#勇者ライと3つの扉
Explore tagged Tumblr posts
deltoranembassy · 1 year ago
Text
デルトラ王国の友好都市①新ネッラ
 お久しぶりです。本日は、デルトラを飛び出して、東の『蛇の海』に浮かぶドーン島の都市・新ネッラをご紹介いたします。
兄弟島、ドーン島
 ドーン島は、デルトラ東岸沿いの『蛇の海』にある小島で、デルトラともっとも古くから交流が行われてきた島のひとつです。その関わりは、数千~数万年前、『九つの海』で起こった海底地震にさかのぼります。海底地震後、海に出ることができるようになったデルトラの人びとは、船に乗ってドーン島へとたどり着きました。そのうち一部の人びとが、ドーン島へ初めて入植したと考えられえています。ドーン島の入植者たちは、原生の深い森を切り開いて、いくつかの街を作りました。その街たちが、今の新ネッラをはじめとする、ドーン島の都市のいしずえとなっています。
 ドーン島の入植以来、ドーン島の人びととデルトラの人びとは交易を行ってきました。現在でも、ふたつの港の島のあいだを、日々商船が行き来しています。デルトラからドーン島に移り住む者も、ドーン島からデルトラへと移住してくる者もいます。たとえば、ルビーの領土のドール族は、今から350年ほど前、4代・アディーナ女王の時代に、集団でドーン島から海を渡ってきました。ドールの南にあるブルーム村の住民は、『蛇の海』の海賊や漂流民の子孫ですから、ドーン島にルーツを持つ住民がいるかもしれません。��まり、ふたつの島は、互いの血を引き合う兄弟のような島といってもよいでしょう。
 前置きが長くなってしまいましたが、新ネッラは、デルトラ王国ととりわけ交流の深いドーン島西岸において、もっとも大きな街のひとつでもあります。『蛇の海』に面する新ネッラは、にぎやかな港を持つ港湾都市です。ドーン島西岸の各都市から、島の中心から海に向かって注ぐ川をつたい、ありとあらゆる人々や品物が集まります。
 新ネッラの港では、高度な工芸品が手に入るほか、黄色い染粉の原料であるマーモンも特産であり、やわらかく非常に良い香りのする川べりブタの肉は、ぜひとも多くの方に味わっていただきたい逸品です。一方で、デルトラからは、鉱物資源や鋼鉄で作られた工芸品、日用品が新ネッラへと輸出されています。
---------------------------------------------------------------------------------------------
\2023年5月22日で、「勇者ライと3つの扉③木の扉」発売から8年/
---------------------------------------------------------------------------------------------
1 note · View note
penn-of-auronrafts · 3 years ago
Text
影の大王が侵略をする理由
 デルトラ王国、ドーン島など、物語の舞台となる土地の歴史については、作中においても、いくつかの情報が明かされてきました。  しかし、それらの地域の歴史には、侵略を企む影の大王の思惑や影響が深く関わっており、その統治者、住民の動きを見るだけでは語りきることができません。  そこで、今回は「勇者ライ」シリーズで明かされた影の大王の生い立ちや、影の王国の新しい情報をふまえつつ、過去から現在に渡るまで、そもそも影の大王はなぜ、そしてどのように侵略を行っているのかを考察します。 「デルトラ・クエスト」&「勇者ライと3つの扉」シリーズのネタバレを含みます。
影の大王の人間性
 長い年月を経て、影の大王の人格は変化しており、また影の大王はもう人間じゃないんですが、まず本来どういう考えや個性の持ち主だったかということを簡単に振り返ります。 【影の王国建国前】  影の王国建国前の影の大王については、「デルトラの伝説」や「勇者ライ」シリーズに書かれているように、ドーン島のヴァレーンが後継者争いに敗れて追放され、領地を求めて海をさまよったあと竜の地へと流れ着きます。  この頃はまだ人間でしたが、兄弟の戦いに敗れて故郷から追放され、四人の歌姫の島では怪物を起こしてしまい、挙句トーラの魔法で竜の地の北方まで追いやられ、竜にも失せろ!と言われてしまうなど散々で、もともとねじれていた性格がますます歪んでしまいました……。  竜の地で受けた魔法での追放や、問答無用で竜に追い払われるといった仕打ちは、衰弱していたヴァレーンにとっては��きっ面にハチ。さらに、ヴァレーンが山脈に引っ込んでも竜からの妨害は続いたため、竜の地への執着と逆恨みを募らせる結果となってしまいました。 【影の王国の誕生】  影の大王と名乗りはじめたヴァレーンは、おそらく竜トカゲの卵と竜の卵を勘違いするといった凡ミスをやったりもしてしまいますが(竜に詳しいドランにとっては、よっぽどマヌケでないと間違わないようなものらしい)、ただでは起きません。北の山脈で力を蓄え、ピラ人をまんまと追い出すことに成功します。  ドーン島に帰ることもできないので、それまで竜の地とピラ、ふたつの土地のすきまで暮らしていた影の大王ですが、ようやくまとまった領地を手にして、思うままに邪悪な発想を開花させていきます。  影の大王は何がすごいって、アイデアマンなんですよね。特に生命科学方面に強い関心を持っており、領地を手に入れるとすぐ、人造人間や動物の改造に取り組みはじめます。 影の大王は、元ピラの地だけじゃ飽き足らず、竜の地侵略にも再び取り組みはじめます。  影の大王が竜の地を狙う理由は、個人的な復讐心がもとでもありますが、デルトラの豊かな鉱物資源、大きな船が出入りしやすい南の湾に大きな魅力を感じるといった戦略的な理由もあったようです(『竜の巣』p.62)。
侵略したい理由
 「勇者ライ」では、3度目のデルトラ侵略の打開策を探していたことが判明した影の大王ですが、彼がなぜそこまで領土の拡大にこだわるのか考えてみます。
影の王国は寒すぎ?
 全貌が謎に包まれている影の王国ですが、影の大王自身によるデルトラについての考えをふまえると、影の王国側の海域は何らかの理由で船の出入りがしづらいか、影の大王にとっては魅力を感じない地域なのでしょうか。
 地続きのデルトラも、ヒラ平原より北は冬になると寒さが厳しいです。アディン軍が影の大王軍を打ち破れたのも豪雪のおかげで、例年はあそこまで降らないにしても、北部は冬のあいだ雪が降る程度に寒いと思われます。ですから、それより北にある影の王国はもっと寒いはずで、下手したら冬季は港が凍るか、年中それなりに寒いのかもしれません。
 またピラの地は、ピラ人の魔法で美しく保たれていましたが、魔力が薄れると、影の大王の力のせいか緑も枯れ果ててしまっています。リーフたちが潜入した国境付近も、草木の生えない荒地や無機質な工場が立ち並ぶ土地になっていました。
 影の大王は、良い評判を立ててヒトを入植させようとか、捕虜を取るにしてもうまいこと定着させようといった考えははじめから持っていません。人造人間を作れる力を持っているから小うるさい人間などいらない、といった彼の性格ゆえの理由が一番大きいのでしょうが、もしかしたらピラの魔力がない素の国土の大半は、寒すぎる上に肥えた土地もなく、人も生き物もろくに住めそうにない環境なのかもしれません。
 また、ロッダバース世界で現在明らかになっているのは、デルトラを中心とした南側ですが、もし影の王国より北側に陸地があっても、寒すぎて南側ほど暮らしやすいところではないのかも。
近所は侵略しつくしてしまった?
 影の大王の悪名は、直接侵略したデルトラだけでなく、出身地とはいえ南方のドーン島まで轟くほどのもの。影の大王の全所業は謎ですが、おそらく、デルトラだけでなく各地を脅かしていそうな感じです。
 デルトラが二度か三度か影の大王を追放できたことは快挙らしく、生半可な守りではピラの地のようにあえなく攻め落とされてしまうはず。
 不憫なことに影の王国に面してしまった北の島々があるのかわかりませんが、そこがどうなっているのかはあまり想像したくないことです。
 住民を労働力として扱おうという考えは一応あるみたいなので、侵略したからといってすぐさま滅ぼすわけでもないのでしょうが、いい感じの島を長々放っておくようなのんびり屋では��いし、逆らう者がいれば全滅させるのもなんとも思わないでしょう。
 デルトラには、影の王国本土の情報しか伝わってきていないみたいでしたが、影の王国岸の島々があるとすれば、まともに独立を保てている島が一体いくつあるのか……。
航海技術の問題
 そういうわけで影の大王は、デルトラか、デルトラを踏み台にして行ける南部の島々くらいしか侵略したいところがもうないのかもしれません。
 影の大王は、ドーン島にも並々ならぬ怨念を抱いていましたが、フェルの民の守りが効いていたため上陸することができず……。その間、ピラの地を征服し、デルトラの侵略を行いました。
 その後フェルの民が絶滅したことから影の大王はドーン島へ上陸することができるようになり、デルトラ再々侵略のためにもドーン島占領を本格化させましたが、本当のところはデルトラを中継地点にして南部の島々へ行けるようにしてからの方が、より効率よく侵略できる(嫌な表現)のではないかと思われます。
 叶いはしませんでしたが、16年半かけて占領下のデルトラを安定させた影の大王の次なる野望は、南の海の向こうの征服でした(『沈黙の森』p.118)。
影の大王の力も有限
 強大な力を持つ影の大王。影の大王の力があれば、どんなに遠くても安定して航海できる乗り物を作ったり、果ては空まで飛んだりできそうなものですが……。
 先述したように、影の大王の思いつきは、生き物の身体に手を加えたり、生物兵器を作ったりなど、生命科学方面で突出しています。自然にあるものに手を加え、おぞましくして利用するのが影の大王流です。
 裏を返せば、無から��を作り出したり、自然のものを魔法で増やしたりすることはどうもできないみたいで、影の大王が生み出すものにはいつも相応の原料が必要です。
 侵略を望むこと自体は、影の大王自身の膨れ上がった支配欲と自己顕示欲ゆえでしょうが、それを実現しようにも、デルトラなどの土地を手に収め、資源を増やさない限り、これ以上勢力をつけようがないという切実な事情(?)があるのかもしれません。
まとめ
 影の大王が侵略をする理由については、彼ならではの嫉妬深さ、執念深さ、物事を思い通りにしないと気が済まない性格などの事情も大きいと思われますが、『竜の巣』でも言っているように、影の大王なりに正当な事情もあるみたいなので今回はそちらを考えてみました。
 次回は、影の大王が主体的に影響を与えようとしている、デルトラ王国の歴史と影の大王の関係について考えられたらと思います。
---------------------------------------------------------------
【出典】
エミリー・ロッダ著、岡田好惠訳、「デルトラ・クエスト 1 沈黙の森」、岩崎書店、2002年
エミリー・ロッダ著、岡田好惠訳、「デルトラ・クエストⅡ 3 影の王国」、岩崎書店、2003年
エミリー・ロッダ著、上原梓訳、「デルトラ・クエストⅢ 1 竜の巣」、岩崎書店、2004年
エミリー・ロッダ著、神戸万知、「デルトラの伝説」、岩崎書店、2006年
エミリー・ロッダ著、神戸万知、「デルトラ王国探検記」、岩崎書店、2009年
エミリー・ロッダ著、岡田好惠訳、「勇者ライと3つの扉 ② 銀の扉」、KADOKAWAメディアファクトリー、2014年
2 notes · View notes
deltoranembassy · 3 years ago
Text
ロッダバース年表(暫定版)を更新
 ロッダバース年表(暫定版)を更新しました。
記事はこちら
0 notes
deltoranembassy · 3 years ago
Text
『ドーン島年表』を投稿
『ドーン島年表』がようやくまとまりました。
「デルトラ・クエスト」とはまた違った形で、歴史がキーワードになる「勇者ライと3つの扉」。デルトラ・クエストのようにすんなり時系列にはできず四苦八苦させられました……。作品のネタバレにも大きく関わってくるので、未読の方は読んでからか、薄目で見るのをおすすめしています。
まだ見辛い部分や読み間違い等あるかと思いますが、折に触れて更新していきます。ご指摘もあれば、教えて頂けるととてもありがたいです。
それから、長いですが、ぜひ一番最後までスクロールしてください!
『ドーン島年表』はこちら
1 note · View note
deltoranembassy · 3 years ago
Text
在日デルトラ王国大使館Tumblrアカウント 運用ポリシー(2023.10.1更新)
在日デルトラ王国大使館のTumblrアカウントへようこそ!
こちらのアカウントでは、ロッダバース世界の歴史、自然、文化などを中心に、当大使館(https://something-special.info/deltora/)の更新情報や、記事を書くにあたって思ったこと・気づいたことなどを投稿します。
関連サイト
エミリー・ロッダさん非公式ファンサイト「Something Special」
the Roddaverse
出典作品
 「ロッダバース」の全作品に基づき、架空の機関『在日デルトラ王国大使館』として、作中のエピソードや世界設定をもとにした二次創作の文や画像を投稿することがあります。
リンの谷のローワン
デルトラ・クエスト(Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、外伝)
勇者ライと3つの扉
スター・オブ・デルトラ
更新通知(おおむね月1回)
新しいページを作成したとき
情報・記事の訂正などの重要な更新
一か月以上更新していないページを新たに加筆したとき
修正や更新のため、今まで公開していたページを非公開にしたとき
サイトリニューアルを行ったとき、新しいカテゴリ等を追加したとき
デルトラ王国民のみなさま、どうぞよろしくお願いいたします。
大使館へのご訪問はこちら
デルトラ王国大使館Twitter(「デルトラ・クエストⅠ」シリーズ中心)はこちら
代表的なロッダバース関連Tumblrタグ
『ロッダバース』に関するつぶやき・創作・イラストなどの投稿に使用されている主なタグです。 これらのタグを辿って、さまざまな投稿を見ることができますし、あなたの投稿を見てもらうこともできます。
日本語タグ
 #ロッダバース #デルトラ・クエスト #勇者ライと3つの扉 #エミリー・ロッダ
 英語タグ
#roddaverse #deltora quest #emily rodda #the three doors #rowan of rin #star of deltora #roddacember
 このほかにも、特定の登場人物、その他地名や部族などの固有名詞について投稿されているタグもあります(特に英語)。気になるものがあれば、ぜひ調べてみてください。
6 notes · View notes
penn-of-auronrafts · 3 years ago
Text
デルトラ王国の民族①
 デルトラ王国やドーン島といったロッダバースの舞台は、多様な人種や民族、さまざまな性質の人々が入り交じり、偏見や無理解ゆえの対立はありますが、おおむね自由で平等な世界が繰り広げられていることも大きな魅力です。
 ロッダバースの住民には、小柄な人も大柄な人も、黒髪も金髪も、緑の目の人も黒い目の人もいます。ファンタジーですから、現実の世界ではあり得ない特徴を持つ人間も登場します。
  しかし、その世界のなかに自分と同じような身体的、内���的特徴を持つ人間がいることで、現実にありえない出来事であっても、より身近でリアルに起こっているかのような気持ちで読むことができます。
 ここでは、そんなデルトラ王国の民族と人種について、考察していきます。今回は、デルトラにおける民族の枠組みについてです。
『竜の地』の七部族
 デルトラ王国における民族の基礎と言えるのは、現在『デルトラのベルト』にはめ込まれている七つの宝石を守っていた民族であり、デルトラの地の先住民族でもある七部族です。  この七部族は、早い部族(デル族など)でははるか古代に海底地震がおさまり海運が根付き出した頃から、海を超えた交流によって島外の人々と交わっています。遅い部族(おそらくメア族、平原族、トーラ族)でも、デルトラが建国された頃からは、民族間の移動や混血が始まっています。  さらに影の大王の支配をめぐる混乱で、平原族は拠点や生活様式を大きく変え、ジャリス族は大きく数を減らしました。
 反対に大きな変化がないと思われるのが、同じ場所に住み続け、主に身内だけで交流を続けているララド族や小人族です。
 しかしデルトラ王国の長い歴史のなかでは、この七部族をベースに人々の交流がなされてきているため、国民の大半は多かれ少なかれ七部族の血を引いているはずです。
移民
 海洋国家であるデルトラ王国では、海の向こうからの移民たちも大きな存在感を持っています。南の海はあまり様子がわかっていませんが、東にある蛇の海、西にある銀の海からの移民はデルトラのあちこちに住んでいることが分かっています。 蛇の海系移民
 蛇の海からやってきた移民は、デルトラの特に東側に多く定住していると思われます。東にある蛇の海からの移住者といえば、ドール族とブルーム村の民です。  ドール族については、自由で安全なデルトラの噂を聞き、またドーン島での危険から逃れるため、4代アディーナ女王の時代に集団で海を渡ってきました。  リーフ王政下で生きているドール族の民は、魔女テーガンとあれやこれやあったせいで、デルトラ移住から150~200年ほどたった頃の8代?エルスペス女王~9代?国王の時代に生まれた住民が大半だと思われますが、彼らはドーン島の先祖と同じ黄金の肌や髪という特徴を保っています。  対してブルーム村の民は、蛇の海の流浪者とその子孫で構成されていると言われています。みんなで一緒に海を渡ってきたドール族の民とは異なり、あちこちから寄せ集めの集団な訳ですね。  ブルームは、街としての成立時期も不明です。潮の流れなどの影響で、ブルーム村のところには漂着しやすいんだろうか……。  銀の海系移民
 銀の海系移民は、少なくとも邦訳がある本のなかでははっきりと存在が書かれていません。  しかし、銀の海に面するトーラ族���では、アディンの頃には海の向こうからの移民が住み着いていたようですから、デルトラ西岸には、銀の海からの移住者を先祖に持つ者も多く暮らしていそうです。  さらに、デルトラの一大貿易港であるデルでは、銀の海の島々とも交易が行われてきているので、デルの街にも銀の海出身者の子孫はいるかもしれません。 どの部族にも属さない者  現代(デルトラ・クエスト~スター・オブ・デルトラ)のデルトラ王国では、何族出身かはあまり意味を持たないと思うので、実際には普段ほとんど意識しない、または考えたことがないという人が多そうです。  そのなかでも、デル、トーラ、リスメアといった古代の七部族の都には当時からの伝統がある程度残っているので、家族が代々その街に住んでいることが分かっていれば、先祖が何族だったか推測できる人も結構いるかもしれません。  しかし、そうでない土地に暮らし、特定の部族の文化の影響をあまり受けていない無所属者もデルトラには大勢います。  ここでは「特定の部族とのつながりは見いだせないが、移民でもない者たち」といった意味で考えていますが、例えば北西部の内陸にある影の門村や、西部の内陸にある川合い村などが思い浮かびます。  国境の山脈のふもとにあ���、デルトラ最北の村と言われる影の門村の住民は、エメラルドの領土の先住民である小人族とは人種的にも文化的にも異なるようで、どの部族を祖先に持つかは不明です。しかし、海からはかなり離れた山のふもとに位置しているため、海を越えてやってきた移民かどうかもはっきりしません。
 一方川合い村は内陸といっても海がそんなに遠くないので、遡れば移民も含まれている可能性はありますが、近くに住むトーラ族と深い関係がある訳でも外国の島とのつながりがある訳でもありません。アディンの頃のアメジストの領土にはすでに、ほかの土地からやって来た者たちが住んでいたことからすると、部族間の混血者たちの子孫もいそうです。  こういった名もなき村や集落は、デルトラのあちこちに点在していると思われます。そこでの住民には、古くをたどれば特定の部族である者も含まれているかもしれませんが、混血によって人種的な特徴が薄くなっていたり、部族の領土をまたいで移動してきた者が多かったりすれば、どの部族との関係が一番深いかは本人たちにも判断がつかないのではないかと思います。
 続いて、人種のお話を始める前に、この民族的な違いがデルトラ王国でどのように表れているか、といったことを考えていきます。
---------------------------------
出典
エミリー・ロッダ、神戸万知訳、「デルトラ王国探検記」、岩崎書店、2009
エミリー・ロッダ、神戸万知訳、「デルトラの伝説」、岩崎書店、2006
エミリー・ロッダ、神戸万知訳、「デルトラ・クエスト モンスターブック」、岩崎書店、2003
エミリー・ロッダ、上原梓訳、「デルトラ・クエストⅢ 2 影の門」、岩崎書店、2005
エミリー・ロッダ、上原梓訳、「デルトラ・クエストⅢ 3 死の島」、岩崎書店、2005
エミリー・ロッダ、岡田好惠訳、「デルトラ・クエスト 8 帰還」、岩崎書店、2003
エミリー・ロッダ、岡田好惠訳、「デルトラ・クエスト 3 ネズミの街」、岩崎書店、2002
エミリー・ロッダ、岡田好惠訳、「勇者ライと3つの扉① 金の扉」、KADOKAWAメディアファクトリー、2014
エミリー・ロッダ、岡田好惠訳、「スター・オブ・デルトラ 1 <影の大王>が待つ海へ」、KADOKAWA、2016
2 notes · View notes