なぜこんなにも三橋を遠く感じるの? 飢えて、渇いて、精神が消耗していく。
 四時間目まで教室で授業を受けて、お昼になった。三橋は朝と同じグループでお弁当を食べはじめる。そのお弁当を覗きこんだ男子は、「おー、愛妻弁当?」なんて問う。三橋は照れ咲いを見せてから、「まあなっ」と誇らしげにからあげを頬張る。
 友達と談笑している三橋の笑顔に、また赤く点滅する心。くっきりとこの心を赤く染めて、三橋にさしだしたらどうなるのだろう。
 いや、そんなのは見せることできない。あたしの赤じゃ、三橋は立ち止まってくれない──その真実に愕然とするだけ。三橋の脚を引き留められるのは、美堂奈津という彼女ひとり。
「んー、何だよ、野崎」
 不意に名前を呼ばれてはっと我に返ると、三橋がこちらを振り向いて首をかしげていた。
 やば。見てたのばれた。焦るあたしに、三橋はきょとんと無垢な表情を浮かべる。
 何か、言いたい。
 でも言えない。
 言っちゃいけないから、首を横に振る。
「ガンつけてたじゃん」
「つけてないよ、のろけにあきれてただけ」
「のろけって」
 三橋の友達も爆笑して、「マジのろけだよなー」なんて三橋の背中をたたく。
 心が、苦しい。赤いシグナルが痛い。点滅のたび、突き刺さって血飛沫が走る。
 午後の授業が終わった放課後、「じゃあな、また明日」とあたしの頭を小突いて、三橋はさっさと教室を出ていった。
 また、あの子に会って過ごすんだろうな。分かりきっているから、あたしは三橋を追いかけられない。呼び止められない。
 心が赤く点滅している。君への想いで、もう頭は故障しそうなのに。このシグナルは、絶対に君に届くことはない。
 FIN
【SPECIAL THANKS】 RED/杉野淳子 『SERIES SINGLE 1/4』収録
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oivgbqiqfz358 · 6 months
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--深海人形-- 重力のある夢の大地
※クロスオーバーネタ注意
※星のガンダムネタあり
※全体的に閲覧注意
※雑多にネタをぶち込み
※キャラ崩壊注意
…。
…私は、バトルガレッガを、CAVEシューを、ダライアスを、レイフォースを、レイストームを、メタルブラックを、イメージファイトを、R-TYPEの事を、ずっと覚えてる。心の内に持ち続けて、抱き続ける。死んで、あの世に逝っても。ずっと。
…。
「…だからネェ、ハルカンドラはとーってもステキな所なんだヨォ!」
イカサマたまごの、出鱈目満載なハルカンドラの話を、純粋な眼差しで興味津々に聞くウラキ。
「…其のハルカンドラに僕も連れてってくれるかな?!!?」
「…イヤ、駄目ダネ。オマエ何もして無イジャン。」
…。
「…ハルカンドラは約束の地でネ、沢山の未知なる魔法とテクノロジーが眠っているンダ!!」
「…ほぅ、面白い。…其のハルカンドラとやらを、私の目で実際に見て来てやろうでは無いか。」
そして、荒廃したハルカンドラの光景を見て頭抱えるシロッコであった。
「…クックックッ……、…ドウシタノ??ww」
…。
「…自慢のアトラクション、刹那の見切りダヨォ!!」
…マホロアが其う嬉しそうに言うと、其処で、
「…何故、私がそんな遊びをせねばならん?」
…特に、大それた理由も無く、シロッコが、マホロアを強く掴みながら聞く。…すると、マホロアは此う答える。
「…デモネェ、モシィ、シロッコが参加シテ、ボクに勝ったラァ、メタルジェネラルを分解シテ良イ権利をあげるからネェ!!」
「…なぁ、シロッコ。此んな奴の言う事なんざ……、」
…意外と良心的な所を持って居るヤザンは、シロッコの身を案じて、声を掛けるが………、
「…受けて立つ!!!!!!!!(←※MS・MA鍛冶屋なので、ハルカンドラの機械製造技術が何としても欲しい)。」
「…ハァ???????」
…思わずヤザンは、此の上無く呆れ返る。
「…ソウソウ!ソウコナクッチャ!!…キミは此レ使ってネェ!ウルトラソードォ!!」
「…嗚呼、…分かった!!」
…其うしたゲームの説明と準備(※Now Loading)の後、ゲームは初まった。
…。
…。
!!
其の時、僅かに、マホロアの方が早く、あのスイカバーの様にシロッコに、マホロアと同じ位の大きさのローアのフィギュアが刺さる。
「…キャハハハァッ!!!無様ダネェ!!!!」
そして、あんな無様な姿を見て、大笑いするマホロア。
「…ほらな。あんな勝負に乗る方が如何かしてんだよ。」
其う言うと、割と面倒見が良くて優しいヤザンは、シロッコの事を生暖かい目で見守って居る(※本当はあんな奴なんて無視したいのだが)。
…、
…ト言ウ訳デ、当然の様ニ、ボクの放ッタローアは、スイカバーの如ク、シロッコに刺さりましたトサ(※オシマイダヨォ⭐︎)。
…。
…皆「…シロッコは玩具じゃないけど、玩具にして良い(※あすらんも割とそう)!!。」…って、思ってるよね、奇遇だなぁ、…ワイもだよww(※此の界隈仲間居過ぎるww)。
…。
…某イカサマタマゴ所有の天駆ける船は、滅茶苦茶人類を監禁する事に適して居ると思う今日この頃(※某女みたいな名前の子とソロモンの悪夢を閉じ込めたい)。
其のイカサマ卵には、拷問器具も沢山作って欲しい。処刑器具だけどギロチンも作って欲しい(※某有名なアレ帝国並のセンス)。
…漫画版のローアって、意図も容易く動けなくなったり、破壊されたりしてるから、モビルアーマー系出さなくても、ザクIIのヒートホークは無理でも、ジ・オ位性能と機体馬力が高かったら、案外、簡単に撃沈出来んじゃないかな??…って、思いはじめてる(※撃沈する気満々)。
…。
…『館主様と蒼傑達は噛ませ犬』では、RXQシリーズの性能を見せる為の対戦相手として館主様達に相手をさせていますが、本当は、『ある種身内的存在(※同じシリーズ内の存在で、各種ゲーム等で度々共演)』…と言う事で土門やチボっち、サイ君辺りでも良かったのです。
然し、多分、相手を土門かチボっちかサイ君にすると、彼等に刃身が触れる前に、彼等が斬られる何処か、逆に柄を破壊されるだろうし、RXQ-03(※元々生体部品としての運用が前提なので、白兵戦には、実は、向いていない)を完封するだろうと推測しているからです。…なので、館主様達は犠牲になったのだ……。…サムスピ&月華的斬殺演出、其の犠牲にな……(※…後、館主様等は無様に惨殺されても、…文句言う人全然居ないし……)。
…RXQ絡みの話で土門とチボっち達出すなら、RXQがやる仕事の監督をさせる(※製図の仕事をさせた際に、逃げたりサボらない様にする為の)話でも良いと思うけどね(※個人的に)。
…。
※クロスオーバー注意
※Effigy-RXQネタ
詳しくは此処参照(※ https://www.tumblr.com/azure358/744844690918162432/%E6%B7%B1%E6%B5%B7%E4%BA%BA%E5%BD%A2%E7%89%B9%E5%88%A5%E7%AF%87-%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%82%AF%E3%83%88-%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%8A%E3%83%BC%E3%83%AC-%E6%BA%96%E5%82%99%E5%8F%B7 )
※RXQ-03、ハルカンドラへ
…"ハルカンドラ"。
…かつて、其処は、『未知の魔力とテクノロジーが眠る約束の地』…と呼ばれた、非常に高度な科学技術と魔術の文明が咲き誇った地。其の高度な文明と技術は『願望を具現化する』…と言う驚くべき機能を持った神器すら作り上げたと言う。…然し、其の詳細、全貌については、未だ明らかにはなっては居ない。さて、其のハルカンドラのハルドラボ火山地帯、其の近くには、かつて興隆を誇ったが、其の後に、衰退に衰退し切り、廃墟寸前の状態になった大規模な工場地帯があった。
更には、其の工場地帯には、ローアを移動手段にして襲来して来たと言う屈強な盗賊団に荒らされたと言う事件もあった。
----過去に、其の様な強盗事件もあり----、工場地帯の廃墟化、衰退は益々止まらない。
だが、そんな中でも、新たな"来訪者"は現れた。
…。
…其のヒトの男は刀を持っていた。
紫色の髪で、右目が髪と同じ色、左目が金眼の、白い服装の男。とても端正な顔立ちで甘いプロポーションをした美青年、…だが、"心が壊された様"に虚な瞳をしている。…大変不気味だ。
「…嗚呼、素晴らしい……。」
…彼だけで無く、『彼等』は、未知のテクノロジーを求めていた。
「…私にとって、甘い、機械の匂いがする。」
敵部隊として遭遇したドゥビア群を瞬く間に手討ちにし、其の異様で不気味な雰囲気に強く怯えるハルカンドルディ達を尻目に、彼は火山地帯に繋がる橋に向かう。其の途中には、メタルジェネラルがいた。
メタル ジェネラルは、其のメインカメラで侵入者を見ると、即座に迎撃の準備を初める。
其の様子を見た刀を持つ剣士の青年は、此う、少し、物思いに耽けた。
----誰かが遠隔操作しているとは思えん……
「…自立行動AI搭載か?矢張り、面白い機械だ。」
…既に戦闘を開始しようとしている、其の様なメタル ジェネラルを見ても、RXQ-03は、余裕の表情であった。
そして、戦闘開始。
…早速、其の機械は熱く、頭部中心部から蒸気を吹き出しながら、すぐさま、ビームサーベル(※ゲーム制作公式の名称)を出してRXQ-03に向かって振るい初める。
「…小型のビームサーベル!?!???」
…其う、驚嘆の言葉を言いながら、RXQ-03は軽く楽勝で避ける。…すると、メタルジェネラルは十何発ものミサイルを出す。…然し、RXQ-03は其れ等を、余裕で全て斬り落とす。
そして、更には、電磁ニードルが飛んで来るが、其れ等はまるで"敵"には当たらない。
…其の他の兵装も、"敵"には敵わなかった。
…其の様な中々の強敵の登場に、メタルジェネラルは、其のAI思考に少しずつではあるが、ショートを起こして行く。
…其れから、其うして、
「…カトンボが。落ちろ!!」
其の一瞬に、一閃--RXQ-03渾身の一撃を受けたメタル ジェネラルは、完全に、自身の機能を動かす事が出来無くなり、戦闘に敗北した。
「…何だ。…弱いでは無いか。」
其の、自分御目当ての機械が倒れたのを見た、RXQ-03 ペットネーム「オーキッド」が、…機能停止したメタル ジェネラルを、手持ちの刀"矢山"と自前の工具で分解して、中身を確かめようとする、其の時……、
…其処で、分離状態のランディアが現れた。
大事な仲間であるメタル ジェネラルに凄まじい無体を働くRXQ-03に対して、ランディアは酷く警戒している。
「…此れは面白い。驚いたな。」
--…本物のドラゴンの御出ましとはな?
彼の言葉が分からないランディアは、クゥー!クゥー!!と威嚇し続けて居る。
其の後、色々考えた挙句、武器の刀あれど、「…然し、白兵戦では、あの空飛ぶ爬虫類に私は勝てん。」…と悟った彼は、刀を鞘に納め、火山のある方向に背を向けて踵を返す。
「…好きにしろ。どうやら、私はやり過ぎた様だ。だが、今度は、私の機動兵器を連れて此処に来させて貰うぞ。…さらばだ。」
…其う言うと、其の『侵略者』は其の場を去って行った。
…。
…。
※この先館主様グロ注意
※小ネタ
「…嶺厳が、妖怪腐れ外道に食われてから……もう二年か……(多分ふーけつ)。」
「…早いな……(多分鴻元君)。」
----…何!???!??!!この一発ギャグ?!??!!!!!(※的確なツッコミ)。
…。
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【スマートジャンキーリポート7】
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「なんか今日どこまでもイケる気しねえ?」
前回、真面目に話したから今日は最高に馬鹿げた話だ。
甘いもの食べた後は塩っぱいもの食べたくなる。 それと一緒。
ジャンキーのくだらない話が嫌いな方は今すぐ戻ることをオススメする。
まあそんな人は一人もいないと思うけど。
当時の自分達は毎日大麻を吸って、週末は必ずケミカルを食べるというルーティンだった。
とはいえ平日も暇があったら食べていた。
自分は相変わらず無職だったので、親友の仕事に合わせて遊んでいた。
「ただいま」
「おかえりー。今日はなにする?」
「とりあえず焚いて焼肉でも行こうぜ」
「いいね、行こう」
家の近くに肉人という焼肉屋さんがあった。
家で大麻を吸ってからそこに行くのが週末の定番だった。
焚いてからの焼肉はとにかく美味しい。
思い出すと唾液が出てくる。
「お前ホルモンだと何が1番好き?」
「マルチョウ一択だろ」
「いや、ハラミも譲れないね」
「あーたしかにハラミも美味いな。てか今日何するよ?」
「実は今日コカイン取る約束してんだよね」
「まじ?ちょうど俺もやりたいと思ってたわ。てか人に聞こえる声で言うなよ」
「あーごめんごめん。じゃあ出ようぜ」
焼肉を食べ終えて自分達は店を後にした。
そして新大久保のホテルに向かった。
新大久保にはプッシャーとジャンキーしかいない異質なホテルがある。
今日やり取りするプッシャーは「パイセン」だ。
パイセンとは最初Twitterで知り合った。
当時自分たちは歌舞伎町にドラッグを取りに行く事が多かった。
パイセンも歌舞伎町がホームだったので共通の知り合いがたまたま何人かいた。
歌舞伎町の先輩だぞと自分で言っていたのでパイセンと呼んでいた。
パイセンは30代半ばで色が黒くガタイが良かった。
見た目は輩みたいな感じだ。
「俺は覚醒剤しか体が受け付けないんだ」
とパイセンは口癖のようにいつも言っていたのを覚えている。
覚醒剤一筋の硬派な覚醒剤愛好家だった。
そしてパイセンはドラッグの調達力に自信があった。
「俺より良い物を持っている人間はいねえ」
ガラスパイプから出る白い煙を燻らせながらいつもそう言っていた。
プッシャーがよく言うセリフだ。
パイセンは覚醒剤を炙りすぎて、いつも機関車トーマスのように白い煙で包まれていた。
顔が煙に包まれて見えないのだ。
「おうよく来たな。そろそろ覚醒剤吸うか?」
「いやー遠慮しときます。すいません」
「なんだよつれねぇなあ。てか今日はなんだっけ?  ああ、コカインだよな。はいこれ」
「おお。今日はいつも持ってるのと違って塊ですね」
「今日のやつは間違いないと思うぜ」
渡されたのは固形のコカインだった。
混ぜものが入ったコカインはサラサラしていることが多い。
その日買ったものは見た目がチョークみたいでこれまで見た物とは違った。
話を聞くとパイセンの知り合いが密輸をやっているようで、メキシコからコンドームに入れたコカインを飲み込み日本に持ってきているというのだ。
胃の中に隠して密輸する手法は海外だと「コーク・ミュール」とも呼ばれる。
日本だとそのまま「飲み込み」とか言うかな。
パイセンの作り話かな、とかその時は思った。
その密輸の手法があることを後から知って作り話ではなかったみたいだ。
「吸ってみろよ」
コカインを机の上で崩して万札を丸める。
少し弾力がありモチッとしていて硬かった。
明らかにいつも見るものとは質感が違った。
例えるなら少し水分を含ませたチョークのような感じだ。
根気よく潰さないとうまく粉にならない。
念入りに潰して万札を丸め、吸い込んだ。
「いってきます」
2人同時にスーっと音を立てて吸った。
「どうだ?」
「あーなんか良い気がするけどまだ分かんないですね」
少し経つと鼻から喉にコカインが落ちてくる。
露骨に心臓の鼓動が早くなってきた。
視界もハッキリとしている。
ベッド横の照明がやけに明るい。
手に汗が握る。
体が軽くなる。
「やべ、顔面の感覚が無くなってきました」
コカインは麻酔なので上質なものだと顔の感覚が無くなり喋り辛くなってくる。
その日もらったものは間違いなく良いものだった。
おもむろに親友は部屋をウロウロし始めた。
効いている。
「どっか遊びに行きたい」
「いいよ。どこ行く?」
「たまには女遊びでもしてみねえ?」
「いいね」
自分達は普段女遊びをあまりしなかった。
女の子と遊ぶより2人で遊ぶほうが楽しかったからだ。
コカインを吸って良い状態になった自分達は女遊びをしようということになった。
でも普通の女遊びだとつまらない。
自分達はエンタメ重視だった。
エロがしたい訳ではなく2人で楽しい時間を共有したかった。
「最近アパホテルで外人が売春してるらしいぜ」
パイセンは言った。
興味津々だ。
最近大久保公園の援助交際が流行っているが、この話は5年くらい前なので当時そんなものは無かった。
「じゃあとりあえずアパホテル周辺に言ってみるか」
パイセンにお礼をして、上質なコカインを1gずつ握りしめ新大久保のホテルを後にした。
そして西武新宿駅あたりでタクシーを降り、アパホテルに向かった。
「あいつらじゃね?」
今で言うトー横の周辺に外人女が集まっていた。
身長が高くヨーロッパ系に見えた。
容姿も悪くない。
後から聞くとオーストラリア人だったみたいだ。
「オニーサン」
来た。やはりこいつらだ。
「どしたの?」
{アソビマセンカ?」
「いいよ。いくら?」
「イチマンゴセンエン」
「おっけー。4人でいける?」
「4ピーッテコト?」
「別々でいいけど同じ部屋でやりたい」
「イイヨ」
簡単に交渉が済んだ。
自分達はあくまでエンタメ重視だ。
どうせやるなら一緒にやったほうが楽しい。
そしてアパホテルに案内された。
アパホテルは昔から無法地帯だ。
宿泊者以外でも簡単に入れる。
そして部屋に入った。
「てかコカイン好き?」
トイレで隠れて吸うのが面倒くさかったのでパケを出してストレートに聞いた。
その瞬間明らかに女達の目つきが変わった。
こいつらもコカインが好きだった。
とりあえず机に白いラインを引いて4人で吸った。
明らかに女達のテンションが上がり始めた。
はやくやろうぜと言わんばかりだ。
「お前どっちの女が良い?」
「どっちでもいい」
「じゃあじゃんけんで決めようか」
「じゃんけんぽん」
「女達のケツにコカイン引いて吸おうぜ」
「映画で見るやつね」
吸って行為を始めたその最中、おもむろに親友が外人の尻を叩き始めた。
親友はオーストラリア人の尻を左右交互にパンパン叩きながら
「ドラムやってるみてえだ」
コイツはとんだ大馬鹿野郎だ。
自分は行為の最中に笑って腹がつり息ができなくなった。
その後のことはあまりよく覚えてない。
いつも思い出すのは最高に楽しかったシーンだけが切り取られているもんだ。
後の記憶は取るに足らないシーンなんだろう。
映画と同じだ。
そして記憶には容量がある。
中途半端な記憶から忘れてしまうもんだ。
でも最悪のシーンは忘れちゃいけない。
その経験を教訓にしてその後生きていかなければいけない。
人生は続くから。
コカインは「イケる」ドラッグだ。
爽快感と万能感でなんでもできる気がする。
感情の高まる方向はMDMAと似た方向だが、系統が違う。
そしてコカインは瞬発力が高い。
ビールで例えるならプレミアムモルツではなくアサヒスーパードライだ。
切れ味が合って喉に来る。
伝わらないかもしれないけど吸ったことない人はそんな感じだと思ってはしい。
経験者は分かると思う。
この後、自分は酷いコカイン中毒に悩まされる。
数々のコカインを見過ぎたせいもあり、見ただけで質をある程度判断できる。
大口の取引の際に人に呼ばれ、数種類のコカインの中から一番質の良いものを選定する、コカインの目利きなんてこともやっていた。
色や形状や匂いにも色々種類がある。
コカインを語らせると長くなるのでまた今度にする。
薬物で得られる幸福感は線香花火の灯火のように儚い。
快楽主義はいずれ破滅を経験する。 それは遅かれ早かれ。
作為的に上げてしまったものは必ず下がる。 自分の居るべき位置を見極めることが大切だ。
この言葉の意味はいつか君にも分かると思う。
※この物語は全てフィクションです。
違法薬物の使用、犯罪行為を助長するものでは一切ございません。
Twitterではドラッグに関する役立つ知識を発信しています。是非フォローしてください。 https://twitter.com/sativadepakkaan
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hi-highmt · 2 years
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テント泊で仙丈ヶ岳&甲斐駒ヶ岳
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5回目のテント泊は、初めての両日快晴!そのため今回も雷鳥には出会えなかったものの、素晴らしい星空と朝焼け、360°の大パノラマに大満足の山行でした。
早朝に到着するも、仙流荘の駐車場は既に満車に近い状態で既に場所取り用ザックの長い列! 当初乗る予定だった6:30に北沢峠着の便は全て出払い、帰って来るのを待つしかない…。 待ちながら、トイレでコンタクトを入れたり、スポーツタイツを履いたりして時間を有効に使うことに。 乗れたバスは何と13便目でした。
また、ここでは別の仲間と来たサークルメンバーとバッタリ遭遇! 燕岳でもそんな事があったけれど、あるあるなんですかね?
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北沢峠。トイレが非常に清潔でした。
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本来なら甲斐駒ヶ岳から下山後にランチ予定だった「こもれび山荘」。 入ってみたかったなぁ。
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テント場に着くと、既にビッシリ張られて花盛り状態になっていました!
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何とか滝の近くの隅っこのスペースにテントを張り終え、長衛小屋前でスタート前の記念撮影。 メンバーのAさん、なんと今日がお誕生日です。 そんな日に仙丈ヶ岳に登れるなんて、羨ましい!おめでとうございま〜す♬
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北沢峠まで戻って、いざ女王様に拝謁します!
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南アルプス天然水のCM撮影に使われたという栗沢山。
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歩幅が微妙な階段を登り…
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大滝頭(おおたきのかしら)に到着! 帰りは馬の背ヒュッテからの道と、ここで合流。
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少しずつ岩場が増えてきました。 傾斜がどんどんキツくなって来る〜
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ふと振り向くと、甲斐駒ヶ岳が!左奥には八ヶ岳も!
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山頂はまだまだ先ですね…。でも素晴らしい青空! アルプス登山は雨ばかりだったので、とにかく晴れてくれて嬉しい!
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左手には富士山も見えます!こちらから見ると、角の生えた鬼みたい…
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更に登ると、甲斐駒ヶ岳の全容が!さすが貴公子、カッコイイ!
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小仙丈ヶ岳は登山者で賑わっていました。我々も、暫し休憩。
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女王様の異名に相応しいお姿。
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あの稜線を歩いて行くんですね〜♬
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稜線を楽しみながら、仙丈ヶ岳にとうちゃこ〜!
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風が強いので、ランチは仙丈小屋まで下って食べることにしました。 10分弱で到着です。
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下りる前に、周りの景色をしっかりと…
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ランチはシーフードカレーメシ。山のために箱買いしたのです。 うっかりバーナーをテントに忘れて危うく食べ損ねるところでした…。 お湯を分けてくれたSさん、ありがとう!
そしてナルゲンボトルは、先日の檜洞丸で何度も落としたの傷だらけです(涙
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右手を見れば甲斐駒ヶ岳。贅沢〜
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ランチ後は馬の背ヒュッテ側の道を下ります。 見上げれば、さっきまでいた仙丈小屋が。
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馬の背ヒュッテに到着!可愛い手拭いが売られていましたが、グッと我慢。
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こちらのコースでは何度か渡渉箇所がありました。
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先日の檜洞丸の渡渉を思えば、何て事はありません。
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帰りは二合目からテント場付近に直接出られるルートを利用。 北沢峠を通らずに林道へ戻ってきましたが、疲れた脚にはなかなかハードでした
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夜は久々に熊本ラーメン。具材たっぷりにしました。
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朝はテントの中でお馴染みの中華粥。と、紀文のだし巻き玉子。
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真っ暗な中スタートしましたが、仙水峠に着くと空が白んで来ました。
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何だ、あの空の色は! 岩山の上の人達、シルエットがカッコイイ!
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朝焼けが美しい…
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甲斐駒ヶ岳が照らされています。
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いよいよご来光タイムです♬眩しい! 特に日の出を狙って来た訳では無いけれど、ちょうど仙水峠で見られて最高でした。
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女王様も照らされています。
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他の方々が登り始める前に、駒津峰を目指します。 それにしても、急登だなぁ…。
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でも見上げれば今日も青空!
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フーフー言いながら、駒津峰に到着!
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駒津峰は六合目なんですね。 ここから岩場を大きく下って、いよいよ山頂アタックです。
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待ってろ、山頂!ちなみに右手の峰は摩利支天。
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素晴らしい景色を堪能して…
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いざ、岩場を下らん!
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ラスボス感が凄い…
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昨日のロープ場に引き続き、鎖場も初挑戦のMさん。ドキドキですね。
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ここは登りと下りで2本の鎖に分かれていました。
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大きな岩を越えるような箇所が増えてきます。
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この先は波線ルートですが、東南アジア系の若者グループが登って行きました。 だからヘルメットしてたのか…
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我々はヤマレコ、YAMAPの正規ルートである巻道から山頂を目指します。 巻道から見た、波線ルート。かなり険しそう!
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それに引き換え、こちらはザレザレ。 気を抜くと滑りそうで、違う意味で危険! 摩利支天が近付いて来ました。
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角度も急になって来て、上手く踏ん張らないとズルズルと滑るので、この先でポールを出しました。
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燕岳のような、白い奇岩が増えてきました。 ここ、急斜面で帰りが怖かった〜
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最後にややハードな岩場(短めの鎖アリ)を経て、山頂にとうちゃこ〜!
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八ヶ岳がよく見える!赤岳、とんがってるな〜 今年はご縁が無かったけれど、来年こそ行くから待っててね!
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富士山も裾まで見えますよ。
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北岳、カッコイイ!いつか行く!
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貴公子は女王様よりチョイ低いけど、道のりはこちらの方がハードでした(昨日の疲れもあると思うけど)。
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帰りはサクサク下って、分岐でまた波線ルートを見上げると 「思ってたよりヤバそうだから、この先行くのはやめておきます」と 下って来るお兄さんが…。 そんなに大変なんですね。そうそう、無理は禁物ですよ〜
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延々と続くゴーロ帯。 朝は暗くてこんな所を歩いている意識が乏しかったけど、凄い景色でした。
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ゴーロの先は苔地帯。朝は苔も目に入らなかったなぁ。
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仙水小屋まで戻って来ました。 こちらのトイレは宿泊者のみ利用可能。 但し、冷たくて美味しいお水は誰でも飲み放題!ありがたやー
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この沢から引いた水なんでしょうね。透明度が凄いです!
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丸太橋で、ハイポーズ! あとは沢沿いに下ればゴールです。お疲れ様でした!
4回目のアルプスであり初めての南アルプスは、大感動の絶景を見せてくれました。 今シーズンのアルプス山行はこれでお終い。 雷鳥さんとのご対面は来年の楽しみとして取っておこうと思います。 仙丈ヶ岳はツンデレな女王様、甲斐駒ヶ岳は雄々しい貴公子という印象でしたが、個人的には岩場&鎖場が楽しいアスレチックな甲斐駒ヶ岳が好みでした。
今回、ベースキャンプ型のテント泊で荷物の軽量化はあまり意識出来なかったけれど、5回目のテント泊だからか滝の音を聞きながらでも前回よりはしっかり眠れた気がします。 少しずつ慣れて来たのかな?もっと図太くならねば〜!
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chaukachawan · 2 years
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解説もないまま 次のページをめくる世界に戸惑いながら
タイトルは自分にとって特別な曲の中のお気に入りの歌詞です。知ってる人いるかな。どうもトロンです。役者紹介します!とりあえず32期さんから。ぜひ聴いて欲しいおすすめの曲を添えて。 33.34期はみんなが忘れた頃にそっと投稿します。多分。
中津川つくも
つくもさん。いっちばん初めに会った時、アニーさんと名前を間違えて軽く引きずられてましたね。お許しください。つくもさんってほんとに人間的にできた人だなって思います。多分今回、妄想の稽古場の雰囲気が良かったのも、舞監とメインキャストを兼ねて負担の大きかったはずのつくもさんが真面目に役に取り組みながらもメリハリをつけて明るい雰囲気をつくっていてくれたからだなって思います。だからこそ幽霊に片足突っ込んでいた僕も参加した時はのびのび楽しく稽古することができましたし、みんな楽しくできたんだ思います。本当にありがとうございました。あと全然関係ないんですけど、もしやるならマッチングアプリのプロフィール写真選びはつくもさんに協力してもらうといいよってエデンさんが言ってました。今んとこ予定は無いですけど、もし使うことになったらよろしくお願いします。
P.S.口元ではなく顎がマスクをかけたがってたのでその気持ちを尊重してしまいました。すみません。[life hack (vaundy)]
ロッドさん
竹川さん。我らが頼れる大道具チーフです。竹川さんも書いてくれてましたけど、やっぱり印象深いのは外公の時の限界作業ですね。あの時は時間的にみんなちょっとネジ外れてたおかげで、男子校みたいな会話で盛り上がれて楽しかったです。順序おかしいんですけど、最初に会った時の印象は、金髪のいかついめの人でした笑。でも話してみたらいかつさの欠片もなくて、思ってたよりゆるい感じで安心してました。話変わるんですけどバスケやりましょう。気づいてるかわからないですけど、バスケやってる時地味に竹川さんイキイキしてますよ。
P.S.もうスマブラは飽きちゃったので今だったらもう少しマシな答えが思いつく気がします[アンコール(YOASOBI)]
マーティンさん
ぜひお会いしてお話してみたかったです[「ぴえん」のうた(針スピ子)]
くうやさん。
くうやさん。くうやさんは僕と初めて会った時のこと覚えてますでしょうか。僕ははっきり覚えてます。初めて体験稽古を参加した日に、練4に入って初めて話しかけてくれた先輩がくうやさんでした。一緒に付いて稽古内容を教えてくれたり、大学やちゃうかのことを色々話してくれました。あ、そういえば実は東京から出てきて、初めて会った同郷の人がくうやさんです。ここ関西では東京出身は排斥される傾向にあると思っていたので、とても心強かったです。脱線したんですけど、あの日の体験稽古あって僕はちゃうかに入ることを決めたので、もしくうやさんがいなかったら今と全く違う人生になっていたと思います。ありがとうございます。また関係ないんですけど2人で東京でご飯に行きたいです。叶えばいいな。[やば。(藤井風)]
ピンキーさん
ピンキーさん。去年の秋公演以来お会いできていませんでしたね。その時は当時ハマっていたアイドルの話とかしたのを覚えてます。多分覚えてないと思うんですけど、ピンキーさんが去年くれた、役柄の関係は普段の仲の良さが出るっていうアドバイス、今でもめちゃくちゃ大事にしてます。とても大事なことを教えて頂けたなーって思ってます。ありがとうございました。あと、アイドル例えのとこ、丹生ちゃんにしてくれてありがとうございます。[やさしさとは(乃木坂46)]
ひろせんせー
ひろせんせー。鮭を飲みましょう。僕の作ったアルバム、きちんと見ていただけているでしょうか。ひろせんせーの将来に期待して、表紙のひろせんせーの写真にはモザイクをかけさせて頂きました。話は変わるんですけど、ひろせんせーって人当たりが良くて面白いので、姿を現すと場が盛り上がるんですよね。声も通るのでもっと役者としてのひろせんせーを見てみたかったってです。もし忙しかったら後ろで屈伸してるだけでもいいので出て欲しかったです。去年の外公演のひろせんせーすごかったで[The Rumbling (SiM)]
杏仁アニー
アニーさん。勝手にスーパー人間だと思ってます。去年の外公の勇者の剣、あれ1人で作ったってまじですか。仕事が出来るってめちゃくちゃ言われて実際えげつないくらい凄いんですけど、個人的には演技がすごい好きです。動きもすごいし声も柔らかいのに通るし、安定感がすごいです。ちゃうか最高級の2wayメンバーだと思います。個人的なことで言うと、秋公の宣美では本当にお世話になりました。初めての宣美で分からないことだらけで、めちゃくちゃ質問しちゃってご迷惑をおかけしました。それでもすぐに答えてくださってすごく助けていただきました。ありがとうございました。[エイリアンズ(KIRINJI)]
雑賀厚成
しどさん。あんまり口に出して伝えてなかったんですけど、大好きです。とても話しかけやすいオーラを出しているのでつい話しかけちゃいます。しどさんってめちゃくちゃユーモアあるなーって思ってます。急に話振られた時の返し上手すぎませんかね。いつもしどさんに話振られた時、どんな返しするんだろうって楽しみにしてる自分がいました。それはそうと皆さん知ってますか。しどさんってバスケ上手いんですよ。普段からは想像できないんですけど、コートでの動きすごい素早いんですよ。表情一つ変えずに。そんなしどさん見たくないですか?さぁ、皆さんバスケの集まりに参加しましょう。P.S.今回の役、通しで初めて見た時上手すぎて息止まりました。[それを愛と呼ぶだけ(まふまふ)]
あしもとあしっど
ニトロさん。実は初期に僕のちゃうかネームを真面目に考えてくださった方です。トロンって響き可愛くて割と気に入ってます。ありがとうございます。ニトロさんは毎回インパクトのあるヴィラン的な役を演じてる印象がありますが、個人的には今回の獣が一番グッときました。表情といい動きといい、本当の獣みたいで初めて見た時息を呑みました。以前、ニトロさんがビデオとかを見て自分の動きを研究するのが好きと言っていたのを覚えています。これまでの役はもちろん今回の獣は特に、自身で研究していて、それが獣と思わせるほどのリアリティを生んでいるのかなと思いました。本当にすごいです。[ノーマルアタマ(ゲスの極み乙女)]
永満柊人
ミッチェルさん。見つけたら抱きつきたくなっちゃう不思議な先輩です。意外にも実際に会った回数って実はそんなに多くないんですよね。不思議ですね。長く会ってたみたいな感覚があります。やはりナイスガイだからでしょうか。話しかけやすさオーラ滲み出てますよ。まだにの方の姿も1回は見てみたかったです。さぞかしかっこいいんだろうな。それはそうと執事姿めちゃんこ似合ってました。さすが執事のアルバイトをしているだけあります。ちゃうかでも数少ない、曲の趣味が合ってる2人です。4月にずとまよのライブでさいたまスーパーアリーナにいた時偶然日被ってて会ったのは、半年たった今でも記憶に新しい��す。来月はちゃんと一緒にずとまよデートですね。死ぬほど楽しみにしてますね。[セレナーデ(Uru)]
高井さん
ロビさん。ぶっ飛んでます。ぶっ飛んでるけど、まともな面もちょこちょこ見かけます。不思議な人です。いるだけで何が面白いことが始まるんじゃないかといつもワクワクさせられています。学部の話で言うと、応理の教科書��実験レポート、過去問本当にお世話になっています。2年ではマテに進んじゃったので、去年の高井さん達の大変さはまだ味わっていませんが、ゴコに度々クソがと言われているので許してください。
P.S.流れ学はちゃんとやんないと落とすよ、とアドバイス頂きましたが、マテに流れ学ありませんでした。[僕の戦争(青春かまってちゃん)]
ごちゃいさん
藤田ニコルさん。初めて会ったのは他サークルの新歓という世にも奇妙な境遇でごちゃいます。ワンステの新歓の回し役で、にこるというニックネームでやっていたのも今となってはちょっと面白いです。え?いじってないです。はい。こんな感じでよく分からない絡みをしちゃうのは信頼感の表れです。ごちゃいさんならなんでも拾って返してくれるって思ってます。許してください奢ってください。何気に豊キャンで見かける率が高いです。ごちゃいさんが気づいてない時もあったと思います。僕そんなに豊キャンに行ってないんですけどね、不思議です。
P.S.照明でアドリブやって欲しいっていうのは、あれ毎回ガチです。[モス(サカナクション)]
まやさん
まやさん。初めてお話したのはオムニの当制でした。楽しくおしゃべりしたのを覚えてます。今はスウェーデンできっと幸せな日々を送っていると思います。僕もスウェーデン行ってみたいです。まやさんはお会いする機会こそ多くはなかったんですけど、とても感謝しています。何を隠そうまだお会いしたことのなかったミッチェルさんと僕を繋げてくれたのはまやさんなのです。まやさんがいなかったらミッチェルさんと仲良くなるのはもっと時間がかかったかもしれません。ありがとうございます。日本に戻ってきたらスウェーデンのお話聞かせてください。[Why? (東方神起)]
最後に
春の時点では正直秋公に参加するかどうか微妙でした。でも、32期さんが最後ということで参加を決めさせていただきました。公演参加率の低い片足幽霊の自分でも、見送りたいと思いました。ちゃうか現役としての最後の舞台を一緒に出来てよかったです。本当にありがとうございました。
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oka-akina · 2 years
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0903
今日は頭痛がひどくてなんにもできなかったので昨日の日記。長めの日記らしきものをごそごそいじるのは体調がだめでもできることなのでちょっと気分が落ち着く。明日のJ庭とコミティア遊びに行くつもりですでにカタログとか買ってあるんだけど、どうにも厳しいな…。すごい悩んでる。買い物するぞ〜!って気持ちでここのところがんばって働いていたら、それで体調崩しているという。悲しいね。
・昨日の夜は天津飯のようなものを作って食べた。えのきの根元を落として半分に切る。しょうがをひとかけ(のつもりだったがちょっと多かったかもしれない)千切りにする。卵を2個割りほぐし、カニ缶を汁ごと混ぜる。ほぐし身の小さいカニ缶で、たしか前に実家でもらったやつ。賞味期限が迫っていた。そこにマヨネーズを大さじ1くらいと、鶏ガラスープの素を少しと、さっきのしょうがを混ぜて、ちょっと強めに塩胡椒した。 フライパンに油を熱し、えのきを炒めて、火が通ってしんなりしてきたら卵を流し入れる。大きくかきまぜ、火を通しながら、ざっくり丸くまとめる。だいたい固まったところで火を止めた。レンチンしたごはんを皿に盛り、茶碗にぎゅっと詰めてからお皿にぱかっとやり、中華料理っぽくなってうれしい。さっきの卵を、ごはんの丸みにかぶせるようにのせて、黒胡椒を振った。甘酢あんを作る気力はなかった。ぽん酢をぐるっと回しかけて、まあだいたい近い感じになるだろうと思ったが、ほんとにうまくいった。 カニとえのきとポン酢が合わないわけないもんな。そして、えのきの歯ごたえはカニとかホタテの繊維の感じと近いので、カニの身がすごくたくさん入っている…みたいな感じをねらったつもりだったがこれもアタリだったと思う。カニとえのきがうまいこと混ざりあった。安いスープのふかひれ(?ふかひれもどきかもしれない)と春雨みたいな。 ただ茶碗一杯の米に対して卵ふたつが多かったようで、また卵をややスクランブルエッグ状態で火からあげたため、汁気の多い卵が米粒と混ざりあって、後半はちょっとリゾットみたいになった。ネギでも刻んでいたらもう少し見た目がよかった。でも冷蔵庫にネギはなかったし、最近ネギを食べると胸焼けしてしまうので、あまり食べない。自分一人の食事なのでこういうぱっとしない見た目の日もあるよな…とこれはこれで納得してみた。
・夕方、渋谷◯◯書店に本の補充に行った。補充というか手入れというか。ちょっとずつ入れ替えたり並びをいじってみたり、盆栽的な楽しさがある。盆栽育てたことないけど。40cm四方の箱の中でもいろいろやることがある・やりようがあるなあと思うので、実店舗を持ってお店をやっている人はすごく大変だし楽しいのだろうなあと思う。 紙の本は重たいので、持っていくのに多少の気合いがいる。というか出かけるのに気合いがいる? きのうもほんとに腰が重かった。また今度天気のいい日にしようかなあと百回くらい思ったけど、そうやってずっと先延ばしになってるしなと歯を食いしばり…。というと大げさなんだけど。電車座れますようにと思った(座れた)。この種の気合いがほとんどいらない人…フットワークの軽い人、体力のある人、マメな人…をうらやましく思う。わたしはほんとにものぐさ。 そして補充はお店番入っている日にやればいいような気もするんだけど、店番の日は時間に遅れないように家を出るだけでいっぱいいっぱいなので何を持っていくとか支度する余裕がなく…。こういうことをサラッとできたらもっと生活の密度が濃くなるのになと思う。大人になったら生活のいろいろをもっとスマートにやれると思っていた。いますごく髪が長くて、しょっちゅうリュックのひもに絡まっていて、こういうちょっとした動きの取り回しの悪さが、ほんとに情けない。
・お店番していた方に、ザネリ書店さんですか、いつもいい本を並べてますよねと声をかけてもらってうれしかった。うれしくてちょっとドギマギした。こういうときわたしはへんに照れてしまうというか、うまく受け答えができなくて恥ずかしい。棚は自分のzineを置きたいのがまずあって始めたんだけど、じっさい並べてみると何かしらの表明でもあるよなと思うようになったので、見てもらえるのはほんとに励みになります(とここで言う)。 そして少しお話したら、お店番をされていたのはBook Shopちゃんさんという棚の方で、わたしもいつもいい選書だなあと思って見ていた方。○○書店の棚には、本の並びを見たり手に取ったりで、直接会話しなくてもなんとなく親しみを感じている方がけっこういる。tumblrとかインスタグラムを覗きにいくような感じと似ている? 物や画面を介してのコミュニケーション…。いやコミュニケーション未満の、内心の応答。心の中で勝手に距離を縮めていた。とはいえ一度お話してみたかったのでうれしかった。ボーイズラブのコミックのチョイスがいつも素敵で…と思わずあれこれしゃべりたくなったが、閉店時間だったのでやめといた。
・Aesopに行って泥パックを買った。前にもらった試供品がすごくよくて感激したので。何か化粧品や洗顔料を使っていてよい変化をわかりやすく感じたのは初めてだった。わたしの鼻の毛穴は一生詰まっているものだと思っていたんだけど、いっぱつできれいになって、こんなことあるんだとびっくりした。とはいえちょっといいお値段がするので(わたしの感覚と収入では)、なかなか買う勇気はなかったんだけど、今日自分は棚の手入れをしたんだぞという勢いにのってみた次第。 ちょっと背伸びしたものを買うとか背伸びした店に行くとかってやっぱ楽しいな〜!と思う。浪費の快感。なのでわたしは、丸の内仲通りとかのなんかこうちょっと鼻持ちならない感じが、なんだかんだ好きというか、リラックスする。また仲通りらへんって、地縁や密なコミュニケーションを持たずに遊べるある種の気安さがあるように思う。 Aesopで買い物すると、ショッパーの巾着袋に香水ふってくれるでしょ。あれがちょっと楽しみなんだけど、今回のは、もうすぐ発売する香水ですとのことだった。フレグランスっぽくないちょっと不思議な香りで、こういう香水初めてだなあと思うけど記憶のどこかにある感じ…。甘くて遠い感じ。たぶんサンダルウッドが入ってると思う。他人の部屋とか借りた服にふっと漂う感じの甘さというか。記憶のどこかにひっかかるけど距離があって、もう会うことはなさそうな人のにおい。あっ悪い男のにおいだと思った。
・この悪い男っていうのは、いかにもやんちゃな感じの悪さではなくて、優しくておしゃれで聡明で親切で人当たりがソフトで、いつでも人を招くことができるきれいな部屋に住んでいて、会話では聞き上手で、弱っている人にはちょうどいい言葉をかけてあげられる、飲みすぎず食べすぎず浪費しすぎずみたいな、そういう”よさ”によってあたり一面が焼け野原になるような…。なんか雨ニモ負ケズみたいな言い方になっちゃったな…(一日ニ玄米四号ト味噌ト少しノ野菜ヲタベみたいな)。 焼け野原にしてしまうことをぜったいに自覚しているけど、それをあまり表に出さない、その種の露悪をやらないことが礼儀であるとほとんど無意識のうちに態度を律していて、生活のすみずみまで”愛され”が行き渡っているような…ようするにめちゃくちゃにもてる…そういう意味での悪い男のにおいだね…。
・わたしはさまざまな偏見や不均衡と戦いたいと思っており、と同時にこういうろくでもないイメージの話をべらべらしゃべる遊びをしょっちゅうやってしまう。自分で自分にちょっと混乱してはいる。
・ところでだけど、フィクション作品のリアリティの掘り下げというかディテールの作りこみを、いわゆる「あるある」で固めると(こういう人いるよねとかわかる〜!みたいな記号をとてもていねいに並べると)、そういう生活・人の揶揄になっちゃうよな…みたいなことを最近よく思う。これは小説などを読んでいての感想で、ちょっと言いづらい話。悪口ってわけではないんだけど。自戒も込めてはいる。 あと、あるあるをていねいにおさえてがっちり作り込んだディテールというのは、かえってディテールが甘いもののように感じられるなあとも思った。生きている人は「あるある」と「なしなし」を同時にやるので…。 そしてあるあるみたいな話が広く行き渡って、特定の名称(とくに地名)がミーム・記号化しちゃってるのとか、あんまり楽しめないなあと思う。現実に差別や偏見が存在することそれ自体を他人事の立ち位置で楽しんでいる感があって苦手に感じるんだと思う。
・学生時代、会うたびに両手で手を振って駆け寄ってハグする友だちがいて、その子が土間土間の土間チチバナナが好きで…っていうのを突然思い出して、なんかそういうことなどを書いておきたいなあと思った。日記に書くことがその日のこととは限らず、思い出したこともある、��い出すという心の動きはその日にやっているみたいな、そういうことをまとめた小さいzineを作ってみたいなーと思った。  
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sorairono-neko · 5 years
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たこ・うさぎ・かに
 ロシアへ来て思ったことは、ヴィクトルは本当に大変なんだなということだった。ヴィクトルはあまりリンクへやってこず、連日、あちらの協会、こちらのスポンサー、そちらの貴族的な集まり、というように、忙しくしていた。勇利は彼の体調が心配だった。実際、ヴィクトルは、クラブの食堂などで勇利と会うことがあれば、いろいろなことをこぼした。 「えらい人たちの顔を見ていてもつまらない」 「こころがやすまらない」 「勇利に会えないのがつらい」 「一度で終わる話しあいなのに、何度にもわけて会いたいと言ってくる」 「前聞いていたのと話がちがう」 「よくわからないが怒られる」  だいたいそんなことだった。かなしそうに嘆いているのではなく、冗談めかしておもしろおかしく話し、最後に「だからなぐさめて」と言ってくるので、深刻に悩んでいるのではないようだけれど、勇利は気がかりだった。 「ちゃんとごはん食べてる?」  勇利はヴィクトルの皿をのぞきこんだ。美味しそうなものがたくさん盛り付けてある。勇利は野菜が中心だ。 「食べてるよ」 「それ、美味しそうだね」 「もっと美味しそうなものを食べさせられるよ」 「そっか。そういう会合ばっかりなんだ」 「ばっかりじゃないけど多いよ。俺をこぶたちゃんのようにしようと企んでいるのかと疑いたくなるような食事会だよ」 「ヴィクトルはよく食べるからうれしいんじゃない」  食事はきちんとしているようなので勇利はほっとした。しかしヴィクトルは抗議した。 「ぜんぜんうれしくない」 「なんで?」 「豪華な食事になんの意味がある?」 「いや……意味はあると思うけど……」  勇利はカツ丼を思い浮かべた。するとヴィクトルがこころを読んだように言った。 「勇利、カツ丼とかそういうことじゃないんだ。勝って食べるカツ丼は美味しいけど、毎日三度三度出されたら勇利だって困るだろう?」 「それはそうだね」 「俺はそんな状態なんだ」 「毎日三度三度カツ丼なの?」 「たとえ話というものだ。そういう心境なんだ」  長谷津でのヴィクトルは、いろんな店でいろんなものを食べていた。屋台のものでも珍しがって進んで買い、美味しいと言っていた。雰囲気から食事を楽しむひとなのだろう。いかめしい男たちに囲まれていては、どんな料理でも喜べないのかもしれない。 「いまだけだってヤコフコーチが言ってたよ」  勇利はなぐさめた。勇利がヴィクトルは大丈夫だろうかと心配していたら、ヤコフはつめたく「いままでさぼっていたんだから当然だ」ときめつけた。自業自得だという口ぶりだった。勇利がますます不安そうにしたら、彼はちょっと態度をやわらげて、「しばらくすればそんなこともなくなる」と教えてくれた。 「いまがいちばん忙しいんだって。もうすこししたら練習に身を入れないといけない時期になるし、ヤコフコーチも連盟のほうでも、スケート以外の仕事は断ってくれるって」 「わかってる。自分のすべきことは理解しているんだ。こういう仕事だって嫌いではないし」  ヴィクトルは溜息をついた。ぶつぶつ言いながらも旺盛な食欲を見せている彼は、大きな肉団子を口に入れた。 「ただ、俺は、手作りのものが食べたいんだ」 「手作りのもの」  勇利は考えこんだ。 「……レストランの食事も手作りだと思うけど」 「そういう意味じゃない! 勇利はわかってないな!」  あきれられてしまった。 「俺は、もっとあたたかなものが食べたいんだよ」 「あたたかなもの」 「レストランで食べるものも悪くないが、つくっているのは身近な人じゃない。俺は、俺を知るもっと親しいひとが、俺のことを考え、俺だけのためにつくってくれた、愛のこもったものが食べたいんだ」 「ふうん……」  ヴィクトルの力強い説明を、勇利はぼんやりと聞いていた。 「高級な肉に上品なソースのかかった特別な焼き方の料理は確かに美味しい。だけど俺がいま求めているのは、俺を愛している誰かの手による、ちょっと焦げているかもしれない卵焼きなんだ!」 「そうなんだ」  勇利はゆっくりとうなずいた。 「そういうのが食べられるといいね」  素直な感想を述べたら、ヴィクトルはじっと勇利のことをみつめた。勇利は戸惑った。 「な、なに?」 「勇利、わかった?」 「え? 何が?」 「俺は、俺の愛してるひとの手料理が食べたいんだよ」 「うん、わかった」  勇利はこっくりうなずいた。 「ヴィクトルは愛に飢えてるんだね」 「そういうことだ」  ヴィクトル、忙しいからちょっとこころがさびしくなってきてるんだな、と勇利は思った。早く彼がやすらかな気持ちになれればいいのにと心底からねがった。 「本当にわかってる?」 「え?」 「つくってくれる子、どこかにいないかな?」 「うん……いるといいね」 「これはわかってないな……」 「何が? ちゃんとわかってるよ。ヴィクトルが大変なのは理解してる。いまのところはコーチしてもらえないけど、ぼくは気にしてないからね。ヴィクトルが落ち着くまで待ってるし、きちんと基礎は固めておくから」 「ぜんぜんわかってない」  ヴィクトルは溜息をついた。勇利は頬をふくらませた。なんだよ失礼だな、と思った。ヴィクトルの苦労くらいちゃんと理解してる。そりゃあ……ヴィクトルほどの人気者になったことはないから、正確にはわからないかもしれないけど……。  それ以降もヴィクトルはやはり忙しそうで、たまにしか会えなかった。リンクで顔を合わせるたびに、彼は、手料理が食べたい、愛してる子にごはんをつくってもらいたい、こころのこもった食事がしたい、とぶつぶつ言っていた。いや、ぶつぶつ言っているというより、勇利に訴えているようだった。 「いい加減つくってあげたら?」  ある日ミラにそう言われ、勇利はわけがわからず、「何を?」と訊き返してしまった。 「ごはん」 「誰に?」 「ヴィクトルに」 「えっ、なんで?」  勇利が驚くと、ミラはもっと驚いたようで、「カツキ、ヴィクトルの話聞いてなかったの?」と言った。 「いや聞いてるけど……どれのこと?」 「いつもごはんつくって欲しいって言ってるじゃない」 「ああ、言ってるね」 「だから」 「…………」 「…………」  勇利はよくよく考えてみた。ヴィクトルが言っていることと、ミラの忠告を。 「……えっ?」  思わず声を上げてしまった。 「あれ、ぼくにつくってって言ってたの!?」  ミラはこれ以上ないというくらいのあきれ顔になり、「わかってなかったの?」と額に手を当てた。 「いや、だって……」 「会うたび言ってたじゃない。なんでわかんないのよ」 「ただの愚痴かと思った。聞いてあげたらすっきりするかなって、全部受け止めてたんだけど」 「それ受け止めてないわよ。聞き流してるわよ」 「そんなつもりないよ! 真剣に向きあってるよ」 「真剣に向きあってくれるのにいっこうに応じてもらえなくて、ヴィクトルはやきもきしてるでしょうね」 「ぼくに言ってたのか……」  勇利はつぶやいた。 「いや、わかるでしょうよ」 「わからないよ」  勇利が料理じょうずだというならまだ納得できる。それなら勇利も自分から、つくってあげようか、と声をかけたことだろう。しかし、自炊すらしていない彼では無理なことだった。ヴィクトルも勇利が料理をしないと知っているはずだから、まさかそんな要求をしているなんて思わなかったのだ。とても上手くできそうにない。でも……。 「そういえばヴィクトル、こげててもいい、みたいな言い方してたな……」 「『下手でもいいからつくってくれ、俺の勇利』ってことでしょ」 「いや、俺の勇利かどうかは知らないけど……」  勇利は考えこみながらつぶやいた。 「そういうことならはっきり言ってくれないと」 「……かなりはっきり言ってたと思うわよ」 「でもぼくはわからなかったから」  どうせ、いつになったら勇利は気がつくのだろうとためしていたのだろう。ヴィクトルはたまにそうして勇利をからかうのである。 「えぇ……困るなあ」  悩みつつ帰宅した勇利は、その日、料理の献立がたくさん載っているウェブサイトを調べてみた。デトロイトではたまに自分でつくっていたし、絶対にできないということはないのだけれど、もう忘れてしまった。 「でも、まあ、やればできるかな……」  自由時間は、ヴィクトルの動画を見るくらいしかすることがないのだ。料理の練習をするのも悪くはないだろう。ヴィクトルが勇利の手料理を食べて癒されるというなら、いくらでもそうしてあげたい。ヴィクトルはいつだって勇利のためにいろいろなことをしてくれるのだ。なんでもお返しをしたい。そう思うと、勇利は、別の意味で「もっとはっきり言ってくれればよかったのに」という気持ちになった。ヴィクトルが望んでいるのなら、努力もやぶさかではないのである。  翌日からは、食事は自分でつくることにして、勇利は料理に励み始めた。といっても、難しいことをいきなりはできないので、簡単な、誰でもできる家庭料理に終始した。ロシアの料理がいいのかと考えたりもしたけれど、ヴィクトルはしばしば、日本が恋しいとか、日本で食べたあれは美味しかったとか口にするから、それほどこだわらなくてもよいだろうと思った。忙しいヴィクトルを家に呼ぶこともできないので、お弁当をつくってあげよう。ヴィクトルは毎回、リンクへ来られる日は「明日は行くよ」と連絡を入れてくるから、それを確かめて持っていけば無駄になることはない。何がいいだろう。卵焼きを食べたいと言っていた。あれはだし巻きのことだろうか。だし……、だし、売ってるかな? アジア系の店にあるのかな。四角いフライパンがないとできないけど……。ほかには……。  ヴィクトルがあれほど熱心に「身近なひとの手料理が食べたい」と訴えていたものだから、それに応えられるとなるとうれしくなってきた。勇利は次にヴィクトルと会ったとき、ついにこにこしてしまって彼に不思議がられた。 「勇利、なに笑ってる?」 「なんでもない」 「そうやって勇利は俺に隠しごとをするんだ。俺が勇利に会えなくてさびしくしていても、勇利は楽しいことがいっぱいなんだろう」 「そんなことないよ」 「俺が味気ない食事をしてるっていうのに……」 「元気出して」  ヴィクトルのことを驚かせてやろうと思っているので、「お弁当つくってあげるよ」とは言わなかった。それに、前もって話してしまって、あまり期待されても困る。 「勇利……、俺のこと好きじゃないの?」 「好き好き。好きだよ」 「なぜそうおざなりなんだ」 「おざなりになんか言ってないよ」 「気持ちがこもってない」 「そうかなあ。どうして欲しいの?」 「もっと、『抱いて!』みたいに言ってくれ」 「…………」 「わかった、俺が悪かった。悪かったから」  勇利は笑いをこらえた。ヴィクトルといると退屈しない。とても楽しい。早く彼に時間ができてぼくの相手をしてくれるといいなと思った。ヴィクトルが手料理を欲しているのもこういうたぐいの気持ちなのだろうか。き��んとした勇利は、家に帰ってから、炊いたごはんでおむすびをつくった。ヴィクトルはおむすびが大好きなのだ。もともと好きだったけれど、勇利がおむすびのぬいぐるみをもらうと知ってから、ますます気に入ったようだ。「ライスボール」とは言わずに、「おにぎり」と言っている。勇利は、なかなか綺麗な三角をつくれるようになってきたので満足だった。アジア系の店は存外に品揃えがよく、欲しいものはたいてい手に入った。これなら上手くいきそうだ。  お弁当の中身は、難しいものはできないので、基本的な献立になった。ヴィクトルが食べたがっていただし巻き卵、からあげ、ウィンナー、野菜の炒め物、いろどりはブロッコリーとミニトマトだ。おむすびの具は梅干しとおかかにした。初めてヴィクトルが梅干しを食べたときのことを思い出す。彼は「信じられない」という目をしてまじまじと梅干しを見ていた。無理かな、と思ったら、「癖になる」とまた手を出して、そのうち「ゴハンニ合ウー!」などと日本人のようなことを言い出した。なつかしい。  何日も料理をしているうちに、手際よく進められるようになってきた。味も、劇的に美味しいと言うわけではないけれど、特別に不味くもない。これなら大丈夫かなと思ったころに、ヴィクトルが「明日はリンクに行くよ」と連絡を入れてきたので、よし明日にしようと勇利はこころぎめをした。  朝、いつもより早起きをして、前の晩に下ごしらえしておいたものを調理した。間に合うかなと不安だったけれど、かえって早くできすぎて時間があまったくらいだ。お弁当箱におかずを並べるのが楽しかった。冷まして、ふたをして、ナプキンで包んで紙袋に入れた。あれだけ手料理手料理と求めているヴィクトルにこれを渡したら、どんな顔をするだろう。勇利は想像するだけで楽しくなってきた。 「おはよう、ヴィクトル」 「おはよう」  数日ぶりにリンクで会うヴィクトルは、いつも通りかっこうよかった。テレビや雑誌ばかり見ていると、なんとなく遠いひとのように思えるのだけれど、会った瞬間勇利に愛嬌いっぱいに笑いかける顔は、いつものヴィクトルだった。 「今日は一日いられるからね」  ヴィクトルが優しく言った。 「ほんと? よかった」 「俺もよかったよ。勇利不足で死にそうだ」 「うん。クワド跳んで」 「いきなり何なんだ!? 勇利は俺とクワドとどっちが大事なんだ!?」  勇利は笑い出した。 「冗談だよ」 「いや、いま本気の目をしていた。俺は勇利不足だが、勇利は俺が不足してるんじゃない。クワドが不足してるんだろう。俺のことじゃなく、クワドフリップのことばかり毎日考えてたんだ」 「そんなことないってば」 「じゃあ俺のどんなことを考えていた?」 「え? そんなこと、恥ずかしくてとても口には出せないよ……」  ヴィクトルの機嫌が直った。  ヴィクトルとの練習は楽しかった。勇利があまりにいきいきしているので、ヴィクトルが「勇利、今日はすごく調子がいいね」と言うほどだった。ヴィクトルと会えてうれしいし、ヴィクトルにお弁当をあげられると思うと、それもやはりうれしかった。昼が待ち遠しかった。 「ヴィクトル、今日はお昼はどうするの?」 「食堂に行くよ。勇利もでしょ?」 「うん。あ、ぼく、ちょっとロッカーに用事があるから、ヴィクトルさきに行ってて」  昼休み、勇利はいそいそと更衣室へ行き、紙袋を取り上げた。自分のぶんも用意してある。ふたりで同じお弁当を食べるのは楽しそうだ。勇利は頬を上気させ、胸に手を当てたが、ふと顔がくもり、にわかに不安になってきた。  こんな子どもっぽいお弁当を出して、ヴィクトルが困惑したらどうしよう?  確かにヴィクトルは手料理が食べたいと言った。しかし、からあげだのウィンナーだの、いかにも子ども向けである。喜んでくれるだろうか? 「…………」  勇利は一瞬、このままロッカーに戻して、いつも通り食堂で何か取って食べようかと考えた。ヴィクトルは勇利がお弁当をつくったことなんて知らないのだ。そうしようと思えばできる。  ……いや、だめだ! 勇利は思い直した。ヴィクトルがあんなに食べたがっていたのだから。それに彼は、卵焼きでいいから、というふうに言っていた。献立なんて気にしないにちがいない。きっと喜んでくれる。勇利、とうとうわかってくれたんだね、ぜんぜん伝わってないから笑っちゃったよ、とはしゃぐはずだ。ふたを取った瞬間に目を輝かせ、ワーオ、と声を上げる。綺麗だね、かわいいね、これ。美味しそうだ。うん、フクースナ! ありがとう、勇利。うれしいよ。  勇利はそんな夢想をしながら食堂へ向かった。大丈夫大丈夫、と自分に言い聞かせた。そっと扉を開けると、すでに大勢のリンクメイトたちが集まっていて、みんな思い思いに食事をしていた。ヴィクトルは奥のテーブルにいた。まわりに人がいるが、彼の隣は空いている。勇利のために取ってくれたのだろう。 「ヴィクトル、今日はなに食べるの?」  女子選手が気軽にヴィクトルに話しかけた。 「何にしようかな。勇利が来てから一緒にきめる」 「手作りが食べたい食べたいって言ってたのはどうしたの? 恋人につくってもらった?」  みんながどっと笑った。その瞬間、勇利ははっとした。そうだ。恋人。ヴィクトルには、誰かつくってくれる人がいるのではないか?  勇利はうろたえた。さっきとはちがう不安に襲われた。勇利はヴィクトルに、「勇利、俺に何かつくってくれ」と直接頼まれたわけではない。「手料理が食べたい」という訴えを聞かされただけである。あれは「勇利がつくってくれ」ではなく、「彼女がつくってくれない」という嘆きだったのかもしれない。鬱憤を誰かに聞いて欲しかったのだ。ミラに言われて、そっか、ぼくにつくってもらいたいんだ、と思いこんでしまったけれど、それが正しいなんていう保証はどこにもない。  そうだ。そうだ。つくってくれる人がいるにちがいない。勇利がお弁当を出したりしたら、ヴィクトルはびっくりするだろう。そして気まずい思いをするにちがいない。その場面を想像して、勇利はぞくっとした。勘違いをしたうえ、まるで恋人のようにそんなことをするなんて無作法きわまりない。うぬぼれているではないか。ヴィクトルに戸惑いの目で見られることを思うと恥ずかしさのあまりひやっとする。ぼくのばかばか。調子に乗って、たこさんウィンナーなんてつくってる場合じゃなかった!  勇利はくるりと背を向けて、食堂から出ていこうとした。早くこのお弁当を片づけなければ、と思った。ところが扉を開ける前に、遠くから、「あ、勇利!」という声が飛んできた。おそるおそる振り返ると、ヴィクトルがにこにこしながら手を振っていた。 「ここだよ。勇利の席は俺の隣! おいで」 「う、うん……」  逃げ出すこともできず、勇利はぎくしゃくした足取りでヴィクトルのところまで行った。弁当の入っている紙袋は身体の後ろに隠していたのだけれど、ヴィクトルは目ざとくみつけ、「それ、なんだい?」と尋ねた。 「な、なんでもないんだ」  勇利は慌ててごまかした。 「でも、ここへ持ってくるんだから何か必要なものなんだろう? あ! もしかして──」  勇利はびくっとした。どうしよう。ヴィクトルにばれる。勘違いしていい気になってるやつだって思われる!  そのとき、 「ヴィクトルー」  リンクメイトのひとりが扉を開け、中をのぞきこんで声を張り上げた。 「ヤコフコーチが呼んでるぞー」 「俺いまから食事なんだけど」 「いますぐ来いって不機嫌そうだったけどな」 「まったく……」  ヴィクトルは溜息をついた。 「ちょっと行ってくるよ。勇利、待っててくれるかい?」 「えっ、あ、うん!」 「すぐ戻ってくるからね。ほんとにすぐだ」  待っててね、一緒に食べようね、とヴィクトルは優しく言って食堂を出ていった。勇利はほっと息をついた。とりあえず危機を脱することはできたようである。  しかし、悩みどころだった。ヴィクトルがいないのだから、いまのうちにお弁当をロッカーに戻せばよいのだけれど、すでに食堂の席はいっぱいである。勇利がいなくなれば、ここはふさがってしまうだろう。ヴィクトルと座れなくなる。  どうしよう……。勇利はうんうんと考えこんだ。これをヴィクトルに見られるわけにはいかない。しかし席は立てない。早くなんとかしなければ。ヴィクトルが帰ってきてしまう。困った。困った……。 「カツキ、ヴィクトルのこと待ってるのか?」  ちょうど空いていた向かいの席に、顔見知りのリンクメイトがやってきた。とりあえず席を取っておきたいようで、タオルなどの私物を置いている。これから食べるものを選びに行くのだろう。 「あ、うん」 「彼、何か用事? 早く戻ってくるといいな」  彼は気さくに話しながら、勇利が膝の上に抱えている紙袋に目を留めた。 「それ、なんだい?」  なにげなく尋ねたのだろう。しかしこのとき、勇利には天啓がひらめいた。自分で持っていられないなら、持っていってもらえばよいのだ! 「あ、えっと、お弁当なんだけど」 「へえ。カツキは自分でつくってきてるんだ。えらいな」 「よかったらこれ、どうぞ」  勇利はテーブルの上に紙袋を置き、急いでそれを彼のほうへ押しやった。 「えっ」 「美味しくないと思うんだけど……」 「だけどそれ、君の昼食だろう?」  彼は不思議そうな顔をしている。 「そうなんだけど、調子に乗って多くつくりすぎちゃって。ぼくは野菜中心じゃないとだめなんだ。だから持っていってくれると助かる」 「いいならもらうけど、でも……」  彼は何か言いたそうだ。 「いいんだ!」  勇利は大きくうなずいた。渡せば、彼はここでお弁当を食べ始めるだろうけれど、ヴィクトルには勇利がつくったものだということなんてわからないだろう。 「どうぞ」 「本当にもらっちゃうよ? いいの?」 「いいよ!」 「うーん、じゃあ、ありがたく……」  彼は迷いながらも紙袋に手を伸べた。しかし、すぐ横から別の手が伸びてきて、ひょいと袋の紐をすくい上げ、自分のものにしてしまった。 「悪いね。これ、俺のなんだ」  勇利はぎょっとして目をみひらいた。ヴィクトルが立っていた。 「俺が勇利に頼んでつくってきてもらったんだよ。だから譲れないんだ」  ヴィクトルは愛嬌たっぷりに言い、勇利に向かって片目を閉じて、それからリンクメイトに笑いかけた。 「なんだ」  彼も笑い出し、納得したようにうなずいた。 「そんなことだろうと思った。ヴィクトルにあげないのかなってちょっと不思議だったよ。なんで俺に渡そうとしたんだい? 喧嘩でもしたの?」 「あ、いえ、あの……」 「俺の勇利がごめんね」 「いや、ぜんぜんいいけど。いいなあ、ヴィクトル。どれだけ見せつけるつもりなんだ? 愛妻弁当だな」  彼は陽気に言って、カウンターのほうへ歩いていった。勇利はどっと汗をかきながらヴィクトルを見た。どうしよう。 「ヴィクトル、あの……」 「勇利、出ようか」 「えっ」 「外で食べよう���今日は珍しく日が照ってるからね。あたたかいよ」  ヴィクトルが機嫌よく紙袋を提げて歩き出したので、勇利はふらふらと立ち上がり、彼のあとを追った。ヴィクトルは途中で飲み物をふたつ買い、高い木々に囲まれた中庭のベンチまで行って、座るよう勇利にうながした。 「ふたつある。ひとつは勇利のだよね?」 「あ、う、うん……」 「どっちでもいいのかい?」 「えと、はい、同じ……」 「じゃあ、どうぞ。これ飲み物」 「ありがとう……」 「どきどきわくわくだね。勇利がつくってくれたお弁当だ」  ヴィクトルはナプキンをほどき、目をきらきらと輝かせながらふたを取った。彼は、「ワーオ」とはしゃいだ声を上げ、「かわいい!」とまず感想を言った。 「これなんだい? 不思議な切り方だ」  ヴィクトルは箸でウィンナーを持ち上げ、物珍しそうに観察した。 「あ、タ、タコ……」 「タコ?」 「たこさんウィンナー」 「タコ! なるほど! これが足? アメージング!」  ヴィクトルが楽しそうに声を上げた。勇利は、勇利に勘違いさせてしまったことが申し訳ないから、ヴィクトルが無理に喜んでくれているのかと思った。しかし、どうもそういった感じではない。ヴィクトルは本気で感激しているようである。 「フクースナ! フクースナだよ!」  ヴィクトルは、ただタコになるように切って焼いただけのウィンナーをおおはしゃぎで食べている。勇利はぼんやりしながらヴィクトルを見ていた。 「これ、からあげだね! マーマがつくったやつ美味しいんだ」  ヴィクトルはからあげを口いっぱいに頬張ってしあわせそうだった。彼は不思議そうに勇利を見た。 「勇利、食べないの?」 「あ、た、食べる……」 「卵! 四角い卵焼き!」  子どもが大好物を与えられたかのような態度だ。勇利はぼうっとしつつ自分のぶんに箸をつけた。 「フクースナ、フクースナ。すごいね。おにぎりだ!」 「あ、それ、中は……」 「いい! 言わなくていい。食べてからのお楽しみだね」  勇利のつくったお弁当を、ヴィクトルはまるで宝箱でもみつけたかのように終始喜びながら食べた。勇利は不可思議な気持ちだった。 「勇利、まだ袋の中に何かあるよ」 「あ、果物切ってきたんだ。食べるかなと思��て……」 「食べる食べるー! あ、これは? これもたこさんウィンナー?」 「それはりんごうさぎ」 「リンゴウサギ!」  ヴィクトルはすべてをぺろりとたいらげ、「ああ、美味しかった!」と満足げに言った。勇利はまだ変な気分だった。ヴィクトルは瓶から水を飲み、それから、とがめるように勇利を見た。 「どうしてほかの誰かにあげようとしたんだい? ひどいな」 「えっ、あ、その……」 「びっくりしたよ。勇利の紙袋を見て、とうとうお弁当をつくってくれたんだと思ったのに、戻ってきたら渡そうとしてるんだ。何かの試練かと疑ったよ」 「それは……ぼくに言ったんじゃなかったんじゃないかっていう気になって……」 「なんで?」 「だって、直接頼まれたわけじゃないし……」 「え?」 「ぼくが勝手に勘違いしてつくってきちゃったのかなと思ったんだ」  ヴィクトルは難しげな顔つきになった。 「……勇利に言ってないなら、俺はいったい誰に言ってたんだ?」 「知らない。ただ、つくってくれるはずの恋人がいて、その人がつくってくれないからかなしんでたのかなって……」  ヴィクトルが突然陽気に笑い出した。勇利はぱちぱちと瞬いてヴィクトルをみつめた。 「そんなわけないだろう?」  ヴィクトルが可笑しくてたまらないというように勇利を見た。 「あんなに勇利につくってつくってつくってつくってと言ってたのに、わからなかったのかい?」 「わ、わからなかった……」 「本当に? まあ、確かにそんな感じだったけどね。勇利はにぶいから、いったいいつになったらわかってくれるんだろうってちょっと楽しみだった。待つ愉快さっていうのかな……。一応つくるところまでは理解してくれたみたいだけど、なんでそこからまた変な方向へ考えるんだ」  勇利ってまったくおかしな子だ、とヴィクトルはくすくす笑っている。勇利はまだきょとんとしていた。それに気がついたヴィクトルは、弁当箱をしまった紙袋を脇へ置くと、「勇利」と呼んで引き寄せ、耳元にささやいた。 「勇利に言ってたんだよ。勇利につくってもらいたくて、子どものように癇癪を起こしてたんだ」 「そうなの?」 「そうだ。俺がそうしてもらいたいひとなんて勇利しかいないよ」 「そ、そうなんだ……」  勇利はぼんやりとつぶやいた。 「確かにはっきり伝えなかったのは悪かったけどね。あんなふうに言い続けてたら、いつか勇利が自覚して、ああ、じゃあつくらなきゃ、って決心してくれるかなと思ったんだよ」 「へえ……」 「お弁当、うれしかったよ。ありがとう」 「ヴィクトルが喜んでくれたならぼくもうれしいけど……」 「毎日でもいいよ」 「毎日はちょっと」  勇利はかぶりを振った。ヴィクトルが、勇利はつめたい、とかなんとか言っているけれど、耳に入らなかった。よかった。まちがっていなかったみたいだ。本当によかった。 「勇利」 「はい」 「わかってる?」 「何が?」 「俺の気持ち」 「え? お弁当つくって欲しかったんでしょ?」 「うん、わかってないな」  ヴィクトルはくすっと笑った。 「まあいい。たこさんウィンナーに免じて……」 「あ、それ、言わないでよ……」 「なんで?」 「たこさんけっこう難しいんだよ」 「みんなに自慢しよう。俺の勇利はお弁当をつくってくれて、中にたこさんウィンナーを入れてくれるんだって」 「絶対だめ」  ヴィクトルはにこにこしていた。そっか。このひとがあれほど食べたかった手料理は、やっぱりぼくのだったんだ。勇利は改めてほっとし、ヴィクトルが訴え続けた望みがかなったのでよかったなと思った。こんなに喜んでくれるのなら、毎日は無理でもまたつくってあげたい。勇利はヴィクトルの袖をちょいと引いた。 「ヴィクトル、言っておくことがあるんだ」 「なんだい?」  ヴィクトルは身体を傾け、勇利の声がよく聞こえるように耳を寄せてきた。勇利はささやいた。 「じつは……、かにさんウィンナー、っていうのもあるんだ」 「ああ、さびしい。さびしいさびしいさびしい。毎日マッカチンとふたりだけじゃとてもさびしいよ」  ヴィクトルが嘆いている。このところずっとだ。お弁当でみたされたはずなのに、と思いながら勇利はそれを聞いていた。足りないのだろうか? もっとひんぱんにつくったほうがよいのだろうか。しかし、幾日かに一度つくってくるようになってから、ヴィクトルは「手料理が食べたい」とは言わなくなった。 「家にいるのがさびしいよ。いやだなあ。マッカチンも同じ気持ちだってさ」 「そう?」  勇利は首を傾けた。 「うん、そうなんだよ」  ヴィクトルが熱心に言いつのった。 「俺、こんなんじゃつまらないな。充実してるとは言えないよ」 「よくない状況だね」 「ああ、ぜんぜんよくない……」  ヴィクトルは目をきらきらさせながら勇利をみつめた。 「あぁあ、誰かが一緒に住んでくれたらこんな気持ちにならないんだけどな……。俺を愛してる、俺のことを考えてくれる子と一緒に暮らしたいなあ。黒髪で眼鏡をかけててスケートがじょうずな子がいいなあ。どこかにいないかな?」
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mark311text · 6 years
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mark=311
私は宮城県名取市閖上(ゆりあげ)出身です。
今日は2011年から7年。2018年3月11日、午後2時46分から1分間の黙祷を終えたところです。
2011年3月11日
私は中学2年生で、卒業式の予行練習で午前授業だった。お昼過ぎには家に帰って、両親の部屋でテレビを見ていた。高校生だった兄も帰宅していて、家には私と兄と猫の太郎がいた。
こたつに入って横になっていると、突然、「ゴーーーー」というものすごい音がした。長かった。びっくりして固まっていると、次は激しい地震がおこった。体がゆさぶられるような揺れだった。太郎は驚いてこたつの中にとびこんだ。見ていたテレビが倒れ、画面が割れ、ここにいては危ないと思った私は、ベッドの上にあがり、上になにもない部屋のすみに避難した。クローゼットの扉は全開になり、中の荷物が全て床に落ちた。お母さんが使っていた、普段はうごかせないほど重いドレッサーも、揺れに合わせて生き物のようにズ、ズ、と前に動いていた。ガタガタと揺れる音や、ガシャーンと1階の台所からか食器の割れるような音が聞こえ、すごく怖かった。揺れはなかなか収まらず、もしかしてこのままずっと揺れているんじゃないかと怖くなり、耳をふさぎながら「あーあー!」と大きな声で叫んでやりすごした。
しばらくして揺れがおさまったので、自分の部屋に戻ろうとすると、ふた間続きになっている手前の兄の部屋は、タンスの引き出しや勉強机の上にあったものが全て落ち、足の踏み場がなくなっていた。地層みたいだった。物を踏みながら奥の自分の部屋に行くと、そこも同じように物の海になっていた。
兄に「とりあえずお父さんのところに行こう( お父さんは家の近くの公民館職員)。」と言われ、部活で使っていたエナメルバッグに持ち出せそうなものを入れ、ラックの上にひっかかっていた薄手の黒いジャンパーを着た。
もしかしたら役に立つかもしれないとお母さんドレッサーの引き出しに入っていた、カード会社や保険会社からの郵便物もカバンに入れた。無意識だったけど、もう家に戻ってこられないかもしれないと思ったのかもしれない。
兄が「避難所では猫の食べるようなものはもらえないと思う」と言うので太郎のご飯が入ったタッパーも鞄に入れた。太郎が怖がってこたつの中から出てこなかったので、兄に頼んで無理やり引っ張り出してもらった。このとき、兄は膝を悪くしていて、無理をすると膝の皿がずれてしまう状態だった。太郎を無理にだしたので膝が痛んだようで、少し休憩してから家をでた。その間も何回か揺れがきていて、家の壁には亀裂が入っていた。
外にでると、道路はでこぼこになっていて、マンホールからは水が溢れていた。家や電柱は傾いて、いつもの景色がゆがんでいるようだった。私たちと同じように、みんな近くの避難所へ移動しようとしている様子で、公民館に向かった。公民館のグラウンドでは小さい子たちが楽しそうに遊んでいた。状況がよくわかっておらず、興奮しているようだった。
公民館の中で誘導をしていたお父さんに会いに行くと、「津波がくるそうだ。公民館は津波の指定避難所ではないから( 公民館は二階建てで低い建物) 小学校か中学校に誘導するよう連絡がきたから、お前たちもそっちに早く避難しろ。」と言われた。
お父さんに話しかけるまで舞台の上で座っているときに、自分の膝から血が出ていたことに初めて気づいた。どこかにこすったようだったけど、不思議と痛くなかったことを覚えている。
お父さんから、津波がくると言われたけど、いつも津波がきても何センチかで結局大したことなかったので、今回もそんなもんだろうと思っていた。いつだったかのチリ地震の際もそうだったからだ。同じようなことを話している人もたくさんいた。私たちは2キロ先の小学校に向かった。
小学校に向かう途中、生協の前でNちゃんに会った。お兄ちゃんとはぐれたらしく、家に一回戻ると言っていた。私は津波が来るらしいから戻らないほうがいいと言ったが、大丈夫だからとNちゃんは戻ってしまった。
Nちゃんは津波にのまれて死んでしまった。
もっと強く引き止めていればよかった。
消防車が走って避難を呼びかけていた。
いつも何かあると鳴る、町のサイレンはこの日、鳴らなかった。
中学校の前で兄の膝が痛み出したので、予定を変更して中学校に避難することにした。中に入ると誰かが「3階か屋上へ!」と叫んでいた。兄と私は上へと向かった。外階段から中へ入られるドアをガンガン叩く音が聞こえ、見ると女の人が必死にドアを叩いていた。ドアの前に机が置いてあり、開かないようだった。でも、みんな自分の避難に必死で誰もどかそうとはしなかった。兄と机をどかし、ドアを開けた。「津波だ!」と、窓の外を見た。黒い水がじわじわと学校の駐車場に流れてくるのが見え、おじいちゃんが一人、まだ外にいるのを見つけた。「逃げて!」と叫んだけど、そのおじいちゃんが助かったかはわからない。
少し遠くを見ると。ず……、と、景色がそのままゆっくりゆっくりと動いた。町の中に船が見えた。船が家にぶつかり、家はぼろぼろになって崩れていった。あちこちに水の上なのに火が見えた。町全体が濃い灰色だった。兄と三階の教室から、水没したグラウンドを見た。水でいっぱいで、まるで映画を見ているようだった。夜になるにつれてどんどん暗くなり、懐中電灯を教室の真ん中あたりに置き、壁や周りにアルミホイルを貼って反射させて明かりを作った。持ってきたラジオからは、「絶対に水辺には近寄らないでください。被害の状況は­———」というような声が繰り返し聞こえていた。私は湿った教室の床に横になり、太郎を抱いていた。何も食べていないはずなのにお腹は空いていなかったし、眠気も全く来なかった。気づいたら朝になっていた。
朝になると水は引いていた。町を見たくて屋上にいった。それと、太郎がトイレをするかなと思って。屋上から見た景色に、町はもうなかった。グラウンドには車や船や瓦礫のようなものがぐちゃぐちゃになっていた。目の前にあった生協もなかった。今度は町が茶色だった。
あのときのトイレは今でも思い出すと吐きそうになる。人の用を足したものが積み重なり、ひどい臭いだった。吐きそうになりながら用をたした。学校には知ってる人がたくさんいて、Sちゃんに会った。Sちゃんは学校のジャージで、お腹から下は泥まみれだった。津波に少し飲まれたらしい。Sちゃんはお母さんとまだ合流できてない、小学校の方にいるかなあと言っていた。あとから知ったが、Sちゃんのお母さんは津波で死んでしまっていた。
お昼前ぐらいに兄が自宅の様子を見に行くと言って、少しして戻って来た。うちがあった場所には、うちの二階の屋根があっただけだったようだ。まだ実感がなく、そうなんだうちはもうないのか、と冷静に思った。
そのうちに大人の人たちが崩れてしまったお店から、食べ物や飲み物を持ち出してきた。避難した時に食料を持ち出すことのできた人たちから少しだけお裾分けをもらった。でも全員分はもちろんないので、たしか私はベビーチーズのようなものを一口分食べた。太郎にはお水を少しだけもらえたのでそれをあげた。
安全な内陸の避難所に全員移動することになったが、中学校の出入り口やバスが迎えに来てくれるおおきな道路にでるまでの道には、船や車や瓦礫などがたくさんあって、大勢の人が移動できるような状況ではなかった。なので自衛隊が道を作ってくれるまで待機するように言われた。
暗くなる前に作業は終わり、みんなでバスのところまで歩いた。海水のようなにおいと、ものが燃えたこげたにおいとガソリンのようなにおいがした。いたるところに車や船があって、きっと中には人がいたかもしれない。水は引いていたけど泥がすごくて、靴はすぐにぐしゃぐしゃになった。靴にビニールをかぶせていた人もいたけど、結局みんなどろどろになって歩いていた。
私と兄と太郎は、内陸の小学校の体育館に避難することになった。着くとすでに近隣の地域の人も避難していて、人がいっぱいいた。入り口でおにぎり一つと使い捨ておしぼりを一つずつ配られた。どこか寝る場所を確保しようとしたけど全然場所がなくて、体育館の中のゴミ回収のスペースの前が少し空いていたのでそこに落ち着いた。おにぎりを食べて、おしぼりで足を拭いた。毛布やシートも物資で配られたりしたようだったけどわたしたちがついた頃にはもうなかったので、余っている段ボールをもらって、段ボールを床に敷いて横になった。近くから避難してきた人��ちは、自分の家から持ってきた毛布や服などであたたかそうで、わたしたちみたいな海から逃げてきた人たちとはギャップを感じた。目も怖かった。太郎も不安なのか、私のジャンパーの中から出てこようとしなかった。でもそのおかげで、すごく寒かったけど、お腹はあったかかった。中学の先生が状況把握のため点呼をとっていて、太郎をお腹に抱えた様子をちょっと笑われた。
夜、暗い中で何回か余震があって、そのたびに体育館の照明が大きく揺れて、ざわざわした夜だった。
朝になると支援物資が届いた。飲み物はコップがないともらえないと言われて、考えて、ひとり一個もらえるパンの中からサンドイッチ用のパンを選んで、その空き容器で飲み物をもらうことにした。兄はマヨネーズ入りのカロリーの高いロールパンを選んで、とにかく栄養を確保するように2人で食べた。トイレは、プールの水をバケツでくんで流せたので困らなかった。古着も物資で届いたので、パーカーなどの着られそうなものをもらった。わたしたちの隣にいた老夫婦が小さな犬を連れて避難していて、太郎は犬に懐かれていて面白かった。
兄と座っていると、名前を呼ばれた。お母さんとお姉ちゃんが走ってこちらに向かって来ていた。
生きててよかったと抱きしめられた。みんなで号泣した。
お母さんは仕事で内陸にいて、お姉ちゃんもバイトで海からは少し離れたコンビニにいて、津波が来る前に東部道路に避難して助かっていた。2 人は違う小学校で合流できていたようで、わたしたちの地域の人たちが避難している場所を探していてくれたようだった。お母さんが働いていた保育所の休憩室を間借りしていいといわれたらしく、そこに移動することにした。車できたからそれでいこうと外にでると、血の繋がっている方の父がいた( 私の両親は離婚していて、お母さんは再婚して、新しいお父さんがいます)。私は父のことを嫌っていたし、何年も会ってなかったけど、そのときはなぜだかとっても安心して、頭を撫でられて肩を抱かれると泣いてしまった。非常事態だったので、お母さんも連絡をとって食料や布団などをわけてもらったらしい。
車に乗り、保育所に向かう途中、太郎が安心しておしっこをもらした。避難所では粗相をしなかったので、太郎もがんばっていたのだなと思った。
保育所の休憩室は、5畳ないくらいのスペースで小上がりの畳になっていた。畳の上に段ボールを敷いて、布団を敷いて、家族で川の字になって眠った。やっぱり寒くてなかなか寝付けなかったけど、お母さんが抱きしめてくれたおかげで、よく眠れた。
次はお父さんと合流しようと、情報を求めて市役所に向かった。市役所の中に入ると、壁いっぱいに「◯◯に避難しています◯◯みたらここに連絡をください」といったような内容の紙がびっしりと貼られていた。その中には知っている名前も幾つかあって、ああ無事だったのだなと安心したこともあった。お父さんの名前を見つけたけど、けがをしている、というようなことが書いてあったので焦った。とりあえずお父さんがいるという避難所へ向かうと、お父さんは元気そうに出入り口近くの椅子に座っていた。安心したお母さんはへなへなになって笑った。あのときは情報が錯綜していたので、間違ってそう書かれてしまったらしい。すぐに同じ場所にお父さんも移動したかったけど、お父さんは公務員なので被災者の誘導等の仕事があったのですぐには保育所に一緒に戻れなかった。
保育所での生活は体育館にいるときよりずっと過ごしやすかった。狭かったけど、家族がみんないて、人の目を気にしなくていいのはすごく救われた。電気はまだ復旧していなかったけど、水道が使えて嬉しかった。ごはんも、お母さんの仕事仲間の人が炊き出してくれたりして、あたたかいものを食べられた。ずっとお風呂に入れてなかったので気持ち悪くなって一度、水で頭だけ洗ったけど、寒すぎて凍えた。被災してから一週間たたないくらいに、電気が復旧し始めて、近くの家に住んでいたお母さんの職場の人の好意でお風呂に入らせてもらった。久しぶりのお湯はあったかくてきもちよかった。
お店もすこしずつものを売られるようになって、学校もない私と兄と姉はそれぞれ生活に必要なものを行ける範囲で探し回った。持ち出せたお小遣いをもって、とにかくいろんなお店でなにか買えないか歩き回った。個数制限で、ひとり3個までしかものが買えなかったり、なにも残ってなかったり、3時間以上並んだりした。
あるとき、ひとりでお店の列に並んでいると、知らないおじいちゃんに話しかけられた。どこからきたのかなんでひとりなのか聞かれ、答えると「大変だったね」と自分が買ったバナナを分けてくれた。少し泣いてしまった。いろいろなところで食べ物などを買えてうれしかったけど、そのころは物資不足で窃盗や空き巣が多発していたので、ビクビクしながら保育所に帰る道を早歩きでいつも帰っていた。
銀行でお金をおろせるようになり、保育所も再開するので長くはいられないと、アパートを借りることになった。お父さんががんばって見つけてくれた。引越して、いろんな人の好意で家電や家具をもらって、なんとか避難所生活はひとまず終わった。
アパートで炊飯器をつかって炊いた、炊きたてごはんをたべたときはすごくすごくおいしくて、おかずは缶詰の鯖だったけど、何杯もおかわりをした。あのとき食べたごはん以上に美味しいと感じたものは今もない。
アパートで暮らし始めて少しして、携帯の電話番号を覚えていた友達に電話をかけてみた。その子は飼っていたペットたちは犠牲になってしまったけど無事だった。ただ、その子との電話で「Aちゃん残念だったね。」と言われた。Aちゃんは私のすごく仲良しの女の子で、どういうことなのか理解できなかった。
Aちゃんの妹の名前と避難先の書かれたメモを市役所でみていたので、Aちゃんもきっと無事だろうと思っていた。「新聞の犠牲者の欄に名前が載っていた」そう言われて、後の会話は覚えていない。電話の後に新聞を読み返して犠牲者の欄を探したら、Aちゃんの名前を見つけてしまった。新聞に名前が載っている,という証拠のようなものをつきつけられて、一気に怖くなり、悔しくて信じられなくてまた泣いてしまった。
兄もその欄に仲の良かった友達の名前を見つけてしまったようで、リビングのテーブルに突っ伏して、「なんでだよ」とつぶやきながらテーブルを叩いていた。
4月のある日の夜、また大きな地震が起こった。また津波が来るのではないかと家族全員で車に乗り、指定避難所に急いだ。幸い、なにもなかったが、その日の夜は怖くて車から降りられず、朝まで起きていた。
通っていた中学校から一度学生も職員も集まるよう連絡が来た。当日は市の文化会館に集合し、そこからバスで市内の小学校に移動した。久しぶりに同級生と再会して、今どこに住んでいるのか家族は無事だったのかたくさん喋った。そしてみんなが集まった前で先生が、犠牲になった同級生の名前を読み上げた。Aちゃんの名前も呼ばれた。先生の声は震えていて、最後は泣きながら私たちに向かって話していた。7人の友達が死んでしまった。学校全体では、14人の生徒が犠牲になった。
私はすごく後悔していることがある。遺体安置所に行かなかったことだ。市内のボーリング場が安置所になっていて、そこにAちゃんがいることもわかっていたが、怖気づいていけなかった。私とAちゃんともう一人とで三人で仲良くしていて、そのもうひとりの子は会いに行っていた。顔中があざだらけでむくんでいた、と言っていた。お化粧をしてあげたよと聞いた。私も会いに行けば良かった。
学校は市内の小学校の旧校舎を間借りして再開した。歩いて行ける距離ではなく、駅から毎日臨時のスクールバスが出ていたので、私はそこから毎日学校に通った。文房具や教材は支援物資が届いて、しばらくは制服もなかったので私服登校だった。何週間も字を書いてなかったので、文字が下手くそになっていた。遠くに避難して、転校してしまった子もいたけど毎日家族以外の人とも会えるのは嬉しかった。でも、間借りしていることは肩身が狭かった。間借り先の小学校の子とは話した記憶がない。支援物資や有名人がきた時は「ずるい」、「 そっちばっかり」と言われるようなこともあった。自分は生徒会役員だったため、お礼状や物資管理を手伝っていたけど、千羽鶴や「頑張って!」、「絆」などのメッセージを見るたびに複雑な気持ちになった。無理やり前向きになれと言われているようだった。
学校も落ち着いた頃、同級生の一人のお葬式に参加した。小学校の頃から係活動で仲良くなった子だった。その子はお母さんも亡くなって、その子のお父さんから良かったらきてほしいと連絡があった。とても天気のいい暑い日で、田舎の方の緑がたくさんあるところでお葬式が行われた。久しぶりに会ったKちゃんは小さな箱になっていた。焼かれて骨になって骨壷に入ったKちゃんは、軽くて白かった。お墓にお箸で骨を一つ入れさせてもらった。「ああ、Kちゃんはもういないんだ」と、「こんなに小さくなってるなんて」と、脱力した。
私は夢を見るようになっていた。夢の中で津波から逃げたり、友達と会ったりしていた。その中でも強烈だったのが二つ
ある。一つは、どこかのホテルに友達と泊まりに来ていて、ホテルのベッドで飛び跳ねて遊んでいた。途中までは私も遊んでいたけど、何か変だと感じて、だんだん飛び跳ねている音がうるさくなってきて、「ねえもうやめようよ」と声をかけた。するとその音は「ゴーーーー」という地鳴りの音に変わって、私は耳を塞いでしゃがみこみ、叫んだところで目が覚めた。自分の叫び声で起きた。
もう一つは、なぜか私は小学生で、小学校の帰り道をAちゃんと何人かの友達と歩いていた。夢の中では納得していたけど、不思議なことにみんなでAちゃんのお葬式に行こうとしていた。道の途中で、2本に分かれているけど少し行くとまた繋がる道があり、そこで私はAちゃんをびっくりさせようと「また後でね!」と違う方の道を走って待ち伏せしていた。でも、だんだん不安になって、泣きながらAちゃんを探した。立ち止まっているAちゃんを見つけて、「 行かないで!」と抱きついた、Aちゃんは静かに「なんで私のお葬式があるの?」と、聞いてきた。
そこで目が覚めた。しばらく体は動かず、寝ながら泣いていたようで、頬が涙でカピカピになっていた。
冬になって、12月11日の早朝、お母さんとお姉ちゃんの声で起きた。どうしたのかとリビングに行くと、2人が「お父さん!」と声をかけて、体を揺すっていた。後から聞いた話によると、朝、お姉ちゃんがバイトの支度をしているときに、お父さんから寝息が聞こえず、お母さんに「変じゃない?」と言って、2 人で起こそうとしたようだった。私も声をかけたが起きず、お母さんは「かなこ!( お姉ちゃんの名前) 救急車!」と叫んで、心臓マッサージを始めた。バキバキと骨の折れる音が聞こえた。お父さんの胸はベコベコにされていたが、起きない。私も交代でマッサージをして、救急車を待った。救急車が到着して運ばれる直前、そっとお父さんの足を触った、氷のように冷たくて硬かった。救急車を後ろからお母さんの車で追いかけ、病院についた。ドラマで見たような部屋に運ばれ、看護師に心臓マッサージをされていた。心電図はまっすぐで、「ピー」という音がなっていた。何分間かどれくらい経ったか、マッサージが止まり、瞳孔を見られていた。「すいません」と看護師の方が言い、「ご臨終です」と、初めて聞く言葉を耳にした。病室には「ピー」という音とが響いていた。
みんな無言で家に戻り、お母さんがリビングに座ったところで、「どうして!」と泣き叫んだ。お母さんがそんなに泣いているところを初めて見た。お父さんのことはまだショックでよくわかっていなかったけど、その姿がどうしようもなく悲しくて、お姉ちゃんと抱き合って泣いた。
中学校には、お母さんが色々な手続きで忙しそうだったので、自分で電話をした。担任の先生に繋がり、ほぼ文章になっていなかったけど泣きながら事情を説明した。先生はゆっくり聞いてくれて、学校のことは心配しなくていいよと言ってくれた。
お葬式までの間、斎場でお父さんと過ごした、ドライアイスで冷やされて、冷たかったけど、箱の中にはずっといて、怖くもなかったし、もしかしたら起きるんじゃないかなんて思ったりもした。まあ、当たり前にそんなことはなく、火葬の日がきた。
お父さんが焼かれる場所へ、親族一同で向かった。炉の中へ入れられるとき、もう体さえもなくなってしまうんだと、お父さんに会えなくなるんだと理解した私は一気に悲しくなり、「お父さん」とつぶやいた。涙が止まらなくなり、「行かないでよ」とつぶやいた。お母さんが私の背中をさすった。兄が私の頭に手を添えた。
お父さんは焼かれた。ちゃんとお骨を拾い、壺の中にお父さんは収まった。
お父さんは公民館職員で、そして糖尿病を患っていた。震災の日、公民館は建物が低いので、違う避難場所に誘導している途中で津波が来た。目の前で他の職員が流されるのを見たそうだ。公民館にいた人はギリギリ二階に登り助かったものの、船が建物にぶつかって半壊し、もう少しでみんな死んでしまうところだった。でも、避難途中で犠牲になった人の遺族からすれば、いたら助かったじゃないか! とひどく責められていたらしい。
避難場所でも、公務員はずるい優遇されていると同じ被災者なのに責められ、ストレスで体がおかしくなっていた。持病の糖尿病が悪化し、20キロ体重が増えていた。お母さんから後から聞いた話によると、毎晩のように公民館のグラウンドいっぱいに遺体が並び、こっちに来いと呼ばれる夢を見ていたそうだ。死因は無呼吸からの心肺停止だった。
お父さんは震災に殺された。
お父さんの死と、自分の受験のシーズンが重なり、私は少しおかしくなっていた。受験している場合なのかと悩んで、身が入らなくなっていた。トイレで隠れて手首を切るようなこともあった。今思えば、なにも考えたくなかったからそういうことをしてしまったのかもしれない。様子がおかしいと思われたのか、スクールカウンセラーの先生に、週1回、カウンセリングを受けることになった。行きたくなくてサボった日もあるけど、先生は怒らなかった。優しくいろんな話をしてくれた。友達にも支えられて、なんとかいつも通りに過ごせるようになった。
高校受験もおわり、合格発表の日、私は1人で受験した高校に結果を見に来ていた。無事番号を見つけてお母さんに連絡すると、すぐにメールで返事が帰ってきた。メールが2通届いて、確認してみると、もう1通はお父さんの携帯からだった。「合格おめでとう!」と、本当にお父さんからきたかと思って嬉しかった。すぐにお母さんがお父さんの携帯で送ってくれたのだろうと気づいたけどとっても嬉しかった。
高校では美術科に在籍していたため、��にコンペに向けて制作をしていた。一度だけ、Aちゃんを描いたことがあったけど、周りには誰ということはなにも言わずにただ描いた。それっきり震災関連で制作をすることはなかった。
高校生活の中で辛かった授業がある。保健体育の授業だ。心肺蘇生の心臓マッサージを学ぶ授業の時は、お父さんの感触を思い出して辛かった。避難について学ぶ授業では、ふざけた男子生徒が、避難のシミュレーションを発表するときに「津波だー!」とヘラヘラしながら津波のモノマネをしていて腹がたった。そういう授業があった日は、その日1日は震災のことなどで頭がいっぱいになり、帰ってからいつもお母さんやお姉ちゃんに慰めてもらった。
そして何度か震災復興のためのアートプロジェクトに参加した。被災者として何かしなければと義務感に駆られて、割と積極的に参加した。でも、いつも心の隅には、こんなことをしてなにになるのだと皮肉な自分もいた。震災の時のことを公演してくれ、文章にしてくれ、という依頼は全て断った。語ったりはしたくなかった。
高校の卒業制作展で、ゲストを迎えたパネルディスカッションを行った。ゲストは有名な大学の先生で、私は卒展の実行委員長としてトークをした。その中で、「地域復興」の話題を担当し、いろいろなことを話したけど、「私もゆくゆくは自分の地域をなにかしら盛り上げたい」と口にした後は「本当にそう思っているのか?」と、苦しい気持ちになった。立派なことを言わなければ、というプレッシャーがあった。
いつも3月11日は家で家族と過ごすようにしていたけど、2015年のその日は、震災以来初めて閖上にいた。
京都に引っ越す前にみんなに挨拶がしたいと思ったからだ。お花を持って友達と待ち合わせをして、久しぶりに来た日和山は、前はみんなで鬼ごっこをして遊んだ場所だったけど、今は慰霊の場所になっていて、上から街を見渡すと、何にもなかった。まっさらでたまに草が伸びている、そんな景色だった。
中学校に移動して、2時46分を待った。鳩の形の風船が配られて、メッセージを書いた。「行って来ます。」と。そして2時46分、みんなで風船を飛ばした。
でもその瞬間はひどいものだった。多くの人がスマホを構えて、風船を飛ばす瞬間を撮っていた。カメラの音がたくさん聞こえて悲しくなった。なんのためにやっていることなのか、気持ち悪かった。一緒に来ていた友達も怒っていた。イベントじゃないんだ、と叫びたかった。
京造に進学してからは、震災の話題に触れることは少なくなった。し、自分でも避けるようになった。
宮城出身です、というと大体「震災大変だったでしょ?」と言われた。「そうですね」と正直に言うと、気まずそうな申し訳なさそうな対応をされた。それが嫌で、出身は言いづらくなって、「震災大変だったでしょ?」と言われても、「大丈夫でしたよ」と言うようにした。一回生の授業である先生が、どんな内容で言ったのかは忘れてしまったけど、「津波はあっけなく人を殺すからね〜。」と、さらっと言ったことがあった。私はショックで涙がとまらなくなった。俯いて、寝てるふりをした。周りの子にはバレていたかもしれない。その日はずっと気分が上がらず、帰ってからお母さんに電話をした。当時一緒に住んでいたルームメイトに抱きしめてもらった。
二回生の時は、授業中に阪神淡路大震災の映像が流されて、震災の時の記憶がフラッシュバックしたこともあった。イヤホンをつけて目をつぶってやり過ごして、大階段を登ってすぐ横の芝生のベンチで家族に片っ端から電話をかけた。午前中でなかなか繋がらず、体育すわりをしながらずっと待っていた。お姉ちゃんとつながって、落ち着かせてもらって、その日は授業があったけど、一度家に帰った。夜は眠れなかった。
7年経った今でも、津波の映像や写真は見ることができない。彷彿とさせるようなものも苦手だ。3月はいつものように睡眠を取ることもできなくなる。11 日は家族と実家で過ごすようにしている。閖上の方向を向いて必ず黙祷をして、黙祷している時は、悲しい、悔しい、いろんな感情が混ざったように涙が出る。
私はずっと震災に潰されている。それが、とても嫌だ。
——
でも、このままでいるのはもっと嫌だ!
だから私は向き合うことにした。
制作をはじめると同時にひまわりの種を植えた。ひまわりは、お父さんの1番好きな花だったから。
だけど、ひまわりは咲かずに途中で枯れてしまった。
私にはもう少し、時間が必要なようだ。
もうすぐ、8年目の3月11日がくる。
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captainjonnkara · 5 years
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津軽じょんから節新旧節 唄9本頭あれこれ 演奏:佐藤壽治
ここ最近熱心なボートの調整もあれこれと分かるようになって、再び海へと漕ぎ出して来ました。
今までとは違って、すぐに出航できるようにするための計画。
船を降ろすまで約30分もあれば終われるような計画ではありますが、これが本当にうまく行くのかを実践できなくてはなりません。
実はまだ画策している事があって、次の狙いは平日朝まずめフィッシング。
このところの夜明けは午前4時へと近づきつつあります。
夏場ともなれば4時前には明るくなってくるのが当たり前になります。
そうなると6時にはお日様が上がりカンカン照りになり、釣り自体が辛くなってきます。
暑くなる前に熱い時間を・・・という計画で楽しめそうな季節を前に実践してみようというわけです。
偶然なのか、キャプテン(免許持ち)の人だけが参加。
慣れてきたこともあって、準備もスムーズに運びます。
昨日には給油とエンジンオイルの追加、へまをしたのがチルトオイルでしたがこれも補充。
残すは船首をどうやってコントロールするのか?なのですが、これも中立と微速前進の繰り返しで回頭できるのを前回に覚えました。
集合時間は4時半。
出船時間は・・・
5時(´ー`)!
計画通りに進みました。
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この後はポイント探すわけですが、とりあえず沖へ沖へと進みます。
その間に情報をおさらいしながら行先を決定。
着いたら微速前身で「魚探の反応を見ながら魚を探す」という作業へ・・・が、これがまた難しいんです。
写真は前回振動子の取り付け確認の時に見えていた反応です。
魚探の移り方なんですが、何が映っているのかはわからないものなのです。
クリアすぎてまったく魚のいない世界のようにも見えますし、小さい点が小魚のようにも見えます。
それらをどう読むか?というのが釣果を上げる肝なのは分かるのですが、映り込んでくれる反応が、そうそう見つかってくれるもんではないのです。
遊漁船は魚探自体の性能もそうですが、さらに魚を絞り込める機械を備えています。
ここが個人の船との戦闘力の差。
そして船長の能力の差が加わるので、適う訳がありません。
そこはこれから努力でなんとかしなくてはならないのですが、今日はそんな状況であるのにもかかわらず、同船者の竿を曲げる反応がありました。
魚なのか、なんなのか分からない生命反応。
やり取りするにも何か勝手が違うようです。
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出ました。
なんと、
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スルメイカでした。
本命は真鯛狙いなのですが、イカの登場。
ちなみにイカは魚探に映らないと言われています。
実際、魚探には反応がありませんでした。
こんなこともあるんだ・・・と、この後に通り過ごしてしまったのですが、後になって思うとこのままイカを探っていたら真鯛に出会えたかも。
ちょっと判断が速すぎたかもしれませんが、なんせ初心者同然の釣りなわけで判断が的確じゃないのも当たり前。
今後の課題は「想像力で魚を探す」、これを鍛えなくてはなりません。
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その後、同船者の運転練習などもやりながら釣りをしていると根魚は裏切りません。
良い魚を手にして沖上がりしました。
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課題がまた見つかりつつ、船を陸揚げしてから次回へ向けてとまた燃料を足しました。
この燃料なんですが、陸揚げしてから減っているような気がします。
誰かが抜き取っているのか?それとも故障?
整備と共にボートフィッシングのお勉強は続きます。
次はいつの計画になるだろう・・・楽しみに待ちます。
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cotatsu · 5 years
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この花火をわすれるころには
──もう、はぐれないでって言ったのに。
毎年、この時期になると実家から少しの距離にある小さな神社で夏まつりが開かれる。小規模ではあるけど、境内にはところ狭しと出店が数多く並び、家族連れやカップルなどで賑わう夏の終わりの一大イベントだ。近所の浜辺では花火も上がる。
「今日っておまつりあるんだって? いいじゃないか、行こうよ勇利。おれと2人で」
さっき練習の合間に優ちゃんに聞いたらしい。滑り終えて汗を拭うぼくの肩を抱きながら、彼が有無を言わさない笑顔でのぞき込む。
「えぇ……。ヴィクトル行ったら大変なことにならない? まあ、もう町の人たちも大分慣れて来てるとは思うけど……」
「だぁいじょうぶさ。ふだんその辺おれが歩いてたってみんな普通に挨拶してくれるだけで誰も騒がない。行こうよ。日本のおまつり興味あるよ」
うーん、と少し悩んだけど、まあ、ぼくももう何年も日本のお祭りなんて行けなかったし、折角だからヴィクトルにもこの町のイベントを楽しんで欲しいし。
「そうだね、行こっか! でも、人多いと思うから絶対にぼくからはぐれないでね」
「分かった。じゃ手繋ぐ?」
「つなぎません」
そうして午後の練習を少しだけ早めに切り上げたあと、軽く晩ご飯を食べてから2人で神社までの道を歩いた。
「ちょっとずつだけど日が暮れるのが早くなってきてるね」
「そうだねえ。日中は暑かったけどこの時間はだいぶ涼しくなってて助かるよ」
彼に話しかけながら見上げると、澄み渡った空の青からまだらな紫陽花色が混ざり、淡いグラデーションを作っている。まだ明るい夕焼けをバックに、浴衣を着た中学生くらいのグループやカップルがそれぞれにはしゃいだ声をあげながらぼくたちを追い越していった。
「勇利は浴衣着ないの? 似合いそうなのに」
「ぼく? いやいやもう何年も着てないよ。こんなちっさい頃に着せてもらったきりかなあ」
手のひらを低くすると彼がワオ、そんなに? と大げさに笑った。
「ヴィクトルのほうが似合いそう。着てみたかった?」
「んー……そうだなあ。勇利とお揃いで着るなんてのもいいね」
友達同士、お揃いの柄の浴衣を着て歩く女子たちを眺めながら彼が僕の肩を抱いた。
「えっ やだよお揃いの浴衣なんてはずかしい……。ていうか暑いでしょそんなくっつかないで」
夕暮れの時間とはいえ、歩いていればじんわりと汗が滲んでくる。それでも彼は御構い無しにぼくより体温の高い体をさらに密着させた。
「お揃いいや? じゃあ柄違いにしよう。来年の夏はそれ着てまたおまつり行こうよ」
耳元で囁かれるお誘いの言葉に思わずぞくりとする。蒸し暑さも厭わず爽やかに笑う彼に対して、ぼ���は、う、ん……と返事にもならないものしか返せなかった。
「もう、だから言ったのに…… ヴィクトルどこ行ったんだろ」
神社に着くと、いい匂いを漂わせた屋台がずらりと並び、すでに早めに来て楽しんでいる家族連れなどでなかなかの賑わいを見せている。はじめはちゃんとぴったり横について、この棒に刺さった肉はなに? あそこのたくさん魚がいるのはなに?と楽しげに騒いでいたヴィクトルが、気がついたらいない。メッセージを送っても既読にもならない。
──まあ、あれだけ長身だし目立つ容姿をしてるから、すぐに見つかるかな。
とはいえ、すでに日は暮れてしまっていて向こうの方までは暗くて見えにくい。屋台が並ぶ参道はそう広くはないし人混みを掻き分けて進むのは気がひける。せっかくだし、ぼくは色とりどりの屋台を眺めながらゆっくりと歩くことにした。フランクフルト、ベビーカステラ、焼きそば、りんご飴、……あ。かき氷だ。去年の夏、ピチットくんと作って食べたの、あれ美味しかったんだ。……いいなぁ、久しぶりにお祭りのかき氷食べたいなあ。だめかなあ……。
よし、とぼくは本腰を入れて彼を探し出した。ほんとは勝手に食べたいけどきっとバレるし、こっそり食べたと怒られたらやだし。コーチに許しをもらわなきゃ。
周りをキョロキョロと見渡しながら少しずつ前に進んでいく。出店の白熱灯は明るいけど、それだけじゃこの人混みの中を探すのはやっぱり難しい。あちこちから威勢のいい呼び声が飛び交う中、楽しげな学生のグループやカップルが笑い声を上げ手を繋ぎながらすれ違っていく。ひとりぼっちでこんなところウロついてるのなんて、ぼくぐらいだ。
……あーあ。彼には行くのを少し渋った素振りを見せたけど、ほんとうはぼくだってヴィクトルとお祭りに来れて嬉しかったんだ。ここ数年お祭りなんて縁がなかったっていうのもあるけど、それよりも、ただ思い出がほしくて。彼と過ごす、最初で最後の夏の終わりの、ささやかな思い出が。彼は来年は浴衣を着て来ようね、そう言ったけど、きっとそれは叶わない。来年の今頃、ぼくがどこで何をしているかわからないけど、彼はきっとロシアに戻り氷の上に立っている。かならず、そうでなくちゃだめなんだ。
でも、それまでは彼はぼくのコーチだ。毎日、誰よりもそばにいてくれる。信じられないけど、限られた今だけ、ぼくはそれを許されている。だからこんな小さなお祭りの思い出だって欲しいし、一緒に楽しみたいのに。
「……どこいったんだよ……」
屋台の列が途切れてため息が零れた瞬間、突然後ろから腕を引っ張られた。
「勇利! やっと見つけた! だめじゃないか、迷子になっちゃあ」
「……ヴィクトル」
振り向くと、片手に缶ビールを持った彼が悠然と笑みを浮かべながら立っていた。……迷子って、それこっちのセリフなんだけど……。
「……どうした? そんな泣きそうな顔して。あ、一人でさみしかった? ごめんね早く見つけてあげられなくて」
へらへらと笑う彼になんか腹が立つが、不覚にもすこしだけ心細くなってたのは事実なので強く否定できない。黙ってしまったぼくがほんとにさみしがってたとでも思ったのか、彼はぼくの右手をとると、そのまま優しく握った。
「これで迷子にならないから大丈夫だ。キョロキョロしてはぐれないでよ、勇利」
「もう、さっきから…… はぐれたのはヴィクトルのほうだろ? いったいどこいってたの」
「あっちに美味しそうな店がたくさんあったんだよ。いか焼きに焼きそば、魚の塩焼き、唐揚げ、どれもうまいし味が濃くて最高にビールに合う」
「そんな食べたの!? さっきご飯食べたじゃん!」
「こういう場所で食べるのはまた格別だろ?勇利は?何か買った?」
えぇーどんだけ……。ぼくなんてかき氷ひとつ食べるのにも悩んだのに……。あ。
「あっ ねえ!ぼくかき氷食べたい!ほか何も食べてないから!ねえ、だめ?だめですかコーチ」
懇願するように見上げると、彼が少し驚いた顔をしたあと、ぷ、と吹き出した。
「なんだ、そんなの。いいよ、せっかくお祭りに来たんだ。勇利も楽しもう。そうだ、おれが買ってあげるよ!優しいコーチのおごり」
そう例の如くキザなウィンクを飛ばすと、ぼくの手を握ったまま喧騒の中を歩き出す。さっき通ったのとほぼ同じ場所を歩いてるのに、不思議だ。景色が全然ちがう。そばに彼がいるだけで、こんなに世界の彩度は変わって見えるんだろうか。
「ほらー勇利早く。 ちゃんとはぐれないでよ」
ぼくの手を引きながら、ほろ酔い顔の彼が笑顔で振り向く。缶ビールを煽りながら、完全に酔っ払いみたいな顔してる。あーあ、もうしょうがないな。でも何だか楽しいや。さっきから胸がどきどきするのにあったかい。ふわふわする。やっぱり不思議だ。
「あれー、ないなあ…… さっきは見かけたんだけどなあ…… あ」
かき氷を探していたぼくたちの目線の先にあったのは、射的の屋台だった。
「銃? えらく物騒なものがあるね」
「コルク銃だよ。あそこに並んでる賞品どれかを狙って撃ち落とせたらもらえるんだよ。ヴィクトル腕長いし得意なんじゃない」
「……ふーん、面白そうだね……」
「やってみる?」
店のはしでのんびりタバコをふかすおじさんに料金を払うと、コルク弾を4つ渡される。台に並んでいる銃を選ぶと、中にコルクを詰めて彼に渡した。
「なに狙うの? ヴィクトル。多分上の段が一番むずかしいと思うよ」
景品は3段の棚に等間隔に並んでいて、下の段にはキャラメルやビスケット、飴など小さくて軽そうなお菓子、真ん中の段はフィギュアや小さめの置物などの小物類、上の段はゲーム機や大きめのぬいぐるみなどが置かれている。
「そうだなあ……。勇利、どれがほしい?」
「え? そんな、ヴィクトルが欲しいのにしなよ。せっかくなんだから」
「だっておれよく分からないし。勇利の欲しいものがいいよ」
えぇ、そう言われても。何がいいだろ……。でもやっぱり落としやすそうな物がいいよね。戸惑いつつも景品の並ぶ棚を順番に眺めていく、と……。
「あ…… あれがいい……!」
思わず指差した先に視線を向けると、彼がオーケー、と頷きながらぼくの後頭部に軽く触れた。
おもむろに右手で銃をとり、片方の手を台につくと標的に向けて長い腕がすっと伸びていく。前髪に隠れて表情は見えないけど、その姿は恐ろしいほど様になっていて、めちゃくちゃかっこいい。毎日一緒に過ごして、何だかんだ見慣れた筈なのに、ふとした時にぼくの心をぎゅっと掴んで虜にする。やっぱり彼は……。
その表情の見えない横顔に見惚れているうちに、パン、と横から弾けるような音が響く。瞬時に我にかえると、ヴィクトルが狙った標的に弾が命中したようで、ぱたんとひっくり返っている。一発で撃ち落とすことができなかったからか、彼は少しくやしそうな様子で軽く舌打ちをしていた。
「あー惜しいな。 でもだいたい要領はつかんだ」
「……えっ、すご……!ふつうは倒すだけでもむずかしいのに……」
まさかの凄腕に思わず興奮して彼を見ると、まぁまかせなよ、そう笑いながら彼が左腕でぼくの肩を抱いた。そのまま銃を構えると、再び標的めがけてゆっくり腕を伸ばしていく。
「……え……」
この姿勢で? とあっけに取られていると、ぼくの肩を抱く手にうっすらと力がこもる。今度は見逃さないように、ぼくが強請った標的をじっと見つめると、パン、と音とともに見事にそれは棚の後ろに倒れ落ちていった。
「……う、わ、やったぁ……! え、すごい、ねえ、ほんとにすごい……!」
「すげぇな兄ちゃん」
横でのんびり眺めていたお店のおじさんも驚いたように首を振りながら手を叩いてる。もうひたすらにかっこいい、すごい、かっこいいを連呼するぼくらにヴィクトルは当然、とばかりに満足気に頷いていた。
「すごいすごい! ねえヴィクトルまだ弾2つ残ってるよ! 何狙うの?」
興奮のままに彼の腕を揺さぶると、はい、と銃を渡された。
「今度は勇利がやりなよ。おれはもう楽しんだし」
「ぅえっ ぼくが?」
こんな凄腕のあとに撃つなんてだいぶ気がひけるんだけど。
「何狙う? 勇利」
「……んー せっかくだから難しいのがいいな。 上の段の、あのゲームとか」
ちょっとやそっとの弾じゃ倒れなさそうな、人気のゲームソフトのパネルを指差す。負けず嫌いを発揮するぼくに、彼がニヤリと嬉しそうに笑った。
「いいねえ。 そういうとこ大好きだよ」
コルク弾を詰めると、銃を持った右腕をギリギリまで伸ばす。やっぱりヴィクトルほど距離は縮められないな。うーん、と狙いすまし、パン、と撃った弾はうまく標的に命中はしたけどびくとも動く様子はなかった。
「うわーやっぱり難しいな…… 威力が足りないのかな……」
最後の弾を、今度はぎゅうぎゅうに詰めてみる。いつのまにかぼくの背後に立っていたヴィクトルが、両肩に触れながらそっと耳打ちをした。
「角を狙うんだよ、勇利。右でも左でもいい、上部の角を狙うんだ」
静かな吐息とともに耳元に吹き込まれる声に、思わずぞくりと肌が粟立つ。
「は、はい……」
もう一度、標的めがけて思いきり腕を伸ばす。肩に乗ったままの彼の手のひらからじんと熱さがつたわってくる。教え通りに、ぼくは標的の右上に狙いを定めて引き金を引く。
「よし……」
パン! とコルクが目標の位置にうまく当たって跳ねた。軽快な音に弾かれるようにパネルがくるりと回る。そのままバランスを失うと、回転しながら後ろに倒れ落ちていった。
「勇利!!」
ワァ、と小さく歓声が上がると同時に後ろから思いきり抱きしめられる。
「すごいじゃないか、勇利! やっぱりおれの勇利は最高だ!」
ギュムギュムと抱きすくめられながら周りを見ると、気づかないうちに結構な人だかりができていた。
「あれ、ゆうりだ」「ヴィクトルじゃない?」そんな小さなざわめきがだんだんと広がっていく。
「わ、やばい……」
せっかくみんなそれぞれにお祭りを楽しんでるのに騒ぎになっちゃう、そう青ざめたそのとき。
「ほら行くよ、勇利。みんなお祭り楽しんでねー!」
ぐい、とぼくの手首を掴むと周りにヒラヒラと手を振りながら走り出す。
「あ、ちょ、ヴィクトル、待って……! っ、あ、すみませ……」
そのまま巧みに人の波を掻き分けてどんどん進む。まるで祭り囃子の笛に乗るように器用にステップを踏んでいく。屋台の群れから外れ、ようやくペースを落とすとふいに彼がこちらを振り向いた。
「勇利、人気の無さそうな場所はどこ?」
「え、人気のないところ……? どこだろ……」
ふと、周りを見渡すとさっきお参りした本殿のそばまで来ていた。──そうだ。
「ヴィクトル、こっちこっち」
手を繋いだまま彼を本殿の裏に引っ張っていく。薄暗いそこは木が生い茂るだけで何もなく、お祭りの喧騒がうそのように静黙と落ち着いている。ぼくたちは はあ、と一息つくと、顔を見合わせてどちらからともなく笑っていた。
「あー つかれた…… 人集まっちゃったね」
「やっぱりヴィクトル目立つんだって!あんなカッコよく決めちゃうんだもん、みんな見るよ……」
「えぇ? 勇利が人を寄せたんだろ? ……あ、そうだ。 はい、勇利が勝ち取ったゲームと、これ」
彼がぼくの手を取り、ぽん、と掌に乗せてくれたのは、透明なケースに入った、薄いブルーの、小さなトイプードルを模ったクリスタルの置物。ヴィクトルに、どの景品がいいかと聞かれてねだったもの。
「……わ、ありがとう……! やっぱりヴィっちゃんみたいだ、かわいい…… ありがとう、ヴィクトル……」
彼がぼく��為にとってくれた、それだけでたまらなく嬉しい。一生の宝物だ。
両手で大切にそれを包みながら彼を見上げると、うす暗闇でもわかる綺麗な碧の瞳が静かにぼくを見下ろしている。今までに憶えのない眼差しに息をするのも忘れて見とれていると、ふいに彼の指先がおとがいを上げ、唇をなぞってくる。そのまま少し捲られた、と思った瞬間、あたたかい息と柔らかな感触がふわりと唇にふれた。
「……っ」
どれくらい、息を止めていたのだろう。実際には一秒もなかったのかもしれない。我に返って唇を離すと、ひときわ鋭く光る瞳に射抜かれる。わけがわからない。いま、彼とぼくは何をした?
反射的に遠ざかろうとする体を彼の強い腕が捕まえる。大きな掌に後頭部を掴まれると、こんどはさっきよりも激しく、噛み付くように唇をこじ開けられた。
「ん……、ぅ……っ」
鼻先を擦り付けながら、角度を変えて何度も唇を啄ばまれる。何もかもを塞がれているみたいに、うまく息ができなくて苦しい。舌を吸い上げるように引っ張り出されて端から唾液がだらりと垂れ落ちていく。顔も体も火照るように熱くて、体中が心臓になったみたいに騒がしく脈打っている。足に力が入らなくてまともに立っていられないのに、ぼくを支えるヴィクトルの腕が、離れることを許さない。どうして、なぜ彼はこんな。ぼくは、なにかおかしな夢でも見ているんだろうか。
混乱する頭の中、突然、静寂を破るように乾いた音が轟く。立て続けにドーン、ドーン、とお腹にずしんと響くような爆発音が鳴り響く。
やっとの思いで唇を離すと、向こうの空に色鮮やかな花火が咲くのが見えた。次から次へと下から打ち上げられた細い火柱が爆音とともに暗闇を彩り、菊、牡丹、椰子、柳、さまざまに美しい色を開かせる。なかには可愛らしい猫の形も。
「……わぁ……」
抱き寄せられた体は解放されないまま、カラフルに色を変える空をただ眺めていた。こんなに美しい花火を見ているのに、背中に触れる彼の熱い手のひらにどうしようもなく心が乱される。いま、彼はどんな顔で見ているのか。気になるのに、視線を合わせるのがこわい。それでも、体を離すこともできない。触れられる手の強さが少しずつ増していき、うるさいのは、花火の音なのか、だれかの心臓の音なのか。
「ヴィクトル……、花火、綺麗だね……」
やっと絞り出した声は小さく掠れて、爆音にかき消される。それでも耳に届いたのか、彼の大きな手のひらがぼくの頬を包むように触れてくる。そのまま眼鏡を外すと、ゆっくりと唇が近づいた。
「……勇利のほうが綺麗だよ」
隙間に見えた、その瞳の色が違って見えたのは鮮やかな空のせいか。
「……ん……、ぅ……」
その瞬間、まるで透明になったように周りの音はすべて消えた。耳に入るのは2人の鼓動と、唇の絡み合う音だけ。
すがるように逞しい背中に手を回すと、後頭部を押さえる手がくしゃりと髪の毛を搔きまわす。
彼とぼくの間に距離は一ミリもなかった。ぴったりと、まるで体がひとつだけになったみたいに、体温までも溶け合っていく。どちらともなく、からだを擦り付けるように強く抱きしめ合う。
このまま、ほんとうにひとつになれたらいいのに。ぴったりくっついたままひとつになれば、ずっと離れないでいられるのに。
「はぁ……っ」
苦しさに唇を解放させても、髪に差し込まれた手の強さに押さえつけるようにまた捕らえられる。くちゅり、くちゅりと卑猥な音をさせながら、舌の先までひとつになるように絡めあっていく。
ひときわ大きな音がして、再び耳元にさざめきが戻った。クライマックスが近いのか、派手な音とともにいっそう華やかな大輪の花を咲かせている。うっすらと開けた視界で眺めた色はぼんやりとしか見えないけれど、まるで終わりを惜しむように鮮やかに大きく広がっていく。いつだって、儚いものは美しくて、だからこそ目が離せない。この花火が消えれば、煌々とした明るさが嘘のように夜空に静寂が戻っていく。
ぐい、と咎めるような手つきが後頭部を掴んだ。集中しろと言わんばかりに激しい動きで口内を攻めたてられる。燃えるように熱い、ぼくの舌も、彼のも。
それでもいつの日かこの熱でさえ何もなかったように消えて無くなる。残るのは少しの思い出と寂しさだけ。
そのうち今日みたいに2人で屋台ではしゃいだことも、一緒にスケートをしたことも、彼が長谷津に来たことさえも、遠い記憶の中に消え去って、きっと思い出すこともなくなる。
2人で見た、この花火のことも忘れてしまう。
──そんな日が、いつかほんとうに来るんだろうか。
「花火、綺麗だったねえ。最近のは動物の型とかあるんでびっくりしたよ。あ、あとゲームのキャラのとか」
帰り道は静かだった。祭り客はみんな浜の方に行ったんだろう。街灯が少なく立ち並ぶ夜道を2人でぽつぽつと歩く。
さっきからずっと、ヴィクトルはほとんど無言だった。無言で何かの雰囲気を醸し出そうとしていた。それを感じたくないぼくは、微妙な空気をかき消すかのようにずっとしゃべり続けた。
「マッカチン何してるだろうね? まりねえちゃん、おやつあげすぎてないといいけど」
「そうだね」
「そういえば優ちゃんたちもお祭りに行くって言ってたのに会わなかったね。浜の方に見に行ったのかなあ」
「そうかもね」
「あ、さっき当てたゲームさあ、多分ユリオ好きなやつだよ。こないだ長谷津に来た時似たようなのやってたから。あれ人気なんだよねー」
「……そう」
「……そうだ、途中でコンビニ寄っていい?ぼくなにか飲み物」
「勇利」
数歩前を歩いていた彼が、立ち止まってぼくを見た。街灯の灯りが遠くて、その表情まではよくわからない。
「……どうしたの? さっきからずっと喋ってばっかりで子どもみたい」
薄明かりのなかで、彼の銀髪だけが煌めいてみえた。夏の終わりを思う風がひやりと頬を冷やしていく。
「……そう? べつに?」
何もわからないような顔で笑うと、彼が少し間を置いて再び歩き出す。ぼんやりと佇んだままその後ろ姿を見ていると、歩きながら振り向いた彼がその長い腕を伸ばした。
「ほら、はやくおいで勇利。コンビニ寄るんだろ? コーチのおごりのアイス、食べたくないの?」
「……たべる!」
いつもの彼の声に、弾かれたように駆け出して手を伸ばす。暖かい手のひらを掴むと、ポケットのなかの宝物がコロン、と踊るようにちいさく揺れるのを感じた。
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福島事務局の大塚真理さん、大いに語る。
東北ユースオーケストラ結成のきっかけは、スイスの世界的に高名な音楽祭、ルツェルン・フェスティバルから東日本大震災のための復興イベントを行いたいとの相談を受けたことからはじまります。
大震災直後から被災三県の学校の楽器を点検、修理し、音楽活動を支援してきた「こどもの音楽再生基金」では、発起人である坂本龍一さんから「子供たちによるオーケストラができないか」というアイデアが出ていました。
2013年のルツェルン主催の宮城県松島での音楽イベントに「東北ユースオーケストラ」という混成オーケストラを編成して指揮者グスターボ・ドゥダメルさんや坂本龍一さんと共演する機会があれば、日本のみならず世界に復興途上の現地の子供たちの姿が発信されるのではないか。
この大きな構想を受け止めてくださったのが、当時福島市のテレビ局、福島テレビが運営されているFTVジュニアオーケストラで事務局を担当されていた大塚真理さんでした。大塚さん無しには、「ルツェルン・フェスティバル アーク・ノヴァ 松島2013」で「東北ユースオーケストラ」が生まれることはあり得なかったでしょう。そういう意味でも、大塚真理さんはTYOの母であります。
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以来、2015年の団員募集ではチラシを抱えて地元を駆け回ることから、合宿での急病人の対応から、福島市での毎月の合同練習会で団員が出したゴミの後始末から、何から何まで気の効くサポートを受け続けて来ています。時に原発事故の話題になると、国や東電の対応や深刻な影響について声を荒げて話されることがあり、折に触れお話を伺ってきました。しかし、これまで一度もいわゆる「インタビュー」をしたことがなかったと気づきました。そこで、今年も311が近づく2月の1泊2日の合同練習会で二日に渡ってお話を聞いてみたのです。
ー 今日はあらためてお話を伺いたいと思います。まずは福島テレビ(FTV)に入社された頃の話からでいいですか?
FTVには1977年、昭和52年に入社しました。最初は営業管理部で、スポットデスクに配属されました。
(注:「スポットデスク」とは番組と番組の間に入るスポットCMの管理を行うセクションです)
その後は、制作部でサブディレクターになりました。県庁担当で「市政たより」やお母さんのための幼児教育番組「小さな世界」などの制作をしていました。弁当やお花の手配ばかりしていたので、自分のことを「弁当ディレクター」と言っていました。
鼓笛隊パレードとか、当時はジュニアオケの番組もありました。毎年土曜日午後の1時間半番組でスポンサーもついていたんです。昔は自社制作番組が結構ありました。
ー 今では地方局は東京のキー局の番組ばかりになってますからね。福島テレビは当時からフジテレビのネットワーク局だったんですか?
その頃はフジテレビとTBSの2局のネット局だったんです。最強だったですよ。ドリフターズの「8時だよ、全員集合」も「花王名人劇場」も「ザ・ベストテン」も「夜のヒットスタジオ」も金八先生のドラマも「なるほど!ザ・ワールド」も同じ局で放送していたんですよ。
ー それはすごい!わたしが子供の頃に見ていた番組ばかりです。きっと仕事も面白くてしょうがなかったでしょうね。
はい、楽しかったですから結局結婚まで10年勤めました。当時の福島だと30過ぎると結婚が遅いほうなので周りに心配されました(笑)
ー ということは今や珍しい寿退社ですね。一旦お辞めになってからまた復職されたのですね。
わたしの主人が亡くなった時に戻ってこないかと声をかけてもらいました。15年ほど前、いまとにかく困っているから事務を手伝ってくれと言われたんです。
ー 困った時には大塚さんですね(笑)
平成15年、2003年に福島テレビの事業部一年間、契約社員で働きました。そうしたら翌年の2004年からFTVジュニアオーケストラの事務局をやってくれとなりました。その頃には福島テレビの女性社員はほとんどいなくなってたんです。
ー オーケストラとは昔からつながりがあったんですか?
制作部時代、ジュニアオケの番組収録の時にタイムキーパーとして何度か手手伝ったくらいでした。だから頼むれた時も「え、オーケストラ? 音楽は知りませんよ、でも事務はできますよ、予算管理ならできますよ」と言いました。
社内の人たちはよく知ってるし、社内交渉はできる。それに営業と制作で鍛えられたので、段取りはよくわかっている。人生何事も経験で無駄なことは無いとつくづく思います。若い頃の経験が役立ちました。
ー それは大塚さん、適任ですね。でもオーケストラの運営には専門知識も必要ですよね。どうされたんですか?
そもそもトランペットとトロンボーンの違いもわからないくらいだったんです。だから必死で本を読みました。「音楽の友」など音楽雑誌を毎月読んで、フルトヴェングラー、カラヤン、ウイーンフィルなどについての本を気の向くままに読みました。特にNHK交響楽団のオーボエ奏者茂木大輔さんの本は役立ったと思います。
指導していただく先生方の話もチンプンカンプンだったので、楽譜を読めるようにドイツ語とイタリア語の対照表も自分でつくりました。「やさしいクラシック」のような入門向けのCDも片っ端から聴きましたね。
— オーケストラの運営となると、この世界ならではの業務もありますよね。
まずは一所懸命に楽譜の整理をしました。もうそれはそれは楽譜がバラバラだったんです。東京から指導に来ていただいていたパーカッションの先生、大塚敬子先生に教えていただいて、パートごとの並べ方や番号の方を教わったり、それはとても助かりました。
3年やってようやく慣れたかな。予算のこと、楽器のこと、テクニカルタームもわかるようになってきました。だんだん実務が楽しくなってきて、自分から企画が出せるようになってきたんです。
— 大塚さんにとってジュニアオケでの転機となるようなことはありましたか?
6、7年目かな。福島県文化センターでクリスマスコンサートとして竹内ひとみバレエ団とチャイコフスキーの「くるみ割り人形」の全幕をやりました。この企画を出した時は、子供たちがオーケストラピットに入って演奏するから脇役になると、先生方は反対でした。でも子供たちはやりたいと言うんです。だから押し切った(笑)。前半と後半に分けて負担を減らすようにしてね。
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— 一番思い出深いコンサートとなると、どうですか?
ベートーヴェンの第九ですね。わたしがFTVジュニアオーケストラの事務局を辞める年、2013年12月30日でした。会場が福島県文化センターという県の公共施設ですから、年末は通常28日で仕事納めなんです。それを「開けてください」とお願いして、ホールの歴史で初めてのことでした。 この時も大人は反対でした。「忙しいから駄目だへ、無理だべ」とさんざん言われました。でも、子供たちに聞くと「やってみたい」と言うんです。実際やれるんです。子供は「やるよ」と言ったら、やるんです。大人が決めてはいけないんです。
このことは、子どもたちに教えられたことです。子供たちってすごいんですよ。わたしは若い人たちにパワーをもらって生きてきた、助けられて生きてきたんです。大震災から2年経って、福島の復興への想いもありました。
わたしはジュニアオケの仕事も10年で辞めるからと言っていました。わたしの子供も大学を卒業するし、60歳から先は自由に生きるのだと決めていた。だから「歓喜の歌」である、第九をやって締めくくりたいと思ったんです。第九の合唱団も公募で大変だろうと言われたけど、好きなことだから頑張れるんです。そしてサポートしてくれる、先生や周りの人に恵まれていました。
おかげさまで演奏会は大成功となりました。
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— いつも団員インタビューで聞いている質問です。311の時、どこで何をしていましたか?
福島テレビの旧館5階の事務局に一人でいました。いつも2時40分が仕事のひと区切りがつく時間だったんです。だからその日もコーヒーを淹れようと立ち上がったら、携帯の地震警報が鳴りました。もう激しく揺れだしてびっくりしました。逃げようと廊下を走ったけど思うように前に進めないんです。すると壁が部分的に崩れてきた。譜面台は一斉にバタバタと音を立てて倒れ、階段を降りることもできず、エレベーターの角の柱につかまっていました。すると、わたしの背後でコピー機が左へ右へと走ったんです。もうびっくりして、あの時はこのまま一人で死ぬんだと思いましたね。
2回目のほうが揺れが大きくて、長く感じました。そうこうしていると、4階の秘書室の部長が上がってきた。バタンバタン大きな音を立てて動いていた防火扉を止めるためにです。
それで揺れもおさまって3階の事業部に戻ったところ、危ないので外に出ろと言われた。外に出たら、こんどは雷と吹雪になりました。 報道と制作が入っていた新館は、それほどの被害は無かったのですが、旧館が酷かった。あらゆるガラス、窓ガラスがほとんど割れたから、そのあとずーっとベニヤ板で覆うような状態が続きました。よく怪我人が一人も出なかった、��跡に近いと言われましたね。もう壁もひび割れて「メロンハウスだね」と言って笑うしかなかった。
— 外にしばらくいたのですか?
いったん家に帰れと言われました。家族の安否を確認するために連絡を取りました。そしていったん5階の事務局に戻ったら、テレビもファックスも吹っ飛んでいましたね。ようやく鞄と靴を探して、コートを持って車に乗りました。車内のラジオで津波が発生と聞きました。被害が出てると言うけども、よくわからなかったです。車を運転しても、信号が止まっているので、渋滞はしてなかったけど、道路を渡ることすら思うままにできなくて、交差する車同士で「ごめんなさい」と道を譲ってもらったり譲ったりで、踏切の無い道を選んで車を走らせました。 水道管が破裂したところは、もう道路がわからない状態で、運転しながら足が震えました。もう自分の家が無いのではと思いながら、運転するのに必死でした。道路が陥没して軽自動車が落ちてる脇を通って抜けた時の恐怖。あの時のことを思うとい���だに怖いです。 おかげさまで家はあったし、屋根も損傷受けずでしたが、電気ガス水道が止まりました。
— ご家族はみなさんご無事だったのですか?
当時23才だった上の娘が勤めていた銀行がたまたま仕事休みで、いつもはぼーっとしてる娘がセブンイレブンに買いに走ったけど、ほとんど何も無かったと報告してくれました。 78才の父は犬が飛び出さないよう抱えて、いったん家を出たそうです。 80才の母は玄関で動けないでいた。あまりにびっくりして、記憶が無いと言っていますね。もう、ぼーっとしてるしか無かったと。 家族と家は大丈夫だと実際に安否確認でき、会社に報告したらしばらく出社しなくていいと言われました。ちょうど金曜日だったので、それからしばらく家にいましたね。
— 津波のことは後から知ったのですか?
ラジオだけの情報でした。だから津波の悲惨な状況を聞いても想像できなかったですね。電気が戻ってから、テレビの映像で津波を見てショックを受けました。まるで映画のワンシーン。こんなことが起きるんだと思いましたね。家族でみんな生きているに感謝しました。
— 避難所には行かれました?
結局、避難所には一度も行かずでした。2000年問題の時に電気が止まると言われていたので、ストーブがあって、灯油もあったので寒さはしのげました。あと近所の飲めない井戸から水をもらって、ストーブでお湯を沸かして湯たんぽをつくり、その水を利用してトイレも使えました。 近所の井戸水で飲める水があるとの情報を聞きつけ、ガソリンあるうちは車を走らせてもらっていました。 やはり困ったのは水、電気でした。夜は庭の太陽光で発電する照明を家に持ち込んだり、ロウソクの生活が続きました。テレビも見れなかった。 ガスが最初に復帰して、1週間もかからなかったですね。水道は1週間かかりました。そしてうちは電気が一番最後に復旧しました。道路の反対側まで電気が来てるのに、あともう少しなのにとせつない思いになりましたね。街の中は電気ガス水道ともに全然大丈夫だったんですが。
— 原発の事故はいつ知られましたか?
大震災の週明け火曜日に会社に行って、はじめて原発がたいへんなことになっていると知りました。それまで、そんな重大なことと思わなかったです。家に帰って「どこに逃げようか、どっち方向だろう、貴重品を持ち出せるように、いつでも避難できるようにしよう」としましたね。 水をもらうために外で2時間とか平気で並んでました。原発が深刻だと思わなかった。学校行ってないから子供が外で並んでたんですよ。もうちょっと教えてくれたらと今になって思いますね。もっと広報の仕方とか方法が無かったのかと。確かにそれどころでは無かったかもとは思います。誰も経験したことの無いことだったから。福島は災害が無かったから、災害の無い県と思い込んでましたね。それに「原発は安全だ」と思い込んでいました。地震はともかく、津波の恐ろしさ。あの津波さえなければと思いますね。
— 福島市から逃げようとはされなかった?
逃げて行っても、生活の場が無いですしね。できるだけ外には出ない、窓は締める。ガソリンがあるうちは車で移動。必要以外は外に出ないとしました。 それでもしばらく余震が続きました。地震警報におびえる生活が続きました。家の中でも寝る時もジャージで、一階の和室で生活をしすぐに外に出られるようにしていました。 いつから普通の生活に戻ったんだろう。記憶はあいまいになっていくものですね。
— これもいつも団員インタビューで聞いている質問なのですが、311で変わったことは何ですか?
日々何事も無く過ごしている有り難さを感じるようになりましたね。電気ガス水道の有り難さ。そして、なにごとにも感謝です。
平凡が一番、普通が一番。
なにごとにも「ありがとう」感謝の気持ちを持てるようになり、気持ちが穏やかになったと思います。
それから、普段からの災害への備えをするようになりました。それでも、またあったらうろたえるのだろうなとも思いますけど。
— FTVジュニアオーケストラの団員の子供たちに変化はありましたか?
ジュニアの子どもたちのうち、自主避難でいなくなった子が3人いました。逆に浪江町から避難してきた子が一人入団しました。福島テレビの社員でも小さなお子さんのいる方は3人は辞めました。
福島県でも飯館村とか、伊達市とか、思わぬところで放射線の線量が高いです。出て行った若い人は戻らないでしょうね。もう年寄りばかりです。避難した地域は生活ができないですから。店や病院もありません。
— 今の福島についてどのように思われていますか?
福島県に中高一貫校を新設するとか言っていますが、世間の目を欺くためではないかと思ってしまいますね。政府などへの不信感もあります。東京にオリピックを呼ぶために安倍総理がいくら「原発事故はコントロールできている」とプレゼンしても、「嘘つけ!」と思ってしまいました。
除染したと言っても限界があると思います。イノシシ、豚とか、山の中を動き回って、汚染された餌を食べている訳ですから。
— つい最近、除染が来たとおっしゃっていましたね。
ようやく去年の暮れに家の近所の側溝の除染に来ました。いまだに除染土が家の庭にありますよ。大きい袋ですからね、目に入ると気が重いです。なかなか持って行ってくれないんですよ。
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(大塚さんご自宅の庭に置かれたままの除染土の写真です)
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線量が高いところからはじめて、一年くらい後にうちの家に来て、「今ごろやっても無意味なんじゃない」と、みんなそう言ってますよ。気休めのような気がする。
— 実際のところはどうなんでしょうね。
噂では癌患者が増えてると聞きますが、あまり表には出て来ないですね。最近の国の「不正統計問題」を見ても、情報に対する信頼度が落ちてると思います。都合がいいことだけ発表して、情報統制しているのではと思ってしまいますね。
沖縄の人に「福島の人はおとなしいね」と言われました。沖縄なら毎日デモだよって(笑)
— 政府や国の行政にこれだけはお願いしたいということはありますか?
本当のことをしっかり発表して欲しい。今、現在どうなってるかを知りたい。福島の街にいくら線量計があっても気休めなんだと思うんですね。
それにこれだけの事故を起こしながら、原発を、海外に売ろうとしたでしょ。いったい福島のことをどう思ってるのかと。
国ってなにを考えているのかなと悲しくなります。
ヒロシマ、ナガサキ、唯一の被爆国ですよ。
今の日本が悲しいですね。
— そんな状況の中で東北ユースオーケストラの活動はあります。どのようにお考えですか?
主役は子どもたちのことだから、大人は政治的なことを押し付けはいけないと思いますね。
でも代表・監督の坂本龍一さんは、はっきりものをおっしゃいます。偉い。勇気があると思います。影響力のある人が発信することが大事なんです。
坂本さん、凄いなって、いつも尊敬してます。
— 震災のあともFTVジュニアオーケストラの活動が続いてきたからこそ東北ユースオーケストラが生まれましたね。
震災の後、ジュニアオケは活動をやめたらどうかという話になりました。でも子どもたちはやりたい。しかし、毎週練習に使っていた福島テレビの旧館の社屋は、使えない。2011年の5月の連休明けからしばらくして練習を再開しました。もうあちこち転々と1週間ごとに楽器を運んで練習を続けました。時には関連会社の会議室で練習しました。そして、7月に定期演奏会ができたんです。よくできましたね。子どもたちが絶対やりたいて言うからね。親御さんのサポートもありました。おかげさまで福島市音楽堂が再開してすぐのコンサートを開くことができました。
— 2013年のルツェルン音楽祭の復興イベントから東北ユースオーケストラは始まりました。その立役者が大塚さんだったわけですが。
2013年のルツェルンのイベントは、無我夢中でした。自分でもよくできたと思う。子供たちのために今やらなきゃというエネルギーですね。何かをやっていたほうが、自分も楽な時期でした。止まっちゃうと駄目なんです。
わたしとしては、機会があれば子どもたちをどこかに福島の外に連れて行きたかった。そして、世界に眼を向けさせる。いろんな人を知る。ルツェルンの復興イベントは、そんな絶好の機会だと思ったんです。
しかし、FTVジュニアの先生方からも反対されました。子供たちの負担になると言うんです。大人はいつも安全パイを選んでしまう。こんな、世界とつながれる機会はないですよ。行ける子どもだけでもと、FTVジュニア以外にも近隣の高校の吹奏楽部などにも声をかけました。
ドゥダメルや坂本龍一という世界に通じる人と、松島の特別な場所で、いい経験が積めたと思いますね。
子供たちが坂本さんにサインをもらってうれしそうに笑っているのを見て、うれしかったです。
— そのルツェルン音楽祭で好評だったため、東北ユースオーケストラは一般社団法人化しました。
組織がしっかりすることはいいことです。続いていくことは、有難いことだと思ったし、何より親御さんからの信用、社会的信用が生まれます。
最初はゼロから募集をかけて人数を集めるとなった時に、集まるか不安でした。140通を超える応募の数には正直びっくりしました。
— かれこれ組織としては、東北ユースオーケストラは5年が経ちましたね。感慨深いです。
何しろ最初の夏合宿が沖縄県の宮古島だったでしょ。行動力がすごい。いろんなことを1つづつ叶えていく、その実行力には頭が下がります。最初は運営も危なっかしくってね、どうなることかと思いました。ただ夢中で子どもが演奏だけに集中できる環境をつくろうとしていました。もう大丈夫ですよ(笑)
— 最後に、これもいつも団員インタビューで聞いている質問です。今後、東北ユースオーケストラでどんな活動をしたいですか?
卒団した子どもが練習や演奏会にやってくるじゃないですか。そういう場があることが素晴らしいと思いますね。だから長く続けて欲しい。
海外公演も実現して欲しいです。よちよち歩きから始まった東北ユースオーケストラが、ルツェルン音楽祭で凱旋公演できるといいですね。あの2013年の松島のルツェルンのイベントの時のオーケストラがこんなに立派になって、と言われたら最高じゃないですか。
いち早く多額の支援をしてくれた、親日家の多い台湾公演もできたらいいですね。
東京オリンピック・パラリンピックでは何かしないんですか?
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このインタビューを行なったのが先月の1泊2日の合同練習会だったもので、土曜日の練習を終え、JA共済さんにご手配いただいた宿泊組の宿へと向かうバスを見送る団員、大塚さん、そして同じく福島事務局で団員の演奏指導もお願いしている竹田学さんです。
あらためて大塚真理さんのお話を伺って考えさせられたのは、強い使命感と子供たちへの無償の愛です。通奏低音として「大人は子供のことを、子供の可能性をわからないのだ」という姿勢があって、だから大塚さんの子供へのまなざしには上から目線が微塵もありません。とてもふらっとです。だから子供たちも大塚さんのスタンスを動物的に嗅ぎ取って自然と寄って来るんだと思うのです。
「大人の都合で子供のことを考えるなよ」は、肝に命じたいフォームです。とと同時に「子供も大人の事情を考えろよな」と言いたくなってしまうのは、大人気ないことなのでしょう。反省反省。
実際にお聞きした内容にはとても刺激的なことも含まれていて、本当はノーカット無編集で「大塚さん大いに語る」を掲載したかったのですが、それはそれで品位に悖るような気がしまして、細かな配慮ができたかどうかは別として編集をいたしました。
311から8年です。大震災は続いています。そのことを知って欲しいと思います。それが東北ユースオーケストラの存在意義の一つであるからです。
引き続き東北ユースオーケストラへのご支援をお願いいたします。
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tak4hir0 · 3 years
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皆さんは国道1号線をなんと呼んでいるだろうか。私は生まれも育ちも神奈川県中央部の綾瀬市なのだが、昔から「イチコク」と呼んできた。 しかしながら、最近になってそれは極めてローカルな呼称であることを知った。国道1号線のことを「イチコク」と略すのは、神奈川県のいわゆる湘南地域だけなのだ。 生まれてこの方、ずっとイチコクと呼んできた 日本に数ある国道の中でもトップを飾る国道1号線(正式には線をつけず国道1号)は、かつて江戸と京都・大坂を結ぶ大動脈であった東海道を踏襲する道路である。 その道筋は日本橋から京浜地域を南下し、保土ヶ谷・戸塚を経て湘南・西湘地域を西へと進み、箱根峠を越えて静岡県へと続いていく。 江戸時代に整備されたかつての主要街道、東海道を踏襲する国道1号線 私が住む綾瀬市は片瀬江ノ島で有名な藤沢市の北側に隣接しており、湘南エリアからはギリギリ外れた位置にある。とはいえ藤沢市との行き来は多く、国道1号線に接する機会もそれなりにある土地柄だ。  そのような環境において、私はずっと国道1号線を「イチコク」と略してきた。いつからかは定かではないが、おそらく周囲の人々の影響を受けて自然とそう呼ぶようになったのだろう。 大磯町には旧東海道の杉並木が残っており、なかなかに風情がある ところがだ、近年になって某キャンプツーリング漫画を読んでいたところ、国道1号線を「国1」と略しているのを見て驚愕した。 おいおい、国道1号線は「イチコク」であって「コクイチ」ではないだろう。――と思いつつも気になったのでネットを検索してみると……なんということだろう、国道1号線を「イチコク」と呼ぶのは湘南とその周辺地域だけだったのだ。 生まれてこのかた40年間、なんの疑いもなく「イチコク」と呼び続けていた身にとって、これは天地を揺るがす衝撃的な大事件であった。 京浜地域では国道1号線をニコクと呼ぶ さらに調べを進めたことろ、同じ神奈川県であっても横浜市や川崎市の京浜地域では国道1号線の呼び方が異なることが判明した。 東京都の城南地域(品川区・大田区)から川崎市、横浜市鶴見区・神奈川区にかけての京浜地域では、国道1号線と国道15号線が並走して通っている。その沿線では海側の国道15号線を「第一京浜国道」、内陸の国道1号線を「第二京浜国道」と呼んでおり、それぞれ「イチコク」「ニコク」と略しているのだ。 京浜地域において、「イチコク」は「第一京浜国道」こと国道15号線を指す 国道1号線は「第二京浜国道」であり「ニコク」なのだ イチコク圏の身からすると実にややこしいものであるが、国道1号線の歴史を紐解いてみると、この区間においては「ニコク」と呼ぶ方が正しいように思えてくる。 というのも、最初に国道の番号が定められた明治18年(1885年)の当初は現在の国道15号線が1号国道であり(旧東海道を踏襲しているのもこのルートだ)、現在の国道1号線は昭和27年(1952年)の道路法による路線指定において新たに定められた区間なのだ。 京浜地域の国道1号線はこのような変遷があったのだ 故にこの区間においては、元祖国道1号線である国道15号線を「イチコク」、新道である現在の国道1号線を「ニコク」を呼ぶのは、道路ができた順番からしても自然であるといえる。 国道1号線の略称についてアンケートを取ってみた 神奈川県内でも地域によって国道1号線の略称が異なることが分かったが、その範囲はどのように分布しているのだろうか。また神奈川県以外では国道1号線をどのように呼んでいるのだろうか。 それらの疑問を解消すべく、より広くの方々からアンケートで意見を募ってみることにした。 設問は以下の通りである。 Q1:出身地域を教えてください (できれば市町村区名も) 神奈川県湘南地域 神奈川県横浜市・川崎市 神奈川県その他の地域 東京都23区内 東京都23区外 神奈川県・東京都以外の関東地方 東海地方 関西地方 その他 Q2:現住所の地域を教えてください(できれば市町村区名も)  Q1と同じ選択肢 Q3:国道1号線をなんと略しますか?(略すとしたらなんと略しますか?) イチコク コクイチ ニコク R1 その他(自由記述) Q4:国道1号線の略称として「イチコク」という言葉を使ったり聞いたことがありますか? 自分で使う 家族や友達が使う 聞いたことがある 聞いたことがない Q5:国道1号線の略称について、思うことがあれば自由にご記入ください このアンケートをはげましひろばとTwitterで募集したところ、約500件にも及ぶ回答を頂くことができた。ご協力いただいた皆様にはこの場を借りてお礼を申し上げたい。本当にありがとうございました。 改めて設問を見直してみると、アンケートとしてはやや不十分であったと反省している。まず年齢によって呼称が異なる可能性を考慮して年代を教えてもらうべきであった。地域についても東京都の城南地域は分けるべきだったし、川崎市・横浜市も京浜地域とそれ以外で分けるべきであったように思う。 またQ3の選択肢に「R1」とあるが、これは私の父親に国道1号線をなんと略すかと聞いたら即座に「アール・ワン」と答えたからだ。国道1号線→ルート1→R1ということで、「まぁそう呼ぶ人もいるんだろうな」と思い選択肢に入れたのだが、結果的にR1を選ぶ人はごくわずかであり選択肢に入れる意味はあまりなかった。 私の父親は妙に小洒落た呼び方を使いたがる(過去記事「津軽弁が分からない」より) 「イチコク」と呼ぶ範囲は意外と広い さて、アンケートの結果を見ていこう。 まず国道1号線を「イチコク」と略す地域についてであるが、これは神奈川県藤沢市・茅ヶ崎市・寒川町・平塚市・大磯町・二宮町・小田原市にかけての、湘南・西湘が中心であることは間違いなさそうだ。 湘南・西湘はほぼすべての人が「イチコク」と呼んでいるという結果であった 任意記述のご意見を見ても、この地域では昔から自然と「イチコク」と呼んでいたことが伺える。なぜ「イチコク」なのかは分からないが、周りの人々が皆そう言っていたので、自分も「イチコク」と呼ぶようになった、というものである。 都内ではいちこくは15号のことで驚いた。 湘南ではいちこくは国道1号のことだったから。 海側からいちこく にこくだと聞き あぜんとした。騙されてたのかと思った。 by さなまささん(神奈川県藤沢市出身・東京都墨田区在住)  身の回りでも国道1号線を「イチコク」としか呼んでいなかったのですが、よく考えると省略するのであれば「コクイチ」と呼んでいても良いはずで、なぜ「コク」と「イチ」を入れ替えているのか不思議です。(寿司をシースー呼びしたりするのと同じ理由だったらどうしよう) by でこさん(神奈川県藤沢市出身・在住) 茅ヶ崎育ちです。子供の頃は「国道」って呼んでいました。国道1号線が絶対エースだったからです。高校生になって東海道線と国道134号の間に住む友人ができたり、免許を取って他の国道がある地域に車で行くようになると「イチコク」呼びもするようになりました。 by すた・けいさん(神奈川県茅ヶ崎市出身・川崎市中原区在住) 国道1号線沿いの店舗を「イチコク沿いの店」と呼んでいた。 by ぶんちゃんさん(神奈川県茅ヶ崎市出身・東京都在住) 家族、親類、友人・知人が皆「イチコク」と呼んでいたので、大人になってだいぶ経ってからメディアか何かで「コクイチ」を聞いて一瞬何を指しているのか理解できなかった by 牛蒡さん(神奈川県中郡大磯町出身・東京都在住) 「コクイチ」と言う方が周りに多く、しかし自分は「イチコク」育ち。今さら変える気は無いので強い気持ちで「イチコク」と言っております。 by むすすさん(神奈川県小田原市出身・在住) また私が住む綾瀬市や大和市など、湘南に隣接する内陸の地域でも「イチコク」と呼んでいる人は多い。 一方で、湘南に隣接する内陸部といっても相模川より西側の厚木市・伊勢原市・秦野市では「イチコク」はあまり使われていないようだ。この地域では国道246号線(ニーヨンロク)の方が圧倒的に存在感があり、国道1号線はさほど身近ではないためだろう。 丹沢山麓においては、国道といえばイチコクではなくニーヨンロクなのだ イチコク圏は湘南地域に留まらず、横浜市においても国道15号線が並走しない地域では「イチコク」が使われている。さらには三浦半島の横須賀市でも「イチコク」と呼ぶという証言が複数あり、その範囲は私が想像していた以上に広いようである。 イチコク、が一番しっくりくる by あとむさん(横浜市戸塚区出身・東京都江東区在住) ちょっとヤンチャ系の先輩はおしなべてイチコクでした。金沢区からイチコクは少し遠いので(そしてより都会にあるので)、よりヤンチャ度が増すとして格好つけて使われてたのかもしれません。 by さなさん(横浜市金沢区出身・東京都葛飾区在住) イチコク一択かと思っていたので他の呼び方があったことに驚きました by ののさん(神奈川県横須賀市出身・川崎市在住)  家族もイチコク呼称ですし、コクイチと呼ばれているなんて全く知りませんでした。地域カルチャーの違いで何かを言われることへの憧れがついに叶うのかも知れません。 by のじょむさん(神奈川県横須賀市出身・在住) ヤンチャな人が「イチコク」を好んで使っていたということは、「イチコク」という言葉はヤンキー文化が関係しており、その辺のクラスタによって国道1号線からかなり距離がある横須賀市まで伝播したとも考えられそうである。 横須賀でも「イチコク」という呼称が使われているとは思ってもみなかった 確かにわざわざ「コク」と「イチ」をひっくり返すところとかちょっとヤンキーっぽい気もするな……と思ったが、次の投稿を見てその考えは改められた。 生まれてこの方横浜に住んでいます。国道一号線の略称は「イチコク」しか聞いた事がありません。 両親(60代、共に神奈川県出身)にも聞いてみましたが、やはり「イチコク」だと言い、「なんでそんなこと聞くの」という顔をされました。 by コアラ町さん(神奈川県横浜市出身・在住) ここで注目すべきは60代の方も当然のように「イチコク」という呼称を使っているという点である。ヤンキー文化の隆盛より前から地元に根付いていた言葉である可能性がありそうだ。 戦前の文献などでは「国道〇号」を「〇号国道」と表記するものがある。戦後に現在の国道1号線が定められてからも「1号国道」という言葉が使い続けられ、それを略して「イチコク」と呼ぶようになったのではないだろうか。個人的な憶測であるが。 ちなみに牛丼チェーンの「すき家」では、国道1号線沿いにある店舗はすべて「1国〇〇店」という店名で統一されている。すき家は横浜市の生麦駅に存在した1号店がルーツらしいので、ひょっとしたらイチコク圏の影響を受けているのかもしれない。 国道1号線沿いのすき家は、すべての地域で「1国〇〇店」という店名だ おおむね予想通りな「ニコク」の範囲 続いて国道1号線を「ニコク」と呼ぶ地域であるが、これはおおむね予想通りの範囲に収まっていた。東京都の城南地区から横浜市の神奈川区にかけて、国道15号線沿いの京浜地域である。 家の近くは、第二京浜と呼ばれていて、ニコクが一般的でした。国道1号だと、知ったのは高校生くらいかも。 by まっちょさん(東京都品川区出身・練馬区在住) 国道1号線なのに「ニコク」って変だな?とはどこかのタイミングでよぎったのですが、深くは考えないままずっとニコクニコク言い続けてきました。家族はもちろん、学校の友達もニコクで通じていましたし、むしろそれ以外の略称を聞いたことがありません。 by ケヒヒさん(神奈川県川崎市鶴見区出身・静岡県浜松市在住)    川崎に住みはじめて最初イチコクと聞いたとき国道1号線のとこかと思ってたけど、よくよく聞いてみるとイチコクは国道15号線のことで国道1号線のことはニコクと言うのを知ったときはすごい紛らわしいと感じた けどすぐ慣れた by まじんさん(関東地方出身・神奈川県川崎市在住)  一時期、横浜市鶴見区に住んでいましたが、周りの人間はニコク(二国?)と呼んでいました。このアンケートを見て、住んでた人にラインで聞いてみましたが、みんな「二国って言う」と返信がきました。 by 照り焼き地銀さん(鹿児島県薩摩川内市出身・在住) ニコク圏は地元出身者のみならず、他地域から引っ越してきた人々も「ニコク」という呼称を使っている印象だ。しかし最近では「ニコク」と呼ぶ人は減少しているらしく、略さず「第2京浜」と呼ぶ人も少なくないようである。 区内の国道1号沿いに住んで40年余りです。 うちの親も、嫁の親もニコク沿いなので、みんな使います。 一昔前よりは、ニコクを使う人が減った気がします。他地域からの流入増のため? by H+A/Sさん(東京都大田区出身・品川区在住) 略ではないですが、周りの人はみな「第二京浜」と呼んでいます。 by 匿名さん(東京都品川区出身・在住) 引っ越してきて、ニコクと呼ばれているのに驚きましたが、ニコクよりは第2京浜と呼んでる人の方が多い気がします。 by しんいちさん(大阪府大阪市出身・東京都品川区在住) 「ニコク」のランドーマークである、昭和16年(1941年)に架けられた響橋 また第二京浜国道の略とはいえ、国道1号線を「ニコク」と呼ぶのはやはり少々特殊である。地域外の人には通じないことが多く、会話ではより分かりやすい呼び名を使用する人もいる。 ニコク、が正しい略称だと思いますが、その由来や成り立ちを知らない他人に伝えるときに伝わりにくいので、イチゴウ、イチゴウセン、などと呼んでいます。 高輪付近では桜田通と呼んだりもしますが、イチコクは15号のことなので、イチコクとは絶対に呼びません。 by きあれこさん(東京都港区出身・大田区在住) 関西出身者に「ニコク」が通じない。東京人でも国道1号(第二京浜)を日常的に使う人にしか通じない気がする。気がするだけで本当は通じるのかも知れないけど。不安なので「第二京浜」と言うようになってしまってとても悔しい。 by くさちびさん(東京都品川区出身・大田区在住) このように「ニコク」に関して寄せられたご意見には熱いものが多く、ニコク圏の方々のこだわりと葛藤が伺える。 イチコク圏の私としては国道1号線の略称は「イチコク」しかないと思っていたのだが、国道1号線の歴史を知った今では旧国道1号である15号線を「イチコク」と呼ぶのは適切だと思うし、現在の国道1号線を「ニコク」と呼ぶのもやぶさかではない次第である。 ただし、国道1号と15号の合流点である「青木通交差点」からその先は、「イチコク」であることは譲れない。 「ニコク」は国道15号線の終点にあたる「青木通交差点」までだ 東海地方は「コクイチ」が断トツ お次は箱根峠を越えて西へと進もう。東海地方では「コクイチ」と呼ぶ人が圧倒的多数であり、現在は他地域に住んでいる人も、東海地方出身者はもれなく「コクイチ」と呼んでいる。特に静岡県民のコクイチ率は、なんとなんとの100%であった。 静岡県ではすべての人が国道1号線を「コクイチ」と呼ぶのだ 今回のアンケートにおいて東海地方の方々が口をそろえて言っていたのが、「コクイチ」以外の略称があるなんて知らなかった、というものである。 コクイチ以外に略称があるなんて、考えもしなかったです… by にゃん太さん(静岡県沼津市出身・在住) コクイチ以外の略称をこのアンケートで初めて知りました by まなさん(静岡県富士市出身・在住) 「コクイチ」以外の選択肢があることに驚いた。 by わいさん(静岡県静岡市出身・海外在住) 国1の略称が「コクイチ」以外にあること自体、びっくりです。少なくとも私の周りでは他に聞いたことがありませんでした。 by けろけろさん(静岡県静岡市出身・浜松市在住) 「コクイチ」以外の呼び方(略し方)があるなんて考えたことすらありませんでした by しおんさん(静岡県袋井市出身・在住) 他の略称があるとは思わなかった by 麻生さくやさん(静岡県浜松市出身・在住) コクイチ以外きいたことなかった by 匿名さん(愛知県豊橋市出身・在住) コクイチ以外の略し方があること自体まったく知らなかったし考えたこともなかった。 by おやいずさん(愛知県岡崎市出身・在住) これはもう、東海地方ではコクイチ以外の呼び方なんてありえないというレベルである。 どうやら親の世代から「コクイチ」という呼称が付け継がれ、完全に地域に根付いているようだ。 親が「コクイチ」と行っていたのでそのまま覚えました by みまりさん(静岡県静岡市出身・在住) 静岡県民にとっては国道一号線と書いてコクイチ。 by adiasさん(静岡県藤枝市出身・神奈川県在住) コクイチは静岡ローカルな言い方だって聞いた事があります。 by ずっきーさん(静岡県静岡市葵区出身・東京都文京区在住) ちなみに私が「コクイチ」という呼称を知った漫画の作者も静岡県の出身であり、漫画の台詞として「コクイチ」を出したのもごく自然なことだったのだろう。 静岡県の国道1号線はやたら長い上に風景の変化が少なく、走っていて結構つらい 東海地方において「コクイチ」は強いこだわりをもって使われているようで、それ以外の呼称を使おうものならよそ者扱いされること請け合いだ。 仕事ですこし東海圏にいたが、つい国道1号をイチコクと言ってしまうと、また横浜出身者が!みたいな横浜出身者あるあるの一つみたいな責め方をされた(笑) by 県庁所在地と政令指定都市出身は出身を市名で名乗っていいと思う委員会さん(横浜市出身・在住) ちなみに東海地方以外の方からは、「コクイチ」は国家公務員採用一種試験を連想するという意見が多数寄せられた。 関西地方は「イチゴウセン」が多い(ただし京都市は通りの名) 最後は国道1号線の西端にあたる関西地方である。アンケートを見てみると、関西ではあまり略さずに「1号線(イチゴウセン)」あるいは「1号(イチゴウ)」と呼ぶ方が多いようだ。 また京都と大阪を結ぶ国道であることから、ご年配の方は「京阪国道」という呼称を使う人もいるという。 略す方が違和感あります。 by わかばっ!さん(大阪府枚方市出身・在住) そもそも略す人は周りにいないですね 京阪国道という人はお年寄りなどでいます by てっちりさん(大阪府守口市出身・静岡県浜松市在住) ただし京都市に限っては国道1号線という言葉自体ほとんど使われておらず、「五条通」など通りの名前で呼んでいるという。 学生時代京都に住んでいたので、イチコクもコクイチも全く通じず、五条通と言ってやっと通じる(京都市内の国道一号線もなかなか複雑…) みつるさん(神奈川県厚木市出身・在住) 京都市内の道にはほとんど名称が付いているため、国道と兼用されている場合でも国道とは呼称しないことがほとんどです。国道1号線も堀川通や五条通、九条通と兼用されており、「国道1号線」という呼称では位置が曖昧であるため使われないのかと思います。京都市内で国道1号線が何度か直角に曲がることも「国道1号線」という呼称を使いづらい(ひとつの道と認識しづらい)一因かもしれません。 ぴかーどさん(京都府京都市出身・大阪府吹田市在住) 京都市内の地図を見てみると、国道1号線は碁盤目状の通りをカクカクと折れ曲がっている。なるほど、確かにこれでは国道1号線というだけでは場所を特定しづらく、通りの名で呼ぶ方が簡潔だ。 こうも折れ曲がっていると、通りの名前で読んだ方が分かりやすい とまぁ、関西地方では国道1号線をあまり略すことはないようだが、大阪から北九州の門司を繋ぐ、かつての山陽道を踏襲する国道2号線は「ニコク」と呼ばれているという。 しかし国道2号線の別名である「第一阪神国道」から「イチコク」と略す人もおり、その場合は国道43号線が「第二阪神国道」であり「ニコク」なのだとか。 京浜地域の国道1号線と同様、阪神地域の国道2号線においても呼称の相違があり、こちらもまた一筋縄ではいかないようである。 阪神地域もまた、国道2号線の呼称問題を抱えているのだ 国道の呼び方あれこれ 今回は私の個人的な興味に基づき国道1号線の略称について調べてみたが、寄せられた回答を見ていると、それ以外の国道も各地によってさまざまな呼び方があるようだ。 基本的に1桁や2桁の国道は「〇号線」読みが多いようだが、3桁になると数字で呼ぶようになる。私の周辺でも国道246号線を「ニーヨンロク」、国道467号線を「ヨンロクナナ」というし、他にも国道36号線は「サブロク」、国道156号線は「イチコロ線」などと呼ばれているようだ。 興味深いところでは国道23号線を「メイシ」や「メイヨン」(名四国道)、国道258号線を「リャンウーパー」(麻雀用語から?)、国道122号線を「ワンツーツー」(なぜ英語?)など、各地に独自の呼称があるようである。そのような各地の国道呼称を調べてみるのも面白そうですな。 余談だが、国道15号線沿いにあるJR鶴見線の、その名も「国道駅」 この駅が実にシブく、素晴らしいたたずまいを見せていた
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x751206 · 4 years
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転生の恋
転生の恋 オリジナル
欲望
太陽神の天照大神は、黒くて美しい絹のような髪をしています。 彼女の額には、ラベンダーの光をしみ出させる少量の髪があります。 彼女は天津神の中で最も眩しくて美しい女神です。
「お姉さん、私はあなたを愛しています。」素盞鳴尊は言った。
「私もあなたを愛しています、素盞。」天照大神はそっと言いました。
「お姉さん、私はあなたと結婚したいです。」素盞鳴尊は敬意を表して言った。
「ナンセンス!私たちは姉弟です。夫婦にはなれません。」天照大神は顔を赤らめた。
「しかし、父なる神と母なる神は兄妹であるだけでなく、夫と妻でもありませんか?」と素盞鳴尊は答えました。
「私たちは違う!」天照大神は興奮して言った。
「なぜ?」素盞鳴尊が尋ねた。
「話をやめろ!」天照大神は叫びをやめた。
その夜、素盞鳴尊は霊力を使って天照大神の寝室に忍び込んだ。 素盞鳴尊は静かに姉の側に来ました、 天照大神の体からかすかな香りが漂い、欲望を刺激した。 素盞鳴尊は姉に寄りかかって、繊細で柔らかい唐辛子のミルクを両手で優しくこすりました。 突然、天照大神は目を開けた。
「素盞、何してるの?」天照大神は冷たく言った。
「私はあなたを所有したい。」素盞鳴尊は言った。
「これはいわゆる愛だと思いますか?」天照大神はまだ冷たく言った。
「はい。」素盞鳴尊は断言した。
「あなたは間違っている、素盞。これは愛ではなく、欲望だ。」天照大神は首を横に振った。
しばらくの間、まだ姉を圧迫している素盞鳴尊は唖然とし、周囲の空気さえも凍っているようだった。
「ごめんなさい...」しばらくして、素盞鳴尊は幸いにも寝室から撤退した。
「うーん!」 素盞鳴尊が去っていくのを見て、天照大神は静かにため息をつき、涙が彼の目の隅から静かに滑り落ちた。
翌朝、昇るはずの太陽は昇らなかった。 現時点では、高天原でひどいニュースが出回っています、 太陽の女神天照大神は、なぜか岩戸に身を封じた。 その結果、世界は暗闇に突入しました。
天津神はいろいろな方法を試しましたが、天照大神は高い霊力を持っていました、 天の手力男神の強引な力、八意思兼神の知恵、そして天宇受賣命のダンスでさえ、すべて失敗しました。 神々が無力だったこの瞬間、素盞鳴尊が現れました。
別れ
「思兼先生、やってみさせてください」素盞鳴尊は敬意を表して言った。
「え?それはあなた次第ですか?大丈夫ですか?」 天照大神の弟と素盞鳴尊の兄弟の太陰神・月読が素盞鳴尊の前に立っていた。
「いいえ、月読。彼を手放してください。」八意思兼神は言うのをやめました。
「思兼先生?」月読は戸惑いながら言った。
「行く、素盞。」八意思兼神言った。
「ありがとう、先生!」素盞鳴尊は感謝の気持ちでうなずき、岩戸に向かって歩いた。
「先生、姉の封印を解いて岩戸を開くのに素盞の霊力は十分ですか?」 月読は驚いて言った。
「いや、素盞が開きたいのは天照大神の心だ。」八意思兼神が軽く言った。
「私の最愛の姉!なぜ岩戸に身を封じたいの? 私はあなたにとても怖いですか?お姉さん!私に答えてください! 」素盞鳴尊は叫んだ。
「あきらめて、素盞。出かけない」天照大神は静かに言った。
「あなたが出て来る気がある限り、私はあなたに何でも約束します!」素盞鳴尊は条件を作りました。
「ほんと?じゃあ誓うよ」天照大神は言った。
「誓うよ!」素盞鳴尊はしっかりと言った。
「さて、あなたは人間界に行きます、そしてあなたはこれから高天原に足を踏み入れることを許されません!」天照大神は言った。
「これ…?これだけ…」素盞鳴尊は驚いて言った。
「素盞、あなたは私をだましましたか?」天照大神は尋ねました。
「いいえ!私はあなたに嘘をつきませんでした!」素盞鳴尊は説明した。
「一言だけいいのですが、行けますか?」天照大神は冷たく言った。
「オーケー!約束します。出て来て挨拶させてください。」素盞鳴尊は歯を食いしばった。
天照大神は石門を開けて岩戸を出た。
「理由を教えてくれませんか?」素盞鳴尊は苦笑いした。
「ごめんなさい、素盞…」天照大神は不平を言った。
素盞鳴尊は天照大神の前でひざまずき、彼女の透き通った翡翠のつま先にキスをしました。 それから、彼は振り返らずに高天原を去りました。 ついに太陽が再び地球に輝きました。 素盞鳴尊の心は果てしない闇に沈んだ。
告白
その夜、八意思兼神が天照大神に会うように頼みました。
「思兼先生、夜遅くに行くのに何がかかるのかわかりませんか?」天照大神は笑顔で言った。
「私に嘘をつかないでください、あなたがあなたの心に何かを持っているのを見ることができます。それを言うのはより快適でしょう。」八意思兼神は言った。
「先生、私は素盞が大好きです、そしてそのような愛は姉弟の愛ではありません。」天照大神は静かに言いました。
「わかっています。」八意思兼神は言った。
「私は太陽神です。」天照大神は言った。
「うん。」八意思兼神がうなずいた。
「私の体內の温度は太陽のように暑く、誰も神もそれに耐えることができません。」天照大神。
「それだけです...」八意思兼神が突然言いました。
「私と結合わせると、素盞は私の体內の高温によって蒸発するでしょう。」と天照大神は言いました。
「彼に真実を話してみませんか?」八意思兼神が尋ねました。
「私は彼を永遠に苦しみの中で生きさせたくないからです。」天照大神はため息をついた。
「ああ!天津で最高の知恵の神である私は、まだとらえどころのないものを持っているようです!」 八意思兼神が叫んだ。
「どうしてそれができるの?それは何?先生」天照大神は奇妙のように言った。
「女性の心!」八意思兼神が激しく微笑んだ。
天照大神は笑った。
翌日の朝、神々の前に短い髪の天照大神が現れました。 神々の驚きの中で、八意思兼神だけが知っている笑顔を示しました。
転生
素盞鳴尊が人間界にやってきた後、彼は妖怪や化け物のを選び出しました。 彼は人々を救おうとはしていませんでした、彼はただ自己敗北の死の場所を探していました。 しかし、彼の勇敢さのために、敵は彼の剣の下で死んだ魂であるという運命から逃れることはできません。 それでうっかりして、彼は人々の心の中で英雄になりました。
八岐大蛇を倒した後、蛇の巣で一夜を過ごしたかったのですが、蛇の巣でおなじみの香りがしました。 匂いは彼の心臓を激しく鼓動させました、彼はそれが不可能であることを知っていましたが、それでも彼は希望のちらつきでそれを調べました。 八岐大蛇の宝庫に着くと、ようやく願いを叶え、消臭剤の持ち主に会いました。 女性は黒く、光沢があり、絹のような長い髪をしています。 彼女の額には、ラベンダーの光をしみ出させる少量の髪があります。 彼は興奮を抑えることができず、手に持っていた長い剣でさえ震えながら地面に倒れました。
「お姉さん、あなたですか?」素盞鳴尊の声も興奮して震えていました。
「この女の子は私の転生の櫛名田比賣です。」櫛名田比賣は微笑んだ。
「あなたは転生!太陽...」素盞鳴尊は混乱して言いました。
「私は霊体の一部を分離しました、そして本体はまだ高天原にいます。」櫛名田比賣は説明しました。
「ああ!それだけだ!」素盞鳴尊は失望した表情を隠すことができなかった。
「私たちの波長はコヒーレントです、 櫛名田比賣の喜び、悲しみ、悲しみ、悲しみ、そして喜びは、高天原で私に感じられます。 」櫛名田比賣が追加されました。
「これは本当だ!」素盞鳴尊は叫んだ。
櫛名田比賣はシャツを軽く緩め、答えではなく、素盞鳴尊の抱擁に陥った。
伝説によると、女性の髪には霊力があり、女神の髪は女神の分霊のようなものです。
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chaukachawan · 2 years
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アニーの役者紹介 22新歓編
おひさしぶりです、32期のアニーと申します。気がついたら1番上の代。ちょっとよくわからない。役者紹介ひさしぶりだー!って毎回言ってるなぁ。実際7ヶ月半ぶりなんですけども。なんか初めて紹介する33期がごろごろいる。1週間以上前に実は書き終わってたけど、今回はちょっとした願掛けで、楽日まで待ってからあげます。ええ、自己満足の願掛けです。誰にも伝わらなくていい。
劇団ちゃうかちゃわんの団員には、ちゃうかネームと呼ばれるあだ名と、チラシに載せる広報用の芸名と、そして本名、3つの名前がある人が多いです。新入生にとってはややこしさ極まりないシステムですね。でも面白いですよ。冒頭にちゃうかネームを書いて紹介していこうと思います。
🥫役者陣
○久保勇貴
くうや。新歓隊長おつかれさまあ!!めちゃくちゃがんばってて34期はもう絶対34人入るわ。私が整体の資格持ってたらいいのにな。ごめんな持ってなくて。普通にお仕事も助けられるようにがんばる。私がもし新入生として新歓公演観に来てたら印象に残る役者の1人だろうなぁって思います。まぶしい人。あとコンタクトとの奮闘もおつかれさまでした!くうやとみんなとご飯いって話す時間すきよ!公演終わったら一旦いっぱい寝てくれよな〜〜
○坪井涼
ゴコ。たのしそう。演技をみてると、日常で話してると、自然と笑顔になる。今回、いろいろ似合ってるよね。楽しみだ。小道具破壊がツボらしい。きび、いいぞもっとやれ。役者としてとても魅力的だし、真剣なシーンもコメディタッチなシーンもいいし、オムニからめちゃくちゃ成長したように思います。素敵。1ステでやらかした私は動揺のあまり幕裏で目の前にいたゴコの腕を握りつぶしてしまいました。もうしわけない。もうしない。
○慧丸勝
エドウィン。芸名の読み方がわからーん!笑衣装めちゃくちゃかわいい。似合ってる。エドウィン演じる彼のその後が気になる....。今回の役とても好きです。いい声ですよね。役者紹介やらの文章のセンスが個人的に好き、文章書くの得意なんだろうなぁと思う。作業いっぱいきてた!おつかれさま!
○中津川つくも
つくも。やっぱり演技力が圧倒的。今回ちょっとボケ側にまわってるつくもがよい。演技に軽やかでしなやかで無駄がなくて、すごい。去年の新歓公演でも思ったけど一人芝居的なのも本当にうまいよな。安心感すごい。ファンたくさんいそう。つくもがいてくれると公演全体としても安心感あるし、かけがえのない存在。たくさんありがとう。
○黍
きび。脚本かいて照明チーフと演出やって役者もして意味わからんほど大変そうなきび。今度からは絶対仕事を半分にしたうえで全部自動化しようね。でも全部自動化しちゃったらきびの作品が見れなくなるからだめだ。わたしの小道具を破壊してくれるきび。めちゃくちゃ光栄。思いっきりやっちゃってくれ。春休みのプロデュース公演ではきびの演技に毎回鳥肌たってた。今回は、長ゼリフの域を超えた難しそうな芝居をとことん魅力的にこなす大女優。だいすきな後輩。
○Aru=R
ホバ。意外にでかいパンとかがっつりぱくぱく食べてておもしろい。宣美関係でいろいろ連絡したけどとてもしっかりしてた。今回は出れなくなっちゃって残念やけど、また期待してる!
○梅本潤
しあら。家着くの真夜中になる電車で帰りながら「明日1限あるんですよね〜」って言う舞台監督。ぐっすり寝て強く生きてほしい。役者としても貫禄を感じます。頼れるなぁ。しっかりしてる面ももちろんやけど、客入れきいてめっちゃ笑ってんの可愛いし、同期とのやり取りも微笑ましくて、素敵なひとだと思ってる。体験稽古でしあらとペア役になって初めて掛け合いしたんですけど超楽しかった。本番で共演してみたいなー、と心底思った後輩。共演はね、してるんやけどね。うん。
○竹之内かの
すふれ。みんなかいてると思うけどキャスパすげえ。やってて楽しい、クオリティ高すぎる。しかもメイクチーフとしても優秀。たくさんありがとうね。美麗な役を美麗に演じているすふれ、必見です。わたしはすふれとキャスパしか共演はしないけどペアみたいな役柄なので、負けないように(?)がんばる!役者またみれそうやね、すふれの進化がたのしみ。お世話になったー、ありがとう!
○望月オーバーフロー
ロビンソン。初コンタクトで喚いてたのが面白かった2人目。私は今回この人に勝たなければならないのでわりとがんばらなければいけない。がんばらなければいけないけど、舞台上ではこの人の勢いのおかげでがんばれている節もある。がんばれているので、やっぱり勝つのは私。よし、完璧。意外に初共演、勝手にもう無理だと思ってたからとてもうれしい。新人から2mmくらいは成長できただろうか。春休みも彼のプロデュース公演で素敵な作品に関わらせてもらえた。たのしかったよ、ありがとう。さて、負けないぞ〜〜
○杏仁アニー
わたし。何度でも言う、この名前が大好き。今回役者してる同期の中で、舞台で絡んだことなかった2人とだけ綺麗に絡めた。満足。でも後輩の33期とはついぞ一言も絡めない運命らしい。号泣。
○かけうどん
ロッドマン。こちらも何気に舞台上初会話でうれしい。ところで先日彼が出てた公演が素晴らしかったんですよ!!とても!!それも含めて、いろいろ経験を積んでて、遠い人だなとやっぱりたまに思います。横にいるなぁと思っていても、急に早足になって気づいたらずっと前を行っているような人です。でもそのおかげで私は追いつこうがんばろうと思えます。まあ気づいたら目の前に立ってる時もあるけど。どんな時もひょうひょうとして変わらない態度に勝手に救われてます。なんできみはそんなに情緒が安定してるんだ。役者、雑魚でごめんなさい。ほんとうにたくさんありがとう。
○θ
β。べーただよ。小道具チーフ。抜群の発声と演技力。いろんな味が出せる役者だと思う。何気に彼のことを書くのは初めてだから書くと、去年、チーフ引き受けてもらえて、個人的にはホッとしてうれしかった。βはどう思ってるのかわからないけど、この部署を好きでいてほしいなと勝手に思ってる。なんか可愛い小道具つくってた。プロデュース公演でもその演技力をいかんなく発揮していた。さすがだわ。いい先輩になりそう。今季わたしは彼の専攻であるスペ語に手を出したので師匠になってもらおうと目論んでいる。あと、夏以降の小道具は頼んだぞ!!!!!
○君安飛那太
コルク。いろいろと天才すぎる。でもきっとたくさん時間と努力を重ねているのでしょう。部署や出演シーン的に関わる機会が少ないけどもっと話したい後輩の1人。もちろんコルクは初めから堂々としてたけど、最近はもっと堂々としてて、迫力みたいなものが出てきた気がする。こちらもプロデュース公演で演技力をいかんなく発揮していた。魅力が留まることを知らない。今年の冬か春あたりでかい舞台に出てそう。PVめちゃよかったさすが。
○永満柊人
しゅうと。みっちぇる。ながみつ。後輩とあまり話したことなかったはずなのに、会う前から後輩みんなにめちゃくちゃラブコール送られててさすがすぎた。君は周りの人々がすごいと言うけれど、私は君の人柄ゆえだと思うよ。キャスパは5秒で覚えられるらしい。とても効率的ですね、さすが。キャスパ注目。稽古来れてないやべえやべえって言いながらそつなくこなす。しゅうとの役者とてもよい。宣美チーフもいつもありがとう。あと、いつか書こうと思っていたことを、今回のしゅうとの役者紹介読んで思い出した。32期新人公演の時の君の役者紹介の締めが大好きよ。読むたびにじーんってする。
○田中かほ
ゆるあ。今回のゆるあ全部すき。『うんうんうんうん』ってしてるゆるあ結構お気に入り。いつも素敵なひと。果たして私はゆるあに先輩できてるのかしら。できてないわ絶対。そういえば、さすがスキーうまかった。またいこね。今回の舞台チーフは彼女です!!ぱふぱふ。絶対大変やったよね。舞台裏見学で柵の強度について新入生に語ってるのがかわいかった。本当におつかれさま!!この舞台で新入生いっぱいいれようね!!
○握飯子
クオリア。クオリアの創造力はすごい。ものすごい勢いでいろいろ生み出すクオリアはすごい。今回もめちゃくちゃがんばってた。なんか真夜中のバイトとかして大変そう。無理はしないで。クオリアのその語彙はどこから湧き出てくるの。今回の衣装メイク綺麗でめちゃくちゃ似合ってるよ。手癖で軽率によしよししてしまう後輩。我らが演出。いろいろ一緒に悩んだけど、なんか形にできていたらうれしいな。たのしかった!お世話になりました。
○荻野琥珀
ハク。ハクっていい名前。芸名もかっこよくて実はめちゃ好き。オムニ、秋公演、新人、今回と、役幅ひろいよね。すごい。もっと君の役者を見たい。主人公的な役もしてほしい、今回もとても魅力的。勝手に本番に強そうって思ってる。この映像すごいなって思ったらハクの作った映像ってこと多い。本チラもすごいかっこよかった。映像も宣伝美術も形?シェイプ?を使うのがうまい気がする。また一緒に帰ろうね1人目!
🥫オペレーション
○照明操作:藤丸翔
ごちゃい。はい、安定です。どうしよういい意味でもう書くことがない。今回はごちゃいのオペ姿を横で見られないのが残念。でも完璧にこなす姿が目に浮かぶね。ありがとう。風見鶏よりキュー多いってまじ???オペ席にごちゃいがいないとちゃうかはやっていけないのではないか。それから、座長も彼しかいないです。彼のまっすぐさ、存在自体にさえ何回も救われてます。がんばろうね。何もできないけど私もがんばって支えます。
○映像操作:荻野琥珀
お、さっきも見たぞ。両方こなすなんてほんとに、ありがとうね。そしてごめんね。ほんとうに心強い。
○音響操作:佐々木モモ
ころね。今度脚本を深夜テンションで書いてくれるって言ってた。嘘です。ごめんなさい。でもちょっと見てみたいけどな、ころねの深夜テンション脚本。なんでも笑って突っ込んでくれるからいつも雑に絡んでごめん。新人公演の役がとても素敵で、好きでした。役者もまた楽しみにしてる。また一緒に帰ろうね2人目!!
2年ぶりに劇団ちゃうかちゃわんの新歓公演を無事に上演できそうで、何よりホッとしていますが、最後まで気を抜かずにいきたいですね。1年前の新歓公演が本番1週間前に公演中止になったあの絶望の日を何回も思い出しました。たくさんの人に観てもらえてよかった、新入生に見せられて本当によかった。
コロナで虚無だった生活を嵐のように彩ってくれて、素敵な先輩と同期と後輩に出逢わせてくれて、ちゃうかには本当に感謝しています。私はちゃうかが心底大好きで、今の生活も大好きで幸せで離れたくありません。
頑張ろうと思います。
私は、この時をずっと待ってたの。
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