#ライトが予想以上に殺傷能力があった事件
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190611 EXTRA
【12:30】
うむ。
Twitterで人気絵師に [LINK] https://anond.hatelabo.jp/20170409193745
実践しているメソッドは似通っており、自分のよりも無駄がない。ただ、お礼って言えないな…
実際、フォローすると何らかのレスを返してくる絵描きの人もいて「うおっ?」と思う。
僕は嬉しく感じるけど、これをウザいと思う人も多いだろうなぁ、と思い、自分はしないでおこう、と思ってやってない。でも多分やると良い。なぜならば、姫械帝国はそういう「挨拶や絡みがある事前提のコミュニケーション」で繋がっており、あの企画を介して出会った人にはかなり親近感が湧いているからだ。
まあ、自分が立ち上げた企画に参加してくれた人々なのだから当然っちゃ当然だが、企画に乗ってもらってもまとめも作らずノーリアクションな企画者というのも、いるだろう。
僕も全然��想形での活動はできていないがな…
そう、究極のところはちゃんと相手を人として、クリエイターとして尊重し合って繋がれること、これが大事。これが仕事に繋がる。ふつうのアンサーだな
--- 【13:00】
自分用コマンドまとめ
1日に実行するコマンドまとめ。
下記に含まれない行動(コマンド)は自分的に「実験」や「投資」の言い訳しててもほぼただのサボリなので、なるべく下記以外の行動をしないようにする。また、優先度の低いコマンドはなるべく実行せず我慢する ※【】内が優先度
★仕事する 【S】 ★吸収と回復 【A】 ★ネット営業 【B】 ★オフ・モード 【B】 ★自傷 【C】
【-- 仕事する --】
◆トレンド仕事を探して乗る 【S】 短期間で大きく価値が上がり、一気にしぼむ系のトレンド仕事。この仕事はお金にならなくとも、全力でやる。こういう仕事を取れるようにプロフィールとキャリア、人間関係を洗練してゆく。
◆プロフィールとキャリアの洗練 【S】 より「露出が多く、自分のアイデンティティに合う」仕事がとれるように、プロフィールとキャリアを洗練し続ける。SNSでウケない情報や絵はどんどん消す。それで被る虚しさは「学んで遊ぶ」と「回復」によって相殺する。
◆日銭稼ぎ 【S】 トレンドを過ぎたそこそこお金もらえる仕事もこれに類する。 キャリアにならないが稼げる系の裏方作業。稼げない仕事の繋がりを作るな。自己満足の為に裏方作業をするな。さもなくば他人を羨み自己卑下するだけのバカになる。裏方作業はとにかく高給である事のみに注目し感情殺してやる。(1日最低6h以上。1フェイズ2hを最低2セット、理想4セットやる)
◆身辺整理・環境シェイプアップ 【S】 フットワークを軽くする、心配事を無くす、負い目を減らす為にとにかく身の回りのものを減らし続け、ちょっと残念でも場所を取るものは手放す。 どんなに場所を取ろうとも、PC-Engineシリーズだけは持っていてもよい。それだけを魂の拠り所にし、他は小さく軽いものに随時置き換え、それでも邪魔ならとにかく手放す(まず売る努力し、面倒で放置気味なら捨ててしまえ)。 フォトショ洗練やPC環境洗練、ブログの効率的更新方法の模索も環境シェイプアップに類する。 無駄な移動と買い物を減らし、無駄な���約をバシバシ切ってゆく。切っても切ってもどんどん出てくるぞ。
◆移動と簡易作業 【S】 予定した時刻に遅れやすいので、移動がある際はとにかく集中して作業を行い、45min~1h20分前倒しで出発する。それでも確実にギリで着く羽目になる(電車の乗り過ごし等で)。自分を一切信じるな。 移動中は軽いペン入れができるくらいの環境を作っておき、10分以上椅子に座れるなら刻み作業する。
--- 【-- 吸収と回復 --】
◆水分補給 / トイレ 【S】 気づくと6~7時間くらい水を飲んでいないという事がありえる。血がドロッドロになるから最低3時間おきにまとまった水分補給しろ。トイレを異常に我慢する癖がある。病気んなるからやめろ。
◆休息 【A】 楽だし気分がよくなるのでついこれだけやってしまいがち。生産性皆無なのでちゃちゃっと素早く効率的に処理するのがポイント。食事(45min) / 読書(30min) / 睡眠(4.5~6.5h)
◆学んで遊ぶ 【A】 役立つ自己投資と遊び。必ずしもストレス解消にはならないので気をつける。続けるとデメリットの方がでかいな、と思ったものは早めにやめて、「やらない事リスト」に組み込む。成長に繋がり、収益に繋がる事は「習慣化」し、よりコスパのよい「学びと遊び」に更新してゆく。(1h~)
--- 【-- ネット営業 --】
◆動画配信とSNS 【B】 これで稼げるようになればAに昇格予定。食えるようになればSに昇格予定。ただし、下記の内容は忘れるな。 内容にもよるが、動画配信やSNSでの発信はクライアントの信頼度を下げる可能性が極めて高い。被雇用者がこういう発信をしているとクライアントは不安になるのだ(何らかのリスクを孕んでいないか、内容を確認するのにコストがかかる為)。
◆点取りゲーム用ラクガキ 【B】 ぶっちゃけ超ストレスたまる。自己投資のつもりかもしれないが、ネットで自発的に絵を描いて収入得るには仕事級のカロリーで立ち向かったとしても、10万稼げるようになるまで最低3年かかる。そのコストのアホさ加減を考慮しつつ、淡々とやれ。悦びより苦痛の方がはるかにでかいぞ。でも、10年続けてみろ。(1.5h~2h)
--- 【-- オフ・モード --】
◆本音や弱音や人間臭さの発露 【B】 行き過ぎたものはアウト(CRYDAYZ的なスタンスは、後々は控えなければならない)。 FANBOXの一定額以上のプランでは、ライトなものは載せてよい。「一食以上食べれる額」を払ってくれる人々は、多少格好わるい姿見せても受け入れてくれる。
--- 【-- 自傷 --】
我慢できるなら実行しない方がいいコマンド:
◆トラウマ爆発 【C】 1日1時間以内に抑える 自分の器質的にこれを完全ブロックするのは無理なので、とにかく「個人攻撃」しない、最後は「内省にもっていき前向きになる」事を絶対条件とし、1日に1時間縛りでヒステリーの発動を許可。やればやるほどもっとやりたくなるので、感覚的には20分以内でやめる構え→それでも結果的に1時間以上になる
◆イミフ時間 【D】 1日2.5時間以内に抑える なんら自分に利益をもたらさない時間。疲れるばかりで無駄。この時間を味わったら必ずメモし、二回目以降はそのモードに入る前にブロック。無駄な移動と買い物をしない、無駄な契約を増やさない。
--- 【拍】
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2015/07/03 2WIN “BORN TO WIN” Interview
「“Pain Away”で『俺の痛みの代わりにRAPしてくれてありがとう/おかげで見つかった夢が』って言ってるんですけど、ほんとそのラインみたいな感じです。誰かが自分のモヤモヤしてた気持ちを歌にしてくれたからこそ、俺の心も楽になったし、俺もラップを始めようと思えた。同じように思ってくれるヤツがひとりでも増えたら嬉しいですね」 -- T-PABLOW
ラップという表現そのものにフォーカスした場合、どんな生い立ち/環境から出て来た人でも、そのラッパーの力量次第で優れた音楽を作ることは可能だと思うが、音楽だけでなく、ライフスタイルや育ってきた環境から生み出されるリアリズム/アティテュードも評価基準になり得る“HIP HOPミュージック”として考えると、そのラッパーにどんなバックグラウンドがあり、どう成り上がっていこうとしているかという“ストーリー”があるというのは、大きなアドヴァンテージだ。また、逆境を自分次第で肯定することが出来るというのも、HIP HOPの醍醐味のひとつだろう。それらを踏まえると、T-PABLOWとYZERRによる双子ユニット:2WINは、近年稀に見る程、作品以外での話題に事欠かない“逸材”だ。 「日本にゲットーはない。だからHIP HOPは根付かない」とは、10数年前に死ぬ程日本語ラップ・ヘイターから聞かされたような言葉だが、アメリカとまったく同じ構造のゲットーが存在していなくても、経済的格差によって貧しい/ラフな環境に身を置くことを余儀なくされている人たちは存在するし、そういった人たちの中から、ラップを救いの手段として見出した人が実際に現われているというのは、この読者なら真っ先に思い浮かぶようなあんなラッパーやこんなラッパーの名前を出すまでもなく、明らかだ。そして、2WINのふたりは、正しくラップ/HIP HOPにより救われ、ラップ/HIP HOPから更なる祝福を受けようとしている、次世代の筆頭だ。 あのコーナーに毎週いる 13歳の売春婦 悪いことを悪いと知らずに 毎晩横顔照らす赤灯と三日月 だいたい親父はいないかヤクザ お袋手にもつ包丁やヤクが 子供傷つけ恐怖を憶えた目 物心ついたときには汚れた手 (“One Way Ride feat. ANARCHY”) 最早HIP HOP云々を飛び越え、ひとつのムーヴメントとして成立してしまった『高校生RAP選手権』を熱心にチェックしている人なら、彼らの生い立ち/プロフィールについては既に詳しい筈だ。神奈川県・池上町、HIP HOP的に書くとSCARSらが有名にした通称『サウスサイド・カワサキ』の工業地帯で、2WINのふたりは生まれ育った。 インタビュー/文:伊藤雄介(Amebreak)
YZERR「リリックで書いてる感じだと、ちょっと治安が悪い場所って思う人がいるかもしれないけど、全然そんなんじゃなくて、普通にマジメにやってる人たちもいる。だけど、あの街で中学生ぐらいから不良みたいになろうとすると、その辺りを仕切ってる“上”がいて、自分たちがいたところはその“上”が巨大なひとつのモノしかなくて、そこに従わなくちゃいけない。そこが他の街と違うところかもしれないですね」 リリック検索サイト:genius.comで「product of environment(環境の産物)」という言葉を検索すると、1,000件以上の検索結果が表示されるのだが、そこに表示されるリリックのほとんどは、ゲットーのような貧しく、様々な意味で“機会”の限られた環境で育ったため、ドラッグ・ディールやギャング活動に手を染めてしまった(主にマイノリティの)若者たちによる心の叫びだ。そして、2WINのふたりから出て来る少年時代の話も、アメリカのゲットー出身で、ハスラー/ギャング上がりのラッパーのインタビューでよく出て来るようなエピソードばかりだ。 YZERR「グレたのは小2ぐらいの頃なんですけど、そのときツルんでた友達の家に行ったらお祖母ちゃん、お母さんからお兄ちゃんまで全員刺青入れてるんですよ。たまたま自分らの友達の家庭がそうだったってことなのかもしれないけど、そういうのを小さい頃からよく見てきた」 T-PABLOW「友達の親がヤクザだったりとかは多いですね。俺たちはそういう人たちに育てられてきたというのもある。だけど、そういう人たちは優しいんですよね。俺たちの家が大変だからって、��ろんなところに連れて行ってくれたし」 YZERR「すごい良いトコにも泊まらせてくれた。最初、俺たちはそれに憧れちゃったんですよね。そういう人は、地元で凄いデカイ家に住んでてベントレーに乗ってたりするんです。だから、そういう人がヒーローだと思ってた」 多額の借金抱えた母子家庭 怒鳴り散らしてるヤクザの取り立て 真夏なのに布団かぶって震えてた あの日描いた夢は崩れてない ひたすら環境を恨んだ そんな俺育ててくれたグランマ その優しさ裏切りグレた反抗期 盗んだバイクまたがりすする缶コーヒー (“Pain Away”) 小学生の頃に悪事を覚え、中学生の頃には集団を率いる「札付きのワル」となったT-PABLOWとYZERR。彼らが没頭していった裏の世界は、ひと度足を踏み入れると殆どの人間が抜け出すことの出来ない“沼”のようなものだ。だが、そんな状況にいた彼らが悪行以外で初めてハマったのがラップだった。 T-PABLOW「最初、『ラップをやりたい』っていうのは(足を洗うための)“言い訳”だったんですよ。でも、学校みたいに簡単に抜け出せる世界じゃないし、一回決めたらその後の道から戻って来れない。その道に進むかどうかのタイミングでラップに出会ったらハマっちゃって。イヴェントを主催して、みんなの前でラップやったりすると気持ち良かったし、第一回目の『高校生RAP選手権』に出たときに、一気にライトが当たった感じというか、『俺らでも輝けるんだ』って思ったんです。一時期、クラブ・バーで働いてたんですけど、朝まで働いた後に12時間ぐらいぶっ続けでフリースタイルをやってたとき、『俺、マジでラップが好きなんだ』って思いましたね」 ZEEBRA OZRO 般若 AK SCARS ANARCHYが流れた溜まり場 俺の痛み代わりにRAPしてくれた ありがとう おかげで見つかった夢が (“Pain Away”) YZERR「ラップを始めたばかりの頃は、まだ悪い人たちとも付き合ってて、むしろそっちの方が本業みたいな感じだったけど、その頃ライヴしてたイヴェントで初めて真木蔵人さんに会って、それで『高校生RAP選手権』(第一回目)に声をかけてもらったんです」 文字通り、彼らの人生の転機となった『高校生RAP選手権』出場の経緯を、YZERRはこう語る。そして、第一回目の大会でT-PABLOWがK-九名義で優勝し、一躍名を上げることになるわけだが、不良の世界と縁が切れていなかった彼らは、トラブルを回避するため大会直後に地元を離れることとなり、それによって第二回目〜第三回目の大会に出場することが出来なかった。そして、第四回目でカムバックし、T-PABLOWが優勝。第五回目大会ではYZERRが念願の優勝を果たす。 YZERR「地元を離れていたタイミングで、友達が死んじゃったんですよ。それで、上の人にお願いして地元に帰らせてもらって、葬式に行ったんです。そうしたら、そのタイミングで第四回目の応募が始まった。友達が亡くなったのに���ういうこと言うのも何だけど、正直、タイミングだな、って。『コレ、神様が(応募しろと)言ってるんだ』って。どう考えてもそういう流れになってるんじゃねぇか、って」 負けたらそこで終わりのバトル だから常に殺す気で罵倒 無理やりもらうぜお前のバトン スキルだけならダメだろ (“In My Blood”) “運命”と書いてしまえば簡単だが、追い詰められていた彼らだからこそ本能的に感じ取った何かがあったのだろうし、そのチャンスを掴もうとするハングリーさも、他の出場者と段違いのモノがあったことは、彼らの境遇を考えると想像に難くない。『高校生RAP選手権』は、MCバトルであると同時に、TV番組のコンテンツでもある。エンターテインメント性を強調するために人間性やバックグラウンドなど、様々な面で「キャラの立った」ティーンエイジャーMCが登場してきたが、ここまで「人生を賭けた」少年が現われ、一回目から優勝してしまうとは、番組スタッフ/関係者も予想外だったのではないだろうか。何故、彼らは兄弟でそれぞれ優勝を手にすることが出来たのか、T-PABLOWはこう分析する。 T-PABLOW「俺たちは、取り敢えず学歴がないんですよ。だから、ここでミスったらどういう道に進んでしまうか分かっていたし、だからこそ賭けていた想いが違った。俺らがラップをやらなかったら、普通にマジメに生きることさえも許されないような状況にいたんです。第四回目とか、優勝しなかったらヤバかったですよ、正直。周りから『優勝したらいろんなオトナが絶対味方に付いてくれるから』って言われたけど、確かにその通りになりましたね。ラップで変えることが出来た」 2WINのふたりは、その「HIP HOP(リスナー)受けする」バックグラウンドのみならず、几帳面なまでのハード・ライミング・スタイルからも伝わるラップ基礎体力の確かさ、その端正なルックスとファッションへの拘りの強さ(彼らはその理由を、晴れ舞台で派手にカッコつけようとする“ヤンキー・メンタリティ”が影響していると語る)、そして“双子”であるという、持って生まれたオリジナリティなど、一般的な10代と比べると���なりキャッチーな“素質”に溢れている。そして、その“素質”が持つ可能性に、『高校生RAP選手権』ではコミッショナー/審査員として関わってきたZeebraが注目したのも必然だ。2WINは、大会で結果を残した後、Zeebraも所属する事務所:I&I; PRODUCTIONSに誘われ、結果的にGRAND MASTERの所属アーティストとなる。 どこでも成績表なら5がつく 完璧にこなす全教科 100点満点 誰もが認める俺が勉強家 でも裏口入学とかの噂 非常識も���だしいな 結果を残してきた結果 Grand Masterに進学 (“School Of Hard Knocks”) T-PABLOW「ジブさんに『初めてプロデュースしたいヤツが見つかった。それはお前なんだよ』って言われて。その瞬間、『全てを掴んだ』みたいな気分になりましたね(笑)。出れなかった第二回〜第三回目の頃、自分はそのとき出てた同世代のヤツらにヘイトしてたんですよね。『俺だったらもっと出来るよ。あんなヤツらクズだ』みたいに、陰口ばっか叩いてた。そんな状態で第四回目に出て、優勝するために全てを賭けて出たんだけど、全試合で俺に札が上がったぐらい、スカッと優勝出来ちゃって。あまりに呆気なく勝てちゃったから、ちょっと『燃え尽き症候群』みたいな感じになっちゃったんです。だから、ジブさんから誘われたときも『燃え尽きちゃった感』みたいのがあって。こんなんで満足しちゃったら“小物”なんだろうな、って思うんですけど」 YZERR「自分らが15歳ぐらいの頃に思い描いていたラッパー像で、『良い家に住む』とか『良い車に乗る』とかっていうモノを抜きにしたら、夢はほとんど叶っちゃったんですよね。ジブさんと一緒に何かやるとか、ANARCHYさんと曲やるとか」 T-PABLOW「挨拶行っても、いろんなラッパーから『知ってるよ。お前らカッコ良いよ』って言ってくれたりすると……」 YZERR「そこに向かってラップしてたもんな。雑誌に出るのだって夢だったし」 T-PABLOW「Amebreakに載るのも夢だったよな(笑)」 イリーガルな世界にしか将来を見出だせていなかった彼らが、突如受け取ったスターダムへの切符。フリースタイルのスキルは高かったとは言え、まだ本当の意味での楽曲制作にまで手を出していなかった彼らは、GRAND MASTERに加入することで1stアルバム「BORN TO WIN」の制作に入る。 Zeebra「基本としては、“王道”のアルバムにしたいっていうのがまずあって、本人たちもなんとなくそういう意識だった。あと、ふたりでやるってこと自体が初めてだったから、やってみないと分からない部分も多かった。やってみて気づいたことに毎回対処していったというか」 T-PABLOW「ジブさんからも『この年齢の数ヶ月〜半年は成長が早いから本当に大事だ』って言われてたんですけど、こうやってアルバムを作ってそれが分かりましたね」
ZeebraとT-PABLOWの発言が象徴しているように、「BORN TO WIN」は良くも悪くも“発展途上”の要素が強いアルバムだ。扱われているトピックは、確かに“王道”なHIP HOPアルバムには欠かせないものが多いし、そういった要素をこなすことはラッパー��とってある種の“通過儀礼”なのかもしれないが、一方でここまで可能性のある“原石”を活かすには、もっと挑戦的な内容でもよかったのでは?と、筆者は先行シングル“Fire Burn”を聴いた際に感じたのが正直なところだ。彼らの決意表明であるデビュー・シングルであり、フロアにも対応した“Fire Burn”は、彼らの地力を手堅く見せた一方、“平凡”な曲にも聴こえた。また、双子ということ自体はキャッチーで興味を惹かれる要素ではあるが、ルックスが似るだけでなく、同じ景色/同じ人生を歩んできたふたりだけに、如何にキャラ/ラップを差別化して見せていくかという、双子デュオならではの課題も浮き彫りになったと言える。
だが、「BORN TO WIN」を通して聴くと、彼らが楽曲単位で着実にスキルをモノにしていっている様をリスナーも感じ取れるぐらい、粗い部分と洗練された部分が混在していて、興味深い。先行でMVが発表された“Pain Away”などは、拙い部分と基礎スキルの高さ、クールな情景描写と熱さを感じさせるポジティヴィティといった相反する要素が程よく共存していて、それ故により大きな感動を呼ぶ曲になっていると思うし、彼らだから作れた名曲だ。
YZERR「俺はMACCHOさんとANARCHYさんが好きです。ANARCHYさんは、自分のようにハードな環境から這い上がって自分の経験を歌にしてるところに喰らったし、MACCHOさんは……『あんなこと言えるようになりたい』というか、世界観も含めて凄い人だな、って思います」
T-PABLOW「日本語ラップはすごい好きなんですけど、フロウとかってなるとUSのラッパーからの方が影響は大きいですね。最近だとLOGICとかKENDRICK LAMARとかBIG SEAN、T.Iとかも好きだけど、最近は誰も知らないような深いトコのアーティストしか聴いてないんですよね。YZERRは男らしい感じのラップが好きなんですよね。俺はもうちょっとオシャレな感じが好き」
彼らがそれぞれのスタイルを追求する上で影響を受けてきたラッパーは?という質問の回答が上記なのだが、こういったラップに対する価値観の違いは、アルバム収録曲を聴くと徐々に実際のラップの違いとなって現われてきている。例えば大雑把に書くと、“熱”っぽい部分をYZERRが担い、“クール”な部分をT-PABLOWが受け持つといった具合に、立ち位置を更に明確に分けることが出来たとき、2WINのデュオとしての真価が更に発揮されるのかもしれない。
「BORN TO WIN」は、聞くところによるとGRAND MASTERスタッフが嬉しい悲鳴を上げるほど、直販のオーダーが殺到しているようだし、2WINも所属する川崎のクルー:BAD HOP(彼らについては、改めて別の機会に取り上げさせて頂きたいと思う)が2013年にリリースしたストリート・アルバムも、手売りレヴェルで2,000枚売り上げたという。CSとは言え、テレビ(とYouTube)の影響力の大きさが窺えるが、ネガティヴな環境から這い上がってきた彼らの“ストーリー”に共感/憧れを抱いてファンになったリスナーも大勢いる筈だ。2WINのふたりは、正に彼らが憧れていたZeebraのような、キッズたちの“アイコン”になろうとしている。
Zeebra「俺も同じように、向こうのHIP HOPを聴いて『コイツらしか俺の気持ち分かってくれねぇ』って思ったからこういう風になったワケで、そのおかげで自分もそれまでとはガラッと変わって、生産的な人生を歩めるようになった。そういった経験を、同じようなヤツに還元できることが一番大切だと思ってやってきたんだ。それこそANARCHYにも同じようなことを言ってもらったことがあるけど、今はANARCHYも下の世代に影響を与える立場にいるって意識があると思う。だから、今後は2WINもそういう立場になっていくし、既にリーダーという目線で歌詞を書いてる部分もあると思う。そういうことは常に繋がって受け継がれていくモンなんだよね」
YZERR「自分にファンがどれだけいるのか分からないですけど、地元に行くと小学生に囲まれたりする。だから、自分がラップで救われたように、同じ境遇の人たちにも届けばいいな、という想いを込めてますね」
T-PABLOW「むしろ今作は、そこ(自分たちの周り/同じ境遇の人たち)にだけ届けばいい、ぐらいの感じかもしれない」
YZERR「クラブでかかるようなノリの良い曲も当然必要だと思うけど、まずはそういう人たちに向けて、自分がHIP HOPを聴いて『ヤバい』と思ったようなことを詰めたかもしれないです」
T-PABLOW「“Pain Away”で『俺の痛みの代わりにRAPしてくれてありがとう/おかげで見つかった夢が』って言ってるんですけど、ほんとそのラインみたいな感じです。誰かが自分のモヤモヤしてた気持ちを歌にしてくれたからこそ、俺の心も楽になったし、俺もラップを始めようと思えた。同じように思ってくれるヤツがひとりでも増えたら嬉しいですね」
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妹さんと同居12
時間はあった。 俺なりに考えた。 しかし、それらのすべては徒労に終わった。 話し合いを終えた二十一時過ぎ。冷たい雨がじとじとと降る実家の玄関前で、俺は顔を覆って、呆然と立ち尽くしていた。 口から出てくる言葉といえば、たったひとつ。 「なんでこうなった……」
「えーと、この生シューと、そんでイチゴショート、それとモンブランと……」 雨ということもあって、人通りも少ない商店街。汐里からもそこそこご好評をいただいていたケーキ屋で、俺は註文をしている。一人あたり二つとして、六個も買えば充分だろう。 時刻は十七時半。雨だし、仕事ではないから原付ではないが、実家には余裕を持ってつける時間だ。 「そんで、あとこのイチゴのミルフィーユも。以上です」 最後に汐里の好きなケーキを思い出して、汐里のぶんだけ三個にするあたり、俺もたいがいである。 「お時間はどれほどかかりますか?」 「一時間くらいです」 「かしこまりました」 店員さんと会話をしつつ俺は考える。 優先順位その一。 汐里が傷つかないこと。 これが最優先事項だ。 大前提として、俺と汐里はまともな兄妹に戻らなければならない。これは家族である以上、覆らない。その前提において、最大限汐里が傷つかないような結果になること。これは両親の利害とも合致するだろう。 「ありがとうございましたー」 女性の店員さんの爽やかな挨拶に��られて店を出る。 もう外は暗い。 さてどうしたもんか。移動を開始するには早すぎる。 軒先でぼんやりしていた俺の前を、制服姿のカップルが相合い傘で通過していく。 「……」 なぜ、と思ったことがなかったといったら、嘘になる。 なぜ兄妹というかたちで出会ったのだろう。 しかしその疑問は、あたりまえのように反論を連れてくる。そもそもああいうかたちでなければ出会うこともなかった。だいたい汐里みたいなきれいな子を前にして俺になにができよう。それはそれとして制服カップルは妬ましいなあ。雨すらも世界から二人を隔絶するやさしいカーテンですか。人糞踏んで転べ。特に男のほう。 …��落ち着こう。 「コーヒーでも飲んでくか」
赤い看板でおなじみのお安いチェーン店に入る。 頼むのはエスプレッソである。 店内の混雑ぶりはふだんと変わらない。この店は場所がいい。雨の日は客数が上がるとかそういうデータあるのかな。仕事柄こういうことはよく考えてしまう。 「さて」 優先順位その二だ。 家族に後腐れを残さないこと。 これは一番目とややかぶるが、少し違う。 単純にいうと、俺が汐里と今後会わなければ、問題の大半は解決する。が、それでは家族に重大なしこりを残す。俺もまた家族の一員だからだ。一人だけを切り捨てて安穏としていられるような人たちでもないし、なにより汐里が救われない。 だから、まともな家族に戻るためのロードマップをしっかりと提示しなければならない。 考えごとをするときに、メモを取るのは俺の癖だ。いまもテーブルの上にはコクヨの野帳がある。縦にして使うのが俺の流儀だが「汐里を傷つけてはならない」とか書いてあるメモ、素に返って見直すと、ほとんど黒歴史の生成現場である。マインドマップってあれか? 俺の心の地図? 僕の心の県庁所在地は横浜じゃない、汐里なんだ。 うん。だめだな。 死のう。
雨になるとバス停は混雑する。 二十四時間営業のスーパーの前のバス停は、人でごった返していた。十八時近くという時間帯も悪い。あと傘な。あれのせいで無駄に一人あたりの専有面積が増えてる。 雨だし、人は多いし、これからの用件はアレだし、ポジティブになれる要因がどこにもない。 何本か行き先の違うバスをスルーして、ようやく目的のバスが来た。 乗り込もうとバスのステップに足をかけたとき、ひとつの光景が見えた。 黄色い雨合羽を着た、小学生になるかならないかくらいの小さな女の子が、転んだ。 「……」 「乗るんですか?」 後ろの人に声をかけられた。立ち止まっていた。 「あ、すいません」 あわてて乗り込む。 圧縮され��空気の漏れる音がして、ドアが閉まる。まもなくバスは発車した。 流れ出した車窓の景色は、ぎらつく車のライトと雨粒で見えづらい。にじんだ視界の向こうで、女の子が制服姿のだれかに手を引っ張られて立ち上がる光景が、一瞬、見えた。たぶん兄妹だろう。兄のほうは中学生くらいだろうか。 なぜだろう。 何度も自分のなかで殺したはずの疑問は、ゾンビのごとく蘇ってくる。 なぜなんだろう。 なぜ自分たちはあんなふうに、ふつうの兄妹ではあれなかった���か。 腹の底が熱くなるような悔しさと、同時に、ある種の空虚さみたいなものが心を支配する。なにをしたって結論は覆らないという諦めにも似た感情だ。わかりやすくいえば「俺はいったいなにと戦ってるんだ」という感じ。 バスが実家の最寄りのバス停に近づくにつれ、その空虚さはだんだんと俺を蝕んでくる。 バスを下りる。俺と一緒に下りた人たちが、それぞれの家のある方向へ散っていく。俺も家へ向けて歩き出す。どうせ、なるようにしかならないという気分とともに。
着いてしまった。 事前に「汐里のことで話がある」という連絡はしてある。 さて。呼吸を整えよう。最初になにが起きるのかはわかっている。 インターホンを押すと、まもなく玄関のドアが開いた。顔を覗かせたのは母さんだ。 「おかえり、貴大くん」 汐里によく似た、しかし汐里より数段ほんわかした笑顔が俺を迎える。いつも思うんだけど、この人いくつだったかな。 さて、ここからだ。 「ただいま」 そう言って、玄関に入る。 「おかえりー!」 抱きつかれた。 はい。これが最初に起こるイベントです。 通常攻撃が抱きつきでいいにおいの血のつながらないお母さんは好きですか。 そういう問題じゃないんだよなあ……。階段の陰から汐里がじっと見てるし。ちなみに、言うまでもなく、汐里の抱きつき癖は、子供のころからこの光景を見てきた影響だと思われる。 「よう汐里。約束どおりデザート持ってきたぞ」 「デザート?」 その言葉に反応したのは、汐里でなく母さんだ。 「どこの? おいしい?」 「汐里のお墨付きなんで、たぶん」 「楽しみだなあ!」 ようやく解放してくれた。 「ごはんできてるからね。ダイニングに行ってて」 廊下をぱたぱたと小走りに駆けていく母さん。 靴を脱いで上がる。 「ただいま汐里」 階段の陰に隠れた姿勢のままの汐里の頭にぽんと手を乗せてやる。 「……おかえり、お兄ちゃん」 「いちごのミルフィーユあるぞ」 「ほんと!?」 と、一瞬ぱーっと表情を輝かせてから、思い出したようにじとーっと俺を見る。 どう接していいかわからないので、とりあえず不機嫌になってみた。顔にそう書いてある。 「メシのあとでな」 「……うん」 俺を振り返りつつ、ダイニングへ向かう汐里。 俺は、息をひとつ吐く。 どう接していいかわからないのは、俺も同じだ。 しかし、ひとつ気��ついたことがあった。この家にいる限り、俺はどうやら兄として自然にふるまえるらしい。内心でなにを思っていようとも、そのことは崩れない。 俺はそのことを確認して、少し安心した。
ダイニングには、汐里に加えて、親父もいた。本永利通、四九歳。ノートパソコンに向かってなにやらやっている。母さんは、キッチンに向かってなにかしている。 「おかえり貴大。ひさしぶりだな」 「ただいま」 デザートを冷蔵庫にしまって、手だけ洗ってきてからダイニングに戻る。 眼鏡がよく似合う、やや陰のある雰囲気のイケメン。それが俺の親父だ。俺も親父によく似た外見だといわれるが、引き継いだのは陰の部分だけである。つまり、人相が悪い。 で、親父がどういう人間かというと……。 「貴大、今日は夕食が終わったら家族会議だ」 パソコンから目を離さずに、いきなり宣った。 びくっと汐里が固まった。 「……」 勘弁してくれ……。 親父は、ひとことでいうと変人だ。とある企業で研究職をやっており、かなりの高給取りである。汐里があんなお嬢様学校に行ってられるのも、親父の収入あってこそだ。頭はいい。ワケわかんないくらいいい。しかし、成果さえ出していれば文句を言われない人間特有の、圧倒的な協調性のなさがある。母親と死別して以来、俺は親父を反面教師としてずっと見てきた。 「はーい、ごはんできたわよー」 テーブルの上には卓上コンロがある。そこに母さんが土鍋をどんと置いて、夕食のスタートである。
夕食はつつがなく終わった。 母さんがよくしゃべり、汐里が相槌を打ち、親父は黙々とメシを食い、たまに「うまい」「早百合さんの料理は最高だ」「僕は幸福な人間だ」などと呟く。この家で暮らしていたころは日常の光景だったので疑問を持たなかったのだが、ひさしぶりに見ると、けっこう異様な光景である。 俺はタイミングを見計らっていた。どこかで汐里を席から外させなきゃならない。少なくとも、親父に仕切らせるのだけは絶対にまずい。 母さんと汐里が食器をかたづけて、テーブルの上がきれいになった。親父は席を外していた。言うとしたら、ここしかない。ケーキが出てきてしまっては、みんなで食う流れになってしまう。 「汐里には、ちょっと外しててほしいんだ」 「……どうして? これからケーキよ?」 「話があるって伝えてあったろ。汐里抜きで、俺から話したい」 いやな汗が背中をつたう。声が震えそうだ。 汐里が不安そうな顔で俺を見ている。 「んー、でも……」 「僕は認めない」 親父がダイニングに戻ってきた。手になにやら紙を持っている。 「僕は言ったはずだ。家族会議だと。であるなら、家族の構成員は参加する権利がある。汐里ちゃんはどうしたい?」 しまった。汐里に話を振られてしまった。 親父の口ぶり、家族会議という言葉。おそらく俺が話そうとする内容は、すでに察せられている可能性が極めて高い。 汐里がすがるような目で俺を見た。 「わ、私は……」 「汐里、部屋行ってろ。俺が話す」 「汐里ちゃんの権利については、汐里ちゃんがこれを行使する権利を有する。おまえは他者の権利を害するのか」 口で反論したら負ける。絶対に負ける。ゴリ押しだ。要は汐里が逃げ出せばそれでいいのだ。 「汐里、部屋行ってろ」 「ふむ」 親父はダイニングに座ると、手に持っていたA4の紙をぱさっとテーブルの上に置いた。 「まあいい。レジュメを見てから決めてもらおう」 「は? レジュメ?」 およそ家庭で出るはずのない言葉を聞いて、一瞬、頭が真っ白になった。 「早百合さん、あれを頼む」 「はーい」 ダイニングを出た母さんが、台車付きのなにやらでかくて薄いものをごろごろと押してきた。 「ほ、ホワイトボード……だと……!?」 「今日は重要な会議になると思ったのでな。購入しておいた」 「って買ったのかよ!」 レジュメにホワイトボードのある家族会議! なんだこれ! 俺なめてた。親父の変人っぷり完全になめてた! 汐里も完全に出ていく機会を失って呆然としている。 「それでは家族会議を始めよう。各自、レジュメを参照していただきたい。本日の議題は、貴大と汐里ちゃんの恋愛関係についてだ」 ぼきっと、心の折れる音が物理的に聞こえた気がした。 地獄の蓋が、まったく想像もしてない場所から、盛大に開いた。 もう、無理だ。 死のう。
会議は滞りなく進んだ。正確には、俺は完全に抜け殻になっていて、呆然と見ていただけだった。汐里なんか瞳のハイライト消えてる。俺もきっと消えてるんだろうなあ……。 ホワイトボードに書き込みをしつつ熱弁する親父。そこには、両親が再婚してからの七年の俺たちの動向などがびっしりと書き込まれていた。「汐里ちゃんは美少女」という書き込みにマルがついていて「貴大は極端な年下好き」にもマルがついていて、その二つの項目を二重線でつないで解説されるの、ほとんど殺人行為だと思うんです。こんなに効率的な家族内における公開処刑、聞いたこともねえ。 「以上だ。もう一度レジュメに目を通していただきたい。僕は早百合さんと結婚するにあたって、あらゆる可能性を考慮した。そのなかには、とうぜん、貴大と汐里ちゃんが恋愛関係になるという未来も含まれていた。予断は愚かな行為だが、仮説をもって経過を観察することは重要だ。そして、観察の結果、貴大と汐里ちゃんが恋愛関係にあることは検証されたと言ってよい。以上をもって、僕の発表は終了だ。ご清聴ありがとう」 「わー、ぱちぱちぱちー」 ぱちぱちぱちーじゃねえよこの母親。スキンシップが激しいだけの常識ある人間かと思ってたけど、それまともな反応じゃねえだろ。あの変人親父と再婚して今日まで続いてた理由がようやくわかったよ! こんなかたちで知りたくなかったよ! 「さて、以下、質疑応答の時間にしたい。なにか意見があるものは挙手してほしい」 「うわああああああああ!!!」 俺は立ち上がって、レジュメをテーブルに叩きつけた。 「僕は挙手をと言ったはずだ。叫べとは言っていない」 だめだこいつ。殺そう���机に突っ伏して痙攣してる汐里の敵を取ろう。安心しろ汐里。この化物は俺が殺る。犬に噛まれたと思って汐里はすべてを忘れるんだ! 「まず僕のほうから確認事項がある」 「黙れ妖怪!」 「性行為はしているか」 「……」 空気が、凍った。 机に突っ伏していた汐里が顔を上げて、ひきっと変な音を出した。 いやん。母さんが、場違いな恥じらいの声をあげた。 「伝わらなかったか。言い換えよう。セックス」 「うおおおお!」 俺は親父の首根っこを掴んでがくがくいわせた。 「なにをする貴大」 「おま、おま、おま! 言わせておけば! いますぐ謝れ! 日本中の童貞に土下座しろ! 泣いて詫びろ!」 「そうか、まだか」 がくん。 俺は親父の上着を掴んだまま、ずるずると膝から崩れ落ちた。 「そうです……僕は……童貞です……」 「あらあらあら」 ぽっと顔を赤らめる母さん。 ねえこれ、包丁持って暴れまわっても、俺無罪だよね? 情状酌量の余地すごいたくさんあるよね? むしろ正当防衛だよね……? 「座れ、貴大」 親父は、伸びた襟元を直しつつ、自分も着席した。 俺は、ずるずるともたれかかるように椅子に座った。 ああ、汐里が涙目だ……なんだこの修羅場……。 「それじゃ、ケーキ出しましょうね♡」 いそいそと冷蔵庫からケーキを運んでくる母さん。 ねえ、なにこの人……意味わかんないんだけど……。この状況で笑顔でこのセリフ言える人、ちょっと怖いんですけど……。 テーブルの上にケーキが並ぶ。 汐里の前にはいちごのミルフィーユ。 「っておまえ、食うのかこの状況で……」 「ケーキは……別腹……」 「あそう……」 まるでケーキが自分をこの世界につなぎとめる最後の糸であるかのように、無表情でケーキを食べる汐里。母さんも親父も食ってるので、俺だけ食わないわけにもいかない。 たぶん、このケーキの味は一生忘れない。思い出すたびに、布団のなかで死にかけのエビみたいな動きする自信ある。 カチャカチャと、フォークと食器が当たる音だけが響くダイニング。 親父がふと、手を止めた。 「僕には、夢があった」 その思いのほか真摯な声の調子に、家族全員が親父を見る。 「僕が家に帰るとおかえりと言ってくれる人がいる。愛する人がいる。子供がいる。みんなで夕食を食べる。それが僕の夢だった」 「親父……」 「そして、僕はもう、充分にそれをもらったと思う」 「……」 なんとはなしに、汐里と顔を見合わせる。 親父は、真剣なのだ。親父なりに考えて、今日の会議の準備し、こんなレジュメまで用意した。いかにやりかたが奇矯であろうとも、その真剣さだけは疑うわけにはいかない。やりかたはもう少し考えてほしかった。なんなら時間を巻き戻してやり直してほしいくらい考えてほしかった。いまなら俺、死に戻りにも耐える自信ある。 「あとは、貴大、汐里ちゃん、君たちの問題だ」 「……」 どこか陰のあるイケメンは、思いのほか、柔和な笑みを浮かべることができたらしい。 「とはいえ」 表情を引き締めて、親父は続けた。 「これは家族の問題もある。したがって、今後の貴大と汐里ちゃんの関係について、こんなレジュメを用意してみた」 「燃やせそんなもん!!」 こうして、本永家の家族会議は、無事終了した。 無事じゃねえよ……満身創痍だよ……。
「それじゃ、気をつけてね、貴大くん」 「ああ」 靴を履きつつ答える。ぶっちゃけ、体に力が入らない。俺、家までたどり着けるんだろうか。 見送りは、汐里と母さんだ。 「お兄ちゃん……」 「まあ、なるようにしかなんねーだろ。そんな顔すんな」 結局、有耶無耶のうちに俺と汐里の関係は親公認となった。俺が事前にあれこれ考えたことは、すべて無駄になりました! おめでとうございます! ちなみにこれ、喜ばしい結末に見えるかもしんないけど、実際は死ぬほど気まずいからね。なに親公認の兄妹カップルって。脳湧いてんでしょ。軽めの地獄ですよ。 「あのね、貴大くん」 親父の作った地獄のレジュメを手に持った母さんが、話しかけてくる。 やだなあ。その話題もうやめてほしいなあ。 ちなみに親父が考えた今後の方針としては、三つあるようだ。前提条件として、俺はともかく、汐里はまだ高校一年生で、今後どんな出会いがあるかわからない、いまの感情だけがすべてだと思わないほうがよい、と掲げられているあたり、親父は本当に真剣に考えたのだと思う。 そのうえで、一つは、二人ができるだけ距離を置くこと。汐里は実家で暮らし、俺たちは会わないようにする。これは俺が事前に考えたことでもある。素直に考えれば、これがいちばんまともだ。 二つめは、現状維持。つまり汐里は俺のアパートに泊まりに来ることもあるが、基本は実家暮らしというもの。これについては親父の「あまり推奨できない」というコメントがついている。俺も同意できる。中途半端な状況は、あまりよくない。 そして三つめなのだが……。これには「母さん超おすすめ♡」という手書きのコメントがついている。ついているのだが……。 「ぶっちゃけ、親としてどうなのこれは。完全に同居してしまえってのは」 俺は呆れ半分に、レジュメを母さんに返す。 「あら、それは、あなたたちだけじゃなく、私たち夫婦にもメリットがあるのよ?」 「なんなんですか」 「心置きなくいちゃいちゃできるじゃない。私と利通さんが」 「……」 「……」 汐里と二人して絶句する。 「それにねえ」 母さんは、汐里の頭に手を置く。 「利通さんは、汐里がまだ若いからって前提で考えてるみたいだけど、この子たぶん、もう心変わりなんてしないわよ?」 「ちょっとお母さん、その話は」 え、どゆこと? えーどうしようかなあ、などとにこにこと笑っている母さんと、ひたすら焦っている汐里。 母さんは、はいはい、などと汐里をいなしつつ言った。 「だから、母さん権力で決定します。近いうちに、貴大くんと汐里は同居することにしましょう!」 「なにそれちょっと待って。俺らの意見は?」 「あら、貴大くんはいやなの?」 「いやとかそういう……って汐里おい! なに顔あからめてもじもじしてんだよ!」 「えー、だってー♡」 くねくね。 ���めだ。こいつ母親に取り込まれてる。 「それじゃね貴大くん」 「まだ話は終わって」 「それじゃあね、貴大くん!」 ぐいぐいと押される。 ついに外まで押し出されて、そこで玄関のドアがばたんと閉まった。
「……なんだこれ」 俺の悲壮な覚悟はいったいなんだったのか。 いまからドアを再び開けて、母さんに挑む気力がない。絶対に押されて終わる。 まあいい。よくないけど、まあいいよ。今日は帰ろう。死ぬほど疲れた。反論するにしても、きちんと体勢を整えてからだ。親父のいない場所で。これ重要。 傘を手に取って、開こうとしたそのときだった。 ポケットのなかのスマホが震えた。 取り出してみると、母さんからのメッセージが入っている。
『あ、でも汐里が高校を卒業するまでは、清い関係でいましょうね。えっちなことは禁止♡』
ガツン。俺の手からスマホが落ちた音がした。 なにか。あの母親は、汐里と俺を同居させておいて、あと二年近い日々を生殺しで過ごせと。そうおっしゃるか。 俺はスマホを拾うことも忘れて、風の加減で吹き込んでくる冷たい雨に濡れたまま、両手で顔を覆った。なんならさめざめと泣いた。 口から出てくる言葉はただひとつ。
「なんでこうなった……」
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ME:A 017 う”ぉーるどつづき
引き続きヴォールド探検です。 ターミナル―――実際にはforward station、日本語にするなら意訳して中継ポイントかなぁと思いつつターミナルと呼んでおきますが(ゲーム中に情報端末としてのTerminalが存在するので、プレイしている人にとってはまぎらわしくはある)を設置していくことをメインに据えつつ、近辺のアサイメントをこなしていこう計画。2個めのターミナルの傍に、物見の二人から聞いたハジャーラがありました。 赤いライトってこれのことか! と見れば分かる、背の高い街灯みたいな感じの真っ赤なライト。それが目印でした。……てかこんな分かりやすくしたらケットから速攻見つかるし狙われるんじゃ……?(´・ω・`) と思ったのは秘密にしておいて、物見たちに聞いてきた「ハジャーラで困ってる人がいる」という件。内容は、叔父をケットの労働キャンプに連れ去られたから助けてくれってものでした。 依頼人……スコートって読むのかな、彼の父親は以前に連れていかれて殺されたそうです。労働キャンプではケットがアンガラを働かせてたり、更にどこかへ連れて行ったり、時には殺したり。そんな話を聞いて、後ろのPBが「気の毒に」と言うと「気の毒がらなくていい。それより、もうこれ以上家族をなくしたくないんだ」と。もちろんぼくが助けてくるから待っててね(๑و•̀ω•́)و ……いやたぶん……もう殺されたりしてるとかしないかぎりには……。 それからここで新しく発生してるアサイメントは、「イライラしてる研究者」からのもの。えーと……通信がうまくいってない? でもあんたらに我々の機械のことはよく分からんだろうから……えーと……なにをすればいいんだろうか?(´・ω・`) 追加されたアサイメントを読むと、彼等の通信に干渉してるのはケットの仕掛けた装置の可能性があるから見てこようって感じか。よ��よし。
アヤで出会った商人ソーヤ氏に依頼された物資の回収なぞころっと忘れてましたが、行きがけの駄賃的に達成しつつ、3個めのターミナルも設置。
それからケットの労働キャンプに到達。とりあえずはケットころころしようか(´・ω・`) そういえば、ケットのものだと思うのですが、このマップはちらほらとボーリング(掘るほう)の機械が置いてあったりして、その近くを通ると小型艇から4~5人くらいの戦闘員が降下してきたりします。なに掘ってるんだろう。
そんでもって、囚われているアンガラたちを救助。 ……この中、あったかそう……(´・ω・`) アホなこと言ってないで早く助けてくれと言われそうな気がしましたが。 助け���した叔父さんニールジ氏によると、彼等はケットの作戦についての暗号を入手しているとのこと。それを、姉妹のいる施設に持って行ってくれれば解読ができるから頼む、と。 こういう、お遣いの先でまたお遣い頼まれるみたいな展開は、もう少しなんとかなんないかなぁと思います、このゲームに限らずですが。この場合、せめて選べてもいいと思うんですよね。「あんたたちにも大事な仕事があるから、無理だというなら自分で届けるが、できれば甥と仲間に早く無事な姿を見せてやりたいから、もし良かったら頼めないか」とかなにか理由を作ってさ。別に断ってもマイナスにはならないけど、引き受けるとXPとか物資とかがちょっともらえたりしてもいい感じ。 しかし今回は、目的地はまさに4個めにする予定のターミナル地点なので、一石二鳥! あと、依頼人の名前、スカートって感じの発音かな。カとコの中間ぽいんだけど、あえて言えばカ寄り。
で、そこに向かう途中で、通信の不具合についても進められました。 見に行ってみると隕石のカケラで、アーディの群れがトチ狂って襲ってきます。どうもこの隕石は、スカージ(Scourge。この銀河にあるブラックホール的ななんかデカい星か、それとも危険な星帯のこと? 意味は「災難」とかで、近づいてどうのとできるようなモノでないのは確か。今度コーデ���クスで探してみよう……)と同じ波長を持っていて、そのせいで通信障害も、アーディの暴走も起こってるみたい。 SAMの提案で、この隕石をテンペストに運んで調べることにしました。危険だからやめようって選択肢もありましたけど、これが取り返しのつかない大惨事になるかっつーたら、ぼくのゲーマーとして勘がそれはないって言ってるからね(๑• ̀д•́ )✧
さて、4個めのターミナルはニールジの姉妹、バクシルがいる研究所のホントすぐ傍でした。しかもけっこう大規模な、洞窟の中の集落。 そのバクシルさんは、前哨基地のリーダー・アンジークさんと通信でお話し中。なかなか緊張感あふれるやりとりだったけどそれが実は外からの立ち聞きで、「入口どこだ~」とかやってたので記憶には残ってなくてゴメソ(´・ω・`) 中に入りバクシルさんに話しかけ、データ渡す前のやりとりの中で、「家族をなくさなくて済んで良かったね(◕ ᗜ ◕)」というような返事をしたら、「あなたの能力については聞いてたけど、こんなに親切だなんて聞いてなかったわ」みたいなこと言われて、スットコくん思わず言葉が出ず照れ笑い⁄(⁄ ⁄•⁄ω⁄•⁄ ⁄)⁄ こんなシーン、前シリーズにはなかったなぁw ていうか、これ、いいなと思いました。ライダーの若さ、純朴さゆえの反応というか。シェパード少佐のガラじゃないですしね、照れ笑いなんて。シェパードも壮年と言うには若い存在ですけど、彼・彼女ならクールに流すか、真正面から受け止めて「そう言ってもらえて光栄だ」とか返しそうですw ともあれ、ニールジさんたちが手に入れたデータは、基地の見取り図なんかも含まれた非常に重要なものでした。しかし、シールドについてはマメに解除コードが変更されているため、この古いデータにあるものは通用しないとのこと。またあれか、昇華施設と同じく、シールド解除かな。 しかしこれ、ヘタするとケットの基地に殴りこみかける流れのアサイメントだよなぁ……だとしたらこの星の一つの山場な気が。どうしよう……アサインメントつぶしに来ただけだから、そこまではっきりしたことやる予定はないんだよなぁ。
マップを見てみると、現在地がこのとおり、アサイメントがやたら散らばってる場所なので、なにをす��にしても、まずはこれを一通り覗いてきてからですな。
なんかキノコみたいなの育てる……(���物サンプルゲット!)。けっこう広い研究所です。 歴史学者っぽい人(historianではなくchronicleの人称だったので、歴史を研究する人ではなく、歴史を記し残す人なんだと思う。こういうのなんていうんだろう。史家?)からは、ケットとアンガラのファーストコンタクトについての情報がほしい、とのお話が。自分たちのほうはケットに殺されたり昇華させられたりで、当時のことを確かに覚えてる人(つまりケットに遭遇した人でもある)やそれを書き残した人は見つからないそうです。ケットは軍事的な種族だから記録を残してるんじゃないか、と。基地の中とかにありそうだなぁ。 それから~、小さいもののお店カウンターもありました。二人いるうちの片方は「私が売ってるのは、ヴォールドの住民たちを少しだけ快適にするものよ」とのこと。衣類とか絵とか、そういう生活と娯楽のためのものだそうです。だからスットコくんはなにも買えません。その代わりってのもなんですが、「貴方が訪れたときアヤは美しかった?」と尋ねてきたので、「この星団の中でダントツだね!」と答えると、「帰りたいわ」と。それならどうして帰らないのかと聞くと、このヴォールドに家族や友人たちがいるから。会話は「アヤを思い出させてくれてありがとうね」で締めくくられました。毎日ここにいて緊張した暮らししてると、ついつい思い出すこともなくなってしまうのかなぁ。 ……でもね、ぼくはアヤにある街の一つには入れてもらったけど、こことかハヴァールみたいに地表を見て歩いたわけじゃないから……アヤが実際どんな星なのか、街からの展望しか知らないんだよね……(´・ω・`) と微妙な気持ちになったりもしましたが、隣の商人さんは本当にお買い物のできる相手。
これほしいなぁ。単発装填の高威力スナライ。て、スナライばっかり買ってるw ME1でインフィルトレーター選んでスタートしたサガはいつまでもつきまとうものらしいww で、司祭さんから依頼された子供……チルドレンて言ってたけど見た目は若者だよなぁ、な相手もここにいました。 話を聞くと、彼等は別に自殺しようというわけじゃなく、自殺にも等しいような無謀な攻撃をして、それで死んでも生まれ変わってより良くなれるから気にせず突撃しよう!と考えてるって感じか。だから先に攻撃を仕掛けてる友人が死ぬことを、望んではいないけど、別に死んでも構わない、それはそれでいいじゃないかって感じで見てます。「次は私が行く番だわ♪」とか興奮した様子で言ってる女の子も混じってました。(ちなみにアンガラの年齢層なんてさっっっっっっぱり見分けられないょ……(´・ω・`)) ともあれ、ケットを殺すことが第一の彼等なので、先に行ってる仲間を助けに行くのはスットコくんの勝手、止めないみたいです。死んでもいいだけで死にたいわけではないからでしょうね。それに、ケットを殺してさえくれるなら誰でもいい、みたいなことも言ってました。 しかし現実の東洋の輪廻転生って、単純に死んで生まれ変わるってだけの思想ではなかったと思うのですが……。生まれ変わりって側面についても、「徳を積めばより良く生まれ変われる」みたいな訓戒込みで聞くことのほうが多い気がします。アンガラのはそういうのナシに、とにかく死ねば次の人生は前よりもいいものなんですかね? それにしても見つからないのが、スキャン依頼された鉱石……マーカーはあるのに……どこなんだ?? 施設のある洞窟内ではまったくセンサーも反応しないので、もっと上とか下にも通れるとこあるのかな。
それから更に、施設の外、ちょっと離れたとこにいた二人から、「あんたんとこの種族が、アンガラにとって非常に大事なイェヴァーラっていう生き物を捕獲してるからなんとかしてくれ」と言われ……ご、ごめ……:(´◦ω◦`): そんなことになってるのに、感情や敵意を出さず接してくれるありがたさ。 イェヴァーラってのは民話に出てくるような生き物で、昔は違ったんだけど、今はスカージのせいで氷の下で生きてる、とかなんとか? で、歌で会話する……しかしそのネタ、ラクナry なんでこうも「これ、前シリーズと同じだよねぇ」があるのかw いや、別にいいです、それでも楽しいのでw そういやこのへんにいたときずっと、高低変化するイルカの鳴き声みたいな音がずーっと聞こえてたんだけど、もしかしてそれがイェヴァーラの歌だったのかな。 不心得者のせいで種族間の友好が阻害されるのは本意ではないので、優先してとっちめにいくとしよう(ಠᾥಠ) どうやらアウトローどもらしい。 って、ついさっき通ってきた場所やんけ。しかもそこ調べたら……追跡しろって、え、次の目的地はちょっと離れてるなぁ……。どんな生き物なのか見たいのは山々なんだけど……なんかモノリスに行くのがどんどん遅くなる気が……。でも一応その近くにターミナル落とせるとこあるし……とりあえず行ってみようかな。
と進んできた結果、なんかまたそこそこデカい選択肢に直面。 イェヴァーラはアンガラの……なんというか��精神的な拠り所の一つみたいに、古くから伝わる民話の生き物で、ジャールは通信で、なんとしても傷つけてはならない的なことを言うし依頼主もそうなんですが、捕まえさせてたのも実はアンガラの科学者でした。 彼女いわく、この生き物がケットの武器に対する有効性を備えている、と。だからアンガラの未来のために必要なことだってわけです。 ジャールは、こんな選択は自分にはどうしていいか分からないといつもどおりスットコくんに丸投げ(´・ω・`) ド阿呆、そんな重大なものを他種族の他人に投げてどうすんだ(ಠᾥಠ) 気持ちは分かるが、そんな重い選択の結果を背負うのは御免なのはこっちだって同じなんだぞ。そりゃあこの生き物の重要性、その価値ってのはヒューマンにとってはごくごく薄いから、別に死滅しようとそれほど深刻には感じないけど、そんな奴がテキトーに決めてもいいのかよ。しかもそのせいでアンガラに非難されたり恨まれたりするのは、間違いなくぼくという個人にとっては深刻な問題なのに。ヘタするときみ自身も、ぼくの決定について文句言うんじゃないのか? え?(ಠᾥಠ) とか、実際に自分がその場その立場にいたらフザケンナと激怒しそうな案件ですが、幸いゲームなのでね。別の選択の結果も見られるし。 ……イェヴァーラは、ここで研究を続けさせたらまず絶滅しそうな印象です。そして絶滅してしまったらそれはもう取り返しがつかないし、種族の中に根付いた、一つの心の拠り所みたいなものも二度と戻らない。 けど、有用な武器とか戦術ってのは今あるのですべてなわけじゃないし、このAndromeda世界について言えば、スットコくんたちが来たことで明らかにアンガラ側は戦力が増えて(しかも超人的な戦闘能力の持ち主w)状況は好転したわけですよね? 「その研究やめて、レジスタンスの人とか来る前にどこか行っちゃいな(´・ω・`)」 にしました。「その選択は大きな過ちよ」て言うけど、ぶっちゃけスットコくんという主人公がいるかぎり、アルコンは確実にちぬか追い払われるから問題ない(´・ω・`) それがゲームってのものだし、BioWareがそこまでシビアな「ミステイク」―――この場合は、そのせいでアンガラが壊滅的な被害を受ける、みたいな選択肢を、こんな序盤に用意するとは思えない(´・ω・`) つまり、イェヴァーラは選択肢の結果絶滅する可能性が高いけれど、アンガラは多少削られてもちゃんと残存するから問題ない( ತಎತ) BioWareがどうのってのはメタな発想ですけど、それを除いても、イェヴァーラよりアンガラのほうが、スットコくんたちでも助けてあげられるし守るのに力を貸せるはず。 それに今スットコくんが関わることでイェヴァーラが絶滅し、それが知れたら、友好関係の構築なんて無理ゲーでしょ。「おまえらはやっぱりエイリアンで相容れない存在だ、こちらを理解しようとも尊重しようともしない、身勝手な無法者だ」扱いになるんじゃない? 止めてくれって言ったのになに勝手な判断してんだ部外者のくせに、と。 けど将来、今ここで装備を開発しておかなかったから危機的な状況になったとしても、やっぱり文句を言う奴は出るとしても、「止めてくれと頼んだのはアンガラ。ライダーはその依頼を遂行した」、「あの当時にイェヴァーラを絶滅させかねない選択を、自分たちにできるはずがなかった」て認識、自覚のある人は少なからずいるはずです。 というわけで、「逆を選んだときの展開が見てみたい」という理由以外で、「研究を続けろ」は言わないでしょうなぁ。 あとこの研究者さん、キャラ立ちが今ひとつですな(。 ー`ωー´)(エラソウニ だってアンガラなのにイェヴァーラを絶滅させかねないことしてて、まるで動揺もしてないし葛藤も感じられない、すごいクールでした。「なんでこんなことをするんだ」という質問に、ただ用途を答えるだけ。ここはもう一つ、「あんたは平気なのか、なんとも思わないのか」という質問を入れたかった! そのうえで、実はめちゃくちゃ悩んで決断して、もう決めたことだから迷わない、とか。アンガラにしては珍しくこういうものにまるで共感できない、とか。家族を、特に大切な何人かを殺されて、それに比べたらイェヴァーラだろうとと思うようになってる、とか。実はローカーで「これで私たちは力を得、おまえたちは身勝手な無法者と知れ渡る(捕獲活動してるのはアウトローゆえ)。一石二鳥だわオホホホホ」とかw(この場合も、そこまでケット、異種族を憎み嫌う理由はふんわりと背景に存在しててほしい) ―――とまあ、あれこれ語る程度には、思い浮かぶものの多い選択肢でした。よかよか★ あ。あと、イェヴァーラの姿を見ることはできませんでした。池みたいなのはあったけど魚影(?)も見えないし、入ればソッコーでシールドなくなって岸辺に戻されるし……(´・ω・`) そんな大事な生き物なら、見るだけはぜひ見たかったなぁ……(´・ω・`)
と、いうわけで、いい加減にモノリスを目指すことにしました。(スクショ中央より少し→の、のぺっとした建物みたいなのがモノリス) しかしここのモノリスども……コンソール部分は氷に埋まってて地下みたいな位置なのに、グリフは地表に出てるとか、イーオスのものに比べて探すのが大変でした。地下に入ったのに、引き返して外に出て、ぐるっと回りこんで……と。 しかしその分ヴォルトはシンプル。特に目新しい景色もなく、やっぱりここにも変な植物みたいなのがありつつも、重力井戸は中に入るための一つきり。少し進めばすぐ奥に辿りつけたのでラッキーですが、相変わらずの帰りはインディ・ジョーンズ仕様です。���~げ~れ~~~ッ!!('ω')三( ε:)三(,ω,)三(:3 )
というわけでとうとうヴォールドに空が戻りました。 淡い緑の空に、惑星のリング? 綺麗だなぁ。 相変わらず基地の近く、出たところはハザードレベル2の寒さですが、テンペストの着陸地点はレベル1に。
基地から出て地表の探検に向かうときに見たのと、だいたい同じような場所からもう一度眺めてみました。 さて、ヴォールドにはまだまだアサインメントがあるのですが、カダラのモノリスはまだ残ってるし、イーオスにも戻りたいし。あとハヴァールの移動可能な範囲ってすごく狭かったのですが、あれは広がるのかな。スペクター・アヴィタス氏に率いられてるトゥーリアンたちの様子に代わりがないかも見に行きた……ってあんたらネクサスに移動するよな普通は? てかテンペストで送ってあげるよな普通は? どうなってんだろう……むしろそれが気になるので見に行かねばならない感。あのときそういう話(ネクサスに連れて行ってやるって話)はまったく出なかったはず……。
それはそれとしてテンペストに戻って、今回はまずカロとスーヴィに話しかけました。カロは相変わらずガルと言い争い中w ガルに向かって「やるって言っただろ」とか言ってます。無理な量の仕事やらせようとしてるみたいですw しかし問題はスーヴィちゃんとのお話のほう。いや、彼女自身は別になんでもないのですが、なんか余計なものがテンペストに乗ってるのを検知したと言うのです。それがなんなのか、あるいは誰かなのか分からないから、スキャンして調べてもらえませんかとのこと。おお、テンペスト内部でやるアサインメントは初めてだぞ! というわけで、カロからリアムが話したいって言ってたよーとも聞いたので、さっそくみんなのところを訪れるついでに、その謎の重量について調べるとしましょう。 あやしいのはカーゴベイだし、リアムのとこにも行くからーって、こいつまた上脱いどるな(´・ω・`) なんか、あれこれ気にしすぎてストレス溜めちゃって、発散のためにせっせと筋トレしてたみたいです。家族も友人もなにもかもと離れてやってきたアンドロメダに、いいものしかないと思ってたわけじゃないにしても、「あんたには関係ない」て感じで部外者(outsider)扱いされて、馴染みのものがほしくなった? 20世紀のイギリス製の車の写真とか見せてくれて、まあつまりはそういう本心の話です。 話題が全然アサイメントの案件と違ってたので(なんか映画がどうの)もう一度話しかけると、「この間は悪かった。つい変なことまで話しちまったよ」みたいな感じかな。で、「信頼してそういう打ち明け話してくれるのって嬉しいよ」と応えておきました。ともだちだからね(๑•̀ㅂ•́)و✧ ���度目に話してやっともともとの目的が終了。「おまえにも送っとくよ」と言ってたので、映画見られるようにしたとか、なんかそういうのかも。
で、丁度そのリアムの部屋の前であやしいもの発見。パンくず……? なにかがいて、エサを食べた跡っぽいですね。で、リサーチセンターで罠を作って仕掛けよう、と。 えーとー……特殊な品物の中の、見た目はなんかアーマーの腕部分みたいなんですけど、Humane Trapってこれかな……。 よし、トラップ設置。
って、小さいな!? つーかもうこの時点でなにが捕まるのかもう分かったよww これはもうシリーズプレイヤーなら分かるでしょ。そうでなかったときのほうが驚きだわww 楽しみにしよっと♪ むしろ恐るべきは、「このサイズで実は200kgある」とかいうのでないかぎり、こんな僅かな質量の変化すら発見されるってことですよ。 「ちょっとライダー。あなたなに持ち込んだの?」 「え? 別になにも持ってないけど……」 「嘘ね。だって300gも重いわよ」 「あ……そ、それはその、お昼にハンバーガー2個食べたから……レイエスが1個おごってくれて……」 「まあ! 申告ではバーガー1個とポテトLサイズにコーラ500mlだったでしょ!? 困るのよねこういうことされると!」 とか、なるのかなぁ……(´・ω・`)
というわけで(?)次はどうしよっかなぁ。やっぱカダラかなぁ~。そんでモノリス探して少しうろうろしたら、なにか捕まってないか見に戻るんだ~(´ω`*)
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21centuryなノスタルジアはないね。ない。で、シークレットグラフィティは最高だった件。
東京に引っ越してきたんですよ。先週の土曜日に。
何年ぶりかって、18の頃に出てきて、そのまましばらく住んで、神奈川の逗子にうっかり引っ越して、地元に一回帰るまでだから、正味10年くらい住んで、んで、6年ぶりくらいに戻ってきたわけです。
逗子って、違和感でしょう。ええ。インディロックはそんな華やかな土地に存在しませんから。そこにあるのは、海岸に建てられたライブハウスで、夏になると華やかな水着に着替えた女子や、それを目当てに集まった男子が瓶ビール片手にウェーイってやるところでしょ。
間違っても、The Verveのアルバムレビューを雑誌に投稿するような男が引っ越す場所じゃない。ましてや職場は都内。横須賀線で一時間半の旅を毎日だよ。
それでも、夢がありました。はい。
【もしかしたら僕だってサーフィンをしたりして、海の似合う男になれるのかもしれない】
25歳くらいの多感な時期です。そう思って���仕方がないのです。ましてやクリエイティブな仕事。勘違いしていたのです。
結局どうしたか?2年近く住んだんですよ。逗子。逗子海岸に足を運んだのは1回。
サーフィン経験ゼロ。海釣り1回。毎週末は何をしていたか?
茨城まで釣りに行っていました。しかも淡水・・・。
そりゃ、隣のメゾネットに住むアウディと、unicoの家具が似合う夫婦となんて話、合わないですよ・・・。
で、東京の街に出てきました。相変わらずわけのわからないことは言っていないはずです。
やっぱ好きだな。本当にこの街が好き。春になると桜がたくさんあって、花を見るために新人が場所取りをさせられて、歌い踊る集団がたくさん現れたり、著名な動物園があったり、薩摩の英雄の銅像があったり、アカデミックな美術館や博物館がある大きな公園の徒歩圏内。
もう、最強の精神衛生。俺はここから離れない。もう、この街に生きる。今を生きる。
でもね、近くに観光地があると、いかないもんなんだよね。
逗子、鎌倉まで自転車で行けましたよ。江ノ島だってすぐですよ。
俺、鎌倉・・・行かなかったよ・・・。寺社仏閣が大好きでわざわざ年に二回も奈良の特別拝観に足を運ぶ自分が・・・。
だもんで、まだ公園に足を踏み入れていない・・・。
ベランダを開けると、目の前にはかの新東京タワーが見えるのに、もちろん行っていない。
じゃあ、何をしていたの?って言われれば・・・。書くね。
ライブ見てました。
1.Coldplayでパリピになりきれない。
Coldplay、すっかり大物です。富士急ハイランドの体育館みたいな場所で歌ったのが信じられないくらい大物です。
で、一昨年のアルバム、A Head Full Of Dreams、実は大好きなんだ・・・。俺。
もちろん、曲はしっかりしているので、どれも好きなんだけど、特にあの最新作が大好きなんだ・・・。
それで、ツアーが始まり、なんか紙吹雪が舞うし、光っているし、絶対楽しそうだったの。
それで・・・行ってしいまいました。
もうね、インディバンドとかじゃないの。
悪い意味じゃなくて。EDMのフェスみたいだった。
各地から集う、ほっぺたにキラキラした装飾をしたり、花の冠をかぶった女子。フェロモン全開のノースリーブ姿のお姉さん。
サングラスをかけて日焼けして、まるでもしかしたら25のあの日に自分もなれるかもしれないと勘違いした姿を体現している獲物を狙うような目をした男性陣。
みんな、とても楽しそうに乾杯とかしてるんだよ!
それで、ライブが始まったら、入場者全員に配られたサイリウムみたいなリストバンドが演出に合わせて光るわ!なんか、曲四つ打ちみたいになってるわ!
紙吹雪バーって飛び出すわ、炎の柱が現れるわ。クリスマーティンは花道を駆け出しながら客を煽るわ。
想像していた俺の知っているColdplayではないwww
で、それでお客さんたちがガンガン踊ってるの。ウォーって。
もうね、楽しい。あの空間は楽しくないはずがない。
そんなパリピが、YellowやFix Youが始まったら大合唱するんだよ!
みんな歌えるの。
すごいわ。圧倒的に世間に届いてるColdplay。マジでびびった。
そりゃね、楽しいよ。あのツアーの演出って、5万人規模の会場でやるために組まれているみたいなんだから。初めての適した演出が実現しているんだもん。
18000円の元、余裕で取れる。で、きっかり終わるの。計算されすぎ。
お腹いっぱいだったよ。もう、大丈夫。Coldplay、大丈夫。
しかもオープニングにRadwinpsのライブ付きだからね。満足しない人、、、いないよ、、、。
楽しかったです。
2.The Stone Rosesを見た。
これね、ノスタルジーにしたくなかったんだよ。なんか、「あの頃聴いていたから懐かしくてそれを思い出しに来たら何か取り戻せるんじゃないかって思っています」とか・・・言いたくないんだよ・・・。
だから、正直迷った。大好きだったから。でも、見ないで後悔するよりも、忘れ物にしないために行ってみようと思った。
当日は・・・実は昼から乃木坂46のライブでした・・・。それについてはあまり深くは語らないけれど・・・渡辺みり愛がセンターを務める公演、見とかないとダメだって・・・行ってきた・・・。最高だったなシークレットグラフィティを踊るみり愛。推し変待ったなしだったな・・・ってのは置いておいて、
甥っ子が乃木坂見るために上京してきたんですね。で、ローゼズの話をしていたら、「僕も武道館行きいます。ローゼズ見ます!」って志願兵モードになったから・・・2人で行った。武道館。
もともとわかっていたの。96年くらいのレディングのラストだったかな。あのビデオ持ってるの。一番最悪だったやつ。それで、ブートも聴いていた。
だから、わかってる。ヴォーカルの歌がアレなのは・・・。
でも・・・再結成のドキュメンタリー映画も見ていたし、ローゼズの本だってたくさん読んでいたし、貴重と思われる初回盤の全部45回転の死ぬほど音がいいLPも持っている・・・。そして丸暗記レベルで高校時代から聴きこんでいる・・・。
わかる・・・。武道館・・・行くべきだって・・・。
で、定刻くらいに出てきたんですよ。シュープリームスの曲でじゃなかったけど、4人が。そして演奏が始まるとね・・・ローゼズのライブなんですよ。
新譜を出さない再結成って、好きじゃないの。blurはベストなライブを更新して、いいアルバムを出した。何より映画を見てもわかるようにとてもクリエイティブだった。
Suedeだって新譜、いいよ。だけど、ただツアーやるための再結成ってあんま好きじゃないんだ・・・。oasis見たくないのはそれがあるからなんだ・・・。
アドアーって始まった瞬間、びっくりした。目の前で演奏しているの、The Stone Rosesなんだもん。わかりづらいね・・・。これ。
なんかね、懐かしいでも、今をカッコよく生きているでもない、多分テレビやビデオやレコードや雑誌で知っているローゼズなんだよ・・・。
誤解しないでほしい。悪気は1ミリもなくて、大好きだから。
1stアルバムをリリースたまま保存されていたんじゃないかってくらいのローゼぅだった・・・。
新しさも、懐かしさも、感傷的な気分も、燃え上がる気持ちも、何もない、ただ、The Stone RosesがThe Stone RosesとしてステージでThe Stone Rosesのライブをしてた。
すごいなって思った。あれ、誰もが見たいローゼズでしょ?それを見せてくれてるの。
踊る人、歌う人、静かに見る人、立ち尽くす人、拳をあげる人、なんか見えそうな位置に勝手に移動してくる人、持ち込んじゃいけないワインボトルをラッパ飲みで回し飲みしてる人。みんな自由。その時間を過ごしてもらうためにローゼズが演奏してる。
なんであのバンドがすごいかって「オーディエンスが主役」って、スポットライトをバンド側に浴びさせずに、ステージの光背からオーディエンスを照らして、客の振る舞いを主役にしてくれたからでしょ。
もう、そのまんまなの。多分、昔から何も変わらないローゼズのステージなんだ。
だから、僕も自由に、踊ってみたり、歌ってみたり、座ってしんみり聴いてみたり適当に過ごした。
バンド、モチベーションってなんなんだろうなって考えながら。
少なくとも、後世に残したいアンセムこれから作りたいわけじゃないでしょ。
もう、2枚もすごいレコード出してるよ。多分それ以上にリアルなレコード出したら本当に天才だよ。ほぼ不可能だと思う・・・。
ライブ?違うよ。スパイクアイランドしてるよ。シーンと合わせたらもうそれ以上のシチュエーションはないと思う・・・。
だから、もしかしたらあれ、本当に友達と音楽鳴らしたいからやってんじゃないかってしか思えなかった。
それで、多分オーディエンスのために。みんなが見たいローゼズを見せてくれてるのかもしれないって・・・イアンの姿とかレニの振る舞いを見ているとそうとしか思えなかったんだ。
もちろん、後継に何か伝わるかと言われれば、多分後も先もないんだ。
ローゼズはローゼズでしかなかったから。体で感じて初めてわかった。
第2のローゼズなんていないし、必要ない。4人がやろうかなーって思って、ツアー回ってまともなレベルでできているうちはやってる。ただ、それだけだもん。
なんてすごいバンドなんだろうって思った。多分、僕はもう見にいくことはないと思うんだけど、開いた口がふさがらなくって、ただ、呆然と見てた。
単なるいつものThe Stone Rosesのライブを。
行ってよかったな。なんであれだけ好きだったかわかったから。
たまにレコード聴くよ。
と、いうわけですよ。乃木坂の感想は・・・いいよねw
一言だけ言っておく。2期は最高だぞ。みり愛は乃木坂の未来だぞ。
3.整体師
引っ越しでたくさん重い荷物を運び、家具を組み立て、移動し、ライブを見て、身体中がバキバキでした。
正直、帰りの九段下を歩く僕は、要介護でした。
甥と素晴らしいタイ料理を堪能(話題はご���ん・・・乃木坂)して、帰した後限界がきて、神保町の最初に目についた整体院に駆け込んだ。
そこが・・・よかったのです・・・。
中国人の東洋医学の医師が整体プラス漢方でいろいろと治療をしているんだけど、もちろん整体師としても人気があるみたいで、話をしたら「治してやる」って言われてw この人を信じてみようと、1時間待ったわけですよ。倒れこむように。
で、始まりました・・・。
痛い・・・。超痛い・・・。ヒジでツボをついてくるんだけど、もう、めちゃくちゃ痛いの。がって押されるたびに、「うぎゃー!」って悲鳴をあげる俺www
「血の巡りが悪いからだ!」ってそのたび言われて・・・。ひたすらやられること90分。なんか、納得いかなかったみたい&その後に予約がなかったみたいで、時間をオーバーしてもきになる部分をひたすら押された。そのたびに俺はひたすら悲鳴をあげた。
で、それをさ、悲鳴をあげている最中にライトな世間話をしてくるんだよw
「神保町、何か探しに来たの?」とか、「小川町のワンルームマンションは高い」とか、「浅草橋の街の魅力」とかwww
で、相手がもし、壇蜜みたいな人なら「神保町ですか?あなたを探しにきたんですよ」とか、どっかの誰かが「やっと会えたね」ってプロポーズしたように言うよ。でも、中国人の初老の医者だよw 相手は。とりあえず悲鳴をあげるしかなかったんだけど、超楽になって、理にかなう説明されたの。
聞いたら、ガチな医師免許所持&大使館から表彰されている5代続く治療院らしくて、すごいんだ。
で、ここぞとばかりに昔から疑問に思っていたことを聞いた。
「ツボは誰が見つけたんですか?」と。
だって、不思議じゃん。足裏の親指の間を押したら目に効くとか。
昔さ、近所の整体師に聞いたら
「4000年も歴史があるからね。その間そこを触り続けたら目の病気が治ったんじゃない?」とか絶対に違うような回答を返されたんだけど、その人は違った・・・。
なんか人体図みたいな絵を出してきて、体の経路とか筋肉を説明し始めて・・・理にかなってるんだよ・・・。
通うわ。今度からそこ行くわ・・・。なんか、そのあと中国のお寺の話で盛り上がり、永久割引券をもらったwww
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これ、音楽ブログだよね。音楽の話題ね。
今日はレコードストアデイでした。まぁ、日々レコードを買う自分にとっては毎日がレコードストアデイです。
乃木坂に向かう前に少しだけ寄ってみたけれど・・・みんな殺気立って我先に手に取り怖かった・・・。ヨギーの7買いました。
で、夜です。今何を聴きながらこんな雑文・駄文を買いているのか。
Duets: Re-Working the Catalogueです。ヴァンモリスンの。
もうね、染みるよ。資源ごみを好きな時に出せない&出し方がわからない傷ついた僕の心に染み渡る名曲の数々。
これね、本当にいいの。彼が過去に発表した名曲の数々を、いろいろなゲストを迎えてリワークしてるんだ。生まれ変わってる。
ゲストがまたすごいんだ・・・。
コピペでごめん・・・。
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ボビー・ウーマック、スティーヴ・ウィンウッド、マーク・ノップラー、タージ・マハール、メイヴィス・ステイプルズ、マイケル・ブーブレ、ナタリー・コール、ジョージ・ベンソン、グレゴリー・ポーター、クレア・ティール、P.J.プロビー、ジョス・ストーン、ジョージー・フェイム、ミック・ハックネル、クリス・ファーロウ、そして実娘のシャナ・モリソンとのデュエットがフィーチャーされている。
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だよ・・・。わかんないよね・・・。すごいんだよ・・・。
でも、ゲストがどうこうとかいうよりも、ヴァンモリスンがすごいんだよ。
歌声。存在感。圧倒的なんだよ。
本当、マスター、ウィスキーをロックで。こんな感じだよ。
(飲めないけど)
迷わず買っていいアルバムだよ・・・。インディじゃなくてごめんよ。
でも、今夜はこんな気分なんだよ。
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もしリアルで身体能力が今のままモンハンの世界に迷い込んだら?
ジグソーパズル モンスターハンター
モンハンの世界におまいらが異世界召喚されたら
【1】
なお身体能力はリアルのまま この条件でハンターになることになったらどうする?
【6】
双剣、大剣、太刀、ハンマー���狩猟笛、ランス、ガンス、スラアク、チャアク、操虫棍、弓、ヘビィは装備不可 片手剣、ライトボウガンでやるしかない
【7】
弓が貯め1でしか撃てないじゃん とりあえずプロハンに寄生する
【8】
こやし玉投げるわ
【9】
モンハンの世界では片手剣の小盾は役立たないと思う 片手剣を両手持ち装備で戦うわ
【10】
片手剣を両手持ち
【11】
ライトボウガンでウソップポジション
【12】
パチンコの出番
【13】
パチンコは腕が死ぬわ
【14】
にゃんにゃん棒くらいならなんとかならんか?
【15】
ニャンコックに弟子入りする
【16】
その後料理修行に明け暮れメタボになった※15の姿があった
【18】
ライトで睡爆しか選択肢ないわ 下位ならソロでも余裕で狩り切れるし ただし下手に戦うと赤字を積み上げて破産する模様
【21】
武器屋に頼み込んで太刀じゃなくて刀を作ってもらう
【22】
銃の設計図を頭に叩き込んで新武器で銃を作ってもらうのが手っ取り早いかも
【24】
モンハンの世界ってこの窮屈なリアルと比べたら天国かもしれんな 死に戻りもできるからそれを利用すれば全クリだって夢じゃない
【25】
お前死に戻りできんの?
【26】
依頼は何度やっても途切れない世界だから草食獣狩りやら採取やらコツコツ小銭稼ぎにいそしむかな
【27】
でも虫刺されで死にそう
【29】
いきなり異世界召喚されたら灰と幻想のグリムガルみたいになりそうだな
【30】
ゲーム通りの身体能力がついていてかつ死に戻り出来るならむしろやりたい 出来ないなら地獄だな
【31】
たまごの運搬とかも地味にキツそうだよなw落としたら最初からだし
【34】
※31 あのたまご30キロとかありそうよね 多分10mぐらい歩いたとこでスタミナ切れる
【35】
まず蜂が怖くて蜂蜜が採取出来ない 薬草とか取って生活しそう
【36】
ハンターなんてとてもとても フィールドなんて出たらあっという間に死ぬわ ギルドだと受付は見た目良い女しかできんだろうし男は危険なことさせられそうだし 武器屋とか道具屋辺りで仕事探して細々と生きていくしかないだろうな
【41】
※36 お前禍々しい説明ついた宝玉加工する勇気あるのかよ...
【42】
武器屋と加工屋は別だろう
【44】
※42 あ そうか... 加工屋以外ほとんど使わんから存在忘れてたわ... ってかあれリアルだと生計立たねーだろ
【47】
※44 ギルド直営店なんじゃね ハンターが村にいる時だけ募集的な
【37】
道具屋なら謎の護符をまとめ買いしていく客のおかげで安泰だな
【38】
お前ら採取なら大丈夫言ってるけどブナハブラに刺されても平気な自信あるの?
【40】
薬草なめんなよアプトノスに発狂して逃げ出すわ
【43】
気がつけば、そこは地底火山っ! 地下収容所で炭鉱っ!もちろん鉱石は帝愛ギルドのもの 奴隷っ!圧倒的奴隷っ!
【45】
つーか装備着てるだけで怪我しそう 武器担いでコロリンすらムリだと思うわ
【46】
採取ツアーでネコタク即納だな クエ報酬で生肉と12ゼニーもらえりゃ 十分生きていけるだろ
【48】
ケルビくらいならpt組んで袋叩きにすれば倒せるんじゃね? ソロだと無理そうだがw
【49】
片手剣やライトならいけそうって奴いるが おまえらじゃ、つーか俺らじゃ無理だろ 片手剣って割には結構でけぇぞ俺らじゃ両手で持つのがやっとだろうな ライトは担ぐどころか発射反動で肩が外れてぶっ飛びそう あとおまいらサバイバルどころか受付嬢に話すことすらままならなそうだな
【50】
せめてジャギィとかの小型は倒せないと生計立てられんだろうな 採取とかもまともに出来ない
【51】
さすがに受付嬢とは会話できんだろw 出来なきゃクエ行けねえし
【52】
たまに儲け話の協力しろってクエストあるじゃん? オレはアレの依頼者側になるわ
【53】
資本金はありますか?
【57】
※53 採取ツアーとか農場で稼げよ モンハンは仙豆的な効果のある回復薬のある世界でから死がなければ悪くない世界かもしれんぞ
【56】
ユクモ村なら暮らせそう温泉あるし
【59】
落とし穴と爆弾系があればアシラくらいならやれそうじゃね?ボマーないと無理か?
【65】
※59 村アシラならボマーの樽G×2を睡爆で2回当てれば倒せる 睡眠弾使えるライトあれば2回の睡眠は速攻で取れるし、ゲームと同程度にアイテム類使えるなら村アシラはいけるんじゃないかな 個人的には単独のアシラよりもジャギィとかの群れる奴のがやばそうに見える……ボス寝かしても雑魚に集られて終わりそう
【60】
爆弾どうやって持っていくよ? 村ハンターすら大タルGは二つしか持てんぞ
【61】
その辺りはゲーム補正で何とかしてくれるだろ ※1にある通り、ハンデは身体能力だけと考えればな てかアオアシラまで冒険しなくても動きとHPがそのままならジャギィくらいはなんとかなりそうだし ジャギィクエ100回行ってあとは余生を豊かに過ごそう
【63】
※61 MH4のOP見る限りではあらかじめ物陰に隠してたのを使っていたな
【64】
ラノベ版だと滑車だかに乗せて運んでたな
【66】
タル爆弾とか使ったら割りに合わないんじゃないですかね(正論)
【67】
安全確実に勝とうと思ったら赤字んなるのは現実と変わらないさ コスパでいうならブメネコ雇って本人はアイテム使いつつ逃げ回るのが一番だろう、ニャンターではなくオトモでもアカムまでは倒してしまうそーな
【68】
倒せたら素材手に入るし元は取れるんじゃないの?
【69】
???「剝ぎ取りはこのモンスだと3回までな。報酬?肉とか実とか便利なもの入れといたぞよかったな!」
【70】
異世界もののお決まりパターンといったら美少女との出会いだろ というわけで女ハンターとペアを組むと妄想した俺がいる 悲しいことにモンハンの世界をリアルに再現するとおっさんハンターしかおらんのだろうな
【72】
※70 美人のハンターもきっといるよ…… 男女差と言っても崖から飛び降りて死なない時点でどいつも十分化け物だし
【71】
向こうは身体能力に差がないし女も普通にいるんじゃ…と思ったがNPCは男ハンターばかりだな
【73】
筆頭ガンナーは美女なハンターで良いんじゃないか あとはどの作品にも話しかけると攻略ヒント的な事を言う女性ハンターがいた気がする
【76】
アイルーとかいう奴隷に仕事をとられて人間はハンターしかまともな仕事がなさそうだしな
【77】
ジャギィとか正直戦いに行って速攻腕噛みちぎられそう
【78】
メラルーくらいしか倒せそうにない
【79】
※78 鈍器振り回す野生生物に本気で勝てるとでも?
【80】
※78 毟られる(確信)
【81】
BC釣りとエリア1~2で採取を生業として家庭を支えます 嫁はアイシャで…
【82】
アイルーと一緒に暮らせるってだけで頑張れるわ ただ死んじゃったらペットロスで死ぬ あんだけデカイと抱き心地良さそう
【83】
ノベル版とか読む感じだと 一般人は小型モンスターですら歯が立たないのがキツい イーオスの毒でじわじわ毒死すんのとかエグかった
【84】
教官に鍛えてもらおうぜ
【85】
教官「別の道もあるんだぞ?(優しい目)」 おお、もう……
【86】
黄金魚釣って静かに暮らすわ
【87】
黄金魚ってスゲー凶暴なんじゃなかったか? 片手剣の盾コンでケルビクエ回すのが無難
【88】
盾コンとか難しそう
【89】
狩猟地で待ち伏せして女ハンター襲う
【91】
※89みたいな奴いそうで草
【92】
女ハンターを襲う? スペック置いときますね、頑張って 隕石や雷の直撃を受けても最悪でも意識を失うだけで欠損一つ起こさない鋼の肉体 草食系モンスターから均一の肉を何回でも剥ぎ取る機械のような技術 100mどころかエリアをまたぐ程高い崖から飛び降りてもヒビ一つ入らない��靭な骨格 場合によっては尻餅も受身も取らず、平然と着地する柔軟かつ強固な下半身 自身の十数倍の巨体を誇る巨大生物を釣り竿一本で釣り上げる剛腕 常人なら脱臼する反動の砲撃を何発撃っても外れることの無い恐るべき関節 人間どころかモンスターすら消し飛ばす超規模のブレスを何発受けても立ち上がる生命力 命に関わる猛毒や謎の感染症をも薬を使わず数分で治癒してしまったり、走っただけで出���してしまうほどの酷い裂傷もしゃがんだり肉を食べるだけで治してしまう回復力 たとえ戦闘中であっても調合書を持つかスキルを付けるかさえしていればいかなる物も武器を構えながら即時かつ確実に調合してしまう錬金術士じみた調合力 水深何百メートルまで潜っても全く影響なく泳げる水泳力 超重量の武具を装備し、しかもその上で何十分も潜っていられる驚異の肺活量 泡に顔を付けるだけで即酸素を補給する恐ろしい呼吸能力 (女性のみだが)胴防具を変えるだけで一瞬にしてバストサイズを劇的に変え、挙句の果てには装備を変えるだけで即座に体型や顔の大きさまで変える変態能力 瞬時に髭を生やし、顔面を横断する傷を消す七変化能力 灼熱の溶岩流にI'll be back…し、本当にBackしてくる不死身の身体 何かと黒い噂の絶えない黒龍装備や煌黒龍装備、煉黒龍装備を全身に纏い、平然と生活できる神がかり的な精神力 零距離で起爆した爆弾の爆風を完全に避けきる圧倒的な瞬発力 船の上で寝ながら空中浮遊する byモンハン辞典 こんなん襲うとか無理じゃね……つーか改めて人間じゃない
【94】
※92 そ、それは上位、G級に行けるようなハンター限定だから……
【117】
※92 ゲーム補正抜いたらハンターって一般人よか大分強いってくらいだぞ opムービーとか見りゃわかるがそこまでぶっ飛んだ人外ではないだろ連中
【93】
それは優秀な村ハンターの話 ただのハンターならもう少し弱めのはず…とはいえ小型モンスター程度は軽く仕留める強さだろうが
【95】
一緒に異世界に送られた女ハンターを襲うって事か?
【96】
一緒に召喚された美人がモンハンの地に降り立った瞬間ゴリ顔インスマス面に・・・ さらにまともに喋れずホッハやハァンヘヤ!でしか意思疎通出来ない超コミュ障が自動発動
【97】
降り立った瞬間にブランゴでもいるのか?w
【98】
アルバに乗りとかは、一度してみたい。 バビル2世のロプロスに乗る感じ?
【99】
乗るどころか近づくことすら出来ない諦めろ
【100】
まあ、お前らがアルバ任せられるほどのハンターになれるわけがないしな
【101】
クエスト中に偶然出くわして一瞬で消されるだけの存在
【102】
おまいらクエにすら行けないのにどうやってHR上げんだよ
【103】
よく考えたらこんなポンコツにも程があるハンターを誰が運んでくれるのだろう
【104】
笑顔で運んでくれるよ イイ金づる
【105】
キノコ狩りと鉱石納品だけで終わるハンター人生になりそう
【106】
そしてふと思って挑んだ中型で無事死亡
【107】
ゆうた「キャンパーに僕はなる!」
【108】
はちみつください
【115】
※107 ※108 うん これが一番現実的 そしてハンターからの蹴りを食らって全身複雑骨折よ
【109】
ガンナーだったら普通にやってけるんじゃ 鉱石のみで出来るのもあるし 金はたまらんだろうけど
【114】
※109 クリ距離に立った瞬間腰が抜けて小便もらしてガクブルするのがオチです 諦めなさい
【111】
ガンナーで活動しようとし常に5㌔ぐらいの武器を担ぎ反動小でもライフル並の反動を受けながらモンスターの攻撃を避けリロードし場所によっては不安定な足場で戦えますか? 私には無理です
【116】
頑張って金稼いで猫を雇いニャンターさせるに限る
【118】
小説とかだと装備整った腕のたつハンターのパーティーでも大型相手にしてクエスト失敗してたりするから ゲームで感じるよりハンター業はかなり過酷 ゲームでも怪我してやむを得ず引退したハンターがいたけど 小説だとさらに怪我の後遺症に苦しんでる人もいたし
【119】
村ハンターさんが異常なだけだからな
【120】
そらゲームで使うプレイヤーキャラはある程度補正が必要だからな ノベルだとハンターはグラビの踏みつけで圧死したりイイの一発貰えばそれだけで戦闘不能(ゲームでいう三乙)になるようなレベルだけど そんなんゲームでやったらクソゲーだしな
【121】
小説だと古龍の強過ぎて笑える テオとかドンドルマの街のハンター総動員してその中にかなりの凄腕が複数交じってて バリスタや撃竜槍とかも使っても大苦戦して 決死の策を実行してようやく角折ってギリギリ撃退するのがやっととかなんだぜ? マジでゲームは補正が効きまくってんだなって痛感したわ
【122】
まぁ頑張っても片手でBC隣エリアで採集メインだわ 大型は勿論無理だけどジャギィやら小型の群れに遭遇してもPTじゃないと太刀打ち出来ねーだろ
【123】
他媒体の古龍はやけに強く書かれてるよな 漫画のオラージュでも討伐した者は1人もいないって感じだった
【124】
小説だとウカムとかもヤバかったな G級装備で固めた腕も一流のハンターのパーティーでも撃退がやっとっていう
【126】
ハンター以外の職につくにも常にモンスターの危険が付きまとってんのがなあ ゲームの依頼文とか見る感じしょっちゅうモンスターの被害に遭ってるっぽいし
【127】
一応モンスターがほとんど現れない地域もあるんだっけ? 地球で言うと危険な野性動物がいるのはアフリカとかのジャングルで ほぼいないのが日本やアメリカの都市部、みたいな感じで
【128】
ほとんど現れない地域ってのも現れてしまった時に対処できる人が少なそうで怖いな
【129】
現実社会とモンハン社会とではどっちが精神的にも肉体的にもラクだろう? 現実社会は毎日会社に行っていやなやつと仕事しないと生活できない。 でもモンハン社会ならそういうの気にしないで自分のペースでスキルを磨ける。 だが、野生と同じ弱肉強食の世界だから毎日がサバイバル。生きるか死ぬかの世界。 大型モンスターに襲撃されればあっという間にペチャンコになるし、小型でも肉食だと噛まれると 血が吹き出たり手足ももがれるだろう。 他にも毒や痺れなど特有の武器を持った生物も侮れない。 もし現実社会の人間がモンスターの世界に行って攻撃を食らってもペチャンコにもならず、 腕もちぎれず痛みも感じない体になれるのならモンスタの世界に行きたい。
【130】
※1ちゃんと読め 体のスペックはリアルのままだから 普通に武器持てないし殴られたら死ぬ 踏まれたら潰れて死ぬ こんなナイトメアな世界だけど召喚されたいのか?
【144】
※130 痛覚がないなら行ってもいい
【131】
オトモ雇ってクエ行かせるにしても あいつらへの給料って何なんだろうな アキンドングリ?
【132】
あいつらってペットみたいなもんだと思ってたけど給料いるのか?
【133】
飯と住居と名声じゃね? ○○の所のオトモですって再就職で言えるし
【134】
オトモアイルーに糞、雑魚、ゆうたと陰口叩かれまくって胃に穴があくお前らが見えるよ
【135】
そんな奴は普通に解雇だ
【136】
俺の胃袋はその程度で穴が開くほどヤワじゃないので養って下さいお願いします
【137】
ライトボウガンなら俺らでも扱えそうだけどなぁ ただし歩き速度はヘビィ同じになって反動も抑えられず絶対に最大になりそう
【138】
ライトボウガンでも良いけど重いもの持って移動ってのがまず俺はきついわ 仕事でクーラーの室外機持つけどアレ背負って移動を10分とかバテバテなる
【139】
まず俺の体力で重い装備を着て走り回るのがきつい その上で軽い武器だろうと持ち歩くのは苦難 そうするとアイテムポーチに入れるアイテムもかなり限られるな
【140】
スタミナが最初から赤だろうな 雪山とか火山は入って数分で死ねる
【141】
クエ受注してアイテムボックス漁りリタすれば火山とか凍土ならドリンク手に入るじゃんそれ売って生活しようぜ
【143】
支給リタイアはそのうち支給品返還請求されるだろ
【146】
狩りに生きるのフィールド紹介の地質調査員みたいなのにはなってみたいかな 最近は物運ぶ仕事で結構体力付いて��たからあっちでもっと身体鍛えてフィールド練り歩けるようになってみたい
【147】
3rdで出てきた人だっけ 4でも相変わらずコードネームは無いようで あと2ndGでもフィールド紹介で研究員の女の人が実地調査にいった奴もあったよね フルフルに丸飲みにされたり黒グラビに二匹同時に遭遇したり散々な目に遭ってたけど
【148】
フルフル&グラビとか怖すぎるな
【154】
※148 旧沼地に実地調査に来た時に赤フルに丸飲みにされて 通りがかったハンターが助けてくれた(後に女研究員さんの上司がこっそり護衛として雇ったハンターだったのが分かったけど) 旧火山でグラビ二頭は流石にハンター共々ピンチになってたな 研究員さんの起点でなんとか脱出出来てたけど
【163】
※154 その話に出てきた黒グラビ二頭は確かクエストで相手に出来るんだよね 依頼文に旧火山で実地調査してた研究員とその護衛に付いてたハンターがグラビに襲われて~って書いてあって 旧火山の話に出てきた人達っぽいことが示唆されてる
【149】
モンスターに勝つにしろ負けるにしろ無事には済まないな。 あんな何トンもある山みたいなバケモンと戦って五体満足で生還できる自信がない。 骨折で済めば奇跡的。
【150】
アオアシラぐらいでもグリズリーの倍程度のデカさだし勝ち目ないよね ライトボウガン担げても一発撃ってる間に反動で怯んで殺される
【151】
火山と地底火山、氷海、砂漠は飛行船で降り立つ前にリタイアするわ
【152】
密林とかのフィールドに行くのて 現実でいうアマゾンのジャングルに単身乗り込むようなもんか
【153】
ケルビの角集めて生活しようと思ったけど反撃されて瀕死になりそう
【164】
※153 俺グロ耐性ないからリアルに置き換えて奈良公園で鹿を狩る想像したら無理だわ
【155】
グラビは重そうだしビームあるから絶対に依頼受けたくない 一瞬でも痛いのヤダ
【159】
※155 小説版だと踏み潰されて圧死したハンターとかいたなぁ・・・ アーヤダヤダ
【156】
あのビーム肩に擦りでもしたら肩が一瞬で溶かされるんだろうなぁ それで泣き喚いてる間に踏み潰されて死ぬ
【157】
これって3乙しても大丈夫なのかな?
【158】
死の恐怖を3回も我慢出来るなら……
【160】
潰されてからキャンプに運ばれるまでに修復されてるのかな
【161】
俺、昨日 ケルビと殺し合いの喧嘩してよォ って自慢しそう。
【162】
オルタロスの腹から熟成キノコ採って涙目になった自慢もありそう
【165】
ガンナー一択 剣士武器とか自殺行為
復刻 ハンター大全 (カプコンファミ通) [単行本]
王立古生物書士隊
KADOKAWA/エンターブレイン
2014-07-31
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アマデウスシナリオ「機械仕掛けの神子(アマデウス・エクス・マキナ)」
プレイヤー人数:4人
リミット:2(推定プレイ時間4時間)
推奨PCレベル:2
シナリオ作成者コメント:2016年6月に行ったセッションのシナリオを再編集したものです。利用改変はご自由にどうぞ。
PDF(シナリオ本文、予言カード、NPCキャラクターシート)のダウンロードはこちら→https://goo.gl/IL2KRO
カクヨムでリプレイ連載中です。完結しました。シナリオのイメージを掴むのにお役立てください。→https://kakuyomu.jp/works/1177354054881438298
タイトル画像はFuLinHyu様よりお借りしました。
■プリプレイ
◆はじめに
本稿は、冒険企画局「神話創世RPGアマデウス」のシナリオである。プレイヤーキャラクター(以下、PC)は2レベルPC4人を想定している。リミットは2で、プレイ時間は4時間程度だと思われる。このシナリオは、「神話創世RPGアマデウス」(以下、「基本」)、「アマデウス02鮮血ラグナロク(以下、「02」)」、「アマデウス03絶界九龍城(以下、「03」)」に収録されているルール、データを使用する。
⚠警告
PLとしてこのシナリオを遊ぶ予定のある者は、ここから先は読んではいけない。
◆シナリオの背景および概要
蔭洲枡(いんすます)村という日本海に面する漁村に、絶界が発生する。絶界の主はクトゥルフ神話の怪物、ショゴスだ。このショゴスを討伐する予言を受けたのは、何故か現代の神子ではなく、未来の神子だった。ヘパイストスの血を授かった機械の子であるHRM-2.1(ハルム)がそうだ。HRM-2.1は怪物を討伐するため、未来からタイムマシンで現代にやってきた。しかし、時空移動の途中でティンダロスの猟犬に遭遇し、目を付けられてしまう。しかも、HRM-2.1は現代の蔭洲枡村に到着した時、時空移動の衝撃で一時的に記憶を失ってしまった。ティダロスの猟犬はHRM-2.1を追って現代にやってくると、そこに絶界を形成する。そうして、蔭洲枡村は、ショゴスとティンダロスの猟犬という二体の怪物の絶界が重なりあった状態となった。
PC達は、蔭洲枡村の神話災害を解決するよう万神殿から依頼された神子だ。実はPC達が倒すことを運命づけられているのはティンダロスの猟犬の方なのだが、PC達は二つの絶界が重なりあっているという事実には未だ気づいていない。もし間違ってショゴスと戦うことになってしまったなら、為す術もなく惨殺されてしまうだろう。果たしてPC達はこの事実に気づくことができるのか。そしてHRM-2.1の記憶を取り戻し、神話災害を解決することができるのか。
◆シナリオの準備
まず、GMは本稿をよく読んで、シナリオの流れを確認すること。
次に、「ティンダロスの猟犬(「03」p.163)」の本体カードと、「かみつく(「基本」p.272)」、「逃走(「基本」p.279)」、「ショゴス(「基本」p.276)」、「毒牙(「02」p.218)」、「吸血(「02」p.218)」、「時間の角(「03」p.163)」の脅威カードを準備する。また、本稿p.7からの予言カードもカードにしておくこと。
■メインプレイ
◆導入フェイズ
●シーン1〜4
各PCの導入をPC①から順に行う。ゲームマスター(以下、GM)は【暗示】を読み上げて、予言カードをPLに渡す。PLが予言の内容を把握したら、GMはPCの親神として、PCに万神殿に行くよう促すこと。
●シーン5
万神殿では、ペルセウスがPC達を出迎える。ペルセウスはPC達に、蔭洲枡村の神話災害の解決を依頼し、蔭洲枡村の絶界は鍾乳洞になっていることを説明する。PC達が追加の情報を求めた場合、基本的には蔭洲枡村の絶界は強大で、万神殿の方でも調査が思うように進んでいない(これは、二つの絶界が重なりあっていることの伏線である。)と告げ、PC達にくれぐれも気を付けるようにいうこと。PC達が蔭洲枡村に向かうことにしたら、「活力の決定」と「冒険の準備」を行い、導入フェイズは終了となる。
◆冒険フェイズ
●PC④の【真実】について
このシナリオでは、PC④の予言カードの【真実】は特殊な内容になっている。これは「親神の発言の意図を推理し、披露する」というものだが、PC④が「ティンダロスの猟犬」の存在に気づいた場合、正解とすること。PLに「ティンダロスの猟犬」についての知識がなくても、「不定形の怪物(ショゴス)の他に、氷柱石に別の怪物が潜んでいる」というようなことを言い当てられれば正解としてよい。これは、マスターシーン「ティンダロスの猟犬」を経たあとであれば、容易に気付けるだろう。
なお、PC④が正しい推理を披露した時点で、マスターシーン「ティンダロスの猟犬」が発生していない場合、GMは直ちに「NPC エプロンドレスの少女」の予言カードの【真実】を公開し、その後マスターシーン「ティンダロスの猟犬」を発生させること。
●1サイクル目
PC達は、蔭洲枡村に到着する。蔭洲枡村の絶界はPC④が夢で見たとおり、鍾乳洞になっている。壁や地面は一面冷たい石灰岩で覆われており、天井からは氷柱状の鍾乳石が垂れ下がっている。シーンを行う。以下の「鍾乳洞シーン表」を使用すること。全員がシーンを行った時点で、PC②の予言カードの【真実】が公開されている場合、マスターシーン「戦略的撤退」が発生する。公開されていない場合、マスターシーン「蹂躙」が発生する。
鍾乳洞シーン表
ドーム状の広い空間に出る。地面には水が溜まり、天然のプールを作っている。
光の届かない真っ暗な空間。ライトで照らさないと一歩先すら見えない。
石柱に阻まれた狭い通路。人一人が身体を縦にしてなんとか通れるくらいの幅だ。
天井から無数の氷柱石が伸びている。その先端からぽつり、ぽつりと水滴の滴る音が聞こえる。
地面を緩やかに流れる水が鍾乳石の畦を形作っている。段々畑を思わせるそれは水を湛えて煌めいている。
石の花が咲き乱れる空間に出る。石灰岩が結晶化したもののようだ。幻想的なムード。
●マスターシーン「戦略的撤退」
☆発生条件:1サイクル目終了時に、PC②の予言カードの【真実】が公開されている。
PC達が、鍾乳洞を進んでいくと、急に絶望の闇が深くなる。周囲に「テケリ・リ!テケリ・リ!」という鈴を転がすような声が響き、何かが蠢くような気配がする。「逃げろ!/逃げて!(PC②の親神の口調に合わせること。)」とPC②の親神が叫ぶ。その声に押されてPC達が駆け出した次の瞬間、背後に四方から粘性を持った触手が伸び、つい先程までPC達がいた空間を絡めとった。「テケリ・リ!テケリ・リ!」という声が一層大きくなる。まるでPC達をあざ笑ってるかのようだ。PC達は脇目もふらずその場から逃走した……
2サイクル目に移行する。
●マスターシーン「蹂躙」
���発生条件:1サイクル目終了時に、PC②の予言カードの【真実】が公開されていない。
PC達が、鍾乳洞を進んでいくと、急に絶望の闇が深くなる。周囲に「テケリ・リ!テケリ・リ!」という鈴を転がすような声が響き、何かが蠢くような気配がする。まずい……!そう思った時には手遅れだった。四方から粘性を持った触手が延び、PC達の身体を絡めとってギリギリと締め上げる。それと同時に絶望の闇が一層深くなる。PC達は絶望の闇の瘴気にあてられ、そのまま意識を手放した……
終了フェイズに移行し、強制終了の処理をすること。
●2サイクル目
2サイクル目の最初にマスターシーン「邂逅」が発生する。戦闘に勝利した場合、マスターシーン「記憶喪失」が発生し、その後通常のシーンを行う(敗北した場合は強制終了の処理に移る。)。「OBJ 大容量記憶装置」の予言カードの【真実】が公開された場合、マスターシーン「記憶を取り戻した少女」が、「NPC エプロンドレスの少女」の予言カードの【真実】が公開された場合、マスターシーン「ティンダロスの猟犬」がそれぞれ発生する。マスターシーン「記憶を取り戻した少女」、「ティンダロスの猟犬」の2つのマスターシーンが発生すると、マスターシーン「氷解」が発生する。
2サイクル目の終了時までに、PC①の予言カードの【真実】が公開されると、マスターシーン「決戦へ」が発生し、その後決戦フェイズへ移行する。公開されなかった場合、マスターシーン「絶望の闇に」が発生し、その後直ちに終了フェイズに移行する。
●マスターシーン「邂逅」
☆発生条件:2サイクル目が開始する。
PC達は逃げ出した先で、高さ1.5メートル、幅1メートルくらいの奇妙なカプセルのような物体を発見する。PC達が近づくと、そのカプセル型の物体は、「プシュー……」と音を立てて開かれた。PC達が中を覗き込むと、そこには11、12歳くらいの少女が、目を閉じ、眠るように佇んでいた。少女はメイドが着るようなエプロンドレスを身に着けていた。少女はゆっくりと目を開くと、PC達を見つめる。そして何か言おうと口を開いた。「侵入者ハッケン…排除シマス」少女はそう言うと襲い掛かってきた!
エプロンドレスの少女との戦闘を行う。エプロンドレスの少女(HRM-2.1)のデータは本稿末尾に付属している。HRM-2.1との戦闘は、「アンタゴニスト」(「02」p.214)のルールを使用する。 なお、GMは戦闘前に3D6を振り、HRM-2.1(ハルム)の活力を決定すること。戦闘開始時点でHRM-2.1(ハルム)の生命力は活力を含め最大値になっている。
●マスターシーン「記憶喪失」
☆発生条件:エプロンドレスの少女との戦闘に勝利する。
「ひゃんっ!」PCの攻撃を受けて、少女の身体は地面を転がった。「うう、いたた……あっあれ?ここは?」少女はゆっくりと身体を起こす。「あなたたち……だれ、ですか?」「私……?私は……誰なんでしょう?タイムマシンに乗って未来からやってきたことは覚えているのですが……それ以外のことが全く思い出せません……何故この時代にやってきたのかも」どうやら先ほどのカプセル型の物体はタイムマシンだったらしい。
「ええと、こういう時どうすればいいんでしたっけ……」エプロンドレスの少女はタイムマシンの座席の下からひっぱりだしてきたマニュアルをめくる。「なるほど、わかりました。どうやら時空移動の際に、衝撃で私の記憶の入ったストレージだけがどこか別の場所に転移してしまったようなのです」続けて少女は申し訳無さそうに言う。「あの、初対面の方々にこのようなことを頼むのは大変不躾だとは承知しておりますが、ストレージを探すのを手伝っていただけないでしょうか……衝撃で飛ばされた程度なので、この近くにはあるはずなのですが……」
その瞬間、突如青い粘液を纏った触手のようなものがエプロンドレスの少女に迫る!この時点でPC③の予言の【真実】が公開されている場合、PCの誰かが【技術】で判定を行える。成功すると、少女を守ることができる。PC③の予言の【真実】が公開されていないか、判定に失敗した場合、少女はその触手のようなものに身体を貫かれる。生命に別状はないようだが、重傷を負ってしまう。黒の領域にインガを2つ配置する。(さらに、決戦フェイズ時、パラグラフ2の「かみつく」の脅威カードを「ショゴス」に差し替える。詳細は後述。)。
GMはここで、「NPC エプロンドレスの少女」および「OBJ 大容量記憶装置」の予言カードを机上に出し、【暗示】を読み上げること。以後、この二つの予言カードを調査することができる。
「OBJ 大容量記憶装置」の調査を行う場合、記憶装置を探し歩くことになる。これは「危険な旅」である。調査判定の前に移動判定(判定:【技術】)を行い、失敗した場合、以下の鍾乳洞試練表を使用すること。
鍾乳洞試練表
絶望の闇が濃くなるのを感じる。洞窟の奥からコウモリが闇に紛れて飛びかかってくる。黒の領域にインガを1つ配置し、もう一度試練表を使用する。
迷い込んだ先で人間の白骨死体を発見する。これはもしかしたら自分達の末路かも知れない。急に不安が襲ってくる。「絶望」の変調を受ける。
突然洞窟の奥から堰を切ったように大量の水が流れてくる。鉄砲水だ。【武勇】で判定を行い、失敗すると2d6点のダメージを受ける。
均衡が崩れたのか、天井から伸びた氷柱状の鐘乳石が一斉にあなたに降りかかる。【技術】で判定を行い、失敗すると1d6点のダメージと「重症1」の変調を受ける。
銛を持った醜い半魚人と遭遇する。上手く意思疎通できるだろうか。「臆病1」の変調を受ける。さらに【愛】で判定を行い、失敗すると1d6点のダメージを受ける。
石灰泥に足を滑らせて転ぶ。そのまま石筍に頭を強かに打ち付ける。「重症2」の変調を受ける。
●マスターシーン「記憶を取り戻した少女」
☆発生条件:「OBJ 大容量記憶装置」の予言カードの【真実】が公開される。
エプロンドレスの少女は記憶装置を受け取ると自身の身体から端子を伸ばして接続した。しばしの沈黙の後、少女は語り始める。「思い出しました……!私の名前はHRM-2.1(えいちああるえむにいてんいち)。ヘパイストス様に作られた神子で、ヘパイストス様からは「ハルム」と呼ばれていました。ヘパイストス様の命で、あのドロドロした怪物を討伐するためにこの時代にやってきたのです」
これ以降、PC③は、自身の予言カードの【真実】を公開できる。
●マスターシーン「ティンダロスの猟犬」
☆発生条件:「NPC エプロンドレスの少女」の予言カードの【真実】が公開される。
幻視が終わったその瞬間、天井から垂れ下がる氷柱石の先端に凄まじい悪意が凝縮するのを感じる。それと同時に周囲を名状しがたい悪臭が満たす。次の瞬間、氷柱石から青い粘液を纏った触手のようなものがPCに迫る!ここで、「NPC エプロンドレスの少女」の予言カードの【真実】の調査に成功したPCは、防御判定を行い(判定:【愛】、目標値5)、失敗すると2D6−1点のダメージを受ける。これはティンダロスの猟犬の「吸血」である。GMは、適当だと思うならば、PCが受けたダメージの半分(切り捨て)を決戦フェイズの本体の生命力に加算してもよい。PCを襲った触手のようなものは、怪物の舌だった。PC達はようやくその姿を視認した。氷柱石の鋭角の中、青い原形質を滴らせる怪物がこちらを凝視している。その姿は獲物を狙う猟犬を思わせた。怪物は、PC達が自分を警戒しているのに気づくと、再び氷柱石の鋭角の中へと消えていった。
想定では、これ以降PC④は自身の予言カードの【真実】を公開し、正しい推理を披露できるはずである。
●マスターシーン「氷解」
☆発生条件:「記憶を取り戻した少女」、「ティンダロスの猟犬」の2つのマスターシーンが発生する。
このシーンは、「記憶を取り戻した少女」、「ティンダロスの猟犬」の2つのマスターシーンのうち、後に発生したシーンの次のシーンに挿入される。
HRM-2.1は、ハッと気がついて言う。「あの怪物は……!そうです、あのワンワンの怪物は、私を追ってこの時代にやってきたんです……!」「私が討伐の予言を受けたのはあのドロドロの怪物だけ。もしかしたら皆さんが予言を受けたのは私を追ってきたワンワンの怪物の討伐なのかもしれません」
このシーンは、シナリオの背景をPLに明かすためのシーンであり、シナリオクリアのために必須のシーンではない。GMはこのシーンを行わなくても構わない。
●マスターシーン「決戦へ」
☆発生条件:2サイクル以内にPC①の予言カードの【真実】が公開される。
「そうです。実際に対峙した皆さんならわかるでしょう、残念ながら、通常あのドロドロの怪物は、私達が束になっても勝てる相手ではありません」「ですが、ヘパイストス様は私に『対ドロドロの怪物用プログラム』をインストールしてくださいました。これを使えばあのドロドロの怪物の動きを止めることができるらしいのです」そして少女は初めて見せる真剣な目つきでこう言う。「さぁ行きましょう、怪物のところへ!」
これにて冒険フェイズは終了し、決戦フェイズに移行する。
●マスターシーン「絶望の闇に」
☆発生条件:2サイクル以内にPC①の予言カードの【真実】が公開されない。
逃げ出してきたはいいが、あの怪物に勝つ方法などあるのだろうか……?何の手がかりも掴めぬまま、ただただ時間が過ぎていく。そのとき、突如洞窟の奥からものすごい勢いで絶望の闇が吹き出してくる。あなたたちは絶望の闇に飲まれ、そのまま意識を手放した……
終了フェイズに移行し、強制終了の処理をすること。
◆決戦フェイズ
●戦闘開始前
戦闘開始前の描写は、冒険フェイズ時、マスターシーン「ティンダロスの猟犬」が発生しているか否かで分岐する。
◯マスターシーン「ティンダロスの猟犬」が発生している場合
PC達は怪物との決戦のため、先ほどの広い空間にやってきた。周囲には絶望の闇が満ち、どこからか「テケリ・リ!テケリ・リ!」という嘲るような声が響く。そうしてあなた達の前に、玉虫色の原形質の塊が姿を現した。それと同時に、周囲を名状しがたい悪臭が満たす。PC達は天井の氷柱石に凄まじい悪意が凝縮するのを感じる。見ると、氷柱石の鋭角の中、青い原形質を滴らせる怪物がこちらを凝視している。怪物達の敵意が一斉にPC達に向けられる。PC達は恐怖で肌が粟立つのを感じる。勝てない、と直感が告げる。その時、HRM-2.1が一歩前に進み出て言う。「大丈夫です!プログラム起動。モード制約(リストリクション)」彼女がそう呟くと、彼女の身体が光り輝き始める。すると不定形の怪物の動きが止まる。
「これであのドロドロの奴の動きは封じました!奴は私に任せてください!」「皆さんは、あのワンワンをお願いします!」
(PC④が推理に成功している場合)そう、あの猟犬は鋭角の中に潜んで獲物を狙うのだ、とPC④の親神が囁く。これにより、怪物の本体の攻撃値と防御値が1点ずつ減少する。
怪物は、PCたちを威嚇するように、グルルと喉を鳴らすと、勢いをつけてPC達に襲いかかった! これより戦闘に移行する。
◯マスターシーン「ティンダロス」の猟犬が発生していない場合
PC達は怪物との決戦のため、先ほどの広い空間にやってきた。周囲には絶望の闇が満ち、どこからか「テケリ・リ!テケリ・リ!」という嘲るような声が響く。そうしてあなた達の前に、玉虫色の原形質の塊が姿を現した。怪物はPC達に気づくと、おぞましい敵意を向けてくる。PC達は恐怖で肌が粟立つのを感じる。勝てない、と直感が告げる。その時、HRM-2.1が一歩前に進み出て言う。「大丈夫です!プログラム起動。モード制約(リストリクション)」彼女がそう呟くと、彼女の身体が光り輝き始める。すると不定形の怪物の動きが止まる。「これであのドロドロの奴の動きは封じました!今のうちに奴を!」
だがそのとき、天井から垂れ下がる氷柱石の先端に、凄まじい悪意が凝縮するのをPC達は感じる。それと同時に周囲を名状しがたい悪臭が満たす。何かがおかしい。あなた達はそこでようやく気づく。ここには、あのドロドロ以外にも、「何か」がいる。そのとき、あなた達に向かって青い粘液を纏った触手のようなものが襲いかかる!全員2D6−1点のダメージを受ける。
PC達はようやくその姿を視認した。氷柱石の鋭角の中、青い原形質を滴らせる怪物がこちらを凝視している。その姿は獲物を狙う猟犬を思わせた。怪物はグルルと喉を鳴らすと、勢いをつけてPC達に襲いかかった!
これより戦闘に移行する。
●本体と脅威
怪物の本体は、「ティンダロスの猟犬(「03」p.163)」。脅威は、パラグラフ1から順に「逃走(「基本」p.279)」、「かみつく(「基本」p.272)」、「毒牙(「02」p.218)」、「時間の角(「03」p.163)」、「吸血(「02」p.218)」である。
ただし、マスターシーン「記憶喪失」で青い粘液を纏った触手からHRM-2.1を守ることに失敗している場合、HRM-2.1は重傷を負っているせいで不定形の怪物の動きを完全に止めることができない。この場合、パラグラフ2の脅威は「かみつく」から「ショゴス(「基本」p.276)」に差し替えられる。
また、PC④の予言カードの【真実】が公開されている場合、本体の攻撃値と防御値は1点ずつ低いものとして扱うこと(それに伴い、脅威の攻撃値、防御値も1点ずつ下がることになる)。
●戦闘終了後
PC達の猛攻を受けたティンダロスの猟犬は、青い膿を撒き散らしながら靄となって氷柱石の先端に吸い込まれるように消えていき、そして二度と現れることはなかった。PC達がティンダロスの猟犬を退散させたのとほとんど同時に、HRM-2.1はショゴスを倒していた。
◆終了フェイズ
●エピローグ
「まさか怪物は二体いたとはな……」とペルセウスは呟く。見事怪物を打ち倒したPC達は、万神殿に戻り任務の報告をしていた。「君たちが向かったあの鍾乳洞は、二体の怪物が作り出した二つの絶界が重なりあってできたものだったらしい。こちらの調査不足で君たちを危険な目に遭わせてしまった、申し訳ない」そう言ってペルセウスは、PC達に向かって深々と頭を下げた。「だが、よくやってくれた」そう言ってペルセウスはPC達を労った。
「ああそれで、君たちが洞窟で発見した機械の神子のことだが」ペルセウスは思い出したかのように続ける。「未来に帰る方法がないようなので、しばらく神殿で預かることにした。さすがはメイド型ロボだけあって家事については万能だから、重宝しているよ」そう言ったペルセウスの背後からHRM-2.1がひょこっと顔を出す。「タイムマシンが時空移動の衝撃で壊れてしまったみたいなんです。なので、直す方法がわかるまでしばらくこちらにお世話になることになりました」「これからよろしくお願いしますね、皆さん!」そう言うと、HRM-2.1はにこりと微笑んで頭を下げた。
●強制終了
戦闘に敗北した場合、およびマスターシーン「蹂躙」、「絶望の闇に」が発生した場合にこの処理を行うこと。
全員悪夢表を使用し、結果を適用する。死亡に至らなかったPCは万神殿で目を覚ます。ペルセウスがため息を吐き、「駄目だったか。まぁ事前に絶界の調査を十分にできなかったこちらにも非がある。そう気に病むな」と励ましてくれる。もし死亡したPCがいる場合は、「◯◯のことは残念だった」などと弔いの言葉を述べるだろう。
■予言カード
◆PC①
【暗示】大変だ、という声が頭の中に直接響いてくる。これはあなたの親神の声だ。なんでも蔭州枡村という漁村が絶望の闇に包まれてしまったらしい。神話災害を解決して村を救え、と親神はあなたに命じた。
あなたの【任務】は、この神話災害を解決することだ。
【真実】あなたは未来の光景を幻視した。あなたの傍には見覚えのない少女が立っていた。エプロンドレスに身を包んだ彼女が何かを呟くと、少女の身体が光り輝き、怪物の動きが止まった。
この【真実】が2サイクル以内に公開されると、マスターシーン「決戦へ」が発生し、その後決戦フェイズに移行する。公開されなかった場合、マスターシーン「絶望の闇に」が発生し、その後直ちに終了フェイズに移行する。
【トリガー】エプロンドレスの少女の正体を知る。
◆PC②
【暗示】あなたは未来の光景を幻視した、あなたは玉虫色の不定形の怪物と対峙していた。「テケリ・リ!テケリ・リ!」と鈴を鳴らすような声が響く。あなたの周りには4人の人影があった。この4人があなたと共に怪物を倒す神子たちのようだ、と親神が囁いた。
あなたの【任務】は、怪物を倒すことだ。
【真実】幻視には続きがあった。怪物はあなた達に気づき、おぞましい敵意を向けてくる。その瞬間、あなたは恐怖で肌が粟立つのを感じる。あなたは直感的に悟る。勝てない、と。戦ったところで為す術なく惨殺されてしまうことは目に見えていた。「まずいな……」と親神が呟く。そこで幻視は終わった。
この【真実】が1サイクル以内に公開されると、1サイクル目の終了時にマスターシーン「戦略的撤退」が発生する。公開されなかった場合、マスターシーン「蹂躙」が発生し、その後ただちに修了フェイズに移行する。
【トリガー】あなたが、生命力を1点以上回復する。
◆PC③
【暗示】あなたは親神から予言を受けていた。あなたは新たな神話災害の解決に向かうことになり、向かった絶界で新たな仲間と出会うことになるだろう、と親神が尊大な口調で告げる。
あなたの【任務】は、絶界で出会う新たな仲間の【任務】を手助けすることだ。
【真実】予言には続きがあった。親神が言うには、絶界で出会う新たな仲間は、怪物に狙われているのだという。その時、あなたの脳裏に、怪物が青い粘液を纏った触手のようなものを伸ばし、人影を貫く光景が浮かぶ。貫かれたのは、あなたには見覚えのない人物だ。よく警戒することだ、と親神が忠告する。
この【真実】が1サイクル以内に公開されると、危険が迫ったとき、PCの誰かが技術で判定を行える。成功するとこの未来は回避できる。
【トリガー】あなたが、他のPCに対して新たに【想い】を1点以上獲得する。
◆PC④
【暗示】あなたは夢を見ていた。青く仄暗い鍾乳洞にあなたは立っていた。壁や地面は一面冷たい石灰岩で覆われており、天井からは氷柱状の鍾乳石が垂れ下がっている。ここが、あなたが次に向かう絶界のようだ、と親神が囁いた。
あなたの【任務】は、この絶界から無事に帰ることだ。
【真実】夢には続きがあった。親神は、天井から垂れ下がった氷柱石を見つめて、「これはよくない」と呟いた。何を言っているのかと訝しがるあなたに対して、親神は「この氷柱石はあなた達にとって障害になるだろう」と告げる。……どういう意味だ?
この【真実】が公開されたとき、PC④はこの親神の発言の意図について、推理を披露することができる。その推理が正しかった場合、怪物本体の攻撃値および防御値が1点ずつ減少する。
【トリガー】冒険フェイズ中に限り、いつでも公開できる。
◆NPC エプロンドレスの少女
【暗示】彼女はタイムマシンに乗って未来からやってきたメイド型ロボットである。今は時空移動の衝撃で記憶を失っているようだ。
彼女の【任務】は、記憶を取り戻すことだ。……今のところは。
【真実】あなたは未来の光景を幻視した。エプロンドレスの少女は、計器を調整し座標を合わせ、タイムマシンを起動した。時空移動が始まる。少女のいた未来から現在に至るまでのビジョンが次々と浮かんでは消えていく。その時だ。時空の間に、青い膿を滴らせる犬のような怪物の姿をあなたは目撃してしまう。そして、怪物の方もあなたを見た!そこで幻視は終わった。
この【真実】が2サイクル以内に公開されると、マスターシーン「ティンダロスの猟犬」が発生する。
【トリガー】PCの誰かがこの【真実】を見たとき、ま��はPC④が正しい推理を披露したとき、自動的に公開される。
◆OBJ 大容量記憶装置
【暗示】エプロンドレスの少女の記憶を司る、大容量のストレージ。時空移動の衝撃でどこかに行ってしまった。
【真実】あなたは、タイムマシンからそう遠くない地点で、石筍の陰にこれが落ちているのを見つけることができた。幸いなことに、壊れてはいないようだ。これを少女に返せば記憶を取り戻すだろう。
この【真実】が2サイクル以内に公開されると、マスターシーン「記憶を取り戻した少女」が発生する。
【トリガー】いつでも公開できる。
■NPCデータ
◆HRM-2.1
●基本データ
名前:HRM-2.1
レベル:3
属性:赤
神郡:ギリシャ神郡
親神:ヘパイストス
背景:機械の子
境遇:加護
予言:帰郷
性別:女
年齢:1歳(外見年齢は12歳)
職業:メイド
●能力値
武勇:B++
技術:A+
頭脳:C
霊力:C+
愛:C+
日常:B+
生命力:12
●ギフト
親神の恵み
黄金の従者(「03」p.84)
内蔵武器(「02」p.179)
霊波計(「02」p.183)
合体変形(「03」p.99)
●人物
協力者:ヘパイストス 想い:1 関係:有用
●アイテム
鎚(「基本」p.216)
武器の身体(「03」p.92)
食料2個(「基本」p.218)
●所持金
5神貨
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そして
雲が通り過ぎるような感覚だった。
「胸が痛い」という表現は長い間比喩だと思っていたが、ああ、もしかしたらこんな感覚なのかもしれないと思った。だとしたら、なんと直接的な表現なのだろう。確かにこれは、痛い。内側に広がるような、靄がかった痛みだ。薄い雨雲が、心臓の上を通り過ぎる気配。垣間見た己の心象の汚らしさに、思わず目を背けて蓋をした。
なんとなく、この靄のような感情を背負って生きていかなきゃいけない予感がした。
1
横浜にも梅雨がやってきたらしい。太宰は無意識のうちに首回りの通気性を確保しようと、シャツの襟元を引っ張って糊の復活を試みていた。蓬髪が湿気を含んで鬱陶しい。包帯で巻かれているところも蒸し暑く感じられて、しかしジャケットを脱ぐと肌寒いものだからうんざりするのも仕方ない。太宰はうんざりして隣にいた中原に腹を立てた。完全な八つ当たりだが、彼らの間にあるべき礼節は出会って二日で消滅したのだから、理不尽も今更といったところだ。 きっちり小洒落た服を着こなし、帽子まで被った中原の不快指数も相当なものだったのだろう。そうでなくともこの所は任務が立て込んでいて、忙しいのと相棒とべったり行動しなければならないのとで、二人を取り巻くストレス係数は凄まじいものだった。もはや、相手の咳払いにも腹が立つ。中年離婚の危機ってこんな感じだろうか。窓の外は灰色だった。 ふと脳内に予定帳を広げてみればやらねくてはいけないことがびっしり思い起こされる。太宰は思わず目をつぶって、 「6月から脱出出来る気がしない。」 げんなり溜息をついた。 「珍しいな、7月まで生きているつもりとはな。」 中原が答える。 「今死んでも良いのだけれど。」 太宰が投げやりに答えて、車のボードに部下が持ってきたばかりの書類を投げ出した。 ちらりとその表情を盗み見すれば驚くほど覇気がなくて、中原は見張りをつける算段をやめた。 太宰という男は修理不能なまでに壊れていて、自殺の前には目を輝かせているのが常だ。未来への希望を語るような無邪気な目で首に縄を結ぶのを見た時は、百戦錬磨のマフィアたる中原でさえ背筋に冷たいものを感じた。死への希望、というのは馬鹿みたいな聞こえだが、太宰を言い表すには丁度良いフレーズだ。能面みたいな顔で車のダッシュボードを見つめている太宰治は、端的に言うと絶不調。つまり自殺は起こらない。 「てめェはなんでそんなに疲れてンだ。」 自殺する元気もないくらいに。 助手席の太宰は窓の外を眺めたまま、中原の方を見もせずに、 「君だって相当気が立ってるでしょう、中也。そのダサい帽子脱いだらいくらか湿気から解放されるんじゃないの。」 中原の胸に微かな違和感が生まれた。 「そんな鬱陶しい包帯してる奴に言われたくねえよ。」 「はあ…こんなスケジュール、流石の私でも疲れるんだよ。通常任務ならいざ知らず、特殊任務はなんてったって君が付いてくるんだもん。最悪。」 カチンと来た。胸ぐらを掴んでやりたい衝動に駆られるが、すんでのところで踏みとどまる。違和感が肥大していた。何かがおかしい。太宰が不機嫌そうに、こんな安い挑発を吐くことが珍しかった。人をいかに嫌がらせるか、そんなことばかりニコニコ考えているような奴が、返り討ちに逢う隙をこれでもかと提げて嫌味を言うなんておかしい。簡単に言って仕舞えば、悪口のクオリティが低すぎる。 「寝てねぇんだろ。」 何を言い出すのやらと太宰が苦笑する。苦笑と言うより、鼻であしらったとでも言う方が正しいか。中原はハンドルに凭れかけた姿勢のまま太宰を見やった。元々あちこちに怪我を作っては手当てでどこかしらを覆っている人間だったが、目の下にうっすら隈を作っているのは初めて見た。肉体派の中原ほどではないが彼も体力はある方だし、そもそも他人に弱みを見せるなんてことはありえないのである。梅雨時の低気圧に不機嫌になっている姿など、通常の太宰ならいとも簡単に隠し通してしまうはずだった。 「何を企んでやがる。」 日中ともに過ごす彼が、柄にもなく睡眠を削って何かをしている。裏工作が必要な案件など思い当たらない。違和感が不信感に進化する。 「別に、何も。」 「はっ、嘗められたもんだな。」 中原の左腕が蛇のように太宰の首を襲う。遅れてやって来た右腕も合流して、襟ぐりを掴む。無理矢理にこちらを向かせた。 証拠はない、しかし確信できる。 この男が、ただでさえハードなスケジュールの中休息を犠牲にするほど手間のかかる何かをこそこそとやっているということに。雨に濡れたままの 太宰と中原は同じ組織に属しているが、個人レベルではむしろ敵同士だ。組織などというものは大抵中にいる者同士の方が現実的な他者であり、つまり中原にとって太宰は最も警戒すべき対象だった。互いの腕は信用していても、人格と友情の話になれば全く別の次元にコンバートされる。 太宰は襟元を掴まれたまま冷たい目で中原を見返す。急所から本の数ミリに緊張した他者の手があってもどこ吹く風。鬱陶しそうに目を細めるが、悔しいかな、太宰には絶対の余裕があった。追い詰めているはずの中原の手が震えそうになる。それを叱咤して、底の見えないダークブラウンの瞳を正面から睨みつけた。 「本当に、何なの君。」 「答えろ。」 「質問の意味がわからない。仮令私が君と別れた後で君の言う『何か』をしていたとしても、何も関係ないよねえ?」 中原は無言のまま手を緩めない。 「それとも、」 太宰が挑発するように唇を舐める。 「独占欲?うわぁ気持ち悪いね。」 掴んでいた首元を、思い切り助手席のドアに押しつける、つもりだった。 手に力が入らない。 太宰の右手が中原の左手首を掴み、握り込んでいた。 「ーーーっ、」 大した力も込められていないはずなのに、数秒で痺れがやって来た。掴まれている痛みはない。それが何よりの危険の証拠だ。 中原は咄嗟に太宰のYシャツを解放し力一杯腕を引き抜く。太宰は執着する様子も見せずに中原の手首を離した。掴まれていたところに力が入らず冷たい汗が背を伝った。 「何の心配してるのか知らないけど、」 太宰はシャツを直しながら、 「君を殺すのに必要な策略なんて寝ながらでも作れるんだから、安心しなよ。」 怒りに震える中原を残して、太宰が車から降りる。助手席のドアを開けた瞬間雨の香りが部割と飛び込んできた。さりげなく残りの任務を全て押し付けて行こうとしているのに気付き、中原は慌てて車を降りようとする。銀色の取っ手を引こうとすれば、かけた覚えのないロックが阻んで、手前に引くことすら叶わない。 「くそっ」 いつの間にか太宰の座っていた席に車のキーが落ちていた。先程の一悶着の間に彼が車のロックをかけたに違いない。 脱走の鮮やかな事。あんまり自然な流れで、中原が鍵を開けてドアを開け直した頃には捕獲は絶望的だった。 どさりと革の座席に身を戻す。ふとダッシュボードに目をやれば、太宰が無造作に置いて行った書類には書き込みがしてある。拾い集めて目を通す。彼愛用のブルーブラックのインクで住所と、「20人くらい」という雑なメモが書いてあった。 「くそっ」 中原はハンドルに拳をぶつける。いつでも逃げられるように、そしてその際はひとりで仕事を片付けておけと、そういう心算で次の取引現場を推理して残していったらしい。 イグニッションに、助手席から取り上げたキーをねじ込む。 本当に癪な話だが、魔法のように敵対組織の取引現場を言い当てる太宰の頭脳は中原の持たぬものだ。何もかも彼の思い通り、結局手柄が欲しい中原はそのメモに従うしかなかった。 「ぜってえ殺す」 中原はもう何度目かになる誓いを胸のうちに立てて、港を背にして車を走らせた。
2
最近太宰が姿を見せない。 そう気付いたのは既に四日前のことで、だから、彼とは随分会っていないことになる。 織田は物足りない気持ちでカウンターに肘をついて坂口と並んでいた。出張から帰ってきた彼も同じ気持ちのようで、二人してちらちらとドアに目をやっている。しかし、不在の彼の話題を出すことはなんとなく今いる相手に申し訳なくて、結局その日は2時間ほど近況報告と猫の飼い方について意見を少し交わしただけで坂口が先に席を立った。 帰り際に、やっぱり気になったのか太宰の安否を問われたが、同じに横浜にいても立場に雲泥の差がある。無言で首を振ると、坂口も期待していなかったらしく、まあ太宰君のことだからそのうちふらりと此処に来るでしょう、と言って微笑した。織田はそれに首肯する。先日の抗争以来、マフィアは上も下もバタバタしている。もちろん最高幹部である太宰もその影響を受けているのは間違いないが、彼のことだ。うまく仕事をあしらってやあ織田作、なんて今にもそこのドアから入ってきそうなのに。 坂口も少しは期待していたのだろう。なんとなく立ち去りがたそうにしていたが、明日は早いからといって会計を済ませて帰って行った。 一人残された織田は、グラスについた体温の指紋がゆっくり消えていくのを見る以外にすることがなくなってしまう。 思えば、最後に会った時、何か違和感を感じたような気がする。どこか、寂しさのような、諦めのような、普段なら彼が隠してしまっているであろう何かを、片っぽしか見えない瞳に見かけた記憶がある。その時は程よく酒に酔っていて、あれ、と思った時には普段の屈託ない笑顔が戻っていたから忘れてしまっていたのだが、ちっとも酔えやしない夜に一人にされた途端気になってきた。カウンターに落ちた水滴が、すぐ近くのそれとくっついて一つになるのを見ていたら、どうしても太宰に会いたくなった。会いたいというよりは、不安でしょうがないという方が正しい。織田は携帯に手をかけて、その後どうしようかと動きを止めた。 会いたいと思ったのに、その後どうすればよいか分からない。 電話をかけても最近は繋がらないし、本部に行っても簡単に会える相手ではない。まともに呼び出すなら申請が受理されたとして一ヶ月は待たねばならない。太宰の家はもちろん、この店の他にどこに飲みに行っているのかも知らない。 自分は、太宰のことを何にも知らなかった。 自分から彼に手を伸ばすことをしないできた。 いつもそこにいることに甘んじて、「たまたま居合わせた」という偶然に胡座をかいていた。 織田はバーの奥に置いてある太宰のボトルを見た。前回会った時から減っていない。いつもそうだった。彼気に入りのボトルはいつ見ても織田たちが集まった日のまま。彼が、ひとりではこの酒場に来ないらしいという仮定が頭の中で確信に変わっていく。 このささやかな集会は、本当に偶々のものだったろうか? 太宰は織田が現れる時には必ずと言っていいほどそこにいた。偶然なんて、自分や坂口がこの関係に疑問を持たないために彼が作り出した幻想なのではないだろうか。 グラスの中で氷が溶けて小さくなる。上に積まれて方がカランと音を立てて落ちた。疑念が確信に変わる。太宰は、自分たちに会いたくて、しかしわざわざ偶然を装って時々の酒盛りを楽しんでいた。互いに手を伸ばさない、乾いた友情など幻想でしかなかったのではないか?彼は手を伸ばしていた。もう、ずっと。 酒場の、しっとりした喧騒がどこか遠く感じられる。 自分からは与えるばかりで、いざこちらから手を伸ばそうとすれば掴む欠片も残してくれないのは、太宰の寂しい性格故か。 言いようのない寂寥と、不安と、それから純粋に、会いたいという気持ちで、水に濡れたコースターをじぃっと見つめた。 気づいたことは、存在の大きさだ。
俺は、俺は、
なあ太宰、俺は、どうしたら良い?
3
全く、変なところで勘が良いのも考えものだ。 中原が突然閃いたように尋問を始めたのにはいささか驚いた。 人を冷静に観察し分析する観察眼なんて持たないはずの中原が、一体何をきっかけに太宰の夜遊びを確信するに至ったのか。太宰は考え出してすぐに諦めた。どうせ、動物的直感に違い無い。あれは、動物だ。そういうことにしておかなきゃ、気味が悪い。 雨が上がっても尚じっとり重い空気には気が滅入った。吸い込んだ街の香りにもたっぷり水が含まれていて、ちらほらつきだした街灯が水溜りを光で彩る。 太宰は付き人もなしにひとり横浜の埠頭を歩いていた。夜の散歩と洒落込むように、立ち並ぶ倉庫の間を堂々と歩��。目星をつけた倉庫に着くと、扉には目もくれずに海に面していない方ーーライトのついていない壁面に身を預ける。太宰が歩くのをやめると、辺りは不自然なまでの静寂に包まれた。近くの倉庫のライトがじりりと音を立てるだけ。わずかな水音が心地よくて、疲れた身体は緊張させたままに瞼を落とした。 太宰が、このまま時間が止まって仕舞えば良いのにと思うのはこんな時だった。 普通の人間なら、友人と楽しい酒を酌み交わしている時や、想い人と手を繋いで歩く瞬間、と答えるだろうに、こんなだから私はいけないのだと太宰は苦笑する。 そう答えられる人間だったらどんなに幸せだったろう。 友人と過ごしていたって、相手の持つ自分の預かり知らぬ時間の長さに思い当たっては不安に襲われる。好意を寄せる相手と指を絡める機会があったとして、太宰なら相手のわずかな顔色の変化や歩く速度に気をとられてとても楽しめない。だけど、見つめているだけで気を済ませられるほど謙虚にもできていない。死にたい気持ちになるとわかっていて、それでもすっぱり全部捨てることはできないのだ。あわよくば、好かれたい。打算が働いて、太宰は道化を演じる。面白い話をして、少し過激な言動を取って、それで調節するように甘えてみせる。太宰には友人と呼べる存在が少なかった。自分に近いレベルで頭脳を働かせる(と言っても動かし方が根本的にずれているので話していると気分が悪くなるのだが)森は上司だ。年の近い中原は互いに反目し合��相棒で、彼の思考は時々を除いて大抵見透せてしまう。あれはただの同僚だ。つまるところ、18年も生きてきて、寂しいかな、真に友人と呼べるのはあの織田と坂口の二人しかいないことになる。 (私には君たちしかいないのに、君たちときたら…) 大切なものをたくさん抱えた彼らが大好きだ。だから、矛盾している。 太宰は、大切なものほど、損なわないように、間違えないようにと打算の海に沈めてしまう。抱えていられない。だから、友人に憧れていた。自分の小さな手が嫌で、たまらなく嫌で、抱えていれなくなって逃げ出してしまいたくなる。元来そんな思い入れの強いものなんて持ち合わせないできたから、今までうまく生きてこれたというだけのこと。最近の太宰は友人なんて曖昧な定義の宝物を手にしてしまったから、自己嫌悪と諦観の渦にのまれて息もままならない。 淡い水音に、革靴のこんこんという足音が混じりだす。永遠にしてしまいたい空っぽの時間は霧散して、太宰は現実に引き戻された。武器と弾薬を積んだコンテナが、フィリピンバナナのふりをして降ろされる世界だ。気狂いと煙草と免許証と勤め人が一緒に息をする世界。 腰に下げていた自動小銃をするりと抜く。中原はその服飾のセンスを武器にも発揮して、どこぞの国で先の大戦時に作られていた型を大幅に改良して使っているらしいが、太宰にはそのこだわりの意味がわからない。織田のように、手に馴染んだ古い品を使うほど拳銃に思い入れもなく、コンビニで修正テープを買う感覚で選んだ代物だ。自動小銃にありふれた、という形容詞を使うのも考えものだが、少なくともマフィアの世界においてはさして特筆に値しない平凡な型。並の構成員が使うものより値が張るらしいが、少なくともその分の金は装飾の類には費やされていない。大方華奢な体躯の太宰に使いやすいよう、いらぬ配慮でも施されているのだろう。太宰はそれを手のひらで弄んで、ポケットに手を滑らせた。 革靴が近づいてくる。太宰はゆらりと体を起こした。 「やあ。」 いつの間にかとっぷり日の暮れた港に、ゆらりと歩き出す。 革靴の音がパラパラと止まった。 「こんなところで夜遊びなんて、よくないねぇ。」 事情を知った風の太宰の言葉に、男らの手が一斉に腰に向かった。拳銃をぶら下げておく場所なんて大体同じようなものである。 「誰だ。」 「またまた、私のことを知らないわけないでしょう?」 太宰は目を細めて微笑む。ゆっくりと、自宅のバルコニーで洗濯物でも干すような気軽さで今しがた口を開いた男に歩み寄る。そのあまりの自然さに、男は一拍遅れて一層の警戒を示した。 太宰は、あ、とわざとらしく声を漏らすと、そのすぐ横にいた男に向き直る。 「すまない、君だったね、間違えた。いや、彼の表情があんまり恐ろしいから気付けたよ。ご苦労様、彼等は私が始末しておくから、君は一応きちんと事の顛末をまとめておいてくれよ?」 にっこりと微笑む。話しかけられた男は、受け取った言葉の意味を計りかねて拳銃に指を這わせたままの状態でこちらを凝視している。予想された敵意でないものを向けられた時、人間というのは判断に窮しやすい。動いたのは太宰から一番離れた長身の男だった。 「裏切ったな。」 男は大股で近づくと、太宰に微笑みかけられた哀れな男に準備していた拳銃を突きつける。 「裏切ったのは君たちで、彼は筋を通しただけだ。勝手な仲間意識より、組織の掟が大切だと、ごく正常な判断を下したまでだよ?ほら君も、」 太宰は呆れたようにため息をつきながら 「危ないよ、退いていなきゃ」 「待て、何の話だ、俺は、」 乾いた銃声。 言葉を遮られた男が、くたびれた小麦袋のように膝を折って地面に倒れこんだ。 血がみるみるうちに広がって、近くのコンテナの安全灯のわずかな明かりがぬらぬらと照らす。それをきょとんと見下ろして、一言、
「あれえ、君じゃなかったかも。」
それからきっかり10分後、太宰は自分の撃った三発分の痕跡を朝ごはんの皿でも片付けるように始末して、9人分の死体を無感動に見下ろした。 「…っ、い、う、」 血だまりの中から、意味をなさない母音を拾って太宰はしゃがむ。5番目に、リーダー格の男に撃たれた髭面の大男が、死ねないでこちらを見ていた。 「そうだ、結局、君たちの組織の名前ってなんだったの。」 太宰は唇に薄い笑いを浮かべて男の目を覗き込んだ。ぴくぴくと痙攣する瞼がわずかに大きく動き、男は死にゆく者なりに目を見開いて見せる。汗と血と、煙草の匂いが鼻につく。 8体の死体と1体の重傷者は太宰の組織の者ではない。 所属する組織を裏切って武器の密輸をしていた男らが、自らがポートマフィアの領域を侵したことに気づいていたのか、今となっては確認する術もなかった。つまり太宰はひとりで知りもしない組織の上役を演じていただけ。男のカサカサに乾燥した唇が、何事か語りかけるが無駄な震えで判別できない。わからないなりにじっと見つめていたら、最後にしっかりこちらの目を見て、悪魔とつぶやいた。それだけはよく伝わった。太宰は表情を崩さない。足元にまで彼の血液が迫っていた。 「ごめんね、」 太宰は貼り付けていた笑みを冷たく濡れた地面に落っことして、遠い水の音と同じくらいの微かな音量でつぶやいた。髭面の男の瞼は閉じられて、もうピクリとも動かない。 雨と、外気独特の埃っぽさと、鉄の香り。達成感も優越感も、罪悪感も嫌悪感も感じない。すくりと立ち上がると、黒い外套の裾が誰かの血を吸い上げて僅かに変色していた。仲間に撃たれてこちらに倒れこんできた男を押し返した時、両の掌もべっとり血に濡れたらしい。頼りない街灯の光に、絵の具を塗りたくったような赤がぎらぎらと主張する。 ハンカチで手を拭おうと思って、ポケットに伸ばしかけた手が空で静止した。そこに入っているのは、織田が貸してくれたもので、次にいつか例の酒場であった時に返そうと畳んで持ち歩いていたものだ。汚してしまう。 ハンカチなど、もう一度洗うか、似たものを見繕って返せば良いのだろうが、太宰は織田の手にあったもので自分の汚いそれを拭うなんて到底出来なくて、それなら仕方ないなあと包帯の端っこまで赤く染め上げる誰かの血を放置した。そのままにしてみれば妙な躊躇いも消えて、血溜まりの中に落っこちた誰かの拳銃を拾い上げる。弾を3発抜いて、拳銃の方は仰向けに絶命した男のそばに放った。それから、道端の看板でも一瞥するような目で凄惨な光景をチラと見やって、背を向けて歩き出した。
海があった。番号以外全くそっくりなコンテナをいくつも追い越していく。こつこつと自分の足音だけが響いて、目眩がした。01の番号を与えられた箱の向こう側に、真っ黒い海が広がっている。太宰はふらふらとそれに近寄った。少し剥げた手すりのすぐ先には、なんでも飲み込む静かな水たまりが佇んでいる。そこに、さっき血の海から拾い出した弾丸をポトリと落とした。鳥の餌にもならないけれど、ここにあってはいけないから。だから、捨てる。シンプルな図式に従えば太宰もここに自分を棄ててしまいたかった。9人のチンピラの抗争に巻き込まれるのはやはり疲れる。手すりを掴もうと伸ばした両方の掌は血塗れで、太宰はそれに触れることができずにぼうっと突っ立っていた。ちらと見上げた空に月は見えなかったけれど、夜にも消えない周辺の建物の光で海の表面は輝いていた。 太宰は羨ましそうにそれを見つめて、しかしここに自分の死体が上がってはーー或いは、生きたまま回収されても、少し面倒なことになるから踏みとどまる。 中原は自分のことを身勝手な自殺常習者と言い捨てるが、それは少し違う。太宰が考慮する事物のプライオリティが中原のそれと異なるだけであって、死にたいという己の願望が何か不都合をもたらす時はちゃんと我慢しているのだ。身勝手な、の部分は削除してもらいたい。 足が重い。遠くで、車の音がした。昨夜一睡もできなかっただけに体がだるい。中原と組まされている時はたいていの場合身体的負担で考えれば自分にかかるものは通常任務より軽い。それにもかかわらず体は鉛のように重くて、矢張りあの馬鹿帽子の戦闘に付き合うと随分疲労が蓄積されるものだとひとりごちた。飯を食いに行く時間を彼への嫌がらせに費やしてしまったのも大きな失策だ。中原は一緒にいても痛いところばかりついてくるし、彼の持つ自信とか生命力は隣にいる太宰を疲弊させる。無性に、織田に会いたいと思った。人を殺さないでいようとするマフィアらしからぬ信念も自分に向けられる優しさも、太宰にとっては憧れだ。最近はあんまり眩しくて、忙しさを言い訳に会いに行くのも躊躇っていた。自分と同じく汚れた世界に生まれ、しかしそこに留まりながらも精神世界ではとうにこの���から足を引き抜いている。 織田の存在は太宰にとって一つの可能性でもあったし、彼という人間が優しくあればるほど太宰は焦がれ、憧れ、その分距離が遠のいていくから苦しい。苦しいのだけれど、会いたい。こう言う気持ちに名前をつけてみないかと気まぐれに紅葉に尋ねてみたら、名づけるまでもない、もう既にあろうと言われて一瞬阿呆みたいな顔をしてしまった。紅葉はそんな阿呆を慈しむように、鮮やかな紅を引いた唇で恋、と言った。聞いた太宰が馬鹿だった。これが恋なら、世の中みんな自殺マニアになるほかないねえと言ったら、紅葉は少し悲しそうに苦笑いした。
港はずいぶん広かった。 車は中原が運転していたのに同乗するのが習慣だったので、来る時はタクシーだった。こんな港まで巡回している空車はもちろんなくて、帰りは繁華街の方まで歩かねばならない。地面が低反発マットレスみたいに、軽く自分を押し返してくる感覚がして、気持ちが悪い。今頃中也に押し付けてきた仕事は片付いただろうか。織田作はきっといつもの酒場で小さなグラスを手にしているだろうな。今日は、安吾もやってくるかもしれない。うん、そうだ、そんな気がする。抑えた照明に、心地よいグラスの音。たわいもない雑談に、ふわりと服につくタバコの香り。 帰りたい、帰りたい。 真っ暗な港で一人ふらついている自分が惨めで、惨めで。鼻の奥がツンとした。雨の香りと、埃っぽさと、血の香り。最後のそれは自分の手からするものだと気づいて、痛んで熱かった心が冷える。 足音が、かすかに聞こえる。それは普通に歩くときでも己の音をできるだけ消すように生きてきた人間の足音で、 「太宰、」 予想通りの声。 太宰は、一瞬、このまま自分が俯いているうちに世界が終わってくれないかなあなんて都合の良いことを考えて、それが無理だとわかったから、ぱっと顔をあげて笑顔を作った。 「やあ、織田作。」 予想通りの鳶色の髪が目に飛び込んできて、泣きたい気持ちになる。最悪だ、完璧なはず計画が、紙一重で大失態に転じてしまった。こんな時に、君に、会いたくなどなかった。浅ましい口がぺらぺらと嘘を紡ぐ。 「こんなところでどうしたの?私は、少し散歩をしようと思ってふらふらしていたら、良い海が広がっていたからね、つい飛び込んでしまおうかと考えて、だけど、ちょうどやめてきたところだよ。最近の海は汚いって聞くし、それに、ほら、」 「太宰、」 織田が駆け寄ってくる。 手を伸ばして、咄嗟に背中に回して隠そうとした太宰の腕を掴む。 「…!血が、」 「やめてっ、」 太宰が、身を捩って腕を引き抜く。 突然の拒絶に驚いた織田がぱっと身を引いた。 力いっぱいに身を引いたものだから、太宰は勢い余って後ろによろめいて、普段なら堪えられるその反動にもふらついて、 「危ない!」 バランスを崩した太宰がその場にしゃがみ込む。後頭部をアスファルトに激突させなかった���け良かった、というところか。織田が駆け寄って膝をつく。 「こめんね、織田作、大丈夫だから。」 織田が身をかがめて顔を覗き込んでくる。もう、どんな顔をしたらいいのか、どんな顔をしているのか全くわからない。 「さっき、俺が今当たっている組織に関係する組織の連中が奥で死んでいた。あれは、」 あれは、 その先に何が続くんだろう。周囲から音が消えていく。嫌だ、嫌いにならないで。小さな声が頭の隅で上がった。 お前がやったのか、そう聞きたいんだろう、どうして言葉を詰まらせるの?それは、汚いことだから?だから、言葉にするのも躊躇ってしまうの? 消えた音の代わりに、自分の呼吸がうるさい。どうして、こんなに息を乱しているんだろう、私は。頭がくらくらする。 太宰は、織田から身を離すように立ち上がると、 「私が殺したんだ。」 素直に、そう答えた。 織田がこちらを見つめてくる。ああ、織田作、君は軽蔑する?それとも、可哀想だと思う?殺す以外の方法があったかもしれないって、そう言うの?なんだっていいよ、きっとそれが正しいんだ。私の正義は、この血が君につかないことであって、君が汚れさえしなければ、それで構わないんだ。私は、それに忙しい。本当に正しいことなんて、考えるのもやめてしまったよ。そういうことは、どうか優しい君が考えてくれ。 視界がぼやける。太宰は涙が零れないように、必死で意識を集中させる。変なことをしたせいで、治りかけていた腕の骨折がずきりと痛んだ。 「…っ、」 「太宰!?」 危ない、笑顔を落としそうになった。早く、別れてしまおうと思った。それが良い。 「大丈夫、君は私が守るから。」 「何を言ってるんだ太宰、これは、」 「大丈夫。」 もう、何を言っているのかわからない。何を言っていいのかもわからない。太宰はじゃあ、と一方的に話を切り上げると、織田に背を向けて走り出す。背後で、織田が追いかけようとして諦めた気配を感じた。それで良い。そのまま家に帰って、綺麗なまんまで眠ってくれ。じゃなきゃ報われない。 最悪だ、最悪すぎる。 ずいぶん長い間走って、歩いて、最後にはふらふらと棒のような足を前に進めるだけになっていた。 何もないところで躓く。前につんのめって、無様にアスファルトに投げ出される、 はずだった。 脇の下に腕を差し込まれて、すんでのところで抱きとめられる。一日食事にありつけなかったせいか、足に力が入らず、そのままずるずると力が抜けていく。ふわりと、趣味の良い香水の香りがして、太宰は不覚にも安堵で態勢を立て直す気力を手放してしまった。 「おい、」 太宰の体を受け止めていた男ーー中原が慌てて、体をゆっくり離す。まだ湿っているアスファルトにへたり込む。 「てめェ何でこんなもんに首突っ込んでる。」 「…中也、何してるの、仕事は、」 うつむいた太宰には、中原こだわりの洒落た靴の先っちょしか見えない。 ああ、駄目だ、こんなへばった姿を見せては。 しかし、中原なら。 中原なら、こんな汚い私でも抱きとめていてくれる。 ああ、やっぱり中也なんだなぁ。 私のことを、理解せずとも拒まない。同じくらい汚い私達は、幼いまんま肺にガスを吸い込みすぎた。ありがとう、中也。 私たちは双黒。真っ黒い血の海の中で、手に手を取って人を殺す、哀れなハイティーン。
3
ずるずると地面に蹲った太宰の手を掴んで引き上げると、ぬるりと嫌な感触。 とっさに彼が出血しているのかと外傷を探すが、自業自得の腕の怪我の他には問題は見当たらない。両方の手のひらが真っ赤に染まっていて、ああこれは誰か他の奴の血か、と安堵する。自分の手も汚れてしまって、湿った地面に膝をついて、誰もいない見捨てられたみたいな街外れに二人分の吐息ばかりがうるさい。 「中也…」 小さな声。真っ白な顔でこちらを見上げてくる。 「大丈夫かてめェ」 柄にもなく優しい言葉を返したら、そのまま黙りこくってしまう。 コンテナの壁面から伸びる心許ない明かりの元でもわかるくらい太宰は青白く、片方しか見えない瞳の下にはしっかりクマができていた。 「おい、しかりしろ。」 頬をつねると、体温が少し高いのに気づく。これは熱が上がるんじゃないかと中原は顔をしかめた。明日以降の仕事から太宰が降りれば、組織全体の回転効率が今の三分の一くらいにまで落ちてしまう。今回彼がこんなにも外回りの仕事をしなくてはならないのも、全て前線で最高効率で情報をインプットし即座に全体の判断を下すためだ。その為に部下を何人も戦闘要員として引き連れていては動きづらいというので、中原が太宰につきっきりになっている。彼の頭脳が常に前線で機能しているということは、かなりの負担なのだろう。物理的な疲労もたまる上に片方の目が使い物にならない今、失われた情報量を補うために彼にはさらなる余計な負担がかかっていることになる。本人が気付いているかどうかは定かではないが、思い返せばごしごしと目を擦る姿を最近よく見たの思い出した。 中原はため息をついて自分より長身の太宰を持ち上げた。汚れた手を取って体を引き上げ、肩に腕を回させると、太宰が薄く開いた瞳で避難するようにこちらを見つめる。 「放して」 耳元でつぶやくような非難。 「ごめん」 この後に及んでてめェ、と言いかけて、太宰の呟きに慌てて言葉を飲み込んだ。ぐらぐら揺れる瞳にいつもの余裕は欠片も見えず、真っ暗な夜を埋め込んだみたい。普段は聞こえもしない本音に、中原は馬鹿、と雑に返事をした。なんとなく、無視は良くないと思ったからだ。他にまともな言葉が思いつかなかった。 「さっき転がしてた奴ら、」 沈黙に耐えかねて話し始める。 「末端の連中が小突けば良いような力仕事だろう。頭の悪い下っ端の暴走に、ポートマフィアの幹部が何の用だったんだ。」 部下に調べさせてすぐに素性が掴めたのは、下層の部署の一つが丁度排除に当たっている密輸組織だったからだ。金に動かされた元気な馬鹿どもが、頭数だけ揃えて動いているにすぎない。太宰ほどの人間がわざわざこの多忙の隙を縫って手を下す相手ではなかった。 「殺さないために、だよ。」 中原が引きずるようにして抱えている男は、どうやら本当に発熱しているらしい。港を丁度突っ切る頃には先程より触れている部分が熱くなっていた。息を吐き出すついでみたいな小さな声は、ここまで密着していなかったら多分取り零していただろう。 「…あの織田って奴のためか。」 中原がある男の名を出すと、真横で太宰がピクリと肩を揺らす。その小さな反応が、部下から担当部署を聞いたときにちらとよぎった疑念を確実なものに変えた。 「ちっ」 つまらない。中原の舌打ちに、太宰がびくりと震える。それを感じて、溜息をついた。 殺さないため、という言葉の意味はわからないが、下っ端構成員のためにこの男が必死になっているのはわかった。それがつまらない。殺さないため、ってなんだ。まるで、堅気みたいなこと言いやがって。飯を食う、髪を切る、人を殺す、くらいの軽さで生きてきたくせに、何を今更「ごめん」だのと抜かしやがって。太宰を抱えていない方の手をぎゅっと握りしめた。 中原は織田という男をほとんど知らないから、何が相棒をここまで追い詰めたのか見当もつかない。以前の太宰は自分の体力の限界を押し切ってまでごろつきを始末しに行くことなんてなかったし、弱ったところを人に見せるなんてことも、なかった。 空いている手で携帯を操作し、部下の一人に車を回させる。コンテナ街を突っ切って、徐々に夜の喧騒が聞こえて来る。人通りの多い道に入る手前で、建設会社の社屋の壁に太宰を押し付けた。中原が手を離すと、壁を伝うようにずるずる崩れ落ちて、しゃがみこんでしまう。横目でそれを見て舌打ちすると、部下に連絡を入れて詳しい場所を指定する。すぐに黒塗りの車が闇夜からぬっと現れ、ぱかっと扉が開いた。太宰を後部座席に押し込んで、自分は助手席に座る。よく気の利く腹心の部下は、ぐったりとした最年少幹部には何も言わず、滑らかに車体を加速させて本部へと走った。 太宰を奴の執務室まで運び、カウチに放り投げた。机の上にはお菓子の箱と立体パズルとインク壺が置いてあって、確かに太宰の部屋だとわかるのだが、それ以外の私物が少なすぎる。風邪薬がないというのは想定内のことだが、ブランケット一枚見当たらないのには参った。中原が面倒を見てやる義理はないのだが、はあはあと熱い息を漏らし、寒さに体を丸めた相棒の背の貧相なこと。きゅうと胸を締め付けられて、中原は溜息をついた。自分も大概彼に甘い。 「おい、クソ太宰、なんかかけるもの無いのか。」 そう尋ねても、目を瞑ったまま首を振るばかりだ。首元に手を当ててみると、猛烈に熱い。執務室の重い扉をノックする音がして、開けてみると、さっきまで車を運転していた部下がブランケットと体温計と、ペットボトルの水を持って立っている。中原は呆れたようにその男を睨み付け、ありがとうよと言ってそれらを受け取った。あの男、気が回りすぎるのも気持ちが悪いなとブツブツ言いながら、太宰の服を少し脱がせて体温計を脇に挟ませ、小さくなった体にブランケットをかける。それから、電子音を待つまでの間見慣れた相棒の横顔を眺めていた。 どうしてしまったのだろう。 太宰のことは自分が一番わかっていた。この男は沼のようで、その根底にある真意なんてとてもじゃないが覗くこともできない。しかし、それを理解している点で他の人間よりは彼をわかっていることになる。中原は先程まで真っ白だった頰が赤く染まっていくのを横目に思案に耽る。 太宰治を一言で表すなら、期待だった。 彼のことは心底うざったいと思っている。それから、退屈そうにしているのも知っていたし、たびたび自殺に繰り出すその思考回路も訳がわからない。どうしたってこの男をばりばりと咀嚼して丸ごと飲み込んでやることなどできなくて、もちろんそんなことわかってはいるのだが、それでも、彼は中原にとって期待すべき相手だった。 こんなちっぽけな体で、闇社会で生きていくことは容易くはない。時々、自分の周囲の黒い溝に、自分の中の真っ赤な暴力に、中原中也という人間が溶かされて何か醜悪なものに変えられていく錯覚に陥る。もともと綺麗なものだったかというとそんなことは決してないし、中原もそうでありたかったなどと望むわけではないのだが。 それでも、自分の知らないものになっていくのは、怖かった。ちょうど、中原にとって自分の異能はその恐怖の対象を明確に体に教えこむ材料となっていた。 「だ、さ…」 太宰が横で何か呟く。 とっくに計測の終了したらしい体温計を慌てて抜き取り、小窓に浮かぶ数字を見て眉をひそめた。こいつも人の子だったんだなあと妙にしみじみ感じられて、ソファからおっこちていた腕を拾ってやる。先ほど清めてやった手は熱く、爪の間に微かに血が残っていた。中原は何となく悲しくなって、タオルを濡らして丁寧にそれを拭き取った。 「お…さく、」 それにしても、先ほどから、看病している自分のことなど全く気付かずにうわごとで織田を呼ぶのはどういう了見だろう。何だか無性に腹が立って叩き起こしてやろうかとも思ったが、ぎゅっと閉じた目尻から涙がつうっと零れているのを見て、そんな気も失せてしまう。虚しさが、胸を覆った。 太宰は期待だった。自分より細っこい体で、老獪で凶暴なマフィアの古株達を次々に従わせていく。やっていることは外道そのものなのに、周囲の溝に溶かされない凛とした何かがあった。何かとはなんだと言われれば、語彙が足りなくて言い当てられぬが、その何かが、中原を魅了していた。だから。 「お前って本当に嫌な奴だな」 中原は爪が手のひらに食い込むほどぎゅっと握り込んで、太宰のそばにかけてあった外套を引っつかんだ。
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夢を見ていた。 小さい頃から父親のいない家で、自分と、小さな妹一人抱えて母は余裕なく生きていた。父親は身勝手にどこぞへ消えて、生活費は滞納するし家賃も滞るしで本当にひどいやつだった。らしい。らしいとしか言えないのはその頃の私はまだ幼くて、母ももちろんそんなことは言わないからで、後になって全部の真実を知った。 その頃から、プライドと偏見と、被害者意識の強かった母は私たちを絶対の監獄に閉じ込めて育てた。監獄の中で、母の気に食うように振る舞える妹は良かったが、代わりに、全ての馬鹿は私が踏んだ。何度も殴られ、蹴られ、髪をひっつかんで床に投げ飛ばされ、頭を足でがつがつと蹴られた。馬乗りになって首を絞め、衣類ケースを投げられて、家から追い出され鏡に向かって彼女の気に入るように謝る練習をさせられた。薄暗い洗面所に、泣き腫らして髪もぼさぼさになった私が一人、鏡に向かってごめんなさいごめんなさいと何度も言っている。鏡の中の惨めな自分に、何度も頭をさげる。謝っても許してもらえぬから、何度も土下座した。刃物を投げられたこともあったし、毎日のように害虫呼ばわりされた。 母は、良い母であろうとしたらしい。 彼女は長男である自分を自分の理想に育てたかった。彼女の中で彼女の行為は全て正しいものに変換されている。そんな人間に、誰が何を言おうと役には立たないのだ。��親の理想というのは彼女の偏見に埋もれたものであり、全ての善悪の基準を母に奪われた私は、どうしようもなく不安定で、家族の外にあっても上手く立ち振る舞えず厄介児のレッテルを貼られた。誤解が誤解を生んで嫌われ者に成り下がった。頓珍漢な教師にカウンセラーの元へ送り込まれたが、私の精神の歪みを見つけてやろうと虫でも見るような冷たさがちらつく双眸に耐えかねて、呼び出しを無視するようになった。 それから、徐々に人の気持ちを、本心を、計算を、小さな言葉の選択や向��た爪先の方向、笑い方や呼吸の合間に見つけるようになって、うまく立ち回るようになっていった。相変わらず家庭は地獄のように狭く、救いのない場所だったが、せめて、外の世界では。そう思ってへらへら笑うようにしていたが、そのうち、うまく立ち回れることにも気分が悪くなって、全てがむき出しの世界に憧れた。 父親がいつの間にか失職し、その間に作った借金を返せないことが発覚したのは、ちょうどその頃だった。 私はヒステリックを極めた母と、薄気味悪い 自分から逃げるように、進んで組織に売られていった。売られた組織の名はポートマフィアで、それはちょうど、こんな雨の降りしきる鬱々とした6月のことだった。
「あ…」 雨の音が、すうっと消えた。夢の中まで梅雨に侵食されていた。息ができる。良かった、私、生きている。死ねないまんま、生きていた。捨てられた癖に、まだ。 ゆっくり目を開ける。見慣れた天井が視界に飛び込んできた。 どうして、しょうもない昔のことなんて思い出していたんだろう。気分が悪い。散々眠った後なのに、全身が内側から楔を打たれているよう。嫌な夢を見た。 額に手を当てるとじっとり汗をかいている。気持ちが悪くて前髪をかきあげた。 太宰が寝かされていたのは本部の執務室のカウチで、そばにある小さなテーブルには薬と体温計とミネラルウォーターが置いてある。 自分を運んできたのは中原のはずだ。埠頭で、どうにも動けなくなったところを不本意ながら助けられた。だとすれば、この気遣いもまた中原のものなのかと思うと、違和感で変な声が出そうになる。体を起こすと、見覚えのないブランケットがぱさりと落ちて、やっぱり中原の仕業かと若干気持ち悪ささえ感じた。 さすがに、今回は無茶をしたと思っている。戦闘向きでないから口先で煽って仲間内で撃ち合わせたものの、9人のチンピラを相手にするコンディションではなかった。太宰はカウチの上で伸びをして、まだ怠い体を無理に動かす。それにしても、昨日の私は余計なことを口走らなかっただろうか。太宰が曖昧な前日の記憶を必死で呼び起こしていると、 コンコン 控えめな、しかしよく通るノックの音。 「伝達です。」 聞き慣れた部下の声に入室の許可を出すと、まだ朝も早いというのに皺ひとつないスーツをびしりと着こなして側近の一人が入ってくる。 「今日は中原さんから、12時にメールで送った場所に来い、との伝言、首領からは明後日エリスちゃんのお誕生会だからあけといてね、との伝言が来ています。その他は端末に送信しておきました。」 「12時?中也、本当に頭おかしくなったんじゃないの、」 それまでの仕事は一人でこなすというわけか。首領がおかしいのは最初からのことである。それを部下に聞かせても仕方ないから、太宰は首を振って他に何かないか尋ねたが、手にしていた手帳をもう一度確認して、側近は無いと答えた。 今日は晴れている。最近滅多に顔を見せなかった太陽が窓の外で燦々と主張しているだけで気分が良くなっている。マフィアの幹部が何を可愛らしいこと、と思うかもしれないが、天候が悪いと頭痛がひどかったりするから、やっぱり人間はお天道様に逆らえない。そして、太宰だって人間だ。掌を窓にかざしてみる。昨日はべっとりと真っ赤に染まっていたそれは、綺麗に清められている。それでも、どこか鉄の匂いを感じたような気がして、太宰はすぐにぎゅっと握り込んで目を逸らした。 織田作に会わねばならないと、頭の片隅が警告を発した。あんな別れ方をしたまま会わないでいれば、きっと気まずさが尾を引いて私たちの仲はぎこちないものになってしまう。しかし、太宰にはやらねばならぬ仕事と、やり遂げなければいけない仕事と、どんな顔をして会えば良いのだろうという本音がしっかり揃っていて、携帯の電話帳を開いてはすぐに閉じた。最近は、織田に会おうと思うとすれば胸が締め付けられて諦めていた。ちょっとした不貞腐れのようなものだ。どうせ、君にとっては少し変わった酒飲み友達、といった程度なんでしょう。それは至って正しい評価で、太宰はそれを責めること権利も資格もないのをよくわかっていた。わかっていたけれど、いつ織田が全く見知らぬ人になってしまうかもわからない、と思えば怖くて、確かめるように会いに行くのに疲れてしまった。いっそ、彼の心全て引き受けるから、こちらだけ見てくれていれば良いものを。そうする以外に自分が彼を信用できる術は全くなくて、否、そうしたって未来のことはわからないから、まあどちらにせよ、私はもう、ただの楽しい友人には戻れない。戻れなくしたのは、自分なのだけど。 指定された時間までは、一夜にして溜まった報告書とそれに対する指示で飛ぶように流れていった。書類をめくる手の速さから中原にはちゃんと読んでいないのではないかと疑われることも少なくないが、これできちんと頭に入っている。そろそろ出発しないと間に合わないかな、と時計を見て、流れるような手付きで弾の補充をした。
織田が人を殺す映像を見た。 彼のように未来を見る異能なんて持っていなくとも、太宰の優秀な脳は彼の部署が上げてきた報告書に目を通してすぐに、銃を抜かねばならぬ事態へ進展することを見抜いた。 太宰の脳内にぱっと選択肢が広がった。 このまま何もしないーーさすれば、織田は敵と遭遇して人を殺す。 織田に自分の見通しを説明して回避させるーー彼の性格が許さなそうだから、不可能。 ここで、太宰は溜息をついてぐらつく気持ちを叱咤した。 もし、彼が人を殺したら。 自分と同じ、暗くて汚い世界に織田はやってくる。彼が必死で足を引き抜いた、同じマフィアのものであっても明確な一線を持って隔てられる世界だ。 彼が、夢を見失ったら。傷ついたら。 自分を、頼ってくれるだろうか。縋って、同じ世界で生きてくれるだろうか。 そこまで考えて、太宰はほとほと呆れて自分の頬を打った。やっぱり私は死んだ方がマシだ。
彼は、最後の選択肢を取る。 織田に、綺麗でいてもらうために、
この手は、彼の手に掬い上げられることなんてない空っぽの手は、汚れてもいいやと、そんな選択肢だった。
4
太宰治は、どうも、自分を買いかぶりすぎている節がある。 「人を殺さないマフィア」という彼が好んでつけた通り名だが、正確に言えば「もう、人を殺さないマフィア」というだけであって、織田の手にはしっかり不可視の血がこびりついていた。それを知っているはずで、それでも自分のことを綺麗なものを見つめるあたたかさで眺めるのだから、太宰治はほとほと難しい男だ。織田はそう評するほかなかった。
突然中原中也から呼び出しをくらった時は、とうとう自分も始末されるのかと思った。何か、彼の気に障ったのだろうか。電話口からの恐ろしく不機嫌そうな声に頭の中では記憶の大清掃大会が始まるが、そもそもこんな高位の人間に関わった覚えもない。 高位の、と彼を評したところで、さっきまでちょうど太宰に埠頭で逃げられて、追いかけた先には彼がいなかったことを思い出した。 もしかして、と用件にあたりをつけたら、そうだよ、いいから来い、と更に不機嫌な声で言われて、かかってきた時と同じように一方的に電話は切られた。
「てめェ、太宰に何を吹き込んだ。」 つや消しをした趣味の良いテーブルに、手袋をはめた手をついてこちらを睨む、小柄な猛獣。 会って数秒、考えてきた挨拶の口上を全て無駄にする唐突な切り出しに織田は面食らった。太宰の話が脚色されているのを考慮しても、短期そうな人だなあとは思っていたが、本当にそうらしい。尤も、彼と長い間コンビを組んでいられるということは深いところで考えれば短期とは正反対な性格を有しているのかもしれないが。 「俺は、何も。」 体を大事にしろとか、そういうことなら言ったことがある。しかし、自分ごときの中途半端な諫言が彼を動かすとも思えなかったし、中原が聞きたいのはそんなことじゃないのだろうと直感が告げていた。 中原の方も、質問というよりは喧嘩調子に話を始めたかっただけのようで、すぐにふうっと息を吐くと喫茶店の椅子にどかりと座った。 天井ではファンが生ぬるい空気をかきまぜている。注文を取りに来た店員に中原が短く「アイスティ」と言い、織田はメニューを開くのも躊躇われて、同じものを、と告げた。店員が踵を返すのを見て中原は、なんだ気色悪ぃと毒突く。なんならアイスコーヒーにでも変えようかと思ったが、ここには飲料の味を楽しみに来たのではないからやめておいた。中原はすでに三度目となる溜息をついて、じろりと織田を睨みつけた。 「太宰の野郎が、」 中原が話を切り出す。 「お前が手をつけていた仕事に裏で手を加えていた。覚えはあんだろう。」 織田は首肯する。昨夜のことを思い出していた。 「なんでだかわかるか。」 何となく、答えは中原がすでに持っている気がして織田は黙ったままでいた。 「お前に、人を殺させないためだよ。」 だから、ほら。太宰治は自分を買い被りすぎている。 織田は、全ての意味を悟ってぎゅうと締め付けられた胸にもう一度問うた。
どうすれば、良い?
中原の4度目の溜息が、味の薄いアイスティーの氷を少し揺らした。
5
指定された場所に向かうと、中原のものとは思えない長身のシルエットがぽつりとあって、太宰は息を飲んだ。中原が端末に送りつけてきた住所は、観光客も通らない静かな港で、太宰はこんなところ、敵の拠点だとしたらよく中也一人で見つけたなあなんて思いながら、ちゃんと5分前にはたどり着いていた。 待っていたのは、決して背の低くない太宰をゆうに見下ろすほどの身長に、見慣れたコート、頼り甲斐のある背中。 どこからどう見ても、ちんちくりんの中原ではなくて、 「おださく…」 風にさらわれて消えてしまいそうな小さな声も逃さず、友人は振り返って、大股でこちらに近づいてきた。 「太宰、」 太宰の脳が追いつけない事態なんて、人生に何度起こるものか。中原が自分を騙して彼と引き合わせたのは、わかる。しかし、その目的と中原、織田両人の心境が謎だ。何がしたいのかちっともわからない。 少し湿気を含んだ風が太宰の髪をなびかせる。 「具合は、大丈夫なのか。昨日会った時、ひどく辛そうだったが。」 織田が尋ねる。 「あの、織田作…?」 織田は太宰の、昨日は血に濡れていた手を取って、細い体を引き寄せて、 「心配していた。」 太宰の痩身は、すっぽり腕に収まってしまう。 「最近、全く例の酒場でも会わなかったし、昨日やっと会えたと思えば体調もすぐれないみたいで、俺は、」 織田が言葉を探して息を飲む。 「俺は、今まで、偶然っていう響きに甘んじてお前と付き合っていた。でも、それじゃあ、会いたいと思った時に、心配だと思った時に、全くお前のことがわからなくて、会うことも、追いかけることもできなくて、それで、やっと気づいたんだ。お前が大切だ。俺の何よりも、大切だ。」 力強く抱きしめられる。太宰の顔は織田の肩口に押し当てられて、香辛料と煙草の香りが彼を包み込んだ。暖かい。誰かに抱きしめられるなんて、本当に初めてのことだ。 ぶわりと風が二人のコートをかきあげる。
幼い太宰が泣いている。初めて、誰かに、一番をもらえた。一番大切だと、心配したと。子供じみた願いだった。願いですらなかった、はなから期待などしていないのだから。ただ、世の中には、誰かの一番になれる人がいて、それはわかっていて、そういう人たちのことを心のどこかで、羨望していた。 一番汚い姿を見せた。真っ赤に濡れた掌を。それでも、彼の美しい世界は太宰を排除しなかった。認められていたんだ、私は。 「お、ださ、く、」 太宰が、しゃくりあげながら名前を呼ぶ。 「すまなかった、太宰。お前が私を守ろうとしてくれたように、俺も、お前を守りたいんだ。俺のエゴが、お前を苦しめていたなんて、全く知りもしなくて、俺は、」 「違う、…私は、君に綺麗でいてほしくて、っく、でも、それも、ただの私の逃げ道だったんだ。織田作、ごめんね、わた、し、」 織田の大きな手が、太宰の背をあやすように撫でる。 「ありがとう、太宰。」 船も寄り付かない港で、わんわん泣き続ける太宰を、怖いものから守らんとするように、織田はずっと抱きしめ続けていた。
なあ太宰、世界はお前の評す通り、冷たくて汚くて、残酷なことでいっぱいだよ。それを否定して生きていくほど私は夢を見ているわけではないし、そうありたいとも願わない��� とどのつまり、人を殺そうと殺さないでいようと、私たちはどうしようもなく汚い海に溺れてもがいているんだ。そこで、手が何色に濡れていたって大差はないだろう。私たちは吸い込む空気さえ冷酷な時間に生きている。 だから、手を取らせてくれ。 溺れるなら二人がいいし、助かるのも二人で。こんないびつな世界で、私は人を殺さないマフィア、お前は包帯だらけの自殺マニアときた。正直、これ以上にこの海に毒された人間はいないと思う、二人とも。 けれども、綺麗事や理想で現実に蓋をしている輩より、お前はよっぽど綺麗だ。
この泥沼の底辺で、一番汚い部分を見つめ続けている。 いつか、二人で出て行こう。 酸化する世界から。
そうしたら、お前は信じてくれるだろうか。 大好きだという、なんの根拠も保証もない言葉を。
海辺の風が、さらりと吹き抜けて涙をぬぐっていく。 太宰、俺はどうしたら良いか、ちゃんとわかったんだ。
この手を離さない。
fin
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