#ヨリヨリとツネツネ

[rezagrats]

2020年 劇団☆新感線39興行･春公演 偽義経冥界歌〜にせよしつねめいかいにうたう 観てきた。 回転しない客席で久しぶりの中島歌舞伎ゼロベース���らの「乱鶯」以来6年ぶりの書き下ろし新作。いつもの幾重にも繰り返されるドラマチックなクライマックスと哲学そして人の心の深い真理の描写が心に染みる。重厚なテーマをあっけらかんにボケが突っ込みを呼び込むように軽く明快に伝えてくる。その感覚は大人ならではの理解力によく響く。深く考えて優しく説く。高く悟りて俗に帰る。そんな｢軽み｣という芭蕉のエッセンスが散りばめられている。 仕掛け、掛り言葉、パロディに溢れている。俳句、落語、漫才。笑いと楽しみののツボを刺激するように。不易流行。刻一刻と変化し続けているようで宇宙から見ると不変の世界。「生きているが死んでいる。死んでいるが生きている。そんなおまえは空っぽ」 演者のキャラに合わせた当て書きが、いのうえひでのりの精緻で超速な演出も相まって最高のエンタテに釘付け。 「まっずい山葡萄を食べた時の気持ちになる」藤原さくら(静歌)の切ない歌声は亡者を呼び覚ます。彼女のこと全く知らなかったけど六線(琵琶の形をしたギター)だけの弾き語りの生歌はファンにはたまらなかったに違いない。 「“おれの心象風景”だと思っていたらそこにいたのか!!」なサプライズ登場や一瞬のギャグの為だけに登場する大仕掛けな手押し車な装置、大きな被り物、パブリカや「(死んでも)筋肉は裏切らない」などネタ小ネタの連発コーナーと言ったお約束もある。 りょうのキャラがいじられて、「あの人目付きが怖い」とか「眉間にいつもシワが寄ってる」と言われながらも前に観た太夫役の時よりずっと存在感が大きく安定した好演。ヤンキー座りしてタバコ🚬スパスパしながらガン飛ばすとこよく似合ってた。 中山優馬にも「無駄に整った顔してるな」と。 甦った亡者4人が揃って「我等、地獄の軍団!!」🧟‍♂️ 🧟‍♂️ 🧟‍♂️ 🧟‍♂️と見栄を切るその配置がKISSのアルバムジャケットをぴったり彷彿させる。「デトロイトロックシティ」のイントロ🎶鳴ってるし。橋本さとしがカムバック出演したからウェルカムバック演出?! 彼が師匠と仰ぐポール・スタンレー。KlSSは紅白に出場して記憶にも新しい。 いつもそこにいたのにいつの間にかいなくなってた21年ぶりの橋本さとし。昔は1993年の、「一座興行」の公演パンフ(昔のパンフは右開きだったのね💦)で、チョッパーにまたがったり寝そべったりの写真に｢正直言って俺は、一日24時間の内に、15分に一度はエッチな事を想像してしまう。だから新感線の公演を前の方で見ている、ミニスカートのあんた、気をつけたほうがいいぜ、きっと今夜のおかずにされてしまう｣、「俺のマグナムはもうバッキン状態」とか、｢ゴローにおまかせ｣のでは｢おい、みんな。よく聞け‼︎ 古田さんに花束なんて贈ってもしゃーないぞ‼︎ すてられるぞ‼︎ 君のbodyが一番なんだ!!｣なんて言ってたスケベな彼も立派なオッサン👨になり最近はNHKで、ナレーターしてておっ!!と思ったりハセキョーとチュパチュパするだけですぐ死んでしまうだけの美味しい😋役のドラマに出演してた。今回もわりと早く死ぬ役だけども最後まで亡者になって激しい立ち回りも熱演。期待を超えて抜けて上手く安心安定の主役級演技だった。 あ～これはいつもは高田聖子が演る役だなとか。古田新太いなくてもすごくいいけど今になってやっぱいてほしかったなと思うのもマウンテンマウンテンではR。 そんな目付きの悪い陰険で疑い深いヨリヨリ(頼朝)がいつも明るく真っ直ぐでポジティブシンキング(天然とも言う)なツネツネ(義経)を殺そうとする、それだけの単純な話ではない、動きにピッタリ合わせて光や音の飛び交う楽しい舞台。4月4日からは博多座で演るようだ。おなかいっぱいむねおっぱいになる❤️ #文字スタグラム #劇団新感線39興行 #中島かずき #いのうえひでのり #いのうえ歌舞伎 #いのうえ歌舞伎偽義経冥界歌 #赤坂アクトシアター #橋本さとし #りょう #藤原さくら #まっずい山ぶどう食べたときみたいな気持ち #ヨリヨリとツネツネ #生きているが死んでいる (at 赤坂サカス) https://www.instagram.com/p/B8u0-0GpG8C/?igshid=dyzt21njz9hv