#声優傭兵
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声優傭兵
ゲームは現在進行中で、2023年11月にリリースされる予定です!闇の声優とエレガンスの天使のコラボレーション!
韓国語のタイトル:
"아이돌 용병!"
リリース予定:2024年7月
リリースプラットフ���ーム:PS5
評価: 16+
台湾のリリース:
“聲優的僱傭兵”
リリース日: 2024年9月
リリースプラットフォーム:PS5
評価: 16+
英語のリリース:
“Seiyuu Mercenary: Fighting Against the Perverts!”
リリース日:2025年初頭
リリースプラットフォーム:PS5
評価: 10+
日本本土版が最初にリリースされます:
評価: 18+
リリースプラットフォーム: Windows用DVD
注:注意のために、日本語版にのみ18歳以上のセックスシーンがあり、一部の画像は英語版からも削除されます。
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Time Outの記事の翻訳
この記事、結構基礎的情報が詰まってたな〜と思ったので翻訳してみました。()や[]内は原文中ですが【】は私の補足です。※翻訳の品質は保証しません!
2024.10.17 アダム・フェルドマン
「ウォリアーズ」は今夜現れるープレイするために。リン=マニュエル・ミランダの「ハミルトン」以来初めての長編ミュージカルはブロードウェイには存在しないーー少なくとも今は。代わりに、ミランダと共作者のイーサ・デイビスは1970年代風に作品を発表することにしたーーコンセプトアルバムとして。スリリングなナンバーと、ヒップホップのスターたちも含めたキラー・パフォーマーを沢山詰め込んで、ディストピアのニューヨークをワイルドに駆け抜け、ミュージカルとレコードの未来の立ち位置を高らかに主張する。
「ウォリアーズ」は1979年のカルト映画であり、ヒップホップ文化にも愛される「ウォリアーズ」を原作にしている。題名にもなっているストリート・ギャングたちが、ブロンクスのカリスマリーダー・サイラスーー主要なギャングたちを集め、停戦を呼びかけるーーを殺したという濡れ衣を着せられ、自分たちの縄張りまで帰ろうとする話だ。今回のバージョンは、ウォリアーズたちはみんな女性。それはサイラスも同じで、サイラスの声は映画とも負けず劣らないカリスマのローリン・ヒルがつとめている。映画でウォリアーズを誘惑する女性ギャングのリジーズは、今回は男性ギャング、ビジーズとなり、他の役はマーク・アンソニー、コールマン・ドミンゴやビリー・ポーター、などなど。オープニング・ソングでニューヨークの5地区を表すのは、バスタ・ライムス、ゴーストフェイス・キラ、クリス・リバース、カムロンやナズである(映画で不気味な悪役を演じたデイヴィッド・パトリック・ケリーもカメオ出演している)。
ミランダと、共作の俳優・作家のデイビスは2007年以来の友人同士だ。この年、彼らはオフブロードウェイで、それぞれブロードウェイに行くことになるミュージカル(In the HightsとPassing Strange)に出演していた。彼がいうに、「ウォリアーズ」を原案に作品を作ると決めた時、すぐにデイビスのことを考えたという(デイビスの作品には、伝記劇Angela’s Mixtapteとピュリッツアー賞最終候補作Bulrusherがある)。「僕よりクールで賢い人と言ったら、と考えてすぐにイーサのことを思いました」。2020年1月、二人はドラマブックショップの地下でプロジェクトのことを話し合い始め、2年後、アルバムのレコーディングを始めた。
私たちは発売前の視聴パーティが行われたパブリック・シアターにて、ミランダとデイビスに、翻案についての選択や、なぜ「ウォリアーズ」の旅物語が「ヒップホップの誕生物語」と捉えることができるか、ということについて、話を聞いた。
「ウォリアーズ」に興味を持つようになったのはどうやって?
ミランダ:4歳の頃映画を見たんです。親友が階下のご近所さんで、そのお兄さんがVHSを持っていて。ビンをカチャカチャ鳴らすデイビッド・パトリック・ケリーは自分の人生最初のブギーマンでしたね。もうとにかく何回も、何回も見たので、映画自体が僕の頭の中のニューヨーク地図になってるんです。(ギャングメンバーの)レンブラントが地下鉄の路線図を指で辿りますよね。同じルートを、当時の、80年代中盤なので少し変わっていたんですけど、路線図にそって指でたどったことを覚えています。2009年に、ハイツを1年公演した頃ですが、大学時代の同級生のPhil Westgrenがメールをくれました。「プロデューサーのラリー・ゴードンと仕事しているんだけど、彼が、というか彼の妻が、まあ元妻が『ウォリアーズ』のミュージカルにするってアイディアを持ってるんだ。どう思う?」といったものでした。で僕の返信は、「これこれこういう理由でできるわけない」(全員笑)。「僕は『ウォリアーズ』が大好きで多分他の映画よりもずっと沢山見てるんだけど、だからこそこれこれの理由でこのアクション映画をミュージカルに翻訳することができない」と返したんです。とはいえ無意識下では「挑戦しかと受けたぞ!」という感じだったんですね。ざっくり2016年だか2017年だか、「ハミルトン」を公演してた時に飛ぶんですが、僕は考えてたんです。「次の作家人生、何をしたらいいんだろう?」って。その時に脳の全部が「『ウォリアーズ』だ!ウォリアーズ!やってみようじゃないか」って感じになって。ちょうどその頃、インターネット界隈はゲーマーゲートの時代で。2010年代って僕はめっちゃオンラインだったんで。今はそうでもないんですけど(悲しそうに笑う)。ゲーマーゲートのこと覚えているかわからないんですけど、ビデオゲーム界で働いてる女性たちが晒されて人生を台無しにされてました。大した理由もなく、カオスとウケを狙っただけの男たちに。
デイビス:ただのミソジニーですよ。
ミランダ:ミソジニーはもちろん。ただそれよりも根源的な悪意というか。「これが彼女の住所だ。それで何が起こるだろうね?」と言ったような。その残酷さは「ウォリアーズ」のルーサーを思い起こさせました。奴らとルーサーを結びつけたんです。それで、そうか、もしウォリアーズが女性だったら?ルーサーがサイラスを撃って、あのふざけた口調で、撃ったのは彼女たちだと言ったら?それで、イーサと一緒にやっていく中で、もし女性ギャングだったらと考えると、ストーリーがもっと興味深いものになると発見したんです。僕は映画が大好きで、頭の中ではもう二枚の石板【モーセが授かった、「十戒」が書かれた石板で二枚からなる】みたいになってます。でも物語を描いていく中で、どう歌わせるか、そういう意味では、女性たちがホームに帰るために戦う話を描く方がずっと興味深いものになると思いました。ということであなたを引き込んだんです。あなたが話す番ですよ。
デイビス:リンは175cmの、ミュージカルシアターだけじゃなくて音楽の、時代の、私たちの文化の、巨人です。私はいつも文化としてのヒップホップと、文化としての劇場を組み合わせることを提唱してきましたけど、リンはそういったアーティストたちの末���なんです。それが【このプロジェクトの?】芸術的魅力の大きな部分です。それに、リンは友達ですから。だからリンが、「どう?やってみたい?」ってなったら、断れませんって!もちろん、「やりましょう」って。でもまず映画を通しで見なきゃいけませんでした。ヒップホップを通じてしか知らなかったので。リンが言ったように、【十戒の】石板なんです。で、ヒップホップのサンプリングされ、彫刻になってる。
ミランダ:ウータン・クランの曲や、コモンの曲や、ミュージックビデオなどですね…
デイビス:どこにでも引用されてます。いまだにね。LL Cool Jが新しいレコードを出しましたけど、そのうちの一曲がSpirit of Cyrusですから。
ミランダ:映画の中のサイラスの聴衆の「いけ!サイラス!俺らは兄弟だ!」がサンプリングされてます。
デイビス:そう。血脈に、DNAに深く根付いている。ヒップホップの、ニューヨークのあり方にね。この映画がそう言った基盤になってるってわかっていて見ることができました。ただ、その影響から無関係だったから、新鮮な立場で見れたとも思っています。だから、いらないな、って部分がわかりますから。ちょうど[TVミニシリーズの]Justified: City Primevalに関わっていたんですけど。それもエルモア・レナードの本を原作にしたものです。彼が言っていたことはこうです。原文を吊るして骨まで削り落とせと。これでも同じことだと思いました。そして新しいバージョンは女性が動かしているということが肝だと。またアイデンティティや表象に関しても同じように逐一切り分けていって、大事にしなきゃいけないと思った点は、2024年からの視点で行う必要があるということでした。【映画の】1979年でもなく、原作小説の1965年でもなく。
ミランダ:原作の元になっている話【小説のWarriorsはクセノポンの「アバナシス」を下敷きにしている。ギリシャ傭兵隊に参加したが敵地ペルシャで敗走し故郷に向かうこととになる顛末を元にしたもの】の時代(紀元前4世紀)でもなく!
デイビス:そう。でもこの作品は神話的でもありますからね。根源的な恐怖についてのことでもあるし、仲間や家族や生き残ることに対することの本能的な渇望の話でもある。
ミランダ:僕はいつも「ウォリアーズ」はニューヨークで恐るべきことのビジュアル・ガイドだと思ってきました。誰かが地下鉄の線路に落ちたり、車両で火事が起きたり、警察に追われたり、間違った界隈にいて間違ったギャングに追われたりだとかの、恐れることが全て起こるし、それが素晴らしく鮮明なイメージとして映画の中に描かれています。ニューヨークの恐怖スターターキットという感じ。
70年代は特にそうですよね。ニューヨークを舞台にした映画に描かれる地下鉄の様子って恐ろしげでした。「殺しのドレス」や「狼よさらば」、「サブウェイ・パニック」など、アメリカや世界は、恐ろしくて危険な地獄だと語っているようでした。「ウォーリアーズ」はその恐怖の文化の一つであると思いますが。
デイビス:興味深いのはその視点です。だって、例えば、恐れているのは誰か?列車に乗ったプロム帰りのカップル。ただ私が思うに、どうしてヒップホップ界がウォリアーズを愛しているかというと、ギャングについての、それもその後ミュージシャンとなったギャングについての映画だからだと思うのです。ズールー・ネイション、今はズールー・ユニオンのような。またはゲットー・ブラザーズのような。アルバムに繰り返される一節は「これはなにかが生まれる音(This is the sound of something being born)」です。ある意味ではこれはヒップホップのオリジン・ストーリーなんです。まあ今現在我々がヒップホップの始まりだと決めた、1973年にセジウィック・アベニューでCool Hercがブロックパーティをしたときよりずっと後の話ですけど。
ヒップホップのストーンウォールライオットということですか。
デイビス:まさにそう。その頃(70年代終盤)といえば、シュガーヒル・ギャングやグランドマスター・フラッシュがいました。これらの若い世代のコミュニティは、「もう抗争はしたくない」と言った世代でした。映画の中で起こった停戦は、実際のブロンクスで起こったことなんです。ゲットー・ブラザーズのベンジー・メレンデスが主導したことです。もう争いたくない。縄張りやコミュニティを代表した組織としてわかり合おうじゃないかと言ったんです。変化が文化の成熟を生み出した美しい瞬間でした。
ミランダ:イーサが注目した視点というのは、「平和の約束」が実を言うと映画のモチベーションなのだということです。彼らは平和の約束をもとに、自分たちの縄張りを離れた。僕がこの映画を愛しているまた別の部分というのはーーヒップホップや、我々のカルチャー一般がこの映画を愛する理由でもあると思いますがーー登場人物たちを全く値踏みしない、または彼らのいる条件の中で値踏みをしているという部分です。実際、ある登場人物が彼らを値踏みするときは、ウォリアーズの側についていたくなるんです。大変な状況に放り込まれて、なんてこった、家に帰らなきゃ、という気持ちにさせられる。それって世界中で一番普遍的な話ですよね。
なるほど。ウォリアーズは映画の中でギャングに脅かされますが、でも彼らもギャングですよね。外部の側からのギャングを見る目じゃない。
ミランダ:勿論。だからそのような立場に置かれますし、またそれだからこそ美しくシンプルな話を伝えられます。
映画で、サイラスはギャング間の停戦のみ提案するのでなく、停戦して力を合わせれば街を支配できる、と説きますよね。お日様とお花の世界でなくって、これは組織犯罪の大計画です。アルバムの方では、もっと協力といった部分が強調されたものにシフトしているようですが。
デイビス:ええ、何が言いたいかわかりますよ。映画でサイラスが言うことはこうです。「モブや警察よりデカくなって街を乗っ取ろう。」私たちはそれを、「街の平和のために団結しよう」、というふうに精製し直しました。街を乗っ取るためではないんです。
ミランダ:平和への約束っていうのが面白いなと思ったんです。自分たちの界隈ーー自分たちの界隈ですから、物事は守備よく進みますーーを離れることができるということは、恐れる必要もなく自由に街中を出歩ける機会だということですから。
そしてサイラスは暗殺されます。ピースメーカーの暗殺はーガンディーやキングやラビンの暗殺のようにー興味深い現象ですよね。世界中にその興味深くも恐ろしい要素があります。ここでの要素はルーサーで、彼の激しいメタルサウンドは彼の二ヒリスティックな態度とよく対応しています。
デイビス:彼は混沌の悪意ですね。
ミランダ:混沌の悪意。それが彼のD&Dタイプですね【ダンジョンズ&ドラゴンズ由来のキャラクタータイプ分けのやつ(lawful good,neutral goodとかああいうの)を言っているかと】。イーサが参加する前、ルーサーのラップを作ろうとしたんです。でもどうも理路整然としすぎてて。もっとちゃんとした計画があるやつみたいになったんです。「ハミルトン」の時みたいに、登場人物の考えのパターンにマッチしたフローを作ろうとしてたんです。そこでイーサがAlekhine’s Gunって聞いたことある?って。それがまた[とても大きなしわがれた雄叫びを挙げる]って感じで。聴いてる間、うちの天国のカトリック信者のおばあちゃんたちが十字を切るのを感じましたよ。僕はメタルの大ファンなんですが、ああそうだな、これはショーの音楽で聞くとは思わないよね、と思いました。
地底が開くような音ですね。
ミランダ:一番意外なものですよね。でも結局意外なのが一番面白いし勝つんです。本当に混沌としたエネルギーがあるのは楽しい。実際は熟練の、コントロールされたものなんですが、混沌としています。
このボーカリストも素晴らしいですね。
デイビス:ええ、キム・ドラキュラは素晴らしい。勿論、ロックミュージカルの多くはラブレターですーー
ミランダ:70年代のジーザス・クライスト・スーパースターみたいなコンセプトアルバムへのねーー
デイビス:だからロックサウンドは重要なんです。でもメタルの方向に行くと言うのは、違いかなと思います。
ミランダ:11まで音量を上げて!【映画spinal tapの台詞。音量のリミットは10までだよ…という返事になる】
デイビス:サウンドはキャラクターに命を吹き込むためにも本当に大きな役割を果たしますから。
ミランダ:僕らはまずそれぞれ好きな70年代の音楽ミックスを作ることから始めました。または今のものでも70年代の断片を残すものですね、ストロークスのように。それぞれギャングが違った音を奏でるのは、それぞれのネイバーフッドはそれぞれ違ったサウンドになるからです。
デイビス:違った音を作ってニューヨークのパッチワークキルトを作ろうとしたんです。
ヒップホップのスコアがあるのは勿論ですが、ポップの要素が全体を強く貫いてますよね、特定の文化やエスニシティを想起させるような。どうやってそれらのサウンドを選んだのですか?
ミランダ:本当に一つ一つこなしていきましたよ。まず、もしイーサが音楽の思いつきがあったら、まず鍋に入れていくんです。オープニングナンバーを聴くと彼女のボイスメモからとった声が聞こえますよ。その時は彼女は「こんな音楽がオープニングに聞こえた」みたいな感じで[フレーズを歌う]。オープニングナンバーのクラクション・ラインになりました。なんだったらボイスメモを一番上の方におきました。ビートが始まる前にイーサの声が聞こえます。
デイビス:確か最初は私が脚本を書く、という提案でしたよね。
ミランダ:そうでしたが、その考えはすぐに捨てました。持ってるものを全て頂戴、それをガンボ【鍋料理】に放り込もう!ということになりました。イーサの提案はオープニングナンバーとウォリアーズのサウンドのベースラインに沢山活かされています。”Roll Call””Woodlawn Ceremony”なんかに特に。それから、ターンブル・A.C.ですが、ちなみに僕のお気に入りのギャングなんですがーーだって改造スクールバスに乗ってるんですよ、まるで「マッドマックス・怒りのデスロード」じゃないですか。
このアルバム全体が怒りのデスロードのようですよ。
デイビス:そうですね!
ミランダ:僕の頭の中では、1979年のサウスブロンクスのスキンヘッズじゃないんです。プエルトリコ人たちなんですよ!だからファニアのことを考えたんです。ファニアは世界的なサルサのムーブメントですが、実はサウスブロンクスから始まりました。ウィリー・コロンはブロンクス出身です。70年代にサルサを改良復興した人々はみんなサウスブロンクス出身で、しかもギャングスターでした。ってことで、よし、彼らをファニアギャングにしようと。マーク(アンソニー)はファニアの偉人エクトル・ラボーを演じたこともある【「エル・カンタンテ」(2006)】ので、彼に話を持ちかけました。頭の中ではフューリーロードのギター男みたいになってる彼を想像してます。ウォリアーズを捜索する中で、文字通りバスのフロントに括りつけられて歌うバラード歌手。それから、【映画では】ユニオンスクエア駅で襲ってくるスケートに乗ったギャングを、96番街駅のハリケーンズのハウスに送って再構成しました。これは僕らなりのボールルームサウンド、「パリ、夜は眠らない。」【Paris is Burning、1980年代の有色人種のクィアの人々が関わったボールルームカルチャーを記録したドキュメンタリー映画】などのサブカルチャーへの賛歌なんです。あとはどんなギャングがいましたっけ?
デイビス:オーファンズですね。沢山ある中で、感情的に必要な、彼らにふさわしいバイブのあるものはなんだろう?と。
ミランダ:そうやって、オーファンズにはポップパンクとポリスの中間点を取りました。ポリスっぽいスカが、ブリンク182っぽいものに変化します。ニューヨークらしい言い方をすると彼らはハーブス【負け犬、キモいナード、ぐらいのスラング?】なんでね。
デイビス:西海岸でもハーブスって言いますね!そう、彼らはハーブス。カモ、道化です。
それで、勿論ビジーズがいますね。
デイビス:ボーイバンド!みんな私たちがあれをレコーディングしてる時怒ってましたよ。彼らが言うに、みんなこんな感じの曲を作ろうと長年頑張ってるのに、リンは、おはようー!じゃやるか!って感じでやっちゃうんだからって。確か(息子の)フランキーのために書いた歌がベースになってるんですっけ?
ミランダ:そう。うちの子のために書いたメロディです。チャーミングなメロディが必要だったので、その歌から拝借しました。実際は子守唄だったのですがボーイバンドのテーマに作り直しました。僕らは「ザ」・ボーイバンドが必要だったんで。これもまた2024年の視点からのボーイバンドです。ジョシュ・ヘンリーが最善のボーイズ・Ⅱ・メンソウルを持ち込んでくれてますし、スティーブン・サンチェスも美しく歌い上げてくれてます。最後にダニエル・ジャカルがK-POPのフレーバーを持ち込んでくれてます。
ポップの要素のおかげで、70年代ロックオペラコンセプトアルバムのスピリットをまた思い出させてくれますね。ポップはアンドルー・ロイド・ウェバーとティム・ライスのミュージカルには大きな役割を果たしていました。あれらの曲は、ラジオで流行ってる曲と同じぐらいモダンでしたから。
ミランダ:アンドルーとティム��成し遂げたことは本当にすごいことでした。彼らは「ジーザス・クライスト・スーパースター」を完成させる前にすでに「スーパースター」をリリースしました。だってどこのレコード会社もフルアルバムを制作させてくれなかったから。冒涜的だとか罰当たりだとか呼ばれつつも、反響がすごくて、レコード会社もしょうがない、アルバムを作れ、となったんです。本当に好きなアルバムです。でも、聞いてくださいよ。貧乏な時は、どんなキャスト・アルバムもコンセプトアルバムです。聞いているものからショーを頭に描いて、点と点をつなげるんですからね。僕が子供の頃に両親が持っていたキャスト・アルバムを聴きながらやっていたことです。劇を見る手立てのない人たちが「イン・ザ・ハイツ」や「ハミルトン」のキャストアルバムを聴きながらやっていたことなんです。面白いんですが、アンドルー・ロイド・ウェバーと朝食をともにしたんですけど。彼が街にやってくると聞いて誘ったんです。そこで尋ねたんです。「あなたの手順書から盗んでる途中なんですけど、イーサと僕はコンセプトアルバムを作っているんです。何かアドバイスはあります?」と。「あるよ。ライブバンドと一緒に作りなさい」ということでした。彼は熟練のミュージシャンたちに自分の音楽を演奏してもらい、さらに探索する喜びを教えてくれました。確かにそれは今までと違った体験でした。「これが楽譜です。演奏してみてください」っていうのとは全く違いました。
デイビス:でも、アンドルー・ロイド・ウェバーが言う前から、その方向性だったと思います。初めの頃のミーティングで、バンドとやってみて、曲が完成するのに任せてみたらどうだろうか、と話していたので。やってみると、本当に素晴らしかったですね。
ミランダ:僕らのプロデューサーのマイク・エリゾンドはナッシュビルを拠点にしています。素晴らしい人々と親しい友人を呼んで��れて、2週間曲を探索できました。一つ歌を持ってきて、セッションしてその中から生まれるものがーーまるで映画を撮る時みたいに、計画して、でもたとえばそこで照明がいい仕事をしてるな、となったらそのひらめきについていく。それがとても楽しいところでした。座ってミュージカルを書いているのとは違う体験でしたから。
今年の初め頃にレコーディングをしたんですっけ?
デイビス:まずはデモから始めました。私たちのウォリアーズがウォリアーズとなった過程はまた全く別の話です(ウォリアーズはブロードウェイ俳優のジャスミン・シーファス・ジョーンズ、フィリッパ・スー、アンバー・グレイなどが演じている)。最初にデモを取ったのですが、いやいや、これより上手くできる人がいる?って。
ミランダ:無意識にキャスティングしてたんですねきっと。デモができて、僕ら目を見合わせて、もうバッチリじゃん。ポップスターにやってもらうこともできたけど、でもーー
デイビス:これより上手くできないって。こんなケミストリーができる?そもそも演技ができる?彼女たちも多忙で、素早くやらなきゃ行けなかったけど、それでも素晴らしいものができた。
ミランダ:実際、トラックを録るよりまずウォリアーズのパートを先に録ったんです。で、ナッシュビルに2週間行ってーー
デイビス:そこでトラックを録りました。
ミランダ:そのあとギャングたちと、スターたちを追いかけました。オープニングナンバーだけでも大仕事です。ゴーストのレコーディングをするためにスタテンアイランドへ。ビッグパンの息子の、クリス・リバースがアリゾナに住んでいるので、そこへ。彼らがいるところ追いかけて行きました。
デイビス:そしてミス・ローリン・ヒルを、マネージャーを通して追いかけました。世界中を旅してますから。
ミランダ:そしてある日、Dropboxにボーカルが。バックグラウンドボーカルまで足してくれました。あちらで全部やってくれたんですよ。びっくりしました。
デイビス:とろけましたね。
ヒルの声は本当に権威的ですね。また、若い頃よりもラフな声です。
デイビス:人生が積み重なった声ですね。いぶしが効いています。
ミランダ:Apple Musicによると、「ミスエデュケーション・オブ・ローリン・ヒル」はオールタイム・ナンバーワンのアルバムです。なのでミス・ヒルがサイラスを演じて、男社会の中でトップに立ち支配している、という想像はちっとも的外れなものではありません。イーサが参加する前に別バージョンの曲を書いていましたが、イーサとの会話でこの役割に立つ女性としての姿を深く考えることができました。「私がこの立場に立ち続けるためにしたことを想像してみろ」と言う詩があります。この男社会の業界の中で。
ブロードウェイ・ミュージカルは他のジャンルよりも、女性をセンターにしてきたと思います。私が面白いと思ったのは、この作品はあなたが今までやってきたことからの大きな変化ではないかという点なのですが。
ミランダ:僕としてはやってることはずっとおんなじなんですよ。僕は劇場で劇場に恋に落ちたわけじゃないんです。学校劇に出たことで劇場に恋したんです。気づいたのですが、僕はいつだって最高の学校劇を作ろうとしてきてたんです。そりゃあ罵り語に満ちてるしギャングについての話だったりしますが、大人数の登場人物で、素晴らしい女性たちの役も沢山必要なんです。男の子の割合は1/8ぐらいですから、女の子の数の方が圧倒的です。少なくとも僕の高校はそうでした。
ゲイボーイのためのギャングもありますしね!
ミランダ:そうそう。(笑)甥がシアター・キャンプに行ったんです。シアター・キャンプの人口分布もそうじゃないですかね。
デイビス:今回【ウォリアーズを女性にすることで?】持ち上がった大きな課題はこうです。彼女たちは深夜に道を出歩かなきゃならないってこと。勿論、彼女たちはギャングですが、普段は自分のシマにいますからね。私たちは、彼女らはコニーアイランドのボードウォークを安全に保とうとしている、というふうに考えました。でも彼らは今は知らない違うテリトリーにいる。しかも丸腰だと。
彼女たちはギャングとガーディアン・エンジェルの中間にあたるような感じですね。
デイビス:そうなんです!で、ビジーズの部分になって持ち上がった問題はこうです。どうして彼女らはよく知らない男たちの家についていけるか?ということです。どうやったらついていくだろう?ニューヨークを歩くということはーー女性はみんなわかると思いますがーーどう警戒して逃げる準備をする必要があるかということなんです。夜遅くに出歩く時は鍵をこう(拳から鍵を突き出した状態で持ってみせる)持っておかなきゃならない。誰かに襲われるかもしれないから。どれぐらい付き纏われたことがあるだろうか?彼女たちは明らかに自分たちの安全のために仲間と共にいただろうし、お互いの面倒をよく見たでしょう。私はサイラスが「和平を結ぼうじゃないか」と提案した、というアイディアをすごく気に入っているんです。なぜなら暴力というのは、女性の方に余計影響を与えるものだからです。映画では、マーシーはギャングレイプの脅しを受けます。
ウエスト・サイド・ストーリーのアニタみたいに。
ミランダ:性暴力の脅威は常にすぐ表面下にあります。
デイビス:原作では実際に起きます。だから彼女たちは映画【の男のウォリアーズ】よりずっと危うい立場なんです。彼女たちのお互いへの忠誠心の理由になるところだと思います。仲間のためなら死ぬことだって厭わない。
ミランダ:それを考えるとビジーズの歌の制作はより興味深いものになりましたね。だって、映画みたいな「イケてる女たちだ、ついていこうぜ」じゃだめなんですよ。僕らはビジーズがどんな感じならついていくだろうか、ということについて沢山話し合いました。それで、そう、セーター・・・
デイビス:セーター。ふわふわのセーター。
ミランダ:セーターの約束。食事の約束。休息の約束。イーサは特にフレンチトーストのことを言ってたんで、歌詞に入れました。(二人笑)つまりはこういう会話です。「何をきっかけに警戒を解くだろうか?」
マーシーを女性のままにして、(ウォーリアーズのリーダーの)スワンとのロマンスもそのままにしましたよね。僕はすごい腑に落ちましたよ。だってもしウォリアーズがコニーアイランドで幅を利かせている女性ギャングなら、少なくともひとりはダイクがいるだろうって。
デイビス:少なくとも!そうですね。(笑)
ミランダ:それに関しては話題にすら上がらなかったですね。マーシーは【映画の】マーシーのまま。マーシーはマーシーなりの力を持っています。彼女の登場シーンで明白です。オーファンズは、うわ!マーシーだ!って感じですよね。マーシーが怖いんです。彼女はそれだけの強みがある。
デイビス:そして自分に合う相手を見つけるんです。スワンをね。スワンもかなり警戒心の強い人です。
ミランダ:マーシーもスワンが自分のことをよく知らないのに、追い払わないことに驚きを感じるんです。
アルバムを聴いていると、すごく映像が思い浮かぶんですよね。勿論映画を見たからなんですけど、それだけじゃなくて、見せ場などは舞台で表現するのが難しそうに感じます。バスや地下鉄やファイトシーンなどの部分です。「ウォリアーズ」の舞台化を考えていますか?そうだったら、何か変わる部分がありますか?
ミランダ:映画にする気はありませんが、舞台化はすごくやりたいですね。でもこれ(アルバム)が一番の形かと思いました。望んだ声たちを得られましたし、その中の大体の人たちは週に8回公演することはないでしょう。ミュージシャンシップに乗っ取ってアルバムを作る時間を十分に取れました。正直に言ったら、映像化や舞台化の制約から自由に作れたんです。もしファイトシーンがあったら、「曲が終わり、彼女らは勝った」で言うだけで済みますから。誰であれ、将来の制作チームに大きな課題を設定できたら嬉しいなと思います。とはいえまずはこのストーリーがどう歌われるかを見たかったのです。その探索の衝動が、まずアルバムという形で残したかった理由なんです。頭の中で壁にかけて、最初から最後までストーリーを組み立てるーー「トミー」や「ジーザス・クライスト・スーパースター」みたいに、「ハデスタウン」のようにーーその後に、次に進む。
先ほどお互いにミックステープを作ったという話を聴いて、閃いたのですが。「ハミルトン」は最初は「ハミルトン・ミックステープ」でしたよね。で、イーサ、あなたは「Angela’s Mixtape」を書きました。(有名な黒人のラディカルな政治活動家で大学教授の)アンジェラ・デイビスの姪として育った自分の経験を題材にした作品です。サイラスはアンジェラ・デイビスのようなタイプではないですか。あなたの家族や彼女の周りの関係性はキャラクターのヒントになりましたか?
デイビス:そうですね、そのことについて考えないことはできなかったですね。自由と正義と社会変革の価値については、生まれる前から深く叩き込まれてきましたから。アンジェラが投獄された時、母は私を身ごもっていました。
ミランダ:伝記のその部分を丸つけてますよ。釈放された時にイーサを手渡されたんですよね。(二人笑)
デイビス:そうです!とはいえその政治に囚われていたわけではないです。彼女も私の母も、この場合は私の父も、私の芸術家としての活動をよく支えてくれますし、芸術は人々が未来を夢見て前に進むために大きな役割があるということを理解してくれています。でも彼女のことは当然私の頭にありました。当然ね。
ピースメーカーでありギャングリーダーでもあるという組み合わせは、アンジェラ・デイビスの文脈で考えると特に示唆的ですよね。このユートピア的な理想はまたブラックラディカリズムの暴力的でモラル的にも危うい側面にも基づいているという・・・念の為、彼女が裁判の件で���罪だったと考えているわけではないですよ!ただ彼女もその世界にいましたね。
デイビス:そうですね。マーティン・ルーサー・キング��ケネディやマルコムX、フレッド・ハンプトンの暗殺の話になると思うのですがーーほんとうにおばが生き残ることができてよかった、と思います。本当に沢山の、本当に沢山・・・私が子供の頃、おばは死の脅迫を受けていました。家を締め切って、ボディーガードをつけて。電話も盗聴されてました。
その時は一緒に住まれていたんですか?
デイビス:いいえ、でもとても近くに住んでいたんで、親のひとりみたいなものでした。私を育ててくれたんです、母と継父と一緒に。彼女の家で一緒に過ごしましたし、彼女の持っている音楽も聞きました。母と同じように、彼女も文化を愛していますから。私が芸術の道に行き着いたのもー彼女たちが芸術を愛していたからなんです。ところで【それと関連して?】映画でもあった曖昧な要素ですがーールーサーと電話で話をしていたのは誰か?誰かがサイラスを殺すためにルーサーに依頼したのか?
ミランダ:ウォリアーズのレディットにいくと陰謀論について議論されてますよ。誰かのためにやったのか?誰と話していたのか?
デイビス:そう。コインテルプロの世界を実際に経験した身として、ルーサーが誰と話していたのか仮説を立てることができます。仮説ですよ!知らないですけど。でも私たちはそれについては曖昧にしておくことにしました。あの時代は本当に沢山の組織が関わっていましたから。誰もどこと関わっているかわからなかったのです。オリバー・ストーンの「JFK」にいいセリフがあって。殺し屋でさえ誰が殺し屋かわからないっていうセリフでした。不明瞭にするのが実際の戦略だったんです。もちろんそのことも考えました。そのほかにリンと話したことは、ーー”Quiet Girls”の時に話したことですがーーハリケーンズがウォリアーズに言ったことです。「無実であることを人々に知らしめなければいけない」。逃げていれば、有罪に見える。もちろん、それはおばに起こったことです。彼女は地下に二ヶ月潜りました。彼女は無実でしたが、人々は彼女は有罪に違いないと考えました、逃げていたので。【おばのことが?】反映されていると気づいたのはまたワイルドな瞬間でしたねーーハリケーンズが言っていることは、「みんなに知ってもらえ。ただ逃げるだけじゃなくて外に出ていけ。自分たちは誰か、何をしていないかを知らせろ」ということです。それをストリートの、自分たちのアイデンティティを隠すことはできない、というクィアの人々が伝えるというのが重要でした。我々のアイデンティティを何倍にも広げて輝かなければいけない。それは生存の方法なんです。
生存といえば。ウォリアーズのリーダー、クリオンは、映画では最初に死にますがーー少なくとも死んだように見えますが。
ミランダ:死ぬまでゆっくりエルボーされたみたいな。(二人笑)
でもあなたたちのバージョンでは、クリオンは生き残って、サイラスの右腕マサイと同盟を組みますね。
ミランダ:マサイは映画では3分ぐらいしか出てこなくて、セリフも「ウォリアーズとは誰だ!」ぐらいですが、彼の話をもっと聞きたいなというのと。それでコールマン・ドミンゴを得て、本当にすごいですよ。そうすることで、和平の実行者を得たと思っています。クリオンはウォリアーズをそこ【ブロンクス】に連れ��行った張本人です。クリオンは「サイラスは唯一無二だ」って感じですから、クリオンを生かせば、サイラスの夢は生きる、それが僕らのプロジェクトの大事な理論でした。彼女はウォリアーズに、僕たちに、旅をする理由、サイラスが死んだからその理由が消えるわけではないということを思い起こさせる存在なのです。これはイーサの作り出した構造でした。僕は恐怖の側から、イーサは希望の側から始まって、ちょうど真ん中で折衷することができました。(二人笑)
デイビス:本当にそうですね。
「ウォーリアーズ」は10月18日、金曜公開。
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役者紹介の使い方
テキストを出力します。
外公の役者を紹介するぜ!!!
あとこの人がRPGに登場したらこんなの、を偏見で決めるぜ!!!!
※「RPGに登場したら」という偏見です。深い意味も、不快にさせる意図もありません。
■衿君
ムキムキ。なんか前も役者紹介したね。しかも佐藤で。普段のエリちゃんって佐藤みたいな感じなんですかね?
RPG:拳かでっかい剣で戦ってそう。でもPVを無限に待ってくれる優しさもあるから回復役もできそう。チートキャラ
■西峰ケイ
長方形。相変わらずのオモロで幸いです。ツッコミをすることで輝く人材。でもこの人の色んな役見たいよね
RPG:シーフしてそう。得意の短剣とツッコミで鋭く刺してきそう。あとビジュにもこだわってそう。
■舞原まひろ
後輩がいる。この人のがっつり役者が見れてHappyです。あと普通におもろい。ちゃうかの常識人枠では?
RPG:魔法使いか武闘家やってそう。それかウェスタンハット被って銃とか撃ってそう。
■雨々単元気
うーたん。普段からノリノリ。僕を甘やかさないで。演技もどんどん上手なってる \ゎーぃ/ 瀬川役ちょーハマってて👍
RPG:仲間とワイワイ冒険者してそう。それか過去に色々あってやさぐれて飲んだくれてそう。かわいそう。
■箏
新人君。そんなかしこまらなくていいよ。共演できて嬉しい!流石の演技力で、むしろ引っ張ってもらってます
RPG:貴族とかやってそう。めちゃ慈悲深そう。「嗜む程度ですが…」とか言いつつレイピアとか上手そう。
■肆桜逸
ニキ。なんかすごい楽しそう、良かったね!!でもなんやかんやで功労者でもあると思います。ありがとうニキ
RPG:なんかチュートリアルとか教えてくれそう。魔法よりも物理攻撃の方が得意そう。
■緒田舞里
まりネキ。ツッコミ役めっちゃいい!この人の存在で2024が成立してるよね。なんやかんやデカ役こなしてて凄い
RPG:ポーションとか売ってる店で働いてそう。それか酒場の看板娘やってそう。
■ミル鍋
9と3/4番線。セリフ聞き易すぎです、流石。全力でふざけてすぎてる。上司と人外役以外も出来て良かったですね〜
RPG:素手で魔法使ってきそう。バフとデバフが強そう。なんかザ・魔女みたいな格好してそう。
■児
どうも。今公演一番ズルいポジにいる人。ビジュ、キャラ、役の重要度がずるすぎる。あとBGめっちゃいい
RPG:風魔法とか���意そう。なんか金持ちそう。それか吟遊詩人とかしてそう。
■苔丸
カオス理論。大学教授のイデアみたいな表現できるのめちゃいい。苔丸…おまえはちゃうかの柱になれ!
RPG:薬草の研究とかしてそう。あとバッグに全てが入ってそう。なんでも入るバッグの正体
■テキストを入力
誰やねんこいつ
■東愛莉
暇だねー。店長役結構似合ってる。でもあずのキャピポテンシャルも発揮してほしいよね。今後の役も楽しみ!
RPG:味方を応援してバフ配ってそう。それか忍者的な感じになってクナイとか投げてそう。
■紫苑
失礼しま〜す。胡散臭すぎて最高。発声も演技もめちゃくちゃ進化したよね!今度エンゼルフレンチ奢らせてね😭
RPG:やばい薬とかぐつぐつ錬成してそう。部屋散らかってそう。毒とか使って戦ってそう。
■岡崎仁美
カヌレ姉さん。まいこの印象が強いんですけど、そこからこの弥生人っていう落差。いつもお世話になってます。
RPG:宿屋の主人とかしてそう。とりあえず回復役はしてそう。
■錫蘭リーフ
正論パンチ。流石に演技力が高いことよ。てか弥生人やってた事とかある?その道?あと髪型かわいくていいね👍️
RPG:剣も槍も使えそう。傭兵とかしてそう。蛮族とかもしてそう。
■縦縞コリー
Black Chihuahua。役の振れ幅えぐい。好き勝手できる役を喜んでたのが印象的です。でも主役も楽しみにしてるよ
RPG:辺境にいる強い人とかやってそう。便利な技とか教えてくれそう。
■大良ルナ
えらいら。細かい気配りができるの最高。さらに、この人おもろい。てか僕のこと馬鹿にしてるよね??
RPG:でっかい都の図書館とかで働いてそう。それか、真反対だけど大道芸人とかもやってそう。
■響夜
今日未明。声が良いですよね。今回すごいハマり役だと思います。てか毎回おしゃレベル高いよね。すごい
RPG:個人で新聞記者とかしてそう。それか悪の組織の四天王の一人とかもしてそう。
■アリリ・オルタネイト
OIL。PVの時の殺陣が良すぎて、編集の時一人で大喜びしてました。弥生就活生のオチ役に抜擢されてておもろいです
RPG:世界各地を旅してそう。太刀筋とかも実用的そう。剣の型とか興味なさそう。
■たぴおか太郎
岡太郎。声もキャラもいい👍👍まじでこの人の色んな役見たい。とりあえず言っとこみたいな「おけー!せんきゅー!」がツボ
RPG:ずっと街とかブラブラしてて「何してる人なんだろう…」て思われてそう。
■海泥波波美
明らかな不審者。演出まじでお疲���様です。PVおそくなってごめんよ。働き過ぎ罪で逮捕されてください。楽しみにしてます。
RPG:めっちゃ武器屋してそう。頭にタオル巻いて、らっしゃい!って言ってそう。
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スタントマン傭兵×舞台俳優リッパーの傭リ
リッパーは、それなりに知名度のある舞台俳優で、主演を演じた事も少なくはない。 映画やドラマといったものより、舞台を好んだ。やり直しが出来るものより、自分の人生の一節を直に観客へと見せつけ、それに触れた観客の感情の揺れを直接感じられるのが好きだった。 それでも、舞台一本でやっていくのは難しい。もっと名を広めるには、メディアへの進出が欠かせない。 ---- リッパーは、ある夜に知人の開いたホームパーティーに参加する。 面倒だと思いつつも、彼は最近映画で顔を広めた人物だ。彼の知り合いに愛想でも振りまけば、仕事にありつけるかもしれないとリッパーは考えた。 パーティーには、舞台仲間からTVで露出している様な俳優までもが揃っていた。背が高く顔立ちも良く、立ち振舞も紳士的なリッパーの存在は華やかで目を引き、俳優までもが一目を置き話しかけた。 パーティーは、リッパーにとって酷くつまらないものだった。 辟易してきたリッパーの目に、黙々と肉を焼く男の姿が留まった。 最初、リッパーは彼の事をスタッフか何かだと思っていた。しかし、彼は自分が焼いた肉を人に振る舞ったかと思えば、人が居なければビールを片手に一人黙々と食っていた。 「ねぇ貴方。」 リッパーが声をかける。すると、彼はビールを飲みながらトングで肉を差し出してきた。皿を出せというのだろう。 「いりませんよ、そんなもの。貴方スタッフじゃないですよね?」 そう問い掛けると、男は肉を喰いながら「俺はスタントマンだよ」と返した。リッパーは、自分の役に他人が入り込むのを酷く嫌悪していた。そして、見下してもいた。自分の役に命を賭けれず、他人の命に任せるなど、愚の極みだと考えていた。 傭兵はスタントマンだった。 映画やドラマで仕事を貰う事はあれど、業界の中でも知名度は決して高くなかった。 動きはとても良いんだがねぇ。 何度そう言われたか分からなかった。 傭兵は、男性としては小柄な方だ。それ故に、与えられる仕事が限られていた。 リッパーは、いい役者ではあったが、女関係もだらしなかった。どちらかというと、女は嫌いだった。だから、自分の見目に擦り寄ってくる女を組み敷いて、自分勝手に抱くのが好きだった。そんなセックスをするリッパーの事だから、女との関係は長くは続かなかった。それで良かった。 ある女が、リッパーに話し掛けた。 知名度は高くないが、ローカル番組などで見る顔だった。 女は、明らかにリッパーを誘っていた。こういう女の方が、リッパーの様な男を誑かしても痛手は少ないのだろう。 本当はもっと顔の広��うな女が良かったが、まぁ良いだろうとリッパーは考えた。 その時、酔いが回った誰かがリッパーにぶつかり、ビールを被せてしまった。それは、あの小柄な肉焼きのスタントマンだった。 あ〜…悪い。 赤ら顔で居心地悪そうに頭を搔きながら傭兵は、そう謝った。女は興が冷めたのか居なくなっていた。 クリーニング代を渡したいから、うちに来ないか?男はリッパーを誘った。 それで傭兵の部屋に行く事になる。 傭兵は、少し待っていてくれ。と言い部屋から出る。 部屋の中は筋トレ用具や映画のポスターやBDが並べられていた。彼は、趣味を仕事にしたタイプなのだろう。と、部屋の中を観察したは考えた。 その一角に、自分の出演した舞台も並べられている事に気付く。 彼がこの様な舞台を見るのは意外だった。自分が出演した作品が揃えられている中で、一つだけ別の棚に立てられている事にリッパーは気が付く。 それは、ある殺人鬼の人生を描いた三部作の序章だ。 その第二部の公演が近々始まる予定であり、その日もリッパーはその殺人鬼に扮して舞台上で練習していた。 そのBDが、下品なAVの隣に置かれていたのだ。きっと元の場所に戻すのが面倒だったのだろう。リッパーがそう怪訝そうに顔を顰めながら考えていると、真新しいシャツとタオルを抱えて男が戻ってきた。 未使用だから使ってくれ。とそれらを渡してくる傭兵に、貴方、私の舞台を見ているんですよね。と話を振る。 あぁ、実はファンなんだ。だから、こんな形とはいえあんたが此処に居るのは夢みたいだ。 特に、殺人鬼の役が良い。あんたの良さを最大限に活かされていて綺麗で恐ろしかった。次回作もチケットを取っているんだ。 そう語る彼は、照れ臭そうにはにかんだ。 その殺人鬼を演じる事は、リッパーも好きだった。 それはどうも。 で、そのDVDがあんな所に置かれているのは、ちょっとどうかと思いますがね。 そう言って棚を指差すと、それを視線で追った傭兵があぁ。と短く息を漏らした。 あれはあそこで良いんだ。 実は、その、あの舞台で抜いた。 照れ臭そうに男が吐いた言葉を、リッパーはすぐには理解出来なかった。 女を殺して恍惚に笑うお前の表情が、えろくて抜いた。あれでしか抜けなくなったんだ。だから保管用にもう一つ買った。 男が話す言葉を理解したくないと、リッパーは思ったが、一度理解したそれは否応なしにリッパーの脳へと滑り込んできた。 お前に会えたら聞きたかったんだ。 なぁ、実際に殺してみたくはないか? そう問われて、一瞬思考が止まった。 この男は、私になんと言った? いつの間にか力の抜けていた手の中から、持っていたシャツとタオルが地面へと落ちていた事にも気が付かなかった。 大丈夫か? そう、あたかも普通に問いかけてくる男が、得体の知れないものに見えた。 「か、帰ります!」 震える声で絞り出すと、シャワー浴びないのか?せめてクリーニング代だけでも。と、体温の高い掌が自分の手に触れた。 生暖かく少し無骨な指は、軽く握る形となっていたリッパーの指の隙間に差し込まれ、ゆっくりとその指を割り開き万札を数枚握らせる。 まるで、体温を分かち合っているみたいだ。性交のように。 そう思うと背筋に這い寄る不快感に居ても立っても居られず、金を握り締めたままリッパーは逃げる様に部屋を飛び出した。 帰りしなに、目についコンビニへと足を踏み込む。 リッパーを見た瞬間、店員は一瞬だけ眉間にしわを寄せた。 青い顔で酒の染みたシャツを着て、万札を握り締めた男などどう見てもたちの悪い酔っ払い客だ。 リッパーは、レジに置かれている募金箱に無理矢理万札を捩じ込み、コンビニのトイレに駆け込みげぇげぇと胃の中のものを吐き出した。 ---- 初日公演が差し迫る。 この物語の主人公の事を、リッパーは好ましく思っていた。演じれば演じる程、彼のことを理解し、一つに混ざり合っていく様な感覚に陥った。 それが、恐ろしくもあり心地良くもある。 しかし、その片隅で、あの男の視線が脳裏から離れなかった。 ---- 初日公演の幕が上がる。 舞台の上で殺人鬼として振る舞うリッパーの挙動の一つ一つで、観客の感情が揺れ動くのを肌で感じる。 怯え、憧憬、嫌悪、好奇、畏れ…様々な視線が纏わり付くこの瞬間が、リッパーへ役者としての輝きを与える。 その中を縫う様に向けられた、異質な感情を孕んだ視線をリッパーは感じてしまった。 役者の女の上に跨り、肉の感触を楽しむ様に手にしたナイフで滅多刺しにする。そして、恍惚に濡れた表情を浮かべ客席を見回す。 ここまでは完璧だ。完璧だった。 一つの視線が、リッパーに纏わり付いて離れない。 背筋を撫でられ、まるで愛撫でもされているかの様に、怖気が走る。 舞台上での私は、誰もが畏れる殺人鬼だ。そんな私が、他の何かを畏れて良いはずがない!!そう考え、リッパーは視線の元を探る様に観客席を見回した。 はたりと、目が合う。 視線の先には、あの男が座っていた。 男は、あの日と変わらない表情で、真っ直ぐと視線を向けていた。 その視線は全身を這い、弄る様に蠢く。不快感に、背に汗が伝う。 彼の視線に暴かれてしまう。 私は、殺人鬼■■■なのに。あの視線の前では、ただのジャックに戻ってしまう。脚が竦み胃液が込み上げ、その場に倒れ込む様にえづいた。 そこからは大変だった。 さっきまで死体に扮していた女が起き上がり、倒れ込んだリッパーに呼び掛け背を擦り始めた。 舞台の端から様々な人が現れ、殺人鬼の惨めな末路のまま舞台は幕を閉じた。 ---- そんな感じで、殺人鬼の素質がある舞台役者なリッパーと、スタントマンでありながらリッパーのファンであり、リッパーが人を殺す様に興奮して抜く傭兵の傭リ。多分紆余曲折でくっつく。
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こんにちは!今回は前回と前々回で予告したクランちゃん🌹とグレン君🥀についての記事です!毎度の事ながら原作者である🍓ちゃんに頂いた資料を元に、感謝の念と溢れる熱量と共に解説していきます〜!🌻
★二人の立ち絵は後々また描き足すかもしれません。グレン君の立ち絵の方は下記にて…!
【2021/09/23追記:一部文章の修正と追加済み】
----------
舞台はとある王国に聳え建つ大きな城。厳重に施錠された塔一角の部屋に一人の薔薇色の少女が国から手配されたメイドの監視下の元、一人ぼっちで幽閉されていました。
その少女の名は〝クラン・ローゼンベルク〟といいます。
--
★補足
この王国は前回のオズウェルさんが訪れていた村があった国では無く、はたまた村を襲った敵兵の国でも無く、次回の記事で書かせて頂く予定のルイの出身国でもありません。
因みにラブリーちゃんとミハエルさんはオズウェルさんと同様に後に地上に降り立ちますが恐らくまだこの時点では天界在住です。各自地上に降りる理由ですがラブリーちゃんは保護者役になったオズウェルさんに連れられ、ミハエルさんはラブリーちゃんを追ってという理由かと思われます。
花夜と春本に至っては作者が🍓ではなく🌻で舞台も日本と全く違う為こちらは国以前に蚊帳の外です。カヤだけに。
--
話を戻しまして…クランちゃんの出生ですが、
王国専属の魔法使いが連れて来た子です。
クランちゃんが幽閉されている城や国の主導権は主である国王と息子である王子に有りますが当然〝連れて来た〟からには彼らの娘という立ち位置ではありません。
ならば貴族の子か?というと違い、かといって村や街に父や母がいる訳でも無く…しかし孤児でも人攫いでもない。
遠く離れた血縁でもありません。そんな少女を一体どのような目的で幽閉までし、人目を避けさせ隠しているのか…。
--
それには理由が有りました。まず国王は国全体の権力者達や政治家達、軍事機関、研究機関と深い繋がりがあります。
そしてクランちゃんの傍には彼女に正体を隠している国から派遣されたメイドが世話係と銘打って監視をしています。
万が一逃げ出さないようにしているからです。つまるところ
クランちゃんは純粋な人間ではありません。
元々彼女は無限に膨大な魔力を発生させる事が出来る装置のような存在として創られました。
この魔力を国や王は軍事や国家機密の研究に利用する為クランちゃんを幽閉していたのです。
そして、それらは後発的にそうなったのでは無くクランちゃんが創られた理由でもあります。
因みに王と違い王子は善良で国王共々クランちゃんに直接の面会はなかったものの彼女への幽閉や以降に記述する〝ある〟研究内容に反対しています。
この王子の存在が後々の展開に大きく影響していきます。
--
ここまで禍々しく書き連ねて来ましたが、クランちゃんは種族としては人間です。正確には〝天使に近い存在〟です。理由は後程。
とはいえ機械では無いと言えど彼女の魔力の使い道を考えますと、それこそ機械のように扱い然るべき施設内にて監視且つ管理し利用した方が効率も良いのでは?と疑問も感じ無くもありません。
ましてや愛らしく着飾る洋服も本来は最も必要が無いはず。
この辺りについては彼女を連れてきた王国専属の魔法使いが大きく関係しています。彼女も権力者の一人でもあります。
--
女性は国から頼まれた魔力装置を創る為に神様の元に訪れます。神話みたいですね!この神様なのですが現在は地上界に隠居中のようでして前回のオズウェルさんの記事の時にて登場した全智の天使に神としての役割を引き継いでいます。
こう見ますとそれぞれ在住していた国は違えど皆々同じ🍓が描いた世界に住んでいるのだな〜と嬉しくなる🌻…!!
つまりクランちゃんは神様が人間として創造した子ですので、先述でいう〝天使に近い存在〟なのです。
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しかし、何故��の時点で敢えて〝人間〟として創ったのか。
これは神様の意思からではなく魔法使いの女性がそう創って欲しいとお願いしたからです。
歳も取りますし、国としては今後も末永く使っていく効率を考えますと悪手のように感じざるを得ません。
これに関しては恐らく魔法使いの女性が、前回のオズウェルさん同様に人間が好きだったからだと伺えます。
但し、この女性もオズウェルさんと同じく良識的な人間を好いており王国の民が好きで且つ彼らを護る為に王国専属の魔法使いをしています。故に国王や後に記述する研究機関等のやり方には眉を顰めており、まだこの時点では内側に潜めていますが彼女もまた王子同様に反対派なのです。
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上記の通り魔法使いの女性は慈悲深い方で、クランちゃんを連れて来た際に大切に扱うようと国王に釘を打ちます。
魔法使いとしての実力も然ることながら神と繋がっていたりと特殊なパイプ持ちでもありますから国王も彼女の言い分を無碍に扱わず、提示された条件を呑み承諾します。
一種の取引みたいなものでしょうか。人間として創られた事以外は国王側からしても悪い話ではなく、そんな些細な欲求に対し首を縦に振ってさえしてしまえば無限の魔力の提供という膨大な利益を得る事が出来るのですから。
以降クランちゃんは〝幽閉〟はされているものの、衣食住や遊ぶものにも困らない何不自由のない生活を送ります。
城に来た当初は四歳くらいで、とても幼なかったのですが今現在は十四歳まで成長しています。世間を知らずに育った為やや浮世離れはしていますが心優しい性格に育ちました。
魔法使いの女性も仕事の合間に遊びに来てくれたりと、血の繋がりこそ有りませんが母と娘のような関係を築きます。
--
因みに、これ以降の展開には神様は全く関与して来ません。
クランちゃんを創造したのち、その後どう扱われるか又は持たせた魔力によって一つの国がどうなっていくのか…。
それに関心も無関心も無い。手を貸すのも偶然且つ必然。世界を憂い愛と平和を謳いながら冷徹で残酷な傍観者です。
--
視点をクランちゃんに戻します。
上記の方でふんわりと触れましたが彼女の素知らぬところで彼女が生成する強大で膨大な魔力は軍事利用を始めとした王国専属である〝機密〟の研究機関により非人道的な人体実験にも使われてしまいました。
その人体実験の内容は、身寄りの無い孤児を集め兵士として利用する為にクランちゃんの魔力を使い潜在する運動神経を刺激し著しく向上させるという実験です。
この実験が成���した暁には対象は常人離れした身体能力を得る事が出来ます。
但し実験対象が魔力を持っていた場合クランちゃんの魔力に影響される副作用か又その後遺症か、魔力が消失します。
数々の孤児が犠牲となり失敗作と成功作が生まれました。
救いは先述した王子や魔法使いの女性に根回しされたのか失敗作の孤児達は城内で働いてるという事でしょうか。
--
★補足
魔法使いの女性がクランちゃんを連れて来なければ、事前にこのような人権を無視した事態は未然に防げた筈です。
恐らく企画段階で、孤児の子達を含めた彼女が愛する国民達の命を天秤に掛けられてしまった又は人質に取られる等、弱味を握られてしまったからではないかと思います。
又は孤児の子達が人体実験以上の危機に晒されてしまう等。
クランちゃんを敢えて〝人間〟としたのは人間が好きだから以外にも訴える想いやメッセージが含まれていそうです。
--
凄惨な実験の果てにクランちゃんの魔力に適合し成功した孤児達は軍事利用の為、兵士としての教育を受けます。
その中でも逸脱した身体能力を覚醒させた優秀な成功作である一人の真紅の少年がいました。
その少年の名こそ〝グレン・クロイツ〟元孤児であり、この人体実験の被検体の一人だったのです。
過酷な境遇だった為か、それとも教育の影響なのか自身を〝駒〟と呼び感情を表に出さない少年です。淡々と任務遂行する姿は一人前の兵士にも全てを諦めているようにも見て取れます。その後は暫くの間、その高い能力を見込まれ王城専属の傭兵兼使用人として過ごしていました。
そうして与えられた任務や日々を、ただただ機械的に過ごしていた彼に、やがて突然過ぎる転機が訪れます。
--
とある業務で偶然、中庭にて作業をしていた日のことです。
これまた偶然にも部屋の窓から中庭を見下ろしていたクランちゃんの目に、グレン君の姿が留まりました。
先述通りクランちゃんは浮世離れ気味で世間を知らない面があります。自分と似た髪色、瞳の色を持つグレン君に好奇心に似た興味を抱きそれ以降、窓の外で彼を見かける度に目で追うようになっていきました。
--
魔法使いの女性が国王に釘を指してくれたお陰で、大事にはされていますがクランちゃんは幽閉をされている身です。
流石に十年もそれが続けば、室内に居るのがが当たり前に育ったといえど飽きが来るというもの。
退屈だったクランちゃんにとって、外で見掛けるグレン君は羨望の的のように輝いて見えていたのかもしれません。
そして遂には我慢出来なくなった彼女は訪れていた魔法使いの女性に頼み。彼と遊んでみたいとお願いします。
--
クランちゃんの口からこのような〝お願い〟が出たのは、恐らく今回が初めてで魔法使いの女性はそれを快諾します。
グレン君にとっても異性同士とはいえ同年代の子と…ましてや遊ぶ機会なんて随分と無かったと思いますから悪い話では無い筈です。足早に国王に掛け合いました。
国王は些か呆れ気味に聞いてはいましたが、多少グレン君の仕事内容に調整が入る程度であり通常通りの任務にクランちゃんと遊ばせるという風変わりなものがくっつくだけなので返答をそこまで渋るような内容でもありませんでした。
もし不穏な動きが有れば予めクランちゃんの側近として配置させているメイドがグレン君を拘束し再教育するように研究機関に送り返すだけです。
こうしてグレン君は傭兵兼使用人又はクランちゃんの従者兼遊び相手として勤めるようになり晴れて二人は顔を合わせる事となりました。
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因みに銘を受けた当日のグレン君ですが上司に呼ばれ初っ端口頭から「最重要人物の護衛及び監視の任務だ」と告げられ、流石のグレン君も涼しい顔の内心では戦々恐々としていたのですが蓋を開けてみれば少女と文字そのままの意味で遊ぶだけだったので拍子抜けしたとかなんとか。
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最初こそ主にグレン君が警戒を示して距離感があったもののクランちゃんの能天気な…おっとりとしたペースにだんだんと絆されていきました。二人は徐々に親密になります。
好奇心からか人懐っこく少々抜けている愛らしい面もあるクランちゃんに対しグレン君も素で少々辛��な言葉を投げ掛けてみたりと魔力装置とその魔力による被検体とは思えないような微笑ましく仲睦ましい関係値を築きます。
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少し引っ掛かるのは、クランちゃん自身に知らされていない事とはいえ自身や周囲の孤児達をこのような姿にした元凶でもあるクランちゃんに対してグレン君は怒りや怨みを感じ無かったのだろうかという点ですが恐らくそんな事は無く、だからこそ最初の頃は警戒し場合によっては一夜報いて処分される気もあったのではないかなと思います。
しかしクランちゃんと触れ合っていくうちに連れ彼女自身の境遇も決して良いものとは言えず彼女もまた被害者の一人であるという答えに落ち着いたのではないかと推測します。
二人が親しい友人となるまで、そう長い時間は掛かりませんでした。しかし同じくして穏やかな時間も長くは続いてくれなかったのです。
--
これまでの国王の横暴な統制に国民や一部兵士の不満が爆発しクーデターが勃発したのです。
瞬く間に王国内が戦場と化しました。勿論、国同士の戦争では無く内紛でです。城内にも怒号と罵声が響き渡ります。
意外にも早々に劣勢に陥ったのは国民側ではなく王国側でした。軍事力は王国側が保持しているものの肝心の指揮が行き届いていなかったのです。何故そのような事態に陥ったか
国王も混乱していました。何故ならクーデターを起こした先導者は実の息子、自身の傍で仕えて来た筈の王子だったからです。
だいぶ遡った先述にて書かせて頂いたこの王子の存在が後々の展開に大きく影響していくというのが、ここで繋がります。ずっと傍らで国王の人を〝駒〟のように扱う王政、そして非人道的な研究への協力等々人権や意志を無視したやり方を見て来た王子は、裏で傷ついた国民や兵士達に寄り添い反旗を翻すタイミングを見計らっていました。
恐らく魔法使いの女性も王子同様に以前から国民側として裏で手を引いていたと思われます。そして、このクーデターはクランちゃんとグレン君の保護までしっかりと視野に入れられており、外部にも漏らさぬよう慎重に計画を練られていた筈のものでした。
魔力提供したものとは又違いクランちゃん本体の強力な魔力は、王城内外のバリア等あらゆる動力源としても使用されてしまっており図らずしもクーデターを起こすには厄介なものとなってしまう為、一時的に城外に避難させる必要がありました。そこで警備が手薄になる内乱での混乱に乗じてグレン君が外の安全地帯に彼女を連れ出すという算段の筈でした。
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一足…いや二足も早くクランちゃんの側近であった王国専属のメイドが王子や魔法使いの女性の規格外に動きクランちゃんを拘束します。
彼女はただのメイドではなく王国の為に戦闘要員として教育された暗殺者の一人でした。思うに彼女は事前に王子や魔法使いの女性の裏での行動に気付いており尚且つグレン君がクランちゃんを連れ出すという計画まで〝メイド〟として傍で聞き確実に王国側を勝利させる為敢えて大事にせぬように内に潜ませ、虎視眈々と様子を伺って来たのではないかと思います。
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★解説では早い段階でメイドの正体は王国から手配された監視役と明かしていましたがクランちゃんやグレン君達が彼女の正体に気づくのは今この瞬間です。
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さて確実に王国側を勝利させる条件ですが、それはクランちゃん…もとい、
無限魔力発生装置の主導権を王国側が絶対的に握り最大限に利用する事です。
これまでは魔法使いの女性との契約により大事に扱ってきましたが王国側から見たら今の彼女は裏切り者です。
よって契約は破棄と見なされ、クランちゃんを大事に且つ丁重に扱う理由も無くなりました。
逃げようとするクランちゃんの手をメイドは捕まえます。
当然そんな裏事情など知らずに十年間、彼女に信頼を置き剰(あまつさ)え家族のように慕っていたクランちゃんは酷くショックを受けます。
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予定外の展開にグレン君も呆気に取られ、動揺している間にクランちゃんは王城内の他の部屋に攫われてしまいました。
今までと打って変わり問答無用という態度にグレン君も普段の冷静さを失い激昂し、それこそ同士討ち前提の死を覚悟しクランちゃんを死に物狂いで探します。
もしこれが王国の手により強化された人間同士の一対一の純粋な決闘ならグレン君にも勝算が見えたかも知れません。
しかし現状は内部戦争です。相手も無策な訳がありません。
ここにきて王国側からの新たなる刺客がグレン君とクランちゃんを絶望の淵に追いやります。
城内が混乱する渦中やっとの思いでグレン君がクランちゃんを探し当てた部屋には怯える彼女と一緒に最凶で最悪な暗殺者が血色の眼を揺らしながら尋常でない殺意と狂気を放って恨めしそうにグレン君を待ち構えていたのです。
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この刺客とは一体何者なのか。まず、クランちゃんの側近であったメイドは王国に忠誠を誓う暗殺者の一人でした。要は彼女の他にも暗躍していた者達が存在していたのです。
その中でも現在グレン君と対峙している暗殺者の少女はタチが悪く、例えば暗殺者でありながらも世話係の兼任を担っていたメイドが持つような理性が崩壊しており殺しそのものを生業とする生粋の暗殺者です。そして国王以外に唯一、メイドが信頼する彼女の実の妹でもあります。
この暗殺者の少女はクランちゃんやグレン君と同じ年頃でありますが、元々の素質か暗殺者として育て上げられた過程でか価値観が酷く歪んでしまっており『自分を見てくれるから』ただそれだけの理由で暗殺を遂行してきました。
今回も例に漏れずグレン君が『見てくれるから』彼を殺そうとします。そこに最早もう内部戦争だとか暗殺任務だ等は塵程に関係ありません。
--
★補足
この間クランちゃんを暗殺者の妹側に任せて姉側のメイドは何処に行っていたのかと言いますと、国王の元へと助太刀しに行っていたのではないかと思います。クーデターが勃発している現状、命が一番危険に曝されているのは国王です。
この姉妹も出生はグレン君と同じく孤児であり特に姉のメイドの方は王国に拾われた恩義から強い忠誠心を持ち結果としてクランちゃん達と敵対しました。
しかし妹の方は精神が壊れてしまっており暗殺の理由である『見てくれるから』という物言いの仕方からして、国に恩義を感じる以前に幼さ故に愛情不足等々のストレスに心が耐え切れなかったのだと推測します。
因みに姉妹と表されていますが血の繋がりはありません。
二人の関係ですが、少なくとも姉の方は妹を大事にしている印象で壊れてしまった妹と同じ年頃であるクランちゃんの傍で仕えながら、同じく彼女らと同じ年頃であるグレン君と一緒に従者として働いていた日々の内心を思いますと複雑なものがあります。
因みに約十年間メイドとして触れ合ったクランちゃんの事は「嫌いでは無かった」ようで今回の王国側と国民側の対立が無ければ、もっと良好な関係が築けていたのかもしれない。
--
★補足2
今まで触れて来なかったクランちゃんの戦闘能力ですが無限に魔力を発生させれるものの、温室育ちであり恐らく王国側からの指示で万が一抵抗された際に厄介なので護身用の教育を受けていません。よって王国の動力源に使われる程の高い魔力を持っているにも関わらず戦闘能力は皆無です。
素質としては王城の防御壁代わりに使われていた防御魔法に特化しており、攻撃魔法より守護面に長けているようです。
しかし今回の件を考えますと王国側の判断は大正解だったようで実際にクランちゃんは戦闘場面においての自身の力の使い方が分からずグレン君を守る事が出来ませんでした。
これに関しては、先を見据えて指示した王国側がしたたかであったと言う他ありません。
--
視点を絶体絶命のグレン君とクランちゃんに戻します。
グレン君も傭兵として培われた経験や過酷な訓練を乗り越えて来ただけあり持ち前の身体能力を持ってして抵抗します。全ては囚われてしまったクランちゃんを救ける為。いま彼女を���の手中に収めてしまったら、もう二度と会えなくなってしまう…そんな胸騒ぎがグレン君を焦燥に駆り立てます。
しかし相手は〝殺人〟に関して一流であり加えて精神が崩壊している為ブレーキが存在せず惨殺するまでグレン君に執着し続けます。例えクランちゃんが自分を犠牲にしグレン君を見逃すように叫んでも羽虫の鳴き声程にしか捉えない又は聞いてすら…はたまた聞こえてすらいないのです。
その結果、グレン君くんの必死の攻防は悲劇的で尚且つ最悪な結末として無念にも終わってしまいます。クランちゃんの目の前でグレン君の身体は鋭利な刃や黒魔術により深く刻まれ嬲られ満身創痍となりました。
死体よりも酷い有り様の瀕死状態で、まともに呼吸をする事すら出来ているのか分からない程に変わり果てたグレン君の姿にクランちゃんは遂には泣き崩れてしまいます。
その凄惨な光景は、誰がどう見ても逆転不可能な幕引きにしか見え無かったのです。しかし…
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クランちゃんの泣き声を聞きグレン君は最期の力を振り絞り傷だらけの体で立ち上がります。
それとほぼ同時に魔法使いの女性が率いる一部の反乱軍がグレン君とクランちゃんを護るように部屋に突入し、反乱軍である国民と魔法使いの女性の決死の助力によってクランちゃんとグレン君は先述していた計画を組んでいた際に事前に用意されていた外の安全地帯へと送られたのです。
そして同時刻…クランちゃんとグレン君の逃亡劇の裏で、王城の玉座の前では国王は国の繁栄を、王子は民の意志を継いで、互いの思想と理想の為に親と子は剣を振り下ろしました。
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安全地帯に送られ、文字通り命からがら城外に逃げる事が出来たクランちゃんとグレン君。クランちゃんは初めて出た外を不安げにきょろきょろと見渡します。足取りも覚束無いまま緊張の糸が切れ尻餅を着くクランちゃんの横で、どさりと重たい音がしました。グレン君が倒れたのです。
逃げる前グレン君は重症よりも酷い状態でした。その深手のまま敵に抗い痛みを感じる以上にクランちゃんを助ける事に必死でした。自分の命を犠牲にしてまでもクランちゃんに生き延びて、生き続けて、生きていて欲しいと。
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二人を逃がす前に、魔法使いの女性から応急手当として回復魔法を受けていたと思われるグレン君ですが恐らく魔法使いの女性は回復魔法は専門外であり、専門の術者もその場におらず呼びに行くとしたら時間が掛かってしまい目の前の敵に隙が出来てしまう…そして、それ以前に暗殺者の黒魔術が蝕んでしまったグレン君の体や魂は、もう助からない段階まで症状が進んでしまっていたのだと思われます。
魔法使いはグレン君に眴せします。流石にグレン君を治療が行き届かない外に出す訳にはいきません。例えもう助からないとしても1%でも生存確率を上げるならばクランちゃんを一人で外に逃がし、そして暗殺者と今も尚対峙している為この場は危険な場所には変わりませんが医療班が来る望みがまだ有る分こちらにグレン君は残っているべきと…ですが
その真紅の瞳は近くまで来ている〝死〟への恐怖は微塵も感じさせず最期までクランちゃんを護りたい、傍にいたいという強い願いと従者としての誇りを、肌がひりつく程に感じさせました。
いずれの選択にせよグレン君が長く無いのは変わりません。ならば彼の意志を最大限に尊重するのが、せめてもの手向けになるのではないか…そうして魔法使いの女性は、それこそ断腸の思いでクランちゃんと共にグレン君を送り出しました。彼女にとっても王国により犠牲となってしまった国民である一人の少年を。そして大事な娘…そのような存在であるクランちゃんの、やっと出来た大切な友人を自身の目の前で救えなかったのですから…。
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安全地帯にさえ来てしまえば、クランちゃんはもう大丈夫です。役目を終えグレン君は血塗れた瞼を穏やかに閉じて息絶えていました。従者として友として最期まで彼女の傍にいました。
グレン君の死にクランちゃんは酷く悲しみました。しかし、もう先程のようには泣き叫びませんでした。膝枕するようにグレン君の頭を乗せ、泣いていた時の余韻を残して少し赤く腫れてしまった瞳で何かを決意したようにグレン君の亡骸を見据えます。そして彼女の〝救けたい〟という純粋な想いと祈りは、潜在的に宿り眠り封じられた秘められし〝奇跡の力〟を覚醒させます。
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二人を取り囲むようにして、周囲をクランちゃんの強い魔力が顕現した証である紅い薔薇が、まるで今から起こる出来事を祝福でもするかのように咲き乱れ華やかに舞い踊ります。
随分と遡った先述にて記させて頂いた通りクランちゃんの実態は人間ではなくどちらかと言うと天使に近い存在です。
そう、今まで鳴りを潜めていた天使としての力が覚醒したのです。そして運命に翻弄され続けた少女の無垢な祈りは無事に天へ届きました。
こうして意識を取り戻したグレン君の視界には宝石のような瞳に涙を一杯一杯に溜めたクランちゃんが映り、揶揄ってやろうとするも束の間に抱き締められ、傷に響くと小さく呻きつつも照れくさそうに抱き締め返すのでした。
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天使の蘇生術を施された反動によりグレン君も人間ではなくなってしまいました。クランちゃんも以前のように人間の真似事のような歳の取り方を出来なくなってしまいます。しかし、そんな事は今の二人にとって、とてもとても些細な事でした。
その後の長い長い年月を、クランちゃんとグレン君は互いに手と手を取り支え合い二人は幸せに生きていくのでした。
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ここからは補足と後日談。内紛は王子が率いる国民側が勝利し、研究施設諸々は取り壊され軍事の在り方についても一から見直していく事となりました。国民を踏み台として富や税を貪っていた一部の権力者達も総入れ替えを行い今度は国民に寄り添える王国を目指し今ここに若き王が誕生しました。
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元国王の処罰そして処遇については王子自身が殺害での解決を望まない人柄に汲み取れた為、権力を剥奪した状態で王子側の兵士の監視下の元軟禁または国民が知る由も無い住居にて隠居させているのではないかと思います。後者の隠居の場合に関しては見つからない場所でないと恨みが収まらない国民が国王を手に掛けてしまう事が危惧出来るからです。
これに関しては元研究員達や元王国側の権力者達そして例の暗殺者であった姉妹達にも同じような処遇が下されたかと思います。もし更生が可能ならば数年後には贖罪という意味合いも込めて表で活動出来るよう手配をする事も考慮して。
但し人として余りにも許されない行為をしてしまっていたり、更生の余地や意思が無いようであれば再出発をした王国を脅かす脅威となる前に正当に処罰を降したと考えます。
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その後のクランちゃんとグレン君について。
隠居とはまた違いますが、復興中の王国内が落ち着くまで暫くは安全地帯での生活を余儀なくされます。とはいえ生活で必要な食料や衣料品等は、新しくなった国からほぼ毎日届いており特に不便や不自由なく暮らせる状態です。
落ち着きだした頃には魔法使いの女性も二人が人間ではなくなってしまった事情も知った上で変わらぬ様子で接し度々顔を出すようになります。まるで新婚さんのような二人を茶化す母親のように。
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安全地帯に関してですが、恐らく特に危険な生物が生息していない森の中で目立たないながら赤い屋根の可愛いらしいお家が建っており、そこを王国内に戻るまで仮住まいにしていたのではないかと推測。もしかしたら、そのままそこに住み続けているのかも。小鳥のさえずりで起きてほしいし、クランちゃんには森の小動物と遊んでほしい。
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以上がクランちゃんとグレン君編でした!🌹🥀
クランちゃんの愛らしさも然る事ながらグレン君という一人の男の子の生き様と言いますか在り方が格好良すぎる…!!
因みに今後ルイ達と邂逅する時が来た場合、時系列的には逃亡後の二人と会うのが正解��のですが、お城…箱入り娘のお嬢様…と見せかけて実は囚われの身の女の子…グレン君との主従関係…イイよね…みたいな感じで🍓と話していて、んじゃあ逃亡前にするか〜と審議中だったり🌻
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そうだ、せっかくなので…魔法使いの女性、クランちゃんのメイドであった暗殺者のお姉さん、そのお姉さんの実妹でグレン君を窮地に追いやったヤベー暗殺者の子は…実は…!
この🍓が販売中のスタンプにいます。(久々な突然の宣伝)
ちょうど三人で並んでらっしゃいました。左が魔法使いの女性、左中央が妹の方の暗殺者の子、右中央が姉の方の暗殺者の女性でメイドとしての姿、右が暗殺者としての姿です。
みんな可愛くて美人さんです��因みに🌻の推しは…春本の作���なので何となく察して頂けてそうですがヤベー妹の子。
でもって!なんと神様(左)と、オズウェルさん編で登場した全智の天使様(右)もスタンプの中にいるのだ〜!神々しい!
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そんな感じで今回はここまで〜!次回はルイと花夜と春本編です!😼🦊🐰もしかしたらルイと花夜、次々回に春本という風に記事を分割するかもしれません。まだ未知数…!
今回…というより、まとめ記事を書く度🌻から🍓への愛の重さが尋常でなく露呈しだしており見ての通り沢山書いてしまった為、誤字脱字すごいかもしれません…!見つけ次第直していきます😱それでは!♪ (2021/09/22)🌻
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軍パロというかKZパロみたいなそうでもないようなあれこれと年齢操作(マイナス10歳くらい)
■□
「また朝帰りか」
部屋に戻ると同室のソフィが部屋の真ん中で仁王立ちしている。ディミエルは「わぁ…」と感嘆とも呆れとも取れる声を上げた。早朝から一部の隙もなく制服着てると��、一体なんなの? まさか夜中からそのポーズを決めてたわけじゃないでしょうね?
「そっちこそ、ずいぶん早起きねぇ。まだ朝の4時よ? まだ若いのにお年寄りみたい」
「君こそ、ずいぶん楽しんできたようだな。前ボタンがズレてる」
「ああ…これね」
楽しむと言うより義務的な行為なんだけど、と口には出さずにシャツのボタンに手をかける。原則的に軍学校というものは規律が厳しく、素行に問題があればすぐに放逐される。ただしお目こぼしに預かれるなら、別だ。
そもそも、他人から自分がどう見えるかをディミエルは知っている。幼い時からそれを武器にして生きてきたし、人目を引く容姿とそこそこに回る頭脳を授けてくれた神と両親には感謝してもし足りないくらいだ。それがあったからこそ、科学部にしれっと入学できたのだし。
戦闘能力や統率力の高い者ばかりが優遇される軍にあって、毒物の調合やら自白剤やら高揚剤やらの開発をするための科学部はどちらかと言えば白い目で見られることが多い。学生の割合として、女子が多いことも理由だろう。軍とはつまり男たちの神聖な場所なのである──まぁその神聖なる世界にお住まいの皆々様が、一晩徹底的に可愛がって下さっているわけだが。
初めこそ楽しむつもりで仕掛けても、いつも気持ちが長続きしない。1時間も経てば、朝までまだ数時間あることに心からがっかりする。この時期は白白と空が明るくなるのも早いのがせめてもの救いだ。
白けた体と気持ちをゆるゆると従えて制服を着ていると、昨夜相手にしたうちの1人が裸のまま抱きついてきた。
勘弁して、という言葉を甘ったるい毒にも似た言葉に入れ替えて、逃げるように部屋を出た。
あれだけ騒いで看守が来ないのは、彼らが由緒正しき貴族だからか。或いは自分の出自のせいだろうか。娼婦の子は娼婦。多少のお目こぼし。自由意志。かつて「傭兵(マーセナリーズ)」とさえ呼ばれた高級娼婦を母に持つことが、自分のプラスになったかマイナスかと言えば、明らかにプラスに働いている。普通なら淫行で退学になるだろうが、マーセナリーズの子となれば別だ。実際、床を共にすることでディミエルにはあらゆる情報がそれとなく入ってくる。彼らが自分に手を伸ばすのは恋をしているからではなく、この頭の中にある情報が欲しいから。
尤も、それを他人に漏らしたことは1度も無い。そうすることで、娼婦でありながら聖女のように崇められる。
興味はさほど無いが、情報というものは決してバカにできない。そ��を守るという���とにも意味がある。
戦う力も後ろ盾も持たない自分が軍学校などと言う荒っぽい場所で生きていけるのも、情報ありきだ。そこに虚偽はない、とは、言えないけれど。
「お腹すいちゃった。なにか持ってない?」
シャツのボタンを順繰りに直していき、ジャケットを上から羽織りながら言う。ソフィは呆れたと言わんばかりにため息をつく。
「この時間にアフタヌーンティーでもするつもりか?」
「あなた最近、美味しいレーションの開発をしてるんでしょ。1つくらい持ってない?」
「……素行の悪い人に恵んでやるためのものじゃないんだがな」
踵を返し、木製のキャビネットの引き出しから銀色の紙に包まれたレーションを出してくると、真底嫌そうにこちらに差し出してくる。
「水分と一緒に摂れば腹の中で膨れるから、昼まではもつだろう」
「あらぁ、ありがと」
嫌そうな割に親切な解説付き。
律儀な同居人だ。
有難く受け取って、備え付けの小さな流しに立ってインスタントコーヒーの瓶を取り出した。
「あなたもコーヒーいる?」
「……頂こうかな。少し寝不足なんだ」
倦んだ声に小さく肩を竦めて、ディミエルはマグカップを2つ取り出した。壁にかかった時計を見れば、1時限目の授業まであと4時間。さて、この気詰まりな時間をどうしてくれようかしらね。ため息を押し殺し、ディミエルは退屈を笑顔の下に覆い隠して振り返った。
「私はお砂糖入れるけど、あなたは?」
■□
途中で力尽きる(いつものこと)
*あんまり仲良くないパターンのソデソ
*色んな意味でクソなビッチのデ
*軍学校パロ
*仁王立ち
*カ口リーメイト
が書けたので満足です。自己満パロたのちい。
オタク人類は須賀先生のキルゾーンシリーズを読んでください!Kindleにあります!
流血の方が人気だけど、こっちももっと読み継がれて欲しい…_(:ェ」∠)_
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Fire Emblem World - Anna’s Strategy Room - Gregor’s Origins
FE Game Script Translations - FE Novel Translations - Original FE Support Conversations - Ko-fi
For those who may not know - Fire Emblem World is the official Japanese website for the series. It recently updated and changed entirely, but one of the many features on the old website is a free, but short strategy guide for FE Awakening that goes to Chapter 9, hosted by Anna! There’s also origin information for all the playable characters that appear up until chapter 9, and that is what we are here to check out!
Enjoy!
There is great power in a voice! ......Gregor
じゃあ、この章もキャラからいくわね。 まずはグレゴ。おじさんの傭兵。
Now let’s move on to this chapter’s characters! First is Gregor. He’s a middle-aged mercenary.
今作は全体的に味方の年齢層が若いんで、年長のキャラも必要になった。 また、シリーズ過去作に登場したような頼れる傭兵もほしかった。 そういった理由で生まれてきたのがグレゴだな。
The age range for most of the ally characters in this game are pretty low, so we needed an older character. We also wanted there to be a reliable mercenary, like there has been in past games in this series. Gregor was born from both of those reasons.
最初からあんな飄々とした感じだったの?
Was he always so easygoing?
いや、当初の設定はもっと普通のおじさんだった。
No, at first, he was a much more typical middle-aged man.
じゃあ、どうして今みたいに?
Then how did he end up the way he is now?
収録したボイスが、字面で考えていたもの以上に愛嬌のあるいい雰囲気のものだったんだ。 で、「これはいける! この方向でいこう」という話になった。
The voice acting we recorded was much more charming than we’d written it to be. “Oh that’s better! Let’s go with this!” was our response.
つまり、声優さんの声の演技でキャラクター性が決まったってこと?
So in other words, the voice actor’s performance is what decided his character?
大きく変わったわけじゃない。 ただ、最終的な方向性が決まったのは間違いないな。
It’s not like it changed him that much. But it certainly changed his finishing touches.
たしか、序章ではリズがキャラクターイラストで変わったって話をしてたわよね。声といいイラストといい、キャラの方向性を決めちゃうなんて、すごいわねぇ。
It’s just like when we talked in the prologue about how Lissa’s art changed her! Be it voice or art, it’s amazing what can change the direction of a character, huh?
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風花雪月のすゝめ
この記事は本来お盆の帰省中の出来事をまとめる予定でしたが、いざ実家に帰省してみると祖父母がパチ屋でもらってきた細菌兵器をマスクもせずに家中にまき散らしており、(あろうことか!)まんまと夏風邪うつされ、最高8度6分でうなされてたので、何もできませんでした。
風邪になる前日の外食は美味しかったです。
風花雪月
なので7月26日にNintendoSwitchで発売したファイアーエムブレム風花雪月の紹介をします。大丈夫俺はゲームには三等親族内では一番詳しいんだ。
ファイアーエムブレム
ファイアーエムブレムと言えば有名なので、特にいうことはないですよね!!!!!
皆さんご存知の一人で10体くらい倒せばいけるゲームです。
ちなみにストラテジーゲームはサモンナイトとヴァルキリープロファイルしかやったことがないし、ファイアーエムブレムについては誤字指摘してくるめんどくさい人たちがいることとスマブラの大天空ゴリラしか知りませんでした。
最近のファイヤーエンブレムは時代に合わせた良心的な設計でユニットが倒されても撤退するだけでロストすることがないモードが用意されてるのでストラテジーゲームが苦手な僕でも安心です。
一周目はイージ&カジュアルがおすすめです。
あらすじ
主人公である「あなた」はかつて歴代最強の騎士団長、「壊刃」と呼ばれていた父・ジェラルトが率いる傭兵団に身を置いていた。
頭の中で少女の声が聞こえ始め、ある日、身を置いていた村に士官学校の生徒が盗賊に追われてやってきて、それを撃退します。
生徒の救助にやってきたセイロス教の騎士団に父の知り合いが居てガルグ=マク修道院に行くことになり、そこでセイロス教の最高指導者である大司教レアに資質を買われ、士官学校の先生になり生徒たちを導いていくことに…
なろうかな???
主人公
主人公のキャラメイクなどはない代わりに男主人公か女主人公かを選べます。
会話では自我を持って喋らず、選択肢で交流してますが声優も男女ともについていて攻撃時やレベルや技能が上昇した際のボイスありますあります。
デフォルトネームは男が「ベレト」、女が「ベレス」です。Pixivで探すときにべんり(べんり)。
��レト
自分は一周目はベレト、二周目はベレスにしたのですがどちらもおすすめです。男主人公のベレトの場合は進むべき道への指揮をとる指導者というような印象を強く受けました。
ベレス
一方で、 女主人公のベレスの場合はどこまでいっても「みんなの先生」といった印象を受けました。あと、真顔で感情豊かなのはどちらも同じなんですが、ギャグみは男主人公の方が強かったです。
あとかわいい。
タイツ
あと何故が女主人公はへそ出しな上に無駄にえろいタイツ履いてるのがいいですね。
そのタイツで感情に乏しいお父さんといっしょに傭兵は無理があるでしょ。
性別で大筋のストーリーは変わらないんですが細かいところでは、
とある女生徒が探し物をしている会話で男主人公が話しかけた場合には「水色の布を探している」と言われ、「同僚の女先生に話しておく」といった選択肢を選ぶと好感度が上がります。
一方で、女主人公で話しかけた場合は「水色の肌着を探している」と言われ、「一緒に探す」選択をすると好感度が上がります。
凝ってる。
ちなみに肌着の行方は同学級の男子生徒が鍛錬後の汗拭きに使った以降のことは分かりません。
舞台
今作の舞台となるのはフォドラと呼ばれる四国と本州四国連絡橋を肉付けしたみたいな形の大陸で
高知県と愛媛県の県南にアドラステア帝国
香川県と愛媛県の県北にファーガス神聖王国、
徳島県にレスター諸侯同盟の3つの国、勢力があります
それぞれの国の簡単な説明をすると
アドラステア帝国:一番昔からある、皇帝は有力貴族に権限を奪われてほぼ傀儡 ファーガス神聖王国:4年前に国王が暗殺される。国内は盗賊まみれ、人種差別もする。 レスター諸侯同盟:王のいない貴族の共同体、同盟内で潰しあい。
お前ら三大国家めちゃくちゃじゃねえか。
ガルグ=マク大修道院
この地では女神を信仰する「セイロス教」が多くの信仰を集めていて3つの国の中央にその総本山であるガルグ=マク大修道院が位置していて、主人公はその修道院に併設されている士官学校で働きます。
士官学校
士官学校にはフォドラの未来を担う生徒たちが通っており、3つの学級に分かれています。雑把に説明すると
黒鷹の学級(アドラークラッセ)
-アドラステア帝国出身者の学級で帝国の次期皇帝である「エーデルガルト」が級長。他のキャラクターも貴族が多くて、平民出身の生徒は肌着の子の一人だけ。
ちなみにエーデルガルトちゃん、巷ではエガちゃんとか略して呼ばれていたりする。
まだこのルートやってないのであんまりしらない。
青獅子の学級(ルーヴェンクラッセ)
-ファーガス神聖王国出身者の学級で王国の王子、「ディミトリ」が級長。
このディミトリ君ですが4年前に目の前で父を暗殺、親友を殺されてるので基本的に復讐心を抱えて生きてます。
僕は2周目で選びました。
この子いい顔するのでとても好きです。
学級には生徒には槍を得意とするキャラが多いです、騎士の国だからね。(安直)
4年前に許嫁が死んだ生徒や4年前に兄貴が死んで、5年後に父親が死ぬ生徒がいます。
金鹿の学級(ヒルシュクラッセ)
ーレスター諸侯同盟出身者の学級で級長は同盟の盟主である家の嫡子の「クロード」が務める。人たらしで策士キャラ。他のルートでもまず死なないのずるくない???
一人称がオデの筋肉だるまやお姫様カットみたいなパッツン前髪の男子生徒だったりちょっとが色物が学級に多い多い、商人の子供が多いイメージ。
1周目に選びました。だってリシテアちゃんが可愛いんですよ。
この学級の選択によって物語のルートが変わってきます、なので最低でも三周は周回しようね!!!大丈夫、周回支援で一部を引き継いだりできるから!自分のクリアデータ見たら大体42時間くらいで一つのルートがクリアできます。
ルートはたぶん帝国ルートが一番王道なんじゃないでしょうか。僕は他の二つのルートしかまだやれてないので分からないですけど。
級長とその側付きの臣下以外の生徒はスカウトシステムで引き抜きができるので初めは適当に選んじゃっていいです。というか一部の士官学校編で引き抜いておかないと二部の戦争編で殺すはめになるので推しを殺す性癖がある人以外はスカウトをお勧めします。
あとスカウトして引き抜いた生徒を戦争編で敵対した元同じ学級だった生徒と戦わせると特殊掛け合いが起こります。文章量やばい。やばい。
結婚システム
結婚システムありますあります。物語の最後で添い遂げたい生徒を選択するとそれぞれのキャラ専用イベントとCGを見ることができます。
またLGBTに配慮されているため、男主人公の場合、女キャラクター+騎士団のおっさんA+騎士団のおっさんB+ダウナー系男子生徒と結婚できますし、女主人公の場合男キャラクター+エガちゃん+肌着の子+ノンケ殺しのレズ+大司教様が結婚の対象になっているため同性婚もできますできます。
でも正直このゲーム、ベレスが一番可愛い、このシーンすごい好き、可愛い。
ごめんなさい、FGOの 無駄に長引かせられた 夏イベントの宝具レベル上げがまだ終わってないので記事を無理やり終わらせます。
追記
FGOのイベントは無事終わりました。もう半年は走らなくていいかなって気分ですね、もっと丁寧な記事に直そうかと思いましたがアストラルチェインで忙しいので#今度にしましょう。トイレが全然見つからない。
そんなファイアーエムブレム風花雪月ですが、 6,980円+税で好評発売中です!!!!!
えっちょっと高い???
そんなあなた、NintendoSwitchOnlineには加入してますか????
もし加入しているのであればカタログチケットを9,980円で買うことで任天堂が発売している4,990円+税以上の価格のソフトのダウンロード版を2本、タダでもらえる、これマジ!???
これは買うしかないぜ!!!!!
DLC
今後のダウンロードコンテンツが全部入ったエキスパンションパスがニコニコ動画のプレミアム会員費5か月分で発売してますが、今は主人公が生徒たちの着ているものと同じ制服に着替えられるようになるものしか実装されてないので買うのは追加のマップやストーリーが追加された時でもいいと思います。
ファイアーエムブレム風花雪月を買え買え買え買え買え買え買え買え。
ここまでの記事に一度だけファイヤーエンブレムと記載した場所があります。
あなたは気づけたかな???後付け
番外
To笹井さん
お盆の前に言っていたように帰省の際に機種変してスマホの容量に余裕が出たのできららファンタジアに復帰しました。
よろしくお願いします。
Xperia1くん長いからスクショも無駄に長くなる。
追記
フレンド申請ありがとうございました。
別件
あとすぷりんぐの夏のマイリス枠はどうなりましたか、前回からDLC追加キャラが2人も実装されてますがおさむん家スマブラ部はどうなりましたか。続報ください
8月末に発売されたアストラルチェインも買え買え買え 買え買え買え 買え買え買え 。
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星霜の月23日 ロリクステッド、眠りの木の野営地、サンダーストーン渓谷
新しい我が家、ウィンドスタッド邸で過ごす二日目の夜。自分で作ったベッドは削ったばかりの木の匂いがして、昨晩はぐっすり眠ることができた。
……これを書いている今は、昨晩とうって変わってある砦の中にいる。 砦や洞窟内に、山賊なんかが住んでいた場合、彼らが使っていたベッドや家具を使用することがある。言わずもがな、そこに住んでいた誰かと仲良くなって使わせてもらう……などという事はまず無いだろう。彼らは私たちを見るなり襲い掛かって来るし、私たちは戦わなければ殺されてしまう。 吸血鬼達が使っていたベッドは血の跡で変色して変な匂いがしたし、ファルメルの使っていた藁山は湿っていてあまり清潔ではなかった。 そう考えたら、魔術師たちが集団で寝泊まりしていた砦の設備はかなり充実している方だろう。欠点は、何となく心が休まらないことだ……。
さて、ウィンドスタッド邸一階のテーブルで朝食を食べながら、これまで依頼された仕事のメモを見返していた。例の、謎の「友達」から配達された手紙に「サンダーストーン渓谷」で言葉の壁を探せというものがあった。地図を見ると、一日歩けば辿り着けそうな場所だった。そんなわけで、新しいシャウトの力には興味があるし、行ってみることにした。
ウィンドスタッド邸を出て南に向かう途中、キナレスの祠を見つけた。ブーツが何足も備えられていたけれど、キナレスと何か関係があるのだろうか。(あれ、書いていて思い出したけれど、確か父上の話では、かつて集めた聖戦士の防具のひとつがキナレスのブーツだったとか……うろ覚えだな。詳しく聞いておくんだった。)
街道をのんびり歩いていると小腹が空いてきたので、ロリクステッドに立ち寄り宿屋「フロストフルーツ」で昼食休憩をとることにする。相変わらず宿屋にはエリクが居座っていた。彼は傭兵になったとのことだけれど、冒険者から声を掛けられないうちは、親の畑仕事を手伝えばいいのにな。…と思ったら、時々は手伝っているらしい。
ロリクステッドにはアルトマーがいる。スカイリムで心優しい同族に会えると嬉しくなってしまう。彼女――レルディスは、とても謹厳実直なアルトマーで、畑仕事や家畜の世話をこなすことに喜びを見出していると話してくれた。……安定した生活とは言い難い旅をしている私への嫌味も、少しは含まれていたかも知れないけれど。自分の人生に喜びを見出し、胸を張って幸せだと語る彼女は、何より誇り高いアルトマーらしい女性だと思う。スカイリムの人間たちはアルトマーに対して誤解をしている。アルトマーの誇りとは、何も他の種族を見下すためにあるものじゃないんだ。(もちろん、サルモールのような、そう思われても仕方がないアルトマーが多いことも事実だけれど)
フロストフルーツの主人ムラルキと話していると、すぐ近くにある「眠りの木の野営地」に、また巨人が住み着き、旅人を襲っているそうだ。バルグルーフ首長が布告を出しているとのことだったので、仕事を請けることに決めた。あの場所には何度か行っているけれど、巨人の住処は洞窟の中にあるため、うまく追い込めば、それほど危険なく巨人退治ができるだろう。
眠りの木の野営地へ向かう途中、ノルドの遺跡の残骸のような場所に、帝国軍の鎧を着た軍人らしい男性が一人立っていた。一人で何をしているのかと思い声を掛けてみたけれど、帝国軍への志願者だと思われたのか、軍に勧誘されてしまった。
偵察か何かの仕事があって見回りをしている最中なのだろうか?
眠りの木の野営地に立ち寄り、巨人の様子を探ると、巨人は洞窟の中にいるようだった。狭い入り口からジェナッサと二人で奇襲をかける。
巨人を退治した後、洞窟内を見回して、オークの男性の死体を発見した。以前来た時は気付かなかったな……最近殺されてしまったのだろうか?スカイリムは寒冷地のためか、死体が傷むのが遅いらしく、いつ頃からある死体かは見てもよく分からない。死体はメモを握っていた。署名にイソルダと書いてある……イソルダって、ホワイトランに住んでいる、あのイソルダだろうか?次にホワイトランに立ち寄った時に訊いてみよう。 メモには、スクゥーマや眠りの木の樹液について書いてある。何だか犯罪に関係していそうで不穏だ。
せっかく珍しい木のそばまで来たので、眠りの木の樹液を小瓶何本分か採取しておくことにした。スクゥーマのように中毒性のある薬とされている。私はさすがにこれを飲んでみる気にはならないが……珍しい植物のサンプルとしては、とても興味深い。スクゥーマはムーンシュガーを加工して作るものだけれど、この樹液はそのまま口にするだけで体に危険な効果を及ぼすんだ。
じっくり木の観察をしていたせいか、当初の目的地であるサンダーストーン渓谷を目指して街道を歩くうちに陽が落ちてきた。しかしここからではどこの集落へ行くにしても遠く、ロリクステッドまで戻る気にもなれなかった。ジェナッサと話し合った結果、これから行く砦(渓谷と呼ばれているけれど結構大きな砦らしい)に泊まることに決めて、そのまま進んでしまうことにした。
サンダーストーン渓谷には強力な火炎魔法を使う魔術師が多く住んでいた。彼らは魔法を使い、砦の近くを通る人を襲っているようだった。魔法だけではなく炎の罠も多く仕掛けられていた。侵入者を殺すため、もしくは魔法の実験の一環として設置されたものかもしれない。
大人数の魔術師を相手に戦うのは危険だったため、狭い場所に隠れて魔術師を誘い出し、こちらに気付いていないところに私の魔法とジェナッサの弓で攻撃を仕掛けることにした。これには「呼びかけ」のシャウトが有効だった。このシャウトは、なぜか言ってもいない下品な言葉に変換されて聞こえるので、あまり好きじゃないのだけれど……仕方がない。
ジェナッサも私も、魔術師達との戦いを終えた頃には火傷だらけになっていた。痕が残っては大変だと、念入りに回復魔法をかけた。(幸い、綺麗に治すことができた!彼女に治癒魔法を使うたびに毎回思うことだが、大学できちんと学んでおいて本当に良かった。)
壁から手に入れたシャウトの力は、炎の言葉だった。(ドラゴン語は分からないけれど、力が私の体に流れ込んでくる時、なぜかそれがどういう力なのか、感覚的に理解をすることができる……上手く説明ができない)ドラゴンが口から火を吐くことがあるが、私もあんな風に火を吐けるようになるらしい。炎の魔術師と戦って炎の力を手に入れるなんて、面白い偶然だと思う。
魔術師達の住居らしく、ベッドや家具が几帳面に並べられていた。錬金台もあったが、こんな状況で薬を作ったりするほど気持ちの余裕は無かった。調理用の火で肉を温めてジェナッサと分け合い、早々に休むことにした。ベッドは狭かったので、ジェナッサとは近くのベッドで、別々に眠ることにした。
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第23話 『水と油の漂泊者《バガボンド》(3) - 何のため?』 Opposite vagabonds chapter 3 - “What for?”
世界の崩壊が訪れてから、長い歳月が過ぎ去った。
それでも、多くの人々が密やかにではあるがその営みを続けており、そしてまた、一定以上の規模のコミュニティであれば、当然新たな命を授かる事もある。
『崩壊後生まれ』は、生まれながらに世界によって呪われた哀れな、だがそれであるが故にしたたかな生命であった。
奪い生き残る事を常とした世界に生まれ落ちた彼らは、その荒んだ世界の一部となるべく、戦う事を強いられた。
一方で、崩壊前に生きてきたが、変貌した世界に順応する事を迫られた者達も残されていた。
こうした層は、前者と比較して『崩壊前生まれ』と呼ばれた。
彼らの最大の違いは、「取り戻すべき世界を持つかどうか」にあった。
『崩壊後生まれ』は、彼らを取り巻く世界にいかに順応するかをひたすらに追求し続けていた。
しかし、年老いた『崩壊前生まれ』達は、今もなお「かつての世界」をいかに取り戻すか、その方法を苦慮し続けていた。
沼地には、古びた桟橋、或いはところどころに土の露出した面が見られ、通行者達はそうした場所を歩いていく。
浅い水面であれば歩いて通る事も不可能ではないが、不意の襲撃を受けた場合、ぬかるみ水に足を取られる不安定な足場は、生存率に大きく関わる。
しかし、手練れた者であれば、あるいは逆に水中を進行する方が、その身を隠すのに適している場合もある。
桟橋の軋む木板の立てる音は、凹凸に乏しい沼地では容易に遠方へ届く。
今日のように風の強い日は、波立った沼の中に身を浸し進む事で、周囲に潜む敵対者にその存在を気取られる事なく進む事ができる。
勿論、そればかりが唯一の方法であるとも限らない。
ビアンカは、平然と桟橋を進む。
しかし、その足音は全くの無音だ。
いや、足音どころか、衣擦れの音すらも聞こえない。
後方すぐをついていく2名も、同様だ。
エルフメイジの行使した秘術が、この3人とその周辺の空間から一切の音が奪っている。
だがそれは同時に、声を介した会話も不可能にしている。
そのため、3人はビアンカを仲介役に立てて、念話、すなわちテレパシーでのコミュニケーションを行っていた。
「本当にこの方向で合っているのか?」
ジョセフは無言で、怪訝そうな表情のまま、直接不満を伝える。
だが、ビアンカの眉目は揺るがない。
「この沼の中で、生命体の反応は数えるほどもないわ。少なくとも"さらった奴ら"には100%たどり着ける」
「さらわれた連中を直接探すなら、逆に屍体を探す魔法を使った方がいいかもな」
ゴードンの言葉は、聞く者によっては怒りを覚えるような発言だが、今この場に、その言葉を皮肉と受け止めて熱くなるような人間は一人もいない。
命の奪い合いが常の世界で、何者かにさらわれた人間を待ち受ける運命のうち、"生還できる"可能性のあるものは極稀だ。
生かすにはコストがかかる。
食事や、逃げ出さないように監視も必要だ。
必要な"用途"に用いた以後、生かす理由など存在しない。
身代金を求めるくらいなら、最初から略奪すれば良い。
わざわざ個々の人間が連れ去られ、そしてその後の音沙汰がないのであれば、それはもう「使われた」事を覚悟するしかない。
それが、この世界の現状で、常識だ。
勿論、その常識を、大切な人がさらわれた者が素直に受け入れるかは、別問題ではあるが。
「屍体は、ただの屍体。肉片でしかないわ。何かに使われていない限りは、感知する術がない。見つけようがない場所に捨てられていたら、お手上げね…」
「ま、それも犯人から聞き出せば済むことさ」
ジョセフは拳に力を込める。
『崩壊後生まれ』としては、彼は優しすぎた。
しかしそうであるが故に、彼を求める者は数知れない。
「情を汲み、それに応える仕事をする」ような傭兵など、崩壊前ですらそうはいなかった。
実力が伴う者ともなれば、もはや稀少を通り越して、彼以外にはもう存在しないのではないかとすら言われている。
命までは期待できない。
だがせめて、亡骸だけでも、家族に帰そう。
そうでなければ、意味がない。
未来の被害を防げるという意味では、意味もなくはないが、それだけでは納得ができない。
請けたからには、亡骸を家族に帰す。
そう、心に決めていた。
「待って」
ビアンカが左手を払い、2人を制止する。
「…水の中から、何か、来る…」
水面に様子の変化はない。
風に揺られて波紋が右往左往するが、異常は見られない。
ジョセフは剣を抜き、ビアンカの前方に立ちふさがる。
ゴードンは、懐中から杖を取り出し、前方のビアンカに背を向けて構える。
「どこだ?」
ジョセフがビアンカをせっつくが、それがビアンカの焦りをさらに募らせた。
「凄い速さで駆け巡ってる、なんなのこれ!?波紋も起こさずに…」
刹那、水面が盛り上がり、槍のようなものがゴードンめがけて飛び出した。
「ぐッ…」
咄嗟に、杖で払おうとするが、間に合わない。
喉を貫かれた、そう思った瞬間に、視界がぶれて、明後日の方角を向いている。
気がつくと、ジョセフに抱えられ、桟橋の少し離れた位置に引きずられて、横たわっている事に気づく。
元いた位置には、銀色に尖った針のようなものが水面から突き立っている。
と思えば、その針がどろりと溶けて、水中にポチャリと落ちると、また姿が見えなくなる。
「なんだ今のは」
ゴードンは狼狽しているが、一方でビアンカは戦慄していた。
「不定形… どうしてこんな場所に!?」
今度は隠すつもりもなくなったのか、飛沫を上げながら水中を銀色に輝く楕円状の物体が、高速で旋回している。
だが、ジョセフだけは冷静さを保っている。
「出てくる位置がわかっていれば…」
その言葉に呼応するかのように、水面に弾ける飛沫の数が2つ、3つと増えていき、やがて周囲の水面がまるで水揚げされる直前の網のような飛沫の嵐に包まれる。
「ビアンカッ、熱だ!!」
「! …わかった!」
ジョセフの言葉に我を取り戻したビアンカは、短い詠唱の後、杖を桟橋に突き立てる。
瞬時に、彼女の足元の水面を中心に湯気が立ち始め、瞬く間に辺り一面がまるで浴場のごとき熱気に包まれた。
いつの間にか飛沫は止み、気配は消え去っている。
「信じられない間違いない実現してたんだあの怪物…」
ビアンカはブツブツと何かを呟いている。
「ジョセフ、アレは一体…」
「ごー… ドン…」
見知らぬ声。
3人が振り返ると、桟橋から離れた水面から顔を出した木のひとつ、その枝の上に、名状しがたい形状の、光を反射し銀色に発光する、ゲル状の塊がまとわりついていた。
その存在は形をうねらせると、口のような形状を作り出し、そこから声を発していた。
「老いたモノ… お前の、記憶… モラう…」
不定形の生物は手のようなものを伸ばし、木の幹を掴むと、ミシリミシリと音を立てて枝が曲がっていく。
掴んだ手を離した不定形は、まるで弩砲のごとく木の枝の反発力に弾かれて、沼地の遥か彼方の方角に向かって飛び去っていった。
数秒の静寂を過ぎて、ビアンカがその場にへたれ込んだ。
ジョセフは、不定形が飛び去った方角を、力強く見つめている。
ゴードンは、尻餅をついた姿勢のまま、呆気にとられて動けずにいた。
俺��もできる事がある?
息巻いて足を踏み入れてみれば、現実はこれだ。
結局ジョセフに助けられるのか、俺は。
死にかけた。
いや、奴は俺を狙っていると言った。
むしろこれは、始まりなのか。
なぜ?
理由など、わかるはずもない。
やっぱり金貨100枚だけもらって、立ち去るべきだったのか。
だが、もう遅いのだろう。
乗りかかった船は、もう沖へ出た。
引き返す術はない。
少なくとも今は、生きるために、戦う以外に、道はない。
それだけは確かだった。
~つづく~
水と油の漂泊者《バガボンド》(4) - ”もう一度”
「ショートストーリー」は、Buriedbornesの本編で語られる事のない物語を補完するためのゲーム外コンテンツです。「ショートストーリー」で、よりBuriedbornesの世界を楽しんでいただけましたら幸いです。
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にょた百合傭リ
普段身嗜みを整えられていない傭兵の髪や爪をリッパーがいつも整えるのが、二人の日課になっている。自分の気分で色や髪型を選び、傭兵に施す事で優越感に浸るのがリッパーは好きだった。 そんなある日、傭兵が爪先を短くし綺麗に整えているのを見て、リッパーはショックを受けながら爪を見つめる。 その爪を整える間の時間は、二人の時間を共有出来る自分だけの特権だと思っていた。 「どうしたのですか。それ」 思った以上に冷たい声が出て驚いているリッパーに、傭兵は困った様に答える。 「今日はお前を抱くつもりだったから、整えてきたのだが…良くなかったか?」 その言葉に固まり、意味を飲み込んだ時には、耳まで赤くなりいつもは遠慮なく傭兵にくっついていたのに少し距離をとり縮こまりながら座るリッパーの姿があって欲しい。 セックスする為に攻めが爪を整えるシチュエーション好き。
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ポポローグ
概要
ポポロクロイス物語シリーズ、2作目の作品です。外伝的な扱いかもしれませんが、人気はあると思います。
1が「お母さんを返せ!」
ポポローグが「お父さんのバカ!」
がキャッチコピーですが、本当、ピエトロが可愛い💛
ポポロクロイス2のピエトロは、成長してしっかりしてしまっているので、かわいくて、ええ子や~、とサニア目線で見られるのは、ポポローグまでかな。
1で仲間になったナルシアちゃんや白騎士などは今回は仲間にならず、傭兵さんたちを雇って戦うことになります。
かわいいキャラクターがたくさんいてそれはそれで楽しめます。
自動生成ダンジョンも、他の作品よりやりこみ要素などもあり、面白いと思います。
気になるキャラクター
パウロ
ポポローグではパウロ国王の幼少時代も出てきます。
ピエトロとは違うタイプのやんちゃタイプですがそれはそれでかわいいです。
名シーン・名セリフ
最初はお父さんのバカ!シーン
ピエトロ「あ、お父さん・・!」
パウロ「こ、こんなところで何をしている!お前まで城にいないでどうする!」
ピエトロ「そ、そんな。」
パウロ「いいかピエトロ、お前はすぐに城に戻りなさい。」
ピエトロ「お父さんは?」
パウロ「わしのことはよい。わしにはやることがあるのじゃ。」
ピエトロ「やることって何なの?どうしてお母さんや僕に話してくれないの・・」
パウロ「ピエトロ・・城の皆は不安がっていたか?」
ピエトロ「え、う、うん・・お父さんが帰ってくるのをみんな待ってるよ・・」
パウロ「そうか・・そうだな。わしが悪かった。一緒に帰ろう。」
ピエトロ「ほ、本当?お父さん!」
パウロ「だが、この街に城の者がだれか、迷い込んでいないとも限らん。明日もう一度、それを確かめてからでも遅くはないだろう。」
ピエトロ「う、うん!僕も一緒に探すよ!」
パウロ「・・今日はもう疲れたわい。もう休むことにしよう。」
ピエトロ「うん!
お父さん?・・お父さん!お父さんの字だ・・
ピエトロ、許せ。やはりどうしてもお前を巻き込むわけにはいかんのだ・・しかし世界がどうなっているかをわしは・・ピエトロよ。お母さんを‥ポポロクロイスを頼む。
お、お父さんのバカ―!!」
次は、最後のダンジョンで、石に���えられたお父さんに対して、ピエトロが声をかけるシーン。
ピエトロ「この石像、お父さんにそっくりだ・・な、涙・・?本物の涙だ。・・お父さん?お父さんだよね・・?・・知恵の王冠だ。やっぱりこの石像は・・!・・お、お父さん。たった一人でここまで来たんだ。お父さんってやっぱりすごい。僕ならとても一人では来られなかったもの・・ここで待ってて。き、きっとイドを倒してくるから・・一緒にお城へ帰ろうね。」
ピエトロの優しい声かけに胸が締め付けられます。
最後は戦いが終わって父子で話をするシーン
ピエトロ「お父さん、あのね・・」
パウロ「・・すまぬな、ピエトロ。小さいお前にまたもや苦労を掛けてしまった。わしは国王失格じゃ・・」
ピエトロ「ううん、そんなことないよ。お父さんは・・とてもとても責任感のある偉くて立派な王様で・・家族思いの優しいお父さんだもの・・だからそんなこと言わないで。」
パウロ「・・そうか。」
ピエトロ「ねえ?お父さん。」
パウロ「なんじゃ?」
ピエトロ「お父さんって小さいころやんちゃでいたずら好きだったの?」
パウロ「と、とんでもないぞ!わしがお前くらいの頃はそれはそれは利口で勉学にいそしみ・・」
ピエトロ「くすくす・・」
パウロ「む、むむ・・さては森の魔女あたりに何か吹き込まれたな。」
ピエトロ「くすくす、ううん、違うよ。そんな気がしただけだよ。」
パウロ「ピエトロ。」
ピエトロ「え、なあに?お父さん。」
パウロ「いや、なんでもない。」
ピエトロ「ずるいよ。言いかけてやめるなんて。」
パウロ「ピエトロ、お前がそばにいると勇気が湧いてくる気がするのだ。・・なぜかそんな気がするのだ。」
パウロ号泣のシーンですね。
パウロはサニアがしばらく不在だったので、シングルファザー期間長いのですよね。父子仲良し、よきかなよきかな。
最後に
シリーズ二作目、外伝的なお話ですが、とっても可愛くて優しくて心温まります。
ゲームアーカイブスでできるので、ぜひやってみてください。
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竜と輪の星
「ある年に神様が現れて、最も力のある者の願いを叶える」という予言のために各地の領主が躍起になるという世界で遊ぼうという内容
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地図
二つの大陸と島々がある。 国が統一に向かう乱世の時代。
信仰
各地に様々な宗教が存在するが、最も大きな力を有しているのは西大陸北部を起源とするもので「正教」と呼ばれる。
全てを生み出した最高神とものを司る二神、感情を司る三神の六柱の神々を祀っている(アルセウス>ディアルガ・パルキア>ユクシー・アグノム・エムリット の順に位が高い)。
北部では正教が実権を握っており、政治等にも介入する。
また予言書が発見されたのが北部であるため正教が研究機関を設け、予言書の内容の研究を行なっている。
正教の派生で反物質を司る、二神と同列の「異界の神」が魔法使いや呪術師、ゴーストタイプの間で信仰されている。
西大陸東部では正教の他に、「三羽の鳥」という実在する三羽の伝説の鳥が各地で信仰を集めておりその恩恵を受けている。
西大陸西部では正教の他に、古い町を中心に死んだポケモンを蘇らせた「虹神」、海沿いの町では海を司る「荒海神」への信仰が厚い。
東大陸東部では理想と真実の世界を作るものを助ける二柱の「二龍神」の信仰がある。
一部の研究者は、予言書の神はこの二柱のことではないかという説を説いている。
東大陸西部では「破壊の神」「再生の神」の二柱の神々と秩序を司る「秩序の神」の信仰がある。 破壊と再生は死と生でもあり、死者の復活あるいはその逆も行えると言われ、世界を滅ぼすこともできると説く一部の狂信者の行いが目に余る。
また秩序を司る神を信仰する一派がその両極端な性質を制御、時に制圧しており、この地域では最も力を有している。
西大陸南部や東大陸南部諸島では「陸の神」「海の神」「空の神」、「太陽の化身」「月の化身」などの神々が信仰されており、人々の自然とともに暮らす生活と密接している。
特筆すべき点は両地域とも「空からの災い」が言い伝えにあり、おそらく島国故の外部からの侵攻がそのように伝わっているのだろう。
また西大陸南部には1000年に一度願いを叶えるものが現れるという伝説もあり、一部の研究者はこれが予言書の神ではないかと説いている。
科学と魔法
この世界には魔法が存在している。これを扱う者を魔法使いと呼ぶ。魔法は体質と直感。扱える者は世界の人口全体の3割ほどとされている。 扱える魔法の種類、属性、性質はある程度限定されており、全ての魔法使いが同じように魔法を使えるわけではない(原型の使える技に由来)。
そして魔法で全てを補えるわけではなく、魔法が科学より優れていると一概には言えない。科学は万人が共有できる力である。
なお神のみわざは「奇跡」として区別される。
予言書について
予言書は今から20年前に北部で発見された。人々の注目を集めたのは以下の一文だった。 「ある年に空が割れ、神が現れ、神はその大陸で最も力のある者の願いを叶える」 その「ある年」を目前に各地の領主たちはそれぞれの野望を胸に、戦に身を投じることとなる。
各地域
西大陸
北部【シンオウ】 「勤勉」
広大な土地が横たわる、西大陸で最も大きな地域。やや険しく寒い。資源が豊富。
カントーから分かれた人々が開拓し、大きく発展した。
この地が発祥の「正教」の力が広く及んでおり、立派な神殿がある。
大きな街と港町があり、発見された予言書の研究機関など知識の活用に力を注いでいる。
また巨人伝説があり、一部はホウエンにも伝わったとされている。
「異界の神」信仰の本殿があるのもシンオウとされているが、それがどこにあるのかほとんどのものは知らない。
東部【カントー】「堅実」
西大陸最古の一族の領地。
温暖な気候で未だ手つかずの土地も多く、それを狙うシンオウの侵攻を度々防いでいる。
正教の他に実在する「三羽の鳥」が各地で信仰を集めており、その加護のおかげで幾度となく侵攻を阻止している。
二つの大きな街と港町が栄えており、火山のある島では様々な研究を行なえる施設が作られている。 ここには世界中でもトップクラスの科学者が集まっている。
西部【ジョウト】「機転」
建築や芸能など独自の文化を持つ地域。はるか西方からやってきた移民が開いた土地だという言い伝えがある。
ホウエンへ向かう際この地域を縦断することになるため人通りもよくそれなりに賑わいがある。
大きな街と古い町、港町、山奥には様々な一族が住んでいる。遺跡も多い。 またパートナーのポケモンとともに行動する者が多く、街中でもあちこちにポケモンの姿を見られる。
正教の他に「虹神」「荒海神」への信仰が厚く、その他様々な信仰によって寺院などが建立されている。
南部【ホウエン】「旺盛」
他の地域から離れている、熱帯性の気候の土地。自然豊かで人々の生活と密接に関わり合っている。 果樹園や海産物、宝石が主な産業。この地域で崇められている「陸の神」「海の神」は陸と海を作ったとされ、それぞれが陣地を広げようと争ったという言い伝えがあるためか、ホウエンの人々はやや争いに身を投じることを好むようだ。
さらに空からの災いという言い伝えから天文学にも通じている。陸と海の神の争いを止めたとされる「空の神」の信者はこの空からの災いへの関心が強い。
大きな火山があり、温泉が湧いている。療養地としても有名。 発展した大きな港町があり、海運に精通している。
東大陸
西部【カロス】「傾注」
巨���な都を有する地域。歴史は長く、西大陸よりもやや洗練された印象を与える。土壌が豊かで農業が主な産業。
「 破壊の神」「再生の神」によって破壊と再生を1000年ごとに繰り返すとされている。 またその神々への信仰が厚く、熱心な者の中には神のみわざを受けて町を滅ぼしたとか、人を蘇らせたとかいう報告もある。
秩序を司るもう一柱の「秩序の神」の勢力が他の勢力を抑えているため大きな戦争に至らずにすんでいる。
傭兵を多く生み出している。
東部【イッシュ】「勇敢」
山や森、砂漠、火山など様々な自然に囲まれているが、人々はそれらとうまく共存している。 娯楽街や大きな街、港があり、働くことが生きがいとなっている人も多い。
古い遺跡や塔、地下道が張り巡らされているなど古代文明の存在を感じられる。また西大陸シンオウとつながっているとされる場所がある。
この地で信仰される「二龍神」は理想と真実の世界を作る者の手助けをすると言われており、また勝利を呼び込む妖精の言い伝えがある。そのためこの地域の人々は前向きに物事をなそうとする性質がある。
南部諸島【アローラ】「温厚」
いくつかの島々によって形成される地域。 島によっては火山があったり雪が降ったりしているが、基本的には温暖な気候。独特の生態系を持っている。
外の争いごとには関わらない主義で、大陸の争いにも関心がない。ただし自分たちの生活が脅かされるとなると精霊の力を借りて猛烈な反撃を食らわせる。
「太陽の化身」「月の化身」と呼ばれる二柱の神々の他に、4つの島にはそれぞれ精霊が祀られている。精霊はこの地域の人々にとって身近な存在であり、ともに暮らしている。科学より魔法を重視した文化も特徴の一つ。
空からの災いという言い伝えがあり、天文学に精通している。
世界観概要
剣と魔法のファンタジー乱世オブスローンズ。そうです。 (ハイファンタジーのその後みたいな) 世界観に沿ったキャラを任意の地域に所属して遊ぶ。また場合によっては所属を途中で変えることができる(主人を見限ったとか駆け落ちしたとか新天地を求めてとか)。 「予言書」として先にイベントをアーカイブとして掲載。よって好きなところから描ける。いきなり結末から行くのもいい気がする。メメント見たくなってきた。
キャラメイク禁止原型
伝説:全般 幻:ジラーチ、デオキシス、フーパ 準伝説:フリーザー、サンダー、ファイヤー、レジギガス、UB ※カプは精霊として原型デザインのみOK、レジギガス以外のレジ系は巨人族か巨人の血が混じっている
各地域規定
西大陸北部シンオウ 原型:シンオウ地方メイン
傾向:魔法使いの待遇よし(正教で悪し)、神のみわざに傾倒しがち
役職:北部軍、正教(祭司、巫女、教徒、研究機関研究員など)、異界の神(祭司、教徒など)、小さな領地の領主、呪術者、住人など
服装:西洋風推奨、他地域出身はこれに限らない、あと寒い
西大陸東部カントー 原型:カントー地方メイン 傾向:魔法使いの待遇地方でよし 役職;東部軍、正教、三羽の鳥(祭司、信奉者など)、開拓者、住人など 服装:西洋風推奨、他地域出身はこれに限らない
西大陸西部ジョウト 原型:ジョウト地方メイン 傾向:魔法使いの待遇よし、原型連れOK、芸術家待遇よし 役職:西部軍、正教、虹神(僧侶、信者など)、荒海神(祭司、信者など)、芸能人、住人など 服装:和風・西洋風、他地域出身はこれに限らない
西大陸南部ホウエン 原型:ホウエン地方メイン 傾向:魔法使い・呪術者の待遇種類によりよし、やや原始的 役職:南部軍、正教、陸の神(祭司、信者など)、海の神(祭司、信者など)、空の神(祭司、信者など)、天文学研究員、呪術者、住人など 服装:南国風推奨、他地域出身はこれに限らない、割と暑い
東大陸西部カロス 原型:カロス地方メイン 傾向:魔法使いの待遇よし、狂信者は神のみわざに傾倒しがち、芸術家歓迎 役職:東方西軍、傭兵、破壊の神(祭司、巫女、信者、狂信者など)、再生の神(祭司、巫女、信者、狂信者など)、秩序の神(祭司、巫女、執行人、信者など)、小さな領地の領主、学者、住人など 服装:西洋風推奨、他地域出身はこれに限らない
東大陸東部イッシュ 原型:イッシュ地方メイン 傾向:魔法使いの待遇よし、働き者歓迎 役職:東方東軍、二龍神(祭司、信者など)、各種職人、開拓者、学者、住人など 服装:世界観に準ずる服装ならOK
東大陸南部諸島アローラ 原型:アローラ地方メイン 傾向:魔法使い歓迎 役職:自由軍、太陽の化身(祭司、信者など)、月の化身(祭司、信者など)、天文学研究員、魔法使い、呪術者、住人など 服装:南国風推奨、他地域出身はこれに限らない、だいたい暑い
予言書アーカイブ
シーズン1 西大陸
20年前 「神が願いを叶える」という予言書がシンオウで発見される。
3月 シンオウ南方辺境領主サンジェム公率いる軍が南下、カントー制圧を掲げる。
カントーはジョウトに協力を要請、一部のジョウト軍が戦いに参加。
カントー・ジョウト連合軍が山の裾野でシンオウ軍を迎え撃つ。数では不利だった連合軍だが三羽の鳥の一羽サンダーが雷を落とし、シンオウ軍はやむなく敗走。知らせは各地へ届く。
ホウエンは種蒔きの季節。
4月 ホウエンの商人キャラバンが海路でシンオウへ向かう途中で消息不明になる。ジョウトの海賊の仕業だとホウエンで噂されるがジョウトは否定。ホウエンとジョウトの間で不信感が募る。
カントー軍はシンオウ辺境領の進軍を防ぐための防壁の建造に取り掛かっていた。
5月 シンオウ領南で南下してきた先鋒のシンオウ軍とジョウト軍が衝突。
シンオウからホウエンへ使いが出る。ジョウト制圧への協力の要請。
先月のこともありホウエンは承諾。ただし収穫の時期は休戦するという条件。
6月 カントー軍がジョウト軍に加勢。
シンオウ領マサゴでシンオウ辺境領主サンジェム公との会合の席が準備されていたが、そこへ向かったジョウト軍フスベ公がシンオウ軍に捕らえられる。
フスベ公が捕らえられたという知らせを受けた後方のジョウト軍は怒りに震える。
しかしすぐ後ろにはホウエン軍が迫っていた。やむなく会敵するがホウエン軍の機動力にジョウト軍は翻弄される。
その時加勢に来たカントー軍が合流。また三羽の鳥の一羽フリーザーの吹雪がホウエン軍を襲い、ホウエン軍は散り散りになる。
7月 ホウエン軍が収穫のために戦闘を離脱。その直前、シンオウ軍との会談に向かったホウエン軍フォトゥリー公に同行していた祭司オリがシンオウ軍サンジェム公の会話を耳にする。
それによるとどうやら商人キャラバンを襲ったのはジョウトではなくシンオウの海賊であり、ジョウトは濡れ衣を着せられただけだったらしい。
サンジェム公に発見されたオリは捕らえられてしまう。
ジョウト軍エンジュ公はホウエン軍がしばらくは戻ってこないと理解し、軍をシンオウの前線に向かわせる。
加勢したカントー軍は一部が壁の建築の応援に戻る。
8月 行方不明になったオリを探しにホウエン軍フォトゥリー公が一部の隊を引き連れシンオウを訪れる。サンジェム公とのやり取りの中でフォトゥリー公は、オリとサンジェム公は面識がないはずなのにサンジェム公がオリを彼女と言い、不審に思う。
フォトゥリー公はサンジェム公を牽制しながらも一旦は引き下がり態勢を立て直すことにする。
捕虜となったフスベ公は同じく捉えられているオリと対面し、オリはサンジェム公の会話の内容を教えてくれる。また気のいいシンオウ軍ダグと親交を深め、フォトゥリー公がいずれオリを奪還しに来るだろうとこっそり教えてくれる。
シンオウ軍の侵攻は勢いを増して南下しており、ジョウト軍は押されている。
夏の終わり頃、カントーでは夏の日差しと活力に感謝し別れを告げる火祭りが開かれる。ジョウトに残ったカントー軍も駐留地で薪を燃やす。
9月 ホウエン軍フォトゥリー公とモーヴィル公がシンオウ軍に奇襲をかける。混乱の間にダグがフスベ公とオリを逃がしてくれる。なんとかフォトゥリー公と再会するもののホウエン軍は劣勢に陥り、オリはフスベ公に託される。フォトゥリー公はその後シンオウ軍サンジェム公に倒されてしまう。モーヴィル公と彼の軍は助かり、逃走する。
フスベ公はオリをシンオウ領で再会したパートナーポケモンに乗せて送り出す。
ホウエン軍の奇襲により統制が乱れたシンオウ軍を東西連合軍が押し返す。
シンオウナギサの港に異国の女性が到着する。
10月 フスベ公が逃亡していたコトブキの街で異国の女性と出会う。何かに気づいた彼女に制止を求められとっさに逃げる最中、謎の場所に落ちてしまう。さまよっているとやがて目の前にアルセウスが現れる。アルセウスはフスベ公に力を授けて消えてしまう。
ホウエン軍がフォトゥリー公を倒された復讐のためジョウト軍と同盟締結を持ちかける。とはいえ冬が迫りつつある西大陸で準備が十分でないホウエン軍はジョウト軍に対して過度の支援を求める。それに対しジョウト軍内では意見が割れてしまう。
オリが��ョウト・エンジュの街にたどり着き、ホウエン軍に引き渡される。
シンオウではサンジェム公が思うように成果を上げられずにいるのを他の領主は嘲笑していた。そしてジョウト方面で戦闘するサンジェム公を囮にしてシンオウ東方辺境領主ヴァイデ公が手薄なカントー方面への進軍を開始する。
半年かけて建造されたカントーの防壁だったが、ヴァイデ公が引き連れて来た巨人により一部が大破。カントーへの侵攻を許してしまう。
11月 正教直属の予言書研究機関が設けられたミオ図書館へ異国の女性が到着する。女性は東大陸アローラの巫女で、予言に関して新たな情報を提供しに来たのだった。
いつの間にかシンオウの別の場所に戻っていたフスベ公は無事にジョウト領へと戻る。死んだと思われていたフスベ公の帰還にジョウトの人々は喜ぶ。
一方でホウエン軍とジョウト軍の同盟締結は難航していた。しかしカントーならその条件を飲めると進言。そして比較的温暖な気候であるため駐留するホウエンの人々も過ごしやすい。ホウエン軍モーヴィル公はこれを承諾し、使いをホウエンへ送ろうとする。
そこへシンオウ軍がカントーへ巨人を連れて侵攻しているという知らせが届く。モーヴィル公は使いに援軍要請を付け加え送り出す。モーヴィル公とカントー軍、そしてエンジュ公率いる一部のジョウト軍はカントーへ向けて出発する。
12月 セキエイ高原を目前にヴァイデ公率いるシンオウ軍と東西南部連合軍が会戦。冬の高地ではシンオウ軍に分があり、また巨人の力になすすべがない。
アルセウスの力を得たジョウト軍フスベ公は導かれるがままシント遺跡と呼ばれる場所でその力を解き放ち、再び現れたアルセウスの無から生命を創造するという神のみわざを目にする。目の前に小さなディアルガが生まれる。
彼の肩に張り付いていた不思議な断片がするりと彼の元を離れたことに気づいていない。
シンオウ予言書研究機関では東大陸の巫女が何かを感じ取る。
カントーグレン、生命の実験を行なっている研究員が夜空に何かを見つける。
ホウエン・トクサネ、夜空を見上げていた観測者が顔を青くする。
そして未だ知らない場所、東大陸アローラの天文台は慌ただしく鐘を鳴らしている。
空には見たことのない輪のような星が浮かんでいる。
シーズン2 竜と流星
1月 セキエイ高原北ではヴァイデ公率いるシンオウ軍が未だ優勢で、前線は高原の南まで押し進められている。
東西南部連合軍は士気を失いつつある。すると甲高い声が響き渡り、空からファイヤーが舞い降りる。辺りの雪は解け出し、同時に南から轟くような声と地響きが伝わる。 救援を受けたホウエン軍が到着する。中には巨人に匹敵するほどの大きさの兵士もいる。ファイヤーがもたらした暖かさによってホウエン軍は遺憾無く力を発揮し、連合軍も再び士気を取り戻す。そしてとうとうシンオウ軍の巨人を倒す。
ヴァイデ公は逃走しようとするが、機動力のあるホウエン軍によって瞬く間に包囲されてしまう。ヴァイデ公は捕虜となり、連合軍は勝利する。
戦い終わって息をつく間も無く駐留地に輪の星の知らせが届く。
シント遺跡から戻ったフスベ公はエンジュに戻った直後、東大陸カロスにある秩序の神信仰の総本山からの迎えにより、東大陸カロスの街ヒャッコクに到着していた。秩序の神信仰の総本山で祭司エニスターに謁見する。見覚えのある顔を発見する。いつかシンオウで出会った気のいいシンオウ軍ダグは東方東軍の密偵であり、秩序の神に協力していた。
二龍神の名において勇者の手助けは惜しまない、というのが彼の信条だという。彼は今最も有力なのが秩序の神の一派だと考え、フスベ公に対しても直感的に勇者の素質を見出していた。
また彼は東大陸イッシュにある心の空洞という場所から西大陸シンオウまで移動していた。
輪の星の出現は西大陸ホウエン、東大陸アローラに伝わる「空からの災い」に関わるものだといい、それは世界を滅ぼすほどの力を持ち、それに対抗できる力として秩序の神が最も有力なのだという。おそらく正教との衝突は避けられないだろうとし、アルセウスの神のみわざを目撃したフスベ公に協力を賜りたいとエニスターはいう。
ダグが西大陸に渡ったのはエニスターの「目」を各地に配置するためで、フスベ公にも気づかないうちに「目」をつけられていた。その「目」を介してエニスターはフスベ公が目にした奇跡を感じ取っていたのだ。彼の力の半分はその「目」に注がれているため十分に動けないのだという。
他の宗教を信じろというのは不可能であれ、今は目を向ける先を変えるだけでいいというエニスターの頼みをフスベ公は承諾する。西大陸ホウエンの祭司オリに知らせを出す。
西大陸シンオウの予言書研究機関では輪の星の調査が進められている。一部ではあれこそが予言書の神なのではという説が浮上しており、輪の星をアルセウスと同一視する動きが出ていた。
2月 成果を上げられずにいるサンジェム公、巨人を失い捕虜となったヴァイデ公に、シンオウ諸侯はカントー攻略にはさらに大きな軍が必要だと団結を迫られる。シュライーデ公配下の呪術師は異界の神の加護を求め送りの泉へ向かう。
フスベ公がジョウトに戻り、合流したオリとともに直ちに船でシンオウ領ミオへ向かう。ミオの予言書研究機関にて巫女と再会する。「空からの災い」に関する情報はすでに彼女によって持ち込まれており、彼女はこの地で調査を続けていた。
フスベ公は、領地を巡った争いを即刻中止し差し迫った問題を解決するべきであると正教から諸侯に告げるよう、オリと巫女とともに申し出る。正教では輪の星を「空からの災い」ではなく最高神アルセウスであると見る派閥が大きくなっていたため、この申し出は断られる。何度訴えても応じてもらえずフスベ公は落胆し、シンオウを後にする。
ジョウトではカントーとホウエンの首長を招いて今後の動向を決めている。東西はフスベ公の意見に伴ってヴァイデ公を解放する条件にシンオウの停戦を求めようとする。ホウエンは処刑を求めていたため渋々だが承諾する。
カントーでは壊された壁の修復、ホウエンでは輪の星の出現以降「空からの災い」にどう対処するべきかということについて日夜話し合いが続けられている。もしカントー・ジョウト・シンオウが争いをやめないのであればホウエン軍は連合を脱退すると申し立てる。
また東大陸はすでに「空からの災い」に対抗しうる力を確保しつつあった。
3月 輪の星が大きくなっていることに、各地の天文台のみならず人々も気づいている。このままでは輪の星は地上に落下するだろうということを誰もが噂している。
正教だけはそれがアルセウスの姿だと信じており、勝利を我が物にするための手立てを企てている。
カントーからの条件をのみ、シンオウにヴァイデ公が返還される。しかしシンオウ軍シュライーデ公はヴァイデ公、そしてサンジェム公を恥さらしと罵り、生贄として送りの泉に沈める。
4月 シンオウ、戻りの洞窟にてギラティナがシュライーデ公によって召喚される。シュライーデ公は軍とギラティナを連れて南下する。ホウエン軍は来たる「空からの災い」のための戦力を確保するため撤退し、東西連合軍はこれを少数で迎え撃つこととなる。
フスベ公はもう一人の自分と遭遇する。もう一人の自分は、今は何もできないが全てを目撃し次に繋げるために生きろと言い、ディアルガとパルキアを連れて去っていく。
輪の星が重なり合った二つの星であることを西大陸ホウエンの天文台が発見する。これにより星が輪状ではないと判明し、正教のアルセウス説はかき消えた。
シュライーデ公は全ての野望の根源が失われ戦意を喪失するが時すでに遅く、ギラティナは邁進する。
5月 東西連合軍は三羽の鳥の力を借りながらなんとかギラティナを倒す。しかし多大な犠牲が出てしまい、「空からの災い」への準備が間に合うか厳しい状況となった。ギラティナを失ったシュライーデ公は輪の星のこともあり完全に戦意を喪失してしまう。
空の輪の星は今や光の部分がはっきりと大きくなり、いずれ前方の星と後方の星が衝突することが予想されていた。
東大陸イッシュでは「空からの災い」に備え古代兵器の封印を解く動きが出ている。あまりに危険な判断であり、封印を解かせまいと立ちはだかったエニスターが生命の神と破壊の神の狂信者たちに殺される。
また東大陸イッシュでは自分たちの正しさを盲信した者たちがジャイアントホールへと向かう。
6月 上空で前方の隕石を後方の隕石が打ち砕き、運命の鐘が鳴り響く。巨大な隕石が地上へ向けて落下する。
東大陸カロスは隕石に向かって古代兵器を起動する。その古代兵器は生物の命を力に変換するため、古代兵器の周囲の生物は死に絶えてしまう。
隕石は古代兵器によって破壊される。しかしその中から三角形の物体が現れる。それはさらに形を変え、一つの生物のような姿になる。その生物は東大陸へ向けて降りてゆく。
また打ち砕かれた隕石の持つ力が空間を捻じ曲げ、異次元空間とつながる穴を開けてしまう。そしてその穴から見たことのない生物たちが現れる。
東大陸イッシュはかつて巨大な隕石が落ちたとされるジャイアントホールの封印を解き、化け物と呼ばれる存在キュレムを解き放つ。キュレムの復活により異次元から現れた生物たちを迎え撃つことができたが、その周囲は凍りついてしまう。
東大陸アローラでは地下深くに封印されていたネクロズマを解き放つ。非常に強力な光線を放出するが、凶暴なため何もかも破壊してしまう。
西大陸カントーでは魔法と科学の融合で生み出した凶暴なミュウツーをやむなく解き放つ。異次元から現れた生物たちを迎え撃つことができたが、手をつけられないほどの凶暴さで周りの人々さえも攻撃し始めてしまう。
隕石から現れた生物は西大陸シンオウへと降り立ち、圧倒的な力で世界を滅ぼしてゆく。
燃え盛る世界で、フスベ公はディアルガの力で古代の世界へとタイムスリップする。
それは言い伝えとなる「空からの災い」が降ってきた後の時代。元の時代では神と呼ばれる伝説のポケモンたちがこの時代には生きていた。
古代 フスベ公はシント遺跡で古代のアルセウスと対面し、再び神のみわざによってパルキアを生み出す瞬間に立ち会う。
またフスベ公は最古の一族とフーパに出会い、この時代で「空からの災い」に人々とともに挑んだ伝説のポケモンたちの話を聞く。その中で遺伝子の楔、メガストーンというキーワードを耳にする。
そして古代の世界で存在していた伝説のポケモンたちを、パルキアの作り出した異空間に移す。
2度目の4月〜5月 フスベ公がディアルガの力で元の時代に戻ってくる。
ディアルガとパルキアを連れて正教を訪れ、輪の星がアルセウスではないこと、いますべきは戦ではなく来るべき「空からの災い」への備えだと説得する。そしてシュライーデ公の元へ赴きギラティナを召喚するのは今ではないと計画を阻止する。
さらに心の空洞を経由して東大陸カロスセキタイの街へ向かい、エニスターの殺害を阻止。
フスベ公のディアルガとパルキアを従える姿に二龍神の敬虔な信者たちは勇者の姿を重ねる。
秩序の神の一派や二龍神の力を借りて遺伝子の楔とメガストーンを手に入れ、それらをあるべき場所へと受け渡す。
この時代で再びフーパと出会い、異空間からレシラム、レックウザを呼び出す。
2度目の6月 運命の鐘が空中に鳴り響く。隕石が降り注ぎ、異次元空間とつながる穴が開く。
封印を解いたキュレムがレシラムと合体、ホワイトキュレムとなり異次元からの生物を迎え撃つ。
エニスターが100%フォルムのジガルデとなり、異次元からの生物を迎え撃つ。
ミュウツーには愛情を持って育てていた研究員とメガストーンが反応し、メガミュウツーYにメガシンカする。
ネクロズマの封印は解かれず、カプたち精霊が異次元からの生物を迎え撃つ。
召喚されたギラティナが異次元空間とつながる穴を塞ぐことで異次元からの生物の侵攻を止める。
レックウザがメガシンカし、隕石を破壊。現れたデオキシスを迎え撃つ。
神と呼ばれる伝説のポケモンたちによって、そしてそれらをこの時代に呼び寄せたフスベ公と、脅威と立ち向かった全ての人々によって世界は滅亡を免れる。
7月 全ての人々から賞賛されたフスベ公は「ドラゴン使い」と呼ばれ英雄となる。
予言書の真実「空からの災いから世界を守ったものが全ての長となりうるとされ、その栄誉からもたらされるものこそがどんな願いにも匹敵するとされる」と語られるように。
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【画像】韓国人「フランスで傭兵をやっていた主人公が日本の高校生に転生する漫画を描きました」→大ヒットする
Source: アニメアンテナ~声優とアニメ~
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【夢の後に】
ああ、帰ってきたのね愛しい貴方
どうかどうか この胸に
約束して頂戴、もうその背を私に向けないと
約束して頂戴、2度目の別れは私の横で迎えると
ドロテアの歌声が高らかに劇場に響き渡った。コーラスも伴奏の音も彼女の歌声が止むと共に一斉に消え、シンと一瞬劇場が静まり返った。その静寂は余韻の溜息をつく間もなく、轟くような拍手と歓声で突き破られる。
「ドロテア!ドロテア!」
「相変わらず美しい!」
「素晴らしい歌声、もっと歌っておくれ!」
すらりとした青いドレスに豪奢な花冠を身につけたドロテアが一礼をすると、客席からは彼女を称える声と共に柔らかな花が投げられる。それらを優雅な微笑みで受け止める彼女は、チラっと客席の隅を一瞥した。彼女が見たのは劇場で最も出入口に近い席だ。人の通りが激しく、外の音もよく聞こえ、舞台からは遠く、人気のないその席はドロテアの友人である『彼』の特等席だった。その席が歌っていた時とは違い、空になっているのを一瞬で確認すると、彼女は再び自分を褒め称える観客へと向き合った。
あの席に座っていた彼を早く追いかけたい。
彼女は逸る気持ちを抑えて舞台を照らす明かりを一身に受けた。カーテンコールをそこそこに、舞台の幕が降りるや否や、ドロテアは自らを彩る花冠やショールを脱ぎ捨てながら楽屋裏へと走る。
「ごめんなさい、ちょっと出かけるわ。」
「なんだいドロテア、そんなに急いで…」
「ちょっと友達に会いに行くの。」
普段ならば衣装係も手伝う着替えを1人で済ませ、先程までの華やかな服と比べると、みすぼらしいと評してもいいような質素な服に彼女は身を包む。華美な舞台用の化粧もそこそこに落とし、唇の色も紅から仄かなピンクに塗り直される。そんなドロテアの身なりを見て楽屋裏で控えていた道具係や、他の役者たちは口々に
「そんな格好で友人に会うのか」
と問うてくる。そんな訝しげな声にドロテアは眉を下げた笑みを浮かべて
「友達と会う時くらいは歌姫じゃなく、ドロテアでいたいのよ。」
と返し、ヒールなどない走りやすいブーツを履いて彼女は楽屋から立ち去ろうとした。楽屋の出入口には山のような贈り物が積んである。贈り物のほとんどは、以前よりも舞台に立つ回数の減ったドロテアへ捧げられたものだが、彼女はそれらのほとんどに興味を示さない。しかしその堆い山の中に紛れ込んだ、小さく質素な、かすみ草だけのブーケを見つけると、彼女はそれを1本引き抜いて自らの髪に嬉しそうに差した。
「じゃあ行ってくるわ。」
そう言って走り出すドロテアの顔は、舞台で高らかに詩を歌う大輪の花の顔ではなかった。その顔と足取りは、さながら青春を謳歌する少女のようだった。
あまり柔らかいとは言えない肉とパンを、フェリクスは独り酒場で食べていた。場末の酒場とはいえ時間も時間だ、店内は今日という日を終えた人々が酒を酌み交わしており騒々しい。なかなかに繁盛している賑やかさであったが、ひとり黙々と食事をするフェリクスの周りには誰一人として近づかなかった。時折はだけた服を着た娼婦や、酒を片手に陽気に話しかけてくる者がいたが、彼の鋭い眼光に睨まれるとすごすごと彼の隣から去っていく。触らぬ神に祟りなしとばかりに、店の店主すらカウンターに座る彼と目を合わせようとはしない。遠巻きにされることをフェリクスはそれなりに良しとしていた。フォドラ統一の大戦から数年。昔に比べれば世情は落ち着き、争いという争いは徐々に減り、人を斬るための剣というものは日に日に不要になっていく。そんな時勢でも戦場を探して彷徨う根無し草に、その場限りの人情や付き合いは不要だ。少なくとも彼はそう考えている。
皿に盛られた肉は早々と胃袋に消えかけ、残りは僅かだった。フェリクスは、肉をもうひと皿と酒を一つ店主に頼む。すると、今まで誰一人として座らなかった彼の隣に女が座り
「私はワインとパンを。あとはそうね、お魚があると嬉しいわ。」
と、フェリクスの注文へ続けて言った。被ったフードで顔はよく見えなかったが、よく通る若い女の声だった。大方、男にたかりに来た娼婦だろうと、フェリクスは女を少し横目に見ただけで再び食事を続ける。
「飯代くらいなら出すが、今は女を買うような気分じゃない。他を当たれ。」
「あらぁ、フェリクス君。随分傭兵らしさが板についたんですね。」
フェリクスの口に運ばれようとしていた肉が、彼の手によって皿に戻る。彼は女の、ドロテアの声を聞いてようやく隣の女の顔を見た。フードから覗く翠緑の瞳、ふわりと溢れている亜麻色の豊かな髪、悪戯っぽい微笑みを浮かべた顔は間違いなくあの神秘の歌姫だった。化粧のせいだろうか、いつもの薔薇の如き華やかな印象はあまりなく、ぼんやりとしたあどけない顔立ちをしている。
「…こんな所で何をしている。」
「そりゃフェリクス君に会いに来たんですけど?」
「さっき会ったろう。」
「それ劇場でのこと?あのね、ちょっと顔を見ただけじゃ会ったことにはならないでしょ。」
ドロテアが隣に来たからだろうか。よそよそしかった店主が先程よりも気安い笑顔を浮かべて、ワインや肉を2人の前に置いていく。フェリクスは彼女に言葉を返す代わりに残っていた肉を頬張り、追加で置かれた皿を手元に寄せた。
「こうやって話すの久しぶりね。あれから何回か観に来てくれて嬉しかったわ。」
被ったフードを脱がないのは彼女の容貌があまりにも人々に知れているからだろう。ミッテルフランク歌劇団の歌姫が、こんな下町の酒場に現れたと知れたらフェリクスと話すどころではない。声は普段よりも小さく、嬉しいという言葉も感情を抑えた響きがある。
「アンヴァルに来たらお前が歌っていた、それだけだ。」
「でも、それって私の歌だから聴きに来てくれてるんでしょ。贈り物も忘れないでいてくれてるし、嬉しいに決まってるじゃない。」
ドロテアはフェリクスに見せつけるようにフードを捲って髪に差した花を見せる。花弁は小さくとも、亜麻色の髪に白いかすみ草はよく映えた。似合うでしょうと見せつけるように笑う彼女に、フェリクスは深い深い溜息を吐き、舌打ちを酒で飲み込んだ。
「あの時のこと、覚えていてくれてるのね。そういうところフェリクス君ってホント律儀だわ。」
周りの客にあまり顔が見えないように、ドロテアは再びフードを被り直してワインを口にした。律儀だと語る彼女の口ぶりは何処と無く遠くを見ているようだったが、布1枚挟んだ向こうにある歌姫の表情がフェリクスには見えない。ドロテアの白魚のような指は、上品とは言い難いグラスを所在なさげになぞっている。
「そんなことを言うためにわざわざこんな所まで来たのか。歌姫にそんな暇があるようには思えんが?」
「さっきから本当にご挨拶なことねぇ。勿論、もっと話したいことはあるわ。でもね」
彼女は身を乗り出すようにフェリクスに顔を近づけ、声を耳元でしか聞こえない密やかなトーンに変えた。
「2人きりで話したいの。貴方の泊まってるとこ、行ってもいいかしら?」
あどけなかった顔から、僅かに女の匂いが漂った。しかしそこには以前の彼女が持っていた男を狙う眼差しはない。フェリクスはそんな彼女の目をしばらく見つめて、無言のまま持っていた酒杯をテーブルに置いた。
2年ほど前の話だ。フェリクスとドロテアの2人は、アンヴァルで再会を果たした。何も約束した訳では無い。フェリクスは次の仕事のために帝都を訪れ、ドロテアは孤児院へ慰問公演を行った帰りのことだ。戦時真っ只中に比べれば品数の減った武器屋の前に、彼女は見覚えのある群青の背を見かけて走り寄ったのだった。フェリクス君?と声をかけると、記憶よりも少しやつれていたものの、見覚えのある仏頂面が振り向いた。
「久しいな。」
予期していなかった再会に、彼は彼で驚いたようだ。彼女はその時に、フェリクスが少し微笑みを浮かべた顔をしたのをよく覚えている。戦争が終わったあと、国に帰ることなく剣を握り続けているとは思えない、存外に穏やかな顔だったからだ。
「まだ歌っているのか。」
「そっちこそ、まだ戦っているのね。」
大通りを行き交う人々の喧騒の中で、久方ぶりに交わす会話は酷く乾いたものだった。フェリクスは先日までグロスタール領で護衛の仕事をしていたと話し、ドロテアは自分の後進の育成に追われているという話をした。昨日も明日も会う訳でもないのに、話すことと言えば互いの近況ばかりで、会話はぽつぽつとしか続かない。しかし、思えば修道院にいたあの頃から、香りの良い紅茶を挟んでも二人の会話が長く続いたことは無かった。
それでも昔、彼らは剣を交し、紅茶の湯気が漂う部屋で同じ空気を吸うことを良しとした。相手に必要以上に踏み込��ことはなく、触れ合うこともなく、一時の平穏と心地よい沈黙を良しとした。そんな仲の2人を恋仲なのかとニヤついた顔で問うてくる者もいたが、フェリクスもドロテアも「それはない」と一刀両断したものだ。
「お前はもう剣は振るわんのか?」
「私を誰だと思ってるのよ…ミッテルフランク歌劇団の歌姫よ?剣を振るうのは舞うときで、人から突きつけられるのは花束なの。」
呆れた笑い声をあげてドロテアは彼が何も変わっていないであろうことに、少しの安堵を覚えた。なまじ穏やかな顔の彼を見たばかりで、自分の知らない人間になっていたらどうしようと思っていたのだ。
「ねえ、フェリクス君。私さっきまで歌ってたの。」
「それがどうかしたか。」
「つれないわね。ほら、歌を歌い終わった女…それも歌劇団トップの歌姫をこうやって貴方は今独占してるのよ。花のひとつくらい贈ってくれてもいいんじゃない?」
武器屋の少し先に見える、小さな露天の花屋をちらっと見て、ドロテアは冗談めかして彼に我儘を言う。フェリクスのことだ、きっと舌打ちと皮肉をひとつ漏らすだけで会話を終わらせてしまうだろう。しかし、彼の反応はドロテアの予想とは反していた。少しばかり彼女の言葉を反芻しているように黙り込み、背を向けて足を花屋の方に向けて行ったのだ。花を選ぶという行為に慣れてる男とは思えなかったし、慣れているならそれはそれでドロテアとしては何か複雑な思いが込上げる。花屋の前で立ち止まったフェリクスは早々と1束の、華やかな包装などまるで無い簡素な花束を購入してドロテアの元へ戻ってきた。
「やる。これでいいか。」
差し出された花束は普段彼女が捧げられる花束よりもずっと小さく、花束と言うよりもブーケに近い。白いかすみ草だけの、なんともこざっぱりとしたブーケだ。ドロテアは一瞬目を丸くしたが、その目はすぐさま細められ口の端を上げた。
「冗談のつもりだったのに。」
「冗談は好まんと知ってるだろう。」
「そうね、じゃあ頂くわ。ありがとう。」
粗雑に差し出されるブーケを優雅に受け取ったドロテアの頬が僅かに染まった。嬉しそうに小さな花々に口を寄せた彼女は上目使いにフェリクスを見る。
「明日、私が主演の舞台の公演があるの。良かったら聴きに来てね。そしたらこのお花のお礼に、貴方のために歌うから。」
「ああ…気が向いたらな。」
結局、久方ぶりの再会を腰を落ち着けて喜ぶことは無かった。雑踏の中で、2人は再会し、ドロテアの手を少し賑わせて、2人は再び別れて終わった。
しかしそれ以来のことだ。フェリクスからドロテアの元にかすみ草のブーケが届けられるようになったのは。彼はふらりと帝都に足を運び、彼女が舞台に上がると知ればひっそりと決まった席で歌を聴き、そしてドロテアの信奉者が彼女に群がる前に花を置いて去っていく。流れの傭兵の身である彼は、ドロテアの『友人』であり信奉者ではない。彼女が舞台に上がる度に来るのではなく、ただタイミングが合えば足を運ぶだけだ。
ドロテアは彼が来たことを、その人影とこじんまりとしたブーケ一つで知る。彼らは言葉を交わすことも触れることもなかったが、1つの花を介して再会をしていた。
大通りとその喧騒から離れた、小さな宿だった。フェリクスはここまで無言で横を歩いていたドロテアを横目に見る。家々の影に阻まれている小路に月明かりはあまり差し込まず、2人は互いの顔色も表情も読めない。
「自分の跡を残さずに過ごすには良い宿ね。」
「2日3日しか留まらない。寝場所があればそれでいい。」
ひっそりとした宿の扉を開け、フェリクスは店番の男に
「2階、奥の部屋の鍵。」
と、ぶっきらぼうに言う。暇そうな男は引き出しから彼の部屋の鍵を出すと、彼の後ろに立つドロテアの姿を見とめてニヤリと笑った。相変わらず彼女はフードを深く被っているため、顔は見えてはいないだろう。
「あんたの部屋の隣、今空き部屋だぜ。あんまり部屋を汚さねぇ程度に楽しみな。」
下卑た男のニヤけ面にフェリクスの毛が一瞬逆立った。
「それはどうも。さ、行きましょ。2階の奥ね?」
苛立ちに指をぴくりと動かしたフェリクスの腕を掴んで、ドロテアは急ぎ足に彼を引く。小さな宿屋だったが、廊下でも階段でも誰一人とすれ違わなかった。ほとんど密会だ、フェリクスが気乗りしない重い手で部屋の鍵を開けると、ドロテアはさっさと部屋に入ってしまった。
「それで、話とは何だ。」
「単刀直入過ぎるわ。もっと落ち着いた雰囲気で話す方が私は好きね。」
寝る場所だけあればいい、と言ったフェリクスの言葉の通り手狭な部屋だ。少し埃臭い1人分のベッドに少し物書きが出来る程度のテーブルにイス、飾り気のないランプは2つあったが小さく灯りとしては心許ない。部屋の隅にはフェリクスの、申し訳程度の私物が鎮座している。生きている匂いのしない、そんな部屋をぐるりと眺めてドロテアはようやくフードとマントを脱いだ。隠れていた亜麻色の髪が解放されてカーテンのように揺らめき、髪の間からは印象的な紅い耳飾りが光った。
「本当に久しぶりの2人きりじゃない。他愛のない話からしません?紅茶もお菓子もないけれど、昔みたいに話すことは出来るでしょう?」
椅子に腰かけたドロテアを見て、フェリクスもゆっくりとベッドの端に座った。中途半端な距離が二人の間に生まれ、ドロテアは困った笑顔を思わず浮かべる。
「次のお仕事はどこで?」
「エーギル領だ。旧フリュム領の民と一悶着あるらしい。」
「あそこはもう落ち着いたと思ったのだけどね。あ、フラルダリウス領には帰っていないのかしら。貴族じゃないって言っても家はあるわけでしょう。」
「帰っていない。俺の帰る場所はあそこには無い。」
「そう…でもいつまでも傭兵ってわけにいかないわよね。どんどん大地は平和になってる。その時が来たら貴方はどうするの?」
「その時はその時だ。しかしそうだな…ダグザやらパルミラやらに戦場があるなら、そちらまで足を伸ばしてもいいかもな。」
ひとつの話題はまるで長くは続かない。一問一答、ランプの火と同じくらい緩やかに、小さな話し声が続いた。ドロテアの声は終始楽しげだが、対するフェリクスは彼女への返答を渋々喉奥から絞り出しているといった色をしている。
「そういえばさっき酒場で、女を買う気分じゃない〜とか言ってましたよね。ま、何年も傭兵家業やってるんだし、そういうこともするだろうなぁとは思っていたけど…でもフェリクス君もそういうことあるなんて、何だかちょっと意外。」
「…おい、そろそろいい加減にしろ。何が言いたい。」
延々と続くドロテアの他愛のない話に遂に痺れを切らしたのか、フェリクスは少し声を荒らげて彼女に詰寄る。ランプの火が僅かに揺らめく。そんな彼の鋭い鳶色の瞳を、ドロテアは毅然とした表情で見つめ返し、ふいに自らの耳を彩っていた紅玉の耳飾りを外した。
彼女はフェリクスの手を取り、その耳飾りを彼の手に無言のままに包ませる。まるで今生の別れを告げるようなその仕草に、フェリクスは怪訝な顔をして眉間の皺を深くした。
「何のつもりだ、これは。」
「好きにして頂戴。この宝石、結構珍しくてね。女物の耳飾りだから貴方には似合わないかもしれないけど…そうねぇ、お金に困った時に売ったって構わないわ。」
「生憎金に困ることは無い。1人なんだ、何とでもなる。」
ひとり、と言うフェリクスの口を相変わらずドロテアは真っ直ぐに見つめている。舞台では大輪の花のように輝き、他の役者を陰らせる彼女の目。今の彼女の目は玉の輿を狙う女のように熱っぽくもなければ、年頃の少女のような迷いもない。ぶれることのない、真っ直ぐなドロテアという人間の目だ。その目がスっと彼に近づいたかと思うと、彼の唇にドロテアの唇が触れた。ドロテアの口紅の僅かな甘ったるい香りと、フェリクスのカサついた唇がほんの数秒交わると、緑の瞳は彼の顔から離れていった。口付けをしても何も変わらぬフェリクスの顔をドロテアは見つめ、握りしめていた彼の手からゆっくりと手を離した。
「私ね、結婚を申し込まれたの。」
返事はまだしてないのだけど、とドロテアは真っ直ぐに向けていた顔を伏せて言った。フェリクスの顔はそれでも変わらないが、ほんの少しぴくりと眉が動いたようだ。
「ようやく納得のいく男を捕まえたのか、良かったな。」
「えぇ、予定よりも遅くなったけどね。貴族でもお金持ちでも何でもない人なんだけど…でも良い人なの、駆け出しの商人でね…きっと私、あの人のこと愛せるわ。」
「そんな立場でお前はここで何をしてるんだ?」
「まだ返事はしてないって言ったでしょ。分からない?」
フェリクスは口に付いた口紅を指で拭った。自分にはまるで縁のない薄桃の膏が指に浮かぶ。婚約を申し込まれている女が、自分のような男の唇に、付けて良い色ではなかった。
「分からん。限りなく、不貞に近い行いをしているということしか。お前はお前が愛せると誓える人間を、蔑ろにするほど愚かな女だったか。」
「分かってるわ。分かった上で、私はここにいるの。でも貴方の口ぶりと態度を見てると…そう、そうね。なら2人きりで話したかった話をするわ。」
俯いていた彼女の顔が再びフェリクスに向き直る。自暴自棄にも似た覚悟を湛えた顔だった。
「私を抱くなら今日が最後よ、フェリクス君。」
薄桃の少女の口から放たれた女の言葉にフェリクスは押し黙った。2人のどちらも沈黙を埋めようとはしない。フェリクスの返事を恐る恐る待つかのように、ドロテアは唇を噛み締めた。大通りから外れた小路だというのに、外から酒に酔った仲睦まじげな男と女の声が聞こえた。彼らは今夜、睦事に興じるのだろうかと、顔も知らない男女を思ってドロテアは一種の羨望を覚えた。彼らのような重なる笑い声を挙げたことなど、フェリクスとドロテアには無いのだ。
「誰が抱くか。そんなもの結婚相手に取っておけ。」
フェリクスは彼女の目から顔を逸らした。彼女が握らせた耳飾りは手からこぼれ落ちることはなく、しかし握りしめられることも無くフェリクスの手のひらに収まっている。2つあったランプの片方がフッと消えた。油が切れたのか、ロウソクが尽きたのか、ドロテアの瞳からもフェリクスの瞳からも反射していた光がひとつなくなる。
「そういうと思ってた。貴方は意外と律儀で、案外誠実だから。」
窓の外へ顔を背けているフェリクスは彼女の言葉に何も返さない。膝の上でギュッと握りしめていた拳を解き、ドロテアは静かに立ち上がって彼に寄り添うように窓辺に立った。背筋はしゃんと伸びているが、その肩は名残惜しそうに落ちきっている。
外からはもう睦まじげな男女の声はしなかった。ただ離れた大通りの方角から、眠るには早すぎるぞと言いたげな雑踏の音が僅かに聞こえているだけだ。
「今日の私の歌、覚えてる?貴方が居れば私はいつも貴方のために歌ってるのだけど…今日の歌は、私が貴方に歌いたかった歌よ。」
ドロテアは小さな声で昼間に歌い上げた歌の一節を口ずさむ。
約束して頂戴、もうその背を私に向けないと
約束して頂戴、2度目の別れは私の横で迎えると
「私ね、貴方が私を攫ってくれるのを待ってたの、歌劇のヒロインみたいに。でもやっぱり、現実は舞台のようにはいかないわね。」
2人は窓の外を見つめている。窓から見える空には初秋の季節にしては星がよく出ていた。瞬く星や半分になった月はこの時間の空には明るく映るが、それらは舞台の照明などとは���遠く、あまりにも現実的な光だった。
「結婚を焦っていた女とは思えん言葉だ。」
「仕方ないじゃない。私の中の少女が恋の夢を見ちゃったんだから。」
ドロテアはゆっくりと深呼吸をし、何かを振り払うように小さく頭を振る。やがて彼女は温もりの無くなったマントを再び身につけ、フードを被っ��。亜麻色の髪も、彩りを外された耳も布切れ1枚に覆い隠された。
「少女の夢も今日で終わり。私、行くわ。」
ベッドの端から動かぬフェリクスの前に、彼女は宣言するかのように告げる。彼の目はいつの間にか窓の外から離れ、ドロテアの顔を射抜くように見つめていた。手に置かれた耳飾りは「受け取った」と言わんばかりに、無骨な指で柔く包まれている。その目を、手を見て彼女は安堵したようにひとつ息をつく。
「女の、それも歌姫のお帰りよ。何か挨拶はなぁい?」
「…顔を寄越せ。」
口調の割に優しげな声だとドロテアは思った。貴方から立ち上がってもいいじゃない、と彼を茶化してやってもよかった。
しかし、もう少女の夢は終わったのだ。ドロテアが少し屈むと彼女の顎にフェリクスの指が僅かに触れ、頬に擦り寄せる程度の口付けが落とされた。
「夜も遅いが家まで送るか?」
唇はすぐさま頬から離れたが、手は名残惜しそうに少し彼女の頬を撫でてから離された。その割に彼の声は冗談めいた響きがあり、ドロテアも釣られて小さく笑う。
「大丈夫よ。これでも私、貴方と戦ってた女なんだから。」
踵を返し潔く扉に手をかけるドロテアの背に、もう先程までの名残惜しさは無かった。
「悪かったな、ドロテア。」
「良いのよ、フェリクス君。」
別れの言葉は交わされなかった。振り向くことなく花の女は部屋から出ていき、男は独り手の中の耳飾りを眺めて目を細めた。
ドロテアとフェリクスが密やかな再会を果たした数節後のことだった。ミッテルフランク歌劇団からドロテアが身を引くこととなり、劇団員達はドロテアが歌う最後の日とあって、いつもの何倍も慌ただしく劇場を走り回っている。神秘の歌姫が舞台を降りる、その報せは足繁く劇場に通う観客達にも瞬く間に知れ渡ることとなったが、それが結婚によるものだと知る者はごく一部の者だけだ。
「まだまだ歌えるだろうに。」
「何処か遠いところにでも行くのかい。」
歌姫としての己を惜しむ言葉は多く寄せられたが、どの言葉も彼女の心に響くことは無い。美しさと華やかさを賛美する人々を、歌姫という仮面を被った己を、彼女は厭わしく思い続けてきた。しかし、それも次に歌う時には終わるのだ。
最後の公演とは、ドロテアにとって最後のけじめでもある。華美な世界でのし上がり、未来へ不安を抱き続け、心を痛めて戦火に身を投じ、そしてとある剣士を待ち続けた「ドロテア」に終止符を打つ。舞台袖で化粧を済ませたドロテアはじわじわと埋まりつつある観覧席を盗み見た。まだ上演まで時間はあったが、今日ばかりは席が埋まるのが早い。団長の計らいで特別に立ち見が許可されたと小耳に挟んだ。
いつもより多くの人が来るだろう。もしかしたら、もしかしたら「彼」も。
数節前の群青の人影を想い、彼女の胸が高鳴った。その胸の高鳴りが、未だ自分の中にある「少女の夢」のものだということにすぐさま気づき独り失笑する。そんな都合の良いことなどないのだ、舞台袖からは彼の特等席が見えたが、その席はまるで他の客には見えてないかのように空のままだ。
「ねぇドロテアさん。今さっき、これを貴方にって男の人が渡してきたのだけど。」
椅子に座りながらちらちらと舞台袖から客席を見るドロテアに、恐る恐る役者見習いの少女が話しかけてきた。少女の手には小さな皮の袋と手紙が乗せられている。彼女がそっとそれらを受け取ってみると、皮の袋の中には何か少し重みのあるものが入っているようだった。
「あら、誰かしら…どんな人だったか覚えてる?」
「うーん…怖そうな人かな。ずーっとムッとした顔した、青い髪の男の人。」
少女の言葉にドロテアは思わず立ち上がって、今にも舞台に飛び出しかねない勢いでもう一度客席を見た。席は変わらず空のままだ、未だ席に座っていない人々の中に青い人影は見当たらない。自らを落ち着かせるように彼女はもう一度腰掛けて、ゆっくりと手紙を開いた。封蝋も何もしてない手紙には、ただ1つの文しか書かれていなかった。
『何処にいてもお前の歌は美しかった』
書き出しの文字だけ、妙にインクが滲んだ跡がある。筆跡に躊躇いはなかったが、書き出しに悩んだのだろう。するりと皮の袋からこぼれ出たのは藍色の瑪瑙が嵌められた、小さなブローチだった。藍色の瑪瑙は漆黒の線が見事に渦巻き、その色合いはあの剣士の影を彷彿とさせる。両掌に広がる手紙とブローチを呆然とドロテアは見つめ、何かを耐えるようにグッと唇をかみ締めた。その様子を見習いの少女は体調でも悪くなったかと、不安げに見てくる。
「いいえ、いいえ。そうじゃないのよ。」
彼女はやっとの思いでそう言うと、手紙だけを少女に手渡しブローチを胸元に飾る。豪奢な紅いドレスには地味すぎるそのブローチを、ドロテアの指が優しくなぞった。
「ほんと、不器用な人。」
クスリと笑ってみたものの、目元は落涙に緩みかけ、胸の奥からは少女の嗚咽が込み上げそうだった。
上演のベルがガランガランと鳴らされる。ざわざわと騒々しくすら聞こえた観客の声が静まり返っていく。ドロテアは重々しい花冠を被り、熱い視線と光が降り注ぐ舞台へと走り出した。
私の幸福の夢!燃えるような幻想!
夢は輝いていたの 貴方の目のように!
舞台に立った瞬間に、ドロテアの歌声はこれまでになく響いた。喉が枯れてしまうのではないかと思わせるほどの歌声が、全ての観客を圧倒する。ドロテアは身を捩り、胃から、肺から声という声を絞り出し、体全てを使って伴奏すら無いソロを歌い上げていく。やがてコーラスと器楽の音が彼女に続く。二重三重と音が重なっていったとき、ドロテアは劇場隅の「特等席」に目をやった。彼女の視界は水滴によって、光が乱反射しぼやけていた。汗なのか、涙なのか、それは彼女にも何も知らない観客にも分からない。特等席は空のままだ、ドロテアはそれだけを見ると再び大きく息を吸い、自らの体を響かせる。
『何処にいてもお前の歌は美しかった』
手紙の、フェリクスの最後の言葉がドロテアという「少女」の背を押していく。
彼がそう言うのだ、ならば此処に彼が居なくとも、たとえもうあの席が群青に埋まらずとも自分の歌声は聞こえているに違いない。そう思うとどんな張り裂けそうな声でも響かせられるような、根拠の無い自信がドロテアの内側から溢れ出た。
なんて惨めな朝! それでも夢は幸福だった
幸福の形を 私ようやく知ったの
歌劇のような恋をした少女の、最後の歌声が響き渡った。呼吸に上下するその胸に光る青に、気づいた者など一人としておらず、ドロテアだけが、青を知っていた。
ぱきり、と焚き火の中から木の小さく爆ぜる音がした。梟が密やかに鳴くだけの静かな夜にその音は妙に大きく感じる。フェリクスの周りには剣や槍を横に、ひと時の休息を甘受する傭兵たちが寝静まっていた。哨戒として一人火の前に座っているフェリクスは片時も剣を離さずにいたが、その目は手のひらを転がる紅い耳飾りに注がれている。耳飾りの紅玉は火の加減で、時折赤だけでなく緑の光も垣間見せてくる。自らの耳を飾るには不相応で不適格で、無骨な手に転がっているだけで場違いなそれを彼は静かに腰のポーチに仕舞った。
そして彼は誰が聴くわけもない、囁く声で小さく口ずさんだ。
俺は夜に呼びかける
見せておくれ あいつの姿を
光り輝く 神々しいあいつの姿を
歌声は寒さの夜に、細く白い息として消えていく。ぱきり、と再び音を鳴らした焚き火が穏やかに微笑むフェリクスの顔を照らした。
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