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インド建築縦走旅vol4 チャンディーガル その1
デリー3泊滞在のあと、チャンディーガルへ移動し、いよいよコルビュジェ世界遺産建築の見学へ。
パンジャブ地方の北部に位置するチャンディーガルは、1947年のインド独立の際、パンジャブ州がインドとパキスタンに分離し中心地であったラーホールがパキスタン側に位置していたため、新たな州都として、現在のパンジャブ州とハリヤーナ州(1966年に新たな州として設立されたパンジャブの東側の地域)の州都として建設された街。建築家ル・コルビュジェの都市計画が実現された世界で唯一の都市でもあります。
1950年にコルビュジェがこの計画に携わる前の2年間、インド初代ネール首相に依頼されたされたアメリカの建築チーム、アルバート・メイヤーとマシュー・ノヴィッキーがマスタープランを検討していましたが、ノヴィッキーが飛行機事故で亡くなってしまったため、コルビュジェが招聘されました。コルビュジェは、いとこのピエール・ジャンヌレを設計チームに入れることを条件にし、チャンディーガルにはジャンヌレの作品も多く残っています。
コルビュジェの基本計画のコンセプトは「住む、働く、循環 、心と体のケアの、4つの基本機能を満たす」というもの。碁盤の目状に800m×1200mのセクターで区分され、北におかれた国会議事堂エリアを頭部として人間の体になぞらえられている。街の中心部が心臓、労働エリアとしての手足。加えて、グリーンベルトとなる公園とレジャーのエリア、心と体のケアとしてスクナ湖のエリアで構成されている。(チャンディーガル建築博物館の説明文より)
2日目に訪ねたチャンディガル建築美術館に展示されていたメイヤーのマスタープランはカーブを描く道路に応じた街区で構成された木の葉型プラン(右側はネットから拝借)で、中央あたりが国会議事堂エリア。
コルビュジェのマスタープランの特徴は7V ( les Sept Voies ) という道路のシステム。高速道路 から商店街、街区道路、歩行者道と細かく分類する交通分離計画によって、交通量の多い道路はセクター外制限され、生活区域内の環境と安全が確保されるというものです。
空港からの道中、市街地に入ると、交通量は多いものの整然としていて、デリーでは自転車なんて走れないくらいの凄まじさだったけれど、ここでは自転車も多い印象。
各セクターには、学校、商業、コミュニティ施設などがで完結していて、 緑地が各地区の各地区の中心部を貫通し、人々はシヴァクリ山脈のパノラマを拝めるようになっているそう。
チャンディーガルの空港から最初に向かったのはキャピトルコンプレックス。久しぶりにワクワク感で胸が高鳴る。
ツーリストセンターにて10時の回に申し込み、ガイドさんに連れられて敷地内へ。まずは高等裁判所(High Court)へ。
緑、黄色、赤の壁柱と、インドのコルビュジェ建築の特徴ともいえる外壁のブリーズソレイユ(日よけ)が印象的です。でも逆光。
続いてオープンハートモニュメントへ。モニュメントを取り囲むように地下に埋まった広場になっています。
平和の意味を込めた開いた手のモチーフは、平和の象徴である鳩の形にも見えます。構想はできたが資金がなく、コルビュジェは母国フランスからの贈り物となるよう働きかけたが、コルビュジェは存命中にこのモニュメントを見ることはできず、亡くなってから20年後の1985年に完成したそうです。
オープンハンドの下には演説台が。声が響く。翌日訪れたコルビュジェセンターにスケッチがありました。
ツアーは進み、議事堂の前へ。議事堂のてっぺんに見える2つの天井トップライトは、三角形がパンジャブ州、楕円形がハリヤーナ州を表している、とガイドさんの説明。
手前の建物は影の塔、ブリーズソレイユの光と影の様子を検証するために作れらた建物だそう。
議事堂扉絵は、7.7m×7.0mの巨大な画面の上半分に太陽が、下半分に樹木、動物、川が描かれたもの。エナメル板を横に5枚、縦に11枚並べたものだそう。
ガイドさんより「3月頭まで議会開催中で中には入れない」
えーーこれで終わり?
残念と感じることに頭が追いつかぬまま、ツーリストセンターに戻る途中「Not satisfied」という声が聞こえてくる。ツアー客の一人がガイドさんに掛け合っている模様。どこぞの屋上にあがることができる。というようなことを言っているように聞こえる。これは乗らねば!と「me too」とガイドに詰め寄るも「少人数しか無理です」とか言ってる。「We came from japan」「far away」「please」と単語を並べる。と、「午後15時にここに来て」と渋々の表情のガイドさん、とりあえずアポを取り付けた!ので、それ��での時間に見れるところ���まわろうと、パンジャブ大学へ向かい、まずは敷地内にある建築学校へ。
ブリーズソレイユとモデュロールのエントランス。
内側からのブリーズソレイユ。光と影の美しさ。
中庭に出てみると、反り上がったようなカーブの屋根が連なる。軒が高いほうが採光窓、低い方が換気窓になっています。
内部。壮大な空間に並ぶ小さな模型たち。
コンクリートの力強さの中に、トップライトの絶妙な光と、ビビッドな差し色が、コルビュジェらしくもありインドらしくもある。
エントランスホールに、生徒たちの研究と思われるチャンディーガルの建築群の詳細なパネルが展示されていた。見たい建築が盛りだくさん。とりあえず、翌日見れそうなものを物色する。
続いて、ガンディーバワンへ移動。ピエールジャンヌレの設計でハスの花をイメージしたという。折り紙のよう。内部には入れないと思っていたら入れました!
入り口の木製の回転扉が大迫力。中に入ると、、、形、素材、色、多くの要素がバランス良く、印象的な空間を作り上げていました。そして何より光の入り方が美しい。
建物の概要がわかるオリジナル模型と、外部ぐるっと周ってみた写真。水がないのが残念。
後ろの建物もジャンヌレの設計。名建築をバックにトランプ、楽しそうなキャンパスライフ。
こちらもブリーズソレイユ。ジャンヌレの設計(たぶん)
そして、再びキャピトルコンプレックスへ。詳細よくわからぬまま、本日2度目の見学ツアー。光の当たり方が変わり、ぐっとビビッドに見える。
パラソルのような大きな庇が、カラフルな壁柱に支えられています。高い気温をさえぎりつつ風を通す二重屋根。当初案のファサードはブリーズソレイユではなく、大屋根のアーチと関連した小アーチが並んでいたそうです。インドの気候風土に沿っていったということか。
柱の後ろにスロープが見えている。近づけず残念。
朝と同じようにツアーはオープンハンドモニュメントへ。
ん?手の向きが変わってる?!風で動くものだそうなのですが、こんな重そうなものが、強風でもない中で動くと思っていなかったので、驚きひとしお。
本当に朝とは違うものを見られるのか?!と思いつつ、同じコースをたどったあと。。。。。合同庁舎へ行けるとの話!心踊りまくる。関所突破!
パンジャブ州とハリヤーナ州の合同庁舎は254mの大きな箱。ブリーズソレイユの連続が巨大さに拍車をかける。
屋上へ向かう途中、あちこちかっこいい数々。内側から見るブリーズソレイユ、階段、窓、色。
そして屋上。マルセイユのユニテダビダシオンの屋上を彷彿とさせる。
上から見る議事堂と裁判所。
そして帰りのスロープ。参加している皆が興奮状態。
こうして合同庁舎の見学が終了。この日ツアーに参加していたのは、カナダ、スロベニア、シンガポールの建築家たち。文化も言語も違えど、同じ思いを持った人たちと同じ興奮を味わいつつ交流して、建築という共通言語の存在を感じました。(英語力があったらもっと楽しかっただろう)
議事堂の内部を見られなかったのは残念だったけれど、旅ではよくあること、コルビュジェ&ジャンヌレ尽くしで十分に満足。
といいながら、まだ頑張る私たち。どこにあるのか見られるのか定かではないスクナ湖のボートハウス(コルビュジェ設計)を目指す。ボートに乗れば見られるという情報もあるが、クローズ時間に戻ってこられるのか、、、聞けば朝は8時からやっているとのことで、翌日の朝に持ち越し。ここで、同じようにボートハウスを探しにきていたスロベニアの建築家と再び出会う。皆考えること同じ笑。
スワンボートの人気度高し!しっかりライジャケを装着して乗っているのも素晴らしいです。
こうして1日目終了。2日目へ続く。。。。
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#カップマルタンの休暇小屋 の隣には#ユニテドキャンピング という#コテージ がありこれも#ルコルビュジエ が手掛けた。 壁面には#コルビュジエ の#モデュロール が描かれている。 #フランス #南仏 #コートダジュール #カップマルタン #モナコ #小屋 #リゾート #建築 #旅 #旅行 #france #southfrance #cotedazur #capmartin #monaco #cottage #cabanon #lecorbusier #corbusier #architecture #modern #trip #travel (Roquebrune-Cap-Martin) https://www.instagram.com/p/B3ted9dD9Qx/?igshid=11nra05tiqoyk
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千曲市「千曲市役所 旧庁舎」吉阪隆正のヘンでカッコいい市庁舎 施設名 千曲市役所 旧庁舎 場所 長野県千曲市大字杭瀬下84 設計 U研究室(滝沢事務所) 竣工年 1966年 モダニズム といえばひどく硬いイメージをもっていました。機能主義、合理主義、五原則、ドミノシステム、モデュロールなど理論が先行した硬派なデザインが多い��いうか。平たく言えば昔の公営住宅や事務所ビル。古くなればそれなりに味は出て来ますがさほどに面白くないものが多い。 「衛生陶器」と悪口を言われる事があるのはこの辺りにありますが、元はといえば旧弊だらけのヨーロッパ カトリック社会、あるいは石積文化からの脱却を目指した、言わば革命運動であったから致し方のないところもあります。 ル・コルビュジエという方はその先頭にいたわけですが、とてもデザインが上手かった。ヴァイセンホーフ・ジードルングの住宅、サヴォア邸、ラ・トゥーレットの修道院などをみるとあなたの理論って後づけだよね?と思わされるほど素晴らしい。西洋美術館しか観たことがないのが残念すぎます。いつかヨーロッパで作品群に接してみたいものです。 このル・コルビュジェの元で学んだ日本人が3人います。前川國男、坂倉準三そして吉阪隆正。 吉阪隆正という方は早大理工学部長だったり日本建築学会長だったりしましたが、むしろ登山家としアラスカ・マッキンリー遠征隊長を務めたりした人物です。 本業は前川、坂倉両先輩に比べれば数も少なかったり、あまりにも後期コルビュジェに影響された奔放すぎるデザインだったり、「みなでつくる」という個人の業績にこだわらなかったり、と一般注目度は低かったかもしれません。 RCとレンガ積みをダイナミックに組み合わせた「浦邸」や、神田の通り沿いにピシッと建つ「アテネ・フランセ」など味のある、どこか懐かしいステキなデザインをされる方。四角錐を大地に突き刺したような「大学セミナーハウス」はウルトラセブンや昔の特撮番組によく登場していたのでご存知の方もいらっしゃるかもしれません。 その吉阪隆正の建築が長野県にもあります。 1. 大阪経済大学 白山ヒュッテ 小谷村 2. 涸沢ヒュッテ新館 松本市 3. 野沢温泉ロッジ 野沢温泉村 4. 山岳アルコウ会ヒュッテ 立科町 登山家らしく山岳部に建設された施設が多いのですが(というかこんなにあったんだァ)今回ご紹介���るのは 5.更埴市庁舎(旧千曲市庁舎) です。こちらはしなの鉄道線 屋代駅から1Kmほど場所にあります。RC造、地下1階、地上4階の庁舎は平面形状こそ��ンプルな長方形��すが、特徴は外観と平面計画にあります。 南側あるいは北側には逆台形の開口部が不規則に並び、その上にはプリーズソレイユ。建築化された日除けや雨除けを指します。サスティナブル建築の先駆け、という評価もなくはないですが、1965年当時の北信地方に必要だったかは微妙といえましょう。まぁやりたいからやったという事なのではないでしょうか。2階に唐突に張り出したバルコニーは避難用なのかなァ、そんなようには見えないのですが。1階東側ピロティに設けられた彫刻は坂上政克という方の作品ですが、ウルトラ警備隊のマークにしか見えません。 そして何より特徴的、いやへんてこりんなのが平面計画です。みっつのブロックに分けられており、半層ずつずれた各フロアは、中心に吹き抜けを伴った階段で繋げられ、ダイナミックな空間が演出されています。 ひと口に言えば 「すんげーカッコいい建築」 です。久しぶりに雰囲気のよいモダン建築と出会えたと思いましたが、生憎なことに使い勝手が悪い、それも超絶的に。半層上がったところで手続きを行い、手数料を払うために階段を半分上がってまた戻り、その書類をもってまた上がって向こうの庁舎に入ってからまた戻る。そこはまるで迷路。 地形に制約があるなら仕方がありませんが平坦地のわけですからこれも 「やりたいからやった」 デザインなのでしょう。そのためずいぶん早い時期から建て替えあるいは移転の計画があったといいますが、むべなるかなといったところでしょう。 設計 滝沢健児と紹介されている資料もあります。彼は吉阪隆正U研究室のチーフ的な存在で、浦邸やヴィラ・クゥクゥといった吉阪の名作を担当された人物で、のちに国士舘大学の教授に就任されました。更埴出身の建築家に依頼があり、吉阪名義で受注した、という事でしょうか。「みんなでつくる」事にこだわってきた人たちですから、だれそれの設計という事はあまり気にならなかったのかもしれません。 市庁舎は数年前に他所に新築・移転され(そこには滝沢健児設計のかっこいい体育館がありました)、デザインは今ひとつですが使い勝手は数十億倍よくなりました。旧庁舎は現在、千曲市の部局がいくつか置かれているようですが、ほとんど使われていないのではないでしょうか。日本建築学会から保存要望がなされたり、解体反対の署名活動が行われたり(私も署名しました)したためでしょうか。そうであれば、もう少ししっかりと保存してもらいたいものですが、なかなかそこまで手が回らないのが実情でしょう。 (Chikuma-shi, Nagano, Japan) https://www.instagram.com/p/CLX0OeUBMHm/?igshid=1jblu8sc3x6x5
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土曜の夜に美術と建築の楽しさを教えてくれた19年間に感謝を(遂にリニューアルを迎える「美の巨人たち」)2019.3.31
昨夜の放送で、何の前触れもなく次回からのリニューアルが伝えられた、テレビ東京系で放送されている「美の巨人たち」。
先週の予告から疑問を抱いていた、何でこのタイミングで広重なんだろう、しかもテーマは東海道五拾三次の終点、京都という不安。番組が始まると更に正蔵が広重役を請け負うとはちょっとおかしいなと思いながらラストに至って確信を得た後の予告。
バブル崩壊直前の2000年4月から始まった放送が20年目を前にしてあっさりとリニューアルと言う形で終焉を迎えた瞬間。呆気にとられて暫し思考停止となった中でSNSを眺めはじめると、視聴されていた多くの皆さんも同じように動揺を隠せないコメントを残されていたのがとても印象的でした。
思えば、今シーズンは久しぶりにモデュロール兄弟が登場していましたし、絵画警察でも不穏なセリフが述べられたり、年が明けてからも奇妙なタイミングで若冲の特集とちぐはぐなイメージが付…
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家具家電付き高級賃貸マンション!モデュロール赤坂4階1K32.34㎡の室内動画
こちらはバストイレ別、独立洗面台付き、北東角部屋、モデュロール赤坂、最上階の室内動画です。詳細はコチラ⇒https://air-premium.jp/building/%e3%83%a2%e3%83%87%e3%83%a5%e3%83%ad%e3%83%bc%e3%83%ab%e8%b5%a4%e5%9d%82/ 室内干しが可能なフックがついた居室は少し広めにとられており約10.24帖ございます。横広の大型クローゼットとコンクリート打ちっぱなしの内装も魅力!また、こちらのお部屋は単身赴任や転勤者のニーズにも対応した家具家電付き住戸になります。テレビ、DVDプレーヤー、洗濯機、ベッド、掃除機、ドライヤー、カーテン、デスク、電子レンジ、椅子、冷蔵庫などが付いています。
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#ラトゥーレット修道院 の回廊に対して立ち止まるような場所には #ルコルビュジエ の提唱する #モデュロール によってデザインされたモザイク状の開口部があって、これらもまた #シークエンス を構成する大切な要素に思える。 #フランス #リヨン #コルビジェ #コルビュジエ #修道院 #モダン #旅 #旅行 #france #lyon #latourette #lecorbusier #corbusier #architecture #modern #trip #travel (Couvent de La Tourette (Officiel)) https://www.instagram.com/p/Bwe-XKLDqNO/?utm_source=ig_tumblr_share&igshid=126z09wom7qq1
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